仮面ライダーバールクスの力を手に入れてしまった男 《一度中止》 (何処にでも居る佐藤)
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ここから始まる

…ひと昔前は、自殺なんて馬鹿らしいとか、そんな事するなんて有り得ない、とか何も知らずに考えてたっけ…。

 

…でも今なら解る。そんな事したくなる程の苦痛なんて、世の中には溢れてる。

 

…母さん…父さん…

 

…ごめん

 

 

「待て」

 

 

その言葉で、時間は止まる

 

「!?」

 

男は振り返る。そこには男が立っていた。紫ベースの服を着て、厳つい顔をした男だった

 

「…なんだ、邪魔するなよ」

 

飛び降りかけていた男は苛ついた声で男を睨む。それを気にしていないように紫の男は言葉を続ける

 

「お前、王になりたくはないか?」

 

「…は?」

 

あまりにも突拍子の無い言葉にそんな声が漏れる男。それを見て言葉を続ける

 

「これを使えば、お前は王になれる」

 

紫の男が自殺未遂の男に投げつけたのは、ベルトのようなものと様々な色をしたものだった

 

「は!?え、が!」

 

あまりに大量に投げられたものを掴みきれず、顔に当たる。それもベルトのようなものがだ

 

「いってぇ…」

 

それをよそに話を続ける紫の男

 

「それを使えば、お前はゆくゆくの、王になれる」

 

「(鼻で笑う)だが王になって何になるっていうんだ?俺はただの一般人。それ以上でもそれ以下でも無い」

 

「(少し考える素ぶりを見せた後)では見てくるといい。そのなんの変哲も無い一般人が、大魔王になった姿を」

 

その直後、四角い歪みのようなものが自殺未遂の男を取り込んだ

 

「え」

 

悲鳴の一つもあげられずに

 

「…仮面ライダーバールクス、俺の右腕にふさわしい…!」

 

そう言って紫の男、アナザーディケイドスウォルツは不敵に笑った

 

「待て!」

 

ギワギワシュート!

 

「な!?」

 

それを避けきれず腕を負傷する

 

「く!…貴様…!」

 

恨めしそうに弓を放った者、仮面ライダーゲイツを睨むスウォルツ。それに更に弓を構えるゲイツだが、スウォルツは不敵に、鼻で笑う

 

「…だが手遅れだ。あの男は、ディケイドの力で無ければ、助けられん」

 

「何!?」

 

その言葉に驚くゲイツ。だが

 

「成る程、俺の力で、あの男に世界を渡らせたのか」

 

そこに門矢士が現れる

 

「ほう、だが今回は違うぞ?アナザーワールドでは無い。本当の別世界に送り込んだ。今のお前では不可能だ」

 

その言葉に今度は士が鼻で笑う

 

「その言葉、こいつを見ても言えるか?」

 

士はネオディケイドライバーを腰に巻く。それにスウォルツは驚愕する

 

「何故だ!?力を失ったお前が!変身するのは不可能のはず!」

 

「同じ説明は二度とはしない。変身」

 

カメンライド!ディケイド!

 

士はディケイドに姿を変えた

 

「…!おのれ!」

 

ディケイド!

 

スウォルツもアナザーディケイドに変身する。

 

「行くぞ」

 

「言われなくともそうするつもりだ!」

 

「舐めるなよ!仮面ライダーごときが!」




次回からちゃんと自殺未遂の男の方書きます。皆さんは王様って聞いて誰を思い浮かべます?私はスライムのあの人が一番に思い浮かびます


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元一般人の現大魔王、全ての生物の頂点に立つ王は…リムルだ!

ウォッチ風にやってみました


「…夢じゃないみたいだな、テーマパークに来た気もしない。テンション上がんない」

 

と、森の中でそんな無意味な呟きをする男。不意に、自分の腕を見た

 

「…なんだこれ?」

 

何かが自分の腕につけられている。それには、さっき男に投げつけられたよく解らないものが付いていた

 

「…ほんと何だこれ?」

 

それを取ってみようと握って引っ張るが、出て来ない

 

「…あれ?」

 

試行錯誤を繰り返し、回して取る事に気付いたのは3分後

 

「…ようやく取れた…。…どう使うんだ?」

 

また回すのかと思って回したら

 

「取れタァ!?」

 

…そこから直すのに2分

 

「…右回しか、これ」

 

右に回してみると、回すために握っていたところが光った。それの上部にボタンのようなものがあったので、それを押そうとしたら

 

「…貴様、何者だ?」

 

「!?」

 

青色の髪の男だ、高い木の上に立っている

 

「お前は…!?」

 

「質問に質問で返すな。なんの前触れも無くいきなり現れ、しかもなんの力も感じない。…いや、何も感じないは違うか。その腕のものからとてつもない力を感じる。…」

 

男に向かって話していた男はいつのまにか消え、自分の後ろに立っている

 

「うぉ!?」

 

更に持っていたものも青髮の男の手にある

 

「…これは!?…まさかお前」

 

「はい?てか返せよそれ。借り物とは言え俺のだぞ」

 

それを見た青髮の男は驚き、男を見る。自分が持ってたものをひったくられ、男は手を出し返せと催促する

 

「…待ってろ」

 

そういった男は、黙りこくった

 

「…そろそろ返して欲しいんだけどな…」

 

そう男が呟いた直後、轟音が聞こえる

 

「え!?何!?今度は何!?」

 

「…呼んだ」

 

慌てる男にそういう青髮の男がそういう

 

「呼んだって!?誰をだよ!?」

 

「我らの主だ」

 

そこに降り立ったのは

 

「ソウエイ!本当かさっきの!?」

 

青みのかかった銀髪の、女性だ

 

「…誰?」

 

その呟きに青髪の男は不機嫌そうに顔を歪めるが、銀髪の女性がそれを制止する

 

「まぁ待てって!それよりも!早く!」

 

女性は何かを青髪の男に急かす。男はそれに応じて、奪ったそれを見せた

 

「どうぞ」

 

女性は目を輝かせ、それを凝視する

 

「おお!こ、これは間違いなく!あの『仮面ライダーBLACK RX』じゃないか!これがボタンか?」

 

それのボタンを押す女性。そこから起こった事に皆驚く

 

「これは!間違いない!出された相手は必ず死ぬと言う『リボルケイン』!こ、これを何処で!?」

 

ひたすらはしゃぎ始めた女性

 

「…あの、返して貰えませんかね?借り物とはいえ俺のなんですけど…」

 

驚き、目を見開く女性。

 

「ああ!君のか!いや、すまない!ついつい興奮して舞い上がっちゃったよ!」

 

女性は何処か男らしい喋り方で男に話しかけ、それを返す

 

「…貴女達は誰なんでしょう?見た目ではよく解らないんですが…」

 

男の言葉に少し驚いた様子を見せた女性だが、直ぐに名乗る

 

「俺は『リムル=テンペスト』。あっちにある、【魔国連邦】の、王様ってところかな。で、こっちがうちの幹部の一人『ソウエイ』だ」

 

「…王様?…まさか!元一般人の現大魔王って…!」

 

その言葉を聞き、すぐさまリムルは表情を変えた

 

「…なんでお前がそれを知っている?…まさか」

 

その続きは出なかった。横から大声が聞こえたからだ

 

「えーーーーーーーー!!!!あんた!王様なの!?すげぇー!!!」

 

そう言ってリムルに走り寄って来たのは、ピンクの服を着て、ジーンズを履いた青年だった

 

「え、ま、ちょっと!離れろって!ちょっと!?」

 

その青年はリムルの周りを回り、隅々まで見ている。といった様子だ

 

「貴様、リムル様から離れろ!」

 

それを見ていたソウエイと呼ばれた男が抜刀する。それを見たリムルは慌てて

 

「ソウエイ!駄目だ!この人はなんの力も無い一般人だぞ!」

 

とソウエイを止める

 

「ちょ、ほんと誰君!?」

 

尋ねられたところで、青年はリムルに向き直し、名乗る

 

「俺?俺は、『常磐ソウゴ』だ」




やっぱ王様といえばソウゴは外せないよね


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EP.スライム オーバーキング 2013

オーバーキングってなんだよ!?(自分でも解らずにやった。後悔はしてない)

スライムとオーバーキングは逆の方が良かったかなと思う

2013は転スラを小説時代から見てた人なら知ってるはず


「…大変、だったんだな」

 

「…死ぬくらいなら会社辞めればって思うだろうな。出来んよ、そんな事」

 

男とリムルは、魔国連邦のとある飲食店に来ている。あの後、ソウゴはリムルに色々聞いていたが、歪んだ四角形に包まれ、消えた。男がここにきた時のように。男に色々聞く為、リムルは自分の国に彼を連れてきた

 

「…あんたも会社員だったんだよな?」

 

「ああ、色々大変だったよ」

 

二人は会社員だった時の事を話している

 

「…なぁ、魔王さん」

 

それまでの話を切り捨て、男は口を開く

 

「どうした?」

 

「それ、一体なんなんだ?」

 

そう、男が何よりも気になっていたのは、紫の男に投げ渡されたものだ。不審物という面目でそれを今はリムルが持っている

 

「これか?これ自体が何かは知らないが、これに書かれているのが何かは…いや、誰かは知ってるぞ?」

 

「へぇ?誰なんだ?」

 

そう聞かれ、リムルは飲食店であるにもかかわらず、声高らかに叫んでいた

 

「これ、いや!この方はあの悪の帝国クライシスと戦い!その帝国を滅ぼした正義のヒーロー!その名も太陽の子!『仮面ライダーBLACK RX』だ!」

 

堂々とその名を叫ぶリムル。その数秒後、ここが飲食店、すなわち公共の場である事を思い出したリムルは、赤面して席に静かに座った

 

「…凄い人なんだな、その人は」

 

その言葉でリムルはまた元気になる

 

「その通り!凄い人なんだよ!南 光太郎さんは!」

 

リムルのその光る目を見て、男は視線を別の所に移す

 

「…それに比べて、俺は…」

 

そう自分を貶める男、リムルは声をかける

 

「あーもう、そう自分を卑下にするなよ」

 

「…なんでそんな凄い人の力が、俺なんかに渡されたんだよ?」

 

「っ!…それは…」

 

そこから男はぽつぽつと今にも消え入りそうな声で続ける

 

「そんな凄い人に、そう簡単にはなれない。…いや、そんな凄い人だからこそ、仮面ライダーになれたんじゃ無いのか?…どちらにせよ、俺はなれるとは思えない。…貴女のようには、なれない」

 

「…俺は、人を殺した。大量に」

 

「えっ」

 

…二人の声が、響く、沈黙が続く

 

「俺は、かつて仲間を沢山殺されて、復活させる為に、人を殺した。勿論、理由はあった。でもそんなのは言い訳に過ぎない!俺はたしかにあの瞬間!憎しみにかられて人を大勢殺したんだ!…お前は、どう思った?俺の話を聞いてさ」

 

視線が男に集まる

 

「そうだな…絶望して、怒りに呑まれ。…けれども、俺が何よりも賞賛したいのは、そこで貴女が自殺しようと、全てを諦めようと思わなかった事だな」

 

「…は?」

 

リムルを始め、他の者達も呆気にとられる

 

「だって、そんなショックに常人は耐えられないだろ?そこで心が折れる事も無く、狂う事も無く、復讐にかられる。…俺は復讐しようとする心を持つ人は素晴らしいと思うよ。生きることを諦めずに、目的を持って生きている。…俺は生きることを諦めて、自殺しようとしてたんだからさ」

 

店内がしんとなる

 

「…フフっ、はっはははは!!!!」

 

リムルが笑い出す

 

「成る程!素晴らしい意見だと思うぞ俺は!成る程!生きようとする心か!それは動機がなんであれか!?」

 

「…ああ、生物が生きようとする事。それ以上に必要で素晴らしい事はあるか?」

 

若干狂乱となってきたリムルの問いにあくまで静かに答える男。

 

「はっははは!俺は今お前に会い!話せた事を誇りに思う!」

 

「俺なんかと喋ってもなんもならんよ。てかそろそろ返せ」

 

男はリムルに手を伸ばし手のひらを広げる

 

「ん?ああ悪い。はい、返すよ」

 

その手に冷静となったリムルはRXの顔が書かれた例のものを置く

 

「…じゃあ俺は行くよ」

 

「ああ!今日はありがとうな!」

 

その飲食店にいたものは後にこう語る

 

《その時の魔王はとても清々しい顔をしていた》と

 

男が飲食店から出ようとした、その時

 

「失礼する。さっきぶりだな」

 

男の後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。男は振り返る

 

「あ、紫の男」

 

紫はズッコケる

 

「違う、俺はスウォルツだ」

 

「あ、そうか、ごめん…じゃあスウォルツ、二つくらい質問に答えて」

 

「ふむ…いいだろう、何が聞きたい?」

 

「これは何だよ?」

 

男はそう言って時計のようなものを見せた

 

「あぁ、そう言えば言ってなかったな。それは『ライドウォッチ』。ライダーの力が込められたアイテムだ」

 

それに怪訝な様子を見せた男

 

「なら俺が扱える訳無いのは解るだろ?なんでこれを俺に?」

 

「そうか?今のお前なら、不可能という訳では無いと思うんだがなぁ?」

 

「は?ってあっつい!?」

 

男は慌ててポケットから熱を発するものを取り出す。それは配線が並ぶ何も書かれていないものだった。それが一瞬光ったと思ったら、消えた

 

「…なんだ?」

 

「…まだ駄目か」

 

「おい」

 

スウォルツは振り返る。

 

「お前か、そいつをあの森にほっぽり出したのは」

 

そこには抜刀し、激怒した大魔王(リムル)がいた

 

「おっと、色々喋り過ぎたかな?」

 

「話して貰うぞ、お前の目的を!」

 

今にも切り掛かりそうな大魔王を前に、スウォルツは余裕の笑みを浮かべてこう言った

 

「…俺が、お前の世界を作ろう」

 

その瞬間、大魔王に何かが絡み付いた!

 

「なっなんだ!?…くっ!」

 

そのままリムルは呑まれてしまった

 

「!?リムルに何をした!?」

 

男の問いにスウォルツは愉快だと言うように笑いながら答える

 

「送ってやったのさ、失われた可能性の世界に。…少し場所を変えよう、ここでは人の目がある」

 

ディケイド…!

 

スウォルツがアナザーディケイドに姿を変えた事で店内は騒然となる。それをよそにアナザーディケイドはオーロラカーテンを使って男と移動する

 

「うぉ!?」

 

残ったものは何も無く、二人は消え失せた



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第一のアナザーワールド

上手く書けませんでした


「うおっと!?」

 

「ふん」

 

二人が移動したのは、山に挟まれた平地のような所だ

 

「おい!魔王をどこにやったんだよ!」

 

「怒鳴るな、ちゃんと説明してやる」

 

そう言ってアナザーディケイドはスウォルツに姿を戻した

 

「あいつを送ったのは、《アナザーワールド》だ。そこではあり得なかった瞬間が永遠に繰り返されている。そこにあいつを送り込んだんだ」

 

「成る程、で?それをして何になるって言うんだ?」

 

スウォルツは不敵に笑った

 

「俺は力が欲しい、最強の王となる為の力が」

 

「…何を言ってるのか全く分からない。どうやって王になるつもりなんだ?」

 

その言葉でスウォルツは大声を出しながら笑った

 

「…何がおかしい」

 

「いやぁ?何も知らないなと思ってな。つまり俺は

 

その次は無かった、突如現れたオーロラカーテンから炎が吹き出して来たからだ。そしてそれは明確な攻撃としてスウォルツに直撃した

 

「何!?」

 

そのオーロラカーテンから現れたのは

 

「…スライムさんなら、そんなことは言わないと思う。あの子は優しい、そして甘い。でも、だから王になれた。最強の魔王に。…貴方にそうはなれはしない」

 

…黒髪の女性だった。何処と無くリムルの面影があるその女性は、スウォルツを睨みながら、スウォルツが投げたあのベルトにそっくりなベルトを取り出した

 

「な!?そのベルトは…!」

 

スウォルツはそれに驚愕する。女性は説明するように話す

 

「…スライムさんのいる世界は失われた可能性の世界、なんでしょ?…あの子は今まで、ずっと戦ってきた。…いつも頼られて、頼る人は自分の中のスキル(相棒)と、ヴェルドラ(盟友)だけ。それに全生物の頂点に立つ程の力をあの子は手に入れてしまった。…寂しかったんだよ、きっと。だから私は、あの子のためだけの仮面ライダーになった。あの世界で」

 

女性は腰にベルトを当てた。次の瞬間、ベルトから帯が伸び、彼女の腰に巻きついた。

 

「本当なら、仮面ライダーなんて世界にいなかった。でも、あの子が望む全ては、あの世界で失われた可能性として現実になる。だから私は復活して、この力を手に入れた。…そろそろあなたも、自分が危機的状況だって気付いたかな?」

 

ベルトから音が聞こえる。燃え盛る炎を彷彿とさせる音だ

 

「…変身」

 

その一言で、彼女の周りが炎で包まれる

 

烈火!

 

業火!

 

進火!

 

イフリート!

 

我此処に在り!

 

「…火と火は共に混ざり合い、そして大きな炎に進火する…私が、仮面ライダーイフリートだ!」

 

燃え盛る炎を纏い、彼女は仮面ライダーに姿を変えた

 

「存在すらしない仮面ライダーだと!?馬鹿な!そんな事が!あっていい筈がない!」

 

ディケイド…!

 

アナザーディケイドに変身したスウォルツは叫びながら仮面ライダーイフリートにエネルギー弾を放った!しかし!

 

「…ふ!」

 

イフリートは剣を振るい、そのエネルギー弾を両断した!

 

「なんだと!?」

 

「ハァ!」

 

そのままもう一振りしてアナザーディケイドに斬撃を飛ばすが

 

「甘い!」

 

オーロラカーテンを展開し、斬撃を消す。もう一つ、イフリートの背後にオーロラカーテンが現れる!

 

「喰らえ!」

 

「…そうなると思う?」

 

なんとイフリートはその斬撃を吸収した!

 

「なんだと!?今までそんな芸当が出来るライダーはいなかった筈!」

 

戸惑うアナザーディケイドにイフリートはこう言い放つ

 

「私が飛ばしたのはあくまでもただの炎の塊。この力は、全ての炎を操ることが出来る。炎を固めて放つ事も、そこにある炎を吸収することも」

 

そんな能力を聞き、アナザーディケイドは歯ぎしりする

 

「…戦いについていけねぇよこれ」

 

すみでそう呟く男に目を向けたアナザーディケイド。ニヤリと不敵に笑う

 

「…お前は次の王に会いに行け。人の心を無くし、大量に殺戮を繰り返しても、一切心が痛まない。人間をやめた骸骨の王にな」

 

「え?」

 

男をオーロラカーテンで何処かに飛ばす

 

「!彼を何処に!?」

 

イフリートはアナザーディケイドに怒鳴るが、

 

「そんな事より、今はお前が生き残る事に専念した方がいいぞ?」

 

とオーロラカーテン越しにイフリートを殴るアナザーディケイド。それに後ろに下がったイフリートだが、すぐに構え直す

 

「…あの子を…スライムさんを助ける!」

 

「出来るかな?」

 

二人は本格的に先頭に入る。

 

男はまた違う世界に迷い込み、路頭に迷うのであった




なんかもうちょい上手くかけた気がするんですけどね


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救世主は意外と近くに

すいません、問題を先送りにしました


「…またこの展開かーーーーーーーー!!!!????」

 

そんな叫びが森に虚しく響いた

 

 

 

「…社畜になりきれず自殺しかけた彼は、あろう事かスウォルツに助けられた挙句、別の世界に放り出されてしまう。まず一つ目の世界では、世界を救った大魔王、リムル=テンペストと出会い、彼をしがらみから解き放つ。しかしスウォルツによって大魔王はアナザーワールドに囚われてしまう。そして其処から現れた存在しない筈のライダーイフリート。スウォルツ氏は墓穴を掘りましたね。そしてそれらを経て、辿り着いたのは。

 

…自身らの為に周り全てを被害者にさせた、魔を導く王が君臨する世界だった」

 

 

 

 

「あーもうどこだよここは!?」

 

男は森をただひたすらに歩いていた

 

途中何か良く分からないものに襲われそうになったが、何故かBLACK RXのウォッチが使えるようになっており、それをリムルが使ったようにリボルケインで撃退していった

 

そうしているうちに、彼は奇跡的に森を出ることが出来た

 

「やっ…!」

 

叫ぼうとした男は、ふと気付く

 

「…そういや俺ってはじめは自殺しようとしてたんだっけ。…それなのに今の今まで必死に生きようとしてた。…いや、深く考えるのはよそう」

 

首を振って考えを飛ばす。男は周りを確認する。すると

 

「町か?いや、国?どちらにせよかなりの規模だな。取り敢えずあそこに行ってみようか」

 

誰に話すでも無く一人言を結構な音量で喋る彼。

 

「こうでもしないと寂しいんだよ、今スウォルツが来たら大喜びする自信がある」

 

「悪かったな、スウォルツじゃ無くて」

 

「うぉおう!?」

 

横から聞こえた声にあからさまに驚き、ビビる男

 

「だ、誰だ!?」

 

と横を向けば

 

「…」

 

腕を組み、しかめっ面をした、目付きの悪い青年がいた。その腕についているのは

 

「あ!ライドウォッチ!」

 

男の腕にいつのまにか付いていたものだった

 

「それを知っているなら話は早い。お前、仮面ライダーだろ?」

 

「仮面ライダー?俺になれるとでも?」

 

その言葉に青年は驚くが、冷静に話す

 

「スウォルツはあらゆる力を欲している、お前にも、何かしらの力があるはずだ」

 

「無いな、強いて言うならこれらを使えば王になれると言われただけだ」

 

「…そっそうか。そうだ、お前は王になりたいのか?」

 

「うーん…なれるんならブラック企業全部ぶっ潰したい」

 

そのかわりように怯んだ青年は

 

「そ、そうか…」

 

とだけ言った

 

「…そういえば、名前は?」

 

「ん?ああ、俺は【明光院 ゲイツ】だ」

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…!」

 

「フン、所詮はその程度か」

 

山に挟まれた平地で、争う二人。勝敗は決まりかけていた

 

「攻撃が…ほとんど通じない…!貴方は何者!?」

 

「俺は王となり、世界に君臨する者だ!」

 

アナザーディケイドは超圧縮のエネルギー弾をイフリートに放つ!

 

「くっ…!」

 

「危ない!」

 

ザモナスタイムブレーク!

 

「何!?」

 

突如上空に現れたオーロラカーテンからライダーキックをしながら現れた人型、それがエネルギー弾を搔き消し、地面にクレーターを作る!

 

「お前は…!?」

 

「ユウキ…!」

 

ユウキと呼ばれたその男は、こう名乗った

 

「僕は、仮面ライダーザモナスだ!」




次回ちゃんとアインズ出します!


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魔を導く、命を刈り取り、最低最悪と呼ばれた王は…アインズだ!

すいません、半月以上も遅れて、こんなクオリティです。

真面目に謝ります。申し訳御座いませんでした


「…強すぎませんかね?」

 

「基本スペックから多分私達よりも上、更に一発一発の威力もケタ違い…どうやって勝てば…!」

 

「いくらやっても無駄だ、あの魔王を救う事は出来ん」

 

ザモナスが交戦しても、状況は変わらない。アナザーディケイドがライダーキックの構えを取ると、突然動きを止め、彼方を見る

 

「…ほう、デスナイトの行進のタイミングで国に入ったのか。まぁそっちの方が説明の手間が省ける…」

 

ボソボソと何かを呟くアナザーディケイド、それを見たイフリートとザモナスは警戒を強める

 

しかしアナザーディケイドはスウォルツの姿に戻った。そしてオーロラカーテンを展開する

 

「!?何処に行くつもりだ!?」

 

「お前達には用は無い。俺は力が欲しいんだ。強大な力がな」

 

そして消える

 

「「…」」

 

二人は逃げられたと思ってはいない。むしろ助かったという思いが強い。死んでしまっては元も子もないからだ

 

「リムルさんを助けないと…!」

 

「今は安静に…。今戦っても、勝ち目は無いから…」

 

二人は目を閉じる…

 

 

 

 

 

 

 

「ウオォォォォォ!!!!」

「はぁぁぁぁぁ!!!」

 

王都では、ゲイツリバイブとなったゲイツがデスナイトの一団と戦闘中だった。アインズ及びナザリックがやった事が許せなかったのだ

 

「自分達の為に多くの命を一方的に奪い!その最後は国取りだと!?そんな事、許せるわけないだろう!!!!お前達はオーマジオウすらも超える最低最悪の悪党だ!!!」

 

「我等が至高の四十一人の一人アインズ様は、この世界(誰も手に入れた事の無い宝石箱)を手に入れるお方だ!その為ならば障害は全て取り除く!それが我等、ナザリック地下大墳墓階層守護者及び全てのナザリック地下大墳墓NPCの使命だ!」

 

ゲイツリバイブ(救世主)と悪魔デミウルゴスは一切の巻き添え無く戦っている。それは、ある男の力だった

 

「…これが…平成を制す力…!」

 

…男は一時的にだが、覚醒した。それは悪を許さぬ心と生きようとする希望が交差し、交じり合い、膨大な大きさとなり起こった、奇跡だった

 

 

「祝え!!!!」

 

突如響くその声、全てのものがその声の元に目を向ける

 

「平成の世から新たな歴史を創造し、あらゆる常識や概念を超え全てにその名を知らしめる王!その名も

 

仮面ライダーバールクス!

 

一時的だが、その力が覚醒した瞬間である!」

 

全てのものが呆気にとられる

 

「手を貸そうか?我が王よ」

 

その問いが自分に向けられている事を把握したバールクスは躊躇いがちだが

 

「ああ、頼む!」

 

と返事を返した

 

「了解したよ、我等の王様?」

 

その瞬間ウォズ(?)の腰にベルトが出現する。そして彼はただ一言

 

「変身」

 

風が巻き起こりベルトに吸い込まれる!そしてウォズ(?)の体は軍服のライダーに変身する!

 

ざわめき、どよめき、そんな雑音の中でも彼の声は隅まで通り、町中に響く

 

「みたまえ我が王よ!これこそがショッカーが生み出した最強の悪の戦士、

 

仮面ライダー4号だ!

 

そして黒い羽根の女(アルベド)との戦闘に入る

 

 

 

 

 

「くっ…フハハハハ!!!!とうとう変身したか!…だが力が不安定だ、まだ仮面ライダーには完全には至らないか」

 

スウォルツは遠くから彼等の戦闘を見ていた

 

「…それにしてもあのウォズはなんなんだ?あの服、どう見ても何処にでもあるようなスーツだ。なのにあれ程までの力を持っている。…それにこれを渡して来た意図はなんなんだ?」

 

 

 

 

 

 

数分前、スウォルツがこの世界に来て、ウォズが祝うまでの空白

 

「お前は…!?」

 

「久しぶりだね、スウォルツ」

 

スーツのウォズはこの間、スウォルツに会っていた

 

「まず感謝するよ、我が王に力を与えてくれた事に」

 

そう言ってウォズは深く礼をした

 

「ほう、なら質問に答えろ、お前は何者で何をしに来たのかをな」

 

その言葉にウォズは笑う

 

「殆どお解りでしょう?私は我が王、バールクスに従うウォズであり、仮面ライダーだ」

 

それにあからさまにスウォルツは顔を歪ませる

 

「…俺はどうなっている?」

 

「貴方のような野心家は、王に相応しく無い。それだけ言っておきましょう」

 

「…フン」

 

「あ、これあげますね。差し入れです」

 

と言ってウォズはショッカーライダーのウォッチをスウォルツに投げ付け、祝うために移動する

 

「おいまて!?…クソ!」

 

 

 

 

 

今に至る

 

「フン、まあいい、敵の親玉が動いた。…ん?」

 

スウォルツの後ろにタイムマジーンが止まる。そこから出てきたのは

 

「…スウォルツ」

 

「ジオウ、やはり来たか。そして、門矢士」

 

士は何か言うでも無く静かに降りる

 

「お前達も見て行くか?あの骸骨の王がまた人間を殺すのを」

 

その言葉にソウゴは反応する

 

「…殺す?人を?てかそもそもあの状況って何?何をしようとしてるの?」

 

「してる、か。…した後だ」

 

「成る程、だいたいわかった」

 

士がそう言ってポラロイドカメラのシャッターを切る

 

「だいたいって?いったい何なの?」

 

「落ち着け、あの骸骨は世界征服及び仲間を探す為、この国の兵士を十万単位で殺し、この国の王になった。そしてゲイツ、あいつはそれを知り、戦いを挑んでいる。善戦はしてるが、いささか数が多過ぎる、時間の問題だ。話を骸骨に戻そう。あいつは初めはまだ正しい事をしていた。しかしその内、憎しみのままに人を殺し、トカゲもどきを殺し、部下を使って英雄もどきになり、マッチポンプで地位を上げ、そして今に至る。…正に最低最悪の魔王…!?ソウゴ!?」

 

「…フー…フー…!!!」

 

ソウゴは怒り狂っていた。必ず、邪智暴虐の王を倒さんと。

 

「…常盤ソウゴよ、オーマジオウになる気は無いか?俺ではあの魔王には勝てん。…何、他意は無い。」

 

「…だいたいわかった、なら俺はどこかに消えておこう」

 

「お前も来い」

 

「「!?」」

 

ソウゴの声であると判断するのに二人は少し時間を要した。地を這うような声で、ソウゴはディケイドに呼び掛けたのだ

 

「許さん…あいつ如きが、人の命を弄んでいいような男だとは思えん…!」

 

「いや、まさかこれは…!?」

 

「…わかりたく無かったな、こればかりは…!まさか本人が登場か!?」

 

そう、ソウゴの体には今、オーマジオウ本人が憑依していたのだ

 

「…スウォルツ、門矢士、若き日の私には何も話すな、いいな?」

 

「「…」」

 

二人はただ黙って頷いていた。

 

 

「ほう?ならば受けて立とう…!」

 

「「「!?」」」

 

その場に降り立った者…アインズ・ウール・ゴウンは、静かにソウゴを見ていた

 

「…この世界の者達の無念を晴らす!」

 

「やってみろ…!!!」

 

…変身

 

 

祝福の時!!!

 

最高!

 

最善!!

 

最大!!!

 

最強王!!!!

 

 

オーマジオウ!!!!

 

「行くぞ…魔王!」

 

「どっちが魔王だ!」

 

オーマジオウ、アインズ、二人の魔王がぶつかり合う!

 

 

 

 

 

 

(巨大な爆発音が街中に響く)

 

「!?」

 

「なんだ!?」

 

「まさか…魔王が!?」

 

バールクス、ゲイツ、4号が動きを止める、それは敵も同じだった

 

「この力は…!アインズ様!」

 

「アインズ様!?」

 

階層守護者達が一斉に動く。しかし4号、ウォズはわかっていた

 

「あの王が動いた…フフ。さーて、彼らの内何人が生き残るか…いや、多分全員死ぬでしょうね。…いや、まさか…」

 

 

 

 

 

「こ…これ程とは…!」

 

「弱者を甚振って来たお前が受ける仕打ちとしては、まだまだ軽いぞ!」

 

アインズはオーマジオウに一方的にいたぶられるだけだった。魔法、呪い、力、技、全てにおいてオーマジオウにとってなんの意味も無い抵抗に過ぎなかった

 

「アインズ様!!!…己よくも!」

 

そこに階層守護者達が駆け付ける。しかしそれも無駄であった

 

「…消し飛べ」

 

駆け付けた怒り狂う階層守護者達を時間加速と高熱で悲鳴をあげる間も無く塵に返した

 

「…!…貴様!」

 

それを見たアインズは究極魔法を時間短縮のアイテムを行使して発動しようとする。しかしそれすらも無駄だった

 

「これ以上誰かを死なせはしない…!」

 

その魔法そのものを異次元に送り込んだのだ

 

「な…なんだとぉ…!?」

 

「…侮ったな…人間を…!」

 

絶対絶命、その言葉が一番合う状況だろう。勿論、敵が、だが

 

「…れ」

 

「?」

 

その時、アインズから黒い瘴気が漏れる

 

「黙れぇぇぇぇぇ!!!!」

 

「何!?ぐあぁ!!!」

 

「ぬうぅぅぅ!!!」

 

「なんだ…!?」

 

士が仰け反り、スウォルツが後ろに下がる。オーマジオウはそのまま立ったままだ。

 

「貴様らに何が解る!?仲間を失い!頼るものを失い!ずっと孤独に苛まれて来た!私の何がぁぁぁぁぁ!!!???」

 

半狂乱になりながら叫び、嘆くアインズ。それには、一人の男の悲しみが溢れていた

 

「…!」

 

オーマジオウは、これに見覚えがあった。若き日の自分が仲間を失った時のそれだった

 

「…そうか、お前もか」

 

何か納得したようにオーマジオウは呟き、変身を解く。変わらぬ青年、ソウゴの姿があった

 

「…」

 

アインズは無言になり、俯いている

 

「…ねぇ」

 

元に戻ったソウゴはアインズに声をかける

 

「…」

 

アインズは微動だにしない

 

「あんたは仲間と一緒にそこまで強くなったんだよね?」

 

「…」

 

「…じゃあさ、あんたは今までその力を何に使ってきたの?」

 

「…!」

 

アインズが顔をあげる

 

「…あんたの仲間に、胸をはって言える?」

 

「…っ」

 

「あんたが今までやった事はもう消せない。でも」

 

ソウゴは少し躊躇った後、ゆっくりと続ける

 

「過去を、夢を見てばかりじゃ前には進めない。だから、罪を償って…未来に向かって生きようよ。…そうじゃないと、仲間に顔向け出来ない」

 

「…だが、私はもう数え切れないほどの命を奪って来た。それに何も最早感じない…。こんな私に、どうやって罪を償えと…?」

 

「…それなら、いい考えがあるよ?我が魔王、そして魔導王」

 

そこに現れたのは、黒ウォズだ

 

「ウォズ、…魔導王って?」

 

「…この本によると、彼はこの国で魔導王として君臨し、世界は破滅に向かうと書いてある。…でも、最早この本は誤りだ。我が魔王、仮面ライダービルドの力を使うんだ、ビルドジーニアス、彼のあの力なら、人ならざる者を人に近付けることが出来る」

 

その説明を聞いたソウゴはグランドジオウウォッチを取り出す

 

「…痛いけどいい?」

 

「…構わない、それは最早、痛みですら無い…」

 

「そう、なら」

 

ビルド!

 

フィニッシュ!!!!

 

「え、は!?ちょ、待っうぁぁぁぁ!!!???」

 

さすが魔王、エゲツない事する。などと士、スウォルツが思っていると、アインズが胸を抑え、うずくまった

 

「う、はぁ…!これは…!…そうか、これが…!」

 

アインズはまたうずくまる。しかしもう彼は化け物では無い。

 

「…ありがとう、お前の名は?」

 

「俺?俺は『常磐ソウゴ』」

 

「ときわ、常磐か、覚えておこう、私は後始末をしてくる。…そうしたら、罪を償う。…アインズ・ウール・ゴウンの名に誓ってな!!!」

 

高らかに宣言し、その場を後にした

 

「…」

 

「あ!ジオウ!来てたのなら何故加勢しなかった!」

 

「え!?あ!ごめん!それどころじゃなくて!」、

 

撤退していたゲイツがそこに来て、ソウゴに突っかかるが

 

「…まぁ、最終的に解決したのはお前のようだ…ありがとう」

 

そう訂正した

 

「フフ、さ、おじさんのところに帰ろう?」

 

「…ああ」

 

そう言ってタイムマジーンに乗り込もうとする二人だったが

 

「「俺を忘れるな!」」

 

士、スウォルツが叫んだ

 

 

 

 

 

 

「ん?おいバールクスは何処だ?」

 

 

「「「あ」」」

 

 




一応語彙力の限りハッピーエンドにしました。人を生き返らせる事はしません。時は戻りません


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神に逆らい地獄に落ちた!人ならざる魔王は…キュルルシファーだ!

けもフレ2地獄説に影響されました。神話の知識は私は一切備えていないのでご了承ください


「うぉぉぉぉ……あれ?」

 

バールクスはいつの間にか森の中にいた。

 

「…ここは…?あいつらは…」

 

「やぁ我が王よ」

 

「うぉぉ!?」

 

いきなり後ろから話しかけられ、思いっきり前に行くバールクス

 

「奴等の事なら心配いらない、魔王が解決済みだ」

 

「…そうか」

 

安心したバールクスは男の姿に戻る。しかしそれに男は戸惑った

 

「あれ?まだウォッチを外していないのに…」

 

男はウォッチをドライバーから外して見る。

 

「顔が…ない?」

 

「それはそうだろう」

 

男はウォズの言葉の続きを聞く為ウォズの方を向く

 

「貴方は一時的にライダーの資格を得たに過ぎない、生きるか死ぬかの極限の状態から、さっきのような不安定な変身に至れたんだ」

 

「(納得したように)…確かに俺はあの時、本気で死にたく無いって、許さないって思った…。…俺もまだ、捨てたもんじゃ無いかもな」

 

「自分を棄てるかどうかは、私が口出しすることでは無い。全部君自身が決める事だ」

 

話を終えた二人は、周りを見渡す

 

「…で、ここはどこだ?」

 

「…すまない、私も適当に移動させたんだ。少し調べてみるよ」

 

そう言ってスーツのウォズは何処からともなく本を取り出し、開く

 

「…少し待つかな」

 

男は適当な岩に腰掛け、調べ、待つ

 

 

 

 

 

 

 

「…は?」

 

しばらくしてウォズがそう声を上げた。何処か苛立ったような声だった

 

「…どうした?」

 

「我が王よ、これは早急に対策を練る必要があるよ」

 

焦りと怒りが混じったような顔でそう話すウォズ、その時地面が揺れる

 

「うぉ!?なんだ!?」

 

「…来たか、魔王の操り人形!」

 

憎々しげに言うウォズ、その視線を辿ると…

 

「な!?なんだこいつ!?」

 

大きなゲル状の怪物がそこにいた

 

「我が王、この本によると、こいつは『セルリアン』と言うらしい。魔王キュルルシファーの僕だと書いてある」

 

「…?キュル、ルシファー?」

 

「説明している暇は無い、来るよ!」

 

そうウォズが叫んだ時、セルリアンの腕が大きく振り上げられ、男とウォズの間の地面に思いっきり叩きつけられた。地面が揺れ、バランスが取れなくなった二人はセルリアンの反対の方向に飛んだ

 

「思いっきり敵かよ!」

 

「当然だ、奴はただの操り人形で、操る者は敵だからね」

 

「敵って誰だよ!また王様か!?」

 

その男の問いに、苛立たしげにウォズが口を開く

 

「…ただの王様なら良かったんだけどね」

 

その時セルリアンが追撃してきた。今度は触手のようなものを伸ばしてきた

 

「うおぁ!?」

 

「っと!これじゃラチが開かない!変身!」

 

ウォズが4号に変身し、スカイサイクロンを呼び出し、セルリアンに爆撃させる

 

「うぉ!すげぇ!」

 

セルリアンは砕け散り、立方体の発光物のみが散らばった

 

「…あんな化け物がうろついているのか…」

 

「王よ、ひとまずは移動しよう。どちらにせよ、戦う以外の選択肢は無い」

 

「…で、敵は一体?」

 

ウォズは重そうに口を開いた

 

「…かつて神に挑み、地獄に落ち、そしてまた戦おうとする最悪の大悪魔…

 

 

 

キュルルシファーだ」




こんなに間が空いてしまい、申し訳ございません。創作活動が楽しく無くなってしまったんです。しかし、最近は少しずつモチベーションが戻って来ましたので、少しずつでも投稿していきたいと思います


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戦いの前の用意

本当に申し訳御座いません、許して欲しいなど微塵も言うつもりはありません、ですが、ここまで待たせてしまい、本当に申し訳無く思っています。これから高校が始まり更に忙しくなりますので、この休校中に出来るだけ進めるつもりです。


「…キュルルシファー…か」

 

「ああ、最低最悪、他人を道具としてしか見ていない。そんな敵さ」

 

重たい空気が流れ、それ以降言葉が続かない

 

「…勝てるのか?」

 

「こればかりは解らない、サタニストイエイヌ、アムールユダ、賢聖サバル、堕天使カヴァン、その他多数の地獄の罪人達が立ち向かい、それで封印された後でも、こうして地獄を混乱に陥れたんだからね。しぶとさは筋金入りだ」

 

苛立ちがつのる

 

「協力者はいないのか!?」

 

「…最終手段だけど、一人いる」

 

希望はあった、そして、また光が射す

 

ザッ   ザッ

 

「!?誰だ!」

 

「安心してくれ、王。…味方だ」

 

木々、草の間から姿を現したのは

 

「………ゥゥゥ」

 

ビースト(のけもの)、アムールユダだった

 

「味方?」

 

「ああ、このパークにいたフレンズ(罪人)達は皆煉獄へ向かい、天国へ向かう為の修行の真っ最中だ。だが、彼女は違う。絶対の罪人である彼女は煉獄に向かう事も、罪を償う事も許されず、この地獄に幽閉され続けなければならなかった。だからこそ、彼女が最後の砦たりうるんだ。勿論そこに、私達も加わる」

 

現に今アムールユダは二人を見るだけで危害を加えてくる訳でも無くじっとしている

 

「…成る程。でも三人だけじゃどうしようも無い。まだ増援が必要だ」

 

「勿論それも考えてある。王、貴方は仮面ライダーの力を持つにもかかわらず、王のみに出会い、ライダーとは出会わなかった。それにより少々貴方の認識に語弊が生まれた。それについて訂正しよう」

 

男は口を挟まず、話を聞く事にした

 

「まず貴方は確かに王に出会ってきた。しかしそれは幾つもの可能性の中の一つに出会ったに過ぎない。現に正史のリムルは大魔王として世界に君臨し、正史のアインズも国取りを成功させ王になっている」

 

「ちょっと待て、てことは」

 

「ああ、貴方が出会って来たのは、分史、つまり分かれた先の異なる歴史という訳だ」

 

その言葉に、男は何処か納得したような顔で首を縦に振った

 

「…そういう事か。漸くどこかスッキリしたよ」

 

「…どういう、ことだい?」

 

男は今まで迷ったような素振りも悩むような素振りも見せなかった。だからウォズはそう聞いた

 

「いや…なんと言うか…こう、つっかかりというか、なんか違うなっ…ていうかんじがしたんだよ。漸く理由がわかった」

 

「…そうかい」

 

…やはり、この方は何処かに何かがある。ウォズはそう思いながら、次の言葉を発する

 

「ともかく、私達に必要なのは戦力だ。正直言って、このままではいくらバールクスの力があっても勝つのは難しい。そこでだ、ほかの世界に先に当たってみるのはどうだろう。上手く行けば、新たな協力者も見つかるかも知れない」

 

男はうなずく、その考えに同意したという事だろう。しかし、男の表情は浮かないままだ

 

「でもどうする。そんなすぐ協力してくれる王様なんていないだろ」

 

「こればかりは王で無い者の方がいいだろう。フットワークが軽い人物が一番だ」

 

ウォズはそう言ってアムールユダに体を向ける

 

「済まない、今はまだ力になれそうにないんだ。しかし、必ず私達はここに来る。その時こそ、キュルルシファーの最期の時だ」

 

アムールユダは頷いた後、静かに目を閉じた

 

「…行こう、我が王よ。必ず、ここに戻って来よう」

 

「…ああ」

 

男の顔は、覚悟に満ち溢れていた




はい、ファイナルステージもゲイツマジェスティも終わった今漸く投稿した愚かな佐藤です。本当に申し訳ございませんでした。完結はさせるつもりではありますので、どうか見捨てないで下さい


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帝国軍を率いる大隊長!空を舞う銀翼の妖精は…ターニャだ!

二次創作全開です、それでも良ければどうぞ


ドパパパパパ‼︎

 

ドォォン‼︎

 

ズズゥゥン‼︎

 

「…な…んだ、これ…?」

 

男は次の世界に降り立った、そこは正に、『戦場』だった

 

「さて、先程は大見得を切ったが、正直言ってあの世界には関わりたく無いんだ。君にはさっさと王になって貰わなければ困るんだがね?」

 

そう言いながら戦場を見るウォズ。その言葉に目に見えて反発する男

 

「…悪いが、そうはしない。約束は守るべきものだからな」

 

その言葉にウォズは嫌そうに顔を歪める

 

「社会に出たらそうは思わない人間の方が多い事を理解してくれないかなぁ?…まぁそれを理解出来ずにあそこまで追い込まれたんだろうけど」

 

男は口を閉じる…だが、そうは言ってはいられなかった

 

「…例えそうだとしても、俺は俺で有り続ける。父さんと母さんの代わりに」

 

「…そうかい、ならば…君に従おう、変身!」

 

仮面ライダー4号に変身したウォズはスカイサイクロンで戦場を縦横無尽に引っ掻き回す!

 

   なっ、なんだあれは!…うわぁぁぁ…!

         落ち着け!隊列を…!ぐぁぁぁ…!

 

「…流石に、従者は違うな…!」

 

男も使えるようになった新たなウォッチを手に、駆け出した!

 

「力を貸して下さい…!南光太郎さん!」

 

『ロボ!ライダー』

 

その音が鳴った瞬間!地面から大量のミサイルが飛び出す!

 

   うわぁ!こっちからもだ!

      怯むな!撃て!死にたく無ければな!

 

「…すまない」

 

その声はミサイルの着弾音、そして爆発音に掻き消された…

 

 

 

 

 

 

「クソッ!クソックソォ!なんだ!なんなんだあれは!」

 

「少佐殿!被害は敵軍自軍共に甚大!本国からの増援も救援も望めません!ここは撤退すべきかと!」

 

「…いや、待てよ?」

 

「?…どうかしましたか?」

 

「…そうだ、アレを利用しよう、被害を最小限に、上手く敵にアレの矛先を向ける事が出来れば…!」

 

時が止まる

 

「!?な…なんだ!?」

 

「残念だが、それは不可能だ。あいつらは、フフッwおwまwえwではw勝てんw」

 

影から現れた男が、少佐を小馬鹿にしながら現れる

 

「なんだと…!貴様!何者だ!」

 

その問いにさも当然であるように答える

 

「ふ…未来の、王だ!」

 

その返しに少佐は苛立ちと共に首を傾げる

 

「…何を馬鹿げた事を…!見ろ!この惨状を!人が一つに纏まる事など、万に一つもありはしないのだ!」

 

戦場を見るが

 

「フン…所詮は力無き者の哀れな咆哮…何も思う事も無い」

 

と、深くも考えない。それに少佐はいよいよ堪忍袋の緒が切れた

 

「!!いい加減にしろぉ!」

 

「弱者の心理や誇りなど、俺の前では無力な事を思い知れ…!」

 

ディケイド…!



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