ハイスクール/Apocrypha 04 学校外のルーラー (グレン×グレン)
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前編 放課後のラグナロク

お久しぶりでございます。

ロキ陣営の強化方針がいろいろ言われそうでちょっとビクビクです。










そして、ついにルーラーの真名判明! こっちもいろいろ言われそうでちょっとドキドキ!!


 

 体育祭が終わり文化祭が迫る中、ついに始まった子供のヒーロー番組。

 

 娯楽の少ない冥界で始まり、そして一気に大人気となった大人気娯楽番組。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その名も、乳龍帝おっぱいドラゴン!

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー。あなたはいったいどこに行くんですか?」

 

『ひっく……ぐすっ』

 

 シャルロットが遠い目をして、ドライグは泣いている。

 

 しかし、冥界では大人気である。

 

 兵藤一誠こと若手悪魔イッセー・グレモリーの戦いを描くこの特撮番組。大うけである。

 

 とはいえ、それ以外にも兵藤一誠達にはイベントが目白押しといえば目白押し。

 

「リアスとアーシアちゃんばかりずるいですわ。私にもかまってくださいな」

 

 そんな理由で、何故か朱乃や小猫、ゼノヴィアともデートをする羽目になったイッセー。

 

 しかし気づけば、ラブホテル街へ。

 

 更に隣の朱乃は、やけに可愛くなっている。

 

「イッセーがいいなら……いいよ?」

 

 その瞬間、イッセーは瞬時に近くの電信柱を、頭突きでヒビを入れる。

 

「シャルロットシャルロットシャルロットぉおおおおお! 俺に鋼の精神力をぉおおおおおお!?」

 

「い、イッセー! だから、私はかまなわいってば!!」

 

 こちらがかまうのであり―

 

「あ、朱乃!? そんな奇行を働いている者に近づいてはいかん!!」

 

 ―そんな光景を親が見れば、混乱もするのである。

 

「ほっほっほ。今代の赤龍帝は面白いのぉ」

 

「オーディン様、おかしいの間違いでは?」

 

 そして、現れるは、北欧の主神オーディンと、そのお付きのヴァルキリーであるロスヴァイセ。

 

 彼らが来た理由は、禍の団に対する対抗も兼ねた、日本神話との和平の為だった。

 

「おっぱいパブに行きたいのぉ」

 

「よっしゃぁ! 堕天使がやってる店に行くか!!」

 

 ……堕天使総督と北欧主神(馬鹿二人)が意気投合し、しかしそれだけで事態は終わらない。

 

「……朱乃、話をしたいのだ」

 

「お断りよ。あなたと話す事なんて、ないわ」

 

 かみ合わないバラキエルと朱乃。

 

 こっそり覗いてしまったイッセーとシャルロットは、そこに何か悲しいものを感じてしまう。

 

「お、おっぱいを吸ったりいきなり頭をぶつけるような変人と一緒にいるところを見て、心配しない親はいない!!」

 

「イッセー君を馬鹿にしないで!! あなたに何を言う権利があるの!?」

 

 ……悲しいとはそういう意味ではないが。

 

 そして完全に拒絶の意志を見せる朱乃から離れたバラキエルに、シャルロットはどうしたものかと思いながら、事情を知る為に接触する。

 

「あの、一体なんで朱乃さんは堕天使なのに悪魔になったんですか?」

 

「……そこについては、むしろリアス・グレモリーには感謝しているのだ」

 

 そして語られるのは、敵対する勢力間で愛を育んでしまったがゆえに、翻弄された一つの家族。

 

 目の前で母親を殺されたショックを未だに引きずる朱乃に、シャルロットはどうしても放っておけない。

 

「このままだと、私とは違うけど私のような失敗をしてしまいそうで……」

 

「……あなたに、何が分かるというの!!」

 

 その所為でギクシャクする中、事態は更に悪化する。

 

「侵略ではなく和平の為に他神話体系と繋がるなど、認められはしない!!」

 

 現れるは、アースガルズの和平反対派筆頭、悪神ロキ。

 

 神の猛威に対抗するべく動くグレモリー眷属だが、しかしロキもまた相応の準備を整えていた。

 

 一つは、最強の魔獣とすら称される神喰狼、フェンリル。

 

 そして、もう一つは―

 

「聖杯戦争とやらの情報は掴んでいてな。いざという時の為に調べておいて正解だった。行け、バーサーカー!!」

 

「ぁぁあああああシュょおおおおおおおお!!!」

 

 灼熱に身を包んだ狂戦士の英霊。バーサーカーのサーヴァント。

 

 その灼熱と再生能力、更にはフェンリルの神殺しの力と速度に翻弄されるも、しかし運はイッセー達を見放してはいなかった。

 

「そうはいかない。彼は俺の獲物だ」

 

 乱入する白龍皇ヴァーリ。

 

 それを機にロキ一派は撤退するが、しかし情勢は更に混乱と化す。

 

 英雄派のテロなどで動きが取れない現政権は、イッセー達にロキの討伐を指示。

 

 更に、ロキやフェンリルと戦いたいヴァーリは、共闘を提案する。

 

 思わぬ形で呉越同舟となった一行は、龍王ミドガルズオルムの情報提供からミョルニルのレプリカをアースガルズから借りる事に成功するなど、対抗準備を整えていく。

 

 そして、その夜―

 

「……抱いて」

 

「いやです」

 

 朱乃に迫られてイッセーが抱かずに対処するなどある意味で男気を見せながら、ロキとの戦いがついに始まる。

 

 しかし、状況は更に混乱と化した。

 

「おいおいヴァーリさんよぉ? 利敵行為はいただけねえな!!」

 

「全くだ。恐慌に走る信徒達だけでも我慢ならんのに、同盟者の暴走まで見る羽目になるなんてな」

 

 英雄派が一角、ヘラクレスの魂を継ぐ者が、ライダーのサーヴァントと共に乱入。

 

 そいて続け様に、ロキの首を狙って英雄派の幹部達が次々と姿を現していく。

 

「いいねいいねぇ! 主役のはりがいがあるってもんだ! なあ、マスター!」

 

「同感だシールダー。さて、それでは俺の結界装置を陣地に作り直してくれ」

 

 瞬時に形成される城砦を作り出す、シールダーとゲオルク。そしてそれだけでは止まらない。

 

「お姉さん困っちゃう。これ、手柄を上げるついでにお灸をすえちゃった方がいいのかしら?」

 

「仕方があるまい。此処は事実上の三つ巴という事でいいだろう」

 

 ジャンヌ・ダルクの末裔は、陣羽織を身に纏ったキャスターのサーヴァントと共に襲い掛かる。

 

「面白い。本気でお前達とやりあえるのは中々ないんだ!!」

 

 歓喜するヴァーリが攻撃を開始し、三つ巴の戦いは激しさを増す。

 

 そして、そんな中ロキは嘲笑を浮かべる。

 

「ジャンヌ・ダルクの魂を継いだ者か。……くくくっ。皮肉を込めた人選だったが、時に運命は神すら予測できない流れを生むものだ」

 

 その嘲笑の隙をつこうと、ヴァーリが攻撃の矛先をロキに向けた瞬間―

 

「がはっ」

 

 -フェンリルの牙が、ヴァーリを捕らえる。

 

「ぐぅ……っ」

 

 フェンリルの子供の牙が、朱乃を庇ったバラキエルを大きく傷つける。

 

 状況は刻一刻と悪化していき、このままでは詰む一歩手前となり―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諦めるな」

 

『いよっし、間に合った!!』

 

 紫炎と黒炎が、一気に敵陣営を焼き払った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ギリギリで間に合ったな、こっからは俺も戦うぜ、兵藤!!』

 

 ヴリトラを疑似的に復活させた匙が、量産型のミドガルズオルムを焼き払う。

 

「信徒が揃いも揃ってテロリストとは、少し恥を知るがいい!!」

 

 ルーラーの分身達と共に振るわれる紫炎の槍が、フェンリルの子供達を薙ぎ払い、サーヴァントにすら傷をつける。

 

 英雄派達はキャスターの力で即座に傷を修復させるが、しかし一気に情勢は変化する。

 

 キャスターとゲオルクの魔法もジャンヌ・ダルクとライダーの聖剣もヘラクレスの打撃も凌ぎ、シールダーの斬撃すらあっさりといなすはルーラー。

 

 聖杯戦争の裁定者の本領を最大限に発揮して、圧倒的な力を発揮する。

 

 そして、朱乃もまた壁を超える。

 

「これ以上、これ以上家族を失いたくはありませんわ!!」

 

「ええ、行きましょう、朱乃さん!!」

 

 そして、ここに新たなる赤龍帝の本領が発揮される。

 

「覚悟しやがれ、ロキぃ!!」

 

 雷光を纏った赤龍帝が、悪神に迫る。

 

「フェンリルはこちらで受け持つ。白龍皇の意地を見せてやるさ……!」

 

 ヴァーリ・ルシファーが再び覇龍を開放し、フェンリルと相対する。

 

 そして、紫炎を纏った裁定者は、狂戦士を目にして瞠目する。

 

「聖杯によって狂った聖女が。悪役を演じて最低限の保証をしたつもりだが、まさかこんな形で恨みを晴らされる事になるとはな」

 

「おぉおおおおおおおおオマエはぁああああああああああっ!!」

 

 目を血走らせてルーラーを睨み付けるバーサーカーに、ルーラーは憐憫の情を向ける。

 

 思えば、あれは自分が老年に差し掛かった時の事だった。

 

 主の声を聴いたという彼女について調べ上げ、既に聖杯によって暴走の領域に到達している事に気が付き、哀れに思った。

 

 このままでは戦争は激化し、イングランドが戦果に包まれる。当時の情勢下でそれは危険すぎた。フランスの範囲内で済ませるのが次善の策だった。

 

 故に全力をもち、命を懸けて彼女を捕らえ、わざと悪辣な方法で火刑に処した。

 

 そして信徒達に事情を説明し、復活に見せかけたり権利回復運動を起こさせるように誘導しながら余生を過ごしたが、しかしそれでも恨まれるのは当然だろう。

 

 殺されても文句は言えないと思う。だが、それもできない。

 

「私には裁定者の使命がある。ゆえに、ここで貴様を打ち倒す。……悪く思え」

 

「ユルさないいいいいいいい!!! ぴえーるぅううううう!!!」

 

 憐憫の視線と憎悪の視線が交錯し、そしてぶつかり合う。

 

 今この場において、数百年の時を超えて、火刑に処された女と火刑に処した男がぶつかり合った。

 

「行くぞ、バーサーカー……ジャンヌ・ダルク!!」

 

「ぴえーるぅううううううこーしょんぅうううううううう!!!」

 

 ルーラーのサーヴァント。教会暗部組織の精鋭だった男。紫炎祭主の磔台の担い手、ピエール・コーション。

 

 バーサーカーのサーヴァント。聖女とされた狂人。幽世の聖杯に魂を汚染された女、ジャンヌ・ダルク。

 

 今ここに、因縁の戦いが再び巻き起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シールダー。どさくさに紛れてミョルニルのレプリカを奪うとは中々やるな」

 

「ロキの奴を殺し損ねたからよ。せめて何かしら成果出さねえとダメだろ?」

 

「だな。教会の暴動もそろそろ引き起こす必要があるし、こちらも準備は必須か」

 

「ああ。だけど準備に囚われ過ぎるなよ? こういう時は覚悟ってのは必要だからな」

 

「ああ。お前が教えてくれた事だ。自分の人生の主役は、いつだって自分自身だとな」

 

「ああ。それがどんな物語になるかは自分自身の責任だ。せめて、ちっぽけなつまらない物語にしねえように気を付けろよ?」

 

「ああ、ゆえに俺は令呪をこう使うほかない」

 

 そして、令呪が強く輝く。

 

「令呪に命ず。宝具、刀狩(サヨナラ・トウケーン)をアヴェンジャーの仕様で発動し、ミョルニルのレプリカを己の宝具に改造しろ」

 

「了解だ、マスターさんよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし、この宝具名はどうかしているな」

 

「何言ってんだ、けれんみ聞いてカッコいいだろ?」




裏題名:世界一カッコいいピエール・コーション。

こんな独自解釈になったのは、とある勘違いがきっかけです。その辺については次投稿するマテリアルで。


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マテリアル ラグナロク編

はい、いろいろ予約投稿時点でごたごたしてそうで怖いですが、マテリアルです。


◇兵藤一誠

 

 今回は乳神無しのパターンで行きました。

 

 ぶっちゃけ区切りがいいルシファー編でハイアポは終わる予定なので、E×Eまで入れてる予定がないのですよ。

 

 そして今回は雷槌ミョルニルではなく雷光朱乃でロキを撃破しましたが、それが裏目になるなどちょっと大変。

 

 

◇シャルロット・コルデー

 年長者として、今回はメンタル面でのサポートに終始。インフレが激しくなっているので彼女のテコ入れも考えないといけないだろうか……。

 

 思い付きで始めた作品なので、ちょっと戦闘能力の低いキャラをレギュラーにしすぎたとちと反省。さて、どうやって補強したものか……。

 

 

◇ピエール・コーション

 ついに判明したルーラーの真名。FGOの「タスケテェエエエエ」で有名な、ジャンヌ・ダルクを火刑に追い込んだ人物。

 

 ちなみにこのキャラ来歴を思いついた理由は、とある勘違い。

 

 とある活動報告で「ジオティクスの僧侶の活躍年代から逆算して、聖書の神は西暦1600年代より昔に死んでいる」との感じがあったのですが、そこでとある勘違いをしていました。

 

 ……あれ? ジャンヌ・ダルクの活躍世代と被ってね?(注:二百年ほど違います)。

 

 ここからアイディアを得て、「実はピエール・コーションは善玉だった」的なキャラ造形を発案。そこから色々発案して「ジャンヌ・ダルク聖杯による精神汚染」を経て神滅具に対抗する事もあって「ピエール・コーション聖十字架保有者」という来歴を作りました。勘違いに気づいたけど「たぶん原作にジャンヌ出てこないしたまにはいいよね!!!」といった感じで踏み込ませていただきました!!

 

 設計コンセプトは「世界一カッコいいピエール・コーション」です。これからも活躍させれるときは男前なピエールを魅せていく所存ですので、お楽しみに!!

 

 

◇ロキ

 悪神として亜種聖杯戦争を認識しながらもそれを利用したという方法で今回魔改造しました。

 

 こいつ禍の団と直接の関わりないから、毎回毎回魔改造が必須なんですよ。ほら、自分が書く作品の主人公達ってできる奴が多いから……。

 

 

◇ジャンヌ・ダルク

 おそらく本作で一番割を食った人。でも史実だと結構問題児だったみたいなので、バーサーカー適正はあると思うんですよ。

 

 ピエールの項目でも書きましたが、「あれ? 彼女の活躍時期って聖書の神死んでなくね?」という勘違いから「聖杯の精神汚染で聞こえてはいけない声を掲示と勘違い」という設定が最終的に完成。このまま鎮めるのもどうかと思い、ピエールの宿敵として死後の第二ラウンドをぶちかましました。

 

 実際問題、来歴的に闇堕ちジャンヌは史実ネタで一定の割合で出てくると思いますが、祟られないかちょっと不安。

 

 

◇ライダー

 初登場のライダー。

 

 宝具を三つ保有し、うち一つは複数の能力を持った割と強敵。特にある宝具の凶悪さがシャレにならなくて、冗談抜きでやりようによっては世界を滅ぼせる質の悪さを保有します。

 

 

◇キャスター

 初登場のキャスター。

 

 陣地作成スキルがある意味でシャレにならず、宝具もそれに準拠。次の話でライダー・ランサーと共に大暴れする予定です。

 

 

◇シールダー

 

 ちゃっかりミョルニルを奪い、令呪による「宝具の別クラス版の運用」という手段で改造中。

 

 ちなみにセイバーの場合は武器の支配権を奪って保有者として使えるというものになります。

 

 もうこれで真名が分かった人も多いだろうけど、もうちょっと本格ばらしは抑えてほしいのじゃよ。



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サーヴァントマテリアル ラグナロク編

そういうわけで、一発屋のジャンヌと対に真名があかされたルーラーのステータスです。


 ◇バーサーカー

【真名】ジャンヌ・ダルク

【他該当クラス】アヴェンジャー

【属性】中立:狂

【ステータス】

 筋力B 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運D 宝具A++

【クラス別スキル】

 狂化:C

 魔力と幸運を除くステータスをランクアップさせるが、思考能力や言語機能が大幅に低下する。

【保有スキル】

 勇猛:E

 威圧・幻惑・混乱を無効化する。また、格闘ダメージが向上する。ただし、狂化によってあまり効果が出ない。

 

 カリスマ:D

 集団を統率する才能。ただし、狂化によって効果が低下している。

 

 聖人:A

 聖人として認定されたことを指す。召喚時にいくつかのスキルの中から一つ選ばれるが、バーサーカーはHPの自動回復を選択している。

 

 精神汚染:C-

 幽世の聖杯の乱用により、精神が汚染されている。

 意思疎通そのものは可能だが、この世の理の者には聞こえてはならない声が聞こえ、彼らと悪魔ですら理解する事のできない言葉で会話を行ってしまう。反面、精神干渉系のスキルに対して自動的にシャットアウトを行う事がたまにある。

【宝具】

 幽世の聖杯(セフィロト・グラール)

 対生命宝具 ランクA++ レンジ:1 最大補足:1人

 バーサーカーが保有していた神滅具。生命の理に干渉し、生命体の強化や復元、魂のサルベージを可能とするのなら死者の蘇生すら可能とする神滅具。

 

 焼け落ちる聖処女(ラ・ピュセル)

 対人宝具 ランクB- レンジ:1 最大補足:1人

 バーサーカーが火刑に処された事に由来する宝具。発動と共に自分自身が発火する。

 Bランクの常時発動型宝具にふさわしい火力であり、自分自身を焼くという欠点があるが、幽世の聖杯と狂化の影響で自分に対するデメリットは殆どない。

 

 

 

 

 ◇ルーラー

【真名】ピエール・コーション

【他該当クラス】ランサー

【属性】秩序・悪

【ステータス】

 筋力B 耐久A 敏捷A 魔力B 幸運C 宝具A++

【クラス別スキル】

 対魔力:A

 Aランクまでの魔術を無効化する。事実上、現代の魔術師ではルーラーを傷つけられない。

 

 真名看破:B

 ルーラーとして召喚される事で直接遭遇したサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる。ただし、レオナルドに対策を取られていた為英雄派のサーヴァントには機能しない。

 

 神明採決:A

 ルーラとしての最高特権。本来は聖杯戦争に参加した全サーヴァントに対して二回令呪を行使できるのだが、レオナルドに対策を取られていた為効果を発揮していない。

【保有スキル】

 心眼(真):B

 卓越した戦闘経験。

 

 悪魔払い:A

 悪魔と戦う者としての技術を保有している事を示す。

 歴代悪魔払いでも有数の使い手であるルーラーは、宝具抜きですら並みの上級悪魔を一蹴する。

 

 魔力放出(炎):A

 宝具「紫炎祭主の磔台」の応用。瞬間的に自身の肉体に炎を帯びて放出させる事で能力を向上させる。

【宝具】

 紫炎祭主の磔台(インシネレート・アンセム)

 対人宝具 ランクA++ レンジ:2~4 最大補足:1人

 ピエールが保有する神滅具。聖十字架に由来する。

 所有者によって多種多様な形で具現化する紫炎を操る神滅具であり、ルーラーの場合は紫炎でできた十字架型の槍として運用される。遠距離戦闘はできないが、近接武器としての性能では、獅子王の戦斧や黄昏の聖槍でも禁手にならなければ凌がれるほどに高まっている。

 

 紫炎祭主の同胞達(インシネレート・ランデベヴェ・スクワッド)

 対軍宝具 ランクA++ レンジ:1~50 最大補足:8人

 ピエールが至った紫炎祭主の磔台の亜種禁手。自分と同様に紫炎の槍を持った戦士を八人召喚する。

 紫炎によって構成された戦士達は頑丈で、下手な上級悪魔なら紫炎の加護無しでも秒で殺しうる性能を発揮する。応用でピエールは自分の体を紫炎で包み込んで似たような姿に偽装する事ができ、それにより相手を困惑させながら戦闘を行う事が可能。

 

 焼滅せよ、聖なる魔女よ(ヴィエ・マルシェ)

 対聖宝具 ランクA レンジ:2~4 最大補足:1人

 ピエール・コーションの歴史に残る最大の行動である、ジャンヌ・ダルクの火刑に処したという行為が宝具と化したもの。

 ピエールが振るう紫炎祭主の磔台に真名開放で発動させる事で起動。瞬間的に紫炎に「聖なるオーラ及び存在に対する特攻」という概念を付与する。

 

【詳細】

 本作品におけるルーラーのサーヴァント。レオナルド達が起こした「本命」の聖杯戦争にルーラーとして召喚されるが、預託令呪による対策が取られていた為特権が機能しているのに機能していないというイレギュラーに直面。聖杯戦争の仕組み的にはアウトだが、信仰心を重視してミカエルに接触する。

 

 表向きにはろくでなしとして知られているが、その実態は教会暗部の出身。ジャンヌ・ダルクについて調べ上げた結果「彼女は聖杯で正気を失っている」と判断。放置しておく事で何が起きるか分からないという事から抹殺を決定。のちの未来でどんなバッシングを受ける事になってもいいように「不良神父がこじつけじみた方法で死刑宣告を行い、紫炎を応用して灰も残らず抹殺する」という戦法をとる。

 

 必要とあれば悪とされる手段をとる事もいとわない一方、必要性が薄いのなら手段はきちんと選ぶ性分。味方の士気や彼らの能力も含めた判断し「一見すると効率がいいが、内部分裂を招きかねない」ようなら悪辣な手段はできる限り避けるなど、正しい意味で手段を選ばない人物。信仰心は本物であり、聖書の神が死んだ現状でも「信徒として人々が正しく生きること」を望み「欲の皮の突っ張った馬鹿よりは遥かに善良」とサーゼクス達を認識して、和平そのものを納得する。半面「正しく生ききる事を望むのが宗教というもの」と認識しており、「死んでも和平を認めない生粋の信者は少なからず出てくる」という、現実的かつシビアな視点も保有する。

 

 暗部出身ゆえに泥を被る事は覚悟の上である為、聖杯に対して望みはない。本音を言えば「主の御力と無関係の聖杯に呼ばれる」という事実が好まないのだが、世間で屑と認識されている自分が態々呼ばれたという事は何かあるとも認識。そしてそれは聖槍の使い手が敵にいる事で確信に変わる。

 

 

 



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