マンモスマンになった男 (にゃもし。)
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疾きこと、マンモスの如く!!
ソルジャー・チーム結成!!


 

 

 アラスカの凍土に眠っていたマンモスマン。男は気がつけばその超人になっていた。

 

 

「これはやるっきゃねぇ!!!!」

 

 

 そんなことを叫びながら男──マンモスマンは分厚い氷の壁を砕きながら起き上がる。

 

 

「善は急げだ!! 俺がマンモスマンになったのは……

 

『II世のタッグトーナメント編が気に入らんからぶち壊してこい!!』

 

 ──という神の啓示に違いない!!!!」

 

 

 マンモスマンになった男は「キン肉マン」の続編である「キン肉マンII」に否定的であった。主にタッグトーナメント編が。

 

 

「何が『ウメーウメー』だ!! ふざけんな!!」

 

 

 男の好きな超人が「マンモスマン」だったのだ。そのため作中のマンモスマンの扱いに憤りを感じていたのだ。

 

 

 野望と野心があり、明確な目的がある男の行動は素早かった。

 

 

(はや)きこと、マンモスの如く!!」

 

 

 象は意外と速い。その先祖となるマンモスも速いのは当然である。

 

 

 まず手始めにマンモスマンはのちに「キン肉マン・ソルジャー」となるキン肉族の男──ソルジャーマンを捜索、戦場にいた彼に襲いかかった。

 

 

「ぞ、象の超人だと!!?」

 

「本来なら王位争奪戦の前に殺されてしまうキサマを助けてやるんだ!! ありがたく思え!! 食らえ!!

 ノーズ・フェシング!!!!

 

「ギャア──っ!!!!」

 

 

 マンモスマンは刃と化した象の鼻をソルジャーマンの胸に突き刺して(心臓からは離れているので問題はない)再起不能に陥らせた後、コスチュームをいそいそと丁寧に脱がす。脱がしている途中でコスチュームを破いたら困るからだ。そしてコスチュームを強奪後、パンツ一丁になったソルジャーマンをその場に放置して逃亡した。

 

 

「大変だ!! ソルジャーマンが象の超人に襲われたあげくに服を盗まれたぞ!!」

「なんでだよ!?」

「知るか!! とりあえず衛兵を呼んでこい!!」

 

 

 

 

 コスチュームの強奪に成功したマンモスマンはその足で地球の日本にやって来た。しかし「夢のタッグトーナメント」どころか原作が始まる前だった。

 

 

(しず)かなること、マンモスの如く!!」

 

 

 象は静かである。その先祖となるマンモスも当然、静かである。

 

 

 原作が始まる前なら、それまでに己を鍛えればよい。マンモスマンは賞金稼ぎとして活動をすることにした。タッグトーナメントをぶち壊すためにはまとまったお金が必要なのだ。

 

 

 そして時間が流れ、とうとうタッグトーナメント戦が始まる前になる。マンモスマンは会場のある場所へやって来た。夢のタッグトーナメント戦を見に来るであろうキン肉アタルと会うためである。

 

 

侵掠(しんりゃく)すること、マンモスの如く!!」

 

 

 象は強い。その先祖であるマンモスも強くて当然である。

 

 

「食らえ!! ノーズ・フェンシング!!!!」

 

 

 マンモスマンは林にいたキン肉アタルに襲いかかった。しかし背後からの奇襲にも関わらずアタルは振り向きもせずに横に飛び退いて躱わしてみせる。

 

 

 これにはマンモスマンも「ソルジャーマンとは違うな、さすがだな」と言わしめた。

 

 

 己の技を避けてみせたアタルを誉め称えるマンモスマン。襲いかかる途中で小枝を踏みしめて音を鳴らしたり、技名を叫んだり、その巨体が原因の一つかもしれないがマンモスマンはそんなこと気にしない。

 

 

「これを着て俺と一緒に出ろ」

 

 

 そう言ってソルジャーマンが身に付けていたコスチュームを見せるマンモスマン。ちゃんとクリーニングに出してキレイになっているので衛生面は大丈夫だ。シワ一つも見当たらない。コスチューム片手にマンモスマンはアタルの返答をじっと待つ。

 

 

 しかし、返ってきたのは……

 

 

「断る」

 

 

 その返答はマンモスマンにとってよほど想定外のことだったのか、彼はその場で地面に片膝をついて「くっ…」とうめき声を漏らす。ついでに「ぐはぁ…」と血を吐く。マンモスマンは葛藤する。こんなはずでは……何がいけなかったんだ……と、顔中に汗をかきながらマンモスマンは考える。

 

 

 その間になんかアタルがいろいろ小難しいことを言っているがマンモスマンには聞こえていなかった。しかしマンモスマンも一端の超人。不屈の精神で立ち上がる。彼の記憶の中のマンモスマンが囁いた気がしたのだ。「ウメーウメーはいやだ。あれは俺のキャラじゃねぇよ」と、

 

 

「動かざること、マンモスの如し!!」

 

 

 象は大きい。その先祖であるマンモスも当然、大きい。記憶の中のマンモスマンが彼を立ち上がらせたのだ。そのせいかマンモスマンの体から炎のような揺らめきが立ちのぼる。

 

 

 立ち上がったマンモスマンは借りた会議室にてアタル相手にプレゼンテーションを開始、タッグトーナメントで自分とタッグを組んだときのメリット、デメリットなどをアタルに資料を渡した後、ホワイトボードに貼ってあるグラフを指示棒で指しながら分かりやすく説明する。

 

 

「……いいだろう。スグルがどんな風に成長したのか試すまたとない機会だ。お前とタッグを組もう」

 

 

 がっちりと熱い握手を交わす両者。こうしてマンモスマンはアタルとのタッグを組むことに成功、チーム名は考えるのが面倒なので「ソルジャー・チーム」と命名した。

 

 

 これは後の世にソルジャー・チームにマンモスマンありと言わせめたソルジャー・チームの誕生秘話である。

 

 

 なお、キャラがかぶるのでバッファローマンはリストラ。

 ついでにII世たちも来なかったという。

 

 




( ´・ω・)にゃもし。

■すまねぇ。勢いで書いたわ。


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徐かなること、マンモスの如く!!
バトル・ロワイアル


 

 

 マンモスマンになった男はあふれる知性プレゼンテーションでアタルを説得。見事にタッグを組むことに成功した。さっそく、ルンルン気分でタッグトーナメントを運営している委員長のところへ募集用紙を片手に駆け込む。そこでは今まさに出場させる選手の選考をしているところだった。

 

 

 マンモスマンはそこで応募用紙を提出するも委員長であるハラボテ氏は「素性の知れない無名の超人を出すわけにはいかない」などともっともらしいことを言って受け取らない。マンモスマンはぷんぷんと怒った。

 

 

 しかし、マンモスマンは知っている。目の前にいるこの腹の出たキン肉族のおっさんが金にがめついことを(偏見)、無駄に無闇に無意味にやたらとキン肉王家を目の敵にしていることを(決めつけ)、ことあるごとにキン肉マンに嫌がらせをしていることを(証拠はない)…… あと何かムカつく。(逆恨み)

 

 

 そこでマンモスマンは委員長相手にスーツ姿に着替えて会議室の一室でプレゼンテーションを開始。問題点を数点挙げ、その代案や提案を幾つか述べた。その場合どれほどの利益を生み出すのかグラフでわかりやすく紳士に説明。ジェントルマンを心掛けているのだ。

 

 

 結果、マンモスマンの案が採用されることとなった。これにはマンモスマン諸手を上げて大喜び。予想収益率を見てハラボテ氏も鼻息を荒くして大喜び。

 

 

 その後、ハラボテ氏は全世界に向けてビシッと宣伝。

 

 

“──もっとも強いタッグチームを例のトーナメント・マウンテンで決める。その出場枠8チームを富士山麓の特設リングで決める。周囲に迷惑をかけないと誓うなら、正義、悪魔、所属先はもとより過去の経歴も問わない。腕の覚えのある超人は来るといい。……なお、出場枠を決める方法は「バトル・ロワイアル」方式である”

 

 

 ──と告げた。実力さえあれば本選出場枠が手に入るということで超人たちは「あの役立たずの集団が仕事している」と戦々恐々するも内心喜んだ。おまけに所属先、過去の経歴が問われないので超人たちはこぞって参加する。もっとも中には端から見ても強者のオーラを発している他の超人たちを見て萎縮、見物にとどめる者も現れたが…… そして人間たちも人間たちで実力のある超人たちが見れるということでぞくぞくと集まってくる。これにはハラボテ氏「ニャガニャガ」と笑いが止まらない。

 

 

 だが予想外のことも起きる。集まった超人の数が多すぎて事前に用意していた二つのリングではおさまりきれない事案が発生。急遽、リングを増設することとなる。

 

 

 しかし、これはマンモスマンの罠である。あえてリングを少なくしていたのだ。マンモスマンは知っている、パフォーマンスとかインパクトとかは大事だと。あと何か目立ちたかった。

 

 

 マンモスマンがあらかじめ用意していた四つの巨石。大きさはリングがすっぽり覆ってしまうほどの大きさがあるそれを一つ、片手で空に放り投げると、自身も跳躍、大岩が空中にいる間に鼻と牙、両手両足を削ってリングの形に仕上げていく。

 

 

 そして完成したそれを肩に担いでキレイに着地を決めると地面にそっと置いてみせる。

 

 

「それでは飾り付けが乏しいだろう。私も手伝うとしよう」

 

 

 そう言ったのはソルジャーマンのコスチュームを身につけたキン肉アタル。彼は近くに生えていた巨木を両腕の力だけで引っこ抜いて空に放り投げると、先のマンモスマンと同じくして空中にて巨木を手刀で四つのコーナーポストの形に切っていき(自然破壊、自然を大事にしよう)、それを眼下にある石造りのリングに投てき。四つあるリングの角に突き刺さる。ついでにどこからか調達してきた蔦で周りを囲んでロープ代わりにする。

 

 

 二人の超人のパフォーマンスにおののく一同。しかし中には物怖じ気せずに二人に追従する形でリングを作る猛者が現れる。悪魔超人(アシュラマン・サンシャイン)と完璧超人(ケンダマン・スクリュー・キッド)である。

 

 

 彼らはマンモスマンとキン肉アタル──ソルジャーと同じく巨石を削り、巨木を引っこ抜いてリングを完成させる。その間にもソルジャー・チームもリングをもう一つ完成させ、合計で四つの石造りのリングができあがる。

 

 

 このパフォーマンスに人間たちは興奮。実力のない超人たちは萎縮。ハラボテ氏はリングを用意するお金を使わないで済んだと「テハハハ」と大喜び。

 

 

“──今しがたできた四つある特設リングでそれぞれ「バトル・ロワイアル」を行う。それぞれのリングで最後まで生き残った2チームが後ろにある「トーナメント・マウンテン」に出場できる。さあ、試合を始めたまえ……”

 

 

 リングに全員が乗ったことを確認してハラボテ氏が試合開始の合図をキリッと告げる。四つのリングは石造りということもあってケガ人がぞくぞくと続出。それに伴いリングの外へ放り投げられて参加資格を失う超人たちが出てくる。

 

 

 原作のように悪魔超人にやられる正義超人や、完璧超人の二人にやられるアイドル超人などもちらほら見られる。

 

 

 そしてソルジャー・チームの二人と一緒のリングに立つ超人たちは二人をもっとも厄介な共通の難敵と見定めて、まずはこいつらを、と一斉に襲いかかる。

 

 

「パワフル・ノーズ・ブリーカー!!」

「ノーズ・フェンシング!!」

「完武・兜砕き!!!!」

 

 

 マンモスマンは伸ばした鼻でケンダマンを捕縛した後、立てた片膝に相手の背中を叩きつけ、先端を鋭く尖らせた鼻でスクリュー・キッドの胸を突き刺し、たまたま近くにいた名の知らない超人の頭部を両手で掴んで曲げた片膝に力任せに叩き込むなどして次々と負傷者を生み出していく。

 

 

 ちなみに余談だが、最後は「ゴースト・キャンバス」で首ちょんぱをしようとマンモスマンは思っていたが、よいこのちびっこがいる前でさすがにそれはマズいと判断。自重した。わきまえたのである。イメージは大事。

 

 

 残った選手たちはマンモスマンが無理ならばソルジャーを、と標的を変えるも、これまた同様に返り討ちに遭う。

 

 

 最後まで残ったウルフマンとブロッケンJr.、二人の張り手と手刀を紙一重に避けつつ急接近、両脇で二人の首を挟んで身動きできなくすると、そのまま後方に体を反らして背中から石の床に叩きつけて再起不能にさせる。

 

 

 そして気がつけばソルジャー・チームがいるリングが一番早く決着が着いた。ちなみにもう一つのチームはバッファローマンとモンゴルマンの「2,000万パワーズ」であった。

 

 

 それからほどなくして他のリングでも決着が着いて出場枠の8チームが決まり、終了を告げるコングの音が鳴る。

 

  




( ´・ω・)にゃもし。

■やりたい放題でいくよん。


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勝ち残った8チーム

 

 

 石造りの四つのリングにて行われた本選出場をかけたバトル・ロワイアル。その決着が着いて、出場する8チームが決まった。

 

 

 本来ならその1チームの枠にブロッケンJr.、ウルフマンの「モースト・デンジャラス・コンビ」がおさまっていたが、彼らはバトル・ロワイアルにてキン肉マン・ソルジャーの一人に二人揃って敗れて敗退。代わりにキン肉マン・ソルジャーとマンモスマンの「ソルジャー・チーム」が本選出場を果たす。そして「ソルジャー・チーム」以外の出場メンバーはマンモスマンの知るタッグチームであった。

 

 

 惜しくも本選出場を逃した選手たちはとぼとぼと試合会場から出ていく。その中には「殺人遊戯コンビ」であるケンダマンとスクリュー・キッドの二人がいた。彼らの足取りは非常に重く、まるでこれから絞首台に向かう死刑囚のようだった。

 

 

 そんな暗い表情の彼らの前に「ヘル・ミッショネルズ」の二人が立ち塞がる。しかも、あの秘密結社が着るような衣装を身につけたままで……

 

 

 これにはマンモスマンはビックリ。え? あいつら、あの格好のままでバトル・ロワイアルを勝ち残ったの? すげぇ。あ、でもII世のウォーズマンとマンモスマンは熊の着ぐるみ着た状態で勝ち残ったんだからそんなに難しいことじゃないのか……とも、

 

 

 そして公衆の面々が見ている前で自分たちは「完璧(パーフェクト)超人」の一味だと、鉄の掟により試合に敗北した者は自害しなければならないのに、殺人遊戯コンビの二人は死ぬのが恐くて自害をしていない。よって自分たち自らの手で制裁を加える。……と、そんなことを宣いながら衣装を脱ぎ捨て、正体を明らかにした。

 

 

 言わずもがな、ネプチューンマンとビッグ・ザ・武道である。もっともビッグ・ザ・武道はマイルドマンとかいう超人の名を語っており、さらにオーバーボディとやらを着込んで外見も変わっているが……

 

 

 これにはマンモスマン、なるほど今まであの衣装を着ていたのはここでカッコよく見せるためだったに違いない、と一人で勝手にうんうんと頷いて納得した。

 

 

 そんな今にも殺人遊戯コンビに襲いかからんとするネプチューンマンに待ったをかけたのはアタル兄さん。彼らの間に割って入ってネプチューンマンに対してあれこれ言っているがマンモスマンには分からなかった。なんかいいこと言っていることだけは分かる。とりあえず、このままでは埒が明かないと思ったマンモスマンはちょっと離れた場所から彼らに言ってみる。

 

 

「小さな子どもが見ている場所で制裁を加えるつもりなのか?」

 

 

 ……と無難なことを言ってみる。なんかどこかの王妃様の言葉を真似してみたのである。

 

 

 しかし、ネプチューン様は一筋縄では行かなかった。どこかのパイプ椅子を持って暴れる将軍様みたいなことを宣いながら例のマグネットパワーで金属類を引き寄せて不思議な力で金網デスマッチを「ほれ、これで見にくくなっただろ」と、作成。ついでに「部外者は出ていけ~」と、アタル兄さんをマグネットパワーで弾き飛ばした後、金網の中で制裁を執行。抵抗空しく殺人遊戯コンビの二人は命を落としてしまった。

 

 

 これには人間だけでなく超人たちも戦々恐々。自分たちの陣営の超人をあっさり殺める二人に恐れを抱き、完璧超人の陣営じゃなくて、よかったわい。とあちこちで囁く。ついでにビッグ・ザ・武道はオーバーボディを破壊されたらしく、見慣れた胴着姿になっている。

 

 

 ちなみにマンモスマンはうわー、こいつら本気で殺りやがったよ。こわいわー。完璧(パーフェクト)超人、こわいわー。と棒読み口調で思っていた。

 

 

「なんてことを、たった一度の敗北がその超人を強くすることがあるというのに……」

 

 

 アタル兄さん、二人の亡骸の前でそんなことを呟く。どこから調達してきたシーツで二人をくるませるとこれまたどこから駆けつけてきたのか医師たちに「丁重に弔ってほしい」と手渡す。

 

 

 その後、対戦相手を決めるためのくじ引きが始まる。その時、ネプチューンマンが「お前たちのマスクを俺のコレクションに加えてやる。覚悟しておけ」と絡んできたが、アタル兄さん「試合に勝てればいくらでもくれてやる」と律儀に返事を返してあげる。やさしい。

 

 

“──えー、厳正なるくじ引きの結果、トーナメント表はこうなった。試合や選手の紹介等は翌日にするので時間までに各自でその準備をし、試合開始まで英気を養うように……”

 

 

 例のごとく告知するハラボテ氏。巨大なスクリーンにはトーナメント表が映し出されており、そこにタッグ名と超人の名前が記されていた。

 

 

「お前たちとは2回戦であたるようだな、それまでマスクの手入れするといい。汚いマスクなど欲しくはないからな」

 

 

 早くも勝った気でいるネプチューンマンはアタル兄さんにそう声をかける。そんな彼の態度に気分を害したのか、ネプチューンマンと1回戦目で戦うロビンマスク、ウォーズマンの「超人師弟コンビ」、さらにソルジャー・チームと戦う予定の「2,000万パワーズ」が異を唱える。

 

 

「お前たちが敗北して私とウォーズマンが2回戦で「2,000万パワーズ」と戦う可能性があるのだぞ」と、

 

 

 それだけ言い残すと彼らは翌日に備えて試合会場を出ていく。

 

 

「……ふう、やれやれだぜ。妙な連中に目をつけられたもんだな」

 

「だが、あの完璧(パーフェクト)超人を語る連中は他の超人たちと比べて頭一つ実力が抜き出ているのは事実。気を抜く相手ではない。そしてそれは他の超人たちにも言えることだ」

 

「……そうだな、肝に銘じておこう。どこかの超人の弟は人間にバカにされるようなダメ超人だったのに、今じゃあ超人オリンピックを2連覇するような男に成長したことだしな……」

 

 

 そしてマンモスマンとソルジャーの二人もまた会場を出ていく。しかし、出ていくマンモスマンにハラボテ氏が声をかけてきた。

 

 

「すまんがあの石のリングを片付けてくれんか?」……と、

 

 

 その後、マンモスマンは石のリングをめちゃめちゃにした。

 

 




ざわ…( ´・ω・)ざわ…

■次回予告。
 とりあえず1回戦目をダイジェストでさらっと送りたい。
 第1~3リングの試合の描写?
 ソルジャー・チームと2,000万パワーズのがあれば十分じゃろ。結果は同じだし省略したる。
 
 選手の紹介の後にくじ引きをやるべきだったかな。
 まあ、ハラボテ氏らはひどいミスを連発してるし、これぐらいはいいか。


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他チームの対戦試合

※予定していたソルジャー・チームvs2000万パワーズの試合描写はございませんことを深くお詫び申し上げます。


 

 

 翌日。

 

 

 ついに宇宙超人タッグトーナメントが始まった。名前入りのタスキをつけた最初のチームが会場に入場した途端、割れんばかりの拍手と声援が彼らを出迎える。試合に出場する選手たちが入場するたびに会場内の空気は熱気に包まれた。

 

 

 試合は三日間に渡って行われる予定であり、その一日目の午前中に第1、第2リング。その後、間に休憩を挟んで午後に第3、第4リングという流れで試合が行われる。

 

 

 まず最初に行われた第1リングのキン肉マンとキン肉マン・グレートの「マッスル・ブラザーズ」とブラックホール、ペンタゴンの「四次元殺法」の試合はマッスル・ブラザースがマッスル・ドッキングで四次元殺法を下して2回戦へと進出。

 

 

 続く第2リングの「ニュー・マシンガンズ」と「はぐれ悪魔超人コンビ」ではアシュラマン、サンシャインのコンビが2回戦へと駒を進める。

 

 

 その際、試合終了したにも関わらず、はぐれ悪魔超人コンビによるニュー・マシンガンズへの過剰攻撃が行われ、二人を救出するために割って入ったキン肉マン・グレートがテリーマンの代わりに呪いのローラーに投げ込まれて瀕死の重傷を負ってしまう。

 

 

 そして「む、あのキズでは…… 場合によってはこのあとの試合はスグル一人だけになってしまうかもしれん!!」と駆けつけるアタル兄さん。そのあとをドスドスと追うマンモスマン。

 

 

 二人が駆けつけた時にはすでに息も絶え絶えでいつ息を引き取ってもおかしくないプリンス・カメハメと彼からコスチューム衣装を受け取ったテリーマンの姿。

 

 

 アタル兄さん、その状況からカメハメがテリーマンに何かしらの使命を託したと察知。すぐにカメハメを助ける行動に移す。

 

 

「あなたほどの超人をここで死なすのは惜しい!」

 

 

 アタル兄さんがそう言うとちょっと跳んでマスクのアゴの部分を少し捲ってフェイス・フラッシュ!! わずかにさらけ出した顔から神々しい不思議な光りを放つ。

 

 

「……ああ、あんなにボロボロだったプリンス・カメハメの全身のキズがみるみるうちに治っていく……!?」

 

 

 これにはテリーマンもびっくり。マンモスマンはボーッと突っ立って眺めながら考える。王位争奪戦の最後、死んだ超人が復活してるし、これぐらいできても不思議じゃないよね。……ああ、そう言えば読み切りでもやってたなー。アタル兄さん。──そんなことを思っていた。

 

 

 ──だがしかし一命を取りとめたものの、完全には完治してないらしく、この後の試合には出られないようである。

 

 

「その光はまさか…… いや、詮索はよしておこう。君は私の命の恩人だ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

「理解が早くて助かる。他の超人に見られる前に用件を済ますといい」

 

 

 そう言ってマンモスマンを連れだって出ていこうとするアタル兄さん。しかし、敵に塩を送るような行為に納得できないのかテリーマンは「なぜだ!? 俺たちは敵同士なんだぞ!?」と呼び止める。

 

 

「俺とマンモスマンはキン肉マンと戦うことを目的としている」

 

「タッグパートナーが欠けてタッグトーナメントを途中で下りるのが困るんでな」

 

 

 一度振り返って交互にそれだけ言い残すと今度こそ部屋を出ていくソルジャー・チーム。そんな彼らにテリーマンは「すまない。感謝する」と去っていく二人の背に頭を下げて言葉を述べた。

 

 

 その後、テリーマンはキン肉マン・グレートとして観客の前に姿を現し、その付き添いとして謎の超人がよく身に付けているフード付きマントを羽織ったプリンス・カメハメも登場。観客たちを大いに賑わせた。「よかった。よかった。呪いのローラーでもうダメかと思っていたよ」と。

 

 

 ハラボテ氏も客寄せパンダが無事でよかったわい、これで試合を中断しなくて済むわい。とニッコリ。

 

 

 昼を回った辺りで第3リングの試合。完璧(パーフェクト)超人のコンビである「ヘル・ミッショネルズ」と「超人師弟コンビ」の試合が始まった。

 

 

 この試合はマンモスマンの知っている展開通りだった。ウォーズマンがヘル・ミッショネルズの両サイドからのラリアット──クロスボンバーでマスクを取られた上に心肺停止。その後ロビンマスクは二人相手に一人で健闘するも最終的に弟子のウォーズマンと同じくマスクを剥ぎ取られ、命こそ奪われなかったものの、敗北した。

 

 

 ヘル・ミッショネルズの暴挙はこれにとどまらず、動けないウォーズマンとロビンマスクの二人をリングの外へ放り投げる。

 

 

 この非道に他の本選出場を果たしたチームと、惜しくも本選出場を取り逃したチームが駆け寄り、間一髪、地面と激突する前に受け止めることに成功。その姿はまさに超人たちが円陣を組んだ格好に見える。この光景に一部の超人を除いた超人と人間たちが感動。

 

 

「頼むソルジャー!! あんたならウォーズマンを救えるんじゃないのか!?」

 

 

 キン肉マン・グレートの衣装を着たテリーマンが両膝を地に着けて頼み込む。しかし、アタル兄さん、首を左右に振って拒否。「そんなぁ……」と弱気を見せるテリーマンにアタル兄さんはキン肉マンを呼び指す。

 

 

「キン肉王家には『フェイス・フラッシュ』というものがある。そこにいるキン肉王家のキン肉スグルならば、もしかしたら使えるかもしれんな……」

 

 

 ……と意味深げに言うではないか、さっそくキン肉マンはダメもとでウォーズマンに向かってフェイス・フラッシュ。あら、ビックリ、マスクをちょっと捲ったら神々しい光が出た。これにはその場にいた超人たちと人間たちがビックリ。それ以上に本人が一番ビックリ。スグルのパパンとママンは手と手を取り合って涙を流して大喜び。ただ一人ミート君だけがソルジャー・チームを訝しげる。

 

 

 しかし、ウォーズマンの鼓動はまだ弱い。ここでアタル兄さん、もう一頑張り。

 

 

「まだだ! ウォーズマンは過去にアシュラ・ドライバーで止まっていた心臓を再び動かした経歴がある! 同じように衝撃を与えれば!!」

 

 

 アタル兄さん、何を思ったか、その場で高く跳躍、人差し指一本で逆立ちした状態でウォーズマンの胸に着地する。実にスタイリッシュな心臓マッサージをウォーズマンに施し、間もなくウォーズマンは息を吹き返した。これにはマンモスマン、思わずスゲェと口にした。

 

 

「よし! ウォーズマンの次はロビンマスク、お前さんじゃい!!」

 

 

 ウォーズマンが復活したことを確認したキン肉マン。次に頭部が血だらけになっているロビンマスクに対してフェイス・フラッシュを当てようとするもソルジャーに飛び蹴りを胸に食らって妨害される。これにはキン肉マン、アタル兄さんに「なにすんじゃい!」とぷんぷん怒るも……

 

 

「愚か者め! ここでロビンマスクのキズを治して大衆の前で素顔をさらけ出すつもりか!?」

 

 

 と腕を組んで一喝。キン肉マン怯みつつも「あわわ、そうじゃった」と納得。

 

 

「すまんがロビンもうちょっとだけ耐えてくれ」

 

 

 キン肉マン、ロビンマスクを抱えて選手控え室へと急ぎ足で向かい、二人のあとを追ってロビンマスクの素顔を写真におさめようとしたマスゴミや一般人などを他の超人たちが阻止。

 

 

「ああ、わたしにはこんなにも素晴らしい仲間が……」

 

 

 その光景を見たロビンマスクが感極まってぼろぼろ涙を流し、マンモスマンも感激してパオーンパオーン鳴く。

 

 

 一通り泣いてすっきりしたマンモスマン。ここでふと思い出す。あれ? キン肉マンのストーリーってこんなんだっけ? カメハメとウォーズマン生きてるけどこのあとのストーリーは大丈夫かしら? 落ち着きを取り戻し冷静になったマンモスマン、ソルジャーの声でこのあとに試合があるのを思い出す。

 

 

「次は俺たちの試合だ。行くぞ」

 

「おう!」

 

 

 次の試合、第4リングに向かってソルジャー・チームが移動を開始する。

 

 




ざわ…( ´・ω・)ざわ…

■いきなり「ソルジャー・チーム」vs「2000万パワーズ」もいいけど、それじゃあキン肉マン知らない人にはちんぷんかんぷんだよね。
 
→よし、大まかな流れを書くべ。

 結果、試合は次の回になってしまいました。すまん。




「転生する代わりにデクにさとりんの触手を」
「転生する代わりにデクにおりんりんのネコミミとしっぽを」
「転生する代わりにデクにお空の羽と制御棒、胸の赤いの」
「転生する代わりにデクにこいしの触手を」
「転生する代わりにデクに姉御の角を」
「転生する代わりにデクにヤマメの糸を」
「おい、お前らパルパルのエルフ耳忘れてるぞ」
「桶も必要だな」
「せっかくだからネコ車と橋もつけようぜ」
「よし、地霊殿とペットだ。これで完璧だな」
「巨乳にしようぜ」
「男のシンボルは?」
「残してやれ」
「自前の乳ありの男の娘か、珍しいな」
「ありだな」
「見た目、お空にしようぜ」
「そこはおりんだろ、てめー」
「ケンカはやめろ。ちなみに私はさとりん派だ」

 ↓
選ばれたのは「こいし」でした
 ↓
デク改造
 ↓

デク「なんじゃこりゃあ!?」

 


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2000万パワーズ vs マンモスマン

※ようやくマンモスマンの試合です。転生者特有の俺TUEEE展開? かも……


 

 

 トーナメント・マウンテンの切り立った断崖に設けられているリングに行くまでは何故か山の中に作られている迷路を通っていかねばならない。ちなみに何故そんな風に作られているのか未だもって謎である。

 

 

 第4リングに出場する「ソルジャー・チーム」と「2000万パワーズ」もまた迷宮内にある案内板と先導するスタッフの案内に従って黙々と進んでいく。前もってスタッフたちが迷路内を調べたおかげでサクサク進む。

 

 

※トーナメント・マウンテンの入口は八つあるが、その入口全部が中で繋がっているという謎の作りをしているため入口が八つある意味がほぼない。

 

 

 そのため迷宮内で対戦相手を任意で決めることができる可能性がある。そこでマンモスマンがその行いを防止するため迷路による対戦相手の抽選の廃止を提案。案内板の重要性と迷路の不必要を壇上の上で熱く訴えたのだ。スーツ姿で。

 

 

「お前とは一度戦ってみたかった」

 

 

 リングに到着後、バッファローマンがリングの上で対峙するマンモスマンに向けてそう話しかける。

 

 

「いいだろう。あふれる野生で返り討ちにしてやろう」

 

 

 対してマンモスマンはどこぞのあふれる知性を持っていそうな超人っぽいセリフで返し、まもなく試合のコングが鳴った。

 

 

「ハリケーン・ミキサ───ッ!!!!」

 

 

 開幕からバッファローマンが頭部の、ロングホーンと呼ばれている大きな二本の角を突き立てながらの突進をマンモスマンに向けて繰り出す。

 

 

 しかし、マンモスマンは腰をやや落としてその二本のロングホーンを素手で掴んで突進を止めてしまう。

 

 

 バッファローマンの代名詞でもある必殺技がいとも簡単に止められてしまったことに技をかけた本人はもとより、見ていた観客たちも度肝を抜かれて驚く。

 

 

 ついでにマンモスマンもびっくり。あれ? 止められた。ニャガニャガの人は止められたし、いけるかなー思っていたけど、マンモスマンパワーすげぇ、7800万パワーは伊達じゃねぇなぁ、と驚いていた。

 

 

 とりあえずマンモスマン、バッファローマンのロングホーンを掴んだまま額にしこたま膝蹴りを叩き込み、次いで自身の鼻で相手の胴体を巻いて持ち上げた後にマットに何度も叩きつけ、最後に相手の背中を立てた膝の上に落としてパワフル・ノーズ・ブリーカー。

 

 

「ぐわぁぁぁー!!」

 

 

 これにはバッファローマン堪らず声を上げる。キン肉マンも「バッファローマンがパワーで押されるなんて……」と戦々恐々、ついでにパンツを濡らす。モンゴルマンも心配そうにバッファローマンの名を叫ぶ。

 

 

「想像以上に想像以下だった」

 

 

 マットに両膝をついた四つん這いの姿勢で顔中から汗をかいているバッファローマンに上から目線でそんな言葉をかけるマンモスマン。心に余裕ができたせいである。続いて「ガッカリした」と言おうとしたが止める。彼自身、II世のマンモスマンを見てガッカリしたからである。自分が言われて嫌なことは言わない。行動しない。それが彼のポリシーなのだ。

 

 

 そしてマンモスマンはバッファローマンに語りかける。

 

 

 己は画面越しでお前がミート君を躊躇うことなくバラバラにしたこと、その後、正義超人を次々と葬っていく悪魔超人という存在に恐怖したことがあった。彼らが何を思い何を考えているのかは理解はできなくともその信念に、確固たるものを感じ取り、それなりに敬意を表していることを…… なによりも強さを感じたことを延々と述べる。

 

 

「この俺を倒したければもう一度心身とともに「悪魔超人」に戻ることだな」

 

 

 ……のようなことを腕を組んで告げる。そこでキン肉マンが口を挟んでくる。お前は正義超人だ。悪魔超人に戻る必要はない云々。

 

 

「外野がうるさいようだが、何もリングの外でも悪魔になれとは言わん。それとも何か勝つ手立てがあるのか? もしかしてキン肉マンのようにある程度、痛め付けられないと力を発揮できないタイプなのか? ……だとしたら少々手伝ってやろう」

 

 

 そう言ってバッファローマンのロングホーンの一本を左手で掴むと「マンモスの前足!!」と叫びつつ、ロングホーンの一本を右拳で根元から叩き折った。

 

 

「俺が命をかけることでようやくへし折ったバッファローマンのロングホーンをあんなにいとも簡単に叩き折るなんて……」

 

「あれほどの超人が未だ世に知られていなかったのが不思議なくらいだ。そして、あのソルジャーとかいうキン肉族の男、マンモスマンのタッグパートナーを務める男。ただ者ではないはずだ」

 

 

 これには超人師弟の二人もビックリ。特にウォーズマンは過去にバッファローマンと戦ったことがあるだけに驚きを隠せない。ちなみに二人はマスクを剥ぎ取られているのでいつもとは違うマスクを着用している。(ロビンマスクは白覆面。ウォーズマンは穴の空いたズタ袋)

 

 

「複雑な気分だ。あのソルジャーとかいう男には助けてもらった恩があるから是が非でも勝ち進んでほしい面もあるが…… ラーメンマン──モンゴルマンにも勝ってほしいという思いもある」

 

 

 リング上ではマンモスマンがバッファローマンの残ったもう一本のロングホーンを拳で叩きおろうとしている、その時にモンゴルマンが動き出す。

 

 

「レッグ・ラリアート!!!!」

 

 

 マンモスマンの喉に脚を叩き込み、マンモスマンは堪らず、よろめき、掴んでいたバッファローマンのロングホーンを放してしまう。

 

 

 解放されたと同時にバッファローマンはリングのロープまで転がるように駆け寄り、そこでモンゴルマンとタッチし交代する。

 

 

 もっともマンモスマンは彼らが交代するのを一切邪魔することなく、じっと凝視していただけだったが…… そこでふと思い出したかのように言う。

 

 

「……そう言えば、正義超人ってのは仲間が危機に陥ると強くなるんだったな……」

 

 

 「試してやろう」とマンモスマンはモンゴルマンに襲いかかる。しかしモンゴルマン、慌てることなく蹴りや打撃を与えては距離を取る、という一撃離脱の戦法で少しずつダメージを与えていく。

 

 

 延髄に蹴り、両足を揃えての飛び蹴り、胴体や首に打撃、等々の攻撃を繰り返すがマンモスマンが倒れる気配は一向に見えてこない。マンモスマンもまたリング内を素早く飛び交うモンゴルマンを捕らえられずにいた。

 

 

 だがそんな状況も唐突に終わりを告げる。

 

 

 宙を舞うモンゴルマンの足首をマンモスマンの鼻が捕らえたのだ。

 

 

「完武!! 兜砕き!!!!」  

 

 

 そこから、すかさずモンゴルマンの頭を掴んで膝に押し当て、その足で膝を立てるまでキャンバスを強く踏む、と同時に頭部に衝撃を与える。

 

 

「ぐぁぁぁ~~~っっっ!!!?」

 

「「 モンゴルマン!!!? 」」

 

 

 その破壊力は凄まじいものだったらしく、モンゴルマンが被っていたマスクが粉々に砕け散るほどだった。

 

 

 そしてマスクを破壊されたモンゴルマン──ラーメンマンをその場で息も絶え絶えに苦しそうに胸をかきむしって踞る。リングの外側にいるバッファローマン、ラーメンマンの名をさかんに呼ぶがおさまる素振りがない。

 

 

 これにはマンモスマンどうしたらいいのかアゴに手を当てて悩む。そこにアタル兄さんが助け船を出す。「マスクの破片を傷跡のある左側頭部に当ててみろ」と、そこでマンモスマン思い出すモンゴルマンのマスクが生命維持装置みたいな役割を果たしていることを、ついでに、あれ? 「7人の悪魔超人編」のときマスク外した時があったけど平気な顔してなかったけ……? とも。

 

 

 マスクの破片を持ってラーメンマンに駆け寄るバッファローマン、落ちないように身に付けている自身の肩当てのゴムを引き千切ってその破片をラーメンマンの頭部にくくりつける。やさしい。

 

 

 そして、ようやく落ち着いたのか、その間に一切攻撃を加えてこないマンモスマンに疑問を抱いたのだろう、ラーメンマンは尋ねる。

 

 

「…………特に理由はない。強いて言えば俺の美学に反する行為だからだな」

 

 

 急に尋ねられるとは思っていなかったのか、すぐに返事は返さなかったマンモスマン。ちょっと間を置いてから何かそれっぽいことを言ってみる。

 

 

 そして今のままでは勝てないとバッファローマンは悟ったのか、気合いの入った雄叫びとともに表面の皮膚が弾け飛び、その下に隠されていた傷だらけの肉体をさらけ出した。7人の悪魔超人編で見せたあの傷だらけのボディである。心なしか顔も凶悪な面構えになっている。

 

 

 ついでに隣にいるラーメンマンも影響を受けたのか、恐ろしい顔つきになっている。これには心臓の弱い観客はビビる。キン肉マンも彼らと戦った時のことを思い出したようで、パンツから開けっ放しの蛇口の如く小便を垂れ流している。ジョババー、と。すぐさまお付きのミート君が額に青筋を浮かべつつ窘めるがそうすぐには止まらないようだ。

 

 

 さらにバッファローマンは身体中の傷を残ったロングホーンに集結させて、ロングホーンをさらに鋭く大きく変化させ、そのロングホーンでキャンバスに穴を空けつつ下へと潜り込んで姿を隠す。

 

 

「キン肉マン戦で見せた技か、確かに初見でこれを見せられたら並の超人は手も足も出ない。

 そう考えればこの技を初見で攻略してしまうキン肉マンが如何に優れた超人であり、ポテンシャルを秘めていることが分かるというものだ」

 

 

 キャンバスの下へ潜り込んだバッファローマンはロングホーンをマットの上に突き出させて、それがまるで海中に沈んだサメのヒレようにリング上を縦横無尽に駆け巡り、幾つもの細長い裂け目をキャンバスに作っていく。

 

 

「どれ、俺もそんな偉大な先駆者に見習うことにしよう」

 

 

 腰を落として左腕の上腕部分を前面に出すマンモスマン。やがてバッファローマンのロングホーンがマンモスマンの腕に食い込み、そこでピタリと動きを止めてしまう。

 

 

「マンモス流、マグロの一本釣り!!」

 

 

 キャンバスの下に潜り込んでいるであろうバッファローマンを引き摺り出すため、左腕に食い込んでいるロングホーンを食い込ませたまま高々と持ち上げるマンモスマン。

 

 

「「 な、なにぃぃぃっっっ!!!? 」」

 

 

 しかし、マンモスマンが引き摺り出したのはバッファローマンのロングホーンのみ、持ち主であるバッファローマン本人の姿はどこにもなかった。

 

 

「お前相手に一度破れた技を使うとでも思ったか!?」

 

 

 そう叫びながらキャンバスを突き破ってロングホーンのないバッファローマンが現れた。

 

 

「ハリケ──ン!! ミキサぁぁぁ~~~っっっ!!!!」

 

 

 ロングホーンがないにも関わらずバッファローマンはマンモスマンに対して突進を食らわせて頭上高々に撥ね飛ばしてみせた。

 

 




( ´・ω・)にゃもし。

▪️決着がつかなかったよ。スマン。

▪️「ヤミヤミの実で宵闇の妖怪」と並行して執筆なう。

▪️転生者特有の俺TUEEE要素だわね。今回。最後に角無しハリケーン・ミキサー食らってるけど。

▪️とりあえず、地道に執筆する所存。


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ソルジャー・チーム vs 2000万パワーズ

※思ったよりもあっさりと決着。


 

 

 悪魔殺法デビルシャーク──海中にいるサメの如く、片方のロングホーンを突き出した状態でキャンバスの下へと潜り込んだバッファローマンはリングにいるマンモスマンをロングホーンで切り刻むためキャンバスを縦横無尽に駆け巡る。

 

 

 しかし、その技はマンモスマンの左腕一本で受け止められ、キャンバス下に潜り込んでいるバッファローマンを引き摺り出すべく腕にロングホーンを食い込ませたままマンモスマンは力任せに引き上げた。

 

 

 だが、マンモスマンが引き上げたのはバッファローマンのロングホーンのみ。バッファローマンはキャンバスの下でロングホーンを自らへし折ったのである。

 

 

 意表を突かれて驚くマンモスマン。隙を見せた彼にバッファローマンはキャンバス下からマットをぶち破ってリング上へと飛び出し、間を置かずにマンモスマンにハリケーン・ミキサーを食らわせて上空へ撥ね飛ばした。

 

 

 天井近くまで撥ね飛ばされたマンモスマンはやがて勢いを失い失速し、真下のリングへと脳天を下にして、きりもみ状態で落下してくる。

 

 

「ハリケーン・ミキサーッ!!!!」

 

 

 キャンバスに激突する寸前のマンモスマンにバッファローマンは再度ハリケーン・ミキサー。マンモスマンの巨体が再び宙に舞う。さらにバッファローマンの追撃はそれだけでは終わらず、マンモスマンが落下するたび、3回、4回と続けられた。

 

 

「これが噂のハリケーン・ミキサーか…… だがその技はロングホーンあってこそ相手に強力な回転力を生み出す。ロングホーンのない今の状態など……」

 

 

 ハリケーン・ミキサーを食らい、きりもみ状態で頭から落ちていたマンモスマン。彼はその回転を強引に止めてしまう。そして脳天からの激突を防ぐためキャンバスに向かって両腕を伸ばす。

 

 

「そんなことは俺が一番よく知っている!!」

 

 

 落下中のマンモスマンの背後にいつの間にかに回っていたバッファローマン。マンモスマンの腰に腕を回して固定した後、キャンバスに向かって落ちていく。その落下地点には折れたロングホーンが切っ先を上に向けて待ち構えていた。しかも二本。

 

 

「如何にお前といえど、あれなら只では済まされまい!!」

 

 

 ロングホーンの切っ先に向かって落下していくマンモスマン。さすがにあれはまずいと判断したアタル兄さん、ロングホーンを取り除くためにリング内に入って駆け寄る。

 

 

 しかし、そうはさせんとラーメンマンが背後から飛びかかって馬乗りの状態でアタル兄さんの背に乗ってキャンバスの上に押し倒し、そこからアタル兄さんの体を反らすように両手でアゴを徐々に上げていってキャメル・クラッチ。

 

 

 これにはマンモスマンびっくり。残虐超人状態のラーメンマンつえーなーと。

 

 

「俺が自由自在に操れるのは何も“鼻”だけじゃない!!」

 

 

 キャンバスに激突する寸前、マンモスマン、二本の象牙を真下のキャンバスに向かってにょきにょきと伸ばし、ロングホーンを弾かせ、キャンバスに突き立て、激突を防ぐ。

 

 

「いつまで俺にしがみついている!!」

 

 

 バッファローマンの胴体をパワフル・ノーズで巻き付いて頭上に持ち上げ、そのままキャンバスを蹴って高く跳ぶ。

 

 

「落下式パワフル・ノーズ・ブリーカー!!!!」

 

 

 片手で喉を押さえつつ、もう片手で太ももを押さえた後、立てた膝の上にバッファローマンの背中を当てながら、轟音とともにキャンバスに着地。骨の砕く音がリングに響く。

 

 

「ナパーム・ストレッチ!!」

 

 

 隣ではいつの間にかに立ち位置がラーメンマンと入れ替わったアタル兄さんが腕と足を極めながら、くるくると回転しつつ上昇し、ラーメンマンを下にして高速落下、ラーメンマンの胸に“A”の文字を刻ませてキャンバスに激突した。

 

 

 両者、技を極めたままの状態でしばらく時間が経過した後、レフェリーがジャッジを下す。

 

 

『──勝者!! ソルジャー・チーム!!!!』

 

 

 試合の終了を告げるゴングが鳴り、マンモスマンとアタル兄さんは技を解いてラーメンマンとバッファローマンをそれぞれ解放した後、両者どちらともなくがっちりと熱い握手を交わす。

 

 

 まもなくして歓声が沸き上がった。

 

 




( ´・ω・)にゃもし。

■何気に「ソルジャー」&「マンモスマン」って色的に似合うと思うの。

■次回、キン肉マンとはぐれ悪魔の試合の描写は必要ないよね。
 パパっと結果だけ書いてさっさとソルジャー・チームvsネプチューン書くべ。


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