転生したら悪魔の実のカルマノイズだった件 (龍狐)
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カルマノイズ

やぁ、初めまして。

 

俺は皆の言い方では【転生者】と言う者だ。

 

俺は突然ある理由で死んでしまい、【戦姫絶唱シンフォギア】の世界に転生することになりました。

俺はこのシンフォギアと言うものはかなり知っている。前世では【アニメ】【ゲーム】などいろいろやった。

 

この世界はノイズとかアルカ・ノイズとかがいるやべぇ世界で、それに対抗するために【シンフォギア】とか、【S.O.N.G】とやらがあると分かっている。

 

そんな世界に来ました。

 

その際に神様からなんか特典いいよ。と言われたので俺は【ワンピース】に出てくる【悪魔の実の能力】【全覚醒】【見聞色、武装色、覇王色の覇気】を特典にしました。

 

内容は

・パラミシアではいつでも切り替えられる。(重ねかけることもできる)

・ロギアではすべてを使える

・ゾオンではもちろん姿を変えることができる。(ただし別の姿に変えるには一度元の姿に戻らなければならない)

 

と、こんな感じである。

俺は前世にワンピースが好きだったので、ワンピースオンリーしてみたかったのだ。

そして、俺は神様にそう言った後、転生したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺は【戦姫絶唱シンフォギア】の世界に転生した。

これで俺の第二の人生が始まる―――

 

 

 

と思っていた!!

 

 

俺は人生ではなかった!

 

 

なんと…

 

 

今の俺の姿はぽっちゃり系の黒い体。

簡単に言えばプラカード使って会話しているロン毛のペット(中身おっさん)の体型だ。

 

俺の体はXDに出てくる、【カルマノイズ】へとなっていたのだ!!

なんでだよ!?なんで人間じゃなくてノイズとして転生したの!?

ていうか俺の体ゲームで見たことない姿のノイズなんだけど…。

 

くそぉ!!転生しちゃったものはしょうがないか…?

いや、駄目だ!!俺はこの世界では殺される側なんだぞ!!

これじゃ俺がいつ殺られるか分かったものじゃない!!

 

確かカルマノイズって…

・人間のみを無尽蔵に一方的に炭素分解できること

 

・並行世界の異常を早急に収束させなければ、元の世界にもカルマノイズが出現するようになってしまうこと

 

・カルマノイズ自体が、人に破壊衝動を植え付ける『呪い』を持っているということ

 

 

あれ?俺って結構やばい立場にいるんじゃね?

 

 

いや、悪魔の実の能力があるから大丈夫か…?

試しに使ってみよう。ワンピースと言えばやはりゴムゴムの実。

 

行くぞ~~ゴムゴムの~~ピストル!!

 

 

すると、俺の手が伸び、目の前の木が倒れた。

あの木まで結構距離あったんだけどな…。さすがゴム人間。いや、ゴムノイズか。

 

次にロギア系。ロギア系の代表と言えば【メラメラの実】。よし、俺の体燃えろ!!

 

すると、俺の体は燃えた。

 

よしおっけ。

次はゾオンだ。じゃあイヌイヌの実で。

 

 

すると俺の体は犬の体に変わった。

これは使えそうだな。俺の体はぽっちゃり系だから動きが遅い。だから犬になって素早さを重視するとかいいな。

 

 

取りあえず…この場から立ち去るか!!

 

 

 




最初はこんなもんで短いですが、投稿はどんどんしていきます!

ちなみにオリ主のカルマノイズのある程度の見た目はもうあれです。【エリ○ベス】ですね。


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カルマノイズ、AXZの根源を潰す

やぁ、俺カルマノイズ。

俺はあの後あの場所から離れたんだが…一つ分かったことがある。

 

 

ここ…原作とはかけ離れた時間だったわ。

 

ふっざけんなよ!なんでこんな時間帯に送ったんだ!!

いや、人がいないだけましか?いや、それでもふざけんな!!

 

 

ていうか今は一体いつの時代なんだ…?

分からなかったら意味がない。

少し当たりを探索して見ようか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく経ちました。

俺はしばらく歩きました。

そして人を一人見つけました。

 

ですが、その見つけた人が問題でした。

今、俺の目の前にいるのはZENRAこと、【アダム・ヴァイスハウプト】なのだ。

 

 

どうしてこいつがこの時代にッ!?

いや待て……確かこいつは造物主と言う存在に作られたやつだったよな?

しかもその造物主は先史文明以前に作られた設定だからつまり……ここってもしや先史文明以前か先史文明!?

 

 

「なんだ?この黒い生き物は?」

 

 

あれ、このZENRA、俺見て混乱してる。もしかして、この時代にまだノイズは生まれていないのか?

ノイズはそもそも超存在(カストディアン)が処した【バラルの呪詛】により統一言語を失い、協力よりも互いの殲滅を選んだ先史文明期の人類により作り出された自律兵器っていう設定だったよな?

 

つまりまだ月にバラルの呪詛がかけられていないと…。

 

 

「ま、まさか…造物主が造ったもの…!?完全に破壊するために!?この僕をッ!?」

 

 

いや、違う。全然違う。

なんか勝手に想像が進んで行っているんだけど。

 

 

「完璧なんだ、ボクは!終わってたまるか、こんなところで‼」

 

 

そうしてZENRAはエネルギー弾か何かを俺に放ってきた。

ってうおっ!!

俺は急なことだったのでエネルギー弾に当たってしまった。

 

……あれ?痛くない

 

 

「なんだと!?効いていない、ボクの攻撃が!?いや、そんなはずがない!!」

 

 

そうして次にZENRAは魔法陣を四つ展開して四大元素のエネルギーを俺に向かって放ってきた。

まぁそれもロギアの力で無効化できるんだけどね。

 

 

まず火は言うまでもなく【メラメラの実】の能力で吸収

次に水は【スナスナの実】の能力で水をすべて吸い取る。

風は【ガスガスの実】の能力で風を緩やかにする。この能力は気体を操れるからね

最後に土だが、これは【ヌマヌマの実】の能力で受け止める。

 

 

「何っ!?クソッ!!造物主め!!こんな化け物を送ってくるなんて…!!この完璧なボクに‼」

 

 

いや、だから違うだけど。

 

 

「この際どうでもいい!なりたくなかった、この姿には…本当の姿に」

 

 

そうしてZENRAはあの化け物の姿になった。

ていうか変身のときの落雷が邪魔なんだけど…。

 

 

『ハハハハハ!!生きる!!僕がッ!だから死ねッ!!お前がッ!』

 

 

そうしてDEKABUTUは俺に向かって拳を振るう。

普通に邪魔なので受け止めてみたら止まった。

 

 

『何っ!?』

 

 

そして……DEKABUTUは滑った。

 

 

『ヌオッ!?』

 

 

これは【スベスベの実】の能力で、摩擦抵抗をゼロに出来る。

んな訳で摩擦がなくなった今の俺の体に触れたことによりDEKABUTUは滑った。

 

 

『く、クソっ…!!あり得るはずがないこんなこと!』

 

 

そうして次にDEKABUTUは俺の後ろに高速移動して俺に再び拳を当てようとする。

悪いな、俺もできるわ。

 

 

『何ッ!?』

 

 

俺は【ピカピカの実】の力で光の速さで移動した。

そしてDEKABUTUの後ろに移動し、DEKABUTUの足を【ドルドルの実】の力で固定する。

 

 

『あ、足がッ!!』

 

 

そしてその隙に俺の手を武装色で硬化し、その手を使って殴る。

 

 

『グアアアアアアアアァァァァ!!』

 

 

そうしてDEKABUTUも倒れる。

 

 

『完璧なんだ、ボクは……完璧なんだァァァァァボクはァァァァァ!!あっていいはずがない!!こんなことッ!!』

 

 

そうしてDEKABUTUは倒れている状態で手からビームを放った。

これ…普通にロギアで受け流せるが、ここはあえて…

 

 

 

ドガアアアアアアアァァァァァァン!!!

 

 

 

『ハハハハハ!!やはり強いんだ、ボクは!!完璧なんだ!!ボクは!ボクは……何ッ!?』

 

 

すると、DEKABUTUは驚いた。え、生きてますよ?

俺は今…

 

 

『か、変わった!?姿が‼』

 

 

俺は今、【トリトリの実】の能力で動物系(ゾオン)幻獣種、『フェニックス』の姿になっています。

これで飛べるぜ。

 

 

『す、姿が変わった程度で!!』

 

 

そうして再びDEKABUTUは俺にビームを放つが、すべて俺の体をすり抜ける。

 

 

『そ、そんな…そんなはずはない!!こ、こうなれば!!』

 

 

そうしてDEKABUTUは俺より高く空を飛んだ。

そして大きな火の玉を造りだした。

 

 

『消え去るがいい!!この世界ごと!!』

 

 

そうしてゆっくり俺に向かって火の玉が向かってくる。あれって黄金錬成ってやばいやつじゃなかったっけ?

これ…やばいやつだが、これ使えばいいよね?

 

 

ガキィィィィィィン!!!

 

 

『何ッ!?』

 

 

俺は自分の目の前に巨大な氷山を造りだした。

これは【ヒエヒエの実】の力で造った。

これでどうだ…?

 

 

駄目だ。よく見ると氷山が少しずつ溶けてきている。

 

 

『ハハハハハ!!死ねぇ、そのまま!!』

 

 

じゃあ切り札使うか。

 

 

『……は?』

 

 

その瞬間、火の弾は突如謎の黒い何かに包まれ、姿を消した。

 

 

『どうした…?どこにいった?』

 

 

あのDEKABUTUは急なことに混乱しているな。

これは【ヤミヤミの実】の能力でやったのだ。火の玉は無機物。ということで重力で押しつぶした。

それでも不安だったのでそこもヒエヒエの実の力を混ぜて完全に消し去った。

 

 

『そんなはずはない…こんなはずが…』

 

 

さて、あのDEKABUTUが困惑している間にさっさとやっちゃいますか。

 

 

俺はまだフェニックスの姿のままなのであのDEKABUTUより高く飛んだら元の姿に戻る。

そして【ゴムゴムの実】の能力で自分の手を大きくする。

 

 

『ハッ!!』

 

 

あのDEKABUTUは今更気づき、ガードの体制に入る。だがもう遅い。

俺はデカくした手に武装色で硬化し、【ヤミヤミの実】の力を纏う。

闇の力でガードを無効化しよう。

 

 

そして、あのDEKABUTUを殴った。

 

 

『グオオオオオオオオオ!!!』

 

 

耐えてるな…。まぁ無駄だけど!!

 

 

『グアアアアアアアアア!!!!』

 

 

そうして、俺のパンチはあのDEKABUTUの体を突きぬけ、DEKABUTUは爆発した。

よし、これで一件落着っと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………あ、俺、AXZ潰しちゃった。

 

 

 

 



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カルマノイズ、バラルの呪詛を見る そして寝る

前回、AXZの根源のアダムを倒してしまった主人公


やばい…今考えたら俺、結構やばいことしちゃったよ。

あのZENRAが創る組織、【パヴァリア光明結社】は、GXでもGの組織に資金を提供していたところでもある。

つまり、俺がその場の勢いでAXZの根源殺っちゃったから連鎖で二つの組織も真面に動かないということじゃないか!!

 

やばい……本当にやばいよこれ。

もう原作じゃないじゃん。原作ブレイクじゃん。

 

クソ……殺っちゃたものはしょうがないか…?オレ、そもそもノイズだし。

 

さて…次はどこいくか。

 

 

―コツン―

 

 

ん?

俺が歩くと、突如なにかに足が当たった。

なんだろうと思い下を見てみると、そこには白い看板見たいな物があった。

それを俺が拾うと…

 

 

”どうしてこいつがこの時代にッ!?”

 

 

………これ、俺が最初にあのZENRAを見たときに思ったことじゃね?

どうしてそれが白い看板なんかに…

 

よく見ると、これだけではなく、周りにも同じようなものがいくつもあった。戦いで全く気付かなかった。

その白い看板には

 

 

”あれ、このZENRA俺見て混乱してる”

 

”つまりまだ月にバラルの呪詛がかけられていないと…”

 

”ってうぉっ!!”

 

 

と、いろいろ書かれていた。

これ、俺が思ったことが書かれている。

 

……これ、よく見たら白い看板じゃなくてプラカードだ。

 

もしかして…これで意思疎通が出来る?

よし、じゃあ…”私の名前はカルマノイズです”

 

 

すると、なんか俺の後ろから違和感を感じたので背中を触ってみると、そこには固いなにかがあった。俺はそれを引っ張ってみると、そこにはさっき思ったことが書かれているプラカードがあった。

 

ていうか出方キモ!

なんで俺の体から出てくるんだよ!!

まぁそこらへんはもうどうでもいいか。

 

たぶん、もしかしたらこのプラカード出現を自由に出来るだろう。

もし思っていることすべてでたらいろいろと大変だもん。

 

さて、これの特訓するか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……あれからすごく経ちました。

俺はプラカードの出現を自由に出来るようになった。それにプラカードを自分の体から出し入れできるようにもなっていた。

そして悪魔の実の能力を使っていろいろ特訓した。

覚醒の力を使ってみたり、すべてのゾオンを使ってみたりと。

 

 

そして今、俺の目の前には…

 

 

「どうして、どうしてッ!?」

 

 

俺の目の前には、月に向かって叫んでいる金髪こと【フィーネ】である。

ちなみに今は【スケスケの実】の力で透明になっています。

 

たぶん、今は月にバラルの呪詛がかけられた時期だろう。

そしてこうなっていると。

この【バラルの呪詛】の正体は【アヌンナキ】……つまりフィーネが愛した男、【エンキ】が【シェム・ハ】を封印するために放ったもの。

 

【エンキ】もフィーネのことを想っていたのにね……。

【エンキ】は人類の生命と尊厳をシェム・ハから護るためにバラルを起動させたんだよね。

 

こっから変な形で【ルナアタック】になるんだよなぁ……

まぁこの際、どうでもいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてしばらく、バラルの呪詛をかけられたため、先史文明の人間たちがノイズを造ってお互いを殺しあっている場面にいます。

 

今思ったんだけど、ノイズってどうやって作ったんだろ?アルカ・ノイズは錬金術で造られてるし…それ作り方だけが謎なんだよな。

 

さて、このくらいでいいだろう。

俺は今この現状をどうにかしなければ。

 

 

今、俺の目の前には大量のノイズがいる。

 

 

どうしてこうなった?

いや、俺はただお互いの戦いを見ていただけだ。

なのにこうなった。

 

どうして!?

俺がそう考えていると、急に奴らが攻撃してきた。

 

 

ぬおっ!!

なんで同じノイズなのに攻撃してくるんだ!?

 

 

もう怒ったぞ!!

喰らえ、【ドクドクの実】の力!!

 

 

すると、俺の体から毒がにじみ出る。

まぁそれを知らずにつっこんでくるノイズたちは俺の体に振れた瞬間に灰になって消えた。

 

 

危ない危ない……どうするか…よし、そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寝よう!!

 

 

そうして俺は深い眠りについた。

 

 

 




今回はクオリティがあまりなく、短かったですが、そこらへんお願いします。



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カルマノイズ、AXZのボス格を助ける。

………おはよう。

 

あれからどのくらい経ったのだろうか…。

でも、結構深く眠ったから大分時間は経っているだろう。

 

そうして、俺は目を開くが…(ノイズに開く目はない)

 

 

あれ?

今、俺の目には黒しか映っていない。

どうしてだろうか?

 

 

……よし、とにかく分かんないから【スナスナの実】の力でやろう。

俺は目の前のものに右手を当てると、それは徐々に砂になっていく。

スナスナの実の能力者の右手に触れた場合、水分をすべて奪われるのだ。

 

そして、目の前の物が砂になった。

そして、光が見えた。

 

 

そこには、森が広がっていた。

……あ、たぶん俺が砂にしたのただの石だわ。

 

 

さて、そんなことはどうでもいいとして、今はどの時間帯だ?

理解出来なきゃ全く動けないからね。

 

 

さて、情報収集に行きますか!!

 

 

そうして俺は移動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて……しばらく時間が経ち、今は夜。

 

成果は…

 

 

『なんの成果も、得られませんでした!!』

 

 

どこぞのアニメの一言を言おうとするが、出るのはプラカードのみ。

ていうか出てくんな。

 

 

さて…もう夜だけど、そろそろ寝る場所を探さなければ…

 

 

そうしてしばらく歩くと…

 

 

おっ!!町発見!……でも、発見しただけでそれだけ。今の自分の姿では無理だ。

まぁ町を見つけただけでもよしとするか…

 

 

そうして、俺はその場から離れようとすると…

 

 

 

お願い!!お母さんを助けて、お父さん!!

 

ええい離せ!!

 

 

 

なんか聞こえた……。

どうやら、話を聞く限り、子供の父親が子供の母親を助けようとしないらしい。

なんて薄情な父親なんだ。助けてやらねば。

 

いや、しかし…ノイズの姿なんだけど……。まぁ、助けよう。

 

 

そうして俺は【ピカピカの実】の力で高速で声の聞こえた場所に移動する。

 

 

「ば、化け物!?」

 

「に、逃げろ!!」

 

 

俺の姿を見た瞬間、父親の男と、付き添いの男たちがその場から逃げて行った。

まぁいいか。俺はさっきの子供の方を向く。

 

 

「ハワワワワ……」

 

 

あ、完璧に腰抜かしてるわ。

ちゃんと無害だということを証明しなければ。

 

俺はプラカードを出す。

 

 

”そこの少女、どうした?”

 

 

……あれ?プラカードの言葉が外国語になっている…。と言うことはここは外国なのだろうか?

だとしたら何故俺は外国語がわかるのだ?まぁいいか。

そして女の子はポカンとし、しばらくしたとき口を開いた。

 

 

「……あ、あの…私のこと、襲わないの?」

 

 

”子供を襲う趣味はない。それで、どうしたんだ?”

 

 

「あ、あのね…」

 

 

そうして俺の目の前にいる少女は自分のことを語り始めた。

なんでも俺流に例えると、自分の母親は奴隷で、あの男が上級階級のやつで、その奴隷に手を出した結果産まれたのがこの子らしい。そしてこの子の母親は今病気になっていると…。

 

……あれ、この設定どっかで聞いたことがあるようなないような…。

まぁ今はいいか。

 

 

”つまり、君は自分の母親を助けたいと”

 

 

「う、うん……」

 

 

”それならば、私が治してあげよう”

 

 

「ほ、本当に!?」

 

 

”本当”

 

 

「あ、ありがとう!」

 

 

その時この女の子は涙を流していた。

いい子だな。

 

 

 

そして、この子の家についた。

といってもほとんどただの布……。

 

 

そして、ベットに眠っているのがこの子の母親か。

 

 

「あなたは…?」

 

「お母さん!!この人がお母さんの病気治してくれるだって!!」

 

「え?」

 

顔色がよくないな……。

……まず、これだな。

 

 

【チユチユの実】!

 

 

俺は自分から献ポポを取り出し、この子の母親に与える。

すると、彼女の顔色がよくなっている。

さすがカルマノイズの回復力。

 

 

「お母さん…治ったの?」

 

 

”いや、まだ完全には治っていない”

 

 

「じゃあどうするの!?」

 

 

”落ち着け、次はこれだ”

 

 

【ホルホルの実】!!治癒ホルモン!!

 

 

俺は彼女に治癒ホルモンを注入した。

すると、彼女は少し『ん、んん……』と声を上げる。

この技はそもそも、ダメージ量によってとてつもない苦痛がでるからな。

 

だから俺の治癒力を分け与えて、彼女の体調をよくした後にこれをやったほうがよかったのだ。

 

 

そしてしばらくすると…

 

 

 

「ッ!!お母さんッ!!」

 

 

 

この子の母親が起き上がった。

 

 

「ありがとうございます…。見ず知らずの私をしかも奴隷である私を助けてくれてありがとうございます…」

 

「ありがとう!!え~と…」

 

 

”カルマノイズ。カルマで構わない”

 

 

「ありがとうカルマ!!」

 

 

そうしてこの子は俺に抱きつこうとする……ッ!?

俺はすぐさま避けようとする。俺はノイズ。触ったらこの子が炭になる!!

 

 

「どうして避けるの?」

 

”いや、あのね”

 

「鬼ごっこ!?」

 

 

いや違う!!子供の思考は単純だなおい!!

そうしてしばらくこの子が俺に触ろうとし、俺が避けることが続いた。

そして…

 

 

 

 

 

「捕まえたッ!!」

 

 

 

 

 

のおおおおおおおおおおおおおお!!

やばい、このままじゃ彼女が炭に、炭に……あれ?

 

 

おかしい……どうしてこの子が俺に触れても炭化しないんだ?

 

 

「カルマの体、すごく柔らかい!!」

 

 

え、照れるな……って考えるとこそこじゃない!!

なんで人間がノイズである俺に触れても炭化しないんだ?

……そう言えば、その場の考えでやったが、ホルホルの実のホルモン注入は人体に刺さないと注入出来ない。つまり俺はこの子の母親に一度触っている。なのに炭化していない。

 

 

どうして?

 

 

 

俺はすぐにこの子を俺の体から離す。

 

 

「もうちょっと触っていたかったのに…」

 

「こら、【サンジェルマン】。カルマさん困っているでしょ?」

 

 

うん?さんじぇるまん?……さんじぇるまん、サンじぇるまん、サンジェルまん、サンジェルマン……!!

 

思いだした!!この子、AXZのボスだった!!

 

やっちまった!!本来この子の母親は死ぬはずだったのに!!また原作ブレイクしちまった!!……いや、すでにかなり原作ブレイクしてるし……もう考えるのはよそう……。

 

 

”じゃあ、俺は再び旅に出る”

 

 

「え、カルマさんもう行っちゃうの!?」

 

 

”俺は元々旅の身。ここに偶々きた時に、君の声がしたから”

 

 

「そんな…」

 

「サンジェルマン。この人にも事情があるのよ?」

 

「……じゃあ!!また会えるかな!?」

 

”さぁ?それは分からないね。でも、もしも長生きしたら、また会えるかもね”

 

「分かった!!私、長生きするね!!」

 

 

本来、サンジェルマンは本当に長生きするから本当にやりそうだ。

 

 

”それでは、さらばだ”

 

 

そうして、俺は再びピカピカの実の力でその場を去って行った。

ていうか、俺に触れても人が炭化しない理由も知らないとな。

 

 

 

 



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カルマノイズ、今度はGXを潰す。(大型編集済み)

やぁ、カルマノイズだよ。

あれから数年、俺は原作が始まるまでゆっくりしようかなってことで旅を本当にしています。

 

そしてですが、俺に人間が触れても炭化しない理由が、憶測ですが分かりました。

 

原因はたぶん、【ヒトヒトの実】が原因なんじゃないかと思っている訳ですよはい。

何故かって?理由はある。

 

まず、原作の【トニー・トニー・チョッパー】は、この実を食べた瞬間に人語を喋れるようになっていた。しかも体も人間らしく、ムキムキで。

 

だとしたら、俺が転生したときにすでに【ヒトヒトの実】の能力で、俺が話したり、人の姿になれたりもできるはずなのだ。なのになれないし喋れない(プラカードでしか)。

 

それで俺はピンと来たのだ。

もしかして、【ヒトヒトの実】の効果は、内部じゃなくて表面に出ているのではないのだろうかと。

 

言っている意味が分からないと思うが、わかりやすく言うと、俺の見た目はノイズなのだが、表面だけは人間と同じなのだ。まぁ要するに人間ノイズってことだ。

 

だから人に触れても炭化しない。

それに、俺が表面だけ人間と同じになっていると憶測したのはこれだけが理由ではない。

 

それは、カルマノイズの自己回復力だ。もし見た目がカルマノイズのただの人間だったらカルマノイズの回復力はないはずだ。それに、この回復力でサンジェルマンの母親を超回復させたのだから。

 

でも、炭化しないということだけで、俺がいるだけで他の世界にカルマノイズが出現しないとは限らない。

他にもカルマノイズには人に破壊衝動を植え付ける呪いを持っているが、サンジェルマンやその母親には効かなかったからこれもなくなっていると思う。

 

だが、カルマノイズの特性である別世界のカルマノイズの出現がなくなっていないとは限らない。

もし、そうだったとしら、俺は倒されなくてはならないのだろうか…?

 

いや、やられる気は微塵もない。

 

 

話を戻し、しばらく旅をしていたら、小屋を見つけました。

煙突から煙が出てるし、中に人がいるということか。

でも、初対面で俺の姿は驚かれるから、なんらかの方法で警戒させない方法はないだろうか…。

 

そうしてしばらく考えていると…

 

 

―ガチャ―

 

 

小屋の扉が開いた。

そしてそこからは…

 

 

「パパ、今日はなにする―――」

 

「ん、どうした【キャロル】……―――」

 

 

その瞬間、二人と目があった。二人は俺の見てキョトンとしている。

まぁそうだよな。扉を開けたら突然木に背もたれをかけている謎の黒い生物を見たら普通そんな反応するよな!!

ていうか今、【キャロル】と言ったな!

今度はGXのラスボスじゃねぇか!

 

 

しばらくの沈黙が続き、そして…

 

 

「き、君は誰だい…?」

 

 

金髪の男性が俺に話しかけて来た。……あ、思いだした。この人は【イザーク・マールス・ディーンハイム】って言って、時期に殺される人だ。

 

 

”どうもこんにちわ。自分の名はカルマノイズ、カルマと呼んでくれ”

 

 

俺はすかさずプラカードを出す。もちろん、日本語じゃなかった。

そして、今度は幼女のキャロルが口を開く。

 

 

「こ、こんにちは…」

 

「言葉は、話せないのかい?」

 

”生憎、口がなくてね”

 

「そうか……。それで、君は一体ここでなにをしていたんだい?」

 

”ちょっと野宿場所を…”

 

「野宿?そうか。だったら家に泊まっていきなさい」

 

 

何この人優しすぎるだろ。どうしてこんな人が処刑されなければならないのだ

 

 

”でも…俺の巨体だと入らないんじゃ…”

 

「そうか……。なら、屋根と毛布を貸してあげるよ」

 

”…ありがとう”

 

 

この人、絶対助けちゃる。

 

 

 

 

~朝~

 

 

 

 

”おはよう”

 

「おはようカルマ!!」

 

 

ていうかこの時期のキャロルはこんなに明るい子なんだよな…。

全く、本当に人間は腐っているぜ。

そしてキャロルは俺の体に抱きつく。

 

 

「カルマの体柔らかくてプ二プ二して気持ちいい~~」

 

 

この時期のこの子はこんなに可愛い子なのに、まったく…

 

 

「キャロル。そろそろ行くよ」

 

「パパ」

 

”どこに行くんですかい?”

 

「今日はね、仙草を取りに行くよ」

 

”仙草?”

 

「そう言えば、カルマにはまだ言っていなかったね。ボクとキャロルは錬金術師で、仙草――アルニムを取りに行って、それから出来る薬を作っているんだ」

 

”どうして?”

 

「この山を下りた先に、村があるんだけど、その村では今流行り病があってね。その病にかかった人たちを治すためだよ」

 

”なるほどなるほど…病気とは無縁だったからな…”

 

 

いやーまじでいい人だわ。

こんなにいい人を魔女狩り見たく殺るやつはクソすぎる。

 

 

”それじゃあ、俺は再び旅に出る”

 

「え!もう行っちゃうの!?」

 

「キャロル。カルマにも、いろいろあるんだ」

 

「……そうだよね…」

 

”まぁ、またいつか会えるって”

 

「本当!?」

 

”まぁきっとね”

 

「じゃあ約束だよ!!」

 

”………”

 

「ゴメンね…」

 

 

俺の出したプラカードを見て、イザークが謝罪する。

 

 

”それじゃあね”

 

「じゃあね!」

 

「また、いつか会おう」

 

 

そうして、俺は【トリトリの実】の力を使って【ファルコン】の姿になって、空を飛んでその場を去って行った。

 

 

「カルマが鳥さんになっちゃった……」

 

「姿まで変えることが出来るのか……。不思議だな、カルマは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~

 

 

「パパ、パパ!!」

 

 

時間は変わり、この時間がきた。

 

イザークの力を恐れた村人たちは、その力を恐れてイザークを火刑に処そうとしていた。

そんなときだった

 

 

ドン!

 

 

「な、なんだッ!?」

 

「く、黒い化け物!?」

 

「き、君は…」

 

「カルマ!?」

 

”俺、参上”

 

 

カルマノイズのカルマであった。

 

 

~カルマside~

 

 

ついにこの時が来て、俺が邪魔した。

 

 

”おい村人ども!!”

 

「な、なんだ…?」

 

「文字が書いてあるぞ…」

 

”貴様ら、なにをしている?”

 

「か、火刑だ!!この力は危険だ!!」

 

”ほう?貴様ら、恩を仇で返すクズ野郎と言う意味か”

 

「ど、どういうことだ!!」

 

”イザークは今までお前等の流行り病を治すために頑張ってきた。それをお前等は仇で返そうとしているだろ”

 

 

その瞬間、俺は光速で移動して()()()()を施した。

それが終わったら、村人たちの顔が変わる。

 

 

「そ、それは…」

 

「か、考えてみれば……俺の母さんも、イザークさんの薬で治ったんだった…」

 

「わ、私のおじいちゃんも、彼の薬のおかげで…」

 

「お、俺達は……間違ったことをしていた!!」

 

”考え直したようだな。さて…”

 

 

そうして俺は【スパスパの実】の力で手を刃物にしてイザークが縛られている木を斬り、燃えている場所をすぐに【メラメラの実】の力で火を消す。

 

 

「パパ!!」

 

 

キャロルはすぐにイザークに抱きつく。

 

 

「キャロル!!……カルマ、行ったんじゃなかったのかい?」

 

”心配になったから見に戻ってきた。そしたらこの有様だった”

 

「そうか…でも、ありがとう」

 

 

俺達の話が終わると、村人たちはイザークに向かって土下座をした。

 

 

「済まなかった!!俺達は、あんたのおかげで家族を救われたのに、あんたへの恩を仇で返しちまった!!」

 

「ごめんなさい!!」

 

「いや…分かってくれればいいんだよ」

 

「本当にすまなかった!!」

 

 

やれやれ…これで一件落着だな。

 

 

”それじゃあ、本当にバイバイだ”

 

「またね、カルマ」

 

「カルマ、パパを助けてくれてありがとう!!」

 

”それじゃあね”

 

 

そうして、俺はその場から立ち去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、あの時の細工について語ろうか。

俺はもう人間が説得ごときでそう簡単に変えられるものではないと分かっている。

ならば、都合のいいように記憶を改ざんすればいいんだ。

 

俺は【メモメモの実】の能力で都合のいいように村人たちの記憶を変えた。

 

もちろん、誰にも見えないように【ピカピカの実】の力で光速で移動した。

本当に使えるなピカピカの実。

 

これで、二人は安心して暮らせるだろう。

 

 

さてと。

……もうGXも潰しちゃってるし、【G】も潰しても何も問題ないよね

 

 

 



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カルマノイズ、最後にGを潰して連れて帰る

やぁ、カルマノイズだよ。

あれから数百年経ったよ。

 

 

そして俺は今……。

 

 

「黒い…ノイズ…ッ!?」

 

『グゴゴゴゴ…』

 

 

現在、爆発で崩壊真っ最中のアメリカの施設にいます。

そして時間は、セレナ・カデンツァヴナ・イヴが絶唱してネフィリムを鎮めようとしているところです。

 

どうしてこんなことになったかって?

短く話すとだな…

 

 

―――――――――――――

 

 

”あ、あれはッ!!”

 

 

俺はぶらりぶらりと旅をしている最中だった。

そして、歩いていると見つけた。

燃え盛る研究所を。

 

 

”絶対あそこにネフィリムいるよな…”

 

 

このままではセレナちゃんが故人になってしまう。

どうにかしてあそこまで行こう。

 

 

と、言うことで俺は【バネバネの実】の能力を使い、足をバネにして空高く飛びあがり、燃えている研究所の真上まで来たら、【キロキロの実】の力で体重を最大限にまでして、急降下して、天井突き破って、ここに来ました。

 

 

――――――――――――――

 

 

そして、俺の目の前にいる白い巨体の化け物が自律型完全聖遺物【ネフィリム】。こいつの特徴は聖遺物を糧にしないと暴走してしまうということだ。

 

 

だからさ…こいつ、喰われたことがないからわからんだよ。

それに、こいつを殺ればGは起きないよね?だって、こいつがGのラスボスなんだもん。

後は英雄志望のキチガイ白髪がいるが、ここでネフィリムを殺っておけば問題ないだろう。たぶん。

 

 

”さて、ネフィリム。ここがお前の墓場だ”

 

 

「ノ、ノイズが文字を!?」

 

 

”うるさい”

 

「あ、すみません…(なんだろう…今とてつもない状況なのにこの感じ…)」

 

”さてネフィリム…。ここでお前は終わりだ”

 

『グオオオオオォォォォォォォォォ!!』

 

 

そして、ネフィリムが俺に向かって拳を放つ。

俺はそれを片手で受け止める。

 

 

「ネフィリムの攻撃を…受け止めた!!」

 

”蚊でもついた?まぁいいか。周りの炎を利用する”

 

 

そうして俺は周りにある炎を俺の右手に集める。そしてネフィリムに向かって拳を放つ

 

火拳!!

 

俺の拳から炎が放たれ、ネフィリムが苦しむ。

 

 

「すごい…!!」

 

”テレるな//”

 

「黒いノイズは、人と共存可能なのでしょうか…?」

 

 

それはちゃうでセレナさん。本来黒いノイズはかなりやばい存在なんですぜ。

でもそれはまだ言わないでおこう。さて、ネフィリムが立ち上がった。

ネフィリムは大きな咆哮を上げ、さらに強力な拳を俺に振るった。だが、拳だけかよ。

学習しないんだな。

 

 

”トゲトゲ”

 

 

『グギャアアアアアアアアアア!!!』

 

 

俺は【トゲトゲの実】の能力で体にトゲを生やしてネフィリムの拳を傷つけた。

 

 

「トゲが…!」

 

 

まだまだだ。

次に俺は【ノロノロの実】の力で手からノロノロビームを発射し、ネフィリムの動きをノロノロにした。

 

 

「ネフィリムの動きが…!」

 

 

これで仕上げだ。

俺は【ヤミヤミの実】の力で俺とネフィリムを囲むくらいの闇のドームを造る。

 

 

そして、俺はあることをした。

 

 

そして、闇が晴れると、ネフィリムの姿は、そこにはなかった。

さて、俺は何をしたでしょうか?

 

 

 

「あ、あれ?ネフィリムは…?」

 

 

”…………”

 

 

「あの……ネフィリムはどこに…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”ごちそうさまでした”

 

 

「………え?」

 

 

正解は、喰いました。

あの闇のドームの中で、俺は【バクバクの実】の力を使って、ネフィリムを喰いました。

普通は困難を極めるが、それはノロノロビームでノロノロになっているから問題なし。

 

ネフィリムは聖遺物を喰らう聖遺物。だから、喰われる気分はどうだっただろうか?まぁ、どうでもいいが。

すると…

 

 

 

「セレナッ!!」

 

「黒いノイズ…!?それに、ネフィリムは一体どこに…?」

 

 

すると、そこに二人の人物が現れた。

おそらく、この二人が【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】と【ナスターシャ教授】だろう。

 

 

「マリア姉さん!!」

 

「セレナ、早くそのノイズから離れて!!」

 

「マリア!!危ない!!」

 

 

すると、俺とセレナちゃんの上の天井がどんどんと崩壊していくではありませんか。

このままではまずい!

 

 

――ドンドンガラガラ……!!――

 

 

「セレナ―――――――――ッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……いやぁ~~~危なかった……。

 

 

現在、自分は今日本の森の中に居ます。

すごく危なかったんで、ピカピカの実の能力で本当に光速で日本まで来てしまった。

だが、問題は…

 

 

「う、うぅぅ~~~ん………」

 

 

セレナちゃん…連れて来ちゃった…。ちなみに、セレナちゃんは【バリバリの実】の能力で無事です。

いや、そんなことよりまじどうしようッ!?もうアメリカまでもう一度行って連れて帰るか!?

 

 

「あれ…ここは…?」

 

 

あ、起きちゃった

 

 

 

「ッ!?の、ノイズ!?あれ…触れているのに炭化しない…?」

 

 

”自分の場合は大丈夫でっせ”

 

 

「やっぱり言葉を…!!どうして話せるの?」

 

 

”いや、プラカードでけど…。”

 

 

「ぷらかーど…?それに、ここはどこですか?」

 

 

”日本”

 

 

「え?」

 

 

”いやぁ~~ちょっとスピード出しすぎちゃって…”

 

 

「スピードの出し過ぎでこんなところまで!?」

 

 

”いやぁ……さすがに光の速度で移動したのまずかったか…”

 

 

「ひ、光の速度ってどれくらいなんですか…?」

 

 

”え~と……地球を1秒ほどで七周できるくらい”

 

 

「そんな速度で移動していたんですかッ!?」

 

 

”まぁそゆこと。で、どうする?アメリカに帰る?”

 

 

「……出来れば早くマリア姉さんやマムや調や切歌に会いたいから帰りたいですけど……今帰ったらゴタゴタに必ず巻き込まれそうですね……」

 

 

”じゃあ、自分と一緒にいる?”

 

 

「いいんですか?」

 

 

”どうぞどうぞ。あ、じゃあ……”

 

 

そうして俺はセレナちゃんを自分の体に押し込んだ。すると、セレナは俺の体の中に入って行く。

 

 

「え、え、ええッ!?」

 

 

セレナちゃんは驚いた声を出しながら俺の体に取り込まれた。

さて、ここで何が起きたか説明しよう。簡単に言えば、【シロシロの実】の力を使いました。

 

そして、自分の分身を自分の中に移動させる。

なんかややこしいな……。

 

 

『これどういうことですかッ!?』

 

”簡単。これ、自分の体の中”

 

『ええッ!?』

 

 

まぁ当然の反応だよな。

そして、これで共同生活が始まった訳や。

 

 

ちなみに、食事は【ククククの実】の力で大丈夫だろう。

……味は保障できないけど。

 

 

 



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カルマノイズ、ライブ会場にいく。

さて、あれから数年……。このときがやってきた……。

 

そう!!

 

ツヴァイウィングのライブだ!!

 

俺は今、コンサート会場の近くで【スケスケの実】の力で隠れている。

俺がいたら会場大パニックになるもん。

 

ちなみに、セレナちゃんは俺の体の中のベットで寝ています。

いやぁ~~この数年でセレナちゃんは大分成長したね。原作でも、生きていたらあれくらい成長していたんじゃないかな?

もう響ちゃんレベルの体型や身長だよ?これ大人になったらマリアさんレベルになるんじゃない?と思ったほどだ。

 

さて、話を戻そう。このままいけばノイズが現れてたくさんの犠牲者が出るはずだ。

俺も助けてやりたいがこの姿じゃ完全にやられ役だ。だから観客には誰にも見られずに出来るだけ多く助ける!!

 

 

と、いう訳で始まりました。

まぁ未来の地獄を知らなければ楽しめるんだろうけど。

そして、一曲目が終わりました。

 

 

『皆―――――ッ!!ありがとう―――――ッ!!』

 

『まだまだいくぞォ――――――――――ッ!!』

 

 

そうして盛り上がる観客たち。

そして爆発する会場。

それに戸惑う観客たち。

そして現れるノイズ。それを見て逃げる人たち。

 

 

「ノイズだぁ―――――――ッ!」

 

「誰か!!助けて!!」

 

 

そして我先へと逃げる人々。

見ていられないな……。幸い、セレナちゃんは寝ているのでこれは見られていない。

 

 

「翼!!この場で剣と槍を持っているのはアタシ等だけだ!!」

 

「でも使用許可が!!」

 

「そんなこと言っている場合じゃないだろ!!」

 

「ッ!……分かった!」

 

 

「Croitzal ronzell Gungnir zizzl」

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

 

そうして二人は聖詠を歌って【シンフォギア】を纏う。

毎回思うんだけど、シンフォギアってエロいよね。

 

 

さて、そんなことを考えている場合ではない。

出来るだけ多くの人々を助けなければ。

まずは逃げ惑う観客たち全員の足以外にある仕掛けをしておいてと……。よし、準備OK。

 

さて、まずはこれだ。能力の複合!

本来一つしか身に宿せない悪魔の実の能力。ティーチは例外だが、本来は一つだ。

話しが少しずれてしまったが要は能力複合しようということだ。

 

俺は【シロシロ】【ブキブキ】【マトマト】の力を使う。

俺はノイズを狙って弾を発射する。するとどうでしょう。弾は移動してノイズを炭へと化していくではありませんか。

 

 

「ノ、ノイズが人に触れていないのにひとりでに!?」

 

 

まぁ弾は見えていなかったようだ。

さて、次。

 

次は【オリオリ】【ドルドル】の力を使ってノイズの動きを封じる。

観客たちはノイズたちから逃げることしか頭になくノイズの動きが封じられていることに気づいていないようだ。

 

 

「な、なんじゃこりゃっ!?」

 

「ノイズの動きが止まった…いや、止められているッ!?」

 

 

あ、さすがにばれたか。

さて、観客たちもある程度いなくなったからそろそろ出てきてやるか……と思ったら、例の場面に入りました。

 

例の場面とはそう。響ちゃんの胸にガングニールの欠片が入ることだ。

そして……

 

 

「おい、しっかりしろ!!生きるのを諦めるな!!」

 

 

この言葉が出て来た。さて、このままでは生存者の多くなって天羽奏が絶唱歌って死ぬという形になってしまうので、俺登場。

 

 

 

「く、黒いノイズッ!?」

 

「新種のノイズかッ!?」

 

 

 

やっぱりね。そんな反応するよね。

まぁどうでもいいとして、この状況をどうしてやるか……。

…………もう面倒くせぇや。

 

 

 

「ん………?なんじゃありゃッ!?」

 

「どうしたの?奏………ってええッ!?」

 

 

「「隕石ッ!?」」

 

 

そう、【ズシズシの実】の力で隕石を呼びました。

もう面倒くさくなったので、隕石でまとめて一掃!

 

かなり小さい隕石を呼んだのでせいぜい会場の中が跡形のなく消し飛ぶくらいで済むだろう。……たぶん、もしかしたら、きっと。

 

 

「まずいッ!!」

 

「ガードしないと!!」

 

 

そうして風鳴翼はガード体制を取り、天羽奏は怪我した少女、【立花響】ちゃんを守る。だが俺は【バリバリの実】の力でバリアで響ちゃん(後ついでに奏さんにも)にガードを張って自分の身と響ちゃんの身を守る。

そして、隕石直撃。この場に居たノイズはすべて灰になった。何故隕石でノイズを倒せたかって?悪魔の実の能力で引き寄せたからだよ。

 

 

そうして、ライブ会場の中の表面が跡形もなく消し飛んだあと……、俺は戻ろうとした。

だが……

 

 

「待ちやがれ黒いノイズッ!!」

 

「今の隕石はお前の仕業だな!!咄嗟にガードしていなければいくらシンフォギアを纏っていようとも私達の体が崩壊するところだった!!」

 

 

………いや、ここでもうプラカードだそう。そしてつっこませてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”翼さん。あんたの胸部はとっくの昔から崩壊してまっせw”

 

 

「「ッ!!?」」

 

 

俺の出したプラカードに困惑する二人。そして顔が徐々に暗くなる翼さん。

まぁこのつっこみは完全に俺が楽しむためなんだけどね。

 

 

「ノ、ノイズが文字を使って……!?……っていうか、なに言ってくれてんだ!!」

 

「(ピクピク……)」

 

 

”言ったんじゃない。書いたんだ。君はそんなことも分からないのかい?”

 

”あ、そうか!あんたの頭に行くはずの栄養はすべて胸と尻に行ってんだな!”

 

”そこのアンパンレベルの胸とは違ってw”

 

 

「「……(ブチッ!!))」」

 

 

あ、キレた。

 

 

「てめぇ……さっきっから言わせ―――書かせておけばぁ~~~」

 

「許さない…許さない許さない許さない許さない許さない!!」

 

 

……ん?なんかキャラ変わってないこの二人……。

 

 

「「野郎ブッ○してやらぁ――――――ッ!!」」

 

 

完全にキャラ崩壊しちゃった!

そして攻撃を仕掛けてくる翼さん。……そう言えば奏さんはLiNKERの効果が切れたんだっけ…

まぁわざと斬られました。そして復活しました。

 

 

「復活しただとッ!?」

 

 

そう、これは【バラバラの実】の能力である!

これで斬る攻撃は俺には通用しない!

 

 

「アタシのリンカーの効力が切れていなければ…あの腐れノイズを○せたのに…」

 

 

あ~~もう女の子が言っちゃいけないこと言っちゃったよ!まぁ原因は俺なんだけど!

まぁこれ以上斬られても絶対復活しちゃうんでもうこの場はあれやって離れよう。

 

 

……………………よし、やってやったぞ。

 

 

俺は、すぐにその場を離脱しようとする。

 

 

「待てッ!!貴様を八つ裂きにしてやるゥ―――――――――ッ!!」

 

 

翼さんから怖い言葉が出たが聞かなかったことにする。そしてついでに…

 

 

”せめて次会うときは家事くらい出来るようになっておけよ!”

 

 

「何故貴様がそれを知っている―――――――ッ!!!」

 

 

そうしてそのまま俺は逃げた。

それで、俺が仕組んだこと………

 

 

 

これで、生存者は世間からのバッシングを受けることはないだろう。たぶん。

 

 

 

あの後、セレナちゃんは起きていたらしく、いつ起きていたのかと聞いたら『大きな音がしたから』らしい。

……絶対それ俺の呼び寄せた隕石のことだ。

 

 

 



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カルマノイズ、お金を稼ぎに行く。

やぁ、カルマノイズのカルマだよ。

あのライブ事件から数日。俺は今森の中におり、セレナちゃんは俺の中で優雅に紅茶を「なにしてるですか?」飲んでいません。

 

 

「……カルマさんは表情がないから何考えているのかが全く分かりませんね……」

 

 

何故今そんなことを言うのかね?

 

 

”ところでセレナちゃん"

 

「なんですか?というか、ちゃん付けはやめて欲しいんですけど…」

 

”そんなことはどうでもいい”

 

”さて、セレナちゃんたち人間が生きていくためにはなにが必要かわかるかい?”

 

「なにって……食べ物と水に決まっているじゃないですか」

 

”うん。確かにそうだね。でも、それを手に入れるには?”

 

「………わ、わかりません……」

 

 

……これはこの子に一般常識を教えなかった俺にも責任があるな。

 

 

”正解はだ!!”

 

「金?」

 

”そう!本来水も食べ物もお金がないと買えない!”

 

”そしてだ。自分はこのまえ五千円を拾ったんだ(強奪したんだ)

 

「……何か拾ったのところで悪意を感じたんですけど…気のせいですか?”

 

”気のせい気のせい”

 

 

あっぶぇね~~!勘いいなこの子!

ちなみにこの五千円。【スケスケの実】と【ハナハナの実】のコンボで不良の懐から拾ったんだ。

もうちょっと懐が潤っていてもよかったんだけどな。生憎でこれしかなかった。

 

 

”だが、お金はいづれ尽きる。だから、稼ぎにいく!”

 

「……ですが、食べ物も水もカルマさんが作ったり取ったりしてくれているから大丈夫なんじゃないですか?」

 

”では聞くが、食べ物はうまいかい?”

 

「………正直言うと味が……」

 

 

そう、【ククククの実】で変化させた食べ物はお腹に溜まるがうまくはないんだ。

だから調味料とかを買っておきたい。

 

 

「…でも、買いに行くとしても、カルマさんの見た目じゃ……」

 

”そこらへんは大丈夫!!時間は朝五時!OK?”

 

「は、はい……」

 

 

さて、それまでなにをしていようか…

………そうだ!!

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

はい、カルマノイズだよ。

これから超メタいから気を付けてね!!

 

 

前回、俺は逃げ惑う観客たち、そして響ちゃんにあることをしました。

それはなにか?

 

まずは響ちゃんのことを言いましょう。

まず、あの時響ちゃんには【チユチユの実】の力で献ポポを使って超回復させました。

 

これでOK?

 

 

そして、一番謎だったであろう俺が観客たちになにをしたか?

そう、それは……、まず、この新聞記事を見ていただこう。

 

 

『ツヴァイウィングのライブにノイズ出現。犠牲者その数約1000人

 

 

お分かりいただけただろうか?

原作では、二次災害が主な原因で一万二千人ほどの犠牲者が出ていた。

その理由は我先へと逃げる人々に押されて、圧死された人がノイズに殺された人より圧倒的に多かったからだ。

 

だが、何故今回はその二次災害が起きていないのか?

それは俺が仕掛けたからだ。

 

 

まさか、ここで覚醒の力を使うことになるとは思わなかったわけだ。

 

 

俺は【スベスベの実】の覚醒の力を使って観客たちの足以外の摩擦抵抗をゼロにしたのだ。

そのおかげで、記事には

 

 

『階段から落ちて人を踏みつぶしちゃうかと思ったら何故か滑って助かった』

 

『なんか皆の体がツルツルになってた』

 

『実際にツルツル~って音が聞こえた』

 

 

と、書かれていた。

普通他の人からしたら意味不明だろうが、これは俺が仕組んだことだからね。

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

と、いう訳で、これで響ちゃん含む生存者がバッシングを受けることはないだろう。

 

 

さて、時間は進んで今は朝六時。

 

 

俺とセレナちゃんは今……

 

 

「……競馬場?」

 

 

そう、競馬場に居ます。

金稼ぐと言ったらここでしょ。

 

 

「……ここは何をする場所なんですか?」

 

”お金を稼ぐ場所さ”

 

「と、言っても…」

 

 

そうしてセレナちゃんは周りを見る。

朝五時と言ってもある程度の人はいた。そして全員が俺をキョトンとした目で見ていた。

そして、ここに居る奴等全員ダメ人間さ。あ、セレナちゃんは違うからね?もちろん俺も。だってノイズだもん。

 

 

「……碌な人がいるとは思えないんですが…」

 

”まぁそう言う場所だからね”

 

「それで、私はここに来る意味ありますか?」

 

”それがあるんだな。さて、馬券を買うか”

 

 

俺は馬券販売機に行って五千円を投入する。

さて……、適当に4番、6番、8番が順番で勝つように予想して、馬券購入!!

 

 

そして、観客席に行く。

席には何人かがすでにいて、俺を見た瞬間逃げようとしたが、隣にいるセレナちゃんを見て『ああ……着ぐるみか。紛らわしいな』とでも思ったのだろう。そのまま席に着いた。

 

 

「……結局、これは一体なにをするんですか?」

 

”馬に番号が降ってあってね。勝つ順番を予想して当たったら賭けた金が100倍になる。逆に外れたらすべて失う”

 

「……それって大丈夫なんですか?」

 

”大丈夫大丈夫”

 

 

なにせ、俺には秘策があるからな。

そうして、時間が流れていく。時間が経つにつれて人が入ってくるが、やはり目立つ。

 

 

「……恥ずかしいんですけど…」

 

”それ言わんどいて”

 

 

まぁ普通に会話しているから周りは『着ぐるみ着たただの人』とでも思っているだろう。

だって普通ノイズが人と共存できるわけないから。

 

 

そうして、始まった競馬。それと共に会場が大声に包まれる。

 

 

『今のところ、三番のオットベツター、七番のゴートベータ、十番のペッパーバーリーの順で進んでいる!!』

 

『『『『『オオオオオォォォォォォォ!!!』』』』』

 

「……これ、終わりましたね」

 

 

セレナちゃんはもう諦めているが、なにも策をせずにただ適当に決めてはいない。

それは……。

 

 

『オオオオォォォ!!?これはどういうことだッ!?急に三体の馬が超スピードを出した!!』

 

『ゴォォォォォォォル!!!!一位は四番のデストローンだァアアアアァァァァァ!!』

 

『その次に六番のデビルホーン!!そしてその次に八番のスピアードトロンだァァァ!!』

 

「……え?」

 

 

急な快進撃にセレナちゃんもビックリしている。

実は、あの五千円を奪ったさいに、【ラキラキの実】の力であの不良共から運も盗ってきました。

あの場に10人ほどいたからかなりの運だ。それに、不良に運などいらない。……ていうか、10人いて五千円って…よくよく考えたらショボ……。

 

 

”わーい勝った勝ったぁ~”

 

「……なにかズルしてませんよね?」

 

”そんなことしていません”

 

「………」

 

 

そんな目で見ないでくれ…。

そして、換金する場所に行って、換金しました。

 

 

「………」

 

 

換金の人はポカンとしているな。まぁどうでもいいけど。

そして、今自分の手には50万円がある。

 

 

「……価値が分からないですけど、勝ったことがすごいですね…」

 

”さて、次行こう”

 

「え?どこに行くんですかッ!?」

 

”パチンコ”

 

「…は?」

 

 

さて、次はパチンコだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~お昼~

 

 

さて、つきましたパチンコ店。

町中ではかなり目立ったが、セレナちゃんがいたので問題はあまりなかった。

 

 

俺は早速カウンターに行って千円で232個のパチンコ玉と交換した。その時のカウンターの人の顔が忘れられない。

 

 

ここでは略称するが、【正式名称不明の実(ユースタス・キッドの能力)】を使って磁力を操りパチンコ玉をすべて当たりのところに移動して大当たりを出した。え?ズルだろって?法律で悪魔の実の能力を使って不正をしてはいけないなんて法律はないだろう?

 

 

そうして、大量に当たったパチンコ玉といろいろなものと交換しました。

日本でパチンコ玉をお金に変えることは違法です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~夜~

 

 

いろいろと貯まったお金で調味料などを買おうとしましたが、さすがに俺のメンタルがこれ以上もたないのでセレナちゃんにすべて任せました。

 

もちろん、【スケスケの実】の力で監視しながらね。

 

そうしてそのまま森に帰った。……お疲れ様、そしてありがとう、セレナちゃん。今日はぐっすり眠っていてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~二課~

 

 

「―――で、黒いノイズはそのまま立ち去ったと…」

 

「翼ちゃん、奏ちゃん……さすがにそれは信憑性には欠けるわね…」

 

「お二人とも……さすがに、それはないかと思います……。ノイズが文字を使うなんて…」

 

「本当だって!!アタシ等はこの目でバッチリ見たんだぜ!!」

 

「本当です!!信じてください!!」

 

「……」

 

 

ここは特異災害機動部二課の司令室。

ここではツヴァイウィングの二人と、【風鳴弦十朗】【桜井了子】【緒川慎次】、そして会話に参加していない二人がいる。

 

 

「……司令……」

 

「ん?どうした朔也?」

 

 

そして【藤尭朔也】が低い声でそう言った。

 

 

「どうしたの?朔也く……ん……」

 

 

そして、朔也の見ている画面を見て体が凍りついた【友里あおい】。

 

 

「ど、どうしたんだ二人とも……」

 

「なにかあったんですか?」

 

「モ、モニターに映します……」

 

 

そうして、モニターに映ったものを見て、その場で全員が凍りついた。

それは、写真だった。SNSに投稿されているものだった。

 

 

”おっしゃー大当たり!!”

 

 

そう書いてあるプラカードを競馬場で掲げる黒いノイズ。

 

 

時間は変わり、パチンコ店で……

 

 

”大儲け大儲け”

 

 

と、書かれているプラカードを掲げて喜んでいる黒いノイズ。

 

 

が写っていた。

 

 

 

そうして、しばらくの沈黙が続いた後…、その沈黙が破られる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギャンブルしかしてねぇじゃねぇかァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

 

 

奏の言葉が、二課の司令室に響いた。

 

 

 



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カルマノイズ、二課に行く。

やぁ、カルマノイズです。

 

あれから数日。俺は毎回毎回同じ作業を何度も何度も繰り返してお金を稼いでいます。

競馬とカジノは完全に運なんだけど、パチンコは鉄の玉だから、俺の体のどこかに磁石が隠してあるのではないかと疑われたが、俺は悪魔の実の能力を使っているので鉄に体は反応しなかった。

 

そして、今の場所は競馬場。

今日もたくさん稼ぎました。

 

たくさんの金を持っていても目立つが、やはりこの姿なのですっごい目立つ。

でも、もう慣れた。

 

話は変わるが、俺の姿がSNSに投稿されていた。

全く、人権の侵害じゃないか!!あ、俺ノイズだった。

 

一度だけテレビの取材班が来たことがあり、『どうして黒いノイズの着ぐるみを着ているんですか?』と質問された。そんで俺は”ご想像にお任せします”とだけプラカードで答えた。

 

そして、今日は5回ほど賭けたが、二回だけ外れてやった。

当たり過ぎると出禁喰らうし、そういうところを調整しないとね。

 

さて、この金で何を買うか?…無難にセレナちゃんの服とかだな。実はセレナちゃんの服、あれは【フクフクの実】の力でやっているときがあるのだ。今まで競馬場やパチンコ店やカジノとかに行く決心がついてなく、これで我慢してもらっていた。

 

なので、このお金で服を買おう。

 

 

そうして俺は競馬場の出口から出ようとすると……。

 

 

 

「ちょっといいかな?」

 

 

 

と、誰かに呼び止められる。

なんだよ、俺は今から――――え?

 

 

 

「少し、君と話がしたい」

 

 

 

な、ななななななんでこの人が……。

 

 

 

「……聞いているのか?」

 

「というか、固まっている気が……」

 

 

なんで、OTONAこと【弦十朗】さんとNINJAこと【緒川】さんがいるのッ!?

二課での仕事はッ!?

取りあえず、平然を装おう。

 

 

”あなたは?”

 

 

「(本当にプラカードで会話している……)ああ、自己紹介が遅れたな。俺は……名前だけ言っておこう。【弦十朗】と言う者だ」

 

「僕は【緒川慎次】と言う者です」

 

”そうですか、で、何の用です?”

 

「ああ、さっきも言ったが少し君と話がしたい。だから場所を移さないか?」

 

「できれば、来てほしいのですが……」

 

 

やっぱり、この人の話だとしたら絶対二課関連なんだよな。

もう行くのか……。

 

 

”いいですぜ。”

 

 

そうしてNINJAとOTONAと俺で移動を開始する。

場所は俺が決めさせてもらった。

 

 

「………何故、ここなんだ…?」

 

「別の場所の方がいいのでは……」

 

”おいしいって評判だから”

 

 

俺が来たのはそう、『お好み焼きやのふらわー』だ。

原作でもたびたび出ていたこの店。一度食べてみたかった。え、ノイズなのに食えるのかって?【バクバクの実】の力を使えば問題なし。

 

 

「いや、あのだな………はぁ、まぁいいか。目的地には近いしな……」

 

「そうですね……もうお昼ですし、どうせなら食べてから行きましょう。話は着いてきてからでもできますし…」

 

”じゃあ決まり。……と、その前に”

 

「「?」」

 

 

俺は路地裏の入り口あたりに立ち止まる。俺の図体は横にデカいから路地裏に入る訳がないのでやはり目立つ。

 

 

「……何を…しているんだ?」

 

「あなたの体が入るとは思えないんですけど……」

 

 

まぁそう言われるよな。

でも、俺は入ろうとしたんじゃない。()()()()()

 

 

俺が路地裏の入り口から離れると、そこから甘栗色の髪の少女が姿を現した。

それに驚く二人。

 

 

「どうしたんですかカルマさん?」

 

”飯”

 

「い、今どこから現れたッ!?」

 

「最初そこにはいなかった、というより、気配がしてませんでしたけど、まるで、急に表れたような…」

 

”まぁその話も後から。まずは食いましょうや”

 

 

そうして中に入るが、入り口が狭くて入るのに苦労した。普通のノイズならすり抜けられるだろうが、俺は無理。

そしてやはり図体がデカイので目立つ。

 

 

「い、いらっしゃい……」

 

「は、はい……」

 

 

NINJAさんもこれには戸惑うようだ。

いや、正確にはどう対応すればいいのか分からないと言った方がいいだろう。

 

 

「取りあえず、五人で座れるところはありますか?」

 

 

そしてそこにセレナちゃんがフォローを入れてくれた。ていうかセレナちゃん。一人多くない?

 

 

”ひとり分多くない?”

 

「カルマさんの図体は二人分ほどまりますからね。当然のことですよ」

 

 

……なんか悲しい。

そうして席に座る俺達。

 

 

「……さて、話のことについてだが、今は詳しくは言えないが、俺達は公務員をしている」

 

「それで、SNSに投稿されているあなたのことを見まして……」

 

 

うん、その公務員の仕事って絶対特異災害機動部二課でしょ?

 

 

「それで俺達は、君のことを「はいお待たせしました」あ、ありがとうございます」

 

 

話の途中でおばちゃんが入ってきた。

そしてテーブルに生地が置かれる。さて、焼かなくては。

 

 

「俺達は上からの《ジュウウウウウウウウ……》命令で《ジュウウウウウウウウウ……》…話を聞いてくれ」

 

”あ、ごめん”

 

「……体が大きい割には手先は器用なんですね」

 

「あ、確かに……数年間いた私でも今それ思いました」

 

「数年間ッ!?」

 

”料理はスピードと正確さが命!!”

 

「……取りあえず、食ってから話をするか……」

 

 

そうして、お好み焼きの完成。そして食べる。

 

 

”うまい”

 

「ハムハム……」

 

「……それ、どこから食べてるんだ?」

 

「口が一切見えないんですが……」

 

”秘密”

 

 

そうして、食べ終わり、外に出るが出るのにも一苦労。

 

 

「さて、取りあえずついてきてくれ」

 

 

そうして俺とセレナちゃんが来たのはやはりやはりのリディアン音楽院。

正面から入ると目立つであろうので、裏口から入った。

そして例のエレベーターが来た。

 

 

「しっかり捕まっててくださいね」

 

「え?」

 

 

その瞬間、すごいスピードで降りるエレベーター。

 

 

「ひゃああああああああああああ!!」

 

 

セレナちゃんがすごく大きな声を出すので体をゴムにしてセレナちゃんを抱っこして衝撃を和らげた。

 

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「着きましたよ」

 

 

いまだに混乱が収まっていないようだ。

俺はセレナちゃんを下ろすと扉が開くのを待つ。

そして開いた先には………。

 

 

 

「覚悟ぉッ!!」

 

 

 

真剣を持った翼さんがいた。

突然のことで俺はビックリしたが、【武装色】の覇気を纏ってガードした。

 

 

 

「なにッ!?」

 

「こら翼!!なにをしているんだ!!」

 

「翼さん……いきなり危ないですよ」

 

「お二人は黙っていてください!!そして黒いノイズ!!あの時のことは忘れてないだろうな!!」

 

”なんのこと?”

 

「忘れたとは言わせない!!誰の胸部が崩壊しているだとッ!?私はまだ育ちざかりだ!!」

 

 

あ、あれまだ気にしてたんだ。

てっきり忘れていると思った。

 

 

”ていうか最後の言葉で完全にそれは自分だと言ってない?”

 

「黙れェェェェェェェェェ!!」

 

”いや喋ってないんだけど”

 

「じゃあ書くなァァァァァァァ!!」

 

 

じゃあってなんだよじゃあって。

そして再び斬りかかるSAKIMORI。

 

 

「おい翼!!」

 

「ッ!!」

 

 

そして、もう一人の声で呼び止められる。

そしてその人物とは……。

 

 

「奏……」

 

「翼……さすがにそれはないだろ……」

 

 

そう、天羽奏だった。

 

 

「よう、十数日ぶりだな、【ギャンブラーノイズ】」

 

”ギャンブラーノイズ?”

 

「知らないのか?実はお前の行動を監視していたんだが、一日中ギャンブルしかしてなかったから、そう名づけられたんだ」

 

「それに毎度毎度大当たりしていると有名だ」

 

「それに不正は一切しないで勝っているとでも有名ですね」

 

 

俺ってそんなに有名になってたんだ……。

 

 

”で、要件は?”

 

 

早速本題に入る。

 

 

「……単刀直入に言わせてもらう。君は何者だ?」

 

”ノイズですが?”

 

「いや、普通のノイズが黒い訳ないし、それに人とコミュニケーションを取れるわけがない」

 

 

やっぱりそんな質問されるよね。

 

 

”そう簡単に書くとでも?”

 

「やはりか。まぁ、こちらもそうは思ってはいなんだがな……。どうしたら話して――書いてくれる?」

 

 

言い直したなおい。

 

 

”まずは信用かな?”

 

「そうですね……初対面の人に自分のことはあまり話せませんもんね」

 

 

急に話に入って来たねセレナちゃん。

 

 

「そうだな。取りあえず、俺達のことを説明しよう」

 

 

そうしてOTONAからの説明である程度のことを理解したであろうセレナちゃん。

そして俺は最初からすべて知っているからすべて聞き逃した。

 

 

「――と、いう訳だ」

 

「日本にもシンフォギアが……」

 

「ちなみに、翼が第一号聖遺物【天羽々斬】。そして奏が第三号聖遺物【ガングニール】の適合者だ」

 

「……(この人たち、姉さんのガングニールと切歌と調のイガリマとシュルシャガナのこと知らないのかな…?)」

 

 

F.I.S組のことは黙っておいてやるか。

すでに原作は崩壊しているが、一応ね。

 

 

「それで、話になるが、君が本当にノイズなのか疑問だ」

 

「普通に触れるしな」

 

「それにプニプニしてて柔らか――ハッ!!」

 

 

翼さん、今心の声が……。

実はこの前に全員が俺に触って『プニプニしている』と言う感想が全員からきた。

 

 

「だから、一つ俺と勝負してみないか?」

 

「「「「ハアァァ!!?」」」」

 

”は?”

 

 

ここにいる全員がつっこんだ。

何言ってんのこの人!?OTONAと勝負ッ!?無理無理!!

 

 

「し、司令……それはさすがに……」

 

「そうだぜ旦那!このノイズには触れれるからって勝負は…」

 

「私が言うのもなんだが、このノイズが可哀そうになってしまう…」

 

「え、普通この人のこと心配するんじゃないんですかっ!?どうして皆カルマさんのこと心配しているんですかっ!?」

 

 

セレナちゃんは知らないのだ……このOTONAの本性と言うなの力を!

やばい……これもしかしたら俺の命終わるかも。これは早急に断らなくては……。

 

 

「ちなみに、すでに準備は整えてある」

 

 

ノオオオオオオォォォォォォォ!!

 

 

「さぁ、行こうか」

 

 

そうして俺の手を引っ張るOTONA。やっぱり力強ぇ!!

HA☆NA☆SE!!HA☆NA☆SE!!

 

 

嫌だぁああああああああああ!!

 

 

 

そうして、無理やり勝負することになった。

 

 

 




次回!

カルマノイズ、OTONAと勝負


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カルマノイズ、OTONAと勝負

やぁ……カルマノイズだよ。

早速だけど、俺は今日死ぬかもしれない。

何故なら……。

 

 

「さぁ、まずは君からかかってこい」

 

 

最強のOTONAこと弦十朗さんと戦うことになったからに決まっているだろう!!

今の場所はトレーニングルーム。

そして観客席では……。

 

 

「カルマと呼ばれているノイズ。大丈夫だろうか…?」

 

「司令も、手加減してくれるとは思いますが……」

 

「でも、いくら隕石の衝撃に耐えられるノイズだとしても、旦那の攻撃は……あれ?じゃあたまに旦那の攻撃を喰らっているアタシ等はなんなんだ?」

 

「確かに、弦十朗君なら隕石も破壊できそうね」

 

「あの……話を聞く限り、あの人ってそんなに強いんですか?」

 

「ええ……霊長類最強の男とも呼ばれているわ。政府の人たちから……」

 

「いくら触れられるノイズでも、司令に勝てるとは思えないな…」

 

 

主な二課メンバー全員はOTONAが勝つと思っている。まぁ当然だろう。

そしてセレナちゃんは困惑している。

 

 

「でも、カルマさんって自然物になることが出来ますけど……」

 

「「「「「「ハァ??」」」」」」

 

「えっと、なんて言えばいいのか……。カルマさんって、体をいろんな自然物に変えることができるんですよ。例えば私が知っている限りでは、炎、電気、氷、そして光…たぶんまだあると思いますけど、私が知っているのはこのくらいです」

 

「それ、すっごく興味深いわ!!」

 

「自然物になる……それのどこかいいのだ?」

 

「えっとですね、例えば炎って、実体がないじゃないですか。だからすごいんです」

 

「つまり、体が炎になったら触れないってことね?」

 

「そうです」

 

 

セレナちゃん……。俺の能力教えんといて……。もしものときのために自然系(ロギア)のことは黙っていたのに…

これじゃあ……

 

 

「そうか…実体がなければ勝負にならないな…済まないが、それは無しで頼む」

 

 

ほら、こうなっちゃった!!

こうなったらもう超人系(パラミシア)動物系(ゾオン)しか使えないじゃないか!

 

 

”仕方ない……いざ、尋常に勝負!”

 

「かかってこい」

 

 

そうして、周りが緊迫する。

俺が動かない限りあちらも動かない。だからこちらから攻撃するしかない!

 

 

俺は【バネバネの実】の能力で足をバネにして周りの壁を使って高速で移動する。

 

 

「は、早い!」

 

「僕でもなんとか目で追いつけるほどの速さなんて……」

 

「緒川さんでもかッ!?」

 

 

そしてここでさらに追加!!【スケスケの実】の力で自分の姿を隠す。

 

 

「き、消えたッ!?」

 

「弦十朗君、大丈夫かしら…?」

 

 

そして、そのままOTONAに向かってパンチ!!

 

……していたと思った。

なんと、OTONAは俺の拳を掴んでいたのだ。

 

 

「気配がバレバレだ。スピードは確かに出ているが、もっと力を出すんだ!!」

 

 

そして俺にパンチ。

俺はその衝撃で壁に激突するが、体をゴムの状態にしたので、なんとか耐えれた。

にしてもやっぱOTONAぱねぇぇぇぇぇぇぇ!!

 

 

「カルマさん!!」

 

”大丈夫大丈夫…”

 

「まさか、司令の一撃を喰らっても立っていられるとは……」

 

「驚きですね……」

 

”本当に人間?”

 

「司令…ノイズにまで人間か疑われてますよ?」

 

「司令…」

 

「弦十朗君…」

 

 

皆がOTONAを憐みの目で見る。

 

 

「皆…俺をそんな目で見てどうしたんだ…?」

 

 

さて、超人系(パラミシア)がダメなら次は動物系(ゾオン)だ。

俺は【ゾウゾウの実(モデル『マンモス』)】を使ってマンモスへと変身する。これぞマンモスノイズ。

 

 

「す、姿が変わったッ!?」

 

「あれは…ゾウ…?」

 

「いえ、どちらかと言うとマンモスです」

 

「マンモスって、あの絶滅した?ていうかなんで分かるのよ…?」

 

「前に何度か見せてもらったんです」

 

 

そして鼻をOTONAに振るう。これで少しはダメージを…

 

 

「フンッ!!」

 

 

はいぃいいいい!!?

なんと、このOTONAは俺の鼻を掴んだのだ。

 

 

「こ、これは少し重いな…」

 

 

少しッ!!!?マンモスの鼻を思いっきり振るった攻撃を少し!?

 

 

「うおおぉおおおおおおお!!!!」

 

 

ってうぉおおおおお!!

俺はそのまま壁に投げ飛ばされた。

 

 

「ど、どうしてあの体格差で投げられるんですか…?」

 

「弦十朗君だからかしらねぇ~~」

 

「叔父様だからでしょう」

 

「旦那だからだな」

 

「「「司令だから…」」」

 

「それって理由になってなくないですかッ!?」

 

 

ぐ、ぐおお……さすがOTONA……。

あり得ないくらい強い……。

し、仕方ない…ここは切り札の一つを使うしかない…

 

俺は一旦元のカルマノイズの姿に戻る。

 

 

「どうした?もう終わりか?」

 

”まだまだ。切り札を使わせてもらうぜ!!”

 

「切り札?早すぎやしないか?」

 

”あんたにはもう最初っから本気出さないと絶対負けるからね!!”

 

 

そして今度も動物系(ゾオン)の力を使う。

使うのは【トリトリの実】の能力だ。

だが、ただの鳥じゃない。

 

 

「も、燃えてる……?」

 

「しかも、今度は鳥の姿に…」

 

「燃えている鳥ってなんだ…?」

 

「燃えている鳥……もしかしてだけど…」

 

「カルマさん、考えましたね。自然系(ロギア)が駄目なら自然系(ロギア)に近い動物系(ゾオン)の力を使うとは……」

 

「お前、どうしてそんなに詳しいんだ?」

 

「前にカルマさんに教えてもらいました」

 

「さっきから君が言ってる、ロギアとかゾオンとかっていったいなんなの?」

 

「説明するとですね、カルマさんの力は大きく分けて三つあります。超人になれる超人系(パラミシア)。自然物になれる自然系(ロギア)。今みたいな動物になれる動物系(ゾオン)があります」

 

「へぇ~~そんなに…じゃあさっきの高速移動は?」

 

「最初のは超人系(パラミシア)ですね」

 

「ほんっとお前詳しいな…」

 

 

説明ありがとうセレナちゃん。

さて、この動物系(ゾオン)の力がなんなのかすでにお分かりでしょう。

 

 

「あれは、動物系(ゾオン系)幻獣種、フェニックスですね」

 

「フェニックス…ッ!?」

 

「あの伝説の不死鳥!?」

 

「なんでそんなものに…!?」

 

「いや、幻獣種だからですよ」

 

「……黒いノイズってのは、こんなことが可能なのか…?」

 

「いえ、カルマさんが超特別なだけです」

 

「本当になんなのかしら、あのノイズは…?」

 

 

黙っとれいあおいさん。

そしてOTONAは俺の方向に掌を空気に向かって突きだす。

 

 

「はぁ!!」

 

 

そしてHAKKEIを繰り出したOTONAはその場で静止するが、HAKKEIの威力は俺に向かってくる。

俺にHAKKEIは当たるが、すり抜ける。

 

 

「なにッ!!?」

 

 

「ちょ!!自然物にならないってルールじゃなかったのかッ!?」

 

「いえ、自然物になるのは自然系(ロギア)です。あれは動物系(ゾオン系)ですからルールには反していませよ」

 

「なんじゃそりゃ!!もう頭がこんがらがって……もう訳分かんねぇ!!」

 

 

そして、黒い炎の化身となった俺はそのままOTONAに突進する。

これで勝負がつく……。

そう思っていたのだが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴゥゥゥゥゥ!!ヴヴヴヴヴヴヴゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

 

「「「「「「「「”!!”」」」」」」」」

 

 

突如、ノイズの警戒音が鳴り響いた。

 

 

「ノイズッ!!」

 

「司令!!」

 

「ああ、分かっている!!カルマ君。この勝負は一旦お預けだ」

 

”了解”

 

 

俺は元の姿に戻り、皆の後を追った。

 

 

 



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カルマノイズ、闘いを見る。

パソコンを修理に出していたので、投稿するのにかなりかかりました。


やぁ、カルマノイズだよ。

前回、俺はOTONAと勝負し、俺が勝ちそうになった途端にノイズが現れた。

空気読めやノイズ。

 

 

「ノイズの出現ポイントはッ!?」

 

「今現在絞りこんでいます!!」

 

 

さっきまでのことが嘘のように慌ただしくなっている。

 

 

「絞り込めました!!」

 

「よし、翼、奏!!すぐにポイントに向かってくれ!!」

 

「「了解!!」」

 

 

そうして二人はノイズ出現ポイントに向かって行った。

 

 

「カルマさんは行かないんですか?」

 

”OTONAとの勝負で疲れたの”

 

「なんでローマ字表記なんですか…?」

 

”いやさ、なんなのあれ?”

 

”HAKKEIを出すなんて普通のOTONAじゃないよ?”

 

「はぁ、もういいです」

 

 

「…最近、ノイズの発生被害が多くなってきているな…」

 

「そうですね……このままじゃ、翼さんと奏さんの二人では無理がありますね…」

 

 

そして、モニターに映る二人がノイズと戦っているところ。

 

 

「…にしても、今回はかなりノイズの出現量が多くないか?」

 

「そうですね…これは少しいじょ……ッ!!?司令!!ノイズが大量に出現しました!!」

 

「なんだとォッ!!?」

 

 

モニターには大量出現したノイズを二人が倒すが量に追いついていない。

このままじゃジリ貧だな……。

 

 

「……カルマ君。さっきの戦いでお疲れのところ申し訳ないが、どうか、二人を助けてくれないか…」

 

”その必要はないよ”

 

「?どういうこ……セレナ君がいない?」

 

「そういえば……どこに行ったんでしょうか?」

 

”俺の変わりに行ってくれた”

 

 

俺がこう書かれたプラカードを出すと全員が驚く。

 

 

「どういうことだッ!?」

 

”いやぁ、あんたとの闘いで疲れたんだよ”

 

「だからセレナくんをッ!?なぜノイズの出現場所に向かわせたんだッ!?一般人ではノイズを倒せない!」

 

”大丈夫。ほら、映った。”

 

 

それとともに全員が画面を見ると、セレナちゃんが画面に映っていた。

 

 

『なっ!?なんで来たんだッ!?』

 

『一般人のあなたがいても邪魔になるだけよ!!』

 

『まぁ見ててください』

 

 

そして、その瞬間にセレナちゃんの腕が()()()()

それと同時に数匹のノイズがセレナちゃんの元に向かう。

 

 

『危ない!』

 

 

二人がセレナちゃんを助けようとするが、その心配はいらない。

なぜなら……。

 

 

櫓流桜(やぐらりゅうおう)!!

 

 

セレナちゃんの手のひらから衝撃波が出て、触れずにノイズを吹き飛ばして炭へと変えた。

 

 

「な、なんだとぉ!!?」

 

「触れもせずに…いえ、それ以前にノイズを倒したッ!?」

 

覇気、うまく使いこなしてるね”

 

 

うーん。さすがセレナちゃん。才能ある。

俺はセレナちゃんを育てることを決心してからセレナちゃんに覇気を教えたのだ。

本来、この世界に覇気はないが、ワンピース要素満載の俺がこの世界に来たことによってこの世界の人間全員が特訓さえすれば覇気を使えるようになるのだ。

元々、この世界の住人には【フォニックゲイン】なんてものがあるんだ。だから覇気を持っていたとしても不思議ではない。

だが、覇気を取得して必ずしもノイズを倒せるという訳でない。その理由はいずれ話すとしよう。

 

 

『な、なんでシンフォギアじゃないのにノイズを倒せてんだよッ!!?』

 

『それに、手が黒くなった!?』

 

『久しぶりでしたけど、なかなかうまくいきましたね。さて、ここからが本領ですよ!!』

 

 

そしてセレナちゃんは赤色のペンダントを取り出した。

それをみてさらに驚きに包まれる指令室。

 

 

「し、シンフォギアッ!!?」

 

 

そう、それはセレナちゃんのシンフォギア、【アガートラーム】である。

長い間俺の体に仕舞っていたために取り出すのに苦労した。

 

 

『Seilien coffin airget-lamh tron』

 

 

聖詠を歌って、シンフォギア、【アガートラーム】を纏ったセレナちゃん。

アームドギアの短剣二振りに【武装色】の覇気を纏って喜々としてノイズを倒す。

 

 

『なんでお前がシンフォギアを持ってるんだよッ!?』

 

『しかも、見たことのないシンフォギア…』

 

『アガートラームですよ!!』

 

 

「アガートラーム…だとッ!?」

 

「そんな聖遺物が…!」

 

「……」

 

 

そして、俺は見逃さなかった。

【櫻井了子】…つまりフィーネがセレナちゃんを忌々しく見ていたところを。

まぁ、これが終わったら絶対質問されるだろう。だってシンフォギアはフィーネにしか作れないのだから。

 

 

”あ”

 

 

映像にない目を戻すと、セレナちゃんが針のように変化したノイズに攻撃されそうになっていた。

 

 

『『あ、危ない!!』』

 

 

二人は叫ぶが、問題なし。

セレナちゃんは目を閉じていた。

そして、目を閉じながら迫ってくるノイズを倒していた。

 

 

『め、目を閉じながらッ!?』

 

『攻撃してくる場所がわかるのッ!?』

 

 

”見聞色の覇気‼”

 

 

さすがセレナちゃん。

そしてしばらくした後、雑魚ノイズは一掃された。

 

 

『さて、終わりましたね』

 

『…お前、どうしてシンフォギアを持ってるんだ?』

 

『それは本来、政府の持っている情報の中でも最高機密の存在。なのになぜそれを…!?』

 

『……それはカルマさんに聞いてください』

 

 

ちょッ!?セレナちゃんッ!?面倒ごとを俺に押し付けやがった!

知らぬ間にそんなことを考えられるところまで成長してたとは‼

 

 

そして、戻ってきました。

三人が戻って来るまでに結構時間があったので、もう言い訳は考え付きました。

まぁその考えは俺にだけ被害行くけど。

 

 

「さて、どういうことか説明してもらう前に―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

了子君。どうして君にしか作れないシンフォギアがある?」

 

「………」

 

 

全員の目が了子さんに向かう。

 

 

「シンフォギアは本来君にしか作れない。もし作っていたとしたら、なぜ報告しなかった?」

 

 

……さて、ここでもう原作を潰すのもいいが、それだと了子――フィーネが奏さんの家族を殺したと知ったときに奏さんが割り切れないだろう。だから、ここは俺が助け舟を出そう

今思ったが、俺がシンフォギア出さずに、セレナちゃんが行かなく俺が行っていればこんなことにはならなかっただろうが、もう過ぎてしまったものはしょうがない。

 

そうして、俺はあることが書かれたプラカードを出した。

 

 

 



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カルマノイズ、嘘と真実を語る

”それ、自分の仕業だよ”

 

 

そう書かれたプラカードを出した。

それに今度は俺に注目が行く。そして、了子さんは驚いた顔をしている。

 

 

「……どういうことだ?」

 

 

OTONAが俺に尋ねる。

 

 

”書けば長くなるので……紙芝居形式でやろう”

 

「「「「「「「「はぁッ!?」」」」」」」」

 

 

まぁそんな声出すよね。

そしてセレナちゃんも驚いてるし。まぁどうでもいいが、紙芝居は速攻で作ったために絵のクオリティがひどい。

 

そんな紙芝居をいつ書いたのかと言うと、【シロシロの実】の中で自分の分身に書かせました。まぁ結局は自分で書いてるんだけど。

 

 

”始まり始まり~~”

 

 

最初に書かれていたのはラボらしき場所にいる白衣を着た眼鏡の女性。だが絵が問題。

口も大きく空いてるし瞳がないクオリティの低い絵

 

 

「…これは了子君か?」

 

「白衣に眼鏡をかけているから、たぶんそうでしょうが……」

 

「翼ほどではないが、下手だな」

 

「ちょ、奏ッ!!?」

 

「(…即席で作りましたねこれ…)」

 

 

”昔、あるところに一人の自称天才考古学者がいました”

 

 

ちなみに、自称のところだけわざと大きく書いてます。

 

 

「(自称のところが大きく書かれてる…)」

 

「(口に出してはいけない…)」

 

「(言ったら確実に…)」

 

「(櫻井女史の蹴りが飛んでくる…)」

 

「(それだけは何としても避けなければ…)」

 

「(ていうか、命知らずなのこのノイズはッ!?)」

 

「……(ピク、ピク……)」

 

「(こ、この人、血管が浮き出てる…)」

 

 

「自称…??何言ってるのかしら?私は正真正銘の出来る女、櫻井了子よ?」

 

 

そのとき了子さんは、なぜか黒いオーラを纏っていた。

 

 

”自分で言うとか、マジで乙ww”

 

 

そう書いたプラカードを見せると、この部屋の温度が数度下がった気がする。

 

 

「あなた…死にたいの?」

 

”さて、続き続き”

 

 

さて、巫女いじりはこれくらいにして、紙芝居の続きをやろう。

 

 

”そして、そんな女性の部屋に一匹の謎の生き物が現れました”

 

 

次に進むと書いていたのはもちろん俺。

 

 

”謎の生き物は女性の部屋に一つの銀色の左腕を置いてその場を去っていきました”

 

 

銀色の左腕とはアガートラームことエンキの左腕である。

 

 

「その時点で、どうなったんだ?」

 

”部屋に戻ってきた女性は、その腕を見ると、目を輝かせました”

 

”不信感より好奇心の方が勝ってしまったのです”

 

 

そして再び了子さんに視線が行く。

どうせいつも通りだとでも思っているのだろう。

 

 

「「「「「「(いつも通りだ……)」」」」」」

 

”そして、女性はその腕から一つのペンダントを完成させました”

 

「シンフォギアだな」

 

「で、どうしてそれをアタシらに教えなかったんだよ了子さん?もしかして、教えられない理由があったりして…」

 

 

皆が了子さんを見るが、了子さんは戸惑っている。

そして、話の続き。

 

 

”ですが、そこに謎の生物が現れて、記憶を抜いてペンダントを取ってしまったのでした”

 

”おしまいおしまい”

 

 

軽い感じは話が終わるが、それを許さないのがここにいる人たち。

 

 

「待て待て待て待て!終わらすな!つまりなんだッ!?お前がやったってそういうことかッ!?」

 

”せやで。ずっと生きてれば聖遺物の一つや二つくらい簡単に見つけられる”

 

「それで、櫻井女史を利用したのかッ!?」

 

「それに、記憶を抜いたとはどういうことだ…?」

 

 

実際、【メモメモの実】という記憶を操作できる能力がある。

これがあったから作れた作り話なのさ。

 

 

”自分には、記憶を抜くことができるんですよ”

 

「いや、軽々しく言ってるけど、それすっごく重要なことだからねッ!?」

 

「なるほどね。道理で私の作ったことのないシンフォギアがあるのは、私の記憶を抜いたからなのね」

 

「そういうことか。記憶がないんなら最初からそう言ってくれれば……」

 

「いやいや、シンフォギアは私にしか作れないのよ?そんなこと言ってもあんな状態で奏ちゃんは信用してくれた?」

 

「う…それを言われると……」

 

「君はどうして、了子君にシンフォギアを作らせたんだ?」

 

”必要だった。あることに”

 

 

あることとは、月遺跡の中心部に行くことである。

でも、この話も作り話だから。いろんな事情が重なって本当に良かった。

 

 

「そのあることとは?」

 

”それはノーコメントで”

 

「……そうか。無理な詮索はしない」

 

 

さすがOTONA。心広ェ。

 

 

「そして話は変わるが、その聖遺物、アガートラームの適合者がセレナくんということだな?」

 

「まぁそういうことになります。とっさに話を作ってくれて、ありがとうございます

 

 

小声でお礼を言われた。なんてことないさ。

 

 

「では改めて、人類をノイズの脅威から守るために、俺たちに協力してくれないか?」

 

「私は別に構いません。カルマさんは?」

 

”いいよ。ただし、条件付きで”

 

「…その条件とは?」

 

”奏さん、翼さん。明日空いてます?”

 

「明日?どうだったっけ…?」

 

「緒川さん。どうですか?」

 

「明日は……特に予定はありません。オフの日ですね」

 

”そうかそうか。それはよかった。”

 

 

二人にはぜひ見せたいものがある。

そう、人の悪意というものをね……。

 

…話が脱線したな。

 

 

「ちょっといいかしら?あなた、少し私とOHANASHIしない?」

 

”え?”

 

 

案の定で了子さんが俺をすごい力で引っ張る。

たーすーけーてー。

 

 

 

そして、しばらく引っ張られて、ラボらしき場所に行くと、了子さんの雰囲気が変わる。

 

 

 

 

「貴様…一体何者だ?」

 

”名乗らせる前に、まず自分から正体明かした方がいいよ”

 

”先史文明時代の巫女、フィーネ

 

「貴様…どこまで知っている?」

 

 

 

さてさて、一期のラスボスとの対面だ。

やっぱ緊張するな。

 

 

”全部、何もかも知っている”

 

「何もかも、だと……?」

 

”五千年ほど前……バラルの呪詛が月にかけられた”

 

「そこまで…いや、その言動からすると、お前はすでにその時生きていたのか…ッ!?」

 

”いや、さらにに昔。ノイズが誕生する前から俺はいる”

 

「なんだとッ!?ノイズは先史文明時代の人間が作り出した殺戮兵器‼それが誕生する前に存在していただとッ!?」

 

”正解。にしても、あんたも可哀そうだよ”

 

「なんだと…?」

 

”エンキと結ばれたかったんでしょ?”

 

「ッ!?なぜあの方の名前をッ!?答えろ‼」

 

”答える義理はない。それに、シェム・ハもホントやってくれたね”

 

「シェム・ハ…?」

 

 

おっと、ついネタバレを…

もう潰す勢いでやったほうがいいかな?

一期さえも。

 

 

”シェム・ハとは、エンキが必死の思いで倒したアヌンナキ”

 

”地球を支配しようとしていた存在”

 

「あの方が…ッ!?」

 

”ヒント、統一言語という脳波ネットワークが存在する”

 

「脳波ネットワーク…?」

 

”シェム・ハはそのデータ断章から何回でも復活できる”

 

「ッ‼⁉」

 

”ここまで書けば、もうわかるだろう。じゃあね”

 

 

そうして、俺は部屋から出て行ったが、フィーネはただ固まっただけだった。

フィーネもバカじゃない。これだけ言えばもうわかるだろう。

 

 

さて、明日に備えてもう寝るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……あのノイズの言っていたことは本当なのか?

 

 

あの方が……月に【バラルの呪詛】をかけた理由。

それは人類を守るため?

 

一見作り話にも聞こえるが、作り話にしては出来すぎている。

 

あのノイズが連れていた女…セレナと言ったが、それはおそらく私が保険のためにアメリカの施設の【レセプターチルドレン】の一人。確か報告では黒いノイズ――絶対ヤツだが、あいつの隣で瓦礫に埋もれて死亡と聞いていたが…まさか生きていたとは思わなかった。

 

 

しかも、あのアガートラームを出されたときは冷汗しか出てこなかった。シンフォギアは本来私にしか作れないもの。アガートラームは日本政府に報告していない品物。シンフォギアは政府の最高機密。だからアガートラームの存在が知られた時点で私が疑われるのは目に見えていた。

 

 

だが、私をそんな危険な状態にしたにも関わらず、あのノイズは適当に辻褄を合わせたのだ。

私を危険な状況にしておきながら私を助けるとは、あいつは一体何を考えているのかさっぱり理解できない。

 

 

……それにもし、月に行けばあのお方に再び会えるだろうか?

あのお方は私を拒んだんじゃない。あのお方はシェム・ハという者から人間を助けるために月にバラルの呪詛をかけた。

そう考えれば……

 

 

私は、一旦落ち着くために、コーヒーを飲んだ。

 

 

そのコーヒーはブラックだったが、この時は、とても甘く、おいしく感じられた。

……クリスや天羽奏になんて言えばいいのかしら?利用してきた手前、かける言葉がわからない…。

 

 

 



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カルマノイズ、怒りボコす

やぁ、カルマノイズです。

 

フィーネと話してから翌日のこと。

俺とセレナちゃん、そして翼さんと奏さんと一緒にある場所に来ています。

ちなみに、二人はもちろん変装しています。

 

 

「おい……ここに何があるんだ?」

 

「ただの住宅街だけど……」

 

「………あまり見ていい気分にはなりませんよ」

 

「「?」」

 

「それに、あなたたちはあれを見なければならない義務もあります」

 

「なにを…?」

 

「そして、やめさせる義務も」

 

 

セレナちゃんは珍しく険しい顔になって二人にそう告げている。

そりゃそうだろう。なにせあんなものを見てしまったのだから。

 

俺たちは今ある場所に向かっている。

それを見れば、二人もどうなのかわかるだろう。

 

 

 

「………ッ‼」

 

「……………ッ‼」

 

 

 

公園近くになると、()()()が聞こえてきた。

 

 

「なんだ…?」

 

「なにか聞こえる…?」

 

 

そして、公園に着き、それを見た。

 

 

「な……ッ!!?」

 

「なにを……ッ!!?」

 

「…………」

 

 

そこは、複数の男女が、一人の()()()()()()をいじめており、()()()()()()の女の子が茶髪の女の子をかばっていた。

 

 

そう、それは、俺が起こさなかったはずの二次災害が原因で起こる、【立花響】への迫害の瞬間だった。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

これは十数日前ほどのことだ。

 

 

あの日、俺のことが大分世間に知れ渡ったからセレナちゃんと一緒に響ちゃんの家に向かっていたところのことだった。

 

理由はあれから迫害されずに元気に過ごしているか見に来たのだ。

そして、あの公園を通り過ぎたときだった。

 

 

「なんでお前が生きてんだよ‼」

 

「なんであの人が死ななきゃならなかったのよ!」

 

「今すぐにでもお前が死ね!」

 

 

と、なんとも不快な声が聞こえたのだ。

それで二人で見に行ったら響ちゃんがいじめられているところに遭遇してしまったのだ。そこには未来ちゃんもいる。

 

この時は理解できなかった。なぜ二次災害がなくなったのに迫害が起きているのかを。

 

 

「ひどい……!今すぐに”待って”カルマさんッ!?」

 

”自分が行こう……”

 

 

原作で分かっている。

あいつらは腐った正義感を掲げて響ちゃんをいじめているのだと。

俺の体が変化する。

 

 

 

「ひ、ひぃ‼」

 

「きょ、巨大ヘビだぁ!」

 

「逃げろぉ!」

 

 

「「え……?」」

 

 

俺が使ったのは【ヘビヘビの実(モデル”キングコブラ”)】を使ってヘビになってクソどもを退散させた。

 

 

「う、嘘…!」

 

「ひ、響には手を出させない‼」

 

 

やはりこの子は優しい。それに手を出す気はない。

 

 

「大丈夫ですかッ!?」

 

 

そしてそこにセレナちゃんが駆けつけてくれた。

 

 

「へ、ヘビがいます‼危険です‼」

 

「あ、いえ、問題ありませんよ?」

 

 

俺はカルマノイズの姿に戻る。

 

 

「の、ノイズッ!?」

 

「……そういえば、最近競馬場やパチンコ店でよく黒いノイズが現れるってテレビでやってたけど…もしかして…」

 

「…なにそれ?」

 

”はっはっは”

 

「ノイズが文字をッ!?」

 

「別に驚くことじゃないですよ。とりあえず、怪我の治療をしないと」

 

 

俺は自分の体の中から救急箱を取り出す。

その際二人に『どこから出したの?』とつっこまれたが無視した。

 

そして、一通りの怪我を包帯などでカバーした。

 

 

「これで大丈夫です」

 

「見ず知らずの私たちを、助けてくれて、ありがとうございます」

 

”とりあえずこれ飲みなさいな”

 

 

俺は近くの自販機で適当にジュースを買って三人に渡した。

 

 

「……ありがとうございます」

 

「……ところで、どうしてあんなことになっていたんですか?」

 

「……話せば長くなるんですが……」

 

 

未来ちゃんの話によるとこうだ。

 

 

・響ちゃんと未来ちゃんが通っている中学校に、もう一人ライブに来ていた男の子が来ていたらしい

 

・その男の子はサッカーが超うまく、将来を有望視されていた人物だったらしい

 

・だが、あのライブでノイズによって命を落としてしまった……

 

 

こうらしいが、響ちゃんがいじめを受ける理由がわからない。

 

 

「それでどうして響さんがいじめられているんですか?」

 

「実は……その男の子が好きだった子が、『なんであの人が死んであんたが生きてるのよ‼』って……、挙句の果てに、響に『あんたが死ねばよかったのよ!』って言ったんです。それに周りも同調して……」

 

「酷いですッ!響さんは何も悪くないじゃないですか‼」

 

”確かに。ていうかその女クソ過ぎるだろ……”

 

「同情してくれてありがとうございます」

 

「……カルマさん。どうにかなりませんかね?」

 

”……方法が、ないこともない”

 

「本当ですかッ!?」

 

”でも、()()()()()来てもらわないと……”

 

「?」

 

”とにかく、しばらく時間がかかるが、なんとかしてみよう”

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

そして、今日、その日がやってきた。

あっちとは二課のことである。こっちから来てもよかったんだが、場所が場所(女子高)だからな……

 

それに、OTONAとNINJAが来たのは完全に予想外だったが。

 

 

「どうして、あの子がいじめられてるの……?」

 

「とにかく、助けに行こう‼」

 

 

奏さんが変装を解いて率先して飛び出していった。

 

 

「おい、お前ら、やめろぉ!」

 

「あ、天羽奏さんッ!?」

 

「嘘だろッ!?ツヴァイウイングのッ!?」

 

「お前ら、なに女の子をいじめてんだ!」

 

「に、逃げるぞ!」

 

なんでツヴァイウイングの一人がいるのよ!なんであいつなんかを庇うのよ!

 

 

奏さんを見たやつらはすぐさま逃げていった。

 

 

「大丈夫かッ!?」

 

「は、はい……」

 

「ありがとうございます」

 

「お礼はいい!とりあえずこの怪我を治さないと…」

 

”救急箱ありまっせ”

 

「サンキュー、助かった!」

 

「か、カルマさんッ!?」

 

 

さて、あの後怪我を包帯で怪我を治して再びベンチに座り、翼さんが現れたときにはさらに驚かれたが、どうでもいい。

 

そして、俺たちに話した自分たちがいじめられている理由を二人に話した。

 

 

「そんな……」

 

「それ、お前悪くないだろ……」

 

「えへへ……大丈夫です。平気、へっちゃらです」

 

「やせ我慢はするな!……ごめん」

 

 

奏さんは響ちゃんと未来ちゃんに謝った。

 

 

「「えっ?」」

 

「アタシたちのライブが原因で、お前をひどい目に合わせちまって……」

 

「いえいえそんな!奏さんは悪くありません!」

 

「奏、そんなに気を落ち込ませないで」

 

「ありがとう、翼。…お前、ところで名前は?」

 

「あ、自己紹介遅れました。私の名前は立花響って言います」

 

「私の名前は小日向未来です」

 

「そうか。じゃあ響と未来って呼ばせてもらうぜ。響、未来」

 

「じゃあ、私は立花と小日向と呼ばせてもらおう」

 

「はぁ~~!まさかツヴァイウイングの二人に名前を呼んでもらえるなんてぇ~~!」

 

「響、お前元気だな……」

 

 

確かに。

ボコボコにされていたのに、もう笑顔だよ。

 

 

「確かに、さっきまであそこまでボロボロになっていたとは思えませんね…」

 

「あはは……響はいつも笑顔だから。それにセレナさんも十数日ぶりです」

 

「はい、お久しぶりです」

 

「なぁ、カルマ。もしかしてお前が言ってた条件って……」

 

”うん。響ちゃんをなんとかしてくれ”

 

「分かった。やってやる……いや、これはやらなくちゃいけないことだ!」

 

「奏がやるなら、私もやらせてもらう」

 

「それじゃあ、早速やるぞ!」

 

 

そうして奏さんは我先へと走り出していった。

おそらく、OTONA経由でこのバッシングをやめさせようとしてるんだろう。

 

 

「あ、待って奏!!」

 

 

翼さんも奏さんの後を追いかけていった。

 

 

「さて、後は上の人たちがなんとかしてくれるでしょうね」

 

「上の人?」

 

「あ、なんでもないです。とりあえず、お二人を信じましょう」

 

”そうだね”

 

 

これで、響ちゃんへのバッシングはなくなるだろう。

ちなみに、響ちゃんのお父さんの洸さんは健在らしい。どうやらあの約1000人の中に洸さんの務める会社の取引先の社長令嬢は含まれいなかったようで、会社でも特に問題はないらしい。

 

それに、バッシングは響ちゃんだけに向いているみたいで、家にもなんの影響がなかった。

それでも家族はこのことに頭を悩ませているらしく、学校にもなんとかしてくれと頼んでいるが、一向に変わっていないので警察に被害届を出しているらしい。

 

それでも全く収まる気配がないので、この状況で【ゴロゴロの実】の力と見聞色の覇気を使って警察の情報を掴んでみたところ、どうやら警察の方はこれに対して結構苦労していた。

やめるように言ってはいるが、収まっていないのが現状らしい。

 

今回はちゃんと警察動いてるんだな……。

でも無能すぎるだろ警察!

 

さて、これでなんとか収まってくれればいいのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、行動を起こす前に問題が起きてしまった。

 

 

その後日、突然帰り道で複数人の覆面を被った男達に響ちゃんと未来ちゃんが拉致られてしまったのだ。

それを知ったのは二人の様子を見ようと【ギロギロの実】の力で見ようとしたが、二人の姿が見当たらなかったために、急いで探したらこの結果だ。

 

 

俺は()()()()をした後にその場所に【ピカピカの実】の力ですぐさま向かった。

 

 

そして、一瞬にして到着。

俺が現れたことに男たちは驚き、二人は涙していた。

 

 

「ムー、ムー、ムー!」

 

「………」

 

 

許すまじッ!

 

 

「の、ノイズッ!?」

 

「いや、待てこいつ。最近テレビにたびたび出てるあのギャンブラーノイズじゃねぇか!?」

 

 

……そのあだ名、一般にも広がっていたのか……

 

 

”貴様ら、絶対に許さんッ!”

 

「はっ、正義気取りかッ!」

 

「俺らも()()でやってっかんな。お前は口封じさせてもらうぜ」

 

 

……依頼?

こいつらボコして、詳しく聞こう。

 

俺は高速移動して一人の男を武装した拳で殴った。

 

 

「グハァ!!」

 

 

男はその勢いで壁に激突して気絶する。

 

 

「…は?」

 

「み、見えなかったぞ…?」

 

”貴様ら、覚悟しろや”

 

「に、逃げろぉ!」

 

「あ、お前ら待て!」

 

 

数人の男たちが一人の男を残して全員逃げようとしたが、それもさせない。

俺は再び高速移動して男たちを全員気絶させる。

 

そして残り一人に問いただす。

 

 

「ひ、ヒィイイ!!」

 

”おいお前、誰に依頼された?”

 

「………」

 

”言わなかったら、さらにひどい目にあってもらうよ?”

 

「わ、分かった、言うよ!女だよッ!この女のクラスメイトってやつが俺らに依頼したんだよ!」

 

 

クラスメイト……?

あいつかッ!!

 

一人、奏さんが止めに入ったときに一人だけ悪態をついていた女がいた。

絶対あいつだな……。まさか、自分のためだけにここまでするとは……。

 

俺は男に背を見せて二人のところに歩き出す。

 

 

「かかったな、クソがぁ!」

 

 

ッ!?

男は近くにあった鉄パイプを持って俺に殴り掛かった。

俺はすぐに対応しようとする。

 

だが、そこれで異変が起きた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!」

 

 

 

「(…ドサッ)」

 

 

 

……え?

なんと、男は急に()()()のだ。

 

俺は、これに見覚えがある。

今までに何度も使ったことがある……。

 

俺は、とある方向に目を向ける。(ノイズに目はない)

そして、覇気を使える俺だからこそわかる。

 

これは、覇王色の覇気だ。

 

そして発生源は……

 

 

 

「…………」

 

 

 

未来ちゃんだ

 

 

 

うっそーん……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺はそのあと二人に『気絶したフリをしといて』と書かれたプラカードを見せた。

それは俺がとある細工の一つに警察を呼んでいたからだ。

 

だが、俺に声は出せないので二課の人たちに頼んだ。

それを聞いたとき二人がすごく驚いていた声が聞こえたけど、どうするのだろうか……?

 

 

それから、この事件と政府の発令がきっかけで、このことが世間に明るみになった。

 

テレビでやっていたのは

『ツヴァイウイングのライブの生還者へのいじめ』である。

 

その記事や報道にはいじめの理由などが事細かに掲載されていた。

この件で、響ちゃんと未来ちゃんの通っている学校のいじめていたクラスメイト全員と、他にもいじめの理由(サッカー部の子のファン)もいじめに加わっていた子達ら全員処罰されることになったらしい。

 

この件に、大抵の人がいじめに関わっていたらしいが、このいじめの主な人たちはサッカー部の子のファンだったため、その人と全く話したことのない人や、関係を持っていない人などは関わっていなかったらしい。

 

このいじめに関係していたすべての女子はその人のファン。

男子では友達だったりその人のことを尊敬していた人たちだったりだった。

にしても、響ちゃんのクラスのやつら全員その人のこと好きだったんだな……。

 

 

処罰の内容は軽い方で

・部活動しばらく禁止

・しばらくの登校禁止

等々。

 

 

この内容は一年生にとっては喜ぶべきことだろうが、大会間近の二年生や、受験を控えている三年生にとっては痛手だろう。なにせ、部活動推薦などや、高校入試での登校日数は三年生になったときだけ見られるのだから。

 

 

そして重い方はと言うと……

 

 

退学

 

 

である。

 

 

これは何人かの生徒に適応された。

もちろん、今回の件を見逃していた教師たちも例外ではない。それも今回の件でこの教師たちは減給されたり教師免許を剥奪されたようだ。もちろん、責任問題で校長もやめざる負えなくなったらしい。

 

これで大きなクラス解体や学級編成が始まって学校は大騒ぎ状態らしい。

トップがいないからさらに大盛り上がり状態のようだ。

 

 

そしてだが、この事件のきっかけとなった女子だが、彼女はこの退学に含まれていない。

彼女にはもっと重い罰が下されることになった。

 

 

それは………

 

 

少年院*1行き

 

 

である。

これで反省してくれればいいが……。

 

 

ちなみに、依頼された男たちは俺をもちろん告発したが。それは通らなかった。何故かって?

少し、事情聴取の内容を聞いてみよう。

 

 

「本当なんだって!今有名なギャンブラーノイズが俺たちをボコボコにしたんだッ!!」

 

「嘘をつくなっ!」

 

「本当だって!」

 

「……お前たちはいつまでその内容で通す気だ?ましてや、事件に全く関係ない者の名をあげるなど……」

 

「関係ないっ!?あるんだよ!本当だって!」

 

「ならこれを見ろッ!!これは事件が起きた時の防犯カメラの写真だ!」

 

「なっ!?」

 

 

その写真には、街中を歩いている俺の姿があった。

実は、あそこに行く前に【イトイトの実】の力で分身を作り出して街中を徘徊させていたのだ。

 

 

「撮られた時間帯に、お前たちが言っているこいつは間違いなく街中で確認されて、多くの目撃者もいる!これでもまだシラを切るつもりか?」

 

「ち、違う!本当なんだよぉ!頼むから信じてくれよぉ!」

 

「くどいぞ!!!」

 

 

とまぁ、こいつらもきちんと反省しらもらいたい。

でも、ただじゃ済まさなかったけどね!

 

 

 

さてと……これからいろいろと忙しくなるな……。

 

 

 

*1
犯罪を犯した未成年を収容し、自身の矯正や社会復帰を目的とした施設



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カルマノイズ、覇気を教える

やぁ、カルマノイズだよ。

俺は今、森におります。何故かって?それは……

 

 

「それじゃあ、今から私とカルマさんで覇気を教えます」

 

”準備はいいかい?”

 

「おう!」

 

「準備は出来ている」

 

「「はい!」」

 

 

 

奏さんと翼さん、そして響ちゃんと未来ちゃんに覇気を教えるためだ。

実は、俺がフィーネと話している間にこんなことが起きていたらしい。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「ところでセレナ君。君がシンフォギアを纏わずにノイズを倒して見せたあれは、一体なんなんだ?」

 

「あぁ、覇気のことですね?」

 

「覇気?それってあの威圧とかの?」

 

「まぁ私にそれはできませんが、似たようなものもあります」

 

「では、その覇気とはなんなんだ?」

 

「はい。まず覇気とはですね、一言でいえば意志の力なんです」

 

「意志の力?」

 

「まぁ簡単に言いますと、「気配」「気合」「威圧」「殺気」「闘争心」「怒気」などの感覚と同じ概念なんです」

 

「分かったけど……どうしてその意志の力でノイズが倒せるの?」

 

「まず、覇気を使ってノイズを倒すためには二つのある条件を満たさないと倒せないんです」

 

「条件?」

 

「はい。その前にまず、覇気のことについて教えましょう」

 

 

そしてセレナは慎次の方に目を向ける。

 

 

「緒川さん。この小石を私に向かって思いっきり投げてください」

 

「えぇ!?そんなこと…」

 

「大丈夫です。絶対に当たりませんから」

 

「……そこまで言うなら…」

 

 

そしてその瞬間、慎次は姿を消す。

さらに、セレナは体を横に反らす。すると、さっきまでセレナがいた場所から小石が飛んできた。

 

 

「嘘だろッ!?緒川さんの攻撃に見切ったッ!?」

 

「これは見聞色の覇気です。見聞色の覇気は生物の発する心の声や感情を聞く能力。要するに相手の『意志』を読む力なんです」

 

「つまり、慎次の意志を読み取ったということか?」

 

「はい、でも私の場合は少し未来を……1、2秒後の未来を見たんです」

 

「未来を見た、だとぉ!?」

 

「はい。でも熟練者……カルマさんだったら10、20秒後くらいは見れるんです。私なんて、3、4年修行してごく最近できるようになったばっかりなので……」

 

「いやそれでもすげぇよ!!」

 

「ハハハ……ほんと、ここまで来るのにクロウシマシタヨ……」

 

「だ、大丈夫か?目が死んでるけど…?」

 

 

実際、セレナの目は死んでいた。

いや、目のハイライトが消えたと言った方が正しいだろう。

 

 

「覇気は……自分より強い人と戦って極限の状態になったときこそ成長するんです。だから、私が少し成長すればすぐにそれより強い攻撃が来るから、本当に必死でした……」

 

「お前、それでよく我慢できたな……」

 

「はい。出て行っても行く場所はないし、それ以前にカルマさんは特訓の時こそスパルタになりますが、それ以外のときはすごく優しいですから……。おっと、話が脱線しましたね。それじゃあ話の続きをします。そして、これがノイズ倒すための一つの条件です」

 

 

そういったとき、全員が真剣な目になった。

そりゃあそうだろう。普通の攻撃が全く通じないノイズ。それをシンフォギア以外で倒す方法があるのだから。

 

 

「まず、これを見てください」

 

 

セレナがそう言うと、セレナの腕が黒くなる。

 

 

「黒くなった……」

 

「そういえば、あの時もそうなってたわね」

 

「これは一体なんなんだ?」

 

「これは武装色の覇気です。これは簡単に言えば『見えない鎧』を纏っているようなものです。身体にある覇気を引き出して身に纏っている状態です」

 

「これにノイズを倒す力があるのか?」

 

「条件だけなんですけどね。武装色は『実体を捕らえる力』なんです」

 

「そうかッ!!」

 

「なるほどッ!!」

 

「えぇえ!?旦那に緒川さん、これで分かったのかッ!?」

 

「司令、今ので分かったんですかッ!?」

 

「私にはさっぱり……」

 

「叔父様、緒川さん、一体どういうことですか?」

 

 

四人はまだわかっていないが、二人は分かったようだ。

さすがはOTONAとNINJAといえるだろう。

 

 

「ノイズには本来実体がない……」

 

「だが、その実体を捕らえる力さえあれば…」

 

「そういうことかッ!それでノイズに触れられる!」

 

「だけど、その見えない鎧を纏っていたとしても、所詮は生身。そのままではいくらノイズに触れられるとしても、ただ炭化されるだけなんじゃ…」

 

「そう、そこなんですよね。ですが、それをカバーするための条件が、もう一つの条件なんです」

 

「そして、その条件とは………?」

 

「それは――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――シンフォギア装者であることです」

 

「シンフォギア装者であること……?」

 

「はい。実は昔、カルマさんが数百年ほど前に自主的に覇気を習得した男の人がいたらしいんです」

 

「数百年前って……あいつはどんだけ生きてんだよッ!?」

 

「さぁ…?私も詳しい数は知りません。昔はまだノイズが世間に知らされてなかった時代だったので、そこまでノイズは危惧されてなかったらしいですよ?」

 

「……今思うんだけどあいつ、もしかしてかなり昔のこと知ってんじゃねぇのか?」

 

「もしそうだとしたら、私たちが知らない歴史もあいつは知っているのでは…」

 

「まぁそのことはどうでもいいとして、その人はどうやら山奥の集落に住んでいた人だったらしいですけど、そこにノイズが襲ってその集落の人は彼を除いて全員炭化してしまったらしいんです」

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

 

大昔の突然の内容に黙る皆。

 

 

「それでノイズに対して復讐の炎を燃やした彼は、ノイズを倒すために様々な修行をしたらしいです」

 

「なぜあいつはその集落を助けなかったのだ?」

 

「カルマさんが彼を見たときはすでにその集落はノイズにやられていたようだったんです」

 

「……(ノイズに復讐の炎を燃やす……まるで昔のアタシだ……)」

 

「話を戻します。彼はその修行で自主的に覇気を取得しました。彼は実体を捕らえる武装色の力を知り、大いに喜んだそうです。『これであの化け物を倒せる』って……」

 

「それで、結局その人はどうなったの?」

 

「はい……どうやら、翼さんの言ったようにノイズを倒すもう一つの条件――シンフォギア装者じゃなかったから、結局ノイズは倒せなかったようです」

 

「……昔の話は分かった。だが、なぜシンフォギア装者であることが条件なのだ?」

 

「これがわかったのはつい最近らしいです。それも、私がいたかららしいです。どうやら、シンフォギア装者には覇気にシンフォギアと同等の力を与えるらしいんです。理屈はまだ分かってないみたいですが…」

 

「早い話!つまり、アタシと翼ならその覇気ってのを扱えるようになればノイズを生身でも倒せるようになるんだなッ!?」

 

「まぁ…早い話だとそうですね」

 

 

そしてそこに……

 

 

”たっだいまぁ~~”

 

 

カルマが帰ってきた。

 

 

「おいカルマ!!」

 

”えっ、急に何?”

 

「アタシと翼に覇気ってのを教えてくれ!!」

 

”この短時間に一体なにがあったッ!?”

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

と、いうことで、二人に覇気を教えることになりました。

そして、なぜ未来ちゃんと響ちゃんがいるのかというと……あ、また回想入ります。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

「えっ、覇気……?」

 

「なんですかそれ…?」

 

”覇気、それは意志の力”

 

「それで、カルマさんは結局何をしたんですか?」

 

”未来ちゃん。君に覇気を教えようと思うんだ”

 

「えっ、なんで私に…?」

 

”あの時、自分を後ろから攻撃しようとしたやつがいただろう?”

 

”その時、自分は何もしていなかったんだ”

 

「えっ……?」

 

”あの男を気絶させたのは未来ちゃんなんだよ”

 

「えぇええ!?」

 

「嘘ッ!?未来がッ!?」

 

 

男を気絶させたのが自分だと知り驚く未来。

そしてそれを見ていた響も未来がやったことだと驚いた。

 

 

”未来ちゃん‼君には数百万人に1人しか持たない力を持っているんだ”

 

「えぇ!?本当ですかッ!?」

 

「未来…すごい…」

 

”でもね。その素質も鍛えないとただの威圧にしかならないんだ”

 

「それで、どうして私がその覇気というのを学ばなければならないんですか?」

 

 

未来は疑問に思った。

自分に力があるのは分かったが、なぜそれを得なければならないのかを。

 

 

”まぁ、力を制御するためでもあるね”

 

「制御……?」

 

”未来ちゃんの力は無意識で出たんだ。”

 

”だから制御できるようにならないと、形振り構わず誰かを”

 

”気絶させることになる”

 

「………分かりました。私、やります!」

 

”いい心がけだね”

 

「カルマさん!!未来がやるなら私も特訓させてもらってもいいですかッ!?」

 

 

これにカルマは考えた。

『響ちゃんもいずれシンフォギア装者になるんだから別に教えても問題ないか…』と。

ちなみにだが、二人とも学校は今はない。

 

なぜなら、あの事件で結構な数の通学禁止者と退学者、さらに教師免許剥奪者、校長の責任問題などで学校が休業になっているからである。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「と、いう訳で、私は未来さんと響さんに覇気を教えます」

 

”じゃあ自分は奏さんと翼さんに”

 

 

こんな感じで教えることになりました。

二人は戦闘未経験者だし年の近いセレナちゃんに頼んだ。

 

そして別々の場所で教えることになった。

ちなみに翼さんは木刀を持っています。

 

 

”それでは、まず見聞色の覇気を教えようと思います”

 

「?。武装色ってやつじゃないのか?」

 

「それから覚えたほうがいいのだと私は思うのだが……」

 

”馬鹿者‼ノイズの攻撃が効かないのは覇気を纏っている所だけだ!”

 

「「うわぁ!!」」

 

 

俺は【ゴムゴムの実】で自分の体を伸ばして二人の周りを体でグルグル回る。

そして奏さんと翼さんに巻き付く

 

 

「うわっ、巻き付くなぁ!気持ち悪い!!」

 

「何をするのだッ!?」

 

 

二人は俺を引っ張るがゴムの状態なのでただ伸びるだけ。

 

 

”もし覇気を纏っていない所にノイズの攻撃が当たったら即お陀仏だ”

 

”そのために相手の攻撃を避けるための見聞色の覇気を覚えるんだ!”

 

”この程度のことも考えられないのかッ!?”

 

”お前らの栄養は筋肉と胸と尻に行ったのかッ!?”

 

「「(ブチッ)」」

 

 

あ、調子乗った。

 

 

「てめぇ‼あの時と同じようなこと言いやがって!」

 

「今ここで貴様を滅す!!」

 

 

そうして奏さんは俺を殴る。

翼さんは持っている木刀で俺を殴るが今はゴム状態なので打撃は効きません。

 

 

”はいはい、お遊びはここらへんにしとくか”

 

「お遊びって……てめぇ…」

 

「もし覇気を習得したら、貴様をまず第一に斬ってやる……」

 

 

おー怖い怖い。

 

 

”じゃあ目隠ししてね”

 

「目隠し?」

 

「なぜする必要があるのだ?」

 

”見聞色の覇気は相手の『気配』『意志』を読みとる力”

 

”目に頼っていたら気配が探れないからね”

 

”今から木刀で君たちを軽い程度に殴るが、”

 

”それを気配と意志を読み取って避けてくれ”

 

 

そうして俺は自分の体から木刀を出す。

 

 

「「どこから出した?」」

 

”体から。さて、じゃあ目隠ししてね”

 

 

そうして二人は目隠しをした。

 

 

「な、なにも見えない…」

 

「そう?私はある程度は分かるわ」

 

「マジかよ翼ッ!?」

 

「私は昔からこういう特訓も欠かしていないから」

 

「経験値の差か……いてぇ!!」

 

 

ベラベラ喋るな。こういうところも気が抜けているな…。

俺はお喋りの途中で奏さんに木刀を振るった。

それで奏さんは目隠しを取った。

 

 

「いてぇな!なにすんだよ!!」

 

”気を抜くな。馬鹿者”

 

「ちっ…分かったよ…」

 

 

そうして再び目隠しをする奏さん。

 

 

「私も気配を察知する訓練を怠ってはいない。見事この剣で受け止めて見せよう」

 

 

そう目隠しをし、木刀を構える翼さん。

その余裕、壊してやる。俺は【ピカピカの実】で光速移動をして翼さんの後ろに回って翼さんの頭を木刀で軽く叩いた。

 

 

「痛っ!」

 

「翼もダメだろ!!」

 

 

そりゃあ光速移動して攻撃したんだ。

ただの人間に感知できるわけがない。

あと奏さん。あんたが話しかけてるのそれただの木ですぜ。

 

 

「け、気配が急に消えた…」

 

 

はいはい言い訳無用。

それから一時間ぶっ通しで続けた。

 

何回か避けれそうな感じがあったが、俺からすると奏さんはすべて勘で避けているようだった。

さすがは戦闘経験者というべきだろうが、これじゃ見聞色の覇気は覚えられない。

二人は一度目隠しを取った。

 

 

”ダメだな…”

 

「えぇー、これのどこがダメなんだよ?」

 

”貧にゅ……翼さんはいいとして奏さんは”

 

”勘で避けているようだったからね”

 

「お前、所々で翼をディスるなよ!」

 

「斬る‼‼」

 

 

そうして翼さんは木刀で俺に向かってくるがそれを止める奏さん。

 

 

「落ち着け翼!!」

 

「離して奏!!こいつは一回斬らないと気が済まない‼‼」

 

 

おー怖い怖い。

 

 

”さて、セレナちゃんの方はどうなっているかな?”

 

「話を逸らすn《ドゴオォオオオオオオオオオオオオオオオオン‼‼‼》ッ!!?」

 

 

なに今の音っ!?

しかも、この音の方向はセレナちゃんたちのいる方向ッ!

 

すると…

 

 

 

 

「カルマさんッ!!」

 

 

 

 

 

セレナちゃんが走ってきて俺に抱き着いてきた。

 

 

 

”どうしたッ!?”

 

 

セレナちゃんは涙目だった。

一体何があったというのだろう?

 

 

 

 

「もう私じゃ未来さんに何も教えられませんッ!!あの人成長速度が異常です!!」

 

「「??」」

 

 

 

 

正直、俺もこの時何言っているのか全く理解できなかったが、この次の瞬間、いやでも理解することになった。

 

 

 

 

《ザンッッッッッ‼‼‼》

 

 

 

突如、セレナちゃんが走ってきたところの木々が一瞬で横に真っ二つになった。

あれぇ~~?軽く?3,40本あったはずなんだけどなぁ~~?

それに困惑していると…

 

 

 

「セレナさーん……どうしたんですかぁ~~?」

 

 

 

そこには、武装色を木刀に纏っている未来ちゃん―――いや、MIKUSANがいた。

 

 

 

 



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カルマノイズ、命の危機を感じる。

え…?

待ってごめん。本当に理解できない。

 

や、やぁ……カルマノイズだよ。

前回、俺たちは四人に覇気を教えるために森に森に入った。

 

それで俺が奏さんと翼さん。

そしてセレナちゃんが未来ちゃんと響ちゃんを担当して……。

 

それでセレナちゃんが泣きついてきたと思ったら、一気に大量の木が横に一刀両断されて、そこには武装色を纏った木刀を持ったMIKUSANがいた……。

 

全く状況が理解できない

 

 

”せ、セレナちゃん…なにがあった?”

 

「じ、実は……」

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

「それじゃあ、お二人とも準備はいいですか?」

 

「はい!」

 

「私も大丈夫です」

 

 

セレナはカルマとは少し離れた場所で二人に教えていた。

 

 

「それではまずは見聞色から始めましょう。ですので、まず目隠しをしてください」

 

「見聞色?」

 

「それはなんなんですか?」

 

「まぁ簡単に言えば相手の『意志』を読む力です。この二つを読むには目に頼ってはいけないので目隠しをするんです」

 

「なるほどぉ~~」

 

「いいですか?まず見聞色の基礎としてまず常に冷静でいてください。見聞色は冷静でないと発動しないんです。だから目隠しをして何も見えない状態でも冷静にいられるようにしましょう」

 

「冷静……響には難しいかもね」

 

「えぇええ!酷いよ未来!」

 

「…そういうところが冷静じゃないんだけど…」

 

「はっ!」

 

「響さん、見事に未来さんに嵌められましたね」

 

「うぅうう~~」

 

 

そうして顔を赤くする響。

だが、その時セレナは見逃さなかった。その時未来が何故か顔を赤くして呼吸が荒くなっていたところを……。

 

 

ハァ……ハァ…響……

 

「………(気のせい……ですよね……)」

 

 

セレナは、見なかったことにした。

 

 

「さて、それじゃあ目隠しをしてください。私が木刀でお二人を軽く叩くので、それを『気配』と『意志』だけで読み取って避けてください」

 

「よぉ~し、頑張るぞぉ~~!」

 

 

そうして、二人は目隠しをする。

 

 

「それじゃあ……行きますよ!」

 

 

セレナは方向を転換して未来をまず最初に叩こうとした。

だが……

 

 

「(サッ)」

 

「えっ!?」

 

 

だが、未来はそれを避けたのだ。

 

 

「(え……?今の避けた……?た、試しにもう一回……)」

 

 

セレナは今度は勢いよく降るも、それも避けられた。

 

 

「……お二人とも、一度目隠し外してください」

 

「え?」

 

「……」

 

「未来さん……昔から気配読む特訓でもしてましたか?」

 

「え、なんていえばいいのか……なんとなくわかったから」

 

「え、もしかして未来避けれたのッ!?」

 

「う、うん……なんとなく…」

 

「すごい!」

 

「なんとなくッ!?」

 

 

セレナは驚いた。無理もないだろう。セレナは見聞色を発動できるようになるのに2,3ヶ月はかかったのだ。

それを未来は今すぐに出来てしまったのだから

 

 

「…と、とりあえず、もう一度目隠しをしてください。続きを始めますので……」

 

「分かりました」

 

 

そうして再び目隠しをする二人。

 

 

「(未来さんのはまぐれ……?いや、もしかして本当に……)」

 

 

そうして、再び未来に木刀を振るう。

すると、今度はその木刀を捕らえた。

 

 

「ッ!?」

 

「あ、また私に振ったんですね」

 

「(ま、全く違う方向から振り下ろしたのに…、じゃ、じゃあ次は響さんを……)」

 

 

セレナは方向を変えて響に木刀を振るった。

そしてその瞬間、()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

バキッッッッッ!!

 

 

 

 

 

「……え?」

 

 

そう、響に向かって振るった木刀が、未来の手によって握りつぶされた。

だが、それだけではなかった。

 

 

 

「ぶ、武装…色…?」

 

 

 

そう、未来は武装色の覇気を纏っていたのだ。

しかも、『内部破壊』を使った。

 

 

 

響に……響に手は出させない……

 

 

 

ちなみにだが、この時未来はとてつもないほどの覇王色の覇気を放出しており、響は完全に気絶していた。

実際、セレナも気を失いそうになっていた。

 

 

「(こ、このままでは……危ない!)」

 

 

セレナは身の危険を本能的に感知してその場から逃げ出した。

そして、それを武装色を纏った木刀を持って追いかける未来。

というか何故か木刀が復活していたことにセレナはこの時全く疑問に思っていなかった。

いや、思えなかったと言った方が正しいだろう。

 

ちなみに、この謎は永遠に解けることはない。

 

 

「響…響……響にィィィ手を出すなァァァァァ!!」

 

「た、助けてえェエエエエエ!!カルマさぁあああああああん!!」

 

 

そうして、前回に至る。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

さて、場面を戻しましてカルマです。

 

……ていうかマジかよ!!

 

それに常に覇王色の覇気を放出しまくってるし……。

 

 

「な、なんだ…ッ!?小日向から、凶悪な何かが放出されている……ッ!!」

 

「き、気を失いそうだ……」

 

 

戦闘経験者の二人でさえも気を失いそうなほどの覇気を放出しているMIKUSAN。

セレナちゃんもこれでよく気絶しなかったほどだ。

この俺でさえもチビってしまいそうだぜ…!まぁ生殖器はないけどね。ノイズには。

 

 

「響は…響は私が守る……」

 

 

あれ?よく見るとMIKUSANの目にハイライトがない……。

もしかして……意識ない?

そう考えると……無意識下で今までの行動を行っているのかッ!?

 

だとしたら、暴走状態に近い…!

 

 

 

”ここは自分が引き受けよう”

 

 

「お、お願いします…」

 

「あ、アタシらは先に避難してるから……」

 

「た、頼んだぞ!」

 

 

そうして、三人はその場から立ち去った。

ちなみに、途中から黒服さんたちを何人も担いでその場を離れる三人を見た。

おそらく監視しているところを覇王色の覇気で気絶したな……

 

 

 

ガキィィィンッッッッッ!!

 

 

 

あっぶねぇ!!

考え事している最中にMIKUSANは木刀で俺を殴ってきた。

この状態だと自然系(ロギア)は効かないので【スパスパの実】で自分の体を刃と化してその攻撃を防いだが、威力が高すぎて遠く後ろに吹っ飛ぶ。その衝撃で大木が大量に破壊される。

 

ていうかMIKUSAN、もう自然災害クラスまでいってんじゃん!

覇気は成長すれば自然災害クラスになるが、いくら何でもこれは早すぎる!!

 

REZUだからかッ!?レズだからかッ!?レズだからこんなに成長速度が速いのかッ!?

 

 

俺が考えている合間にもMIKUSANの攻撃は続く。

仕方がない、少し荒くなるが……こちらも攻撃するしかない!

 

 

俺は【モアモアの実】の能力で拳の速度を最大の100倍速にした。

喰らえ、モアモア百倍速!!

 

 

俺は高速で拳をぶつけるが、すべて木刀で防がれる。

嘘だろおい!なんでついてこれるんだよッ!?これ100倍だよッ!?

 

 

「響響響響響響響響響響響響!!」

 

 

こえぇええええええ!!

もうこれ呪いの類だよ!

 

 

仕方ない……これだけは使いたくはなかった。

 

 

俺は、拳に白い膜を纏った。

これは悪魔の実超人系(パラミシア)最強……【グラグラの実】を使うしかないね。

 

多少骨にヒビが入る程度にしておこう。

それで【チユチユの実】で治そう。

 

 

そうして俺は、振動波を纏った拳でMIKUSANに攻撃した。

だが………

 

 

 

 

「………」

 

 

 

 

なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!?

 

なんと、MIKUSANは俺の攻撃を覇気を纏った手で俺の攻撃を掴んだのだ。

ていうかなんで無傷なのッ!?なんで怪我してないのッ!?

 

 

………はッ!

 

 

そこで俺は、ある一つの結論にたどり着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさかMIKUSAN、骨にも覇気を纏っているッ!?

いや、それどころの話じゃねぇ!!

 

 

身体中の骨に覇気を纏っている、だとぉ!?

 

 

どういうことだよッ!?

彼此十分は戦ってるぞッ!?なんで覇気がなくならないんだよッ!?

 

覇気は使えば消耗する。それはルフィのギア4を見れば誰でもわかる。

なのになんで一向に消耗してないのかなぁッ!?なに?この人の覇気は無尽蔵なの?

 

 

「響に手を出す奴は…皆死ねぇ!!」

 

 

これ、俺死ぬかも……

 

 

 

いや、このまま死んでたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

喰らえ、【ネムネムの実】の能力!!

 

 

 

―パタッ―

 

 

 

そうして、MIKUSAN……未来ちゃんは眠った。

【ネムネムの実】は相手を眠らせる能力。こんな能力があって、本当に良かった……。

 

 

 

さて……

 

 

俺の目の前には、MIKUSANとの闘いの影響で木が倒れ、地面にクレーターができている地面……。

これ、どうすればいいのかな?

 

 

 

ちなみに、気絶していた響ちゃんは無事回収されました・

 

 

 



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カルマノイズ、驚愕する。

やぁ、カルマノイズだよ。

前回のMIKUSANの暴走から早数日。

 

未来ちゃんか話を聞いたが、覚えてないとのことらしい。

本当にやばかった。……五千年くらい生きていて初めて死ぬかと思ったよ…。

 

それでだ、今回の山がとても酷い状態になり、立ち入り禁止になったほどだ。

しかもそこにはお偉いさん方たちも視察しに行ったらしい。

 

そしてお偉いさん方は山の残状と覇気をのことを伝えると、全員が『覇気やばくね?』と思ったらしい。

今回の件で『覇気』もシンフォギアと同等レベルの最高機密に分類されることになった。

 

まぁ、こんな風になったのだから、当然の処置だと思う。

そして、覇気を完全に取得した(本来ならありえないほどの速度で)未来ちゃんは二課預かりとなった。

正確には、監視の意味も含めて。

 

そして今現在………。

 

 

「……リディアン音楽院の地下に、こんな場所があったなんて……」

 

「私も本当に驚いているよ……」

 

 

響ちゃんと未来ちゃんは今二課に居ります。

え、なぜ未来ちゃんはともかく響ちゃんもいるのかって?

そりゃあ、間接的とは言え覇気のことを知ったからね。

 

それに、どうせ覚えてもらうつもりなんだし。

後ガングニールのことについても、知ってもらった方がいろいろといいかもしれない。

まぁデメリットもあるけど。そこらへんはMIKUSANがなんとかしてくれるはず……。

 

 

「ようこそ、響くん、未来くん。特異災害起対策動部二課へ」

 

「は、はい。よろしくお願いします……」

 

「こちらこそ、お願いします」

 

”まぁゆっくりしてけや”

 

「カルマさん!あなたもここに………」

 

「まぁ私もなんですけどね」

 

「セレナさんもッ!?」

 

「さてと、早速だけど未来ちゃん。ちょっと脱いでくれないかしら?」

 

「………え?」

 

 

出た、了子さん(フィーネ)醍醐味のこれ。

ただの身体検査なのに誤解されるような言い方すんなよと思う。

 

 

「ついでに響ちゃんも」

 

「えぇえええええええ!!?」

 

 

そりゃあ驚くよな……

 

 

「だって、覇気を少しでも習ったんだからなにか体に変化があるかも――」

 

 

だが、その誤解がまた()()を呼び起こした。

 

 

 

ドゴンッッッッッ!!!

 

 

 

「…え?」

 

 

突如、了子さん(フィーネ)の横の壁が破壊された。

これには全員どころが職員も驚いた。

 

 

そして、その逆向きには………。

 

 

 

響を…響を脱がす…?

 

 

 

武装色の覇気を纏ったMIKUSANが了子さん(フィーネ)の横の壁に向けて手のひらを向けていた。

でも、これはつまり……『弾く覇気』を使っただとぉッ!?

 

 

「うわわわわッ!!未来落ち着いて!!」

 

「落ち着け小日向!!」

 

「そうだぜ未来!誤解されるような言い方だけど、実際は身体検査するだけだッ!!」

 

「そ、そうよ……だからやましいことなんてしないから安心して…」

 

 

それを聞いてか、MIKUSANは覇気を戻して未来ちゃんに戻った。

 

 

「なんだ……びっくりした」

 

「びっくりしたのはこっちなんだけどな……」

 

「それと今、触れずに壁を破壊したが、もしかしてそれも……」

 

”覇気だね。ていうかこれも結構鍛錬しないといけないんだけど…”

 

「………もうあんな言い方するのやめようかしら」

 

「その方がいい……」

 

「そ、それじゃあ二人とも、身体検査するからメディカルルームに来て」

 

 

 

 

 

 

~キングクリムゾン!!~

 

 

 

 

 

 

 

~後日~

 

 

「今日も来てもらって悪いわね」

 

「いえいえ、それで、未来はどうなんですかッ!?」

 

「落ち着いて響ちゃん。……検査の結果、未来ちゃんは特に異常は見られなかったけど……逆に、響ちゃんに少し異常が見られたわ」

 

「……え?」

 

 

それには部屋にいた全員が驚いた。(俺以外)

そりゃああんな異常性を見せた未来ちゃんが異常なくて、逆になんの異常がなさそうに見えた響ちゃんが異常あるって言われたらそりゃあ驚くよな

 

そして、その異常とは…

 

 

「どういうことだ?了子くん?」

 

「なんで響の方に異常があるんだッ!?」

 

「私から見て、小日向の方が充分異常だと思うのですが……」

 

「翼さん酷いです!」

 

 

いや、実際『異常がありすぎるのは未来(さん)(ちゃん)(くん)でしょ(だろ)(ですよね)…』と全員が思った

 

 

「単刀直入に言うわ。まず、これを見て」

 

 

そうしてレントゲンに映し出されたのは響ちゃんの心臓部分。

 

 

「ここに、なにか刺さってるでしょ?」

 

「あ、本当だ……」

 

「櫻井女史の言っている異常とは、この破片か何かのことですか?」

 

「ッ!!……了子さん、これって、もしかして……」

 

「奏ちゃんは察しがいいのね。実はね、これはただの破片じゃないの」

 

「……それ、私がライブの時に怪我をしたところです」

 

「…………」

 

 

「この破片はね………奏ちゃんのガングニールの欠片よ

 

 

な、なんだとぉッ!!?

 

 

OTONA……もう弦さんでいいや。

弦さんの大声がメディカルルームに響く。

 

実際一番驚いていたのは奏さんだ。

そしてすぐに暗い顔になってしまった。

 

 

「もしかして…あの時の…」

 

 

奏さんの言うあの時とはもちろんあのライブのことだ。

 

 

「ノイズの攻撃で欠けたガングニールの欠片…」

 

「………」

 

「聖遺物の欠片が、立花の心臓に…!」

 

「あの、了子さん。確かにこれは私の体にとって異物ですけど、聖遺物ってなんですか?」

 

「あぁ、そこから話さなきゃならないわね」

 

 

 

~説明中~

 

 

 

「ノイズを倒す…シンフォギア…そんなものがあったなんて…」

 

「ああ。ノイズに対抗できる唯一の方法だ。しかも、シンフォギアの存在自体が憲法に触れてしまうために、世間には公開できないことなんだ」

 

「それと、このことは他の誰にも話しちゃだめよ。シンフォギアは世界中が狙っているほど、強力なものだから。もし知っていると知られたら、その情報を聞き出そうと他の国から狙われる可能性だって十分にあるわ」

 

「それほどッ!?」

 

「あぁ。そして、響君の心臓に刺さっている欠片が、聖遺物なんだ」

 

「そんなものが…私の心臓に…」

 

「それに、今まで聖遺物が体に埋め込まれるなんてことはなかったから、響ちゃんの体にどんな異常が起きるかわからないの。だけど安心して。そういうのは私たち、二課がなんとかしてあげるから」

 

 

了子さん(フィーネ)は子供のような声で言う。だけど…

 

 

”了子さん。もう少し自分の歳を考えて

 

 

その瞬間、俺の顔に強烈なドロップキックがお見舞いされる。

身体はゴムだったから大丈夫だったものの、この人の歳に関しての敏感度忘れてた…

 

 

「歳が、なんですって?」

 

”…なんでもありません”

 

「そう。それならいいわ」

 

 

「(…バカだなぁ~~カルマ)」

 

「(櫻井女史にその言葉は禁句だ)」

 

「(知らなかったとはいえ、俺にはどうすることもできん…)」

 

「(ご愁傷様です。カルマさん…)」

 

「(カルマさん……女性に歳は聞いてはいけませんよ…)」

 

「(了子さんの胸、大きいな…私もいづれ……大きくなったら、それで響と……あ、鼻血出てきた)」

 

「み、未来、鼻血出てるけど大丈夫…?」

 

 

皆からいろんな目で見られる。

そんな目で見ないでくれ。

 

それと、約一名全く違うことを考えている人がいたような……そしてそれもすぐに分かった。

……触れないでおこう。その夢が儚く消え去ることも。

視線があそこに向いてたからな。考えていることはある程度分かった。

 

 

「さて、話を戻すわよ。ノイズに対抗できるのはシンフォギアだけ……今まではそう思われてきたわ」

 

「へ?今までは?」

 

「そう。今までは。でもね、最近、シンフォギア以外でノイズを倒す方法が見つかったの。それが覇気よ」

 

「ええっ!?」

 

「覇気でノイズを倒せるんですかッ!?」

 

「ええ。確かにそうなんだけど……覇気でノイズを倒すためにはシンフォギア装者であることが必要不可欠なのよ」

 

「つまり、翼さんや奏さん、セレナさんでないとだめってことですか?」

 

「そういうことだ。それに覇気もシンフォギアと同等に最高機密扱いになった。だから、くれぐれも人前で使わないようにしてくれ。特に未来くんは」

 

「は、はい……(どうしよう……そうなると響に群がるハエを潰せない……密かに使えばいいよね)」

 

 

なんかヤバい考えを持っているようで怖い……。

後で【ギロギロの実】で頭の中覗いてみよ

 

 

「さて、これで説明は終わりだ。解散してよし!」

 

「…………」

 

「…そうだ、立花、小日向、よかったら私と奏でお前たち二人を送っていこう」

 

「えっ、いいんですか!?」

 

「そんな…悪いですよ…(せっかく響と二人でいられる時間が減るし…)」

 

「気にするな」

 

「あ、ああ……分かったよ。翼………」

 

 

そうして四人はメディカルルームから出て行った。

 

 

「さて……俺たちはこれから忙しくなるな……」

 

「そうですね」

 

「それじゃ、お互い頑張りましょうか」

 

 

そうして三人も出ていき、ここには俺とセレナちゃんの二人だけになった。

 

 

「…カルマさん…女性に歳を聞いてはいけませんよ?」

 

”反省してます”

 

「本当ですか?」

 

”はい”

 

「それならいいんですけどね……」

 

”それじゃあ、食堂で何かおいしいものでもヴッ――――――ッ!!!ヴッ―――――――――!!!

 

 

「この音はッ!!」

 

 

 

ノイズの出現音…なんつうタイミングで……。

フィーネにはいろいろと言ってあるからこれはたぶん自然発生……だとしたら尚更たちが悪いな…

 

 

俺たちはすぐに指令室に向かった。

そこれではすでに調査が開始されていた。

 

 

「くそ……翼も奏もいないときにノイズが出現するとは……」

 

「司令ッ!!出現ポイントを絞りこめましたッ!!」

 

「よくやった!!」

 

「…指令ッ!少しまずいですよこの場所……」

 

「どうしたんだ?」

 

「この場所、響ちゃんたちの家までのルートに現れています!」

 

「何ッ!?」

 

 

なんとッ!普通ならまずいところだか……

 

 

「司令ッ!天羽々斬とガングニールの反応をキャッチしました!」

 

「……二人がすぐに近くにいたのは不幸中の幸いだが…未来くんと響くんが心配だ…」

 

 

確かに。未来ちゃんは覇気を使えるとはいえまだシンフォギア装者じゃないためにノイズを倒せない。

だから心配d「ッ!?指令!!」

 

 

 

「今度はどうしたッ!?」

 

 

 

「この場所から……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一つのガングニールが検知されました!!

 

 

「なんだとぉッ!?」

 

 

はぁッ!?

どゆことッ!?確かにいづれ覚醒するけど早すぎやしませんかねッ!?

 

 

「もしかして、響くんか…?」

 

「確かに、ガングニールの欠片が刺さっている響ちゃんならありえるけど…探知機に引っかかるほどのものじゃないんだけど…」

 

「モニターに移します!!」

 

 

 

そうしてモニターに映ったのは………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ガングニール】を纏って戸惑っている響ちゃんと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

覇気を纏って響ちゃんの姿を見ながら、鼻血を流していながらノイズを倒している、MIKUSANの姿があった。

 

 

 

……いやちょっと待てやぁッ!!?(。´・ω・)!?

いろいろと突っ込ませろぉぉぉぉぉぉぉッッッッッ!!!

 

 

 

 

 



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MIKUSANはやはりヤバかった。

受験で三月の中旬まで投稿は控えるつもりでしたが、今年、令和元年の最後なのでこれを投稿しました。(急いで)


来年、また会いましょう!!それでは、どうぞッ!!





やぁ、カルマノイズです。早速だけど前回のことをツッコませてくれッ!!

 

まず、響ちゃんが【ガングニール】に覚醒した。

これは二年後に覚醒するはずなのに今覚醒したことに驚いている。

 

だが、これはまだいいんだ。

なにせもうすでにかなり原作ブレイクしているから。

 

だけど、問題はやはりやはりのMIKUSANだッ!!

 

なに?なんでノイズに攻撃通じてんの?なんでノイズ倒せんの?

俺の今までの結果から『ノイズに覇気を纏った攻撃はシンフォギア装者の攻撃しか効かない』と結果を出していたのに。

 

なんであの人はそれを軽々しく壊すのかな?

なに?あの人はこの世界の(ことわり)の外側にでもいるの?そうとしか思えない。

 

それに、この話を知っている弦さんたちやセレナちゃんたちでさえもMIKUSANの行動に驚愕して、ことわざの『開いた口が塞がらない』の通りになっているんだけど?

 

そしてなんであの人は鼻血が出てるの?

……それはある程度予想は出来る。おそらくだが、響ちゃんの変身時の素っ裸を見たのが原因だろう。

 

 

「……カルマくん。覇気を纏った攻撃はシンフォギア装者にしかノイズには効かないんじゃなかったのか?」

 

”いや、聞かれても…”

 

「……未来さん……なんでいつもこう私たちの想像を遥かに超えてくるんでしょうか?」

 

”MIKUSANは世界の(ことわり)の外側にいるんだよ。きっと”

 

「…一理ありますね」

 

「…未来さん、ノイズを蹂躙してます」

 

「あの子、あんなに体力ありましたっけ?」

 

 

そしてモニターに映るのは『弾く覇気』を使ってジャンプでビル以上の高さまで飛び、急降下して再び『弾く覇気』を応用し、衝撃波で半径1kmにいたノイズすべてを灰に変えた。

 

そしてそれに困惑している二人の姿も映っている。

そして、覚醒した響ちゃんもただMIKUSANのことを唖然として見ているだけであった。

 

 

『響はそこで見てて。響が怪我したら大変だから』

 

 

その時、MIKUSANのハイライトに光がなかった。

そして再びノイズを殲滅していくMIKUSAN。

 

 

どうしてこうなった――――

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

~時間は遡る~

 

 

「…………」

 

「奏さん、大丈夫ですか?」

 

「元気がありませんけど……」

 

「奏……」

 

 

響と未来の家の帰り道。そこには響と未来、そして翼と奏(変装中)が歩いていた。

 

 

「……ごめんな……」

 

「え?」

 

「アタシがもっとしっかりしていたら、響をこんなことにしなかったのに……」

 

「いえいえ……奏さんは悪くありませんよ」

 

「そうですよ。だから、そんなに落ち込まないでください」

 

「……ありがとう。二人とも。でも、やっぱりまだ割り切れないな…」

 

「……そうだ、四人で少し寄り道しませんか?」

 

「え?」

 

 

気分転換をするために、寄り道を提案する響。

 

 

「私、今お金持っていますし、ファミレスとかに行きませんか?」

 

「そうですね。私もお金あるし……二人はどうですか?」

 

「どうする?奏」

 

「……分かった。行こうか」

 

 

そうして少し方向を変えようとしたその時……

 

 

「ノイズだぁ――――――――ッッ!!!」

 

 

「「「「ッ!!?」」」」

 

 

 

突如、その場所にノイズが現れたのだ。

そして逃げ惑う人々。

 

 

「くっ!こんなときにッ!!」

 

「立花、小日向。二人はすぐに避難してッ!!」

 

「はいッ!お二人も、気を付けてくださいッ!」

 

「分かってるよ!」

 

「防人の務めを果たすまでッ!」

 

 

「Croitzal ronzell Gungnir zizzl」

 

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

 

そうして、二人はシンフォギアを纏う。

 

 

「はぁああ!!」

 

「たぁああ!!」

 

 

二人はアームドギアを振るってノイズを炭に変える。

 

 

「響、逃げようッ!!」

 

「うんッ!!」

 

 

そうして二人はシェルターへと向かって走る。

少し走ると、響はあるものに気付いた

 

 

「あッ!!」

 

 

そこには………

 

 

「ひっぐ、えっぐ、お父さぁ~~ん…お母さぁ~~ん……」

 

 

そこには、地面に座って泣いている子供がいたのだ。

響はそれを見てすぐにその子供に駆け寄った。

 

 

「大丈夫ッ!?」

 

「う、うん……」

 

「今はお姉さんと一緒に逃げようッ!」

 

「ッ!!響、危ないッ!!」

 

「ッ!?」

 

 

響は未来に言われて違う方向を見ると、そこからノイズが響たちに向かってきていた。

 

 

「逃げようッ!」

 

 

響は子供を担いでその場から離れようとする。だが……

 

 

―グキッ―

 

 

「あっ……」

 

 

運が悪いとしか言いようがない。急いで立ち上がったことにより響は足首を捻挫してしまったのだ。

 

 

「(やっぱり私って、呪われてるのかな…?)」

 

 

もうだめだ…と、響は思った。

だが、神のいたずらとはこういうことだろうか?

その瞬間、響の頭に()()が浮かんだ。

 

 

 

―Ba●●i●y●●● ●●s●e●l g●●gn●r ●r●n―

 

 

 

「(何これ……どこかで、最近、聞いたことがあるような歌……なんでだろう…これを、歌わなきゃ……ッ!!)」

 

 

 

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

 

 

その瞬間、響は黄色の光に包まれる。

その衝撃で響たちを襲っていたノイズは灰と化した。

響の体に激痛が走る。響はそれに耐える。そしてしばらくすると、響の姿は変わっていた。

 

 

 

「な、なにこれ…?」

 

「お姉ちゃん…かっこいい!」

 

「響……」

 

「み、未来っ!!……未来…大丈夫…?」

 

 

響は未来の顔を少々引きつった顔で見ていた。未来の鼻から鼻血が出ていたのだ。

 

 

「(……脳内でインプット完了……)はっ!な、なんでもないよ……もしかして響、それって二人が纏ってたシンフォギアってやつじゃ……」

 

「なんでもなくないと思うけど…とりあえず鼻血吹こうよ、未来。私にもわからないけど……これならノイズを倒せるのかな?」

 

「そうかも……って、響、危ないッ!!」

 

 

そこには三人に向かって大量のノイズが向かってきていたのだ。

 

 

「未来。未来はこの子を連れて逃げt「その必要はない」え?」

 

「響が戦ったら……響の肌に傷がついちゃうでしょ?私がやるよ……」

 

「ええっ!?でも、いくら未来が覇気を使えると言っても、それってシンフォギア装者じゃなきゃできないんじゃ……」

 

「大丈夫。なんだか、(響のためなら)行ける気がするから」

 

 

そうして未来は響の前に立ち、右腕に覇気を()()()()()ため込む。

そして『弾く覇気』を応用し、覇気を突き出す。

 

その瞬間、目の前のノイズは灰すら残らず消滅した。

いや、かなり言うと、周りのコンクリや建造物ごと消し飛ばしたと言った方が正しいだろう。

 

さっきまでノイズがいた場所は抉れているのだ。

 

 

「あ、できた」

 

「…………」

 

「こっちのお姉ちゃん、すごい……」

 

 

子供が未来の行動に感想を述べた後……。

 

 

「立花、小日向ッ!!大丈夫か……って、なんだこれはッ!?それに立花、それは…ッ!!」

 

「………(あぁ、察したわ。でも……)それって、ガングニール……」

 

「えへへ……私にもよくわかりませんけど……」

 

「……ところで、さっきここにいたノイズは……」

 

「未来が倒しました」

 

「「……は?」」

 

 

響の予想外の発言に言葉を失う二人。そしてすぐに我に返る。

 

 

「待て待て待て待て、いくら覇気がありえないくらい使えると言っても、シンフォギア装者の攻撃しかノイズには通じないんだろう?」

 

「そうだと聞いている。そんなことあり得るわけが……」

 

「あ、追加来ましたね」

 

「え?」

 

 

未来がそう言い、奏がその方向を振り向くと、大量のノイズがこちらに向かってきていた。

 

 

「くっ!」

 

「ここは私たちが「いえ、私がやりますので…」なにを言って――」

 

 

その瞬間、未来がその場から姿を消した。

 

それから、ノイズたちにとって悪魔にノイズは殲滅されるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、あの子供は無事親と再会することができた。

そして二人はと言うと……

 

 

「申し訳ありませんが、再び特異災害起動部二課へ来ていただきます」

 

 

そうして緒川が二人に手錠をかける。

 

 

「ええっ!?」

 

「……………」

 

「ごめんな二人とも。着いたら外すかr【バキッ!!】……?」

 

 

奏が言い切る前に謎の音が聞こえた。

奏の目に映ったのは、あの太くて硬い強固な手錠を破壊している未来の姿があった。

 

 

『『『『『…………』』』』』

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

 

その場面に唖然としている一同。

 

 

「一度行ったんですから……手錠をしなくても、いいですよ、ね?

 

 

未来の気迫と威圧に耐えられなかった皆は、潔く響の手錠も外して二課へと行くことになった。

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

「私……もし何かあったとしても未来さんに口答えするのやめようかと思います」

 

”その方がいいで”

 

 

 

そのころ、二課では一人と一匹は無表情でそれを見ていたとさ。

 

 

ちなみにノイズに表情はない。

 

 

 

 




カルマノイズが主人公のこの小説で、主人公の出番が少なかった……。


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カルマノイズ、フィーネの屋敷に行く。

どうも皆さん。大晦日の日以来ですね。

久しぶりに【転ノイ】やっていきます。


どうもー。皆さん。カルマノイズです。

 

あの後のことを話しましょう。

まず、この世の(ことわり)から外れてしまったMIKUSAN。

 

覇気を使ってガンガンノイズぶっ倒してましたね。

いやー怖い怖い。

 

それで、あの後手錠なしで二課に行った二人はと言うと、簡潔に言います。

 

 

まず響ちゃんは心臓のガングニールをどうにかするために二課に協力者になってもらって、

 

MIKUSANは………言わなくてもわかるだろうけど、一応言っておく。

 

MIKUSANは未来ちゃんに戻った後二課の人たちといろいろOHANASHIをして検査はしなかった。そして響ちゃんと同じ協力者と言うことになった。

 

 

 

そして今現在、俺たちは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、ここよ」

 

「ほへぇ~~~」

 

 

現在、俺、セレナちゃん、響ちゃん、未来ちゃんの四人でフィーネ邸に来ています。

え?何故こうなったのかって?

 

本来俺とセレナちゃんの二人だけで行こうとしたら……

 

 

 

『了子さん……いえ、あなた誰ですか?』

 

 

 

と、三人でいるときに未来ちゃんと響ちゃんの二人が入ってきて、未来ちゃんがストレートに聞いてきたのだ。

 

そのとき、滅茶苦茶怖かった。

なんで了子さんであって了子さんじゃないことに気付いてんのッ!?

 

 

『……どういうことかしら?』

 

『あなたは、会った時……いえ、覇気を取得してから不自然にしか思えなくなってきたんですよ。それに、私の中の見聞色がそう訴えかけてきてます』

 

 

見聞色にそんな力あったっけ?

 

 

『未来……話の内容が全く分からないんだけど……』

 

『この人を見るとね……心の中で敵意が沸いてくるんだ……』

 

『…………ねぇ。カルマ君。見聞色にそんな効果あるの?』

 

”あるわけないじゃないですかやだー”

 

『(もしかして……フィーネの正体に気付いている…?)』

 

 

『はぁ~~~………まさか、規格外だとは思っていたけど、まさかそこまでとは……しょうがないわね』

 

 

その瞬間、了子さんの体は光り、フィーネへと姿を変える。

 

 

『えぇぇええええええ!!?』

 

 

それを見て響ちゃんが驚きの声を上げる。

 

 

『私の名前はフィーnグホォ!!』

 

『え?』

 

『え?』

 

 

え?

突然のことでした……フィーネの自己紹介が終わる前に未来ちゃん―――MIKUSANがフィーネに膝蹴りをした。

 

 

 

『ちょ、なにすrゲホォ!!』

 

 

 

そして、その次に拳でフィーネの頬を殴り続ける。

 

 

 

『ちょちょちょちょ未来!!!どうしたの急にッ!?やめてあげてよぉぉぉ!』

 

『止めないで響……この女だけは……この女だけは……こうしないといけないって……私の中の、見聞色でもない、武装色でもない、ましてや覇王色でもない何かが、私に訴えているの……』

 

『ちょ、ちょっと待っゲホォ!!』

 

 

――バキッ!!ゴキッ!!ベキッ!!グキッ!!ゴジャッ!!

 

 

あ、なっちゃいけない音鳴った。

 

 

『か、カルマさん……』

 

 

ん?

 

あ、セレナちゃん。完璧にトラウマになってんじゃん!

俺の後ろで涙目になっている。

 

 

”未成年は見ちゃダメ”

 

 

そう書いたプレパラートで、俺はセレナちゃんの目を隠した。

 

 

 

 

 

 

~そして現在に至る~

 

 

 

 

 

 

 

と、こんな感じで、無理やりな感じで二人は来ました。

 

ちなみにフィーネの顔は俺が【チユチユの実】の力で治しときました。

本人曰く『勝手に治る』と言ってはいたが見るに堪えない姿だったので。

 

それに、あの顔のフィーネを見たらクリスちゃんもすっごく驚くと思う。

 

だけど、一番怖かったのはやはりフィーネの血の返り血で汚れながらも小さく笑いながら殴っていたMIKUSANであった。

 

途中から過激すぎて気絶してしまった響ちゃん。

彼女からはあの記憶は抜いておいた。高校生に残しちゃいけない記憶だからね。

 

ちなみに空いた記憶間には『ライブ会場の全貌とフィーネについてフィーネ自らが話している記憶』にすり替えておいた。

 

 

 

「さて、ここが私の屋敷よ」

 

「そんなことどうでもいいのでさっさと中に入らせてください」

 

「わ、わかったわよ……」

 

 

フィーネも完全にアレがトラウマになったようで、MIKUSANの言うことには逆らえなくなっている。

ていうかあの狂気の永遠処女ババァがこんなに委縮するなんて……

 

 

「今、とてつもなく失礼なことを思わなかったか?」

 

”いえ何も”

 

「フィーネさん?」

 

「…………わ、分かってるわよ。ちゃんと案内するから」

 

「返事は??」

 

「はいッ!!」

 

 

ちなみにだが、MIKUSANも意識してるのか無意識なのかわからないが常に覇王色の覇気を放出している。

かなりの放出量なのでセレナちゃんもなんとか意識を保っている状況。

 

俺?俺はもう慣れたから大丈夫だよ。

 

一般人である響ちゃんは普通この量だと気絶どころか心臓にまで影響しかねないのだが、そこらへんはMIKUSANが調節して響ちゃんだけ対象外にしているらしい。普通、覇王色の覇気はそこまでできないはずだが、一体どうやっているのだろうか……?

 

 

中に入り、階段を上がり、そして一つの部屋の扉にまで来る。

 

 

「クリスー入るわよー……クリスー?」

 

 

フィーネが扉をノックするが、中から返事はない。

 

 

「あら……?どうしたのかしら……?」

 

”お出かけ中?”

 

「この時間帯は私が屋敷にいるように伝えているから、そんなはずはないんだけど……」

 

 

不思議に思いながらフィーネは扉を開けた。

そこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………」

 

 

 

うつ伏せになり、泡を吹いて倒れているクリスちゃんの姿がありました。

 

 

 

『『『『『……………………』』』』』

 

 

その姿に全員の思考が停止した。

 

 

 

「く、クリス―――――――――――ッッッ!!!!????」

 

 

 

フィーネは急いでクリスちゃんに駆け寄る。

 

 

一体なにがあったというのだろうか?

何故クリスちゃんが泡を吹いて倒れているんだ?

 

 

米国のやつらの仕業か?

いや、奴らの仕業なら生かしておかないだろう。

 

 

ではなぜ泡を吹いているのだろうか?

 

 

心当たりなんて……………あ

 

 

 

「もしかして………」

 

 

 

俺の考えと一緒になったのであろう。

セレナちゃんがそう声を漏らす。

 

 

そう、これは………

 

 

 

”「間違いなく、未来さん/ちゃんが原因だ/ですね………」”

 

 

 

未来ちゃんの覇王色は少なくとも響ちゃんを覗いて半径100Mくらいは影響されていたはず………。

その証拠にここに来る途中幾度も動物たちが倒れるであろう音が聞こえてきたからだ。

 

 

とりあえず……起きるまで待つか……。

 

 

 

”あとMIKUSAN。お願いですから覇気をしまってください”

 

 

 

「……仕方ないですね……あと、カルマさん。私の名前がローマ字なのは後でしっかりとOHANASHIしましょう……ねぇ……?」

 

 

 

ひぇぇぇぇえええええ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん……」

 

「あ、ようやく起きたわね、クリス」

 

「ふぃ、フィーネ……ッ!?な、なんだお前らッ!?そ、それに黒いノイズッ!?」

 

「大丈夫よ。心配しないで。あれは人を襲わないノイズだから」

 

「あ、ソロモンの杖で支配してんのか……」

 

”奴隷みたいに言うなや”

 

「ッ!!?なんでノイズが言葉を使ってんだよッ!?ていうかマジでお前ら誰だッ!?どうしてここにいるんだッ!?あぁ~~もう意味わかんねぇよ!!」

 

 

さすがのクリスちゃんでも入ってくる情報量に耐えきれないか。

まぁいきなり気絶したと思ったら、目の前のことに驚くことも無理はない。

 

 

「どうも、始めまして。セレナ・カデンツァヴナ・イヴと申します。よろしくお願いします。クリスさん」

 

「私の名前は小日向未来。よろしくね、クリスちゃん」

 

「そして私の名前は立花響ッ!!よろしくねクリスちゃんッ!!」

 

 

そして元気旺盛な響ちゃんはクリスちゃんの手を掴む。

 

 

「は、離せよッ!!」

 

 

クリスちゃんが響ちゃんの手を掃う。

 

 

「なんだよてめぇら急にッ!!急に表れたと思ったら急に馴れ馴れしくしやがってッ!!フィーネッ!!なんなんだよこいつらッ!!」

 

「クリス……悪いけどもう隠れるのは終わりよ。私はこれから、二課に正体と目的をすべて明かすつもりでいるわ」

 

「はぁッ!?なんだよそれッ!?意味わかんねぇよッ!!アタシはどうするんだよッ!?」

 

「もちろん、二課の保護下に入ってもらうつもりよ」

 

「~~~~~ッ!!ふっざけんなッ!!結局フィーネも他の大人と同じで、自分勝手やヤツだったんだなッ!!アタシはそんなの認めねぇぞッ!!」

 

 

やっぱり……原作の通り、クリスちゃんは大人が大ッ嫌いか……

だけど、この流れなら………

 

 

「大丈夫だよッ!!二課の大人の人たちは皆優しいからッ!!」

 

「お前は黙れッ!!ぽっと出のやつがうるせぇんだよッッ!!」

 

 

クリスちゃんは再び自分の手を掴んだ響ちゃんの手を無理やり放す。

……さて、逃げるか

 

 

俺は響ちゃんとセレナちゃんを担いでその場から逃げる。

 

 

「えっ、ちょ、あのッ!?」

 

「なにするんですかあぁー――――…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだったんだあいつら………ッ!!ひ、ひぃ!!」

 

「どうしたのクリ……………ス………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやぁ~~危ないところだった……

 

 

「ちょ、カルマさん、どうしたんですか急にッ!?」

 

「フィーネさんとクリスちゃんと未来を置いてなんで「「ギャアァァアアアアアアアッッ!!!」」ッ!?」

 

 

やっぱりか………

俺たちはクリスちゃんの部屋があるであろう窓を見る。

 

そこの窓は空いていたのだが、そこから謎のオーラが見える。

 

 

「な、なんですかあの紫色のオーラ………」

 

「えっ、オーラ?」

 

 

どうやら、響ちゃんにはまだ見えていないらしい。

ということは、覇気をまだ完全に取得できていない証だ。まぁそんなことはどうでもいいとして、今はあれだ。

 

 

クリスちゃんが響ちゃんに罵詈雑言を言っている中俺ですら気づかないほどの隠密性のある強力なオーラが未来ちゃんから放出されていた。

 

さっきのあれでMIKUSANが完全にキレたのか、やっと気づくことができた。

それで二人を担いで逃げたというわけさ。

 

そして、窓から聞こえる悲鳴を俺たちは耳にする。

 

 

「ちょ、私関係なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「ちょ、や、やめろぉおおおおおおおおお!!!ににゃあああああああああ///////!!!!」

 

「響を不幸にするやつは、皆同罪ですッ!!」

 

 

 

あれは……悲鳴なのだろうか?

 

 

 

「未来さん……中で何やってるんですか…」

 

「と、とてつもないことが起きているような………」

 

”二人とも……聞いちゃダメ”

 

「そういわれましても………」

 

「二人とも…大丈夫かな……?」

 

 

 

そして、悲鳴が終わるのは一時間後だった。

 

 

途中、『ちょ、どこ掴んでんだよッ!!痛たたたたたたたたたたた!!!』

 

『なんで小さいクセにこんな大きなモノ持ってるの……?』

 

『それは栄養の違いじゃないかしrってちょ、それはやめてッ!!!』

 

『調きょ――しっかり指導しないといけないからです』

 

『だから私関係な―――

 

 

 

こんな感じで、他にもいろいろ聞こえたが、響ちゃんにはまだ早いので、【ナギナギの実】の力で無音にしておいた。

 

ちなみに、この話を聞いたときにセレナちゃんが自らの胸を押さえて青ざめていたのを、ここに記しておく。

 

 

そして、三人が屋敷から出てきた。

 

未来ちゃんはなぜかすっきりした顔になっており、クリスちゃんとフィーネはすごくゲッソリしてた

 

 

「み、未来さん……」

 

「なんですか?セレナさん」

 

「な、中でなにがあったんですか……?」

 

「……聞かないことをお勧めします。ただ一つ言えることは……響に無礼を働いた、不届きものの考えを変えた…とだけ言っておきます」

 

「そ、そうですか……」

 

 

今さらながら、やっぱこわっ!!

 

 

「なぁ、響って言ったか……?」

 

「えっ、そ、そうだけど……」

 

「あの……さ、さっきは、ご、ごめん……アタシが悪かった……」

 

「だ、大丈夫だ……よ?」

 

 

あのクリスちゃんをこんなにさせるなんて……一体なにがあったというのだろうか………?

ていうか、フィーネも生気がねぇ。

 

 

「ところで、クリス」

 

「どうしたんだ?フィーネ……」

 

「今まで、隠してたことがあるんだけど……」

 

「そうか……なんでだろうな……いつもなら、怒ってるところなんだけど、今はそんな気が全く起きねぇ……。ていうか、なんか飲み物……」

 

「あ、ありますけど……」

 

 

セレナちゃんはまだ未開封のペットボトルをクリスちゃんに渡す。そしてそれを飲む。

 

 

「そう……じゃあ、言うわよ……。飲みながらでもいいから聞きなさい。これは、少し前からカルマと話してたことなんだけど、実はね……――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――クリス、あなたの両親。生きてるわよ」

 

 

 

「ブホォ!!!」

 

 

 

衝撃の事実に驚き、クリスちゃんが口から飲み物吹き出して俺の体にかかる。

 

 

汚ったねぇ!!

 

 

 

 

 



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カルマノイズ、バルベルデに行く

約一か月ぶりに転ノイ投降します。

いやぁ~作った自分でも、今回の展開は驚くと思いますぜ。

それでは、どうぞぉ~~


どーもー、カルマノイズです。

 

今、俺は、自分、セレナちゃん、クリスちゃんとある場所に来ています。

 

 

「………ここに来るのも、久しぶりだな……」

 

「ここが、【バルベルデ】……」

 

 

そう、バルベルデ共和国である。

 

実はですね、実はですね、クリスちゃんの両親は生きていたんですよ。

え?なんで生きてんのかって?そりゃあ俺が手を加えた他ないでしょう。

 

その経緯は後程説明するとして、

 

 

”さて、さっさと行きますか……”

 

「ところで、私たち二人で来ましたけど、他には連れてこなくてよかったんですか?」

 

”いやぁ、MIKUSANが来たらいろいろとカオスになりそうだし、なにより……”

 

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」

 

 

俺がMIKUSANのことを書いただけで、クリスちゃんはこんな感じだ。

たぶん、あの時にすごいトラウマを植え付けられたのだろう。

 

こればっかりは慣れてもらうしかない。

 

 

「あのークリスさーん。大丈夫ですかー?」

 

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんな……はっ!す、すまねぇ。つい……」

 

「分かります……その気持ち……」

 

「わ、分かってくれるのか!?」

 

「はい、私も経緯は違いますが被害者ですから」

 

「そうか……。それより!パパとママは本当に生きてんのか!?」

 

”生きてますとも。できればフィーネがいた方がよかったんだけど…”

 

「フィーネはいろいろと準備してますからね。二課にすべてを説明するにあたって、カルマさんの話し通りなら、フィーネを殺しかねませんから……」

 

”そのためのMIKUSANだ”

 

 

フィーネは二課にすべてを打ち明けるために日本に残った。

その際に一番割り切れないのはやはり奏さん。だけど、できれば穏便に済ませたいから、ここでMIKUSANの出番。

まず、響ちゃんの性格だと、フィーネを奏さんから庇うはずだ。それを奏さんが響ちゃんを悪口を飛ばしたら、あの人が動かないはずがない。

 

なんか悪役見たいな考えだけど、これが一番手っ取り早いのである。

 

 

「………ところでよ、ここ、バルベルデだよな?」

 

「そう、ですね。なんか、前来た時よりかなり発展してますけど……」

 

「いや、発展云々の話じゃねぇだろ!もう時代が変わってんぞ!」

 

 

そう……バルベルデは年月を得て大分変わった。

 

簡単に言えばこの世界のリディアンがある都市と同じような感じ。

つまり、日本と同じでメチャクチャ技術が発達している。

 

原作のバルベルデって、見るに堪えないほど家がボロボロだったり、形を保っている場所もレンガ建築だったし、鉄で出てきてるところとなんて軍事基地しかなかったし。

 

だけど、今のバルベルデにはそんなものは一切ない。

 

すべては、()()()()のおかげだ。

 

 

「なんで、バルベルデがこんなことに……!もう日本じゃねぇか!」

 

「本当に何年か前までは内戦があったなんて、そんなの信じられませんね……」

 

「いや、一番信じられないのはアタシだよ!」

 

”いやぁ、変わったなぁ。バルベルデ。さて、そろそろ来るはず……”

 

 

そして、俺たちがいるところのまっすぐのところから、一人の()()()()()が歩いてくる。

 

 

「久しぶりだな、カルマ」

 

”こちらこそ、久しぶりだね”

 

「あの、あなたは……」

 

”あぁ、セレナちゃんは初めてだったかな?”

 

”前来たときは合わずに帰っちゃったし”

 

「初めまして、お前がセレナだな。あなたのことはカルマから聞いている。よろしく」

 

 

彼女はセレナちゃんに片手を差し出す。

 

 

「よ、よろしくお願いします」

 

「……さて、今日来た理由は聞いている。雪音クリス。君の両親の元へ案内しよう」

 

「あ、あんた、誰だよ?」

 

「おっと、自己紹介が遅れたな。私の名前は、【サンジェルマン】だ」

 

 

そうして、サンジェルマンは笑顔になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、久しぶりだな。カルマ」

 

”そうだね”

 

「あの……サンジェルマンさんとカルマさんはどういう関係で?」

 

 

歩きながら話をする。

ちなみに俺の姿は周りに怖がれるだろうから時間帯は早朝だ。

つまり太陽が出始めたばかり。

 

 

「数百年前、母親を病から助けてくれた恩人だ」

 

「数百年前!?」

 

 

クリスちゃんは驚き、俺とサンジェルマンを交互に見る。

 

 

「お前ら、そんなに生きてんのか!?」

 

「私は錬金術によって悠久の命を手に入れたんだ。だから今の今まで生きているということだ」

 

「錬金術…?」

 

「それでは、そのお母さんは…?」

 

「………老衰で死んだ」

 

「「……………」」

 

 

一瞬にして暗い雰囲気になる。

だけど、俺はこの話を前に聞いている。

 

 

「お母さんは、悠久の命を持つことを拒んだんだ。お母さんは言っていた。『命は無限じゃない。本来死ぬはずだった私を、カルマさんは助けてくれた。サンジェルマンの成長を傍で見れてよかった』、と……」

 

「……」

 

「だから、私は大丈夫だ。それに、恨むなどともってのほかだ。母さんが選んだことなのだから、私は最後まで見届けた。悲しかったけど、同時に感謝の念も持った。あのときどんなに辛くても、お母さんがいたおかげで、耐え抜くことができたから」

 

「……親を失った感情。それはアタシは分かる」

 

「でも、結果的には生きている。そう気を落とすな。さて……着いたぞ」

 

 

そして、俺たちの目の前には一つの扉。

クリスちゃんはその扉をゆっくりと開ける。

そして、そこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「く、クリス?」

 

「く、クリス…なのか?」

 

 

そこには、雪音夫妻の二人がいた。

 

 

「パパ、ママ……」

 

 

クリスちゃんの目から大量の涙が流れる。

それは雪音夫妻も同じだ。

 

 

「パパ、ママ!」

 

「「クリス!」」

 

 

それは、まるでドラマ。

セレナちゃんは実際に泣いてるし、俺にも涙腺があれば、こんな状況泣くしかない!

 

 

「パパ、ママ!!会いたかった、会いたかったよぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「俺たちもだ、クリス!」

 

「あなたが、無事で……本当に良かった…」

 

 

それはしばらく続いた。

親子の再開に、水を差すようなことをする者は誰もいない。

 

そして、クリスちゃんが二人に質問した。

 

 

「どうして…どうして生きてたんだ?あのとき、本当に死んじゃったのかと…」

 

「それは、話すと長くなるがな…」

 

 

さて、雅律さんが話す回想を、こちらも話すとしよう。

サンジェルマン()()と出会った回想も含めて。

 

 

 

 

~回想~

 

 

 

 

あれは、セレナちゃんを救う前の話。

あのときの俺はどうせ原作ブレイクするのなら、雪音夫妻の死亡も回避させたいわけだ。

 

だが、雪音夫妻が死亡する明確な時間帯がわからない。

それさえわかれば大丈夫なのだ。雪音夫妻は有名人だ。だからバルベルデに行くとなればすぐ情報が出るはず。

と、考え、俺はしばらく待った。

 

そして、案の定その情報が来た。

 

俺はその日にすぐバルベルデへと向かって行った。

 

 

俺はそのときが来るまでそこで野宿をすることにした。

 

 

そして、偶然出会ったのだ。

 

 

「あら?ねぇサンジェルマン。ここに変なノイズがいるわよ?」

 

「本当なワケだ。……興味深いワケだ」

 

 

この喋り方、この語尾、すぐに分かった。

 

 

「どうしたの?カリオストロ、プレラーティ?変なノイズって……」

 

「どうしたの?サンジェルマン?」

 

「あの変なノイズがどうかしたワケだ?」

 

 

あの姿、形……見間違えるはずがない

 

 

「か、カルマ?」

 

「サンジェルマン、あのノイズ知ってるの!?」

 

「ていうかサンジェルマン……泣いてる?」

 

 

二人の言う通り、サンジェルマンは涙を流していた。

 

 

”久しぶり”

 

「えぇ……本当に、久しぶりだな。カルマ」

 

 

サンジェルマンは袖で涙を拭く。

 

 

この後、この場所にテントを張った。

 

 

「さて、あとは錬金術で周りから見えないようにしておいた」

 

”便利だな錬金術”

 

「そうだろう?」

 

「そんなことより、サンジェルマンとこのノイズの関係を教えてもらいたいワケだ」

 

「そうそう。人の言葉を理解できるノイズなんて、今までいなかったしね」

 

「あなたたちには話したんだけど……最初全く信じてなかったでしょ?」

 

「いやぁ。いくらサンジェルマンの言っていることでも、それはさすがにと思ったわよ?あーしも」

 

「カリオストロと同意見なワケだ」

 

「全く……そういえば、紹介が遅れた。この二人はカリオストロとプレラーティ。私の仲間だ」

 

「よろしくね、黒いノイズちゃん」

 

「よろしくなワケだ」

 

”よろしく”

 

 

この後、三人から今までの経緯とか教えてもらった。

ある程度は原作通りだったので言わないが、せいぜい違うところはサンジェルマンのお母さんが最後どうなったか。

それはさっき聞いた通りだ。

 

 

「治癒能力を持つノイズ……」

 

”まぁ欠点もあるけどね”

 

「その欠点とは?」

 

”体の組織を無理やり治すから結構体力いる”

 

「え?それだとあのときロクに体力がなかったお母さんは危なかったんじゃ……」

 

”そこらへんは、最初にあのタンポポ的なやつのおかげで回避してます”

 

「あぁ、あれのことか」

 

「時々話についていけないワケだ」

 

”さて……それで三人はどうしてここに?”

 

「あぁ、実は……」

 

 

話をまとめるとこう

 

・二人を仲間にした後世界中から錬金術師を集めてサンジェルマン筆頭にし【パヴァリア光明結社】を設立したそうな。

 

名前に関しては、やはり世界から補正でもかかっているのか、結社の名前が原作通り

 

・それで、やることに関しては、まず表向きとして世界に名を轟かせたいらしい。その表向きで集めた資金で裏では聖遺物の研究とかをしたいらしい

 

・それで、まずは名前を出すために場所を探しているらしいので、このバルベルデでそれをやろうと

 

 

……二つ目に関しては、やはりあのZENRAがいないことが原因か。

まぁ、あいつ害悪だし?倒してもなんの問題もないよね

 

いやぁ~にしても、全員カルマ値が善よりでよかったわ。

 

それで、なぜここで名を轟かせようと思ったのだろう?

 

 

 

「この土地は、内戦のせいであまり世界にいいように思われていない。だが、その裏には栄養豊富な大地にバルベルデ独自に発達した技術。これを埋もらせるのは勿体ないだろう。だから、私たちはそれを使って起業をしようと」

 

”あーなんとも前向きですな”

 

「そうなのよ。それに、錬金術のことが世間に露見したらどうするつもりなワケだ?」

 

「それは大丈夫。社長とかはこの土地の人にやらせればいい。私たちは裏からサポートすればいいだけだ」

 

「まぁ、そういうわけであーしたちはこの国をどうにかしようってことで、来たわけ」

 

”なるほど……いいかもね。まぁ、目的は違えど、やることは同じかな”

 

「もしかして、カルマのここで…」

 

”YES!両軍を壊滅させようかなと”

 

「まさか、一人でやるつもりなワケだ?」

 

”That’s Right!その通り!最終的に両軍の壊滅って感じで終われせればいいでしょ”

 

「簡単に言うけど、それなりに準備は必要なワケだ」

 

「あーしたちも協力するから、もう少しじっとしててね?」

 

”はーい…”

 

 

 

 

そして、試行錯誤すること数日。

 

 

 

 

「よし、最終的にここを、こうすればいいな」

 

「完璧な作戦なワケだ」

 

「これでようやく行動に動かせるのね」

 

”よーし、早速ヤるか”

 

「やる気満々なワケだ」

 

”いやぁ、暴れたりないっていうか……”

 

「とりあえず、この計画でゆっくりと事を【ドゴォォォォォン!!!】この音は!?」

 

 

爆発音ッ!?

最近聞こえてこないと思ったのに!

 

 

「とりあえず言ってみるワケだ」

 

 

プレラーティの提案に全員賛成し、その場所に行く。

すると、途中で………

 

 

 

パパァ!!、ママァ!!

 

 

 

小さいが、確かに分かる!

この声は……!

 

爆発の発生源に向かうと、そこには建物の瓦礫に体が埋まっている二人の姿だった。

 

 

「助けよう」

 

 

瓦礫はどかしたものの、出血量がすごい。

輸血できればいいのだが、あいにくここにそんな機関はない。

 

 

”とりあえず、怪我を治そう”

 

 

俺はサンジェルマンのお母さんと同じ【チユチユの実】と【ホルホルの実】のコンボで二人を救い出した。

 

 

「あとは血が足りれば大丈夫だけど、輸血できる場所なんてないから、栄養を与えて自然回復するのを待つしかないわね……」

 

”とりあえず…どこかでこの人たちを横にしよう”

 

「そうね。そうと決まればさっさと行きましょ」

 

「賛成なワケだ」

 

 

そこで俺たちはテントの場所に戻って二人を介護した。

 

 

「はぁ…聞いてはいたけど、まさかバルベルデがここまでとはね…」

 

「このナリ…この国の人間じゃないワケだ」

 

「じゃあ他の国の人ってこと?内戦中のこの国に自ら来るなんて、モノ好きもいたものね」

 

 

いやぁ…俺たちもこの人達のこと言えないだけど……

さて、そんなことより……

 

 

”ちょっと行ってくる”

 

「行ってくるってどこに……って、まさか!?」

 

”両軍、潰してくる”

 

「ちょっと待――

 

 

俺はそのときサンジェルマンの静止を聞かずに飛び出した。

ここはアニメの世界じゃない。現実の世界なのだ。

だから、人が死ぬのは極力見たくない。

 

 

俺がまず向かったのはあそこから近い軍事基地の本拠地点。

まず、ここから潰す。

 

 

 

「な、なんだこいつ!?」

 

「急に表れたぞ!?」

 

「撃て、撃て!!」

 

 

 

兵隊たちは俺に鉄の弾を撃ってくるが、今の俺の性質はゴム。

そのため、俺の体が貫かれることもないし、逆に跳ね返す。

 

 

「ぐわぁあああ!!」

 

「なんだこいつ!?化け物だ!」

 

 

化け物……。もうそんな言葉に慣れたから特になんとも思わない。

さて、今度はこちらの番だ。

 

 

「な、なんだこれ!?」

 

「す、吸い込まれる!」

 

 

俺は【ヤミヤミの実】の能力を発揮して、この辺り一帯にいる人や物をすべて飲み込む。

兵隊たちは悲鳴をあげるが、俺はそんなの聞かない。やがて兵隊のすべてが闇の中に消えていく。

死んではいないだろうが、せいぜい苦しんでくれ。あとで出してやる。

 

 

外に誰もいなくなった軍事基地。

俺はその中に入っていく。【イヌイヌの実(ウルフ)】を使用して狼の姿になる。

 

 

「なんだ、この狼!?」

 

「撃て!くそ、すばしっこい!」

 

 

俺は迫りくる弾丸を華麗に避け、爪を使って兵隊たちを死なない程度にひっかく。

 

 

「ぐはぁ!」

 

「た、助け――」

 

 

大丈夫だ、死なない。

それに、命乞いなんて、情けない。

 

俺は指令室らしき場所まで移動した。

 

 

「き、来たぞ!」

 

「撃つんだ!私を守れ!」

 

 

待ち伏せされていたのか、そもそも俺に銃は効かない

俺は覇王色の覇気を発動させ、全員を気絶させた。

 

 

 

………ずいぶんとあっけなかった

 

 

 

「カルマ!」

 

 

 

すると、そこへサンジェルマンたちがやってきた。

 

 

 

「急にどこにいったのかと思ったら……」

 

「まさか本当に一人で軍隊を壊滅させるとは……すごいワケだ」

 

「全く…計画を考えたばっかりだって言うのに…」

 

”ごめん。頭に血が上ってしまって……”

 

「まぁ、でも全員倒しちゃってるから、結果オーライってやつよね」

 

「とりあえず、資料をすべて回収してこいつらを捕縛するワケだ」

 

”よーし、やろう!”

 

 

そうして、この後気絶した司令官たち、兵隊たち、そして闇の中に引きずり込んだ兵隊たちを縛った後、資料を粗方回収した。

 

 

「うわーこれはないわー」

 

「まさかこんなことをしていたとは、思いもしなかったワケだ」

 

 

その資料の中からとてつもない内容が書かれた紙が見つかった。

 

 

「これは、脅迫材料になりえるな」

 

”脅迫材料て”

 

「世の中きれいごとだけじゃやっていけない。そうでしょ?」

 

”だね”

 

 

この後、もう片方の軍の基地を壊滅させて、そこからもまたまたヤバい資料が見つかった。

 

 

そして、戦争終結!!

 

 

このことに現地の住民は大喜び。

俺の存在は明るみに出たらヤバイので、三人が住民に話をし、【両軍の相打ち】と言う結末にした。

 

それから、なんやかんやあってサンジェルマンは起業。

 

名を【パヴァリア社】と名付け、仲間たちとこのバルベルデを少しずつ変えていった。

 

まず、バルベルデでやられていたことを中心にやっていき、そこから徐々に周りに広めていき、他の国の会社などと合同で事業をやったりなどして、ここまで発達した…らしい。

 

そして今や世界に名を轟かせている。

 

詳しいことは知らないが、とにかくサンジェルマンたちはがんばった。

がんばった…んだと思う。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「まぁ……その後、俺たちが目覚めたのはクリス、お前が日本に帰国して行方不明になった後だったんだ。愕然としたよ……。まさかお前が行方不明になっていたなんて」

 

「それでしばらくの間ここで働く代わりに住まわせてもらってたの。…大事なときにそばにいなくて、ごめんね」

 

 

二人の言葉にクリスちゃんは首を横に振った。

ちなみにだが、クリスちゃんのことも助けようとは思っていたが、サンジェルマンたちの手伝いですっかり忘れていた……

 

 

「大丈夫……。パパとママは悪くない」

 

「ありがとう、クリス」

 

 

親子団らんの中、セレナちゃんは別のことを考えている様子だ。

 

 

「…………」

 

 

三人を見て、悲しい表情になっていた。

おそらく、マリアさんたちのことを思い出しているんだろうな……

 

するとそこへ……

 

 

 

「サンジェルマン。見てほしいものがあるのだけれど…。おや、カルマじゃないか!久しぶりだね!」

 

 

 

聞きなれた男の声。この声は……この会社が発展途中に一度会って、滅茶苦茶はっちゃけた記憶がある。

この声は……

 

 

 

 

 

 

 

「【イザーク】じゃないか。どうしたんだ?」

 

 

 

 

 

 

そう、【キャロル・マールス・ディーンハイム】の父親、イザークだった。

 

 

 

「いやぁ。見てほしいものがあったんだけど、まさか来ていたのか、カルマ!」

 

”お久です。いやぁ、まさかまた会えるとは”

 

「キャロルも出会ったらまた喜ぶでしょう。会っていくかい?」

 

「カルマさん。この人は?」

 

”イザーク・マールス・ディーンハイム。自分の友達”

 

「よろしく。君は?」

 

「私の名前はセレナ・カデンツァヴナ・イヴと申します。よろしくお願いします、イザークさん」

 

「カデンツァヴナ・イヴ?」

 

 

すると、そのときセレナちゃんの苗字にサンジェルマンが反応した。

 

 

「お前の苗字はカデンツァヴナ・イヴなのか?」

 

「そうですけど……」

 

「それでは、【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】と言う名前に心辺りは?」

 

「ッ!!」

 

 

えっ!?なんで知ってんの!?

いや……知ってても当然か?マリアさんたちF.I.Sを独立組織にしたのはパヴァリアだ。

いや……でもマリアさんたちが動いたのは月の落下を公表するためだ。だからそれは当てはまらないか……

 

 

「わ、私の、姉です…」

 

「やはり、か。実は、あそこは聖遺物の実験が行われていたということで一度行ったことがあるんだ。だが、あそこは非人道的な行為が行われていた場所だった」

 

「………ッ」

 

 

やはり、過去の記憶がよみがえっているのか…

 

 

「だから、私たちでつぶした」

 

「…は?」

 

は?

 

 

ちょっと待ってなに言ってんのこの人?

潰した?F.I.Sを?あそこって米国政府のコントロール下にあったはずなんだけどなぁ~?

国際問題には……ならないか。そもそもあそこ秘匿されてる場所だもん。

 

 

「ふ、なに。米国政府の弱みを握っただけだ」

 

 

その弱みが怖すぎる。

 

 

「今や米国政府は私たちに尻を敷かれている状態。それに、情報はたくさんあったほうがいい。そのおかげであいつらは迂闊に動けまい」

 

「そ、それで、F.I.Sはどうなったんですか!?」

 

「安心しろ。そこにいた少年少女は皆私たちの方で保護したり解放したりしている」

 

 

なにそれ初耳情報

 

 

「それじゃあ……!!」

 

「あぁ。お前の姉はこの会社で保護している」

 

 

まさかまさかの展開ぃぃぃぃぃぃ!!!??

これには俺も驚きだよ!

セレナちゃんはあまりの感動に泣いていた

 

 

「よかった…よかった…!」

 

 

クリスちゃんと二人の再開で感動は足りてるのに…これ以上見たら耐えられそうにない。

 

 

”セレナちゃん”

 

「な、なんですか?」

 

”会ってきな、お姉さんと”

 

「はい!」

 

「それでは、行ってきます!」

 

「それでは、ついてきてくれ」

 

 

そして二人は扉の向こうに消えていった。

 

 

「どうやら…そちらの家族も、無事だったみたいだね」

 

「よかったですね」

 

「パパ、ママ、もっとアタシに集中してくれよ」

 

「ははは、ごめんね」

 

 

クリスちゃんも子供化してるけど、まぁいい。

 

 

「さて、キャロルに会いにいくかい?」

 

”行きましょう。家族との出会いを邪魔しちゃ悪いからね」

 

 

そうして、俺はイザークの跡をついていくのであった。

 

 

 

 



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イヴ姉妹、再会

どうも~龍狐です。

約一か月ぶりの投稿で、待った人もいるでしょう!

今回は約6900文字になりました!

それでは、どうぞ!


~マリアside~

 

 

私の名前は【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】

現在はこの【パヴァリア光明結社】……略してパヴァリア社に保護されている身だ。

 

私は昔、自律型完全聖遺物ネフィリムの起動のせいで、最愛の妹セレナを失ってから約5年が経っている。

あのあとネフィリムの姿も一緒に消えたことに、ウェル博士はとても悔しがっていた。

 

だが、そんなことはどうでもいい。

問題は、五年前のあの黒いノイズ――あのノイズが人と共存可能だということだ。

 

 

『マリアマリア』

 

『すぐに来てほしいのデス!』

 

『どうしたの二人とも?私今忙しいからあとに――』

 

『マリアが言っていた、あの黒いノイズがテレビに出てるデスよ!』

 

『ッ!!?』

 

 

私はすぐにテレビを確認した。

そして、そこに映っていたのは紛れもない、あの時の黒いノイズだった。

 

 

『『どうしてノイズの着ぐるみを着ているんですか?』』

 

『”ご想像にお任せします”』

 

 

違う。あれは決して着ぐるみなどではない。

本物のノイズだ。忘れるはずもない、あの姿、あの色、あの体型、何もかもがあのときと一緒だった。

 

そして、それを知った私はすぐにインターネットで調べた。

 

そこには、SNSでさまざまなギャンブルの場所にいる黒いノイズの姿だった。

 

 

「……ッ!!」

 

 

それを見て、私は驚愕した。

なんであの時のノイズが今になって世間に姿を現したのか?

 

それで、私はこのノイズのことを知るためにサンジェルマンさんに話を聞いてみた。

 

 

『黒いノイズ?カルマのことか?』

 

『知っているんですか!?』

 

『もちろんだとも。なにせ、昔、病気だった母さんを助けてくれたことがあったからな』

 

 

私たちはサンジェルマンさんが錬金術師で、かなり昔から生きているということを知っていた。

これは私たちレセプターチルドレンでも、一部しか知らないことだ。

 

もちろん、調も切歌もこのことを知っている。

これを知れたのは、私たちがLiNKERを使わないとシンフォギアを纏えないエセ装者だとしても、装者であることは変わりないからだろう。

 

私たちは非日常を過ごしてきたから、今更この程度では驚かない。

 

 

『それじゃあ…セレナ、と言う女の子を知っていますか?』

 

『セレナ…。確か死んだとされているマリアの妹だったな?』

 

『はい』

 

『カルマがその時いたのなら…カルマが助けられる人を助けないはずがない。だが…あのときその女の子は見たことがなかったな。多分どこかにいたとかじゃないか?』

 

 

そのとき、私の中である希望が生まれた。

「もしかしたらセレナは生きているのではないか?」と言う希望を抱いた。

 

理由はそれだけではない。SNSであるコメントがあったからだ。

 

 

 

――あの着ぐるみノイズの隣にいた女の子めっちゃ可愛い――

 

――なにあの女の子?マジでかわいいわ――

 

――攫っちゃってもいいかな?ハァハァ(;゚∀゚)=3ハァハァ――

 

――変態は死んでください――

 

――ないわー、マジないわー――

 

――来ましたわ犯罪予告――

 

 

etc…

 

 

と、途中からコメントが炎上していたが、私もそう思う。

もしかしたら妹かもしれない人を――違ってたとしても誘拐は立派な犯罪よ。

 

今すぐにでもそれを確かめたい。

だけど、私たちの存在そのものが国際問題だ。

 

人権が確立されている世の中で私たちがされていたことが世間に知れ渡れば米国は数々の国や民かた批判を受けることになる。それもサンジェルマンさんたちは回避したいしらしい。

 

理由は「もしもなにかあった時に脅迫材料が使えなくなる」かららしい。

 

早くあの黒いノイズにあって、SNSの少女がセレナであるのか確かめたい。

もしそうなら、会ってみたい。

 

 

そんな思いを今日も抱きながら、私は今日もマムの仕事を手伝っている。

 

 

 

「マリア、これもよろしくお願いします」

 

「わかったわ」

 

 

 

マムは不治の病にかかっていたけど、サンジェルマンさんたちの錬金術でなんとか存命している。

だけど、根本的な解決には至っていない。これは応急処置に過ぎないのだ。

 

 

「ゴホッ!ゴホッ!」

 

「マムッ!?大丈夫!?」

 

 

マムが咳をした。元々咳をするだけで吐血していたほど重症だったマム。

錬金術でなんとかなってるけど、長命ではない。

 

 

「大丈夫です。もとより、サンジェルマンたちの錬金術を用いても、私の病は完全には治らなかった。それでも、こうして生きていられています。彼女たちの力がなければ私はもっと酷いことになっていたはずです。これでもまだマシですよ。さて、仕事の続きをしましょう」

 

「………」

 

「心配する必要はありませんよ。さて、次はこれですね」

 

 

マムは平気を装っているのだろう。

私たちを心配させないために。

 

マムにはできるだけ長く生きてもらいたい。

でも、マムがそう言っているのだから、私は今の仕事に集中する。

 

そんなとき……

 

 

 

 

 

「すまない。少しいいか?」

 

 

 

 

「サンジェルマンさん…どうしたのですか?」

 

 

 

部屋にサンジェルマンさんが入ってきた。

 

しかも、真剣な表情で。

 

 

 

 

「なにかあったのですか?」

 

「いやなに、少し合わせたい人物がいてな…。来てくれるか?」

 

「?分かりました」

 

 

なにかあったのだろうか?

私はマムの車椅子を引いてサンジェルマンさんについていく。

 

そして、一つの部屋の扉の前に止まる。

 

 

 

「ある人物が今ここにいる。あとはそちらでやってくれ」

 

 

 

そう言い残してサンジェルマンさんは立ち去ってしまった。

 

 

 

「この扉の奥に誰がいるのでしょうか…?」

 

「分からないわ。でも、サンジェルマンさんの客人なら、悪い人ではないはずよ。とりあえず、入ってみましょう」

 

 

そして、私はその扉を開けて―――時が止まった。

 

マムも同じように動いていない。

 

あの甘栗色の髪。見間違えるはずがない。

私の知っている人物像よりも、さらに成長していた。

 

そして、その人が後ろを振り向いた――

 

 

 

 

 

「お久しぶりです。マリア姉さん」

 

 

 

 

 

あのとき、死んだと思っていたセレナが、そこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~カルマside~

 

 

 

 

ど~も~カルマノイズのカルマどゅえぇ~~す!

今頃セレナちゃんはどうしているかな?

 

マリアさん会ったら泣いちゃったりして!

普通にあり得るし!

 

 

 

俺は今現在イザークの後ろを歩いている。

 

 

 

 

いやぁ、久しぶりにキャロルちゃんに会えるのか。

何百年も会ってないしなぁ。

 

 

前回はなぜかいなかったし。

 

 

 

「さて、着いたよ」

 

 

 

イザークが手を向けたのは一つのドア。

お邪魔しまぁ~す。

 

 

 

「パパ…?ッ!!?嘘、カルマ!!?」

 

 

久しぶりに会ったキャロルちゃんの姿は大人姿でした。

あれぇ?原作だとあの姿って思い出を焼却してダウルダブラを纏わないとなれないんじゃなかったっけ?

 

それ以前にあの姿になるには力を使うはずだが…

 

 

「久しぶり、カルマ♪」

 

 

キャロルちゃんは俺に抱き着いてきた。

おぉ…。身体自体豊満だからいい感じなのだが、俺の体自体がプニプニしているからほぼ相殺される…。

 

 

 

”やぁキャロルちゃん。久しぶり。大分大きくなったねぇ”

 

「だって、もう数百年も経ってるんだよ?このくらい大きくなって当然だよ」

 

”そうかそうか。ところで、どうしてそんなに若いままなん?”

 

「それはね―――

 

 

順を追って説明してくれた。

まぁ要するに…

 

理屈はサンジェルマンたちと全く同じである。

錬金術の果てで悠久の命を二人とも得たらしい。

 

 

「今の現代、錬金術なんて創作物の中のものでしかないからね。二人で森でゆっくりと過ごすのもいいけど、今の暮らしにも満足しているし、キャロルがいいというのなら、ボクもそれでいいさ」

 

「あ、そうだ!カルマに見てほしいものがあるだ!」

 

”なになに?”

 

「皆、入ってきて!」

 

 

キャロルちゃんが大きな声でそう言うと、そこから、四体のオートスコアラーが出てくる。

 

 

「ど~も~、ガリィちゃんでぇ~す」

 

「ミカだゾ!よろしく頼むんだゾ!」

 

「ファラです。どうぞ、よろしく」

 

「レイラだ。派手によろしく頼む」

 

 

 

わぁ~お。オートスコアラー勢ぞろい。

なんでいんの?

 

 

 

”この子たちは?”

 

「これは私の作った人形――仲間のオートスコアラーだよ!」

 

 

 

……すげぇ思うが、キャロルちゃんの変化が半端ねぇ。

原作キャロルちゃんだとオートスコアラーのことただの道具としか思ってなかったのに。

 

 

”そのまんまの意味だと自動観測者?”

 

「その通りです」

 

「私たちは主にマスターの仕事を手伝ってるんだゾ」

 

「主に作ったものの私たちが実際に使っているんだ。……地味な仕事だがな」

 

「時々爆発するから面白いったらありゃしないのよねぇ~~!」

 

 

…オートスコアラーの面々の性格は変わってないなぁ。

……待てよ。これ――

 

 

 

 

”これ、なにで動いてんの?”

 

「それはエレメントパワーで動いてるよ」

 

 

なんかニューワード出てきたんだけど。

なんだエレメントパワーって。

 

 

 

「そのまんまの意味で、私たちは自然物のエネルギーを供給源として動いているの。ちなみにガリィちゃんは水と氷のパワーで動いてるわよ」

 

「私は火のパワーからだゾ」

 

「私は風力から」

 

「私は大地のエネルギー…分かりやすく言えば地震などが起きる要因のエネルギーなどだ」

 

 

 

わぁお……。新しい単語からエネルギー供給してたのか。

これは予想外だわ。

 

 

 

「エレメントパワーを見つけたのはパパなんだ」

 

”あんただったの!?”

 

「はは。元々、四代元素にはそういったエネルギーがあることは仮説していたんだ。そして、その力を錬金術によって引き出すことに成功してね。……当初、ガリィたちを動かす動力源として、思い出――記憶が候補に挙げられていたんだが、他人を巻き込みたくないしなにより、キャロルにそんなことさせられないからね」

 

「オートスコアラーはね、感情を出すために私の精神構造をインプットしたの」

 

”つまり、例えばこのガリィの性格も、キャロルちゃんのどこかにある性格だと?”

 

「うぅ///……お願いだからそれは言わないで…」

 

「あら?どうしたんですかマスター?なにが恥ずかしいんですかぁ?」

 

 

まぁ原作でもそうだったけど、自分の中にこんな性格があったと知ったら誰だって落ち込むわな。

 

 

「ははは。そうだ、エルはどうしているのかな?」

 

 

エル?

誰やそれ?

 

 

「エルならまだあっちの研究室に閉じこもってるよ。連れてくるね」

 

 

エル……。あ、もしかして…

 

 

 

ほら、エル!こっち来て

 

ど、どうしたのキャロル!?

 

あなたも紹介しないと!

 

だ、誰にですかぁ!?

 

 

 

あ、やっぱり予想通りぃぃぃん( ,,`・ω・´)ンンン?

 

 

 

 

「の、ノイズの着ぐるみ?」

 

「着ぐるみみたく見えるけどあれ本物」

 

「あ、危ないじゃないですか!?」

 

「大丈夫だよ。カルマはいいノイズだから」

 

「いいノイズってなんですか!?」

 

 

 

そこにいたのは、【エルフナイン】ちゃんでした。

エルってそういうことね。

 

でも…おかしい。

 

このエルフナインちゃんの姿が、キャロルちゃんと同じ姿と体型の大人や。

キャロルちゃんも性格が変わったから雰囲気も似とる。

 

 

 

”彼女は?”

(一応知らないフリしとこ)

 

「この子はエルフナイン。僕たちは略称してエルと呼んでいるんだ。この子はキャロルのホムンクルスでね」

 

「よ、よろしくお願いします」

 

”よろしく”

 

”ところで、何故にホムンクルスを”

 

「えへへ、実はね…」

 

 

キャロルちゃんは説明してくれた。

 

・20くらいのとき、錬金術の果てを得る前、長い時を生きるためにホムンクルスを作って自分の記憶をうんぬんかんぬん。(原作を識れ)

・そこでサンジェルマンさんが現れ、錬金術の果てを教えてもらう

・せっかくホムンクルス作ったのに、処分するのも気が引けるな。

 

・……と、いうことなので、この子を全く違う存在として育てよう。

 

 

と、言う感じらしい。

エルちゃんの姿が大人なのは作ったのが20歳辺りで自分の年齢に合わせて作ったからなのか。

 

それで、エルちゃんも悠久の命を得ていると。

 

 

 

「最初は驚いたけど、今じゃキャロルに妹ができたみたいで、ボクもうれしいよ」

 

”ほへぇ~~~”

 

「ふふ、驚いた?」

 

”そりゃもちろん。ところで、今はどんな仕事やってるの?”

 

「それは「見つけましたよッ!!」……あなたは…」

 

 

ん?なっ!?

こいつは…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に…セレナ、なの?」

 

「はい。そうです」

 

 

時間は少し遡り、姉妹再開のとき。

マリアはゆっくりと涙を流していた。

 

そして、走り出した。

 

 

 

「セレナァァァァァ!!!」

 

「姉さん!」

 

 

 

二人は抱き合い、涙を流した。

 

 

 

「よかった…。本当に生きて、いたのね…」

 

「うん。カルマさんのおかげで、今もこうして生きてるよ」

 

「カルマって誰のこと?」

 

「黒いノイズのことです」

 

 

 

一度抱き合った状態から離れ、涙を拭く。

 

 

 

「そのノイズにはお礼を言わないといけないわね…」

 

「そうですね。……お久しぶりです。マム」

 

「えぇ…お久しぶりです。セレナ」

 

 

 

ナスターシャも涙を流していた。

 

 

 

「先ほど、切歌と調にもここに来るよう連絡を入れておきました」

 

「お二人とも、元気ですかね?」

 

「えぇ。二人そもすくすく育っているわ」

 

「よかった……」

 

 

 

そして―――

 

 

 

 

「マム。用ってなんで―――

 

「呼ばれたから来t―――

 

 

 

切歌と調も部屋に入ってきた。

セレナを見た瞬間、二人の時も止まった。

 

 

「……お久しぶりです。お二人とも」

 

「「せ、セレナァァアアアアア!!!!」」

 

 

二人の涙が決壊したダムのように流れた。

すごい勢いでセレナに抱きつき、倒れる。

 

 

「ど、どうじで…!?死んだど思っでいだデス…!」

 

「どうして…どうして生きてるって言ってくれなかったの!?急でビックリしちゃったじゃん…!」

 

「ごめんなさい…」

 

「言い訳はあとで聞かせてもらうデス!それで、どうして生きていたのデスか!?」

 

「詳しく聞かせてほしい…」

 

「私も、詳しく聞きたいわ」

 

「実はですね――――

 

 

 

セレナは今までのことを洗いざらい話した。

カルマに助けてもらったこと。

特訓してもらい、覇気を習得したこと。

二課の協力者になったこと。

 

さまざまな日常など、すべてを。

 

 

「そう…。楽しかったのね」

 

「うん!皆とても優しい人たちだよ」

 

「ところで、その話に出てきたノイズは今どうしているのデスか?」

 

「それは―――

 

 

 

そのとき、ドアが開かれる。

 

 

 

カルマなら今イザークのところに行っていたぞ」

 

 

 

サンジェルマンだ。

よく見るとカリオストロとプレラーティもいる。

 

 

「サンジェルマンさん!」

 

「およよ!こんにちはなのデス!」

 

「せっかくの仲間の会合を邪魔して悪いな」

 

「いえいえ。問題ありません」

 

「ところで…行っていた、ということはもう戻ってきているんですか?」

 

「あ、あぁ…まぁな…」

 

 

サンジェルマンの回答は、歯切れが悪かった。

よく見ると、二人の顔も少し微妙だった。

 

 

「な、なにかあったんですか…?」

 

「もしかして、そのノイズがなにかやらかしたのデスか!?」

 

「そうだとしたら、危ないかも…」

 

「一体、どうしたのですか?」

 

「ま、まぁ…やらかしたと言ったら、やらかしてるな…」

 

「えぇ!!?」

 

「一体どんなことを!!?」

 

「それは―――

 

 

そのとき、ある人物が部屋に入ってきた。

 

 

 

 

「やぁ、皆さん。お揃いで」

 

 

 

 

 

その人物は、ドクターウェル。

 

 

 

「ゲッ!ドクター!」

 

「なにしにきやがったのデスか!?」

 

「………ジ――――――――」

 

 

 

ちなみに、ウェルの評判は最悪である。

性格は原作通りであり、一部からは『イカレ博士』の称号をもらっているほどである。

 

技術面を買われて今ここにいるが、信用されているのは技術力であって、彼自身の人柄ではない。

 

あのネフィリムの事件のせいでネフィリムがいなくなったことによりウェルが暴走し、信用は地どころが奈落の底まで落ちている。そのときになにをやったのかは伏せておく。

 

 

 

「いえいえ。ただナスターシャ教授のお体が心配なものでして」

 

「…あなたに心配されるほど、私はまだ弱くはありませんよ」

 

「そうでしたか。それは失礼しました。ところで―――

 

 

 

そのとき、ウェルの口から衝撃の一言が発せられる。

 

 

 

―――実は僕、皆さんのために料理を作ったのですが…いかがでしょうか?」

 

 

「「「「「ッッ!!!!???」」」」」

 

 

 

その発言に(元)FISの面々は驚愕の顔を浮かべた。

 

 

「はッ!!まさかあなたドクターウェルの偽物ね!!?ドクターがそんなこと言うはずないわ!!」

 

「そうデス!ドクターはそういうのには疎いどころかダメダメデス!」

 

「偽物…正体を現せ!」

 

 

マリア、調、切歌に疑いの目で見られるウェル。

実際、ウェルが料理を作るなどありえない。

 

 

「どうしたのですか、皆さん。ボクがなにか変なことを言いましたか?」

 

「変すぎよ!」

 

「そうデス!そもそも、お菓子しか食べないドクターが料理なんてするはずないデス!」

 

「バレバレ。偽物なのはわかってる」

 

「あの…。私がいない間にドクターになにが…?」

 

「それは…いろいろとあったんです」

 

 

 

疑いの目で見る三人に対し、困惑の表情を浮かべるウェル。

この時点でおかしい。

そこに、サンジェルマンが割り入った。

 

 

「落ち着け皆…。これが、カルマのやらかしたことなのだ」

 

「これが?まさか、このウェルの正体は黒いノイz”なんか呼んだ?”「カルマさん!?」」

 

 

そこにカルマが現れる。

 

 

 

”あ~やっちゃったねぇ~”

 

「カルマさん!?一体なにをやったんですか!?」

 

”いやぁその場のノリで――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――ウェルの人生と言う名の記憶、全部一から変えちゃった。テヘペロ♪”

 

 

 

「「「「えぇええええええええええええッッッッッ!!!!!???」」」」

 

「はぁ~~」

 

「本当に…」

 

「困ったワケだ…」

 

 

 

 



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