貞操逆転世界でやり直し (たんばりん)
しおりを挟む

1話

あなたは学生時代をやり直したいと思いますか。

 

画面にただ一言。そう表示され下部に『はい』と『いいえ』

の2つの選択肢が表示されている。

そこにカーソルを当てるとクリック出来るような仕様になっており、俺はその場でため息をついた。

「はあ。また迷惑サイトのポップアップかよ」

つい、先ほどまでエロいオカズを探していたらこれである。

自動的に降りてくるポップアップをクリックしてしまい飛ばされたサイトは見るからに迷惑サイト。

普通ならそのまま戻るのボタンを押すか、ページを閉じるかするソレに何故か、俺はその場で真剣に悩んでしまう。

 

学生時代。

戻れるならば戻りたい。

気がつけば学生という身分を卒業して10年。

勉学に励むこともせず、スポーツだって真剣にやりこんで来なかった。

そのせいとまでは行かないが、

気がつけば32歳。

未だ素人童貞であり、激務薄給な会社でなんとか貯めた100万円が俺の全財産である。

今日も今日とて、終電間際まで働き、会社のすぐ近くにある独身寮に戻り、クシャクシャになったタバコを吸いながらJKと謳うAVを探していた最中の出来事であった。

 

「まあ、二択で言うなら当然YESだわな」

そうして俺は普段なら絶対釣られない。と断言出来る迷惑サイトに何故か心を惹かれそのまま選択肢をクリックした。

 

過去にこのことを振り返るなら、

この時の俺の行動について俺は、

 

 

両手を挙げて賛美歌を歌いたい。

 

 

 

 

「ん?ここは』

目を覚ますとどこか見覚えのある景色が視界を覆った。

やけに白い天井と壁紙。

そしてやや散らかった漫画本。

新しめの部屋に対して少し不釣り合いな古めの勉強机。

 

「って、実家じゃねーか!!!」

開口一番俺はその場で声を荒げこの現状にツッコミを入れる。

どうなってる?!

なんでさっきまで一人暮らしの部屋でビール片手にタバコをふかしながらエロサイトを見ていたはずが、気がつくと実家にいるんだ?

俺は何を言ってるんだ?

自分でそう自問自答しながら部屋の窓に視線をやるとすでに陽が昇り始めていた。

 

「いやいやいやいや、ん?おかしくね?さっきまで一時だったぞ」

俺は外の陽の光を見た後、すぐさまベッド脇に置かれた置き時計を確認すると時刻は5時。

そしてそこで俺はもう1つの違和感を覚えた。

「身体軽ッ」

 

そう、身体が軽いのである。

そして己の身体を見下ろすとそこは先ほどまででっぷりと蓄えた腹の脂肪が消え失せ、学生時代のような細さの腕、腹部が目に入る。

「いや、学生時代よりも若干細くね?」

俺はペタペタと自分の身体を触り、記憶の奥を辿り己の身体を思い出しながらそう呟いた。

『まさかあのサイト、本物?』

心でそう考えたあと、この現状を起こしたソレに対し俺は即座に『本物だわ、これ』と決めつけ、とりあえず頭を切り替えるべく、記憶のある実家の洗面台に向かうべくベッドから移動する。

 

「なんじゃこりゃあああああ!」

そして洗面台についた俺は顔を洗うこともなく、鏡に映った自分の姿に悲鳴に似た叫び声をあげた。

「いや、別人だろ!これ!」

そう。鏡に写っていた俺の姿は、過去の俺ではなかった。

毛穴がまるで見えないツルンとした卵肌。

若白髪混じりであったはずの髪は、いまや痛みを知らない柳のようにサラサラの黒い髪。

腫れぼったくつねに眠そうにしていた一重まぶたは、クッキリと跡を残しパッチリと開く二重まぶたに。

なにより全体的に整ったバランスに配置された顔のパーツはどこからどう見ても美少年であり、そんな顔の持ち主は俺の記憶の中ではまずあり得ない。

そんなどこか他人事のようにその少年の顔を見つけたのが叫んだ理由である。

 

ドタドタドタドタッ!ガララララッ!

「翔(ショウ)ッ!どうした!不審者かッ!?」

そして俺の叫び声を聞きつけたのか、凄い勢いで洗面台の扉を開け声をかける美女を見て俺は思わず呟いた。

「姉さん(は?だれだよ、アンタ)」

「ってショウ!なんて格好をしてるんだ!」

んん?おかしい。誰だアンタって言ったつもりが何故か「姉さん」と変換されてる?なんだこれ?

初めて見た女性にそう言ったはずなのに、何故か口から出た言葉は「姉さん」であり、姉さんと呼ばれた彼女は何故か俺の姿を見てワタワタと動揺している。

 

(あぁ。この人は姉さんか。)

そして一瞬頭を悩ませた後、俺は彼女が誰であるか思い出した。

思い出したと言ってもこの世界での話である。

前世の俺はまず知らない彼女であるが、今世では姉さんである。

何言ってるか分からない?俺も分からないから当然である。

ただ一つ言えることは俺は転生(憑依)したのである。

そんなことを瞬時に決めつけられる程の記憶が俺の脳内に迸る。

「今、姉さんって・・・」

そして目の前にいる姉は俺の体を見ないようにやや視線を逸らしながら呼ばれた言葉に余計ワタワタとしながらも洗濯機に置かれていたバスタオルを手にしこちらに投げ渡してきた。

「い、いいからとりあえずこれで隠せ。そ、その目の毒だし、翔も『男の子』なのだから」

そう言って投げられたバスタオルを俺は受け取り、さも、当たり前のように腰にバスタオルを巻いた。

(あぁ。確かにこの世界ではそれが常識か。男がTシャツにパンツ一丁で出歩くなんてそれが家の中でも普通は有り得ないわな)

俺は彼女の言動に瞬時に適応した。

記憶を辿るにこの世界は男女比が極端に偏り、貞操が逆転した世界。

だから今目の前にいる彼女の姿にもなんら不思議はない。

俺がバスタオルを腰に巻いたことでやっとこちらを見るようになった彼女の姿を足先から頭まで舐めるように見上げる。

 

透き通る白い肌の足を惜しげもなく露出し、ズボンも履かず、やや面積の狭いレースがあしらわれたショーツ、上は黒いタンクトップのみ。

乳首があるであろう場所はやや隆起してその場所を知らせる。

そして俺同様に痛みのない黒く透き通ったサラサラの長い髪は腰上まで伸び、その顔は先ほど鏡で見た俺の顔と似て整ったパーツに、ややキリッとした瞳は知的で頼れる美しいクールな姉の像を模している。

そして黒いタンクトップから、溢れそうになる乳房がやけに印象的な格好している彼女。

 

「あぁ、ごめんね姉さん。おはよう」

そう言って俺はそのまま姉に甘えるように抱きついた。

「ショウッ!?」

今世の記憶を辿るに俺と姉の仲は最近俺が反抗期だった為、そう良くはない。

最近では姉さんではなく『おい』であったり『お前』であったり呼んでたことを思い出した俺は脳内で瞬時にこの世界を楽しむ為にどこまですべきなのか、どこまでしていいのか算盤を弾き、彼女に抱きついた。

「怖い夢見たんだ。ごめんね。今まで冷たい態度をとって。姉さん大好きだよ」

そう言って抱きつき、彼女の胸に自分の顔を押し付ける。

ムニョンと形を変え潰されるその豊満な乳房はスライム並みに柔らかく柔軟に形をかえた。

「ショショショショ、ショウっ!?」

そうした俺の行動に抱きつかれた彼女は余計アワアワとし出した後、

しばらく置いてからビュッ音を立て股から何かを漏らし、その場に座り込んだ。

 

(あぁ。これが射潮か)

そんな姿を見下ろしながら股からピュルピュルと垂れ、そのパンティーを濡らしながらそれでも止まらない尿に似ているがそれとも違う透明色な液体が水溜りを作るのを見ながらそんなことを思う。

 

「姉さん今までごめんね。これからまた仲良くしてね」

そう言って座り込んだ彼女の頭をポンポンと撫でて俺はそのまま彼女を放置して一旦自分の部屋へと戻る。

(作戦会議だ!この世界は圧倒的に俺得な、世界!!!!そう!貞操逆転世界なのだから!)

 

やや足早に自分の部屋に戻り俺は机からノートとシャーペンを取り出し現状を書き連ねた。

 

 

『射潮』

 

この世界では一般的であるソレは女性が性的興奮を覚えた時に噴出される体液。

膣から射出されるソレは、尿とは異なり無色透明である液体、『潮』を吹き出す現象のことである。

射潮には3段階あり、

性的興奮によりヌルヌルとしたローションのような愛液がとめどなく溢れ出すのが第1段階。

 

そしてその後、激しく性的興奮もしくは接触による刺激により第1段階とは違いサラサラの潮を吹き出すのが第2段階

 

そして、第2段階を超え、極度に性的興奮を覚えた時に飛び出す、第2段階の射潮よりも激しく、そして量の多い潮が第3段階

これらを総称して射出する潮、略して『射潮』と呼ばれている。

通称第1段階が『がまん潮(前世で言う我慢汁的なもの)』

第2段階の射潮が別名『カル潮(軽くイッた時に出ることから)』

 

そして第3段階が『ハメ潮(本イキの時にでる潮)』と呼ばれている。

ここでいうと先ほどの姉の痴態は『がまん潮』を超え『カル潮』がでたとするのが相応であろう。

ここは大事なことである。

この世界では射潮は自然な現象であり、そこまで忌避すべき事象ではない。

前世で言うと「あの子よく汗かくね、汗っかきなのかな(あの子また射潮してる。股緩いよね)」

的なことである。

何を言っているか分からないと思うが私自身何を言っているのか分からない。

ただ、この世界の常識を前世での世界の常識と照らし合わせた時にこのような表現になっただけであるのだ。

この世界では射潮するのは普通ではあるので尿もれパットならぬ潮もれパットが女性の必需品なのである。

 

とにかく、特筆すべきはそこでもあるのだが、今大事なことは『世界の貞操概念が逆転したこと』である。

 

男子はより草食的になり、女子が肉食的に変わる。

しかもその肉食系とは前世とは比べものにならない。

射潮という現象から分かる通り、この世界の女は前世とは比べものにならないほど感じやすく、加えて男子が圧倒的に少ないせいもあり、すきあらば性的に貪り喰うかのような肉食具合である。

 

逆に男は人それぞれらしい(適当)

ソレが俺の今世での記憶を読み解いた情報である。

 

「ちょっと!アンタ何やってんのよー!!」

そしてノートに現状を書き記している頃、階下からやや怒号に似た叫び声が聞こえ、俺はペンを止める。

この声は恐らく母であろう。

おおよそ洗面台の惨事を見つけた母の叫びだろうなと当たりをつけ再びペンを走らせる頃、自室の扉がノックされた。

コンコン。

やや、遠慮気味に優しく叩かれた音に俺は手を止め「どうぞ」と答えた。

 

「お、おはよう、ショウちゃん。今日は朝ごはんいる?」

そう言って扉から顔だけヌッと突き出し、よそよそしく声をかける女性。

目はぱっちりではあるが狸を彷彿させる可愛らしい瞳。

姉と同様の美しい黒髪。

この女性こそが先ほど声を荒げていた母。良子である(と今世の俺は記憶している)

どこか前世の深田恭子然とした天然系美人は一際長男である俺に甘く、俺は時折そんな彼女に無理難題を押し付けワガママ放題の限りを尽くしていた記憶が脳内に映される。

もっともワガママ放題していたのは何も彼女だけにではないのだが?

「うん。今日は母さんと同じもの。っていうからこれからはみんなと同じものでいいよ。ごめんね今まで。わざわざ僕の分だけマックとか買わせてて」

俺の言葉に顔だけのぞかせた母は目をギョッと見開いた後、グワンっと物凄い勢いで体を室内に侵入させ、俺の肩を掴み、叫んだ。

「ショ、ショウちゃん!どうしたの!?急にママのこと『母さん』なんて!?それにいつもは『早くしろ!このクソババア!』とか言うのに!どこか頭でも打ったの?!」

そう言って俺の肩をグラグラと揺らしながら必死の形相で詰め寄る彼女の手の上に俺は手を載せた。

「ううん、今日さ夢を見て。ばあちゃんに怒られたんだ。アンタも中学生になったならいい加減反抗期みたいなことは辞めなさい。じゃないといつか本当に後悔するぞって。

僕自身、確かに最近母さんや姉さん達に冷たい態度取ってたし、せっかく今日から中学生なんだからもっと素直になろうって思ってさ」

そう言って俺は壁にかけられた電子時計を指差す。

日付は4月10日を指しており、記憶が正しければ今日から中学一年生として近所の中学に通うことになっている。

 

「ショウちゃん・・・。」

母はそんな俺の言葉に絶句した後、肩を震わせ目から涙を零した。

「前みたいにママって呼ぶのは恥ずかしいけど母さんって呼ぶから。今までいっぱい迷惑かけてごめんね。今日からまたよろしくね」

そう言って俺は満面の笑みで彼女に微笑むと母は大きく頷き俺に抱擁をした。

「うんッ!ママ頑張るから!頑張るからこれからもよろしくね!大好きよ!」

そう言って数秒俺を抱きしめた後、ふと思い出したかのようにバサッと俺から離れ、「ご、ごめんね!いくらママでも、中学生の男の子にぎゅーはないよね!」

などとのたまうので、俺は彼女に微笑みかけ、今度は俺から彼女に抱擁を交わした。

「キュー」

そんな変な動物の鳴き声のような声をあげ俺に抱かれる母は、その後その場に座り込み、股を抑えた。

 

「じゃあ、先に行ってるね」

俺はその場に座り込んだ母を見つめながら彼女を置いてリビングへと向かう。

恐らく、彼女も今、姉と同様に射潮してそれどころじゃないだろうと当たりをつけた為であるが、

内心(ん?母がこれじゃあ、誰がご飯作るんだ?)と思いながらも。

 

結局、あの後、しばらく放心してたのか帰ってこなかった母に代わり俺が朝食を作った。

といっても食パンを焼いて、ウインナーとスクランブルエッグをフライパンで炒めただけの社畜時代に毎日食べていた超手抜きレシピのそれなのだが、

俺が作った手料理ということもあってか、姉と母の2人はいたく喜び、おかわりまで要求する始末。

もっともおかわりなんてないのだが。

 

 

「それじゃあ行ってくる」

俺は中学指定の学生服に身を包み、用意していたスクールバッグを肩に掛け、玄関からそう伝える。

「ショウちゃん、本当にママ送って行かなくて大丈夫?」

そして俺を見送るかのように心底心配した表情で問う母。

先ほどまでにここに姉が加わっていたのだがら、過保護といって差し支えないレベルであろう。

「大丈夫だよ。今日から中学生なんだから。

それに母さんも仕事があるだろ」

俺はそう言ってヒラヒラと彼女に手を振って玄関を出た。

これから向かうは私立坂道学園。

読んで字の如く坂の上にその学校は存在し、中高一貫校であり、生徒数は中高合わせて3000人のマンモス校である。

もっとも何より特筆すべきその学校の特徴は元は女子学園であったが、7年ほど前に男女共学へと変更してまだ日も浅く、

公式パンフレットの表記では男女比3:7と比較的高い男子生徒の数を叩き出している。

恐らく前世の俺もその男子の多さに惹かれ坂道学園を志望したのであろう。

 

まあ、良い。今日から俺は中学生だ。

それも前世のような根暗なオタク男子の容姿ではない。

この世界基準でも前の世界基準でも、美男子と表現出来る容姿に加え貞操逆転世界である。

「血が滾るわあっ!!!!」

そんな、未来に想いを馳せ家から直通の駅から電車に乗り10秒後、俺はすぐさま貞操観念逆転世界の洗礼を浴びるのであった。

 

 

「ハァハァッ・・・。」

まるで犬のように興奮を隠せていない吐息が後頭部から耳にかけて吹く。

(早スギィィィッ)

俺の心の叫びがその吐息の持ち主に伝わることはなく、先ほどまでただ身体を押し付けてきた人物は、おもむろに俺のケツを揉みしだく。

 

そう。今、俺はこの世界の洗礼を受けている!

この世界では貞操逆転の結果、強姦は強漢、痴漢は痴姦と表記され大凡の容疑者も前世とは性別は逆である。

正直期待していなかったと言えば真っ赤な嘘である。

男女比が極端に開いた今世、当然のように男性専用車両はあれど、男というだけでもてはやされ、太りに太ったブタどもに囲われて乗る電車なんて真っ平である。

であれば、当然俺が乗るのは、男女比の乖離からより魅力的な部分を強調するようにしのぎを削っている女性たちが乗る一般車両である。

ちなみにこの世界でも男はイケメンがモテる。

逆に女はより女性的。

言い換えれば巨乳が特にモテるとされ、前世と比べればモテる為の努力の賜物なのか、比較的巨乳と呼ばれるほど突出した胸をぶら下げる女性が多い。

当然、容姿も整っている方がモテるわけであるので

さしずめ、我が家の母と姉も女性カーストの上級レベルに位置する。

そして、女はその胸を惜しげもなく晒すようにやや谷間の空いた服を好み、そこで男性を誘い込むのだ。

 

いくら、男女比が開いたことによる男子の草食化といえど、性的興奮は前世とほとんど変わらない。

ただそこに強い貞操観念が加わっただけなのだ。

しかし、現状草食化以外にも男の同性愛が問題視されているのも事実。

性欲を覚えど、本来は距離感を大事にする草食系男子ちゃんである。

百獣の王を超え、白亜紀の肉食獣並みに盛った女どもより、一歩引いて適度な距離感を保つ同性に惹かれるものが続出。

近年ではそれがより女性の肉食化が進む原因と言われている。

 

とりあえず話しを戻そう。

そんなこんなで先ほどまでお尻を触られていた手はやがてモゾモゾと体の前側まで手を回そうとしてくるので俺はニヤリとその場で口角をあげ触ろうとする手を掴む。

 

ビクンッ!!!!

俺がその腕を掴んだ瞬間、跳ねるようにその腕が震えた後、瞬時にバッと振り払われて、大凡本人であろう女は急いで俺から離れていく。

まあ、今日は勘弁してやろう。

まるで負け犬のセリフを心の中で唱え、俺はポケットから携帯を取り出し画面を操作する。

 

「ねえねえ、僕どこから来たの?お姉さんと遊ばない」

次から次へと騒がしい奴らだ。

先ほどまで女に痴姦されていたことについて大凡検討がついているだろうに、

俺に声をかけてきたのは高校生の制服を着崩した女。髪は染めたのであろう。赤みのかかった茶髪。

恐らく前世で言うところのパーティーピーポー的な人種が声をかけてきた。

「遊ばない。これから学校だから」

俺は彼女に一瞥をした後、ややぶっきらぼうにそう答える。

一瞥した時に見た胸の谷間はこの世界でも珍しいぐらいのまな板具合。

俺は先祖代々巨乳派なのである。

(戦闘力たったの5か。ゴミめ)

内心そう吐き捨てながら俺は再び携帯を弄る。

 

「そんなこと言わずにさぁー!ワタシと気持ちいいことしようー?!」

そう言って詰め寄る彼女に俺は舌打ちしてどうしたものかと思案した時、目の前のど貧乳の肩を誰かが叩いた。

 

 

「あぁ゛!?」

トントンと叩かれただけなのに口から唾を飛ばし怒声をあげ振り向く貧乳さんの前に立っていたのは褐色に焼けた肌、目の前の女とは違い綺麗に染め上げた金髪に、ややきつい目つきであれどどこか吸い込まれそうな瞳をした背の高い美女が立っていた。

制服の着崩し方も前者と比べればおこがましいほどに着崩している。

ブレザーは全開なのは当たり前だが、中に着ているカッターシャツは第2ボタンまで開け惜しげもなくその谷間を露出しており、スカートは膝上20センチ程の超ミニスカート。

腰に巻いたカーディガンの方がスカート丈より長いぐらいである。

そして腕にはこれでもかとゴールドアクセサリーをジャラジャラと身につけ、実際肩に置いた手からは金属の擦れる音が聞こえてくる。

 

そして、そんな酷く盛り上がった胸部はど貧乳と爆乳の黒ギャルのおっぱいコントラストがまるでry(自分でも何をいっているのかワケがわからなくてなってしまった)

 

「止めな」

そしてただ一言、そう冷たく彼女に呟くと先ほどまで威勢の良さそうだった貧乳ギャルもどきは本物さんの登場にすごすごと身を縮ませ、次の停車駅へと止まった電車からすぐさま退散するかのように去っていく。

 

「あ、あの、ありがとうございます」

入れ違いに次々と乗ってくる乗客に押し出されるかのように黒ギャルの前まで移動し、俺は先ほどの礼を告げる。

「構わねぇよ。まあ坊やもこれに懲りたら次からはあっちに乗るこった」

そう言って後ろ(男性専用車両)に後ろ指を指す彼女に俺は内心、

これは前世でいう不良に救われトキメキが始まるシーンだな。

みたいなことを考えながらコクンと頷いた。

 

ドンッ。

そしてまたさらに電車は次の停車駅へ止まった時、先ほどまでの人混みはなんだったのかと言う程の人が電車内に殺到する。

確か記憶ではここは近隣で一番のターミナル駅。

乗り換えの都合上、降りる客は少なく、乗ってくる客は今までの比ではない。

まるで押し潰されるかのように後ろから押され俺は彼女にピタッと密着してしまう。

「ごめんなさい」

俺は思わず反射的にそんな謝罪の気持ちを彼女に告げると彼女はこちらを見下ろすことはせず、ただ壁を見つめて変わらず答えた。

「か、構わねぇよ」

そう答えた彼女の表情はどこか赤らめているように見えた。

 

 

 

 

アタシは西園寺礼奈(レイナ)

みんなはアタシのことをレナと呼ぶ。

そんなアタシはギャルファッション雑誌に載っていた制服の着崩し方を参考にしたギャルファッションで今日も学校に通う。

正直学校なんてめんどくせぇの一言に尽きるのだが、ズル休みなんて許さないのがウチの学校のルールだ。

もっとも男子については例外なんだが。

とにもかくにもアタシは今日も満員電車に揺られて学校へと通う。

「あぁ。うぜぇ」

母校へと続く路線は主要なビジネス街を通ることから常にこの時間は満員である。

しかも同乗するほとんどが小汚いスーツを着て顔面にファンデーションを塗りたくり大していい匂いもしない香水を全身に振りまいた中年のババァの大行進に思わずそう独り言をグチる。

「ん?」

そんな時アタシはいつもと違う満員電車の光景が目に入る。

いつもはこの車両もとい、男性専用車両以外のほとんどの車両は女しかいない。

そのはずなのだがまるで迷える子羊のように迷宮に入り込んでしまった1人の少年。

恐らくこれから入学式を迎えるのだろう。

やや遠目からだが、彼が着る学ランからはどこか真新しさが伺え、サイズが少し大きいことから若干学ランに着られている感を感じる。

「まじかよ」

そしてアタシが何より驚いたのはその容姿である。

サラサラの痛みを知らない黒い髪型。

綺麗な鼻筋に、透き通った瞳。

遠目からでも分かる。滅多にお目にかかれない程の美男子である。

そもそも男子が1人こんな飢えた猛獣の中にいることさえ珍しいのに、それが美少年ときたもんだ。

そしてそんな彼の存在に周りの連中も徐々に気がつき始め、アタシがそれに気づく頃には彼の周りはより人間が密集し、その少年の姿は隠れてしまった。

アタシもちょっとだけ近くで彼を見てみたい。

 

そんな邪なじゃじゃ馬根性が心に芽生え、気がつけばアタシもその有象無象のババア共と同じように彼に近づくべく目の前のババアの群衆に突き進む。

 

いくらか停車駅を通過した後、人の流れは当然のようにあるのでなんとかアタシはそれに乗りやっと彼の近くに来た時、事件は起こった。

「ねぇねぇ、僕、どこから来たの〜。お姉さんとこれから遊ばない?」

恐らくあれは隣の学園の高校生。

制服の着方、髪型、どこにも統一性のないにわか不良もどきの貧乳ブスがその少年にナンパをしていた。

「遊ばない。これから学校だから」

そんな貧乳ブスの言葉に内心イライラを隠せず思わずその場で舌打ちしようとした時、

そう少年の声音が耳を撫でる。

なんて、心地よいやや低音の混じったソプラノボイス。

声変わりをし始めているだろうその声音はどこかアタシの心を満たし、その声音を聞くだけで幸せな気持ちにさせる。

「そんなこと言わずにさぁ〜、ワタシと気持ちいいことしよぉー!!」

しかしそんな気分も一瞬にして塵と化すかのようなやや高めの金切り声のような言葉に私は瞬時に怒りが沸点を超え、そのドブスの肩を叩く。

「あぁ゛んッ!」

きっと脳内トリップをしていたのであろうそのブスは目の前の幸せを邪魔されてそんながなり声をあげこちらを睨み付けるが、

アタシはそんな彼女に対しただ一言。

自分でも中々迫力があるだろうと自負する低めの声で告げた。

「止めな」

 

これでも近隣でも噂になるほどの不良であると自負するアタシの認識は間違いではなかったことを証明するように、

アタシの顔を見た瞬間ギョッとした表情に変えた後、スゴスゴと借りてきた猫のように大人しくなり、そしてやがて次の停車駅に止まった時、彼女は退散していった。

「あ、あの、ありがとうございます」

そしてそんなやり取りを見ていた天使と見間違える程の美男子は私に感謝の言葉を告げる。

 

ジュンッ。

 

股から粘液性の高い体液が湧き出るのをアタシは感じた。

彼から発せられた言葉が一音、一音私の脳内をかき乱す。

そもそも普通、男子が見知らぬ女に話しかけること自体が稀なのである。

 

声をかけたが最後、襲われても文句は無いだろう。

 

そう言ったのは数年前におおよそ100人の男子を強漢し、死刑にされた平成最大の死刑囚。

その女の発言により男はより草食系となって久しく、男が女に話しかけることなど滅多にお目にかからなくなっていたのだが、

 

「構わねえよ。坊やもこれに懲りたら今度からはあっちに乗るんだな」

アタシは股から湧き出る愛液を感じながら、努めて冷静な口ぶりで男性専用車両がある方に親指を指しクイクイっとする。

 

コクン。

そんなアタシの行動に可愛らしくコクンと頷いた彼を見て、先ほどよりも多い量のヌルヌルとした愛液が股から湧き出す。

 

やがて電車は主要ターミナル駅に停車し先ほどまでの人混みの比じゃ無い程の人間が押し寄せる。

ドンッ。

そしてその流れに押されるように目の前でややスペースを空けていた空間が消え失せ、衝撃とともに彼が私の胸元へと密着する。

「ご、ごめんなさい」

アタシにぶつかったことを謝っているのであろう少年がそう言ってから少しアタシから距離を取ろうとしているのか離れようともがくが、超が付くほどの満員電車でもはや、そんなスペースは無い。

少年が少したじろいだ後、諦めたかのように大人しくなってからアタシは「か、構わねえよ」とだけ答えて、

身を包む、男の匂い。感触を体全体で感じながらアタシは答えた。

そして、気がつけば先ほどまで湧き出ていたがまん潮は電車に揺られた衝撃で彼の頭がアタシの胸を刺激する度に今度はピュッ、ピュッと『カル潮』と呼ばれる潮を吹き出す度に膣に挿入しているタンポン型の潮漏れパッドはその性能を発揮するのだが、そのタンポンはすでに第一段階で限界を迎えていたのか、ジワジワとくパンツへの浸水を許し、次第に重たくなる下着がよりアタシを興奮へと誘った。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話

「お姉さんありがとうございました」

 

俺は満員電車に押し潰されること10分。

俺と黒ギャルの巨乳ちゃんは同じ停車駅で降りていた。

まあ、羽織っているブレザーから予想はしていたが、彼女もまた俺と同じ坂道学園に通う生徒なのであろう。

もっとも現在の身長から察するに彼女は恐らく高校生なのだろうが。

(俺は現在145cmほどであり、目の前に立つ彼女は大凡165cmぐらいであるのでその身長差からの判断であるのだが)

 

「ん、あ、あぁ。構わねぇて。ぼ、坊やもアタシと同じ学校の生徒だったんだな。何年だ?」

やや、声が上向きながら平静を保とうとしている様が伺えるほどやや不自然な声音に俺はクスリと笑う。

先ほどまで地味に腰をカクカクと震わせていた事に俺が気がつかないわけがないのだが。

 

「今日から入学しました中等部1年です。

それと、僕の名前は坊やではなく、山口 翔(ショウ)と言います。お姉さんは?」

 

俺の声に目の前の黒ギャルは「一年か、一年・・・。」とボソリと言葉を漏らした後、やや間があって答える。

「アタシは高等部3年のさいおん「レナぁ!!またあんた、後輩を虐めて!!!!!」」

そして仮称 さいおんさんの言葉はこちらに走り寄りながら大きな声を上げる女性の声で遮られる。

「いじめてねぇよ!!イチャモンつけんな!!!」

そう言って今までに無いぐらい怒鳴る彼女に俺は本能的に、身体がビクンッと反応する。

「わ、わりぃッ!すまねぇな。急に怒鳴ったりして」

そして俺が震えたのを目にした彼女はすぐさま優しい声で俺に問いかける。

 

「ほーらみなさい!新入生が貴方の声で縮み上がってるじゃ・・・な・・い・・・」

そうして先ほどから黒ギャルの自己紹介を遮っていた人物の姿が露わになった時、その人物は俺の姿を見て言葉を失っていた。

「え?なにこの子、天使?」

俺の姿を頭のてっぺんから足先まで視線を移し、再び顔に視線をやってどこか夢を見ているかのような表情でそう問いかけ、すぐに自分の顔を軽く叩いた。

 

「え、痛い。え、まさかこれ現実?え?こんな綺麗な子が現実の世界にいるわけ?うそ?え?えーーっ!?」

そう、かなり大きな独り言を呟いた後、次第にそれは叫び声に変わった時、黒ギャルが叫び声をあげた女性の頭を叩く。

「痛゛ッ!やっぱり夢じゃないッ!」

「うるせぇよ!ダァホッ!!!

今アタシがこの子と話してただろうが!!それを邪魔すんじゃねぇ!!」

そう言って黒ギャルに叩かれ頭を抑える女性。

目の前にいる黒ギャルとは正反対の超絶美人がそこにいた。

 

黒ギャルとはまるで違う

日焼けを知らないであろうほど肌は白く、ニキビ一つないゆで卵のような肌。

装飾品になるようなものを身につけず

規則正しく着こなす制服はより彼女を優等生然と映し出す。

本来若干芋っぽく見せてしまうような優等生タイプであれど、彼女の美麗秀目な顔つきはそれさえもある種のブランドのように引き立てる。

 

唯一、黒ギャルとの共通点を挙げるならそれは胸部。

一番上まで閉めているブレザーのボタンが今にもはち切れそうほどパツンパツンに盛り上がり、彼女が爆乳の持ち主であることを主張していることだけが黒ギャルとの共通点と言えよう。

 

逆にその黒ギャルと言えば、

前世の世界でも中々お目にかかれない黒ギャル爆乳の現役女子高生である。

髪を結ぶことはせず胸先まで伸ばした金髪はやや痛んではいるものの、前世基準で言えば充分なほどの小綺麗さ。

深い渓谷の谷間をこれでもかというぐらい露出し、ブレザー中に着ているワイシャツからはヒョウ柄のブラジャーが透けて見える。

そして上半身だけでもいざ知らず、

下半身の露出具合もそれに比例する。

極端に足を露出しているミニスカートは少しでも風が吹けば今にも中に履いている下着が露わになりそうな程短く、このやや肌寒い4月上旬の季節では見た感じ寒そうに感じてしまうが、それも膝下から見えるダボダボの白いルーズソックスにより少し中和される。

 

 

俺は目の前に立つその2人の巨乳美女に対し、

坂道学園の二大おっぱい神の称号を心の中で授与しようと心の中でしょうもないことを考え、おっぱい神を交互に見比べた。

 

そんなおっぱいは今もやいやいとじゃれながら口汚い罵り合いをしながらもどこか2人の表情は罵倒してるそれではなく竹馬の友のようなそんな親密さが伺えた。

「あのー、それでお話の続きは?」

しかしこのままでは埒があかないと俺が結論付け、2人に話の続きを促した。

 

「あ!そうだ!!

ごめんな!えーっとショウっつったっけか!

アタシは西園寺礼奈だ。まあ基本的にみんな『レナ』って呼んでるから気軽にそう呼んでくれるか」 そして俺の言葉にバッとこちらに振り向き快活に笑うのが黒ギャルのおっぱい神。

笑うたびに上下にブルンブルンと震える露出した胸を見ていると自分の股間に熱が帯びるのを感じる。

 

「私は城光寺綾よ。気軽に『お姉ちゃん♡』って呼んでくれるかしら。ショウくん」

「おいッ!」

そして城光寺綾と名乗ったもう片方のおっぱい神はそう答えるとすかざす隣に立ったレナさんから一撃をもらう。

「アタシ達はここの学園高等部の3年で、コイツはちなみに生徒会長をしている。

まあ、なにか困ったことがあれば気軽に『アタシ』に聞いてくれれば答えるからよ」

そう言って俺に話しかけるレナさんの頭を今度は生徒会長のアヤさんが叩く。

 

まるで相手の呼吸まで分かるんじゃないかと思うほどの仲の良さに俺はそこで思わず微笑んでしまう。

「お二人はとっても仲良しなんですね。

これからよろしくお願いします。レナさん。アヤさん」

「ハウッ!」「ウグッ!」

 

俺の言葉に一瞬苦しそうな表情を露わにした2人であったが、瞬時に先ほどまでの柔和な表情に戻す。

「えぇ。私たちはこれでも幼稚園の頃から学校が一緒なの」

「腐れ縁ってやつだな」

 

その後、停車駅のホームでしばし歓談を楽しんだ後、俺は彼女達から離れ、校門前へと移動する。

どうやら生徒会長のアヤさんは毎日最寄駅のホームで挨拶運動なるものをしており、レナさんはこれから少し用事があるとのことだったのだ。

 

「やっぱり現役女子高生のおねショタってええな」

そんな前世の世界観をやや引きずる俺は校門前で1人パンパンッと己の頬を叩き、これからの生活に気合をいれる。

この学校は3000人からなる中高一貫校。

これから起こる波乱万丈な日々を思い、

俺は校門の中へと歩みを進めた。

 

 

 

 

「ちょっと!レナ!どこであんな天使拾ってきたのよ!!」

ショウと離れてからすぐ、先ほどまでは頼れる女然としていたアヤがそうアタシに話しかける。

 

城光寺アヤ

周りには優等生で頼りなる生徒会長など思われているが、アタシからしたらコイツはそんな器ではない。

スケベで変態でズル賢く、でもどこか憎めない残念系美人。

この校則に倣った制服の着こなしだって「清楚系って奴が男にモテるって雑誌に書いてたのよ」とのことだし、

生徒会長であることだって

「男って頼れるお姉さんが好きなんだって雑誌に書いていたのよ」

そう言って彼女のすべての行動は『男にモテる為』という動機からきている。

全くどこでそんな話を読んだのか聞いたのか、正直興味はあるが、アタシだってこの黒ギャルの格好に誇りを持っている。

雑誌にも『おっぱいを強調すべし!全身で男の性欲を引き立てこれであなたもモテギャル美人』というキャッチフレーズの特集記事に影響されてのことであるが、とりあえずそれは今は置いておこう。

とにかく、そんな優等生だと周りから思われているアタシの親友はそんな虚像とはかけ離れて男好きのど変態であるのだが。

まあ、この世の女で男が嫌いな奴なんてそうそう存在するとは思えないのだが。

 

 

「ねえ!レナってば!!」

そしてしばしそんなことを一人で考えていると再び掛けられる声に私は反応する。

「ギャーギャーうるせぇよ。 電車で同じ車両に乗ってただけだ。

まあ、満員だったからずっと密着してたんだけど」

そう言って私はニヤリと口角を上げ、「ほらこんな感じに」

と更に付け加え、先ほどまでショウと密着していた具合を彼女に伝える。

「ズルイわっ!!!ズルイ!ズルイ!

あんな天使にそんな密着してたなんて!

私も明日からあなたと一緒に電車に乗るわ!」

そう言ってポカポカと叩く彼女に私は「ハッ」と乾いた笑い声で応える。

「無理に決まってるだろうよ。なにせアンタは『生徒会長様』毎朝のこのかったるい挨拶運動でお忙しいことだろうよ。

それにそもそもがアンタ、アタシと反対方向じゃねぇかよ」

そう言ってカッカッと笑い『ご愁傷様でございます』と最後に言葉を紡ぎ、アタシは彼女に対して拝むポーズを決め込む。

 

「くっ!!!!

超高級住宅街に住む私の実家が仇をなしたわ!!!!」

そう言って地団駄を踏む彼女に内心ざまあみろと笑いながらアタシは彼女の肩を叩いた。

 

「まあ、お先にショウで処女散らしてくるからよ。

アタシは一抜けだわ」

そう言ってニヤリと笑うアタシの顔を見てアヤもフフフと笑い返す。

「アナタ、たかだか一緒に登校しただけでもうそのつもりなの?

処女も拗らせすぎると頭までマンコみたいにガバガバになるのね」

「いや、処女拗らせて頭ガバガバマンコって意味わかんねーよ」

「モノは例えよ。まあ、でもあそこまで素直で美少年の男の子にあんな笑顔をされあまつさえ密着出来るなんて・・・

やっぱり、あのショウくんって子「「天使だろ」なのかしら」

そう言ってアヤとアタシの声が重なる。

「天使だろうな。どう考えても。まあ頭もマンコも硬い生徒会長様は遠くから天使を眺めながらクチュクチュとマン掻き(手コキと同義)でもしときな」

そう言ってアタシは彼女に背を向け手をヒラヒラと振る。

 

そう忘れていたが現在のアタシのパンツは悲惨なことになっているのだ。

タンポン型の膣に挿入する潮漏れパッドは履いている下着の可愛さを損なわないというメリットがある反面、ナプキン型と比べると幾分もその潮漏れ防止力は低い。

だからすでにアタシが履いているお気に入りのTバックは漏れ出た潮で濡れてしまい、それがグイグイとマンコから尻のラインへと食い込んでいるのだ。

早く一度マンコを拭きたいし、何より一度スッキリしたい。

先ほどまで忘れていた身体の熱さが再び全身を駆け巡り、アタシは足早にその場から去ろうとした時。

グッ!

力強く後ろから肩を掴まれその場にとどまる。

「おいおい、なんだ親友よ。まだアタシが寂しいってか?」

早くスッキリしたい想いからややドスの効いた声音で振り向きざまにギロリと彼女を見ると、親友はそんなアタシを見て怯えるようなことはなく、むしろ悪魔のように笑った。

 

「アナタ学校のトイレとかでクチュる(シコると同義)気でしょ。

アナタも私も潮が多いから後が悲惨になるわ。

私、クチュるのにいい場所を知っているわよ」

そう言って笑う彼女にアタシはスペシャルクチュリストの親友を持っていることに内心ガッツポーズを浮かべ、彼女の話を聞くことにした。

太ももに、ついに限界まで濡れそぼったパンツを通り越して一筋の愛液がツツツーっと垂らしながら。

 





この世界ではオナニーに対しては非常に当たり前な認識で通っております。
と思ってくだされば幸いです。笑


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

3話

早く授乳手コキプレイに行きたいなーー


「ねぇ、あの子ちょっとやばくない!?」

「ほんと!!え!?男の子?」

「ちょっと声が大きいわよ!!聞こえちゃッ!キャッ!手を振ってくれたわッ!!」

「ちょっと今のは私にだよ!!!」

「アンタなわけないじゃない!!!」

 

ギャーギャー

 

 

現在俺は校門をくぐり学校へ入る正門横にデカデカと掲示されている新入生のクラス名簿を眺めていた。

恐らく今日は中等部の入学式でありその他の在校生に至っては何かしらの連絡手段で今日からのクラスは明示されているのか、掲示されているのは俺と同学年の入学生のみである。

掲示板を眺める新入生で人がごった返している中、

俺の姿を視認するとすぐさまワーキャーと騒いでくれる女子。

今世での記憶(意識といった方が正しいかもしれんが)によるとこの状況は特別変わった経験ではないとのことであるが、より前世での記憶が強く、強いて言うならこの世界にきてまだ1日目の俺からすると悪い気はしない。

本当は男子は女子に気安くしてはいけないと分かっていながらも、どうしてもチヤホヤされるこの環境に慣れていない為、俺は騒ぐ彼女達に笑顔を振りまきながら手を振る。

愛想よくすると何がダメなのか。

それは、そんな男の行動に勘違いした女が強行(強漢)に及ぶからとされており、

俺からしたらそれぐらいオールオッケーもといばっちこいって奴なのだ。

この世界の男子は草食系と言えども性欲はあるのだ。

そこについては前世となんら変わりはなく、俺のちんこの活発さも意識の中で確かに感じている。

ただ、この世界では男子が極端にブランド化された側面もあり、男は簡単に性交渉に応じないことが美徳とされ、おまけに同性愛の流行によりわざわざ女とセックスをせずとも勝手も知っており且つ適度な距離感を保つ性格が多い男とことに及びその性欲を発散させるのだ。

正直この世界に来て、同性愛なぞ反吐が出るほど嫌悪感を抱いてしまうが、そんなのは俺が男に性欲を抱かない限り関係のないことであるし、

加えてこの世界の女は基本己を磨く為に努力を惜しまず、そして男女比の関係かは定かではないが女はより魅力的に進化をしているせいなのか元々作りの良い顔立ち、体つきをしている。

そんな世界で同性愛に走るのだからどこの世界でも男はなんと世知辛い生物なのだろうかと

くだらないことを考えながら名簿を上から下まで読み返し、自分の名前がなければまた次のクラス。

それを何度か繰り返した後、やっと俺は自分の名前を見つけ出す。

 

「あった。6組か」

俺の名前は結局6組目の最後の方に記載されており、俺はやっと見つけたことからボソリとそんな言葉を漏らす。

 

「6組だって!!!やった!!!同じクラス!!」

「シャーっ!!!!!キター!!」

「くそ!!!ファック!!!ファッーーークッ!!!!」

「ざけんなッ!まじで!!!なんでウチが8組やねん!!!!」

 

恐らく俺の言葉を耳聡く聞いていたのだろう。

俺の近くにいた女子達が様々な声をあげる。

 

「さてと、クラスは分かったけどこの後どうすれば・・?」

俺はその場で今後のことについて考えを巡らしてすぐに記憶の中でその答えにたどり着く。

「そう言えばカバンの中に入れていたはず」

ガサゴソと自分が入れたわけではない(正確には今世の俺。昨日までの俺がカバンに入れておいた)学校から家へと郵送されていた今日のスケジュール表を探し出しそれはすぐさま見つかった。

「どれどれ、クラスが分かったらそこからそのままクラスに移動して下さいっと」

タイムスケジュールにそのように書かれており俺はその紙を裏返し記載された地図を確認する。

「にしても最近の学校は新入生に優しくないな。普通はもっと案内なりなんなりすべきだろう。

こんな紙で楽しやがって」

俺は手にした紙をピラピラと仰ぐように眺める。

裏表の一枚モノの用紙。

今日のスケジュールと裏には学校の地図が描かれているだけ。

どうやらタイムスケジュールによると今日は12時のお昼時には新入生は解散していいらしい。

「私立なんだからもっと金かけていいだろうに」

これではせっかくお受験までしたのに(俺ではない俺がだが)

どこか無駄骨感を感じてしまう。

もっとも意識の中にある俺の学力はそこまで高くなくどうやら男子はそこまで頭が良くなくても受かる特例があるのだと俺の意識が答えを出す。

「まあ、どうせこの人の流れに乗って歩いたら着くんだろ」

俺はそう独り言を呟いてゾロゾロと動き始めた人の群れに混じりながら適当に自分のクラスを探す。

「え!?何あの子!!」

「ちょっと普通にイケメンなんですけど!!」

クラスを目指し廊下を歩きながらも俺の姿を見つけた途端騒ぎ出す女子。

そして俺の目の前にはいくらかの人が先導で歩いていたのに気がつけば目の前はモーゼの十戒のように人が横に避け、視界の真ん中がクッパリと割れるようにしてその進路の先を促す。

いや、これじゃあクラスいけんだろ!!

と内心思いながら、端に止まり俺の顔を見つめる女子達に俺はアイドルのように手を振りまく。

 

「キャッー!」

 

手を振るたびに僅かに上がる嬌声に気分を良くしながら目的地も分からずただ歩く。

そして俺は一直線の廊下をどうやら渡りきる一番端まで来たところで目当ての目的地にたどり着いた。

「ん?着いたわ。ラッキー」

俺の視界には長方形の建物の一番奥。

そこに俺のクラスである1-6と書かれたクラスのプレートが飾られていた。

 

「ふー。」

そこで俺は教室の扉の前で一度深呼吸をした後、気合いを入れて教室の扉に手をかけ横にガララとスライドさせる。

 

「「「「よっしゃあああああああああ!!!!!!!!!!」」」」

俺が教室に入った瞬間、雌叫び(前世でいう雄叫びと同義)が教室内に響き渡り、

クラスの中で立ち上がり両手を天に掲げるようにガッツポーズをしている少女たちが視界に入った。

「えーーーっと、よろしくね」

そんなある種カルト教団のような熱烈な歓迎具合を受け、俺はどのように反応したら良いか分からず、とりあえず前世の社畜営業サラリーマンスキルを駆使して最適解を導き出しその場で柔らかく微笑んだ。

 

ドッ!!!!!!!!

俺の言葉の後に、まるで地響きのような鈍い音が教室全体から響く。

とりあえず俺はその雰囲気をそのまま流し、黒板に張り出された座席表に歩み寄った。

「うーん、俺の席はっと」

俺はクラスに張り出された座席表に視線を巡らせ、すぐに自分の名を見つける。

(窓際の一番後ろか)

俺は黒板に張り出された席と、実際誰も座ることなく空白となった俺の席であろう机を見比べた後、その場所へと向かう。

席に向かう途中もそんな俺を全員の視線が追うのを全身に感じながら俺は自分の席に座ると、こちらを見やる彼女達を観察すべくぐるりと視線を見渡した。

バッ!!

俺が顔を上げた瞬間そんな音をまたクラス全体で立て、先ほどまでこちらを見ていたであろう全員が瞬時に顔を逸らす。

(てか男子いなくね?)

そうなのである。

このクラスで座席表を見るだけでおおよそ40人。

加えて俺の席が窓側の一番後ろにあるように、このクラスにも他に男子がいるのは座席表の氏名にて確認済みである。

おまけに俺の席を中心にした一角に固まるように配置された男子の席。

もっとも男子と読み取れる数はおおよそクラスで8人弱しかおらず、

加えて現在クラスにいるのは俺一人だけである。

そして先ほども言ったように俺の席はクラスの一番端。

簡単に席を表すと下記のような図になる。

◎ 俺 ◽︎女 ◼︎男(欠席)

 

 

ーーーー窓ーーーーーー

| × ◎ ◼︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ |

| ◼︎ ◼︎ ◼︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ |

| ◼︎ ◼︎ ◼︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ |← 黒

| ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ | 板

| ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ |

| ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ |

出入り口 |

ーーーー窓ーーーーーー

 

 

とゆう席順であり、そして俺の周りの席が空席なことから酷くクラス全体を見渡せた。

男子以外の生徒はほぼ全員と言っていいほど揃っているのに自分だけしか揃っていない男子。

この現象に頭を悩ませていると再び前世の意識さんがその答えを導く。

 

(そもそも男子はほとんど学校いかねーのか。

普通進学を考えている男子のみで、現状の男子の将来なりたいのは専業主夫が一位で、二位が高等遊民だとどこかで見たのであろうテレビの映像がパチパチと脳内でフラッシュバックする。

 

いや、甘え過ぎだろ。それにお前ら結構な割合でゲイじゃねぇか。

そんなツッコミを入れた後に、この現象に納得がついたことで俺は窓辺から見える景色を眺めるなんてことはせずポケットから取り出したイヤホンを耳に入れその場で昼寝する学生のように机に突っ伏した。

 

「ねぇ!あの子ふつうにイケメンじゃない?!」

「知ってるあの子確かY小で有名な天使ちゃまって子だよ!絶対そう!!」

「ねぇ、ちょっと私本格的に恋してるかも。てかむしろ通り越して愛してるかも」

「でもどうしてあの子だけしか男の子はいないの?」

「知らないの?先月なんか法律が変わったじゃない。ほら、あのあれよあれ、」

「あー、男児保護法ってやつ?」

「そうそう!それそれ!

その男児保護法ってやつのせいで今年度から男子に関しては義務教育の中学までは自由出席でいいんだって!」

「公布と施行が同時に行われたやつよね」

「公武と劉邦?

とにかくそれによって男子は自由に学校を休んでもいいことになったのよ」

「まあ、最終学歴がその場合義務教育の中学までで高校に進学したい場合は私たちと変わらずに学校に来ないといけないのだけどね」

「なによ、あんた、さっきからやけに難しい事ばかり言ってよくわかんない」

ワイワイガヤガヤ。

 

近場でこそこそ話す事情を聞いて俺は今の現状に合点がいく。

なるほど、つまりはそうゆう男児保護法なるもののおかげでこんな現状なわけね、

たしかにそれなら納得の内容でもある。

どうやら今世での俺は獣医になりたいようでそれを目指すからこそ、この法律のことについてスッポリと意識が抜けていたのであろう。

とにもかくにも、その法案のおかげでこれから築けるハーレムに心を踊らせ、音楽も流していないはめるだけにとどめるイヤホンとの隙間から情報収集をする為に引き続き狸寝入りを決め込むのであった。

 

 

 

「あのー、山口くん。起きてくださーい」

女性の落ち着いた声に俺はまどろんでいた意識を覚醒させる。

「んあ?」

狸寝入りを決め込んでたら気がついたら本当に眠りこけてしまっていたようだ。

不意に掛けられた声に俺は無意識に返事を返し伏せていた顔を上げる。

目の前には先ほどの声の持ち主であろう、同級生ではないだろう恐らく20代半ばから後半の女性が立っており、グレーのジャケットを羽織り、前世基準ではやや短めなグレーのミニスカを履いた、やや背の低い女性が立っていた。

「誰?」

まだ朦朧とする意識の中、とりあえずそう声を掛けた俺に彼女は胸を張って答えた。

「私は今日からあなたたちのクラスの担任をする田中 サキですよ。

『サキちゃん先生』って気軽に呼んで下さいねって、そんなことよりもです!起きて下さい。入学式に行きますよっ」

目の前に立つグレー色のスーツの胸ポケットには確かに『1-6』と書かれた名札のようなものをつけその上に一輪の花を挿した、赤色のメガネが特徴的な教師と名乗る女性の声に俺はやっとこさ、その重い瞼をしっかりと開き彼女を見つめた。

赤ふちの特徴的なメガネ。

やや、ロリ巨乳を想像させる身長とバスト。

それとどことなく落ち着きのない話し方や、身振り手振り。

間違いない。コイツ、イケルッ!

そんな、これから始まる入学式のことより、目の前に立つ女性の品定めをしばし楽しんでいると、目の前の女性はやや頬を膨らませた。

「あ、あの!山口くんッ。いい加減起きてくれないとせ、先生ほんとに怒りますよーッ」

そして目の前でパンパンと叩かれた衝撃音により、俺は舐めるように彼女を観察するのをやめ、彼女に向かって頭を下げた。

「ごめんなさい。『サキちゃん』」

俺はあえて先生をつけず愛称だけで彼女の名を呼ぶと彼女は急に頬を赤らめ

「そそそそ、そんな、『サキちゃんだなんて』

ま、ま、まだ私とや、や、山口くんはそんな仲、ハッ!!!も、も、もも、ももももしかして山口くんがわ。わ、私に一目惚れして、そして惚れられた、私とや、山口くん先生と教室で、そ、そのっ!禁断の恋ってや「田中ァーッ!!!!!早くしろッ!テメェのクラス待ちでいつまでたってもワタシら7組が移動出来ねえだろうがあッ!!!!」

そしてサキちゃん先生の声を遮るように力一杯、クラスの扉が開けられてすぐ飛んできた怒声によりサキちゃん先生は身体をビクッと跳ね上げ、反射的に「すいませんッ!!」と答えた。

「と、とにかく、急ぎますよッ。山口くんもいい加減椅子から立ってあの列の最後尾に並んで下さいッ!」

そう言って

クラスの扉側のやや空いたスペースにすでに整列を終えずっとこちらを見ていた同級生達の列を指差したので俺はコクリと頷き立ち上がった。

「あ、で、でも今度からは、ちゃんと『先生』ってつけてくだ『タナカ!!!!早く!!!」ファイッ!!!!」

再び掛けられた声にどこか素っ頓狂な声を上げる彼女にクスリと俺は笑いかけ、そして俺は列の最後尾に移動しながら既に整列を終え待たせてしまった女子達に片手を上げぺこりと謝る。

その瞬間、先ほどまでややきつい目つきでこちらを観察していた彼女達の目は幾ばくか優しいものに変わる。

そして俺が謝罪のポーズをとってすぐ、続いてサキちゃん先生も俺の真似をするように生徒の列に向かってぺこりと頭を下げると再び彼女達の視線は獣のように鋭くなり、時折「チッ」とした舌打ちの声が帰ってくる始末。

「えぇ、ちょ、ちょっと、最近の若い子はき、厳しいなー」

帰ってきたいくつかの舌打ちにそんな感想を漏らしたサキちゃん先生はそのまま列の最前列に移動し、クラスに号令をかけ俺たちは入学式が行われる体育館へと向かった。

道中、通り過ぎた時にみたいまだ整列し俺たちの後に体育館に行くのであろう7組の先頭に立つ体育教師のような全身赤いジャージを着ていた女教師はまるで怒るウサギのようにこちらを腕を組み睨めつけながら、右足の爪先で何度もトントントンと床を叩いて全身からイライラしていますというような雰囲気を醸し出しており、それを見た瞬間サキちゃん先生はやや猫背気味な背中をピシッと一本線を引いたように背筋を伸ばし、あえてそちらを見ないようにただ真っ直ぐ前を見て行進する。

 

そんな2人の関係が、どこか獲物とライオンのように見えて俺はクスリと笑ってしまった。

 

パパパパーンッ

パパパパーンッ

 

体育館からラッパの軽快な音が響き、俺も含め新入生らしきものが続々と体育館の中へと入る。

 

カシャカシャカシャ。

 

体育館の中には既に新入生の参観の親が席に座り、カメラ片手に自分の子供の勇姿を撮影すべくシャッター音が会場に響いた。

カシャカシャカシャ

カシャカシャカシャ

カシャカシャカシャ

 

いや、これ絶対、盗撮だろ。

俺が体育館に入るやいなや、先ほどと比べてやや多くのシャッター音が俺に向けて焚かれているのを感じる。

 

まあ、カメラを構える婦姉(前世で言う父兄)も皆美人であることから俺はややサービスのように所々で手を振り愛想を振りまいた。

そして母はどこかと周りを見ると、そんなカメラ小娘達の先頭に立ちまるで本職のカメラマンのように必死な形相でこちらを撮影していた。

 

新入生代表 〜 。

生徒会長の祝辞が述べられた後、新入生代表の女の子が答辞を述べ入学式は終了した。

 

当然のことながら生徒会長は登校時にあった城ヶ崎さんこと、爆乳女神の1人、アヤさんが述べていたのを俺は目の保養とばかりにガン見しているとふと目が合ったのに気がつくと、彼女はこちらにウインクを交わしてきた。

 

そんなこともあり恙無く入学式を終え自分の教室に戻り俺たちは自分のクラスで自己紹介をしていた。

 

「山口 ショウです。

趣味は寝ることと、漫画を読むこと。

特技はありません。よろしくお願いします」

ペコリ。

そんなザ・普通な自己紹介をし、普通にお辞儀をした瞬間、一拍置いてまるでアイドルのコンサート会場のように歓声が教室全体に響く。

 

「ねえねえねえねえ、ショウくんって、呼ぶね!!」

「可愛いー!それに優しい!!天使かよー!好き!」

「あー!抱かれたい!」

「抱きたい!」

「食べたい!!!」

「ショウくん!良かったらウチとアドレス交換しよう!!!」

「好きなタイプはどんな女ですか!?」

 

もう、そんな感じである。

そもそも男子が学校に通うこと時代珍しくなった、今(男児保護法から)

クラスに男子は俺1人。

入学式に見た時も平均的にクラスに1人男子がいるか居ないかのレベルであるのだがら当然女子達の関心は俺に集まりこうして烏合の衆へと成り果てる。

そもそも最初の男女比3:7と言う設定はどこにいったのか。

 

「はいはーい!静かに、静かにして下さーい!!」

そのあまりの喧騒さに担任となるサキちゃん先生こと、田中サキ先生が小さい手をパンパンと叩き皆を鎮める。

 

「皆さん、山口くんはこのクラスでたった1人の男の子です。

そんなにがっついてしまうと山口くんはこのクラスに居づらくなってしまうかもしれません。

それに質問ならこのあといくらでも出来ますので、そ、その時で良いと思いますよー」

 

そんな、やや教師にあるまじき名指しの発言に若干、ムッとしてしまう顔を俺はペチンと軽く叩く。

いかんいかん。これでも前世は立派な社会人。

こんなことで不機嫌になっていてはこの世界でハーレムを築く上で邪魔になってしまう。

俺がすべきなのはあくまで愛想の良い男の子。

丁度王子様とまではいなくても充分整った容姿。

そんな容姿を活かさずしてなにが逆転世界か。

俺はそう自分に良い聞かせサキちゃん先生に見えるように手を挙げる。

 

「え、ん?は、はい。山口くん。あのーもしかして怒らせちゃいました?」

俺が挙手したことにより、若干顔に焦りを浮かばせる彼女に俺は笑顔で応えた。

 

「いえ、サキちゃん先生の僕に対する配慮、本当にありがたく嬉しく思います。

ただ、僕も将来は獣医になりたいので、必ずこの学校に通い高等部で卒業します。

それに女子に対してもそんな忌避感も嫌悪感もありません。チヤホヤされる分にはむしろ嬉しいので、

そこまでご心配されなくても結構ですよ」

俺の、やや中学一年生が言わないようなそんな模範解答を示すと再びクラスは歓声に包まれる。

「でも、ちゃんとクラスの進行を妨げないようにぐらいはみんなも配慮して欲しいかな」

俺の続け様の言葉に響いていた歓声はピタリと止み、その素直さに俺はクスリと微笑んだ。

 

そして、案の定クラスに歓声が響く。

その中には先ほどまでクラスを纏めていた担任であるサキちゃん先生も含まれており、等しく、メスの表情で甲高い声を上げて鳴いていた。






この世界では男子イコール天使である。
特に性格の良い素直な男子に対してそう形容される。
そんな風に理解してくだされ!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

4話

やーーっとちょいエロ
ガラケー世代でない方はすいません。。。
なんか懐かしくてガラケー世代の方は楽しめる話になってしまいました!


「あ、レナさん」

 

俺は現在、入学式のタイムスケジュールを終え午前中で学校行事を終え、後は自由下校となったクラスを出た後、1人、この坂道学園を探検し、高等部の校舎の屋上にて、朝の電車で遭遇した爆乳おっぱい神こと黒ギャルのレナさんを発見した。

「んあ?」

 

彼女は誰もいない屋上で寝転び空を眺めていた時に俺からかかる声で顔だけこちらを向けた後、視線が合わさった瞬間そこから飛び跳ねるように起き上がる。

「ショ、ショウッ!?なんでここに?!」

その慌てぶりに俺はクスリと笑い「探検中です」と答え、彼女の横に移動しそこに腰掛けた。

 

「探検だぁ〜?そんなガキみてぇなこと」

そんな言葉が聞こえたので「ガキですよ?だって中学一年生ですから」

そう返すと彼女から、「あぁ、そうだったな。そう言えば」

と声が帰ってきた。

「でもよ。なんで高等部の校舎に来てんだ?普通探検なら中等部の校舎ですんじゃねーのか」

彼女の問いにまさか馬鹿正直に

『今更中学1年生に興奮はしないからお姉様方と会うべく高等部を散策してました』なんて言えるわけがなく、俺は適当に「もう中等部の探検は終わったので」と答えると、レナさんは「そっか」とだけ答えてそこで会話が途切れる。

 

 

「「あの(さ)」」

 

「あ、どうぞ」

「い、いや、ショウから話せよ」

2人の声が合わさり俺たちは思わず先手を譲り合うも。不毛かと瞬時に判断し、俺は朝の出来事のお礼を彼女に再び告げた。

「今朝はありがとうございます。おかげで助かりました」

「お、おう、まあこれに懲りたら今度から男性専用車両乗れよな!」

彼女の言葉に俺はあからさまに顔を沈ませため息をつく。

「それが男性専用車両はどうにも汗の匂いが無理で、僕はこれからも変わらず男性専用車両には乗れないと思います」

「汗のにおい?」

俺の言葉に首を傾げるレナさん。

それもそうだ。

この意識の中でみたテレビでもこの世界の女は男の汗の臭いを性フェロモンに変換する。

この世界で男性の加齢臭や、脂汗の匂いはすべて彼女達からしたら垂涎の性フェロモンなのだ。

もちろんワキガなどの悪臭を発する者がいても、男性という一点でのみ評価されるこの世界では男のワキガも総じて一定層のファンがいる。

逆に女は、自らの汗のにおいには滅法判定が厳しく、ボディオイル、ベビーパウダー、香料入りの石鹸等、めちゃくちゃ気を使っていると意識で知っているのだ。

故にレナさんの反応も当然である。

この世界のどこに男性の汗がダメなやつがいるのだろうか。時には同性である他の男でさえ、好きな男の汗の匂い。

そうゆう認識なのだ。首を傾げて当然である。

 

「まあ、そうなりますよね。

なんか僕生まれつき男の人の汗とかそういう匂いが嫌いでこれからも恐らく男性専用車両には乗るつもりはありません」

生まれつきなんて真っ赤な嘘であるのだが、俺がクロと言えばクロであり、シロと言えばシロになる。

それがこの世界での男性特権であり、特にその男性の中で美男子のクラスに属する俺からすればその威力は顕著であると、転生1日目の分際で内心したり顔で俺は心の中で呟いた。

 

「ん、お、おぉ、そうか。

まあ、人それぞれ苦手な臭いってのもあるか。

でも、それじゃあよ、今日みたいな事はこれから毎日起こるぜ?」

 

レナさんの言葉に俺は待ってましたと言わんばかりの満面の笑みを浮かべ答えた。

「じゃあ、レナさんが僕の近くにいて今日みたいに守ってくれませんか」

 

ズキューンッ

 

某少年ジャンプの連載マンガであればそのような効果音が炸裂するような自称天使の微笑み(過大自己評価)を浮かべると、案の定、その爆乳をグッと掴みやや苦しそうにする黒ギャルの姿が目に入る。

 

「お願いします。

レナさんとなら安心して学校通えるようになると思うんです」

俺の言葉に「グゥッ」と短くくぐもった悲鳴のような声をせり出しやや苦しそうな表情を浮かべる彼女に俺は追い討ちをかける。

 

「・・・(シュ)き・・・。」

「え?すいません。なんて」

「ッッ!!!なんでもねぇよ!!!バーロー!!

ん、んで明日からはしゃーねぇからアタシが着いて来てやるよ!最寄駅はどこだ!?」

俺が聞き返したことによりバッと目を見開きやや声が大きくなってくる彼女に俺は内心、ここまでか、男女比乖離世界などと感想を漏らす。

 

「〇〇駅です(最寄駅)」

「〇〇駅かッ!アタシはその一個学校側の△△駅だから明日も同じ時間、同じ車両に乗ってたら一緒に登校してやんよッ!!」

そしてやや時間を置いて矢継ぎ早に答える彼女は最後の方には普段(といっても普段の彼女を知らないが、おおよそ見た目通りのガサツな)の態度に戻り快活に微笑んだ。

 

「それならアドレス交換しましょう」

そう言って俺は携帯を取り出し彼女に向けて赤外線通信を開く。

「えッ?!タクッ、しゃーねぇなあ。ほらよ」

そうして彼女もポケットからひどくジャラジャラとアクセサリーを付けたガラケーを取り出し俺の携帯と合わせた。

 

ピコンッ。

赤外線通信が完了した音が響いたのを確認して俺は携帯を閉じた。

前世を通して久方ぶりにやった赤外線通信。

ガラケーならではの行動にやや胸がワクワクと期待の心が溢れるのを隠しながら、俺は彼女に「それじゃあまた明日」

と告げ、足早に去っていく。

 

さてと、この後はどうしようかな

と今日の残りの予定について暫し考えながら俺は屋上を後にした。

 

 

 

 

 

 

「あ、レナさん」

いつも代わり映えのしない毎日。

新学期も始まってもあいも変わらずこの屋上がアタシのテリトリーである。

アタシが普段占領している屋上には基本的に高等部の連中は幼馴染のアヤを置いて、来るとしたら風紀委員のクソ女。

それ以外の奴らは触らぬ神に祟りなしと言わんばかりにこの屋上に登ってこない。

そのはずだった。

しかしその普段の光景は1人の人物の登場により180度変わってしまった。

 

「んあっ?」

変わりゆく空の雲を目で追いながら風を感じていると、不意にかかる声にアタシは気の抜けた声で返事をした。

 

ッ!!!!

目の前に男の子が立っていたのだ。

そこには今朝、電車で会いしばし歓談を出来たという。普通の男児ならまずありえない本来であれば『女なんて』と侮蔑な視線を向けるだけの男が、やや笑顔を交わしながら談笑してくれた男がそこに立っていた。

それだけでアタシの普段ゆらゆらとしか揺れない心のメトロノームは瞬時に最大限の傾きを加え、やや激しく動き出した心臓の音のようにブンブンと振れる(もちろん比喩である)

 

そしてアタシはその場から猫のように飛び上がり、

未だ現実か、それとも夢なのか分からずとりあえず彼になぜここにいるのか問うた。

 

「ショ、ショウッ!?なんでここに?!」

 

アタシの言葉のどこが面白かったのか彼は微笑み一言「探検中です」と答え、そのままアタシの横まで可愛らしい歩幅でチョコチョコと移動しそのまま腰掛けた。

その時、鼻腔を刺激するほのかな男の香りに脳が軽くパチパチと爆ぜる刺激を得たことでやっとアタシの意識が覚醒し、これは現実だと告げてきた。

 

「探検だぁ〜?そんなガキみてぇなこと」

とりあえずいつものアタシらしく、雑誌で見た男が好きなギャル像(サバサバ系女子)の言動を意識し、私はつっけんどんにそんなことを返すが彼はさも当然のようにその意見に同調で返した。

「ガキですよ?だって中学一年生ですから」

そう返す彼をみて確かに、圧倒的なコミュ力を前に忘れていたがこの子は中学一年で今日入学してきたことを朝に教えてもらったことを思い出したアタシは

「あぁ、そうだったな。そう言えば」

と言葉を返す。

 

「でもよ。なんで高等部の校舎に来てんだ?普通探検なら中等部の校舎ですんじゃねーのか」

しかし、それでも現在中等部一年の彼がここに居る理由にはなり得ていない故にアタシは続けざまに彼に質問してしまい、内心(質問責めの女は嫌われると雑誌に書いてあったな。しまった)と後悔するも最早遅い。

すでに質問をしてしまった後で、そんな後悔は後の祭りだと内心彼に嫌われてないだろうかと考えてしまうあたり、アタシも男に群がる他のマンコどもと一緒だなと自分に対する自己評価を下げた。

 

 

「もう中等部の探検は終わったので」

 

しかし。彼はそんな続けざまに二個も!質問を繰り返してしまったアタシに対してその慈愛に満ちた性格の彼は眩しい笑顔を歪めることなく、さも当たり前のように言葉を返してくれたことに胸がいっぱいになり、アタシはまた失敗を繰り返してしまった。

「そっか」

 

バカバカバカ!アタシのバカ!!!

せっかく男子のショウがアタシと会話をしているのにそんな猿でも出来る言葉を返してどうする!!!

そんな後悔も虚しく、そこで案の定途方にくれたアタシはなんとか言葉を交わすべく言葉を捻り出した。

 

 

「「あの(さ)」」

 

 

ファーーーーーック!!fuck!fuck!fuck me!!!!!ファーーーーーック!!!!

そしてこのどうしたらいいか分からない現状にアタシのテンションは何故か天元突破した。

 

彼の言葉に被せてしまう負の連鎖にアタシは自らの普段の行いの悪さが祟ったと考えるが、

とりあえずは声が重なってしまったのは仕方ない!!

まずは!まずは男の子である彼に!

彼に譲らなければ!!!

 

そう世間一般では常識とかした男に譲るべしという日頃の雑誌の熟読の賜物である結論を導き出しアタシは彼に先手を譲るべく悩むと、彼から救いの手が帰ってきた。

「あ、どうぞ」

 

声を被せてしまったのはアタシなのに、それでもアタシに譲ろうとしてくる彼に内心、血の涙を流しながらなんとか、平静を取り繕い、アタシは彼に伝える。

「い、いや、ショウから話せよ」

 

なんで!アタシはこんなバカなんだよ!!!

やや命令口調っぽくなってしまったアタシの言葉遣いにこの時ばかりは盛大に舌打ちを漏らしたくなる感想を抱きながら、

彼と先手を譲り合う。

恋人の逢瀬のようなやりとりをした後、なんとかアタシはショウに発言権を譲ることに成功する。

 

 

「今朝はありがとうございます。おかげで助かりました」

彼から紡がれた言葉は今朝にも聞いた感謝の言葉であった。

 

アタシは男子にあるまじきその物腰の低さ、そして素直さに鼻の穴を広げながら、その興奮を悟られないように言葉を返した。

 

「お、おう、まあこれに懲りたら今度から男性専用車両乗れよな!」

しかし、アタシの言葉にその天使のような顔が俯いてしまいアタシの脳内では、大量の細胞が活動を始め、『なぜ目の前の彼は顔を俯かせ目に見えるほど落ち込んでいるのか』

を考え、考え、その上さらに考え抜くと

普段考え抜くことを放棄しているアタシの有象無象のマンコのようにガバガバな脳内細胞はその最適解を示してくれることはなく、アタシが途方にくれていた時、

その答えは彼の口から告げられた。

 

 

「それが男性専用車両はどうにも汗の匂いが無理で、僕はこれからも変わらず男性専用車両には乗れないと思います」

「汗のにおい?」

 

 

彼の言葉にアタシはオウムのようにそのまま返してしまい首を傾げる。

どこの世界に男の汗を嫌がる人間がいるんだ?

アタシは大好きだぞ?

ん?彼は違うのか?

でも男って別に臭くないし、むしろ近くで匂い嗅ぐとマンコが疼くんだが。

んん?んー?

 

「まあ、そうなりますよね。

なんか僕生まれつき男の人の汗とかそういう匂いが嫌いでこれからも恐らく男性専用車両には乗るつもりはありません」

 

アタシの合点の言ってない様子に察してくれたのか、彼がそう答えたので、アタシはそれ以上そのことについて考えることを放棄した。

 

 

「ん、お、おぉ、そうか。

まあ、人それぞれ苦手な臭いってもあるか。

でも、それじゃあよ、今日みたいな事はこれから毎日起こるぜ?」

そうである。今後も男性専用車両に乗らないなら当然のようにつきまとう問題。

それは彼が男性である点に加え、彼の容姿が美しいという部分がより起因する。

 

彼がこれからもあの女にまみれた満員電車で移動する場合、当然頭の中まで潮だらけのマンコ達が発情しながら彼に近づく。

そんなことは決して!決して!あってはならないのだが!

アタシもそれはきっと例外なく興奮して彼を視漢してしまう。

そんな考えのもと口から出た疑問に目の前の少年から信じられない言葉が帰ってきた。

 

「じゃあ、レナさんが僕の近くにいて今日みたいに守ってくれませんか」

 

ズキューンッ

心臓をライフルで狙撃されたような衝撃を感じ、アタシの胸がギュギュッと音を立てるようにナニカ掴まれる感触に思わず口からカエルのような鳴き声が漏れた。

 

「グウッ!」

何を言っているのだ、この少年、いやこの男は。

アタシが男と一緒に通う?

モテる為に不良を気取って日サロで焼き、雑誌のギャル特集を真似し、美貌を絶えず研磨してきた結果、やっと身を結んだチャンス。

それもこのご時世珍しいくらいの性格良し、顔良しの超!超超優良男児!!

ん?これは夢か?夢なのか、夢なら、醒めないでくれ!!!!

 

そんな半ば現実逃避を脳内で繰り返した時、追撃のように放たれた彼の言葉にそのガバガバの脳みそを撃ち抜かれた。

 

 

「お願いします。

レナさんなら安心して学校通えるようになると思うんです」

 

 

ズバンッ!!!!!

脳内の隙間が彼の言葉で一瞬で真っピンクに埋め尽くされ、アタシは思わずポッと湧いて出た言葉を口に出した。

 

「・・・(シュ)き・・・。」

「え?すいません。なんて」

 

おーーーい!!何言ってんだ!この腐れマンコ!!いやアタシか!!!

聞こえたか?!聞こえてねえか?!どっちだ!?!?

分からねえ!!!!

アタシの言葉が聞こえてないように首を傾げこちらに耳を傾けた彼にすぐさま希望的観測で『聞こえてない』と断じた後、誤魔化すように次の言葉を告げた。

「ッッ!!!なんでもねぇよ!!!バーロー!!

ん、んで明日からはしゃーねぇからアタシが着いて来てやるよ!最寄駅はどこだ!?」

誤魔化しきれていただろうか。

そんな不安で胸を埋め尽くしながら話を移すべく、話題をそらした。

 

 

そしてアタシの不安は的中せず、何事も無いように彼はまるで天使のような表情を浮かべ答えた。

「〇〇駅です(最寄駅)」

「〇〇駅かッ!アタシはその一個学校側の△△駅だから明日も同じ時間、同じ車両に乗ってたら一緒に登校してやんよッ!!(おい!まじか!!〇〇駅かよ!!隣じゃねぇか!!ラッキー!!ラッキーだよ!アタシィッ)」

 

 

 

彼の言葉に最早アタシは自分の発言を後悔することも忘れ、そう返すと、この子はアタシを殺す気なのか、更にその上を要求してきた。

 

「それならアドレス交換しましょう」

そう言って携帯を取り出しパカリと開いた後、

赤外線センサーがあるであろう携帯の先端をアタシに向けた。

 

エッ!?ウソ!!連絡先まで交換してくれるの!何この子!!

 

アタシの脳内がこれでもかとピンクに染まりながらとにかくこのチャンス、手を離してなるものかとやや興奮で震えてしまう手をポケットに突っ込み、アタシは携帯を取り出し、彼の携帯の先端にコツンと自分の携帯を付けた。

 

 

ピコンッ。

赤外線通信が完了した音が耳に入った瞬間、

アタシは内心ガッツポーズを決め、

そしてその携帯を両手で胸に抱き、幸せを甘受する。

 

「あ、あのさっ!今日メールし・・・て?」

そしてしばし幸せを噛みしめていたアタシが現実に戻ってきてこれからメールしてもいいかどうか彼に問おうとして目を開いたら目の前から彼の姿は消えていた。

 

これは夢か、現か

そんな戦国武将さながらの言葉をその場で漏らしながら既にスリープモードとなり真っ暗になった画面を不安で震える手でテンキーに触ると、

そこには

『山口 ショウ』

 

と、確かに彼の名前が携帯に刻まれていた。

 

「・・・今日はもうサボろう」

今からサボると卒業の間際、出席日数が足りなくなることは明白であるのが頭の端で分かっていながら、

アタシはそんな先の事情は空の向こうの彼方に投げ飛ばし、携帯に表示されたリョウの名前に再び胸を締め付けられる感触を感じ、再度その携帯を抱きしめた。

 

「帰ってクチュろう」

午前中に何度かクチュってスッキリしていたはずのアタシのマンコはそんなこと知らないとばかりに盛大に濡れ、射潮の第1段階のヌルヌルとした愛液が溢れ出す我慢潮を超え、その第2段階のカル潮がプシュプシュと湧き出し変えたばかりのタンポン、Tバックでは抑えきれず、垂れるように太ももに伝った液体なんか気にならないほど、アタシの心は幸せに満ちていた。

 

 

 

 

 

クチュクチュクチュクチュ。

体液が混ざり合う卑猥な音がアタシの部屋に響く。

クチュクチュとした粘液性の高い液体が混ざり合う音は止まることを知らないかのように絶えずアタシの耳をより刺激し、更にアタシのマンコから沢山の愛液が溢れ出す。

 

 

「ンッ!ショッ、ショウっ!ショウ!ショウ!!!」

そしてアタシは家に帰って何度か試した彼の呼び名で一番膣がキュンとする呼び捨てをその場で叫びながら擦るようにさすっていた指は気がつくと、マンコの中を掻き出すように指を突き入れ前後に上下左右に縦横無尽にかき回していた。

グチュッ!グチュッ!グチュッ!

「アッ、シ、ショウッ!もっと!もっと!!イイッ!!もっと奥まで!!ショウゥ〜〜〜ッ!!!」

そして本日何度目かの脳内がショートするような快感にアタシは身を任せ、釣り上げた魚のように自分の腰を何度も床に打ち付けた。

ビュッ!ビュッ!ブビュゥーー!!!!!

ホースの先を押しつぶして水を無理やり流すようなどこか濁った音を立てながらアタシのマンコから放物線を描きながら射出される潮。

既に何度も達している射潮により、身体は既に第3段階のハメ潮がもの凄い勢いで排出される。

「ハアッ、ハアッ、ま、まだまだ」

しかし強い快感と射潮による強い倦怠感がセットで襲ってくるハメ潮を出してもアタシの脳内は更にその快楽を追求する。

もっと!もっと!!!ショウ!!!

 

そしてアタシは再度携帯の画面に表示された『山口 ショウ』という文字だけのプロフィール欄を眺めながら湧き出す情欲を抑えきれずにまた、本日何度目か数えるのも億劫なほどの射潮を身体から放出した。

 

 

 

「もぅ、無理・・・」

そうして自宅の自室でオナニーを始めて2時間。

達した回数は覚えていない。

ただ、目の前に広がるそこら中に飛び散った体液の惨状を薄ぼんやりとした瞳で見つめながらアタシはその場に倒れこんだ。

「ちょっと。出し過ぎちまった。水・・・」

射潮の第3段階のハメ潮はその強い性感に呼応するようにほかの射潮とは比べられないほどの量を一回で射出する。

そんなハメ潮を何度もしたものだからアタシの身体は既にカラカラであり、喉が水分を欲しているのが今にもわかるのだが、それでもかつてないほどの倦怠感にアタシの意識は朦朧としていた。

 

「水、それに母さんが戻る前に早く綺麗にしないと・・・」

部屋の惨状は、あまりにも酷い。

いくら母さんがアタシの潮吹きが多いことを知っていてもこの量は尋常ではない。

アタシはそのあまりな自分の痴態の結果に何度か身体にムチを打ち身体を起こそうとしても力を使い果たした身体は全く言うことを聞いてくれない。

もう、いいや、寝てから考えよう。

そんな悪魔の囁きを耳にしたかのようにアタシのまぶたは徐々に、徐々に落ちていく。

 

〜♪〜〜♪

 

バッ!!!!!

耳に聞きなれないが、アタシの好きな音楽が耳に流れ、今までの倦怠感のクダリはなんのそのと言わんばかりに身体が無意識のうちに覚醒し、アタシは抱きしめるように強く握りしめていた携帯を正座をしながら見つめる。

 

モンゴル48の『大きな恋の歌』

歌のブームが去っていくらか経っているがそれでも青春ラブソングと言えばコレと言った具合にアタシの同年代にも未だに流行っているその曲をアタシも当然のように好きであり、先ほどショウのメール専用に登録した着メロであるのだ。

そしてその登録したてのはずの曲が携帯から流れ出しているということは導かれる結論は一つ!

 

携帯の待ち受け画面には新着メール1件と表示されている。

逸る気持ちをなんとか抑えつけアタシはその『新着メール』を決定ボタンを押して開いた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

To 西園寺レナ

From 山口ショウ

 

件名 今日はありがとうございます

 

本文

 

はじめまして!レナさん!今日アドレスを交換したショウです 

あの後、ポチポチと携帯で自分のアドレス帳見ながら考えていたんですけど、そう言えば僕の携帯に家族以外で登録されたのレナさんが初めてでした!✌️

明日からよろしくお願いしますね!

それにこれから暇だったらちょくちょくメール送るかもです!良ければお付き合いしてあげてくださいね(笑)

 

ーーーーーーーーー

 

永遠に!!!!!

瞬間的にそう返信してしまいそうになる指をアタシはなんとか引き剥がし、その場に携帯を置いて正座のまま背筋を伸ばし腕を組み悩む。

 

永遠に!

返したい!出来れば永遠にお付き合いしていただきたい!てゆうか突かれたい。

そんな馬鹿なことを考えてしまうがすぐにかぶりを振って考え直す。

どうする!どうするのが一般的なんだ!

アヤに聞くか、いや、そういえばアタシ学校さぼっちまってたからまだ学校か!

ッ!!そうだっ!!雑誌だ!!!

アタシの脳に一筋の雷が落ちた。

 

確かどこかで見たはずだ!!!

アタシは自室に散らばっているギャル雑誌をガソゴソと手当たり次第開き、破れながらも次のページを表示するのも気にならないぐらい急いでお目当てのページを探す。

 

「あった!!」

雑誌にはこう書かれていた。

① 下ネタは書かない

※男の子は基本、スケべな女を嫌います。極力下ネタは避けましょう。

②無体な話題は避ける

※天気の話とかしてもしょうがありません。男の子が有意義と感じるようなやり取りを心がけましょう。

注: 知識をひけらかす知ったかぶりな態度を取るのはマイナスポイント

③極力家族の話題も避けましょう

※年頃の男の子は敏感です。家族に女がいればそのガサツさに辟易としているはずです。極力避けるようにしましょう。

④コメントを返すだけは避けましょう。

※一つのことを聞かれて1で返す。そんな回答はマイナスポイント

1を問われたら2でも3でも返し男の子が返事を返しやすいようなメールの作成を心がけましょう。

⑤質問攻めはNG

※過度な質問攻めは男の子に対して尋問をされているような警戒心を抱かせます。

極力避けましょう。

 

 

「・・・。」

 

アタシはページに書かれている記事を黙って閉じて天井を見上げた。

「じゃあ、なんて返したらいいんだ」

そんな途方にくれていたアタシに神様からお告げのような一つのアイディアがポッと湧き出た。

「これだ!!!!!!」

ポッと湧き出たそのアイディアにアタシの全身全霊をかけるほどの勢いで、アヤとのメールで培った早打ちスキルを駆使して両手持ちで打ち込む。

 

カチャカチャカチャカチャ

 

入力しては消して入力しては消して、

画面とにらめっこし、メールを一通作成する頃には既に20分程の時間が経っていた。

誤字脱字のないように、彼に不快感を抱かれないように何度も何度も見直した文面を見て、アタシは一つ深呼吸を置いてから送信ボタンを押す。

 

 

---------

To 山口 ショウ

From 西園寺レナ

件名 こちらこそ。

 

本文

ショウのアドレス帳に家族以外でアタシが初めてとかなんか嬉しいぜ! 

こちらこそ!基本いつも暇してるからいつでもしてきなッ! 

ところでショウは入る部活決めたか?

ウチの学校、原則部活に入部するのが強制だからとりあえず候補は考えていた方がいいかもな!

アタシは一応これでも水泳部に入ってる 

つっても全員幽霊部員の活動してない部活だけどよ、

もしショウが部活したくねぇとかなら来ても良いと思うぜ 

 

 

 

-------

 

 

完璧だ!!学校の先輩とゆう利点を活かしながら、あわよくば同じ部活にという勧誘。

まあ、部活動なんてアタシが入ってからこの1年以上、なにも活動してねぇし、なにしろ今や、活動している部員(日焼けの為にプールサイドで横になる程度だが・・・)はアタシだけだからな!

そんなことを思いながらつい先程。正確には30秒前に送信したばかりだと分かっていながらアタシは

『新着メール問い合わせ』の画面でボタンを連打する。

はあ〜。早くショウから返信こないかなー。

射潮による脱水症状、おまけに部屋の惨状を無視しながらアタシはベッドに寝転がり携帯を見つめた。

早くあの歌が流れるのを今か今かと期待しながら。

 




いかがでしたでしょうか。
感想ドシドシよろしくお願いします!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

5話

俺の性癖全開ッ!ドン!


レナさんにメールを送る数時間前。

学校の探索を終えて、校舎を後にした俺は、この世界の現状を確かめるべく、家に戻ることはせず、平日の昼間ということで人がまばらとなっているショッピングモールに来ていた。

もちろん道中、電車の中で身体中を舐めるように視漢されるというハプニングもあった、それ以外は至って普通である。

こんなのを前世で女の子がしょっちゅう受けていたのかと一瞬考えるも、前世よりも男性が圧倒的に少なくなった今世。

比べても参考にはならないかと、俺は考えるのを辞めた。

 

「にしても見るからに女、女、女だな」

近所のショッピングモールにたどり着いた俺は店内のモールに訪れる客を見ながらそんな感想を漏らす。

 

モール内で視認できる客のほとんど全てが女であり、男は自分を除いて、男性用のファッションショップ店員か、5人くらいの女に囲まれて移動するハーレムの王のような態度の奴が1組みえるだけである。

もっとも男性用のショップ店員でも男は1人だけで、その店にはほかに3人ほどの女の店員がいることからあくまで男性の接客要員としてなのだろう。

 

「男が少ないから自然と男用の店も少ないのか」

前世ではここのモールはそれなりに栄えた場所であり、男女の性別問わず老若男女が必要とするもの全てが揃うと言っても過言ではないほど、衣服、雑貨、家具、本屋と多種多用なテナントが入っていたが、今世ではその景色はガラリと様相を変えていた。

まず、女性用下着ショップと、婦人服売り場のテナントが恐らくモールの7割を占める。

残りの2割が本屋、小物屋の雑貨類。

そして男性用ショップに至っては1割もなく、テナントマップで表示されている男性用ショップは二階と一階に1店舗ずつという少なさである。

もちろん前世と同じようにユニクロなる男女兼用のショップはあれど、紳士服売り場はその一角のみであり、軒並みレディースがメインであるのが伺えた。

そして、俺が何より驚いたのは1店舗しかないが、アダルトなテナントまで入っている始末。

流石にアダルトショップまで見学するほどの勇気は俺にはなく、やや遠目から観察するように眺めていると、未成年関係なく女性が出入りしている様子が伺え、この世界のエロに対する認識をやや改める必要があることを感じたりもしたのだが。

 

「やあ、僕1人かな?」

キョロキョロと辺りを見渡していた時そう背後から声がかかり俺は振り向く。

白いミニスカートに、黒のブラウスを羽織り、肩上で切りそろえられた茶色のショートストレートヘア、いかにも前世で見たAV『ヤリマンオフィスレディー』のような格好をしながらも20歳そこらであることが伺える反面、どこか仕事の出来そうな、そんな頼れる美人OLが目の前に立っていた

俺は内心、『これは好機』とこの世界の常識を確認する上で必ず必要であろうチャンスが意図せずコロコロと手の平に転がり込んできたことに思わずほくそ笑みそうになりながら、

大きめなバストをした綺麗なOLに向かって微笑み言葉を返す。

 

「買い物をしたいんですけど、ちょっと大人ばかりで、お姉さん手伝ってくれますか」

平日の昼間に恐らく外回りの営業をサボっていたであろうと当たりをつけ俺は彼女の安いナンパに乗ることに決めたのだ。

「えっ?いいの?」

しかし俺の反応が予想外だったのか、誘って来ながら(正確にはまだ誘われていないのだが)俺のあまりの好反応に何故が疑問形で返す彼女に俺はコクリと頷いた。

「じゃ、じゃあお姉さんに任せてッ!お姉さんが守ってあげる!!」

むしろあわよくば襲おうとしてませんでしたかねぇ?

そんな無粋な感想はさて置き、守ってくれると言って盛大に張り切る彼女に俺はクスリと微笑んで、目的の店舗まで行くように告げた。

 

 

 

 

 

 

「へぇー、お姉さんにプレゼント。ショウくんはまだ小さいのに偉いね」

現在俺たちはモール内のランジェリーショップに向かっている。

つい先ほど、お互い自己紹介を終え、彼女の名前はアイさんと判明し、

いくらか会話のキャッチボールをするころにはお互いの緊張はほぐれ、逆に彼女のコミニケーション能力の高さに俺は驚いていた。

 

アイさん。

年齢は24歳だとのこと。

このモールを含むエリアを担当するアパレルのブランド営業マン(マンコの略)なのだとか。

彼女は今日モール内に出店している店舗に自社が発案した新しいデザインの服を突撃で営業する為にここに訪れていたのだとか。

「へぇー、すごいですね」とよく分からない世界に俺は、やや気の抜けた声で返すと「実際すごい人気の職なのよ」と答えた。

聞くと、この世界の女は美意識がとても高い。

それは前世で言うアイドル並みにその容姿を気にし、服装や化粧にまで当然のように気を使う。

数が少ないだけでチヤホヤされる男とは、繁殖において圧倒的にまで弱肉強食の世界なのだ。

ブスよりも美人を

貧乳よりも巨乳を(もっともこれには個人の好みがあるが)

デブよりもスッキリとした体型を。

ブスで樽ボディでは、その限られた精子争奪戦の土俵に立つことさえ出来ないのだ。

そんな裏事情から、女に『美』という価値観、環境を提供するアパレル業界は総じて求人率がハンパないとのこと。

かくゆう彼女も求人500倍という狭き門をくぐり抜けた強者だと自称していた。

もっとも美容、アパレル業界(デザイン)は将来なりたい仕事のナンバーワンという訳ではなく、

それ以上に狭き門とされているのが『三官』と呼ばれる三種類の公務員であるらしい。

男性保護官

男性監察官

男性衛生官

という三つの官という文字をつける公務員。

総称して『三官』と称されるそれは、この世界、全ての国に存在する公務員のジャンルであり、余程のもの好きじゃない限り、第一の就職希望はそこらしい。

三つのそれぞれの違いについてはイマイチ想像は出来なかったが、近々体験するであろうことはアイさんの説明で分かったので俺はそれ以上詳しく聞くのは面白くないと判断し、その話を止めた。

そして、冒頭に戻るのだが、俺の今回の目的はこの世界の貞操概念の変化をより確認することである。

服装しかり、下着しかり、性格しかり、

そこで俺はまんまと引っかかったやや俺好みの発達した胸部の持ち主であるオモチャもといアイさんで試そうと口から出まかせを吐く。

『姉の誕生日プレゼントで下着を探している』

前世の男でこんなこと言う奴はほとんどないし、加えて『え?変態?』と言われるような事案であるが、この世界ではそれはただ『珍しい』というだけで、彼女の顔からは忌避感などは感じられず、むしろ「家族思いなんだね」と褒められる始末。

俺はそれに便乗し、こうして彼女を連れランジェリーショップの前に来ていた。

 

「い、いらっしゃいませー!!」

アイさんを連れ俺が店内に入る瞬間、気合の入ったような元気の良い客を迎える言葉が店内に響く。

「それでどんな下着をあげようと思っているの?」

壁や棚、所狭しと並ぶ華やかなデザインの下着をキョロキョロと見渡す俺にクスリと微笑みアイさんが腰をやや曲げて俺と視線が合うようにして問いかけた。

「うーん、パッとコレっ!!て言うのは考えてなくて・・・。

でも陳列されている下着じゃあサイズが合わないような・・・」

俺はそう言って頭の中で今朝見た姉の胸の大きさと目の前に吊るされてるブラのカップの大きさを比べながらそんなことを漏らすとアイさんは、「あぁ。」と言葉を漏らした。

 

「ショウくんは知らないかもね。

女物の下着は男性の下着と違って基本的にどのサイズもあるの。

陳列されているのはあくまでデザインであって恐らく店の在庫にほとんど全部のサイズがあるはずよ」

そう言う彼女の言葉に俺は目の前の景色の不思議さに合点がいく。

通りで全く同じデザインの下着が一枚も陳列されてないわけだ。

しかしそれでも店内に陳列されている下着の種類はおおよそ200を超える。

この世界の女性の美への探究心に俺は自然と胸を躍らせると同時に一つの名案が浮かぶ。

「アイさん、少し着てみてくれないかな。こんだけ種類があると全然良さも分からないし、想像も出来ないから」

やや、賭けであった。

いくら性に対してオープンとなった世界とは言え、

成人が異性に対して裸同然の下着姿を見せる。

そんなことを要求する俺の言葉に彼女は

「えぇ。ショウくんがいいなら私が人肌脱ぐわッ」と言って、本当に人肌脱ぐ手伝いを申し受けてくれた。

 

「ちなみに最近の流行りってありますか?」

そうと決まれば俺ができることは一つ。

目の前のやや胸の大き目な美人OLの様々な下着姿の観察である。

俺はアパレルのデザイン系の会社の社員であることから恐らく流行り物には聡いだろうと考えアイさんに聞く。

「そうねぇ。最近の流行りって言えばコレと、コレと、あぁ。アニマル柄も流行りね。

それにコレでしょ。あとはコレかな」

そう言って目の前の棚からヒョイヒョイといくつもの下着を手に取る彼女。

「流行りものって多いんですね」

2、3個ぐらいのレベルを想像していた俺はアイさんが手にした10種類ほどの下着を見つめながら呟いた。

「フフ。女の子はいつだって男の子に喜んで貰える為にデザインや形に拘るのよ」

そう答えた彼女はそのまま近くに立ってこちらを凝視していた店員さんに近寄り声をかけた。

「試着したいのだけど、コレのF55をお願い」

アイさんの言葉に「は、はい。かしこまりました」と答え商品を受け取った店員さんが一度レジ裏の中へと消えていった。

 

「F55ってアヤさんの胸のサイズですか?」

俺は彼女から聞こえた聞き捨てならない言葉を耳聡くキャッチし、彼女に問うた。

「えぇ。本当はもう少し欲しいのだけど、ショウくんもやっぱり大きいおっぱいが好きよね」

アイさんはそう答えて、ブラウスから突出する胸部をモニュモニュと揉んだ。

「さあ、どうでしょう。なにを持って大きいとするのか小さいとするのか知りませんから。

普通はどのくらいなんですか?」

「そうね、大体の平均はD〜Eカップってとこかしら」

彼女の言葉に「へぇー」と俺は言葉を返してすぐ店員さんが両手一杯に先ほどアイさんに指定されたであろう下着を手にし、こちらに歩み寄ってきた。

「お待たせしました。試着室でど、どうぞ」

そう言ってアイさんではなく俺を見ながらややたどたどしく試着室へと案内させる。

 

「じゃあ、な、なにかありましたらお声がけ下さい」

そう言って俺たちを試着室の前まで連れてきた店員さんは最後まで俺を見ながらそう言って姿を消した。

「やっぱり男がそんな物珍しいですかね」

その一貫した店員の態度に思わずそう漏らす俺の言葉に試着室へと靴を脱いで上がった彼女が頷いた。

「そりゃあ、もちろん。そもそもナンパに引っかかる男でさえ珍しいのに女物の下着屋にくるなんてどこの漫画よって言う程珍しいわよ」

アイさんの言葉に「そうゆうもんですか」

と返すと彼女もまた「そうゆうものなんです」と返した。

「とりあえず色々着てみるわ。

少し待っててね」

そう言ってアイさんは試着室のカーテンをシャッと閉じると、しばらくして服を脱ぐ、生地が擦れる音が耳に響く。

前世で考えると本来の俺の年齢よりも下の性欲そそる肉感美女がカーテンを隔てての生着替えである。

まだこの世界に来て一日目、俺は降って湧いたような目の前の幸せにゴクリと生唾を飲み込みアイさんが着替え終わるのを用意された椅子に座り待つ。

しばらくすると脱着衣の音は止み、目の前のカーテンがシャッと小気味よい音を立て開かれた。

「おぉー」

目の前で開かれたOLのランジェリーショーに俺は思わずそんな言葉を漏らし軽くパチパチと手を叩く。

「最近の流行の一つでレースのランジェリーよ。

どうかしら」

そう言ってブラジャーにパンティーだけの姿となった彼女は俺に全身を見せるようにその場でくるりと回り、感想を求める。

真っ白の上下のセットにブラジャーの縁とパンツの腰部分にヒラヒラとしたレースの部分が付いている。

やや清純そうなデザインのそれを見ながら俺は首を傾げた。

「うーん。なんか子供っぽいですかね。可愛いんですけど、背が高めの姉やアイさんにはもう少し大人っぽいデザインの方が合うのかも・・・?」

そのある種、水着のようなヒラヒラでそこまで華美な露出がない下着に俺はなんとかイチャモンをつけるべくそう返した。

「なるほど、これじゃあないと」

そう言って再びカーテンを閉じて彼女は第2の候補に着替え始めた。

「どうかしら」

そう言って再び開けられたカーテンから姿を現した彼女は先ほどとは打って変わってややエロ路線の下着を身につけていた。

「確かにさっきのデザインは外見を選ぶわ。お姉さんも私と同じでやや背が高めということであればこんな感じの大人っぽいのがいいんじゃないかしら」

 

そう言って再び目の前でターンを決める彼女の格好は、先ほどとはやや違うクリーム色ハーフカップのブラジャー。谷間の中心部にはゴールドのアクセサリーがついており、生地の所々には輝く刺繍が施され、先ほどとは違いどこか、大人っぽさを醸し出す。

そして何よりも注目すべきはパンティーのバック側。

お尻を覆うパンティーなれどそこだけ総レースの透け感を出し、お尻の割れ目が確認できる。

 

「うん!!さっきと違って全然こっちの方がしっくり来ます!」

もはや8割がた、尻の部分で決める俺だがこれも研究の為、心を鬼にして彼女に近づきイチャモンをつける。

 

「ただ、強いて言うならここの部分もレースだったら良かったんですけど」

俺はそう言って試着室に立つ彼女に向かって両膝を抱えるように座り込み、チョンっと彼女のヘソのすぐ下を突っついた。

 

「アンッ」

俺の行動にそんな声を上げ、一瞬ビクンと腰を震わす彼女を見上げて俺はあざとく首を傾げた。

「アイさん?」

 

「・・な、なんでもないわ。

じゃあ、次はもう少し大人っぽい物の方が良いかしら。

ちょっと、着替えるから少し待っててくれる?」

 

先ほどまでの態度とは打って変わりやや頬を赤らめながら答える彼女に俺はコクンと頷いて再び椅子に座りなおす。

 

「お、お待たせ」

先ほどは違いやや時間がかかり着替え終えた彼女が再び新しい下着を身につけて姿を現わす。

今度の彼女は先ほどまでの白い下着と違って上下黒の下着。

ブラジャーは4分の3カップで、先ほどよりは幾分露出度を抑えられるが、覆う面積とワイヤーのせいか、より強調される前世基準で言えば充分巨乳な谷間。

パンティーは片方は普通のパンティーと同じ腰紐であるがもう片方は三連のフロント部分からバックの部分へと繋がった腰紐に、お尻の部分はこぶし大ほどの扇状に広がった生地で、お尻の谷間を隠しきれず少し割れ目が露出している。

 

「こ、これも最近の流行りで・・」

俺は彼女の言葉の途中で椅子から立ち上がり僅かに見えた谷間をチョンチョンと突く。

「アアンッ!」

俺の行動に先ほどよりもやや大きく、短い嬌声を上げ、再び腰をビクンッビクンッと痙攣させる彼女を差し置いて、俺は評論家ばりの意見を彼女に伝える。

「うーん、確かにさっきのように谷間が強調されている大人っぽくていいんですけど、なんだろう。なんかどこか苦しそうに見えてしまうんですよね。

さっきの方が谷間を強調してませんでしたけど、良かったような・・・?」

ツンツン。

評論を続けながら同時進行で彼女の谷間も突く。

別に谷間が嫌いなわけではない。むしろ好きである。

ただイチャモンつけて触りたいだけなのである。

俺は首をわざとらしく傾げながら絶えず彼女の谷間に指を差し込む。

 

「で、でもッ、こ、これも、ンッ、い、一応、流行れェッ!ッ!ンンーーーーーーーッ!」

そう言って声を出さないように彼女は自分の手の親指の付け根を強く噛み、その場で激しく身体を痙攣させた。

「うーんこれも、いいんですけど。ん?アイさん大丈夫ですか?」

俺は彼女の谷間から指を離し、そう声をかけると彼女はやや切れた息を整えながらこちらに向かって静止するようポーズを取る。

「た、タンマッ、ちょっと、ちょっと待ってね、い、いま着替えるから」

そう言ってノソリとやや猫背となった背を伸ばし、これまたゆっくりとした動作でカーテンを閉じる。

 

『いやあ、実に楽しいプレイだッ!!!』

そんな彼女を見ながら俺は彼女に見えないように口角を上げた。

前世でこんなプレイをしようと思うといくらかかるだろうか。

前世ではかなりの上位の部類に入る巨乳な美女。おまけに腹の下や、谷間を指先でつつくだけで面白いように感じる女性のストリップショーである。

もちろんお触りもしようと思えば自由。

恐らく、10万は行くだろうか、しかしここまで感じやすい人間を果たして前世で俺は引き当てることが出来るだろうか。

恐らく出来ないだろう。

そんなことを考え今か今かと、再びカーテンが開くのを首を長くして待つ。

ノソリ、ノソリと非常にゆったりとした服を脱ぐ音、そして僅かに響く短い呼吸音。

その空間が強く俺の股間を熱くさせ、気がつけば俺のチンポが直立にボッキしていた。

椅子に座っている為、見事に張ってしまったテントを俺は腹にそのボッキしたチンポを付けベルトで挟むようにベストなポジションへと移す。

「お、お待たせ、ハアッ、ハアッ」

ちょうどその頃、着替え終わったアイさんがそう言って息を吐きながらカーテンを開ける。

 

再び姿を現した彼女の顔は真っ赤に紅潮し、瞳がやや虚ろであった。

「うん!可愛いと思う!」

そしてその格好に俺は今日初めて彼女に対してグッジョブと言わんばかりの賛辞を送った。

ノンワイヤーであろう薄く小さいヒョウ柄のブラジャー。

乳首の部分を中心に5センチ角の三角形のビキニ型のそれはもはや乳輪しか隠しておらず上下左右からアイさんの柔肉がはみ出している。

パンティーは、今まで履いてきたどれよりもフロント側の面積が小さく足の付け根からおおよそ5センチほどしかないローライズで後ろ側に至ってはかなり際どめのTバック。

そして何より俺がこの格好を賛美したのはそのパンツが紐パンであるということ。

ヒョウ柄のTバックしかも紐パンであるのだ。

それもなんちゃって結び目がある紐パンではない。

恐らく力が入らなかったのか、アイさんの左側の本来しっかり結ぶべきはずの腰紐が緩み、今にも落ちてしまいそうになっているソレが俺をより興奮させる。

 

「こ、これは最近流行りのアニマル柄で、形も紐のTバックも、流行りなのッ!」

内股になり太ももを合わせクネクネとしながらも健気に説明を続ける彼女が恐らく自分の股をこする感触に絶え切れず再び短く痙攣をした。

 

本来胸の部分のように鮮やかなややオレンジと黒のストライプであるはずの生地がローライズのショーツのある一点だけ濡れているせいか、黒みがかったオレンジに漆黒のようにその黒さに拍車がかかった模様へと変わっていた。

 

「ん、アイさんここだけ模様が違う・・・。」

そう言って俺はゆっくりとその湿った秘所へと手を近づける。

恐らくここまで出来たのだ。この先も問題がないだろうと考えながら、大丈夫だろうか、これ以上先にいっても逮捕されたりしないだろうか。

そんなことを堂々巡りで考えながら気が付けば俺はその濡れてしまった秘所へと手を当てた。

ペタ。

触れた瞬間指先に湿り気を感じた。

「アッ!!」

そして俺の指先が触れた瞬間、アイさんは声を漏らしその場から崩れ落ちた。

ドンッ!盛大にその場で尻餅をついた拍子に彼女の腰にギリギリ止まっていた紐がハラリと外れ、その秘所を露わにした。

その場に尻餅をつくとややM字開脚気味となり、

毛の生えてないツルツルとしたマンコがこちらに顔を向ける。

ややピンク色の大陰唇がクパァと開き膣からは一筋の白い目で紐が出ていた。

「み、見ちゃダメェッ!」

そしてここが店内の試着室であることを忘れてたのかやや大きな声を出した彼女のアソコからビュッビュッと音を出したかと思えば、恐らく潮吹きに耐えられなかったのか、ポンっと小気味良い音を立て膣から放出されるタンポン。

そして塞ぎ止めていた蓋がなくなったことにより、とめどなく吹き出した潮が試着室の床を凄い勢いで濡らしていく。

ビュゥーーーーーッ!!

「み、見ないでェッ!止まらない!止まらないのぉー!!」

そう言って股からとめどなく吹き出す潮に顔を隠しながら叫ぶ彼女。

 

すぐに試着室のタイル生地となった床は潮を吸い込みシミを作るがそれでもその強い勢いででる水分を吸収しきることは出来ず、水溜りを作る。

 

「大丈夫ですかッ!?」

どうやら、試着室のあまりの騒がしさに異変を感じた店員がこちらに顔を出し、アイさんを見つけた。

「ヒィッ」

目の前の惨状にもはや悲鳴にもならないような短い声を上げ口元を覆う店員さん。

 

「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいッ!ごめんなさいッ!」

しかしそんな現場を抑えられたアイさんはしきりに謝罪の言葉を口にするが、発声するたびに腹に力が入るせいか、未だ溢れ出す潮はビュッ!ビュッ!とその声に合わせて強弱を変える。

いくら、潮吹きに理解が深いこの世界と言えどもここは店内の試着室。

恐らくこの現状はその理解を超え、損害賠償にまで発展してしまうとムラムラしている頭で必死に答えを導き出した俺は隣で今も口を押さえアワアワとしている店員さんの耳にそっと囁いた。

「ごめんなさい。この責任は必ず僕が取りますので少しの間、お店を閉めるか外で見張っててくれませんか?」

 

「ッ!?そ、そんなこと出来ませんっ!」

俺の提案にそう返す彼女に俺は「まあそうだろうな」と考えながら彼女の手を掴み、ズボンの中でスチール缶のように硬くなったチンポがある箇所を服の上から触らせる。

「エッ!?」

俺の行動に一瞬身体がビクッとして驚きの声を吐く彼女に俺は再び囁いた。

「中学生の生チンポ。見てみたくないですか?

後で見せても触らせてもあげますのでお願いします」

俺の言葉に「え、で、でも・・・」と声を上げながら既にその手は俺の肉棒を上下にさする。

「なんだったらエッチしてあげてもいいですよ」

俺の言葉にバッと顔を上げた彼女は

「わかりました!!すぐにお店閉める準備してきます!」と返した。

「ありがとうございます」

俺はそう言って彼女の頬に軽くキスを交わし、

「じゃあお願いしますね」と伝え、未だ顔を両手で覆い、「ごめんなさいごめんなさい」と謝るアイさんがいる試着室に入る。

 

既にマンコからは射潮の勢いは止まり、水溜りが波紋を上げながら、

反射して映るパイパンの綺麗な薄ピンク色のマンコに俺はゴクリと唾を飲み込む。

 

「さて、お漏らしのアイさんにはお仕置きしないとね」

俺は未だに足を開脚し顔を伏せている彼女の耳元でそう囁くと、彼女が顔を上げ、涙で潤った瞳でこちらを見上げ、一言答える。

 

「お、お願いします、助けて、助けて下さい」

そう言って懇願する彼女に俺はニヤリと口角を上げた。




まあ、基本ご都合主義世界ですからね。
そーゆうもんかと考えてくれたら幸いです。
次回本番エッチありの予定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

6話

セックスシーンて難しいね


「アイさん乳首勃ってない?」

彼女の横に立ち見下ろしていた俺は三角形の極小と言えるヒョウ柄のブラの生地の中心からポチっと立ち存在を主張している物体を見つけそう声を漏らす。

「いや。あの、こ、これは違くて・・・。」

射潮したことによりやや冷静さを取り戻したのか、先ほどとは違いややしっかりとした口調で答える彼女に、俺は否定する。

「いやいや、勃ってるじゃん。これ」

もはや俺自身我慢の限界である。

今までランジェリーショーを見ながら悶々としたのだ。

店員さんが人避けをしてくれている今、

気にするものは何もない。

俺はそう言って彼女のそのポチッと居場所を知らせる勃っているであろう乳首の片方を強くつねった。

 

「イ゛ーーーーーーーーッ!!!!!」

先ほどまでなんとか声を抑えていた彼女は恐らく今日一番の声をあげ、その場で仰け反った。

「アハハハハ。『イ゛ー』ってショッカーみたい」

そう言えばこの世界にも仮面ライダーは存在するのだろうか。

そんなことを考えながら彼女を見ると仰け反ったまま身体をビクンビクンと震わせて、股からは再びチョロチョロと液体が音を立て流れ出した。

 

「イクの早すぎだよ?アイさん。早漏?って言うのかな?」

俺の意識の中に答えを見出そうと考え込むも、中1の俺にそこまでの知識は無いようで首を捻る。

「まあ、良いけど。おーいアイさーん」

俺はそれ以上深く考えることを辞め、目の前の景色を楽しむべく仰け反った彼女の顔を無理やり正面に向かせて話しかける。

「も、もっとぉ、もっと、してくださぃ・・・」

一瞬で出来る女然とした顔つきが、発情する雌犬のようにだらしなく舌を垂らし、瞳がまるでハートのようにキラキラとしていた。

 

ニヤリ

思わず口角が上がってしまうそんな扇情的に姿に俺はその場でこれ見よがしにため息をつく。

「はー、男子中学生にストリップショーを見せた挙句、発情したなんて、情けないよ?アイさん」

俺はそんなことを呟きながらも未だにM字に開かれ、トロトロと愛液を垂らす彼女の秘部に手を添わす。

未だ成長中の俺の手の大きさではどうにも成人女性のマンコは大きいようで、そのアンバランスさがより俺を興奮させる。

「これっておねショタっていうのかな?」

成人女性×中学一年生男子。

前世の世界で言えば間違いなくおねショタプレイなのだが、襲っているのは俺の方で、この世界に照らし合わせるとどのような性ジャンルになるのかという素朴な疑問であったがその答えは返ってこなかった。

俺は人差し指の第一関節程までにぷっくりと膨れ上がった彼女のクリトリスをチョンッと指先でノックするように一回叩く。

 

 

「イ゛ッーーーッ゛!」

それだけでショッカーのような叫び声をあげ全身を仰け反らせる彼女。

そしてすぐさま股からはチョロチョロとした液体が流れ出した。

「こんな身体だったら普通は実生活に支障をきたすと思うんだけど」

射潮が一般常識として認知された世界と言えどもここまで体液を流すこの世界の常識に心底不思議がるが、今はそれよりも目の前の景色を楽しもうと俺は彼女のだらけきって、半開きとなった唇にそのままキスを落とした。

「ンッ゛!?」

その瞬間、トロンとした表情をしていた彼女が目を見開いたが俺は、構わず彼女の口内を蹂躙する。

「ンッ゛!ングッ!レェロ、レロ」

驚いた瞬間はくぐもった声を漏らす彼女だったが、舌を入れてすぐに今度は逆に俺の口内を蹂躙するように舌を差し入れてくる。

そんな彼女に俺は一瞬フフと口をつけながら笑った瞬間、彼女の両手のひらがバシンと軽くビンタをするように俺の両頬をロックし、徐々に俺に体重を預けながら絶えず俺の口内を蹂躙する。

「ちょっ、んん。っぱ。あの、あい、ンッ、アイさんっ、い、んッ、息がッ」

彼女の舌が息継ぎで離れた瞬間俺もすかさず声を出そうとするが、もはや彼女の瞳にそんな俺は写っておらず、ただ猛獣のように俺の唇に目掛け舌を這わず。

レロ、ジュッ!チュッ!ジュルルル!ジュポ!レロォ、チュ

彼女が俺の口内を蹂躙する音が試着室に響く。

すでに完全に彼女の身体に組み敷かれた俺は、中学生の身体ではどうにも出来ずただ、その状態に対してある種の納得がいった。

(なるほど。確かにこの世界の女は肉食だわ)

息も続かない現状、時折彼女が自分の息継ぎの為に口を離した一瞬の隙をついて俺も息を吸う。

そんな忙しない状態でもどこか脳内はクリアな状態で俺は思考しながら彼女の舌を迎え入れやすいように口を大きく開いたままそう考えた。

 

ジュルルルる!ジュポ!

「ンアッ!もう無理!!!!」

彼女はしばらく俺の口内を楽しみ、ひとしきりヨダレを吸引するように音を立て吸っていたのをやめバッと顔を離したと思えばそう叫んだ。

口が離れる瞬間、今まで交換し合っていた(といっても主に俺の唾液を吸われていたのだが)ヨダレが糸を引きながら離れる彼女の唇が印象的だなと思ってしまう。

 

「いいよね!!ここまでしたんだから!!いいよね!!」

ここまでしたと言っても俺はされただけ

そう返そうとしたのだが、彼女はおもむろに俺のズボンに手を這わせ、垂直に勃起した俺のちんこをぎゅっと掴む。

 

「お、おちんぽっ!おちんぽもこんなにして、翔くんもしたいってことだよね!!!」

 

そう言うと彼女はややぎこちない手つきで俺のベルトを外し、そのままズボンとパンツを併せてズルっと脱がす。

 

ブルンッ!バチンッ!

ズボンから解放された瞬間俺のちんぽが顔を出し、勃起を誇示するようにそのまま俺の腹にビタンッと張り付く。

「アァ。大きいッ♡」

俺のちんぽのサイズが余程嬉しかったのかその様を見てそんなうっとりとした声で感想を漏らし、彼女はそのまま糸をひく否、未だタラタラと愛液を垂らすマンコに挿入する為俺の上半身に跨った。

 

 

「いいよね!?するからね!今からセックス!するからね!!!」

必死な形相でこちらを見ながら既に彼女の手には俺の肉棒が握られている。

 

「・・・」

終始無言でたた目の前の様子を見ていた俺の顔を見ながら、もはや発情期の獣のように瞳を濁らせた彼女には俺は写ってはいない。

ただ、目の前の硬く勃起したちんぽのみにその集中力を注いでいる様が伺える。

まあ、そろそろ俺のちんぽも限界であることは自分の身体が一番知っている。

故に俺は彼女にやっとこさ返事を返そうと「い」っと声を出した瞬間彼女は待っていたかのようにそのまま腰を下ろした。

「ンア゛ア゛アーァッ゛!!」

獣のように声を上げながら腰を下ろす彼女の中にミチミチと音を立てるように俺の肉棒が突き刺さる。

しかしキツかったのは一瞬だけであり、カリ首が入った後はズリュッンと愛液という潤滑剤により一気に根元まで入った瞬間彼女は再び声を上げた。

「アッーーーー!!!」

口を大きく広げ、騎乗位により彼女のヨダレがポタリと俺の胸下に落ちた後、ブジュブジュッと音を立て、挿入されたちんこが酷く濡れる感触を覚えた。

そして、

パタリ。

そんな音を立て俺の胸元にしな垂れかかる彼女には白目を向いて気絶していた。

「うそだろ・・・?」

これからやっと本番であるのだ。

その本番を前にしてこいつは入れた瞬間に気絶しやがった。

獣だ、獣だと冷静な俺が彼女を分析していながらも俺の肉棒自身すでに臨戦態勢の獣であるのだ。

こんなとこでお預けを食らってスゴスゴと帰るつもりなど毛頭ない。

俺は目の前で白目を剥く彼女の臀部に向かってやや大きく振りかぶり手のひらを打ち付けた。

バシンッ!

「ヒャウンッ!!!」

衝撃により意識を覚醒した彼女はガバリと起き上がると再び連結された部位がズリュルと動く。

「ア゛ッ!!!」

そして動いた瞬間にまたちんぽが濡れる感触を覚えると彼女はビクンビクンと体全体を震わせる。

「ムリ゛ィ〜。気持ち、ぎもぢよすぎるぅ〜!!」

そう言ってハアハアと深い息を吐きながらその場で止まる彼女に俺ははあーっとため息を吐いた。

「アイさん、男子中学生を襲っておいて入れた瞬間に気絶して、起きたと思えばもう無理なんて流石に社会人としてどうかと思います。

ここまで来たら俺も気持ちよくさせようっていうのが女の矜持ってやつなんじゃないですか?」

俺はそう言って下から腰を一旦下に下ろしてすぐ上に突き上げた。

ズチュッ!!

マンコの拘束が一瞬緩まった時、隙間から潮が流れ落ちるもすぐさま蓋をするように彼女の子宮口に向かって築き上げた俺のちんぽは潮と愛液でヌルヌルとなった彼女のマンコの蹂躙する。

「ヒグッ!で、でも、無理だよぉ〜!こ、ヒッ!こ、こんなの、ウ゛!こんなおちんぽデェ!気持ち良すぎてェッ!アンンッ!!」

彼女が何か答えようとするたびに小刻みに身体が震え、そして一際強い痙攣を起こす。

その間、俺が動いたのは最初の一瞬だけである。

「うーん、これはもうバトンタッチした方がいいか」

たしかに彼女のマンコは動かないながらも今なおぎゅうぎゅうと俺のちんぽから精子を抜き取るべく吸引するかのように狭くなるのだが、それだけだ。

ずっとこのままでは一生スッキリすることはない。

そこで俺は一回その場から身を起こし彼女の胸に顔を押し付けそのまま態勢を変えるように正常位へと切り替える。

「ヒギィ゛!」

態勢を変える最中も俺のちんぽが彼女の中を少し動くたびにそのような声を上げビクンと腰を震わせる。

そして彼女が幾ばくかそんな声あげやっとこさ態勢を変えることに成功した俺は正常位により彼女を見下ろす。

身長140cm程の俺からしたら成人女性の彼女の身体の大きさはなかなか顕著であり俺はその様に興奮する。

ムニュン。

俺の手のひらから溢れるそのFカップの胸を俺は握る潰すかのように力を加え掴むと、彼女はまた短い悲鳴をあげ、マンコに力が入る。

「動くよ」

俺は短く彼女にそう告げて彼女の両胸をその小さい手のひらで揉みしだきながら腰を前後に動かした。

「イッ゛!ま、ッ!アッ!!ちょ!ッ!」

彼女が俺を静止しようとそんな声を出すも、襲ってくる快感に言葉は途切れ途切れで腰を幾度も震わせた。

 

ズッチュン!ズッチュン!ズッチュン!

腰を打ち付けるたびに、彼女の体液が隙間から噴出し、より濁った濁音を立てる。

「ア゛ッ!ア゛ッ!ア゛ッ!ア゛ッ」

前世では二次元の世界でしかお目にかかることがなかったようなアへ顔を晒しながら着くたびに声を漏らすアイさん。

俺が今まで動いた回数は30回も満たない。

ただ入れただけで気をやり、動くたびにまた気をやる。

そんな彼女だからこそこの僅かな挿入時間でアへ顔の完成というレベルで彼女はすぐに行く。

前世では30回ぐらいの抽送で行くと男は早漏のレッテルを貼られるが、いかんせん、彼女のマンコはまるで独立した生き物のように俺のちんぽを加えて蠕動するので、そろそろ俺も限界に近い。

「アイさん、イクよ!!」

俺は既にダッチワイフよろしく身体全体を弛緩させた彼女にそう声をかけながら彼女の胸を強く揉みしだく。

「ギィッ!!む!アッ!むり!ッ!ムリィッーーーーーーーーー!!!!!」

ビュルルルルルルルル!!

今までのオナニーで感じたことのない程の射精感を感じながら俺の精子が尿道を通り彼女の子宮へと注がれる。

「ア゛ァァァァーーー!!!!!!」

そして今までと違う刺激に彼女はその場で目を見開きそう叫びながら腰を地面に何度も打ち付けた。

 

ゴプッ。

そして、しばし射精した徒労感から逃れるように俺はそのまま彼女のマンコで一呼吸置いた後、そのままちんぽを抜くと、ドロドロと俺の精液が彼女のマンコから流れ落ちた。

 

既にアイさんはその場で干からびたカエルのようにガニ股で脚を開き、再び白目をむいて気絶していたので俺はそのまま携帯を取り出しパシャリとその様を撮影する。

「とりあえずコレクションとして一枚ゲット」

俺はすぐさま撮影した彼女の痴態を

ハメ撮りボックスにフォルダ分けした後自らのちんぽを見下ろした。

男女比が極端に乖離した今世。

恐らくオナニーおかずたり得るものはもはや少ない。

であればコレクションとしても機能するハメ撮り写真や動画を手元に置けばコレクションする充実感もひとしおだと考えた行動なのだが、

さて、このちんぽどうしたものだろうか。

先ほどまで滝のようにアイさんに精を注いだ俺のちんぽは未だ衰えることなく、ギンギンとその場に起立し、その存在を主張していた。

 

「あ、あのぅ」

そして俺がその場で仁王立ちになりながら携帯をいじっている時、シュッとカーテンを開く音を立てながらこちらを見やる店員さん顔を見て、俺はニヤリと笑った。

 

「あ、店員さん。丁度いいところに来てくれた。ちょっとこれをどうにかしてくれませんか?」

俺はそう言って自分のちんぽを指差した。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

7話

難産!


「はぁ〜ツカレタ」

ドサリと音を立てて俺は戻ってきた家の自分のベッドに寝転がる。

「もう、当分出ないわ、これ」

全身筋肉痛になるほどの疲労感を覚えると同時に出しすぎたせいか起ちすぎたせいか、己の肉棒は鈍い鈍痛を生じている。

結局あの後店員さん(ヤマサキさん)にフェラで絞られる事2回、パイズリで一回。セックスで3回の射精を強いられる形となった。

初めはアイさんの痙攣具合がこの世界の常識だと思っていたが、どうやらアイさんの場合は特に顕著である。

普通は全身痙攣はすれど白目を剥いて気絶するほどではない。それもたった一回のセックスでなるのはごく稀であると教えてもらった。

もっとも店員さんと3回目のセックスをした後は彼女もアイさん同様白目をむいて気絶していたことから、この世界の女性は白目をむいてアヘ顔するのが標準装備なのかもしれないと考えを改めた。

そして、本日ショッピングモールを訪れた本当の理由である、この世界の常識(性について)を得る部分については上々と言える成果であった。

アイさんとの会話を含め、もっとも殆どが店員さんとのセックスや、その会話の中で得た情報だが、

俺は本日得た情報を整理するため、全身が酷く重いのを自覚しながらなんとかベッドから起き上がり自室に置かれた勉強机に座りメモ帳に書き出した。

 

◯ この世界の女性は性欲が強い。

しかし強いが性行為に対してはとてつもなく感じやすい

◯この世界の女性に処女膜はあれどほとんどが、ディルドオナニーにより貫通済みである。

◯この世界の男性にも性欲はちゃんと存在はするが、俺のように連発は出来ない。

◯俺のちんぽのサイズについてはこの世界の平均よりかなり大きめであり、女性が理想とするディルドのサイズと同じくらいという大きさであること。

◯避妊という概念が存在しないこと

 

以上が今日わかったこの世界の常識である。

精液の量については、アダルトビデオでしか見たことないという店員さん曰く、俺の量はビデオの比ではないらしい。

それについては俺自身も今日のことを通して感じていた。

量がまるで前世で見たエロアニメ並みに出るのである。

それもビュルルルルと音を立てて何度も、それこそ最後の方にはピューっとした感じで出ていたのだが、それでも最後の精液の量は前世で言う俺がオナ禁して出した量ぐらいには多い。

 

「こんだけマンコにおちんぽ汁注いでもらったから妊娠してるかな?」

それが店員さんの言葉であった。

避妊のことを聞くと首を傾げ「子どもが出来たらどうするの?」と聞くと満面の笑みで「嬉しい!」

という回答であった。

なんでもこの世界では子どもが出来る事は歓迎すべき事で、父親の認可はいらないし、むしろ届け出る場所がない。

試験管ベイビーが多い中、父親の認可なぞあれば迫害される可能性も考慮しているのではないかというのが店員さんの談である。

父親の養育権についても存在はしておらず、あくまで父親として同居するのは任意であるとのこと。

言ってしまえば『種だけ渡して後は女に全て任せてよい』というのがこの世界の常識らしい。

戸籍についても、男は単体で登録されるとのことだそうで、下手に役所より聞くより店員さんに聞いた方が分かることが多かったのかも知れないなと思っていると、

「これぐらいは常識だよ?お母さんに教えて貰ってないの?」

と、吐精した後のややふやけた俺のちんぽを咥えながら彼女が答えてくれた。

 

その後は気絶していたものだから俺は彼女のアヘ顔もアイさん同様に写真を撮りその場を後にしたのだ。

 

連絡先も交換していない。

彼女達レベルの美女がゴロゴロしている世界。

たしかにアイさんの感じ易さは捨てがたいが、別に女には困らないとあれば別に拘る必要も無しと決断した結果である。

 

 

「あ、そういえばレナさんにメール送らないと」

カチャカチャと音を立て俺は携帯でレナさんにメールを送る。

送って1、2分後に返信があり、その後のやり取りで今後は彼女と登校を一緒にする。

もとい乗る車両を合わせることが決定した。

 

「さてと、寝るか」

 

時刻は既に22時を指しており、これ以上起きているとお肌のゴールデンタイムを逃してしまう。

せっかく美少年に生まれ変わったなら今後はそれに磨きをかけるべく俺はそのまま就寝する。

 

 

 

 

 

「僕、水泳部に入ろうと思うんです」

満員電車でおしくらまんじゅうされながら俺はレナさんの胸に顔をつけながらモゴモゴと話しかけた。

「ヒャッ!!」

しかし返ってきたのは俺の言葉に対する返事ではなく、頬を赤らめて短く嬌声を上げる声であった。

 

 

「水泳部に入ろうと思います!!」

そんな彼女の反応が面白く俺は今度はやや大きめな声で口元を彼女の胸元に当てながら話す。

「わ、わーった!!わかったから!大きな声は、や、やめてくれ」

満員電車ですし詰め状態の中、胸元でフガフガされるのはくすぐったいのかそう言って俺と距離を取ろうと彼女は俺を引き剥がそうとするが、

この乗車率の中、その行為は徒労に終わる。

もっとも俺自身離れないように下半身に力を入れているのだが。

 

ドンッ!

 

そして電車は次の停車駅に止まり、乗客がさらに増え、もっと詰めろと言わんばかりに俺の背中を押す。

「ワッぷ」

思わぬ衝撃により俺は更にレナさんに密着するような形になり、彼女の股の間に俺の右太ももが密着する。

 

しかし、エロの神様はそんな簡単に問屋は卸さない。

俺の身長が140cmであり、170前後の彼女の股のちょうど上に俺の太ももが密着するなんてラッキーすけべが転がり込むわけもなく。

ただ、股の間に差し向けた俺の太ももの上部にはやや広い空間が空くのが、少しばかり『惜しい』と思ってしまった。

しかし、ラッキーすけべが起こらないなら起こせばいいのだ。

目の前のこの爆乳黒ギャルにここまで密着出来る機会なぞ、前世で考えると全くと言っていいほどない。

故に俺はそのまま右足だけを爪先で立つように伸ばすと、ピタリと感触を太ももに感じる。

「アァ゛ッ!!」

その瞬間、ややハスキーじみた声音でレナさんが短く鳴いた。

バッ!バッ!

先ほどまで、騒々しく雑音が響いていた車内がピタリと静まり、皆が一様にこちらに。

正確に言えばレナさんに視線を向けた。

 

「だ、大丈夫ですか?」

いくら、性に寛容な世界と言えども、電車内でそんな大きな喘ぎ声をあげるのはマズイ。

そう判断し、俺は空気を読んで、さも心配そうな声音でレナさんに声をかける。

 

「んンッ、あ、あぁ!!だ、大丈夫だ!」

やや頬を赤らめながらそう答える彼女に、周りの連中も「気のせいか」と納得したらしく、すぐに騒がしい空間へと戻る。

「体調悪かったら言ってくださいね」

そして俺はそう言って彼女の顔を見上げながらそう返し、尚も彼女の股に太ももを密着させ続ける。

 

 

ガタンゴトン、ガタンゴトン。

電車がそう音を立て上下に揺れながら俺たちを目的地へと運ぶ。

そんな中、俺はあいも変わらずレナさんの股に己の太ももが当たるように爪先立ちになりながら密着を続ける。

先ほど声をあげたことにより注目を浴びておおよそ5分が経っている。

最初はただ、頬を赤らめながら時おり身をよじり、なんとか俺の太ももからの感触から逃れようとしていた彼女は、次第に声を漏らさないように時おり唇を強く噛みながらも、肩で呼吸をし始めていた。

 

そして何より彼女の限界をより正確に伝えるかのように、ずっと当てている俺の太もも部分が酷く湿り気を帯びているのを感じながら俺は目の前の光景をただ楽しむ。

「次は〜・・・。次は〜」

そして電車が俺たちの目的駅を告げるアナウンスが流れ、満員電車の中、やっとこさ、俺は彼女から離れることにした。

 

ヌチャ〜。

そんな音を立てるように糸を引いた体液が彼女と股と、俺の太ももに架かる。

 

「レナさん。降りましょう。今日はありがとうございました。

水泳部についてはまたメールで連絡しますね」

普通は気がつくはずであろう状態に俺はあえて気がつかないふりをして彼女にそう伝えて微笑む。

 

「ハァ、あ、あぁ。、お、おう。わ、わかった。ハッ、ハァ」

やや息を切らしながらそう言って俺に答える彼女の姿に俺はある種の満足感を甘受していると、電車は駅に着いたのか、完全に停車した。

 

「あ、着きましたね。レナさん行きましょう」

俺はそう言って彼女の腕をグッと掴み、人混みから逃れるように彼女を引っ張ってなんとか、車両から出ることに成功した。

 

「それじゃあ、先に行ってますね!

レナさん体調悪いなら保健室にいくべきですよ?」

俺は未だ肩で息している彼女にそう声をかけて、

一人、駅のホームを後にする。

 

前世で風俗嬢にされた焦らしプレイを今世ではする側に回るのだ。

これほど楽しいことはない。

俺はそう心の中で思いながら、一人その場でほくそ笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

初めは密着出来てラッキーだと思っていた。

アタシの胸に顔を沈ませ、フガフガと息をする少年の姿を思い出す。

しかし、当初、密着と思っていたその接近レベルはどうやらまだ本気を出していなかったらしく、次のターミナル駅に停車した時にはその予想の倍をいくレベルでアタシは密着していた。

 

トンッ

 

「アァッ゛!」

そして不意に訪れた股の感触にアタシは思わず声をあげてしまい、周りの連中が一気にこちらに視線を向ける。

「大丈夫ですか?」

気を利かせたのか、それとも本当に心配したのか、アタシの股を刺激した彼は不思議そうな表紙を浮かべ問う。

 

「んンッ、あ、あぁ!!だ、大丈夫だ!」

なんとか、平静を保ちながら答えようと試みるが、今なお触れている感触にアタシの声は上ずってしまう。

 

しかしそんなやりとりのお陰がどうやら周りの連中は何事も無かったかのように視線を外してまたガヤガヤとし始める。

 

「ンッ、クッ!」

 

電車が揺れる度にアタシのクリが、制服越しだとしてもショウの太ももに擦れる。

そんな刺激に当然耐えられる訳がなく、

しかしながら声を出して再び注目を浴びるのは避けるべくアタシはただ声のボリュームを落としながらこれ以上声が漏れないように自分の唇をを強く噛む。

 

ガタンゴトンと車両が動く度に彼の太ももはまたポジションを変えるようにクリトリスを刺激する。

(しまった。今日もタンポンタイプだった)

気がついた時には既に遅く、ドクドクと粘っこい潮が子宮から流れ落ちるのを感じながら、アタシはなんとか彼の太ももに潮が付かないように身体をくねらそうとするも、まるで追従するように彼の太ももは離れない。

 

タンポンタイプの潮漏れパッドは下着の外観を損なわない点が唯一の利点であり、反対のそのデメリットは潮の吸収量である。

ナプキンタイプであればそのほとんどを抑えることが出来るのだがタンポンタイプは違う。

一定量を吸収すると、取り出しやすいように紐が取り付けられているその形状が仇となり、

やがて紐をつたい潮が漏れる。

おまけに今日はTバックである。

普段からTバックにタンポンタイプの潮漏れパッドを好むアタシも、今日ばかりはその趣味嗜好に後悔する。

 

(こんなの絶対耐えられない)

電車の振動の度に揺すられるアタシのクリトリスの刺激耐える自信なぞ、今のアタシにはない。

そして、彼の太ももを潮で濡らした後に待つのは恐らく社会的な死。

故にアタシはなんとか気をやらないように耐えるため唇を噛む。

我慢潮だけならいける!

ハメ潮まで出したら絶対嫌われる!!!

 

そんなことを考えながらアタシはなんとかその状態を耐える。

今ばかりは早く電車が最寄り駅に着くのを祈るばかりであった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。