ドラミドロと男の子 【失踪中】 (村娘)
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短編
薬(毒)漬け監禁系ムゲンダイナ(雑)



パッと思い付いて面白そうだと手を出して後悔しました。
このお題難しいすぎる。
皆もこのビッグウェーブに乗って書こう!



#ヤンデレムゲンダイナ #ヤンデレ



 

 

 

 

 

 

 

 

ここは、どこだろう

 

 

 

 

まっくらで、なにもみえない

 

 

 

 

 

 

 ぁ  あな     しぃ 

 

 

 

 

 

 

 

こえが、きこえる

 

 

 

きいたことがある…?でも、わからない

 

 

 

そもそも、わたしはなにをしていたっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

…あぁ、そうだ。私は、負けたんだ。

 

 

 

ガラルは、どうなったんだろう?

 

 

 

お母さん、大丈夫かな…?

 

 

 

それから、あの場にいたザシアンとザマゼンタ、ホップも心配。

 

 

 

 

 

 

…あれ?

 

 

 

 

あの時、ザシアンとザマゼンタ、あと他に、誰が居たっけ?

 

 

 

 

思い出せない。

 

 

 

おもいだせない。

 

 

 

おもいだせない

 

 

 

 

わすれてるってことは、

あんまりかんけいないひとってことかな

 

 

 

 

 

 

 

あったかい

 

 

 

もうどうでもいっか

 

 

 

 

 

わたしには、ムゲンダイナがいるのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁなんといとおしいのだろうその可憐な顔をもっとよく見せておくれきみは力強い何せこの私に傷を付けたのだ誇らしいことだそれにあの出会いはきっと運命なのだそうに違いないああ私以外の事を考えないでおくれ君の関心が私以外に向いているなんてそんなの耐えられないお薬が必要だ安心するといい私達の邪魔をするものなんて全て壊してきた剣と盾の犬っころも無能なあの人間ももういないこの世界で共に永遠の時を過ごそうじゃないかあぁそうだ君と一緒にいた子達はそこの道具の中にちゃんといるから安心してねでも出してはいけないよここは僕達二人の愛の巣なのだから例え君の旅を支えた大切な子達だろうと僕達の邪魔をするのなら消してしまうかもしれないからそれは僕も嫌だし君も嫌だろうだからお願いだその分この中ならば何でもあるし私もいるきっと退屈しないだろう望むなら何でもしてあげる君はキャンプと言うものが好きだったね少し狭いかもしれないがこの地下で一緒にキャンプをしよう何をして遊ぶのか教えてほしいなそうだ君も私がいるとは言えずっと地下にいるのも退屈だろう私の産まれ故郷に興味はないかい?ここで愛を確かめあった後にそこへ共に行こうじゃないかきっと君も気に入ると思うあぁ本当にこの星に来て良かった長い時間眠っていて良かったおかげで君と出会えたのだからアルセウスも僕達の出会いを祝福していることだろうでも愚かな人間共は僕の事を良く思っていないんだ僕と君を引き離そうとするそれは駄目だだけど例え僕でも数で押されると辛いだから彼らが僕達の事を忘れるまで共に眠っていようそして次目覚めたときに一緒に行こうどこにって?僕達の理想郷だよあぁ眠くなってきたかい名残惜しいけどそろそろおやすみの時間だ大丈夫僕はずっと君の側にいるから安心して眠るといいそれじゃおやすみ良い夢を

 

 

 

 

 

 

 

最高だ、君は。やはり寝顔も可愛いなぁ。本当に夢みたいだ。君が居てくれるおかげで、僕はもう寂しくない。ずっと一緒に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君 に 永 遠 な る 眠 り を

 




書いた!書いたよーっ!でも雑。
ヤンデレ読者達に鼻で笑われる様な出来だけどこれが許容できたのなら私のマイページから本家様に行ってらっしゃい。





ヤンデレすきすき
頭からっぽ族流行れ
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本編
始まりの前に



雑だったり
分かりにくかったり
これこの技使ったらあれこれできそうじゃね?

とか思ったらバシバシ感想か活動報告で言ってください。
私がとっても喜びます。


 

「ユキメノコ、れいとうビーム!」

    ヒュゥイ!

 男の指示にユキメノコが凍てつくビームを放つ。

しかし、先ほどかられいとうビームは一度も相手には当たらず、フィールドを凍らせるばかりだった。

 

「そう、そのまま回避だけに集中して。」

    シュウ

 対する相手、ジュカインは落ち着いた声で自身の主に応え、凍った地面を滑りながらユキメノコとすれ違うように回避する。

その余裕が男を焦らせ、冷静な思考を奪っていく。

 

「もういいっ!

 ユキメノコ、サイコキネシスッ!」

   ヒュウゥウ…!

 

 そのため、男はユキメノコの切り札を簡単に見せてしまう。先ほどから攻撃を当てられずに焦っていたユキメノコも、勢いで念じてしまう。本来のポケモンバトルであればこのように攻撃してこない相手には『何か狙いがある』と疑問に思い、慎重に行動すべきだが、今のこの主従には完全に抜け落ちていた。だからこそ

 

「今!“ゾロアーク”!

 一気に近付いてかえんほうしゃ!」

 

「なにっ?!」  シュワァッ!

 

 

 今まで対峙していたジュカインの体が露散し、現れたのはゾロアーク。男とユキメノコはずっとこのばけぎつねに化かされていたのだ。

 

 ゾロアークはあくタイプ。故にエスパータイプの技であるサイコキネシスはこうかがない!

 念に集中していたユキメノコは動けず今までで一番のスピードで突撃するゾロアークの接近を許してしまう。

 

切り札であるサイコキネシスが、最悪の一手となってしまった。

 

「悪い…いけるか、ユキメノコ。」

    ヒュウゥ…

 

 ユキメノコの弱点タイプである炎技を至近距離で受けたこと、タイプ相性で自分が有利だと思い込んでいたら、間違いであったショックも含めて大ダメージを受けてしまったも、まだ立ち上がるユキメノコ。

しかし、次の瞬間にまた崩れ落ちてしまう。

 

「ユキメノコッ?!これは…っ!」

 

 ユキメノコの懐には本来持たせていたオボンの実はなく、代わりにくろいてっきゅうがあった。

 

「ただ回避してただけじゃなくてね?ちょっと『トリック』で仕込ませてもらったわ。」

 

不適に笑う相手トレーナー。

近付くゾロアーク。

 

もはやユキメノコに逃げ場はなかった。

 

 

 

『勝者は…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すっげー…これが大人のポケモンバトルか!」

 

 

 ここは様々な地方との貿易を行う、世界で最もグローバルな地、シーブ地方。

 

 その広大な海に接する一つの港町『シー・アット』にて、テレビの中で繰り広げられたポケモンリーグの一戦に少年は目を輝かせる。

 

「明日は僕たちも旅立つんだ!母さんと離れちゃうのは嫌だけど…強くてカッコいいトレーナーになって、驚かせてやるんだ!一緒に行こう、くっきー!」

    ギュルゥ~

 

 少年の隣で、彼を包み込む通常と異なる色をしたドラミドロ、くっきーは楽しげな声で鳴く。

 

ここに、元気いっぱい男の子の小さな冒険が幕をあける。

一つの地方を舞台としたその旅は、いったいどのような結末を迎えるのか。

 

 

 

ポケットモンスター、縮めてポケモン。

 

新たな物語が、始まる。





と、こんな感じで始めていきます。
この様な文章を書くのは初めてですので、お暇でしたらお付き合いください。

あっ感想ください。批評でも酷評でも大歓迎です。




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旅立ちの日に

これ書いてると自分の子供の頃思い出して恥ずかしくなる。







私ただの根暗だったわ


「それでは、アットを旅立つ皆さんの相棒になるポケモンを捕まえに行きましょう!」

 

「「は~い!」」

 

 

 八月の暑いとある日。

 小学生の遠足の様な挨拶から始まったこの日、旅立ちの供を見つけるために集まった齢10歳になる子供たちは、町のお兄さんに引率されながら、比較的安全な10番街道で『相棒探し』を行っていた。

 

 他の地方では、ポケモン図鑑を完成させるため、旅立つ子供に図鑑とポケモンを持たせるのが伝統となっているのだが、様々な地方のいまだ生態に謎が残るポケモンを研究し、新たな発見を繰り返すシーブポケモン研究所では、過去に幾度も地方全体の生態系調査を行っているため、貴重なポケモン図鑑とポケモンを配布することはなくなっている。

 そのため旅立ちの相棒は自分で探し、捕まえなければいけない。これは既に相棒が居る例外でも、問答無用で参加させられる。

 

 

「ほらレレ君!ずっと座ってないで一緒にポケモンを探そう?」

 

 

 そして、ここにその例外が一人いた。

 引率のお兄さんに『レレ』と呼ばれた少年はベンチからゆっくりと立ち上がる。

 

 

「ぼくにはもうくっきーがいるからいいでしょ!」

 

 

「確かにレレ君にはあの子がいるけど、一応そういう行事なんだからやる気だして、ほら!」

 

 今年の『相棒探し』の監督をしているお兄さんが動くように促すも、ずっと一緒にいた『相棒』(くっきー)とは別の相棒に浮気したくないという気持ちと単純に子供が大人に向ける反抗心から

「や~だね!」と大声を出して走り去ってしまう。

 

 

「元気なのは良いとこなんだけど、もうちょっと言うことを聞いてほしいなぁ…」

 

 

 お兄さんは、その後ろ姿に懐かしさを感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここどこぉ…?」

 

 

 お兄さんが感傷に浸ってる間にレレは街道を外れ、もう見事に迷子になっていた。

 ムクホークのブレイブバードのごとく走ったので、スタミナに反動ダメージを受けたレレは草むらに座り込む。

 

 

キ”ュ”ル”ゥ”ウ”?!

 

 

「ワァァア?!」

 

草むらの中に運の悪いポッチャマがいた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そんな出会い方をしたポッチャマと、誰かが探しに来てくれると信じて、少しでも孤独感を無くそうと色々話かけるレレであったが、結局そっぽを向かれてしまう。そこでとある妙案を思い付く。

 

「よし、おまえを捕まえてやる!」

 

 …キュ?

 

 それは『相棒探し』をこのポッチャマを捕獲することでやり過ごすというものであった。

…浮気がうんぬんに関してはもう忘れていた。

 

 ポッチャマは自分を捕獲する発言をしたレレを見上げ、不思議そうな顔をする。

現時点でレレはこの場にポケモンを連れていないのである。

 何も知らないポッチャマからすれば、その言葉の意味がわからなかった。

 

 相棒探しとは、旅立ちを共にするポケモンを捕獲する行事なので必然的に生身で野生のポケモンを相手にすることになる。基本的に優しく、これからへの希望に充ち溢れる子供たちは、相棒となるポケモンと心を通わせることで捕獲する。しかし、希望に充ち溢れてはいるがやんちゃであり、既に相棒のくっきーに全肯定されてこの日を迎えたレレに相手(ポケモン)の事を考えて心を通わせる事ができなかった。

 だがレレは、ポケモンを捕獲する極一般的な方法を知っていた。

 

 

 そう、弱らせてGET(殴ってボールを投げつける)だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 激戦であったとだけ書いておこう。

 

 

 

 

 

 




レレ君のポッチャマは特殊アタッカーエンペルトを作るために厳選していた時、事故(かわらずのいしの持たせ忘れ)で産まれた6vいじっぱりポッチャマがモデル

シンオウ御三家かっこよくてすき
猿と皇帝ペンギンと大陸ってチョイスにセンスを感じる。


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戦え、ポッチャマ!



お気に入りが5件もついてて驚いた。
しおりが挟まれたりお気に入りがついたりすると嬉しいものですわ…この作品を好きって言ってもらえてる様な気がして頑張れる。

今まで読んでばっかりだったからこんな気持ちはわからなかったなぁ…


 

 

 

 ポッチャマとの激しい戦闘(はたき合い)から数分、ヤケになって歩いていたらなんとか皆と合流できたレレ。

 そこに安堵の表情を浮かべたお兄さんが駆け寄り話し掛けた。

 

 

「良かったぁ…ってなんでそんなにボロボロなんだ!どこまで行ってたの、心配したんだぞ。」

 

 

 優しいお兄さんの、かなり無理をしているのだろうがあまり怖くない言葉に「ごめんなさい」と謝るレレ。良い事と悪い事の判別はつくのだ。

 

 

 

「ちゃんと帰ってきたから良いけど、もうやめてね?それはそうとして、もうポケモンを捕まえた子がちらほら出てきてるけど、レレ君はどうする気だい?もうお昼だ。このままだと…」

 

 

 一時間近く抜けていて、今日中に旅を始められないかもしれないレレを心配するお兄さんに対して

「もう捕まえたけど?」

と、大きな声で言い放つレレ。

 その顔は口角が上がり、いかにも『してやったり』といった表情だった。

 

 これには驚くお兄さんとその声を聞いたまわりの子供たち。その中から、レレに近付く子供が一人。

 

 

「へ~ぇ、レレも捕まえたんだ!どんな子なの?」

 

「あっエミちゃん!

 あのね、ぼくが捕まえたのはポッチャマで、

 ニックネームは『チャマ』!」

 

 

 話し掛けてきた女の子、エミちゃんに対してちょっと顔を赤らめて答えるレレ。何を隠そう、レレはエミが好きなのである。(あら~^)正直好きな子と真正面から話せるレレ君は凄い子だと思う。

 

 レレの手持ちがポッチャマだと知ったエミは悪い事を思い付く。

 

 

「そうだ!

 あたしも捕まえたから一回

 ポケモンバトルしようよ!」

 

「わかった!」

 

 

 突然のバトルの申し込みに秒で了承するレレ。恋は盲目にすると言うけれども、それは本当の様で彼女が不適に笑った瞬間を見ることは出来なかった。

 

 

 

 

 

☆★☆

 

 

「行け、チャマ!」

  チャマァ…

 

 

 早速先ほど捕まえたポッチャマのチャマをスーパーボールから繰り出すレレ。しかし出てきたチャマは既に満身創痍。はたき合いのダメージが残ったままである。

 

 

「お願い、ボル!」

シュシュシュビィ!

 

 

 対するエミのポケモンはシママのボル。

でんきタイプのシママはみずタイプのポッチャマに有利を取れることを理解して勝負を仕掛けたエミだったが、相手のポッチャマが既に弱りきってることとは思ってもいなかった様で驚いている。

 

 

「よし、はたくだチャマ!」

 

 

 その隙をついて自分にも大ダメージを与えた『はたく』を指示しチャマに突撃させるもダメージを負っている状態では素早い動きは出来ずノロノロと近付くチャマ。

 

これにはジャッジをしているお兄さんも頭を抱える。

 

 

「えっと…ボル、でんげきは!」

    シュ…ビィ!

 

 

 これがはたき合いに負けたものの運命(さだめ)か、やっとの思いでボルに近付いたチャマを待っていたのは至近距離での弱点技の直撃。

元から満身創痍とか関係なくチャマを焼き、バトルは終了。

 

エミはなんとも言えない気持ちでいっぱいであった。

 

 






なんだこれ…なんだこれ…
やっぱり深夜テンションで書くものじゃないよこれ

ライバルとの初戦闘って基本的に不利タイプとの戦いになるけどタイプ一致技を覚えてなかったりでなんとか勝ててるもの。
あったら多分こんな感じになってると思うの。


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青空の下で二人は

☆前回のあらすじ☆
チャマが焼かれた







 

 

「ごめんなチャマぁ…」

 

 

 初心者とはいえポケモントレーナーとは思えないようなミスで惨敗したレレは、チャマへの罪悪感や初めての敗北に対するショックでいわゆる

「萎え」状態になっていた。

 

 試合を見ていたお兄さんや子供たちも、この状態のレレに「よく頑張ったよ」と慰めようとするが、負け方が負け方なので声をかけられず長い沈黙が訪れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね、レレ君は何のために旅をするの?」

 

 

 そんな重苦しい空気に耐えかねて、大天使エミエルが話題(助け舟)を出してくれる。

 

 

「…何のためって?」

 

 

「う~ん…あれだよ、目標!

 レレ君の旅をする目標ってどんなの?」

 

 

 旅の目標。

 シーブ全体に古くから続く、一つの習慣である一人旅を彩るそれは、

シーブ地方を一周し、見識を深めることであったり、ポケモンバトルで強くなるために修行をすることであったりと人によって様々。

 その中には、一度は男の子全員が憧れる『夢』を追い続けるものもいる。

 

 

「うん!やっぱり

 ポケモンリーグで優勝することかな!」

 

 

「あははっ!男の子って皆そう言うよね!」

 

 

 例にも漏れずレレもその一人。

 自分の『夢』を人に語る。その行動で、単純にも機嫌を良くするのがレレである。さすエミ

 

 

「それでね、もしぼくがポケモンリーグに

 出られたら、その時はエミちゃんに

 見ていて欲しいなって…

 

 

 そのまま勢いに任せ攻めるレレ!

 最後恥ずかしくなってどんどん声が小さくなっているのがまたいいぞレレ!

 

 

「わかった!観に行けたら行くよ!」

 

 

「…!約束っ!」

 

 

 きっと訪れるだろう自分の晴れ舞台に行けたら来てくれるその言葉に満開の笑みを浮かべるレレ。

 だが悲しいかな、エミにその思いは届いていない。

 

 

そんなことは知るかと更に話に花を咲かせる。

 

 

「エミちゃんは何を目標に旅をするの?」

 

 

「あたし?あたしの目標はね、シーブ中のキレイな所をいっぱい写真にすること!カロス地方にビオラさんっていう女の人がいてね!その人が撮った写真がとってもキレイで」

 

 

「すごいね!」

 

 

 このままだと日が暮れると思ったレレは、とっさに話を打ち切る。

 女の子に対する行動としてはいささかどうかと思うが、今この場では正しい。

 

 自分の趣味に一定の理解を示す相手にそれを語ると止まれなくなる経験、皆もあるでしょ?

 

 

「…まぁとにかく!あたしは色んな写真を撮って、ビオラさんみたいな写真家になるんだ!」

 

 

自分の目的を語っていたエミは

 

ふと思い付いたように手持ちのカメラを向けて

 

 

「そうだ!レレ君の写真も撮ってあげる!」

 

 

カシャッ!

と心地いいシャッター音がなる。

 

 

「いまはまだまだだけど、これから会うたびに成長したレレ君を撮るの!『未来のチャンピオンの成長記録』ってね!それじゃ先に行ってるね!」

 

 

太陽の様なまぶしい笑顔でそう言って、エミは一足先に旅立った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「こんなことがあってね!やっぱりエミちゃんってすごいよ!それに最後の笑った顔、可愛かったなぁ…」

 

 

 そうデレデレしながら話すレレはまだ家にいる。

チャマのケガを直すためという理由のもとだが実際は親元を離れるのが寂しいだけである。

本来の子供は一人旅なんて怖がるものなのでこれが正しい姿とも言える。

 

レレが旅に出るのは明日になるなとレレに抱きつかれたドラミドロのくっきーは思うのだった。

 

 

 






恋愛ってなんですか…?


参考にしようとしても少女マンガや最近のラノベは女の子が男の子に恋するタイプばかりでよくわからん。
だからといっても子供同士の可愛げのある恋なんて扱ってる作品はないに等しいので私の独断と偏見で書いてます。これ違うだろとかあったら言ってほしいです。







あっそうだ
レレ君の容姿わかんねぇからはかどらねぇよ猿ぅ!って人のためにレレ君情報を置いておきます。


レレ・ベレ
10歳

緑色のショート髪に少し焼けた狐色の肌をしている。
子供なので童顔で身長も低く143cm。
目の色は黄色で一人称は『ぼく』
三大好きなものは
『くっきー』『お母さん』『エミちゃん』

服装は
いつものお気に入りのスーパーボールが印刷された白Tシャツ
通気性のいい青の半ズボン
黒いスニーカー

声変わりなんてしていないから高い。
お好みのショタボを当てはめてお召し上がりください…




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前作から相棒を引き継いでバッジの有無関係なく連れ回していると多分こうなる



☆前回のあらすじ☆
エミちゃんかわいい



書けば書くほど下手になる不治の病は存在します。
設定作りきって始めたからと言って何故こうなることが予測出来なかったのかコレガワカラナイ
戦闘描写ってなんだっけ


 

 

「いってきま~す!」

 

『相棒探し』の日の翌日、完全に回復したチャマと相棒のくっきーと共に、レレは少し遅めの第一歩を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 シーブ地方最西端に位置するシーアットから旅を始めた若者は、いきなり分かれ道を選ぶことになる。

9番街道を通り、自然残る東南方面の

『シーイヌラ』へ進む、通称自然ルート

 

10番街道を通り街灯明るい北東方面の

『シーリネア』へ進む、通称都会ルート

 

 いまレレは10番街道を歩いている。

レレが選んだのは都会ルートであった。

目指すは『シーリネア』

 整備された街道を歩いているが、10歳という若い少年には隣街へ行くことでさえ小さな冒険である。テレビで見たことがあるが、実際に行ったことがない土地にワクワクが止まらない。

 

更に、旅立ちを祝福するかのように心地の良い陽気が身を包む。

 

そんな気持ち良さに身を委ねながら、ボケ~っと進んでいたのが運の尽き。

 

 

「おっ、そこのお前!目と目があったらポケモンバトルだぞ、勝負だ!」

 

 

しっかり整備されている比較的安全な街道では、変なのに絡まれやすいのだ。

 

 

 

 

 今回変なのとして飛び出してきたのは、レレより多少年上のホープトレーナー。先日中級トレーナースクールを卒業した若き星の一人であり、今頃なら出身地のジムに挑戦している頃である。それが何故街から離れた街道にいるかと問えば単純、旅に出た直後の何も知らない子供を狙う『子供狩り』だ。

 

 

 

「行けっ!ハーデリア!」

    ウアゥッ!

 

 ホープトレーナー、スズヤが勢い良くモンスターボールを投げると、中から自身の相棒であるハーデリアが出てくる。「久しぶりのバトルだ!」と言っているような目をして準備万端な様子だ。

 

 

「よし、頑張って!くっきー!」

   ギュギュギュオーッ!

 

 

 対するレレのムーンボールから出てきたのは、超絶カッコいいかわいい美しい我らが相棒くっきー!

空気中を優雅に泳ぐくっきーことドラミドロを見て焦るスズヤだが

 

「ハーデリア、ふるいたてる!」

    ウー…バゥア!

 

 

ホープトレーナーは迷わない…!有利不利種族の差なんて知ったことかと早速指示を出す。

 

ハーデリアは指示通り己を奮い立たせ、力がみなぎらせる。所詮『攻撃と特攻があがった!』状態である。

 

 

しかし相手は圧倒的な特攻を誇るドラミドロ。そんなドラミドロに対し自由に動く時間を与えてしまう。

 

 

 

「くっきー、ヘドロウェーブ!」

    ギュオォーッ!

 

 

その一鳴きで現れ押し寄せる毒の津波は、ハーデリアを容易く飲み込んでしまった。

 

波が引いた後には、瀕死になり倒れたハーデリアが残る。

 

 

「ハーデリアッ!…くそっ、ならこいつだ!」

 

 

 ハーデリアがやられたことを確認しボールに戻すと、すぐさま次のモンスターボールを投げる。

 中から現れたのはテッシード。鋼タイプのポケモンなので毒に対して強く出られると踏んだのだ。

 

 しかし、レレはテッシードが出てくるタイミングで指示を飛ばした。

恐らくただのぶっぱだろうが…

 

 

「くっきー、きあいだま!」

    ギュウィ!

 

  「…ッ!かわせ!」

      …!

 

 

 当たったらただではすまない高威力のきあいだま。とてつもない速さで射出されるそれに、「かわせ」の指示が入るもテッシードは反応できず直撃、そのまま戦闘不能となる。

 

 

「そんな、僕が子供に負けるなんて…」

 

 

スクール卒業後初黒星にショックを受けるスズヤ。

「お前も子供だろ」なんて言わないでおく。

子供狩りなんて物騒な名前の行為、ダメ絶対。

 

そんな気分の沈んでるスズヤに

 

 

「対戦、ありがとうございました!」

 

 

と笑顔で挨拶をするレレ。

子供狩りなんてやめよう。スズヤはそう心に誓ったのであった。

 

 

 






自信無くしました。
これ以上私の恥ずかしい姿を見ないで…っ!
なんか強くてかわいくてカッコいいドラミドロが無双してるわつまんねって思ったそこのあなた!待って、待ってください!
話が進んでいけばドラミドロ無双なんてしません、できません、やらせません!作中に出てくるつよつよトレーナーの皆さんが対策してくれるので安心してドラミドロを使ってください。


ドラミドロ相手に悠長に積んでたスズヤ君が間抜けとかただの運勝ちとか言っちゃいけません!




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雨は降る



☆前回のあらすじ☆
ドラミドロだ!どく・ドラゴンの魂!





バトルのエミ、リフレのレレって言われました。





 

 

「釣れないなぁ…」

 

 

 そう呟くのはもう何度目か。シーリネアに無事到着したレレはいま、集合釣り堀にいた。

 

 

 

 この地方の風習となっている子供の地方一周には、様々な問題点がある。

 釣り堀は、その問題点を解決するために各街に作られた、少年少女達への救済処置であった。

この釣り堀で解決された問題点というのが、ずばり『旅費問題』である。

 

 主に一人旅となる子供に多くの金を持たせるのは不安、しかしまだ10歳前半の子供に

「自分で稼げ」と言うのいただけない。

 

 これにシーブ地方総会は、海と接っし水に理解のあるシーブの子供が得意とする釣りに焦点を置いた。

そして導きだされた救済処置というのが

『換金システム』

 

釣り堀内で釣ったポケモンを事務所で換金し、旅費を稼ぐ。糸を垂らして待つだけでもポケモンは食いつくので、子供にも親にも優しく旅費問題について解決した。

 

 もちろんだが、利用できるのは旅をしている最中の子供だけなので、この場には他にも子供がいるはずなのだがいまはレレ一人であった。

 

 

「あ~…もうチャマが潜って捕ってきてよ」

        チャ?

 

 

そんなレレのぼやきに、ボールから出ていたチャマが「は?」と呆れる。

楽したいのはわかるが、それはもう釣りではないぞレレ。

 

遂には竿から手を放し、ボールから出したくっきーに包まれる始末。一応事務所に人はいるが気にも止めない。

 

成果は、最初に釣れたバスラオが3匹だけ。話相手もいないからポケモンと戯れるのはごく自然の摂理。

 

 

「はやくリネアジムの列無くならないかなぁ…」

 

 

まぁこうして釣り堀で暇になってるのも、出発を1日遅らせたレレの自業自得なんですけどね。

 

 

 

 

この後、雨が降ってきたので釣りは中断した。

 

☆★☆

 

 

 シママのボルと共にリネアジムを突破したエミちゃん。エミちゃんは次の街へ行くため、ウース洞穴を進んでいた。

「そろそろ新しく誰かを捕まえようかな~」なんて思いながら歩いていたその時…

 

 

「ギュアァグゥ!」

 

 

 正直戦力不足を痛感していたエミちゃんは、運が良いのか悪いのか、大物に遭遇してしまった。

 彼の名はガブリアス。かの悪名高いレートの王様であったポケモン。

 

 

「ちょうど良かった!あなた強そうだし、あたし

 と一緒に来ない?ボル!」

    シュビィ!…シュ?

 

 

エミちゃんの手に握られたスピードボールから勢い良く出てくるボルだが、相手を見るなり不安そうに振り向く。

 

 

「大丈夫!あたしにいい考えがある!」

 

 

帰ってきた言葉に、何とも言えない不安を抱いたボル。

 

そんな隙だらけの行動をガブリアスが見逃すはずもなく…

 

 

「ッ!ボル、ジャンプ!」

   ビィ…!

 

   ギュアゥ…

 

 

流石はマッハポケモンと言うべきか、恐ろしい速さを持って突進してきたガブリアスを跳ねて回避する。

 

 

  ギュイィ!

 

「は、はっや!」

 

 

それがどうしたと言わんばかりに爪を振り回すガブリアス。エミはこの技を『ドラゴンクロー』だと判断し、警戒を強める。

 

「とっ、とにかく!

 その爪かわしながら着いてきて、ボル!」

 

 グバァ!

 

 

ボルに指示を出しながら逃げるエミちゃんを

「逃がすか」と鬼気迫る雰囲気を纏うガブリアスが追いかける。

 

状況としては、フィールドが入り組んだ洞穴内であり、エミちゃんもボルも小柄であるためなんとか逃げおおせているが、女の子であるエミちゃんは体力が多い訳ではなく、すぐに息が上がってくる。

 

 

「いまだっ!

 ボル、天井に向かって『でんげきは』!」

     シュビビィ!

 

 

『でんげきは』は必中のでんき技だがじめんタイプを持つガブリアスには効果がない。だけど、洞穴の天井を多少崩すことなら可能。

 

 

  グガァア?!

 

 

ガブリアスはエミちゃんの目論み通り、生埋めになってしまう。

 

 

「ボル、乗せて!」

 

 

岩の下敷きになったのを見るなり、エミちゃんはボルに乗って出口を目指し、去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

やはりポケモンは人が走るより早いことを実感しながら、見えてきた出口にホッとするエミちゃん。

 

グギュアァァアァ!

 

「ちょっ!ボル、もっと速く!」

     シュッ!

 

 

であったが、ガブリアスの特大の咆哮を耳にし、焦り始める。

 それもそのはず、ガブリアスが先ほどの動きよりもっと速く追いかけて来ているのだ。むしろ多少焦る程度で済んでるこの子がおかしいのです。

 

 

あと少し、あと少し。

そして、遂に洞穴から脱出するエミちゃんに、一拍遅れて飛び出すガブリアス。

外は、自分のスピードを生かしきれる広大なフィールド。

障害物も無くなった。

『先ほどの借りを返すときが来た』と獰猛な笑みを浮かべるガブリアスであったが、笑みを浮かべているのはエミちゃんもまた同じ。

 

ガブリアスは気付いた、雨が降っているのだ。

 

「今日の天気は小降りだけど、雨が降るんだっ

 て!これぐらいなら地面も結構ぬかるんでる

 し動きずらいよね。

 ってことで!ボル、そこ掘れワン!ワン!」

      シュビ…?シュ!

 

犬に例えられて不思議がるが、ボルはその場を掘り始める。足をガブリアスに向けて。

 

「ボルのでんき技だけど、水に濡れてても君には効かないんだよね。でもこのセルフマッドショットはどうかな?もっと掘れ掘れ~」

 

 

ぬかるみに足を取られ、動けないガブリアスにどんどん泥が跳んでいく。

 しばらくしたらガブリアスは(戦意が)ひん死になったので、ネットボールを投げつけられ無事エミちゃんパーティの仲間入りを果たした。

 

 

 






一応言うけどエミちゃんってバッジ0個難度とはいえジムをシママ単騎で突破した猛者なんですよ。
そんな子の手持ちにガブリアスが加わった、つまりレレ君のくっきーに対抗できるどころか弱点になるポケモンを手に入れた訳で…

はやくレレ君も強化しないと


頭からっぽ族流行れ
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感想のお恵みを…


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ドラゴンと言えばもちろんみんな海竜種が好きだろぉ?!

☆前回のあらすじ☆
エミちゃんやべぇ





戦闘描写難しい…


シーリネアに到着してから一夜、ポケモンセンターの宿泊施設でぐっすり眠ったレレはこの旅最初の試練、リネアジムへと来ていた。

 

 

「おはようございま~す!」

 

 

朝から一番気合を込めて特大の挨拶を叫ぶ。

挨拶は大事、ポケ記にもそう書かれている。

 

ちなみに午前8時の出来事である。

 

 

 

さて、そんな挨拶を受け本日一番の挑戦者を出迎えるのはこの男。

 

 

「ようこそ、リネアジムへ。

 僕はジムリーダーのドン。

 君の挑戦を歓迎しよう! 」

 

 

眼鏡の似合う若き青年ジムリーダー、ドン。

額に青筋が浮かび上がっているが、二日間ジムが開いてから閉まるまでずっと挑戦者を捌き続け、しばらくは静かにしていられるかと安心していたところに挨拶されたのだ、許してやってほしい。

 

まあレレが気付く事はない。

 

 

「それじゃあ早速ジム戦、と行きたいが恐らくジムは初めてだろ?知っていたら悪いけど一応説明するね。」

 

 

そういう訳でジム戦のルール説明を、お話します。

 

と長々書いても良いのですが美しくないので活動報告に載せておきます。

 

 

あぁ、ジャッジマンさんまだ来てない…まあいいやそれではリネアジムリーダー、ドラゴンタイプのドン、行きます…!」

 

 

開始の宣誓とともにドンの投げたクイックボールから飛び出してきたのはジャラコ。

しかし寝起きなのか、まだウトウトしている。

 

 

「出番だ、チャマ!」

  「キュ~ッ!」

 

 

さあ、レレが一番手に選んだのは普通なら相棒枠に収まっていたはずのチャマ!

街道で鳥ポケモン達に遊ばれながらもしっかりと成長し、身につけた力を早く試したい、と気合が入っております。

 

 

「いくよ!ジャラコ、にらみつける!」

  「ヒ”ュ”イ”ッ”?”」

 

     「キュ…」

 

早速ジャラコはチャマに対して睨みをきかせる。先ほどの寝ぼけ眼から一転、目をパッチリと開いたその形相は、もはや『にらみつける』ではなく『こわいかお』ではないか?と疑いたくなる。

そんな顔に凝視されチャマは怯んでしまう。

 

 

「続けてたいあたりだ!」

   「ヒュッ!」

 

 「かわして!」

「キュ…チャアァ!?」

 

 

チャマが怯んだ隙をついたたいあたりに反応し、回避の指示を飛ばすもチャマは動くことが出来ず食らい、吹っ飛ばされてしまう。

 

「キュウィ!」

 

が、すぐにチャマは立ち上がる!

 

 

「チャマ、反撃にあわだ!」

  「キュキュイ!」

 

「前傾姿勢で受け止めろ!」

  「ヒュッ…!」

 

攻撃を受けた後の復帰直後に打ち出された『あわ』を、たいあたりの硬直もあって回避は不可能と判断したドンは甘んじてその攻撃を受ける。しかし、前傾姿勢となったことで攻撃の大部分が硬い頭部に命中、その威力を大幅に減らされてしまった。

 

 

「だったら近付くまで!チャマ、はたく!」

    「チャア~ッ!」

 

 

あわが効かないなら近付いて殴る。

チャマは全速力で走り、距離を縮める。

 

「ふむ…ジャラコ、がまんだ。」

   「ヒュ…ッ!」

 

スパァーンッ!と甲高い音を上げた会心のはたくは、見事ジャラコの右頬に命中する。

…これはビンタだな!

 

「もう1発、はたく!」

  「チャッ!」

 

右頬殴ったから左頬も差し出せと言わんばかりに返し手で左頬もはたく。

おうふくビンタだこれ。

 

大ダメージを与えられたジャラコだが、ここでついに堪忍袋の緒が切れる。

 

 

「そうだ!

 その怒りを力に変えて、ドラゴンテール!」

      「ヒュウアァァアァ!」

 

 

ジャラコの体が光った瞬間、目を見開き、指示される間もなく回避行動を取ろうとするチャマだが、密着していた為録な動きも出来ず、力の籠った重い尻尾が命中し吹き飛ばされてしまう。

 

 

土煙が晴れると、そこには仰向けで倒れ、ピクリとも動かないチャマの姿があった。

 

 

「ポッチャマ、戦闘不能…

 まだ手持ちは残っているか?」

 

 

チャマを戻しうつ向くレレは答えず、代わりにムーンボールを握る。

 

 

「備えろ、ジャラコ!」

 

 

「必ず勝つから、ゆっくり休んでてね…!」

 

 

倒れた仲間への言葉とともに、ムーンボールは投げられた。

 




なんともまぁ上手くまとまらないもので最初のジム戦を前後編に区切らせてもらいます。
思ったよりチャマがジャラコに対して善戦してくれて…
次は剣盾発売までに出せればいいな…


一週間以上経過してからミスに気付くやべー奴
修正したけど、ジャラコひん死になっていないのにキバゴを出すマヌケを晒してました。
しかも次のポケモンはキバゴではないと言う。



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レレ君は正直技を上手く使うとか相手の次の手を読むとか全く考えてないけど手持ちが高性能だからギリギリ勝てる運MAXの転生勇者みたいな子

☆前回のあらすじ☆
チャマは頑張った。





剣盾は一ヶ月はストーリー攻略に、一ヶ月は対戦環境を楽しむことで消費できて、そこからガラルで遊んでる派とアローラ対戦環境に戻る派、嫁ポケが互換切り食らった派に別れると予想。


「おい…おい、嘘だろ…?」

 

 

開幕から驚くジムリーダー、ドン。

それも仕方ないだろう。

何故なら、目の前の少年が二番手として出したポケモンがあの

 

「ギュルルゥァア!」

 

 

ドラミドロなのだから。

 

 

 

 

「くっきー、きあいだま!」

   「ギュウ!」

 

「ッ!ジャラコ!」

  「キュッ!」

 

くっきーとジャラコの勝負は唐突に始まった。

くっきーの扱う技の中でも、飛び抜けて高威力であるきあいだまを一転集中、ジャラコに狙いを着け、放つ。

種族として、明らかな格上の威圧を受けていたジャラコだが、ドンの指示にしっかりと反応。

まるでライフル弾の様に鋭い高速弾を、左へ咄嗟に跳ぶことで間一髪で回避する。

 

 

「そのまま、距離を詰めてドラゴンテールッ!」

       「キュルァ!」

 

 

きあいだまを回避した一連の動作から、勢いを殺さず反撃へ移る。ジャラコの体が光る。

その中でも特に輝き、肥大化した尻尾でドラゴンテールを打ち込む。

 

 

「流石に、この差は埋められないか…」

 

 

が、くっきーが崩れる様子はない。

ダメージはあれど、そのドラゴンテールは致命的な一撃とまでは至らなかった。

 

 

「10まんボルトだ、くっきー!」

  「ギュルルゥ~ッ!」

 

 

ドラゴンテールを打ち込むため接近していたジャラコが、電撃の速度に対応できる訳もなく、10まんボルトの電流を受け、ジャラコは瀕死となってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

「オノンド、出番だ!」

  「ギュビィ!」

 

 

ドンの二番手にしてリネアジム、バッジ0難度での壁であるオノンドが姿を現す。

 

荒々しい見た目とは裏腹に、綺麗に手入れされた牙が妖しく光る。その目は闘志に満ちていた。

 

 

「いくぞっ!オノンド、アイアンテール!」

      「ギュルビィ!」

 

 

「ヘドロウェーブだ!」

 「ギュギュアァ!」

 

 

先手必勝、

相手に動く隙を与えず接近を試みるドンと

恐らく何も考えずに、とりあえず技を撃つように指示を出したレレの声が重なり、オノンドとくっきーは雄叫びをあげながら、それぞれ技を発動する。

 

しかし、発動した技はアイアンテールとヘドロウェーブ。

物理技と特殊技がぶつかり合ったとしても、自らの体の一部で攻撃しなければいけない物理技が、本体から技を切り離し、打ち出す特殊技に勝つことは少ない。

結果、オノンドにのみヘドロウェーブのダメージが入ってしまう。

 

 

「オノンド…?」

  「ギ…ッ」

 

 

オノンドの顔が青ざめていく。口元は僅かに紫色に変色しており、苦しそうに息を吐いている。オノンドは、間違いなく『どく』状態に陥っていた。

 

 

「ぐぅ…オノンド、あなをほる!

 ‘回収’してこい!」

   「ギュゴォ!ゴォ!」

 

 

どく状態?知ったことではないとばかりにフィールドに穴を掘り、オノンドは地面の中へ消えてしまった。

くっきーには地上から安全に地中に潜むオノンドにダメージを与える技は持たないため、どこからオノンドが飛び出してくるかに集中する。

と、「さっきは外したから次こそ当てるよ」とレレが指示を出した。

くっきーはきあいだまを生成するために一瞬意識を傾ける。

 

━━瞬間、オノンドはくっきーの真後ろの地面から飛び出す。懐に紫に光る宝石を持って。

 

「オノンド!

 その無防備な背中を切り裂いてやれ!

 ドラゴンクローッ!」

   「ギュゴァァア!」

 

レレは、自分とくっきーの間に突如現れたオノンドにびっくり。

それによって回避の指示は出せず、くっきー自身も虚を突かれ動けずに、オノンドの腕とは不釣り合いな大きさになっているドラゴンクローを受ける。

 

 

紫色の宝石の正体は『ドラゴンジュエル』であった。

 

カットされたジュエルの効果は、知っている人は知っているだろう。その原石をまるまる一つ使ったのだ。効果のほどは、相当な事になっているだろう。

 

だが、やはり種族の壁は簡単に越えることはできない。

ドラゴンジュエルの効果が付与されたドラゴンクローであっても、くっきーを仕留めることは出来ず。

 

 

「お返しだ、りゅうのはどう!」

   「ギュギュッ!」

 

 

「…突き進めオノンド!

 ″ハサミギロチン(一撃必殺)″を決めてやれ!」

   「グッ…ゴァ…ッ!グアァァア!」

 

 

くっきーの体が光る。地面に埋まっている多数のドラゴンジュエルのエネルギーが、くっきーのりゅうのはどうに集まり、その威力を増大させていた。

ドラミドロの豊満な特攻と、タイプの一致、ドラゴンジュエルの薄く多重に重なった効果が合わさった波動を、あろうことか体で受け止めながら着実と近付いてくるオノンド。その額には、きあいのハチマキが巻かれている。

 

 

「いけ、いけ、いけぇっ!」

  「ゴォォオォッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、オノンドには毒が回りきっていた。

ドラゴンジュエルがもたらしたエネルギーが体内でアドレナリンを生成し、一種の興奮状態を引き起こしていたため、着実に毒が体を蝕んでいることにドンも、オノンド自身も気付けなかった。

 

 

オノンドはふわりと全身から力が抜ける様に前のめりになり

 

特大の『りゅうのはどう』に飲み込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「朝からまたキツいバトルをさせて貰ったよ」

 

 

そんなことを言いながらも、どこかスッキリとした表情をしているドン。

 

「なんだか久しぶりに

 一人のトレーナーとして戦えた気がするよ。

 …それはともかく、君は僕に勝った。

 ここに君がリネアジムを突破した証、

 『シナバッジ』を贈呈しよう。」

 

そして手渡されるシナバッジ。

そのバッジは、明るい黄色の光を放っていた。

 

 

 

「やったぁ!」

 

 

こうしてレレの初めてのジム戦は、勝利に終わった。

 

 

 




この話を完成させるためにジム戦ルールをいきなり改竄するはめになったり、ジャラコの鳴き声を確認するために開いた前話で重大なミスを発見したりと、しっちゃかめっちゃかで実質週一投稿は潰えました。

私の同期に戦闘描写がやたら上手い人がいるのですが、その人が私の作品から一部要素を参考にしたと言っていたので見に行くと、なんか凄まじいことになっていて「これが実力かぁ…」ってなりました。
でもあんなレベルになるならいつまでも未熟でいいかもしれませんね。





ちなみにいつもは1話1000文字ちょっとで、改行や句読点で文章量を多く見せていましたが、今回ついに2000文字を突破しました。
やったわ。

頑張ったから感想ください。
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レレ君は無事だったけど、普通に危険な事なんですよねこれ。皆は夜中に人の目が届かない場所に行くのはやめようね!

☆前回のあらすじ☆
初めてのジムを突破!







この年になってもいまだにホラーに耐性がないのは本当にどうにかしたい。


「あ~…寒いし眠いし、

 なんでこんな時間に歩いてるんだろうね、

 ぼくら。」

   「チャ~…」

 

 

レレがこんなことをぼやきながら進んでいるのは、先日エミちゃんがガブリアスとの激闘()を繰り広げた『ウース洞穴』である。

 

洞穴と言うものは基本的に日の光が届かない。そんな所を子供一人で通るのは危険なので、その様な場所のほとんどには人の手が入っている。が、先日のエミちゃんの行動を思い出して頂きたい。そりゃあもう酷い有り様となっていることで、

レレはろうそく一本の灯りを頼りに進んでいた。

『真夜中』

 

レレはシーリネアでの一番ジムを行った後、あろうことか一度ポケモンセンターの宿に戻り、すやすやと眠っていたのだ。

パッチリと目を覚ました時にはもう夕暮れ。

普通の子供なら「もう駄目だなこれ。もう1泊しよ…」となるだろうが、おバカレレ君は

「早く行かなきゃ!」と飛び出してしまったのである。

その結果が

 

 

「ヒッ!な、なんか音がしなかった!?」

  「チャ、チャァァ…!」

 

 

まぁ10歳の子供が真夜中の洞穴を堂々と歩ける訳もなく、ビクビクしながら歩を進めていた。

こんな暗い洞穴の中で一人は怖いし寂しいと言うことでチャマを抱き抱えながら。

 

ぬいぐるみじゃないのだから、そんなにキツく抱き締めると苦しそうだぞレレ。

 

 

 

と、そんな時だった。

 

カサッ    静かな洞穴の中で

「ヒュッ」

コトコト    その音は

「アッ」

ガラ…    少しずつ近付き

「あっあ…」

ガタッ!    後ろを

 

「カゲカゲェ!」

 

「わあぁぁぁあ!?」

 

 

見ず、ポケモンより大きな声を出して走り出した。

チャマの首を絞めながら全力疾走!

そりゃ怖いよね。

 

 

「カゲェ…?」

 

 

夜中に一人でいたレレに興味本意で声をかけたジュペッタは、レレの叫び声に驚きながらもその背中を見て、本能的に追いかける。

 

 

「カゲゲェ!」

 

「やだぁぁあ!」

 「チャ、」

 

 

ここに、追いかけるジュペッタと追われる少年の図が出来上がる。

ジュペッタ側は笑いながらなので図としては微笑ましい物なのだが、追いかけられているレレからしたら、恐怖以外の何物でもない。

 

早く、早く!そう思いながら前へ走るレレだったが、いまは夜中。エミちゃんの時の様に出口から漏れる光が道しるべになっている訳でもなく、視界はろうそくの灯でかろうじて周りが見渡せる程度。

ただ、この辺は先日エミちゃんが通った道なので、

 

 

「うわぁ!」

 

 

落ちていた瓦礫に足を引っかけ、大きく転んでしまった。

若干涙目になりながら立ち上がろうとするレレにジュペッタが近付いてくる。

 

立ち上がろうとしているレレと目が合った。

立ち上がる拍子に後ろを見たレレの視点では、ジュペッタが上から覗きこむ形になる。

 

それは、いまから食べられることが確定したシマウマの様に、生物の生存本能を刺激し、レレの身体に力が籠る。

そうなると抱き抱えているチャマの首も更に絞まることになって

 

 

「チョボウェエェッ!」

 

 

とてもポッチャマの鳴き声とは思えない声を出しながら、『みずでっぽう』が発射された。

 

その、まるで吐き出したかの様なみずでっぽうを食らい、水びたしになったジュペッタは驚いて去っていった。

(正直えっちくない?)

 

こうしてレレはチャマの新技、みずでっぽうで窮地を逃れたのだった。

 

 

 

 

 

 

その後、なんとか出口を見つけたのが夜中の3時。

眠気に負けずすぐにキャンプセットを広げ、泥の様に眠った。

次に起きた時にはお昼時だったとか。

 

 

 

 




はい、チャマのあわがみずでっぽうになった回です。


前回からかな~り遅れてしまいました。剣盾をやっていたので許してください。
剣盾は取り敢えず今週の月曜日にシナリオをクリアして、今日まで図鑑埋めをしていました。
と言ってもいまだに埋まりきってはいないんですよね。
ソード限定ポケモンのほとんどが残ってる…

図鑑が埋められないおかげで、ひかおまも入手できない。
更にレア色ちがいなる物の実装でどんどん色厳選が辛くなっていく…


これ今年中にまた投稿できるかなぁ…?


この作品を始めるにあたって、1つの目標であった感想を貰うことが無事達成されて舞い上がってたら今日までで三件も…
活動報告の方でも6匹のドラミドロが!
もう本当に嬉しい…嬉しい…

この作品を読んでくれている皆様に多大なる感謝を!





まぁそれはそれとして
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夜を覚えてしまうとなかなか抜け出せない…イケナイことだとわかっているからこそ、その背徳感に体が震える。これが、これこそが…『夜更かし』!(10時)


☆前回のあらすじ☆
  夜は危ない






ほどほどにしないと大切な時に失敗して痛い目をみるから皆は過度な夜更かしはやめようね!


 

 

ただいま時刻は午後の5時。

良い子の皆はお家へ帰る時間だが…

 

 

「や~っとついたぁ!」

 

 

伸びをしながら呑気に街に足を踏み入れるは、きのみ採取に熱中していたレレ。

次のジムがある『シーソルベ』へ早く到着することよりも、きのみを優先したレレの手にはオボンの実やラムの実等々…とにかくたくさんのきのみがあった。

 

なおレレは、大多数のきのみの効果を知らなかったりする。

 

 

そんなことはさておき、『早速ジム戦だーっ!』

そんな勢いでソルベジムへ向かうレレであった。

しかし、

 

 

「悪いね。

 ちょっと事情があって、

 いまはジムに挑戦できないんだ。」

 

 

門前払いを受けてしまった。

事情があるんだから仕方がないね。

 

まぁ時刻も遅いし、英気を養ってまた明日。

そう思ってポケモンセンターの宿泊施設へ向かったレレであったが…

 

 

「眠れな~いっ!」

 

 

今日の起床時間が午後一時、活動時間が五時間ちょっとで子供が休めるはずもなく、結局宿を抜け出してしまった。

 

 

向かった先は、ポケモンセンターの裏のバトルフィールド。そこのベンチに一人座る。

シーソルベは、シーリネアに負けず劣らずの都会のため、空に光る星が見えることはない。

それでもレレは、夜空を見るのが好きだった。

ぼ~っと空を見上げて、ほんの昨日怖い思いをした癖に、気持ち良さそうに夜風にあたって。

 

 

 

「なぁ、もしかしておまえも、

 ここのジムを受けに来た奴か?」

 

 

そんな時、声をかけられた。

 

 

「ん、そうだよ。君も?」

 

 

「おぅ!…ま、なーんかジムが閉まってたから挑戦できなかったんだけどな!やる気無くすなぁ…」

 

 

声をかけてきた少年はレレと同じ歳くらいか、成長途中の子供らしさを感じる。例え初対面であっても、子供というのは適応力に優れているもので、一人よりも二人と自然に会話は弾んでいった。

 

 

「そうだよねぇ…ぼくもジム戦するの楽しみにしてたのに、退屈になっちゃった。」

 

 

「退屈…あっそうだ!おまえ、なんでソルベジムに挑戦できないのか知ってるか?」

 

 

「…どんな理由なの?」

 

 

「んー、なんでもガブリアスを連れた奴がジムの中をめちゃくちゃにしちまったのが原因らしいぜ。なんてはた迷惑な奴だ!」

 

 

…ソルベジムの中をめちゃくちゃにしたのは一体誰なのだろうか。

 

なんだかある少女がどんどん化け物になっていっている様な気がしなくもないが、ガブリアスに関してレレは知らないのでこちら側だけの秘密と言うことで…

 

 

お互いがお互いのことを話している内に、少年はおもむろにこう言った。

 

 

「そうだ、バトルしようぜ!」

 

 

思ったより長く話し込んでいた様で、街は夜の姿にリージョンチェンジ。

街灯の光で照らされたバトルフィールドが誘っているようで…

 

 

「トレーナー同士、目と目が合ったらポケモンバトルってね。どうせおまえも退屈してたんだしさ、やろうぜ!」

 

 

少年は、ボールに手をかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、いっておいで!くっきー!」

   ギュギュギュギュウ!

 

 

さぁ、いつも通りオシャレなムーンボールから出てきたのはくっきー!

ガラルにそれっぽいのがいたけどやっぱりくっきーはくっきーだね!

 

「ちょっとまて!」

 

 

「どうしたの?」

 

 

「どうしたじゃないだろ!ドラミドロになんて勝てる訳ないじゃないか!ダメダメ禁止ッ!」

 

 

いかにも子供の言う文句ではあるが、そりゃいきなりドラミドロが出てきたのだから仕方がないだろう。

『友達と対戦したら旅パだからと伝説のポケモンが盛り盛りだった』と同じことだと思ってます。

 

 

「う~ん…ごめんね、くっきー。」

 

 

リネアジム戦以降くっきーの活躍の場がなく、今回はと思っていたが規制されてしまい、残念そうにくっきーをボールに戻す。

くっきーも『まあ仕方ないかな…』と、諦めた雰囲気でボールへと入っていった。

 

そしたら残っているのは一匹だけで…

 

 

「がんばって、チャマ!」

チャチャッチャァ!

 

 

もうタイトル『ポッチャマと男の子』でいいんじゃないかな?と言いたくなるほど最近出番に溢れるチャマの登場だ!

 

 

「行くぞ、カイガラ!」

 カァガラァ!

 

 

少年が握りしめたダイブボールから出てきたのは

『2まいがいポケモン』シェルダー。

きっと戦意に満ちた表情でチャマをにらみつけているのだろうが、隙間から見えるその瞳がどうしてもヤドンの瞳に見えなくもなく、迫力はない。

 

 

「チャマ、みずでっぽう!」

   チャア!

 

 

最初に動いたのはチャマ。先日のジュペッタ事件より扱えるようになったみずでっぽうを、早速ぶっぱなしていく。

 

「カイガラ!

 こっちもみずでっぽうだ!」

    カッ!

 

対するカイガラの行動は迎え撃つこと。

硬い殻の中身から噴射されたみずでっぽうは、チャマのみずでっぽうとぶつかりあう。拮抗して動かない所を見るに、威力は互角な様だ。

 

 

「みずでっぽう中止!かわして!」

 

 

チャマに対してそう指示するレレであったが、技を解除してすぐ動くことは難しく、カイガラのみずでっぽうにあたってしまう。

同じみずタイプの技なので効果はいまひとつ、それでもダメージを受けてしまった。

 

 

「よし、あれをやるぞカイガラ!

     “スピンでっぽう”だ!」

    カガラァ!

 

 

間髪いれずに少年は存在しない技を指示する。

するとカイガラはその場でグルグルと回り出した。

 

 

「…?それってこうそくスピンでしょ?」

 

「へっ!

 こいつはただのこうそくスピンじゃないぜ!

 見せてやれ、カイガラ!」

   カカカッ!

 

 

その鳴き声と共に、グルグルとこうそくスピンを続けているカイガラからチャマ目掛けて何かが飛んできた!

 

 

「っチャマ!」

アチャッ?!

 

 

飛来してきた何かをジャンプすることで、間一髪で回避するチャマ。後ろを振り替えると、何かの着弾地点が湿っている。

何かとは水の塊。それも

 

 

「こうそくスピンの最中にみずでっぽうを打つと、なんかすっごい強くなる!ちょっと前に見つけたおれたちの切り札だ!」

 

 

「と、とにかくかわして!」

 チャッ…チャッ!

 

 

しかし、かわせと言えどもポケモンも生き物。

スタミナはどんどん減っていく。最初は確かに回避できていたチャマだったが、無情にも飛来するみずでっぽうが減ることはない。

万事休すか…?そう思ってないですか?

 

 

「?!どうした、カイガラ!」

  カッ…ァ

 

 

カイガラもまた生き物であって、高速でずっと回転していられる訳ないよね。体と一緒に三半規管もグルグル。

結果、カイガラは地面に向かってみずでっぽう()をしてしまった。

 

 

「いまだ!ダッシュで近付いてはたく!」

   チャチャチャァ!

 

 

さあさっきまでのお返しだ!と全速力でカイガラへ近付くチャマ。

カイガラが嘔吐した所なんて見たことがない少年はとにかく慌てる。

チャマがカイガラを叩こうと腕を振り上げた瞬間、少年は本当に反射的に

 

 

「カイガラ、からにこもる!」

  カッ…ガラァ…

 

 

カイガラに防御体勢をとらせる。

それが幸いしてチャマのはたくはほとんどノーダメージ、むしろ隙まで作った。

 

 

「よし、とびだしてからではさむ!」

   カララィ!

 

チ”ャ”ア”ァ”ァ”ァ”ア”?”!”

 

 

硬い物に力を込めておもいっきり殴り付けたりしたら、逆に自分の拳にダメージが来ることはよくあること。

手が赤く腫れ上がることもあるだろう。そこを大きな洗濯挟みで挟まれた様な痛みがチャマを襲う。

 

つまり、大ダメージだぁ…

 

 

 

なんとか離そうと腕をぶんぶん振り回すチャマだが、多少隙間が開く程度で一向に離れる様子はない。

だが、レレは違った。

『バカと天才は紙一重』という言葉がある。

ピンチはチャンス、その天才的な閃きが勝敗をわけた。

 

 

「チャマ!開いてる隙間にみずでっぽう!」

   チ”ャ”ッ”…チャア!

 

 

正直思い付いていた?まだ10歳なのだからこれぐらいで勘弁してあげて。

 

しかし、鎧の様に硬い殻に守られた中身…本体は柔らかい。更に水棲生物と言えども目にピンポイントで水をかけられると染みて…

 

 

「とどめのはたくだ、チャマ!」

  チャッチャア!

 

 

バチィンッ!と大きな音が鳴り、カイガラは目を回して倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~負けちまったか…」

 

 

「でも君、とても強かった!」

 

バトルが終われば友達同士。

バトルの反省会…と行きたい所だが、そろそろ宿の消灯時間が迫っている。

そういえば名前を言っていなかったな、と言うことで最後に名前だけ。

 

 

「ぼくはレレ、レレ・ベレだよ。」

 

「おう!おれはセンヤ!いずれこの地方のチャンピオンになる男だ!それじゃ、また明日!お互い頑張ろうぜ!」

 

 

 

今日はいい夢が見れそうだ。

 

 





初めて1話を二日に分けて書きました。
こんな何気ないシーンが最初のジム戦よりも文字数が多くなるなんて思わないでしょ…
センヤ君を動かすのが楽しすぎた。

そして何より、この物語9話もやっていて初めてのチャマの単独勝利回となっております。
いままでのチャマの活躍が不憫過ぎてポッチャマファンの目に怯える生活でしたがこれでええじゃろ。許して

あっそもそも見てないか…



いつもの様に文章がおかしいところの一つや二つがあると思います。
まず剣盾にドラミドロがいないことによって、人のキャンプに連れていく枠を新たに作らなければいけなくなりましてね…
出演しているポケモンの中でお気に入りのはいるかな~?と探していたらHIT!
そう言うわけでクレベースの色厳選をしていました。

まずレイドバトルで4v以上の個体にオシャボとしてヒールボールを投げつけて捕獲。
次にマジカル交換で流れてきた英語圏3vメタモンを使用して国際孵化に着手しました。
ひかるおまもりは既に入手済みだったので空いた時間や帰宅後にちまちまとやってはや一週間。
無事、確率超過。卵を割った数を日と一日平均で計算したら軽く1000匹越えてて心が壊れかけました。

そんなある時、スマブラでリザードン単騎を張ってる人がシンボル色厳選を紹介しているのを見て
「これだぁ!」となって、昨日350匹までカチコールを狩ってきました。

その後直で執筆に取り掛かったおかげでもうなんか色々おかしくなってます。


いまだ色カチコールは来ず!
おかげで一回遅刻しました。
色厳選はほどほどにしながら、やろう!


☆追記☆
カチコールのシンボル厳選を空いた時間にちまちまやってたら3000回を越えました。
あまりやりすぎると精神衛生上良くないので限度の過ぎた作業はやめましょう。仕事もまたしかり







頭からっぽ族流行れ
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感想のお恵みを…


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流石に二話ちょっとでジム戦はどうかと思ったから挟んだ箸休め回。だけどなんか面白くて文字数が多くなった。


☆前回のあらすじ☆
友達ができました。






最近帰ってきてからカチコールを延々狩り続けるのが日課になってきました。


 

 

 

「暇、暇、暇だァーッ!」

 

「早くして!」 「まだーっ?!」

 

 

ソルベジムの前で騒ぎ立てているのは、北の港町『シータルク』からの旅立ちの出鼻を挫かれた子供たち。

 

 

 

 

あれから3日たったソルベジムは、まだ修理中だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ、ヒンバスだ!」

    ヴイ

 

 

と言うことで、我らがレレ君は暇さえあればと釣りをしていた。

 

ヒンバスは比較的レアな水ポケモンとして換金量は多く、その金額はかいふくのクスリ二つ分はくだらない。

ヒンバス以外にもコイキングが4匹、バスラオが2匹とこの日は大漁だ。

 

結局ジムが再開されない限りはやることがなく、この3日間ずっと釣りをしていたので、レレのお財布が膨らむ膨らむ。

 

『これなら少しぐらい使ってもいいかな』

そんな気分で予算を決め、街の中を歩き始めた。

 

 

 

 

 

「はい、どうぞ。」

 

「ありがと!」

 

 

やはり都会か、田舎なシーアットとは違い、そこら中にブティックや屋台がところ狭しと並んでいる。

 

ここでレレが購入したのは

「サナギラスの砂糖漬け脱皮」

硬い食感と甘い味(要するに雪見せんべい)、いまシーブで話題の甘味がここだとモンスターボール1個分!

 

砂糖皮をポリポリ齧りながら歩いていると、何やら騒がしい声が聞こえてくる。

 

 

ちょうど暇していた事に子供特有の好奇心が合わさった結果、レレはバトルフィールドを埋め尽くす人混みへ入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

━☆━

 

そこでレレが見たのは、2匹の厳ついポケモン。

『かいりきポケモン』カイリキーと

『ビルドアップポケモン』オーロンゲが互いににらみ合い、牽制しあっている様子は、真剣そのもの。

その場にいる観客達の間にも緊張が走る。

 

 

そして、お互いのトレーナーが指示を出した。

 

 

「カイリキー、ゆびをふる!」

 

「オーロンゲ!ゆびをふる!」

 

 

こんな怪獣プロレスが始まりそうな面子でやることはゆびをふる。そう、俗に言う『指振りタイマン』だ。

 

 

全身が毛に包まれ、毛を自由に操れるオーロンゲが振る指は一本。

 

それに合わせ、律儀にカイリキーが振る指も一本。流石にその四本腕を全て使う様なまねはしないようで、スポーツマンシップ(?)に溢れている。

 

そして、お互いが出した技は

 

 

ギュルゥリ!

グゥウォオ!

 

 

 

 

 

 

 

 

『てだすけ』でした。

 

 

カイリキーのトレーナーは「おぉい?!」と声を押さえきれず、オーロンゲのトレーナーは頭を抱える。

 

お互いいきなりの大外れを引き、観客は、笑う者に呆れる者、数ある技からお互いにてだすけを出したその確率に驚く者とに分かれる。

 

 

「カイリキー!」

 ギュルルゥ!

 

「やれ、オーロンゲ!」

 ウォゥリ!

 

 

再び指示が飛ぶと2匹は腰を落とし、至って真剣な顔付きで指を振り始める。

その様子がまたシュールな事で、既に何人かはこらえきれていない。

 

 

 …!ギギュウ!

「よし、行けぇ!カイリキー!」

 

 

先ほどは同時に技を出したが、今度はカイリキーの持ち物『せんせいのつめ』が発動。技が出る時間が大幅に短縮されオーロンゲへと放つ。

 

 

『ねむる』

 

 

カイリキーは大きく欠伸し、フィールドに大の字になって眠り始めた。

 

 

「ふっ、勝ったな。

 真の指振りを見せてやれ、オーロンゲ!」

     ウゥォォオ!

 

 

オーロンゲは雄叫びを上げたあと、突如うずくまりコショコショと何かを呟き始めた。

『ないしょばなし』である。

 

本来の用途は、相手に聴こえない様に言葉を発し、相手の気を紛らわせて特攻を一段階下げる物。

しかし相手のカイリキーはたった今眠ってしまったため、聴こえる所か脳が働いていないので無意味である。

 

 

「うっ…

 まぁいい!今のうちにどんどん指を振れ!」

      ウゥオウオウオウ

 

 

オーロンゲはカイリキーが寝ている隙に、指を振る!振る!振る!振る!

 

最初に出た技は

『すなかけ』

 

これによりカイリキーの命中率は一段階下がった。

がそれより、フィールドの砂を一生懸命眠っているカイリキーに振り掛けるオーロンゲの背中が、レレにはどこか悲しそうに見えた。

 

二つ目の技は

『メロメロ』

 

ただ「いや、お前ら♂だろ!」とカイリキー側のトレーナーが言う通り、全く意味のない技であった。

オーロンゲがカイリキーを誘惑する姿は、そっちの業界の人でもキツい所があるだろう。よって省きます。

 

 

三つ目ェ!

ここでようやく攻撃技である『かみつく』が出る。

 

オーロンゲは寝ているカイリキーに飛び掛かり、その逞しい上腕二頭筋にかみつく。

思ったより尖っているオーロンゲの牙は、筋肉に食い込み、あまりの激痛からカイリキーは飛び起きる。どうやらこのカイリキーにとって、上腕二頭筋は急所だったようだ。

 

 

「カイリキー!」

 グ、ギュアォ!

 

 

ダメージを受け、ようやく目覚めたカイリキーはめげずに指を振る。

 

それを見たオーロンゲは、もはやトレーナーが指示するまでもなく指を振り始める。

 

 

 

「よし、いいぞ!」

今度はオーロンゲが先に技を出す。

出た技は『はらだいこ』

腹を思いっきり叩き、体力が半分になる代わりに自分を鼓舞し、攻撃が六段階上昇する。

次に指を振った時、物理技が出れば勝ちだ。

 

 

「ッ!頼むぞ、カイリキー!」

   グゥ…ウォオ!

 

 

これが最後だ!と言わんばかりの咆哮。

四本あるうちの二本を胸の前でクロスし、その瞬間に体が光始める。

 

あっ…とオーロンゲが、両トレーナーが、集まっていた観客が、皆が皆その技を察した。

 

 

そして、誰かが言った。

 

 

「爆発オチなんてサイテー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、皆でめちゃくちゃフィールド修理した。






ポケ食はいい文明。
想像力が働く働く、楽しい。

今回はジム戦前の箸休め回。
「そういや小説でゆびをふるを主軸にバトルしている作品ってないな」という話を知り合いの作者としていた時にじゃあ書くか、となったお話。


向こうはなんだかド派手なことをしていたので急遽修正。
こんなのもゆびをふるの醍醐味だよね!と言う話に仕上がっているはず…


ガラル地方のポケモンを出すか否かについてのアンケートを取っていましたが、本日で締め切らせて頂きます。
結果は10:1とのことで本作品では積極的にガラル地方初出ポケモン達を扱って行くことに決まりました。
ガラルポケモン第一号はオーロンゲ、君に決めた!


11票もの投票、ありがとうございました。






最近ガラル地方タグの作品が増えてきましたけど、やっぱりまだ解析や考察が進んでいないのか、設定に深く触れた作品はまだ見ないんですよね。

ムゲンダイナなんて過去にあった∞エナジーとなんだか関係がありそうだし、隕石に潜んでいたと言う点ではデオキシスとも類似していたりしますし。

他にもガラル粒子についてだったりもあまり説明はありませんでした。メガ進化がガラルで出来ないのは、ガラル粒子がメガ進化エネルギーと同じ様な効果だけど、磁石のN極同士、S極同士の様に反発し合う物だからとかなんて、そんなロマン溢れる考察がされている作品、読みたいな…?




頭からっぽ族流行れ
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最近チャマが頑張り過ぎててタイトル詐欺なんじゃないかって思い始めたけどこれからの展開考えたらなんとかドラミドロの出番を増やせそうだからタイトルはこのままでGo! サブタイもっと書かせてハーメルン


☆前回のあらすじ☆
友達が出来ました。






明けましておめでとうございます。(二日遅れ)

はいちょっと長く書いてなかったからかいつもの様に書き方を忘れています。
ある意味今年は1から始めていくことになりましたので
今年もよろしくお願いします。


 

 

 

「おっ、レレ!遅いじゃないか!」

 

 

この前の大爆発から三日、ようやく修復されたソルベジムを攻略するため、同じ挑戦者による長蛇の列に並ぶレレに声を掛けたのはセンヤだった。

 

 

「見ろ!このカスピバッジを!

 ソルベジム、突破してやったぜ!」

 

 

「うん…おめでとう、センヤ君。」

 

 

初めてのジム戦を見事突破したセンヤは興奮しながらも、確かに勝ち取ったカスピバッジを握りしめる。

だがレレはほとんど寝起きなため、大したリアクションは取れなかった。

 

 

「んー…あんまり本調子じゃなさそうだけど…

 ま!お前にはそのドラミドロが居るんだ。

 ラクショーだろ!」

 

 

「そうかな…?うん、そうだね!がんばるよ!」

 

 

「よっし!その意気だ!

 おれはこのままシーリネアに行くから、

 また会うのは結構先になると思う。

 次会ったら、またバトルしようぜ!

 今度はそのドラミドロも一緒に、な!」

 

 

次のバトルの約束を取り付けると、センヤは歩き出した。きっと、彼との再戦はかなり先になるだろうけど、その時が楽しみだなと、レレは心を踊らせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

と言う訳でこんばんは。

今回はレレ君のソルベジム挑戦の日となっております。

しかし現在の時刻は、夜の20時。

 

並んでいた人数とジムの営業時間を計算し、その日の挑戦人数を絞った結果、たまたまレレが最後尾になったので時間はとても遅くなっております。

 

 

 

 

「ふっ、くぅ…あぁ、それで、

 お前さんが今日最後のチャレンジャーかい。」

 

 

連戦の疲れからか、大きく伸びをする老婆が一人。

木々が生い茂、(つた)が垂れ下がるジャングルの様なジムの中で、とても目立つ紅いキャップを被る彼女。

 

そう、彼女こそが

 

「それじゃ最後の仕事を片付けるとするかね…

 ソルベジムリーダー、サチコ。

 見極めさせてもらうよ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

 

 

「さ、行きな!パラス!」

  カラギャラァ!

 

「いっておいで、チャマ!」

  チャッチャア!

 

 

サチコの初手は『きのこポケモン』パラス。

分類名通り背中にきのこを生やしたむしタイプのポケモンだ。

 

 

「まずは様子見だ。

 れんぞくぎりだよ、パラス!」

     カラッギャ!

 

 

最初に動いたのはパラス。

挨拶代わりにれんぞくぎりをおみまいしようとチャマへ接近していく。

 

 

「こっちだって!はたくだ、チャマ!」

      チャア!

 

 

近接なら負けないぞ!と接近してくるパラスに対して、チャマからも近付き、その手を振り上げる。

 

 

れんぞくぎりとはたく。

同じ腕を使う技同士、ぶつかり合うと言うことはなく、れんぞくぎりはチャマの左肩へ。

はたくはパラスの右頬を正確に打ち抜いた。

 

 

「んぅ…1発目は相討ちか。

 もう一度れんぞくぎり!」

    ラギャ!

 

「だったらもう一度、はたく!」

     チャ!

 

 

そして再び繰り出されるれんぞくぎりとはたく。

またも相討ちかと思われたが…

 

 

 ~ッ?!チャア!

 

「チャマ?!」

 

 

はたくより先にれんぞくぎりがチャマの体を捉えた。

 

 

「おや、れんぞくぎりの効果を

 知らなかったのかい。

 …まぁ、虫技なんぞ滅多に見ないだろうし、

 仕方がないかね。

 

 さて、トドメと行かせてもらおうかい。

 その体力、すいとっておしまい!」

       カラギャラ!

 

 

   チャ、アァ…ッ!

 

 

パラスが吠えるとチャマは、吸い込まれる様な奇妙な感覚を覚えると同時に、体の内側から疲労感が広がるのを感じる。

その様子を見たレレは、ほぼ直感(取り敢えずなんとかしなきゃ)で指示を出した。

 

 

「チャマ、みずでっぽう!」

   チャァ…アァ!

 

 

「ふむ…すいとるを中断、かわして」

    カラカラ…ッ!

 

 

 

すいとるを受けながらも発射したチャマのみずでっぽうはまっすぐ、正確にパラスのいる位置へ飛び、パラスは回避することができず、顔にクリーンヒットした。

 

『すいとる』は、ある種のエスパー技の様にその場で立ち止まって発動する必要があったため、この場合は回避が間に合うはずもなく、確実に命中する状態だった。

 

 

( ふむ…

 パニックにならず攻撃を仕掛けてきたのは

 評価点さね。

 ま、私じゃなけりゃすいとるは続行されて

 そのままポッチャマは戦闘不能だろうけどね。)

 

正直この一連の出来事は完全にまぐれだったのだが、サチコ視点ではレレが落ち着いて指示を出した様に見えたので、心の中で評価しつつ対ポッチャマを終わらせにかかる。

 

 

「今度は中断しなくていいよ。

 パラス、すいとる。」

   カラッギャラ!

 

 

「チャマ、もう一回みずでっぽう!」

      チャアァ!

 

 

パラスはむしタイプの他に、くさタイプを持つ。

その為、みずでっぽうの効果はいまひとつであり、ダメージは少ない。

 

 

と、突然だが生き物と言うものは、どれだけ訓練されていようとやはりその血に刻まれたDNA、生存本能から、外れると解っていてもプロのピッチャーの投げたボールが自分に向かって飛んできた時に目を閉じてしまう様に、飛来するみずでっぽうに対し、パラスもまたそちらに意識を移す。

 

その時である。

 

 

「よし、突っ込んではたく!」

   チャバラァ!

 

 

 

意図してか知らずか(絶対してない)、その体はみずでっぽうと重なりパラスの視界から消えた。

 

 

パラス視点から見れば、大したダメージにもならない水が弾けたと思えば、目の前に敵がいる。

 

視界から、意識の外から突然現れたチャマに心底驚いた訳で、すいとるを中断し固まってしまう。

 

 

どんどん迫るチャマの腕。スローになったパラスの視界でカッコ良く決めようとしたチャマは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転倒した。

 

 

 

 

それはもう思いっきり、何も無い地面で足をひねり、中に浮き、パラスの背中に顔面から突っ込んだ。

 

 

 

   カラッギュアァ?!

 

 

途端、パラスは悲鳴を上げた。そして脱力する様に体を地面に預ける。

 

パラスは戦闘不能になっていた。

 

 

 

 

 

レレには何が何だかサッパリ。

 

 

「あっ、え?…パラス、戦闘不能!…?」

 

 

ジャッジマンも困惑。

 

 

 

 

( 背中に顔…くちばしから突っ込んだからか。

 ありゃひこう技の『つつく』が発動してたね。

 それのダメージで墜ちちまったのか…

 

 転倒したのも、すいとるで受けたダメージで

 足元がおぼつかなくなっていたのが

 原因かね。

       …なんと言うか、運だねこれは。)

 

 

 

「まあいいや!勝ったよ、チャマ!おいで!」

 

 

レレの言葉にチャマは反応しない。

パラスの背中の上でピクリとも動かない。

 

 

 

 

ジャッジマンは判定を下す。

 

 

「ポッチャマも戦闘不能!

 よってパラス対ポッチャマは引き分け!」

 

 

 

 






大きく遅れました。申し訳ございません。
さて今回、今年最初の投稿になるのですが、長く書いていなかったおかげで書き方を忘れています。この三ヶ日を使って大急ぎで仕上げた物で、いつもの様に文章のおかしいところがあると思いますので感想や指摘、お待ちしております。

今年もドラ*ミ*ドロとレレ君をよろしくお願いします!





と、言うことでね!実を言うとインフルエンザを患っている間は思考が回らず書けなかった分、色厳選に費やしてました。なにやってんだお前。

まぁそれで5日程ずっとカチコールの鳴き声を聞いていた訳なんです。回数は5500回からは数えてませんでしたが「今年中には無理かな」と諦めていた所にピカーンッ!とやってきてくれました。いやぁもうね、少し遅めのクリスマスプレゼントですよ!孵化産なので通常エフェクトでしたけどほんとに達成感が凄いのなんの。

で、何を血迷ったのか私は性懲りもなく続いてユキハミの国際孵化に乗り出したんですよ。バカかこいつは。

もう真性のまぞなんじゃないかって自分でも思いつつ15個目の孵化で出ました。は???
そして現在はガラルダルマッカの国際孵化をしてます。

もう今作は対戦はしないと決めました。
色達はキャンプに連れ回します。
ついでに氷統一作るんじゃ。




頭からっぽ族流行れ
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色クレベース通常色に硫黄が混じったみたいでなんk


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今回のお話はジム戦後編だよ!関係ないけど剣盾パスで追加されるセイボリーがシーソーコンビの親戚にしか見えないの私だけ?


☆前回のあらすじ☆
ポッチャマと男の子




書いてて心が苦しくなった。
醍醐味についてはただの自論なんで気にしないで


 

相討ちとなり、重なる様に倒れ伏したパラスとチャマはお互いのボールの中へ

 

 

「ありがと、チャマ。

 よっし!行くよくっきー!」

  ギュギュアァーッ!

 

 

さぁお待ちかね!本日の主役!

やる気充分の雄叫びを上げて、

バトルフィールドにフェード・インだ!

 

チャマが切り開いた獣道を無理矢理押し広げ、舗装する業者の様に無慈悲な暴力!いつ見ても過剰戦力だと思います。

 

 

と、こんな子供から凶悪なドラゴンポケモンが出てくるなんて、普通は驚いて取り乱すでしょう。前ジムのドラゴンの人は絶句していましたし。

しかし、ここはベテラントレーナーサチコ。

落ち着きを持って小さく

「なるほど」と呟いただけ。

特に問題無く進める様だ。

 

 

「いや、流石に厄介さね。

 クルマユ、気を引き閉めて。」

    シュモモモ!

 

サチコの二番手「はごもりポケモン」クルマユはむしタイプの他に、くさタイプを持つ。どくタイプの技を持つ相手には不利でしかない。

 

ちなみに私はハハコモリも結構好きです

(関係ない)

 

 

「さ、いつもの始めるよ!」

    シュモウ!

 

 

 

 

 

-☆-

 

ジャッジの合図を聞き、さぁ始めるぞとレレがフィールドに意識を移した時には、視界にクルマユはいなかった。

 

 

「ぁ、あれ?クルマユどこにいったの?!」

        ギュギ

 

 

焦って混乱するレレにくっきーがそのヒレで上を指す。

見上げると、そこには口から糸を出し、天井まで成長した木々の枝に巻き付け、アクロバティックに飛び回るクルマユの姿が。(やってることはマーベルの蜘蛛男)

 

 

「さて、覚悟はいいかいお前さん。

 虫ポケモンの醍醐味、見せてやるさね!」

 

「やっちゃえくっきー、りゅうのはどう!」

        ギュアィ!

 

 

何かされる前に(ぶっぱして)落とそうするも、木から木へターザンの様に飛び回るクルマユは、その身軽さからか予想以上に速く、くっきーのりゅうのはどうは空を捉える。

 

 

「はっぱカッターで撹乱さい!

 いや、ちょっと早いがもう撒いておこうか。

 ねばねばネットも追加だよ!」

 

 

枝から枝への糸を貼り直す為に既に出していた糸を切る。その間のほんの一瞬に滞空し、糸の塊を落とす。着弾すると同時に塊はバラけ、ネットの形となって地面に貼り付く。

しかしドラミドロは地上での水生ポケモンの特性として空気中を泳いでいるため、ネットを踏むことはないだろう。

問題なのがはっぱカッター。

これが地味ながらもこちらにダメージを与え、更に飛来する葉っぱが視界を覆い、余計にクルマユを捉えにくくなる。レレのみならずくっきーも焦り始める。

 

ここから少しの間、くっきーがりゅうのはどうを撃つも当たらず、クルマユはひたすらはっぱカッターとねばねばネットをばらまくだけであった。

 

 

 

 

試合が動いた頃には地面はネットだらけ。

 

 

「そのままはっぱカッターで

 牽制しつつ回避に専念。

 

 ほらほら、もう少しで私がやりたい事が

 実現しちまうよ?」

 

「じゃあ止まってよぉ!」

 

 

あまりにも地味な絵面にイライラしていたレレがとんでもないことを言っているが、そのイライラが命取り。

 

 

「あぁもう!くっきー、きあいだま!」

    ギュギュギュイ!

 

 

「それを待っていた!

 その口を詰めてやれ、いとをはく!」

       シュモイゥ!

 

 

くっきーがきあいだまを発射するため、口にエネルギーを集め始め、ある程度形が出来た所にクルマユは出来つつあるきあいだまに糸を吐く。

 

その糸は見事くっきーの口に絡み付き、きあいだまの発射を阻止。口元できあいだまが爆発し、くっきーに大ダメージを与えた。

 

 

「そらっ!糸で固定しちまいな!」

     シュモッ!

 

 

爆発の反動で動けないくっきーを糸で雁字搦め(がんじがらめ)にすることで空中から墜落させ、更にねばねばネットに絡める。

 

その動きの速さは、まさしく忍者の様で。

 

 

「ふぅ…いきなりだけど、周りのねばねばネット

 の上にはっぱカッターの葉が積もって

 ちょっとした芝生に見えなくもないかね?

 

 芝生…そう、今ここはある意味じゃ草むら

 なんさね。

 

 さて、少し面白い技を見せてやるさね。

 『しぜんのちから』と言う技なんだが…

 地形によって中身が変わるこの技は

 草むらではエナジーボールとなる!

 

 一致エナジーボールでトドメさね!」

 

 

 

 

葉っぱが舞い散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むしタイプは、その恵まれないタイプ相性から、よっぽどの愛好家でない限り本気での戦いの場ではあまり見ない。それ故むしポケモン達の対戦研究はあまり進んでおらず、突然出てきたりすると覚えてる技や特性がわからないことがあるだろう。

むしタイプの醍醐味とは、変則的な戦術に相手の知識不足を突いた『初見殺し』だと私は考える。






ミドロの負け試合書くの辛い…

年末ダウンしていたツケを支払っていました。
おかげでとっても遅くなりました。
こんな自己満足作品を読んでくださってる皆さんには本当に申し訳ないです…
な・の・でレレ君をボコる道中キャラクターを募集します。
活動報告の方にイジメ隊メンバー置きを作るので、暇でしたらください、ぜひください。
急に欲しくなったのです。


じゃあ、少ししたら出張があるんで…

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また長い期間空いちゃって書き方を忘れたから頭からっぽにした結果、今までと毛色が全く違う感じになった話 ポケモンと一緒に読者も厳選し始める。※モノズファンの皆様ごめんなさい


☆前回のあらすじ☆
お婆ちゃん強かった。





この辺りから書くのが辛くなってきてるんでサチコお婆ちゃん突破は桜の散る季節まで待って


 

 

 

「よっし!誰が新しい仲間になるかなぁ…!」

      ギュギュギョア~

 

 

 

 

ここは、シーソルベから北の港町『シータルク』に繋がる1番街道

 

 

 

 

 

の外れに存在するヤキゴミ処理場。

 

 

『いくら強いポケモン、そのドラミドロがいた

 としても流石に2体だけじゃうちを突破する

 のは無理さね。せめて3体目を捕まえて、

 そのポケモンに合わせて自分が何をしたいか

 を決めてからまた来なさいな。』

 

と言うサチコさんの助言に従って、今日は新しい仲間の捕獲の様です。

 

正直子供が来る場所ではないが、

レレは何故かここにいた。

 

理由は簡単。

今回レレが求めているポケモンは

『速い毒ポケモン』

 

毒ポケモンならなんか汚いところによくいるでしょ!という考えに基づいての行動となっております。

あっ、我らがくっきーちゃんはそんなことないのでと言うかとってもきr

 

 

「う~ん、速くて強いポケモンかぁ…

 ドグロッグとか!」

 

 

こんな微笑ましい頭をしているレレ君ですが、ここで皆様に重大発表があります。

 

レレ君はサチコさんのジムを『草』ジムだと思っているのです。

 

まぁパラス、クルマユと虫の他に草タイプが入ったポケモンばかり使ってたので仕方ないかもしれない。

恐らく一睡したレレの頭の中には、クルマユを包む葉っぱしか残っていないのだろう。

 

頭の中をしっかり整理(整理ミス)して挑む今回の捕獲回!取り敢えずと辺りを見渡すと…

 

 

   ザジャラ~

 

いました!モノズです!

と言うことで

 

 

「あの子にしよう!くっきー!」

    ギュギョウ!

 

 

 

 

 

 

 

速い毒ポケモンについてはもう吹っ飛んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

肉や草、ゴミだろうと平気で食べる雑食のモノズにとって、このゴミ処理場はまさしく桃源郷だった。

 

今日も腹を満たすため、誰も来ない処理場の端っこで食事を楽しんでいたモノズは気配を感じ、後ろを振り向く。

 

 

その気配は、いつも周りにいる同族に似ていながらも違う、圧倒的な何かを孕んでいた。

生存本能が吠える、『この場にいては不味い!』と。

あまり強くない、能天気な脳が警鐘を鳴らす。

 

しかし、身体は動かない。

目の前にいるであろう相手から発せられるプレッシャーに、確かに感じる恐怖に、その身は屈してしまっていた。

(ドラミドロに特性:プレッシャーはありません)

 

それでも、それでも。

わるあがきの様に身体を動かそうとして、でも力は入らない。

なんで、なんでと焦り始めたその時、全身を焼ける様な痛みが襲う。

なんでこんな目にあってるのだろう。モノズは訳のわからぬまま、目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

「えーっと…モノズって言うんだこの子。

 モノズ、ゲットだぜ!ってね

 

 

決め手はくっきーのりゅうのはどう(初撃)

早速見てみようと、新しく仲間となったモノズにげんきのかけら(¥2000)をボールから出して与える。

 

流石は¥2000、モノズの背中にぶっ刺せば、ぐったりしていた様子からみるみる回復していく。

しかし欠片だからか完全復活には程遠い。

特に身体の震えが目立つが、そんな動きはレレには見えません。

 

 

フゥ-…こんにちは!ぼく「君!そのポケモンはもしかしてモノズじゃないかい!?」はぁぁぁあ?!」

 

 

 

小さな少年(後ろにくっきー)と一匹の竜。

その初対面に乱入してきたのはエリートトレーナーのお兄さん(16歳)名前はない。

 

大声で飛び込んでくるものだからレレもモノズもおっかなビックリ。

 

 

「や、すまない。少し興奮してしまった。

 まぁなんだ、いきなりで悪いんだが

 そのモノズを交換してくれないだろうか?」

 

「えっいやです」

 

 

本当にいきなりである。

正直突然叫びながら突撃してきたあげく、さっき捕まえたばかりの手持ちを要求してくる人間に素直に応じる人間がいるだろうか、いやいない。

そもそも簡単に手持ちを渡す主人公なんていないでしょ

 

 

「頼む!こちらはダブランを出す。

 地方巡りでならそのモノズより

 役に立つだろうし

 何より俺のポケモンだ。

 そこそこ強いぞ、な?。」

 

 

「わかった!」

 

 

先人誰もが思い付き、誰もがやらなかったことを素でやるのがうちのレレ君です。

交換は成立。二人してシーソルベの街に戻り、レレは交換機にモノズの入ったダークボールをセット!お兄さんはダブランの入ったハイパーボールをセット!後でボール変えよう、レレはオシャボには敏感であった。

 

 

早速忌々しきハイパーボールからダブランを出してみる。緑色のプニプニとしたゼラチン質の体は、見て癒される、触って気持ちいい。

 

 

「そいつのニックネームは

『ぜらちん』って言うんだ。

 できればそう呼んでやってほしい。」

 

「そうなんだ。よろしく、ぜらちん!」

     モキュモキュウ

 

 

 

こうして3体目の仲間、ぜらちんはレレの手持ちとなった。

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

▼ここは シーソルベの 中にある

 街の 図書館。

 

ポケモンセンターで早速ぜらちんの覚えている技を確認して、直行してきました。忘れない様に紙に書いて。

 

サチコさんはよく子供に本を読むことを進めることから子供向けの本が多い中、レレが持ってきた本は

『対戦時における基本戦術とその対策』

『三値で考える技構成と相性補完』

『意外と知られていないマイナー戦術10選』

 

10歳の男の子、それも本を読むより運動が好きな子にわかるわけないでしょ。雨すいすいとか、ちいさくなるバトンだとか。

わからないとそりゃあ飽きが回ってくる訳で。

 

あと4ページ見たらこの本やめよう、なんて考えながら次のページを捲ると、さっき見た言葉が大きく載っていた。

 

 

 

レレの戦術は決まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へへっ、取り敢えずこいつをイッシュ産メタモンと預かり屋に

 ぶちこんで…色6vサザンドラが楽しみだぜ」

 ザジャラゥ~?

 

モノズの明日はどっちだ。

 






戻ってきました。
向こうでのあれこれをしながら、終わった後の自由で暇な時間にやりたいネタが色々浮かんでくるけど、書く時間がなかったのでまた書き方を忘れてます。
頭がおかしい時に考え付いたネタを使っているので、もうなんか色々ダメな所だらけだと思うけど許してください。


かなり遅れましたがいつの間にかこの作品のUAが2000を越えてました。こんな作品を何度も読んでくださってありがとうございます。自意識過剰かな?

それに当初の目的としていたお気に入り登録者数10人も合わせて突破!本当にありがたい限りです。
ただ、これから私事の方で少し大きな事があるので、投稿ペースがこれまで以上に下がる可能性があります。何だかんだで設定を粗方作っちゃったので完結まで頑張る所存でありますので、数年後までお暇でしたら、この作品にお付き合い頂けると嬉しいです。

あぁ、遅れるといえば

いま活動報告の方でキャラクター募集をしていますがそちらについて修正を。

いま現在キャラクター募集をしていますけど、キャラクターによっては出番がかなり後になります。
正直いま頂いてるキャラクターのうち、一人の出番が来年になりかねない状態です。

この状態に関しましては本当に申し訳ありませんが、この作品にキャラクターを寄付してくださるに当たってこれらを理解して頂けると幸いです。


頭からっぽ族流行れ
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唯一の読者の期待に答えようとあぁでもないこうでもないと書き直してたら結局微妙な内容になっちゃった話。対サチコおばあちゃん二戦目前編になってるはず…


☆前回のあらすじ☆
モノズを捕獲してダブランと交換した。






デカイ案件が舞い込んできてガン萎えしてたらコロナがうんたらかんたらで無くなって私大喜び!多分向こうは引き継ぎとか、そもそもそれ自体をどうするかでしっちゃかめっちゃかになってると思うと胸がスーッとする。

見つかったらヤバイなこれ…(阿呆)


 

 

 

「あ、ありがとうございました!」

     キシャ~

 

「ほいさ、次も油断せずにやるんだよ!」

 

 

ふぅ…と一息、勝負後にちょっとしたアドバイスを挟むサチコ()から、ソルベジムリーダーサチコ()に切り替える。

 

 

「次っ!入ってきな!」

 

「はい!」

 

 

元気溢れる威勢の良い返事に、近頃声の小さい子や、緊張感を持ちすぎて色々とお粗末な子供を良く見ていたサチコは好印象を覚える。

 

 

「と…お前さん、

 確かドラミドロを連れてた子…だったか。」

 

 

次のチャレンジャーは、二度目の挑戦になりますレレ君です。なんかどこかで凄い期待されててびっくりしました。

新戦法の練習シーン?カットだよカット。

 

 

 

 

「なるほど…その顔を見りゃわかるよ。

 見つけたんだろう?勝ち筋を。

 さぁ、お前さんの戦い、

 しかと見せてもらうよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

 

「私の使用ポケモンは前回と一緒さ。

 パラス!虫ポケモンってものを

 もう一度見せてやりな!」

     カラカッギ!

 

「あれ、草ポケモンじゃないの?」

 

 

出だしを挫かれ内心『えぇ…?』と呟く

サチコおばあちゃん。

ジャッジマンがレレに近付き耳打ちする。

 

 

『ここ虫ジムですよ』

 

「えぇっ?!」

 

 

そういやこの子まだ勘違いしてたままでしたね。

 

前回仲間になり、今回のバトルの要として準備していたぜらちんのタイプ相性を思いだし、青ざめるレレ。

ショタの『ぁ、どぅしょ…』って顔可愛い、可愛くない?

 

 

「おっおねがい、どうにかして!ぜらちん!」

        モキュ

 

「ん?なるほど、ダブラン…

 エスパータイプだが…大丈夫かい?」

 

「いけます!」

 

 

勝負前から不安でいっぱいのレレだった。

 

 

 

 

「ぜらちん、ねんりき!」

 キュモッ!~ッモ!

 

「させないよ!いやなおとで妨害!」

    カラッギィィィイ!

 

 

 

ここの様にアニポケ方式の戦闘スタイルを採用している作品の中で、トップの扱いやすさと汎用性を持つエスパー技だがこの作品の中限定でしっかり弱点が存在する。それは、各種技を発動する際に膨大な集中力を要し、それにより大きな隙を晒すことである。

 

要するに作業をしてるときに声を掛けられたり、体を揺すられたり、隣から爆音のジャズが流れてきたら集中なんてできないよねって理屈です。

 

ただ、ぜらちんとパラスの素早さの差から回避が成功するため…

 

「ねんりきは打たせないよ。

 今のうちさね、れんぞくぎりだよ!」

     ギャラギャラ

 

「と、とにかく避けてねんりき!」

    キュモ…モ~!

 

「ぐっ…いやなおとで妨害!」

    ギィィィイ!

 

と、以下の様なループが出来てしまった。

これジム戦なんです。信じられる…?

 

 

「そうだ!ぜらちん、おどろかす!」

    モキュゥ!

 

   ギャラギ?!

「うぉぉぅ!パラス?!」

 

そんなループを打ち壊す突然のおどろかす。

本当に突然に来たものでパラスがビックリ仰天、釣られてサチコおばあちゃんもびっくり。心臓に悪い。

 

そしてここでレレ君の豪運が発動!

腰があるのかわかりませんが

パラスが腰を抜かし、怯んだ!

 

 

「いまだ、ねんりき!」

   モキュ~ゥ!

 

 

今度こそ念でパラスを持ち上げ、地面に叩きつける。

地面にキスをするとはこの事か。人でやったら鼻の骨がやられそうな叩き付けられ方だ。

 

 

      カラッギ…

「パラス、戦闘不能!

 リーダー、次のポケモンを。」

 

 

その強烈な一撃に、パラスは戦闘不能となってしまった。

 

 

 

 

「かなり高い素早さに『おどろかす』かい。

 これはちょっと油断してたねぇ…

 

 スーッ…よし、とにもかくにも

 まずはそのダブランだ。

 いくよ、クルマユ!

 先行でいとをはく!

 お前の機動力、見せつけてやりな!」

     シュモッモモ!

 

 

勢い良く投げられたボールから、前回苦渋を飲まされたクルマユが飛び出す。

先行指示に従ってジム内の木々に糸を伸ばし、またターザンの様に飛び回り始めた。

 

 

 「ねんりきで落として!」

「させるかい!はっぱカッターをばらまけ!」

        シュモッ!

 

 

レレは、またねんりきでクルマユを強引に引きずり降ろそうとするが、念は間に合わずはっぱカッターが命中してしまう。

ちなみに『いやなおと』は相手の防御ランクを二段階下げる技であって、それを複数回受けたまま物理技のはっぱカッターを受けたので、

 

 モギィッ?!

「ぜらちん!」

 

 

当然大ダメージ、それも致命傷一歩手前のダメージを負ってしまった。

 

 

「ふむ、そのダブランは貰ったね。

 はっぱカッターでトドメだよ!」

      シュ!

 

「え、あっまもる!」

 モ、ギュウ!

 

 

なんとかまもるでぜらちんを延命するレレ。

 

まもるの効果時間中、少し考えた後

何かを決めた様に真剣な顔で

ふぅ、と一息ついて、よしっ、と前を見据える。

 

 

「繋げるよ、ぜらちん!

 トリックルーム!

 

「おぉっ…と、やらせるな!

 はっぱカッター!」

 シュモモッ! キュモッ!モキュ!

 

 

焦ったからかぜらちん本体に命中した物の他に、周りの地面に直撃したはっぱカッターが砂塵を起こす。

 

 

砂塵が晴れるとぜらちんがひっくり返っていた。

 

 

「ダブラン戦闘不能!

 チャレンジャー、次のポケモンを!」

 

 

しかし

 

「あぁ、間に合わなかったか…」

 

 

 

 

フィールドを不可思議な空間が包み込んだ!

 

 






お久しぶりでございます。(21日)

はい、空けすぎました。申し訳ない。
不定期にも程があるだろとかお前本当に完結させる気あんの?とか自分でも思い始めてるんで、本当に、せめて次エミちゃんが出てくるところまではキビキビやっていきたい…はい、やります!

ついでに言い訳の一つでもしますと、ハーメルンのパスワードを確認していたらログインできなくなったなんてことになってました。許して。

あとは…知り合いの人の作品にあれこれネタ出ししてたのもありますかね…?
あっまって!石を投げないで!





ここからは恒例のあれ
この時期の話題だと『新型コロナウィルス』なんて物が流行ってるとかなんとか。
色んな所で聴きますし、他の作品でも注意換気しているのを良く見ますが、まあ私なら平気だろwww

なんて思ってたら以外と近場で感染が確認されました。
そんなことになったもので、私も他人事の様に笑っていられなくなりました。本当よ本当。サチコおばあちゃんみたいに油断してたら1発アボンもあるかもしれないので、手洗いうがい、出かける時はマスク、なかった場合はできるだけ人混みを避けるように、とにかくできる範囲での予防策はやっておきましょう。


国をあてにしたらダメだぞ


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もう何も考えない。どうせ二次『創作』だ!独自設定じゃばぁーっ!なんてテンションで書いた結果作者が死んだ対サチコおばあちゃん2戦目後編。ついてこれる人だけついてこい!



☆前回のあらすじ☆
▼ぜらちんの トリックルーム 

 作者が 描写力不足 をわからせられて
 羞恥心から 爆死した!




いつも通りを続けてたら生活習慣が破壊された。
これもそれも全部コロナって奴の仕業なんだ!
Ω<ナ,ナンダッテーッ!?


はい



 

 

 

ー☆ー

 

「お疲れ様、ぜらちん。

 

 …ッ行くよ、くっきー!

   グギュギァギィィッ!

 

前回で作者の心労的にやってくれたぜらちんのトリックルームは無傷。

渡されたバトンを感じ、前回のリベンジに燃えるくっきーは咆哮をあげる。

 

 

 

これは流石に厳しいかね…?クルマユと、モンスターボールを一瞥し、思考を加速させるサチコ。

いつも思うけど本当よくクルマユでドラミドロを倒せたよねサチコおばあちゃん…

 

 

眼に炎が灯る。

 

 

「クルマユ、ねばねばネットだ!

 ネットを重ねて壁を造るんだよ!」

     キュルィ!

 

「──りゅうのはどう!」

    ギュアァ!

 

 

指示の速さはほぼ互角…!

なんてことは無く、レレの指示は普通に遅かった。なんならどの技で攻めるかでちょっと迷ったのだ。

結果、優先度-1ぐらいの差ができてしまう。

 

そんなちょっとした時間の差で、

クルマユは糸の壁を用意してみせた。

 

虫の糸特有…と言うより、元々の技名通りの粘性を持った糸は、真っ直ぐ飛んできた竜の波動を受け止める。

が、流石に耐えきれるはずもなく。

波動はどんどん糸の壁を破壊する。

それでも多少の時間が出来た訳で、その間に転がることでりゅうのはどうの射線から脱出。

 

 

「これで1ターン、と言うところかね。

 

 ご丁寧にトリックルームも小さい物、

 やってくれるねぇ…ッ!」

 

 

説明しよう!(唐突)

この作品では○○ルームと名のつく技は言っちゃえば四角形の結界の様な見た目であって、中に取り込まれれば脱出するのは不可能!でも破壊は可能!

 

それが小さいと言うことで、例の空中ジャングルは結界内に入っていない。

つまり、クルマユのターザン戦法は封じられてしまっている!

 

実際は、ただぜらちんのトリックルームの習熟度が低く、使いこなせていないだけなんです。

 

 

「もっかい、りゅうのはどうだ!」

     ギュルリリ!

 

すまないね、クルマユッ!

 ドラミドロの体にいとをはく!

 

 そのままはっぱカッター!」

     キュモーッ!

 

 

その姿は、マーベル蜘蛛男の様。

 

くっきーの体に糸を巻き付け、

それを吸い取ることで一気にくっきーに近付く。

クルマユとくっきーの体格差から、かなり低空での飛行だったのでなんとか波動の回避に成功し、はっぱカッターでダメージを与える。

 

 

 

「くっきー、ヘドロウェーブ!

     ギィィイユゥゥ!

 

 

くっきーの身体から、高濃度の毒が溢れ出す。

 

接近どころか密着していたクルマユに、

これを回避する術はない。

どくタイプ(くっきー)の技は、くさタイプ(クルマユ)に対して効果ばつぐん。元々のレベル差からしても、ダメージは計り知れない。

 

 

「クルマユ、戦闘不能!

 

 リーダー、次のポケモンを!」

 

 

あと、1体。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フゥ-…

 やるしかないか。

 

 こいつで最後さね!

 行きな、イオルブ!」

 

  シュリシャリィッ!

 

 

ジムリーダー、サチコ。

その最後の1体は、

ななほしポケモン『イオルブ』

赤と黒のぶち模様が特徴的な、

むし・エスパーポケモン

 

 

むしタイプ特有の素早さで逃げつつ、エスパー技を巧みに操る姿が有名だが、ここは素早さ関係が逆転するトリックルーム。

イオルブの体に負荷がかかる。

 

 

「行くよくっきー!

 ヘドロウェーブで飲み込めーっ!」

    ギィユァァ!

 

「…まもるだよ、イオルブ。」

    シュリィーン…!

 

 

その火力の高さから、イオルブにとってはどの技も一撃必殺なのだが、それでも完璧にダメージをカットする『まもる』と言う技。

正直に言えば、その仕組みはいっさい明かされていない謎の技筆頭であるそれが、ヘドロウェーブを受けきった。

 

 

「これで、4ターンさね…!

 トリックルームはあと1ターンが限界。

 

 こんなやり方、本当は不本意だが、

 『戦い』を説いた以上、

 やれることはやるさ。

 

 予告するさね!

 次に私が指示する技はまもる!」

 

 

 

 

誰かが言った。

トリックルームはもって5ターン、と。

 

壁の薄い狭い部屋でどったんばったん大騒ぎしたら、壁にヒビが入って最終的に壊れる。そんな感じだろう。

 

ついでにぜらちんがダウンしてるいま、結界にエスパーパワーが供給されていないので、結構ボロボロのガタガタだったりする。

 

 

「さぁ、確率は1/2!

 どっちに転ぶかは運次第さね!

 

 イオルブ、まもる!

    シィィシャリリ!

 

「くっきー、お願い!

 ヘドロウェーブ!

   ギュルリリ!

 

 

毒の津波が、まもるを

展開しようとするイオルブを飲み込んだ。

 

 

波が退くと同時にトリックルームが割れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イオルブが地に伏していた。

 

 

「イオルブ、戦闘不能!

 よって勝者、チャレンジャーレレ!

 

「やった、やったぁ!」

 

    グルギュアァア!

 

 

ー☆ー

 

 

「負けた、負けた。

 まさか運に走ることになろうとはね…

 

 お前さんは戦法を手に入れた。

 それは、他の奴らとは違う『個性』だ。

 

 それはきっとお前さんの旅の役に立つ。

 ここで学んだこと、忘れるんじゃないよ!」

 

 

「はいッ!」

 

 

「よし、いい返事だ!

 手を出しな。

 

 ─カスピバッジ、しかと渡したよ!

 さぁ、広い世界を見てくるといい!」

 

 

ありがとうございました!

 行くよ、くっきー!」

 

 

 

少年は走り去っていった。

オレンジ色に輝くカスピバッジを手に。

 

 

 

少年の去ったジムの中で、サチコは小さく微笑んだ。

 

 

「さぁ、次のチャレンジャー、入ってきな!」

 

 

 

 








ソルベジム、サチコおばあちゃん編、完ッ!

や~っと終わりました。長かった、本当に。
まぁそれもこれも全部この後のイベントや終盤の展開ばっかり浮かんできて、この回をいっさい進めなかった私が悪いんですけど。

あっ案の定今回も書き方を忘れているのでいままでと気色が違います。ここまで読み進めてくれた猛者なら許容範囲内かな…?
本当に才能がない人種だと辛い。周りが光って見える…



ちなみにこの回だけで保存ミスによる文の消失が1200文字分くらい起きてます。萎えた。





次回はやっとあの人が出せそうです。
取り敢えず誰かが犠牲になるとだけ。


頭からっぽ族流行れ
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考えれば考える程使い道が出てくるキャラクターを創れる人って凄いと思う。そうだよ、そこのあんただよ!と言う感じで書いたら5000文字とかに行きかけたからぶつ切りにした回頑張ったから褒めて…



☆前回のあらすじ☆
やっと二つ目のジム突破しました。




すっごい難産だった。




 

 

 

 

 前回、見事カスピバッジを手に入れたレレ。

 旅はまだ始まったばかり。三つ目のジムがある

『シーマヤラシ』に向かうための準備を進めていた時です。

 

 まさか、あんなことにまき込まれるなんて、この時のレレは露にもおもっていませんでした――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直メルちゃん凄い扱いずらかったです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー☆ー

 

四年に1度!シーストームの

   前兆、確認される!

    発生は8/31か?!   』

 

 

 

 ソルベジム突破から少し、まだ太陽が照り付ける真っ昼間。きずぐすり、ヨシ!むしよけスプレー、ヨシ!ミックスオレ、ヨシ!と必要な物をしっかり買い込んで、さぁ出発だ!

 

とはならず、宿舎でぐで~んととろけていた。

クーラーをガンガン利かせて、ソファーにもたれながらテレビを見る。そんな週に2度しかない全休を満喫する夏のおっさんの様なスタイルで涼しさを満喫していた。

蒸し暑い真夏日だから仕方ないよね

 

 そうしてテレビリモコンをポチポチと、面白い番組はないかな~…と探していた所に出てきたのが上の大赤字。『シーストーム』

 

 もう響きからしてカッコいいそれは、少年の心を大いに動かした。特にこの『四年に1度』と言う部分。このいかにもTHE.特別な一言はとっても魅力的で、

 

 

「シーストームを見に行こう!」

 

 

となるのは必然だった。

 

地方巡りの伝統としては正しい事なんですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「例え

 火の中

 水の中

 草の中

 森の中~…でぇ…なんだっけ?」

 

 と言うことで、現在レレはかの「シーストーム」が観れるシーブ四大港町の中で一番近い北の港町『シータルク』に向かっております。

 シータルクは子供の多い町。そのため、毎年多くの子供が地方巡りの旅に出ていくことで有名なここ、1番街道だが、突然の報せによって逆走することになった子供達に観光客にと、普段ではあり得ない程人通りが多い。

 

 皆が皆『シーストーム』目的なので、そこかしこから『楽しみだね~』や『みんな カメラは持ったな!!いくぞォ!!』等と言った話し声が聴こえてくる。

 

 だが、ここにいる者達(読者)は忘れているのではないだろうか。

 

 

街道は変なのに絡まれやすい

 

 

 

 

既に変なのいたって?気のせいじゃないかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー☆ー

 

 それは、本当にただの偶然。誰でも良かったその枠に、たまたま当てはまっちゃったレレは多分何かを持っているのでしょう。

 

 

「あ”ぁ”~”暑ぃ、うぅ…」

 

 

 ただいまの気温、脅威の33℃!もう夏の終わりだと言うのにこの暑さ。もともとシーブ自体が南国寄りの地方なので仕方ない所もあるだろうが、それでも人体に優しくない気温である。

 

流石にこの灼熱の中を歩き続けるのはキツいと思い、レレは木陰で休憩することにした。

 

 

 

プルタブに手を掛け、勢い良く引っ張ると

カシュッ!

と音を立てて甘い柑橘の香りが鼻をくすぐる。

飲み口を口にあて、中身を一気に喉に流し込む!

 

くぅ~っ!キンッキンに冷えている!

最高だ、ありがてぇ…!

 

そんなどこかで視た1場面をミックスオレで再現していた時だった。

 

 

 

 

「ホォイ!」

 

「うわぁ?!ッゴホッゴホ!」

 

 

 意識外からの不意打ち、目の前の草むらからペルシアンが飛び出してきた!一気飲みしてたのでレレは思いっきりむせた。

 

 

「あっ、驚かせちゃったみたいでごめんね~?」

 

 

と誰かから声を掛けられる。少し落ち着いてから声の主に返事をしようと目線を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

―ニャースだ。

 

いや、ニャースの着ぐるみを着た子供がペルシアンに乗っていた。

 

?????

 

 

「えぇ…?」

 

「あっわたしメル・コレット。

 気軽にメルって呼んでにゃん。」

    ミィニャァ~…

 

困惑するレレに、そんなこと知るかと話しを進めるニャース少女。自己紹介の通りにメルちゃんと呼びます。

ペルシアンはそのまま寝てしまった。

 

 

「君もあの~…シーナントカを観に来たんでしょ?

 あれ、まだちょっと先にゃんだよね…

 でもいまタルクを出ちゃったら戻ってこれるか不安だしで退屈してるんだにゃ~ん。」

 

「そうなんだ…?」

 

 

「そうなの!ん~と、だからねぇ…

 

 暇潰しと言ったらこれ!」

 

 

そう言ってメルは、恐らくペルシアンの物と思われるゴージャスボールをつきだす。

 

 

 

「えーっと、トレーナーどうし、

 目と目が合ったらポケモンバトル!

 …ってね。」

 

 

 

なんだかレレが理解する間もなく、

突然にバトルが始まった。

 

 

 

 

 

 

ー☆ー

 

 

「よーし、いってにゃんしゃい、ペルーシ!」

     ミィ…ミィニャァ!

 

 

「えぇ、んー…ぜらちん!お願い!」

     モッキュ

 

 

 レレが出したのはぜらちん。前回を見ている身としては何をしたいのかが丸わかりである。どうせいつものになる。

 

 メルはそのまま、寝ていたペルシアンのペルーシを叩き起こす。

 

―シャムネコポケモンのペルシアンは一般的にはバトルより愛玩ポケモンとしての一面が強い。ノーマルタイプ故にその戦い方は多く、どのような技を使ってくるか読めない。

 

 

「ふぅ…、よし!トリックルームだ!」

     キュモム~イ

 

 

はい出ましたトリックルーム。この後の展開が手に取る様に見えてきます…

 

 

「いつも通りに行くにゃん!メロメロ!」

       ニャミォ…

 

 

 

 

―前々回説明した様に、トリックルーム及びエスパー技は、威力・汎用性共に優秀であるが、その分集中力が重要になる。

 

 

 

必死にトリックルームを生成している最中、相手側から艶めかしい声が聞こえ、ふと彼を視た。

 

 

 

相手は、ただそこに座っていた。

体を伸ばし、前脚を舐める。ペルシアンという種に共通する生態である何でもないその動作が、ぜらちんの眼を釘付けにした。

ペロリと舌を出すそのシュっとした顔が。

ペタリ、ペタリとゆっくり動くその脚が。

ミャォ…と、どこか気持ちの良さげな声が。

 

ぜらちんの、彼女の心を奪った。

 

 

ペルーシが雄で、ぜらちんが雌。

誘惑されたぜらちん()は、ペルーシ()にメロメロだった。

 

 

 

  モキュルゥ~♡

「ぜらちん?どうしたの?!」

 

 

 哀れかな。その偽物の想いに惑わされてしまったぜらちんは集中を乱し、トリックルームは崩れ去ってしまった。

メルは、その隙を逃す様な子ではない。

 

 

「よぅし!決めるよペルーシ!

 はかいこうせん!!

 

フゥゥゥッシャァァア!

 

 

スッと優雅に立ち上がったペルーシの魂の咆哮。

それはペルーシの力そのもので。

そうして発射された特大の光線は、いまだ心乱すぜらちんを飲み込み…

 

 

 

 

 

爆発した。

 

 

ぜらちんんん?!」

 

 

煙が晴れると、そこには案の定戦闘不能になったぜらちんが。

きっと彼女は光線に飲まれる瞬間までこう思っていたのだろう。

 

 

 

 

その姿もカッコいい…! と。

 

 

 

 

 

 

 

 






ちなみにメルちゃん戦はまだ続きます。
どうもミドロちゃんです。
結構前に募集して結局エルさんしか来なかったキャラクター募集のキャラをようやく使えました。
そんな記念すべきトップバッターを勤めてくれたのはメル・コレットちゃん12歳!

ただキャラが濃すぎてどの様に使おうか、すっごく悩みました。そうして結局街道の変なの第2号に落ち着いちゃった。この子を書いてて思ったのは「拡張性が高い」でした。
書けば書くほどあんな感じにもできる、こんなこと言わせようと、色々思い付きやすかったです。おかけで余計に難産になりましたが(笑)


エルメールさん、素敵な子をありがとうございます!

そしてこいつはこいつでまた書き方を忘れてるのでもう気にしないでください…
四月投稿第一段!
今回も読んでくださり、ありがとうございました!


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散々人の事をサイコだとか言ってくれた朋友に「そんなのじゃねぇわよ!」と啖呵切って書いたらまぁチャマ虐ばかり思い浮かんできました。完敗です。私はサイコだったようだ…※途中で書き方を忘れちゃったよ



☆前回のあらすじ☆
カイジごっこしてたらぜらちんが爆散した





休み溶けました


 

 

 

「…あっ、えぇっと…うん。

 お願い、くっきー!」

 クギュルァア!

 

 

 なんだかとても幸せそうな顔でぐったりしているぜらちんを、新調したガンテツ印のドリームボールに戻したら、我らが主役のくっきーの出番。

 

だけどここで衝撃の真実が!

くっきー“ちゃん”です。

 

 

 

 

 

雌です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ペルーシ、メロメロ!」

 ンニャォ~ン…

 

グギュルゥ~♡

「くっきー?!?!」

 

 

 

悲しいかな、ぜらちんの二の舞となってしまった。

 

そもそも現時点で雄がチャマしかいないのでこれ実質詰みだったのでは?

 

 

「さぁペルーシ!はかいこうせんだにゃん!」

 フゥゥッシャァァア!

 

「くっきー…!」

 

 

本日二発目となるはかいこうせんは、勢い衰えることなく発射されくっきーを飲み込み、また爆発する。

 

 

 

が、

 

 

「…!くっきー!」

 ギュグゥウ…!

 

 

さっすがくっきー!

ペルーシのはかいこうせんを耐えた!

さっきは放心して見送ってしまったが、はかいこうせんは1度撃つと反動で少しの間動けなくなるデメリットがある。

いまがチャンスだ!

 

 

「くっきー、ヘドロウェーブ!」

 

 

 

 

 

 

 

メロメロで わざが だせなかった!

 

 

「くっきー?!」

グギャアゥ…

 

 

 

チャンス、物にできず。

 

一度その魅力に充てられたくっきーは、ペルーシのその美しい体に攻撃することを躊躇してしまったのだ。

だが、そのペルーシから攻撃されたことで、メロメロはほとんど解除されており、後はその心の中の残りカスを排除するだけ。

 

あぁなんだろうこの絶妙に気持ち悪い感情の後味は!

くっきーは心の中で、

レレとペルーシを天秤にかける。

6:4から7:3へと、

どんどんレレへと秤は沈んでいく。

 

そして対に秤はレレに沈みきり、ペルーシの秤は虚空へと放り出される。それと同時に、ペルーシもはかいこうせんの反動から復帰した。

 

 

 

「ペルーシ、はかいこうせん!」

  フシャアァァア!

 

「ヘドロウェーブ!」

 ギュルルゥア!

 

 

 

 

 

ほぼ同時に発射された

はかいこうせんとヘドロウェーブがぶつかり合う!

 

 

…事はなくお互いにすり抜ける。

 

極太の光線はくっきーを飲み込み、またもや爆発。

毒の津波は光線を潜り抜け、ペルーシへと直撃した。

 

 

波が引くと、戦闘不能となったペルーシが。

流石はドラミドロの特殊火力!

ドラミドロ is very GOOD !!

 

しかし、流石のくっきーも二発目のはかいこうせんには耐えきれずダウン。

両者ともに相討ちの形となった。

 

 

 

「お疲れ様、くっきー…

 

 行くよ、チャマ!」

  チャア!

 

 

 ぜらちんにくっきー、手持ちの主力とも言える2体を失っても、その闘志が消えることはない!

そうだ、オレは闘える!その瞳の中に炎を灯して、地面に降り立ったのはポッチャマのチャマ!

 

サチコお婆ちゃん戦の時は出番がなかったので今回は活躍したいところ…

 

 

 チラリとメルの方を見ると、手には二つのゴージャスボール。元から持っていたゴージャスボールにペルーシを戻し、もう片方のボールを付き出した。

 

 

「行くよ、ペルーア!」

 ミィニャァアォ!

 

 

 

勢い良く飛び出してきたのはこれまたペルシアン。

だが、普通のペルシアンではありません!

他地方で見られる進化後の姿が異なる現象『リージョンフォーム』、アローラ地方で見られる、所謂アローラペルシアンと呼ばれる個体である。

 

 

「ふっふっふっ…ちょうどいいし、

 一昨日考えた“あれ”を試してみるにゃん!

 

 

     ペルーア、ねこにこばん!」

        ミニャイィ!

 

 

 やっぱりいまだにポッチャマなチャマでは、色々な面でペルーアに負けており、先手を許してしまう。

どこから出したのかわからない大判、小判をあっちこっちにばらまいていく。

別段チャマを狙っていた訳でもない様で、チャマに命中することはなかった。

 

 

 

「そして~…

 みだれひっかき

   フィニャァイ!

 

 

大判小判が散らばる中、意図がわからずレレ共々立ち尽くすチャマに、ペルーア飛び掛かりました!

しかし、チャマに攻撃せずすぐ近くに着地する。

 

どうやら目的は

チャマの近くに散らばった大判小判の様だ。

そして、ちょうど目の前に落ちてた大判をおもむろに掴んで、おもいっきりひっかいた。

 

 

    ギギギガギィガギギィギィ

 

 

チ゛ャ゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ア゛?゛!゛

「わぁぁあぁあ?!」

 

 

あぁ!まるで学校の黒板に爪をたてて引っ掻いた時の様な、発泡スチロールと発泡スチロールを擦り合わせた様な不快な音が鳴り響く!一応街道近くの草むらでバトルをしていたので、近くを通っていた観光客の耳にまでダメージを与えている。

 

が、やっぱり一番影響があったのはチャマである。

大判を引っ掻いた音はどうやら『いやなおと』に分類される様でチャマの防御ランクが二段階下がった。

 

 

…いや、それどころじゃなさそうだ。

耳を押さえてうずくまっている。

 

―聞いたことがある。

チャマ、ポッチャマのモデルとなったペンギンは人なんかよりもずっと耳が良い。その聴力はたくさんの同種が存在する群れの中から仲間の声を聞き分けられる程だと言う。

 

あぁっ!よく見たら耳から血が…!

 

 

 チ゛ャ゛ァ゛ァ゛ア゛…

「だ…大丈夫、チャマ…?」

 

「わぉ、破壊力抜群でびっくりにゃん…♪」

 

 

言ってる場合か

大惨事だよ。どうしよこれ…

 

 

 

だがしかし!こう言う時に奇跡を起こすのが我らがレレ君。

 

耳を押さえてうずくまっているチャマが、突然暖かな青い光に包まれ始める。

包まれ終わると、チャマの輪郭が徐々に変化し始めた。

 

そうです。進化し始めました。

いやタイミングよ。

 

 

「おぉー…

 

 空気の読める

 かしこいメルは攻撃しないにゃん」

 

 

変化し終えたチャマから光が剥がれ落ちていく。

神秘のベールを脱がされ、その全貌が晒された。

 

▼おめでとう!

 チャマは ポッタイシに 進化した!

 

   キュウイェエ!

 

 

 

 まだ若さを残すも、その身に纏う風格は皇帝のそれ。

例えるならば、王太子だろうか。

 新たな姿を得た事で、先ほどの耳のダメージは回復した。さぁ!ここからが反撃の時間だ!

 

 

 

 

 

 

「ひっかく」

  ミィ

 

ギギィィギガギィガギギギ!

 

 

キ゛ュ゛イ゛イ゛ィ゛イ゛イ゛?!゛

「チャマ?!」

 

 

なんて意気込んでみたものの、進化しても所詮はペンギン。

結局二度目の不快音に耐えきれず、泡を噴いてぶっ倒れた。戦闘不能である。

 

 

 

ポッタイシへと進化したチャマの初陣は、何とも言えない結果で、幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー☆ー

 

 

「は~い、到着到着!

 シータルクに1名様ご案内にゃん!

 

 それじゃ、バイバ~イ!」

 

「ありがとう、メルちゃん!

 またね~!」

 

 バトルが終わればもう友達。

暇潰しに付き合ってもらったお礼として、タルクまで送り届けてくれたのだ。

真夏の街道をペルーアに乗って一走り、料金はおいしい水1本のネコバスは、なかなかの乗り心地であったそうな。

 

 タルクに着いてすぐ、行くところがあるとメルは去っていった。メルの背中に向かって大きく手を振るレレ君の姿はそれはもう愛らしかったよ

 

 

 

 

 さて、これからどうしようか。レレは町についてからの事をいっさい考えていなかったのである。

 

取りあえず歩いていれば何か思い付くだろう、と周りを見渡しすと

 

 

「こんにちは僕。タルクの町は初めてかな?」

 

 

と知らないお姉さんに声を掛けられた。

 

 

「えっと…はい、そうです!こんにちわ…?」

 

 

「あら、そんなに怖がらなくても…

 たまたまあなたが目に入っただけよ。

 

 そうね、なら出会いの記念に

 お姉さんのきんのたまを上げましょう!

 これでもう私達は知り合いね!」

 

 

 いや、突然知らない人に声を掛けられたら誰でも怖がると思うの。またよくわからない文句を述べながら、お姉さんは輝くきんのたまを手渡してきた。

 折角なのでと警戒心0できんのたまを受け取ったレレ。お礼は欠かさない。

 

 

「ありがとう、お姉さん!」

 

「あらやだ、お姉さんなんて上手ね!

 もう一個サービスしちゃうわ!

 

 それにしても、あのメルとお友達になるなんて

 あなたなかなか凄いわね…」

 

 

「…?どういうこと?」

 

 

「あの娘、いまはあんな着ぐるみを着てるし、ペルシアンを乗り回すしでかわった子なんだけど、あれでも二年前は初級リーグの舞台で踊っていたのよ?まぁそのギャップのせいなのか、皆話しかけずらいって言うのよ。おかげであの娘には歳の近い友達が少なくて…

 お願い、

 メルと今後とも仲良くしてあげてね?」

 

 

まるで母親の様にメルの事を心配するお姉さんの様子に、ちょっとおかしくなった。

 

 

「もちろん!

 だってもうメルちゃんとは友達だもん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だが宿舎にて

 

 

「えっ!

 メルちゃんってリーグに出たことあるの?!」

 

 

と、いまさらながらに驚いているレレがいたとか…

 

 






書いてる途中で初期の雰囲気を思い出した結果、余計に歪になりました。
この作品内で類をみない高ペースで書き上げたメルちゃん回です。また文字数自己ベスト更新してる…

最初はてけとーに話と話の繋ぎ目に挟めるハンバーガーのレタスの様な使い方をしようと募集していました。で、いざ書いたら全部で約6000字。自分で驚きましたよ。
数時間だけ出してて、すぐに気付いた語尾の問題とか、そもそものキャラクターコンセプトからズレそうになったりと、四苦八苦しながら書き上げた結果、メルちゃんがリーグに出場できる程の猛者に…

もうなんか色々とそちらの頭の中にいたメルちゃんの原型がグチャグチャになってる気がしますが許してください…兄妹のほうも頑張りますので…
エルメールさん、ありがとうございました!

ご覧の通り、提供してくださったキャラクターはしっかり使用しますので、皆様、是非是非私の活動報告にあるキャラクター募集欄にキャラクターをください!
お願いしますぅ…






結局書くところがなかったのでここに置いておきます。

メルちゃんはもうそれはガッチガチな本来の手持ちがいたりします。が、初級リーグで同年代ながら才能や努力の差を見せつけられ、意気消沈してしまいました。そんな時、その場に居合わせた上級リーグの試合でポケモンの可能性を、奥深さを視たメルちゃんは相棒のペルーシと共に新しい戦法を開拓することにハマっていったのです…
メロメロはかいこうせんや不快音はその賜物。

新しいものを開拓する楽しさを分かち合おうと、当時の友達と話しをしても『わからない』と一蹴される。ならもっと分かりやすく、と行動した結果、『理解不能』へと。そして『理解不能』は『気持ち悪い』に昇華し、同年代からちょっとしたハブを受ける。メルはそんな空間から逃げる様にポケモン達と触れ合い、その内人の視線を気にしなくなった。


四月投稿第二段!
頭からっぽ族流行れ
感想ください。
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オリジナル地方にはオリジナル悪の組織だよね!なんて友人と話してたら出来上がった回。この組織の構成員を決めるのは君だ!なお作者はこの組織の内部とかぜんぜんわかってない。



☆前回のあらすじ☆
チャマ虐たのしかった





ポケモン作品でバトル無しって難しいねこれ。



 

 

ー外が騒がしい。

 浅くなければ深くもない、中途半端な睡眠であったのが災いし、フッと目が覚めた。寝足りないからか『ふぁ…』と欠伸が出る。視界を広げるため、覚醒しきっていない半開きの瞳を擦った。

 

先日のメルちゃんとの出会いから時は経ち、本日は8月の31日。現在の時刻はなんと0時だ。

 

 

「んぅ、うるさいなぁ…近所迷惑だょ」

 

 

 レレはまだ10歳の子供だ。本来ならこんな遅い時間に起きることはない。なので、レレは二度寝しようとする。まだ脳が完全に覚醒していない証拠に、睡魔が襲って来た。しかし、外から聴こえてくる声が脳に思考させ、二度寝を妨害する。

 

 だんだんイライラしてきたレレは、掛け布団を蹴り飛ばし、宿舎の窓を開け放つ。

声の主はどこのどいつだぁーっ!とばかりに外を見ると、夜のはずなのに至るところに人が。

 

 

「何か、集まってる…?」

 

 

 行ってみよう。

 パジャマのままじゃ駄目だから、取りあえず服を着替えようと動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

 

「ジョーイさん?店員さ~ん…?

 

 何で誰もいないの…」

 

 

 確かに0時は遅い時間だ。人が少なくなるのは当たり前だろう。だが、いまこの宿舎に、いや、このポケモンセンターの中に誰もいないのだ。

明かりは点いているし、機械も動いているのに。

 

 確実に異常事態だ。

誰もいないポケモンセンターにレレがただ1人。

本来なら、ここで部屋に引き返して、無理にでも寝てしまえば良かった。翌朝、スッキリとした頭で、いつ起こるかわからないシーストームを待てばいい。

 

しかし、子供とは1人の夜を怖がるもの。とにかく人に会いたい、その一心で自動ドアをくぐった。

 

 

 

 

 シータルクは、シーブ地方の中で1、2を争う田舎だ。そんな町の夜は暗闇に包まれている…と言う訳でもなく、そこかしこに設置された外灯のおかげで視界は良好だ。

 

 

レレは、何だか嫌な気持ちになった。やっぱり夜は怖いのだ。それでも、少しずつ声が聞こえる方へと歩いていくと人集りを見つけた。

 

 

声を聞き取ろうと、耳を澄ます。

 

 

 

 

 

「繰り返す!

 我々は『人地(じんち)の会』!より良い人の世界の実現を目指す選ばれし者だ!我々の崇高な目的の為、シーストームの調査を行う。お前達は邪魔にならない様、即刻町から出るのだ!」

 

     「ふざけんなぁ!」

「勝手な事言わないで!」「お前らの目的なんか知るかよ!」

 

「うるさいっ!えぇい、我々の計画が人間社会にどれ程素晴らしい結果をもたらすのか、理解できない凡愚共め…

 

 このテープより先に入った者には、実力行使も躊躇せんぞ!トロピウス!」

     ギュワゥグワァウ!

 

 

 

 

 

「なに、あれ…?」

 

 

微妙な顔になった。まるで理解しようとも理解できない、むしろ理解したくない奇妙なナニかを見てしまったかの様な、そんな表情。まぁわからなくもない。私もわからん

 

拡声器を持った男が何なのかはわからないが、とにもかくにも自分以外の人達がいることにレレは安堵した。まずはあの人達の所に行って、どういうことなのか教えてもらおう、と少し暗がりから出たところで気付いた。

 

KEEP OUTと書かれた黄色いテープが張り巡らされているのだ。いやそれだけなら問題ないのだが…レレがいるのは、拡声器の男の真後ろである。つまり…

 

 

「ぼくはテープの内側にいる…?」

 

 

先程の言葉を見直そう。

えっと、テープより先に入ったら実力行使…

 

テープの内側にいる=実力行使される

 

の図が出来上がる訳で…

 

 

「…隠れなきゃ」

 

 

 

 

 

 

余談だが、ここで普通に出ていけば特に問題なく町から出れてたりする。

 

 

 

 

 

 

 

-☆-

 

 

 行動を開始してから一時間、部屋で寝て起きたら終わってるでしょ!なんて考えで一度ポケモンセンターへ戻ろうと動いていたのだが…

 

 

「こちらレレ、センプクは完璧だ、任務をゾッコーするっ!ピピッ!」

 

 

 調子に乗って奥へ奥へと来てしまいました。あんまりにもバレないもので『あれ?これもしかしていけるんじゃない…?』なんて思ってしまったのが運の尽き。ついでに好奇心が恐怖に打ち勝っちゃいました。そこは負けないで…

 

 レレはいま、何とも言えない感情に襲われていた。こうしてこそこそと隠れながら動き回ることに快感を覚えているのである。自分は見つからない!自分は無敵なんだ!と言う高揚感。こう、心が疼く…!皆も子供の頃、意味もなく掃除用具入れに入ってはいつまでバレないかな?とかやったでしょ?それと同じ心境であろう。…何?やってない??じゃあ知らん。

 

 

 もっと分かりやすく言えば、中学二年生の男の子が稀に良く患うと言うある病気を小さくマイルドに、可愛らしくしたもの…かもしれない。男の子は蛇に憧れるものだ。

 

 

 

現在、レレは…いや、ボスの遺志を受け継いだ若き新兵、レレークは路地裏で見つけたダンボール(相棒)を被り、とことこ歩いていた。

…!足音や声が聞こえたらすぐ座り込む!

 

 

 

__足音が消えた。きっと素通りしていったのだろう。

 

 

「こちらレレーク!ショウサ!まだ敵に見つかっていない!

 おーばー!ふふっ完璧っ!」

 

 

カワイイかよ

 

 

 失礼、足音の有無を確認しながら、レレークダンボールは動き出した。だが、ダンボールがいきなり現れたり消えたりするのは不自然だ。少しずつ、少しず~つ移動していく…!

 

「なぁ、これ…」「いや、野生のポケモンかもしれないだろ…?」

 

 

「ックシュ!…うぅ」

 

 

あぁ…っとここでくしゃみをしてしまった!まぁ夏と言えども夜は冷え込むので仕方ない。

 

「…なぁ」「悪い、流石に今のは無理だわ」

 

そろそろ港が見えてくる頃。さあ、この先には何が待っているのか!

 

 

「ッ!足音!」

 

 

突然後ろから足音が聞こえてきた。戻ってきたのだろうか?なんて危ない…

自分はただのダンボールだ、大丈夫、大丈夫。そう思いながら、息を整えるレレ。ドキッとした心臓はまだドクドクと激しく波打つ。

 

 

「あれっ…?」

 

 

足音がどんどん近付いてくる。

バレてない!バレてない!と、何かにすがり付く様に手を合わせて祈る。

 

 

「~ッ!行った…?」

 

 

足音は消えた。

レレークの完全勝利Sランクである。

 

 

 

「ここで何してるんだガキィ!」

 

「ワアァァァアァ?!!??!」

 

 

 

 

 

 

 

訂正、完全敗北Eランクである。

 

 

 

 






結局四月に投稿できたの三話だけでした。
どうも、ミドロです。
今回は突然現れた謎の組織『人地の会』のお披露目回になります。

なんだろうね、これ。序盤、中盤、終盤とそれぞれ一週間開けて書いたのか?と聞かれても文句言えないぐらい文章が変わっててビックリしました。1日で書いたんですよこれ…

いっつも言ってるかもしれませんけど、もうこいつはこう言った書き方しかしないので寛大な心で暖かく見守ってくださいな…



この四月、色んなことがありましたね。
私の中での四月中の大きな出来事としては、うちも休業になったこととお気に入りの作者さんが消えちゃったことですかね…

暇が出来て嬉しい反面、面白い作品が消えてしまったことの寂しさがあって複雑な気持ち。

きっと五月の私が頑張ってくれるでしょう。

四月投稿最終段!
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幼いその体に襲い掛かる無慈悲な力…レレの運命や、如何に!正直色々やりすぎたかな…なんて思った回。そういやこの作品恋愛要素がありましたね…



☆前回のあらすじ☆
どうした?何があった!返事をしろ
レレーク、レレェェエクッ!(デッデッデン!!)





仕事が家に郵送されてくる恐怖


 

 

 

「しっかし、どこから入ってきたんだこいつ?」

「さぁ?…案外宿舎の方で寝過ごしてて

 いま外に出た~なんて感じだったりしてな!」

 

「あっあっ…離してぇ!」

 

 

 くしゃみ一つでアラートは一気に赤色へ。

相棒(ダンボール)は無惨に打ち捨てられ、顕になった丸腰のレレに迫る大きな手は、容易く小さな潜入員を捕獲した。

 

 発見から五秒も待たずに捕まった情けない潜入員に待っているのは、牢屋へ監禁からの捕虜尋問だ!

 

これポケモンだよね…?

 

 

サボる口実にゃちょうどいいしな…っとはい、それじゃお兄さん達と一緒に、調査が終わるまで控え室で待ってような?」

 

「や゛た゛ぁ゛!゛

 さ゛き゛に゛す゛す゛む゛の゛ぉ゛!゛」

 

 

「やっべちょっと変な扉開き掛けてるかも…なぁキャス」

「んなもん開くな、さっさと閉じろコウイチ」

 

 このままでは両手首を掴まれ、持ち上げられたまま連行されてしまう!

とにかく逃れようと、足をジタバタ暴れさせたレレだが…効果は薄く、無駄に疲れただけ。最終的には泣き出してしまった。

 客観的に視れば『大人二人が男の子を無理矢理連れ去る図』そのものな訳で。

完全に事案な光景の当事者たるレレは、それはそれは恐い思いをしていることだろう。

 

 そんな状態でも先に進みたがるのはどうなのだろうか…?無自覚ながら物凄い胆力である。

宿舎に戻ると言う当初の目的はすっぽり抜け落ちてるのだろうが。

 

 

 だがこのままでは、連れ去られた先で構成員(16~25歳女性)達に乱暴(撫でくりまわ)されてR-15行きになってしまう…!

目をギュっと食いしばる。最後の力を振り絞って、叫んだ。

たすけてェーッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「どいてぇぇぇッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 突如、レレは自由となった。空中に投げ出されたのだ。

ただ、自由と言ってもレレは空を飛べる訳ではないので、勿論地面へ吸い寄せられていく。

反射的に目を閉じ、身体を強張らせることで、迫る落下の衝撃に備えた。

 

 

__が、いつまで立っても痛みはこない。

 

恐る恐る目を開けると、ザラザラとした群青の細い腕がレレの身体を包み込んでいた。

 

顔を上げると、こちらを覗き込んでいたガブリアスと目があった。

そして、その背中には

 

 

「えっと、久しぶり…?だね」

 

 

我らが(暫定)ヒロイン(ヒーロー)、エミちゃんの姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

「コウイチィ!?オイッ!大丈夫か?!」

 

 

ちなみに、レレ君の手を掴んでいた男、コウイチは、ガブリアスに追突された衝撃で壁にめり込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ、えっ…?

 エミちゃん?なんでここに…?」

 

 

レレは こんらん している!

 

そりゃ(大の大人に捕まったと思えば厳ついガブリアスにお姫様抱っこされてたら)そう(何も理解出来ずに混乱する)よ。

 

 

「なんでって、

 私もシーストームを見に来たんだ~。

 それでたまたまここに着陸しちゃったみたい。

 

 レレ君は最近どんな感じなの?

 …なんて久しぶりにお話したかったけど、

 今はそんな場合じゃないみたいだね…!」

 

 

実に三週間ぶりの再開だが、先ほど吹っ飛ばした男の方角を見るエミ。

釣られてレレも目を向ける。

 

 

「いっ…てぇなくそっ!ガブリアスで突っ込んでくるとか、オレじゃなきゃ死んでたぞ!」

 

「コウイチが無事で良かったけどさ、なんであれ食らって無事なんだよお前…」

 

 

 

 正直、ガブリアスに轢かれてしまったら良いところミンチ、悪ければ肉片残らず消し飛んでいたかもしれないが、ここは平和なポケモン世界。

そのためのご都合主義タグ

 

 

 そんなちょっと抜けたやり取りをしている彼らだが、手にはしっかりとボールが握られている。心なしか顔つきも少し険しく雰囲気が変わっていた。

 

 

 

 

 

 

 

ー☆ー

 

 

 

「さっきのガキ一人なら

 優しくしてやったんだがな…

 

 マルノームッ!」

   ウゥワァァアォ

 

「ガブリアスなんて連れてきた

 そっちが悪いんだからな!

 

 グライガー!」

    ギシャシャア!

 

 

「う~ん…うん、お願いできる?アス!」

     ギュアグゥウ!

 

 

 突然の乱入者たるエミとガブリアスのアスに対して、大人二人が取ったのは、マルノームとグライガーによる二人掛の攻撃だった。

 

 文面だけ見れば酷く大人げない図だが、2対1だと言うのに、関係ないと言わんばかりに堂々と二人と二匹を見据えるアスを前にしていると考えれば……まぁ妥当かもしれない。片方轢かれてるし…

 

 

あっ、レレ君は腰を抜かしてたので物陰から見守ってます。

 

 

「マルノーム、たくわえる!」

    ワァウゴォ

 

「お前はマルノームのサポートだ!

 アクロバットで撹乱しろ、グライガー!」

        ギシィ!

 

 

恐らくは最大まで溜めた『はきだす』で

一気に方をつけるつもりなのだろう。

 

そしてグライガーは、マルノームのたくわえるが最大まで溜まるまでの時間稼ぎ役と言ったところか。

 

 

マルノームが口の中で何かを蓄え始める中、グライガーはアクロバティックな動きでアスの回りを飛び回る。

 

 小柄な体躯で飛び回るその姿はハエの様。アスは鬱陶しそうにドラゴンクローを振り回すが、グライガーは間合いを管理し、絶妙な距離感を保っているため、その凶爪は当たらない。

 

 

「ん~…そうだ!アス、

 でっかいがんせきふうじを頭の上に作って

 

 ドラゴンクロー!」

     ッ!ギュゥアグゥ!

 

「ッ!やらせるな、グライガー!」

   ギッシュ!

 

 

ここでついにエミが動く。

 

 上空で作り上げた岩石をドラゴンクローで砕くことで、岩の雨を降らせるつもりかと、キャスはエミの指示から推測する。

もし、その攻撃が実現した場合、まず間違いなくグライガーの飛行は阻害されてしまい、最悪いまだたくわえている最中のマルノームにまで被害が出る。

 

 当然阻止しようとグライガーに指示を出す。

その指示に答えるべく、グライガーはアクロバットの動きのまま、その大きなハサミで殴りかかる。

 

 

「そこだよ!叩き落としちゃえ!

 単発ダブルチョ~ップッ!」

  グルァ゛ァ゛ア゛ッ!

 

 

 アス頭上で、そこそこの大きさとなっていた岩石エネルギー体がフッと消えた。

これにはキャスとグライガー、遠目に見ていたコウイチも驚いた。

 

 本来、なみのりやいわなだれと言った何もない所から自然物を創り出す特殊精製系統の技は、エスパー技と同じく多少の集中力が必要である。

そして、特殊精製技は基本的に強力であるため、トレーナーは、出来るだけ早く攻撃するために一気に集中させる。そのため、技として一度でも確立させたのであればまず失敗はありえない、と言うのが常識であった。

 

 しかし、アスはスッとがんせきふうじを解除した。まるで最初からがんせきふうじ等射つつもりはなかったと言わんばかりに。

 

それが意味すること、

即ちキャスとグライガーは

 

してやられたのだ

 

そうしてフリーとなったアスが、ただ真っ直ぐに飛来するグライガーを捉えられないはずもなく、

 

グライガーを地面に叩きつけた。

 

が、ただでさえ威力の低いダブルチョップの単発。ダメージは低く、軽傷。すぐさま立ち上がろうとするグライガーだったが

 

 

グゥギュルゥ…ッ!

 

キリッシィ…ッ?!

 

 

 この場の王者たる陸鮫がそんなことを許すはずもなく…その凶悪な翼爪を巧みに扱い、グライガーの身体を持ち上げた。

 

 

「アス、ドラゴンクローで

 体力を調整してあげて」

  グルゥ…ッ♪

 

 

ギィ゛ギャ゛ジィ゛ィ゛ッ??!

「グライガーッ!ックソ!

 耐えろ、耐えてくれ…!」

 

 

エミの指示の下でアスは残虐な笑みを浮かべる。

つぷりと爪の先端が、グライガーの脇腹に刺さった。

 

そして、その爪でドラゴンクローを発動した。

 

翼爪に集中したドラゴンエネルギーは爪をコーティングし、余剰エネルギーは爪の長さ、太さにまで干渉する。

 

必然、刺さった爪がグライガーの身体の肉を裂きながら成長し激痛を与えた。

 

悲鳴を上げ、脂汗が止まらない。

体が震え、涙がこぼれ落ちる。

 

そうして苦しむグライガーの姿を見て、アスは心底楽しそうに笑う。

 

キャスは、パートナーのその痛ましい姿を見ていられなかった。

酷すぎる…と呟いて、コウイチは目を逸らした。

逸らしてしまったが故に

 

 

「もういいかな。

 

 そのグライガー、マルノームに

 投げつけちゃって!」

   ゥルグバァッ!

 

 

「…ッ!口を開けるな!マルノームッ!」

      オォワァ…?

 

 

数瞬、反応が遅れた。

 

たった数瞬、されど数瞬。

のんきな性格のマルノームは、ゆったりとした動作で中断しようとするも、グライガーは三度目のたくわえるを行っていたマルノームの口の中へと放り込まれた。

 

 

 

 

そして放り込まれたグライガーは、マルノームの口内で蓄えられていた高エネルギーに触れてしまう。火薬に衝撃を与えるのと同義のそれが引き起こす事象。

 

 

 

 

大爆発である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし!今のうちにここを離れるよレレ君!」

 

 

ただでさえ派手なポケモンバトル。それも相手を爆発させた時の轟音は町中に広がってしまった。ボーっとしていたら、他の人達がここに来てしまう。

 

エミはへたりこんでいたレレの手を握ると、その手を引っ張って走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにレレは、好きな子と初めて手を繋いだことに、心の中で舞い上がってた。

かわいい。

 

 






エミちゃん出せ出せ裏で散々言われたので書いたらすごいことになりました(語彙力)
ドラ美です。

今回は前半と後半を分けて書いたので雰囲気がぐちゃぐちゃになってますね。やたらシリアスが上手い朋友君に影響されたので朋友君のせいです。

感想の方で遅れるなんて言った癖に一週間足らずで更新してしまった…
いや、遅い方なのかな…?



ちょうどやっていたアンケートの方を締め切りました。
結果は
『色違い設定いる』に2票
『色違い設定いらない』に0票

となりましたので、これからもくっきーちゃんは輝く翠の色違いと言うことでやっていきます。

投票、ありがとうございました!


頭からっぽ族流行れ
感想ください
感想のお恵みを…


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ついに動き出すシーブの物語。少年は突風となりて、新たな種を運ぶ。まあ少年が誰かは知りませんけど 二ヶ月かけて3000文字ってまじ?つまり1日50文字ずつやってた訳だ!



☆前回のあらすじ☆
エミちゃんが強かった





とても難産でした…


 

 

 

 

 

そこかしこで騒いでいた町の住民や人地の会構成員が、数秒の間スッと黙ってしまう程突然起こった大爆発から少し。

 

 

「ハァッ…ェえっと、倉庫通りかなここ。

 ここまで来たらもう大丈夫かな…?」

 

 

「ふぅ…う~ん、ま、結構離れたからね!

 ここら辺でいいかな。

 

 …大丈夫?レレ君息上がってるよ。

 休憩する?」

 

 

「うん…ッするぅ…」

 

 

月が煌めく真夜中、レレとエミは静寂に包まれる倉庫通りにたどり着いた。

そこそこの距離を走ってきた為か、レレの息が上がってしまっている。反対にエミは、額から汗が少し滴った程度で手で拭うと元通り。

 

女の子であるエミちゃんより体力のないレレ君。

つまりレレ君は実質乙女(ヒロイン)なのでは?

 

 

と、そんなことは置いておいて。

1ヶ所だけ扉が半開きになっている倉庫がエミの目に写る。

 

 

「おっ、レレ君レレ君!

 ちょうどここ開いてるし使わせてもらお!

 

 お邪魔しま~っす!」

 

 

そ~っとゆっくり扉を開ける。

 

中は当然真っ暗。

あー…と中を見渡して灯りのスイッチを探すレレ。

 

だがエミはレレに目を瞑る様に言う。

と、シママのボルをボールから出すと

 

「フラッシュ!」

  シュビッ!

 

ピカァッ!と眩い光が倉庫内を照らすー!

 

 

 

 

「… … …!」

 

「うひゃあっ!?」

 

 

誰かいました。

 

 

 

 

 

ー☆ー

 

 

 

「えっと、驚かせちゃってごめんね…?」

 

 

「いや、君達が入ってきたのに

 気付かなかった俺の注意不足だ。

 俺も驚かせてしまってごめんな…」

 

 

悪かったと思ったことは素直に謝る。これができる二人はとても良い子であることが証明されました。

 

じゃない。

黒いハンドキャップを被った少年

黄色と白の水玉キャスケットが可愛いエミ

少し湿った紫の髪が目立つレレ

 

事務用の椅子に腰掛け、三人は無言のまま向かい合う。

正直お互いがどう話し掛けようか迷っていた。

 

少しして痺れを切らしたのか、少年が口を開いた。

 

 

「それで、いまこの町は変な奴らが

 いっぱいいて大変なことになってるんだけど、

 なんでこんな所にいるの…?」

 

 

「えぇ…っと

 宿舎で寝てたら取り残されちゃって…」

 

 

「アス君に乗って大急ぎで翔んできたら

 たまたまこの辺に…?」

 

 

「えぇ…」

 

 

レレとエミが混乱の町中にいる理由は

言っている通り。

二人のあまりの呑気さに少年は困惑する。

 

 

「ところで、そう言う君は…えっと、名前は?」

 

 

「そういえば言ってなかったっけ。

 俺はマサハルだ。」

 

 

「ぼくはレレ!

 こっちの女の子はエミちゃんだよ!

 

 えっと、マサハル君はなんでここにいるの?」

 

 

実はお互い自己紹介してなかった面々。

少年が『マサハル』と名乗りここにいた理由を話す。

 

 

「ぁ~…

 

 それは「お前達のわるだくみはそこまでだ!正義のスズヤ仮面参上ッ!」

ゥバァウァ!ちょっとーってえぇ…?」

 

 

ちょっと言い淀むから乱入されるんだぞマサハル君

じゃなくて、

 

なんと!相棒のハーデリアを引き連れ、正義のスズヤ仮面が倉庫内へダイナミックエントリー!

 

 

「ちょっと!静かにしてよ!」

 

「あっゴメン…」

 

 

正義のスズヤ仮面、エミの一声であえなく沈黙

 

 

とは行かず、

 

 

「ってアァーッ!お前、あん時のドラミドロ!」

 

 

とレレに指を指す。

人様に指を指してはいけません!

 

「あれ、会ったことあるっけ?」

 

「ちょっと前にバトルしただろ忘れるな!」

 

 

「ほんとにうるさい」

 

「ごめんなさい…」

 

 

スズヤ君、今度こそ沈黙。

女の子は怒らせると怖いよね。

 

 

「あー、スズヤ君…でいいんだよね?

 

 君はなんでここにいるの?」

 

ふとマサハルが聞く。

スズヤはちょっと気を落としたように口を開く。

 

 

 

「うんと、僕はこの町の出身なんだ。

 ここで産まれて、ここで育って、

 

 …この町が好きなんだ。

 

 それをあいつらがいきなり来て

 なんかやりだして、皆が困ってる。

 

 だから、僕があいつらをやっつけて

 皆を助けようって思って来たんだ。」

       バゥア…

 

「スズヤ君…」

 

 

語られたのは、さっきのふざけぶりからは想像できない、とても優しい理由。

突然やってきた人地の会への苛立ちが感じられる。

 

 

 

「それにさ、

 

 

 

 悪の組織とか町を占拠だとか

 なんか、こうワクワクするじゃん?!

       ヴァゥ!

 

が、やっぱりスズヤ仮面。どこかシリアスに成りきれない理由もちゃんとあった。

スズヤ君、レレ君達より年上なんだぜ…?

 

 

 

「アハハッ!おかしいな、

 今って結構ヤバイはずなのに、

 なんだか笑えてきた。

 

 ありがとう。

 そして、協力してほしい。」

 

 

 

いまこんなヤバイ状況でも普段通りの様な彼らの姿に自然と笑みが溢れるマサハル。

そして、覚悟を決めたマサハルは語り出す。

 

 

「俺のお父さんは、国際警察なんだ。

 

 最近、このシーブ地方に色んな地方から

 悪い人が集まってるらしい。

 

 その人達を調べる為に俺はお父さんと

 一緒にここに引っ越してきたんだけど

 

 お父さんはいまはいない。

 

 だからお父さんの代わりに俺が

 あいつらを調べようって思って

 

 ここまで来たんだ。」

 

 

フゥ…と一息、自分を落ち着かせてから、手に持っていた紙をレレ達に渡す。

 

 

「その紙は、ここで見つけた。

 人地の会とか言ってる奴らがこの町で

 

 何もしようとしてるのか、書いてるんだ。

 

 …あとちょっとで始める時間になる。

 

 

 だから、止めよう!ここにいる皆で!」

 

 

 

 

 

 

 

いまここに、これから起こる災いに立ち向かう運命にある1人の少年が、『め』を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

シータルクでの『OcO作戦』実行指示書 幹部用

 

ヒルシェ リーガン様  

 

この資料は、今回シーブ四大港にて行われる『OcO作戦』を

指揮する各幹部への実行命令書

及び作戦実行マニュアルになります。

 

 

作戦の決行は8/30の23:40

各港に侵入後町を20分以内に制圧し、最尖端から120m離れた海上に

マルマイン式高電圧発生装置『MODⅢ』を設置してください。

 

町の中にある電信柱やブレーカー等から『MODⅢ』へ電線を繋ぎ、

ある程度の電力が供給された事を確認した後、『MODⅢ』から

3km程離れた海上に、配線を繋いだビリリダマ式電流散布装置

『MODⅡ』を3台設置してください。

 

 

設置後は町中に一般会員を配置し、シーストームが

発生するまで『MODⅡ』『MODⅢ』の防衛を行ってください。

 

シーストームの発生予想時間は05:16となっていますので

参考までに確認してください。

 

シーストームが発生した事を本部が確認した後、四大港全てに同時に『MODⅢ』の起動命令が発令されますので、発令後すみやかに『MODⅢ』を起動してください。

 

人地の会 OcO作戦本部  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『OcO作戦』の実行理由について 

+幹部配置指示

 

 

今回の『OcO作戦』、半数の幹部が作戦についての

理解が足りていない事が判明しましたので、説明致します。

 

『OcO作戦』とは、人地の会最終目標である『人工大陸生成計画』

のフェーズ1にあたる作戦で、マルマイン式高電圧発生装置『MODⅢ』

とビリリダマ式電流散布装置『MODⅡ』によって広範囲に電流を流す

ことで、シーストーム中の水生ポケモンへダメージを与え、

水生ポケモンの進行方向を無理矢理変更することで、本来の

海流を正反対の流れへ変える事を目的とした作戦です。

 

 

……………………………………………………………………………

 

幹部の皆様は、四大港に1人ずつ、ジムリーダーや

それに連なる組織の介入を阻止するため、四大港に繋がる

街道にそれぞれ二人ずつの配置になりますので、

同封の指示書に従って行動してください。

 

 

 

 

 

 

※この資料は紛失、及び幹部以上の権限又は上位権限保有者から

権限を付与された者以外の一般会員を含む何者にも

閲覧される事を禁ずる。

また、情報が流出した場合その管理者から

上位権限の剥奪を行うものとする。

 

 

 

 

 

 






大変お待たせしました。

二ヶ月の時を経て、ドラミドロと男の子、復活です!
まぁまたすぐに更新できなくなるんですけど。

今回は新しい子、マサハル君とかなり前に出てきたスズヤ君の再登場!

前々から全てのキャラクターをネームドにしていたのはこうしていつでも再登板させられる様にするためでした。前に出してると言うことで、設定や言動はわかりやすく、書いていて楽な子です。
今回でやっとその一例が作れて満足。

反対に今回で一番苦戦したのはマサハル君。
この人地の会編でかなり重要な立ち位置となる彼の初登場回、ここで彼の全てが決まるわけですから、かなり慎重にならざるを得なくなり、結果こんなに遅れる羽目に。

マサハル君について、結構試行錯誤したので個性のあるキャラクターだと感じてもらえれば嬉しいです。


後はまぁ…資料風のタグに悪戦苦闘しまして。
すっごい難しいのこれ。少ししたらもうごちゃごちゃしてきて本文を見失うほど。

幾つかタグを確認するために特殊タグを用いたランキング上位の作品を誤字報告機能で調べてみた結果、もう恐ろしい程のタグがびっしりで…

特殊タグ職人はすごいなって思いました
(小学生並の感想)



さて、あー…恐らく次話の更新もかなり遅れることになる事を先にお知らせしておきます。



それじゃ、くっきーちゃんと鎧島50周、後色フシデ厳選してくるから…


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