サーガブレイヴ外伝/バトルスピリッツ-SEEKERS-(シーカーズ) (ふーみんフェキサチーフ)
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-Prologue- 地球リセットの副産物

初投稿です。バトスピの魅力を知ってもらいたいと思います。


『──ありがとうございました。いいバトルでした』

 

地球リセットにより光となった男。

その(過去の英雄)の名は──馬神弾。

 

 

──これはブレイヴとサーガブレイヴを繋ぐ、馬神弾(激突王)が旅した軌跡(キセキ)について描かれる物語である。

 

 

 

 

──赤色の空、太陽が暗くなりつつある空を照らしている。しかし、地面が弾を中心とした円のようになっており、そこで途切れている。

 

「ここは、何処だ……?さっきまで俺はバローネとバトルをして、それで……」

 

弾は自分がどうして生きているのかと考えるが、そもそもここが何処なのかが分からない。

 

『馬神弾よ、主……再び世界を救う気はあるか?』

 

弾のデッキから射手座の十二宮Xレア──【光龍騎神サジット・アポロ・ドラゴン】が飛び出し、弾に強く語りかける。

 

「何故だ、地球リセットで俺の役目は終わったはずだ」

 

『まだ主のバトルを必要としている()()があるのだ……。我は強制するつもりはない。主に世界を救う気持ちが残っているのならば……見事、()()()()()を救った暁には彼ら──“コアの光主”達に会わせてやることも出来る』

 

「魔ゐやクラッキーに会えるのか?そんなことが出来るなら……俺、やるよ。サジットアポロドラゴン、俺は何をすればいい」

 

『おお、そうか。我は主をそれらの世界に送ることに力を使う故、カードとして主とともに戦うことは出来ぬが……代わりと言ってはなんだがグラン・ロロで使っていたデッキを与えよう』

 

「まさか……!ノヴァはパンテーラの心そのものだ!そんなことしていいはずがない!」

 

パンテーラとの戦いを思い出しながら弾は憤る。

 

「俺はその世界のカードで戦うよ。未来に来た時もそうだったんだ」

 

『……よかろう。ならばここで組んでいくとよい。これが一つ目の世界のカードだ』

 

サジット・アポロ・ドラゴンは一つ目の世界のカードを

 

「【バースト】………?何だ、この効果……?使ってみよう」

 

弾が手にしたカード──【天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード】は赤く輝いた。まるで戦う意思を示すかのように。

 

そして弾はデッキを組み上げていく。

 

『本当にそれでいいのだな?』

 

「ああ、これでいいんだ」

 

パンテーラの最期は弾に新たな力を与えたが、己の心と引き換えに生み出したジーク・ヴルム・ノヴァは他の世界であまり使いたくはないと弾は考えていた。

 

「じゃあ俺は行くよ……。ありがとう」

 

『では叫べ!世界の壁を繋ぐ言葉を、“ゲートオープン界放”!』

 

「いくぞ、ゲートオープン界放ッ!!」

 

──弾の姿は赤色の空の向こう側へと消えていった。



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STAGE-01 覇王編 最初のバトル-1

「ここは………地球……?未来にいた時みたいに異界魔族が現れるにしてはここは平和すぎる」

 

弾は手に持っているデッキを見て呟く。見渡す限り並んでいる高層ビルに加えて、子供達の笑顔。

──中には「バトスピやろうぜ!」と友達同士で話している子供もいた。

 

いかにも平和そのものであった。

 

『主、気を抜くな。もうじき“奴ら”が現れるぞ』

 

「サジット・アポロ・ドラゴン………お前は戦うことが出来ないんじゃなかったのか?」

 

『………我がいなければ誰が世界を繋げるというのだ』

 

そう言って、サジット・アポロ・ドラゴンは赤色の水晶珠となって弾の手の平に現れた。

 

「分かった。改めてよろしく頼むよ、サジット・アポロ・ドラゴン」

 

『承知した』

 

ギギギギギィイィィィ──

 

「何だ、あの扉は!?」

 

『奴らが現れた!気をつけろ!』

 

グランロロと地球を繋ぐ(ゲート)は黄色だったのに対して、ここに現れた(ゲート)は紫色であった。

 

「「「「「きゃあぁぁぁぁあぁ!!」」」」」

 

人々は逃げ惑い、子供は泣き出した。

 

「はっはっはー!誰かいないのか~?俺と戦えるカードバトラーは!」

 

異界魔族の特徴である角や禍々しい姿。

弾は異界魔族のいる方へ走りだした。

 

「ほう。お前が俺の相手をしてくれるのか?」

 

「ああ、さっきからバトルがしたくてウズウズしてるんでな………」

 

弾は少し怖いくらいの笑顔を異界魔族へ向けた。

 

「先にバトルフィールドで待っているぞ。……ゲートオープン界放!」

 

異界魔族は先にバトルフィールドへ向かったことで弾も世界を繋ぐ言葉を紡ぐ。

 

「ゲートオープン界放ぉ!!」

 

──高層ビル群の上空にバトルフィールドは浮んでいなかったので誰も異界魔族と弾の戦いを知る者はいないのだった。

 

 

 

「バトルフォームは特に変わっていないのか」

 

『我が調整しておいた故………』

 

「……やっと来たか、待ちくたびれたぞ………。俺の名はディートだ。お前の名は何という?」

 

「馬神弾だ。………先攻は俺がもらう!【スタートステップ】、【コアステップ】、【ドローステップ】、【メインステップ】………」

 

「【バースト】をセット!そして、オードランをLv2で召喚。ターンエンド」

 

 

オードラン:コスト0

Lv1《1》BP1000

Lv2《3》3000

 

 

弾は自分のターンを終了させた。

 

「では……【スタートステップ】、【コアステップ】、【ドローステップ】、【メインステップ】………キャメロット・ポーンをLv2で二体召喚。ターンエンド」

 

 

キャメロット・ポーン:コスト0

Lv1《1》BP1000

Lv2《2》BP2000

Lv3《4》BP3000

 

 

異界魔族──ディートは【アタックステップ】を飛ばしてターンを終了した。

 

「なんだ、アタックして来ないのか?」

 

「ふんっ、これも戦略の内だ……」



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最初のバトル-2

──次のターン、弾は何も動かずにターンを終了し、(ディート)のターンでディートが動く。

 

「……【メインステップ】手札から、闇騎士ランスロットをLv1で召喚する!不足コストはキャメロット・ポーン2体からだ」

 

 

闇騎士ランスロット:コスト5

Lv1《1》BP4000

Lv2《3》BP6000

 

 

「では、【アタックステップ】、闇騎士ランスロット、やれ!!」

 

──ディートは闇騎士ランスロットで攻撃した。

 

「ライフで受ける!」

 

──ガッキーン

 

ライフの砕ける音。

 

「そうだ、この感覚………身体中が沸騰するようなバトル……。スピリット達と一緒に戦っているんだ。俺はまだ、バトルフィールドに立ってもいいんだッ………!」

 

身体中で喜びを表すように両手を広げる弾。

地球で光となった後も熱いバトルを望む弾の本質は依然として変わっていないようだ。

 

「何だ?怖気づいたのかぁ?………変な奴だな。まあいい、ターンエンドだ!」

 

ディートはターンを終える。

 

「怖気づいてなんてないさ。【スタートステップ】!」

 

「……【メインステップ】!オードランをLv1にダウン。そして、カグツチドラグーンをLv2で召喚!」

 

 

カグツチドラグーン:コスト4

Lv1《1》BP3000

Lv2《3》BP6000

 

 

「【アタックステップ】!カグツチドラグーンでアタック!………アタック時効果、デッキから1枚ドロー……。そして、《激突》だぁ!」

 

「………ブロックだ、キャメロット・ポーン!」

 

破壊されるキャメロット・ポーン。

 

「【ターンエンド】。」

 

ターンはディートへと回り──

 

「……【メインステップ】、ネクサス──黄昏のキャメロット城をLv2で配置。【バースト】をセット!………【アタックステップ】!」

 

 

黄昏のキャメロット城:コスト3

Lv1《0》

Lv2《2》

 

 

「ランスロット、行け!」

 

ディートはランスロットで攻撃(アタック)した。

 

「ライフで受ける!」

 

弾は一切迷わずにそのアタックをライフで受ける。──そして、弾はニヤリと嗤った。

 

「【バースト】発動!天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード!……効果により、俺のフィールドにいる赤のスピリットは2体!……よってBP6000以下の相手スピリット2体を破壊するッ!」

 

──ディートのフィールドが空になる。

 

「そして……無限の剣よ、闇を裂け!天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード……Lv1で召喚!」

 

 

天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード:コスト9

Lv1《1》6000

Lv2《3》10000

Lv3《5》15000

Lv4《7》20000

 

 

「何ッ………!!た、ターンエンド……」

 

──そして弾のターンがやってくる。

 

「………【メインステップ】、【バースト】をセット。そして、ジーク・スサノ・フリードをLv2にアップして……、【アタックステップ】!ジーク・スサノ・フリードでアタック!アタック時効果により、BP+10000する」

 

「ライフで受けよう」

 

ディートの残りのライフが4になる。

 

「カグツチドラグーンでアタック!アタック時効果により、デッキから1枚ドロー」

 

「その攻撃(アタック)……ライフで受けよう。……そして、【バースト】発動!俺は騎士の覇王ソーディアス・アーサーを召喚するぅ!Lv3だ!」

 

 

騎士の覇王ソーディアス・アーサー:コスト12

Lv1《1》10000

Lv2《3》15000

Lv3《6》20000

 

 

「くっ………。ターンエンドだ」

 

──弾はソーディアス・アーサーがBP20000で召喚されたことにより、ターンを譲った。



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最初のバトル-3

「【スタートステップ】。ここで、黄昏のキャメロット城の効果発動!トラッシュから系統《魔影》を持つ自分のスピリット──キャメロット・ポーンを手札に戻す」

 

「………【メインステップ】。キャメロット・ナイトをLv1で召喚!」

 

 

キャメロット・ナイト:コスト2

Lv1《1》BP1000

Lv2《2》BP2000

 

 

「【アタックステップ】、ソーディアス・アーサーで攻撃(アタック)!アタック時効果発動、トラッシュから蘇れ……ランスロット、Lv1だ!」

 

「更にLv3アタック時効果により、オードランのコアを1つボイドへ送り消滅させ、ランスロットの召喚時効果で疲労状態のカグツチドラグーンを破壊だ」

 

「フラッシュはない!ライフで受ける!」

 

弾の残りのライフは2である。しかし、弾は不敵に嗤い──

 

「ライフ減少により【バースト】発動!三札之術。……BP4000以下のランスロットを破壊!」

 

 

三札之術:コスト5

 

 

「コストを支払ってメイン効果発揮、デッキから2枚ドロー……そして、デッキを上から1枚オープンする。赤のスピリットカードなので手札に加える」

 

加えられたカードはなんと、“雷皇龍ジークヴルム”だった。

 

「何故ジークヴルムが………。サジット・アポロ・ドラゴンが用意してくれたのか……?」

 

『すまぬな。パンテーラの心(ジークヴルム・ノヴァ)は諦めたが、ジークヴルムは“主の心(ジークヴルム)”であろう?』

 

サジット・アポロ・ドラゴンが弾に語りかける。

 

「ありがとう、サジット・アポロ・ドラゴン」

 

「………キャメロット・ナイトでアタック!」

 

「ライフで受ける!」

 

弾に残されたライフは“1”。弾はライフで受けることがもう出来なくなった。

 

「………やっぱりここが俺の居場所なんだな。ここにいてもいいんだ……!」

 

弾は喜色満面の笑顔で叫ぶ。

そして弾は気づく──自分はもうバトルフィールドがなければ自分ではなくなってしまうことに(弾の本質とはかけ離れてしまうことに)

 

「ターンエンドだ。どうした、もう終わりかぁ?」

 

ディートの挑発が飛ぶ。

 

「まだだ!【スタートステップ】!」

 

「【メインステップ】!オードランをLvで召喚。………雷よ、天を裂け!雷皇龍ジークヴルム、Lv2で召喚!」

 

 

雷皇龍ジークヴルム:コスト6

Lv1《1》BP4000

Lv2《3》BP6000

Lv3《5》BP9000

 

 

「ジーク・スサノ・フリードのLvを3に上げて、【バースト】をセット!【アタックステップ】!」

 

「ジークヴルム、行けぇ!アタック時効果、《激突》!相手は可能ならば必ずブロックする」

 

「ブロッカーがいない………くそっ、ライフだ!」

 

ディートの残りライフ──“2”。

 

「ジーク・スサノ・フリードでアタック!アタック時効果によりBP+10000!さらに、Lv3,Lv4アタック時効果により、【バースト】をセットしているので赤のシンボルを一つ追加する」

 

「何ッ………!?」

 

「このスピリットはダブルシンボル………これで、終わりだぁぁぁぁぁ!」

 

「くっ、ライフだ!!」

 

──ライフの砕ける音。

 

ディートはその場にへたり込む。

 

「チッ……人間界にこれほど強いカードバトラーがいたとは………!馬神弾……その名前を心に刻んでおこう………」

 

そう言って、ディートはバトルフィールドから姿を消した。

 

「俺達も帰るか………。サジット・アポロ・ドラゴン、ジークヴルムをデッキに入れといてくれてありがとう。助かったよ」

 

『今までともに戦ってきたのだからサジットと呼ぶがよい。……呼ぶことを許そう。我も主を弾と呼ぶ故』

 

「分かったよ、サジット。帰ろうか」

 

『弾よ、承知した』

 

弾はサジット・アポロ・ドラゴン──もとい、サジットとの絆が強くなったことを嬉しく思っていた。



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ファイナリスト

バトルフィールドから帰還した弾は己のデッキについて考えていた。

 

──何故なら、今回弾の使用したデッキは赤一色のものであり、光となる前──弾は自分で“何色でもない”と言った。そのため、気分で赤一色にしたことで自分が窮地に立たされたのだ。

 

「今まで使っていたように6色のカードを使った方がいいのか………?」

 

そう弾は独りごちた。

 

『弾よ、そう深く考える必要もないと我は思うが』

 

「ああ、分かってる。ただ………今までのカードと違いすぎて俺がカードを上手く扱えていないんだ」

 

弾は【バースト】という効果を扱うことに慣れていなかったことを悔やんでいるようだった。

 

『【バースト】こそがこの世界のカードの中枢なのだ。慣れるしかないぞ、弾』

 

「なあ、この世界は地球にしか見えないんだけど本当に別の世界なのか?」

 

弾は今までの疑問について、サジットに尋ねた。

 

『地球であって地球でない……と、言うべきだろうか。厳密には世界線の異なる地球なのだ……。我もどう説明してよいか分からぬ』

 

「世界線の異なる世界……?」

 

『そうだ。ただし、もう一人の弾がいる……というわけではないぞ』

 

「……サジットも冗談が言えるんだな」

 

『我を誰だと思っておるのだ………その認識について少しばかり問い正したいところだ』

 

弾とサジットは同年代の友人のように話している。“つるんでいる”というわけではないが、それに近くも見える。

 

「待ってくれぇー!俺のロード・ドラゴン!」

 

()かが走り過ぎていったようで、その人物の声があまりにも大きかったため反響し合い、弾は思わず耳を塞いでしまう。

 

「何だったんだ………?」

 

『我もあれほど騒がしいのは初めてである………』

 

「待ってくれぇー!俺のロード・ドラゴン!」

 

ドップラー効果を発生させながら街中を走り回った末、こちらに戻ってきたようである。

──よくよく見ると、声の主の先には風に飛ばされた1枚のカードが。

 

「そこのお前ー!そのカードを取ってくれぇ!」

 

「あ、ああ」

 

弾は風に飛ばされた1枚のカードを捕まえる。

そして、声の主──赤色のハチマキを巻いた少年に渡した。

 

「ありがとう!俺のロード・ドラゴンをキャッチしてくれて!」

 

「もう風に飛ばされることなんてないようにな」

 

「俺は陽昇ハジメ!お前は?」

 

ハチマキを巻いた少年──陽昇ハジメはにかっと笑って弾の名前を聞いた。

 

「俺は馬神弾だ。よろしくな」

 

「ああ!よろしくな、弾!」

 

──この邂逅こそが弾と後にチャンピオンシップのファイナリストの一人となる男──陽昇ハジメとの出会いだった。



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弾の使う属性

「そういえば弾、何か悩んでるのか?」

 

「あ、ああ。【バースト】で何を使うべきかで迷っているんだ………」

 

弾は自分の悩みをハジメに明かす。

 

「俺の言葉じゃないけど、バトスピのデッキは物語(ストーリー)なんだってさ………。バトルは一つのドラマだから組みたい奴(主人公)が決まると自ずとデッキも組めると思うよ」

 

「ドラマ、か……。因みにハジメはどんなデッキを使っているんだ?」

 

「俺はもちろんロード・ドラゴン!」

 

「………そうか。属性はどれを使っているんだ?」

 

「普通に赤と白だけど……、ちょっと場所を移動しないか?腹へった………」

 

──ぐうぅぅうぅぅ………

 

「………」『………(何だったのだ?)』

 

ともに無言になる弾と知らぬそぶりをするサジット。

 

「いや、俺は………」

 

「いいから来いよ!」

 

ハジメは先へ先へと走っていく。弾もハジメについて行くが、

 

「ただいまー!父ちゃん、母ちゃん」

 

「………まさか、ハジメの家か?なんか大きさが周りと違くないか?」

 

『おそらく、その通り(ハジメの家)であろう』

 

「お帰りハジメ………おっと、そちらの人はどなたかな?」

 

「馬神弾といいます。【バースト】について“ハジメくん”に相談相手になってもらっていたんですよ」

 

「うげぇ………」

 

弾の言葉遣いに違和感を感じてハジメは顔を歪める。

 

「私は陽昇マヒルだ。こう見えてもバトルフィールドの開発者だ」

 

ハジメの父──マヒルは“バトルフィールドの開発者”と言ってしまったために、誤解を生んでしまう。

 

「バトルフィールドの開発者だと……?グラン・ロロのバトルは明らかに技術でどうにかなるものじゃなかったはず………」

 

「………グラン・ロロって何だ?」

 

目敏くハジメがその単語(グラン・ロロ)について問う。

 

『何をやっておるのだ、弾………!』

 

そして呆れたような口調のサジット。

 

「そういうのはバトルフィールドで話せばいい」

 

マヒルが弾んだ声色で提案し──

 

「なるほど!その手があったか!」

 

ハジメが名案とばかりに大きな声で叫ぶ。心なしか癖っ毛が弾んでいる。

 

「じゃあ、決まりだな!」

 

弾を置いてきぼりにして話が進んでいく。この光景を見てサジットは、

 

『この父親あってのこの息子であるな………』

 

と言っていた。

 

「弾くん、バトルフィールドについて説明すると………」

 

マヒルは弾にバトルフィールドの説明をしている。

 

「なるほど、スーツを着るのか」

 

そして──

 

「いっくぜー!ゲートオープン界放!」

 

ハジメはバトルフィールドへ向かった。

そして弾もスーツを身につけて──

 

「ゲートオープン界放!!」



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模擬戦-1

「先攻は俺からだ………。っと【スタートステップ】!」

 

「【メインステップ】、オードランを2体……Lv1とLv2で召喚!そして、【バースト】をセット!……ターンエンド!」

 

ハジメから弾へとターンは回る。

 

「……【メインステップ】、【バースト】をセットしてターンエンド」

 

ハジメのターン。

 

「……よっしゃぁー!【メインステップ】、オードランをLv1にダウン。ドス・モンキを召喚」

 

 

ドス・モンキ:コスト4

Lv1《1》BP3000

Lv2《3》BP5000

 

 

「【アタックステップ】!ドス・モンキでアタック!アタックステップ時効果で【バースト】をセットしていることにより自分のスピリットすべてをBP+3000だ!」

 

よって、オードランはそれぞれBP4000、ドス・モンキはBP6000となる。

 

「ライフで受ける!……そして、【バースト】発動、救世神撃覇!」

 

 

救世神撃覇:コスト4

 

 

「【バースト】効果により、BP合計6000まで相手スピリットを好きなだけ破壊する。……ドス・モンキを破壊!」

 

「さらにコストを支払ってフラッシュ効果を発動、デッキから1枚ドロー。……そして【バースト】をセット」

 

「……た、ターンエンド」

 

ハジメのフィールドには回復状態のオードランが2体。

 

「いくぞ、【メインステップ】!カグツチドラグーンをLv2で召喚!【アタックステップ】、カグツチドラグーン………行けぇ!」

 

「アタック時効果によりデッキから1枚ドロー………そして、《激突》だぁ!」

 

「オードランでブロック!破壊時により【バースト】発動!双光気弾……デッキから2枚ドローだ!」

 

「ターンエンド。やるな、ハジメ」

 

「そっちもな!」

 

そしてハジメは頭につけているハチマキをきゅっと絞め直した。

 

「……【メインステップ】、オードランをLv2に上げる。そして【バースト】をセットして【アタックステップ】!オードランでアタック!」

 

「ライフで受ける!」

 

弾の残りライフは──“3”。

 

「ライフ減少により【バースト】発動!天剣の覇王ジーク・スサノ・フリードの効果でBP6000以下のオードランを破壊!」

 

「ターンエンド」

 

「……【メインステップ】、カグツチドラグーンをLv1にダウン。そして、ジーク・スサノ・フリードをLv4にアップ!……【バースト】をセット。【アタックステップ】!」

 

「ジーク・スサノ・フリード、行けぇ!………アタック時効果により、BP+10000だ!」

 

「ライフで受ける!」

 

そして、ハジメの残りライフは───“3”



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模擬戦-2

「ライフ減少後により、【バースト】発動!………爆裂!爆勝ち!爆炎の覇王ロード・ドラゴン・バゼル!Lv3で召喚!」

 

 

爆炎の覇王ロード・ドラゴン・バゼル:コスト7

Lv1《1》BP5000

Lv2《3》BP7000

Lv3《5》BP12000

 

 

「………ターンエンド」

 

弾のターンからハジメのターンへ。

 

「………【メインステップ】、【バースト】をセット!キジ・トリアをLv2で召喚……【アタックステップ】、ロード・ドラゴン・バゼルでアタック!」

 

「アタック時効果で【バースト】をオープン!そのカードの【バースト】条件が“相手の『このスピリット/ブレイヴの召喚時』発揮後”のとき、【バースト】を発動させる!」

 

ハジメはセットされているバーストをめくる。そして、めくられた【バースト】は“爆烈十紋刃”だった。

 

 

爆烈十紋刃:コスト5

 

 

「バゼルの効果で【バースト】発動!“爆烈十紋刃”!相手のBP6000以下のスピリット、合体スピリットのブレイヴ1つと相手のネクサスを1つ破壊する!」

 

現在、爆烈十紋刃の対象となり得るのは弾のフィールドのカグツチドラグーンのみだ。

 

「カグツチドラグーンを破壊!さらに、ロード・ドラゴン・バゼルの効果でこのスピリットは回復!」

 

「……ライフで受ける!」

 

「ターンエンド!」

 

───弾のターン。

 

「【スタートステップ】………」

 

「キジ・トリアの効果発動!相手の【スタートステップ】開始時に【バースト】をセット!」

 

「………【メインステップ】、カグツチドラグーンをLv1で召喚!ジーク・スサノ・フリードをLv3にダウンして、雷神砲カノン・アームズをジーク・スサノ・フリードにダイレクトブレイヴ!」

 

「いくぞ、【アタックステップ】!合体スピリットでアタック!カノン・アームズの合体時効果………相手のデッキを1枚破棄し、破棄したカードと同じ色の手札のカードを相手は使えない!」

 

破棄されたカードは“絶甲氷盾”だった。

 

「よって、白のカードは使えない!合体スピリットはトリプルシンボル、どうする?ハジメ………」

 

「キジ・トリアでブロック!」

 

圧倒的なBPの差で破壊されるキジ・トリア。

 

「………ターンエンド」

 

弾のターン終了とともに、ハジメのターン。

 

「………【メインステップ】、ドス・モンキをLv2で召喚。【バースト】を破棄して新しい【バースト】をセット!」

 

「そして【アタックステップ】!ロード・ドラゴン・バゼルでアタック!ドス・モンキの効果でロード・ドラゴン・バゼルのBPは15000だ!」

 

「っ………ライフで受ける!」

 

そして、弾の残りライフは───“1”



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模擬戦-3

「ターンエンド」

 

「【スタートステップ】!」

 

「【メインステップ】!………いくぞ、ハジメ!………雷よ、天を裂け!雷皇龍ジークヴルム!Lv1で召喚!」

 

弾は“雷皇龍ジークヴルム(弾の心)”を召喚。そして───このバトルを見ていたマヒルが呟いた。

 

 

「───まさか、彼が………奴の言ってた『激突王』なのか………!」

 

 

「【アタックステップ】!ジーク・スサノ・フリード(合体スピリット)行けぇ!」

 

「雷神砲カノン・アームズの合体アタック時効果、相手のデッキを1枚破棄。そしてジーク・スサノ・フリードの効果でBP+10000………そして、赤のシンボル1つを追加する!」

 

───カノン・アームズの効果で破棄されたカードは英雄龍ロード・ドラゴンだった。

 

「ろ、ロード・ドラゴン……!」

 

「英雄龍ロード・ドラゴンが破棄されたことにより、手札の赤のカードは使えない!」

 

「………そして、フラッシュタイミング!マジック……“サジッタフレイム”を使用。BP合計5000まで相手スピリットを好きなだけ破壊する!キジ・トリアを破壊!」

 

今、ハジメのフィールドには回復状態のキジ・トリアが破壊されたため、疲労状態のロード・ドラゴン・バゼル1体のみだ。

 

「合体スピリットのシンボルはトリプルシンボル………」

 

「らっ………ライフで受ける!」

 

ハジメのライフは一気に3つ減り、“0”となった。

 

 

 

「あー、負けた負けた」

 

ハジメはとても悔しそうな表情をしている。ハジメは最終的には負けてしまったが、弾のライフを“1”にしたのだから十分に善戦したと言えよう。

 

「ははは、こっぴどくやられたみたいだな………ハジメ」

 

バトルフィールドから戻ってきた弾とハジメの前にはマヒルが待ち構えていた。

 

「弾くん、君は………『激突王』と呼ばれていたのではないか?」

 

マヒルは確信したような表情で弾に聞く。

 

「っ………何故それを!」

 

「……弾くん、よく聞いて欲しい。私はとある()に弾くんの名前を聞かされていたんだ。『激突王』という名前だけだがな」

 

「そしてその男の声はどこか無機質でフードをかぶり、全身を隠していた………。奴が何をたくらんでいるのかは分からないがとにかく気をつけてくれ」

 

とても真面目な顔で弾はマヒルの言葉に頷いた。

 

 

「弾、結局デッキはどうするか決まったのか?」

 

「あ、ああ」

 

急にハジメが話を変えたため弾は少し驚きを見せた。

 

「……俺はやっぱり赤が性に合ってると思う」

 

弾は自分のバトルが弾の二つ名である『激突王』から来ていることを再認識したのだった。



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暗躍するもの

馬神弾という男がハジメ達の世界(この世界)に来訪する少し前───

 

「………?何だ……?誰かいるのか?」

 

ハジメの父親───陽昇マヒルはこちらを監視しているような怪しげな()()に声をあげる。

 

「俺の名前は“パンドラ”………この()()に『激突王』が来訪することを“バトルフィールドの開発者”である陽昇マヒルに伝えに来た。ただそれだけだ」

 

「『激突王』?君は何を言っているんだ!?」

 

「………理解出来ないのならその眼でお前の元を訪れる男のバトルを見るんだな」

 

「………はあ、何を企んでいるのか知らないがとりあえず聞いておこう」

 

そのパンドラ()の言葉を頭の片隅に入れたマヒルはその内容を弾に伝えた。

 

───そして時は進む。

 

「その男は俺を知っている………!一体、何者なんだ………」

 

『さあな。それは我にも分からん。………我らの知らないところで何か大事を引き起こそうとしているのは確かだろうがな………』

 

「サジット………それは当たり前のことなんじゃないか?」

 

『む。我の冗談を真に受けられると少し困るのだが………』

 

「っ、すまなかった。サジット」

 

『謝るのも止せ………!我の心がズタボロになる故………』

 

「………」

 

ここまで感情豊かだったかと弾は思ったが、結局サジットの冗談はつまらなかったのでこれ以上のフォロー(?)はしなかった。

 

 

「弾くん、奴………パンドラの言っていた『激突王』が君であるならば………君は何者なのかな?」

 

「俺は()()()の依頼で別の世界からこの世界を救うためにこの世界に渡ってきた」

 

弾は自分の正体を明かすとともに、赤色の水晶珠(サジット)を見せた。

 

「………これは?」

 

「………俺はグラン・ロロという世界で異界魔族と呼ばれる存在とバトルスピリッツで戦っていたんだ。それから異界王を倒して地球に帰った後、俺は未来に喚ばれた。未来の地球で共に戦ったのがこの【光龍騎神サジット・アポロ・ドラゴン】なんだ」

 

弾は今に至るまでの経緯を話した。

 

「この水晶が、バトスピのカードなのか……?」

 

「今は訳あって水晶になっているっていうのが正しいかな」

 

弾は七つの世界を渡るために、サジットは弾を世界から世界へと転移させるために、サジットは自身の力を水晶珠に封じ込めたのだ。

 

「それじゃあ、この世界を救ったら別の世界へと行ってしまうということか………」

 

「えー、なんだよ弾……別の世界に行っちゃうのかよー!」

 

「ああ、すまない……ハジメ」

 

「そんなことじゃなくて!俺の友達に会わせられなくなるんだよ!」

 

「……?」

 

『弾よ、ハジメは自分の友達とお前を会わせたいようだ……まだ転移は先なのだから早くフォローするのだ!』

 

状況を読めていない弾に状況を説明するサジット。

 

「ああ、そのことなんだが、俺が世界をまだ救っていないし………転移するのはまだまだ先の話なんだ………」

 

「はー、良かった………。これで()()()()()()()達に会わせられる!」



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陽昇家の食卓

「ハジメも君を気に入っているようだし、しばらくの間はここに泊まっていくといい」

 

マヒルは弾にそう言った。弾も窓の外を見ると辺りはもう既に暗くなっていた。

 

『弾、ここは言葉に甘えるべきだ……』

 

「ああ、そうだな。………それじゃあお言葉に甘えさせてもらいます」

 

「うげぇ………だ、誰だよ……」

 

弾は丁寧な言葉遣いでマヒルにここに泊まる旨を伝えた。その隣ではハジメが違和感のあまり顔を歪めていた。

 

 

「弾!今日の夕飯はカレーだってさー」

 

弾はマヒルから与えられた空き部屋にいたところをハジメに呼ばれて夕飯のメニューを聞かされた。

 

「カレーか………ズングリーを思い出すな……」

 

ズングリーのカレーはとても美味かったと弾は言った。それを聞いたハジメはというと───

 

「かあちゃんのカレーも美味いからな!」

 

対抗心らしきものを燃やしていた。

そこへ部屋のドアがバタンも開けられて、マヒルの妻であり、ハジメの母親である陽昇アカリが入ってきた。

 

「はぁーい、夕飯出来ましたよー」

 

「分かった!かあちゃん」

 

弾とハジメは食卓へ向かった。

 

 

 

「ハニー、ハジメ達を呼んできてくれたか?」

 

「弾くんにもご飯を出すのよね?ダーリン?」

 

「ああ、そうだとも!」

 

───マヒルとアカリはいちゃつき始めた。

 

「「………」」

 

ハジメは両親のいちゃつきぶりに赤面し、弾は羞恥心という言葉はないのかと思いつつも言葉を失う。

 

『……我らはこれを延々と見せられるのか?』

 

サジットは心なしか無機質な口調になっている。

 

「とうちゃん、かあちゃん!いい加減にしてくれ!」

 

遂にハジメの堪忍袋の緒が切れた。

 

「ん?」

「あら?」

 

マヒルとアカリは何かに気づいたようで、マヒルは弾に謝った。

 

「………すまないね、弾くん。見苦しいものを見せてしまったな……」

 

「は、はあ………」

 

『やっと止まったか……砂糖を吐きそうだな………。弾、我は一度休むことにする……』

 

サジットは疲れたようで、一言伝えてから一切声が聞こえなくなった。

 

「お、おい、サジット!」

 

『…………』

 

───やはり声が返ってこない。

 

「早く夕飯食べようぜ!」

 

ハジメが話題を変えた。

 

「そうだな、ハジメ」

「そうね、ハジメ」

 

見事にシンクロしているのだった。

 

 

 

───弾達は夕飯を食べ終えた頃、

 

「弾、かあちゃんのカレーはどうだった?」

 

「ああ、美味かったな………」

 

『人は見かけによらぬのだな………』

 

サジットは夕飯の時間が終わるとともに復活した。

 

「ハジメは何故ふりかけ“なんか”をかけたんだ?」

 

「“なんか”って言うな!俺が自分でブレンドしたふりかけなんだぞ!」

 

あまりにも“ふりかけガチ勢”なハジメにどう反応して良いか困る弾とサジットだった。



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ハジメの友達

「弾、今日俺ショップに行くんだけど一緒に行こーぜ!」

 

「ショップ?バトスピのショップか?」

 

「ああ!そこに会わせたい奴らがいるんだ!」

 

「分かった。で、そのショップはどこにあるんだ?」

 

「電車で隣駅まで行ったところにあるぞ!」

 

『弾よ、電車とは何だ?』

 

「サジット、電車ってのは線路の上を走る長い乗り物のことだ。どこの電車も複数の車両に別れているけど」

 

サジットが電車について聞いてきたのを弾が答える。

 

「え!?何言ってんだ、弾。電車の車両は1つだろ!?」

 

「ハジメこそ何を言っているんだ?路線電車じゃないんだし……」

 

「ロセンデンシャ?何だ、それ?」

 

『弾、もしやこれはワールドショックなのではないか?弾の元いた世界とは違っているのだから当然かもしれないが………』

 

「なるほど………」

 

『弾よ、ジョークを無視するのは止めてくれないか?』

 

カルチャーショックならぬ、ワールドショックとボケたサジットを無視して納得している弾。そして不平を言うサジット。

 

「とにかく行こーぜ!」

 

「ああ」

 

『うむ、承知した』

 

弾とサジットはハジメに続いて最寄りの駅の方へ歩きだした。

 

 

 

「やっと着いたー!」

 

「ここが、バトスピのショップか………俺の知ってるショップの形じゃないな」

 

弾の思い浮かべていたショップの外装はどこかの高層ビルの中にあることが多いために、こぢんまりしたものが多いが、ハジメが向かったショップは喫茶店のような“まさしくショップ”な建物だった。

 

「テガマルはいるかー!コブシー!チヒロー!」

 

「「「うるさい(ぞ)ハジメ!!」」」

 

「なあ、ハジメ、お前のその声量はどうにかならないのか?」

 

「弾!お前まで!」

 

『………』

 

先ほどからサジットは騒音が嫌だったのか、水晶珠の中から一切声を発していない。

 

「ところでハジメ、お前の隣にいる奴は誰だ?」

 

「ああ、こいつは馬神弾………まあ、偶然知り合った友達(?)で………」

 

ハジメの友達という言葉の語尾が疑問形になっている。それを気にした様子もなく───

 

「俺は馬神弾だ。訳あってハジメの家に居候させてもらっている。よろしく」

 

弾は自己紹介した。

 

「俺の名前は棚志テガマル。好きなものは牛乳。キースピリットは【刀の覇王ムサシード・アシュライガー】だ。よろしく頼む」

 

「俺は仁霧コブシだ。夢は覇王になって女子にモテること。キースピリットは【風の覇王ドルクス・ウシワカ】だ。押忍!」

 

「俺は日下チヒロ。趣味は絵を描くことで、キースピリットは【氷の覇王ミブロック・バラガン】だ。……よろしく」

 

三人は自己紹介をした。しかし、()()()()に我慢出来なかったのがハジメだった。

 

「テガマル!コブシ!チヒロ!なんで皆同じような内容なんだよ!?」



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テガマルとの戦い-1

「馬神弾……だったか?お前はバトスピ強いか?」

 

テガマルは弾に聞きたいことを直球で聞いた。

 

「元々『激突王』って呼ばれてたからな………それなりには強いと思う」

 

弾はテガマルの問いに二つ名を交えて答える。

 

「……なるほど『激突王』か。つまり《激突》使いか………」

 

「ああ、そうだ」

 

弾はあっさりと肯定した。

 

『弾、良かったのか?自分のバトルスタイルを明かしてまで……』

 

「……いいんだ。隠してもあまり意味がないしな」

 

サジットが“それでいいのか?”と弾に訴えたが、弾は“隠し事しても意味がない”と答える。

 

「なあ、良かったらバトルしないか?」

 

弾はテガマルをバトルに誘い──

 

「………いいだろう」

 

弾VSテガマルの試合が決定した。

 

 

 

「お?面白そうな組み合わせだな……!姉御、ここのバトルフィールドを使わせてやれよ」

 

アフロヘアーの男───アフローヌは姉御と呼ばれた女性、如月ミカにバトルフィールドの使用許可をねだる。

 

「はいはい、あの二人ね~」

 

「これは……面白くなりそうだ☆」

 

アフローヌは彼らのバトル(試合)を見るつもりなのだ。

 

「姉御、バトルフィールドを使わせてくれ」

 

テガマルがミカからバトルフィールドの使用許可を貰ってきたので、弾もフィールドへの転送口の上に立つ。勿論既に弾たちはバトル用のスーツを着用している。

 

 

「「ゲートオープン界放!!」」

 

 

「第1ターンは俺からだ。【スタートステップ】!」

 

「………【メインステップ】、【バースト】をセット!ターンエンド」

 

弾が先攻をもらい、バーストをセットして弾の第1ターンを終了させた。

 

「【スタートステップ】!」

 

「……【メインステップ】、【バースト】をセット。そして、ノデッポをLv2で召喚。【アタックステップ】!ノデッポでアタック!」

 

 

ノデッポ:コスト2

Lv1《1》BP1000

Lv2《3》BP3000

 

 

「ライフで受けるッ!」

 

「ターンエンドだ」

 

弾はノデッポの攻撃を己のライフで受け、テガマルはターンを終了させた。

 

「……【メインステップ】、カグツチドラグーンをLv1で召喚………そのまま【アタックステップ】!」

 

「カグツチドラグーンでアタック!………アタック時効果により、デッキから1枚ドロー」

 

「………ライフで受ける」

 

「ターンエンド」

 

弾のターンからテガマルのターンへ。

 

「………【メインステップ】、【バースト】を破棄。そして、新しい【バースト】をセット!」

 

破棄されたのは【皇牙獣キンタローグ・ベアー】だった。

 

「……ヒノシシを召喚。召喚時効果で、トラッシュから【皇牙獣キンタローグ・ベアー】を手札に戻す」

 

 

ヒノシシ:コスト3

Lv1《1》1000

Lv2《3》3000

Lv3《5》5000

 

 

「【アタックステップ】、ヒノシシでアタック!」

 

「ライフで受ける!………ライフ減少により【バースト】発動!【天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード】の効果でノデッポを破壊!……そして、天剣の覇王ジーク・スサノ・フリードをバースト召喚!!」

 

ジーク・スサノ・フリード()がフィールドに降り立った。



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テガマルとの戦い-2

「なるほどねぇ………こりゃ面白くなりそうだ!」

 

アフローヌが弾とテガマルのバトルを見て弾のバトルっぷりに感嘆と好奇心の声をもらす。

 

「でもなんであんなに強いヤツ()を俺が知らなかったのかねぇ………?」

 

 

 

「天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード………だと!?覇王(ヒーロー)使いだったのか!」

 

「くっ………!ターンエンド……」

 

テガマルは驚愕してターンを終了させてしまった。

 

「……いくぞ!俺のターンだ!【スタートステップ】!」

 

「……【メインステップ】!【バースト】をセット!そしてジーク・スサノ・フリードをLv3にアップ!【アタックステップ】!ジーク・スサノ・フリードでアタック!アタック時効果により、このスピリットをBP+10000!さらに!【バースト】がセットされていることにより、ダブルシンボルだ!!」

 

「……相手のスピリットのアタック後により、【バースト】発動!!来たれ!研ぎ澄まされし刃と共に!【刀の覇王ムサシード・アシュライガー】!!そして【バースト】効果により、ムサシード・アシュライガーをBP+3000だ!………そしてその攻撃はライフで受けるッ!」

 

「……ターンエンド」

 

テガマルのライフは“2”。それに対して弾のライフは“3”だ。しかし、一見弾が優勢に見えても、テガマルの方がまだ優勢のようである。

 

「……【メインステップ】!ムサシード・アシュライガーをLv3にアップ!そして【バースト】をセット!」

 

 

刀の覇王ムサシード・アシュライガー:コスト7

Lv1《1》5000

Lv2《3》8000

Lv3《5》11000

 

 

「さらにマジック、三札之術を使用!自分はデッキから2枚ドロー!そしてデッキの上から1枚オープン、赤のスピリットカードなので手札に加える」

 

オープンされたカードはノデッポだった。

 

「【アタックステップ】!刀の覇王ムサシード・アシュライガーでアタック!!」

 

「カグツチドラグーンでブロック!」

 

破壊されるカグツチドラグーン。

 

「………ターンエンド」

 

「……【メインステップ】、【バースト】を破棄して【バースト】をセット!雷神砲カノン・アームズを召喚!そして、ジーク・スサノ・フリードにブレイヴ!!」

 

破棄されて【バースト】は爆烈十紋刃だった。

 

「……【アタックステップ】!合体スピリット、行けぇ!!」

 

「合体スピリットのアタック時効果により、相手のデッキを上から1枚破棄する」

 

破棄されたのは五輪転生炎だった。

 

 

五輪転生炎:コスト4

 

 

「破棄されたカードの属性は赤!よってこのバトルの間、手札の赤のカードは使えない!!」

 

「……ヒノシシでブロック。破壊されたことにより【バースト】発動!!双光気弾!自分はデッキから1枚ドローする」

 

「くっ………ターンエンド」

 

弾はターンを終了させた。



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