絶対転生特典間違えただろ (ナカタカナ)
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原作前
プロローグ


 なんかしらんけど勢いとノリで書いた。
私がドゥーチェだ。


 誤字報告ありがとうございます。

 


 中学三年の俺は部活も引退し、受験勉強に日々励むごく普通の受験生であった。

そんな俺なのだが、今は休憩としてベッドの上でラノベを読んでいたんだ。

 

 読んでいたラノベは「fate/zero」

元々fateシリーズが好きだった俺はこの作品のことを三番目くらいに好きだ。

 

 一番は「FGO」、二番目は「fate/apocrypha」

 

 理由?ゲームが面白かったのとジャンヌさんが可愛かった。

 

 話は戻るのだが、皆さまお気づきだろうか?今までの話が全て過去形だったことに。

 

 俺が本を読んでいると突然、俺の中の何かが切れたような気がしたんだ。

それはプッツンとね。別に怒ったわけじゃない。

 

 そして、気が付くと目の前に綺麗なお姉さんがいたんだ。

 

 「九十九 雅さん。あなたは先ほど私の部下の天使が間違ってあなたの体と魂の繋がりを切り裂いてしまい

不運にもお亡くなりになりました」

 

 嘘かと思ったのだが、いわれたことがしっくりきたんだ。

だから、あのとき俺の中の何かが切れたのかと。

 

 「ほんとうに申し訳ございません」と綺麗に謝られるもんだからこっちも責めにくい。

しかも、女神様らしい。女神様に頭下げさせる俺って何様なんだ!

 

 「いや、別にいいですよ」

 

 『いいことはないけど、こんなに謝られたら俺が悪いみたいじゃん』

 

 「ほんとうに申し訳ありません。こちらの不手際なので転生してもらえるのですが」

 

 こういった類のラノベも何作品か読んだのですこーし期待していたのだが、まさか俺が体験するなんてな。

 

 「転生特典とかありますか?」

 

 「はい、三つほど用意させてもらいます。転生先はアニメや漫画の世界になりますが行き先はくじ引きでして」

 

 「あ、はい。わかりました。特典選びたいんですけど?」

 

 「本来なら特典もくじ引きなのですが、今回は場合が場合なので一つだけ好きな物を選んでください」

 

 「じゃあ、fateシリーズのサーヴァントを全クラスから一体ずつ、家族というか仲間というかそんな感じで

召喚したいのですが?」

 

 fate好きならサーヴァントは必ず選ぶだろう。正直、一体だけでも十分なのだが、やっぱり全クラス欲しいよね。

 

 「かしこまりました。しかし、行き先によっては世界が崩壊してしまう恐れがありますので、そう言った場合は

力に制限を掛けます」

 

 「はい、わかりました。では、クラスはエクストラクラスも含めてですので、13体になります」

 

 13体ということはFGO内のクラスは全部である。

 

 とりあえず、シールダーはマシュで決定。

アヴェンジャーはジャンヌ・オルタでルーラーはジャンヌだろ。

ムーンキャンサーもBBちゃんで、アルターエゴは沖田・オルタがいいな。

アーチャーはやっぱりエミヤさんで、セイバーは沖田総司、ランサーはスカサハ師匠がいいな。

ライダーはアストルフォでバーサーカーは清姫だよね。

フォーリナーはお栄ちゃんで決まり

 

 アサシンとキャスターなのだが、悩むな。

個人的にはジャックちゃんと静謐ちゃんが悩みどころなのだ。

キャスターはスカサハ・スカディ様かネロちゃまがいい。

 

 よし、キャスターはネロちゃまに決定する。

アサシンは・・・静謐ちゃんにしよう。

 

 理由?FGOでジャックちゃんを持っていないからだ。

静謐ちゃんにはいつも助けてもらったし、やっぱりジャックちゃんには悪いけど、静謐ちゃんにする。

 

 しかし、男キャラが二人ってなんやねん。しかも、一人は男は男でも男の娘だし

 

 クーフーリンは男として憧れる。

兄貴はかっこよすぎるが、ランサーもキャスターも譲れない。

 

 ジークフリートも天草四郎もいいのだが、ジャンヌと沖田さんを変えることはできない。

 

 一時間の末に結局、男はエミヤとアストルフォになってしまった。

 

 「これでお願いします」

 

 「はい、では残り二つと転生先をくじで決めますね」

 

 女神様が用意してくれた箱の中からボールの様なもの・・・ガチャガチャのカプセルですね、それを二つに

割ると紙が入っており、それを見ると

 

 

 《「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」の逆廻十六夜の容姿と能力》

 

 《人を笑顔にする力》

 

 この二つが書かれていた。

 

 「おお、当たりじゃん。十六夜の能力ってやべぇな。チートじゃん・・・でも」

 

 「どうかなさいましたか?」

 

 「女神様、この《人を笑顔にする力》はいらない」

 

 「なんでですか?私が知る特典の中ではそれを貰った人は必ず幸せになりますよ」

 

 「いや、そういうのじゃなくて、人を笑顔にするのに力なんていらないと思うんだ。

それに、これを貰って幸せになっても、俺自身には人を笑顔にすることができないって思うんだ」

 

 「・・・わかりました。では引き直しますか?」

 

 「いや、いい。それより、家族の方を幸せにしてほしい。転生先じゃなくて、俺を今まで育ててくれた家族」

 

 「わかりました。では、転生先ですね」

 

 再び、箱の中からカプセルを取り出し開ける。

 

 《ガールズ&パンツァー》

 

 「・・・女神様、あきらかに特典と世界合ってないよね。戦車なんて生身でも勝てるサーヴァントばっかりだよ。どうすんの?やっべ、十六夜とかマジやべぇ」

 

 「あっ、ごほん、そちらの引き直しはできませんので、あと五秒後に転生されますので。

第二の人生。お楽しみください」

 

 

 

 

 

 女神様はなんともいえない顔をして意識が薄れゆく俺の顔を見ていた。




 皆さんはFGOの水着イベントの鯖は当たりましたか?

 私は配付された呼符十枚で九回目にバーサーカーの宮本武蔵
十回目+一回でアーチャーのおっきーがでました。

 心臓が飛び出るかと思いました。

 皆さん、呼符ってすごいですね。
私はこれまでに呼符でメイヴ、ジャンヌ、スカサハ、キングプロテア、ロリンチちゃん、そしておっきーと宮本武蔵が当たってます。

 いやぁ、無課金勢にはありがたいです。


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家族が多いのはいいことだ・・・うん、多分、きっとね・・・ただ、いや、なんでもない

 文章が短いのでバンバン投稿できるようにします


 俺が転生して六年が経った。

 

 正直、転生してすぐは俺の記憶はなかったのだが、ある日突然、頭痛がして記憶を思い出した。

 

 それまで家族として支えてくれていたサーヴァント達に礼を告げてこれからもよろしく頼むといっておいた。

全員二つ返事で了承してくれた。

 

 家族構成としては父と母は事故でおらず

親戚に引き取られたということになっている。

 

 おかんエミヤ

 

 姉 ジャンヌ、ジャンヌ・オルタ、スカサハ(師匠)、ネロ、BB、静謐

 

 兄(姉)アストルフォ

 

 同い年として沖田、沖田・オルタ、清姫、マシュ、お栄ちゃん

 

 こんな風になっている。

 

 BBが姉という時点で嫌な予感しかしないが、六年の記憶の中で意外にもBBは姉として

俺が困っていたらいつも助けてくれていた。

 

 それ以外はまぁ、スカサハ師匠が姉というのは少しアレかなとか思ったけど、容姿は二十代前半、十代後半に見えるので大丈夫だろう。ただ、やっぱり師匠は師匠だったよ。

 

 しかも、彼らは俺がプレイしていたFGOのデータからやって来たそうだ。

周回ではいつもお世話になっていた師匠にこんなことをいわれた。

 

 「お主は私を過労死させたいのか?」とドスの効いた声でだ。

 

 思わず俺は周りに助けを求めた。

 

 「そ、その、師匠は俺が最初に100LVまで上げた鯖なので、信頼というか。

確かに、師匠に頼ってばかりだったのは百も承知ですが、俺にとって師匠は一位二位に信頼している鯖なんです。

あっ、ちなみにあと二人はマシュとエミヤね。マシュは最初からいてくれたし、エミヤは一番最初に引いた十連ガチャで来てくれたから。攻撃力の高い敵とかほんとマシュにお世話になったし、なんだかんだ、周回でいつも使ってたから、受肉してもらったけど、みんなにはこれからも、たくさん迷惑かけるけど」

 

 そこで、エミヤに頭を撫でられた。

 

 「大丈夫だマスター。マスターが頑張っていたのは私もマシュも、みんなよく知っている。

たとえ、あれがゲームの中だったとしても私達サーヴァントにとってはマスターは素晴らしいマスターだった」

 

 他のみんなを見ると頷いてくれている。

 

 「その、ありがとう。でも、この世界は平和だから聖杯戦争とかなんもないから、ゆっくりしてほしい」

 

 「フフフ、まぁすたぁ」

 

 すると背後から清姫に抱き着かれ耳を長い舌で舐められる。

 

 「結婚式はどうしますか?私は一度ウエディングドレス?というものを着てみたいのですが」

 

 「き、清姫さん。結婚式って早くないですかね。俺って来月から小学生なんですけど」

 

 「だ、駄目じゃ。奏者は余と結婚するのじゃ」

 

 「なにいってるんですかぁ、マスターさんは沖田さんと結婚するんですよ」

 

 「マスターは沖田ちゃんのものだ」

 

 「あぁぁぁぁ、もう、みんな気が早い。というかせっかく受肉したんだからもっと世界を見ようよ」

 

 なんてことがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 小学校に入学し、勉強は余裕だ。

勉強の他にもこの体を鍛えるために意を決して師匠やエミヤなどみんなに鍛えてもらっている。

 

 正直、師匠のメニューが厳しすぎて他のみんなは楽に感じる。

だが、予想はしていたが魔術回路はなかった。

 

 師匠とかは落ち込んでいたが、その代わりに槍などの戦い方を習っている。

この体のおかげか、今ではなんとかついていけている。

 

 ほんと、この体はチートだな。

自分の体でありながら自分の身体じゃない所が少し思うが。

 

 話は変わるが、学校で西住姉妹を見つけた。

みほちゃんとはクラスメートでよく話す方だとは思う。

まほちゃんはみほちゃん経由で自然と話すことになり、少し戦車に興味があるといったところ、色々と教えてもらった。

 

 しかし、本当にガルパンの世界なんだなと実感した。

 

 テレビでは毎日のように戦車道について流れている。

それに伴い、学校の授業中に戦車についての本を隠れて読んだりしている。

 

 みほちゃんは本当にやんちゃだった。

休み時間になる度に連れまわされる。

 

 それを見つけた清姫たちが俺を捕まえに来るのだが、あっ、それと西住流家元のしほさんのサインをもらった。

みほちゃんとまほちゃんのサインも貰った。

 

 そのときにまほちゃんに「母様は分かるが、何故私達のサインまでいるのだ?」といわれた。

 

 「そりゃ、未来の西住流家元と軍神殿のサインを世界で一番最初に貰えるんだよ。

一生自慢できるじゃん。戦車道頑張ってね」

 

 いかにも子供らしいことをいっておいた。

家と学校での話し方は違う。学校では僕にしているが、家では俺だ。

 

 一度、学校で清姫たちがなんで変える必要があるといわれたが、小学一年生が俺とかいってたらガラ悪いし。

 

 

 

 

 

 さて、今日も師匠の愛の訓練(地獄)を受けるか。生きてられますように・・・

 

 




 
 しほさんに関してはこの小説のオリジナルです
本来なら家元みだ家元を継いでいないのですが
そこは二次創作ということで・・・ダメですか?ウルウル

 初感想ありがとうございました。

 誤字・脱字報告、感想待ってます。

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家族と旅行に来ました。

 短いですかね?
もう少し長くした方がいいですか?


 小学校生活も充実したものを送れ、三年が経ち、現在小学校四年生となりました。

 

 これまでに起きたことを軽く説明するとドゥーチェに会った。

 

 なんか、西住流を見学しに来たらしく、そのときに仲良くなった。

今は、電話でやり取りをしている。スマホがまだ出ておらず、ガラケーな時代ではあるが、それでも楽しくやり取りしています。

 

 しかし、通話を終える度にサーヴァント達に色々といわれます。

 

 「先輩、もしかして彼女のことが好きなんですか?」

 

 「まぁすたぁ、裏切るのですか?」

 

 「もう、沖田さんがいるじゃないですか」

 

 「マスター・・・あの女」

 

 「奏者は余のものだ。他の女と仲良くするでない」

 

 「姉として、師匠としてお主にいうが、他にも女はいるだろ、ここに」

 

 「よし、その女を斬りにいこう」

 

 「BBお姉さまがいるじゃないですか、何が不満なんですか」

 

 「マスター、そのですね、姉としてじゃなくて、私はおん「女ばっかり追いかけてないで少しは私のこともみなさいよ」なとして・・・フフフ」

 

 「ますたあ殿、少しおいたがすぎるんじゃねぇか」

 

 「マスターッ、あーそぼ」

 

 以上の反応が来る。清姫は勿論だが静謐ちゃんや師匠、沖田・オルタ、ジャンヌ、お栄ちゃんまでもがヤンデレ化しているような気がする。いや、個人的にヤンデレは好きだが、相手が悪すぎる。

 

 全員強すぎるんだよ。現段階で真正面からやって勝てるの静謐ちゃんくらいだよ。

でもね、その静謐ちゃんもねアサシンだから気配遮断とかあるのよ、気が付いたら後ろからキスされることもしばしば、幸い、受肉してから毒のon offができるらしく毒は喰らってないはず。

 

 たまに、戦ったあとに体が熱くなったりするけど気のせいだよね。

 

 ということもあり、ヤンデレは好きだが相手が悪すぎる。

しかも、みほちゃんもその片鱗を見せ始めてきた。そこまで好かれるようなことをした覚えはないのだが。

 

 

 

 

 小学四年生の夏休みに入り、俺達は旅行に来ていた。

車は女神様が用意してくれていたキャラバンだ。運転はエミヤに任せている。

 

 アストルフォが運転するといっていたのだが、流石に免許はなく、俺の一個上ということになっており

俺の隣に座っている。

 

 行き先は神奈川だ。

 

 学園艦でいうと聖グロリアーナ女学園があった。

聖グロはOGが主体となっていたはずだ。マチルダ会とチャーチル会、クルセイダー会だった筈なのだが

アニメを見たのが十年以上も前になるので詳しい事は忘れてしまった。

 

 ただ、俺の中では一番好きなキャラであるダー様ことダージリンがいる。

というか、ガルパンのキャラは全員可愛い。うちのサーヴァント連中も可愛いと思うのだが、ヤンデレがな・・・

 

 「「「「「「変な事かんがえた?」」」」」」

 

 全員口調が違うはずなのに、同じに聞こえる不思議。

一人一人ドスが効いているにも関わらず、それが六人同時だと。

 

 「兄ちゃん怖い」

 

 「よしよぉ~し、こら、マスターが怖がってるじゃないか」

 

 アストルフォは俺の癒しだ。

癒しなのだが、たまにキスするのは止めてもらいたい。

 

 いや、アストルフォなら普通に男とか関係なくいけるのだが、あれだ。

死線(誤字にあらず)が怖いんだよ。

 

 神奈川に到着した俺達は、中華街にきていた。

前世でも来たことはあったが、ところどころに戦車道に関するポスターが張られている。

やはり、聖グロの本拠地ということもあるからだろうか。

 

 「あふ、あふぅいよぉ」

 

 アストルフォが熱々の肉まんを頬張りやけどをしたようだ。

 

 「マスターもどう?」

 

 「うん、一口ちょうだい・・・はふはふ、美味しい『エミヤの作った方が美味しいけど』」

 

 「マスター私の小籠包も一つどうですか」

 

 横から沖田が入ってきた。

 

 「う、うん、ちょうだい」

 

 「はい、アーン」

 

 「あ、アーン」

 

 こうして、みんなからアーンを貰うことはおおいのだが、恥ずかしい。

しかし、いつまでも口に入れないと終わらないのですぐに貰うようにする。

 

 「ますたあ殿、ここらは中国?料理ばっかなのかい?」

 

 「そうだよ、お栄ちゃんも何か食べなよ。お金は女神様が毎月振り込んでくれるし」

 

 「そうだな、トト様も食うか」

 

 

 

 

 サーヴァント全員が色々な中華を食べている。

今でも前世の家族のことを思い出すことがあるが、みんなの顔を見ていると寂しいという感情は収まる。

 

 「どうしたんだマスター?」

 

 そんな俺に気付いたのかエミヤが話しかけてきた。

 

 「ううん、なんでもない。エミヤが作ってくれた方が美味しいなって思って」

 

 「そうか、では帰ったら作るとしよう」

 

 俺の頭を撫でるエミヤは本当に父親のようだ。

彼の生前を考えるとこんな風にゆっくりとすることは運命の夜を境に送ることは出来なかっただろう。

 

 魔術師殺し衛宮切嗣に拾われ彼もまた第五次聖杯戦争に参加しセイバー、アルトリア・ペンドラゴンと契約し

セイバールート、遠坂ルート、桜ルートの経験を得た。

 

 赤毛だった彼の髪も今は真っ白になってしまっているが顔つきは、いくつもの修羅場を潜り抜けてきた歴戦の戦士だ。

 

 「ありがと、父さん」

 

 エミヤの顔を見てお礼をいうとエミヤは驚いた顔をし、再び俺の頭を撫でる。

 

 彼の幼少期はこんな気持ちだったのだろうか。

切嗣から正義の味方という夢を託された彼も、きっと養父の切嗣にこうしてもらったのだろう。

 

 「先輩、アレ美味しそうですよ」

 

 「マスター、今日は一日鍛錬は無しにする。しっかり休め」

 

 「うん、わかった。待ってマシュ」

 

 

 

 




 誤字・脱字報告、感想待ってます。

 戦車などの知識もアドバイスしてくださるとありがたいです。


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西住姉妹及びサーヴァント視点

 なんか、サーヴァントの様子が・・・


 西住まほ視点

 

 初めまして・・・って私は誰に挨拶をしているんだ?

 

 私は最近、気になる人物がいる。

名前は逆廻十六夜、明るい茶髪、オレンジと言っても過言ではないくらいの色をした髪の少年で

私の妹であるみほのクラスメートだそうだ。

 

 その名前は私も少なからず校内で何度も耳にしている。

 

 彼は両親が幼い頃に亡くなり親戚に引き取られたそうなのだが、その親戚が個性的な人ばかりなのだ。

数も多いしな。

 

 同学年だけでも逆廻をいれて六人、さらに私と同じクラスのアストルフォを入れれば七人だ。

さらに姉がいるらしく、結構な人数だ。

 

 私も西住流の家元の娘なので親戚は多いのだが、彼の親戚は個性的すぎる。

 

 しかも、全員容姿がよく、逆廻自身も美少年だろう。

アストルフォ?あいつは私よりもかわいい。男なのだがな・・・

 

 話が逸れてしまったが、私が彼と初めて話したのはみほが彼を家連れてきたときだった。

彼は男でありながら戦車道に興味を持っているようで、戦車道の数多くある流派の中でも特に有名な西住流を

見学したかったとのことだ。

 

 私はすでに戦車道の訓練をしていたが。みほは戦車に乗るなどはせずに、座学で戦術を学んでいた。

 

 そんな彼なのだが、私の母、西住しほに会った瞬間サインを貰おうとしていた。

 

 母様は何故ここに男がいるのかと困惑していたが、菊代さんが説明してくれたかいもあり、なんとか納得した。

 

 サインをもらった逆廻は普段クールなのだが、そのときばかりは年齢相応のはしゃぎっぷりをみせていた。

サインした本人である母も、そこまで喜んでもらえるとは思っていなかったらしく、笑っていた。

 

 「あっ、そうだみほちゃんとまほちゃんのサインもちょうだい」と彼にいわれたときは私もキョトンとしてしまった。

 

 「母様は分かるが、何故私達のサインまでいるんだ?」

 

 「そりゃ、未来の西住流家元と軍神殿のサインを世界で一番最初に貰えるんだよ。一生自慢できるじゃん。

戦車道頑張ってね」

 

 それをいわれたときはみほも私も笑った。

それが気に食わなかったのか、彼は少し拗ねていたが、可愛いと思ったのは内緒だ。

 

 それからは、毎日学校で顔を合わせたりしたのだが、その度に彼の親戚である五人に睨まれた。

 

 彼も美少女な親戚を侍らせている悪ガキと学校内で有名らしく、教師さえも彼に嫉妬していた。

 

 確かに、彼女たちは可愛い・・・みほの方が可愛いがな。

 

 そんな彼女たちは四六時中、彼に付き纏っているらしい。最近ではみほもその仲間に入っていると彼は愚痴っていた。そのとき思わず「みほはやらん」といってしまったが、まぁいいだろう。

 

 これが、私が彼に持った印象だ。

 

 

 

 

 

 西住みほ視点

 

 私は西住みほ、小学四年生だよ。

 

 私のクラスメートには戦車道が好きな男の子がいるの。

名前は逆廻十六夜君、オレンジの髪をしたカッコいい男の子なんだ。

 

 彼と仲良くなったのは一年生の頃で席替えをしたら逆廻君の隣になったの。

そこからは、彼が戦車道が好きだってわかって、私の家が西住流の家元と知るともっと仲良くなった。

 

 今では、毎日休み時間に遊んでいる。

その度に、邪魔な女どもがくるんだけどね。

 

 彼はモテる。理由?カッコいいし、頭もよくて、運動もできる。優しいし、普段クール?ぶってるけど、実は

そんなことなくて、私やお姉ちゃんや家族の人と話してるときが彼の素なの。

 

 彼は両親が幼い頃に亡くなったっていってた。

顔もなにも覚えてないみたい。そんな彼を引き取ったのが親戚のエミヤさんだって。

 

 私もエミヤさんにはあったことがあるけど、渋くてカッコいい男の人だった。

白い髪で黒く焼けた肌のイケメン紳士って彼の住む近所で有名なんだって。

 

 彼の親戚は私の学校に多く、双子の沖田ちゃん姉妹、清姫ちゃん、マシュちゃんにお栄ちゃんがいる。

全員美少女で、彼のお姉さんも全員美少女だった。

 

 流石、美男美女家系っていわれてるだけある。

 

 そんな彼なのだが、私は一度家に誘った事がある。

 

 どうしても、西住流の訓練が見たいらしく、菊代さんにはなしたところ少しだけならいいといわれて誘った。

家に来た瞬間、目を輝かせた彼はとても可愛かった。

 

 お母さんは逆廻君を見てびっくりしていたけど、菊代さんが説明してくれた。

 

 彼はお母さんにサインをもらっていたのだが、貰ったあとは更にはしゃいでいた。

それは、もう、普段学校で見せているクールな一面とは正反対の新しいおもちゃを買ってもらった子供みたいに。

 

 そのあとは、私とお姉ちゃんのサインも頂戴といったので、書いた。

 

 「未来の軍神のサインがもらえて嬉しい」っていってたけど、私はそんなにすごくないよ。

 

 

 

 

 

 

 サーヴァント視点

 

 私達のマスター逆廻十六夜は現在、小学四年生の少年だ。

しかし、その身体能力はサーヴァントに迫る。

 

 そんなマスターなのだが、私達は敬愛している。

彼がいっていたFGOというもので私達は契約し、ともに特異点を回った。

 

 ゲームのなかといっていたが、私達からすればそれが現実であり、マスターだった彼のことを心の底からお慕いしている。

 

 そんなマスターが私達の中でも特に信頼しているのがマシュ、エミヤ、スカサハの三人だ。

 

 理由は初期から共に戦ってくれたからといっていた。

もし、他の誰かが最初の方に召喚されていたらその位置は変わったのかもしれない。

 

 彼が記憶を思い出したのは、小学校に入学するひと月前だった。

突然、頭痛がするといって倒れた時は全員が大騒ぎ。

 

 病院に連れて行こうとしたのだが、そのとき女神から記憶が戻るショックだと説明された。

 

 ホッとした私達はマスターの目が覚めるのをじっと彼を囲むように待っていた。

 

 記憶を取り戻してからはサーヴァントのみんなと訓練をしている。

 

 彼の肉体はサーヴァントを超える可能性もあるようで、強くなるために日々、鍛錬に励んでいる。

 

 そんな私達のマスターがはまっているものに戦車道というものがある。

 

 戦車道とは乙女の嗜みらしく、茶道や華道などに並ぶ文化である。

正直、サーヴァントである私達からすれば戦車などただの鉄くずなのだが、そんな鉄くずをマスターは好きらしい。

 

 そこで、問題なのが西住姉妹と安斎千代美だ。

西住姉妹は戦車道の流派の一つである西住流の家元の娘で、安斎千代美はマスターと同じく、戦車道が好きな

少女だった。

 

 マスターは三人とすぐに仲良くなり、西住姉妹とは毎日遊び、安斎千代美とは毎晩のように電話している。

まったく、マスターには私達がいるのに・・・

 

 話は変わるが、夏休み中に旅行に行くそうだ。

なんでも、エミヤが商店街の福引で特賞の旅行券を当てたからだ。

 

 場所は神奈川、温泉もあるらしい、ぐへへ、ぐへへへへ、ぐへへへへ・・・




 十六夜君逃げて、超逃げてヤバいよ。

 流石の十六夜君もサーヴァント相手じゃ無理だよ。


 誤字・脱字報告、感想待ってます。

 面白かったらお気に入り追加よろしくです。

 その、評価もくれたら嬉しいなぁ・・・なんて、えへへ


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水族館 一人の少女との遭遇

 中華街で軽く昼飯を済ませたあとは水族館にきた。

 

 なかなか有名な水族館らしく、夏休みということもあり、人が多かった。

 

 そんな人混みだらけのなかで俺たちは視線を集めていた。

理由は単純、俺の回りに美少女が多すぎるからだ。

 

 エミヤも渋カッコいい男なので回りの女性の視線を集めている。

えっ、俺はどうかって?十六夜の容姿ということもあり、それなりの美少年ではあるのだろうがみんなの容姿の方が目立っている。

 

 なんたって、沖田さん、沖田ちゃん、スカサハ師匠、ネロちゃま、静謐ちゃん、きよひー、アストルフォちゃんくん、ジャンヌ、邪ンヌ、BBちゃん、お栄ちゃん、マシュ、エミヤだぞ。

 

 美男美女勢揃いだぞ、こんな面子で視線を集めないわけがなく、ひたすら目立っている。

まぁ、でも、これでナンパなんてするような命知らずがいたら優しい俺ちゃんが痛い目を見る前に

忠告するから安心しろよ。

 

 ということで、なんとか水族館ないに入場できた俺たちは一番最初からゆっくりと海の生物を観察することにした。

 

 どこの水族館も入り口付近は大きな水槽があり、そこに何種類もの海の生物が泳いでいる。

考えてみれば最初にインパクトを得た方が客にとってはワクワクするだろう。

 

 前世の中学三年生で修学旅行にいったときは沖縄だった。

そのときにいった美ら海水族館はあまり、印象に残っていない。

 

 理由は班長が直前にバスで酔いリバースし、俺たちの班は班長なしで行動したためだ。

当時の俺の班は個性的なやつが多かった。

 

 完璧超人ともいえるバスケ部のエースをしていた女子に、ムッツリスケベな女子、自己中で仕事もろくにやらないすぐ泣くうざい女に、幼稚園からの幼馴染みで若干マッドサイエンティスト気質があった男子。

それに、バスで酔った班長の女子。

 

 見事男子と女子で別れて行動するため、俺がストッパーとなり、あちらこちらにいくみんなを引き留めていた。そのせいで、もともと一時間もなかった見学時間がなくなり、ゆっくりと見ることができなかった。

 

 あっ、でも帰りのバスのなかでやったカラオケ大会は面白かったよ。

歌ったのはクラス全体の半分もいなかったけど、俺も歌ったよ。

 

 えっ、何を歌ったかって?残酷な天使のアレよ。

回りの評価は意外とうまいだった。失礼じゃない意外とって。

 

 

 まぁ、そんなこともあり、今回はゆっくりと見ることを決断したのだが、いかんせんにも人が多すぎる。

ちょっと目を離すとすぐにはなれてしまうため、俺の手はジャンヌと邪ンヌに掴まれていた。

 

 「ちゃんと手を繋いでいてくださいね」

 

 「フフフ、本当にただの子供ね。可愛い」

 

 邪ンヌはなんかヤバイけど、ジャンヌが基本しっかりとしているので頼りになる。

他のみんなも手を繋いでいる、というより、俺の背負っているリュックをつかんだりしている。

 

 多少重いがこの程度ならどうということもない。

さて、一番最初に見えた大きな水槽を越えると次は小さな水槽がならび、比較的小さな魚や貝、蟹やクラゲなどが展示されている薄暗い空間にでた。

 

 「綺麗ですねぇ」

 

 ジャンヌは初めて見る光景にうっとりしている。

横からみた彼女の表情はとても魅力的でつい、見惚れてしまった。

 

 「はぁ~」

 

 邪ンヌも同じく見とれている。

とても竜の魔女と呼ばれていた少女には見えない。

彼女の白銀の髪の毛が薄暗いライトに反射され、いつもより輝いて見える。

サラサラな髪はまるでシルクのようだ。

 

 「海の世界ってこんなにもきれいな世界が広がっているのね」

 

 「そうだな、邪ンヌたちが知らない世界はまだまだあるってことだな。俺もこの世界でまだ知らないところがあるだろうし」

 

 そこで、俺はジャンヌと邪ンヌの顔を見る。

 

 「この世界はさ特異点とか人類焼却とかないから、俺がもう少し大きくなったらみんなで世界を旅しないか?はじめは最初の特異点でいったフランスにいこうよ」

 

 「はい、楽しみにしてますね」

 

 「ふ、ふーん、じゃあ、そのときは私がフランスを支配するわ」

 

 二人とも反応は違えど喜んでくれている。

 

 「先輩、先輩、あれはなんですか?」

 

 マシュもカルデアからでたことがなかったせいかはしゃいでいる。楽しそうなのはいいけど、眼鏡が落ちそうになってるよ。

 

 

 「まぁすぅたぁ、私とも手を繋いでください」

 

 「あ、あぁ、いいよ」

 

 「マ、マスター、だ、大丈夫なんだよね?」

 

 「何が?」

 

 「何がってあんなに大きな鮫がいるのに水槽が耐えられるのかなって」

 

 「さあね、もしかしたら水槽を割って沖田ちゃんを食べちゃうかもね‼️沖田ちゃん美味しそうだし」

 

 水族館ではそれなりに楽しむことができた。

師匠はずっとダイオウイカの模型を眺めていたが・・・

 

 あとで理由を聞いたのだが、なんでもあのダイオウイカがクラーケンに似ていたらしく、昔のことを思い出していたそうだ。

 

 

 「ごめん!俺ちょっとトイレいってくるから」

 

 「あぁ、わかった。私たちはここにいるから」

 

 エミヤにそう伝えて今いる場所を少し戻ったところにあるトイレに向かう。

 

 

 トイレを済ませた俺だったのだが目の前で足を挫いてしまった少女を見つけた。

 

 

 色素の薄い金髪に若干ウェーブのかかったストレートヘアの少女

 

 「大丈夫、立てる?」

 

 「へっ、あ、はい。大丈夫です・・・痛いッ」

 

 「ほら、無理しないで、俺の家族が近くにいるから、一旦そこまでいこう」

 

 

 彼女の足をみると赤く腫れており捻挫まではいかないがそれでも結構な重症に見えた。

 

 「家族の人は?」

 

 「家族はきてない。私の家がこの近くだったから夏休みの自由研究にしようと思ってきたの」

 

 「へぇ、小学生?」

 

 「うん、小学校五年生よ」

 

 「じゃあ、俺の一つ上だね、俺の名前は逆廻十六夜」

 

 「私は橘朱里、朱に里ってかいてあかり」

 

 お互いに軽く自己紹介的なことをしていると、エミヤを見つけた。手を振るとすぐにこちらに来た。

 

 

 「マ、十六夜どうしたんだその子は?」

 

 「足挫いちゃったらしくて、結構腫れてるけど捻挫ではないと思う」

 

 「なるほど、君のご両親はどこかな?」

 

 「私の家はすぐ近くにあるから一人できたの」

 

 「危なくはないか?」

 

 エミヤは予想外の答えが返ってきたことにより戸惑っている。小学五年生の少女が一人で水族館に来るのは確かに危ないかもしれない。それをいっているのだろう。

 

 「でも、私の両親は仕事で家にほとんどいないの、だから夏休みの宿題をするためにきたの」

 

 「はぁ、ジャンヌ、少し来てくれ」

 

 「どうかしましたか?ってその子はどうしたのですか」

 

 「実は斯く斯く然々でして」

 

 「わかりました、えっと朱里ちゃんでいいのですよね。少し足を見せてください」

 

 おんぶしていた朱里ちゃんを降ろして、ジャンヌに足を見せる。ジャンヌは下級だが治癒魔法を使えるようになっていた。

 

 「ふぅ、これはおまじないです。今は痛みがないでしょうけど、帰ったらちゃんと病院にいってくださいね」

 

 「すごい、ほんとに痛みがない」

 

 

 「そうだ、このまま君一人というのも危ないから一緒に回らない?」

 

 

 





 皆さん、朱里が誰だかわかりましたか?
ヒントは本名がわからない人物です。


 誤字・脱字報告、感想待ってます 

 


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自由研究と温泉

 感想ありがとございます。

 


 「朱里ちゃんは自由研究の為に来たんだよね、俺も丁度、海の生態を自由研究にしようと思っていたんだ」

 

 「そうなの?うん、そうしよっか。私も一人だと纏めるのが大変だったし」

 

 俺が朱里ちゃんを誘ったのはこれが理由だ。

というよりも、やはり一人だと誘拐とかが怖いからなのだが、一緒に自由研究をしようといえばおかしくはないだろう。

 

 「エミヤもいいよね」

 

 「あぁ、私はマスターに賛成だ。もし、足に何かあればまたジャンヌに頼めばいい」

 

 「みんなもいいよね」

 

 他のみんなは渋々頷いていた。

 

 「ごめんね、あとで一人ずつなんでもいうこと聞くから」

 

 「「「「「「「「「「「「分かった(よ)(りました)(わよ)」」」」」」」」」」」」

 

 あとでどうなるか分からないが、ここは必殺技を使う。

 

 まぁ、予想通りみんな快く了承してくれた。

 

 「じゃあ、最初はどうしようか」

 

 「私ね、ダイオウイカの生態についてを自由研究にしようと思っていたの」

 

 「ダイオウイカかぁ、ねぇスカサハ姉さん。さっき見てたよね」

 

 ダイオウイカといえばスカサハ師匠(外なので姉さん)が穴が空くほど見ていたものだ。

クラーケンに似ているからといっていた。

 

 師匠の話によれば、月の聖杯戦争(fate/extella link)でジル・ド・レェと戦った際は海魔と戦ったようなのだが、海魔のなかにはクラーケンに似た物もいたのだ。

 

 ジル・ド・レェはジャンヌとともに戦った人物で、そのときのクラスはセイバーだったが、ジャンヌが処刑され

狂ってしまった。ジャンヌの処刑後、彼は自分の領地の子供を誘拐し、殺すといった悪逆非道の限りを続けた。

 

 彼は第四次聖杯戦争にも参加しており、セイバー、アルトリア・ペンドラゴンをジャンヌと認識していた。

顔が似ているからね。俺のサーヴァントにもアルトリア顔はいる。

 

 沖田さん、沖田ちゃん、ネロ、ジャンヌ、邪ンヌがいる。

 

 話は戻るがダイオウイカの生態について書かれたものがあったのでそれをところどころ変えたりして書き写す。

基本的に自由研究は説明や準備したもの、考察を書いたものを画用紙に張り付けるといったものだ。

 

 これで説明の部分は終わりだ。

 

 こういった生物の生態では考察のときにもし、この生物が大量発生したらとかなどを書くことが多かった。

今回もそれでいいだろう。

 

 次に、準備物なのだが、特に書くことはないな。

 

 俺と朱里ちゃんは師匠に話を聞いていた。

 

 「ダイオウイカとは美味しそうではないか?エミヤならば美味しく調理してくれるだろう」や

 

 「あやつの体は槍が刺さりにくかった。剣を用いてもその肉を切り裂くのには苦労した」

 

 「締め付けられると一瞬で握りつぶされてしまう。船などすぐに難破するだろう」

 

 などの、話をしてくれたのはいいのだが、あまり参考にはならなかった。

多分だが、この話が参考になるのは実際にクラーケンと戦ったときくらいだ。

 

 「ふぅ、これで終わりっと、あとは家で画用紙に張り付けるだけ」

 

 「ありがと、これで自由研究は完成よ。あの、お姉さんもありがとうございました」

 

 「気にするな。十六夜も自由研究に頭を悩ませていたようだからな」

 

 ちなみに、俺と朱美ちゃんが師匠に話を聞いている間にみんなはお土産をかっていた。

お土産といっても近所の人に配ったり、みほちゃんたちに配ったりするだけなのだが、自分にも何か買っている。

 

 俺と朱美ちゃんもお土産コーナーに向かいシャーペンやノートなどの文房具を買って外に出る。

 

 「今日はほんとうにありがとうございました」

 

 「俺もありがとうな、自由研究ほんとに助かった」

 

 「ちゃんと、病院で診てもらってくださいね」

 

 「はい」

 

 こうして、旅行初日の出来事が終了した。

まぁ、七年後に再会するのだがそのときに色々と面白いことが起こるのだが、それはまだ先のお話ということで。

 

 

 

 

 

 俺達は水族館から車で二十分ほど離れた場所にある今日泊まる宿にきていた。

 

 その宿には温泉があるらしく、とても楽しみだ。

今おもえば、こうして温泉がある場所に来るのは初めてだ。サーヴァントのみんなも半分くらいは初めての温泉だ。

 

 この時の俺は、まだ知らなかった。宿で暴走したサーヴァント達が俺に何をするかを・・・

この時ほど俺は、令呪を求めたことはなかった。

 

 

 

 

 

 カッポーン←桶の音

 

 「はぁ、いい湯だなぁ」

 

 「あぁ、温泉には久しぶりに入るな」

 

 「どうせ、エミヤのことだから肝心なときにやらかすお嬢様とかいたんだろ」

 

 「凛のことをそう呼ぶのはやめないか。いや、確かにそうだが」

 

 「答えは得た・・・大丈夫だよ遠坂、俺も、これから頑張るからだって。カッコよすぎ」

 

 「何故、それをしっている」

 

 「そりゃ、アニメ見たからな。チョーカッコよかったぜアーチャー」

 

 茶化しながらエミヤの表情を見る。

 

 「ぶっちゃけ、かっこいい男性サーヴァントランキングでエミヤはトップ3に入ってるぞ。

一人はエミヤ、もう一人はクーフーリン、最後は誰でしょう?」

 

 「どうせ、英雄王とかだろう」

 

 「違いまーす、俺、アイツ嫌い。イリヤ殺したアイツ嫌い」

 

 「私がまだ弱かったせいで、彼女を守ることができなかった」

 

 「ヘラクレス倒すとかマジやべぇよ、アイツ。でも士郎は倒したんだよな。すげーな主人公は」

 

 「そういうマスターも主人公キャラなのだろ?逆廻十六夜とやらは」

 

 「そうだな、でも、原作の逆廻十六夜ほど強くないし、多分だが、原作の逆廻十六夜だったらサーヴァントとか

普通に勝っちゃう。英雄王とかエア出す前に終わると思う」

 

 「そんなに強いのか」

 

 「第三宇宙速度だっけな、原作はほとんど読めてないし、アニメ見ただけだからそこまで詳しいわけじゃないんだ。それに、もう一つ恩恵の無効化っていうのもあってな、宝具とか使われても無効に出来たりしそうなんだ。俺が思うに、主人公最強系だったら間違いなく上位だろうな。主人公成長系だったら士郎も上位に入ってるぞ俺の中ではだけど」

 

 俺は自分の能力が弱いことを自覚している。

本当に原作の逆廻十六夜の能力や容姿を貰っていたら俺の力は既にサーヴァントを超えているだろう。

髪の毛だって、オレンジじゃなくて金髪だ。ヘッドホンはアレは別だが、いつか買おうと思う。

同じヘッドホンはないだろうがそれに近いものを選ぼう。

 

 しかし、あのヘッドホンって実は超すごくないか?十六夜みたいなチート野郎が動いても壊れたりしないんだ。

確か一度ヘッドホンが無くなる話があったな。犯人は春日部耀の猫だったが。

 

 結論をいおう。俺は弱い。

 

 「そうか、マスターのなかで私がどのような位置にいるかは大体把握できた。それで結局最後の一人は誰なんだ?」

 

 「勿論、僕だよねマスター」

 

 そこへ突然現れたのはアストルフォだった。

 

 「おう、遅かったな」

 

 「ちょっとね、なんか脱衣所にいた男の人に女湯は

向こうだよっていわれてさぁ」

 

 「アストルフォが可愛いからだろ。それで時間がかかったと」

 

 「そうだよ、全く困ったもんだよ」

 

 「しかし、本当に男なんだよな」

 

 そこへエミヤが困ったように小さな声で呟いたが大浴場ということもありよく響いた。

 

 「エミヤもそう思うか。俺も初めてアストルフォ見たときはメッチャ可愛いなぁって思ってたんだけど、男だよ

って宣言してたとき思わず魂抜けそうだったわ」

 

 「ところでさぁ、カッコいい男性サーヴァントランキングの残り一人は僕だよね」

 

 「違うぞ。最後の一人はヘラクレスだ。バーサーカーでもイリヤの為に戦っている姿を見たときは心の底から

カッコいい。流石ギリシャ神話の大英雄だって思った」

 

 「ぶぅ、マスターは僕のことどう思ってるの?」

 

 「可愛い男性サーヴァントランキングではトップ3に入ってるな。メンバーはアストルフォとデオンちゃんと

ラーマだな」

 

 「そっか、じゃあいいや」

 

 




 ということで今回はカッコいい男性サーヴァントランキングと可愛い男性サーヴァントランキングが出ましたね。皆さんは誰が好きですか?

 誤字・脱字報告、感想待ってます。

 面白かったらお気に入り追加と評価お願いします。


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温泉、夕飯・・・盗撮?・・・正妻戦争擬き

 ちゃうねん


 「ところでさ、マスターは好きな子とかいるの?」

 

 温泉に浸かりグッタリとしている俺に突然アストルフォが質問してきた。

 

 「それは男と女的な奴でか?」

 

 「うん、そうだよ。マスターの周りにはたくさん女の人がいるし、好きな人くらいいるでしょ?」

 

 「好きな人か・・・正直、サーヴァントのみんなは家族と思ってるからそういう風に見れないな。

他の周りにいる子だって、普通に友達というか戦車仲間だから難しいな」

 

 「えぇ~」

 

 「でも、一回、そういう風に認識しちゃったらヤバいな」

 

 「そうなの?」

 

 「あぁ、俺ってば結構、愛が重たいらしい。普段はそんなことにならないけど、彼女とかになった途端に愛が重たくなるらしい。あれだよ、遠慮がなくなるというか、相手を独り占めしていたいって思う」

 

 「わぁ、ということはもしサーヴァントの誰かがマスターに好かれたら聖杯戦争が起きるんだね」

 

 「それは止めていただきたい。どうせならエミヤの正妻戦争が見てみたいけどな」

 

 そっと視線をエミヤの方へ向けるとカッチコチに固まっている。

 

 「エミヤって女の子にモテたの?」

 

 「知らん」

 

 「知らんって、そんなことはないだろ。セイバーに、遠坂に桜だろ、他の子にもモテたしな。あと、天然ジゴロの唐変木だって、流石っすわ」

 

 「やめろ」

 

 「えぇ~そうなんだ。セイバーってあれでしょアルトリアでしょ。そっか、エミヤはモテモテなんだね」

 

 「今だって、ご近所の未亡人の奥様方から狙われてるしな」

 

 「マスター、その話はやめよう。先日、ついその話を耳にしてな。他の嫁がいる男性からの評価がマダムキラーだったのだよ」

 

 「・・・なんか、ごめん。こ、今度さ料理を教えてくれよ」

 

 「あ、あぁ、分かったマスター。だが、私の指導は厳しいぞ」

 

 

 

 

 最後の方は不穏な会話が続いたがゆっくりと疲れを癒すことができた。

 

 ちなみにだが、この男湯と女湯にはスカサハ師匠が張った人払いの結界が起動している。

つまり、十六夜たち以外はいない。ということもあり、十六夜たちがいた男湯に一人の暗殺者が隠れていた。

 

 彼女の手にあるのはビデオカメラだ。他の女性サーヴァントと協力して十六夜のアーンなところを撮影しているのだ。

 

 夜な夜な、ガールズトークだと話している中で先ほどの十六夜の発言を聞いた彼女たちは更にスキンシップを激しくさせるのであった。

 

 

 

 

 温泉のあとは部屋で夕食を食べた。

 

 海鮮が主に出たのだが海老の天ぷらが美味しかった。エミヤには勝てないけど←当たり前

 

 部屋は大部屋を取った。そこに敷居を敷いて男女に分かれて寝るつもりだ。

理由はいわなくても分かるだろ。

 

 とりあえず夕食を食べ終えたのだが、そこで事件は発生した。

 

 「マスター、さっきいったこと覚えてる?」

 

 静謐ちゃんが横に座ってそういった。

 

 「さっきいったことって?」

 

 「水族館でいったこと」

 

 水族館でいったことといえば、あとで一人ずついうことを聞くだったような。

 

 「あ、うん。覚えてる覚えてるぞ」

 

 「だったらいい、じゃあ、また今度、私とデートして」

 

 「おう、いいぞ」

 

 ここで動揺しないのは転生してから十年が経つがそれまでにこのようなことが何回も起きたからだ。

そういったこともあり、デートという言葉に動揺はしなくなった。

 

 サーヴァントのみんなのことを家族と認識しているせいだろう。

もし、これが他の女の子だったら、たとえばみほちゃんとかだったら、多少は動揺するであろう。

 

 ちなみに、静謐ちゃんと俺の会話を聞いていた他のサーヴァントも俺とデートするということになった。

はぁ、ったく俺はどこの精霊キラーになったんですかね?

 

 あの人は封印した後は特に危なくないかもだけど、俺の場合は全員、英雄やらなんやらなんだぞ。

封印なんて概念ねぇんだよ。

 

 「さぁ、デートを始めましょう」と最近、巨人を駆逐したり、おっぱいつついて変身したり、魔神族だったり、偽な恋をしている親友だったりをしている人と結婚した、黒い剣士の妹や義理の弟大好きのちょいとヤバいブラコンな姉や、放課後にティータイムしちゃってる部活の後輩ちゃんとかおっぱいつついちゃうドラゴンに堕とされた

猫又の女の子の声が脳内に響いた・・・おめでとうございます。

 

 じゃなくて、あれはデートじゃなくて戦争なんだよね。

 

 話は戻して、全員とデートするということになった。(これらの話は番外編にて書きます)

 

 

 

 俺とエミヤとアストルフォの三人と他の女性サーヴァントに分かれて寝ることになった。

 

 今日は色々あったが楽しかった。

 

 意外と疲れていた俺はすぐに意識を落した。

 

 

 

 

 「さて、ここからはBBちゃんが司会を務めさせていただきます。マスターの入浴シィィィィン」

 

 「しぃ~、静かにしないとマスターたちが起きますよ」

 

 「BBよ、そのテンションどうにかならないのか?」

 

 「カカッ、ますたあ殿の入浴シーンときたかい」

 

 「静謐よ、よくやった」

 

 「べ、別に邪な感情なんてないわよ、でも、あいつがちゃんと成長してるかどうかの確認なんだから」

 

 「日に日に男に近づいて行くマスター・・・フフフ」

 

 「沖田ちゃんは早く見たいぞ」

 

 「先輩はどこから洗うのでしょうか?」

 

 「ますたーの裸ぁ・・・はぁ、ジュルリ」

 

 「面白い会話もある」

 

 深夜テンションということもあり全員、はしゃいでいる。

 

 「では、BBちゃんモニター展開」

 

 暗くした部屋の壁に先ほど静謐が撮影した映像が流れる。

 

 「「「「「「「「「「「おぉ~」」」」」」」」」」」

 

 しばらく映像を見続ける。

 

 「ますたあ殿は本当にあの弓兵をしんようしているのう」

 

 「先輩も私もずっとエミヤさんに助けてもらいました」

 

 「健康に育ったマスターの裸体ぃ・・・ジュルリ」

 

 「激しい訓練の成果がしっかりとにじみ出ているな、これならばもう少し厳しくしても大丈夫そうだ」

 

 すると、彼女たち全員が興味をそそられる会話に入った。

 

 「ところでさ、マスターは好きな子とかいるの?」

 

 全員が『もちろん、私のことだな』と考えた。 

 

 「それは男と女的な奴でか?」

 

 「うん、そうだよ。マスターの周りにはたくさん女の人がいるし、好きな人くらいいるでしょ?」

 

 「好きな人か・・・正直、サーヴァントのみんなは家族と思ってるからそういう風に見れないな。

他の周りにいる子だって、普通に友達というか戦車仲間だから難しいな」

 

 さっきまで意気揚々としていたサーヴァント達であったが今は魂が抜けている。

 

 「えぇ~」

 

 「でも、一回、そういう風に認識しちゃったらヤバいな」

 

 「そうなの?」

 

 そこで彼女たちに救いの光が降り注がれる。

 

 「あぁ、俺ってば結構、愛が重たいらしい。普段はそんなことにならないけど、彼女とかになった途端に愛が重たくなるらしい。あれだよ、遠慮がなくなるというか、相手を独り占めしていたいって思う」

 

 「わぁ、ということはもしサーヴァントの誰かがマスターに好かれたら聖杯戦争が起きるんだね」

 

 全員がライバル化し背後にスタンドらしきものを認識する。

 

 「それは止めていただきたい。どうせならエミヤの正妻戦争が見てみたいけどな」

 

 「ほほう、それは少し見てみたいですね」

 

 「「「「「「「「「「うん(そうだな)(そうですね)(だな)(どうなるのでしょうか)(とりあえず、青い私が暴れるだろう)」」」」」」」」」」

 

 

 「エミヤって女の子にモテたの?」

 

 「知らん」

 

 「知らんって、そんなことはないだろ。セイバーに、遠坂に桜だろ、他の子にもモテたしな。あと、天然ジゴロの唐変木だって、流石っすわ」

 

 「それはますたあ殿にもいえるんじゃないかい」

 

 「あいつは私達の気持ちをしっていながらあれだから、質が悪いわよ」

 

 お栄の反応に邪ンヌが呟く。

 

 「やめろ」

 

 「えぇ~そうなんだ。セイバーってあれでしょアルトリアでしょ。そっか、エミヤはモテモテなんだね」

 

 「今だって、ご近所の未亡人の奥様方から狙われてるしな」

 

 「マスター、その話はやめよう。先日、ついその話を耳にしてな。他の嫁がいる男性からの評価がマダムキラーだったのだよ」

 

 「・・・なんか、ごめん。こ、今度さ料理を教えてくれよ」

 

 「あ、あぁ、分かったマスター。だが、私の指導は厳しいぞ」

 

 「ということでマスターの一番は誰がなるんでしょうかね」

 

 「グイグイするようになるマスター・・・いい」

 

 「まぁすたぁに独り占めされたら私もますたぁを独り占めしませんと」

 

 「あのマスターが沖田ちゃんだけを見てくれるのか」

 

 「何言ってるんですか黒い私ッ、マスターは沖田さんのことを見るんです」

 

 

 

 

 この争いは早朝まで続いた模様。

 

 ちなみに少し前から起きていたエミヤはというと

 

 「マスターは昔の()みたいなことはするなよ」

 

 

 

 

 

 

 

 




 
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 えっ、話がこのすばになってた?
知らないですね。きっと駄女神様のせいでしょう。

 ナニカイイマシタ?(ハイライトの消えた瞳の作者)


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さぁて、みんなお待ちかねの海だよ


 今回はちゃんと投稿できてますよ。

 フフフ、二度とあのような失態はせぬわ戯けッ←フラグ


 「おはよう」

 

 「「「「「「「「「「「おはようぉ・・・」」」」」」」」」」」

 

 女性サーヴァントのみんなはえらく眠たそうにしている。

本来ならサーヴァントは睡眠を必要としないのだが、受肉しているということもあり疲れているのだろう。

 

 「初めての外泊だからちゃんと眠れなかったのか?」

 

 「へぇ、違うぞ。少しばかりガールズ&トークというやつだ」

 

 「&はなくてもよくないか?」

 

 「なにをいう。この世界はガールズ&パンツァーなのだろ。であれば、&をつけなければな」

 

 眠そうだがノリは人一倍いいローマ皇帝だった。

 

 よく見ると少しばかり隈ができている。

 

 隈といえば、俺は隈が似合う女性を一時期好んでいた。

 

 理由は満足に寝ることもできず、自分の仕事をする。そんな女性に惹かれていた。

 

 諸君はブラック・ブレットという作品をご存じだろうか。

 

 その作品のなかで室戸菫という女性がいる。

彼女は主人公が死にかけたときにバラニウムと呼ばれる金属でできた義眼と義肢を付けた人物で、研究者であり死体好きだ。そんな彼女の眼元には隈ができており、顔立ちも整っていたため好きなキャラだった。

 

 他にも、とある科学の超電磁砲のレベルアッパー編での最後の敵だった木山春生という人物も好きなキャラだった。性格も教え子の為に頑張っている姿は教師の鏡といいだろう。

 

 話がずれてしまったが。現在は部屋に運ばれた朝食をいただいている。

 

 やはり海鮮系の朝食で味噌汁が異様に美味しかった。エミヤには負けるがな。

 

 モグモグと朝食を食べているとエミヤから一つの言葉を授かった。

 

 「マスター、もし彼女たちと何かあればこういうといい、私の為に争わないで・・・と」

 

 「エミヤ、すんごいキャラ崩壊してるよ。自覚してる?」

 

 「マスターの為ならばキャラなどどうでもいい」

 

 「いや、良くないから。でもまぁ、ありがと」

 

 「気にするな」

 

 「わぁ、この刺身おいしいね」

 

 俺とエミヤが話している間ももう一人の男性サーヴァントであるアストルフォは一心不乱に朝食を食べている。

彼らしいといえばそうだが、もう少し数少ない男として何かないのか?・・・いや、ないか。

 

朝食を食べたあとは食後のコーヒーが出された。いや、和食だったのにコーヒーなの?と思ったが俺やアストルフォ、沖田さんたち小学生チームはオレンジジュースだった。

 

面白かったのはジャンヌ姉妹がコーヒーは苦手だったということだ。

 

飲む度に「うっ」と声を漏らすところが非常に面白かった。しかも、二人がハモるせいでさらに面白い。

かわいそうなので俺とマシュがオレンジジュースと交換したのだが、味覚か前世と違って子供のモノになってしまっていたせいで苦く感じた。マシュはそこまで味覚は変わっていなかったのか普通に飲んでいる。

 

 しかし、あれだな。メガネをかけた幼女がコーヒーブラックを飲む姿を見ていると言葉にできない魅力があった。仕事のできる女という感じが強かった。見た目は幼女だが流石シールダー略してサスシルって関係ないか。

サスシルってミス〇ルみたい・・・これこそ本当に関係ない反省・・・

 

 コーヒー自体は、酸味が強かったため苦かったといえどもそこまで気にはならなかった。

 

 普通に美味しかった。

 

 コーヒーも飲み終えたあとは海に行く用意をする。

 

 なんでもここから徒歩十分弱の所に海水浴場があるらしい。

結構人気な場所らしく、窓から外を見ればチラホラとパラソルが見える。

 

 ちなみに十六夜の視覚のおかげで一キロは離れているだろうが意識すれば海で砂浜にいる人の表情も見える。

イメージで言えばカメラのズーム的な感じだ。普段は普通の人と同じ視力なのだが意識すれば視界が狭くなり一転が集中されて視界に映るのだ。

 

 初めは戸惑ったりしたが今は使いこなすことができた。

 

 ちなみにだが、原作の十六夜が最初にしていた太陽の黒点を見るということはできた。

ただ目が疲れる。太陽によって目が焼かれるという事案はないが、ものすごーく目が疲れる。

 

 それとだが、夜に星を観察するときもこの能力は非常に役に立った。

 

 

 

 

 俺とエミヤは先にビーチに足を運びパラソルやテントなどの準備をする。

 

 アストルフォと女性陣は水着に着替えている。

 

 水着といえばなのだが、サーヴァントの霊基がかわることはない。何故かって?受肉しているかららしい。

詳しくはしらんが、まぁいいだろう。あのなかで霊基が変わるサーヴァントは師匠ときよひーとジャンヌだ。

 

 ネロは元々水着でのクラスで呼んだので大丈夫だと思う。しかし、なんでだろう。俺の第六感がお栄ちゃんも霊基がかわるような気がする。具体的にいえばセイバーに、しかも普通のお栄ちゃんとは少し違うお栄になりそう。

 

 

 

 

 「ふぅ、これでひとまず完成だな。マスター、何か飲み物はいらないか?」

 

 ブーメランパンツを履いたエミヤが額の汗を拭いながらクーラーボックスを開ける。

 

 「そうだな、ファ〇タグレープが欲しい」

 

 「了解した」

 

 エミヤからキンキンに冷えたファ〇タを貰い一気飲みする。

 

 「ぷはぁ」

 

 「君は親父かい?」

 

 「失礼な純粋な小学四年生だぞ。エミヤの平行世界線で主に魔法少女が出てくる話の君の妹より一つ下だぞ。

まぁ、精神年齢は25歳だが」

 

 「私は時々思うのだが、私が夜の学校でランサーに殺されてしまったことは不運なことだと思うが、天使に間違って殺されてしまったマスターは私よりもすごいと思うぞ」

 

 「うるせぇ、俺は右腕でしか異能を破壊できないツンツン頭の不幸少年と違って、全身で破壊できる十六夜様なんだよ、きっと全身で幸運を無効化しているに違いない」

 

 「マスターが何をいっているかよくわからないが、頑張れマスター」

 

 「令呪を持って命ずる自害しろアー「やめろ、マスター」一度やってみたかったんだよね。でもさ、これでランサー命令しても師匠は死なないと思う」

 

 師匠にクーフーリンの様に命令しても死なないどころかむしろ俺が殺されそうである。

なんだかんだ、あの人は自分が死ぬことを望んでいるらしいが、残念だったな。俺が生きている間は絶対にそんなことはさせない。

 

 「私もそう思う。あの槍兵の師匠だ」

 

 「私の馬鹿弟子がどうかしたか?」

 

 「ひっ」

 

 背後から突然、師匠の声がした。

 

 あまりにも不意を突かれてしまったせいで変な声がでた。

 

 すぐに振り返ったのだが、俺は言葉を失った。

 

 「・・・・・・」

 

 「どうした十六夜?」

 

 「・・・・・・」

 

 「あれ、先輩?」

 

 「どうしたんですかマスター?」

 

 「なにかいいなさいよ」

 

 「マスター、似合ってる?」

 

 「ますたあ殿も男なら感想の一つや二ついいやがれってんだ」

 

 「これはあれだな、沖田ちゃんの姿が可愛すぎて言葉を失っているのだな」

 

 「まぁすたぁは私の水着を見て言葉を失っているようですね」

 

 「・・・・・・はっ、その、みんなよく似合っているよ」

 

 カエルがつぶれたような声しか出なかった。

 

 それだけ彼女たちの姿は衝撃的であり、美しかった。

 

 この世の芸術の全てがここに集結しているいや、それを軽く超えているといっても過言ではない。

 

  





 えっ、水着姿が分からない?

 次の話で細かく綴る予定で~す。

 個人的には沖田ちゃんの水着が見てみた。

 あの褐色のお肌が・・・とりあえず、十六夜そこ代われッ

 では、次回で会いましょうハイ、チャラバ


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ビーチ・・・それは女神たちの楽園

 明日登校日だ・・・めんどくさぁ

 何故朝は来るのだ。朝何て来なければいいのに←麻子ちゃん風


 うちのサーヴァントが美しすぎて天元突破しちゃってる件

 

 これを読んでいる諸君もうちのサーヴァントたちの水着を知りたいだろ。って俺は何をいってるんだ。

 

 水着サーヴァントで登場したみんなはゲームと同じ格好をしていたのだが、他のみんなの水着も素晴らしかった。

 

 まずはマシュなのだが、FGOの格好と同じだった。ただサイズが違うということもあり

シンプルな格好なのだがマシュロリの容姿が合わさり神々しいまでいっている。

 

 マシュと同じく幼女と化しているネロちゃまなのだが小学生とは思えない胸囲の持ち主の為FGOと同じ姿をしている。というかマジですごいな。どことはいわないが・・・ 

 

 三人目は静謐ちゃんだ、藍色の水玉をしたビキニだ。

静謐ちゃんの黒い肌と彼女自身の青紫の髪によく合っている。

 

 しかし、あれだな、普段は隠れている胸部が強調されてすごい胸囲だと知らしめている。

ぶっちゃけちょーいいバランスです。

 

 それで沖田さん姉妹なのだがなんとスクール水着(旧)だったのだ。

 

 うちの学校のスクール水着は新しい方なので旧型は持っていないはずなのだがあえて、旧型である。

 

 胸元の沖田と沖田小さくオルタとかかれているのも素晴らしい。

 

 病的なまでに白い肌を持つ沖田さんと健康的なスポーツ少女を彷彿とさせる褐色の肌の二つが

スクール水着によってこれは一種の白と黒のコントラストを醸し出している。

 

 しかもだ、普段は後ろで束ねているシルクのようなサラサラの髪がサイドテールにしている。

 

 沖田ちゃんは団子にしており、二人の幼女の神がかった水着姿に俺は88ミリ砲弾を撃ち込まれたかのような感覚に陥った。

 

 「ねぇねぇ、マスター。僕のはどう?似合ってるかな?」

 

 するとジャンヌの後ろからヒョイと顔を出したのはアストルフォだった。

彼は普段後ろで三つ編みにしている淡い桃色をした髪を降ろししている。

 

 今まで何度か彼の髪を降ろした姿を見たが水着姿というものはみたことがなかった。

 

 まぁ、普段着が水着と似たような格好だったのだがアストルフォはワンピース型の水着を着ている。

色は白で麦わら帽子を被っている。

 

 本当に男なのか分からなくなる。

 

 「すごく似合ってるよ。流石、お兄様略してさすおに」

 

 「ふふーん、だろう」

 

 胸を張る彼(流石に男なので胸はないが)はどこか誇らしげだ。

 

 「ではマスター、私はここで荷物を見ておくから泳いでくるといい」

 

「うん、ありがとう。助かるよ」

 

「マスターマスター早くいこ」

 

アストルフォに腕を引っ張られる。

 

「奏者よ、誰が一番早くブイまで泳げるか競争しないか」

 

 「それいいですね。沖田さんも本気出しちゃいますよ。フフフ、前までは病弱があったせいで、満足に泳ぐことは出来ませんでしたが今の私は無敵です」

 

 「まあすたあ、どうしましょう。私泳げないです」

 

 ネロが提案した競争なのだが沖田さんが本気になりきよひーは怯えている。

 

 他のみんなはどうかというと準備体操をしておりやる気満々だ。

 

 特に師匠なんかは既に準備体操を終えて軽く泳いでいる。

 

 「じゃあ、きよひーはあとで泳ぎの練習をしようか」

 

 「はい」

 

 嬉しそうなきよひーだが俺に抱き着く。なんか甘い匂いが漂う。

スクール水着のきよひーの胸が腕に当たり小さいながらも柔らかく暖かい体温が感じられる。

 

 「「「「「「「「「「・・・・・・・」」」」」」」」」」

 

 視線を感じそちらを向けば殺意か憎悪を帯びた瞳で俺を見てくる家族たちの姿があった。

 

 ところでだが、俺たちの容姿が目立つことは既に説明している。

普通ならば馬鹿な奴がナンパだのなんだのしそうだが、師匠が認識阻害の魔法を使ってくれているおかげで俺達は他の人に絡まれることがなかった。

 

 「さ、さぁて、準備体操も終わったことだし泳ごうか、あはははは」

 

 というかさ、沖田さんの目つきがヤバい。どうヤバいかって説明すると辻斬りみたいな目をしてるのよ。

誰でも良いから切り殺したいって見ただけで分かる。ただね、悲しいことにねこの場合は、誰でもじゃなくて俺が入るのよね。ほんと、うちの家族はヤバいぞ。

 

 「あれ、お栄ちゃんは泳がないの?」

 

 「あ、あぁ、俺は泳がずにますたあ殿達の絵を描くことにするさ」

 

 「熱中症にならないようにね」

 

 「おうよ」

 

 お栄ちゃんは泳げないということはない。むしろ泳ぐのは得意だ。

そんな彼女だが、今回は泳がずに葛飾北斎として絵を描くらしい。

 

 えっ、描くための道具はどこだ?だって、そこは不思議な力でお栄ちゃんが召喚するみたい。

どういった原理なのかは聞かないでくれ。魔術なんてからっきしな俺だ。

 

 

 

 

 みんなで競争した感想なんだが、みんな化け物じみてた。

全力で泳ぐもんだから軽く大波ができていた。周りで泳いでいた人たちは逃げていた。

パリピな奴らは良い波だぜって叫びながら俺達が泳いだ後の波に乗っていた。

 

 結果はどうなったかだって?

 

 師匠が一位で二位は俺で三位は意外にもアストルフォだった。

 

 ちなみに最下位はジャンヌだった。

仕方ないよね、泳いだことなんて学校のプールくらいだったし、ジャンヌって実は運動音痴なのかもしれない。

 

 それでだ、競争を終えたものの師匠がとんでもないことをいった。

 

 「さて、私が一位となったのだが、優勝賞品とかいうものはないのか?」

 

 「あっ、ずるいぞぉ」

 

 「スカサハさん、そんなの聞いてないですよ」

 

 「ずるい」

 

 「そーですよ、そんな素敵イベントがあれば私もっと頑張れました」

 

 「マスター、沖田ちゃんもずるいと思う」

 

 「あの、師匠それは「ナニカイッタカ」いえ、何でもないっす」

 

 怖い。美人が怒るとほんとに怖い。

 

 「そ、そうじゃ、きよひーよ貴様もずるいと思わぬか」

 

 ネロが必死過ぎて萌え死しそうだ。自慢の金髪ツインテールがクルクル回る姿は絶景。

 

 「私はまぁすたぁが泳ぎの練習を見てくれるそうなのでどうでもいいです」

 

 「なッ」

 

 「さて、優勝賞品はどうしようか」

 

 師匠が活き活きとしている。こんな師匠は滅多にお目にかかれないのだがそれと同時に不安が押し寄せる。

 

 「十六夜が一日ずっと私の命令を何でも聞くというのがよかろう」

 

 「だからぁずるいですって。しかたない、ここは沖田さんの無明三段突きで・・・」

 

 「ねぇ、BBちゃんはそんなこと認めませんよ。いくら師匠だからといってそれはダメです」

 

 女性サーヴァント陣が争っている。

 

 一方、エミヤとアストルフォはどうしているかというと・・・

 

 「うぅ~ん、キーンって来たよぉ」

 

 「それで何杯目だ。そろそろお腹を壊すぞ」

 

 「大丈夫だって、パクパクパク・・・うぅ~」

 

 三皿ほど積み重ねられたかき氷の容器の前に座って四杯目のかき氷を食べている我が兄の姿があった。

エミヤに止められているにも関わらず口いっぱいにほおばる姿は微笑ましいが、俺がこんなに胃を痛めているというのにそれは酷くないかと思う。

 

 「はぁ、仕方ない。師匠少し耳を貸してください」

 

 いつまでも続く口げんかに俺は自分を生け贄とすることを決意した。

 

 「どうしたのだ?」

 

 師匠の耳元に顔を近づけて・・・

 

 「師匠の命令ならいつでも聞きますから優勝賞品はなしということで」

 

 そういった後、師匠の顔を見ると非常に満足そうな顔をしていることを確認できた。

 

 「そうか、ならいい」

 

 「マスターなんていったの?」

 

 俺と師匠のやり取りを見ていたみんなの中で静謐ちゃんが声を出す。

 

 「いや、なんでもないよ。優勝賞品の話は無しになったから」

 

 「そうですか、良かったです」

 

 マシュが喜ぶ。

 

 とりあえず、これでひとまず安心できた。

 

 このあとはみんなで水を掛け合ったりしたのだが、とても楽しかった。

ちなみに、きよひーに泳ぎをおしえることは昼ごはんのあとということになった。

 

 昼ご飯はBBQだ。エミヤが腕を振るってくれるので楽しみだ。

 

 

 

 

 




 いつになったらガルパンの原作キャラと会話できるのでしょう。

 まだまだ長くなりそうですがお付き合いください。

 感想お待ちしております。


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BBQってこんなうまいの?エミヤやべぇな

 速報 やはりエミヤのBBQは一味違かった。

 

 みんなはBBQを食べたことはあるだろうか。

基本キャンプなどで行われる夏の行事でもあるだろう。

 

 ビーチで行った俺たちなのだが、ただ焼いただけの筈なのにエミヤの作ったBBQは圧倒的だった。

みんなも食べたら分かる。この味が・・・

 

 肉はジューシーで野菜はシャキシャキとカリカリの絶妙なハーモニーを醸し出している。

味付けは野菜の方は塩だけあとは焼き肉のタレを好みで付けるのだが、正直塩だけで十分すぎる。

 

 野菜の中で特に美味しかったのはカボチャだ。

外はカリカリで中はホクホク、塩がカボチャ本来の甘さを強調している。

ぶっちゃけ、下手な肉よりうまい。

 

 「どうだマスター」

 

 「うはいうはい(うまいうまい)ほぉんとにへひやのりょうりはうまいな(ほんとにエミヤの料理はうまいな)

 

 「食べるか話すかどちらかにしないか」

 

 「モグモグ」

 

 「いや、当然かのように食べることに集中しないでくれ」

 

 「モグモグ・・・ゴックン。滅茶苦茶うまい」

 

 「そうか、よかった」

 

 みんなもエミヤの焼いたBBQを頬張っている。

可愛いなと思ったのは沖田姉妹がリスの様に口いっぱいに肉を詰め込んでいる姿だ。

 

 みんなも想像してくれ沖田さん(ロリ)と沖田ちゃん(ロリ)がリスの様な頬をしているのだぞ。

キュン死してもおかしくないだろう。というか現在進行形で俺がキュン死する。

 

 「ねぇねぇ弟君」

 

 俺がおかわりを紙皿に入れているとBBちゃんが近づいてきた。

しかも、俺のことを弟君呼びだ。嫌な予感がMaxなんだが。

 

 「どうしたのかな姉君」

 

 「さっきスカサハ姉さんにいってたことは私にも通用するのかな?」

 

 「な、なんのことかな?」

 

 「ほら、師匠の命令ならいつでも聞くって奴ですよ」

 

 BBちゃんの顔を見ると黒い笑顔を浮かべている。

 

 「私だってお姉さんだもんね、弟は姉の命令は聞くのが世の摂理」

 

 「そんな摂理は壊してしまえ」

 

 「えぇ、じゃあ、みんなに言おうかな。きっと、みんなもスカサハ姉さんだけずるいっていうと思うな」

 

 黒い笑顔が更に黒くなったように思える。

いや、正確には黒くなったというより陰が差した。もはや、某小学生になった高校生探偵の犯人の黒い人並みだ。

 

 「わ、わかりました。お姉さま。何をご所望でしようか」

 

 「別になんもないですよぉ」

 

 「確かに、BBちゃんはなんだかんだ俺のことをいつも助けてくれてるからね」

 

 「と、突然どうしたのですか?」

 

 「頼りになるお姉ちゃんだなって心の底から思うよ」

 

 「そうでしょそうでしょ、でも、ほんとにどうかしたんですか?」

 

 「どうもしてないって、じゃあ、俺は向こうのクーラーボックスからジュースを「逃げようとしても駄目だよ」

はい、すみません」

 

 俺の作戦の一つほめほめ作戦が失敗してしまった。(作戦名はみほちゃんを見習いました)

まぁ、作戦内容は名前のまんまで、BBちゃんを褒めていい感じにその場から逃げるといったものだ。

前回実行した時は邪ンヌに使ったのだが見事に成功した。

 

 邪ンヌの顔はトマトの様に真っ赤になり照れていた。

 

 ちなみにだが、何故ほめほめ作戦を使わないといけなくなったかというと俺が間違えて邪ンヌのプリンを食べてしまったからだ。 そのプリンはコンビニなどで売っているプッチンするプリンだったのだが、邪ンヌはめちゃくちゃ怒った。

 

 まぁ、流石に俺も悪いと思ったからほめほめ作戦の成功後、ケーキ屋にいってプッチンするプリンの約三倍ほどの値段を持つカスタードプリンを買って邪ンヌに渡した。

 

 「べ、別にもう怒ってないわよ」といって食べてくれた。

 

 

 

 

 BBQが終わった後はみんなでビーチバレーをした。

 

 これにはエミヤも参加した。

 

 もうね、いわなくても分かると思うけどみんな無双してた。

バシンッてありえない音だすし、いや、俺も出せたけどね。でもずっとバシンバシンッて音出すから認識阻害しているはずなのに周りにいた他の人がガン見してきた。

 

 あと、師匠に聞いたところ認識阻害というものは俺達の容姿を目立たなくさせるだけで普通に見られているとのこと。つまり、容姿が目立たなくとも目立つような行動をしてしまえば結局目立つ。

 

 「受けるがいい炎纏う聖者の泉(トレ・フォンターネ・アーデント)

 

 「なんのッ、我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)

 

 ネロの放った炎の球がジャンヌの放つ宝具により防がれる。

 

 「って、なんで宝具つかってるのさ。バカなの?ねぇ、馬鹿なんでしょ。そうだよね」

 

 「ま、まぁまぁマスターも落ち着いて」

 

 アストルフォに抑えられる。

 

 「ますたあ殿、やっと絵が完成したぜ」

 

 砂浜のあちらこちらにクレーターができ始めた頃に先ほどから存在感のほとんど感じられなかったというか、存在感はあったのだが、絵を描くことに集中しすぎて逆に話しかけることができなかったお栄ちゃんがキャンバスを

持ってやって来た。

 

 お栄ちゃんといえば浮世絵で有名なのだが、何故かキャンバスに描いている。

いや、あれだよね、日本の文化と海外の文化が合わさり新たなカルチャーの誕生だね。

 

 「おぉ、すごい。みんなの水着姿」

 

 「カカッ、描くのに苦労したぜ。特にこのマスターの体のライ「はい、少し黙ろうね」はい」

 

 お栄ちゃんが段々キャラ崩壊してきた気がする。

 

 ビーチバレー組を見るとまだ続いていた。というかそろそろボールが割れるよ。

ビーチバレー用のボールではあるがほんとに割れるよ。

 

 

 

 

 

 水平線に太陽が沈み始めるころに俺達は家に帰ることにした。

というか、今から帰っても着くのは明日の朝だろう。エミヤだけに運転を任せるのはどうかと思ったのだが

残念ながらエミヤ以外は運転できない。

 

 みんなも想像してみろ。うちのサーヴァントで運転できそうなのはライダーのアストルフォと皇帝特権が使えるネロくらいだ。しかし、二人共小学生だ。

 

 それに比べてお姉さま方はジャンヌ姉妹と師匠、静謐ちゃんとBBちゃんだ。

 

 ジャンヌ姉妹が運転・・・駄目だ。いくら命があっても足りない。

 

 邪ンヌが運転というか乗りこなせるのは竜くらいだ。いや、車よりすごいとは思うけどね。

 

 静謐ちゃんは安全運転できそうだけど、免許を持っていない。

 

 師匠?「車より走った方が速い」とかいいそうだ。ってか絶対そういう。

 

 BBちゃんはメカとかに詳しそうだけどはしゃぎすぎて危ない。

 

 ということでエミヤしか運転できない。

 

 「大丈夫だマスター。生前で何日も寝ないで依頼をこなしたりもしていた。この程度ぞうさもない」

 

 「いや、そういうわけじゃなくて。平和な世界なんだからそんな物騒な話しないでくれよ」

 

 「それにだマスター、今の私には強い相棒(メガシャッキ)がいる」

 

 「あっ、そう。無理しないでね」

 

 

 

 

 

 こうして、俺達の神奈川旅行は終わった。

えっ、二泊三日じゃないの?だって。あぁ、二泊三日もしたらどこで問題を起こすか分からない。

でも、楽しかったのは事実だ。

 

 「またこれたらいいな」

 

 来るときと違い助手席に座って後ろの席を見ると師匠以外は寝ていた。

それはもう気持ちよさそうにだ。師匠も疲れているのかぐったりしている。

 

 「師匠は寝ないの?」

 

 「あぁ、せっかくだ。寝ないでこの景色を楽しもうかと思ってな」

 

 「そっか」

 

 「マスターも寝たらどうだ?」

 

 「大丈夫だよ。みんなの寝顔見るの楽しいし」

 

 「マスター・・・絶対にみんなが起きているときにいうなよ」

 

 「いえるわけないだろ。恥ずかしいし」

 

 ちなみにだがこの時、静謐ちゃんは寝ておらず密かに車内の会話を録音していた。

帰ってからしばらくしたときに開催するガールズトークで話題にされるのは俺は一生知ることがない。

 

 





 やっと旅行が終わった。
疲れた。次回から少し時間を飛ばしたいと思います。

 誤字報告ありがとうございます。

 感想待ってます。

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へっ、追加鯖?


 よーやく他のサーヴァント召喚できたよ誰かな?誰かな?

 えへへ、ぐへへ、ぐへ、ぐへへ・・・し、失礼。


現在朝日が昇ってきたところだ。

車内から朝日を見る。海沿いの道路を走っているためとてもきれいだ。

 

「綺麗だな」

 

「そうだな」

 

俺の言葉にエミヤが反応する。師匠も頷いている。

 

「朝食はどうする?」

 

「その辺のサービスエリアで食べればいいんじゃないか?」

 

「了解した。しかし、その前にガソリンの補充をしておきたい」

 

「そうしたほうがよさそうだね。もうほとんどないじゃん」

 

「まぁ、神奈川から九州までだからな。普通なら飛行機で行くのだが\

 

「無理だな。私も生前、セイバーのおかげで苦労したものだ」

 

「エミヤの言葉は俺の心によく刺さるよ」

 

「マスターとお主は仲がいいな」

 

突如師匠が言葉を挟む。

 

「まぁ、マスターだったということもあるから」

 

「そういえば、お主のことはあまり知らないな」

 

「いっておくが、師匠の弟子がエミヤのことを殺してるからな」

 

「・・・そ、そうか」

 

「もう気にしていない。あの槍兵とは一応話をつけている」

 

「流石士郎です」

 

「い、今のはマスターの声だよな。てっきりセイバーかと」

 

「エミヤの口調が士郎に戻った。どうです、私の特技のひとつ声帯模写」

 

「そっくりだな。驚いた」

 

「束ねるは星の息吹、輝ける命の本流、受けるがいい・・・約束された勝利の剣(エクスカリバァァァァ)

 

「マスターの意外な特技の発見だな」

 

「師匠のマネもしますね、ゴホン・・・刺し穿ち、突き穿つ・・・貫き穿つ死翔の刺(ゲイ・ボルク・オルタナティブ)

 

 師匠の声を再現する。これだったらアルテラさんもできるな。

 

 「似ているか?」

 

 「自分の声は自分じゃ分かりにくいみたいだ」

 

 「そっくりだな」

 

 師匠の反応はいまひとつだが、エミヤの反応はいい感じだ。

 

 「うぅん」

 

 ジャンヌが起きたようで寝ぼけ眼を擦っている。

 

 「おはよう」

 

 「あっ、おはようございます」

 

 「良く寝てたね。昨日の七時あたりから寝てたから大体十二時間は寝てたね」

 

 「そ、そんなにですか」

 

 サーヴァントのときのように霊体であったならば疲れなど感じないのだが、受肉しているせいで疲れはたまっているのだろう。その結果が十四時間睡眠。しかも、寝不足だったみたいだから余計寝てしまったのだろう。

 

 ジャンヌが起きたあとはみんなも起き出したのだが、全員体が痛いとうめいていた。

初めての車内睡眠は大変だった模様。でもね、君達ってば生前に野宿とかしてたでしょ野宿よりマシでしょ。

 

 「マスターサービスエリアが見えてきたぞ」

 

 「じゃあ昨日のBBQから何も食べてないし朝食にするか」

 

 ちなみにだが、このとき既にガソリンは補充している。

面白かったのはガソリンスタンドの女性店員がエミヤの事を見て顔を朱に染めていることがあった。

エミヤシロウ罪深い男だぜ。

 

 「まぁすたぁ」

 

 「どうしたんだ?」

 

 「こ、腰が痛いです」

 

 「その辺は慣れだよ」

 

 珍しくきよひーがうなだれている。ただ困ったことに幼女が腰が痛いなんていうと犯罪臭がするのだ。

その辺はまた今度、きっちりと教育しないと・・・フフフ

 

 

 朝食はフードコートで海鮮丼を食べた。

朝から食べるには少し、重たいが昨日の夕飯を食べていないことを入れると丁度いいだろう。

何故、夕飯を食べれなかったかというと渋滞していたせいだ。

 

 朝食後はみんなトイレで歯磨きをして再び車内に乗り込む。

 

 結局家に着いたのは十二時過ぎだった。

 

 家に着いてからは近所に住んでいる人やみほちゃんとまほちゃんにお土産を渡しに行った。

しほさんたちにはしほさんのデフォルメされたキャラが書かれたストラップを渡した。

 

 なんでも、しほさんが西住流の家元を継いでから初めての戦車道の試合をしたのが神奈川だったらしく、そのときの記念品だった。

 

 「また懐かしいものを・・・」と容姿とは合わないおばさんみたいなことをいっていた。

 

 おばさんとはって思った時に睨まれたのだが感が良すぎる。

 

 

 

 

 

 あれから月日は流れ俺は小学校卒業間近となっていた。そんなときに事件は起きた。

いや、事件といっても危険なことじゃないけどね。

 

 なんと、戦車道のルール改変が発生したのだ。

伝統ある文化を変えてしまうのはどうかと色々と問題は起きたが、一度そのルールで試合を行うと観客は大いに盛り上がり、日本戦車道連盟のお偉いさんも喜んでその改変が行われた。

 

 その内容なのだが歩兵の導入だ。

 

 戦車道を行うにあたり戦車は必須である。

しかし、戦車とは高いものであり戦車道を行う学校の問題ともなっている。

原作でも大洗は勿論、継続さんもアンツィオさんも困っていただろ。

 

 高校生大会の主なルールとしてはフラッグ戦なのだがそれでも戦力差がある戦いがたまに起きてしまう。

そんな現状を変えるべく歩兵の導入だ。

 

 しかし、本来の歩兵とは白兵戦やゲリラ戦がある。

この戦車道での歩兵というのは主に相手の偵察や罠の設置、敵の歩兵との交戦などがあげられる。

 

 偵察はアニメで秋山優花里などがプラウダ戦で活躍したのだが、必然的に戦車から降りないといけなくなってしまう。そういったこともあり、歩兵が導入された。

 

 罠の設置も簡易なもので威力は履帯が外れる程度の地雷や落とし穴などが該当する。

これで、今まで戦車道の試合に参加できなかった補欠も出られるということもある。

 

 まぁ、俺としてもこの身体能力を活かせることができるので嬉しいが。

 

 そして、重要なのはここから先だった。

 

 その日の晩、寝ていた俺は気が付くと女神様のいるところにいた。

 

 「久しぶりですね。サーヴァントの皆様とは大変仲良く過ごしている姿を拝見しました」

 

 「あの、なんで俺はここに居るんですか?」

 

 「はい、お気づきかもしれませんが「歩兵のことですか?」はい。実は雅さんの為に私達が導入しました」

 

 「そうですか・・・ってなんでッ」

 

 「実はですね。あなたに渡した転生特典で不具合が生じまして」

 

 そこでチラホラと思い当たる節がある。

まずは容姿だ。俺の髪はオレンジなのだが、十六夜は金髪だった。

特典の「逆廻十六夜の容姿と能力」であるなら金髪になるはずだ。

 

 そして身体能力だ。

十六夜の身体能力は余裕でサーヴァントを超える。

しかも、俺が見たのは途中までだったが人類最終試練(ラスト・エンブリオ)までの間にギフトを獲得しているはずだ。

 

 しかし、俺の能力は馬鹿高い身体能力(サーヴァントと同等)と恩恵の無効化、つまり宝具の無効化もできるはずなのだが、それができない。

 

 強靭な肉体という点は再現されていると思う。

頭脳だって膨大な知識を覚えるのが苦じゃないのだ。むしろ面白いように入ってくる。

でも、十六夜の様にたくさんの本を読んだりはしていないので博識というわけではないがな。

 

 それに確か獅子座の太陽主権と疑似創星図だったっけ?そんな奴もあるはずなのだが使えない。

 

 「それと歩兵の導入となんの関係が?」

 

 「はい、不具合の生じた転生特典の不具合を取り除き、今度はちゃんとした状態にすることと、少しでも雅さんに楽しい人生を謳歌してもらいたいと思いまして、生身でも戦車を殴れるようなルールにしました」

 

 「いや、それは嬉しいけど」

 

 「それとですね。雅さんの特典の中に半年に一度、サーヴァントを召喚できるという特典をご用意しました」

 

 「マジでッ」

 

 「はい、召喚されるサーヴァントはランダムですが」

 

 「ありがとうございます。でも、俺には既にみんながいますし」

 

 「そうなんですか、実のところをいうと、あなたがプレイしていたFGOのデータにいたサーヴァント達が

あの子たちだけずるいと嘆いておりまして・・・」

 

 「あぁ、なるほど・・・」

 

 「ですので、サーヴァント召喚システムを特典にしました。

ちなみに、生前所持していなかったサーヴァントも召喚出来ます」

 

 「わかりました。ありがとうございます」

 

 「ついでですので、ここで一体召喚してみましょうか」

 

 「いいんですかッ」

 

 「はい、あっ、呪文は分かりますか?」

 

 「えぇ、覚えてます」

 

 「では、そこの召喚陣の前で、召喚陣はなくても召喚出来ますよ。今回は雰囲気づくりのためです」

 

 伊達に前世で厨二病をこじらせてなかった。呪文の詠唱など余裕だ。今回は凛バージョンでいこう。

エミヤもいることだし、もしかしたらイシュタルとかくるかも

 「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ。

振り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

 魔力が無いはずなのに何故か体内から魔力があふれ出てくるような感覚が俺を襲う。

 

 「閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)

繰り返すつどに五度。ただ満たされる刻を破却する」

 

 召喚陣全体に魔力が行き渡り、全身の毛穴から何かが出て行く。

 

 「—――—告げる。

汝の身は我が下に、汝の命運は汝の剣に。

聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

 「誓いを此処に。

我は常世全ての善となる者、我は常世全ての悪を敷く者。

 

 汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ」

 

 「こんにちは、愛らしい魔術・・・師さん?

サーヴァント、セイバー・・・あら?あれ?私セイバーではなくて・・・まああの・・・源頼光と申します。

大将として、いまだ至らない身ではありますが、どうかよろしくお願いしますね?」

 

 召喚陣の中央には俺がいくら引いても出てくれなかった頼光ママことバーサーカー源頼光がいた。

 

 





 頼光ママきたぁぁぁぁぁでも、ヤンデレだらけだぁぁぁぁ

 感想くれるよね・・・ねぇ、感想くれるよね?

 えっ、くれないの?

 ナンデナンデナンデナンデ・・・はっ、ヤンデレウィルスに感染してしまう。
中三男子のヤンデレって誰得だよW


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日常回だよ

 なんか四千字超えてた。

 びっくりだよ。


 

 前回までのあらすじ・・・頼光ママの召喚に成功した十六夜君、しかも能力の覚醒。

これで十六夜君擬きから十六夜君完全体に成長したのであった。

 

 

 

 

 

 「頼光ママきたぁぁぁぁぁ」

 

 俺の目の前には黒髪ロングのおしとやかそうな美人が立っている。

その正体というか真名は源頼光、源氏の英雄の一人だ。

 

 彼女は神秘殺しとして有名でもあり、酒呑童子との仲が悪い。

 

 前世でいくらピックアップガチャを引いても出てくれることのなかったサーヴァントの一人だ。

 

 まさかこんなところで召喚してしまうとは・・・女神様、恐ろしい()

 

 「あらあら、まあまあ、こんなに可愛らしいマスターさん」

 

 「俺は逆廻十六夜、一応マスターだけど魔術の才能無いんだ。それでさ、これから来てもらうところは聖杯戦争とかない平和な所なんだ」

 

 「それは楽しそうですね」

 

 「頼光ママには俺の家族として受肉してもらうことになるけどいい?」

 

 「はい、私はサーヴァントです。あなたの行くところに私はついて行きます」

 

 「ありがとう。他にもサーヴァントがいるけど仲良くしてね。酒呑童子はいないから喧嘩はしないとおもうけど」

 

 「あの虫・・・」

 

 「えぇ、では現実世界に戻しますね」

 

 「ありがとう女神様ッ」

 

 女神に礼を告げると俺の足が光の粒子に変わり消えていく。

 

 

 

 

 再び目が覚め時計を見ると午前六時を指していた。

そして、横には「ふふふ、おはようございます」と微笑む頼光ママがいた。

 

 「おはよう。頼光さん」

 

 「母と呼んでくださってもいいですよ」

 

 「じゃあ、母さんで」

 

 「はい、あなたの母ですよ」

 

 「実は俺の親は事故で死んだってことになってるんだ。母さんができて嬉しいよ」

 

 「まあまあ可哀想な我が子」

 

 「これからよろしくね」

 

 「はい。承知しました」

 

 「みんなを起こしてくるからリビングにいって待ってて。多分、エミヤが朝ご飯を作ってると思うから」

 

 心地よい布団から体をだして、母さんをリビングに案内する。

リビングには予想通りエミヤがいたのだが、母さんを見て驚いた顔をしていた。

 

 「説明はみんなが揃ってからするからお茶出してくれる?」

 

 「あぁ、了解した。こちらへご婦人」

 

 「ご婦人だなんて・・・ふふふ」

 

 椅子を用意したエミヤはそこに母さんを座らせて暖かい緑茶をだした。

 

 俺はみんなを起こしに行ったのだがみんななかなか起きない。

しかも、この家は大きく、普通の家の二倍三倍はありそうだ。流石にみほちゃんとまほちゃんの家には負けるが

十三人が住んでも部屋は余る。

 

 部屋は二人一組で使ってもらっている。師匠とエミヤは一人で一部屋をつかっている。

 

 えっ?俺はどうだって?アストルフォと寝ている。先ほど部屋に彼の姿が無かったのは彼が外を散歩しているからだ。彼は早朝に散歩するのが最近の趣味らしく、何回か誘われたことがある。そのため、部屋にはいなかった。

 

 部屋割りはジャンヌ姉妹、沖田姉妹、ネロとマシュ、静謐ちゃんとBBちゃん、きよひーとお栄ちゃん

 

 沖田姉妹は庭で剣の素振りをしている。ジャンヌ姉妹は日課のお祈りをしていた。

他のみんなはぐっすりと寝ていたのだが起こした。

 

 マシュとお栄ちゃんとBBちゃん、静謐ちゃんはすぐに起きてくれたのだがネロときよひーはなかなか起きてくれなかった。

 

 挙句のはてに寝ぼけたきよひーとネロが俺にキスをしてきた。

しかもご丁寧に舌までいれてきた。まだ精通が来ていないということもありテントを張るという愚行はなかった。

 

 「それでマスター、彼女は一体どうしたんですか?」

 

 「彼女は源頼光さんですね・・・って源氏の英雄じゃないですか」

 

 沖田さんの質問にジャンヌがルーラーのスキルである真名看破で彼女の正体を告げる。

 

 「それにその髪は一体?」

 

 「それも含めて話すから。みんなに集まってもらったんだ」

 

 全員が居間に揃い話をする。

 

 「簡単にいうと、今までの俺の転生特典は不具合の生じたものだったということで、それを直してお詫びに

半年に一度サーヴァントを召喚できるという特典ももらえたんだ。それで、初めて召喚したんだけど、来てくれたのが彼女、源頼光さん通称頼光ママで俺の髪は転生特典の不具合を直した結果というわけ」

 

 「「「「「「「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」」」」」」」

 

 「ふふふ、母と呼んでくださってもいいのですよ」

 

 いきなりのことにみんなはついて行けていないようだ。

 

 「えっと、だから今日から家族が増えるんだが、仲良くね」

 

 

 

 

 このあと、なんとかみんな仲良くなった。 

 

 エミヤと師匠を除いたサーヴァントは頼光ママを母さん呼びすることになった。

彼女は生粋の母親属性ということもあり、自然と甘えたくなってしまう。

 

 みんな普段はキリっとしているのだが、そんなみんなも母性の塊である彼女には甘えている。

 

 母さんはというとほんとうに可愛くて可愛くて仕方がないといったようでひたすら撫でているのだが、時計を見ると午前七時十五分

 

 「あのぉ、皆さん。このままじゃ遅刻しちゃうぞ」

 

 キャラじゃない言い方をするとみんな一斉に時計を見て慌てだす。

 

 俺達小学生組は学校に行くのは当たり前だ。

静謐ちゃんは近くの中学の二年生だ。彼氏とか友達とかどうなんだというと休み時間はずっと気配遮断を使っているらしく、ほとんど聞かない。

 

 BBちゃんも静謐ちゃんと同じ中学で同級生だが静謐ちゃんと違って学校の人気者らしい。

何人もの男子に告白されているみたいだが全部断っているといっていた。

 

 俺としては彼女にも青春を楽しんでもらいたいのだが、彼氏ができるというのも複雑な心境だ。

これは、あれだな。父親が娘に彼氏ができるみたいな感じの心境だな。

 

 ジャンヌ姉妹は同中学の三年生で学校の四大女神という異名をもっている。

残り二人は静謐ちゃんとBBちゃんなのだが・・・って全員俺の家族だった。

 

 ちなみに、聖女ジャンヌ、女皇邪ンヌ、天使BBちゃん、妖精静謐ちゃんの通り名で通っている。

 

 何故このような異名が着いたかというとジャンヌは歴史のジャンヌと合わせてつまり、聖女ジャンヌから

女皇邪ンヌはツンデレモードの口調が強い邪ンヌが一部の男性陣から強烈な人気を誇っている。

BBちゃんは、誰にでも優しく周りを笑顔にしてくれるから天使だそうだ。

静謐ちゃんなのだが、どうやらすぐに消えてしまう儚いあり方から妖精のようだと誰かがいったところから始まったらしい。

 

 何度かストーカーが付き纏っていたのだが俺が全員、O・HA・NA・SHIした。

うん、大丈夫生きてるよ。ただね・・・ふふふ

 

 「いってきます」

 

 エミヤに行ってくると伝えて家を飛び出す。

 

 時間は現在午前七時二十八分。

学校の朝の会(HR)が始まるのは三十分からつまりあと二分後に開始される。

遅刻するのは師匠に怒られるので絶対に嫌だ。

 

 他の小学生組は先に家を出た。

俺が遅い理由はランドセルを取りに部屋に向かったところ布団の上に箱が置いてあったのを見ていたせいだ。

 

 箱は女神からのもので手紙つきだった。

 

 『逆廻十六夜さんへ

 

 これはちょっとしたオマケです。汚れ防止、防水機能は勿論、無線通信、マイク付きです。

本体には前世であなたがよく聞いていた曲が入っています。Fateシリーズの歌は全部入っています。

 

 さんざんご迷惑をおかけしました

 

                                女神より』

 

 女神から送られてきたのは十六夜が常に身に着けていたヘッドホンだった。

カラーもマークもそのままでシンプルなデザインでカッコいい。

 

 これを読んでいたせいで俺は遅刻ギリギリなのだがもうどうでも良いくらいに嬉しかった。

 

 そして、滅茶苦茶走っている俺はついに道を走ることを止めて他人の家の屋根を通ることにした。

なんで、ここら辺は路地ばかりでジグザグなんだよ。直線距離で約250メートルほどなのに入り組んだ路地のせいで徒歩3分ほどなのだが距離は約700メートルにもなり徒歩19分ほどだ。

 

 屋根を通れば直線で行けるよね。

 

 しかも十六夜の身体能力があれば大丈夫だ間に合う。

このまま教室の窓から入ることにする。幸いにも今日は上靴を持って帰っていたのでそのままはいってもなんら問題ない。外靴はビニール袋にでも入れておけばいいだろう。

 

 

 そして、ついに・・・

 

 「セーフ「キーンコーンカーンコーン」これで遅刻はセーフだぜ」

 

 「なっ、逆廻君、どこから」

 

 「どこって窓だぜ」

 

 「ここは三階よ」

 

 「気にすんな気にすんな。せっかく美人なのに皺が増えるぜ」

 

 俺が窓から入ってきたことにより目が飛び出している美女(笑)は俺の担任をしている久津輪美弥子先生

通称ミャー先生って呼んでる(俺だけ)

 

 ちなみにミャー先生は西住流の弟子だった経験があり戦車道でも結構優秀な成績を残した車長だったらしい。

出身校はアンツィオらしく、アンツィオ特有のノリと勢いのいい先生である。

 

 個人的には勉強も分かりやすく教えてくれるため非常にいい先生だと思っている。

 

 「び、美人って、その・・・ってそうじゃない。危ないでしょ」

 

 『いや、普通のツッコミどころは危ないより先に三階の教室にどうやって入って来たかじゃないだろうか?』

 

 「自分でいっておいてなんだが、危ない以前にどうやって三階からはいってきたかじゃないか?」

 

 「そ、そうでした。もう、遅刻はセーフにしてあげますから、あとで先生の所にきなさい」

 

 「はーい。じゃあ、おやすみぃ」

 

 「おやすみじゃなぁぁぁぁぁぁぁぁい」

 

 これが、俺の日常だ。

残念ながら家族の中で俺と同じクラスの奴はいない。

 

 俺は五年三組でネロときよひーは一組、沖田さんとみほちゃんは二組で沖田ちゃんとマシュは四組だ。

みんな二人は一緒なのに俺だけ一人だって・・・寂しいなぁ

 

 「それより、逆廻君」

 

 「なんだ先生」

 

 「その髪はどうしたの?」

 

 「染めてねぇぞ。朝起きたら急に金髪になってた。なんなら根元まで確認するか?染めてるなら多少根元が黒くなってるだろうから」

 

 「それはそうですが・・・あれ、根元まで綺麗な金髪だ」

 

 「一本抜くからよく見てくれ」

 

 「・・・確かに、いやなんでッ」

 

 「俺だから」

 

 「そうですか、納得です」

 

 「話が分かる先生で良かった」

 

 




 誤字・脱字報告

 感想待ってます。

 次回は何しようかな・・・とりあえず卒業までいけたらいいな


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ドッヂボール大会 前編

 時間の流れは速いもんだ。

 

 俺は小学六年生となり卒業シーズンまで経過した。

 

 女神様にもらった英霊召喚なのだが結局あれから使っていない。

理由としては溶岩水泳部(あいがおもい)のせいだ。

なんか、これ以上サーヴァントを増やすのは反対ですと力強く反対された。

他のサーヴァントはどちらでもいいということで結局増やすことはしなかった。

というか、怖いです。可愛いけど怖いです。

 

 今のクラスは六年三組できよひーとみほちゃんと同じクラスである。

 

 担任はみゃー先生で小四から今までずっと担任をしてもらった。

 

 ちらっと耳にしたことなのだが、みゃー先生が担任だと問題を起こすことが少ないからという理由だった。

これはたまたまだろう。そもそも俺が問題を起こしたのは主にいじめられてた奴やカツアゲされてた奴を助けただけで、そこまで悪いことはしていない。

 

 それに、今までで一番やらかしたなと思ったのは去年のクラスで俺と沖田さんとネロが同じクラスだった時に

沖田さんのスカートをめくった奴がいたから思わず自分の机を踵落としで壊したことだ。

 

 すごい音がなったせいで人が集まってきたのをよく覚えている。

しかも、そのときは掃除中だったせいで余計目立った。

 

 スカートをめくったアホは殺気を向けると漏らした。

 

 「てめぇ、何勝手に俺の家族のパンツ見てんだよ。アアァん!目玉くり抜くぞワレェッ」

 

 前世での口調が思わず出てしまった。

 

 俺は机の弁償で済み、お漏らし君は社会的に殺しておいた。

 

 それから俺の家族に手を出そうとする奴はいなくなり、俺も問題を起こすことはなくなった。

 

 まぁ、頭の固い先生より分かりやすいからいいが。

 

 みゃー先生のことは好きだとおもう。優しいし、美人だし、なんか困らせたくなるけどいきなり上目使い使ってくるから寝ることもできないが・・・

 

 「それでは皆さん、来週行われるドッヂボール大会の説明をします」

 

 現在は給食が終わり五校時だ。

 

 内容はクラス学活で来週行われる卒業前の全クラス対抗ドッヂボール大会だ。

 

 そして、今回のクラス分けでは俺ときよひーとみほちゃんは同じクラスなのはご存じだろう。

 

 マシュと沖田さんは二組で沖田ちゃんとネロが四組なのだ。

 

 この学年は五クラスあるのだがトーナメント戦らしく六、七、八チーム目として保護者チームがいる。

 

 保護者チームは各家庭から家族が出られるのだが人数は決まっていない。

理由は親よりも子供の方が強いだろうと思われているからだ。

 

 しかしだ、うちの家族はどうだ?

 

 保護者ということはエミヤと母さんがいる。やべえよ、未来の守護者と源氏の英雄だぜ。

 

 「ということで、先に外野手と内野手を決めておきますね」

 

 この学校のルールとしては外野手は三人で内野手が三人やられたら全員一緒に内野に復活するというものだ。

外野手は相手の内野手を当てれば中に入れるが外野手が三人以下にならないようにしないといけない。

つまり、外野手が三人の状態で一人が復活できるようになったとすればそいつは仲間の誰かが当たるまで待たなくてはならない。

 

 「優勝したチームには素敵なプレゼントがあります。みんな頑張りましょうね」

 

 こうして今日の授業はすべて終わり放課後になった。

 

 今日は借りていた本を返さないといけない日だったため図書室に寄ってから帰ることにしたのだが、教室に忘れ物をしたので取りに戻った。

 

 「・・・えぇ、わかりました」

 

 「ほんとうですか・・・ハハハ、あなたは聡明だと思っていましたが、只の馬鹿でしたか」

 

 「その代わり、私のクラスが勝ったら十六夜君のことを落ちこぼれだというのは止めてください」

 

 「いいでしょう。しかし、わかっていますか。あなたのクラスが負ければあなたは私と結婚すると」

 

 「えぇ、いいです。正直、あなたみたいなブ男は嫌ですが、十六夜君のことを馬鹿にすることは許せません。

いえ、十六夜君だけではなく私の教え子全員を馬鹿にすることは許せません」

 

 なんやら不穏な会話が聞こえた。

 

 話声で分かったが、みゃー先生と話しているのは一組の担任をしている木崎先生だ。

爬虫類のような目をしており容姿は世辞にもいいとはいえない。東大出身らしく、それを鼻にかけている。

 

 「はぁ、こりゃ負けらんねぇな」

 

 俺だけが聞いてしまった秘密を俺は誰にもいうことができなかった。

みんな楽しみにしているドッヂボール大会を俺のせいでくだらないものにしたくなかったからだ。

 

 そして、ドッヂボール大会 当日がやってきた。

 

 「それでは保護者チームにとうじょうしてもらいましょう」

 

 「Aチームの皆さんです」

 

 顔はみたことがある人ばかりだが特に敵ではない。

 

 「続いてBチーム」

 

 Bチームにはみほちゃんのお母さんとまほちゃんがいた。というか、しほさん仕事は?

それより保護者って姉も数えるの・・・いやな予感が

 

 「最後にCチームの皆さんです」

 

 「うっそだろ・・・なぁ、きよひー」

 

 「なんですかだぁーりん」

 

 「俺達勝てるかな・・・」

 

 「無理です」

 

 「だよな」

 

 Cチームのメンバーはエミヤ、母さん、師匠、アストルフォ、ジャンヌ姉妹、静謐ちゃん、BBちゃん。

 

 「勝てる訳ねぇだろ。ふざけんなッ」

 

 「今日こそは私を倒してみろ」

 

 師匠が俺を睨む。

 

 周囲を見渡すと全員、俺の家族の美貌に見惚れている。

男子は顔を赤くさせ、女子はキャーと騒いでいる。

 

 「では、はじめてください」

 

 一クラス二十五人ほどで+担任が入っている。

しかし、相手が相手だ。幸い、Cチームと当たるのは決勝だ。準決勝で木崎率いる一組と当たることになっている。そして、一回戦の相手なんだが五組だった。

 

 知り合いは特にいない。結果は余裕で勝った。

 

 一回戦 二組対Bチーム 勝者二組

 

     三組対五組   勝者三組

 

     一組対Aチーム 勝者一組

 

     二組対Cチーム 勝者Cチーム←当たり前

          

     

 

 俺は特になにもしていない。クラスのみんながほとんど戦っていた。

 

 「どうしたの十六夜君?体調悪いの?」

 

 そんな俺のことが気になったのかみゃー先生が話しかけてきた。

 

 「なんでもねぇよ。次の試合は頑張るさ。絶対勝ってやるから安心しろよ。

あの蛇にみゃー先生はもったいないしな」

 

 「なっ、十六夜君なんで」

 

 「ありがと先生。嬉しかったぜ」

 

 先生を安心させるためにニッコリと笑う。

 

 「おーい、最初の外野に俺がいってもいいか?」

 

 クラス委員をやっている佐藤に話しかける。

 

 「うん、いいよ」

 

 「おっけ、ちょいと本気出すわ」

 

 「・・・ほどほどにね」

 

 「あぁ、死なない程度にな・・・二ヤリ」

 

 「はぁ、胃が痛い」

 

 

 

 「ハハハ、楽しみですねぇ」

 

 蛇先生がみゃー先生の体を舐めまわすように見ている。

 

 「みゃー先生、なんでここに蛇がいるの?」

 

 「「「「「ブフッ」」」」」

 

 「こ、こら十六夜君、なんてことを」

 

 「あっ、悪い。俺ってば素直な子だから嘘が付けないんだ」

 

 「貴様ッ、大人をなんだと思っている」

 

 蛇先生は顔を真っ赤にさせて怒る。こんな簡単な挑発に乗るなんて草

しかも、おたくのクラスの生徒だって笑ってるし

 

 「大人って・・・少なくともあんたみたいに分かりやすい挑発に乗るガキのことは大人と認識できないな」

 

 「ッ・・・貴様ァ」

 

 「じゃあ、みゃー先生、俺は外野にいってくるぜ」

 

 

 

 

 

 

 





 感想待ってるぜ。

 次回、十六夜無双 必ず見てくれよな

 見ないと目玉をほじくるぞぉぉぉぉ


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ドッヂボール大会 中編

 前回までのあらすじ ドッヂボール大会が開催されるなか、俺の担任 みゃー先生は俺が馬鹿にされたことを怒り蛇先生とドッヂボール大会で決着をつけることになった。

 

 みゃー先生が勝てば俺を馬鹿にしたことを取り消す。といっても、俺が直接いわれたわけじゃないが

 

 みゃー先生が負ければ蛇先生と結婚しなければならない。

 

 正直、ただの口約束なのだが、こういう輩は徹底的にぶちのめすのが俺流だ。

 

 まぁ、生徒たちには内緒らしいが。俺も聞いたのは偶然だったし。

 

 

 

 

 そして、現在の状況はどうなのかというと

 

 

 俺のクラス残り俺ときよひーだけ対する蛇先生率いる一組勢は十五人。

 

 何故ここまで差ができたかというと一組には外野球というかリトルチームに所属している子が五人いたのだ。

そいつらがたちまちうちのクラスのメンバーをたおしていく。

 

 俺もキャッチしようかと思ったがここは先生には悪いが俺ときよひーが最後まで残りボコってやることに決めた。一組に所属している生徒たちには悪いが恨むなら担任を恨め。

 

 「さて、きよひーよ」

 

 「なんでしょうか旦那様」

 

 「ここからは二人で倒そうと思う」

 

 「はい、そうですね」

 

 「でだ、きよひーには俺のサポートをしてもらいたい」

 

 「はい、喜んで。それで、どのようなサポートを?」

 

 「きよひーには外野に行ってもらう。それで俺ときよひーが速攻を使って敵を倒す。きよひーは俺に全力でパスをしてくれ、敵は俺が倒す。きよひーが当てたら中に入らないといけないからな」

 

 「はい。かしこまりましたわ」

 

 「ありがと、愛してるぜ。パスしてくるボールにきよひーの愛を込めてくれ・・・なんちゃって」

 

 「ふふふ・・・分かりましたわぁ」

 

 きよひーの背後に青い炎が見える。ヤバい、転身火生三昧が来る。

ちなみにだが、今までの会話は相手のボールを避けながら行っていた。

 

 「どうしたの?逃げてばかりじゃ勝てないよ」

 

 噂ではピッチャーを務めていたという少年が基本となり細かいパスを繋げて攻撃してくる。

ぶっちゃけ遅すぎる。いや、普段からサーヴァントのみんなを見ているせいだと思うが遅すぎる。

 

 「じゃあ、いくか」

 

 「はい」

 

 きよひーがボールに当たる。というかキャッチしたのに落とした。

 

 「よっしゃ、残り一人だぞ」

 

 「ハハハ、これで先生は私と・・・」

 

 のんきに喜んでいる少年だが、それが普通なのだ。

ただ、蛇先生が勝手なことをしているだけなのだ。しかも、生徒には知らせていないため、ごく普通に卒業前の

ドッヂボール大会を楽しんでいるだけなのだ。にも拘わらず、俺にやられるのだがな・・・ごめんな。ほんとごめん。

 

 「い、十六夜君頑張って」

 

 外野のみほから応援が来る。

 

 「ヤハハ、頑張るも何も、この程度、頑張らなくても余裕だぜ」

 

 足元にはきよひーが落としたボールがある。

 

 それを掴み敵を見ると蛇先生をいれた十五人、そのなかでリトルチーム所属しているメンバーは三人だが・・・

 

 俺には関係ねぇ。

 

 「きよひーパス」

 

 「はい」

 

 軽く山なりに投げたボールはきよひーの元へと向かい、抱きしめられるようにキャッチされる。

 

 「いきますよ。旦那様ぁ♡私の気持ち受け取ってくださいッ」

 

 きよひーが投げたボールはコートの真ん中を通る、見た感じ時速300キロちょっとだ。

 

 「おう、悪く思うなよ 必殺 鳴雷(なるいかずち) 反射(はんしゃ)

 

 きよひーのボールを完璧にキャッチした俺はコートの端に固まっていた集団目がけて10000分の1の力で

投げる。

 

 ボールは面白いように反射して1、2、3、4、・・・10人を同時に当てた。

 

 「「「「「・・・・・・・えっ・・・・・・」」」」」

 

 これを見ていた全員が変な声を出す。いや、だしたというより漏らした。

 

 見ていた人とはこの試合をしているほかにも既に自分たちの試合が終わったところもあり、俺達の試合を観戦していたらしいのだが、これを見て若干引いてる。

 

 「おっ、十人も当たったかラッキー、よぉしきよひー次行くぞ」

 

 「はい、旦那様ぁ」

 

 先ほどと同じく続ける。

 

 これで1、2、3、4人が当たり残りは蛇先生だけだ。

 

 「よぉし、あと一人だな。サンキューきよひー助かった」

 

 「そ、そんな旦那様ぁ・・・ふふふ」

 

 きよひーに礼をいうと一人の世界にトリップしてしまった。

 

 「さて、どうする蛇先生?一人だけど」

 

 「ふ、ふん、私は学生時代ハンドボール部だったのだよ。こんな子供の遊びで負けるわけがない」

 

 「あっそ、どうでもいいけど。きよひーいくぞ。今度は少し早いから気を付けろ」

 

 「はい。旦那様からの愛のパス・・・ふふふ、落とすわけがありません」

 

 再びきよひーにパスをするが今度のパスは音を置き去りにしてきよひーのもとに向かう。

 

 ボールは先生の顔の横を通りスパっと蛇先生の頬が切れて血が流れる。

 

 「ふふふ、激しいですわ。でも、そこがいい」

 

 「きよひーパス」

 

 「はい、私からの愛も受け取ってください」

 

 「おう、任せろ」

 

 ビュン、シュン、キュイーン、チュドンなどの音が校庭に響く。

 

 周りの人から見ると俺達の投げるボールはイ〇ローさんのレーザービームを超えて

 

 どこかの電撃ビリビリお嬢様の放つ超電磁砲(レールガン)に見えるだろう。

まぁ、実際は少し速度を落としているので周りには被害がいかないようにしているが・・・

 

 パスは続きボールの残像が生まれ始めた頃に一度先生を見る。

 

 「な、なんなんだ貴様は・・・化け物」

 

 「おいおい、教師が生徒を化け物呼ばわりとはひでぇじゃねえか。てめぇの面の方がよっぽど化け物みたいだがな。ヤハハ」

 

 「さて、そろそろとどめを刺すか」

 

 「き、貴様ッ教師をなんだと思ってるんだ」

 

 「うっせぇ!爬虫類は爬虫類らしく冬眠してやがれッ」

 

 今度は9000分の1に力を抑えてボールを鳩尾目掛けて投げる。

 

 メジャーの第二シーズンで初めて主人公が放ったジャイロボールよりも土煙を巻き上げて綺麗に蛇先生の

鳩尾に入ったボールは勢いが止まらず蛇先生ごと後方十数メートル離れた木に衝突した。

 

 先生は泡を吹きボールはようやく回転が収まったと思えば驚くことに木が折れる。

 

 「俺らの担任困らせてんじゃねぇよ。もう一遍みゃー先生に言い寄ってみろ。今度は顔面吹き飛ばす。

文字通りなぁッ」

 

 周りはシーンとしており誰も声を発せない。

 

 そして、その静寂を打ち破るかのように俺達のクラスが勝利したことを伝える審判の判定がでた。

 

 「よっしゃ」とクラス委員の佐藤が喜ぶ。

それにつられて他のみんなも喜んでいる。それと同時に引いているが。

 

 「いったろ先生、勝つって」

 

 「うん、ありがとう十六夜君」

 

 「気にすんな。というか俺の方こそありがとうな。正直、俺がなんと言われようがゴミがいってることだから無視するんだが、その、みゃー先生が俺の先生で良かったよ」

 

 「・・・いじゃよいくぅぅぅん」

 

 顔をぐしゃぐしゃにして泣いている先生を見るとどうしてそこまで嫌なのにあんなこといったんだよと笑ってしまう。でも、先生は俺の為にやってくれたんだと心の底から実感できた。

 

 「グスッ・・・つ、次は決勝だね。この調子で頑張ってね・・・ってどうしたの?」

 

 「やばいやばいやばい・・・オワッタ」

 

 「い、十六夜君?」

 

 「師匠ら相手にどうやって戦うんだよぉぉぉぉ」

 

 

 

 

 この日の叫びは海上に浮かぶ黒森峰の学園艦まで聞こえたそうだ。

 

 

 





 さて、圧倒的な力を見せた十六夜君ときよひーちゃん。

 しかし、次の相手はCチーム。

 エミヤ、師匠、ジャンヌ姉妹、BBちゃん、アストルフォ、静謐ちゃん、頼光ママ

 十六夜たちは勝てるのか?


 次回、死闘球戯(デッド・エンド)必ず見てくれよな!


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ドッヂボール大会 後編

 感想が来るたびにニヤニヤしながら返信する俺氏

 キモチワルw


 前回までのあらすじ

 

 蛇先生をボコった以上。

 

 

 

 

 

 「おっとうとく~ん、楽しみだねぇ」

 

 先ほど一組に勝利した俺たちだったが次の対戦相手であるCチームの恐ろしさクラスメートは知らない。

うちの家族がどれだけヤバいかを知らない。

 

 そして何故か俺の右隣にはBBちゃんが座っている。背後には静謐ちゃんが無言で立っており

左隣にはジャンヌ、正面には師匠が立っていた。邪ンヌとエミヤ、母さんは喉が渇いたといってお茶らしきものを飲んでいる。

 

 アストルフォはどうしてるかって?まほちゃんと話している。

 

 「うちの妹に怪我はさせるなよ」

 

 「大丈夫大丈夫。なんかあったら僕の弟が守ってくれるはずだよ」

 

 「ならいいが、もしケガさせたら・・・分かってるな」

 

 「う、うん。分かってるよ」

 

 あちらは同級生と言うこともあり結構仲が良さそう?に見える。

 

 「そ、それで師匠?どうしたんですかね」

 

 「お姉ちゃんだろ。どうしたもなにも随分楽しそうだったなと思ってな」

 

 「お、お姉ちゃん呼びはぁ「ナニカイッタカ」いえ、なんでもありません。お姉ちゃん」

 

 「分かればいい。清姫と随分楽しそうに遊んでいたではないか」

 

 「あ、あれはですね。一組の教師がムカついたのできよひーに協力してもらっただけで」

 

 「ソウナンダ」

 

 背後から抑揚のない静謐ちゃんボイスが聞こえる。

そして、首元に爪を突き立てるような体勢に入っている。しかもだ、爪には毒が付着している。

いくらON OFが出来るようになったからって使っちゃ駄目でしょ。

 

 「マスター」

 

 ジャンヌの癒しボイスが今はドスの効いた声にしか聞こえないよぉ。

 

 「は、はい。何でありましょうか」

 

 「ドッヂボール・・・タノシミDATHネ」

 

 なんか文字がおかしいように思えるのだが気のせいだろうか?

気のせいで合ってほしいが俺の直感スキルが気のせいじゃないと告げている。

 

 『決勝戦開始まで五分前です。Cチームと三組の皆さんは準備してください』

 

 「「「「十六夜(弟君)(マスター)・・・タノシミダナ(デスネ)(DATHネ)」」」」

 

 クラスのみんなは知らない。

 

 うちの家族がどれだけ非常識か・・・

 

 身体能力では既に俺が勝っているというのに師匠とエミヤと母さんに当たっては勝つことができないということを・・・

 

 

 

 

 

 

 

 そして試合は始まった。

 

 俺は最初から外野に行くことにする。

 

 どうせ、本気を出そうにも中に他の奴がいたら本気が出せないからな。

 

 そのときの外野はまたきよひーに頼むしかないな。

といってもパスが通るか分からないが・・・

 

 Cチームの外野はジャンヌとエミヤ、静謐ちゃんだ。

 

 ジャンヌはFGOでもお馴染みの耐久お化けだ。

もし、ドッヂボールでもそれが使われると思ったら考えるだけで・・・うん、やめよう。

 

 「さて、まずはどいつからだ?」

 

 「ふふふ、可愛らしい子ばかりですね」

 

 「今日こそはあんたをギャフンっていわせてやるんだから」

 

 「弟くぅ~ん、待っててくださいね。すぐに中に入れてあげますから」

 

 「よぉし、僕も頑張っちゃうぞ」

 

 悲しいことにみんなやる気満々だ。

 

 唯一エミヤだけは常識を持って、俺以外の奴には小学生レベルで少し早いくらいの速度でボールを投げてくれている。

 

 そして、試合は進み、現在は俺ときよひーとみほちゃん、先生と佐藤の五人となってしまった。

 

 驚いたことに佐藤がよく逃げ回っている。

流石にそろそろ体力もなくなり肩で息をしているがそれでもなかなかすごいと思う。

 

 エミヤの球は避けられるとして、まさか邪ンヌとBBちゃんの球を避けられるとはびっくりだ。

こいつ何者だ?と思いすごいなと聞いてみると。

 

 「ちがうんだよ。僕のね本能が訴えてくるんだ。アレに当たったら死ぬって」

 

 ハイライトの消えた瞳を見た。

 

 普段からサーヴァントのみんながする瞳なのだが、佐藤の瞳は少し変わっておりハイライトが消えただけではなく精気も感じられなかったのだ。

 

 例えるならそうだな・・・女性がピーされたあとにする目だな。いわゆるレ〇プ眼だ。

 

 「グハッ」

 

 ここまで頑張っていた佐藤もここでギブアップしてしまった。

 

 そして、みほちゃんなのだがみほちゃんもすごく、なんと師匠と母さんを除いたサーヴァントの球が見えるらしい。戦車道の車長をやっていると砲弾が飛んできたりもするせいか、目がいいのだ。

 

 ほら、映画でも不良に殴られそうになったときも簡単に避けていただろ、あのときの才能は既にこのときから

開花していたのか・・・みほちゃん、恐ろしい子、いやほんとに。

 

 「キャッ」

 

 すると、今度は先生が当たってしまった。

 

 「どうする、これで残りは三人だぞ。私を超えてみろ」

 

 「しかたない。きよひーさっきのいくぞ」

 

 「はい、かしこまりました♡ついでにみほさんもそろそろ外野に行った方がいいですね」

 

 「う、うん、そうだね。私もそろそろ外野に逃げたいなぁって」

 

 「そうしとけ、下手したらマジで死ぬからな」

 

 「私が最初にボールを受け流しますのでそれをキャッチしようとしたふりをして当たってください」

 

 「わかった。じゃあ、十六夜君頑張って!」

 

 「できるだけ、頑張る」

 

 

 

 

 ジャンヌが投げたボールをきよひーが受け流しみほちゃんが当たる。

 

 「ここからが本番ということか」

 

 「やっと、弟君と戦えますね」

 

 「あらあらまあまあ、親子の戯れですね」

 

 「十六夜、私も本気(ボールが割れない程度、周りに被害が出ない程度)で行くぞ」

 

 「邪ンヌ、ふん、真っ黒にしてやるわ」

 

 「主よ私の愛する弟に加護を」

 

 ジャンヌだけが俺の心配をしてくれている。そうだ、帰ったらジャンヌに甘えようかな。

母さんに何か言われそうだけど、そのときは母さんに甘える。

 

 あと、きよひーのいうことを何でも聞いてあげよう。

きよひーがいなかったらここまでこれなかっただろう。

 

 「いくぜ、きよひー」

 

 「はい、旦那様(マスター)

 

 「ぶっ飛びな」

 

 ボールが割れない程度で全力投球する。

 

 ボールはBBちゃんに向かって飛ぶ。

 

 「よし、当たれッ」

 

 「ふん、甘い」

 

 あと少しでBBちゃんに当たるはずだったのだが、突如横から現れた師匠がボールをキャッチする。

 

 「なかなかいい球だったぞ。しかし、私には効かぬ。

 

 刺し穿ち、突き穿つ、貫き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ・オルタナティブ)

 

 ボールは紅い閃光を纏いギュン、ギュンと空中で不規則な変化を数かい行うと俺の元へ一直線に飛んできた。

 

 「しゃらくせぇ」 

 

 バレーボールのレシーブを行うように飛んできたボールもはや槍としか言えないが、それを真上に弾く。

 

 前世ではバレーボールをしていた俺だ。

 

 身長は低かったせいでリベロとしての活躍しか出来なかったが、それなりにうまかったと自信はある。

しかも、今はこのチートボディだ。眼も肉体も最強クラスだ。師匠の一撃をも完璧に上げることができた。

 

 ボールは真上に三メートルほど浮かび、ジャンプして掴む。

 

 「やるな、しかし、それくらいはしてもらわないと鍛錬を増やすところだった」

 

 「あぶねぇ・・・さて、貰った転生特典を使ってみるとしますか」

 

 Override with Another crownを発動する。

 

 俺はよく確認していなかったのだが、この能力は俺のスピードを光速まで高めることができる。

原作を読んでいないためよくわからないが、これを使えばきっと師匠たちを倒せる。

 

 「いっけぇッ」

 

 ボールは一瞬で邪ンヌに当たる。当たったボールは弾かれてBBちゃんに当たり、一気に二人が脱落。

 

 「しゃぁ」

 

 「・・・この私を驚かせるとは、生意気な弟子だ」

 

 「師匠が弟子は生意気なくらいが丁度可愛くていいっていってたじゃねぇか」

 

 「そうだな、ますます鍛えがいがありそうだ」

 

 ボールは再び師匠の手に渡った。

 

 「いくぞ」

 

 ビュンと俺の横を通過したボールはエミヤがキャッチし、俺の背後を狙い投げる。

 

 二ヤリ

 

 「おせぇよ」

 

 光速の速さに至った俺にとってはその程度の速さでは当たらない。

 

 ボールは師匠がキャッチし、エミヤにパス、師匠にパスが続く。

 

 圧倒的なスピードの中で行われる死闘に観客は沸いていた。

まぁ、その分引いていたのだがな。

 

 そして、ついに俺がエミヤのボールをキャッチした。

 

 「次行くぜ、母さん」

 

 「あらあらなんですか?」

 

 「大好き、これ受け取ってッ」

 

 「キャぁッ」

 

 「ごめん、母さん。でも、母さんが師匠の次に厄介だから」

 

 ボールは母さんの脅威的な胸囲に弾かれて俺の元へ戻る。

 

 「さぁて三人撃破だぜ、中に入れよ英雄共。こっから相手になんのは正真正銘、箱庭の英雄様だぜ。

 

 異世界の英雄舐めんなよ」

 

 俺の言葉に全員が反応する。

 

 やはり、英雄ということばには何かしら思うことがあるのだろう。

 

 「俺は英雄じゃない、でも、英雄になった少年の力を持っている。

素行もいいとは言えないが、それでも、この力を手にしてから自慢の家族に鍛えられたんだ。

 

 ただの異世界の英雄とは比べんなよ。俺が超えてやるよ。英雄のおとぎ話の悲劇を全部なッ

 

 バッドエンドなんかじゃ、終わらせない。俺が許すのはハッピーエンドただそれだけだッ」

 

 俺のボールはアストルフォに当たる。

 

 ボールは帰ってきた。

 

 そして、次はジャンヌだ。ジャンヌも撃破し、コートに見えるはあと二人、エミヤと師匠だけだ。

 

 「いくぜ、エミヤ・・・いや、父さん」

 

 「こい、自慢の息子」

 

 「おりゃっ」

 

 「I am the bone of my sword 熾天覆う七つの円環(ローアイアス)

 

 普通の人には見えないように展開した七枚の花弁がボールを止める。

 

 しかし、花弁を全て破ったボールはエミヤに突き進む。

 

 この花弁は一枚で城壁の防御力を誇るのだが、それを七枚貫通するとかやべぇな。

 

 「よし、エミヤも倒した。残るは師匠だけだ」

 

 「お姉ちゃんと呼べといってるが、何故か今は師匠呼びの方が心地よいな。いいだろう、来い」

 

 ついに最終決戦が始まる。

 

 「ハッ」

 

 「なんのッ、ヤァッ」

 

 ボールは更に加速し縦横無尽にコート内を駆け巡る。

 

 それは数分だったが、ボールがコート内を往復した回数は万を超える。

 

 「はぁ、はぁ、はぁ」

 

 「どうした、もうへばったか」

 

 「あぁ、まだまだ未熟な証拠だ。だから、これで終わらせる」

 

 「いいだろう。受けて立つ」

 

 「必殺 光速流星(ステラァァァァァァァァァ)

 

 「なんだ・・・グっ、まだ負けるわけには・・・キャァ」

 

 師匠の口から普段聞くことの出来ない可愛い声がでた。

 

 ボールは師匠から離れて、コートに落ちる。

 

 「・・・やった、やったッ」

 

 「すごいです。旦那様」

 

 「流石だな十六夜。まさかあのスカサハを倒すとはな」

 

 「すっごい。すごいよぉ」

 

 「成長したな。しかし、まだ私は負けておらんぞ。その証拠に貴様は息切れをしえいるだろう」

 

 「はぁ、はぁ、そうですね「ポン」えっ?」

 

 俺がエミヤたちと話していると横から何かがぶつかった。

 

 ぶつかったものはボールだった。

 

 「マスター、油断大敵。私はアサシン、気配遮断はお手の物」

 

 「えっ、ウソ、はぁッ・・・はぁぁぁぁあああああ」

 

 「私達の勝ち、姉として、弟には負けられない」

 

 俺にボールをぶつけた犯人は静謐ちゃんだった。

 

 たしかに、静謐ちゃんが外野から復活した後、俺は当てていない。というか、見えなかった。

 

 「そんなのありかよぉぉぉぉぉ」

 

 こうして、波乱のドッヂボール大会はCチームの優勝で終わった。

 

 

 

 

 余談だが蛇先生は肋骨が数本折れていたらしく、数か月の入院が決まり、一組には代理の担任が用意されたのだが、その担任がカッコいい男性だったらしく、一組の生徒は大喜びだ。

 

 




 いやぁ、まさかの展開です。

 誰か予想できた人はいたかな?

 感想待ってます。


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小学校卒業と中学卒業後


 なんか指が勝手に動くんですよ。


 

 卒業式が終わり俺達は西住家と一緒に校門の前に立っていた。

 

 「卒業おめでとうみほちゃん」

 

 みほにそういったのはアストルフォだ。

 

 まほちゃんもここに来ている。

 

 あんた黒森峰中だろ。学園艦にいなくていいのかよ?とツッコミを入れたいところだが入れた所で無駄だろ。

見てみろあのにやけた顔、妹の姿を見てこんなになるなんてよっぽどのシスコンだろ。

 

 なにゆるーいゆりしちゃうの?

 

 ゆるゆららららゆるゆりってしちゃうのか?そうなんだろ。

 

 「みほちゃんは黒森峰にいくのだろ?」

 

 「はい、そうです」

 

 「そうか、学園艦に行くとなると会う機会が減るな」

 

 「そうですね。でも、戻ってきたときは顔出しますよ。お姉ちゃんと一緒に」

 

 「そのときはお菓子を作って待っておこう」

 

 「ほんとですか」

 

 みほはエミヤと話している。

 

 皆さんもお気づきだろうか?このころのみほは既に原作・アニメの落ち着いたみほになっている。

 

 「戦車道頑張れよみほ」

 

 「うん、ありがとう十六夜君」

 

 「にしてももう卒業かぁ~早いもんだな。覚えてるか初めて席が隣になったときのこと」

 

 「うん、最初は怖い人なのかなって思ってたけど戦車道の話ができる友達第一号になってくれたんだよね」

 

 「それからというもの毎日休み時間の度にどこかに連れまわされて」

 

 「アハハ、申し訳ないです」

 

 「今となってはお淑やかな大和撫子だもんな。やっぱりアレか戦車道やってるからか?」

 

 「や、大和撫子って・・・」

 

 「どうしたんだ?」

 

 「ううん、中学も同じだったら良かったのにって」

 

 「なんだ、そんなことか。仕方ねぇよ、黒森峰は女子高だしな。男子の俺が行けるわけない。

それに、また同じ学校に通うことになりそうだぞ。理由はいいのか悪いのかは分からないがな」

 

 「なんでそう言い切れるの?」

 

 「俺のサイドエフェクトが告げている」

 

 「なにそれ、うん、そうだよね」

 

 「砲弾に当たるなよ」

 

 「大丈夫だよ。いつも十六夜君っていう砲弾が近くを飛び回ってたんだから今更、普通の砲弾に当たるわけないでしょ」

 

 「おいおい、いうようになったじゃねぇか」

 

 「ふふふ、いつまでもやられてばかりじゃないよ」

 

 「参った参った。降参します。流石は西住流だな」

 

 「関係ないよ」

 

 

 

 

 

 小学校を卒業した後は近くの中学に三年間通った。

 

 まぁ、みほとは試合があるときは見に行ったりしてたし、学園艦が戻ってきたときは飯食いに行ったりもしたし、メールでのやり取りもほぼ毎日していた。

 

 サーヴァントのみんなとはどうなのかというとみんな楽しそうな学園生活を送っていた。

エミヤは趣味で祭りのときは屋台をだして料理をふるまったりしていた。毎回行列ができていた。

本人も楽しそうだからいいんじゃないか。

 

 お栄ちゃんはまいどの如く描いた絵が特賞を取っていた。

名前も葛飾北斎なので葛飾北斎の生まれ変わりか?と言われていた。

いや、本人というか三女の応為というか複雑な存在なのだ。

しかし、絵の腕前は一流である。

 

 沖田さんと沖田ちゃんは中学の剣道部で一年のときから全国大会優勝、準優勝の競い合いをしていた。

剣道業界からは現代に蘇る新選組一番隊隊長 美少女姉妹と呼ばれている。

 

 BBちゃんは政府公認の天才ハッカーとして活躍している。

BBちゃんがするのは主に国の黒い部分を調べたりする危険な仕事ではあるが、流石はムーンキャンサーだ

足取りを一切残さず。政府からは電脳世界の癌と呼ばれている。

 

 他のみんなもそれなりに充実した学生生活を謳歌していた。

俺はどうかって?地元で有名な悪ガキになってるよ。

 

 ヤハハ、やっぱり十六夜はこうじゃなくちゃな。故に周りからは問題児と呼ばれている。

 

 中学に入ってからは俺はバレーをやっていた。

試合にはでることはなかったが部内で一番うまかった。

 

 いやがらせなのか部員から鞄を隠されたり体育館シューズを隠されたりしたが全て無駄に終わった。

ちなみにその時のワンシーンなのだが・・・

 

 「おい、逆廻ここ音読しろ」

 

 「はいよ、吾輩は猫である・・・煙草というものである事はようやくこの頃しった」

 

 「逆廻教科書はどうした?」

 

 「朝トイレに行ったら鞄ごとなくなってましたぁ。まぁ、教科書は全部覚えてるんで問題ないすけどね。

ヤハハ、無駄な事をしたなぁ~こんなことに時間使ってるんだったら人にために働けって話ですよね」

 

 「そういうお前はどうなんだ?」

 

 国語の担任をしていた教師が若干引き気味で聞いてきた。

 

 「俺はいじめられてる奴がいたら助けてやってますよ。そのせいで問題児扱いされてるんすけどねぇ

世知辛い世の中だぜ」

 

 「お前は何歳なんだ?それより、鞄の件はこちらでも探しておく」

 

 「あっ、いいっすよ。鞄の中身は小石だけなんでね。教科書は家にありますんで、ほんと馬鹿だよな。

中身も確認せずに鞄持って行くんだからよ。小石運びは楽しかったか・・・上野く~ん」

 

 「なっ」

 

 「あれ、カマかけただけなのに、ほんとにやってたのか?ひどい、信じてたのにー」

 

 『どの口がほざいてるんだ』と教室にいた全員が思った。

 

 「上野、あとで職員室な」

 

 「俺じゃないですよ」

 

 「あっそ、話は職員室で聞くから」

 

 これが鞄事件のとき、次は体育館シューズのときのワンシーンを見てもらおう。

 

 「逆廻靴はどうしたんだ」

 

 「あっ、山下先生、なんかしらないですけどなくなってたんですよ」

 

 「忘れたんじゃないのか?」

 

 「ちゃんと持ってきましたよ。教室に置いてたらなくなりましたぁ。まぁ、あってもなくても俺が上手いのは変わりませんけどね」

 

 そういいながらチラッと部員が集まっている所を見る。

全員肩がビクっと上がっていた。

 

 「確かにお前はうまいがチームワークが取れていない」

 

 「ヤハハ、チームワークですか?そもそもチームじゃないのにチームワークもくそも無いですよ」

 

 「いいか、逆廻。バレーは一人ではできない」

 

 「そうっすね、でも、俺はバレーボールは暇つぶしでやってるだけなんでどうでも良いですよ。

球拾いとか掃除とかして部活にも貢献してますし」

 

 「はぁ、どうすればお前はチームの一員になってくれるんだ?」

 

 「俺のレベルに合わせられたらいいですよ。俺のスパイク誰か一人でも止められたら俺はちゃんとしますよ。

まぁ、今も掃除とかちゃんとしてますけどね」

 

 先生は困っているようだったが、バレー部のレギュラー全員集めて、俺のスパイクを止めることをした。

 

 「せんせートスあげてください」

 

 「おいおい、一人でいいんじゃなかったのか?」

 

 俺にエース(笑)が絡んで来た。

 

 「そうだな、自分で上げて自分で打つわ。じゃあいくぞ」

 

 俺は真上にボールをあげる。

ボールは体育館の天井ギリギリ約6メートル付近まで上がる。

 

 「しゃらくせぇ」

 

 俺自身も五メートルほど飛び上がり全力で腕を振り下ろす。

 

 ボールはドッヂボール大会のときと同様、音を置き去りにし体育館の床に叩きつけられる。

 

 ドッカーンと重戦車の主砲の音より大きかった。

 

 体育館の床には直径15メートルほどのクレーターが完成し、部員は失神している。

バレー部の横で練習していたバスケ部が何事だとこちらに来たが体育館のありさまを見て絶句する。

 

 「あれ、大分手加減したはずなのになぁ・・・それで先生は俺のレベルにみんな合わせられると思いますか?」

 

 「・・・いや、俺が悪かった。この床どうする?」

 

 「また、俺がやりましたっていっとけばいいじゃないですか。事実ですし」

 

 「はぁ、お前が群れない理由が分かったよ」

 

 「俺も分かってるんですけどね、力加減してもこのありさまなんで、化け物というのが当たってる。

でも、バレーだったらリベロができるんですけど、こいつらがこれじゃ、合わせることもできない」

 

 そういって、その日は家に帰った。

 

 力をむやみに使うのはいけないということは理解している。しかし、周りがそれを認めない。

というか、わざと俺を怒らせる。

 

 一番ひどかったのは先輩方がうちの家族を何十人もの不良で拉致及びレ〇プしようとしたことだ。

まぁ正確には拉致未遂なのだが、あいつらが不良如きにやられるはずがないのだが、あいつらは俺と違って

優等生ということもあり、手は極力出さないようにしてもらっていた。俺もマシュから連絡を貰った時は

光速で向かい、殲滅した。

 

 そんな、変わった中学時代も終わり、ついに高校にいくことになった。

 

 原作との変更点は大洗が今年から共学ということだ。

 

 俺は即決だった。きっと女神様がやってくれたのだろう。

みんなも俺に合わせて大洗に行くのだが、学園艦ということでみんなで引っ越しすることになった。

 

 今まで住んでいた家は所持したままで学園艦内で大きい一軒家を購入した。

三階建てになっており、一階はエミヤが店を開く。店の名前は「オカン食堂」だ。

 

 二階と三階で生活することになる。

 

 そして、俺達は大洗に入学した。

 

 あっ、制服は女子は変わらず男子は学ランだってやったね。中に黄色いカラーシャツを着れば十六夜君だよ。

 

 

 





 次回からようやく原作一年前です。

 ここまで長かった。めっちゃ長かった。

 投稿し始めて一週間で十六話だぜ。頑張ったよね。

 褒めて褒めて。まぁ、みんなが面白い面白いおだててくれるから頑張れるんだけどね。まじ、ありがとうございます。

 感想待ってます。誤字・脱字報告も滅茶苦茶助かります。

 じゃあ、またお昼か夕方ごろに会いましょう。


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原作一年前 楽しい楽しい大洗生活♪

 大洗学園に入学しひと月が経過した。

 

 みほや千代美とは毎晩メールをしている。

 

 みほから怒られた。

 

 「なんで、そんな遠くに行っちゃうのぉ。会えないよぉ」

 

 「大丈夫だって、案外すぐに会えるから」

 

 「ふぇ~ん」

 

 毎晩のようにこのやり取りが行われている。

 

 俺は普通科一年に所属しており、選択授業は弓道を取った。

理由は特にないが、弓道だったらエミヤが教えてくれそうだと思ったからだ。

 

 師匠には何故薙刀を取らなかったといわれたが

 

 「俺は師匠以外に槍、薙刀を習いたくない」といったら顔をにやけさせた師匠が見れた。

なんか最近、師匠が丸くなってる気がする。まぁ、鍛錬のメニューは激しくなる一方なのだが。

 

 そして、現在、大洗学園にいる男子生徒は俺だけだった。

 

 理由は今年から共学になったということもあり、入学するものがいなかったのだろう。来年に期待しよう。

 

 そして、生徒会メンバーにも目を付けられている。

 

 あの腹黒ロリが生徒会の仕事(力)を俺に任せることが多い。

といっても資料運びが主なのだが、軽いもんだぜ。

 

 部活は自動車部に入った。

 

 バレーに入ろうかと思ったが中学の二の舞にはならないと思うが一人だけ男子というのもアレだからな。

 

 自動車部に入部したのは良いのだが俺自身、あまり自動車には詳しくないので基本、力仕事をしている。

パーツ運びや、機材運び、車体の持ち上げと最後はおかしいが、女子がするにはつらい仕事をしている。

 

 個人的にはレオポンさんチームこと自動車部は好きだ。

 

 絶対に他の学校ではできないことをやってのける。そこに痺れる憧れるぅ~。

 

 そして、何故かホシノさんになつかれた。

 

 理由は事故で積み上げられた車の部品が倒れてきたときに俺が助けたからだ。

 

 イメージしてもらうと何段も重ねられた段ボール、ひとつの重さが大体40キロ弱だとしてそれが一気に

倒れてきたのだ。普通なら重症どころじゃない怪我を負ってしまうというときに俺が助けた。

 

 そのせいでなつかれた。いや、悪い気はしないぞ。美人だし、健康的な小麦の肌が眩しく、作業着のツナギを

着崩しタンクトップ姿がトレードマークなのはすごい、良いと思う←語彙力低下中

 

 「なぁ、十六夜。これなんかどうだと思う。これ使えば一気に最高速度は三倍以上に跳ね上がるぞ」

 

 「はいはい、俺にいわれても良く分からんから意見を貰おうとするな。それと、俺が走った方が絶対速い」

 

 「なぁに、いってるの。人間が車に走って勝てるわけないじゃん」

 

 ツチヤが笑う。

 

 「いや、事実だし。俺が全速力で走ったら光速に至るぜ」

 

 「えっ?高速?」

 

 「その高速じゃなくて光の速さの方の高速だ」

 

 「あぁ、フ〇ッツ光か」

 

 「違うッ」

 

 「ナイスツッコミ」

 

 「おう、いいボケだったぜ」

 

 ナカジマと俺は毎日のようにボケとツッコミを交わしている。

 

 「い~ざぁ~よぉ~いぃぃ」とうちの家族にも負けていないドスの効いた声を出すのは

 

 ホシノだ。ほんと、なんでこうなった。

 

 そしてホシノの小麦色の肌よりさらに焼けた褐色肌のスズキはというと・・・苦笑いしていた。

 

 これが俺の大洗での日常だ。

 

 中学のときみたいなことは起きてないし部活だって人外ばっかりの部活なのでそこまで気にはされない。

ただ、自動車部全体で魔改造したフェラーリと俺が競争した時に俺が勝ったときは引いていた。

 

 酷いな、まだあれでも本気じゃねぇのに・・・

 

 他のみんなはというとマシュは華道を選択し、お栄ちゃんは仙道、沖田姉妹は剣道(原作ではなかったが共学化したことにより増えた模様。なお、男子生徒は十六夜一人だけ)、きよひーとネロは嫁道とよばれる怪しげな選択授業を選んでいた(こちらも剣道と同じ理由)

 

 まぁ、そのおかげかきよひーとネロが滅茶苦茶嫁っぽいことをしてくれる。流石自称良妻と嫁王だ。

このままだったら完全にきよひーかネロに堕とされるかも、それはそれでいいかもだけど・・・

 

 エミヤと師匠、母さんは「オカン食堂」を経営しており、師匠と母さんが接客をしている。

他のお姉ちゃんズはというとBBちゃんは前話した通り、電脳世界の癌として活躍中。

 

 静謐ちゃんとジャンヌ姉妹は「オカン食堂」の看板娘として人気だ。

えっ、師匠は看板娘じゃないのかって?あれは娘じゃなくてお姉さんだよ。師匠も大人気だよ。

 

 周りからの評価も上々で

 

 「ほんとうにオカンの味だ」

 

 「これがお袋の味ってやつか」

 

 「懐かしい味がする」

 

 とのことだ。流石エミヤだぜ。

 

 そんな食堂のメニューなのだ衛宮さんちの今日のご飯で出てくるものが人気だ。

特に人気なのがハンバーグだ。俺も一番好きなメニューだ。

 

 そして、俺は冷泉麻子とも会った。

 

 遅刻しそうになっていたところで出会い原作同様ふらふらしていたので運んでやった。

 

 俺におんぶされた冷泉は意識が朦朧としており一瞬で学校に着いたのが分かると毎日迎えに来てくれと頼まれた。そこは、週二、三回程度ならいいと告げた。流石に毎日はダメだろう。

 

 そして、武部とも話す仲になった。

コイツはどうやら嫁道できよひーやネロと同じらしく、仲が良いらしい。

 

 結構女子力が高く(知ってたけど)いいお嫁さんになれそうだ。

俺のお嫁さんになったら多分、普通の奴だったらすぐに殺されると思うが・・・

 

 「十六夜ちゃ~ん、少し生徒会の仕事手伝ってよ」

 

 今日も角谷会長からのラブコールを喰らう。

 

 「はいはい、わかりましたよぉっと」

 

 バカでかい段ボールを抱えて生徒会室から出る俺。

 

 それなりに楽しい学生生活を送ってます。

 

 




 次回、もう一話だけ原作一年前の話をいれて最後にちょびっと原作に入りたいと思います。

 感想待ってるね♡


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抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よッ・・・

 あれ、十六夜君の様子が?


 「シロウおかわりです」

 

 「はいはい」

 

 そういってエミヤの作った料理を口いっぱいに頬張る金髪碧眼の美女。

顔立ちを見るとうちの家族と血縁関係があるのでは?と思ってしまう。

 

 とくに似ているのはネロだ。二人並べば本当に姉妹にしか見えない。

 

 そんな彼女の名前はアルトリア・ペンドラゴン。

 

 彼女が何故ここにいるのかというと時間は約一時間ほど前まで遡る。

 

 

 

 

 

 

 学校から帰る途中にたまたま見つけた骨董屋にはいったことがすべての始まりだった。

 

 なにを思ったのか俺はそこに入り、中にあるアンティークなものを見ていた。

懐中時計や家具、絵画などもあった。

 

 そして、俺は一つの石に意識を集中させた。

 

 「おっちゃぁーん、この石ってマジもんか?」

 

 「さぁな、いつからこの店にあったのかはしらん。もしかすると儂の爺さんが店をしてた時からあったかもしれんのう」

 

 「うさんくせぇな、でも、何でだ。こんなにビリビリと毛穴が広がる感覚になるのは」

 

 俺が見ていた石の名札を見る。

 

 「円卓の木片」

 

 これはfate/apocryphaにて赤のセイバーモードレットを召喚する際に使われた聖遺物だ。

円卓の木片を使えば俺の特典の一つ、英霊召喚で円卓の騎士の誰かを召喚できる。

 

 ほんものならだ。ただ、値段は500円と実に安価である。

胡散臭いと思い、みんな買わないからだろう。

 

 しかし、俺は思った。

これは聖遺物だと。たとえ、円卓の木片ではなくても本物の聖遺物だ。

 

 これがあれば触媒として英霊召喚ができるだろう。

 

 「おっちゃん、これ買うわ」

 

 「物好きだねぇ、まぁ、店としてもガラクタが売れるから助かるけどね」

 

 こうして、俺は聖遺物を入手したのである。

 

 そんな俺は家に即効帰り、いつの間にかBBちゃんとネロが地下に創った工房に向かい英霊召喚を始めた。

この特典を貰ってもう、五年ちょっとになるのだが一度も使った事が無かった。

 

 まぁ、理由は分かるだ?溶岩水泳部のせいだ。

これ以上、虫が増えるのは嫌ですだとよ。いやぁ、怖いねぇというか愛されてるのかな?そう考えると嬉しいような・・・

 

 そして英霊召喚を行った。

 

 家には俺しかおらず、みんなは外に出ていた。

きっと、家に誰かいたのなら異常な魔力反応によりすぐさまここに来ただろう。

 

 「サーヴァントセイバー召喚に応じ参上した。問おう。あなたが私のマスターか?」

 

 「騎士王きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 「どうかしたのですか?それとなんで私のことを・・・」

 

 「あっ、すまないセイバー。俺は逆廻十六夜。十六夜と呼んでくれ」

 

 「はい、わかりました。十六夜」

 

 「それと、この世界には聖杯がないから聖杯戦争はないよ」

 

 「では、何故私は召喚されたのでしょう」

 

 「まぁまぁ、シロウ君もいるから。イチャイチャしたらいいじゃないか」

 

 「シ・・・ロウ?シロウとは私の知っているシロウなのですかッ」

 

 「うん、そのシロウだよ。アーチャーとしているけどね。毎日シロウのご飯が食べられるよ」

 

 「十六夜・・・ありがとう」

 

 騎士王の可憐な姿は一気に散り行く桜のように儚いものとなった。

しかし、その表情は嬉しそうだ。

 

 「いいのいいの、セイバーが来てくれて嬉しいよ(アルトリアだったら溶岩水泳部のみんなも怒らないだろう)」

 

 

 

 

 

 そして、始めに戻る。

 

 「まぁすたぁ、何故サーヴァントが増えているのですかぁ?」

 

 しかし、勝手にサーヴァントを召喚したのが気に食わなかったらしくきよひーが腕を絡めながら瞳のハイライトを消す。

 

 「だって、聖遺物が手に入ったんだよ。だったら召喚するしか「私がいますよね」あっ、はい。すみません」

 

 更に絡めてくる腕の力を強くするきよひー痛くはないのだがなんかそのね・・・あれだよ。

いわせんなよ恥ずかしい。

 

 そんな俺だったがきよひーを更に力強く抱き返す。

 

 「そんな怒るなよ。俺はいつもお世話になってるエミヤのお嫁さんを呼んだんだ」

 

 「お嫁さんなど・・・キャ」

 

 俺の言葉で顔を赤くする騎士王とエミヤ。ほんとラブラブだな。

 

 「それにだ、きよひーのことを最近は家族として見れないんだ」

 

 「それは、私のことが嫌いなのですか?」

 

 絶望した表情をするきよひー。

 

 「違う違う。家族としてじゃなくて女の子として見ちゃってるんだよ。だからさ、そのゴニョゴニョ」

 

 「本当ですかッ、是非お願いします」

 

 表情は先ほどと打って変わり子犬のように頭を胸元にこすり付ける。

 

 「いいのか、だったら・・・チュ」

 

 きよひーのおでこに軽く唇を触れさせる。

 

 「はう・・・えへへ、旦那様が口づけぉ、ぐへへ」

 

 笑い方はとんでもないが今はそれすら愛おしい。

とにかく愛でることにした。幸い、他のサーヴァントはまだ帰ってきていない。

 

 「きよひー部屋行こうか」

 

 「は、はいッ。少し、待っていてください。体を洗って来ます」

 

 「なっ、ち、違う。変な事はしないぞ」

 

 「そ、そうですか」

 

 勘違いさせてしまいアッチ方面だと思われたようだ。しかし、違うぞ。いや、確かにそれっぽいことはしたのだがきよひーとイチャイチャしたいだけなんだ。エッチなことじゃなくてピュアな甘々なことをしたいのだ。

 

 

 

 そして、部屋に向かい俺ときよひーは寝転がっている。

 

 「なぁ、きよひー」

 

 「なんですか旦那様」

 

 「抱き枕にしていいか?」

 

 「喜んでッ」

 

 きよひーの許可も取ったことだし、俺はきよひーに抱き着く。

きよひーの顔は見えないが耳まで赤くなっているのを見ると顔も赤いのだろう。

 

 きよひーの身長は低く、対する俺はすでに原作の十六夜と同じくらいなので頭一個と半分くらい違う。

そのため抱き着くには丁度いい感じだ。

 

 「きよひーは暖かいな」

 

 「幸せです。旦那様ぁ」

 

 何度か体がピクッと痙攣しているのだが大丈夫だろうか?

しかし、大丈夫か?と聞いたらものすごい返事が返ってきそうなのでやめておく。

 

 ついでにきよひーの頭を撫でる。

 

 柔らかい髪は指がスゥーっと通り枝毛もない、綺麗な髪をしている。

 

 「だ、旦那様ッ」

 

 「はぁ、マジ可愛すぎ」

 

 「そ、そんなぁ」

 

 「キスしていいか?」

 

 「は、はい」

 

 背中を向けていたきよひーはこちら側を向き、顔を見合わせる状態になった。

 

 「ちゅ・・・うむ」

 

 先ほどはおでこだったが今度は唇にした。

 

 「はぁ、はぁ、旦那様ぁ♡」

 

 「・・・ちゅ、クチャ・・・レロォ・・・プハッ」

 

 「あぁ・・・ん・・・チュ・・・はぁ、はぁ」

 

 今度は舌を絡める。さきほどのディープキスとは違い、息が荒くなってしまう。

 

 「はぁ、はぁきよひー」

 

 「旦那様、もっとしてください」

 

 「ッ」

 

 俺はその言葉に理性が壊れる。

 

 彼女を押し倒し再び、小さな唇に自分の唇を付けようとすると

 

 「たっだいまぁマスター・・・お、おじゃましましたぁぁぁぁぁ」

 

 運が悪い事にアストルフォがはいってきて見られる。

 

 きよひーを押し倒している俺。死んだな。

 

 「だ、旦那様?ヒャッ」

 

 頭が冷えていくのと同時に、最後にきよひーに口づけした。今度は触れ合うだけのキスだ。

 

 「きよひー、生きてるかな俺?」

 

 「だ、旦那様ぁぁぁぁ」

 

 俺は帰ってきたみんな(エミヤ、アルトリア、アストルフォ、きよひーを除く)に正座させられる。

 

 

 




 きよひーと十六夜のイチャイチャはどうでしたか?

 書いている最中にきよひーが可愛すぎて頭おかしくなりそうになった作者です。

 何故十六夜君がこのようなことになったのかは次回明らかになります。

 次回、十六夜死す・・・


 










 なんちゃって、次回、十六夜暴走する、必ず見てくれよな





 見なかったらどうなるか・・・ワカッテルヨネ?


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うちの家族が怖くて・・・

 今回は少し短いです


 俺はいま、サーヴァントのみんなに正座させられています。

 

 理由はきよひーとの行為でだ。

 

 「さて十六夜よなにか言い訳はあるか?」

 

 「ますたあ殿はなんでいきなりあんなことをしてたんだ?」

 

 「羨ましいです清姫さん。沖田さんだってマスターとあんなことやこんなことをぉ」

 

 「マスターひどいぞ。沖田ちゃんがいるにも関わらずその蜥蜴娘を選ぶなんて」

 

 「あらあら、流石にこれは見逃せませんわねぇ。第一、母にいってくれればいくらでもしてあげたのですが・・・」

 

 「先輩・・・」←冷たい目

 

 「マスター、私とはしてくれないの?」

 

 「ま、マスターだって男だもんね「お前は黙ってろ」はい、ごめんなさい」

 

 「なぜこの騎士王がいるのかはいまはどうでもいい。マスターは私が殺す」

 

 う~ん、酷い言われようだぁ。

 

 「待って、言い訳させて」

 

 「どうします皆さん?」

 

 「余は奏者を信じるぞ」

 

 ネロェ女神(ヴィーナス)が降臨した。

 

 「母として我が子の話を聞くのは大事ですよね」

 

 「主は私を見捨てたのですか?」

 

 ジャンヌは十字架をもって祈っている。その隣では邪ンヌが十字架をへし折っている。

 

 「仕方ない、その言い訳とやらをいってみろ」

 

 師匠からのお許しをいただき、骨董品屋からアルトリアを召喚するところまで話をする。

 

 「奏者よ、もしやそなたは余の工房に入ったのか?」

 

 すると、ネロが顔を青くさせわなわなと震える。

 

 「そうだけど、なんか悪かったか?」

 

 「い、いや、悪くはないのだがな・・・その」

 

 「ほう、どうやら心当たりがあるようだな?」

 

 俺への集中攻撃が収まり矛先はネロに向かった。

 

 「そ、そのだな。実は静謐殿の毒を改良していてだな。その、できたものが発情させる薬だったのだ。

魔力耐性のある者には効かないのだがマスターには効いてしまったのだろう」

 

 「あちゃぁー」

 

 ほんとあちゃぁーだよ。しかし、魔力耐性ならば俺の体だって多少はあるはずだ。

十六夜は恩恵の無効化があるはずだ。それなのに、どゆこと?

 

 「なるほどそれで先輩はあんなことを」

 

 「そうか、それは納得できるな。マスターはヘタレだからな」

 

 「沖田さんは信じてましたよ」

 

 「沖田ちゃんは最初から信じていたぞ」

 

 「旦那様は薬のせいで・・・」

 

 きよひーは落ち込んでいた。どうせ、薬の作用がなかったらあんなことしてくれないんだとか思ってるんだろう。

 

 「それでアルトリアは聞かなかったのか」

 

 「そうみたいですシロウ」

 

 「なにはともあれ、これで問題は解決したな」

 

 ここで俺が占める。

 

 「ねぇマスター、なんでサーヴァント召喚したの?私がいるのに」

 

 いい感じで終われそうだったのだが背後から毒を纏わせて爪が俺の首筋に触れるか触れないかの辺りまで

運ばれて抑揚のない静謐ちゃんボイスが耳元から囁かれる。

 

 「ひゃい」

 

 変な声が出る。耳は弱いのだ。仕方ないだろ。

 

 「お話しよっか」

 

 「その、お手柔らかに・・・」

 

 このあと静謐ちゃんに二時間ちょっとお話された。まだ高町式交渉術ではなかったのが救いだ。

あれをサーヴァントが覚えたらと思うと・・・ゾクッ ヤバイな。

 

 「あれ、皆さんどうしたんですか?こんなに集まって」

 

 「BBか、いままで何してたんだお前は?」

 

 「いやぁ、たまたまハッキングしたときに見つけた戦車道連盟の黒い部分が思ったよりも深くてですね。

調べてたらこんな時間までかかっちゃいましたよ」

 

 「そうか、それでだな実は斯く斯く然々で」

 

 「へぇ、弟君がねぇ・・・姉として説教をするべきでしょうけど、アレを見たらね、少し慰めてあげましょうか」

 

 こうして第一次十六夜暴走は終わりを告げた。

 

 その日の深夜、静謐ちゃんにより椅子に縛られた俺は縁から月を眺めていた。

 

 海上ということもあり、星空がきれいだ。

 

 「ま、ますたぁ?」

 

 そんなときだった、居間の方からきよひーがちょこんと顔を出す。

 

 「どうしたんだ?」

 

 「い、いえ、その」

 

 「もしかしてさっきのことか?」

 

 「は、はい」

 

 「少しこっちに来て話をしないか?」

 

 きよひーを俺の隣の席に座らせて月明かりが刺す客間で話をする。

 

 「ますたぁは薬のせいで、その・・・」

 

 「きよひー、実はな俺には魔力耐性があるはずなんだ」

 

 「あるはずとは?」

 

 「いや、確信をもてないというか。アレでな」

 

 「では、ますたぁは私を」

 

 「あぁ、薬とか関係なくあんな感じにはなってただろうな。もし、薬が効いていたとしてもキスじゃなくて膝枕とか添い寝は頼んでたと思う」

 

 「ほんとうですかッ」

 

 きよひーは急に元気になり俺を見る。

目元が若干赤くなっているのを見ると泣いていたのだろう。

 

 彼女は裏切られることが嫌いだ。

 

 彼女は安珍という僧侶に恋をした・・・話は長くなるので省略するが結果をいえば彼女は安珍に裏切られた。悲しみ、憎しみ、安珍を殺すという行動に出た。

 

 俺は彼女を裏切りたくはない。

 

 みんなも知っているだろ。彼女が純粋な乙女だということは・・・

 

 ヤンデレ属性がなければ本当にただの良妻だろう。

こんな愛らしい彼女に好かれた俺は幸せ者だ。きよひーだけじゃない。

 

 他のみんなからも好かれているということは非常に幸せなことだ。

 

 俺からしたらただのゲーム内で使っていたキャラなのに

 

 それなのに、彼女たちはれを慕い、助けてくれる。

 

 ならば、俺も彼女たちの思いに応えなくてはならない。

というか、答えなければ男が廃る。

 

 「旦那様ぁ」

 

 頭を胸元に擦り付ける彼女の頭を撫でてあげたいが、椅子に縛り付けられているせいで撫でることができない。

 

 だから、いまはただ彼女のやりたいようにさせてあげる。

 

 みんなは知ってるか?彼女のヤンデレ属性のレベルが下がれば、彼女はとてつもなくかわいいということを、いや、下がらなくても可愛いけどね。もっと、かわいくなるんだよ。

 

 拝啓、名も知らぬ女神様、俺は今、幸せです。





 おっかしいな、きよひーがメインヒロインしちゃってるよ


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カオスな自動車部

 今回は自動車部の話です。

 普段十六夜が、彼女たちにどのように扱われているのか気になりますよね。
そして、あれ、ホシノの様子が・・・


 アルトリアを召喚してから三か月が経った。

 

 アルトリアは「オカン食堂」の店主の嫁として知られることになった。

 

 エミヤ目当てで来ていた女性客は涙していたのだが、男性の方はというと更に美人が増えて喜んでいる。

中高生がバイトの募集はしていないのですか?と聞いてきたことがあったのだが断った。

 

 だって、明らかに下心丸出しだったし、生理的に無理だった。

 

 他に変わったことといえば、自動車部で徹夜することが増えたのだ。

理由は港に寄港したときに自動車工場の手伝いのバイトをしていたのだが(俺は荷物運びなどの力仕事だが)

あまりにも手際が良すぎて工場で働いている人からヘルプを貰い、徹夜してバイトをすることが多かった。

 

 原作ではそんなことは描写されていなかったのだがここも変わっているのだろう。

しほさんの家元就任が早かったのといい、明らかに俺やサーヴァントのせいだろう。

 

 話は変わるが歩兵の導入で少し問題になっていたことがあったのだが、それがついに解決された。

 

 地雷などの兵器は戦車だけに反応するように重さが1tを超えなければ反応しないなどの対策をしたり、

機関銃に使われる球はペイント弾を使用し万が一に歩兵に当たってしまっても打撲で済むようにしている。

流石に、頭に直撃はヤバいだろうがそこはヘルメットを使っている。

 

 ヘルメットにも戦車道で使われる戦車内の特殊なカーボンをコーティングしているため耐久力は市販されているヘルメットに比べ大幅に高くなっている。

 

 そのヘルメットは工事現場で働く人たちに大人気で戦車道連盟の懐に売れたお金はしまわれたとかなんやら。

 

 よって、高校生でも正式な歩兵の使用を許可されまた戦車道の大会で波乱が生まれることになった。

 

 そして、俺はいまどうしているかというと・・・

 

 「十六夜こっちにその部品もってきてぇ」

 

 「十六夜君、完成した部品持って行ってぇ」

 

 「十六夜ーなんか飲み物買って来てぇ」

 

 「十六夜君「なんだよッ」ヒャッ、い、いや、足元気を付けてって」

 

 「ごめんなさい」

 

 上からナカジマ、ホシノ、ツチヤ、スズキだ。

 

 三人が俺をコキ使うせいで俺の心配をしてくれたスズキに怒鳴ってしまった。反省反省・・・

 

 「はぁ、ほらオ口ナミンCだぞ」

 

 「サンキュー」

 

 「助かった」

 

 「ゴキュゴキュ・・・プハッ生き返った」

 

 「ありがとう、十六夜君」

 

 この通り化け物じみた自動車部だ。そんな奴らにコキ使われてる俺ってなんなんだ?

 

 「十六夜さーん、差し入れに来ましたよぉ」

 

 そんな下手な工場より工場しちゃってる、自動車部の部室に入ってきたのはうちの家族だった。

手にはエミヤが作ってくれたのであろう重箱がある。

 

 「あんたも大変ね、体壊すなんて間抜けな事しないでよ」

 

 ツンデレ台詞を吐いたのは邪ンヌだ。

 

 「あれ、なんで邪ンヌがいるの?」

 

 「別に、この子達だけで夜の学校に行かせるのは心配だったのよ」

 

 なんだかんだ言いながら邪ンヌも立派な姉をしている。ただ、もう少し素直になってもいいんじゃない?とか

思うが、ツンデレがあっての邪ンヌではないだろうか。少なくとも俺はそう思う。

 

 邪ンヌと沖田さんの他には沖田ちゃんとマシュも来ていた。

 

 「助かる。腹ペッコペコだったんだ」

 

 「皆さんもどうぞ」

 

 マシュがランチマットを広げて自動車部の部員に声を掛ける。といっても俺を入れて五人しかいないのだが。

三年生は既に受験勉強の為に引退している。先輩とはあまり話さなかったが間接的に俺をコキ使ってきた。

 

 「ねぇねぇ、この美人なお姉さんって十六夜のお姉さん?」

 

 ナカジマが邪ンヌを見て俺に聞いてきた。

 

 「まぁな、他にも五人いるけどみんなチョー美人だな。家族贔屓抜いてもそう思う」

 

 「へぇ、そうなんだ。噂は本当だったんだね」

 

 「噂って?」

 

 「あぁ、あれでしょ。逆廻の家は美男美女の家系だって奴」

 

 ホシノがそういうとみんなも知っていたようで頷いていた。

 

 「ちょっと、そんな風にいわれてるの家って?」

 

 邪ンヌは初耳だったのか驚いている。

俺も何回か耳にしたことはあったがそういうわけじゃないんだよなぁ。

 

 「家系っていわれても複雑な家系ですからね」

 

 マシュがそんなみんなの質問に返答する。

 

 「あれ、これって聞いちゃまずい奴だった?」

 

 「気にすんな。別にそんな大層な話じゃないしな。なんというか、気が付いたらみんながいたといえばいいのか?俺が物心ついたときにはみんないたからなんも思ってねぇし、ほんとの家族だと思ってる。

ただまぁ、お姉さま方が怖いな」

 

 「あんたそんなこといってるけど、私がいること忘れてないかしら?」

 

 邪ンヌが悪い笑みを浮かべている。どうせ、家に帰ったら師匠たちに言うのだろう。

 

 「まぁ、事実だろ。その分、優しいけど」

 

 「ッ・・・そ、そう」

 

 突然の不意打ちに照れる邪ンヌ、ツンデレ乙。

 

 「にしても十六夜も大変ねぇ、こんな美人ばかりで他の男から嫉妬の嵐じゃないの?」

 

 ツチヤが面白そうに訪ねてきた。

 

 「あぁ、そうだな。まぁ、突っかかってきても全員土下座させるけど」

 

 拳をパキパキ鳴らしながら獰猛な笑みを浮かべる。

 

 「十六夜さんがいえることじゃないですよね。小学校中学校とモテモテだったじゃないですか」

 

 沖田さんがツッコミ?を入れる。

 

 「そうかぁ、いやぁ、私も思ってたんだよね。十六夜って結構モテるんじゃないかって」

 

 ナカジマはホシノの方をチラ見しながらニヤニヤと笑う。

 

 「一度も告白とかされたことないんだがな」

 

 そうなのである。俺は生まれてこの方一度も告白されたことがない。(サーヴァントのみんなのからは抜いて)

正直、俺はそこそこイケメンの部類に入ると思う。なんたって十六夜様だからな。

 

 しかし、そんな浮ついた話題は耳にしない。ただ単に俺が怖い奴って思われてたせいだと思うがな。

 

 「ほんとですよ。沖田さん達で十六夜さんに近づく虫を処理するのはどれだけ大変だった・・・か」

 

 ハッと口を手で覆う沖田さん。

 

 もしかしてとは思ったがまさか本当にやってたとは・・・怖い。

 

 「うわ、沖田さん達そんなことしてたの?何、愛しの十六夜君がとられるのが嫌だったのかなぁ?」

 

 ツチヤが車でドリフトしているときの様な笑みを浮かべてボロを出した沖田さんに追い打ちをかける。

 

 「そ~ですよ。なんか悪いですか?斬ってないだけ、まだ優しい方ですよ」

 

 開き直った彼女はブンブン腕を振り回しながら顔を赤くさせている。

 

 「だ、だってぇ十六夜さんは沖田さんのモノなのにぃ」

 

 突然、腕を振り回すのをやめた彼女は涙をぽろぽろと流す。

 

 「あーらら、泣かしちゃった。十六夜君どうするの?女の子泣かせるなんてさいてー」

 

 ツチヤが悪い笑みからそれはもう真っ黒な笑みに昇華して俺をチラチラとみる。

 

 「はぁ、まったく」

 

 俺は沖田さんの近くに寄り頭を撫でる。

柔らかい髪からはシャンプーのいい匂いが放たれている。

 

 「ほんと馬鹿だな。少なくとも俺は告白されてもオーケーは出さないぞ。それなりに交流がねぇとな」

 

 「で、でも、みほちゃんやチョミちゃんはどうなんですか?」

 

 チョミちゃんとは千代美(アンチョビ)のことである。

 

 「あ、あいつらはまた別っていうか。告白されたら嬉しいけど、まだオーケーする気はねぇよ」

 

 「ほんとですか?」

 

 涙を拭い若干腫れた目で上目使いを発動する沖田さん。

 

 グハッ十六夜は9999のダメージを受けた。スキル即死回避を発動。

スキル回復を発動。スキル再生を発動。十六夜のHPは9999回復した。

 

 一瞬のうちに死にかけた俺はすぐに回復したがあの破壊力はヤバい。

無敵ガードしてても貫通してくる。

 

 「あぁ、今まで俺がお前らに嘘ついたことあったか?」

 

 「ありましたね」

 

 マシュが水を差す。

 

 「グスッ、友達の家に行くっていってみほちゃんの家に行ってました」

 

 沖田さんがまた涙する。

 

 「いや、みほは友達だからな。嘘じゃねぇからな」

 

 「ゲーセンに行ってくるといって女の子と遊んでました」

 

 「いや、確かにそんなことあったかもだけど、それはたまたまだ。ゲーセンで遊んでたらそうなっただけだ」

 

 「グスッ、グスッ。沖田ちゃんと仲良く勉強してました」

 

 「待て、それは違うぞ。あいつの日本史がとてつもないレベルで酷かったから見てやっただけだ」

 

 「十六夜さんは沖田さんのことが嫌いなんで「そんなわけないだろッ。あんまふざけたこといってるとその口

塞ぐぞ「俺の唇でな」なッ」へっ」

 

 沖田さんの発現に割り込むように俺が話すと更にツチヤが割り込んできた。

 

 「ほ、ほんとですか。是非塞いでください・・・ムチュー」

 

 タコの様に唇を尖らせた沖田さんがジリジリ寄ってくる。

 

 「ハムッ」

 

 「い、今はダメだ。恥ずかしいし、代わりにコレ食っとけ」

 

 「モグモグ・・・ヘタレ」

 

 カッチンと来たが言い返しはしない。事実だからだ。むしろ、きよひーのときの方がおかしいんだよ。

なんかあのときはグッて行けたのに、今は無理だ。

 

 やっぱり薬のせいなのかな?でも、俺からきよひーに求めたんだよな・・・かぁぁぁ

 

 「十六夜?何赤くなってんの?」

 

 先ほどまで静かだったホシノが暗い声で呟く。

 

 「い、いや、これは赤くなってるんじゃない」

 

 「ウソつかないで、リンゴみたいだよ」

 

 「どれどれ・・・うわっ、ほんとだあぁ」

 

 「あはは」

 

 「十六夜も結構可愛い所あるんだねぇ」

 

 ナカジマ、スズキ、ツチヤはホシノとは違い、普段見れない俺の顔を赤くする場面を面白がる。

 

 パシャとシャッター音がする。

 

 「ふふふ、あとでみんなに見せてあげないとね」

 

 悪い笑みをした魔女が携帯を持って撮った写真を俺に見せる。

 

 そこにはマジで耳まで真っ赤になった俺が映っている。

 

 「先輩、グッジョブです」

 

 マシュもなんだか良く分からないが興奮している。

 

 「十六夜さん可愛いです」

 

 右から沖田さんに抱き着かれ、左からホシノに抱き着かれる。

 

 「十六夜の・・・バカ」と小さく呟くホシノの声がパチパチと俺の視界をショートさせる。

 

 タンクトップであるがゆえに彼女の立派な胸が腕に当たり、更に視界が爆発する。

 

 バタッと俺は倒れて意識が沈む。

 

 「い、十六夜君?」

 

 「十六夜さん?」

 

 「あちゃぁ、意識飛んだわね」

 

 「何のんきなこと言ってるんですか邪ンヌさん」

 

 「今日は十六夜の面白いところを見れたね」

 

 「だねだね、ドリフトする並みに面白かったよ」

 

 「こらッ、十六夜君がかわいそうだよ」

 

 三人は相変わらずだ。ただ、ナカジマの性格が原作より黒い気がする。

そして、スズキだけが癒しだ。褐色癒し系少女・・・いい

 

 

 




 
 誤字報告ありがとうございます。変換ミスが多くて嫌になります。
 
 さてさて、もうホシノちゃん確実に十六夜君のことが好きでしょ。
そしてスズキ、苦労してるんだよな。

 沖田さん、ごめんね。もっと、十六夜君とイチャイチャさせるから。

 次回から原作突入します。

 次回、西住みほ大洗に立つ。お楽しみにね!


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原作開始
原作開始



 今回はまさかのあの人の登場だ。
覚えてる人は・・・いるよな流石に・・・


 

 あれから月日は経ち、俺は二年生になった。

 

 変わったことといえば、マシュが「エミヤ食堂」に五十鈴華を連れてきたことだ。

 

 華道の授業で仲良くなったらしく、彼女が噂に聞く「エミヤ食堂」に一度行ってみたいといったことが原因らしい。俺はそのとき、珍しく店の手伝いをしていたので自然に話すようになった。

 

 五十鈴は他のサーヴァントのみんなとも仲良くなり、今では偶にうちにきて食事をする。

 

 あとは、新入生の中で男子生徒が多かったことだ。

今年の新入生は男子が多く入学してくれたおかげで肩幅が大分楽になった。

俺は一年生からは唯一の先輩男子ということになっており、それなりに男女共に交流したりもした。

後のアヒルさんチームの一年生メンバーやウサギさんチームのメンバーとも仲良くなりいい感じだぞ。

 

 まぁ、サーヴァントのみんなが帰ってから色々と大変なんだがな。

 

 それ以外といえば・・・みほがこの学校に来るくらいだな。

 

 やはり、原作通りにみほの事件は起きてしまった。

そんなみほに俺は何度も連絡を入れたがなかなか返信が来ず悶々としていた。

 

 そして、ふと返信が来たと思ったら元気にしてた十六夜君だってさ俺の方が聞きてぇよ。

 

 少しずつ話を聞くと私の居場所はないとか、みんな離れて行っちゃったとかポロポロと言葉を零した。

 

 「少し待ってろ、いますぐそっち行くから」

 

 「へっ、いまからって嘘でしょ」

 

 「待ってろよ」

 

 俺は家から飛び出し学園艦から飛び降りて黒森峰の学園艦に向かう。

幸い、黒森峰は寄港中らしく、港に止まっているそうだ。

 

 そんで俺は海の上を走っていた。

 

 師匠と練習した水の上を走る練習が役に立った。

光速にならずとも一時間足らずというか余裕で黒森峰に着いた。

 

 黒森峰の寮の場所は知っているし、みほの部屋も知っている。

あとは、静謐ちゃん並みにはいかないけど気配遮断を使いバレないようにみほの部屋に着いた。

 

 コンコンとノックをする。

 

 「誰ですか?」とドアを開けるみほ。

 

 「よっ、急いできてやったぞ」

 

 「い、十六夜君ッ、ほんとに来たの?でも、どうやって」

 

 「海の上走ってきた」

 

 「ウソでしょ」

 

 「ところがどっこい、ほんとです」

 

 そこから翌朝までみほと話をした。

 

 「ねぇ、十六夜君。これから私どうなるのかな?」

 

 「さぁな、俺はどうも言えない。でもな、もしなんかあったら俺に連絡しろ。

あとは、場所を言ってくれるだけで俺が光速の速さで飛んでくる。だから、安心しろ」

 

 「うん、ありがとう」

 

 そのときのみほの涙に濡れた笑顔は魅力的だった。

おそらく、俺が生きてきた中(前世の含め)でトップレベルの笑顔だった。

 

 

 

 

 

 そんなこともあり、俺は今日からみほと登校することになった。

 

 「十六夜君と登校するの久しぶりだね」

 

 「だな、いっただろ。案外近いうちにまた一緒に登校できるって」

 

 「ほんとだね、この学園って戦車道ないんでしょ」

 

 「へっ・・・あ、あぁないはずだ」

 

 すまない。ほんとすまない。だが、許してくれ。

それに、まだ会長から俺は教えられてないから知らなかったで通せる。

 

 「じゃあ、私は職員室にいってくるから」

 

 「おう、一緒のクラスになるはずだから。待ってるな」

 

 そして教室に向かおうとしたら突然、校内放送が流れた。

 

 「えぇ、普通一科 二年A組 逆廻十六夜君 今すぐ生徒会室に来い。来なさいじゃなくて来いだ」

 

 この声は桃ちゃん先輩だな。はぁ、めんどくさそうなことになりそうだ。

どう考えてもみほを戦車道に誘えとかだろ。

 

 重たい足取りで生徒会室に入ると・・・

 

 「遅い、今すぐと言っただろ」

 

 入室そうそう桃ちゃん先輩に怒鳴られる。

 

 「へいへい、さーせん」

 

 「十六夜ちゃん。ちょっと頼みがあるんだけど「嫌です」最後まで聞きなよ」

 

 もう、会長さんの目が怖いよ。

 

 「それでなんですか?」

 

 「実はね。今年から新しく導入する選択授業の講師の方の一人をこの学園を案内してもらいたいんだ?」

 

 あれ、みほのことじゃない。講師って戦車道のだよな。でも、蝶野さんか?違うはずだ。なら誰が。

 

 「はいってきてくださーい」

 

 「はい、えぇと、この度は大洗学園の戦車道で講師を務めることになりました久津輪美弥子です」

 

 「あれ、みゃー先生?」

 

 「その呼び方・・・もしかして、十六夜君?」

 

 「あぁ、久しぶりだなみゃー先生」

 

 「うっそ、ほんとにッ。久しぶりね。大きくなってさらにカッコよくなったね」

 

 なんと、講師の人は俺の小学校四年から六年まで担任をしてくれていたみゃー先生だった。

 

 俺が卒業した当時は26だったはずだから今は30か「十六夜くーんなにか変な事考えた?」

 

 「い、いえ、なんも考えてませんよ・・・はい」

 

 アラサーではあるが見た目は若々しく当時から高校生の様に見えていた先生は大人っぽくなり

なんというか大人の魅力に満ちていた。母さんがおっとりとした感じであれば師匠は凛とした感じでみゃー先生は

親しみやすい先輩系といったところか、しかし成熟しきった肉体は一度は誰もが夢見る隣のお姉さんのような魅力があり、まごうことなき美人となっている。

 

 「先生も滅茶苦茶美人になってるじゃないですか。もう、結婚しちゃってるとか」

 

 空気が凍った。

 

 もう一度いう。空気が凍った。

 

 「グス、グスッ、ど、どうせ私なんか行き遅れのアラサー教師ですよぉ。近づいて来る男みんな下半身でしか物事を考えないような奴ですよぉ~ふへぇーん」

 

 その場に座り込み涙を流す。

 

 「あ、あれ、やっちゃった奴かな」

 

 「もう、十六夜君。女性にその手の話をしたら駄目ですよ」

 

 小山先輩が厳しく睨みつけてきた。

 

 「い、十六夜。今すぐ先生を慰めろ」

 

 桃ちゃん先輩が慌てる。

 

 「十六夜ちゃーんこれは全校放送で流した方がいいかな?」

 

 小悪魔モードから大魔王モードへ進化、いや覚醒した会長が更に俺を追撃する。

 

 「はぁ、まったく」

 

 仕方がないというより今のは完全に俺が悪かったため蹲っている先生のもとへ寄る。

 

 「悪かったよ先生。でも、安心しろよ。先生はとっても魅力的だぜ。俺の家族しってるだろ?先生は俺の家族のみんなと同じくらい魅力で溢れてるぜ。その辺の男の目玉が腐ってるだけだ。だから、自信持てって、なッ」

 

 「ほ、ほんと?」

 

 先ほどまでの大人の雰囲気が壊れ一気に同級生みたいな雰囲気になった先生は俺を見上げるせいで自然と上目使いとなる。

 

 「あ、あぁ。俺はお世辞がいえるほどいい性格してないんでな。先生だってしってるだろ

 

 あれ、なんでここに蛇がいるんだ?俺ってば素直な子なんで嘘が付けないんだ」

 

 「ふふふ、そうね。そんなこともあったわね。ありがとう十六夜君」

 

 先生は再び大人の雰囲気を取り戻し立ち上がる。

 

 「先生がげんk「十六夜君が私を貰ってくれる?」えっ・・・」

 

 今度はいきなり危ない大人の人になった先生が俺の肩を掴む。ってか痛い痛い。すんげー握力してるな。

 

 「や、やっぱり先生みたいなおばさんはいやかな。十六夜君には素敵な人がたくさんいるものね」

 

 最初は嬉しそうに話していたが最後の方は呪詛を呟くように話す。

 

 「い、嫌じゃねぇよ。ただ、教師と生徒っていうのが「じゃあ、卒業したあとだったらいい?」はぁ~

ま、まぁ、俺も先生みたいな人だったら美人だし優しいし、良いと思うぜ。でも、俺みたいなガキじゃなくて

他にもいい人がいると思うからさ、な。俺が卒業するまでに見つけろよ」

 

 「で、でもぉそんな人が見つからなかったらぁ」

 

 「そ、そんときは考える。結婚は分からねぇけど、先生が幸せになれるようにしてやる」

 

 「ありがとぉ十六夜くぅん」

 

 「「「おぉ~イケメンだ」」」

 

 「うるせぇ黙ってろ」

 

 こうして、先生を励ましたあとは俺が先生を校内を軽く案内した。

この学園はかなり広いためそれなりに時間はかかったが案内してる最中に小学生時代の思い出話をしたのでそれなりに楽しかった。

 

 「これでだいたい説明は終わりだな。あっ、授業行かなきゃ」

 

 「うん、ごめんね十六夜君。助かったわ」

 

 「気にすんな。あと、先生の授業受けにいくから待ってろよ」

 

 「うんッ、先生待ってるね」

 

 そういって俺は教室に戻る。時間は四校時の終わりくらいであと十分もすれば昼休みが始まる。

 

 教室に入ると授業中だった。

 

 「逆廻どこいってたんだぁ。午前の授業丸々サボりやがって」

 

 教師の人が俺を怒る。今は世界史の授業をしているようだ。内容は世界の偉人

 

 「生徒会の手伝いですよぉ。ということで仕方なーい仕方なーい」

 

 「そうかそうか、ならこの問題を解いてみろ」

 

 ローマ帝国第五代皇帝のフルネームを答えろだ

 

 「はんッ舐めてんのか。ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマ二クスだ」

 

 「せ、正解だ。なら、これを解いてみろ」

 

 次も人物名を答える問題だ。ピカソのフルネームか

 

 「だから、舐めんなッ。パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・クリスピン・クリスピアノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・

ピカソだろ。発音に多少の違いはあるだろうがこれで正解だろ」

 

 「・・・正解だ」

 

 「先生も授業ご苦労様なこった」

 

 先生に敬い(笑)をして席に座り授業が終わるのを待った。

 

 





 なんかみゃー先生がヒロインしちゃってるんですけど。
これはもうタグにオリヒロって付けといたほうがいいよね。

 思ったより進まなかったよ。ごめんね・・・

 誤字報告ありがとうございます。

 感想待ってまーす。待ってまーす大事なことなので二回いいました。

 


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みぽりん絶望する

 授業は終わり昼休みとなった。

 

 俺はエミヤが作ってくれた弁当を持ってみほの元へ向かう。

 

 みほに近くには既に五十鈴と武部がいた。

 

 「みほ、食いに行かねぇか」

 

 「あれ、十六夜君と西住さんって知り合い?」

 

 「うん、幼馴染なの」

 

 武部の質問にみほが答える。

 

 「そうなのですか」

 

 「あっ、十六夜君ごめん、もう誘われちゃってて」

 

 「あのぉ、もしよろしければ逆廻君も一緒にどうですか?」

 

 「そうだな、まぁ、あとから増えるかも知んねぇがいいか?」

 

 「増えるって・・・あぁ、なるほど」

 

 「いいですよ。西住さんもいいですよね」

 

 「私はいいけど増えるって「沖田さんたちだよ」あぁ、うん。いいよ」

 

 俺達は食堂に向かう。

 

 食堂には多くの生徒がおり、テーブルもかなり埋まっている。

 

 「席取っとくから、待ってるぞ」

 

 「あ、うん。ありがとう十六夜君」

 

 俺は空いている席を確保するべく少し早足になる。

 

 

 

 

 

 

 「ねぇ、ねぇ」

 

 「どうしたの武部さん?」

 

 「あれ、私名前教えたっけ?」

 

 「武部沙織さん、六月二十二日生まれ。五十鈴華さん、十二月十六日生まれ」

 

 「誕生日まで覚えててくれたんだ」

 

 「クラスのみんなと友達になれるように」

 

 「へぇ、それでさ。十六夜君って昔からあんな風なの?」

 

 武部はみほに質問した。

 

 「あんな風って?」

 

 「問題児って奴。優しいのは分かるけど」

 

 「そうですね、逆廻君って優しいですけど授業があの様子で・・・」

 

 「アハハ、直ってないよね」

 

 「ってことは昔から?」

 

 「そう、基本優しいけど急にイジワルになったりカッコよくなったりコロコロ変わるの」

 

 みほは小学生時代を思い出して噴き出す。

 

 「やっぱりそうなんだぁ~それで西住さんは十六夜君に惚れてるの?」

 

 「なッ、な、な」

 

 「その反応を見るとあたりみたいですね」

 

 五十鈴がふふふと笑う。武部は目を輝かせている。

 

 「べ、別に十六夜君のことは好きとかじゃないけど・・・その、困ってたら助けてくれるし。遠くにいても助けてっていったらすぐに来てくれるし、確かにカッコいいけど、でも、やっぱり」

 

 「はいはい、ごちそうさま」

 

 三人は十六夜が確保した席に戻るまで仲良く話す。

 

 その途中で名前呼びに変わった。

 

 「遅かったな」

 

 「うん、ちょっとね」

 

 「十六夜君って食堂で食べるの初めてじゃない?」

 

 武部がいったことで初めてそういえばと思う。

 

 「確かにそうだな。アレだ、去年は俺しか男子がいなかったから食べづらかったんだ」

 

 「あぁ、なるほど」

 

 「それは大変ですね」

 

 「えっ、そうなの?でも、今はたくさん」

 

 「俺以外の男子は全員一年だぞ」

 

 弁当の包みを開けているとみほが顔を覗き込ませてきた。

 

 「ねぇねぇ、その弁当ってエミヤさんが作ったの?」

 

 「あぁ」

 

 「・・・ゴクリ・・・」

 

 「食べたいのか?」

 

 コクリ、コクリと頷くみほは可愛すぎる。小動物を彷彿させる。

 

 俺は二ヤリと嗤う。

 

 「だし巻き卵でいいだろ」

 

 「うん、むしろそれがいいです」

 

 見ての通りみほはエミヤの飯にベタ惚れしている。

 

 「はい、アーン」

 

 俺は優しい笑み(俺の中では)を浮かべみほの口元にだし巻き卵を運ぶ。

 

 「えっ、は、恥ずかしいよぉ」

 

 顔を赤くさせるみほだったが諦めたのか素直に口を開けた。

 

 「あ、アーン」

 

 そして口に出し巻き卵が入る直前に・・・

 

 パクリと()が食べる。

 

 「へっ・・・かぁぁぁ」

 

 しばらくたって事態を理解したみほは耳まで赤くなると下を向く。

 

 「ごめんごめん、ついからかいたくなっちまって」

 

 「うわぁ、十六夜君ってドSだね」

 

 「あ、あれが伝説のアーンからのやっぱなしですか・・・初めて見ました」

 

 二人は戦慄しているのだが俺がやっていることはそんな大層な物ではない。

 

 「な、なぁみほ?」

 

 俺が顔を覗き込ませるとプイッと違うところを見る。

 

 「なぁ」

 

 プイッ「なぁ」プイッ「悪かったって」プイッ「ごめんなさい」プイッ

 

 「アハハハハ」

 

 「フフフフフ」

 

 武部と五十鈴が突然笑い出す。

 

 「な、なんだよ」

 

 「いやぁ十六夜君が珍しくやられてるなって思って」

 

 「お二人は仲が良いのですね」

 

 「仲がいいのはアレだが、いっとくがみほは昔ちょーやんちゃだったんだぞ」

 

 「えっ、うそぉ」

 

 「そうなのですかッ」

 

 「い、十六夜君ッ」

 

 「そうだぞ、休み時間の度に俺が寝ていると腕を引っ張ってあちこち走り回った。今は大人しいが

昔は俺よりもやんちゃしてたぞ。俺は精々授業中に寝るくらいだったが」

 

 「も、もう十六夜君のばぁかぁ~」

 

 ポンポンと俺の肩を叩くみほの姿が実に可愛らしい・・・って何回目だ可愛いっていうの。

 

 「旦那様ぁ」

 

 そんななか、きよひーたちが現れた。

 

 「あれ、みほちゃんじゃないですか?なんでここに」

 

 「久しいの。元気だったカ」

 

 「みほではないか。二年ぶりくらいか」

 

 「二年前の三月に会った以来だな」

 

 五人がみほの顔を見て驚く。無理もない。俺がいっていなかったからだ。

 

 「久しぶり。私、今日から大洗に通うことになったの」

 

 「そ、奏者はやらんぞ」

 

 ネロのせいでカオスになってしまう。

 

 「はいはい、そこまで。きよひーたちも昼食べに来たんだろ。武部、五十鈴悪いが「「良いよ(ですよ)サンキュー。ほら、ここ座って。久しぶりなんだから積話もあるだろう」

 

 またサーヴァントのみんなが暴走しないように俺が指示する。

ほんと、何が急に起こるか分からないからな。気は抜けん。

 

 ここから先は俺の胃に穴が空きそうなので聞かないでくれ。ただいえることは女子が集まるとうるさいだ。

 

 

 

 

 このあとは原作通りに進み、俺がお手洗いに行っている間に会長たちが来たみたいでみほの目が死んでいた。

ハイライトが消えた瞳というよりいつぞやのドッヂボール大会で佐藤が見せた死んだ目だ。

ぼっちで目の腐った少年並みの・・・いや、流石にあれよりマシかくらいには死んでいた・・・目がな。

 

 

 

 

 

 授業が全て終わりあとはHRだけとなったときに生徒会の放送が流れ、全校生は体育館に移動した。

ここでもやはり原作通りに戦車道のオリエンテーションが行われた。

 

 ただ違うのは歩兵の説明も行われた。

 

 俺は戦車道を選ぶつもりだ。昨年の弓道ではただの的当てにしかならんかったからな。

というか十六夜の視力が良すぎて普通に見えるのだ。矢だってちょっと力を強くし過ぎると的が粉々になるし

大変だったんだぞ。

 

 放課後になり、自動車部に向かった俺は会長がナカジマとなにか話していた。

 

 「十六夜ちゃん、やっときた」

 

 会長が俺を見つけるとすぐによってきた。なんか嫌な予感が・・・

 

 「やっと来たってなんですか?」

 

 「えっとねぇ」

 

 「何か御用ですか?」

 

 「実はね、久津輪先生が泊まるはずだったホテルの予約がちゃんと取れてなかったみたいで」

 

 「それで」

 

 「十六夜君って実家に住んでるだろ。だから、今日一日だけ先生を泊めてあげて欲しいんだよ」

 

 「・・・はぁ、わかりました。良いですよ」

 

 「えっ、マジ?七割冗談だったのに」

 

 「みゃー先生にはお世話になりましたし、うちの家族だって先生だったらいいっていいそうだからな」

 

 「じゃあ、頼むよぉ。先生には自動車部に来てもらうように言っとくから」

 

 そういってあの腹黒ツインテールは干し芋を齧りながらゆっくりと歩きだす。

歩く姿はまるでラスボスのようだ。というか白夜叉ポジは会長で決定だな。

 

 「十六夜ぃぃぃ、これそっちに運んでぇ」

 

 「あっ、これもお願い」

 

 「はいはい、わかりましたよ」

 

 今日もまたコキ使われる俺ちゃん可哀想だ。

 

 ちなみにだが、自動車部に入部希望だった新入生は何人かいたのだが、全員、ナカジマたちの手際を見て

引いていた。

 

 「す、すみません。僕にはちょっと」

 

 「私も少し・・・」

 

 こんな感じで全員辞めた。

 

 十六夜は知らないが一番引かれていたのは十六夜である。

何十キロもの荷物を同時に三つも四つも軽々と運ぶ彼に全員引いたのだ。

 

 しかも、車の車体を浮かせる姿をみたものはあの人には逆らわないという共通の常識ができた。

 

 

 




 あまり進まなかった。

 まぁ、次回も似たようなもんだろうと思う作者。

 誤字脱字報告ありがとございます。

 感想待ってるね。面白かったらお気に入り追加ヨロ

 次回 四年ぶりの家庭訪問 お楽しみにね!


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俺の弱点は先生なのかもしれない・・・しらんけど

 今回は先生の黒い部分が出てきます。
書いてて思いました。この人ヤバいぞと・・・ではどうぞ。


 俺が荷物運びをしていると自動車部の部室というかもはや工場にみゃー先生が来た。

 

 「自動車部ってここであってますか?」

 

 「はい、そうですけど。新しくいらっしゃった先生ですか?」

 

 突然入ってきたみゃー先生に戸惑うナカジマだったが

確認を取る。

 

 「えぇ、戦車道の講師として呼ばれた久津輪美弥子です」

 

 「おう、来たかせんせー」

 

 「い、十六夜君?その荷物は・・・」

 

 「この悪魔どもにコキ使われてますが・・・ナニカ」

 

 俺の持っている段ボールの山を見て先生が引いている。

それも仕方ない、俺が持っている段ボールは七個で一個あたり、約30キロの重量がある。

 

 しかも、俺の顔は正面からでは見えないのだが俺が横向いているためなんとか見えているといった感じだ。

 

 「コキ使ってるなんて酷いな。しかも悪魔だってぇ?

私みたいなか弱い女の子を悪魔だなんて十六夜君は酷いねぇ」

 

 ツチヤが俺に突っかかる。基本、俺に突っかかるのはツチヤでたまにナカジマが混ざる、それで、ホシノの瞳のハイライトが消えて俺がやられる。

 

 毎回、毎回そんなことの繰り返しで精神的にやられているのだかその度に大天使スッズーキが俺を慰めてくれるのだ。

 

 「それにしても十六夜は久津輪先生と随分仲がいいのだな」

 

 電動ドライバーを持ったホシノが近づき俺の背後に立つ。

 

 「私ね、小学校四年生から卒業まで十六夜君の担任してたのよ」

 

 「小学生の十六夜・・・どんな風だったんですか?」

 

 持っていた電動ドライバーをしまったホシノが先生に詰め寄る。先生はジリジリと後ろに下がっている。

 

 「私も十六夜君の小学生時代の話聞きたいです」

 

 なんと、今まで味方だったスズキまでもが俺の敵に変わる。いや、別に敵というわけではないけどノリと勢いで・・・って俺はアンツィオじゃないからな。

 

 ドゥ-チェ、アンチョビこと千代美なのだが、どうやら

アンツィオ高校でうまくやっているらしい。

 

 本人いわく、みんないい子であるのは間違いないのだが

馬鹿ばかりらしく頭を悩ませているらしい。

 

 俺もいつか生ドゥ-チェコールを聞きたいもんだ。

秋山が潜入するときに俺もついていこうかな。

 

 話は戻り、今日の部活はやることがないらしく、部活終了時間までみゃー先生から俺の小学生時代の話を聞いている。

 

 何故、やることがないのかと説明するとアルバイトで受け持っていたものがすべて終わり自動車部としての活動を行おうと思ったところ部品が足りなく、部品を作ろうとしたがその部品すらないらしく、次の寄港までほんとうにやることがないらしい。

 

 強いて言うなら既に魔改造されている車の改造をするくらいなのだ。そのため、今日の部活は休みにされている。

 

 「十六夜君っていつもいつも授業中寝てたのよ」

 

 「それは今もだな」

 

 「やっぱり、もうダメじゃないのちゃんと授業は受けないと」

 

 「いいじゃねぇか、テストは毎回満点だぜ」

 

 「うっそだぁ」

 

 俺の成績を知らないナカジマが笑っている。

 

 「嘘じゃねぇよ。俺は今まで自分でわざと間違えようとした以外は満点取ってたぜ」

 

 「そうなんですか?」

 

 「アハハ、そうなのよね」

 

 「こんな不良が満点だ・・・と」

 

 ツチヤが戦慄している。なんだ、こいつって頭悪いのか?原作ではそんな描写されてなかったからなよくわからんが頭悪そうだとは思う。

 

 なんせ履帯でドリフトするような奴だぞ。

 

 「それに俺がわざと間違えたのも大洗に入学するときの入試だけだしな。間違えた理由も新入生代表挨拶が面倒くさかったからだ」

 

 「先生も大変ですね」

 

 「もう慣れちゃったわ。でも、十六夜君は優しいのよ」

 

 「それこそ嘘だ」

 

 今度はホシノが叫ぶ。一瞬ひぐらしが泣いている姿が頭に浮かんだのだが・・・

 

 「うふふ、本当よ。あなたは十六夜君になにかされたの?」

 

 「いつもいつも人の気持ちも知らないで他の女と

イチャイチャして、私が頑張っても知らないふりで

ほんとはわかってるはずなのに・・・」

 

 「そうなの、十六夜君のことが好きなのね」

 

 「はい」

 

 先生のド直球な質問に即答するホシノ。

 

 「照れてるのよ」

 

 「そうですかね」

 

 「えぇ、そうよ。私も小学生の彼を知ってるけど素直じゃないの照れ隠しだもの」

 

 「な、なにいってんだよ先生ッ」

 

 「ふふふ、ほらね赤くなってるでしょ」

 

 自分ではわからないが赤くなってるらしい。

 

 それより、先生は今、椅子に座っているのだが脚を組み換える度に先生の下着がチラリと見えるのだ。

 

 脚は黒いストッキングを履いており、スーツ姿のせいで仕事ができる女感を出している。

 

 下着の色は紫でレースが着いており非常に俺の性癖を刺激してくるのだ‼️何故、そこまで正確にわかるかって?

俺の視力が良すぎるからだ。

 

 ふと、目に入るだけで記憶されるのだ。

普段、記憶する必要のないものはすぐに忘れるのだがこういうのは年頃の男子として勝手に記憶されてしまう。

 

 「あっ、今先生の下着見たでしょ?『ふふふ、実はわざと見せてるんだけどね』」

 

 「なッ、ち、違う。み、見てない」

 

 「ほんとにィ?」

 

 ヤバい、先生が俺のことをジト目で見てくるし、ホシノに腕つままれてる。痛くな筈なのに痛い。

 

 「じゃあ、何色だった?」

 

 「そりゃ紫・・・あっ」

 

 ナカジマの誘導尋問にはまった俺は素直に先生の下着の色を答えてしまう。

 

 ホシノの抓る力が更に強くなり。このままだとおそらく俺の肉がもげる。

 

 「もう、駄目よ十六夜君『やっぱり男の子なのね』」

 

 口では駄目だといっている美弥子ではあるが内心では喜んでいた。

自分もアラサーではあるがまだまだいけると確信したのはこの時だったそうだ。

 

 「やーい、十六夜のへんたーい」

 

 ツチヤがからかってくる。

 

 何かを言い返そうとしたがそのとき、生徒会室での話を思い出す。

 

 俺が先生を貰ってあげられるかどうかって話だ。

正直、先生と結婚するのはありだ。精神年齢的にも同い年くらいだからだ。

しかも、先生は美人だ。そのことを思い出すと下着がさらにエロく感じてしまう。

 

 

 

 

 

 

 なんとか自動車部の連中からの煽りに耐え、自信の理性も保った俺は先生を連れて家に帰る。

エミヤと母さんには事前に先生が泊まることを伝えているため、先生を歓迎する用意をしているだろう。

「エミヤ食堂」も今日は定休日で休みである。丁度良かった。

 

 そして、道中なのだが何故か先生が俺の腕に抱き着く。

 

 先生より俺の方が身長は高いのだが、先生がハイヒールを履いているせいでほとんど同じ身長になっている。

 

 「なぁ、先生なんで俺の腕に抱き着いてるんだ?」

 

 「あら、いいじゃない。それとも・・・いやだった?」

 

 涙目ウルウルは止めろと大声で叫びたい。

 

 「い、嫌じゃねぇよ」

 

 「やった『まだ涙目には弱いのね。いいことを確認できたわ』」

 

 「先生は明日からどこに住むんだ?」

 

 「えっとね、確か有名な定食屋?飲食店?の前にあるアパートなんだけど」

 

 「へぇ、その店の名前は?」

 

 「エミヤ食堂よ」

 

 「もう一回いってくれ」

 

 「エミヤ食堂。カタカナでエミヤで食堂ね。そういえば十六夜君の叔父さんってエミヤさんだったような」

 

 「それ、うちの家族がやってる店だ。ちなみに今日泊まるのはその店の二階だ」

 

 こんな偶然あっていいのか?いや、駄目だろ。なんだよ、久しぶりにあった恩師が行き遅れを気にするキャリアウーマンになってて、しかも元教え子いや、また教え子になる俺に求婚まがいのことするなんて。

しかも、今日はうちに泊まらせて明日からはうちの前に住むだと・・・女神様は何やってんだ。

 

 今回は割と本気で殺意が湧いた。

 

 転生させてくれたのは本当に感謝してるけど、これはないでしょ。

 

 「ほら、ここだ」

 

 「うわぁ、すごいわねぇ」

 

 今日は裏口の玄関ではなく正面の店の方から家に入る。

 

 「ただいま」

 

 「おかえりなさい」

 

 「さっきメールした通りなんだけど先生連れてきた」

 

 「あらあらまあまあ、お久しぶりです先生」

 

 「頼光さん。お久しぶりです。この度はお世話になることになってしまい申し訳ないです」

 

 「いえ、お気になさらず。我が息子がお世話になった恩人です。ゆっくりしてくださいね」

 

 「美弥子先生久しぶりです」

 

 店の奥にある階段から降りてきたマシュが先生に挨拶する。

 

 「マシュちゃん?大きくなったわね」

 

 「はい、先生も相変わらずお綺麗です」

 

 「ありがと、みんなは元気?」

 

 「はい、とっても元気ですよ。それにしてもまた先生が私達の先生をしてくれるなんて」

 

 「マシュちゃんは戦車道志望なの?」

 

 「そうなんです。といっても正確には歩兵の方なんですけど」

 

 「そうなの。十六夜君も歩兵するって聞いたから・・・もしかして他のみんなも?」

 

 「多分そうだと思います」

 

 「あはは、これは大変だなぁ」

 

 「お世話になります」

 

 母さんが再び先生に頭を下げる。

 

 「先生はアレルギーとかありますかね?」

 

 厨房から出てきたエプロン姿のエミヤが先生に質問する。

 

 「あっ、大丈夫です。すみません。夕飯まで作っていただいてしまい」

 

 「気にしないでくれ。先生にはこれから私の息子たちが迷惑をかけるだろうから」

 

 エミヤも母さんと同じような事をいう。

 

 「あなたが十六夜の先生ですか?初めまして、私はアルトリア・P・エミヤです」

 

 「えっと、十六夜君、どちらさま?」

 

 「エミヤの奥さんのアルトリアさん」

 

 「へっ、え、あ、はい。私が久津輪美弥子です。小学校のとき三年間十六夜君の担任をしていました」

 

 「私の弟分はなにかとご迷惑をおかけしていると思います」

 

 「さっきから俺が迷惑かける話しかしてねぇじゃねぇかッ」

 

 そろそろ俺も怒るぞ。流石の俺もそこまで迷惑はかけたりしないぞ。

 

 「大丈夫です。生徒は少しやんちゃな方が可愛いですから」

 

 「そういってもらえると助かります」

 

 珍しくアルトリアが義姉っぽいことをしている。

普段はエミヤの料理掃除機なのに今日に限っては王様モードを発動しているのか?

 

 「マシュ、みんなを呼んできてくれ。先生もそちらに座ってください」

 

 エミヤが厨房から両手に大皿を持って出てきた。

その大皿からはとてつもなく食欲がそそられる臭いがする。

 

 「ほら、先生」

 

 先生の前の椅子を引いて座らせる。

 

 「十六夜君?」

 

 「当店の女性向けサービス。貴重な男性店員十六夜君の接客だ。では、奥様。ごゆるりとお過ごしくださいなんてな」

 

 これはBBちゃんが考えたサービスで一人で来られた女性や女性だけの集団で来られた人に対して俺が店の手伝いをしている日はするサービスだ。

 

 内容は主に荷物持ちをして案内から椅子引きなどの簡単な物なのだが受けは良く、ほとんどの女性に喜んでもらっている。なんたって十六夜君だからな。さぞ女性にはモテモテでしょう。

 

 始めは恥ずかしかったのだが今となっては何も感じないようになっていた。

 

 上からみんなも降りてきて久しぶりにあった先生に挨拶をしたり色々話をしている。

 

 実は先生、師匠のことが苦手なのだ。理由はドッヂボール大会で俺と師匠とエミヤが人外じみたボールを投げあっていたときに師匠が投げたボールが顔面に直撃しそうになったのだ。そのときから、先生は師匠を苦手に思っている。

 

 こうして、いつもの食卓に一人増えた状態での食事が始まった。

 

 俺は思った。原作開始が今日からなのに、大丈夫なのかなと・・・




 まさかあの先生がこんな風に黒化していたなんて・・・まさか聖杯の泥のせいか?

 回答 いえ、違います。ただ十六夜君の反応が面白いから楽しんでいるのです。

 誤字脱字報告お願いします。

 感想待ってるぜ。面白かったらお気に入り追加ヨロです。

 次回、戦車道やります


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おまけ、家に来た先生

 今回はちょっとしたオマケです。

 先生が十六夜君の家に泊まりどんな感じなのか書きました。


 いつもより豪華な夕飯を食べ終えた俺は風呂に入りベッドの上で寝ころび天井を見てた。

 

 天井には特になにも何だが前世からの癖なのか天井を見ている。

前世でもよく、親に「またあんた天井見てるよ」と口うるさく言われていたのを覚えている。

にしても、元気にしてるかな?

 

 俺の部屋は意外とインドアな感じだ。

 

 本棚が壁一面にあり、本もたくさんある。

 

 本のジャンルは幅広く、図鑑、歴史書、童話、神話、昔話、ラノベとたくさんある。

図鑑などはほとんど暗記しているし歴史書のおかげで勉強は楽だ。

 

 童話や神話は師匠が読んでみるのもいいだろうと勧められたので読んだのだがなかなか面白かった。

 

 ラノベはこの世界でも存在し、ガルパンと問題児以外の作品は前世と変わっていなかった。

 

 ただ、この世界では電子機器はあまり発展しておらず、ラノベの絵が少し古いように思うけどな。

 

 それにしても、まぁちょっとした書庫見たいだな。他にあるものといえば勉強机とノートパソコン、小型テレビと家庭用ゲーム機くらいだ。といってもゲーム何てほとんどしないのだがな見たいテレビ番組の録画やDVDを見るための機会として使っているから買っただけだし。

 

 うちに泊まりに来た先生はというと俺の隣の部屋が空き部屋なのでそこで寝てもらっている。

俺の部屋は二階の端にあり、前の家とは違い、今回は一人一部屋ある。

 

 それに、一人一部屋使ったとしても空き部屋が二個あるのでそれなりに大きい家だ。

一階は店となればかなりいい家だろう。

 

 まぁ風呂場は少し狭いと感じてしまうが足を延ばせる浴槽があるのでそれはあまり気にならない。

リビングというより居間があるのだがそこにみんなが集まることはほとんどない。

 

 何故かって?店の方が忙しいからだ。

 

 カチャとドアが開く音がするのでそちらを見ると。

 

 「ふぅ、さっぱりした」

 

 先生がバスローブ姿で髪をタオルで拭きながら立っていた。

 

 「先生、ここは俺の部屋ですよ」

 

 「へっ、あっ、ごめんなさい」

 

 ガチャとすごい勢いでドアが閉められる。

 

 にしても先生・・・エロかったな。

 

 髪から流れる水滴が先生の健康的な鎖骨に流れてそのまま先生のたわわな胸の谷間にすぅ~と流れるのだ。

バスローブ姿というのも俺的に言わせてもらうとエロい。

 

 先生もすっぴんになったのだが普段から最低限のメイクしかしていなかったらしく、ほとんど変わらなかった。

 

 いいものを見れたと思いまた天井を眺めていると少しするとまた先生が入ってきた。

今度はバスローブ姿ではなくジャージ姿だった。

 

 これはこれでありだなと思っていると

 

 「そ、そのごめんねさっきは」

 

 「気にすんな。いいもの見れたし」

 

 酔いの勢いでとんでもないことをやってしまい酔いが覚めたときのような態度をしている先生を少しからかう。

 

 「も、もう。十六夜君のエッチ」

 

 「ヤハハ、先生の方がエロくないか?」

 

 「な、何言ってんの。先生みたいなおばさんに興味あるの?『それは少し嬉しいな』」

 

 胸元を両手で隠すのだがそのせいで胸が強調されて見えてしまう。

 

 残念なことにジャージは上まで閉められてしまっているので何も見えないのだが・・・って俺は何を期待しているんだ。

 

 「別に先生はまだおばさんって程の年齢じゃないだろ」

 

 「ふふふ、ありがと」

 

 唇に指を当てた先生はベッドに座っている俺の隣に座った。

 

 脚を組む先生はジャージ姿と言うこともあり先ほど見たときよりかはマシだった。

 

 ただ、その顔やめて欲しい。なんというかサキュバスみたいな表情をしている。

しかし、その程度で揺らぐ俺ではない。普段からサーヴァントを相手にしているんだ。今さらこの程度で俺がどうとなるわけでもない。

 

 「それで、どうしたんだ先生?」

 

 「十六夜君とお話がしたかったの?」

 

 「話って学校を案内してる時にしただろ」

 

 「それだけじゃ足りないわよ」

 

 「で、なんの話をするんだ?」

 

 「え、えぇ、中学ではどうだったのかなって。一応、十六夜君が卒業してからもあの学校で先生をしてたからそれなりには耳に入ってきたのだけど、いい話がほとんどなかったから」

 

 どうやら先生は俺のことを心配してくれていたようだ。

 

 「あぁ、そういうこと。中学はアレだな色々と色恋沙汰に目覚める奴が多いから美少女ばかりに囲まれてる俺は

男性から毎日嫉妬の眼差しが注がれてたな」

 

 「バレー部だったんでしょ?」

 

 「まぁな、ちょいと興味というか昔やったことがあったから入っただけなんだがほら、俺の身体能力が化け物なのは知ってるだろ?そのせいでな、周りの部員からも嫉妬されて」

 

 「やっぱりそうなのね。体育館の床を壊したなんて聞いた時は心臓が飛び出るかと思ったのよ」

 

 メッと呟き俺の頭にデコピンをしてきた。

 

 「でもまぁ、沖田さんたちがいたし、それなりに充実した学校生活は送れたぜ。一番の楽しみは昼休みに食べるエミヤの弁当だったな。というか、先生は心配し過ぎだって」

 

 「だって、いじめられてたらどうしようって」

 

 「俺がいじめられてるだけの奴って思うか?」

 

 「それはありえない」

 

 「だろ。だから大丈夫だ」

 

 「ならいいけど」

 

 「先生こそ早くいい人みつ・・・あっ」

 

 俺が自然と口が動き自分が何を言っているのか気づき口を閉じた頃には既に遅かったらしく

先生は俺の隣で泣いていた。

 

 「うわ~ん、私だって素敵な人と結婚したいのよぉ。あっ、でも十六夜君が幸せにしてくれるのよね」

 

 泣いたと思ったらすぐに泣き止み俺の顔をじっと見つめてくる。

 

 「・・・な、なんですかね、そんなにじっと見つめられると恥ずかしいんですけど」

 

 思わず敬語になってしまう。

 

 「十六夜君がイケメンさんになったなぁって思って、そんな子が私を幸せにしてくれるって言ってくれたから嬉しくて」

 

 乙女かッと叫びたくなる。

 

 「そ、それじゃ俺はもう寝るから」

 

 「えぇ、寝るってまだ七時過ぎじゃない」

 

 「せ、先生こそどうしたんだよ。なんか変だぞ」

 

 「変じゃないわよぉ、久しぶりに教え子に会ったのよこんな感じでしょ」

 

 そういえば、先生はお酒を飲んでいたような気がする。ってか、酒飲んでいいのかよとか思うのだが、それよりもあんた、さっき風呂入っただろ。なんでまだ酔ってるんだよ。

 

 「えへへ、風呂上がりのいっぱいは私の楽しみなのよ」

 

 俺はそこで思い出す。

 

 先生の荷物の中にはクーラーボックスがあった。その中身が酒だったのだろう。

家には酒は置かれているには置かれているのだが、先生が飲んでいたのは酎ハイだった。

 

 「いじゃよいくぅん」

 

 猫の様にじゃれてくる先生。

 

 抱き着いてくるせいで胸が腕に当たる。

 

 「悪いな先生」

 

 ストンと先生のうなじに手刀を落して意識を刈り取る。

 

 意識を失った先生はすやすやと眠り俺の腕から離れない。

 

 「まったく、とんだ先生だ」

 

 俺は先生をお姫様抱っこして先生が泊まる部屋まで連れて行く。

 

 部屋には一応ベッドが用意されていたのでそこに先生を寝かせて部屋を出て行こうとすると

ベッドのそばにあるテーブルの上のビールの缶と写真立てを見つけた。

 

 勝手に見るのはどうかと思うが、写真が見えてしまい俺は手に取る。

 

 その写真は卒業式でとったクラス写真だった。

俺の隣にはきよひーとみほが映り、先生は俺の右斜め前で椅子に座っていた。

 

 今の先生より幼い顔つきをした先生はほんとうに高校生に見える。

 

 「ほんと、先生が俺の先生で良かったな」

 

 誰も聞いていない部屋で一人言葉を漏らした俺は写真立てをテーブルに置いた。

 

 「おやすみ先生」

 

 最後にそういって俺は部屋から出て自分の部屋に戻った。

 

  




 もう、アレだね。先生ヒロイン確定だね。

 あれだったらifで先生ルートでも書こうかな。

 誤字脱字報告ありがとうございます。

 感想待ってまーす。面白かったらお気に入り使いしてもらえると嬉しいです。

 では、また次回お会いしましょう。


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私、戦車道やりますッ

 先生が家にきて色々と大変だったがなんとかその後は無事に翌朝を迎えることができた。

 

 今日はみほが生徒会に呼ばれて戦車道に参加させられる日だ。

個人的にはこのときのやり取りは好きだ。武部と五十鈴がみほの為に生徒会に反抗?する姿はとてもカッコよく見えたものだ。

 

 ただ、俺とサーヴァント達という異分子が入り込んでしまった事でどう変わるかは分からない。

現にみゃー先生や、しほさんの家元継承が原作よりもずっと早いことがいい例だ。

 

 もしかすると、俺が気づいていないだけで他にも原作とは違っていることがあるかもしれない。

残念ながらそれを今確認しようにも確認できないので俺は少しもやもやしながらも学校へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 キーンコーンカーンコーン、授業終了のチャイムが鳴る。

俺は今、屋上で潮風を感じながら空を見ている。

 

 もしかすると、俺の天井を見る癖は天井ではなく上を見ているのかもしれない。

まぁ、どうでもいいけど・・・

 

 昼飯は適当にここで済ませる。

 

 今日は残念ながら他のみんなは部活仲間で食べたり選択授業仲間で食べたりするらしい。

 

 俺の記憶が正しければこの後にみほが生徒会に呼び出しを喰らい、あの原作での名シーンが行われる。

えっ、名シーンじゃない?えっ、違うの。

 

 いつもより静かなランチタイムといくはずだったのだが、俺が寝ていたところよりもうもう少し上の場所で

冷泉が寝ていたらしく、チャイムが鳴った為降りてきた。

 

 「あれ、十六夜じゃないか?」

 

 「おう、冷泉。おまえもサボりか?」

 

 「違う、自主的に休ませてもらってるだけだ」

 

 「それを世間ではサボりというらしいぜ」

 

 俺と冷泉の仲は悪くはないと思う。というかむしろいい方だ。

早起きが苦手な彼女を学校まで送ったりすることもある。成り行きでそうなったのだが・・・

 

 他にも授業サボったり、俺の家にある本を貸してやることもある。

冷泉自身は本を読むことが好きらしいしな、身近に本の話を出来る人が少なかったんだとよ。

 

 「昼飯はどうすんだ?」

 

 「あっ、お金忘れた・・・」

 

 「はぁ~、学年次席様も変な所で頼りないなぁ『というか原作でこんな感じだったカ?』」

 

 「う、うるさい。私は朝が弱い」

 

 「知ってる・・・それで?」

 

 「う、うぅぅぅぅ・・・キュルキュル」

 

 冷泉の腹が鳴る。

 

 「良かったら食うか?」

 

 「いや、いい」

 

 「気にすんな。今日もエミヤ特製のサーターアンダギーがあるぞ。お前、甘いもの好きだろ」

 

 「・・・貰う・・・」

 

 下を向き耳まで赤くした彼女に軽く萌える。

やっぱり冷泉は猫耳とか似合うと思うんだ。いや、ここは黒ウサギ的なやつでウサギ耳か?

 

 ちなみにみほは犬耳でまほちゃんは猫耳(ヤマネコ)が似合うと思う。

 

 「この借りはいつか返す」

 

 「あっそ、まぁ、期待せずに待ってるわ」

 

 「失礼な奴だ。私はしっかりと借りは返す」

 

 「じゃあ、今までの俺が学校に背負っていった借りはどうするんだ?」

 

 「・・・なら、体で払う。貧相な体つきではあるが我慢しろ」

 

 「ブフッ」

 

 冷泉の発現に思わず吹き出してしまう。マジで冷泉ってこんな奴だっけ?絶対違うよね、ね。

 

 「お、女がなんてこといってんだ」

 

 「それは十六夜が借りを返せと」

 

 「だからって、それはないだろ。お前は俺にどんな印象を持ってるんだッ」

 

 「いつも女に囲まれてる問題児、しかも頭は良く、運動神経も良く、ムカつくが世間ではイケメンと呼ばれる顔つきで身内も絶世の美女、美少女ばかりの女たらし。なお、鈍感ではないのがまだ救い」

 

 「よぉし、一度お前とはじっくりと話す必要があるな」

 

 「それは物理でか?高町式なのか?」

 

 「おい、ちょっと待て、何故お前がそれを知っている」

 

 「随分と前にお前が教えてくれただろ」

 

 「そうだった・・・」

 

 というか今は何時だった・・・ヤバい、みほが生徒会に呼ばれるのを忘れてた。

 

 「悪いな冷泉、用事があったのを思い出した。残りは食っていいぞ。弁当箱は帰りにでも俺の靴箱に置いといてくれ」

 

 俺はすぐに屋上から生徒会室に向かった。

 

 

 

 

 

 結論をいうと、あの名シーンは見れませんでした。

 

 俺が入った時にみほは

 

 「私、戦車道やります」だった。

 

 ちっきしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、生で見たかった。ちょっと、誰か時間巻きどしてくれない。

 

 ほら、巻き起こせよ1・2・3的な奴で巻き戻せよ1・2・3ってならんかな?

 

 そして、翌日になり戦車道を選んだ生徒たちが校庭に集まる。

 

 メンバーは原作メンバーは当たり前として、家の家族から

 

 俺、沖田さん、沖田ちゃん、ネロ、マシュ、お栄ちゃんそしてきよひーだ。

 

 うん、多分ねうちの家族全員が歩兵として参加したら戦車無しで勝てるよね。

 

 「あれ、十六夜先輩じゃないですか」

 

 そして、俺に話しかけてきたのは後のウサギさんチームの操縦手となる阪口桂利奈だ。

 

 「よう利奈」

 

 「私は桂利奈ですよ」

 

 「知ってる」

 

 「桂利奈ぁどうしたの・・・って十六夜先輩ッ」

 

 「はいはい、みんなの頼れる先輩十六夜様ですよ」

 

 「みんなの共通常識、逆廻十六夜は問題児でしょ」

 

 「褒めてもなにもでないぜ」

 

 「褒めてません」

 

 と、中々に強烈なツッコミを入れてくれる人物はウサギさんチームの砲手である山郷あゆみだ。

 

 彼女についてきた他のウサギさんチームのメンバーも集まり、俺の周りを首狩りウサギが包囲する。

みんな可愛らしいのになんともまぁ、微妙な状況だ。

 

 「先輩も戦車道するんですか?」

 

 メガネをかけたツインテ少女大野あやが聞いてきた。

 

 「おう、楽しそうだからな」

 

 「なんか戦車道で常識が変わりそうな予感がします・・・」

 

 「ヤハハ、あながち間違ってないな。なんたって、この俺様だからな。

常識程度でこの俺が測れるかってんだ」

 

 「かっこいいッ」

 

 桂利奈が目を輝かせる。

 

 なんというかこいつは俺の前世での妹に似ている。

 

 そのせいもあるのだろうか、こいつはなんか放っておけない。

 

 「コーチも戦車道なんですね」

 

 そして首狩りウサギの集団に割り込んできた強者はというと大洗高校、根性の塊であるバレー部の佐々木あけびだ。

 

 「だから俺はコーチにはならないっていってるだろ」

 

 「そこをお願いしますコーチッ」

 

 今度は一際身長の小さい黒髪の少女、磯辺典子が頼み込んでくる。

 

 何故、俺がこいつらにコーチと呼ばれているのかというと、たまたま体育の授業でバレーがあったのだ。

そのときに俺は見学をしていたのだ。理由は俺しか男子がいないからだ。

 

 そして、誰かが放ったスパイクがバウンドして俺の方へ飛んできたのだが、前世の癖なのかしらんが完璧にレシーブしてしまった。

 

 その場面を運悪く同じ授業にいた磯辺に見られ、こうして付き纏われている。

 

 そして一年組は磯辺が俺のことを話したらしく、こうして毎度毎度会うたびにコーチになってくれと頼まれる。

 

 なんとも騒がしい朝だったのだが、桃ちゃん先輩に怒鳴られ今度は倉庫に移動し戦車を見る事になった。

 

 原作通り反応はまずまずといったところだ。

 

 さて、これからようやく始まるんだな。

 

 ここまで長かったがそれなりに楽しかったしまぁいいか。

 

 見とけよ女神、俺があんたに貰ったもので何をするか。

 

 

  




 はぁ、学校が始まってしまう。

 あっ、この話は学校に行く前に書きました。

 テストがあるけど、なんかかきたくなっちゃったの。わたしわるくないもん。

 誤字脱字報告ありがとうございます。

 感想待ってますね。ではまた次回お会いしましょう!


 すまないきよひー、きよひーが消えてしまっていた。
すまない←すまないさん風


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戦車探すって普通に考えたら謎だよな


 テスト終わったぜ。ヒャッハー!

 今回はみんな大好きアヒルさんチームの話になっております。
 
 ようやく原作キャラと絡ませられる。
長かったよね、最初の方なんかサーヴァントと絡ませるだけでいっぱいいっぱいだったしね。アハハ


 「ナニコレ」

 

 「ボロボロぉ」

 

 「ありえなーい」

 

 初めての戦車道の授業で初っ端からこんなボロボロの戦車を見る事になるとは彼女たちも思っていなかったのだろうか、やはり反応が悪い。

 

 にしても、マジでボロボロだなぁ、アニメではそんな気にならなかったが実際に見るとヤバい。

軽く引いてるし、なんかアレだなもはや戦車というよりただの模型に見える。

 

 そんな戦車にみほは近づいて

 

 「装甲も転輪も大丈夫そう。これでいけるかも」

 

 流石みほだ。一瞬のうちに戦車の状態を確認して周りに伝える。

 

 「おおおおお」と声が上がる。

 

 「でも、戦車ってこれだけ?」と声がする。

 

 「この人数だとえっと、五、六両必要です」

 

 「あぁ、桃ちゃん先輩」

 

 「桃ちゃんって呼ぶなッ」

 

 「俺らは歩兵としていくつもりだから五両で良いぞ」

 

 「ふむ、そうか。よし、分かった」

 

 桃ちゃん先輩のアイデンティティーのメガネをクイっと上げる。

 

 「じゃあ、みんなで戦車探そうか」

 

 会長の気だるげな声がこの空間に響く。

 

 みんなはどこにあるかもわからない戦車を探すこととなり不安そうだ。

 

 全員、渋々と戦車を探し始める。

 

 「じゃあ、俺達も六人だし、一人ずつ他のメンバーについて探すか」

 

 「えぇ、沖田さんは十六夜さんと離れたくないですぅ」

 

 「一人だけ旦那様と一緒なのですね」

 

 「ここはジャンケンというやつでいいだろう」

 

 「私も賛成です」

 

 「俺はどうすればいいんだ?」

 

 「十六夜はそこで待ってナ。俺達でジャンケンするから勝った奴が十六夜と一緒のチームだな」

 

 「「「「「じゃんけーん、ポンッ」」」」」

 

 結果をいうと決まった。綺麗に決まった。ビックリするくらいあっさりと決まった。

 

 「沖田ちゃんの勝利だな。では、いくぞ十六夜」

 

 勝者は沖田ちゃんだった。

 

 沖田ちゃんはチョキをだし、それ以外はパーだった。いや、普通ってこういうのはそんな簡単に決まらないと思うんだ。なのに、すぐ決まっちゃったよ。君ってそんな幸運高かった?

 

 「ほら、行くぞ」

 

 でもまぁ、嬉しそうな沖田ちゃんを見ているとどうでもよくなってきた。

 

 「じゃあ、俺達はバレー部のところ手伝うか」

 

 「私は十六夜の行くところならどこでもいいぞ」

 

 俺がバレー部を選んだ理由なのだが、アニメで見た時に一番危なそうだったからだ。

崖にあった戦車を見つける彼女たちは見ていてひやひやまでは行かないが心臓に悪かった。

 

 ということもあり、俺はバレー部を選んだのだが、沖田ちゃんが天使すぎてヤバい。

 

 「ありがとな」

 

 優しく微笑み頭を撫でてやる。

 

 「む、う、うむ」

 

 やっべ、マジ天使すぎる。褐色の肌が若干朱に染まってるよ。

なにこの萌えキャラ、なにこの激かわ生物、なにこの天使。最高だぜ。

 

 とまぁ、十六夜なら絶対に思ってなさそう・・・いや、思ってるかもしれないがもはやキャラ崩壊レベルのことを考えているとバレー部を見つけた。

 

 「よう、磯辺」

 

 「コーチ、どうしたんだ?」

 

 「いや、手伝いに来た。俺達は歩兵だからな、戦車を見つけるのを手伝うことにした」

 

 「助かりますコーチ」

 

 「そしてそのまま正式にコーチとなってくれれば」

 

 河西からの近藤へのトスが中々にダメージとなる。

河西は真面目系で結構サバサバしている(話していて感じた)から若干小悪魔気味な近藤のスパイクが俺を襲う。

 

 毎回毎回、俺に弱い上目遣いを使ってくるせいで心臓に悪い。

というか、俺が上目遣いに弱いって知ってんじゃねぇか。

 

 「だめだ。十六夜は私のものだ」

 

 そこで我らが天使沖田ちゃんの登場だ。

 

 「あっ、沖田ちゃん先輩ずるいです。先輩を独り占めだなんて」

 

 「十六夜は私のモノだ。異論は認めん。それに貴様らには同級生の男子生徒がいるだろ」

 

 「確かにいますけどぉ、なんか根性が足りないというか」

 

 佐々木さんッ、君ってそんなこと言う子だったのか?

 

 原作での彼女はそんなことをいう子には見えなかったのだが。

どっちかっていうとほんわかタイプ?だったはずなのだが、黒かったよ。黒桜並みに黒かったよ・・・

 

 「なぁ、十六夜はどう思うんだ?」

 

 磯辺が珍しくコーチ呼びではなく、俺の名前で呼ぶ。

 

 「何がだ?」

 

 「ほ、ほらッ私たちって根性根性って言ってばかりで女の子ってキャラじゃないし」

 

 以外にも気にしていたみたいだ。

 

 これはあれだな、原作では男子がいなかったので気にしていなかったのだが共学となり男子が入ったことによる軽い性格改変だろ。

 

 「はぁ、 磯辺はバレーが好きか?」

 

 「大好きだッ」

 

 「だったらいいんじゃねぇか。俺は好きな物に一生懸命な奴はすごい魅力的に思うぞ。

特に、磯辺達みたいな根性でなんでも乗り越えていく奴らはゴリ押しで誰でも堕とせそうだぜ。

でも、根性もいいけど、体に気を付けないと故障するかもだから彼氏になる奴が大変そうだなヤハハ」

 

 キャラでもないことをいったと思っているがチラッと磯辺達を見る。

 

 「そ、そ、そそそうか」

 

 「はわわわわ」

 

 「こ、コーチは不意打ちが・・・」

 

 「コーチカッコいいです」

 

 佐々木以外はそれなりに動揺していた。

 

 そして沖田ちゃんを見ると・・・

 

 ムッスゥゥゥゥと頬を膨らませている。

 

 普段はヤンデレばかりに囲まれているせいでこういう反応は新鮮だ。そして可愛い。

 

 「じゃ、じゃあさ、い、十六夜も堕ちるのか?」

 

 いつも根性根性いっていたキャプテンはどこにいったんですかね?

なんか顔赤くしてもじもじしてるし、なんなんだ。急にみんな可愛くなって。いや、元々可愛かったか・・・

 

 「さ、さぁな。難しいかもしれないし、案外コロッと堕ちるかもだぜ」

 

 俺も内心、動揺しまくっていたがなんとか日頃の師匠との訓練の成果であるポーカーフェイスで乗り切る。

 

 「そ、そっかぁ」

 

 ニコニコするキャプテン磯辺、そして更に頬が膨らむ沖田ちゃん。

 

 プシュっと俺が沖田ちゃんの頬を突くと空気が抜ける音がする。

 

 「な、なにをするんだ」

 

 「はいはい、沖田ちゃんが拗ねるなんてめずらし・・・くはなかったけど、つい柔らかそうな頬があったから」

 

 「フンッ、十六夜の女おろし?」

 

 「女たらしな・・・って違うッ、俺は決して女たらしなんかじゃないぞ」

 

 「「「「「えっ・・・違うの?」」」」」

 

 磯辺達と沖田ちゃんの声が重なる。

 

 「違うッ、そして重なるなうざいだろ」

 

 俺は決してたらしなんかじゃない。事実を述べているだけだ。ということでたらしなんかじゃない。

十六夜だって原作はあまり知らんがアニメではセクハラ発言はしてたけどそんなたらしみたいな発言はしてなかったはずだ。

 

 「ほ、ほら早く戦車を探さないと日が暮れちまうぞ」

 

 俺はなんか気まずくなり早足で歩きだす。

 

 

 

 

 ほんとにあったよ。崖の下に・・・なんでさ

 

 びっくりだよ。崖に出てみると下に空洞があるみたいだからどこからだしたかわからんロープを使って降りてみたら戦車がドーンっとあったんだぜ。

 

 そしてたくましいなバレー部は。

みんな楽しそうにロープを降りていくから見てるこっちがひやひやしたぜ。アニメで見た時の何倍もひやひやした。みんなも想像してみろ、目の前で同級生と後輩が楽しそうに崖を降りるんだ。ただの恐怖だよ。

 

 「やりましたね先輩」

 

 近藤がハイタッチを求めてくる。

 

 別に断る理由もないのでハイタッチを返す。

 

 「十六夜、見つけたはいいがこれをどうやって運ぶのだ?」

 

 「自動車部の連中に連絡したら取りに来てくれるはずだが・・・この崖でどうやって運ぶんだ?」

 

 そういえば自動車部はこの崖からどうやって戦車を回収したのだろうか。

 

 「穴でもあればそこから戦車を引っ張れそうだな」

 

 「それだッナイス河西」

 

 今のは俺だからな。決して歴女チームの誰かじゃないぞ。

 

 「穴を空けるってどうするんですか?」

 

 佐々木が頭に?マークを浮かべる。

 

 「任せろって、でもここじゃ危ないな、全員一端上るか」

 

 そして、一度上に上った俺達は崖の下を眺める。

 

 「やっぱり穴を空けるなんて無理ですよ」

 

 「根性だッ」

 

 あっ、いつものキャプテンが戻ってきた。

 

 「沖田ちゃん、刀持ってないか?」

 

 「持ってない。流石にこんなところで帯刀はできない」

 

 「それもそうだよな。じゃあ、俺がやるか」

 

 全員を二十メートルほど後ろへ下がらせて地面を踏みしめる。

 

 「気を付けろよ。これから崖を崩すから・・・フッ」

 

 足元に軽く力を入れると崖はピキピキと音を立てて亀裂が生まれて広がる。

 

 「ちょ、い、十六夜?何してんだよ」

 

 「いいからいいから、そこから絶対動くなよ」

 

 もう一度、足に力を入れると崖は完全に崩れて地面に落ちる。

事前に俺の視力を使い、下には何もないか確認したのでけが人も出ていない。

 

 その代わり下の森には少し可哀想な事をしたが。

 

 「ほら、いっちょ上がり」

 

 「おお、流石十六夜だ。綺麗になったな」

 

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 「あれ、どうしたんだ?」

 

 「十六夜、お前どんな力してんだ?」

 

 「先輩ってムキムキじゃないですよね?とうかムキムキな人でもこんなことはできませんよね」

 

 「先輩すごいッ」

 

 「まさかこんな方法で・・・」

 

 バレー部のみんなは信じられないという顔をする。

 

 「それはだな・・・」

 

 コクリコクリと頷いて話を聞く磯辺達。

 

 「俺が昔、仮面ライダーに憧れてひたすら鍛えたからだ」

 

 しょうがないじゃん、だって正体不明(コード・アンノウン)とか英霊に鍛えられてましたなんていえないだろ。この世界には仮面ライダーがあったのでそれを使わせてもらう。すまない、仮面ライダーさんたち。

 

 「「「「な、なんだってぇー」」」」

 

 結構ノリがいいなこいつら。

 

 「というのは冗談で俺だからだ」

 

 「「「「あっ、なるほど」」」」

 

 「おいッ、すんなり納得するなよ」

 

 「仕方ない十六夜だからな」

 

 沖田ちゃんの裏切りが発生する。俺に味方はいないのか。

 

 

 

 





 誤字脱字報告ほんとありがとうございます。

 感想マッテルカラネ。

 面白かったらお気に入り登録ヨロ~

 次回、特に決まってません。

 ではまた次回お会いしようぜ

 パンツァーフォー!


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戦車を洗車するよ。そして・・・

 見つけた戦車を自動車部の連中が車庫まで運び終わると五両の戦車が並んでいた。

 

 Ⅳ号D型・38t・八九式中戦車甲型・Ⅲ号突撃砲・M3中戦車リーの五両だ。

 

 「どう振り分けますか?」

 

 「見つけた戦車に乗ればいんじゃない?」

 

 なんとも適当な決め方である。

 

 サーヴァントのみんなはというとマシュはあんこうチームの手伝いをしたそうで。

きよひーはウサギさんチームの手伝い、そして沖田さんとお栄ちゃんなのだがどうも歴女チームの手伝いをしたらしく、疲れたといっていた。

 

 沖田さんはかの新選組一番隊隊長沖田総司である。

そしてお栄ちゃんだって葛飾北斎の三女応為ちゃんなのだ。歴女チームが興味を持たないはずがなくあれこれ

聞かれたそうだ。

 

 まぁ、流石に本人だなんて言えるはずもなく今のところは子孫っていう感じで通っている。

なんともまぁ、サーヴァントってのも大変なもんだな、しかし、歴女チームを家に呼んでみたらどうなるだろう・・・

 

 母さん源氏の英雄    源頼光

 

 父さん守護者      エミヤ

 

 お姉ちゃんズ

 

 ケルト神話の大英雄   スカサハ

 

 オルレアンの聖女    ジャンヌ

 

 竜の魔女        ジャンヌ・オルタ

 

 山の翁(毒の娘)    静謐のハサン

 

 SE・RA・PHのAI BBちゃん

 

 騎士王にしてエミヤの嫁 アルトリア・ペンドラゴン 

 

 同級生組

 

 聖杯探索の騎士を継し者 マシュ

 

 新選組一番隊隊長    沖田総司

 

 沖田総司の可能性    魔人・沖田・オルタ

 

 元祖ヤンデレの竜の娘  清姫

 

 葛飾北斎の三女(応為) 葛飾北斎

 

 ローマ帝国第五代皇帝  ネロ・クラウディウス

 

 う~ん、絶対カオスになるよね。エミヤとかオルタ系は大丈夫かもだけど、それ以外はヤバそうだね。

ここまで来たら家の家族は偉人の名前を使っているとしか言いようがない。というか本人だけどね。

 

 「Ⅳ号Aチーム、八九式Bチーム、三突Cチーム、M3Dチーム、38tEチーム

明日はいよいよ教官がお見えになる。綺麗にするんだぞ」

 

 「どんな人かなぁ」

 

 武部は相変わらずスイーツ頭だ。

 

 「ガッチリしてますねぇ」

 

 Bチームはまぁ、スポーツをしているだけあって普通の感想なのだろうが、なんかずれているように思える。

 

 「砲塔が回らないな」

 

 「像みたいぜよ」

 

 「パオーン」

 

 「戯け、三突は冬戦争でロシアの猛攻を押し返したすごい戦車なのだ。フィンランド人に謝りなさい」

 

 「「「すみません」」」

 

 リアルで見る歴女は面白いな。

 

 個人的には歴女チームは好きだ。面白いし、意外と超人染みてる集団なんだよな。

戦車を見つけた方法も八景となかなかエキサイティング?クレイジー?な集団なんだよな。

 

 「大砲が二本あるよね」

 

 「おっきくて強そう」

 

 Dチームは普通の少女らしい感想だ。これが後の重戦車キラーとなるのか・・・世も末だな。

 

 しかしまぁ、どの戦車も錆びたりして酷いもんだ。

 

 ということで、お待ちかねの戦車を洗車しちゃおうぜのコーナーだ!

 

 全員が体操服に着替えた(一人だけ水着を着ているのだが・・・ごちそうさまです)

 

 みんなキャピキャピしている。そしてなんといってもそろそろ下着が透けてきそうなのだ。

 

 「だ・ん・な・さ・まぁ」

 

 それに気づいたきよひーが俺の顔の前に立つ。

 

 「よう、きよひー。体操服相変わらず、似合ってるなぁ」

 

 「ほんとうですかッ、じゃなくてです。今、下着が透けないかなとか考えてませんでしたか?」

 

 「鋭いな」

 

 「おいたはいけませんよ」

 

 「せ、先輩ッ」

 

 「十六夜いってくれればいつでも見せるのに」

 

 「そうですよ、沖田さんならいつでも見せますよ」

 

 「おお、美少女たちの体操服姿かえ、いますぐにでも絵にしたいところだナ」

 

 「奏者よ、余だけでは足りんのか?」

 

 サーヴァント組も体操服を着ている。ブルマなだけあり、実に眼福である。

沖田さんの脚とか絶景だよね、とにかく全員素晴らしいぃィィィ。

 

 俺の服装はこの学園の体操服の上から青色のジャージを着ている。

 

 「はいはい、そこまでにしとけダブル沖田。俺が変態なのは知っているだろ」

 

 「先輩が変態なのは知ってますけど節度を持ってください」

 

 「あれれ、十六夜ちゃんが怒られてるねぇ」

 

 そんなとき、腹黒ツインテロり大魔王がやってくる。

 

 「俺が変態なのは仕方ない、なんたって男だからな」

 

 「普通の男の人に謝ってください」

 

 「しかーし、みんなが魅力的なのが悪いんだろう。そんなエロい格好しやがって、完全に誘ってるとしか思えなんだよ」

 

 何故かそのときは周りがシーンとしていたせいで他のみんなに俺の声が届く。

これはアレだな、たまに起きる突然静かになるアレだな。そのせいで俺の叫びが木霊する。

軽いセクハラだよな?いや、軽くはないか。どうしよ、このまま豚箱にでも入れられるのかな?

 

 「アハハハハ、ほんとに十六夜ちゃんは面白いね」

 

 シーンとしていたこの場を会長さんの笑い声が破壊する。

 

 おお、大魔王よ。あなたはこのシリアス(笑)を壊してくれましたね。

 

 いまだけは大魔王が女神とまではいかないけど優しい修道女に見えます。

 

 「そんなぁ、旦那様。ウフフ」

 

 「せ、先輩のスケベッ、変態」

 

 「無論、日ごろから誘っているのだが?」

 

 「ということは、今晩にでも沖田さんの部屋に来てください」

 

 「おいおい、大胆だな十六夜も、カカッ」

 

 「ついに奏者も余と一夜を・・・キャッ」

 

 サーヴァント組はマシュを除き喜んでいるように見える。

しかし、沖田ちゃんのアレは誘っていたのか、男なら答えるべきなのだろうが、残念ながら今の俺では無理だな。

せめて、高校を卒業してからでないと色々と不安だ。

 

 しかし、そう考えればエミヤはやはりすごいな。魔力供給の為とはいえ、あんなやっちゃうんだもんな。

流石シロウですッとうちの家族で一番の大喰らいの声が脳内に響く。

 

 そして、再び現実に戻るが他の戦車道チームを見て読みよう。

 

 ますはAチーム

 

 「い、十六夜君ったら」

 

 「殿方とはこういうものなのでしょうか?魅力的といわれるのは悪い気はしませんが、エロいと言われるのは少々・・・」

 

 「あれ、十六夜君って結構脈ありかな?確かに十六夜君は優良物件かもだけどぉ」

 

 「逆廻殿は問題児という話が良く分かりました」

 

 秋山とは何度か顔を見合わせる程度だが問題児認定されてたのね。

武部さん?あなた脈ありって(笑)別にいまのところそんな気持ちは微塵もないからな。

 

 みほよ、あなたは照れてないでもう少し胸を隠そうぜ、完全に見えてるからッ

 

 五十鈴さん、喜んでる?いや、引いてますね。ハイ、スンマセン。

 

 さてBチームはどうだ?

 

 「い、十六夜の奴は何を考えているんだッ」

 

 「先輩って肉食ですね」

 

 「いや、そうはいいながらも草食らしいぞ」

 

 「沖田ちゃん先輩はヘタレっていってましたよ」

 

 磯辺以外はなんともいえないが、最近の女の子はませているのかな?そして佐々木よ、だ・れ・が・ヘタレだッ磯辺よ、それが普通の女の子としての反応だ。君はそのままでいてくれ・・・

 

 次はCチームだ。

 

 「土方歳三ぜよ」

 

 「いや、ここはダグラス・マッカーサーだろ」

 

 「英雄色を好むだな」

 

 「何をいうか、アイツはドン・ファンだろ」

 

 「「「それだッ」」」

 

 いや、違うから。ここでいっておく。違うから

 

 お次はDチーム

 

 「どうしよ、先輩に攻められたらぁ」

 

 「私は堕ちちゃいそうだよ」

 

 「はわわわわ」

 

 「でも先輩ってイケメンだし頭いいらしいし」

 

 「運動神経もすごいでしょ、超優良物件じゃない。でも、私には彼氏がいるからぁ」

 

 「・・・」

 

 そういえば宇津木ちゃんって彼氏いたんだよね。この時点ではまだいるのか、でも七話のときには逃げられてるって・・・やめとこ、女子の感は鋭いらしいし、いらんことを考えたら死ぬ。

 

 でもね、桂利奈ちゃんよ、堕ちちゃ駄目だよ。こんな悪いお兄さんに捕まったら駄目だよッ。

そこのところをちゃんと今度指導しないとな。

 

 丸山は相変わらず無口だな。

 

 最後にEチームなのだが・・・

 

 「「・・・」」

 

 桃ちゃん先輩と小山先輩の両方が黙っている。

 

 桃ちゃん先輩の方は完全に固まっており、小山先輩の方はギギギと油の切れたブリキの人形のような動きをしている。そして両腕で見事なたわわを隠しているのだが、それが逆効果となりむしろ強調されている。

 

 最後の旧大魔王、現修道女はというと

 

 「十六夜ちゃんも男なんだねぇ」

 

 今度は小悪魔になり悪い笑みを浮かべている。

そのツインテールを引っこ抜きたいと思った俺は悪くない。というか黒ウサギの耳を引っ張るよりかはマシだろ。

 

 「ヤ、ヤハハ、そういえば自動車部に呼ばれてるんだったぜ。じゃあな」

 

 とりあえず俺に火が飛んでくる前に逃げる。

 

 「あっ、逃げた」

 

 うるせぇ、覚えてろよ。貴様のそのツインテールを引っこ抜くその日まで(永遠にそんな日は来ません)

 

 

 

 




 誤字脱字報告ほんとありがとございますッ

 感想待ってますのでジャンジャンください。

 さて、今回の話はいつも通り十六夜君がやらかしてくれましたね。
原作の十六夜君に比べるとやはり中身が違うので全然違いますがエロという部分では同じですね(笑)

 次回、戦車動かします。

 それではまた次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォーッ


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自動車部と買い物 前編


 今回は少々オリジナルです。

 いつもと違う自動車部の部員たちと十六夜君のちょっとしたお買い物回になっております。

 長くなりそうなので前編と後編に分けるつもりです(もしかすると中編もやるかも


 

 さて、戦略的撤退をした俺は自動車部のガレージに来ていた。

 

 自動車部のガレージにはあの車狂どもに魔改造されたスーパーマシンというよりモンスターマシンが眠っている。普段はここで収納されているらしく、年に一度行われる学園対抗の自動車レースに出るときだけ光を浴びるそうだ。

 

 ナカジマいわく「ふふふ、この子たちがエンジンを燃やすのはあの日だけで十分なのよ」

 

 ツチヤいわく 「封印って奴?この子たちはあまりにも早すぎるからね」

 

 ホシノいわく 「この子たちが自分から走り出したいっていう時まで待ってるのよ」

 

 スズキいわく 「前に一度走らせたんですけど、そのときにね・・・」

 

 なんか全員含みのある言い方だったがまぁ気にしてはいけないだろう。

 

 「「「「十六夜(君)には負けたけどね」」」」

 

 そうなのである。前に一度、俺が走るのとこいつらの魔改造を施したモンスターマシンでレースをしたのだが

俺が余裕で勝ってしまった。

 

 その日以来、こいつらは更に凶暴なモンスターマシンを生み出そうとしているのだ。

 

 もしかしたら、原作の自動車部より強化されてるんじゃ・・・

 

 「おーい、来たぞ」

 

 「十六夜ッ」

 

 入ると同時にホシノが抱き着いてくる。

 

 「うわっ、はぁ、またタンクトップでいるし」

 

 「嫌だったか?」

 

 「いや、全然、むしろ眼福です」

 

 「そうか、だったらいいじゃない」

 

 更に強く抱きしめてくる。

 

 「相変わらずホシノは十六夜好きっ子だね」

 

 ツチヤが車体の下から出てくる。

 

 「それで、なんのようだいきなり呼び出して?こちとら授業中だっつうの。というかお前らも授業中だろ」

 

 「まぁね、呼び出した理由なんだけどぉ、実は戦車を直すためのパーツを注文してたところの配達が遅れるらしくて、このままじゃパーツが届くのは一週間後くらいになりそうなのよ」

 

 ナカジマが事情を説明するが、こんなこと原作にはなかったよな。

 

 「ほうほう、それで俺に取りに行けと?」

 

 「そういうこと、まぁ正確には、荷物持ちね」

 

 「それこそ、お得意の自動車に乗ればいいじゃねぇか」

 

 「いや、私達ってまだちゃんとした免許持ってないじゃん。私達が持ってる免許って学園艦内だけの奴だから」

 

 そういえばそうだな。普通に考えるとこの世界の法律も大まかな所は前世と変わらんし、なんで今まで普通に乗ってたことを疑問に持たなかったんだ?

 

 「はいはい、それでどこにパーツを取りに行くんだ?」

 

 「その、港なんだけど」

 

 「ハッ、どうやって取りに行くんだよ?」

 

 「なんか理事長だかなんだかがヘリを用意してくれるみたいなんだよね」

 

 「なんともまぁ、贅沢なこった」

 

 「ということでもう少ししたら出るから準備してて」

 

 「はいよ、その前に連絡入れとかないとな」

 

 携帯から家に電話をマシュにメールを送っておく。

 

 「もしもしエミヤ?」

 

 「もしもし、十六夜ですか?シロウに何か御用ですか?」

 

 出たのはエミヤではなくアルトリアだった。

 

 「今日は帰りが遅くなるというかもしかしたら学校に残るかもしれないってエミヤに伝えといてくれ」

 

 「また自動車部ですか?」

 

 「あぁ、授業で使う戦車を直すパーツが届かなくてな。直接取りにいくことになったんだ」

 

 「わかりました。シロウの方には私から伝えておきます」

 

 「サンキュー。じゃあな」

 

 家の方には連絡をいれたことだし、次はマシュにメールを送ってと・・・よし、これで完了。

次はジャージから制服に着替えて、いつもの黄色いTシャツに学ランとあとはヘッドホンを付けて。

 

 「準備できたかぁ?」

 

 いつものツナギではなく大洗の制服に着替えたホシノたちが出てくる。

 

 「どうしたの?そんなジロジロと私達のことを見て?」

 

 「いや、そういえばツチヤ以外は先輩だったんだなぁって改めて」

 

 「今更ッ」

 

 いや、ほんと今更だよね。

でもさ、仕草とか行動とか先輩に思えなくて。

 

 「ふッ、ふッ、ふッ、年上のお姉さんの魅力にやられちゃったかなぁ?」

 

 ナカジマがいつものように悪ノリをしてくる。

どうもまぁ、原作では知らんかったがこういうところあるんだよな。

 

 「そうなの?」

 

 スズキはいつも通り天使だ。なんでこんな奴らと同級生なんだろうな。

あきらかに精神年齢が幼稚園児と高校生の差があるぞ。

 

 「へぇ」

 

 ホシノが珍しく悪い顔をする。

 

 「後輩って先輩のいうことをなんでも聞かないといけないよねぇ」

 

 「ッ」

 

 「ふふふ」

 

 口元を手で隠して笑う彼女がどうしようもなく悪女に見えるのは俺だけだろうか?

これが大洗一速いといわれた女なのかッ、俺は今軽く戦慄している。

 

 「それより早くしないと」

 

 ここでも珍しくツチヤがもっともなことをいう。

明日は空から槍どころかゲイ・ボルクでも降ってくるんじゃ・・・全員死ぬな(笑)

 

 

 

 

 学園の駐車場に向かうと既にヘリが着陸していた。

 

 「お世話になりまーす」と一言だけいって乗る。

 

 ヘリって初めて乗るけどプロペラ音がうるさくて耳が痛いのね。自前のヘッドホンのおかげで普通の人より何倍もいい聴覚もなんとかなっている。

 

 ヘリ内での座席を軽く説明しよう。

 

 

 ナカジマ・俺・ホシノ

 

   スズキ・ツチヤ

 

 

 なんか中心に座らせられてるんですけど。

 

 そしてホシノさんよ、そんなにジリジリと迫られたら狭いんですけど、なんかいい匂いするんですけど。

 

 大洗の学園艦はさほど港とは離れていなかったらしく、二十分ほどで到着した。

 

 ヘリは港に着陸し、再びどこかへ飛んでいく。

 

 なんでも一度燃料の補給をしに行くらしく、二時間ほどここをぶらつかないといけないようだ。

 

 「なぁ、戦車のパーツってどこにあるんだ?」

 

 「あそこに見える工場だけど」

 

 ホシノが指を指す方向を見ると約三十メートルほど離れた場所に工場が見えた。

 

 「って近くね?」

 

 「そうだね、ちなみにあそこが普段私達がバイトしてるところなんだけど」

 

 「今日もバイトするのか?」

 

 「うんうん、今日はしないよ」

 

 「じゃあ、あと最低でも一時間はどうやって時間を潰すんだよ?」

 

 「それは」

 

 「決まってるじゃん」

 

 「私達だって」

 

 「乙女だよぉ」

 

 「「「「ショッピングでしょ」」」」

 

 仲いいな。上からナカジマ、ホシノ、スズキ、ツチヤ。そして最後は全員ときた。

 

 ただの車狂かと思っていたがこういうところもあるんだな。失礼かもだが滅茶苦茶意外です。

 

 「じゃあ、ショッピングモールに行きましょう」

 

 「「「おー」」」

 

 スズキがいつにも増してハイテンションである。

こんな彼女は始めて見るがやはり明日はゲイ・ボルクが降ってくるんじゃ・・・

 

 

 





 彼女たちも乙女なんですね。

 普段から車を魔改造してばかりの車狂ではなかっただと・・・

 次回、自動車部と買い物 中編?後編?お楽しみにね!

 せーの!パンツァーフォー


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自動車部と買い物 中編


 勝手に指が動くんですよ。

 なんか自動車部がヒロインしちゃってるけどいいよね?

 えっ、駄目?自動車部は自動車と戦車のヒロインだって?

 ウソダドンドコドーン


 ということで自動車部の部員に連れられてショッピングモールに来た俺なのだが・・・

 

 「うわっ、見てコレ」

 

 「何々?うわっすごいねこれ」

 

 「う~ん、何を思ってこれを作ったのかな?」

 

 「アハハ、で、でも愛嬌があるっていうか」

 

 四人が顔を引きずらせているのは一体のぬいぐるみだ。

 

 そのぬいぐるみはなんというかぐちゃぐちゃで何がなんだかさっぱり分からんようなものだ。

なんというかうまく表現できないのだが潰れたトマトのようというか爆発した何かというかだからといって

ひまわりのようにも見えるし、でも色合いが赤系統でいろんな色が混ざりハッキリ言ってグロい。

 

 「誰が買うんだろうね」

 

 「さぁ、でも売ってるってことは買う人がいるんじゃない」

 

 「きっとアレよ。芸術は爆発だぁーって奴」

 

 「これが芸術なら私は一生芸術を理解出来なくていいと思う」

 

 「「「うんうん」」」

 

 そして俺はそんな四人から少し離れた場所にある可愛い小物コーナーにきていた。

 

 小物コーナーには造花らしきものがあったり、小さなサボテンの植木鉢があったりなかなかファンシーなものがたくさんある。

 

 店の雰囲気も女の子向けの店というかこれは前世で例えると、バレンタイン貰ったけど女子へのお返しが良く分からないからとりあえず女子向けの店にいったけど、周りに女子しかいなくて居心地が最悪な件だな。

 

 ラノベのタイトル風に説明したが実際にそうなのだ。

 

 なんたって自動車部の連中がどんどん進むせいでいつの間にか周りに女の人しかいないような店にきたのだ。

かといって勝手に違う店にいくと怒られるし、男は辛いよ

 

 それでだが、何故俺が小物を見ているかなのだが単純にサーヴァントのみんなにお土産を買おうとおもってだ。

 

 さて、何をお土産にするかなのだが・・・

 

 マシュには小さなサボテンをお土産にしよう。

こういうのはなんとなくマシュに似合っている気がする。

 

 沖田姉妹はリボンにしよう。沖田さんには緑のリボンで沖田ちゃんには赤いリボン。

普段つけていないような色にしてみると案外いい感じかもしれないしな。

 

 ネロには赤い筆箱にしよう。

ローマ皇帝に筆箱を送るってシュールだなとは思う。だが、今使っている筆箱のチャック部分が壊れたといっていたはずだから丁度いいだろう。

 

 きよひーにはロケットを買った。

ロケットの中には好きな写真を入れてもらうので中には何も入ってないが、扇型をしていて、きよひーの持つ扇子と合わさり良い感じだと思う。

 

 お栄ちゃんはヘアピンだな。

いつもお団子にしているお栄ちゃんの髪を下した姿にグッときたことがあった。

これを使ってもらえれば髪もおろしてもらえるのではと淡い希望を持っている。

 

 ジャンヌ姉妹なのだが二人には小さな十字架の飾りがついたミサンガを買った。

ジャンヌには青と白のミサンガで邪ンヌには赤と黒のミサンガだ。

 

 BBちゃんには紫のPCメガネを買った。

BBちゃんはいつもパソコンと睨めっこしているからな少しでも目に気を使ってもらいたい。

 

 静謐ちゃんにはリップクリームを買った。

花の匂いがついたものらしく、最近唇が乾燥している静謐ちゃんにはぴったりだ。

 

 母さんにはハンドクリームを買った。

理由は最近店の手伝いで皿洗いが多いらしく、手が荒れたりと色々と大変だといっていたからだ。

蜂蜜がはいっているらしく結構良さそうだ。

 

 アストルフォにはヘアゴムを購入する。

いつも後ろで三つ編みにしているアストルフォもたまには違う髪型をみてみたい。

 

 エミヤとアルトリアにはペアマグカップを買った。

お二人はラブラブだしね、同じマグカップを買えばいいだろう。柄はハートである。 

 

 問題は師匠なのだが何が良いだろう?

師匠といえば・・・おっぱいタイツ師匠である故にタイツだろうか?しかし、それはあまりにも変態すぎる。

槍なんて物騒なものもあるわけないし、難しいな。

 

 食べ物でも良さそうだができるだけ役に立つものがいいだろう。

 

 散々悩んだ結果、近くのゲーセンにあったボコのぬいぐるみにした。

こういうときはこんな感じで選ぼう・・・はい、すみません。ふざけました。

 

 ボコのぬいぐるみはみほにあげることにして、師匠には花の色素を固めて作った宝石?にした。

ルーン魔術と宝石は相性がいいので宝石にしようと思ったのだが流石にそれはまずいなと思い、こちらにした。

 

 花は薔薇にしたので赤い結晶となっている。

 

 「十六夜、なにしてんだ」

 

 ツチヤが俺を見つけたと思ったらすぐによってくる。

 

 「なんか可愛いの買ってるぅ」

 

 スリスリと寄ってくるツチヤが若干うざい。

 

 「家族へのお土産だ」

 

 「へぇ、あの美人のお姉さん?」

 

 「まぁな、それよりなんか買ったのか?」

 

 「車のナノブロックをね」

 

 「他は?」

 

 「ちょっとお金がねぇ」

 

 「いくらすんだ?」

 

 「二千円ちょっと」

 

 「買ってやるから」

 

 「ほんとにッ、でも悪いよ」

 

 「まぁ、たまにはいいんじゃねぇか。俺も店の手伝いで金は結構もらってるし」

 

 エミヤの店の手伝いをしている俺は時給九百円と結構いいのだ。

家ということもありたまに丸一日手伝いをするときもあり、金は結構もらっている。

 

 店の方も繁盛しており、稼いでるし。

常連の人が魚をくれたりとしているのでそれなりにはもうかっている。

 

 エミヤも楽しそうだし、winwinって奴。

 

 「他のみんなもなんか欲しいのあったりするのか?」

 

 「分からないけどぉ、あそこにみんないるから聞いてみたら」

 

 最近流行りのタピオカジュースを片手に三人の女子校生が座っている姿を見るといかにも今どきのJKっぽい。

JKといっても車を魔改造するクレイジーな集団なのだが。

 

 「なんか失礼なこと考えたでしょ?」

 

 「鋭いな。その通りだ」

 

 「十六夜ちゃんはそういうとこあるよねぇ」

 

 なんかいっているツチヤを放って三人と合流する。

 

 「どこいってたの?」

 

 「すぐそこの小物屋」

 

 「へぇ、随分可愛らしいの買ってるじゃん」

 

 俺が買うには意外な物ばかりなせいでナカジマがジロジロと顔を見てくる。

 

 「それより、なんか欲しいのあんだろ?プレゼントしてやるから案内しろ」

 

 「へっ・・・十六夜君がプレゼント?熱でもあるの」

 

 「あの、十六夜が・・・プレ、ゼント・・・だと」

 

 「よぉし、いらないんだな。ツチヤだけでいいんだな」

 

 「いや、だって申し訳ないし」

 

 何を言ってるんだこいつらは、普段散々人のことを好き勝手コキ使いまくってる癖にこういうときだけ申し訳ないって。もっと違うところで気を使ってもらいたいもんだ。

 

 「というか俺はお前らが遠慮という言葉を知っていた方が驚きなんだが」

 

 「十六夜も大概失礼だよね。でもさ、先輩が後輩にっていうのも」

 

 「男が女にプレゼント送るのに変な所でも」

 

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 「ちょっと、作戦会議するから待ってて」

 

 そういって四人は俺から少し離れた場所にあるテーブルに座り作戦会議をしている。

 

 というか作戦会議って武部たちの十八番じゃなかったのか?

まさか、お前らもそれを習得しているとは・・・恐ろしい子ッ

 

 さて、ここからは自動車部の作戦会議をお送りしたいと思います。

 

 「でましたね」

 

 「でたね」

 

 「そうですね」

 

 「突然きたよ」

 

 「「「「イケメンモード」」」」

 

 説明しようイケメンモードとは普段、女の子の扱い?ナニそれ美味しいのな十六夜がたまに見せるイケメンな行動、言動をとることだ。しかも、不意打ちなものが多くホシノ以外の部員もキュンと来たりすることも多々ある。

 

 更に、イケメンモード中の十六夜は笑顔になることが多く、その笑顔でやられるものがいる。

まぁ、自動車部の部員は耐性がついているのでコロっとやられたりはしないのだが、一年生組やバレー部は結構やられたりしている。

 

 以上、大洗学園自動車部所属ナカジマ・ホシノ・スズキ・ツチヤの十六夜観察レポートより第三章「十六夜の性格」より引用。(十六夜観察レポートは後にサーヴァント及び十六夜の知り合いに大変よく売れる)

 

 「それで、どうする?買ってもらう」

 

 「う~ん、流石にそれはもったいないし」

 

 「だよね、流石の私達も遠慮するよね」

 

 「だったら、喫茶店でなにか奢ってもらうのはどうですか?」

 

 「「「それだ」」」

 

 歴女チームに影響されたようで最近の自動車部のブームになりつつある「それだ」であった。

本家にはまだ及ばない模様。

 

 「おまたせ」

 

 「長い作戦会議だったな。なんだ、俺を堕とそうってか?」

 

 「まぁ、おおむねそんなところだね」

 

 「えっ、マジで。冗談だったのに」

 

 「ふふふ、どうでしょう」

 

 ホシノがいつにも増してニコニコしてる。いっちゃ悪いが若干怖い。

 

 「それで何が欲しいんだ?」

 

 「欲しいっていうか、あそこに喫茶店あるでしょ、あそこのパフェが食べたいなぁって」

 

 「そうなんだ。でも、少しお金がね」

 

 「今月は部品を買うのに使っちゃったし」

 

 「そうそう」

 

 「じゃあ、行くか。時間もあまりないし。最低でもあと一時間後にはここ出て工場の方に行かないといけないんだろ?」

 

 「そうだね、もう少しいても大丈夫だと思うけど、荷物が多いし」

 

 ということで、俺達は喫茶店に向かう。

 

 アニメで出てきた戦車道喫茶というわけではないが、それなりにおしゃれな店であり、男の俺が一人で入るにはそれなりに躊躇ってしまうような雰囲気の店だった。

 

 「へぇ、いい雰囲気の店だね」

 

 「私達にはあんまり似合わない店だけどね」

 

 「でも、たまにはいいんじゃない」

 

 「ドリンクバーないのかな?」

 

 流石ドリキン、喫茶店に来てまでもドリンクバーを頼もうとするのか。

 

 「私この抹茶ミルクパフェ」

 

 「じゃあ私はこの期間限定イチゴマシマシ練乳チョコバナナアイスパフェ」

 

 「私はぁ、この旬の果物盛り合わせジェラートパフェ」

 

 「じゃあ、私も期間限定イチゴマシマシ練乳チョコバナナアイスパフェ」

 

 四人が頼んだパフェの合計なのだがなんと2800円を超える。

 

 「飲み物は?」

 

 「私はオレンジジュース」

 

 「カフェラテ」

 

 「メロンソーダ」

 

 「アイスティーのストレート」

 

 「すみません」

 

 注文も決まったことだし、近くにいた店員を呼ぶ。

 

 「はい、ご注文をお伺いします」

 

 「この抹茶ミルクパフェのドリンクカフェラテが一つ。旬の果物盛り合わせジェラートパフェでドリンクオレンジジュースが一つ、それで期間限定イチゴマシマシ練乳チョコバナナアイスパフェが三つでドリンクアイスティーストレートとメロンソーダ、レモネードでお願いします」

 

 「かしこまりました」

 

 そういって店員さんは下がる。

 

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 「な、なんだよ。そんなにジロジロ見やがって」

 

 「気のせいだと思うんだけど」

 

 「いや、パフェが一つ多かったような」

 

 「だよね、期間限定のパフェとレモネードが多かったような」

 

 「も、もしかして十六夜が食べるの?」

 

 「悪いかよ。俺がパフェとレモネード頼んだらおかしいかよ」

 

 「「「「いや、別に全然」」」」

 

 「重なるなうざい」

 

 四人がやけにニヤニヤしてこっちを見てくるもんだからうざい。

なんか子供をあやす親みたいな目を向けてくるんだよ。分かるかな、先輩からそういう視線向けられる気持ち。

 

 「十六夜ってもしかして」

 

 「甘党?」

 

 「可愛いな」

 

 「ここに来ての萌え要素か」

 

 ほんとマジでうざい。

 

 「うっせー、奢られる立場の奴がなにいってんだよ」

 

 「「「「はいはい、すみませーん(ごめんなさーい)(申し訳ありませーん)」」」」

 

 結局、俺がパフェを食べていると写真を取り出してきたこの先輩たちを軽く説教してやり財布から五千円札が消えたこと以外は特に何もなかった。

 

 パフェ、滅茶苦茶美味しかったです。

冷泉の奴も今度誘ってやろうかなって思うくらいには美味しかった。

 

 




 次回で買い物回は終わりにしたいと思います。

 にしても十六夜君が甘党だったとは・・・意外な一面発見ですね。

 ではまた次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォー


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自動車部と買い物 後編

 これで十六夜の自動車部との買い物は終わりになります。

 途中、ちょっとしたハプニングが起きたりしますが、そこはほら

 しゃらくせぇってな感じで(笑)


 結局喫茶店には一時間ほどいたのだが、パフェを食べ終ったあとも美味しそうなケーキがあったので頼んでしまった。

 

 自動車部のみんなも喜んでいたのでまぁいいだろ。

 

 さて、次は工場に行って部品をもらうのだが、まだ三十分ほど時間に余裕があった。

 

 特に行くところもないのでベンチに座っている。

 

 「いやぁ、悪いね」

 

 「ごちそうさまでした」

 

 「でも大丈夫?大分お金かかったんじゃないの?」

 

 「大丈夫だって、まだ貯金も大分残ってるし。たまには後輩からのお礼?も受け取っても罰は当たらないだろ」

 

 面目なさそうにしているナカジマにそういった。

 

 全く、食べているときはそんな素振りを全く見せないのに食べ終わるとこれか。

こいつはアレだな、ギャンブルとかで金が無くなったあとに後悔するタイプだ。

 

 まぁ、ギャンブル何てしたことないんだがな。ギフトゲームする世界に飛んでたら絶対にすぐ負けてた。

そう考えると案外この世界に来たのは幸運だったかもな。

 

 「ひったくりよッ」

 

 ベンチの背もたれにもたれて空を眺めようとしたそのときだった。

 

 女性らしき人物の声が響く。

 

 すぐさまそちらを向くと原付に乗った男性らしき人物が高そうなハンドバッグを片手に持って慌てて走っている。

 

 そして、その後ろには先ほどの声をあげた女性だろうか、原付に乗った男性を追いかけている。

 

 「私、初めてひったくりの現場を見たかも」

 

 「私もだ」

 

 「そんな呑気なこと言ってる場合じゃないでしょ。捕まえるのを手伝わなくちゃ」

 

 「でもさ、どうやって手伝うのよ」

 

 ナカジマとホシノが呑気にひったくりの現場に立ち会えたことに感動しているとスズキが声を荒げる。

犯人を捕まえるのを手伝おうとするスズキだったがツチヤの意見がごもっともであり、何もできない。

 

 「と、とりあえず警察」

 

 そこでスズキは警察を頼る。

 

 「んじゃ、めんどくさいけど犯人捕まえますか」

 

 「ちょ、十六夜どこいくの?」

 

 「まさか、捕まえる気か?」

 

 「原付にどうやって追いつくって十六夜なら余裕か」

 

 「危ないよぉ」

 

 「ちょっとばかし本気出すか。荷物見ててくれ」

 

 俺は足に力を入れて原付の方向へ飛び出す。

 

 俺のスタートダッシュは音速を超えて最初からトップスピードをだすがあまり早すぎても止まるのが大変なため徐々に速度を落としていく。それでも原付には余裕で追いつくのだが。

 

 原付の横に並ぶと犯人はこちらを見て驚いている。

 

 当たり前だ。普通の人間が原付に走って追いつくわけがない。

俺が異常というか十六夜が異常なのだ。まぁ、サーヴァントも異常だが。

 

 「ほらよっと」

 

 犯人の進む先に回り込み、犯人が突っ込んできたところをラリアットを決めて原付から落とす。

 

 運転手のいなくなった原付は暴走して走り出すが、俺が横から蹴りをかまし転倒させる。

 

 「よう犯人さん。今日の俺は機嫌が良かったんでな。なんとなく捕まえてみたんだが」

 

 犯人に話しかけるがどうやら気絶しているらしく反応がない。

 

 女性から奪ったであろうバッグを取り返し一度犯人をそこへ放置するとすぐにバッグを取られた女性とホシノたちがやって来た。

 

 「はぁ、はぁ、はぁ、ありがとうございます」

 

 「いえいえ、気が乗っただけですから。バッグってこれですよね。どうぞ」

 

 女性の年齢は二十代後半ほどの人でみゃー先生より若干若いかなってくらいだと思う。

 

 「無茶したら駄目だよ十六夜君」

 

 「大丈夫だって、なんたって俺だぜ」

 

 「おうおう、流石十六夜だぁ。ヒーローみたいだな」

 

 「原付に追いつけるお前はもうオリンピック選手にでもなればいいんじゃないか?」

 

 スズキ以外はなにも心配はしていないようだ。

まぁ、散々と俺が異常なところは見せているからなのだが。

 

 それでも心配してくれるあたりやはりスズキは天使だ。異論は認めん。

 

 「なんとお礼をいったらいいのか」

 

 「お礼なんていりませんよ」

 

 「でも、それじゃあ」

 

 「大丈夫ですって」

 

 「珍しく十六夜が敬語だ」

 

 「十六夜の敬語って入部するときの挨拶くらいじゃない?」

 

 「そういえばそうかも」

 

 気色の悪い敬語を使う俺が新鮮なのだろう。

 

 「この、化け物がああああ」

 

 その場から離れて先ほどのベンチに戻ろうとしたとき、気絶していた犯人が大声で叫び出しホシノに突進する。

その手には光が輝く何かがあり、形状を見ると包丁だった。

 

 「えっ」

 

 ホシノは突然のことに動けなくなっている。

 

 他のみんなも同じだ。

 

 「死ねぇぇぇ」

 

 そしてホシノと犯人との距離がゼロとなる。

 

 「なぁ、お前・・・なに俺の先輩に手ぇ出してんだ?」

 

 ゼロとなる直前に俺がホシノと犯人との間に入り込み犯人の振りかざしていた包丁を二本の指でとらえる。

 

 「ば、化け物ぉ」

 

 「んだよ、気でも狂ったか?化け物ってなぁ、失礼なてめぇの振りかざした包丁が遅すぎただけだろ。

こんなノロマな攻撃じゃ赤ちゃんでも避けれるぞ」

 

 怯えた犯人は包丁を両手で持って力を入れる。

 

 「ノロマなうえに力もない。まったく情けないなぁ」

 

 そろそろ面倒なので包丁の刃を折る。

 

 パキンと綺麗な音を奏でた包丁の刃は地面に落ちる。それと同時に犯人も腰を抜かす。

 

 「ひったくり程度なら俺もとやかくいったりはしない」

 

 犯人の顔に俺の顔を近づけて睨みつける。

フルフェイスのヘルメット越しにでも犯人の目が怯えていることが分かる。

 

 「俺の大事な先輩に手だして只で済むと思うなよ・・・コロスゾ」

 

 ビクっと全身を振るわせて再び気絶する犯人。

 

 「はぁ、久しぶりにキレたかも」

 

 「い、十六夜?」

 

 「ホシノの方こそ大丈夫か?」

 

 「うん、ありがとう」

 

 「今度こそ警察の到着だな。ってそれより時間は大丈夫か?」

 

 「時間って・・・ヤバいッ」

 

 「忘れてた」

 

 「早く戻らないと」

 

 「走れば五分で着くからみんな急いで」

 

 犯人の身柄を軽く拘束して原付に括りつけて放置する。

警察の人には女性の方から話をしてもらうことにして、俺達は工場に向かう。

 

 そこまで離れてはいないはずだから今ならまだ間に合うはずだ・・・

 

 「セーフ」

 

 「「「はぁ、はぁ、はぁ」」」

 

 四人とも息切れを起こしており膝に手をついている。

 

 「こういうときって後輩は先輩にタオルとスポーツドリンクでも渡せば良いのか?」

 

 「な、に、いって、んの」

 

 「いや、ひ、久々に、はしったぁ」

 

 「でも、間に合った、よ」

 

 「大丈夫かい?」

 

 そんな彼女たちを見た工場の人は心配してくれている。

 

 

 

 

 

 こうして、無事に戦車の部品を受け取った俺達はヘリで学園艦に戻って学園で戦車をリペアすることになった。

徹夜は確定し、俺も珍しく履帯のメンテを手伝った。

 

 「頑張ってるぅ十六夜ィ」

 

 「おっ、アストルフォか。どうしたんだ?」

 

 「エミヤが晩御飯だって、みんなで食べてねって」

 

 「サンキュー助かる」

 

 日も落ちて真っ暗となったごろにアストルフォが重箱を持ってきてくれた。

 

 アストルフォは来月からこの学園に編入する予定だ。

何故今まで通っていなかったかって?俺が入るまでは女子高だったせいだ。

 

 一つ上のアストルフォはギリギリ入れなかった。容姿だけならいけそうだが・・・

 

 「十六夜のお姉さん?」

 

 「違うよ。僕はアストルフォ。十六夜の兄だよ」

 

 「へぇ、お兄さんなんだ・・・えっ、ウソ」

 

 「明らかに女性に見えます」

 

 「流石にその嘘にはだまされないよ」

 

 「残念だけど男だよ。エッヘン」

 

 アストルフォの美少女のような外見で男と言い張る彼を見て自動車部は困惑する。

 

 「こんな可愛らしい格好してるが俺の一つ上でちゃんとした男だ。女装は趣味らしい」

 

 「趣味って、まぁ、そうともいうかな」

 

 「あっ、そうだ。これ帰ったらみんなに渡しといてくれ」

 

 「なにこれ」

 

 「お土産、袋に名前が書いてるから一人ずつ渡してくれ」

 

 「オッケー。ありがとう十六夜」

 

 「気にすんな。エミヤにも言っておいてくれ。弁当ありがとうって」

 

 「じゃあ、僕は帰るね。あんまり無理しちゃ駄目だよ」

 

 「分かってるって」

 

 とまぁ、こんな感じでアストルフォが自動車部にきたことで軽くカオスな展開にはなったが、なんとか翌朝までに戦車を全てリペアできた。

 

 そこで俺は思った。やっぱりこの部活は何かおかしいと・・・

 




 ようやく動き出す戦車。

 やっとここまで来たよ。

 次回、ライダー大量発生

 ではまた次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォー


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模擬戦


 模擬戦とは書いたものの戦車同士の戦闘は少ない模様です。

 聖グロ戦ではもっと細かく書きます。


 大洗学園自動車部というチート集団のおかげでメンテされた戦車が並んでいる。

 

 結局昨日は徹夜をしたので風呂にも入れてなかった俺は一度家に帰りシャワーを浴びて再び学校に登校する。

ついでにまだガレージで寝ている自動車部のみんなへ朝食をエミヤに作ってもらいそれも持って行く。

 

 うん、みんな美味しそうに食べていた。

 

 風呂は学校についているシャワーで済ませたみたいだ。

俺もそこで済ませれば楽だろうが母さんから一度帰ってこいと連絡もあったので帰ったのだ。

 

 さて、早速戦車道の授業なのだが・・・

 

 空から戦車は振ってくるは、その戦車によって学園長の車は吹っ飛ばされるは、戦車から出てきたお姉さんは「こんにちは」と何事も無かったかのように振る舞うは、大変なんだぞ。

 

 「特別講師の蝶野亜美一尉と、講師の久津輪美弥子さんだ。久津輪さんは学内でも何度か目にしたと思うが

今日から本格的に戦車道について指導していただく」

 

 「よろしくね」

 

 「久津輪美弥子です。何人か知ってると思うけどよろしくね」

 

 「戦車道は初めての子が多いと聞きましたが一緒に頑張りましょうね」

 

 最近しったのだが蝶野さんはみゃー先生の後輩だったらしく、みほのことも聞いていたそうだ。

ということもあり、原作のような展開とは少しずれた展開となったので質問コーナーはなかったのだが。

 

 気遣いができるところが武部の良い所だと思う。

ただ、狙ってる感がすごいときとかあるけどな。

 

 その代わり、アニメでの武部の質問を宇津木が聞いた。

 

 「教官はモテるんですか?」

 

 「そうね、モテるというよりは狙った獲物は撃破率120%よ」

 

 ちゃっかりオーバーキルしちゃってるよねと思う俺は悪くない。

 

 「久津輪さんの方はどうなんですか?」

 

 「あっ」

 

 俺は変な声をお思わずあげてしまう。

 

 「・・・グスンッ・・・お家かえうぅぅぅ」

 

 不意打ちだったせいかいつもよりダメージが多いような気がする。

 

 みゃー先生は足元から崩れ落ちて涙を滝のように流している。

 

 「あらま」

 

 あらまじゃねぇよ。誰だよ今言った奴。こうなったみゃー先生はめんどくさいんだぞ。

 

 「あちゃー、十六夜ちゃーん出番だよ」

 

 そんなみゃー先生を見て会長が俺を召喚しようとする。

 

 残念だが俺を召喚するためには聖昌石が三千個は必要になるぜ。そんな簡単に俺は召喚できません。

 

 「いじゃよいくぅぅぅん」

 

 なんかみゃー先生まで俺を呼んでいる。

 

 その声のせいで全員が俺の方を見るが・・・やめろそんな目で見るな。

 

 「だああああ、もう分かったよ。分かりましたよ。ほら、先生立って」

 

 ガッツリ座り込んでしまっている先生を立たせて埃を払う。

 

 「全員分かったと思うがこの人に対してこの話題は禁句な」

 

 全員コクコクと頷く。一部の視線が憐みの視線の様に感じるが気のせいだろう。

 

 「ちょっと立ち直らせてきますんであと頼みますね」

 

 蝶野さんにそういって先生を連れて一度ここから離脱する。

 

 この状態になった先生は本当にめんどくさい。いつもみたいなことをいえば多少は機嫌が良くなるだろうが流石にみんなの前であれを言う勇気はない。

 

 

 

 

 

 「グスン、グスン、私が悪いんじゃないもん。私に寄ってくる男が悪いだけだもん」

 

 もうかれこれ五分くらいこの状態だ。

 

 見ているこっちが辛くなってくる。

 

 「はいはい、先生は悪くないですよぉ」

 

 彼女が幼児退行しているせいか若干子供をあやす親の様な反応をしてしまう。

 

 ついでに頭を撫でてみる。

 

 「グスッ・・・グスン」

 

 しかし滝のように流れる涙は収まらない。

 

 そのまま俺は無言で先生の頭を撫で続ける。

 

 結局十分ほどそのままだった。

 

 「ありがとう十六夜君」

 

 やっと機嫌が直った先生はシャキッとした顔に戻っている。

 

 「いえいえ、じゃあ、俺は授業に戻りますんで」

 

 

 

 

 

 先生も一緒にさっきの場所へ戻ると既に誰も居なかった。

 

 遠くの方で主砲の音がするので既に戦闘は始まっているのだろう。

そこまで時間は経っていないのでもう少しすれば冷泉と合流するといったところだろうか。

 

 蝶野さんを見つけた俺は現在の状況を教えてもらう。

 

 「Aチームを全員で潰そうとしてるところね」

 

 潰そうって物騒な・・・いや、あながちウソじゃないか。

 

 「それで歩兵組はどうすればいいですか?」

 

 「Bチームに沖田さん、Cチームに沖田ちゃん、Dチームに清姫ちゃん、Eチームにマシュちゃんとネロちゃんが歩兵としてついてるわ」

 

 「なんでAチームには歩兵がいないんだ?」

 

 「みほさんがいるし、あなたも途中参加するだろうと踏んでのことよ」

 

 「おっけー、じゃあ参戦しますか」

 

 「今はAチームかなりピンチみたいね。橋に追い詰められて挟み撃ちを喰らってるわ」

 

 「だったら、ここから援護でもするか」

 

 近くに落ちていた石以上、岩未満の大きさの石を手に取りAチームの方を見る。

近くに三突、八九式、38t、M3が見える。歩兵の姿は見当たらないとこからそこにはいないと確認できた。

 

 「石なんか持って何する気なの?」

 

 蝶野さんがこちらをじっと見つめる。

 

 「まさか十六夜君、それを投げるつもりじゃ」

 

 先生もなにか察したようだ。

 

 「んじゃ、これでも喰らっとけ必殺音速流星(ステラァァァ)

 

 石は空気の輪を潜り橋の方へ飛んでいく、そしてそのまま石は八九式の主砲へ着弾?して主砲が曲がる。

 

 「ついでにもういっちょ、しゃらくせぇ」

 

 もう一度石を投げる。

 

 今度はM3の主砲へ当たり、これも主砲が曲がる。

 

 「ねぇ、先輩」

 

 「なに亜美ちゃん」

 

 「あの子って絶対戦車道業界に革命を起こしそうなんだけど」

 

 「えぇ、私もそう思うわ」

 

 後ろで二人がなんかいってるけど今の俺は超ハイテンションなので聞こえていない。

 

 そして、突然主砲をやられた二両の戦車は何がなんやら状況が分かっていない。

あたりまえだ、普通ならそこからは俺の姿は認識できないだろうし、石で主砲を曲げるなんて芸当も不可能だ。

このチートボディのおかげだ。

 

 そしてそこを狙ってAチームが橋から38tと三突を撃破する。

 

 「そこまで」

 

 蝶野さんの声がマイクを通してここら一帯に響く。

 

 まぁ、初めての歩兵にしては良く出来た方なんじゃないか?

次からは地雷とかも使えると思うし、よく考えないとな。そこは軍神殿も手伝ってくれるか。





 はいはい、もう十六夜君がチートなのは良く分かったから。

 誤字脱字報告ありがとございます。

 感想も待ってますのでジャンジャン送ってください。

 次回は何しようかなぁ

 ではまた次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォー


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模擬戦後


 今回は幕間です。

 


模擬戦は無事に終了し、原作通りAチームの勝利で終わったのだが。

他のサーヴァントが何をしていたかというとそれぞれの戦車の近くでただ観戦していただけのようだ。

 

 理由を聞くと

 

 私達が普通にすれば戦車なんてあっという間ですし、本来の歩兵の役目である地雷の設置とかしたくても地雷がないから観戦するしかないだった。

 

 いや、確かに一時ある。

 

 ということで歩兵組が本格的に動き出すのは聖グロとの試合からだ。

 

 そして、現在なにをしているかというとなんだが・・・

 

 俺は一人で学園についている大浴場にいる。

 

 他のみんなは女湯にいる。まぁ、あたりまえだ。

 

 今考えると一人になることって転生してからほとんどなかった。

 

 それはそれで幸せな事なのだがたまには一人でいるのもいいことだろう。

これを機に一度、これからの俺の役目というか戦い方を考えてみようと思う。

 

 まず歩兵として基本的な偵察と罠の設置、作成。

 

 俺が得意なのは力技でゴリ押しする系だ。落とし穴を作るのはまぁ出来るだろう。

 

 あとは、八九式を見つけたときみたいに地割れを起こして相手の戦車の履帯を呑み込むなんてこともできそうだ。

 

 地雷の設置については自信がない。

 

 衝撃とかで爆発するなんていう代物ではないのだが1tを超えると爆発してしまう。

もし、俺が1tを超えるなにかをしてしまったらと考えると無理だと思ってしまう。

 

 次に、援護なのだが・・・

 

 歩兵の援護は偵察で敵の戦車の場所やフラッグ者の場所を教えることだ。

 

 これに関してはなにも問題はない。

 

 俺の視力は一般人の何十倍、何百倍もある。なんたって裸眼で太陽の黒点を発見できるくらいだからな。

これに関しては一番を誇れる。

 

 それでだ、本題は俺が先ほどの模擬戦でやった小石を投げるという行為だ。

戦車道のルールに小石を投げてはいけないなんてルールはなかった。というか、普通は投げても傷一つつかないであろうだからだ。

 

 もしかすると今後、禁止にされるかもしれない戦法であるため、他にも必殺技的なモノを考えておこう。

(小石を投げることは禁止されません)

 

 例えば木を投げるとか、これも小石のように何回か使うと禁止にされそうだ。

 

 他には・・・直接俺が主砲を殴って曲げるとか?

これはどうなんだろうか?ま、まぁ俺以外は出来ないから一度は確実に使えるはずだ。

 

 もう、なんならいっそ戦車道の歩兵ということに置いて革命をぉぉしてやろうかと思ってきた。

えっ、なんの革命だって?

 

 人が造ったものは必ず人の手で壊せるだ。某、ヘヴィーなオブジェクトを二人で破壊した英雄殿の学生君は言っていただろ。

 

 いや、しかし、そのうち本気でしほさんに殺されそうだ。

 

 ということで少しづつ変えていこう。うん、その方がいいな。

 

 

 

 

 

 風呂から上がった後は自動車部にいって今日使った戦車の整備をする。

 

 ダメージはそこまで大きくなかったらしく三時間もあれば終わるそうだ。

いや、三時間で終わるってマジでヤバいぞ。だって、五両もあるんだろ?それを三時間・・・やべぇ。

 

 「戦車道はどうだった?」

 

 戦車道に興味を持っていたスズキが感想を求めてくる。

 

 「そうだな、楽しかったといえば楽しかったし、結構スリリングだな」

 

 「へぇ」

 

 「スズキは戦車道なんで取らなかったんだ?」

 

 「えっ、あぁ、うん。まぁ少しね。でも、近いうちにしてみたいとは思ってるよ」

 

 「そんときは俺が先輩だな」

 

 「十六夜君は後輩でしょ」

 

 「戦車道では先輩だ」

 

 「ふふふ、そうかもね」

 

 癒されるわぁ、マジで大天使スズキエルは癒しだ。きよひーとかも癒しだがこれはまた違ったベクトルの癒しだ。

 

 「十六夜ぃーちょっとコレ持ち上げて」

 

 ホシノが戦車の前を持ち上げるように命令?する。

 

 「はいよ、ほら」

 

 「そのままで待っててね」

 

 「はいはい、待ってますよぉ」

 

 もう、誰も俺が一人で戦車の前を持ち上げていることに疑問は持たなくなっている。

それどころか、それを利用してこのように作業を行っている。

 

 「おっけー、おろして良いよ」

 

 滅茶苦茶早かった。時間にしてみれば三分もかかってなかったぞ。

 

 「十六夜君、この主砲って何があたったの?」

 

 ナカジマがM3と八九式を指差すと聞いてくる。

 

 「砲弾ではないよね。この大きさからしてうーん、なんだろう」

 

 「石だぜ。俺が投げた石が当たって曲がった」

 

 「なるほど、石ねぇ、石ってこんな威力出るんだ。いや、十六夜がおかしいだけか」

 

 ほんと、なんの疑問も持たなくなってるね。もうアレだ。アニメでもチートだった自動車部がさらにチートになっている。といっても過言ではない。

 

 「主砲の変えは貰ってるからあとはそれを付け替えるだけだね。よぉし、みんな三十分で終わらせるよ」

 

 「「「おおー」」」

 

 うん、ほんとに三十分で終わったというか余裕があったくらいだ。

 

 もう、俺は何も言わんぞ。下手したらうちの家族よりチートじゃねぇかとか思ってないからな・・・

 

 家に帰りシャワーを浴びて店の手伝いを二時間ほどして俺は眠ることにしたのだが、メールが届いた。

 

 メールの送り主は安斎千代美、アンチョビだ。

 

 『まだ起きてるか?』

 

 『起きてるぞ。なんだ?』

 

 すぎに返信を返すと五秒くらいで返信が来た。

 

 『大洗って戦車道が復活するんだってな』

 

 『なんでしってるんだ?』

 

 『沖田姉から聞いたぞ』

 

 沖田姉とは沖田さんの方であり千代美とは姉妹揃って仲が良いらしい。昔は仲が悪かったが最近ではよくメールをしていると聞いた。

 

 これはおそらくなのだあ、沖田姉妹も千代美も恋愛小説が好きだ。

つまり、その話題で仲良くなったのかもしれない。まぁ、俺の推測だがな。

 

 A、正解です。

 

 『今度うちと試合しようぜ』

 

 『それもいいな。でも安心しろ。近いうちに戦うから』

 

 『またお前の勘か?』

 

 『そのとおーり、俺のサイドエ〇ェクトがそういってる』

 

 『そうか、そ、それでなんだがな』

 

 『どうした?』

 

 『こ、今度なんだが、私の学校に来ないか?』

 

 『それはいいけど、なんでいきなり?』

 

 『実はなアンツィオも最近共学にしようという意見が出てきてな。そこで唯一の男友達であるお前に意見を聞かせてもらおうと思って』

 

 『いいぜ、いくらでも行ってやる。あっ、千代美の作ったパスタ食わせてくれよ』

 

 『あぁ、任せろ』

 

 『楽しみにしとくぜ。じゃあ、また連絡入れてくれ』

 

 『おやすみ』

 

 『おやすみ』

 

 千代美、アンチョビっていい奴だよな。

可愛いし、可愛いし、可愛いし、ドゥーチェ、可愛いし、可愛いし、ドゥーチェ・・・

 

 にしてもラッキーだな。これでどうどうと偵察しても何も言われないだろう。

まぁ、流石に全国大会までにはアンツィオにいくことになるだろうし、P40は見れないだろうが、そのときはまた行けば良いか。

 

 だったら、今回の件は観光を楽しむぞ。

 

 あっ、ペパロニにもあってみたいな。

 

 皆さんも好きだろ。ペパロニちゃんは。

 

 あの元気で馬鹿っぽいが料理上手で着やせしちゃってる黒髪ショートの美少女のことは。

 

 是非ともあってみたい。よし、これで更に楽しみが増えたな・・・

 




 
 良かった、ドゥーチェ出せて良かったぁ。

 ペパロニももうすぐ出てくるし、フフフ、楽しみだな。

 感想待ってますので送ってきてね♡

 毎日投稿頑張ります!

 次回、再開!?

 ではまた次回でお会いしましょう

 せーの!パンツァーフォー


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聖グロ戦 開始まで

 随分前に出てきたキャラがまさか・・・


時は流れて聖グロ戦の日まで経った。

 

 昨日は何があったかというと俺はサーヴァントのみんなで歩兵の戦略を考えたりしていた。

 

 あとは、冷泉が正式にあんこうチームに加入したのを聞いた。

 

 冷泉は「十六夜も戦車道だったのか。これは間違えたかな」と失礼なものいいだ。

 

 「失礼だな。せっかくエミヤの作ったプリンが「すみません」ヤハハ、ほらこれだ」

 

 偶然持っていたエミヤ特製トロトロプリンを餌にして餌付けしてやった。

 

 それとアニメでもあった集合時間の話をすると顔を真っ青にしていた。

 

 「無理だ。人にはできる事と出来ない事がある。短い間だが世話になった」

 

 まだ戦車道を始めて二日目だというのに随分ギブアップの早い天才様なこった。

 

 「そうかぁ、出来ないんだったら仕方ないなぁ」

 

 「ちょ、逆廻君ッ」

 

 武部が俺の発言に驚く。

 

 「でもさぁ、良いのかぁ?」

 

 「何がだ?」

 

 少しうざく冷泉に話しかける。

 

 「だってさぁ、もし来なかったら俺がお前の家までいって強制的にあのばあさんの所まで運んでやるからさ。

それでいってやるよ。麻子さんは留年してしまうかもしれません。しかも、留年の理由が遅刻の多さですってな。

あのばあさんはなんていうだろうなぁ。ま・こ・ちゃ・ん」

 

 「ギクッ、そ、それは、やめろ」

 

 じわじわと冷泉にダメージを与える言葉を選び口に出す。

 

 「わ、分かった。わかりました。だからそれだけは止めてください」

 

 「ヤハハ、最初からそう言ってればいいんだよ」

 

 「「「「「うわぁ~」」」」」

 

 周りがドン引きしていたがそんなのは気にしていられない。

冷泉がいないとあんこうチームはまともに戦車を動かくことは出来ない。いや、動かすことは出来るだろうが

冷泉のように高度な操縦は出来ないだろう。

 

 それで話は変わるが、やはり聖グロ戦での戦車のカラー?といえばいいのか、それがヤバいな。

 

 カラフル過ぎてヤバい。

 

 ピンクに染まったM3を見ると某デスゲームを行うライトノベル作品のスピンオフの銃の世界で小さなアバターを使う少女のピンクの戦闘服に見えてしまう。

 

 もう、あれらは戦車じゃない。それだけはいえる。

 

 さて、久しぶりにというか最近寄ったばかりの大洗の港についたのだが

 

 「デカくね」

 

 「大きいですね」

 

 「大洗の学園艦って何なんですかね」

 

 「ヤバいな。こんだけ差があるのか」

 

 聖グロの学園艦の大きさに驚くを通り越して軽く引いている。

 

 マジでうちの学園艦の何倍の大きさなんだ。

 

 そして、二十年ぶりに行われる戦車道の試合に大洗の街も盛り上がりを見せている。

なんか祭りみたいな感じになっており、屋台も出ている。

 

 ちなみにだが、エミヤも屋台を出しており、大人気である。

 

 

 

 

 

 「今日は急な試合の申し込みにも関わらず試合を受けてもらい感謝する」

 

 桃ちゃん先輩がついにでてきた生ダージリンにいった。

 

 ダージリン様は俺の一番好きなキャラだ。みんなも好きだろ?

 

 そして、今はそれぞれの戦車の車長が並んでいる。俺も歩兵の代表として立っている。

 

 「かまいませんことよ。それにしても、個性的な戦車ですのね。ですが、私たちはどんな相手にも全力をつきしますの。サンダースやプラウダみたいに下品な戦い方は致しませんわ。騎士道精神でおた・・・」

 

 ダージリンは俺の方を見た瞬間言葉を止めた。

 

 「そちらの殿方は?」

 

 どうやら、戦車道の試合に男がいるのが珍しかったのだろう。

 

 男も戦車道に歩兵として参加するようになったといってもごく最近のことである。

ということもあり、珍しがっているのだろうと思っていると。

 

 「うちの歩兵隊の隊長の逆廻だ」

 

 「どうも、逆廻十六夜でーす」

 

 「十六夜さんですの。ほんとに!いえ、でも同姓同名ということも・・・」

 

 なんかダージリンの様子がおかしい。

 

 「七年前の夏休みに神奈川の水族館にいらっしゃいませんでしたか?」

 

 ダージリンは思い切ったかのように声を出す。

 

 七年前の夏休みといったら確かに家族旅行で神奈川にいった。

 

 水族館にも行ったがなんでだ・・・まさかッ

 

 「朱里ちゃんだったりするのか?」

 

 「えぇ、まさかまた会えるなんて・・・フフッ、これも運命なのでしょうか」

 

 ここで驚愕の真実が発覚した。

 

 なんと、七年前に会ったあの少女がダージリンだったとは、クッ、髪型が違ったせいで完全に別人だと思っていた。というか、悔しい。ダージリンファンとしてあのとき気づかなかった俺自身が憎い。

 

 「なんだ、知り合いか?」

 

 桃ちゃん先輩に聞かれる。

 

 「まぁ、そうですね。にしてもほんと綺麗だな」

 

 「ッ・・・そ、そうですか。い、十六夜さんもカッコよくなっていて驚きましたわ」

 

 「今日はよろしくな。俺も本気でいくから」

 

 「えぇ、騎士道精神でお互い頑張りましょう」

 

 よし、気を取り直して試合に集中するか。にしてもマジでダー様綺麗で可愛いな。

 

 敵の戦車はアニメと同じくチャーチル一両マチルダ五両。

 

 「それでは、聖グロリアーナと大洗学園の試合を始める。一同礼」

 

 

 

 

 

 ついに戦車道の試合が始まる。

 

 「試合開始」と審判の掛け声と共に全車両が動き出す。

 

 「俺らも行くか、令呪はねぇが・・・令呪を持って命じるパンツァーフォーってな」

 

 俺達歩兵もそれぞれの戦車の上に乗り目標のポイントまで運んでもらう。

 

 




はい、まさかの朱里ちゃんはダー様でした。みんな予想できたかな?

 今回はキリがいいところで終わります。

 毎日投稿頑張ります。

 感想も待ってますね。

 では、次回から本格的な戦車道の試合の開始です。

 次回、戦車に向かって流星一条(ステラァァァ)い楽しみにね。

 せーの!パンツァーフォー


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聖グロ戦 大奮闘

 長くなった。

 少し戦闘描写が不安ですがまぁ、そこはね・・・


 「機嫌がいいみたいだけど何かいいことでもあったのダージリン?」

 

 黒いウサギの耳の様な形をしたリボンを身に着けている少女が紅茶を飲むダージリンに聞く。

 

 「えぇ、少しね。昔会った少年に再開したの」

 

 「それって、いつも仰っていた初恋少年ですか?」

 

 オレンジの髪をした少女が興味を持つ。

 

 「そうよ。名前は逆廻十六夜」

 

 「良かったじゃない」

 

 「ありがとうアッサム。フフッ、面白い試合になりそうね。そうだ、勝ったら彼を私達の学園に転入させましょうか」

 

 「それは、難しいのでは?」

 

 「冗談よ」

 

 「目が冗談ではないわよ」

 

 私は思い出す。七年前のあの日のことを・・・

 

 

 

 

 

 

 私が彼と出会ったのは七年前の夏休みのことだった。

 

 私は夏休みの自由研究に家の近くにあった水族館の生物の観察を出そうとした。

 

 当時の私は小学校五年生で両親が仕事が忙しく、いつも家に一人という状況だった。

寂しいと思ったこともしばしばあったが、それがいつものことなのであまり気にしたりはしなかった。

 

 そして、いざ水族館に行くと昔のことを思いだした。

 

 優しい父と母の二人が私の手を握って水槽の向こうに優雅に泳ぐ魚たちを見せてくれた。

 

 そんなときだった、私は足を挫いてしまいその場に座り込んでいた。

 

 見た所、大分腫れており、下手をすれば捻挫をしていたかもしれないほどの腫れだった。

 

 「大丈夫、立てる?」

 

 そんな私に一人の少年が声を掛けてくれた。

 

 オレンジの髪で少々悪そうな顔をしていた美少年だった。

 

 「へっ、あ、はい。大丈夫です・・・痛いッ」

 

 心配してくれた彼を困らせないように大丈夫だといったはずだったが思ったよりも痛むせいで声が出てしまう。

 

 「ほら、無理しないで、俺の家族が近くにいるから、一旦そこまで行こう」

 

 私をおんぶした彼は彼の家族の元へと連れて行ってくれた。

 

 「家族の人は?」

 

 「家族は来てない。私の家がこの近くだったから夏休みの自由研究にしようと思ってきたの」

 

 話しかけてきてくれる彼に私も返事をする。

 

 「へぇ、小学生?」

 

 「うん、小学校五年生だよ」

 

 「じゃあ、俺の一つ上だね。俺の名前は逆廻十六夜」

 

 どうやら、私の一つ下だったらしい。

 

 「私は橘朱里、朱に里って書いて朱里」

 

 お互いに自己紹介をしていると彼の家族の元へ着いたらしく、一人の男性が近づいてきた。

 

 おそらく、彼の父親だろう。白髪で褐色のイケメン紳士。

 

 私の心配をしてくれる彼の父親は優しい人だ。

 

 他にも彼の姉という人もおり、結構な人数だった。

 

 仲が良さそうな彼の家族に私は少し嫉妬した。

 

 それからは、魔法のように私の足の痛みを抑えてくれたり、一緒に水族館を回ってもらったり、自由研究の手伝いをしてもらった。

 

 僅かな時間だったが、私にとってはとても楽しい時間となった。

 

 彼と別れてから数年が経った私は気が付くと彼に惚れていた。

 

 中学ではクラスの男子から何回か告白されたが、いつも脳裏には彼の姿があった。

 

 生意気そうな年下の少年、しかし、優しく。カッコいい。そんな少年、逆廻十六夜。

 

 「フフッ、本当に楽しみね」

 

 私はオレンジペコに注いでもらった紅茶を飲み笑う。

 

 

 

 

 

 

 今回は殲滅戦だ。

 

 こちらも五両、向こうも五両と戦力的にはあまり差はないように思えるがこちらは初心者がほとんどということもありまだ操縦に慣れていないというハンデがある。

 

 崖の上から聖グロを見ると。

 

 「綺麗な隊列を組んでますね」

 

 「こちらの徹甲弾では向こうの装甲を貫通できません」

 

 「そこは戦術の腕かな」

 

 「ヤハハ、ここで一体減らしとくか?」

 

 「できるの?」

 

 「さぁな、だがしばらくの間、動きを止めることは出来るぜ」

 

 「分かった。敵、前方より接近中」

 

 みほが戦車から体を乗り出し双眼鏡を覗いて相手の位置を知らせる。

 

 俺はというとそこらへんに落ちていた拳サイズの石を持って相手のマチルダの一両を狙う。

 

 「俺からのプレゼントだッ喜びやがれ流星一条(ステラァァァ)

 

 Ⅳ号の砲撃と同時に石を少し強めに投げる。

 

 Ⅳ号の砲撃は外れたが俺の投げた石は見事にマチルダの履帯に直撃した。

 

 白旗は上がらなかったが履帯は外れたのでしばらくは時間稼ぎになるだろう。

 

 「うわぁ」

 

 みほが若干引いている。

 

 聖グロはというとマチルダを置いてこちらに向かってくる。

 

 砲撃が飛んでくる。

 

 俺のⅣ号の中に入り一時撤退と見せかけてポイントまで聖グロを引き付ける。

 

 「みぽりん危ないって」

 

 「あぁ、戦車の車内はカーボンでコーティングされてるから大丈夫だって」

 

 「そんなに身を乗り出して当たったら危ないよ」

 

 「滅多に当たることはないから大丈夫だよ」

 

 「でもみぽりんにもしものことがあったら」

 

 「心配してくれてありがと。じゃあ、お言葉に甘えて」

 

 

 

 

 

 

 待機している戦車組は・・・

 

 「革命」

 

 トランプをしていたり、バレーをしていたりと結構楽しそうである。

 

 「十六夜さんは大丈夫でしょうか?」

 

 「カカ、ますたあ殿だぜ、大丈夫に決まってんさ」

 

 「そうじゃな。余の奏者だぞ」

 

 「いつから十六夜は貴様のモノになったんだ?」

 

 「ますたぁは私のですよ」

 

 こちらもいつも通りである。

 

 「皆さん、試合中なの分かってますか?」

 

 マシュは苦労しているなぁ。ほんと、お疲れ様です。

 

 そして桃ちゃん先輩、そんなカリカリなさんなって。

 

 「Aチーム敵を引きつけつつあと三分で着きます」

 

 

 

 

 

 

 そして、俺達がポイントを通過するといきなり砲撃される。

 

 「馬鹿かッ仲間撃ってどうすんだよ」

 

 砲撃のせいで向こうにはばれてしまい、砲撃もまともに着弾することはなかった。

 

 マジでありえん。

 

 それにしても聖グロは臆することなく突っ込んでくる。装甲が厚いということもあるのだがな。

 

 そしてDチームは逃げ出した。

 

 「馬鹿っ、今出て行ったらあぶねぇだろ」

 

 みほの隣で顔を出すと一年生組が逃げていくところが見えた。

 

 「きよひー、あいつら頼む」

 

 俺のスキルというかなんか使える念話を使ってきよひーに一年生チームのことを頼む。

 

 「了解しました」

 

 「助かる。沖田姉妹はBチームに、ネロとお栄ちゃんはCチーム、ネロとマシュは会長たちを頼む」

 

 「「「「了解」」」」

 

 ほんと、頼もしいサーヴァント達だ。

 

 「もっとこそこそ作戦開始します」

 

 俺達は市街地に逃げ込み敵を仕留める作戦に出る。

 

 「こちらCチーム一両撃破」

 

 「こちらBチーム一両撃破」

 

 聖グロside

 

 「攻撃受け走行不能」

 

 「こちら被弾を受け現在確認中」

 

 「なッ・・・おやりになるのね。フフ、面白くなってきましたわ」

 

 

 

 

 

 大洗side

 

 路地裏に逃げ込んだ三突は旗を狙われ撃破されてしまう。

 

 Bチームもマチルダを撃破できておらず、逆にやられてしまう。

 

 「Cチーム走行不能」

 

 「Bチームも戦闘不能。および撃破失敗すみません」

 

 「残っているのは我々だけです」

 

 「向こうは何両?」

 

 「三両」

 

 「いや、四両だ。一両まだ撃破できていない」

 

 「ここから別行動に出るから頼むぞみほ」

 

 「分かった。裏こそこそ作戦開始ね」

 

 『沖田姉妹とネロとお栄ちゃんは行けるか?』

 

 『大丈夫です』『問題ない』『余はいけるぞ』『カカッ、大丈夫だい』

 

 『よし、ここから裏こそこそ作戦に入る』

 

 『『『『了解』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃Ⅳ号はというと・・・

 

 市街地を逃げ回っていた。

 

 「追い込まれた」

 

 「こんな格言を知っている。イギリス人は恋愛と戦争では手段を選ばない」

 

 チャーチルの主砲がⅣ号へ向けられたそのとき。

 

 「参上」

 

 生徒会チームがやって来た。

 

 「発射」

 

 38tの主砲が火を噴き敵の戦車を・・・撃破しなかった。

 

 「桃ちゃんここで外す」

 

 ドンッ

 

 「やられたぁー」

 

 「全身、一撃で離脱して」

 

 みほが敵の主砲に砲弾を再装填される前を狙って38tの影から一両撃破して離脱する。

 

 作戦は成功し、大通りにでた4号はもう一両マチルダを撃破する。

 

 さらにもう一両撃破した4号はチャーチルに一撃浴びせるが装甲を破けずに最終決戦に出る。

 

 Ⅳ号がチャーチルに回り込み砲撃を放った時、チャーチルに謎の物体が襲い掛かる。

 

 謎の物体はチャーチルの主砲にあたり主砲を曲げる。

 

 ズドンっとⅣ号の主砲が着弾し、チャーチルは撃破された。

 

 そして肝心のⅣ号は無事だ。

 

 「十六夜君ッ」

 

 「ヤハハ、間に合ったな」

 

 Ⅳ号から身を乗り出し少し横の建物を見ると石を手に持った十六夜君が立っていた。

 

 

 

 

 十六夜side

 

 「よし、もうすぐだな」

 

 『全員、もしものときの準備は出来てるか』

 

 『おうよ』

 

 『はい』

 

 『大丈夫だ』

 

 全員の準備も整っていることだし、俺はⅣ号の姿を捉える。

 

 マチルダ二両を撃破したⅣ号はチャーチルに正面から突っ込む。

 

 そこに向かって。

 

 「しゃらくせぇ」

 

 ポケットに忍ばせておいた石をさっきのマチルダに投げたときよりほんの少し強めに投げる。

 

 ズドンッとⅣ号の主砲の音が響く。

 

 「十六夜君ッ」

 

 「ヤハハ、間に合ったな」

 

 これで俺達の勝利の筈・・・アレ

 

 『こちら沖田ちゃん姉妹。敵の歩兵部隊と交戦し勝利したが敵のマチルダ一両、さきほどの位置にはすでにおらず。既にどこかに移動した模様』

 

 『すみませんマスター』

 

 俺が仕留めそこなったマチルダを探しに行った沖田姉妹から念話が入る。

 

 『ますたあッ、後ろです』

 

 そこへきよひーからの念話が入る。

 

 Ⅳ号の数十メートル後ろを見るとあのマチルダが見えた。

 

 「まずいッ、みほ後ろだッ」

 

 通信機でⅣ号に伝えるが

 

 「クソっ間に合えぇぇぇぇぇ刺し穿つ死棘(ゲイ・ボルグ)

 

 完全に不意を突かれたⅣ号がやられる前にマチルダを撃破するために石を投げる。

 

 シュンッと音速を超えた石はマチルダの側部の装甲を破壊したが撃破できなかった。

 

 ドンッとマチルダの主砲が火を噴く。

 

 「大洗学園全車両走行不能。よって聖グロリアーナ女学園の勝利」

 

 

 

 

 

 

 

 「あなたが隊長さんですわね」

 

 試合後、ダージリンたちがみほたちの元へとやってきた。

 

 みほたちAチームの全員煤塗れだ。

 

 「あなたお名前は?」

 

 「もしかして西住流の?随分まほさんとは違うのね」

 

 「えぇ」

 

 「十六夜さん」

 

 今度は少し離れた所にいた俺に向かってきた。

 

 「よう。負けちまったぜ」

 

 「フフッ、面白い試合でしたわ。それにしてもあの砲撃は何ですの?主砲の音も聞こえませんでしたし」

 

 どうやら俺の攻撃が主砲だと勘違いしていたらしい。

 

 「あ、あぁ、あれな。企業秘密」

 

 「それは残念ですわ。ところでですが、このあと一緒にお茶でもいかがですか?」

 

 なんとあのダー様からお茶の誘いだと。

 

 「良いのか?なら是非とも」

 

 「えぇ、私もあなたとお話したかったですの」

 

 「淑女にそう思われるとは感激だな」

 

 「では、後程」

 

 そう言ってダー様は去った。

 

 ジーとこちらを見つめる視線を感じる。

 

 「な、なんだよ」

 

 「べっつにーただあの人とどういう関係なのかなって?」

 

 「ちょっとな」

 

 「いやー負けちゃったね」

 

 みほの目からハイライトが消えそうになっていると大魔王が降臨した。いや、今回は女神か。

 

 「約束通りやってもらおうかあんこう踊り」

 

 「まぁまぁ、こういうのは連帯責任だから」

 

 よし、ちょっくらこの辺にいる男共の目を潰すか・・・

 

 

 

 

 




 いやぁ、どうなるんでしょうかね男の人の目は全員ムスカになるんですかね(笑)

 「目が、目がァァァァァァ」なんちゃって。

 次回はダー様たちとのお茶会です。お楽しみにね。

 感想待ってまーす。

 せーの!パンツァーフォー


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聖グロとお茶会

 今回はダー様のキャラが崩壊する回となっております。


  さて、大洗学園が聖グロに負けてしまい大洗はあんこう踊りを踊ることになってしまった。

 

 最悪うちの家族だけでも認識阻害を師匠に使ってもらおうかと思ったのだが

 

 「たまにはこういうのもよかろう」と一蹴されてしまった。

 

 本格的にこの場にいる男共の目を潰してやろうかと思ってのだがダージリンからの迎えが来て出来なくなってしまった。

 

 迎えに来てくれた生徒なのだがなんとローズヒップだった。

 

 君って確かここに来てなかったよね。アニメで出てきてないよね。

 

 ローズヒップ、クルセイダーの車長を務めておりイノシシの様に突っ込んでいくのが彼女のスタイルである。

しかもクルセイダーはかなり移動速度が速い。

 

 「どんな殿方かと思っていましたらこんなワイルド系の殿方だったとは」

 

 褒められているのか貶されているのかどっちか分からない。

これはアレだろうか、ダージリン様みたいな淑女に俺みたいな問題児は似合わないとそう言うことだろうか。

 

 ってか街中を戦車で移動するなッ。

 

 「到着しましたわ。では私達はこれにて失礼します」

 

 俺を降ろしたあとはすぐに聖グロの学園艦へと戻っていった。

 

 「ようあけ・・・ダージリン」

 

 「朱美でもよろしいですわよ」

 

 「いや、聖グロで紅茶の名前を持っている人物は敬意を払わないとな」

 

 「そうですか。ふふっ」

 

 何が嬉しいのか良く分からんがずっと微笑んでいる。

 

 「そちらの殿方が十六夜様ですか?」

 

 すると横から話しかけてきたのはアッサム様だった。

 

 今はアイデンティティのノートパソコンを持っておらず、もう一つのアイデンティティである黒いリボンが

目立っている。

 

 「どうも、十六夜だ」

 

 「紅茶をどうぞ」

 

 アッサムに続いてオレンジペコが紅茶を注いでくれた。

 

 ガルパンファンとしてオレンジペコの淹れてくれた紅茶を飲めるだなんて・・・俺ってば明日死ぬのかな?

 

 「焼き菓子もありますわよ」

 

 「あぁ、ありがとう。この紅茶飲んだら俺が今まで飲んできた紅茶ってなんなんだって感じるぜ」

 

 「ありがとうございます」

 

 いや、ほんとすげーな。俺はあまり紅茶を飲まないがそんな俺でも良く分かる。

この紅茶がいかにすごいのかなんてことは。

 

 「十六夜さんは髪を染めましたのね」

 

 紅茶をいただいているとダージリンが俺の髪について触れてきた。

 

 ダージリンと会ったときはまだオレンジ色の髪をしてたからな。

 

 「まぁな、染めたというより変色したというかなんというかな」

 

 「あら、そうでしたの」

 

 「でも、ダージリンと一緒の色だな」

 

 「そうですわね。嬉しい事をいってくださりますのね」

 

 「ヤハハ、といっても俺の髪はダージリンの髪みたいに綺麗じゃないけどな」

 

 「お世辞が得意ですのね」

 

 「残念、俺はそんな気の利いたことはいえないぜ。全部、本心だ」

 

 「お二人は仲がよろしいですのね」

 

 アッサムがそんな俺達の間に入ってくる。

 

 「会ってまだ時間にして9時間ほどですけどね」

 

 「だな、まさかあのときの女の子がかの有名な聖グロのダージリン様だったなんてな」

 

 「あら、私のことを知っていましたの?」

 

 当たり前だ。ダージリンと言えば聖グロ、聖グロといえばダージリンといえるくらいには有名だ。

さらに、唯一大洗に負けていない学園でもある。(アニメ、劇場版内で)

 

 「装填手のオレンジペコ殿に操縦手のアッサム殿。俺はこう見えて馬鹿じゃないんだぜ」

 

 冷泉より成績が上な俺は優秀な生徒である。

 

 学年主席で遅刻、欠席はしてないがまぁたまに授業をサボったりしているのだがな。

 

 「それに俺を運んでくれたピンクの髪の少女はローズヒップだろ。いや~こんな有名選手に囲まれる俺ってば

何様なんだってな」

 

 ほんとガルパンファンからしたら今の状況は死んでもいい状況だろう。

 

 「ああんあん」と特徴的な声が聞こえてくる。

 

 「あら、なんですの?」

 

 ダージリンたちが音の方へと顔を向ける。

 

 「まぁ」

 

 「あれは・・・」

 

 「・・・」

 

 ダージリンとアッサムは驚いているようだがオレンジペコに至っては無言だ。

 

 やめたげてそんな目で見ないで上げて。

 

 そう、うちのチームメイトがあんこう踊りを踊っているのだ。

 

 ちなみに俺は踊らなくていいといわれた。まぁ、誰も野郎の全身タイツなんて見たくないだろう。

あっでも、兄貴の全身タイツは似合っているのでそれは別だ。

 

 「あれはなんですの?」

 

 ダージリンが笑いながら紅茶を飲む。

 

 「あんこう踊りだ。試合に負けた罰ゲームってとこだな」

 

 「それは・・・」

 

 アッサムがすまなそうにしている。

 

 「ヤハハ、まぁ、油断した俺達が悪いんだがな」

 

 「そういえば私たちの歩兵隊がたった二人にやられたと報告を受けましたが」

 

 二人とは沖田姉妹のことだろう。

 

 「あぁ、沖田姉妹のことな」

 

 「あのときの双子さんですか?」

 

 「そうだ。沖田総司の関係者だな」

 

 「それはすごいですわね。かの新選組一番隊隊長の関係者とは・・・なるほど」

 

 その間にもあんこう踊りを続けているみんなは去っていく。

 

 「それで、お茶のお誘いはいいんだがなんか用でもあったのか?」

 

 ダージリンともあろうものが俺みたいな問題児になんの用だろうか。

それが気になって仕方がない。

 

 「あら、用がなかったらお茶会に誘ってはいけませんの?」

 

 突然の不意打ちにドキッとしてしまった俺は悪くないはずだ。

サーヴァント達はグイグイ来るせいで耐性はついているはずなのだがどうもこういう不意打ちは慣れない。

 

 「顔が赤くなってますわね」

 

 「ほんとですね」

 

 アッサムとオレンジペコが俺をからかう。

 

 「ヤ、ヤハハ、からかうなよ」

 

 「ふふっ、可愛い所がありますのね」

 

 やめてッ、だからそういう不意打ちはやめろッ、ほんとやめてください。

 

 やめてッ、やめろッ、やめてくださいの三段活用だ。

 

 「本当に特に用はありませんのよ」

 

 「なら「では、もしよろしければ聖グロリアーナに転入しません?」は?」

 

 俺の耳がおかしくなったようだ。よし、もう一度聞いてみよう。

 

 「あのぉ、いまなんと?」

 

 「聖グロリアーナに転入しません?といいましたのよ」

 

 うん、聞き間違いじゃなかったね。

 

 「えっと、聖グロは女子高だったはずでは・・・」

 

 「えぇ、今はね。実は最近、戦車道の歩兵を追加するために男子生徒も増やそうという話が出ていますの」

 

 うっそだろ。でも、聖グロってOBの権力が強いはずだ。

きっと、由緒正しい聖グロに男子が入るなど認めませんわという展開になるはずでは・・・

 

 「まぁ、ほとんど反対されてますわね」

 

 アッサムさんがそういった。

 

 「でも、体験入学としてなら卒業までは聖グロに転入できますわ」

 

 「え、遠慮しときます」

 

 つい敬語になってしまったが仕方ないだろ。聖グロだぞ。淑女の花園だぞ。

そんな空間に俺みたいな問題児が入るなんて恐れ多すぎワロタ状態だぞ。

 

 「あら、残念ですわ。振られてしまいました」

 

 ヨヨヨと泣く振りをするダージリンを見ていると胸が締め付けられる。

 

 ってかあんたそんなキャラじゃないでしょ。どこいったのよあの淑女は、格言も一度も聞いてませんよ。

 

 「なら仕方がありませんわ。こんな格言を知っていて・・・」

 

 まさか俺の心を読んで、何が来るんだ・・・

 

 「イギリス人は恋愛と戦争では手段を選ばないの」

 

 キタァァァァァァァァァァァけどつまり、どういうこと?

 

 「ふふふ、今は無理ですがいつか必ずあなたを聖グロの生徒にして差し上げますわ。『そして、彼を私の配下に・・・』」

 

 ゾクっと背筋が凍るような感覚に陥る。

 

 「珍しいわねダージリンがここまで感情的になるとは、良いデータが取れそうね」

 

 アッサムさんッ何のんきなこと言ってんの?

 

 「ダージリン様、楽しそうですわね」

 

 オレンジペコはなんだが子を見る母の様な顔をしている。

 

 あなたこの場で一番年下だよね。

 

 「紅茶のおかわりはいかが?」

 

 「・・・いただきます」

 

 ティーカップも空になったのでそろそろ帰ろうとしたのだがダージリンの瞳がまだいますわよねと告げている。

正直いって超怖い。ハイライトはちゃんと仕事をしているのだがまた違った怖さがある。

 

 「オレンジペコ」

 

 「はい、どうぞ」

 

 空になったはずのティーカップに紅茶が注がれる。

 

 ダージリンって結構ヤバい奴だったんじゃ・・・

 

 「十六夜さーん」

 

 「は、はい」

 

 「変な事を考えていらっしゃいましたね」

 

 「いえ、そんなこと滅相もございません。はい」

 

 「ふふふ」

 

 怖いよぉ可愛いくて美人で可愛いけど怖いよぉ。

 

 




  キャァァァァァダー様までヤンデレにッ

 まぁ、可愛いからオッケー。

 感想待ってます。

 次回は日常回かな。

 また次回お会いしましょう。
 
 せーの!パンツァーフォー


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聖グロ・か・ら・のぉ~


 前回のあらすじ

 ダー様に勧誘される十六夜氏

 断ったつもりだったがダー様特有の

 「こんな格言を知っていて、イギリス人は恋愛と戦争において手段を選ばないの」がさく裂したァァァ。ってかあんた日本人でしょ。

 どうなる十六夜・・・


 

 ダージリンたちとお茶会をしているとすっかり日が暮れてしまった。

 

 おそらく、五十鈴の家での騒動は既に終わってしまっているだろう。

まぁ、俺みたいな問題児が五十鈴と一緒にいたら、それはそれでまた別の心配をされてしまうから良かったのだろうが。

 

 「「「「「「「「「「「・・・・・・」」」」」」」」」」」」

 

 学園艦の近くに戻った俺なんだがサーヴァント達とチームメイトに睨まれている。

 

 「十六夜君、あの人とはどういう関係かな?かな」

 

 みほの瞳にはもうハイライトがいない。最近仕事サボり過ぎじゃないかね。

 

 他のみんなも同じだ。

 

 「知り合いだって、お前らは覚えてるだろ。朱美ちゃんだよ。朱美ちゃん」

 

 「えぇ、覚えてますよ『あのクソアマ』」

 

 「忘れるわけがない『あの女ぁ』」

 

 「カカッ『おいたがすぎねぇか』」

 

 「・・・『あの紅茶に毒を混ぜて』」

 

 「浮気はだ・め・で・す・よ『シャァァァ』」

 

 「にしても随分楽しそうじゃったな『鍛錬のメニューをきつくするか』」

 

 「あらあらまぁまぁ『彼女が朱美さんでしたかフフッ』」←怒ってはいません。

 

 「懐かしいですね『でも許しません』」

 

 「鼻の下なんか伸ばしちゃって馬鹿じゃない『あの女は絶対殺す』」

 

 「先輩・・・『先輩は悪くありません。悪いのはあの女です』」

 

 「随分と美少女になったモノじゃ。是非とも余のハーレムに加えたい『そうすれば奏者は余だけを見てくれる』」

 

 「お姉様としては弟君の色恋沙汰には興味があるのよね『まぁ、私が一番なんですけどね』」

 

 ちなみに、十六夜には内心で思っていることはなんとなく伝わっております。

伊達に十年ちょっとも一緒に生活してない。

 

 「十六夜・・・強く生きろ『なんでさ』」

 

 「昔のシロウを思い出しますね『でも、今は私の独り占めです。十六夜、本当にありがとうございます』」

 

 「むっ『お兄ちゃんが居るのに女なんていらないでしょ』」

 

 エミヤとアルトリアはいつも通りラブラブだ。にしてもアストルフォよ、君はまだ優しい部類なんだね。

できればそのままでいてもらいたいのだが・・・無理だな。

 

 そんな時だった。

 

 「西住隊長戦車を頬り出して逃げてしまいすみませんでした」

 

 「「「「「すみませんでした」」」」」

 

 ウサギさんチームの謝罪があった。

 

 全員を見ると顔つきはガラっと変わり、大人びている。

 

 「よし、お前らはあとで軽く説教な」

 

 いい感じで終わりそうだったが俺がそこへ入り込む。

 

 「「「「「「・・・はい・・・」」」」」」

 

 「い、十六夜君ッ」

 

 「それは流石に」

 

 「厳しくないですか」

 

 「逆廻殿いくらなんでも」

 

 みほ、武部、五十鈴、秋山が俺を止める。

 

 「そんで、説教のあとは反省会して次からは西住たちをサポートできるようにならねぇとな」

 

 「「「「「「はいッ」」」」」」

 

 ショボーンとした雰囲気から一気に明るい表情に変わりいつも通りのウサギさんチームに戻った。

まだウサギさんチームという名は決まっていないのだがな。

 

 「「「「「「「「「「「十六夜の反省も一緒にしようか」」」」」」」」」」」

 

 今度こそいい感じで終われそうだったのだがそれだけでは終わらせてもらえないようだ。

 

 

 

 

 

 

 ダージリンたちからの紅茶も届いており、手紙は二通入っていた。

 

 一枚はアニメと同じ内容だったが、問題はもう一枚の方だ。

 

 『うふふ、楽しいお茶会でしたわ。もう少し待っていてくださいね。必ず十六夜さんを私たちの学園に転入させますから・・・西住さんには負けませんのよ・・・』

 

 とまぁ、綺麗な字で綴られており、読んでいるこちらが恥ずかしくなってしまうような内容だった。

 

 『最後に恋は二人のエイゴズムだ。ふふ、そのお二人が誰かはもうお分かりいただけましたわよね』

 

 手紙の最後にはダージリンのメールアドレスと口付けがあった。

 

 もうこれ、ラブレターだよね。

 

 やっべ、人生初の(前世も含め)がダージリン様からなんて・・・俺ってば超幸せ者じゃね。

でもね、背後にいる可愛くて怖い鬼たちから殺されそうになってるんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、あれから数日が経ち俺はアンツィオ高校に来ている。

 

 理由は簡単、千代美がうるさいからだ。

 

 毎晩のように「早く来てくれ」とか「ま、待ってるからな」とか送られてくるんだ。

 

 ということでようやくアンツィオ高校にこれたのだがすごかったよ。色々と・・・

 

 いや、アニメでも学園祭みたいな雰囲気が目立っていた学校だったのは分かるが実際に見ると何倍も驚く。

 

 あちこちから良い匂いが漂い、CV33だって走り回っている。

 

 建物はどれもローマを模しており、ネロと一緒に来ても良かったなと若干後悔する。

 

 ちなみに、今日は普通に学校なのだが会長にアンツィオに偵察に行ってくると伝えてある。

 

 会長は「あぁそう、どうせ全国大会であたるかもしれないし丁度いいや。うん、お願いね」とのこと。

 

 まだP40はないのだがそれでも偵察する価値はあるだろう。

 

 なんたってドゥーチェがいるのだからなッ。

 

 そして、俺は千代美に指定された場所(トレビーヌの泉)で千代美を待っていた。

 

 周りにはカップルが多くみられ、明らかにこの学園の生徒ではない一般の人もたくさんいた。

 

 近くのベンチに腰掛けしばらく待つ。

 

 

 

 

 

 

 待つこと十分が経ち

 

 「おーい十六夜」

 

 やっとドゥーチェの到着だ。

 

 まぁ、ドゥーチェだって忙しいだろうからな、この程度では怒ったりはしない。

むしろ、俺の方が客として邪魔してるんだ。すまないとさえ思ってしまう。

 

 千代美の後ろを見てみるとペパロニとカルパッチョらしき人物も見えた。

 

 「ほへぇ~この人が姐さんのいってた十六夜さんっすか」

 

 「カッコいい殿方ですね」

 

 今回は聖グロのときと違い純粋に褒められているようだ。

 

 「ヤハハ、逆廻十六夜だ。十六夜でいいぜ。ペパロニさんとカルパッチョさんだろ。いつも千代美、アンチョビから話を聞いてるぜ」

 

 「ほんとっすか」

 

 「そうでしたか」

 

 「頼りになる後輩だってさ」

 

 「なっ、い、十六夜なにをいってるんだぁ」

 

 「ヤハハ、にしても久しぶりだな」

 

 「う、ゴホン、そ、そうだな」

 

 千代美とこうして直接会うのは五年ぶりだな。テレビ電話とかはしなかったがまぁほぼ毎日電話、メールのやり取りをしていたので久しぶりという感覚はないがな。

 

 「今日は男としての意見を聞かせてもらいたいんだが」

 

 「おう、任せろ。俺はお世辞が下手だからな。思った事はなんでも口にしてやるぜ」

 

 「兄さんもノリがいいっすねぇ」

 

 「呼び捨てでいいぞ。かのアンツィオのペパロニから兄さん呼びというのは恐れ多いぜ」

 

 「おっ、私も有名になって来たんですかね」

 

 「そういやカルパッチョは貴子と友達なんだよな」

 

 「タカちゃんを知ってるんですか?」

 

 カルパッチョの食いつきがすごい。

 

 「ま、まぁな」

 

 あまりの勢いの良さに俺も仰け反ってしまう。

 

 ていうかカルパッチョって絶対百合でヤンデレだよね。

 

 某俺の妹がこんなに可愛いわけがないで有名なあのヤンデレちゃんの声してんだもん。

 

 他にもお兄様大好きっ子な黒髪ロングな美少女魔法師だったり、幼馴染の少年が厨二で会話の内容が分からないことでぶち切れてしまった鳩子ちゃんだったり、奉仕部の部長さんだったりするカルパッチョだぞ

 

 「タカちゃんは元気ですか?」

 

 「あぁ、元気にしてるぞ」

 

 「そっかぁ」

 

 「あぁ・・・ゴホン」

 

 アンチョビがせき込む。

 

 「おっ、わりぃわりぃ、じゃあ今日は案内頼むな」

 

 「歓迎するぞ十六夜。じゃあ、このCV33に乗ってくれ」

 

 こうして、俺のアンツィオ高校ツアーが始まった。

 

 





 やっとでてきたみんな大好きドゥーチェアンチョビだ。

 次回からドラマCDの内容を参考にしたオリジナルストーリーです。

 誤字報告ありがとうございます。

 感想待ってます。

 ではまた次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォー


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ノリと勢いって・・・アンツィオって

 CV33に乗せられて俺が最初に向かった場所はアニメでも秋山がビデオに映していた生徒たちの屋台が広がる場所だった。

 

 あちこちから美味しそうな匂いが漂うこの場は育ち盛りの俺にとっては空腹を誘う場だ。

 

 「どれもうまそうだな」

 

 「おう、いつもは私もここで料理出してるんだぜ」

 

 ペパロニの勢いのいい声が心地よい。

 

 「それは食ってみたいな」

 

 「旦那ならいつでもサービスするからよ」

 

 「そりゃありがたい。でも、そんなことしたらP40は買えないんじゃねぇのか?」

 

 「なんで十六夜がP40のことをしっている。私は一度もP40のことはいってないぞ」

 

 『やべ、いらんこといっちまった』

 

 どうやって誤魔化すかを考える。

ペパロニだけなら騙せそうだがこういうときのドゥーチェは勘が鋭いというか変な勘が働いている。

 

 「そ、それはだな。ここってCV33が主力だろ。だったら、そろそろ他の戦車も取り入れたいんじゃと思ってな。重戦車だったら一気に火力も耐久も増えると思って、そこから出てくるのはイタリアの重戦車P40だったというわけだ。どうだ俺の名推理、真実は・・・いつも一つってな」

 

 どうだ、これで誤魔化せたか?

 

 「流石っす旦那。あってます」

 

 「随分と頭のキレるお方なのですね」

 

 「そうか、ふむ、確かにそうだな」

 

 「ヤハハ、『何とか誤魔化せたぜ』」

 

 さらにCV33に揺られること二分ほどポンペイの遺跡から発見された石柱を使われた建造物の前に来ていた。

 

 「すげぇな」

 

 「そうか?邪魔なだけじゃないか?」

 

 『世界遺産を邪魔って・・・』

 

 「ネロに見せてやりたかったな。そうだ、今度連れてきていいか?」

 

 「ネロさんとは十六夜さんの彼女さんですか?」

 

 カルパッチョが反応する。なんなの?恋愛とかに興味津々なの?

 

 「違うぞ。俺の家族だ。ローマが好きでな」

 

 「そうなんですか」

 

 「ハハハカルパッチョ何言ってんだよ。十六夜の旦那はドーチェの彼氏だろ」

 

 「「違う」」

 

 「えっ、違うんすか?」

 

 ペパロニよ馬鹿かッ。いや、確かにドゥーチェが俺の彼女だったとしようきっと毎日が楽しくて仕方がないだろう。

 

 しかし、ドゥーチェはこう見えても乙女である。ガルパンに出てくるキャラの中でも一位二位を争うほどの乙女である。そんな彼女に俺は不釣り合いだろう。なんたって問題児様だぜ。

 

 「それよりあのコロッセオに行ってみたいんだが」

 

 「それよりって・・・はぁ、まぁいいだろう。よし、行くぞペパロニぃ」

 

 「はいっす」

 

 こうして俺を乗せたCV33はコロッセオに向かう。

 

 

 

 

 

 「どうだ、ここが私達の練習場であるコロッセオだ」

 

 コロッセオのなかはめちゃくちゃ広く、ネロに見せたらどんな反応をするのか見てみたい。

今は練習中ではないので人は少ないが何組かのカップルらしく男女のペアがコロッセオ内にいた。

 

 「なぁ、なんでこんなすげー建造物があんのに金がねぇんだ?」

 

 「「「・・・さ、さぁ・・・」」」

 

 全員が顔をそらす。

 

 ほんとなんで金が無いんだ?どこもかしくも綺麗な建造物ばかりだというのに金がない。

これらの建造物を建てるのにかかった金に比べれば戦車を買うなんて普通に出来そうだ。

 

 まぁ、どうせノリと勢いの高校だから調子に乗って建物増やしたら金がなくなったとかありそうだ。

・・・割とマジでありそうだから怖いんだが・・・

 

 「ノリと勢いって怖いな」

 

 「褒めるな」

 

 「褒めても鉄板ナポリタンしか出ませんよ」

 

 「ふふ、そうですかね?」

 

 駄目だこりゃ

 

 

 

 

 

 

 コロッセオから出た頃には昼飯時となっておりアンツィオ名物鉄板ナポリタンをいただくことになった。

 

 その際にだがあちらこちらの屋台にいる生徒から

 

 「あれがドゥーチェの男」

 

 「ワイルド系」

 

 「肉食?乙女なドゥーチェが喰われちゃう、キャァァァ」

 

 うん、武部以外にも脳内ピンクの輩ばかりだった。

 

 「どうぞっす」

 

 いつの間にか調理服に着替えたペパロニがこれまたいつの間に創ったのかもわからない鉄板パスタをくれた。

 

 「いただきます」

 

 これが伝説の鉄板ナポリタンか・・・うまっ、えっ、マジでヤベぇ。

 

 ビックリすることにこのパスタはあのエミヤよりうまかった。

正直、ここまでうまいとは思っていなかった。生まれてこのかたというより記憶を取り戻してからエミヤの料理が一番だと思っていたのだがこの鉄板ナポリタンはそれを超えてきた。

 

 「おかわり貰えるか?」

 

 「おかわりっすね。はいどうぞっす」

 

 「サンキュー」

 

 フォークにパスタを巻き付けて次々に口へ運んでいく。

 

 「良い食べっぷりだな」

 

 「トマトスムージーもありますよ」

 

 横からカルパッチョが赤い色のドロドロした液体をくれた。

 

 見た目はなんとも言えないが飲んでみるとトマト本来の甘みが口に広がる爽やかで冷たく美味しかった。

 

 「マジでやべぇな。どれもうますぎる」

 

 鉄板パスタの他にもピザやサラダなどを貰ったのだがどれもエミヤの料理と並ぶほどうまく、いくらでも腹に収まりそうだ。

 

 「いやぁ作ってる側からしても気持ちい食べっぷりっすね」

 

 調理服から着替え制服姿に戻っているペパロニが俺の隣に座った。

 

 「すんげーうまい」

 

 「うれしいこといってくれますね」

 

 「事実だし・・・ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ・・・プハァ、食った食った。ごちそうさま」

 

 「お粗末っす」

 

 「にしても一人でよくこんなに平らげたな」

 

 「男性ってこんなに食べる物なのですか?」

 

 俺の目の前に積み上がった皿を見ると

 

 鉄板ピザ四人前、ピザ三枚、トマトスムージー二人前、ケバブ二本、カルパッチョ一皿、シーザーサラダ三人前とかなりの量を平らげていた。

 

 「全部うまかったからな。ついつい手が動いちまってな。代金はちゃんと払うから安心しろ」

 

 「気にしなくたっていいのに」

 

 「いや、こんなうまいもんを只で食うなんて駄目だ」

 

 「変な所で頑固っすね」

 

 「そういえばタカちゃんも頑固なところがあったような」

 

 それにしても料理ができる女の子というのはいいものだな。

 

 うちはエミヤがほとんど料理を作るので料理を作る人物は少ない。

バレンタインのときだけ全員が俺にチョコをくれるのだがそのくらいだ。

 

 まぁ、たまにきよひーが作ってくれるのだがどうやら変な薬が入っているらしく食べたあとはいつも一人で悶々としている。

 

 えっ、なら食べるなって?

 

 無理だ。涙目を向けられたら食わざるにままならない。

 

 「と、ところで十六夜?」

 

 するとモジモジしているドゥーチェが人差し指同士を引っ付けたり離したりしている。

 

 「なんだ?」

 

 「そ、そのだな。もしよかったらこのままアンツィオ高校に転入しないか?」

 

 おいおい、このやり取りついこの前したところだぞ。しかも、顔を見る限り冗談ってわけじゃなさそうだし。

 

 「転入って、ここ女子高だろ一応」

 

 「そうだな。しかし学園長に頼めば十六夜なら転入させられるぞ」

 

 「それは魅力的だな。こんなに美味しい料理を毎日食える」

 

 「なら「でも、今は大洗にいたいんだ」そ、そうか」

 

 一気にテンションは下がってしまいご自慢のツインテールもシナシナっとなってしまっている。

 

 「ドゥーチェがフラれたっす」

 

 そこへペパロニによる超ド級の精神攻撃が行われる。

 

 「グハッ」←チーン

 

 「ドゥーチェが死んだッ」

 

 「この人でなし」

 

 「フラれたって、俺は別にフッてねぇよ。人聞き悪い事言うんじゃねぇよ」

 

 「だって、アンチョビ姐さんが」

 

 「たまに飯食いに来るからそれでいいだろ」

 

 「・・・・・・」

 

 ドゥーチェはまだ死んでいる。

 

 「そうだな、俺は大洗にいるのは変わらないがアンツィオが試合のときは応援に来てやるよ」

 

 ピクッとツインテールが動く。

 

 「他には誰かさんが好きそうな恋愛小説をここに来るたびにもってきてやるってのは「ああああああああ」」

 

 完全復活したドゥーチェが雄叫びをあげる。

 

 「わ、分かった。仕方ないッ、仕方ないよなぁ。うむ、無理強いはしない」

 

 先ほどとは態度がまるで違う。

 

 「プッ、あ、あぁ仕方ないな」

 

 ドゥーチェの顔を見ると涙目になっておりその目はこういっていた。

 

 「恋愛小説が好きだと何で知っている。バラしたら殺す」

 

 ドゥーチェをいじめるのもここまでにしておこう。

 

 

 

 

 

 「ヤハハ、試合できたらいいな」

 

 あれから時間は過ぎてすっかり夕方となってしまい俺は大洗に帰ることにした。

 

 「そのときは私達が負けないように頑張るじゃなくて勝つッ」

 

 「はいはい、今日は楽しかったぜ。じゃあまたな」

 

 「ほんとにもう帰るのか?」

 

 「あぁ、家族が心配するからな」

 

 「そっか、また来いよ歓迎するから」

 

 「近いうちに来るわ」

 

 「またな」

 

 「あぁ、またな」

 

 こうして、俺のアンツィオ高校訪問は終わった。

 

 帰ってから修羅場が発生したのはお分かりだろ。

 

 「なんでさ」

 



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戦車喫茶での出来事


ようやく抽選が終わった

毎日投稿って大変


俺がアンツィオを訪れてから数日が経ち、今日は戦車道大会の抽選の日だった。

 

 相手はまぁサンダースとなったのだがな。

 

 「サンダーズ校って強いの?」

 

 「優勝候補の一つですね」

 

 「えっ、それって大丈夫なの?」

 

 「案外ラッキーかもね」

 

 アニメと違い今回はみゃー先生が一緒に来てくれている。

 

 流石に蝶野さんは戦車道連盟側の人間ということもありいないが、それでもみゃー先生がいるのは心強い。

 

 「この大会では戦車の数は制限があるからサンダース校みたい戦車がたくさんある学校と最初にあたるっていうのは運がいいわよ」

 

 「そういう考え方もありますね」

 

 「旦那様ぁ」

 

 「どうしたんだきよひー?」

 

 「旦那様が先日出掛けていた学校はどこですか?」

 

 「アンツィオだが」

 

 「そうですか・・・ふふふ」

 

 きよひーの背後に蛇が見える。

 

 「はいはいステイしてね」

 

 頭を撫でてきよひーをなだめる。

 

 この後はアニメ通り戦車喫茶に向かった。

 

 アニメと違う点といえば俺とサーヴァント組とみゃー先生が付いてきたことだ。

 

 なんでも先生も一度戦車喫茶なるものに行ってみたかったらしく付いてきたのだ。

 

 戦車喫茶もアニメとほとんど同じでもう何回目かわからないがガルパンの世界に来たのだと実感した。

 

 俺は重戦車パフェというパフェとセイロンティーと注文した。

 

 他のみんなは普通のケーキとかだったが。

 

 「でけぇ」

 

 「「「「「それひとりで食べるの(んですか)(ですか)」」」」」

 

 重戦車パフェ・・・名前の通り重戦車のように大きかった。

 

 アイスはチョコ、バニラ、イチゴ、コーンフレークにポッキー、トッポ、メロンとオレンジ、イチゴにバナナが乗っている。

 

 「いただきます」

 

 うん、普通だった。ごく普通の味でただボリュームが多かっただけだった。

まぁ普通に美味しかったけどね。ただしセイロンティー貴様はダメだ。オレンジペコの淹れてくれた紅茶の方が何百倍もうまかった。(オレンジペコが異常なだけです。セイロンティーも普通に美味しいです)

 

 「あれ、副隊長・・・あっ、元でしたね」

 

 そんなティー―タイムを楽しんでいるときに聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 「まだ戦車道を続けていたとはな」

 

 もう誰だかお分かりだろう。黒森峰のまほちゃんとエリカだった。

 

 「お言葉ですがあの試合のみほさんの判断は間違っていませんでした」

 

 秋山がいつもより鋭い目をして言い放つ。

 

 「部外者が口を挟まないでくれる」

 

 「すみません」

 

 弱っカッコよかったのに一瞬でひるんでしまった。

 

 仕方ない。助けてやるか。

 

 「よっ、久しぶりまほちゃん。それとエリカ」

 

 実はなんだが俺はエリカと知り合いだったりする。

 

 「馴れ馴れしくするなッ」

 

 といってもみほとまほちゃんの試合を見に行くたびに顔を合わせる程度だが。

そして、この通りツンデレ台詞をいただきました。ごちそうさまです。

 

 「ヤハハ、あんまかっかすんなって。せっかく美人なのに顔が怖いぞ」

 

 「十六夜、私の後輩を堂々と口説かないでもらえるか」

 

 「十六夜君、私の友達を口説かないでくれないかな?」

 

 二人の声が重なる。

 

 そして背後からはサーヴァントたちの視線もひしひしと伝わる。あとが怖いがここは責める。

 

 「まほちゃんってのもアレだな。まほさんって呼ぶわ。姉妹揃って美人さんになっちゃって幼馴染の俺も幸せだぜ」

 

 「美人・・・そうか」

 

 「び、びびび美人ッ」

 

 二人共、反応はそれぞれだが照れていた。

 

 そして更にサーヴァントたちの視線が集まる。

 

 「まぁ、一厘の冗談もここまでにして、戦車道の試合では負けねぇからな」

 

 「残りの九割九分九厘はどうした?」

 

 「本気だが」

 

 「あっそ、でもね、あんたたちみたいな無名校が勝ち上れるほど戦車道は甘くないわよ。っていうかなんであんたがここにいるのよ」

 

 「なんでって今更だな。俺は大洗学園所属、戦車道歩兵隊の隊長を務めてるんだぞ。ここにいてもおかしくないだろ」

 

 「なっ、十六夜が歩兵だと・・・」

 

 「どうしたんですか隊長、こんな男が歩兵になったところで戦力は変わりませんよ」

 

 ちなみにエリカは俺の身体能力を知らない。

 

 「エリカいいか、こいつは生身でも余裕で戦車を潰せる男だぞ」

 

 「隊長流石の冗談も「冗談じゃない」・・・嘘ですよね?」

 

 「嘘だったらどれだけよかったか・・・」

 

 まほちゃん改めまほさんが遠い目をする。

 

 「ヤハハ、酷いなぁ俺がそんな化け物な訳ないだろ。戦車を生身で潰すとかどんだけだよ」

 

 「「「「「「「「「「どの口がほざいてるんだ」」」」」」」」」

 

 この場にいた全員の声が重なる。

 

 ってか沖田さんたちも重なるとか酷くない。

 

 「ふ、ふーん、だからといって私達は負けないんだから精々無様な姿をさらさないように頑張ればいいわ」

 

 それだけいうとエリカはまほさんを置いて出て行く。

 

 エリカってまほさんラブだよね。置いて行っちゃっていいの?

 

 「はぁ、ではな十六夜」

 

 そんなエリカを追ってまほさんも出て行く。

 

 「いやぁ、面倒な連中だったな」

 

 ここで綺麗に終わるはずだった・・・のだが

 

 「「「「「「「十六夜(君)(さん)分かってますよね」」」」」」

 

 うん、サーヴァント達のお仕置きが待っている。最近は慣れたのだがな。

にしてもみゃー先生よ、何故あんたまでそこにいるんだ?

 

 そして帰り際のことだった。

 

 きよひーが突然俺の耳元で呟いたのだ。

 

 「分かってますよ旦那様、みほちゃんを助けようとしたのですよね。私は分かっています。だから、今回だけ特別ですよ。いいですか、もう二度と浮気はダメですからね」

 

 この言葉に俺は割とマジで堕ちかけた。

 

 なんとか耐えたのだがこれはマジでヤバいな。

いつもヤンデレが強かったせいでこういう優しいきよひーが女神に見える。

 

 「ありがとうな。大好きだぜきよひー」

 

 「私も大好きです」

 

 




まさかの最後できよひーがいいところをもっていくスタイル。

 そこにしびれるぅ憧れるぅ・・・ってことはないけど

 そこに惹かれるぅ堕とされるぅ。

 次回はサンダーズ偵察編です。

 誤字報告ほんとありがとうございます。

 感想待ってまーす。では次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォー


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サンダース偵察 前編

 

 抽選会から数日後、俺は現在コンビニの輸送船に乗り込み秋山のとなりに座っている。

 

 何故俺までサンダースに行ってるのかって?そんなの楽しそうだからに決まってるだろ。

一応会長にも許可は取ってあるから公欠扱いされているラッキー。

 

 サーヴァント勢は付いてくるといっていたのだが大勢で行き過ぎてもバレてしまうだけなので今回は来ていない。ただ、妙に物分かりが良かったので少し不気味に感じるのだが家に帰ったらなにかありそうだな。

 

 「逆廻殿は何故戦車が好きになったんですか?」

 

 この船がサンダースに向けて出港して一時間が過ぎた頃に秋山が話しかけてきた。

 

 「さぁな、たまたまテレビでチラッとみたときに興味を持ったからか?まぁ、なんにせよ、戦車は好きだぞ」

 

 「で、では、どの戦車が一番好きなんですか?」

 

 俺が一番好きな戦車か・・・やっぱりあんこうチームが乗っているⅣ号かな。

 

 「俺はⅣ号が好きだぞ」

 

 「そうなんですかッ」

 

 「あぁ、やっぱりただ普通のⅣ号はどうでもいい。お前らが一生懸命になって戦車道をしているからⅣ号が好きなんだ。Ⅳ号が好きというよりお前らが乗っているⅣ号が好きなんだ」

 

 「・・・・・・」

 

 秋山が無言になるのでそちらの方を見ると顔を赤くした秋山がいた。

 

 「どうした?」

 

 「い、いやぁ、逆廻殿にそんな風に思われてるだなんて思ってなかったもんですから」

 

 「あぁなるほどってお前は俺にどんな印象を持ってるんだ?」

 

 「女垂らし、もしきは問題児」

 

 問題児は合ってるが女垂らしは違うぞ。えっ、違うの?違うはずだよね・・・

 

 「あぁ、それと俺のことは十六夜でいいぞ。逆廻って呼ばれるのは慣れないからな」

 

 「でしたら私のことも優花里と呼んでください」

 

 「おっけーゆかりん」

 

 「それはやめてください」

 

 ガチトーンで言われたらヘコむしかなくね?

 

 それからは色々と世間話って奴をしてサンダースまでの時間潰しをしていたんだが俺の家族の話となった。

 

 「十六夜殿のご家族といえば美男美女で有名ですがなにか面白い話とかあります?」

 

 「面白い話かぁ~、そうだな、うちのオカンはエミヤってことくらいだな」

 

 「エミヤってあの白髪の紳士殿ですか?」

 

 「そうだ」

 

 「あの紳士殿がオカンって、なんですかソレ」

 

 秋山改め優花里が笑っているのでウケは良かったみたいだ。

 

 「他には姉が多いせいで弟は苦労する」

 

 「あぁ、姉弟あるあるですね。私は一人っ子なにで少し羨ましい気もします」

 

 「姉たちからのスキンシップはなかなか理性を削られるんだぜ」

 

 「えっ」

 

 「なんだその声」

 

 いつもの優花里ちゃんボイスからは考えられないひょうな声、具体的に説明するとだがカエルがつぶれたような声・・・ってまぁ、帰うが潰れた所なんて見たことないのだがな、とりあえずそんな声が漏れる。

 

 「い、いえ、まさか十六夜殿の口から理性なんて言葉が出るとは思わなかったので」

 

 君そんなのズバズバいう子じゃ無かったよね。僕の気のせいかな?かな?

 

 「はぁ、もういいよ」

 

 俺は諦める。これ以上、俺のライフポイントが削られてしまっては精神的にまずい。

 

 「あとな、姉が美人すぎると弟は色々と苦労する」

 

 「あっ」←察し

 

 「昔からなストーカーとかに付き纏われたりしてな、その度に俺がそいつを半殺しにしてたんだぜ」

 

 「十六夜殿ってシスコンですか?」

 

 「違うッ」

 

 「いや絶対そうでしょ」

 

 「違うったら違う」

 

 「はいはい、そういうことにしておきます」

 

 ゆかりんが黒ゆかりんになってる気がする。

 

 「それにだがうちの家族は結構複雑なんだ」

 

 「それは前にもお聞きしましたが・・・」

 

 「暗い話ってことじゃないぞ」

 

 「えぇ、それは西住殿からお聞きしています」

 

 「なんというかだな、うちの家族って全員血がつながってるのかさえあやふやなんだよな」

 

 「それって」

 

 「まぁどうでもいいけど」

 

 「そうですか」

 

 「俺は俺だし、アイツらはアイツらだ。俺は幸せになるつもりだしアイツらにも幸せになってもらいたい」

 

 「家族思いなのですね」

 

 「そういわれるとそうかもな。全員一癖も二癖もある連中だがそれでも大好きな家族には変わりない」

 

 「なるほどこれがあのイケメンモードですか」

 

 そのとき、船が大きく揺れた。

 

 「おっ、どうやらついたみたいだな。降りるか」

 

 「はい、少し待っててください」

 

 

 

 

 

 

 そして無事にサンダーズ大学付属高校へと着いた俺達なのだが別行動することになった。

 

 サンダースは共学らしく男子も戦車道というか歩兵をしているらしく、俺はそちらの方を見に行くことになった。

 

 優花里はアニメと同じく戦車の方を見に行ったが。

 

 サンダースは大きかった。

 

 戦車の保有台数が全国一ということもありリッチな学校であるが故に広かった。

 

 ちなみに俺はサンダースの制服を着ている。

 

 どこにあったのかって?会長が用意してくれたらしい。なんかヤバそうな感じだが(何もヤバくありません。普通に手に入れました)

 

 あの会長のことだどうせろくでもない方法で手に入れたんだろう(もう一度いいます。普通に入手しました)

 

 少し校内を歩いていると歩兵と大きく書かれた建物を見つけた。

 

 俺は静謐ちゃん直伝のセルフ気配遮断を駆使し中に入り込む。

 

 そこに広がっていた光景は・・・





 さて、無事に乗り込むことにできた十六夜たちですが十六夜が見た物とは何だったんでしょうかね?

 感想待ってまーす。

 次回、サンダースの歩兵たちお楽しみにね。

 せーの!パンツァーフォー


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サンダース偵察 中編

 サンダースの歩兵が練習している施設に忍び込むことのできた俺なのだがちょっと引いていた。

 

 理由は施設が豪華すぎるからだ。

 

 なに、なんなの?ちょっとお金かけ過ぎじゃない。

 

 サンダースの歩兵はUSJ並みの施設内で練習している。

 

 だってあそこに山があるし、湖?もある、なんで森まであるんだよ。

しかもちょっとした市街地もあるしぃぃぃぃぃ、なんなのマジで何なの?

 

 君達ゲリラ戦まで練習するの?いらないよね。絶対こんな施設いらないよね。

自衛隊の施設だってこんな豪華じゃないと思うんだけど。

 

 皆様に分かりやすく説明するとなると某主人公が無個性でヒーローを目指す漫画のUSJ並みの施設である。

 

 流石に火山地帯は再現されていないがそれでもなかなかだぞ。

 

 「一列縦隊右向け右ッ」

 

 少し離れた場所に歩兵たちが練習しているのが見える。

 

 「匍匐前進始めッ」

 

 サンダースのパンツァージャケットとは少し違う迷彩柄の服を着た25人が背中に大きなリュックを背負って匍匐前進であちこちに這いずり回る。

 

 「人がゴミのようだ・・・ってそんなこと言ってる場合じゃない」

 

 ちょっと思考がムスカに汚染されてしまったようだ。しかし、それも仕方ない。あちこちを這いずり回るサンダースの歩兵たちはGのようにも見える。

 

 「すごいな。流石は戦車保有数全国一なだけはあるか」

 

 後に知ったのだが現在匍匐前進している25名は一軍、つまり試合にでる歩兵らしく他の二軍、三軍は少し離れた場所で練習しているようだ。

 

 約二時間程練習しているのを見学していたのだが、そろそろ優花里と合流することにする。

 

 秋山に電話を掛けた。

 

 prrrrrrガチャ

 

 「よう優花里こっちは大体終わったがそっちはどうだ?」

 

 「十六夜殿今少し追いかけられてまして電話してる場合じゃないんです」

 

 「はぁッ、追いかけられてるってどこにいるんだよ?」

 

 「それがあちこちに逃げてたらいつの間にか学園の屋上まで追い詰められてしまいまして」

 

 「ったく、待ってろすぐに行く。それまでなんとかして持ちこたえろ」

 

 通話を切った。

 

 アニメでこんなことってあったか?アニメではなんとかして優花里は逃げ出したみたいだが今は追い詰められてる、しかも屋上にだ。これも俺のせいか? 

 

 十六夜sideout

 

 ゆかりんside

 

 「すごいですすごいです、こんなに戦車が並んでいるだなんて。流石は全国で戦車の保有台数一位のサンダースです。ああっ、あれはファイアフライじゃないですか」

 

 私は現在、ビデオカメラを片手にズラッと並ぶ戦車(シャーマン軍団)に興奮していました。

どの戦車もシャーマンです。戦車好きな私にはたまりません。いや、戦車好きなら必ず興奮するはずです。

 

 それほどまでにサンダースの戦車は迫力があり浪漫があるのです。

 

 ああ、あちらにはM4A1型、向こうにはA4無印がッ

 

 ますますテンションが上がったところでようやくブリーフィングが始まるようです。

 

 「では、一回戦出場車両を発表する」

 

 「ファイアフライ一両、シャーマンA176ミリ砲搭載一両、75ミリ砲搭載八両」

 

 たった五機相手には容赦ないように思える。

 

 「次はフラッグ車を決めるよ。オーケー?」

 

 「「「「「イェーイッ」」」」」

 

 ノリがいいというよりは団結力があるのでしょうか?

これもあの隊長さんのカリスマのおかげなのですかね。

 

 フラッグ車が決まり、質問タイムに入る。

 

 「はい!小隊編成はどうしますか?」

 

 「良い質問ね。今回は完全な二個中隊は組めないから三両で一小隊の一個中隊で行くわ」

 

 「フラッグ車のディフェンスは?」

 

 「ナッシング」

 

 よし、有力な情報を手に入れましたよ。

 

 「敵にはⅢ突がいると思うんですけど?」

 

 「大丈夫一両でも全滅させられるわ」

 

 舐められているのでしょうか?それともそれほどまでに自身があるのでしょうか?

どちらにせよ、油断してくれているのはチャンスです。

 

 「そういえば、見慣れない顔ね?所属と階級は?」

 

 しまったぁ

 

 「えっ、あのー、第六機甲師団オッドボール三等軍曹であります」

 

 「プっ」

 

 「はッ!」

 

 「偽物だぁぁァァァ」

 

 「捕まえろぉぉぉぉぉ」

 

 急いでこの場から脱出することにします。

 

 

 

 

 

 

 とまぁ、逃げていたのは良いのですがあちらこちらに人が待っていて結局上に逃げることになってしまう。

結論をいうと追い込まれてしまいました。

 

 Prrrrrrガチャ

 

 「よう優花里こっちは大体終わったがそっちはどうだ?」

 

 「十六夜殿今少し追いかけられてまして電話してる場合じゃないんです」

 

 「はぁッ、追いかけられてるってどこにいるんだよ?」

 

 「それがあちこちに逃げてたらいつの間にか学園の屋上まで追い詰められてしまいまして」

 

 「ったく、待ってろすぐに行く。それまでなんとかして持ちこたえろ」

 

 そういうと電話は切れました。

 

 私もなんとか逃げ続けていたのですがとうとう逃げ場がなくなってしまいました。

目の前には軽く100は超える生徒に包囲されてしまい後ろは金網、完全に囲まれました。

 

 「大洗の偵察か?戦車道のルールの中には偵察に来た生徒を捕虜にできるというものがある。

今大人しくこちらに来れば危険なことはしないぞ。さぁ、早く諦めて捕虜になれ」

 

 サンダースの生徒の一人がメガホンを持って言います。

 

 「オッドボール三等軍曹さん、あなた面白いからいい待遇しちゃうわよ」

 

 敵の隊長さん優しい人ですね。しかし、つかまるわけには行けません。

 

 そのときでした。黒い影が私の目の前に落ちてきたのです。

 

 「ったくギリギリセーフってか?」

 

 その黒い影の正体は・・・

 

 「十六夜殿ッ」

 

 「おう、見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので

用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれよななんちゃって」

 

 「あ、あなたどこから出てきたの?」

 

 ふざけている十六夜殿にサンダースの生徒が聞きます。

 

 「どこって、そこからだぜ」

 

 十六夜殿が指さしたのは離れにあるもう一つの校舎の屋上でした。ってどう見ても五十メートルは離れてますよねぇ。

 

 「う、ウソおっしゃい」

 

 「残念だが本当なんだよなこれがぁ」

 

 「イェーイ、あなたも面白いわね。あなた名前は?」

 

 「名前か?さっき軽く自己紹介したはずなんだがな、まぁいいや。

よく聞けよ。大洗で誰もが知る問題児、逆廻十六夜様だぜ。コードネームは正体不明(コード・アンノウン)ってところか?」

 

 「オーケー、イザヨイね。気に行ったわ。でも残念、ここからは逃がしてあげないわよ」

 

 「そうかい、だったら勝手に逃げるだけだぜ」

 

 「で、でも十六夜殿どうやって逃げるんですか?」

 

 十六夜殿は挑発を混ぜながらあちらこちらをチラチラと見ています。

どこを見てもサンダースの生徒がおり、むしろ包囲網は縮まっていく一方です。

 

 「じゃあ優花里、しっかり掴まっとけよ。離したら死ぬぞ」

 

 十六夜殿は私をお、お、お姫様抱っこして耳元で呟きました。

 

 「ヒューカッコいいわね。囚われのお姫様を救いにきた騎士様ってところかしら」

 

 「だったらお前らは魔王の手下ってところか?ところがどっこい。魔王なんて俺の相手に足りないんだよ。

じゃあな。試合、楽しみにしてるぜ、あと、俺は騎士じゃない。ただの問題児だッ」

 

 十六夜殿はそう言って大きくジャンプしました。

 

 「ってどんだけ跳んでるんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 下をチラッと見たのですが地面から十五メートルは超えています。

 

 「キャアァァァッ、ファンタスティック」

 

 下から叫び声のような声が聞こえます。

 

 「死にます死にます絶対に・・・死にますよぉぉぉぉぉぉ」

 

 私も珍しく大声をあげてしまします。

 

 「ヤハハ、安心しろ」

 

 ですが、十六夜殿の声を聞くと何故か安心してしまいます。

 

 十六夜殿は無事に隣の校舎へと飛び移りそこから逃げました。

 

 その後なんとかコンビニの輸送船に着いたのですがもう色々と疲れちゃいました。

 

 「ヤハハ、なかなかスリリングだったな」

 

 「あ、はい・・・『人間ってあんなに跳べたっけ?』」

 

 十六夜殿の化け物じみた身体能力を感じた日となりました。

 

  





 やったねゆかりん。お姫様抱っこで救出されたよ。

 次回、サンダース偵察 後編

 感想待ってまーす。

 せーの!パンツァーフォー


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サンダース偵察 後編

無事に優花里を救出出来たあと、コンビニの輸送船に忍び込むことの出来た俺達は一休みしていた。

 

 「はぁ、一時はどうなるかと思いましたよ。ありがとうございます十六夜殿」

 

 「俺も連絡したときはビビったぞ。あっ、映像は撮れたのか?」

 

 「はい、バッチリですッ」

 

 「これでみほたちも作戦を考えるのは楽になりそうだな」

 

 「そうだったら苦労した甲斐がありますよ。十六夜殿の方はどうでした?」

 

 「サンダースってすごいな。歩兵の練習場が豪華すぎてびっくりした。うちがあんな施設を造ろうと思えば一体どれくらいの費用がかかるのやら・・・」

 

 「ま、まぁ伊達に戦車保有台数全国一じゃないですからね。相当お金はあるんでしょう」

 

 「にしてもアレはないわ」

 

 「そんなにすごかったんですか?」

 

 「あぁ、ちょっとしたテーマパークみたいだったぜ。山はあるわ、湖はあるわ。ほんと、なんすかアレ?」

 

 俺は携帯で撮った映像を優花里に見せた。

 

 「あ、あはは」

 

 顔が引き攣っている。

 

 「なぁ、いったろ。ありえねぇって」

 

 「確かにこれは少しやりすぎな気もします」

 

 「どちらにせよ、俺には勝てんけどな」

 

 たとえどんな奴が相手だろうと負けない自信はある。

 

 相手がフルメンバー(25人)で来たとしてもうちはサーヴァントもいるんだ。

むしろ、俺一人でも歩兵相手なら余裕だ。

 

 しかし、戦車道とは戦車が基本だ。

いくら俺が歩兵を倒したところでフラッグ車が倒されてしまってはどうしようもない。

 

 まぁ、みほならやってくれると思うがな。

 

 「というかなんなんですかあの身体能力はッ」

 

 そして何を思ったのか優花里はいきなりそんなことをいう。

 

 「普通に俺の身体能力だが」

 

 「オリン〇ック選手にでもなるつもりですか?いえ、オリ〇ピック選手なんか相手になりませんよね」

 

 「ヤハハ、そんなめんどくせぇことしねぇよ。俺はみんなで戦車道やってる方が何倍も楽しいんだよ。

優花里だってそうだろ」

 

 「は、はい。私は昔から戦車について話すことの出来る友達がいませんでした。でも、今はみんなと一緒に戦車について話すどころか大好きな戦車に乗ることができて、本当に楽しいです」

 

 「だろ、俺も同じだ。まぁ、俺の場合は自動車部の奴らといるのも楽しいがな」

 

 なんだかんだいって、俺は自動車部(アイツら)のことも大好きらしい。

 

 「い、十六夜殿がデレた」

 

 「おい、やめろッデレてないからな」

 

 「ツンデレ頂きました」

 

 「ツンデレちゃうわ」

 

 優花里さんッそんな言葉どこで覚えたのッ

 

 あと、俺はツンデレちゃうからな。男のツンデレとか誰得よ。

 

 「優花里さん・・・頭、冷やそうか」

 

 「ヒッ、い、十六夜殿?目が怖いですよ」

 

 「ヤハハ、ゆかりん、おいたはダメだよ」

 

 「す、すみませんッ」

 

 「許さん」

 

 「キャァァァァァ」

 

 このあと何があったかは俺しかしらない。優花里は目覚めたら記憶を失っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大洗に戻ったあと優花里は家に俺は学園に戻って自動車部の手伝いに向かった。

 

 本当なら俺も優花里の家に向かう予定だったのだがホシノからメールが届き戦車の調整を手伝ってくれといわれた。俺がいなくても戦車の整備・調整は終わるだろうが四人で五両の戦車を整備するのも大変そうということで向かうことになった。

 

 ついでにコンビニで甘いものでも勝って行ってやろうかな。

 

 そしてコンビニに着いたのだが一番くじがあった。

 

 一番くじ・・・それは運か金かのくじである。

 

 今回の一番くじは高校生戦車道をテーマとしたものだった。

 

 なんと大洗のものもあった。

 

 あり得ない。まだ公式戦にも出ていないというのにこんなにも早くグッズ?くじが出ているなんて。

そこでふと頭を横切った人物がいた。

 

 あのハゲ・・・ハゲだ。

 

 まぁ、それは置いておいてだ。これは引くしかないよな。

 

 ちなみに景品なのだが

 

 A賞 各校の隊長等身大タペストリー

 

 B賞 各校の校章タオル

 

 C賞 各校のビジュアライズボード

 

 D賞 各校の校章ラバーストラップ

 

 E賞 戦車ラバーストラップ

 

 ラストワン賞は戦車道連盟公式、各校選手の水着写真集だった。

 

 ってかまだそんなに暑くないのに水着っていうのはどうなのか?

 

 だがしかし、これは引くしかないよね。

 

 流石にラストワンは難しいがそれでもA、B、C、D、Eそれぞれ欲しい。

ということで自動車部の全員分コンビニスイーツを購入し一番くじを引く。

 

 「十回で」

 

 「はい、十回分引いてください」

 

 お馴染みの箱を渡された時、俺は驚いた。

 

 くじが少なかったのだ。

 

 もう一度いおう、くじが少なかったのだ。

 

 「これって何枚残ってるんだ?」

 

 「そうですね、十八枚ですね」

 

 「全部買います」

 

 そして十八枚全部購入したのだが結果をいうと神引きだった。

 

 A賞 六個 (ダージリン・カチューシャ・アンチョビ・マリー・まほ・ミカ)

 

 B賞 三個 (聖グロ・サンダース・アンツィオ)

 

 C賞 二個 (聖グロ・黒森峰)

 

 D賞 三個 (聖グロ・黒森峰・大洗)

 

 E賞 四個 (聖グロチャーチル・サンダースシャーマンファイアフライ・黒森峰ティーガーⅡ・黒森峰ヤークトティーガー)

 

 ラストワン賞

 

 とまぁ、この結果だ。

 

 見てお分かりいただけただろうか?この聖グロ率

 

 嬉しいよ。滅茶苦茶嬉しいよ。でもね、なんでこんなに出るの?

 

 BC自由学園に至っては一個しかでてないし、他にもヨーグルト高校とかあったのだがアニメまたは最終章で登場した高校しか出ていない。

 

 タペストリーに至ってはなんだこの結果、みんな引いたんだよん?

普通なら何回も引くはずなんだが、なんでこんな残ってたの。ほんと意味が分からん。

 

 ま、まぁ、そのおかげでこうして神引きできたのだが。

 

 約二万円が消えてしまったがこれならお釣りがきてもいいだろう。

 

 十六夜君大勝利ィィィィィぃィィィ

 

 

 

 

 

 そして両手にコンビニ袋を持った俺は自動車部のガレージに着いたのだが珍しいメンツがそろっていた。

 

 自動車部の四人は勿論、あんこうチームを除いたカメさん、カモメさん、カバさん、ウサギさんチームがいた。

 

 「遅いぞぉってあれ、その手に持ってるの何?」

 

 「おぉ、おかえりぃ。偵察ご苦労様ぁ」

 

 ついて早々ホシノと会長が話しかけてきた。

 

 「ちょっとな、コンビニに寄って来たんだ。それよりみんなどうしたんだ?」

 

 「少しでも練習しておきたいなと思って」

 

 澤辺が理由は話してくれた。

 

 なんでも聖グロ戦で足を引っ張ってしまったので今度は先輩達二迷惑を掛けないように少しでも上手くなるためにこうして練習していたらしい。

 

 「なるほど、ほらこれやるよ」

 

 俺は澤辺に先ほどコンビニで購入したプリンを渡す。

 

 「あ、ありがとうございます」

 

 「頑張れよ。俺は歩兵だし戦車を動かしたりするなんてことはねぇが、少しでもお前らが戦車を撃破出来るように支援してやる。ジャンジャン主砲撃って撃破しちまえ」

 

 「「「「「「はいっ」」」」」」

 

 ウサギさんチームも元気になったようでなりよりだ。

 

 「なぁ十六夜、さっきから気になってたんだがそれはなんだ?」

 

 ホシノがやけに俺の持っている袋に興味を持っているなと思い袋を見ると・・・

 

 水着のダージリン、アンチョビ、カチューシャと何故かノンナ、ミカにマリー、まほが見えていた。

 

 「・・・あ、あぁ、こ、これなぁ・・・ヤ、ヤハハ一番くじのラストワンだけど」

 

 この場にいた全員がホシノの言葉により気づいたらしく一気に場が凍る。

 

 「へぇ、そうなんだぁ」

 

 会長さんがなんか怒ってるし。

 

 「先輩・・・変態」

 

 近藤さんッ怖いよ。

 

 「い、十六夜もそういうのがこ、ここ、好みなんだな」

 

 そして磯辺よその反応は少しばかり気まずい。

 

 まるで男友達の家に行ったらエロ本があったみたいな反応、しかもそういう方面に多少耐性のある女子の反応なんだ。男子としては気まずいったらありゃしない。

 

 「あい」

 

 あいじゃないよ、なにがあいなのかな桂里奈ちゃん。

 

 「は、破廉恥だぞ」

 

 そう、普通はそういう反応だよね桃ちゃん先輩。

 

 「ま、待て、これはいかがわしいものじゃないぞ。普通の、ごく普通の水着写真集だ」

 

 何をいっているのだ俺は・・・悲しくなってきた。

 

 「あちゃ~十六夜の性癖があらわに」

 

 笑ってないでなんとかしろよツチヤァァァ 

 

 「「・・・・・・・」」

 

 ホシノと大天使スズキに至っては無言、怖いよ。

 

 「私は知らないよぉ」

 

 ナカジマまで俺を見捨てるのかッ。

 

 「不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 この日、俺は幻想殺しさんの気持ちがよくわかりました。

 





 次回はオリジナル展開です。

 せーの!パンツァーフォー


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作戦会議


 さて、十六夜君がはいったことで誕生した歩兵相手にどう立ち回るのでしょうかね


 一番くじのラストワン賞を見られガレージにいた全員から冷たい目を向けられた俺は一番くじで当てた景品を全て袋から出されて正座させられている。

 

 「あのぉ~いつまで正座しておればいいのでしょうか?」

 

 「知らないッ」

 

 「あっ、はいすみません」

 

 もうすでに正座を始めてかれこれ二十分は経っている。

 

 みんなは自動車部のみんなと協力して戦車のパーツの名前を覚えたりだの、簡単な整備の仕方を学んでいる。

 

 授業後にみんな一時間ほど自主練をしていたらしく、今は整備について勉強していた。

 

 「それはこの道具を使うんだって」

 

 「難しいよぉ」

 

 「こっちじゃなかった?」

 

 「あれ、どっちだっけ?」

 

 みんな車の整備自体やったことがないっていうのに戦車の整備をいきなり学んでいるせいで何がなんだかわかっていない。仕方ない、俺も未だに整備の方は苦手だ。

 

 結局、あれから十分ほど正座させられたのだが、戦車の最後の仕上げは自動車部に任せて俺は会長に頼まれていたサンダースの映像を見せていた。

 

 「とまぁ、これがサンダースの歩兵だな。戦車とかの方は優花里が撮ってるから明日にでも確認しようぜ。

それでなんだが、ラストワン賞返してくれませんかね?」

 

 「えっ、駄目だけど。かーしまー西住ちゃんには連絡したか?」

 

 「はい、西住は現在エミヤ食堂という店にるそうです」

 

 「はぁッ、なんでだよ」

 

 「ちなみに、あんこうメンバー全員がいるそうです」

 

 なんと、あんこうチーム全員が家に来ていた。

 

 俺はエミヤに電話を掛ける。

 

 prrrrrガチャ

 

 『どうしたんだいきなり、みほちゃんたちが来ているぞ。早く帰ってきたらどうだ』

 

 『いや、なんでみほたちがいるんだよ』

 

 『なんでも沖田たちが連れてきてな。作戦会議を開くそうだ』

 

 『はぁ、ちょっとみほに代わってくれ』

 

 『あぁ、了解した』

 

 『もしもし、十六夜君、どうしたの?』

 

 『いや、どうしたのじゃなくてだな。俺の方がどうしてって聞きたいんだが?』

 

 『えっとね、優花里さんの家に行ったんだけど優花里さんがサンダースの映像を見せてくれて、それで作戦会議をしてたんだけど、一緒に来ていた沖田さんが家で作戦会議しましょうっていうからお邪魔させてもらってる』

 

 そういえば沖田さんは何故か優花里と仲が良かったな。そのせいか?

 

 『それでなんだが、今な学園にいるんだ。偶然にも他のみんなもいるんだが。もう、今から家で作戦会議しようぜ』

 

 もういいよね、明日するんじゃなくて今日したら明日はずっと戦車道の練習できるし。

 

 『それはありがたいけど、十六夜君はいいの?』

 

 『エミヤに代わってくれ』

 

 『代わったぞ。それでどうしたんだ?』

 

 『今から十七人いや、二十一人ほど家に呼んでもいいか?』

 

 『私は構わないが』

 

 『よし、あっ、出来ればでいいんだけど夕飯も作ってくれないか。帰りに材料は買っていくから』

 

 『了解した頼光殿に手伝ってもらえれば手はかからんだろうからな』

 

 『サンキュー、じゃあもう少ししたら帰るわ』

 

 通話を切り会長たちの方を見る。

 

 「とまぁ、聞こえてたと思うがいいよな」

 

 全員いいと頷いた。

 

 「ホシノたちはどうだ、終わりそうか?」

 

 「なんとかね、あと十分くらいあれば終わるよ」

 

 「こっちも」

 

 「私もです」

 

 「私は終わったぞ」

 

 流石、仕事が早くて助かる。

 

 「晩御飯の買い物してから家にいくことになるけど手伝ってくれるか?」

 

 「あっ、私手伝います」

 

 大野が手をあげる。

 

 「私も良いですよ。丁度私も買うものあったし」

 

 山郷が続き

 

 「私も手伝うぞ、十六夜一人では持つのが大変だろう・・・というか、いいのか夕飯まで頂いて?」

 

 店のことを心配しているであろう磯辺が気をつかってくれる。

 

 「気にすんな。二十一人分作るくらい父さんは余裕だろう」

 

 「十六夜の家は飲食店であったはずだがいいのか?」

 

 エルヴィンも店のほうを心配している。

 

 「和室だったら店の迷惑にならないからそこですればいい」

 

 

 

 

 

 そういうことで、全員で一度商店街に寄って食材を買ったあと家に向かった。

 

 「おっ、十六夜が返って来たぞぉ」

 

 顔を赤くしたおっさんが俺に絡む。

 

 「うわ、酒くせぇな。こんな時間から飲んでていいのかよ日下部のおっさん」

 

 「ガハハ、良いんだよ良いんだよ、たまにはパァーって飲みてぇんだよ」

 

 「ったく、あんま飲みすぎんなよ。嫁さんが心配するぞ」

 

 「それもそうだ。おっ、今日は女の子がいっぱいだね。あれかい、戦車道の子たち」

 

 「あぁ、そうだぜ。店の迷惑にならないところで作戦会議するからよ、安心して食べてくれよ。店も儲かるしな」

 

 「おう、ジャンジャン食ってやるぜ」

 

 このノリがいいおっさんの名前は日下部さんといい、商店街にある金物屋をしている。

エミヤの料理にはまってからは週に二回はこの店を訪れるようになった。

 

 ちなみに嫁さんと現在中学三年生の娘がいるらしく、家族でも食べに来たりしている。

 

 「おかえりなさい」

 

 母さんが出迎えてくれた。

 

 「ただいま。これエミヤに渡しといてくれ」

 

 「わかりました。みほちゃんたちは和室にいますよ」

 

 「オッケー」

 

 この家の和室は三回、しかも店の真上にありそれなりの広さがある。

 

 和室に入るとみほやマシュたちが座っていた。そこまではいいんだなんで・・・

 

 「おかえり弟君」

 

 「遅かったな、すっかり鍛錬する時間がないではないか」

 

 「皆さんが十六夜のご友人ですか、初めまして十六夜の姉ジャンヌです」

 

 「へぇ、可愛い子ばかりね。私はジャンヌ・オルタ十六夜の姉よ」

 

 「静謐・・・十六夜の姉です」

 

 なんでお姉ちゃんズがここにいるんだよ。

 

 「えっ、十六夜のお姉さん?」

 

 「すごい綺麗な人ぉ」

 

 「まさか聖女ジャンヌッ」

 

 「沖田姉妹といい、ネロといいこの家は偉人の名前が多いな」

 

 しまった、歴女も来るんだ。めんどくさい事になりそうだ。

 

 「それより、早く作戦会議しようぜッ」

 

 このままでは永遠に本題の作戦会議に入れそうにないので強引に話題を切り替える。

 

 「そ、そうだね。優花里さんあの映像見せて」

 

 みほがなんとなく俺の意図を読み取ったらしく優花里の映像を見る事になった。

 

 うん、アニメと同じだった。

 

 そして、優花里の映像の次は俺の映像ももう一度

 

 「この映像をもとに作戦会議を始めます。敵の数は十五両というのは確定です。敵の戦車の配置はこれと変わるかもしれませんが、おそらく戦車の種類はこのままの筈です」

 

 みほが今まで戦車道で培ってきた経験をフル活用し作戦を練っていく。

その作戦を聞きながら他のメンバーも意見をだして、いくつもの作戦が生まれて行った。

 

 これはアニメと少し違う展開になるかもな・・・タノシミだぜ!





 次回もオリジナル展開です。

 せーの!パンツァーフォー


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作戦会議からのお食事ターイムッ


 体育大会の練習が忙しくてなかなか投稿できないです。


 「それでサンダース戦で十六夜君たちにしてもらいたいことなんだけど」

 

 大まかな作戦が決まったところでようやく俺たちの話になった。

 

 「会長、頼んでいた例のものの方は用意出来そうですか?」

 

 「う~ん、ちょっと難しいかな。頼んだには頼んだんだけど届くのがいつになるのかさっぱりで」

 

 「頼んでたものってなんだよ?」

 

 「えっとね、地雷を頼んでたんだけどちょっと無理そうかな」

 

 地雷の使用は自由だ。おそらくサンダースも地雷は使うはずだろう。

聖グロだって、地雷を用意していたらしいしな。

 

 「地雷が使えないとなるとサンダース戦では偵察を主にしてもらいたいかな」

 

 「任せろ」

 

 「偵察の他には相手の歩兵の様子をみんなに常時知らせてもらいたいかな」

 

 相手の歩兵を監視するということは25人全員を俺達は監視しないといけないということになる。

 

 「カカッ、敵の歩兵は25人で来るんだロ、ならちっとばかしきつくはねぇカ」

 

 こちらはサーヴァント五人+俺だ。

対する相手は25人、普通にやりあうのならば余裕だが、相手も戦車道の強豪校だ。

 

 おそらく、連携などは完璧だろう。

となれば発見する+監視もしくは交戦となるのだが、25人が複数に分かれて行動するのを見つけ出すとなればいっきに難易度は上がりそうだ。

 

 「確かに難しいかもな」

 

 「十六夜君たちでも難しいことってあるの?」

 

 「まぁな、発見するまでがスムーズにいけたらなんとかなりそだが」

 

 「じゃあ、各戦車の車長全員も敵の歩兵を発見することを頭の片隅に入れておいてもらいます」

 

 「わかりました」

 

 「はいッ」

 

 「了解した」

 

 「おっけー、頼むよかーしま」

 

 「わかりました、歩兵は貴様らに任せるぞ逆廻」

 

 「では、サンダース戦ではあくまでも作戦通りに進めて歩兵になにか動きがあった場合は十六夜君たちに任せて私達はおそらく使用されるはずの地雷に気を付けましょう」

 

 「「「「「「はいッ」」」」」」

 

 こうしてサンダース戦の作戦会議は終わった。

 

 「十六夜、夕飯が完成したがもういいのか?」

 

 エミヤがタイミングを見計らったように入室してくる。

 

 もう違和感がなく似合いすぎているひよこのエプロン姿でだ。

 

 「「「「「ブフッ」」」」」

 

 見慣れていない全員は噴き出している。

 

 「サンキュー、ちょうど今終わったところだ」

 

 「そうか、なら料理を運ぶのを手伝ってくれないか」

 

 「あぁ」

 

 今晩のメニューはあんこうの唐揚げにあんこう鍋、豆腐ハンバーグとシーザーサラダ、タコ飯だった。

料理を運び終わるといい匂いが充満し全員が涎を垂らしていた。

 

 特にひどかったのは桂里奈だ。

 

 いや、かわいいと思ったけどすごかったよ。人ってあんなに唾液が分泌されるのかって思ったし。

 

 それで食べているのだが・・・

 

 「何コレ美味しすぎる」

 

 「この豆腐ハンバーグに付いてるソース?タレってなんだろう?」

 

 「あんこうの唐揚げってこんなに美味しかったのッ」

 

 「この美味しさは織田の鉄砲隊の三段撃ちぜよ」

 

 「いや、武田の騎馬隊だろ」

 

 「なにをいうかこのうまさの衝撃ときたらフランシス・ドレイクのスペインの無敵艦隊を沈めたときのようだろう」

 

 「「「それだッ」」」

 

 まぁ、みんな美味しいといいながらパクパク食べている。

 

 「おかわりをいただけますか」

 

 五十鈴さんやあなたさっきもおかわりしたよね、っていうか既に四回はおかわりしてるとおもうんだけど。

 

 「やっぱりエミヤさんの料理は美味しいね」

 

 「はむはむ・・・ゴックン、うまいな」

 

 「なんなんですかこの美味しさはッ、十六夜殿は毎日こんなに美味しい料理を食べているのですかッ」

 

 「こんなに美味しい手料理が作れたらきっといいお嫁さんになれるよね。そしたらきっと・・・キャぁッ」

 

 うん、あんこうチームはいつも通りだな。

 

 「ありゃ、こりゃ負けたね」

 

 「か、会長のあんこう鍋も絶品ですよ」

 

 「そうです。でも、このあんこう鍋も絶品ですね」

 

 会長さんが落ち込んでる。珍しいな。

 

 「キャプテンこのタコ飯すごい美味しいですね」

 

 「あぁ、このハンバーグも美味しい」

 

 「全部美味しいですね」

 

 「ハッ、まさかこれがコーチの強さの秘密なのでは」

 

 違うよ。いや、確かにこの料理のおかげで今まで育ってきたけど・・・あれ、もしかしたらそうかも・・・

 

 「紗季ちゃんと噛まないと喉につまるよ」

 

 「パクパクパク」

 

 「あい、美味しい」

 

 「先輩のご家族って美人さんやイケメンさんしかいませんね」

 

 「先輩っていま空いてますか?もし空いてたら私のかれ「優季ちゃん」ヒッ」

 

 あ、あれ、突然澤の雰囲気が変わったぞ。

顔は見えないが背中から黒い瘴気があふれ出ている・・・まさかな・・・

 

 「うまいッ、ほんと十六夜のお父さんが作ったご飯はなんでもうまいな」

 

 「ね、ねぇ十六夜君、ほんとに良かったのかなごちそうになっちゃって」

 

 「少しきまずいわね」

 

 「こんだけ美味しかったらやっぱりお店が忙しいんじゃないの?」

 

 ツチヤを除いた全員が若干遠慮がちだ。

 

 「だから気にすんなって、戦車直すにはしっかり食べねぇとな。ほら、まだ残ってるからたくさん食えよ」

 

 「十六夜さんはい、あーん」

 

 沖田さんが横から箸を突き付けてきた。

 

 「あーん」

 

 なにも言わずにパクリと食べる。

 

 「せ、先輩こっちも」

 

 次はマシュだ。

 

 「奏者よ余のも食べるがいい」

 

 「俺のもどうだ」

 

 「旦那様ぁ~あーん」

 

 「沖田ちゃんからもだ」

 

 マシュに続いてネロ、お栄ちゃん、きよひー、沖田ちゃんからもあーんされる。

 

 「やっぱり父さんの作った料理はうまいなッ」

 

 毎日食べているが毎回思う。ほんと、幸せだな。

 

 「弟君、お姉さまからもどうぞ」

 

 「私の弟子で弟なら師匠で姉である私からのも食べれるだろう」

 

 「はい、十六夜あーん」

 

 「十六夜・・・あーん」

 

 「えっ、なに。もしかして私からも欲しかった?し、仕方ないわねッほら、あーん」

 

 お姉ちゃんズからもあーんされる。

 

 「あらあらうふふ、母からもはいあーん」

 

 そしてとどめに頼光ママだ。

 

 「「「「「・・・・・・」」」」」

 

 全員が黙り込んでいる。いや、なんとなくいいたいことは分かるぞ。

こんなにあーんされてたら普通そういう反応が出るのはあたりまえだ。

 

 「い、十六夜あ、あーん」

 

 何をいうのかとおもいきやホシノがあんこうの唐揚げを俺の口元へ運ぶ。

 

 そしてそのまま俺の口に刺さった。もう一度いおう刺さった。

口を開けようとしたのだがブスッと力づくで刺してきたのだ。そしてゴリ押しで俺の口にねじ込む。

 

 「い、いてぇ」

 

 「あっ、ごめん」

 

 ホシノの顔を見ると恥ずかしそうな顔をしていたので悪気はなかったのだろう。

 

 「コーチ、私からもです」

 

 「十六夜ほらあーん」

 

 ホシノに続いて近藤と磯辺がハンバーグをあーんしてくる。

今度はちゃんと食べれた。

 

 「十六夜君、わ、私もあーん」

 

 みほからもあーんされる。

 

 なにこの天国

 

 ここはアヴァロンなのか?という錯覚を覚えてしまう。

 

 「ほう、私の弟にあーんするか・・・死にたいようだなお主ら」

 

 何故か怒り狂う師匠が槍の代わりにルーンを発動させようとする。

 

 「ちょ、ししょ、じゃなかった。お姉ちゃんやめろ。それはマジでヤバい、誰か止めるのてつだ・・・」

 

 「弟君にあーんしていいのは私だけなんですけどね?消すか」

 

 「主よ我が弟の罪をお許しください。私自ら弟を裁きます」

 

 「なによ、私だけじゃ不満なのッ」

 

 「十六夜、あまりおいたは駄目だよ。弟はお姉ちゃんのものでしょ」

 

 駄目だ。お姉ちゃんズは全員がハイライトを消してしまっていた。

いや、邪ンヌにはまだわずかだが残っていた。

 

 「ちょ、落ち着けッ」

 

 そして、マシュたちに助けを求めようと振り向くと・・・

 

 「センパイ」

 

 「十六夜さん」

 

 「十六夜」

 

 「十六夜ッ」

 

 「旦那様ぁ」

 

 「奏者よ」

 

 全員がハイライトを消している。

 

 早く逃げろとみほたちに伝えようとすると

 

 みほたちも全員ハイライトが消えている。

 

 「「「「「「「「「「「「十六夜(君)(さん)(先輩)」」」」」」」」」」」」」

 

 「なんなんだこれぇぇぇぇぇぇぇ」

 

 そこで俺は目が覚めた。

 

 視界に映ったのは日本酒が僅かに残っている一升瓶と顔を赤くさせたみんなだった。

 

 「あれ、なにしてたんだ?」

 

 「何をやってるんだ馬鹿が」

 

 呆れた表情の師匠が俺の頭を撫でる・・・というかこの姿勢は膝枕ッ

 

 「その、なにがあったんだ?」

 

 「間違って酒をがぶ飲みしたお主が色々とやらかしたんじゃ」

 

 「えっ・・・・・・」

 

 「それはもう色々とな」

 

 妖艶な笑みを浮かべる師匠に思わず見惚れてしまうがハッとしてとりあえずひとこと。

 

 「その・・・すんませんしたッ」

 

 謝るしかないだろう。なぁ、何やったんだ俺ってば・・・

 





 さて、次回は十六夜君が何をやらかしたのか書きます。

 せーの!パンツァーフォー


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お食事タイム中のちょっとした悲劇


 投稿が遅れて申し訳ありません。

 でもね、許して、こちとら体育大会があったんだよ。


 先輩が何故酔ったかなんだが・・・ことの始まりはスカサハさんのせいだ。

 

 先輩は覚えていないようだが、軽くこの私、マシュが説明させていただきます。

 

 

 

 

 

 「ふむ、日本酒というのも悪くはないな」

 

 「師匠はそれで何本目なんだ?そろそろやめとかないと体壊すぞ」

 

 「師匠ではなくお姉ちゃんだろ。それに、私は体を壊すなどという愚行はしない」

 

 「だからってそんなバンバン飲むなよ」

 

 「弟の癖に姉に文句をいうのかぁ~、貴様も飲めば分かる」

 

 「ちょ、やめろって、俺は未成年だッフグッ・・・ゴク、ゴク、ゴク」

 

 先輩はスカサハさんに捕まえられて日本酒の瓶を口にぶち込まれました。

 

 「ブハッ」

 

 一気に半分以上の日本酒を飲まされた先輩の目は据わっており頬は朱に染まっています。

 

 「どうだ、酒の味は?」

 

 「ヒグッ・・・まじぃな~」

 

 「なんだと、ならもっと飲むか」

 

 「いらねぇ」

 

 呂律が回っていないのをみると完全に酔ってしまっているようです。

 

 「い、十六夜君ッ大丈夫」

 

 「みほかぁ~にゃんだそんなに慌ててぇ」

 

 「にゃんだぁ~って待ってて、お水持ってくるから」

 

 「みーほー」

 

 「なっ」

 

 「あぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 なんと先輩はみほちゃんに抱きついたのです。

 

 「ちょ、十六夜君」

 

 「みほぉ~可愛いなぁ、といかみんなかわいいなぁ

 

 先輩はみんなを見回して可愛い可愛い連呼し出します。絶対に酔っぱらっています。

 

 「旦那さぁまぁ~」

 

 きよひーさんが怒ってらっしゃいます。まずいですよ。宝具が来ます。

 

 「奏者よ、余もおるぞ」

 

 「あらあらまぁまぁ、すっかり酔っぱらってしまっていますね」

 

 ネロさんにいつの間にかいた頼光さんまで怒っています。

 

 「ヤハハ~美人ばっかだぁ~ここがアヴァロンか~」

 

 先輩も先輩で何言ってるんですかッ

アルトリアさんに殺されますよ。えぇ、絶対に殺されますよ。

 

 「おっ、磯辺ぇ~」

 

 今度は磯辺さんに寄りかかります。

 

 「な、なんだいきなり」

 

 「いやぁ、磯辺はぁ~立派なキャプテンだなってさぁ、バレー部ないのに頑張ってるからぁ」

 

 「酔い過ぎだぞッ。い、いきなりそんなこというなッ」

 

 先輩が普段は口に出さないようなことまで口に出してしまっています。

こんなことは初めてなのでどう対処すればいいのか分かりません。

 

 「たーかちゃんッ」

 

 「なっ、なんで私の名前を」

 

 今度は歴女チームのカエサルさんに絡む先輩。というかカエサルさんってタカちゃんって名前なんですね。

(本名は鈴木貴子です)

 

 「ヤハハ、俺はなんでもしっているんだぁ」

 

 「てか、ほんとなんで知ってるのッ」

 

 「ひなちゃんっていったらわかるか、ヤハハ」

 

 「ひなちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」

 

 ひなちゃんとは誰のことでしょうか。カエサルさんのお友達でしょうか?

 

 「腹黒ツインテール」

 

 「十六夜ちゃん、それは喧嘩を売ってるのかな?」

 

 「ヤハハ、そんなわけねぇよ。会長みたいなロりっ子に喧嘩したら一瞬で吹き飛んじまう」

 

 「確かにそうだね。でもね、私も怒るときは怒るんだよ」

 

 「会長がいつも頑張ってるのは知ってるからなぁ~」

 

 「と、突然なにをいうのかな十六夜ちゃん」

 

 「だからね、せめてもう少し俺の扱いを易しくしてくれないかな?なんて」

 

 「うん、無理ッ」

 

 「ホシノー」

 

 「はぁ、全くどうしたんだ?」

 

 いつもの立ち位置と逆に見えます。

いつもはホシノさんが先輩に甘えているのに対して今の状況は先輩がホシノさんに甘えてしまっています。

しかも、会長さんに虐められてメンタルが弱っている先輩はホシノさんに余計甘えています。

羨ましい・・・ホシノさんそこ代わってください。

 

 「綺麗な肌だぁ~すべすべだぁ」

 

 「そ、そうか」

 

 「タンクトップがエロい」

 

 「なッ」

 

 「ヤハハ」

 

 「ちょ、十六夜ッ」

 

 「澤っちー」

 

 狼狽えるホシノさんを放置して今度は澤さんですか。誰これ構わずに寄りかかってしまっています。

 

 「ひゃっ、せ、先輩ッ」

 

 「ヤハハ、一年ながら車長として頑張ってる可愛い可愛い後輩にご褒美をあげよう?授けよう?」

 

 そういって先輩は澤さんの頭を撫でます。

 

 「せ、先輩恥ずかしいです」

 

 「綺麗な髪だな~艶々してるぞ」

 

 「はぅ」

 

 澤さんは顔を真っ赤にさせて俯いています。よく見ると耳も赤くなっています。

 

 「旦那様ぁ、浮気はダメですよ」

 

 そんな先輩にきよひーさんが抱き着き耳元で囁きます。

背後には大蛇が見えます。これが先輩のいっていたスタンドですか。

 

 「きよひーの胸って柔らかいなぁ」

 

 背後から抱きしめられていた先輩はクルッときよひーさんと対面するような形になりきよひーさんの胸に頬ずりしています。うらやま・・・じゃなくて、ナニシテルンデスカッ

 

 「ひゃっ、旦那様ぁ、大胆です」

 

 「良い匂いがする、ヤハハ、きよひーはぁお菓子だったんだなぁ」

 

 すると今度はなんときよひーさんの耳をはむっと加えて甘噛みしています。

 

 「あっ、だ、だんな、さまぁ、み、耳はらめ」

 

 完全にアレな展開にほとんどの人が顔を赤くさせており手で顔を隠していますが指の間からチラッと見ています。やはり、そういうのに興味はあるのでしょうか。

 

 「あらあら、母の元へおいでなさい」

 

 きよひーさんの耳から口を離した瞬間を狙って頼光さんの罠カードが発動します。

 

 「母さん」

 

 先輩も頼光さんには敵わないようですっかり甘えてしまっています。

なんか、可愛いです。でも、私だっていますよ。こんな柔らかそうなマシュマロがあるのに。

 

 「ふふふ、すっかり甘えん坊ですね」

 

 「すぴーすぴー」

 

 頼光さんに抱きしめられたまま先輩は寝てしまい気持ちよさそうな表情をしています。

寝顔は子供のようで普段の先輩からは考えられないようなギャップがあります。

 

 「なに、あの十六夜・・・可愛すぎ」

 

 「確かに、これは少々来るものがあるね」

 

 「十六夜君って酔うとあんなになるんですね」

 

 「いつもあれだったら面白いのにな」

 

 ホシノさん以外の自動車部の人は落ち着いてますね。

そして、ホシノさん。あなたは金輪際先輩に近づかないでくださいと言いたいところですが、私もホシノさんの気持ちは分かるので何も言いません。

 

 「あら、もうこんな時間。スカサハさん、十六夜君を頼みますね」

 

 どうやら店の方が忙しい時間になったようで頼光さんは先輩をスカサハさんに預けて下に降ります。

 

 「あぁ・・・ふふ、すっかり昔の十六夜に戻ってしまっているな。懐かしいな、昔はよく、こうして膝枕をしたものだ」

 

 一応いいますが、酒を先輩に呑ましたのはあなたですからね。

あなたのせいで先輩がこんな風になっているんですからね。そこんとこ忘れてませんかッ。

 

 こんな感じで先輩が目覚めるまではこの場にいた全員が千お会いの寝顔を写真に撮っていました。

 

 これをダシに先輩をいいように扱おうと思っているんでしょうがそんなことはさせません。

 





 十六夜ッ羨ましい。

 代われ、マジでそこ代われッ

 そして、マシュさんやあなたも大概ヤバいぞ


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サンダース戦 前編

 ようやくサンダース戦です。

 やっぱり戦闘シーン?はかいてて楽しいです。


さて、先日のお食事会から時間は大分過ぎて今日はサンダース戦だ。

 

 そして、最終整備が終わり、休憩となったところで、サンダースのナオミとアリサがやって来た。

 

 「随分と余裕そうね」

 

 「なんだとぉッ」

 

 だからね、モモちゃん先輩。そんな喧嘩腰にならないでくれ。

 

 「試合前のお食事会にと思いまして」

 

 全員サンダースの二人に連れられサンダースが集まる所へと向かった。

 

 その間なんだが、俺はダージリンに絡まれていた。

 

 「試合見に来てくれたんだな」

 

 「えぇ、勿論ですわ。頑張ってくださいませ」

 

 「あぁ、勝つさ」

 

 「ふふ、力強いお言葉ですわ。オレンジペコ、十六夜さんにお茶のご用意を」

 

 「はい、どうぞ」

 

 オレンジペコに入れてもらった紅茶を飲んだがやはり香りから全然違う。

 

 「ほんと美味しいな。ファミレスとかで飲む紅茶と天と地ほどの差がある」

 

 「ありがとうございます」

 

 「あら、十六夜さんですの」

 

 するとローズヒップもやって来た。

 

 「よう、クルセイダーもあるじゃねぇか」

 

 ローズヒップの後方を見るとクルセイダーがあった。

 

 「えぇ、試合頑張ってください」

 

 「ありがとうな」

 

 改めてローズヒップの顔をよく見る。

 

 「どうしましたの?」

 

 「いや、ダージリンたちとは違うタイプの美人だなって思って」

 

 みんなろーじヒップの印象はクルセイダーによる突撃だろうが、ローズヒップをよく見ろ。

ダージリンたちのお嬢様系の雰囲気とは違い適度にお嬢様、俗にいうなんちゃって貴族、敬語が苦手な貴族の様に見える。しかも、顔立ちは整っており、親しみやすく、口は悪いかもしれないが、素直な彼女はかなりの美少女ともいっていいだろう。

 

 そう考えるとローズヒップて滅茶苦茶可愛くね!

 

 「いきなりどうなさいましたの?頭でも打ちましたか?」

 

 「いや、なんでもない。忘れろ」

 

 「い、十六夜さんはローズヒップの様な方が好みで?」

 

 ダージリンが声を震わせながら割り込んできた。

 

 「好みってわけじゃないけど、ローズヒップって結構可愛いなと思って」

 

 「なッ・・・こんな近くに強敵がいましたのね」

 

 「殿方というのはこういうものなですか?」

 

 ローズヒップはというと平常運転だ。

 

 「ヤハハ、そうだな。ほとんど、俺みたいな奴だろうな。気を付けろよ」

 

 「いわれなくともあなたのような殿方には気を付けますわ」

 

 「いってくれるじゃねぇか」

 

 ほんと話やすいな。適度な冗談に乗ってくれる当たりかなりコミュ力高くねぇか。

 

 「それで、気になってたんだがさっきからアッサムはなにをしてるんだ?」

 

 「お気になさらず」

 

 いや、お気になさらずっていわれてもな、こちらをチラチラ見てくるから気になるんだよ。

 

 「ただ、逆廻さんの言動をデータ化しどのようにして女性を堕としてるのかをグラフに表しているだけですので」

 

 「おおおおおおおい、なにやってんのかな?かな?なんちゅうもんをグラフ化してんだよ。しかも堕とすって人聞きわりぃな。そんなことしてねぇっつうの」

 

 「えっ、私って口説かれてましたの?」

 

 「いや、口説いてねぇからな」

 

 アッサムの言葉でハッとなるローズヒップ、そして徐々に顔が髪色と同じピンクに染まる。

 

 「そうでしたのね、私ったらてっきり冗談かと」

 

 「いや、二割冗談だから」

 

 「残りの八割は本気ですのねッ」

 

 「いや、本気というより事実いってるだけだから」

 

 「なるほど、そうやって堕とすのですね」

 

 「だぁぁぁ、違うっていってんだろ」

 

 「ダージリン様?」

 

 「どうしたのオレンジペコ」

 

 「い、いえ、少々お顔が怖くなって「何かいいましたか?」い、いえ」

 

 笑っているのに笑っていないダージリンを見てオレンジペコが若干涙目だ。

 

 「ってそろそろ行かねぇと時間に間に合わねぇ、じゃ、じゃあな」

 

 「あっ、逃げました」

 

 「逃げましたのね」

 

 「逃げないで」

 

 「ふふふ、次は必ず・・・」

 

 アッサムとローズヒップの言動のせいで黒くなるダージリンを見て涙目になるオレンジペコ。

 

 すまない。ほんと、すまないオレンジペコ。

 

 今度からはペコ殿と及びさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオスな聖グロから逃げることに成功した俺はみんなと合流したのだがケイがいた。

 

 「問題児ッ」

 

 「おう、問題児様だぜッ」

 

 「サンダースまで問題児扱いなのね」

 

 ケイの俺の呼び方に苦笑するみほ。

 

 「またいつでも遊びに来てよね。歓迎するわ」

 

 「そのときはあの歩兵練習場の施設を使わせてもらいたいぜ」

 

 「オーケー、うちの歩兵の隊長さんに言っておくわ」

 

 「あのガチガチの奴か」

 

 「イエス、ああ見えて優しいのよ、マックスーッ」

 

 「呼びましたか?」

 

 するといつぞやのガチガチの男がやって来た。

 

 「どうも、大洗学園の歩兵隊隊長を務める逆廻十六夜だ。今日はよろしくな」

 

 「君が問題児か。あぁ、よろしく。生成堂々と戦おうじゃないか」

 

 「ヤハハ、五両対十両の時点で正々堂々とは言いにくいがそうだな。正々堂々戦おうぜ。なんたってうちは少数精鋭部隊が売りだからなッ」

 

 「それは楽しみにしてる。SEEYOUイザヨイ」

 

 

 

 

 

 

 そして、試合縦鼻が完全に完了し全員がパンツァージャケットを着こみ戦車に乗り込む。

 

 ちなみにだが、俺達歩兵のチーム名はヘビさんチームだ。

 

 『試合開始ッ』

 

 大学生の人のアナウンスが流れて一斉に戦車は走り出す。

 

 今回の俺達は二チームに分かれている。

 

 俺、きよひー、沖田姉妹は敵の歩兵の相手を主にするチーム。

 

 マシュ、お栄ちゃん、ネロの三人は各車両に始めは乗せてもらい歩兵を発見してからそれぞれ移動するような作戦となっている。

 

 作戦名はドクドク作戦らしい。誰が考えたかはすぐに分かるだろう。

 

 『こちらB〇85S地点、これからシャーマンをおびき出します』

 

 耳元に着けているマイク付きイヤホンからウサギさんチームの澤からの通信が入る。

 

 『はっ、シャーマン六両に包囲されちゃいました』

 

 『ウサギさんチーム南西から援軍を送ります。アヒルさんチームついて来て下さい』

 

 開幕早々ピンチらしい。

 

 沖田ちゃんは援軍に回ってくれ、B〇85S地点といえば森林地帯だ。そこなら木を切り倒して一両位なら倒せるだろ。

 

 「了解した。今日は刀の代わりにサバイバルナイフを持ってきている。木を切り倒すくらいならできるだろう」

 

 「流石ッ、頼んだぞ」

 

 こちらからは沖田ちゃんを援軍にだして、俺達は再び敵歩兵部隊の発見に急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 「十六夜さん三時の方角に敵歩兵五名を発見しました。どうやら地雷の設置を行っている最中らしいです」

 

 「ナイス沖田さん。じゃあ、パパっと片付けるか。ついでに地雷も撤去させてもらおうぜ。『地雷って奪ってもいいのかな?』」

 

 『優花里』

 

 俺は敵から地雷を奪い使うということはルール違反にならないのか確認を取るために優花里に聞く。

 

 『なんでありますか十六夜殿』

 

 『敵歩兵を発見したのはいいんだが、どうやら地雷を設置しているらしくてな。無力化してから地雷を奪いって使うっていうのはいいのか?』

 

 『えっと少し待ってください・・・ペラ、ペラ、ペラあっ、使ってもいいそうです。ただ気を付けてくださいよ。突然爆発したりするかもしれません』

 

 『使えるんだな。オッケーサンキュー分かった。みほに敵歩兵五名はいなくなるって伝えといてくれ』

 

 『了解であります』

 

 優花里との通信を切り、沖田さんは『縮地』俺は『縮地擬き』を使い一気に敵の歩兵との距離を詰める。

 

 このとき、俺も沖田さんも気配遮断を使い的に気づかれずに近づき一気に五名の意識を刈り取った。

 

 戦車道の試合で歩兵同士の交戦は基本しないのだが、するとなった場合は戦車道連盟から売られている麻酔弾

催眠ガスなどを使うのだ。

 

 今回は催眠ガスを使った。

 

 正確にはハンカチに催眠ガスを含ませそれを口に当ててやった。

 

 案の定敵は眠ってしまった。

 

 敵の歩兵を捕らえたあとは審判に連絡をいれることで回収にきてくれる。

 

 「お疲れさまでーす」

 

 「いえ、これも仕事ですので、それでは失礼します」

 

 そういって審判は五名を車にレッカー車に乗せて去っていった。

 

 このレッカー車は行動不能になった戦車を運ぶものと同じでこれからシャーマンを回収しにいくらしい。

 

 そして、地雷の回収も終え、一度連絡をいれる。

 

 『こちら十六夜、無事に敵歩兵五名を無力化、及び地雷の回収に成功した』

 

 『わかった。こっちは沖田ちゃんのおかげでシャーマン二両を撃破できました』

 

 『オッケー、こっちはドクドク作戦を続けながらニョロニョロ作戦を開始する』

 

 

 

 

   




 ニョロニョロ作戦w一体どんな作戦なのでしょうか?

 まさかのステラァァァァァァかも?

 次回、サンダース戦 中編

 せーの!パンツァーフォー


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サンダース戦 中編

 前回、敵歩兵五名を無力化してから地雷を入手できた十六夜たち

 

 ニョロニョロ作戦へと移行した。

 

 

 

 

 先ほどの地点から数百メートルほど移動したときに俺の携帯にメールがはいった。

 

 『通信傍受機が打ち上げられています。これからは携帯による連絡を回すつもりです』

 

 どうやらアニメと同じく通信傍受機が打ち上げられていたようだ。

 

 『了解、通信傍受機の位置は分かるか?』と返信を返す。

 

 『うん〇〇〇地点の上空。今はその近くに私達はいます』

 

 『おっけ、破壊するからちょっと待ってろ』

 

 もう毎度おなじみの俺のもうひとつの切り札である《石さん》を掴み俺の人外じみた視力をフルで使う。

 

 言われた地点を見ると確かに何かが打ち上げられていた。

 

 「なにしてるんですか旦那様?」

 

 きよひーが不思議そうな顔をする。

 

 「ちょっとなッ」

 

 返事をしながら少し強めに石を投げる。

 

 いくつもの空気の輪を形成し通信傍受機まで一直線で突き進む。

 

 通人傍受機は粉々に破壊されて、落ちた。

 

 『こちら十六夜、通信傍受機の破壊に成功した』

 

 『ねぇ、十六夜君』

 

 『何もいうな。たまたま石を投げたら当たっただけだ』

 

 『でも、通信傍受機の破壊に成功したって』

 

 『しーらない』

 

 通信を切り敵の歩兵探しを再開する。

 

 『こちらネロだ。敵の歩兵三名を無力化』

 

 『こちらカバさんチームのカエサルだ。敵の歩兵四名を発見、北斎殿が無力化に成功』

 

 敵の歩兵もどんどん減っているようだ。

 

 『分かりました』

 

 

 

 

 

 

 

 あれから俺と沖田さん、きよひーは敵の歩兵を八名無力化、マシュは五名無力化することに成功した。

 

 シャーマンも四両撃破に成功した。

 

 アニメとは違い通信傍受機を破壊されたことを知ったアリサが慌てているとだけいっておこう。

 

 『こちら十六夜、ニョロニョロ作戦の準備完了。かばさんチームは至急ポイント〇〇〇まで向かってくれ。

他のチームはポイント◎◎◎までシャーマンを誘導してくれ』

 

 『こちらあんこうチーム。了解』

 

 『カバさんチームも了解』

 

 『カメさんチームりょうかーい』

 

 『アヒルチームも了解』

 

 『ウサギさんチーム了解しました』

 

 通信を切り沖田さんときよひーとニョロニョロ作戦開始の用意を始める。

 

 

 

 

 

 みほたちは無事シャーマン二両をポイント◎◎◎に誘導することに成功。

 

 ニョロニョロ作戦の説明をそろそろ始めよう。

 

 ニョロニョロ作戦とは車高の低い三突を利用した作戦で簡単に説明してしまえばアニメのプラウダ戦で

雪に埋もれさせた三突を使いKV2を撃破したのだが、それの応用で俺ときよひー沖田さんで長方形上の穴を掘り

そこへ三突を埋めて敵を誘い撃破するといったものだ。

 

 作戦は成功しシャーマン二両を撃破できた。

 

 『こちらカバさんチームニョロニョロ作戦成功』

 

 『では、その地点から移動してください』

 

 『了解・・・きゃぁぁぁぁ』

 

 突然、カバさんチームの悲鳴が上がる。

 

 『どうしましたッ』

 

 『す、すみません。撃破されちゃいました』

 

 何故だ。敵からは完全に見えない配置にいる三突が何故撃破された?

 

 三突の近くにいた俺は辺りを見回す。

 

 すると大分離れた所にファイアフライを発見する。

 

 『こちら十六夜、カバさんチームを撃破したのはファイアフライだ。第二射が来る前にここから移動しろ急げッ』

 

 「旦那様、あれはなんでしょうか?」

 

 きよひーが指さす方角を見ると空中に何かがいた。

 

 始めは鳥かと思ったがよく見ると機械だった。

 

 通信傍受機・・・ではないな、まさかッいや、でもあれは・・・

 

 空中を彷徨っていたものの正体はなんとドローンだった。

 

 「ドローンじゃねぇか。なんでここに?というかドローンってもうあったのかよ」

 

 この世界の技術は前世に比べると劣ってしまう。そんな世界でドローンがもう開発されていたとは・・・

 

 すぐにドローンを撃破するために俺は再び石を使い投擲する。

 

 ドローンを破壊したあとは他にドローンがないか確認するために通信を入れる。

 

 『全員空を見てもらっていいか?変な機械がないか確認してくれ』

 

 『なに、どういうこと』

 

 武部の声が聞こえる。

 

 『いいから早くしろッ。サンダースに俺達の位置が丸わかりかもしれない』

 

 『えっ、ちょ、ほんとどういうこと』

 

 『早くしろッ』

 

 『ッ・・・みぽりん、なにか見える?』

 

 『えっと・・・もしかしてあれかな?小さいラジコンみたいだけど』

 

 『それだっ、みほたちの近くには確かお栄ちゃんがいたはずだ』

 

 『なんだいますたあ』

 

 『頭の上にある小さい機会を壊してくれ。それがおそらくサンダースのカメラだ。それのせいでこちらの位置がばれてる』

 

 『分かった。任せとけ、いくぞトト様・・・ガチャンッ』

 

 通信機越しにだがドローンの壊れる音が聞こえる。

とりあえず、これでひとまず安心していいだろう。他にはなかったらしいからな。

 

 『壊したよ』

 

 『これで流石に大丈夫だろう。フラッグ車は見つかったのか?』

 

 『まだ・・・『フラッグ車発見しました。すみません、こちらも見つかってしまいました』ほんとっ、分かった。援軍を送るからなんとか逃げ切ってください』

 

 どうやらアヒルさんチームがフラッグ車を発見したようだ。

 

 確かその付近は・・・

 

 「なぁ、きよひーアレって確か」

 

 「えぇ、旦那様に言われた通りにしましたから」

 

 「そっか、あとはどうなるかだな」

 

 「きっと成功しますよ。沖田さんたちも行きましょう」

 

 「そうだな。よし、移動するぞ途中で遭遇する歩兵はチャチャッと片付けようぜ」

 

 

 

 

 

 

 俺達はその場から移動しアニメでも最後のシーンで出てきた平原へと向かう。

 

 「ちょっとステイしてもらおうか」

 

 すると横からマックスと呼ばれていた男が現れた。

 

 「でけぇ体してんだから退いてくれねぇか?」

 

 「それは無理だな。随分と俺の後輩を可愛がってくれたようじゃないか」

 

 怒っているようには見えないがそれでも後輩の仇を討とうとしているのだろう。

 

 「それよりさー、あの通信傍受機はなんなんだ?」

 

 「ホワイッ、通信傍受機だって?」

 

 「知らないってことはおたくの副隊長さんの独断だな。ということでじゃあな」

 

 「だから待ちたまえっていってるだろ」

 

 しつこいなッ

 

 「しつけえぇんだよ。とりあえずこれでも喰らえ」

 

 俺は催眠ガスをマックスの顔面に吹きかける。

 

 「・・・残念、私はあまり効かない体質でね」

 

 「おいおい、嘘だろ。体質とかで効かないなんてことあんのかよ。というか戦車道連盟さんッ熊用の麻酔銃用意してくれません?」

 

 これは流石の俺も引いてしまう。なんだよ効かないって。

 

 「沖田さんときよひーは先に行ってろ」

 

 「分かりました」

 

 「承知しました」

 

 二人には先にみほたちの元へといってもらう。

 

 「そうはいかない」

 

 すると今度は残っている歩兵全部を投入してきた。

 

 「きよひーさんッ」

 

 「はいッ」

 

 しかし、サーヴァントである二人には関係ない。

 

 沖田さんが半分を催眠ガスにより無効化するときよひーは残り半分を小型麻酔銃で無力化及び催眠ガスで完全に無効化した。

 

 「ついでにこれもどうぞ」

 

 きよひーはクルッとこちらに振り向くとマックスに向かって麻酔銃を放つ。

 

 ブスッと背中に刺さった麻酔弾。

 

 「これはなかなか効くね。だけど、まだ倒れたりはしないよ」

 

 「マジかよ。本気で熊用の麻酔銃いんじゃねぇか?」

 

 「もう一発ッ」

 

 きよひーはもう一発麻酔弾を放つが回避されてしまう。

 

 「すみません。弾切れです」

 

 「いや、もういい。二人は先に行けっ」

 

 今度こそ二人に先にいってもらう。

 

 「あぁ~あ、行っちゃったか。まぁいい。どうやら見た中では君が一番厄介そうだからね」

 

 「確かこういうときは肉弾戦もオッケー?なんだっけ」

 

 「両者の合意の上ならオッケーだね。俺は肉弾戦でもいいよ」

 

 「俺もそれでいいが怪我しないように気を付けろよ」

 

 「流石に君みたいな細身の子に怪我をさせられることはないさ」

 

 マックスはガハハと笑う。その姿はまさに熊田じゃなくて熊だ。

 

 「これをみてもかよッ」

 

 近くにあった木を殴る。

 

 殴った木はメシメシと音をあげて倒れた。

 

 「ごめん、木さん」

 

 「わお、これは驚いた」

 

 「ということで行くぞっ」

 

 「俺も負けないッ」

 

 俺とマックスは飛び出しお互いの拳がぶつかり合う・・・『大洗学園の勝利ッ』

 

 「ということだ。この続きは今度な」

 

 「最初から予想していたのかい?」

 

 「当たり前だろ。なんてったって俺は大洗一の優等生で問題児だぜ」

 

 「ハハッ、なんだいその矛盾した自己紹介は?」

 

 「ヤハハ、ということで俺達の勝ちだ」

 

 「あぁ、負けたよ十六夜。次は俺達が勝つ」

 

 「何言ってんだ。次も俺達の勝ちだ」

 

 俺とマックスはお互いに握手してみんなの元へと帰る。

 

 

 





 十六夜君が余裕で勝つと思った人挙手ッ

 残念、この決着はまたいつか・・・

 まぁ、十六夜が勝つんだけどね。

 さて、次回はどのようにして決着がついたのかです。

 せーの!パンツァーフォー


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サンダース戦 後編からのぉ~


 皆さん久しぶりです。

 ようやくテストが終わり一息つけました。

 まぁ、来月の一日にはまたテストですけど・・・

 今回でサンダース戦は終了です。

 前回の感想で、十六夜の無双が見たかったという意見がありましたので今回はサーヴァントのちょっとした無双ではありませんが戦闘描写をいれております。


 

 前回、マックスと交戦した十六夜だったが今回の話は十六夜ときよひーたちが湧かれた後の話である。

 

 「きよひーさん急いでください」

 

 「申し訳ありません。これ以上速度はあげれません」

 

 「沖田さんは先に行きますからきよひーさんは例のアレを用意しておいてください」

 

 「承知しました」

 

 二人は超人的な移動速度でみほたちがサンダースと交戦している平野へと向かうのだがやはりサーヴァントの特性上、きよひーより沖田さんの方が敏捷は高い。

 

 敏捷がA+な沖田さんに対してCなきよひーである。

 

 Cとはいっても普通の人間と比べると超人的な速さではあるのだが・・・

 

 

 

 

 

 沖田さんside

 

 どうも皆さん。久しぶりです。

かれこれ二、三週間ぶりではないでしょうか?えっ、メタ発言は止めろって・・・

 

 ま、まぁそれは置いておいて現在、私ときよひーさんは十六夜さんに命じられてみほちゃんたちの応援に向かっています。

 

 私達が戦っているサンダース大付属高校はシャーマンを主軸にしたアメリカ風の高校で先日戦った聖グロリアーナ女学園とは全然違った戦法で戦って来ます。

 

 サンダースの中でも特に厄介なのは射程が3000メートルもあるファイアフライですね。

砲手の確かナオミ殿はとてつもない腕を持つ砲手と十六夜さんから聞いています。

 

 そして、みほちゃんたちはフラッグ車を発見したのは良いもののサンダース側の増援と交戦していると聞いています。十六夜さんが準備したアレがうまく作動すれば何の問題もないのですが。

 

 そんなことを考えながら森を抜けるとみほちゃんたちの戦車がサンダースのフラッグ車を追いかけており

みほちゃんたちの後ろをサンダースの増援が追いかけるという鬼ごっこ状態の光景を目にしました。

 

 戦車道ではこれが普通の戦いなんですかね?A.違います。

 

 にしてもこのままではまずいですね。ジリジリとファイアフライの射程範囲に追い込まれてしまいます。

今はウサギさん、カメさん、アヒルさんチームが後方にいるサンダースの増援に向けて砲撃を行っています。

 

 しかし、アヒルさんチームはすぐにやられてしまいしました。

そして今度はウサギさんチームがファイフライの餌食となってしまいました。

 

 「えっと、こういうときは十六夜さんの真似は・・・できそうにないですね。だったら・・・」

 

 沖田side out

 

 みほside

 

 「冷泉さん丘の上へ、上から狙います」

 

 華さんが熱の籠った視線を向けてくる。

 

 確かに上からの攻撃は危険だけど有利に立てる。

 

 「危険だけど掛けてみましょう」

 

 私達は丘の上に上る。その後ろをファイフライが追いかけてきます。砲身はこちらを向いている。

 

 「停車ッ」

 

 止まったそのすぐ近くを砲弾が通過する。

 

 「次のファイアフライの攻撃が来るまでが勝負です」

 

 「分かりました」

 

 『お願い、間に合って』

 

 そんなときでした。後方から押し寄せるサンダースの車両が一両、二両と爆発しました。

 

 「な、なにが?」

 

 土煙が舞い、よく状況が分からないがそちらを向く。

 

 少しずつ土煙が晴れていくと履帯が外れ砲身が曲がり装甲も凹んだ二両の戦車があった。

 

 そして今度は前を走っていたフラッグ車が爆発する。

 

 白旗は上がっていなかったが履帯になんらかの異常をきたしたようで移動が遅い。

 

 『みほちゃん今のうちですッ』

 

 通信機から沖田さんの声がする。

 

 『サンダースから奪った地雷はもうありません。動きが悪くなったうちに早く決めてください』

 

 今度はきよひーちゃんの声がする。

 

 どうやら二人がやってくれたようだ。

 

 「分かった。華さん今のうちにッ」

 

 みほside out

 

 沖田さんside

 

 さぁ~て、それでは何故あそこで戦車が爆発したかのように見えたのか説明します。

 

 フラッグ車はあらかじめ用意しておいた地雷にうまい具合に引っかかってくれたのです。

ということで最初の二両の方なのですが、皆さんは私のスキルに何があったか分かりますか?

 

 えっ、病弱?いや、確かにそーですけどそこじゃないですッ正解は縮地です。

 

 縮地を使って二両の戦車の進行方向へ隠してあった地雷を置いてそのまま逃げる。

そして地雷を踏んだ戦車は履帯が外れ時間稼ぎになる。

 

 これがさきほど起きたことの真相?です。

 

 そして、きよひーさんには十六夜さんと同じ要領で石を投げてもらっています。

流石に十六夜さんみたいに音速を越えたりはしないですけど、きよひーさんの場合は十六夜さんの使う石より大きめの岩ともいえるほどの大きさをしたものを投げてもらっています。

 

 岩を喰らった戦車は砲身が曲がったり、装甲がへこんだりしてます。流石バーサーカーです。

 

 そしてみほさんたちの戦車がフラッグ車へ砲身を向けます。

 

 砲弾は真っすぐフラッグ車へと向かうのですが、背後からファイアフライの砲弾が飛んできます。

 

 両方の車両に砲弾は着弾し、黒い煙をあげています。

 

 勝敗はどうなったんですかッ

 

 

 

 

 

 

 

 『大洗学園の勝利ッ』

 

 なんとか勝てたみたいです。フフッ、こういう戦いもいいですね。

 

 沖田side out

 

 十六夜side

 

 「一同礼ッ」

 

 「「「「「「「ありがとうございましたッ」」」」」」」

 

 よう、久しぶりの俺視点なのだが、試合後の挨拶を終えたところだ。

 

 みんなメッチャ喜んでいる。それはもうすごい。例をあげるならそうだな俺が師匠を引き当てたときみたいだな。えっ、わからないだって?じゃあ、自分が三か月溜めた呼符と聖昌石300個を用意したとしよう。

 

 師匠のピックアップガチャが来ている。

 

 そして、自分の信じるガチャ宗教にかけてガチャを引く。

 

 最初の十連、もしくは単発での十連で七回目ほどのとき虹回転が来る。

クラスは・・・ランサーそしてきたのが・・・師匠だっぁぁぁぁぁぁぁって説明したら分かるかな?というか分かれよ。

 

 そして、話は戻るが横を見るとケイさんがみほに抱き着いている。

 

 「こんな試合ができるとは思わなかったわ」

 

 「あの、五両しか出なかったのは?」

 

 「あなた達と同じ車両数にしたの。これは戦車道。戦争じゃないわ、道を外れたら戦車が泣くでしょ」

 

 ほんと、良い人ですね。見てるだけで目がチカチカしてくる。

 

 「盗み聞きなんかして悪かったわね」

 

 そういえばあのドローンは一体なんだったんだ?

 

 「えぇ、少し聞きたいのだが?」

 

 すると審判をしてくれていた大学生の人がそういった。

 

 「戦車道連盟が用意した小型カメラを搭載したドローンを破壊したのは一体?」

 

 はっ?戦車道連盟が用意したドローン・・・えっ、嘘ッ

 

 「ヤ、ヤハハ」気配遮断を使いソロリソロリと逃げる。

 

 ガシッと肩を掴まれた。

 

 「マックス」

 

 「ヘイ、十六夜。君がやったんじゃないか?」

 

 こいつ、なんで気配遮断した俺が分かったんだ。まさかサーヴァント・・・なわけないよな。

いや、でも麻酔銃が聞かなかったし。もしかしたらあり得るかも。

 

 「君が壊したのか?」

 

 俺とマックスの会話が聞こえたらしく大学生の人がやってくる。

 

 「・・・はい、スンマセン。後悔はしていない反省はしている」

 

 「はぁ、全く。今回は通信傍受機という件もあるから破壊してしまったのは目を瞑るが次は弁償してもらう」

 

 「はい」

 

 良かったッ。まじで良かったよぉ~弁償しろっていわれてもあれ一個いくらするんだ?絶対高いだろ。

 

 とまぁ、こうして俺達の戦車道大会、一回戦は幕を閉じた。

 

 「一回戦突破おめでとうございます」

 

 帰ろうとしたらオレンジペコに話しかけられる。

 

 この場には現在、俺しかいない。他のみんなは先に帰っている。

 

 「あぁ、サンキュー」

 

 「見ていてとても面白かったです。私達と戦ったときに使った砲撃は砲撃ではなく石だったんですね」

 

 「ヤハハ、ばれちまったか。それで、何の用だ?」

 

 「はい、ダージリン様から十六夜さんをお茶会に呼んで欲しいと」

 

 「お茶会・・・いきます」

 

 「良かったです」

 

 オレンジペコに連れられ俺はダージリンたちのお茶会に向かう。

 

 『よっしゃッ、まさかまた呼ばれるなんて。ほんと、感激』

 

 自分の推しであったダー様に呼ばれたことが嬉しすぎて表面では普通を装っているが内心ウキウキしている。

 

 「ダージリン様、十六夜さんをお呼びしました」

 

 「ありがとうオレンジペコ。ごきげんよう十六夜さん」

 

 「女神だ」

 

 「えっ、えっと、いまなんとおっしゃりましたか?」

 

 いかん、つい口から本音が漏れてしまった。

 

 「い、いや、何でもない。また呼んでもらえて感激してるだけだ」

 

 「そうでしたの。一回戦突破おめでとうございます」

 

 「おめでとうございます。良いデータが取れました」

 

 ダー様とアッサムにお褒めの言葉を授かりもうテンションは最高にハイって奴だ。

 

 「ところでさ、なんでまほとエリカがいるの?」

 

 ダー様、アッサム、オレンジペコがいる隣にまほとエリカが座っている。いや、ほんとなんでッ

 

 「なんだ私が居てはダメなのか?」

 

 「い、いや、そんな訳ねぇだろ。久しぶりってほどでもないがこうして話せるのは嬉しい」

 

 「そうか、ならいいじゃないか」

 

 「にしてもなによあの戦い」

 

 エリカがいつも通りツンデレみたいに茶々を淹れる。

 

 「あんたおかしいんじゃない。石投げて戦車の攻撃するとか、普通なら効かないはずなのに砲弾並みの威力があるし」

 

 おっと、いきなり罵倒されたぞ。

 

 「ヤハハ、それが俺だ」

 

 「笑いごとじゃないわよ。伝統ある戦車道がこの男によって変えられてしまう」

 

 「いいじゃねぇか、俺が戦車道を変える」

 

 「お母様は激怒しそうだな」

 

 「メロスは激怒したってか?ヤハハ、あの美人さんになら怒られてもご褒美になるぞ」

 

 「・・・ほう、十六夜はいつから人の母に叱られて喜ぶようになったんだ」

 

 急にここら一帯の空気が凍る。

 

 「十六夜さんはMっと」

 

 アッサムは新たなデータとしてパソコンになにかを入力している。

 

 「ヤハハ、俺はMじゃねぇよ。世間の男全般は絶対あの美人に怒られても喜ぶぞ」

 

 「あんた隊長だけではなく家元まで、隊長、こいつはここで殺しましょう」

 

 「い、い、十六夜さん、私も怒った方が」

 

 「ダー様に怒られてもご褒美だな『逆に俺が怒るのもありかもだが、女性には優しくが基本だ』」

 

 「でしたら「とまぁ、冗談はここまでにして」えっ」

 

 俺の言葉を本気で受け止めていたらしくエリカとダー様はぽかんとしている。

 

 うん、二人共可愛いな。じゃなくて

 

 「それで、なんで呼び出したんだ?」

 

 「用がなければお呼びしてはだめでしたか?」

 

 「まさか、美しい御婦人方にお呼びいただき感謝感激」

 

 「ふふふ、とりあえずそこにお掛けになってください。オレンジペコ紅茶を」

 

 「どうぞ」

 

 「サンキュー」

 

 さて、これからどうなるのだろうか・・・





 次回もできるだけ早く投稿します。

 にしても早くガルパンの4Dを見たいです。


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お茶会だよ

 

 オレンジペコに淹れてもらった紅茶を飲み一息ついたところで再び話は始まった。

 

 「そういえば十六夜、やけにダージリンと仲が良いように思うのだが?」

 

 まほがそういった。

 

 「ふふふ、私と彼は既に恋び「違うからな」照れなくてもいいですのよ」

 

 このお嬢様はいきなりとんでもないことをいいやがる。

 

 いや、ダージリンの彼氏とかチョー最高じゃねと思うのだがな。

 

 「ほう、ではどんな関係だと?」

 

 先ほどより声が低くなったまほがジロリとこちらを睨む。

 

 「ちょっとした顔見知りから好敵手と呼んでいいのか?」

 

 「そうですわね、私もみほさんたちを好敵手だと思っていますわ」

 

 「とまぁ、そんな感じだ」

 

 「好敵手か・・・みほと戦った感じはどうだった?」

 

 やはり姉ということもあり妹であるみほの心配はずっとしていたのだろう。

まほは生粋の西住流である。それに対しみほはというと西住流とは違ったどんな状況でも対応して相手を倒すという感じだ。

 

 本来の西住流とは圧倒的な火力を用いて短期決戦を得意としている。

たとえ、勝利のためにどんな犠牲を払おうとも必ず勝つ!そんな流派だ。

 

 しかし、みほの場合は仲間と共に勝つを主にしており犠牲は出さない。

簡単にいうと西住流と真っ向から喧嘩を売っているようなものである。

 

 まぁ、そんなみほだからこそあいつらは全員ついて行ったん。だろう。

 

 「みほさんとの試合はとても面白かったですわよ。こちらの予想通りの戦法を取ってきたとすれば急にこちらでは予想でもできないような作戦を成功させますの。戦車の性能はお世辞にもいいとはいえませんが、それを覆すだけの予測能力、対応能力、信頼関係が大洗学園にはありますわ。特に十六夜さん率いる歩兵隊はどの学園の歩兵隊よりも厄介だと私は思いますわ」

 

 ダージリンはそんな風に俺達のことを思っていたのか。

 

 「こちらのデータによりますと十六夜さんの身体能力は明らかにオ〇ンピック選手を大幅に上回っています」

 

 アッサムがノートパソコンの画面をこちらに見せると棒グラフと折れ線グラフが映っていた。

 

 「十六夜さんだけではなく大洗学園の歩兵隊は全員が高い身体能力を持っています」

 

 次々に画面が切り替わるのだがなんと全員分のデータがあるらしい。

 

 アッサムって絶対数学とか得意だよな。

 

 「十六夜たちと戦ってからさほど時間は経っていないというのにこれほどのデータが取れたのか」

 

 まほはどこか関心しているようだ。

 

 「ふん、そんな戦い方では所詮ただの悪あがき、王者の戦いには勝てないわ」

 

 機嫌の悪いエリカが紅茶を飲みながらそういった。

 

 「十六夜たちのの身体能力の高さは嫌というほど理解しているが、やはりこれを見ると改めて色々と思うことがあるな」

 

 「まほさんと十六夜さんの関係は幼馴染といったところでしょうか?」

 

 「あぁ、そうだな。概ねそんなところであっている」

 

 「もしよろしければ小学生時代の十六夜さんのお話を聞かせていただけません?」

 

 「いいだろう。私が十六夜と初めて出会ったのは・・・」

 

 ダージリンとまほは二人で俺の過去話をする。恥ずかしいからやめてもらいたいのだが止めようにもとまらなさそうなのでそっとしておく。

 

 「紅茶のおかわりをどうぞ」

 

 俺のティーカップに紅茶がなかったのを見てオレンジペコが再び紅茶を淹れてくれた。

 

 「サンキュー」

 

 「はぁ、あんたも何のんびりとお茶を楽しんでいるのよ」

 

 突然エリカがそんなことをいいだす。

 

 「なんだ、俺がお茶を楽しんでたらおかしいか?別にいいだろこれくらい。せっかくオレンジペコが淹れてくれたんだから」

 

 「それよりも次の対戦相手はどうするつもりなのよ?」

 

 「次って「おそらくアンツィオだろう」だな」

 

 次の対戦相手はアンチョビ率いるアンツィオ高校。アニメと同じならP40も出てくるだろう。

 

 「そうだな、アンツィオのCV33の機動力は厄介だな」

 

 「ま、まぁ、どうせ次の戦いで負けるでしょうけど。なにか策はあるのかしら?」

 

 ハイでましたツンデレ発言。なんだかんだいいながらみほのことを心配しているエリカだったらきっとこの文の訳はこうだろう「負けたら許さない。絶対決勝までやってこい」の筈だ。

 

 えっ、違うって?まぁ、どうでもいいけど。

 

 「策のうちに入るかは分からんがあいつらをノリに乗せたらだめだとは分かっている。アンチョビは他の選手になつかれているようだしな。きっとうちには手ごわい相手になるだろうな」

 

 「そうよ、今回は運が良かっただけ。次は負けるに決まってるわ」

 

 「やだね。どうせなら決勝まで行ってまほやお前と戦いたい」

 

 「フンッ、そのときはボロボロにしてあげるわ覚悟していなさい」

 

 「ヤハハ、お前らがボロボロにされるんだよ。こんとこ間違えるな」

 

 「相変わらずの減らず口を・・・いいわ、そこまでいうなら私達が勝ったらあんたには何か一ついうことを聞いてもらう」

 

 「ああ、いいぜ。その代わり俺が勝ったら勿論、お前も俺の言うことを聞いてくれるんだろうな」

 

 「グッ・・・まさか変なことを」

 

 「まぁ、それも魅力的だな。お前って美人だし。でも、そういうのはしねぇから安心しろ。強いて言うならみほと仲直りしてもらいたいんだ。それが無理ならあんこう踊りを踊ってもらおう」

 

 「なっ、ひ、卑怯よ。あんこう踊りってあの全身タイツで踊る奴でしょ」

 

 「そうだ。あんこう踊りを踊るかみほと仲直りするか精々俺達に負けるまでに決めておけよ」

 

 ムキィっと声を出すエリカ。絶対勝ってやるんだからといって俺に指を指す。

 

 

 

 

 一方、ダージリンとまほはというと・・・

 

 「それでだな、そのときの十六夜ときたらだな・・・」

 

 「そうでしたのッ・・・なるほど十六夜さんはそんな風に・・・」

 

 まだ俺の話を続けていた。

 

 

 

 

 

 

 お茶会を終えてダージリンたちと別れてから俺はまほとエリカと海辺に来ていたのだが、完全に忘れていたことがある。それは今日、冷泉のおばあさんが倒れるのだ。

 

 大洗の病院まで泳いでいくといっていた冷泉なのだがまほがヘリを提供してくれたおかげでなんとか病院まで行けたのだ。

 

 それが起こり、まほとエリカは学園に帰ることができなくなってしまった。

 

 「なぁ、なんであんな早々とみほたちと別れたんだ?」

 

 「何故って話しかけずらいだろう」

 

 「いや、みほは「ありがとう」っていってたのに」

 

 「恥ずかしいだろ」

 

 「はぁ~駄目だこの姉」

 

 「隊長を馬鹿にするなッ」

 

 「はいはい、ステイステイっと・・・それで、今日は止まる場所あるのか?」

 

 「・・・ホテルにでも泊まるとする」

 

 「まほはみほの家にでも泊まればいいんじゃねぇか?」

 

 「ちょっと、私はどうするのよ?」

 

 「野宿しろよというまで俺は鬼畜じゃないからな。家に来るか?」

 

 「誰があんたみたいな男と一緒の家に」

 

 「俺以外にもいっぱい住んでるから安心しろ。しかも、飲食店だからなハンバーグ激うまだぞ」

 

 「ハン・・・バーグ・・・ゴクリ、ハッ」

 

 「まぁ、どうしても嫌っていうなら飯だけは奢るからホテルでも好きな所で泊ってくれ」

 

 「・・・分かったわ」

 

 一応納得したようでまほはみほの家に泊まり、エリカは家に来ることになった。

 

 ちなみに、みほに連絡させようとしたがヘタレてしまったまほに代わってみほに事情を説明したのは俺だ。

エリカが家に来るといったら急に声が低くなって怖かったのだが・・・

 

 それに、今夜は大洗に向かおうと思う。

 

 武部が付いているとはいえやはり冷泉一人だけでは心配だ。

 

 冷泉の両親は既に亡くなっている。

 

 原因は交通事故、両親と別れる前に喧嘩をした冷泉はずっと後悔している。

 

 そんな冷泉の家族はばあさん只一人だ。彼女にとってばあさんだけが唯一の血のつながりがある家族である。

 

 きっと、ばあさんが死んじまったら冷泉は冷泉ではなくなるだろう。

普段は無口で無表情で眠たそうな彼女だが、そんな彼女でも笑顔になることはある。

 

 甘いものを食べているときとか、いい夢を見ているときとか・・・

 

 俺はなにをしても彼女から笑顔を奪わさせるようなことをさせるつもりはない。

 

 

 





 次回は冷泉と十六夜のイチャイチャ回です。

 冷泉も本格的に十六夜に攻略されてしまいのか・・・


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悲報、俺の幼馴染の姉が・・・


 ガルパン最終章 一話二話4D見てきました。

 ヤバいマジでヤバいッ←語彙力低下中

 知波単魂マジカッコよかった。

 西隊長感動しました。玉田天才か馬鹿なのか良く分からんけどカッコよかった。というか全員神、俺号泣した。隣にいた友人ドン引きしてたけど・・・

 とりあえず一言、まだ見てない奴急いで見に行け。

 高いけど金以上の何かがそこにはある。

 主題歌カッコよすぎんッ


 みほの家までまほを送ったあと、俺はエリカを連れて家に帰っていた。

 

 「・・・・・・・」

 

 「・・・・・・・」

 

 なんというか、気まずい。

 

 普段はすぐに突っかかってくるエリカなのだがまほが居なくなると急にしおらしくなる。

 

 「なぁ、なんか好きな食べ物とかあるか?」

 

 そんな空気をぶち壊すために俺は話しかけた。

 

 「なんであんたにそんなこと教えないといけないのよッ」

 

 「い、いや、晩御飯食べるんだったら好きな物頼めばいいじゃんって思ったから」

 

 「フンッ、ハ、ハンバーグは好きよ」

 

 「家の店で一番人気なメニューだ」

 

 「そう」

 

 いや、ほんとまほが居ない状態のエリカとは話しにくい。

 

 prrrrr

 

 ポケットに入れていた携帯に着信が入り画面を確認する。

 

 『武部沙織』と書かれていた。

 

 『どうした?』

 

 『えっ、あっ、うん、麻子のおばあちゃんなんだけど命に別状はなかったっていおうと思って。十六夜君も麻子のおばあちゃん知ってるでしょ』

 

 『あぁ、そっか、サンキュー。冷泉の方はどうだ?』

 

 『うん、眠たいの我慢してずっとおばあちゃんの横にいる』

 

 『体壊させないようにいっとけよ。武部もちゃんと休めよ。今日は試合だったんだからな』

 

 『ありがとう。じゃあまたね』

 

 そこで通話は切れた。

 

 「悪い、なんの話だったっけ?」

 

 「あんたの店のメニューの話でしょ。それより、大丈夫だったの?」

 

 「そうらしい。サンキューなヘリ貸してくれて」

 

 「隊長が仰っただけだ。私はなにもしていない」

 

 「でも、助かったのは事実だ。よしッ、もうすぐ家に着くしジャンジャン食べてくれ」

 

 先ほどの空気よりかはマシになったのだろうが、気まずい空気はまだ残っていたので早々に家に帰ることにした。

 

 

 

 

 

 ガラガラ「ただいまー」

 

 「おかえりなさい、あら?」

 

 「おかえり十六夜・・・そちらの方は?」

 

 エミヤ食堂の入り口から入った俺を出迎えてくれたのは母さん。カウンターにはアルトリアがいて、カウンターを拭いているようだ。

 

 そんな二人は俺の背後にいるエリカに目を向けると誰なのか聞いてきた。

 

 「まほの後輩で、今日助けてもらったんだが泊まる場所がないらしくてな、とりあえず晩御飯食べにきてもらった」

 

 「い、逸見エリカです」

 

 ほんとまほが居ないとご主人のいない犬みたいだな。ちょっと萌えるな。

 

 「そうなのですか?だったら家に泊まっていっていいですよ」

 

 「い、いえ、流石にそれは・・・」

 

 「そうですか・・・でしたらたくさん食べて行ってくださいね」

 

 そういって母さんは店の厨房の方へと戻る。

 

 「とりあえず、そこに座っとけもう少ししたら大勢人が来ると思うが、ゆっくりしてけよ」

 

 「えぇ」

 

 そのときだった、ものすごい視線を感じる。数は六だな。

 

 そちらの方に視線を向けると・・・うん、いつものメンバーだね。

 

 「旦那様ぁ~そちらの方はぁ~」

 

 「奏者よこれは一体どういうことなのか説明してもらうぞ」

 

 「先輩、また女の人を・・・」

 

 「十六夜さん、沖田さんはそろそろ本気で辻斬りになりますよ」

 

 「どこかで見たことある顔だな・・・」

 

 「よし、説明するからハイライトを消すのはやめろ」

 

 「ほんとますたあ殿は女を捕まえるのが上手いのなんのカカッ」

 

 

 

 

 

 

 「えっとだな、とまぁ、そういうことで今日泊まる場所がないらしくて、晩御飯だけでも食べて行ってもらおうと思ってな。一応、ヘリを貸してもらったんだからな」

 

 「そういうことでしたか・・・」

 

 「む、そういうことなら仕方ないな」

 

 「そうでしたか・・・逸見さんありがとうございました」

 

 「沖田さんは信じてましたよ」

 

 「ということは黒森峰の副隊長か。どおりで見たことのある顔だとおもった」

 

 「カカッ、にしてもえらい別嬪さんだな」

 

 一通り説明を終えるとみんなは納得してくれた。

冷泉とはサーヴァント全員、仲がいいの感謝している。

 

 「だ、だから私はなにもしてないって」

 

 「まぁまぁ、料理が完成するまで今日の試合で思ったことを教えてくれないか?」

 

 「なんで私がそんなめんどくさい事をしないといけないのよッ」

 

 「そっか、じゃあなんか報酬を用意しよう」

 

 「フンッ、そんなもの貰っても教えないわよ」

 

 「ほう、まほの等身大タペストリーだったとしてもか?」

 

 「なっ、なんであんたがそんなもの持ってるのよッ」

 

 「なぁーに、一番くじを引いたら出ただけだ」

 

 「・・・分かったわ」

 

 ふっ、チョロいぜ。

 

 ちなみにだが、まほの等身大タペストリーは二個持っているのだ。

前に引いた時に一個出たのだが、ちょっと前に違うコンビニに行ったらまだ残っていたのでなんとなく引いてみたらまほとダージリンのタペストリーがでたのだ。神引きッ

 

 そういうことでまほのタペストリーを部屋に取りに行って戻ったのだが・・・なんで?

 

 なんでここにいるのかな?みほまほ姉妹とみゃー先生ッ

 

 「あっ、十六夜君お邪魔してまーす」

 

 「先ほどぶりだな。エミヤさんの料理をいただきにきた。ちゃんと料金は払うから安心しろ」

 

 「あはは、晩御飯作るのめんどくさくなっちゃって」

 

 「・・・・・・・・・そ、そうですか・・・・・・・」

 

 もうどこから突っ込めばいいのか分からん。

 

 そしてエリカがすっごい視線を向けてくる。

 

 「ねぇ、十六夜君その手に持ってるのって何かな?」

 

 みほが俺が手に持っていた巻かれた状態のタペストリーを見てなにかと聞いてくる。

 

 「えっ、えっと、なんでもないぞ」

 

 「いや、絶対になにかあるよね。その反応は・・・」

 

 どうしようかと思いエリカの方を見ると

 

 「絶対に私が頼んだって隊長にいわないでよッ」と目が訴えてきた。

 

 ところでなのだが現在サーヴァントのみんなは入浴中の為ここにはいない。

まぁ、それが今は幸いなのだがな。

 

 「ねぇ何もってるの?」

 

 「な、なんでもいいだろ」

 

 「怪しいね、お姉ちゃんもそう思うでしょ」

 

 「あぁ、十六夜も男子なのだから色々とあるのだろうが・・・興味があるな」

 

 「せ、先生はそういうのはいけないなぁって思うんだけど」

 

 エリカ以外が完全にアレなものだと思っているようだ。

 

 「ち、違うからなッ」

 

 「だったら見せてよ」

 

 「そうだぞ、違うというのだったら見せろ」

 

 「・・・仕方ない」

 

 もはや逃げ場がなく諦めてタペストリーを広げた。

 

 「なッ、お姉ちゃんッ」

 

 「ほう、これはあのときのか」

 

 「あら、タペストリーですね」

 

 「あちゃー」

 

 エリカは顔を机に伏せてしまっている。

 

 「それでなんでこれを持ってきたの?」

 

 「そ、それはだな、じ、実は今日のお礼としてエリカには常に慕っている隊長であるまほのタペストリーを渡そうと思って・・・」

 

 「そうか、嬉しいようで悲しいな」

 

 「もう一個あるからッ二個あるから一個お礼として渡すだけだから。俺だって一個しかなかったら絶対に渡したりしないからッ」

 

 俺は何を口走っているのだろうか、完全にヤバい奴じゃないか。

 

 「そ、そうなのか・・・ふむ、だったらいい。エリカも喜んでくれるのだったらな」

 

 「ということでほら」

 

 「ところで十六夜、私には何かないのか?」

 

 「えっ・・・」

 

 「い、いや、エリカにはあるのに私にはないのかな?と思ってな」

 

 突然、人差し指をくっつけて上目遣いを使うまほ。

 

 十六夜は9999ダメージを喰らった。

 

 「ま、まほはみほから貰っていただい「そうかないのか」分かった、わかりました」

 

 ショボンとするまほがヤバい、何がヤバいかって・・・俺も良く分からんがとにかくヤバい。

 

 なにかあったかなと思いながら部屋に戻る。

 

 「なぁ、なんでついて来てんだ?」

 

 「いや、十六夜の部屋はどんなものかと思ってな」

 

 「私はお姉ちゃんが行くから」

 

 「私は隊長が行くから」

 

 「はぁ、あんまり年頃の女が男の部屋に来たりするなよ」

 

 まぁ、見られて困るモノはあらかじめ隠してあるので大丈夫だとは思う。

 

 実はなのだが俺の部屋は改造しており回転扉が付いている。

 

 普段は普通の状態なのだが壁を回転させると一番くじで当てたA賞のタペストリーが並んでいる。

 

 「ほらなんの面白みもねぇ部屋だぞ」

 

 「いや、だからといってこれは・・・」

 

 「本ばかりだな・・・」

 

 まほはそういって本棚にあった国語辞典を手に取り中身を見る。

 

 「まほさんや、なにをしているのかな?」

 

 「男というものは国語辞典の中身をすり替えていると聞いたのでな」

 

 「誰だッそんなこといった奴ッ」

 

 悲報、俺の幼馴染が変なことを学んでいた件。

 

 「ところで私のもう一個あるタペストリーは飾っていないのか?」

 

 「そういえば飾ってないね?」

 

 「あんた馬鹿じゃないッなんで隊長を飾ってないのよ」

 

 いや、そんなディスらないで。

 

 「そういえばこういうときは壁が怪しいと聞いたことがあるな」

 

 「だから誰だよそんなこといった奴ッ」

 

 「清姫だが」

 

 「きよひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」

 

 

 

 

 





 さて、最終章を見た感想を軽く述べると

 各校の戦闘シーンにずっと鳥肌立ってた。

 そしてエリカが可愛いッ。

 ところで皆さんはサメさんチームの中では誰が好きですか?

 私はフリントとカトラスが好きです。

 生しらす丼のカトラスって何なんでしょうかねw

 もう一度いっておく、まだ見てない奴見に行け。

 愛里寿もちょー可愛かった。みんな可愛かった。

 そしてかーしまぁぁぁぁぁ頑張れぇぇぇぇぇぇ


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俺の宝物が・・・


 今回は十六夜の宝物がちょびっと出てきます。

 それと後半は・・・


さて、前回までの話なのだが俺の幼馴染みが俺の家族によって変な知識を植え付けられていた。

 

それでなのだが、見つかってしまいました。

 

みほが壁をコンコンと叩き不自然な音がするといって俺のコレクションが見つかりました。

 

「さて、これはどういうことだ?」

 

「十六夜君、なんでこんなにA賞もってるのかな?」

 

「あんたどんだけ金使ったのよ」

 

「これはすごいわね」

 

「・・・ちゃうねん、たまたま当たっただけやねん」

 

もう、何を言い返せばいいのかわからない。

にしても、幼馴染みと幼馴染みの友人と先生に俺のコレクションを見られるというこの絵面はなんといえばいいのだろうか。

 

「はぁ、まぁいい」

 

まほは許してくれたようだ。流石ッ

 

「私も飾られているようだしな」

 

「お姉ちゃんッ、わ、私のはないか・・・」

 

「にしてもあんた、よくこんなに当てることができたわね」

 

「ま、まぁ、この学園艦は戦車道がなかったからな。買う人が少なかったんだろうな。それで、俺はたまたま見つけて引いただけだ」

 

ほんと、あのときは運が良かったな。

 

「ねぇ、十六夜君」

 

「なんだ」

 

「あの箱ってなに?」

 

みほは俺のベッドの近くに置いてあった大きな箱に指を差している。

 

「あ、あれはだな・・・ヒ・ミ・ツ」

 

「エリカあれを開けろ」

 

「はい」

 

「ちょ、やめ、やめろって」

 

すぐに立ち上がりエリカを止めようとしたが、正座させられていたせいで足が痺れており再び転んでしまう。

 

「どうせ変なものでも入ってるんで・・・しょ?」

 

「み、見るなッ」

 

「これって・・・」

 

「懐かしいものを見たな」

 

「ねぇ、十六夜君あれって誰のサイン?」

 

俺の箱に入っていたものは三つのサインと色々なものだ。

 

シャーペンやロケット、毛糸が解れてしまっているマフラーや二冊のアルバムその他にも色々なものが入っている。

 

「懐かしいね。これって確かはじめて十六夜君が家に来たときに書いたやつだよね」

 

「あぁ、未来の軍神と西住流家元のはじめてのサインだったか?」

 

「えっ、これって隊長の書いたサインなんですか?」

 

そう、なかに入ってあった三つのサインは俺がみほとまほに書いてもらったサインとしほさんに書いてもらったサインである。

 

つまり、この箱は俺にとっての宝箱というわけだ。

 

「あら、このアルバムは小学校の卒業アルバム?」

 

コンコン

 

「料理が完成したのだが・・・おっと、すまない・・・」

 

そんなときにエミヤが俺の部屋に入ってきて料理の完成を教えてくれた。

 

「さ、さぁ、料理ができたみたいだし早く降りようぜッ」

 

足の痺れから解放された俺は四人をこの部屋から追い出す。

 

「はぁ~、疲れた」

 

 

 

 

とりあえず、下に降りると四人がすごい勢いでエミヤの作った料理を食べている。

 

「やはりエミヤさんの作った料理はうまいな」

 

「あっ、お姉ちゃん、それは私が食べようとしていたのに」

 

「ほんと、エミヤさんって料理がお上手ですね。女として負けた気分です」

 

「モグモグモグモグモグモグ」

 

エリカに至っては一言も話さず一心不乱にハンバーグを頬張っている。

 

「すまない十六夜、客が増えてきたようだ。すこし手伝ってもらっていいか?」

 

「はいはい、了解しました」

 

厨房に入りエプロンをつけて俺も店の手伝いをする。といっても料理の手伝いではなく注文をとったりするだけなのだが・・・

 

「坊主ー野菜炒め定食」

 

「はいよー」

 

「十六夜君生ビール二つ、刺身盛り合わせひとつと本日のオススメ定食二つ」

 

「生×2刺身盛り1、オススメ2はいりやしたー」

 

 この手伝いも手慣れたものだ。

 

 最近は戦車道や自動車部の手伝いが忙しくこうして手伝いをしていなかったが。

 

 「旦那様、私も手伝います」

 

 「沖田さんも手伝いますよー」

 

 「お姉ちゃんもします」

 

 きよひー、沖田さん、ジャンヌも手伝いに入る。

 

 この三人が出てきたおかげで男性の客は盛り上がる。

 

 「あっ、十六夜君、先生も生ビールお願い」

 

 「はいはい、あんまり酔いすぎんなよ」

 

 「分かってるって」

 

 「坊主試合見てたぞ。おめでとうなッ」

 

 「おう、たりめぇだって」

 

 「きよひーちゃんカッコよかったぜ」

 

 「沖田姉もいい仕事してた」

 

 「にしてもサンダースって強豪だったんだろう。すげぇな」

 

 どうやらここに来た客のほとんどが今日の試合を見ていたそうだ。

 

 「これも全部、みほのおかげだな。俺はただみほのいう通りに動いただけだしな」

 

 こうして、店はどんどん盛り上がっていった。

 

 手伝いを始めて一時間がたった頃に俺はマシュと交代して風呂に入った。

風呂に入ったあとは夕飯を急いで食べてちょっくらコンビニに行ってちょっとした軽食を買う。

 

 軽食を買ってどうするかだって?

 

 今日の試合で撃破されてしまった戦車を整備してくれている自動車部へと足を運ぶ。

エミヤや母さん、みほ、まほ、エリカ、先生には一応伝えてある。

 

 「ちぃ~っす」

 

 「あれ、十六夜じゃん。何できたの?」

 

 「今日くらい来なくてもいいのに」

 

 「一回戦突破おめでとう」

 

 「カッコよかった」

 

 やはりいつも通りかの如く戦車を整備している四人がいた。

 

 「ほら、差し入れだ。コンビニのだけど」

 

 「いやぁ、助かるよ」

 

 「俺らの方こそ戦車整備してもらってるから助かってるよ」

 

 彼女らが居なければ大洗学園は廃校だっただろう。

彼女らがいてくれたおかげでアニメでは戦車道の試合を続けられたのだ。

つまり、彼女らは大洗女学園の影の支配者だった。

 

 まぁ、要するに家の学園の自動車部はすごいってことだ。

 

 「ゆっくりしてくれてて良かったのに」

 

 ホシノが俺の横に座り俺が買ってきたおにぎりを食べている。

 

 「俺はお前らとここにいるのが好きなんだよ」

 

 「ブフッ」

 

 「えっ」

 

 「あらら」

 

 「十六夜がデレたぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 「なんちゃって、冗談冗談」

 

 ちょっとした悪ノリでいったはずなのに全員唖然としている。というかホシノさん、お茶飲んで早くッ死ぬよ。

 

 「ゴホッ、ゴホッ・・・はぁ、死ぬかとおもった」

 

 「悪い悪い、じゃあな」

 

 「えっ、もう帰るのか?」

 

 ナカジマがいつもとは違いすぐに帰ろうとする俺を呼び止める。

 

 「ちょっとな、行く場所があるんだ」

 

 「へぇ~、また女のところとか?」

 

 ツチヤがニヤリと笑いからかってくる。

 

 「まぁ、女っていったら女だが」

 

 「えっ」

 

 ホシノの瞳からハイライトが消える。

 

 「ねぇ、誰に会いに行くの?」

 

 ヤバいヤバい、ホシノがジリジリと俺の近くに寄ってくる。

 

 「ちょ、待て。冷泉の所だから」

 

 「冷泉ってあの眠たそうな子だよねナンデ」

 

 もっと怖くなるホシノさん。

 

 「色々と事情があるんだよ。いっとくがお前らが想像しているようなことはないからな」

 

 「ふ~ん、嘘だったら・・・フフフ」

 

 もうやだこの人。怖い。ただただ怖い。

 

 「ということでじゃあな。あと、整備してくれてありがとうな」

 

 そういって自動車部の部室から退出する。

 

 「さて、大洗港まで海の上を走るか」

 

 いつぞやのみほに会いにいったときと同じく海上を走って冷泉と武部の元へと向かう。

 

 「はぁ~結構冷えるな」

 

 海上は潮風が強く吹いており音速で走っている俺は体が冷えてきた。

 

 大洗港に着いたのは走り始めて十五分ほどしたときだ。

 

 「よし、無事ついたことだし、病院まで行くか」

 

 現在の時刻は七時過ぎ。まだ病院には入れるだろう。

 

 

 

 

 

 

 病院に着き看護婦さんに案内してもらい冷泉のばあさんがいる病室に着いた。

 

 コンコンとノックをして中に入る。

 

 「よう、ばあさんは大丈夫か?」

 

 「なっ、十六夜」

 

 「逆廻君ッどうやってここに?」

 

 「海の上を走ってきた」

 

 「冗談だよね?」

 

 「さぁな、それよりほら軽食持ってきた。どうせ冷泉のことだしなんも喰ってないんだろ。甘いもの買って来たから食べろ」

 

 「・・・ありがとう」

 

 「ちゃんとお礼がいえて偉いですねぇ~」

 

 いつもより幼い雰囲気の冷泉にあてられ俺もつい冷泉のことを幼い少女に接するように対応する。

 

 「私は高校生なんだが・・・」

 

 「よかったな、ばあさんが無事で」

 

 「あぁ、おばあは無理をするからな」

 

 「お前もな・・・いや、なんでもない」

 

 コンビニで買ったスイーツをひとしきり食べた冷泉は椅子に座ったまま寝てしまう。

 

 にしても器用だな。背もたれが付いていないっていうのに綺麗に椅子に座りながら寝ている。

 

 「武部、毛布をとってやってくれねぇか」

 

 「あ、あぁ、うん」

 

 病室の端に置いてあった毛布を手に取り冷泉の肩へと掛けてやる。

ついでにテーブルを用意してそこへ寝そべるようにしてやる。

 

 「ねぇ、十六夜君どうやってきたの?」

 

 「だから海の上を走って来たっていってるだろ」

 

 「冗談じゃなかったんだ」

 

 「ヤハハ、男ってやつはな女の為なら海の上くらい走ってここまでこれるんだよ」

 

 「そうなんだ~って騙されないからね」

 

 普段の雰囲気とは違いどこか暗い武部。

やはり、冷泉のことが心配なのだろう。幼馴染ということもあり尚更だろうが。

 

 「武部も寝てろよ」

 

 「まだ大丈夫だよ。十六夜君こそ寝て良いよ」

 

 「俺も大丈夫だ。第一、俺が寝てしまったらお前らの寝顔を見れないだろう」

 

 「ふぇっ」

 

 突然の言葉に顔を真っ赤にさせる武部。武部は表情がコロコロと変わるので本当にからかいがある。

やってることは完全にクズ男のそれなんだがな。ヤハハ・・・

 

 「冗談、そこまで本気にするな」

 

 「そ、そうだねよぇ、アハハ」

 

 

 

 

 





 次回は麻子ちゃんと沙織が十六夜君に堕とされるのかな・・・二ヤリ


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病室内


 書いてて思いました。なんだこの甘ったるい会話は・・・


 

 武部をからかったあと、いつもの雰囲気に戻ったのを確認して二人で話をしていた。

 

 「そうなんだぁ~そっか、だからあのとき地雷が爆発したんだね」

 

 「あぁ、まぁ、俺が用意した地雷はあまり活躍しなかったみたいだが」

 

 「でも、もし十六夜君たちが地雷を奪ってくれていなかったら私達の誰かが喰らってたかもしれないし」

 

 「それもそうだな」

 

 話の内容は今日の試合のことだ。

 

 「ねぇ、十六夜君」

 

 皆様はお気づきだろうか。武部の俺の呼び方が逆廻君から十六夜君に変わっていることに。

たいした理由はないが、名字呼びはどこかよそよそしいから名前呼びにするねといった感じだ。

ということで俺も武部のことを沙織と呼ぶようになった。

 

 「どうした?」

 

 「私ってみぽりんの役に立ってるかな?」

 

 「当たり前だろ。今日なんて大活躍だったじゃないか。あいての通信傍受機で限られた通信手段しか取れない状況で素早くみんなにメールを送って作戦を伝達してただろ」

 

 「でも、それだけだよ」

 

 「馬鹿、それだけじゃねぇよ。情報っていうのは重要だ。なんたって間違った情報が回ればそれで何もかも終わる。だから、みほの作戦を伝達している沙織はものすごくみんなの役に立ってる」

 

 「・・・うん、ありがとう」

 

 「ありがとうってなにも礼をいわれるようなことはしてねぇよ」

 

 「そういえば十六夜君は麻子と仲がいいよね」

 

 「まぁな」

 

 再びしょんぼりと暗い雰囲気になってしまったのを感じてか沙織は話題を変えてきた。

 

 「どうやって麻子と仲良くなったの?」

 

 「別に、遅刻しそうになってるところを見つけて運んだ。そしたらこんな感じだ」

 

 「あはは、麻子らしいね」

 

 「あとは、俺と似てるから・・・かな」

 

 「十六夜君と麻子が似てる?」

 

 「あぁ、家族という点がな」

 

 この世界での俺は、父と母が事故で亡くなり親戚に引き取られたということになっている。

事故で両親を亡くしてしまった冷泉と似ているのだ。まぁ、俺の場合は家族がいっぱいいるのだがな。

 

 「俺の両親も事故で死んだんだ」

 

 「あっ、ごめん・・・」

 

 「気にすんな。顔なんてほとんど覚えてないしな。それに、俺にはたくさんの家族がいるし、戦車道の仲間、自動車部のみんな、お前も冷泉もいるんだ。なに一つ寂しいことはねぇよ」

 

 「私も・・・」

 

 「あぁ、でも、冷泉はどう思ってるかだな。冷泉の家族はばあさんしかいないんだろ。独りは寂しいもんな」

 

 スヤスヤと眠っている冷泉の髪をそっと撫でてやる。

 

 「サラサラしてるな」

 

 撫で心地の良い髪をずっと撫でていたくなる衝動に襲われるがなんとかやめる。

 

 「十六夜君ってツンデレ?」

 

 「馬鹿ッ、男のツンデレなんて誰得だよ」

 

 「そっか、十六夜君はみんなのこと大好きなんだね」

 

 「まぁ、そうだな。もし、お前らになにかあったら音速を越えて光速で駆けつけるな」

 

 「おっ、カッコいい。ポイント高いね」

 

 「ヤハハ、お褒めにあずかり恐悦至極」

 

 「苦しゅうない、苦しゅうないってね」

 

 流石沙織、俺のノリに乗ってくれるあたり男心が良く分かっているといっていいだろう。

 

 時計を見て見ると時刻は九時四十分。空は辺り一面月明かりによって薄暗い。

明るい月光がこの病室へと注がれてなんていうかいい雰囲気の部屋となっている。いや、まぁだからといってなにかある訳じゃないんだがな。

 

 「よし、恋バナしない」

 

 綺麗な星空を眺めていると先ほどまでの暗い雰囲気はどこいったのか沙織がいきなりそんなことをいった。

 

 「恋バナって」

 

 「えぇ、いいじゃん。私ね一度男の子の話を聞いてみたかったの」

 

 「なんも面白い話はできないぞ」

 

 「それでもいいからッ「しぃ~、静かにな」う、うん、ごめん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 病室の端に移動して自販機で買ったコーヒーを持って丸椅子に座り沙織と恋バナを始めた。

いや、何が悲しくてクラスメートの女子と恋バナしねぇといけねぇんだよ。

 

 「じゃあ、最初は十六夜君の初恋っていつ?」

 

 「特にないな」

 

 「えぇッ、ないの」

 

 「あぁ、そりゃ身内があんな美人ばかりだからな」

 

 「で、でも、初恋はお姉ちゃんとかないの?」

 

 「ないわッ、お前は俺にどんな印象を持ってるんだ」

 

 「身体能力が超人的で、頭良くて、容姿もいい、超優良物件」

 

 「はいはい、そういう沙織はどうなんだよ」

 

 「私ッ、私はぁ~誰かに恋するよりも誰かに恋されるからぁ~」

 

 「ほう、例えば・・・」

 

 「商店街の魚屋のおじさんとか近所のおじさんとか、だって毎朝挨拶してくるんだよ。絶対、私のこと好きじゃん、あとは・・・」

 

 うん、わかってたよ。こいつの頭の中が一面ピンクってことは分かってたとも。

 

 「じゃあ、次の質問ね。どういう女の子がタイプ?」

 

 「これといってない。女の子は全員、一つは自分自身にしかない魅力を持っている。そこに惹かれる」

 

 「へぇ~結構真面目な回答がきて困ってるんだけど。てっきり胸が大きい子とかいうかと思った」

 

 なんともまぁ、失礼な奴だ。今ギクッてなった奴、手をあげろ。

 

 「じゃあ、私の魅力って何?」

 

 「本人がいるのにいうのか?」

 

 「そりゃ、男子の意見を聞いておきたいし」

 

 いや、そんなこといったら普通に告白しているのと同じじゃないか?

 

 「そうだな、やっぱり話やすいのが魅力だな。男子にとって女子と話すっていうのは難しい問題の一つだ。

まぁ、俺はそんなことねぇけど、普通の男子は女子と話すのは緊張するらしい」

 

 これは俺の前世を基に話している。

 

 普通に女子と話すのって緊張しない?えっ、しないだって。さいですか・・・

 

 「しかし、沙織の場合は沙織から話しかけてきてくれるから男子にとってはありがたい存在だと思うぜ」

 

 「えへへ、そっかぁ~」

 

 「あとは、家庭的なところとかだな。料理得意って聞いたし、小さい子の面倒見も良いんだろ。

そういうのって結構男子にとっては惹かれやすい魅力の一つだな」

 

 「そっかそっか、えへへ、なんか照れちゃうな」

 

 思考が完全に乙女モードへと切り替わり脳内で色々な妄想をしているであろう沙織を見て笑ってしまう。

 

 「どうしたの?笑ってるけど」

 

 「いや、なんでもない」

 

 「ふ~ん、ならいいけど、じゃあ、麻子の魅力は何?」

 

 「冷泉の魅力か・・・どこかほっとけないところだな」

 

 「あぁ、それわかる、麻子ってどこか危なっかしいのよね」

 

 どうやら沙織も同じらしい。

 

 「冷泉ってどこか構いたくなるっていうか、小動物みたいっていうか」

 

 「うんうん、分かるよ」

 

 「まぁ、そういうところだな。冷泉の魅了の一つは・・・」

 

 「一つはってことは他にあるの?」

 

 「一番の魅力は家族思いなところだな」

 

 「・・・・・・・・・」

 

 沙織は何か思うとこがあるらしく俺の言葉を真剣に聞いている。

 

 「きっと、冷泉と結婚した奴は大事にされるんだろうな。もし、そいつが冷泉のこと泣かしたら俺はすぐにそいつをしばきに行くかもな、ヤハハ」

 

 「十六夜君ってどこかお父さんみたいだね」

 

 『精神年齢は三十過ぎですから』なんて言えるはずもなく聞き流す。

 

 「沙織はお母さんみたいだな」

 

 「へっ・・・お母さんかぁ~、じゃあ十六夜君がお父さんで麻子が娘かな・・・」

 

 「はっ?」

 

 「えっ、あっ、な、何でもない。忘れてッ」

 

 「だから静かにしろッて・・・冷泉が起きちまう。ばあさんもいるんだ」

 

 「う、うん、ごめん」

 

 びっくりした。沙織の発言ってアレだよな・・・沙織と結婚・・・バカッ何考えてんだ俺は。

 

 「コ、コーヒー無くなったから買ってくる。何か飲み物いるか?」

 

 「だ、大丈夫」

 

 恥ずかしくなった俺はすぐに適当な理由を付けてこの病室から逃げ出す。

こういうところがヘタレっていわれるのだろうか・・・

 

 





 次回は麻子ちゃんsideを書いてから翌日のことを書きます。


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私の名前は冷泉麻子

 今回はタイトル通りの内容となっております。

 普段無表情の彼女は十六夜のことをどう思っているのでしょうか?


 麻子side

 

 逆廻十六夜という人物の第一印象はなんだかんだ面倒見のいい男だった。

 

 私があいつと初めてあったのは大洗学園に入学してからしばらくたった頃に気が付くと学校に付いていた時があった。どうやら道端でふらふらしていた私を運んでくれたらしいのだがその男が十六夜だった。

 

 それからは、あいつが学園一位の成績を持つ生徒だと知ったりこの学園唯一の男だとしったり、少しずつあいつについての情報が耳に入った。

 

 あいつも、なんだかんだ面倒だといいながら私を学校まで連れて行ってくれたりした。

 

 本当、変な奴だ。

 

 そんな奴だが、どうやら家族がたくさんいるらしく、少し羨ましいと思った。

 

 私の両親は事故で死んだ。両親と最後に会話したとき、私は大嫌いといってしまった。

 

 ちょっとした口げんかだったにも関わらず。私は両親にそんなことをいってしまった。

 

 家に帰ったら謝ろうと思っていた。しかし、両親が帰ってくることはなかった。

 

 後悔した。だから、私は十六夜のことを羨ましく思った。

 

 私にはもうおばあしか家族が居ない。

 

 

 

 

 

 しかし、あいつも私と一緒だった。

 

 あいつも幼い頃に両親を事故で亡くしており、今の家族は親戚らしい。

 

 そこから少し親近感が湧き、学力も同じ、いや、私以上のあいつと必要以上に関わることになった。

 

 正直、あいつと過ごす時間は心地よかった。おとう()と一緒にいたときのようだった。

 

 そして、今日、おばあが倒れた。

 

 沙織が一緒について来てくれたのだが、もう、沙織のことが見えなくなっているくらいに動揺していた。

 

 結果的に、おばあは無事だった。良かった。ほんとうに良かった。

 

 そこで、初めて沙織に気づいた。沙織が付いていてくれた。嬉しかった。

 

 おばあが無事だとしり、一安心したころにあいつが来てくれた。

 

 おかしい、学園艦は大洗港には来ていないはずだ。なのにあいつはここにいる。

 

 沙織がどうやってきたのかと聞いたのだが海の上を走って来たそうだ。

ほんと、馬鹿だな。でも、やっぱり嬉しかった。

 

 あいつが買ってきてくれたコンビニスイーツを食べたあと眠くなってしまい眠った私は珍しく、少ししたら目が覚めた。

 

 あいつは沙織と話をしていた。

 

 すぐに眠ろうと思ったが耳にした内容に興味深いものだったので盗み聞きのようになるが聞かせてもらった。

 

 その内容というものは十六夜が私と仲良くなった理由だ。

 

 仲良くなったのかは良く分からないがよく話す仲ではある。

 

 そして、私は十六夜が漏らした言葉を聞いて少し思うことがあった。

 

 「俺と似てるから」

 

 やはり、あいつも家族のことを思っているのだろう。

 

 しかし、そのあとの言葉で再び違うと感じた。

 

 「俺にはたくさんの家族がいるし、戦車道の仲間、自動車部のみんな、お前も冷泉もいるんだ。何一つ寂しい事なんてねぇよ」

 

 あいつは強いな。

 

 私も寂しいことなんてない・・・とは、いえないな。夜一人で家にいるときなんかときどきだが苦しくなる。

家族のことを思い出したりしたときは特にだ。独り暮らし用の小さい家の中がただただ広く感じることもしばしばあった。

 

 早く寝ようと思っても夜型の私はなかなか寝付くことができず。本を読むか勉強をしているかだった。

 

 だから、十六夜が朝、迎えに来てくれうことが嬉しかった。

 

 そして、またアイツの、彼の口からこぼれた言葉が胸を苦しめる。

 

 「でも、冷泉はどう思っているかだな。冷泉の家族はばあさんしかいないんだろ。独りは寂しいもんな」

 

 そういった彼は私の髪を撫でてこういった。

 

 「サラサラしてるな」

 

 昔よくこうして私の頭を撫でてくれたおとうの顔が脳裏を過る。そして、さらに胸が苦しくなる。でも、この苦しさは嫌じゃない。

なんというか、心が捕まえられているようだ。独りの私にとっては誰かに捕まえてもらえるのが嬉しくて仕方がないのかもしれない。

 

 「そっか、十六夜君はみんなのことが好きなんだね」

 

 今更気づいたが、沙織は十六夜のことを名前で呼んでいる。

私が眠っていた間になにかあったのだろうか?

 

 「まぁ、そうだな。もし、お前らになにかあったら音速を越えて光速で駆けつけるからな」

 

 この言葉は流石にたとえにしては大げさだと思ったが、実際にやりそうな彼がいるのも確かだ。

 

 それから、十六夜は沙織と恋バナをし始めた。

 

 私は身近にいる異性がどのような人物がタイプなのか少なからず興味を惹かれ聞き耳を立てる。

 

 そんな彼はこういった。

 

 「特にない」と・・・

 

 そして、理由を聞いていくと普段の彼とは思えないほど真剣な返答が聞けた。

 

 「女の子は全員、一つは自分自身にしかない魅力を持っている。そこに惹かれる」らしい。

 

 私にもその魅力はあるのだろうか・・・それで彼をって何を考えているんだ私は。

 

 急に頬に熱がこもる。

 

 「じゃあ、私の魅力って何?」

 

 沙織が空気を読まずに聞いた。よくもまぁ、正面から聞けるものだ。

 

 最初は渋々とうねっていた十六夜は結局、沙織の声にした。

 

 「話やすい」「家庭的」「面倒見が良い」の三つもある。

 

 それを聞いた私は更に胸が締め付けられるような感覚に襲われた。

 

 「ふ~ん、じゃあ、麻子の魅力は何?」

 

 色々と乙女な思考回路が暴走している沙織はとんでもないことを聞いた。

ま、まぁ多少は気になるのだが・・・

 

 「冷泉の魅力か・・・どこかほっとけないところだな」

 

 ほっとけない・・・か、そうか、そんな風に見られていたのか。

だから、あんな風に面倒だといいながらも迎えに来てくれたのか。

 

 若干、申し訳ないと思ったがやはり、彼に迎えに来て欲しいと思っている自分がいるのも事実でありなんともいえない感覚に陥る。

 

 「まぁ、そういうところだな。冷泉の魅力の一つは・・・」

 

 「一つはってことは他にもあるの?」

 

 私にも他に魅力があったのか・・・

 

 「一番の魅力は」

 

 しかも、一番ときた。なんなんだ・・・

 

 「家族思いなところだな」

 

 違うんだ。私は家族思いじゃない。私は両親に酷いことをいってしまったんだ。

 

 「きっと、冷泉と結婚した奴は大事にされるんだろうな」

 

 あぁ、きっと大切にするだろう。結婚できるかは知らんが。

 

 「もし、そいつが冷泉のことを泣かしたら俺はすぐにそいつをしばきに行くかもな、ヤハハ」

 

 十六夜はどうしてそこまで私のことを思ってくれるのだろうか。

 

 そこからの会話は良く聞こえなかった。

 

 様々な光景が脳裏をチラついたからだ。

 

 彼が迎えに来てくれたときの光景、彼がプリンをくれたときの思い出、彼が私に弁当を分けてくれたときの笑顔、彼が私をからかったときの意地悪な笑顔、彼の戦車道に取り組む真剣な表情、彼が周りにいる人物を笑顔にしているときのみんなの顔、彼が、彼が、彼がと彼と出会って一年ちょっとしか経っていないにも関わらず、私の頭に浮かんでくるのは幼馴染の沙織ではなく彼だ。

 

 彼が私の近くにいるとき、私は笑顔でいることが多い。いや、笑顔にはなっていないかもしれないが。

少なくとも寂しいなどは感じたことがない。

 

 私はかつて読んだ小説のなかでこういう症状に陥った少女がいたことを覚えている。

 

 その少女は「恋」だといった。

 

 そうか、私は、私はアイツに恋をしているのか・・・

 

 そう思うと自然に胸の締め付けが優しいものに変わり、暖かい気持ちに包まれた。

 

 私が彼と家族になれたらいいなと思いながら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気が付くと朝だった。

 

 「早く起きんかいッ」

 

 よく響く声が聞こえる。

 

 「この馬鹿娘はッ早く起きなッ」

 

 ズガンッと頭が激しい痛みに襲われる。

 

 「なんなんだぁ・・・おばあッ」

 

 昨夜まで意識が無かったおばあがいた。

 

 「あんた学校はいいのかい?」

 

 「いい、それよりおばあこそ大丈夫?」

 

 「わたしゃ元気だよ。それで、なんであんたがここにいるんだ?」

 

 おばあが指指す方向を見ると金髪でヘッドホンを付けた学ランを着て中に黄色いシャツを着こんでいる男がいた。

 

 「十六夜」

 

 「よう、寝坊助。なんだよばあさん、俺がここにいたら駄目なのか?」

 

 「駄目なもんか。どうせ、この子を心配して来てくれたんだろ」

 

 「はっ、たりめぇだ。冷泉は俺の中では大切な仲間でライバルで、ほっとけない奴で、ばあさんのことが大好きな奴だぞ。そんな冷泉のばあさんが倒れたって聞いて冷泉のこと心配しない訳ねぇだろ」

 

 「私の心配はしないのかいッ」

 

 「なにいってんだ。ばあさんがそんな事で死ぬ訳ねぇだろ。俺が知ってる年寄りでばあさんより元気な奴なんてしらねぇよ」

 

 「そうかい、ほら、あんたも礼をいいな」

 

 「う、うん、十六夜・・・その、ありがとう」

 

 そのときは自然といえた。普段は恥ずかしいと思ったりするのだろう。しかし、このときばかりは私を心配してくれたありがとうだけではなく、彼と出会ってから今日までのすべてのありがとうをいえた。

 

 まぁ、彼はそんなことしらないだろうが。

 

 「気にすんなッ、よし、ばあさんも目覚めたことだし、朝食でも買いに行くか。沙織手伝ってくれ」

 

 「うん、分かった」

 

 「冷泉はばあさんと話でもしとけ」

 

 そういって彼は病室から出て行った。

 

 私の名前は冷泉麻子・・・逆廻十六夜に恋をした不愛想な少女である

 

 

 

 

 




 なんと、麻子ちゃんまでもが十六夜に堕とされた。

 色々とオリジナルな内容が入っていますがそこは気にしないで。

 麻子ちゃん安心しろ。必ずIfルートでメインヒロインにしてあげるから。

 感想くれてもいいんやで・・・

 では、久々の次回もお会いしましょう

 せーの!パンツァーフォー


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あんた正気かッ


 前回、冷泉がメインヒロインしちゃってるぅとか思った人もたくさんいるでしょう

 私は知りません。十六夜君に聞いてください。

 どうしてこうなった・・・


 冷泉のばあさんが意識を取り戻し二時間が経った現在の時刻は午前九時過ぎだ。

 

 ばあさんは目が覚めるなり、ほんとにさっきまで意識なかったのかよといいたくなるくらい元気なばあさんだった。

 

 昨晩までの落ち込んだ様子とはすっかり打って変わりいつもの冷泉に戻っている。

というか、いつもより表情の変化が多い。可愛いからいっか。

 

 「それよりもあんた、遅刻何てしてないでしょうね」

 

 「し、してない」

 

 「ほんとかい?」

 

 「い、十六夜が迎えてに来てくれる」

 

 「はぁ~、あんたもあんまりこの娘を甘やかさないでもらいたいもんだよ」

 

 「いいじゃねぇか、それに、迎えにいっても最近は自分で起きてるみたいだしな」

 

 「あんたがかい?」

 

 「うん」

 

 そうなのである、前までは迎えにいっても起きていないことがほとんどなのだが最近は自分で起きており、朝食も済ませていることがある。それを沙織に話したときはどんなにビックリされたことか・・・

 

 「にしてもあんたはこの娘の彼氏なのかい?」

 

 突然、じっくりと俺の顔をみたばあさんはそんなことをいった。

 

 「ヤハハ、残念だが違うな」

 

 「そうかい、じゃあ、なんであんたはこの娘にこんなに構うんだい?」

 

 先ほどから質問しかされていないような気がしてくるがなんと答えたもんだか・・・

 

 「そうだなぁ~というか可愛い女の子がいたらほっとけないっていうのが男の性なんじゃないか?」

 

 「かわっ」

 

 「こんなに不愛想なこん娘が可愛いだって?」

 

 若干口元を二ヤリと上げたばあさんがさらに質問する。

そして、冷泉はというと顔を赤くさせている。いやぁ、見てて癒される。

 

 「不愛想だって?そんなことはねぇよ。スイーツとか食ってるときの表情とか滅茶苦茶ニコニコしてたりするしな。ばあさんが倒れたって聞いたときのこいつの表情を見てるとな不愛想だなんて思わねぇよ。こんなにばあさんのことを大事に思ってるんだ。不愛想なんてことは絶対ねぇよ」

 

 「随分とこん娘のことをしったような口ぶりだね」

 

 「そうだな、出会って一年と少しだがその間のことなら知ってるぜ」

 

 「はぁ~分かった。あんた将来この娘と結婚しなッ」

 

 「・・・はぁッ?」

 

 「お、おばあ」

 

 「えっ、おばあちゃん?」

 

 この病室にいた俺と冷泉、沙織はばあさんの言葉にビックリどころか度肝を抜かれる。

 

 「け、結婚って」

 

 「なんだい、嫌なのかい?」

 

 「まさか、で、でも冷泉だって俺なんかじゃいやだろ」

 

 「・・・・・・・・・」

 

 あ、あれぇ~返事がないぞぉ、あっ、そっか。返事がいえないってことは俺を傷つけないようにしてくれてるんだろ。そうなんだろ。なんだぁ~いつにも増して優しいな。

 

 「嫌・・・ではない」

 

 「ほう」

 

 「なっ」

 

 「ちょっと、麻子ッ」

 

 小さい声ではありながらも嫌ではないといった冷泉は顔を真っ赤にさせて手で顔を隠した。

それからもじもじとしている。なんだこの萌えキャラはッ可愛すぎんってそうじゃなくて・・・

 

 「こん娘もこういってるしあんたも覚悟決めな」

 

 「ちょ、待てよばあさんッ。あんた正気か?こんな問題児に可愛い孫娘を渡して」

 

 「あんたなら信用できる。確かに見た目はチャラチャラしてるが・・・いい目をしてる」

 

 わーい、あの頑固なばあさんからお褒めの言葉を貰ったやったね・・・じゃなくてさぁ

 

 「私の孫じゃあ不満かい?」

 

 「なわけねぇだろ。俺にはもったいねぇくらいに魅力的な女の子だ。だ、だから、その、気が早いし」

 

 「男だったら漢を見せな」

 

 「だ・か・ら・早いっつってんだろぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

 コンコン、ガチャリと病室の扉が開きみほたちが入ってきた。

 

 「失礼します」

 

 「あっ、華にみぽりん、ゆかりんも」

 

 花束を持った五十鈴を先頭にみほと優花里も入ってくる。

まさか、さっきの会話聞かれてたんじゃ・・・

 

 「なんだいあんたらは?」

 

 「戦車道一緒にやってる友達」

 

 「戦車道・・・あんたがかい?」

 

 冷泉の説明を聞いたばあさんはみほたちの方を見る。

 

 「西住みほです」

 

 「五十鈴華です」

 

 「秋山優花里です」

 

 「私達、戦車道の全国大会で一回戦勝ったんだよ」

 

 「一回戦くらい勝てなくてどうするんだい」

 

 ヤハハ、相変わらず頑固なばあさんだ。

 

 「で、戦車さんたちがどうしたんだい?」

 

 「試合が終わったあと、おばあが倒れたって聞いて、それで心配して」

 

 「私じゃなくてあんたを心配して来てくれたんだろ」

 

 「ありがと」

 

 「もっと愛想よくいえないのかいッ」

 

 「ありがとう」

 

 とまぁ、ばあさんの怒鳴り声が病室内に響きわたる。

 

 「逆廻君はどうやってここに来たの?」

 

 「海の上を走ってきた」

 

 「まだ、その設定残ってたんだ」

 

 五十鈴の質問に事実をいったのだが沙織はまだ信じてないらしい。まぁ、仕方ないか。実際に海の上を走っているところを見せでもしないと信じないだろう」

 

 にしても、どうやら見た限りではさきほどの会話は聞かれていないらしい。

冷泉の方をチラッと見るとまだ若干頬が赤く染まっているが何も無かったかのような感じだ。

 

 「あんたも、もう大丈夫だからこんなところで油うってないで、戦車に油刺してな」

 

 「だから怒鳴ったらまた血圧上がる」

 

 「なにいってんだい。もう大丈夫だって」

 

 ほんと元気なばあさんだな。でも、見たところ体の方は相当悪いそうだが・・・

 

 「ほら、もう帰り」

 

 そういって全員を部屋から追い出した。

 

 「さて、帰るか・・・」

 

 全員帰ったのだが俺は一度トイレに行ってくるといってばあさんの部屋に訪れる。

 

 「ようばあさん」

 

 「なんだい、まだいたのかい?」

 

 「おう、それより体の方、ほんとは大丈夫じゃないんだろ」

 

 「だったらなんなんだい?」

 

 「ちょっと待ってろ」

 

 そういって、俺はジャンヌに渡されたちょっとした魔術が付与されたお札をばあさんの腕に張る。

 

 「なんだいこれは?」

 

 「魔法の札だ。これを一時間張ってろ。そしたらあら不思議、体は完全に治ってる。まぁ、騙されたとおもって張ってろ」

 

 「こんなんで治るわけないだろうが」

 

 「ヤハハ、お守りだとでも思って張ってろ・・・剥がすなよ」

 

 「ッ・・・分かった分かった。それで、さっきの話の答えはどうなんだい?」

 

 「だから、まだ早いっていってるだろ」

 

 「締まらないねぇ」

 

 「なぁ、ばあさん。退院したら冷泉と一緒にうちに来ないか?」

 

 「なにいってんだい」

 

 「幸い、うちは部屋が余ってる。人体の知識を持った姉もいる。冷泉もばあさんも一緒にいられる」

 

 「ならなんであの娘と結婚してやらないんだい?」

 

 「・・・その話は大学を卒業してからにしないか、アイツだってきっといい人を見つけるはずだ。今かってに決めてもアイツに悪い」

 

 この話は冷泉がいるときにしたほうがいいだろう。

 

 「そうかい、あの娘のこと頼んだよ」

 

 「あぁ、ばあさんも絶対に札を剥がすなよ」

 

 そういって、部屋から退出した。そして、今度こそみほたちと合流して帰る。

 

 

 

 

 

 

 「麻子さんのおばあさん思ったよりも元気で良かったね」

 

 「なんか、冷泉殿が単位が欲しい絶対留年できないっていう気持ちがわかりました」

 

 「うん、卒業して早くそばにいてあげたいみたい」

 

 「それより十六夜君はどうやってきたの?」

 

 「だから海の上を走ってきたって」

 

 「ほんとなの?」

 

 「あぁ、なんだったら今度見せてやる」

 

 まだ、俺の話を信じていない四人の視線が痛い(冷泉は寝ております)

 

 「そういえば武部殿の十六夜殿への呼び方が変わっているような・・・」

 

 「えっ・・・そ、そんなことないよぉ」

 

 「なんか怪しいです。さては何かありましたね」

 

 「なにもないってぇ~」

 

 とまぁ、ちょっとしたハプニングが起きたが無事に大洗へと変えることができた。

 

 

 





 どうしてこうなった・・・

 いや、十六夜君モテモテすぎんッ少しそのモテモテ要素を分けて欲しい。

 次回、転入生

 せーのっ!パンツァーフォー


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転入生とはいったい・・・


 今日は主要キャラが一人増えます。


 冷泉のばあさんの見舞いから数日が経ち、アンツィオとの戦いを控えたこの頃・・・

 

 大洗学園に一人の転入生がやって来た。

 

 「初めまして。今日から大洗学園に通うことになりました逆廻・アストルフォだよ」

 

 そう、俺の兄であるアストルフォが転入してきたのだ。

 

 最近、戦車道が忙しく、彼の存在をすっかり忘れていたが彼は今日から大洗の生徒となるのだ。

制服は女子の制服ではなく男子の制服を着ているのだが・・・

 

 男子は盛り上がっている。そりゃそうだろ、なんてたってアストルフォだぞ。

見た目美少女が増えて喜ばない男子はいない。

 

 女子はなんで男子の制服着てるんだろうとか小さな声で話している。

 

 「ちなみに逆廻で分かると思うけど十六夜の兄だよ」

 

 兄だよのところに疑問を持った生徒は多く、頭の上に?マークを浮かべている。

 

 「姉じゃないよ、兄だからね。僕はれっきとした男だから」

 

 男だから男だから男だからと無駄によく響く。

 

 そして、辺りはシーンと静まる。

 

 「「「「「「男ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」」」」」」

 

 そして、爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 とまぁ、そんなことがあり朝から若干カオスになった大洗学園なのだが、今日も普通に戦車道の授業を受けている。講師はみゃー先生。アストルフォも戦車道を選択授業で取り、さらに戦力が増えた。

 

 ライダーである彼は戦車に乗るのかとおもいきや歩兵としての参加である。

 

 どこかにアララーイとか落ちてないかな。

 

 そして、全員アストルフォのことは知っているのでなんとか仲良くやっていけそうだ。

 

 「やっと十六夜と一緒に学校に通えるね」

 

 「抱き着くなって」

 

 まぁ、御覧の通り俺に抱き着いてきます。なんかいい匂いするし

 

 校内でもこのようにして抱き着いてくるため一部の腐った女子から

 

 「イザ×アス・・・いい」

 

 「いいえ、アス×イザよ」

 

 「きゃああああ、普段俺様な十六夜君が小悪魔系のおにーさんに逆に襲われちゃう」

 

 「ナニソレ・・・サイコーじゃん」

 

 「今年のコミケでの作品はこれで決まりね」

 

 「うぉぉぉぉぉぉぉぉ滾ってキタァァァ」

 

 何も考えないようにしてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 アストルフォの編入の翌日、俺は生徒会室へと呼び出されていた。

 

 「遅いぞ逆廻」

 

 「へいへい、なんでございましょうか?」

 

 「えっとね詳しい要件はそど子ちゃんに聞いてよ」

 

 会長の後ろからおかっぱ頭が目立つ風紀委員長 園 みどり子が現れる。

 

 「そど子って呼ばないでください」

 

 「それで、風紀委員長殿が大洗一の問題児である俺に何の用だ?」

 

 「少し手伝ってもらいたい事があってね」

 

 風紀委員長が俺に手伝ってもらいたい事だって?

 

 「最近、また船底の方が荒れてきてるの。しかも、船底の方には学園艦の心臓部もあるのだけど、そこに不良が溜まってるらしくてね、そこで逆廻くんには同行してもらいたいの」

 

 「やだよ、面倒だ」

 

 「そこをお願い。女の不良ならまだしも男の不良が来たら私にも対処は難しいの」

 

 「へぇ~、じゃあ男子の風紀委員に手伝ってもらえよ」

 

 「・・・いないのよ、男子の風紀委員は一人もいないのッ」

 

 知らなかった。てっきり男子の風紀委員もいるのだろ思っていたのだが一人もいないとは・・・

 

 「どうも髪型が嫌だって」

 

 「あぁ~」

 

 風紀委員の決まりで風紀委員は全員おかっぱ頭で決まっている。

その髪型が嫌な男子たちは誰も風紀委員に入ろうとしないようだ。というか、だったらおかっぱ頭だけで統一しなくてもいいじゃないか。

 

 「ということで、逆廻君に手伝ってもらいたいの」

 

 「報酬はなにかあるのか?」

 

 「サボった授業のうち10コマ分のサボりをなかったことにしてあげる」

 

 「よし、乗った。いますぐ行くか」

 

 「分かってくれたみたいで良かったわ。それじゃ行きましょ」

 

 

 

 

 

 

 ということで、俺とそど子は学園艦の船底にやって来た。

 

 「ここからが大洗のヨハネスブルグよ」

 

 「へぇ~、初めてきたな」

 

 「そうなの?てっきり何度も来たことがあるのかと・・・」

 

 「あのなぁ、俺は問題児だが不良ってわけじゃねぇんだぜ」

 

 大洗のヨハネスブルグといえば、サメさんチームがたまり場としているBARドン底がある。

少し寄ってみたいなと思う。サメさんチームの中で俺が一番好きなのはフリントだ。

 

 歌声が綺麗なのといい、美人だ。

 

 少しづつ奥に進むとスケ番が大勢いた。なんともまぁ、ファンキーな髪形をしている。

俺は本気で世紀末に迷い込んでしまったのかもとか思ってしまった。

 

 「わぁぁぁぁぁ」といきなり脅される。

 

 「キャぁッ」

 

 そど子は怯えて俺の後ろに隠れるが俺はとりあえず、そど子を守るように先に進む。

 

 にしても進めば進むほど人は増えてくる。

 

 あと、もったいねぇな。全員整った顔立ちをしているというのに服装や髪形で全部台無しだ。

 

 「大丈夫か?」

 

 「え、えぇ」

 

 「ちょっと待ちな」

 

 すると突然、二人の女子生徒に通行を憚られる。

 

 「誰の許しを得てここを通るんだい?」

 

 「ここは校内よ。学校の中を通るのに誰の許可がいるのかしら?」

 

 「風紀委員長どのが男連れてこんなところ来るなんて」

 

 女生徒はニヤリと悪い顔をする。

 

 「ち、違うわ。こいつは私の護衛よ」

 

 「へぇ、お姫様ぶってるの」

 

 そど子は挑発に乗りドンドン口げんかへと発展する。

 

 「はいはい、そこまでにしとけって、ほら先に進むぞ」

 

 そど子の手を引いて女生徒を無理やり通り抜ける。

 

 「待ちなッ」

 

 「るせぇな、そど子走るぞ」

 

 「そど子って呼ばないでキャッ」

 

 俺はそど子を抱きかかえて軽く走る。

 

 まぁ、余裕であいつらを振り切り、さらに奥まで進んできた。

 

 「ここよ」

 

 そど子に案内されながら重厚な扉が塞ぐ部屋の前に立つ。

 

 「へぇ、それで、ここに溜まってる不良を片付ければいいのか?」

 

 「えぇ、でも、大丈夫、多分何十人もいるわよ」

 

 「今更かよ、大丈夫だって」

 

 こんなところまできて心配しだすそど子、いや、ほんと遅すぎる。

 

 「そんじゃ、入りますか・・・たのもーってな」

 

 「「「「「「あんッ?」」」」」」中に入った途端に中にいた不良パッと見三十人ほどからにらまれる。

 

 不良は男子が十人、女子が二十人ってところだな。

煙草は落ちてるわ、酒は落ちてるわとまぁ、ぐちゃぐちゃだ。

 

 「んだよてめぇーは?」

 

 モヒカン頭の男子生徒がガンつけてくる。

 

 「大洗一の問題児逆廻十六夜様と風紀委員長の園みどり子だ」

 

 「それで、問題児様と風紀委員長様が何のようだい?」

 

 髪を真っ赤に染め濃いルージュを付けた美人が聞いてきた。

 

 「別に、ここに溜まるのをやめてくれと頼みに来たんだが」

 

 「やだね、ここは居心地がいいんだ」

 

 「そうかい、だったら実力行使にでるがいいのかな?」

 

 「てめぇこそ、姐さんになに喧嘩売ってんだ。この数あいてに、てめぇら二人でで勝てるのかよ」

 

 違う男子生徒が笑う。

 

 「残念、二人じゃなくて一人な。というわけで、そど子はそこで見てろ」

 

 「ちょ、逆廻君ッ」

 

 「こいつ馬鹿だぜ」

 

 「姐さん、結構カッコいい顔してやすぜコイツ」

 

 「あとで、私らに跪かせましょうよ」

 

 「そうだね、それも面白い。よし、てめぇらヤリな」

 

 姐さんと呼ばれた真っ赤な髪の女生徒以外が俺にとびかかる。

 

 「はぁ、面倒だがそっちから来たんだ・・・覚悟しろよ」

 

 男子生徒だけを先に無力化する。十人ほどしかいないのであっという間に終わらせる。

 

 よく考えてみろ。音速普通に超える奴にたかが不良十人が相手になると思うか?秒で終わる。

 

 「なっ、何が起きたんだ?」

 

 「安心しろ、全員気絶してるだけだ」

 

 男子生徒全員が気絶してその場に倒れている。俺の移動速度があまりにも早すぎて何がなんだか全く分かっていない連中はジリジリと後ろに下がる。

 

 「さぁ~て、女に手をだしたりはしねぇがこれ見て勝てるとおもってんのか?」

 

 「「「「「・・・・・・・・・」」」」」

 

 全員、流石に理解できたのか誰も言葉を発さない。

 

 「アハハハハ、あんたなかなかやるじゃない。私の男にならないかい?」

 

 そこで声をだしたのは姐さんと呼ばれる女生徒

 

 「ヤハハ、美人なあんたの男になるのは楽しそうだな、だが、今日は風紀委員の手伝いとしてきたんだ。ということで、先にそど子の依頼から達成させてもらう」

 

 「てめえら退きな」

 

 「姐さんまさか一人で」

 

 「無理っすよ、あいつなにするか分からない」

 

 「流石の姐さんもこいつには」

 

 「わーってるよ、私は強い男と戦いたいんだ。そこに倒れてるヒョロヒョロ共と違ってこいつはいい相手になりそうだ」

 

 突然のタイマン発現をする姐さん。

 

 「私が勝ったら私の女になりな」

 

 「俺が勝ったらここをでていってもらうぞ」

 

 「あぁ、いいさ。ふふふ、楽しみだね。どんな顔であんたが私にすがるのか・・・」

 

 完全にドSだな、いや、こうして正面から私の男になれっていわれるのは初めてだが少々来るものがある。

まぁ、俺が勝つから意味ないけどな。

 

 「いくよっ」

 

 自身の懐から何やら丸い物体を取り出しそれを投げてきた。丸い物体の正体は・・・

 

 「ヨーヨーかよッ」

 

 なんとヨーヨーだった。というかヨーヨー武器にする奴とか初めて見た。

 

 シュルシュルシュルと高速回転しているヨーヨーは不規則な軌道をしており、面白い。

 

 「へぇ、なかなかやるじゃない。これならどうッ」

 

 するとヨーヨーをもう一つ取り出し、二個のヨーヨーを使って俺を攻撃してくる。

 

 「ぶねぇ、姐さんとやらはヨーヨーの達人にでもなりたいのか?」

 

 「なわけないだろ、私は強い男が欲しいだけさ。にしてもこれを避け続けられたのはあんたが初めてだよ」

 

 「それはそれはどうも、降参してくれたら嬉しいんだが」

 

 「馬鹿いうな、あんたの方こそ降参しな」

 

 「はっ、こんなおっせえヨーヨー相手になんで降参するんだよ」

 

 俺の言葉を聞いた途端にヨーヨーはさらに早く俺の方へと向かってくる。

 

 「調子に乗るなよ」

 

 ギラギラと輝く目がなんとも恐ろしいw

 

 「そんなカッカすんなって折角の美人が台無しだぜ」

 

 「その美人が自分の男になれっていってんだ。男だったら大喜びしな」

 

 こうして普通に会話しているが彼女の操るヨーヨーが俺を幾度も襲っている。

 

 「煙草やめたら考えるかもな」

 

 「私は煙草吸ってないよ」

 

 「へっ・・・痛ッ」

 

 まさかの事実にあっけにとられてしまった瞬間、彼女のヨーヨーが俺に当たり、グルグルと俺を拘束した。 

 

 

 

 





 転入生が主要キャラだと思いましたか?ざんねーん不良の姐さんが主要キャラになります。

 まぁ、今の段階ではこうですが・・・


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十六夜VS姐さん


 本日三話目です。


 さて、ちょっと油断してしまった結果、俺はヨーヨーで拘束されてしまった。

全くなさけねぇな、師匠に見られてたらなんていわれるか・・・

 

 「私が煙草吸ったことないのがそんなに意外だったかい?」

 

 「ま、まぁな、体中から煙草の臭いがするもんだからな。それよりこれ、ほどいてくれないか?」

 

 「やだね、折角、捕まえたんだ。うちの舎弟ども可愛がってくれたわびも入れないとね」

 

 身動きの取れない俺を見ると普段うちの家族(きよひーなど)が向けてくる視線に似たようなものを向けてくる。姐さんに背筋がゾクッとした。

 

 「ハハハ、こうなりゃ袋のネズミだ」

 

 絶対絶命だとおもわれたときだった。

 

 「ちょっと、あんたたちやめなさいよ」

 

 今まで扉の近くにいたそど子が俺の前に立つ。

 

 「アンッ、あんたはすっこんでな」

 

 そういってそど子を殴ろうとする。

 

 「はいストップ」

 

 ヨーヨーの紐を引きちぎりそど子の前へとたち姐さんの拳を受け止める。

 

 「俺を殴るならまだしも、そど子を殴るのは見逃せねぇな」

 

 「なっ、あんたどうやって抜け出したんだい」

 

 すぐにヨーヨーを見る姐さんは紐が千切れていることを確認すると表情が一気に変わる。

 

 「最初っから逃げられたってことかい」

 

 「まぁな、平和的解決をしたかったんだが、こうして手が震えてるにも関わらず俺を守ってくれたそど子が殴られるって思ったらいてもたってもいられなくてな。もう一度いっとく、降参しろ」

 

 「だから嫌だっていってるだろ。どいつもこいつも私が女だからって手を抜きやがって」

 

 急に雰囲気が変わりヒステリックに叫び出す彼女から一度離れる。

 

 「サンキューそど子、こっからは油断しねぇからそこでじっとしてろ」

 

 「え、えぇ」

 

 まだ震えている手をしっかりと握ってやり、頭を撫でる。

 

 「さぁて、俺も本気だすけど許せよ」

 

 「はん、私のヨーヨーは二個だけじゃないんだよ、いけっファ〇ネル」

 

 新しいヨーヨーを四つ取り出すと片手に二個ずつもって同時に投げてくる。

 

 「ほらほらほらッ」

 

 神業ともいえるほどに美しく円を描く四つのヨーヨーに素直に関心する・・・が

 

 パシッ

 

 「なっ」

 

 「残念、この程度の速さじゃあ止まって見える」

 

 四つのヨーヨーを掴み一瞬で距離を詰める。

 

 彼女の瞳をジッと睨み軽く脅す形で最終忠告をした。

 

 「これが最後だ、降参しろ」

 

 「・・・わかった。私の負けだよ。あんたの名前は?」

 

 「さっきいったんだがな、逆廻十六夜だ。あんたは?」

 

 「鳴瀬アキラ」

 

 「おっけー、それじゃこっから出て行け」

 

 「十六夜ね、覚えた。絶対リベンジしてやるからな。今度は違うところで」

 

 「はいはい、リベンジはいつでも受けるが他人の迷惑になるようなところではやめてくれよ」

 

 「わかった」

 

 そういって、彼女たちは部屋から出て行った。気絶している男共は俺が担いで投げ捨ててやった。

 

 「ふぅ~、しっかし、汚ねぇな」

 

 彼らが出て行った後に残っているのは煙草の吸殻に酒の瓶や缶。

 

 「片付けするから手伝えよそど子」

 

 「え、えぇ。分かってるわってじゃなくてそど子って呼ばないで」

 

 「はいはい、じゃあみどリんな」

 

 「それもやめなさい」

 

 「分かりましたよ園先輩」

 

 「分かればいいのよ」

 

 俺とそど子はこの散らかった部屋を片付ける。

 

 「別に掃除まで手伝わなくても良かったのに」

 

 「帰りはどうするんだよ。また絡まれるぞ」

 

 「・・・そうね、ありがとう」

 

 「どういたしまして、俺のほうこそありがとな」

 

 「私がいなくても変わらなかったでしょ」

 

 「それでも、身を張って助けようとしてくれたんだ。でも、次からは気を付けろよ。いっとくが、俺はこの世界で十本の指に入るくらいには強い男だと思う」

 

 「まさか、といいたいところだけど、あれを見たらね」

 

 

 

 

 

 

 落ちてたゴミ全てを拾ったあとは船舶科の人に任せて俺達は上へと上がった。

 

 「今日はあいがとう逆廻君」

 

 「はいはい、ということで報酬は忘れるなよ」

 

 「分かってるわよ。でも、意外だったわ。無遅刻・無欠席・学年一位の成績で授業をサボっている以外、悪い事はしてないのね」

 

 「まぁな、俺って実は冷泉よりも優等生なんだぜ」

 

 「調子に乗らないのッ」

 

 

 

 

 

 

 そど子を学園まで送ったあと、俺は自動車部へと向かった。

 

 「ちぃーっす」

 

 「おっ、来たな」

 

 「今日は仕事が山盛りだよ」

 

 「早速だけど、そこにある段ボール全部あそこに運んで」

 

 部室に入るとすぐに仕事を与えられる。

まぁ、今日運ぶ段ボールはそこまで重たくないので楽なのだが・・・

 

 「ふぅ~なんだか最近は自動車よりも戦車の方が整備しているような気がするな」

 

 自動車部の部長であるナカジマが額の汗を拭いながら呟く。

 

 「確かに、でも、自動車より整備のし甲斐があるけど」

 

 「分かる」

 

 「いつか履帯でドリフトしても大丈夫な戦車を作りたい」

 

 聞いているだけでもうちの自動車部はどこかずれているように思える。

履帯でドリフトってな、まず履帯でドリフトすることがおかしいから。まずそこに気づけよッ。

 

 「十六夜はなにかある?戦車道をしててこういう機能がほしいって思うの?」

 

 こういう機能か・・・特にないのだが、この世界では歩兵というものが導入されている。

なにかしら新機能があった方が戦車道の試合でも面白いことができるだろう。

 

 「そうだな、ATフィールドとか」

 

 「それヱ〇ァじゃん。他には」

 

 「なんかバリアっていうの?まぁ、要するにだ。うちの戦車は装甲が薄いからな。耐久値をあげたい」

 

 「なるほど~他の戦車を見たことが無いから装甲の分厚さは分からないけど、十六夜がそういうんだったらそうなんだろうな。そっか、装甲の耐久値をあげるか・・・よし、集合ッ」

 

 ナカジマが俺以外の三人に集合をかける。

 

 ひそひそひそひそ・・・小声のせいで良く聞こえないのだが、俺はとりあえず頼まれた仕事である段ボールをどんどん運んでいく。

 

 「それで、どうやってそれを作るんだ?」

 

 「そこは、ここをこうして、ちょっとこの部分を加工すれば・・・」

 

 「なるほど、そうすれば着脱もできるしね」

 

 「だったら参考にDVDでも借りるか?」

 

 「そうだね、帰りに寄って帰るか・・・」

 

 「そうかそうか、その手があったのか・・・でも、レギュレーション違反とかになったりしない?」

 

 「大丈夫だと思う。一応ルール内では装甲の材料を守っていれば大丈夫だって、だから材料にさえ気を付けていればこれは大丈夫」

 

 「よし、完成するのはまだまだ先になりそうだが、少しずつ作っていくか・・・」

 

 どうやら作戦会議が終了したようだ。

 

 「それで、どうなったんだ?」

 

 「ふふふ、内緒だ」

 

 「そうそう、内緒内緒」

 

 「まぁ聞いたらビックリするだろうな」

 

 「少なくとも他の学校では思いつかなさそうだしね」

 

 なんともまぁ、仲のいい四人だこと。なんだか仲間外れにされていないか?

 

 まぁ、いいけど・・・

 

 部活動も終了し、下校しようと思い歩いていると体育館から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 「根性だ」

 

 「せーのっ」

 

 その声はアヒルさんチームのモノだった。

 

 どうやらバレーの練習をしているみたいだ。というかバレー部って廃部したんじゃなかったけ?

体育館使ってるけどいいの?

 

 「よう、こんな時間に練習か?」

 

 「あっ、コーチ」

 

 「コーチこそなんでこんな時間に?」

 

 「あれ、十六夜まだ残ってたのか?」

 

 「まさかご指導を・・・」

 

 俺を見た途端にコーチと呼び出す一年にいつの間にか名前呼びで定着し始めた磯辺キャプテン殿がこちらに寄ってくる。

 

 「さっきまで戦車道の練習してたんじゃなかったのか?まさか、それ終わってからずっと練習してたのか?」

 

 「あぁ、そうだが」

 

 「こういう時間じゃないと体育館使えないですし」

 

 「朝練は他の部活が使って、放課後も使われるから」

 

 「みんな帰ったあとじゃないと使えないんですよ」

 

 すんごい明るい顔でバレーボールを抱きかかえる四人を見ていると泣きたくなってくる。

 

 「なんでバレー部を廃部にしたんだろうな・・・」

 

 「人数が足りないからだろ」

 

 「だよねーもう少し人数が増えたらいいのに」

 

 「でも、戦車道でいい成績を残せばきっとバレー部も復活するはずだ」

 

 俺にはこの子たちの健気な姿が眩しすぎる。

 

 俺の中学時代の男子バレー部なんてあれだったし、女子バレー部も練習そっちのけでずっとおしゃべりしてたのを思い出す。

 

 あいつらに体育館使わせるよりこいつらに使わせた方がずっといいと感じる。

 

 「あんまり遅くまでやって体壊すなよ」

 

 「はい、心配ご無用ですコーチ」

 

 「朝昼晩と三食しっかり食べて睡眠もしっかりとれば体を壊したりしません」

 

 「勉強ももう少し頑張れば・・・」

 

 「戦車道も楽しいし、疲れることはあっても、辛かったりしんどいことなんてありません」

 

 ほんと、見てるだけで元気になれるな。バレー部復活できればいいな。

 

 「よし、俺が練習に付き合う」

 

 「「「「ほんとですかッ」」」」

 

 「おう、その代わりヤハハ超厳しいぞ」

 

 「「「「望むところです」」」」

 

 体育館が使えるギリギリの時間まで俺は四人にサーブを打ったり、トスをあげたり、スパイクを決めたりと色々な練習をした。全員が目をキラキラさせて練習するもんだから俺の方が嬉しくなってきた。

 

 「「「「ありがとうございました」」」」

 

 「いや、俺の方こそ滅茶苦茶楽しかったぜ。俺の中学にお前らが居たらもっと楽しくバレー出来てたかもな」

 

 「コーチの中学って・・・」

 

 「気になるなら話してやるけど、とりあえず服着替えて飯食うか。家に来いっていいたいところだが、あいにくと今日は休みでな。なんか食べたいものあるか?」

 

 「なんでもいいです」

 

 「私もなんでもいいです」

 

 「コーチが決めてください」

 

 「私は美味しいものであれば」

 

 難しいな・・・そういえばこの四人って肉が好きだったよな。

 

 「よし、肉食うか」

 

 

 





 もう少しこういった小ネタが続きますがお許しください。

 本音をいっちゃえばガルパンってキャラが多いからそれぞれの交流とか増やさないといけないということでこう感じで各チームとの親睦を深めております。

 


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アヒルさんチーム


 


 

 ということで学園艦内で一番美味しいと評判の肉屋にやって来た。

 

 「コーチ、ここって高いんじゃ・・・」

 

 「あの、私お金ないですよ」

 

 「や、やっぱり他の店に」

 

 「美味しいものならなんでもっていいましたけど、流石にこれは高すぎます」

 

 華のJKが支払うにはちょいと厳しい値段の店と言うこともあり、全員顔が青い。

 

 「大丈夫だって、俺のおごりだから。気にせずジャンジャン食べようぜ」

 

 「でも、流石にそれは・・・」

 

 「だぁぁぁぁ、もう気にすんなっていってんだろ。飲み物はなんだ?」

 

 「「「「ウーロン茶でお願いします」」」」

 

 ほんと息ピッタリだな。

 

 「すみませーん、ウーロン茶五つ、カルビ、骨付きカルビ、ハラミ、ステーキそれぞれ三人前」

 

 「はいよー」

 

 簡単に注文を済ませて一息つく。

 

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 そして、四つの視線が俺を刺す、

 

 「なんだよ、そんな見つめてきて」

 

 「いや、なんで私達の好きな肉をしってるのかなって」

 

 「一回もおしえたことないんですけど・・・」

 

 「まさかストーカーですかッ」

 

 「そうなんですかッ」

 

 「ちげぇよ馬鹿ッ」

 

 皆様に納得してもらいたいがために一応いっておくが、俺はストーカーではない。

生前、見た彼女らの設定の中でこの四種類の肉がそれぞれ好物だと書いてあったのを覚えていただけである。

 

 ちなみに、佐々木の場合は正確にいうとステーキではなくニューヨークステーキだったりすのだが・・・

 

 「でもやっぱりおかしいぞ。私達は一度も自分の好物なんて教えたことがないはずだ」

 

 「やっぱりストーカーですか」

 

 「見損ないましたコーチ」

 

 「・・・・・・」

 

 あの、河西さん。無言が怖いよ。

 

 「違うって言ってるだろ。俺がこの四種類の肉が好きなだけだ。というより、そんなこといってると奢らないからな」

 

 「「「「すみませんでした」」」」

 

 「素直でよろしい。まぁ、あれだしいて言うなら俺が俺だからだ」

 

 「「「「なるほど納得しました」」」」

 

 このやり取り前もしたような気がする。デジャヴだな。

 

 「それで、十六夜の中学時代ってどんなんだったんだ?」

 

 「あ、あぁ、純粋にバレーボールを楽しんでいるお前らにとっては少々ショッキングな内容かもだけどいいのか?」

 

 「え、えぇ、少しでもコーチのことをしっておきたいですし」

 

 「私も聞きたいです」

 

 「コーチほどの人だったらきっとすごい選手だったんですよね」

 

 とまぁ、こんな感じで四人の目はずっとキラキラしてる。

 

 「そうだな、どこから話せばいいやら・・・」

 

 こうして、俺はちょっとした昔話を始めた。

 

 そう、あれは中学に入学して始めの頃にバレー部に入部した初日の話だ。

 

 俺の他に入部希望者は五人おり、二、三年生は合わせて七人ほどいたんだ。

 

 まぁ、入部して初日ということもあり、俺達一年生は簡単な練習に参加したり、見学したりしていたんだ。

 

 そんで、入部して少し経った頃に事件は起きた。

 

 いや、事件ってほどでもないけどな。

 

 一年生対二、三年生で練習試合をしたんだ。

 

 俺たちは六人で交代しながら練習試合をしていたのだが、結果をいうとボロ勝ちした。

詳しい点数は覚えていないがたしか半分以上差があったな。

 

 まぁ、一年に負けた二、三年生はプライドがボロボロになりますわ。いやがらせをしてきますわという風にドンドン嫌がらせが増えてきたんだよな。

 

 三年が引退したあとは二年生が五人しかいないということもあり、俺達の中からレギュラーが選ばれたんだが俺だった。俺はリベロとして試合に出ていたのだが、二年生は未だ嫌がらせを続けてくるわ。同級生も自分たちと俺との実力差に嫉妬して嫌がらせをしてきた。

 

 こんな日々が続き、俺は怪我したといい、レギュラーから抜けて卒業前のあの状態までいったわけだ。

 

 簡単な説明を終えると四人は涙を流していた。

 

 「そんなッ、コーチは何も悪い事してないじゃないですかッ」

 

 「そうですよ、自分たちの実力不足をコーチの所為にするなんて最低です」

 

 「十六夜はそれでもバレーを続けてたんだろ。それだけバレーが好きなのになんでッ」

 

 「そいつらどこですか、ちょっと私が絞めてきます」

 

 近藤、佐々木、磯辺は俺は悪くないといってくれた。河西さん、絞めるってアレだよね、物理だよね。やめてよ、怖いよ。目つきヤバいよ。いつもの君に戻って。

 

 「俺の昔話はこれで終わりだ。別にあいつらだけが悪いってことはないさ。俺もいやがらせには倍返しで返してたしな」

 

 そして思い出すのは体育館内クレーター出現事件。

 

 あのときはほんと校長に何度呼びつけをくらったことか・・・

 

 「でもまぁ、お前らみたいに一生懸命、我武者羅にバレーに取り組んでる奴が近くにいたら中学はもっと楽しかっただろうな」

 

 自然と笑みが零れるのが自分でも分かるくらいに俺の表情は緩んだ。

 

 その場は重苦しい雰囲気に襲われたかの如く静まる。

 

 四人を見たらなんともいえない顔をしているあと、室内が高いせいか、頬が若干火照っているように見えるので実にエロい。いや、なんでもない。

 

 「さて、肉も焼けたし。食うか」

 

 

 

 

 

 

 結局あのあと、追加でカルビ、骨付きカルビ、ハラミ、ステーキをそれぞれ二人前ずつ追加で頼み、塩タン三人前を頼んで腹が膨れた俺達は店を出て家に帰っている。

 

 「ごちそうさまでしたコーチ」

 

 「ごちそうさま。練習の手伝いまでしてもらったのにごちそうにまでなってほんと悪いな」

 

 「ということでこれからもご指導よろしくお願いします」

 

 「お願いします」

 

 「そうだな、暇なときは練習の手伝いするか、なんなら試合とかもしたいな・・・」

 

 店を出ると既に真っ暗になっており、女の子だけで帰すのは危険だと思い。俺は四人を送るために全員の家を回ることにした。

 

 「その、送らなくても大丈夫ですよ」

 

 「そうですよ、ごちそうになっただけで終わらずに家に送ってもらうなんて」

 

 「優しすぎますよ」

 

 「も、もう大丈夫だぞ。ここからは私達だけでも帰れるから」

 

 「そうですか、じゃあバイバイっていうとでも思ったか。ばぁ~か、お前らみたいな別嬪さんは俺みたいな悪い男が誘拐しちゃうんだぞ。分かってるのか、お前らの容姿がかなり整ってること」

 

 「「「「なっ」」」」

 

 全員顔がポンッと赤くなり下を向く。

 

 「ヤハハ、可愛いな。でもまぁ、やっぱり女の子一人で帰らせるのは男として気が引けるんだ。

ということで、コーチ命令、おとなしく送られなさい」

 

 四人の家はそれぞれ近くらしく、いつも四人で帰っているらしいのだがやはり女の子だけで返すのは不安だ。

 

 そういうことで、送っているのだが・・・

 

 「コーチって何が好きですか?」

 

 という質問を佐々木にされた。

 

 「好きってどういう風にだ?」

 

 「そうですね、食べ物とか色とか、趣味とか戦車とか、あと女の子とか・・・」

 

 「そうだな、好きな食べ物は父さんの作った料理全般。好きな色は特にない。

趣味は読書と鍛錬、好きな戦車はあんこうチーム、カメさんチーム、アヒルさんチーム、ウサギさんチーム、カバさんチームが乗ってる戦車」

 

 「そうなんですかッ」

 

 「あぁ、みんなが頑張って乗ってる戦車が好きなんだ」

 

 「やけに今日は随分と臭い台詞を吐くな」

 

 「ヤハハ、事実だって。お前らが頑張ってるから俺達歩兵はサポートするんだ」

 

 「じゃ、じゃあ女の子は・・・」

 

 「俺がいうと思うか?」

 

 「思いません。だ、だったら好きなタイプとかッ」

 

 「俺が好きになったらそれがタイプだ」

 

 「そんなあいまいな答え何て認めませんッ」

 

 やけに近藤がしつこいな。

 

 ってか、よく見ると他の三人もうなずいてるし

 

 「さぁ、十六夜よ吐くのだ」

 

 「コーチ、素直に吐きましょう」

 

 「そうですよ、さぁ、さぁ」

 

 「わぁーったよ、わかりましたよ。俺の好きなタイプは特にない。強いていうならその子にしかない魅力に惹かれる以上。これ以上の質問は受けつけません」

 

 というかさ、武部にもおんなじ質問されたよな。なんでだ?やっぱり年が近い異性のタイプは気になるのか?

 

 「なるほど・・・では、私の魅力ってなんでしょうか?」

 

 河西がモジモジしながら近づいて来て聞いてきた。

 

 「なぁ、それ本人の前でいったら告白だって分かってるよな?」

 

 「それくらいでは告白にはなりません」

 

 「なっ、だったら私の魅力?」

 

 「コーチ、私の魅力も教えてください」

 

 「そ、その私も・・・」

 

 そこからは、何一つ答えなかった。ただたんに恥ずかしかったからだ。

 

 しかし、口にはしないが、彼女らの魅力といえばやはり一生懸命なところだろう。

 

 個人の魅力でいえば、磯辺はチームを纏めるリーダーシップ見てる側までもがついていきたくなる。

近藤はムードメーカーでいてくれるだけで笑顔になれると思う。

佐々木は結構フレンドリーでノリもいい武部とはまた違った話やすさもあり、若干天然。

河西はキリっとしており凛とした雰囲気に見えるが短気かもしれないが、芯が強く、ほっとけないところがある。

 

 うん、これだけの魅力を持ってるんだ。彼女らはきっといい人を捕まえることができるだろう。

 

 みゃー先生みたいにはならないはずだ。

 

 

 

 





 次回からアンツィオ編へ突入したいです。

 にしてもみゃー先生・・・頑張れ


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カバさんチームと親睦を深めよう・・・と思いつつ

 今回少し長めです。まぁ、面白いかどうかは知りませんが・・・

 今回の内容はカバさんチームです。

 今回の内容はカバさんチームのはず・・・


 あれから数日が経ち、俺達はより一層戦車道の練習に力をいれていた。

 

 まぁ、その分自動車の連中が忙しそうにしてたけどな。

 

 「西住、次の試合の戦術会議をするぞ」

 

 「それと、交換したほうがいい部品のリストを作るの手伝ってほしいんだけど」

 

 「せんぱーい、照準をもっと早く合わせるにはどうすればいいんですか?」

 

 「どうしてもカーブが上手く曲がれません」

 

 「隊長」

 

 「隊長」

 

 「「「「「隊長」」」」」

 

 すっかりやる気に満ち溢れた全員は分からないところがあればすぐみほに尋ねるようになっていた。

それ自体はすばらしいことだ。分からないことがあっては試合のときに困るからな。

 

 しかし、みほは大変忙しそうだ。

 

 「あの、メカニクルなことなら私が多少分かりますので」

 

 「書類の整理位なら私でもできると思います」

 

 「操縦関係なら私が」

 

 「恋愛関係なら私に任せて」

 

 あんこうチームの全員がみほの手伝いをする。

 

 みほも嬉しそうな表情だ。

 

 ということで、戦車の情報に関しては優花里、生徒会の書類関係は五十鈴、操縦は冷泉、戦車道に関係するのかはわからないが恋愛関係に関しては沙織が担当している。

 

 三突の正確な情報をまるで辞書の様に語る優花里はまるで動く戦車図鑑だな。

 

 にしても、やはり冷泉の操縦技術は他のどのチームの操縦手より卓越している。

ただたんにマニュアル通りにやっているとしかいわないが、それだけではあの操縦技術を実行するのは無理だろう。やはり、冷泉もチート持ちか・・・

 

 一年生チームに恋愛事情を話す沙織だが、逆に地雷を踏まれて落ち込む。

 

 戦車が恋人でいいじゃないですかーという宇津木がいる。ということは既に彼氏さんにはフラれちゃったみたいだな。まぁ、ドンマイ。

 

 それで、俺は何をしているかというとなんだが・・・

 

 「やっと届いたか・・・」

 

 大量に持ち込まれた段ボールを開けると中には粘土のような物が積まれていた。

 

 「十六夜さんなんですかそれ?」

 

 「なにやら粘土の様にも見えるな」

 

 「カカッ、新しい絵の材料か?」

 

 「違いますよ皆さん、それは新しい地雷だそうです」

 

 上から沖田さん、ネロ、お栄ちゃん、マシュなんだが、マシュの言った通り、これは俺が会長に頼み購入してもらった地雷もといハンドアックスである。

 

 ハンドアックス・・・これには聞き覚えのある方がいるんじゃないだろうか。

そう、この地雷というより爆弾は某とあるな魔術な禁書目録の作者が書いているもう一つの作品であるヘヴィーなオブジェクトを破壊する二人組の兵士が使用する爆弾である。

 

 何故これがこの世界にあるのかはわからないが、戦車道でも最近になって使われるようになったらしく、無線で起爆でき、粘土状なので加工も大変楽な優れた爆弾なのである。

 

 ちなみになのだが、原作のハンドアックスより大分火力は落ちている。

 

 それでもおよそ20立方センチメートルほどの立方体に加工されたハンドアックスは一個で戦車の履帯を十分に破壊できる威力を持っている。まぁ、その分、試合での使用制限がかかっており、最大で五つ使える。

 

 「とりあえず、これで爆弾関係はオッケーだな。俺達も沙織たちの手伝いをしようぜ」

 

 ということで、五十鈴の手伝いはマシュとお栄ちゃん、沙織の手伝いはネロ、きよひー、冷泉の手伝いは沖田姉妹。優花里の手伝いは俺がすることになった。

 

 歴女チームとはあまり関わったことが無かったのでこの際にもっと親睦を深めておこうと思う。

 

 「よう」

 

 「十六夜殿、どうしたんですか?」

 

 「ちょっと手伝いをしようと思ってな」

 

 「それでタカちゃん、次の相手はひなちゃんだが大丈夫か?」

 

 「タカちゃんと呼ぶなッカエサルだ。ゴホン、ゴホン、あぁ、ひなちゃんには負けない」

 

 「良い目つきだ」

 

 いつも通りマフラーを靡かせて香ばしいポーズを取りながらキリっとした表情をする。

 

 「優花里はアンツィオ高校の戦力についてどう思ってるんだ?」

 

 「そうですね、まだしっかりとした情報を得られたわけではないですが、どうやら新しい戦車を購入したみたいです。やはり、その車両によっても変わってくると思います」

 

 「なるほど、確かアンツィオが一回戦のマジノ女学院と対戦した時に使っていた戦車は」

 

 「CV33とセモヴェンテです」

 

 「あぁ、そうだな」

 

 「戦車道ではそれなりに強かったマジノ女学院を倒したのですから、相当強いのでしょう。なんでも新しい隊長さんがアンツィオを引っ張っているとかなんとか」

 

 「千代美のことだな」

 

 「お知り合いですか?」

 

 「まぁな」

 

 それから俺と優花里はアンツィオの偵察にいくことを約束した。あっ、ネロも一緒にいくことになったが。

 

 その日はこうして幕を閉じたのだが大切なことを忘れていた。

 

 「あっ、俺カバさんチームと全然話せてないッ」

 

 そうなのである、親睦を深めるために手伝いをしたのだが、一応一言二言は交えたのだがそれだけで終わってしまい。結局のところ親睦を深められていない。

 

 翌日なんだが、俺達は新しい戦車を探すことになった。

 

 今度こそカバさんチームと行動しようと思ったのだが、この戦車探しで沙織率いるウサギさんチームが迷子になってしまうのだ。アヒルさんチームのときと同じく、アニメを見ていた俺としては迷子になって泣いている彼女たちを見ていて心が痛んだ。

 

 おい、嘘つくなよとか思ってないだろうな?

 

 まぁいい、ということで俺は沙織の手伝いにいった。

 

 ちなみに、きよひーとネロは今日来ていない。理由を聞くと嫁道で困っていることがあるらしく、非常に優れた生徒として認知されていた二人は急遽お呼び出しを喰らったのだ。

 

 ということで船内を歩いているのだが・・・

 

 「へぇ、先輩ってそんな風に女性を見てたんですね」

 

 「以外ぃ~、普段そんなこと考えてなさそうに見えるのに実は超純粋ッ」

 

 「なにそれぇ、ギャップ萌えするじゃん」

 

 「・・・・・・」

 

 「先輩なら彼女のこと大切にしてくれそう」

 

 「先輩先輩、私フリーですよ。狙いませんか?」

 

 えぇ、何故こんなにもウサギさんチームがハイテンションなのかというと沙織の所為である。

 

 あいつが、冷泉のばあさんの病室で話した内容をウサギさんチームに話したらしく、こんな状況になってしまったのだ。沙織許すまじ。

 

 「沙織~なんでいっちゃうかなぁ~」

 

 「ひっ、ご、ごめん。でも、梓ちゃんが・・・」

 

 「武部先輩ッ」

 

 「澤がどうしたってぇ~」

 

 優しく、優しく沙織に問いかける。

 

 「そ、それからさきは流石の十六夜君にもいえないなかな」

 

 「ほう、人のことを散々ベラベラと暴露した奴の口から出た言葉とは思えないな」

 

 「・・・すみませんでした」

 

 さて、沙織へのお仕置きを終えた次は・・・

 

 「せ、先輩?」

 

 「なんか怖い」

 

 「目がギラギラしてますっ」

 

 「ワイルドな先輩も素敵ですッ」

 

 「で、でも、流石にちょっとヤバそうな感じがするのは気のせいか?」

 

 小動物のように怯えている彼女たちを見て軽い威圧を解く。

 

 「はぁ、あんまり俺のシークレットな話題にずかずかと入るなよ」

 

 「あい、ごめんなさい」

 

 ショボンと項垂れる桂利奈の頭を撫でる。

 

 「俺なんかの話してないでさっさと戦車見つけるぞ」

 

 「「「「はいっ」」」」

 

 うん、いい返事だ。まぁ、相変わらず紗季は無言なのだがな・・・

 

 「先輩先輩」

 

 しばらく奥に進んだところで大野が俺の袖を引っ張った。

 

 「なんだ?」

 

 「先輩って女性のこんな仕草に弱いとかありますか?」

 

 「いきなりどうした」

 

 このメガネっ娘はなにをいいだすのかと思いきやとんでもない質問をしてくれるな。

いや、別に答えるのはいいんだがいきなりそんなこといわれてもな。

 

 「はいはい、私も聞きたいです」

 

 「私も今後の参考として聞きたいなぁ」

 

 おーい、沙織さん。なにあなたも混じってるんですかね。

 

 「いわなきゃだめか?」

 

 「「「「「「はい(うん)」」」」」」

 

 「・・・・・・気になる」

 

 「「「「紗季が喋ったッ」」」」」

 

 いや、ビックリしすぎだろ。俺もビックリしたけどさ。

 

 「そうだな、ギャップだな」

 

 「やっぱり、十六夜君ってそういうのに弱そうだもんね」

 

 「あの、例えばどんなギャップですか?」

 

 澤が質問してくる。

 

 「例えばか・・・みほとかだな」

 

 「西住隊長ですか」

 

 大野はなにやら懐からメモを取り出し恐ろしい勢いで何かを書き込んでいる。

いや、完全に俺のことを書き込んでいるのだろうが。

 

 「みほって普段はどんな感じに見える?」

 

 「みぽりんはやっぱりおっちょこちょいじゃない」

 

 「小動物」

 

 「リスみたいッ」

 

 「いや、悪い狼さんに捕まったウサギさんだよ」

 

 「あい、悪い先輩に捕まっちゃった隊長」

 

 「悪い男って・・・まぁいい、でも、そんなみほは戦車道のときはどうだ?」

 

 「カッコいいです」

 

 「キリっとしてる」

 

 「逆に狼さんを利用してる」

 

 「先輩を操ってる」

 

 「すごく頼もしいよね」

 

 俺の評価がとんでもなく悪いのだがそれはひとまず置いておくことにしてだ。

 

 「そうだろ、そういうところにギャップを感じるな。惹かれるか惹かれないかは置いてだ」

 

 「「「「「なるほどぉ~」」」」」

 

 「なぁ、それよりお前ら・・・ここどこって分かるか?」

 

 まずい、完全に話に夢中になっていたせいで俺も道を忘れてしまった。こうならないように俺が手伝いにきたというのに、何やってんだよ。

 

 それからは沙織が冷泉の携帯にメールを送り、あんこうチームという名の救助隊が編成されたらしいのだが、救助隊が来るまでには大分時間がかかるだろう。

 

 沙織を含め全員が不安そうな表情になっている。

 

 「お腹空いた・・・」

 

 「こんばんはここで待機か・・・」

 

 「だ、大丈夫だよ。ほら、チョコレートあるからみんなで食べよ」

 

 沙織のオカン属性が大活躍している。

 

 「十六夜君も食べなよ」

 

 「いや、俺は大丈夫だ。流石嫁道経験者、なかなかの嫁度(戦闘力)だ」

 

 「そ、そうかなぁ~、えへへ」

 

 褒められたことを喜んでいるのだが、いった本人が思うのはアレだが、誉め言葉になっているのだろうか。

 

 すると山郷が若干震えているように見える。

 

 「どうしたんだ?」

 

 「えっ、いや、少し寒いなと思いまして」

 

 「そういや、船底だもんな・・・ほら、これ着とけよ」

 

 「ありがとうございます」

 

 そこから会話はほとんどなくなってしまったのだが、ここでとある人物が現れた。

 

 「あんたらなにしてんだ、こんなところで?」

 

 現れた人物というのは鳴瀬アキラだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 いやぁ、沙織の嫁度はきよひーとネロに通じるなにかがあるな。
 
 ちなみに、嫁道の方へはさおりんも呼ばれていましたが、ネロときよひーが行くと分かると私はいなくても大丈夫かなと思ったらしく、みぽりんの手伝いを優先した模様。

 こんなにも母性に満ち溢れ友達を気遣う事のできる沙織・・・恐ろしい子ッ


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あの女再び


 さて、再び登場した姐さん・・・


 

 「お前こそなんでこんなところにいるんだ?」

 

 「私がどこにいようと勝手だろ。まぁ、強いていうなら」

 

 鳴瀬は俺の傍まで寄ってくるとニヤリとあのときの戦い?喧嘩で見せた獰猛な笑みへと変わる。

 

 「私の男がここにいるからだ」

 

 すぐに俺はコイツから離れて沙織やウサギさんチームの背後へと隠れる。

 

 「せ、先輩ッ」

 

 「十六夜君この人誰?」

 

 「なんか怖そうな人です」

 

 うん、大まかな感想はそれであってる。怖い。

 

 「でも、なんか先輩が可愛く見えます」

 

 「あぁ、分かる」

 

 澤さんッ山郷さんッなにいってんの。

 

 「そんな逃げなくてもいいじゃないかい。ふふふ」

 

 ジリジリと俺の元へとくる鳴瀬。

 

 「ちょ、ちょっと十六夜君が怖がってるから」

 

 沙織が俺と鳴瀬の間へと入る。

 

 「あんたは誰だい?」

 

 「私は沙織、あなたこそ十六夜君のなんなの?」

 

 「私はこいつの女だ」

 

 「えっ」

 

 「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇ」」」」」」

 

 「いや、違うからッ」

 

 「つれないねぇ」

 

 「なんだ」

 

 「「「「「ふぅ」」」」」」

 

 安心したかのように息を吐いている。いや、どこに安心する要素があったんですかね。

 

 「まぁいいや、それでなんでここにいるんだい?」

 

 「ちょっと道に迷ってな」

 

 「へぇ、あんたも可愛い所あるじゃない」

 

 「うるせぇ、お前こそ早くどっか行けよ」

 

 「やだね、折角あんたがいるんだ。私もちょっくら混ぜてもらおうじゃないか」

 

 こうして、先日であった時よりも若干丸くなったように感じる鳴瀬がこの場にいる俺以外と仲良く談笑し始めた。

 

 話していて分かったが、俺があいつらをボコったあと、男女ともに風紀委員になったそうだ。

 

 鳴瀬はどうかというと溜まる場がなくなり、船底をブラブラするようになったようだ。

 

 「へぇ、小さいのに根性あるじゃないか」

 

 「えへへ、そうですかぁ~」

 

 なんかウサギさんチームがなついてるし。

 

 「アキラ姉さんは先輩のことが好きなんですか?」

 

 大野なんかアキラ姉さんとか呼んじゃってるよ。

 

 「そうだね。十六夜は私が会った男の中で一番の男だね」

 

 「キャァァァ」

 

 「うるせぇなッ。というかマジで帰れよ」

 

 「いいじゃないですか先輩」

 

 「そうですよ、怖い人かと思ったら結構いい人でした」

 

 「あい」

 

 「・・・・・・」

 

 駄目だこれ、完全に懐柔されてるよ。

 

 沙織はまだなんとか警戒しているようだが、この調子じゃいつ懐くか分からないな。

 

 「そうですよ、アキラ姉さんも一緒に戦車道しましょうよ」

 

 「喧嘩強いんでしょ、きっと先輩と同じく歩兵として活躍できますよ」

 

 「それは面白そうな話だね」

 

 「先輩って、私達になにかあったら守ってくれるんですよ」

 

 「そうそう、なんだかんだいっても必ず私達を守ってくれるんだもんね」

 

 嬉しい事をいってくれるのだが、今はそんなことどうでも良くなってくる。

鳴瀬が歩兵として入ってきたら確実にうちの家族と喧嘩になるだろう。そうなれば、鳴瀬に命はあるのだろうか?

 

 「へぇ、だったら私のことも守ってくれるのかい?」

 

 「い、一応(うちの家族から)守ってやる」

 

 「・・・なかなかやるじゃない。不覚にもキュンって私の女が疼いたわよ」

 

 「疼かなくていい。おっ、どうやら救助隊が来たようだぜ」

 

 「お~いっ」

 

 みほの声が聞こえてくる。声は少しずつ大きくなり、ライトの光も強くなる。

 

 「助かったぁ」

 

 「うわーん、怖かったです先輩」

 

 「あっ、あやちゃんずるい」

 

 「わ、私も怖かったなぁー」

 

 「・・・怖かった」

 

 「ここは私も・・・怖かったです」

 

 「ふふふ、この状態ならあんたも動けないでしょう」

 

 ウサギさんチームの全員と沙織が俺に抱き着いてきたと思ったら鳴瀬までもが俺に抱き着いてきた。

どういう状況だよこれっ、なんかいい匂いする。鳴瀬も先日まで漂っていた煙草の臭いがなくなりフルーティーな臭いがしている。よく見るとルージュもしていない。

 

 不良グループの姐さんから一転して普通のクールな美女へとジョブチェンジしていた。

いや、中身はあんまり変わっていないのだが。

 

 それよりもだ・・・

 

 「十六夜君モテモテダネ」

 

 「十六夜殿」

 

 「逆廻君」

 

 「十六夜・・・」

 

 やめて、そんな目で見ないでッ。みほと冷泉に至ってはハイライトがない。

いや、もしかすると暗いから見えないだけかもしれないが・・・

 

 あと五十鈴さん、そんな不潔な物を見るような目で見ないで。

俺はなにもしてませんから。こいつらが勝手に抱き着いて来てるだけですから。

 

 でもまぁ・・・怖かったのは事実だろうし。

 

 全員の頭を撫でてやる。

 

 「きょ、今日だけだからな」

 

 「先輩・・・」

 

 「デレた?」

 

 「ツンデレですね」

 

 「なんか撫でるのうまくない」

 

 「・・・・・・」

 

 「あわわわわ、な、撫でられた」

 

 「私は撫でてくれないのかい?」

 

 いかにも私も撫でろよという雰囲気を出す鳴瀬を見て溜息を吐く。

 

 「・・・・・・」

 

 ただただ無言で少しだけ撫でてやった。

 

 別に撫でなくてもいいのだが、ウサギさんチームの視線が痛い為仕方なくだ。

 

 「十六夜君ナニシテルノ」

 

 「十六夜ソノオンナハダレダ」

 

 うん、きっと暗いからだ。ハイライトが完全になくなってるなんてことはない。

にしても冷泉よ君もいつからこんなことになってしまったんだ。

 

 「とりあえず・・・不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 俺はツンツン頭の少年のお得意のセリフを叫んだ。

 

 

 

 

 

 無事救助された俺達は学園へと戻った。

 

 はぁ、早く家に帰ってきよひーたちに癒されたい。

 

 そうと決まれば早速家に帰って癒されよう。

 

 こうして、俺は家に帰り最近ヤンデレが発動しにくくなった可愛い可愛い癒しであるきよひーと久しぶりの嫁道にてさらに嫁力が上昇したネロと同級生組は勿論、お姉ちゃんズ+母さんに癒してもらった。

 

 「旦那様ぁ、膝枕は気持ちいですか?」

 

 「最高です」

 

 「十六夜さん、これどうぞ」

 

 「ありがとう沖田さん、それでこれは何かな?」

 

 「精力剤です」

 

 「そーい」

 

 沖田さんから渡された精力剤と書かれた瓶を投げる。

 

 「十六夜、これを食べろ」

 

 「今度は何かな?」

 

 「マムシの丸焼きだ」

 

 「うん、臭くて食べられないよ」

 

 「そ、そんなぁ~」

 

 沖田さんに変わり沖田ちゃんがなんともいえない真っ黒の物体を渡してきた。食べれないといったら泣かれてしまったので渋々食べることにした。

 

 「い、十六夜」

 

 「その、なんだ、今度は臭みを取ってくれ、あと、マムシはいらない」

 

 「わかった」

 

 なんとか了承してくれたようだ。

 

 「先輩、肩もんであげます」

 

 「余からも十六夜にプレゼントじゃ」

 

 「あらあら、うふふ、母からもご褒美です」

 

 「さぁ、弟君、愛しのお姉さまに甘えてください」

 

 「十六夜、チュッ」

 

 マシュから肩をもんでもらい、ネロにクッキーを貰い、母さんに頭を撫でられBBちゃんに抱きしめられる。

はぁ、これがアヴァロンか・・・

 

 そして、BBちゃんの体を堪能していると突然静謐ちゃんにキスされる。

 

 その後、ドンドン体が熱くなり徐々に動悸も激しくなる。

 

 「静謐ちゃん、これ媚薬だよね」

 

 「うん、たまにはいいでしょ」

 

 「良くないよッ、師匠解除してください」

 

 「何故だ?たまには男となるお主もいいだろう」

 

 「へぇ、あんたドキドキしてんだ」

 

 悪い顔をする邪ンヌに抱き着かれるヤバいヤバい理性が吹っ飛ぶ。

 

 「十六夜、私にも甘えてください」

 

 すると邪ンヌから俺を奪う形でジャンヌが俺を抱きしめた。

 

 「ふふふ、目がトロンってしてます。可愛いです」

 

 ジャンヌが俺の頭を撫でる度に心臓が大きく跳ねる。

 

 俺はこのままではまずいと思い急いでジャンヌから離れて部屋に戻る。

部屋に戻った後カギを掛けてベッドに倒れ込むように自身で意識を刈り取った。

 

 





 後半少し雑になりました。

 そしてアキラ姉さんの歩兵入隊フラグが立っちゃったよ。

 それに加え冷泉のヤンデレが表へと出てきたようです。

 では次回もお会いしましょう。

 せーのっ!パンツァーフォー


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再びアンツィオへ・・・

 アンツィオに潜入する前日のこと・・・

 

 『明日、偵察に行くから』

 

 『はっ!そんなこと私にいっていいのか?』

 

 『別にいいんじゃね、どうせ行ったら俺のこと知ってる奴がいるだろうし』

 

 『そういうもんか?変装でもすればいいじゃないか』

 

 『面倒だ。あっ、前みたいに迎えとかいらないからな』

 

 とまぁ、自分でも酷いと思うメールのやり取りだった。

 

 「よし、行くか」

 

 「はいッ、今回もコンビニ船を使わせてもらいます」

 

 「余もいるぞ」

 

 ということで俺と優花里は勿論、ネロも偵察に向かった。

 

 「奏者よ、ほんとうにローマがあるのだな?」

 

 「あぁ、それは俺が保証する。完全にローマってわけじゃないが、ローマはそこにある」

 

 「楽しみだのう」

 

 「ネロ殿はローマが好きなのですか?」

 

 「勿論だッ。すべての道はローマに通ずというものだ」

 

 うちのローマ皇帝は本当にローマのことが大好きなようだ。

 

 「そういえばチョミちゃんと会うのも久しぶりだな」

 

 「そうだな、俺は前に会ったがネロたちが最後に会ったのって九州にいたときだからな』

 

 「あのチョミちゃんて?・・・」

 

 「あぁ、アンツィオの隊長だな」

 

 「偵察に行くっていっちゃって大丈夫なんですかッ」

 

 「大丈夫じゃね?しらんけど」

 

 「いや、そんな大阪のおばちゃんみたいなノリでいわれても」

 

 「チョミちゃんなら歓迎してくれるだろう」

 

 ネロもチョミとは仲が良いので大丈夫だといっている。まぁ、捕虜にされそうになったら自力で逃げればいいしな。

 

 

 

 

 

 「ほう、ここがアンツィオの学園艦か・・・」

 

 「確かにローマ感は出てますね、あっ、CV33が走ってますよ」

 

 「流石にアンチョビも忙しいか「あっ、十六夜ぃ~」ペパロニか」

 

 アンツィオに着いたのはいいのだがなんと、ペパロニが俺達を待っていた。

 

 「おっ、そっちが姐さんのいってた大洗の偵察っすか?いやぁ、うちも偵察に来られるくらいの強豪になったんすね」

 

 偵察に来られて捕まえるどころかウェルカムなペパロニを見ていると他の生徒もこの調子なのかと感じる。

 

 「あの、捕まえたりしないんですか?」

 

 「えっ?捕まえるってなんでっすか」

 

 「いや、偵察に来られたら普通は捕まえて捕虜にするんじゃ・・・」

 

 「そういうことっすか、姐さんがいるんだ、偵察されたくらいで負けないっす」

 

 アンチョビを心の底から慕っているペパロニの表情には曇りがなく、キラキラと瞳が輝いている。

 

 「す、すごい自身です」

 

 「なかなかの美少女じゃないか、是非とも余のハーレムに加えたいの」

 

 「美少女って、お客さんお世辞がうまいな」

 

 「いや、ペパロニは十分美少女だろ」

 

 「またまた、誉め言葉として貰っとくっす」

 

 軽口を叩いてしばらくしたら俺達はペパロニに案内されて学園艦内を回った。

 

 前回と同じコースだったため、俺は普通だったが優花里とネロは感動していた。

 

 特にネロはすごかったな。

 

 「素晴らしいッ、まるで本物のローマのようだ。余の黄金劇場も建てたい」

 

 大絶賛だった。いつか、ローマに行こうなと約束していたもののそう易々と海外にはいけない。

 

 「あっ、隊長の男の人じゃないですか」

 

 「いや違うから」

 

 「ほんとだッ」

 

 「なんでも偵察に来たらしいぜ」

 

 「偵察?捕まえなくていいの?」

 

 「大丈夫だって姐さんがいるんだ。私達は勝つ」

 

 「それもそっか、アハハ」

 

 相変わらず賑やかでノリがいい。

 

 こうしてペパロニが俺達をアンチョビたちの元へと連れて行ってくれた。

 

 「あれはコロッセオではないかッ」

 

 「そうすっよ、今の時間帯ならあの中で姐さんが戦車走らせてるっす」

 

 「そういえば、新型の戦車が入ったらしいな」

 

 「そうなんすよ、やっと金が溜まって重戦車を買ったんすよ」

 

 「P40が新型か・・・ますます手ごわくなるな」

 

 「ふふふ、これで大洗にも負けない、いや勝つって姐さんが喜んでましたもん」

 

 ニコニコしながら話を続けるペパロニを見ているとこちらまで嬉しくなってくる。

こういう奴がいれば周りにいる奴も自然と明るくなってくる。そういう才能を持つ人材は貴重である。

 

 「そういえばなんで俺達がコンビニの輸送船で来るって分かったんだ?」

 

 「姐さんがどうせあいつのことだ、コンビニの輸送船に紛れてやってくるんだろう。明日はコンビニ船以外はこの学園艦に来ない日だしなって」

 

 「流石チョミちゃんだな。なかなかの軍師だ」

 

 「ということで着きましたよ」

 

 案内された俺達がコロッセオ内で見たものはドドーンと構えるイタリアの重戦車P40に上に乗っかり鞭とツインテールを振り回しているアンチョビの姿だった。

 

 P40を囲むように他の生徒も写メを撮っている。

 

 「「「「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」」」」」」

 

 出たよドゥーチェ!(ちなみに十六夜もさり気なく参加しています)

 

 「姐さんッ十六夜を連れて来たっす」

 

 「「「「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」」」」」」

 

 ペパロニがアンチョビに俺達のことを知らせるがドゥーチェ!コールにかき消されてしまう。

 

 「あちゃ、聞こえてないっすっていうか十六夜もさり気なく混じってる」

 

 「おおッ、あれがチョミちゃんかかなりの美少女になっておるではないか。やはり余のハーレムに・・・」

 

 「それにしても皆さん楽しそうですね」

 

 「ドゥーチェ!ドゥーチェ!えっ、あぁ、そうだな。それだけアンチョビが慕われてる証だろう」

 

 優花里の呟きにドゥーチェ!コールを一度やめて返事を返す。

 

 「さて、俺達も下に降りるか」

 

 「そうだな、しかし、普通に登場しても面白みに欠ける。ここはかっこよく登場してチョミちゃんを驚かせてやろう」

 

 「それもそうだな。よし、飛び降りるか」

 

 「ではいくぞ奏者よ」

 

 俺とネロはコロッセオの観覧席から少し助走を付けてP40の近く目掛けて降り立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アンチョビside

 

 昨夜のことだった、十六夜が明日アンツィオに来るといった。

 

 しかも偵察にだ。私達の学校も偵察に来られるくらいに有名になったのかと嬉しくなった。さらに十六夜に会えるのだ。嬉しさは倍増どころか天元突破?という奴だ。

 

 どうせあいつのことだ、明日アンツィオに来る船といえばコンビニの輸送船くらいだ。

その船に乗り込みやってくるのであろう。

 

 本来ならば私自身で迎えに行ってやりたいのだが私も隊長という立場上、色々と忙しいのだ。

そのため、明日はペパロニに迎えに行ってもらおう。カルパッチョでもいいのだが、あいつはなにかヤバそうだ。

自分の部下に対してヤバいとか思うのもどうだと思うが、本能が告げているのだ。カルパッチョは色々とヤバいと。

 

 翌日になり、私はコロッセオ内で新しく購入したP40を走らせていた。

 

 ほんと大変だった。三時のおやつを我慢させたりその他にも・・・

 

 しかし、こうしてP40を入手できたのだ。これで大洗にも負けない。じゃなかった勝つッ。

 

 そんなときだった、突然コロッセオ内、私が乗っかっているP40の近くに二つの影が落ちてきた。

 

 「な、なんだ?」

 

 突然のことに私以外の生徒も戸惑っている。

 

 「ようアンチョビ」

 

 「久しぶりだのチョミちゃんよ。余が来てやったぞ」

 

 二つの影の正体は十六夜とネロだった。

 

 「ど、どこから出てきたんだッ」

 

 「どこって、あそこだ」

 

 十六夜が指さす方を見ると見知らぬ生徒(優花里)とペパロニがいた。

 

 「あそこって何十メートル離れてるんだ」

 

 「まぁ、まぁにしてもでけぇな」

 

 「これがP40か・・・余の時代にもコレがあれば戦は楽だったのだろうな」

 

 

 





 短かったですね。

 次回は一度自動車部の話をいれます。

 では、次回もお会いしましょう

 せーのっ!パンツァーフォー


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私の名前はホシノ大洗一速い女であり・・・


 今回は自動車部のホシノさんのお話です。

 若干キャラ崩壊していますが気にしたら負けです。


 

 私・・・私達から見た逆廻十六夜という男の第一印象は問題児だった。

 

 私の名前はホシノ、大洗学園の自動車部に所属している生徒である。

 

 そんな私には意地悪で可愛くてカッコいい後輩がいる。

そいつの名前は逆廻十六夜といい、大洗一の問題児といわれている。

 

 大洗一の問題児、確かにそうかもしれない。なんせ、遅刻・欠席などはしない。素行不良というわけでもない。

しかし、授業はサボるわ。常に女子生徒を周りに侍らせているはなんの・・・

 

 まぁ、常に侍らせている女生徒は家族らしいが。

 

 そんな十六夜だが、大洗が共学になってから初めての男子生徒だった。

 

 そんな問題児が入学してくるんだったら共学なんかしない方が良かったのでは?という意見も出たらしいが

特にこれといって滅茶苦茶悪いことをしているわけではないので質が悪い。しかも成績は入試で二位だった以外はトップを維持しているらしい。

 

 そして、私たち自動車部が初めて彼と接触したのは新入生が部活に入部してきた日だった。

 

 新入生が部活にはいるとき基本、見学をしてから入るものである。

といって絶対にしないといけないってわけじゃないけどね。

 

 ちなみにツチヤは見学も来ていた。

 

 何故か毎年見学に来てくれる新入生は複数人いるのだが実際に入ってくれるのは一人いたらいいって部長が言っていた。私たちの代は私とナカジマとスズキの三人が居たから部長は大喜びしていた。

 

 こうして、ツチヤとともに入ってきた十六夜だった。

 

 入部するさいの自己紹介のことだった。

 

 「逆廻十六夜です。先輩方これからよろしくお願いします」といかにも真面目な自己紹介で始まったのだが。

 

 「では、君の好きな物はなんだい?」

 

 「食べ物では父の料理です。他には本が好きですね」

 

 「車は何が好きなんだい?」

 

 「車というより戦車が好きです」

 

 「ほう、男で戦車が好きなのか」

 

 「はい、変わってますかね?」

 

 「いや、そんな事は無いよ。では、次の質問だ。何故この部に入部してきたのかな?」

 

 この質問に対してツチヤは車が好きだからと答えた。これはまぁ、普通の回答だ。

しかし、十六夜の回答は違った。

 

 「美しい先輩方が多いからです」

 

 「なっ、じょ、冗談はそこまでで本当はなんなんだい?」

 

 「いや、確かに一割冗談ですけど」

 

 「「「「「九割本気なのか(かい)」」」」」

 

 「本音をいえば、この部にいれば面白いことに出会えそうだと思ったからです」

 

 「ゴホン、ゴホン、そうかい。それで君は何かできることはあるかい?」

 

 「できる事とはどういった事でしょうか?」

 

 「車の整備とかだよ」

 

 「車の整備は出来ませんが車体を持ち上げる位の筋力を持っています」

 

 「その割には随分と細いのだな」

 

 私達は十六夜の体を見る。

 

 平均的な男子の体つくりであると思う。といっても昨年度までは女子高だったのであまり男子と関わったりすることは少なかったのでよくわからないが。

 

 しかし、よく見るといかにも不良って服装だ。

 

 制服の学ランの下には学校指定のカッターシャツではなく黄色いカラーシャツ。

金髪に染められた髪に、ヘッドホン。

 

 「では実際にお見せしますね」

 

 そういった十六夜はすぐそばにあった整備中の車を持ち上げる。

 

 「「「「「えっ」」」」」

 

 十六夜はどこかの野菜人のように車を軽々と持ち上げているのだ。

それを見た私達は驚いた。なんせ整備していた車の重量は約2はあるのだ。

つまり2000キログラムの重量を軽々と持ち上げているのだ。

 

 「ということで力仕事はお任せくださいませお嬢様方」

 

 ここまでが十六夜の自己紹介だった。

 

 ちなみにだが最後のお嬢様呼びで少しキュンって思ったりしたのだがそれは自分の墓までもっていくことにしよう。

 

 「よしッ気色悪い口調もここまでにして、改めて大洗一の問題児逆廻十六夜だ」

 

 さきほどまでの丁寧な口調から一変して素の口調に戻った彼は部室から出て行った。

 

 「「「「「・・・・・・」」」」」

 

 「あれ、なんか帰っちゃったけどこれから部活なのに・・・」

 

 「「「「あっ」」」」

 

 その場にいた私達はただ茫然としていたのだが部長の一言で確かにと思った。

 

 それからというもの色々あって十六夜は・・・

 

 「あっ、十六夜その段ボールこっちに運んで」

 

 「はいはい」

 

 「十六夜君そこにある工具箱とって」

 

 「はいよー」

 

 「十六夜君ジュース買ってきて」

 

 「はいはいってそれくらい自分で行けよっ」

 

 「十六夜君足元気を付けてね」

 

 「了解」

 

 軽く私達のパシリにされていた。

 

 最初は普通に段ボールとか運んでもらっていたのだが途中から部品を運んでもらったりした。

 

 そして、ある日ナカジマが冗談でいったジュース買ってきてが始まりだった。

 

 最初は十六夜君も

 

 「はっ、自分でいけよ」といっていたのだが、五分後に彼が戻ってくると私達五人分のジュースを両手に抱えていた。

 

 「ほら、ご注文いただきましたジュースでございますよッ」

 

 「あ、ありがとう」

 

 まさか本当に買ってきてくれるとは思っていなかったナカジマはキョトンとしている。

 

 「あの、お金は「別にいいそれくらい」そ、そう」

 

 お金も彼が払ってくれた。

 

 なんだかんだいって面倒見のいい後輩のようだ。

 

 少し素直ではないがそこが逆に可愛いと思ってしまう。

私に弟がいればこんな感じなのかなとか思ったりもした。

 

 以下ホシノの脳内

 

 「あれ十六夜それどうしたの?」

 

 「どうしたって今日は姉ちゃんの誕生日だろ。そ、そのなんだ、誕生日おめでとう」

 

 「ありがと十六夜」

 

 別の日には

 

 「きろ・・・きろって・・・起きろッ」

 

 「うぅ~もう朝ぁ~」

 

 「いつまで寝てんだよったく、早くしないと朝食冷めちまうぜ」

 

 「ありがと十六夜」

 

 「はいはいうちのお姉さまはだらしがないんだから弟である俺は困ってるんだよ」

 

 とか若干ヤバい妄想をしていたかもしれないと今では自覚している。

 

 しかし、考えてみろ。私達はJKである。普通なら恋をする年頃なのだが昨年は女子高ということで出会いがなかったのだが、十六夜という男子生徒がはいってきたのだ。少しくらいこういう風になるのも仕方ない。

 

 そんなある日事件は起きた。

 

 その日は部費で購入した車の部品が大量に届き部室ないが段ボールのタワーでいっぱいだった。

 

 運が悪かったのだろう。突然、私の方へ段ボールが倒れてきたのだ。

 

 段ボール一個あたりだいたい40キログラムほどあるだろう。

そんな段ボールが六つほど落ちてきたのだ。そのときの私は「あっ、死んだわ」と思った。

 

 しかし、ドドドドドと段ボールが落ちる音がするのに私はなにもなかった。

不思議に思い目を開けて見ると・・・

 

 「なにやってんだよ。今の絶対死んでたぞ」

 

 十六夜が私をお姫様抱っこして倒れてきた段ボールの横に立っていたのだ。

 

 「い、十六夜」

 

 「はいはい、十六夜ですよ。ヤハハ怖かったか?手が震えてるぞ」

 

 私はその言葉を聞いて自身の手を見ると確かに震えていた。

 

 「助けてくれてありがとう」

 

 「おう」

 

 「でもね、この手を退かしてくれないかな」

 

 「えっ・・・」

 

 実は十六夜、私の胸を触っていたのだ。そのときの私の服装はいつものツナギにタンクトップだった。

 

 「・・・す、すみませんでした」

 

 自分が何をしているか理解した彼は顔を真っ赤にして私を下すと土下座しだした。

 

 その反応を見て少しだけからかいたくなった私は先ほどまで死ぬかもしれなかったのを忘れて十六夜をいじった。

 

 「あらあらどうしよう、胸をあんな風に触られたらもうお嫁にいけないわ」

 

 「マジすんませんでした」

 

 「これは十六夜に責任を取ってもらわないといけないかもね」

 

 「・・・なんでもいうこと聞くんで家族にいうのは勘弁」

 

 「だから責任とってほしいなぁ」

 

 「ど、どんな方法で?」

 

 「それは決まってるでしょ。結婚よ」

 

 「・・・あのぉ、それは・・・」

 

 うつむいてうじうじしている彼を見て更に火が付く。

 

 「私じゃ嫌なの?」

 

 「なわけないだろ」

 

 「じゃあ、なんで嫌なの?」

 

 「き、きっと俺よりいい人がいるはずだ」

 

 「でも胸触ったよね」

 

 「あれは「触ったよね」はい」

 

 「ふふふ、からかうのもここまでにするか・・・いいよ気にしてないから」

 

 「はい、すみませんで「それと結婚の件は考えててね」冗談じゃなかったのかッ」

 

 この日以来、私は十六夜を可愛い後輩から異性として認識し始めた。

 

 私も思う、単純だなって。

 

 ということで今日も十六夜に抱き着く。

 

 「ちょ、離れろって」

 

 「いいじゃんいいじゃん」

 

 「相変わらずホシノは十六夜大好きっ子だね」

 

 私の名前はホシノ。大洗一速い女であり逆廻十六夜に恋する乙女。

 

 

 

 





 次回はアンツィオの話に戻ります。

 感想・誤字・脱字報告お願いしまーす。

 では、次回もお会いしましょう

 せーのっ!パンツァーフォー


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アンツィオ偵察編


 学校大変、受験勉強忙しい。

 テスト大変、よって遅れた。

 反省はしている。後悔はしていない


 

 さて、アンチョビがコロッセオ内でP40を走らせているのを見た俺とネロはカッコよく登場するために

観客席から飛び降りてアンチョビに挨拶したのだが、優花里だけ未だに観客席に残っている。

 

 「おーい、早く降りて来いよ」

 

 いつまでもペパロニと一緒になって俺とネロを眺めている優花里に声を掛けてアンチョビと向き合う。

 

 つい少し前に会ったはずなのにまた彼女は女性らしく成長しているかのように感じた。

 

 「二人共怪我してないか?」

 

 すぐにP40から降りたアンチョビは俺達の方へ走ってくると全身をべたべたと触られた。

 

 「・・・怪我はなさそうだな。お前らは馬鹿かッ怪我したらどうするんだよ」

 

 顔を真っ赤にしたアンチョビに怒鳴られる。こういうところが彼女を慕う生徒が多いのだろう。

たとえ、他校の生徒であったとしても心配してくれる。そんな優しい彼女だからこそ、アンツィオは強いのだろう。

 

 「ハハハ、余たちは大丈夫だ」

 

 「ハハハじゃないッ」

 

 そんなアンチョビに対してネロは笑って返す。

 

 「十六夜さ~ん」

 

 すると優花里とペパロニがやっと降りてきた。

 

 「十六夜とネロは無茶するっすね。少し間違えたら死んでたっすよ」

 

 ペパロニも心配してくれているようだ。ほんとにアンツィオの生徒は優しいなと改めて実感する。

 

 「まぁ、説教はここまでにしておくとしよう。ようこそ、我らがアンツィオへ」

 

 先ほどの激おこぷんぷん丸モードからいつもの彼女に戻ると俺達を歓迎してくれた。

 

 「チョミちゃんよ・・・アンツィオは素晴らしいなッこの学校はまさしくローマである」

 

 「へっ?あ、あぁ、そうだな」

 

 ちなみにネロのことはアンチョビも知っているのでローマが好きということも知っている。

 

 「こんな素晴らしい学校を余は見たことがないぞ。大洗も十分に素晴らしい学園だとは思うがここまでローマに対する愛が感じられる学園というのはここだけであろう。大儀であるッ」

 

 「よぉしネロ様、ローマを語るのはそこまでにしてアンチョビも話しにくそうだ」

 

 ローマを語らせたら一週間以上も話し続ける彼女にスイッチが入ってしまったようなので止める。

このままでは確実に一週間以上ローマについて話すだろう。いや、もしかすると臨時授業とかいって歴史の授業を始めるかもしれない。

 

 まぁ、そうなれば彼女の話を聞いていられる生徒はほとんどいないだろう。

 

 アンツィオの生徒には失礼だが彼女たちはお世辞にも勉強ができるようには見えない。

アンチョビもメールでこの問題がわからないとかよく愚痴っていたい。

 

 「喜んでもらえたみたいでよかった。アンツィオも偵察されるくらいに強くなったんだな・・・グスン」

 

 偵察されてここまで喜ばれるのもなんか変な気分になる。

 

 「ヤハハ、アンチョビたちの作戦を完全に読み切って俺達が勝ってやるから覚悟しとけよ」

 

 「なぁにぃおぉ~、私達は負けないいや必ず勝つッ。そうだろうみんな」

 

 「「「「「おおおおお」」」」」

 

 アンツィオの生徒たちが雄叫びをあげる。雄は見た限りでは俺しかこのコロッセオ内にはいないのだがな。

 

 

 

 

 

 あのあと、アンチョビとペパロニ、カルパッチョたちが俺達を案内してくれるということになり、現在、昼飯をごちそうしてもらっている。

 

 「うまいぞッ」

 

 「ほんとです。なんだか前食べたときよりも美味しくなってます」

 

 「ペパロニの鉄板パスタは絶品だな」

 

 「そうでしょうそうでしょう。もっと食べてもらっていいっすよ。作る側としても作り甲斐があるし」

 

 前いただいた料理に加え新作料理やデザートなども頂いた。

 

 なんでも、最近カップルでの観光客が増えたらしくメニューを増やしたらしい。

その結果、カップル向けのメニューが増えたようだ。

 

 「十六夜よ、口元にソースが付いてるぞ」

 

 突然、フォークを置いたネロは俺に顔を近づけてきた。そしてペロリと口元を舐められる。

 

 突然の不意打ちに俺はやられてしまい思考が停止する。

 

 「なっ、な、ななな」

 

 「ネ、ネロ殿」

 

 「ドゥーチェがいるのに浮気っすか?」

 

 「十六夜さん顔が赤くなってますよ」

 

 口元にソースが付いていただけでも少し恥ずかしいのにこれは恥ずかしいどころではない。

とんでもない。ヤヴァイ。まじでヤヴァイ。

 

 しかも、顔を話したネロは舌なめずりをして髪をかき上げたのだが正直いってエロい。

普段は明るい活発な美少女なのだがたまにこんな風に大人っぽい雰囲気を纏う。これが伝説の皇帝モードなのかッ

頬は若干朱に染まり吐息もどこか熱っぽい。サラサラと風で靡く金髪が彼女の白い肌と赤くなった頬を隠すように揺れる。

 

 そんな彼女に心臓をわし掴みにされたかのような感覚に陥った俺はなんとか思考が復活する。

 

 頬は自分でもわかるくらいに赤くなっていた。

 

 「フフフ、十六夜も余の魅力にメロメロじゃな」

 

 「これがネロ殿の本気・・・」

 

 「は、破廉恥なことは許さんッ」

 

 「十六夜の奴、照れてんのか?結構可愛いっすね」

 

 「そうね、あんなにもワイルドな殿方だと思ったら案外子犬みたいな一面もあるのね、これがドゥーチェの仰っていたギャップ萌えという奴かしら」

 

 ネロは唇に指を当てて笑顔を作り、優花里はネロの皇帝モードに戦慄し、アンチョビはどこかの風紀委員長みたいになってる。ペパロニとカルパッチョに至っては俺をからかってくる。

 

 そんな状況に俺は耐えきれず席を立つ。

 

 「ちょ、ちょっと手洗いにいってくる」

 

 「逃げるのか?」

 

 「誰が逃げるかッ『はい、そうです』」

 

 「そうか、まぁいい。余はチョミちゃんたちと仲良く話しておこう」

 

 

 

 

 トイレに向かうといってきたのはいいのだが、トイレの場所がわからずに俺は彷徨っていた。

 

 何人かにトイレの場所を聞いたのだが、いかんせん学園艦は広すぎてトイレの場所が良く分かならい。

 

 そこで俺はコロッセオならトイレくらいあるだろうと思い向かったのだが、そこであるものを発見してしまった。

 

 そう、戦車の絵がプリントされた板だ。

 

 これはアニメでドゥーチェたちが使っていたものだろう。

 

 おそらく、次のアンツィオ戦でもこの板を使ってくるはずだ。

 

 そのときは・・・フッフッフッフッフ、俺をからかったことを後悔するがいい。

 

 

 

 

 

 ネロside

 

 余が十六夜の口元に付いていたソースをなめとると十六夜は顔を真っ赤にした。

そんな十六夜が愛おしく感じ余はさらに十六夜の好きそうな仕草をしてやる。

 

 たちまち顔は赤くなり、昔のように初心な反応を示す。

 

 少しからかい過ぎたなと思っていると十六夜は席から立ち上がりトイレにいくといってどこかにいってしまった。おそらく恥ずかしかったのだろう

 

 それから十六夜が帰ってくるまで余はチョミちゃんたちと談笑していたのだが、是非ともチョミちゃんたちは余のハーレムに加えたい。

 

 生前ではいくつものハーレムを築いた余ではあるが、チョミちゃんたちはそのハーレムにいた少女たちと同等以上の美少女である。

 

 チョミちゃんたちを余のハーレムに加えると十六夜を狙うライバルも減るだろう。

余には分かる。チョミちゃんは十六夜を好きだと。余には分かる。ペパロニという少女も十六夜のことが好きだと。いや、正確にはまだライク?という奴だとは思うが、十六夜のことだどうせすぐにラブへと変えてしまうだろう。

 

 カルパッチョという少女に関しては今の時点では大丈夫だろうが十六夜のことだ誰これ構わず落としてしまうのだから近いうちに堕とすのだろうな。

 

 十六夜は余のモノなんだからなッ誰にも渡さぬ。

 

 いっそのこと手錠をはめて余の部屋に監禁してしまえば・・・

 

 





 今回は短かったので次回はもう少し長くします。

 まぁ、次がいつになるかは分かりませんが・・・

 感想、誤字脱字報告待ってます。

 それでは皆さんまた次回もお会いしましょう

 せーのっ!パンツァーフォー


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アンツィオ偵察からの


 皆さん、久しぶりです。

 今回は少し早足で書きました。

 次回のアンツィオ戦は頑張って書きますので楽しみにしてください。

 まだ、入試は終わっていませんが、まぁ、いいよね


 あのあと、俺はネロたちの元へと戻り、軽く偵察を済ませた。

 

 周りを見るとすっかり暗くなってしまっており、すぐにでも帰ろうと思っている。

 

 というか、今すぐにでも帰らないとコンビニの定期船も出港してしまうしな。

 

 「別に今日帰らなくてもいいんじゃないか?」

 

 「そうっすよ。明日帰ればいいじゃないっすか」

 

 「ホテルもあしますし、ゆっくりしていってくださっても・・・」

 

 三人は今から帰らせるのも気が引けるようでこうして気を使ってくれている。

 

 「そういわれてもなぁ、大洗でみんな待ってるし」

 

 「そういえば、今日は店が忙しくなるといっておったしな。早く帰らないとエミヤが心配する」

 

 「わ、私も父と母が心配するので」

 

 俺とネロならなんとかなるにしても、優花里の両親は心配するのでどうすることもできない。

 

 「そうか、わかった。次に会う時は・・・」

 

 「あぁ、試合会場だな」

 

 「楽しみにしておるぞチョミちゃん、ペパロニ、カルパッチョよ」

 

 こうして、アンツィオ偵察というミッションはコンプリートした。大変なミッションだったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 無事、大洗についた頃には七時を回っており、いそいで優花里を家まで送り俺は一度学園へ向かう。

ネロは店の手伝いをするために、家に帰ったが。

 

 優花里は急いで編集するといい、アニメとは違い、明日作戦会議をすることになるだろう。

 

 「よぉ、十六夜さんがアンツィオから帰還したぜ」

 

 「おかえりーどうだった?」

 

 生徒会室へつくと生徒会メンバーに加え、みほがいた。

 

 「あれ、十六夜君?」

 

 みほは俺が偵察にいっていたことを知らなかったようだ。

 

 「ちょっくら偵察にな。データは優花里が持ってるから明日になったら作戦会議もできるだろ」

 

 「お疲れ様、大変だったでしょ」

 

 小山先輩が麦茶をいれてくれたようで、俺はそれを一気に飲み干す。

 

 「プハァ~、助かる。喉カラッカラだったんだよな」

 

 「それで十六夜、どうだったんだ?」

 

 桃ちゃん先輩が急かすのでとりあえず、簡単に説明する。

 

 「そうだな、手ごわいだろうな。まず、生徒たち全員の隊長へ向ける信頼は戦車道大会にでるチームのなかでトップクラスといってもいいだろう。あれほどまでに隊長のことを信頼しているチームはなかなかない」

 

 うちだって負けてはないと思うが、正直、アンツィオの生徒がアンチョビに向ける信頼は狂気的だ。

 

 まぁ、だからこそ手ごわいのだろが・・・

 

 「・・・十六夜がそこまでいうほどか・・・」

 

 桃ちゃん先輩の顔が険しくなる。おそらく、廃校の件について考えているのだろう。

 

 アニメでもまだ廃校の件はみんなに知らせていないからな。

全く、そこまで学校のことを考えているなら相談してくれてもいいのに。

 

 「まぁ、でもうちには軍神みほがいるんだ。負けるはずねぇだろ」

 

 「い、十六夜君そんなこといわれたら緊張・・・」

 

 「大丈夫だって、俺もいるし、みんなもいる」

 

 「そうだね」

 

 こうして、会議は終わった。

 

 俺とみほはカバさんチームのメンバーが住まう家へと向かう。

 

 家についたのはいいんだが、やはり表札はエルヴィン、カエサル、おりょう、左衛門佐と書かれている。

 

 今頃、庭ではカエサルが装填の練習をしているのだろう。

 

 「ごめんくださーい」

 

 「「「いらっしゃい」」」

 

 私服姿のエルヴィン、おりょう、左衛門佐が出迎えてくれた。

 

 お茶も入れてもらい、エルヴィンの持ってきてくれた資料を見る。

 

 全部イタリア語で書かれている。

 

 カエサルがすらすらと読み上げる。

 

 「すごいな」

 

 「イタリア語、ラテン語は読めて当然だろ」

 

 俺がカエサルにそういうと当たり前かのように返す。

 

 「いや、当然じゃねぇから」

 

 かくいう俺もイタリア語はまだ苦手だが他の言語なら多少は覚えている。

 

 サーヴァントのみんなに教わったり、十六夜の知能を使って覚えたりと様々だ。

 

 「ほんとは、私の知り合いがアンツィオ校にいるから聞いた方が楽なんだがな」

 

 「それって、十六夜君が前にいってた」

 

 「そうそう、なぁタカちゃん」

 

 「カエサルだッ」

 

 俺がカエサルをからかう。顔を赤くして起こる鈴木貴子ちゃん。ヤハハッ

 

 「それで、どんな子なんだ?」

 

 「小学校からの同級生でずっと戦車道をやってる子だ」

 

 「ちなみに本名はヒナちゃんというらしい、アンツィオ校ではカルパッチョと名乗っている」

 

 「「「「へぇ~」」」」

 

 「でも、そんな情報源があるなら聞いたらいいのに」

 

 確かにそう思う。わざわざ面倒なことをせずに聞いたらいい。

 

 「でも、私はだからこそ、正々堂々と自分たちで調べて戦いたい」

 

 「そういうのなんかいいですね」

 

 みほが羨ましそうに声をだす。

 

 「坂本竜馬と武智半平」

 

 「ロンメルとモントゴメリ」

 

 「武田信玄と上杉謙信」

 

 「ミハエルビットマンとジョーエイキンス」

 

 「「「「「それだッ」」」」」

 

 「って、誰?」

 

 いつもの「それだッ」にさり気なく俺も加わってみる。ちょっと楽しいな。

 

 そしておりょうよ、知らないのに「それだッ」というのはなかなかだな。

 

 ノリがいいと思っておけばいいか・・・

 

 

 

 

 

 

 そして、場面は変わり、今日は戦車道の練習をする日である。

 

 みほたちがP40のことを解析しながら、敵味方に分かれて練習を始める。

 

 P40に最も似ている戦車はⅣ号なので、Ⅳ号とアヒルさんチームの八九式を敵として模擬戦を始める。

 

 俺達歩兵部隊は今回の練習には参加せずに、別の練習を始めるのだが・・・

 

 「この度、歩兵隊に新しき加わることになった鳴瀬アキラだ」

 

 俺はサーヴァントのみんなにアキラを紹介していた。

 

 「紹介されたとおり、鳴瀬アキラだ。対人戦はそれなりに得意だ」

 

 「「「マスター」」」

 

 「ますたぁ」

 

 「先輩」

 

 「カカっ、こいつはどういうことだ?」

 

 六人からすんごい視線を向けられてます。怖いよ。

 

 「私は十六夜と将来を誓った仲だ。よろしくな」

 

 「「「「「「ああぁんッ?」」」」」」

 

 いつもプリチィなみんながヤクザ顔負けのガンを飛ばしてる。

 

 「ア、アキラいっとくが全員、俺と同じくらい強いぞ」

 

 「へっ・・・嘘ッ」

 

 俺と戦ったことのあるアキラはどれほど強いのか一瞬で理解する。

 

 「しかも、俺とは違って容赦ないからな。お前の舎弟だった奴らとか下手すると即死するぞ」

 

 ギギギと錆びたブリキのおもちゃの様な動きをする。

 

 「ほらほら、全員落ち着けって。今日は対人戦の練習をするぞ」

 

 「「「「「「・・・わかりました(了解しました)(はい)」」」」」」

 

 何故今更対人戦の練習をすることになったのかというと、特に理由はない。強いて言うならアンチョビの作戦を警戒してのことだ。

 

 アニメでは張りぼてを使った作戦などの様々な作戦を立ててきたアンチョビ。

 

 おそらく、アンチョビの作戦の予想外さといったら他の学園艦と比べてもダントツだろう。

 

 しかも、この世界ではアニメと違い歩兵が導入されている。いったい、どんな作戦を立ててくるのか予想ができない。だからこそ、今回は対人戦の練習をするのだ。

 

 「それで、マスターその女は使えるんですか?」

 

 最近見ることがなかった沖田さんの新選組人斬りモードが発動している。

 

 「あ、あぁ、そこそこ強いっていうのは俺が保証する。サンダースの歩兵と比べたらマックスまでとはいえないが、それでも他の奴に比べたら頭一つ抜けてるぞ」

 

 「へぇ、足手まといにはならないということですか」

 

 更に目が細くなる。これが伝説の新選組一番隊隊長の殺気か。

 

 「そんな殺気飛ばされたら私も滾ってきちまうだろ」

 

 流石のアキラもひるんでいるかと思っていた俺が甘かったようだ。

 

 むしろどんとこいとでもいいたげにアキラも殺気を放つ。

 

 「あなたとは仲良く出来そうですね」

 

 「奇遇だな。私も丁度そう思っていたところだ。改めて私は鳴瀬アキラだ。よろしく」

 

 「沖田総司です。沖田さんと呼んでください」

 

 二人は良い笑顔を浮かべながら握手をする。

 

 「な、仲良くなってくれたみたいでよかった。それじゃ、練習を始めるぞ」

 

 遠くで戦車の砲撃の音が聞こえてくる。

 

 こうして、後に大洗一のスケバン〇事と呼ばれる鳴瀬アキラが加わった。

 





 偽次回予告

 大洗学園の廃坑の危機も去り、平穏な日常を送っていた十六夜たち

 「へぇ、エキシビジョンマッチエクストリームですか」

 「はい、なんでも西住流と島田流の戦いは勿論、高校生戦車道の選手も集めて行うそうです」

 「面白そうじゃねぇか「ここで速報が入りました・・・えっ、お、落ち着いて聞いてください」なんだ?」

 「今から一日後、数百の小型隕石が日本列島へ落ちてくるとのことです。日本列島は消滅します」

 日本列島消滅の危機ッ

 「ど、どうしようみぽりん」

 「さ、沙織さん。みんなも落ち着いて」

 「嘘だろ」

 「マスター」

 「十六夜」

 「どうにかならないのかよ」

 「十六夜さん、今回の件は・・・」

 クソがッ、隕石くらいだったら俺が殴り飛ばしてやる。だが、数百だなんて・・・

 もう無理なのか






 「諦めんなよマスターッ」

 「お困りのようだね、花の魔術師は必要かな?」

 「マスターッ、なんで私を召喚してくれなかったんですか」

 「ようマスター・・・って父上ッ」

 「召喚に応じ参上したんだぜマスター、マスターには俺達が付いてるだろ」

 「お、お前ら・・・」

 「我らは人理継続保障期間フィニス・カルデア。ちょいと世界じゃなくて、日本救うか」

 「令呪をもって命じる隕石向かってパンツァーフォー」
 


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アンツィオ戦


 前回の話が自分でもヤバいなともう程雑だったので、今回は丁寧に書きました。

 鳴瀬アキラの初陣ということもありますが、どうなるんでしょう?


 

 そして、とうとうやってきたアンツィオ戦。

 

 自動車部ではポルシェティーガーの修理が思ったよりも大変だったという話を聞いた。

 

 他には風紀委員の三人組のちのカモさんチームが配属されることになったり、あんこうチームのみんなで沙織の家でちょっとしたイタリアンパーティーをしたらしい。

 

 試合会場ではアンツィオの生徒たちが屋台をだしており、ちょっとしたお祭り騒ぎになっている。

普段の試合でも少しなら屋台はでているのだが、今回はくらべものにならない。

 

 いつも、屋台といえばうちのエミヤ食堂の屋台がダントツで人気なのだが、今回はアンツィオの生徒が出している屋台もそれなりに人でにぎわっていた。

 

 開始前、俺達は最後の作戦会議?らしきものを開いていた。

 

 そんな俺達のもとにCV33で乗り込んできたツインテドリルの美少女。ドゥーチェだ。

 

 「たのもー」

 

 たのもーって

 

 「ようチョビ子」

 

 「チョビ子というなッ」

 

 同じツインテール仲間だからか会長とアンチョビは仲が良い。

 

 「それで、何しに来たんだ安斎?」

 

 「アンチョビッ、試合前の挨拶に決まってるだろ。十六夜から聞いているかもしれないが、私はアンツィオ高校のドゥーチェ、アンチョビ!そっちの隊長は?」

 

 みほが前にでる。

 

 「ほう、あんたがあの西住流で十六夜の幼馴染か、相手が西住流だろうが、島田流だろうが十六夜だろうが私達は負けないッじゃなくて勝つッ。今日は正々堂々勝負だ」

 

 試合前に仲良くなることはいいことだ。うん、そして、こちらでも二人の少女が再開していた。

 

 「ひなちゃんッ」

 

 「タカちゃんッ、久しぶり」

 

 うん、どうしてだろうな。早〇さんボイスを聞いているとどうしても某俺の妹な作品でのヤンデレ少女が出てくる。いや、カルパッチョに限ってそんなことはないと思いたいが・・・

 

 タカちゃんことカエサルとひなちゃんことカルパッチョは恋人繋ぎをしながら楽しそうに話している。

 

 「ほんとに戦車道始めたんだね、どの戦車に乗ってるの?」

 

 「秘密ぅ~」

 

 「えぇ~、まぁそうだよね。敵同士だし」

 

 いつものカエサルとは思えないほどのキャラ崩壊に同じチームである歴女三人は茫然としている。

 

 「今日は敵でも、私達の友情は不滅だよ」

 

 「うん、今日は正々堂々戦おうね」

 

 あれ、カエサルってこんな可愛い声だしてたっけ?いつもカッコいい凛とした声だったとおもうが、なんだ?この可愛い声、これが萌え声とかいう奴なのか。

 

 カルパッチョと別れて振り返ったカエサルを三人が茶化す。

 

 「ターカちゃん♡」

 

 「カエサルの知られざる一面を発見したな」

 

 「ヒューヒュー」

 

 「なんだよっ、何がおかしいッ」

 

 

 

 

 

 

 全員が戦車に乗り込み合図を待つ。

 

 合図である花火が打ちあがった瞬間、両チームとも前進する。

 

 歩兵の俺達は今回の戦いではアンツィオの歩兵に細心の注意を払っている。

新しく入ったアキラも初めての試合にも関わらず落ち着いている。

 

 「やけに落ち着いてるようだが、お前経験者か?」

 

 「いや、経験はないよ、ただ姉貴が昔やってたのを何回か見に行っただけさ」

 

 「へぇ、そんじゃ今日は頼むぜ」

 

 「あぁ、私になにかあっても歩兵隊の隊長さんが助けてくれるらしいしな」

 

 「ヤハハ、いうじゃねぇか」

 

 ほんと落ち着いているな。まぁ、あれだけガラの悪い面子を従えてたんだ。この程度造作もないってことか。

 

 『セモヴェンテ二両、CV33三両、歩兵が一人、二人・・・十人、既に十字路配置』

 

 通信機にアヒルさんチームの磯辺からの通信が入る。

 

 どうやら街道に着いたようだ。さらに十字路に敵が配置されている。厄介だな。

 

 アニメではこの五両は看板だった筈なのだが、歩兵が十人いることを考えて何かあると考えた方がいいだろう。

 

 『十字路に向かいましょう。ただし、進出ルートはこのままいきましょう。ウサギさんチームと歩兵から二人ほど、ショートカットしてもらいましょう。まだP40の所在も分かりませんから。我々はフィールドを抑えつつ行きましょう』

 

 『歩兵から足の速い奴に向かってもらう。沖田さんと沖田ちゃん。今回も頼むぜ』

 

 『わかりましたマスター』

 

 『わかった』

 

 そういって、二人は乗っていた三突から飛び降りてオリンピック選手顔負けの速さで移動する。

 

 『こちらアヒルさん変化なし』

 

 『本体が向かうので待機していてください。沖田さんと沖田ちゃんは見つからないように敵の背後に回り込んでください』

 

 着々に進んでいくみほの作戦。だが、怖いのがアンチョビの掌で踊っていないといいきれないところだ。

 

 『こちらウサギさんチーム。敵発見、すみません、見られたかもしれません』

 

 『交戦は避けてね』

 

 通信機から聞こえてくる話ではアニメと同じ展開だ。

 

 やはり、おかしい。俺という異分子が紛れ込んだこの世界ではこれまでアニメ通りに進む試合はなかった。

ということは絶対になにかあるはずなんだ。歩兵が配置されているだけでは変化したといえない。

 

 みほが戦車の車輛数に気づいたらしく攻撃を始めた。

 

 『看板』

 

 『張りぼて?』

 

 『偽物だっ』

 

 三チームからの報告が入ってくる。

 

 『こちら沖田さん、待ってください。セモヴェンテ一両だけ本物が混ざっています』

 

 『えっ』

 

 ドーンッ

 

 沖田さんの通信が入った直後、ウサギさんチームに砲弾が着弾したようだ。

 

 『大丈夫ですかッ』

 

 『ゲホッ、ゲホッ・・・だ、大丈夫です。すみません、やられちゃいました』

 

 『遅かったか。セモベェンテに逃げられた』

 

 

 

 

 

 すぐに作戦を立て直す。すると今度はアヒルさんチームが敵を発見し交戦し始めた。

 

 アヒルさんチームの戦車にはマシュときよひーが乗っているはずだ。

 

 『こちら清姫、敵の歩兵五名を無力化に成功しました』

 

 『先輩、アヒルさんチームがCV33五両に攻撃されています。ハンドアックスを使用します』

 

 『分かった。丁度別行動している俺もアヒルさんチームを発見した。俺も小石で援護するからハンドアックスは少量にしておけよ』

 

 『了解です』

 

 マシュが拳より少し小さめのハンドアックスをとりだし、起爆装置を取り付けると後方にいた三両のCV33のうち、真ん中にいた一両に向かって投げる。

 

 ベチャと粘土状のハンドアックスが付着すると、起爆装置を起動させる。

 

 ドカーンとちょっとした爆発が起きるとCV33は転倒しそのまま白旗が上がった。

 

 「よし、一両撃破だな。次は前方の二両を仕留めるか・・・しゃらくせぇッ」

 

 ソフトボールサイズの石を二つ八九式の前を走っていた二両に投げる。

 

 二両とも転倒したようだが、撃破できたのは一両だけだった模様。

 

 しかし、転倒させた一両も八九式によって撃破された。

 

 さらに、後方をはしっていた二両のうち一両を転倒させる。

 

 「やるじゃねぇか。練習した成果って奴だな」

 

 『こちら十六夜、敵のCV33三両撃破』

 

 『了解』

 

 『こちら沖田ちゃん、こちらもCV33二両を撃破』

 

 次々に撃破していく俺達に焦ったようでついにアンチョビが動き出した。

 

 『こちらお栄、P40とCV33と先ほど逃したと考えられるセモベェンテが一両ずつ動き出した。カカッ、狙いはみほだ。あんこう、カメ、カバさんチームはすぐに遭遇するぜ』

 

 『みんな準備して』

 

 そして、みほたちがアンチョビと鉢合わせた。

 

 カメさんが先に準備していたため砲弾を放ったが桃ちゃん先輩らしく外してしまう。

 

 「ここで外す?」

 

 「う、うるさいっ」

 

 セモベェンテは三突と一騎打ちに入り、CV33とP40は38tとⅣ号と交戦する。

 

 

 

 

 

 

 「なんかドンドン出てくるんですけど」

 

 「なきごとをいうなッ」

 

 八九式は先ほどからずっと着弾させているにも関わらずゾンビのように蘇るCV33に対して涙目になっていた。

 

 『こちらアキラ、敵の歩兵十人を行動不能にしてやった』

 

 『了解って十人ッ!』

 

 『あぁ、この程度余裕だよ。それより、どうやらCV33は転倒しても軽いから乗ってる奴らで起こしてまた戦ってるようだ。ウィークポイント?を狙わないといくらでも蘇るぜ』

 

 『なるほど、よし、ウィークポイントを狙え』

 

 『こちら十六夜、〇〇地点で敵の歩兵五人を撃破、地雷を設置していたようだ。全員気を付けろよ』

 

 『わかりました。キルゾーンへ向かう道中に十六夜君と合流するね』

 

 『沖田ちゃんたちも八九式の近くに到着した。小石で援護を始める』

 

 『沖田さんの無明三段投げを喰らうといいです』

 

 一両、二両と八九式が仕留める。

 

 「一歩音を越え、二歩無間、三歩絶投ッ《無明三段投げ》」

 

 三つの石がCV33のエンジン冷却部にピンポイントで着弾する。

 

 当然、撃破された。

 

 

 

 

 

 みほたちと合流を済ませたあと、作戦を変更したアンチョビのもとに敵が集まり出す。

 

 『敵が移動し始めました。先輩ッどうしますか?』

 

 『そうだな、ここで仕留めておきたい。きよひー頼むぞ。マシュもきよひーと一緒に撃破を頼む』

 

 『わかりましたますたぁ』

 

 『はい』

 

 『こちらカメさんチーム、P40と鉢合わせた。キルゾーンへ誘導するよー」

 

 フラッグ車である38tの背後をP40が追跡する。

 

 何度か砲撃されたが、なんとか回避に成功し、そのまま着実にキルゾーンへと誘導する。

 

 そして、崖へ追い込まれる38t。

 

 「追い詰めたぜッ・・・えっ?」

 

 アンチョビの乗るP40の先には追い詰めた38t、そして、さらに崖の上にはⅣ号が待っていた。

 

 「ドゥーチェおくれてすみませんっ」

 

 なんとかたどり着いたCV33があらわるが急な斜面により転倒してしまう。

 

 動けなくなったところを砲撃を放ち、撃破する。

 

 さらにペパロニの乗るCV33も現れるが八九式の上に乗るきよひーとマシュの援護により転倒すると八九式の砲撃が着弾し撃破される。

 

 残りはP40だけとなった。

 

 最後の最後まであきらめず、Ⅳ号を砲撃するが当たらず、逆にⅣ号の砲撃を受けてしまい撃破された。

 

 『大洗学園の勝利ッ!』





 さらっとスルーされましたが、アキラちゃんは十人敵を倒した模様です。

 流石姉御ッ、十六夜の出番が少なかったのですが、これは理由があります。

 十六夜を活躍させ過ぎては戦車道連盟から苦情が来てしまうということを思ってです。

 黒森峰で無双させたいので今回は少し抑え気味で書きました。
 
 十六夜の無双が見たい皆さんは黒森峰戦と大学選抜戦までおまちしてください。

 それと、前回のあとがきで書いた偽予告なんですが、大学選抜戦後にやりたいと思っています。そのときは全サーヴァントが集結する予定ですw

 では、久しぶりのせーのっ!パンツァーフォー


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番外編
師匠とのデートと言う名の鍛錬



 今回は番外編と言うことで本編の七話で静謐ちゃんがデートをしたいということで
師匠とのデート?回を書いてみました。

 えっ、なんで師匠が最初なのかって?

 師匠が嫌いな人はいないでしょ(笑)


 「ではマスターよ。行くぞ」

 

 「よし、こいッ」

 

 俺は今、師匠と鍛錬をしている。

 

 師匠の手には某朱い槍ではなくごく普通の槍を持ってもらっている。

 

 (この話は十六夜君が小学四年生のときの話です。この頃の十六夜君はまだ能力が完全ではないため、普通の槍で鍛錬をしてもらっております)

 

 「ハッ」

 

 俺が先に飛び出し、師匠の裏に回る。

 

 この俺の体は十六夜の能力と言うこともありそれなりの敏捷性を誇っている。

これなら師匠の裏を取れるはずだ。

 

 「甘いぞ」

 

 しかし、それは甘く。師匠はすんなりと反応する。

 

 「ヤァッ」

 

 俺を突き刺す形で槍を放つ。

 

 「ぶねッ」

 

 鋭い一突きをギリギリで回避する。

 

 「これでも喰らえッ。即席の必殺 魔法カード地割れ」

 

 有名な遊戯王カードの名前を使わせてもらう。

 

 この技は俺が全力で地面を殴り師匠の周りを崩すというものだ。

 

 (ちなみにこの鍛錬は特殊な空間で行っておりますので現実世界には被害は起こりません。

あれです。精神と時の間的な奴である)

 

 「ほう、いい拳だ。しかし、この程度どうということはないぞ」

 

 師匠はランサーということもあり流石の敏捷を誇っている。

俺も速さでは負けていなと思っている。むしろ俺の方が速いとまで思っている。(このときの十六夜君は自分の特典に不具合があると思っていません。原作もあまり知らないので単純に自分の力不足だと思っています)

 

 「脇の防御が甘いぞ」

 

 師匠の突きが俺の脇腹を掠る。

 

 脇を切り裂かれた俺は痛みに顔を少し歪め一度距離を取る。

 

 「どうした?これで終わりか」

 

 「まだまだッ」

 

 息を整えたあと、再び師匠の元へ飛び込む。

 

 「飛び込むばかりでは私に勝てないぞ」

 

 「はッ、飛び込むだけのイノシシじゃないんだぜ」

 

 師匠の槍が俺に刺さる直前にバックステップで回避し、右に動くようにフェイントをいれて、左から回り込む。

これは某アメフト漫画の光速の足を持つ男のデビルでバットなゴーストを真似したものだ。

 

 十六夜の身体能力があわさり、本家よりキレのある技となっている。

 

 「面白い。だが、まだ甘いな」

 

 完全に隙をついたと思ったのだが師匠には効かず、槍の柄で思いっきり鳩尾を突かれる。

 

 「ガハッ」

 

 完璧に決まった師匠の一撃で俺の意識は闇に沈んだ。

 

 「まだまだだな。だが、既に五回も組手をした後だったのだ、仕方ないか」

 

 (ここからは師匠視点移ります)

 

 私は愛しい我が弟子を抱えてこの空間から出る。

 

 空間から出る際、どこに出るかは自由に選択できる。(家の中に限ります)

 

 私は自分の部屋を選択し、十六夜を私のベッドに寝かせて風呂に入る。

 

 あの空間内で汗を掻いたとしても現実に戻れば何もなかったことになっているので風呂に入らなくてもいいのだが、気持ち的に風呂には入っておきたい。

 

 シャワーを浴びながら私は考える。

 

 私の弟子であり、マスターであり、家族であり、思い人である逆廻十六夜という少年のことを。

 

 彼と出会ったのはカルデアと呼ばれる施設の英霊召喚システムで召喚されたときだった。

当時の彼は人理を救うための旅をしており、複数のサーヴァントと契約していたマスターだった。

 

 そのときの彼のサーヴァントはマシュ、エミヤ、私の弟子のひとりであるクーフーリン、そして清姫だった。

いくら複数のサーヴァントがいたとしても人理焼却の旅は厳しく、私が召喚されたことを心の底から喜んでいた。

 

 私も彼の力となるために全身全霊を尽くした。

 

 ただ、私を使い過ぎて少々私が社畜?というものになっていたのだが。

 

 だが、突然彼は姿を消した。

 

 私達カルデアの英霊たちは大慌てで彼を捜索したが、次の瞬間、私を含む複数のサーヴァントは女神に呼ばれた。かといって、ゴルゴーン三姉妹のような女神ではなく、異世界の女神らしい。

 

 彼女はマスターがどのような状況にあるのか説明してくれた。

 

 マスターが抜けたことによる人理はどうなるのか?という問題も解決されるらしく、喜んでマスターの元に向かった。

 

 私達が初めて見たマスターは幼く一部、私達の中からも幼くなったものがいた。

 

 女神からのメッセージを受け取ると、これからは一時的に受肉した状態になるらしく、私達はマスターと共に

人としての生を楽しんでもよいらしい。

 

 私は微妙だったのだがマスターの寝顔が可愛く、すぐにどうでも良くなった。

 

 この世界は平和だ。

 

 私達が人理を救う旅をしていたのがウソのようだ。

それも仕方ない。この世界はあの世界とは違い、魔術なんてものはない。

 

 龍脈などは感じ取れたのだが、それも微々たるものだ。

 

 そして私達はとりあえず、この世界で過ごすことを決めた。

 

 

 

 

 

 マスターが記憶を取り戻したのは小学校に入学する直前だった。

 

 突然熱をだして、倒れたマスターを見たときは大騒ぎだった。

 

 まぁ、すぐに女神からのメッセージが届いたのだがな。

 

 記憶を取り戻してからのマスターも変わらず私達を家族として接してくれた。

 

 私のことを師匠として、姉として慕う彼は可愛くて可愛くて仕方がなかった。

 

 だが、最近は師匠呼びが多く、昔のようにお姉ちゃんと呼んでくれることが少なくなってしまったのは少々寂しかったりする。

 

 そして、なんといっても西住姉妹と安斎千代美という存在だ。

 

 西住姉妹はマスターの通う学校に通っている少女たちで、姉はアストルフォと同い年だ。

姉は置いておいてもいいだろう。しかし、問題は妹の西住みほだ。

 

 彼女は西住流という戦車道の流派の家元の娘でマスターの趣味である戦車道の家元の娘と言うこともあり

マスターと仲良くしているらしい。それだけなら私もとやかく言ったりはしない。

 

 彼女はマスターに恋心を抱いているようで、マスターを見る目が完全に乙女のそれだ。

 

 小娘如きにマスターは、十六夜はやらん。

 

 

 

 

 汗を流し終えた私は部屋に戻ったのだがまだ十六夜は気絶していた。

 

 私も力加減を少し失敗してしまったかもしれないとは思ったが、十六夜なので大丈夫だろう。

 

 ここは姉として、師として膝枕というもので十六夜の回復を待つとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めた俺の視界に映ったものは二つの大きな山だった。

いや、山というにはいささか柔らかそうでいい匂いがした。

 

 「目が覚めたか?」

 

 師匠の声がする。ということは・・・

 

 

 「膝枕ッ」

 

 「なんだ、気にいらなかったか?」

 

 「いえ、ありがとうございます」

 

 師匠の膝枕を受けた俺は先ほどのダメージから一瞬で回復する。というより現実世界に戻ればダメージはなかったことになるようだが、そこは気分だ。

 

 「あの、なんで膝枕を?」

 

 「なに、姉として弟の回復を待っていただけだ」

 

 「なるほど」

 

 師匠の膝枕は一言でいうと神だ。

 

 ほどよくむっちりとした感触が俺の後頭部に当たっているというだけで幸せなのに目の前にはおっぱいタイツ師匠たらしめるたわわと実った二つの果実。

 

 しかも服装は部屋の中と言うこともあり半袖のTシャツとラフな格好だ。

シャツの柄は師匠と書かれており、あきらかにおふざけ感が満載である。

 

 ちなみにこのTシャツは過去に俺がふざけて買ったシャツで師匠に丁度いいと思ってあげたのだ。

流石に外に来ていくのは恥ずかしいらしく、部屋の中などで来てくれているらしい。

 

 まぁ、実際にているところを見るのは初めてなのだが。

 

 さて、師匠の膝の感覚について戻ろうか。

 

 師匠の素足はすべすべで思わず頬ずりをしたくなるが変態なことはNGにしておきたいためやめておく。

すべすべでむっちりしており、ほどよく弾力のあるまさに神の生んだ枕。

 

 この脚があのパッツパツスーツに包まれていたと思うと・・・ゴクリ

 

 はっ、つい思考が変態となってしまった。

 

 「さて、意識も戻ったようだし膝枕はここまでだ」

 

 「えっ」

 

 「どうした、まさかまだしてほしいのか?」

 

 「えと・・・その、は、はい」

 

 「ふふふ、可愛い奴だな。いいだろ、私は姉だ。弟の願いを聞くのも普通だろう。ほら、もう少しこの膝を

堪能するがいい」

 

 そういって師匠は俺の頭を撫でる。

 

 優しい撫で方でどんどん眠気が襲ってくる。

 

 そういえば、前世で母さんに昔してもらったことを思い出す。

 

 母さんに親孝行できなかった。それが今となっては少し心残りだな。

 

 「そのまま寝てしまってもよいぞ」

 

 師匠の優しい声が更に俺の眠気を強める。

 

 今日はお言葉に甘えて眠らせてもらおう。

 

 

 

 

 「ふふふ、こうしてみるとただの子供だな。安心しろ。お主は私がケルトの英雄に負けぬ男にしてみせるからな。だから、今はこうして私の膝で休むがいい」

 

 私はすやすやと赤子のように眠る十六夜の髪を撫でる。

 

 すると十六夜は少し笑う。

 

 「ほんとうに愛い奴だ」

 

 これが、私と十六夜の日常のひとときだ。

 

 戦いに溺れる毎日もいいが、こうしてゆっくりと過ごす毎日もいいかもしれないな。

少なくとも私はこの生活が長く続けばいいと思っている。

 

 少し前までの私なら考えられないな、あんなにも死を求めていたというのに・・・

 

 





 デートというより日常ですね。

 しかし、彼女にとってはデートとなったようです。

 師匠の様子もここから変わっていたのかもしれませんね。

 番外編はこれからも本編と並行して書いて行きたいと思います。

 次のデート回は誰がいいですか?

 


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アストルフォとのデート?


 すみません、間違って消してしまっていました。


 

 やぁ、みんな。俺は逆廻十六夜、小学四年生だ。

 

 今日の俺は少しテンションが高めだ。

 

 理由はだな、アストルフォと一緒に遊びに行っているのだが、まぁ俗にいうデートだな。

行き先は大阪に行くことになったのだが、アストルフォのヒポグリフに乗せてもらったのだ。

 

 毛並みは結構ふわふわで暖かかった。

 

 「どう十六夜気持ちいでしょ」

 

 「最高だぜ。あんがとよ兄ちゃん」

 

 「ふふ~ん、だろ。なんたって僕は君のお兄ちゃんなんだからね」

 

 「見た目はお姉ちゃんだけど」

 

 「可愛いでしょ」

 

 「うん」

 

 「ならいいじゃん」

 

 高度一万メートルを飛行?するヒポグリフの背で兄弟仲良くやっている。

 

 途中飛行機に出会いそうになったりもしたが雲に隠れたりしてなんとかやり過ごした。

 

 家から飛び立ち約四十分ほどで大阪に着いた。

 

 どこに着陸しただって?

 

 スカイダイビングをしながらビルの屋上へ降り立ち、そこから小さな建物の屋上へ飛び移り最終的には

なんとか地上に降り立った。

 

 「うわぁ~すごいねぇ」

 

 アストルフォは初めての大阪に目を輝かせている。

 

 大阪の風景も所々戦車道に関するポスターが張られていたりする以外は前世と変わらない。

懐かしいな、俺も一年に一度は大阪の難波に行ってfateのグッズを買ったりガルパンのグッズを買ったり、クレーンゲームでお楽しみ袋なるものを取ったりしていた。

 

 「それでどこにいく?」

 

 「アストルフォは何がしたいんだ?」

 

 「そうだな~たこ焼きを食べてみたいかな」

 

 「たこ焼きか、よし、そこに丁度たこ焼き屋があるからそこにいってみよう」

 

 「レッツゴー」

 

 俺とアストルフォは近くのたこ焼き屋に向かいたこ焼き8個入りを一つ頼み二人で食べる。

 

 他にも食べたいものがあるからここでお腹いっぱいになってはもったいない。

 

 「「いただきます」」

 

 たこ焼きを買った後は近くのベンチに座り出来立てのたこ焼きを食べる。

 

 「パクッ・・・・・・あふ、あふぅ、あふいろぉ」

 

 アストルフォは一口で出来立てのたこ焼きを食べたことにより悲鳴を上げている。

 

 「ちょ、水貰ってくるから待ってろ」

 

 すぐに先ほどの店に行き水を貰う。

 

 「ゴクッ、ゴクッ・・・はぁ~熱かったぁ」

 

 アストルフォは舌を出して涙目だ。

 

 「出来立てを一口で食べたら誰だってそうなる。ほら、冷ましてやったからアーン」

 

 「ありがとう。アーン」

 

 アストルフォがまた一口でたこ焼きを食べそうだったから二つに割って冷ましてからアストルフォの口に運んでやる。この絵面だけを見れば女の子に食べさせている男の子と仲の良い姉弟か兄妹、もしくは恋人にも見えるだろう。

 

 しかし、悲しい事に彼は男だ。つまり、兄妹ではなく兄弟である。

 

 まぁ、男の娘というのがアストルフォのいいところでもあるのだが。

 

 「おいしいね」

 

 「そうだな。エミヤにも作ってもらいたいな」

 

 「タコ焼き機でも買う?」

 

 「それもいいかもな。俺のおすすめのタコ焼き機は炎〇コだ」

 

 「その〇タコってすごいの?」

 

 「そこまで大きくはないがカリッとした表面で中身はとろーりとしたたこ焼きを焼けるんだ。俺も前世で親が作ってくれたのが大好きだった。まぁ、母が大阪生まれだったせいでたこ焼きにはうるさかったからな」

 

 「そうなんだぁ」

 

 たこ焼きを食べ終わると二人で街を歩いた。

 

 「ここがグランド〇月だ」

 

 「ここがあのグラン〇花月かぁ。写真でも撮っておこうよ」

 

 二人でグランド〇月を背後に写真を撮る。

 

 次は色々なところにあったクレーンゲームをして遊んでいる。

 

 「ねぇ、ねぇこの子可愛いよ」

 

 アストルフォが自身で取ったぬいぐるみを抱きしめている。

若干FGOに出てくるフォウに似ている気もするが気のせいだろう。

 

 「おっ、フェリスのぬいぐるみもあるじゃねぇか」

 

 フェリスはリゼロの男の娘キャラである。

すぐさま俺はゲームに百円を投入して獲得しようとした。

 

 しかし、そう簡単には取れないのが世の摂理。

 

 次は五百円を投入する。五百円を投入すれば六回プレイができるのでちょっと得だ。

 

 「何取ってるの十六夜?」

 

 アストルフォがやってくる。

 

 ちなみに今は五回目のプレイだ。

 

 「ああぁ、クソあと少しなのに、次でとれるか」

 

 ぬいぐるみは穴の近くに落ちて次やればとれそうだ。

 

 「十六夜ってばぁ」

 

 アストルフォが肩を揺らす。

 

 「ちょっと待ってろ。俺はこの男の娘を取るのに全神経を集中させてるんだ」

 

 「へぇ、その子・・・オトコナンダネ、エイッ」

 

 縦移動は完璧な位置に出来た。あとは横の移動だけだ・・・あと少しのところでアストルフォが俺の手を退かす。

 

 「あっ」

 

 アームは違うところを掴みフェリスのぬいぐるみは取れなかった。

 

 「なにすんだよ」

 

 「男の娘は僕がいるよね」

 

 「いや、ぬいぐるみ「僕がいるよね」いや、だからぬい「ボ・ク・ガ・イ・ル・ヨ・ネ」はい」

 

 こっわ、アストルフォこっわ。

 

 なんか急に声のトーンが下がり瞳のハイライトが消えたぞ。

 

 「もう、十六夜には僕というモノがあるんだから。他の子に浮気はダメだよ」

 

 「浮気って、ぬいぐるみだろ」

 

 「それでもだめッ。十六夜は僕の弟なんだからね。弟はお兄ちゃんのいうことを聞いてなさい」

 

 フェリスに嫉妬したのかアストルフォの機嫌が悪くなる。

 

 「はいはい、わかりましたよお兄様」

 

 「わかればよろしい。ほら、次行こッ」

 

 俺の腕に抱き着いた我が兄はあちこちに俺を連れまわす。

 

 まぁ、たまにはこういうのもいいんじゃないか?

 

 結局、俺とアストルフォは日が暮れるまであちこちを回った。

帰りに炎〇コを買ったので後日、エミヤがたこ焼きを作ってくれるということになったのだが滅茶苦茶うまかった。

 

 そしてアストルフォはあの日から独占欲が強くなったような気がする。

 

 結論をいおう。アストルフォとのデートも中々いいもんだ。

 

 あと、俺の兄はとても可愛い。異論は認めん。可愛くないと思った奴は強制しゃらくせぇにしてやるからな。

 

 

 

 





 次回のデート回は沖田さんですよ。

 沖田さんの大勝利ッ

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