苗木「超高校級の皇帝?」 (神原猟一郎)
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ロンパ×ギアス
16人です。
ダンガンロンパ × コードギアス
クロスオーバー小説
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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ここは……」
猛烈な頭の痛みで目を覚ます。
自分の記憶の最終地点を思い出す事を試みるが鈍痛に邪魔をされて、記憶のピントが合わせる事が出来ない
記憶の回復を放り投げ、周りの状況を確認する事の優先順位を繰り上げる
教室…
見覚えのない教室…
以前通学していたアッシュフォード学園ではない。
この(教室)に違和感を感じる
「カメラ?だと?」
まず目に飛び込んできたのは天井から吊り下げられたカメラ。駆動式なのか一台で360度監視出来るタイプの物。
他にも違和感を感じる…
閉鎖された窓。内側から頑丈に打ち付けられ道具を使っても破れそうにない…ナイトメアフレームでもあれば別なのだが…。
「フム…記憶も所々穴があいている。建造物の特徴からここはエリア11のとある学園に間違いはない。しかし、俺は本国ブリタニアにいたはず。薬物を盛られて運ばれた可能性もあるが状況的な推測に過ぎない上可能性は低い…シャルルのような記憶の改ざんできるギアスの可能性もあるがそれならば教団の生き残りか…?」
淀んだ頭で見渡すと机の上に紙片
「入学あんない あたらしいせいかつがはじまりました。
しんきいってん、これからは、この学えんがオマエラ
のあたらしいせかいとなります。」
愉快犯?まさか。皇室に入り拉致をするほどの組織があったとはおぼえていないが‥
黒髪の少年は次第にはっきりしてきた頭を起こすと胸ポケットから手鏡を左目のコンタクトを外し確認する。
「クク…まぁなくなるような呪縛ではなかったな」
赤く染まった瞳を確認してコンタクトを入れ直す
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
黒髪と紫の瞳を持ち神聖ブリタニア帝国の第11皇子で第17皇位継承者として戴冠し皇帝として恐怖政治を横行する
不透明な状況。錯乱する記憶。
彼の中の疑問符は大きくなっていく。
寂しいその学園の景色がさらに不安を駆り立てた。
「王の力は人を孤独にする…か」
昔パートナーに投げつけられたその言葉を呟く。
〜〜〜〜〜
教室を出たルルーシュは、数回他の教室のドアに手をかけた。
しかしロックされているらしくドアは開かない。
細心の注意を払いつつ散策を続ける内に近場で人の気配を感じる。
その気配はだんだん大きくなりドアを隔てて向こう側になる
そしてルルーシュは考える
もし自分を陥れた相手が向こうにいるとしたら不用意に開ける事ほど愚かではない。しかしこの考えは一瞬で崩れ去る事になる…
「何かのデモンストレーションだべ!!やっぱり希望ヶ峰高校は違うべ!!」
間の抜けた男性の声に懸念は払われる。
「同じような境遇なのか?」
魔神はその手をドアに伸ばした
〜〜〜〜〜
ロビーの扉を開くと一瞬にして視線が集まる
その視線は実に多種多様で好奇心、恐怖、憧憬、無関心、嫌悪、嫉妬。
「皇帝…?」
「なんでブリタニア皇帝が?」
「きっとゲストだべ!」
ルルーシュは先ほどの思惑が確信を得た事で胸を撫で下ろし、情報収集に移行する
一人の少年に声をかけると恐る恐る声をあげる
苗木「恐れながらルルーシュ様…
ルルーシュ「ルルーシュでいいよ。だからこそブリタニアの名前は使わないし、ここはブリタニアではない。年も同じくらいだろう?形式を求める場所ではないのだから学生らしい普通の言葉遣いでお願いしたい」
苗木は少し呼吸を整え再び唇を動かす
苗木「僕の名前は苗木誠。超高校級の幸運…って言っても希望ヶ峰高校には抽選で入ったんだ。気が付いたら教室で眠っていたんだけど…記憶がどうも曖昧で…」
ルルーシュ「希望ヶ峰高校…聞いた名前だな。確かにエリア11…いや、日本にある学園で超高校級の才能を持った学生を選出している学園機関だったな」
苗木「う…うん。まぁ僕とルルーシュ君はおいておいてここにいる15人はそれぞれなんらかのジャンルでの才能を持った超有名人だよ!」
ふと周りを見渡し続けてルルーシュは話しだした
ルルーシュ「はじめまして諸君。ルルーシュ・ランペルージだ。ブリタニア本国の皇室にいたはずだが気付くとこの学園の教室で眠っていた。」
葉隠「え?皇帝はそうなんか?」
セレス「となると、ますます妙ですわね」
山田「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア殿だけ例外‥だとなると‥ますます頭がこんがらがりますな‥」
ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージでいい。俺だけ例外とは?」
石丸「ちょっと待ちたまえ、その前にだ!」
石丸「ルルーシュ君!国を代表する君が遅刻とはけしからんじゃないか!8時集合と知らせてあっただろう!入学初日に遅れるとは‥」
ルルーシュ「生憎俺は8時集合だとは聞いていないよ。気付いたらここにいるのだからな」
江ノ島「もーいいって‥!!こんな状況なんだからさ‥」
朝比奈「そーだ!改めて自己紹介しない?遅れてきたルルちゃんのためにもさ!」
ルルーシュ「ルルちゃん…」
大和田「自己紹介だぁ?んな事やってる場合じゃねーだろ!!」
セレス「ですが問題について話し合う前にルルーシュ様だけお互いの素姓を知らないのは不公平ではないでしょうか?」
藤崎「う‥ん。そうだよねぇ」
舞園「じゃあまずはじめに、自己紹介でいいですか?話し合いはその後で」
一回りして15人と自己紹介を交えたルルーシュ
個性が突出し過ぎている
こいつらを駒に脱出活動か‥各々綿密に計算して動かねばな‥
考えに更いっていると言葉が刺さる
十神「おい、いつまでやっている?本題に移れ」
ルルーシュ「あ‥ぁ。すまない」
舞園「えっとですね。私たちは色々あって寝ちゃってたんです。ここにいる15人とも‥」
ルルーシュ「全員同じ?」
桑田「玄関ホール抜けたあたりから気を失っててさぁ、そんで校内うろついてここにいんの。」
ルルーシュ「しかし妙だな。15人全員が揃って気を失っているとは」
大和田「だから困ってんだろがッ!!」
石丸「しかし異常なのは気を失った件だけではないぞ。諸君らも教室や廊下の窓を見たであろう?」
苗木「至る所に鉄板が打ち付けられてたっけ?一体どうしてだろう?」
江ノ島「ありえなくない?荷物もとこ行ったの?ケータイもないんですけど‥」
藤崎「そう言えば‥PDAがどこにもないよお‥」
石丸「この玄関ホールにしても見事に塞がれているじゃないか!僕がきた時はあんなものは無かったぞ!」
江ノ島「何か犯罪チックな事に巻き込まれたんじゃ…」
ルルーシュ「拉致…か…」
葉隠「やっぱりデモンストレーションだべ!!」
藤崎「きっとみんなを驚かせる為のドッキリイベントだよね?」
キーン、コーン…、カーン、コーン…
突如砂嵐に映し出されたシルエットのそれが話し始めた
???「あー!あー!マイクテス!マイクテス!構内放送!構内放送!大丈夫?聞こえてるよね?ではでは!
えー!!新入生のみなさん、今から入学式を執り行いたいと思いますので、至急体育館までお集まりくださーい!」
???「って事でヨロシク!!!」
江ノ島「は?は?…何いまの??」
十神「俺は先に行くぞ…」
江ノ島「ちょっと!なんでいきなり行くのよ!!」
葉隠「やっぱりイベントだったべ!俺も行くべ!」
ぞろぞろと体育館に向かう中でルルーシュは考える。
嫌な予感は確かにする。が相手の出方がわからない以上ここで油を打っても仕方ない。ルルーシュも続いて体育館に向かった。
ーーーーーーーーーー
しかし妙だ。明らかに俺たち以外に生徒がいない。
辛気臭い匂い。
体育館に遅れて現れた苗木が話しかけてくる
苗木「ルルーシュ君この学園…やっぱりおかしいよね?」
ルルーシュ「あぁ。しかし動かないと事は始まらない。俺たちを誘拐した相手は確実にいるのだから向こうのルールに従って動けば、向こうもなんらかのアクションを起こすはずだ…」
???「オーイ!、全員集まった??それじゃはじめよっか!!!」
突然ステージ上にヌイグルミが現れる
藤崎「ぬ、ぬいぐるみ??」
???「ヌイグルミじゃないよ!僕はモノクマだよ!この学園の学園長なのだ!!ヨロシクね!!」
突然現れるモノクマと名乗るヌイグルミ。白と黒の継ぎ接ぎされた身体はまるでチェス板のようだ。唐突なモノクマの出現にたじろぐルルーシュは一緒に怒りも覚える。
一瞬とはいえあんな訳のわからない物体に躊躇してしまった…イレギュラーに弱い性格は治らないな…
山田「ヌイグルミがしゃべったぁぁぁ」
石丸「落ち着け、何か仕掛けがあるんだろう…!」
モノクマ「コラコラ!だからヌイグルミじゃなくてモノクマなんですけど!しかも学園長なんですけど!!」
山田「うわぁぁぁぁ!動いたぁぁぁ!!」
大和田「落ちつけっつってんだろ!ラジコンかなんかだ!!」
モノクマ「ラジコンなんておもちゃじゃないよ!マリアナ海溝より深く傷付くよ!!僕にはNASAも真っ青の遠隔操作システムが搭載されてて……
って夢をデストロイさせる発言をさせないで欲しいクマー!!!!」
モノクマ「んじゃ押してるんで早速始めるよー静粛に静粛に!!ではでは!!」
起立、例!
オマエラ、おはようございます!
石丸「おはようございますっ!!」
モノクマ「これより入学式を執り行いたいと思います!オマエラの素晴らしい才能を保護する為この学園内だけで共同生活してもらいます!」
苗木「な、なんだって〜?」
モノクマ「ちなみに期限はありません!一生ここで暮らしていくのです!それがオマエラに課せられた学園生活なのです!」
腐川「何て…言ったの?一生ここで…?」
モノクマ「外界とは完全にシャットアウトされてますから外の世界の心配なんて必要ないからね!!」
ルルーシュ「では学園内にあったあの鉄板は我々を閉じ込めるため」
モノクマ「まぁぶっちゃけ出る方法はあるよ!卒業ってルール!誰かを殺した生徒だけがここから出られるって簡単なルール」
苗木の顔が青ざめている。いや、ほとんどの面々か
モノクマ「エクストリーム!!!」
大和田「もういいそこどけ!!オイコラ、今更謝っても遅えぞ!悪ふざけの度が過ぎだ!!」
モノクマを左手で持ち上げ大和田は続ける
「バキバキに捻り潰してやんよ!!」
突如流れる機械音…
霧切「危ない、投げて!!」
大和田「あぁん?」
霧切「いいから早く!!」
言葉に気圧されて大和田がモノクマを放り投げた
と、次の瞬間
広がる轟音。耳鳴り。熱気。破片。
戦場でしか嗅げないその臭いが体育館に立ち込める
モノクマ「今のは特別に警告で許すけど今後は気をつけてよね!!」
再び別のモノクマが現れる
モノクマ「学校の至る所に個体はあるし、監視カメラもあるから校則違反者にはグレートなお仕置きが待ってるからね!!」
モノクマ「んじゃ最後に入学祝いとしてオマエラにこれを渡しておきましょう。この学園の生徒手帳です。カッコいいでしょ?んじゃ校則を守って仲良くねー!!んじゃさいならー」
そしてモノクマは去って行った。
一同混乱して騒いでいる
無理もない。超高校級とはいえ、一般学生だ。拉致監禁や爆発だけで彼らの精神を揺さぶるには十分過ぎる。
さて、どうしたものか
ルルーシュは考えてみるも犯人の予想がまったく出来ずにいた。
霧切「落ち着いて…みんな」
向こうでモノクマの話をまとめている。
ルルーシュは考える
「ゼロレクイエムの前の大切な時期にこんな事に巻き込むとは…いいだろう。脱出するだけなら造作もない。ギアスを使えば逸何時どこでも誰でも殺せる。しかし、どこの誰だか知らんが俺をこんなくだらない茶番な付き合わせた事死ぬほどを後悔させてやる。今は物陰からほくそ笑んでいろ。必ず犯人を引きずりだしてやるよ」
魔神はニヤリと笑うと、青ざめた仲間達の輪に戻っていった。
プロローグ
終里
暇があれば続き書いてみまふ
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