パワパフな姉たちと僕のヒーローアカデミア (りん05)
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プロローグ
続きは書くかは未定。
とある葬儀会場。
遺影が3つ並んでいる。棺の周りには可愛いぬいぐるみや、甘いお菓子に囲まれている。棺の中には中学生になったばかりの少女が3人。この少女たちは3つ子であった。ヴィランに誘拐されたのちに殺されてしまった。しかし、この事件ではもう1人弟が誘拐されていた。3人の少女たちが命懸けで弟を助けたのである。
弟は無個性であり無力であった。しかし、少女たちからしたら愛すべき家族だった。だから命を懸けた。
少年は親からまともに愛されることがなかった。3つ子の姉たちには個性があり優秀であった。しかし少年には個性がなかった。個性がない人は将来大成するすることには期待できないため、3つ子にだけ愛を注いでいた。
しかし、三つ子の姉たちは少年が大好きだった。自分たちの唯一の弟。無個性でも関係なく愛を与えた。その分愛を返してくれた。姉からすればそれだけで十分だった。元気な笑顔でいてくれるだけでよかった。だから命を懸けて少年を守った。
少年は遺影の前で泣き続けた。無力な自分を嘆いた。
あの時自分に力があれば大好きな姉たちは死ぬことは無かったのではないか。もう2度と姉たちに会うことができないのか、ほめてもらえないのか、笑顔をみることができないのか、と。
「いやだ!逝かないでっ!お姉ちゃん!」
少年の願いは天に届く。
涙が床にこぼれると同時にとてつもない光で視界を覆われた。
光が収まっていくうちに、目の前に人がげが浮いているのが見えてきた。
少年は視界が完全に回復したと同時に目の前の人影を確認し、驚いた。
5歳くらいの小さな少女が3人、宙に浮いた状態で少年に微笑みかけている。少年が驚いているところは、いきなり少女たちが表れたことでも宙に浮いていることでもない。姉たちの幼いころにそっくりであったからである。
驚きで言葉を失っている少年に少女たちから声をかけられた。
「もう。そろそろ姉離れしなさいよ。シスコンはもてないわよ。」
「うふふ。お姉ちゃんたちのことがそんなにすきだったのぉ?うれしぃわ。」
「てか、すげぇな。こんな個性だったんだな。やったな!」
話し方からしても姉たちであることを確信した。少年はパニックになっているので言葉が見つからない。いろいろ考えて振り絞りだしたのが。
「これからもよろしくお姉ちゃん?」
混乱から落ち着いた少年は心の中で誓いを立てた。
(もうを失うようなことはしたくない。だから自分の力で守れるようなヒーローになろう。)
この物語はこの少年とその姉たちの物語である。
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