気楽な転生者の妹は兄に会うため魔法を極める (生徒会長月光)
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出すかもしれない短編集 予告&設定

これは語られなかった出雲祐希の従姉妹の物語。
彼女は何を見て何を成すのか。


出雲祐希、数多の世界を歩く気楽な転生者。彼には2つ程下に従姉妹未来がいた。これはそんな彼女の物語。

 

元の世界で祐希が亡くなり未来は悲しんだ。彼女は実の両親を早くに亡くし祐希の家に来た。そこで愛情を受け実の兄妹と同じに生きていた。

 

そんな中での突然の兄の死。

 

彼女は特に祐希に依存ぎみであったため、涙が枯れ果てるまで嘆き悲しんだ。

 

そして祐希のいない世界で生きる意味がないと、彼女は自らの手で命を断った。

 

しかし彼女が次に目を開けたときそこは自分の世界ではなかった。

 

その世界は元々広大な世界であり、神の住む神界や魔界、天界などがあった。

 

彼女の生まれ変わった先は有名な魔法使いの一族であった。彼女は兄ともう一度会うために魔法を学んだ。時空間を越え兄が亡くなる前に助けるために。例え血が繋がらずともたった一人の大切な人のために。

 

彼女はやがて大魔法使いの母親と並ぶほどの実力を身に付ける。しかし彼女はさらに求める。

 

そんな中魔法を切っ掛けに親友になった友達とその先輩と出会ったことにより世界に目を向けるようになった。

 

そして兄ともう一度だけ話をしたいと願い一層の決意を固めた。

 

そこにある存在が紛れ込むまでは。その存在により世界の理が崩壊しその世界のものを自らの愛で堕落させる。

 

それに立ち向かう、悪魔を統べたサタンの末裔である先輩と親友とその仲間たち。

 

しかし無尽蔵の数の相手に一人また一人と仲間が取り込まれていく。

 

そうして世界の半数以上が取り込まれ、遂には羽化して完全体となる存在。

 

世界からの抑止力もそれが抑えてしまった影響により来れない。

 

このまま世界が終わるのを待つしかないのかという時、世界が最後の力を振り絞りある存在を招くことに成功する。

 

それは過去に人類悪を討伐した事のあるものであり未来と関係深い出雲祐希であった。

 

そして未来の今世の親友と会いそれに協力する祐希。

 

未来と祐希二人が再会し、物語は終結へと導かれる。

 

劇場版~ブレイブルーに転生したので気楽に生きてみる~

 

出雲祐希の心残りと念願の再会。

 

何故敵対するかだと、簡単なことだ。

お前は俺の家族に手を出した。

敵対するには十分だ。

 

さぁお前の罪を数えろ!!

 

出雲 未来

出雲祐希の義理の妹。

神社の巫女として生まれ、早くに両親を亡くし親戚の出雲家に引き取られる。

 

両親を亡くし、若干の人間不信であったが、祐希の優しい心に次第に元気を取り戻していく。人間不信は少し改善したものの余り祐希や義理の両親以外と交流を積極的にとることが少ない。

 

祐希にゾッコンで依存ぎみのブラコン。

 

兄になら何をされても良いと本気で思っているものの、普段はそれを表に出さないようにしている。

 

たまに布団に侵入、風呂に侵入、下着をこっそり拝借する、間接キスを意図的にするなどetc..全部祐希は知っているものの寛容な心で受け入れている。これがブラコンを加速させる原因の一因になっているものの祐希は気付いていない?!

 

将来は兄と添い遂げることで、従妹なので問題なしと積極的にアピールするものの、スルーされ続けている。

 

このままずっと幸せが続くと思っていたが祐希が亡くなったことによりそれは崩れ去った。

 

兄のいなくなった世界を受け入れられず、涙が枯れ果てるまで嘆き悲しんだあと、徐々に実感が湧き、兄のいなくなった世界に居たくないと学校から自ら飛び降り命を断った。……はずだった。

 

次に気づいたときそこは彼女の知る世界ではなかった。彼女は第二の人生を歩むことになっていた。

 

 




人気があったら投稿する可能性はありますが今のところ出すかは未定です。

祐希はブレイブルー世界で黒き獣、イザナミ神を倒しその他の世界でもカルデアと力を合わせ人類悪と戦い勝利したことがあります。

そんな経緯と未来の縁を元に呼ばれる祐希。他にも鯖を出せたら出したいですね。
主にインド勢を。
呼ばれた縁にもう一つ、終わりのクロニクルの6th-G概念核 輪廻転生の概念を宿したV-SWが関係しています


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短編第1話

短編第1話です。どうぞ、ごゆっくり


このままずっと幸せが続くと思っていたが祐希が亡くなったことによりそれは崩れ去った。

 

兄のいなくなった世界を受け入れられず、涙が枯れ果てるまで嘆き悲しんだあと、徐々に実感が湧き、兄のいなくなった世界に居たくないと学校から自ら飛び降り命を断った。……はずだった。

 

次に気づいたときそこは彼女の知る世界ではなかった。彼女は第二の人生を歩むことになっていた。

 

彼女の生まれ落ちた家は魔法使いの一族であり父が亡くなり、母親との二人暮らしであった。母親から厳しくも愛情を注がれ育つものの生前の兄のことがどうしても離れず、常に彼女の表情には陰があった。

 

そんな彼女に転機が訪れる。それは偶然家の魔道書にあった伝説とされている時空間を渡る魔法であった。

 

時と空間を同時に操る超高度な魔法であり、大昔に存在したかもあやふやな代物であったが未来には関係なかった。

 

そこから彼女は魔法にのめり込んでいった。母親の魔法をみるみる内に習得し、時と空間魔法を調べ論理的に詰めていく。

 

彼女が15を過ぎる頃には母親と並び立てるほどの実力を身に付けていた。

 

そうして魔法ばかりな娘を心配した母親が誰か一人でも友を作って欲しいと願い、普通の魔法学校へといれた。

 

未来自身どこにいても魔法の研究は出来ると気にすることなく通うことになる。

 

そこで悪魔王サタンの力を継承する普通の人間とその先輩に会う。

 

サタンの魔力、支配を完全に継承していたので七大罪の悪魔を仲間にし、後輩と共にサタンの継承者は偶々事故で未来に支配の魔力を当ててしまう。

 

後輩が慌て、サタンの継承者はやっちまったと思うものの、全く効いてる素振りがなく何かしたのかと逆にそちらを見る始末。

 

それに興味を抱いた先輩後輩は従妹を尾行し彼女が何者かを突き止める。

しかし彼女自身周りに興味がないので周りから余り話を聞くことができなかったので、最終的にはその母親に話を聞きに行くことになった。

 

母親は娘の友達であるといった先輩後輩に昔から陰があったこと、魔法も最初はそこまで興味を持っていなかったがある時を境にのめり込んでいったと話す。

 

そうする内に帰宅する未来。そうして今度は意図的に支配の魔力を使い本人から何かあったのかを聞こうとする。

 

しかし今度もまた彼女には効かなかった。そして魔法の研究の邪魔だと追い返される二人。

 

家へと戻る二人の頭には今までなかった支配の魔力が効かなかった事実に驚いていた。そして帰宅し何があったのかを家に住んでいる悪魔たちに話すと七大罪の一人がレジストされたのかそもそも効かなかったのか或いは何かに守られているのかと気になり後日もう一度未来宅に訪問することになった。

 

そして次に訪問した時に、怠惰の悪魔が未来を見た瞬間に理解をした。

 

彼女の魂が他のものよりも神聖で、器がとてつもない大きさで更に加護のようなものに護られているからであった。

 

例えであるが支配の魔力を川と例えるなら彼女自身の器が海であったとすると、どんなにやってもその器を満たし支配することが不可能である。

 

そしてその事実を知った帰り道、家へ帰る途中に生前のサタンに恨みを持つものたちから襲撃される。

 

応戦する先輩だが流れ弾が後輩へと向かい当たるかと思われたそれは障壁により防がれた。

 

丁度甘いものを買いにいった帰りの未来である。そして軽く彼女が指を鳴らすと襲撃者全てを爆炎が包み一瞬で灰塵へ帰す。

 

そうして帰路に着く未来であるが強力な魔法に憧れた後輩にお礼と言われ家へと半ば強引に連れていかれる。

 

そしてそこで彼女の家系も有名な魔法使いの一族であったと知る未来。

 

そんな家系に生まれたものの余り魔法の才能がなくコンプレックスに感じていた後輩に自身の生前の記憶を元に作ったデバイスを渡し、試しに使うとトンでもない威力の魔法が放たれ驚く二人。そうして後輩ちゃんは未来と仲を深めていき親友と呼べる間柄になる。

 

その関係上、先輩とも関わり合うことになるものの、そこまで関心がいかなかった。

 

更に後輩ちゃんから恋愛相談をされるものの、押し倒してしまえばいいのにというものの恥ずかしくて出来ない後輩。

 

ふと後輩ちゃんは未来にどういうタイプの人が好きなのかと聞く。そこから約三時間かけて兄の容姿から考え方、自分を受け入れてくれる器量の持ち主であるかを延々と語られることになった。

 

後輩ちゃんはそんな見たことのない一面を見ても態度を変えずに接してくれていたので未来も心を開いていきました。

 

後輩は未来に話を聞いていて思ったことをいう。まるで謝りたい様だと。

 

そして彼女は気付く。自分は兄と話をしたかったのだと。一言謝りたかったと、後を追うように死んでしまったことを。

 

そんな彼女に後輩は手を差し出す。友達になろうと。

 

そして人見知りな未来に初めて友達が出来たのであった。

 

これ以降魔法にのめり込み過ぎず友達を大切にするようになっていく未来。後輩が行くところに、サタンの継承者の先輩が殆んど着いていくので次第に普通の会話をする関係になっていった。

 

更には前に訪れた際に魂を見た怠惰の悪魔に目をつけられたり、前世が神社の娘で神特に太陽神を奉り大切にしていたのがあるせいなのか、良く太陽神やその娘更には太陽に関係するものたちに安心するからと抱きつかれたりした。

 

前世よりも彼女の交友関係が広がり世界に目を向けるようになる。

 

そんな最中に異変が起こる。

今だかつてない程に世界を混乱させる災厄の女神。その根底には愛があった。しかし自分勝手な歪んだ愛である。

 

そして次々に取り込まれていく仲間。

 

完全体となる災厄の女神。

 

そんな中、世界からの呼び声に応え現れる一人の青年。

 

未来と別れた後輩ちゃんが襲われているところに助けに入り窮地を抜け出す。

 

そうして拠点にしている場所に向かう二人。そこは未来の家であった。

 

こうして別れた道が再び交わる時、災厄の女神を倒す反撃の狼煙が上がる。

 

ブレイブルーに転生したので気楽に生きてみる。劇場版へと繋がる。

 




出すかもしれない短編第2段です。プロローグのようなものを出しました。未来は祐希にゾッコンでいつも襲ってくれるようにあの手この手を使うものの大体上手く捌かれている。

祐希自身、未来の性癖に気づいているものの寛容に受け止めている。

未来自身、転生特典を何も貰わずにいたものの、生前の祐希の縁と神社の家系だったため強力な状態無効の加護と器の大きさが素で祐希の倍以上なためとても強い。

上記のことがあるため、器の大きさに興味を持った悪魔や生前の神社で奉っていた太陽神から興味を持たれていたり、側にいると安心するため抱きつかれたりと日常茶飯事となっている。

支配の魔力はあらゆる感情を自分に向けるように支配したり周りの魔力そのものを自分のものにし攻撃、防御に使うことができるチート級の力であるものの自身よりも格上や従妹のような協力無比な加護があるものには効かない。
七つの大罪の魔神王の魔力をベースにしてます。

さてそんな彼女が死んでしまったはずの祐希と会うとどうなるかを書くかは未定です。
前世と今世の名前はどうしようかと悩み中なのでアイディアがあったら参考にさせていただきたいです。

こんな駄文でしたが読んでいただきありがとうございました。


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番外編 日常

日常 今回は番外編の日常編になります。

祐希の従妹メインのものになります。

それではどうぞごゆっくり。


皆さんどうもこんにちは。

 

私は未来。名前は最近決まりました。

 

どうやら作者が私の日常が見たいとの事でしたのでこうなりました。私は嫌だったんですが、兄さんのカッコいい写真…コホンッ、いえ特別何か貰ったわけではないのです。本当です。

 

それでは私の日常です。どうぞ、

 

 

私の一日はまず魔法の座学から始まります。魔法もなんとなしに使うのではなくしっかりと理解した上で使えばより効果的に魔力を押さえられ、上達していきます。

 

それが終われば学校へと行き授業を受けます。前世の記憶があるので余り学校へと行くのは気が進みませんが、母様が友達を作りなさいと行っていたので仕方ありません。

 

そうしてお昼休みは晴れていれば屋上で、雨なら食堂へ行き、母様特性のお弁当を食べます。本当は一人で静かに食べるのが好きですが…

 

「未来ちゃん一緒にお昼食べよ。」

 

この娘は後輩ちゃん。私と同い年であるが妙に幼いのでこう読んでる。そして私と同じ魔法使いの一族の生まれである。そして私の親友だ。

 

「オッス未来ちゃん!!今日も可愛いな。一緒にお昼食べないか?」

 

この人は先輩。後輩ちゃんの思い人で、悪魔王サタンの末裔で初代魔王の使っていた魔力、支配(ザ・ルーラー)の継承者。

 

その力で何人もの悪魔や人を虜にしたという魔王。確かに魔王の力を継承したらしいけれども自分で人間で魔王と言っているので私は自称と言っています。

 

こんなのに惚れている親友の将来が心配です。

 

 

何だかんだこの二人はいつも一緒にいるので、良く会うものの大抵面倒ごとに巻き込まれるのが常である。

 

さっさと押し倒して既成事実作ればいいのに。後輩ちゃんが恥ずかしくて出来ないらしい。何時になったらくっつくのやら。

 

前世ではもっぱら一人で食べていたので、複数で食べるというのにはまだ慣れません。

 

そして学校が終わり帰路に着く私。その背後から視線がある気がしますが無視です。

 

「無視は酷いわね。もう。」

 

そうして背後から真正面に姿を現したのは件の自称魔王の家に住んでる筈の怠惰の悪魔、ベルフェゴール。

 

「何のようですか?私は忙しいのです。さっさと用件を済ませて帰ってください。」

 

「もう。辛辣ね。少しは遊ぶことも覚えたらいいのに。」

 

「遊ぶ暇があれば魔法の研究をしてた方がタメになります。」

 

「全くこの年でそんなに堅いと人生損するわよ。」

 

「余計なお世話です。貴女だって自称魔王を引き込むのに何かしないのですか?」

 

「私は怠惰の悪魔よ。そんなに急ぐ必要もないし、気楽に誘って最終的にはこっちに引き込んじゃえば良いのよ。それに悪魔は寿命が殆んどないようなものだから焦らずにやるわ。」

 

「そうですか。では私はこれで。」

 

「魔王様を引き込むのもいいけど、私としては貴女に興味があるのよね。何より普通の人間とは比べ物にならない魂の輝き。悪魔にとっては喉から手が出るくらい欲しいと感じる上質なものだから他の悪魔には気を付けなさいな 」

 

この悪魔最初にあった時から私の魂を狙っている。確かに前世がある分ちょっと人生経験豊富ではありますが、そんなに綺麗なものではないと思うのですが。悪魔の価値観は良く分からないものです。

 

そうして帰ってくると母様から魔法を教わる時間です。母様は大魔女と言われるほどの人物で魔法のことに関してとても厳格ではありますがそれ以外ではとても優しい人です。父様は私が産まれる前に流行り病で亡くなったそうです。

 

前世では本当の両親は亡くなり両親からの愛情というものを余り知らなかった私ですが、愛情をもって育ててくれた今世の母様には頭が上がりません。

 

そうして夕食の時間になり母様と二人がで、一緒に食べます。食卓では学校の話を母様が聞きたがるので後輩ちゃんのことを交えながら何があったかを話します。

 

そして夕食の片付けを手伝い、お風呂に入りそのまま部屋で魔法の本を読もうとするのですが、大体週3~4日ぐらいの頻度で部屋に人が来ます。人といっていいのかは分かりませんが……

 

部屋に入ると突然むぎゅっと抱きしめられます。最初は驚きましたが慣れというものは怖いですね。

 

「久しぶりねぇ~今日も相変わらず癒されるわ 」

 

「また来たんですか?仕事ちゃんと終わらせたんですか?天照様。」

 

あれは自称魔王と後輩ちゃんたちで偶々神界に遊びにいったときの事だ。私は神界で取れる珍しい薬草を取るために同行したのですが、自称魔王と別行動していたときに女の人が倒れていたので助け起こしたのが後の天照様でした。

 

何でも仕事が多過ぎて手が回らず最近寝たのも一週間前だとのことでした。聞けば書類仕事のできる部下が余りにもいないそうで、自分一人でやっていたそうだ。

 

太陽神であり日本の主神をこんなに働かせるなんて前世で天照様を奉り大事にしていた私からは考えられません。

 

なので天照様が寝ている間に、私は神界の天照様が仕事している場所でのんびりしていた他の神をその……シバきました。

 

普通は人間に遅れをとることが余りない神たちでしたが、その時の私は有無を言わせない程の威圧感を出していたと、後に後輩ちゃんに言われました。

 

そうして神界の仕事環境を改善し終えたあと、天照様の様子を見ていたら、なつかれました。

 

何でも私といると安心するのと癒されるからだそうです。何故なのかは未だに分かっていません。

 

遠くない未来で彼女の娘にもなつかれることはまだ、彼女も知らないことである。

 

そんなこんなで仕事が終わると彼女は私の家に遊びに来て私に抱きつくのが日課になっているそうです。そうして背後から抱きつかれながらも私は本を読みます。ある程度時間がたつと、天照様も充電完了といい、

 

「今日もありかとね。また今度遊びに来るわ そうそうお土産置いておいたから良ければ食べてね。またね~」

 

そうして転移魔法で彼女は神界へと戻っていった。

 

そうして寝る前に自分の魔力を宝石に貯めます。魔力が枯渇したときのもしものためにと私自身の魔力量を増やすために欠かさずやっています。

 

そうして込め終えて私はベッドで寝ます。

 

これが私の日常です。

 

 

こんな感じで良いですか?

さぁ作者、報酬の方を渡してください。

 

あぁこれが兄さんのカッコいい写真と使用済み歯ブラシ。写真は劣化しないように保護魔法を掛けて私だけが知る秘密の隠し場所にしまう。

 

そして歯ブラシを口に含む。あぁ兄さんの口の味が私の口を蹂躙する。口の中に兄さんが一杯。そして飲み込む。

私の中に兄さんが入ってくる 

 

そんな彼女の表情は恍惚な笑みが浮かんでいた。そして彼女は部屋へと戻り夢の中へと落ちていった。

 

未来がそんな風になっているとき、祐希に少しの寒気がしたが気にしないようにし今日も概念核を伴い戦国乙女の世界を駆けるのであった。

 




あとがき
短編集番外の日常編。如何だったでしょうか。未来は第2の生で、前世よりも交友関係が広がり少し明るくなりました。

これからの展開はまだ未定です。

そして祐希のことになるとブラコンが作用し且つ今までの欲求不満が顔を出すみたいです。

果たして祐希と再会したとき未来がどういう反応になるかも楽しみにしてもらえると嬉しいです。

後輩ちゃんと先輩の名前が決まったら少し書き直そうと思います。

感想などもらえると嬉しいです。それでは今回も読んでいただきありがとうございました。また次回も縁があれば会いましょう。


次回の原稿?あぁ実はキテルグマにまた持ってかれてね。全く………やってられんなコノヤロ~

グゥグッ 


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日常 温泉編

今回はスペシャルゲストとしてある人物たちが登場します。あとはあのゆるふわ生物もいます。誰でも一度は名前を聞いたことはあると思います。

それではどうぞごゆっくり。


温泉地での癒しと過去の出来事

 

どうも、読者の皆さん。

前回から引き続きの語り部な未来です。

 

今日は母様と一緒に温泉にやって来ました

 

日頃の疲れと母様と一緒にいられる大切な時間であるのでとても楽しみにしていました。そうして温泉のある秘境へ来た私たち

 

しかしまたしてもそこには自称魔王と愉快な仲間たちと後輩ちゃんがいました。

 

何でも最近悪魔界隈では温泉が流行っていて、魔王たちも知り合いに聞いてここへ来たそうです。

 

仕方ないので、一緒に受付まで一緒にいくことにしました。

 

「しかしまさかこんなところで未来ちゃんに会えるとは思わなかったぜ。」

 

「本当ですね!未来ちゃんたちと同じ温泉街に偶々一緒になるだなんて思いませんでした。」

 

「全くです。後輩ちゃんに会うのならとても歓迎できますが、魔王と愉快な仲間たちと会うなんて、明日は魔界の一部が更地になるんじゃないですか?」

 

「イヤねぇ。魔界じゃあ更地になる所なんて日常的に起こってるわよ。」

 

「全くです。魔族同士の衝突が起きればそこら辺の地形は容易く変わりますからね。それよりもベル貴女も早く魔王様を此方に引き込むためにやる気を出しなさい。」

 

「貴女は生真面目過ぎるのよ。ルシファー。そんなに力入ってたら、魔王様だって頷いてくれないわよ。」

 

「そもそも貴女はいつも怠けてばかりで私たちに協力しないじゃないですか 」

 

「悪魔は皆欲望に忠実でしょ。だから気ままにやるのよ。」

 

「貴女という悪魔は……」

 

「今回は少し協力してあげたじゃないの。ここの温泉は露天風呂が混浴になってるんだからね。場所は提供したんだからあとはそっちで頑張ってね 」

 

「仕方ないですね。珍しく貴女が協力しようとしてくれたことはブラスと考えましょう。早くいきますよ。魔王様。」

 

「ルシファー、温泉は逃げないぞ。」

 

「あらっ。知らないの?ここの温泉は早い時間で終わっちゃうからあながち間違いじゃないわよ。」

 

「温泉だけに泉度が命といったところですかね。」

 

「上手いわね。ほら早く行くわよ。モタモタしてると追いてかれるわよ。」

 

そうして旅館に入るとそこはとても綺麗な内装でとても賑やかな場所でした。料金も良心的な価格なのでとても良い旅館です。

 

「未来今日は魔法のことは考えずに英気を養いましょう。先輩君も他の娘たちも周りに迷惑を掛けないようにね。」

 

「はい。ママさん。」

 

「まぁ。余計なことをして出禁になったらいけないしね。気を付けるのよ。ルシファー。」

 

「貴女もですよ。ベル。私たちは七つの大罪を背負う悪魔です。ここで騒ぎを起こせば、魔王様の名前に傷をつけることに繋がりかねません。」

 

「わかってるわよ。それに私は別にそこまで魔王様のことに関しては関わらないわ それよりも興味がそそられることがあるから。」

 

「全く貴女という悪魔は 」

 

「今思えばメジャーな悪魔二柱がいるって大変なことですね。」

 

「確かにそうね。でも未来、人に危害を加えないのなら共存ということも可能であることは覚えておいて。」

 

「流石この娘のお母さんね。心が広いというか、器が大きいというか。」

 

「まぁ魔王の力を受け継いでからも俺のことを気にしてくれるくらいに優しい人だし。」

 

母様は娘の私から見てもとても優しい人なので、悪い人に騙されないかとても心配です。

 

そうして温泉に入ろうと歩いていると私に向かって誰かが飛び付いてきました。

 

その娘はまだ幼く大体5~6歳ぐらいで、どこかで見覚えがあると思ったら、私の知っている娘でした。

 

「いきなり飛び付いては驚いてしまいますよ。私だから良かったですが他の人にはやらないようにしないとですよ。ヒメちゃん。」

 

「えへへ~ごめんなさい。ねーねぇと会えたから嬉しくて❗」

 

飛び付いてきたのは多岐都比売命(タキツヒメノミコト)ことヒメちゃんです。

 

この娘はアマテラスの娘に当たります。出自としてはスサノオが根の国にイザナミ神に会いに行くのに、高天ヶ原に行った時に、アマテラスとした誓約により産まれたとされてます。

 

姉二人と比べて異名もなく、他の娘と比べられる毎日を過ごしていたために神代の時より、心と身体の成長が止まってしまったとアマテラスから聞きました。

 

この娘と会った経緯はまたいつか話しましょう。この娘もアマテラスと同じように私に会うと抱き付いてきます。

 

何でもママと同じ感じがするとのことで安心するのだそうです。

 

「あら。未来その娘は?」

 

「前に会ったアマテラスの娘さんのヒメちゃんです。」

 

「アマテラスさんの娘だったのね。初めましてヒメちゃん。未来の母親のミヤビです。」

 

ヒメちゃんはコテンと首をかしげ暫し考えると

 

「ばぁば?」と呼んでいた。

 

 

子供の何気ない一言ではあるが周りの反応は

 

「ヤバい‼️流石に優しいミヤビさんでもこれは流石に。」

 

「あわわわ。どうしましょう。私のお母さんも年の話に関しては敏感なのに。」

 

「あらあら。これは不味いかしら?私なら怒る自信しかないわよ。」

 

「これは言われる側からしたら大変なのでは?しかもあの娘と同じで実力が高いならこの周辺の心配もしないとですね。」

 

上から魔王、後輩ちゃん、ベルフェゴール

ルシファーの順である。

 

まぁ普通の反応かもしれませんが、母様の場合だとちょっと違います。

 

「まぁ可愛いわね。ばぁばですよ 」

 

「ばぁば✨」と私から母様に抱きつきます。

 

「あらっ以外ね。怒らないの?」

 

「何をいってるのですか。未来になついてくれているのです。悪い娘じゃないのは分かるし孫が出来たみたいで嬉しいわ 」

 

「まさか此処まで器が大きいとは、凄いものですね。人間でもこんな感じの者がいたとは。」

 

「流石、ミヤビさんだぜ。」

 

と言っていると此方にアマテラスが走ってくるのが見えた。

 

「ヒメ、ダメでしょ。他の人に迷惑かけちゃ……あら未来ちゃんお久しぶりねぇ~」

 

「ママ!!ねーねぇいたよ。」

 

「アマテラスさんこんにちは。お久し振りね。」

 

「ミヤビさん久しぶりねぇ。」

 

「ママ。ばぁば優しい人だよ」ニパー

 

「?ミヤビさんのことかしら。ダメでしょヒメ。ミヤビはまだおばあちゃんじゃないわよ。」

 

「別に良いのよ。アマテラスさん、何というか孫が出来たみたいで嬉しいから。」

 

「ごめんなさいねぇ。そうしたら私はお母さんって呼ばないといけないかしら 」

 

「もう一人娘が出来ても私は構わないわ。何なら飛び込んできても良いわよ。」

 

そう言いながらいつの間にか私のところに抱きつき直していたヒメちゃんから自然にハグするために両手を伸ばしている母様。

 

「流石に恥ずかしいわ」カァァ

 

と赤面しているアマテラス。しかしいつの間にかアマテラスに近寄っていた母様はギュット抱きついていました。

 

母様の身長は大体180センチ程ありアマテラスは160センチ程ですっぽり胸元に入ってしまいました。

 

日本の主神様にこんな風に接するのなんて母様ぐらいではないでしょうか。

 

「……何だかこう良いわね。あの神様、日本の主神なんだろうけどこれ見たら母親に甘えるのが苦手な娘に思えるわね。」

 

「アマテラスは神界での仕事の殆どを自分でやっていました。だから甘える時間なんてなかったのかもしれませんね。」

 

「そっか神様だって人と同じ何だなって思えるな。」

 

そうして母様の豊満な胸に埋まるアマテラスという構図。絵になりますがそろそろ温泉に入らなければ行けないので話しかけます。

 

「母様。アマテラスも困ってると思うのでそろそろ離してあげてください。」

 

「あらっごめんなさい。こんなおばさんに抱き締められたって嬉しくないわよね。」

 

と言っているのですが一向にアマテラスが離れる気配がありません。母様が手を離しているのに。

 

「もうちょっとだけ良いかしら。その甘えるなんて初めてだからその、あぅぅ」

 

「フフっえぇ勿論良いわよ。未来先に入ってて。私は後から行くわ。」

 

「分かりました。ヒメちゃんと一緒に入ってきます。ヒメちゃんも良い?」

 

「うん。ねーねぇと入る。」ニパー

 

「何というか娘も規格外でしたが、母親も似たような感じなんですね。生きてきた中でもこんなに驚いたのは久しぶりかもしれませんね。」

 

「やっぱりあの娘の母親も侮れないわね。あれ全部本心から言ってるから、神様や愛に飢えてる子達なんかイチコロ何じゃないかしら。」

 

「まぁ母様とても友達が多いのも昔から包容力が凄かったからそれに惹かれてって言うのが大半らしいです。」

 

「ミヤビさんだから成せる技なのかもな。あれは抗えないな。」

 

「お母さんも時々ミヤビさんに甘えることがあるって聞いたことがありましたが、あんな感じなのかもしれないですね。」

 

「後輩ちゃんも魔王に甘えたら良いのです。ほら。」トンと軽く背中を押してあげます。そうして少しよろけて向かい合ってた魔王の胸板に飛び込む後輩ちゃん。

 

「おっと。大丈夫か?未来ちゃん急に押したら駄目だろ。」

 

と魔王が言ってますが飛び込んだ後輩ちゃんの顔が見るみる内に赤くなっていってるのを見てないからそんなことが言えるのです。全く早くくっつかないでしょうか。

 

「これは私たちも浮かれている場合ではないですね。ほら行きますよ魔王様。」

 

「いや男湯と女湯で別れてるからそっちには行けねぇよ。まぁでもさっき言った露天風呂は入ってみるか。」

 

露天風呂が混浴なことを知らない魔王。

 

そうしてのれんをくぐり着替えていよいよ温泉に入ります。温泉はサウナに炭酸温泉、ジェットバス、更には傷に効果的な治療温泉など様々な種類の温泉があります。

 

前の世界ではこういった豊富な種類な温泉はありませんでしたのでワクワクしますね。

 

まずはかけ湯をして私とヒメちゃんの身体を流します。

 

そうして肌に効果的な温泉に入ります。全身の疲れが抜けていくようで極楽です。

 

「ヒメちゃん暑くないですか?」

 

「うん。あつくないよ ねーねぇと一緒に入れるし、広くて安心するの。」

 

「神界のお風呂は大きくないのですか?」

 

「お風呂は広いけど一人だから寂しいの」 シュン

 

「アマテラスと一緒に入らないのですか?」

 

「ママと入るときもあるけど、たまにだから寂しいの。」

 

「それなら私の家に入りに来ませんか?それなら私も母様もいますから寂しくないですよ。」

 

「良いの?」

 

「ヒメちゃんが良ければいつでも来て良いですよ。」

 

「うん‼️」

 

「貴女たち仲が良いですね。人の子と神が仲良くなんて昔だったら考えられないことです。」

 

「ルシファー。」

 

「昔は悪魔が人を襲い人に乞われた神が争い神は人からの信仰を集めるために人間は庇護しなければならない存在だと思われていた時代からすれば今の時代は平和だわ。」

 

「昔は争いが堪えなかったのですね。」

 

「えぇそうよ。それが終わったのは、初代魔王様が命をかけて戦争を終結されたから。だから特に私たち七つの大罪は初代魔王様が守ったこの世界を守りたいと思っているの。」

 

「そうだったのですか。今の魔王はどうしてそんなに自分達のところに引き込みたいのですか?」

 

「そうね。最初は能力が同じだから、その力のコントロールをしてもらいたかったのがあるわ。あとは初代様に面影が似てたのよ。今はその人柄に惹かれたって言うのがあるわ。」

 

「貴女は初代魔王が好きだったのですね。」

 

「そうね。確かに好きだったわ。でも想いを告げられずにそのまま別れることになってしまったわ。」

 

「貴女もでしたか。」

 

「どういうことかしら?」

 

「私も想いを告げられずに愛しい人を亡くしました。私にとってその人は人生の全てでした。だから私は……」

 

「そう。辛いことを聞いてごめんなさい。」

 

「いえ。私が勝手に話したことです。」

 

そうして話しているとヒメちゃんがギュット抱きついて来ました。

 

「ねーねぇ泣いてるの?」

 

「えっ。あっ」

 

あの時を思い出して涙が自然と流れていたようです。ヒメちゃんが手を伸ばして涙を拭いてくれました。

 

「ねーねぇどこか痛いの?ママがやってくれてるおまじないしてあげるね。」

 

「おまじないですか?」

 

「うん。痛いの痛いのとんでけ~」

 

頭に手を乗せてヒメちゃんがおまじないをしてくれました。その姿はとても可愛らしく心が癒されます。

 

「ヒメちゃんありがとう。お陰で少し痛みが取れたようです。」

 

「良かったの。ねーねぇ元気になった。」

 

「本当に私の知ってる神とは違うのですね。将来、大物になるでしょうね。」

 

「ルシファー。ありがとうございました。貴女も辛いのに話をしてくれて。」

 

「私にとってもう随分と昔のことです。気にしないで下さい。」

 

「痛いの痛いのとんでけ~」

 

「なぜ私にも?」

 

「お姉ちゃん泣いてる気がしたの。」

 

「貴女は優しいのですね。悪魔と神は本来敵対するものなのに。」

 

「?ねーねぇの友達なら安心なの❗」

 

「本当に慕われてるのですね。」

 

「そうですね。とても癒されます。」

 

「何かあれば相談してください。年長者として聞いてあげますから。それではそろそろ露天風呂に行くわ。」

 

そう言ってルシファーは行ってしまいました。そして入れ替わりに今度はベルフェゴールが来ました。

 

「どう?胸のつかえは少し取れたかしら 」

 

「貴女の思惑通りというのは少し納得いきませんがね。」

 

「ルシファーは意外と世話焼きなのよ。だから貴女と話せば何か変わるかと思ったのと、貴女にも話し相手を少しつくってあげようと思ってね。」

 

「余計なお世話です。けどありがとうございました。」

 

「良いのよ。お礼なら貴女の作るあのイチゴアイスでお願いね。」

 

「抜け目のない悪魔ですね。まぁ良いですよ。」

 

「ヒメも食べたいなぁ。」

 

「ヒメちゃんの分も作りますよ。」

 

「やった~」

 

「未来ここにいたのね。」

 

「母様とアマテラスも。」

 

「未来ちゃんヒメのことありがと~」

 

「ママっ。ねーねぇがイチゴアイス作ってくれるって。」

 

「まぁ珍しいわね。未来がイチゴアイスを作るなんて。あれって大変じゃなかったかしら?」

 

「まぁそうですけど、ヒメちゃんの頼みもありますので美味しいのを作りますよ。」

 

「なら後で家で皆で食べましょう。」

 

「あらっ私も良いのかしら?」

 

「貴女も未来の友人でしょう。遠慮しないでいらっしゃい。」

 

「悪魔を歓迎するのなんて貴女ぐらいよ全く。それじゃあお邪魔するわね。」

 

「ミヤビさん私も良いのかしら?」

 

「ヒメちゃんも来るんだから当然よ。」

 

「ありがとー。」

 

そうして私たちは温泉を満喫しお風呂から上がって丁度お腹がすいたので皆で夕食を食べました。

 

後輩ちゃんは顔が赤くなっていたのでのぼせたのかと思ったら、露天風呂で魔王と遭遇し裸を見られたそうです。魔王の反応も良かったらしいですが、途中でルシファーが来て有耶無耶になったそうです。

 

それで今になって恥ずかしかったようで赤面しているとのこと。全くこの娘は  

 

もっと積極的に行けば良いのに。まぁ少し進歩したので良しとしましょう。

 

そうして涼んでいる私たちの元にこの世界では見ない筈の存在が私に寄ってきました。

 

「ぷぅ~ごくらくでした。」

「ぽぇーんぽぇーん。」「?あんしんするけはいがするのです。」ぷぅぷぅと無数の謎生物が寄ってきました。

 

「初めて見るわね。この子達は一体?」

 

「かわいいっ」むぎゅっとヒメちゃんが抱き締めていました。

 

「ヒメ。いきなり抱きついちゃ駄目よ。」

 

「もっとするのです。ポェーン」

 

「この子達物凄く抱き心地が良いわね。」

 

「でもこいつら一体何なんだろうな?」

 

私はこの子達を知ってます。でも何でここにいるのでしょうか?確か昔、兄様がやってたゲームでサターンバレーという人里離れたところに集落がある

 

「こいつらじゃないです。どせいさんです。ポェーン。」

 

「どせいさんって言うのね。可愛いわね。よしよし。」

 

「もっとなでるです。」

 

「随分と人懐っこいのね。」

 

そうして撫でていると

 

「どせいさん。あまり人に迷惑をかけるなよ。」

 

「まぁ良いじゃんか。どせいさんたちも気に入ってるみたいだし、」

 

と男女二人の声が聞こえそちらをみると、とても驚きました。何故ならその人たちは前の世界で漫画やアニメに登場した人物だからです。

 

「すたーくおそいのです。ポェーン。」

 

「悪いな。少し深く浸かっててな。」

 

「全くだよ。スタークももう少し早く上がれよな。」

 

「そう言われてもな。こいつと入ってると時間を忘れちまってな。」

 

「…………ヤドッ。」

 

「相変わらず怠けてるな。どせいさんといるようになってからだらけてないか?」

 

「まぁ良いじゃねぇか。済まないな。お嬢さん方こいつらに悪気はないんだ。」

 

「いぇ気にしてませんわ。それよりも貴方は?」

 

「これは失礼。俺はコヨーテ・スターク。こっちの小さいのがリリネット・ジンジャーバックだ。」

 

「小さい言うな。」どげしっ

 

「リリネットいきなり蹴るなよ。」

 

「うっさいな。スタークが小さい言うからだろ。」

 

「…………ヤァーン」

 

「…ヤドランですか?」

 

「お嬢ちゃん知ってるのか?」

 

「あっいぇこの子の鳴き声でそんな感じの名前だと思ったのです。」

 

「…そうか。まぁこいつはヤドランちょっと行動が遅いが気にしないでくれ。」

 

「そうなんですか。とても可愛いですね。」ナデナデ。後輩ちゃんがなでて暫くすると、

 

「………………………ヤァーン」(^-^)

 

「何というか。独特な子ね。マイペースというか。」

 

「それにしても見たことのない生き物ね。」

 

「ヤドランみたいなやつらをポケモンて言うんだ。」

 

何故、世界観がかなり違うのにポケモンを知っているのか疑問に思いましたが、一先ずどせいさんをむぎゅっと抱き締めているヒメちゃんを此方に抱き寄せます。

 

「これは良い 絵になるな。ちょっと写真とって良いかな。未来ちゃん。」

 

「良いですが。後で私にも送るのですよ。」

 

「わかってるさ。ほらいくぞ。はいっチーズ。」

 

「魔王様後で私にも送ってくださいね。」

 

「ベルフェゴール、スマホ持ってたのですか?」

 

「今は悪魔だってスマホぐらい持ってるわよ。ねぇルシファー。」

 

「まぁそうですね。こういう科学といったことは人間とても有能ですからね。使えるものは何でも使いますよ。」

 

「?スマホって何かしら。」

 

「アマテラスさん今度一緒に携帯屋さんにいきましょう。あったらとても便利だから。」

 

「ありがとーミヤビさん 」

 

「お嬢ちゃんこれも何かの縁だ。こいつを渡そう。」と渡してきたのはタマゴです。

 

「これはタマゴですか?」

 

「そうだ。一応説明書とタマゴケースもやる。何が産まれるかは俺にもわからない。」

 

「ありがとうございます。」

 

「何かあればこの番号に掛けてくれ。生憎スマホとかは持ってなくてな。」

 

「親切にどうもありがとうございます。あっ私の連絡先も渡しときますね。」

 

「それにしても貴方はトンでもないわね。私たち全員で戦ってもギリギリかもしれないぐらいに強いなんて。何者かしら?」

 

「只の温泉に入りに来た観光客だ。何もする気はない。」

 

「そう。なら良いわ。」

 

このスタークという人物はBLECHという漫画の中でもとても強い十刃という集団の中でもそのトップにたつ存在です。しかもまだ変身出来るので戦闘力はもっと上がります。

 

「連れが失礼した。俺たちはこれで失礼する。ほらいくぞリリネット。」

 

「おう。じゃあな。ヒメ。」

 

「バイバイ。お姉ちゃん。」

 

そうして彼らは旅館を後にしました。

 

「私たちも帰りましょうか。」

 

「そうですね。今日は楽しい一日でした。」

 

そうして私たちも家に帰りました。家で約束していたイチゴアイスを皆さんに作り、それぞれが家に帰りました。その時にルシファーとベルフェゴールの連絡先も貰いました。アマテラスとヒメちゃんは今日は家に泊まっていくとのことだったので、大広間で川の字になって寝ました。

 

ちなみに左から私、ヒメちゃん、アマテラス、母様です。

 

そうして私の一日は終わりました。その横ではタマゴが一瞬光った気がしました。

 

スタークside

久し振りな視点な気がするな。まぁいいか。それにしてもあのお嬢ちゃんヤドランをみて一番びっくりしたし、名前も知っていたとは何者だ?しかも…

 

「スターク何してんだよ。どせいさんたちが大福つくって待ってるぞ。」

 

「あぁ今行く。」

 

まぁどせいさんたちが何も言わないなら良いやつらなんだろう。

 

しかし気になるな。

 

魂の形が……祐希に似てるなんてな。

 




あとがき
今回も読んでいただきありがとうございました。月光です。今回は温泉での日常でした。

未来の母親の名前はミヤビにしました。性格としては魔法に関しては厳しく娘の未来に教えているものの、普段はとても優しく、少し抜けているので未来も心配している。とても包容力があり、世界中に友人が沢山いる。どんな人物でも噂などよりもその人の人柄などをみて判断するので色々な人から好かれる天然の人たらし。

身長は182センチありバストも大体Dカップありトンでもない美人である。
後輩ちゃんの母親とは高校の時の同級生で後輩ちゃんの母親のキューピッドをしたので現在も交流がある。同じ理由で魔王の母親とも面識があり、子育ての手伝いをしたこともあり、魔王の姉弟たちからは第二の母として慕われている。

アマテラスの娘のタキツヒメノミコトを出しました。彼女はアマテラスとスサノオの誓約で実際に誕生されたとされています。

このSSでは彼女は他の神から太陽神の娘であるので嫉妬、妬まれさらに他に姉が二人いてその二人と比較され続け精神的に塞ぎ混み心と身体の成長が止まりアマテラスがずっと気にかけていました。

そんな時に未来と出会い、彼女の心に触れて少しずつ自身の中の時が動き出した形です。

そしてアマテラスは一人で神界の仕事をしていたので誰かに甘えるといった行為を知らずにいました。

今回の出来事でより未来の家に来るようになり、未来の母親のミヤビに時折甘える姿が確認されているそうです。

彼女の父親のイザナギ神も隠居しイザナミ神は根の国にいるので必然的に甘えられる存在がいなかったとではと思いこんな感じにしました。

今回も登場したベルフェゴールと傲慢の罪を背負った悪魔、ルシファー。

彼女等は昔からの親友で今は同僚な関係なので他の七大罪よりも親密な関係です。

ルシファーはとても世話焼きでいつもベルフェゴールの世話をしたりしていたので家事全般が得意になっていたようです。

そんな彼女はベルフェゴールをベルと愛称をつけて呼んでいてベルフェゴールも何だかんだでルシファーを大事に思っています

そしてどせいさんの登場です。彼等はサターンバレーに住んでいて、とても人懐っこい生物です。戦闘力はないですがとても器用で様々な機械を作ることができます。

天才科学者二人が何年も開発に苦心していた時空間転移装置スペーストンネルを即座に完成させて改良まで加えている。

トンでも科学と言えるでしょう。

今回はそのさらに改造をしたスペーストンネルに大人数で乗りスタークたちも搭乗したら偶々温泉に来れたようで、のんびりしていたそうです。座標は登録したので何度でも来れます。

そしてサターンバレーに移住している、ブレイブルーに転生したので気楽に生きてみる本編後のスタークとリリネットの二人。

彼等は静かな場所で過ごしたいとのことだったので、祐希がサターンバレーを紹介したのをきっかけに彼等と交遊関係を築いている。

スタークの手持ちは
ヤドラン(メガストーン)
ケッキング
カビゴン
ヌメルゴン
ゴルーグ
トリトドンです。

主にこの6体と癒し枠でチルタリスもいます。主に鈍足パーティーで選びました。

そしてスタークが渡したタマゴから産まれるポケモンはまだ特に決めてませんが候補としてはチルットかピチューなどにしようかと思っています。

出来たら活動報告にアンケート、コメントしてくれると助かります。

祐希と似た魂を持った未来を見た今後のスタークたちが物語に関わるかは特に決めてないです。

それでは今回はこの辺で失礼します。読んでいただきありがとうございました。


おまけ
スターク&リリネット 
設定 所々原作通り
空座町決戦で京楽さんの色鬼を受けて
死亡したかと思っていたら、空間の亀裂に
巻き込まれて、BLAZBLUE世界の第8階層都市ワダツミの下層にいた所を祐希に拾われる。スタークたちの祐希に対しては印象は
スタークが命の恩人で仲間思いで
お節介でお人好し見ていて危なっかしい。
リリネット自分たちに居場所をもう一度
くれた人、ポケモンをくれた人であり時々
お節介をやきにくる変わった人。
スタークたちにも程度の能力を祐希は
分け与えた。

スタークは
魂を定着させ固定させる程度の能力

リリネットは、自分の魂をあらゆる武器に変える程度の能力

ぶっちゃけるとソウルイーターの魔武器である。そのうち魂の共鳴とか出すかもしれません。

原作では使わなかった
王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)や
黒虚閃(セロ・オスキュラス)も使ったり
無限装弾黒虚閃
(ネグロ・セロ・メトラジェッタ)など時々オリジナルの技を使ったりもします。
<ネグロはスペイン語で黒を意味します>

彼等は本編終了後、サターンバレーに移住している。現在のサターンバレーは幻想郷に存在していて、時折河童やEX三人娘が遊びに来ている。更に霊夢もたまにご飯を食べに来ている。

建前としてスタークたちが何かしないかと監視もしている風を装い遊びに行きのんびりしている。

彼女を探すときは神社かサターンバレーのどちらかにいるだろう。


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ハロウィンでのプチ騒動

今回はハロウィン回になります。

ハロウィンパーティーのため皆さん仮装をしてます。

そしてどせいさんが大活躍します。

どせいさんの科学力は世界一ィィィィーーーー

な展開です。

どうぞごゆっくり。


ハロウィン

 

皆さんお久し振りです。

今日も魔法を極めようと勉強している未来です。

本日はハロウィン。

秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、近年では仮装をして人々でお祭りをしたりしています。

 

今日はハロウィンなので、お祭りがあちら此方でやっています。

 

家でも色々な飾りつけをしてお祝いをする準備をしています。私と母様は普段の魔女の格好にカボチャの装飾をして仮装のようにしています。

 

ピーンポーン

 

どうやら誰か来たようです。一度手を止めて誰が来たかを確認すると、後輩ちゃんとベルフェゴールの二人だった。

 

珍しい組み合わせだと思いましたが、待たせてはいけないと思い、玄関を開けます。

 

「あっ。未来、トリック・オア・トリート。」

 

「ハァーイ。トリック・オア・トリート。お菓子をくれないとイタズラしちゃうわよ。」

 

「いらっしゃい。二人とも。はい。これチョコクッキー。」

 

二人に袋にいれたクッキーを渡す。

 

「それにしても珍しい組み合わせですね。魔王はどうしたんですか?」

 

「朝家に行った時には、どこかに出掛けた後だったんです。」

 

「そうなのよね。早くに何の用事があったのかはわからないけど、誰かと一緒に出掛けたのは見たのよね。」

 

「そうだったのですね。では二人とも良ければ寛いでいってください。まだパーティーには早いので。」

 

「そうさせてもらうわ。」

 

「私だけ悪いよ。何か手伝えることがあれば手伝うよ。」

 

そうして二人をリビングに案内する。その中ではこの間知り合ったどせいさんたちとミヤビが高い所へ浮遊魔法で飾りつけをしていた。

 

「あらっいらっしゃい。二人とも。」

 

「お邪魔するわよ。あらっこの子達、どせいさんだったわね。」

 

「ぽぇーん。あそびにきたらぱーてぃするって。」

 

「さそわれたからいっしょにてつだってるの。」

 

「おかし、おいしい。」

 

「とりっく・おあ・とりーとです。」

 

「ぷーぷー」

 

「どせいさんたちが手伝ってくれてるからそろそろ終わりそうなの。だから三人とも寛いでて。」

 

「わかりました。」

 

「さて、貴女の部屋に行きましょう。この娘仮装してないからその準備もね。」

 

「そうですね。後輩ちゃん行きますよ。」

 

そうして私の部屋で服を選ぶのですが、用意していた服を着てもらうのですが、どれもピンとこないです。

 

ベルフェゴールも手伝っているのですが、きわどい服ばかりを勧めているので今のところは無しになってます。(縦セタや妙にスカートの丈が短かったりとやたらと胸や太ももが見える衣装。)

 

そうして着替えを選ぶこと2時間。漸く服が決まり一度私は下に降ります。

そこには何やら急いできたかのような格好で、魔王と見知らぬ娘がいた。

 

「そんなに急いでどうしたのですか?」

 

「み、未来ちゃん。悪い。ちょっとミヤビさんいるか?」

 

「えぇ。飾りつけをしてたのでリビングにいると思いますよ。」

 

「良かった。とりあえず上がらせてもらっていいか?」

 

「それよりそこの少女は一体?」

 

「あぁこの娘はジャック・オー・ランタンっていう悪魔だ。」

 

「ランタンなのだ。ヨロシクなのだ。」

 

「朝俺のところに来て、何でも大切にしていたランプを無くしちゃったみたいで、探してたんだ。」

 

「それで、後輩ちゃんがいないと言っていたのですね。」

 

「それで私のランプは見つかったんだけど、見つけたところが墓地でランプの影響でおばけが沢山集まっちゃったの。取り返そうとしたんだけど、私たちの攻撃が全部すり抜けちゃうの。」

 

「成る程。母様程の魔法使いなら何か対処できると考えて此方に来たということですか?」

 

「あぁミヤビさんなら何か有効な手段を知ってるかもしれないからな。」

 

そうして二人を母様の所に連れていく。

 

「先輩君いらっしゃい。そっちの娘は?」

 

「ミヤビさんこんちは。すいません。聞きたいことがあって。」

 

そうして経緯を話す魔王。

 

「そうなのね。おばけね……しかも魔法がすり抜けるだなんて。一応対策がないわけでもないけどとても難しいわ。」

 

「その対策って?」

 

「おばけは実態がないけど、魂事態はその場にあるの。なら魂に干渉する方法があれば攻撃も通るでしょう。でも魂に干渉するのはとても魔力を消耗するわ。しかも数も多いとなると、倒すのは難しいわ。」

 

「魂か……」

 

おばけで躓くことになってしまった魔王とランタン。しかし意外なところから解決策がもたらされる。

 

「おばけつかまえるのできる。」

 

「ぽぇーん。できるの。」

 

「本当か!?」

 

「ちょっとまってて。みやびつかわないそうじきある?ぽぇーん」

 

「えぇ丁度押し入れに古いのがあるわ。」

 

そうしてどせいさんたちが一度押し入れに向かって大体5分ほどすると掃除機を持ってやってきました。前世で生きていたときに見たことがあるその物体はオバキュームだった。

 

「これあればおばけつかまえられるの。」

 

「いや、これ掃除機だろ。こんなのでどうやって倒すんだよ。」

 

「これでおどろかすの。おどろかしたら、すいっちをいれてあとはすいこむだけ。ぽぇーん。」

 

「この子たち嘘言ってないのだ。ランタンは信じるのだ。」

 

「まぁダメ元でいくか。サンキューな、

どせいさん。」

 

「いいってことです。おばきゅーむならおばけぐらいかんたんにすえるのです。」

 

と掃除機もといオバキュームと懐中電灯を受け取る魔王。オバキュームを担いだ魔王。なんだかシュールです。

 

「一応私も付いていきますね。何かあっても直ぐに逃げられるように。」

 

「ありがとうな。未来ちゃん。」

 

「それより早く終わらせてパーティーしますよ。」

 

そうして墓地へと行く私たち。10分程歩くと広めの共同墓地が見えてきました。

 

そしてある一定のところに行くと、おばけたちが30程たむろっているのが遠目で確認できました。

 

とりあえず、本当に魔法がすり抜けるのか試すため、炎による攻撃から氷、風と三回ほど撃ちます。

 

そしておばけたちに当たるかと思われたそれはすり抜けて霧散しました。どうやら魔王が言っていたことは本当だったようです。

 

そして攻撃したことにより、此方に視線が集中します。最初に此方に5匹程向かってきたので、魔王を先頭にして備えます。

 

「えっと確か、オバキュームのスイッチがこれであとは懐中電灯を照らせばいいんだよな。よし。」

 

「魔王来てるのだ。早くするのだ。」

 

「これでどうだぁぁぁぁぁ」ピィカーン

 

懐中電灯の光でおばけが驚いた瞬間にオバキュームを思いっきり起動させる。するとあら不思議。どんどん吸い込まれていくではないですか。

 

「まじかよ。本当におばけ吸い込めるとは。」

 

「この調子で頑張るのだ。」

 

「ヨッシャー任せとけ。」

 

おばけを倒せるようになってからはどんどん吸い込んでいきあっという間に全部吸い込むことができました。

 

そうして無事にランプは持ち主の元に戻った。ランプにはランタンがこれまでに集めた人々の感謝の気持ちが入っていたのだそうです。ハロウィンの日にその感謝の気持ちを魔力にして皆が喜んでくれるように花火にしようとしていたとのことです。

 

無事に解決したのでランタンもパーティーに誘います。

 

そして家に帰ると続々と人が集まっていました。そうして歩いてると前からヒメちゃんが私に抱き付いてきました。

 

「おかえり。ねぇね。」

 

「ただいまですよ。ヒメちゃん。」

 

「えへへ。トリック・オア・トリートお菓子をくれないとイタズラしちゃうよ。」

 

「それは大変です。ではこれをどうぞ。」

とクッキーを渡す。

 

「わぁーい。ありがとうねぇね。」

 

「さぁヒメちゃん、行きますよ。みんなまってるでしょうから。」

 

「うん。」

 

そして無事にハロウィンパーティーは行われました。途中ルシファーやアマテラスも来てベルフェゴールと共にヒメちゃんとランタンとレースゲームで遊んでいた。

 

魔王はどせいさんにオバキュームでしっかり倒せたことを言いお礼を言っていた。その後捕まえた魂はアマテラスが責任をもって黄泉の国へと転送すると言っていた。

 

アマテラスはこの間買ったスマートフォンの使い方を母様から聞いていました

私もアマテラスと連絡先を交換仕合ました。そして後輩ちゃんはというと……

 

「せ、先輩!!!」

 

「どうしたんだ。何かあったのかって」

 

「どっどうですか?」

 

魔王に仮装を見せていた。それは白と黒を強調したドレスで一見するとメイド服のような感じてはあるが、普段被っている帽子を脱ぎ、普段はストレートに流している髪も後ろで縛ってポニーテールにして、薄く化粧をしてまるでどこかの令嬢のようだ。

 

化粧は母様が手伝ったと言っていました。さて魔王の反応はどうでしょうか?

 

「!!っその何だ。あれだな。うん。」

 

「な何ですかっ。はっきり言えばいいじゃないですか。似合ってないって。」

 

「そんなわけないだろ!普段は可愛い系なのに今は凄い綺麗だし、似合ってるぞ。」

 

「本当ですか?」

 

「あぁっ流石俺の後輩だ。」

 

「ふぇっボフン(俺のって私が先輩の物って。卒業したら結婚してそれで子供は最低5人欲しいですし、それから、それから)きゅ~」バタン

 

「ちょっ、大丈夫か?どうしたんだ。」

 

「あぁf(^^;)まぁキャパオーバーで倒れちゃったんですね。まったく 魔王、私の部屋の隣が空いているので布団を敷いて、早く後輩ちゃんを横に寝かせてあげてください。」

 

「あぁわかった。」と言いながらお姫様抱っこで運ぼうとする魔王を一度呼び止めパシャリと一枚撮る。

 

こっちを向いてどうしたか聞いてきますが何もないと言いそのまま行かせました。

 

さてと、このお姫様抱っこの写真は後で後輩ちゃんに送りましょう。

 

こうして最後はランタンが町の至るところで花火を打ち上げ集まった人たちも帰り、無事にハロウィンパーティーは終了しました。

 

また来年もこういったことはやりたいものです。

 

後日談と言うか今回のオチ

あの後私の部屋に戻ったのですが、二人の様子が気になりこっそりと遠視で隣を見ると魔王と後輩ちゃんがキスしている所でした。

 

どうやら魔王も興奮したように後輩ちゃんの唇を貪っています。あっ深いのいった。

クチュックチュッ、

そうして一分ぐらいキスして二人とも少し離れると少し糸を引いていました。

 

これは明日は赤飯ですね 

 

それからのことは私も見ていないので知りませんが、隣では魔王の名前を何度も呼ぶ声と後輩ちゃんを求める声が絶えなかったとだけ言っておきましょう。

 

次の日赤飯を炊いて昨夜はお楽しみでしたねといったところ二人して顔が赤くなって照れていました。

 

これで恋人同士になってくれれば文句なしですがそれにはもう少し時間が必要かもしれませんね。




あとがき
ハロウィン番外編になります。どうも皆さん。そろそろハロウィンが明日に迫るなかで書かせていただきました。月光です。

今回はハロウィンと言えば仮装もそうですがおばけも定番だと思い登場させました。彼らは物理攻撃と大抵の魔法が聞かないある意味チートな存在です。魂に干渉する魔法を使うことによってダメージを与えられるものの、しかし相手が悪かった。

どせいさんはスマブラ時空でルイージに会っていたので、オバキュームの構造を見せてもらったことが合ったという、設定です。なので掃除機さえあればオバキューム量産が可能と言う、おばけも真っ青な事態です。

そして、ハロウィンという事でジャック・オー・ランタン出しました。一言で言えば幼女です。色んな人からの感謝の気持ちをランプにいれて、ハロウィンの夜空に花火として打ち上げようとしていたときに、空中でランプを落としてしまい、偶々魔王の家の近くであったから、助けを求めたと言うのが今回の経緯です。

ハロウィンが終わった後は魔界に帰ったとのこと。もしかしたらまた来年に会えるかもしれない。

そして魔王と後輩ちゃんの関係は結構進みました。自分に絵心があれば絵が書けたのですが残念なことに画力が壊滅的なので想像していただければ幸いです。

最後何が起こったかは想像にお任せします。

明日からはセイバーウォーズ2が始まるので楽しみです。☆5イシュタルの全体アーツ宝具、システムが作れるのかなど楽しみがあり待ち遠しいです。

それでは今回も読んでいただきありがとうございました。次回も楽しみにしてくれると嬉しいです。


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嫉妬の悪魔との出会い

今回は七つの大罪を背負う嫉妬の悪魔との出会いです。それではどうぞごゆっくり


こんにちは皆さん。漸く魔王とミルちゃんをくっつけられた未来です。

 

ハロウィンを過ぎてから二人とも暇さえあればイチャつくようになりました。

 

何気ない会話でも気付けば惚けに変わり、学校では周りも砂糖を吐いています。

 

魔王の周りはルシファーが積極的に攻めているようですが、中々進展がないとのことです。

 

ベルフェゴールは相変わらずの怠け具合であまり魔王関連では手を出していないようです。代わりに私のところにちょいちょい顔を出しに来ては母様とお茶して魔法談義をしています。

 

彼女の術式構築は悪魔の中でもずば抜けていてとても勉強になります。

 

さて今回はそんな中で他の七つの大罪の悪魔たちがどんなであるかを紹介していきます。といっても7人の内まだ私はルシファー、ベルフェゴール以外だと3人しか会ったことはないのでその内の一人を紹介していきます。

 

嫉妬の悪魔 レヴィアタン

 

彼女と会ったのは割りと最近で魔王とミルちゃんがくっついて直ぐの時でした。

 

いつも通り、惚け話が展開されていると、後ろで羨ましそうにしている人物がいたので話しかけてみたんです。

 

「こんにちは。貴女はどうしてそんなにあの人達をみているのですか?」

 

我ながら初対面で何故話しかけたのかその時の私には分かりませんでした。

 

「そんなの決まっているでしょう。魔王様が悪魔とじゃなくあんな人間と一緒にいるのが気に入らないのよ。分かったらどっか行って。」

 

「その話を聞いてどこか行く気も失せました。彼処にいるのは私の親友です。危害を加えるなら私が相手します。」

 

「何ですって。親友?!あそこにいる人と!!(魔王)」

 

「えぇそうです。私にとって唯一無二の親友です(ミル)」

 

「唯一無二ですって?!恨めしいわ。妬ましいわ。あの人と親友なんて。あいつを消す前に貴女から消してやるわ。」

 

「私の親友の恋路を邪魔するなら、容赦しません。覚悟してください。」

 

この時の二人は盛大な勘違いをしていました。嫉妬の悪魔は未来の親友を己の主である魔王だと思い込んだこと。

 

未来はミルの恋路を邪魔する者と思っていたこと。実際は羨ましくて只見ていただけであったレヴィアタン。

 

魔王たちから離れた所で二人は戦い始める。

 

「これでもくらいなさい。」

レヴィアタンは水の魔力で象った動物を出し攻撃する。その形はライオンにトラ、蛇など多彩であった。

 

「成る程。水の魔力ですか……それなら蒸発させつつ隙をみて大きいのを当てましょう。

一方の未来は自身用にカスタムしたデバイスを使い炎魔法で水を蒸発させながら、上手く視界を遮るようにしていた。時折炎による鋭い槍を飛ばし、牽制し大型の火球を飛ばしたりである。

 

ある程度ぶつかり合うと辺りは水蒸気で視界が遮られてくる。一瞬レヴィアタンの目の前から未来が消える。

 

レヴィアタンは探すものの、その直後に後ろから衝撃が来る。

 

ドカァァァァン

 

後ろから未来が爆発系統の魔法を放ったのだ。衝撃に体勢が崩れるが昔から生きているレヴィアタンの立て直しは早かった。すかさず辺りの水蒸気を水で吹き飛ばし、未来を見つけると、水によるレーザーを放つ。

 

ピュンッ

 

間一髪避ける未来を嘲笑うように次々とレーザーが未来を狙う。咄嗟に結界を張るものの水のレーザーは貫通力が高いようで、二発で結界を破る。

 

「これは急所に当たったら不味いですね。それなら!」

 

炎から雷の魔法に切り替えて水のレーザーに対抗して電撃を飛ばす。レーザーは直線上にしか来ないので直線に立たないようにしながら、攻撃をしていく。

 

そうしてある程度して痺れを切らしたのか指先に水を貯めて大きく間合いを取るレヴィアタン。

 

未来もそれに対抗しポケットから魔法で耐久力を何倍にもあげたコインを出す。

 

そうして二人が直線上に立ち、未来はコインを上に弾き腕をレヴィアタンへ向ける。そしてレヴィアタンの指先から今までよりも強いレーザーが片やコインが雷を纏った腕から弾かれるように一直線に向かう。それはとあるヒロインが放つ超電磁砲と同じものである。唯一違うのは普通のコインか強度が段違いのコインかというところであろう。

 

バシッ ギギギギッ

 

お互いの攻撃が拮抗しあう。二人はますます力をいれていく。周りのものを巻き込みながら衝突は大きくなっていく。

 

ギギギギギギギギッ 更に被害が大きくなっていく。しかし終わりは唐突に訪れる。

 

バシュン

 

と二人の攻撃が誰かに消されたのだ。お互いに消された方角を見ると、そこにはベルフェゴールと魔王、ミルがいた。

 

「貴女たち何をやっているの。貴女たちのせいでここら辺ボロボロじゃないの。」

 

「というか何でレヴィアタンと未来ちゃんは争ってたんだ。」

 

「魔王様。貴方は騙されてるんです。この女が唯一無二の親友と言って貴方に近づこうとしていたので私が排除しようと思って。」

 

「いえ。私はミルちゃんと魔王の仲を引き裂こうとしていたのでお灸を据えて金輪際近づかないようにしようと思って。」

 

「成る程。そういうことね。レヴィアタン。」

 

「何よ。ベルフェゴール。」

 

「まず未来の言っていた親友は魔王ではなくて隣の彼女のことよ。」

 

「そして未来もレヴィアタンは仲を引き裂こうとしていた訳じゃなくて羨ましくて只見ていただけよ。人間風に言えばレヴィアタンはファンクラブの子で影からその様子を見ていただけよ。」

 

「「へっ?それじゃあ」」

 

「そうよ。貴女たちの勘違いよ。」

 

「「…………… 」」

 

「全く二人とも怪我らしい怪我もしてないみたいだからいいけど、唐突に知ってる魔力がぶつかるから何事かと思ってきたら、二人が戦ってたんだぞ。ビックリしたぞ。というかレヴィアタンお前が外に出てくるのは新鮮だな。いつも俺んちでゲームばっかりして家から出ないのに。」

 

「それは…最近魔王様は私に構ってくれなくなって他の女のところに入り浸ってるしいざ見てみると私よりも可愛くて、私の入る余地がなくて、それでも羨ましくて、」

 

「だから見てたんだな。ごめんな。レヴィアタンお前も寂しかったんだよな。よし。帰ったら久々にゲームやるか。」

 

「魔王様……はいっ。」

 

「にしてもいつも冷静な貴女が争うだなんてちょっとビックリしたわ。」

 

「私だって人間です。争うことだってあるんです。」

 

「もう。未来ちゃん心配したんですよ。嫉妬を担うレヴィアタンさんと戦うだなんて、いつもの未来ちゃんなら戦わないでしょ。」

 

「それは魔王と貴女の仲を引き裂こうとしていると思って。だって…」

 

「だって?」

 

「私にとってミルちゃんは唯一無二の親友です。その親友の恋路を邪魔する存在かと思うと我慢できなかったのです。貴女には幸せになってもらいたいから。」

 

「もうっ。未来ちゃんは…今度からは危ないことは絶対にしないでください。」

 

「善処します。」

 

「それ絶対にしないやつでしょ。全くもう…でも」

 

ギュゥゥゥゥッ

 

「ありがとう。未来ちゃん。私の幸せを考えてくれて。やっぱり未来ちゃんは最高の親友です。」

 

「ミルちゃん…ありがとう。」

 

「取り敢えずここら辺は元に戻すから、手伝いなさいな。」

 

「分かりました。元はと言えば私が原因ですからね。手伝うのは当然です。」

 

「私もやるの?!」

 

「当たり前でしょう。早くしなさい」ゴゴゴゴゴッ

 

「はいっピシッ」

 

そうして辺りを直した所で、レヴィアタンに未来は話しかける。

 

「済みませんでした。てっきり親友の恋路を邪魔するものと思い。」

 

「本当よ。私だって魔王様には幸せになってもらいたいもん。でもその中に私がいないからつい嫉妬しちゃって、貴女の親友に危害をくわえようとしたのも事実。だからその…悪かったわね。」

 

「良かったじゃないか。レヴィアタンも友達がようやく出来て。」

 

「友達ですか。私にはいたことがないのでなんとも言えないです。」

 

「レヴィアタン。貴女スマホは持ってますか?」

 

「えぇ持ってるわよ。」

 

「連絡先交換しましょう。」

 

「何で私が」

 

「そうすれば幸せな魔王をもっと見れますよ。」ボソッ

 

「っ仕方ないわね。そうまで言うなら連絡先を交換してもいいわよ。」

 

こうしてレヴィアタンの連絡先もゲットした未来。

 

後にこの二人が創設する魔王と恋人を見守ろうの会は一大勢力となっていくのだがそれはまたの機会にでも。

 

その後、全員で帰宅することになったが道中ミルちゃんが我慢できなくなり、魔王の腕に抱きついてそのままキスをしてしまいました。

 

私とベルフェゴールはもう見慣れていましたが、レヴィアタンには刺激が強かったのか顔を両手で隠しながらも気になるのか二人を顔を赤くしながら見ていました。

 

「ん。んちゅっ、はぁー」

 

「いきなりどうしたんだよミル。」

 

「先輩。先輩成分が不足ぎみでしたので補給したかったんです。」

 

「なんじゃそりゃ?」

 

「まぁようするにですが、ミルちゃんは魔王から分泌されるマオウニウムが欲しかったんですよ。」

 

「俺は元素じゃないぞ。」

 

「あらあら、これなら世継ぎの方も心配なさそうね。」

 

「ベルフェゴール。それはまだ先のことですよ。少なくとも二人とも貯えが出来るまではダメです。生まれてくる子供のためにも。」

 

「それもそうね。」

 

「貴女たち何でそんなに平然としているのよ。」

 

「「だって慣れたから。」」

 

 

こうして嫉妬の悪魔とも仲良くなった未来これからもミルの幸せを見守っていくことを決意したのであった。




あとがき
今回も読んでいただきありがとうございます。嫉妬の悪魔レヴィアタンの登場回でした。彼女はもっぱらのインドア派で大体魔王の家でゲームをして過ごしています。

彼女は水と氷の魔法を得意としている。水によるレーザーは貫通力もあるので注意することである。氷の魔法は様々な武器を造りだしそれを相手に放出する。武器はゲームの中のものも造ったりとバリエーションも豊富で彼女がゲームに嵌まったのも武器が凝っていたからとも言える。

最近魔王が構ってくれなくなり、理由知るべく外に出て見に行くと魔王とミルがイチャイチャしているところを目の当たりにし魔王が幸せそうにしているのをほっこりしながら見ていたものの構ってくれない寂しさとミルに対しての羨ましさもあり怪しく見えていたのを未来が見つけたといった次第である。

これ以降魔王も気に掛けて一緒にゲームしたりミルと共に遊ぶようになる。

最近はミルの魔王へのスキンシップの激しさを顔を隠した指の間から見て恥ずかしがる毎日を送っている。

未来とは魔王の幸せを願うものと親友の幸せを願うもの同士意気投合していき友だちになり密かに魔王たちの恋路を邪魔するものを排除している。

後に魔王と恋人を見守ろうの会の副会長になり会員数は万を越えていくこととなり会長を補佐することになる。当然会長は未来である。

さてもうそろそろFGOでは第二部5章が配信されるのではないかと楽しみに待っています。カドックや妙連ゲフン、ペペロンチーノの再登場待ち遠しいです。

次回はクリスマス話しを投稿出来たらしようと思います。感想などもらえると嬉しくさらに投稿スピードも上がるかもしれません。それではまた次回も読んで頂けると幸いです。

はてこんなところに袋と紙が
ペラッ
グゥゥー キィィィ 要約今年もサンタクロースは任せなさい。キテルグマより


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デビルメリークリスマス

今回は過去最長の長さになりました。後半少しシリアス風味です。

今回はデビカで最近も出てきた闇の住人も出ます。しかし、出会ったのが……

それではクリスマス番外編どうぞごゆっくり


どうも皆さんちょっと遅いメリークリスマスです。今日は私の家でクリスマスパーティーをする準備をしています。

 

手伝いで私、ミルちゃん、魔王、ルシファー、アマテラス、ヒメちゃん、レヴィアタンそしてもう一人の悪魔とどせいさんと飾りつけをしています。

 

母様はベルフェゴールと一緒に買い物に出掛けています。

 

クリスマスツリーを立て掛けて、周りの装飾もクリスマスをイメージしてやっています。そうして作業をしていると、私の服が引っ張られました。

 

「未来これは何処に飾れば良い?」

 

「それはあちらに飾り付けてください。数が多いのでミルちゃんと手が空いた魔王に手伝ってもらってください。」

 

「ありがとう。」

 

と飾り付けに戻るのは、前回私が知り合った内の三人、レヴィアタンは紹介しましたので今回は暴食を担う悪魔ベルゼブブのお話を話しましょう。といってもベルゼブブとはあくまで良き友人ですが、実はミルちゃんに物凄いなついています。

 

唐突ですがルシファーたち七つの大罪を担う悪魔たちはその役職の他に真名としての名前もあります。本当に親しくなった者でも真名を明かすのに何百年は掛かる程に重要なものです。ミルちゃんになついているベルゼブブはとても信用しているその証拠に

 

「魔王様一緒に飾り付けしましょう。」

 

「ベルゼブブか。よし任せとけ。」

 

チョンチョン「どうしたんですか?」

 

「あのっ一緒に飾り付けしませんか?王妃様!!」

 

「うん。一緒にやろう。レナス。」

 

魔王を慕うのは今までの大罪の悪魔たちを見る限りだと分かるのだが、ミルちゃんのことを王妃様と呼び自らの真名も預けるほどに信頼もしている。

 

魔王のことはまだ見極めの段階だということで、役職名しか伝えていないとのこと。

 

最初の頃は名前呼びだったのだが魔王と付き合い始めた頃に王妃様と呼ぶようになった。どうやら将来的に魔王の妻になるなら魔王の妃だから王妃様なのだという。

 

私は一番の親友だからということもあって、比較的友好的に接してくれている。

 

知り合った経緯としては私が魔王とミルちゃんに会って半年もしないうちでした。

 

私が魔王とミルちゃんに会って半年

 

この時私は図書館で魔道書を借りて勉強をしていました。そこに偶々ベルフェゴールが現れたのが始まりでした。

 

「ねぇ未来。ちょっと頼みがあるんだけど良いかしら?」

 

「何ですか?私これでも忙しいんですけど。」

 

「そんなに時間は取らせないわ」

 

「はぁ仕方ないですね。少しだけですよ。」

 

「悪いわね。頼みというよりは相談ね。前に言った七つの大罪についてのことなの。」

 

「それがどうしたんですか?」

 

「七つの大罪は役職でもあって、その役が居なくなったら選び直しているのよ。私たち悪魔は時間感覚が少し違うからつい最近といっても100年前に先代魔王様の右腕といっても過言じゃない程に強力な力を持っていた悪魔ベルゼブブが亡くなったのよ。彼は太古の昔から生きていて、長く魔王様に遣えていて私たち他の大罪の悪魔の指導役もしていたわ。私も先代ベルゼブブから多くの魔法を習ったわ。そしてベルゼブブの名を先代の唯一の娘が継いだの。先代とは親交も合ったから、彼から娘を頼むと言われたのよ。」

 

「亡くなった理由は」

 

「単純に老衰よ。徐々に魔力も使えなくなってしまって、最後はベッドでね。」

 

「そうだったのですか。」

 

「それから先代ベルゼブブの娘、現ベルゼブブに色々なことを教えたわ。私が先代から学んだことを余すことなく全てね。」

 

「しかしこうして相談しているということは何か問題があったのですね。」

 

「えぇ。あの娘は良くやっているわ。でもあの娘の父は偉大すぎた。何をしても先代の娘なら当たり前だと言われ続けてしまって、自信を持てなくなってしまったわ。誰もあの娘自身を見ようとせずに。本当に嫌になるわ。」

 

「成る程。ベルフェゴールにとってベルゼブブはとても大切な存在なのですね。」

 

「そりゃそうよ。先代の忘れ形見でもあるけど、あの娘は可愛いし素直だからついつい構っちゃうのよ。」

 

「成る程。しかし私では力になれるか分からないですね。所でこの事は誰かに相談したのですか?」

 

「いいえ。貴女が初めてよ。」

 

「ならばあの娘にも話をしてみるべきでしょう。多分私よりもそのベルゼブブの気持ちに共感するでしょうから。」

 

「もしかしてミルのこと?あの娘にどうにか出来るとは思えないのだけれども。」

 

「物事には適材適所があります。今回のことはミルちゃんが適任です。」

 

そうして後日、未来宅にてミルとベルフェゴール、ベルゼブブ、未来の4人で集まった。

 

最初ベルフェゴールの後ろに隠れてこちらを覗く。やはり初対面だと警戒されてしまうようだ。

 

「こんにちは。私はミルです。貴女の名前を教えて下さい。」

 

「ぅぅベルゼブブです。」

ササッ

 

「御免なさいね。この娘人見知りなの。」

 

「良いんですよ。これから仲良くなっていけば慣れてくれます。」

 

「今日はいちご大福を作ってみたんです。良ければどうぞ。」

 

「いちご?」

 

「えぇ甘いものは好きですか?」

 

コクン

 

そう言いながらテーブルにいちご大福を一つずつ置いてお茶を出す。

 

「頂きます。」パクっ

 

「!美味しい。」

 

「大福の程よい甘さにイチゴの味も加わって良いわね。それにこのお茶…口の中をすっきりさせてくれていちご大福が進むわね。」

 

「凄く美味しくて手が止まらないですぅ」

 

そうしてる内に用意させていたいちご大福を食べ終えた4人。ベルゼブブは名残惜しそうにいちご大福の乗っていたお皿を見る。

 

一度未来が席を立ち台所へ行って戻ってくるとお皿に沢山乗せられたいちご大福があった。

 

「実は張り切りすぎて作りすぎてしまったのです。良ければどうですか?」

 

「食べるっ!!」

 

「ベルゼブブったら。」

 

「まだまだ食べたいと思ってたんです。」

 

それからいちご大福を満足行くまで食べた4人。

 

そうしてお皿の片付けを未来と手伝いをすると言いベルフェゴールがする中、ベルゼブブとミルの二人きりになった。

 

「ベルゼブブさんってどんな魔法が使えるのですか?」

 

「私は土に関する魔法が使えます。大地に干渉して岩を操ったり砂や砂鉄なども操れるのと後は身体強化の魔法です。」

 

「幅広い魔法を使えるんですね✨流石七つの大罪の悪魔です。」

 

「私は七つの大罪でもまだ若輩者だし、先代は大陸全土に干渉して相手の力を削いで味方に莫大な支援を掛けられて、その気になれば大陸その物を滅ぼせるほどでした。それに比べて私は……」

 

「?ベルゼブブさんはベルゼブブさんじゃないですか。無理にその人になる必要はないと思いますよ。」

 

「でも皆が求めるベルゼブブは魔王様の右腕で強大な力を持ってないと…」

 

「それは先代さんまでのイメージなのです。これからは貴女の考えるベルゼブブのイメージを作って周りを納得させてしまえば良いんですよ。」

 

「それでも先代…お父様の時と比べて私はそんな力もないし、どうすればいいかなんて」

 

「ベルゼブブさんには頼れる方が身近にいます。その方をもっと頼る、そうですね甘えれば良いんですよ。」

 

「でもこれ以上迷惑は掛けられない。」

 

「そんなことないですよ。信じて頼られるっていうのは案外嬉しいんですよ。何事も口に出さないと伝わらないことは沢山ありますから、それに私も協力します。」

 

「……何で私に関わるの?私は七つの大罪の役職しかない只の悪魔。こんな私に関わったって何の役にも立たないのに。」

 

「…そうですね。不謹慎ではあるのですが少し昔の自分に似てたからですかね。」

 

「昔?」

 

「私の家は魔法使いの一族の中でもとても有名なんです。私のお母さんはそんな中でもとても強力な魔力と力を持ってました。だから周りはその娘の私と姉妹たちにもそれが当然受け継がれていて、魔法使いの発展に貢献していくのが当たり前と思われてました。しかし私は姉妹たちと違って魔力はそれなりにあるもののそれを外に放出するのがとても下手だったんです。周りは私を出来損ないやお母さんの出涸らし何て言って誰も私を見ようとしませんでした。」

 

そういうミルの瞳はいつもと違いとても暗い色を宿していました。

 

それを聞いていたベルゼブブやベルフェゴール、未来ですらゾッとするほどに。

 

「そんな一族からしてみれば出来損ないの私を見つけてくれたのが先輩でした。先輩は…家族以外で私自身を最初に見てくれた人でした。不器用ながらも一途な優しさは私を救ってくれました。それから先輩と一緒に過ごして、そういうのを気にしなくなりました。でも先輩は魔王の力を継承しました。また私は不安になりました。先輩の後輩という以外では私には何の取り柄もなかったから。そんな時に今の親友の未来ちゃんと会いました。」

 

そう言い一度お茶を飲み一呼吸おく。

 

「最初に見たとき先輩の魔力の影響を受けない不思議な娘だなと、そうしてどんな娘なのか調べていく内に彼女に嫉妬していました。彼女も有名な魔法使いの一族でその力は既に魔法使いの中でもトップクラスの実力を持っていました。同い年でそれほどの実力を持っている。

 

私は嫉妬とまた比べられるのではないかという不安、何より先輩に捨てられてしまうのではないかと思うようになりました。ある時、先輩が襲われた時があってそこを偶然通り掛かった未来ちゃんに助けられ、お礼に家に招きました。その時の私にはお礼をしたい思いと少しの打算がありました。その強さの一端を少しでも掴めれば何か変わるのではないかと。先輩に少しでも近付きたくてその為に利用しようとしてたんです。

 

今考えても最低なことをしていたと思います。そんな私に未来ちゃんは真摯に向き合ってくれて、長年悩んでいた私自身の問題も解決してくれました。何でこんなに良くしてもらったのか聞いたら、未来ちゃん人を助けるのに理由なんていらないし私がそうしたいからそうしたって。ちゃんと私のことを見て言ってくれました。それに母は母、私は私なんだから周りのことなんてどうでも良いちゃんと分かってくれる人に伝わってれば良い。先輩より先に会ってたら間違いなく惚れてました。それほどにインパクトがありましたしその言葉で私は漸く過去を振りきれたのかもしれないです。」

 

「貴女余程好かれてるわね。」

 

「まぁ好意を向けられるのは別に悪い気はしませんね。」

 

「というかあの娘って凄い溜め込むタイプだったのね。」

 

「後から聞いた話しですが上に姉が一人下に二人妹がいてどちらも優秀であんまり相談が出来なかったみたいです。そんな板挟みの生活をしていて、逆に壊れなかった方が驚きです。それ程に魔王の存在は大きかったのでしょう。」

 

「貴女がミルに相談した方がいいって言ったのは経験者だからってことだったのね。」

 

「まぁそうですね。但しあそこまで溜まっていたというのは知らなかったですね。」

 

少し離れた所で話を聞いていた二人はそう言う。

 

「ベルゼブブさん貴女がなりたいと思うものになれば良いんです。決めたことは他の誰でもない貴女だけのものなんです。そこに他の人の意志は関係ありません。自信を持ってください。」

 

「私は変われるのでしょうか?まだまだ未熟な悪魔である私なんかが……」

 

「誰だって最初は未熟者ですし私なんてまだまだ未熟な半人前です。こんな私ですが一緒に頑張りませんか?」

 

「私ではなく私達ですよ。ミルちゃん。」

 

「そうよ。私達もいるのを忘れないでほしいわ。」

 

「宜しくお願いします。ベル姉、未来、ミルさん。」

 

そうしてベルゼブブと交友を持つことになりました。私は一週間に一回位の頻度で会って、魔法のことや悩み事がないかを聞いたりしていました。あとはもっぱら私の作るお菓子を美味しそうに食べています。

 

ミルちゃんとは一週間に3から5回ほど会っているとのことです。つい最近はミルちゃんの家に居候していると聞いてます。ミルちゃんママのお手伝いや魔法を勉強しているらしいです。

 

 

以上がベルゼブブと出会った経緯です。ミルちゃん家に居候してミルちゃんママももう一人娘が出来たようで嬉しがってました。

 

そうこうしているうちに母様とベルフェゴールも帰ってきたようで、クリスマスパーティーを始めようとしましたが、どうやらクリスマスケーキを買い忘れてしまったようで、買いにミルちゃん、ベルゼブブ、ヒメちゃんが外に行ってます。

 

何故この三人かというとミルちゃんはいつも行ってる行き付けのケーキ屋であること、ベルゼブブはミルちゃんに付いていきたかったのとヒメちゃんは家の中で退屈そうにしていたので気分転換に外に行きたかったからです。

 

それにしてもクリスマス……

この年になって流石にサンタがいるとは思わないのですが、どうやら魔王から話を聞いたベルゼブブとヒメちゃんがすっかりサンタからのプレゼントがどんなのか目を輝かせていました。

 

あの娘たちが帰ってくるまでに何とかしてプレゼントを用意しないと。

 

ミルside

初めての視点になりましたミルです。

 

いつもは未来ちゃん視点ですが、今回は私の出番です。

 

今私達はクリスマスケーキがないとのことで買いに向かってます。

 

「ねぇねぇミルお姉ちゃん。」

 

「どうしましたかヒメちゃん?」

 

「サンタさんってどんな人なのかな✨プレゼント楽しみ✴️」

 

「魔界ではそのような存在がいるなんて知りませんでしたので私も楽しみです。」

 

言えない。サンタさんが本当はお父さんお母さん何だって言いづらい。本当のことを言ってしまえば夢を壊してしまうしどうしましょうか。

 

そうこうしているうちに行き付けのケーキ屋へ行くと、短縮営業のためにしまっているお店がありました。

 

少し残念に思いながら、仕方なく帰ることにしました。ヒメちゃんとレナスは残念そうにしていましたがお店が閉まっていては仕方ありません。

 

そうして歩いていると、上の方に何だか穴みたいな物が現れそこから人が落ちてきました。

 

びっくりする私達。穴から落ちてきた人は不安定な体制から上手く着地をして私達の前に着地しました。

 

その格好をみてヒメちゃんとレナスは

「「サンタさんだー」」と声を合わせて言いました。

 

落ちてきた人も突然の声に驚いていたのですが、こちらに声をかけてきました。

 

「済まないんだがここがどこか教えてもらっても良いかな?」

 

「?ここは日本の○×県です。」

 

と答えると少し考えるように頭の帽子を直して顎に手を当てていました。何となく未来ちゃんと仕草が似ているなと思いました。

 

そうしている内にヒメちゃんたちから声を掛けられていました。

 

「サンタさんだ✴️お兄さんの言ってた通り赤い服装だ。」

 

「これがサンタさんですか。もしや今からプレゼントを配りにいくところですか?」

 

と言っている。

 

私的にはサンタさんの格好をした空から現れた見知らぬ人にしか見えませんが。

 

「いや俺は別にサンタでは………」

と言ってましたが、二人の純粋な目を見てため息を吐くと

 

「あーまぁなんだ。確かにサンタのようなものだ。うん」

 

と子供の夢を壊さないように言い直していました。案外いい人のようです。

 

「それよりもこんな寒い中どうしたんだ?」

 

「クリスマスパーティーするのにケーキがなくて買いに来たのですがお店が閉まっていて。」

 

「なるほど。こうして出会ったのも何かの縁。折角だから此を持っていくと良い。」と言いながら何処からともなくケーキを出しました。

 

えっ?今どこから出したんですか?!!!

 

「わーいケーキだ。サンタさんありがとう。」

 

「念のため3つほど出したが多かったら」

 

「いえ、逆に丁度良いくらいです。サンタさんありがとうございます。」

 

そうして喜んでいる二人から少し離れて話しかけてみます。

 

「わざわざケーキありがとうございます。」

 

「気にしないでくれ。作りすぎたものを渡したようなもんだ。」

 

「所で貴方は一体何者ですか?」

 

「うーんそうだな。ここは謎のサンタYと名乗っておくよ。」

 

「ではYさん。何故あんな高いところから落ちてきたのですか?」

 

「俺にも良くわからないが、いきなり吸い込まれてな、気付いたらここにいたとしか言えないな。」

 

そうしているなかYさんの懐から何かが顔を出して私の方を見ていました。

 

「メシ?」

 

「んどうしたんだドラメシヤ?」

 

「可愛いですね。よしよし。」

 

「メシ~ 」

と私の方に顔を擦り寄せてきました。可愛いですぅ。程よい弾力に少し低い体温も良い感じです。

 

「その子は凄く人見知りな子で最初は怖がられるのだがな。フムお嬢さん。」

 

「?何ですか?」

 

「君が良ければその子のパートナーになってくれないか?」

 

「えっ?良いんですか。」

 

「あぁその子はまだ産まれたばかりで外を知らなくてな。俺と一緒でも良いんだが、今いるところが少し危険な所でな。それなら君にパートナーになってほしい。どうかな?」

 

「メシ?」キョトンとするこの子の可愛さにメロメロになった私は

 

「任せてください。今日から宜しくね。ドラちゃん。」

 

「メシィ~❗」

 

「それじゃあこれがこの子のボールだ。あとスマホ何か持ってるか?」

 

「えぇ持ってますけど、というかこの子ポケモンだったんですね。」

 

「この世界にもポケモンがいるのか?」

 

「いえ。この前会ったスタークさんという方に教えてもらったのです。」

 

「スタークの知り合いだったのか。」

 

「もしかしてスタークさんのお知り合いですか?」

 

「あぁ友人でな。そうか……」

 

「所で何故スマホ何ですか?」

 

「少し待っててくれ。これをこうしてこうすると……よし終わった。」

 

ピロリーン

 

と私のスマホから音がなり丁度ドラちゃんの方向に向いていたからか、音声がなる。

 

「ドラメシヤ うらめしポケモン 1匹では 子どもにも 負けるくらい 非力だが 仲間の 協力で 鍛えられ 進化して 強くなる。」

 

「わっ喋った?!何ですかこれ。」

 

「君のスマホにポケモン図鑑を入れておいた。今のところ890種類のポケモンが確認されていてね。しかしまだまだ俺も知らないポケモンがいると思っているからあくまで目安として頭に入れておいてくれ。それとこれもあげよう。」

 

と何処からともなくカプセルを出してきた。

 

「このカプセルの中にはきのみという物がなる木をプランターに植えてある。帰ったら庭でカプセルを叩いて出してくれ。適度に水をやるときのみ、んー果実のようなものが収穫できると言えば良いかな。ポケモンたちも食べられるから美味しい味付けで出してあげてくれ。」

 

「ありがとうございます。あと私の親友もポケモンを持っているのですが、その子にも食べさせて大丈夫ですか?」

 

「勿論大丈夫だとも、その親友のポケモンがどんなのか分かるか?」

 

「確か、チルットと言ってました。」

 

「成る程。それなら大丈夫だ。」

 

「その子もこの間産まれたばかりなんです。良く親友の未来ちゃんの頭の上でお昼寝をしたりしているそうです。」

 

「…………すまん。その親友の子は未来って言うのか?」

 

「はいっ。私の一番の親友です。」

 

「そうなのか…何か写真等あるか?」

 

「これで良いですか?」

 

と以前温泉で撮った未来ちゃんとヒメちゃん、どせいさんの写真を見せました。

 

写真をみてYさんはまさか?そんなことが等言っていました。どうしたんでしょうか?

 

「あぁ大丈夫だ。色々びっくりしたがそうか。お嬢ちゃんこの二つをその娘に渡してくれないか。」

 

と綺麗な装飾の石と同じような石をはめたペンダントを渡されました。

 

「これはメガストーンとキーストーンを加工したブレスレットだ。」

 

「メガストーンとキーストーン?」

 

「ポケモンにはバトル中に更に進化できる方法があってメガ進化と呼ばれてる。人とポケモンの絆が合って初めて使うことができる言わば奥義みたいなものだ。」

 

「そんな貴重なものをどうしてくれるのですか?」

 

「それはサンタからの贈り物ということにしておいてくれ。」

 

そして一通り会話して、三人を送るためサンタYも途中まで着いてくることになった。何事もなく帰れるかと思いきや突如辺りが暗くなる。

 

「辺りに嫌な気配が蔓延しています。王妃様、ヒメちゃん気を付けてください。」

 

ベルゼブブがそう言うと前方から無数の影が出現し人の形を形成し始める。そうして完全に姿を表した。

 

「イーヒッヒッヒーーーーー」

 

「あれはダークシーカー?!!!」

 

「ダークシーカー?」

 

「ダークシーカーは闇の住人で魔界を住み処にしている最悪の存在です。魔法の類いが効かないのと物理攻撃も意味がない。捕まれば男性は皆殺しにし、女性は住み処に連れてからダークシーカーと同化してしまうと聞きます。しかも一度ターゲットになると諦めるまで何処までも追ってきます。」

 

「ダークシーカーじゃなくてダークストーカーの間違いじゃないか?」

 

「とにかくどうにかして逃げないと。幸いにして奴等は日の光のある昼間はこちらにいられないからそれまで何とか凌げば……」

 

「ヒヒヒッ 男は皆殺し。オオオ女は犯して 同化する。同化すれば気持ちいいィィィ」

 

「ひっ怖いです。」

 

「大丈夫です。王妃様とヒメちゃんは私が命に代えても護ります。」

 

「お嬢ちゃん下がってな。ここは俺がやろう。」

 

「貴方も逃げてください!!」

 

「悪いが今の俺はサンタだ。子供たちに夢と希望を運ぶ存在だ。子供の未来を奪うような奴は許せない質でな。」

 

「男はいらない、殺す殺す。 女寄越せ。」

 

「さっきから聞いていればここには幼い子供がいるんだ。教育に悪い。早々に退場願おう。」

 

そう言いサンタYは右手に拳銃、もう片方に機械的な弓を弦を左肘に固定して纏う。

 

パァン

拳銃から出た弾はダークシーカーへと命中する。しかし

 

「ヒヒヒッ効かない。そんなもの効かない。」全く堪えた様子のないダークシーカーへと7発ほど撃つサンタ。

 

「成る程な。何らかの法則に守られてるからなのか確かに魔法も効かなさそうだな。」

 

 

「だから言ったでしょう。奴等に魔法、物理的なダメージを与えることが出来ないんです。」

 

「確かにそうっぽいな。だが何発か撃って分かったこともある。」

 

「それは一体なんですか?」

 

「こいつらは地水炎風闇の攻撃を無力化する。いわゆる一種の自然現象に等しいってことだ。だからこそ弱点を付ければ容易く消滅させられる。」

 

「でも弱点なんて日の光ぐらいなんじゃあ。」

 

「別に日の光だけじゃなくても……」

 

「男皆殺しーーーーー」

 

とこちら目掛けてくるダークシーカーへ

 

「少し大人しくしてろ。縛道の六十一 六杖光牢」

ガンッ

 

「ォォォォォォォオオオ光く苦じいアァァァァァァァァァ」

 

「凄い❗ダークシーカーに攻撃出来てる!!」

 

「信じられない光景です。無敵に近いダークシーカーをあっさりと。」

 

「サンタさん凄い‼️ビュッンって光線出て

格好いい。」

 

「こういう風に光属性の攻撃に滅法弱い。話を聞いてた限りだと光そのものがこいつらは苦手で弱点何だろう。普通の人間でも強烈な光を浴びせるかすれば逃げ切ることは不可能じゃない。」

 

「そうなんですね。でも倒しきるのは無理なのでは、」

 

「そうだな。光の魔法何て誰でも使える訳じゃないから問題の先送りにしかならんな。」

 

そう言いながら、拳銃をしまうと左腕の弓を構える。普通の矢の代わりに光が弓状になってすぐにでも撃てる体制になっている

 

「とりあえず今ここにいる奴等は消滅させるとしよう。」

 

シュパンッ

 

「ギィャァァァァァァァァァァ」

 

「フム一発二発程度では消滅しないか。」

 

「サ、サンタさん?」

 

「あれっ何も見えないよ。ミルお姉ちゃん。」

 

「見ちゃダメですぅ。」

 

「何だかお茶の間に見せられないほどの光景になってますよ。」

 

「それはいけないな。さっさと終わらせよう。」

 

そう言うと、光の純度が更に増していき巨大な矢が幾状も形成される。

 

「この弓は月の光を吸収して矢にする。そして弦を引き続けることで威力を上げられる。所謂タメ撃ちだ。」

 

そうして再度、矢が放たれると一体を残して消滅する。

 

「あのダークシーカーを完全に消滅させるなんて……」

 

「ミルお姉ちゃんまだ~」

 

「もうちょっと待ってくださいね。」

 

「さて覚悟はいいか?」

 

「シシニタクナイ。死にたくないィィィィィィィィィィ。逃げ」

 

ガシッ

 

「知らなかったのか。サンタからは逃げられない。」

 

「ヒィィィィィィィィィ」

 

「最後に教えてやろう。何でサンタ服が赤いのか。それはな悪い子にオシオキしたあとの返り血が目立たないようにするためだ。」

 

「嫌だぁぁぁぁぁぁ。まだ女捕まえてないのに消えたくない」

 

「自業自得、因果応報だ。それにお前はこれまでに何人の者たちを手に掛けた。」

 

そう言い持っていた拳銃に懐からUSBメモリを取り出しセットする。

 

Shining maximum Drive

 

「ある男はこう言っていた。撃っていいのは撃たれる覚悟のあるものだけだと。」

 

そうしてダークシーカーは跡形もなく消滅した。

 

「三人とも無事か?」

 

「はい。お陰様で助かりました。」

 

「サンタさんというのは凄いのね。ダークシーカーをあっさりと倒すだなんて。」

 

「サンタさんさっきの光るのどうやるの?」

 

「ん、ああさっきのはな」

 

とヒメちゃんに先程の光る術を教えるサンタさん。流石に一発ではできなかったが、形になっているようだったので、後は努力次第だと言う。

 

そうして家の前まで無事に帰ってきました。

 

「さてここでお別れだ。」

 

「え~サンタさんも上がって行けばいいのに。」

 

「悪いな。そろそろ帰らないといけなくてな。」

 

「ヒメちゃん。サンタさんも忙しいからまた来年にしよう。」

 

「いい子にしてたらまた来年会えるさ。」

 

「本当?」

 

「ああっサンタは嘘はつかない。」ナデナデ

 

「うん。サンタさんまた来年来てね✨」

 

「あのっ本当にもらって良いんですか?」

 

「万が一また襲われたとしても対処できるようにとそれもサンタからの贈り物さ。」

 

とサンタは弓 月天弓改(げってんきゅう)とShiningのメモリとメモリ銃をベルゼブブとミルに渡していた。

 

サンタが月天弓にその場で調整して、悪魔であるベルゼブブに使えるようにした。本来なら月読の加護を持つものにしか扱えないのだが、月天弓に光は力を持つと概念を刻み常時、光を集めて放てるようにした。

 

ミルには魔法を放ちながらメモリ銃を使えるだろうとの判断から渡した。普通の銃弾も使えるようにして銃弾を渡された。メモリ銃の方には文字が力を持つと概念を刻んであるので普通の銃弾に小さく文字を書けばその通りになると言われた。

 

そしてレナスと私に何かあればとメールアドレスを渡されました。あとよく分かる英雄図鑑と心霊現象という本を渡されました。

 

最後に私達を清めの炎というもので綺麗にしてくれました。

 

「それじゃあ楽しいクリスマスを過ごすといい。また会おう。」

 

と言いながらサンタさんは去っていきました。

 

遅くなってしまいましたが、クリスマスパーティーを楽しみましょう。

 

「ただいまですぅ。」

 

未来side

中々ミルちゃんたちが帰ってこないので魔王が迎えにいこうとしたとき、丁度三人とも帰って来た。

 

「ただいまですぅ。」

 

「三人とも遅かったですね。どうしたんですか?」

 

「実は行き付けのケーキ屋さんが短縮営業でやってなくて」

 

「そうだったのですか。ではケーキは…」

 

「いえケーキはここにありますよ。」

 

「?お店は閉まってたのでは?」

 

「その何て説明すれば良いのか…」

 

「ママっ見てみてっ」

 

「あらっヒメどうしたの?」

 

ヒメちゃんの手にはお洒落なペンダントがあった。そして驚きのことを言う。

 

「サンタさんに貰ったの✴️」

 

「サンタさんってあのサンタクロース?」

 

「そうだよ。ケーキも貰ったの。」

 

「ミルちゃん。」

 

「まぁサンタさん何ですかね。あはは」

 

「ベル姉、サンタさん凄いのですよ。あのダークシーカーを完全に消滅させてたんです。」

 

「何ですって!?貴方たち怪我はない?」

 

「はいっ。至って健康的ですよ。」

 

「私もサンタさんからプレゼントを貰ったんです。」と何処からともなく弓を出したベルゼブブ。

 

「これはとてつもない魔法よ?!」

 

「そうなの?」

 

「当たり前よ。これ言い伝えでしかない聞いたことのない概念魔法よ。」

 

「聞いたことがあるわ。概念は云わば法則を操る超高度な魔法。大昔にあったといわれるロストマジック。」

 

とベルフェゴールと母様が言う。

 

「成る程。概念魔法を使えるサンタ。ダークシーカーが相手にならないわけね。」

 

と会話してると、ミルちゃんの帽子が不自然に動いていました。

 

ゴソゴソ ヒョイッ

 

「メシ~?」

 

「ミル頭のそいつどうしたんだ?」

 

「実はこの子もサンタさんから貰ったんです。ドラメシヤのドラちゃんですぅ。」

 

「メシャ~」

 

「チルッ?」「メシ?」「チル~」

 

「チルその子が気になるのですか?」

 

「チルッ」

 

「どうもサンタさんはポケモンを知ってて、この間のスタークさんと友人だと言っていました。」

 

私も知らないポケモンです。アローラまでのポケモンは知ってるけど、この子は新しいポケモンだろうか?

 

「あとスマホにポケモン図鑑を入れてもらいました。凄いですね。ポケモンって890種類もいたんですね。」

 

明らかに私が知っている数よりも増えている。考える私の側にそのドラちゃんがフヨフヨ浮いて、

 

「メシィ!」

 

と私の頭に乗っかりました。

 

「未来ちゃんにもなついてますね。サンタさんは人見知りだっていってたのに。」

 

そうして満喫できたのか再びミルちゃんの頭の上に乗っかりました。

 

 

「まぁケーキもあるし早く食べましょう。」

 

「ミルちゃんあとこれをどうぞ。」

 

「これって?!」

 

「キーストーンとメガストーンだって言ってました。確かチルタリスナイトって。」

 

何故メガストーンとキーストーンを?分からないが貰えるものは貰おう。

 

「それとこれも渡してほしいって言ってました。」

 

ともう一つ今度は細長い箱でした。

 

「その時不思議なことを言ってたんですよね。確か渡せなかった物を届けに来たって。聖夜には奇跡があったって良いって。どう言うことなんでしょうか?」

 

ミルちゃんたちが会ったサンタさんは何でしょうか?

 

そうして私達はケーキを切り分けて食べることになりました。

 

「あらっ美味しいわっ✨」

 

「イチゴの酸味が程よく効いてますね。」

 

「ママ美味しいケーキだね。」

 

「そうね。こんなに美味しいケーキは初めてだわ。」

 

「美味しいね未来ちゃ、未来ちゃん?!」

 

「どうしたんですか?ミルちゃん。」

 

「未来何かあったの?」

 

「母様までどうしたんですか?」

 

「だって未来ちゃん泣いてるよ。」

 

ツー「えっあっ何ででしょうかね。」

 

何でこんなに涙が出るんですかね。何でこんなに懐かしい味がするんでしょうか。

 

「ご免なさい。少し一人にさせてください。」

 

「未来ちゃん?!!!」

 

私は部屋に戻りました。気持ちを整理したかったから。まだケーキが残っているので最後まで食べます。何で何でこんなに懐かしいんだろう。

 

そうだ。ミルちゃんが言ってた渡された物を開けてみよう。

 

その箱のなかには、首から下げるペンダントが入っていました。そして紙が一緒に入ってました。

 

そこには届けられずにいた誕生日プレゼントを届けに来た。と簡素な文字がありました。

 

ペンダントを急いで手に取り開閉式になっていたそれの中身を見るとそこには

 

「兄……様…。」

 

前世の兄である祐希と並んで立っている前世の自分の姿があった。

 

兄様が事故に会う前に用意していたものだと気付きました。私の中の感情が爆発しました。

 

「兄様、何で何でですかっ!!私は…私は一緒に居たかったのに、何で死んでしまったのですかっ!うぅ兄様愛してます。私は兄様をこんなに愛してるのに何で会えないんですか❗私は私はう、あぁぁぁぁぁぁぁぁ兄様会いたいです。会って話をしたいです。また名前を呼んでほしいです。また頭を撫でてほしいです。うぁぁぁぁぁん」

 

暫く未来は泣いていた。その時、部屋に誰か入ってきた。そして未来を後ろから抱きしめた。

 

「未来ちゃん……」

 

「アマテラスですか…何ですか。」

 

「私がこうしたいから抱きしめてるの。」

 

「そんなもの別に……」

 

「今は誰も見てないわ。弱音だって吐いちゃえば良いのよ。」

 

「アマテラスが見てるじゃないですか。」

 

「ならこうやってすれば良いわ。」

 

とアマテラスは未来を自身の胸元に抱き寄せた。

 

「いくらだって泣いて良いのよ。思いっきり泣いた方が気持ちも少し整理できるわ。」

 

「ズルいです。アマテラスはズルいです。そんなこと言われたら、どうしようもないじゃないですか。」

 

アマテラスの胸の中で泣く未来。

 

そうして気持ちが整理できたのか、顔を上げる未来。

 

「アマテラスありがとう。」

 

「良いのよ。いつも私だってお世話になってるものこれぐらいさせてちょうだい。」

 

「あの聞かないのですか?何で泣いていたのか。」

 

「まだ未来ちゃんの中で話したくないんでしょ。」

 

「その…」

 

「良いのよ。無理して話してくれなくても。でもいつか話せるようになったら話してくれると嬉しいわ。」

 

「ありがとうございます。」

 

クリスマスパーティーは夜も遅いと言うことで、皆泊まっていくことになった。

 

私は何時もより早く寝ようとベッドに入る。そうして眠ろうとしたときに誰かが部屋に入ってきて私の布団に入ってきた。

 

「どうしたんですか。ヒメちゃん。」

 

「私もねーねぇと一緒に寝る。そうしたら寂しくないもん。」

 

「ヒメちゃん。ありがとう。本当にヒメちゃんは優しい子ですね。」

 

ヒメちゃんのお陰か翌日スッキリ起きられた。ヒメちゃんを連れてリビングに行くと、皆揃っていた。

 

「皆さん昨日はすいませんでした。」

 

「気にしてないわよ。それより少しはスッキリした?」

 

「そうですね。前よりは良くなりました。」

 

「未来何かあったら何でも言って。相談に乗るから。決して溜め込まないようにね。」

 

「これでも悪魔としては長生きな方ですから気軽に言いなさい。」

 

ベルフェゴール、ミヤビ、ルシファーが言う。

 

「何か困ったことがあったら言ってくれ。俺も力になる。」

 

「私も力になりますから頼ってください。未来ちゃん。」

 

「まぁ悩みがあればゲームの間ぐらいなら相談に乗るわ。」

 

「未来にはいつも美味しいお菓子をもらってますのでいつでも言ってください。微力ながら力になります。」

 

「皆ありがとうございます。」

 

そうしてクリスマスは過ぎていきました。あれから私はいつも通り過ごしています。変わったことと言えば。ペンダントをするようになったこととブレスレットを持つようになったことです。

 

私はいつか絶対に会いに行きます。それまでは掛け換えのない友人と過ごしていこうと思います。

 

???side

そうか、あの娘はちゃんと今を生きてるんだな。それを見れただけでも良かった。本当なら会って話したいが、俺の心の準備が出来ていない。

 

またいつか話をしたいものだ。

 

何であの娘が一度死んでしまったのかは後で師匠…じいさんに聞かないといけないな。

 

またいつか会おう。未来。

 

dimension maximum Drive

wrap maximum Drive

 

そうしてサンタ…いや出雲祐希は戦国乙女の世界へと帰っていった。

 

遠くない未来で彼ら兄妹は再会することになるがそれはまた別の話で。

 

 




あとがき
クリスマスを大分過ぎてからの投稿になります月光です。

今回はミルちゃんを慕う悪魔レナス=ベルゼブブの登場です。ミルちゃんを信頼していて悪魔にとって命に等しい真名を預けるほどです。今現在はミルちゃん宅に居候して、魔法に励んでいる。

そしてデビカ原作でも出てきたダークシーカー、まぁ出会った相手がワルかったと言いましょう。今回町に出ていた者たちは、全て祐コホンサンタYが全て消滅させました。念入りに妖精の法律を最後に使いました。なので後日ミル、ベルゼブブ、ヒメちゃんが襲われることはないです。

近未来編や過去の魔王、1000年後の話しが来ないかとイベントをやりつつ執筆を進めます。

そして後半シリアス風味になりました。前世で渡せなかった誕生日プレゼントをミルに渡して貰いました。

祐希は未来宅まで行った時に前世の妹がそこにいると魂感知で分かり、ミルに代わりに受け渡しをお願いしたという感じです。

いつか二人を再会させたいです。

ミルに渡した本はいつか英霊召喚の時に役に立つでしょう。心霊現象の本はミルたちの時代では様々な都市伝説も一部の人しか知らない幽霊のことが詳しく書いてあります。口裂け女やくねくね、八勺様など様々です。魔王が心霊現象にあったときに役立つものです。

そして貰ったきのみプランターは未来宅とミル宅でそれぞれ育てることになります。

きのみは種類豊富で両方の家で採れるものから片方でしか採れないものはそれぞれ交換しあうことになります。

祐希は戦国乙女の世界へと帰って行きました。そしてクリスマス翌日に帰って来てノブナガたちと朝食を食べました。

次回は投稿できたらバレンタインの話しなど書くかFEか戦国乙女か短編のどれかを進めたいと思います。

今回も読んで頂きありがとうございました。次回も読んで頂けると幸いです。


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封印から解き放たれし悪魔。その名は……

今回は遥か昔から生きている大悪魔の登場になります。 それではどうぞごゆっくり。

一部修正しました。


毎度お馴染み魔法使いの未来です。

 

今回は私一人で魔界まで来ています。理由は魔界の奥地にしか咲かないと言われている希少植物の採取です。

 

ミルちゃんが魔王ともっと仲を深めたいと言っていたので媚薬作用のあるものと自分の気持ちに素直になれるものの2タイプを調合しているときに、その成分のものが以前ベルフェゴールに見せてもらった魔界の植物図鑑にありしかも魔界の奥地にしか咲かないものだったので、防護魔法を最大まで使い細心の注意を払いつつ、奥地へと足を踏み入れました。

 

迂闊に戦闘になれば植物が駄目になってしまうのと、魔界の奥地には強力な悪魔が多数いるとのこと更には濃い障気を防ぐために防護魔法もかけ続けているので私でも逃げるのが精一杯な可能性もある。

 

希少植物の方は研究用に少し多目に採取しようと思っています。

 

 

そうして目的地に無事辿り着けた私は特殊ケースの中に幾つか入れていきます。

 

ある程度採取して、いざ帰ろうとしたとき、奥の方で何か光ったように見えました。

 

興味本意でそちらを見に行くと、とても古い文字で何か書かれていました。

 

文字は読めませんでしたがニュアンスは何となく伝わってきました。どうやら何か封印されているみたいです。

 

文字の方はスマホで全て取り後でベルフェゴールかルシファーに見せることにして、封印式を断片的に傷をつけてそこから強引に封印を解きます。

 

シュワワワワワン

 

とみるみる内に封印が解けていき光が溢れんばかりに漏れだした。

 

そうして少ししてそこには一人の女性が爆睡していました。何故爆睡してるのがわかったのか、ですか

 

それは鼻提灯を膨らませながらむにゃむにゃと言って抱き枕であろう物から手を離さないからです。

 

一先ずこんなところに放置するわけにもいかないので、彼女も連れ帰ることにしました。他の悪魔たちがいたらこの時の未来の行動を止めたでしょう。何故なら彼女はとてつもないほどの魔力を持つ悪魔であるからです。

 

そうして魔界から帰って来た未来は連れ帰った女性を布団に寝かせて、薬の調合に集中します。そうして調合すること1時間。何とか薬を作れたものを瓶に移し替えて保管する。そんな時

 

クゥー

 

小腹の空いた可愛らしい音が聞こえました。

 

そういえば朝から何も食べていないことに気付いた未来はキッチンへと向かい、丁度合ったパスタを使ってナポリタンを作り始めました。

 

パスタを茹でる間に冷蔵庫のソーセージ、ピーマン、玉ねぎを切り軽く火を通す。

 

そうして茹で上がったパスタをフライパンに投入してケチャップをお好みにかけて、コショウを足します。

 

そうして暫く炒めてナポリタンの完成です。

 

そして料理中感じた視線の方に向くと、女性が起き上がっていました。

 

「良ければ一緒にどうですか?沢山作って私一人だと食べきれませんので。」

 

「ホント~に~、ありがとう~」

 

とてものんびりした口調で喋る女性。寝起きのせいで頭が回らないのか素なのか判断出来ないが今はご飯が先だ。

 

そうしてテーブルに二人分並べて、麦茶を注ぐ。

 

「これって~どう食べるの~?」

 

「フォークといってこれで巻き付けながら食べるのです。」

 

「そうなのね~。ハムッ美味しいわ~。初めて食べたけど凄い口の中で味が拡がっていくわ~」

 

「美味しそうで何よりです。」

 

そうしてナポリタンを堪能した私たちはお互いの自己紹介をすることにした。

 

「美味しかったわ~こんなに満足したのは久し振りねぇ。」

 

「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は未来と申します。魔法使いをしてます。」

 

「未来って言うのねぇ~。私は~ハデスって言うの~。宜しくねぇ~。ところで此処って魔界なのかしら~」

 

「此処は人間界です。無防備で寝ていたのでここまで連れて帰らせてもらいました。」

 

「そうなの~。人間も凄い成長したのね~。私たち悪魔ぐらいしか魔界の障気は適応しないのに~」

 

「所でハデスさんは何故あんなところに?」

 

「ハデスでいいわ~。ん~とね~。私って他の悪魔よりも強くてねぇ~皆頼ってくるの~でもねぇ私は戦いよりも寝ることの方が好きなの~。だから昔馴染みにねぇゆっくり寝れるところがないか探してもらって~誰にも邪魔されないように防壁を掛けたの~。それで寝て起きたら此処にいたの~」

 

「そうだったのですね。因みにどれぐらい寝てたなどの感覚はありますか?」

 

「ん~分からないわ~。でも悪魔は皆長寿だからあんまり気にしないわ~。寝るのを邪魔されたら怒るけどねぇ。」

 

「昔馴染みの悪魔とはいったい誰なのですか?一応悪魔の知り合いが何人かいるので聞いてみますよ。」

 

「え~とねぇ。」

 

と彼女が答えようとしたとき、

 

ピーンポーンと呼び鈴がなった。

 

「ハデス少し待っててください。」

 

私は誰が来たのかを確認して、ドアを開ける。そこにはベルフェゴールとベルゼブブ、ルシファーに魔王とミルちゃんが居ました。

 

「今日はどうしたんですか?こんなに大人数で。」

 

「私とベル姉はお菓子食べに来たよ。」

 

「ベルゼブブに誘われちゃったから来たわ 」

 

「ベルが一緒に行こうと無理矢理連れてこられてしまったのです。」

 

「私と先輩はこの間の課題で少し判らないところ合ったので教わりに来ました。」

 

「ミルに誘われてお邪魔させてもらうぜ未来ちゃん。」

 

「よく来ましたね。さぁどうぞ入ってください。…魔王以外は。」

 

「ちょっと待ってくれ 冗談だよな?」

 

「そうですね。半分冗談です。」

 

「もう半分は一体 」

 

「もう半分は茶目っ気です。そういえば今日はドラちゃんは一緒じゃないのですね」

 

「実は妹たちがドラちゃんと遊びたいと言って今日1日遊びに出掛けているんです。」

 

「そうだったのですね。」

 

「未来ちゃんもチルはどうしたんですか?」

 

「あの子は屋根で日光浴してます。夜になれば自然と戻ってきますから大丈夫ですよ。」

 

そうして中に案内する未来。

 

「所で、ルシファー、ベルフェゴールはハデスという悪魔と知り合いですか?」

 

ピタッという効果音が聞こえそうなぐらい綺麗に固まってしまった二人。

 

「二人とも?」

 

「その名前どこで知ったの?未来。」

 

「ハデス何て魔界では知らないものは居ないほどの実力者。大昔まだ初代魔王様が悪魔を統治する前しのぎを削りあい結局は決着が付かない程と言われていてあまりにも強大な魔力と、敵に一切の容赦をしない苛烈な攻撃をしたとも言われているのです」

 

「どこで知ったと言われても…」

 

そうこうしている間にリビングにベルゼブブたちが先に入っていった。

 

「お邪魔します。……あれ?お客様ですか?」

 

「うぉっスッゴい美人だな。それにスタイルも良いしおっぱいデカイし。」

 

「先輩 どこを見ているのですか?」

 

「どこってそりゃあ、あのたわわんと実った果実に決まって。」

 

「先輩!!初対面の方に失礼ですよ。そんなにおっぱいが見たいなら後でいくらでも見せますから、吸ったりもしていいんですよ‼️」

 

「貴方………何だか昔馴染みの若いときに似てるわね~。あいつも何だかんだおっぱい星人だったからねぇ~。何度ブッ飛ばしたか。」

 

「とても凄い魔力ですっ。あのっ私ベルゼブブと言います。お姉さんの名前は?」

 

「ベルゼブブ?あれっ私の知ってるベルゼブブは男で生真面目な仕事の鬼だと思うけど…まぁいっか~。私は~」

 

バタンっ。

 

「っこの魔力、それに感覚は…忘れもしないわ。」

 

「これはとんでもない大物ねぇ。未来、貴女トンでもないのを家に入れたわね。」

 

「あらっ。潔癖ルシファーの所の泣き虫姫ちゃんと貧弱ベルフェゴールの所の術式娘ちゃんじゃないの~久し振りねぇ~何だか前ったときよりも大きくなったわねぇ。」

 

「当たり前です。貴女がいなくなってからもう何千年経っていると思うのですか。」

 

「私たちもあの頃よりも力をつけているけれど、相変わらず化け物染みた魔力の質ね。流石初代様と同じ魔界の最高戦力だわ。」

 

「初代って~あいつもしかして死んじゃったの?何時か全ての女性の胸を揉み尽くすって言ってたのに。」

 

「初代魔王はそんなこと言ってたのですか 」

 

「アイツ仕事とか部下の前だと気前が良くて尊敬できる奴に見えるけどねぇ~プライベートだと女にだらしなくなって、毎晩女を貪る獣になってたわ~。でも、大体身体を重ねた相手はちゃんと愛してたからそこは評価できるのよ。女の敵だけど変なところで紳士だから憎めなかったのよねぇ~。」

 

「今さらりと初代がどんなのだったのか想像できちまうな。」

 

「それにしてもあんなに小さかったのに成長って早いのねぇ~。」

 

「それよりも何故貴女が今になって出てきたのですか?貴女は支配とは全く無縁の存在だったと思いますが。」

 

「何か企んでるんじゃないのかしら?」

 

「失礼しちゃうわ~。私は未来に連れてこられたのよ~」

 

「「えっ?!」」くるっと綺麗に同時に振り向く様はシンクロナイズドスイミングのようである。

 

「偶々薬草採取の時に奇妙な封印があってそれを解いたらハデスがいて。一人だと危ないと思いここまで連れてきました。」

 

「未来!貴女ハデスがどれだけ危険なのか分かっていないわ。」

 

「そうです。ハデスに喧嘩を売った天使1000人をたった一人で殲滅し、辺り一体がその血で染まる程で未だにその大地から色が抜けないほど染み付いてる。実力も初代魔王様と遜色ないほどのもの。今すぐにでも追い出すべきです。」

 

「フフフッ追い出すねぇ。泣き虫姫が随分言うようになったんだねぇ。前会ったときよりも確かに力は上がってるけれど、それでも私を追い出せるほどではないわよ。」

 

「確かにそうかもしれないけど、此処は住み心地がいいのよ。貴女に壊されたくはないわ。」

 

「ストップですよ。三人とも、魔力の余波だけで周りの空間が軋んで来てますので」

 

「未来がそういうなら止めとくわぁ~」

 

「……思ったよりあっさり引くのですね。」

 

「私だって積極的に戦おうだなんて思わないわぁ。」

 

「よく言うわ。あの頃の魔界で誰よりも天使を殺していた悪魔の言うセリフとは思えない。」

 

「二人とも、ハデスは只、他の者に寝るのを邪魔されたくないだけだと思いますよ。」

 

「どうしてそんなこと言えるの?」

 

「戦いよりも寝ることの方が好きと言っていましたし、そうなると話を聞いてる限り寝るのを邪魔されたから殲滅とかして、静かになってから寝直していたのかもしれないと思いますので。」

 

「良く分かったわねぇ。そうよ~人が気持ち良く寝てるのに、天使の奴ら煩いんだもの。だから黙らせてただけよ~。味方に被害なんて出してないから、ベルゼブブの堅物も文句は言っても咎められたりはしなかったわぁ。サタンのやつは私が寝るのが好きなのは理解してたから、特に何も言わなかったし、好きなことを邪魔されるのは嫌だって理解してくれてたわぁ。」

 

「ハデスは悪魔らしい悪魔だと思います。だって欲望に忠実ですし、寝るということが大好きでそれに関しては妥協したくないのだと思います。」

 

「でもねぇ。一々寝るのを邪魔されたから滅ぼす何てやられるのも今だと困るのよ。」

 

「初代魔王様が命懸けで勝ち取った、平和を壊されたくはないです。」

 

「そう。サタンの奴やって見せたんだ。」

 

「どう言うことなんですか?」

 

「サタンの奴ねぇ女好きだったんだけどね、ずっと叶えたい夢があるって言ってたのよ。今は争いあってる世の中だけど何時か平和な世の中を作って一杯女を抱いて、子供ができたら、平和の中で生きてもらって子供に見守られながら死ぬんだって。私なんて聞いたとき笑っちゃったわよ。絶対出来っこないって。でもそんな夢を一緒に見たいっていう悪魔があいつのところに集まって次第に魔王って言われ始めたのよ。まぁ私も平和になればゆっくり眠れるから協力したりもしたわ。ねぇ。泣き虫姫ちゃん。アイツは最後どうだったの?」

 

「…戦争を止めるために自分の魔力を枯渇するまで使い続けて、最後は天界のトップを再起不能まで追い込んで戦争を終わらせて……亡くなりました。」

 

「そう。アイツの死に顔当てよっか。多分笑顔だったでしょう。」

 

「えぇ。悔いがないようなそんな感じでした。」

 

「ねぇ。そこのスケベな子。」

 

「……俺の事か?!」

 

「先輩。スケベなのなんてこの中じゃどう考えても先輩だけですよ。」

 

「サタンの魔力をそのまま受け継いだんでしょ。その力どう使うか聞かせてもらってもいいかしらぁ。」

 

「んーそうだな。あんまり考えたこともないけど、この力で困ってる奴を助けてやれるようにしたいな。そんでもって、結婚して子供を育てて子供に誇れるような父親になりたい。それから先のことはまだ考えてないな。」

 

「そう。ならいいわ~。折角アイツの魔力を受け継いだんだからハーレムも目指しなさいな。サタンの奴はそれこそ何百人と関係も持ってて、子供も多かったわ。」

 

「ハーレムかぁ。良いなそれ。それに子供も沢山欲しいな。」

 

「先輩。ハーレム何て駄目ですよ。先輩には私がいるじゃないですか。先輩が欲しいなら何人でも私子供を産んで育てますから。それとも私ではダメなのですか」ナミダメ

 

「いやっ。そんなわけないだろ、例えハーレム作ったって、俺にとってはミルが一番大事だ。」

 

「先輩」ウットリ

 

「ミル」

 

「二人とも自分だけの世界に入らないでください。」

 

と言いながらブラックコーヒーを飲みつつ他の三人にも注いで渡す。

 

「悪いわね未来。ゴクッおかしいわね。ブラックなのに甘く感じるわ。」

 

「貴女もですかベル。口の中で砂糖が生成されるかのように甘いです。」

 

「あらっ。言い出しっぺだけどこれは凄いわね。」

 

「王妃様、私も一緒に子育て頑張ります」

 

「所で術式娘ちゃんあの娘ってもしかしてだけど。」

 

「えぇ、先代ベルゼブブの娘よ。」

 

「じゃあ堅物ベルゼブブの説教ももう聞けないのね。とても残念だわ~。」

 

「あの当時の悪魔たちは魔界で大人しくしているものたちが大半で、こちらの人間界へ来るのは若い悪魔たちが殆どという感じです。」

 

「成る程ねぇ。若い悪魔たちにとって魔界って娯楽が少なくて退屈で人間界へ遊びにくる感覚なんでしょうね~。」

 

「初代魔王様の力を受け継ぐようにあの当時に亡くなった悪魔も転生している可能性もあったりして人間界で何か面白いことがあるって本能で感じているのもそうかもしれないわ。」

 

「………転生ねぇ……本当にそうなら…あの娘にもう一度だけでもいいから会いたいわぁ。」

 

「…あなたの娘のことですね。」

 

「…あの娘は私にとって数少ない癒しで寝ること以外にとても楽しみにしていたわ。でも、天使の奴らがそれを奪った。」

 

「だから当時の天使の大軍を血祭りにしていたのね。」

 

「あれから時が経っても私の中に空いた空白は埋まらなかったわ。だからサタンの奴に言ったのよ。どこかで静かに眠りたいって。」

 

「それで、魔界の奥地で眠りについていたのですね。」

 

「久し振りに起きて此処がどこなのか気になって部屋を見てたら未来がいたの。娘の面影があってもしあの娘が生きてて子供がいたらこんな感じだったのかなと思っちゃったのよ。」

 

「だからさっきも素直に言うことを聞いたのですね。」

 

そう言いながら二人の世界に入った魔王とミルの二人とブラックコーヒーを飲みながらベルゼブブと一緒に魔法談義をしている未来をみる。

 

「暫くは未来がどういう風に成長するのかを見守っていこうと思うわぁ~。その間は此処に滞在しようと思うから、何か分からない魔法とか昔のサタンの恥ずかしい話とかもしてあげるわ。」

 

「そうね。ならベルゼブブに色々教えてあげてほしいわ。あの娘なら先代を越えてくれそうな気がするから。」

 

「それにあの娘の経験にもなるのですからとても良いですね。」

 

「別にそれぐらいなら構わないわ~」

 

暫くすると、魔王とミルは当初の目的を思い出し課題を進めて判らないところを未来が補足しつつ分かりやすくレクチャーしながら教え、ベルゼブブはその間紅茶を入れたり一緒にどんな課題なのかを見ながら勉強して、それを他の三人が見守るといった構図が出来上がった。

 

そしてベルフェゴールはふと思った疑問を周りに聞こえないように念話でルシファーに話す。

 

「ねぇ。ルシファー今思ったんだけど、未来に面影があるってことはもしかしてだけど。」

 

「そんな都合の良いことなんてあるわけがないでしょう。ベル」

 

「まぁそうなんだけどね。私も魂を見れるようになったのは割と最近だしもうずっと前のことだからね。でももしそうだったら素敵なことじゃない。」

 

「確証がないのに今言っても仕方ないです。」

 

そして課題を終えた二人と三人悪魔はそのまま帰路に着いた。

 

家にはハデスと未来の二人になり、未来が片付けをしているとガチャッとリビングの扉が開いた。

 

「ただいま未来。」

 

「母様お帰りなさい。今日は早かったですね。」

 

「今日は重要な魔法会議もなかったから早く上がれたの。所でそちらの方は?」

 

「この人は」

 

と未来が紹介しようとしたとき、ハデスがゆっくりとミヤビに近付くと優しく抱きしめた。

 

突然の事に未来もミヤビもどうしたのかと訪ねようとしたがそれはハデスが泣き出したので途中で止まった。

 

「ミヤ、ミヤなのね。グスッ貴女が死んじゃって私寂じかっだぁ。ごめんね。あの時守って上げられなぐでぇ。わだじぃおがぁざぁんなのにグスッ本当はわだじが守らないといけながっだのに 」

 

あまりにも凄い泣き方に未来も何と声をかければ良いか迷っているとミヤビはハデスの頭を何度も撫でながら落ち着かせるように抱き締めていた。

 

そうして落ち着いたハデスに事情を聞くことにした。只話す間もミヤビの手を握って何かを確かめるようにしていた。

 

「ごめんなさいねぇ。ちょっと動揺しちゃって。」

 

「いえ気にしてませんよ。…昔何かあったのですね。」

 

「………」

 

「ハデス辛いなら無理に話さなくても大丈夫ですよ。」

 

「…ありがとう。未来。でも話すわ。あれはもう何千年も昔のこと。私にはね娘が一人いたの。あの頃は魔界も戦いばかりしていて心が休まらない日が続いていたわ。娘は私にとって唯一心が癒される子だったの。」

 

「いたということは娘さんは…」

 

「…ある日に友達に会いに行くと言ったあの娘はそのまま帰ってこなかった。心配になって迎えに行ったら、あの娘が血だらけで倒れててそれで…それで最後にお母さん私って。」

 

「ハデスさんもう良いです。」

 

「冷たくなってくあの娘の身体を私は抱きしめるしか出来なかった。もっと早くあの娘を迎えにいってれば、そんな後悔しかないの。あの娘が冷たくなっていく感触が忘れられないの。あれが現実だったって信じたくなかった。だから私は前よりも眠るようになった。夢の中ならあの娘に会えると思ったから。でも決まって起きるときはあの娘が死ぬ直前で何で助けてくれなかったのって言うのよ。私はお母さんだったのにあの娘に何もしてあげられなかった。」

 

「…それは違うと思いますよ。」

 

「どうしてそう言いきれるの。私は」

 

「ハデスさん。娘さんはきっと貴女のことを思っていましたよ。貴女を一人にしてしまうことを何よりも悔やんだと思います。それに貴女に最後に声をかけた言葉も、きっと貴女を恨んだものではないでしょう。きっとお母さん、私お母さんの子に産まれて幸せだったよ。と言いたかったでしょう。」

 

最後の言葉を言ったミヤビの顔が一瞬違うように見えた未来。そしてハデスは最後の言葉で泣き崩れた。

 

「ハデスさん。時間がかかっても良いんです。ちょっとずつ前に進んで行きましょう。」

 

そうして泣きつかれてしまったのかハデスは眠りについていた。

 

「母様。ハデスを居候させても良いですか?」

 

「勿論良いですよ。家も広いですし部屋も余ってるから丁度良いわ。それにね未来」

 

「?」

 

「何だか放っておけないというか懐かしいという感じがするの。」

 

そうしてその日はミヤビが空いてる部屋にハデスを運ぶことになった。

 

そして次の日に未来が起きて、ハデスのいる部屋を覗くと、幸せそうに眠るハデスとミヤビの姿があったという。

 

以降ハデスは未来宅で居候することになり、ミヤビと未来に何かあればその場に直ぐ様現れるようになり、ベルフェゴール

ルシファーから最強のSECOM悪魔と言われるようになるのはまた別の話し。




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。月光です。

今回は遥か昔から生きている大悪魔ハデスの登場です。デビカではちょっとあれな性癖でしたがこちらのハデスは普通な性癖です。

彼女は昔に娘がいて当時の天使に殺されたことが判明すると単独で天使の軍勢に向かいそれらを皆殺しにしました。それを見ていた悪魔たちは殺戮の悪魔と言い距離を取りました。

本来の彼女を知っている初代サタンとベルゼブブは直ぐに娘を殺した奴らへの復讐だと気が付き、その後静かに眠りたい言うハデスへその場所を提供した。

ハデスはそのまま眠り初代サタンはそれからハデスの娘でもあり自身の娘でもあったミヤのために命を懸けて平和を築いたという感じです。

そしてその娘でもあったミヤの面影があるミヤビ。ハデスはミヤビと未来を見守り今度こそ守って見せるとSECOM化しました。

ハデスを知らないミヤビではあるが懐かしい思いがあり、時々ハデスに膝枕をしてもらったりと関係は良好である。

ミヤとミヤビの関連性は今後明らかになっていくことでしょう。

さて、話は変わりFGO水着復刻が来て武蔵ちゃんにまた会えるのは嬉しいですね。今度こそ引きたいです。

そして今年はどの鯖が水着になるのか、個人的にメディアリリィや式、エレちゃん辺りを予想してます。

QPを集めて再臨してない鯖を再臨させるかスキル上げをするのに今回は美味しいイベントなので皆さん頑張りましょう。

くれぐれも体調には気を付けましょう。ちゃんと予防することにより防げるものを防いで、乗り切りましょう。

アンケートもやっているので協力していただけると助かります。

それではまた次回も見ていただけると幸いです。

おまけ

帰路に着いた魔王とミルは色々あってそのままミル宅に泊まることになった。

そして二人きりになるとミルが我慢できなくなったようで魔王の唇を奪う。

30秒ほどするとお互い唇を離す。その間を糸が引くように伸び、

「ミル。昼間言ってたことなんだが。」

「勿論良いですよ。先輩になら何をされても、構わないですから。どうぞ。」

そして魔王はミルの胸を揉みしだいていき、ベッドに押し倒す。

「アァン、先輩♥️」

「もう我慢できない。いくぞミル。」

「はいっ。私を先輩のものだって私に刻んでください♥️」



魔王はミルの胸を揉み吸い、何度も何度もミルを抱き夜が更ける頃には辺り一面魔王とミルの愛の汁が床に付着することになる。

余談ではあるがその日の学校は遅刻ギリギリに何とか痛む腰を無理に動かし、腰の抜けたミルをお姫様抱っこしながら駆け込む姿が確認されたとのこと


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真なる魔王と大魔導師は気楽な転生者の妹の世界へ

今回は番外編のような形になります。

デビカ本編で登場したある二人が出ます。

それではどうぞごゆっくり。


???

ここは人や悪魔といった生物もいない、時空間の狭間。時間の概念の全くない此処には誰もいないかと思われた。

 

そこにはある一組の男女がいた。

 

「さて、諸君。俺様は魔王。最近のデビカは1000年後やら600年後何て中途半端な年代の話しや大学を卒業した俺の就職活動の話しをしてるようだ。しかし、俺様はルシファーの陰謀により天界を攻め落とされ真の魔王として覚醒した方の魔王だ。ガブリエルを失い、ミルを失い過去を変えるために戦った結果、時空の狭間に閉じ込められることになった。」

 

「魔王誰に説明をしているのですか? 」

 

「今話しかけてくれたのは俺の嫁のフィラちゃんだ。具体的にはデビカ日誌上から27番目辺りのイセリアの陰謀から5年後の姿だ。最近では裸エプロンを着て一緒にプレイしてるんだ。」

 

「これはじゃんけんに負けたからです。もう魔王は相変わらずですね。」

 

「俺は俺だからな。その格好のフィラちゃんは凄いドストライクだからいくらでも抱けるぜ。」モギュ

 

「あっ魔王、こんな昼間からダメですよ(満更でもない)何時もエッチばっかりじゃないですか。」

 

「そうは言ってもな…(;-Д-)ここは何もないからエッチするぐらいしかやることがないんだよ。」

 

「私たちは過去を無理に変えてしまったので、理から外れてしまった存在です。もうここで生きていくしかないのです。」

 

「そうだよな。でもずっと同じ景色ってのもな…もっとムードがほしいよな。」

 

「そうですね。やっぱり同じエッチでもムードがあった方が良いです。」

 

「フィラちゃんのそういう女の子っぽいところも好きだぜ。」

 

「むー」バシバシっ

 

「フィ、フィラちゃん痛いぜ。」

 

「時空の狭間はあらゆる世界の入り口に繋がってるはず。それを魔力でこじ開ければ、」

 

「他の世界に行けるかもってか。どうせ世界から外れた存在なんだ。メチャクチャやってやろうぜ。」

 

「はい…!魔力で空間に穴を開けましょう。行きますよっ!!」

 

「待ってろよ。フィラちゃんとにゃんにゃんできるムードある世界~~~~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と本来ならばある無人島に着く筈の二人。

 

しかし、何の因果なのか?それとも空間の歪みをキャッチしたこの男の運なのか?

 

何を言いたいかというと

 

「あ~済まない。息巻いているところ悪いんだが少し話しをさせてくれないか?」

 

ぎょっと自分達以外いる筈のない時空の狭間で他の者の声が聞こえ直ぐに距離を取る二人。

 

「誰だ。俺とフィラちゃんの愛の巣計画を邪魔するのは 」

 

「愛っ(〃▽〃)ハッ魔王その計画は賛成ですが…今は。」

 

「そうだったな。てめえ何者だ。こんな場所に普通の奴がいるわけがねぇんだ。」

 

「そうは言うが君たちだってそうだろう。此処は時空の狭間だ。普通の存在がいられるはずかない。ならば何なのか?って所だ。まずはお互いに話し合わないか?」

 

「話し合う必要なんてねぇ。ここでお前を倒せば良いんだからな。」

 

「話し合いをしてくれれば二人にとってムードもあって安心できる場所を提供するのだけど、」

 

「何をやってるんだ。早く話し合いをするぞ。」

 

「魔王…(;-Д-)変わり身が早すぎますよ。」

 

「分かってくれたなら良かった。ここでは何だから少し場所を変えよう。」

 

ブゥゥゥンと何処からともなくリングが現れて一目で景色が違う場所に通じているのがわかる。

 

「着いてきてくれ。歓迎するよ。」

 

「魔王…。」

 

「フィラちゃん、心配なのは分かる。でももしかしたらこことは違うところに無理せず行けるかもしれないんだ。なら迷う必要なんてないさ。」

 

「そうですね…魔王が行くなら例え魔界の中でも着いていきます。私は魔王のお嫁さんですから。」

 

「フィラちゃん…」

 

「魔王……」

 

「二人ともイチャイチャするのは構わないんだか、早く来てくれるか?」

 

「おっとそうだったな。良しっ行くぜ。」

 

「はいっ!!!」

 

ビュュュュン

 

シュタッ

 

「久し振りの地面の感覚だな。」

 

「本当ですね。しかし、此処は一体…?」

 

「此処はある世界の裏側反転世界と呼ばれるところだ。」

 

「「反転世界?」」

 

「言うなれば世界を裏側から支えてくれるなければならない所さ。」

 

ギシャーーーーンと甲高い声を聞きそちらを見ると、でかい竜がいた。

 

「ヤバい、こいつ今まで見てきた中で相当強いぞ。」

 

「魔王…何とか撃退しましょう。」

 

「大丈夫。こいつは俺の仲間で友達だ。」

 

そう言うと、その竜は姿を変えていき、そいつの側に着地した。

 

「お前様、久し振りじゃのう。帰ってきてるのなら言ってくれれば良いというのに。」

 

「済まないな。ティナ。驚かせたくてな。」

 

姿は金髪でその肩からは歪な形の翼が生えている美少女がいた。(化物語のキスショット=忍野忍高校生モード)

 

「何て言うおっぱい何だ。それにあの見えそうで見えない乳首の位置、ずり下ろしてぇ」バシバシバシバシっ

 

「魔王……どこを見ているのですか。もぎますよ。」

 

「フィラちゃん?!もがれたら俺のアイデンティティーが無くなっちまう。」

 

「さて、待たせたな。そこにある椅子に座ってくれ。紅茶を出そう。」

 

「あっああ。悪いな。」

 

「ありがとうございます。」

 

ズズズッ

 

「久し振りに飲んだが美味いなあんた。」

 

「凄い紅茶の香りもよくてリラックスします。」

 

「さてと、それじゃあ自己紹介といこう。俺は出雲祐希という。君たちは?」

 

「俺は魔王だ。こっちは」

 

「魔王のお嫁さんのフィラと言います。」

 

「…二人は夫婦だったのかΣ(-∀-;)」

 

「まぁ一緒になったのがあの時空間の狭間だったのですがね。」

 

「何があったか聞いても?」

 

「長くなりますよ。」

 

「構わない。それとこのクッキーも出そう。」

 

サクッ「凄いサクサクしててチョコの味が効いてて美味しいです。」

 

「ああっ美味いな。」

 

「それでは話しますね。」

 

魔王嫁説明中~~詳しくはイセリアの陰謀から3つ程の話しを参照に。

 

「成る程親友を助けるために時間を越えて過去を変えたと。」

 

「そうだ。今はあいつも元気にしてるはずだ…」

 

「(魔王……)」

 

「俺から言えば過去の改変とはやってはいけないこととは思っている。」

 

「そうですね。私たちのしたことは本来はやってはならないことです。」

 

「しかし、君たちはそのミルって娘を助けたい、謂わば愛してたと言えるわけだ。」

 

「何故そこで愛、何ですか(;-Д-)」

 

「なら俺から言うことはお疲れ様でしたとしか言えないさ。何時如何なる時も愛っていうのは偉大なものさ。」

 

「…ありがとうございます。」

 

「所で魔王はどこ行ったんだ?」

 

「あれっ魔王…?」

 

「おおーいフィラちゃゃゃん。」

 

「何をやっているのですか(;-Д-)」

 

「見てくれよこいつ。」

 

デデーン「カフッ?」

 

「どうしたんですかその子は?」

 

「イヤー暇だったからそこらを歩いてたらこいつがいてな。気に入ったから連れてきたんだ。」

 

「フカマルじゃないか。」

 

「フカマルですか?」

 

「フカマルみたいなのをポケモンていってな、まだまだ種類はいてな今だと890種類はいるんだ。まだまだ増えると思うけどな。」

 

「そうなのですか…」

 

「よしっお前の名前はフカジロウだ。」

 

「カフッカフッ!!!」

 

「なついているみたいだな。魔王こいつでゲットしてやりな。」

 

パシッ「何だこりゃ?」

 

「それはポケモン専用のボールでモンスターボールっていうんだ。それでポケモンは捕まえるんだ。」

 

「それって人は捕まえられないのか?そうなら美少女を沢山ゲットして、」

 

ゴキン「魔王ふざけないで早くゲットしてください。」

 

「フィラちゃゃゃんく、首が90度曲がってるんだが…」

 

「失礼しました。」ゴキン

 

「愛情表現が過激だな。」

 

「よしっ行くぜっ!」ポーンカシャッ カチッ

 

「よしっ捕まえたぜ。」

 

「魔王良いですね…」

 

「ラッキィ~」

 

「?この子は」

 

「ラッキーだ。」

 

「ラッッッッッッッッッッキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ」

 

「すげぇ巻き舌だな‼️」

 

「ラッキー……私と一緒に行きませんか?」

 

「ラッッッッッッッッッッキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ」

 

「フィラちゃんもこいつを。」

 

「ありがとうございます。」ポーンカチッ

 

「はやっ」

 

「どうやらそなたを気に入っておったのじゃろうな。」

 

「そうですかね 」

 

ガサガサ「ん?」

 

「リ?」

 

「この子は?」

 

「イエッサン♀だ。この子は人の感謝の気持ちを集めるのに人やポケモンに尽くすんだ。それと子守りが上手いんだ。」

 

「リンリリーン❗」

 

「わっどうしたのですか?」

 

「成る程な。その子も着いていきたいんだろう。これも持っていきなさい。」

 

パシッパッカチッ

 

「入っちゃいました…」

 

「魔王ももう一体ぐらい一緒に連れていったらどうだ?」

 

「そうだな。」

 

フィュュュュュュュュン パシッ

 

反転世界で風が吹いて何かが、飛んできた

 

「エルルー 」

 

「おわっ何だ。前が見えない。」

 

「おっそいつはエルフーンだな。」

 

「エルルッ?エルー」カシャッカチッ

 

「入っちまった 」

 

「エルフーンは小さい見た目に反して中々強いからな。」

 

「さてと二人にはムードのあって退屈しない安心できる世界に行って貰う。そこで一つ頼みがあるんだ。」

 

「頼み…ですか?」

 

「実はその世界にいるある娘を気にかけてやってほしいんだ。」

 

「ある娘を?」

 

「名前は未来って言うんだ。俺は空間の歪みを正すために色々と世界を転々としないといけなくてな。代わりに頼めないか?」

 

「別に良いぜ。」

 

「はいっ。私たちに出来る限りのことをします。」

 

「ありがとう。それとあっちの世界にいったときにお金に困らないようにこれを渡しておく。」

 

「?このアタッシュケースは?」

 

「俺が色んな世界で見つけた希少金属と貴金属がある。大体10億ぐらいの価値にはなるはずだ。」

 

「じゅ十億ですか!!!」

 

「その代わり未来のことを頼む。」

 

「わかったぜ。祐希。俺たちに任せときな。何たって、俺たちはヒーロー部!!!困ってるやつを助けるのが仕事なんだ。」

 

「祐希さん…色々とありがとうございました。」

 

「あと最後に世界に異物と見なされないように、加護を幾つか渡しとく。」

 

ピカーと光が二人に入っていく。

 

「時空を操る力と命の炎を司る力を渡しといたから有効に使ってくれ。」

 

「儂からも加護を渡しとくぞ。」

 

とギラティナも加護を渡す。

 

「儂のは反物質を操る力じゃ。むやみに使うと危険じゃから気を付けて使うのじゃぞ。」

 

「度々悪いな。」

 

「………それとフィラちゃんこれも」

 

祐希は手をフィラの後ろに向けて何かを切り離すような動作をするとその光はフィラへと入っていく。

 

「今のは一体?」

 

「それは後のお楽しみというやつさ。それとこれも。」

 

「これは?タマゴですか?」

 

「それはあるポケモンのタマゴだ。二人に幸運と幸せを運んでくれるだろう。それとこの機械も渡しとく。」

 

「こいつは?」

 

「ポケモン図鑑だ。今発見されてるポケモンのデータが入ってる。自動アップデート機能もあるから新しいポケモンも分かるようになる。」

 

「何から何まで悪いな。」

 

「それじゃあ道を開くぞ。あと結構驚くこともあると思うが頑張ってな。」

 

「ありがとな。よっし。今度こそ、ムードのあって退屈しない世界に行くぜっ!」

 

「最後に一つ。未来には俺の名前を極力出さないようにしておいてくれ。」

 

「?どうしてですか。そんなに気にかけているのなら言っても……」

 

「事情があってな………」

 

「わかったぜ。またな。祐希」

 

「祐希さん。ありがとうございました。またお会いしましょう。」

 

「今度会ったときには子供を見せてくれよ。」

 

「おう。俺とフィラちゃんの愛の結晶見せてやるぜ。」

 

「魔王(〃▽〃)少し気が早いですよ。」

 

そう言いながら二人は開いた世界へと旅立っていった。

 

「お前様よ。そんなに気になるのなら自分で行くべきじゃろう。何故行かなんだ?」

 

「あの娘との約束を破った俺に会う資格なんてあるのかっていうのと会って拒絶されるんじゃないかと思ってな。」

 

「全くヘタレじゃな。名前の通り勇気を出さんか」バシっ

 

「そうだな。」

 

「それとあやつらを見守るようにしてたあれは、話しに出ていた奴じゃろう。」

 

「あぁ。魂が何かに囚われているような感じがしたから俺の封解を操る程度の能力で切り離してな。」

 

「成る程それであの娘にというところかのぅ。」

 

「話しを聞いてるとあの子達は相当に頑張ったんだ。ならその頑張った報酬を上げても罰はあたらないだろう。」

 

「そうじゃな。それより祐希よ。もう行くのか?」

 

「あぁまだ、片付いてないことが沢山あるからな。ティナ悪いが。」

 

「分かっとる。儂も見守るようにしておく。何せお主の妹御でもあるからのぅ」

 

「頼んだ。」

 

時空の狭間にいた二人は未来のいる世界へと旅立っていった。そしてそれを見守る反転世界の王。

 

物語は少しずつ動き出した。

 

その行く末はまだ誰も知らない。

 




あとがき
今回は早めに投稿できました。月光です。

今回はデビカ本編で登場した番外編の魔王とフィラの二人です。崩壊した世界で魔王を助けるために犠牲になったミル。

それを止めるために二人は過去へ戻りミルを助けて時空間の狭間に閉じ込められることになった。

その二人は本来はある無人島に行くことになるのですが、たまたま空間の歪みをキャッチした祐希が二人を発見して反転世界へと招待して二人はポケモンをゲットしました。

反転世界に他のポケモンがいるのは大体祐希のせいです。

魔王はフカマルのフカジロウと風で飛んできたのほほんとしたエルフーン

フィラはやたらと巻き舌なラッキーと子供が好きなイエッサンです。あとはタマゴを渡されました。何が生まれるかはもう決めてます。ヒントは幸運と幸せです。

彼らは未来のいる自分達の世界と似て非なる世界へと向かいました。そしてギラティナことティナも反転世界を展開して着いていき二人と主人の妹を見守っています。

物語を見ると本当に涙が出ます。だからこそ二人には幸せになってほしいです。

そして祐希がフィラにしたのはまぁ後に判明するでしょう。それでは今回はこれにて。

次回も見ていただけると幸いです。


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時の死神と未来の本音

今回は未来の原点である時空魔法と時の死神との邂逅

それではごゆっくりどうぞ。


???

 

「うう~あちこちに散らばった××の書の回収はできてますが半分しか集まってないです。悪用されたら大変なことになっちゃうです。」

 

そう言いながら彼女は探す。世界の秩序を守るため。何より歴史を守るために。

 

「別の世界の私から流れてきた感情と記憶、あんな悲しいことが起こらないように私がやらないと。…にゃあ」

 

そうして彼女は探す場所を次の町へと変える。

 

その町は未来の住む地域だ。

 

こんにちは、魔王とミルちゃんを見守る会会長の未来です。最近はミルちゃんに渡した媚薬作用のあるものと素直になれる薬で休日、魔王と半日楽しめたとミルちゃんと満更でもない魔王に言われ満足してます。

 

唐突ですが実は最近何かの視線を感じることが多々あります。しかし、敵意があるわけではなく観察するような感じがするものです。

 

最初はベルフェゴール辺りがやってるのかと思いましたが本人に確認したところ違うとのこと。

 

まぁ分かってたことですけれども、だって

 

「…にゃあ…う~」

 

今も電柱から見ている隠れようとしているけれども獣耳と尻尾がスゴいチラチラ見えてるんですから。

 

こんな格好ベルフェゴールがやるとも思えませんし。

 

一先ずなにもしないだけでは進展しないので行動を起こしてみる。身体強化の魔法でその場から消えるように動く。

 

「にゃっ!いなくなっちゃったです。あの人別の私の記憶の人と同じお姉ちゃんなのかな?」

 

「興味深いですね。是非その話しを聞かせてもらえませんか?」

 

「にゃ?にゃあ?!」

 

「むっね、猫ですか……」

 

「な、何かようですか?」

 

「それは此方の台詞です。何日も私のことを見ていたのは貴女でしょう。」

 

「おお姉ちゃんのき、気のせいです。」

 

「それにこんな可愛い娘にストーキングされる覚えもないですし、………良く見るともっと可愛いですね。」ナデナデ

 

「にゃあ。ゴロゴロ。もっと撫でてください。」

 

「可愛い猫さん貴女のお名前は?」

 

「……雫と言います。」

 

「可愛い名前ですね。私は未来と言います。」

 

「?未来…ですか?」

 

「どうしたの?」

 

「にゃあ、知り合いにとても似ていたので、驚きました。」

 

「そうだったのですか。」

 

「あの私、あるものを回収していてこの街の何処かにあると感じて来たのです。未来お姉ちゃんからその気配が凄いしたので見てたのです。」

 

「あるものですか?それは一体?」

 

時空の書(・・・・)です。」

 

「っ!!」

 

「時空の書には時空間を渡る魔法が書いてあるのです。もし悪い人に悪用されてしまうと歴史が大変なことになってしまうので回収しているんです。」

 

「…どうして貴女が回収を?」

 

「私は時空の悪魔で何処の悪魔の勢力にも属してないない中立の悪魔なんです。それと時の死神とも言われています。」

 

「時の死神?」

 

「私という存在は過去、現在、未来の中でも唯一の存在なのです。そして時空間を操る力を持っているのです。だからこそ時空の書の魔法がどれだけ危険なのか知ってるんです。」

 

「……………」

 

「未来お姉ちゃん何か知りませんか?」

 

「……私も…知らないですね。すいません」

 

「…そうですか。もしかしたら無意識に時空の書を触ってるかもしれないので、もし見つけたら無闇に触らないようにしてくださいね。私は暫くこの街にいるので見かけたら教えて下さい。それでは」

 

ヴゥン

 

「消えた!!……時空の悪魔ですか。気を付けないといけませんね。」

 

スッ

 

未来は懐から一冊の本を出す。それは先ほど話していた、時空の書だ。

 

「これだけは絶対に渡せません。…唯一兄様につながる手掛かりなのですから」

 

そうして何もなかったように歩き出す。そうして信号を待つ未来。しかし、何時までたっても信号が変わらない。可笑しいと思った未来は周りを見る。

 

車にバイク、歩き途中の人、鳥が羽ばたく寸前で全て停まっていた。

 

ヴゥン「やっぱり持ってました。」

 

!!!

 

「今世界の時を停めました。この中で動けるのは私、そして時空の書の魔法を会得しているものに限られます。」

 

「何故私が持っていると?」

 

「未来お姉ちゃんが話したときに動揺がありました。だからこそ何か関係があると思って姿を消して見ていました。時空の書を渡してください。」

 

「すいません。これは渡せないです。悪いことに使う訳ではないのです。だから」

 

「それは出来ません。時空の書は使い道を誤れば周りに多大な被害を及ぼします。そうならないように回収をしているのです」

 

「…すいません。これは私にとって唯一の希望なのです。」

 

「過去へ戻って誰かに会いたいのですか?それとも何かを変える為ですか?」

 

「私は会って話をしたいのです。その為ならこの人生を捧げても良いと思ってるのです。」

 

「交渉決裂ですね。仕方ありません。渡してくれないのならば力づくで…にゃあ」

 

カシャンとその背にした鎌を未来へ向ける

 

「これだけは絶対に渡せないのです。」

 

と言い未来も自身の魔導デバイスを構える

 

そうして戦いの火蓋は切られる。

 

 

「にゃっ」

 

雫はその姿通り素早い瞬発力で未来に接近すると、鎌を振り下ろす。

 

ガキン

 

「くっ見た目に依らず重い。」

 

「女の子に重いは酷いです。」

 

シュッシュッ

 

重そうな鎌を自在に操りながら迫る雫に対して未来も応戦する。自身の周りに展開した弾幕をそれぞれ放つ。

 

「ファイアっ!」

 

当たれば動きを止めてそのまま追撃をかける準備をするが

 

ヴゥン「危ないです。」

 

雫は空間転移しながら安全圏に離脱する。

 

「空間転移もできるのですか!」

 

「時空を操るのです。なので空間内ならどこへでもいけるのです。」

 

「じり貧ですね。」

 

ヴゥン

 

「また!今度は一体何処に!」

 

嫌な予感がした未来は自分の背後に構える。

 

ガキン

 

「良くわかりましたね。」

 

「グッ空間の揺らぎと自分の勘を信じたのです。」

 

戦いが始まり30分ばかしずっと雫は未来の死角になるところから攻撃し、それを未来がかわして迎撃をするというのが続く。

 

ザッ

 

「ここまで粘られたのは初めてです。大抵の人は最初の一撃か空間転移の一撃で倒せますから。」

 

「はぁはぁっ!そうですか…」

 

「…未来お姉ちゃんはどうしてそこまで頑張るのですか?時空の書を読んだのなら分かるはずです。普通の人がそれを完成させようとすれば相当な時間が掛かること。そして完成したとしても任意の時間に遡って過去を変えても自分の世界の時間が変わらない可能性が高いということを。なのに何でですか?」

 

「例え何も変わらなくてもそれでもあの日に私にとって大事な人が何もできないで死んでいくのなんて堪えられないのです!!!!!!!!私は、私にとって命と同じぐらい大事な人だったのです。私はあの人に救われたのです。まだ何の恩返しもできてないのです。兄様は私の光なんです。その光を取り戻したいのです。その為なら私は…わたしは……」

 

「……」

 

スチャ

 

「どういうつもりですか。」

 

「…中立の悪魔は誰かに肩入れしすぎるというのは本当はダメ何です。今まで時空の書を使おうとした者たちは皆自分のためにと自己的な理由でした。でも未来お姉ちゃんは自己的に見えてその大切な人を助けるために使おうとしいる。」

 

「そんなに大層な理由ではありません。結局は自分のためなのですから。」

 

「それでも他人を思いやる優しい気持ちを持っているのです。本当はダメなのですが特別に時空の書を持っていることを容認します。」

 

「!本当ですか?!」

 

「でも約束してください。絶対に悪いことに使わないと。」

 

そう言いながら小指を出す雫

 

「これは指切りですか?」

 

「死神との指切りです。破ったら魂を抜きます。」

 

「…分かりました。やります。」

 

「ゆびきり~げんまん~嘘ついたら、魂ぬ~きます。ゆびきった!」

 

指切りすると未来と雫の間に見えない赤い糸が繋がれる。

 

「この糸は私と契約した印になります。なので他の死神が時空の書を渡せと言っても、私と契約してると知れば引き下がります。」

 

「ありがとうございます。」

 

「あの未来お姉ちゃんの持ってる書は何か書いてありますか?」

 

「私が持ってるのはいわゆる時空の書上巻なのです。なので詳しい時空の渡り方などは載ってないので自力で調べてるのです」

 

「そうだったのですね。…では私からこれを貸します。」サッ

 

雫が持っていたのは時空の書中巻であった

 

「!?良いのですか?私に渡して。」

 

「未来お姉ちゃんは悪用しないと言ってくれたのです。それは貸してあげます。なので研究し終わったら返してくださいね。」

 

「っありがとう。雫」バッ

 

「っふにゃあ。ゴロゴロ、温かいです。ふにゅう。」ナデナデ

 

そうして未来は雫を撫で回すと一度離す。

 

「すいません。感極まってしまって。」

 

「…もっと撫でてくれても良いのです。」

 

「それはまた今度にします。」

 

「それではお姉ちゃんまた何処かでお会いしましょう。」ヴゥン

 

「……中々良い子でした。それに漸く進歩が見えてきました。これで兄様に会える確率も上がります。」

 

そうして時が動き出した道を歩き出す未来。彼女は今日も魔法を研究する。全ては愛しい兄に会うため。

 

「……それにしても拒絶反応が出なかったです。他の猫と何か違うのでしょうか?それとも悪魔だったからですかね。……猫は好きになれません。だって兄様が亡くなってしまった原因なのだから。でも…楽しかった記憶もあるので嫌いにはなれません…会いたいです。兄様…」

 

 

こうして帰宅した未来。母ミヤビはどうやら今日は早いようで家にいる。

 

ガチャっ「ただいまです。」

 

「おかえりなさい未来。」

 

「未来おかえりなさぁい。フワァ」

 

「お帰りですお姉ちゃん。」

 

ん?

 

「それにしてもこんなに可愛い娘と知り合いだったなんてどうして言ってくれなかったの?」

 

「独特な力を持った悪魔だけど可愛いわね。」

 

「にゃあそんなことないのです。」

 

「…何でいるのですか?」

 

「実はね帰ってきたときに、玄関で猫耳出してこっちを見てたから聞いてみたら未来の知り合いのようでしたので家に招待しました。」

 

「温かくてぬくぬくするのです。」

 

「はぁーまぁ良いですか。確かに雫は可愛いですからね。」ナデナデ

 

「にゃあ 」

 

こうして我が家に猫のような死神の二人目の居候が増えました。これからどうなっていくのかは時の死神も知らない

 

おまけ

 

今私たちは凄い和んでいます。家には母様、ハデス、遊びに来たベルフェゴールとアマテラスとヒメちゃんがいます。何故和んでいるのかというと

 

「にゃあ」「ぽぇーん」「にゃあ」

「ぽぇーん」「にゃっ」「ぷーぷー」

「ふにゃあ」「つづくのです」「にゃあ」

 

目の前で雫とどせいさんがじゃれあっているのです。

 

雫はどせいさんのぼよーんとした感触と肌触りがよいからか猫パンチのようにシュッと素早く手をやってますが見事に跳ね返ってます。対するどせいさんは雫に群がって遊んでます。

 

「わぁーいどせいさんぷにぷにするー」

 

「もっとするのです。」

 

「ぷにぷにー」

 

「するですー」

 

「ぷーぷー」

 

「はしごごっこはごにんまで」

 

こちらもヒメちゃんとどせいさんが遊んでます。どせいさんは肩車するように5人で乗ってヒメちゃんにぷにぷにされてます。

 

「日頃の疲れが癒されるわぁ。」

 

「奇遇ね。術式娘ちゃん私もよ。」

 

「それにしてもどせいさんたちは何処から来てるのでしょうか?」

 

「まぁ良いんじゃない。あの子たち人なつっこいし害もないんだから。」

 

「そうね~ヒメもなついてるし悪い子じゃないと思うもの。」

 

「…アマテラス。ミヤビに近いのではないですか?もう少し離れなさい。」

 

「ミヤビさんに甘えてるから嫌だわ~」

 

「二人とも喧嘩しては駄目ですよ。」

 

「分かってるわ。なら私は後ろから抱きしめるわ。」ギュッ

 

「相変わらず母様は人気ですね。」

 

「貴女がそれを言うの?未来も大分私たちに人気よ。」

 

「ねーねぇ遊ぼ。」

 

「今いきますよヒメちゃん。」

 

こうして未来一家の和やかな1日は終わりまた次の日がやってくる。

 




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。月光です。今回出てきた雫はデビルカーニバルに登場した時間を移動できたりする時の死神です。彼女はある出来事で猫を庇って命を落とし、その行為を認められ猫と魂が融合して死神をしています。

未来は猫があまり好きではないです。何故なら兄が命を落としたのは猫を庇ってでした。大事な存在が猫のせいでいなくなったことで昔は猫好きだったものの今では触ると手が震えるといった拒絶反応が出るということ。しかし、兄との思い出もまた猫との記憶も多かったので嫌いに成りきれていない。

猫を助けるために命を張った兄と雫。

雫の心境をまだ未来は知らないものの本能で感じ取っているからなのか拒絶反応が出てない感じです。

未来が見つけ研究していた時空魔法。扱いが難しく未完成で使えば辺り一面の空間に揺らぎが起こり空間が割れて周囲一体を飲み込む災害を引き起こすもの。

そうした関係上雫は時空の書を回収して厳重に封印をしている設定です。そして別の世界の自分の記憶と感情も共有することが出来、他の世界線で起きた悲しい出来事も知っている雫。

前回の話しに出てきた二人を知っている分この世界の彼女らしき人物が気になったのと時空の書の気配を感じて話しかけるタイミングを伺っていたという感じです。

雫はデビルカーニバル知ってる方ならばあの可愛さが分かるはず。一家に一人いてほしい可愛さが爆発してます

次回は真魔王とフィラの二人が世界に下り立つ所を書いていこうかと思います。もしかしたら変更する可能性もあります。

次回も見ていただけると幸いです。

シュッシュッシュッ
キテルグマは次回に向けてウォーミングアップしている。


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予告編 創造主とのラグナロク

予告編です。今年中か来年には書けるようにしたいですね。

それではごゆっくりどうぞ


これは数ある中でも美しい星である地球で天界、魔界、人間界を作り出した創造主の決定から始まった。

 

始まりの異変は空に突如出現した巨大隕石

 

人類そしてそれ以外の全ての命を根絶やしに出来るほどの超常的なまさに天災である

 

誰もがどうにも出来ず、最後の時を待つばかりであった。

 

しかし、天を舞う守護竜と強い絆で結ばれた者の活躍により巨大隕石を破壊することに成功する。

 

地球に住む者たちは歓喜に震える。

 

しかし、それは次の天災の前触れでしかなかった。

 

突如として現れた創造主。

 

告げられる人類の浄化、ならびに地球のリセット。本来であれば隕石により消滅するはずであったが隕石を破壊した者そしてそこにある絆を感じて創造主はこう言う。

 

人類に可能性があるのであれば、私とその部下を倒してみよと。

 

創造主という、この世を作った者とその配下。その力は超常級のものであり勝てる訳がないと諦めムードに。

 

そこに待ったをかけるは人でありながら、初代魔王の生まれ変わりと呼ばれる今代の魔王。

 

彼は共に戦ってくれる仲間を集めようとする。しかし、誰もが実力で勝てる訳がないと良いやるだけ無駄と言われる。

 

そうこうしている内に魔王を試しに来た創造主に軽くあしらわれる魔王。そして異界の魂を持つ恋人の親友を連れ去ってしまう。

 

戦いの舞台に来なければ、連れ去った親友を殺し全てを浄化すると宣言する。

 

一度は心が折れてしまう魔王だったがそれを恋人は諦めない心を思い出させてくれて再び立ち上がる。

 

その姿を見た原初から存在する悪魔が戦いに参戦する。しかし、人数が圧倒的に足りず刻一刻と時間が迫る。

 

そんな中異世界から来た魔王が妻の後押しと未来に生まれる子のために参戦を決めた。

 

可能な限り異世界魔王は今代の魔王を鍛える。そうして残り二人となったが宛てが見つからない魔王に異世界魔王は心当たりがあると言い、遂に当日を迎えます。

 

創造主の前に立つ三人。人数が足りないと創造主が言い宣言通りにしようとする中、たてつけられた鏡の中から一人の女が姿を現す。

 

それは世界を裏側から見守り人の営みを守り続けてきた王の参戦。

 

それでも一人足りないと言う創造主更には人間の可能性を見るのに魔王一人しか人間が入っていないということを逆手にとり浄化を始めようとする。焦る魔王に異世界魔王は落ち着くように言い、最後の一人を呼び寄せる。

 

最後の一人が現れた瞬間、創造主ですらも戦慄する程の実力者が現れる。

 

その男は不気味な仮面を着けていたものの見に纏う雰囲気は何処か安心をさせる物であった。

 

遂に揃った創造主に対抗するための精鋭5人、彼らは魔王の恋人の親友を救い、無事に地球を守れるのか!!

 

これは創造主に地球の可能性を見せる戦い

 

 

「空に巨大な隕石が出現しました。衝突まで2日とありません。」

 

魔法協会にて出現した隕石に見解を述べるエレメンツ家当主ミヤビ

 

「どうにかしてあの隕石の衝突を回避しないと。娘たちと魔王くんたちを守らないと。」

 

魔法世界に多大な貢献をして来たアインハルト家当主ミクル

 

「何とかして人の子を守らないと。私たち神にも出来ることがあるはずです。」

 

神界で人々を守護する神々の元締めであり太陽神アマテラス

 

「竜さんお願いっ!皆を、ねーねぇと一緒に過ごしたこの世界を助けてっ!」

 

「キリュリュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」

 

神界の神アマテラスの娘であり未来を姉と慕う神の子多岐都比売命(タキツヒメノミコト)もといヒメちゃんと外宇宙から地球を守る守護竜

 

「人間よ。お前たちは余りにも増えすぎた。そしてこの星の美しい自然を壊し、人間同士で争い合うなど愚かしい。進歩がない人類よ。お前たちは失敗作だ。故に滅びよ。」

 

天界、人間界、魔界などを作り出し、地球を浄化しようとする創造主 オルカ

 

「人間何てどうだって良いわ。だってそこらにいる塵と同じだもの。それにオルカ様の命令何だから大人しく死になさいよ。」

 

重力を操り創造主に忠実な配下プリズム

 

「人間の作り出した人工物、私あれって嫌いなんだよね。自然を侮辱してるし何より人間は自然を破壊するから嫌いだ。」

 

自然を愛する不死鳥 ガルメシア

 

「地球が汚れたの人間の性。美しい自然を取り戻す。」

 

地球の自然を管理してきた自然の化身

アース

 

「海を汚した人間 許さない。」

 

地球の海を司る化身 オーシャン

 

「この命に変えてもあの娘は助ける。」

 

長年の封印から目覚め、未来一家を守る大悪魔 ハデス

 

「本当は行って欲しくはありません。でも貴方がしたいというのなら止めません。だって私たちはヒーロー部なのですから。だから約束してください。必ず私とお腹の中にいるこの子の元に帰ってくると。」

 

異世界魔王の妻であり異世界のヒーロー部大魔導師フィラ

 

「別に俺は人類がどうなろうがどうだって良いんだ。でもな、この世界で世話になった奴等を滅ぼすってんなら創造主だろうがブン殴ってやる。誰かを助けるってのがヒーロー何だからな。」

 

異世界のヒーロー部部長兼魔王兼妻帯者兼パパ 覚醒魔王

 

「儂はな、古い時代から存在してるがのぅ。人間の営みを見るのが好きなのじゃ、確かに愚かなことをするかもじゃがそれでも人間は前を向いて歩きそしてバトンを繋いでいくのじゃ。故にそのバトンを途切れさせんようにするのが儂の役目じゃ」

 

原初の創造主により生まれた三匹の内、世界を裏側より守護し続けてきた王 ティナ

 

「俺はそうだなヴァイザードとでも呼んでくれ。さて創造主、人間の底力見せてやる。そして誰に手を出したか後悔することだ。」

 

異世界よりの来訪者であり人間

ヴァイザード

 

「一時期私にとってあの娘に会うまではこの世界は私を閉じ込める悪夢だと思ってました。でもあの娘は私に希望をくれたのです。だから私は貴女の計画に賛同しません。」

 

創造主より選ばれた、異世界の魂を持つ魔法使い 未来

 

「先輩…先輩は私にとって誰が何を言おうとヒーロー何です。私を変えてくれた、愛しい人です。だから絶望的でも最後まで諦めないでください。一人で駄目なら私も一緒に背負いますから。」

 

今代の魔王が愛した魔法使いであり恋人であり将来の魔界の王妃 ミル

 

「確かに人間はどうしようもないかもしれない。でも俺は俺を愛してくれた家族と嫁を信じる。あんたが納得できないっつうなら俺が俺たちがこれから創ってやる。神様も知らない歴史っていうやつを」

 

初代魔王の生まれ変わりの今代の魔王で人間の男 魔王こと真央

 

全ては誰かのためという愛の元に。

 

気楽な転生者の妹は兄に会うため魔法を極める

 

創造主と魔王のラグナロク

 

あぁ人の輝きとはこうも美しいものなのですね。ありがとうございます。魔王そして私に気付かせてくれた人間の仔 未来よ。




あとがき
予告編作成しました月光です。
デビカ本編での人類浄化計画より創造主による人類浄化を再編成してこんな感じにしようかと思ってます。

元ネタとしては終末のワルキューレの神vs人間のラグナロクからです。

形式は5vs5の決戦になります。組み合わせはどうするかまた考えます。

オルカ陣営 オルカ、プリズム、ガルメシア、アース、オーシャン

地球代表 魔王、ハデス、異世界覚醒魔王、
ティナ、ヴァイザード
陣営としては上の通りです。

書くにしても今年に書けたら良いなと思ってます。それか来年にもつれるかするかもしれませんが書くつもりです。

全ての鍵を握るのは魔王なのかそれとも未来なのか。

それではまた次回の投稿でお会いしましょう。


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真なる魔王と大魔導師は双子の魔法使いに出会う 前編

今回は異世界魔王とフィラが未来の世界に降り立ち双子の魔法使いに出会います。
それではごゆっくりどうぞ。


真なる魔王と大魔導師フィラが出雲祐希に送り出された頃。

 

???

「早く行くよー」

 

「……待って…」

 

「メシ~」

 

「今日はお姉ちゃんにドラちゃんを貸してもらったんだから今の内に遊ぶよ。××」

 

「…うん…××」

 

「メシ~」

 

と言いながらその二人と一匹は外に出て新しく出来たショッピングモールへ向かっている。

 

屋上ではヒーローショーをやっていて子供だけでなく大人にも人気のあるのでそれを見に行くのだった。

 

 

シュタッ

久し振りに人間界の地を踏みしめた、真魔王(今世界の魔王と区別のため真魔王とこれからは表記)とフィラの二人。

 

降り立ったのは海が近い浜辺でまだ海開きではないので人はいないようだ。

 

「青い空、美しい砂浜、適度な潮風そして綺麗な嫁うーん完璧なムードあるところだ!!祐希には感謝だな。」

 

「(〃▽〃)ま、魔王恥ずかしいのでやめてください。もうっ」

 

「恥ずかしがるフィラちゃんもやっぱり良いな!」

 

「それより魔王。祐希さんの言ってた娘を探してみましょう。」

 

「確か未来って言ったよな。でも簡単には見つからないだろうな。」

 

「簡単に見付けられるほど私たちもその娘を知らないのですから…気楽に探しましょう。」

 

「そうだな。」モミモミ

 

「っやぁ(///∇///)魔王…駄目ですよ。こんな外でなんて。」

 

「良いじゃないか。人もいないんだし、それに漸くムードあるところに来れたんだ。だから一発したいんだ。」

 

「もうっ変態魔王…っ」

 

「フィラちゃんだって期待してたんじゃないか。ここだってほら。 」

 

「あっ駄目っ」

 

「そんな変態に発情する悪い嫁は誰かな 」

 

「私です。変態魔王に欲情しちゃう悪いお嫁さんです。変態魔王に種付けして孕ませて欲しい淫乱なお嫁さんです❤️」

 

「フィラちゃんっ…」

 

「魔王…❤️」

 

そうして人の居なさそうな岩影へ移動する二人。

 

数時間後、二人とも汗だくになりながらも満足したようで、ベトベトになった身体をどうするか考えていると岩影に大きめのバスタオルと夏間近なので涼しそうなワンピースと帽子と半袖短パンとパーカーが置いてあった。

 

「なんでこんなところにバスタオルとか色々あるんだ?まぁちょうど良いから使わせてもらうか。」

 

「魔王…もうちょっと優しくしてください。腰が抜けちゃいますよ。」

 

「フィラちゃんだって満更じゃなかっただろ。」

 

「あんなに求められたら嬉しくないわけないじゃないですか(〃▽〃)もうっ…」

 

「さてとっ一先ずここから移動してみるか。他にも色々見てみたいし。」

 

「そうですね。これからこの世界で生活するのですからまず服を何着か見繕いましょう。」

 

「そうだな。フィラちゃんに色んな格好をしてもらってコスプレしながらっていうのもありだな。」

 

「魔王駄目ですよ。まずは普通の洋服を買ってからです。」

 

「え~。」

 

「落ち着いたらいくらでも着てあげますから。」

 

「よっしそうと決まれば早速探すぞ。」

 

「待ってください。魔王。まずは魔王モードを解除しないと怖がられちゃいます。」

 

「おっとそうだったな。よしっ!」

 

シュュュュン

 

「これで良いな!行くぞフィラちゃん。」

 

「はいっ!」ギュッ

 

「おっフィラちゃんから抱きついてくれるなんて珍しいな。」

 

「だって今の魔王は格好いいのですから誰かに取られないようにしっかり私が握ってます。」

 

「美人な嫁にそう言われるのはやっぱり良いな!!」

 

そう言いながら二人はショッピングモールを探しにいく。

 

「まったくあやつらはこんなところでおっぱじめおって!儂が人避けと替えの服を持ってかなければどうなっておったか。お節介が過ぎるとおもっとったが案外、主の予想通りじゃったのぅ。」

 

その後ろを歪な形の両翼を持った女性が見守っていた。

 

 

「今日は人がいっぱいだね。はぐれないように手をつなご。マル!」

 

「…うん。メルも迷子にならないでね。」

 

「メシっ!」

 

「大丈夫だよ。私に任せてください。」

 

「…不安です。」

 

「メシ~(--;)」

 

そうして暫く歩いていくとショッピングセンターが見えてきた。

 

「マル行くよ。ヒーローショーまで時間あるからヒーローグッズを見に行くよ!」

 

「…行く」

 

「メシ~」

 

「あれ?あそこで歩いてるのは…お兄ちゃん?と未来お姉ちゃんかな?」

 

「…後ろ姿だけどそうかな?」

 

「メシ?」

 

「行ってみるのです。」

 

「行くです。」ピュ~

 

一方の真魔王とフィラ

 

「この世界は俺たちのいたところとあまり代わりがなさそうだな。」

 

「そうですね…人が行き交って賑わいがありますね。」

 

ヒソヒソ あの人モデルかしら、あっちの男性は俳優かしら ヤダダカレタイ

 

「何か周りが騒がしいな。」

 

「魔王が…格好いいから周りが羨ましがってるのですよ!」

 

「それを言うならフィラちゃんだってそうだろ。こんなに綺麗なんだから男なら振り向くぞ。」

 

「むっ!振り向かせたい相手は魔王しかいないので他は良いのですよ」

 

「嬉しいことをいってくれるぜ。」

 

そうしてショッピングモール付近についた二人。周りでパンフレットを配っていたので内装を詳しく見るため一度手を離すフィラ。

 

「どうやらここは最近出来たばかりで色々な服屋が建ち並んでるみたいですね。」

 

「おっフィラちゃん!ここ屋上でヒーローショーやってるぜ。」

 

「本当ですね。……魔王見たいのですか?」

 

「まぁ見てみたいけど、フィラちゃんと服を見て決めたいから今回はいいさ。」

 

「資金の方は偶々あった質屋で祐希さんから頂いた貴金属を少し売ったので大丈夫ですしね。」

 

「まさかあれだけで数百万になるとは思わなかったな。」

 

「そのままだといけないのでお財布を途中買いましたけど凄い種類がありましたね」

 

「祐希様々だぜ。」

 

そうして目ぼしい服屋に行こうとしたとき、

 

「お兄ちゃん!」「…お兄ちゃん」

ドーン

 

「ま、魔王っ!」

 

「グォッ 一体なんだ?!」

 

「お兄ちゃん学校はどうしたんですか?」

 

「サボりですか?」

 

「お姉ちゃんと一緒じゃないんですか?」

 

「未来お姉ちゃんと…浮気?」

 

「お兄ちゃん。お姉ちゃんとは遊びだったの!??」

 

「だったの?」

 

「メシ~」

 

「でもなんだかいつものお兄ちゃんじゃないような?」

 

「いつもより筋肉質?」

 

「身長もちょっと高いような?」

 

!!!!!!

 

「もしかしてメルとマルか?」

 

「そうだよ!お兄ちゃん。」

 

「この前会ったばかりだよ。」

 

「魔王、この娘たちはもしかして」

 

「あぁミルの妹の双子の姉妹のメルとマルだな。こっちの世界でも俺は交流があるんだな。」

 

「魔王…どうするのですか?」

 

「任せといてくれ。」

 

「メルとマル、実は俺様はお前たちの知ってるお兄ちゃんとは少し違うのだ。」

 

「?そうなの。」

 

「わからない。」

 

「俺様は…そうお兄ちゃんの親戚のそのまた親戚の兄貴分なんだ。二人のことはあいつから聞いてな。」

 

「(魔王…流石にそれは苦しいですよ。)」

 

「(仕方ないだろフィラちゃん。咄嗟に出たのがこれだったんだ。)」

 

「(全く )」

 

「じゃあ魔王おにーさん?」

 

「あぁそうだ。」

 

「なんだか親近感があるね。」

 

「そうだね。」

 

「何とか誤魔化せたか…」

 

「未来お姉ちゃんは何でおにーさんといるのですか?」

 

「未来お姉ちゃんの彼氏ですか?」

 

「メシ~」

 

「えっと私もそのお姉ちゃんとは違う人でフィラと言います。」

 

「フィラお姉ちゃん!」

 

「未来お姉ちゃんにそっくりです。」

 

「でも良く見ると背が大きいです。」

 

「おっぱいもちょっと大きい。」

 

「世界には同じような人が三人いるとも言われてるんだ。それと彼女じゃなくてお嫁さんなんだ。」

 

「なるほど!結婚してて夫婦なんですね」

 

「夫婦…アツアツです。」

 

「…そんなにそのお姉ちゃんに似てますか?」

 

「瓜二つです。」

 

「…同じです。」

 

「(魔王…この娘たちの言う未来っていう娘が祐希さんが言ってた娘ですかね?)」

 

「(正直わからんな。まぁ容姿がフィラちゃんそっくりって分かったから一歩前進したな。)」

 

「おにーさんとフィラお姉ちゃんは買い物ですか?」

 

「あぁ服を買いにきてな。二人はどうしてここにきたんだ?」

 

「屋上でヒーローショーをやるから見に来たの。」

 

「…それとヒーローグッズを買いに」

 

「そうだったのか。所でその上に乗ってるのは?」

 

「ドラちゃんだよ。」

 

「お姉ちゃんから借りてます。」

 

「メシ~」

 

「魔王…この子ポケモンです。」

 

「そうだったのか。世界が違うとこうも変わるんだな。」

 

ポーン

 

「エルル~」

 

「ってエルフーン!?」

 

「わぁ~可愛い」

 

「もふもふ✴️」

 

サワサワ モフモフ

 

「エル~」

 

「もふもふさん柔らかいです。」

 

「メル…そろそろ行かないと。」

 

「あっそうだね。おにーさんまたね。」

 

「…またね。」

 

「またなっ!行っちまったな。」

 

「……懐かしいですか?」

 

「あぁ二人とも良く俺になついてくれてから余計な。でも今はフィラちゃんがいるんだ。」

 

「そうですか。寂しくなったらいつでも胸を貸しますからね。」

 

「寂しくなくても俺は借りたいな。」ムニュ

 

「魔王…!今は駄目ですよ。」

 

「メシー」ノシッ

 

「あぁ悪いフィラちゃ…………ん?」

 

「あっ!」

 

「メシ?」

 

「おまっ!メルとマルと一緒に行かなかったのか?!」

 

「メシャっ!」

 

「魔王っ!エルフーンがいません!」

 

「何だって?!まさかメルとマルに付いてっちまったのか。」

 

「とにかく探しましょう。」

 

「確かヒーローグッズを見に行くって言ってたな。」

 

一方のメル、マル

 

「新しいのは出てるかなぁ~」

 

「持てる分だけ買う」

 

「エル~」

 

「分かってるってば。」

 

「そう言っていつも買いすぎちゃう。」

 

「マルは心配性だなぁ。ねぇードラちゃん!」

 

「エルル?」

 

「あれっ?ドラちゃんじゃない?」

 

「もふもふさん!」モフモフ

 

「エルル~」

 

「もしかしてドラちゃんはぐれちゃった?」

 

「メル、ドラちゃん探さないと。」

 

「さっきのおにーさんたちと一緒かな?」

 

「服屋に行くって言ってました。」

 

「服屋に行って合流しよう。」

 

「おー!」

 

「エル~!」

 

真魔王とフィラはこの世界でミルの妹の双子、メルとマルに出会ったものの、お互いのポケモンが入れ替わってしまった。

 

果たして無事に合流出来るのか?

 

メル、マルはヒーローショーに間に合うのか?魔王たちは服をゲット出来るのか?

 

つづく。




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。
月光です。

今回は異世界魔王とフィラがこちらの世界に降り立ちました。そして二人とも抑えきれずに…

一緒に付いてきていたお節介な王様が人避けと着替えを用意していました。どうやら彼女はこうして真魔王たちを見守りつつ未来をサポートしていく予定です。

今回はミルの妹の双子姉妹のメルとマルの二人です。彼女たちは魔王のことも知っていてとてもなついていてお兄ちゃんと呼んでいます。彼女たちも魔法使いとして治療魔法など高度なものを使うことが出来るのでまだ子供ながら病院などで活躍したりなどしている。

姉のミルともう一人の姉を慕っていてミルの連れてきた魔王に兄以上の感情があったりなかったり……

そして入れ替わってしまったドラメシアとエルフーン。

メルたちはヒーローショーに魔王たちは服屋に無事に辿り着けるのか。

次回に続きます。

今回も読んで頂きありがとうございました。また次回も読んで頂けると幸いです。

さてと次回の原稿は……………

原稿は預かった。返してほしければ、魔王とフィラのイチャイチャを書くのだ!
キテルグマより

キーテェルグマァァァァァ


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真なる魔王と大魔導師は双子の魔法使いに出会う 後編

前回の続きになります。
ガラル復活祝なラッキーの活躍です。
そして、保護者な反転世界の王です。

最後にミルの母親もちょこっと出ます。



真魔王とフィラは新たな世界に降り立ち先ずは服を買おうとショッピングモールへと足を運んだ。

 

そこで前の世界でも可愛がっていたミルの妹の双子姉妹のメルとマルに出会う。

 

ヒーローショーを見に来た二人と別れた真魔王たちだが彼女たちが連れていたドラメシアのドラちゃんとボールから出てきたエルフーンが入れ替わってしまった。

 

ヒーローショーに間に合い、真魔王たちは服を無事に買えるのか…

 

真魔王サイド

 

「しかし、エルフーンとこいつが入れ替わってるとは思わなかったな。」

 

「…エルフーンも好奇心からあの娘たちに付いて行ったのでしょう。…この子中々触り心地が良いですね 」

 

「メシ~♪」

 

「それもあるけどこいつ俺の頭から離れようとしないな。」

 

「メシ、メシーメシシ。」

 

「図鑑をみるとどうやらこの子は群れで行動するのが普通でお世話する個体がいてそのポケモンの頭の上に乗っかるのが安心するみたいです。」

 

「なるほど、つまり俺を信頼してるってことか。」

 

「メシ~❗」

 

「でも、変ですね。この子ミルから借りたと言ってましたのでミルが主人なのにこのなつき具合は?」

 

「この世界の俺と仲良くてその関係でなついてるんじゃないか?」

 

「メシ!」

 

「そうですかね。魔王そろそろヒーローグッズ売り場に着きますよ。」

 

「早いところメルたちに会ってこいつを返さないとヒーローショー見れなくなっちまうもんな。」

 

「メシー」

 

そうしてグッズ売り場に到着した二人と一匹なのだが双子の姿が見当たらない。

 

「可笑しいな。確かにここに向かうって言ってたのに。」

 

「…魔王もしかしたら私たちが服を買いに来たといったからそちらに行ってしまったのでは?」

 

「ここまで探していないならそうかもしれないな。一度そっちに行くか。」

 

「メシー」ションボリ

 

「…大丈夫です。ちゃんと二人のところに連れていきますので。」

 

「メシーっ!♪」

 

「…わっくすぐったい。」

 

「こらっドラちゃん。フィラちゃんの胸は俺専用なんだぞ。頭に戻ってこい。」ヒョイ

 

「メシ~!」

 

「…魔王…(¬_¬)私の胸は私のですよ。」

 

「でもフィラちゃんの胸はこう安心するんだよ。母性があるっていうか…ずっと一緒にいたいというか…」

 

「全く 魔王は…えいっ」ギュッ

 

「フィラちゃん?!」ドキドキ

 

「…どうしましたか?早く探しにいきますよ。」

 

「フィラちゃん当たってるぞ。」

 

「何を言っているのですか。…当ててるんです。それぐらい察してください。(*^-^)」

 

「はっはっはフィラちゃんは可愛いな。」

 

「魔王も格好いいですよ。」

 

「メシ~!」

 

「さっ早く探さないとな。」

 

「そうですね。行きましょうか。」

 

そうして服屋に向かう二人。

 

その姿を見ていた通行人は売店でブラックコーヒーを買いに走るもののやけに甘く感じたこと、その日の売上で店ができてから一番コーヒーが売れたとのことなのは二人も知らない。

 

メル、マルサイド

 

「中々見つからないね。」

 

「こっちの方であってると思うんだけど」

 

「エルルっ?」

 

「もふもふ気持ちいい!」

 

「マルっ!ちゃんとドラちゃん探さないとダメだよ。」

 

「…大丈夫。ちゃんと探してる。」モフモフ

 

「マルだけずるい!私ももふもふするっ!」

 

「エル~!」

 

「この子もポケモンだよね。」

 

「ミルお姉ちゃんがもらったドラちゃんと同じだと思う。」

 

「エルル~?」

 

「この子もおにーさんと離れて寂しいと思うから探さないとね。」フンス

 

「ドラちゃんも寂しがってる。」

 

「はぁはぁそこのお嬢ちゃんたち、こっちに美味しいお菓子があるから一緒にどうだい?」

 

「 お菓子です!」

 

「…メルっダメ!知らない人に付いていっちゃダメってお母さんが言ってた。」

 

「大丈夫。怪しくないよ。ほらこっちに」

 

「エルっエルル~」パラパラパラ~

 

「?なんだこれ。ウッ体がしびれて」

 

「エルルっエルル~」ヒョイ~

 

「あっもふもふさん待ってー」

 

「待って~」タタタタタッ

 

「エルっ!」

 

「捕まえたです。」

 

「エル~」

 

エルフーンを追いかけた二人は広場のある人通りの多いところまで戻ってきてました。

 

「もしかして、さっきの私たちを守ろうとしてくれたの?」

 

「エル!」ピョイッと小さな手を上にあげる仕草をする。

 

「ありがとうです。もふもふさん」

 

「ドラちゃん見つからないね。」

 

「おにーさんたちもいないしさっきのところから離れちゃってここは何処だろう?」

 

「広場があるから真ん中ぐらいのところだよ。」

 

「…早く見付けないとヒーローショー始まっちゃう。」

 

「どこにいるんだろ…」

 

ドラちゃんが見付からず途方にくれる二人。その時、

 

「メシー」

 

「…今ドラちゃんの声がした。」

 

「メシー」

 

「本当だ!近くにいるんだよ。マル!」

 

「メシー!」ポス

 

「ドラちゃん!良かった。心配したんだよ。」

 

「迷子になったらダメ。」

 

「良かった。見付かりましたよ。魔王。」

 

「おーいエルフーン!」

 

「エルルっ!」ピョイ

 

「全く心配したんだぞ。勝手にいなくならないでくれよ。」

 

「エル~」

 

「おにーさん!」

 

「二人とも大丈夫だったか?」

 

「うん!もふもふさんが助けてくれたりしたから大丈夫だよ。」

 

「…大丈夫」

 

「そっか。良かった。そういえばヒーローショーは大丈夫なのか?」

 

「あっそろそろ始まっちゃう。」

 

「迷子になるといけないから俺達も付いてった方がいいか?」

 

「……いいの?」

 

「…エルフーンもまだ貴女たちと一緒にいたいみたいですしどうですか?」

 

「もふもふさんと一緒に行く!」

 

「じゃあ決まりだな。はぐれないようにしてくれよ。」

 

「「はーい」」ギュッ

 

二人はそれぞれ真魔王とフィラの二人と手を繋いだ。そうしてヒーローショーのある屋上へと向かうのであった。

 

 

屋上にはヒーローショーを見に来た観客が多く賑わっていた。魔王たちが到着したときには席が埋まっていて立ちながら見るしかなくなっていた。

 

「ぅ~折角観に来たのに見えないです。」

 

「見えない。」

 

「よし。二人とも任せときな。そらっ」

 

「わっおにーさん?」

 

「高いです!」

 

「これなら二人とも見れるだろ。」

 

「良く見えるよ。わーいありがとう。おにーさん。」

 

「…ありがとうです。」

 

「…フフフッ。魔王はやっぱり優しいですね惚れ直します!」

 

「エル~!」

 

「メシ~!」

 

そうしてヒーローショーは滞りなく進んでいく。内容としては牛乳を独占するために牛娘を拐う怪人たちを、牧場を守るヒーローが時に戦い、牧場を良くして牛乳を出す手伝いをしながら戦うというストーリーだ。そしてこのヒーローはピンチになると牛娘の牛乳を飲んでパワーアップするようで今では子供も大人も牛娘のキービジュアルから缶バッチなど様々な商品がヒットしている。

 

「メル、マルはこのヒーローショーはずっと見てるのか?」

 

「そうだよ。このモーモージャーシリーズはずっと見てるの。」

 

「今は三期目に突入してて実は悪の組織の幹部がヒーローのお姉ちゃんで主人公が何とか牛娘の牛乳で元に戻そうと頑張ってるの。」

 

「そうだったのか…」

 

「お兄ちゃんとも良く一緒に見てるんだよ。でもお兄ちゃんいつも途中でミルお姉ちゃんに怒られてるの!」

 

「どうしてなんだ?」

 

「出てくる牛娘のおっぱいばかり見てるからお姉ちゃんが嫉妬してるの。」

 

「こっちの魔王もあんまり変わらないですね。…(。-∀-)」

 

「なるほど。確かに良い揺れ具合だ。お兄ちゃんは目の付け所が良いな。」

 

ゲシッ「魔王…どこを見てるのですか 後でお仕置きですね……」

 

「フィッ、フィラちゃん、すまん俺が悪かったから脛は止めてくれ。二人を落としちまうから。それとフィラちゃんからのお仕置きなら大歓迎だ⤴️」

 

「おにーさんお仕置きって?」

 

「なにをするの?」

 

「それはあんなことやこんなことをしてもらってな。」

 

「…話さなくて良いですから。魔王…」

 

「わかった!おにーさんを抱き枕にするんでしょ。」

 

「「へっ?」」

 

「お姉ちゃんもお兄ちゃんを抱き枕にして一緒に寝たりしてるよ。」

 

「途中でお母さんに見付かってお部屋に連れてかれちゃうけど二人とも朝になったら機嫌良さそうなの。」

 

「ミルお姉ちゃん、お兄ちゃん居ないときはお兄ちゃんと同じ大きさの枕を抱いて寝てるの!」

 

「一回お部屋覗いたときはお兄ちゃんの名前を呼んでビクッってなってたの」

 

「それからね。」

 

「いいか。メル、マルその話は絶対に他の人に話しちゃダメだぞ。」

 

「お姉ちゃんが聞いたら赤面して恥ずかしがって大変なことになりますから…ねっ」

 

「「はーい」」

 

「(フィラちゃん……)」

 

「(………魔王私たちは何も聞かなかったそうですね。)」

 

「(妹たちに知られちまったらミルも恥ずかしいもんな。)」

 

「(しかし、魔王…)」

 

「(分かってる。まさかこっちのミルが)」

 

「「ここまでスケベになってるとは……」」

 

ヘクチと未来宅へとお邪魔してる件の姉は魔王に風邪かと心配されているのであった。

 

さてそんな事情は置いておいて。

 

ヒーローショー前編の公開が終わり、30分程の休憩を挟んで後編を開始とのこと。

 

「二人とも楽しく見れたか?」

 

「うん!良く見れて良かったよ。」

 

「メル、ちょっと……」

 

「?あっトイレ行ってくる?」

 

「うん…ちょっと行ってくるから待ってて。」

 

「はーい。」

 

「メシ~」

 

タタタタタッ

 

「マルはトイレ行ったのか?」

 

「…魔王デリカシーがないですよ。そういうことはなるべく言わないようにしないと駄目ですよ。」

 

「ごめん、フィラちゃん。」

 

「あっ!そういえば!」

 

「どうしたんだ?」

 

「さっきね。お菓子あげるからついてこないかって言ってたおじさんがいたの。」

 

「……何だって!」

 

「その時はもふもふさんがね、助けてくれたから大丈夫だったんだけどね。」

 

「もしかしたらまだ近くにその不審者がいるかもしれないです。魔王!」

 

「ああっ!急いでマルを探そう。」

 

そうして探しに行く魔王たち。

 

途中トイレが近くに二ヶ所有ったため、片方は魔王がもう片方にフィラとメルが行くことにした。

 

 

一方のマル…

 

「…早く戻らないと始まっちゃう。」タタタタッ

 

走りながら戻っていると

 

「お嬢ちゃん、お菓子あげるからおじさんと一緒に良いことしないかい(;´Д`)ハァハァ」

 

「いらないです。急いでるので。」

 

と言い走ろうとするマル。

 

しかし、

 

「そんなこと言わずにさ、(;´Д`)ハァハァ」

 

と一人から二人に増える。

 

咄嗟に走るマルだが

 

「お嬢ちゃん何処に行くんだい?」

 

「ほら楽しい遊びを教えてあげるから。」

 

進路を塞がれてしまう。そうして逃げるものの狭い通路に入ってしまい最終的に10人に挟まれてしまい隙間を抜けようとするが、男たちの足に躓いてしまい倒れる。

 

「(こわい、こわいよグスッ。メル、ドラちゃん、お姉ちゃん、お兄ちゃん…助けてっ!)」

 

「痛いのは最初だけだからね(;´Д`)ハァハァ心配しなくても気持ち良くなるから。」

 

躓いた体制から起き上がれないマルに手を伸ばす不審者…

 

ギュッと目を瞑るマル

 

 

ドガアッと何かを殴るような音がした。

 

恐る恐る目を開くと、そこにはヒーローがいた。

 

マルを探してフィラちゃんとメルと離れた俺はトイレの方まで来た。しかし、トイレにいる気配もなく、辺りを探すと死角になっている人も来ない通路があることに気付く。

 

急いでそこに向かうと、倒れたマルに手を伸ばそうとする奴等がいた。

 

通路を塞いでいる一人を思い切り殴ってマルに手を伸ばそうとしていた奴諸とも吹き飛ばす。そしてマルを庇うように男たちと対峙する。

 

「大丈夫かっマル!!」

 

「おにーさん?おにーさんっ!」ギュッ

 

相当怖かったのか凄い震えている。それを見た俺は心の底から怒りが沸いてきた。

 

「てめえら、マルに何しようとしてた?」

 

「うううるさい!折角幼女を捕まえて、僕らで楽しもうと思ってたのに。」

 

「「「「そうだ!そうだ!」」」」

 

「ふざけるなよ」ゴゴゴゴゴッ

 

俺は怒りを抑えることなく魔力を身体に纏わせる。メル、マルは俺にとってミルの妹っていうのもあるが、俺を慕ってくれる良い子たちだ。世界は違うがそれでもいい。

 

「てめえらは一番手を出しちゃ行けねぇもんに手を出した。」メキメキメキッ

 

「なっなんだこいつ!」

 

シュュュュュュュュュュュン

 

「生きて帰れると思うなよ!!!!!!」ドドドドッ

 

「ヒィッば、化物?!」

 

「何でこんなのがここにいるんだよ。」

 

「にっにげろぉぉぉぉぉ」

 

「勝てるわけがない!!」

 

そう言いながら不審者どもは逃げていく。追っていきたいが今はそれよりもマルだ。

 

「マルっ大丈夫だったか?怖かったろ。」

 

「……おにーさん?なの」

 

「ん、ああっ。やっぱりこんな姿だと化物に見えちまうよな。」

 

はっきり言って俺の魔王としての姿は見慣れない人が見ると大分怖いようだ。普通の奴からしたら化物にしか見えないか。マルに嫌われちまうのは寂しいが守れたんだから良い。この先会わないようにすれば……

 

「…かっこいい!」

 

「えっ?……怖くないのか?今の見た目だと化物なんだぞ。」

 

「そんなことない!おにーさん…私のこと助けてくれた。私怖くて…でもおにーさんが来てくれて安心した!だから化物じゃないもん。おにーさんは私のヒーローだよ!」

 

「マルっ!ありがとうな。」ナデナデ

 

「グスッおにーさんグスッこわかったよぉ 」

 

「よしよし。もう大丈夫だぞ。」

 

そうしてマルが泣き止むまでだきしめた俺

 

暫くすると泣き止み立とうとした時、

 

「…痛っ」

 

「マルっ!これは足をひねったっぽいな」

 

「大丈夫。これくらいなら…」

 

治せると言おうとしたマルだが、その前に魔王はマルをおんぶする。

 

「無理すんな。おにーさんが背負って行ってやるからな。もうすぐまた始まっちまうから急いでフィラちゃんたちと合流しよう。」

 

そう言いながら歩く俺。

 

背中で顔を赤くするマルだが魔王は気付かず、フィラと合流しに向かうのだった。

 

 

一方のフィラとメル

 

「こっちにはいなさそうですね。」

 

「マル何処にいっちゃったんだろ。私お姉ちゃんだからマルを守らないといけないのに。マルに何かあったら……」

 

「大丈夫です。メルさん、こっちにいなくてもあちらには魔王がいます。魔王ならちゃんと見付けますから。」

 

「…フィラお姉ちゃんはおにーさんをどうしてそんなに信頼してるの?」

 

「…魔王は普段はやる気もなくて女の子にだらしなくて、頼り無さそうに見えますが…でも誰かを助けようとするときはとても生き生きしてて凄い格好いいんです。私も魔王に助けられた一人で、私は魔王の手伝いをしたいと思って側にいたらもっと好きになってました。」

 

「?フィラお姉ちゃん、好きってどういう感じなの?」

 

「メルさんも大きくなればわかります。強いていうなら、この人と一緒にいて心が暖かくなるとか愛しいっていう感じです(^-^)」

 

そうして話していると天井の広く通路の狭い所に10人ぐらいのグループがいた。

 

「あれっ!さっき声かけてきたおじさん」ピシッと指を指すメル。

 

その声に一斉に振り向くグループ。

 

「「「幼女だ…(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ」」」

 

「…何ですかあのグループは(。-∀-)」

 

「何か怖い。フィラお姉ちゃん…」

 

「幼女と一緒に年増な女もいるぞ。」

 

「………あ´ぁ´ぁ´ 」

 

ビクッとメルが飛び上がるほどの低音と物理的に温度が一気に下がる。

 

「メルさん下がっててください。この人たちはちょっとOHAMASIしないとダメですね。」

 

ポーン「ルァッッッッッッッッッッッッッキィィィィィィィィィィィィィィ」

 

「ラッキー手伝ってくれるのですね。」

 

「ラッキー」

 

「お前たち幼女を捕まえるぜ。」

 

「ヨッシャ」ピキィーン

 

「まずは一人。」

 

フィラは氷の魔法で一人をを凍らせる。

 

そしてラッキーは……

 

「ラッキー、ラッキー、ルァッッッッッッッッッッッッッキィィィィィィィィィィィィィィ」

 

「グェ」「ガハァ」「ヒデブッ」

 

と強烈なはたくで意識を奪っていく。そしてフィラの方の最後の一人を凍らせるとラッキーは最後の一人を空高く打ち上げる。それを追うようにラッキーは高く跳躍する。そして男を逆さにして、両足を持ち足で両腕を押さえつけて落下する。そうラッキーの技、筋肉ドライバーもといちきゅうなげだ。

 

ドスンッと当たりを覆う砂煙。

 

それが晴れると完全に伸びている男と何故かヒビ一つない床と手を払うラッキーの姿である。

 

「さてとメルさん。」

 

ビクッ「な、何?フィラお姉ちゃん…」

 

「すいません。怖がらせちゃいましたね」

 

「ちょっと怖かったけど、フィラお姉ちゃん凄い格好良かったよ。氷の魔法も凄く速く展開しててお母さん位凄かった。」

 

「そうでしたか。ではこの人たちは警備員に引き渡しましょう。」

 

「ラッキー!」

 

そうして捕まえたグループを警備員に引き渡し、事情を聞かれそうになったが、ヒーローショーに間に合わなくなるので暗示で誤魔化してその警備員が捕まえたことにして急いで戻る。

 

途中ラッキーのことについて聞かれたフィラは大事なパートナーだということを伝え

そうして戻る途中に魔王と魔王に背負われたマルを無事に発見した。

 

無事だった魔王と後ろで赤くなってるマルを見たフィラは魔王の人たらしが炸裂したのだと頭を抱えることになった。

 

その後無事に後半のヒーローショーを見ることができたメルとマル。

 

マルの足の怪我はフィラの回復呪文ですっかり完治して、歩けるようになった。

 

「おにーさん。今日はありがとう無事にヒーローショーも見れたから凄い楽しかった。」

 

モジモジ「おにーさん……ありがとう!」

 

「メシ~!」

 

「俺達も久し振りに凄い楽しかったぜ。」

 

「そうですね。こういうヒーローショーというのは見たことがなかったですがとても面白かったです。」

 

「おにーさんたちはこれからどうするの?」

 

「そうだな。とりあえず何着か服を選んで後は泊まるところを探さないとな。」

 

「そうですね。流石に野宿は出来ませんし、今からホテルは予約が取れるでしょうか?」

 

「それなら家に泊まっていって。今日はお姉ちゃん学校の近くの独り暮らし用のお家に行ってていないから。家には私たちしかいないと思うから。」

 

「えっ?迷惑じゃないか?」

 

「そんなことないよ。今日のお礼がしたいから泊まっていって。」

 

「うん。泊まっていって。」

 

「(んー、フィラちゃんどうする?)」

 

「(そうですね…折角の誘いですから行きますか。)」

 

「それじゃあお言葉に甘えて。」

 

「わーい。もふもふさんとラッキーと遊べる~」

 

「おにーさん」チョイチョイ

 

「?どうしたんだ。マル」

 

「しゃがんで…」(〃▽〃)

 

「こうか?」

 

チュッ

 

頬っぺたに柔らかい感触が当たる。

 

「なッ!!」

 

「マ、マル?」

 

「マルの…初めて……あげる(*/□\*)」

 

「魔王!!!!」

 

「フィ、フィラちゃんちょっと待って。今のはマルのお礼だから。」

 

「分かってますけど、それとこれとは別です。フンッ」ボォォォォォ

 

「アッチチチッフィラちゃん焦げる俺焦げちゃうから。」

 

「女の嫉妬の炎はこんなものじゃないですよ。」

 

「マルにも春が来たんだね。」ワー

 

「メシー!」

 

「何だかおにーさんを見てるとドキドキするのと背中に背負ってもらったときの温かい感触と温もりとあと良い匂いがした」

 

「おにーさんにはフィラお姉ちゃんがいるけど、私はマルを応援するよ。」

 

「ありがとう。メル…」

 

こうして真魔王とフィラの二人はミルの妹の双子姉妹、メルとマルから招待を受けた。そしてどうやら真魔王はマルのハートを射止めてしまったようだ。

 

異世界での真魔王とフィラの生活はまだまだ始まったばかりである。

 

そして、

 

くそっ折角の幼女が…

 

こうなったら今度は力ずくで拐ってでも。

 

魔王が逃がしたグループはまた新たに計画を練ろうとしていた。

 

しかし、物事には因果応報、自業自得とある。何が言いたいかというと

 

「お主ら、少し良いかの?」

 

男たちは振り向くとそこには歪な翼を持ちこちらに向かって口を三日月のように尖らせて笑う女がいた。

 

その次の日から彼らを見たものは彼らの変わりように驚き、そして全員が口を揃えてドラゴンに喰われると恐怖に体を震わせて引きこもった。




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。双子姉妹に会うは今回で終わり次回は実家に行く話になります。

魔王の本気の姿を見て自分を助けてくれたヒーローを見てドキドキが止まらないマル。そしてメルはフィラの魔法使いとしての力量の凄さとラッキーの凄さを見て一緒にいてほしいと感じて泊まって欲しいと願いました。

マルがミルに説明したときに
「マルの初めて(キス)をあげた」といってミルが勘違いして「マルの初めて(初物)をあげた?!」と真魔王を追いかける展開など書いていきたいですね。

そして巻き舌だけではなく戦闘能力も高いラッキー…最後のちきゅうなげ(意味深)は作者の趣味ですので気にしないでください。

いよいよFGOの復刻夏イベントも終わりに差し掛かり今年の水着鯖が誰か気になってきますね。そしてポケモン剣盾のヨロイ島も配信され、様々なポケモンたちが帰って来て嬉しいです。作者はウーラオス水の型にしました。

見てて思ったのはワンパンマンの流水岩砕拳みたいだと感じたことです。

そしてヤドン…シナリオネタバレになるので深く言いませんがとてもビックリしました。まさかあんなことになるとは。

最後のは真魔王とフィラを見守る保護者です。同族が双子姉妹になついているのを見て、次にこんなことがあってもいけないと釘を指しにいき、トドメをさしました。

何をしたかと言えば反転世界に引きずりこんで本来の姿で追いかけ回したぐらいです。しかし、普通の人間がいきなり現れたドラゴンに喰われるギリギリを何度もされたら精神崩壊待ったなしだと思います。

因みにラッキーの筋肉ドライバーで床にヒビが入らなかったかというと裏で必死にその部分を直している王さまがいたとのこと。

ちなみに時系列としては第8話の封印されし悪魔辺りでこの時の魔王とミルはミルの学校に通うための独り暮らし用の家で朝までハッスルしてました。

今回も読んで頂きありがとうございました。また次回も読んで頂けたら幸いです。

???

フフッ今日は久し振りにあの娘たちに会えるわ。今回の魔法講義は飛び抜けて凄い子はいなかったけど真面目に授業も受けてくれて嬉しいわぁ♪

最後の魔法学会でミヤビちゃんに会えて久し振りに甘えられたし良かったわ。

それに今帰れば昨日見た予知夢みたいに楽しそうね。

ねぇ…異世界の魔王ちゃんたち♪


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真なる魔王と大魔導師は双子の母に歓迎される

今回で異世界魔王の話しは一区切りとなります。それではどうぞ、ごゆっくり。


前回ショッピングセンターにてメル、マルの双子姉妹とヒーローショーを見てその後に変態集団に一人になったマルが襲われるも真魔王が無事に助けだし、無事に服も買えた二人。

 

メル、マルはお礼に家に来て欲しいと言い、真魔王たちは招待を受けて向かうのだった。

 

 

メル、マルに案内されるままに、歩く真魔王とフィラ。今の真魔王は左にフィラ右にマルがくっついている状態だ。メルはフィラと手を繋ぎ歩いている。

 

フィラは魔王の腕にその豊満なボディを押し付け、マルは普通に手を繋いでいる。

 

「二人とも普段は夕食とかはどうしてるんだ?」

 

「…いつもはメイドさんが作ったりしてたまにお姉ちゃんが作ってる。」

 

「お姉ちゃん、料理上手でお兄ちゃんにふるまってるよ。お兄ちゃんいつも美味しく食べて、その後に私たちと遊んでくれるよ。」

 

「…そうなの。」

 

「こっちの世界のミルも妹思いで良いやつなんだな。」

 

「世界が変わってもミルはミルですからね。」

 

「あとね。ミルお姉ちゃん一日一回はお兄ちゃんとキスしてるよ。」

 

「してるの。」

 

「「えっ!あの奥手なミルが?!」」

 

「?そうだよ。」

 

「お兄ちゃんが無理矢理してるんじゃなくて?」

 

「むしろミルお姉ちゃんの方からしてる」

 

「そうだったのか(;-Д-)」

 

「こっちのミルは積極的なのですね。」

 

「二人とも昔から仲が良かったみたいだけど、付き合いだしたのは最近なの。」

 

「そうなのですか。一体どういう心境の変化があったのでしょうか?」

 

「未来お姉ちゃんがミルお姉ちゃんとお兄ちゃんに色々アドバイスとアタックさせたりしてハロウィンの時に付き合い出したんだって。」

 

「……まじで?」

 

「最近はミルお姉ちゃん、どんどん綺麗になってるの。」

 

「(フィラちゃん…こっちのミル凄く積極的なのは気のせいか?)」

 

「(恐らく話しに出てきた未来さんが関わってるのではないでしょうか。ミルとこっちの魔王の橋渡しもといキューピッドになったのでしょう。)」

 

「(かもな。こっちのミルが幸せそうで良かったぜ。)」

 

「ーさん、おにーさん!」

 

「おっとすまん マル、ぼーっとしてた。」

 

「ここがお家だよ!」

 

「(ここがミルの家か……前の世界で一回行ったことがあったけど、世界が変わっても広いのは変わらないな。)」

 

「でかいお家ですね。(前の世界の私の家より大きいかもですね。)」

 

「お帰りなさいませ。お嬢様。そちらの方々は?」

 

「この人たちはメルたちを助けてくれた人なの。今日は泊まってくの。」

 

「そうでしたか。それでは案内させて戴きます。」

 

「凄いな。本物のメイドさんだ。」

 

「魔王 顔がだらしないですよ。」

 

「あぁ悪い。フィラちゃん!そのもしフィラちゃんがメイド服を着たら可愛いと思ったらつい。」

 

「もう❗魔王は本当に…でも着て欲しいなら今度着てあげますよ。その時は一日ご奉仕何て言うのもありですね。」

 

「是非ともお願いします。」

 

「むー!」ギュッ

 

「どうしたんだマル?」

 

「おにーさんのえっち。」

 

「ちょっと待て。俺なにもしてないぞ。」

 

「魔王がえっちなのは昔からですので。」

 

そう話しながら屋敷へと向かう途中何かの果実が実る庭園のようなものが見えた。

 

「メル、マルあれって何を育ててるんだ?」

 

「あれはきのみだよ。」

 

「きのみ?」

 

「ミルお姉ちゃんが持ってきて育ててるの。ドラちゃんと未来お姉ちゃんの所のチルが好きなの。」

 

「結構実るのが早くて植えて一週間もあれば収穫できるの。」

 

「そりゃ凄いな。」

 

「ミルお姉ちゃんもきのみをブレンドしたり香辛料みたいにしたりしてて、凄く美味しいんだよ。」

 

「ミルお姉ちゃんが発見したんですか?」

 

「んーとねクリスマスの時にね、サンタさんに貰ったんだって。」

 

「「サンタさんに貰った?!」」

 

「そうなの。ドラちゃんもサンタさんに貰ったんだよ。」

 

「メシ~!」

 

「こっちのサンタは凄い太っ腹なんだな」

 

「フィラお姉ちゃん、今実ってたこれ食べてみて。」

 

「いただきます。ハムッ………」ゴクン

 

「フィ、フィラちゃん?」

 

「みずみずしくてその上みかんよりも甘くそれに何だか身体に力が入るようです。」

 

「…おにーさんもどうぞ。」

 

「ありがとなマル。はぐっ」ゴクン

 

「どう……?」

 

「うまーーーーい。なんだこれ今まで食べたことないぐらいさっぱりした味わいと程よい甘さなんだ!!」

 

「お母さんも凄くビックリしてたんだよ。こんなの見たことがないって。」

 

「珍しく驚いてたの。」

 

「?珍しくとは一体」

 

そうして話していると、上から人が降りてきた。

 

「ただいま。メル、マルお留守番ありがとうね。」

 

「「お母さんおかえりー!」」ギュッ

 

「(やっぱミクルママだよな。)」

 

「(そうですね。私たちミクルさんに会う頻度多いですね。何かの縁でしょうか?)」

 

「お母さん、今日ヒーローショー見てきたんだよ!」

 

「そこで変な人たちに襲われたけどおにーさんに助けて貰ったの。」

 

「そうだったのねー。私はアインハルト=ミクルと言います。気軽にミクルって呼んでね。異世界の魔王ちゃんと異世界の未来ちゃんじゃなくてフィラちゃんだったわね。」

 

「「!!!!!!」」

 

「お母さんおにーさんのこと知ってるの?」

 

「今日が初対面だけど会うのは知ってたわ❗」

 

「「お母さんやっぱりすごーい。」」

 

「(フィラちゃんどういうことなんだ?何でミクルママは俺たちの事を異世界の存在だって知ってるんだ?)」

 

「(分かりません。当てずっぽうで言ったようには見えませんでした。)」

 

「二人とも今日はゆっくりしていって。ミルはこっちの魔王ちゃんと一緒にいて今日は帰ってこないから。ねっ!」

 

「ありがとう。ミクルママ!」

 

「お邪魔させていただきます。」

 

ーーーーーーーー

 

「今日は二人が来てくれたから豪華にしましょう。お庭でバーベキューをするわね。」

 

「わーい。バーベキューだぁ!」

 

「お肉楽しみ。」

 

「メシー!」ポフッ

 

「あらドラちゃん相変わらず可愛いわね❗よしよし。」

 

「メシ~!」

 

「メルとマルはこの前摘んだきのみを持ってきてちょうだい。」

 

「「はぁーい」」

 

「二人はそこに座ってて!今日は二人の歓迎会だから。ねっ!」

 

「なぁミクルママ。」

 

「どうしたの?異世界魔王ちゃんお腹すいたの?」

 

「お腹は空いてるんだが、その前に一つ。何で俺たちが異世界から来たって分かったんだ?」

 

「そうです。それに私が異世界のその未来さんとは一体?」

 

「そうねぇ。何でかっていうとね貴方たちが来ることはメルとマルを通じて知ってたの。」

 

「そういえば二人ともミクルママがいろんな事を知ってても驚いてなかったな。」

 

「それはね…」

 

「お母さん持ってきたよ❗」

 

「いっぱい持ってきた。」

 

「二人ともありがとう。異世界魔王ちゃんこの続きは後でまたしましょう。」ニコッ

 

「色々気になるが食べ物を食べないというのも悪いからな。今は食べよう。」

 

「私が焼きますね。」

 

「あらあら、やっぱり何処の世界でも未来ちゃんじゃなくてフィラちゃんは優しいのね。」

 

そうしてどんどん各自で野菜とお肉、焼きそばなどを焼いていく。

 

「魔王…こっちのお肉焼けましたからどうぞ。あと野菜も食べてください。」ヒョイ

 

「おぉ、フィラちゃんの育てたお肉を食べれるなんて( ´∀`)いただきます。」

 

「おにーさんこっちのお肉も美味しいよ!」

 

「おにーさんマルの育てたお肉もどうぞ。」ドサドサッ

 

「メル、マル(;´∀`)二人とも俺は良いからちゃんと食べるんだぞ。じゃないと大きくなれないからな。」

 

「ちゃんと食べたらお母さんみたいになれるかな?」

 

「勿論だ!二人ともミクルママみたいに綺麗になるとも。」

 

「えへへ。そうかな(^-^)/」

 

「大きくなったらおにーさんも嬉しい?」

 

「おう勿論だ。」

 

「頑張って大きくなるの…」

 

「あらぁマルも立派に恋をしてるのね。子供の成長って早いわねぇ。」

 

「ミクルさんもお野菜とお肉をどうぞ。」

 

「ありがとうね。フィラちゃん。そろそろ変わるわぁ。フィラちゃんも食べて食べて。」

 

「そのっこんなに美味しいとつい食べ過ぎちゃって後でカロリーが(*ノ▽ノ)」

 

「フィラちゃんそんなに気にすんなって。もうちょっとお肉があっても抱き心地が良いフィラちゃんなら俺は大歓迎だ❗」

 

「魔王…女の子には女の子の悩みがあるんですよ。気軽にそういうことは言わないでください。」

 

「何なら夜、フィラちゃんが主導で動いてくれたら効率良くカロリーを…へぶっ」

 

「メルさんとマルさんやミクルさんもいるのにはしたないですよ。魔王…」

 

「フィラちゃんの左ストレートが諸に刺さったぜ。」

 

「あらぁ大丈夫?異世界魔王ちゃん。痛かったら私の胸で慰めてあげる。」

 

「ミクルママー」ダキッ

 

「あぁーん。凄いわぁ。こっちの魔王ちゃんと同じぐらい愛しいわぁ。」

 

「ミクルママは包容力がすごいな。この弾力と柔らかさ。」ギュムッ モチッ

 

「魔王…」ゴゴゴゴゴッ

 

「あらあらこれ以上やるとフィラちゃんに悪いわね。ほら異世界魔王ちゃん、私も良いけど、フィラちゃんの方が寂しがってるわよ。それっ」トン

 

「うわっと」ボスン

 

「ひゃっ ま、魔王…!」

 

「うーん。ミクルママは包容力だったけど、やっぱりフィラちゃんの方が安心するし落ち着くな。」モミモミ チュッ ギュッギュムッ コリッ

 

「はぁはぁ、まおーダメですよ。そんなに揉んでは。今よりおっきくなっちゃいます。ふわぁ」

 

「俺はどんなフィラちゃんでも好きだなぁ。もっと俺好みのお嫁さんになってくれ。」

 

「まおー、だめっこれ以上は皆見てるからっ!」

 

「そうだな。これ以上はまた夜に…なっ!」

 

コクン

 

「(〃▽〃)すいません。お騒がせしました。」

 

「えーもっとやっててよかったのに。残念ねぇ。丁度メルとマルはドラちゃんに夢中で気付いてなかったのに!」

 

「?どーしたの?お母さん。」

 

「なんでもないわぁ。二人とも最近は変わったこととかはなかった?」

 

「なかったよー」

 

「たまにミヤビ叔母さんが来てくれて、魔法を教わったぐらいだよ。」

 

「やっぱりそうだったのねぇ。予定の最後にあった魔法学会でミヤビちゃんに会えてメルたちのことを言ってたわぁ。」

 

「ミヤビ叔母さんにお小遣い貰ったよ。」

 

「あらぁそれは今度あったときにちゃんとお礼を言わないとねぇ。」

 

「(ミヤビさんって一体誰だろうな?)」

 

「(ミクルさんやメルさんたちも知り合いとなるととても高位な魔法使いでしょうか)」

 

そうして一通り食べ終わり片付け終わった後、お風呂を借りることになった。

 

メル、マルが先に入ることになり魔王とフィラは後から入ることにして、ミクルと話しをすることにした。

 

「改めてミクルママ何で何も言ってないのに、俺やフィラちゃんが異世界の存在だってわかったんだ?普通分からないはずなのに。」

 

「それに私を見たときも未来さんと何かしらの関係があるように言ってました。あれは一体?」

 

「そうねぇ。まずは異世界の魔王ちゃん、真魔王ちゃんの質問から答えるわぁ。」

 

「まずね。私は予知夢を見れるの。」

 

「予知夢って確か夢で先のことがわかるんだっけ?」

 

「そんな感じよ。私の場合はね、未来視とも言えるぐらい予知夢が正確なの。それとある程度対象を絞ればその事の過去も見れるの。だから魔法学会では、私の見た予知を全員が共有して危ないことがあればそれを対策するような感じで備えてるの。」

 

「でも予知夢っていってもそんな毎回当たるわけではないのでは?」

 

「自慢じゃないんだけどね、私の見る予知夢は9割の確率で当たるわ。」

 

「きゅっ9割って殆ど外れないに等しいんだな( ̄□||||!!」

 

「そうなのよ。でもね、子供の頃から未来のことが分かるってなるとね凄く世界が詰まらなくなっちゃうのよ。友達が出来ても、この力のことを話すと皆私を利用しようとするか離れていったわぁ。」

 

「そんな…」

 

「人ってね未知のことを恐れるのよ。それと自分に利になるようなことも平気でするの。でもね…そんな時にある人に出会ったの。今思い出してもあれは運命の出会いだったわ。詰まらない顔で笑ってるって。それから色々あって未来のことが分かってもそれを上回る喜びと面白さで自分の世界が変わるって分かったの。」

 

「その人はミクルママにとって大事な人なんだな。」

 

「そうなの!今でもその人、ミヤビちゃんって言うんだけどね。寂しい時に会いに行くと慰めてくれるの。抱きしめてもらうと不思議と安心して甘えられるのよぉ♥️体が火照って一緒に何度かしてもらいながら……ね。」

 

「「えっ?!」」

 

「時に優しく、私の気持ちの良いところを何度も何度も攻めてくれて旦那ともしてたけどやっぱりミヤビちゃんが一番私を分かってくれてるの♥️」

 

「(魔王………)」

 

「(フィラちゃん、こっちのミクルママは相当にそのミヤビっていう人が大事なんだな(;-Д-))」

 

10分後

ーーーーーーーー

「それでねミヤビちゃんが今日は寝かせないわってもう私の体をねっ」

 

「あーミクルママ。」

 

「あらっごめんなさいね。つい話し込んじゃったわね。えっと何で二人が来るのが分かったと言うとねメル、マルの二人のことで見てたら、貴方たちのことが見えたの。それで貴方たちのことを遡って見てたら唐突にこの世界に現れたから。此処とは違う所から来たっていう推測を立てられたの。そしてこっちの魔王ちゃんを知ってるからすぐに異世界の魔王ちゃんって分かったの。」

 

「では私は?」

 

「そうねぇ。さっき言ったミヤビちゃんにも一人娘がいてね。その娘未来ちゃんって言うんだけど、フィラちゃんは未来ちゃんそっくりなのよ。それこそ別世界の未来ちゃんっていっても過言じゃないくらいにはね。」

 

「別の私ですか……」

 

「ってことはそのミヤビさんって人は別世界のフィラちゃんのお母さんってことなのか?」

 

「…それは一先ず置いておきましょう。」

 

「未来ちゃんもとても面白くてね。こっちの魔王ちゃんと私の娘のミルをあの手この手で全力でくっ付けようとしてね。私の見た予知夢よりも凄い突拍子もないことをしたりで今では魔王ちゃんとミルが付き合ってるの。」

 

「そうか。こっちの俺はしっかりミルを見てるんだな。安心したぜ。」

 

「それでね。ミルってば、夜の方も私に似て積極的で魔王ちゃんを襲って朝まで楽しんでるのよ。最近は未来ちゃんがあの娘に魔界植物を調合した媚薬を作ってね、凄い激しい交わりをしてて魔王ちゃんを絞り取ってるわね。」

 

「…こっちのミルは肉食な気がします。」

 

「こっちの俺大丈夫か(;´∀`)」

 

「異世界の魔王ちゃんたちはどうしてこの世界に?」

 

「それは…」

 

 

魔王説明中

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「そうだったのねぇ。真魔王ちゃんありがとう。」

 

「でも俺はミルを………」

 

「この世界のミルと同じように真魔王ちゃんのことが大好きでとても頑張ったんでしょう。それに真魔王ちゃんたちは自分が消滅すると分かっててもミルの事を思ってくれてミルを助けて未来を守ってくれたんだもん。だからね…」ギュッ

 

「ミクルママ?」「ミクルさん?」

 

「二人ともミルの友達でいてくれてありがとう。良く頑張りました。えらいえらい」

 

「ミクルママ……」

 

「二人とも寂しかったでしょう。たった二人だけで何もないところで過ごすだなんて。だからね、今は私に甘えて良いのよ」

 

「……ごめんミクルママ…俺フィラちゃんがいれば良いと思ってたけど…やっぱりミルともっと一緒に…居たかったんだ。一緒の部室でミルとフィラちゃんの二人で、ヒーロー部で活動したかった。なのに俺が…おれぇが確りしてなかったからミルはぁ………」ボロボロ

 

「ミクルさん……私はミルの頑張りを間近で見てました。でも…でも…もっと他に何かしてあげられたんじゃないかと思ってしまうのです……ミルの親友だった私は……私はあの娘の力に本当になれてたのかって……」ポロポロ

 

「あの娘は二人のことが大好きだったと思うわ。だからね…ミルの分まで幸せに生きないといけないわ。何かあったら私に言って。力になるから!」

 

ミクルが二人を抱きしめて暫くして

 

「二人はこれからどうするの?」

 

「…まだ…決まってません。でも…」チラ

 

「?フィラちゃん?」

 

「何処かのどかなところで魔王と暮らして…その…魔王との赤ちゃんが欲しいです(〃▽〃)」

 

「あらあらっ!とても良い事だわ( ≧∀≦)ノ」

 

「フィラちゃんとの子供か…きっとフィラちゃんに似て優しくてネコ好きな子になりそうで今から楽しみだな。」

 

「それなら暫くは家で暮らすといいわよぉ。それで良いお家があったらそこに住むって感じにしましょう!」

 

「ミクルママ。暫くお世話になります。」

 

「あのミクルさん、只でお世話になるのも何ですから、これを受け取ってください」

 

「これは?」

 

「その…譲り受けたもので、私たちだと使わないと思うのでミクルさんに有効活用してほしいのです。」

 

「んー・・・・あれっ?ちょっと待って…これってもしかして…ヒヒイロカネ?!」

 

「「???」」

 

「フィラちゃん!こっこれは一体どこで手にいれたの?!!」

 

「私たちも譲り受けたもので何処で手に入れたかは知らないのです。」

 

「凄いわぁ❗まさか何百年も前に失われてしまった物質を目にできるだなんて✨私も本で見たことはあったけど実物は初めてだわ!」

 

「そんなに凄い物質なのか?」

 

「ヒヒイロカネは伝承によると全く錆びないことに加えて魔法の伝達速度がとてつもない程早くて唱えて一瞬で魔法を放てるの。市場に出てるものでホンの少し杖にヒヒイロカネが混ざっているものでも軽く数億はする代物なの。ほんとうにいいの?」

 

「ミクルさんにはお世話になりますからこれぐらいしか私たちには出来ませんので良いのです。」

 

「ありがとうフィラちゃん、真魔王ちゃん!よしっこれで娘たちに立派な杖を作りましょう。」

 

「ミクルママが喜んでくれて良かったぜ」

 

そうして話してるとメル、マルがお風呂から上がったようだったので二人もお風呂に入るためメル、マルの案内でお風呂に連れていってもらった。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

なお風呂場は混浴になっていたため魔王の背中を流し、身体を洗いあっていてなにもない筈はなく、風呂場にて一時間程お互いを感じあっていたのは余談である。

 

 

ミクルサイド

 

異世界から来た魔王ちゃんと未来ちゃんの別の可能性のフィラちゃん。

 

とても良い子達だったわぁ。ミルの友達があの子達で本当に良かったわぁ。

 

でも…世界から抹消されてしまったあの子達を世界に受け入れさせることなんて出来るのかしら?それこそ強い力を持った存在じゃないと出来ない芸当だわ。…考えたくないけどあの子達2人を利用しようとしてる存在がいるのかしら……

 

そうして考えるミクル

 

だからこそ気付くのが少し遅れた。

 

「のぅ。お前さん?」

 

「誰っ!」

 

「そう慌てるでない。」

 

声がする方を向いても姿が見えない。

 

「ほれここじゃよ。」

 

そうして下を向くとガラス性のテーブルから上半身だけが出た女性がいた。

 

「キャッ…だっ誰ですかっ!」

 

「これは失礼した。よっと」

 

にゅるんとテーブルから姿を現した女性。

 

「儂の名はティナという。あやつらをこの世界へと送った者からあやつらを見守るよう言われた者じゃ。」

 

「この世界に送ったですって!何が目的なの?」

 

返答次第では戦うつもりでいるミクルだったが次の言葉にボカンとしてしまう。

 

「そうじゃのぅ。強いて言うならお節介じゃ。」

 

「…………えっ?…どういうこと?」

 

「いや~儂の主がのぅ。あやつらの話しを聞いてな。頑張った者に褒美がないのはいかんとなってこの世界へと送ったのじゃ。儂は二人がちゃんと幸せに生きていけるのかを見守るために見ておったのじゃ。」

 

「世界から抹消されてしまったあの子達をしっかりこの世界でも生きていけるように順応させたりしたの?」

 

「その通りじゃ。時空を操る力を主があやつら二人に授けて世界からの修正が働かないようにして順応させたから何も心配いらんぞ。その力も下手な神よりも力の強い者たちの力じゃから何も心配いらんしなぁ。儂はあいつらきらいじゃけど。それにお主には感謝しておるしのぅ」

 

「感謝?」

 

「あやつらは何もない所で二人で過ごしていたんじゃ。それが急に人のいる世界で過ごせるようになって考える余裕が出来たんじゃろう。亡くしてしまったものの大きさを改めて感じたのじゃ。心の傷というものじゃな。体の傷と言うものはいずれは治るが心の傷というものは治るきっかけが必要不可欠なんじゃ。」

 

「心の傷…」

 

「内に溜めてしまっては中々吐くことなど出来るものではない。その点お主はしっかりと二人の事を受け入れて心に溜まった気持ちを出せたのじゃ。だからこそ感謝しておるのじゃ。」

 

「私は別世界とはいえ娘の親友の子達を誉めただけですよ。」

 

「受け入れてもらえたと言うことが大事なのじゃ。これからもあやつらの良き友人として助けてやって欲しいのじゃ。」

 

「言われるまでもないわぁ。あの子達には幸せになってもらいたいもの。」

 

「そうか………所でなんじゃが。」

 

「何ですか?」

 

「あやつらの交わりなんじゃがな。もっと節度を守ってくれとお主からも言ってやってほしいのじゃ!」

 

「えっと…新婚夫婦みたいなものだし多目にみてあげても…」

 

「こっちに来てからいきなり海辺でヤリ始めてもか?」

 

「その…」

 

「それに事件に巻き込まれやすいのか首を突っ込んでいくからなのか可笑しな奴等の対処も面倒くさいのじゃ。なんでロリコン集団なんぞに来て早々に関わるのじゃ しかも建物を壊しそうになるし、その修理も儂じゃし、ロリコン集団に釘をさしてやらねばならんのじゃ!」

 

「…良く言っておきます。」

 

何だかこの人を見てるとさっきまでの考えも吹き飛んでいっちゃうわ。だってやってることが息子夫婦の幸せを全力で守るお母さんなんですもの❗

 

そうして真魔王ちゃんとフィラちゃんを見守るティナさんと仲良くなりました。

 

仲良くなった印にポケモンも貰ったけどその話しはまた今度で…ねっ

 

 

真魔王サイド

風呂場から戻った俺たちは寝室に案内された。見るからに広いベッドが一つある部屋だ。

 

今日は疲れていたのでフィラちゃんと一緒にベッドに入る。

 

「魔王…」

 

「どうしたんだ?フィラちゃん。」

 

「もうっ二人っきりの時はフィラと呼ぶと約束したじゃないですか。」

 

「そうだったな。フィラ。」

 

「…久しぶりにこうして落ち着けると色々考えちゃいます。ミルのことを」

 

「そうだな。明るくて俺を引っ張ってくれたミルがいないのは寂しいな。これからこの世界でミルにも胸を張れるようにヒーロー活動をしていきたいな。」ギュッ

 

「魔王…」

 

「フィラ…今日はこうやって一緒に寝たいんだが良いか?」

 

「良いですよ。私は魔王のお嫁さんですから夫を支えるのも妻の役割です。」

 

「ありがとう。フィラ愛してる。」

 

「私も愛してます。魔王。」

 

こうして夜は過ぎていく。真魔王とフィラの二人の生活は始まったばかりである。

 

 

 




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。
今回で異世界魔王の話しは一区切りして次回からは再び未来の方にスポットを当てていきます。

今回出てきたミルたちの母親のミクルは幼い頃から未来のことが予知夢で見えてしまうため、世界に飽きていました。そこを当時の同級生のミヤビが偶々通りがかって未来のことが分かってもそれを上回る喜びを一緒に体験していくことで世界が色鮮やかに見えるようになった。

たまにミヤビと会うと当時からミヤビになついて甘えていたため抱きついてハグするまでが一連の流れになっている。ミクル曰くミヤビは夜の方は意外と積極的とのこと

異世界の魔王とフィラの二人は時空間の狭間で生きるしかないと思っていたが、異世界で生きることになり大切な人を亡くした悲しみを改めて思い出していました。

好きだったからこそ、その別れはとても辛いものだと思います。

異世界魔王が辿った未来を簡単な流れで説明すると

天界にて魔王、ルシファーらの計略で魔王の力に意識を乗っ取られガブリエルを殺害
その後ルシファー等により魔界へと姿を消す。

5年後力を蓄えたミルとフィラは魔王を取り戻すべく人間界から魔界へと向かう

魔界へと降り立ったミル、フィラ。魔王城にて魔王が可笑しくなった元凶たちと対峙

魔王のもとにたどり着くミル。何かを思い出しそうな魔王を、ビンタして正気に戻そうとするミル。

魔王正気に戻るも力の暴走でミルを死なせてしまう。ミルは莫大な力を得るために契約した闇の魔道書により魂を闇に永遠に囚われる。

正気に戻った魔王をフィラが連れ出し魔界を出ようとした時、時の死神の雫が現れる。

ミルを死なせない未来を作るため雫により過去へ戻った魔王とフィラたちは魔界の深層にて偶々魔界のキノコを採りにきていたミクルに出会い天界へ向かう。

色々ありルシファーらの計略を阻止した魔王とフィラはその世界から抹消され時空間の狭間で生きることになる。

こんな感じで時空間の狭間にいたところ祐希に未来のいる世界へと送られて来たというところです。お節介な祐希は魔王たちの幸せの手助けにとティナを派遣し後に保護者になります。

魔王とフィラの二人にとってミルはかけがえのない存在だったのでミルのことを思いこれからを生きていく決心をしました。

これからも二人の生きていく道を見守ってくれるとありがたいです。

話しは変わりますがポケモンシールドでこの小説に出てくるエルフーンを育成して見ると自分でもビックリするぐらい害悪になってました。

技構成がしびれごな、おいかぜ、身代わり
やどりぎでいたずらごころで悪タイプ以外なら必ず先制して補助技つかえて悪タイプならおいかぜをしてわざと倒されて後続のキョダマカビゴンへと繋げるという…嫌らしいもの。

この小説のエルフーンもこれぐらい活躍させたいものです。

それではまた次回も読んで頂けたら幸いです。


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ミルと未来の不思議な一日①

久し振りの投稿になります。
今回は日常回でのハプニングになります。
それではごゆっくりどうぞ。


 皆さんお久し振りです。魔法を極めるために勉強している未来です。

 

 今日は学校が休みなので、家にミルちゃんを招いて家の魔法具の整理を手伝ってもらってます。

 

 家の家系で代々継承されている珍しい魔道具があるのですが種類と数が多くて埃を被ってしまうので2,3ヶ月に1回のペースで掃除をしています。危険性のあるものは母様が整理をするので残っている危険性の低い物の掃除がメインです。

 

 その話を聞いたミルちゃんに色々な魔道具を見てみたいと言われて家に招きました。

 

 こうして整理をしていると火を出すライターのような魔道具に水を生み出せる桶に冷却保存魔法の容器など多岐に渡ってあります。昔は結構重宝されていたものであるが時代が進むにつれて科学も発展して使わなくなってしまったのかと少し寂しく思いながらも掃除をしていく。

 

 一時間程経って一段落して休憩をしようとミルちゃんに声を掛ける。

 

「ミルちゃんにどこにいますか? 少し休憩を挟みましょう」

 

「あっ! 未来ちゃん」

 

「ミルちゃん? そんなに一杯に広げてどうしたんですか?」

 

「え~と どんな魔道具かなって広げてたらこんなになっちゃって。この電球魔力を通すと七色に光るんです。凄いですよね!」

 

「はぁ~取り敢えず広げた物は片付けますよ。それから休憩をしましょう」

 

 そう言い片付け始める未来。

 

「それとね未来ちゃん。この魔道具なんだけど試しに魔力を込めたんだけどうんともすんともいわないのがあって」

 

「どれですか? 見せてください」

 

 と大きな手鏡のような魔道具を受け取った未来。

 

 すると突然鏡が光りはじめた。咄嗟に鏡の光を遮断しようと魔力を込めるとさらに光が増していき二人を包み込んだ。

 

 

 時は少し遡る。

 

 未来の住む家にルンルン気分で向かう一人の幼い人影があった。

 

「♪ ねーねぇビックリするかな♪」

 

 彼女タキツヒメことヒメちゃんが何故一人で未来宅に向かっているのかというとアマテラスが仕事で忙しいのでミヤビにヒメちゃんが泊まりに行って良いかを確認して途中までアマテラスが同行して未来宅まで一本道のところでヒメちゃんが後は一人で大丈夫と言いこうして歩いているわけである。因みに未来はヒメちゃんが泊まりに来るのは知らない。

 

「ねーねぇと沢山遊べるの楽しみだな~」

 

 そうして門のあるところまで辿り着き最近新しく付けられた低いところにあるブザーを押そうとする。

 

 その時

 

「あらっ可愛い娘ね♪ こんにちは!」

 

 と声をかけられる。

 

 突然だったためビクッと驚きブザーのある門の少し突き出た石垣にそそっと隠れるヒメちゃん。少し石垣から顔をだし声が聞こえた方を見る。

 

「ごめんね 驚かせるつもりはなかったの! ただミヤビちゃん家に入るのが見えてね」

 

 それでも警戒するヒメちゃん。その声をかけてきた女性の被った帽子がサササッと揺れて帽子がヒョイッと持ち上がる。

 

「メシー? メシシッ♪ メシー!」

 

 とヒメちゃんに近付くその影。

 

「あっドラちゃんだっ! わーい♪」

 

「メシー」スリスリ

 

 と少し警戒を解いたヒメちゃん。

 

 そしてヒメちゃんと目線を合わせて再度話しかける女性。

 

「ドラちゃんの知り合いだったのね(^.^)はじめまして。わたしは……」

 

「うにゅ? ミルお姉ちゃん? ……じゃない?」

 

 頭に? マークを浮かべながらヒメちゃんは話しかけてきたミルに似た人を見つめる。

 

「ミルともお友だちなのね♪ 私はミクル。ミルのお母さんなの!」

 

「ミルお姉ちゃんのママ?」

 

「えぇそうよ。気軽にミクルママでもミクルちゃんって呼んで! 貴女のお名前を聞かせてくれるかしら?」

 

「ミクルちゃん! 私タキツヒメ。ヒメって呼んで!」

 

「宜しくねヒメちゃん。所でヒメちゃんは一人でどうしたの?」

 

「んーとね。ママが忙しいからねーねぇとばぁばのお家にお泊まりにきたの!」

 

「そうだったのね♪ 私もミヤビちゃんに用事があってきたの! 一緒に行きましょ!」

 

 そう言いながらミクルはドラちゃんを頭にのせたヒメちゃんに手を出してヒメちゃんもその手を握り手を繋ぎながら歩いていく。

 

「そういえばヒメちゃんばぁばって?」

 

「ばぁばは、ばぁばなの!」

 

(んーまぁついてから確認しましょ。多分だけどミヤビちゃん……のことなのかしら? それにしても昨日見た夢だとミルもミヤビちゃん家に来てると思うけど……何か身に覚えのある鏡を持ってたような)

 

 と考えている内に家に入る。

 

「? にゃあお客さんですか?」

 

「雫お姉ちゃん!」ギュッ

 

「ヒメちゃん遊びに来たですか?」スリスリ

 

「雫お姉ちゃんあったかい!」フミュウ

 

「まぁこれまた可愛い娘ね」

 

「はじめまして。私は雫。時の死神をしている悪魔です」

 

「ミヤビちゃんの友達のミクルです。それにしてもミヤビちゃんは相変わらず色んな人を惹き付けるのねぇ」

 

「? そうなのですか? 私の場合は未来お姉ちゃんに惹かれてなのです」

 

「未来ちゃんもミヤビちゃんに似て色んな娘を惹き付けるのね。斯く言う私もミヤビちゃんに惹かれた一人なのだけど」

 

「ねーねぇとばぁばのこと?」

 

「未来ちゃんはそこまで知らないけどミヤビちゃんを慕う娘は凄く多かったわ♪ それこそミヤビちゃんに甘えようと争奪戦になって大変だったわ。その中の一人の息子さんと私の娘が今では恋人になって付き合いがあるけどあの娘4人子供がいても時々ミヤビちゃんに会って甘えたいって言ってたのよね」

 

「にゃあ。ミヤビさんは凄い母性があると言うことですね」フニフニ

 

「うにゅ。ばぁば優しいの!」

 

「うふふ、そうね。さぁミヤビちゃんを探しましょう」

 

 そうしてリビングに向かう。

 

 ガチャ

 

「ばぁば遊びに来たよ!」タタタタタッピョン

 

 ギュッ「いらっしゃいヒメちゃん。良く来てくれたわ♪ 途中大丈夫だった?」

 

「うん! ママが途中まで一緒で玄関でミクルちゃんに会ったの!」

 

「あらっミクル珍しいわね。今日はどうしたの?」

 

「ミヤビちゃんこんにちは。この間メル、マルにお小遣い上げたって聞いたからお礼にきたの!」

 

「成る程。本音は私に会いに来たと」

 

「それもあるわ♪」

 

「ミクルちゃんもばぁばに会いたかったの? 」

 

「そうよ。それにしてもミヤビちゃんいつの間にこんなに可愛い孫が出来たの!」

 

「本当の孫と言うことではないですが……」

 

「ばぁば?」ウワメヅカイ

 

「孫みたいなものです」キリッ

 

「目が据わってるわよ」

 

「にゃあ!」

 

「雫も孫みたいなものよ」ナデナデ

 

「にゃあ~ゴロゴロ もっと撫でてください」

 

「随分賑やかになったわね! そういえばミルも今日来てるわよね?」

 

「えぇ。今は倉庫の魔道具の整理と清掃を未来としてると思うわ」

 

「ミヤビちゃんの家の倉庫って確かご先祖様の残した色んな魔道具があるんだったわよね」

 

「そうよ。中には珍しい物や危険なものもあるから注意しないと危ないけど二人に頼んだのは比較的危険度が低いものだから大丈夫よ」

 

「昔を思い出すわね。良く私もミヤビちゃんと綺麗にしたものね。何回かハプニングはあったけど楽しかった思い出だわ♪」

 

「ミクルちゃんばぁばと仲良しなの!」

 

「ありがとう♪ ヒメちゃんは可愛いわね私も孫が欲しいわ!」ナデナデ

 

「その内ミルちゃんと魔王君の間に産まれるでしょうから大丈夫よ」ナデナデ

 

「うにゅ~」

 

「ふわぁ~何だか賑やかねぇ」

 

「ハデスさんおはようです」

 

「あらぁ雫おはよう」ムギュ ナデナデ

 

「ぬくぬくします。ゴロゴロ」

 

「雫を抱き枕に寝ようかしらぁ」ファー

 

「ほらハデスさん寝癖ついてるから直してきた方が良いわ」

 

「ん~ミヤビにお願いしたいわぁ~」

 

「しょうがないですね」

 

「そういえばこっちのピンクちゃんは誰かしら~」

 

「私の親友のミクルよ。良く共同で魔法の研究をしたり色々してるわ」

 

「はじめまして。ミクルと申します。ミヤビちゃんとは学生時代から交流があって魔法の研究も一緒にしてます」

 

「そうなの~私はハデスよぉ。寝ることが趣味の悪魔よ~何か見覚えあると思ったらサタンの坊やの恋人ちゃんのお母さんね」

 

「そこまでわかるんですか!」

 

「魔力の質もそうだし似たような魂だから分かりやすいわ」

 

「ハデスお姉さん!」

 

「あらぁアマテラスのところのヒメちゃんじゃないの! どうしたの~」

 

「お泊まりにきたの!」

 

 

「そうだったのねぇ。私が言うのもなんだけどゆっくりしてってねぇ」ナデナデ

 

「はぁい」

 

「ミヤビちゃんあのハデスさんとはどこであったの? 物凄い魔力量だしのんびりしてそうだけど大丈夫なの? 契約してたりするの? 代償とかないの? 大丈夫?」

 

「ミクル落ち着いて」

 

「私は落ち着いてるわぁぷ」

 

「まったく心配性ね」( *´д)/(´д`、)

 

「スンスンんー久し振りのミヤビニウムの補給だわハスハス」

 

「やっぱり親子ね。ミルちゃんも魔王君にマオウニウムの補給とかやってるものね」

 

「ハデスさんは家で居候してるのよ。元々は未来が魔界の深層で見つけたらしくて、色々あって家にいるの。ハデスさんとても頭も良くて魔法で行き詰まったとき何気ない一言で上手くいくようになったりとても助かってるわ」

 

「そうだったのね。良かったわ♪」ハスハス

 

 そうして話をしているとリビングの扉が開く。そこには倉庫の魔道具を掃除していた未来とミルの姿があった。

 

「あっ、ねーねぇ♪」タタタタタッ

 

 未来の姿を確認したヒメちゃんが小走りで駆け寄っていく。

 

 ミクル以外良く見る光景なので微笑ましく見守っている。

 

「ねーねぇ!」ピョンギュッ

 

 そしていつも見守っている故にとても驚いた。

 

 何故ならヒメちゃんは………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ミル(……)に抱きついたのだから。

 

 …………!? 

 

 




あとがき
皆さんお久しぶりです月光です。

今回は日常回の中でのちょっとしたハプニングを書いていきました。書いていたら長くなったのでキリの良かったところで分割で出します。

続きは12:15頃に投稿予定です。

今回はヒメちゃんが未来宅に遊びに来る話で途中にミルの母ミクルとドラちゃんに出会います。

最初知らない人で驚いたヒメちゃんですがドラちゃんと自分に優しく接してくれるミルの母だからなのか直ぐになつきます。

そして雫やハデスからもヒメちゃんは可愛がられている感じです。

そして最後にまさかの展開。

一体ヒメちゃんはどうしてしまったと言うのか?

それは次回で判明します。

ミクルが見た予知夢などが関係あります。


FGOでは卑弥呼がついに登場!スターを大量に出しつつ自分も殴れて宝具でオーバーチャージを上げられるのはとても良いでしょう。しかし相性有利をつけるのが少ないのはダメでしょう。

キャストリアと並べれば対粛清防御の回数が増えるので個人的にはありですね。

そして新撰組の物語はよかったです。

斎藤一ときくとどうしてもるろ剣を思い出してしまいますね(笑)牙突零式は印象的です。

さて次回はヒメちゃんのくだりから始まります。それではまた次回も読んで頂けると幸いです。


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ミルと未来の不思議な一日②

前回の続きとなります。

ミルと未来に起こったハプニング(笑)

それではごゆっくりどうぞ。


全員が呆気に取られる中ヒメちゃんはそのまま話し出す。

 

「今日ね。ママがお仕事忙しいからお泊まりにきたの!一緒にあそぼ!」

 

「ヒメちゃん?そっちミルちゃんよ。未来はそこにいるわよ。」

 

何が起こったのか理解が追い付かない中いち早く復帰したミヤビがそう言う。

 

「?ねーねぇはこっちだよ?……あれ?ねーねぇどうしてミルお姉ちゃんの格好してるの?ハロウィンの仮装はまだだよ。」

 

何かが可笑しいと感じる一同。更にミクルの頭に戻っていたドラちゃんが未来に近付き何かに気付く。

 

「メシ~?キョロ、メシー?・・メシッ!」

 

ドラちゃんはミルの被っていた帽子を取り未来の側までフヨフヨ浮いていきそのまま未来の頭に乗せてその中に入る。

 

「メシシッ!メシ~」スリスリ

 

と未来の頭にすり寄るドラちゃん。そしてハデスが漸く何が起こっているのかに気付く。

 

「もしかして、未来とサタンの恋人ちゃん入れ替わってる?」

 

そしてヒメちゃんを抱いているミルが漸く口を開く。

 

「ハデスの言うとおり何故かミルちゃんと体が入れ替わってしまったようなのです。」

 

ドラちゃんに帽子を乗せられた未来(ミル)も応える。

 

「魔道具を掃除してて、変な鏡を見てたら光だして、気付いたら私と未来ちゃんが入れ替わってたんです。」

 

と件の鏡を見せるミル(中身未来)。

 

その鏡を見てミクルが何かを思い出したようで、

 

「もしかしてそれ入れ替わりの鏡?!」

 

「入れ替わりの鏡?」

 

「一人の時には作動しないのですが、魔力を持った二人でそれぞれ魔力を流すとその魔力を込めた対象を入れ替えてしまう物よ。」

 

「そういえば最初に私が魔力を込めてそのあとに光だして未来ちゃんも魔力を込めたからそれで入れ替わっちゃったのかも。」

 

「そんな魔道具何に使うのかしら?」

 

「それよりもこれってどれくらいで戻れるのでしょうか?」

 

ヒメちゃんを抱いたまま訊ねるミル(中身未来)

 

「えっと。昔私とミヤビちゃんが事故で入れ替わった時は1ヶ月ぐらい掛かったのよね 」

 

「1ヶ月ですか・・・私は大丈夫ですがミルが」

 

「1ヶ月………1ヶ月も先輩と触れあえないのですか…そんな~未来ちゃんの体で抱きついちゃったら戻ったとき先輩が未来ちゃんに取られちゃいます~((T_T))」

 

「いや取りませんよ。しかし1ヶ月もこの状態と言うのも困りますね。」ナデナデ

 

「うにゅ~!」

 

「自然に戻る以外の方法を私も知らないのでどうしましょうか?」

 

そう話していると再びリビングの扉が開く

 

出てきたのは頭の上に4人?乗ったどせいさんだった。

 

「ぽぇーん」「おはようごじます。」「遊びにきたです~」「ぷーぷー」

 

とぞろぞろと入ってくる10人ほどのどせいさん。

 

「にゃ~どせいさんです。」フニフニ

 

「しずくですー」「ぷーぷー」

 

「可愛い子達ね♪」

 

「はじめまして。」「どせいさんといいますです」「よろしくです。」「ぽぇーん」

「なにかあったのですか?」

 

どせいさんたちに事情を話すミヤビ。

 

「なるほどです。」「それはこまりましたです。」「でもだいじょうぶです。」「ぷーぷー」「いちにちもらえればもとにもどせるです。」「ぽぇーん」

 

「本当ですか?!」

 

「ほんとうです。」「うそつかないです」

 

「お願いしても良いかしら。」

 

「まかせるです。」「さぎょうするまえにやってもらいたいことがありますです。」

 

「私にできることならやるわ。」

 

「なでてほしいです。」「だきしめてほしいです」「ぽぇーん」

 

「そんなことで良いの?」

 

「とてもだいじなことなのです。」

 

そうしてどせいさんたちを撫でたり抱きしめるミヤビたち。

 

一通り終わるとどせいさんたちは作業のために一度帰っていった。明日の朝にまた来ると言っていたので、今夜はこのままで過ごすことになったミルと未来。

 

「それにしてもビックリしたわ。いきなりヒメちゃんがミルに抱き着くなんて何事かと思ったわ。」

 

「私もビックリしました。入れ替わってるのにヒメちゃんが私に真っ先に飛び付いてきたんですから。」

 

「不思議なこともあるんですね。そういえばドラちゃんもすぐに私だって気付きましたね。」

 

「メシー?メシャッ!」

 

「うにゅ~。スンスン?ねーねぇ。お口から変な匂いするよ?」

 

「匂いですか?」

 

「うん!何だか変なの?うにゅ~?・・あっ!いかさんの匂いに似てるかも?」

 

ピシッ

 

と固まる未来と顔を青くしたミル

 

「……ヒメちゃん。」スタスタヒョイ

 

「うにゅ?」

 

「ちょっと母様と一緒に待っていてください。直ぐに戻りますから。」ガシッ

 

ガタガタガタ「みっ未来ちゃん?そのえっとお慈悲を。」

 

「ミルちゃん………少しOHAMASIしましょう。」スタスタ

 

 

「ご、ごめんなさいぃぃぃぃぃ~」

 

そうして一度リビングを出る未来とミル

 

そして首を傾げるヒメちゃんと、ミルから避難してミクルの頭に乗っかるドラちゃん以外はナニの匂いなのかを察してしまった。

 

 

 

 

 

その後暫くして戻ってきたミルと未来

 

少しげっそりしたようなミルと改めて抱きついたヒメちゃんに良いにおいと言われて機嫌を直した未来。

 

その後夕飯を作ることになり、ミヤビと久し振りの共同作業に燃えるミクルと暇だから何かを手伝おうと来たハデスが作ることになりそれまで未来はヒメちゃんとミル、雫とゲームをしながら待つことになった。

 

そうしてる中ふとミルが魔王に電話していないのに気付き仕方なくミルになっている中身の未来が一度席を外して電話することに。

 

その会話が

 

「もしもし。元気にしていますか?愛しのミルです。」ミライチャン?!

 

「おう。どうしたんだミル?」

 

「今日は未来ちゃん家に泊まることになったのでお電話しました。」

 

「そうなのか。別にわざわざ電話しなくても良かったんだぞ?」

 

「だって」「だって?」

 

「先輩に会えないのは寂しいので声だけでもと思って。」

 

「グハッ」「どうしましたか?」

 

「何か今日のミルは積極的じゃないか?」

 

「そういう日もあります。」

 

「そういうもんか?」

 

「早かったら明日にでも会いに行きますね。」

 

「おう。わかったぜ。ゆっくり休むんだぞ。」

 

「はい。お休みなさい。…あなた♪」

 

「……………へっ?」

 

プツン ツーツーツー

 

「さてこれで良しっと」

 

「良しじゃありませんよ!何ですか最後のは?!」

 

「良いじゃないですか。これぐらい。これでさっきのことは忘れてあげるんですから。」

 

「うっ!そ それはごめんなさい。」

 

「別に魔王と愛し合うの良いんですよ。でもその後のケアぐらいはしっかりしないと、あなただけではなく魔王にも迷惑が掛かってしまうんですから気を付けてくださいね。」

 

「気を付けます。」

 

「戻って魔王に会ったら今度は貴女の口から直接言ってあげたらとても喜ぶと思いますよ。」

 

「はいっ!」

 

多分その場で押し倒されるだろうなと未来は思ったが、それはその時のミルが何とかするだろうと思い電話は終わった。

 

そうして夕飯が出来てリビングに並べていく。今夜は甘めに作られた甘口の野菜カレーとポテトサラダとナンだ。

 

食卓に全員座りカレーがあるのだが、未来の皿のカレーだけ異様に赤い。

 

「みっ未来ちゃん?その赤いのはまさか」

 

「?見ての通りカレーですが何か問題でも?」

 

「カレーはそんなに赤くないですぅ。それに今は私の体なんですからね。」

 

「胃を魔力でコーティングすれば問題ないですよ」

 

「あらっいつも通りに作っちゃったわ。」

 

「ミヤビちゃん?未来ちゃんのカレーって物凄く絶対に辛いわよね。」

 

「ねーねぇの凄くあかいの。ヒメも食べて良い?」

 

「ヒメちゃんが大きくなってからでしたら良いですよ。」

 

「はぁーい。」

 

「にゃあ~凄く辛い匂いです。」

 

「雫は鼻も効くから大変よねぇ。ちょっと待ってて。」ピカーン

 

「にゃあ。平気になりました。」

 

「一定の匂い以上を防いでくれるにおい避けの魔法よ。派生であとは特定のにおいを隠す魔法とかにおい消しの魔法もあるのよね」

 

「ありがとうございます。」

 

「ハデスさん後でその魔法を教えて下さい。」

 

そうして夕飯を食べ終わり、お風呂へと入りにいく。最初にミヤビとミクルが入りにいくのだがそれを見たハデスが雫を伴って突撃しに行く。

 

その間にドラちゃんとチルの毛繕いをして綺麗にする。そして前にミルがサンタから貰った物の中にポケモンのお菓子の作り方が載っていたので今回はポフィンを作って食べる。

 

余ったポフィンはミル、未来、ヒメちゃんで美味しく食べた。そうしている間にお風呂が空いたので入りにいく。チルは羽が濡れるのでそのまま、寝床に向かいドラちゃんはお風呂が好きなのでそのまま付いていく。

 

ガラガラガラ

 

「いつ見ても未来ちゃんの家のお風呂は大きいですね~」

 

「お風呂広い!」

 

「まずは体を洗ってからですよ。」

 

シャー キュッ

 

「先にお風呂入りますね。」チャポン

 

「メシ~」

 

「ヒメちゃんも体を此方に向けてください。」

 

「うにゅっ!」

 

サーサー

 

「ヒメちゃんの髪はサラサラしていて洗っていて気持ちいいですね。泡流しますので目を閉じていてください。」

 

ザパーン「うにゅ~ねーねぇ終わった?」

 

「大丈夫ですよ。さぁ入りましょう。」

 

チャポーン

 

「ふぅ。今日は不思議な1日でしたね。」

 

「本当ですね。まさか未来ちゃんと入れ替わっちゃうなんて思いませんでしたよ。それにしても未来ちゃんの体って凄いスベスベしてますね。何かしてるんですか?」

 

「私が作ったスベスベオイルバージョン3の効果ですね。お風呂上がりにさっと肌に塗るだけで潤いを保ってくれるんですよ。良ければいくつかあげますよ。」

 

「有り難くもらいますぅ♪それにしても未来ちゃん色々な部分が綺麗ですね。」

 

「そういうミルちゃんも肌触りの良い体ですよ。ただもうちょっとここの部分のは綺麗に整えた方が良いですよ。じゃないと魔王にだらしないと思われちゃいますよ。」

 

「うにゅ~ねーねぇ♪暖かいね。それに楽しいし寂しくないの!」

 

「約束しましたからね。これからも遊びに来てくださいね。」

 

「はぁーい」

 

「本当にヒメちゃんは未来ちゃんが好きなんだね。」

 

「ねーねぇといるとぽかぽかして安心するの!」テクテク ギュッ

 

「ヒメちゃん?」

 

「ミルお姉ちゃんも安心するの!」ギュッ

 

「( *´д)/(´д`、)ヒメちゃんは可愛いですね。いつか先輩との間に子供ができたらこんな感じなのですかね。」

 

「ミルちゃん…流石にまだ先にしてくださいね。高校生活で出来ちゃったら大変なんですから。」

 

「ちゃんと安全日にしかしてないので大丈夫ですよ。未来ちゃん!」

 

「いくら安全日にしかしてないとはいえちょっとでもずれると出来ますからね。そこは注意してくださいね。」

 

「?ミルお姉ちゃん何の話し?」

 

「え~と 」

 

「ミルお姉ちゃんは魔王のことが好きだと言うことです。」

 

「うにゅっ!ミルお姉ちゃんと魔王お兄ちゃん仲良しなの!」

 

「そうですよ。毎日ズコンバコンしてますし今日はズキューンはしてなかったみたいですけど、朝一にミルクを飲んでいたようですし」ジトメ

 

「あわわわっ!み、未来ちゃん言わないでください。その事は謝りますから。それに入れ替わるなんて思わなかったものですからつい」

 

「ミルお姉ちゃん牛乳飲んでたの? 」

 

「そうですよヒメちゃん。ミルちゃんは搾りたての牛乳を毎日飲んでるんですよ。」

 

「なななな何でそれを!」

 

「いえ、魔王が前に他の七大罪の人たちと会話してるときに偶然聞いてしまいまして。」

 

「先輩のばか~((T_T))」

 

「ミルお姉ちゃん、牛乳飲んでおっきくなるの?」テクテク ギュッ

 

「そうですよ。ゆくゆくは自分で出せるようになるでしょうしね。」ナデナデ

 

「ミルお姉ちゃん牛乳出るの?」

 

「未来ちゃん子供に何を教えてるんですか!」

 

「牛乳は大事だと言うことです。」

 

「牛乳飲んでねーねぇみたいにおっきくなるの!」

 

それからはお風呂から上がって、簡単なゲームをしたりトランプをして遊んだ。

そうして遊び疲れたのかうつらうつらとヒメちゃんがしだす。

 

「今日はここまでにしましょう。」

 

「やだ。もっと、ねーねぇとあ…そぶ…」

 

「大丈夫ですよ。明日もまた遊べますから。」

 

「ん~ねーねぇだっこ。」

 

「わかりました。よいしょ。」

 

「ねーねぇ安心するの~zzZ」スピー

 

「あらっ!寝ちゃったわね。」

 

「本当ね。とても安心した寝顔ねぇ~」

 

「にゃあ本当に良い寝顔です。」プニプニ

 

「未来ちゃんにとてもなついてるのね!」

 

そうしているとリビングの扉が開く。

 

「お邪魔します。未来ちゃんいる~?」

 

「アマテラスさん。いらっしゃい。お仕事終わったのね。」

 

「ミヤビさん。こんばんは。こんな夜遅くにごめんなさいね。ヒメはどうしてますか?」

 

「ここですよ。」スピー

 

「あらあら、寝ちゃってるわね。フフフッ未来ちゃんといると本当に良い顔をしてるわ。」

 

「凄く綺麗な方ね………あれっ今未来ちゃんって」

 

「ん?こっちが未来ちゃんでしょ。でも何で今日はミルちゃんの格好してるのかしら?」

 

「実は」カクカクシカジカ(この間に自己紹介も済んでます)

 

「成る程ね。入れ替わっちゃうなんてビックリねぇ。」

 

 

「それにしてもアマテラスさんもヒメちゃんもどうして未来ちゃんのことがすぐわかるのですか?」

 

「未来ちゃんは不思議とね安心するの。一緒にいて自分を預けられるそんな感じでね。ヒメもそれを本能的に分かってるのね。それにヒメにとって未来ちゃんは恩人でもあるから…ね。」

 

その場にいた未来を除いた面々はどう言うことかと首を傾げる。

 

「ねぇ。アマテラス一つ良いかしら」

 

「何ですか?」

 

「ヒメちゃんは自分の神社とかって持ってるの?」

 

ハデスがいつもの間延びしたようなしゃべりではなく真剣になっている。

 

「いいえ。持ってない。正確にいうとあるにはあるの。でも誰もヒメを参拝しに来る人がいないの。」

 

「どういうことなの?」

 

「ヒメの姉たちにはいろいろなご利益や役割があるの。でもヒメにはそれがないの。だからヒメよりもそっちにばかり人が行ってしまって」

 

「そうなるとヒメちゃんは良く存在を保っていられるわね。」

 

「どう言うことなのハデスさん?」

 

「良いミヤビ。私たちみたいな悪魔や天使にはねちゃんとした肉体と実体があるわ。親もしくは神に作られたみたいな違いはあるとしてもね。でもね神は違うのよ。」

 

「どうしてですか?神様も実体はあるでしょうしこうしてヒメちゃんやアマテラスさんにも触れられますよ。」

 

「確かにそうね。でもね。神って言うのはね信仰されてないと存在を保てないのよ。アマテラスみたいに有名な神はなにもしてなくても信仰が入ってくるから普通に存在してられるわ。でもねさっきの話を聞くとヒメちゃんは違うのよ。」

 

「でもヒメちゃんだって神界の神様なんだから信仰されてるんじゃないんですか?」

 

「…魔王やミルちゃん、未来ちゃんが初めて神界に来たときのこと覚えてるでしょう。神はね自分の立場を凄く気にするの。私の娘ということはいずれ最高神を継ぐ可能性がある。そうすると現状の立場が悪くなる可能性があるから他の神たちの大半がヒメを否定して他の姉妹達や私と比較してヒメをいじめたの。ヒメを本当に気遣う神もいたのだけれどもそれでもヒメを邪魔に思う神の方が多かった。」

 

「にゃあ。そんなの間違ってます。ヒメちゃんは優しい娘なんです。」

 

「ありがとう雫ちゃん。そういうようなこともあってヒメが生まれてからあの娘に信仰が行き届かなかったの。辛うじて私の信仰を分ける形で存在してられたんだけど」

 

「それでも限界はあった。」

 

「そう。昔にね他の神が占いをしてたの。そうしたら未来ちゃんとヒメが出会った日にヒメが…ヒメが消えるって」

 

「消えるって?!でもヒメちゃんはちゃんといますよ。」

 

「結果的にはヒメは消えてないわ。それどころかちゃんとした信仰も貰っているから以前よりも生き生きしてるもの。」ナデナデ

 

「んみゅぅ」

 

「それもこれもあのとき未来ちゃんがヒメを見つけてくれたから。だからヒメはここにいられるの。感謝してもしきれないわ」

 

「未来。話してもらえるかしら?ヒメちゃんとの出会いを。」

 

「母様…そうですね。良い機会なので話しますね。ヒメちゃんとどうやって会ったのか。」

 

 

 

次回に続く。




あとがき
連続投稿になります。前回の続きになってるので読み飛ばし注意です。

ハプニングはまさかの未来とミルが入れ替わるでしたがヒメちゃんは真っ先に気付きアマテラスも普通に気づきました。

魂を見れるハデスは呆気に取られるも直ぐに気づきました。

入れ替わりの鏡はミヤビとミクルの学生時代に一度二人が入れ替わってしまいとても大変な思いをしたようですが、二人ともいつもと違うことを楽しんで過ごしていたそうです。

そしてミルやらかす(笑)

あの後自家製のにおい消しとお口のスキンケアをして事なきを得て未来はミルにしっかりと言い聞かせ後日しっかりとケアをする姿が確認できたとかできなかったりとか

そして未来が実は辛党だったという。普通の人が食べると口の中が痛くなり胃にダメージが入ると言うものです。

これを食せる未来が凄いのかこれを作れるミヤビが凄いのか………

そしてお風呂回。詳細を省いてますがミヤビ、ミクルはお互いの子供たちの話をしてミクルがミヤビに甘えて正面から抱きついてキスしようとした時にハデスと雫が突撃してきました。

その後は雫を挟んで楽しく話し込みました。(ハデスとミクルは時折火花を散らしていた。)

そして未来の意外な発明シリーズ。3なのは初期型はあまり効果がなかったのと2は肌触りは良いもののスベスベにならず没に
スベスベオイルバージョン3は後日ミクル家族や居候している魔王、フィラにも浸透してさらに綺麗になったフィラに魔王が我慢できずにそのままやります。


遠くない未来で魔王との間に子供ができる予定のミル。因みに番外編の魔王とフィラの二人の間にも後々子供が生まれます。名前の候補としてはフィマかミルフィなど考えてます。

そして次回は未来とヒメちゃんが初めて出会った過去編になります。

どのようにしてヒメちゃんと出会ったかを書いていこうと思います。

それでは次回も読んで頂けると幸いです。


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ヒメちゃんとの出会いそして未来の闇

今回はヒメちゃんとの出会いになります。
そして最後ら辺の一部シリアスなのかホラーになるかもです。

それではどうぞごゆっくり。


あれは私が魔王たちと神界を〆にゴホン訪ねに行って暫くのことでした。

 

あれから神界がどう変わったかそしてアマテラスがどうしているかをその目で見に行こうと思い神界へ向かう前に手ぶらで行くのもいけないと思い神界の麓の町で何か買おうとしたときのことでした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「フム、色々と和なものが多くて迷いますね。此処は無難にみたらし団子にあんこにお饅頭あとは自家製のマフィンとバームクーヘンもあるのと暖かいお茶も温度保存の魔法で暖かいままなのでこれで良いでしょう。」

 

前回アマテラスに会ったときはとても疲れた様子だったので、疲れた体には甘いものが丁度良いでしょう。

 

それにしても此処は空気も澄んでいてとてものどかな場所です。

 

そうしていざ神界へ向かおうと箒を最近時空間魔法を研究しているときに偶然出来た空間に物を仕舞える収納空間から箒を出して向かおうとして幼い子供の泣く声が聞こえた。周りを見てみるとぼんやりと遠くの道の往来の真ん中で膝をつけて大きな声で泣いている女の子が見えた。

 

女の子が泣いているのに誰も気に掛けないことに私は前の世界での見てみぬフリをするものが多かった人がここにもいたのかと怒りの感情が湧きます。

 

しかしそれよりも今は女の子の方が心配です。

 

「大丈夫ですか?どこか痛いですか?」

 

「ママァーーどこぉ~ママァ!おいてかないでぇ~一人はいやだよぉ~( ;∀;)」

 

……この娘を見ていると昔の自分と重なる。私には兄様がいた。だから一人にならずにすんだ。でも兄様は私をおいていなくなってしまった。

 

一人になるのは寂しいですし誰かの温もりというのは安心します。

 

私は泣いている女の子を抱き上げて人通りの少ないどこか広場のような場所へと向かいます。

 

往来の人たちが私を奇異のある目で見ていることに気付かぬままに。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「成る程。ヒメちゃんとは神界の麓で出会ったのですね。」

 

「それにしても未来ちゃんアマテラスさんのところへいくのに凄い荷物持っていったのね。」

 

「それにしてもどうしてヒメちゃんを無視していたのでしょうか。あるいは…」

 

「いつもヒメがどこか行くのか分かるのにあの日だけは分からなかったの。その可能性は…」

 

「それよりも私は神界の神を〆たっていう方が驚きだわぁ。」

 

「あの時は未来ちゃんを先輩と神界にいた方々で止めるのに苦労しました。」

 

「にゃあ、未来お姉ちゃんそれからはどうしたんですか?」

 

「そうですね。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そうして私は比較的大きな広い開けた森のような広場へと移動しました。そして大きな切り株が丁度あったので、そこに女の子と一緒に座ります。そうして女の子をあやして暫くして泣き止んだ女の子。

 

「落ち着きましたか?どこか痛いところはないですか?」

 

「ヒック。うん。お姉ちゃんだれ?」

 

「これは失礼しました。私は未来と言います。お名前を教えてもらえませんか?」

 

「…ヒメ…。タキツヒメノミコト…」

 

「良い名前ですね。」ナデナデ

 

「……うにゅ~。お姉ちゃん暖かい…ぽかぽかする…」スリスリ ギュウ

 

そうして暫く撫でているとクゥと可愛らしいお腹の音が女の子から聞こえた。私は一度女の子…ヒメちゃんを横に下ろしてアマテラスに買ったお団子と饅頭を収納空間から取り出す。

 

「良ければお団子食べますか?」

 

「…いいの?ヒメ何もおかえしできないよ。」

 

「子供は甘えて良いんです。それにこれは私が好きでしている所謂エゴです。おかえしなんて気にしなくて良いんですよ。なのでどうぞ。」

 

「ありがとうお姉ちゃん!いただきます。」ハムアムモグモグ ゴクン

 

「どうですか?」

 

「おいしい!」

 

「お茶もあるのでゆっくり食べてください。」

 

「モグモグ うにゅ~お茶もおいしいの!」

 

そうして出したお団子と饅頭を食べていくヒメちゃん。食べている姿が可愛らしくいつの間にか私は用意した自家製のマフィンとバームクーヘンも半分出してヒメちゃんに食べさせていました。

 

「うにゅ。お姉ちゃんごめんなさい。全部食べちゃった(._.)」

 

私が手を伸ばすときゅっと目を瞑るヒメちゃん。

 

「良いんですよ。お団子などは全部ヒメちゃんに上げたものです。怒るなんてことしませんよ。」ナデナデ

 

「…ありがとう!おいしかったの!」

 

ヒメちゃんの笑顔を見ているととても癒されます。そしてヒメちゃんにどうしてあんな場所にいたのかを訊ねます。

 

「ママがね最近おしごとで休めてなかったからね。元気が出るようにお花をあげようと思ったの。それでどこかにお花がないか聞いてみたの。でもヒメが話しかけても誰も気付いてくれなくて、このまま一人になっちゃうのかなって思ったら涙が出てて、お姉ちゃんにだっこされてたの。」

 

「そうだったのですね。」

 

このままヒメちゃんを一人にしていく訳にはいかないですし乗り掛かった船です。最後まで全うします。

 

「良ければこれから知人のところへ行くのでそれが終わってから一緒にママを探しましょう。」

 

「ヒメも付いていっていいの?」

 

「勿論です。」

 

「ありがとうお姉ちゃん!」

 

そうして私はヒメちゃんのお母さんを一緒に探すことにしました。その途中アマテラスへのお土産を買い足すのを忘れずに。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「そうだったのね。ヒメはそこまで思い詰めていたのね。」

 

「神様だから何か願われたら何かお返しをしないといけないと言うことでしょうか?」

 

「そうね。神社のお参りの時のお賽銭やお供えをする子たちへ少量のご利益をするの。ヒメはいつも私のとなりでそれを見てたからそうしないとと思ったのだと思うわ。」

 

「未来の話を聞くともしかして未来はヒメちゃんにお供えしてたのかしらぁ。無意識にだとは思うけど。」

 

「成る程。ヒメちゃんに未来は物を奉納した。この場合はお団子などがそれだったでしょう。」

 

「もしかして未来ちゃんのしたことってヒメちゃんにとってとても大事なことだったんじゃないかしら?」

 

「どういうことですか?お母さん?」

 

「良いミル。さっきアマテラスさんはヒメちゃんに信仰が行き届かなかったって言ってたわよね。でも未来ちゃんはヒメちゃんに直接触れあってお供えもしたのよ。これってヒメちゃんへの信仰にならないかしら?」

 

「未来のしたことは他の神様からしたら些細なことかもしれないけどヒメちゃんにとってみれば重要なことだったということね。」

 

「話を戻しますね。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そうしてヒメちゃんと手を繋いで町を歩いていく。その途中、綿菓子やたこ焼きにバニラアイスなど色々と買ってはヒメちゃんと一緒に食べ歩きます。ヒメちゃんも初めて口にする物ばかりでとても楽しく嬉しそうにしています。アマテラスへはお団子もさらに買ってさらにおはぎも買えたので十分でしょう。

 

それにしてもさっきから町の人たちの視線が気になりますね。それにお店で買い物をしたときもまるで私一人しかいないような感じで喋ってました。

 

そうして暫く歩いていると神界の入り口付近にまで近付いていました。結局ヒメちゃんのお母さんは見つからなかった。ヒメちゃんに聞いてあちらこちらで探してみたものの空振りでした。さてどうしたものかと思っていると、何やらドタバタと慌ただしい雰囲気で誰かが降りてきました。慌てた様子のその人がアマテラス本人であったので声をかける。

 

「アマテラスどうしたのですか?そんなに慌てて。」

 

「み、未来ちゃん?!ごめんなさい!近くでちっちゃな女の子をみてないかしら!ちっちゃな巫女服を着てる子なの。あの娘になにかあったら私、わたし…どうすれば良いのか!」

 

「落ち着いてください。アマテラス!一度冷静にならないと見つかるものも」見つからないと言おうとしたその横で

 

「ママっ!」とヒメちゃんが言う。

 

「ヒメ!ヒメなのね!」

 

「ママ~!」タタタタタタッ ギュッ

 

「良かった。本当に良かった。( ;∀;)」

 

「ママっ!苦しいよ」ムギュウ

 

「ごめんね。最近お仕事でヒメに構えなくて。」

 

「ヒメさびしかった。」

 

「漸くお仕事も軽くなってこれからはヒメとの時間もいっぱい取れるわ。」

 

「うん。」

 

「良かったですねヒメちゃん!まさかアマテラスがママだったとは。」

 

「ありがとうお姉ちゃん!」

 

「未来ちゃん私からもお礼を言わせて。ヒメを連れてきてくれてありがとう!こうして助けてもらうのは二回目ね。」

 

「ママ。途中でねお姉ちゃんが見たことのない食べ物一杯食べさせてくれたの!」

 

「あらあらっ!そうなのね。未来ちゃんにお礼はいったの?」

 

「えぇちゃんとしてましたよ。お礼をしっかりするヒメちゃんはとても偉いですね。」

 

「うにゅっ!ヒメえらい?」

 

「えぇそうですよ。」ナデナデ

 

「うにゅ!」

 

「未来ちゃんはどうして此処に?」

 

「あれから神界は変わったのかと思ったのとアマテラスにお土産をと思って。」

 

と自家製のマフィンとバームクーヘンと道中で買ったお団子やおはぎを渡す。

 

「あらこんなに良いの?」

 

「たまには甘いものを食べて糖分補給をした方がいいのですよ。息抜きになりますしね。」

 

「お団子おいしかったの!」

 

「そうなのね。後で一緒に食べましょう。」

 

「一家団欒の邪魔をしてはいけないので私はここで失礼しますね。」

 

とアマテラスから離れようとする。

 

しかしいつの間にかアマテラスから降りていたヒメちゃんに抱きつかれていた。

 

「ヒメちゃん?」

 

「ヤっ!お姉ちゃんも一緒にいるの!」

 

「ヒメ駄目よ。未来ちゃんもお家に帰らないといけないんだから。」

 

「やだっ!もっと一緒にいるの!」

 

「ヒメちゃん…」

 

「お姉ちゃんもヒメを置いていくの?」

 

「…ヒメちゃん。」ギュッ

 

「うにゅっ」

 

「ごめんなさい。私にも帰らないといけないお家があります。でも、ヒメちゃんさえよければ私のお家に来て下さい。その時は一緒に遊びましょう(^_^)」

 

「うん。約束だよ。」

 

「えぇ約束です。」

 

「あとね………ねーねぇって呼んでも良い?」

 

「ヒメちゃんが呼びたいように呼んでください。」

 

「ねーねぇ」

 

「はい。」

 

「ねーねぇ?」

 

「はいっ」

 

「ねーねぇ✴️」ギュウ

 

「( *´д)/(´д`、)大丈夫ですよヒメちゃん。私は此処にいます。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「そうして私は神界を後にしました。それからはアマテラスが遊びに来る度にヒメちゃんも一緒に来るようになりました。」ナデナデ

 

「スーむにゃむにゃ ねーねぇ スー」

 

「ありがとう未来ちゃん。あの日にヒメを見つけてくれて。もしも未来ちゃんと出会わなかったら、ヒメは一人孤独に消えていたかもしれなかった。あの日からヒメは元気を取り戻して以前よりも信仰が増えて今も元気に生きてるわ。それもこれも未来ちゃんのおかげだわ。」

 

「そんなことないですよ。私の方こそヒメちゃんには元気をもらってます。」

 

「未来…」

 

「はい。」

 

「私の知らない間にもこんなに立派になったのですね。親としてとても誇らしいです。」

 

「ヒメちゃんにとって未来ちゃんはヒーローなのね。」

 

「ヒーローですか?」

 

「そうですよ。未来ちゃんはヒメちゃんの心を救ったんですぅ。ヒメちゃんにとってみれば頼れるヒーローなんですよ。」

 

「にゃあ。未来お姉ちゃんは優しいのです。」

 

「未来の優しさはミヤビ譲りなのでしょうね。その優しさは忘れちゃダメよぉ。」

 

「はい。」

 

「さぁ今日はもう寝ましょう。」

 

「そうね。明日になったらどせいさんも来て二人を戻さないとね。」

 

そうして寝室へ戻る。

 

ミクルはミヤビの寝室へ行きその隣へハデスと雫が入り未来、ミル、ヒメちゃん、アマテラスは来客用の少し大きめな寝室へ行き布団を敷く。

 

左からアマテラス、ヒメちゃん、未来、ミルの順番である。

 

「お休みなさい。未来ちゃん、ミルちゃん。」

 

「お休みなさいです。」

 

「お休みなさい。」

 

ピッと電気が消える。

 

……………

 

翌日

 

寝惚けるヒメちゃんとアマテラスを洗面台へ誘導して顔を洗いリビングへ行く。

 

そこには妙に艶々した母様とミクルさんとそれを見ているハデスと雫と何やら考えているような私の姿のミルちゃんが揃っていました。

 

そうして朝御飯を食べたときに扉が開きどせいさんたちが入ってくる。

 

「ぽぇーん。」「おまたせしました。」

「かんせいです。」「そのなも」「もどれーるくんいちごうです。」

 

「モドレール君1号?」

 

「このふたつのひものようなちゅーぶをたいしょうのひとにもってもらいます。」

 

「それからこのすいっちをおすだけです」

 

「………そんな簡単に戻れるの?」

 

「だいじょうぶです。」「ぽぇーん」

 

「まぁとりあえずやってみましょうか」

 

と早速ミルと未来は両端のチューブをもつそしてどせいさんがスイッチを入れる。

 

そうすること30秒ほど。

 

「………んこれは…成功ですかね?」

 

「自分の体に戻ってますぅ♪」

 

「ねーねぇ!」ピョン

 

「おっと。ヒメちゃんご心配をお掛けしました。」

 

「ねーねぇ遊びにいこう!」

 

「そうですね!ではどこか食べ歩きに行きましょうか。」

 

「それなら私も付いていくわ。」

 

「にゃあ。私も未来お姉ちゃんと行くです。」

 

こうしてミルちゃんと入れ替わるといったハプニングはありましたが無事に平和な一日を過ごせました。何気ない平穏な日というのも悪くないですね。

 

ミルside

……ふと目が覚めてしまいました。

 

瞼をこすり隣で寝ている自分の体に入った親友の姿を見る。

 

……お腹にヒメちゃんが抱きついてアマテラスさんが未来ちゃんに抱きついていました。

 

とても仲の良い光景に笑みが自然と浮かびます。

 

そろりと三人を起こさないように一度部屋を出ました。向かう先は未来ちゃんのお部屋です。いつも未来ちゃんは自分のお部屋を見せてくれないので良い機会にどんな風になっているか見てみるのです。

 

未来ちゃんのお部屋に行くまでに何だか艶っぽい身に覚えのある声が聞こえた気がするもののスルーして未来ちゃんのお部屋に突撃します!

 

ガチャッ

 

何だかとても落ち着いた雰囲気のあるお部屋です。女の子らしいファッション雑誌からお洋服にぬいぐるみがあります。

 

そうしてみていると机の上のノートに目がいきました。

 

何気なくみてみるとどうやら日記でした。

私は好奇心にかられどんなことが書いてあるのかを見ようとします。そして軽はずみで見て良いものではなかったと思い知らされました。

 

日記には未来ちゃんの心情が書き綴られていました。今日何があってどういうことがあったのかやヒメちゃんや私あと意外なことに先輩のこととかも書いてありました。大抵が私と先輩の仲のことでした。

 

読んでいくうちに私と出会うその前の事柄が入ってきました。そこには必死に魔法を覚えようと術式の構築から薬品の調合に魔法を理解する事へのひた向きな努力が綴られていた。

 

ーーまた失敗だ。やはり魔法というあまり馴染みのないものは理解しづらい。しかし諦めない。私には何としても叶えたいことがあるのだから

 

ーーこれも駄目だ。やはり薬品というのはとても慎重に調合しなければいけないようだ。料理のように上手く化学反応は起こしてくれない。

 

ーーこれも駄目だ。

 

ーーこれも駄目

ーーこれも駄

 

ーーこれも ーーこれもーーこれもーーこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれもこれも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

違う

 

 

 

 

 

そこにあったのは一種の狂気だ。

読んでいくうちにどんどん手が震える。一体どういうことなのか。それでも未来ちゃんを突き動かす何かを知りたくてページをめくる。そして一番最後つまり最初の日記が始まった日までめくった。

 

ーー今日から日記をつけようと思う。私の人生には■■兄様がいれば他は何も入らなかった。でも■■兄様はもういない。私は何の因果かまだ生きている。私の目には白黒のようなモノクロな物しか映さなかった。唯一母様だけははっきりと色が分かった。そしてただただ惰性で生きているのか死んでいるのかわからない人生を過ごしていた。でもそんな時にこっそり入った母様の書斎で興味深い物を見つけた。

 

それは時空間を渡る時空魔法のことがかかれたものだった。あぁ漸く私に目的が出来た。それからはあっという間に時が進んだ。それまで興味のなかった魔法を母様から教わり出した。最初のスタートが遅れてしまったので必死になって母様から知識を吸収して自分のものにしていく。

 

そんな私を母様は喜び様々なことを教えてくれた。……私にとって魔法とは目的のための手段だ。母様は大事な人を守れるような魔法使いになってほしいようだ。

 

ごめんなさい。母様

 

私にとって守りたいものは母様以外にこの世界にはないのです。

 

唯一守りたいものはこの手からこぼれてしまった。だからどんなに可能性が低く何万何億分の一の確率だとしても手繰り寄せる。だから私は今日も魔法を極めるために努力する。全ては■■兄様にもう一度会うため。私の全てと言える人に会いたいそのためにこの人生を捧げる。

 

あぁ■■兄様。ごめんなさい。私はどうしてももう一度会いたいのです。そのためならどんな犠牲を払ったとしても良い。わたしのこの胸に溢れ出して止まらない思いを伝えたい。■■兄様。私のお慕いする人。私の光 私が恋い焦がれる■■兄様。

 

パタン

 

そこで私はページを閉じていました。心臓が早鐘を打つ。親友の抱えているものは一体なんだ…人間誰しも闇を抱えて生きているものと私は思っています。お母さんだってお姉ちゃんだってメルマルも先輩も勿論私だってそうだ。

 

でもこれは根本的に何かが違う。まず未来ちゃんは一人っ子のはずなのだ。それにまさか未来ちゃんには私や先輩以外の学校の人やものはモノクロにしか映ってないということなのだろうか。

 

それよりも魔法に興味がなかった?未来ちゃんの家は由緒ある立派な魔法使いの家系だ。それこそお母さんのおかげで有名になったアインハルト家よりも歴史がある家だ。それなのに一体……何よりも時空魔法…それが未来ちゃんの目標、聞いたこともないような魔法だ。

 

そうして考えていると偶然手が引き出しに触れた。ピーガチャン

 

となにかロックの外れるような音が聞こえた。どうやら指紋認証式のロックのようでもう一度閉めれば勝手にロックはかかるタイプだ。

 

私の頭の中にはこれ以上踏み込むべきではないという気持ちともっと知りたいという欲求がせめぎ合う。

 

結局引き出しを開けた私。この機会を逃せば滅多に自分のことを話さない親友を知ることはできないと考えてだ。

 

…そこには写真…厳密には頭の中の映像を念射で写し出したものがあった。私も先輩との思い出を取っておくのに良くやる手法だ。

 

その写真には男の人と一緒に移る可愛らしい女の子の姿があった。とても幸せそうに笑い合う見ていてとてもほっこりするものだが考えても見てほしい。未来ちゃんが念射したものということは未来ちゃんが映ってないのはおかしいのだ。そして念射した年月も裏に刻まれているようで、少なくともこれは数年前に念射したものだ。

 

ならばその当時の未来ちゃんの年齢からしてみれば写真の女の子の姿は少々おかしい

 

そして何よりも映っている男の人をみて驚いた。何故なら私とレナス、ヒメちゃんがクリスマスに出会ったサンタさんそっくりなのだ。

 

 

そういえばあのサンタさんはとても未来ちゃんの様子を気にしていたようにも思える。

 

…これ以上考えても答えはでないと思い元にあった場所へとしまう。

 

ふと日記のあった下に物に気付く。

 

ペラ

 

あぁ■■兄様…会いたいです。また頭をその愛しい手で撫でてほしい。愛しい手で頬を触ってほしい。そのたくましい瞳で私を見つめてほしい。その胸で私を抱きしめてほしい。兄様の心臓の音で安心させてほしい。その足で色々な景色を共に見たい。その吐息だけで私を蕩けさせてほしい。その唇で私を奪ってほしい。その甘い言葉だけで私の大事な部分は我慢できなくなってしまいます。兄様の全てで私を貪るようにダメにしてほしい。兄様と結ばれたい。兄様を思い出すだけで私の秘処はグチュグチュになります。私の体は兄様だけのもの。兄様への思いを邪魔するのなら………誰であろうと容赦などいらない。

 

 

 

あぁ兄様…兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様兄様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お会いしたいです。そしてわたしを滅茶苦茶にしてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

出来ることならこんな牢獄のような世界から…わたしを連れ去ってほしい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

結局あれから私は一睡もできなかった。朝になり未来ちゃんがヒメちゃんとアマテラスさんとともにきた。昨日のこともあり考えてしまう。未来ちゃんにとって私はどういう存在なのかを。本当に親友と思ってくれているのかと。

 

 

どせいさんが体を戻してくれて未来ちゃんはヒメちゃんとアマテラスさん、雫さんと一緒に出掛けていく。

 

その後ろ姿を見ながらあの時サンタさんから譲られたドラちゃんに返ってくるはずもないのは承知の上で話しかける。

 

「ドラちゃん貴方と最初にであったあの日のサンタさんは何者なんでしょうか?」

 

「メシ~?」

 

「いつか未来ちゃんから話してくれるのを待ちます。」

 

だからこそ不安に思う。未来ちゃんにとって大事なものを傷つけられた時私は親友を止めてあげられるのだろうか。

 

こうして私にとって平穏無事な一日とはならなかったものの親友のことを少し知ることが出来た。これからも未来ちゃんのことを少しずつ知ることができれば良いと思いました。

 

 

…余談ですが昨日の夜の艶っぽい声はお母さんとミヤビさんだったらしく、未来ちゃんが出掛けたあと今度はハデスさんも交えて三人でしていたようですぅ。

 

私も私で先輩のお家に向かって未来ちゃんに言われたように先輩にあなたと言ってみるとその場で押し倒されてそのまま玄関で一回お風呂場で二回、ベッドで数えきれないぐらい愛してくれました♥️




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。

ヒメちゃんと未来の出会いでした。この時ヒメちゃんに未来が出会えていなかったら、そのまま消滅していました。

周りの人たちからはヒメちゃんを認識することができていなくアマテラスも気配を感じ取れないほど希薄になってました。何故未来は見つけられたのか…それはまたいつか語りましょう。

ヒメちゃんは未来から信仰をもらいそしてミルや他の人たちからも無意識化で信仰をもらっているので以前よりも元気になっています。

これからもヒメちゃんの成長を見守ってください。

そしてどせいさんの謎科学によりしっかりと元の体に戻れた二人。それからアマテラス、ヒメちゃん、雫の三人を伴って食べ歩きに向かいました。因みにお金は未来の発明品の収益から出ているのでかなり余裕があります。

そしてミルは未来の秘密の一端に触れました。興味本意で覗いたら深淵が見つめていた。なんてことは良くあることです。因みに今の未来は興味のない人物以外は普通に見えています。現代世界から魔法のある世界へきた未来。イメージと考え方に相違が出たりと様々な苦難もあったが全ては祐希のために魔法を勉強していきました。

昔の未来にとっては兄祐希が全てでした。それがいなくなり一人になった。だからこそヒメちゃんの気持ちが分かった。しかし本当に大切なものがいない孤独というものは埋まるのだろうか…そしていまは日記に自身の気持ちを書いているので表面上は何ともないですが、一度タガが外れればどうなるか…

そして皆が就寝したあと、ミクルが我慢できずにミヤビに襲い掛かるものの、優しく抱きしめられて甘い言葉をささやかれて、そのまま朝までコースでしたΣ(゚◇゚;)それを知ったハデスが今度は未来たちが出掛けたあとにミヤビとミクルの二人とお楽しみになったようです。

ミルは魔王のところにお邪魔して前話の未来の推測通りになり半日を過ごしたそうである。

タイトルの闇は未来の病みとも読みます。


次話はハロウィンの話を書くことが出来たらと思います。何とか間に合えば良いのですが 


それでは今回も読んで頂きありがとうございます。また次回も読んでいただければ幸いです。


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デビルハロウィンカーニバル前編

ハロウィンの話しになります。書いてたら楽しくなり長くなってましたので二つに分けました。後編も17:30に投稿されます。
真魔王と未来が出会います。
それではどうぞごゆっくり。



今日はハロウィンです。去年に引き続いて家で飾りつけをしている未来です。去年は魔王とミルちゃんが結ばれた良い日です。何かお祝いの品を用意しようかと考えています。

 

うーん何が良いのか…生前と今世共にともだちの少なかったからなのかすぐに頭に浮かばないですね。……そこボッチだったとか言わないでください。良いですね!

 

とりあえずそこまで高価なものではなく形になっていた方がいいと思うので最近手に入れた鉱石を加工してもらって首飾りかペンダントにしてもらいましょうかね。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

真魔王side

 

久し振りだな。今は俺の嫁のフィラちゃんと一緒にこの世界に移住みたいになってミクルママの家に居候させてもらっている別世界の魔王だ。

 

今日は日頃お世話になっているフィラちゃんにちょっとしたプレゼントをしたいと考えている。

 

ただこうなんて言うか形のある物を送りたいと思っていてな、祐希のくれた貴金属の中でも加工しやすそうで綺麗なものをミクルママに相談してどこかで加工してもらおうかと思って外を歩いている。

 

フィラちゃんはこんな俺に付いてきてくれたんだ。ここは男らしいところを見せたい。

 

「エルル~」

 

「ん~とはいってもこの世界でそんなつてもないしどうしたもんか…」

 

と外にいきたそうだったエルフーンを連れてあてもなく歩いている。本当にどうしたもんか…金は祐希のおかげで何とかなるがその内仕事も探さないとな、何時までも無職の魔王っていうのも格好悪いし何より将来生まれる子供に無職なんて恥ずかしいしな。

 

と歩いている真魔王と鉱石を持っているエルフーン。ここで唐突に突風が巻き起こる。魔王はその場に踏みとどまる。

 

「風が強くなってきたか?エルフーン大丈夫………」

 

「エルル~」ピュュュュュュン

 

「わーエルフーン待ってくれー」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

さて早速加工してもらいにある人の所へ向かっています。普段は魔王の家に居候しているその方なのですが仕事の時は独自で持っているお店で加工してくれるのでそこで待ち合わせしています。

 

そうしてお店へと向かっていると唐突に私の胸に何か柔らかい物が落ちてきた。

 

ポスン「?一体なんでしょうか?」

 

「エルル~」ピョイ

 

「おやエルフーンですか…一体どこから来たのでしょうか?」

 

そもそもこの世界にはポケモンが存在しているのかも分からないもののとりあえず飛んできたエルフーンを抱える。

 

「エルル~エルっ」キラーン

 

「?とても綺麗な鉱石ですね。」

 

「エル~エルルっエル」

 

んー何かを伝えたいのは分かるのですが…持っている鉱石が何か関係しているのは分かるのですがどうしたものですかね。

 

「おーいエルフーン!どこだ~」

 

「エルルっ!」

 

「おや、トレーナーが近くにいるのですね。行ってみますか。」

 

スタスタスタ

 

「エルフーン!」

 

「エルル~」ピョン

 

「ゼーハー漸く追い付いた。大丈夫だったか?」

 

「エルル!」

 

「ちゃんと見つかって良かったですねエルフーン。」

 

「すまん。こいつが迷惑を………フィラちゃん?あれなんかちっこくなってる?!」

 

「?すいませんが人違いではないですか?私はそのフィラさん?という人ではないですよ。」

 

「…すまん!あまりにも家の嫁にそっくりだったからつい。」

 

「いえいえお気になさらないでください。…そういえば良く見ると私の知り合いにも似てますね。」

 

「まぁ世界には同じ顔が三人いると言うぐらいだから可笑しくないんじゃないか?」

 

「確かにそうでしたね。改めて私は未来と言います。」

 

「えっ!未来ってもしかしてミクルママの知り合いの娘さん?!」

 

「ミクルさんをご存じだったのですね。多分知り合いというと私の母のことですね。」

 

………(どうすっかなまだ会うのは先だと思ってたからどうするのか考えてなかったな。祐希の奴が言ってたのは多分この娘さんのことだろうし果たしてどこまで誤魔化せるか……)

 

「?大丈夫ですか?」

 

「あぁ悪いな。ちょっと考え事をしててな。俺はマオーと呼んでくれ。」

 

「マオーさんですね。ますます私の親友の彼氏に似てますね。」

 

「そっそんなに似てるか?」

 

「似てますね。」

 

「エルルっ!」キラーン

 

「おぉそうだった。エルフーン無くさないように気を付けてくれよ。」

 

「鉱石を持ってどこか行くのですか?」

 

「まぁそのだな。嫁に日頃からの感謝を何か送りたいと思ってどこかで加工してもらおうと思ったんだが、生憎知り合いのつてもなくて途方に暮れててな。」

 

「…これも何かの縁です。実は私も親友に贈り物をしようと知り合いの腕の良い加工師の方の所へ行くところでした。良ければ一緒にどうですか?」

 

「本当か!宜しく頼む!」

 

「それでは行きましょうか。」

 

「エルルっ!」ピョン

 

「おっと!抱き心地が良いですね。

( *´д)/(´д`、)」

 

「エルル~」

 

「エルフーンあんまり迷惑を掛けちゃ駄目だろ。」

 

「とても素直な子で良いじゃないですか」

 

………フィラちゃんに朝してもらってなかったから未来ちゃんでも良いか…

 

フィラちゃんは別世界の自分に嫉妬しちまうからとは言ってたがちょっとなら良いよな?

 

ちょっと軽めに淫魔術を掛けて発情させてしまうか

 

説明しよう。淫魔術とは魔王のみが使えると言われる大魔術のことである。この魔術の黒き洗礼を受けた者は魔王の忠実な愛奴隷になると言われているのだ。

 

因みに応用が効き透明化や分身に爆発耐性に一時的な洗脳や記憶の改竄など色々と出来るのだ。

 

さてと軽めの出力でそれっ!

 

ぽわわわわーん

 

……………?あれ可笑しいな。頬が赤くなったり発情してる雰囲気もないぞっ!

微調整しすぎたか?ならもう一度今度は普通に!

 

ぽわわわわーん

 

・・・・・

 

「どうしましたかマオーさん?早く行きますよ。今日はハロウィンなので人が結構多いので急ぎますよ。」

 

な、なななな、なにーーーーーーー?!俺の淫魔術が効いてないのか?!んなバカな。確かに前の世界でも巨体な力な悪魔っ娘や大きな力の持ち主には効かなかったりはあったが未来ちゃんは普通の魔法使いなはずだ。一体どういうことなんだ…試しにジョギングをしている女の子二人の方に掛けてみる。

 

「ンアァ♪体が熱い!服が擦れてアァン♥️」

 

問題なく発動してるな。うん。考えても仕方ないから一先ずは未来ちゃんに付いていこう。

 

「ここからもう10分ほど歩くとお店に着きます。」

 

「一体どんな人が加工してくれるのか楽しみだな!」

 

「人というかなんというかちょっと生真面目な方ですね。とても几帳面な方なので仕上がりは保証できますよ。」

 

そうして歩いているとそれっぽい古めかしくもあじのあるお店が見えた。

 

「あれですね。さて入りましょう。」カランカラン

 

(なんつうか身に覚えのありすぎる魔力を感じるんだが気のせいか?)

 

「いらっしゃいませ。おや貴女でしたか。」

 

「こんにちはルシファー。今日は宜しくお願いしますね。あとこちらの男性の物も見てもらいたいのですけれども良いですか?」

 

「ルシファーだって?!何だって黒神がこんなところにいやがるんだ!」

 

「黒神?」

 

「ほう。随分昔のことを知っているのですね。確かに昔はルシファーといえば黒神の一人と言われていましたからね。しかしそれは昔のこと。最近の魔界では七つの大罪というようになっているのです。」

 

「ってことは俺の勘違いか?」

 

「当たらずとも遠からずと言ったところです。黒神のルシファーは私の母親のことです。そして私は本来の名前とルシファーの姓を名乗っているのです。」

 

「そもそも黒神とは昔の初代魔王様の元に集った精鋭でした。魔界のトップたる初代魔王様そしてその右腕の悪魔参謀ベルゼブブそしてルシファー、ベルフェゴール、初代魔王様と同じサタンの悪魔と参謀の妹のベルゼブブの4人は特別強い力を持っていて天界の四大天使に対抗する黒い神のごとき力を持つ者それが黒神でした。」

 

「成る程。天使=白なのでその逆で悪魔=黒だから黒神となったということですね。」

 

「特に母は元々はルシフェルという天使だったためか人一倍天使たちに対して攻撃的だったのです。そして自身の羽の白さを誇りにしていたのですが、堕天したときに黒く染まりそれ以来自分の羽をを見るのも嫌がってました。そんなときに初代魔王様との間に私が産まれたのですがこの黒い羽を見て母はずっと穢れたものを見るようでした。」

 

「……ルシファーは初代魔王の娘だったのですか?初めて聞きました。」

 

(俺の知ってる黒神と出自も違うしこっちのが何か重いんだが)

 

「そんなときに当時のベルフェゴールの娘のベルに出会ってこんな私を受け入れてくれたのです。以来ベルとは付き合いが長いのです。」

 

「そうだったのですね…ルシファー羽を触らせてもらえませんか?」

 

「別に構いませんが面白くもなんともないですよ。」

 

「それでは失礼します。」サワサワ

 

「んっ未来…そんなに細かく触らないでくださいね。この羽にも神経は通ってるのですから。」

 

「とても柔らかい肌触りです。こう触っていると時間を忘れそうですし、羽の色も純黒でまるで吸い込まれるようですしとても綺麗だと私は思いますね。」

 

「確かに未来ちゃんの言うとおり綺麗な色だと思うぜ!」

 

「エルルっ!」

 

「ふふっありがとうございます。お二人とも、お世辞でもとても嬉しいです。」

 

 

「話が脱線してしまいましたね。今日は鉱石の加工ですよね。」

 

「はい。出来れば小さな写真の入りそうなペンダントか首飾りにでもと思ってまして。これがそうなのですが。」

 

「フム……成る程魔力の通りの良い良品ですね。これならペンダントの方が良いかもしれないですね。」

 

「どれぐらいで出来そうですか?」

 

「まぁこれぐらいでしたら10分も掛からないですね。所で2つですか?おそらくミルさんにだと思いますがもう一つは?」

 

「そっちは魔王に渡しておこうと思いまして。お揃いのペアルックのようなものをしていればさらに仲が良くなるかと思いまして。」

 

「貴女は相変わらずミルさんが好きですね。分かりました。それではそちらの方は?」

 

「あぁこれなんだが」

 

「こ、これは何と純度の高いものでしょうか

Σ(-∀-;)透き通るような輝きに美しい艶とアメジストのような色合い。見事な逸品ですね。これは加工のしがいがありますね。どういったものにしますか?」

 

「出来ればこうペンダントか耳飾りみたいに出来たりはするものなのか?」

 

「えぇ出来ますよ。物量的にもどちらにも加工できますね。」

 

「それなら両方ともお願いできるか?」

 

「良いでしょう。一時間程貰えればどちらとも作れますよ。」

 

「そうなるとどれぐらい金額掛かりそうなんだ?」

 

「初回ですしこんなにも良い物を見られたのです。タダで良いでしょう。」

 

「本当か!なら頼んだぜルシファー。」

 

「……それにしても魔王様に似ていますね貴方。それから魔力の質も似ていて黒神のことも知っていたとなると古い同胞ですか?」

 

「まぁ同胞って部分はあながち間違いじゃないな。但し悪魔からみると俺はまだ若輩者だろうからな。」

 

「まぁそういうことにしておきましょう。それでは加工してきますのでそこのテーブルにある椅子に掛けて待っていてください。」

 

「分かりました。よろしくお願いしますルシファー」

 

そうして椅子に座る二人と一匹

 

「それにしてもルシファーだからもっと傲慢な言動で高圧的かと思ったら中々礼儀正しかったのには驚いたな。」

 

(俺の知ってる黒神のルシファーはどこか他人を見下ろして高圧的で傲慢だったからか新鮮だな。)

 

「それをいうならマオーさんもですよ。純度の高い魔力をお持ちだとは思いましたが魔族の方でしたか。」

 

「まぁな。それにしても未来ちゃんもプレゼント用だったんだな。」

 

「えぇ親友とその彼氏が結ばれたのが去年の今なので記念に何か渡したかったのです。」

 

「そうだったのか…」

 

(ミクルママから聞いてたがこっちの俺はミルを大切にしてるんだな。良かったぜ。)

 

「それともう何個かプレゼントは用意してるのですよね。前のハロウィンよりも燃え上がると良いのですが。」

 

「因みにそのプレゼントって?」

 

「初対面の方に見せるものではないのですが、親友がその夜の方で彼氏が絶倫でして負けないようにということでこれを。」

 

と3つ程ビンをだす。

 

「これは…媚薬?」

 

「こっちの左のが精力増強剤スーパーZで真ん中のは強力な栄養ドリンク剤で飲むと1日は体力が減らないものの発情が止まらなくなる物。最後のが自分の気持ちに素直になれる薬です。最後のはお互いありのままの姿で交わりたいらしいので作ったのです。」

 

「おぉ。こいつはすげぇな。」

 

(未来ちゃんはフィラちゃんの別の可能性なんだよな…凄く薬品に精通しているようだな。)

 

「実はこれはまだ試作なんですか最初の2つを混ぜて偶然出来た体力・精力増強剤ZZと言いまして、偶然出来たものですが試しに少量を親友にレビューしてもらったらどうやら2日も繋がりっぱなしだったそうで途中から二人して時間を忘れて無我夢中だったそうです(;-Д-)」

 

………フィラちゃんに素直な気持ちを伝えてさらに深く繋がれる…欲しいな。

 

「そこでなんですがマオーさん良ければどうですか?サンプルで使ってもらってレビューしてもらっても?」

 

「良いのか?」

 

「魔族の方のレビューというのも案外重要でして普通の人間がダメなら魔族の方向けに販売するのも有りかと思いまして。」

 

「ありがたくもらうぜ。」

 

「ビン物は割れやすいので袋ごと渡しますね。」

 

テッテレーン真魔王は媚薬セットを手に入れた。

 

「それにしてもまさかあのルシファーと知り合いだったのは驚いたぜ。」

 

(なんせ前の世界ではついぞ知り合うこともなかったし敵対してたからなぁ。)

 

「まぁ色々とありまして、親友とその彼氏が色々な悪魔と知り合いになっていてその関係で会ったというのが多いですね。今のところルシファー、ベルゼブブ、ベルフェゴール、レヴィアタン、といった七つの大罪の面々や魔界の深淵で出会ったハデスは今は家に居候してますしね。」

 

(魔王だからか結構な面子が揃ってるな。それ以外の悪魔っ娘も住んでる気もするな。それにしてもハデスってあのドM悪魔?が何で未来ちゃん家に?)

 

「マオーさんの奥さんはどんな方何ですか?」

 

「そうだな。まずとても美人で、ちょっときつめの目をしてるけど時々甘えん坊になるところとかグッとくるしネコが好きでネコを見ると暴走することがあるんだよな。未来ちゃんはネコは好きか?」

 

「きらいです」

 

間髪入れずの即答であった。

 

「ネコは自由気ままで気まぐれです。それに何よりも私にとって大事な者を奪った。だから嫌いです。」

 

(世界が違えばこういうこともあるのか。話しを変えた方がいいな。)

 

「それとこんな俺に嫌なこと一つ言わずに側にいてくれる優しくて自慢の奥さんなんだ。」

 

「成る程。マオーさんは奥さんを大事にしているのですね。とても素晴らしいことですね。」

 

そうしてお互いの大事な人のことを喋り続けていると、

 

「お待たせしました。お二人とも出来ましたよ。」

 

そう言い持ってきた物を見せてくれた。

 

「まずは未来の物です。コンパクトに仕上げ鎖の部分は軽くて丈夫な物を使ったのでよりペンダントを強調してくれるでしょう。色は薄ピンクのものと青が深い黒色の物です。」

 

「そしてそちらの魔族の方のはこちらです。まずペンダントは魔力の通りがよかったので身につけた本人が咄嗟に魔力を流せば術式防御が働くようにしてみました。ある程度の魔法や物理ダメージを防いでくれます。あくまで一時的なので一点集中の攻撃をされたりすれば砕けてしまうので注意です。」

 

「何かあれば守ってくれるペンダントかすげぇな。」

 

「そしてこの耳飾りはピアスのように穴を開けずにそのまま耳につけられるのと付けた箇所を保護してくれるので耳への負担もないです。とても高純度だったのであらかじめ魔力を保管しておくことの出来る機能も付けてみました。魔力切れの時の緊急時に魔力をこの耳飾りから補給できるので便利です。」

 

「すげぇ色々な機能がついてるんだな!」

 

「こういった鉱石を見るとつい色々なことを試したくなってしまうのです。それでは気を付けてお持ちください。」

 

「そうだな。見た目以上に重い雰囲気だな。」

 

「エルルっ!」ピョコ

 

「ふふふっお礼が出来るとは良い子ですね。」ナデナデ

 

「エルル~」

 

「とても柔らかいですね。」

 

「ルシファー今日はありがとうございました。今年もハロウィンの準備をしているので良ければ来て下さい。」

 

「そうですね…後程伺わせてもらいますね。」

 

「それではまた後で」

 

「…未来」

 

「どうしたのですか?」

 

「杞憂だとは思うのですが最近この周辺で母らしき魔力を感じたのです。母は完全に魔力の痕跡を消せるのですが、基になる力は私と同じなので少しは感じ取れるのです。」

 

「それと何が関係が?」

 

「母は何事にも準備に余念がなく出来る限りの不安を排除しようとする傾向でこの街で何かを企んでいる可能性があるのです。そして何よりも貴方とミヤビがこの街にいる。ハデスから聞いたことはありませんでしたか彼女の娘に関して。」

 

「確かミヤさんでしたね。」

 

「そう。彼女は私達と同じで魔界を背負う若き者の一人で更には当時の魔界では次期魔王に抜擢される程の人を惹き付ける自然なカリスマがあり黒神からも注目されていて特に私の母は彼女になら従っても良いと感じていたようなのです。どういった関係があったのかは分からないですが気難しい母すらも惹き付けたのです。しかし天界は彼女を殺した。そして終戦で初代魔王様が力を使い果たした後、天界を攻め滅ぼすべきと黒神の者たちは言うものの参謀のベルゼブブが宥めて彼女たちは隠居しました。そして時は流れて今そんなミヤの面影のある者がいた。」

 

「それが私と母様」

 

「そうなると黒神は新たなる魔王として貴女たちを神輿にして今度こそ天界を滅ぼそうとするのではないかと考えてしまうのです。」

 

「考えすぎだとは思いますが心配ですね。しかし天界という場所をそんな簡単に滅ぼせるのでしょうか?」

 

「楽観視はいけないぞ未来ちゃん。ルシファーは元々は偉い天使で天界にいたということはルシファーしか知らない入り口や抜け道を知ってたらそこから天界へ魔物を大量に送り込むことだって可能だろう。その間に天界の中枢を叩かれれば天界は墜ちるだろう。それぐらいルシファーっつう悪魔は規格外だ。」

 

「いやに具体的でしたがしかし言っていることはあながち間違いではないですね。天界が墜ちれば地上に大きく影響が出てしまうでしょう。それがどれぐらいの事態かは予測できないですね。」

 

………もしそうなれば俺の元いた世界と同じように人間界も魔界も大変なことになる。これは帰ってからフィラちゃんに相談した方がいいな。…世界は違えどミルは絶対に守る。

 

「用心しておきますね。」

 

「すぐにどうこうするとは思えませんが気を付けてください。」

 

「それではルシファーまた後で。」

 

カランカラン

 

そうして店を後にした未来と真魔王。

 

後編に続く




前編後編で二つに分けました。この後17:30に後編も投稿します。


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デビルハロウィンカーニバル後編

後編になります。連続投稿なので前話からの続きになるので注意です。
それではどうぞごゆっくり。


「マオーさん何かあるといけませんから連絡先の交換でもしますか?」

 

「あ~悪い未来ちゃんおれ連絡手段まだ持ってないんだ。」

 

「…でしたらこの端末型の通信機、繋がる君V3をどうぞ。」

 

「……未来ちゃん何でV3?」

 

「科学は日々進歩してるんですよ。何かあればそれで連絡をください。一応メール機能や録音機能も付いてるので有効活用してください。」

 

 

………こっちの世界のフィラちゃん何だよな未来ちゃんは?何だってこんなにも機械に強いのか?というか発明家過ぎないか。まぁ連絡手段が出来たのは良いことだな。

 

そうして歩いていると未来の端末と思われる着信音がなりそのまま出る。

 

 

「はい。もしもし、何かあったんです…」

 

「み゛ら゛い゛~~~~」

 

「むっその声はベルゼブブですか?どうしたんですかそんな声だして。」

 

「王妃ざま゛のおぐりも゛のが決まらないの~どうずれ゛いい~」

 

「あ~とりあえずどこにいますか?そちらに向かいますよ。」

 

「グスンもう見つけたからいい」

 

ストンと何かが着地する音が聞こえたと同時にその場にベルゼブブが現れた。

 

 

「どうしよう未来~このままだと王妃様に嫌われるよ~」グワングワン

 

「それぐらいではミルちゃんは嫌いになりませんよ。とりあえず落ち着きましょう。」

 

 

………ん?王妃様?ミルが?………

 

「なにぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーー」

 

「わっびっくりした!どうしたんですかマオーさん?」

 

「いや、えっ未来ちゃんその王妃様って?」

 

「あ~そのですね。驚かないでほしいのですが実は親友の彼氏が魔界の魔王の力を継承して将来的に魔王になるのならその彼女のミルちゃんは王妃になるのでベルゼブブは王妃様と呼んでいるのです。」

 

 

えっちょっまっヴぇっ! こっちの世界どんだけなんだよ。あっちじゃミルは普通の学生だったのにこっちじゃ魔界のプリンセスって駄目だ理解が追い付かない。

 

「未来こっちの人は?何だか禍々しい魔力の気配がする」ヒョコ

 

「ベルゼブブ魔力で判断してはいけませんよ。この方は奥さんに日頃の感謝の贈り物をしようと頑張っていた偉い方なのですよ。」

 

なんだか背中がむず痒い。ここまで褒められるのは悪い気はしないな。

 

「ごめんなさい。あの何か良いアイディアなどありませんか?」

 

「そうだな……もう自分が贈り物ですってやっちまえば良いんじゃないか?」

 

「マオーさんいくらなんでもそれは」

 

「それだ!ありがとう優しい人!待っててください王妃様ー」

 

ガシッ「待ちなさいベルゼブブ!日頃の感謝でしたらお花とかお菓子を買うとかでも良いんですよ。そんなに早まらないでください。それとマオーさんこの娘は素直なのでそのまま本当にやりかねないので注意してください!」

 

「悪い未来ちゃんつい。それにしてもベルゼブブか…何かすごいなついてるんだなその娘に」

 

「そうですね。ベルゼブブは親友をとても慕っていて、自分の真名も預けているぐらいですからね。」

 

「真名?」

 

「先程のルシファーも自分の名前とそのまま誰かから名を継いだと言ってましたね。真名は本来の自分を表すものです。知られてしまえばその悪魔を自在に操るなんてこともできてしまうそれほど重要なものです。そして真名をその者が呼んでも他の人たちには聞こえず普通に聞こえるようなのです。というよりもそういう風にミルちゃんにベルゼブブと誓約を交わしてもらうように私が言いました。」

 

「何だってそんなことを?」

 

「だって嫌じゃないですか?本当の自分を何も知らない誰かから呼ばれるのって。」

 

「まぁ確かにそうかもな。」

 

「未来……」

 

「どうしたんですか?」

 

「サイフ忘れてきちゃったどうしよう。王妃様に何もプレゼント出来ないなんて嫌だ~」

 

「お金なら私が貸しますから良いですよ。」

 

「でも………」

 

「ミルちゃんにプレゼントを送りたいという気持ちだけで私にとっては充分なのです。早速行きますよ。」

 

「ありがとう未来。」

 

「なら俺も一緒に行くぜ。荷物持ちは任せな!」

 

「マオーさんありがとうございます!」

 

「?マオーさん?何だか魔王様みたいな人だね。」

 

「この世のなかには同じような顔が三人いると言うぐらいです。身近にそういう人がいても可笑しくないですよ。」

 

「エルルっ!」

 

「可愛い子だ~ドラちゃんみたいだね。」

 

「ドラちゃんといえばこの間そのミルちゃんの妹のメルとマルと一緒に会ったんだよな。」

 

「……もしかして二人の言っていたおにーさんはマオーさんですか?」

 

「エルルっ!」

 

「多分そうだな。」

 

「危ないところを助けて頂いてありがとうございます。二人ともとても良い娘で私も妹が出来たみたいなんです。」

 

「妹様たちもお世話になったのですね。私からもありがとうございます。優しい人」

 

「まぁあれだ。成り行きみたいなもんでな。困ってるやつがいたら助けたいんだ。」

 

「とても立派な志しですね!」

 

「魔王様も同じように困ってる方を助けようと王妃様とヒーロー部というのをつくって活動してるんです。」

 

世界は違ってもヒーロー部は健在なんだな。良かったぜ。

 

「デパートに行きましょうか!」

 

そうしてデパートに向かう一向。その道中も何事もなくデパートで髪止めを見付けてそれを買った。

 

何事もなく終わるかと思いきやハロウィンのお菓子を奪いにデパートに襲撃をして来た悪魔に遭遇してしまった

 

「さぁお菓子をくれないとあんたらの精気を奪うわよ。」

 

「あの悪魔はサキュバスみたいですね。」

 

「典型的な悪魔っ娘だな。」

 

「フム悪魔っ娘。確かにそうですね。魔族というよりもそっちの方が呼びやすいですね。」

 

「感心してる場合じゃないでしょ止めないと。」

 

「まぁ待て。確かに止めないとなんだがまずはここから引き離して話し合いをして丁重に帰ってもらわないとな。俺が引き付けよう。」

 

「マオーさん駄目ですよ。奥さんへのプレゼントを持ってるでしょう。」

 

「しかしな」

 

「もーうあったまきた!こうなったら力付くで奪ってやるー」シュン

 

「あのサキュバス何か召喚しやがった!」

 

「…どうやら小型の魔獣のようで、前に見た図鑑で確か危険度Cに指定されてるものですね。Cとはいえ町中で暴れれば大変なことになります!」

 

「さぁカメオンやっちゃいなさい!」

 

「させない!」ピシュン

 

といつの間にかベルゼブブが展開していた光の弓矢が無数に魔獣へ殺到する。

 

ズガガガガッ

 

魔獣は弓矢に串刺しにされながらそのまま還っていった。

 

「わたしのカメオンが!なにすん……なっ何で七つの大罪がここに!」

 

「たまたまここにいただけです。それよりもここから立ち去って。今なら迷惑を掛けないというなら見逃します。」

 

「ジョーダンじゃないわ!折角お菓子を沢山奪いに来たのよ!それなのに帰れなんて」

 

「ベルゼブブ、未来ちゃんここは俺に任せてくれ!」

 

「何か秘策があるのですね。」

 

「あぁ俺にしかできないことがある。それで話し合いをして大人しくさせるさ。未来ちゃん悪いんだが荷物を預かっていてくれ!」

 

ピョン「エルル!」

 

「ではお願いしますね。」

 

「そこの悪魔っ娘!お菓子よりももっと上手いものを持ってるぞ!」

 

「なんですって!」

 

「ほれこっちだ」タタタタッ

 

「まちなさいー」

 

 

流石にあの二人には見せられないからな。オレ流の悪魔っ娘の宥め方を見せてやるぜ!

 

「追い付いたわ。さぁさっさと…」

 

「バカめっ!そこは射程圏内だ。くらいな淫魔術っ!」ポワワワワワァン

 

「あっ♥️なにこれ♥️なんで発情して、あんっ♥️」

 

「ほれ悪魔っ娘、トリック・オア・トリートだ。」

 

「んん♥️なにそれぇ♥️」

 

「要するにお菓子を持ってなければイタズラするぞってことだ」

 

「お菓子なんて持ってないわよ!あっ♥️グチュグチュ止まんない♥️」

 

「なら仕方ないな!イタズラするとしよう。」サッ

 

「はぁはぁ♥️なにそれなんでそんなに…」

 

「ほれっしっかり味わうんだぞ!」

 

「ングッ♥️んあっー」

 

・・・・・・・・・・・・

 

数分後

 

「おーいふたりとも!」

 

「マオーさん無事で何よりです。」

 

「あのサキュバスはどうしましたか?」

 

「あぁお菓子よりも上手いものを上げたら帰っていったぞ!」

 

「すごいですね!それでお菓子よりも美味しいものとは?」

 

「ベルゼブブ…良いではありませんか無事に追い払えたのですから。マオーさん荷物です。」

 

「おぉありがとう未来ちゃ」

 

「それとあまり無茶は駄目ですよ。奥さんも心配するでしょうから帰ったらちゃんと愛してあげるんですよ」ボソッ

 

「もしかして未来ちゃん気付いて……」

 

「渡した薬の感想楽しみにしてますよ!その時に此方からの報酬も渡しますので。」

 

未来ちゃんはすげぇ察しが良いな。それと思いやりもフィラ同様凄いな。

 

「さぁ帰りましょう。」

 

「そうだなっ!遅くなっちまったし早く帰ってこれを渡さないとな!」

 

と帰ろうとしたとき、町中に突然ワイバーンが出現。どうやら町に迷い混んでしまったようだ。そしてワイバーンは腹がすくと人間でもなんでも食べる雑食なのだ。

 

ギャオオオオオオオー

 

「うるさいですね。其は摂理の円環へと帰還せよ・五素は五素に・象と理を紡ぐ縁は乖離せよ…イクステンション・レイ」

 

ビシュンッ

 

「「えっ?」」

 

ワイバーンは飛んでいたと思われる場所にはおらず辺りには抉られたと思われるワイバーンの翼だった部分が散乱している。因みにワイバーンの危険度はAからS-に値する。

 

「お二人とも早く帰りますよ。そろそろデビルポリス辺りが来るでしょうから後片付けは任せましょう。」

 

「おう……」

 

えっと何がおきたんだ?さっきまで暴れようとしてたワイバーンが一瞬で倒されてたんだよな。でそれをやったのは未来ちゃん

 

ひとまずさっさとその場を離れる三人と一匹

 

スタスタスタ

 

「未来。さっきの魔法って何なの?あんなの魔界でも見たことない。」

 

「そうですね。擬似的な分解魔法のようなものですかね。まだまだ威力的には想定の半分もいってないので要研究中の物です。原理としては炎、冷気、電撃の三属性を強引に重ね合わせることで、 虚数エネルギーによって元素まで分解する魔法といったところです。」

 

「凄いっ!それでもあれだけの威力がでるんだ!今度教えて!」

 

「それよりもベルゼブブは今ハデスに色々と基礎部分の魔法の強化したものを習ってるでしょう。それが合格をもらえたら一緒に練習しましょう。」

 

「ありがとう未来!」

 

 

そんなの喰らったらいくら俺でも絶対に死ぬぞ。やっべぇ未来ちゃんには淫魔術使わない方がいいな。というか俺の安全のために絶対に今後はやめよう。

 

そう誓う魔王であった。

 

そうして家までの分かれ道まで歩いてきた三人。

 

 

「今日はありがとうございました。」

 

「いやこっちこそサンキューな。おかげで嫁に感謝の気持ちを渡せるんだ。また何かあったら力を貸すぜ!」

 

「ありがとう!優しい人。」

 

「気軽にマオーさんで良いんだぞ。」

 

「それではマオーさんまたお会いしましょう。」

 

「あぁまたな!」

 

そうして別れた真魔王と未来たち。

 

 

 

未来side

こうして帰ってきた私達は早速パーティーの準備を済ませて集まった魔王やミルちゃん、ベルゼブブ、ベルフェゴール、ルシファー、レヴィアタン、アマテラス、ヒメちゃん、雫、ハデスと母様と魔界から今年も来てくれたランタンで楽しむ。

 

今年もランタンは花火を打ち上げに来ていたようで偶然母様を見掛けてそのまま付いてきたとのこと。

 

「チルお菓子ですよ。ゆっくり食べるんですよ。」

 

「チルル♪」

 

「そーれなのだっ!」

 

「それは俺のお菓子だぞっ」

 

「トリックオアトリートなのだ!」

 

「うふふっとても賑やかで準備をしたかいがあったわ。」

 

「ハロウィンねぇ。昔の魔界にはなかった文化だわぁこうして騒ぐのは良いわねぇ♪」

 

「ランタンさん」

 

「なんなのだ?」

 

「トリックオアトリートです。」

 

「ランタンお菓子食べてしまったのだ(|||´Д`)イタズラされるのだ。」

 

ファサッ「はい。イタズラですよ」

 

「?マフラーなのだ。」

 

「これから寒くなっていきますからね。マフラーがあれば大分暖まりますよ。」

 

「イタズラしないのか?」

 

「人が嬉しくなるようなイタズラですよ。」

 

「ん。ありかとなのだ!」ギュッ

 

「あっランタンお姉ちゃんずるいっ!ヒメもばぁばにギュッとしてもらう!」

 

「ほらヒメちゃんもおいで」

 

「わーい!」ギュッ

 

「……にゃあ」ダキッ

 

「あら雫も。よしよし」

 

「ゴロゴロ、ミヤビさんは温かいです…」

 

「ミヤビさんは人気者ね!」ダキッ

 

「流石母様です。」

 

「未来ちゃんプレゼントありがとう!大切にするねっ!」

 

「ミルとお揃いのやつはすげぇ嬉しいぜ。未来ちゃんありがとな!」

 

「良いんですよ。二人とも仲良くですよ。」

 

「王妃様!一緒にたべよっ!」ギュッ

 

「まってレナス!そんなに慌てなくても平気だよ。」

 

 

 

「本当に今まで出会った人間とは違いますね。悪魔である私たちでも居心地がいいなんて中々ないです。」

 

「ほらルシファーもたのしんでる?」

 

「はぁ。ベル貴女は羽目を外しすぎですよ。七つの大罪としてもっと意識をですね。」

 

「まぁ良いじゃないの。泣き虫姫ちゃん。一年に一回しかないものなんだからぁ貴女も楽しみなさいな。」

 

「ハデス…しかしですね。」

 

「トリックオアトリートなのだっ!」

 

「…どうぞ。」

 

「ありがとうなのだっ!」

 

「楽しんでますか?ルシファー。」

 

「チルルっ!」

 

「…未来。こういったことは何分あまり経験がないので難しいのです。」

 

「難しく考えすぎですよ。純粋に楽しめば良いのです。」

 

「そういうものですかね…」

 

「という訳で私からのイタズラです。」

 

ファサッ「これは…」

 

「母様と一緒に編んだマフラーです。ルシファーの髪の色と綺麗な翼に合う色合いにしてみました。」

 

「……本当に貴女たち親子はこうも心を鷲掴みにしてくるのでしょうかね。ふふふっ」

 

「何だか昔を思い出すわぁ♪本当に…ね。」

 

「未来…手を出してもらえますか?」

 

「こうですか?」

 

「えぇちょっと失礼しますね。」パァー

 

「これは?」

 

「仮契約のシルシです。これで何か困ったときはシルシを通して呼び掛けることやその場所に私を召喚することもできます。あと私の力の一部も使えるようになりますよ。」

 

「貴女が仮契約するなんて初めてなんじゃないの?」

 

「そうですね。わたしも自分からするとは思ってなかったですよ。しかし何故でしょうね。未来には不思議な魅力があるのでしょうね。」

 

「まぁ普通の契約は流石に早いわよね。」

 

「王妃様!」

 

「どうしたんですか?」

 

「私からのプレゼントです!」

 

「ありがとうレナス!大事にするね。」ナデナデ

 

ムフー「王妃様大好きです!」

 

「私も好きですよ。」

 

「……ベルゼブブが一番心配ですね。」

 

「やっぱりそう思う?」

 

「あの娘なら普通にサタンの恋人ちゃんと契約しちゃいそうね。」

 

「まぁミルなら問題ないと思うけどねぇ」

 

「そうですね。ベルゼブブの嫌がることは特にしないと思いますしあの娘にとってむしろ良いこと尽くしなのでしょう」

 

「ベルゼブブが困ってたら助けてあげましょう。」

 

「そうねぇ。あの娘は教えがいがあるからねぇそれとなく様子を見るわぁ♪」

 

「ミル、トリックオアトリート」

 

「先輩私お菓子を持ってないのでイタズラしてください!」

 

「そうきたか!とりあえず」チュ

 

「先輩…頬っぺたですよ?」

 

「そこから先はまた後でな」

 

「もうっ先輩ったらでもそこも好きです!」

 

「あぁ俺もいつも可愛いミルが好きだぞ。」

 

「先輩(* ´ ▽ ` *)」「ミル(* ´ ▽ ` *)」

 

「うにゅっ!魔王お兄ちゃんとミルお姉ちゃん仲良しなの!」

 

「ハロウィンはやっぱりいいのだ!」

 

「にゃあ楽しいです!」

 

「あらあら自分達の世界に入ってるわね。若々しくて良いわね。」

 

「ミヤビさんも若いわよ。」

 

「中々あの仲に入るのは難しいですがやってみせます!」

 

「その息よ。ルシファー頑張んなさい!」

 

「良いな~魔王様私も王妃様と……」

 

「ふぅコーヒーが甘く感じます。ハデスもどうぞ」

 

「チルル~!」

 

「ありがとう未来。ゴクッ甘いわね。」

 

そうしてハロウィンの夜は過ぎていった。その夜はまぁお察しの通り魔王とミルちゃんは去年同様でしたがもう一人一緒でしたね。まぁ直前にその方に相談されて素直になれる薬と新作の薬を渡したところ大成功だったようです。

 

そして母様のところにはランタンとヒメちゃん、雫が抱きついてそこにハデスとアマテラスも一緒に幸せそうに寝てました。そして私の方は静かに寝ていたと思ったら起きたらベルフェゴールが横でだらしなく寝ていてルシファーには後ろから抱き付かれていました。ルシファーの羽はふさふさしてとても柔らかくてついつい触りすぎてルシファーに怒られてしまいました。

 

なおルシファーは満更でもなかった様子だったと横で寝ていた怠惰な悪魔は供述していた。

 

 

 

真魔王side

唐突なんだが今俺はピンチを迎えている。

 

「魔王どういうことですか?何故他の女の子の匂いがするのですか?」ゴゴゴゴゴッ

 

「フィラちゃん待ってくれ説明させてくれ。」

 

「マルすごいよっ!本物の修羅場だよ!」

 

「修羅場だ✨」

 

「あらぁ可愛いわね。」

 

「メシ~!」

 

ミクルママの家に戻ってきた俺は早速フィラちゃんにプレゼントを渡そうと思ったんだが、その前にフィラちゃんに他の女の子の匂いがすると嫉妬全開でいわれてこうなってる。どうすっかな 

 

プルプルプルっ!

 

と未来ちゃんにもらった端末に着信がなる。フィラちゃんにちょっと待つようにいって出る。

 

「マオーさんすいません。なんだか困っている気配を感じて電話しました。」

 

「未来ちゃんか!」

 

「未来?」

 

「渡した端末の録音を再生すると今日の出来事が録音されてますので有効活用してください。但しデパートのところの部分は早送りを二回押すんですよ。二回ですからね。フリではないですからね。それと奥さんに代わってもらっても良いですか?」

 

「あっあぁわかった。」

 

とフィラちゃんに代わった。

 

「もしもし」

 

「初めましてマオーさんの素敵な奥さん。私未来と言います。」

 

「おくっ!初めまして。魔王の奥さんのフィラと言います。」

 

「フィラさんですね。何だか親近感のある声ですね。」

 

「そのどうして私に?」

 

「今日は偶々歩いていたところエルフーンが飛んで来ましてそれでマオーさんにあったのです。マオーさん奥さんに日頃の感謝をしたいといってプレゼントを用意してたのです。それにしきりにこんな情けない自分に付いてきてくれる優しくて気配りのできる素晴らしい人だと話してました。」

 

「えっその…うぅ」

 

フィラちゃんの顔が恥ずかしくて真っ赤になってるぞ。そういう俺も顔が熱い気がする。

 

「ふふふっフィラちゃんったら真っ赤になってるわ。」

 

「未来お姉ちゃん凄い誉めてます。」

 

「フィラお姉ちゃんお顔真っ赤です。」

 

「メシシ~」

 

「奥さんを第一に考える偉い人なのであまり怒らないであげてください。それと旦那さんをもっと虜にするには胃袋を掴むのが一番ですよ。」

 

「ありがとうございます。素敵なアドバイスでした。」

 

と真魔王へと返すフィラ

 

「何だか済まなかったな未来ちゃん」

 

「いえいえアフターフォローみたいなものですよ。それでは渡した物の評価お待ちしてますね。それとミクルさんにこの間の薬もっと必要でしたら追加で作りますとお伝えください。ちゃんと奥さんと愛し合うのですよ。」

 

 

ツーツーツー

 

・・・・・・・・・・・

 

「あーミクルママ、未来ちゃんって」

 

「そうよ。未来ちゃん気に入った人とか身内の人のことを物凄く誉めるのよ。しかも全部本心だからこっちも嬉しくなるのよ。」

 

「未来お姉ちゃん一杯誉めてくれるよ。」

 

「頭も撫でてくれるの。」

 

「メシシ~!」

 

 

「物凄い口撃力でした。…魔王すいませんでした。」

 

「いや俺の方こそ悪いな。フィラちゃんに勘違いさせちまって。そのだな…日頃からの感謝のプレゼントだ。受け取ってくれ。」

 

と耳障りとペンダントを渡しルシファーに言われた説明をする真魔王。

 

「これ凄いわね。一種の魔道具みたいにもなってるわね!」

 

「凄いね。マルっ!」

 

「フィラお姉ちゃんがもっと綺麗になったよ。」

 

「魔王…ありがとうございます。」ポロポロ

 

「フィラちゃんには苦労もかけたからな。これからは出来なかったことをいっぱいしような!まずはオシャレだ。」

 

「良いわね!早速ハロウィンの衣装に着替えましょう♪」

 

そうしてハロウィン衣装に着替える。その衣装も中々大胆だったので思わず愛(鼻血)が吹き出て大変だったぜ。

 

時空間の狭間で二人きりだった毎日がこんなにも賑やかな生活になって良いもんだぜ。これからもフィラちゃんを守っていきたいな。

 

………その後部屋に戻った各自。ドラちゃんとエルフーンはメル、マルと一緒に寝て、ミクルは部屋にやって来たティナと晩酌をしていた。真魔王とフィラは早速未来にもらった素直になれる薬と精力増強剤スーパーZを試してみた所、心から繋がれて凄いよかったんだがその体力・精力増強剤ZZを調子にのって使ったらハロウィンから3日位たってて流石にミクルママに心配されたので今度は自重しようと思ったけど乱れたフィラちゃんもまた綺麗だったので今度未来ちゃんに使った感想と追加で注文をしたいと思う真魔王だった。




あとがき
何とかハロウィンに間に合いました月光です。今回は真魔王と未来が出会いました。そうして意外にもルシファーは色々な装飾品を作る仕事をしているので未来はそのつてでミルにプレゼントを用意し、魔王も作ってもらいました。

本作初めて原作魔王の淫魔術登場するものの何故か未来には効きませんでした。理由はまたいつかの機会にでも書きます。

そして初代ルシファーが何かを企んでる様子。果たしてどうなるか…

そしてルシファーと仮契約した未来。新たに光属性の魔法が強化された上に魔力の限界値がさらに上がった。ルシファーの未来への好感度が上昇した。

そして子供たちから人気のミヤビ。後々の話しのキーパーソンになっていくことになるでしょう。

真魔王危機一髪。フィラに嫉妬されるものの未来のアフターフォローのおかげで大事にならなくて済みました。

そして未来の口撃により二人ともとても照れて真魔王は無事にプレゼントを渡せてフィラもとても喜んでました。

因みにミクルが未来にお願いしたのは学校の授業で使う薬です。媚薬だと思った人違いますからね。

媚薬は一月に一回で大量に買い込んでいるので必要無しなのです。←オイっΣヽ(゚∀゚;)

そして未来の薬を早速使った真魔王はフィラと深く繋がり、新作を使った結果三日三晩繋がってました。淫魔術も駆使してフィラを喜ばせて薬の効果で二人ともハッスルしてます。

ミルと魔王も去年同様だったもののそこに一人追加されて三人で楽しんだようです。

未来は横で寝ていたルシファーの羽をさわさわして怒られてしまいましたが後悔はないそうです(笑)

次回は今回のR18版を投稿できたらと思います。それではまた次回でお会いしましょう。


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ヒメちゃんとお買い物と初代ルシファーとの邂逅

ヒメちゃんと未来のお買い物回です。そしてある人物と遭遇します。

それではどうぞごゆっくり。


「るんるん、ねーねぇとのお買い物~」

 

皆さんおはこんばんにちはこの前のハロウィンにてベルゼブブが魔王とミルちゃんの娘になって私はミラ姉と呼ばれるようになりました未来です。何があったかはR18版を見てください。R18なので18歳未満は見てはなりませんよ。?私も18未満だろうって。これでも精神年齢で言えば既に三十路半ばなので平気なのです。……見た目は美少女中身はおばさんですって?……………威力最大のイクステンション・レイがご所望ですか(怒)良いじゃないですか…それに今世は母様の血筋なのか前世ではひんにゅーでしたが胸だってCはあるんです。……ミルちゃんは元々Dあったのがこの間計ったらサイズアップしてたそうです…やはり魔王に揉まれているからなのか……私も兄様に揉まれたら大きくなるのかなぁ…ブンブンそれは置いておきましょう。

 

 

本日はヒメちゃんとチルと一緒に森の景観を兼ね備えた独特なデパートに買い物に来ています。ヒメちゃんに何か買ってあげたいのとお醤油が切れていたのとついでに色々見て回っています。

 

「ねーねぇ♪あれなぁに?」

 

「あれは風船ですね。よくイベントなどで子どもに配っているものなんですよ。」

 

「そーなんだ!ねーねぇあれは?」

 

「あれは屋台ですね。屋台は夏の時やお祭りにお正月など様々な場所でやっているんです。そういえばヒメちゃんお腹は空いてませんか?」

 

グゥググゥ「おなかすいた!」

 

「チルルッ♪」

 

「では屋台で買いましょう。」

 

そして焼きそばにたこ焼き、じゃがバターを買って近くのベンチに座ります。たこ焼きは少しつまようじで刺して中に空気を入れて少し冷やしてからヒメちゃんと食べます。

 

「美味しいですか?」

 

「うん!美味しいの!」

 

「良かったです。ほらヒメちゃん。あーん」

 

パクッ「んにゅ!美味しい!ねーねぇもあーん」

 

「ハムッ…美味しいですね。」

 

「チルもはいっあーん!」

 

「チルッル!」

 

そんなほのぼのする光景が目を引いたのか屋台に行列が並び屋台は大繁盛しているが二人は幸せそうに食べていて気付いていない。

 

「ごちそうさまでした!」

 

「ご馳走さまです。さぁヒメちゃん少し歩きましょう。」

 

「はぁーい♪」「チルルッ!」

 

テクテクテク

 

そうして歩いてヒメちゃんに合いそうな物を探す。

 

何となく良さそうな物をいくつか見繕いながら買い物をする未来。

 

そんな中ヒメちゃんはふと人が不自然に通らず誰も気にしていないような空間を見つけました。

 

興味本意でヒメちゃんと頭に乗ったチルはそっちに歩いていく。未来は買い終わって周りを見るとヒメちゃんがいないのに気付き辺りを探す。そしてヒメちゃんが歩いているのを確認し駆け寄ろうとしてヒメちゃんが突然消えた。

 

「ヒメちゃん…?チル?どこですか!?」

 

唐突に消えたが冷静になる未来。

 

「唐突に消えるなんてあり得ない。何かしら理由があるはず…」

 

そうしてヒメちゃんが消えた辺りを確認すると何かしらの空間が続いているのが分かった。すかさず未来もその空間に足を踏み入れる。

 

その空間は自然が溢れんばかりになっていてマイナスイオンや自然のせせらぎが感じられる穏やかな場所であった。

 

チルと一緒に入ったヒメちゃんは暫く歩いていると少し開けた場所に出てきた。そこには六枚三対の翼を持った神秘的な雰囲気の女性がいた。

 

「………誰ですか?折角人間に邪魔されずに自然を感じられるように結界を張ったのに…」

 

「うにゅ、ごめんなさい( ´-ω-)人が避けてるみたいだったからヒメ気になって。」

 

「チルルー」

 

「まぁ良いでしょう。どうやら貴女は普通の人間とは違うようですしね。」

 

「うん!ヒメは神様なんだよ!」

 

「………神?ですか…」

 

「うにゅ!そうだよ。私タキツヒメ。綺麗なお姉さんは?」

 

「フフフッ分かるものには分かるのですね。この私の美しさが。しかし、とても純粋な神ですね。貴女のような神が昔にいたらどれだけ良かったか…」

 

「?」

 

「失礼。貴女に言ってもしょうがないですね。私はルシファー。魔界の黒神の一人です。」

 

「?るちふぁー……ルーお姉ちゃんとおんなじなの?」

 

「貴女のいうその姉のような人物もルシファーと?」

 

「そうだよ!」

 

「ならばそれは私の娘のことかもしれませんね?」

 

「うにゅ?ルーお姉ちゃんのママ?」

 

「まぁ多分ですが」

 

「凄い綺麗なお羽なの!」

 

「…………こんな醜くてどす黒い羽がですか?子どもの言うこととはいえ、からかうのは止しなさい。」

 

「?そんなことないもん!凄く黒くて神秘的だしルーお姉ちゃんのお羽とおんなじぐらい綺麗だもん!」

 

「……嘘はついてないみたいですね。…まぁいいでしょう。タキツヒメは一人ですか?それと頭のその子は?」

 

「うにゅ♪ねーねぇと一緒にきてるの!この子はチルっていうの。ねーねぇのパートナーだよ!」

 

「チル!チルルッ♪」

 

「…あぁ白い翼…とても羨ましいです。あの頃の私にあって今の私にはないもの……これも全て天上神のせいで 」

 

ヒメチャーン ドコデスカァ

 

「ねーねぇだ!ねーねぇこっちだよ!」

 

「ヒメちゃん!何処に行ってたのですかっ!ダメじゃないですか離れては。」

 

「ごめんなさい」

 

「いぇ私もすいませんでした。ヒメちゃんから目を離した私も悪かったです。無事でよかったっ!」

 

ギュッ「うにゅ~ねーねぇ♪」

 

「成る程迷子だったのですか。」

 

「貴女は?」

 

「私はルシファー。今は昔ですが魔界では黒神の一人として君臨しているものです。」

 

「はじめまして。私は未来と申します。ヒメちゃんがお世話になりました。」

 

「…人間が神の心配をするとは…世の中も変わったものですね。忌々しいですが初代魔王の力のお陰でしょうかね。」

 

と初めてルシファーは未来の顔をみる。

 

「っ!えっ?貴女…」

 

「?どうされましたか?」

 

「…いいえ。そんなはずがありません。あの娘はもういないのにあの娘の面影を見るなんて…」

 

「あの?」

 

「何でもないです。むっ貴女…悪魔と仮契約を結んで…しかもこの感じは娘と?」

 

「娘ということは貴女がルシファーの母親の初代ルシファーさんでしたか。この間ルシファーと仮契約を結んだばかりです。」

 

「あの泣き虫で中々他の者を信用しないあの娘が仮とはいえ契約するとは…それに魔力の量、質、共に高純度でまだまだ伸び代がある。成る程。不出来な娘と思ってましたが契約するものを選ぶ目は確かなようですね。」

 

 

「初代ルシファーはルシファーが嫌いなんですか?」

 

「ふむどちらとも言えないと言ったところです。私の娘としての自覚や他のものに壁をつくって過度に距離を置いたりする。私の娘ならばもっと傲慢に他の悪魔に命令するぐらいでなくては。しかし私がお腹を痛めて産んだ娘なのも事実。愛着がわかないわけではないのです。」

 

うーんこれは初代はルシファーに期待をしているような気がしますね。自分の娘ならば出来て当然と考えてしまうと言ったところですかね。あまり人の家庭事情に首を突っ込んでもろくなことにならないのでこの辺で止めときましょう。

 

「ねーねぇ!お姉さんのお羽、ルーお姉ちゃんみたいに綺麗だよね?」

 

「まだ言いますか。ですからこんな醜くてどす黒い羽のどこが………」

 

「そうですね。確かに初代ルシファーさんの翼は綺麗ですね。ルシファーと比べて年月がぎゅっと詰まって貫禄のようなものもありさらには毎日手入れを欠かしていないのが分かるくらい艶があってまだ触ってないですがきっとルシファーと同じくふわふわしていてそれでいてしっかりとした肌触りなはずです!」

 

「……(;゚Д゚)えっとその……」

 

「そうだよね!」

 

「チルルッ♪」

 

「…そこまで誉められると悪い気はしませんね。ありがとうございます。良ければ触りますか?」

 

「それでは失礼します。」サワサワ

 

「うにゅっ!」

 

(…優しい手触りですね。まるで昔にあの娘に撫でて貰ったときのようです。)

 

「ありがとうございました。とても良い触り心地でした!お礼にこのスベスベオイル4をどうぞ」

 

「あれ?ねーねぇこの前ミルお姉ちゃんには3って言ってたよ?」

 

「実はあれから改良をしてさらにお肌の艶と潤い感をアップさせて持続性も持たせたのです。女性客がさらに買って収益も出るはずです。」

 

「貰っておきます。」

 

と未来は小分けにしたボトル6個程を収納空間から取り出して袋で手渡された初代ルシファー。

 

そうしてそろそろ帰ろうかとしたとき遠くで雷の鳴る音がした。

 

「雷ですか…早く帰らないと一雨来てしまうかもですね。」

 

「…!そういえばタキツヒメ東洋ではこう言われているのをご存知ですか?」

 

「うにゅ?」

 

「おへそを出していると雷様がおへそを取るという話しです。」

 

「うにゅにゅ!タケちゃんおへそとるの?」

 

「タケちゃんが誰かは知りませんがそういう噂を聞いたことがありますので注意しなさい。」

 

「初代それはただの」

 

迷信と続けようとしたときヒメちゃんは未来に抱き付いていました。特におへその辺りに顔を埋めている。

 

「ヒメちゃん?」

 

ギュウ フルフル スリスリ

 

「ヒメちゃん大丈夫ですよ」ナデナデ

 

「う~ヒメのおへそは良いけどねーねぇのはとっちゃやっ!ねーねぇの取られないようにくっついてるの!ねーねぇのはヒメのだもん!」

 

ズキューン「ヒっ」

 

「ひ?」

 

「ヒメちゃ~んもうっなんでこんなに可愛いのですか( ≧∀≦)ノスリスリ大丈夫ですヒメちゃん!例え雷様が来ようともすぐに撃ち落としますからねっ!安心してください。」ナデナデスリスリ

 

「………(;゚Д゚)何だか先程とキャラが違いますね。」

 

「うにゅ~♪ねーねぇくすぐったいよ♪」

 

「チルルッ♪」

 

そうして暫くヒメちゃんを撫で回していて落ち着いた未来。

 

「すみません。取り乱してしまいました。」

 

「フフッいえとても綺麗なものを見れましたので満足ですよ♪人と神がこうやって笑い合う光景…それが見れただけでもあのとき私たちが戦った意味があるというものです。」

 

「昔の天使との戦いのことですね。」

 

「えぇ失うものの多い戦いでした。初代魔王の子どもたちも多く亡くなりました。しかもこちらは魔王が亡くなりましたが天界はまだ天上神は死んでいない。ただ再起不能つまり動ける体がないだけで部下には指示を出せる。…いつかは天界を、いえ今は関係ないですね。それでは未来、タキツヒメまたどこかで。」

 

どこか哀愁漂う初代ルシファーはそういうと姿を消した。

 

「行ってしまいましたね…」

 

「ルーお姉さん悲しそうだったの!」

 

「初代ルシファーも何かを抱えているのでしょうね。」

 

そしてハロウィンの日にルシファーから初代に気を付けるように言われたが優しげな雰囲気はあった。最後の言葉が引っ掛かる。

 

「いつか天界を…ルシファーからの話しを照らし合わせると…天界を墜とす?でもルシファーは天上神とやらに敵意を見せていた。だとしたら天上神を倒すついでに?」

 

まだ推測の段階ではあるが気を付けるべきだろうと未来は思いヒメちゃんと共に家へと帰った。

 

家へ帰るとどうやら母様は出掛けているようで雫とハデス、家に遊びに来ているベルフェゴールとルシファーがいた。

 

「ただいまです。」

 

「ただいま!」

 

「にゃあ未来お姉ちゃんお帰りなのです」

 

「ふぁぁおかえりぃ未来~。ミヤビは用事があるみたいで外へいったわぁ。」

 

「そうだったのですね。ところでベルフェゴールとルシファーはどうして家に?」

 

「あーとねベルゼブブがね魔王様とミルに甘えているのを見ると凄く胸焼けがしてね。避難しに来たのよ。レヴィアのやつはゲームに熱中してたから置いてきたわ。今頃甘い空間に耐えるのに必死になってるでしょうね。」

 

レヴィアタン…どんまいです。

 

「それで一人でいくのもと言われ無理矢理連れ出されてしまったのです。魔王様をこちらに引き込むのに今のところベルゼブブが一番近いところにいるでしょうがうかうかもしてられませんので早く帰りたいのですけれども?」

 

「ルシファーったら良いじゃないの!ベルゼブブを甘えさせてあげましょう。あの娘が心から落ち着ける相手を見つけたんだからそれを尊重してあげなさいな。」

 

「…まぁそうですね。ベルゼブブは努力家ですからね。………ところでタキツヒメ?」

 

「うにゅ?」サワサワ

 

「どうして私の羽を触ってるのですか?」

 

「うにゅ!ルーお姉ちゃんのお羽ふわふわしてるの!ルーお姉さんとおんなじなの!」

 

「?ルーお姉さん?」

 

「ルシファー…貴女の母親に会いました。」

 

「なんですって!?」

 

「……それは大変なことになるわよ。ルシファーおば様が地上にいるっていうことは絶対に何かを企んでるわね。」

 

「ふーんあの潔癖症がねぇどういう心境の変化なんだかねぇ」

 

「うにゅ?ルーお姉さんのおはなし?お羽綺麗だったよ。」

 

「チルっチルルッ♪」

 

「……まさかですが母上の羽を触ったりなんかしてませんよね……未来?」

 

「よく分かりましたねルシファー。勿論触らせて頂きました!」フンス

 

「はぁ貴女という人は…母上は自分の羽を触られたりするのがとても嫌で無理に触ろうとすれば八つ裂きにされる可能性だってあるんですよっ!」

 

「でもルーお姉さん自分から触って良いって言ってたよ?」

 

「それはまた…珍しいこともあるわねぇ。ルシファーおば様を知ってる身からすればあり得ないような話しね。」

 

「……まさか。でもあり得るわねぇ。」

 

「?ねーねぇがルーお姉さんのお羽いっぱい誉めてたよ!」

 

「それと私とヒメちゃんの関係を綺麗と言ってましたね。」

 

「あぁ成る程だからですかね。母上は綺麗なものが好きです。それは物だったり人との関係だったりと様々です。私から見た貴女とタキツヒメの関係はとても良いものですからね。それを見れたお礼というならばあり得ますね。」

 

「相変わらずの潔癖症ねぇ。…泣き虫姫ちゃん、術式娘ちゃん。」

 

「何ですか?」「何よ?」

 

「あの潔癖症のことだから近々何かでかいことをやらかすでしょう。今までの魔界での争いなんて比べ物にならないぐらいのでかいことでしょう。あいつが今でもやりそうなのは天界絡みだろうから天界の動向を注意して見なさい。サタンの坊やのつても借りて最近起こってることとか調べた方が良いかもよ。」

 

「天界ですか…」

 

「敵の内情を調べるっていうのも中々乙なものね。後で魔王様にコンタクトを取ってもらえるか聞かないとね。」

 

「?何のおはなし?ハデスお姉さん?」

 

「あぁ気にしないで良いのよヒメちゃん!ちょっとしたお話しだからね」

 

「………ところで、あの未来?その手の動きは何ですか?」

 

サワサワモミモミ「あぁすいませんルシファー。唐突ですが羽を触らせてください!」

 

「何故今なのですか?!」

 

「初代との触り心地の違いを感じたいからです。ちょっとだけ、ちょっとだけ触らせてください!」

 

「もうっ!少しだけですからね。」

 

「それでは……」サワサワ

 

「んんっこの前と同じで優しい手触りですね。」

 

「初代と比較するとルシファーの方は貫禄というよりも可愛いと言えますね。翼の肌触りも初代は芯の通って滑らかさがあるのにたいしてルシファーのは柔らかさと柔軟さがあって触り続けられそうです。」

 

「も、もう(///ω///)褒めてもなにも出ませんからね。んんっ キモチイイ」ボソ パタパタパタ

 

「………ルシファーったらまた照れてるわ。」

 

「まぁあの娘も昔からあの潔癖症と比較されてきたからねぇ。母親よりも良いところがあるのは嬉しいでしょうしねぇ。」チラッ

 

「むぅ。」ニョキ

 

「ヒメちゃん?」

 

「ルーお姉ちゃんだけずるい!ヒメも撫でてほしいもん!」

 

「よ~しよしよし。ヒメちゃんも可愛いですよ。」ナデナデフサフサ

 

「うにゅ~♪ルーお姉ちゃんのお羽もさわるの~」フニフニ

 

「タキツヒメくすぐったいですよ。

もう(///ω///)」

 

「はぁあの潔癖症のルシファーが未来に会ったか…まぁミヤの面影があるってだけになるだろうけど、ミヤビと出会ったら…確実にミヤビを何かに巻き込む気がするわね。」

 

「…ルシファーおば様とミヤってどんな関係だったの?私もあんまり知らないんだけど、ねぇハデス?」

 

「色々あったのよ。強いていうならあの娘の魅力に一番先に興味を惹かれた悪魔かしらね。」ナデナデ

 

「にゃあくすぐったいです。」

 

そうして穏やかに時間が過ぎていった。その後ミヤビも帰宅し未来にレヴィアタンからヘルプの電話が来たものの後ろから聞こえる賑やかなミルちゃんたちの声でそのまま電話も切れたので静かにレヴィアタンに合掌する未来であった。

 

 

 

 

 

今日も変わらない退屈な日々かと思ったけどとても良いものが見れました。天界での計画も進みそうですね。

 

昔は私にとって魔界は天界に戻るための踏み台ぐらいにしか思いませんでしたが気紛れで初代魔王と交わり娘が出来て嬉しくはありました。娘に天使の頃の私と同じ翼があればとも思いましたがそこは高望みし過ぎたこと。

 

それでも私は何かに飢えていたのでしょう。それはあの娘……ミヤに出会ってからのことはとても満ち足りた生活だった。あの娘が魔王になるのであれば付いていこうと思える程だった。あの娘はこんな私を肯定してくれて初めて色目なしでルシファーを見てくれた。

 

でもそれを天界のやつらは奪った。私は絶対に許さない…あの娘を奪った天界を。あぁでも堕天した私にも天使としての血が通ってることも許せない。

 

そうして歩いてると雨が降ってきた。強くはないが弱くもないものだ。

 

そういえば初めてあの娘に会ったのもこんな風な雨だった。娘が産まれて戦いに戻り敵に不覚を取り負傷していたときに助けられた。

 

あの出会いは私にとって運命の出会いと言えるだろう。

 

ザーーザーー ポタポタポタッ

 

不意に雨が遮られた。何事かと思い顔をあげて見ると一人の女性が傘でルシファーにかかる水滴を弾いていた。

 

「大丈夫ですか?そんなに濡れていたら風邪を引いてしまいますよ。」

 

「……えっ…ウソっ??!!ミヤなのですか…?」

 

「?多分ですが人違いだと思います。私はミヤビと申します。」

 

「ミヤビ?…(人違い?いいえ私があの娘を見間違えるはずがない!でもミヤはもういない。じゃあ一体…もしやあの娘の生まれ変わり?)」

 

「とりあえず濡れてしまうので屋根のあるところへ行きましょう。」

 

そうしてミヤビはルシファーを屋根のあるところまで連れてきた。

 

「良ければこのタオルを使ってください。」

 

「えぇ…ありがとう。」

 

「あらっ?それってスベスベオイル?この間未来が新しく作ったやつね。」

 

「未来の知り合いなのですか?」

 

「私の自慢の娘なんです。」

 

(あのとき未来にミヤの面影を感じたのは気のせいではなかったのですね。)

 

「それにしてもどうして雨に打たれてたのですか?」

 

「そうね。昔に悲しいことがあったのよ。それと雨を見ると余計に思い出してしまってね。」

 

「そうだったのですね。でも駄目ですよ。折角の綺麗な髪が痛んでしまいます。」

 

「そうですか?」

 

「それに立派な翼も痛んじゃいますよ。凄く綺麗なんですから大切にしないとですよ。」

 

「……醜くはないのですか?こんな黒いのですよ。薄汚れたような翼なのに…」

 

「そんなことないですよ。だってこんなに艶も出て何よりも私、黒好きなんですよ。それに貴女のその夜空に輝く星のような瞳とマッチしていてとても美しいです。それに何だか初めて会ったような気がしなくて懐かしい感じもするんです。」

 

ギュッ「すいません。少しこうさせてください。」

 

と初代ルシファーはミヤビを優しく抱きしめる。大切なものを壊さないように/離さないように。

 

(あぁ間違いない。この子はミヤだわ。そうでしたか。生まれ変わってもミヤは変わらないのね。なら私がやることは一つだわ。生まれ変わったミヤが安心して暮らせるように………天界を…墜とし天上神を倒す。そしていつの日にかミヤを魔王の座に…娘の未来も魔界へ連れていきたいですね。あとついでにどこかでねむっているハデスも起こしましょう。その前にあの娘と親しかった悪魔たちに声をかけましょう。もしかしたら魂の記憶から私たちを思い出してくれるかもしれない。)

 

「ありがとう。少し元気が出たわ。私の名はルシファー。またどこかで会いましょう!ミヤ…ビ」

 

そういうとルシファーは魔法で雨を反射させ翼をはためかせながら飛んでいった。

 

「不思議な方だったけどどうしてか懐かしく感じたわね。また会えるかしら?」

 

そうしてミヤビは家へと帰宅する。

 

初代ルシファーは打倒天上神のために天界を墜とそうとする。その決意がミヤビにであったことでさらに固まる。ゆくゆくは彼女に魔王についてもらい、そして共に魔界を統治したいと彼女は思う。その先に何があるのかはまだ誰も分からないことだ。




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。ハロウィンの後、ベルゼブブが魔王とミルの娘になりミルと契約を結びました。代償は一日一回頭を撫でることです。詳しくは前話を見てください。冒頭にある通りR18なのでご注意下さい。

今回は初代ルシファーが出てきました。綺麗なものが好きでそれは物に限らず美しい関係など様々なものが好きなようです。

ヒメちゃんの可愛さに未来が一瞬キャラ崩壊をおこしかけましたがすぐに戻りました。因みにタケちゃんとはタケミカズチのことである。とんだとばっちりですね(笑)


そしてミヤビとルシファーの邂逅。昔のミヤを知る人物で今のミヤビと瓜二つだという。天界の天使たちを親玉の天上神を倒しミヤビを魔王にそして娘である未来を共につれて魔界を統治したいと考え始めた初代ルシファー。ミヤビはミヤの生まれ変わりなのか?それとも…

それは今後に示されていくでしょう。

そしてFGOではネモが実装されゴッホも実装されましたね。今回のイベント人類悪並のが最後待ってそう気もしてやる気が出ますね。


それではまた次回も読んで頂ければ幸いです。ありがとうございました。


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ヒメちゃん双子の魔法使いに出会う/雫追い掛ける

今回はヒメちゃんがミルの妹たちに出会い、雫は何かに気付きます。それではごゆっくりどうぞ。


皆さんこんにちは。段々冬が近づいてきたのか良く冷える天気が続いていますが魔王とミルちゃんの仲はとてもホットな様子を見る未来です。

 

今は学校も終わり珍しくヒーロー部の依頼もなかったようでミルちゃんたちと一緒に帰ってます。来年は魔王は最高学年になるのでミルちゃんも気合いをいれて残りの学生生活を謳歌するようです。

 

「それにしても最近は寒くなってきましたね先輩!」

 

「そうだな。しかも寒暖差もあるから風邪引かないように気を付けるんだぞ。ミルは気付くとお腹だして寝てることがあるからな。」

 

「そっそれは言わないでください!」

 

「ミルちゃん、お腹を冷やすとそこから巡りめぐって風邪を引いてしまいますから気を付けないとですよ。それとも風邪を引いても魔王に看病してもらえるならいいとか思ってたりしてますか?」

 

「……先輩と二人っきりで看病…あぅぅぅ」

 

「未来ちゃん大丈夫だって。ミルはこう見えて頑丈なんだから風邪なんて滅多に引かないだろう。」

 

「…ミルパンチ!」ポカッ

 

「いでっ何すんだミル!」

 

「今のは魔王がいけないですね。女の子に頑丈は失礼ですよ。そこは健康的とか色々言い方があるでしょうに。もうちょっと魔王は乙女心を学ぶべきです。でないとミルちゃん離れていっちゃいますよ?」

 

「すまん!ミル。そのだな、俺からしてみればミルは元気で健康ってイメージがあってな。つまりだ、その俺はミルの全部が好きなんだ!」

 

「ふぇっ!先輩…もう(///ω///)そんなこと言って…あとでお家にお邪魔して一緒に夕飯食べましょう。それで許してあげます。」

 

「サンキューなミル!」

 

「フフッ相変わらず仲が良くて良いですね。」

 

そうして帰路に付いていると、

 

ネーネェと遠くからなにか聞こえてきた気がしました。それに気付いた未来はその方向を見ると、勢い良く此方に駆け寄ってくるヒメちゃんの姿がありました。

 

「ねーねぇっ!」ギュウ

 

と未来に抱き付くヒメちゃん。一体何事かと思う未来。するとヒメちゃんがビックリすることを言います。

 

「うにゅにゅっ!ねーねぇっ!大変なの!ミルお姉ちゃんが…」

 

「?ミルちゃんが?」

 

「ミルお姉ちゃんがちっちゃくなって二人になっちゃったの!」

 

「ん?」

 

「ほえっ?」

 

「えっ?」

 

「「「えぇぇぇぇぇぇ!」」」

 

 

時は少し遡り

 

今日も未来宅に遊びに来ていたヒメちゃん。未来が待ち遠しくて途中まで迎えにいこうと散歩していた。

 

すると途中の曲がり角で見覚えのあるピンク髪の後ろ姿を見つけたので近づいて行きます。

 

(ミルお姉ちゃんびっくりするかなぁ)

 

と本人はミルだと思いびっくりさせようと思って近付いていきます。

 

そしてもう少しというところで

 

「メル…先にいかないで…」

 

「もうっ!マル早く帰るよっ!今日はフィラお姉ちゃんがビーフシチュー作るって言ってたから帰って宿題して準備しないと!」

 

「うん…フィラお姉ちゃんの料理楽しみ…あれっ?」

 

「どうしたの、マル?」

 

と振り向くミルの妹の双子姉妹メルとマル

 

「うにゅっ?!」

 

「わぁ✨可愛いっ!」

 

「…可愛いです!…どうしたんですか?」

 

「…マル!もしかしたら迷子なんじゃないかなっ?」

 

「…そうなの?」

 

メルとマルは優しげに声をかけます。しかしヒメちゃんにとっては初対面であり二人ともミルが小さくなったような感じなので思わず

 

「ミっ」

 

「「み?」」

 

「ミルお姉ちゃんがちっちゃくなって二人になっちゃったの!ねーねぇぇぇぇ」ピュゥー

 

と走り去っていってしまいました。

 

少しの間呆然としていたもののすぐに復帰して

 

「「まってぇぇぇぇ!」」

 

と追いかけ始めます。

 

 

「とにかく大変なの!ねーねぇ!ミルお姉ちゃん元に戻るかな?」

 

「えーとですね。ヒメちゃん?」

 

「うにゅ!」

 

「横を見てみてください。」

 

「…あれ?ミルお姉ちゃん?でもさっきちっちゃくなって二人になってたの!元に戻ったの?」

 

「うーん。ヒメちゃん、ミルは今日学校で今も俺たちと離れてなかったからちっちゃくなってないと思うぞ?」

 

「そうなの?魔王お兄ちゃん?」

 

「もしかしてヒメちゃん」

 

とミルが話そうとすると

 

「「まってぇぇっ!」」

 

と走りながら此方に向かってきた

 

「メル!マル!」

 

「うにゅにゅっ!ミルお姉ちゃんが3人なのっ!」

 

「どうしたの?二人ともそんなに走って?」

 

「「ミルお姉ちゃんだっ!!わーい」」ギュッ

 

と抱き付く二人。

 

「成る程。分かったぜ。ヒメちゃんはメルとマルをミルと間違えたんだな!」

 

「あーそういうことですか。ヒメちゃん。」

 

「うにゅ?」

 

「ミルちゃんはちっちゃくなって二人になったわけではないですよ。」

 

「?そうなの?」

 

「ところで二人ともどうして走ってたの?」

 

「えっとね。巫女服の女の子と会ってね。迷子かなって思って声をかけたの。」

 

「…そうしたら女の子驚いちゃったのかそのまま走ってちゃったから追い掛けてたの。」

 

「ミルお姉ちゃんのこと知ってたみたいで、ちっちゃくなっちゃったって言われて誤解を解こうと思って。」

 

「成る程。そういうことだったのですね。ヒメちゃん。」

 

「?ミルお姉ちゃん?」

 

「この娘たちは私の妹でメルとマルって言うの。元気そうな感じなのがメルでおとなしめなのがマルなの。メル、マル。この娘はヒメちゃんって言うの。メルとマルを知らなかったから私がちっちゃくなっちゃったって思っちゃったんだと思うの。」

 

「そうだったんだねっ!私はメルそしてこっちが妹の」

 

「…マルです。宜しくです。」

 

「うにゅ。ごめんなさい( ´-ω-)ミルお姉ちゃんがちっちゃくなっちゃったって思って。」

 

「気にしてないから良いよっ!」

 

「…ミルお姉ちゃんに間違えられるのは嬉しいから良いの。」

 

「ありがとう!私、タキツヒメ。ヒメって呼んで。メルお姉ちゃん!マルお姉ちゃん!」

 

「わぁ可愛い!」

 

「………」

 

「どうしたの?マル。」

 

「ヒメちゃんもう一回良いですか?」

 

「?マルお姉ちゃん!」

 

「…可愛いですっ!」ギュウスリスリ

 

「うにゅ♪」

 

「マルは末っ子だからお姉ちゃんって言われるのは新鮮に感じたのですね。」

 

「未来お姉ちゃん!」

 

「おっと。メル久しぶりですね。元気にしてましたか?」ナデナデ

 

ムフゥ「元気だよ。今日も学校で色々勉強してきたよ!」

 

「偉いですね。そんなメルには最近新しく作った魔力飴をあげますね。魔力回復しつつ味も中々美味しいですよ。」

 

「ありがとう!」

 

「未来お姉ちゃん…」スリスリ

 

「マルにもありますから心配しないでください。はい。それとヒメちゃんにもあげますね。」

 

「…ありがとう!」

 

「わーいありがとうねーねぇ♪」

 

「未来ちゃんありがとうございます。」

 

「ミルちゃんにはこれを…」

 

「ありがとうですぅ……」

 

体力増強剤スーパーZ

 

「み、未来ちゃんっ?!」

 

「どうしたのですかミルちゃん?あぁこっちも欲しいということですね。」

 

精力増強剤スーパーZ

 

「未来ちゃん!メルやマルにヒメちゃんだっているんですからここで出しちゃダメですぅ。」

 

「たしかにそうですね。これはしまいましょう……」

 

ガシッ「でもやっぱりほしいのでください!」

 

「はいどうぞ。」

 

「未来ちゃん何だかいつも悪いな。」

 

「ミルちゃんいつも通り使った後の感想をお願いしますね。魔王も男の子のほうからの感想も欲しいのでお願いします。」

 

「それぐらいお安いご用だぜ。」

 

そうして話しをしていると

 

ヴゥン「ヒメちゃん!無事に見つかってよかったです。」

 

「雫お姉ちゃん!」ギュッ

 

「にゃあ。遅かったのでどうしたのかと心配しましたですが良かったです。」スリスリ

 

「「猫さんだ~可愛い!」」

 

「雫さんヒメちゃんのお迎えでしたか」

 

「雫、ヒメちゃんを探してたのですね。」

 

「そうなのです。未来お姉ちゃんを迎えにいこうとそのまま飛び出していってしまったので追いかけてきたのです。」

 

「ありがとう雫。」ナデナデ

 

「ふにゃあ♪未来お姉ちゃんのナデナデは気持ちいいのです。」

 

「いつも思うが雫は未来ちゃんが好きだな。」

 

「仲が良くてほっこりしますね先輩!」

 

そうしてヒメちゃんを未来に手渡した雫。ふと周りを見渡しメル、マルの方を向くと近付いていき

 

「にゃあ!」クンクン サワ ペロ

 

「あははは、くすぐったいです。」

 

「……人懐っこいです。」

 

「雫?どうしたのですか?」

 

「…にゃあ…とても懐かしい匂いが二人からしたのです。とても懐かしくて大好きなにおいです。」

 

「「うーんそうなの?」」

 

「どういうことなんだろな?」

 

「うーん、お母さんとは違うでしょうし何ですかね?」

 

「…今度ミルちゃんの実家に行ってみますかね?」

 

「うっΣ(;`∀´)そういえばここ最近実家に帰ってないですね。お母さんにレナスを改めて紹介しないとですね。」

 

「そんときは俺も一緒だな!」

 

「まぁ当然ですね。二人とも夫婦になるでしょうし何なら婚約したらどうですか?」

 

「お兄ちゃんがお義兄ちゃんになるんだね!」

 

「…嬉しいな!もっと一緒に遊べる!」

 

「うにゅ?婚約ってなーに?」

 

「そうですね…簡潔にいうとこれからもずっと一緒に生きていくっていう約束みたいなものです。」

 

「うにゅ!魔王お兄ちゃんとミルお姉ちゃん一緒なのヒメも嬉しいの!」

 

「ヒメちゃん凄く良い娘だねマル!」

 

「…ヒメちゃんさえ良ければ家の娘にしたいの…」

 

「駄目ですよ。二人ともヒメちゃんは未来ちゃんが大好きなんですから離れちゃうことはヒメちゃんにとっても嫌だと思いますからね。」

 

「「はーい」」

 

とミルの帽子が少し揺れるとヒョイと持ち上げられる。

 

「zzZ メシ?( ̄▽ ̄= ̄▽ ̄)!メシ~」

 

「ドラちゃんだ!」

 

「…ドラちゃんです!」

 

「メシシー」スリスリ

 

「ドラちゃん漸く起きたか。」

 

「今日はお昼から良く寝てましたからね。」

 

「人肌がとても気持ち良くて寝てたんでしょうね。」

 

「今日は冷えるからミルを抱き枕に寝るかな…なんつって」

 

「(///∇///)わたしは何時でも良いですよ♥️どうせならレナスも一緒で寝ませんか?」

 

「(///∇///)そっそうだな!レナスも一緒なら良いもんな!」

 

「夫婦仲良く幸せそうで何よりです。」

 

「二人とも仲良しなの!」

 

「にゃあ♪」

 

「ミルお姉ちゃん嬉しそうでよかった!」

 

「…ミルお姉ちゃんしあわせそうなの!」

 

「メシシ~」

 

そして今日はメル、マルについていくことにしたドラちゃん以外はそのまま家に帰りました。

 

「二人ともちょっと待っててくださいね。学校の課題を手早く済ませるので、リビングで待っててください。」

 

「はぁい」

 

「……にゃあ」

 

未来は課題を手早く済ませて日課である魔力を鉱石に蓄えていざというときのための魔力回復の備えをして収納空間に閉まってリビングに向かう。

 

ガチャッ「ヒメちゃん、雫お待たせしました。」

 

「ねーねぇ♪遊ぼ!」

 

「おかえりぃ未来。課題は終わったのぉ?」

 

「あれ雫はどうしたんですか?」

 

「んーとねお出掛けしてくるって言ってたよ。」

 

「明日には帰るって言ってたわねぇ。珍しいこともあるのね。」

 

「そうでしたか。何もなければ良いのですが…」

 

「ねーねぇ♪ハデスお姉さん遊ぼ!」

 

「良いわよぉ♪ゲームしましょうか。」

 

「うにゅ!」

 

「そうですね。今は遊びましょうか。」

 

こうして1日が過ぎていくのであった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「マル今日の夕飯楽しみだね!」

 

「…うん楽しみ…」

 

「フィラお姉ちゃんに氷魔法教えてもらおっと。」

 

「…おにーさんに甘えるの!」

 

「自然に甘えればおにーさんもドキドキするはず。頑張ってマル!」

 

「頑張る!」

 

「メシ~」

 

とあと少しで家に着く二人と一匹。

 

ヴゥン シュタッ

 

その姿を近くの電柱の上から見下ろす一人の影。

 

「………にゃあ…あのにおい…お兄ちゃんのにおいでした。もしかして…でも、お兄ちゃんたちは時空の狭間に…確かめないと」

 

時の死神はかつてあった別世界の自分が兄と慕った者のその後を思う。

 

時の死神が真なる魔王とフィラに会うまで、もう少し




あとがき
今回はヒメちゃんがメル、マルに出会い、雫は何かに気付き二人の後を追い掛けるお話しでした。

ミルが入れ替わったこともあり今度は小さくなったと思ったヒメちゃん。メル、マルは妹が出来たようでとても嬉しかったようです。そして綺麗な魔王とミルは夜、レナスと一緒に部屋で川の字で体を寄せあって暖かそうに寝ていたようです。

そして雫は別世界の自分の記憶なども持っていて、懐かしいにおいのするメル、マルを追いかけて次回ミクル宅へとお邪魔する形になります。

真魔王とフィラは前の世界で時の死神である雫に過去へと送ってもらったことによりミルが生存する未来を勝ち取れました。反面自分達の存在は消えて時空の狭間に囚われました。

雫自身真魔王たちのことが好きであったのでとても悲しかったでしょう。

次回はミクル宅での話へと続きます。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました。


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真魔王将来を悩み雫は反転世界へ誘われる

今回は短めです。

真魔王フィラと料理をする

メル、フィラに魔法を教わりマルは真魔王と寛ぐ

雫、反転世界の苦労人兼保護者に遭遇

の三本です。

それではどうぞごゆっくり。


ガチャッ「ただいまです。」

 

「…ただいま。」

 

「お帰りなさい二人とも。先に手洗いをしてきてくださいね。」

 

「「はーいフィラお姉ちゃん!」」

 

「フィラちゃん何か手伝おうか?」

 

「では野菜を切ってください。」

 

「わかったぜ!…何だかこうしてると新婚生活っぽいな。」

 

「もうっ!魔王私は貴女の奥さんですよ。新婚生活ぽくっても不思議ではないじゃないですか。」

 

「そうだったな。それにしてもこうして二人で料理だなんて初めてじゃないか?」

 

「料理自体久し振りですからね。漸く勘を取り戻して来ましたけど最初は大変でしたね。」

 

「あぁしばらく使わないだけでこうも忘れるなんて思わなかったぜ。」

 

サクサクサク

 

「下ごしらえも終わったし後は煮込むだけだな。」

 

「そうですね。後は皆さんが帰ってきたらご飯に出来ますね。ちょっと作りすぎてしまったような気もしますがメルさん、マルさんは育ち盛りですから食べてくれるでしょうかね。」

 

「まぁ何だかんだで食べるだろう。それに俺だって食べるさ。何せフィラちゃんの手作りなんだからな!」

 

「魔王…そうですね。さてとメルさんとマルさんに魔法を教えて欲しいと言われていたので中庭に行きましょう。魔王はどうしますか?」

 

「俺も一緒に行くぜ。フカジロウたちの毛繕いもしたいしな。それと祐希からもらったタマゴも外に連れてってやりたいな。」

 

「そうですね。どんなポケモンが産まれてくるのか楽しみですね。」

 

祐希からもらったタマゴも最近は時々動いているので産まれるのもそう遠くないうちだと二人も思っている。

 

そうして二人は中庭へと向かう。

 

…そうして二人と入れ違いになるように時の死神である雫もミクル宅へと入る。

 

「にゃあ…広いお家です。一先ず色々探索するです。」

 

そうして探索する雫。

 

途中メイドやお手伝いさんが通りかかるも気付かれないように身を潜めたり、猫の鳴き声で切り抜ける。

 

そうして一時間程探すもののあちらこちらから匂いがするためどこにいるのかわからない雫であった。

 

そうしている内にまた誰かが来る気配がしたので咄嗟に隠れる。

 

そうして歩いてきたのは………

 

 

場面は戻り真魔王side

 

「えいっ!んんんそりゃー!」

 

「メルさん、そんなに力まなくて良いんです。適度に力を抜きつつ自分のイメージした物に近付けていく感じでやりましょう」

 

「…メルもフィラお姉ちゃんも張りきってるの…」

 

「まぁメルは元々頑張り屋だしな。フィラちゃんもこうやって魔法を教えるっていうのも初めてみたいだしメルがどんどん知識を吸収していってるから嬉しいんだろうな。」ゴシゴシ

 

「……カフッ!」

 

「おっ!ここが良いのかフカジロウ。」

 

「カーフッ」

 

「フカジロウ気持ち良さそう…」ナデナデ

 

「エルルー♪」

 

「もふもふさん気持ちいいです…」

 

「ラッッッッキィィィ」サッ

 

「悪いなラッキー助かる。それにしてもこのスベスベオイルっつうのは凄いな。人の肌にも効果的だけどフカジロウたちにもやったら体の張り艶がすげぇ良くなってるな!」

 

「…スベスベオイルは未来お姉ちゃんが作ってて試作品とかをくれたりすることがあってお母さん毎日欠かさずに塗ってるよ。」

 

「綺麗なミクルママがさらに綺麗なのはそういうことなんだな。ハロウィンの時にもらったやつの中にスベスベオイルも入ってて効能をミクルママから聞いたフィラちゃんが早速塗ったら肌つやと潤いが出て物凄く妖艶で思わずそのままやっちまったな…」

 

「……えいっ!」ムギュッ

 

「どうしたんだマル?」

 

「…おにーさんに抱きつきたくなったの…ダメ?」

 

「どんとこいだぜ!」

 

「…良かった…」

 

「エルルー♪」

 

「カフッ カフ」

 

「…それにしてもタマゴさん時々動いてるね。もうすぐ産まれるのかな?」

 

「そろそろだとは思うんだがな。どんなポケモンが産まれてくるのか楽しみだぜ。」

 

「…ホントにポケモンって不思議…」

 

「まぁ確かにな。」

 

(祐希に聞いた話だとまだまだ沢山種類もいるっていうし奥が深いぜ。)

 

「リンリーン!」

 

「イエッサンも楽しみそうだな!」

 

「イーちゃん凄く楽しみにしてるね。」

 

「イエッサン子供好きだしお世話するのも好きだから楽しみなんだろう。」

 

「子供……おにーさんとフィラお姉ちゃんに子供出来たらイーちゃんお世話するのお手伝いするんだろうね。」

 

「…子供か…」

 

(俺とフィラちゃんは理から外れた存在だ。子供ができても、どれぐらい一緒にいられるのか…)

 

ツンツン

 

(それに理から外れたとはいえフィラちゃんは人間で俺は魔族に覚醒してる…フィラちゃんと俺はずっと一緒にいられるのか…)

 

カフッ ツンツン エルルー サワ

 

(もしフィラがいなくなったら俺は…時空の狭間にいたときよりも考えることが多くなったな…余裕が出来たと思えるが)

 

「カーフッ」ガブッ

 

「………ん?何だか頭が痛いような…」

 

「カフッカフ」ガブガブ

 

「うおおお フカジロウ!いでっイデデデ」

 

「…おにーさん呼んでも反応しなかったからフカジロウがガブッてしちゃった」

 

「カフッ ヒョイ カフゥ」

 

「イテテッ、悪かったなフカジロウ。でも頭を噛むのは極力控えてくれ。」

 

「…………………カフッ」

 

「今のその合間は迷ったのか?フカジロウ頼むぞ。」

 

「…おにーさん悩み事?」

 

「まぁそうだな。これからのことでちょっとな。」

 

「…将来のこと?」

 

「フィラちゃんとのこともそうだけど仕事も探さないといけないからな。マルは何かなりたいものとかあるのか?」

 

「…んーお母さんみたいな魔法使いになりたいと思ってるけどどういうことをしようかはまだ決めてないの…でも」

 

「でも?」

 

「全部の人は無理でも身近な人を笑顔でいてくれるようなことをしてみたい」

 

「そっか。マルなら出来るさ!」

 

「ありがとうおにーさん♪」

 

そうして暗くなってきたので、家へと戻る4人と三匹………三?

 

はて?そういえばドラちゃんはどこへいったのか?

 

 

[newpage]場面は少し遡り

 

人影がきて一度通りすぎるのを確認した雫。

 

ほっと一息をつき再度進もうと前を見ると

 

「メシ?」

 

見覚えのある小さな霊竜がフヨフヨ浮いて雫を見ていた。

 

「メシシー!メシ~」スリスリ

 

「ドラちゃん!どうしたのですか?メルさん、マルさんと一緒ではないのですか?」

 

「メシ~♪メシっ」ノシッ

 

とドラちゃんは雫の頭の上の猫耳の間に乗っかる。

 

「にゃあ……ドラちゃんと一緒ですとさっきより慎重に行かないとです。」

 

そしてまた足音が聞こえたので上手く死角になるところへ体を隠す。

 

 

「フム…何やら覚えのある力の波動を感じたが気のせいじゃったか?」

 

そこに来たのは長い金髪を一纏めにし、黒と金の混じったドレスを身に纏い背中に二翼の歪な翼をもつ麗人であった。

 

(にゃ…にゃあ(>д<*)物凄い力を感じます。見つかったら大変です。)

 

「メシ~(T^T)」

 

(にゃあ…ドラちゃんも怖がってます。大丈夫ですドラちゃんは私が守るのです。)

 

「ヌッ?何やらこちらから気配がするのぅ…」

 

「にゃあ!ニャアーゴ」

 

「………なんじゃ猫であったか…ならば良いか…」

 

タッタッとその場を過ぎていく人影。

 

「……行ったですか?」

 

「メシシー」スリスリ

 

「大丈夫でしたかドラちゃん。それにしても凄い力を感じました。もし見つかってたら」

 

「見つかってたらなんじゃ?」

 

ビクッ?!

 

「にゃあ!?!」

 

「あれで誤魔化せるのは一般人ぐらいじゃ。儂からしてみればバレバレじゃったぞ。してこの屋敷へ何ようじゃ?賊にしては幼いし人の気配が薄いというよりもこれは……猫と魂が混ざっとる?まぁそこら辺は良い。何が目的なのじゃ?事と次第によっては…」

 

「にゃあ…(T^T)うにゃあ」

 

「あぁ泣くでない 儂はお主を傷付ける気はないのじゃ!ただ話を聞きたくてじゃな。うーむこれでは儂が悪者になってしまうのぅ…ゆっくり話し合うなら儂の世界のが良さそうじゃな。」ギュッ

 

「にゃ?」

 

「メシ~?」

 

スタスタスタ

 

そのまま窓に向かうと波紋が広がるように穴が開く

 

そうしてその中へと入る二人と一匹。

 

そうして次の瞬間には誰もいなくなっていたのであった。




あとがき
今回はちょっと短めです。

フィラと魔王の二人きりでの料理…長い間時空の狭間にいたためか最初は失敗が多かったものの次第に勘を取り戻し普通に料理している微笑ましい光景でした。

そしてフィラはメルに魔法を教えて魔王はマルと一緒に毛繕いをして寛いでいました。

そして魔王は時空の狭間から出た自分達のこれからとずっとフィラと一緒にいられるのかということ、子供がちゃんと世界に馴染んで産まれて来てくれるのかと負の感情が沸き上がって悩みます。

実際原典の魔王はミルに振られ一緒にいられなくなったせいかどんどん可笑しくなり20年後には暴走した魔王が世界を滅茶苦茶にしてしまったことがあるのでこの魔王ももしフィラがいなくなってしまえば暴走し同じことが起こってしまう可能性は無きにしもあらずと言ったところです。

しかしまだ原典のようにミラロードという催眠術が得意で淫魔術を欲しがる人物には会っていないのでどうなるかは未知と言ったところです。

とこんなことを考えていたらサトシのフカマルのようにフカジロウに頭を噛られる真魔王

そしてマルの夢を聞いて志し改め日々を生きていく真魔王。

そして雫は屋敷をフヨフヨ浮いていたドラちゃんに見つかりその頭に乗っかり、息を潜めて行動していると、久し振りな登場のティナに発見されます。

ティナは時空の力を感じとり何事かと思い見に来たところ雫がいた感じです。

アルセウスによって時、空間を司る二匹と共に生まれたティナ。

ティナは二匹が好きではないものの同じような力をもつ雫を見て話しをしてみようと反転世界へとドラちゃん共々連れていきました。

次回はティナとの話し合いと真魔王との再会まで行けたらと思います。

FGOでは二部5,5章配信されリンボが満を持して登場。陳宮の弾にされるのか周回での過労死か未来は明るいものです(笑)

あまり言うとネタバレになってしまうので一言、金時カッコ良かったです!

それではまた次回も楽しみにしてくれると幸いです。


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流れゆく雫を真魔王と大魔導師は抱擁する

今回は雫が真魔王とフィラに再会しあるポケモンに雫が気に入られGETされます。

そしてミクルがティナからもらったポケモンも登場します。

それではごゆっくりどうぞ。


前回までのあらすじ

 

メル、マルが帰宅しフィラと真魔王が料理をし中庭にて魔法の特訓をしフカジロウたちの毛繕いをした。

 

雫はミクル宅へと入りドラちゃんと一緒になり、偶々歩いていたティナに見つかりそのまま反転世界へと連れていかれた。

 

雫side

 

そこはとても不思議な空間でした。メルさん、マルさんを追いかけてきた私はドラちゃんと一緒に金髪の女性に抱えられてさっきまでいたところと違うところに来ていました。

 

「さて、ここでなら邪魔も入らぬ。まず先に済まなかったの。」

 

「にゃあ?」

 

「怖がらせるつもりはなかったのじゃが見知った時空の力を感じてピリピリしておった。」

 

「メシシ?メシ!」

 

「私こそごめんなさいです。勝手にお屋敷に入った私も悪いのですにゃあ。」

 

「儂の名はティナという。お主名はなんと申す?」

 

「雫と言いますです。」

 

「雫か良い名じゃ。」

 

「メシー?フヨフヨ メシ?メシシ」スリスリ

 

「愛い奴め。同じ気配を感じ取ったというところかのぅ。」

 

「メシ~」ノシッ

 

「して雫よ。お主は何故此処へと来たのじゃ?ここの家人に用があったのか?」

 

「………実は」

 

そうしてティナへと説明する。自分の好きだった兄のような人の匂いがメルとマルからしたため気になり、付いてきて真相を確かめようとしたのだと言う。

 

「ふむ、しかし此処にはミクルやその娘たちしか住んでは……………」

 

と考えたティナ。あまり公に言えないが今ここには別世界の魔王とフィラの二人がいる。そんな馬鹿なとも思いつつもティナは雫へと向き直る。

 

「雫よ。お主から感じる時空の力はもしや此処とは違う世界の記憶も同調できたりするのか?」

 

「何故分かったのですか?!」

 

「身内に時空を司る奴等がいて分かるのじゃよ。」

 

「にゃあ。………その通りなのです。私は此処とは違う世界の記憶も持っているのです。とても……とても悲しい記憶です。」

 

そして雫は語る。自身の慕う兄のような人が魔王の力を持っていて、あるときに魔界の黒神という集団がその人を魔界へと連れ去ってしまい、兄と慕った人も魔王の力に呑まれて大事なことを忘れてしまったこと。

 

兄の大事な後輩の人と親友がきて大事なことを思い出したけれども、後輩の人はそれと引き換えに永遠に魂を闇に囚われることになってしまったこと。

 

それを変えるために彼らを過去へと送り出し、結果過去は変わり後輩の人も無事に生きて未来を歩んでいること。

 

その代償に兄と親友の人は世界から抹消されてしまったということ。

 

二人がいない世界で知っているのは時の死神であった自分だけ。とても悲しく二人にもっと幸せになってもらいたかった。

 

(;-;)「お兄ちゃんは私を恨んでないのかなって。世界から抹消されて本当ならミルさんと一緒にヒーロー部での活動をしてたはずなのに、もっと私にも出来ることがあったんじゃないかなって。」

 

(……雫から聞いた話…祐希と共に聞いたあやつらの歩んだ軌跡…成る程のぅ ならば会わせてやるのが一番じゃろう。)

 

「そうであったのか。儂から言えることは一つじゃ。」

 

ギュッ

 

「にゃあ?」

 

「お主がいたからこそその兄は未来を変えることができたのじゃ。お主を恨むどころか感謝しているはずじゃ。」

 

「でも…」

 

「起こってしまったことというのは覆すことが本来できないのじゃ。それをやり直すチャンスをくれたのは他でもないお主じゃ。じゃからお主は気にすることではない。」

 

「本当にお兄ちゃんがそう思ってるのかはもう分からないです。」

 

「そうじゃのぅ。では自分の目で確かめてくるのじゃ。」

 

ヴォン

 

「メシシ~?」

 

「此処を通れば元の場所へと戻れる。そしてお主の気持ちを伝えるのじゃ。」

 

「…ティナさんはもしかして心当たりがあるのですか?」

 

「雫のいう兄が儂の知っておる奴かどうかまではわからん。しかし会ってみる価値はあるはずじゃ。行って確かめるのじゃ。」

 

「………」

 

もし本当にお兄ちゃんだったら…私はなんて声をかければ良いのかな。

 

そう悩む雫の側に小さな影が寄ってくる。

 

「ウララ!」

 

「?この子は」

 

「ヌ?モルペコか…」

 

「ウララッ!」

 

「にゃあ。可愛い子です。良かったらミヤビさん家でもらったクッキーをどうぞ。」

 

「モグモグ…ウララッ♪」

 

「気に入ってくれて良かったです。……ティナさん私行って確かめてきます。その後は…私の気持ちを伝えるのです。」

 

「そうか…応援しとるぞ。それと儂のことは誰にも言わないでくれると助かるのじゃ。あっミクルの奴は別じゃぞ。ミクルは知っとるかのぅ?」

 

「前にミヤビさん家で会いましたので分かります。 ティナさんありがとうございました。」

 

「何かあればミクル経由であれば力を貸そう。」

 

「メシ~♪メシシ」フリフリ

 

「うぬ。同胞よ。また暇があれば来ると良い。何時でも待っとるぞ。」

 

そうして私はその世界から戻りました。

 

戻った先はさっきまでいたところとは少し違ってましたが、お兄ちゃんの匂いが今までよりも強く感じられました。

 

その先を進んでいると、二人の人影が歩いてくるのが見えました。少し様子を見ながら壁から少し顔を出して様子を見る。

 

そして

 

「お兄ちゃん?」

 

真魔王side

あれから家へと戻った俺たちは、夕飯まで少し時間があるので一度部屋まで戻ることにした。メルとマルもエルフーンとフカマルを抱えてイエッサンも付いていき部屋に戻りラッキーは家の掃除をくまなくするようでそのままどこかへと向かっていった。

 

そうして部屋に向かう俺とタマゴを抱えるフィラちゃん

 

「……魔王今日マルさんと距離が近くなかったですか?まさかマルさんを……」

 

「フィラ?そんなわけないだろ。昔ならいざ知れず今は誰よりもフィラが大事なんだ。でももしマルから求められたら応えたくなっちまうかもしれない…すまん俺はダメな奴だな。」

 

「そうですね。でもそんな所も含めて私は魔王を愛しているのです。それに女の子の気持ちに応えようとすることは別に悪いことではないです。でも私が一番じゃないと駄目ですからね。」

 

「フィラ…ありがとうこんな俺でも愛してくれて。」

 

「私は魔王の奥さんなのです。どんな魔王だろうと私は愛しています。でも間違ったことをしたらちゃんと怒りますからね。」

 

「あぁ。その時は存分に怒ってくれ。その後に愛しおう。」

 

「もう…魔王 恥ずかしいです。でも好きです。」

 

「フィラ(* ´ ▽ ` *)」「魔王(* ´ ▽ ` *)」

 

そうして甘い空間を作っていた二人。そろそろ部屋だと思い前を向くと、曲がり角から顔を出した猫耳の付いた見覚えのある少女がこちらを見ていた。

 

さらには

 

「お兄ちゃん?」

 

とまで言われた。

 

サッ

 

(フィラ…あれって雫だよな。)

 

(多分そうですね。前に魔界であった時のあの猫の感じは間違いないです。)

 

(でもここは俺たちの知ってる世界じゃないんだ。もしかしたらこっちの俺と間違えてるんじゃないか?)

 

(その可能性が一番高いですね。)

 

とひそひそ話をしている内に此方に近付いてきていた雫は真魔王の服をちょこんとつまみ

 

「お兄ちゃんですよね。いつもエッチで会うたびに違う女の子をとっかえひっかえして色んな人と関係を持って……でもいつも困ってる人を見過ごせないヒーローで私の大好きなお兄ちゃんですよね。」

 

「……まさか!?俺たちの知ってる雫なのか?」

 

「お兄ちゃん!!」ダキッ スリスリ

 

「おっと」

 

「本当にお兄ちゃんです…にゃあ…にゃあ!ずっと会いたかったです。」ポロポロ

 

「( *´д)/(´д`、)よしよし。泣かないでくれ雫…俺は雫の笑顔が一番好きなんだ。」

 

「一先ず部屋に入りましょう。しずくさんもドラちゃんもどうぞ。」

 

「メシシー!」

 

そうして部屋に入る三人

 

「それにしたってどうして雫は俺たちのことを知ってるんだ?俺たちは此処とは違う世界の住人なのに。」

 

「……私は時の死神なので時空間を少し操れることは知ってますよね。あるときに記憶とその感情が別の私から流れてきました。そしてお兄ちゃんとの楽しかった記憶や悲しい出来事もです。」

 

「そうだったのですね。」

 

「二人のことも勿論覚えてました。あのとき私に出来たことがまだあったんじゃないか…そう思わずにはいられなかったのです。」

 

「……そんなことないぜ。雫が俺たちを過去へ送ってくれたからミルが生きている世界を作れたんだ。それにあれは俺たちが決めたことなんだ。」

 

「雫さん…雫さんのお陰で親友である、ミルを助けられたのです。だからそんなに思い詰めないでください。」

 

「でも…」

 

「それに…」ギュッ

 

「にゃあ?」

 

「雫さんは私たちにミルを救うチャンスをくれたのです。感謝しても仕切れないほどの恩です。それに今私たちはこの世界で生きているのです。」

 

ギュッ「そうだぜ雫!色々あったが俺たちは生きてるんだ。だから雫も前を向いて生きていて欲しいんだ。それと雫に言えなかったことがあったんだ。」

 

「そうですね。雫さん」

 

「「親友を/後輩を助ける機会をくれてありがとう。」」

 

「にゃあ…ポロポロお兄ちゃん、フィラお姉さん…うぅよかっだでずぅ二人ともお元気で…」

 

二人に抱きしめられながらようやく会えた嬉しさと元気で生きていてくれたことに涙し感極まり二人の胸で泣き付く雫。

 

暫くして泣き止んだ雫。しかし、二人から離れようとせず抱きついたままである。

 

「ゴロゴロお兄ちゃんのにおい安心する大好きなにおいです。にゃあ♪」

 

「メシシー」ノシッ

 

ウズウズ「はぁはぁ魔界の時は気にしませんでしたが雫さんは猫…ぬこです。はぁはぁ」

 

「あぁフィラちゃんは猫好きだもんな。」

 

「にゃあ?フィラお姉さん撫でてもいいですよ。」

 

「失礼しますね。スンスンはぁはぁ♥️猫可愛い可愛いです。にゃあ♪」ナデナデ

 

「にゃあ♪」

 

「あぁ癒されるなぁ。可愛い猫嫁と妹猫…良い!」

 

「メシィ♪」

 

「未来お姉ちゃんとはまた違った感じです。」

 

「?雫は未来ちゃんと知り合いなのか?」

 

「はい。今は未来お姉ちゃんのお家で居候みたいな感じで一緒に住んでます。未来お姉ちゃんいつもナデナデしてくれるのです。とても安心する温もりなのです。」

 

「あれ?でも確か未来ちゃん猫は…」

 

「にゃあ…私は平気だって言ってました。」

 

「?魔王どういうことですか?」

 

「ほらこの前のハロウィンの時に未来ちゃんに会ったって言ったろ。その時に色々話をしててな。フィラちゃんと同じで猫好きかと思って話しを振ったんだよ。」

 

「まぁ平行世界の私のようですから当然その話しにはなりますね。」

 

「ただ本人は猫が好きじゃないって言ってな。なんつーかその時一瞬寒気がするぐらいの気配がしてたな。」

 

「…私からすればあまりピンとこないですね。何があったのでしょうか?」

 

「にゃあ♪この前のハロウィンは楽しかったのです。ミヤビさんにとても甘えられたのです!ミヤビさんも優しくしてくれるので大好きなのです。」

 

「ミヤビさんか……ミクルママもミヤビさん好きだしなにかと中心になってるんだな。」

 

「……平行世界のお母様…」

 

「フィラちゃん?」

 

「私の母はとても厳しく当時の私にとって恐ろしい人でした。…なのでこっちのお母様がどんな人なのか想像がつかないのです。」

 

「?にゃあミヤビさんは誰にでも優しくてとても良いにおいがするのです。ミクルさんも甘えててハデスさんやアマテラスさんも甘えてますです。」

 

「…何かすげぇビックネームが連ねてたような…」

 

「とにかく一度会ってみれば分かります。」

 

「そうですね……いつかは会うのですから心の準備はしておくべきですね。」

 

「お兄ちゃんたちはどうやってこの世界へ来たですか?」

 

「あーそのだな。時空間の狭間でな魔力で無理やり穴を開けて別の所へ出ようとしたときに祐希って奴に会ったんだ。」

 

「はい。祐希さんが私たちをこの世界へと導いてくれたのです。」

 

「お兄ちゃん…時空間の狭間はとても不安定な所です。そこを魔力で空けようとすると何が起きるのか分からないです。脱出できても生きていけない環境だったかもしれないですし、存在が今度こそ消えてしまってた可能性があるぐらい危険なことです。」

 

「そう考えるとあの時祐希が俺たちを見つけてくれたのは幸運だったんだな。」

 

「…そうですね。…祐希さんには此方での生活に必要なお金も貰ってこの世界で安心して暮らせてるのを考えると感謝しきれないですね…」

 

「そういやそろそろ夕飯の時間だな!」

 

「…そうでした。早く行かないとですね。雫さんも一緒にどうですか?」

 

「にゃあ♪一緒にいたいので行きます。」

 

と三人と一匹は食卓へと移動する。勿論タマゴも一緒に持って移動する。

 

そうして中に入るとメル、マルがポケモンたちのご飯を用意していた。

 

「「おにーさん、フィラお姉ちゃん!」」

 

「二人ともお待たせしました。」

 

「ううんメルたちもさっき来たから平気だよ。」

 

「…あれもしかして」

 

「にゃあ」

 

「「ねこさんだ!さっきぶりだね」」

 

「二人とも雫と会ってたのか?」

 

「帰ってくる途中に会ったよ。未来お姉ちゃんと一緒に帰ったと思ったけどどうしたの?」

 

「そういえばおにーさんたちはねこさんと知り合いなの?」

 

その言葉に真魔王とフィラは少し考える。どう説明したかと悩むがそこへ

 

「雫ちゃんは私が呼んだのよ!」

 

とミクルママが帰宅していた。

 

「「お母さん!おかえりー」」

 

「ただいま。二人とも良い子にしてた?」

 

「お母さん!今日ねフィラお姉ちゃんに魔法を教えてもらったの!」

 

「フカジロウともふもふさんたちともっと仲良くなれたよ。」

 

「ふふっ良かったわ。」

 

「お母さん。ねこさんのこと知ってたの?」

 

「知ってたの?」

 

「この間ミヤビちゃんのところに遊びにいったときに知り合ったの。何時でも遊びにきてねって言ってて今日来たの!」

 

「「そうだったんだ!」」

 

「真魔王ちゃん、フィラちゃんも今日もありがとうね。ご飯まで作ってもらっちゃって。」

 

「いえ…居候している身ですからこれぐらいはさせてください。」

 

「…にゃあ?」

 

「ふふっ♪大丈夫よ雫ちゃん!遊びにきた理由は知ってるから。ゆっくりしていってね。」ナデナデ

 

「にゃあ♪ありがとうです。」

 

どうやらミクルママお得意の予知夢で雫が来るのを知っていたようで話しを合わせてくれたみたいだな。

 

そうして各自椅子に座る。

 

ちょこん「にゃあ♪」

 

「雫?俺の膝に座らなくても良いんだぞ?」

 

「ここが良いんです…お兄ちゃんは嫌ですか?」

 

「雫がいいんなら構わないぜ。」

 

「にゃあ♪」

 

「ふふっ、本当に仲が良いのね!」

 

「ねこさん嬉しそう!」

 

「……良いな…私もおにーさんの膝乗ってみたい。」

 

「うぅ。本当は私も抱きつきたいですが雫さんだって相当会いたかったはずです。今回は譲りましょう。」

 

フリフリ「ふにゃあ♪」

 

「………カフッ?…カフッ!」ピョン

 

ダキッ「ラッキ!」

 

「カフッカフ」

 

「ラッキ!ラキッ」

 

「こら!フカジロウ駄目だろ。雫の尻尾に噛みつこうとするんじゃない。噛みつきたいなら仕方ないが俺の頭にするんだ。」

 

「カフッカフ!」

 

「それにしてもナイスキャッチですラッキー。」

 

「ルァッキィィィィィィィィ」

 

「にゃあありがとうです。ラッキーさん」

 

「ラキラキッ!」スタスタスタ

 

クルン「♪」

 

「雫?尻尾を腕に巻き付けてどうしたんだ?」

 

「にゃあ♪お兄ちゃんを離さないようにです。もっとくっつきたいです。ゴロゴロ」

 

「エルル!」

 

「柔らかい子です。にゃあ♪」

 

「エルルー♪」

 

コトッ「リーン♪」

 

「ありがとうイエッサン。さぁ皆で食べましょう。」

 

そうして雫も夕飯を一緒に食べて、あっという間に全部食べきった。

 

「フィラお姉ちゃん、ご馳走さまでした」

 

「…美味しかった!」

 

「ふふっ二人の作ってくれたものはとても優しい味がしたわ。愛の共同作業のおかげかしら♪」

 

「フィラちゃんの料理はいつ食べても旨いな!いくらでも食べれるぜ。」

 

「とても美味しかったです。にゃあ」トテトテ

 

「皆さんの口に合って良かったです。?雫さん?」

 

チョコン「フィラお姉さんの膝も座り心地が良いのです…にゃあ♪」クルン

 

ズキューン「はぁはぁ♪…雫ぬこさんがこんなに近くでスンスンはぁ~幸せです。ハスハススウハァ可愛いです♥️」

 

「Σ(-∀-;)フィラお姉ちゃんの顔が凄いことになってる!」

 

「フィラお姉ちゃん猫好きです!」

 

「あらあらフィラちゃんの新しい一面が見れたわぁ♪」

 

「こういうところもフィラちゃん可愛いからな。めっちゃ可愛い!」

 

「ゴロゴロ スリスリ うにゃあーん♪」

 

「雫さん………プハァ」プシャー

 

「リ!?リリーン!」フワァ

 

「ワー、フィラお姉ちゃん!?」

 

「鼻血出てます!ティッシュ!」

 

「感極まっちゃったのね(>д<*)」

 

「ほらフィラちゃん」フキフキ

 

「ご、ごめんなさい。魔王…イエッサンもありがとう。」

 

「リリーン!」フワァ チャプン

 

「飛び散った血も全部イエッサンが回収してくれたから大丈夫よ。」

 

「……にゃあ…」

 

そしたそのまま片付けをしてお風呂へと入る。いつも通りフィラと二人で入る魔王だがそこへメル、マルが突撃してきて更には雫とミクルまでも来てしまう。

 

その一部始終としてはこんな感じである。

 

「いい湯ですね。魔王…」

 

「そうだな。こうやって二人きりでの入浴も良いな…」

 

ガラガラガラ

 

「「おにーさん、フィラお姉ちゃん一緒に入りにきたよ!」」

 

「私も入りに来ちゃった♪」

 

「にゃあ♪」

 

「…フィラお姉ちゃんのおっぱいおっきいね!」

 

「…フィラお姉ちゃんどうしたら大きくなるの?」

 

チョコン「にゃあ?…!お兄ちゃんの記憶にある時よりもおっきいです…んんすりすりするです。」クルン シュコ

 

「あらあら!真魔王ちゃんのあの人のより立派だわぁ♥️うふふ♪これが毎日フィラちゃんのに出し入れしてるのね。ちょっと羨ましいわ。」

 

「ま、まおう…!ダメ…駄目ですよ。ミクルさんも見てるんですから動いちゃダメぇ♥️」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

……………すったもんだ色々あり部屋へ戻り布団に入る真魔王とフィラの二人

 

「今日もまた賑やかな1日だったな!」

 

「…そうですね…とても充実した1日でした。まるで昔に戻ったみたいです。」

 

「……なぁフィラ」

 

「何ですか?魔王」

 

「フィラは俺の前からいなくなったりしないよな…」

 

「魔王…」

 

「俺ってよ確かに昔より強くなったかもしれない。けどさ、心のどこかでもう二度と大事な奴を失いたくないって弱い気持ちがあるんだ。どうしてもそんな負の気持ちが拭いきれないんだ。」

 

ダキッ ムニュン

 

「フィ、フィラ?」

 

「魔王…一人で何でも抱え込まないでください。私にもその悩みを分けてください。嬉しいことも楽しいときも、苦しいときも悲しいときも私はあなたの側にいます。だから貴方の妻の私を頼ってください。」

 

「…ありがとうフィラ…」

 

「魔王…ハムッ」

 

「ングフィラ?」

 

「大丈夫です。魔王の行くところであれば、どこへだって絶対に付いていきますから。…安心してください…貴方を一人にしないです。」

 

「フィラ…」

 

「はい。…貴方の妻はここにいますよ。」

 

「俺を離さないでくれ…ずっと側にいてくれ。」

 

「私の愛しい旦那様…ずっと一緒です。」

 

そうしてそのまま二人とも眠りにつく。

 

ガチャッ

 

「お兄ちゃん…?寝てますですか?……寝てますね。」

 

雫は寝ている二人へと近付いていき二人の間にすっぽり入り込む。

 

「にゃあ…温かいです。」

 

(…二人の中から二人を守るように時空の力が循環してるです。二人を此方に連れてきた人はとても良い人なのでしょうか…いつか会えたらお礼を言いたいです。にゃあ…それにしても…どうして…フィラお姉さんから二人分の温もりを感じるのでしょうか?)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

フゥ ゴク「今朝見た夢で分かってたけど雫ちゃんが真魔王ちゃんたちのことを知ってたのは驚きだったわ。……ねぇティナさん」

 

ヴゥン「なんじゃミクルよ。」

 

「私はあの子達の力になれてるのかしら…真魔王ちゃんは色々考えてて暗い顔をすることもあるし、フィラちゃんも時々寂しい顔をしてるのを見るとね…」

 

「そうじゃのぅ。改めて考える時間が出来たからこそ自分達の将来を考えとるのが一つ、そして自分達が一緒にいられるのか…これは依存に近いものじゃ。そして無意識に考えとるのが自分達が幸せになって良いのか大まかなところでこの3つだのぅ。」

 

「将来のことは分かりますが依存…ですか。」

 

「自分のことをよく知っているのはこの世界でただ一人、もしいなくなってしまえば後追いする可能性や暴走する可能性もある。何よりも失いたくない…それが共依存になってしまっとる。」

 

「…失いたくない…」

 

「親友を、後輩を失った経験があるからかその悲しみをよく知っておる。一人にしないでほしいと心が叫んでいるようじゃ」

 

「ままならないですね…」

 

「じゃが、今回のことで雫という自分達を知っている者に出会えたのは大きいじゃろう。それにミクルは良くやっとる。仕事の合間にあやつらを気にかけとるんじゃ。それにあやつらもお主には心開いとる。何事も根気が必要なのじゃ。こればかりは時間を掛けて癒すしかないのじゃ」

 

「ティナさん…そうですね。別世界とはいえ真魔王ちゃんは将来の息子だし、フィラちゃんも大事な親友の娘でもある。何よりあの娘たちには幸せになってほしいもの。だからティナさんも手伝ってね。」

 

「勿論じゃ。」

(それに最後の幸せになって良いのかというのは案外近く解決するじゃろうしな。主の力でフィラには××の×を移したからのぅ。修復できたら自然と出てくるじゃろう。その時に直接話しをするとしよう。)

 

「そろそろ寝ないとね……所でティナさん?その背中にいる子は?」

 

「ぬ?背中じゃと?」サッ

 

「……ウララ!」

 

「なんじゃ、モルペコ付いてきておったのか?」

 

「ウララッ!」

 

「可愛い子ね♪」

 

「もしや雫のことを気に入ったのか?」

 

「ウララー!」

 

「そうじゃなぁ…そうじゃこうしよう。」

 

「可愛い子ね…」

 

「・・・リュウ!」

 

「あらっ勿論リュウちゃんも可愛いわよ。よしよし♪」

 

「うむ、デンリュウもミクルに随分なついたのぅ♪…ミクルよ。」

 

「どうしたの?ティナさん」

 

ダキッ「お主も辛いことがあれば相談するんじゃぞ。あやつらも大事じゃがお主もまた大事な者のひとりなんじゃからな」

 

「ティナさん…ありがとう♪ミヤビちゃんと同じぐらい好きになっちゃいそうだわ」

 

そうして夜は更けていく。

 

真魔王とフィラ、雫たちが眠る側にうっすらとした人影が彼らを見つめるように、慈しむように懐かしむように見ていた。

 

翌日

朝起きて、雫が間に挟まって寝ていたことに驚いた二人だが雫の寝顔を見ているととても微笑ましくなり二人して撫でているとメル、マルの二人が朝ごはんだと言い起こしにきてそのままミクルの作った朝食を食べる。

 

そして雫が帰ることにして玄関まで真魔王とフィラが見送ることに。

 

「にゃあ♪お兄ちゃん、フィラお姉さん昨日は楽しかったのです。また近い内に遊びに来るです。」

 

「俺たちも雫に会えて良かったよ。また来てくれな。」

 

「雫さん…また来て下さい。今度は一緒にぬくぬくしましょう」

 

「ありがとうです。ミクルさんにきのみありがとうとお伝えください!お兄ちゃん、フィラお姉さん…またね!」

 

ヴゥン

 

「行っちまったな…」

 

「魔王…寂しいですけど雫さんも私たちも今この時を生きているのです。…それにまたねって言ってました。」

 

「そうだな。……よしっ今日も1日頑張るか…」

 

「はい。…魔王」

 

こうして真魔王は自分達の世界のことを知っている雫に出会い、これからを思い生きていく。それを見守る反転世界の王と未来を見据える魔法使い、そして彼ら二人を見つめる未来を見据える魔法使いに似た人影

 

これからの彼らは歩んで行く。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴゥン「にゃあ…」

 

「おかえりなさい雫…」

 

「未来お姉ちゃん…」ギュッ

 

「?どうしたのですか雫?」ナデナデ

 

「にゃあ♪ぽかぽかするです。ゴロゴロ」

 

「…とても良いことが有ったのですね。昨日よりも顔つきが良くなってます。」

 

「未来お姉ちゃん…実はミクルさん家に泊まったのです。それできのみももらったです。それとこれもあげます。時空魔法の研究の役にたつかも知れないものです。」

 

「…これは血液?」

 

「にゃあ♪ちゃんと本人にも確認してもらってきました。」

 

「ありがとう雫。リビングにいきましょう。母様も雫がいなくて寂しそうでした。」

 

そうしてリビングへと入る二人

 

ガチャッ「ただいまです。」

 

「おかえりなさい雫。」

 

「おかえり雫お姉ちゃん!」

 

「おかえりぃ雫~」

 

「ミヤビさんこれミクルさんからです。」

 

とリュックを下ろしてきのみを取り出そうと中身を開ける。するとリュックから

 

ピョコ「ウララッ!」

 

「にゃっ!モルペコ!付いてきちゃったのですか。」

 

「ウララ♪」

 

「あらとても可愛い子ね。私はミヤビ宜しくね。」

 

「モルッ!」

 

「わぁ可愛い!触っても良いですか…」

 

「ウララ♪」

 

「わぁ♪すべすべしてる~」

 

「見たことのないポケモンですね。モルペコ…後でミルちゃんに聞いてみましょう。」

 

「あらあらまた賑やかになりそうねぇ♪」

 

「ウララ!」サッ

 

「にゃあ?これはモンスターボール?」

 

「ウラ!」カチャ ポーン カチッ

 

「モルペコGETですね。」

 

「にゃあ…出てきてくださいモルペコ」

 

「ウララ!」

 

「私で良いんですか?」

 

「ウララッ♪」

 

「これから宜しくです。」

 

こうして反転世界から雫を追いかけてきたモルペコは雫のポケモンになった。これからの活躍が期待される。

 




あとがき
今回は雫が兄と慕う真魔王とフィラに再会しました。雫は真魔王たちを過去へと送った張本人でありもっと何か方法がなかったのかずっと考えており、二度と同じことが起こらないよう平行世界の自分に記憶と感情を共有したことによりこちらの世界の雫も知っていたというものです。

そして真魔王とフィラは雫への感謝を伝え夕飯を一緒に食べて、フィラは雫の可愛さから愛が吹き出しイエッサンがサイコキネシスで回収し、後で雫はフィラに許可をとって持って帰り未来へと渡しました。

お風呂の一幕は後々に書きたいなとは思ってます。因みに真魔王の世界の雫は何度も体験済みですが此方の雫は未経験です。書くとしたら前座に雫(本番なし)のフィラとミクルとの兼ね合いです。

そして雫を気に入りモルペコが付いていきました。クッキーが美味く雫に付いていくためにティナにへばりつき現実世界へと来ました。

さらにミクルがもらったポケモンはデンリュウです。ミクルの助手を勤められるぐらい器用で時折ミクルが暗いところで作業しているとしっぽをちょうど良く光らせお手伝いします。

ミクルのティナへの好感度80/100…結構好感度高めで90過ぎていくとスキンシップが激しくなり100になると好意を全面的に出して甘えます。

………ミヤビはどうなのか?

ミクルのミヤビへの好感度200/100
好感度振り切ってます。何時でも襲いたくなるもののいつもミヤビにあしらわれその後に美味しく頂かれるのが一連の流れです

ティナは自分と同じように産み出された時、空間の力を司る二匹のような力を持つ雫を気に入りこの後何度か反転世界へと招いたりするとのこと。

今後とも真魔王とフィラの軌跡をティナは見守るでしょう。そして雫の感じたフィラの違和感と二人を見守る謎の人影、それが何なのかを全て知るティナ。それが分かるときは近いかもしれない。

FGOではピック2にて伊吹童子が登場。何とか引けたものの新素材をスキルで結構使うので中々大変ですが全体セイバーでNP50チャージは中々魅力的でさらに尊大かと思ったら中々気さくなお姉さんだったのも良かったです。

………こっちでも出そうかと検討中です。登場するならどこか山奥の神社に祀られているところに近くへキャンプしに来たヒメちゃんたちとの絡みなどにしたいですね。

それでは今回も読んで頂きありがとうございます。次回も読んで頂ければ幸いです。


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予告編2 デビルズデッドGP

予告編2です。

あと2から4話書いたら突入していく予定です。

その後に天界動乱編

創造主とのラグナロクへと繋げていきたいですね。



始まりは偶然による出会いから始まった。

 

ある日、ミクル宅に招待状が届く。

 

それはある大規模なレース大会への誘いであった。魔法使い同士の交流もあるためその招待状に参加の意思を伝える。

 

家族全員と真魔王とフィラ、ミヤビ一家も誘い準備をする。

 

その日の夜、近くを散歩する真魔王とフィラはボロボロの少女を見つけ保護する。

 

そうしてミクル宅で介抱し、目が覚めると真魔王を父と呼び抱き付く少女。

 

少女に見に覚えのない二人は話しを聞くとどうやら訳ありのようであるものの彼女は未来からあることを防ぐためにやって来たという。

 

……この時代のミルが意識不明の重症を負うという二人にとって見過ごせないことであった。

 

彼女は父とミルが特に仲の良かった未来によりこの時代に転送してもらったとのこと

 

元の時代では魔法協会の人外の者たち全てに対する宣戦布告により父の魔王は悪魔を率いて戦っている。

 

魔法協会の開発した人間以外への特攻武器やアンドロイドといった物量作戦による戦闘で天使、悪魔といった者から神と様々な種族が討ち取られる悲惨なことになっているとのことであった。

 

そんな未来を回避するためにその戦いの分岐点になった出来事を防ごうとして、未来と共に来るはずだったものの、襲撃に遭い未来が隙を見て自分をこの地へと跳ばしたのだという。そして父とそっくりな真魔王に出会ったのだと言う。

 

そう話す少女の話しを聞く二人。父とこの時代の未来に会えたと思っていた少女に自分達のことを大雑把に説明する。どうやらこの少女の世界には自分達の存在がいなかったようであり大層驚いていた。

 

しかし少女は父とそっくりで優しそうな真魔王になつき父と呼ぶ。真魔王とフィラは母親が誰なのかと思うがすぐに思い至る。何故なら彼女の背には三対六枚の悪魔の翼があったからだ。

 

そうして数日少女と過ごす内に真魔王とフィラは仲良くなる。そんな中で差し迫るレース大会……

 

その前日にミクルは夢を見る。それはミルが何かしらの爆発に巻き込まれる瞬間でありそれを契機に魔法協会がおかしくなり人以外の者へと宣戦布告をする光景であった。

 

あまりにも唐突で何かしらの対策も出来ぬ内に当日を迎えてしまう。ミルを置いていくことも考えたものの、それでは相手方に不信を抱かせてしまうためミルから目を離さないように細心の注意を払いつつレース大会の競技場へと向かう。

 

真魔王とフィラと少女はミクルたちと別行動をすることで何かしら不審なことをしてる輩がいないかを探すことにした。

 

そしてあらゆる思惑が交差するレース大会が始まる。

 

「お父様!お父様なのですね。私は未来から来た貴方の娘です。」

 

未来から来訪せし謎の少女

 

「ミルが危険な目に合うのを黙って見てられるか。絶対にミルを助ける。」

 

かつてミルを救うために時空を越えて助け時空間の狭間へ消え祐希により導かれた真なる魔王

 

「…それにしても一体何故ミルを狙うのでしょうか…そこに何かしらの突破口があるはず…」

 

真なる魔王と共にミルを助け共に消えた真なる魔王の妻 フィラ=エレメンツ

 

「どうしよう。このままだとミルちゃんが死んじゃう…どうすれば良いの」

 

ミルの母親で予知夢をみる大魔法使いアインハルト=ミクル

 

「わーいレース大会って初めて!マル早くいこ!」

 

「待ってメル…そんなに慌てなくても逃げないから。」

 

ミルの妹で将来的に有望視されている双子の魔法使い メル マル

 

「それにしてもこんなに大規模な大会いつ企画していたのかしら?…何だかキナ臭いわね。」

 

ミクルの親友で魔法協会にも影響力を持つ大魔法使い ミヤビ

 

「何だか胸騒ぎがするのです。にゃあ」

 

ミヤビから誘われ付いてきた時の死神 雫

 

「何だか懐かしい気配がするわねぇ…嵐の前の静けさって言えば良いのかしらぁ」

 

ミヤビと共に同行し懐かしい同胞の気配を察知する大悪魔 ハデス

 

「こういった大きい催しは初めてだわ。何かしら神界へ取り入れられないかしら?」

 

ミヤビに誘われ神界でこういったことができないか模索する 太陽神 アマテラス

 

「にしたって魔法使い同士の繋がりっつうのもめんどくさいんだな。それにミルをしっかり見てねぇのが気に入らねぇな。」

 

初代サタンの魔力を継承し、ミルと婚約を交わした男 魔王

 

「本当に嫌になります。こういう集まりは…はぁ早く先輩に会いたいなぁ。」

 

ミクルの娘で将来の魔王の妃であり魔王とは婚約を交わしたばかりの少女 ミル

 

「何かしらの大きな力が渦巻いているようです。魔王様に何もなければ良いのだけれども。」

 

七つの大罪傲慢を担い未来と仮契約を交わし魔王を魔界へと連れていきたい大悪魔 ルシファー

 

「これは…一体全体何があったらこんな術式を書けるのかしら?もしこれが発動したら大変なことになるわ。」

 

七つの大罪怠惰を担い真っ先に何かに気付いた未来の魂を虎視眈々と狙う大悪魔 ベルフェゴール

 

「も~未来めぇ。何だってあたしがこんなことしなくちゃいけないのよぉ。帰ってきたらスイーツ食べ放題要求してやる。」

 

未来に頼まれレース大会のネットワークへとハッキングする七つの大罪嫉妬担当兼魔王とミルを見守る会副会長 レヴィアタン

 

「色々キナ臭いと思いましたがそういうことでしたか。早くミルちゃんを探して止めないと。」

 

様々な思惑をしり親友を守るために奔走する少女 未来

 

そして自動操縦だからと半ば無理やりレースへと出場することになるミルと偶々居合わせたヒメちゃん。

 

真魔王たちと共にそれを阻止しようとするものの間に合わず少女は悔やむ

 

いざレースが始まりいきなりレースカーの待機所が爆発するアクシデント。黒幕たちも計画と違い唖然とする。

 

少女も自分の知る歴史と違うことに気付き良く目を凝らして見るとそこには!

 

「ふむ…あの娘御の話しを聞くと何かしらありそうじゃな。良し」

 

世界の反対側より真魔王たちの話を聞き密かにある人物へと連絡を取る反転世界の王兼保護者 ティナ

 

「わーいはやいはやーい♪楽しいのッ!」

 

アマテラスの娘で未来を姉と慕いミルと共にレースを走る幼子 ヒメちゃん

 

「本当に危なかった…しかしここからは誰も分からない未知の領域になるしっかりと掴まってな。」

 

間一髪間に合ってみせレースを共に走る謎のサングラスの男 Y

 

「何故だ!何故無傷なんだ!これでは計画と違うではないか。どうにかしろ!」

 

魔法協会で蠢く悪意ある者

 

「優勝すりゃ、俺の能力も認められて女も自由に侍らせられる。ひゃっはぁー」

 

人以外の者へと弱点をつける能力の持ち主で諸悪の根源

 

「つまらない人間に力を貸したと思ったけどまさかルシファーの言ったとおりだったなんて♪あぁ漸く会えるわミヤ。」

 

古くから生きている悪魔

 

 

思惑の重なるレース。果たして結末はどうなるのか…

 

「てめぇの思う何でもかんでも思い通りにいく物なんてこの世には存在してないんだよ。この娘たちには指一本触れさせんよ。さぁ 覚悟の決まったやつから掛かってきな!」

 

その道の先に何が待つのか

 

気楽な転生者の妹は兄に会うため魔法を極める

 

デビルズデッドグランプリ開幕




第二回予告編になります。

大体あと2から4話くらい書いたら突入していこうかと思っています。

大まかに未来で起こること、そしてそれに関わる未来から来た少女は真魔王たちと共に未来を変えるべく行動する。

果たして彼らはミルを救えるのか?この世界の魔王は自分の思い人を守れるのか?

結末はレースの先に切り開かれるでしょう

それではまた次の投稿でお会いしましょう。


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不思議なダンジョンでの出会い

今回はある三人がダンジョンへと飛ばされそこで出会いがあります。そして未来マジギレ寸前

それではどうぞごゆっくり


良く晴れた寒空の日のヒーロー部の部室

 

「はぁそれにしてももうクリスマスなのか…今年は色々あったな。」

 

「そうですね。もう先輩と恋人になって一年たったんですね♪」

 

「ほらそこの魔王夫妻イチャつくのは家でお願いしますね。」

 

「そうだな。それにしても近頃は魔物もそうだが悪魔も活発的になってきたな。」

 

「そうですね。学園の依頼で魔物退治もありましたけど、最近は先輩の知り合いの悪魔も何かを確かめるような感じでそわそわしてますね。」

 

「最近は部室に顔を出してなかったので知りませんでしたがそんなに増えてるのですか?」

 

「そうなんだよ。若い世代の悪魔はそうでもないみたいなんだがどうもその上の世代が進出してきてるみたいなんだ。」

 

「ヒーロー部に関わりの深い淫魔のリリスさんやイルミが言うには彼女らのお母さんの世代らしいです。」

 

「知り合いの天使も何かを警戒してるのか最近はピリピリしてるみたいだ。未来ちゃんも気を付けてな。」

 

「そうですね。何事もなければ良いのですが…」

 

そうしていると学園の放課のチャイムがなり部室鍵を返しそのまま帰宅の途につく。

 

そうして歩いているとベルフェゴールがベルゼブブと共にいるのを確認する。

 

「おーいベルフェ、レナス!」

 

「あら魔王様にミルに未来じゃない。今帰り?」

 

「あぁ。二人はどうしたんだ?」

 

「この間出来たばかりのパフェの美味しいお店にベルゼブブと一緒に行ってきたのよ。ベルゼブブったら今度魔王様たちと行きたいって言ってたのよ。」

 

「ベル姉~言ったら駄目だよぉ。魔王様と王妃様をビックリさせようと思ってたのに。」

 

「ふふっ♪ありがとうレナス♪今度先輩と一緒に三人でいきましょう!」ナデナデ

 

「そうだな………今月足りるかな」ボソッ

 

「はぁ…魔王」

 

「どうしたんだ未来ちゃん?」

 

「はい、今度の二人とのお出掛けの軍資金です。ちゃんとエスコートするんですよ。」ポン万札10枚

 

「ウェ 未来ちゃんこんなのもらえないぜ。」

 

「気にしないでください。そのお金はある意味貴方のお金のようなものですから」

 

「ん?一体どういう」

 

(魔王とミルちゃんを見守る会での会費と二人の幸せ写真は結構高値で取引してるので結構貯まっていますからね…これは二人の結婚式の時にでもご祝典で渡すつもりですから問題ないです。私は私でこの間のスベスベオイルの収益が更に入ってきて潤ってます。このお金はアマテラスやヒメちゃん、雫との食べ歩き、母様へのプレゼントにハデスが良く寝れる安眠枕にチルの毛繕いのブラシなど買うものは多いですが経済を回すのには必要なことですしね。)

 

と考えていると

 

「ねーねぇ!」ダキッ

 

「ヒメちゃん!今日も来てくれたのですね♪」ナデナデ

 

「うにゅ♪」

 

「相変わらず仲が良いわねぇ。」

 

「ヒメちゃんも嬉しそうですね先輩♪」

 

「本当だな。あぁしてるとなんか姉妹というか親子に見えなくもないな。」

 

「…ほぅつまり私は年が一回りぐらい違うと言いたいのですか 」ゴゴゴゴゴゴ

 

「いやいやいや未来ちゃんそういうことじゃなくて凄い包容力があるなと思ってだな。」

 

「そうだよ未来ちゃん(;゜0゜)そういう大人の魅力があるって言いたいんだよ!」

 

「まったくそういうことにしておきますね。」

 

「うにゅっ!ミルお姉ちゃん!」ダキッ

 

「ヒメちゃんはいつも可愛いですね♪」

 

といつも通りの光景であったが、

 

「魔王ー」

 

「んあれは……」

 

「今日こそはぎゃふんて言わせてやるわ!」

 

「また来たのか(。-∀-)何度やったって同じだぞ。」

 

「うるさいわね!今度は今までとは一味違うんだから。」

 

「あれは一体?」

 

「え~と、この前から先輩に勝負を挑んでくる悪魔で転送魔法を使えるエクシィさんです。会ったとき自分の魔法が先輩に効かなかったからむきになって勝負をしに来てるんです。」

 

といつも通り眺めていると

 

「くらいなさい!」

 

「そう何度も当たるかよ!」ヒョイ

 

「あっ!」

 

とその先にいたミルとミルに抱きついていたヒメちゃんと側にいたベルフェゴールへ向かいそして三人が消えた。

 

「………えっ?」

 

「エクシィなにやったんだ!」

 

「えっと私の凄さを教えるためにダンジョンに転送しようと思って…」

 

その後に言葉が続かなかった。

 

何故なら突然押し潰されたように地面に体が這いつくばったためだ。

 

「ガッ体が動かせない。」

 

「三人をどこにやったの?早く答えなさい。でなければ貴女の四肢をもいでその体を薬漬けにして洗脳してあの娘たちを戻さないと…私の気が変わらない内に早くなさい。」

 

と未来は言うがどんどん重力が重くなっていく。次第に地面に小さくクレーターが出来始める。

 

「未来ちゃんストップ!怒るのは分かる。だがエクシィしか転送した場所を知らないんだ!落ち着いてくれ!」

 

「ミラ姉!ベル姉も一緒だったからすぐには大変なことにはならないと思うけど急がないと…だから落ち着いて!」

 

ふっと魔法が解除されたのがエクシィも解放される。

 

「早く知ってることを吐きなさい。でなければさっきの10倍の威力で今度は潰します。」ハイライトオフ

 

「ヒッわ分かったわ。転送した先は異界のダンジョンだと思う。その…」

 

「何ですか?さっさと続きを言いなさい。」

 

「……誰も制覇出来たことのないって噂がある所です。カハッ」ズン

 

「そんなところに転送したですって。ふざけないでください!やはりここで潰して」ゴゴゴゴゴゴ

 

「未来ちゃん!殺気が凄いことになってる。気持ちは分かるが今は耐えてミルたちをこっちに呼び戻す方法を考えねぇと。ミルとベルフェは大丈夫でもヒメちゃんが心配だ!」

 

「…もしかしたらルシ姉とハデス先生なら何とかなるかも…」

 

「本当かレナス!」

 

「うん。私と王妃様との契約の繋がりを通じてこっちに呼び戻すことが出来るかも」

 

「それなら雫にも協力をお願いしないとですね。時空の悪魔でもある雫なら空間を渡って三人をこっちに戻せる可能性が上がります。」ガシッ

 

「な、何する」

 

「こんなことになったのは貴女の考えなし行動のせいなのです。責任を取ってもらわなければ。」ズルズル

 

「痛いいたい!歩けるから自分で歩けるから離して」

 

「未来ちゃん物凄く怒ってるな。何だろな。未来ちゃんが先に怒っちまったから逆に冷静になれたな。」

 

「ミラ姉はお母さん大好きだから。私もミラ姉が先に怒ってなかったら同じようなことをしてたかも。お母さん大丈夫かな…」

 

「ミルだってヒーロー部で俺と一緒に悪魔と戦ったりしてたし、ベルフェもいる。でもヒメちゃんはそんなこととは無縁だから心配だ。」

 

「お母さん……」

 

そうして一同は未来宅へと向かう。その間に魔王はルシファーを自分の家から未来宅へ来るように電話して急ぐ。

 

 

一方の飛ばされたミルたち

 

「あれ?ここは一体どこでしょうか?」

 

「ミルお姉ちゃん?ねーねぇは?」

 

「まずいわね。さっきの娘の魔法が当たって別の所に転移したってところね。」

 

「ベルフェゴールさん。これって帰れますよね?」

 

「……駄目ね。貴女とベルゼブブの繋がりを補強して転移しようとしても何かに邪魔されてるみたいで跳べないわね。」

 

「うにゅ。帰れないの?」

 

「大丈夫ですよヒメちゃん!ちゃんと未来ちゃんたちの所へ帰れますから。とりあえずはぐれないようにしっかり掴まっててね。」

 

「うにゅ!」

 

「そうね。ここから移動して何処か拒絶の弱いところからなら転移出来るかもしれないわ。それにミルはベルゼブブとの契約の関係もあるから急がないと。」

 

「そうですね。レナスも心配しますから早く帰らないと。」

 

「貴女ねぇ何でそんなに呑気なの。自分の命かかってるんだからもっと真剣に考えなさい!」

 

「考えてますよ。でもこういう経験は何度かしている私よりもこういったことが初めてなヒメちゃんの心配をします。」

 

「…まったく器が広いのか流石魔王様の伴侶と言えば良いのか…とにかくここから移動しましょう。」

 

と三人は移動し始める。途中何度かトラップをミルが押してしまうものの何とか潜り抜け進んでいく。

 

コツコツコツ

 

ヒノ? ヒノっ!サッ

 

「まだまだ出られそうにないですね…一体出口はどこなんでしょうか?それに若干寒くなってきた気がします。」

 

「そうね。それにどうやらここは魔法の効率も悪いから何時もより多く魔力を消耗しちゃうわね。何処か休めそうな所があればいいけど…」

 

「大丈夫ミルお姉ちゃん?ヒメもっとくっついて暖めるの!」

 

「ありがとうヒメちゃん…」

 

と歩いていると何かを見つける。

 

「ん?あれは何かしら?」

 

「え~と壁に埋まってる?」

 

「ヒ、ヒノ~」

 

頭を隠してるのだが後ろが隠れていない頭隠して尻隠さずな状態

 

「うにゅ?ピョンスタスタ ツンツン」

 

「ヒッヒノ~ 」

 

「わー♪可愛い!大丈夫怖くないよ!おいでおいで♪」

 

「ヒノ?……ヒノっ!」ピョン

 

「うにゅ♪暖かいの!」

 

「この子は一体?」

 

ピン ヒノアラシ

ひねずみポケモン

おくびょうで いつも からだを まるめている。おそわれると せなかの ほのおを もえあがらせ みをまもる

 

「この子ドラちゃんと同じポケモンなのね。」

 

「もしかして私たちの足音がして咄嗟に隠れようとしたのですかね?」

 

「ヒノヒ~♪」

 

「くすぐったいの♪」

 

「早速仲良くなったようね。」

 

「ミルお姉ちゃん!ヒノちゃん暖かいの!」

 

「そうなのですか?触ってもいいですか?」

 

「ヒノ!」

 

「本当ですね。とても暖かいですぅ。」

 

「この子ここに住んでるってことは何処か安全な場所を知ってるんじゃないかしら?」

 

「ヒノちゃん知ってますか?」

 

「ヒノ」ピョイ

 

「出来れば案内お願い出来るかしら?」

 

「ヒノヒ!」ピョン スタスタ

 

「あっ!ヒノちゃん待ってー。」タタタタタッ

 

「ヒメちゃん待ってください!」

 

「早く追いかけないと!」

 

と三人はヒノアラシに付いていく。

 

暫くすると他の部屋と違って穴が空いたような場所が出てきた。そこへ入っていくヒノアラシ

 

途中でミルは自慢の健脚でヒメちゃんに追い付いたそのままに抱き抱えてベルフェゴールとともにその穴へと入っていく。

 

そこは今までの場所と違ってとても暖かい空気が流れていた。

 

「ここの部屋は暖かいですね!」

 

「本当ね♪これなら寒さも凌げて魔力も少しは回復するでしょう。」

 

「ヒノちゃんどこ行っちゃったのかな?」

 

「ヒノ!ヒノヒ♪」

 

「ソ?ソーナンス!(^-^ゞ」

 

「ヒノちゃんの他にも誰かいたのね。」

 

「一体何処に?」

 

スタスタスタ「ソォォォォナンス」

 

「わっ!ビックリした。」

 

「うにゅ?ソーナンス?」

 

「ソーナンス(^-^ゞ」

 

「そーなの?」

 

「ソーナンス(^-^ゞ」

 

「そーなの?」

 

「ソォォォォナンス!」

 

「うにゅにゅ♪」

 

「ソーナンス」ナデナデ

 

「とても友好的な子見たいですね。」

 

「その子本当にソーナンスって言うのかしら?」

ピン

ソーナンス

がまんポケモン

ひかりや ショックを きらう。こうげきされると からだが ふくらみ はんげきが きょうりょくに なる

 

「ほぇこの子もここに住んでいるのでしょうか?」

 

「チガウナンス」

 

「違うみたいね。」

 

「それにしてもここは一体なんなのでしょうか?」

 

「ここ以外の階層は寒いからここだけ暖かくして休憩スポットにしてベースキャンプにしてるナンス!」

 

「成る程そういうことなのですね。………あれ?今の声は一体?」

 

「今この子喋ったわよね?」

 

「そーなの?」

 

「ソーナンス(^-^ゞ」

 

「そーなの!?」

 

「ソォォォォナンス!」

 

「……きゃあああああああしゃべったぁぁぁぁぁ!?」

 

「こらミル!あんまり大きい声出さないの!」

 

「ご、ごめんなさい。」

 

「ねぇソーナンスだったかしら?この階層から出る方法知ってたりする?」

 

「ソーナンス!」

 

「知ってるのね!」

 

「ソォォォォナンス!」

 

とソーナンスが誰かを呼ぶとその後ろから重みのある音と誰かが近づいてくるのが分かる。

 

「ゴォッッッッッド」

 

「わぁぁぁおっきいの!」

 

ピン

 

ボスゴドラ

 

てつヨロイポケモン

 

すこしずつ てつの ツノは ながく なるので ながさで ボスゴドラの ねんれいが わかる。よろいの キズは たたかいの くんしょうだ。

 

「あの子角が長いような気がするわね。」

 

「ということは長く生きてる子何ですかね?」

 

「ヒノヒノ~」スタスタ ピョン

 

「ゴドォ」ナデナデ

 

「あの子たちもしかして親子みたいなものかしら?」

 

「もしかしたらおじいちゃんと孫かもしれないですね。」

 

「うにゅ!ヒノちゃん嬉しそうなの!」

 

「ヒノヒノ!」

 

「ゴドォ…ゴド」ペコリ

 

「うにゅ?」

 

「もしかして感謝してるのかしら?」

 

「うーんどうなんでしょうか?」

 

「孫を連れてきてくれたこと感謝するって言ってるナンス!」

 

「あらやっぱりお爺ちゃんだったのね」

 

「どういたしましてなの!」

 

「こんな危ないところに人が来るとは思わなかったな…」

 

「誰ですか?!」

 

スタスタスタ「初めまして俺は…」

 

「うにゅ!サンタさんだー♪」

 

「ほぇ?あっあの時の!」

 

「去年のクリスマスにダークシーカーを全滅させたあのサンタ?!」

 

「……サンタは双子の弟の方でな。しかしあいつから話しは聞いている。俺はそうだな…適当にユーさんとでも呼んでくれ。」

 

「サンタさんじゃないの?」

 

「サンタはプレゼントを分けて配る準備をしていてな。またクリスマスの時にでも現れるさ。」メソラシ

 

「……あぁ成る程。子供の夢を壊さないようにしてるのですね。」

 

「変わった人間ね。」

 

(それにしてもこの魂の輝き……似てるわね)

 

「ともかく何でこんな所にいるんだ?ここは時空の境界が不安定な場所で微妙なバランスの上で成り立ってるところだと言うのに。」

 

「実は」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「成る程事故でここに跳ばされてきたと。」

 

「貴方が言ったことが本当だとしたら厄介ね。不安定なところで無理に転移しようとするとこの空間が消滅する可能性があるなんて…」

 

「どうしましょう。」

 

「この階層の一番奥ならば転移出来る可能性はある。階層全てを熱感知センサーと空間センサーでスキャンしたところ奥のほうがまだ安定してるみたいだからな。それにそっちのミルの嬢ちゃんは急がないといけないんだったな。」

 

「えぇ。悪魔の契約は絶対だからね。あの娘を悲しませたくないから一刻も早く脱出しないと。」

 

「一先ず少しここで休んでいくといい。そうしたら俺も共に奥まで付いていく。」

 

「今は人手があると助かるからお願いするわ。でもおかしな行動をとれば」

 

「分かってる。その時は煮るなり焼くなり好きにするといい。」

 

「…それにしても」

 

「わーいふかふかするー」

 

「ゥオオオン!」

 

「暖かいの!」

 

「オオオフ」

 

「うにゅ♪」

 

「ヒメちゃんと遊んでるあの子中々大きいわね。」

 

「エンテイというポケモンだ。エンテイは伝説のポケモンと言われている強力な力を持っているんだ。それにしてもエンテイがあそこまで大人しいとはヒメは一体何者なんだ?」

 

「うーん何ででしょうかね?ヒメちゃんがアマテラスさんの娘だからとかですかね?」

 

「アマテラス?天照大神のことか?ということはヒメは多岐都比売命?……そうか…そういうことか」

 

「なにがそういうことなの?」

 

「エンテイはあるポケモンが力を与えて甦ったとも言われているんだ。その力は生命の力の源ともいえる力。アマテラスは太陽の神でその娘のヒメからはその名残を感じて懐かしんでいるのかもしれない。」

 

「そうなのですかね…」

 

ピン

 

エンテイ

かざんポケモン

 

あたらしい かざんが できるたび うまれてくると つたえられる だいちを かけめぐる ポケモン

 

「それにしてもここが暖かいのが概念魔法の力だなんてね。とても興味深いわね。」

 

「概念魔法ではないさ、これは概念そのものの力の影響なのさ。そもそも概念とは法則やルールみたいなものだ」

 

「法則?ルールですか?」

 

「そうだ、何故我々は地面に足をつけていられるのか。重力が下に働いているから?違う、大本にあるのはそういう法則があるからだといえる。」

 

「そんなの当たり前のことじゃない。」

 

「しかしだ、もしかしたら横に重力が働いていたら我々の足場はその横の壁が基準になるものだ。」

 

「そんなこととはあり得ないわ。」

 

「それしか知らなければそうだろう。では試しにそこの壁を歩いてみよう。」

 

スタスタスタと歩き壁に近付く。

 

長く生きるベルフェゴールは勿論のことミルも歩けないと思っていたが

 

ーーーー地に足が着く

 

「嘘っ!こんなことが。」

 

「この壁は横に重力が働いているから起こりうる現象、突き詰めると概念とは、あらゆる事象の原因にある「それはそういうものだから」と言わざるを得ない部分の事。物理法則すら支配する力全ての理由の究極それが概念なのだよ。」

 

「ちなみにこれは地に足が着くという概念を適用してる。因みに声が聞こえたのは概念条文といって概念を固めてつくったものひとつひとつは微弱でも集まればこういった概念を施せる。」

 

「凄いわ!こんな画期的なものが存在してたなんて。生きていた中でもとても刺激的だわ!ゾクゾクしちゃうわ。」

 

「あはは。ベルフェゴールさん術式とか新しいもの好きだから興奮しちゃってますぅ。……あのユーさん?私からも良いですか?」

 

「なんだい?」

 

「貴方は未来ちゃんとどういった関係なんですか?」

 

「……」

 

「どういうことかしら?」

 

「前に一度未来ちゃんと入れ替わっちゃったことがありました。その時に未来ちゃんの大事にしている写真を見たんです。そこには女の子と…ユーさんが写ってました。答えてください!貴方は未来ちゃんのなんなのですか?」詳しくはヒメちゃんとの出会いと未来の闇参照

 

「…悪いがノーコメントだ。未来が答えていないのなら答えられないな…今言うことが出来るのは…俺はあの娘の永遠の味方だということぐらいだ。」

 

「…わかりました。今はそれで納得します。」

 

「あの娘のことを間接的にではあるが知っているのもそちらにいる。案外ミルの嬢ちゃんの近くにいるかもしれないな。俺から話すよりもミルの嬢ちゃんたちが知った事実の方が重要なんだ。人に言われてはいそうですかと納得は出来ないだろう?」

 

「それもそうですね。未来ちゃんのこともっと私は知りたいです。」

 

(あの娘にも友達が出来たこと…とても嬉しいことだ。)

 

「ねぇ貴方?良ければ私と悪魔契約しない?」

 

「うぇ?ベルフェゴールさん?!」

 

「ん?悪魔契約?…いや止めとく。悪魔との取引っつうのは昔からロクなことがないと相場が決まってるしな。」

 

「それなら!仮契約しない?仮契約は代償もないから本契約より手頃だしお試しでどう?」

 

「そもそも何で俺と契約しようとするんだ?そっちのメリットなんてあんまりないだろ?」

 

「そんなことはないわ!さっきの概念の話しはこっちでは聞いたことも見たこともない未知だったわ。私はねそういった未知の物を既知にしていくのが楽しみな性分なのよ。自分の知らないものが自分の物に出来たあの快感は忘れられないわ!」

 

「成る程…打算的というか悪魔らしい欲望なのか…だが悪くない。」

 

「えぇっ?!ユーさんまで何を言っているんですか。」

 

「未知を既知にする。そういった自分に素直な奴は嫌いじゃない。むしろそういった努力をするものは好きだ。物を作るものとして常に新しいものを作りたいと俺も思うことが多々あるからな。なら仮契約だったか。お試しでやろうじゃないか。」

 

「それじゃあ決まりね♪どの部分に印付ける?」

 

「うーんそうだな…所で契約の印って言うのはその刻んだ部分が消し飛んだとしても大丈夫なのか?」

 

「そうねぇ。あくまで魂の表面に刻むみたいなものだからその部位がなくなっても平気よ。」

 

「なら左手の甲でいいか。」

 

「それじゃあはいっ!」パアッ

 

「これで大丈夫か?」

 

「えぇこれで仮契約は成立ね♪私は貴方から知識を貴方は私が今まで蓄えてきた何千年もの魔界の知識をシェアするでいいかしら?」ジュルリ

 

「それぐらいなら良いぞ。知識っていうのは情報だ。それが膨大にあればあるほど対応力にも差は出るからな。」

 

「話しが分かるわね♪」

 

クイクイッ「ミルお姉ちゃん…」

 

「どうしたのヒメちゃん?」

 

「喉渇いたの…」

 

「そいつはいけない。脱水症状は大変なことになりやすいからな。」

 

とすぐさまコップを錬成し(その際ベルフェゴールがまた見たこともない錬成方法を見てこれまた恍惚な表情をしている)虚空から水筒を取り出して注いでヒメちゃんに渡す。

 

 

ゴクッゴク「うにゅっ!凄く美味しいの!新鮮な空気みたいなの!」

 

「二人も飲むといい。ここまで来るのに大分疲れたと思うからな。」

 

と二人にもコップを渡して中身を注ぐ。

 

ゴクッ「美味しい!何ですかこの透き通るような自然な飲みやすさは!」

 

「まるで森林に囲まれて新緑に包まれたのどかな飲み心地…」

 

「因みにそれは水なんだ。」

 

「えぇっ?!これがお水何ですか!?」

 

「まぁ普通の水じゃなくてエアアクアっていうとても透明度の高い水質で食材との相性も抜群なんだよ。」

 

「私の知らない未知の物がまた増えたわ!ゾクゾクしちゃうわ!」

 

そうして三人はユーと名乗った皆さんご存知な祐希と一時を過ごした。その際身は引き締まっており、脂身が少なく淡白な口当たりの中にも濃厚な旨みが凝縮されている蟹豚とびっくりアップルのシャーベットといった祐希がグルメ世界に行った時に捕獲したものをだして驚くほどの美味しさに舌がとろけるような感覚を味わいながらダンジョンを脱出するための英気を養った。

 

因みに料理は全てソーナンスが作り祐希は下拵えをするに留まったお陰で祐希特性ゲテモノ料理は出てこなかった。




あとがき
box周回の回復の合間の投稿な月光です。

今回はミルとヒメちゃんとベルフェゴールが転送魔法を使えるエクシィによりレベル測定不能なダンジョンに飛ばされてしまいました。

当然親友たちがいきなりいなくなったことで未来の怒りがそのままエクシィへと直撃します。

珍しく未来を仲裁する魔王とレナス。
三人を連れ戻すべく一同は未来宅へ向かう。未来がエクシィを引きずりながら。

もしミルたちを連れ帰れたとしてもこんなことを二度と起こさせないように調教しようとエクシィをこの後媚薬漬けにして感度100倍、絶頂する度に感度がどんどん上がっていき最終的には魔王とミルに従順な下僕へとなっていくかもしれない

大事な者がいなくなる辛さを一番よく知る未来はそれを守るためならば容赦などせず相手の牙を折って更に大切な人たちに逆らわせないよう心に魂に刻み込ませ相手を潰すことにも躊躇いはないです。

そして一方のミルたちは魔力効率が悪く寒さもあるダンジョンを探索する内に臆病なヒノアラシに遭遇しヒメちゃんが友達になりました

ヒノアラシの住み処らしき所へいくとそこは他の場所と違いとても暖かいところでした。

そこにはソーナンスとヒノアラシの親代わりの長く生きている祖父のようなボスゴドラに出会います。

そしてソーナンスが喋ったことに驚くミル。その奥からソーナンスのトレーナーでもあるあの人の登場ですがヒメちゃんたちとはサンタとして出会っていたため双子の弟がサンタと誤魔化す祐希…ヒメちゃんはそれを信じるものの他二人は同一人物だと察する。

そんな中事情を聞いた祐希も三人を無事に送り届けるべく最奥まで同行することに。

そして祐希は概念の力を二人に披露して見せた。因みにベースキャンプには四方に文字の力を概念条文化させた文字は力を持つで保温と暖かい空気が流れていかないよう循環の文字を紙に書いて四角に張ることによりダンジョンの寒さを緩和させていました。

そしてミルは前に未来と入れ替わった時に見つけた写真の人物である祐希に未来との関係を問いかけるもののはぐらかされてしまう。しかし未来のことをもっと知るためのヒントは出し自分は未来の味方だと話す。

そんな中提案されたベルフェゴールとの契約

仮契約を結んだ祐希とベルフェゴール。ベルフェゴールは祐希のもつ自分にとっての未知の知識を祐希はベルフェゴールが魔界で集めた叡智を共有することになる。

因みに知識とは即ち記憶とも言えるので未来に関する記憶も少しではあるものの共有することが出来る。祐希もノーヒントなのもいけないと思い敢えてそこは指定せずに仮契約をしました。

そして祐希はグルメワールドにも足を運んでいてそこで食材を調達して空間倉庫内に閉まっておくことでいつでも新鮮なままに味わえるようにしていました。アクアマウンテンのエアアクアとチーター並みのスピードで走る豚、蟹豚を三人に出してデザートにびっくりアップルのシャーベットを出していました。びっくりアップルはびっくり度40台のものを出した。

祐希が料理をすると大変なことになるためソーナンスが必死に祐希を止めて今回はゲテモノ料理はお預けになりました。

ダンジョンの元はポケダンの不思議なダンジョンのような形です。

次回はダンジョン脱出編になります。一体どんな仕掛けになっているのかは次回をお楽しみに。

そしてFGOクリスマスboxが始まり初の男性サンタのカルナ。良いですね。明日以降90+が解放されるのでどんどん開けていきたいですね。出来れば伊吹童子に聖杯を捧げたいです!

今回も読んで頂きありがとうございます。

おまけ

エクシィ

転送魔法を得意とする悪魔。今まで自分の魔法が効かなかったことはなく、それ故に初めて効かなかった魔王にしつこく勝負を挑むようになった。そして何十回目の時に誤ってミルに当ててしまった。これが地獄のような責め苦の始まりになるということは本人の知るよしもなかった。


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ダンジョンの深奥に潜む永遠の存在

最初に未来サイドのお話しとミルサイドのお話しになります。

ダンジョンの奥にはあの存在が!

それではどうぞごゆっくり



ミルたちがユーさんに出会ったその頃

 

未来たちはダンジョンに転送してしまったエクシィを引き摺りながら未来宅へと到着した。そして事情を聞いたルシファーも到着したのでミルたちをこちらに呼び戻そうとする。

 

「さてと先ずはミルさんたちが何処にいるのかというのを把握しなければいけません。そこの悪魔?一体あの娘たちを何処へと転送したのか具体的に言いなさい。」

 

「ひっ!魔界の七つの大罪が何でここに」

 

「魔王様あるところに七つの大罪ありです。それより質問に答えなさい。でなければ直接脳から読み取りますよ。」

 

「いっ言います!そのダンジョンは誰も制覇出来たことがなくて…ダンジョンへ行って帰ってこれたものがいなくて冒険者ギルドがダンジョンの様子を入った冒険者を通じて見れたのは見たこともないような暗号で書かれた扉でその先に何かがあるってことしか分からず、通信も途絶えて結局その暗号の意味は誰にも読み解けなくて以来そのダンジョンはギルドが定めたレベルの最高段階の測定不能が下された唯一のダンジョンらしいです。」

 

「そんなところへ魔王様を送ろうとしたのですか しかもミルさんとベル、タキツヒメをそんなところへ送るなんて…魔王様…」

 

「ルシファー駄目だぞ。」

 

「何故ですか!?この悪魔は魔王様を害そうとして実際にミルさんたちに害が出ています。二度とこんなことがないように処断しなければなりません!」

 

「エクシィだって悪気があったわけじゃないんだ。許す許さないはミルたちが帰ってきてからでもいい筈だ。」

 

「泣き虫姫ちゃん…今はそれよりも恋人ちゃんと術式娘ちゃんとヒメちゃんをどうやってこちらに呼び戻すかよ。優先順位を間違えないの」

 

「ハデス…そうですね。少し熱くなりました。魔王様申し訳ないありません。」

 

「いいんだ。ルシファー…俺を思って言ってくれたんだ。謝る必要はない。」

 

「それよりもそのダンジョンの話しね。今聞いた話し昔に聞いたことがあるのよね。私も初代も幼かった時にお伽噺で伝わるレベルの話しに似てるのよね。」

 

「それは一体どういう話なのですか?」

 

「何でも昔に宇宙を創造した存在が危険視したなにかと争って唯一生き残ったその何かを封印されたとかって話だったと思うわ。いつも悪いことをしたら天罰が下るぞと言われてたのは覚えてるわ。」

 

ガチャ「にゃあお待たせしました。」

 

「雫!」

 

「雫何とかこっちでミルたちに連絡がつけばそこに空間移動出来るかしら?」

 

「はっきりいって難しいかもしれません。未来お姉ちゃんに聞いた限りだとそのダンジョンは空間が揺らいでいて不安定なバランスで成り立っていたとしたらこっちからの干渉であちらの空間のバランスを崩しかねないかもしれません。」

 

「せめてなにか詳細なことが分かれば対策もできるっつうのに」

 

「……にゃあ。ベルゼブブさんの繋がりを辿って感覚ではありますがそのダンジョンの最奥なら此方からの干渉でも空間のバランスを崩さずに何とかなるかもしれません。」

 

「何はともあれ中のその暗号を解かないといけないというわけですね。せめてギルドにあるという暗号の手掛かりでもあれば…」

 

ベルゼブブの繋がりを通じた通信を開く以外で詰まってしまった。ベルゼブブも集中してミルとの繋がりを感じ取っているのか一言も喋らない。

 

そんな中突然部屋の窓が開け放たれた。

 

「あ~!漸く見つけた☆マスター探したんだよ!」

 

「おま!イルミ?!何でここに?」

 

「もうっ!マスターったら♪この間ミルといたときに遊びに行くっていったじゃん!僕凄い探したんだよ!」

 

「…魔王知り合いですか?」

 

「今日部室で話したときに言ったイルミがこいつのことなんだ。」

 

「?何でこんなに集まってるの?あっ!分かった。皆で乱交パーティーするつもりなんでしょ!ずるい!僕も混ぜて☆」

 

「…最近の悪魔はというか淫魔特有なのか性欲旺盛なのね。昔に比べると血生ぐさくはなくなったからいいことなのかしらね」

 

「そこの淫魔。今魔王様は忙しいのです。日を改めなさい。」

 

「えぇ折角マスターに会えたのに!マスターも何か言ってよ!」

 

「すまんイルミ!今はそれどころじゃなくてミルのやつが大変なことに巻き込まれたんだ。また今度埋め合わせするから今日のところはすまん!」

 

「うー、マスターがそういうなら仕方ないなぁ。でも今度埋め合わせちゃんとしてね!でも残念だなぁ ギルドって所でヘンテコな暗号をマスターにも見せようと思って持ってきたのに…」ボソッ

 

「!イルミ!ちょっと待ってくれ。」

 

「なぁにマスター?」

 

「今ギルドで変な暗号って言ったか?」

 

「そうだよ☆人間たちが大事にしているみたいだから取ってやろうと思ったら簡単に手に入ったからマスターにも見せたくて持ってきたの☆なんでも測定不能ダンジョンの手掛かりとかって言ってたからマスターに見せたかったの!」

 

「……でかしたイルミ!」

 

「偶然とはいえこれで手掛かりが掴めれば良いのだけれど?」

 

「ありがとうございます。イルミさん。」

 

「むぅ~ミル以外にまた新しい娘が増えてる!マスターの愛奴隷はボクなんだからね☆」

 

「?別に私は魔王に興味はないですので心配しないでください。魔王よりもミルちゃんのが好きですし。」

 

「マスター!うかうかしてるとミルが取られちゃうよ!…あれ?マスターミルは?」

 

「実はな」カクカクシカジカ

 

「えぇぇぇ!ミルがダンジョンに!」

 

「あぁしかもミルには時間もないから焦ってたんだ。イルミが来てくれて助かった!」

 

「ふっふーん。何たってマスターの愛奴隷1号なんだから☆」

 

「結果オーライですね。」ナデナデ

 

「あっ……」

 

「あぁすいません。つい癖で」

 

「ううん…何だか暖かくて…どこか懐かしい感じがする…お母さんに撫でられたみたい…」

 

「そうでしたか…」

 

「ミルたちが帰ってきたらまた撫でてほしいな…なんて」

 

「えぇ構いませんよ。」

 

「ヤッター!」

 

「うーん。これは一体どういうものなのでしょうか?」

 

「全部規則性があるみたいだけど文字の役割を果たしてるのか全くわからないわ。」

 

「俺には何が何だかわかんねぇな。」

 

「にゃあ…わからないです。」

 

「マスターもわかんないか…うーんボクもさっぱりわかんないや。」

 

「…これって…」

 

その時未来はあることに気付いた。そう前世の時に兄である祐希にゲームで分からない部分を解読してもらった時のあるものにそっくりだった。

 

「お手上げですね…やっぱりベルゼブブとの繋がりを頼るしかないですか…」

 

「何かしらのヒントになると思ったのに…未来ちゃん?」

 

「どうしたの未来?何か…」

 

「わたしたちわ このあなで くらし せいかつしそして いきてきた」

「すべてわ きょじんの おかげだ」

「だが わたしたちわ あの きょじんを とじこめた」

「こわかったのだ」

 

「わたしたちは そうぞうしんに むいた

ちからの ほこさきが いつしか こちらに むくのでは と」

 

「ゆーき ある ものよ きぼーに みちたものよ」

 

「とびらを あけよ そこに えいえんの きょじんが いる」

 

………

 

「っ未来!貴女これが読めるの!?」

 

「何処の文献にも載ってないって言われてギルドも匙をなけたっていうのに」

 

「しかしきょじんとは一体?」

 

「一先ずどうやら巨人?を封じた遺跡なのかもしれませんね…あちらと連絡がつけば何とかナビゲートして奥まで行ければ良いのですが…」

 

「何はともあれ一歩前進だな!」

 

「あとは連絡さえつければ…」

 

「凄いね!僕ぜんっぜん分かんなかったのにえっとー?」

 

「未来と言います。イルミさん」

 

「うん♪未来!」

 

「ねぇ未来どうやってこれを読んだの?」

 

「どうやってというか知っていたからということです。今はそれよりもベルゼブブの方に集中しましょう。」

 

「…そうね。そうしましょう。」

 

疑問に思ったハデスだが今はミルたちのほうが先決と後回しにする。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方のミルたち

 

バキューン バキューン キィン ドーン

 

「こいつはきりがないな。天然のトラップに人為的な罠のミックスとは考えた奴は絶対性格悪いぞこれは。というよりも」

 

「わぁー!いっぱい氷柱が降ってきますぅぅぅぅぅぅ」カチッ ペタッ ゴォォォ

 

「ちょっとミル!貴女さっきから罠踏みすぎよ!対処するこっちの身にもなりなさい!」

 

「ミルお姉ちゃんおっちょこちょいなの!」

 

「ヒノヒノ~」

 

「ゴドォ」

 

あれから4人と二匹は最奥を目指して進んでいたものの罠や天然のトラップに足を止めざるをえず更にはミルが動く度に罠を踏みまくるせいでヒメちゃんを抱えたユーとベルフェゴールが対処する形になっている。

 

「長い時間で凍った氷柱が自然落下したり明らかにこっちを狙ってつららばりが飛んできたりこの階層は氷がテーマってところか」バキューン BANG

 

「それにしても貴方のそれ。弾切れとか大丈夫なの?さっきからリロードしてる様子もないし弾切れして対処できないとかはやめてちょうだいねっ」バキバキ

 

「心配ご無用!こいつは空間の倉庫から直接弾を補充してるからリロードの必要はない!それにストックしてる弾丸も毎日作ってたりしたせいか既に100万発以上は確実にあるから平気だ!それよりもベルフェゴールは魔力の節約をしといた方がいい。こっからは一点突破した方が良さそうだから一気に行くぞ!ボスゴドラ!ボディパージは使えるか?」

 

「ゴドォ!」

 

「よしっ!」ゴォォォ

 

とユーは足に魔力を集中させその間にヒメちゃんとミル、ベルフェゴールを抱えボスゴドラもヒノアラシを抱える。

 

そしてボスゴドラがボディパージを最大まで使ったのを見たユーは足に纏わせた魔力を炎へと変換してそのまま突き進む。

 

「術式 ブレイズアクセル!」ボォォォォ

 

「ゴドォォォォォ」

 

「凄いわね!炎の爆発エネルギーを足から地面に伝達させて推進力を得て加速力を上げてるってところかしら。トラップを踏む前に進んでるからか早く進めてるわね!」

 

「凄いです!うーんこういう魔法を覚えられたら良さそうですね。」

 

「確かにミルにはあってそうな魔法ね。」

 

「わぁーいはやいの!」

 

「それにしてもボスゴドラも中々やるな!ボディパージで上がった素早さにてっぺきを合わせて強靭な防御を存分に活かして付いてこれるとは。」

 

そうして走り向けるユー。途中に何個も初見殺しの罠が襲い掛かるものの全て余裕を持ってかわす。

 

「むっ!今度は吊り天井に落とし穴とつららばりか……つららばりの方が対処しやすいな。」

 

「凄いの!お兄ちゃん全部避けてるの!」

 

「それに仕方なく起動するトラップにも軽々対応してます!」

 

「まるで未来が見えてるみたいね。」

 

「まぁ当たらずとも遠からずだ!」

 

と全てのトラップを避けきって氷の階層の奥まで辿り着き三人を下ろす。

 

「当たらずとも遠からずってことはすぐ先の未来が見えてるのでしょう?」

 

「その通りだ。千里眼みたいなもんで能力でいうなら過去と現在と未来を見通す程度の能力だな。」

 

「それって程度で済む能力かしら?」

 

「まぁいいさ、それよりミルの嬢ちゃんは上げた拳銃は使ったりしてるか?」

 

「えーともっぱら魔法を使っててそれほど使ってないです…」

 

「…多分だが近い内に使わなければならない状況が訪れる可能性がある。このダンジョンにいる内にある程度マスター出来るように教えよう。」

 

「ありがとうございます!それとさっきの魔法も教えてもらえますか?私結構足早い方なのでそれを活かせそうと思ったのです。」

 

「いいぞ!そういう貪欲なのは良いことだ。」

 

「うにゅ♪ミルお姉ちゃん頑張ってるの!ヒメも何かお手伝いできる?」

 

「ヒメは焦らなくてもいいんだぞ。自分のペースで色々と覚えていこう。」

 

「はーい。」

 

「ヒノヒっ♪」ピョン

 

ギュッ「うにゅ♪ヒノちゃん!」

 

「それにしても二匹とも付いてくるとは思わなかったな。」

 

「案外面倒見が良いのかもしれないわね。それにしてもこの壁面に書いてあるこれは一体なにかしら?」

 

「見たこともないようなものばかりですぅ」

 

「奥には扉みたいなものもあるってことは何かしらヒントがあると思うけど…」

 

「うにゅ~なんだろう?」

 

と三人が悩んでいる中ユーは扉を調べる。そうして扉に窪みのようなものを見つけてなぞるように横にずらしていく。

 

「このまま うごかず ふたつの ときを まて」

 

「「えっ!?」」

 

「お兄ちゃん読めるの!」

 

「あぁこいつは簡単な点字で書いてあるから法則さえ知ってれば簡単に読める。」

 

「あの点字って何ですか?」

 

「ん?点字を知らないのか?それとも点字が存在してないのか?」

 

「少なくとも千年ばかし生きてる私でさえ知らないわ。もしかしてその点字も私の知らない未知の知識なのかしら!」

 

「まぁそうだな。元々点字は目の見えない人のために作られたものなんだ。」

 

「そうだったんですね!私たちの世界では魔力センサーが作られて視覚の代わりになるものがあるんです。」

 

「そういうのがあるのか…世界が違えば色々変わってくるもんなんだな。」

 

「貴方だって色々な魔法やら概念とか使ってるじゃない。」

 

「それは色々あってな。俺のいた世界は魔法っていうのは空想のもので科学が発展してたからな。魔力っていうものがそもそもなかったし概念なんてものもなくてな。」

 

「魔法がないなんて想像が付かないわね。」

 

「魔法がないのが当たり前だから最初は魔法とかそういったもののイメージが付きにくくて苦労したんだ。」

 

(あれ?そういえば未來ちゃんの日記に似たようなことが書いてあったような?)

 

「そろそろ二分経つがどうだ?」

 

ゴゴゴゴゴ

 

「…どうやら開いたみたいだな。」

 

とその扉の先へと進む。

 

すると他の階層よりも一気に温度が下がった

 

「これは冷気だな…点字といいここまでの冷気ということは…」

 

その部屋の真ん中には氷の塊…否、巨人がたたずんでいた。

 

「これは一体何なのかしら?」

 

「うぅ((( ;゚Д゚)))寒いです。」

 

「普通の人間だと寒さで凍えるな。最近作ったこのテキオー灯をミルの嬢ちゃんへ発射してっと。」ピカーン

 

「……あれ?寒くなくなりました?」

 

「俺の世界のあるアニメで使われてた物を再現できないかと試行錯誤して漸く完成してな。これを浴びた者は24時間限定だけれどもどんな環境の変化にも適応することができるようになるんだ。」

 

「トンでもないわね。魔界の障気でも耐えられるんだったら従来防護魔法に割いていた魔力も使えるようになるのだと魔族のアドバンテージがなくなっちゃうわね。」

 

「まぁこいつは偶然できたものに近いから少なくとも何十年先かは大丈夫だろう………所でヒメは何処に?」

 

「うにゅっ!かっこよくてひんやりしてて気持ちいいの!」ペタペタ

 

「うぉぉぉぉい!?」

 

「ヒメちゃん!?危ないからこっちに戻ってきて!」

 

「ヒメちゃん怖いもの知らずね 」

 

「そんなこと言ってる場合じゃない…いやヒメはひんやりしてるだけで済んでる?ミルの嬢ちゃんポケモン図鑑見てみな。」

 

「は、はい」ピコン

 

レジアイス

ひょうざんポケモン

マイナス200どまで ひえこむ れいきを あやつり ちかづいたものを あっというまに こおりづけにする。

 

「うぇっ!マイナス200℃って絶対零度に近い数値ですよ!ヒメちゃん!早くこっちに」

 

「ジャキー?」

 

「うにゅ?」

 

「気のせいかしら?あの氷の巨人動いた?」

 

「普通に動いてるな。それにしてもヒメは冷気に耐性があるから平気なのか?」

 

「ジャキー(^-^)」ヒョイ

 

「わーい。」

 

「ヒメちゃん懐かれてますね。」

 

「そのようだな。ひとまず友好的なら話が出来るな。」

 

「話しってあの巨人の言うこと分かるの?」

 

「レジ系は体の表面の点字もあるから分かりやすいし鳴き声のニュアンスで何となく言いたいことは分かる。」

 

「そういうものなのかしら?」

 

「要は慣れだな。」

 

「ジャキー(*^-^)」

 

「レジアイス」

 

「ジャキ?」

 

「済まないがここから先の深部へ行く方法を知っているだろうか?」

 

「…………ジャキ」プゥン プゥン

 

「…成る程。」

 

「何て言っているんですか?」

 

「レジアイスもここが何処だと言うのは知らないそうだ。だが封印されている扉の先から仲間の気配がするらしい。」

 

「レジアイスの他にも仲間がいるのですか!?」

 

「あぁ他に2匹確か最近新しく発見された2匹を合わせると合計5匹はいると思う。あとは造り主がいるのかどうかまでは分からないな。」

 

「造り主?」

 

「レジたちの生みの親だ。とりあえず奥の扉を調べるとしよう。」

 

とレジアイスと遊んでいるヒメをミルとボスゴドラたちに見てもらいながら調べる。

 

「ここにも点字が彫ってあるのね。」

 

「……命ある雪の結晶と共に歩け…か」

 

「どう言うことなのかしら?雪の結晶って普通生きてるわけないわよね。これはなにかの比喩なのかしら?」

 

「うーん雪の結晶ですか…」

 

「うにゅ~、スーちゃんひんやりしてる~」

 

「ジャキ~(*^-^)」

 

「ゴドォ」

 

「ヒノヒノ~」

 

「単純なことならポケモン繋がりでかつ雪の結晶に似たポケモンなら一匹該当するなっと」ポォン

 

「ジオ……」

 

「この子は?」

 

「フリージオっていうポケモンだ。生きた結晶っていうならこいつ程相応しいポケモンはいないだろう。」

 

「ほぇーフリージオですか…」ピコン

 

フリージオ

けっしょうポケモン

ゆきぐもの なかで うまれた。こおりの けっしょうで できた くさりで えものを つかまえる。

 

ズズズズズッ

 

「扉が開いたですぅ。」

 

「これで次の階層に向かえるな。」

 

「早いとこ、ここから抜け出さないと行けないわね。」

 

「うにゅ!スーちゃんもいっしょにいこ!」

 

「……ジャキー」

 

「スーちゃん?」

 

スー ゴツン

 

フリフリ「ジャキー」

 

「見えない壁に阻まれて先に進めてないわね。」

 

「そんなっ!レジアイスはここに一人っきりだなんて…」

 

「……ヒメ行こう…」

 

「スーちゃんもいっしょじゃないとヤッ!」

 

「ジャキー」(^-^)ナデナデ

 

「うにゅ…」

 

「ヒメちゃん…行きましょう。ミルのこともあるから急がないと。」

 

「うにゅ…スーちゃん」

 

「ミルの嬢ちゃんヒメを抱っこして扉の先に行っててくれ。すぐ追いかける。」

 

「分かりました。」ヒョイ スタスタ

 

「…レジアイス」

 

「ジャキー?」

 

チャキ ザン パリーン チャキ

 

「これでお前さんは自由だ。俺たちに付いてくるも来ないもお前さん次第だ。だがヒメはお前さんに会いたがっていた。…先へ行く」

スタスタ

 

「……ジャキー」スッ

 

祐希が持つ封解を操る程度の能力によりレジアイスをここに閉じ込めていた力から解放された。レジアイスは先ほど自分を怖がらず接してくれた者たちを思う。そして自分と同じように閉じ込められた仲間の様子も気になる。

 

「ジャキ!」

 

ピカーン

 

そうしてレジアイスは少し遅れてヒメたちを追いかけ始める。

 

未来たちはダンジョンの情報を知り何とかして連絡を試みようとしミルたちはダンジョンの深奥を目指す。

 

その先には何が待ち受けるのか。

 

続く。




あとがき
皆さんお久し振りです。月光です。

今回は未来たちサイドの話しとミルたちサイドの話しになります。

そして測定不能ダンジョンでの謎の暗号は点字だったため他の者たちは読めなかったものの祐希、未来は元の世界での経験もあり普通に読めました。

万が一ミルたちだけだと最初の点字の部屋で詰んでいました。

そしてデビカより魔王の愛奴隷イルミが登場。魔王が魔力に目覚めて最初に遭遇した悪魔の一人で魔王の人柄を気に入り、魔王の魔力の虜になり、愛奴隷になった経緯があります。ミルとも仲が良くたまにヒーロー部の部室に遊びにきてまったりしている。

未来とは今回が初対面であるが何となく誰かの面影を感じているようである。

そしてダンジョン内でミルがトラップを踏みまくり罠が作動しまくるも祐希、ベルフェゴールが対応し、途中時間短縮で三人を抱えて祐希の術式の一つのブレイズアクセルにて突き進む。付いてきたボスゴドラはボディパージで素早さを上げてっぺきで防御を上げているためトラップの氷のつぶてなど平気で受けきりました。

そして簡単に術式の説明と術式のコピーをミルに渡して発動の時の注意点も教えてミルの実力アップも兼ねて銃の手解きもするとのことである。これが後々に意味を持ってくることは今は祐希にしか分からないことである。

祐希の過去と現在と未来を見通す程度の能力はバドレックスの加護が能力になったものです。こくばじょうの姿の図鑑にて、過去と未来を見通す力から取りました。

そしてポケモンルビサファエメラルドに良くありがちな点字が分からなければ先へと進めないギミック。しかし祐希は元の世界で、未来とポケモンをやっていた時、一緒に勉強しながら点字を覚えていたお陰で先へと進めます。

ミルたちの世界では科学も魔法も発展しているからか点字が発展せず魔力センサーで辺りの光景を自動で脳へと変換してくれているためか点字を知らなかったと言う設定です。

そしてレジアイスの登場。

ミルにドラえもん秘密道具より祐希が作ったテキオー灯で環境の変化にも適応させ、ヒメを見ると普通にレジアイスに触っていた。

ヒメは太陽神アマテラスの娘でもあるので冷気に耐性があり普通にレジアイスに触れてます。

そしてレジアイスも怯えずに普通に触ってくれたヒメを気に入ったようで触れあっていました。

そして剣盾でのレジアイスの扉を開くためのスイッチの要であるフリージオの連れ歩きで扉も開き次の階層に進みますがレジアイスは何かの力の影響か出れずに名残惜しくもヒメをそのまま送り出したが祐希が能力を使い普通に出れるようになりそのまま付いて行きます。

次回以降もレジ系が登場しダンジョンの深奥へと進んでいく予定です。

fgoでは正月に村正ピックがあり今回は鎌倉イベント開催中ですね。
村正はゲットできたもののアヴェンジャー牛若は手に入らずひたすらに周回を重ねてます。

今回も読んで頂きありがとうございました。次回も読んでいただけると幸いです。


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ダンジョンに潜む永遠の巨人

今回はある二匹の伝説が出てきます。
それではどうぞごゆっくり。


前回までのあらすじ

 

未来たちは測定不能ダンジョンについての手がかりを魔王の愛奴隷イルミより渡されミルたちとの連絡を試みる。

 

ミルたちは順調にダンジョンを進み点字の部屋の先でレジアイスと遭遇しヒメはレジアイスをスーちゃんと呼び仲良くなるもののその部屋から出れないでいたためレジアイスを置いて先に進むがユーさんこと祐希が自らの能力封解を操る程度の能力でレジアイスを自由にし、祐希たちから遅れてレジアイスも追いかけ始めた。

 

 

レジアイスの間から少し離れた場所で待っていたミルたちと合流した祐希ことユーさん。

 

ミルの胸でヒメちゃんは元気がなさそうな雰囲気であった。

 

「ヒメちゃん…」

 

「うにゅ…スーちゃん折角友達になれたのに。離れたくないのに…辛いの…」

 

「ヒメ」

 

「うにゅ…?」

 

「ヒメはレジアイスに会わなければ良かったか?」

 

「そんなことないもん。スーちゃん優しかったの。」

 

「そうだろ。それにもしかしたらスーちゃんともまた会えるかもしれないだろう。また会ったとき暗い顔してたらスーちゃんも悲しくなってしまうかもしれない。それにさよならしたわけじゃないからまた会えるさ。」

 

「ほんとに?」

 

「あぁ。」ナデナデ

 

「うにゅ~」

 

「さよならもまたねも同じようなものじゃないのかしら?」

 

「俺はさよならという言葉は嫌いだな。だってそれっきりみたいで嫌じゃないか。だから俺はまたねやまた明日の方が断然いいな。その方が人との繋がりを感じられるし何より楽しみだからな。」

 

「成る程。確かにそうですね。また明日の方が別れを感じさせないですね。」

 

「そうだろ。ミルの嬢ちゃんにも大切な人はいるだろ。その人とはさよならよりもまた明日といった方が長く付き合えるしな。」

 

「うにゅっ!ミルお姉ちゃん魔王お兄ちゃんと仲良しなの!」

 

「………魔王お兄ちゃん?」

 

「え~とですね。」

 

「あらっ?言ってなかったかしら?この娘魔王様と婚約してて次期王妃でもあるのよ。魔王様はまだ覚醒はしてないけど将来的に魔族全体を背負える方になるわ。」

 

「そうだったのか…王妃様って呼んだ方が良いかい?」

 

「さっきのままで良いですよぉ!」

 

「うにゅ?ミルお姉ちゃんはミルお姉ちゃんだよ?」

 

「そうだな。ミルの嬢ちゃんはミルの嬢ちゃんだもんな。ヒメはそのまま純粋に育つんだぞ。」

 

「ありがとう!にーにぃ!」パァー

 

「………今なんと?」

 

「ヒメちゃん?どうしてにーにぃなのかしらぁ?」

 

「にーにぃ、ねーねぇとおんなじで暖かいの!ダメ?」(;_;)

 

「あー ちょっと驚いただけだから大丈夫。ヒメの好きなように呼んでくれ。」

 

「にーにぃ(^-^)」ギュッ

 

「よしよし」ナデナデ

 

(今の反応未来ちゃんそっくりです。やっぱり何か関係があるのでしょうか。)

 

「さて気を取り直して先へ進もう。見た限りだとさっきの冷気の部屋とはまた違った感じだな。」

 

「そうですね。何だか先輩と前に言った砂漠のダンジョンに似てますね。」カチ

 

ドン ゴロゴロ

 

「……ミルの嬢ちゃんまたトラップ踏んだな」

 

「言ってる場合!?ここ一本道よ!」

 

「…大規模に射つとダンジョン自体が崩れるから一点集中か一撃か…ヌンッ」サッ ズバン

 

ゴッピキピキ ガシャーン

 

「「( ; ゜Д゜)」」

 

「うにゅっ!にーにぃスゴイ!」

 

「油断せずに進んでいこう。」

 

「い、今のは一体?」

 

「我流で習得した八極拳もどきだ。」

 

「八極拳?」

 

「震脚を利用した、独特の重心移動を伴う急激な展開動作などから放たれるエネルギーを一点に集中させた人の技だ。達人であればその一踏みで局所的な地震も起こせるだろう。」

 

「人の技と言ったって今のは生半可な魔法よりも威力があったわよ。」

 

「人間極めれば何処までだって強くなれるものさ。といっても俺のは我流だから所々違う動きも取り入れてるけどな。」

 

「それって私にも出来るものですか?」

 

「出来るとも。体の柔らかさがあればそこにバネが生まれてさらに威力は上がるだろう。それに体を良く動かすから健康的な体も作れて一石二鳥だ。」

 

「凄いものね。人の技っていうのも侮れないものね。」

 

ガサガサ「良ければ八極拳入門編のビデオを渡しておこう。誰でも分かりやすいものだから飽きずに長続きする。それが終われば実践編のものをみてレベルアップを図ると良い。」

 

「ありがとうございます!」

 

「魔法使いだからこそ接近されたときのことを考えると八極拳は相性も良いからな。」

 

「魔王様に相応しくあろうと努力するミルは可愛いわね。」

 

「想いというのは時には想像も付かないような力を生み出すからな。……あとこれは出来ればで良いんだがそちらの世界で、未来そっくりの女性とその旦那を見掛けたら旦那の方にもそれを見せてやってくれ。彼にも近い内に必要になると思うからな。」

 

「未来ちゃんとそっくりな方ですか?」

 

「出来ればで良いんだ。会えたら元気そうかどうかも確認してやってくれ。」

 

「?分かりました。」

 

そうして再び前に進んで行く。途中またもやトラップを押してしまう場面もあったものの銃弾と魔法で上手く突破しつつ奥へと目指す。

 

「何だかさっきの階層よりもトラップが少ないですね。」

 

「そうねぇ。一個前のこともあるから結構罠があると思ったんのだけど。」

 

「うにゅ?」

 

「ヒノヒノ~」

 

「ゴド…」

 

「止まって。」

 

「どうしたんですか?」

 

「…何か聞こえる。近いな。」

 

ズルズル シュルシュル

 

何かを引きずるような音が響く。

そして

 

「グォォォォ」

 

「な、何ですかあれ!」

 

「成る程、砂漠と言えばピラミッド、ピラミッドといえばミイラ、という感じでこの階層は罠よりも精神的なものがトラップと言ったところか。とはいえ一緒に罠も発動してるな。ミルの嬢ちゃんは銃でトラップの流れ弾を撃ってくれ。ベルフェゴールはその援護を。ボスゴドラはヒメとヒノアラシを守ってくれ。ミイラとかは俺がやる。」

 

そうして迫り来るミイラやそれに連動したトラップで大きめの石や毒を含んだ針や飛礫が飛来する中、ベルフェゴールは飛んでくる有害なものは魔法障壁で防ぐようにしてミルは銃で大きめなものを的にして放つ。

 

まだ慣れていないので何発か放って漸く当たるレベルであるものの着実に迎撃していく。さらにミルに補助としてスコープ型の機械を渡した祐希。スコープが放たれた飛礫の軌道を計算し、さらに何処へ撃てばよいかというサポートもしてくれているお陰か徐々に精度が上がっていく。

 

そんな中動くミイラを相手取る祐希ゴホンユーさんは

 

「成る程。このミイラたちは何らかの呪いで動いているということか。それにこれは…最初の部屋で朽ち果てた亡骸の変わり果てた姿ということか。他の階層で亡くなったものたちがこのフロアに集められている。知らずに入り込めばこいつらの仲間入りってか。悪趣味だな。」

 

「あのミイラたちさっきから何度倒しても立ち上がって来るなんて。キリがないじゃないの。どうするつもり?」

 

「フム。とりあえずは様子見だな。それよりミルの嬢ちゃん射撃の方はどんな感じだ?」

 

「はい。最初は照準が合わなくて当たらなかったですがちょっと慣れてきたのか段々当たるようになってきました。それにこの補助器具のお陰かすんなり頭に入ってきます。」

 

「因みにそのスコープを付けてると射撃の腕が人によってだが大体2~3倍ぐらいの早さで上達していく仕様にしてある。ゲームでいう経験値上昇だな。」

 

そうして段々小さな的にも当たるようになってきたミルを見て本腰を入れ始める。

 

「さて呪いなら祓えば良いからな。」サッ

 

懐より数枚の御札を出す。そしてそのままミイラへと投げる。

 

ガッ ビリビリビリ

 

「グォォォォォォ」

 

「さっきまでの勢いが嘘のようです!」

 

「あの御札は主に悪霊を祓うのに使う特別な札だから効果は絶大だし、霊力もそこまで使わなくても拘束できる優れものだ。」ヒラ

 

「うにゅっ?何か落ちたの!」

 

と御札を拾うヒメちゃん。

 

ミイラの一体が近づいてきているのをみて見様見真似で御札を投げてみるヒメちゃん。

 

「えいやっ!」

 

パシン シュウ

 

「凄いですね!ヒメちゃんが投げたものは威力の高いものということですかね?」

 

「………いや、可笑しいな。今出した御札は拘束系のもので強力なものは出してないはずなんだが?」

 

「どういうこと?ヒメちゃんはたしか魔力は持ってないはずなのに。」

 

「ん?魔力がなくても神力や霊力があるだろう?」

 

「神力は分かるけど霊力って何かしら?」

 

「…因みにだが妖力とかも知らなかったりするのか?」

 

「知らないですね。」

 

「そっちに妖怪とかの種族はいなかったりするのか?」

 

「いえ、普通にいますよ。ケトッシーや妖狐といった方たちとも知り合いがいます。」

 

(どういうことだ?魔力は知ってて霊力を知らない?いや俺の常識で計れるほどミルの嬢ちゃんの世界を知らないからただ知らないだけの可能性もある。今重要なのはヒメには魔力じゃなくて霊力があるということだろう。)

 

サッ「まずはこいつらを祓ってからだな。」

 

そうして追加の御札をまた投げつけると今度はミイラの周囲に留まり次第に青い光を放つ。

 

カッ「アマテラス式呪詛払い!」

 

シューン

 

そうして此方にきていたミイラ全てを祓った祐希。

 

「あのーユーさん?アマテラス式って?」

 

「昔にある人に教わってな。それ以来こういう風にアレンジを加えつつやっててな。名前はまぁ教えてくれた人のセンスがな'`,、('∀`) '`,、」

 

「ママ?」

 

「そうだ。アマテラスの使ってた術式らしいからヒメもゆくゆくは使えるようになる。それとヒメ手を出してごらん。」

 

「うにゅっ!」サッ

 

シュウ ポン

 

「何か感じるかい?」

 

「何だか暖かくて安心するの!あとにーにぃの手が青いの!」

 

「これが霊力なんだ。」

 

「うにゅ~」

 

「多分だがヒメには魔力じゃなくて霊力が沢山あるのかもしれない。あとは信仰が集まってくれば自然と神力も使えるようになる。」

 

「霊力ねぇ。私たちにとって魔力が当たり前だから魔力の有無とかも全部魔法で測定するからそういう他の力を感知しにくいのかしら?」

 

「それだけ魔力というのが生活に必須だってことなんだろうな。」

 

「不思議な力っていうのは何処にでもあるんですね。」

 

 

そうして何度か同じようなトラップがあったものの問題なく、ミルの銃の腕前もどんどん上がっていき深奥へと辿り着いた。

 

「またここにも点字が書いてありますね。」

 

「これは……右、右、……あとはまだ分からないわね。」

 

「最初の方は合ってる。みぎ みぎ した した そこで かいりきを つかえだな。」

 

「かいりきって私たちそんなに力自慢じゃないわね。」

 

「これはポケモンのかいりきという技のことだな。」

 

「ポケモンのかいりきをつかって開くということでしょうか?」

 

「うにゅ?そうなの?」

 

「さてとここは」

 

「ゴドォ!」

 

「ん?ボスゴドラ?もしかしてかいりき使えるのか?」

 

「ゴドッ!」

 

「なら頼む。」

 

と祐希は早速点字の通りに進もうとし止まる。

 

「………そういえばどれぐらいの歩幅なんだろうな?大幅なのか小幅なのか普通なのか、男性の歩幅なのか女性の歩幅なのか考えればキリがないな。」

 

「確かにそうねぇ。どれが正解なのかしら?」

 

「…一先ず俺がやろう。」

 

と早速点字通り進み止まった箇所にボスゴドラがかいりきを発揮する。

 

……………

 

「なにも起こらないですね。」

 

「男性ではダメなのか?よしミルの嬢ちゃん次頼む。」

 

「分かりました!」

 

と今度はミルがチャレンジする。そして再びボスゴドラがかいりきを発揮する。

 

 

ゴゴゴゴゴゴガゴン

 

「おっ!開いたな。」

 

「これは女性の歩幅だから開いたのかしら?」

 

「それか子供の歩幅だから開いたのかは定かじゃないが取り敢えず先へ進もう。」

 

そうして先へ進む一同。

 

そして氷の間と同じようにとても広い部屋であった。

 

しかし先ほどと違う点は

 

「可笑しいな。予想だとレジ系の一匹がいると思ってたんだが。」

 

「この部屋にはいないんじゃないかしら?必ずしもいるって訳ではないでしょう。」

 

「ヒノヒッ!」

 

「うにゅ?」

 

「ゴドォ…」

 

「…何だが不思議な感じがしますね。」

 

「一先ずまた奥の方に点字があるだろうから見るとするかな。」

 

とベルフェゴールと二人先へと進む。

 

そんな中ヒメちゃんとミルそしてボスゴドラは何かを感じ取ったのか部屋の隅の方へと進む。

 

「うにゅっ!」

 

「ゴドォ!」

 

「これは!」

 

そこには壁にもたれ掛かるようにして倒れる岩の巨人がいた。

 

「ユーさん!ベルフェゴールさん!此方にきてください!」

 

「どうしたんだ?一体何が…!こいつは」

 

「部屋の隅にいたということかしらぁ。」

 

「何にせよ。これはひどいな。体のあちこちが傷ついて体を構成する岩も所々崩れてる。」

 

ピン

レジロック

いわやまポケモン

 

体の あらゆる 部分が 岩で できている。 体が 削れても 自分で 岩を つけて 治す。

 

「にーにぃ、治る?」

 

「……可能な限り治すが正直な…なぁミルの嬢ちゃん。」

 

「なんですか?」

 

「君には二つの選択肢がある。一つこのままレジロックを放置して先へ進む 二つ目、レジロックを治すということ。二つ目は時間が掛かるそうするとタイムリミットが近いミルの嬢ちゃんにとっては自分の死期を早めることになる。どうするかはミルの嬢ちゃん次第だ。」

 

「ミル、私はこのまま進むべきだと思うわよ。だって貴女には時間がない。それに私には七つ大罪としても友人としても貴女には死んでほしくないの。」

 

「うにゅ…」

 

「この子を…レジロックを助けたいです。確かに時間がないのは分かってます。死ぬのが怖くないだなんて言いません。でも放っておけないです。傷付いた人や困っている人を助けるのが私と先輩が入ったヒーロー部なのです!」

 

「……わかった。なら可能な限り治そう。」

 

と言った祐希は空間を無制限に広げて何でも収納できるようにした四次元カバンから様々な物を出した。

 

「あらゆる素材を繋ぐことの出来る不思議な鉱石のユニオン鉱石、鉱物の密度を高める氷結晶、空間の構成要素である流体を含みどんな矛盾も許容する賢鉱石、ジャイアントシェルから取れた貝を磨り潰したものでさらに強度を高め、亀王から採取した沢山の岩石をレジロックに繋ぎ合わせるとしよう。矛盾を許容する賢鉱石で拒絶反応は出にくい筈だがどうなるか……」

 

「ちょっ!?ちょっと!見るからにトンでもない素材が一杯あるけど全部使うつもりなの?」

 

「当たり前だ。希少なものもあるが助けると決めたからにはとことん助ける。」

 

「ユーさん。ありがとうございます。」

 

「乗り掛かった舟だし俺もこいつを見殺しにしたくはなかったからミルの嬢ちゃんがそのまま進んでても俺は治していただろう。」

 

「にーにぃ…クーちゃん元気になる?」

 

「それはレジロックの生きたいという意志次第だな。」

 

「うにゅっ!クーちゃん頑張れ!体ちゃんと治るから元気になってね。」

 

「レジロックさん体が治ってもし会えたら元気になった姿を見せてください。」

 

そうしてレジロックを修復する事一時間。

 

体がひび割れて構成する岩石も欠けていた体は綺麗になり、新しい身体が出来上がった。

 

全体的に青くなり、見ただけでも密度の高い鉱石によって以前よりも硬くなった印象がある。

 

「俺たちに出来るのはここまでだな。あとはレジロック次第になる。次の階層に進もう。」

 

「うにゅっ!クーちゃんまたね!」

 

「レジロックさん機会があればまたお会いしましょう。」ナデナデ

 

「………ざ…ざ」

 

そうしてミルたちは次の階層へと進んでいく。

 

そして残ったレジロックだが実は少し前に微かではあるが意識が戻っていた。ある戦いで身体が壊れ薄れていった意識。永いこと眠っていたが気付くとボロボロになった身体が治されていた。そしてとても懐かしい人間の体温を感じる手の感触がした。

 

そして開いた扉からまた誰かが入ってきた。

 

ジャキー!

 

自分にとって姉妹とも言える存在だ。

 

ピカーン

 

そうしてレジロックの間を後にした一同は次の階層に進んでいた。

 

「氷、岩ときたら次は鋼だろうな。」

 

「どういうことですか?」

 

「レジ系の順番さ。レジアイスは氷レジロックは岩だった。残るレジは順番的には鋼タイプな筈だ。そして罠の特色にもパターンがある。最初の階層は氷、次は砂漠の罠をイメージしたもの。鋼タイプの特色としては固いということ。だから爆発系のトラップやらが多いと睨んでる。後もう一つは毒が効かないから毒ガス系か。まぁ違ってる可能性もあるから注意して、早く進もう。」

 

「そうねぇ。私たちがここにきてもう半日経っちゃってるから、急がないといけないもの。」

 

「うにゅ!早く帰ってねーねぇにただいまって言うの!」

 

「……ただいま…か。そうだな。ちゃんと三人とも無事に送り届けないとな。」

 

「…ユーさんはただいまに何か思い入れがあるんですか?」

 

「単純にただいまを言えず仕舞いだったんだ。本当に大事な娘に言えてないのが心残りだし、約束を守れなかっただけなんだ。」

 

「約束…ですか?」

 

「家族にただいまっていう約束をしてたんだ。その娘とのとても大事な約束だ。」

 

「そんなに大事なの?」

 

「大事なことだとも。約束は破らない。そう決めていた中で唯一守れなかった。そのせいで…」

 

「そのせいで?」

 

「いや、これは言うことではないな。早いとこ進もう。」

 

「にーにぃ!いたいのいたいのとんでけーなの!」ナデナデ

 

「ヒメ?」

 

「ママがヒメに痛い時よくやってくれてたの!にーにぃ泣いてるからおまじないするの!」

 

「…ありがとうなヒメ。ヒメなら将来優しい神様になれる。アマテラスの娘とかではなく立派な一人の神様に。」ナデナデ

 

「うにゅ~。」

 

「ヒメちゃんは優しいからすぐ立派になれるわぁ。」

 

「そうですね!」カチッ

 

プシュー モクモクモク

 

「…はぁ ミル貴女ねぇ。何でこう何度もトラップを踏むのかしら?」

 

「ご、ごめんなさい。」

 

「…不味いな。毒ガスで進む道全体を覆うように吹き出たせいか慎重に進まないと行けないな。普通なら。」チャキ

 

「どういう……そっか!さっきの適応光線!」

 

「テキオー灯な。ミルの嬢ちゃんと全員に照射して。」ピカーン

 

「うにゅ?」

 

「ヒノヒッ!」

 

「これで安心して進めるわね。」

 

「ゴドォ」

 

「そういえばボスゴドラにはしなくていいの?」

 

「ボスゴドラは鋼と岩タイプを持っているから毒は効果がないんだ。」

 

「そうなのねぇ。ポケモンって色んなタイプがいるのね。」

 

「あぁ。しかし大昔はポケモンにもタイプがなかったようである時を境にタイプという概念が生まれたみたいでどういうことなのかはまだ分かってないんだ。いくつもの仮説があってもどれもが確信には至ってないというのが現状だな。因みにだがドラメシヤはドラゴンとゴーストタイプの複合である伝説のポケモンを除けば唯一の複合タイプだ。特にゴーストタイプらは魂に敏感なところがあるからな。」

 

「そっか!だからドラちゃんは未来ちゃんと入れ替わったときにすぐにわかったんですね!」

 

「……入れ替わるってミルの嬢ちゃんも色んな体験をしてるんだな。」

 

そうして毒ガスの間を抜けていく一同。

この毒ガス実は普通に浴びると皮膚が焼け吸えば内蔵から何まで全ての細胞を溶かす猛毒であるのだがテキオー灯のおかげか楽々と進む。

 

そうして辿り着いた最深部。ここにもまた点字があった。

 

「これは……はがねのきょじんをよびおこす……おと?をひびかせよ…かしら?」

 

「あぁそれで合ってる。しかし音?だと………ポケモンの技で音系のものは沢山あるし道具とかでもあるが…何のことだ?」

 

「困ったわねぇ。ここにきて詰まるとは。」

 

「取り敢えず色々と試してみるか。」

 

と懐からやすらぎのすずやボールに入っていたソーナンスにも手伝ってもらいながら開け方を模索する。

 

「同じ鋼タイプとかでいくならドータクンかいやそれよりも音系なら金属音か?それとも波長を合わせるようなことなのか?」

 

「波長なら組み合わせでやらないといけないものかもしれないわよ。高音と低温を重ねるような重音とかも考えられるわ。」

 

と二人して様々な方法を考える。

 

「うーん、一体どういうことなのでしょうか?」

 

「うにゅ?口笛とかで開かないの?」

 

「ヒメちゃん。それで開いたら苦労はしないですが物は試しです。」

 

とピュゥーと口笛を吹くミル。ついでに指笛でもっと高い音を出してみた。

 

ゴゴゴゴゴゴ

 

………………………

 

「ほぇっ!?ひっ開きました!」

 

「何だって!?/何ですって!?」

 

「…マジか。そんなことで開くとは。俺もまだまだ頭が固かったか。」

 

「意外なことで開くだなんて思わなかったわね。ミルのお手柄ね。」

 

「うにゅ!ミルお姉ちゃん凄いの!」

 

「ヒノヒノ~」

 

「ゴドォ!」

 

「私というよりもヒメちゃんのおかげですよ。なのでヒメちゃんを誉めてあげてください。」

 

「俺たちだと分からなかったのを二人で解いたようなもんだから二人とも凄いということだな。」

 

「本当ねぇ。たまには単純なことでもキリ抜けられるのが分かったわね。」

 

そうして扉の先へと進む。

 

三度目になるが広い場所へと出た。そして最初のレジアイスと同じく今度は鋼の巨人レジスチルが佇んでいた。

 

「やはりレジスチルがいたか。毒ガスが出た時点でそれが効かないタイプで有ることと残りのレジ系の順番的にはそうだと思った。」

 

「レジスチルですか。」

 

ピン

レジスチル

くろがねポケモン

伸び縮みする 柔らかさも あるが どんな 金属よりも 頑丈な 不思議な 物質で できている。

 

「レジスチルの身体の物質は地球上に存在しないやらマントルのなかで一万年近い年月鍛えられたと言われている特殊な身体を持ってるんだ。鋼の身体だが伸び縮みするしどんな物質なのか。」

 

「未知の物質ですって!?興味深いわねぇ。調べられないかしら?」

 

「あはは…」

 

「ジ・ジ・ゼ・ゾ!」

 

とレジスチルが反応したのかこちらに向かって歩きだそうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………が地面に躓いて

 

ドスーン!

 

と倒れた。

 

「「「………ん?」」」

 

「うにゅ?」

 

そして何もなかったかのように再び立ち上がるレジスチルだが今度は前につんのめったのかこちらに勢いを付けて接近する。

 

「ゴッドォ!」ガシィッ

 

すかさずボスゴドラが間に入り受け止める。

 

「…まさかこのレジスチル…ドジなのか?」

 

「うにゅ!ミルお姉ちゃんみたくおっちょこちょいなの!」

 

「ヒメちゃん!?私はそんなにおっちょこちょいじゃありませんよ!」

 

「遺跡のトラップを踏みまくってたのは誰かしらねぇ。」

 

「ジジジ!」

 

とボスゴドラから離れたレジスチルは両手を上げて何やら抗議しているようである。

 

まるで自分はドジじゃないと言っているようだ。しかし、

 

ドシッ プスリ ガクッ

 

と地面から少しだけ出ていた鉄のトゲのようなものを踏み、踞るレジスチル…

 

「うーん。ポケモンにも色々個性があって面白いが、これは相当なドジかもしれんな。」

 

「足の裏で尖ったものを踏んだら誰でも痛いですね 」

 

「うにゅ!」

 

「ゴ、ゴドォ。」

 

「ヒノヒッ!」

 

「あーもう、なんだかほっとけないわね!」

 

とレジスチルにベルフェゴールが近付いて足裏に刺さったトゲを即座に抜く。

 

「ジジゼゾ?」

 

「ほらいつまでも踞ってないで立ちなさいな。貴方、立派な身体してるんだからもっと堂々とした方がいいわよ。堂々としてれば誰からも言われないんだから。」

 

「じ、じじじ」

 

ピカーン

 

「うぉ!」

 

「眩しいです!」

 

「ちょっ!これは一体?」

 

「うにゅ!」

 

と眩い光で辺りが照らし出される。

 

そして光が収まるとそこには鋼色の少女がいた。

 

「うわーん こんなに優しくしされたのは姉妹以外で初めてでずぅ~」グスン 

 

「ほぇっ!?レジスチルは一体何処に?!」

 

「うにゅ!ルーちゃんどこ?」

 

「…まじか。流石に驚いたな。レジスチルの擬人化は初めてみたな。」

 

「擬人化ですか?」

 

「ポケモンの中には人の姿を取ることの出来る子達が存在してる。大抵は特別な力を持っていたり生まれついて持っていたり、とても少数であるから滅多に出会うことはないと思う。何なら一生出会わないことだってあるからとても貴重だな。にしても」

 

「ちょ、ちょっと落ち着きなさい。あぁもう、鼻水出てるし、ほらこれ使いなさい。」

 

「ズビー、いつも私、姉妹と違ってどんくさいし、何もないところで転んじゃうし迷惑ばっかりで姉妹たちは笑って許してくれるけど、他の人間たちは私のこと怖がって近寄らないし子供にも笑われて、うぇーん。だからこんな風に優しくしてくれたのは初めてなんでずぅ」

 

「あれは完全に懐かれたな。」

 

「ベルフェゴールさん意外に世話焼きですからねぇ。ルシファーさんやレナスもベルフェゴールさんを慕ってますから。」

 

「うにゅ。ベルフェお姉ちゃんお世話好きなの。」

 

「ヒノヒノ~」

 

「ゴド、ゴド。」

 

「レジスチルはベルフェゴールに任せて奥の扉を確認するか。」

 

とそのまま奥に進んで次の点字を確認するユーさん。

 

いわのきょじん、こおりのきょじん、はがねのきょじん、3つのきょじんあつまりしとき、うんめいのとびら、ひらかん

 

……………

 

「まじかぁー他のレジたちがいないと開かないとは。ここ作ったやつはレジ系たちをここから出さないように徹底してるは、レジたちが部屋から出れないようにして脱出が不可能だな。」

 

「どうですかユーさん?」

 

「この扉を開くにはレジアイス、レジロック、レジスチルの三匹の巨人がいないと開かないようだ。」

 

「うーんどうしましょうか?今から戻ってもトラップがまたありますし…」

 

「そうだな……」

 

と考えるミルとユーさんたちとレジスチルを慰めるベルフェゴール。

 

そうしていると

 

「スチル!無事ですか!」

 

とミルたちが入ってきた扉から声がしてそちらを向くと、そこには女の子を背負った少女が立っていた。

 

「うぅ、グスッ、アイス姉?」

 

「相変わらずおっちょこちょいなんですから。無事で良かったです。」

 

「アイス姉~、あっ!ロック姉もいる!」

 

「姉さんはまだ寝てます。ここに閉じ込められる前に相当なダメージがありましたがそちらの方が治してくれたおかげで命に別状はないです。」

 

と話す少女を見てすぐにある可能性が思い浮かび話しかける前に、

 

「スーちゃん?」

 

「はい!スーちゃんです。また会えましたね(^-^)」

 

「スーちゃん!」ギュッ

 

とヒメちゃんが抱きつく。

 

「ってことはあの二人はレジアイスとレジロックってことか。」

 

「二人ともどうやってあそこから出られたんでしょうか?」

 

「それは俺だな。あそこに縛られてた力を無力化しておいたんだ。こっちまで来てくれたのは予想外だったが結果オーライだな。」

 

そう話す中ミルの背中が重くなった。

 

「ご主人~」スピー

 

「ほぇっ!?あのもしかしてレジロックさん?」

 

「クーちゃんでいいよ~。ご主人」スピー

 

「成る程レジロックはミルの嬢ちゃんに懐いてたか。と言うことはあの時意識があったのか?」

 

「 そうだよ~。ご主人の手温かかった。久し振りの人肌で最初に助けようとしてくれた~。恩人もありがとう~。」

 

「どういたしまして。さてとくしくも三匹ののレジが揃ったと言うことはここの扉も問題なさそうだな。」

 

と言った時に奥の扉が静かに開いた。

 

「さて扉は開いたんだがどう収拾を付けたものか。」

 

「スーちゃんまた会えたの!(ノ≧∀≦)ノ」

 

「私も会えて嬉しいです。こうやって触れあうのはお母様以外だと初めてですがとても温かいです♪」

 

「zzZ」スピー

 

「クーちゃん!?起きてください!何かお話ししましょう!」

 

「zzZご主人~凄く抱き心地がいい~」

 

「アイス姉とロック姉に会えました~良かったでずぅ~二人とも無事でぇ~ 」   

 

「もう、嬉しいのは分かるけどそんなに泣かないの!目が赤くなっちゃうわよ。ほらハンカチ。」

 

「これは落ち着くまで待った方がいいか。」

 

「ゴドォ」

 

「ヒノノー!」

 

ポーン「ソーナンス!」

 

 

こうしてミルたちは三匹のレジたちに出会い遺跡の深奥へと着々と進んでいく。果たしてこの先には何が待ち構えているのか。




あとがき
今回は前回のレジアイスに続きレジロック、レジスチルが登場です。

レジロックが何故ボロボロだったのかは次回以降に判明する予定です。

今回もミルは殆どの罠を踏んでいくスタイル。因みにデビカ本編でも魔王と共に行った遺跡でトラップを無尽蔵に起動させているのです。

そしてミルは習得技能として八極拳、射撃を覚えられるようになりました。

魔法使いはもっぱら遠距離と言うイメージですが、ある赤い悪魔な魔術師は八極拳を使いこなしていたのでミルも近距離、遠距離共に戦えるオールラウンダーへと成長していくことでしょう。

祐希の八極拳は我流であり、ある世界では全盛期の愉悦神父に、またある世界では人類最強のOTOMAから教わったりしていたようである。因みに能力なしの組み手で戦歴は全盛期愉悦神父に5割、OTOMAには三割行くか行かないかぐらいの勝率である。

OTONAはやはり強かった。

そしてヒメちゃんは祐希をにーにぃと呼び慕うことになりました。何でもねーねぇである未来と同じで暖かいとのことと撫でられたときの感触が好きなようである。

そしてヒメちゃんには霊力が沢山宿っているようで拘束重視の御札で呪いを祓えるようなので相当な霊力量でしょう。

そしてミルの世界では魔力が主流で霊力といったものは存在さえ知られていないようである。デビカ本編の地獄編で漸く霊力という存在が出てきたぐらい知られていないようである。

祐希は自身のもつ霊力をヒメちゃんに流すことによってヒメちゃん自身に眠っている霊力に気付き易くしました。

アマテラス式呪詛祓いは祐希がある人から教わったものでネーミングセンスどうなってるんだと思いつつも使っているようである。どういう攻撃かというと相手を光で包んで下からの光の奔流と上から降り注ぐ奔流によって呪いをプレスして圧殺するというもの。

並みの呪いや魔の者ならすぐに昇天するほどである。

そしてボロボロのレジロックをレジロックの習性を利用して、祐希は様々な世界で手に入れた物を使って治した。まずはあらゆる素材を繋ぐことの出来る不思議な鉱石のユニオン鉱石、鉱物の密度を高める氷結晶とモンハン世界のもの、境界線上のホライゾンより空間の構成要素である流体を含みどんな矛盾も許容する賢鉱石、トリコの世界でグルメ界のエリア5の七獣で唯一のセーフティポイントでもある貝王ジャイアントシェルから取れた貝を磨り潰したものでさらに強度を高め、同じく七獣で亀王から採取した沢山の岩石を使用した。尚亀王の周りの時間のズレは祐希自身の時空を操る程度の能力で中和して思う存分採掘していたようである。

そしてそんな治してくれた祐希と久し振りの優しい感触と体温を感じたミルに懐きミルをご主人、祐希を恩人と呼ぶのんきで昼寝をこよなく愛するレジロック。

そして奥へ進むとレジスチルの扉があり、開く方法を模索することに。剣盾でのレジスチルの場所への開け方は作者も分からずレジアイスのこともありドータクンをつれてきたり迷って中々開かなかった思い出があります。


偶然ヒメちゃんが思いつきそれをミルが、実行しておかげで無事に進めました。ベルフェゴールも段々と点字の読み方を覚えてきたようです。

そしてレジスチル登場。このレジスチルとてもおっちょこちょいでドジなのか入ってきたミルたちに興味を持つものの一歩歩くと転びまた一歩歩くと前につんのめってアイアンヘッドのような勢いが付くもののてっぺきを積んだボスゴドラに止められ、ドジなのかという言葉に抗議しようと、一歩下がったら何故かあった鉄のトゲが足に刺さるといった、ハプニングが多々起こる。

別名レジドジル

それを見ていたベルフェゴールは昔のルシファーのようにほっとけないようで優しく語り掛けるとレジスチルは人の姿に変わりベルフェゴールに泣きつくのであった。

そして、追い掛けてきたレジアイスとレジアイスに背負われてレジロックも登場。

この二匹もまた擬人化していてレジアイスはアスラクラインの鳳島氷羽子モデルでとても面倒見が良く、姉と妹たちを大事にしている次女。

レジロックは魔王城でおやすみのスヤリス姫のような感じでいつでもどこでも寝ていて人に抱きついて眠ることが結構多い長女。

そして、レジスチルの容姿はあっちこっちの春野姫モデルでとてもおっちょこちょいでドジだがとても優しく頑張っている姿は微笑ましいものがある。その分そのドジで周囲に被害が(笑)

そして、祐希の果たせていない約束と後悔。今後どうなっていくのか…

デビカ本編の地獄編であったら面白いなと思ったのが両さんがたまたま魔王と同じ地獄に天国のじいさんに騙され落とされて魔王と協力して地獄を支配してリョーツ大王になって閻魔ちゃんに対する態度を怒った魔王を閻魔ちゃんごと閉じ込めて二人してリョーツ大王を何とかしようとして地獄の鬼たちの協力を取り付けて戦って最後は部長に連れられて両さんがいなくなり地獄を救った功績を天界から地獄へと来てしまった棗(なつめ)を天国へと送り返して自力で地獄から甦ろうとして最後にリョーツ大王改め両さんが魔王を追い出すために蘇りの書類を取り消せない段階まで進めていたおかげで現世に甦るとかあったらなと思いました。

そして、ダイパのリメイクが正式に決まり今年の冬に発売!懐かしくそしてダイマ、メガ進化、ゼット技のない、純粋なバトルは必見ですね。そして新たにアルセウスの物語も同時に来るようで冬が楽しみですね!

こちらでも出ている苦労人兼保護者な反転世界の王がどういうように出るのか!

そしてfgoではバレンタインでカレンがきて今はプーサーが来ていて次のイベントがどう来るか楽しみです。2300万ダウンロード記念ログインは欠かさずに取るべしですね!

それでは皆さん今回も読んで頂きありがとうございます。

次回も読んで頂けると幸いです。


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ダンジョンに潜む永遠の巨人2

今回でレジ系が出揃います。

そして最奥には…

それではごゆっくりどうぞ。


前回までのあらすじ

 

転送悪魔のエクシィによって誰も攻略したことのない測定不能ダンジョンに来てしまったミル、ヒメちゃん、ベルフェゴールの三人。道中でヒノアラシ、ボスゴドラ、祐希ことユーさんと出会いダンジョンの奥へと進み、レジスチルのいた部屋にてレジ系の三匹と合流した。

 

「とりあえず先に進む前にレジスチルの呪縛を解くとするかな。」

 

とユーさんは言い、そのままレジスチルへと近付いて、腰に差した刀を一瞬で抜き放つ

 

バリン!

 

「あれっ?何だか身体が軽いような?」

 

「レジスチルをここに縛っていたものを解放したんだ。これで奥まで共に進める。」

 

「うにゅ!ルーちゃんも一緒なの!」

 

「ありがとうございます。私たちが出られないように縛られていたものを解いてくださって。でもいったいどうやって?」

 

「俺の能力、封解を操る程度の能力で縛られているという封を解放するっていう解釈でな。何かに囚われているものを解放したり、制限されたものを封として解放することが出きるんだ。」

 

「あなたいくつ能力を持ってるのよ?さっきのもあったけど能力持ちすぎで使いこなせてないのとかあるんじゃない?」

 

「そういうことにならないようにちゃんと制御する修行はしてあるから大丈夫だ。」

 

「ご主人の身体柔らか~いzzZ」モニュモニュ

 

「ぅんぅ あぁん♥️クーちゃん!?」

 

「うにゅ?スーちゃん?どうしてお目眼隠すの?」

 

「マスターにはまだ早いです!」

 

「こらレジロック。ミルの嬢ちゃんが困ってるだろ。いい加減起きろ。」ズドン

 

「うぅ~痛い。」

 

「すいませんユーさん。」

 

「良いってことよ。…そうだ。ミルの嬢ちゃん少しこっちに来てくれ。」

 

「はい。」

 

とユーさんはミルの額に手をかざす。

すると、ミルから光が溢れる。そうして数十秒すると光が収まる。

 

「ユーさん今のは一体?」

 

「あぁ。ミルの嬢ちゃんの中に眠っている潜在能力の封を少し解放したんだ。ミルの嬢ちゃんに負担の少なく、力を磨いていけばさらに強くなれるだろう。最初のうちは慣れなくて軽い頭痛がする可能性もあるが慣れてくればなくなる。」

 

「ねぇ。それって私には出来ないのかしら?」

 

「今のはミルの嬢ちゃんの中で眠っている力を呼び覚ましただけなんだ。ベルフェゴールは長く生きているだろうから眠っている潜在能力はほとんどないと思うぞ。」

 

チョイチョイ「にーにぃヒメは?」

 

「まだヒメは早いな。もう少し大きくなってからの方がいいから我慢してくれ。」

 

「はぁーい!」

 

「まぁベルフェゴールはあとは知識を広げて様々な分野を納めていけばそれだけでも今よりは強くなるだろう。さてそろそろ行かないとな。」

 

「ソーナンス(^-^ゞ」

 

「ヒノノ~」ピョン

 

「うにゅ!ヒノちゃん。」スリスリ

 

「あの!貴方はいったい何者なのですか?私たちのことをよく知っているみたいなのですけれども。特に姉さんの傷の修復なんて特徴を知っていなければ治せないはずなのにそれに点字は私たちのいたとても古い時代のものなのに読めたのですか。」

 

「ん~何だか前よりも頑丈になった気がする~。」

 

「こことは違うポケモンたちの住む世界をよく知ってるからっていうのと君たちとは別の個体に出会ったことがあるからっていう理由だな。点字は昔から読めたとだけ言っとこう。」

 

「私たちの他にもいるのですか!?」

 

「あぁ。ただ出会った個体は擬人化なんて出来なかったからもの凄く驚いてる。」

 

「ポケモンたちの住む世界っていうのは気になるわね。まだまだ他にもたくさんの種類のポケモンがいるっていうのは興味深いわねぇ。」

 

「にーにぃ、ポケモンさんいっぱいいるの?」

 

「あぁ。確認されてる中でも898種類いるしなんならもっと増えるかもしれない。」

 

「うにゅ!ヒメ、ポケモンさんともっと仲良くなりたいの!」

 

「ヒメならなれるとも」ナデナデ

 

「うにゅ~」

 

「所で貴方は他にポケモン持ってるのかしら?さっき見た氷の子やソーナンス以外にもいるんでしょう?」

 

「勿論だ。他には」ポーン

 

パチパチ「ピカチュゥ」

 

「すごいかわいい子ですぅ!」

 

「中々可愛らしいわね。」

 

「うにゅ!ピカチュウ?」

 

「ピッカッチュウ!」

 

「ピカチュウは見た目は可愛らしいがとても強いんだぞ。」

 

「撫でても良い?」

 

「チャア~」

 

「うにゅ~、気持ちいいの!」

 

「何だか癒されますね♪」

 

「そうねぇ。貴方意外に可愛いもの好きなのかしら?」

 

「まぁ妹がすごく好きだったのもあるから自然とな。」

 

「そうなんですねぇ。記念に一枚取っておきましょう。」パシャ

 

「さて先へ進むとしよう。」

 

と祐希はピカチュウをそのまま肩に乗せて先へと進み全員がそれを追っていく。

 

そして扉の先にはだだっ広い部屋へと繋がっていてそこにはパネルのようなものが何ヵ所にも散りばめられ石像のようなものが置かれていた。

 

「これはいったい何でしょうか?」

 

「この部屋…点字がないな。」

 

「まさかのノーヒント?」

 

「にーにぃ!上になにかあるよ。」

 

と上を向くと二つの点字のマークが画かれていた。

 

「あれは!?エレキとドラゴの印です!」

 

「エレキ?ドラゴ?」

 

「レジエレキとレジドラゴのことだ。なるほどあのマークがあるということはこの部屋の何処かにいるってことなのか…」

 

「それよりもこの部屋が、どうなっているかを調べ…」

 

「はうあ」ドッシーン

 

「うにゅ!ルーちゃん大丈夫?」

 

「だ、大丈夫ですぅ~。」

 

「!スチルその下のパネル光ってるわよぉ」

 

「本当です!」

 

「もしかしたらこのパネルをあの点字のマーク通りに光らせれば何か起こるのかもしれないな。」

 

「早速やってみましょう!」

 

   ・   ・

    ・・・

   ・   ・

 

と光らせると目の前に合った石像から電気が迸り石像が勢いよく壊れる。

 

バゴーン

 

「わーい!漸くお外に出れた~!あれ?お姉ちゃんたちだ!わーい!」サササッ

 

ギュッ「エレキ!良かった無事だったんですね!」

 

「うん!ずっと閉じ込められてたけど元気だったよ!あれこの人間たち誰?」

 

「この方たちが私たちを解放してくれた恩人です。」

 

「へぇ~そうなんだ!」ピョンピョン

 

「うにゅ!ぴょんぴょん跳ねてるの。ヒメもぴょんぴょんする~」ピョンピョン

 

「元気そうな娘ねぇ。」

 

「エレキは私たちのなかでも一番足が早くてとても元気なんです。」

 

「zzZいつも元気だから、僕たちも疲れるの~。」

 

「エレキは素早くて中々私たちも遊んでいても追い付けなくて苦労してるんです~。」

 

「そんなに早いんですか?」

 

「レジエレキは今確認されてるポケモンたちの中でも断トツで早いんだ。最速のポケモンと言えばレジエレキだからな。」

 

ピィン

レジエレキ

エレクトロンポケモン

電気エネルギーの塊。体のリングを外すと秘めた力が解き放たれるらしい

 

「凄いのねぇ。それにしてもここの部屋…」

 

とさっき石像が壊れた衝撃で気づかなかったものの階段が出現していた。

 

「次の階層への階段ですね!」

 

「それにしても上の点字に何でドラゴのマークがあったのでしょう?」

 

「もしかしたら只のブラフなのかもしれないわねぇ。」

 

「とりあえず、先へ進みましょうか?」

 

と先へ向かおうとするミルたちだが何か気になるのかユーさんは中々進もうとしなかった。

 

「どうしたのよ?早く先へ進みましょう。」

 

「………可笑しい。」

 

「うにゅ?にーにぃ?」

 

「何か気になるのですか?」

 

「この遺跡に入ってから悪意ある罠が多かった。ここの部屋にも何かありそうだが何もなかった。いや仮定の話しだがここのパネル自体になにかあるのではないかと思うんだ。」

 

とパネルが光りっぱなしになっているものを見る。

 

「もし、もしだがこの部屋にはエレキとドラゴの二体が同時に封印されていたんじゃないか?そして片方が出たら片方は出れない仕組みになっていたとしたら…」

 

「それってどっちか片方しか出れないじゃないですか!」

 

「そんな!もしそうならドラゴはもう…」

 

「……全員俺の後ろにいてくれ。」

 

とその身体から途轍もない力が溢れ出す。

 

「な!?何て言う力よ。」

 

「上級魔法?それ以上の力です!」

 

「うにゅにゅ!」

 

そして部屋に出現していた階段が消失、いや巻き戻ったようになくなり、壊れた石像も元に戻り光りっぱなしになっているパネルも沈黙しまるで最初に入ってきたように部屋は戻った。

 

「ふー。流石に疲れるな。」

 

「貴方何をしたの?あんな魔力感じたこともないし上級魔法よりも髙難易度のようだったわ。まるで」

 

「時が戻ったか?」

 

「そうよ。普通時なんて戻せないものよ。」

 

「ベルフェゴールさん?時を巻き戻すってそんなこと可能なんですか?」

 

「無理よ。時を戻すってことは世界の理に干渉するってことよ。どんな存在だって理の中に……まさかさっき言った能力って理からも解放出来る?」

 

「正解。プラスで俺は時空を操る程度の能力もあるから時に干渉することは案外魔力、霊力があれば簡単だ。時空の力はあるポケモンたちの加護でもあるけどな。」

 

「ポケモンの力って…だからってそんな途轍もない力を持つなんて信じられないわ。」

 

「伝説と呼ばれているポケモンで片方が時を司ってもう一匹は空間を司るポケモンでその二体がいたから時が動き出して、空間が広がったとポケモンたちの世界では言われているからな。あともう一匹いてそちらは世界を支える役割があるがそれはいつか話そう。」

 

「何だか実感がわかないですね。」

 

「うにゅ~?すごいポケモンさんなの?」

 

「そうだ。すごいポケモンなんだぞ。ミルの嬢ちゃんのポケモン図鑑で調べれば一発で分かる。シンオウと呼ばれる地方のポケモンだから帰ってから見ると良い。今はパネルをレジドラゴの通りに光らせないとな。」

 

そうしてミルたちは手分けしてパネルを光らせていく。

 

 

 

  ・     ・

     ・

   ・   ・

     ・ 

     ・

 

それらしい形のパネルを光らせるとエレキの時は電気だったが今度は生命力溢れる力が一帯に広がる。そうして石像が割れると体育座りをしているツインテールの少女が出てきた。

 

ピィン

レジドラゴ

りゅうぎょくポケモン

全身がドラゴンエネルギーの結晶。すべての ドラゴンポケモンの力を持つらしい。

 

「やっぱりだったか…しかしエレキの時と違って動かないな。」スタスタスタ

 

とレジドラゴに近付くユーさん

 

「あっ!待ってください。ドラゴは私たち姉妹や顔見知りでないと…」

 

「大丈夫か?何処か悪いところは…」

 

 

 

ガブッ!!モグモグ

 

 

 

 

とレジドラゴは両サイドに合ったりゅうの顎を合わせてそのままユーさんを丸かじりしてしまった。

 

ーーーイメージとしてはまどマギにてまみった魔法少女のようなかんじである。

 

「ワァーーーーーーー!?ゆ、ユーさんが食べられちゃいました!!!」

 

「ちょっ!?あれ不味いんじゃない!?」

 

「にーにぃが食べられちゃったの!」

 

「こらドラゴ!その人は私たちの恩人なんです!早く離しな…」

 

「ほぉ中々の噛みつきだ。ドラゴンタイプだけあって強靭な力でなおかつ鍛え抜かれいるな。顎の部分もざらざらとした中でも癖になりそうな触り心地…うん至って健康的だな。」サワサワ

 

・・・・・・・・

 

「ソォォナンス!」

 

「………ねぇソーナンス。もしかして前にも何回かああいうの有ったりした?」

 

「ナンス!何回か他のポケモンに噛みつかれたり技を食らったりしてるけど大体ピンピンしてるし健康状態も分かるからか何回注意しても直らないナンス。」

 

「どんだけタフなんですか!?」

 

「うにゅ?にーにぃ大丈夫?」

 

「大丈夫だぞヒメ。これはレジドラゴなりの挨拶のようなもんさ。ポケモンなりのコミュニケーションは独特的なことが多かったりするから慣れてる。」

 

「す、すごいです。ドラゴは人見知りで恥ずかしがり屋なので私たちの誰かがいないと初対面の方は大変なことになってしまうんです。」

 

「zzZドラゴは末っ子だから僕たちの後ろに引っ付いているのが多いの~」

 

「私もドラゴの前ではちゃんとお姉ちゃんをしてるんです。結局最後はドラゴに助けられたりはしますけど。」

 

「ドラゴは人に慣れればすごい可愛いんだよ!」

 

「ゴ、ゴドォ 」

 

「ヒノヒノ~!」

 

そうしているとレジドラゴは噛み付いていたユーさんから離れ、お腹の辺りへ抱き付く。

 

スリスリ「……(///∇///)」

 

「ドラゴも気に入ったみたいですね!」

 

「ああいう接し方もあるのね。ちょっと真似は出来ないけど(汗)」

 

「うにゅ!にーにぃすごいの!」

 

「あはは(汗)まぁ何にせよこれで皆さん揃ったということなんですかね?」

 

「はいっ!姉妹全員揃いました!」

 

「zzZでもあと母さんがいないな~」

 

「うにゅ?スーちゃんママ?」

 

「えぇ。多分お母様もいると思うのですが一体何処に…」

 

ズザザザザッ ドッシーン

 

「何だかさっきとは違う雰囲気がするな。この奥には何があるのか?」

 

「何があっても私たちは進まないと行けないわ。行きましょう。」

 

ツンツン「…………これ……何ですか?(///∇///)」

 

「ん?これが気になるのか?」

 

コクン

 

とユーさんが取り出したのは小さな球体もといモンスターボール。

 

「これはモンスターボールっといってこことは違う世界ではポケモンをゲットするのに使う道具なんだ。ただしポケモンの意思に関係なくゲット出来るものだから、俺の持ってるのはそのポケモンに合意を取ること又はその人になら付いていっても良いと思わなければボールは開かないようにしてる。」

 

「成る程!それならポケモンも誰に付いていきたいのかを選べますね。」

 

「…………」テシッ ポォーン ユラユラ カチッ

 

「…ファッ!?」

 

「ドラゴさんが入っちゃいました!」

 

ポォーン「…これから…宜しくお願いします

m(_ _)m」

 

「此方こそ宜しくな!」

 

「あらら、本当に気に入ってたのね。自分から入るなんて相当ね。」

 

「…ヒノノ~」チョイチョイ

 

「ん?どうしたんだヒノアラシ?」

 

「ヒノ!」ヒョイ

 

「ん?モンスターボール?」

 

「ヒノ!」ピョコピョコ

 

「?……あぁそういうことか。」

 

「ヒノノ~」スッ

 

コトン「うにゅ?どうしたのヒノちゃん?」

 

「ヒィノ」ポスッ ポォーン カチッ

 

「うにゅ!」

 

ポォーン「ヒノヒノ~!」

 

「もしかしてヒノちゃんはヒメちゃんと一緒に付いてきたかったからボールを?」

 

「そうだろうな。ヒノアラシはヒメになついてたからこうなるんじゃないかとは思ってた。」

 

「ヒメで良いの?」

 

「ヒノヒ!」ピョン

 

ギュッ「うにゅ!これから宜しくね。ヒノちゃん!」

 

「ゴドラさんは良いんですか?」

 

「ゴド ゴドォ! ゴドラァ」

 

「可愛い子には旅をさせよっていうのと孫には外の世界を沢山見てもらいたいのとヒメなら安心して任せられるのと放っておくと危なさそうなのがいるからそれを見ないとだそうナンス。」

 

「ん?放っておくと危なさそう?……………あぁもしかしてミルのこと?」

 

「うぇ!?私は別に大丈夫ですよ。ねっユーさん!」

 

メソラシ「そ、そうだな。この遺跡でしか見てないが頑張り屋なのは分かるし好きな彼氏のために自分を磨くのは悪くはないんだが、如何せん罠とか身近な危険を自分から呼び込みそうという心配がありそうだな。どう思うベルフェゴール?」

 

「概ね合ってるわ。ミルったら妹分のベルゼブブと悪魔契約結んじゃうし、最近は魔王様と婚約したからこれから色んなことに巻き込まれるのは確実なのよね。それに魔王様と活動してるヒーロー部で色んな厄介事に関わるから心配ねぇ。その割りにはミルに直接被害が行ってないような気もするわね。」

┐( ̄ヘ ̄)┌

 

「ミルお姉ちゃん優しくて暖かいよ!魔王お兄ちゃんとも仲良しなの!でもおっちょこちょいなの!」

 

「Σ( ̄ロ ̄lll)ヒメちゃんまで………でも未来ちゃんは可愛いって言ってくれますし、そんなに迷惑もかけてないもん。」

 

ヒソヒソ「……それってミルの嬢ちゃんがそんな目に合いそうになる前に処理してるからとかじゃないよな(汗)」

 

ヒソヒソ「あり得ない話じゃないわね。未来ってレヴィアタンと確か魔王様とミルを見守る会何て言うのを立ち上げたとかって言ってたし何なら会長が未来だからそうなのかも。」

 

(未来にとって初めての親友がミルの嬢ちゃんだからものすごい過保護になってるだろうな。そんでもってここに来た理由と原因を考えるとこんな目に合わせた奴を放っておくわけがないから)「ミルの嬢ちゃん…ちゃんと帰れたら未来に程々にしておくように言っといた方が良いぞ。多分何も言わないままだととんでもないことになるから。」(言ってもとんでもないことになりそうではあるが。)

 

「?はい。分かりました!」

 

「ゴドォ」

 

「あぁ済まないボスゴドラ。」パス

 

キャッチ「ゴドォ」ポスッ ポォーン カチッ

 

「えーとボスゴドラゲットですぅ。」

 

ポォーン「ゴドォ」

 

「…恩人~僕たちにもちょうだい!」

 

とレジアイス、ロック、スチルが次々とユーさんにモンスターボールをねだる。

 

そうして通常のモンスターボールとは違う色のボールが出てくる。

 

スーパーボール、ヘビーボール、ハイパーボールの3つだ。

 

「私はこれにします!」スーパーボール

 

「僕はこれ~」ハイパーボール

 

「私はこっちです。私と同じ色です~」ヘビーボール

 

「エレキにもやろう。」

 

と今度はスピードボールを渡すユーさん。

 

「わーいありがとう!」

 

「もし着いていきたいと思う人がいればそれを使うと良い。」

 

とエレキ以外がそのままその人物たちのところへ行く。

 

「マスター!私も一緒にいたいです!」

 

「ご主人~僕も一緒がいい~」

 

「ご主人様!私も連れてってくださぁい」

 

と言いそのままボールを渡す。

 

「うにゅ!スーちゃんも一緒なの嬉しい!」

 

「クーちゃん私で良ければ一緒に行きましょう。」

 

「宜しくねスチル。」

 

ポォーン カチッ ……ポォーン

 

とそれぞれボールに入りヒメちゃん、ミル、ベルフェゴールの三人のポケモンになった。

 

「早く奥へと行くかな。」

 

と中央に出現した階段を下りていよいよ最新部へと進む。先ほど同様何も罠がないままに大きな広間へと辿り着く。今までの部屋よりも大きく天井も限りなく高いそこには白い巨人が佇んでいた。

 

「お母様!!」

 

「あれがクーちゃんたちのお母さん?」

 

「あぁレジギガスだ。レジギガスはその昔大陸を引っ張り動かしたという逸話があるぐらい力は桁違いといえる。」

 

ピィン

レジギガス

きょだいポケモン

 

縄で 縛った 大陸を 引っ張って 動かしたという 伝説が 残されている。

又特殊な 氷山や 岩石 マグマ 雷 竜の結晶から 自分の 姿に 似たポケモンをつくったと言われる。

 

「でも何だか様子が変な気がします。アイスさんの声が聞こえてるはずなのにどうして返事をしないのでしょうか?」

 

「それにこの部屋は今までのどの部屋よりも障気が段違いだ。正直テキオー灯使ってなかったらヤバイぞ。」

 

「そうねぇ。私たち悪魔は耐性が付いてるけどこれは予想以上ねぇ。」

 

「……うにゅ?どこにいるの?」

 

「?どうしたんだヒメ?」

 

「にーにぃ…おいでって言ってるの。」

 

「ミル何か聞こえた?」

 

「すいません。私には何も…」

 

「ヒメにしか聞こえていないのか?レジギガスじゃないとしたら一体?」

 

「フッフッフ、まさかそちらから出向いてくれるとは、手間が省けたわい。」

 

「誰だ!」

 

そうしてレジギガスの背後から巨大な骸骨のような怨霊が現れる。

 

「何者かしら?」

 

「名など当の昔に捨てている。昔はこう呼ばれていた。教授とも。」

 

「その教授が一体何でこんなところにいるんだ?それに普通は怨霊っつうのは狂ってたり正気を失っていて自我なんて持ってるわけがないんだが。」

 

「それは儂こそが世界を納める王だからである。この巨人の仲間の力を吸収し、我が物とし巨大な力。制御出来る完璧な存在である。岩の巨人の力を取り込めそうだったが巨人の王が他の巨人諸とも隔離したせいで完全には取り込めずにいたがそれも今日で終わり。今度こそ完璧な存在になり世界を話が手中に納めるのだ。そのために5体の巨人、最後に巨人の始祖を取り込み儂に従わないものは皆殺しする。」

 

「そうはさせないわよ。少なくとも魔界を統治するのは魔王様と決まってるわ。あんたみたいな奴に支配される謂れはないのよ。」

 

「それにクーちゃんたちは今生きてるんです。この子たちを犠牲にして世界を支配するなんて間違ってます!ヒーロー部としてクーちゃんのパートナーとして貴方の野望を阻止します!」

 

「ご主人…」

 

「どうして完璧だから支配するの?」

 

「完璧な者による支配は世界を円滑に進める。正しい選択をすることによってより良い未来を掴み世界をコントロールできるものがする。そうするには完璧に判断を出来るものでなければならないのだ。」

 

「より良い未来を掴むのなんて人それぞれでしょうに。あんたに決められる未来なんて御免よ。」

 

「なんとでも言うが良い。私が世界を支配すればその時に思い至るのだ。完璧な存在こそが世界を動かすのだと。」

 

「………はぁ…くだらねぇ。」

 

「…何だと?」

 

「聞こえなかったのか?くだらねぇと言った。」

 

「くだらないだと。私のどこにそんなものが…」

 

「そもそも完璧な存在なんてこの世の中には必要がないんだよ。それに俺は完璧っていう言葉は嫌いなんだよ。」

 

「どうしてですか?誰だって完璧を目指すものではないのですか?」

 

「目指すだけなら良いんだよ。でも完璧になるべきではないということだ。完璧というのは一種の終わりなのだから。そこから先へ進もうにもそこで完結しているからどうあっても進歩がない、ある科学者はこういった。完璧とは絶望だと。俺も物を作るものとして日々どういう改善点がありそこから進歩させて新しいものを生み出し時として人からの意見を取り入れて新しい発想で前に進む。例えそれが小さくても前に進んで行くことによって世界というのは回りそして剪定をされないように生きていかなければならないのだから。」

 

「剪定ってどういうこと?」

 

「ここの世界がどうかは知らないがあるところでは並行世界等といったものが増えすぎたものを世界の存続のために宇宙にとって善い流れの世界を選んで、他の並行世界が剪定つまり元から存在していなかったことにしている。重要なのは今後も様々な派生を生む可能性に満ちた、正解と失敗のバランスが取れた安定した流れの世界のこと。そして逆に悪い流れの世界とは、過剰な滅び・過剰な進化によって他の世界よりも先鋭化し過ぎて、何を選んでもこれ以上変化することがない、結末が決まった世界のことでそれらは排除して大本の良い流れを存続させるためのエネルギーになる。例えるなら一本の木に何本も枝があって増えすぎれば木そのものに良くないから枝を取り除いて大木を長生きさせるようなもんだ。」

 

「それって…世界そのものがなくなってしまうってことですか!?」

 

「有り体に言えばそうだ。しかもそれは気づかない内に行われるから例え世界がなくなってもその終わる瞬間までその世界に住む者たちは気付かない。」

 

「私たちの世界でもそれが起こる可能性はあるということね。…やはり私たち魔族の未来は魔王様たちに掛かってるわね。今の魔族は初代魔王様を欠いてる。新しく指導者…導いてくれる方がいる。そのためにも魔王様を、引き込まないと…ね。」

 

「だからこそある程度の周期での統治者の入れ替りや新体制の構築っていうのは必要になってくる。完璧ではないが進歩のあって成長性の余地のある世界ならば容易に世界から剪定されることもないからな。」

 

チョンチョン「にーにぃママね、一人でお仕事してるの。みんなの分もやっててね。ママいつも疲れてるの。そういうのはダメってこと?」

 

「あぁそうだよ。少なくとも今のアマテラスは一人で頑張りすぎだろう。だからこそ自分の仕事を任せられるような体制を作ってアマテラスが動けないときに仕事が回らなくなるなんてことがないようにリスクを軽減させないとそのうち大変なことになる。」

 

「確かに最近までは神界はアマテラスさん一人のワンマン状態の体制だった気がします。未来ちゃんが他の神様たちを絞めて今では大分他の神も仕事をするようになったと聞きます!」

 

「…そうなのか( ̄□ ̄;)相変わらずだなぁ」ボソッ

 

昔に祐希が学校の行事で色々頼まれたりで忙しく未来に構えてなかったとき、突然未来がやってきて次の日には各自自力で仕事をしていてなんとなく未来が何かしたのだとその時の祐希は気付いたがその後疲れもあって未来に抱き付いたり構いまくってなどですぐに頭の片隅に追いやられた。その時の未来の顔はとても穏やかで満ち足りていたことは秘密である。

 

「そんなもの認められるものか!我が野望が世界を終わらせるだと…ならばより力を付けて世界そのものをコントロールしこの世界を大筋にして他を滅ぼせば良いのだ!」

 

「それを決めるのは少なくともお前じゃない。これからを生きる若者たちや夢を追い続ける者、諦めず進もうとする勇気のあるものたちだ。故にここでお前は倒れろ。」

 

こうしてダンジョン最奥にて教授と呼ばれたゴーストと操られたレジギガスと戦うことになるミルたち果たして無事に帰ることが出来るのであろうか。




後書き
どうも皆さんお久しぶりです。

今回でレジ系は全員出揃いました。そして祐希は恥ずかしがり屋なレジドラゴに噛みつかれましたがアニポケサトシのように大した怪我もなく普通に接していました。レジドラゴも自分を怖がらず普通に接してくれる祐希を気に入り自分からゲットされました。

それを見たヒノアラシは祐希からボールをもらってヒメちゃんに持たせるとこれまた自分からゲットされました。ヒメちゃん初のゲットです。

ボスゴドラは遺跡でのミルの所々危なっかしい所を見てほっとけないと思いミルの手持ちに加わりました。

そしてレジアイス、レジロック、レジスチルたちもそれぞれヒメちゃん、ミル、ベルフェゴールの手持ちになることを選びました。

レジエレキはまだ誰の手持ちにもなっていないのでその内誰かと一緒になります。

そして祐希はミルの潜在能力を引き出しました。どのような能力が発揮されるかは次回以降になります。

そして未来がミルの安全を守るため日々見守る会のメンバーと共に危険を事前に察知して被害が行かないように注意していて魔王とミルの仲を取り持ったり、二人をサポートしているがミルと魔王は気付いていないので普通に日々を過ごしています。そして前世から変わらず大切な人のためならどんなこともするのも躊躇わない未来。ミルの笑顔を守るため今日も暗躍しているようである。

そして時を戻すといったことは祐希にとっては加護と能力もあり簡単ですが普通はそんなことできないのでとてもベルフェゴールは驚いていました。

そして最奥にはレジギガスがいてレジギガスたちの力を取り込もうとする教授というゴーストのような存在。

そしてヒメちゃんだけに聞こえた声は一体?

次回はレジギガスとの戦いと謎の声に迫ります。

それでは次回も読んで頂けると幸いです。

聞こえる

無垢な少女の声が……

助けて…

私の友達を助けてほしい

どうか…どうか気付いてほしい

その小さい存在は待ち続ける


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ダンジョンからの脱出への糸口

短いですがレジギガス戦になります。

そして遺跡編も漸く終わりに差し掛かります。

それではごゆっくりどうぞ!


操られたレジギガスは重たい足音をならし一歩近付く。

 

そして祐希もポケモンを、出す。

 

「頼むぞ!バシャーモ!」ポーン

 

「バッシャァァァァ」

 

「ミルの嬢ちゃん!レジギガスの特性はスロースタート一定時間攻撃と素早さが半減する。今のうちにボスゴドラの防御を上げるんだ!」

 

「はっはい!ゴドラさんてっぺきです!」

 

「ゴドォォォ」ピカーン

 

「バシャーモ!ビルドアップからつるぎの舞!」

 

とある程度積みそこから攻撃を仕掛ける。

 

「バシャーモ!とびひざげりだ!」

 

「え~と ピィン ゴドラさんの使える技は…ゴドラさん!ラスターカノンです!」

 

「ゴォォォドォッッッ」

 

ドォッ!

 

とクリーンヒットし砂煙が上がる。

 

しかし、

 

「やはり伝説のポケモンなだけあって耐久がかなりあるな。これは骨がおれそうだ。」

 

ピョンピョン

 

「えいや~」ひかりのかべ、リフレクター

 

「……!」ゴバー ドラゴンエナジー

 

 

「フハハハハッ無駄だ!原初の巨人にその程度の攻撃痛くも痒くもないわ!」ドドドドド

 

「ったく亡霊の癖にとんだ魔力量ね。相殺しててもきりがないわね。」ドドドドド

 

「え~い!」れいとうビーム

 

「そりゃ~」ストーンエッジ

 

「いくですぅー」ラスターカノン

 

戦況はレジギガスに祐希とミルレジドラゴ、エレキ

 

教授に対してベルフェゴールと他のレジが対応をして均衡が保たれている。

 

しかし、レジギガスはスロースタート。何時戦況が傾くか分からない状況の中ヒメちゃんは先程から聞こえてくる声を探していた。

 

そして、部屋の角が光っていてそこから声が聞こえてきたのでそちらに向かって走り

 

「ヒノ?ヒィノォー!」

 

とヒノアラシも、それに付いていく。

 

他の三人とレジたちも目の前の敵に集中していて気付かずそしてヒメちゃんはヒノアラシと光った場所から何処かに転送されてしまった。

 

そして転送先は星を散りばめたような綺麗な洞窟のようであった。

 

「うにゅ?ここどこ?」

 

「ヒノヒ!」ピシッ

 

「ヒノちゃん?」

 

と指差す方向には小さい姿の何かがいた!

 

「……来てくれた!」

 

「わぁ✨綺麗な子だ~」

 

「ヒノ!」

 

「お願い!僕をギガスのところまで連れていって!」

 

「うにゅ?ギーちゃん?」

 

「あの子は昔に仲間を失ってそれでも仲間が子供が欲しくてそれで作ったけどそれでも足りなかった。それを僕にお願いをして人になれるようにしたんだ。彼女は人が好きだったから。でも今の彼女は苦しんでる。僕は助けたいんだ!でも僕だけだとここから出ることが出来ないんだ。力を貸して欲しい。」

 

「うにゅ!良いよ!ポケモンさんのお名前は?」

 

「僕はジラーチだよ。」

 

「私、タキツヒメ。ヒメって呼んで!」

 

「ヒノヒッ!」

 

「ありがとうヒメ!」

 

そうしてヒメはジラーチを伴って洞窟の出口に向かう。

 

一方の祐希たち

 

「不味いな。これ以上時間をかけるとこっちが不利になるな。」

 

「レジギガスの動きが凄い速くなった気がします!」

 

「元のスピードに戻ったんだ。そして一撃も重い。」

 

ぎ ぎ が す

 

ドバーン

 

「くっ!今度はだいもんじか!」

 

「きゃあっ!」

 

「エレキさん!」

 

「タイプ不一致なのにこの威力!不味いな。こうなればドラパルト!」

 

ポーン

 

「ドラァ」

 

「ドラちゃんそっくりですぅ」

 

ピィン

 

ドラパルト

ステルスポケモン

ドラメシヤの最終進化系

ツノの あなに ドラメシヤを いれて くらす。 たたかいになると マッハの スピードで ドラメシヤを とばす

 

「もしかしてドラちゃんの?」

 

「あぁお母さんだ!」

 

「ドラァ…ドララァ」m(_ _)m

 

「メシー」

 

「メシシー」

 

「息子がいつもお世話になってるだって」

 

「いえ!ドラちゃんがいるととても和やかで私も助かってますぅ。ドラちゃんママにドラちゃんが二匹いますぅ!」

 

「その子たちはあの子のお兄さんに当たる子達だ。」

 

「ドラちゃんの家族なんですね!」

 

「さてドラパルトすまんが素早く撹乱して鬼火とりゅうのまいを頼む!」

 

「ドラァ!」ビュンッ

 

「はやいですぅ!」

 

「ドラパルトは元々素早いからな。鬼火で攻撃力を多少落として早いところケリを付けないとな。」

 

そしてドラパルトはレジギガスに鬼火を当て撹乱するとそのままあちらこちらへと素早く動き翻弄する。そして、

 

「ドララッ!」

 

「メシィ!」

 

「メシィ!」

 

「ドラッ!」ビューン

 

ドカーン

 

「ほえッ!ドラちゃんたちがドラちゃんママに発射されてミサイルみたいに!」

 

「ドラゴンアロー。ドラパルトだけが覚えられる技りゅうのまいで積んだ攻撃でもあるから効くだろう。」

 

「それなら私も!ゴドラさん!いわなだれですぅ!」

 

「ゴォドォ!」ガラガラガラ

 

ぎッ ぎがすぅ

 

「効いてるみたいだな。」

 

しかしそのままレジギガスは立ち上がりボスゴドラに向かって

 

ぎ!ぎ ズゥゥゥ

 

「まずい!アームハンマーだ!」

 

「ゴドラさん!」

 

ズザァァァァ

 

まともに攻撃をもらったボスゴドラだが砂煙が張れると傷付きながらも倒れずにボスゴドラは立っていた。

 

「ゴドラさん!今受けたダメージをレジギガスへ!メタルバーストです!」

 

「ゴドォォォォォォ、ラァァァァァ!」

 

ドォーン

 

その一撃はレジギガスを吹き飛ばすほどの威力であった。

 

しかしその代償としてボスゴドラはひんしに近い状態であった。

 

「ミルの嬢ちゃん!ボスゴドラを下がらせるんだ!」

 

「は、はい!」

 

「いくぞバシャーモ!」キラーン

 

「バシャア!」キラーン

 

「進化の光 今ここに集いて新たな姿を現さん! バシャーモ メガシンカ!」

 

その言葉と同時にバシャーモが身に付けていたバシャーモナイトが呼応してバシャーモを新たな姿へと誘う。

 

そして

 

「シャアァァァァァ!」

 

「姿が変わった!」

 

「メガシンカ。人とポケモンの絆がポケモンの可能性を広げるんだ。メガシンカ出来る個体は渡した図鑑に乗ってるから探してみると良い。バシャーモ!ブレイズキック!」

 

「バシャア!」

 

「ギギギ」

 

「続いてスカイアッパー!」

 

ドーン

 

とレジギガスを撹乱しダメージを与えていくバシャーモ。

 

度重なる攻撃とメタルバーストによる大ダメージ、弱点タイプによる攻撃、やけどによる半減

 

そして遂に

 

ドスン ピカーン

 

「!これは」

 

「ギガスさんが光って!」

 

光が止むと白い姿の長身の女性の姿をしたレジギガスが姿を表す。

 

その目はまだ正気を失っているようで正常な判断が出来てるかの判断が付かない。

 

「まも…る…これ以上…奪わ…れ」

 

「バシャーモ眠らせてやるんだ。」

 

「バシャア!」

 

とせめてこれ以上傷付かないよう気絶させるためにレジギガスに近付く。

 

その時!

 

「うにゅ!ギーちゃんいじめちゃダメ!」バッ

 

「ヒメちゃん!危ないからこっちに来てください!」

 

「ヤッ!ギーちゃんいっぱい傷付いてるの!これ以上ダメなの!」

 

「ヒメ…しかし」

 

「うにゅ!!」

 

その小さな両手を広げて頑なに退こうとしないヒメちゃん。その後ろから

 

「ギガス…もうこれ以上傷付かなくて良いんだよ。君の子供たちは君が傷付くことを望んでないし何よりも愛してるんだ。早く目を覚まして!」

 

「なっ!?まさかあのポケモンは!」

 

「あの小さい子もポケモンなのですか?」

 

「ジラーチだ!そうか!ヒメにはジラーチの声が聞こえてたのか。」

 

「どういうことですか?」

 

「ジラーチはねがいごとポケモンと言われていて起きている時に出会った者のどんな願いも叶えてくれると伝えられている後は目覚める時は自分を見守る役目として、素直な心を持つ者をパートナーに選ぶという特徴がある。」

 

「成る程ヒメちゃんは純粋で優しい心の持ち主だからジラーチの声が聞こえたということなのですね。」

 

「ジ…ラー…チ私は…」

 

「ギーちゃん!大丈夫?これ!元気になるやつだよ!」とオボンのみを渡すヒメちゃん

 

「あ…あぁ…ありがとう」

 

「母さん!」

 

「お母様!」

 

「お母さん!」

 

「ママ!」

 

「……!」ギュッ

 

「アイスたちからちゃんとレジギガスは愛されていたんだな。」

 

「ふん、洗脳が解けたか。まぁ良いキサマらを葬ったあとにもう一度洗脳すれば良いだけの話し。」

 

「そんなことはさせません!家族が漸く再会できたんです。ギガスさんたちをこれ以上傷付けさせません!」

 

「ピカチュビッ!」

 

「ふん、そんな小さな身体で何が出来るというのだ」

 

「キサマをぶっ飛ばすことが出来るとも!」

 

祐希は空間から大剣を取り出しその力を解き放つ。

 

ーー文字は力を持つ

 

「これって概念の力?」

 

「概念核武装グラム、その力は文字の力を具現化させること。」

 

と祐希は懐から紙を取り出し空中に投げる。その紙にはガラル粒子と書かれていてそして文字の通りガラル粒子が、辺りに撒き散らされ、メガバングルとは、別の腕に装着されたダイマックスバンドへと集約される。

 

「いくぞ!ピカチュウ。そのイカヅチで闇を切り裂け!キョダイマックス!」

 

祐希はピカチュウを一度ボールに戻すとモンスターボールに、ガラル粒子が集まり巨大化する。そしてそれを前方に投げるとピカチュウの姿が、どんどん大きく変わっていく!

 

「ビカ、ビカヂュウーーー」

 

ピカチュウは教授よりも大きくなりピカチュウのしっぽも大きくなった。

 

「うにゅ!ピカチュウが大きくなったの!」

 

「凄い大きさですぅ!」

 

「ピカチュウもそうだけどさっきの概念の力文字の具現化…あぁ滾っちゃうわ!もうグジュジュになっちゃうぅぅ!」

 

「ちょっ!ベルフェゴールさん!こんなところで滾らないでください!

 

ヒメちゃんもいますしシリアスな場面が台無しになっちゃいますから我慢してください!」

 

「悪魔だからか欲望に忠実だな(汗)それはおいといてピカチュウ!ダイストリームだ!」

 

「ビカーヂューーー」ドバー

 

「グォォォォッ」

 

「凄い量の水です!」

 

「ビガヂュヴ(`Δ´)」

 

「あの子怒ってる?」

 

「俺が昔ピカチュウに出会ったとき彼は自分に力があることを分かってて幼い兄妹たちを家族を守るために戦ってたんだ。

 

ある時、密猟者がピカチュウの進化前のピチューたちを乱獲していた時に偶然俺も遭遇してピカチュウと協力をしてそいつらを撃退したんだ。

 

ピカチュウは外の世界を知りたがってた。でも兄妹たちをおいては行けない。でも兄妹たちは今まで守ってくれたからもう大丈夫と言ってそのまま進化してあの子を送り出したんだ。

 

家族が大事な存在だと言うことを一番知っている。だから怒っているんだ。」

 

 

「ビガビカッチュッ!」ズシンズシン

 

「グフォッ!ガハッ」

 

「ピカチュウが拳で応戦してます!」

 

「あれはダイナックルを放出するのではなく自分に留めてそのままの勢いで殴り付けてるな。」

 

「バッ ばかな……!この私が…押されているだと!?あり得ぬ!私は完璧な存在に…」

 

「ビガヂュヴゥゥゥ!」

 

「誰かを犠牲にして得た力に負けない!って言ってるナンス!」

 

「あの子良いこと言うじゃない♪」

 

「誰かを犠牲にして得た力よりも誰かと協力した結束の力のほうが何倍も心強いものだ」

 

「けっそく?」

 

「仲の良い人たちと手を取り合って協力するようなことさ。ミルの嬢ちゃんや魔王お兄ちゃんみたいな関係みたいなものかな。」

 

「うにゅ!」

 

「魔王様は他の悪魔とも協力して戦ってるからそういうサポートはミルや七大罪の悪魔たちの役目だからそういう絆を力に変えるのは悪くないわね。」

 

「さてそろそろダイナックルの追加効果も最大までいったことだし……ピカチュウ!ダイナックルのパワーを叩き付けろ!

キョダイバンライ!」

 

「ビガァーヂューーーーーーー!!!!」

 

ゴロゴロゴロ…チュドーーーン

 

その一撃は遺跡の内部に響きわたり教授を光で包み込み眩い光が覆い尽くした。

 

「あり…得ぬ…」「ビガヂュ」シュゥゥゥゥゥ

 

「まだ倒れないとは、その執念は伊達じゃないってことか…」

 

「でも巨大な姿から小さくなったから今がチャンスね!」

 

スタスタスタ「ソォォォーナンス!」

 

ガシッ! ゴクゴク

 

「キッ…キサマ…何を……

あqwせdrftgy&○%$■☆♭*!」バタン

 

「ソォーナンス!」

 

「えっ!?いったい何が起きて?ソーナンスさんが何かを入れたらそのまま倒れて?」

 

「ご主人~ 青いのが くらえっ!

 

ゆう…ゴホンユーさんの作った料理失敗作ロシアンルーレットましましシリーズ特に酷かった版って言ってた。」

 

「……………あんたの料理は殺人級ってこと?」

 

「何を言う!ちゃんと10回に1回はまともに成功するぞ!」

 

「その内の9回はなにがあったのですか!?」

 

「残りのいくつかもただ見た目が悪いだけでちゃんとうまいんだぞ!」

 

「でもその中でも酷いのはとんでもないものでとてもじゃないけど食べれないような味なのも事実ナンス!それで苦労してたのも息子たちだったナンス!」

 

「……あなた息子いるの?」

 

「義理の娘と息子がいる……その話しはまた今度だ。今はここから脱出しないとな。何かしら目印になるような物があればそちらの世界へと入口を繋げられるんだが…」

 

と話しをしていると奥の方で空間の揺らぎが発生する。

 

「っ!あれはあの娘の魔力反応!」

 

「なるほど。契約のパスを強引に繋げて誰かしら空間を操れる者が安定したこの空間とあちらの世界を繋げようとしてるのか。ならこちらであとは安定化させれば大丈夫だろう」

 

こちらとあちらの繋がりが一定になるまで少し待つことになった一同。

 

「うにゅ。にーにぃも一緒に行こ!」

 

「そうねぇ。折角だし貴方もきたら?色々と研究も捗るだろうし歓迎するわよ?」

 

「………悪いが俺は付いては行けない。やらなければ行けないことがまだあってな。」

 

ダキッ「ヤッ!にーにぃも一緒が良いの!」

 

「ユーさんやらないといけないことって?」

 

「俺はいろんな世界の空間の歪みや捻れた空間を直すために行っててな。それとあることのためにな。そっちの世界に行くなら仕事かもしくは全部終わってからな。でないと……」

 

「でないと?」

 

「…いやこれはいうべきじゃないな。ヒメ。」

 

「うにゅ?」

 

「すまんな。今はまだ一緒に行くことは出来ない。だからこれを預かっててくれないか。」サッ

 

「にーにぃこれは?」

 

「それは俺がある人から授かった大事なものなんだ。また会う時までそれを持っててくれないか?必ず会いに行く。」

 

「うにゅ!約束だよ!」

 

「あぁ約束だ!」

 

「ヒメ…」

 

「ジラーチ?」

 

「ギガスのことありがとう。何かお願い事はないかい?僕が叶えてあげる。」

 

「うにゅ!ジラーチと友達になりたいの!」

 

「そんなことで良いのかい?いろんなことを叶えてあげられるんだよ。」

 

「うにゅ!良いの!」

 

「……本当に君は優しい娘なんだね。ヒメ手を出してごらん。」

 

「うにゅ?」

 

パァァァァァ

 

ヒメの手の中に三枚の短冊が出現した。

 

「ヒメなら正しく使ってくれると思うからあげる。君が心から望んだ願いを3つ叶えられる。よく考えて使ってね。」

 

「何でも願いが叶うねぇ。」

 

「お願い事ですか…一杯有りすぎて迷っちゃいそうですね。」

 

「願い事が叶うなら何を叶えてもらうんだ?」

 

「私は良いわ。特に叶えてもらう必要もないしそれに、今は貴方からの知識を一通りチェックしたいもの。」

 

「私も良いです。私の願いは自分で叶えるものですから。」

 

「あれかしら?魔王様と一緒にいられるようにとか子供が何十人と欲しいとかかしら?」

 

「ベベベベベ、ベルフェゴールさん?!何で知って!」

 

「そりゃ貴女のことだから魔王様のこと関連ならそうでしょ。ベルゼブブのこともあるから応援してるわよ。」

 

「……それならこいつを渡しておく。」

 

とベルフェゴールに槍と1st-Gの概念である文字を形にする力を秘めた空間を作成できる賢石を複数渡す。

 

「こっちの石はもしかして概念の力を持ってるのかしら?」

 

「まぁなある程度弄っても壊れないようにはなってるから思う存分研究すると良い。いくつか予備もあるからそっちも使うと良い。槍の方は…まぁ餞別みたいなもんだ。そいつの名は蜻蛉切っていう。ある大罪武装の試作品でな。お前さん七つの大罪って言ってたろ。多分だが怠惰の担当だろ?」

 

「どうして分かるのかしら?」

 

「こっちの世界ではベルフェゴールの名は有名で怠惰の罪を関してるのが多いからな。こいつは悲嘆の怠惰っていうの作る際に作られた物でな。効果は穂先に映した対象の名前を結び、割断する。

 

能力を発動する際には「結べ、蜻蛉切」という掛け声を必要とするが、

 

通常駆動では30m射程内の物体や術式を結び割り、上位駆動では事象さえも結び割ることが可能。上位駆動で「警備」や「方角」といったものでさえ割断できる。

 

まぁ霧とか巨大なものとか穂先が隠されてると発動しなかったり効き目が薄かったりはするが大抵は使えるだろう………って何でそんなに目を輝かせてるんだ?」

 

「ねぇ!その大罪武装っていうの頂戴!常々私たちの名前を勝手に使う連中とかもいて困っててね。大罪に関する武装があれば本物か偽物か分かるしそういったこともなくなるし良いこと尽くしだわ!」

 

「大罪武装はまだ幾つか完成してないのがあってな。渡せる状況でもないし、」

 

「くれるなら私の身体を自由にしてくれてい良いわよ。」

 

「そういうのは好いた相手にしてやんな。それと自分の身体を大切にしないと心配する相手もいるだろ?」

 

「そうねぇ。今回は引いとくわ、でも諦めないわよ。」

 

(あれ?ベルフェゴールさん照れてる?)

 

「さてとそろそろ繋がるか?」

 

と見ると先程よりも強固になっていっている。

 

「ふぅ、漸く帰れますね。」

 

「今回のことは色々有ったけど得られるものが沢山有って良かったわ。」

 

「うにゅ。スーちゃん、ギーちゃん大丈夫?」

 

「えぇ。多少衰弱してますが休めば元気になります。お母様を助けていただきありがとうございました!」

 

「なぁに困ったときはお互い様だ。」

 

「ソォーナンス!」

 

「ドラァ。」

 

「ピッカッチュゥ」

 

 

ゴッゴゴ

 

「あれ?何だか今音が?」

 

「グッキ…サマたちも道連れ…に」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

 

「こいつは!」

 

「クククッこの空間の均衡をずらした。私の野望は潰えたが、キサマらもただでは帰さん。精々足掻くのだな」シュゥン

 

「不味いわね。漸く繋がり掛けたのにこのままだと全員お陀仏よ。」

 

「どうしたら…」

 

レジギガスの救助に成功したものの教授の最後の悪あがきで空間が崩壊し出した。

 

果たして無事に脱出できるのであろうか。




あとがき
皆さん今回も見てくれてありがとうございます。

今回はメガバシャーモとキョダイマックスピカチュウの活躍となりました。

そしてトドメは祐希の殺人料理酷い集をソーナンスが放り込み決着。

そして前回の声はジラーチでした。

本来はジラーチを守るための遺跡だったのが教授などの強欲な権力者がレジギガスの力をものにするためと籠りレジロックに重症を負わせ、しかし苦肉の策でギガスが娘たちを守るために閉じ込めたという裏設定。

ジラーチが姿を現すのは純粋な心の持ち主なのでヒメちゃんはジラーチの声が聞こえ、ギガスを助けようとします。

これが後にある未来において重要なファクターになりますがそれはまたいつかに書きましょう。

そして漸くの帰宅になったところでの教授の最後の悪あがきで空間が崩壊し出した。

次回は未来たち視点を入れて遺跡編は終わりになると思います。

そして怠惰担当のベルフェゴールに境界線上のホライゾンにて登場した大罪武装の雛型、試作機の蜻蛉切が渡されました。ホライゾンでは枢機卿がモデルで怠惰ではなく、悲嘆と嫌気と分かれてはいるものの後に怠惰に分類されるのでその試作機の蜻蛉切を持たせてみました。

これからのストーリーで活躍する機会があると思います。

そして祐希がヒメちゃんに手渡したものはとある勾玉です。お察しの通りのもので手に入れた経緯はまたいつか語ります。

そして祐希の息子と娘たち。作者の最初の作品に出てきた原作キャラ三人とオリキャラです。もしかしたら誰か一人が参戦するかも?

今回も読んで頂きありがとうございました。
次回も読んで頂けると幸いです。


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決死の脱出 そして日常へ

今回で遺跡編が終了になります。

それではどうぞごゆっくり。


場面は変わり未来サイド

 

ミルたちが測定不能ダンジョンに跳ばされ半日程が過ぎた。

 

その間ずっとベルゼブブはミルとの繋がりを強めるために瞑想し、それに合わせて雫が時空間を渡れるように空間を安定化させてこちらに呼び寄せられるように頑張っている。

 

時折魔王は魔力をベルゼブブに渡しては倒れないか心配するがまだ頑張れるという言葉とミルをとても心配する様子に何も言えず時間が過ぎていく。

 

「ミルのために出来ることがこんなに少ないなんて…何だか歯痒いぜ。」

 

「魔王様…今はあの三人の無事を祈りましょう。ベルがいれば大抵のことは何とかなります。やる気を見せれば七つの大罪の中でもトップクラスの強さを持ってますので。」

 

「そういや、ルシファーとベルフェは幼馴染みなんだっけか。」

 

「えぇ。ベルは昔から何でも出来て幼き頃には術式の制御も物にしているほどでした。周りからも魔界きっての天才といわれるほどでした。でも彼女は魔界の知識を吸収して行く程笑顔が減っていきました。」

 

「なんでた?そんなに優秀なら引く手数多だろうに。」

 

「サタンの坊や、術式娘ちゃんはね。刺激を求めていたのよ。自分が満たされるそんな刺激をね。長い間生きていく内にそういったことが少なくなってきちゃって心が動かなくなっちゃうケースは長生きしてると多いのよ。」

 

「ハデスの言う通り彼女は満たされない刺激を私との時間やベルゼブブのために使うようにして退屈を紛らしていました。魔王様のご自宅での生活で彼女も少し変わっていましたがそれでもどこか退屈そうでしたがある日を境に少しずつ昔のような笑顔を見せるようになっていきました。」

 

「ある日って?」

 

未来が飲み物を持ってくると退席して一時的にいないのを確認してルシファーは話す。

 

「……それは、未来と出会った日からなんです。あの時、魔王様はご自身の魔力が、未来には効かなかったと言ってベルを連れていきましたね。」

 

「あぁ、あん時はミルと二人でビックリしてたな。」

 

「ベルは魂を見ることも出来るようになりました。それに、魂の純度や色も見えるみたいなんです。

 

今までベルは何とはなしに見てはつまらなさそうにしてため息を吐いていたのに未来の時は違いました。心の底から笑ったあんな表情の彼女は初めてでした。」

 

「……確かに未来の魂は独特だものね。他の魂より大きくてそれに輝いてるように透き通っている色だから興味を引かれるのは分かるわ。」

 

「それからは未来の行動を見るようになっては行く先々での彼女の行動を見ては楽しそうにしてました。自分の知らない魔法を使ったり、色んな予想外なことをしては愉しそうに笑ってました。

 

ここ数百年見てないような顔です。未来にはちょっと嫉妬を覚えました。でも未来は私にとっても良い意味で波長の合う娘なので退屈しないのは私も同じですね。」

 

「未来ちゃんには俺もミルも助けられてばっかだしな、今度何かお礼とかしてやりてぇな。」

 

ガチャッ

 

「皆さん麦茶をどうぞ。」

 

「ありがとうね未来。」

 

「悪いな未来ちゃん。」

 

「ねぇねぇマスター…ミル無事に帰ってこれるかな?僕もミルとまだまだ遊びたいのに」

 

「無事に帰ってくるって信じよう。ミルだってヒーロー部の活動で色んな所に行ってたこともある。絶対に帰ってくるさ。」

 

ングッムー

 

「水分は取らせないとですね、」

 

サッ

 

「プハァ…はぁ、息苦しいわ。何で私がこんな格好しないといけないの。」

 

「それは貴女が原因だからですよ…これで万が一ミルちゃんやヒメちゃんあとついでにベルフェゴールが帰ってこなければコンクリートに詰めて海の底に沈めますから悪しからず。」

 

「ヒィッ ま、魔王。た、助けて!こいつの目本気でやろうとしてるぅ。」

 

「ミルを巻き込んでる時点で無条件で離す訳ないからな。大人しく反省してな。」

 

と元凶のエクシィを見て言う魔王。魔王は流石にそこまでのことはしないだろうという判断をしているものの、未来は結構本気であった。

 

そうしている内に

 

「!お母さんたちの位置がハッキリ分かる!」

 

「にゃあ!時空の安定したところへ来れたみたいです。これならこちら側から呼び寄せられます!」

 

「ベルゼブブもう一息頑張れますか?雫私も手伝います。」

 

「うん!ミラ姉」

 

「にゃあ!未来お姉ちゃんお願いしますです。」

 

と三人は魔力を高めていくと、空間が広がり始める。

 

「それなら俺もレナスに魔力を送るぜ。」

 

「なら私たちは未来に!」

 

と大きく空間が広がり安定し始める。

 

ほっと一息を吐いたのも束の間。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

 

「!不味いです!あちらの空間の均衡が崩れ始めてます!」

 

最初に異変に気付いたのは時の死神でもあり時空の力を操れる雫であった。

 

「あと少しあと少しでお母さんたちを助けられるのに!」

 

ヴヴヴヴぅぅぅぅぅ

 

空間が収縮を始めてしまい大きく開いていたのが急速に閉じていく。

 

「何とかしないとこのままだと三人が!」

 

「でもどうすりゃいいんだ!」

 

そういっている内に空間が閉じていく。

 

そして空間が完全に閉じるのを見て全員がもうダメだと思った次の瞬間!

 

ガシッ!

 

「にゃあ!?」

 

「えっ!?」

 

突如閉じ掛けた空間の先から両手が突き出され空間を無理やり開こうとし始めた。

 

突然のことに雫は未来の背に隠れ、他の全員も行きなりの事態に戸惑いを隠せない。

 

先程閉じ掛けた空間が再び広がり始める。

しかしその両手から血が噴き出す。

 

「これは!?」

 

「無理やり空間を開こうっていうの?!」

 

「ものすごい時空の力です!」

 

「でもミルさんやタキツヒメ、ベルじゃない!他の誰かが開こうとして…でもどうして?」

 

そういっている間にも空間が再び広がり始める。それに応じて両手からは鮮血が迸るもそれでも空間を開こうとする力は弱まらずにいた。

 

「いったい誰が?」

 

一方のミルたち

 

時は少し遡る

 

「不味いな。このままだと全員遺跡と心中することになるぞ!」

 

「でも唯一の帰れる道が!」

 

と繋がり掛けた空間がどんどん狭まり出していた。

 

「三人ともレジたちと他の子たちをボールに戻してくれ。レジギガスは治療も含めて俺が連れていく。レジエレキは三人に付いていくんだ!」

 

「お母様……」

 

「アイス…恩人になら母さんとドラゴを任せられるだから今は…」

 

「姉さん……ユーさん、お母様をドラゴを宜しくお願いします!」

 

「ドラゴとお母さんをお願いしますぅ!」

 

「ママとドラゴのことをお願い!」

 

「…」フンス フリフリ ヨッコイショ

 

「…意外に力持ちなのねあの娘。自分よりも大きいのに平気で持ち上げたわね。それでどうするの?このままだと全員…」

 

「さっきまで此方と繋がり掛けてたなら座標は大丈夫だろう。」サッ

 

と肩から掛けていた四次元バックをドラパルトに、ピカチュウにはダイマックスバンドを手渡す。

 

「ミルの嬢ちゃん。君なら使いこなせるだろうから渡しておく。」

 

とメガバングルとメガストーン、ボスゴドラナイトを手渡す。

 

「ユーさんこれって以前未来ちゃんに渡した。」

 

「ボスゴドラもまたメガシンカできる。あとは二人の絆次第だ。」

 

と言いヒメのところに行く。

 

「にーにぃ?」

 

「ヒメまたいつか会う日まで元気でな。」ポンポン

 

「うにゅ!」

 

「ヒノノ~!」

 

「ヒメ。」

 

「ジラーチ?」

 

「ありがとう。僕と友達になってくれて。ギガスが心配だからここで一度お別れだ。」

 

「またね、ジラーチ!」キュッ

 

「うん、またね!」

 

「ジラーチお前さん確か…」

 

「僕は他の個体とちょっと違うんだ。だから大丈夫だよ。」

 

「そうか。ならいい。 コソッドラパルト悪いが頼んだぞ。」

 

「ドラァ」

 

「ユーさん?何をするつもりで」

 

「閉じ掛けてるならこちらから強引に開けば!」

 

ヴゥゥゥゥウ、ガシッ!!

 

「ぐっ、抵抗が強いがこれなら!」

 

プシャァ

 

「ユーさん!血が!」

 

「気にするな!良いか四人とも俺が何とか空間をこじ開ける。その間に飛び込むんだ。そうすれば元の世界に帰れる!」

 

「でもユーさんはどうするんですか!」

 

「俺一人なら助かる見込みはある!だから気にせず行くんだ!」

 

「にーにぃ!」

 

「ヒメ!あの娘を…未来のことを守ってやってくれ。」

 

「でもヒメ、いつもねーねぇに守ってもらってる」

 

「あの娘の心を守ってくれ。寂しがりでそれでも人前ではそれをおくびに出さないからな。あの娘を頼む。」

 

「うにゅ!分かったの!」

 

「ねぇ!どうしてあんたはそこまでするの?私たちなんて会って半日もしてないって言うのに。」

 

「困ってるのを見ると助けたい性分でな。それに助けるのに理由なんていらないさ。俺が助けたいと思ったから助ける。お人好しなんて良く言われたもんだ。」

 

「助けたいと思ったから助ける……未来ちゃんも良く言ってました……ユーさんありがとうございます!絶対にまた会いましょう!」

 

「あんたみたいな人間は二人目ね。ありがとう。次会うときは概念について語り合いましょう。」

 

そうして空間を広げて一人一人通れるスペースが出来上がった時

 

ピキピキピキ!

 

ダン!

 

「うにゅっ!?」

 

「ヒノ!?」

 

「ヒメちゃん!!」

 

突如ヒメちゃんの居たところがひび割れ地割れのように開きヒメちゃんとヒノアラシがそこへ落ちてしまう!

 

「ドラパルトォォォ!」

 

「ドラァァァァァァ!」

 

ヒュュュュュュン

 

ダキッ

 

「ドラちゃんママ!」

 

「ヒノノー!」

 

「そのままヒメごと飛び込むんだ!」

 

「でも!」

 

「ミルの嬢ちゃん早く!そんなには持たない!」

 

「ミル早く!」

 

「えいっ!」ビシュン

 

「それっ!」ビシュン

 

「そりゃぁ!」ビシュン

 

ヒュォォォォォ

 

「ドラァ」ビシュン

 

未来サイド

 

空間が大きく開き一人分通れる道が出来上がった頃

 

「えぇいこのまま待ってても仕方ない!此方から引っ張れればなんとかなるだろ!」

 

「魔王!そんなことして入り口後閉じたらどうするのですか!」

 

「けどよ。なにもしないよりは」

 

と言っていると、

 

「わきゃぁぁぁー」ドッシッーン チュゥ

 

「のわぁぉぉぉ」ドッシッーン チュゥ

 

「ミルちゃん!?」

 

「お母さん!」

 

「よっと、戻ってこれたのね!」

 

「ベル!」ダキッ

 

「あらあら!ルシファーから抱きついてくるなんていつぶりかしら?」

 

「あれ!?ヒメちゃんは!?ベルフェゴール、ヒメちゃんは」

 

ビシュン「ドラァァァ」

 

「にゃあ!?ドラちゃんそっくりです!」

 

「うにゅ?」

 

「ヒメちゃん!」

 

「!ねーねぇ!」

 

「ドラっ!?…ドラァ」サッ

 

「ヒメちゃん…!」ギュゥッ

 

「ねーねぇ!苦しいの…」

 

「良かった…無事でホントに良かった。」

 

「うにゅにゅ~」ギュゥッ

 

「うにゅっ!にーにぃ!」

 

「えっ?」

 

と空間が閉じ掛けている方へ振り向く。

 

そこには無数の血痕を残しつつも見事全員を脱出させることに成功した両手があった。

 

ハッ「ユーさん!」

 

顔は見えなかったがそれでもその向こうにいる人影が笑ったような気がした。

 

そして両手が離され空間は閉じられた。

 

「………間一髪だったわね。」

 

「うにゅ…にーにぃ」シュン

 

「ドララァ」ナデナデ

 

「うにゅっ!」

 

「この子はいったい?」

 

「ドラァ、ドララァ」m(_ _)m

 

「うにゅ!ドラちゃんママだよ!」

 

「えっ?ドラちゃんのお母さん?」

 

「ドラァ!」

 

「メシシー」

 

「メシシー」

 

「ドラちゃんと同じ個体が二匹?」

 

「ドラァ」サッ

 

「これは…もしかしてポケモン図鑑!?」

 

ピン

 

ドラパルト

 

ステルスポケモン

ドラメシヤの最終進化系

 

以下略

 

「成る程ドラちゃんが大きくなったらこの子になると言うことなんですね。しかし、どうしてこの子は?」

 

「ドラァ」カサカサ ゴソッ!

 

「む?スケッチブック?」

 

カキカキ「むすこがおせわになってます。むすこのようすがきになったははです。」

 

「おお!片言ですがコミュニケーションが取れるのですね!そしてドラちゃんのお母さんというのは本当そうですね。」

 

「メシ?」ジーッ 

 

「メシ?」ジーッ

 

「…どうしてこの子たちは私をみてるのでしょうか?」

 

「「メシシー!」」ポフン ノシッ

 

「わっ!くすぐったい…」

 

「ヒノノ~?」

 

「ヒノアラシ?どうしてここに?」

 

「うにゅ!ヒノちゃんと友達になったの!」

 

「ヒノ~」

 

「そうだったのですね。」

 

「ねーねぇ!ただいまなの!」

 

「ッ!おかえりなさいヒメちゃん!」ギュゥッ

 

「お母さん!」ギュゥッ

 

「レナス心配掛けたね」ナデナデ

 

「良かった…ホントに良かったよぉ」

 

「ミル」

 

「先輩。」

 

「心配させやがって、無事で良かった。」ギュゥッ

 

「ふふ、私の帰る場所は先輩のところですから…ね。」

 

「それにしてもベル。跳ばされた先でも良く帰ってこれましたね。」

 

「まぁ、私たちだけだったら帰ってこれなかったわ。あっちで出会った人間に助けられたのよ。さっき空間をこじ開けたのもその人間よ。」

 

「人間が空間をこじ開けるなんて力業をできるとは思いませんが貴女が言うのならそうなのでしょう。」

 

ピョンピョン「わーい。お外だー」

 

「にゃあ?元気の良い子です。」

 

「ピョンピョン跳ねてるね。」

 

「エレキさんも一緒でしたね。」

 

「?エレキ?」

 

ピン

 

レジエレキ

エレクトロンポケモン

以下略

 

「えっ!?レジエレキ?でもこの子人の姿を…まさか擬人化?」

 

ポーン ポーン

 

「ここがマスターの世界ですか」

 

「ご主人様の世界ですぅ!」

 

「もしかして?」

 

ピン

 

レジアイス

 

レジスチル

 

以下略

 

「そういやミルその後ろのやつは?」

 

スピー

 

「気持ち良さそうに寝てるね」

 

「クーちゃん!?いつの間にボールから」

 

「ご主人~」スピー

 

「あの娘は…」

 

レジロック

以下略

 

「うにゅ!スーちゃん!」

 

「マスター!」ギュゥッ

 

「レジアイスをヒメちゃんはゲットしたのですね。」

 

「初めまして。マスターのお姉さん。レジアイスのスーちゃんです!」

 

「初めまして。未来といいます。礼儀正しい娘ですね。」

 

スピー パチン「ん?ご主人~この二人は?」

 

「この娘はベルゼブブ、私の娘です。」

 

「ご主人の娘~?宜しく~」

 

「宜しくお願いします!」

 

「何だかのんきな奴だな。」

 

「ん~こっちのはご主人の旦那~?」

 

「見る目がある奴だな!そう!俺はミルの旦那の魔王だ!宜しくな!」

 

「あはは。すっかり気に入りましたね。」

 

「この子はいったい?」

 

「初めましてですぅ!私レジスチルです。スチルと呼んでくださ…はぅ」ドサッ

 

「……何もないところで転びましたね。」

 

「この子ちょっとドジだけど可愛い子だからね。」

 

「ベルがそう言うのであればまぁ大丈夫でしょう。」

 

「三人とも無事で良かったです。」

 

チョンチョン

 

「ん?ヒメちゃんどうしましたか?」

 

「うにゅ?」

 

「あれ?ヒメちゃんじゃない?」

 

「ピカチュゥ」

 

「ピカチュウ!付いてきちゃったんですか!?」

 

「チャア~」スリスリ

 

「…………可愛い子です。」ナデナデ

 

ガチャッ

 

「ただいま未来。あら何だか賑やかね。」

 

「ウララ」

 

「母様おかえりなさい。」

 

「にゃあ。ミヤビさんおかえりなさいです。」

 

「雫もただいま。」

 

「わぁ可愛い子だね。こっちおいで~」

 

「ウララ」ピカーン

 

「ほぇ?」

 

「ペコペコッ!」ガブッ

 

「みぎゃぁぁやめて~羽噛まないでぇー」

 

「こら!モルペコダメですよ。クッキーあげますからその人から離れるです。」ヒョイ

 

「!ペコ」カジカジカジ ビカーン

 

「ウララ」

 

「うぅ痛い~跡ちょっと付いたかも。」

 

「大丈夫?ちょっと待ってね。」パァー

 

「痛くなくなってきた!」

 

「それと一応包帯巻いておきましょう。」シュル

 

「ありがとう!え~と?」

 

「ミヤビと言います。宜しくね。」

 

「イルミだよ!ミヤビありがとう!」ギュゥッ

 

「どういたしまして」ナデナデ

 

「はふぅ。何だか安心する~」フニャ

 

「おぉ流石ミヤビさん!イルミも骨抜きにしてるな。」

 

「そういえば皆してどうしたの?」

 

「実は」

 

未来、ミル説明中ーーーーーーーー

 

「成る程ね。そんなことが…」

 

「幸いにも三人とも無事でしたが一歩間違えれば危ないところでした。」

 

「それにしても、概念や点字、他の世界のことを知る人間ね。術式娘ちゃん。その人間と仮契約したのかしら?」

 

「えぇ。この世界にはない知識をもらえて私も暫くは退屈しなさそうだわ♪」

 

「ベルは相変わらずね。知識に関してはいつもの怠惰な姿からは考えられないくらい夢中になるのは。」

 

「そうなのルシ姉?」

 

「えぇ。こんなベルを見るのは久し振りです。それにその人間にたいして関心が行くというのも珍しいですね。」

 

「ベル姉恋してるの?」

 

「さぁそこまでは…しかし未来と同じような関心があるようには感じますね。」

 

「それにしても、まさかあの不可能ダンジョンといわれた所にこんなに可愛い子たちがいたなんてね。」

 

「スーちゃんと友達になったの、ばぁば!」

 

「マスターのお婆様でしたか!とてもお綺麗です!」

 

「フフッ、お世辞でも嬉しいわ」ナデナデ

 

「にゃあ…さっきの」

 

「雫?」

 

「さっきの空間をこじ開けた人何だかどこかで感じたことのある力でした。それに血が出ても三人を帰すために頑張ったのが分かるです。」

 

「…そうですね。いつかまた会えたらお礼を言いたいですね。」

 

とリビングに広がった血を凝縮させて液体に戻して瓶に詰める未来。

 

「…ねぇ術式娘ちゃん。点字の話しはその人間から聞いたのよね。」

 

「えぇそうよ。」

 

コソッ「ならどうして未来は点字を読めたのかしら?あの娘は知っていたって言うし。」

 

「スチルたちが言うには相当古い言語みたいらしいわ。読み方なんてもう誰も知らないんじゃないかしら。それか…」

 

「それか?」

 

「まぁ良いじゃない。女には一つや二つ秘密があるものよ。気にしてたらきりがないじゃない。」

 

「そうね。今は貴女たちが無事だったのを喜びましょう。」

 

(それに改めて見るとやっぱりあの人間と未来の魂は似てるわね…魂が似るなんて普通はあり得ない…親子や兄妹でもないかぎりは…)

 

「ミルちゃん…どこも怪我してないですか?大丈夫ですか?身体に違和感はありませんか?」サワサワ

 

「み、未来ちゃん!?そんなところ触っちゃ!ひゃあ!」モニュ

 

「肌艶も大丈夫そうですしおっぱいもいつも通り柔らかいですし大丈夫ですかね」ハスハス

 

「未来ちゃん、ダメですぅ。そんなに揉まないでぇ」

 

「ホントに良かった…」

 

「えっ?」

 

「いなくなってしまったと思いました。また親しい人が遠くに行ってしまったかと…おかえりなさいミルちゃん…」

 

「うん、ただいま未来ちゃん!」ギュゥッ

 

「ミルちゃん……」

 

ボソッ(こんな目に遭わせた報いは受けさせる)

 

「未来ちゃん…程々にしないとダメですよ。」

 

ドキッ「な、なんのことでしょうか?」

 

「何だか言わないといけない気がしたので。」

 

スピー「ん~??何だか恩人に似てる気配~」

ダキッ

 

「え~と、クーちゃん?」

 

「安心する~」スピー

 

「人懐っこい子達ね。」

 

「そうだ!ゴトラさん出てきてください」

 

ポーン「ゴドォ」

 

「ボスゴドラもゲットしたのですね。」

 

「おぉ!かっこいいな!ミルがゲットしたのか?」

 

「ヒノノ!」ピョン ギュゥ

 

「ゴドォ」

 

「ヒノアラシと仲が良いのですね。」

 

「ヒノちゃんのお祖父ちゃんなんです。」

 

「そうなのか。俺は魔王って言うんだ宜しくな!」

 

「ゴドォ、ゴドラ」ニギ

 

「その子ミルがおっちょこちょいなの見て付いてこうって決めたのよ。」

 

「まぁミルがおっちょこちょいなのは昔からだからな。」

 

「先輩までそんなこと言って~」

 

「どんなミルちゃんでも可愛いですよ。」

 

「未来ちゃん~!」ダキッ

 

「ピカチュゥ♪」

 

「気持ちいい?」ナデナデ

 

「チャア~」

 

「良かったわ。それにしても撫で心地が良いわね。」

 

「あれ?ヒメちゃんその勾玉はどうしたの?」

 

「にーにぃから預かってるの!また会おうって約束したの!」

 

「とても古くて神聖な雰囲気ですね…いったい何でできているのか」ジー

 

「うにゅ。ルーお姉ちゃんダメだよ。これにーにぃのだもん。」サッ

 

「大丈夫ですよ。誰も取りませんから。」

 

(ヒメちゃんの持ってる勾玉どこかで見覚えがあるような………)

 

こうしてミルたち三人は無事に遺跡から帰還することができた。その日は疲れからミルは魔王とレナスと共に一緒に添い寝をし、ヒメちゃんも未来と、ミヤビに挟まれながら一緒に眠るのであった。

 

寝る前の一幕でピカチュウと二人になった未来は

 

「はぁ~生ピカチュウ♪生ピカチュウです!可愛いです!」ダキッ

 

「チャア~♪」スリスリ

 

「あぁ癒されます♪なんて可愛いのでしょう!」ゴロゴロゴロ

 

「ピカチュゥ」ペタペタ

 

「(〃▽〃)~!これがピカチュウの肌触り…とても気持ちいいです♪」

 

前世からポケモンを知っている未来。特にピカチュウを気に入っており部屋にはピカチュウグッズが沢山あった程である。

 

ピカチュウも主人にどこか似ていて好意的に接している未来に懐いている。

 

そしてドラパルトも未来を見て多少驚いていたものの主人に任されたこともあり居候することになった。

 

ドラパルトの中にいたドラメシヤたちは雫やヒメちゃんたちと仲良く遊んでもらったりと馴染んでいた。

 

ーーーーーーーーーー

 

そしてその夜

 

皆が寝静まった部屋。

 

ふとミルは目が覚める。

 

その横にはレナスと魔王も、一緒に眠っていた。

 

ミルは助けてくれたユーさんを思い出す。

 

(ユーさんはあれから無事に脱出できたのでしょうか…私たちを助けてくれた人でどこか未来ちゃんに似ている人でした。)

 

そう思っているとガチャっと誰かが入ってくる音がした。

 

うっすらと開けた目で見ると、入ってきたのは未来であった。

 

(未来ちゃん?)

 

なぜ未来が入ってきたのか分からず困惑するミル。

 

そして未来はミルの元に足音をたてずに歩み寄るとミルに覆い被さる。

 

突然の展開に驚愕するものの、未来はそのままミルの胸元正確には心臓辺りの部分に左耳を付けるように抱き付く。

 

鼓動が早くなり起きているのがバレるのではと思っていたミルだが

 

「良かった…ちゃんと動いてる…ちゃんとここにいる。温かい命の鼓動がある…」

 

未来の言葉に相当心配させてしまったとミルは思うがそれでも親友のどこか安堵する声音と未来に思われていることに嬉しく思う。悪魔の友達や先輩関連の人とは仲良くなれてはいたが同年代では友だちがいなかった。そんなときに友達になった未来ちゃん…

 

「もうあんなことは嫌です。冷たくなった体温、いつも話し掛けてくれたのに二度と目を開けてくれない、大事な人がいなくなってしまった喪失感と孤独…」

 

(未来ちゃん?)

 

「大事な人を失くした絶望…大事な人がいない世界…そんな世界に生きる意味なんてない…それなら大事な人なんか作らなければ良い…そう思ってたのに…ミルちゃん…貴女は何かお返しをしたいと言ってましたけど、もう私は貴女から充分すぎる物をもらってるんです。

 

友達もいないこんな私に接してくれるのなんて貴女だけです…だから貴女と魔王が健やかに過ごせるように守っていきます。例えどんなことをしようとも貴女たちの幸せは誰にも邪魔させない…私は祐希兄様を守れなかった。その場にも居合わせられなかった…ミルちゃんたちやヒメちゃん、母様は絶対に守ってみせる。」

 

その思いを聞くミルは前に未来の引き出しで見つけた日記の名前の人の名前が判りそして

 

(祐希…兄様?…あれ?そういえばあの人ユーさんは名前を名乗らなかったけどソーナンスはゆう…さんてどこか詰まりながら言ってたような…?まさかユーさんは未来ちゃんの言った…祐希兄様?)

 

そして未来はある程度ミルに抱き付いた後、部屋を後にした。

 

(分からない。今の状況で言えばやっぱりユーさんと未来ちゃんには何かしら繋がりがある。でもその関係が分からない。未来ちゃんの過去を何一つ知らない私には………そういえばユーさんは未来ちゃんの過去を間接的に知ってる人が私の近くにいるって言ってたような…何とか探してそれで)

 

それで私はどうしたいのだろうか…

 

未来ちゃん…私だって貴女から色々なものをもらってるんです。だから貴女の背負う物を少しでも背負わせてほしい。

 

(…それに時空魔法っていうのも調べてみよう。何か未来ちゃんを知る手掛かりになれば良いけど。あとはクーちゃんを通じてドラちゃんママにユーさんのことを聞いてみよう。)

 

こうしてミルは未来のことを知りたいと色々と調べようと動き出す。

 

部屋を後にした未来は家の下にミヤビにも内緒で作った地下空間へと足を運んでいた。

 

そこは魔法の材料の保管や少し危険なものなどそこへと運び込んでは溜め込んでいた倉庫のようなものであった。

 

そして地下空間の中でも少し大きめの部屋へと足を踏み入れると

 

「ん'ん'ん'ん'~」

 

口を塞がれ目元もアイマスクで隠され両手には魔法が使えなくなる魔封じの腕輪をされたエクシィが縛られた状態で座らされていた。

 

「流石に口と目は自由にしておきますかね。」

 

とほどく未来。

 

「まぶしっ!…あんたこんなことして只で済むと思ってるの!」

 

「それはこちらの台詞ですよ。未遂とはいえ貴女はミルちゃん、ヒメちゃんとベルフェゴールを危険に晒した。逆に聞きますが貴女は魔王の伴侶と実質的に部下の七つの大罪の悪魔にあんなことをして只で済むと思いますか?」

 

「ッそれは…」

 

「その沈黙が答えでしょう。今回の件は元を正せば魔王が貴女の手綱を握っていないから起きたこととも言えるでしょう。

 

しかし今後また同じことがあってもいけない。魔王は甘過ぎるのです。その甘さに見惚れる悪魔もいるのでしょうが甘さとは時として捨てなければならないもの。でなければ大事なものなんて守れないのだから。」

 

「…あたしをどうする気よ…」

 

「そうですね…それを話し合う前にまずは飲み物でもどうですか?」

 

と未来はコップに注いで口へと持っていき丁寧に飲ませる。

 

「あたしだって悪魔の端くれ。そんな簡単に屈したりは…しな、あっ♥️」

 

「?どうしましたか?まだ話し途中ですよ」

 

「あんた、何をしたの…んんッ♥️」

 

「何簡単なことですよ。貴女がこの家に来てから飲んでたもの、あれ水じゃなくて媚薬何ですよ。それも効果も後から出るタイプのものでそれが今貴女の身体に走っている快感の原因です。そして、今飲ませたのは尿意を魔力に変換する魔法薬と魔力が高まれば強制的に魔力が快感に変換される物です。魔法はその腕輪で使えなくなってるので魔力が貯まれば貯まるほど快感はどんどん押し寄せることになるでしょう。」

 

「ッ♥️こんな物であたしを堕とせるとでも」

 

「えぇなのでこれも合わせて持ってきたのですよ。」

 

と未来は注射器を取り出してその中身を話す。

 

「偶々実験途中で出来た相手の感度を数倍から数十倍にしてしまう物です。効能は魔族の方に少量で薄めて確かめてもらって実証済みなので安心してください。あっ!でも」

 

「原液を直接入れるのは初めてなのでどうなるかは分かりませんがね」ニタァ

 

「ヒイッ…ちょっちょっと待って、今でさえ快楽が凄いのにこれ以上されたらっ!」

 

「魔王を襲うのならその目的以上のものを与えて魔王に供給させるかミルちゃんに服従を誓うのかすれば良いのです。」プスリ

 

「やめっやめてぇ!お願いだから、もう魔王に勝負を吹っ掛けないから!おとなしくするからぁ」

 

「もう遅いですよ。貴女はこれから休むことなく快楽を味わいそして魔王とミルちゃんに忠誠を誓う従順な悪魔に生まれ変わる。」

 

「あがッ!かひゅッいやッ♥️あたしがこわされりゅ♥️やぁッ」

 

「安心してください。命までは取りません。しかしミルちゃんたちを危険に晒したのです。それ相応の報いは受けてもらいます。これは私の自己満足です。なので恨むのなら私を恨みなさい。もっともそれまで正気を保っていたらかもしれませんね。」ガチャ

 

そして未来は部屋を出る。忘れずに防音と魔力が外に出ないようにきっちりと封印をして部屋へと戻る。部屋の中には生きていくための必需品も揃えてあるので餓死する心配もない。もっとも全てに媚薬成分の入ったものなので食せば更なる快楽を味わうことになるだろうがそこはそれである。

 

そうして戻る未来。

 

その姿を影からこっそり見ていた者たちがいた。

 

「ハデス…」

 

「何かしら術式娘ちゃん。」

 

「いやぁ意外に私も思われてたんだなぁって。」

 

「それよりもあの悪魔のことでしょう。」

 

「まぁでも因果応報じゃないかしら。魔王様に何度も突っかかってたのもあるし今回の一件で七つの大罪も敵にまわしかねないことをあの悪魔ちゃんはしたのよ。昔だったら斬首じゃない?」

 

「まぁ確かにそうね。生きてるだけマシなのかしらね…」

 

「それよりも未来のことじゃない?」

 

「…あの娘を見ていて何がなんでも大切な人を守りたい優しい娘なのは分かるわ。でもあの娘の守りたいものに自分は含まれてないように感じるのよ。それに」

 

「未来は興味のあることには貪欲だけど興味のないことにはとことん関心がない…ある意味私と似てるところがあるってことね。」

 

「それに優しすぎて壁を作って、傷付かないように関心を薄めているように思えたりするのよ。まるで失うことを恐れるみたいに。」

 

「そんな経験をあの娘はいったい、何時経験したのかしらね。」

 

「分からないわ。でも私のするべきことは変わらない。ミヤビと未来を守るそれが今の私の役目。」

 

「まぁ未来は私も気に入ってるからちょいちょい気に掛けるわ。ねぇハデス」

 

「何かしら?」

 

「魂が似通ってるのって親子とか親戚、兄妹以外に理由ってあるの?」

 

「…そうね。普通は肉体が死んだら魂は閻魔の裁きを受けて天国か罪を洗うために地獄へと落とされるかして浄化されて転生するかだと思うわ。でも」

 

「でも?」

 

「こことは違う世界で親子や親戚だったりして何かの弾みでこちらで転生してたらなんて流石にそんな例は聞いたことがないわね。」

 

(…ハデスの言った推測。強ち間違いじゃないかもね。少なくとも未来がこことは違う世界の知識を知っていた理由は説明が付く。

 

そしてあの人間との関係も親戚なのかどうかは分からないけど何かしら強い結びつきがある。

 

あぁやっぱり貴女は最高ね。沢山の未知を私に見せてくれる。次はどんな未知を見せてくれるのかしら…未来)




あとがき
今回も読んでいただきありがとうございます。

今回で遺跡編は終わり次回から未来の世界での話しへと戻ります。

前にした予告2の話しは何話かいれてから入るようにします。

さて本編ではベルフェゴールが未来に関心を寄せていたり元凶なエクシィは縛られて未来が脅したりとしてましたが何とかミルたちを補足することに成功し空間を開くものの前回の教授の悪あがきで空間が閉じ掛けてあわやこれまでかと思いきや、向こうの空間から祐希が時空の力を込めて空間を広げ、ミルたちを無事に帰還させました。

向こう側ではレジギガスを治療するために祐希が預かり5人娘の4人に任され末っ子は母をおんぶして脱出する準備万端な体制になり、ジラーチはギガスに付いていくのでヒメちゃんとお別れしました。

因みにこのジラーチは1000年に一度目を覚まして7日行動した後にまた眠りにつくのではない個体らしいとのこと。ポケダンシリーズで普通に奥地にいる個体やマグナゲートみたいな個体ですね。

そしてドラパルトに四次元バックを渡してダイマックスバンドはピカチュウにメガバングルとボスゴドラナイトをミルへと渡した祐希

この時祐希は一瞬後の未来も見えていたためにドラパルトに色々とお願いをしていてヒメちゃんたちをつれて向こう側へと送ったようである。

そして、待ち構えていた魔王にダイブしたミルは魔王にキスする形になり受け止められベルフェゴールも心配していたルシファーに抱き付かれました。

そしてドラパルトが空間を渡り話しを少し聞いていたものの実際に未来を見て主に魂がとても似ていることに驚いたもののヒメちゃんを未来に手渡して自己紹介をした。

ドラパルトは話せはしないものの書くことによってコミュニケーションは取れるので後々祐希のことをミルに語るかもしれませんね。

そしてミヤビがモルペコと帰ってきて、丁度お腹の空いていたモルペコがイルミの頭の羽に噛みつくものの雫はクッキーを投げて一先ず空腹の収まったモルペコを撫でてイルミを治療したミヤビはイルミにも懐かれることになりました。

そしてレジドラゴ以外のレジたちも居候することになりました。レジロックはミルと共に暮らし、娘のレナスや魔王にくっついては甘えて寝ていることが多く、レジアイスはヒメちゃんと一緒に神界で暮らし、レジスチルはベルフェゴールが魔王宅に済んでいるのでそちらへ…後に魔王はミルが二人になったぐらい騒がしくなったと証言している。

レジエレキは気に入った人間が見つかるまでミヤビ宅に滞在することにして雫や他のポケモンたちと遊んでいる。

そしてピカチュウは祐希と似ている未来になつき抱き枕や頬擦りされたりとしているものの善意から来るものなのでされるがままにされているが仲は良い方である。

未来は前世からポケモンのファンだったので生でピカチュウをみれてとても嬉しく誰もいないのを見計らって抱き付いて撫で回しています。

そして未来もドラパルトからポケモン図鑑を貰い追加されたポケモンたちに目を通して知識を深めて更にダイマックスなるものの存在も知りピカチュウからダイマックスバンドも手渡されました。

そしてミルの無事を確認したものの不安になり夜にもう一度確認しに来た未来。彼女にとって大切な人であった祐希がいない世界は苦痛で胸にぽっかり穴が空いたような空虚感を味わったこともあり大事な人を作らないようにしてたもののミルという親友が出来、彼女の幸せを何がなんでも守りたいとあらゆる事をするつもりな未来。

そしてミルは大事に思ってくれている未来のことをもっと良く知り力になりたいと未来を知る人物を探そうとします。

そして今回の元凶なエクシィは未来に捕らえられて誰も知らない地下室に幽閉されて快楽漬けにされて後に魔王とミルに忠誠を誓い未来をご主人様と呼び引っ付くことになるでしょう。

そしてハデスとベルフェゴールはそれを知りつつも因果応報と触れないようにしそしてベルフェゴールは何かに気付いたようで未来を見つめていました。

そしてそろそろ七夕な季節になって来たので織姫とかを出していきたいと考えてます。

さて話しは代わりネロ祭が復刻されてボックス開け放題になったのは嬉しいですね。

新素材も全て交換しモルガンのスキルも2つスキルマにはしたので早くフリクエでも落ちないかと思いながらの周回ですね。

昨日からはアンチヒーローズで弓編成なので1waveにキャストリアのスキルをラムダにやった後にオダチェンして特効礼装のモルガンとラムダによる素殴りと2、3はラムダ宝具による一掃で周回してるので最短ターンで周回をしつつ合間をみて更新していきます。

今回も読んでいただきありがとうございます

次回も読んで頂けると幸いです。

おまけ
無事に三人を送り届けたユーさんこと祐希。

「…!」(*>ω<*)

「大丈夫だドラゴ!これぐらいすぐ治る。さぁ俺たちも脱出しよう。」

と直ぐ様フーパの加護もとい能力である、ありとあらゆるものをリングの先の空間に移動させる程度の能力を発動させるとドラゴとギガス、ジラーチを伴い脱出した。

時空を操る程度の能力との組み合わせでミルたちを送り返せた可能性もあったものの不安定な場所で使えば時空の彼方へと飛ばされていた可能性もありミルたちへは使えなかったようである。

ヴゥン

「よっと…何とか来られたな。」

「ここは…何だか空気が澄んでるね。」

「レジギガスはあんな殺風景なところにいたんだ。なら自然豊かなところで静養した方がいいと思ってな。」

「…( ≧∀≦)」

「ドラゴも気に入ってくれたか!」

「…むっ…ドラゴ?ここ…は?」

「気が付いたか?」

「お前はあの時の人間?何故?」

ヨッコイショ「( ≧∀≦)ノ」ギュム

ナデナデ「何故私を助けたのだ。」

「そうだな。強いて言うならあんたの娘たちのためかな。あんたも相当苦労してたんだろう。ここは争いとは無縁の場所だ。ゆっくり静養した方がいい。他の娘達との再会はそれからでも遅くない。」

「お前はこれまで会った人間とどうも違うのだな。私の力目当ての者が多かったというのに。」

「力があろうがなかろうが娘たちから愛されてるのをみると自然とな。」

「そうか…」

としていると

「ぽぇーん!ゆうきです!」

「ほんとですぅ!」

「ひさしぶりです」

「ぷぅ~ぷぅ~!」

とどせいさんたちが寄ってきた。

「何だか穏やかな住人?だね。」

「この子たちはどせいさんっていってなとても優しくて友好的な子達なんだ。」

「こちらのおおきいひとは?」

「あたらしくきたですか?」

「ぷぅーぷぅー!」

「あ、あぁ」

「よろしくです。」

「ぽぇーん!」

「( ≧∀≦)ノ」ムギュ

「人見知りのドラゴが懐くということは無害な子達なのだな。人間。」

「祐希だ。」

「祐希よ。ここはいったい何なのだ?」

「ここはサターンバレーと呼ばれているどせいさんたちの住んでいる所だ。そしてこの世界は」

「忘れられし者たちが最後に行き着く幻想の地、幻想郷だ。」

ーーーーーーーーーーー

???

「ただいまー!」

「おかえりなさいイルミちゃん」

「お母さん!今日ね魔王様と遊べてね、友達が増えたんだよ!」

「そうなのね。良かったわ~。あらっ!イルミちゃんその包帯?」

「まぁ色々あってね。動物に噛まれちゃったけど治してくれて巻いて貰ったの!」

と包帯のところを見せるイルミ。

包帯は蝶結びになっているがどういうわけかハートマークになるような形になっている。

「!!!これって…イルミちゃんこれをしてもらった人の名前って?」

「んーとねミヤビって言うんだよ!」

「まぁなんて事なのかしら!初代ルシファー様が言ってた通りだなんて!このハートマークの包帯の結び方はあの方しかいないわ!」

「お母さん?」

「イルミちゃん今度人間界に行くとき私も連れていってくれるかしら?」

「良いよ!お母さんと一緒にお出掛けだ!」

(またお逢いできるのですね♪初代ルシファー様が仰っていた転生して人間界でイルミちゃんと知り合ってたなんて。待っててくださいミヤ様!今貴女の愛奴隷下僕のテルミが迎えに参ります!)


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クリスマス島での音楽祭1

今回は導入になります。

それではどうぞごゆっくり

最後にデビカのカード風プロフィールで水着☆大魔道師フィラの説明を載せました。


ミルたちが無事に帰ってきてから二週間後。

 

今日は年末間近でありヒーロー部の掃除をしている魔王とミルと手伝いに来たレナスとクーちゃんたち。

 

「それにしてももうそろそろ今年も終わりなんだな。」

 

「そうですね先輩!来年もヒーロー部を頑張りましょう!」

 

「来年は俺も卒業だからな。ミルと高校生活を過ごせるのもあと一年か…」

 

「お父さんこっちの掃除も終わりました!」

 

「ありがとなレナス」ナデナデ

 

「レナスはえらいね」ナデナデ

 

ハフゥ「気持ちいいです~」

 

スピー「旦那~掃除まだ終わらないのか~」

 

「もうちょっと待っててねクーちゃん!」

 

「それにしても今日は何もなさそうな一日になりそうだな。」

 

「そうですね。早めに終わったら先輩とお家デートを…」

 

と言っていると

 

ヴぉおぉぁぁぁぉおおヴぉぉぉお

 

「ん?何だか校庭が騒がしいな?」

 

「本当ですね。いったい何が?」

 

ガラガラガラ

 

「まーくーん!!」ギュウ

 

「うおっ!この感触はまさかえり姉か!?」

 

「む~旦那に抱き付いていいのは僕とご主人とベルゼと未来だけなのだ~。」

 

「おおおおお母さん!?お父さんに知らない女の人が…」

 

「大丈夫だよ。あの人は愛梨奈さん。先輩の二人いるお姉さんの一人なの!」

 

「久し振りだね~!元気そうで良かった。ちゃんとご飯食べてる?風邪引いたりしてない?」

 

「大丈夫だって。飯はミルとたまに食ったりしてるから」

 

「あっ!ミルちゃん!」ムギュ

 

「はふぅ」

 

「久し振り~!元気そうで良かった!」

 

「お久し振りです。エリさん。」

 

「もうっ!エリお姉ちゃんでいいのに。」

 

「まぁ確かに将来はそうなるから呼んでやってくれ。」

 

「ん?もしかして二人とも漸く付き合ったの!?」

 

「まぁな。」

 

「ヤッター!これで妹が増える~!」スリスリ

 

「旦那のお姉さん~?」

 

「あらこっちの子は?」

 

「クーちゃんです。家で居候してるんです。」

 

「よろしくね!」

 

「よろしくなのだ~」

 

「えっと?」

 

「ミルちゃん?こっちの子は?」

 

「え~とですね…私たちの娘ですぅ」

 

「……………え?……えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

「えーとつまりこの娘は悪魔でまーくんとミルちゃんに懐いててミルちゃんが娘にして将来結婚するからまーくんがお父さんになったってことであってる?」

 

「大体合ってます。」

 

「もうこんなに可愛い娘が出来たなんてどうしていってくれなかったの!」

 

「いやぁだってエリ姉世界中飛び回ってるしからな。」

 

「それでも報告ぐらいしてほしいよ!」

 

「あの~?」

 

「ごめんね。私は愛梨奈。皆からエリとかエリちゃんなんて呼ばれてるよ。宜しくね!」

 

「はい!エリおば様!」

 

「可愛い!まさか弟に先を越されるなんて。いいな~私も欲しい!」ナデナデギュム

 

「エリ姉なら引く手数多じゃないか?」

 

「そうだろうけど私には心に決めた人がいるもん。」

 

「えっ!?そうなんですか!」

 

「今どこにいるかは分からないんだけどね」

 

「それでエリ姉はなんでここに?」

 

「そうそう。実はクリスマス島でね音楽祭をするみたいでオファーが来てね。それでまーくんたちが良ければ一緒にどうかなって。」

 

「クリスマス島か。去年一緒にミルと行ったっきりだな。よし!行くか。」

 

「レッツゴーです!」

 

こうしてヒーロー部で旅行することになり校庭に停めていた空飛ぶロケバスへと乗り込む

 

「さぁ座って座って!」

 

「なかなか広いんだな…」

 

フヨフヨ「ぷりっ!」ノシッ

 

「ぬおっ!エリ姉がいるならお前もいるよな!」

 

「プリリ!プリッ!」テシテシ

 

「イテテこらっ!会うたびに叩きやがって…母ちゃん、ミサ姉、エリ姉には懐いてるのに俺や牙兄は何でか叩かれるんだよな」

 

「可愛い子ですね。エリお姉ちゃんの子ですか?」

 

「うん!この子プリちゃんとは昔からの付き合いで今では私と一緒にアイドル活動もしてたりするのよ。あとこの子は空も飛べるから私も空中散歩したりするんだ~」

 

「プリッ!」

 

「んー?」

 

「どうしたのクーちゃん?」

 

「ベルゼ~そいつ同族だぞ~」

 

「えっ!?もしかしてポケモン!?」

 

ピン

 

プリン

 

ふうせんポケモン

 

12オクターブを超える声域を持つが歌が上手いかどうかはそれぞれのプリンの努力次第声の波長を自在に 変えて 聞くと絶対に 眠くなる不思議なメロディーを歌う。

 

「まじか!こいつポケモンだったのか!」

 

「?ポケモン?」

 

「エリお姉ちゃんこの子とはいつ頃会ったのですか?」

 

「んーとね。この子とは10年以上前に会ったの。あることがあってそのときの私眠れなくてね。そんなときにプリちゃんが子守唄を歌ってくれて寝かしつけてくれたの。それからは私も歌にはまって今ではアイドルをやってるの。」

 

「あることって?」

 

「………魔神に襲われたの。」

 

「魔神……ってあの!」

 

「ミル、魔神って?」

 

「私も詳しくは知らないのですが昔突然現れては人々を虐殺しては魂を回収してその後には何も残らないというらしいです。その後には天使がやってきて箝口令が敷かれて魔神を回収するみたいなんです。

 

お母さんやミヤビさんたちも戦ったらしいのですが魔神は死なないみたいで押し停めて天使がやってくるのを待つしかないと言われました。」

 

「…魔神…」

 

「レナス?」

 

「魔神は十何年に一回現れては被害を出していくので悪魔側でも問題になっているんですがどうやっても倒せなくて、攻撃をしてもそれを学習してどんどん強力になるみたいなんです。」

 

「うん…まーくんはまだ赤ちゃんだったから家にいたけど私は外で遊んでてね。偶然魔神に会っちゃったの。ミサ姉もお母さんもいなくて近くにいた大人の人も魔神に殺されて…私も逃げたんだけど子供の足じゃ逃げきれなくてね。もうダメって思ったんだけどあの人…氷の騎士様が助けてくれたの。」

 

「氷の騎士ですか!?」

 

「氷の騎士?」

 

「実は魔神は十年以上前に一度全て撃退されたんです。誰もが倒せないと思っていたのにその氷を操る剣を持った人は魔神を斬って凍らせてを繰り返したんです。

 

しかも驚くことに凍りついた魔神は機能を停止したように動かなくなったんです。魔神が出てから今までよりも被害が格段に下がったんです。それで私たち悪魔や一部の界隈や魔法協会ではその人を氷の騎士って呼んで英雄のようにしていると聞きます。

 

だからなのか氷魔法を学ぶ子達が多くなったとベル姉に聞きました。」

 

「そうだったのか…」

 

「それで騎士様に助けられた私はね怖くてその人に抱き付いて泣いたの。その隣にいた不思議な女の人も頭を撫でてくれて安心させてくれたの。それでその後お母さんも来てくれて事情を話してくれてその時家に帰ることになったの。

 

でもとても怖くて震えててね。そしたら騎士様が丸いボールみたいなのを出したと思ったらそこからプリちゃんが出てきたの。

 

それでプリちゃんが私を寝かしつけてくれたみたいで気付いたら家にいたの。起きたらプリちゃんがいて私が怖くて眠れないときはいつも子守唄を歌ってくれて寝かしつけてくれたの。それからはまーくんも知ってる通りだよ。」

 

「いつか会ったらお礼が言いたいな。」

 

「アイドルになったのもね。もしかしたら何処かで私の歌を聞いてくれてるかなって。貴女に救われた女の子はここまで輝くことが出来たよって。」

 

「エリおば様は氷の騎士に恋してるの?」

 

「(〃ω〃)そうだね。もし会えたら告白したいって考えてるの。」

 

「プリリ!」ニギニギ

 

「こら俺の髪を引っ張るな!」

 

「ほーほー!旦那~そいつ旦那に構って欲しいみたいだぞ?さっきから、あそべ~構え~って言ってるぞ~」

 

「うぇっ!?まじで!嫌われてる訳じゃないのか?」

 

「プリリ!?プリッ!」

 

「嫌ってないぞ~何だかんだ遊んでくれるから好きみたいだぞ~」

 

「あれ?もしかしてクーちゃんプリちゃんの言葉分かるの!?」

 

「お~バリバリ分かるぞ~」

 

「プリリッ!プリプリッ!」

 

「なるほど~。エリ~昨日旦那に会うのが楽しみで睡眠時間が足りてないのか~、あと昨日はお腹が少しでて冷えてないか心配してるぞ~。」

 

「わわわっ!プリちゃん!そんなプライベートなこと言っちゃ駄目だよ!」

 

「プリッ!」

 

「なんだって?」

 

「プリリプリッ!」

 

「ん~私の声がせっかく伝えられるなら色々伝えないとって?」

 

「エリ姉の普段話しは置いといてそろそろ出発しないか?」

 

「そっ!そうだね。よしクリスマス島へ出発~!」

 

「「「「おー!」」」」

 

とクリスマス島へと出発する一同。

 

 

その頃

 

「ん~久し振りにここに来たわねぇ!今日は一杯遊びましょうね!メル、マル。」

 

「「わーいお母さんと一緒だ~!」」

 

「ミクルさん…私たちも付いてきて良かったのですか?」

 

「家族水入らずの方が良かったんじゃないか?」

 

「良いのよ。真魔王ちゃんとフィラちゃんだって家族みたいなものだもん!」

 

「ありがとうございますミクルさん…」

 

「おにーさん私たちの水着どう?」

 

「メルとマルの可愛さを充分引き出してて良いぞ!」

 

「真魔王ちゃん私は?」ボイーン

 

「うほーい!ミクルさんのナイスバディを引き立ててて思わず手が出ちまいそうだな!」

 

「ふふっありがとね。私の水着の感想よりもフィラちゃんも見て上げて!」

 

「魔王…恥ずかしいので…あまり見ないで」

 

黒いビキニタイプの水着で上にカーディガンを掛けたフィラの姿に思わず

 

「家の嫁はエロ綺麗だなぁやっぱりフィラちゃんが一番だ!」

 

「エロッ!?なんてことを言うのですか!…でも嬉しいです…」

 

「ラッキー!」

 

「リンリリーン!」

 

「にしてもクリスマス島か…俺たちのところではクリデマス島って所だったがこっちはそのまんまな名前なんだな。」

 

「魔王は…来たことがあったのですか?」

 

「あぁ…ミルと一緒にな。」

 

「そうなんですね…魔王…」

 

「フィラちゃん?」

 

「冬でもこちらは紫外線が強いみたいなので日焼け止めを塗ってもらえますか?」スル

 

「任せてくれ!」ビチャビチャ

 

「私たちは一回海へ行くわね。羽目を外しすぎちゃ駄目よ(^_-)」

 

「フィラお姉ちゃんまたあとでねっ!」

 

「おにーさんも…あとで!」

 

と、海へと向かっていった三人

 

「では魔王お願いします。」

 

と横になったフィラへ

 

「それじゃあいくぞ。」サワサワ

 

「んんっ。魔王の…体温で温めてくれたから丁度良いです…」

 

ヌリヌリ「どうだ、フィラ?気持ちいいか?」

 

「そのままお願いしますね。」

 

「おう!」ムギュ

 

「あぁん♥️こ、こらぁ、お尻もんじゃダメぇ」

 

「お尻もちゃんと塗らないとダメだろ。」モニュ

 

「まおー普通に塗って…」

 

「悪い悪い。つい可愛くて」

 

「もう!気を付けてください…」

 

「それ!」ヌリヌリ モニュムギュ 

 

「!!ま、まおー!おっぱい触っちゃダメぇ気持ち良く…んん♥️」

 

「思い出すなぁ。こっちの世界で初めてしたのは海だったもんな。またあの時みたいに」

 

「まおー…」

 

「フィラ…」

 

「チョッケチョケプリィィ」(^-^)

 

「…カフッ!」

 

「エルル~」( *´д)/(´д`、)

 

「……メシ~」ションボリ

 

「それにしても…タマゴから生まれたあの子、トゲピーは可愛いですね。」

 

「ホントにな!皆メロメロにしちまったもんな。」

 

そう祐希からもらったタマゴからトゲピーが生まれた。

 

その光景にミクルママやメル、マル、俺やフィラも驚いたっけな、

 

トゲピーはその場にいた俺たちに懐いてくれてとても健やかに育っている。

 

見ていてとても幸せになる気持ちだ。

 

トゲピー

はりたまポケモン

 

殻の中に幸せがたくさんつまっているらしく 優しくされると幸運を分け与えるという。

 

「でも最近…ドラちゃんの様子が変な気がします。」

 

「なんだか元気がなさそうだし時々寂しそうに泣いたりしてるもんな。」

 

「ミクルさんはホームシックじゃないかと言ってましたが。」

 

「こっちのミルに会って何か変化があれば良いんだか…」

 

と一足先に冬のバカンスに来ていたミクル一家と真魔王とフィラ。こちらの世界の自分達とは出会うことになるのであろうか。




あとがき
今回も読んで頂きありがとうございます。

今回はデビカでいうクリデマス島もといクリスマス島での音楽祭まぁ紅白みたいなものの開催で魔王とミルは魔王の姉の愛梨奈につれられて出発しました。

そして昔から魔王一家にいたプリンことプリちゃんが、クーちゃんによって実はポケモンだったと判明。

魔王はずっと叩かれたりと色々あり嫌われていると思ってたもののクーちゃんによって実は遊んでほしかっただけで好かれていました。

そして氷の騎士という謎?の存在。

氷の魔法が人知れず人気になっている理由でもあり、マルがフィラから氷魔法を教わっていた理由でもありました。

氷の騎士とはいったい何者なのか…

因みに能力は大紅蓮氷輪丸の真の力でもある斬ったものを停止させる能力を使い魔神の不死の能力を停止させて再起不能にした。

そして一緒にいた不思議な女の人は今章にて判明し自ずと氷の騎士の正体も分かります。

そしてミクルたちもバカンスと音楽祭を見にクリスマス島へと真魔王とフィラも誘い来ていました。

フィラの水着を見て本能を刺激される真魔王水着を誉められて照れるフィラ。

そしてタマゴから生まれたのはトゲピーです。イメージはカスミのトゲピーに近いです。ミクル一家と真魔王とフィラ、ポケモンたちから可愛がられてすくすく育っていきます。

そしてしょんぼりしているドラちゃん。ミクルの見通しどおりホームシックになっています。

なのでもし未来に会ったらそのまま胸に飛び込んで暫く一緒に過ごして寂しさが紛れるかドラママに会ってスッキリする予定です。

それでは今回はここまでになります。

次は未来たちの話をしていきます。

次回も読んで頂けると幸いです。

おまけ

プロフィール

水着☆大魔道師フィラ

異世界でミルを助け、魔王と共に時空の狭間へと閉じ込められ出雲祐希によって未来たちの世界へやってきた大魔道師フィラの水着姿
普段はアインハルト家の双子姉妹メル、マルに魔法を教え夫の魔王と将来を考えている。

音楽祭の夜部屋にて魔王を悩殺するべくミクルに選んでもらったもう一つの水着を着たところ見事に悩殺しそのままベッドに押し倒され年を越えて愛されるが部屋からの声を聞いたヒメちゃんが心配しノックする音が…!声を押さえるが真魔王はお構い無くフィラを愛する。果たしてどうなる!


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クリスマス島での音楽祭2

連続投稿になります。

今回は未来たちの話しで悪魔が一人追加になり、バカンスを楽しむミヤビ一家のお話しです。

それではどうぞごゆっくり!


「ここがクリスマス島ですか、季節が逆転してますね。」

 

「でも未来。バカンスとしては良いわ。音楽祭までは時間もあるからゆっくりしましょう。」

 

「はい母様!」

 

「ヒメ海初めて!」

 

「海ねぇ…魔界の紫色の海よりこっちのが良いわね。」

 

「海です~。ハデスさんありがとうございますぅ。はふぅ」

 

「にゃあ…水は苦手です…」

 

「雫ちゃん、砂浜で遊びましょう!」

 

「わーい。ひろ~い!」

 

「エレキ迷惑をかけてはいけませんよ!」

 

「ヒノー」

 

「ウララ~」

 

「チルル~」

 

「チャア~。」

 

「ドララ~。」

 

「「メシ~」」

 

ミヤビ一家とハデスとアマテラスとヒメちゃんともう一人で夜の音楽祭に招待されていたためその間バカンスに来ていた。

 

「海です~。乾燥しないで済みますぅ~」

 

「コラコラ、まだ日焼け止めを塗ってないんだからこっちにいらっしゃい。」

 

「は~いですぅ」

 

「それにしてもまさかリヴァイアサンが家の前で倒れてるなんて思いもしなかったですね。」

 

話しは少し遡り

 

ミルたちが帰ってきてから何でもない日常が流れその日はヒメちゃんとアマテラスも一緒にミヤビ宅へと向かっていた。

 

「ママとばぁばのお家にお泊まり~」

 

「ヒノ~」

 

「ふふっ楽しみね。」

 

「おばあ様と未来さんと一緒ですね!」

 

「そうね。それにしても可愛い子がヒメの友達になってくれて嬉しいわ!」

 

と歩いて門の前まで来ると

 

「はふぅ~もう一歩も動けないですぅ。魔王様のところに行きたいのに~干からびちゃいますぅ~」

 

「あらっ大変!貴女大丈夫?」

 

「うにゅ?お姉ちゃん大丈夫?」

 

「ヒィノ~」ツンツン

 

「どうしましょう!?いきなり冷やしてしまうと体に悪いですし…」

 

「アマテラスにヒメちゃんどうしたのぉ?」

 

「ハデスお姉さん!お姉ちゃん干からびちゃうの!」

 

「ん~?あら?この娘リバイアサンじゃないかしら?水棲の悪魔がなんだって陸に上がってきたのかしら?とりあえずぬるま湯に入れてあげましょう。」

 

とハデスはその悪魔リバイアサンをお姫様抱っこするとミヤビ宅へと戻る。

 

それについていくアマテラスたち。

 

お風呂場へと向かい水とお湯を交互に出していく。

 

ザバァァァ

 

「よいしょっと」チャプーン

 

「気持ちいいですぅ~。」

 

「体調はどうかしらぁ?」

 

「お水が気持ちいいですぅ~。ありがとうございますぅ~助かりました~危うく干からびちゃうところでした。」

 

「うにゅ!お姉ちゃん元気になったの!」

 

「良かったわね。どうして倒れてたの?」

 

「実はこの前魔王様とミル様にお世話になりましてそのお礼をと思って魔王様のお家を目指してたんですぅ。でも遠くてお水もなくて倒れちゃったんです~」

 

「成る程ね。坊やと恋人ちゃんに会いたかったのねぇ。でも、それで貴女が倒れちゃったら二人も困るでしょ。」

 

「はい~」ションボリ

 

「でも、良く頑張ってここまで来たわねぇ。海から大分遠いのに…えらいえらい」ナデナデ

 

「はふぅ♪とても落ち着きますぅ。」

 

「ハデスさん手慣れてるわね」

 

「元気になって良かったの!」

 

「私リバイアサンと言いますぅ。皆からリバ子と呼ばれてますぅ。」

 

「宜しくねぇ。私はハデス。こっちが太陽神のアマテラスで娘のヒメちゃんでヒノちゃんとスーちゃんよ。」

 

「よろしくですぅ~。」

 

「とりあえずミヤビのところへいきましょうか。ほら拭いてあげるからこっちにいらっしゃい」

 

「は~いですぅ」

 

フキフキ

 

「なんだかハデスさんに懐いてるわね。」

 

「リバお姉ちゃんハデスお姉さんと仲良しなの!」

 

「ヒノヒ!」

 

「ですね!」

 

と拭き終わりリビングへと向かう一同

 

ガチャ「ねーねぇ!遊びに来たよ!」

 

「いらっしゃいヒメちゃん良く来てくれました。お外は暑かったでしょう。麦茶です。」

 

「ありがとう!」

 

「アマテラスも、どうぞ」

 

「ありがとう未来ちゃん」

 

「はふぅ~」

 

「?こちらの方は?」

 

「家の前で倒れててね。坊やと恋人ちゃんの知り合いでリバイアサンって言うのよ。」

 

「魔王とミルちゃんの知り合いですか。とりあえず麦茶をどうぞ」

 

「ありがとうですぅ~」ゴクゴク

 

「いらっしゃい二人ともあら?この娘は?」

 

「実は…」

 

ーーーーーーーーーーー

 

「そうだったのね。外は暑いから涼んでいってね。」

 

「ありがとうございますぅ~」

 

「さてお昼ごはんにしましょう。今日は活きの良い魚がとれたのでお刺身とそーめんにしましょう。」

 

と未来が言うとリバ子はハデスの後ろに隠れる。

 

((( ;゚Д゚)))「リ、リバ子はさばいても美味しくないですよぉ」

 

「へっ?いや違いますよ!普通のお魚ですからね!?」

 

「ねーねぇ、リバお姉ちゃん食べちゃダメだよ!」

 

「大丈夫ですよヒメちゃん。食べませんから。」

 

「何か嫌なことでもあったのかしら?」

 

「いえ、その~昔に母から悪いことをするとお刺身にされて食べられちゃうと言われましてこんなに良くしてもらったので食べられてしまうのかと。」

 

「何と言うか、純心な娘ねぇ。こんなに良い娘をさばくわけないわよぉ。でもそうねぇ。確かに食べちゃいたいぐらい可愛いわねぇ」

 

「?リバ子可愛いですか~。」

 

「えぇ、勿論よ。それと未来はそんなことしないわよぉ。ほら一緒に座りましょう。」

 

「はいですぅ」

 

「素直で可愛い娘ね。ほらどんどん食べてね。」

 

と沢山作ったそうめんを食べる一同。

 

途中庭で遊んでいたレジエレキも初めてのそうめんに感動してどんどん食べるのであった。

 

「ご馳走さまでしたですぅ~。」

 

「初めて食べたけど美味しかったよー!」

 

「良かったです。これからどうしますか?魔王とミルちゃんは部室の掃除をすると言って何日か学校に行くと言っていた気がしますが。」

 

「ここから学校までだとまたリバ子が干からびちゃうんじゃないかしら?」

 

「そんな~」

 

「ねぇ、リバ子ちゃん予定とかなければ家に泊まったら良いわ。魔王くんたちのところへ行くなら付いていってあげるからどうかしら?」

 

「あの~良いんですか?こんなに良くしてもらってご飯も食べさせてもらってその~迷惑では?」

 

「困ったときはお互い様と言うものです。気にしないでください。」

 

「そうよ。泊まっていきなさいな。」

 

「ありがとうですぅ~」

 

「わーいリバお姉ちゃんと遊べる~!」

 

「賑やかになりそうね。」ギュウ

 

「そうですねアマテラス。」

 

そうしてその日はミヤビ宅でお世話になったリバイアサン。それから数日過ごしていくうちに波長があったのかハデスにとても懐くようになり、音楽祭の便りが来たときに誘って付いてきたと言うことである。

 

因みにこの時雫はこたつで丸くなり未来とミヤビに撫でられのんびりと過ごしていたのであった。

 

ーーーーーーーーーーー

 

そしてクリスマス島に戻り

 

「こうしてバカンスと言うのも良いですね。アマテラスも日頃の疲れを取る良い機会なので遊びましょう。」

 

「そうね、未来ちゃん。私も日焼け止め塗ってくれるかしら?」

 

「良いですよ。では塗りますね。」

 

「ねーねぇ、ヒメも塗って!」

 

「アマテラスに塗ってから塗りますね。」

 

「は~い!」

 

「それでは塗りますね。」ビチャビチャ

 

「お願いね~。」

 

「よいしょっと」サワサワ ヌリヌリ

 

「ん~未来ちゃんの体温で気持ちいいわ~もっと塗って~」

 

「アマテラスのお肌もとてもスベスベで気持ちいいですね。」

 

「ありがとう~。未来ちゃんこっちも塗ってくれるかしら」シュル

 

「こ、こらアマテラス!人前で脱いではいけませんよ!」

 

「未来ちゃんになら見られても良いわ。ほら、早く塗って~」

 

「もう、手早く塗りますね。」ヌリヌリ

 

「んぅ♥️未来ちゃんはやっぱり暖かいわ~揉んでくれても良いのよ?」

 

「アマテラス、ダメですよ。そういうのは家に帰ってからです。」

 

「うにゅ!ねーねぇ、ママばっかり塗ってずるいの!ヒメも塗って!」

 

「あらあら、ごめんね。ありがとう未来ちゃん。今度はヒメを塗ってあげて。」

 

「ヒメちゃん後ろ向いてくださいね。」

 

「は~い!」

 

と仲良くオイルを塗り合う未来とアマテラス、ヒメちゃん。

 

「にゃあミヤビさん、私も塗ってくださいです。」

 

「分かったわ。後ろ向いてね雫。」

 

「にゃあ…気持ちいいです…ふにゃあ」ピョコピョコ

 

「ふふっ雫も気持ち良さそうね。ねぇミヤビあとで私も良いかしら?」

 

「少し待っててくださいね。ちゃんと塗りますから。」

 

と雫に塗り終わり、ハデスも横になる。

 

「ちょっと冷たいかもしれませんがいきますね。」

 

ヌリヌリ

 

「ん~ミヤビの手、暖かいわぁ。」

 

「ふふっでは全体に塗りますね。」サワサワ

 

(昔を思い出すわねぇ…良くあの娘にもこうやって触ってもらったわぁ…手の感触も暖かさも同じ…)

 

「ハデスさん?」

 

「何かしら~」

 

「ボーッとしてましたが大丈夫ですか?」

 

「大丈夫よ。それよりありがとうね。ミヤビも塗ってあげるわ。」

 

「お願いしますね。」

 

ヌリヌリ

 

(…やっぱりあの娘そっくりだわ。昔にお風呂入ったときこうやって抱きしめてお湯に浸かって話をして…)

 

「全身塗れたわよ。」

 

「ありがとうございます。」ポス

 

「?ミヤビどうしたの?」

 

「何だかハデスさんにこうやって後ろから抱きしめてもらいたくなってしまって…迷惑だったかしら…」

 

「いいえ。むしろこうやって抱きしめさせて…」ギュウ

 

とハデスは優しく抱きしめる。

 

(あぁとっても心が満たされる…いつまでもこの時間が続けば良いのに…でもミヤビは人間で私は悪魔…生きる時間が違う。ミヤビが悪魔になってくれれば…でもそれはミヤビの人生を狂わせてしまう…今この時を大事にしましょう。)

 

「ヒノノ…」

 

「リバお姉ちゃん!あっちで遊ぼ!」タタタッ

 

「待ってください~!」

 

「ドララァ」ヒョイ~

 

「ピカチュゥ」

 

「あまり遠くにいかないようにね~!」

 

「少し周りを歩いてみますかね。チルいきましょうか。」

 

「チルル~」ノシ

 

「にゃあ~未来お姉ちゃんと一緒に行くです。」

 

「ウララ~」

 

「わーい広いひろ~い」ピョンピョン

 

「こらエレキ待ちなさい!」

 

各々でバカンスを楽しむミヤビ一家。

 

今日はどんな出会いが待っているのか。

 

ーーーーーーーーーーー

 

???

ここが地球ですか…

 

とても綺麗な星ですね。

 

…私に運命の人が見つかるのかな?

 

ブンブン

 

それより確かここ辺りに落ちたはず。早く回収しないと大変なことになります。

 

 

早く見つけて私織姫が一年に一回降りられる日以外で降りれるチャンスを無駄にしないようにしないと。

 

あの物質、ベガニウムを回収しないと…

 

 

 

 

 

 

ミュゥ?

 

続く




あとがき
今回は未来たちもクリスマス島へとやってきていました。

そしてもう一人、魔王たちの知り合いで以前に海で打ち上げられていて魔王とミルに助けられた悪魔リバイアサンのリバ子。

魔王の家へと向かおうとしたものの途中で力尽き何の因果かミヤビ宅の前で倒れていたのをアマテラスとヒメちゃんに発見され、ハデスが家へと招き入れお風呂で乾燥したリバ子を入れてました。

そしてリバ子も撫でられたりと暖かいハデスに懐きました。そして未来が活きの良い魚がとれたの言葉に自身が食べられるのではと恐怖しましたが当然そんなわけもなくハデスに促され一緒にご飯を食べて暫くミヤビ宅でお世話になる内に暖かい家庭のここにいたいなぁと思いつつ音楽祭の誘いに付いていきました。

ハデスも純心なリバ子に庇護欲と食べちゃいたいぐらい(意味深)可愛いので甘やかします。

そして水着になったアマテラスとヒメちゃんへ未来特性の日焼け止めを塗る未来。アマテラスも未来にであれば身体を許してもと思ってます。

母にちょっと嫉妬したヒメちゃんも未来に塗ってもらって太陽のような笑顔で未来に抱きついていて未来も嬉しがっています。

ミヤビも雫に塗ってハデスにも塗り、ハデスは昔の日々を思い出す。

生きていた頃のミヤとの思い出を思いだし、黄昏ていたもののミヤビもそれを感じ取ったのかハデスに甘えるようにもたれ掛かりバカンスを過ごしていくのであった。

そしてヒメちゃんとリバ子、ドラパルトたちとピカチュウ、レジエレキとレジアイスの姉妹、アマテラスと未来 雫 チル、モルペコ、ハデスとミヤビ、ヒノアラシで行動することになり魔王たちと会っていく予定です。

この旅行でエレキも自分のトレーナーを見つけるかもしれません。

そして地球外からの来訪者。彼女が探すものとはいったい?

それでは今回も読んで頂きありがとうございました。

おまけ

プロフィール

バカンス☆ハデス

大昔から生きている原初の悪魔の一柱で初代魔王と同じく強大な力をもつハデスの水着姿。現在は昔に亡くなった娘の面影のあるミヤビと未来と共に住んでいる。本人は寝ることが好きで良くミヤビや未来、雫を抱き枕にして寝ていたりする。音楽祭の翌日の夜一人黄昏ているハデスを後ろから抱きしめるミヤビ。寂しさを埋めるように彼女はミヤビの厚意に甘える。

娘のミヤと共に暮らしていた頃に小さな動物と過ごしたいた時期がありミヤ共々可愛がっていた。小柄でハデスたちにとても懐き二人以外の頭の上には決して乗らなかった。
ミヤが亡くなり、ハデスも自ら眠りにつくと人知れず何処かへと姿を消してしまった。

その後ミヤビたちの学生時代にも姿を見せたようであり当時のミヤビやミクル、魔王の母でもありミヤビたちの後輩も面識があり、ミヤビの頭の上が定位置であったようであり、気紛れに姿を現してはミヤビに甘えており、ここ最近では姿を見ていなかったものの果たして?


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クリスマス島での音楽祭3

今回は魔王たちはミクルたちと未来に出会い真魔王とフィラはリバ子とヒメちゃんに遭遇し、ミヤビたちは他の星からの来訪者と出会います。
最後に水着メル、マルの紹介をデビカ風で紹介してます。

それではどうぞごゆっくり。


魔王たちがバスに乗り込み一時間

 

一行はクリスマス島に到着した。

 

「ここがクリスマス島ですか!季節が一変したみたいですね!」

 

「ここの気候はあっちと反対だから観光地としても有名なんです!」

 

「さっきまで寒かったのが一転して暑くなっちまったな。」

 

「プリ!プリリ!」

 

「旦那~プリのやつ冷たいのが飲みたいだって~」

 

「ちょっと待っててくれ。何処かで飲み物を買わないとな。」

 

「音楽祭まではまだ時間もあるからゆっくり観光しましょ!」

 

と一同は砂浜に見える海の家へと向かう。そして着くと屋台が多く点在して賑わっていた。

 

「中々の盛況だな!こんなに人が多いとはぐれちまうな。」

 

「先輩!はぐれるといけないので手を繋ぎませんか?」

 

「おう!任せとけ!」キュッ

 

「ふふっ二人とも仲が良くてお姉ちゃんも嬉しいな!」

 

「プリ!」

 

「あれ?クーちゃん?」

 

おやどうやらクーちゃんの姿が見えないようである。

 

一方のミクルとメル、マルはアインハルト家で借りたプライベートビーチから出て屋台で何か買おうとやって来ていたのだが

 

「そこの綺麗な方良ければこの後お茶でも」

 

「いやいや俺が先に目を付けたんだから譲りな!」

 

「はぁはぁ幼女と一緒の美人是非ともうちに。」

 

とナンパでしつこく絡まれていた。

 

ミクルが何度言おうと諦めようとせず流石のミクルも鬱陶しくなってきたものの魔法をこんな往来で使うわけにもいかず困っていた。

 

「お母さん!涼しいところ行こう!」

 

「お母さん…早くいこ…」

 

「それならお嬢さん方も一緒に涼しいところで冷たいものでも…」

 

「そんなに冷たいのが良いなら冷たくしてやるぞ~。ほれ。凍ってしまえ~。」

 

カキーン

 

ナンパしていた一人が物理的に凍った。

 

ぎょっとする他のナンパ客と突然のことにびっくりするミクルたち。

 

「まだまだ冷たくしてやるぞ~どうする~」

 

「俺は幼女をペロペロするまでは諦め…」

 

「わーい!砂浜柔らか~い!」ドゲシッ

 

「へぶっ」チーン

 

「こらエレキダメでしょう!人が多いんですから走り回らない!」

 

「は~いアイスお姉ちゃん!」

 

「えっ?あのそのー。」

 

「お前も凍り付けにしてやろうか~」

 

「す、すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「すいません。家の妹がご迷惑を。」

 

「ううん。むしろ感謝するわ。さっきの人たちしつこくてね。娘たちもいたし人が多いから魔法も使えない状況だったから。」

 

「お姉さんありがとう!」

 

「ありがとうございます…」

 

「ん~何だかご主人に似てる~」スリスリギュウ

 

「って姉さん!?どうしてここに!」

 

「ん~おーアイスにエレキ。どうしたんだ?僕はご主人と旦那とその姉さんたちと来たんだぞ~」

 

「私たちもおばあ様にマスター共々連れてきてもらったんです。」

 

「そうなのか~。そういえば大丈夫だったのか~」

 

「えぇありがとうね。あなたのお陰で助かったわ。私はミクル。こっちが娘のメルとマル宜しくね。」

 

「宜しくなのだ~。んー」ダキッ ムギュウ

 

「あらあら?」

 

「ちょっ!姉さん何してるんですか!」

 

「ご主人と同じ匂い~安心するのだ~」

 

「可愛い娘ね。( *´д)/(´д`、)」ナデナデ

 

と撫でていると

 

「クーーーちゃーーん何処ですか~!」

 

「あれこの声は?」

 

「ミルいたぞ!あそこだ!」

 

「あれ…もしかして…お母さん!?」

 

「ミル?魔王ちゃんどうしたの二人して」

 

「「ミルおねーちゃーん」」ダキッ

 

「メル、マルもどうしたの?」

 

「あっ!ミクル叔母さんお久し振りです!」

 

「愛梨奈ちゃん久し振りね。元気そうで良かったわ。」

 

「メル、あの人」

 

「あっ!もしかして」

 

「「アイドルのエリちゃんだー!!」」

 

「どうして此処にいるの!」

 

「メルそれよりサイン貰おう!」

 

「でも今何もないよ。」

 

「それなら俺のバックに入れっぱなしの色紙で良いか?エリ姉頼んで良いか?」

 

「勿論!キュッキュッキュッっとはい。どうぞ!」

 

「わーい!エリちゃんのサインだー」

 

「お部屋に飾るの」キラキラ

 

「もしかしてこの娘たちがミルちゃんの妹さん?」

 

「はい!メルとマルです!」

 

「「ミルお姉ちゃんエリちゃんと知り合いなの?」」

 

「エリお姉ちゃんは先輩のお姉さんなの。」

 

「お兄ちゃんのお姉ちゃん!」

 

「凄い…」キラキラ

 

「ミルちゃん凄い可愛いよ~!」

 

「あはは。」

 

「ご主人~」

 

「クーちゃん!一人で何処かいっちゃダメですよ。」

 

「ん~何だがご主人と同じ匂いがしたから行ってみたら困ってたのだ~」

 

「さっきしつこくナンパされててね。この娘たちが助けてくれたの。それとミルご主人って?」

 

「え~とですね。」

 

「ご主人はご主人なのだ~」

 

「クーちゃんとはダンジョンで出会ったんです。クーちゃん今抱きついてる人は私のお母さんなの。」

 

「そうなのか~通りで暖かいわけなのだ~」

 

「あと実は」とミクルにスマホのポケモン図鑑を見せるミル。

 

「…えっ!?この娘ポケモンなの!」

 

「「そうなの?」」

 

「そうなのだ~こっちは妹のアイスとエレキなのだ~もう一人妹がいて今日はいないのだ~」

 

「ポケモンさんなんだ!」

 

「凄い不思議なの…」キラキラ

 

スピー

 

「お母さんたちはどうして此処に?」

 

「実はね音楽祭に招待されててね。夜までは時間もあるからビーチを貸しきってバカンスしてたの。それで何か買おうと思ってこっちに来たらさっきみたいなことになってね。」

 

「そうだったんですね。」

 

「ミルたちはどうしたの?」

 

「私が誘ったんです。今回の音楽祭に私も、呼ばれたんです。」

 

「プリリ!」ヒョイ

 

「マル!あの子」

 

「あれはどんな泣いてる子供も歌でリラックスさせて寝かしつけちゃうエリちゃんの相棒で子守唄のCDが爆発的に売れてるあのプリちゃん!」

 

ガサガサ フヨフヨフヨ「プリリ!」シャキーン キュッキュッ

 

「プリ!プリリ!」

 

「わ~サインだ~ありがとう!」

 

「大切にする…!」

 

「ミルさんお久し振りです!」

 

「ミルだ~久し振り~」

 

「アイスさん、エレキさんもこちらに来てたのですね!」

 

「そうだよ~ミヤビと一緒なの~」

 

「もしかしてこの娘たちはミヤビちゃん家の娘?」

 

「アイスさんはヒメちゃんがゲットして、エレキさんはミヤビさん家に居候してるんです!」

 

「そうだったのね。」

 

「お久し振りです。」

 

「あら!ベルゼちゃん元気だった?最近どう?」

 

「ベルゼお姉ちゃんだ!また魔法教えて!」

 

「ベルゼお姉ちゃん一緒に遊ぼ!」

 

「メル様、マル様お久し振りです。あのその~おばあ様もお久し振りです。」

 

「………へ?……ミル?どう言うことなのかしら?」

 

「お、お母さん?何だか怒ってます?」

 

「怒ってないわよ。でもベルゼちゃんとミルの魔力ラインが繋がってることの説明してくれるわよね?」

 

「おばあ様…お母さんを怒らないであげてほしいです。」

 

「……ミル?ベルゼちゃんもしかして娘にしたの?」

 

「はい。レナスは私の娘になって先輩の娘ですぅ!」

 

「ミクルさん、改めてミルと結婚を前提に交際してる魔王です。レナスも娘になってその…絶対に幸せにするからえっと」

 

「ふふっ♪魔王ちゃん良いのよそんな硬くならなくて。ちゃんと分かったから。ベルゼちゃん。」

 

「は、はい!」

 

「ベルゼちゃんは私がおばあちゃんで良い?」

 

「ミクルおばあ様が良いです。」

 

「宜しくね!私にも孫ができて嬉しいわ♪」ギュウ

 

「おばあ様!」ギュウ

 

「ふぅ、良かったです。レナスのこと認めて貰えて。」

 

「一時はどうなるかと思ったぜ。」

 

「良かったな~ベルゼ~」

 

「それじゃあみんな何か食べる?今日は孫ができた記念日だから何でも買ってあげるわ!」

 

「わーい!アイス食べた~い!」

 

「こらエレキ!」

 

「良いの良いの、エレキちゃんもアイスちゃんも何でも良いわよ。」

 

「わーい!ミクルありがとう!」

 

「すいませんミクルさん家の妹が…」

 

「元気な娘で可愛いからね!」

 

「ご主人の妹もくっつくと気持ちいいのだ~」

 

「何だかひんやりしてて気持ちいい!」ギュウ

 

「メルずるい!私も」ギュウ

 

「クーちゃん人気ですぅ。」

 

「ほんとだな。」

 

そうして海の家へと向かう一同

 

海の家で焼きそばやきゅうりやアイスなど様々な物を買い食べていると、

 

「おやミクルさんにメル、マル、魔王とミルちゃんたちも来てたのですね。」

 

「にゃあミクルさんお久し振りです…」

 

「ウララ~」

 

「チルル~」

 

「ミクルさんどうも~」

 

「あらアマテラスさんに未来ちゃん…」

 

「ミヤビさんだーーーーー!!!!」ギュゥゥゥ

 

と挨拶する前に愛梨奈が未来に抱き付く。

 

「久し振りのミヤビさんだー!わーいミヤビニウムの補給だー」スリスリ

 

「エリ姉!ミヤビさんじゃないぞ!」

 

「エリお姉ちゃん!違いますよ!」

 

「えーーだってこの感触はミヤビさんだよ!前会ったときよりも少しちっちゃいかもだけど私が大きくなったからじゃ」

 

モガモガ「母様の知り合いですか?私は娘の未来です。」

 

「……うそっ!未来ちゃん!うわぁ!大きくなったね!前会ったときはちっちゃかったから覚えてないかな?私、愛梨奈って言います!」

 

「もしやアイドルのエリちゃんですか?」

 

「わーい未来ちゃんにも知ってて貰って嬉しいな~!ミヤビニウムじゃないけどミライニウムの補給だー!」

 

「……にゃあにゃあ」ギュウ

 

「雫?」

 

「ずるいのです。私も、抱き付くです」ムギュウ

 

「私たちも~」

 

「くっつくです!」

 

「メル、マルまで」

 

「やっぱり未来ちゃんも人気ね。昔のミヤビちゃんの時とおんなじ感じね。」

 

「未来ちゃんって暖かいからね。安心するもんね!」

 

「賑やかになりましたね~」

 

「後でミヤビちゃんと合流しようかしら?」

 

(とりあえず真魔王ちゃんたちにも何か買ってって上げましょう!)

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

一方の真魔王とフィラ

 

「それにしてもバカンスなんてあの時からは考えられないな。」

 

「そうですね…こういった平穏が一番ですからね。」

 

「ラッキ!」

 

「エルル~」

 

「…メシ~」ノシ

 

「…カフッ!」

 

「リリーン!」

 

「チョケ~」

 

「何か冷たいものでも飲むか!ラムネとかあると最高なんだけどな。」

 

「ラムネですか?あまりそういったものは飲んだことがなかったので飲みたいですね。」

 

「エル?エルル~」ピョンピョン

 

「おいエルフーンどこ行くんだ!?」

 

ーーーーーーーーーーー

 

砂浜で遊んでいたリバ子とヒメちゃんたち。ピカチュウとドラパルトが少し離れていたときにナンパにあっていた。主にリバ子であるがヒメちゃんはリバ子に抱き付きながらリバ子はヒメちゃんを危険な目に遭わせないように早く立ち去ろうとしていた。

 

「君可愛いね。私たちと遊ばないか」

 

「そっちの子と一緒にさ」

 

「はぁはぁお菓子もあるからどうだい?」

 

「結構ですぅ。私も、ヒメちゃんも付いていきません。」

 

「リバお姉ちゃん…」キュ

 

「そんなこと言わずにさ」

 

(しつこいですぅ。何時もだったら海に潜って逃げれば良いのですがヒメちゃんは違いますからどうしよう~)

 

「ほら、一緒に」ツンツン

 

「んだよ。」

 

「俺じゃないぞ」

 

「じゃあ誰」

 

「エルル~」ズビシッ

 

「目が~目が~」

 

「一体何が起こって?」

 

ポフン「エルル~」ツンツン

 

「なんだ」

 

「エルル~」ズビシッ

 

「ぐわぁぁぁぁ、目が~俺の目が~」

 

「エルル!」

 

「なんだこいつ!この!」

 

パシッ「おい…よってたかって女の子囲みやがって、しかも子供を怖がらせやがって」

 

「邪魔すんじゃ」

 

「おらぁー魔王式ジャーマンスープレックス!」ドゴン

 

「グヘッ」

 

「おい!こいつ連れてどっか行きやがれ!」

 

「お、覚えてろ~」ピュー

 

「野郎の顔なんか覚えねぇっつうの、ったく大丈夫だったか?」

 

「ふへぇ?魔王様?」

 

「?うにゅ?魔王お兄ちゃん?」

 

「!リバ子…」

 

「魔王大丈夫でしたか?」

 

「うにゅにゅ!ばぁばとねーねぇにそっくりな綺麗なお姉ちゃんなの!」

 

「エルル~」

 

「うにゅ!ふわふわさん助けてくれてありがとうなの!」フサフサ

 

「エル~」

 

「カフッ?」

 

「サメさん?」

 

「カフッカ!」

 

「触っても良い?」

 

「カフッ!」

 

「うにゅ~ざらざらしてるけど気持ちいいの!」

 

「魔王様!助けていただきありがとうですぅ!」

 

「魔王もしかして」

 

「俺の世界で昔に知り合ったリバイアサンことリバ子だな。こっちでも知り合ってたか」

 

「どうしますか魔王…」

 

「ん~そうだな。」

 

「メシ?メシシ~」フラフラ

 

「ドラちゃん!どうしたの?元気ないの?具合悪い?」ナデナデ

 

「あの娘ドラちゃんと知り合いだったのですか。」

 

「メシシ~」

 

「寂しいの?大丈夫だよ。ヒメ撫でて上げるの!」

 

「メシシ~!」

 

「とても優しい娘ですね。」

 

「だな。それより」

 

「魔王様!ミル様はご一緒ではないですかぁ?そちらの未来さんそっくりの方はいったい?」

 

「あ~とだな。実は俺はお前の知ってる魔王じゃなくてな、まぁ親戚みたいなもんだな」

 

「魔王流石にそれは」

 

「ほへ~そうだったんですか~親戚なら魔王様そっくりでも不思議じゃないですぅ」

 

「俺の知ってるリバ子は素直だからな。こっちの方でもそうで助かったぜ」

 

「ふわふわさん柔らかいの~」

 

「エルル~」

 

「にしてもエルフーンがいきなり走り出してなんだと思ったらナンパに合ってたのを助けようとしてたとはな。」

 

「子供を…怖がらせるなんて許されませんね」

 

「魔王お兄ちゃん!」ギュ

 

「おっと、」

 

「助けてくれてありがとうなの!ミルお姉ちゃんと一緒じゃないの?」

 

「…俺は魔王お兄ちゃんじゃなくてな」

 

「うにゅ?でも魔王お兄ちゃんと同じで暖かいの!」

 

「魔王…もしかしたら本能的な何かで…同じと感じてるのでは?」

 

「うーんでもな…」

 

「私はフィラといいます。お名前を教えて貰えますか?」

 

「うにゅ!タキツヒメ、ヒメってよんで!」

 

「…宜しくねヒメちゃん」

 

「うにゅ!」ダキッ

 

「おっと!」

 

「ん~暖かいの!ねーねぇとちょっと違うけどミルお姉ちゃんみたく優しいの!」

 

「可愛いですね。…何だか昔お世話になったアマテラス様のような太陽みたいに…見守ってくれる感じとそっくりです」

 

(アマテラス…か。そういえばあの時アマテラスは、妊娠してたな…あの後どんな娘が生まれたんだろうな。)

 

「うにゅ~」

 

「それよりこっから移動するか。ヒメちゃん冷たいもの飲みたくないか?」

 

「飲みたい!」

 

「飲みたいですぅ」

 

「それじゃあいくか」

 

「魔王お兄さん!フィラねーねぇありがとなの!」

 

「へ?…ヒメちゃんもう一回良いですか?」

 

「うにゅ?フィラねーねぇ!」キラキラ

 

ズキューン「……魔王…」

 

「ど、どうしたんだフィラ?」

 

「ヒメちゃんを娘に…しましょう。」

 

「フィラ!?」

 

「こんなに可愛くて優しい娘で慕ってくれていて…ダメですか?ちゃんと育てますから、ねっ!良いでしょ?」

 

「うにゅ~」

 

「まずは落ち着こう!なっ!冷静になって」

 

「私は…冷静です!はぁ~可愛いですぅ魔王との娘が出来たらこんな感じなのでしょうか…赤ちゃん欲しいな…」

 

「?フィラねーねぇ大丈夫?何処か痛いの?」

 

「えっ?だ、大丈夫ですよ…」

 

「ママが何時もやってくれてるおまじないして上げるの!いたいのいたいのとんでけーなの!」ナデナデ

 

「……!ヒメちゃん…ありがとう」ギュウ

 

「何だかホントに娘が出来たらフィラは良いお母さんになれそうだな。俺も頑張らないとな。」

 

「ふははははっ!さっきは良くもやってくれたな!お前らなんてこのねばねば砲でねばねばにして恥ずかしい思いをさせてやる!」

 

とまたナンパ野郎たちが突っかかってきた。

 

「なんだまたか(ーдー)いい加減どっか行ってろっつうの」

 

「うるさい!ただ女の子と話したいだけだというのに邪魔をして!これでも」

 

「ピィカー!」ゴロゴロゴロ チュドーン

 

ドガーン「うわっ!なんでいきなり雷がピンポイントで…」

 

「おいおいなにやってんだ!んなもんなくたって襲いかかれば」㌧

 

「相手は男一人なんだ全員で囲めば」㌧

 

「「ん?なんだ?」」

 

「ドラァ(`Δ´)」

 

「「ひいっ!」」

 

「ドラァァァァァ!」

 

「「ご、ごめんなさいぃぃぃぃ」」

 

「おお!なんかドラちゃんに似てるのが追い返した!」

 

「あの黄色い子可愛いです!」

 

「うにゅ!ピカチュウ!ドラちゃんママ!」

 

「「えっ!?」」

 

「メシシ?……!メシシー!」フヨフヨダキッ

 

「ドララ~」ナデナデ

 

「メシシ!メシメシシ~」(涙)

 

「ヒメちゃんあの大きな子がドラちゃんのお母さん何ですか?」

 

「うにゅ!そうだよ!」

 

「ピカチュウ」

 

「サンキューな。えーとピカチュウだっけか。」

 

「チャア~♪」

 

「可愛いです❗」ナデナデ

 

「ピィカ」スリスリ

 

「はふぅ。もふもふしてます~」

 

「エルル~」

 

「ドラァ」

 

「メシシ~」スポッ

 

「「メシ?」」

 

「ドラちゃんが…増えた!?」

 

「ドラちゃんのお兄ちゃんだよ!」

 

「「メシシ~」」

 

「カフッ!」

 

「リリーン!」

 

「ルァッキー」

 

「チョケ~」

 

「ドララ!」ビューン

 

「メシー」

 

「ドラちゃんが飛ばされて!」

 

「メシシ~!」

 

「もしかしてあれは遊んでいるのですかね。」

 

「ドラァドララm(_ _)m」

 

「おぉ?どうして頭を下げるんだ?」

 

「もしかしたら…ドラちゃんがお世話になってるから?」

 

「ドラァ」サッ カキカキ

 

「掛けてるバックよりも大きいスケッチブックが出てきたぞ!」

 

「むすこがおせわになってます。この子の母のドラパルトです。良くドラママとよばれたりしてます。」

 

「凄い…!ちゃんと意志疎通がとれてます!」

 

「すげぇな!そうだ。俺は」

 

「ドラァ」

 

カキカキ「魔王殿とフィラ殿ですね。主から話しは伺っています。お元気そうで良かった。」

 

「!どうして私たちのことを!?」

 

「まさか主って?」

 

「ドラァ」

 

カキカキ「あなたたちをこの世界へと送った方です。」

 

「祐希さん…!」

 

カキカキ「主は二人が幸せに暮らせているか心配をしておりました。こちらで暮らせるお金になるものしか渡せずに申し訳ないとも言ってました。」

 

「そんなことないぜ!こっちに来られて毎日が充実してるしそれに祐希は俺たちに今まで過ごせなかった時間を、第二の人生を貰ったようなもんだ。」

 

「…私と魔王はもう人と関わることがないと諦めていた部分もありました。

 

でも本当は人との繋がりを求めていました。世界から拒絶された私たちを祐希さんは見付けてくれてまた人との繋がりを感じて生きていけるようにしてくれました。」

 

「だからドラママ、祐希に会ったらありがとうって伝えてくれ。俺たちは今幸せだって。」

 

カキカキ「分かりました。これからも末長く御幸せに過ごしてください。息子がこれからもお世話になると思うので宜しくお願いします。」

 

「うにゅ?フィラねーねぇ?何のお話し?」

 

「私たちを助けてくれたの恩人の方のお話しです。」

 

「この間ミルお姉ちゃんとベルフェお姉ちゃんとヒメ、にーにぃ、に助けてもらったの!」

 

「「にーにぃ?」」

 

「ドラちゃんママもにーにぃの子なの!」

 

「!もしかしてにーにぃとは…」

 

「ドラァ」

 

「想像の通り、主です。名前はあまり明かさないでもらえると助かります。」

 

「分かった!そうかミルも助けてくれてたのか…」

 

「にーにぃから勾玉預かってるの!」

 

「あっ!だから見覚えがあったのか」

 

「そういうことだったのですね。さて…では改めて行きましょう」

 

「そうだな!」

 

「わーい」

 

「ふわふわですぅ~」

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

そして残ったハデスとミヤビとヒノアラシ

 

「ヒノノ~」スリスリ

 

「ふふっヒノちゃんは可愛いわね。( *´д)/(´д`、)」

 

「ホントポケモンって不思議よね。」

 

と和んでいると

 

ザッザッ

 

「あの、すいません。」

 

「あらどうしたの?」

 

「実は此処で探し物をしていて何か高純度のエネルギー結晶みたいな…いえ何か綺麗な鉱物のようなものを見ませんでしたか?」

 

「ごめんなさいね。私たちも此処に来たのは今日だから分からないわ。」

 

「いえ、私こそ突然すいません。」

 

「何か落とし物でもしたの?」

 

「その、色々とありまし………!?」ビクッ

 

「?どうしたのかしら?ハデスさん見て固まっちゃったわ。」

 

アワアワアワアワ「ど、どうしてここに星の破壊者が!?」((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

「星の破壊者?」

 

「そんなことしたことないわよ!」

 

「それより貴女はいったい?」

 

「私は織姫といいます。此処とは違う星ベガから来ました。その…星々の神たちの間で星を快楽で貪り滅ぼしてしまう恐ろしい悪魔がいてまさにそちらの方と似ているのです…」

 

「……まさか…そういうことなのかしら」

 

「ハデスさん?」

 

「多分それは私の母のことね。私が封印されて音沙汰もなくなって分からなかったけど生きてたのね。」

 

「ハデスさんのお母さんですか。何か事情があるのでしょうか。」

 

「ないわよ。あの人は自分が気持ち良ければ良いって感じだから大方地球じゃ満足できなくなって宇宙に飛び出して思うままに生きてるんでしょ。まぁ私とミヤがいなくなって荒れたのかもしれないけどね。」

 

「星の破壊者ではないのですね?」

 

「人違いよ。まったく…」

 

「織姫と言えば夏の風物詩である彦星と織姫で有名ですが今はまだ七夕ではありませんのに何故?」

 

「その故郷のベガのエネルギー結晶でもあるベガニウムが事故で吹き飛ばされてしまってこちらの地球のこの付近に落ちたと思われるのです。

 

私はその…彦星と織姫とは良くいわれますがまだ私だけの彦星は見付けられてなくて、この調査と一緒に運命の人を探そうと思って無理をいって降りてきたのです。」

 

「そういうことね。それでさっきいった高純度のエネルギー結晶ってどれぐらい危ないの?」

 

「暴発してしまうとこの島が吹き飛んでしまいます。なので早く見付けて適切に処理をしないと。封印処置はしてあったそうで簡単には暴発しないはずですが早めに見付けないと。」

 

「それはいけないわね。何か手掛かりとかはあるかしら?」

 

「ベガニウムは高濃度のエネルギー結晶なので生物が取り込んでしまうと巨大化したりまたは波長が合う人がいるとその人の前に現れるかもしれません。」

 

「地道に探すしかないってことね。」

 

「特に今日は音楽祭で人が集まっているから何とかして見付けましょう。」

 

「しょうがないわね。探すの手伝うわ。」

 

「ありがとうございます!」

 

「ヒノ~」

 

「!可愛い子ですね。地球ではこんなに可愛い生物がいるんですね。」

 

「んーヒノちゃんたちみたいな生物を知ったのは最近なのよね。」

 

「そうなんですか?」

 

「まだまだ不思議が一杯だから一緒に住んでて新しいことが分かったりで楽しいわ。」

 

「昔に娘と飼っていた生き物を思い出すわね。思えばあの子もとても賢い子だった」

 

「どんな子だったんですか?」

 

「ピンク色で空中を浮かんで私とミヤの頭の上で昼寝を良くしててねぇ。鳴き声がミュウって特徴的だったわ。」

 

「えっ!ハデスさんその子ミュウって鳴き声をしてクルミとか好物だったりした?」

 

「そうよ。良く分かったわね。」

 

「実は学生時代にその子に会ったことがあるんです。私たちはミュウって呼んでました。ミクルや私の後輩なんかも良く遊んでたんですけど他の人たちの頭に乗らないで私の頭の上で昼寝を良くしてましたね。」

 

「!その子今はどうしたのかしら?」

 

「ある日を境に姿を見せなくなってしまったんです。なので今はどこにいるのか…」

 

「あの子が生きてるならいつか会えるでしょう。さっ早く探してバカンスを楽しまないとね。」

 

こうしてミヤビとハデス、ヒノちゃんは他の星から降り立った織姫と共にベガニウムを探すことになるのであった




あとがき

今回は此処までになります。

魔王たちも無事にクリスマス島に到着してクーちゃんがミクル一家のピンチに現れ遊んでいたエレキが蹴り飛ばしてアイスも登場しました。そしてミルに面影と雰囲気が似ているのでメル、マルとミクルに抱き付くクーちゃん。ミクルも娘が増えたみたいで嬉しがり、久し振りに会ったベルゼブブからおばあ様と呼ばれ自分にも孫ができたとはしゃいで屋台へとみんなを連れて行きました。

そして屋台にて未来たちと遭遇し愛梨奈が未来をミヤビだと思い抱き付きました。

幼い頃から何かと留守な父親に代わり面倒を見てもらっていて姉と兄もミヤビをとても慕っていて特に姉は隙あらばミヤビ叔母さんのお嫁さんにと婚約届けにサインをしてもらおうとしている。同性婚?だからどうした、愛があればなんぼのものと姉は話す。

そういったこともあり未来のことも知っていた愛梨奈はそのまま未来に抱き付き雫からしたら知らない女の人が自分の好きなお姉ちゃんに抱き付いているとプチ嫉妬してこれまた未来に抱き付きます。

その光景を見てメル、マルもミルと同じぐらい好きな未来へとそれぞれ抱き付きました。

ミクルも学生時代の自分たちを見ているようで微笑ましく見守っています。

そして真魔王たちはナンパに遭っていたリバ子とヒメちゃんを助けだしリバ子は魔王そっくりの親戚だと納得したものの、ヒメちゃんは魔王お兄ちゃんだと思っているものの本人が違うといっていたのでお兄さん呼びになってます。

そしてフィラはヒメちゃんから自分たちの世界のアマテラスを思い出して懐かしんでいました。デビカ本編では真魔王が暴走する前アマテラスとは何度も交尾し暴走する直前もしていて、この時にアマテラスは妊娠し、後のストーリーにてその世界のタキツヒメを産んで育てています。フィラも崩壊した人間界でミルと共にお世話になった人でもありました。

果たしてヒメちゃんがアマテラスの娘と知ったらどうなるか

そしてヒメちゃんはフィラからミルと同じ優しい感じがすると抱き付きフィラねーねぇと呼んだことによりフィラのハートを居抜き娘にしたいと言い珍しく真魔王に止められていました。そして真魔王との赤ちゃんを切望するのでした。

そして懲りずにナンパするものたちに雷が降り注ぎ、ドラママによる咆哮により退散しました。そしてドラちゃんはドラママに再会し抱き付きドラゴンアローで打ち出され遊びました。

そしてドラパルトは祐希のポケモンなので真魔王とフィラのことも当然知っていて元気にやっているか気にしていました。

真魔王もフィラも時空間の狭間で生きていくしかなく仮に出られてもいつ消えるか分からない恐怖が後ろから迫り来るようなそんなことになっていた可能性もあった中で、祐希は二人に安心して生きていけるようにしてくれた恩人で感謝をしていました。

そして、そのまま屋台へと向かっていくのでした。

ミヤビたちは他の星から降り立った織姫から高濃度のエネルギー結晶のベガニウムが島に落ちてしまったことを聞き回収に動きます。

そしてミュウと鳴く生物と関わりが実はあったミヤビ。はたして今後どうなるか。

そしていよいよアヴァロン・ル・フェの後半がスタート果たしてどうなるのか楽しみですね。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました。

おまけ

水着☆メル&マル

久し振りの母ミクルとのお出掛け。大好きなミクルとミルに甘えたい盛りなお年頃のアインハルト家の双子姉妹の水着姿。普段は忙しいミクルに甘えられる機会で一緒に泳いで食べたり音楽鑑賞をして夏を謳歌する。

真魔王の部屋を訪れようとするメル、マルは真魔王とフィラの情事を見て顔を赤くして部屋に戻る。見たことのない顔で真魔王に甘える妖艶なフィラをみて発情してしまう二人はすぐ隣の部屋で一人でいる未来の元を訪れどうすれば良いか教えてもらおうとする。

そうして未来による優しい手付きと説明で気持ち良くなり二人は大人への階段をまた一歩登っていくのであった


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クリスマス島での音楽祭4

今回は真魔王たちが久し振りに登場のどせいさんたちとこれまた久し振りの登場の人物。

そして未来が初めてフィラに出会います。

そして雫が未来に!?

それではどうぞごゆっくり!


前回ヒメちゃんとリバ子と出会った真魔王とフィラたちは何処かの屋台でヒメちゃんに飲み物を買おうと移動していたのであった。

 

「さて何処か良い所はないもんか」

 

「この気温ですから屋根のあるところで休みたいですね。」

 

「はふぅ~干からびないところでゆっくりしたいですぅ」

 

「皆でご飯食べるの!」

 

「エルル~」

 

「カフッ!」

 

「ラッキ!」

 

「リリ!」

 

「チョケ~!」

 

「ピィカ!」

 

「メシシ~」スリスリ

 

「ドラァ」

 

「「メシ~」」

 

と歩いていると目立たない端っこで人が来ていない屋台が目についた。

 

「おっ!あそことか良さそうだな。」

 

「そうですね…行ってみましょう。」

 

「いらっしゃいませ~」

 

「ぷーぷー、おいしいみずにみっくすおれ、さいこそーだ、ひえたぎゅうにゅうです~」

 

「どうですかー」

 

「ぽえーん。」

 

「うおっ!なんだ?ちっちゃい奴らがやってるのか?」

 

「おぉ!可愛いです…!抱きしめたいですね。」

 

「うにゅにゅ!どせいさん!」ムギュ

 

「ひめですー」

 

「ひさしぶりです。」

 

「おげんきですか」

 

「ぷーぷー」

 

「ヒメちゃん知り合いですか?」

 

「どせいさん!ねーねぇのお家に遊びに来たりするの!」

 

「そうなんですね…その人のお家は楽しいそうですね…」

 

「こちらのひとは?」

 

「なんだかみらいににてますー」

 

「みやびにもにてます。」

 

「こっちはまおうににてるですー」

 

「ぽえーん」

 

「ミヤビさんや未来さんをご存知なのですか?」

 

「ねーねぇとばぁばなの!」

 

「へっ!?ねーねぇって未来ちゃんのことだったのか!」

 

「此方のお母様はヒメちゃんにばぁばと呼ばれているのですね。」

 

「魔王お兄さん、フィラねーねぇ、ばぁばとねーねぇの知り合いなの?」

 

「私は直接お会いしたことはありませんがミクルさんという方に聞いてます。」

 

「おれはこの間のハロウィンのときに未来ちゃんにお世話になってな。」

 

「そうなんだ!ミクルちゃんもしりあいなの?」

 

「ミクルちゃんってミクルママ、ヒメちゃんにそう呼ばれてるのか。」

 

「のみものどーですか?」

 

「良いんですか~」

 

「どうぞですー」

 

「ありがたくもらうぜ」ゴクッ クワッ

 

「魔王?」

 

「うめぇぇぇ!なんだ!この程よい炭酸に甘さも加わって爽やかな飲み心地は!?」サイコソーダ

 

「こっちのジュースは甘めですけど~色んな味が程よく混ざってて飲んでて飽きないですね!」ミックスオレ

 

「こっちの牛乳も、美味しいの!」

モーモーミルク

 

「こっちのきのみじゅーすもどうぞ」

 

「頂きます。」ゴクッ

 

「……とてもまろやかな口当たりで飲みやすいです。熟成された甘みが口の中で広がって美味しいです…」

 

「こんなに旨いのに人が入ってこないのは何でなんだ?」

 

「はんぶんしゅみでやってるのでおきゃくさんこなくてもへーきへーき」

 

「ばかんすできてたまたまおみせひらいてみたの。」

 

「おんがくさいのちけっともらえるかもです。」

 

「はいれなくてもそとできくの」

 

「ぷーぷー」

 

「音楽祭のチケット?」

 

「魔王、どうやら夜に抽選があって選ばれたら入れる一般のチケットのことみたいです」

 

「うにゅ!どせいさん!ばぁばに頼めば入れるよ!一緒にいこ!」

 

「ぷーぷー」

 

「ひめそれはよいのですがもってきたものをなるべくうりたいのです。」

 

「いつもおせわになってるひとになにかかってあげたいのです。」

 

「ぽえーん」

 

「そっか。よしっ!俺も手伝うぜ!」

 

「魔王?」

 

「こんなに旨いのを飲ませてくれたんだ。それに困ったやつを助けるのが」

 

「ヒーロー部ですからね。…分かりました。私も手伝います。」

 

「うにゅ!ヒメもする~」

 

「はぅ~おいしいですぅ~」

 

「ほらリバ子もやるぞ!」

 

「はいですぅ」

 

こうして成り行きでどせいさんの手伝いをすることに決めた真魔王とフィラたち。

 

チョコチョコ「…………………………………………ヤドッ」

 

「ん?なんだこいつ?」

 

「この子はいったい?」

 

ピイン

 

ヤドラン

やどかりポケモン

海を 眺め ぼーっと している。 シェルダーの毒が 身体に 回り より ぼんやりするように なった。シェルダーに 噛まれた ショックで 二足歩行になった。 シェルダーが 離れると ヤドンに 戻るらしい

 

「うにゅ!ヤドランなの!」ムギュウ

 

「………………………ドヤン!」ギュッ

 

「なんだかのろそうなやつだな。」

 

「やどらんは、まいぺーすなのです。」

 

「ぽえーん!」

 

「いつもあそんでくれます。」

 

「それにしてもヒメちゃんはヤドランと知り合いなのでしょうか?」

 

「んぅ?なんだぁ?どせいさんどうしたんだっと」ムクリ

 

「すたーくおはようです。」

 

「ようやくおきたです。」

 

「ぷーぷー」

 

「こういう陽射しの日はゆっくりしたくなっちまうんだ…であんたらは?」

 

「スタークおじちゃん!」

 

「お前さんあの時に温泉であったヒメだったか。久し振りだな。」

 

「リリネットお姉ちゃんは?」

 

「海で遊んでるだろうな全く少しは落ち着きをだな。」

 

「うっせーぞ!スターク!あんたはもっと動けや!折角の海なんだぞ!」ドゲシッ

 

「いってぇな。海きたから遊ぶなんて安直だぞ。景色を楽しむとかあるだろうが。」

 

「リリネットお姉ちゃん!」

 

「おぉ!ヒメじゃねぇか!久し振りだな!」

 

「知り合いなのか?」

 

「連れが悪いな。どせいさんたちと一緒に来たんだがここは陽射しが気持ち良くてな。つい昼寝をしていた。俺はスタークこっちのはリリネットだ。」

 

「俺は魔王でこっちはフィラちゃんだ。」

 

「よろしくな……そっちの嬢ちゃん」

 

「?はい。」

 

「…いや、何でもねぇ。取り敢えずどせいさんたちの手伝いをしてくれんのか?」

 

「あぁ!」

 

「まずは宣伝しねぇといけないからな。俺は飲み物もって試し飲みしてもらってこっちに誘導すっから頼んだ。」ファワァ

 

「よろしくですー」

 

「何だか覇気がないというか?」

 

「とりあえず手伝いを頼むぜ!あたしはこっちの運ぶからあんたらは売り子でそこのパラソルのところに立っててくれ!美男美女の組み合わせは人目を引くし目立っていい宣伝になるっていうらしいからな!」

 

「ありがとうございます!魔王頑張りますよ!」

 

「おう!」

 

「ヒメも頑張る~」

 

「カフッ!」

 

「はふぅ 干からびないように頑張ります~暑いですぅ」

 

「………ヤァド」ピシャァ

 

「はわわっ!冷たいです~ありがとうですぅ」

 

「…………ドヤァン」

 

「エルル~」

 

「ピカチュピ」ナデナデ

 

「チョケチョケ!」

 

「ラッキー」ドスッ 在庫の段ボール10箱

 

「リリーン」フワー

 

「サンキュー助かるぜ!」

 

「ドララァ」

 

「メシシ~」

 

「「メシー」」

 

とどせいさんの屋台を手伝う真魔王たちであった。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ザッザッザッ

 

「それにしてもいきなり魔王のお姉さんに抱きつかれるとは思いませんでしたね。」

 

「にゃあ…びっくりですね。」

 

「ふふふっ未来ちゃんは不思議と抱きつきたくなるのよ。」

 

「チルル!」

 

「ウララ~」

 

「エリお姉ちゃんは自由ですからね。」

 

「そーなの?」

 

「エリちゃんの私生活気になるね。」

 

「まぁまぁそういうこともあるわ。」

 

と未来たちは他にも色々見るとということで、久しぶりの家族の時間を過ごしたいエリナは魔王とクーちゃん、プリちゃんが付いていきミクル一家、ミル、ベルゼブブ、アイス、エレキが付いてくることになった。

 

「そういえば砂浜に隠れた美味しい所があると評判だったような。」

 

「とりあえず行ってみよう!」

 

ザッザッザッ

 

ねぇさっきの見た?

 

見た見た!ダンディーな男性と女優並みに綺麗な女性がものすごく美味しい飲み物売ってた!

 

娘さんも手伝ってて物凄く可愛くてついつい一杯買っちゃった。

 

すごくお似合いな美男美女夫婦で目の保養になったわ。

 

「何だかすごい賑わってますね。」

 

「それだけ賑わってるなら行く価値はあるわね!」

 

と歩いていくと

 

「はいっ!ミックスオレ10本セットおまけで一本付けとくぜ!きのみジュース1ダースおまたせ!」

 

「…こちらのモモンのタルトは早めに召し上がってください。…こちらのモーモーミルクもサービスです。」

 

「エルル~」

 

「うにゅ!おいしいお水どうぞなの!倒れちゃうといけないから飲んでくださいなの!」

 

「カフッ」

 

「ドララァ」

 

「「メシシ~」」

 

「チョケ~」

 

「ピカチュ!」

 

「ラッキー」ドスン

 

「リリーン」フワァ

 

「…………………ヤド」サク バラバラ

 

「はふぅお待たせです~きのみ選り取りみどりセットですぅ。」

 

と盛況な海の家もといどせいさんの家で働く見覚えがある人たちがいた。

 

「「真魔王ちゃん!?/マオーさん?」」

 

「あっ!ミクルママと未来ちゃん!?」

 

「どうしたの?フィラちゃんも一緒に?」

 

「うにゅ!ねーねぇ!」ダキッ

 

「ヒメちゃんもどうしたんですか?」

 

「ぽえーん。おてつだいしてもらってますー」

 

「とてもたすかりますー」

 

「ぽえーん」

 

「どせいさんのお手伝いしてるの!」

 

「可愛い!」ムギュウ

 

「メル!いきなり抱きついちゃダメ」

 

「もっとむぎゅっとするです」

 

「ほらマルも」

 

「…ムギュウ…柔らかいです。」

 

「ねーねぇ!」

 

「どうしましたか?」

 

「フィラねーねぇ、ばぁばとねーねぇの親戚なの?」

 

「……!(こちらの世界の私…で祐希さんが言ってた未来さん…)」

 

「……そういう感じかもしれませんね。電話で話しましたがこうして会うのは初めましてですね、フィラさん。改めて未来です。それにしても」

 

「……?」

 

「とても綺麗でお肌も艶があってスラリとしたモデル体型でマオーさんが言ってたとおり優しげでマオーさんを一途に愛しているのがよく分かるとても素敵な奥さんですね。」

 

ボフン「…あぅ…その…あ、ありがとうございます…」

 

「あらあら未来ちゃん、すごい褒めてるわぁ。フィラちゃん毎日真魔王ちゃんのためにってお肌の手入れとかも欠かさないで、お料理も頑張ってるものね。」

 

「フィラお姉ちゃん頑張ってるの!」

 

「です!」

 

と人も少なくなってきたのでどせいさんたちに任せて端で話しをする。

 

「にゃあ…お兄ちゃん頑張ってます。」

 

「雫!久し振りだな!元気だったか」ナデナデ

 

「お兄ちゃん!」

 

「しずく~」

 

「お兄ちゃん!」

 

「しずく~!」

 

「ふにゃあ~ゴロゴロ !」ピョコピョコ

 

「雫さんがふやけてますぅ!」

 

(!ミル!良かった…こっちでも元気にやってるんだな。それにしてもいつ見てもミルは可愛らしいな。)

 

「それにしても先輩そっくりですぅ!」

 

「ハロウィンのときはお世話になりました。優しい人!」

 

「おう!確かベルゼブブだったな。」

 

「レナス、知り合い?」

 

「お母さんのプレゼント選びを手伝ってもらったんです!」

 

……………………!?

 

「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」

 

「っびっくりしました。どうしましたか?」

 

「えっ!?おおお お母さん!?」

 

「いつ産んだですか!?魔王との娘なのですか!?」

 

「実はマオーさんと会ったあの日何だかんだ有ってミルちゃんの娘になったのです。魔王は父親になりましたね。」

 

サッ

 

(ふぃふぃふぃふぃ、フィラ!?こっちのミルはどうなってんだ!?もう娘がいるって!?しかもオレとの間にって!)

 

(おちちち、落ち着いてください魔王!義理の娘だということですしまだ産んではいないみたいですが、こっちの世界のミルは盛ん何ですか!?)

 

(にゃあにゃあ、こちらのミルさんも面倒見が良くてこっちのお兄ちゃんの魔王さんもミルさんを大事にしてるのです。

 

二人とも奥手だったみたいですが未来お姉ちゃんが頑張って一線を越えたら二人とも遠慮がなくなって婚約者にもなってますです。にゃあ)

 

「お二人とも?大丈夫ですか?」

 

「お、おう!大丈夫だ!鼻からさっき飲んだ牛乳が出ただけだから」

 

「そうでしたか。そういえばマオーさん最近フィラさんとの夜の営みはどうですか?良ければこの間の改良版精力増強剤Zと素直になる薬と飲むと心から愛してる人に対して語尾に愛してますと何故か言ってしまう恋人に愛をHはどうですか?」

 

「欲しいぜ!!」

 

「まさか!?あの時の薬全部未来さんが!?」

 

「おぉ、ということはこの前の使いきったのですね。どうでしたか?」

 

「もうっさいっこうに良かったぜ!普段可愛いフィラちゃんが素直に甘えてくれて文句無しだ!」

 

「それは良かった。それとフィラさんこちらのスベスベオイル4.5をどうぞ。今回は前回の効能と保湿効果もプラスしたのでお肌がツルツルプルプルになります。」

 

「!ください!」

 

「ミクルさんもどうぞ。メルとマルにも使ってあげてください。」

 

「いつもありがとう未来ちゃん!」

 

ピョン「エルル~」ピョイ

 

「久し振りですねエルフーン!変わらずもふもふしてますね」ナデナデ

 

「エルル!」

 

「カフッ?」

 

「おぉ!フカマルですか。もしやマオーさんの子ですか?」

 

「おう!フカジロウって言うんだ!」

 

「良い名前ですね。触っても?」

 

「…………カフッ!」

 

「では……おぉざらざらとした肌触りと所々柔らかい弾力もあり良いですね。ヽ(´ー` )ヨシヨシ」

 

「カフゥ~」

 

「フカジロウ気持ちよさそう!」

 

「流石未来お姉ちゃんです!」

 

「ふふっ流石ね。」

 

「うにゅ!ママ!」

 

「お手伝いしてえらいわヒメ」ナデナデ

 

「さっきね魔王お兄さんとフィラねーねぇ、ヒメとリバお姉ちゃん助けてくれたの!」ギュム

 

「そうなのね。そちらの二人ヒメを助けてくれてありがとう。」

 

「困ってたのを見て放っておけなくて……まさかアマテラス?」

 

「あらっ!私のこと知ってたのね。初めましてアマテラスです。ヒメは私の娘なんです。」

 

「「えっ!?」」

 

「うにゅ~」

 

(ヒメちゃんがアマテラス様の娘!?)

 

(まじか!ってことはもしかしたらあの時あっちのアマテラスに子供が出来て産まれてたらヒメちゃんみたいな娘だったってことだよな。そうか…こんなに可愛い娘になるのか)

 

「それにしても未来ちゃんそっくりでびっくりだわ。」

 

「フィラねーねぇも暖かかったよ!ミルお姉ちゃんみたいなの!」

 

「そうねぇ。ミルちゃんも優しいし、未来ちゃんってば私のために神界の神たちをしばいちゃうしで、もう~安心して甘えられるから好きなのよね。」

 

(魔王…アマテラス様幸せそうで良かったです。)

 

(ホントだな。世界は違えど元気で良かった。)

 

「うにゅ!」ダキッ

 

「ヒメちゃん?」

 

「魔王お兄さん頑張ってるからナデナデするの!」ナデナデ

 

ズキュン「ヒメちゃん…フィラ…」

 

「魔王?」

 

「やっぱり家の娘にしてしまおうか?」

 

「あらあらヒメが人気になってるわ!なんだか嬉しいわね。」

 

「ミクル~アイスありがとう~」ピョンピョン

 

「すいません。ミクルさん妹が」

 

「良いの良いの。可愛らしいしさっきのお礼だから。」

 

「ミル様!」

 

「リバ子ちゃん!どうしてここに?」

 

「はふぅ実はミヤビさんのお家でお世話になってて今は一緒にバカンスです~」

 

「リバ子ちゃん干からびないように気を付けるんだよ。はい!お水」ピシャ

 

「気持ちいいですぅ」

 

「あっ!そうだ!そちらの先輩に似てる…えーと魔王先輩!」

 

ガクッ「な、なんだ?」

 

「そのある人に渡して欲しいと頼まれましてこれを」サッ

誰でも分かりやすい八極拳入門編のビデオと実践編というものであった。

 

「こいつはいったい?」

 

「何でも近いうちに必要になるからちゃんと見るようにと言ってました!健康的な体作りにもなるので奥さんと一緒にやるといいとも言ってましたね。」

 

「サンキューな。それにしてもいったい誰が。」

 

スー「ドラァ」サッ

 

「主人がミル殿経由で渡したものです。」

 

「!そうだったのか。」

 

「おぉ!ドラちゃんママ手伝ってたのですね。」

 

「ドラァ」

 

「メシシ~」ポス

 

「ドラちゃん元気でしたか~ひんやりしててドラちゃんは気持ちいいですぅ」

 

「メシ~」

 

「ドラちゃん嬉しそうですね。」

 

「元気になって良かったぜ。」

 

「メシシ~」フヨフヨ

 

「?どうしたのドラちゃん?」

 

「メシシー」

 

「ん?ドラちゃんどうしたのですか?」

 

「メシシシ~」ニュルン ニョキ

 

「わっくすぐったい」

 

「こらドラちゃん未来ちゃんに迷惑かけちゃダメでしょ。こっちに戻ってきなさい。」

 

「メシシ~」フリフリ

 

「まぁミル、迷惑ではないので大丈夫ですよ。」

 

「う~ん。ドラちゃんが未来ちゃんの胸に入り込んで未来ちゃんのおっぱいが強調されて」㌧

 

「魔王…」

 

「なんだ?フィラちゃ!?」

 

ハムッ んぐっ チュ チュプ

 

「はぁ。魔王は私をみてれば良いんです。じゃないと寂しいです…」

 

「フィラ…すまんそうだったな。よしよし」

 

「もうっ!魔王ったら」

 

「おぉ!仲良しご夫婦ですぅ!」

 

「真魔王ちゃんとフィラちゃんラブラブね!」

 

と和んでいると突然空から

 

ヴゥン ヒュゥゥゥ

 

「みりゃいしゃまぁぁぁぁ」

 

「うおっ!空から悪魔っ娘が未来ちゃんに!未来ちゃんあぶなっ!」

 

「ん」ポス クルクルクル ヒョイッ ダキッ

 

「こらエクシィ危ないでしょう。私なら平気ですが周りも危ないでしょうが一番は貴女が怪我をしてしまうかもしれない方が心配です。なので次は気を付けなさい。」ポンポン ナデナデ

 

「はいです!未来様!」ムギュウ

 

「おぉナイスキャッチだ!」

 

「私の時はああいう悪魔っ娘には会ったことないですがいったい?」

 

「そういえばエクシィは一人できたのですか?」

 

「……はっ!?」

 

「は!?ではありません!!あれほど一人で動かないようにということと未来に迷惑をかけないようにと言ったのに(`Δ´)」

 

「ご、ごめんにゃさい、ルシファー様」

 

「良いですか!貴女は未来の使い魔になったのです。貴女の行動の不始末は未来の責任ということにもなるんです。未来は貴女に期待してるのですから失敗しても学べば良いというのは良いですか」

 

「ルシファーさん!エクシィちゃんをそんなに怒らないであげてはわわゎ!」ドッシーン

 

「おぉ、なんか盛大に転けたが大丈夫か?」

 

「というかルシファーってもしかして以前魔王の言ってた七つの大罪?」

 

「スチル(`Δ´)貴女はそのおっちょこちょいをもう少し何とかしなさい。ミルさんと組むとさらにおっちょこちょいに磨きがかかるんですから。」

 

「スチルお姉ちゃん怒られてる~」

 

「スチルのドジは相変わらずですね。」

 

「メシシー」フヨフヨ ノシッ

 

「なんか私に飛び火してますぅ!?」

 

 

 

((こっちのミルもおっちょこちょいなのか/なのですね))

 

「ルシファー、そんなに怒らないであげてください。エクシィだって寂しくて私に会いたい一心で来たのでしょうから。それにルシファーは怒った顔よりも笑顔の方が好きですからほら笑って笑って」みょーん

 

「こ、こらぁ未来。なにをするのょですか」

 

「すげぇ、ルシファーにあんなことするなんて考えられんぞ。」

 

「なんというかお茶目なのでしょうか?」

 

ジーー「………にゃあ…にゃにゃにゃあ」ハイライトオフ

 

「し、雫?何か目が据わってるんだか?」

 

「猫の威嚇というかなんというかどうしたのでしょうか?」

 

「未来お姉ちゃん髪にごみが付いてるのです。」

 

「えっ?どこですか?」

 

「取ってあげますからだっこしてください。」

 

「ありがとう、しず」

 

ユビパッチン「…にゃあ…未来お姉ちゃんあのエクシィという悪魔と交尾…しましたね?」ボソ

 

ギクリ

 

「あの娘の下腹部の契約の印、使い魔契約でも最上位クラスの調伏に匹敵します。普通なら魔力の受け渡しだけの普通の使い魔契約なのですが交尾してその悪魔の体内に主人になる人の遺伝子情報があるとより強力な契約になります。あれ、敏い人だとこの悪魔は自分の物と分かります。

 

にゃあ?未来お姉ちゃんはどれだけ出したのですか?お腹いっぱいですか?どうして雫が側にいたのに言ってくれないんですか?私では受け止めきれませんか?信用してくれないのですか?寂しいです…猫は嫉妬深いのですよ?あの娘にしたのなら私にもしてください。でないと勝手に襲って未来お姉ちゃんの遺伝子を搾ってお腹の中に入れてマーキングして雫も未来お姉ちゃんのものに…」

 

「し、雫 落ち着いて」

 

「にゃあ未来お姉ちゃんが悪いのです。とても暖かくて離れたくなくなる感触でいつも雫をドキドキさせるです。私だって猫の前に一人の女の子です。好きな人に愛されたいと言う思いがあるのです。にゃあにゃあ。」

 

(……魔王何故かは分かりませんが雫さんと未来さん以外止まっているのですがこれはいったい?)

 

(この感覚は時間が止まってるのと同じだな。何回かあっちで雫の時止めを経験してるから感覚的に分かる。そんでもって未来ちゃんを巡る修羅場だ!)

 

(それより雫さんを止めないと!)

 

(フィラ少し様子を見ないか?もしかしたら未来ちゃんのことを少し知れるかもしれない。)

 

(うーん。雫ぬこさんにあんなに慕われているとは羨ましいです。)

 

「雫、エクシィは両親も亡くして誰からも愛されずに一人で生きてたの。一人の寂しさは私が一番知ってるから。でもその場の勢いでヤってしまったと言うのも事実です。私にできることであれば何でもしてあげますから。」

 

「何でも?それなら今は雫のことを見て欲しいです。そしてバカンスが終わったら私にもして欲しいです。今は頭を撫でて欲しいです。」

 

ナデナデ「ごめんね雫。貴女の好意嬉しいです。でも私はいつかこの世界からいなくなります。」

 

((えっ!?))

 

「…分かってます。未来お姉ちゃんの研究してる時空魔法と次元跳躍魔法……でも私も一緒に付いていきたいです。猫は寂しがりなのです。一緒にいてくれないと泣いてしまいます。にゃあ」

 

「ありがとう雫。こういう一途な思いを受け取るのは何だか嬉しいですね。」

 

「未来お姉ちゃんと私の二人だけの秘密…誰にでもじゃなく雫だけの秘密なのです。」にゅぅ チュウ チュポン

 

「んぅ♥️雫そんな急に吸わないでください。」

 

「にゃあ。雫のキスマークなのです。マーキングしました。目立ちにくいところなので大丈夫なのです。」

 

「もうっ!でも仕方ないですね。今は大きなねこさんのハグを受け入れます。」

 

「うにゃあ~ スリスリ ゴロゴロ未来お姉ちゃんは私になつかれました。未来お姉ちゃんは私以外の猫には浮気しないし触らないから私だけの匂いが一杯なのです。なのでいつまでも離さないです。にゃあ~」

 

(……フィラ)

 

(魔王…)

 

((何か入りずらい空気だ/です。))

 

(これオレら動いてるって知られたら不味いんじゃないか?)

 

(…それにしても将来的にいなくなるとはいったい?…祐希さんに頼まれていますし色々と融通してもらったりしてるので何か力になってあげたいです。)

 

「そういえば雫。前に持ってきてくれた血液はいったいどう言うことなのですか?あれ私の血液と同一の物だったのですよ。もしかして何かしらの方法で私から抜いた血液が時の魔力を帯びたのでしょうか?」

 

「…………にゃあ」フイ

 

((あ!?))

 

「にゃにゃにゃあ!?忘れてました。そういえば二人とも動けるのでした。」

 

「?二人?いったい…」サッ

 

・・・・・・・・・・・

 

「なんだかすまん未来ちゃん」

 

「その…割って入るべきではないと思いまして、」

 

「!雫この血液って!?」

 

ビューピュ「にゃあ、雫猫だから分からないですにゃあ」

 

「っ!そんな可愛く言って誤魔化しても…でも可愛いので撫でます。」ワシャワシャ

 

「にゃあ~気持ち~です。」

 

「もしかしてこの間雫を見て鼻血を噴射したフィラちゃんの血液!?」

 

「…フィラさんの血液でしたか…というか噴射したんですか…まあ雫は可愛いのでその気持ちは分かりますが。」

 

「それで遺伝子情報まで同じなんて普通はあり得ないことなのですがもしやフィラさんとマオーさんは…こことは違う世界の…可能性の魔王と私?」

 

「………」

 

「それは…」

 

こことは違う世界の存在だと未来に知られた真魔王と未来果たしてどうなるか。




あとがき

今回はここまでになります。

真魔王とフィラたちはたまたま旅行に来ていたどせいさんたちと遭遇しお店を手伝うことになりました。スタークとリリネットも付いてきていてのんびりしていたようである。

そして、真魔王たちが手伝い出すとお客さんも多数来て真魔王とフィラの夫婦とヒメちゃんを家族だと思い、美男美女家族が屋台をやっていると口コミがあり、繁盛しました。

ヤドランおもに食材を切り調理はラッキーとイエッサンが担当して、リバ子やヒメちゃんたちで売っていました。

ヤドランは包丁を一振下ろしているだけで他のお客さんも遅いなと思っていると何等分にも一気に分かれるのでどれだけ早く切ってるんだと戦慄して、興味本位で購入していってます。

ただヤドランは包丁以外に念力を無数の刃にしてるだけですごい早さで切ってる訳ではなくただそう見えるだけです。

そして、未来たちと出会う真魔王たち。

ハロウィンの時に真魔王と出会ってはいる未来。フィラを見て自分に似てる人だなと思い、真魔王から色々と聞いてるので素敵な奥さんと認識してます。

フィラも違う世界の自分とはいえ褒められるのは嬉しく顔を赤くしてました。

雫に出会い雫を抱きしめる真魔王とお兄ちゃんに会えて嬉しい雫。

そして違う世界とはいえミルの元気な姿を見れてとても安心する真魔王とフィラ。まさか子供がいるとは思わずつい叫んでしまいます。

自分達の世界のミルよりも積極的で動揺しました。

そして真魔王にハロウィンのときと同じく色々と渡す未来。
恋人に愛をHは語尾に愛してます。と心から愛してる人にたいして言うものです。心のそこからの言葉だからかとても深く心からの言葉に満たされた気持ちになるそうです。

そしてスベスベオイルの改良版を手渡す未来。

そしてヒメちゃんが、アマテラスの娘だと知った真魔王とフィラ

真魔王は前の世界では何度もお世話になり、フィラもミルと共に崩壊した現実世界で庇護してもらい強くなれたということや太陽のように温かく見守ってくれていたこともあり、びっくりしてました。

デビカ本編でもアマテラスは魔王を愛してヒメちゃんを授かりそして立派に育てていました。

真魔王はヒメちゃんを見る前に世界から抹消されたこともありもしかしたら生まれてたらこんなに可愛かったのかと感慨深く思い、どこか悲しそうに思えたのかヒメちゃんは真魔王に抱き付き元気付けます。

そして真魔王も心を鷲掴みされフィラ同様娘にしたいと言い出してしまうもののヒメちゃんが心から笑っている姿を見てアマテラスも悪い人ではないと笑い合ってました。

そして遺跡で渡されたものを真魔王へと渡すミル。果たしてそこには何が映ってるのか。

そして母にあってある程度ホームシックが治ったドラちゃんは主人のミルに抱き付いた後、未来の胸元に入り込みました。

実はドラちゃんは頭の上には誰でも乗ったりするものの胸元に入り込んだりは未来だけにしています。

理由は本編で語られるのは先ですが祐希が関係していて、ドラちゃんは生まれたとき祐希がタマゴを自分の服の中で温めて孵化させていました。なので祐希の温もりを本能的に未来に感じていて未来の胸元に入り込んでいました。

そして前回の遺跡編にて登場したエクシィが登場しました。このエクシィは実は変身魔法で大人になっていたのでそれを解くと10歳より幼い幼女の姿になります。

R18版にて色々あり未来の使い魔になったエクシィが引っ越し準備を整えて未来のところへ行くと留守でルシファーたちのところを頼りルシファー、ベルフェゴール、レヴィアタン、レジスチルたちもクリスマス島にエクシィの転送魔法でやってきて未来の気配を感じたエクシィは転送魔法で、ワープしてしまい追いかけたルシファーは勝手な行動で未来に迷惑をかけないように怒りそれを止めようとスチルは走り込んで躓いて転びおっちょこちょいなところを咎めるがミルに飛び火する。

ルシファー自身何かと世話焼きでもあるからなのか立派にするために厳しいことを言うかもしれませんがエクシィを思って接するルシファーとエクシィを褒めて伸ばそうとする未来。二人とも自分を思って言ってくれているので未来もルシファーも好きなエクシィ。

そしてどの世界でもミルはミルだなと思う真魔王とフィラ。

そして怒るルシファーに笑顔でと頬をみょーんとつまむ未来。

ルシファーもそんな未来に毒気を抜かれる。何だかんだ二人とも良いコンビなのである。

そして何かに気付き物凄く不機嫌になり目のハイライトがなくなる雫。

そして未来に迫ると周りの時を止めて未来へと問いかける。

そして真魔王とフィラは祐希から時空を操る程度の能力を渡されていたので時が止まったことに気付き少し様子を見るために二人を観察することに。

雫自身未来と過ごすうちにとても大好きが溢れてきていてエクシィを抱いたことに不満を爆発させ未来に自分も抱いてと言う雫。

こうして未来は雫ともする約束をしました。

そして雫は未来にキスマークを付けマーキングします。

未来は他の猫を触ろうとしないのもあり雫の匂いが染み付いているのと自分を大事にしてくれているのが分かる雫は未来に存分に甘えます。

そして未来が研究している時空魔法と次元跳躍魔法。時空魔法だけだとその世界の並行世界などは移動できるものの他の次元には辿り着けないと考え、次元を渡る魔法にも着手してそんな中でエクシィの転送魔法を研究することが出きるようになったので飛躍的に進んでいくでしょう。

祐希に会いたい未来はいつか世界から世界を渡り祐希を見つけようと今の時点では考えているためか将来的にいなくなると雫には言ってあります。

そんな雫は未来に付いていく気でいます。

果たしてどうなっていくのか?

そして以前に手渡した血液を分析した未来は自分のDNA情報と一緒だったと雫に言い、雫はふと後ろを見ると真魔王とフィラが動けることを思いだし、未来もそれに気付きこことは違う世界の魔王と自分なのではと問いかける。

果たして二人はどうするのか

次回へ続きます。

おまけ

デビルカーニバル風プロフィール

エクシィ=ルクスリア

転送魔法を得意とする悪魔の本当の姿。その姿は幼い少女で大人の姿は変身魔法で変化した姿。今まで自分の魔法が効かなかったことはなく、それ故に初めて効かなかった魔王にしつこく勝負を挑むようになった。

その理由は生まれてすぐに両親が亡くなり親戚もろくにおらず叔父を名乗る男に引き取られオークに純潔を奪われ、命辛々転送魔法で生き延びたが生きていることを否定され、自分を見てほしくて転送魔法を極めて小さく見えるその体にコンプレックスをもち大人の姿に変身して自分をバカにしたものを見返すべく頑張っていた。

魔法の効かなかった魔王はバカにしないし面と向かって相手してくれるから友だちになってほしかったがどうすれば良いか分からず

そして何十回目の時に誤ってミルに当ててしまった。これが地獄のような責め苦の始まりになるということは本人の知るよしもなかった。

と思われたが本来の彼女を知った未来は彼女を優しく抱き留めて生きていることを肯定してくれ、生まれてきてありがとうと言われ心からの願いであった自分を見てほしいという本当の願いを叶えてくれた未来になつき彼女の使い魔になった。

そしてこの後ミヤビ宅に居候するために引っ越しの準備中。今回準備が終わりいざと家に行くと誰もおらずルシファーに会いに行ってどこにいるのかを確認し家にいた者たちでクリスマス島に向かい未来の気配を感じて抱き付きに行った。

未来の精を受けてとても満たされた感触もあり、心から暖かくなり未来の胸に飛び込んでは彼女に甘えるエクシィであった。

居候後よくヒメちゃんと未来の膝を取り合う仲になるがその都度、雫が仲裁に入り三人仲良く抱きつくのであった。

将来は未来の子供を自ら孕みたいと考えて未来に妊娠した時みたいに注がれてとても幸せそうに未来に抱きつくのでした。

彼女の真名は一族から継承してきたルクスリアといい二人きりの時はそちらで呼んでもらっています。

ベルフェゴールから色欲の大罪の担い手は空席になっているのを聞いた未来。

そういったこともあり彼女の真名は彼女の一族にある秘密が隠されていて未来は彼女は色欲の大罪の継承者ではないかと思うが果たして

容姿は大人の姿はトリニティセブンの浅見リリス似
本来の子供の姿は黒崎メアを小さくした感じですかね。


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クリスマス島での音楽祭5

前回の続きから未来に過去魔王こと真魔王とフィラが別世界から来たことが発覚。

さてどうなるか

それではどうぞごゆっくり。

第一次雫可愛い選手権大会開催


前回時の止まった中で動けた真魔王とフィラへ未来は別世界の魔王と自分なのかと問いかける。果たして

 

……………………………

 

その場に沈黙が流れる。

 

意を決して言おうとする前に

 

「にゃあ。そうなのです。」

 

「雫!?」

 

「もしかして、雫と最初に会ったときに言っていた似ている人ってフィラさんのこと?」

 

「そうなのです。二人はここではない世界であることを成して…時空の狭間に閉じ込められてたんです。」

 

「時空の狭間?って前に雫が話してくれた世界と世界の間の断層みたいなところ?」

 

「そこからは俺たちが話す。」

 

そうして魔王とフィラは話す。自分達の世界で何があったか、ミルが自分を助けるために犠牲になりそんな未来を変えるために過去へと戻りミルを助け世界から抹消されたこと。

 

「………どの世界でもミルちゃんは魔王が大好きなんですね。そして魔王もミルちゃんを愛して…大事な人を助けるために自分の存在を掛けられる。マオーさん、フィラさん。過去を改変することはあまり良いことではないと思います。積み上げてきた歴史を変えるとは世界の行く末を勝手に決めることと同じかもしれません。」

 

「そうだな。オレの自己満足で過去を変えたんだ。それは否定できん。」

 

「でも、二人はミルちゃんを愛して必死で助けようと手を伸ばして助けた。私が言えるのはお疲れ様でしたと言うことぐらいです。」

 

「で、でも私たちは…」

 

「私だってもし同じようなことがあれば何年掛かっても絶対に助ける道を選びます。それにミルちゃんを好きな人に悪い人はいませんから!」

 

「未来ちゃん…ありがとな。」

 

「それにしても…フィラさんが私の可能性の姿…私もフィラさんみたいに美人で綺麗になれて素敵な旦那さんを持てる可能性があるのですね。」

 

「!ま、魔王はダメですよ!」

 

「いえ、取りませんよ。だってマオーさんフィラさんと一緒にいるときが一番輝いてますから。お似合いの支え合うご夫婦の邪魔なんてしませんし邪魔するなら魔法で焼き尽くしますから。」

 

ポッ「お似合い(*≧д≦)」

 

「未来ちゃん過激だな(汗)」

 

「にしてもジーー大きいですね。身長もまだ伸びる可能性もあるしそちらも」ジーー

 

「み、未来さん?なぜ私の胸を?」

 

「ちょっと失礼します。」モニユ ムギュ

 

「ひゃあ(*ノ▽ノ)」

 

「おぉこの弾力と張りといい、凄い。私でもここまで大きくなれるんだ。でもこの可愛さは愛してる人がいてこそですね。いいなぁ」

 

「端から見ると姉妹がじゃれあってるようにしか見えん!フィラと未来ちゃんの姉妹丼…ジュルリ」

 

「!にゃあ!お兄ちゃんダメですよ!未来お姉ちゃんは雫のです!」

 

「未来さん…あのもうそろそろ離して」

 

「すいませんつい。母様とはまた違った感触でした。」

 

「こちらのお母様ですか…」

 

「フィラさんは母様とは仲が良くなかったのですか?」

 

「私の母は魔法至上主義でいつも厳しくて高校生になって魔王やミルに会うまで魔法尽くしで出会いも魔王以外はありませんでした。だから苦手と言えば良いのかもしれません」

 

「成る程…世界が変わればそういうこともあるのですね。」

 

「ただ、ミクルさんの話を聞いてると此方のお母様は色々違うみたいで凄くアグレッシブなのか世界中に友達がいて、昔は甘えるのに争奪戦が起こって大変だったと聞きました。」

 

「あぁ。母様魔法のことは厳しいのですがそれ以外だと物凄く包容力があって優しくてたまに抜けてるから心配になることもありますし抱きつくと安心するんですよね、母様の胸に飛び込んでも娘特権なので甘えられますし良いこと尽くしなのです。フィラさんもどうですか?母様柔らかくて気持ちいいんです。」

 

「えっと…迷惑になって…」

 

「母様そういうのは気にしませんしむしろフィラさんを抱きしめるかもですね。以前にアマテラスを抱きしめたりしましたしミクルさんは抱きつきにいきますし、」

 

「アマテラス様に抱き付いた!?」

 

「未来ちゃんの母ちゃんすげぇな。」

 

「ミルちゃんもミクルさんの影響かマオウニウムの補給と言って抱き付いて口内摂取してますし。」

 

「こっちのミル積極的だな!?」

 

「あの奥手なミルが!?」

 

「まぁミルちゃんにキスして心を掴んで食事で胃を掴んでセッ●スして体の相性抜群にしてミルちゃん無しでは生けていけないようにして離れられなくしてしまえと言ったのは私ですが。」

 

「「元凶ここにいた!?」」

 

「出会った当初奥手で魔王に対して自分で良いのかとか悩んでたり家族内で自分だけ魔力は沢山合っても消費魔力率がとても悪くて、放出系の魔法も外に魔力を出すのが下手で周りからアインハルトの出涸らしなんて言われてたと本人が言ってました。」

 

「ミルに、んなこと言うなんて(`Δ´)」

 

「違う世界のミルとはいえ親友にそんなことを言うなんて許せません!」

 

 

「まぁ言った人物を調べて毎日悪夢と一週間吐き気と下痢の止まらない呪詛を送りましたが。定期的に呪詛は送ってるので安心してください。」

 

「「既に調べて報復までしてるっ!?」」

 

「魔王は調べるとその前に沢山の悪魔と交尾してたみたいですがミルちゃんと恋人になってからは少し遠慮気味になってもししてもその倍以上にミルちゃんを激しく愛してるのでまぁ許しますが。

 

全く二人とも奥手で臆病で似た者同士の癖にいつまでもくっ付けないので多少強引にと思ってましたが去年のハロウィンに漸く、くっついて今では校内イチャイチャ砂糖吐き隊が出来るぐらいいちゃラブしてるので良いのですが。」

 

「何ですか!?そのヘンテコな部隊の名前は!」

 

「それに魔王とミルちゃんを見守る会は今では校内と外を合わせて2万人以上になりましたし、悪魔も人も色々な方が加入してます。」

 

「なんつう組織だっ!?いったい誰が」

 

「まぁ会長は私なんですけどね。」

 

「「目の前に創設者が!?」」

 

「加入費と写真やその様子を写した映像は会の中で共有や高値で取引されて、その売り上げなどは私が管理してます。結婚式の時にこれは魔王とミルちゃんに渡します。今は既に5千万を越えた所でまだまだ増えそうですね。」

 

(未来ちゃん、ミルのこと好きすぎやしないか!?)

 

(それだけミルを大事に思っていると言うことですよ。)

 

「にゃあ、ミルさんも悪魔に懐かれやすかったりでベルゼブブさんやレヴィアタンさんにあちらのリバ子さんといった方々と様々な人に思われて王妃様と呼ばれても違和感がなくなってきつつありますにゃあ。」

 

「そうそうそれだ!俺たちの世界ではそんな呼ばれ方したことなかったのに、こっちでは凄い広がってるんだよな。」

 

「私も最近知ったことですが行く先々でベルゼブブが王妃様と言ってるのと魔王と一緒に人助けから悪魔助けもして、悪魔の方々も魔王と一緒にいるなら王妃様で合ってるなと言うことらしいです。」

 

「魔界のプリンセス…ミルが幸せなら良いです。」

 

「そのマオーさんたちはどうやってこの世界へ?時空の狭間からどうやって脱出をしたのですか?」

 

「それは…」

 

(フィラ…どう説明する?)

 

(祐希さんのところだけぼかして説明した方がいい気がします。)

 

「実は時空の狭間を魔力で無理矢理こじ開けようとしてな。その時にえーとユーさんって名乗る奴に会ってな。」

 

(魔王!なんの捻りもないですよ!)

 

(でもなフィラ。他に何て言えば)

 

「ユーさんですって!?この間ミルちゃんたちを助けてくれた人と同じだなんて…ってすいません話を遮ってしまって。」

 

「それでそいつが話をしたいっていって俺たちを何て言ったか…」

 

「反転世界って言ってましたよ。」

 

「そうそうそれだ!んで話をしてたら大きなドラゴンが人の姿になったりしてそいつティナって言ってユーさんと仲良さそうだったな。んでそこにいたフカジロウとエルフーンを俺が」

 

「ラッキーとイエッサンを私がゲットしてそれでタマゴをもらってトゲピーが生まれたんです。」

 

「色々言いたいことはありますが反転世界、ドラゴンにティナって。お二人とも戦わずに済んで良かったです。そのドラゴンとてつもない存在ですよ。」

 

「?そうなのか?何でかフレンドリーだったんだが。」

 

「反転世界と言えばあるポケモン…ギラティナが住む世界です。ギラティナは反物質この世には存在しない物質を操るポケモンです。そして反転世界は現実世界との均衡を保つためにもなくてはならない重要な世界と言われているそうなんです。」

 

「そうなんですね。…未来さんはとてもポケモンに詳しいのですね…いったいどこでその知識を?」

 

「えっ!その……ひ、秘密です…」

 

(にゃあ…ティナさんがポケモン?そういえばドラちゃんがなついてましたです。)

 

「まぁでもオレらをこっちに送った後は分からないからな。今ごろ何やってるのか…」

 

(にゃあ…多分ティナさんはお二人を見守ってるんだと思うのです。でも本人が何も言わないなら私も何も言わないのです。)

 

「まぁそんなことがあってこの世界に降りたって、デパートでメル、マルに会ったらミクルママの家に行って居候することになったんだ、」

 

「そうだったのですね……」

 

(二人を詳しく調べれば時空魔法の進歩に繋がれるのではないでしょうか…でも頑張ったお二人を私のエゴに付き合わせるのは違う…)

 

「未来さん…」

 

「何ですかフィラさん?」

 

「こちらのミルは…幸せですか?」

 

「…えぇとても。毎日笑顔で魔王と笑いあって愛し合ってとても満ち足りた、幸せに過ごしてます。」

 

「…良かった。」

 

「別の世界だろうとミルが元気なら良かったぜ。オレたちの知るミルは…」

 

「生きてますよ。」

 

「未来ちゃん、そういう冗談は止めてくれ。ミルはオレを…オレのせいで」

 

「マオーさん人が死ぬのって何時だと思いますか?」

 

「えっ?それは」

 

「肉体が死んでしまったとき?違います。魂がなくなってしまったとき?違います。マオーさんのために命をはったから?」

 

「未来さん!それ以上のことは」

 

「人が本当に死んでしまうときは…忘れてしまった時なのではと私は思います。」

 

「忘れたとき?」

 

「マオーさん、フィラさんの世界のミルちゃんは心の中で覚えている限り死んでません。二人の知るミルちゃんはどんな人でしたか?」

 

「…明るくて前向きでヒーロー部での活動も進んでやってくれてこんなだらしないオレにはもったいない後輩で…本当に心の底から大事だった良い女で気付いたときには側にいるのが当たり前だったんだ。」

 

「ミルは私にとって初めての友達で…恋のライバルで…とてもがんばり屋で一途でずっとその様子を見てきました。魔王のことが大好きで、ミルちゃんなら魔王とくっついても納得できました。私の一番の親友です。」

 

「二人の中でミルちゃんの想いがちゃんと生きているんです。だからお二人ともミルちゃんのこと忘れちゃダメですよ。」

 

「そうだよな。ミルのやつが見たらシャキッとしろなんて言われちまうな。」

 

「…そうですね。」

 

ナデナデ「別世界の魔王なマオーさんは素敵な方ですね。フィラさんを離してはいけませんよ。もし何かあれば言ってください。私も力になりますしもし、離そうとする者たちがいれば容赦なく蹴散らしますので!」

 

「頭を撫でられるなんて久し振りだが…何だか安心するな。未来ちゃんは頼もしいな。なんだか未来ちゃんのほうが大人びてる気がするな。」

 

「にゃあ…未来お姉ちゃんは暖かくてぽかぽかしてるのです。」

 

ムー「魔王何だかデレデレしてます…」

 

「フィラさんも何かしらあれば言ってください。サポートしますのでとりあえず…」

 

「とりあえず?」

 

「マオーさんとは一週間に何回ぐらいヤってますか?」

 

「ふぇっ!?…ななななな、何故そんなことを!?」

 

「フィラさん専用の調整した媚薬と感度上昇薬やマオーさんにも聞く精力剤から排卵剤やらを作ろうと思うので。」

 

「えっでも…その…」

 

「ご夫婦仲良く過ごしてたらきっと近い将来赤ちゃんも出来てそれから明るい家庭を作って生きていくのです。なので安全を保証した上で治験をお願いしたいのです。お金も出しますので是非とも!」

 

「あの…魔王とは…ほぼ毎日…してます」

 

「おぉ!凄い愛されてるのですね!これは造りがいがありそうです!あっ!フィラさんこの試験薬もどうぞ」サッ

 

「?これは…」

 

「擬似的な性転換薬です。一つ飲めば6時間ほどで効果は切れるので思う存分出来ますよ。たまには違うプレイをしてみたいと思ったら使ってみてください。男の人に使うと一時的に女の子になるみたいなので。」

 

「うぇっ!?んなもんまで作ってるのか?」

 

「まぁこれがあれば女性同士でも子供が作れるかなと思い付きで作ったら結構売れ筋も良くてお金も大分入ってきてるんです。材料費やら抜いても余りあるので治験してもらう人も私が雇ったりしてるんです。あとはヒメちゃんや雫との食べ歩きや母様へのプレゼントやチルの毛繕いにアマテラスへの甘味のプレゼントやハデスの安眠枕を作ったりと」

 

「未来ちゃんストップ!取り敢えず色々作ってるのはわかった!」

 

「…これがあれば女の子になった魔王と…魔王の童貞はもらえなかったけど処女は私が…ウフフ…」

 

「ふ、フィラ!?」

 

「魔王の初めて欲しいです…私の童貞の初めても魔王に貰って頂けるのは嬉しいです…」

 

「待ったフィラ!そもそも俺はヤるとは…」

 

「マオーさんフィラさんが感じてる感覚を知れば元に戻ったときまた深く心から繋がり合うことが出来ると思いますよ。それともフィラさんと繋がるのは嫌ですか?」

 

「魔王…?嫌…ですか?」

 

「ヌゥ……ぜ、善処するぜ。」

 

「良かったです。」

 

「にゃあにゃあ。お兄ちゃん頑張ってください。雫も応援しますです。」

 

「雫ー!」

 

「お兄ちゃん!」

 

「むっ!マオーさんと雫は兄妹に近いのですね……マオーさん」

 

「どうしたんだ未来ちゃん」

 

「雫の良いところ可愛いところをどれだけ知っているか勝負です!」

 

「雫の良い所なんて幾つでも出てくるぜ!」

 

「私が勝ったらフィラさんとのあれやこれを根掘り葉掘り聞かせて貰います!」

 

「…あれっ巻き込まれました!?」

 

「俺が勝ったらこの間の体力精力増強剤ZZを頂いて何かフィラをさらに満足させられるような物も貰うぜ!」

 

「ふっ二人とも!どうして私が対象になるのですか!?掛けるなら自分で掛けてください!」

 

「フィラさんとの馴初めからどういったことが男の人からは印象が良いなど男性目線の情報を聞きたいからです!」

 

「俺はもっとフィラを満足させたいんだ!淫魔術でもいいがたまには趣向を凝らしてだな。」

 

「淫魔術?マオーさんと魔王の魔力は違うのですか?」

 

「えっ!?まさかこっちのオレ淫魔術もってねぇのか!?」

 

「持ってるのは支配者(ザ・ルーラー)という魔力で極めればありとあらゆる事象を自分の思うままにすることが出来ると言われているらしいです。

 

まぁもっぱら悪魔の感度を支配してイキやすくしてやら発情させたり分身したり何か色々突っ込みどころの多い魔力ですね。何故か私には効かないらしいですけれども。」

 

「使い方は淫魔術に似てるのですね。それにしても世界が変わると色々違うのですね。」

 

「フィラ、フィラ」コソコソ

 

「?」

 

(実は前に一回淫魔術を未来ちゃんに掛けようとしてみたんだ。)

 

(魔王…浮気ですか(`Δ´))

 

(すまん(;>_<;)でな、未来ちゃんに効かなかったっつうか通用しなかったんだ。)

 

(うそっ!?そんなことが…未来さんは何者なのでしょうか…)

 

(わからん…)

 

「さて気を取り直して始めましょう!」ギュッ

 

「にゃあ…未来お姉ちゃん?」

 

「交互に良いところを言って出きってしまったら雫に罰ゲームを決めて貰いましょう!」

 

「よしっ!行くぜ!」

 

「では私からですね。雫の耳は肌触りがよくて嬉しいときピョコピョコ動いて気持ちが沈んでたりするとへにゃりとしてとても可愛いところです。」

 

「にゃにゃにゃっ!」

 

「まずは軽いジャブか。次はオレだな!」ギュッ

 

「お兄ちゃんっ!?」

 

「雫は素直で可愛いもの好きで見ていると凄い和んで見てるこっちが癒される!」

 

「なるほど!中々やりますね。では!」ギュッ

 

「うにゃ!」

 

「雫の尻尾はフサフサしてて敏感ではありますが撫でるととても触り心地がよくて尻尾に連動して耳も真っ赤にして可愛いです!」

 

「雫をわかってるみたいだな。しかし雫検定特級のオレに付いてこれるかな!」

 

「いや!何ですかその検定!?何時から出来たのですか!」

 

「私の雫力は53万です。甘く見ないでください!」

 

「雫力ってなんですか!?いったい何のパワーなのですか!」

 

「さぁ上げてくぜ!」ギュッ

 

「ニャア ニャア」(〃▽〃)フリフリ

 

「雫ぬこさんの顔がどんどん赤くなって尻尾がゆれてます!」

 

「雫が甘えるときの仕草と抱き付いてきたときの感触は物凄く柔らかくて心が安らぐようなリラックス効果がある!」

 

「やりますね!これが特級の力!」

 

「まだまだ未来ちゃんの力はこんなもんじゃないだろ!残ってる変身も使って全力で来な!」

 

「ナャゴ ニャア ニャア」ブンブン

 

「二人とも雫さんの尻尾が凄い勢いで揺れて、顔が茹で上がったかのように赤いですよ!ストップです!」

 

「「オレの/私の雫への愛はこんなものではないっ!これは雫好きの雫好きによる第一次雫可愛い選手権大会だ!」」

 

「二人とも雫さんのこと大好きですね!」

 

「にゃう~二人とも雫を大事に…ナャゴ」プシュゥ

 

「ではマオーさん雫の瞳を見てください」ズイッ

 

「ん?」

 

「にゃう」(///∇///)

 

「どうですかこのつぶらな瞳でとても純粋な眼差し。見るだけで心が洗われるとは思いませんか?」

 

「グフォッ」トケツ

 

「えぇっ!!魔王が血を!だ、大丈夫…」

 

「やるな!未来ちゃん、良い一発をもらったぜ!まだまだ負けんぞ!」

 

とこんなやり取りが一時間近く続き終わりの見えない勝負にツッコミ疲れした大魔道師は

 

「雫さんに決めてもらえば良いじゃないですか」

 

と投げやりにいうと

 

「ふにゅう ニャアニャア プシュゥ あの…私は二人とも大好きですから…二人とも大事な人なので二人とも勝ちです。にゃあ」

 

「むぅ、引き分けですか。中々やりますねマオーさん」

 

「未来ちゃんこそここまで雫のことを語れるなんて流石だぜ。」

 

と何やら友情が芽生えたのか握手をするのであった。

 

「全く…雫さんに嫉妬しちゃいますよ…」

 

「では最後にマオーさんフィラさんへの愛を叫んで終わりましょう。」

 

「へぇ?」

 

「フィラーーーオレの嫁になってくれてありがとうーーーこれからもずっと隣にいてくれーーー!!!」

 

「ままままま、魔王!?あぅ…その…はい…」

 

「よい夫婦ですね。」

 

「にゃあ!仲良しなのです。にゃあにゃあ」

 

パチン

 

と時が漸く動き出す。

 

「うにゅ!ねーねぇ!」

 

とヒメちゃんが未来の左側へと抱き付くと

 

「ずるいです!私も未来様に抱き付きます!」

 

とエクシィが右側に抱き付き

 

「あらあらなら私は背中だわ~」

 

とアマテラスが背中から抱き付く。

 

「にゃあ。未来お姉ちゃんは人気なのです。」

 

「ホントだな。何だか微笑ましいぜ。」

 

「ミルお姉ちゃん家で勉強教えて!」

 

「冬休みの宿題…手伝ってほしい!」

 

「良いよ。先輩と一緒に行くね。」

 

「お母さんもなら私も行く!」

 

「ミルも楽しそうで良かったな。」

 

「えぇ。」

 

「ふーん何だか不思議な魂ねぇ。そこのあなた?」

 

「うおっと?なんだぁ?」

 

「にゃあ。ベルフェゴールさん」

 

「ベルフェゴール!?ってあそこのルシファーと同じ?」

 

「そうです。七つの大罪の怠惰担当です。」

 

「ん~」

 

(黒神のベルフェゴールは術式が得意で淫魔術に似たようなことも出来たし油断できん。)

 

「む~ん~んん?どういうことなのかしら?貴方何者?魔王様と同じような魂なんて普通あり得ないのに。」

 

「た、魂?」

 

「ベルフェゴールさんは魂を、見ることも出来るのです。」

 

「いえ、まだ貴方は良いわ。似たような魂なんて親戚とかなんやらで片付けられるのだから。そっちの貴女よ。どうして未来と似てるのかしら?いえこれはん~ミルにも似てる?良くわからないわ。こんなこと初めてね。」

 

「?…なんのことでしょうか?」

 

「さっぱりわからん。」

 

「初めて見る未知良いわ!詳しく…」

 

「…………ヤドッ」

 

「あら?この子は…」

 

「あんまし困らせるようなことは止めときな。嬢ちゃん」

 

「あんた温泉の時の…」

 

「スタークだ。こいつらはどせいさんを手伝ったんだ。なら今この時はうちの従業員みたいなもんだ。勝手な真似は止めてもらおう」

 

「はぁ…わかったわよ。あんたとやりあっても勝ち目が薄いし引いとくわ。」

 

「はふぅおいしいみず美味しいですぅ~」

 

「おや?リバイアサンとは珍しいですね。何故ここに?」

 

「始めましてですぅ。リバ子と言います~ミヤビさんのお家でお世話になってますぅ。ミル様と魔王様に以前助けて頂いたのです~」

 

「ミヤビの家はまだまだ増えそうね。まぁハデスも住んでるし安全な場所だからね。」

 

「雫、ハデスも未来ちゃんたちと住んでるのか?」

 

「にゃあ…ハデスさんは寝るのが好きで何時も一緒に寝てますです。抱き枕にされてしまいますがハデスさんも柔らかくて気持ち良くてすやすや眠れるです。」

 

(ハデスか…オレの知ってるのは先代魔王に危険だから封印されて特別な魔力で人を操れてかつドM気質な悪魔っ娘なんだか。)

 

(話を聞くと違うみたいですね。)

 

「ハデスさんはミヤビさんと未来お姉ちゃんのことが大好きで特にミヤビさんのことを優しく抱きしめてるです。」

 

「ミヤビさんと未来ちゃんは人を惹き付けるんだな。」

 

「どんな人なのか会ってみたいですね。」

 

 

ヒョコ 

 

「ミュウミュミュウ?」

 

ーーーーーーーーー

 

一方の魔王たち

 

先程未来たちと別れた魔王とエリナは音楽祭の会場になるステージを下見に来ていた。

 

「ここが今日のステージなのか。」

 

「うん!そうだよ!ここで私が歌えるなんて昔は思わなかったなぁ。」

 

「プリリ!」

 

「ん~大きな所だな~」

 

「エリ姉やっぱり緊張してるか?」

 

「…そうだね。昔からテレビに出てる人たちと一緒に出演するなんて緊張するよ。」

 

「エリなら出来るぞ~僕は歌とか全然だけどエリの歌は凄く綺麗だった~」

 

「ありがとうクーちゃん!」

 

と下見をしてまだ時間があるようだったのでまた海の方に行こうとする。

 

そんな中、

 

「ヒノノ~」ピョン

 

ダキッ「おっと!ヒノちゃんか!どうしたんだこんなところで?」

 

「ヒノ!ヒノノ~」

 

「ん~ミヤビとハデスと織姫で探し物中?」

 

「ミヤビさんが近くに!?ドコドコ!」

 

「プリ~」

 

「ヒノちゃん。ここにいたのね。」

 

「ヒノノ」ピョイ

 

「あらサタンの坊やも一緒だったのね。そっちの娘は?坊やのお姉さんかしら?」

 

「おう!俺の姉ちゃんのエリナだ。」

 

「ハデスなのだ~」ギュムッ

 

「クーちゃんも一緒なのね。恋人ちゃんと一緒じゃないの?」

 

「さっき未来ちゃんと会って今は砂浜の方に行ってる筈だ。俺はエリ姉と一緒に今日のステージの下見に来たんだ。」

 

「ハデスさんどう何か見つかった?」

 

「こっちは何もなさそうね。」

 

「ミーヤービさーーーーん!!!!」ダキッ

 

「あら!エリナちゃん。久し振りね。随分大きくなったわね。それにこんなに綺麗になって」ナデナデ

 

「わーい!ミヤビさんだ~久し振りのミヤビニウム~今だけは私が独占する~」ムギュウ

 

「お母さん…千尋は元気にしてる?あとミサちゃんたちはどう?」

 

「お母さんは相変わらず元気だよ!この間ミヤビさんに会いたいって言ってたよ。ミサ姉は世界中飛び回っててたまにふらっと帰ってきたりしてるよ!

 

キバ兄は冒険者になったけど連絡がないからお母さんも心配してたの。お父さんみたいにふらふらするんじゃないかって。

 

あとね雪ちゃんも元気だよ。でもまだやっぱり人になれてないからまだお家にいてねミヤビさんが遊びに来てくれたらみんな喜ぶから遊びに来て欲しいな」キラキラ

 

「ふふっそうね。今度遊びに行くわ。キバ君は今度あったらお説教ね。まったくそんなところまで似なくて良いのに。あのダメ男みたいに千尋一人に家のことを任せて一人好きなことをして…」

 

「でもミヤビさんに会うときがお母さん一番楽しそうに笑ってるよ!」

 

「それなら良いんだけどね。」

 

「坊や、貴方の姉ミヤビに近くないかしら?」

 

「実はうちの家族皆ミヤビさんが好きでな。昔から親父は冒険に出てるからか家にいないのが殆どで、

 

ミヤビさんにも良く面倒を見てもらってたらしいんだ。俺は小さい頃だったからかうろ覚えなんだが一番上のミサ姉は会うと抱き付いて結婚しようとか言い出すし

 

エリ姉はミヤビさんに甘えるし、もう一人の兄貴はミヤビさんに頭が上がらないけど尊敬してるし義妹の雪は何時も遊んでくれるからなついてるし

 

母ちゃんは昔からミヤビさん大好きで中学高校大学とミヤビさんを追いかけてたらしい。

 

この間ミヤビさんに聞いたら未来ちゃんが生まれてからは行く頻度が少なくなったみたいで、母ちゃんは少し寂しくなったとかなんとかって。」

 

「昔からミヤビは人気なのね。」

 

「今日ね音楽祭で私も歌うの!私の歌しっかり聞いててね!」

 

「えぇ。しっかり聞くわ。昔からエリナちゃんは歌が大好きだものね。頑張ってね!」

 

「うん!」

 

「プリリ~」フヨフヨ ノシ

 

「プリちゃんも久し振りね。よしよし」

 

「プリ~」

 

「この星は可愛い動物が多いのですね。」

 

「こっちの美人な姉ちゃんはいったい?」

 

「私織姫と申します。ある事情でこの星に降り立ちました。」

 

「もしかして宇宙人!?すごーい!」

 

「実はね」

 

とハデスが説明する。

 

ハデス説明中ーーーーー

 

「なるほど!そのベガニウムってのを探してるのか。」

 

「この島にあることは確からしいんだけどね。中々見つからなくてね。」

 

「うーんどこにあるのやら…」

 

「ぷーぷー!」

 

「みやびですー!」

 

「おひさしぶりです。」

 

「ぽえーん!」

 

「おぉ!どせいさんじゃないかどうしたんだ?」

 

「あそびにきたのです。」

 

「すなはまでおみせしてるです。」

 

「さっきひろった!」

 

「ぷーぷー」

 

「ふしぎなひかりです~」

 

「わぁ!凄い可愛い!」

 

「久し振りねどせいさん」(i_i)\(^_^)

 

「ぷーぷーみやびはあったかいです。」

 

「私も撫でて良い?」

 

「なでるですー」

 

「すごいぷにぷにしてる!」ムギュウ

 

「おぉ柔らかいぞ~」

 

「どせいさんその持ってるのは?」

 

「さっきひろったです。」

 

「よくわからないものでした」

 

「でもなにかあぶなさそうでした」

 

「がらすにいれておきました」

 

と出すと

 

「っ!それです!!ベガニウムです!」

 

「まさかどせいさんたちが見つけてたとはね。」

 

「あの!すいません!その拾った物ベガニウムを渡してもらえませんか!とても危険なものなんです。いきなりこんなことを言われても渡してもらえるとは」

 

「いいですよー」

 

「思いませんが……えっ?」

 

「わたしたちもっててもしかたないです。」

 

「ぷーぷー、もとのもちぬしにかえすのです」

 

「ぽえーん」

 

「ありがとうございます!」

 

「拾ったのがどせいさんたちで良かったわ。悪い人が拾ってたら大変なことになってたわ。」

 

「そうねぇ。この子たちは素直で悪意もないからだからこそこれが危険だって分かったのでしょうし、まぁこれで一件落着…」

 

「あれ?これ半分しかない?」

 

「半分って?どういうことかしら?」

 

「実はベガニウムは破壊の部分と再生の部分が混ざって安定化してるのです。でも再生の部分がないんです。それがないと暴走してしまう筈なんですけど」

 

「あぶなかったのでがらすつくってとじこめました。」

 

「ぷーぷー!」

 

「そのがらすのなかならちからをあんていさせられるー」

 

「だいじょうぶです!」

 

「なるほど!どせいさんたちが作ったそのガラスがベガニウムの破壊の部分を押さえ込んでるのね。」

 

「すげぇな。いったいどんな技術が使われてるのか…」

 

「どせいさんのふしぎぎじゅつですー」

 

「何はともあれ後もう半分ね。」

 

「片方があればもう片方の行方も探せます!この反応は……あっちの砂浜です!」

 

とどせいさんたちの屋台のある方向を指し示す。

 

「そっちに行ってみましょう!

 

こうしてベガニウムを巡る捜索も大詰めになる。果たして無事に見つかるのであろうか




あとがき

というわけであっさりと雫が過去魔王もとい真魔王とフィラの二人が別世界の存在だと明かしました。

そして二人のことを聞いた未来はどの世界でもミルはミルだなと感じ二人のした過去改編も愛あってこそのものであり何よりもミルを好きな人に悪い人はいないと二人に労いの言葉を掛けました。

そしてフィラが、別の世界の自分だと分かり真魔王のような素敵な男性と出会えたのだと感慨深く言うとフィラは真魔王を取られてしまうと思うものの、二人の中を引き裂くようなことはせず引き裂く真似をしたものを半殺しにすると断言しました。

自分が祐希とそうなりたいと思う気持ちを表に出さないまま。

そしてフィラを見て未来はまだまだ身体も成長するんだなと思い試しにフィラの胸に手を伸ばして感触を確かめました。

そしてミヤビのことを話す未来にフィラも会ってみたいが心の準備が整ったらと思っています。

そして常々思っていたミルが積極的なことに未来が関与していたことに驚きと納得がいった二人。

そしてミルを虐めていた者や乏していた者たちは未来が調べて悪夢を見せたり呪詛を定期的に形を変えて送り続け報復を済ませていたことに突っ込む二人。更にはミルにファンクラブのようなものも出来ていていったい誰がと思ったら目の前に会長がいたりと過保護な未来を見て二人は未来がミルのことを好きなんだなと確認しました。

そしてこの世界へ来た経緯を未来へと語って反転世界の話が出てきてギラティナがどんな存在か知ってる未来は戦わずに済んで良かったとほっとして雫は以前に会ったティナさんがポケモンで真魔王とフィラの二人を見守っていたことに気付きますが本人が何もいってないならと口にはしませんでした。

そしてミルが幸せにしているか確認し二人とも安心したものの自分達の知るミルはと思う真魔王に未来はミルは死んでいないと心の中で生きていると言い忘れないように大事にして欲しいと言う。

原典の過去魔王編の5年後のミルは魔界に連れ去られてしまった過去魔王をミルが助けようと泣いて待つだけだった弱い自分を奮い立たせて契約してしまえば死んだ後に魂を永遠の闇に囚われてしまうことになっても一途に思いながら過去魔王を正気に戻しその生涯を終えた5年後のミル。ミルの死んでしまう未来を変えるために自らの存在を掛けて過去を変えた魔王とフィラ。報われて欲しかった5年後のミル……

この時の魔王が一番良かった気がしますね。

二人の中でミルの意志はヒーロー部として残り続けることでしょう。

そして未来はフィラに色々と質問をしミルや自分に使ったこともある性転換薬を2つ手渡します。

一時的に女体化した魔王と男性したフィラの何時もとは真逆な交尾のフラグが立ちました。魔王は原典では三回女体化してますが過去魔王は一度もそういったことはなかったので果たしてどうなるかいつか書けたら書きたいですね。

そして雫との仲の良さに少し嫉妬した未来は真魔王に雫の可愛さを言い合う勝負を挑みここに第一次雫可愛い選手権大会が幕を開けたのであった。

勝敗は二人からの好意に顔を赤くし、心がとても満たされた雫が二人とも勝ちと引き分けとなりました。

そして真魔王と未来は雫好きな者同士、交友が深まるのであった。

そして真魔王はフィラへの気持ちを思い切り叫び再び時は動きだし未来へとヒメちゃん、エクシィ、アマテラスが抱き付くのであった。

そして真魔王とフィラに近付いたエクシィと共にやってきたベルフェゴール。魂の見れる彼女は魔王と似た魂の真魔王に興味を示すが隣のフィラの魂が何だか見たこともないような色で、とても興味深く近付くもののヤドランと戻ってきたスタークに静止され引きました。

そしてリバ子がミヤビ宅にお世話になってることを話すとハデスがいるから安心と言うベルフェゴール。

ミヤビ宅には魔力を外に一切出さない結界に悪意を関知するタイプの結界と家人に危害を加えようとすると自動で魔界の危険植物の住み処へと転送される仕組みの迎撃結界と様々な効果の結界を貼っているハデス。

ハデスがミヤビ宅にいることは未来の友人たちしか知らず昔からの悪魔にも未だに気付かれずにいて普段も自分の魔力は隠して生活をしています。初代魔王と並ぶ魔界の最高戦力は伊達ではありません。

場面は代わりこの世界の魔王と姉のエリナはステージの下見に来て緊張するエリナを魔王が激励したところへヒノアラシのヒノちゃんが魔王を見つけて抱き付きに来てハデスとミヤビ、付いてきていた織姫と出会い今度こそミヤビへと抱き付くエリナ。

魔王一家はミヤビのことが大好きでミヤビの後輩で魔王の母の千尋は中学からミヤビにお世話になっており高校と大学とミヤビを追い掛けており高校も飛び級して同じ学年で大学を過ごし在学中に長女ミサキを授かりそこから長男、次女、次男と生まれ旦那が数年前に拾って義娘になった三女と大家族になった。

旦那はトレジャーハンターと家を留守にすることが多々ありミヤビはそんな千尋の手伝いで良く子供たちの面倒を見ていましたので、朧気な魔王以外の娘たちはミヤビがもう一人の母だと思い実の父親よりも懐いており長女は母に似てミヤビが大好きで大人になった今、会うたびに結婚届けを取り出しては結婚しようと言っている。

長男は父親のトレジャーハンターに憧れ冒険者になり世界のお宝を発見したりとしているが家に連絡をしないこともあり、一度旅先でミヤビと出くわした時本気で説教をされ今では月1で連絡をするように心掛けてはいるものの時々連絡を忘れてはミヤビに怒られたりしているもののミヤビと関われる時間を楽しみにしている。

そして三女の義妹は設定としては実の両親に必要とされず愛されずに育ち捨てられたところを魔王父に拾われて娘になり久し振りに帰ってきたら女の子を拾って娘と言われ、千尋はどこで女を作って孕ませたと激怒して喧嘩になりミサキがミヤビを呼んだら義妹に優しくご飯を振る舞い温かいお風呂に入れて眠るまで一緒に布団に入るなどしたのもありミヤビにとても懐いた三女。

そして…ミヤビは魔王父と千尋にそれぞれ説教する。千尋にはいくら動揺したからといって子供を放置しているのは良くないと怒り優しく諭す。…魔王父には普段ロクに家にもいないのに拾ったから今日から娘として頼むなんて千尋の負担をただ増やし家にも帰らない穀潰し、それでも父親かとその日は日が変わるまで説教され、後日改めて説明をして家族へと迎え入れることになった。

そしてエリナも同じくミヤビのことが大好きで母、姉、兄のいない間にミヤビを独占するべく抱き付く。

さらにミヤビの気配に惹かれてどせいさんたちが出現し、なんと探していたベガニウムを拾っていたという。

しかも危険なものだと思ったどせいさんたちはその辺にあったガラスをどせいさんの不思議技術で作り直し中の物体を停止させて力の暴発を押さえ込みました。

もしどせいさんたちのファインプレーがなければ島の半分がなくなっていたことでしょう。

そしてベガニウムのもう半分を探すために砂浜へと向かうミヤビたちでありました。

話しは変わりそろそろFGOは6周年になるので今年はどんな鯖が実装されるのかワクワクしますね。果たしてどうなるのか星5確定の福袋が来るのか楽しみにしてます。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました。次回も読んで頂けると幸いです。

おまけ

???

時は大分遡り真魔王たちが未来たちの世界へ降り立ったその日の夜。

こ………こ……は………?

まっ………く……ら…じゃ……な…い

な……つか……し……い

あっ……た…か…い

あっ………××?

×××?

わ……た…し…た……しか

フム どうやら無事に目覚めそうじゃな。

これなら遠くない未来であやつらに再会できるじゃろう…

今は眠っておれ。

お主には休息が必要じゃ。

あ…りが…と……………


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クリスマス島での音楽祭6

今回は未来たちサイドの話です。

そして今回ミルの様子が?

それではどうぞごゆっくり。

最後のあとがきにミルと魔王の義娘のレナス=ベルゼブブの水着プロフィールがあります!


どせいさんたちの屋台へと向かうミヤビたちと魔王たち。果たして残りのベガニウムは見つかるのであろうか。

 

場面は未来たちの方へ戻り

 

「それにしてもお久し振りですね。フム…どうやらしっかり贈り物は出来たようですね。」

 

「あぁその節は世話になった。」

 

「?魔王…どういうこと?」

 

「フィラちゃんの付けてる耳飾りとペンダントを作ってくれたのがルシファーなんだ。」

 

「…そうだったのですね!」

 

「なるほど。あの時作業の合間に聞いていたとおりのようですね。人の仔がそちらの魔族の方と愛し合い共に過ごすとは…初代魔王様が夢見た光景の一つですね。」

 

「初代魔王?」

 

「初代魔王様はいつか多種属と交流し、種族間の輪が広がればと争いの絶えない昔の魔界を纏め上げてそして天界との決戦に望み天上の神を再起不能へと追い込み自身も亡くなられました。いつか平和な世の中になればと命を掛けていました。」

 

「……立派な方だったのですね。」

 

「えぇ娘としてとても尊敬し愛していました。そういったこともあり魔界の悪魔たちや好戦的な魔物が暴走しないように七つの大罪が造られ今に至るのです。」

 

(…魔王こちらのルシファーはとても穏やかなのでしょうか。あちらの世界の黒神ルシファーと違って人間に友好的に思えます。)

 

(フィラ、言ってなかったが黒神のルシファーとは同じじゃないみたいなんだ。黒神のルシファーの娘らしいんだ。)

 

(そうなのですか!?)

 

「それにしても貴方もそうですが隣の奥様も未来に似ているとは…不思議なこともあるのですね。」

 

「まぁそういうこともあるさ。」

 

「以前話した私の母である初代ルシファーには気をつけてください。未来に似ているとなると人違いで浚われてしまう可能性もあります。」

 

「サンキューな。そういやルシファーと未来ちゃんの関係って?さっきの悪魔っ娘が使い魔なことと何か関係が?」

 

「あぁその事ですか。未来は私の契約者候補ですから。今は仮契約ですがゆくゆくはといったところです。」

 

……………

 

(フィラ…)

 

(魔王…)

 

(未来ちゃん/さんどれだけ好かれてるんだ!?)

 

「まぁ未来は様々な種族を引き寄せてますから中々興味深いです。神に悪魔とこれもまた一種の才能と言えますね。」

 

「未来ちゃんはミルにも好かれてるみたいだもんな。」

 

「えぇミルさんも未来に対して恩義も感じてますし、将来の魔界の跡取りも問題なくしてくれてますからね。それに後々私や他の悪魔も子を成せばそれだけ魔王様の周りは盤石になりますし良いことだらけです。

そういうひゃあっ!?」

 

「うにゅ~♪ふわふわさんのもふもふ~ルーお姉ちゃんのお羽も、もふもふ~」

 

「エルル~」

 

「こ、こらっ!タキツヒメいきなり翼を触ってヒィゥ!?」

 

「うにゅ~♪ルーお姉ちゃんとおんなじで優しい感触なの~♪」

 

「ヒメちゃんいきなりルシファーさんの翼を触ってはいけませんよ。触るなら一言言いませんと。」

 

「は~い!ルーお姉ちゃん触って良い?」キラキラ

 

「もう……良いですけど強く握らないでくださいね。」

 

「うにゅ!」サワサワ

 

「ヒメちゃん恐れ知らずと言うか」

 

「ヒメちゃんはルシファーが怖くないのですか?」

 

「?ルーお姉ちゃんねーねぇのお友だちだもん。怖くないよ。」

 

「ヒメちゃんは未来さんが大好きなのですね。」

 

「うにゅ!ねーねぇ暖かくてママと同じで安心するの!」

 

「確かに未来ちゃんは何だか太陽みたくぽかぽかするときがあるみたいだ。」

 

「まぁ確かにそんな感じがしましたね。」

 

 

「ふふっ真魔王ちゃんたち未来ちゃんと仲良くなれたのね…良かったわ。」

 

「ミクル~遊ぼ~」

 

「こらエレキ!ミクルさんに迷惑をかけてはいけませんよ。ミクルさんだってメルさんマルさんと過ごしたいでしょうし家族の時間をあまり邪魔してはダメでしょ。」

 

「…分かったよ。アイス姉。」

 

「あらあら良いのよアイスちゃんそんなに言わなくても。エレキちゃんも遊びたかったんだからね。」

 

「……アイス姉。良いかな?」

 

「エレキ貴方が決めたことなら良いんですよ。後悔のない選択をしなさい。」

 

「うん!ミクル~はいっ!」コトッ

 

「これってモンスターボール?」

 

「えいっ!」ポス フューン ポンポン カチ

 

「えっ!?」

 

「成る程。エレキはミクルさんを選んだと言うことですね。」

 

ポーン「これからよろしくねミクル!」 

 

「おぉミクルさんもポケモンゲットしたんだな!」

 

「エレキいつでも遊びに来てくださいね。」

 

「ありがと~未来!」

 

「お母さん初めてのゲットだ~」

 

「良いな~」

 

「え~とね実はお母さん……」

 

ポーン「リュウリュウ!」

 

「リュウちゃん!」

 

「大きい子だ~」

 

「お母さんから出てきたよ?」

 

「おぉ!黄色何か愛嬌のあるのが出てきたな。」

 

「リュウ~」スリスリ

 

「ミクルさんにとても懐いてるようですね」

 

「ミクルさんデンリュウをゲットしてたのですね!」

 

「デンリュウ?」

 

ピィン

 

デンリュウ

 

ライトポケモン

 

尻尾の先が光り輝く。光ははるか遠くまで届き迷った者の道標となる。船乗りたちの道しるべとして昔から大切にされてきた。

 

「リュウ~」キュ

 

「わっ!柔らか~い」

 

「…程よい弾力…気持ちいい」キラキラ

 

「メルとマルに抱き付いてるな。何だか人懐っこそうだな!」

 

「もしかしたらミクルさんは電気タイプの子を惹き付ける何かがあるのかもしれませんね。」

 

「それにしてもお母さんいつデンリュウをゲットしたんですか?」

 

「ナイショ(。ゝ(ェ)・)-☆リュウちゃんは私の助手もしてくれてるの。リュウちゃんがいると作業も捗って前よりも早く帰れるようになったりして助かってるわ。」

 

「リュウ」 

 

「よろしく~」

 

「そういえばレヴィアタンは?」

 

「あぁレヴィアはそこのパラソルでゲームしてるわよ。」

 

「なんでもイベントが大詰めだとかで忙しいとか言ってたけど連れてきたわ。」

 

「ゲーム好きの悪魔っ娘か…」

 

「全くあの娘は七つの大罪としての自覚があるのですか!」

 

「ルシファーそんなこと言ってもあの娘が人間界のネットワークについて一番知ってるんだから、まぁ適材適所ってやつよ」

 

「えっ!?あの悪魔っ娘も七つの大罪なのか?」

 

「そうですよ。嫉妬担当でサイバー関係のことに関しては彼女の右に出るものはいないと言えるほどの腕前です。因みに彼女が魔王とミルちゃんを見守る会の副会長です」

 

「「あの会のNo.2!?」」

 

「ほらレヴィアタン外でゲームばかりではなく何かしましょう。」

 

「いやよ!イベント最終日でスコアも二位と僅差だし私はアウトドアよりインドア派なのよ。」

 

「そうですか…折角この前ミルちゃんと魔王がソファーで和やかに寝ている写真を渡そうかと思ったのに…」

 

「何してるのよ!早く遊ぶわよ!んでもって後で送りなさい!」

 

「切り替わりはや!?」

 

「はぁ 全くあの娘は…」

 

「流石未来ね。レヴィアのこと良く分かってるわ。」

 

「レヴィ姉、魔王様とお母さん大好きだからね。」

 

「成る程な。ようはファンみたいなもんか。」

 

「えぇ。レヴィアタンは魔王様とミルさんの仲良くしてるのを見ているのが良いと言ってるんです。人間界でいう推しというものでしたか。」

 

「まぁ未来と気があって魔王様とミルを見守る会なんて設立してるぐらいだからね。なにか危険なことがあればそのネットワークですぐに知らされるから私たちとしては助かるのよね。因みに私も会員でもあるしEXNo.2よ」

 

「私も入りまして3番ですね。」

 

「私も入ってる!1番だよ!」

 

「まぁミルと魔王様の娘になったからね。1番は、ベルゼブブだと思って譲ったわ。」

 

・・・・・・・

 

((こっちのミルたち愛されてんなぁ!?/ますね!?))

 

「うにゅ!レーちゃんも遊ぶ~」

 

「エルル~♪」

 

「チョケ~」

 

「ピカチュ」ナデナデ

 

「ドララァ」

 

「思う存分遊びましょう!」

 

「の前にミルちゃん日焼け止め塗りますよ。肌が荒れてしまう前に塗らないと黒くてギャル風になってしまっては魔王以外の有象無象が寄ってきてしまいますからね。」

 

「ミルお姉ちゃんに塗ってあげる!」

 

「私も…一緒に塗る…」

 

「ありがとうメル、マル!」

 

「ウララ~」モグモグモグ

 

「とてもたべるこですー。」

 

「ほんとですー」

 

「ぽぇーん!」

 

「にゃあ!モルペコ食べ過ぎたらダメですよ!」

 

「いいのです。」

 

「たくさんたべるのはげんきなあかしです。」

 

「ぷーぷー」

 

「チルル~」

 

「おぉ…この子の羽凄い柔らかいですね。」

 

「未来ちゃんのポケモンでチルだっけか。人懐っこいな!」

 

ヌリヌリ「ミルお姉ちゃんどう気持ちいい?」

 

「…どうですか?」

 

「二人とも上手だよ。」

 

「ではこのスベスベサンオイル君を塗りましょう。」ペタペタ

 

「ふぅ~未来ちゃんも上手だね。」

 

「メルさん、マルさんお尻も塗ってあげてください。」

 

「「はーい!」」

 

「ミルお姉ちゃんスベスベしてる!」

 

「…すごい綺麗なの…!」

 

「二人ともありがとう。」

 

「背中側は大丈夫ですね。それでは前も塗りましょう。」

 

「ミラ姉私が塗っても良い?」

 

「良いですよ。はい。」

 

ヌリヌリ「お母さんどう?冷たくない?」

 

「ありがとうレナス。大丈夫だよ。」ナデナデ

 

「はふぅ…気持ちいい…」ダキ

 

「レナス?」

 

「このまま抱き付いてても良い?」

 

「良いよ。」ダキ ナデナデ

 

パシャ「さてこれは魔王へと送っておきましょう。」ピロリーン

 

「あらぁとても仲が良いのね。フフフっ来て良かったわ。」ムギュ

 

「そういってもらえると嬉しいですアマテラス。」

 

「エクシィちゃんも塗ってあげますね!」

 

「ス、スチルさん…大丈夫ですか?」

 

「大丈夫です!塗るだけですから問題は…はわわわわっ!」

 

「おっと危ないわね。もう少し気を付けなさいスチル。」

 

「ご主人様!」

 

「見てて不安だから私が塗るわ。ほら背中出しなさい。」

 

「は、はい!」

 

「そんなに緊張するなって言う方が無理かしらね。それでエクシィ」

 

「はい」ビクッ

 

ボソ「この間未来と何回したの?こっそり教えなさい」

 

ボフン「え、え~と、その……10回から先は覚えてないですぅ。でもとても暖かくて誉めてくれて心がぽかぽかしましたぁ…」

 

「そうなのね。意外に絶倫なのね。フフフっ」

 

「ベル。いつまで塗ってるのですか。エクシィも、参加なさい。未来が言うにはビーチボールというものです。」

 

「はいです!」

 

「思い思いに遊んでるんだな。」

 

「ウララ~」

 

「ミュウ?」

 

「ウララ?」

 

「ミュミュミュウ。」

 

「ウララ」サッ

 

「ミュウ♪」パクパク

 

「ん?何かモルペコの横に見たことないのがいるな。」

 

「ホントですね。あの子はいったい?」

 

「うにゅ?……うにゅ!」ダキ

 

「ミュ!ミュミュウ!」

 

「うにゅ~可愛いの~ねーねぇ!」

 

「どうしたんですかヒメちゃ……ファッ!?」

 

「ピンク色でミルお姉ちゃんたちみたいなの!」

 

「ひ、ひひひひひヒメちゃん!?どどどどどうしてここにミュウが!?」

 

「?ミュウ?」

 

「ミュウは幻のポケモンと言われているとても稀少で滅多に人の前には姿を現さないと言われてるんです!」

 

「ミュ!ミュミュミュウ♪」フラァ パシッ

 

「もがっ!?」

 

「ミュミュ♪」スリスリ

 

「ねーねぇに懐いてるの!」

 

「ん?どうしたの未来ちゃん……あれ?ミュウちゃん!?久し振りね!今までどこにいたの?」

 

「ミュミュウ」ピョイ

 

「お母さんあの子知ってるの?」

 

「ピンクでちっちゃくて可愛い!」

 

「えぇまだ私たちが学生の時に現れては良く遊んでたの。特にミヤビちゃんに懐いててね。ミヤビちゃんの頭でしかお昼寝しようとしなかったのよ。卒業してから見かけなくなって寂しかったけどここにいたなんて。」

 

「ミュウ♪」スリスリ ノシッ

 

「未来様の頭の上に乗っかりました!」

 

「えっ…ちょっと待ってください…まさか…」

 

「間違いないわね。あのミュウって子すごい昔に…ハデスと、ミヤに懐いてた子よ。一度魔道図書館でミヤと会ったときに見かけたことあるわ!」

 

「となると…母上に見付かると厄介ですね。」

 

「えぇ、でも今はまだ大丈夫でしょ。」

 

「ミュウ?ミュミュミュウ?」

 

「ん?あぁミクルさんに似てる娘たちはミクルさんの娘ですよ。此方の未来様はミヤビさんの娘ですよ。」

 

「ミュミュミュウ!?ミュウ!」

 

「ミヤビさんも今日はいらっしゃいますから後で一緒に行きましょう!」

 

「ミュウ!」

 

「えっ!?あの、ちっちゃいのの言葉分かるのか?」

 

「スーちゃんとスチルはレジアイス、レジスチルというポケモンが擬人化した姿なんです!」

 

「ポケモンって奥が深いんだな。」

 

ピィン

 

ミュウ

 

しんしゅポケモン

 

すべてのポケモンの遺伝子をもつという。自由自在に姿を消すことができるので人に近づいてもまったく気づかれない。

 

「メシシ~」ノシッ

 

「ドラちゃん?」

 

「メシシ~」スピー

 

「あらドラちゃん疲れてたのね。」

 

各々で、バカンスを楽しんでいる中それは突然現れた。

 

バッシャャャャャャャン

 

グァァァァァァァァァァァ!!!!

 

「!ど、どうしてこんな浅瀬にクラーケンが!?」

 

「あれって!?」

 

「クラーケンですぅ!本来ならこんな浅瀬ではなく大海原に出るような魔物なのにどうして!?」

 

グァァァァァァァァァァァ

 

ゴロゴロゴロ 

 

「気を付けてください!クラーケンは雷や火を吐いたり竜巻を起こせます!それと此方を混乱させる光を放ったりしますぅ!」

 

「ぷーぷー!」

 

「みなさんこれを!」

 

「これは?」

 

「ほしのぺんだんとですー」

 

「ほのお、こおりをはんげん、ひかりとしびれむこうかできます!」

 

「ありがたいわ!メル、マル安全なところへ!」

 

「ヒメちゃんも!」

 

グォォォォォォ!!

 

ドゴーン バリバリバリ

 

「クッなんという雷!」

 

「うにゅうにゅ」シャガミ

 

「にゃあ!」

 

「キャッ!」

 

グァァァァァァァァ

 

ビューーーン

 

「竜巻!不味いですね。」

 

「まずは竜巻を何とかしないと!」

 

「竜巻は私が!ミクルさんは本体を!ハァァァ!グラビティストーム!」

 

「!これは竜巻を…いえ、まるで横向きの重力が質量をもって!」

 

ビューーーン

 

「今っ!エクスプロージョン!」

 

「はぁっ!」

 

「行くわよ!」

 

「光よ!」

 

チュドーン

 

ドドドドッ

 

ドゴーン

 

バァーーー

 

「これは中々の高威力ですね。」

 

「ミクルもやるわね!」

 

「流石ルシファーとベルフェゴール、アマテラスだな」

 

グォォォォォォ

 

「流石にあれだけじゃダメね。」

 

「遠距離なら私も!」ガシャンガシャン

 

「あれは?杖?でもなんだか近代的な」

 

「ミルレーザー!」ビュン

 

「私も!」れいとうビーム

 

「それ~」ラスターカノン

 

ピキピキピキ

 

グォォォォォォ!?

 

「おぉ!すごい威力だ!」

 

「此方のミルも負けず劣らず凄いですね!」

 

「よし俺らも!」

 

「はい!私たちの黒魔法を!」

 

ドォォォォン

 

ぐ、グァァァァァ

 

そうして真魔王とフィラの魔法を受けてボロボロになったクラーケン。

 

「とんでもない威力の魔法ね。それに戦い慣れしてるし、敵だと厄介だけど味方なら頼もしいわね。」

 

「これなら!」

 

と言っているとクラーケンを光が覆う。そして次の瞬間傷一つない状態で顕在していた。

 

「嘘!クラーケンに再生能力なんてないのになんで!?」

 

「これではキリがないですね。しかし」

 

「ここで止めないと大変なことになるわ!」

 

「ドラァァァァ!」

 

「ピィカーーーー!」

 

ゴロゴロゴロ チュドーン

 

「これはピカチュウたちのかみなり!」

 

ヒュュュン

 

しかし与えたダメージは瞬く間に回復してしまう。

 

「消耗戦になればこっちが不利ね。跡形もなく消し飛ばせば復活しないかしら!」

 

ピカーーーーン

 

グォォォォォォ

 

「みなさん光を見ないで!あの光は幻覚を引き起こしますぅ」

 

と言ったものの全員なんともなくやり過ごせた。

 

「成る程ね。このペンダントのお陰ね!」

 

グォォォォォォ ボォォォォォ

 

高火力の火炎が砂浜一体へ殺到する。

 

「そうはさせない!」と海に面した海水そのものを巻き上げるレヴィアタン

 

「炎なら!」

 

と砂浜の砂を凝縮して防波堤のようにして炎を防ぎつつ砂から分離させた砂鉄を操りクラーケンへと放つ。

 

「マキシマストーム!」

 

と未来はすかさずそこへ風の竜巻を発生させ巨大な水の竜巻を横長に展開し相殺する。

 

「こいつは俺も手伝った方がいいな。リリネット!」

 

「おうよ!」シュュン

 

とリリネットは祐希からもらった自分の魂をあらゆる武器に変える程度の能力で二丁拳銃へと姿を変える。

 

パシッ「さてやるか…」

 

そしてスタークは片方に光、もう片方も霊圧を雷に変換しはじめ虚閃を撃つ準備をする。これは祐希が魔力の性質を変化させ様々な属性に変化させているのを見て、スタークなりにアレンジしたものでありリリネットの協力で完成した技である。

 

スタークが属性変換リリネットが虚閃をそれぞれ制御をするので簡単に合わせることができた

 

雷光銃虚閃(セロ・トゥエルノ・ルス・フシール)!」

 

シュュュュュュン

 

それは直線上の砂浜を消し飛ばし海をも裂いた一撃

 

胴体に穴が開いたクラーケン。そこから何かしら光る物体が見えた。

 

「成る程な。クラーケンは何だか分からん物質で再生し続けているといったところか。」

 

そうしてまた再生を始めるクラーケン。

 

「おい!ありったけの電撃を打ち込んでくれ!あいつを水素爆発で吹き飛ばす!」

 

とスタークは両の拳銃から炎と水のエネルギーを収束させる。

 

その言葉にいち早く反応した未来は雷魔法を収束させ他も展開する。

 

太陽海銃虚閃(セロ・ソル・マーレ・フシール)

 

再度放たれたのは膨大な熱エネルギーと水のエネルギー

 

「ハァァァ!」

 

「スパークジャ・グランデ!」

 

「それ~!」

 

そこに電気エネルギーも加わる。

 

水と炎が蒸発して水素と酸素が大量に造られそこに駄目押しといわんばかりに電気エネルギーも加わる。

 

チュドガーン

 

そうして大爆発を起こした。

 

「流石にこんだけやれば…」

 

というと頭部以外は完全に吹き飛んでいた。

 

しかし更にまた再生してしまう。そして今度は無数の尻尾をあろうことか戦えないヒメちゃんやメル、マルの方へと向け、雷まで発生させる。

 

ゴロゴロゴロ ピカーーーーン

 

「ぽえーん!」

 

「ひめたちまもるです!」

 

「ぷーぷー!」

 

とどせいさんたちが雷の前に立ち塞がる。そしてバッジを取り出すと雷はバッジに跳ね返されクラーケンに直撃する。

 

しかし反動で吹き飛ぶどせいさんたち。その後の尻尾の攻撃がヒメちゃんたちへと殺到する。

 

咄嗟にフィラは三人の前に立ち守ろうと障壁を展開する。

 

「クッ!何て重い一撃…!」

 

「「フィラお姉ちゃん!」」

 

「うにゅ!フィラねーねぇ!」

 

「フィラちゃん!」ヴゥン

 

とミクルもフィラと共に障壁を張るものの度重なる高威力の魔法を連発で出したためか威力が削がれずにそのまま障壁を破壊され、その衝撃がはしる。

 

衝撃がヒメちゃんたちへいかないようミクルはメル、マルをフィラはヒメちゃんを抱き抱える。

 

パリーン!

 

「っ!二人とも大丈夫?」

 

「「お母さん!」」

 

「無事ですかヒメちゃん。」

 

「フィラねーねぇヒメのせいでケガ!」

 

「大丈夫。」

 

グォォォォォォ!!!

 

更にまた尻尾を叩きつけようとするクラーケン。

 

「やらせない!絶対守ります!」

 

とミルが立ち塞がる。

 

尻尾が振り下ろされる中でミルの瞳がいつもの優しい感じから戦闘慣れしたような強い覚悟を持った鋭い瞳に変わる。

 

スゥ「…塵になりなさい。

ダークネス・グランデ」

 

ドシュュュュュン

 

その一撃は迫っていたクラーケンの尻尾から胴体までを一瞬で抉った。

 

「…何…今の…あの一撃…」

 

「てめぇ!!フィラとミクルママ、ミル、メル、マルに手出しやがって(怒)」シュュン

 

「ぜってぇ許さねぇ!くらえっ!

ダークジャ・グランデ!」

 

ドゴーン

 

その一撃で海面の方へと大きく弾き飛ばされるクラーケン。しかしまたもや光を放ちまだ再生するかと思われたそのとき!

 

今まで騒がしかった海が途端に静かになった。

 

クラーケンの背後の海面が不自然に隆起しそこには漆黒が広がっていた。

 

そして

 

「キサマ…儂の友人とあ奴ら二人に危害を加えおって…生きて帰さん…」

 

その声は砂浜にいた者たちには聞こえなかったがスタークとリリネットは覚えのある気配に

 

「…あぁ、そういうことか。なんでいるか知らんが奴さんいるならもう終わりだな。」

 

「つうかスタークあれメッチャ怒ってねぇか?」

 

「なにか逆鱗に触れたんだろうな。」

 

そしてクラーケンは突然消えた。

 

「いったい何が?」

 

そしてものの三十秒足らずで

 

キィィィィィィィィィン

 

空高く打ち上げられたクラーケンはそのまま爆発四散し跡形もなく吹き飛んだ。

 

何が起きたのかそれは

 

反転世界へと引きずり込んだティナは反物質を剣状にし至るところへと貫くようにし、再生の源であった核を自身の作り出した球体の反物質と反転させ取り出しそのままクラーケンを蹴り飛ばし、上空で反物質が大爆発を引き起こしたということである。

 

爆風がやんで正気に戻った一同。

 

「…ちゃんと守れた…お母さんとメル、マル、フィラが無事で良かった…」

 

「えっ?」

 

「…ミル…?」

 

ミクルがミルを見るとその瞳が薄ピンクに光っているように見えた。そして鋭い目付きから普段の優しい眼差しへと戻る。

 

フゥ「…あれ?クラーケンは?えっ?」

 

「「お母さん!」」ダキ

 

「ミクルママ!フィラ無事か!」

 

「真魔王ちゃん…大丈夫少し擦りむいたぐらいだから。」

 

「私も大丈夫です。ヒメちゃんは?」

 

「大丈夫なの…フィラねーねぇ ごめんなさいヒメを庇って…」

 

「ヒメちゃんに怪我がなくて良かったです。」

 

「ミクルさん!フィラさん!治癒魔法で治します!」

 

パァァァ

 

そうして怪我も癒えた二人。

 

「それにしてもあのクラーケン何故こんな浅瀬に?」

 

「リバ子普通クラーケンは浅瀬にでないのよね。」

 

「はいぃ!クラーケンは、縄張りから出ることが滅多になくて出たとしてももっと海原とかで、こんな浅瀬に来るわけがないですぅ」

 

「…それにしてもミルの最後の一撃…下手したら初代様の一撃クラスだったわよ。」

 

「えぇ。あの一撃…まるで闇そのものを操るような…それにしてもあの姿…似てるわ。本当に似てる。まるで生き写しよ。」

 

「そうよね。あの当時を知ってる私たちからすれば…」

 

「マオーさん…ですか?何だかワイルドになりましたね?」

 

「ん?あぁまぁそのだな。」

 

「おにーさんなの?」

 

「おにーさんの格好見るの二回目!カッコいい!」

 

「真魔王ちゃんさらにイケメンになったわね!家でもその格好で良いのよ?」

 

「いやいや普通の格好にしとくぜ。」

 

「…魔王おにーさん!ありがとなの!」ギュウ

 

「ヒメちゃんは怖くないのか?」

 

「うにゅ!魔王おにーさん優しいし怖くないよ!」

 

「そっか…ありがとな!」ナデナデ

 

「うにゅ~」

 

「ねぇ貴方もしかして初代様の血統なのかしら?その姿余りにも初代様に酷似してるわ」

 

「えっ!?まぁそうだな。俺も詳しくは知らないがそうなのかもな。」

 

「…お父様そっくり……」

 

「ルシファー!戻ってきなさい!」

 

「はっ!すいませんベル。」

 

「まぁ、気持ちは分からなくもないからね。」

 

「おにーさんカッコいい!」

 

「ヒーローだぁ」キラキラ

 

「ある意味あの姿になることが今の魔王様の目標みたいなものねぇ。」

 

「そちらのマオーさん?貴方は魔界のトップに成り代わろうとしてますか?」

 

「いやんなもんに興味はねぇな。俺はただ嫁を、世話になった人たちを守れればそれで良いんだ。」

 

「そうですか…それならば良いのです。」

 

「さてと」シュュン

 

「元に戻ったの!」

 

「ミル…大丈夫?」

 

「は、はい!何が起きたのかさっぱりなんですけど…」

 

「「ミルお姉ちゃん凄かった!」」

 

「無我夢中だったのでしょう。」

 

「お母さんの魔法凄かったです!」

 

「確かにね。クラーケンの土手腹に大きな風穴開けてね。」

 

「途轍もない威力でしたね。ミルちゃんいつの間にあんな魔法を?」

 

「え~と……覚えてないです。」

 

(……あの一撃…昔に見たことが、いいえ何度も私は目の当たりにしていた。でもどうして此方のミルが使えたの…?まさか!?)

 

「ミルさん」

 

「フィラさん?」

 

「闇の魔道書とかと契約なんてしてませんよね?」

 

「?なんですかその魔道書って?」

 

「いいえ。知らないのであれば良いのです。」

 

「どせいさん大丈夫か?」

 

「もんだいないです!」

 

「だいじょぶですー」

 

「ぽぇーん!」

 

「このペンダント凄かったわ。」

 

「よかったです!」

 

「よければあげますです!」

 

「ぷーぷー!」

 

「それにしても良く雷を跳ね返せたわね。」

 

「これふらんくりんばっじです。」

 

「かみなりならなんでもはねかえします」

 

「ぷーぷー」

 

「雷魔法を完全に防ぐ上に跳ね返すってとんでもないわね。」

 

「みらいにあげますです!」

 

「ゆうこうにつかってください」

 

「ありがとうどせいさん。」

 

「それにしても砂浜が大変なことになりましたね…」

 

クラーケンによって軒並み出ていた屋台が崩れていたものと思いきや

 

「リリーン!」

 

「ミュウミュミュウ!」

 

「これは!成る程イエッサンとミュウのサイコパワーで守ったのですね。」

 

「ミュウ!」ノシッ

 

「ハプニングはあったけどみんな無事で良かったわ。そちらのスタークさんもありがとう。」

 

「成り行きだから気にすんな。」

 

シュタッ「ったく、スタークは武器づかいが荒いぜ。」

 

「その娘武器になれるのね。それにしても貴方本気出してないであんな威力の攻撃が出きるなんてね。」

 

「本気なんて柄でもねぇからな。それに手加減しねぇとここを吹き飛ばしちまうからな。」

 

「確かにスタークならやれるもんな!」

 

「……………ヤドッ」

 

「未来様!無事ですか!?」

 

「大丈夫ですよエクシィ。」

 

「良かったです~」ギュウ

 

ナデナデ「フィラさんヒメちゃんを守っていただきありがとうございました。」

 

「私からもありがとうね。ヒメを助けてくれて。」

 

「いえ!その…身体が勝手に動いたというか。」

 

「誰かのために動けるのは素晴らしいことです。でもフィラさんが傷付くと悲しむ人がすぐ近くにいるのでそこは気を付けてくださいね。」

 

「にゃあ、フィラお姉さんお兄ちゃんが悲しんじゃいますから無茶はダメです。」

 

「フィラ!大丈夫か!未来ちゃんが治してくれたけどどこか痛む場所は?」

 

「魔王…大丈夫です。心配してくれてありがとう。」

 

「しかし何かあるといけねぇ!」ヒョイ

お姫様抱っこ

 

「(///∇///)ま、まおー…恥ずかしいです、お、下ろして…」

 

「どこか休めるところで休もう!」

 

「ぽぇーん」

 

「でしたらこちらのすずしいうらでの、ひとめのつかないぱらそるへ」

 

「ぷーぷー」

 

「みくるもやすむです。」

 

「です。」

 

「平気よ。私ならだいじょ」

 

「いえ、何かあってもいけませんからいきましょう。ミルちゃん、メル、マル、ベルゼブブも行きますか?」

 

「「うん!」」

 

「行きます!」

 

「はい!」

 

ヨイショ「ミクルさん失礼します」

 

「わっ、み、未来ちゃん!?」

 

「多少強引ですがすいません、何かあったら大変なのでしばらく休みましょう。」

 

「あらあら、ありがとうね。こんなおばさんお姫様抱っこしてもいやでしょうに。」

 

「?ミクルさんは優しくてとても綺麗ですよ。それにミルちゃんやメル、マルのお母さんとしてとても立派にやっていて尊敬しますし将来ミクルさんみたいなお母さんになりたいと思いますし母性もあって」

 

「み、未来ちゃん!?(///∇///)お、大人をからかわないの!」

 

「むぅ本当のことなんですが、ミクルさんみたいに素敵な人をこうやって抱えられるのはとても光栄なことです。」

 

(///∇///)「も、もう未来ちゃんたら…そういう人垂らしなところもミヤビちゃんそっくりよ。」

 

「お、お母さんが未来ちゃんに口説かれてますぅ!?」

 

「ミラ姉がおばあ様を…あうあうあう。」

 

「お母さん顔赤いよ。」

 

「お母さん…お顔真っ赤です。」

 

「にゃあ…未来お姉ちゃんミクルさんまで口説いてます。」

 

「ふふふふっ未来ったらほんと人垂らしというか面白いわぁ。」

 

「人を惹き付ける才能というのは中々ないものですからね。」

 

「うにゅ!ミクルちゃんお顔真っ赤!熱あるの?」

 

「ふふっ大丈夫よヒメ。ミクルさん照れてるだけだから。」

 

「ドララァ」ウンウン

 

「「「メシシ~」」」

 

「ピッカチュウ」

 

「チョケチョケ~」

 

「ラッキー」

 

「リリーン!」

 

「リュウ!」

 

「ミクル無事で良かった~」

 

「良かったです。」

 

( ̄▽ ̄= ̄▽ ̄)「エルル?エルル~!」

 

こうして無事にクラーケンを退けた未来たちは少し休むのであったがエルフーンが辺りを見渡すとフカジロウがいないことに気付き探しに行くことに。

 

そして、ミルに起こった変化はいったい何だったのだろうか……




あとがき
今回はここまでになります。

真魔王、フィラはハロウィンの時にルシファーに作ってもらったペンダントなどの具合を見る中で悪魔と人が共に夫婦で仲の良い光景をみてこういった形で手を取り合えればとして、さらに頑張って行こうと決意をします。

そして未来がルシファーと将来契約するだろうことに驚く二人。そして話してる途中にヒメちゃんに翼を触られるルシファー。

ヒメちゃんはエルフーンのもふもふを堪能して側にいたルシファーの翼をもふもふしようと抱きついて触っていました。

ヒメちゃんにルシファーが怖くないのか尋ねると未来の友達だから怖くないと言いルシファーもその笑顔に仕方ないかと思いつつ翼を触らせていました。

そして、レジエレキがミクルを選びミクルは二匹目のポケモンをゲットしましたがデンリュウを見せたことがなかったからか初のゲットと思われたもののすかさずデンリュウが登場。主人の娘であるメル、マルとミルに抱きつき気に入られていました。

レジエレキは何だかんだ世話を焼いてくれるミクルを気に入りそのまま仲間になりました。

そしてちゃんとついてきていたレヴィアタン

イベント最終日かつ二位と僅差でこんな場所に連れてこられて不機嫌であったものの、未来が写真をちらつかせると一転して遊ぼうとする。

そして真魔王とフィラはレヴィアタンが副会長で他の三人も会員になっていたことにミルが人気者だと驚いていました。

そして日焼け止めをメル、マル、未来に塗られてレナスが、ミルに抱き付く光景を激写した未来はそのまま魔王へと添付して、送るのであった。

因みにメールを受け取った魔王はグッジョブと心の中でして俺の婚約者と娘が可愛いと悶絶することになるのでした。

そしてスチルのドジで日焼け止め丸ごと落としそうになるもののベルフェゴールがキャッチしてエクシィに塗り未来との情事について聞きます。

そしてモルペコの食べる姿をみてミュウが、近付き一緒にきのみを食べ始め気になったヒメちゃんが抱きしめて未来に見せると未来が、ビックリ仰天。

さらに顔に抱き付かれ頭に乗られ未来の内心では狂喜乱舞してます。そしてミクルも久し振りにミュウに会えて嬉しがってます。

そしてルシファー、ベルフェゴールは別の意味で驚き大昔の魔界でミヤと共にいたのがいて更にはミヤ、ハデス以外の悪魔の頭の上に乗らなかったのを知っていて初代ルシファーが、それを知れば未来かミヤビを御輿にするだろうと思うがそれはまた考えるかと取り合えず後回しに。

そしてクラーケン襲来

モデルはマザー2に出てくるクラーケンそのままな感じです。MOTHER2はスーパーファミコン時代に発売されGBAでもMOTHER1+2で発売された不朽の名作で主人公がスマブラで登場したりしているネスでスカラベという場所へ行くために船に乗るのですがその道中にて初めてエンカウントします。とにかく竜巻を起こしたり全体攻撃したりでレベルを上げておかないと痛い目にあったりと大変でした。

水棲悪魔のリバ子は浅瀬にクラーケンが出るはずがないと驚き全員で迎撃することに、真魔王とフィラの魔法でケリがついたと思いきや再生し始めスタークが周りに気を遣いながらも威力はあった雷光銃虚閃を放ち何かがクラーケンを再生させていることに気付く。

そう前話にて発見されたベガニウムの片割れで再生の力のあるほうである。

そして粉微塵に吹き飛ばすため水素と酸素を発生させそこに電気の力を加えて大爆発させるものの頭部が残りまた再生しメル、マル、ヒメちゃんたちに攻撃し雷はどせいさんたちがマザー2にて雷攻撃全てを相手へ跳ね返すフランクリンバッジで跳ね返すもののそのつぎの攻撃は跳ね返せず尻尾が迫る中で

フィラとミクルが障壁を張ってそれでも防げないと判断して子供たちを守るために抱えて吹き飛ばされ、追撃をするクラーケンの前にミルが立ちふさがりそして…漆黒の闇を彷彿させるかのごとく魔力でクラーケンを退け、

フィラといつもお世話になっているミクル一家を傷つけられ怒った真魔王は魔王としての力を解放し闇魔法の中でも上級クラスを行く魔法でクラーケンを吹き飛ばしました。

そして吹き飛ばされた先にて背後に反転世界へと続く波紋が広がり怒れるティナが反転世界へと引きずり込み反物質をこれでもかとクラーケンへと打ち込み更には核になっていたベガニウム再生を球体の反物質と反転させ取り出しそのままクラーケンを吹き飛ばし遥か上空で塵も残さずに消滅させました。

なのでベガニウムの残りを持っているのはティナということになります。

ティナは反物質だけでなくありとあらゆる物や事象も反転させることが出来るので軽くチート染みています。

怪我をしている事実を反転させて怪我をしていない風にしたり死んで間もなくであればその事実を反転させて生き返らせたりなども可能。

ティナ自身ミクルは祐希とその関係者以外でとても気に入っているので傷つけられたらもちろん怒ります。

スタークとリリネットもなんで居るかは知らなかったもののキレてることを察知しそして物事も解決するなと力を抜きました。

通常の個体のクラーケンなら最初の魔王とフィラの攻撃で終わっていたもののベガニウムの再生力で何度も回復するめんどくさい状態になっていました。

FGOでいうなら毎ターンHP全回復or剥がせないガッツが付いているようなものです。

そして、クラーケンが消滅したのを見届けた後にミクルがいつもと様子のおかしいミルを見ると瞳が薄く発光しているかのように見えたものの家族を心配する優しさはミルのものであり不思議に思うもののいつものミルに戻り、なんだったのかと思う。

未来が怪我をした二人に治癒魔法をかけて傷を癒し真魔王も、ホッと一息つく。

ワイルドな姿と言う未来と話しには聞いていたものの実際に見ると魔力も漲っていて男前になった真魔王を見て家でもその格好でいいのにとミクルは言い、

初めて見たメルは驚くもののカッコいいと言いマルも二回目であるがヒーローみたいな姿に興奮していました。

ヒメちゃんは助けてくれた真魔王に感謝を伝えて真魔王は魔王としての姿が怖くないのかと言うと魔王お兄さん優しくて怖くないと笑顔で応えて抱き付くヒメちゃんをなでなでする真魔王。


そして真魔王の魔王としての姿がルシファーとベルフェゴールから見て初代魔王そっくりでビックリしベルフェゴールは初代魔王の血脈なのかと問いかける。

実際には別世界の魔王から力を継承という形であるがそこまで説明しなくても良いかと多分そうだと答える真魔王。

ルシファーは敬愛し深く愛していた父である初代魔王と瓜二つな姿に戸惑いを隠せなかったものの我に返り、真魔王に魔界を統一するつもりなのかという問いかけに

愛する嫁とお世話になってるミクル一家を守れれば良いと特に魔界をどうこうするつもりはないことを表明する。

そして、ミルが最後に放った魔法に心当たりのあるフィラはミルに闇の魔道書と契約をしていないかと問いかける。

魔道書に覚えのないミルはそれを否定する。

果たして真相は?

そしてスタークの実力の一端を見たもののやはり底知れず力も半分出してたか出してないかで敵にすると不味いことをベルフェゴールは思いました。

スターク自身本気になることじたい、稀であり普段はのんびりしている方が性にあっているのだか、本気を出すとやはり強い。

どせいさんたちからフランクリンバッジを、もらった未来。近い将来出番があるのであろうか?

周りの屋台などはミュウとイエッサンがサイコパワーで守りきり被害もなく安心して屋台を続けられるようでどせいさんはフィラとミクルに休んでた方がいいと裏手の日陰に立てたパラソルの方へと誘導する。

真魔王はフィラをお姫様抱っこしてパラソルへと向かいフィラは男らしい旦那の姿に更に惚れ込み人前でお姫様抱っこは恥ずかしいのか顔を赤くしつつも魔王と密着出来て嬉しいのでそのままされるがままに真魔王に身体を預けます。

そして、ミクルは大丈夫と言うものの心配した未来はミル、メル、マルを伴い一緒に連れてくためにこれまたお姫様抱っこして運びます。そして未来が人妻を口説こうとしていました。本人は母ミヤビとはまた違った母性と子供たちを大切にしていて母親としても臨時講師としても尊敬しているためか口説いた自覚はないもののミクルは顔を赤くして

ミヤビとやっぱり親子だなと思いミルは母が親友に口説かれているのを見てでも未来ならと思ったり思わなかったり?

メル、マルはお母さん誉められてるでも顔赤いなぁ、大丈夫かなと心配してます。

言葉に出さなかったものの真魔王とフィラも未来ちゃんミクルママまで口説いてる…別世界の自分が人垂らしとはと驚きに満ちています。

そしてエルフーンは辺りを見渡してフカジロウがいないことに気付き探しに行きます。

次回はベガニウム再生を探しに砂浜に向かっていたこの世界の魔王たちの話しになります。

それでは今回も読んで頂きありがとうございます!

おまけ

デビカ風プロフィール

水着☆愛娘ベルゼブブ

魔界の七つの大罪の一人にして魔王とアインハルト=ミルの義娘。この度めでたく優しいおばあちゃんも出来た。真名をレナス=ベルゼブブ。魔王とミルしか真名は知らない。

普段は主にミルと過ごしており彼女を王妃として支えている。ちょっぴり寂しがりで甘えたいときもあり、見知った仲の者たちの前ではミルをお母さん、魔王をお父さんと呼び周りの目があるときは魔王様、王妃様と呼んでいる。

彼女自身まだまだ悪魔としては若いので他の七つの大罪やハデスといった者たちから魔法を教わりその実力を伸ばしている。

今回魔王の姉エリナの誘いで来たクリスマス島でミルと遊ぶレナス。

そして夜疲れ果て寝ていたレナスはふと目が覚めて一人部屋から魔王とミルの部屋へと向かい入ると行為の終わった二人が裸で抱きしめあって寝ていたので寝ぼけたレナスは自分もと裸になり二人の間に入りそのまま眠り朝起きた二人が驚くもののとても可愛い寝顔に心が暖まり二人してレナスの頭を撫でるのであった。


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クリスマス島での音楽祭7

今回はミヤビたち側の話でクラーケンが出現した理由が判明しエリナは運命的な再会をします。

それではどうぞごゆっくり


前回エルフーンが、フカジロウがいないことに気付いた。果たしてどこへ行ってしまったのか?

 

時はクラーケン出現より少し遡り

 

「カフカフッ!」

 

フカジロウは砂浜を突き進み泳ぐように移動しているとどこか違うところへと来ていた。迷子である。

 

「カフゥ~」

 

砂浜なら探せば何処かで主人と奥方に会えると楽観的に考えているフカジロウは遠くでその奥方と主人に似ている人影とどせいさんたちを見つけた。

 

再度砂浜を移動して砂浜から出てまた見るとその人影を遠くから見ている怪しいのがいた。フカジロウは主人と共に見ていたテレビでその怪しいのが持つのが銃のようなものと気付いたのと主人に似た人を狙っていると直感した。

 

フカジロウは人の言葉は話せない。しかし彼にしかできない行動をすぐさま実行に移す。

 

 

一方のミヤビたちはどせいさんたちと共に砂浜へ向かっていた。

 

織姫のいうベガニウムの再生の方を探すためである。

 

「それにしたってそのベガニウムっつうのはヤバイものなのか?」

 

「私の住む星ではとても貴重で星の循環に使われている大変重要なものなんです。しかしベガニウム破壊は途轍もないエネルギーで暴走する危険性もあるためにそれを制御する再生と対をなすようにしてるのです。

 

それをあろうことか軍事利用しようとする者たちと揉めてその時に転移装置が起動してベガニウムがこちらの星へと来てしまったのです。」

 

「過激派というわけね。…織姫さんもし過激派がベガニウムを求めてこちらに来てしまうということは?」

 

「ないとは言いきれませんがそれでもこちらが反応を探すのに適した機材が多くあるのでそれを利用してまだベガの星のどこかにあるという誤情報をあちらに流しているので一日二日は誤魔化せるとは思います。」

 

「見つけるなら早めの方がいいって訳か。」

 

「そうだね!それに早く見つければ音楽祭を見ていけるし、地球の音楽が他の星の人からしたらどうなのか感想聞いてみたいもんね。」

 

「プリリ!」

 

「ヒノノ~」

 

「そうねぇ…何事もなければ良いけど。」

 

と話をしていると

 

ダッダッダッダッダッダ

 

「カフッ!カフカッ!カフゥ!」

 

「ん?なんだ?なんか走ってきて…」

 

「?あぶないってなんだ~?」

 

「カフカッ!」

 

ドッシーン!!!!!

 

パシュン

 

「グォハッ!」

 

「マー君!?」

 

「カフッ!」

 

「一体なんだってんだ!」

 

「……危なかったわね。坊や貴方今その子が突撃してこなかったら死んでたわよ。」

 

「えっ!?」

 

「それ。小さなクレーターだけど貫通力重視の魔法で防いでもやられてたわ。けどその子は何を思ったかは知らないけど突撃して射線上から無理やりどかしたから無事だった。」

 

「ホントだぞ~そいつ危ない主人に似た人って言いながら突撃してきたのだ!」

 

「カフゥ!カフカッ!」

 

「ふんふん。オレしゃべれない。でもどうにかしようと。」

 

「そうだったのか。助かったぜ。ありがとな。」ナデナデ

 

「カフッ!」

 

「ヒノノ~?」

 

「カフゥ?」

 

「ヒノ!」

 

「カフッ!」

 

「それよりも狙ってきたのが何なのかねぇ。坊や個人を狙ってなのか、そのベガニウムを狙って一人ずつ狙ったのか…」クイッ

 

ブォォン!

 

とハデスは指をこちらへと傾けると

 

「グハッ。な、何が…」

 

いかにも怪しい格好をした男がスナイパーライフルを持っていた。

 

「あんたがそうね。どうして坊やを狙ったのかしら?」

 

「!!この男過激派を主導してた!」

 

「そういうことね。なら狙いはベガニウムということなのね。織姫さん下がってて。」

 

「ばれては仕方ないがここで始末すれば同じこと…さぁベガニウム破壊を渡せ!星の循環などよりも他の惑星へと侵攻し資源を奪えばベガはさらに繁栄するのだ!」

 

「そんなことをすれば要らぬ恨みを買ってベガは滅びを迎えてしまいます!ベガニウムはベガの暮らしをよくするために使うのが一番なのです!」

 

「そんな綺麗事だけでは暮らしなど豊かにはならん。時には多少の犠牲も必要なのだ!」

 

「止めときなさい、織姫お嬢ちゃん。こういう自分の信じるものが全てって手合いに説得なんて意味ないんだから。」

 

「フンッ!ベガの技術力を持ってすれば他の惑星など取るに足り……なっ!?な、何故星の破壊者がここに!?」

 

「星の破壊者?」

 

「そんなものはどうだって良いわ。それでこの人数差だけどやるのかしら?今なら命だけは取らないであげるわよ。」

 

「ハデスさん、捕縛してから出来るだけ情報を搾り取りましょう。その情報を織姫さんに持っていってもらったら過激派の活動も削げるでしょう。」

 

「フフフフフ!人数など関係ない。私が作ったこの生物洗脳マシーンを海を暴れまわっていたクラーケンに使い、私の持つベガニウム再生を埋め込んだのだ。いくら星の破壊者とはいえその人数を守りながら…」

 

と言いながら自慢げに機械を示したのだか

 

「カフカフカフカフカフカフカフカフカフカフッ」カブガブガブガブガブ

 

機械であったためかフカジロウがものすごい勢いで平らげてしまった。

 

「わ、私が5000万ベガを投じて作ったものがぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「やるじゃないあの子!」

 

「すごい勢いで食べてるのだ~」

 

「すげぇな!」

 

「ヒノノ~」

 

「プリリ!」

 

「機械を食べちゃうなんて!」

 

「あの子はどこから来たのかしらね?」

 

「くっ!こうなれば!」

 

「キャッ!?」

 

「エリ姉!」

 

「動くな!大人しくベガニウムを渡せ。さもなくばどうなるか」

 

エリナを人質に取りナイフでこちらを脅す。

 

「これは不味いわね。」

 

「止めなさい!その人は関係ないはずです!」

 

「うるさい!早くしなければこいつの命はない!」

 

「イタッ」

 

「くそっ!」

 

その時

 

ドォォォォォォォォーン

 

と上空で何かが爆発した。

 

その爆発に気を取られた瞬間ナイフの表面から手が出てきてそのまま過激派の男を殴り飛ばす。

 

倒れそうになるエリナをナイフから出てきた女性が抱き止めエリナがとても驚く。

 

「これの反応を辿ってみれば可笑しなことになっとるのぅ。無事か娘御よ。」

 

「……翼のお姉ちゃん?」

 

「ん?どこぞで会うたかのぅ………ぬ?もしや昔に主と助けた幼子か?」

 

パァァァ「うん!!あの時助けてもらった女の子だよ!!」ムギュウ

 

「ほぅ!時が経つのは早いものじゃ。あんなに小さかった幼子が立派になったものじゃ」

 

「あの時騎士様と翼のお姉ちゃんが助けてくれたからだよ!」

 

「騎士様?……ハッハッハ、主が騎士とはのぅ。今度聞かせれば恥ずかしがるじゃろうな。」

 

「く、くそっ!仕方ない。ここは一度体勢を整えるしかあるまい。覚えていろ!必ずベガニウムを手に入れて」ツンツン

 

「カ!?カフカッ!」

 

「ん?なんだ?」ツンツン

 

「えぇいさっきから鬱陶し…」

 

「エルル!」ズビシッ

 

「ぐぁぁぁぁぁぁ目、目がぁぁぁぁぁ」

 

「エルル~」ポンポンポンポン

 

「草が、蔦が!み、身動きが取れん!」

 

「エルル~」ファサファサファサ

 

「ぐぅぅ……zzZ」

 

「エルル~!」v(´▽`*)

 

「おぉ!なんだかわからんがもふもふしたのが勝った!?」

 

「上手いこと拘束もしてくれて助かるわね。」

 

「カフッ」スススッ

 

「おぉ?どうしてオレの影に隠れるんだ?」

 

「カフゥ」

 

ズイッ「エルル?」

特別意訳 何か言うことは?

 

「カフッ!?」

特別意訳 え~と

 

「エルル?」

特別意訳 フカジロウ?

 

「カ、カフカフゥ」

特別意訳 ご、ごめんなさい

 

「エルル!エルルル~エル!」

 

「もふもふの~そんなにサメゾウを怒らないでやってくれ。サメゾウがいなかったら旦那が危なかったんだ。」

 

「エルル?エルルルっ!?」

 

「ん?そんなに似てるのか?もふもふのご主人は?」

 

「エルル!」

 

「そうかそうか。」

 

「エルル~」

 

「ありがとう。もふもふちゃんその男を逃がさないですんだわ。」

 

「エルル?」

 

「もふもふのが未来ちゃんのお母さんか?って」

 

「未来の友だちだったの?」

 

「エルル!エルル~」ピョイ

 

「以前未来にプレゼント選びを手伝ってもらったらしいのだ。」

 

「エルル~」

 

「おぉミクルも知ってたのか~」

 

「エルル~」ピョン

 

「あら?」ダキ

 

「エルル~」

 

「未来と同じで優しい感じがするって言ってるのだ。」

 

「とても撫で心地が良いわね」ナデナデ

 

「さてとあとはこいつの頭の中覗いてどっか放り捨てましょ!」

 

「いや!?んなことしなくてもな」

 

「坊や。こういうのはね根っこから伐採しないと何度も狙われるのよ。大事な者を守るなら時には非情にならないといけないことだけは覚えておきなさい。」

 

ムギュウ「翼のお姉ちゃん今までどこにいたの?それと騎士様とは一緒じゃないの?」

 

「ここよりもずっと遠くで決して交わらない場所じゃ。暫く儂はこの世界にいるしのぅ。主のやつは今は別行動中じゃからいないのじゃ。」

 

「そっか…」

 

「プリリ!プリ!」

 

「おぉ久しぶりじゃな、相変わらず歌が好きなのは変わっとらんか?」

 

「うん!プリちゃん今では私と同じアイドルなんだよ!」

 

「なるほどのぅ」

 

「おひさしぶりです!」

 

「ぽぇーん。てぃなですー」

 

「わーい。」

 

「ぷーぷー」

 

「おぉどせいさんではないか!久しぶりじゃな。元気そうで何よりじゃ。スタークのやつは相変わらずだらけとるか?」

 

「そうですー」

 

「のんびりですー」 

 

「エルル!エルルル~」

 

「なんだって!?ミクルが怪我したって」

 

「もふもふちゃんミクルはどこにいるの?」

 

「エルル」ビシッ

 

と指を指した方をみんなが振り向いて視線を戻すとミヤビの姿がなくもう一度その方向を見ると凄まじい速さで移動するミヤビとエルフーンの姿が遠目に見えた。

 

「ミヤビさんはやっ!?」

 

「ヒノノ~」

 

「それだけミクルが心配なんでしょうね。」

 

「速く追いかけないと!」

 

「この男は儂が色々聞き出すから早く行くとよい。」

 

「翼のお姉ちゃん…」

 

「ほれ、エリナよ。これを持っとくのじゃ。お前さんが呼び掛ければ儂も反応を返す。今はそれで我慢しとくれ。」ナデナデ

 

とエリナへと丸い鏡のようなものを手渡す。

 

「うん!!ありがとう!」

 

「それで貴女一体何者かしらぁ?」

 

「なに、只のお節介やきじゃ。気にするでない。それと儂はティナという。よろしくのぅ。」

 

「えっとティナだっけ。昔にエリ姉を助けてくれてありがとう!」

 

「フム、その感謝受け取ろう。姉思いの良い弟じゃな。その気持ちを忘れるでないぞ。」

 

「おう!……それよりクーちゃんはどうしてオレの後ろに?」

 

ブルブル「だって…母さんをいじめた創造神の気配が凄いするのだ…」

 

「ぬっ?もしや…お主始祖の巨人、レジギガスの娘か?」ズイッ

 

ササッ「うぅ~」

 

「…お主何か色々混ざっておるな?その身に宿す力は一体どこで…」

 

「カフカッ!カフゥ!」

 

「なに?ドラママに会ったじゃと!?どういうことじゃ?あやつは主のやつと共に…」

 

「カフッ!カフカッ!」

 

「……あぁ成る程主のいつものやつか。娘よ。お主こやつをみたことはあるかのぅ?」

 

とクーちゃんだけに見えるように写真を見せる。

 

 

「!僕を治してくれた恩人なのだ~」

 

「やはりそうじゃったか。岩の巨人にどれだけの物をくっつけたのか容易に分かるわ。まぁ主のやつは収集癖があるものの、使うときはきっちりと使うからのぅ。」

 

「恩人の知り合いなのか?」

 

「そうじゃ。儂の主でもある。主に誓ってお主たちには何もせんよ。」

 

ジィー「よ、宜しくなのだ~」

 

「ヒノ!」

 

「おぉ、元気の良いやつじゃな。」

 

「ヒノノ~」

 

「成る程。外に出たことがなくて全部が新鮮というか。色々と体験してすくすく育つのじゃぞ。」

 

「ヒノヒッ!」

 

「うむ。ほれ、早いところ追いかけなくて良いのか?」

 

「そうだった!」

 

「あの…すいませんでした。同じ星の民として止めれずに」

 

「よいよい。お主は止めようとしておったし責任はこやつにあるのじゃ。気にするでない。」

 

「ぷーぷー」

 

「そうです。」

 

「おりひめわるくないです。」

 

「てぃなのいうとおりです。」

 

「しゅっぱつですー」

 

とエリナは名残惜しそうにするもののまたいつでも会えると分かり魔王たちもミヤビを追いかける。

 

ハデスだけはその場に留まっていた。

 

・・・・・

 

「それでお主は行かぬのか?」

 

「後から追い付けるから大丈夫よ。それでそいつどうするの?」

 

「それはもちろん…」

 

「あらゆる情報を洗いざらい吐かせてからこやつらの星の過激派の連中のところへと送り返して二度とこういうことが起きないようにアジトを粉微塵にするだけじゃ。復讐など考えぬよう徹底的にのぅ。」

 

「中々過激ね。さっきまでとは大違いね。」

 

「そりゃそうじゃ。子供の前で物騒な話などせんわ。」

 

「子供ってミヤビとかは大人よ。」

 

「何百億年生きとる儂からすれば子供じゃよ。」

 

「何百億!?ってホントに何者なのよ。」

 

「秘密じゃ。それとお主これを持ってくと良い。」

 

とティナはハデスへ空のモンスターボールをいくつか渡す。

 

「これってモンスターボール?」

 

「勘ではあるがあっちで使うじゃろう。ほれお主も行くが良い。」

 

「まぁ後でどうなったのかの報告はしてほしいわ。」

 

「良いぞ」

 

とハデスもミヤビたちを追いかける。

 

「…さて、早いところ情報を引き出すかのぅ。反転世界の時空がネジ曲がって時間もあやふやな空間で拷問とゆこうかのぅ。ミクルやあやつら二人に危害を出したのじゃ。」

 

と反転世界へと戻るティナ。

 

 

 

 

・・・・数時間後、惑星ベガの過激派組織は主導していた幹部が錯乱した状態で帰還し、全てのデータを保守派へと送った後に過激派のアジト全てを爆破し罪を告白し監獄へと収監されたとのこと。

 

収監された男はまるで老人のように老けて時折悪夢に魘されるように龍が…としきりに呟いていたとのことであった。




あとがき
今回はここまでになります。

前回フカジロウが居なかったときにミヤビたちの方へと行き偶々魔王が狙われているのを目撃してたいあたりで魔王をその場から動かして間一髪助けたフカジロウ。

主人に似た人と思い助けたフカジロウ。

そしてベガの過激派がベガニウム破壊を狙い襲撃するもののクラーケンを操る生物洗脳マシーンはフカジロウが平らげ、人質にとったエリナはナイフに写った鏡面から出現したティナに吹っ飛ばされ、フカジロウを探しにきたエルフーンが目潰しからの宿り木とねむりごなでノックアウト。

そしてフカジロウはエルフーンに怒られると思い魔王の影に隠れたもののすぐに見つかりどこ行ってたのか、勝手に居なくなると心配すると言うもののクーちゃんが仲裁し、主人に似てる人に驚き、未来そっくりなミヤビを見て未来と同じで優しいと思いそのままミヤビに抱きつきました。

そして実は十数年前に一度会っていたエリナとティナ。

久しぶりに会えてティナへと抱き付きプリンも久しぶりと会話することに。

そして過激派の男を情報を抜いたあとは放り捨てるつもりなハデス。まだまだ甘い魔王へ大切な者を守るなら甘さは命取りになると伝えました。

そしてエルフーンからミクルが怪我をしたと聞きミヤビは途轍もない速さで砂浜を駆け抜けていき魔王たちも追いかけました。

エリナはティナといつでも話せるようにと鏡を渡しライブが終わったあとにまた話をしようと思いました。

そしてハデス以外居なくなると過激派の男を時間もあやふやな空間で拷問するき満々なティナ。

ハデスもただ者ではないと感じるも敵ではないことに安堵しモンスターボールを受け取り後で報告をしてもらうことで魔王たちを追いかけます。

そして過激派の男はその後時間もあやふやな空間で身体中の骨を質問に答えない度に一本また一本と折っていき最終的に右半身全ての骨を折られ情報を洗いざらい吐き

治療してベガへと送り返すとティナがある程度のマインドコントロールをしたためアジト全てを爆破し刑務所へと出頭したとのことである。

親しいものを害されて怒ったティナ。何かとミクルも気に入っているのでもしかしたらティナの加護がミクルへいくかもしれないですね。

さて話は変わりFGOでは6章も終わり水着イベントが待ち遠しいですね。そしてモルガンピックアップ再びですね。

そしてポケモンダイパリメイクとアルセウスの最新情報。オドシシの進化したアヤシシやバスラオが進化したイダイトウやヒスイのすがたというリージョンフォルムのガーディやウォーグル。とても楽しみな情報でした。

情報を見る限りイダイトウはゴーストと水の複合型な気がしてウォーグルは氷と飛行とかだったら面白そうです!

次回は未来たちにミヤビたちが合流するところになります。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました。

おまけ

デビカ風プロフィール

水着アインハルト=ミクル

魔王の婚約者ミルとメル、マルとミルの姉の母親で異世界の魔王とフィラの二人を居候させている。

日頃魔法学での講師として魔法協会の役員としても動いており日頃娘たちに構えない分一緒に過ごすためにクリスマス島にやってきた。クリスマス島ではメル、マルと親らしく一緒に遊んで食べたりと充実している。

娘のミルがいつの間にかレナスを娘にしていたことには驚くものの日頃一生懸命で可愛い孫が出来たと大喜びの様子。

ミヤビとは中学からの縁で今も交流は続いていて未来のことも聞いていたものの初めてあったのはミルが家に連れてきた時であり、娘の悩みを解決してくれて何かとミルを気に掛けてくれている未来に感謝している。

時々ミヤビ譲りなのか凄い誉められて満更でもなくとても良い娘でメル、マルも懐いてくれていたミルにも安心できる相手ができたことにもホットしていた。

真魔王とフィラのことも気に掛けており二人の将来が穏やかなものであるように見守り、二人の行く末を案じている。

音楽祭の夜ミヤビと晩酌して部屋へ戻るさなか酔っぱらって階段から落ちそうになるもののティナが反転世界から姿を現して部屋まで運ぶ。

そして何となくティナが、助けてくれていたことに気付いていてお礼を言いそのまま抱き付いたまま眠り込んだミクルをティナは優しげに撫でながら見守るのであった。

ミヤビへの好感度は降りきっており良く抱き付いて甘えてそのまま蜜月に突入することもしばしば。

ティナへの好感度も徐々に上がってきておりとても甘えられて安心できるお母さんみたいなおばあちゃんみたいで日々の疲れも癒されるそうだ。


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クリスマス島での音楽祭8

ミヤビたちが未来たちと合流して真魔王とフィラは初めてミヤビに出会います。

そしてミュウとハデスの再会

メル、マルに新しくパートナーが出来ます。

アンケートもあるので是非とも投票お願いします。

おまけに真魔王こと別世界の魔王のデビカ風プロフィールあります。

それではごゆっくりどうぞ。


場面は変わりどせいさんたちに誘われ日陰のパラソルで休んでいるミクルたちと真魔王とフィラ。

 

「ミクルさん最近ちゃんと休めてますか?家族での時間も大事ですけどミクルさんが倒れてはミルちゃんもメル、マルも悲しんじゃいます。」

 

とミクルに膝枕しながら言う未来。

 

「大丈夫よ。ありがとね。未来ちゃんは優しいわね。」

 

「お母さんお水持ってきたよ!」

 

「早く…元気になってね」

 

「二人ともありがとう。」

 

「お母さんは頑張りすぎですからたまには羽を伸ばさないとですよ。」

 

「おばあ様少し休んで夜に備えましょう。」

 

「ミルもベルゼちゃんもありがとう。」

 

「フィラねーねぇだいじょうぶ?どこも痛くない?」

 

「大丈夫ですよヒメちゃん。未来さんが治してくれたので平気です。」

 

「フィラちゃんも日頃頑張ってるからこういうときは休みな。何かしてほしいことがあれば俺がするから。」

 

「ふふっ…ありがとう魔王…では頭を撫でてもらっても良いですか?」

 

「お安い御用だぜ」ナデナデ

 

「んぅ…気持ちいいです。」

 

「何だか口元が甘い気がするわね。」

 

「とても微笑ましくて良いわ。」

 

「ぽぇーん。こーひーをおもちしました。」

 

「ありがとう。頂きます。」

 

ズズズ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そのコーヒーは程よく苦く引き込まれるかのようで飲んだものたちはそのコーヒーに没頭した。

 

「それにしてもこんな姿ミヤビちゃんに見られちゃったら大変だわ。」

 

「?何でミヤビさんが大変なの?」

 

「えーとね。ミヤビちゃん過保護でね。怪我したときなんてすぐに駆け付けては傷を治したりしてくれるんだけどほっぺとか肌とかも触って大丈夫か確認するの。」

 

「…何だか最近体験したような気がしますぅ~。」

 

「にゃあ。未来お姉ちゃんもミルさんにしてましたです。」

 

「まぁミヤビちゃんが飛んで来るなんてそうそう…」

 

ザザザザザザザザッ

 

「ミクル!!!」

 

「おわっ!?フィラちゃんと未来ちゃんに似た美人がすげぇ速さで来た!?」

 

ガバッ

 

「ミ、ミヤビちゃん!?」

 

「エルルル~」

 

「エルフーンがどうして母様と一緒に?」

 

「もふもふちゃんから聞いたわ!怪我したところ見せなさい。どこも痛くない?気分は?」サワサワ モニュ ムニュ

 

「ひゃあ!?ミヤビちゃん!?まって…ひぅ♥️ァヒャアン♥️」

 

「肌艶も大丈夫そうだししおっぱいもいつも通り柔らかいしいつも揉んでる感じと変わらないけど本当に大丈夫?」

 

「…何だかデジャヴ感が凄いです。未来ちゃんのあれはミヤビさん譲りだったんですね!」

 

「おばあ様嬉しそう!」

 

「…実際に見ると本当に違うのですね…未来さんのお母様…良いなぁ。」

 

「…フィラちゃん…」

 

「母様、母様。怪我は治癒魔法で治したのですが、ミクルさんミヤビニウムが足りなくて寂しいって言ってましたよ。」

 

「そうなのね。」ムギュウ

 

スンスン「ふぅ~やっぱりミヤビニウムは落ち着くわぁ。ずっとこうしてたいわ…」

 

「お母さんずるい!」

 

「ミヤビ叔母さん…私たちも!」

 

「メルちゃん、マルちゃんもおいで」

 

「「わーい!」」

 

「…本当に慕われているのですね。」

 

「ミヤビは本当好かれてるのねぇ。」

 

「大事無さそうで良かったわ。…!?未来!!大丈夫!どこか具合悪いの!?」

 

と真魔王に膝枕してもらいミヤビが来て起き上がったフィラに抱き付いておでこに手を当てるミヤビ。

 

ムギュウ「…あ、あの…」

 

「普段から頑張っているのは知ってるけど自分の体調管理も大事よ。未来は溜め込む癖もあるから遠慮なく言ってちょうだい。」ナデナデ

 

「母様、母様。私はこっちですよ?」

 

「えっ!?あら!?未来?」

 

「そちらの方はフィラさんと言いまして、そちらの魔王に似たマオーさんの奥さんで今はミクルさんのお家で居候してるそうです。私は怪我もなく健康なので大丈夫ですよ!」

 

「ごめんなさいね。未来そっくりで間違えてしまって…こんな叔母さんに抱き付かれて迷惑よね。」

 

「…もっと…」

 

「えっ?」

 

「もっと抱きしめてほしいです。…お母様の匂いそっくり…とても安心します。」スリスリ

 

ギュウ「…!えぇ…分かったわ。」

 

ボソ「フィラちゃん…良かったぜ。」

 

「マオーさんもしかしてフィラさん…」

 

「あぁ多分少しホームシックみたいな感じだったのかもしれない、フィラちゃん甘えてくれてたけどそれでもこう、無償で甘えさせてくれるっていう体験が少なかったからな。」

 

「うにゅ!ばぁば!フィラねーねぇ抱きしめてる!ヒメもぎゅってしてほしいの!」

 

「ヒメちゃんもおいで」

 

「わーい!」ムギュウ

 

「ヒメちゃん?」

 

「ばぁば!フィラねーねぇと魔王おにーさんヒメとリバお姉ちゃん助けてくれた優しい人なの!」

 

「まぁそうだったのね。ヒメちゃんを助けてくれてありがとう」ギュウ

 

「…凄い温かい…お母様…」ボソ

 

「エルル~」ピョン スタッ

 

「おぉエルフーンどこ行ってたんだ?どうしてミヤビさんと一緒に?」

 

「エルル!エルルル~」

 

「フカジロウを探しに行ったらミヤビたちと出会ってミクルの話しをしたらすぐにこっちに来てたって~」

 

「ぅぅ~未来様…私大丈夫ですか?未来様のお母様と仲良くできますかね…」

 

「大丈夫ですよ。母様とても優しくて私の尊敬する偉大で大好きな人ですから。」

 

「あらぁ珍しいわね。そこまではっきり言うなんて。」

 

「未来ちゃんはミヤビさんが大好きなのね。」

 

「当たり前です。私にとって母様はとても大切な人の一人ですから。」

 

「そういえば未来そちらの娘は?」

 

「実は…」

 

娘説明中ーーーーーーーーー

 

「こっちの姿が本来の姿と言うことなのね。それで未来は本人の同意もあって使い魔にしたということね。」

 

「母様…エクシィも家に住まわせても良いですか?私の使い魔なのでお世話は私がします。だから…」

 

「ふふっ。良いわよ。珍しい未来のお願いだもの。それに家がまた賑やかになるのは良いことだもの。これから宜しくね。エクシィちゃん。」

 

「あの…良いのですか?私…」

 

「未来が大丈夫って判断したのだもの。それに今まで一杯苦労してきたのでしょう。これからは苦労してきた分幸せになったって良いのです。今まで良く頑張ったわね。」ナデナデ

 

ハフゥ「未来様と同じ…温かいですぅ~」

 

「相変わらずの人たらしというか悪魔たらしというか…親娘そろって人を惹き付けるわね。」

 

「流石ですね。未来もそうでしたがミヤビもカリスマがありますね。…母上が知ったら悪魔をまとめあげられるカリスマをもってと考えそうな気がしますね。」

 

「エルル~」

 

「それにしても未来にも似てるけれど魔王君にも似てるのね。」ナデナデ

 

「えっ!?そ、そんなに似てるのか?」

 

「魔王君がそのまま成長した感じだもの。もふもふちゃんも懐いているようだし悪い人じゃないのは分かるわ。」

 

「もしかしたら猫被ってるかもしれないし演技かもしれないんだぞ?それに…」

 

シュュュュン

 

「俺はこんな怖い姿だし魔族本来の姿通り悪いやつだったらどうするんだ?」

ピョンピョン

 

「そんなことないわ。先程からの言動だって私を心配してのことだし、この娘…フィラさんのことも大事にしてて、そして何よりもミクルや未来も信頼してるのだもの。」

 

「マオーさん、母様は一度言い出したら中々曲げないので普通にしてて大丈夫ですよ。」

 

「……わかった。これから宜しく頼む。俺はマオーという。」

 

「魔王君に名前まで似てるなんてね。宜しくね。知ってると思うけど未来のお母さんでミクルの友達のミヤビです。」ムギュムギュ

 

「あの…そろそろ家の嫁を離してもらっても?」

 

「もうちょっとだけ…ミヤビニウムを補給したいです…」

 

「にゃあ。ミヤビさんは暖かいのです。雫も補給するです。」ムギュ

 

ヽ(´ー` )ヨシヨシ

 

「エルル~」ボンポンポン

 

「わっ!?おにーさん!」

 

「おにーさん頭が大変なことに!?」

 

「ん?なんのことだ?」

 

「あわわわ!?魔王先輩がアフロに!?」

 

「これは…なんとまぁ。お父様そっくりの姿にアフロとは何だか可笑しくて笑ってしまいそうですね。フフフ」

 

「エルフーンがコットンガードを使ったせいかマオーさんがアフロみたいになってしまったと言うことですね。」

 

と未来は真魔王に手鏡を手渡す。

 

「お、お、オレの頭がアフロになってるーーーー!?エ、エルフーーーーン!!!」

 

「エルル!エルル~」ピョンピョン

 

「マオにい元気になったって言ってるよ!」

 

「もしかしてエルフーンなりに元気付けようとしてくれたのでしょうか?」

 

「もふもふちゃんみたいに優しい娘が懐いてるのも信頼できるわね。」

 

スンスン ギュウ「…とても…安心します…ハフゥ」

 

「フィラさん、フィラさん。母様に抱き付き続けてるとマオーさんが寂しがってしまいますよ。」

 

「魔王…まおぉ」ムギュウ

 

「フィ、フィラちゃん!?」

 

「私の大好きなにおい…私の旦那様…んぅ…」

 

「フィラちゃんと真魔王ちゃん幸せそうで良かったわ。」

 

「良いなぁ…私もおにーさんに抱き付きたいなぁ…でもフィラお姉ちゃんも大好きだし…むぅ」

 

テクテクテク「ハボー?」

 

「…………ヤド?」

 

「?この子たちは?」

 

「ハボハ~」ニッコリ

 

「ヤド~」

 

「可愛い!」

 

「ヤドヤド…」ポンポン

 

「?励ましてくれるの?…ありがとう」ナデナデ

 

「ヤドッ!」

 

「ハァーボ!」

 

「はすぼーとやどんです。」

 

「ふたりともいいこたちです。」

 

「ぼくたちといっしょにきたのです。」

 

「やどんはやどらんのおとうとぶんなのです。はすぼーはぼくたちのてつだいをしてくれるやさしいこなのです。」

 

「ハボハー!」

 

「私メルって言うの!宜しくね。」

 

「私…マル…宜しくヤドさん。」

 

「そういえばピカチュウたちは?」

 

「ピィカチュー」ザバー

 

「チョッケチョケプリィィ!」

 

「ドラァ」

 

「「メシシ~」」

 

「ミュミュウ!」

 

「えっ!?ピカチュウがなみのりを使えてる!?」

 

「どうして未来ちゃんは驚いてるのですか?」

 

「ピカチュウは本来なみのりを覚えないはずなんです。」

 

「なのに使えてるのは何でかしらね。」

 

注 未来はウルトラサンムーンまでのポケモンまでしかやってないため剣盾で手軽になみのりを覚えられることを知りません。

 

「あら?ピカチュウたちと一緒にいるあの子は…もしかして!」

 

そうして何かあったときにと着いていったドラママとその後を着いていったミュウとトゲピーを乗せてピカチュウがなみのりをするために出したサーフボードが帰ってきてミヤビの姿を発見する。

 

「ピカチュウ!」

 

「ドララァ」

 

「ミュミュ?」

 

「ミュウ!ミュウなのね!」

 

「ミュミュ~!」フヨフヨ ダキッ

 

「あれから姿を見せないから心配したじゃないの!」

 

「ミュミュ~ミュミュミュウ!」

 

「でも元気そうで良かったわ!ヽ(´ー` )ヨシヨシ」

 

「ミュミュ~」ノシ

 

「母様にとても懐いてますね。」

 

「ミュウちゃんは優しいミヤビちゃんが大好きでとても仲良しだったからね。久し振りに会えて嬉しいのよ。」

 

 

「カフカ~」タタタタタタッ

 

「おぉ!フカジロウどこ行ってたんだ?心配した…」

 

「カフカ!カフゥ~」

 

「魔王様に似た人!危ないです!」

 

「スチル?どうしたの急に?」

 

「カフカ!」ピョーン

 

ガブッ!!

 

・・・・・・・・

 

「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!フカジロウオオオオ!イテテテテテテ!?」

 

「ま、魔王!?」

 

「ワァァァァァ!?フカジロウが魔王先輩に噛みついてますぅぅ!」

 

「あの子オレ、ご主人まるかじり!って言ってたんです!」

 

「これはどうしたものでしょうか?」

 

「そうねぇ。無理矢理引っ張ろうにも抜けなさそうな気がするし困ったわね。」

 

ポーン「ゴドォ」

 

「ゴトラさん!」

 

「わぁ(‘0’)大きい!」

 

「ミルお姉ちゃんのポケモン?」

 

「この前色々あってゴトラさんをゲットしたんですぅ。」

 

「ゴドォ ゴドラァ」ナデナデヽ(´ー` )ヨシヨシ

 

とボスゴドラはフカジロウのせびれを優しくて撫でると気持ち良かったからか真魔王の頭から離れたフカジロウ。

 

「イテテテテテテ。助かった。ありがとな」

 

「とても大型なポケモンなのに優しいですね!」

 

「…でもフカジロウはいきなり魔王に噛みついたのでしょうか?」

 

「多分甘えたかったからだと思います。ポケモンの愛情表現は千差万別。強く噛んだらダメと教えてあげたら今みたいなことは起こらなくなってくと思いますよ。」

 

「フカジロウ…甘えたいのは分かった!でもあんな勢いで噛まれたら痛くてな。優しく噛んでくれ。」

 

「カフゥ!カフカフゥ」ピョーン カプカプ

 

「それぐらいなら大丈夫だ。ヽ(´ー` )ヨシヨシ」

 

「うーん。あれぐらいならドラゴのほうがもっと凄かったよ。」

 

「ドラゴが噛みついてしまうと人間さんは一溜りもないですぅ」

 

「ドラゴは今ごろ何をしてるのでしょうか」

 

「ドラゴ?」

 

「私たちの一番下の妹です。人見知りで恥ずかしがり屋な可愛い妹なんです!」

 

「今はユーさんと一緒にいると思いますがどうしてるのでしょうか…」

 

「凄いおっきい!」

 

「ゴドラァ」(^-^)ヒョイ

 

とボスゴドラはマルを持ち上げると自分の頭の方へと持っていきそのまま優しく降ろして背中を滑るようにしてあげた。

 

「わーい!ゴトラさん遊ぼう!」

 

「…凄いすべすべしてた!」

 

「娘たちと遊んでくれてる面倒見の良い子ね。」

 

「ゴトラおじいさんはミルちゃんのおっちょこちょいさを見てゲットされたみたいなんです。」

 

「ポケモンにまで心配されるミルの将来が心配だわ(;^∀^)」

 

おおおおおーーーーい

 

「あっ!先輩!エリお姉ちゃん!」

 

「お父さん!」

 

「はぁはぁ。ミル!こっちにちっちゃいサメみたいなやつ…」

 

「カフカフゥ」

 

「もしかして魔王先輩の頭にいる子ですか?」

 

「カフカーフゥ」カプカプ

 

「何だか嬉しそうにしてるね。」

 

「ヒノノ~」ピョン

 

「うにゅ!ヒノちゃん!」

 

「そういえばそちらの女性は?」

 

「実は…」

 

魔王説明中ーーーーーーーーー

 

「成る程。そのベガニウムを探していたと言うことなのですね。」

 

「はい。道中ミヤビさんや魔王さんたちに協力してもらいながら探してもう半分見つかれば良いのですが……」

 

と言っているとハスボーがメルに何かを見せていた。

 

「ハボー」キラキラ

 

「凄く綺麗だね!」

 

「…光ってる」

 

「うにゅ!凄いの!」

 

「リリーン!」ムギュ

 

「リュウリュウ!」

 

「チルル~」

 

「ヒメちゃんたちどうしましたか?」

 

「ねーねぇ!これ綺麗なの!」

 

とヒメちゃんは未来にキラキラ光る丸い物質を見せる。

 

「それです!ベガニウム再生です!」

 

「これがそうなのですね。」

 

「?これお姉ちゃんのなの?」

 

「は、はい…その…」

 

「はい!落としちゃだめだよ!」

 

とヒメちゃんは織姫に手渡した。

 

「ありがとうございます!私の星になければならない大切なものを見付けていただきありがとうございます!」

 

「私の星?」

 

「織姫は地球とは違う星から来たみたいなんだ。」

 

「ということは宇宙人なのですね。」

 

「宇宙人?」

 

「地球とはまた違った星から来た人のことよ。」

 

「うにゅ!織姫お姉ちゃん!」ギュッ

 

「とても可愛い娘ですね。」

 

「マーくんあの娘は?」

 

「ヒメちゃんって言うんだ!凄く優しい神様なんだ。」

 

「そうなんだ!初めましてマーくんのお姉ちゃんの愛梨奈です。」

 

「魔王お兄ちゃんのお姉ちゃん?」

 

「そうですよ。それと夜の音楽祭で歌を歌うんですよ。」

 

「うにゅ!歌のお姉ちゃん!」キラキラ

 

「凄く可愛い!」ムギュウ

 

「エリ姉も気に入ったみたいで良かったぜ。」

 

(魔王あちらの人ってもしかして?)

 

(あぁこっちでも変わんないみたいだな。ただどうやらこっちでは芸名のプリッツって名乗ってないんだな。俺はプリ姉って呼んでたよ)

 

「プリリ!」フヨフヨ

 

「?なんだ?まん丸のがこっちに?」

 

「プリ!」

 

「凄いまんまるですね!」

 

「わぁボールみたいだね!」

 

「こらエレキ!違うでしょ!」

 

「チョケ~」

 

「プリリ~」ナデナデ

 

「チョッケチョッケ!」

 

「トゲピーと仲良くなってますね。」

 

「そうだな。」

 

「ご主人~」ムギュウ

 

「へ?」

 

スピー「ご主人は暖かいのだ~」

 

「おぉ?どうしたんだ?」

 

「クーちゃん?どうしたんですか?」

 

「んー?……あれ?ご主人じゃない?でもご主人と同じ感じ?ん~?」

 

「姉さん?どうしたのですか?ミルさんじゃないですよ?」

 

「アイスさんのお姉さんでしたか。私はフィラと言います。」

 

「不思議な感じだ~ご主人からクーちゃんって呼ばれてるぞ。」

 

「おう宜しくな!」

 

「ん~こっちは旦那に似てる気がする~」

 

「まぁ確かに先輩そっくりでしたからね。」

 

「それにしてもあんた穏やかなんだな。俺の会ってきた魔族は好戦的なやつが多かったからな。」

 

「まぁ俺は戦いよりも嫁と一緒なら良いからな。」

 

「魔王…」

 

「フィラちゃん…」

 

「なんつうか良い関係なんだな。」

 

「魔王様あちらの方は初代様の血族のようであの姿はまさに初代様と瓜二つ。ある意味今の魔王様の目標に近いですね。」

 

「そうなのか!?あの姿か…すげぇ魔力がみなぎってるのが俺でも分かるぜ!」

 

「ホントねぇ。私たちも知らなかったからまだ探せば実力者はいるのだろうけど、現時点だとハデスが一番強いわぁ。」

 

「呼んだかしらぁ?術式娘ちゃん?」

 

(ま、魔王!この人ものすごい魔力量です!)

 

(この状態でも戦ったらヤバそうなのが分かるぜ!俺の知ってるハデスよりも…強い!)

 

「あらぁ?バカサタン…じゃ…ないわね。姿はそっくりだけどあいつよりはまだまだね。」

 

「やはりお父様は強かったのですね。」

 

「そりゃそうよ。あいつと並ぶやつなんて仕事の鬼のベルゼブブか私ぐらいだったのよ。それだけ昔は過酷だったって言うのもあるけどね。それにしても坊やそっくりの魂ね。それから………貴女何者?」

 

「私ですか?」

 

「未来に似てるけどそれよりもこれは……ここで言うことじゃないわね。?ミヤビの頭に乗ってるのはもしかして!」

 

「ハデスさんミュウがいたんです!」

 

「……ミュミュミュウ?」

 

「…ミュウ…?」

 

「ミュウミュミュゥ…ミュー!」ポロポロダキッ

 

「ごめんなさい。あの娘がいなくなって寂しかったのは貴方も一緒なのに貴方を置いていって。こんな私嫌いになったでしょ?」

 

フリフリ「ミュミュミュウ~」ギュウ

 

「そんなことないよ。また会えて嬉しいって。また一緒にいられるって、喜んでるよ」

 

「ありがとうミュウ…今度は一人にしないわ。一緒にいましょう…」

 

「ミュウ~!」ノシ

 

「ハデスはその子とどうやってあったの?」

 

「この子は昔に娘……ミヤが見付けたの。当時この子は怪我をしててその手当てをしたりご飯をあげたりしてたら懐いてね。」

 

「ミュ!ミュミュミュミュミュミュミュウ!」

 

「…今のイントネーションから察するに貴方今ハデスが言うように私のことを言いましたね!?」

 

「ん………あぁ成る程ね。その子泣き虫姫って言ったのね。フフフッハデスと一緒にいたからそっちで覚えちゃったのね。」

 

「泣き虫姫?ってどう言うことだ?」

 

「昔の話しよ。まだルシファーが幼くていつも泣いてばっかだったばかりのことからハデスがそう言うようになったのよ。」

 

「ミュウ?ミュミュミュウ?」コト

 

「ハデスさん?それってモンスターボール?」

 

「えぇ。さっきもらってね。どうして渡されたのかは良く分からないんだけどね。」

 

「ミュウ!ミュミュ!」

 

とミュウはミヤビを呼び寄せる。

 

「どうしたのですかミュウ?」

 

「ミュウ!」ポス フューン ポンポン カチ

 

とミヤビとハデスの手のひらに乗せられたモンスターボールに自ら入った。

 

「えっ!?どう言うこと?この子ってまさか!?」

 

「ミュウもポケモンですから捕まえることは可能でしたが母様とハデスが一緒にゲットしたようなものですね。」

 

ポーン「ミュウ!」ノシッ

 

「この子に寂しい思いをさせちゃったからこれからは一緒に過ごしていきましょう!」

 

「……姉さんあの…さっきからのあの子の言葉どう言うことでしょうか?」

 

「そうだよ!だってミヤビのこと…」

 

「ロック姉…」

 

「うーんどう言うことなのかは分からないけどハデスと何か関係があるとは思うのだ。それにハデスの娘は多分もう…だからその事はあんまり言わないようにしておこう。」

 

「?スチルたちどうしたの?」

 

「ご主人様…その」

 

「ベルフェゴールはハデスの娘のこと知ってる?」

 

「えぇ。でも私も知ってることは少ないわよ。」

 

「…他の人には内緒にしておいてほしいのだ。ハデスに言う言わないはベルフェゴールに任せるのだ。」

 

「さっきからミュウは未来のことやミクル、ハデスのことはちゃんと名前で呼んでたんだ。でもミヤビの時だけは違うのだ。」

 

「どういうこと?」

 

「ミヤって何度も言ってるの。ミヤビはミヤビなのに。」

 

「そんなわけ……まってそういえばあの子の鳴き声ミュミュってミヤビなら三回呼ぶのに…」

 

「訂正するべきか悩んだのですがどうしたものでしょうか?」

 

「…今話したことは誰にも言わないようにしてくれるかしら。」

 

「ベルフェゴールはなにか知ってるのか?」

 

「確証なんてないけど恐らくは…でも他の悪魔の耳特に古参のものたちに聞かれたら厄介なことになる。だからお願いね。」

 

「…分かった。」

 

(ミュウがミヤビをミヤって呼ぶってことはそれほど似てるのかそれとも…なんにせよこの事は私の内に秘めておきましょう。)

 

「ヒノノ~」ピョーン

 

「ゴドラァ」ギュ ナデナデ

 

「ヒメちゃんの子がボスゴドラに抱き付いてるわね。」

 

「ゴトラさんはヒノちゃんのお祖父ちゃんなんです。ヒノちゃんもまだまだ甘えたい盛りですからね。」

 

「ヒメちゃんもポケモン持ってるんだ!」

 

「…良いなぁ…」

 

「そろそろホテルへ向かいましょう。着替えて音楽祭を鑑賞しないとね。」

 

「ミルと魔王ちゃんの衣装もいくつかあると思うから一緒に行きましょう!」

 

「はーい!」

 

「音楽祭楽しみです!」

 

「エリちゃんも…歌うからいつもより楽しみ感が満載です!」

 

「スタークさんたちも、一緒に行きましょう」

 

「ありがとうです。」

 

「屋台を畳んでから合流だな。」

 

「ヒメちゃんとアマテラスも一緒にお着替えしましょう。」

 

「チルル~」

 

「わーい!ねーねぇとお着替えなの!」

 

「そうねぇ楽しみだわ。」

 

「はふぅ。魔王様お久し振りですぅ」

 

「リバ子じゃないか!どうしたんだ?」

 

「ミヤビさんたちと一緒に来たんだそうです。」

 

「この間はありがとうございましたですぅ。今度また改めてお礼をさせてください~」

 

「おう!期待して待ってるぜ!」

 

「魔王…ちゃんとした格好で出席しましょうね。」

 

「そうだな!フィラちゃんのドレス姿は今から楽しみで仕方ないな!」

 

「エクシィしっかりした格好に仕立てますね。未来の使い魔なのです。未来に相応しい格好をしますよ」

 

「お願いしますルシファー様!」

 

「珍しく張り切ってるわね。」ピコピコ

 

「レヴィアはぶれないわね。全くこっちは悩みが増えたってのに。」

 

「エルル~」

 

「リリーン」ツメツメ

 

「ルァッキー」サッ!サッ!

 

「?ラッキーは何を?」

 

テッテレーン「ルァッキー!」

 

「おおっ!枕が完成したぞ!」

 

「もしやさっきのエルフーンの綿を詰めて作ったのですかね。」

 

「ラッキ」サッ

 

「ラッキーありがとう!」

 

「ラッキー!」サッ

 

「私にも…ありがとう♪」

 

そしてホテルへと向かう一同。

 

「………ヤァーン」フワァ

 

「あれ?なんだろう?前に進まない?」

 

「わわわっ!?マルが、浮いてる!?」

 

と突然ヤドンがマルをねんりきで引き寄せた

 

「……ヤァーン」

 

「どうしたの?ヤドさん?」

 

「ヤド!」キュ

 

「ハボー」テクテクテク

 

「ハスボーもどうしたの?」

 

「ハボハー」ニッコリ

 

「もしかしたら二匹ともメルとマルに付いていきたいんじゃないかな?」

 

「そうなの!」

 

「ハボ!」

 

「ヤド!」

 

「でも私たち…お母さんみたいにボールは持ってない…どうしよう」

 

「もしかしてこれを見越して!双子ちゃんこれ使って良いわよ。」

 

「!モンスターボールです!」

 

「良いの?」

 

「えぇ。ミュウが入ったから今私が持ってても仕方ないもの。それなら貴女たちがその子たちに使った方が良いわ。」

 

「「ありがとう!お姉さん!」」

 

「これから宜しくねハスボー!」

 

「ハボー」ポス フューン ポンポン カチ

 

「ヤドさん…宜しくね」

 

「………ヤァーン!」ポス フューン ポンポン カチ

 

「二人とも初のゲットですね。」

 

「にゃあ…ミクルさん家が更に賑やかになりそうですね。」

 

「ウララ~」

 

こうしてメル、マルがポケモンをゲットした。いよいよ音楽祭の時間だ。




あとがき

今回も読んでいただきありがとうございます。

前回ミクルのもとに全速力で向かったミヤビがミクルを揉みくちゃにしてメル、マルに抱き付かれました。

さらに顔色が少し悪かったフィラを見て未来が無茶したのかと心配して抱きしめました。

別世界の母の温もりにフィラも抱き付き寂しかった思いを吐露してミヤビも未来ではないもののどこか似ているフィラを見て更に寂しげな顔を見て落ち着かせる意味も含めて抱きしめてそれを見たヒメちゃんもミヤビへと抱き付く。

そして真魔王はミヤビに自分の覚醒した姿を見せたもののミヤビは優しい本質を見抜き、エルフーンも頭の上で楽しそうにしてミクルも警戒してないのを見て大丈夫だと判断。

真魔王もそんなミヤビを見て脱力して自己紹介をし、抱き付き続けているフィラに話しかけるもののミヤビニウムを摂取しているフィラと雫。

そしてエクシィも無事に家に住んで良い許可も取れてミヤビもエクシィを気に入ったようであった。

そしてエルフーンが真魔王を元気付けようとコットンガードでふわふわと綿毛が伸びると真魔王はアフロになり魔族の怖さよりもコミカルな姿が笑いを誘う。

そしてフカジロウが戻ってきて真魔王にガブリと頭をまる噛りした。

それに合わせてボスゴドラが出てきてフカジロウを宥めて真魔王から離す。

メル、マルは初めて見る大きな体のポケモンに圧倒されるもののボスゴドラはミルの妹なのもあるためか優しく接して遊んだ。

その姿を見てメル、マルも打ち解けボスゴドラのゲットの背景を聞いたミクルはミルの心配をするのであった。

そして魔王たちも漸く合流して織姫の探していたベガニウム再生はメル、マルの前に姿を現したハスボーが偶然拾い見せていたのをヒメちゃんが未来に見せ、ヒメちゃんは織姫にそれを渡した。

遅れて合流したハデスはサタンそっくりな真魔王を見るも別人だとすぐに分かりフィラを見て何かを言いかけるも口に出さなかったハデス。

そしてミュウと再会したミヤビとハデス。

前回ティナからモンスターボールを渡されたハデス。

それを見たミュウはミヤビを呼んで二人にゲットされた形になりました。

ハデスは昔に置いていってしまったミュウとこれから過ごして楽しく生きていくと決意しそんなハデスを見てクーちゃんたちはベルフェゴールにミヤビのことをミヤと言っていることを告げる。

果たしてこれがどう影響していくかはこれからの展開次第です。

音楽祭に向かう一同であるがマルを気に入った原種のヤドンがねんりきで引き寄せ、ハスボーもメルの足にしがみつく。

モンスターボールを持ってない二人にハデスは渡されて使用しなかったものを渡して無事にメルはハスボー、マルはヤドンをゲットしました。

そして次回からは音楽祭になります。

といってもそんなに描写することもないのですぐ終わりになるでしょう。

そしてスタークやハデス、ベルフェゴールがフィラに感じた違和感もクリスマス島で明らかになります。

それは魔王とフィラにとって驚愕なことでありそして……

今週からいよいよfgo水着イベントが始まるので楽しみですね。

それでは次回も読んでいただけると幸いです。


おまけ

デビカ風プロフィール

バカンス☆夫婦の片割れ覚醒魔王

クリスマス島へとミクルに誘われフィラと共にやってきた別世界の覚醒した魔王。

本編では人妻から未亡人に嫌がる女性を襲うケダモノで地獄に落ちて346京もの罪があることが分かった(まだまだ増える)原典魔王とは違う道筋を辿り嫁であり妻のフィラを大事にする愛妻家となっている。

祐希により別世界へとやってきた魔王はフィラと楽しく過ごしミクルの家に居候している。

別世界とはいえフィラの母にあたるミヤビに挨拶をするべきかと悩んだそうである。

この世界に来てからはフィラとだけセッ●スしている。

マルの好意に気付いているもののフィラを第一に考えている魔王としては悩みどころである。原典なら襲っているところである。

音楽祭の夜部屋の外を歩いているとこちらの世界の自分とミルの交わりの声を拾う。

ミルとはそういうこともなく別れた魔王は何ともいえないモヤモヤした気持ちになる。

それを察したフィラは魔王を優しく抱きしめて包み込むような愛情をもって交わる。

音楽祭が終わりミクル宅へと戻った魔王は未来からもらった疑似性転換薬の扱いに困るが何だかんだあり性別逆転した魔王とフィラはお互い初めて感じる快楽と温もりを楽しみながら初めてを経験することになるでしょう。

これ以降フィラが未来に疑似性転換薬を作ってもらい度々女体化した魔王と百合百合した展開があるかもしれない


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クリスマス島での音楽祭9

今回は未来が以前自分知り合った七つの大罪の最後の一人が登場します。

オマケでデビカ風プロフィールあります


ビーチで遊び尽くした未来たちは音楽祭の会場へと足を運んでいた。

 

それぞれがドレスを見に纏いミヤビや未来は紫を装飾したようなドレスを着てアマテラスはいつもの巫女服をヒメちゃんは未来のようなドレスを着ていた。さらにレジアイスは黒のドレスを見に纏いこれまた綺麗に着ていた

 

ヒメちゃんはねーねぇとおんなじのが良いと未来に言いヒメちゃんに着せていました。

 

「ヒメちゃんとても可愛くなりましたね」

 

「ヒメが可愛くなって私も嬉しいわ!」

 

「ますます可愛くなりましたねマスター!」

 

「うにゅ!ばぁばとねーねぇもママもスーちゃんも凄い綺麗なの!」

 

「ミュウ!」ノシ

 

「こういう服はあまり着ないから新鮮ね。」

 

「ハデスさんもとても綺麗ですよ。」

 

「ミュミュミュウ!」フラー ノシ

 

「ありがとうねミヤビ。」

 

「私までこんなに豪華な服を着させていただいてありがとうございます!」

 

「良いのよ。折角地球に来たのだもの。良いものを着て良いものを見てほしいもの。」

 

「こういう正装は昔から着なれてるからなんとでもなるものねぇ。」

 

「うぅぅぅルシファー様私こういう高級なお洋服を着たことがないのでその似合ってるのでしょうか?」

 

「こういうのは慣れが大事ですからね。貴女も未来と共にいるのならこういう場所に来ることもあるでしょうからまずは雰囲気を知りなさい。そこから何回かすれば今度はどういう態度が一番良いのか探ることです。」

 

「珍しいわね。あんたがそんなに教えようとするなんて。まぁどっちだって良いけど。」ビコピコ

 

「レヴィアはいつも通り過ぎるわよ。まぁ貴女も悪魔らしく自由にしてるから別に良いかしら。」

 

「こういう服は初めてです!エクシィちゃん転ばないように気を付けるんですよ!」

 

「いやスチルが一番気を付けなきゃでしょ」

 

「にゃあ…こういうお洋服雫も初めてです。普通のお洋服しか着たことがないので新鮮なのです。にゃあ」

 

「雫も良く似合ってますよ」ナデナデ

 

「にゃあ(^-^)未来お姉ちゃんに誉められたです。」

 

「ウララ~」

 

「エクシィも良く似合ってますよ。初めは分からないことだらけだと思いますから離れないように私かルシファーの側にいてください。」

 

「はい!未来様!」

 

「やっぱりミヤビちゃんのドレス姿は綺麗だわ!未来ちゃんもミヤビちゃんみたく綺麗に着れてて良いわね。」

 

「ミクルさんもその薄いピンクのドレスとても似合ってます。髪の色と絶妙にマッチしてて綺麗です。」

 

「そうね。ミクルは綺麗というか可愛らしいのが良いわね。」ナデナデ

 

「二人ともありがとう!」

 

「うにゅ!メルお姉ちゃんマルお姉ちゃん凄い綺麗なの!」

 

「ありがとうヒメちゃん!」

 

「…ヒメちゃんもとても可愛いです!」ムギュ

 

「うにゅ~」

 

「…こういう服は…久し振りですね。」

 

「やっぱフィラちゃんはこういうドレスとか着なれてたのか?」

 

「…まぁお母様と一緒に魔法関連のお偉いさんのご挨拶とかパーティーは行ってましたけど少し退屈でした。でも…今はかっこいい旦那様と一緒ですから楽しいです(^-^)」

 

「そう言ってくれると光栄だな。しっかしこういう格好は息苦しくなりそうだな。でもミクルママたちの評判を落とすわけにはいかないし我慢だな。」

 

「チョケ~」

 

「ドラァ(^-^)」

 

「「メシシ~」」

 

「トゲピーもドラちゃんママが見てくれてるので安心ですね。」

 

「エルル~」ノシ

 

「エルフーンも大人しくしてるんだぞ。」

 

「やっぱドレス姿のミルも綺麗というか可愛いというか、うーん何て言うんだろな」

 

「もう先輩どっちなんですか?」

 

「うんあれだ!俺の好みどストレートだ!」

 

「もうっ!先輩ったらでもそんな先輩も素敵ですよ。」

 

「メシ~」ノシ

 

「ミル…」

 

「先輩…」

 

「お父さんもお母さんも綺麗でカッコいいです!」

 

「ありがとうレナス」ナデナデ

 

「レナスもきれいだぞ!流石俺たちの娘だ!」ナデナデ

 

「エヘヘ~」ムギュ

 

「おぉ旦那もご主人もベルゼも綺麗だな~」

 

「ロック姉も凄い綺麗です!」

 

「スゴーい!いつものふんわり感そのままに綺麗!」

 

「二人ともありがとうなのだ。」

 

「はふぅお水おいしいですぅ~」

 

「エクシィこれを持っていてください。」

 

「未来様これは?」

 

「お守りです。私がこれを持つことを許可します。これを持っていれば大抵の悪魔は取っ掛かりはしないでしょう。それにこれを見ればとんでもない顔になるでしょうからね。」

 

と未来はエクシィへカードのようなものを渡した。

 

そうして音楽祭が始まるまでの間で集まった者たちでのパーティーのような形で歓談する機会があり予知能力を持ち優秀な者の多いアインハルト家と縁を持ちたい魔法使い一族や魔法協会に絶大な影響力のあるエレメンツ家との交流をしたい者たちも多く話し合いが行われた。

 

更には七つの大罪の悪魔たちと関係を持ちたい悪魔も多くおりルシファーたちも話し込んでおりエクシィとはぐれてしまった。

 

「はぐれちゃった…未来様とルシファー様どこだろう?」

 

「あらぁ誰かと思えば小汚ないチビ助じゃない」

 

「!」

 

「あんたみたいなのが音楽祭に居るなんて悪魔の品格が疑われるわ。さっさと魔界に帰って踞ってれば良いのに」

 

それはエクシィをいつも蔑み品格が低いといちゃもんをつけてはバカにする悪魔で家がそこそこ位の高い性か傲慢であった。

 

「それにあんた使い魔になったの?あんたみたいなのを使い魔にするなんて見る目もないし品性の欠片もなさそうね」

 

「未来様をバカにするな!私がどう言われようと構わない…でも私を受け入れてくれた恩人を大事な人をバカにするのは許さない!」

 

「ハン!あんたが許そうがどうしようがどうでも良いわ。それに」ブン

 

「あっ!?」

 

「こんなカードみたいなの付けて生意気なのよ!」

 

「返して!それは未来様の…」

 

「あんたみたいなのよりも私の方が」

 

ヴゥゥゥン グチャァ

 

とカードに触れた瞬間にその女悪魔の腕が唐突にひしゃげた。

 

「ひぎゃゃゃゃゃゃゃ わた、私の腕が!」

 

「我が娘の腕が!この下級あく……」

 

「醜い、醜いですね。」

 

と女悪魔の父親が出てきたが更に女性が出てきて限定的に重圧が襲う。

 

「今のはその娘の自業自得。そもそも突っかかりさえしなければ何もなかったのです。その子の持つものの意味を理解しないままに触ったのが愚かなこと。貴方ならそれを見て分かるでしょう。」

 

「!?こ、これはまさか!?お前これに触ってしまったのか!?なんということを…」

 

「意味が分かったのならば出ていきなさい。お前のような品性もないものたちが悪魔の格を下げるのです。」ズゥゥン

 

そう言われるがままにその悪魔たちはその場を去った。

 

「そこの貴女?すいませんが私でもそれに触るのは御免ですから早く拾いなさい。大事なものでしょう?」

 

「は、はい!あの!ありがとうございました!でも一体なにが?」

 

「…貴女それが何か知らないのですか?」

 

「大事な人から貰ったものなんですがお守りと言われて…」

 

「成る程確かに今の悪魔にたいしてはとても効力のあるものです。他の悪魔たちもそのカードの意味を知っているからこそ貴女に手を出せばどうなるかを知っている。」

 

悪魔たちは一斉にエクシィの持つものを見て血相を変える。

 

「あ!エクシィちゃん!漸く見付けました!迷子になってて心配はわわっ!」ドシーン

 

「スチルさん大丈夫ですか?」

 

「えへへ、いつものことなので大丈夫ですよ!」ムギュ

 

「貴女…怖くないのですか?それともそのカードがどういうことなのか知らないのかですか?」

 

「良く分かりませんがエクシィちゃんはエクシィちゃんです!可愛くて誰よりも努力家な優しい子です!それに私の友達です!」

 

「スチルさん…」ジワ

 

「とても良い関係ですね。その関係大事にするのですよ。」

 

「スチル~迷子になって心配したぞ~」

 

「ロック姉!」

 

「そうですよスチル。貴女はドジなんですから気を付けないといけないですよ。あっ!エクシィさんも一緒ですね!スチルのドジに巻き込まれてませんか?」

 

「大丈夫です」(;_;)

 

「あ~スチルお姉ちゃんエクシィ泣かせた~いけないんだ~」

 

「ふぇぇぇ違いますよぉぉぉ!」

 

「スチルさんの言葉が嬉しくて(;_;)私…友達って初めて言われたので…」

 

「なんだぁ私はエクシィのこと友達だと思ってるぞ~」

 

「はい!私もですよ!」

 

「エクシィと遊ぶと楽しいよ~!」

 

「とても綺麗な関係ですね。所詮人間界の催しと思いましたが来た甲斐がありましたね。」

 

「ん~?何でそんなに畏まった感じなのだ~?ルシファー?」

 

「あれ?そういえばそうですね。ルシファーさんどうしたのですか?」

 

「?ロック姉決まってるじゃないですか!エクシィちゃんを守るために出てきたんですよ!ね、ルシファーさん」

 

「…言われてみればルシファーっぽい気がするね!」

 

「スチルさん?どういうことですか?」

 

「エクシィ!漸く見付けました!大丈夫…!?何故ここにいらっしゃるのです?」

 

「どうしたのルシファー…そう言うことねお久し振りですね。」

 

「見破るのが早くなったわね。それにしてもそちらの四人は私の認識阻害が効きにくかったのかあるいは…まぁ良いでしょう。」

 

「ルシファー様?どういうことですか?」

 

「「なにか?」」

 

「ふぇ!?」

 

「エクシィ、簡単なことよ。この人もルシファーという名前なのよ。」

 

「初代魔王様と共に天界との戦争を経験して生き残った魔界の最強格の一人で黒神のルシファー。そして私の母でもあります。」

 

「ルシファー様のお母様!」

 

「成る程~だから似ていたのか~」

 

「それよりも何故此方へ?人間界へ足を運ぶなど滅多にないというのに。」

 

「気が向いたからですよ。それにしても暫く見ないうちに悪魔の格を下げるような輩が増えて私としては粛清した方が良いと思いますが?」

 

「今の悪魔は戦争を忘れるか知らない世代が多くなってしまいましたからね。仕方ないといえばそうですが、これからは魔王様もいるのです。徐々に変えていきますよ。」

 

「魔王…ですか。我々黒神は魔王に従ったわけではなく同じ目的で利害が一致したからこそ協力をした。今の魔王の力を受け継いだ子供に従うとは思わないことです。そして」スッ

 

とエクシィの持つ未来から渡されていたお守りをさして

 

「それが何かしっかりと教えた方が良いですよ。」

 

「何を言って…!?エクシィどうしてあなたがマモンカードを!?」

 

「マモンカード?」

 

「マモンカードは私たちと同じ七つの大罪の強欲 マモンが特に気に入った者にしか渡さない物で許可したもの以外が触れば大変なことが起きるってことしか知らないわね。それだけ流通してないものだから分からないことが多いのよ。なのに転送悪魔ちゃんがどうして持ってるのか…」

 

「エクシィ、ルシファーどうしましたか?先ほど悪魔が青ざめた顔で会場を後にしていましたが?」

 

「うにゅ?エクシィお姉ちゃんどうしたの?」

 

「チルル~」

 

「未来様!」

 

「おや、またお逢いしましたね未来。」

 

「もしや初代ですか?お久し振りですね。スベスベオイルどうでしたか?」

 

「えぇとても良いものでした。お陰で更に肌も翼も綺麗になりましたね。」

 

「ルーお姉さん!お久し振りなの!」

 

「タキツヒメでしたね。とても元気そうですね。」

 

「それよりも未来!エクシィの持つあれはまさか?」

 

「?あぁ成る程、先ほどの悪魔、エクシィに何かしたのですね。そしてお守りに触れてしまったと。哀れですね。」

 

「じゃあ元々未来の持っていた物って訳ね。一体どこで手に入れたのよ。」

 

「それは」

 

「それは私が未来へ贈ったものです。」

 

カツカツカツカツ

 

「!貴女が公の場所へ来るなんて珍しいわね。」

 

「こういった場所では商談の話も弾むというものです。そしてお久し振りでございます。初代ルシファー殿。」

 

「相変わらずの守銭奴ですね。しかし貴女のお陰で悪魔の勢力が人間界でも多くなりその品格を正しく伝えているのは流石の一言です。」

 

「それよりも未来へ贈ったって…」

 

「それは勿論、未来は所謂お得意様でもあり商品を買い取らせて頂き此方で莫大な利益を上げてくださっているのです。そのお礼に贈っただけのこと。」

 

「未来の交友関係はどうなってるのよ。」

 

「うにゅ?ねーねぇこっちのお姉ちゃん誰?ねーねぇのお友達?」

 

「おや、可愛らしい神様ですね。私はマモンそちらのルシファーとベルフェゴールと同じ七つの大罪の一人でそうですね…未来とはビジネスパートナーまぁ友達みたいなものですね。」

 

「うにゅ!私タキツヒメ!ヒメって呼んでマモンお姉ちゃん!」ニパー

 

「…眩しいです!何ですかこの天使は!?未来も人が悪いですね。こんなに可愛い娘にねーねぇと呼ばせているとは。」

 

「なんだっていいでしょ。それよりマモンこの間のは?」

 

「えぇ、いつも通り魔力ポーションは売り切れ続出で上級から中級のポーションも効果覿面で支援してる冒険者ギルドで人気で大盛況でしたね。それと恋人に愛をHというジョーク薬も意外に人気でそちらの方面でも売れ筋良好です。利益で出た金額はいつも通り振り込んでおきますので良しなに。」

 

「そう。なら良いわ。それと聞きたいこともあるから後程」

 

「えぇ今回も売れ行きが好調ですのである程度は良いですよ。」ジー

 

「な、何でしょう?」

 

「貴女…どこかでお会いしましたか?」

 

「?」

 

「それより商談を広げる機会でしょう。戻った方が良いのでは?」

 

「そうしますかね。初代様、ルシファー、ベルフェゴール失礼しますね。」

 

スタスタスタ

 

「相変わらずのワーカホリックね。それにしても…未来貴女、マモンと随分砕けた口調で話すのね。」

 

「マモンとは商談してるんです。砕けた口調にもなったりしますよ。」

 

「チルル~」パサッパサ ノシッ

 

「ふむ。中々良い契約者候補を見付けたものです。将来性もあり魔界でも影響力のあるマモンと商談できる豪胆さ。流石は私の娘と誉めておきましょう。」

 

「!珍しいですね。母上が私を誉めるとは」

 

「これからも精進なさい。それとそこの悪魔…エクシィでしたか?ちゃんと一人前に育て悪魔の品格を落とさないようにするのですよ。それは使い魔の契約者である未来の評価にもなるのですから。」

 

「エルル~」

 

「おや?この子は?」

 

「ふわふわさん!」ムギュ

 

「エルル!」

 

「ほぉとても良い毛並みですね。」

 

「エルル?」

 

「ふわふわさんルーお姉さんだよ!ルーお姉ちゃんのママなの!」

 

「エルル!」ヒョコ

 

「撫でて良いということでしょうか」

 

「エルル~」ピョイ

 

「では…中々柔らかくてまるで最高級の羽毛のようで芯のある柔らかさ…」モフモフ

 

「エルル~」

 

「ふわふわさん気持ち良さそうなの!」

 

「タキツヒメならば私の羽を触っても宜しいでしょう。」

 

「うにゅ!ありがとなの!うにゅ~」サワサワ

 

「うそ!?母上が自分から触らせるなんて」

 

「信じられない光景ね。」

 

(…ボソッ ルシファーも触って欲しいですか?)

 

(!!み、未来!)

 

(私も久し振りに貴女の羽を触りたくなっちゃいました、貴女の綺麗で柔らかくて素敵な部分触らせてくれませんか?)

 

((〃▽〃)良いですよ。しかし部屋でお願いしますね。)

 

(勿論ですとも♪)

 

「うにゅ~柔らかくてもふもふして気持ちいいの~ルーお姉さんみたいに優しいの!」

 

「…そんなに誉めても何も出ませんよ」パタパタ

 

「…初代照れてますね。ルシファーとやっぱり親娘ですね。」

 

「そうねぇ。」

 

と話しているとマオーさんが魔族の姿になっていて此方へと向かってきた。

 

「おっ!未来ちゃんたち。楽しんで…」

 

「!おのれサタン!ここであったが千年目ぇぇぇぇぇぇ」ドガン

 

「うぉぉ!?いきなりなんだ!?」

 

「母上!?何をなさってるのですか!?」

ダキッ

 

「離しなさいルミ!サタンだけは許さないわ!私にあんなことして勝手に居なくなって…今更なに食わぬ格好で出てきて…私にあんな感情を植え込んで…」

 

「母上…お父様はもう居ないんです。此方の方は確かに似てますが…お父様ではないんです…」

 

「ふぅふぅ…そう…ね。あいつはもういないのよね…」

 

(!まさかこの見覚えがある魔力はルシファー?しかもこの感じは黒神の方に似てるな。)

 

「マオーさん此方の方はルシファーのお母さんの初代ルシファーです。どうしていきなりマオーさんに殴りかかったかは分からないですが」

 

「すいません。母上はお父様と色々ありまして最後の時も喧嘩してしまいそれっきりで…お父様は母上に愛を教えてその…色々やって私も産まれて天使の時では味わったことのない幸福を得てまして、その時の反動かもしれません。」

 

「良く思えばサタンな訳がないのですね。あいつは生き物にも好かれて時には頭を噛みつかれたりもしてましたが平気な顔をして」

 

「カフカッ!」ピョン カプカプ

 

「おぉフカジロウどうしたんだ?」

 

「時には臆病な生き物を抱っこして宥めたり」

 

「ヒノヒ~」チョンチョン

 

「ヒノちゃんだったかどうしたんだ?」ダキッ

 

「その傍らにも生き物を侍らせては世話を焼かれたり」

 

「ラッキー!」

 

「リリーン!」

 

「まおーですぅ!」

 

「ぷーぷー」

 

「魔王?どうしたのですか?」

 

「ドラァ?」

 

「「メシー?」」

 

「チョケ~?」

 

 

・・・・・・・・・

 

「やはりサタンでしょう!?そんなに生き物にも好かれるのなんてサタンぐらいです!それとも転生でもして私に会いに来たとでも!ボソッそれはそれで嬉しいですが」

 

「魔王(-_-;)何をやったのですか?…ほら一緒に謝りますから頭下げて」

 

「フィラちゃん!?俺何もやってないぜ!」

 

「なっ!?未来やミヤビに続いてまたもミヤそっくりな娘が!?」

 

「此方はマオーさんとその妻のフィラさんです。とても仲の良いご夫婦です。」

 

「うにゅ!魔王お兄さんとフィラねーねぇ仲良しなの!」

 

「エルル~」

 

「そう…ですか…失礼余りにもサタンそっくりで殺気が出てしまいました。」

 

(魔王!初代ルシファーってことは…黒神の)

 

(あぁ油断しない方がいいな。いつでも構えといた方が良い)

 

「それにしてもこんなにミヤそっくりでは本人が転生してても分からないのでしょうか…何か分かりやすければ良いのですが…」

 

「あら?もしかしてあの時のルシファーさん?」

 

「ミュミュ~」ノシッ

 

「この声は…お久し振りですねミヤ……ビ?」

 

「ミュミュウ!」

 

「!!!!!まさか?!ハデスとあの娘の頭の上にしか乗らなかった生き物が?!じゃあやっぱりミヤの!こうなればどさくさに紛れてミヤビを連れて」

 

チャキ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

と初代が言うと見慣れない剣を首に突きつけ重たい威圧を突き付けるハデス。

 

生存本能からかその場にいた人間たちは認識せず他の悪魔は気の弱いものなど次々に倒れる。

 

「変なことしようとしたらその首飛ばすわよ潔癖症」

 

「なっ!?この重圧は…ハデス!?あり得ない!あの封印は我々黒神や名のある悪魔たちが束になっても解けなかったのに!」

 

「?ハデスの封印って魔界の深奥にあったやつですか?簡単に解けましたけど?」

 

「未来があれを解いたのですか!?」

 

「母上何故そんなに驚いてるのですか?」

 

「当たり前です!魔界の名手たちが揃いも揃ってさじを投げるレベルの大封印術であの封印の力を持っていたアスモデウスさえ解けなかったのです!」

 

(アスモデウス!ここにもヒントが…あとでマモンに聞くとしましょう。)

 

「そりゃそうよ。あれは限定的な条件を満たした場合は簡単に解けるものよ。私の血族かその魂に似ているという絶対に無理なものだった。でも未来は解けた。なら私が守る理由も分かるでしょ。」

 

「ならば分かるでしょう!我々黒神は魔王以外ならあの娘に付いて行くと今でも思ってます!今度こそ天上神を倒してあの娘を魔王に魔界の勢力を拡大していくのです!貴女もあの娘の母親なら!」

 

「あの娘は死んだのよ潔癖症。それはあの娘を看取った私が言うわ。もし仮にあの娘が転生しているのなら人生を謳歌してその生を終えて欲しいのよ。

 

私の我が儘であの娘を振り回したくないのよ。天界は憎いわよ。でもね、それでこの子たちの人生を狂わせたくはないわ。」

 

「それならば!」

 

「はいストップ!お二人ともそんなに殺気を振り撒いたら皆さん怖がってしまいますよ。」

 

「なっ!?ハデスの殺気で平然として動けてるなんて。一体何者…」

 

「うにゅ!ママ!」

 

「アマテラス、グッドタイミングです。エクシィも怖がってましたから助かります。」

 

(私やルシファーもヘタに動けなかったのに平然としてるなんてね。アマテラスとヒメちゃん、ミヤビ、未来に魔王様に似てる子とその妻は平然としてた。末恐ろしいわね。)

 

「咄嗟に結界を張りましたけど今日は皆さん音楽祭を楽しみにしてるのですから喧嘩は駄目ですよ!」

 

「うにゅ。ハデスお姉さん怒った顔よりもヒメ笑った顔の方が大好きだよ?」

 

「ふふふ。そうねぇ。ごめんねヒメちゃん怖かったでしょ」ナデナデ

 

「うにゅ?そんなことないよ!ハデスお姉さんばぁばのために怒ってたみたいだもん!人のために怒れるのは良いことだってねーねぇも言ってたよ。」ニパー

 

「ふふふ未来はやっぱり素敵ね。ヒメちゃんもありがとうね。」ナデナデ

 

「うにゅ~」

 

「未来さ~んどこ行ってたんですかぁ~リバ子迷子になっちゃいます~」

 

「ほらこっちいらっしゃいリバ子。」

 

「ハデスさんですぅ」ムギュ

 

「またハデスが悪魔を捕まえて…しかし昔からハデスが、目をかけた悪魔は大成するのが殆どです。あの悪魔も将来的には…」

 

「ハデス先生!飲み物です!」

 

「ありがとねベルゼちゃん」ナデナデ

 

「おやあの堅物の忘れ形見の娘ですか。しかも先生とは…やはり将来性がありますね。」

 

「未来ちゃん、レナスそろそろ音楽祭が…?ルシファーさんが二人いますぅ!ド、ドッペルさんですぅ!」

 

「ミルさん違いますよ。此方は私の母上です。ドッペルゲンガーではないですので」

 

「そうだぞミル。間違えたら失礼だからな」

 

「……ほう、この子供がサタンの力を受け継いだ子で魔王ですか」

 

「魔王様此方は私の母上で魔界では黒神ルシファーと呼ばれている方です。」

 

「宜しくな!」

 

「馴れ合うつもりはありません。貴方に力を貸すことはないと思います。」

 

「まぁ最初はそうだろな。徐々に認めさせるとも」

 

「此方の娘は…ほう中々の魔力ですね。しかし魔力をそとへ出すのが余り得意ではないと見ますが…」

 

「う~ん昔から中々上手くいかないですけど未来ちゃんのお陰でちゃんとした魔法も使えるようになりました!」

 

「お父さんもお母さんもがんばれ!」

 

「良い顔で笑うようになりましたね。昔は切羽詰まって周りの重圧も凄く大変だったというのに。それにしても今代の魔王とピンクの娘を父と母と慕うとは…」

 

「まぁサタン程ではないけど他の悪魔たちからも好かれやすい子達よ。昔の奴らはどうなのかしらね。」

 

「気性が激しいですからね。」

 

「ハデス様!!」

 

「あら……あんたもしかして?マモンかしら?大きくなったわね色々と…」

 

「またハデス様にお逢いでき喜ばしい限りでございます!このマモン貴女から受けたご恩片時も忘れたことはございません!」

 

「相変わらず暑苦しいわね。」

 

「ハデスさん此方の方とお知り合いですか?」

 

「ミュミュミュウ!」

 

「まさか!?ミヤ様とミュウ!ご無事だったのですね」ダキッ

 

「あら?」

 

「貴女がお亡くなりになられたと聞いたとき胸が張り裂けそうでした!ハデス様とご一緒ということは近々魔界へ戻られるのですね!」

 

「マモン。その人は私の母様です。ハデスの娘さんではないですよ。」

 

「未来のご母堂!?それよりやはり最初に未来に会ったときの既視感はミヤ様の面影があったからでしたか!このマモンハデス様たちのためなら地獄の底まで付いて参ります!」

 

「ハデス~こっちのは何でこんなに懐いてるのだ~?」

 

「初めて会ったときは幼くてボロボロな格好でね。話を聞くと身寄りもなくてそのときの私はまだ幼いミヤがこうなってたらと思うと放っておけなくて家に連れて帰ったのよ。お世話するうちに懐かれちゃって戦いとか色々と教えたりしたのよ。」

 

「マモンはその類いまれなる力と戦闘力で魔界でどんどん力をつけて自分だけの会社を作り悪魔の派閥でもかなり影響力を持っていて近年では人間界で取引をして魔界の利益になっているのです。

 

そして我々七つの大罪の出資もしてくれるので大いに助かります。インターネットではレヴィアタン、繋がりやコネといった関係はマモンが担当してますね。」

 

「…そういえばあの無気力娘のレヴィアタンも来てるのですか。」

 

「無気力?」

 

「レヴィアタンの中でも中々に優秀でしたが余りにもやる気がないのと無気力に生活していましたから。なまじ能力が優秀で始末に負えないようなものです。」

 

「何やってるの早いとこ音楽祭見るんじゃないの?……うぇ初代ルシファー」ピコピコ

 

「レヴィアタンそのいかにも会いたくない悪魔に会ったという顔は如何なものですが。」

 

「だってメンドクサイでしょ。私はそういうしがらみとか嫌いだし今の魔王様は自由にやらせてくれるから好きだもの。」

 

「レヴィアタン、ゲームをしながら歩いてると転びますよ。それとヒメちゃんが真似するといけませんからストップです。」

 

「あともう少しでイベントも終わっちゃうから素材集めと周回してランキング報酬をゲットしないとなのよ!」

 

「確かそれ協力プレイできたでしょうからあとで付き合って上げますから。それとこれで手を打ちましょう。」ピコン

 

「何よ……仕方ないわね。ちょっとだけ止めといて上げるわ。」

 

「なんとあの無気力娘をいとも簡単に動かしてしまうとは!未来にはカリスマもあるのですね…魔界で発揮できればたちまち…」

 

「そういうのは良いから。早いとこ貴賓席の貸しきりのところ?にいかないと行けないんじゃないかしらぁ?」

 

「そうですね。そろそろ移動しましょう!」

 

「ハデス様!久し振りにハグしたいです!昔のように強く抱き締めてください!」

 

「はいはい。貴女ってば昔からそうよねぇ。変わらないこともあって嬉しいわね。」ギュゥー

 

「はぁはぁ(*≧∀≦)ハデス様の匂い…感触懐かしいです…この温もりをもう一度味わえるなんて♪」

 

「ハデスそろそろ行きますよ?」

 

「はぁ、もうちょっとあと1日堪能させてください…」

 

「マモン一回離れなさいな。」

 

「ハデス様の頼みでもこればかりは譲れません!久し振りのハデスニウムを補給しないと。」

 

「分かります!私も先輩のマオウニウムを補給しないといけないです!マモンさんとは話が合いそうです!」

 

「ミルさんは分かるのですね!後程お渡しするものがあるので少し待っててください!魔王様も日々精進してくださいね。」

 

「マオウニウムって元素じゃねえんだからそんなに…」ダキッ

 

「ん…」

 

「フィラちゃん?」

 

「マオウニウム…良い名前です。私もマオウニウムを補給します。ボソッあとでお腹の中にも一杯マオウニウムが欲しいです♪」

 

「…サタンではないとは分かってはいるのですがモヤモヤしてしまいますね…」

 

「母上…」

 

「そうだ!ルシファーさんもこの後一緒に観賞しませんか?一人より大勢で見たほうが楽しいですから」

 

「…ミヤビが誘ってくれるのでしたらお言葉に甘えさせてもらいますね。」

 

と貸し切りの貴賓席へと各々が向かう中ハデスに抱きついたマモンが中々離れようとしない。

 

「マモンいい加減にハデスから離れなさい。再会が嬉しいのは分かりますが困ってますから。」

 

「未来の頼みといえどもこればかりは」

 

「いい加減にしなさい」

 

ガシッ メリメリメリ

 

「あぁん!?この頭に響く痛みはミヤ様の折檻を思い出しますぅ~もっと、もっと痛くしてぇ♪ミヤ様の愛を…」

 

イラッ「マモン、ミヤさんを思い出すのは別にいい。でもそれを勝手に私に押し付けるな。私は私。ミライ=エレメンツ。貴女のそれは…ミヤさんへの愛はその人からの物。ミヤさんに失礼ではないのですか?」

 

「…うっ!?…そ…うですね。少し舞い上がりすぎてました。すいません未来。」

 

「判れば別に良いんです。気を付けなさい。」

 

メリメリメリ 

 

「あの…未来?その…そろそろ離してもらっても?」

 

「貴女はハデスに迷惑をかけた。ならば等価交換として私が折檻しても別に良いでしょ?」

 

「ひぎぃ!?みらいストップ!ストップです。私が悪かったですから!あっ!でもこれはこれで気持ちいいかも?」

 

「全く貴女は昔から自分の性癖を押し付けたり無茶振りをしたりして私がどれだけ悩んだと思って」

 

メキメキメキ

 

「うわぁ( ´;゚;∀;゚;)痛そうね。というかマモンのあんな姿初めてじゃない?」

 

「そうですね。知り合ってからではあんな姿見たことがありませんでしたね。」

 

「ハデスと共にいた時のマモンはあんな感じでしたね。初めてミヤに会ってその経緯で知り合いましたがあんなでしたよ。」

 

「しかもあれミヤビに見えない位置でやってるわね。」

 

「どうやって止めたものですかね。」

 

「うにゅ!ねーねぇ!マモンお姉ちゃんいじめちゃ駄目だよ!」

 

「ヒメちゃん!?その…これはスキンシップですから!」

 

「マモンお姉ちゃん痛そうだもん!ねーねぇマモンお姉ちゃんにごめんなさいしないと駄目だよ!」

 

「それは…」

 

「うにゅ!」

 

「…そうですね。すいませんでしたマモン。私も少し頭に血が昇ってました。」

 

サッ

 

「いえ、もとは私が悪かったですから…それはそれで気持ち良かったから良いのですが」

 

「マモンお姉ちゃん大丈夫?痛くない?」ナデナデ

 

ズキューン「尊いです。会社へ連れ帰って祭り上げたいです!」

 

「フフフッヒメのことを知ってもらえて嬉しいわ♪」

 

「ママ~お友達増えたの~」ムギュ

 

「良かったわねヒメ。そういう繋がりは大事にするのよ」ナデナデ

 

「うにゅ~」

 

「…娘が天使なら母親は女神ですか!?なんと神々しい!」

 

「まぁアマテラスは神界のそれも一番偉い女神様ですから強ち間違いじゃないですね。」

 

「神界の女神!?天界とはまた違う神々の住む世界のトップでタキツヒメはその娘とは…アマテラスはその強さは計り知れなさそうですがタキツヒメはまだ生まれたばかりなのでしょうか?」

 

「私もヒメもかれこれ数万年は生きてますよ?」

 

「「「「…………………えっ!?」」」」

 

「うにゅ?」

 

「そ、それはどう言うことですか!?数万ってそれなら何故タキツヒメは…」

 

「そう。貴方たちは知らなかったわよね。私も暫く前に聞いたけどヒメちゃん他の神にアマテラスと比べられて姉たちとも比べられて心を閉ざしてしまったのよ。そして未来と出会ってからは毎日楽しく過ごしてるって訳よ。」

 

「そう…タキツヒメは未来のこと好きですか?」

 

「うにゅ!ねーねぇといるとぽかぽかしてママとおんなじぐらい安心するの!」

 

(フィラ)

 

(なんですか?)

 

(ヒメちゃんの心を開いたのは未来ちゃんだってことだよな。)

 

(…そうだと思います…しかし一体何があったのでしょうか)

 

(にゃあ、それはヒメちゃんが一度消滅しかけてそれを未来お姉ちゃんが助けたのと初めてヒメちゃんがアマテラスさん以外で安心できる人だったのが要因ですね。)

 

(雫!消滅しかけたって!?)

 

(にゃあ…神様は信仰がないと存在することが出来ないらしいんです。

 

ヒメちゃんは他の神に苛められて信仰もそんなに行き渡らなくてアマテラスさんが信仰を分けてたのですがそれも限度があって一度誰にも認識されず一人泣いて消滅してしまう手前までいったと未来お姉ちゃんが言ってました。そんな時に未来お姉ちゃんが、ヒメちゃんを見つけて寄り添って信仰をもらってから今に至る感じです。)

 

(そんな!?ヒメちゃんは優しくて人を思うことの出来る良い娘なのに!)

 

(許せねぇ…許せねぇ!!)

 

ゴォォォォォォォ

 

(魔王!?魔力を抑えて!)

 

(ヒメちゃんは世界は違うかも知れねぇが娘みたいなもんだ!例え短い時間しか触れ合ってなくたって優しさのある良い娘だって分かってる。なのに…)

 

ポン

 

「優しい方なのですね。ヒメのために怒ってくださってるのですね。ありがとうその気持ちだけで充分ですよ。」

 

「アマテラス!でも…」

 

「今は未来ちゃんやミヤビさん、ハデスさんたちがいて貴方のようにヒメのために怒ってくれる優しい方がヒメのことを見てる。それだけで私たちは救われております。」

 

「そうか…何かあったらいつでも言ってくれ!二人の力になるからな!」

 

「アマテラス様、私も微力ながらもお手伝いします!」

 

「二人ともありがとう。」

 

「それなら私とレヴィアタンの出番です!ヒメちゃんを知ってもらうためにファンクラブを創設してもらいましょう!

 

そして私があらゆる人脈で宣伝してレヴィアタンがインターネットで会員を募っていけばヒメちゃんへ信仰がどんどん行き届くのではないですか?」

 

「良いアイデアですね。音楽祭が終わってから早速取り掛かりましょう。では私は会員No.0でNo.1はアマテラスでやりましょう。」

 

「うにゅ?ねーねぇなんのお話?」

 

「ヒメちゃんがもっと笑顔になってくれるようにねーねぇが頑張るってことよ。」

 

「そうなの?ベルフェお姉ちゃん?」

 

「悪魔が神を助けるなんて昔なら考えられませんでしたがタキツヒメと触れ合ってこの娘ならと思いますからね。それにしてもサタンに似た者の魔力…侮れませんね。下手をすれば私も危ういかもしれませんね。」

 

「ヒノノ~」ピョン

 

「ヒノちゃん?」

 

「ヒノヒ~」スリスリ

 

「うにゅ~くすぐったいの」

 

「ホント未来といると飽きないですね。」

 

「というかマモンあんた未来と交流あったのなんで言わなかったのよ。」

 

「言う必要がないと思ってたので。ベルフェゴールはどうせ未来が起こす未知目当てでしょう?それに私は個人的にも未来を気に入っておりますので支援しているんです。」

 

「未来は悪魔タラシねぇ。」

 

「一番最初にあったときからそこら辺は変わらないですからね。未来の発想はとても面白くそこから実用化した商品は様々。お陰で人間界での固定客が以前の20倍に増えましたからね。」

 

「一番最初?マモンはいつ未来に出会ったと言うのですか?」

 

「う~ん確かあの娘が6才の頃だったでしょうか?」

 

「「「「はぁ!?」」」」

 

「六歳でマモンを呼び出したってデタラメすぎないかしら!?」

 

「それはもう凄かったですよ。あの時の未来の顔は忘れられません。それに…おっとここからは未来から言うなと言われてますから黙秘しておきます。」

 

「ちょっとそこまで言っておいて秘密とかひどくないかしら?」

 

「ここから先は相当信用されてないと話したくないと本人も言ってたのでダメです。」

 

「にゃあ、人の秘密を探るのはいけないです」

 

「ウララ!」

 

「おぉ!時の死神と出会えるとは…ボソッ後程時空の書をいくつか買い取らせてくれませんか?未来へ渡したいので」

 

「ボソッ にゃあ嫌です。未来お姉ちゃんへは私が渡すのです。そして頭を撫でてもらうのですにゃあ。」

 

「おや、既に伝手を手に入れていたとは。未来も手が早いですね。」

 

「え~と今まで通りヒメちゃんでいいのかな…それともヒメ様のが良いかな…」

 

「エクシィお姉ちゃん早く行こ!」ニギ

 

「ヒメちゃん今まで通りヒメちゃんで良いの?」

 

「うにゅ?ヒメはヒメだよ?」

 

「エクシィ今まで通りで良いのですよ。」

 

「未来様…はい!」

 

そうして初代ルシファーや七つの大罪強欲、マモンとの邂逅はあったものの無事に音楽祭へと進んでいくのであった。




あとがき
今回はここまでになります。

音楽祭までいけなかったです。

次回は音楽祭をやって最後エピローグをやって次に入っていきたいですね。その前にハロウィン編を企画してます。

…間に合うか

今回出てきた七つの大罪強欲、マモンは以前未来が言っていた三人知っている七つの大罪の最後の一人です。


彼女とは未来がミヤビに魔法を教わり真剣に取り組み始めてから魔法業界のことを何も知らないから試しに悪魔召喚をしたところ上級悪魔で七つの大罪の一人のマモンを呼び出し彼女から知識や実践どういう常識があるのかなどを教わり対価として前の世界の知識を提供して商品を作りそれが人間界でヒットして大盛況になり、未来はマモンの技術顧問のような重要な役割を担っています。

因みに最初に召喚をした時はまさか本当に出来るとはと呆けていたのとちょっとした感動があったそうである。

マモンとしては子供が自身を召喚するとはと思い、何処かで見た面影があると思いながらも自分を興味本位で召喚した未来に悪魔の恐ろしさを見せようと対価を要求したところ子供らしからぬ知識や発想で思わぬ利益へとなり、それから交流が今もずっと続いているのであった。

未来のもたらす知識や技術はこの世界のものではないと分かってはいるもののそれが利益になり悪魔の発展へと繋がるならと支援を続けており時空魔法のことや次元跳躍魔法の元になる魔法理論を未来へと提供している。


彼女が過去を追い求めていることを知る数少ない一人。


未来の行く末を気に掛けつつマモンは会社を発展させ続ける。音楽祭にて自身の育ての親であり大好きなハデスに会えてキャラ崩壊気味になり更には姉のように慕って共に育ったミヤにもう一度会えたと思うものの違うとのこと。

しかしミュウが頭に乗っているので強ち間違いじゃないと思っている。ハデスやミヤ、未来に対してはマゾ気質があるせいか強く抱き締めて欲しかったり折檻を受けにいったりなどする。そういったこともあり珍しく未来が砕けた口調で接するので周りは驚いたりする。

モデルはジャヒー様はくじけないのドゥルジ

そして初代ルシファー、初代サタンにそっくりな魔王モードの異世界魔王こと真魔王を見掛けていきなりのことにテンパり攻撃をしていました。

初代サタンに愛を教えられて天使時代では経験したことのない快楽や愛されることを知った初代ルシファーはツンデレ気味に初代サタンに接して愛し合った結果七つの大罪ルシファーが生まれた。

天上神との戦いの際一人で行こうとするサタンを止めて自身も行くと言っていたがミヤを亡くしこれ以上身近な者を失いたくないサタンと共に戦い側で支えたいと思っていたルシファーの間で喧嘩になりそのままサタンは天上神を討ちにいきそれっきりとなった。

そこから自暴自棄気味になり天使戦争が終わった後も天界を滅ぼそう思ったものの初代ベルゼブブに止められ魔界で隠居することに。

そうして時が経ったもののその心には天界を落とす復讐心が募っていてそのために魔物を大量に生産していたものの娘を一人前にするという気持ちもあり七つの大罪に選ばれるまでは魔法や上に立つものとしての心構えやパーティーでの立ち振舞いなど多岐に渡り教え込み立派な悪魔へと育て上げた。

初代は娘を真名の愛称で呼んでいます。

一段落して天界を落とす計画を練っていたときにヒメちゃんや未来、自分を見てくれてミヤそっくりなミヤビに出会う。サタンの後継がミヤならば付いていくと考えていた初代は計画を進めていくのであった。

そんな中音楽祭で昔にミヤと共にいたミュウが、頭に乗っていたのでこれは間違いないと魔界へ連れていこうと思っていたもののまさかの最強のセコムことハデスがミヤビの側にいて更に封印を解いたのが未来であったと聞き戦力的にも整いつつあり微笑みを浮かべるのであった。

そこに初代サタンそっくりな者が現れるまでは…

サタンへの想いは今もあり真魔王の側にいるフィラに複雑な思いを抱く。

果たしてどうなるのか。

そして後にヒメちゃんにファンクラブが出来てこれをきっかけに信仰がヒメちゃんへと段々集まっていくことになります。インターネットでファンクラブ会員を募集したところ上位にヒメちゃんを気に掛けていた神たちが何柱も会員になっていたのは余談である。
その内出番が回ってくるでしょう。

オマケ

マモンカード
七つの大罪強欲のマモンが作り出し特に気に入った者へと渡しているもの。

その効力は等価交換。傷付けた者にはそれ相応の報いが逆に優しさを向けたものにはその分良いことがある。

これは未来がマモンからもらい受け大切なものたちにお守りとして持たせていたりする。

魔族間ではこれを持っているだけでその者を傷付けてはならないと暗黙のルールがありそれを破ればマモンやそれに関わるものたちを敵に回すという恐ろしいことである。

マモンは魔界でも人間界でも大量のコネクションがありその人脈の広さを利用して出資者を募り七つの大罪の活動資金も提供している。

マモンの親しいものを傷付けたとなればその全てのコネクションのものたちからの怒りを買うことは勿論魔界でも肩身の狭いことになるであろう。


デビカ風プロフィール

バカンス☆七つの大罪ルシファー

いつもはこの世界の魔王を引き込むべく日夜奔走する七つの大罪傲慢のルシファー。
最近未来の使い魔になったエクシィなどを伴いクリスマス島へとやってきた。

音楽祭に母である初代が来てるとは思わずびっくりするもののそれ以上に未来がマモンと知り合いマモンを6才で召喚したことに驚いた。

音楽祭の夜未来の部屋を訪ねて自身の羽を触ってもらう。その最中でルシファーは初代と仲良さげに話す未来に嫉妬していたようで自分よりも母のほうが良かったのかと未来を、ベッドに押し倒して言うと未来はルシファーの頬を撫でながらそんなことはないと言い自分の胸へと抱き寄せて宥める。

その温かさにルシファーは本来の甘えたがりの性格が出て未来に甘えてそしてルシファー自身の真名を教えて未来はルシファーを優しく抱くのであった。


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クリスマス島での音楽祭10

音楽祭ステージになります。

そして最後に衝撃的な事実が判明します。

最後のページにミルのプロフィールを載せました!


貴賓席へと続々と座っていく招待客たち。

 

未来たちも席へと座っていく。

 

「こうした音楽祭はやっぱり賑わいますね。それに今年の終わりを飾るのに相応しいステージですね。」

 

「歌のお姉ちゃんまだかなぁ」

 

「エリ姉の出番は後の方になってたな!」

 

「エリナお姉ちゃん緊張してないでしょうか?」

 

「関係者以外立ち入りができないから少し心配ね。」

 

「エリちゃんの歌楽しみ!」

 

「生で聞けるの…嬉しい!」

 

「………ヤドォ」チョコン

 

「ヤドさんも楽しみみたい!」

 

「ハボォ!」

 

「にしてもこんなに人間やら色々と集まるもんなんだな。」

 

「うちらにはほとほと縁がないからな!」

 

「ぽぇーん!たのしみです」

 

「ぷーぷー、すたーくのひざできくです。」

 

「りりねっとにものるです。」

 

「このなんともいえない癒し感あふれる子たちはいったい?」

 

「はじめまして!」

 

「どせいさんといいますです。」

 

「よろしく」

 

「ぷーぷー」

 

「…わが社でぬいぐるみにしてみたら売れそうですね。ちょっとサイズ感を確かめさせてもらいますね」ムギュウ

 

「ぷにぷにするです」

 

「もっとするです」

 

「私も失礼して…おぉ弾力もあり適度な質感…良いものですね。」

 

ピコピコピコ「未来!あと15分あるから手伝いなさい!」

 

「約束しましたからね。では」

 

と未来が端末を出して接続すると

 

ピコピコピコピコピコ「レヴィアタンそっちいきましたよ。…おっとドロップしましたね。そちらに送りますね。…大物がいましたね…レヴィアタン後ろ解体してください。…よし。」

 

「ホント未来がいると捗るわね。さっきまで僅差だったのが一気に開いたわよ。」

 

「こういう作業ゲーは慣れですからね。早く済ませないと始まってしまうので手短に…」

 

「はいはい。」

 

「ちょっ!?未来ちゃんどんだけのスピードで動かしてるんだ!?」

 

「速すぎて目が回りそうです~」

 

「フィ、フィラ?あんな風に動かせそうか?」

 

「無理です!そもそも私、ゲームとかしたことなくて…」

 

「未来ちゃんは多彩なんだな!」

 

 

「ふふっ!未来ちゃんが楽しそうなのを見ると嬉しいわ」

 

「未来にも友達ができて本当によかったわ」

 

「それにしても私は初めてあったけどあんたの魂とその娘の魂…」

 

「ほぉ…魂が見れるのか…まぁあれだ。基が一つの魂だからな。俺とリリネットは。」

 

「そういうこと。味方なら心強いわね。」

 

「どうも。」

 

「レヴィ姉とミラ姉物凄い速いです。お父さんも出来る?」

 

「う~んどうかな。格闘ゲームなら出来そうだがああいうのはなぁ」

 

「帰ったらまったりパーティーゲームしようねレナス!」

 

「うんお母さん!」

 

「はふぅ~ぷにぷにしてひんやりしてますぅ」

 

「この星の音楽の祭典…とても楽しみですね!ベガでもこういう催しを出来たらなぁ」

 

「織姫なら出来るぜ!」

 

「織姫さんは頑張り屋ですからね!」

 

「魔王様、ミル様。ありがとうございます

(///∇///)」

 

一方のエリナ

 

(ふぅ凄いなぁ…みんな大御所さんで自信もあって…マー君も見ててミヤビさんや未来ちゃん、ミルちゃんたちが見てくれてる。頑張らないと!)

 

と控え室で緊張していた。

 

その傍でプリちゃんも心配そうにしている。

 

そして気合いをいれようと鏡を見ると

 

「フム、緊張しとるようじゃな」

 

「翼のお姉ちゃん!」

 

「エリナよ。いつも通りで良いのじゃ。失敗がどうとかなど考えずありのままの自分を出せば良い。」

 

「でも私に出来るかな?」

 

「お主の歌が好きだという気持ちと誰かへ聴かせたいという思いをありったけ歌に込めれば良いのじゃ。」

 

「騎士様へ…伝えたいなぁ」

 

「その様子なら大丈夫じゃろう。儂も陰ながら見守っとる。思う存分歌うのじゃ。」ナデナデ

 

「ありがとう!」

 

コンコン

 

エリさんそろそろスタンバイお願いします

 

「はーい!行ってくるね翼のお姉ちゃん!」

 

ガチャ

 

「良い顔をしておる。…助けた命の輝きというのは心地よいものじゃな…」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「そろそろ出番ですね!」

 

「あぁエリ姉の歌の番だな!」

 

それでは次は人気絶頂なアイドル!エリちゃんです!

 

ワーーーーーー

 

「凄い熱気ですね。」

 

「それだけ楽しみにしてる人がいるってことね。」

 

♪でーっででっで♪でーっででっでびる♪

 

♪♪♪♪

 

「始まったわね!」

 

「何だか耳に残る歌詞ですね。」

 

その歌声は聴く人全てを魅了し会場のボルテージは最高潮へ!

 

「これは…!凄いですね。観客が一体になって…人の世を支配するのは力ではなくこういった求心力…アイドル…ですか。考えてみるのもありですね。」

 

「スゴーい!歌のお姉ちゃん綺麗なの!」

 

「ヒノノ~」

 

「とても元気あふれる歌です。」

 

「…すごいわねぇ。ちょっと見ないうちに人間は前に進んでいるのね。…悪魔も前に進んで行かないとね。」

 

「ピィカ~」

 

「チョケ~」

 

「悪魔にはない人間の魔力以外で魅せるもの私たち悪魔が発展するには人間は不可欠…こうして会社を興したのは正解でしたね。今度はアイドル業界にも着手してみましょうかね」

 

 

そうして歌は終盤に入る。

 

でーっででっで♪でーっででっでびる♪

でーででっでっ!

 

でーっででっで♪でびる♪

 

でーっででっで♪

 

でーっででっでびる♪

 

れっつっかーーーにばーーーるぅぅ!!

 

 

ワーーーーーーーーーーーーー

 

 

大盛況の中で幕を卸した。

 

「これが人間界の今なのですね。中々見応えがありました。」

 

「初代も楽しめたようで良かったですね。」

 

「ルシファーさんもホテルにどうですか?」

 

「いえ、私はここで良いです。ミヤビ貴女さえ良ければ一度魔界へいらっしゃってください。我々黒神は貴女を歓迎いたします。」

 

「そんな日は来ないわよ潔癖症。」

 

「今はまだです。しかし私は諦めませんよいつかは…ミヤの記憶も…私たちとの思い出も諦めません。」

 

「ルーお姉さん一緒にお泊まりしよ!」

 

「ですから私は…」

 

「うにゅ~」ウワメ

 

「うっ!…し、仕方ないですね。」

 

「わーい!ルーお姉さんとお泊まりなの!」

 

「ヒノノ~」

 

「潔癖症の相手はヒメちゃんに任せましょう。」

 

「そうですね…母上も満更ではなさそうですし…」

 

「未来様とお泊まり楽しみです!」

 

「スピー」

 

「姉さん立ちながら寝てはいけませんよ!」

 

「ロック姉は相変わらずですぅ」

 

「ロックお姉ちゃんにくっつく~」ムギュ

 

「むにゃむにゃ…エレキか~」ギュウ

 

ムフウ

 

「仲良し姉妹で良かったですぅ!」

 

「エリ姉の様子をあとで確認するか!」

 

「私も付いていきます!」

 

「エルル~」

 

「もふもふさん柔らかいです…」

 

「カフカ~」

 

「プリィィzzZ」

 

「ピィカチュ」

 

「トゲピー寝ちゃったね。一緒のお部屋で寝ようね!」

 

「ラッキー!」

 

「リリーン!」

 

「にゃあとても楽しかったです。また来年もこういったことがあると嬉しいです。」

 

「ウララ!」

 

「はふぅ眠くなってきました~」

 

「ほらもうちょっと頑張りなさいホテルまですぐそこだから。」

 

「今年は色々ありましたが無事に終われそうで良かったです。」

 

「チルル~」

 

「明日もまた遊べたら良いわね~」ムギュ

 

「今日は徹夜で素材集めね。早いとこ部屋に行きたいわね。」

 

そうして音楽祭が無事に終わり各々がホテルの部屋へと宿泊していく。

 

真魔王とフィラもこの世界で初めて体験する大きなイベントを満喫した。

 

「それにしてもこっちのプリ姉はすげぇ輝いてたな。」

 

「そうですね。とても眩しく輝いていて見ているこちらも温かくなる歌でした。」

 

「ホントだな。この島にきて色々あったな。」

 

「別世界のアマテラス様やその娘のヒメちゃんに黒神のルシファーとハデスさん」

 

「どせいさんとか凄い小さいけど可愛かったな。」

 

「まさかドラちゃんのお母さんに会うとは思いませんでしたね。」

 

「それにドラママが祐希のポケモンだったとはな。ミルを経由してこいつを渡したってことは何か重要な理由がありそうだ。」

 

「…祐希さんは一体何者なのでしょうか。…とても未来さんを心配しているようでしたが何か接点があるのでしょうか。」

 

「そうだよな。未来ちゃんに聞こうにも祐希自身自分の存在を知られたくなさそうだしどうしたもんか…」

 

「それにしてもヒメちゃんやクーちゃんの言っていたこと…」

 

「ミルに似てるってのか?ただ単にそう感じたからじゃないか?」

 

「それにベルフェゴールやハデスさん、スタークさんが言い淀んだことも気になりますし。」

 

「考えすぎだぜフィラ。」

 

と話す二人。

 

コンコン

 

と部屋をノックする音がする

 

ガチャ

 

「二人とも音楽祭楽しかった?」

 

「ミクルママ!あぁ楽しかったぜ。」

 

「クリスマス島に誘ってくださってありがとうございました。」

 

「ふふ、二人が幸せそうで私も嬉しいわ♪」

 

「こっちに来てからこんなに興奮したのは初めてだぜ!」

 

「良い出会いも会ったので来た甲斐がありますね。」

 

と話していると

 

ガチャ

 

「お邪魔するわね。」

 

「ごめんなさいねぇ。ちょっと聞きたいことがあってねぇ」

 

「すいませんフィラさん、魔王さんお邪魔しますね。」

 

「あれ?ミヤビちゃんにベルフェゴールさんとハデスさん?どうしたの?」

 

「昼に聞きそびれたことを聞きにね。」

 

「?」

 

「率直に聞くわ。ねぇ貴女…どうして」

 

「貴女の身体に坊やの恋人ちゃんの魂があるの?」

 

「ぇ?どういう…ことですか…」

 

「自覚がなかったのね。貴女の中に魂が2つ存在しているのよ。しかもそれが恋人ちゃんそのものなんですもの。だから昼間は言わなかったのよ。」

 

「ハデスさん魂が2つあるなんてあり得ないのでは?」

 

「だから聞きたかったのよ。それで何かあるかしら?場合によっては未来たちにも何かあるといけないからここで…」

 

ヴゥン

 

「にゃあ。お二人はそんなことしないのです。」

 

「「雫!?」」

 

「どうして雫がそんなこと言えるの?もしかしたら坊やと未来に危害を加えるかもしれないのに。」

 

「にゃあ。雫はお兄ちゃんが優しい人だと知ってます。フィラお姉さんもいい人なのです。」

 

「雫が騙されてるだけかもしれないのよ?」

 

「にゃあ!お兄ちゃんは騙されることはあっても騙そうとはしないです。ちょっとエッチですけども。」

 

「ちょっと…というか大分変態だと思います(;-Д-)」

 

「フィラ!?」

 

「ん~でもねぇその謎が解けないとこちらとしても不確定要素をこれ以上抱き込みたくはないのよ。」

 

「ハデスさんこの二人は未来ちゃんたちに危害を加えることはないです。この子達はただ幸せに生きてのどかな生活を送りたいだけなんです。」

 

「どうしてミクルがそこまで言えるのかしら?赤の他人だろうその子達のために。」

 

「この子達は息子、娘みたいな子達ですから。」

 

「ミクルがここまで言うのも珍しいわね。」

 

「でも私としても興味深いのよねぇ。ちょっとだけ魂を分けて」

 

ズゥゥン「そんなことさせるとでも思うておるのか」

 

突然重苦しい重圧がベルフェゴールとハデスへと押し寄せる。

 

「まったく出てくる気はなかったのじゃがな。こうも納得せんと儂が説明せんと埒があかんのぅ。」

 

「「「ティナさん!?」」」

 

「ど、どうしてティナさんが!?だってあの時」

 

「にゃあ、お久し振りですティナさん。」ムギュ

 

「ウララ~!」

 

「久しぶりじゃな雫よ。元気そうじゃな」ナデナデ

 

「ナァゴ にゃあにゃあ」

 

「お主たちも久しぶりじゃな。まぁあれじゃ主のやつから言われたのと儂も心配じゃったからお主らを影ながら見守ってたのじゃ。」

 

「それで昼間のあんたが出てきたってことはあの過激派の男はどうなったの?」

 

「あぁあれか。あれなら元いた星に帰して今頃自首しとるじゃろう。元いたアジトを全て破棄して。」

 

「それなら良いわ。それでその娘の説明貴女がしてくれるんでしょ。」

 

「仕方ないがのぅ。本当ならサプライズするつもりじゃったがまぁ良い。」

 

「サプライズっていったい?それとフィラちゃんに何か関係が?」

 

「簡単な話じゃ。フィラのやつにはのぅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こやつらの世界のミクルの娘の魂がその身体の中で生きておるのじゃよ。」




あとがき
というわけで今回で音楽祭は終わったので次回でクリスマス島の部分は締め括ろうと思います。

エリナの唄ったのはデビカの曲でセイギノチカラです。YouTubeにもあったりするので良ければ是非!

初代ルシファーが力ではなく人を魅了することで支配するという選択肢が生まれ、未来の意外な特技が判明したりしました。

そして緊張していたエリナをティナが解して送り出し元気一杯で歌いきり大御所に負けない歓声をもらいました!

音楽祭後帰ろうとした初代をヒメちゃんが上目遣いで一緒にお泊まりしようと言いそのままヒメちゃんと一緒に泊まることになった初代。

そして真魔王とフィラはこの世界で初めてのイベントに胸を躍らせ一日を振り返っていたところ、部屋へ来たハデスからの一言。

そして遂に真魔王とフィラの前に姿を現したティナ。

久し振りに会うティナに抱きつく雫。

一仕事既に終えたティナはその部屋にいた者たちに衝撃的なことをいう。

果たしてどういうことなのか。

次回説明回になります。

大体8割りぐらい完成してるので近いうちに出します。

それでは皆さん今回も読んで頂きありがとうございます!

感想など貰えると嬉しいですね!

おまけ
デビカ風プロフィール

水着☆魔王の婚約者ミル

いつもヒーロー部で魔王を支える後輩でアインハルト家の次女アインハルト=ミル。

魔王のことが大好きでいつも一緒に行動をしている。そのため魔王の妃、王妃として認識されている。未来にとっても、とても大事な親友である。

クリスマス島に愛する魔王と娘とクーちゃんと義姉のエリナと共に来たミルは魔王と遊び久し振りに会うリバ子に構ったりなど充実な一日を過ごした。

昔から魔力を外へ出すのが苦手なため普通の魔法がちゃんと出来ず身体強化の魔法などしか出来ずアインハルト家の出涸らしなど呼ばれ家族にも相談できず一人涙を流すことが多かった。

それを母であるミクルも上の姉やメル、マルも知っているものの寄り添うことしか出来ず魔王といるときのミルを見ると心から笑っているのもありアインハルト家は魔王を歓迎している。

ある時ミルが家に人を連れてきてミルの部屋から家が揺れるほどの振動を関知したミクルやメル、マルは急いで行くと泣きじゃくるミルと慌てた様子の女の子がいてメル、マルはミルを守ろうとその女の子…

未来の前に立ち未来も姉を守ろうとする良い妹がいるのをほっこり見守りながら頭を撫でて宥め、ミル専用に調整したデバイスを作成してミルに渡すとその日以来普通に魔法が使えるようになり未来に懐く。

ミクルもミヤビそっくりな女の子ですぐに未来だということに気付き後日ミヤビにお礼を言うのであった。

この時のエピソードもいつかは語りたいですね。

音楽祭が終わりエリナの様子を確認した後、部屋へ戻りパーティーの愚痴を魔王へ溢すと魔王に抱きついて激しく愛しあう。

そうして魔王との行為後魔王に抱きつきながら眠るミルは昼間のクラーケンの時の覚えのない魔法を使ったこと。その時に感じた強い守りたいという意思が何だったのかと考え微睡みに落ちる。

そしてミルは夢である出来事を垣間見る。それは新たな幕開けの序章の一部であった。

そしてそんな中で未来の過去の1場面を見て未来の向かう先にあるものに気付き始める。

果たしてそれはいったい?


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クリスマス島での音楽祭EX

前回の続きでフィラに真魔王世界の闇の魔道書との契約で闇の一部になり永遠に囚われ苦しみ続けていくと思われていたミルの魂が入っていたことの説明になります。

今回でクリスマス島での音楽祭は終了になります。

原典でもその後に救いがなかったのでこちらで救済したいと思いました!


「………えっ?何を…言っているのですか…だってミルは…ミルは魔王を救おうとして契約で闇の魔道書に魂を永遠に縛られて…」

 

「ちょっと待って!こやつらの世界ってこの子達はまさか異世界の存在…ってまさか異世界の魔王様!?」

 

「魂が似てるじゃなくて本人と言うわけね。じゃあそっちのフィラって娘は異世界の未来ってことなのね。」

 

「フィラさんが異世界の未来!?ってことは私の娘みたいなものね!」

 

「でもどうして異世界の魔王様たちがこの世界にいるの?そこに疑問があるわ。」

 

「それはじゃな」

 

ーーー過保護な反転世界の王説明中

 

「そういうことなのね。そっちの潔癖症が天界を落として結果坊やが覚醒してそれを正気に戻すために恋人ちゃんは…でもそれでどうしてそっちの恋人ちゃんの魂がフィラに入ってるのよ。話を聞く限り闇の魔道書の一部になって永遠に闇に囚われたんじゃ?」

 

スルゥ「ドララァ」

 

「「「メシシ~」」」

 

「ドラママたちどうしたの?」

 

「久しぶりじゃなドラママよ。主のやつは相変わらずじゃったろう?」

 

「ドラァドララ。」

 

「メシシ~」ダキ

 

「おぉ久しぶりじゃな。相変わらず人懐っこいやつじゃな。」

 

「ド、ドララ!?ドラァ!」

 

「よいよい、子供は元気じゃからな。」

 

「ドラママを知ってて主ってまさか貴女あの人間を知ってるの!?」

 

「ドラママの主は儂の主でもある。当然じゃろう。」

 

「囚われた魂…解放…まさか!?あの人間の封解を操る力?」

 

「封解を操る力って…何かしら術式娘ちゃん?」

 

「ダンジョンへ行ったときスチルたちは良く分からない力であそこに閉じ込められてたのよ。それを解除してあとミルの潜在能力の封を解放してたのよ。」

 

「そこまで話してたのじゃな。そして更に魂を共有し分け合う力でフィラへとその魂を入れて回復しているところじゃ」

 

「祐希さんが後で分かるって言ってたのは!?」

 

「そうじゃ。あの時主はお主らを通じてミルの気配を感じたらしく過去と現在と未来を見通す程度の能力でその魂の在りかを特定し、

 

その魔道書と契約したミルの契約自体を破棄させたそうじゃ。後から聞いたが魂が汚染されていた部分もあり魂も著しく損傷してたそうじゃ。」

 

「そんな!?ミルが…ティナさんミルは!それからどうなったの!」

 

 

「落ち着くのじゃミクル。じゃから主の魂をミルに分けたそうじゃ。そしてミクルの娘子の魂をフィラへと移してフィラから魔力を分けてもらい魂は健全な状態へ戻ろうとしている最中じゃ。」

 

「本当なのか?ミルが…ミルがフィラの中で生きてるって。あいつが…元気で前向きで俺の自慢の後輩で…愛してた」

 

「儂が保証するとも。お主たちの知るミルはフィラの中で生きとる。」

 

ポロポロ「ありがとう…ありがどうございます…」

 

「ティナさん!ありがとう!!!」ムギュウ

 

「おわっと。儂がしたことは多くない。魔王たちを見守ってたくらいじゃ。礼は主に言っとくれ。」

 

「ありがとう!ミルも助けてくれて…俺たちもこの世界へ送ってくれて…感謝しかねぇよ」

。・゜・(ノД`)・゜・。

 

「…ダンジョンの時に聞いたやつの話がここまで繋がってるなんてね。上手い話しすぎて怪しんじゃうけど実際に助けられた身からすれば納得しちゃうわねぇ。」

 

「主は本当にお人好しというかお節介というかのぅ。困っとるのや頑張ってる奴を放っておけんのじゃ。」

 

「祐希さん……!」

 

「あいつ祐希って名前なの?だからユーさんなんて名乗ったのかしら?」

 

「あ~確り名乗らんかったのじゃな。ここでの話しはここだけの話しにしとくのじゃ。」

 

「にゃあ…お兄ちゃんとフィラお姉さん…、ミルさんたちを助けてくれた人…にゃあにゃあ。」

 

「いつかお礼をしたいわ。異世界の娘と息子夫婦を助けてくれたのだもの。」

 

「そうね。それよりフィラさんたちのことミクルも早く言ってくれたら良かったのに。」

 

「ん~フィラちゃん、自分の世界のミヤビちゃんと仲が良くなかったみたいで心の準備が出来てなかったの。」

 

「そうだったのね。昼間の時抱き付いて良かったの?」

 

「ミヤビさんとても…暖かかったです。迷惑じゃないです。」

 

「…フィラさんさえ良ければお母さんって呼んで欲しいわ。魔王君も…ねっ!」

 

「……お、お母様( 〃▽〃)」

 

「え~と、その……か、、義母ちゃん」

 

「娘と息子が増えたみたいでとても嬉しいわ!」ムギュウ

 

「はぁ…悪かったわね異世界の坊やとフィラ。潔癖症が来たりして色々考えててね。」

 

「それにしても異世界の魔王様は初代様に似てるなんてね。こっちの魔王様もゆくゆくは似るようになると思うと感慨深いわ。」

 

「にゃあ~ゴロゴロ」

 

「それにしても雫があんなに懐くなんて。ホント何者かしらね。」

 

「にゃあ、ティナさん」

 

「なんじゃ雫よ。」

 

「ティナさんはポケモンなのですか?」

 

「そ、そうだ!未来ちゃんが言ってた!」

 

「反物質を操れて反転世界の王だって言ってました。」

 

「まぁ妹御なら知っとって当然かのぅ」

 

「反物質って未だに推測しかたてられてなくて本当にあるか分からない物質よ!?」

 

「それよりもポケモンってスチルたちみたいな擬人化出来るってこと?」

 

「そうじゃよ。改めて名乗ろう。儂ははじまりのポケモンより生まれし三匹の分身の1柱。現実世界をより安定させるために裏側から支える役目を担いし反転世界の王…ギラティナじゃ。主からティナと名をもらったからそちらで呼んどくれ。」

 

ピィン

 

ギラティナ

 

はんこつポケモン

 

常識の通用しないこの世の裏側にあると言われる破れた世界に生息する。

 

「はじまりってじゃあ貴女はポケモンたちの始祖の系譜ってこと?」

 

「親父殿から生まれたからそうじゃな。他のは時間を司るディアルガ、空間を司るパルキアじゃ。」

 

ディアルガ

 

じかんポケモン

 

ディアルガが 生まれたことで時間が動き出したという伝説を持つ。時間の流れを自在に操ることで過去や未来へ移動することができシンオウ地方では神様と呼ばれ神話に登場する

 

パルキア

 

くうかんポケモン

 

空間をゆがめる能力を持ちシンオウ地方の神話では神様として描かれている。パルキアが呼吸する度に空間は安定するとされている。

 

ぎょっとその場にいた全員が驚く。そんな中でもドラちゃんはティナの頭にすっぽり埋まっている。

 

「さっきドラママがちょっと怒ってたのは神様に失礼だからってことね。」

 

「ポケモンの神様って想像付かないわね。」

 

「にゃあ、ティナさんが雫のことを分かったのもその二匹がいたからですか?」

 

「そうじゃ。あの二匹を知っとるからのぅ。儂は嫌いじゃが。上の姉は傍若無人に振る舞うわ威張り散らすは嫌いなんじゃ。もう一人の兄は…苦手なのじゃ。」

 

「あら?苦手なだけ?」

 

「あれじゃ。こう…儂に必要以上に構うのもあるし様子を見に来るし心配してるのは分かるのじゃが過保護なんじゃよまったく。」

 

「ティナさんも過保護だからそのお兄さんは似てるんですね!」

 

「ポケモンは奥が深いわね。」

 

「それと主は能力も分けられるからのぅ。お主ら二人へその二匹の力を分けたから世界から拒絶されることもないというわけじゃ。」

 

「とても強大な加護なのですね」

 

「儂の加護もあるから安心じゃしな。…それとじゃなそこの二人!」

 

「な、なんですか?」

 

「お主ら交わるならもっと人目を気にするのじゃ!」

 

「いや、物凄い気を付けてるぜ!ティナの気にしすぎ…」

 

「こっちに来て海辺でいきなりおっぱじめてもかのぅ?」

 

「!!!ど、どどどど、どうしてそれを!」

 

「それに二人でデパートへ行ったときも試着室でヤリおって…行為室じゃないんじゃぞ!」

 

「…あ、あぅぅ(///∇///)」

 

「しまいにはミクルの双子娘たちが帰って来る前に台所でヤって双子娘たちが帰ってきてからもバレないようにとソファーでフィラが乗って」

 

「ティナさんストップ、ストップ!二人とも湯気出てるぐらい恥ずかしがってるから!」

 

「あらあらあら!異世界とはいえ流石魔王様!精力強いのは変わらないわね。」

 

「仲がいいのは良いけど気を付けないとダメよ二人とも。」

 

「仲が良いで済ませちゃ駄目なやつじゃないかしら?」

 

「にゃあにゃあ~お兄ちゃんとフィラお姉さん仲良しです。あれ?ミルさんがフィラお姉さんの中にいるってことは…」

 

「まさかの3P!?」

 

「ハッ!?フィラとヤってるのに実はミルも!」

 

「ミルと一緒…えへ…えへへ…嬉しい…早く会いたいです。」

 

「まぁ回復したら魂の状態じゃが会えるじゃろう。ミルのやつ次第じゃがお主らの娘に転生してもう一度生まれ落ちることもできる筈じゃ。」

 

「!ホントなのか!ミルが…娘に!」

 

サスサス「ミルが私たちの娘に…( ≧∀≦)」

 

「まぁそのために魔力を補給しないとじゃな。その心配はいらぬと思うがのぅ」

 

「どうしてかしらぁ?」

 

「いつも魔力をフィラへと注ぎ込んどるからのぅ。時と場所は選ぶのじゃぞ。」

 

「「心得ます(///∇///)」」

 

「そういえばミルが最後にクラーケンへ放った魔法…本人も覚えがないどころかその時の記憶がなかったような…もしかして!」

 

「それはあれじゃな。別の世界とはいえ自分自身なんじゃ、フィラたちを守りたい一心で一時的にフィラからこちらのミルの身体へ移って魔法を放ったのじゃろうな。」

 

「別の世界のミルも優しい子で…私の娘で良かった。」

 

「疑問も解決したし私たちはお邪魔だから退散するわぁ。異世界の坊やとフィラなにか困ったことがあれば言ってちょうだいな。」

 

「異世界の魔王様私も失礼します。また今度お会いしましょう。それにあっちの未来もといフィラの話しも聞きたいので。」

 

「魔王君、フィラも今度遊びに行くわ。それと魔王君。」

 

「な、何でしょうか?」

 

「そんな畏まらなくて良いのよ( ´∀`)これからも娘を宜しくお願いします。異世界だろうと私の娘だもの。何かあれば遠慮なく言って!」

 

「お母様…ありがとう( 〃▽〃)」

 

「義母ちゃん…異世界とはいえ認めてくれてありがとう!」

 

「二人とも愛おしくてギュッってしたくなるわね。……」ムギュウ

 

とミヤビは二人を抱き寄せて頭を撫でる。二人とも暖かい感触に包まれて暫く抱き合っていた。

 

「またね。二人とも家に遊びに来てくれて良いからね。歓迎するわ!」

 

「にゃあ、その時は雫が案内するです!」

とミヤビも部屋を後にした。

 

「ティナさん…ありがとうございました。それに私たちをずっと見守ってくれていたのですね。」

 

「気にするでない。儂が好きでやってることじゃ。」

 

「なぁティナ…祐希って何者なんだ?悪い奴じゃないってことは分かってるんだ。むしろお人好しでお節介なやつだろ。オレたちに良くしてくれたのは分かるんだがどうして未来ちゃんのことを…」

 

「悪いがそれを言うつもりはまだないのじゃ。本人もそれを望んどらんし妹御にも迷惑になってしまうからのぅ。」

 

「妹御?ってどういうことですか?」

 

「フィラの妹みたいなもんじゃろ?」

 

(う~ん。ティナさんちょっと隠してる?多分祐希って人と未来ちゃんには切っても切れない何かがあるのは間違いないわ。でもいったい…)

 

「そうですよね。でもあの時私たちに未来さんの話しをする祐希さんはなんだか心配するような感じでお兄さんっぽかったですね。」

 

ギョッ「そ、そうじゃな。主にも色々あるからのぅ。そうじゃ!お主ら二人へ渡した儂の力の練習をするときはこれで呼び掛けるのじゃ。そうすれば反転世界で練習して良いからのぅ。」

 

(((露骨に話を反らした?)))

 

「そういや祐希のやつヒメちゃんに勾玉渡してたんだな。」

 

「…なんじゃと!?バカな!あり得ぬ!」

 

「どうしたのティナさん?どうしてあり得ないの?」

 

「主の持つ勾玉は儂らにも貸そうとせず肌身離さず持ち歩いていて物凄く大切なものと言っとったんじゃ!なのになぜ!?」

 

「ドララァドラ」

 

「なぬ?タキツヒメ?……なんと!そういうことじゃったか…ならば納得するしかあるまい。」

 

「どうしてヒメちゃんなら納得するのですか?」

 

「主がした約束が関係あるのじゃ。既に察してとるように主はこことは違う世界出身じゃ。その世界にも神はいたようでな。

 

詳しくは知らんがその神と主はある約束をしてたようでな。もし、娘が生きてたらと勾玉を渡されたときに言ってたようでな。

 

本来勾玉をその娘へ託すつもりじゃったみたいじゃ。そういうこともあり勾玉を肌身離さず持ち歩いていて

 

そして違う世界とはいえ件の娘に会えたのじゃ。主なら渡すじゃろうな。」

 

「ヒメちゃんが娘ってアマテラス様との約束なのでしょうか?」

 

「主は約束を大事にしとるからのぅ。生涯でただ一度破ってしまったことを今でも後悔しとるからのぅ。」

 

「約束…」

 

「さてとお邪魔虫は退散するとしよう。ミクルも行くぞ後は夫婦の時間じゃからな。」

 

「そうですね。真魔王ちゃん、フィラちゃんこのお部屋防音だからいくらでも声を出しても平気だからね。」

 

「(///∇///)そ、そんな声は出しません!」それはありがたい!フィラの可愛い声を一人占めできるからな!」

 

「もう(///∇///)魔王ったら…でも魔王…旦那様にだったら愛してもらいたいです( ≧∀≦)」

 

「二人ともまた明日ね。」

 

「何かあればこの鏡で呼び掛けるのじゃ。そうすれば儂も分かるからのぅ。ではな。」

 

とミクルとティナはドラママたちを伴い部屋を出た。

 

そうして暫くしてから真魔王は鍵をかけた。

 

「魔王…まおぅ」ダキッ

 

「フィラ」(///∇///)

 

「私たちの世界のミルが生きてた…生きてたよぉ」ポロポロ

 

「もう一生会えないって思ってた。でも…私の中で生きてる…あの時のクラーケンから庇ってくれたのは私の大親友だった…」

 

「あぁ。ヒーロー部の仲間で俺たちの大事なミルが…」

 

「祐希さんやティナさんには感謝してもしきれません。」

 

「祐希のやつがミルをフィラに託してくれてそれに俺たちが愛し合ってもしかしたら娘に生まれ変わってくれるかもなんて…また三人でヒーロー部を結成できる日も来るんだな」

 

「はい(;_;)変態な魔王とおっちょこちょいなミルと猫好きな私の三人でまた…!」

 

「そうと決まれば!」

 

バッ

 

「まおー…今日はちょっと激しくしても良いですよ…私の中のミルにこの思いが届くように深く…深く繋がりたいです」

 

「あぁフィラ!俺たちの大事なミルが驚くぐらいたっぷり愛し合おう!」

 

「旦那様…」

 

「フィラ…」

 

こうして真魔王とフィラは朝が来るまで何度も愛し合った。終わる頃にはヘトヘトになりながらもその顔には笑顔が溢れていた。

 

二人は抱きしめ合いながらその唇を重ねて未来という明日へと思いを馳せるのであった。

 

ミルも加えた三人でヒーロー部を再結成するのも遠くない日に実現するであろう。




あとがき

今回も読んで頂きありがとうございます!

覚醒魔王の知るミルが実はフィラの身体の中にいたことが判明しました。

ティナの語った伏せ字部分はミルについてでした。

祐希は覚醒魔王たちを取り巻く因果を見るとその先に話しで聞いたミルを確認したと同時にトリコ世界の裏のチャンネルで時間を引き伸ばしてバドレックスの加護を駆使して闇の魔道書の闇そのものへと突入して

その魂を封解を操る程度の能力で解放したものの著しい消耗と汚染で削れていたのでこれまた魂を共有し分け合う程度の能力で自身の魂で補う形で保護しフィラの身体へと入れたということです。

体感時間的には100年ぐらい経過していたものの祐希は封解を操る程度の能力で老いから解放されているので殺される以外では死にません。

そして何事もなかったかのようにフィラたちの前に立ってフィラへとミルの魂を入れた祐希。

だからかミルの魂に祐希の魂が少し混じったためかその魂の記憶がミルへと流れ表へ出れるようになったら未来の元へと行くかもしれません。

覚醒魔王を取り戻すために自分の魂をかけることも厭わずに5年も崩壊した世界で生き抜いて最後まで魔王を愛して命を落として闇に囚われた報われないヒロイン……

原典の方で語られないならこっちで救済したって良いじゃないかと別世界にいた祐希が助けました。

なので本編でも言った通り真魔王とフィラの娘に転生するかミルの身体を創るかしてこちらにも登場させようと思います。

なので真魔王の娘ならミルフィにしようと考えてます。それと双子で妹にフィマとか考えてます。

今回のことでハデスとベルフェゴール、ミヤビが真魔王とフィラのことを知ったのでハデスは異世界の未来と構うようになり、ベルフェゴールは異世界の魔王にフィラの話を聞きに来たりミヤビは異世界の娘夫婦を甘やかすようになり真魔王の周りは賑やかになります。

ティナが未来を妹御と呼んでいるのは祐希の妹であるからですが多少誤魔化しているもののフィラの鋭い指摘にボロが出掛けたものの何とかやり過ごしました。

そして異世界のアマテラスと祐希の約束があり、ダンジョンにて勾玉をヒメちゃんへと預けました。まぁこの勾玉普通のではなく…

といったところです。

そして真魔王とフィラは朝まで深く深く繋がりとても満たされて真魔王はフィラの胸元の鼓動を感じて再びミルに会える日を楽しみにする二人でした。

今回でクリスマス島の話しは終わりになりハロウィンの話を書いて漸くDEVILS DEAD GPに入ります。

因みにハロウィン話しは時間を飛ばした数年後のハロウィンを予定してます。

なので真魔王とフィラの娘や魔王とミルの子供も登場する予定です。

子供たちに共通しているのは皆、未来が大好きであることです。

ハロウィンといえばFGOでこれまでの振り返りがやっていて最初のハロウィン未参加でゲット出来なかったハロウィンエリザが手に入り今年のハロウィンは一体何が上に乗るのかそれとも地下から盛り上がる形で出現するのか楽しみですね。

チェイテビラミッド姫路城というカオスに足されるだけでも恐ろしいですね。

クリスマス島での番外編などもこぼれ話しで更新していく予定です。

それではまた次回も読んでくださると幸いです。

おまけ

冬の思い出☆未来

前世は気楽な転生者シリーズの主人公祐希の従妹で将来は兄と結婚すると張り切り今では前世の兄に会いたくて雫と時空魔法と次元跳躍魔法を研究している。

今回は母であるミヤビとのお出かけと聞き張り切って準備をしてヒメちゃんとアマテラスを甘やかして、途中で合流したエクシィも居場所になる約束をしたので傍で撫でたり旧知の仲であるマモンと取引をしていた未来。

包容力もあるからなのか色々な人物や神々に悪魔と引き寄せたりしている。

異世界の魔王と自分と出会うとは思っておらず驚いており、魔王も一途な所があるのかと見直してたり異世界の自分の幸せそうな顔にほっこりし、なにか困ったことがあれば協力すると約束した。

数年後彼らの子供たちにとても懐かれ未来お母さんと呼ばれ、魔王とミルの子供からも懐かれたりするのはまた別の話にて。

音楽祭終了後自室でエクシィを寝かし付けるとそこへマモンがやってきて親同然のハデスの封印を解いてくれたことの御礼を言われる。

そして未来はマモンにアスモデウスの悪魔について聞く。マモンが話し終えて帰る間際、未来に将来的に自分の会社に来てほしいことを伝える。

未来は祐希に会いたい一心でこの世界からいなくなるからと何度も断っているもののマモンはそれでも目的を達成した後に前に向かって歩き出してほしいと未来の目的が過去にあることを知りつつも勧誘するのであった。

マモンは心優しい未来がその名の通り明日を生きてほしいと願っています。

ミルは未来が生きてきた中でも初めて出来た親友で彼女のためならどんなこともしようと思っていてマモンカードの等価交換を使いミルに悪口や嫌がらせをしていたものたちへと限定的に読み取った記憶から、一斉に等価交換で対価を払わせミルに気付かれないように報復をしていた未来であった。


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超時空ハロウィンカーニバル

今回は時間軸が飛び本編予告の創造主とのラグナロクから数年後の世界でのハロウィンになります。

割りと長めになりました。

本編に先駆けて登場するキャラも多数おります。

それではどうぞごゆっくり。


魔王や未来たちが創造主と戦い数年が過ぎた。

 

ここはミクルのお屋敷。

 

ここでは真魔王とフィラも一緒に暮らしていて二人の間に生まれた双子の姉妹も仲良く住んでいた。

 

双子の姉妹は両親の髪色を受け継ぎ夜空を彷彿とさせる純黒で姉のミルフィは元気一杯で表情豊かで父の魔王に似た部分があり妹のフィマは母であるフィラ譲りのちょっと目付きが悪いが家族が大好きで姉のミルフィと一緒にいることが多い物静かな娘である。

 

「おはようございますお母さん!」

 

「おはようです。」

 

「おはようございます。ミルフィ、フィマ…朝御飯出来てますから食べてください。」

 

「お母さん!お父さんは?」

 

「今日は出張営業でモーモー牧場へ行ってますよ。なのでお店はお休みです。」

 

「いつもお父さんも一緒に食べてるから寂しい…」

 

「大丈夫ですよフィマ。今日はお母様のところでハロウィンパーティーをしますからお父さんも早く帰ってきて一緒に過ごせますから。」

 

「(^o^)わーい!おばあちゃんと遊べる~」

 

モジモジ「未来お母さんに会えるの!」

 

「それで二人にお願いがあります。ハロウィンパーティーに使う材料を買ってきて欲しいのです。おつかいですね。二人で行けますか?」

 

「大丈夫!フィマと一緒に行ってくる!」

 

「…ミルフィお姉ちゃんと一緒…!」

 

「それで買い物が終わったらそのままお母様のところへ向かってください。お母様には電話してありますから大丈夫です。」

 

「「は~い!」」

 

「ふんふふ~んお外~」

 

「ミルフィお姉ちゃんお外大丈夫かな…」

 

「ダイジョーブ!お姉ちゃんに任せて!」

 

「エルル~」ピョン

 

ダキ「もふもふさん!」

 

「エル~」

 

「もふもふさんも一緒に行ってくれるの?」

 

「エルル!」ピョイ

 

ピョンピョン「ミルフィ、フィマどうしたの?」

 

「エレキお姉ちゃん!」

 

「おつかいに行ってくるです。」

 

「そうなんだ~気をつけてね~変な人には付いてかないようにね!」

 

「「は~い!」」

 

と二人はおつかいへと出る。

 

「えっと…装飾品と折り紙とカボチャとお菓子だね!」

 

「どこで売ってるかな?」

 

「いつものデパートにいこう!」

 

暫く歩いていると魔王とミルの魔王夫妻とその娘のミオと出会った。

 

ミオは魔王とミルの間に出来た娘で良く義姉のレナスやベルフェゴールやルシファーから魔法を学んでいてアインハルト家特有のピンクの髪を受け継ぎお父さん譲りのヒーロー活動をして周りを助けようとしてミル譲りのおっちょこちょいもあり皆に助けられながら両親の愛を受けすくすく育っている。

 

ミルフィとフィマとは友達で良く三人で未来に抱きついているぐらい仲良しである。

 

「ミルフィちゃん、フィマちゃん!お出掛けですか?」

 

「ミルフィ、フィマこんにちは。」

 

「ミルフィとフィマですぅ!」

 

「ドララァ~」

 

「「ミルお姉ちゃん、魔王お兄さん!ミオにドラちゃんもこんにちは!」」

 

「お母さんからおつかい頼まれたの!」

 

「夜はおばあちゃんと未来お母さんのお家でパーティーなの!」

 

「私たちも未来お姉ちゃんのところ行くよ!」

 

「まだ小さいのにおつかいってえらいな」ナデナデ

 

「気を付けていくんですよ!知らない人には付いていかないように」

 

「ドララァ」ナデナデ

 

「わかった!」

 

「気を付けます…!」

 

と魔王一家と別れる。

 

そうしてデパートに辿り着く二人。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

こんにちはです。お父さんとお母さんの娘でミルフィお姉ちゃんの妹のフィマです…

 

今日はお母さんからおつかいを頼まれてお姉ちゃんと一緒にデパートに来ました。

 

おつかいのものが売ってるのはどこかな?

 

「フィマ迷子にならないように手繋ご!」

 

「うん!」

 

ミルフィお姉ちゃんはとても優しくて温かいです…

 

「あれ?ミルフィとフィマ!」

 

「二人だけでどうしたの?迷子?」

 

「「メルマルお姉ちゃん!」」

 

ミクルちゃんのお家の私たちと同じ双子姉妹のメル、マルお姉ちゃん。いつも一緒に遊んでくれてマルお姉ちゃんはお父さんが好きみたいです…

 

ここ数年で二人とも身長も伸びてますますミルに似て綺麗になっている。

 

 

 

「フィマと一緒におつかい頼まれたの!」

 

「お母さんから任されたの!」

 

「そうなんだ!二人ともえらいね」ナデナデ

 

「気を付けてね。困ったことがあったら…すぐに電話してね。」

 

「エルル~」

 

「もふもふさんも一緒なんだね!」

 

「もふもふさん…二人をお願いしますね」

 

「エルル!」

 

そうしてデパートで目的のものを探します…案外簡単に見付かったのでお買い物をしてお外に出ます…後はおばあちゃん家に行けばおつかいも終わりです…

 

「うぇっへっへっへ幼女…幼女だ!」

 

「持ち帰って皆で味わうぜ!」

 

「!ミルフィお姉ちゃん…」

 

「大丈夫!フィマは私が守ります!」

 

とミルフィお姉ちゃんを光が包むと髪色がピンクになりちょっと大人になったミルフィお姉ちゃんがいました。

 

この時のミルフィお姉ちゃんはミルお姉ちゃんにとても似てます。

 

 

「まずは…」カキーン

 

「うぇっへっへっへ」カキーン

 

「身動きがとれないように凍らせます!」

 

「ミルフィお姉ちゃん凄い!」

 

「こっちから先に!」

 

「エルル!」ボフン みがわり

 

「エルル~」

 

「もふもふさん…!ありがとう…」

 

「エルルル~エルルル!」ピカーン ドシューン

 

「もふもふさんも凄い!」

 

「まだまだ幼女…幼女捕まえるぜ!」

 

「もう!しつこいです!いい加減にしなさい!」

 

「ぅぅミルフィお姉ちゃん…お母さん…お父さん…」

 

その時!

 

ドッシィーン

 

「ガバァァァァァ!!!」

 

「ヒィィぃぃぃさ、サメ!?」

 

「ガバァァァ!」シュュューン

 

上空から突然サメを彷彿させるポケモン…ガブリアスが現れるとその場に砂嵐が巻き起こり二人に向かっていた変態たちは宙を舞う。

 

「「フカジロウ!」」

 

「ガバッ!」

 

「てめぇら家の娘たちに何してやがる!!」

 

ゴォォォォォォォォ

 

更に空から魔力を迸らせながら降りてきたのは姉妹のお父さんで出張でモーモー牧場へと行っていた異世界の魔王こと真魔王。

 

魔力の嵐でその場にいた全員をフカジロウの起こした砂嵐と一緒にして一ヶ所に纏めて魔力の縄で捕縛する。

 

「「おとーさん!!」」ダキッ

 

「ミルフィ、フィマ!無事か!?」

 

「うん!大丈夫だよ!」

 

「ミルフィお姉ちゃんと…もふもふさんが助けてくれたから大丈夫!」

 

「ガバッ!」

 

「エルル~」

 

「フカジロウもありがとう!」

 

「フカジロウ…カッコ良かった!」

 

「ガバァ~」カプカプ

 

「おぉフカジロウ、エルフーン良くやったな。」ナデナデ

 

「デビルポリスです!不審者が多数出たと…あら?店主さん?」

 

「あぁいつもの婦警さんか!」

 

「いつもご苦労様です!もしや今回も?」

 

「巻き込まれてな。。しかもこいつら家の娘を狙ってな」

 

「二人とも怪我はない?」

 

「お父さんが来てくれたから大丈夫!」

 

「それでは店主!この者たちは連行しますね!またお店に食べに行きますのでその時に!」

 

「おぉおつかれさん!」

 

とデビルポリスに連行されていった変態たち

 

「そういえば二人だけでお買い物してたのか?」

 

「そうだよ!」

 

「お母さんからおつかい頼まれたの!」

 

「そうか!えらいぞ二人とも」ナデナデ

 

ムフゥ「これからおばあちゃん家に行くの!」

 

「お母さん先に行っててって」

 

「そうか…俺も早めに帰れたから手伝いに…」

 

「大丈夫ですよ、あなた。」

 

「「お母さん!」」ムギュウ

 

「フィラ!ただいま。準備は出来たのか?」

 

「えぇ、早めに終わったので二人の様子を見にと思ったらお父さんがいましたからミクルさんもキッスたちと先に行ってますから行きましょう。」

 

「いつもありがとうフィラ…愛してる」

 

「私の方こそ愛してます。」

 

「お父さんとお母さん…仲良しなの!」

 

「お父さんもお母さんもですけどフィマも大好きですよ」ムギュウ

 

「ミルフィお姉ちゃん…私もミルフィお姉ちゃん大好きです…」

 

「じゃあ家族全員で向かうか!」

 

「「わーい!」」

 

「危ないから手を繋いでいきましょう」

 

「「は~い!」」ニギッ

 

「フフッ幸せですね。」

 

「そうだな…フィラいつもありがとうな。こんなに幸せなのはフィラやミルフィ、フィマがいてくれるからだ。これからも宜しくな。」

 

「こちらこそこれからも宜しくお願いしますね…あなた」

 

私のお父さんとお母さんは…いつも仲良し。優しくて頼りになってお父さんはお料理でいつも笑顔にしてくれてお母さんは私たちに色々教えてくれてなんでも知ってる大好きな人です。

 

お父さんたちの娘で良かったです!

 

皆でおばあちゃん家にレッツゴーです!

 

そうして真魔王一家はミヤビ宅へと辿り着いた。

 

すると

 

ザバザバ「はふぅ~あっ!魔王さ~ん、フィラさ~ん、ミルフィちゃ~ん、フィマちゃ~ん、いらっしゃいですぅ」

 

「「リバ子お姉ちゃん!」」

 

「リバ子!今日もプールで泳いでたか」

 

「水棲の悪魔っ娘は水で生きてますから丁度良いんですね。」

 

「ウパウパ~」

 

「ウパパ~」

 

「ウ~パ~ウ~パ~ウ~パ~」

 

「「ウパちゃんだ!」」

 

「ウパーはリバ子に相変わらず懐いてるな」

 

「のんびりなリバ子さんにウパーもマイペースだから気も合うんですね」

 

「さっき未来さんも帰ってきましたよ~ミヤビさんも準備してましたからどうぞ~」

 

と言われるままにミヤビ宅へと入っていく。

 

「!にゃあお兄ちゃん、フィラお姉さん…」

 

「「猫さ~ん!!」」ムギュウ

 

「うにゃあ!?」

 

「こら!ミルフィ、フィマいきなり抱き付いたら雫さんも驚きますよ」

 

「もふもふ、猫さん柔らかいの…!」スリスリ

 

「猫さんぷにぷに~」

 

「にゃあミルフィ、フィマいらっしゃいです。二人ともちょっと大きくなりましたか?」

 

「ウララ~」

 

「子供の成長は早いからな。特に俺の血なのか悪魔っ娘の部分が出てるからある程度までは成長が早いかもな。」

 

「元気に成長してくれたら嬉しいです。」

 

「お兄さんとミルお姉ちゃんたちも集まってるです。」

 

そして大広間へと向かうとハロウィンの飾り付けやカボチャを象ったものから本格的に用意されていた。

 

「いらっしゃい、魔王君、フィラ、ミルフィとフィマもまた大きくなりましたね。」

 

「「おばあちゃん!遊びに来たよ」」ムギュウ

 

「ヽ(´ー` )ヨシヨシ 二人ともおつかいお疲れ様でした。ちゃんとおつかいできてえらかったですよ。」

 

「おばあちゃん暖かいです~」

 

「おばあちゃん柔らかい…」

 

「お母様今日はありがとうございます」

 

「お菓子とか色々買ってきたから食べてくれ義母ちゃん。」

 

「二人もありがとうね。今日はゆっくりしていってね。」

 

「そうだ!簡単にだけどカレー作ってくる」

 

「ありがとう魔王君もお店大変でしょ。ゆっくりしてね。」

 

「好きでやってるから気にしないでくれ!」

 

「おや、別世界のサタンですか」

 

「「ルーお姉さんこんにちは!」」

 

「初代も来てたのですね。」

 

「ミヤビに誘われましたから…それより今夜久し振りにどうですか?」ムニュ

 

「!魔王は私の夫ですよ初代。一番は私です。」ムニュ

 

「二人とも落ち着けって。それなら二人で…な。」

 

「おにーさん…私も一緒が良い…ダメ?」(;_;)

 

「うっ!?…二人ともその…」

 

「全く魔王は…でもそんな貴方を好きになったのは私ですからね。私が一番じゃないとダメですよ。」

 

「ありがとうフィラ、マルも後でな。」

 

「!フィラお姉ちゃんありがとう!」ムギュ

 

「フワァァ…あらぁ青年坊やとフィラ来てたのねぇ。いらっしゃい」

 

「ハデスおばあちゃん!」

 

「ハデスおばあちゃんです…!」

 

「ミルフィもフィマもいらっしゃい。また可愛くなったわねぇ。孫みたいで愛しいわぁ」ギュウ

 

「ハデスおばあちゃんふんわりです~」

 

「ハデスおばあちゃん…今度魔法教えて欲しいの」

 

「良いわよぉ。二人とも筋が良いから私も教えがいがあるわぁ。」

 

「マオーさん、フィラさんいつもお疲れ様です。ミルフィとフィマもまた大きく可愛くなりましたね。」

 

「わーい!未来お母さん!今日ねフィマと二人でおつかい行ってきたの!」ダキッ

 

「えらいですよ、ミルフィ。良く二人で行けましたね。…フィマもおいで」

 

モジモジ「未来お母さん!」ムギュウ

 

「ふふっ二人とも相変わらず未来さんが大好きですね。」

 

「あっ!ミルフィ、フィマ!未来お姉ちゃんに抱き付いててズルい!私も抱き付くですぅ!」ムギュウ

 

「ミオも可愛くなりましたね。子供の成長は早いですね。」ナデナデ

 

「未来お母さん…安心するです…!」

 

「未来お母さ~ん。トリック・オア・トリートです!」

 

「未来お姉ちゃんお菓子をくれないとイタズラしちゃいますぅ!」

 

「三人のイタズラならどんと来いと言いたいところですがお菓子があるのでどうぞ」

 

「わーいありがとうですぅ未来お姉ちゃん!」

 

「ありがとう未来お母さん!」

 

「…ありがとう…未来お母さん…お礼です…」ムギュウ チュッ

 

「フィマ!?」

 

「未来お母さん…大きくなったらお嫁さんにして欲しいの…」

 

「まだフィマは幼いのですから私なんかよりも素敵な方に出会うことが出来ますよ?」

 

「やだ!未来お母さんが良いの…!」

 

「未来お母さん。フィマは相談に乗ってくれて優しくて一緒にいて安心する未来お母さんが良いみたいなのです!」

 

「う~ん(;´∀`)ではフィマが大きくなって変わらずにいたのでしたら良いですよ。」

 

「ホント!約束なの…!」

 

「未来さんフィマがすいません。」

 

「いえ、良いのですよ。子供の頃はそういうことは多いですからね。大きくなるにつれて変わるでしょうから。」

 

しかし数年後大人になったフィマから変わらない思いを告白されフィマが本当にお嫁さんになってしまうとはこの時の未来は想像していなかったことである。

 

「ミルフィ!フィマ!ミオもいらっしゃいなの!」

 

「ヒメお姉ちゃん!」

 

「ヒメお姉ちゃん久し振りです…」ムギュ

 

「ヒメお姉ちゃんですぅ~」

 

ここ数年でヒメちゃんも成長し今では中学生程の身長まで伸び神様としてアマテラスのお手伝いをしている。

 

「暖かいです!ヒメお姉ちゃんは安心します。」

 

「ヒメお姉ちゃんぽかぽかする…」

 

「ヒメお姉ちゃんお日様みたいですぅ!」

 

「三人とも元気でヒメも嬉しい!」

 

「ヒメちゃんもすっかり大きくなったな。数年前はミルフィたちと同じぐらいだったのにな。」

 

「ヒメちゃんはミルフィたちが生まれてくるの一番楽しみにしてましたからね。」

 

「ミルフィ、フィマ元気にしてたかしらぁ?」

 

「ベルフェお姉さんお久し振りです!」

 

「二人とも大きくなりましたね。」

 

「ベルゼお姉ちゃん…!」

 

「悪魔というのは成長が早いものですからね。少し見ない内に大きくなるのは当たり前かもしれませんね。」

 

「「ルーお姉ちゃん!」」

 

「ルシファーお姉ちゃんトリック・オア・トリートなのですぅ!」

 

「はいどうぞ。ミオも魔王様の娘なのですからきちんとしないと…」

 

「ルシファー様。今日はお祝いですから多めに見てあげてください」

 

「ミルフィ~、フィマも久し振り~」

 

「クーちゃんです~」

 

「わーい!ひんやり…」ムギュ

 

「おぉミルフィたちは暖かいのだ~」

 

「ミルフィさん、フィマさんお久し振りです。」

 

「バク~」

 

「ミルフィ~フィマおつかい大丈夫だった~?」

 

「「エレキお姉ちゃん!大丈夫だったよ」」

 

「スーちゃん久し振りです~!」

 

「ヒノちゃん暖かい…」ギュウ

 

「みなさ~ん、お菓子と紅茶持ってきましたよ~」タタタタタッ

 

「スチル!走っちゃダメよ!でないと」

 

「はうあっ!?」

 

とレジスチルのもつお盆が宙を舞う

 

全てこぼれてしまうかと思われたとき

 

カチッ

 

サッ「危ない危ない。スチルも焦らなくて良いんだ。もう少し慎重に運ばないとな。」

 

「ユーさん!ありがとうです!」

 

「(*`Д´)ノ!!!」

 

「こらこらドラゴ。スチルだって悪気があった訳じゃないんだから怒らない。」ナデナデ

 

「( ≧∀≦)ノ」

 

「兄様ドラゴさんばかりズルいです。私もナデナデを所望します。」

 

「未来はいつも可愛いな」ナデナデ

 

「はぁ~兄様…(* ´ ▽ ` *)」

 

「祐希お~じさ~ん!!!!」ダキッ

 

「おっとミルフィか…また大きくなったな。お母さんに似てきたか?」

 

「お母さんに似ておっぱいもおっきくなってるよ!おじさんなら触って良いよ!」

 

「こらこら大人をからかわない。そういうのは好きな人にしてあげるんだぞ」

 

「むぅ。私が好きなのはお父さんとおじさんだもん!」

 

「祐希おじさん…トリック・オア・トリートなの!」

 

「フィマも大きくなったな。ほらチョコレートだ。口当たりも柔らかくて甘いぞ。」

 

「ありがとう!モグモグ 美味しい!」

 

「ユーさんトリック・オア・トリートですぅ!」

 

「ミオもますますミルの嬢ちゃんに似てきたな。行動力は魔王君譲りなのを受け継いで優しさもあって…そのまますくすく育つんだぞほらチョコレート。」

 

「わーい!」

 

「ふふ、今年も賑やかなハロウィンで嬉しいわ。」

 

「おばあちゃん!トリック・オア・トリートなのですぅ!」ムギュウ

 

「ミクルちゃん…トリック・オア・トリートなの!」

 

「ミクルお母さんトリック・オア・トリートです!」

 

「三人とも元気で私も嬉しいわ!はいクッキーよ。」

 

「わーい!おばあちゃんの手作りですぅ!おばあちゃん大好き!」ギュウ

 

「おばあちゃんもミオのこと大好きよ(^_^)」

 

「ミクルも嬉しそうで良かったものじゃ。こういう平穏はよいものじゃな。」

 

「リリーン!」

 

「ラッキー」

 

「ピィカッチュ」

 

「トゥース!」

 

「チィールゥ」モフ

 

「チルです!」

 

「ふわふわしてます~」

 

「子供の成長は良いものですね…私も兄様との赤ちゃん…欲しいなぁ」チラッ

 

「ねーねぇ!」ムギュウ

 

「ヒメちゃん?」

 

「ねーねぇとにーにぃなら大丈夫だよ!ヒメねーねぇ応援してるの!」

 

「ありがとうヒメちゃん…ヒメちゃんは優しく大きくなりましたね…」ナデナデ

 

ムフゥ「ありがとうねーねぇ!」

 

「にゃあにゃあ未来お姉ちゃんに抱き付くです…」

 

「雫?」

 

「未来お姉ちゃんは雫のご主人です。祐希さんのことでお手伝いできることがあれば手伝いますにゃあ」

 

「雫もありがとう」ナデナデ

 

「未来様!」ムギュ

 

「エクシィ楽しんでますか?」

 

「はいです!とても賑やかで皆さんと一緒に過ごせて楽しいです!」

 

「エクシィお姉ちゃん遊ぼ!」

 

「エクシィお姉ちゃん…遊ぶです!」

 

「エクシィお姉ちゃん!トリック・オア・トリートなのですぅ」

 

「ありがとう三人とも!お菓子です。」

 

「エクシィが楽しく過ごせていて安心しますね。」

 

「恩人~何時になったら母さんとくっついてくれるのだ~」ムギュウ

 

「ユーさんでしたら大歓迎です!」

 

「祐希さんがお父さんならわたしも嬉しいです!」

 

「ママ祐希といる時和んで幸せそうだから任せられるよ~」

 

「( ≧∀≦)ノお父…さん…な…って?」

 

「中々スチルたちも祐希に懐いてるわね。でもそいつはわたしの契約者よ。それならまず私が」

 

「いえいえ、未来は何十年と思い続けて来たのです。未来が最初に決まってるではありませんか!このマモン、未来を応援すると決めているのです!」

 

「皆さんといると賑やかで落ち着きますね~魔界とは大違いです~」

 

「マーちゃん!」ムニュゥ

 

「ひゃあ!?ミオさん!?」

 

「マーちゃんトリック・オア・トリートですぅ!」

 

「すいません。今は持ってなくて…」

 

「それならいたずらですぅ~」モニュムニュ

 

「ミオさん!?だめぇ…そこは揉んじゃだめです~」

 

「マーちゃんのおっぱい枕みたいに柔らかくて気持ちいいですぅ~やっぱりマーちゃんのおっぱいは安心するですぅ」

 

「こらミオ!駄目でしょ!マミヤさんに迷惑掛けちゃ!」

 

「あう~お母さんごめんなさいですぅ」

 

「私じゃなくてマミヤさんに謝らなきゃダメですよ。」

 

「いえいえミルさん大丈夫ですよ。少しびっくりしただけですから~ミオさんなりのスキンシップですからあまり怒らないであげてください。」

 

「マーちゃんごめんなさいですぅ…」

 

「良いんですよ。ミオさんなりに私を楽しませようとしてくれたんですよね。ありがとう」ナデナデ

 

「マーちゃん!」ムギュ

 

「もうおっぱい好きなのは先輩に似ちゃったからでしょうか…」

 

「何元気一杯なのは良いことさ。悪いことをしたらちゃんと叱って上げてどういうことが駄目なのか一緒に考えてあげたらまっすぐに育ってくれると思うさ。何かあれば相談してくれミルの嬢ちゃん。」

 

「ありがとうございます祐希さん!」

 

「何だか未来ちゃんと祐希には世話になりっぱなしだな…いつも悪いな。」

 

「子育ては大変なのは知識としては知ってるのでミルちゃんの負担を和らげたいと私が勝手にやってることなので気にしないでください。」

 

「なにまだまだ二人とも若いんだ。俺なんて人間の中じゃ一番じいさんだからな。気軽に何でも相談してくれ。」ポンポン

 

「…何だか親父みたいな安心感みたいなのがあるな…こういうのは初めてかもな。これからも宜しく親父!なんつって」

 

「おう、任せときな!大抵のことは何とかするから大船に乗った気持ちで良いぞ魔王君」

 

「お…おう( 〃▽〃)」

 

「ふふっ先輩ってば…でも先輩もお父さんの暖かさって言うのは触れてこなかったから嬉しいかもしれないですね。」

 

「母様も言ってましたが千尋さんが一人で子育てしてたようなものだと…兄様って面倒見も良いから魔王にとってプラスに働いて良い父親になって欲しいものですねミルちゃん」

 

「そうだね。ありがとう未来ちゃん」ギュム チュッ

 

「ミルちゃん(///∇///)!?」

 

「フフフッ未来ちゃんも祐希さんとの赤ちゃん楽しみにしてます。未来ちゃんのためなら一肌脱ぎますからね。それに肌を重ねるのも未来ちゃんとだと嬉しいです(* ´ ▽ ` *)」

 

「か、考えときます(///∇///)」

 

「珍しく未来が押されてるわね」

 

「未来もミルの嬢ちゃんを大事に思ってるからか意識してるしな~」

 

「まぁ仲が良いのは良いことだものね。」

 

「ミルさんだけズルいですよ。未来私とも肌を重ねましょう。そして子供を…」

 

「うにゅ?どうしたの?ルーお姉ちゃん?」

 

「タキツヒメ!?いえこれは…」

 

「分かったの!ルーお姉ちゃん、ねーねぇに甘えられなくて寂しいの!ヒメぎゅってしてあげるの~」ムギュウ

 

「タキツヒメ…貴女は優しい娘ですね…」

 

「マミヤさん一緒におかし食べよう!」

 

「マミヤお姉ちゃん遊ぼ!」ムギュ

 

「ミルフィちゃんもフィマちゃんもありがとう~嬉しいわ~」

 

「お母さんが元気で良かった。ここ何百年とても不安そうな顔で無理に笑おうとしてたのを見てるとホントに良かった。」

 

「ミヤム楽しんでますか?」

 

「未来お母様!はい!皆さんがいて何よりも未来お母様がいらっしゃって楽しいです。あとお母さんに抱き付いてあげてくれませんか?少し寂しそうにしてたので…」

 

「えぇお安いご用です。」スタスタ

 

「未来様?」

 

ムギュウ「マミヤ…トリック・オア・トリートです。おかしかこうして抱き付かれるか選んでください。」

 

「未来様に抱き付いて欲しいです…とても安心します。ありがとうございます私の愛しい人…」

 

「マミヤは未来のこと凄い信頼してるわねぇ。未来も満更じゃないし案外強敵かもしれないわね。」

 

「そりゃそうだろう。ヒメちゃんしかりマミヤさんしかり未来の優しさが救ったんだ。懐いてるのは不思議じゃないさ。」

 

「あんた意外に冷静ねぇ。未来取られちゃうわよ?」

 

「その時は異空間にでも家作って未来と慕うものたちを隔離して独占するからな」

 

「…はぁこっちも独占欲の塊だったわ。」

 

「祐希おじさん!今度弓教えてください!」

 

「良いぞミルフィは頑張り屋だな。」ナデナデ

 

「だって。今度は色んなことを覚えたいですし、いざというときになにも出来ないのはもう嫌なんです。こうして私がまた生きることが出来てるのは祐希さんのお陰です。

 

だからこの命を大事にして色んなことを学んで家族を…先輩とフィラ、フィマを守りたいんです。」

 

「…ミルの嬢ちゃん…」

 

「ふふっ今はミルフィですよ。でも女の子の幸せ…結婚もしてみたいですし子供も欲しいです。お父さんとの赤ちゃんもですけど祐希さんの赤ちゃんも欲しいんですよ」

 

「ミルフィは欲張りだな~」

 

「今の私は半分お父さんの魔族の部分もあるからか前のときは恥ずかしかったですけど今はそうでもないんです。それに私だって悪魔っ娘です。欲のままに生きても良いと思うのです。」

 

「まぁミルフィが大きくなってそれでも好きでいたならな。」

 

「言質取りましたからね。覚悟してくださいね!祐希おじさん!」

 

「兄妹そろって人たらしなんですから。祐希も未来も節度を…」

 

「アマちゃんがそれを言うかい?神様たらしの人たらし」

 

「何を言うのですか!?そんなわけ」

 

「姉様…おかし作ったので…どうぞ!」

 

「アマテラス様!チョコレート作ったのでよろしければ一緒に!」

 

「アマテラス殿いつもお世話になっております。こちらお菓子です。」

 

「アマテラス様ですぅ!ぽかぽか~」ギュ

 

「アマテラス様…暖かいの…!」ムギュ

 

「にゃあ…」ムギュウ

 

「ホントね。皆アマテラスを慕ってるわ~。」

 

「まぁ太陽神で長女で最高神だから頼りがいもあるしなぁ。時々甘えてくるギャップはグッとくるな。」

 

「あんたも大概ね。まぁこっちにない技術でゲームも3Dとかハイテクになってきてるから私としては良いけどね。」

 

「ハロウィンなのだー!皆お祝いしてるのはランタンも嬉しいのだー」

 

「ランタンさん今年も来てくれてありがとうね。」

 

「ミヤビが誘ってくれるなら何時でもいくのだ!」ムギュ

 

「ヒメもばぁばに抱き付くの!」ムギュウ

 

「おばあちゃん!」

 

「おばあちゃん大好きです…!」

 

「こうやって家族に囲まれて過ごすことが出来るなんて幸せだわ。ランタンさんも家で暮らす?」

 

「う~ランタンは魔界のカボチャの苗から生まれたのだ~だからあんまり魔界から離れられないのだ。」

 

「それならその苗をこっちに持ってくれば良いのよ。そしたら暮らせるわよ?」

 

「でもミヤビは迷惑じゃないのか?」

 

「そんなことないわ。ランタンさんは孫みたいな家族のような娘だもの。」

 

「…ランタン家族がいないからそんな風に言われたのは初めてなのだ…ミヤビ~」ムギュウ

 

「パ~ン」ムギュウ

 

「パンプキンもありがとなのだ~」

 

「それにしても最初は特大サイズのパンプジンがランタンと一緒にいるとは思わなかったですね。」

 

「ランタンもカボチャでハロウィンを連想させるパンプジンを気に入って一緒にいるようになったからな。」

 

「お互いの波長があったという訳じゃな。」

 

「よしよし。これからも宜しくね。」

 

「全く親子そろって人たらしというか悪魔たらしというか…」

 

「それがミヤビちゃんの優しさだからですよ。なんでも包み込んでくれる包容力は皆引き付けるからね。妹もミヤビちゃんに抱き付いてたなぁ。」

 

「そういえば熟成させた虹の実ワインをあっちで買ってきたから大人組は飲むか!アルコール度数はそんなにないから普段酔いやすい魔王君も楽しく飲めるはずだ!」

 

「おぉ!サンキュー!ミルから酒を飲むのは家だけって言われてるからなぁ。」

 

「だって先輩酔うと見境なく性的に襲いかかるじゃないですか!家なら私や見知った悪魔の方しかいないので不安はないですし浮気しないようにお酒の管理はしないとです。」

 

「そうですね。酒は飲んでも飲まれるなと良く言いますからね。ミルちゃんを悲しませるようなことだけはしないでくださいね!」

 

「分かってるよ。未来ちゃんに怒られるのはコリゴリだ。」

 

「まさか魔王様を女体化させてミルさんと一緒におしおきするなんて思わなかったですからね。」

 

「あの時の快感は良かったけど性別が女になっちまうから勘弁してくれ 」

 

「その時はミルちゃんを男にして魔王が赤ちゃん産めば良いのです。それとも」

 

フゥ「私がお相手しましょうか?気持ち良く這い上がれないような極上の快楽を共に味わうことが出来ますよ?」

 

(///∇///)「み、魅力的だけど…今は止めとく」

 

「では将来的に…」

 

「お母さん!お父さん!」ムギュウ

 

「ミオ?」

 

「やっぱりお父さんとお母さんが一番安心して大好きです!」

 

「ありがとなミオ。俺には勿体ないほど良い娘だ!俺たちのもとに生まれてきてくれてありがとう」ムギュウ

 

「先輩との愛の結晶…愛しい娘…ねぇ先輩…三人目もどうですか?」

 

「俺は今すぐにでも欲しいな。あっちの俺みたいに娘たちに囲まれて仕事に精を出して…まぁ魔王として、魔界のこともだけど人間としても立派な仕事をしないとな!」

 

「お父さん、お母さん、ミオ、生まれてくる妹たちは私が守ります!」

 

「レナスもありがとうな。」

 

「お姉ちゃんも大好きですぅ!」ムギュウ

 

「ありがとうミオ…」

 

「全く…親子仲良く…元気で過ごしてね。ミルちゃん…魔王…ベルゼ…ミオ…」

 

「貴女も幸せにならないと駄目よ未来。ミヤビも未来も私にとって子孫で娘で孫だもの。何かあったらすぐに言ってちょうだい。貴女たちを今度こそ守る…」ギュウ

 

「ハデス…ありがとう」

 

「それにしてもこうしてまた貴女と過ごせるなんて…夢を見てるみたいだわ。」

 

「ルシファーさん。そうですね…ミヤのときでは味わえなかった女としての幸せ…娘が出来た喜び…こうして家族や友人に囲まれた日常…でも夢じゃないです。私はちゃんといますよ」キュ

 

「ミヤビ…やはり魔界に来ませんか?サタンの後継として魔王を継承して…」

 

「ごめんなさいルシファーさん。私は未来やハデス母さんと過ごす方が良いみたい。それに魔王君が頑張ってくれるから魔界は大丈夫だと思うわ。」

 

「ミヤビらしいですね。私も何気なく聞いただけなので良いのです。またこうして遊びに来ても宜しいですか?」

 

「ルシファーさんでしたら何時でもいらっしゃってください。」

 

そうして皆がハロウィンを楽しみ時が過ぎていく。

 

「ゴドラァ」

 

「ゴドラさん遊ぼ~」

 

「ゴドラさんですぅ~」

 

「二人とも元気一杯ですね…」

 

「未来お母さん…その…」

 

「フィマ?どうしたのですか?」

 

モジモジ「…今日はお父さん…お母さんやミルフィお姉ちゃんからじゃなくて…未来お母さんが良い…ダメ?」

 

「良いですよ。おいでフィマ」

 

ムギュウ パァァ「むにゅう…未来お母さん…暖かい魔力です…お母さんと同じで一番安心するです…大好きです…」

 

「よしよし。私も好きですよ」ナデナデ

 

ムギュウ「未来お母さん……」

 

「それにしてもフィマのあれは中々特殊よね。魔力を吸収して自分の魔力にストックできるなんてね。」

 

「魔力吸引体質というかマジックドレインというべきか…魔力の容量が大きい分消費したときが回復するまでに時間もかかるんだろうけど」

 

「そうねぇミルフィと同時に生まれてきたとはいえフィラの魔力の大半を吸ってもまだ足りないぐらいであの時は危なかったわ。未来の咄嗟の機転で事なきを得たけどそれでも未来の魔力を全部吸っちゃう程だものね。」

 

「幸い日頃から魔力を貯めて魔石に移してたからそれを補給するなりで補ったり大変だったな。」

 

「それで母子共に無事だったから良かったわ。」

 

「そういうのもあってフィマは未来のことも母親だと思ってるものね。それ以上の感情も持ってそうだけど。娘と孫が幸せならそれで良いわ。」

 

「祐希さんすいません。このフグクジラおかわりとかありますか?とても美味しくて…」

 

「まだ沢山あるから遠慮しなくて良いぞミルの嬢ちゃん。調理とかはソーナンスがしてくれるから問題ないぞ。あとは水晶コーラとかもあるからどんどん開けて飲んでくれ。お酒が弱い人はそっちを飲んだ方が美味しいぞ」

 

「いやぁ!虹の実ワインも良かったけどこっちも炭酸が効いててうめぇぇ。」

 

「しゅわしゅわしてるですぅ~」

 

「甘くて炭酸が効いて美味しいです!」

 

「美味しい…!未来お母さんどうぞです…」

 

「ありがとうフィマ。ゴクゴク」

 

「間接キス…嬉しいの…」

 

「子供たちは水晶コーラのが良いみたいだな。魔王君も気軽に酔わずに飲めるから良かった。」

 

「祐希!」

 

「おう、魔王!どうした?」

 

「カレー作ったから食べてくれ。モーモー牧場の牛娘が搾った牛乳を使ったモーモーカレーだ。」

 

「頂こう。」モグモグ ゴクン

 

「甘さのなかにほんのりある辛さとトロッとしたルーの味わい、更に柔らかく抱きしめられたかのような暖かさがあるようだ…うまい!」

 

「祐希には返しきれない恩があるしなぁ。こうして少しずつでも返させてくれ。それに祐希と未来ちゃんならミルフィとフィマを任せられるしな!」

 

「そうですね…私たちの大事な娘を任せられるのはお二人しかいないですね。」

 

「異世界の魔王様が一番信頼されてるのはやっぱり祐希のやつなのよね。」

 

「まぁ、異世界の坊やとフィラを助け出して異世界のミルも転生させて、フィマも未来のことが大好きだものねぇ。何だかんだ二人ともお節介だからねぇ。」

 

「ゲーム大会なのだ~負けたらイタズラする罰ゲームありなのだ!」

 

「私も負けませんよ!」

 

「ゲーム大会か!腕がなるぜ!」

 

「ゲームなら参加するわ!」

 

「お~僕もやるぞ~」

 

「姉さん負けませんよ!」

 

「頑張るです~エクシィちゃんもやりましょう!」

 

「はい!でもスチルさん大丈夫ですか?」

 

大体こういったゲームのときはスチルが負けるのが多いため心配するエクシィ。

 

「大丈夫ですよ!今日こそは一番になります!エクシィちゃんこっちに座りましょう!」ムギュウ

 

「ありがとうございますスチルさん!暖かい…」

 

「エクシィはスチルに一番懐いてるわね。」

 

「気兼ねなく接してエクシィのこと一番構ってるのがスチルだからねぇ」

 

「純粋だからこそエクシィも安心できるんでしょうね。」

 

そうしてハロウィンの夜は過ぎていく。

 

ゲームの結果?

 

スチルが一位になれたのは一度で残りは全て最下位だったためイタズラされることになった。

 

エクシィが代表でイタズラをすることになり

 

「スチルさん…その…私を抱きしめて一緒に寝てください。」

 

「そんなことでしたら何時でもしますよ!」

 

「エクシィが幸せで良かったです。」

 

「トリック・オア・トリート…お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ?」

 

「…お菓子がないのでイタズラでお願いします兄様…」

 

「あれ?でも未来ちゃんさっき普通にお菓子持って?」

 

「気にしたら負けよ。未来は愛しのお兄さんにイタズラしてもらいたいのよ。」

 

「成る程な!」

 

「それなら抱きしめるか」ムギュウ

 

「…兄様の鼓動…暖かい…私の愛しい兄様

(* ´ ▽ ` *)」キュ

 

「未来様幸せそうです!」

 

「十何年もひたすらに会いたいと願ってたのです。未来が前を向くようになり私も我がことのように嬉しいですね。」

 

「未来にも漸く春が来て良かったわ…それに祐希君になら任せられるわね。」

 

「仲睦まじくて微笑ましいですね先輩!」

 

「そうだな。未来ちゃんにも幸せになって欲しいもんな。」

 

スンスン「兄様の匂い…いつまでも嗅いでいたいです…もう離さないです。」

 

ヽ(´ー` )ヨシヨシ「未来…俺の一番の宝物…もう未来を置いていなくならない…絶対に…」

 

「まったく二人そろって独占欲が強いもんじゃ。似た者兄妹とは良く言ったものじゃな」

 

「ティ~ナさん!」ムギュウ

 

「おぉミクル…」

 

「トリック・オア・トリート。お菓子をくれないと襲っちゃいますよ♪」

 

「趣旨が違くなっとるぞ?まぁお菓子は持っとるがのぅ」

 

「それなら後で一緒にどうですか?久しぶりにティナさんに甘えたいなぁ?」

 

「後で思う存分に甘えて良いぞ。」

 

「ありがとうティナさん!」

 

そうして子供たちも眠くなってきたのでお開きにしてパーティーの後片付けを済ませて部屋に戻った未来。

 

「はぁぁ今日も良い一日でした。兄様と一緒にいられて母様やミルちゃんたちとこうして過ごせるなんて夢みたいです。」

 

コンコン

 

「?開いてますよ。」

 

そこへヒメちゃんが現れる。

 

「うにゅ、ねーねぇ!」

 

「ヒメちゃんどうしましたか?」

 

「一緒に寝たいと思って…ダメ?」

 

「良いですよ。おいでヒメちゃん。」

 

ギュウ「ねーねぇ…ねーねぇのお陰でヒメ大きくなれたの。それでね…その…ヒメもお嫁さんにして欲しいの…」

 

「ヒメちゃん!?でも私よりもヒメちゃんが 好きになる人だって」

 

「ううん…ねーねぇがいいの。ヒメを見つけてくれて優しくしてくれてぽかぽかするねーねぇが。」

 

「ヒメちゃん…」

 

「私、タキツヒメノミコトは未来さんをお慕いしております。どうかお側においてくれませんか?」

 

「…その…えっと…こういうストレートな気持ちってあんまり経験したことなくて…あの…本当に良いのですか?」

 

「何度でも言うもん。にーにぃも良いよって言ってくれたしヒメはねーねぇが大好きだよ!」

 

「…不束者ですが宜しくお願いしますヒメちゃん。」

 

「ありがとうねーねぇ」ムギュウ スリスリ

 

「こちらこそありがとうございますヒメちゃん…良く兄様を説得できましたね…」

 

「にーにぃにヒメの気持ち伝えたら普通に頷いてくれたの!」

 

「兄様、ヒメちゃんに甘かったりしますからね。」

 

「あと身体を重ねる?のもねーねぇに教えてもらいなさいって。どうすればいいの?」

 

「兄様!?私に丸投げしましたね!!」

 

「ねーねぇ?ヒメ、ねーねぇとひとつになりたいの!」

 

「ふぇっ!?え~とですね。」

 

「うにゅ」ギュウ チュッ

 

「ンムッ チュッ…うぐっ…んん…プハッ」

 

「うにゅ~ねーねぇのお口甘いの…もっとねーねぇとチュウしたいの」

 

「ヒメちゃん…もっと深く繋がりましょう♥️」

 

「うにゅ♪」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「今頃未来はヒメちゃんと宜しくやってるかしらね?」

 

「ヒメちゃん大丈夫かしらぁ?未来って結構な絶倫だから心配だわ。」

 

メソラシ「そうだな…心配だな」

 

「…なんで目逸らしてるの?何か隠してるわね?ほら言いなさい。」

 

「いやぁ、ヒメってアマちゃんの娘だからそのだな。遺伝的にというか体質も似てるかもと思ってな。そうなると…」

 

「どうしましたか祐希?」

 

「アマちゃんが3日3晩夜通しで俺から搾ってもまだまだ元気な絶倫だって話しだ。」

 

「(///∇///)祐希!?何を言うのですか!貴方だって気持ち良かったでしょう!!」

 

「途中から意識なかったんだけどな (;^∀^)」

 

「ちょっ!?アマテラスどんだけよ」

 

「多分太陽神としての包容力やら太陽のように無尽蔵な体力も関係してるんだろうな。」

 

「あらあら。そうなるとヒメちゃんも…」

 

「まぁ可能性の話しだけどな。」

 

「それにしても祐希が次元世界の管理神の使徒になってるなんて思わなかったわ。」

 

「色々じいさんには世話になってるからな。まぁそれでも俺はアマちゃんを信仰してるしヒメもそうだからな。」

 

「ありがとう。私の大事な最後の使徒の貴方から言われるのは嬉しいわ。それと貴方の心象世界また堪能させてもらえる?ツクヨミも貴方の世界は安心するって言っててね。」

 

「別にそれぐらいだったらお安いご用だ。」

 

「それならわたしも良いかしら?研究して私も何時かは辿り着きたいからねぇ。」

 

「そうねぇ。雫も誘ってミヤビたちとのんびりするのもありねぇ。」

 

「祐希おじさん私も良いですか?合成士としてもなにか参考にならないかと思いまして」

 

「ミヤビさんたちなら魔法談議することになりそうな気がするな。別に構わないけどな。ミヤムちゃんも構わないぞ。むしろ大歓迎だ。何せ未来の×なのだから。マミヤさんも誘ってきてくれ。」

 

こうしてハロウィンの夜が明けるのであった。

 

翌日泊まっていった魔王、ミル夫妻は娘たちと川の字でゆっくりと眠り真魔王とフィラは何時も通り愛を深め、久し振りにミヤビと一緒に寝ていたミルフィとフィマ。

 

ランタンもミヤビに抱き付きながら良い夢見心地でミヤビが起きても中々起き上がらなかった程である。

 

ティナとミクルもツヤツヤした様子で起き上がってきてそれ以外は夜通しでゲームをしたりお酒を飲みながらなどで未来とヒメちゃんを除いて集まっていた。

 

「未来様何時もだったら起きてくるのに遅いですね?」

 

「何かあったのでしょうか?」

 

「…いやぁまさかねぇ。祐希の言った通りだなんて思わないけど…」

 

「未来様大丈夫かな?」

 

「ちょっと未来お母さんの様子を見てきますね。」

 

「ミヤムちゃんそんなに慌てなくても良いんじゃない?未来様だってそんな日ぐらいあるわ~」

 

「皆おはようなの!」

 

「ヒメちゃん?未来はどうしたの?」

 

「うにゅ♪ねーねぇも起き上がってたからもう来るよ?」

 

「お、おはようございます……」

 

「…わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?み、未来ちゃ~~~ん!?干からびてますぅぅぅ」

 

「あぁやっぱりだったか(;^∀^)」

 

「ヒメちゃんぴんぴんしてるわね。」

 

「ヒメちゃん恐るべしね。」

 

「ほら未来まだ寝てた方がいいだろう。膝枕してあげよう。」

 

「ありがとうございます兄様…」スピー

 

「寝るの早いわね」

 

「祐希君…未来のこと宜しくね。」

 

「もちろん。今度こそ守ってみせる。」

 

再会した兄妹は今日も気楽に過ごしていくのであった。

 




あとがき

何とかハロウィンに間に合いました月光です。

今回は大分先の話しになり真なる魔王とフィラの間に双子の姉妹が誕生しており姉がミルフィ妹がフィマになります。

ミルフィは真魔王とフィラの世界のミルがフィラの中で転生して生まれ変わりました。

なのでとても両親が大好きで二人と妹を守ろうと色んなひとから様々なことを学んでます。

祐希のことも当然知っていて命の恩人で魂も分けられたので未来への思いも知っており未来を応援していて、父の魔王と同じぐらい好きです。

何時かは真魔王との赤ちゃんも欲しいのと祐希の赤ちゃんも欲しいと魔王の魔の部分も受け継ぎ、悪魔っ娘としての本能も持つようになったからか昔の恥ずかしがりなミルからは想像できないほど精に関して積極的になってます。

フィマは家族が大好きで何時も誰かにくっついていたりしていて未来をもう一人のお母さんと慕い懐いています。

フィマは魔力吸引体質と呼べるほど魔力を多く保有できて自分にストック出来、祐希からはマジックドレインと言われるほどでした。

フィマが生まれるときはフィラから魔力を吸いとっていて結構危なかったものの未来の機転で何とかなりました。

そのときの話しはまたいつか語ります。

そういったこともありフィマは父の魔王とフィラ、未来の魔力が混ざりあっていて未来から魔力をもらうのはとても安心するとのこと。

更に大きくなった時に未来に思いを伝えてお嫁さんになる未来がくることでしょう。

そして魔王とミルの娘のミオは元気一杯の女の子。

ミル譲りのピンクの髪と魔王譲りの行動力で小さなヒーロー部として頑張っていてミルフィとフィマも一緒になり頑張っている。

ミル譲りのおっちょこちょいもありトラブルに良く巻き込まれるがミルフィ、フィマもフォローしほかの七つの大罪特にベルゼブブの助けもあり解決し周りに笑顔が溢れ自然なカリスマは魔王譲りだとルシファーは語る。

そして魔王に似て大のおっぱい好きであり大人陣に甘えにいって顔を埋めていたりする。

そして真魔王はこの数年でお店を開くようになりちゃんと働いています!

お店はカレー屋 マオ壱番

名前の由来はアニメ、ロックマンEXEのマハ壱番より。

モーモー牧場と、提携して美味しい牛乳を使ったモーモーカレーはマイルドな風味でとても人気があり牧場でも月に二度ほど出張でカレーを作りに行っている。

フィラも手伝っていて夫婦仲良く切り盛りしていて学生へのサービスなどもやっていて学生人気やデビルポリスも良く利用していて顔見知りでありたまに捜査協力をしたりしている。

そして初代ルシファーやマルから好意を寄せられており第二夫人、第三夫人となっていたりする。

もしかしたら増えるかもしれません。

原典魔王と同じでお酒はそんなに強くない魔王。600年後の中未来ではプロローグで酒に溺れていたり、お酒が絡むと見境なく襲ったりとあり

こちらでも一度それがありそれを運悪く?未来が見つけると素早く意識を落として未来宅の地下で手足を縛り性転換薬を飲ませて女体化させるとミルと共に生やして魔王を交互に味わいお酒は家でだけと誓約させて最後には女体化魔王も気持ち良くなりながらミルと未来に味わい尽くされることになりました。

そして本編に先駆けてマミヤとミヤムの親娘の登場。彼女たちは次章のデビルズデッドGPにて登場します。

なぜミヤムが未来を母と慕うかなどはこれから明かされていくことになります。

そしてアマテラスはある出来事から祐希や未来の前世のことを知り二人をとても大事に思うようになります。

創造主とのラグナロク後なのだ祐希も登場しておりアマテラスと仲良く話す光景もありました。

その話しはデビルズデッドGP後に明かす予定です。

そしてヒメちゃんが未来へと思いを告白し深く繋がり合います。

ヒメちゃんが思った以上に絶倫で未来も途中速効性の精力剤を飲んだりしたもののそれを上回るほどで未来も一度気を失うもののヒメちゃんは再度精力剤を未来に口移しで飲ませて未来に跨がり朝まで繋がりあってました。

デビルズデッドGP後のエピソードとしては

神界でイザナミを襲名した神様やツクヨミといった神界の神様たちのお話し

ヒメちゃんが、遊園地にておばけと友達になったり

ミヤビの幼馴染みで魔力だけを殺せる魔法使いにとって天敵な通称魔法使い殺しな某トウジ似の魔法協会の隠蔽したある事件とそれに巻き込まれた初恋の女性と忘れ形見の少女の話し

夢世界でブリテン島の魔女がヒメちゃんと出会い星の内海で起こる出来事。

創造主とのラグナロク後は真魔王とフィラの結婚式の話しで原典世界の魔王たちと参加する予定です。

接点を作る関係でもしかしたらヒメちゃんが原典世界へと迷い混む話しも企画中です。

迷い混んだif
祐希と共に来訪したヒメちゃんが持ち込んだ性転換薬を魔王と別世界のばぁばと慕うフェラが、飲んでしまい祐希の試作の精神と時の部屋化させるマジックアイテムでフェラと二人きりで閉じ込められ、今までの逆襲と言わんばかりに犯され尽くすも途中から優しく気持ち良くイカされたりで女の快楽を教えられる原典if魔王ことまお子。

試作の精神と時の部屋化するマジックアイテムが暴走し外での一時間が中では20年ぐらいになり結果、まお子に情が移ったフェラが、まお子を孕ませまくり部屋には10人以上の子供が生まれ、フェラも悪魔っ娘になり魔王が女体化した折りに何故か使えるようになった淫魔術でこれまた淫魔化したまお子を虜にして魔王として君臨するエピソードも考えたり

これによって近未来で暴走した魔王の世界線や男が、一人しかいなくなった千年後の世界の悲劇など回避されなど思い付きますね。

といった感じで進められたらと考えています。

今回のデビカのハロウィンはとても良い話でした。地獄から帰還した魔王がひとつ良いことをして、ランタンも家族を得て幸せそうで良かった。

シナリオライター急募でこれからデビカがどうなるのか気になりますね。

そしてチェイテシンデレラ城…今回は上になにも乗らなかったとは…

呼符でビックの二人をお呼びできて良かったです。

それでは皆さんハッピーハロウィン。

次回も宜しくお願いします!


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デビルズデッドGP プロローグ

デビルズデッドGPが開幕します。

今回は導入に当たり短いです。

どうぞごゆっくり。


???

 

タッタッタッタッタッ

 

その足音は酷く焦っていた。

 

本来なら二人で安全にジャンプする筈が敵の軍勢に見つかりそれを振りきるために二人は急ぐ。

 

「ハァハァ××お母さん…今度にしよう!このままだと二人とも危ないよ!」

 

「いいえ、今日でないといけないのです。今日ほど魔力が満ち溢れているのを逃せば次は数十年先になってしまいます。だから何としても!」

 

しかし敵の数は多く親娘は次第に追い込まれてしまう。そして母親と思わしき人物は娘を守るために苦渋の決断をする。

 

「…×××良く聞いて。これから向かう先でまずミクルさんを頼って。彼女なら未来が見える筈だから貴女の言うことも信じてくれる筈。そして出来れば昔の私にこれを渡して。」サッ

 

「どうしてそんなこと言うの!お母さんも一緒に!」

 

「このままでは二人とも危ないです。ならば一人だけでもあちらに跳んで…こんなことにならないように…

 

私はあの娘を助けられなかった…あの時側にいられればあんなことには…まだ幼い貴女に任せなければならない不甲斐ない私を許して欲しい。」

 

「そんなことないよ!××お母さんは私に色んなことを教えてくれた!優しくて愛情を注いで育ててくれたお母さんだよ!」

 

「ありがとう×××愛してる…」

 

ヴゥゥゥゥゥン

 

「おかあさぁぁぁぁぁぁん」

 

「どうか生きて…×××」

 

魔界サイド

 

「久しぶりにこちらに来ますね。あの娘たちは元気にしていますかね。」

 

七つの大罪マモンは魔界のある場所へと来ていた。会社を起こす前、人間界の文化を教えてくれたある悪魔に会いに魔界の海の見える場所まで来ていた。

 

「フォォォン!」

 

「久し振りですねラーちゃん。元気そうで何よりです。あの娘はどうしてますか?」

 

「フォン」クイクイ

 

「あちらですか…」

 

と少し歩いていくと小さくもちゃんとした母屋がそこに建っていた。

 

「マモンさん!お久し振りです!」ギュウ

 

「久し振りですねミヤム。合成士としても魔法使いとしてもかなり成長したそうですね。」

 

「はい!師匠に教わって合成士として日々精進してます!魔法は独学も多いんですけど以前お知り合いになった魔法使いの方に教わってます!」

 

「そうでしたか。マミヤはどうしてますか?」

 

「…お母さんは今日も海を見てます。やっぱり寂しいのか時々上の空になってます。」

 

「人間界の燃え尽き症候群とは違いますね、黄昏ているといえば良いのか…」

 

「お母さん昔に助けてくれたある人のことを待ってるって、その人は私にとってもう一人のお母さんだって言ってました。」

 

「ミヤムのもう一人のお母さんね…」

 

「朧気ではあるんですけどそれでも私を愛してくれていたのは覚えているんです。それにそのお母さんが残してくれた魔道書で魔法を学んだので先生みたいな人でもあります。」

 

「昔に聞きましたが一体何者なのでしょうか…マミヤに聞いても余り詳しく話そうとしないですし…」

 

「あら…マモンさんお久し振りです~」

 

「…マミヤそんな無理に笑おうとしなくて良いのですよ。それに知ってる仲なのですから取り繕わなくて良いのです。」

 

「すいませんマモンさん。今日はどうしたのですか?」

 

「今度人間界でカーレースが行われまして一緒にどうかと。お店も多く出すので気分転換にも良いかと。」

 

「…いえ私は良いですよ。私よりミヤムちゃんを連れていってあげてください。」

 

「お母さん一緒に行きませんか?」

 

「ごめんねミヤムちゃん…私が行ったって困らせちゃうだけだもん。」

 

「無理にとは言いません。気が向いたら来てください。私の交友相手で取引相手でもある未来という娘も中々興味深いですし…」

 

「…………………えっ!?マモンさん!今未来って言いましたか!魔法使いで色んな道具を製作してピカチュウって子とふわふわした羽の子を連れてませんでしたか!」

 

「どうしてそれを?確かにマジックアイテムやポーションといったものの製作やつい最近知ったことですが小さいふわふわした羽の子と鳴き声が特徴的なピカチュウを連れてましたが…マミヤが何故未来を知って?」

 

「あぁ…漸く…漸く会える!!マモンさん!そのカーレース、未来様も来られるのですよね!私も絶対に行きます!」

 

「お母さん?どうしたの?」

 

「ミヤムちゃんのもう一人のお母さんに会えるんです!未来様の言ってた通りです。また会えるって!ラーちゃん!未来様に会えますよ!」

 

「フォォォン♪」

 

「未来様に会える…未来様にまた甘えられます。会ったら何してもらおうかな♪膝枕とか一緒にお食事したり♪」

 

「お母さん…なんだか元気になりました。私が知ってる中でもあんなにはしゃいだお母さんは知らないですね。

 

私を守るために色んな所を転々としてた時のことを思うと良かったです。もう一人のお母さん…どんな人なんだろう?」

 

「未来ってばいつの間にマミヤと?それに臆病なあの娘にあんなに慕われているなんて…私でもそれなりに時間がかかったというのに。」

 

魔界でも新たな動きが出始めた。

 

それは各陣営の胎動といえるのかもしれない。

 

「これが成功すれば我等魔法協会の権威は上がりアインハルトの未来を見通す力を有効活用できる。

 

ふふ、フハハハハハハハハハハハハハ!」

 

「では、手伝う対価として先にこちらはもらうわ。」

 

「そんなもんで良ければいくらでも持ってくがいい。残りは成功報酬で渡す。」

 

「えぇこちらとしてもそれで構わないわ。カースドアイテム…呪いの道具…私たち悪魔なら平気だけど天使ならいい効果が期待できそう。」

 

「ではデビルズデッドGPを開催しアインハルト側が要求を飲まなければ見せしめをすれば良い。それにこちらには奴がいるのだ。」

 

「こちらとしても大助かりだから良いでしょう。会場全体に術式を刻んでおきましょう」

 

果たして魔法協会の企てとは一体何なのであろう。様々な陰謀渦巻く中で始まる物語。

 

 

デビルズデッドGP開幕




あとがき
今回は導入に当たるのでかなり短くなりました。

今回はデビルカーニバルにて合成士メロウに弟子入りしている同じく合成士のミヤムとその母親のマミヤが登場です。

マモンは彼女ら二人とは昔から知り合いで会社を興すのに必要なことや人間界の文化をマモンはマミヤから教わったこともありマモンにとっては恩人の一人に当たります。

マミヤは娘のミヤムが成長するまで力で支配するような時代の魔界や人間界での魔女狩りや悪魔祓いといった強力な力を持つものたちから常に逃げ続けてミヤムを一人で育てながら今まで生きてきました。

魔界の強力な悪魔たちからは腰抜けや逃げのマミヤと言われているもののマモンからしたら今まで強大な力の持ち主たち必ず逃げ娘を守り続けてきたマミヤは尊敬に値する悪魔であります。

それは化物揃いの悪魔やその当時強大な力のあった四大天使に狙われたとしても必ず逃げ切るマミヤだからこそ。

マミヤは最初から逃げることに全力を注いでいるので相手が攻撃や相手からの攻撃に思考を費やす間に逃げるまるではぐれメタルの素早さ特化である。

彼女を攻撃しようとしても瞬きの間に逃げているため見掛けることが珍しい悪魔と言えます。

彼女が逃げるのは娘を守るためでもありもうひとつ…大切な約束のため…また会いたいという願いのために彼女は生きる、

そして不穏な動きを見せる魔法協会の者と協力する悪魔。

そして冒頭の二人がデビルズデッドGPにて重要な役割を担います。

内一人は直接的には関わりませんがもう一人の存在にとって母親であり生きてほしいと願ってある魔法を行使しました。

それはまた次回で語りましょう。

そしてFGOではハロウィンライジングがそろそろ終わりぐだぐだ邪馬台国が復刻し討伐イベントという美味しいイベントが復刻。

リンゴをかじってやるしかないですね!

それでは次回も読んで頂けると幸いです。


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デビルズデッドGP 1節

デビルズデッドGP編第一話になります。

連続投稿になるので前話を参照に読むこと推奨します。

少し短いですが、今回は真魔王とフィラのほのぼのとヒメちゃんがある少女と出会います。

それではどうぞごゆっくり!


新年が明けて今日はとても晴れた洗濯日和。

 

ミクル宅にて居候している真魔王とフィラは庭にて洗濯を干していた。

 

「今日は良い洗濯日和だな!おかげでどんどん洗濯できるぜ!」

 

「そうですね…メルさん、マルさんの洗濯やミクルさんが遠征先で来ていたものなど速く乾くと良いですね。」

 

「ホントだな!にしてもミクルママのブラジャー…でけぇしアダルティな色合い!それにまだまだ成長中な青い果実のメル、マルも前見たのよりちょっと大きくなった気がするな!」

 

「魔王…」ゴゴゴゴゴゴッ

 

「でもフィラちゃんのが俺は一番だな!見慣れた色に俺好みなエロ可愛い下着…おっ!こっちはスケスケの紐パンでこっちは乳首丸出しのブラジャー…クンカクンカ ハムッ うん!サイコーだぜ!」

 

「へ!変態魔王!どうして私の下着を嗅いで口に含むのですか!目の前に本人がいるのにもう!いつだって…好きに堪能して良いのに!」

 

「悪い悪いフィラちゃんの反応が可愛くてつい」

 

「もうっ!」

 

「ははっ悪かったってフィラ」ギュウ

 

「魔王が変態なのは知ってますから良いです…それも含めて私は愛してるんですから」

 

「ありがとうフィラ俺も愛してる♥️」

 

「うん…♥️」

 

「エルル~」ピョンピョン

 

「カフカ~」

 

「ラッキ、ラッキ!」

 

「リーン♪」

 

「チョケチョケ!」

 

「エルフーンたちも気持ち良さそうにしてるな。」

 

「みんな元気で安心しますね。」

 

ヒュュュュュュン

 

「エルルルルルル~~」ピュュ~ン

 

「のわぁ!?エルフ~ン!?」

 

「もふもふさんキャッァチィィ!」ムギュウ

 

「エルル~♪」

 

「ふぅまたエルフーンがどっか行くとこだったぜ 」

 

「エレキさんが来てくれてエルフーンたちも遊び相手が増えて楽しそうですね♪」

 

「ホントだな…こういう平和が長続きしてほしいもんだぜ。」

 

とのんびり過ごす二人。

 

「マオー、フィラ~もふもふさん連れてお散歩行ってくる~」

 

「エレキさん気を付けてくださいね。知らない人に付いていっては行けませんよ。」

 

「エルフーンもエレキを、困らせないようにな。」

 

「は~い!」

 

「エルル~!」

 

ピョンピョン

 

「何だか平和すぎて何かの前触れかって思っちまうな…」

 

「早々何度も事件が起きるわけはないと思いますけどね。」

 

場面は変わり

 

「うにゅ~ぽかぽかして良い天気なの!」

 

「ヒノノ~♪」

 

「良いお天気ですねマスター!」

 

今日はお散歩ついでにねーねぇの町を色々探検したいとヒメちゃんはヒノちゃんとレジアイスを伴い歩いていた。

 

「ねーねぇの住んでるところ色々なものがあって凄いの!」

 

「人の文明とは驚くほど進むものですね。昔とは大違いです。」

 

「ヒノ♪」

 

とお散歩していると

 

ヴゥゥゥゥゥン ドサッ!

 

「うにゅ?何か変な感じがするの?」

 

「マスター?どうされましたか?」

 

「こっちからなの!」タッタッタッタッ

 

「ヒノノ!」

 

ーーーーーーーーーー

 

「わ~いお外気持ちいいなぁ♪」ピョンピョン

 

「エルル~」

 

「私たちがいた時代は皆狭いところで動きづらかったしママもお姉ちゃんたちも下向いてたの。」

 

「エルルゥ」

 

「でもね!今は皆明るくて元気になったの!ロックお姉ちゃんは相変わらず寝てるけど昔より構ってくれるし、

 

アイスお姉ちゃんは昔から礼儀正しかったけどいつも冷気のせいで私たち以外近寄ろうとしなかったけど今はヒメちゃんが一緒で前より笑うようになった。

 

スチルお姉ちゃんのドジを見ても笑わないで心配してくれて一緒にいてくれて凄い嬉しい!

 

ドラゴとママは、今どうしてるか分からないけどでもユーさん悪い人じゃないからきっと幸せだと思うの。」

 

「エルル~♪」

 

「私だってミクルがいてマオーにフィラ、メル、マル、もふもふさんたちが遊んでくれて楽しいの!」

 

ピョンピョン

 

とエレキはエルフーンを抱えて走り回っていると

 

ヴゥゥゥゥゥン ドサッ

 

「エルル?エルルゥ~」ピョン スタスタスタ

 

「もふもふさん!?待って~」ピョンピョン

 

とエルフーンは何かを感じたのか家の外れの空き地になっている場所へと向かうのをエレキもそのまま付いていく。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「うぅ…ここは…」

 

と怪我をした少女は今にも薄れそうな意識を懸命に繋ぎ止めながら想いを馳せる。

 

そうだ自分は…お母さんに…速く…速く知らせないと…

 

そうしないとお母さんの思いが無駄になっちゃう…

 

しかし少女の身体は酷く傷つき動くのもやっとであろう。

 

タッタッタッタッタッ

 

ビクッ!?

 

誰か近付く気配がする。

 

速く逃げないと…

 

少女は動かない身体を懸命に動かそうとする。

 

そして

 

「うにゅ!?お姉ちゃん!だいじょうぶ!」

 

幼いその声を最後に少女の意識は遠退いていった。

 

「うにゅにゅっ!お姉ちゃん怪我してるの!ど、どうしよう(>д<*)」

 

「マスターひとまずこの娘をどこか安静させられるところへ!」

 

「ヒノノ!」

 

「でもねーねぇのお家ここから遠いの…」

 

ピョン「エルル!」

 

「もふもふさん!」

 

「エルル~?」

 

「もふもふさん!お姉ちゃん怪我してるの!何処か休めるところない?」

 

「エルル!」

 

ピョンピョン「もふもふさん待って~」

 

「エレキ!」

 

「エレキお姉ちゃん!」

 

「アイスお姉ちゃんにヒメちゃんとヒノちゃん!どうしたの?」

 

「エレキ実は怪我をした少女をマスターが、見つけて何処か安静させられるところへと思って。」

 

「それならミクルのお家がここから近いからそっちに運ぼう!」

 

「うにゅミクルちゃんのお家?」

 

「そうだよ!マオーとフィラもお家にいるから手当てもできるよ。急ごう!」

 

とエレキはヒメちゃんたちを案内する。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「エレキたち遅いな?何かあったんじゃ?」

 

「エレキさんたちなら大丈夫ですよ。」

 

と二人は洗濯物を畳み終えてのんびりしていた。

 

そこへ

 

「マオー!フィラ!大変なの!」

 

「エレキさん?一体どうしたのですか?」

 

「うにゅ!マオーお兄さん!フィラねーねぇ!お姉ちゃん大変なの!」

 

「ヒメちゃんまで!?いったい?」

 

「マオーさん、フィラさん!マスターがこの娘を見つけて怪我をしていて手当てをお願いしたいのです!」

 

「アイスさん!この娘…酷く傷付いてる!ベッドへ運びましょう!」

 

そうして真魔王とフィラはヒメちゃんが発見した傷付いた少女と出会った。

 

この出会いから未来を変える戦いが始まるのであった。




あとがき

デビルズデッドGP編第一話になります。

クリスマス島から日が経ち別世界の魔王とフィラは洗濯をする日常から始まりました。

ミクル一家の下着を見て鼻を伸ばす魔王に怒るフィラであるが魔王が自分の下着を咥える所を見て変態な所に怒るものの嬉しさもありそのままイチャイチャ過ごす。

ミクル宅でお世話になり始めたレジエレキはエルフーンたちと遊び、散歩へと向かい今の生活の楽しさをエルフーンに語りました。

そして何かを感じたエルフーンと同じく散策していたヒメちゃんとレジアイス、ヒノアラシのヒノちゃんが傷付いて倒れる少女を見付けてミクル宅へと運び真魔王とフィラが手当てをすることに。

果たして少女は何者なのか…

今回はここまでになります。

感想コメントなどもらえると励みになります。

次回も読んで頂けると幸いです。


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デビルズデッドGP 2節

謎の少女の名前が判明します。

そして真魔王が食を味わいます。

それではどうぞごゆっくり。


前回のあらすじ

 

ヒメちゃんが散歩していると傷付いた少女を発見した。

 

手当てのため合流したエレキの案内でミクル宅へと向かい真魔王とフィラの二人が手当てをすることに。

 

少女怪我を消毒してこちらの世界で覚えた回復魔法を行使して傷を癒した。

 

「…これで一先ず安心ですね…」

 

「うにゅ。フィラねーねぇ…お姉ちゃん大丈夫かな?」

 

「そうですね。どうしてあんな怪我をしていたのか起きたら事情を聞きましょう。」

 

「まだ幼い子供だっつうのに…」ナテナデ

 

「その娘が起きたことを考えて美味しいご飯を作りましょう。」

 

「そうだな。おし!」

 

「うにゅ。ヒメ、お姉ちゃん見てるの!」

 

「じゃあヒメちゃん頼むな」

 

「は~い!」

 

「エルル~♪」

 

ガチャ

 

「うにゅ…お姉ちゃん元気になるかな…」

 

「エルル!」

 

「ふわふわさん…そうだよね!」

 

暫く様子を見ていると

 

「ぅぅぅ…お母さん…お父さん…いっちゃやだ……いかない…で…寂…しい」

 

少女がうなされるのを見たヒメちゃんは

 

「うにゅ、だいじょうぶ、1人じゃないよ。ヒメも一緒にいるから…」

 

というと少女が寝る布団へ一緒に入り頭を撫で抱きつく。

 

スゥースゥー

 

「うにゅ♪大丈夫なの…ふぁぁ…ヒメ眠たくなってきたの……」スピー zzZ

 

「エルル~」

 

少女に抱きつきそのまま眠ってしまったヒメちゃんとそれを見守るエルフーン。

 

それから暫くして…

 

「…ここは?私たしか…」

 

と目を覚ました少女。

 

「あれ…怪我…治ってる?」

 

誰かが助けてくれたのかな…

 

少女には分からなかったがそれでも自分のするべきことをしなければと起き上がろうとしたものの起きれなかった。

 

思わず金縛りにあったか囚われてしまったかと慌てて状況を見ると

 

zzZ「スピー…なの~」

 

自分に抱きついている幼げな少女が気持ち良さそうに寝ていた。

 

「この娘は…?もしかしてこの娘が助けてくれたのかな…」

 

少女は悪意に敏感であったが少女ヒメちゃんからは悪意を感じられず純粋な気持ちを感じる。

 

「エルル!エルル~♪」

 

ビクッ「だ、誰!」

 

ヒョコ「エルル~」

 

「…何だかドラちゃんに似てる?もしかしてポケモンなのかな…?」

 

「エルル~」ピョン

 

「わっ」ダキッ

 

「エルル~」モフモフ

 

「とても柔らかくて心が休まります…はふぅ」

 

と暫くエルフーンを堪能する少女。

 

「私いかないと。もふもふさんありがとう…この娘にもお礼をしたいけど…やらなきゃいけないことがあるから…」

 

とヒメちゃんを優しく身体から離そうとするものの思いの外しっかり抱き付いているためか中々離れず…

 

スピー「うにゅ?……」

 

「あっ!………」

 

目を覚ましたヒメちゃんと目があった少女。

 

「うにゅ♪お姉ちゃん目が覚めたの!痛いとこない?具合悪くない?だいじょうぶ?」

 

「えっ!?うん…大丈夫だよ。貴女が治してくれたの?」

 

「フィラねーねぇが治してくれたの!お姉ちゃん倒れてたの見付けてスーちゃんが運んでくれたの!」

 

「助けてくれてありがとう…」

 

「うにゅ♪私タキツヒメなの。お姉ちゃんお名前は?」

 

「私は……リエルと言います。」

 

「うにゅ♪リエルお姉ちゃん」ムギュウ

 

「あの…ヒメちゃん。今って何年の何月ですか?」

 

「うにゅ?○×年の2月なの!」

 

「良かった!まだ間に合う!急いで…イタッ」ズキッ

 

「うにゅ!リエルお姉ちゃんまだ休んでないとダメだよ。怪我しっかり治さないと!」

 

「でも私には時間がないの…速く…見付けて知らせないと…手遅れに…」

 

「見つける?リエルお姉ちゃん探し物してるの?」

 

「厳密には探し人かな。その人に伝えないと…」

 

「誰探してるの?」

 

「ヒメちゃんは知らないかもしれないですけどこの時代の魔法協会の重要人物と言われているアインハルト=ミクルという魔法使いです。」

 

「ミクルちゃんに会いに来たの?」

 

「そうです。そのミクルちゃんに……………えっ!?ヒメちゃん!ミクルおばさんを知ってるの!?」

 

「だってここは……」

 

ガチャッ

 

とヒメちゃんが言う前に扉が開く。

 

サササッと素早く布団にくるまってしまう。

 

「うにゅ?リエルお姉ちゃんどうしたの?」

 

「ヒメちゃん?どうです…目が覚めたのですね。良かった…怪我の具合はどうですか?」

 

「うにゅ、フィラねーねぇ!体調良さそうなの…でも布団にくるまっちゃった?」

 

「…もしかして…ヒメちゃん、そちらの方も気持ちが落ち着いたら食堂へ来てください。ご飯を用意してますから良ければ一緒に食べましょう。」

 

とフィラは言い扉を閉める。

 

「リエルお姉ちゃん一緒にご飯食べよう!」

 

「で、でも私は…」

 

クゥゥゥ

 

と可愛らしい音が聞こえ慌ててお腹を押さえるリエル。

 

「うにゅ♪リエルお姉ちゃん、お腹空いてるの!食べないと元気でないよ。」

 

「では…お言葉に甘えて…」

 

と気が抜けたのかリエルの背中には先程まではなかった翼があった。

 

「うにゅ?リエルお姉ちゃん綺麗なお羽なの!」

 

「えっ?あっ!?こ、これは…その…」

 

魔法で隠していたのがバレてしまい慌てるリエル。

 

「うにゅ!リエルお姉ちゃんお羽さわっても良い?」

 

「…怖くないの?私は悪魔なんだよ?」

 

「うにゅ?ねーねぇの友達にも悪魔さんはいるよ?」

 

「そうなんだ…この時代はまだ違ったってことなのかな…」

 

「リエルお姉ちゃん?」

 

「ごめんね。触っても良いよ。」

 

「わーいなの♪」サワサワ

 

(凄い優しい手つき…それになんだか暖かい…)

 

「リエルお姉ちゃんのお羽ルーお姉ちゃんとおんなじで柔らかくて優しい感じがする~」

 

「エルル~♪」

 

「(〃▽〃)その…誉めても何にもあげられないよ。」

 

「リエルお姉ちゃん一緒に行こ!」

 

「……うん」

 

ヒメちゃんの純粋な気遣いと優しさに触れてリエルもヒメちゃんに気を許し始め二人と一匹はリビングへと向かう。

 

時は少し遡り

 

「…あの娘大丈夫でしょうか…あの反応…余程のことがあったと見るべきですよね。」

 

「そうだな。あれは多分戦いに巻き込まれた感じだよな…けどあんなに身体にダメージがあるっていうのは気になるな。」

 

「応急処置は出来ましたがまだ身体にダメージがあるので先程未来さんに連絡をしました。ヒメちゃんもいると言ったらすぐに来てくれるみたいです。」

 

「この間の回復魔法をあの娘に掛けて元気なりゃ良いんだけどな。」

 

「そうですね…」

 

「フィラお姉ちゃんただいま!」

 

「お兄さん…ただいまです。」

 

「メル、マルお帰り。手洗いうがいはしたか?」

 

「ちゃんとしてきたよ!」

 

「したよ。」

 

「そうか。偉いぞ二人とも。」ナテナデ

 

「「わーい!」」

 

二人が帰ってきて数分後に未来も到着した。

 

「魔王さん、フィラさんお邪魔します。おやメル、マルもお邪魔しますね。」

 

「「未来お姉ちゃんだ!わーい」」ムギュウ

 

「急なお願いですいません未来さん。」

 

「いえいえ困ったときはお互い様ですよ。」

 

「………ヤド」

 

「ハボハ~」

 

「ヒノヒ~」

 

「未来さん!」

 

「事情は聞きました。えらいですアイス。」ナテナデ

 

「気持ちいいです~…マスターは怪我をした娘に寄り添ってます。あまり人数がいてもとヒノちゃんと私はフィラさんたちといます。」

 

「チルル~」

 

「ドララァ」

 

「「メシシ~」」

 

「後程ハデスも来ると言ってました。フィラさんたちの顔を見たいとのことです。」

 

「ハデスさんも来てくれるならもう少し作りましょう。」

 

「そうだな!」

 

「チョケチョケ!」

 

「ピィカ」ナテナデ

 

「トゲピーはピカチュウを気に入ってるみたいですね♪」

 

「ピカチュウも面倒見がとても良いですからね。」

 

と追加で料理を作るフィラと共に作ることにした未来。

 

とメル、マルが水槽を持ってきて

 

「フィラお姉ちゃん…これって料理とか出来る?」

 

「?これは?」

 

「イールって言うんだけどね。先生が全員に観察したら川に放流するとかしてって。」

 

「ぬるぬるしててお母さんもあんまりお料理で使うことがないって…」

 

「これは……何だかヌルッとしてて包丁も通らなさそうですね(>д<*)」

 

「まるでローションみたいだぜ!」

 

「川に放流するしかないのかな…」

 

「皆そうするって言ってたもん…そうするしかないよ」

 

と言っているところ未来が水槽を見ると

 

「ん?これ…うなぎじゃないですか!」

 

「「「「うなぎ???」」」」

 

「こんなに立派なうなぎがいるなんて…これは遣り甲斐がありますね。フィラさん釘ありますか?」

 

「え?えぇ。ありますよ?」

 

とフィラは釘を未来へと渡す。

 

「未来お姉ちゃん…食べれるの?」

 

「皆ヌルヌルして気持ち悪がって食べないよ?」

 

「これを食べないなんて勿体ないですよ。今から調理しますから待っててください。」

 

とイールに手を合わせおもむろに

 

ダン!グサッ!!

 

と釘をイールへとまっすぐためらいなく突き刺す。

 

「み、未来ちゃん!?怒ってる!?」

 

「ん?いえうなぎは滑りやすいので釘で固定してから捌くのが一番なんです。」

 

と言いながら素早く捌いて串に刺して何処からともなく出した七輪に焼いていき自家製のタレに何度も付ける。

 

「何だか凄いいい匂い!」

 

「凄いですね…このタレも濃厚な味がして何段階も美味しさを引き上げているようです。」

 

「未来ちゃん料理上手だな!俺も見習わないとな…」

 

「ひとまずマオーさん試食をどうぞ」

 

と小さめのお茶碗にご飯とうなぎを乗せて真魔王に手渡す未来。

 

「おぉ…ご飯に程よくタレがかかって旨そうだな。頂きます。」

 

ヒョイッ パクッ

 

「…!?口の中で溶けた!それに甘いタレが白飯と合わさって食欲が進みやがる!うめぇ…それに噛んだらふっくらとした柔らかさが口の中でほどけて更に白飯と…」

 

「凄い…!魔王が夢中になって食べて……もう食べ終わってる!?」

 

ハッ!?「いつの間に完食してたんだ?」

 

「気に入っていただけたようで良かったです。残りは皆で食べましょう。」

 

「未来お姉ちゃんすごい!」

 

「…未来お姉ちゃんお料理でお兄さん誘惑してる…ズルい」

 

「マルにも教えてあげますね。最初は中々なれないので一緒に作りましょう。フィラさんもどうですか?」

 

「やります!…魔王を夢中にさせたいですから。」

 

「未来お姉ちゃん…ありがとう!」

 

「ふふっ。マオーさんはもうフィラさんに夢中だと思いますよ。さて残りも作りましょう」

 

とどんどんうなぎを捌いては焼いてを繰り返しフィラとマルの二人に捌きかたを教える未来。

 

その間に魔王はメルとお皿をテーブルに並べていく。

 

そうして出来上がった料理を並べ終えるとヒメちゃんと倒れてた少女…リエルも姿を現した。

 

ガチャッ

 

「フィラねーねぇ来たよ。うにゅ!ねーねぇも一緒なの!」

 

「ヒメちゃん迎えに来ましたよ。怪我をした少女の治療もフィラさんから頼まれまして…どうやら目は覚めたようですね。」

 

「本職ではないので応急手当になってしまいましたので、回復魔法の得意な方を呼びました。気分は…?」

 

と件の少女に話し掛けるのだが

 

「あ…うぅぅぅ…うわぁぁぁん」ギュュュウ

 

とリエルは感極まったのかすぐ側にいた未来へと抱き付く。

 

寂しかったのだろうと思い宥めようとしたのだがリエルの発した言葉に全員仰天する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おがぁぁぁぁざぁぁぁぁぁんぅぅぅ」

 

「……………なんと?」

 

「「……………ぇええええええぇぇぇぇ!?」」

 

「うにゅ?」

 

果たしてリエルは何者であろうか?

 

次回に続く。




あとがき

というわけで今回はここまでになります。

目を覚ました少女リエル。

彼女を看病し目が覚めるまで一緒にお昼寝をするヒメちゃん。

リエルは少し人見知りする性格であり悪意に敏感であるがヒメちゃんからはただ心配する善意しか感じられなかったため心を開いている。

そして真魔王たちと合流した未来。

今回ドラちゃんはミルと一緒にいてミクル宅にいない状態です、

そしてイールという生き物が食べれるか聞くメルとマル。

ヌルヌルしたせいか食材に適さずに主にローションといったものの原材料になり食べられてなかったものの未来がうなぎだと感じとり捌くと案の定うなぎだったため調理することに。

うなぎの英語読みでイールになるようなのでそのまま引用してます。

そして真魔王は我を忘れるかのように食に没頭したのをみて、フィラとマルは捌きかたを未来から教わることに。

そして入ってきたヒメちゃんとリエル。

リエルは未来を見て感極まり抱き付いて号泣し、お母さんと呼び全員が驚いていました。

説明会は次回になります。

今回も読んで頂きありがとうございます!

次回も読んでくださると幸いです。


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デビルズデッドGP 3節

今回でリエルが何者なのか判明します。

それではどうぞごゆっくり


皆さん久しぶりの私視点ですね。

 

未来です。

 

私はフィラさんから怪我した女の子の手当てをお願いしたいと言われドラママとピカチュウたちと共にミクルさんのお宅にお邪魔しました。

 

マオーさんにうなぎを食べさせたりフィラさんとマルにうなぎの捌きかたを教えて、その女の子が、リビングに入ってきたのですが

 

私に抱き付いてしかもお母さんと呼びました。

 

……………どういうことでしょうか?

 

「グスンおかぁぁさん…うぇぇぇぇん」

 

「フフフフフィラ!?未来ちゃんの娘って!?」

 

「………お、落ち着きましょう魔王…こういう時は素数を数えてですね…1、2、3、4、7、9、10、12」

 

「フィラお姉ちゃん!?素数じゃないの混ざってるよ!」

 

「未来お姉ちゃん子供いたんだ…凄い✴️」

 

「うにゅ?リエルお姉ちゃんねーねぇのこども?…うにゅ~?」

 

うーんとにもかくにもこの娘が落ち着かないと話が出来ないですね。

 

と未来はリエルを落ち着かせようと優しく頭を撫でるのであるが余計に号泣してしまい落ち着きそうにない。

 

そんな時に

 

ガチャッ

 

「青年坊や~、フィラ~遊びに来たわよぉ~」

 

ヒョコ「にゃあ~雫も来たです。」

 

「ハデス!雫も!」

 

「あらぁ未来ったらどうし……ん~?その娘未来に魂が似てるわね?でも他にも…?」

 

「にゃあ…また未来お姉ちゃんが悪魔っ娘を引っ掛けてるです。にゃあにゃあ……?これは…?」

 

と雫はリエルに近付くと

 

ツンツン「にゃあ~」

 

「グスン ほぇ?」

 

雫は少女に近付くとおでこを合わせるようにくっ付ける。

 

コツン「……………………にゃあ…成る程…そういうことですか。」

 

「雫?」

 

「この娘…リエルは数年後の世界の未来お姉ちゃんの子供です。この娘の記憶から遡って未来世界の雫と記憶を共有したので間違いないです。」

 

「雫姉?」

 

「にゃあ…そうですよ。どうしてリエルはこちらにいるのですか?記憶を見る限り未来お姉ちゃんと今は一緒だったと思うのですが?」

 

「グスンえっとね…」

 

と漸く私から顔を離すと今度はマオーさんを見て

 

「お父様!」

 

と今度はマオーさんに抱き付く。

 

 

・・・・・・・・・

 

メラメラメラ「………………魔王?どういうことですか?」

 

「ちょっ!?フィラ待ってくれ!」

 

「未来さんがお母さんで魔王がお父様…確実に浮気したということですよね?私との娘じゃなくて……私には飽きてしまったのですね……」チャキッ

 

「フィラさん!?」

 

ダキッ「こ、こらフィラ!?落ち着きなさい!」

 

「離して!!魔王を殺して私も死にます!あの世で誰にも邪魔されずに二人きりで!」

 

「にゃあ!フィラお姉さん厳密にはリエルはお兄ちゃんの娘ではないです。この世界の魔王さんの娘です!」

 

「………へぇ?」

 

「リエルもその人はお父様じゃないですよ。それに記憶にあるお父様はこの世界から数年後の姿です。今の姿と同じというのはありえないことですにゃあ。」

 

「あっ!?……ご、ごめんなさい…そういえばお父様はこの時入院してたって言ってたような。」

 

「青年坊やが浮気した訳じゃなかったというわけね。…落ち着いた?」

 

「す、すいません…我を忘れて……」

 

「俺がフィラに飽きるわけないだろ。でもそうだな、今までのこともあったからなぁ。行動で示してくしかないよな。」ギュウ

 

「まおぅ…ごめんなさい わたし…」

 

「不安にさせちまってごめん。ボソッ今日は俺が一杯愛して満足させるから」

 

「(〃▽〃)」コクン

 

「あらあら仲睦まじくて良いわね。」

 

「二人とも仲直りできて良かった!」

 

「お兄さんもフィラお姉ちゃんも…仲良し」

 

「………いやいやいや!?それも良かったですが私と魔王の娘ってミルちゃんがいながら浮気してしかもそれが私って!?」

 

流石に親友から寝取るなんて考えたくもないことですよ!?未来の私は何をしてるのですか!?

 

「にゃあ~それも厳密には違くてなんと言うかリエルは奇跡のような確率で生まれてきたんです。」

 

「…貴女…その認識阻害のやつ…それっ!」

とハデスがヒョイと指を軽く振ると今まで隠れていたリエルの背中の六枚三対の翼が露になる。

 

「どう言うことかしら?その翼って」

 

「にゃあ…リエルここにいる皆さんに自己紹介をお願いします。」

 

「雫姉…うん。」

 

「私は…リエル」

 

「リエル=エレメンツ=ルシファー」

 

「魔王お父様とルシファーお母様、未来お母さんの血を引いて今より数年後の世界から来ました。」

 

「成る程ね。どうりで坊やと泣き虫姫と未来の力を感じるわけだわ。」

 

「いや!?納得よりも驚きのが強いぞ!というかこっちのルシファーの娘ならどうして未来ちゃんの娘になるんだ?育ての親とかなら分かるけどよ。」

 

「お兄ちゃん。ルシファーさんがこっちの魔王さんと子作りした次の日ぐらいにルシファーさんが未来お姉ちゃんとも交わりまして…

 

ルシファーさんの卵子が魔王さんの精子と生やした未来お姉ちゃんの精子のどちらも同時に着床したみたいで。その結果リエルが生まれたのです。」

 

「あぁ…成る程。それはとんでもない確率ですね。確かにそれなら私の娘ですね。」ナデナデ

 

はふぅ……!?

 

「お、おおおおおお母さんが二人いる!?」

 

「ん?あぁフィラは未来ちゃんそっくりだから知らない人が見たらそうなるか。」

 

「そうねぇ…未来の娘ねぇ…」

 

「えとえぇと…えいっ」ムギュウ

 

「?」

 

「お母さんと同じ温もりです…ハフゥ…お母さんが二人なのでいっぱい甘えられる…♪」

 

「可愛い子です♪ヽ(´ー` )ヨシヨシ」

 

「それでリエルはどうしてこの世界に来たのかしらぁ?普通に過ごしてたら過去へ行こうなんてならないのに。」

 

「それは……」

 

クゥー

 

と可愛らしいお腹の音が聞こえ恥ずかしがりながらお腹に手を回すリエル

 

「まずは飯が先だな。食べてからの方が落ち着いて喋れるだろうしな。それに暖かいうちに皆で食べた方が旨いからな」

 

「そうですね。」

 

「うにゅ~リエルお姉ちゃん一緒に座ろ!」

キュッ

 

「エルル~」

 

「ヒメちゃん…もふもふさんありがとう。」

 

「未来お姉ちゃんの娘さんなんだ~凄い可愛い!」

 

「お兄ちゃんとの娘…何時かはお兄さんとの間にほしいなぁ」

 

「ヤド…ヤァド!」ポンポン

 

「ヤドさんありがとう!」

 

「こっちのピンクの子も優しい子なのね」ナデナデ

 

「ドララァ~」

 

「ドラちゃん!」ムギュウ

 

「ドララァ?」

 

「ドラママをみて…もしかしてドラちゃんも未来では進化してるということなのですかね?」

 

とリエルも交えて皆で夕飯を食べた。

 

リエルも大人数で食べる楽しみや美味しい料理に没頭し、気付けば大量にあった料理もなくなっていた。

 

メル、マルとヒメちゃんはヤドさんとハスボーとラッキー、イエッサンが少し離れたところで遊び始めたのをみて

 

「さてと、先程の続きをしましょう。」

 

「そうですね。数年後のミルちゃんのことも知りたいですしね。」

 

ビクッ

 

とリエルは何かを伝えるのを躊躇う。

 

「…リエル?ミルちゃんのかとで何かあったのですか?何か重大なことが…」

 

「……はい。ミル様は…ミル…様は」

 

「この時間軸ですぐにある出来事で重症を負って怪我は治ったのですが意識が戻らず今でも寝たきりになってるんです…」

 

「なっ!?いったい何が!?」

 

「どういうことだよ!?」

 

ビクッ「うぅぅ…」

 

「にゃあ、お二人とも落ち着いてください。リエルも話そうと思っても話せなくなっちゃうので最後まで聞いてくださいです。」

 

「エルル!」

 

「ごめんなさい。怖がらせるつもりはなくて…」

 

「すまん…」

 

「リエル続きをお願いします。」

 

「その…ミル様のこともあって魔界は臨戦態勢になってそんな中で、魔法協会が天界、魔界といった人外の存在へ宣戦布告したの」

 

「宣戦布告って!?今の魔法協会からしたら戦力不足も良いところですよ…」

 

「お母さんが言ってたんだけど魔法協会でアンドロイドを作って次から次へと投入されて消耗戦になってしかも人以外の者たちの弱点を確実に突ける武器が出回ってしまって…それでお父さんは魔界を率いて戦線は膠着状態になってるの…それに魔物の被害が格段に上がってそれだけじゃなくて悪魔の姿を見ると怖がられるの…」

「んなことになってるなんて…」

 

「…まるで私たちの世界のようですね…」

 

「それでお母さんはそうなる前今のこの時代に行われるある出来事からミル様を守れればもしかしたら未来が変わるんじゃないかって

 

例え私たちの世界が変わらなくてもミル様が元気で生きていけるそんな世界にって。それで魔力が一番高まるほんの一瞬にお母さんと一緒に来るつもりでした。」

 

「でもそうはならなかった。」

 

コクン「魔法協会の追手に気付かれてお母さんと逃げたんだけど3000強の軍勢で…それでお母さん私だけでもって」

 

「それでこの時代へ…」

 

「…お母さん…私にこの時代に着いたらミクルおば様を頼りなさいって…未来が見えるミクルおば様なら話しを信じてくれるからって…出来ればこの時代のお母さんにも手紙を渡して欲しいって…」グスン

 

ギュゥゥゥゥ「そうだったのですね。リエル良く頑張りました。自分の知らない土地で目を覚まして不安だったのに…ありがとう。」

 

「にしても偶然とは言えミクルの家に辿り着くってのは凄いわね。」

 

「それはヒメちゃんが最初にリエルを見つけたからかもしれないですね。」

 

「そうなんです。マスターが駆け出したらあの娘がいてそしたらもふもふさんとエレキが来てそれでミクルさんのお家に運んだのです。」

 

「あの…お父様は入院されてるんですよね…こっちのお父様とお母さんはいったい?」

 

「簡単に説明するとこことは違う世界の魔王と私で、フィラさんといいます。二人はご夫婦で最近こちらへ来たそうなんです。」

 

「フィラお母さん…お母さんとそっくり!」

 

「成長した私の娘…むしろフィラさんの姿がリエルは一番見慣れてるんですよね。」

 

「それにしてもこっちの世界の坊やは入院してないけどねぇ。今も恋人ちゃんと宜しくヤってるはずだけど?」

 

「えっ!?でもクリスマス島で撃たれてそれで…」

 

チョンチョン「ヒノノ~」

 

「ん?どうしたんだヒノちゃん?」

 

ピョン「ヒノヒィノ!ヒノノノ!ヒィノヒ、ヒノヒィノ!」

 

「ふむふむ…ヒノちゃんが言うにはクリスマス島でミヤビおばあ様といた時に確かに撃たれそうになったみたいです。」

 

「…あぁ!あれね。確かにそうねぇ私も一緒にいたから覚えてるわ。」

 

「ヒノノ~ヒィノ!」

 

「成る程フカジロウさんがいきなり突撃してきてそしたら砂浜に穴が空いてたと…」

 

パクパクパク「カフ?」

「そうか!フカジロウはマオーさんのポケモン…リエルの世界ではマオーさんがいなくてフカジロウもいなかった…だから撃たれた」

 

「てことはサメちゃんは意図せず坊やを助けたことで未来の筋書きが変わったってことね。」

 

「そうなのですね…良かったです…」

 

「あとはその出来事を回避できればミルちゃんも無事に済みますね。」

 

「そうだな…なぁリエルその出来事って一体?」

 

「今から一月後に行われるカーレースでミル様はその大会にゲストとして参加させられてしまって…それで事件に巻き込まれてしまうんです。」

 

「ならばカーレースの時にミルちゃんから目を離さないようにするか側を離れないようにしないと…」

 

「ミクルママも数日中に帰ってくるからそんときに話し合わないとな。」

 

「そうですね…リエル色々あって疲れてるでしょう。今日は休みましょう。」

 

「で、でも…」

 

「大丈夫です。お母さんを信じて欲しいです。私はリエルの知ってるお母さんとは違いますがそれでも貴女は私の娘に変わりはないのですから。」

 

「…うん!」

 

「良い娘です」ナデナデ

 

「ンミュウ」パタパタ

 

「嬉しがって翼をぱたぱたさせるのは親譲りねぇ」

 

「あの…そちらの方はいったい?」

 

「?ハデスを知らないのですか?」

 

「…もしかしてだけどそっちの未来は封印を解いてないのかもね。初めましてね…私はハデス…宜しくね」

 

「宜しくお願いします♪」

 

こうしてリエルの話しを聞きこれからについて話し合い方針を決めていくのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その夜

 

リエルはふと目が覚めた。

 

側には未来とヒメちゃんがくっついて眠っている。

 

「いつの時代のお母さんも優しくて…大好きなお母さんでした…」

 

自分の話しを信じてくれて凄い気に掛けてくれている

 

「お手洗い…」

 

とお手洗いへと向かうリエル

 

……………

 

その帰り道にある部屋から声が響いているのが聞こえ興味本位でドアを少し開いた。

 

「んん♥️ ハァン♥️ まおぅ…まおぅ♪」

 

「フィラ大丈夫…俺はここにいるからな…」

パタン

 

!!!!?

 

「えっ!?あれっ!?別のお父様とフィラお母さん…!?でもお母さん…お父様の奥さんはミル様だっていって…」

 

リエルはダメだと思いながらも興味津々でちょっとだけドアを開いた。

 

「マオー貴方のを…私に…もっと魔王で満たしてください♥️」

 

「フィラ…フィラ!愛してるぞフィラ」

 

「はい♥️私も愛してます。旦那様♥️」

 

パタン

 

「(〃▽〃)す、凄い…お父様の大きいのがフィラお母さんにあんなに…あぅあぅあぅ」

 

ニュ「うにゅ?リエルお姉ちゃんどうしたの~?」

 

「(*゚Д゚*)ヒメちゃん!?えっとこれはその…」

 

「うにゅ?魔王お兄さんとフィラねーねぇのお部屋?一緒に入るの~」

 

「わわわっ!だ、ダメだよヒメちゃん!」

 

「どうして?」

 

「えぇと…お父さんとフィラお母さん仲良くしてるから二人っきりにしてあげた方が…」

 

「うにゅ?仲良く?」

 

「そうよぉヒメちゃん…二人とも夢中だから今はそっとしておいてあげてね。私も一緒に寝てあげるわぁ」

 

「ハデスお姉さん!分かったの!」

 

「ハ、ハデスさんありがとうございました」

 

「良いのよ。二人のあれ凄いものね。まだまだヒメちゃんには早いわぁ」ナデナデ

 

ハフゥ「あの…ハデスさんはどうして優しくしてくれるのですか?」

 

「そうねぇ…泣き虫姫ちゃんの娘だけど未来の娘でもあるからねぇ。私にとってみれば曾孫みたいなものだしねぇ…」

 

「?」

 

「まぁ気にしないで良いわよ。さっ部屋に戻りましょ。」

 

ギュゥ

 

そうして部屋に戻ったリエルは未来とハデスに抱きしめられヒメちゃんもリエルにくっ付けながらすやすや眠るのであった。




あとがき

年内最後の投稿になるとおもいます。

今回リエルが未来とルシファー、魔王の娘だと判明しました。

雫は時空の力を操れるので記憶も同期してリエルの事情も把握しリエルも雫を姉と慕っていました。

フィラは真魔王が浮気したものと包丁を振り上げましたがハデスが止め事情を聞き真魔王もフィラを抱きしめて夜は激しくお互いを確かめ合いました。

その現場をバッチリ目撃してしまうリエルとリエルがいなくて探しに来たヒメちゃん。

ヒメちゃんは真魔王とフィラの二人と寝ると思ったのか部屋に突撃しようとするもののリエルが止めるもののどう説明したものかとなるが、

ハデスがやんわりと二人を未来の寝る部屋へと戻し事なきを得ました。

そして未来は近未来の自分の手紙を渡され、ミクルとも共有すべきと話し合いをする算段を付けることに。

ハデスにとってリエルはとても可愛いようで孫のように庇護欲を掻き立てられているのか目を掛けることになるでしょう。

次回は少し日常編を挟んでデビルズデッドGPへ本格的に入っていきたいです。

FGOではコヤンスカヤのレイドも終わり素材とQPが良いイベントでした。31のエピローグで何が起きるかワクワクしますね。

それではまた次回お会いしましょう。


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デビルズデッドGP 4節

日常回になります。

フィラのメル、マルに教える魔法講座とハデスの実戦で教える魔法になります。

それではごゆっくりどうぞ。


あれから数日リエルはミクル宅で過ごしていた。

 

ミクルが出張から帰ってくるまでの間真魔王とフィラたちが面倒を見ると申し出た。

 

未来も時間がある内はリエルの様子を見に来たりしリエルも未来とフィラ、真魔王にとても懐いていて時間の許す限り側で一緒に過ごしている。

 

そんな晴れ渡る日に中庭でフィラはメルとマルの魔法を見ていた。

 

「いざという時のために今日はシールドの魔法をやってみましょう。攻撃を防ぐのに使えますし障気を防げます。」

 

「うん!お願いします!」

 

とフィラは目に見えるようにシールドを展開する。

 

「シールドは自分の周りに巡らせるようにするか範囲を決めて魔力障壁を外へと展開させるような形です。試しに何か魔法を撃ってみてください」

 

「よ~し!えいやぁ!」

 

キィン

 

「凄い!きっちり受け止めてる!」

 

「フィラお姉ちゃん…カッコいい!」

 

「…フィラお母さん凄い…!」

 

「チルル~」

 

「う~ん真正面から受け止めるですか…」

 

「そうねぇ…」

 

と見学しているリエルとリエルに抱きしめられているチル、未来とハデスの二人。

 

「ねぇフィラ…双子ちゃんたちはフィラや未来ほど魔力が潤沢じゃないからまだそこまで大きくは張れないと思うわぁ。だからね受けるじゃなくて受け流す方が効率は良いわ。」

 

「受け流すですか?」

 

「えぇ実際に見てもらう方が早いわね。未来ちょっと協力してもらえる?」

 

「良いですよ。分かりやすいように質量があるもので行きますね。」

 

と質量が分かりやすいように大きめの氷の魔法をハデスへと放つ未来。

 

それをハデスは氷の軌道に沿って自分に当たらない軌道へとシールドを展開する。レールに沿うように氷はハデスを避ける。

 

「今みたいな感じで受け流した方が自分に当たらないし余計な魔力消費もしないから覚えとくと良いわ。」

 

「成る程。勉強になりますハデスさん。」

 

「ハデスお姉さんも未来お姉ちゃんも凄い魔法!」

 

「二人とも凄い!」

 

「あとはシールドで障気を受け流すことは勿論だけど手足に物理的な障壁を張って近接で固い障壁で殴ったりすれば下手な魔法より威力はあるわ。

 

それに相手の不意を突きやすいわ。魔法の特徴を掴むのもそうだけど想像力も養わないとね。

 

私の場合は魔力に伸縮性を与えることが出来るから間合いなんてあんまり関係ないけどね。」

 

「そうなんですね。中々ためになります。因みにどれぐらい伸縮させられるのですか?」

 

「そうねぇ…最大で6.7キロぐらいかしら?」

 

「凄いですね。相手からしたら距離を取っても意味がなく近付いても伸縮自在のせいか攻めきれない。流石ハデスですね。」

 

「ありがとう未来。なんたってこの中じゃ一番長生きだからね。戦争も経験してるし…戦いなんて始まったら決着付くまで終わらないから…嫌なのよね…」

 

「ハデスお姉さん…もっと教えて欲しい!」

 

「ハデスお姉さんカッコ良かったです!」

 

「ふふふ、可愛い子達ね。良いわよぉ」

 

「長生きしてると…色々工夫が出来るしバリエーションも豊富で凄いですね。」

 

「ハデスは初代魔王が生きていたとき彼と拮抗していたようで初代ベルゼブブと並んで魔界の最高戦力だったみたいですからね。」

 

「ハデスさん凄いな~」

 

「チルル~」

 

「リエルも覚えておくと便利よ。まずは小さくても展開できるようになりましょう。」

 

「はい!」

 

と魔法を練習してる最中フカジロウは手頃な岩に向かって技の特訓をしていた。

 

「カァァ カフッ!」

 

ピシュン

 

「カフゥ…(-_- )」

 

「うにゅサメさんどうしたの?」

 

「カフカ…」

 

「う~んとねフカジロウ竜の波動っていうわざの練習してるんだって。まだまだ上手く行かないみたい。」

 

「うにゅ~どうしたら良いのかな?」

 

「ドラァ」

 

「ドラちゃんママ!」

 

「ドラァ…ドララ」

 

「カフ?」

 

「ドラッ!ドォォォラァァ!」

 

ドゴン!

 

「カフカ!」

 

「ドラちゃんママ凄い!」

 

「カフカ!カフゥ」チョイチョイ

 

「ドラァ…ドララドラァ」

 

「フカジロウはタメが短いんだって!もう少しドラゴンのエネルギーを留まらせてから撃った方が良いって!」

 

「カフカ!カァァァァァァァカフゥ!」

 

ビシュン!

 

と今度は確りとした球体で放たれた。

 

しかしコントロールはまだまだであったためか目標の岩を通りすぎ…

 

「ハボォ~」

 

「ヤァド」

 

と日向ぼっこしていたハスボーとヤドさんへと向かう。

 

「ヤドさん!ハスボー危ないの!」

 

「ハボ?ハボハ!?」

 

「……ヤァド!」

 

とヤドさんはハスボーの前に二足歩行に立ち受け止める姿勢になる。

 

「カフカカ!」

 

と当たると思われたが

 

「エルルル!」ペシッ シュュン

 

とエルフーンが間に立ちピシャリと受け止め事なきを得た。

 

「うにゅ!ヤドさん、ハスボー、ふわふわさん大丈夫!」

 

「カフカ!」

 

「エルル~♪」

 

「ヤド…ヤァド」

 

「ハボォ~」

 

「皆怪我ないって!」

 

「カフカフゥ…」

 

「ドラドララァ」ペコリ

 

「エルル!エルルル~」ナデナデ

 

「カ、カフカ~」ダキ

 

「もふもふさん初めて成功してまだまだなれてないからコントロールがおぼつかないのは仕方ないって。それとフカジロウも怖かったねって!」

 

「みんな大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だよねーねぇ!」

 

「遠目で見てたけどもふもふちゃん怪我ないかしら?」

 

「エルル~」ピョイ

 

「もふもふさん…手大丈夫?」

 

「もふもふさん見せて!」

 

「エルル?」

 

「エレキ、先ほどフカジロウの練習してた技はもしかして竜の波動でしたか?」

 

「そうだよ!」

 

「なら平気ですね。」

 

「未来、どうして断言できるのかしらぁ?大なり小なりちょっとした怪我してても可笑しくない威力だったわよ?」

 

「エルフーンにドラゴンタイプの技は効かないんです。それを分かってエルフーンはヤドさんの前に立ったのでしょう。」

 

「ホントだ!怪我してない!」

 

「エルル♪」

 

「ポケモン同士の技で効かない技があるのね。」

 

「えぇエルフーンは草、フェアリーの複合タイプこの場合ドラゴン技はフェアリータイプに効かないんです。

 

他にも地面タイプの技は飛行タイプに基本的に効かずドラママやドラちゃんはドラゴンとゴーストタイプでゴーストタイプにノーマルタイプの技が効かないといった形です。」

 

「未来お姉ちゃん…さっきの地面タイプの技が飛行タイプに基本的に効かないって…効くときもあるの?」

 

「良い着眼点ですマル。」ナデナデ

 

「ハフゥ 未来お姉ちゃんのナデナデ…気持ちいい♪」

 

「マル良いな~」

 

「飛行タイプは浮いてるから効かないだけなので地面に落としたり直接地面タイプの技を当てられれば効果はあるんです。」

 

「そうなんだ!」

 

「実際に効かないのを見るのも大事ですね。エレキ」

 

「どうしたの?」

 

「フカジロウに電気タイプの技を撃ってみてください。」

 

「えぇ!?お母さんそんなことしたらフカジロウ怪我しちゃうよ!」

 

「もしかして未来お姉ちゃんフカジロウは電気タイプの技が効かないの?」

 

「えぇ地面タイプのポケモンは電気タイプの技が効かないです。ただ雨に濡れていたりするとさしもの地面タイプでもどうなるかは私でも分からないですね。」ナデナデ

 

「わ~い!誉められた~」ピョンピョン

 

「いっくよ~♪そりゃ~~~」

 

ビリビリビリ

 

とエレキは十万ボルトをフカジロウへと放つ

 

「………カフ?」

 

「ホントだ!フカジロウ平気だ!」

 

「凄い…✴️」

 

「成程ねぇ…ポケモンは奥が深いのねぇ…」

 

「うにゅ~サメさん凄いの~」ナデナデ

 

「カフカ~」

 

「お母さんやっぱり凄いです!」ムギュウ

 

「フフありがとうリエル」ナデナデ

 

ンミュウ パサパサパサ

 

「さてとそれじゃあ今度はリエルね。飛び方のコツを教えるわぁ。」

 

「はい!宜しくお願いします!」

 

「それじゃあ行きましょう」バサァ!

 

「わぁぁ凄い高いです…!」

 

「良いリエル。空ではね、地上と違って全体に気を配っていないとダメよ。でないともし敵がいたら格好の的になるから」

 

「はい!」

 

「貴方は母親譲りのその六枚の翼を使いこなせるようにしましょう。一つ一つの役割で色々なことが出来るわ。それは追々自分で飛びやすいようにしてけばいいわぁ。さぁ自分で飛んで見ましょう。」

 

ウンショ バサバサバサ「で、出来ました!」

 

「上達が早いわね。最初の日とは大違いね。」

 

「えへへ~。」

 

「それじゃあ今日は鬼ごっこしましょう。最初は私が逃げるから捕まえてみなさい。飛行速度は貴女に合わせるから工夫を凝らせば捕まえられるわ。」

 

「はい!行きます!」ビュュュン

 

「うん。直線の動きは大分速くなったわ。でも動きが単調ね。それじゃあ避けてくださいって言うものよ。」

 

「えいや!」ダダダッ ヒュュュン ビュ

 

「上手いわね。弾幕で上から下に避けさせることで降下させて誘導して風の魔法で加速する…でも」ヒュン

 

「ヒャア!?」

 

「加速してくるならそれに合わせて急接近してそれ以上の速さで向かってから、かわせるわ。」

 

そうして10分程追いかけるが中々捕まえることが出来ないリエル。

 

「リエル!落ち着いて!空で自分の有利になるように立ち回って!気候も味方に付けなさい!」

 

「気候…ハッ!?そっか!よぉし!」

 

とリエルは空中に一度止まり暫く待つ。

 

「何かするつもりね…」

 

そして

 

「え~い!」ビュン

 

「直線的じゃ回避できるわ…」

 

ピカーン

 

「クッ!日射しが!?」

 

「成程!自分の背に太陽を隠して寸前で見せて避けにくさせた、一種の目眩ましにしたのですね!」

 

ビュュュン

 

と勢い良くハデスへと突っ込み

 

ムニュン 「やった!捕まえられました!」

 

「おぉ!リエルが捕まえましたよ!未来さん!」

 

「えぇフィラさん。リエルは成長速度がとても早いですね!」

 

「フフフ。捕まっちゃったわぁ。自分に有利になるように立ち回ることも大事だから覚えておくのよ。きっと貴女にとってプラスになるからね。」

 

ムギュウ「はい!…あっ!ごめんなさい強く抱きついちゃって…」

 

「良いのよ。子供の成長って案外早いものね。」ムギュウ ナデナデ

 

(すごく暖かい…お母さん…ミヤビおばあちゃんみたいに優しくて…安心しますぅ…)

 

「さぁ下に降りましょう。」

 

ヒュン スタッ

 

「おかえりなさいハデス。」

 

「えぇただいま、未来」

 

「ハデスお姉さん凄く飛ぶの上手だった!」

 

「飛び方…私たちにも教えて欲しい!」

 

「良いわよ。でもまずは自分の身を守れるようになってからね。それはフィラが教えてくれるからしっかり聞くのよ。双子ちゃん」

 

「「はぁい!」」

 

「少し休憩しましょう」

 

「はい…おばあちゃん………!?ごごごご、ごめんなさい!ミヤビおばあちゃんみたいに凄く安心してしまって…その…えっと…」

 

「そっか…ミヤビと同じねぇ…リエルさえ良ければおばあちゃんで良いわよ。」

 

「良いのですか?」

 

「えぇこんなに可愛い子が孫ならとても嬉しいわ♪」

 

 「おばあちゃん!」ムギュウ

 

「よっこいしょ…未来もこっちにいらっしゃい」

 

「…ではお言葉に甘えて」

 

「うにゅ!ねーねぇに抱き付くの」ムギュ

 

「メルさん、マルさんもどうぞ」

 

「「フィラお姉ちゃん~」」

 

「こうしてのんびりするってのも良いからねぇ」

 

「スピーzzZ」

 

「うにゅ~ぽかぽか~」zzZ

 

「「スースー」」

 

「寝ちゃったわね…」

 

「エルルー!」

 

「離れたところで遊ぼっか!」

 

「ヤァド」

 

とエレキが、気を利かせて少し離れたところで遊び始める。「おっお昼寝タイムか?」

 

「魔王…今眠ったところですからお静かに…」

 

「おっとわりぃ…よっと…フィラ、二人の膝枕は中々だろ?マルはこっちでみるぜ。」

 

「メル、マルも頑張ってますからね…」

 

「昔の私より魔法が上手いですね。努力を怠らない。流石ミルの妹です。」

 

そうして暫く穏やかな風の音が流れる。

 

「……平和ねぇ。これから戦いが起こるなんて考えられないくらい平穏だわぁ」

 

「ハデスさん…」

 

「でも、リエルの…孫娘の言葉だもの…」

 

「そうですね。過去があって今があり、今があって未来があり未来があるからこそ過去が存在する…リエルは未来をつかむために過去を変えたい…力になってあげたいです。」

 

「…未来さん…」

 

「…ねぇ未来…」

 

「どうしましたか?」

 

「…貴女は未来を見据えてるかしら?」

 

「どういうことですか?」

 

「未来は今日を一生懸命生きてるのは分かるのよ。でもそれが明日が欲しいためじゃなくてどちらかと言うと…過去を追い求めてるように私は感じるのよ。多分マモンも気付いてるようだけどね。」

 

「どちらでも良いことです。今は私よりリエルの方が大事ですから…」

 

「…私はリエルも大事だけど未来も大事なのよ。それに雫と研究してるの…時空魔法でしょう?」

 

「!…なんのことでしょうか?」

 

「私もね昔に研究したことがあったのよ。ミヤに会いたくて…でも過去を変えてもいなくなった事実は変わらない

 

…だから途中でやめたわ。時空の書も破棄したし…

 

でもね…上手く隠せてても私レベルだと…分かるのよ。貴女が時空の書を所持してるのが。」

 

「………」

 

「時空魔法ってようはタイムスリップなのか?」

 

「そうねぇ…簡単に言えばね。」

 

「もしかして未来さん…ミヤビさんのことで?」

 

「…ノーコメントです…」

 

「多分それも違うでしょ。だって…いえこれは良いわぁ…でも未来…これだけは覚えといて。私は貴女の味方だから…」

 

「ハデス…ありがとう…」

 

(魔王…未来さんの抱えてることですかね…)

 

(多分そうだろ。今の未来ちゃん目的のものへ突き進むような感じがある…ちょっとしたことで破裂しかねない爆弾みたいだぜ。)

 

(それにハデスさんが濁した…過去を変えたいわけじゃない?)

 

(青年坊や…フィラ…念話でごめんなさいね。さっきの…雫と研究してるの時空魔法だけじゃないのよ。私も見たことのないものだけど多分次元跳躍に関することだと思うわ。)

 

(次元跳躍?っていったい?)

 

(こことは違う次元…並行世界でも過去とも違う、全く違う場所と言えば良いのかしらね…)

 

(異世界ってことか?)

 

(それが一番あてはまるわね。未来が求めるものが分からないのよね…何か分かれば教えてちょうだいね。)プツン

 

(……魔王…もしかして…なんですけど祐希さんがなにかしら関わってるのでは?)

 

(祐希のやつが未来ちゃんのことを気にしてる理由がそこにあるのかもな…今俺たちに出来ることは見守るぐらいだ。)

 

(そうですね…未来さん、リエルの力になってあげたいです。)

 

一時の平穏が過ぎていく。未来を変えるのはいつだって人の意思次第だ。




あとがき

今回はちょっとした日常回になりました。

少し日常回を幾つか挟んでデビルズデッドGP当日まで進めて行きたいですね。

フィラの魔法講座とハデスの実戦での使い方などになりリエルの飛行訓練をしていました。

余談ですが当初リエルは飛ぶことになれておらずハデスが教えていくとみるみる内に上達していったということがあります。

そしてミヤビと同じ優しさをハデスから感じついついおばあちゃんと…ハデスも満更でもなくそのままに。

そして皆でお昼寝し、ハデスは未来へと訊ねる。

ハデスも昔に時空魔法をかじっていたからか時空魔法のことを知っていて未来に過去を追い求めていると指摘。

フィラはミヤビに関係していてとしたら自分が生まれる前に亡くなった父親のことかと思うもののハデスは否定。

言葉にはしなかったものの次元跳躍について調べていると辺りをつけていた。

魔王、フィラはそれこそ祐希が関わってると思うものの今は見守ることに。

さてアニポケではドロンチとドラメシヤが出てきて興奮しました。いや~可愛かった。

そしてデビカは魔王も無事に地獄から帰還したと思ったら今度は600年後の魔王か…さっさと戻って来て欲しいものです。

デビルズデッドGPでは真魔王、フィラともに事態の解決に奔走することになるでしょう。

異世界のヒーロー部は無事にミルを助けられるか

感想などもらえると嬉しいですね

それでは次回も見ていただけると幸いです。

[newpage]

……未来ちゃん何か悩んでる…

マオ兄、フィラ姉に初めて会ったとき…とおくで聞いてた。

私は昔から耳が良いから遠くのものの音も分かる…

それで危険を知ったりいつも回避してた。

マオ兄たちの世界のこと…

ミル姉のこと。

もしかして王様の主…関係してる?

そういえば妹がどうって…

今度聞いてみよう

エルル~


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デビルズデッドGP 5節

久し振りのシリーズ投稿になります。

今回はリエルとミルの出会いとクーちゃんがミクル宅へと行きます。


良く晴れた青空

 

リエルはお使いで商店街へと来ていた。

 

その腕の中にはエルフーンも一緒であった。

 

「ミクルおばさんもそろそろ帰ってきます…何とかミル様のことを助けられるかな…」

 

「エルル~♪」

 

「もふもふさん…そうだよね!よし!」

 

とフィラから頼まれたお使いは今日の夕飯で使う予定の食材でロースカツの材料であった。

 

「こっちのデパートで合ってるのかな?」

 

「エルル?」

 

と人間界のことに疎いリエルはデパートの位置がわからず困っていた。そこへ

 

「何か探してますか?」

 

と声をかけてきた少女が。

 

「えっと…ここに行きたいのですが…!?」

 

「ここでしたら私も行く途中でしたから案内しますね!」

 

「ミル様!」

 

「ほぇ?私を知ってるのですか?」

 

「あっ!?その…」

 

「エルル~♪」ピョイ

 

「おぉもふもふさん!お久しぶりですぅ!」

 

とその少女ことミルはエルフーンを撫でる。

 

「ご主人~どこ行くのだ~」

 

「クーちゃん!今日はデパートで買い物をして精のつく夕食で先輩に元気になってもらうんですぅ」

 

「お~そうなのか~」

 

「エルルル~」

 

「ん?お~もふもふの久しぶりなのだ。そっちのは…?未来に似てるなぁ?」

 

「えっとその」

 

「エルル!」

 

「ん?未来のむ」「エルル~」「モガモガ」

 

とエルフーンはクーちゃんの口を小さな両手で塞ぐ。

 

「エルル~エル!エルルゥ」

 

「そうかそうか…もふもふのには旦那を助けてもらったこともあるからな~黙っておくのだ~」

 

「もしかして未来ちゃんの親戚?」

 

「えっと」

 

さすがにこの時代のミルに未来の娘だと言うと

 

「ふぇぇぇぇぇぇみ、未来ちゃんの娘ぇぇ!?いつ生んだのですか!?旦那は誰なんですか!?」

 

となりかねないので

 

「もふもふのが言うにはそんな感じらしいのだ~」

 

「エルル!」

 

とクーちゃんが答えた。

 

「そうなんですね!とても可愛い娘ですぅ」ナデナデ

 

とリエルの頭を撫でるミル。

 

「はぅ…優しい手触りです…」

 

「それじゃあレッツゴーですぅ!」

 

「お~」

 

とデパートへと向かうことになったリエルとミル。

 

手早くデパートで材料を買い求める二人。

 

大体買い終わったところ

 

「そうだ!リエルちゃん一緒にアイス食べませんか?」

 

「でも私お金…」

 

「私が奢りますから平気ですよ♪」

 

「い、いただきます」

 

と照れながらもミルの好意に甘えることにしたリエル

 

そうして計四人分のアイスを買い公園で食べることにしたミルたち。

 

「ん~まだ冷えますけど中々美味しいですぅ」

 

「ご主人~ありがとなのだ~」

 

「エルルゥ♪」

 

「ミル様ありがとうございます!」

 

「いえいえ良いんですよ。未来ちゃんの親戚のようですし何度も未来ちゃんに助けられてるのでこういう時にこそお返しをしたいんです!」

 

「…あの…ミル様…良いですか?」

 

「ほぇ?」

 

「ミル様は悪魔のことどう思ってますか?…その、先ほども困ってる悪魔や暴れてた悪魔を宥めて人間界に溶け込ませようとしてるのを見てどうなのかなって…」

 

「う~んそうですね…前は先輩と一緒にヒーロー部の活動の一環ではあったのですけど今は悪魔も私たち人間とそんなに変わらないんじゃないかなって。」

 

「変わらないって?」

 

「好奇心が強くてでも人間界のことを知らないから知らないなりに悪魔らしいコミュニケーションを取ろうとしてたりね。私はそういう悪魔たちの架け橋になりたいって。そう思ったの。」

 

「ミル様…」

 

「先輩は魔王として将来は魔界へ行ってしまうと思います。だから私は私なりに出来ることをして先輩を支えたいんです。」

 

(ミル様の悪魔への思い…凄く真っ直ぐで一緒にいて安心できる…そんな雰囲気を感じます…)

 

「ご主人なら大丈夫なのだ~僕も一緒に頑張るのだ」

 

「エルル~」

 

「ありがとうクーちゃん」ナデナデ

 

「ご主人~」

 

とクーちゃんの頭を撫でるミル。

 

改めてミルのことを助けたい思いが深まったリエル。

 

母である、未来の言うとおりとても素敵な人なのを知れて満足であった。

 

そうしてアイスを食べ終わり途中まで一緒に帰るミルたち。

 

「それでは私はこちらですので失礼しますね。気を付けて帰るんですよ?」

 

「はい!ミル様!」

 

「エルルル~」

 

とリエルたちはミルと別れる。

 

「…クーちゃん、リエルさんの後を付いていってあげて。」

 

「ご主人?」

 

「…何だかいやな予感がするの…お願い。」

 

ポォーン「ゴド、ゴドラァ」

 

「ゴドラ爺…わかったのだ~ゴドラ爺ご主人をよろしくなのだ~」

 

とリエルを追うクーちゃんであった。

 

ーーーーーーーーーー

 

そうして帰る途中のリエルであったが

 

「グフフフフ幼女…幼女…幼女は持ち帰る~」

 

「ひぅ。な、何ですか!」

 

「さぁこっちに…」

 

「痺れてしまえ~」ビリビリビリ

 

「ギャァァァァァ」

 

と変質者に襲われかけたもののクーちゃんが雷パンチの要領で痺れさせ、

 

「凍れ~」カキーン

 

と凍らせた。

 

「クーちゃんさん!」

 

「クーちゃんで良いのだ~」

 

「エルルル?」

 

「ん~ご主人がいやな予感がするって言って心配だから僕が追いかけてきたのだ~」

 

「ありがとうございます!」

 

「いいのだ~リエルは未来の娘だし、ご主人も僕もお世話になってるから~」

「…えっ!?ど、どうしてそれを?」

 

「もふもふのが言ってたのだ。それにエレキとも遊んでくれてたみたいだからお礼も言いたかったのだ。」

 

「エレキさんのことも知ってるのですか?」

 

「エレキは妹なのだ~」

 

「クーちゃんもポケモンなんですか?」

 

「そうなのだ。リエルのお家は何処なのだ~?」

 

「えっと…ミクルさんのお家でお世話になってます。」

 

「ご主人の実家なのか~久し振りにメル、マルに会いに行くのだ。」ムギュ

 

とリエルに抱き付きながらクーちゃんはミクル宅へと進んでいく。

 

未来から持たされていた端末で通報をしたので不審者は無事に捕まったそうである。

 

その間にリエルと話しをする。

 

自身が未来からやってきたこと、魔王、ルシファー、未来の血を引いてることなどだ。

 

「リエルは優しいんだな。こんな良い娘と一緒にいるのは嬉しいことなのだ~」

 

「クーちゃん暖かいですぅ…はふぅ」

 

「エルル~」

 

そうしてミクル宅へと帰ってきた三人。

 

「あっ!お帰りリエルちゃん!」

 

「リエルちゃん…大丈夫だった?」

 

「メルさん、マルさん!途中でミル様と会って帰りに不審者がいたけどクーちゃんが助けてくれました!」

 

「お~メル、マル久しぶりなのだ~」

 

「「クーちゃんだ!わーい」」

 

とクーちゃんへと抱き付くメル、マルの二人。

 

「リエルお帰りなさい。」

 

「フィラお母さん!ただいま!」

 

とフィラへ抱き付くリエル。

 

「リエルは未来ちゃんとフィラちゃんが大好きだな。」

 

「おぉ若旦那とフィラなのだ~」

 

「クーちゃん?どうしてここに?」

 

「ご主人がリエルが危ないと思って僕も付いてきたのだ~途中不審者がいたけど凍りつかせたから大丈夫なのだ~」

 

「クーちゃんありがとうございました。」

 

「良いのだ~」

 

「ロックおね~ちゃ~ん!!」

 

とエレキが遠くからパッと現れるとクーちゃんに抱き付く。

 

「おぉエレキ元気だったか~皆に迷惑かけてないか?」

 

ムフゥ「大丈夫だよ!皆遊んでくれて楽しいよ!」

 

「そうかそうか」

 

とエレキを撫でるクーちゃん。

 

「うにゅ!メルお姉ちゃん、マルお姉ちゃん遊びにきたの!」

 

「ヒメちゃん!いらっしゃい!」

 

「いらっしゃいヒメちゃん。」

 

「ヒメも久しぶりなのだ~」

 

「クーちゃんなの!」

 

「姉さんどうしたんですか?ミルさんはご一緒では?」

 

「実はカクカクシカジカ」

 

「成る程……嫌な予感でしたか…何だかミクルさんみたいですね。」

 

「?お母さんみたいって?」

 

「まるで未来を見てるような何かを感じとる所とか似てる気がしまして。」

 

「ん~お母さんの予知の力って初代アインハルト家の当主様が持って以来だって言ってたからどうなんだろ?」

 

「まぁそれは追々分かることですよ。さぁ皆さんご飯にしましょう。」

 

「ロックお姉ちゃんも一緒に食べよう!」

 

「姉さん久しぶりにどうですか?いつもスチルばかりズルいのでその…」

 

「おぉ良いぞ~ご主人に電話するのだ~」

 

と電話をかけるクーちゃん。

 

プルルルルル カチャ

 

「メシシシ?」

 

「ん~ドラゾウか?」

 

「メシシ~」

 

「ご主人はどうしたのだ~」

 

「メシシシ~メシシ~メシ」

 

「おぉ料理中だったか~側に誰かいるのか~」

 

「メシシ~」

 

と誰かに変わろうとするドラちゃん。

 

ドラちゃん?お母さんの電話勝手に出ちゃダメだよ。

 

メシシ~

 

「……もしもし?」

 

「おぉベルゼ~僕なのだ~」

 

「クーちゃん?どうしたの?」

 

「実はご主人の実家に来ててエレキとアイスが寂しいから泊まってってほしいから今日は泊まるのだ~」

 

「は~い!お母さんに伝えとくね!」

 

「宜しくなのだ~それと」

 

「ん?」

 

「今日は僕がいないからスチルのドジに気を付けるのとご主人のおっちょこちょいには気を付けるのだ。」

 

「えっ!?ちょっクーちゃ!」

 

ツーツーツー

 

「これで大丈夫~」

 

「ミルお姉ちゃんのおっちょこちょいは相変わらずなんだね!」

 

「…ミルお姉ちゃんらしいね。」

 

「スチルったらまた…」

 

「スチルお姉ちゃんも相変わらずだね~」

 

「まぁ一日くらいなら平気だと…思う。」

 

「…魔王…」

 

「あぁミルがおっちょこちょいなのは変わらないんだな。」

 

「…エルル?エルル~」

 

「もふもふさん?どうしたの?」

 

とエルフーンは何か気になったのかリエルにクーちゃんに近付いてもらうと

 

「エルルル~」ファサァ

 

とクーちゃんの服を大っぴらに拡げてしまった。

 

「ん~もふもふの~大胆だな~」

 

「もふもふさん!?ダメだよ!」

 

というリエルがクーちゃんを見ると胸元に光る何かが見えた。

 

「クーちゃん何か光ってる?」

 

「…綺麗な色です。」

 

「わーーーーーーー見ちゃダメーーーーー!!!」

 

とエレキが素早くクーちゃんに抱き付く。

 

「おぉエレキから抱き付いてきてくれたか~」

 

「姉さん!呑気なことを言ってないで隠してください!」

 

「そうだよ!早く……あ、あああああアイスお姉ちゃん!大変!ひ、ヒビが!?」

 

「えっ!?…た、たたたたた大変です!?ど、どうしましょう。スチルに連絡してあの娘の体で溶接して!?」

 

「落ち着くのだ二人とも~これは傷痕だから。」

 

「傷痕?」

 

「僕がダンジョンに閉じ込められる前に受けた傷…あれで実はコアが殆ど壊れかけたのだ…」

 

「!!!」

 

「でも恩人が僕を完治させてくれたから今も活動出来てるのだ。だから二人とも心配しないで」

 

と二人を撫でるクーちゃん。

 

「にしてもその恩人は凄いんだな。」

 

「余程ポケモンに詳しくなければ治せないですね。」

 

「この間恩人の知り合いの変な翼の奴に会ったのだ~恩人はお人好しでお節介だって言ってたのだ~」

 

「「ん?お人好しでお節介……あ、!?」」

 

(フィラそれって祐希のことじゃ?)

 

(間違いないですね…)

 

「ユーさんに改めてお礼を言わないと!」

 

「そうだね!」

 

「それにしてもクーちゃん落ち着いてたね」

 

「そりゃあスチルが見たときは家中大騒ぎになってドジるしご主人が旦那に向かって転けるし大変だったのだ~」

 

「あぁ成る程…経験済みでしたか。」

 

「うにゅ!クーちゃん元気なの!」

 

「ヒメも元気なのだ~」

 

とヒメの頭を撫でるクーちゃん。

 

そうしてクーちゃんも交えて夕飯を食べる真魔王とフィラたちであった。




あとがき

こちらのシリーズはお久し振りになります。

そろそろデビルズデッドGPに入りたい所ですね。

今回はリエルとミルの邂逅になり改めてミルを助けたいとリエルは決意しました。

そしてミルはクーちゃんをリエルの後に付いてかせました。それはまるで未来が見えているかのようであった。

そうして変質者を撃退したクーちゃんはリエルと共にミクル宅へと帰りメル、マルを抱きしめて久しぶりにエレキとアイスの姉妹と触れ合いました。

アイスが甘えてくれたのでクーちゃんはミルに連絡をするとドラちゃんが電話に出てベルゼブブに変わりスチルのドジに気を付けるように言い切りました。

いつもはストッパーなクーちゃんがいないので魔王宅ではスチルのドジが炸裂し主に魔王が被害を被るのでした。

そしてエルフーンが興味本位でクーちゃんの服を拡げると胸元に光る何かコアがありました。

多分レジ系なら何処かしらにコアがあるかと思いますのでこうしました。

エレキは咄嗟にクーちゃんに抱き付き弱点でもあるコアを見られないようにしアイスが服を元に戻そうとしてエレキがコアに亀裂が入ってると勘違いしアイスも仰天しテンパりましたがクーちゃんが落ち着かせました。

そしてクーちゃんコアは傷痕があるだけで何ともないとのことで安堵しました。

そして治してくれたお人好しでお節介な人で変な翼のある人と知り合いというのを聞き真魔王とフィラは祐希が治したということに気付きました。

そしてクーちゃんも食卓で一緒に食べることになりました。

本編では唐突に異世界転生物に話しが変わり何だか書くペースが落ちました。600年後の中未来に戻ってほしいものです。エンジェルビッチ編も中々進展はないからかモチベが上がらないですね…

こちらは更新できるときにしていこうと思います。

今回も読んで頂きありがとうございました!

おまけ

「そういえばスチルさんはどういう反応だったのですか?」

とフィラが訪ねる。

「ん~とだな…」

と回想に入るクーちゃん。

魔王宅にて風呂に入っていたクーちゃん。

「ロック姉!背中流しますね!」

「お~スチルありがとうなのだ~」

と背中を流しお風呂に入る二人

「はふぅ~ロック姉と二人きりですぅ~今は私が独占です~」

「よしよし、スチルもドジがなければ頑張ってるから撫でるのだ~」

と撫でるクーちゃん。

そして振り向いてお喋りしようとスチルが見たのはクーちゃんの胸元のコアに亀裂が入っているところであった。

「スチル?どうし…」

「あ、あわわわわわわ!?た、大変ですぅぅぅぅ!!ロック姉のコアに亀裂が!?ご、ご主人様~!魔王様~大変ですぅ~~~~~!」

と言いながら身体を拭かずに一目散に出ていってしまった。

そうして居間へ行ったスチルは魔王を見つけると

「魔王様大変ですぅロック姉が~~はぅ!」

と水に勢い良く滑り魔王の履いていたズボンを

スポンと脱がせてしまう。その勢いで魔王の横を滑り壁にぶつかってしまうスチル。

「おお!?スチル大丈夫か!?」

ガチャ

「先輩どうしたんですか?ってスチルさん!?」

と居間入ってきたミルはスチルを助け起こそうと近くまでいくがスチルが湯船からそのまま来てしまったせいで濡れた床にこれまた足を捕られ

「にょわっ!?」

と今度は魔王のパンツを脱がせてしまったミル。

「アイタタタ…先輩大丈夫!?」

そこにはスチルの裸を見たのと水に濡れたミルの透けた下着を見たことにより大きくなった…

「せ、先輩…こんなところで駄目ですよ…でも…私でこんなに…」

「み、ミル…!」

ガチャ「今凄い音がしましたけど大丈夫ですか?」

「メシシ?」

とドラちゃんとレナスが入ってきた。

レナス視点だと唐突にパンツを下ろした魔王の魔王をミルが見つめているように見える。

「お、おおおおお母さん!?お父さんも何をしてるのですか!私も混ぜてください!」

と混ざりそうになるレナス。

「こらこらそういうことじゃないでしょ。まずはそっちで目を回してるスチルを助けないと。」

とベルフェゴールが止めに入り魔王とミルも我に返りスチルを起こす。

「スチル大丈夫か?」

「ぅぅ大丈夫ですぅ~」

「それよりどうしたのよ?服も着ないでびしょ濡れで?」

「そ、そうです!大変なんです!ロック姉が!」

「スチルの勘違いなのだ~僕は大丈夫だぞ~」

「クーちゃん!」

「で、でもコアに亀裂が!」

「良く見るのだ傷痕だぞ~」

「あら?これって…」

「おぉこれは綺麗な輝きですね。これほどの光りと潤沢は中々お目に掛かれないですね。」

「そうなのルシ姉?」

「これは僕のコア…心臓部なのだ。僕たちは各々コアがあって僕はコアが無事なら身体は再生させられるのだ~」

「メシシ~メシシ?」スリスリ

「ドラゾウくすぐったいのだ~」

「もしかしてあの時の?」

「恩人が身体とコアも治してくれたから今は平気なのだ~」

「よ、良かったですぅ~~~~」

とクーちゃんに抱き付くスチル。

「さて、解決したみたいなので…スチル正座なさい!」

「ひょえ!?ど、どうしてですか?」

「いくらなんでも慌てすぎです。家中びしょ濡れですし魔王様とミルさんにも迷惑をかけてるのですよ!」

「た、助けてくださいロック姉~」

「ん~今回は黙って怒られるのだ~」

「そんなぁ!」

とこの後ルシファーに説教されるスチルなのであった。

その夜魔王はスチルの時の続きとばかりにミルにご奉仕してもらうと何処からともなくレナスも混ざり三人で朝まで楽しんだのであった。

ーーーーーーーーーー

「という感じなのだ。」

「そうなんですね。」

「ミルのおっちょこちょいとスチルのドジが合わさると大変なんだな。」

「そうなのだ~」

と言いながらフィラに抱き付くクーちゃん

「ん~ご主人と同じ温もり~安心するのだ~ご主人がもう一人いるみたい~」

(あながち間違いじゃないんですよね。)

(確かにな。早く俺らも会いたいな。)

(そうですね。そのためにも頑張りましょう…あなた。)

(あぁ…愛してるぜフィラ。)


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デビルズデッドGP 6節

此方は久し振りの投稿になります。

遅くなり大変失礼しました!

それではどうぞごゆっくり。


クーちゃんの泊まった日の夜。

 

「ふぅ…漸く帰ってこれたわ…メルとマルはもう寝てるわね…」

 

とミクルが自宅へと帰ってきた。

 

「魔法協会も何だか最近は可笑しい気がするし…娘との時間を取れない…駄目な母親だわ。」

 

とリビングへと入ると

 

「お~ミクル~お帰りなのだ~」

 

「あら?クーちゃん?どうしたの?」

 

「「むにゃむにゃ…おか~さんおかえり~」」

 

「今日はお泊まりに来たのだ、それとメルとマルがミクルを待ちたいって。」

 

「ありがとう二人とも…お母さん嬉しいわ。」

 

と二人を撫でるミクル。

 

「ミクルさんお帰りなさい。ご飯温めますね。」

 

「ミクルママ仕事お疲れ様だぜ。」

 

「真魔王ちゃん!フィラちゃんも…ありがとう。」

 

「ミクル~おかえり~!」

 

ギュゥとエレキはミクルに抱き付く。

 

「エレキちゃんも遅くまでありがとう。」

 

「うにゅ~ミクルちゃんなの~♪」

 

「ヒメちゃんもお泊まりに来てくれたのね。」

 

「にゃあ…ミクルさん」

 

「雫ちゃんまで?どうしたの?」

 

「ご飯を食べた後で大事なお話しがあるのです…にゃあにゃあ。」

 

と言う真剣な表情の雫を見て何かあったのかと思うミクル。そして見慣れない娘がいるのに気付く。

 

「?こっちの娘は初めましてかしらね。」

 

「初めまして…です。ミクルおばさん…」

 

「…何だか未来ちゃんに似てると言うかミヤビちゃんとも似てる…?」

 

「それも含めてお話しするです。」

 

とまずはご飯を食べるミクル。

 

一つ一つが心を込めて作られているのが分かる料理ですっかり完食したミクル。

 

「美味しかったわ!ありがとう二人とも。」

 

「いえいえ居候してますからこれぐらいはさせてください。」

 

「それでお話しって?」

 

「実は…」

 

とリエルが話し始めた。

 

これから行われるレース大会でミルが意識不明の重症を負い未だ未来でも目を覚まさないこと。

 

魔法協会が宣戦布告の準備をしていること。

 

未来が命懸けで未来を変えようとし娘である自分が来たこと。

 

「…そんなことが…!確かに最近の魔法協会は可笑しいと思ってたけど…アンドロイドの増産に弱点を付ける武器…あり得なくはないわね。来月に魔法協会がカーレースをやるからと言ってたけどそんな目的が…」

 

「信じてくれますか…?」

 

「えぇ貴女が未来ちゃんに似てるのもあるしそれに」

 

とミクルはリエルの目を見て

 

「その眼差し…ミヤビちゃん、未来ちゃんと同じだもの。信じるわ」

 

「!ありがとうミクルおばさん!」

 

とミクルに抱き付くリエル。

 

「あとはカーレースにミルを連れていかないようにするかだな…」

 

「そうねぇ…カーレース前に魔法協会での顔合わせがあるけど…どうにかしたいわね。」

 

「もういっそのことこっちの俺とミルを何処かに旅行に行かせて遠ざけるなんてどうだ?」

 

「成る程…ミルなら魔王が大好きですし…何とか注意を引けるかも?」

 

と話していると

 

ガチャ「マオーさん、フィラさんお邪魔します…!ミクルさんも一緒ですね。」

 

「未来ちゃん!」

 

「お母さん!」

 

とリエルが未来に抱き付くのだが

 

「…?お母さんこっちの娘は?」

 

と後ろに抱き付いていた悪魔…エクシィに気付く。

 

「…み、未来様…」

 

「?どうしましたエクシィ…」

 

「エクシィ…捨てられちゃうんですか…もういらない娘なの…」

 

と勘違いしているリエルを未来は優しく撫で

 

「そんなことしません。エクシィから離れないのなら私は離れる気はありませんしエクシィの居場所になるって言ったでしょ。

 

大丈夫…貴女はいらない娘なんかじゃありません。」

 

「みらいしゃま~」

 

と泣きながら未来に抱き付くエクシィ。

 

「あの娘…相当 未来さんに懐いてるんですね。」

 

「にしても…捨てられるって…何かトラウマがあるのか…」

 

「…お母さんの使い魔なの?」

 

「そうですよ。エクシィこの娘はリエル。ややこしいですが未来の私の娘です。」

 

「未来様の娘様ですか?」

 

「うん!宜しく!」

 

「よ、宜しくお願いします…エクシィです。」

 

「二人とも未来ちゃんが好きなのね!」

 

「お~エクシィ久し振りなのだ~」

 

とエクシィを抱きしめるクーちゃん。

 

「ロックさんも暖かい…」

 

「エクシィも無事に馴染めたようで良かった。」

 

「リリ~ン♪」

 

とイエッサンはメルとマルにタオルケットを、掛けるとエクシィとリエルの前に行く。

 

「どうしたんですか…イエッサン?」

 

「リン♪」

 

とイエッサンはエクシィとリエルの側に寄ると二人にマフラーをプレゼントした。

 

「ありがとうイエッサン!」

 

「あの…私なんかに良いんですか?」

 

「リン!リリ~ン♪」

 

とイエッサンはエクシィを優しく抱きしめる。

 

「わぁ…柔らかい」

 

「イエッサンが私なんかじゃないよって。エクシィにあげたいって思ったから渡したんだよ。」

 

ムギュ「ありがとうございます…」

 

「そうだぞ~エクシィは可愛いんだからもっと自信を持つのだ~」ナデナデ

 

「そうですよ。エクシィさんは努力家で一生懸命なのは知ってますからね。」ナデナデ

 

「エクシィは未来の自慢の使い魔なんだからね!」

 

とクーちゃん、アイス、エレキは各々エクシィを優しく撫でる。

 

「ロックさん、アイスさん、エレキさん…ありがとうですぅ」

 

と少し涙ぐむエクシィ。

 

「仲良しなのは良いことです。エクシィは将来的にどんな悪魔になるか楽しみですね…」

 

「何かクーちゃんたち妹みたいに接してるな。」

 

「ん~僕たちがご主人と出会えたのはエクシィのお陰でもあるんだ~」

 

「詳しくはまた今度話すよ~」

 

と言うロックたち。

 

そしてエクシィはフィラに気付くと

 

「あのクリスマス島の時は挨拶が出来なくてごめんなさい…私未来様の使い魔のエクシィです…未来様のお姉様」

 

「…ん?」

 

(魔王?どういうことでしょうか?どうしてこの娘は私を未来さんのお姉さんだと?)

 

(フィラは未来ちゃんが大きくなった姿そのままだから勘違いしてるんじゃないか?)

 

「えっとですね。エクシィさん私は未来さんのお姉さんでは…」

 

「エクシィ、フィラ姉さんは此方のマオーさんと婚約してますのでマオーさんは義兄になるんですよ。」

 

「そうなんですね!魔王様に似てます…」

 

「ちょっ!?未来さん!何を言ってるのですか!」

 

「?フィラ姉さんですが?私、姉っていたことがないので新鮮ですし母様が近々養子縁組をしてフィラ姉さんを娘にマオーさんを息子にするんだって張り切ってましたよ?」

 

「ミヤビさんまで!?」

 

「つうか俺も!?」

 

「あ~ミヤビちゃん、やると決めたら行動が早いからね~」

 

「そんなわけですのでフィラ姉さんとマオー義兄さんです。」

 

「フィラ様宜しくお願いします!」

 

「…お願いしますね。」ナデナデ

 

と半ば行動力の高い二人に押されながらもエクシィの頭を撫でるフィラ。

 

「…フィラ様も暖かいです~」

 

「む~フィラお母さん私も!」

 

「リエルもおいで」

 

「むにゅぅ……暖かいです~」

 

「娘が二人出来たみたいたぜ。」

 

「マオー義兄さんなら二人や三人もっと増えますよ」

 

「未来ちゃんもありがとな。俺たちのために…」

 

「二人に何かしてあげたいと母様に相談しただけですから気にしないで下さい。」

 

「うにゅ~ねーねぇにくっつくの~」

 

「エルル~~」

 

「ふふっとても和むわね。」

 

「………ヤド~」

 

「チルル~」

 

そうしてミクルへと伝えたリエルたち。

 

その夜

 

ミクルはエレキを抱えて眠っていた。

 

そしてある夢を見る…爆炎に包まれる車とミルがそれに巻き込まれる場面。

 

更にメル、マルも魔法協会に人質に取られる。

 

そして世界が戦争へと一直線になってしまう。

 

「いや…いやぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「ミクル!?だ、大丈夫…怖くない、怖くないよ。」

 

エレキはミクルを抱きしめて落ち着かせる。そうして暫くすると落ち着いたミクルが話し始める。

 

「エレキちゃん…ミルが…メル、マルが…」

 

「もしかして予知夢でミルのことが見えたの?」

 

「うん…あの娘が…爆発に巻き込まれて…それで…私のせいでメル、マルも…私が…」

 

「ミクルのせいじゃないよ。大丈夫!みんな一緒にいるしマオーもフィラだっているもん!きっと変えられるよ!」

 

「で、でも私の予知夢…殆ど当たって…」

 

「殆どってことは変えられるかもしれないってことだよ!ミクルの不安なことは私も一緒に背負うから泣かないで。」 

 

「エレキちゃん…ありがとう。」

 

「ミクルが怖い夢を見ないようにくっつくね!」

 

むぎゅうとミクルを抱きしめるエレキ。

 

「エレキちゃん…」

 

「暗い顔してると気持ちも嫌なことばっかり考えちゃう。それにミクルの笑顔が私は大好きだよ!」

 

無垢な瞳でミクルを信じるエレキ。

 

「エレキちゃん今日は甘えて良いかしら…」

 

「うん!」

 

とミクルもエレキに抱きつき今度は穏やかそうに寝息が聞こえてきた。

 

「ミクル…メル、マル、ミルもちゃんと守る…大丈夫」

 

そしてエレキも寝ていると鏡に波紋が広がり

 

「…なるほどのぅ。これはちと異常事態かもしれん。主に連絡を取るのがよさそうだのぅ。それにミクルの助けになるじゃろうからな。」

 

とティナは寝ているミクルを優しく撫でその隣のエレキを見る。

 

「レジギガスの娘の一人がミクルに懐くとはのぅ。純粋な心がミクルに寄り添うのならば安心じゃな。」

 

とティナはそのまま反転世界へと戻るのであった。

 

 

真魔王とフィラはリエルと雫と一緒に布団へと入っていた。

 

「ミクルさんにも伝えたし後は俺たちの頑張り次第だな。」

 

「そうですね…ミルには幸せになってほしい…絶対に守ってみせる。」

 

「フィラお母さん…大丈夫かな…」

 

「大丈夫ですリエル。私も魔王も全力でミルをこの世界を守ります。」

 

「にゃあ…フィラお姉さんとお兄ちゃんを信じるです。ナァゴ」

 

「うん!フィラお母さん…………スースー」

 

「リエル…最初にあった時より寝顔も穏やかそうです。」

 

「だな。近未来の未来ちゃんが繋いでくれた切っ掛け…リエルの頑張りに応えないとな。」

 

「そうですね…」

 

「ニャウ~」

 

「二人とも疲れてたみたいですね…寝顔も可愛い…♪」

 

「嫁と子供がいて穏やかな日常…誰にも壊させやしない。フィラもリエルも雫も守ってみせる。」

 

「頼りにしてます。あなた♪」

 

「あぁ。任せてくれフィラ。」

 

リエルがもたらした希望。

 

そのバトンをしっかりと受け取った各々はきたる日に備えるのであった。




あとがき

久し振りの投稿になります!

今回やっとミクルへ未来の出来事を伝えたリエル。

しかし予知夢でミルだけでなくメル、マルにも危険が迫ることを見たミクル。

怯えるミクルをエレキは抱擁し一緒に変えようと励ましました。

それを見たティナはある人物へと連絡を取り、真魔王とフィラは未来の娘であるリエルと妹同然の雫を守る決心を改めてしました。

そして然り気無くミヤビがフィラと真魔王を養子にしようとし、未来も二人を気に入ってるので義兄、義姉と呼ぶようになりました。

エクシィも未来に似ているフィラと魔王似な真魔王に懐きました。

スローペースではありますが何とか此方も投稿はしていきますので宜しくお願いします!
そしてデビカ本編ではifという形ではあるものの600年後の中未来も再び始動し始め少し書く意欲は復活していきましたが不定期更新になります。

今週のイベントも中々悪くないストーリーではあるので楽しみではあります。

次は少し跳んでデビルズデッドGP前日ぐらいから書こうかと思います。

そしてマスターデュエルも融合フェスが始まりデストロイフェニックスは中々強敵ですね。デスピアとのマッチが半端ではなく当たると半々の勝負になりますね。

エクシーズ、NR、シンクロ、融合とくるとペンデュラム、リンクと来るとは思うので楽しみです。

今回も読んで頂きありがとうございました

次回遅くならない内に投稿していきます!


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デビルズデッドGP 7節

今回でデビルズデッドGPの前日譚が終わり本格的に入っていきます。

デビカ原作ではサブヒロインのフィラが無事に魔王との赤ちゃんを懐妊しました!

フィラちゃんおめでとう!

それではどうぞごゆっくり


ミクルへと未来の出来事を伝えたリエル。

 

いよいよ明日はカーレースが始まる。

 

「…明日…明日でこれからの未来が変わる…」

 

「リエル。思い悩まないでと言いたいですがそれでも考えないわけがないですね。」

 

「お母さん…うん…ミル様を助けたい…この間も助けて頂いて優しい方で…お母さんの言ってた通り素敵な人でした。」

 

「ふふ…そうでしょう。ミルちゃんはとても思いやりがあって悪魔にも好かれてとても素敵な人で…私に初めて出来た友人で親友ですから。」

 

「…どっちのお母さんも同じこと言ってる。だからお父様も信頼してお母さんを側近にしてる程です」

 

「……私はそちらで魔王の側近になってるのですね」

 

「うん。お父様、ミル様の意識が戻らなくて…一度暴走しかけたの。ミル様が目覚めないならってザ・ルーラーの魔力で魔界全体を包んで一つになりかけて…意識を一つにしてミル様を感じられるようにって」

 

「とんでもない事態ですね。」

 

「でもお母さんがお父様をひっぱたいてミル様が本当に望むことを思い出してほしいって…号泣しながら言って…

 

お父様もそれで目が覚めたみたいで今は人間たちと戦いながらでもどうやって和平を結ぼうか皆で考えてるの。

 

お父様を止められるのはお母さんだけって他の悪魔の人たちもお母さんのこと認めてるの。」

 

「そうでしたか。」

 

「一時期お母さんが王妃になるべきなんて声もあったんだけどね、お母さん、ミル様が相応しいって辞退したの。お父様ちょっと残念そうにしてた。」

 

「親友の夫を取るなんてしませんからね。」

 

「お父様ミル様の病室で色んなお話ししてるんだけどね。お母さんのこと凄い誉めてたの。

 

それと一緒に食事に誘ったりあと側室になってもらいたいって言ってたこともあったかな?」

 

「…まぁ私ですからそういうことは断ってるんでしょうね。」

 

「お母さんに聞いたとき大切な人を追いかけたいって。雫姉と研究してた魔法もほとんど出来たって言ってたけどミル様とお父様のことが心配だからまだ行かないって………

 

こっちのお母さんもその…どこか行ってしまうんですか?」

 

「…っ!……そうですね。私にはなんとしても叶えたい悲願があります。だから魔王からの好意も…受け流してるんでしょうね…将来の私もそうなんでしょう。」

 

「…お母さんその…一度だけ聞いたことがあるんです…お母さんは会いたい人がいるって…でも名前は教えてくれなくて…」

 

「…えぇ。何としてでも会いたい…そのためなら…やはり今の世界とはお別れしてしまうことになるでしょう。それほどまでにこの狂おしい程の愛は私を突き動かすのです。」

 

「…で、でもミル様もお父様もヒメちゃんもいなくなってしまうのを悲しむんじゃ…それに…ミヤビおばあちゃんだって」

 

「…えぇそうかもしれません…でも私にとって大切なことなんです。だから…色々と終わったら…戻ってきたいとは考えてます。」

 

「ホントに!」

 

「えぇ。私にとって母様やミルちゃん、ヒメちゃんは大事ですから…」

 

「お母さん、お母さんの会いたい人って?」

 

「……………誰にも言ってはなりませんよ。それだけは約束してください。」

 

「うん!」

 

「その人の名前は…」

 

 

 

一方の真魔王とフィラ

 

……こんにちは…

 

初めての私の視点ですね。

 

魔王の妻のフィラです。

 

つい最近現代編で私が魔王との赤ちゃんを妊娠してるような気がします。

 

まぁいずれは私も魔王の赤ちゃんを妊娠しますので…

 

いよいよ明日はレース大会。

 

ミクルさんは一度予知夢を見たそうでそうならないように動いていますが結局ミルとこちらの魔王も参加することになってしまった。

 

ミルは守ります…魔王に一途な思いを抱いて魔王のために頑張るあの娘を応援します。

 

スリスリ

 

「……魔王…どうして私のお腹を触ってるの?」

 

「あぁ…そのだな…触りたかったのとこれからここに新しい命が宿っていくんだなって思うと愛おしくてな…」

 

「魔王…そうですね。くすぐったくて恥ずかしいけど…魔王の優しさ、温かさを感じます…もっと触って良いんですよ?」

 

「ありがとなフィラ…」

 

…魔王は時々私を背中から抱きしめてこうやってお腹を撫でます。寂しさを埋めるように私も魔王に身体を預けます。

 

それに優しく撫でられると子宮がうずいて早くこの人の赤ちゃんがほしいって思います。

 

…私と魔王は二人ぼっち…世界からはみ出した存在です。

 

こうやって大勢に囲まれて二人で穏やかな時間を過ごすことが出来るのはひとえに祐希さんが私たちをここへと導いてくれたから…

 

お母様…魔王のお義母さんにも結婚の挨拶がしたかったけど…それ以上は望めないです…

 

でもこんな私たちでもミヤビお母様やミクルさん、ティナさんが見守ってくれてる…

 

私たちは幸せ者です。

 

だからこそ祐希さんの言った未来さんを頼むという言葉を不思議に思う。

 

ティナさんは何か知っているみたいですがはぐらかされてしまいます。

 

「エルル~」

 

「プリィィzzZ」

 

「ピカチュゥ」ナデナデ

 

「エルフーンもピカチュウもトゲピーのこと見てくれて助かるな…」

 

「そうですね…そういえばピカチュウも祐希さんのポケモンでしたね。」

 

「ドラママも同じらしいし…案外ドラママに聞いてみた方が何か分かるかもしれないな。」

 

「そうですね…未来さんのために何かして上げたいですね。その…妹になるのでしたら…」

 

「そうだな…俺も義妹がいたけど妹って可愛いからな。」

 

「私は一人っ子だったのでちょっと楽しみです…魔王…赤ちゃん二人はほしい…」

 

「?どうしてだ?」

 

「だって一人って案外寂しいから…二人もしくはそれ以上いたら楽しいです。」

 

「フィラとの赤ちゃんなら何人でもほしいぜ。…フィラ…は何人ぐらいほしい?」

 

「…いっぱいほしい…私と魔王の愛の結晶…産めるだけ産みたいです。」

 

「ならもっと頑張らないといけないな。…愛してるフィラ」

 

「…私も愛してます…魔王」チュッ

 

触れあうような口付けであるものの心がとても満たされる二人。

 

「そういえば未来ちゃんにもらった端末にもう少し慣れないとな。」

 

と端末を弄っていると

 

ザッザザザー

 

「…明日…明日でこれからの未来が変わる…」

 

!!!

 

「もしかして未来ちゃんの端末に繋がっちまった!?」

 

「魔王!は、早く切らないと」

 

「…いや、未来ちゃんのことを知れるかもだしもうちょっと聞こうぜ!」

 

「…ある程度聞いたらちゃんと切るんですよ。」

 

と小声で話しながら話しを聞く。

 

こちらの声が聞こえないように遮音結界を張る。

 

リエルと話しているだろう未来さんの声はとても優しい声です。

 

将来の未来さんが母親としてリエルのことをどれだけ愛していたのか想像がつきますね。

 

そうしてリエルの話しに出てくる未来の魔王のことを聞き思ったのは

 

「…未来の魔王はあれですね…ミルもそうだけど本気で未来さんのことを思っているみたいですね。何て言うか反応が可愛いです。」

 

「…ぁーなんつうか焦れったいな…まぁミルの恩人で自分を支えて間違った方にいきそうだったのを止めて……

 

あれなんだろなミルと同じぐらいに惚れたんだろな。」

 

「未来さん…とても包容力がありますから安心するっていうのもあるかもですね。」

 

未来の魔王を想像したら未来さんに対して奥手なのが想像がつきます。

 

そうしてもう切ろうとしたときに未来さんの……会いたい人の名前を聞いた…聞いて…しまった…

 

「その人の名前は…祐希…出雲祐希兄様…私にとっての光…私の全てを捧げる…恋い焦がれる愛しの方です。」

 

………………えっ?

 

その言葉が聞こえ数分…私と魔王はあまりの衝撃に固まった。

 

いつの間にか端末からはリエルの可愛らしい寝息が聞こえてきた。

 

「は?…祐希のやつが…兄様?どういうことだ。祐希はここの世界とは違う世界で生きてるって…」

 

「…でも魔王。祐希さんの今までの行動を考えると…妹を守りたいっていう風に捉えられます。

 

だから未来さんの会いたいっていうのは間違いじゃないと思う。」

 

「…そういや、フィラがティナにまるで祐希が兄さんみたいって言ったとき動揺してたよな?」

 

「それに妹御って…もしかして祐希さんの妹だからそういう呼び方になってた?」

 

「わかんねぇ…どういうことだ?そもそも未来ちゃんは一人っ子だろ。

 

なのに祐希が兄って可笑しくないか?それに祐希は別の世界の出身なんだよな。」

 

「……」

 

私たちにもどういうことなのか分かりません。

 

そもそも……祐希さんは別の世界の出身?

 

「魔王…もし…もしかしてですよ。前提が違うのではないですか?」

 

「前提って未来ちゃんはこの世界の生まれで」

 

「そこは合ってます。ですが未来さんには…前世の記憶というものがあるのではないですか?そうしたら辻褄は合う気がする。」

 

「…てことはあれか?前の世界で未来ちゃんと祐希は兄妹で未来ちゃんは生まれ変わって

 

…でも祐希のことを忘れられなくて会いたいってことなのか?」

 

「でもそれだと祐希さんがどうして未来さんに会わないのか説明がつきません。余程の理由なのか…」

 

「…ピィカ…」

 

「!ピカチュウ…もしかして貴方はいえドラママも何か知ってるんですか?」

 

「…チャアァァ…」

 

と悲しげな鳴き声を出すピカチュウ。

 

「…ピカチュウ、祐希さんは未来さんに会いたがってますか?」

 

「ピィカ!」

 

と頷くピカチュウ。

 

「でも何かしらの理由で会えず私たちを頼った?」

 

「チュウ!」

 

とこれまた頷くピカチュウ。

 

「ミルたちのことを助けたのは……未来さんの友人だから?」

 

「…ピィ……チャア!」

 

少し考えたピカチュウだがやはり頷く。

 

「魔王…」

 

「あぁ祐希のやつは意地悪で未来ちゃんに会わない訳じゃないってことだな。でもその事情は何なのかってところだな。」

 

「でもどうして未来さんは祐希さんに会いたいのか…」

 

と二人で言いながら喋っていると

 

「…会いたいなぁ…兄様…愛しい人との触れ合い…ミルちゃんが羨ましい

 

…私も同じように甘えたい…フィラさんとマオーさんみたいな仲睦まじい家族になりたいなぁ…」

 

と未来の独り言が聞こえる。

 

「……でも兄様は……猫を庇って…死んでしまった…お節介でお人好しな兄様らしい…

 

でもどうして…兄様だったの……猫は嫌い…私から兄様を奪ったから……」

 

「!もしかして未来さんが猫が嫌いな理由って…?」

 

「待ったフィラ…祐希が亡くなってる?じゃあ俺たちが会った祐希は何者なんだ?」

 

疑問に思う私たち

 

「………にゃあにゃあ…」

 

「雫?いつの間に?」

 

とどうやら雫猫さんも一緒の布団に入っているみたいです。

 

「未来お姉ちゃん…未来お姉ちゃんの悲願…叶えましょうです。雫も未来お姉ちゃんの会いたい人に会ってみたいです。それで未来お姉ちゃんをくださいって言いますです。」

 

「雫……貴女は何故こんなにも安心するのでしょうか…貴女と兄様が似てるから…ですかね。

 

猫を庇って死んじゃう…貴女の体温は暖かい…雫…ちゃんと命を大切にしてね。」

 

「にゃあ?」

 

「誰かを庇って犠牲にならないでくださいね。約束ですよ…」

 

「にゃあ約束です!」

 

「…おやすみ雫。ミルちゃんを助けましょう。私にとって初めて出来た唯一無二の親友を…………」

 

と未来さんたちも寝たようでありそのまま魔王は端末を切った。

 

…私たちは今幸せに生きてます…でも…お世話になった人に何かしたい…

 

「魔王…今度ベルフェゴールさんとミルに聞きましょう…祐希さんと会ったのなら何かしら知ったと思う。」

 

「そうだな。祐希のこともだけど未来ちゃんは俺たちの義妹になるんだ。なら義妹の幸せになる手伝いをしたって良いだろうしな。」

 

「うん…未来さんのためにまずは明日絶対にミルを助けましょう!」

 

「あぁ…」

 

ぎゅっとフィラを背中から抱きしめる魔王。

 

「………!魔王…当たってる…」

 

「いやぁなんだ…こうやって背中から抱きしめると更に愛おしくってな。フィラ今日は軽く…優しく…な」

 

「…私も…したいです…来て…旦那様♪」

 

そうして二人は夜を過ごす。

 

途中優しく優しく抱かれるフィラが魔王に抱きつきながら何度も何度もキスをし

 

お互いの体温を感じ合い最後は繋がったまま二人は抱き合い明日へと備えるのであった。




あとがき

次回からはデビルズデッドGP本番へと移っていく予定です。

デビカ原作では現代編のフィラちゃんが魔王との赤ちゃんを妊娠したできちゃったフィラも登場し、狂喜乱舞しております。

ガチャでくるなら回さざるを得ないですね!

そしてフィラの曾祖母のイラマさんも再登場し、こちらでもいつか出したいですね。

別世界の曾孫と曾孫を可愛がるイラマさん。

別世界の曾孫の夫が魔王と波乱万丈であるものの最終的には認められるような話しを書きたいですね。

魔王と魔王を名乗る者を滅ぼしたこともあるエレメンツ家ですが異世界のフィラは魔王と添い遂げることで魔王という脅威を抑え込んでいるのでエレメンツ家の悲願を半ば達成していると言えますね。

過去魔王とフィラの新作エピソードが出てほしいですね。

そしてデビカ原作では全く出番のないミルですがこちらでは彼女を取り巻く物語が展開されていきます。

そして未来の過去も徐々に知っていく真魔王とフィラ

雫に安心する理由は雫も猫を庇い命を落としたものの助けた猫の魂と融合して時の死神になったという経緯からです。

同じように猫を助けた祐希と雫…

だからなのか雫を定期的に抱きしめている未来

雫に何かあれば飛んでいき雫を守る過保護な未来であります。

彼女を取り巻く過去も明らかにされていくことでしょう。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!


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デビルズデッドGP 8節

デビルズデッドGP当日

カーレース前の懇親会のようなものになります。

それではどうぞごゆっくり


カーレース当日…

 

魔法協会主催で開催されるカーレースは総勢50組で行われる過酷なレースで魔法による障害が行く手を挟むレースで優勝者は魔法協会から賞金と初代優勝者の栄誉が送られる。

 

その会場には魔法界を牽引してきた人物たちも集まりこれからの若い世代の台頭を見定めに来てもいた。

 

更に魔法協会主催という訳で様々なスポンサーも押し寄せている。

 

やはり関心は一代でアインハルト家の影響力を大幅に上げたミクルの双子の娘で白魔法をまだ幼いながらも使いこなし怪我を治したり等している。

 

そして魔法界全体に影響力を持つ魔王を滅ぼしたこともある一族で各業界に友人が多くいてその影響力は計り知れないエレメンツ家の現当主ミヤビの娘にして

 

今までのポーションの質を大幅に向上させ近年の冒険者及び戦闘による死者の数の激減に貢献し女性の肌艶を更に良くするスベスベオイルの開発者であり

 

マモンカンパニー社長の七つの大罪マモンと対等に取引をすることで大勢の注目を浴びている未来。

 

朝、ミヤビ、ミクル一家は共にお偉いさんの集まるパーティー会場へと足を運んでいた。

 

真魔王はフィラとリエル、エレキたちと遅れて会場へと入ることになった。

 

途中ミルと魔王が合流してドレスに着替える。

 

会場には様々なスポンサーの有権者や魔法協会の重役も出席しており行く先々で声を掛けられる。

 

「未来殿!この間のハイポーションあれは助かりました。凶暴な魔物退治の際に我が騎士団の深傷を負った部下たちも無事に傷を癒せました。流石はミヤビ殿の娘!良ければ我が領土へ嫁いで!」

 

「いいえ!彼女のスベスベオイルは私たち女性の生命線!更なる飛躍のために未来殿へ専用のラボをご用意し研究をしていただきたいですわ!」

 

未来殿!未来殿!

 

と未来へ声をかける者が後を絶たない。

 

元来人付き合い等面倒な未来は当たり障りのないようやんわりと断り、人の良さそうな笑顔を作る。

 

「いや~アインハルト家も安泰ですな!幼いながらもメル殿、マル殿の回復魔法は群を抜いております。ゆくゆくは我が学院で学びを広げて頂きたいものですな。」

 

「メル殿、マル殿はわが魔法女学院が相応しい!あらゆる教員がサポート致します!」

 

「この娘たちが大きくなったときに考えますね。メル、マルはまだ子供ですからね。」

 

「いやはや気が早かったですな。ミクル殿の長女のメグ殿は海外留学して魔法の知見を広めているのを考えるとつい。」

 

「将来が楽しみですな。」

 

とミクルの長女とメル、マルの話しが中心である。

 

「しかし惜しむべきは」

 

「ですな。アインハルト家にとってはマイナス。」

 

「しかし三人の娘たちと合わせればイーブンとバランスが良いではないか!」

 

「近頃は初代魔王の力の継承者と共に活動してるそうではないか!」

 

「いやはや身体で誘惑することは得意ということかな。」

 

「しかし初代魔王の力は魅力的…ならば家からは才能のある者を送るか」

 

「次の世代でその力を受け継げば魔法界は安泰…」

 

「「「ハッハッハ」」」

 

(勝手なことばかり…ミルを見ようとしないで…!)

 

と内心怒りに震えるミクルだが今の立場的にも多方面での繋がりの関係もあり飲み込むしかなかった。

 

「……はぁ…嫌だなぁ」

 

ミルは隅っこのほうで一人言う。

 

(昔からこんなのばっかり…お母さん…メル、マル…メグお姉ちゃんにも迷惑掛けて…今だって先輩に迷惑を…)

 

それは昔から比較され続けてきたが故の劣等感。

 

(もしかしたら先輩だって私みたいな劣等生よりもっと良い人がいるかも…)

 

マイナス面に考えが振り切りそうになる…が

 

ポフン「王妃様!今日も綺麗なドレスですね!」

 

と娘で七つの大罪のレナス=ベルゼブブが抱き付く

 

「レナス!?どうしてここに?」

 

「魔王様が他の有象無象に気を取られないようにってルシ姉が言ってて付いてきたの!」

 

(本当はお母さんが心配でね…ルシ姉もベル姉もお父さんもだけどお母さんのことも守りたいって…)

 

と念話でこっそりと送るレナス。

 

「あれは!?魔界の七つの大罪の新鋭であの初代ベルゼブブの娘!なぜアインハルトの出涸らしに…」

 

「まったく…魔王様と話しをするというのであれば我々七つの大罪を通しなさい。これだから低能な人間は。」

 

「まぁまぁルシファー。権力欲の高いのなんてみんな保身ばかりよ?分かってることじゃない。」

 

「それと将来の魔王様の伴侶であり王妃となられるミルさんを陥れるような発言をするならば我ら七つの大罪を敵に回すことを覚えておきなさい。」

 

「ルシファーったら…まぁその意見には賛成だけどね。」

 

「ミルお姉ちゃん!」

 

と今度はヒメちゃんがミルに抱き付く。

 

「あれは神界の女神アマテラスの娘でしたか?」

 

「幼い内に友好を結めば神界のパイプも出来て更に進歩することが出来る。」

 

とヒメちゃんの価値を知っている者たちはこぞってミルに抱き付くヒメちゃんと交流しようとする。

 

「そちらのアマテラス様の娘様…そんなつまらないのよりもこちらで話しをしましょう!楽しいですよ。」

 

「こちらではお菓子もありますよ。」

 

「やっ!ミルお姉ちゃんにいじわるする人とお話ししないもん!ミルお姉ちゃんの方が良いの! 」

 

「ヒノノ!」

 

「ヒメちゃん…」

 

「あらヒメちゃんに嫌われるなんて相当よ…それとね…ルシファーも言ったけどね…」

 

「私らの王妃に向かって…つまらない?……あんたらみたいな口を開けば人の悪口しか言わないのがつまらないやつよ。次言えば塵も残さないわよ」

 

と珍しくベルフェゴールが怒っているようで周りに殺気を振り撒く。

 

その殺気は本人としては軽く威圧しただけとのことであるが直接受けた重鎮の息子、娘たちは揃って腰を抜かし中にはそのまま気を失う者もいた。

 

「ベルが怒るなんて珍しい…愛されてますねミルさん。」

 

「うにゅ!ベルフェお姉ちゃんミルお姉ちゃん大好きなの!」

 

「ベルフェゴールさんありがとうございます」

 

「良いのよ。ほらあっち行きましょう?魔王様もいるから…ね!」

 

と移動するミルたち。

 

「ミル…大丈夫だったか?」

 

「先輩…はい…だいじょ…」

 

「うにゅにゅ!魔王お兄ちゃん!ミルお姉ちゃん寂しそうだからぎゅっとするの!」

 

「ヒメちゃん!?」

 

「ミル大丈夫だ。お前はお前だ。アインハルト家とか関係なくて俺の大事な…後輩で恋人の可愛いミルなんだからな。」

 

「先輩…もう少しこうさせてください…」

 

「お母さん…私もぎゅっとする!」

 

と魔王とレナスから抱き付かれるミル。先程までの嫌な気持ちはなくあるのは恋人の暖かい鼓動と娘の優しさだ。

 

「にしたって魔法使い同士の繋がりっつうのもめんどくさいんだな。それにミルをしっかり見てねぇのが気に入らねぇな。」

 

(良かった…ミルのことを見てくれる人たちが増えて…あの娘にはこちらは息苦しいわ…それなら魔界の方があの娘を受け入れてくれるわ…)

 

「ベルフェゴールが先にやるとは…もう少し遅かったら呪ってたのに…」

 

「へっ!?未来ちゃん?」

 

「どうしましたかミクルさん?」

 

「今なんて?」

 

「?ミルちゃんに悪口いった有象無象を一週間はけ気と頭痛が止まらないものと下痢になってしまうのを掛けようとしてただけですよ?」

 

「…まさか…少し前にあったお偉いさんの息子、娘たちが突然の体調不良になって大騒ぎになったのって…」

 

「あぁそれなら私ですよ。だって」

 

「私なんかの親友になってくれた優しいミルちゃんを乏したのですよ?当然の報いです。」

 

その言葉に息を飲んだミクル。

 

今も原因不明の体調不良に悩まされると相談を受けたりもしていたミクルはミルにちょっかいを掛けていた者たち全てに報復するほどということ。

 

それ程までにミルのことを大事にしてくれていることを嬉しく思う反面やりすぎなのを考えると複雑な気持ちなミクル。

 

「未来ちゃん…あんまりやりすぎちゃ駄目よ。ミヤビちゃんだって心配するんだからね。」

 

「大丈夫です。ミクルさん…バレなきゃ犯罪じゃないんですよ?それに母様に心配はかけないですから安心してください。」

 

「未来お姉ちゃんありがとう!」

 

「…流石未来お姉ちゃんです…!」

 

「メル、マルもう良いの?」

 

「難しいお話しよりも未来お姉ちゃん、外で待ってるおにーさんたちとお話ししてる方が楽しいもん!」

 

「マオーおにーさんと一緒に回るの!」

 

「そうですね。早いところ行きましょう。ミルちゃんから目を離さないようにしないと」

 

「そうね!」

 

 

所変わってこちらは真魔王とフィラ、リエルたち

 

「にしてもでかい催しだな!」

 

「ホントですね。それに食べるものも多いですね。はいリエル。」

 

「ハムッ…美味しい!フィラお母さんもはい!」

 

「ハムッ。美味しいですね。」

 

「おぉ妻と娘の和やかムード…良い!」

 

「ほら魔王もあーん」

 

「あーん」

 

ぺたっ

 

「あっちぃ!?」

 

「ふふふ、手が滑っちゃいました。」

 

「お父様、頬っぺたにマヨネーズ付いちゃった!」

 

「魔王動かないで…ペロッ」

 

「フィラ!?」

 

「魔王の頬っぺたとマヨネーズの味…美味しい」

 

「はわわわ!?お、大人ですぅ」

 

「エルル~♪」

 

「もふもふさん美味しいね!」

 

「カフカフカフ」パクパクパク

 

「俺もフィラに食べさせる!アム」

 

「魔王自分で食べたら意味が…ンム…」

 

「ハムッ チュゥ」

 

「ンン…まおぅ…魔王の味がする…美味しい…」

 

「フィラの味も楽しめて良いな。」

 

と二人イチャイチャしていると

 

「~~~~♪」

 

「エルル?」

 

とエルフーンは何処からか聞こえる歌声が気になった。

 

とても小さいがその曲調にのる感情は…

 

「エルルル…」

 

とても悲しみに満ち溢れている。

 

「エルル」

 

「もふもふさんどうしたの?」

 

「エルル…エルル~」

 

「悲しそうに歌ってる人たちがいる???」

 

「エルルルル~」ピョンピョン タタタタタッ

 

「もふもふさん!?マオー!フィラ!もふもふさんが泣いてる人たちがいるから行かなきゃって!」

 

「何かあったのか?」

 

「…エルフーンがいなくなるときは誰かを助けようとするときです。もしかしたら今回も…」

 

「私も追いかける!」

 

「エレキさん!連絡用の端末とお財布と地図も持っていってください。」

 

「ありがとうフィラ!行ってくるね!!」

 

とエルフーンを追いかけエレキも駆け出す。

 

エルフーンは一体何を聞き取ったのか…




あとがき

漸くレース大会へと移っていきました。

レース大会前の交流でミヤビの家、ミクルの家共々有名なためか声をかけられその娘である未来、メル、マルも注目をされていてアインハルト家の長女のメグは海外へと知見を深めに行っているのも合わさり将来を有望視されています。

そんな中ミルは昔から魔力が豊富にあること以外取り柄もないためかアインハルト家の出涸らしやら無能など中傷されていました。

そう言った関係から端で早く終わらないかとじっとしていたものの魔王から話しを聞いていたレナス、ルシファー、ベルフェゴールが牽制し

レナスは母親の暗く沈んだ顔を見て心配し抱き付きました。

そしてアマテラスと一緒に来ていたヒメちゃんもミルの気持ちを察して抱き付きヒメちゃんと交流しようと、ミルをつまらないと評するものたちにミルに意地悪する人たちとは話さないとミルを守ろうとし

ベルフェゴールはそんなつまらない有象無象がミルを貶めようとするのが許せず威圧しました。

ミルを理解する者たちのいる場所にミルはいるべきだと将来は魔法界よりも魔界へと婚約者の魔王とともに渡るべきだとミクルは考えます。

そして未来のミルへの思いを知りミルのことを心配してくれる未来の気持ちを複雑そうに見るも嬉しく思うミクルでした。

メル、マルもミルお姉ちゃんをいじめる人は嫌いと未来の行動に感謝を伝えました。

因みにまだ出ていないアインハルト家の長女は海外へと行っていて家族のことが大好きで特に自分に取って初めての妹のミルのことをとても気に掛けていて会ったら抱きしめていて魔王のことはミルのことをちゃんと見てくれる人で将来は二人が結ばれてほしいと願っている。

海外にいるためまだ二人が付き合ったことを知らない

そして魔王もミルを抱きしめてミルの心を癒すのでした。

所変わって真魔王とフィラたち。

カーレースが始まるまで屋台などを巡り歩いて、焼きそばや牛串、たこ焼き、じゃがバターといった物を食べリエルも色々なものを食べられとても喜びフィラや真魔王と楽しんでいました。

そしてフィラは魔王にちょっとしたイタズラをし、真魔王もフィラにイタズラ仕返し二人して笑い合いながら一時を過ごす中、エルフーンが遠くで悲しそうに歌っている人たちがいるとその場所へと一人向かい、

エレキも追いかけるためフィラから端末と財布と地図を受け取り追い掛けます。

果たしてその先には何があるのか?

さてFGOでは聖杯宣戦も始まり聖杯をゲットですね。

極論バーサーカーでのゴリ押しクー・フーリンオルタ、ヘラクレス、またはガッツ持ちでの戦闘特に初代山の翁、オリオンたちでの戦闘で難なくクリア出来そうです。

ピック2が来るのか楽しみですね。

それでは今回も読んでくださりありがとうございました!


ここはレース会場の畔にある湖

時間的にも誰もいない場所で一人と一匹は佇んでいた。

「…はぁ…マモンさんと一緒に来ましたけどはぐれちゃいました……未来様…見つからないなぁ…」

「フォォン…」

「ラーちゃんごめんね…こんな頼りない私で…」

「フォォォォン」

と首をその悪魔…マミヤに擦り付ける。

「ありがとう。ラーちゃんは優しいね。いつも助けられて……」

昔から様々なことで助けられてきたマミヤ。

彼女の目的はただ一つ。

もう一度恩人であり思いを寄せる未来に会いたいそれだけなのだ。

そうしてマミヤは一人寂しく歌を歌う…

その横で同じように歌うラプラスのラーちゃん。

ランランランララ ランランランララ

遠い昔、未来から教わった歌詞を口ずさむマミヤ…

その歌に乗せられる感情は会いたいという気持ち、しかし会えない悲しみと悲壮…

だからなのだろうか…

その音を敏感に聞いた者がその場所へと向かうのは

そしてそれに付いていった者が長い間秘めた彼女の思いを遂げさせることになるのであった


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デビルズデッドGP 9節

今回デビルズデッドGP冒頭にて出演したマミヤが未来と出会います。

それではどうぞごゆっくり


懇親会も終わりへと差し掛かりミヤビは挨拶回りをしていた。

 

「さてとそろそろ未来たちを迎えに行かないとね。」

 

と言っていると駆け寄ってくる影が。

 

「ミヤビさん!お久し振りです!」

 

むぎゅうとミヤビに抱き付く人影。

 

「あれは合成士メロウの弟子のミヤム。確か師のメロウからも重要な仕事を任される程の腕前。流石ミヤビ殿の交遊は広い。」

 

「ミヤムちゃん久し振りね。ちょっと大きくなったかしら?」

 

「身長が一センチ伸びました!」

 

「ミヤム。いきなり走り出すのは良くありませんよ。淑女足るものマナーも大事なのですから。」

 

「マモンさんごめんなさい。」

 

「とはいえ久し振りに会うのです。多少は目を瞑りましょう。クリスマス島以来ですねミヤビ様。」

 

「マモンさんお久し振りですね。ミヤムちゃんと知り合いなのですか?」

 

「えぇ。この娘の母親と親交がありましてその縁で。」

 

「マモンさんが師匠を紹介してくれたんです!」

 

「そうだったのですね。」

 

「しかしマミヤとはぐれてしまったのは心配ですね。あの娘は方向音痴ですから中々合流が難しいものです。」

 

「ラーちゃんがいるから大丈夫ですよ!それにお母さんはとても速いですから!」

 

「速い?」

 

「えぇ。あの娘は…マミヤはとても逃げ足が速く私や一部を除く悪魔たち以外は臆病で情けないと思っているようで逃げのマミヤなどと言ってますが彼女は強大な敵から娘であるミヤムを常に守り逃げられる。

 

娘を守る母親というのはとても強かだとマミヤを見て思いましたね。

 

まぁ簡単にいうと逃走のプロです。

 

彼女は四大天使の内の二人ウリエル、ミカエルとも交戦することがあったそうですがそれでも生き残り彼女らの攻撃の癖や魔法が得意なのか物理が得意なのかということも解き明かして見せました。

 

そして護衛の仕事も一時期していて滅多なことでは受けないそうですが何度か受けた仕事は完璧に依頼者を守り抜き、彼女に護衛の仕事を頼みたい通な者たちもいる程です。」

 

「とても娘思いのお母さんということなんですね。」

 

「はい!自慢のお母さんです!」

 

「えぇそれに彼女はとても物知りで私が人間界で会社を起こせたのも彼女から人間界のことを聞きどういった事業をするのが良いかアドバイスをもらったお陰です。」

 

「成る程!」

 

「にゃあ…ミヤビさん遅いので迎えに来たです。」

 

「ウララ~♪」

 

「あら雫ありがとう。」

 

と雫を撫でるミヤビ。

 

「わぁ~可愛い!」

 

「時の死神が一個人に懐くのは珍しいですからね。」

 

「うにゃ?………にゃあ」

 

と雫はジーとミヤムを見つめる。

 

「触っても良い?」

 

「良いですよ。」

 

ナデナデ「凄い柔らかい…♪こっちの子も肌触りがとても気持ちいいです。」

 

「…ウララ~♪」

 

「にゃあ~ゴロゴロゴロ とても撫でかたが気持ちいいです。にゃあにゃあ♪」

 

「あら雫もミヤムちゃんを気に入ったのね。」

 

「何だか未来お姉ちゃんの撫でかたに似てるです♪」

 

「ウララ!」

 

「そうなのですか?そういえばマミヤも未来に会いたいと今日のレース大会へ付いてきたのですよね。」

 

「そうなのですか?」

 

「はい!お母さんずっと会いたがってて、そういえば猫さんその未来さんを知ってるのですか?」

 

「未来は私の娘よ?」

 

「ミヤビさんの娘さんなんですね!」

 

「まぁ一先ずは未来と合流してからマミヤを見つけましょう。ミヤビ様その…ハデス様は?」

 

「ハデスさんも来てますよ。外で待ち合わせしてますから行きましょう!」

 

「はい!」

 

とミヤビ、雫、マモン、ミヤムは未来たちの方に合流しに向かうのであった。

 

 

 

一方のマミヤ

 

ラーちゃんが少し泳ぎたそうにしていたので湖を泳いでくると行ってしまい今は私一人です。

 

こうやって一人になると色々と昔を思い出します…

 

突然ドラゴンが襲ってきて…私を襲いそのまま……それからミヤムちゃんを身籠った時……あの時はドラゴンはすぐに何処かに行きお腹の中の赤ちゃんがとても怖かった…

 

生まれてきても乱暴者で凶悪かもしれない…そんな恐怖に囚われて食事も喉を通らず…魔界で行き倒れて

 

もう駄目かなって思って…とても優しくて温かい魔法使い…未来様に助けられた。

 

未来様は不安な私に付いていてくれて…そんな未来様に私は惹かれて…だから未来様の××をミヤムちゃんに…

 

ミヤムちゃんが生まれて三人で楽しく過ごしてこのままこの時間が続くって思って……

 

でもある日未来様はいなくなってしまった。

 

また未来で会おうと言って。

 

それから長い年月が経った…

 

あれから私は未来様にまた会うまで死ねないと思いミヤムちゃんを守りながら旅をして…今はマモンさんの好意で平穏に暮らせてる。

 

でも…でも願うならもう一度だけ

 

「会いたいなぁ……」

 

ガサガサガサ

 

と茂みが揺れる。

 

その方向を見やり身構えるマミヤ。

 

ヒョコ「エルル~♪」

 

「…わぁぁ可愛いです…!」

 

ともふもふした生物を見てマミヤは和む。

 

「エルル?」

 

「何処からきたんですか?」

 

「エルルル~♪」ピョン

 

ともふもふした生物…エルフーンはマミヤに抱き付く。

 

「凄い柔らかい……それにこの毛並みも癒されます~」

 

「エルル~」

 

とマミヤは何処からともなく現れたエルフーンと暫く戯れるのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

「も~う、もふもふさんどこ行っちゃったのかな?」

 

エルフーンを追い掛けたエレキだったが途中で見失ってしまい畔の湖へは着いていたが中々エルフーンを見つけられずにいた。

 

そうして歩いていると

 

♪~♪~♪~♪

 

「あれ?歌声?もふもふさんそういえば歌が聞こえるって…行ってみよう!」

 

とエレキは湖へとビュンッと素早く移動すると

 

「フォォォォン♪」

 

「綺麗な歌声だね!」

 

「フォォン!?フォン!」

 

「ごめんごめん!綺麗な歌声だったから!

 

私エレキ!君は?」

 

「フォォン?フォォン!」

 

とラーちゃんは自分の言葉が分からないだろうと思うが一応挨拶をする。長い付き合いのマミヤやミヤムならある程度意志疎通は出来るが完全には……

 

「ラーちゃんって言うんだ!マミヤって人がラーちゃんのパートナーなの?」

 

「フォン!?」

 

「ん?言ってること分かるよ!」

 

「フォォン♪」

 

とラーちゃんはエレキにすり寄る。

 

「あはははは!くすぐったい!そうだ!ラーちゃんこの辺でもふもふさん見てない?」

 

「フォォン?」

 

「頭の毛並みが凄いふわふわしてる子なの!」

 

「フォォン…」

 

と首を傾げるラーちゃん。

 

「そっか!ありがとうラーちゃん!」

 

「フォォォォン♪フォン!」

 

「乗って良いの?ありがとう!」

 

とラーちゃんはエレキを乗せてマミヤの所へと戻る。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「エルルル~」

 

「ふわふわしてます…この子は何処からきたのでしょうか?」

 

「エルルル?」

 

「お家に帰らないと飼い主さんが心配しますよ。」

 

「エルル!」

 

とマミヤの肩に乗ると

 

「エルル~」

 

と頭を撫でるエルフーン。

 

「もしかして慰めてくれてるの?ありがとう。」

 

「エルル~」

 

「フォォォォォォォン」

 

とラーちゃんが帰ってきた。

 

「ラーちゃん帰ってきたんですね…あれ?誰か乗ってる?」

 

「フォォン!」

 

「あ~~~~~~いたーー!!もふもふさん!」

 

「エルル~♪」

 

「心配したんだからね!いきなり飛び出して!」

 

「エルル♪」

 

「今度から私にも声かけてね。そしたら一緒に行ってあげるから!」

 

「エルル!」

 

「もふもふさんの飼い主さんですか?」

 

「もふもふさんは友達だよ!貴女がラーちゃんの言ってたマミヤ?」

 

「?えぇ私がマミヤです…でもどうして私の名前を?それにラーちゃんのことも?」

 

「フォォン♪」

 

「ラーちゃん?自己紹介したの?」

 

「ラーちゃん綺麗な歌声だね!マミヤも方向音痴で迷ってたってラーちゃん言ってたよ。」

 

「ラーちゃんの言ってることが分かるんですか!?」

 

「そうだよ~」

 

「エルルル。」

 

とエルフーンは小声でエレキに話しかける。

 

(もふもふさん?マミヤは未来に会いたいの?)

 

(エルルル!)

 

(そっか!じゃあ連れていってあげよう!)

 

(エルル!)

 

「マミヤ!あっちに良いところ合ったの!一緒に行こう!」

 

「エルル~」

 

「で、でも私……」

 

「フォン♪」

 

「ラーちゃん?」

 

「フォォン!」

 

「…うん。ラーちゃんが言うなら…」

 

とマミヤはポケットから水色のモンスターボール…ルアーボールを取り出してラーちゃんを戻す。

 

ルアーボールは所々傷が付いているものの良く手入れされているのが見てとれた。

 

「よ~ししゅっぱ~つ!」

 

「エルル~♪」ピョン

 

とエルフーンはマミヤに抱き付きそのままエレキはマミヤを連れていく。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

私は不思議な娘…エレキさんと一緒に歩いている。

 

とても長い付き合いの私やミヤムちゃんでもラーちゃんの言葉は完全にはわからない。

 

でもエレキさんはラーちゃん、もふもふさんの言葉を理解して行動してる。

 

「おじさん!これちょうだい!」

 

「あいよ!600円だ」

 

「ありがとう!」

 

「あとサービスでこいつもやるよ。元気な姿見てるとこっちも元気が出るからな!」

 

「わーい!ありがとう!」

 

そしてエレキさんはとても良く笑う娘だ。

 

いまも商店の人間から良い笑顔だからとオマケももらっている。

 

私が最後に心から笑えたのはいつかな…

 

嬉しいことがあっても未来様のことを思うと心にぽっかり穴が空いたように空虚で虚しい感情で笑うことが出来ない…

 

「マミヤ!はい!たこ焼きだって!熱いから冷ましてあげる!」

 

とエレキはたこ焼きに串を刺して少し冷やすと

 

「あ~ん!」

 

「ハムッ……美味しいですね…」

 

「む~これも駄目か~」

 

「エルル~」

 

「もふもふさんもあ~ん」

 

それからもエレキさんは色々と買ってくれて私やもふもふさんに食べさせてくれた。

 

時には

 

「おうねぇちゃん少し安くするからちょっとさらわせ」

 

「エルルル!」ズビシッ

 

「ホギャァァァァ目がぁぁぁぁぁぁ」

 

「コラァ!マミヤに嫌らしい目線して!それビリビリ!」

 

「ぎょわぁぁぁぁ」

 

「わわわわエレキさん!?もふもふさん!?」

 

その…私に嫌らしい目線を向けて触ろうとしてもふもふさんが目潰ししたり私のむ…胸に視線を向けて…あの時の…ドラゴンみたいに乱暴に…恐くて…でもエレキさんが雷の魔法?で追い払ってくれてとても優しい娘たちで…

 

「マミヤ!これ氷菓子だよ!」

 

「エルル?」

 

「凄い甘くて頭がキーンとするけど美味しいんだよ!」

 

「ありがとうエレキさん…」

 

エレキさんが勧めてくれた氷菓子…とても美味しくてこうやってミヤムちゃんやマモンさん以外と食べるのは新鮮で温かい…

 

「エルルル!エル~」

 

「あっち?マミヤ此方だよ!」

 

そう言い手を引っ張る元気なエレキさん。

 

「エルルル!」

 

「あっ!見つけた!」

 

「えっ?」

 

見つけた?エレキさんは何かを探して………

 

あ……あっ

 

「み~らい!」

 

「エルル~♪」

 

その日私は…私は漸く約束を果たせたのでした……

 

 

場面は変わり

 

 

さてあれからミクルさんと共に魔王たちと合流して屋台で少しお腹を満たすことにしました。

 

ふむそれにしても

 

「このたこ焼き甘いですね。」

 

「奇遇ですね未来。私も甘く感じます。」

 

「まぁあれ見るとね。」

 

「先輩あ~んです!」

 

「ハグッ…旨いぜ!ほらミルもあ~ん」

 

「ハムッ、美味しい…」

 

「二人とも仲良しで良かったわ。ミルも気分転換出来て…それにしても甘いわね…旦那とのことを思い出すわ♪」

 

「メシシ~♪」

 

「チルル~」

 

「ピィカ~」

 

「ドラァ」

 

「ご主人も旦那も良い雰囲気なのだ~」

 

「クーちゃんこの氷菓子美味しいよ!」

 

「ベルゼありがとなのだ~」

 

「わたあめ美味しいね!マル!」

 

「うん!」

 

(このまま何も起こらずに過ぎれば良いのですがリエルが言うには午後からが一番危ない…私かミクルさんといった事情を知っている者が付いていれば何とかなる筈…)

 

「ここにいたのね未来。」

 

「母様!雫にマモンも?あとそちらの方は?」

 

「にゃあ~♪未来お姉ちゃん」

 

「ウララ!」

 

「久し振りですね未来。」

 

「はじめまして!私はミヤムと申します!」

 

「あれ?ミヤムさん?」

 

「おぉ!ミヤム久し振り!」

 

「魔王様!ミル様もお久し振りです!」

 

「合成士として頑張ってるみたいだな!」

 

「はい!以前は恥ずかしかったですけどその…魔王様のお陰で…だ、…大丈夫に…」

 

「先輩……?」

 

「お、俺はミル一筋だぞ!?」

 

「もう!分かってますよ。」

 

「はわわわミル様と魔王様仲良しです~」

 

「ほら落ち着いて。大丈夫ですよ」

 

と未来がミヤムを撫でるととても気持ち良さそうに目を細める。

 

「…とても優しい手付きです~♪」

 

「人懐っこい悪魔で可愛らしいですね。」

 

「ミヤムが初対面の人に気を許すのも珍しいですね」

 

「あら?マモンはあの娘と知り合いなの?」

 

「えぇ私にとって大事な友人の娘でもありますからね。今の会社の基礎を私はマミヤに教わりましたからね。」

 

「マミヤというとあのどんな強敵であろうと必ず逃げ切れると言われ遭遇すること事態稀なあの?」

 

「というかマモンに会社のノウハウを教えたのがマミヤって娘なのね。どうやって会ったの?」

 

「あれは私が魔界から人間界へと進出しようとして人間界のことを何も知らないことに気付き日夜研究をしていたときのこと。

 

当時の人間界は何かと無法地帯も多く紛争地域を見ていたりと人間の負の部分を見ていて気が滅入っていた時に天使の襲撃があり何とか撃退したものの深く傷付きお腹もすき行き倒れのように魔界で倒れたのです。

 

そこを幼かったミヤムとマミヤに発見されて食事を分けてくれてそういった善意を見て自然と口から悩みが出て…

 

マミヤはそんな私に人間会で必要な物から人脈、どういった物が好まれるのかと教えてくれました。最初に考えていたことをマミヤの助言から少し趣向を変えて今で言う冒険者への支援としてポーションを無償で配りました。」

 

「無償で?でもマモンさんそれだと利益がでないんじゃ?」

 

「当時の私もそう思いましたがそんなことはありません。ベルゼブブ、人間というのは一度体感したのであればもう一度と利用するという心理があります。

 

それが冒険稼業という危険の伴うことを生業とするのであればリスクを減らすためにポーションを愛用する。要は信頼関係を築いたのです。

 

私の売る商品がどれだけ有用で命を預けられるかという品質の良さもアピールしました。それにより段々と人々の口コミで広がり利益は莫大になりその資金を元手に会社を興し人手を雇いというように拡大し今に至るのです。

 

マミヤは知っていたのです。人に信用される物ならばどれだけお金を積んでも欲しがるということを。そうしたコネクションを築けたのは一重にマミヤとミヤムの優しさのお陰でした。

 

そうしたこともあり私はミヤムを合成士として名を馳せているメロウに紹介しました。合間に私もミヤムに魔法を教えたりもしました。」

 

「なるほどね。マミヤとミヤムって娘との出会いがマモンの転機というわけね。」

 

「うにゅ!マモンお姉ちゃん!」

 

「ヒノノ~」

 

「タキツヒメお久し振りですね。いつ見ても可愛いですね。」

 

とヒメちゃんを撫でるマモン。

 

「確かに可愛い娘です!はじめまして私はミヤムです!」

 

「うにゅ………うにゅ~~~?」

 

とヒメちゃんはミヤムを見て何か悩んでいる。

 

「何だかねーねぇに似てるの!うにゅ♪」

 

とミヤムに抱き付くヒメちゃん。

 

「?未来に似てる?………そういえば何処となく似てる部分はあるような…?」

 

「そうねぇ。確かに魂の部分が似てるわねぇ。」

 

(これは…リエルの時と同じ?まさか…いやでもそうなると年齢が合わないわね。気のせいね。)

 

「ハデス様!お久し振りです!」

 

「マモンは相変わらずね。よしよし」

 

とハデスはマモンを撫でる。

 

「それにしてもスチルは大丈夫か~~」

 

「そうですね。スチルと一緒に行ったエクシィさんも心配ですね。」

 

とクーちゃん、アイスはスチルのドジに巻き込まれてないかとエクシィを心配する。

 

「あっ!見つけた!」

 

「エルル~」

 

「おや?エレキとエルフーン?どうしましたか?」

 

と別行動していた筈のエレキとエルフーンが来た。

 

「未来に会いたいって言ってたマミヤ連れてきたよ!」

 

「エルル~!」

 

「?マミヤ?」

 

と未来がエレキたちの後ろを見るとミヤムに似た人物が未来を見つめていた。

 

「お母さん!良かったです!」

 

「この間の娘たちが連れてきてくれたのですね。」

 

とマミヤはゆっくりと未来へと近付いていく。

 

(…あれ?何かつい最近にも似たようなことがあったような?)

 

と未来が思っていると

 

「み、未来様…みりゃいさまぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

と未来へと泣きながら抱き付くマミヤ。

 

「お会いしたかったですぅぅぅぅぅぅ…うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん」

 

「マミヤ!?…こ、こんなに感情を大きく動かすのはあまり見たことがないですね。」

 

「お母さんよっぽど会いたかったんだね。」

 

「それにしたってまぁ凄いわね。」

 

「ほんと未来は悪魔を引き付けるというか…物凄く慕われるわね。」

 

「未来ったらいつの間に知り合ってたのかしら?」

 

「…ん~あの顔見ると何か初対面な感じがするわね」

 

「みらいさまぁぁぁぁ」

 

「それより事情を聞けるように落ち着かせましょう」

 

こうして未来に会いたがっていた悪魔のマミヤを無事に会わせることが出来たエレキとエルフーン。

 

果たして彼女の事情とは?




あとがき
デビルズデッドGPの冒頭の未来に会いたがっていたマミヤが無事に未来に会うことが出来ました。

次回はマミヤの事情と考察、そしてカーレースへと進めていこうと思います。

雫とヒメちゃんがミヤムから感じた既視感も書いていこうと思います。

ミヤムは本編から約二十年前程に若かりし時のミヤビ、ミクル、魔王の母千尋などと知り合いミヤビから感じる母性と温かさもありとても懐いている。

その頃に合成士として武器などを作り彼女らへと渡したりもして魔神の襲撃を防ごうとしたりしていました。

それでも魔神の再生能力、学習能力が強すぎ侵攻を押し止めることしか出来なかったものの氷の騎士の活躍により魔神は機能停止したという昔話です

デビカ本編マオーク編も佳境に入りストーリーも月1だからか中々良い話しも多いですが他の年代の話しも少しぐらい真面目なストーリーが増えていってほしいものです。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!


おまけ

カーレース会場にて

「主よ。多分じゃが仕掛けるなら一人でいる時かミクルの娘御を呼び出す何かじゃろう。充分警戒はするが用心しとくれ。」

「あぁ分かった。それに時の魔力を感じたのと合わせて最近のこの世界での歪みを調査するのもあったからな。もし悪性な転生者の仕業なら一度目は警告、聞かなければ……」

クイクイ

「あぁドラゴは……どせいさんと一緒に屋台を回ると良い。色んな物があるから楽しんできな。」

「あり…がと…!」

「ぷぅ~どらごといっしょにまわるです」

「しゅっぱ~つ」


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デビルズデッドGP 10節

久し振りの投稿になります!

今回でマミヤとの出会いとミヤムと未来の関係が明かされます!

それではごゆっくりどうぞ!


前回未来に出会えたマミヤは号泣し未来に抱き付き周りはそれを宥めるのであった。

 

あれから泣き続けるマミヤを落ち着かせ手頃なベンチに未来と共に座る。

 

というかマミヤが未来から離れようとしなかったため共に座ることになった。

 

「それでそのマミヤさん?は私と何処かで会いましたか?」

 

「マミヤって呼んでくれなきゃ嫌です…」

 

「…マミヤ。」

 

「…っ!はい!未来様と会ったのは…今から300…400年ぐらい前でした…」

 

「ん?それは可笑しいわよ?だって未来が生まれるより昔のことよ。」

 

「で、でも未来様…出会った時チルとピカチュウと一緒に私を助けてくれました!……チルはもう少し大きかった気はするのですが…助けてくれたのは間違いないです!」

 

「しかし未来が生まれたのは17年ほど前。それでは辻褄が合わないでしょう。」

 

(にゃあ…もしかして時空魔法で過去へ遡って?でも時空魔法のことは未来お姉ちゃんが皆に内緒にしてるから言えないです…)

 

「もしかしたら未来は将来的に時空魔法を完成させるんじゃないかしら?そしたらその完成させた未来が過去へ跳んでマミヤを助けたっていうなら辻褄は合うわ。」

 

「でもベルフェゴールさん。未来が時空魔法を学ぶ理由がないわ。将来的にそうだとしても大分先で完成させるのだって相当な年月を要する筈よ。

 

マミヤさんが会ったのはこの時代の未来か数年後の未来の姿…なら未来そっくりの人に助けられたとしても可笑しくない気がするわ。」

 

(…?ミヤビは未来が時空魔法を研究していることを知らない?それだけ知られたくないのか…何かしらの理由があるのか…)

 

(不味いですね。時空魔法のことは母様には内緒で進めてきました…それだけ危険な魔法ですし…このままだと研究が難しくなってしまう…どうしたら…)

 

「ドラァ」

 

「ドラママ?」

 

カキカキ「マミヤ殿。その時の未来殿の側にもう一匹いませんでしたか?黄緑色の空を飛んだりしている者などは?」

 

「……あっ!?そ、そういえばもう一匹…確か…レヴィって特徴的な鳴き声で未来様の近くにいて幼いミヤムちゃんと遊んでくれたりしてて」

 

カキカキ「もしや…未来殿は何年か後にセレビィの時渡りで過去へと誘われたのではないでしょうか?」

 

「「「「セレビィ???」」」」

 

と未来以外がハテナを浮かべる。

 

ミルはスマホの図鑑機能を起動させて検索する。

 

「えぇっとセレビィ…セレビィ…ありました!」

ピィン

セレビィ

ときわたりポケモン

時間を越える力を使う。平和な時代にだけ姿を見せると言われ、セレビィが姿を現す限り明るい未来が待っていると考えられている。

 

「時間を…越えるですって!?」

 

「にゃあ!?時の死神の力に似てるです!」

 

「それにマミヤの発言…ならば未来がそのセレビィに導かれて出会ったという線が濃厚ね!」

 

「ふむ…今の私が知らなくても無理はないということですか…そのマミヤ。私は貴女に何を言ったのですか?」

 

「その……また生きて会おうって…会ったら抱きしめてほしいと約束を…」

 

「そうでしたか…」

 

と未来はマミヤに向き合うとギュッと優しく抱きしめていた。

 

「あっ…未来…様」

 

「貴女は私との約束を果たそうと今まで生きてきてくれたのですね。数年後の私がした約束ですが約束したのは事実…私が言えるのは約束を守ってくれた優しい貴女にありがとうという言葉だけです。

 

会えて嬉しいです。」

 

「ヒッグ…未来さまぁぁぁ…わたしも…会えてうれひいですぅぅ」

 

「成る程…いつかの時にマミヤの言っていた恩人とは未来のことでしたか。やはり未来は人を惹き付ける何かを持っていますね。」

 

とマミヤがまた落ち着くとミヤムが問う。

 

「お母さん、私に話してくれたもう一人のお母様が未来さんのことだったのかな?確かに懐かしい温もりを感じたし、他人とは思えないというか…」

 

「それは…そうですよ。だって未来様とミヤムちゃんは血が繋がってますから~」

 

その発言にぎょっとする一同。

 

「未来…あんた過去へ遡って子供作ってたなんて」

 

「えぇ!?ちょっと待ってください今の私に言われても!!」

 

「ふぇぇぇぇぇぇ!?ミヤムさんが未来ちゃんのむすめぇぇぇぇぇぇ!?」

 

(やっべぇぇぇぇぇぇぇ未来ちゃんの娘って…がっつりミヤムとヤっちまってるぞおれぇぇぇぇぇ)

 

「…ふむ…と言うことはミヤムちゃんは私の孫だったということね。」

 

「ミヤビさん?」

 

「…おばあちゃんって呼んでも良いのよ?」

 

「ミヤビはミヤビで受け入れるの速いわね(汗)」

 

「ミヤムちゃんが持ってた魔道書…あれはエレメンツ家で最初に習うものと中級魔法からその応用、発展系で上級魔法のことが書いてあったの。

 

私でも見たことがないぐらい発動のプロセスが簡単になってて参考にさせてもらったこともあるわ。あれを数年後の未来が書いたものだっていうなら納得できるわ。この前見せてもらったのに似たことが書いてあったの思い出したの」

 

「成る程ねぇ。」

 

「それに…未来様が色んな道具を私にくれて…そのお陰で生活も苦しくなく送れたんです。」

 

と小さな手さげから

 

「…!これエレメンツ家の印の魔道具!でも家にあるのは確認したし……なら将来の未来が持ち出してそれをマミヤさんに…?」

 

「これは…!?バッグの中がまるで四次元のように広がって…!」

 

「…!!!!ドラァ!?」

 

「ドラママ?どうしましたか?」

 

「ド、ドラァ」

 

と動揺したドラママ。

 

何故ならマミヤの持つバッグはドラママが、今掛けている祐希より託された四次元バッグその物であるからだ。

 

瞬時に数年後の未来は祐希と無事に会えたのだと直感するドラママであった。

 

混乱する魔王たちを他所にミルの帽子の中で寝ていたドラちゃんが起きてふよふよとミヤムの方へと近付いていく。

 

「メシ~…?」

 

「わぁぁ可愛い!」

 

「メシシシ~」

 

にゅるんとミヤムの胸元に入り込み顔を出すドラちゃん。

 

「ほえっ!?未来ちゃんの胸元にしか入ろうとしないドラちゃんがミヤムさんに!?」

 

「そういえばゴーストタイプって魂に敏感なんだっけ?」

 

「ということはやはりミヤムは未来の娘…?でも確かマミヤはドラゴンに無理矢理……まさか!?」

 

「マミヤ!未来と出会った時かそれ以降に未来の血液を取り込みましたか?」

 

「………はい」

 

「そう言うことでしたか…魔王様、ミヤビ様、未来は確かにミヤムの母なのでしょう。しかし少し事情が複雑みたいです。」

 

「複雑?」

 

「………ミヤムの父親はドラゴンらしいのです。」

 

「ドラゴンってあの!」

 

「えぇ魔界にも生息していたようで…マミヤ話しても…」

 

「はい…」

 

と震えるマミヤに未来はそっと手を重ねる。マミヤは未来の優しい気遣いに更に惚れ込む

 

「マミヤはある時野良のドラゴンに襲われたのです。繁殖期だったのかは定かではありません。しかし…マミヤをそのドラゴンは無理矢理手篭めにし、凌辱の限りを尽くしたのです

 

…そしてドラゴンは飽きたのかマミヤから興味を失くし何処かへ…後に残ったのは怯えるマミヤとマミヤに宿ったそのドラゴンの……」

 

「そんな!?マミヤさんが何をしたって言うんですか!!とても優しそうなお母さんなのに!」

 

「ミルさん怒ってくれてありがとうございます。これから話すのは話しの流れと私なりの考察です。」

 

「それからマミヤは未来に出会った。そうして彼女から血液を輸血されたかで分け与えられた。当時のマミヤの心境としては乱暴者で凶悪なドラゴンの子供がお腹にいる。

 

とても気が気ではないと思います。しかし未来から施され、何日も一緒にいて未来の優しさを垣間見て自分に輸血された未来の血液のDNAをお腹にいた子供…ミヤムに取り込ませた。」

 

「取り込ませたってそんなこと普通は出来ないわよ?」

 

「いえベルフェゴール。マミヤには取り込んだ血液ないし、体液を自分の物にすることが出来る力が有ったのです。」

 

「…そうです。マモンさんの言う通りです…私は当時怖かったんです…お腹の子供があのドラゴンみたいに乱暴で暴力的なんじゃないかって…」

 

「お母さん…」

 

「未来様と出会った時血が足りないから輸血をしたと未来様は仰られて…未来様は温かいご飯を作ってくれて…私が寝るのが不安なのを見ると手を握ってくださって…この人との赤ちゃんが欲しかったって…

 

それで…未来様から頂いた血液の情報を全てミヤムちゃんへと注ぎ込みました。未来様のように人を思いやれる優しい子に育ってほしいと願って…」

 

「マミヤ…」

 

「生まれてきたミヤムちゃんは未来様の血が色濃く出ていてとても優しい子に育ってくれました。こんなダメな母親の私にも優しくて自慢の娘です。」

 

「そんなことない!お母さんの娘に生まれてこれて私は良かったもん!私にとって優しくて最高のお母さんだよ!」

 

「家族を思いやる絆…とても良いものですね。」

 

「ふむ。取り敢えずミヤムは私の娘ということですね。マミヤ、ミヤムも良ければ共に暮らしませんか?」

 

「えっ!?良いんですか?」

 

「勿論よ。孫娘と優しいお母さんと住めるのは楽しそうだものね。」

 

「あの…その…あ、ありがとうございます…未来お母様!」

 

とミヤムは未来へと抱き付く。

 

「良かった~マミヤが無事に未来と会えて~」

 

「エルル~」

 

「エレキお手柄なのだ~」ナデナデ

 

「ロックお姉ちゃん~」

 

「エレキちゃんはやっぱり凄い優しい娘ね。私も嬉しいわ」

 

とミクルもエレキを撫でる

 

「そうだ、ラーちゃんも出して上げないと」

 

とルアーボールを取り出してそこから

 

「フォン?フォォォォン♪」

 

「大きいポケモンさんなの!」

 

「マミヤはラプラスを仲間にしていたのですね。」

 

「フォォォン♪」

 

とラプラスは首を未来に擦り付け顔をなめる。

 

「うにゅ!ねーねぇに懐いてるの!」

 

「ラーちゃんは未来様から頂いたタマゴから孵化したんです!」

 

「ラーちゃんも良かったね!」

 

「フォォン♪」

 

と今度はエレキの顔をなめる。

 

「あははくすぐったいよ♪」

 

「エレキが世話になったのだ~」

 

「綺麗な子ですね!」

 

「フォォン?」

 

「ロックお姉ちゃんとアイスお姉ちゃん!私のお姉ちゃんだよ!」

 

「フォォン♪」

 

「成る程~畔の湖でエレキと会ったんだな~」

 

「エレキに歌を誉められたんですね」

 

「!エレキさんみたいにラーちゃんの言ってることが分かるのですか!?」

 

「おぉばりばり分かるぞ~」

 

「エルルル~」

 

とクーちゃん、アイス、未来と戯れるラーちゃんを見てマミヤは自然な笑顔を浮かべる。

 

「わーい!マミヤ笑ってくれた~」

 

「もしや貴女はマミヤのことを笑わせようと?」

 

「うん!マミヤ心から笑えてなかったの!だからね私なりに頑張ってみたの!」

 

「…とても優しい娘なのですね。」

 

「あっ…エレキさん…その何かお礼をさせてもらえませんか?」

 

「お礼ならもう貰ったよ?」

 

「え?」

 

「マミヤの心からの笑顔だよ~」

 

「エルル~♪」

 

「っ!……エレキさぁぁん」

 

「ほわわわ!?マミヤどうしたの!?何処か痛いの!?」

 

と感極まりエレキに抱き付くマミヤと泣き出してしまったマミヤに慌てるエレキであった。

 

「お母さん良かった♪昔みたいに笑ってる…」

 

「ミヤムちゃん」

 

「あっ!ミヤビさん」

 

「…おばあちゃんって呼んで。」

 

「その…お、おばあちゃん?」

 

「可愛いわね…未来に娘が…孫娘が出来るのはまだまだ先だと思ってたからとても愛おしいわ。」

 

とミヤムを抱きしめるミヤビ。

 

「おばあちゃん…温かい…♪」

 

「うにゅ~ヒメもばぁばにくっつくの~」

 

とヒメちゃんもミヤビに抱き付く。

 

「それにしても過去で出会った因果が巡りめぐって今に繋がってるなんてね。」

 

「もしやマミヤに人間界の知識を教えたのは未来だった?では私が会社を興せたのはある意味未来のお陰だったということでしょうかね。」

 

「多分そうなんじゃないの?でも時空魔法をミヤビにも内緒にしてたなんてね…」

 

「最初に出会った頃から固執してましたので数年後の未来がジャンプしたものだと思いましたが結果はセレビィというポケモンの力だったとは。」

 

「………マモンこっち来なさい」

 

とベルフェゴールはハデスとマモンを連れて少し離れたところへ

 

「あんた今未来が最初に会ったときから既に時空魔法に執着してるって言ったわね?それはあんたを召喚した6才の時で間違いない?」

 

「えぇ間違いありませんよ。」

 

「マモンそれは本当のこと?」

 

「はいハデス様。未来は私を召喚して最初に対価を提示しました。その後に幼い未来が持っていた時空の書に書かれていた時空魔法について教えました。」

 

ハデスとベルフェゴールは顔を合わせる。

 

「じゃあ未来の目的は…過去にあるってこと?さっきのセレビィっていうポケモンがいたけどいなくても実験したってことかしら…」

 

「えぇ未来は間違いなく過去を追い求めています。一度呟いたことがありました。明日なんて来なければ良いのにと。そして未来は人を信用、信頼するのは本当に稀です。

 

身内のミヤビ様に対してはとても親愛があって母の日のプレゼントを相談したりもしてくれましたね」

 

「…過去…ね。それは誰にとっての過去なのかしら…ミヤビのことなのか自分のことなのか…分からないわね。」

 

「メシ~」

 

「メシシ~」

 

「ドララァ」

 

「ドラママたちは何か知らないかしら?って聞いても未来のことは分からないわよね。」

 

カキカキ「未来殿の過去は断片的にしか我々にも分かりませぬ。主から聞いている未来殿の話ししか…」

 

「………ん?ドラママ、どういうことかしら?どうしてあなたの主が未来のことを知っているのよ?」

 

「……………」

 

「ドラママはもしかして未来の本当の目的を知ってるの?」

 

フリフリと首を振るドラママ

 

カキカキ「未来殿の目的は私も聞いたことはないので深くは知りませんが予想はつきます。そしてマミヤ殿の話しを聞きその望みも多分ですが数年以内に叶うと確信しました。」

 

「なんですって!?ドラママ教えなさい。」

 

カキカキ「これは当事者同士の問題です。だから私から言うのはフェアではない。ピカチュウもそれを分かっているからこそ未来殿の側で見守っているのです。」

 

「ピカチュウは偶然ついてきた訳じゃないの?」

 

カキカキ「ピカチュウもまた主から未来殿を頼むと言われているのです。未来殿の過去はとても複雑…だからこそもし主を見かけたのなら直接問う方が良いでしょう。」

 

「…あいつね。祐希だっけか。」

 

カキカキ「ユーさんと呼んでください。本人も自己紹介してないですのでまだ秘密で。」

 

「?ベルフェゴールその者はいったい?」

 

「あれよ測定不能ダンジョンで私とミルとヒメちゃんを助けた奴よ。んでそこにいたのがクーちゃん、アイス、スチル、エレキ、ドラゴとスチルたちの母親で母親とドラゴはそいつに付いていったのよ。」

 

「あの娘たちは誰も踏破したことのないあのダンジョンにいたのですか!?」

 

「そう。だから人との繋がりに飢えてる部分があるのよ。」

 

「話が逸れたわね。それでそいつと私仮契約したのよ。異世界の知識を対価に私の知識を共有するみたいにしてね。」

 

「だからその知識を得た後で未来の魔法を思い出すとその異世界の魔法そのままなのよ。」

 

「なんと!?」

 

「だからこそ未来に興味が尽きないんだけどね。」

 

「ご主人様~~」

 

「あらスチル帰ってきたの……あなたそれどうしたの?」

 

とずぶ濡れになったスチルとわたあめなどを持っているエクシィを見て言うベルフェゴール。

 

「実はスチルさんと一緒にわたあめやジュースを買っていたら射的の玉がスチルさんの額に当たったりダーツの矢がいきなり飛んで来たり

 

金魚すくいをしてたらスチルさんの網に金魚が沢山きてしまって網が破れてしまったり偶々冷たいきゅうりの水を入れ換えてたら私に掛かりそうな水をスチルさんが全部被ったり

 

…ベルフェゴール様スチルさんを怒らないでください」

 

「そんなことで怒らないわよ。二人とも怪我はないかしら?」

 

とタオルでスチルを拭くベルフェゴール。

 

「はい!私は頑丈ですから!エクシィちゃんも平気です!」

 

「エルル~♪」

 

「わぁもふもふさんだ♪」

 

「もふもふさんお久し振りです~」

 

「エルルル!」

 

「私も勿論元気ですよ!」

 

「貴女もそこのもふもふした子の言葉が分かるのですか?」

 

「それはそうですよ~私たちも、もふもふさんも同じポケモンですから~もふもふさんとは友達なんですぅ~」

 

「ん?ポケモン…というとピカチュウやラーちゃんと同じ?」

 

「この娘たちは擬人化?してるから他のポケモンたちと違うのよ。」

 

「エルル~エルル!」

 

「成る程~悲しそうに歌ってたマミヤさんとラーちゃんの声を聞いてもふもふさんは会いに行ったんですね~

 

それで未来さんに会いたがってたからエレキと一緒に此方に来たんですね~」

 

「エルル!」

 

「…成る程。そう言う理由が…」

 

とマミヤも落ち着いた頃。

 

「そうだ!フィラたちの所に帰らないと!」

 

「エルル~」

 

とエレキ端末にフィラたちのいる場所がメールで添付されてきていたのでそこへ向かうためエルフーンを抱える。

 

「エレキさん…行っちゃうんですか?」

 

「フィラたちが心配してるから戻らないと!マミヤと一緒に回れて楽しかった!また一緒に遊ぼうね!ミクルもまた後でね~」

 

「エルル~」

 

ビュンっとエレキはエルフーンと共にフィラの方へと向かう。

 

「なんと言う早さ!」

 

「エレキは僕たちの中でも一番速いからな~」

 

「そういえばユーさんは素早さ種族値?が200あるとか言ってたような?」

 

ブフォと何か吹き出す音が聞こえそちらを見ると未来だった。

 

「素早さ種族値200?………トンでもない速さじゃないですか!?全ポケモンのなかで一番速い数値じゃないですか!今度会ったらエレキの種族値を伸ばせるようにしてみましょう!」

 

「未来ちゃんが興奮してますぅ!」

 

「未来様興奮されてる姿も素敵です~」

 

「お母さんたこ焼き買ってくる!」

 

「焼きそばも…一杯買ってくる…」

 

「メル、マル気を付けていくのよ。」

 

「「はーい!」」

 

こうしてこの日未来に嫁?と年上の娘が出来たのであった。




あとがき

此方は久し振りの投稿になります月光です。

マミヤの事情が判明しました!

将来未来が過去へと跳んでその跳んだ先でマミヤと出会いそこで暫く過ごしていたのもありマミヤは未来にとても懐いていました。

しかし過去に留まり続けることはあまり良いことではなく未来はマミヤとミヤムに別れを告げて元の自分の時代へと帰りマミヤはまた会おうという約束を胸に生き続け漸く未来と再会し感極まりました。

そして未来も将来の自分がした約束なのでそれを守ったマミヤを抱きしめました。

そしてミヤムはマミヤとドラゴンの間にできた娘でしたがマミヤの取り込んだ血液や体液を自分のものにする力で出会った当時に未来の血液を輸血したマミヤからミヤムへと受け継がれたのでエレメンツ家の血も濃く出ています。

ミヤビも以前からの知り合いのミヤムが実は孫だったことに驚きつつも受け入れミヤムを抱きしめるのでした。

そしてエレキはミヤムに笑って欲しかったからと純粋に思いやっていたのでマミヤもエレキのことを泣きながら抱きしめエレキはマミヤを抱きしめました。

そしてベルフェゴール、ハデスはマモンより未来が幼い頃から時空魔法を求めていたことを知りドラママは主である祐希の話しも聞いているので何となくではあるものの未来の目的を察していて見守っています。

そしてエレキはフィラたちの元へと戻りました。

将来的に未来はセレビィに出会いその加護をもらうことになりますがそれはまたいつかのお話しで。

そして未来はエレキの素早さ種族値を知り素早さを鍛えようと目論むのでした

さてFGOでは水着イベントもありレディ・アヴァロン天井で引き水着伊吹も60連で来たので残るはスカディですね

まだ月末まで長いので悩んで引くかは決めようと思います。

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!

おまけ

前回どせいさんと一緒に屋台を回ろうとしたドラゴ

「…人…一杯…ブルブル…」

「どらごだいじょうぶですか?」

「…主が楽しんで…来てって…が、頑張る…」

人見知りで恥ずかしがり屋なドラゴはメル、マルが向かったたこ焼き屋の角で人が空くのを待つのであった。


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デビルズデッドGP 11節

今回から展開が一気に進んでいきます!

デビカ本編ではミルが新衣装で更に成長して登場してカード化がとても楽しみです。

それではどうぞごゆっくり


マミヤが未来と感動の再会をした場面から移り

 

未来たちから離れた屋台で行列のできたたこ焼き屋にて人が少なくなるのを待つどせいさんと主であるある人物に連れてきてもらったドラゴ

 

一向に減る気配のない屋台を、見ながらどうしようかと迷うドラゴ。

 

「たこ焼き一杯買おうマル!」

 

「…持てる分だけのが良い」

 

とミルの双子姉妹のメル、マルがたこ焼き屋へと向かっていた。

 

「…?メルあのお姉さん…」

 

「うん?あれ?何だか困ってる?聞いてみよう!」

 

「そうする…!」

 

と二人は兄と慕う魔王のヒーロー活動の手伝いをしていたので隅っこで困っているドラゴに声を掛ける。

 

「お姉さん大丈夫?」

 

「…大丈夫ですか?」

 

ビクッと驚きあわあわするドラゴ

 

「アワアワ…ぅぅぅぅ……」

 

さっとドラゴは顔を隠す……どせいさんで

 

「ぷぅ~めるとまるです」

 

「「どせいさんこんにちは!」」

 

「どらごははずかしがりなのです。あとひとみしりです。」

 

「そうなんだ…なにか困ってるの?」

 

「たこやきかいにいこうとおもったけどひとがおおかったです。」

 

「それなら私たちが代わりに買ってきて上げるね!」

 

とメル、マルはどせいさんからお金をもらいたこ焼きと側で売っていた焼きそばとじゃがバター、串焼きを買う。

 

「はい!お姉さん買ってきたよ!」

 

「美味しいから…食べて」

 

と言う二人。

 

そうしておそるおそるドラゴは二人からもらいたこ焼きを一口。

 

「ハム……美味しい…!」

 

パァーとキラキラした雰囲気でどんどんと食べるドラゴ。

 

「める、まるありがとうですぅー」

 

「お姉さんもどせいさんも喜んでくれて良かった!」

 

「メル…そろそろ帰らないと。」

 

「そうだね!お姉さんお祭り楽しんでね!」

 

「お姉さんバイバイ…!」

 

と二人はそのまま歩いていくのを手をブンブン降りながら精一杯のお礼を表すドラゴ。

 

そうして離れてから何か落ちていることに気付くドラゴ。

 

「…落とし物…?…届けなきゃ…!」

 

と二人が歩いていった方をドラゴもまた歩いていくのであった。

 

そうしてレースの時間が迫っていく中で未来たち一向も大きな広場でレースを観戦できる場所へと向かっていた。

 

「もうそろそろレースが始まるんですね。」

 

「だな!結構過酷な感じらしいけどレースのマシンは自動制御システムが搭載されてるんだよな?」

 

「えぇそうよ。決められた動きで走るから見てる人によっては少し退屈する人もいるけど安全は考慮されてるからね。それに魔法を使った妨害とか支援も出来るからそこも醍醐味らしいわ。」

 

「流石ミクルママだぜ。」

 

「レースか~それよりもご主人と一緒なら何でも良いのだ~」

 

「お母さんとお父様と一緒ならなんでも楽しいよ!」

 

「ありがとうレナス、クーちゃん」

 

と二人の頭を撫でるミル。

 

「それにしても大きな催し事ですね!神界でも何か取り入れてみたら発展するのでしょうか?」

 

「どうかしらね。なんでもかんでも取り入れても周りが付いてこなかったらやる気がなくなって衰退してしまう可能性もある。魔界が昔気質なものもあるから新しい物の溢れる人間界に来ちゃうのよね…」

 

とアマテラスとベルフェゴールは言う。

 

「とても大きな催しですね~屋台も新鮮で一杯美味しいのがあります~」

 

「お金のことは気にせずに食べて大丈夫ですからどんどん食べて下さいね。」

 

「ありがとうございます未来お母様!」

 

「それにしてもこんな催しが企画されてるのは協会でも周知されてなかったのよね…」

 

「何かキナ臭いわね…」

 

(それにリエルのこともあるわ…計画したのはトップかあるいは上層部全てなのか…)

 

「メル、マルももうそろそろ来るから見れる場所を、確保しましょう。」

 

そうして席を確保する。

 

「ちょっとお手洗い行ってきますね。すぐ戻ります。」

 

とミルは…一人で行ってしまう…

 

すぐならと未来もミクルも付いていかなかった。

 

「うにゅ~?…うにゅにゅ!」

 

「メシ~」

 

とドラちゃんを頭に乗せたヒメちゃんだけはその後を付いていくのであった。

 

ーーーーーーーーーー

 

そうしてミルはお手洗いを終えて帰路へと急ぐ。

 

「遅くなっちゃったな~先輩とレナスと一緒に観戦して一杯甘えてそれから…」

 

と走る。

 

そこへ…大会委員の衣服を来た者が…

 

「アインハルト=ミルですね…」

 

「はい…なんで………」

 

何かをかざした瞬間ミルの意識が途切れる…

 

「…これで後は格納庫のマシンに乗せてレースの最後尾に配置してその後に爆発させて事故を装うだけ。恨みはないがこれも魔法界のため…悪く思わないでほしい。」

 

別の場所でも…

 

「マル!こっち!」

 

「うん…メル…怖い…」

 

メル、マルは有無を言わさずに何処かへと連れていこうとした大人たちから逃げていた。

 

捕まったらいけないと走る。

 

「さっさと捕まえてアインハルトの能力を魔法界のために…」

 

「魔法界の発展のために…」

 

魔法界の発展のためと少数を切り捨てようとする集団。

 

それは幼い子供たちをも巻き込み陰謀は加速する…

 

PlPIPIPIPI

 

そうしてミクルの端末へと通信が入った…

 

それは仕事用に持ち歩いている端末で協会からの依頼などで良く使っているものであった。

 

「もしもし…」

 

「アインハルト=ミクル。娘たちは預かった…返してほしいなら一人で中央広場へ来い。他の者がいた場合は娘たちの命はない…」

 

ブツッと用件だけ言い切られた。

 

「ミクルさん…いったい何が?」

 

「ミルが…メル、マルが人質に……!」

 

「何だって!?」

 

「まさか…!?油断してた…ミルだけじゃなくてメル、マルまで!?」

 

「恋人ちゃんだけじゃなくて双子ちゃんまで…不味いわ。先手を取られてる…相手の要求は?」

 

「私が一人で中央広場に来いって…じゃないと娘たちが」

 

「ミクル何か心当たりは?」

 

「…もしかしたら魔法協会が魔法界の発展のためにってしつこく能力の行使を強要していたことと何か関係が…」

 

「ミクルおばあ様の能力…予知の力?」

 

「行かないと…あの娘たちを助けなきゃ!」

 

「ミクルママ俺らも!」

 

「魔王ちゃんたちはここにいて…もしかしたら気のせいでここへ戻ってくるかもしれない…だから待ってて」

 

「ミクルママ…でもそれなら!」

 

「こっちでもミルちゃんたちを探します!ですのでミクルさんは中央広場に…後程私たちも合流します」

 

そうしてミル、メル、マルを捜索する一同…

 

「…無事でいてミル、メル、マル…!」

 

 

メル、マルは森の設営されているエリアまで来ていた。

 

走り回っていた二人であったが子供二人の体力と大の大人の体力では圧倒的に不利で追い詰められていた。

 

「さぁ大人しくしろ。手荒な真似はしたくないからな…」

 

「魔法界の発展のため…」

 

「魔法界の発展のため…」

 

「メル……」

 

「だ、大丈夫…マルは私が守る…」

 

とお姉ちゃんだからとマルを背中に隠すメルだがその足は震えている。

 

そしてその手がメル、マルを手中に納めようと伸び

 

ガシッ!

 

 

 

ミクルは一人客席より離れた中央広場に来ていた。

 

そこには魔法協会の幹部の一人で魔法界の発展のためならばどんなことでもすることで有名な重鎮が大勢の護衛と共にいた。

 

「一人で来たな。」

 

「えぇ!早く娘たちを返しなさい!」

 

「魔法界の発展のためにその予知の力を使うと誓うならば良いだろう。」

 

「何をするつもり…!」

 

「なに簡単なこと。人の夢を映像化する技術で貴様の脳が見る予知を確実にし我ら人間が魔界も天界も支配するのだ。そのために対人外用の武器を作れる奴を雇ったのだ。」

 

それは実質ミクルを装置に繋ぎ予知を映像化し、先手を打とうとする思惑だった。

 

「そんなことまでして魔法界のためになると思ってるの!」

 

「仕方のない犠牲もあるのだよ。少ない犠牲でより良い世界を作る。それは魔法を使うものとしての義務なのだからな。」

 

「貴方は自分の権力で世界を牛耳りたいだけ。魔法界の発展のためじゃないわ!」

 

「そんなことを言って良いのか?君の娘たちの命は手中にあるようなもの。君の発言一つで散ってしまう」

 

「…娘たちの声を聞かせて…」

 

ミクルは己が犠牲になることで娘たちが救われるならと考える。ミルたちのことは…ミヤビならば…と

 

プルルルル

 

ヴゥゥン

 

ドガッ!バギッ!ビュュュューン!ドドドドッ!

 

ズドカッシャーーン

 

「………は?」

 

「え?」

 

とその場にいたものたちは言葉を失う。

 

スクリーンに映し出されたのは捕まっているメル、マルではなく協会の手練れが集まった魔法部隊50名全てが木に埋もれたり空高くから落ちてきたり焼け焦げていたりといった惨状であった。

 

そしてその先では

 

 

泣きじゃくるメル、マルを優しく抱きしめるツインテールに竜のアギトを持つピンク色の少女がいた。




あとがき

さて今回から一気に展開が進んでいきます。

ミクルに届いた脅迫電話。

アインハルトの予知の力を狙う魔法協会の過激派の独断の行動。

娘たちを人質に取られ自らが犠牲になることで救おうとするミクル。

そして今生の別れをとモニターで映し出すとそこには精鋭で構成された筈の部隊が壊滅し、メル、マルを抱きしめる少女の姿が!

まぁ正体はお察しの通りですね。

そして催眠状態に陥ってしまったミル…

果たしてどうなるのか…

話しは変わりデビカ本編にて9周年記念に新しいストーリーと新衣装で更に成長して登場を果たしたミル!

カード化して魔王とのイチャラブが物凄く待ち遠しいですね。

メインヒロインとしてまた横に並び立って魔王と共にいる姿が楽しみです!

9周年そしてミルの新衣装おめでとう!!

本編に先駆けてR18は大分前に書きましたがカード化したらまた書きたいものですね

ミルの新衣装での登場で筆が乗ったのでこのまま早めに投稿出来るように頑張ります!

それでは今回も読んで頂きありがとうございます!


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デビルズデッドGP 12節

今回はメル、マルの状況と真魔王たちの様子になります。

明日のデビカ本編の更新が待ち遠しい

大人になったミルと魔王の絡みが楽しみです。

それではどうぞごゆっくり。


時間は少し遡り

 

エレキがエルフーンを連れて真魔王、フィラのほうへと合流を果たした。

 

「マオー!フィラ!ただいま!」

 

「エルル~」

 

「おかえりなさいエレキさん。エルフーンも無事で良かった…」

 

「エルフーン。今度からは俺も一緒に行くから教えてくれよ?エルフーンは一人じゃないんだからな」

 

「エルルル~」

 

ピョンとエルフーンはエレキの腕の中から真魔王の頭に飛び付く。

 

「エルル~」

 

「もふもふさんマオ兄ありがとうだって!」

 

「もふもふさんお父様のこと大好きなんだね!」

 

そうしてカーレースが始まるという時にエルフーンが何かに気付く。

 

「エルル?」

 

「もふもふさん?」

 

「…エルルルル!?エルルル!エルル~」

 

「えっ!?ミルとメル、マルが!?」

 

「どうしたんだエレキ?」

 

「大変!!ミクルにミル、メル、マルが誘拐されたって!ミクルだけ中央広場に来いって!」

 

「なんだって!?」

 

「エルル!」

 

「皆各々でミルたちを探すって!ミクルは一人でいくって!私も広場に行く!」

 

「落ち着いて…エレキさん。」

 

「でも!」

 

「多分ですがミクルさんに何かしらの要求を通したいからミル、メルさん、マルさんを誘拐したんでしょう。」

 

「それまでは無事だってことだな。」

 

「はい。それならミクルさんだけで来いと言ったその中央広場に姿を隠しながら行きましょう。」

 

「よし行くぞ!エルフーン!」

 

「やはりエルフーンは耳が良いのですね。遠くの声を聞き取って知らせてくれた。」

 

「もふもふさん凄い!」

 

「リエル静かに行きましょう…絶対に助ける!」

 

「うん!」

 

と真魔王、フィラ、リエルはエルフーンのお陰でミクルを取り巻く状況を知り中央広場に向かう!

 

 

そしてメル、マルの方へと場面は移る

 

ガシッと手を掴まれる。

 

しかしそれはメル、マルではなく

 

メキメキメキ

 

「ギィヤァァァァ」

 

ぎゅっと目を瞑っていたメル、マルはおそるおそる開くと

 

「……なに…してるの!」

 

と先程恥ずかしがっていたドラゴが主犯格の腕をへし折っていた。

 

「「お姉さん!」」

 

「き、貴様!魔法界の発展の邪魔を…」

 

「…そんなのどうでも良い…メル、マル怖がってる…」

 

「お姉さん…!」

 

「それに…子供怖がらせる…良くない」

 

「えぇい!何をしている!早く捕まえろ!」

 

「…どせいさん…メル、マルお願い…」

 

「ぷぅ~まかせるです!」

 

とドラゴは総勢50名の人数を相手に迎え撃つ。

 

と炎の魔法を唱えようとした5人程に向けて

 

「……(竜の)波動拳!」

 

と竜の波動を圧縮して猛烈な勢いで放つと五人全員が吹き飛びバキバキバキと森林エリアの木に激突する。

 

それに驚いている者たちを余所にドラゴはその場を勢い良く回転し竜巻を纏い

 

「たつまき旋風脚!」

 

と猛烈な回転でビュュュューンと辺りの砂が飛び十人程がたつまきに巻き込まれ天高く飛ぶ。

 

今度は水魔法を放つ準備が出来たようでそれを20人ほどで放とうとするので今度は炎のキバの炎エネルギーを竜の波動と混ぜ合わせ

 

「灼熱…波動拳!」

 

と上級水魔法20人分の魔法を貫通すると着弾し燃え盛る。

 

そして今度は近くの20メートル近い大木をよいしょと軽く引き抜くとそれを投げつける。

 

それを5度繰り返すと残るは主犯だけとなった。

 

「な、ななななななんだと!?精鋭揃いの我が部隊が…」

 

「あとは…お前だけ……」

 

と近くに接近するドラゴ。

 

主犯格は焦りながらもまだ隠れている暗殺専門の5人にメル、マルを捕らえさせようとするのだが。

 

「ぷぅ~ぬーさんありがとうです!」

 

「さーないともありがとうです!」

 

「ヌォ~」

 

「サァ」

 

とどせいさんが繰り出したモンスターボールから出てきていたヌオーとサーナイトがその五人をサイコキネシスで拘束しれいとうパンチで漏れなく凍らせていた。

 

「クッ…!私だけでも逃げねば…覚えて!」

 

「サァーー!」

 

「な!?転移魔法が作動しないだと!?」

 

とサーナイトがくろいまなざしを発動したため逃げることが出来ない。

 

そうしてドラゴが懐へと入っているのに気付き

 

「そ、そうだ!金だ!金をやる!だから私を見逃せ!私は選ばれた者…」

 

「…そんなののために…あの娘たちを怖がらせた…ギルティ…」

 

と右手にドラゴンの莫大なエネルギーを溜め込むとそれを身体をひねり飛び上がるとアッパーを叩き込み身体を更に捻らせて膝蹴り食らわせて空高く打ち上げる!

 

「…私流…昇龍拳…」

 

ズドカッシャーーン

 

とその場にいた精鋭揃いの魔法部隊を壊滅させたドラゴ。

 

本来ならばその部隊だけでも国を落とせると言われるほどな筈なのだがドラゴはそれ以上に強かったと言うことだろう。

 

「…ふぅ…」

 

「お姉さん…カッコいい!」

 

「凄い…力持ち!」

 

「……」

 

ドラゴはメル、マルを正面からむぎゅっと優しく抱きしめる。

 

「「お姉さん?」」

 

「二人とも良く…頑張ったの…えらい…えらい」

 

と優しい手付きで二人を撫でるドラゴ。

 

「お姉さん…グスッ 怖かったよぉぉぉ」

 

「ヒッグ おねぇさぁぁぁん…ううぇぇぇぇん」

 

いきなり拉致されそうになり大の大人50人に追いかけ回されメル、マルはドラゴにしがみつき泣いていた。

 

「大…丈夫。二人とも私が…守る…!」

 

「?ぷぅ~みくるです~」

 

とどせいさんは何やらスクリーンのようなものが出ているのに気付きそこにミクルが映っていたので声をかける。

 

「どせいさん!?メルとマルは!!!」

 

「だいじょーぶ。どらごがふたりともまもってるです!」

 

「ぷぅ~」

 

 

そうして場面は戻りミクルサイド

 

「ば、バカな!?我が協会の誇る最強部隊があんな小娘ごときに壊滅だと!?」

 

と動揺を示す魔法協会の幹部

 

その隙を逃さぬように

 

「ラッキー、じゅうりょくでミクルさん以外の人に妨害を!エレキさんはさっきの通りに!」

 

「ルァッキィィィィィ!」

 

と幹部たち全員にズンッと身体が重くなる現象が起き

 

「そりぁぁぁぁ!ビリビリプリズンーー!!」

 

とエレキは超広範囲にサンダープリズンを展開し誰一人逃げられないようにする!

 

さらには継続的な電気エネルギーの奔流が幹部たちを襲う。

 

「グァァァァァァァァ」

 

「エレキちゃん!?」

 

「ミクルーー!!助けに来たよ!」

 

「ルァッキィィィ!」

 

「…サーチの魔法でこの場にいるものたちのみなのは…確認できてますから大丈夫です。」

 

「ミクルママ無事か!」

 

「エルルル!」

 

「真魔王ちゃん!フィラちゃん!」

 

「ミル、メル、マルを何処にやったの!言わないともっとビリビリするよ!」

 

ビリビリビリビリビリビリ

 

グワァァァァァァ

 

とその場にいるものたち全員に雷が降り注ぐような苦痛が走るがエレキが調整しているためか気絶するまではいかず痛みだけがはしる。

 

「エレキちゃんミルはまだ分からないけどメル、マルは無事よ。どせいさんと女の子が助けてくれたの!」

 

といまだに映るスクリーンを見ながら言うミクル。

 

「「お母さん!」」

 

「メル、マル…ごめんなさい…私のせいで二人を危険に晒してしまって…」

 

「ううんお母さん悪くないもん!」

 

「それより…ミルお姉ちゃんのが先…」

 

むぎゅむぎゅとメル、マルが喋っている間も安心させようと二人の背中から抱きつくドラゴ。

 

「娘たちを助けてくれてありがとう…貴女がいなかったらメル、マルは…」

 

「…メル、マル…助けてくれた…そのお礼…あと忘れ物してた」

 

とドラゴはポシェットからメルのお財布を取り出す。

 

「あっ!お母さんに買ってもらった私のお財布」

 

「…落としてた…」

 

「ありがとうお姉さん!」

 

「本当にありがとう…お名前を教えて…」

 

「ミクル~メル、マルだいじょう…………」

 

「…………」

 

むぎゅむぎゅと二人に抱きつくドラゴとエレキの視線が重なる。

 

「…あぁーーーーーーーー!!ど、ドラゴーー!?どうしてメル、マルと一緒にいるのーー!?」

 

「……エレねぇ?」

 

「えっ!?」

 

「「エレキさんのこと知ってるの?」」

 

「うん…お姉ちゃんだよ。エレねぇ…元気?」

 

「元気だよー!ロックお姉ちゃん、アイスお姉ちゃん、スチルお姉ちゃんは相変わらずのドジだけど元気だよ!

 

ドラゴはどうしてここにいるの!ママとユーさんと一緒に行ったんじゃ?」

 

「…主ここでやることあるって…それでどせいさんと一緒に…お祭り来て…でも人いっぱい…恥ずかしい…でもメル、マルが色んなの買ってくれて…お財布落としたから追いかけたら変なのがいて…

 

メル、マル怖がってたから…皆ノックアウトしたの!」

 

「流石ドラゴ!私たちの中で一番の力持ち!」

 

「それに…ピンクの髪の人やっぱり親切…助けてくれたミルとおんなじ…」

 

「「ミルお姉ちゃんも知ってるの?」」

 

「!メル、マルはミルの妹?」

 

「そうだよ!こっちのミクルは私のご主人でミルたちのお母さんだよ!」

 

「エレキちゃんの妹だったのね。本当にありがとう。」

 

「あとはミルだけだな。どうだフィラちゃん?」

 

「………ダメですね。この人たちミルの居場所を知らないですね。心を覗きましたが他の者が実行しているからわからない。」

 

「そうなんだ…じゃあこの人たち気絶させよ!それ!」

 

と一気に電撃を強めて意識を奪うエレキ。

 

後には黒焦げになった者たちだけになった。

 

「ミル…どうすれば…あの娘に私は何もしてあげられてない…魔力のことだって…苦手だから他のことをしてもらってもミルを見ようとしなくて…」

 

「!ミルは…優しい!私たちのこと見捨てないでくれて私たち見てくれた…」

 

「そうだよ!一番警戒心の高いロックお姉ちゃんが懐いてるんだもん!」

 

「ありがとう…うじうじしてられないわ!探しましょう!」

 

「なぁドラゴだっけか?主…祐希は何してるか分かるか?」

 

「ここでやらないといけないことって?」

 

と聞く真魔王とフィラ。

 

ドラゴは恥ずかしがりメル、マルを抱きしめながら顔を隠すもののしっかりと話す。

 

「…えっと…主は…なんだか時の乱れ?っていうのが歪んでるから直しにきたって。

 

それで誰かしら未来から過去へやってきた影響とこの時代で悪さをしようとしている…わるい転生者?を懲らしめるって。

 

じゃないとそのわるい転生者の影響で歴史がめちゃくちゃになっちゃうって」

 

「!!じゃあ祐希にリエルのことを話したら協力してくれるってことじゃないか!」

 

「はい…!祐希さんがいるなら百人力です!」

 

「…二人は主の事知ってる?」

 

「あぁ俺たち前に助けられたんだ。」

 

「はい。だから祐希さんのお手伝いをしたいんです!」

 

「…わかった…私は…メル、マルを守るの…!」

 

こうしてメル、マルはレジドラゴの活躍により無事保護されミクルの方は真魔王、フィラ、エレキのお陰で難を逃れた。

 

残るはミルを探すのみ。




あとがき

というわけで早めに投稿できました!

前回メル、マルたちの窮地に現れたのは彼女たちが助けたドラゴでした!

ドラゴはゲームなど色々やったりする影響でそのキャラクターの技などを自分の物にして応用を加えたりしていました。

本来は国一つを制圧できる部隊な筈が規格外なドラゴの強さの前に沈みました。その間メル、マルをどせいさんが一緒に連れてきていたサーナイト、ヌオーと共に守っていました。

因みに他のレジたちでも同じ結果になります。

そしてミクルの方もラッキーのじゅうりょくで身動きが取れないようにしてエレキがサンダープリズンによる拘束と継続ダメージを与えました。

ミクルはメル、マルを助けてくれたドラゴにお礼を言い名前を聞こうとするとエレキがスクリーンに映るドラゴを発見しエレキの妹だったことが判明。

メル、マルもエレキの妹だったんだと納得と優しい人となつきドラゴも助けてくれたミルの妹と母親なのを知り絶対に守ると息巻きます。

そしてあとはミルを探すのみになります。

真魔王、フィラは祐希がこの世界にいることを知り協力してもらおうと探し、リエルも二人が信頼する人ならとそちらも捜索します。

FGOも残り一週間を切ったので夏イベの取り残しのないよう頑張りましょう!

そして明日にはデビカ本編もストーリーが来るので楽しみです。

新衣装で更には色んな部分が成長し、魔王好みの大人な女性になったミルとのシーンが追加されるかとても楽しみです。この勢いが止まらない内に次も更新出来るようにしたいですね。

今回も読んで頂きありがとうございました!


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デビルズデッドGP 13節

ミルの現状とドロップキックとドラゴ流交渉術と魔王たちの様子になります。

今回で会場全体にとある仕掛けがされていらことが発覚し、それが原因でリエルの未来世界での出来事に繋がってしまう可能性があることに気付きます。

それではどうぞごゆっくり


前回メル、マルを保護したドラゴ。

 

残るミルを探すミクルたち。

 

刻一刻とレース大会の幕が切って落とされようとしている。

 

トテトテトテ

 

「うにゅ~ミルお姉ちゃん何処かな~」

 

「メシシ~」

 

あの時ミルの後を追いかけていたヒメちゃんはドラちゃんと共にミルを探してレース大会の控え室付近を歩いていた。

 

「ミルお姉ちゃんと一緒にレース大会?見るの!」

 

「メシィ~」

 

そうして歩いているとふらふらと覚束無い足取りで歩くミルを見つけた。

 

「うにゅ!ミルお姉ちゃん!」

 

「メシシ!」

 

と声を掛けるのだが返事がないのでミルに近付いてもう一度声を掛ける。

 

「ミルお姉ちゃん!ヒメだよ!」

 

「メシシシ!」

 

しかしそれでもミルは返事をしない。

 

ミル自身に催眠術が掛けられているためか意識がなくただレースの車両に乗るという催眠に掛かっていた。

 

「うにゅ…ミルお姉ちゃん何か変なの…どうしよう」

 

「メシシ!」

 

とドラちゃんがミルの顔に抱き付くもそれでもミルは進んでしまう。

 

ふとヒメちゃんはレジアイスたちと出会ったダンジョンにて祐希の見せた霊力の話しを思い出す。

 

「うにゅにゅにゅ~…うにゅーーーー!!」

 

と両手に見える程の霊力を身に纏いヒメちゃんはミルにペシィと触る…

 

バキィィィィィィィィィィィン

 

と何かが割れるような音が響きわたる。

 

「…っ!あれ…私…一体なにを…」

 

「ミルお姉ちゃん!」

 

と漸く返事を返したミルに抱き付くヒメちゃん。

 

「ヒメちゃん?ドラちゃんも…」

 

「メシシ~」

 

「ミルお姉ちゃん呼んでも返事がなかったの!だからにーにぃが教えてくれたれいりょく?でミルお姉ちゃん触ってみたの!」

 

「ありがとうヒメちゃん…先輩の所に戻らないと…」

 

「それは困りますね。」

 

と声がするとそこに一人の青年が立っていた。

 

「!そうだ。私あの時何かされて…」

 

「まさか強力な催眠術式が破れるとは…少々侮っていたようですね…しかし今度はそうはいきません。これも魔法界のひいては世界の発展のため…」

 

と手に魔力を込めミルににじりよる青年。

 

「うにゅ!ミルお姉ちゃん逃げるの!」

 

「メシィ!」

 

「逃げられませんよ。もし逃げたとしてもあれが掛けられてしまっているのです…それが作動すればこの会場全てが無にきす程……」

 

とその後に言葉が続かなかった。

 

何故なら

 

ドンガラガッシャーーーン

 

と物凄い勢いで走ってきた何者かにドロップキックを喰らいそのまま後ろにあった控え室に二人とも消えたからである。

 

「…へ?い、一体何が…?」

 

「うにゅ~?」

 

「メシシ…?……メシシシィ!」

 

暫くドタバタ音が続いていたもののすぐに静かになり、ガチャっと一人が出てきた。

 

「ふむ…ぁあー…ゴホン まぁそう言うわけで付いてきてもらえると助かる…」

 

先程の声音と同じ喋り方であるのだが雰囲気が違いすぎる。

 

「い、行きません!何を企んでいるのかは知りませんが私は帰らないと…」

 

「メシシシィ~!!」

 

とドラちゃんが青年の顔面に勢い良く抱き付く。

 

「ドラちゃん!?」

 

「うにゅ~?………うにゅ!」

 

とヒメちゃんは何かを確かめるように青年に抱き付く

 

「うにゅ!やっぱりそうなの!会いに来てくれたの!」

 

「え?ヒメちゃんどういう…」

 

(すまんな。どうやらレース大会に出なければならないみたいだ。

 

さっきの奴が仕掛けた術式はどうやら催眠術式だけじゃなく生体リンク魔法が君と何かしらの術式と繋げられているが

 

先程のヒメが霊力で解いた時に君と繋がったラインの中で生死に関わる部分が解けている

 

しかしこのレースで優勝しなければ解けない仕組みらしい。

 

解除に時間が掛かるプラスでこの会場全体が危機に陥る…)

 

(!これって念話…さっきの人とやっぱり違う…でも)

 

(頼む…ミルの嬢ちゃん。)

 

「!!もしかして貴方は…」

 

「おいなにやってる!もう始まるぞ!」

 

「あぁすぐに行く。」

 

「…分かりました。行きます…」

 

「メシィ」

 

「うにゅ~」

 

と青年はミル、ヒメちゃんと頭にドラちゃんを乗せて歩く。

 

場面は代わりドラゴ、メル、マル

 

ツンツンとドラゴは何かしら知ってそうな主犯格をつつく。

 

しかし起きないので仕方なくドラゴは主からもらっていたトンでもなく辛いリル・ニトロを取り出すとそのまま口に放り込む。

 

「か、からぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーー」

 

「ん…起きた…ほら早くミルの…居場所喋る…!」

 

「グァァァァァァァァァァァァ」

 

「…話しにならない…仕方ないこれなら…」

 

と今度は世界一甘いとされているグラブジャムンを口に放り込む。

 

「ぁまぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃ」

 

「…うるさい…」

 

と暫くすると喋れるようになったので話しをする。

 

「き、貴様、魔法界の発展の礎になる喜びを」

 

「どうでもいい…早くミルの居場所喋る。」

 

「ふん!貴様なんぞに喋るものか」

 

「ん…そっちのはこっちのと同じぐらい知ってる?」

 

と副リーダー的な者に喋り掛ける。

 

「…知っているが隊長が喋らないなら喋らん。」

 

「ならいい。」

 

とドラゴはメル、マルのところへひとまず行き

 

「…ヌーさん…サーナイト…」

 

「ヌォ~」

 

「サナッ!」

 

「ほわっ!サナさん?」

 

「ヌーさん…ひんやりしてる…気持ちいい」

 

とメル、マルの目を隠してもらう。

 

これからすることを見せないようにだ。

 

「それじゃ…お星さまになると…いいの」

 

とドラゴは主犯格を片手で持ち上げるとその場で物凄い勢いで回転する。

 

「主…直伝…48の殺人技…宇宙旅行……!」

 

「うわぁぁぁぁぁ助けてくれぇぇぇーーーー」

 

ビュュュューン ……キラーン

 

と主犯格は空高く舞い上がりそのまま大気圏を突き抜けて宇宙にまで打ち上げられ……星になった。

 

…この光景と断末魔はサーナイトがサイコキネシスで空気の振動率を操りメル、マルには聞こえないようにしていた。

 

「…これで…この場の責任者…お前…喋る?喋らないならさっきみたいに…星になる?」

 

「は、話す…!話すからやめてくれ!」

 

と副リーダーは喋り始める。

 

今回の出来事はミクルの予知夢の力を手に入れるために娘たちを人質にして言うことを聞かせようとしたとの事。そしてミルはもし従わなければ他の娘もこうなると見せしめしようとカーレースの最後尾にて事故を装うとのこと。

 

「……ミクル!ミル…レース会場…いる!」

 

と先程教えてもらった番号に掛けるドラゴ。

 

「ドラゴちゃん!ミルはレース会場にいるのね!」

 

「…うん。それでカーレースの最後尾に乗せて事故に見せかけるって…!」

 

「不味いわ…もうカーレースが始まっちゃう…早く止めないと!」

 

「何とか先回りしねぇと!」

 

「この距離じゃ箒で飛んでも…!」

 

ーーーーーーーー

その頃未来たちもまたミクルからメル、マルの無事を聞きミルを探していた。

 

「ミルちゃん…何処にいるんですか…!」

 

「ご主人…」

 

「はやく見付けねぇと!ミクルさんに要求なら……」

 

「魔王?どうしましたか?」

 

「可笑しいぜ…何でメル、マルまで狙ったんだ?…普通言っちゃ悪いがミルだけだって人質の価値はある筈…」

 

「…まさか…最悪の予想だけど…双子ちゃんが本命…恋人ちゃんの方を…見せしめしようとしてるんじゃ!」

 

「「なっ!?」」

 

「ミクルさんの能力目当てでメル、マルは白魔法が得意で注目してる…ミルのことは…」

 

「ふざけんじゃねぇぇ!!ミルのことをなんだと思ってやがるんだ!」

 

「落ち着いて魔王。」

 

「これが落ち着いてられるわけ…」

 

「まだ大丈夫…大丈夫です。最悪の結末にならないように力を合わせて探しましょう。」

 

とどこか不安ながらもいう未来を見て魔王も冷静さを取り戻す。

 

「悪い未来ちゃん…」

 

「いえ、ミルちゃんのことを大事に思うのなら当然の事です。」

 

「ミラ姉!」

 

「ベルゼブブ!」

 

「レヴィ姉から大変なことが分かったって!」

 

「あー聞こえてるわね未来。端的に言うわ。その会場全体に自立崩壊魔方陣が刻まれてるわ。」

 

「何ですって!?」

 

「ミヤビさん自立崩壊魔方陣って?」

 

「書き込むだけで物体を崩壊させる禁術指定されてるものよ!」

 

「そうよ。しかも魔法協会のネットワークにハッキングしたらそれを私ら悪魔の仕業にして戦争を仕掛けようとしてるらしいわ!」

 

「そんなバカなことをしては両陣営とも共倒れしてしまいます!」

 

「…リエルの言ってた未来が現実になってしまうわね。未来何としても恋人ちゃんを」

 

「それで計画書に…生体リンク魔法である人物と紐付けして起動させようとしてる…それを解いたらその人物も死んでしまうように…」

 

「レヴィアタン…まさか…」

 

「………それが…ミルなのよ…」

 

「早くお母さんを見付けないと!このままだとお母さん死んじゃう!」

 

「あぁ早く見付ける!それで皆で帰るんだ!」

 

そうして刻一刻とレース大会の時間が迫り…

 

遂に始まってしまった。

 

未来たちはいまだに場所を特定できずミクルたちは場所が遠く時間が掛かってしまう…

 

 

 

 

さぁ!第一回デビルズデッドGPが始まります!

 

本日の注目は魔法協会推薦の晴夢持男!

 

マシンの調整はお手の物とのことである!

 

他も注目はあり更にはあのアインハルト家からも出場しているとの事!

 

ーーーーーーーー

 

「なっ!?レース大会でアインハルト家ってまさかミル!?」

 

「不味いわ!急いで!」

 

ーーーーーーーー

 

さぁ!全員位置に付いた!

 

今ここにデビルズデッドGP開幕です!

 

ビッピッ…ピッ ピィーーーー!

 

 

ドッガァァァァァァァァァァァン

 

辺りに爆音が響き渡る……………

 

 

 

「そんな…間に合わなかった……」

 

「ァァァァミル…ミルゥゥゥゥゥ」

 

その場に泣き崩れるミクルと茫然となる真魔王、フィラ、リエル。

 

「そんな…変えられなかった…私…お母さんに託されたのに…こんな…こんなことって…」

 

 

ーーーーーーーー

 

「今の爆発!」

 

「まさか…ッんなわけねぇ…ミルが…」

 

「魔王…」

 

「爆発のあったところへ行きましょう…」

 

「…はい…でもまだ決まったわけじゃない!」

 

と魔王たちも爆発の場所へと向かう。

 

「お父様!あの…」

 

「レナス今は…」

 

「お母さんの反応ピンピンしてるから大丈夫だと思う。」

 

「…どういう事だ?」

 

「一先ず行きましょう!」

 

こうしてレース大会が始まった。

 

その裏で張り巡らされた陰謀にミルは巻き込まれてしまい未来から来たリエルのいう通り爆発が起きてしまう。

 

果たしてこの世界の命運は…どうなる!




あとがき

今回はミルの状況とカーレースの開幕になりました。

この時ヒメちゃんが声を掛けたことこそが実はこの世界のターニングポイントとなっています。

ヒメちゃんは以前ダンジョンにて祐希から見せてもらった霊力を自分なりに放出してミルに気付いてほしいと思いを込めてミルに触ると催眠状態から復帰することが出来ました。

そして催眠術式を掛けた青年が立ち塞がるものの助走をつけた見事なドロップキックをする人影と共に控え室に飛び込む形になり一人が出てきて、ミルに付いてきてほしいと頼み込む。

ミルは不審に思うがドラちゃんが抱き付きヒメちゃんも抱き付いて念話で聞き覚えのある呼ばれ方をしたので付いていくことに。

そしてドラゴは主犯格を尋問し、答えなかったので副リーダーも同じように知っているか問いかけてヌオー、サーナイトにメル、マルの目を塞がせて

キン肉マン48の殺人技の一つ宇宙旅行で星になりました。

流石のこの光景を見た満身創痍の副リーダーは情報を喋りミクルへと連絡を取りました。

そして魔王たちも捜索する中でレナスがレヴィアタンからの通信を聞かせる。

それは会場全体に自立崩壊魔方陣が刻まれていてしかもその被害を全て悪魔に擦り付けて戦争の理由にしようとしているということを知ります。

しかも生体リンク魔法でミルと同期して止めようとしたらミルの生命活動も止まるというような悪辣なもの。

一同は探すもののレース大会は始まり爆発が起こってしまい悲観するミクルと茫然とする真魔王、フィラ、リエル

しかし別の場所で魔王と行動していてミルと契約しているレナスはミルの無事を確認できているとのこと。

果たしてどうなるのか

さてデビカ追加ストーリーも解禁になり魔王とミルの関係も昔のように和気あいあいとしているものでした。

秘密結社な人物から相手への不満をぶつけてしまう魔法でミルも不満を言うものの魔王を心配しているのが分かるのと魔王も自分が好きなのはすべて言葉にしませんでしたがミルのことを指していたのでとても良かった。

これからも魔王、ミルの珍道中に期待します。

まだまだミルの新衣装、成長した姿にフィーバーが止まらなさそうなので次回も遅くならない内に投稿したいです。

今回も読んで頂きありがとうございました!


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デビルズデッドGP 14節

今回はミルの現状となります。

それではどうぞごゆっくり


遂に始まってしまったレース大会。

 

スタートの合図と共に爆音が鳴り響きミクルは真魔王、フィラは茫然となる。

 

果たしてどうなるのか…

 

 

「ミル…ミルゥゥゥゥゥ」

 

「ミクルさん…」

 

「くそっ!間に合わなかったってのかよ…」

 

「お父様…ミル様が…私お母さんに…託されたのに…」

 

「リエルッ」

 

三人とも後悔が募る

 

そこに

 

「ミクルよ。まだ諦めるには早いぞ。」

 

と現れたティナ。

 

「ティナさん…?ティナさんっ!」

 

とミクルはティナに抱き付く

 

「ミルが…私の大切な…娘が…」

 

「大丈夫じゃミクルよ。お主の娘は主の方が向かっておる。そろそろ連絡が…」

 

Pipipipipipipipi

 

ヴゥン

 

「主よ。そちらはどうじゃ!」

 

「……ナ き…えて」

 

「ノイズがすごいのぅ…ならば儂の能力で」

 

となにやらいじると

 

「ティナ!聞こえてるか!」

 

「聞こえとるぞ!そちらはどうじゃ!」

 

「間一髪だが間に合った!!!」

 

「え…?」

 

「おかーさん!」

 

「ミル…ミル!無事なの!怪我は…」

 

「は、はい!怪我もなく大丈夫です!」

 

「今どこに…」

 

「うにゅ~ミクルちゃんなの!」

 

「メシシ~」

 

「ヒメちゃん!?どうしてヒメちゃんが!」

 

「ミルの嬢ちゃんのお母さんか!俺が間に合ったのは…ヒメのお陰なんだ。」

 

「えっ!?」

 

「ヒメがミルの嬢ちゃんを呼び続ける声で気が付けて間に合った。

 

しかしミルの嬢ちゃんに生体リンク魔法で何か掛けられていてな。

 

無理に解いて支障が出るよりは詳細を把握しつつこの会場全体に掛けられたのを解除しなければならないらしい。

 

その条件の一つがミルの嬢ちゃんが優勝することだ!」

 

「ミルがカーレースで優勝…!」

 

「取り敢えずは何とか…あぶねっ!?」

 

「わわわわわっ!ゆ、ユーさん!前見て運転してください!自動運転じゃないんでしょ!?」

 

「といっても説明しないことには混乱してだな」

 

「メシシ~」

 

「わーい!早いの~!」

 

「…もしかして自動運転じゃないの!?」

 

「何だか全ての車両が自動運転になってたから逆に不自然で自前のやつに乗り換えた。そしたらピットの方で爆発が起きてな。

 

多分どの車両にも爆弾が仕掛けられてたんだろうな!」

 

 

 

時は少し遡り

 

ミルとヒメちゃん、青年の頭に乗ったドラちゃんらは車両を選ぼうとしていた。

 

(さてどうしたものか…通常なら安全そうな奴に乗るんだがどれも怪しい…ならば自前のやつにするか…というかここ火薬臭いんだよな…)

 

「よし…こいつで行くか」

 

と青年…祐希は四次元バッグよりどうすれば入るのかというツッコミが入る程の物…レーシングカーを取り出した。

 

「ふぇ!?どうしてバッグから車が!?普通入りませんよ!?」

 

「うにゅ?どせいさんのマークがあるの!」

 

「メシ~」

 

「取り敢えずコイツに乗ってくれ。このどせいさんたちと共同で開発したスペースマシンならば耐久力もあるし様々なギミックがあるからなんとかなる筈だ。」

 

「どせいさんと知り合いなんですか?」

 

「まぁな。色々共同で物を作ってるからな。」

 

と、祐希はスペースマシンの運転席へと入る。

 

そのままミルも反対側に乗り込みヒメちゃんはミルの膝に座る。

 

ブロロロロローン

 

とエンジンを掛けてそのままコースの指定場所へと就く。

 

「あれ?ユーさん…自動運転ですよね?どうしてハンドルを握って足を動かしてるんですか?」

 

「ん?いや普通じゃないか?自動運転なんて危なっかしいのと事故起きたときとか誰の責任になるんだ?」

 

「………へ?」

 

と自動運転を全く信用していない祐希の発言にミルは唖然とする。

 

ビッビッビッビッ ピィーーーー!

 

ドガーーーーーーン

 

とピット付近にて爆発が起こるものの祐希が出した自前のやつのためこうしてミルは最悪の未来を回避した。

 

キキィィィィ

 

ブロォォォォォン

 

ガッッガッ

 

と祐希はハンドル操作、アクセルを噴かせると勢いよくスタートを切った!

 

「ゆ、ゆゆゆゆゆ、ユーさん!?まさか自動運転搭載してなかったんですか!?」

 

「そんなものレースじゃ邪魔だろうしこっちの方が安心だ!」

 

「おわわわわわっ!ユーさんスピード出てますぅぅぅ!」

 

「大丈夫だ!何とかなる!」

 

という一幕があった。

 

 

 

「…どうしてミルを助けてくれたのですが…?」

 

「そんなもの俺が助けたかったからじゃダメか?それにティナから頼まれてたからな。友人になった娘を助けたいってな。」

 

「ティナさん…ティナさぁぁぁんーーーー」

 

「おぉ落ち着くのじゃミクルよ。」

 

とティナがミクルを落ち着かせる間に

 

「「祐希/さん!」」

 

「その声は…魔王とフィラちゃんか!」

 

「あぁ!祐希聞いてくれ!レース大会でミルが狙われてこのままだと遠くない未来で戦争が起きちまうらしいんだ!」

 

「未来から…魔王の娘で未来さんの娘でもあるリエルさんが命懸けで伝えてくれたんです!」

 

「…ん?未来の娘…?どういうことだ?」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!未来ちゃんのむすめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?

 

ミヤムさんに続いてリエルさんも娘だったんですか!?」

 

「ちょっと待ってくれるかミルの嬢ちゃん!?今の言い方だと未来から来た未来の娘以外で娘がもう一人いるのか!?」

 

「そうですよ!未来ちゃんに!ってユーさん前!前!」

 

「うぉぉぉぉっと!!あぶねぇ動揺してたぜ」

 

「あの!ミル様を…ミル様を助けて頂きありがとうございます!」

 

「良いってことさ。成り行きではあるがやってやるさ。」

 

「それにしてもリエルさんは未来ちゃんの娘だったんですね~……はっ!未来さんの旦那さんは誰なんですか!?私興味があります!」

 

「えぇぇと…その」

 

「あぁ悪い今はそれよりそっちは祐希がいるから良いとしてこっちで出来ることはあるか!」

 

「そうだな…俺が変装したやつの表層意識を軽く読んだがどうやら自立崩壊魔方陣とやらが各四ヶ所。

 

そしてその装置全部を線で結んで交差した場所に最後の装置の場所が現れるみたいだ。

 

肝心の場所までは時間なくて読めてなくてな。控え室に誰かしらいってその変装した奴を見つけて吐かせてやってくれ。

 

自白剤とノッキングで二日は動けないようにしてあるから逃げられはしない筈だ。」 

 

「分かったぜ!」

 

「ユーさーん!」

 

「エルルル~」

 

「その声は…エレキか?」

 

「そうだよ~!ミルのことありがとう!あとロックお姉ちゃんのコアも修復してくれてたんでしょ!本当にありがとう!」

 

「気にしないでくれ。俺がやりたくてやっただけのことだからな。エレキは自分のパートナーが見つかったみたいだな?」

 

「そうだよ~ミクルが私のご主人なんだ~!」

 

「良いパートナーに出会えたんだな。」

 

「エルルル~」

 

「もふもふさん?王様の主って?ユーさんのこと知ってるの?」

 

「取り敢えず控え室に行ってくれ。こっちの様子は逐一報告出来るようにはしておく!」

 

「お父様!急がないと!」

 

「あぁ!」

 

「…?あれ?どうして魔王先輩をお父様と?未来ちゃんのことはお母さんだし…もしかして…リエルさんの父親って…先輩!?先輩、未来ちゃんとの間に子供を作っていたんですか!?」

 

「あ~そのややこしいみたいですが…リエルを産んだのはルシファーさんらしくルシファーさんが魔王と未来さんと交わってそれで二人のが同時に受精したみたいで…なので未来の魔王とルシファーさん、未来さんの三人の子供なんです。」

 

「な、成る程…理解はまだ出来てないが納得した。」

 

「それでは一度…」

 

「…待って!」

 

とフィラは一度回線を切ろうとしたミルを止めて一つ質問する。

 

「祐希さん…祐希さんは……一度亡くなられているんですか?」

 

「!………」

 

「そ、そんなわけないじゃないですか!死んじゃってたら側にいるこちらの人は誰なんですかって話しですよ!」

 

「すいません…でも聞かないといけないことです。未来ちゃんがリエルに語っていたことを聞いたんです。」

 

「…それで祐希が、猫を庇って死んじまったって…それと未来ちゃんが、焦がれるほど会いたいって」

 

「……………」

 

「祐希さん…未来さんは…ゆくゆくは義妹になるかもしれないんです。だから出来るだけ力になりたいんです!教えてくれませんか…?」

 

「……そうだな。ここで全てを語れるほど悠長なことじゃない…これが終わったら二人に話せる時間を取ろう。ただ話せないこともある。それでも良いか」

 

「はい…ありがとうございます!」

 

「それと今の質問に答えるなら答えはYESだ。」

 

「「!」」

 

「ぇええええ!?どういうことですか!?」

 

「こことは別の次元で死んだけどある出来事でもう一度人生を歩ませてもらっている…所謂転生者というやつだ。今言えるのはここまでだ。」

 

「さっきのドラゴさんの話しにも出てきた転生者…」

 

「…ん?ドラゴに会ったのか?確か祭りを楽しんでる筈じゃ?」

 

「そうだ!ドラゴがメル、マルを助けてくれたんだ!」

 

「ドラゴさんが!」

 

「成る程…まずは装置の場所を割り当ててくれ!」

 

「分かったぜ!ミルを頼む!」

 

プツッ

 

「とにかく今は控え室に向かいましょう!」

 

「そうだな!祐希のやつが繋いでくれたんだ。俺らも動かねぇと!」

 

「グスン…ティナさん…すいません…」

 

「良い良い。ここまで不安じゃったろう。良く頑張ったのじゃ。ここからは儂も力になる。」

 

「ティナがいるなら百人力だな!」

 

「早く行かないと!」

 

と駆け出す前にまたミクルの端末に通信が入る。

 

「ミクルさん!」

 

「未来ちゃん!ミルは無事よ!ユーさんが助けてくれたの!」

 

「良かった…!ベルゼブブがミルちゃんが無事だと言っていたのですが確証がなかった部分もありました。」

 

「未来ちゃん今どこに?」

 

「レース大会の控え室に来てます!先程メル、マルとも連絡が取れてこちらに向かってほしいと言われたんです。」

 

「メル、マルが?」

 

「正確には…ドラゴさんが教えてくれたんです。」

 

「ドラゴちゃんが!?」

 

「恥ずかしがりながらも伝えてくれて…今尋問してるところです。ドラゴの主が自白剤を入れたみたいでスラスラと喋ってます。」

 

「ドラゴ人見知りなのに…ミルのために動いてくれたんだ!」

 

「ただ自立崩壊魔方陣の場所が四ヶ所あるんです。」

 

「そういえばさっきのユーさんも同じことを…!」

 

「それでこの青年から聞いたのですが…三ケ所しか場所を知らないんです。」

 

「そんな!?」

 

「まずはその三ケ所を壊すために人員を回そうと思います!」

 

「分かったわ!」

 

「ミクル聞こえてるわね。実はその一ヶ所に一番近いのが双子ちゃんたちなのよ。」

 

「えっ!?」

 

「双子ちゃんたち力になりたいって…だから私と術式娘ちゃんで双子ちゃんたちの方へ向かうわ。私と術式娘ちゃんが抜けてもマモン、泣き虫姫ちゃん、アマテラスがいるからバランスは取れるわ。」

 

「…ハデスさん娘を…メル、マルをお願いします」

 

「任せなさい。子供を失ってしまうという気持ちは痛いほど分かるから…必ず守るわ!青年坊やとフィラたちは今から言う場所へ向かって。そこに一つある筈だから。」

 

「分かったぜ!」

 

「カフカ~!」

 

「フカジロウ!?どうしてそっちに!?」

 

「迷子になってたみたいでこっちの坊やに付いてきてたみたいなのよ。これが終わったら一緒に連れてくわ。」

 

「サンキューハデス!フカジロウ!ちゃんと言うこと聞くんだぞ。」

 

「カーフッ!」

 

プツッ

 

と通信が切れ位置情報が送られてくる。

 

「俺たちはここを目指そう!」

 

「はい!」

 

「うむ。早めに壊し最後の一つの場所を特定せねばな。」

 

こうしてミルを助けるため会場に仕掛けられた自立崩壊魔方陣を壊すために奔走する真魔王たち。

 

未来は確実に変わりつつあった。




あとがき

今回ミルたちの現状が判明しました。

祐希が何とか間に合いレース大会用のレースカーを異空間から取り出し、ミルは自動運転ではないことに驚き祐希が運転することに。

因みに自動運転の場合システムをハッキングされて一巻の終わりになっていましたのでここでもバッドエンドを回避してます。

そしてミクルたちへと現状を説明し控え室へと向かうように誘導しました。

そしてフィラは前から気になっていた質問をぶつける。そして祐希自身も転生者であることを明かしてレース大会後また話しをすると切り上げました。

そして未来たちは控え室に一足先に付いていてメル、マルから連絡先を聞いたドラゴから説明を受けて尋問真っ最中とのこと。

そしてメル、マルたちの方に一つあるためハデスとドラゴと面識のあるベルフェゴールが向かうことに。

次は少し遡り未来たちの現状とレースの模様となります。

さてデビカ本編カード化が見送られてしまったミル…

とても残念ですが9周年記念で全員に配布という形か10周年記念とかで実装を心よりお待ちしております!

FGOではスペースイシュタルのピックアップが開催。宝具の色が三色から選べる今のところ唯一鯖なので是非とも引ける方はオススメですね。

そして待望のアルジュナオルタのピックアップが開始しました!次に復刻来るのが何時になるか分からない強い鯖なので引きたいですね。

今回も読んで頂きありがとうございました!

次回も遅くならない内に投稿出来るようにします


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超時空デビルハロウィンカーニバル2

時系列は気にせずに読んでくださると幸いです!

ハロウィン話他の投稿と合わせると三話目になります。

別のハロウィン話はまちカドにて投稿してますので良ければそちらも見てくれると幸いです。

それでは本日ラストの投稿です!

ごゆっくりどうぞ。


今日は待ちに待ったハロウィンパーティの日。

 

エレメンツ家にてパーティをするとのことで朝から準備が進められていた。

 

そんな中でミクル一家と異世界の魔王こと真魔王とその妻のフィラはエレメンツ家へとお邪魔していた。

 

「わーい!お祭りだ~!」

 

「エルル~♪」

 

「ほらエレキさん走り回ると飾りつけが出来ませんから少し大人しくしててくださいね。」

 

「悪いなエレキ、いっぱい遊びたいだろうに。」

 

「ううん!凄い楽しみだから平気だよ!」

 

と言うエレキ。そしてエレキは皆が喜んでくれるようなものをプレゼントしたいと考えていた。

 

「う~ん、何か良い物ないかな?」

 

「エルルル~」

 

とエルフーンと話しているエレキ。

 

「ミー?」

 

と足元に何かいるのが見えた。

 

「?どうしたの?」

 

「エルル~!」

 

ピョンとエレキから降りたエルフーンがその小さな生き物に話しかける。

 

「エルル~エルルル、エルエルル~」

 

「ミ~、シェイミ!」

 

と小さな生き物…シェイミが付いてきてと言わんばがしに歩き出す。

 

「もふもふさん?あの子付いてきてって?」

 

「エルル!」

 

とその後ろを付いていくエレキとエルフーン。

 

そうしてシェイミが波紋のような場所へと飛び込むのが見えたのでそのままエレキ、エルフーンは追いかけるのであった。

 

「うにゅ?エレキお姉ちゃん?」

 

「マスター?どうしましたか?」

 

「スーちゃん、エレキお姉ちゃんが消えちゃったの!」

 

「えっ!?」

 

「ヒノノ~」

 

「あっちなの!」

 

とエレキたちを見ていたヒメちゃん、アイス、ヒノアラシがそこへ行くとまだ波紋は閉じていなかった。

 

「行ってみるの!」

 

とヒメちゃんはアイス、ヒノちゃんもそこへ入っていく。

 

 

 

所変わってここは魔界

 

ハロウィンを司る悪魔であるランタンは今回は魔界でハロウィンを広めようと一人魔界の街へと繰り出したのであったが…

 

「はぁ…誰もハロウィンのことを知らないのだ…人間界で有名でもこっちで知らなきゃダメなのだ…」

 

と意気消沈するランタン。

 

これまで話し掛けた魔族のものたちはハロウィンのことを知らずトリック・オア・トリートと声をかけても鬱陶しいように追い払われてしまう。

 

「…ミヤビは歓迎してくれたのに…寂しいのだ」

 

と人間界にてハロウィンの催しを盛大にしてくれて何かと面倒を見てくれたミヤビを思い浮かべるランタン。

 

そうしてあと一人声をかけてみてダメならミヤビのところへと向かおうとする。

 

そこへ通りかかる人影。

 

「と、トリック・オア・トリートなのだ!お菓子をくれないとイタズラするのだ!」

 

「おやおや魔界でもハロウィン知っている者がいるとは…取り敢えずお菓子でもどうぞ。」

 

と手渡されるお菓子。

 

「!ありがとなのだ!やっとハロウィンのことを知ってる悪魔に会えたのだ~!」

 

「おや?貴女はハロウィンを司るランタンでしたか?」

 

「そうなのだ!お姉さんはどうして知ってるのだ?」

 

「私は人間界でも商いをしてますのでそういうのに敏感なだけです。魔界は閉塞的ですから中々新しい文化ぎ行き渡りにくいものです。」

 

「そうなのだ~今まで声をかけても皆知らないのだ…こんなことならミヤビの所でパーティに参加したいのだ…」

 

「おや?ミヤビ様をご存知ですか?」

 

「ハロウィンでいっぱい飾り付けしてお菓子をくれる良い人間なのだ!お姉さんもミヤビのこと知ってる?」

 

「えぇ申し遅れました。私は七つの大罪強欲のマモン、ミヤビ様とは未来を通じて親交があるのです。」

 

「そうなのか~!やっぱりミヤビは凄いのだ!」

 

「良ければ今からミヤビ様のところへ行きますから共にどうですか?」

 

「ありがとなのだ~」

 

とランタンは偶々魔界へ訪れていたマモンに連れられてミヤビ宅へと向かうのであった。

 

 

場面は戻りここは反転世界。

 

シェイミに付いていくとそこは上下逆さま、左右反転と法則の乱れた世界であった。

 

シェイミが先頭で歩き時々エレキ、エルフーンを気にして立ち止まっては歩きを繰り返している。

 

「何だか変なところだね~それに重力も一定じゃないね。」

 

「エルルル~!」

 

「王様の世界はみんなそう?もふもふさんはここのこと知ってるの?」

 

「エルルル~エル!」

 

「もふもふさんもここに住んでたの?」

 

「エルル~!」

 

「シェイミ!ミー!」

 

「着いたの?…わぁぁぁぁ!凄い綺麗だね!」

 

シェイミが辿り着いたのは反転世界内で育ったグラシデアの花が咲きほこる場所であった。

 

「ミー!ミーミー!」

 

「エルル」

 

とエルフーンはシェイミに、お礼を言う。

 

「お花もらって良いの?」

 

「シェイミ!」

 

「ありがとう!」

 

「うにゅにゅ~エレキお姉ちゃん!」

 

「ヒメちゃん!?もしかして付いてきてたの!?」

 

「そうですよエレキ。いきなり消えたと聞いて開いていた空間に飛び込んだら世界の法則が歪な空間に出て驚きました。途中で見失ったときはどうなるかと思いましたよ!」

 

「もしかしてその子が案内してくれたの?」

 

「カンビィ!」

 

「ゴンさんなの!迷ったときに丁度起き上がってお菓子上げたらここまで連れてきてくれたの!」

 

「!エルルル~!」

 

「カビ?カンビィ!」

 

「もふもふさん知り合いなの?」

 

「エルル~!」

 

「えっ!?ユーさんのポケモンなの?」

 

「うにゅ!にーにぃのポケモンだったの!」

 

「カンビィカンビィ!」

 

「出口まで連れてってくれるの!ありがとう!」

 

「ありがとうございます!ゴンさん、道案内までしてもらって」

 

「ヒノノ!」

 

「カンビィ!」

 

と祐希のカビゴンはエレキ、エルフーン、ヒメちゃん、アイス、ヒノちゃんを連れて戻るのであった。

 

そしてパーティの準備が出来てエレキを呼びに行こうと探す真魔王とフィラの二人。

 

「エレキのやつどこ行っちまったんだ?」

 

「遠くには行ってないと思いますが心配ですね。」

 

「魔王君、フィラそっちはどう?」

 

「お母様…こちらにもいないですね。」

 

「ミーヤービー!トリック・オア・トリートなのだ~!」

 

「あらランタンさんまた来てくれたのね。はいお菓子よ。」

 

「ありがとうなのだ!やっぱりミヤビは良い奴なのだ!」

 

「ミヤビ様、お久し振りです!」

 

「マモンさんもいらっしゃい。」

 

「ミュミュウ!」

 

「ミュウも相変わらず元気そうですね。」

 

「二人が一緒っていうのは珍しいですね。」

 

「えぇその娘が魔界でハロウィンを広めようとしてたのですが何分魔界は閉塞的ですから中々ハロウィンが広まらないので偶々来ていた私が此方へ誘ったのです。」

 

「そうだったんですね。ランタンさんも今日は楽しんでいってね。」

 

「分かったのだ!」

 

ヴゥン

 

ヨッコイショ!と空間からいきなりエレキとエルフーンが現れ続いてヒメちゃん、アイス、ヒノちゃんも現れ最後に

 

「カンビィ!」

 

ドスン!とカビゴンもやって来た。

 

「エレキさんいったいどこから?」

 

「フィラ!魔王も一緒だ!」

 

「エルル~」

 

「二人ともヒメちゃんたちとどこ行ってたんだ?」

 

「う~んとお花畑だよ!はい!これフィラにあげる!」

 

「エルル!」

 

とエルフーンは真魔王にエレキはフィラへとお花を渡す。

 

「とても綺麗なお花ですね…ありがとうございますエレキさん。」

 

「エルフーンもサンキューな!」

 

「うん!後はミクルにも上げるの!」

 

「うにゅ!ばぁば!お花上げるの!」

 

「ありがとうヒメちゃん。嬉しいわ♪」

 

「カンビィ」

 

「この大きな子は一体?」

 

「母様とヒメちゃんたちどうしたんですか?」

 

「うにゅにゅ!ねーねぇ!お花上げるの!」

 

「これは…ありがとうございますヒメちゃん。」

 

「うにゅ!綺麗なポケモンさんが持ってって良いって言ってたの!ママにも上げるの!」

 

「カンビィ?」

 

「おや?どうしてカビゴンがここに?」

 

「この子はカビゴンというのですね!何だか良く分からない世界で迷ってたのを助けてもらったんです!」

 

「それにしてもこの花見たことがないわ、何ていう花かしら?」

 

「母様これはグラシデアの花です。グラシデアの花言葉は感謝…シェイミという幻のポケモンが好む花です。」

 

「あ!そういえばあの子の鳴き声シェイミっていってた!?」

 

「エルル~」

 

カビゴン

 

いねむりポケモン

 

食べて寝ての繰り返しで1日が終わる。大きなお腹の 上を遊び場にしている子どもたちもいるほど大人しい ポケモンだ。

 

「ドララ?」

 

「「メシィ!」」

 

「ドラママ呼びに来てくれたんですね。」

 

「ドララ………ドララ!?」

 

「カンビィカンビィ!」

 

とカビゴンはドラママに近付くとその頭を撫でる。

 

「ど、ドララ」

 

「メシィ?」

 

「メシィ!」

 

とドラママの角に挟まっているドラメシヤがカビゴンの周りを飛びその肩に止まる。

 

「ゴンさんはドラママの知り合いなの?」

 

「カンビィ!」

 

「え!?ドラママのこと子供の頃から知ってるの!」

 

「カビカンビィ!」

 

「成る程!ユーさんと一緒にドラママさんの面倒を良く見ていたのですね!」

 

「ドララァ~」

 

「仲が良さそうですね。カビゴンも良ければパーティどうですか?」

 

「カンビィ?」

 

「うん!一緒に行こう!」

 

「パァーン!」

 

「な、何なのだ!?どうしてランタンを抱きしめるのだ!?」

 

「ん?どうしてパンプジンがランタンさんを?」

 

「パンプジンですか?」

 

パンプジン

かぼちゃポケモン

 

新月の夜に不気味な声で歌いながら街中をさまよう。その歌を聞くとのろわれる。

 

「しかもこのパンプジン特大サイズですね。」

 

「?特大サイズってなんだ?」

 

「マオー義兄さんパンプジンはその進化前のバケッチャというポケモンが進化した姿なのですがバケッチャには小さいサイズ、普通サイズ、大きいサイズ、特大サイズがいるんです。そしてこのパンプジンはみた感じ1.7mあるので特大サイズだということです。」

 

「どうしてランタンに抱きついてるの?」

 

「パァーン!」

 

「成る程、ランタンさんからかぼちゃのいい匂いがするから抱きついてるのですね。」

 

「ゴン…カンビィ!」

 

「へ?この子を連れていってほしいって?」

 

「カンビィ…カンビィ…ゴン!」

 

「この子親がいないみたいなんだ、それでゴンさんが面倒を見てるけどランタンに一目惚れしたみたいなのと外の世界を見させて上げてほしいんだって!」

 

「お前も一人なのか?」

 

「パァーン…」

 

「ランタンも一人なのだ…それでも良いの?」

 

「パァーン!」

 

パンプジンはランタンに抱きつく。

 

「宜しくなのだ!今日からお前はパンプキンなのだ!」

 

「ランタンさん。」

 

「どうし…わっぷ」

 

「寂しかったらいつでも遊びにきて、ハロウィンの日じゃなくても良いの。貴女は一人じゃないわ。」

 

「んむぅ…ミヤビ~」

 

と抱きしめられたランタンはミヤビに更に抱きつくのであった。

 

そうしてパーティは始まりエレキはミクルへグラシデアの花を贈りこれまたミクルに抱きしめられたエレキ

 

「ミヤビちゃん困ったことが…」

 

「どうしたのミクル?」

 

「業者がかぼちゃの数を間違えてしまったみたいで40キロ分頼んでたのが400キロ分届いちゃったの。」

 

と大量のかぼちゃを指していうミクル。

 

「これは…どうしましょうか、こんなに沢山のかぼちゃは食べれないわね。」

 

「しかも全部食べないと違約金をもらうってそっちのミスなのに認めようとしないのよ。」

 

「どうしましょうね。」

 

「カンビィ!」

 

「あら?カビゴンさん?」

 

「母様、私たちで食べる分を先に抜いてください。そしたら全部カビゴンが食べてくれるみたいです。」

 

「でも一人じゃこの量は…」

 

「カビゴンの食事量は1日400キロ食べて漸く満腹になるかと言われてるんです。多分カビゴン今空腹でしょうからペロリと食べてくれると思いますよ。」

 

「そうなのね!それならいくつか取って…」

 

そうしてかぼちゃをいくつか選んだミヤビ、ミクル。

 

「カンビィ!!」

 

むんずとかぼちゃを鷲掴みにすると勢い良く口へ放り込むカビゴン。

 

「わぁ!凄い!かぼちゃが凄い勢いでなくなってくよマル!」

 

「…うん!凄い食いしん坊だねメル。」

 

「ほぇ~物凄い食べる子ですねぇ!」

 

「俺はお前を食べたいけどな。ミル…トリック・オア・トリート」

 

「…先輩…私だって先輩に食べられたいです…おかしください、先輩の大きな大きな物を私の口にください」

 

と一度客室へと戻る魔王とミルの二人。

 

「ドララァ~」

 

「「「メシシ~」」」

 

「それにしても…この量を本当に平らげられるのでしょうか?」

 

「まぁ大丈夫じゃないかしら?それにしてもあのカビゴンって子もあいつのポケモンなのね。」

 

「ベル姉、トリック・オア・トリートだよ!」

 

「あらぁお菓子がないわーイタズラしてもらうしかないわねー」

 

の棒読みでいうベルフェゴール

 

「ふぇ!?べ、ベル姉にイタズラできないよぅ」

 

「ほら早く早く。」

 

「えと…えーと…えい!」

 

とレナス=ベルゼブブはベルフェゴールの胸に抱きつく。

 

「い、イタズラだよ…ベル姉温かい…」

 

「ふふこうやって甘えてくれるのはいつ振りかしらね。よしよし」

 

「全くベル貴女という悪魔は…」

 

「うにゅ!ルーお姉ちゃんトリック・オア・トリートなの!」

 

「ヒノノ~」

 

「タキツヒメですか、どうぞお菓子ですよ」

 

「わーい!ありがとなの!ルーお姉ちゃんお羽触っていい?」

 

「もう…良いですが優しくですよ。」

 

「うにゅ~」

 

もふもふとルシファーの羽を触ったり顔を埋めるヒメちゃん。くすぐったいものの優しい撫で方なのでルシファーも満更ではなかった。

 

そして一時間もしない内にカビゴンは全てのかぼちゃを食べ尽くした。

 

「本当に全部食べちゃったわ 」

 

「とても良い食べっぷりでしたね。流石カビゴンです。」

 

「カンビィ」

 

「御馳走様だってミクル~」

 

「物凄い食べてたな~」

 

「ゴンさん凄いです!」

 

「す、スチルさん…と、トリック・オア・トリート」

 

「ほわわ!?さっきメルさんマルさん、ヒメちゃんにお菓子を上げてしまいましたぁ!?エクシィちゃんイタズラしてください~」

 

「へ?す、スチルさんにイタズラ出来ないです…」

 

「遠慮はいらないですよ!ほらどうぞ!」

 

「…え、えい!」

 

とそのままエクシィはスチルの背中に抱きつく

 

「今日はこのままがいいです…あ、あと一緒に寝たいです…だ、ダメですか?」

 

「いいですよ!エクシィちゃんいっぱい甘えてください!」

 

「スチルは相変わらずですね。」

 

「スチルは人の気持ちに寄り添うのが上手だからな~」

 

「ミクル~」

 

「エレキちゃんお花ありがとうね。」

 

「うん!いつもお世話になってるからプレゼントだよ!ミクルのドレスも、すっごい綺麗!」

 

「ありがとうエレキちゃん。そういってもらえると嬉しいわ。」

 

そうしてハロウィンは過ぎていき今日は皆ミヤビ宅にて泊まることになった。

 

「それにしてもハロウィンって凄いのねぇ」

 

「ハデスさんどうでしたか?」

 

「うん、とても楽しかったわ~ミュウも、いるしそれに仮装した貴女も未来も可愛かったわ」

 

「もうハデスさんったら、私ももうおばさんですし…こんな格好してても」

 

「何言ってるのよ、ミヤビはいつだって可愛いわよ。もう食べちゃいたいぐらいよ。」

 

「ハデスさんありがとう。」

 

コン、コンと控えめなノックが響く。

 

「母様良いですが…?」

 

「未来?どうしたの?」

 

「その…たまには母様に甘えたいと思いまして…ダメですか?」

 

「良いわよ遠慮しなくて、むしろもっと甘えてくれて良いの。」

 

「それじゃあ私はマモンのところへ行くわ。おやすみ二人とも。」

 

とハデスが退出して二人きりになると未来はミヤビの胸に顔を埋める。

 

「母様…温かくて安心します…」

 

「ふふありがとう未来。未来もとても温かいわ。それに大きくなったわね…昔はもっと小さくて可愛らしくてそのまま元気にすくすく育ってくれて…ありがとう未来。私の元に生まれてきてくれて。」

 

「私も…私も母様の娘に生まれられてよかったです。もっと母様の体温感じたい…」

 

「良いわよ未来。こっちへいらっしゃい。」

 

とそのまま布団へ入るミヤビと未来。

 

より体温を感じられるよう服一式を脱いだ二人。

 

「んん…母様のおっぱい…大きい…私も大きくなるかな…」

 

「大丈夫よ、未来。どんな未来だろうと私の娘にかわりないもの。ありのままの貴女が一番よ。」

 

「母様……大好き…」

 

「えぇ私もよ未来。愛してるわ。」

 

そうしてハロウィンの夜は過ぎていく。

 

次の日呼びにきたハデスとマモンが見たのは未来がミヤビに抱きついて仲睦まじく眠る微笑ましい光景であった。

 

ハデスとマモンは絶対にこの笑顔を守ろうと改めて心に決めるのであった。




あとがき

というわけで本日三度目の投稿になります。

エルフーンとエレキはお世話になってる人に感謝の気持ちを送りたいと思っているとその気持ちに呼応して反転世界からシェイミが、現れグラシデアの花の咲く場所へと案内されました。

ヒメちゃんたちも付いていくものの迷子になりかけそこを祐希のカビゴンが通りがかり道案内し、そのまま現実世界へ。

一方のハロウィンを司るランタンは魔界でも布教するもののあまり反応が良くなく最後に声を掛けたのがマモンでした。

この出来事でマモンはランタンをハロウィン大使として半ばマスコットのようになってもらいハロウィンの布教を手伝ってもらうこととなりました。

そしてミクル宛に送られた大量のかぼちゃは魔法協会からの嫌がらせもあったという設定。

しかしカビゴンが全て食べ尽くしたので問題なく大量のかぼちゃの輸送費は後日魔法協会が支払ったという。

後日ランタンはティナよりモンスターボールをもらい無事にパンプキンことパンプキンをゲットしました。

そして夜未来はミヤビに甘えていました。

未来のミヤビの一番好きなところは温かいことと心臓の音がとても安心するとのこと。

ミヤビも未来のことを愛して娘の将来を案じ抱きしめるのでした。

さてコロナ自粛でここ数年ハロウィンが出来てなかったですがくれぐれも人に迷惑を掛けないように楽しみましょう!

まちカドのssもハロウィン話を投稿してるので良ければそちらも見てくれると幸いです。

今回も読んで頂きありがとうございました!

おまけ

反転世界

ここでは雫がティナに甘えていた。

「うにゃにゃ~ティナさん…ゴロゴロゴロ」

「ウララ~」

「雫よ、儂なんて体温も低いしここは反転世界…周囲にあるものなぞごちゃ混ぜじゃ。お主も帰ってミヤビに甘えてはどうじゃ?」

「にゃあ?ティナさんは温かいです。とても優しくて心がポカポカしていつまでも抱きしめてもらいたいです。」

「嬉しいことを言ってくれるのぅ。」

「にゃあ~……スピィ」

「寝てしまったか…雫よ。儂は長い間ここで一人見守っておった。そんな時に主と出会い様々な出会いがありこの反転世界も賑やかになった。

子供の体温というものは良いものじゃな。」

「ウララ!」

「カンビィ!」

「カビゴン帰ってきおったか。どうじゃった?」

「カンビィカンビィ!」
特別意訳 とても楽しく素敵な1日でした。

「そうかそれは良かった。雫たちが平穏な生活を送れるように願おう。」

そうしてティナは眠った雫を現実世界へと送り仲睦まじく寝ていた真魔王、フィラの間にそっと降ろして反転世界より見守るのであった。


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デビルズデッドGP 15節

デビルズデッドGP編15節になります!

今回は前回ミクルへ連絡していた未来たちの行動を書きました!

ポケモン金銀にて初登場したあのポケモンも登場します!

それではどうぞごゆっくり!


場面は未来たちの方へと移る。

 

レース大会の控え室方面を進みピットまで行こうとする未来たち。

 

しかし

 

「これは…!」

 

爆発の影響で道が塞がれてしまい中へと入ることが出来ていなかった。

 

「これでは先へと進めませんね。ベルゼ、ミルさんは此方に…」

 

「ううん。こっちから気配がしないの。何というか離れていってるみたいな?」

 

「一先ず引き返しましょう。」

 

と一度来た道を戻る一行だが

 

「…タチ タッチ」

 

「?…何か声がする?」

 

「ベルゼ早いとこ行くわよ。」

 

「ベル姉…何か声が聞こえるの。」

 

「ん~?」

 

立ち止まったレナスに言うベルフェゴール。

 

そんな中でクーちゃんはレナスのいう声が聞こえるか耳をすませる。

 

すると

 

「タッチ…タッチィ(タス ケテ)」

 

「助けてって言ってるのだ…!」

 

とクーちゃんはその声のした方へと進む。

 

「クーちゃんも聞こえたの?」

 

「おう!…多分…ここだ!」

 

とそこを見ると

 

「タッチ…タッチィ」

 

「大変!瓦礫に挟まれちゃってる!」

 

「ベルゼ僕が持ち上げるからベルゼは素早く引っ張り出すのだ!」

 

とクーちゃんは力一杯瓦礫を持ち上げる。

 

すると挟まれていた生物との間にスペースが出来上がった。

 

「せーの!」

 

とレナスが引っ張りだすことに成功した。

 

「タッチィ…」

 

「怪我してる!待っててね!ちょっと染みるけど我慢してね」

 

と消毒液を掛けようとするレナスに

 

「ベルゼ~こっちを使うのだ。」

 

とドラママからもらっていたいいきずぐすりを手渡すクーちゃん。

 

「ありがとうクーちゃん!」

 

シュー、シュー

 

「タッチ…!!」

 

とその生き物は暴れるものの怪我を治したいレナスは暴れた拍子に当たる爪で傷付きながらも懸命に治療する。

 

そして

 

「これで…大丈夫…!」

 

と尻尾に包帯を巻いてあげるレナス。

 

「タチ…タッチ!」

 

と元気良く走り回る生き物。

 

「良かった!大丈夫?えっと~…たぬきさん!」

 

「タッチ!タッチ~!」

 

ミョンと尻尾の上に乗っかるたぬきさん。

 

「おぉ~バランスがいいのか~」

 

「タチチ!」

 

とバランスを崩してしまうがレナスがキャッチする。

 

「まだ怪我してるから無理しちゃダメだよ。」

 

「タチチ…!」

 

と自分を治療するときに付いた傷を見てその部位をなめるたぬきさん。

 

「平気だよ。たぬきさんが無事で良かった。」

 

「もう大丈夫なのだ。」

 

「タッチィ!」

 

「良いのだ~元気そうで安心したぞ~」

 

「取り敢えず戻らないとね。」

 

「術式娘ちゃんたち何か怪しいのがいたから話しを聞くわよ。早いとこ来なさいな。」

 

「はい!」

 

「タチチ!」

 

ピョンとそのままレナスの胸に飛び込むたぬきさん。

 

「たぬきさんも一緒に行く?」

 

「タッチ!」

 

とこうしてレナスにたぬきさんが付いていくことに。

 

 

 

そして魔王たちは控え室をしらみ潰しに探していたところ何故か簀巻きにされた半裸の青年を見つけるのであった。

 

「さて何でしょうかこの男は?」

 

「…この子確か協会の戦闘部隊の参謀だったかしら」

 

「何かしら知ってそうですね。」

 

と未来たちが話していると魔王の端末が鳴った

 

ピッヴゥン

 

とそこに映し出されたのはもじもじしながらあわあわしている少女だった。

 

「あ………その…うぅぅ…」

 

「えっとゆっくりで良いからな?焦らなくて良いぞ。」

 

「め、メル、マル保護したの…だ、だから無事…ぅぅ」

 

サッと恥ずかしいのかメル、マルの二人の影に顔を隠してしまう少女だが

 

「ホントか!!メル、マル無事なんだな!」

 

「「お兄ちゃん!!」」

 

「二人とも!無事で良かったぜ!」

 

「うん!お姉さんが助けてくれたの!」

 

「お姉さん…悪い人懲らしめてくれた!」

 

「そうだったのか…!ありがとうな!」

 

とメル、マルの背中に隠れながらも頷くドラゴ。

 

とそこへ

 

「お父様!」

 

「坊やどうかしら?」

 

「魔王様!」

 

「タッチィ~」

 

「ん~~~?」

 

とレナスたちも合流するとクーちゃんは画面に映っているメル、マルの後ろに顔を隠しているもののすぐにドラゴだと分かり

 

「おぉ~~~い、ドラゴ~~~僕だぞ~クー姉だぞ~」

 

「!クー姉!」

 

ピョンと顔をあげるドラゴ。

 

「えっ!?クーちゃんの妹なのか!?」

 

「あら?ドラゴじゃないの!元気そうねぇ。」

 

「…ベルフェ…ゴールなの!」

 

「ドラゴはなんでメル、マルと一緒なのだ?」

 

「う~んとねカクカクシカジカだよ」

 

「成る程~恩人と一緒に来てて困ってたところをメル、マルに助けられたのか~」

 

「主…そういえばノッキングと自白剤入れて…控え室にほっぽり出したって言ってた!」

 

「コイツのことか~」

 

「…うん…主のもらった薬良く効くから何でも答えると思うよ。」

 

「早いところ喋った方が身のためよ。」

 

「私が喋るとでも思い」

 

「タチチチ~~」

 

フリフリとたぬきさんは尻尾を揺らして青年をくすぐる。

 

「ぶぁはっはははははははは」

 

「おや?どうしてオタチがここに?」

 

「タッチィ!」

 

みょんと尻尾に乗り未来に挨拶をする。

 

「可愛い子ですね。…そうだ!オタチ」

 

「タチチ?」

 

「思いっきりくすぐって良いですよ。何か喋るまでそのままでお願いします。」

 

「タチチ!」

 

とそのままくすぐりはじめる。

 

「ミラ姉たぬきさんってポケモンなの?」

 

「たぬきさん!?……まぁポケモンですよ。それと一応この子のモチーフはイタチだったと思います。」

 

「そうなの!」

 

「でもたぬきにしか見えないのよねぇ。」

 

「しかしどうしてオタチが?」

 

「瓦礫に挟まれてたのクーちゃんと一緒に助けたの!」

 

「えらいですよベルゼブブ。」

 

と未来はベルゼブブの頭を撫でる。

 

ピィン

 

オタチ

 

みはりポケモン

 

遠くまで見れるように尻尾を使って立つ。敵を見つけると大声で仲間に知らせる。

 

眠るときには交代で見張りをする。危険を察知すると 仲間をおこすのだ。群れからはぐれると怖くて眠れなくなる。

 

暫くすると観念したのか話し始める青年。

 

自立崩壊魔方陣のこと、四ヶ所ある装置を破壊しかつその四つの場所の中心部分の装置を破壊しなければ止まらない仕組みになっていること。

 

「しかし私に知らされているのは三ヶ所のみ…到底破壊できるとは思えません。ならば一人の犠牲で多くの者を救った方が良い…」

 

「聞きたいことは聞けましたのでさっさと向かいましょう。

 

一人の犠牲で多くの者を救ったとして貴方はその一人の命を背負えますか。そんなことして救っても同じことを繰り返せば救った命よりも犠牲にした命が上回ります。

 

それにそんな考え反吐が出るほど嫌いですので。」

 

と未来は冷徹に言うとそのまま眠らせる。

 

「早いところ行かねぇと!」

 

「お兄ちゃん!私たちそこに近いよ!」

 

「…私たちも力になりたい!」

 

「メル、マルは避難してくれ!二人ともまだ幼いんだ、俺たちに任せてくれ!」

 

「「ミルお姉ちゃんのこと助けたいの!」」

 

「……ミルの旦那さん…二人のこと見守る…だから一緒に連れてって良い?」

 

「ドラゴ!?何言ってるのだ!」

 

「だって二人とも…このまま避難しても行っちゃうよ?だから私が二人を守るから連れていってあげた方が安全…」

 

「それなら私と術式娘ちゃんでそっちに行くわ。」

 

「ハデス!」

 

「子供の成長は早いものよ。それに私と術式娘ちゃんなら確実に守れるから。」

 

「そうね。魔王様私たちで行って破壊もしてくるわ」

 

「……わかった。メル、マル二人とも三人の言うことを聞いてくれ。それと絶対に危ないことはしないって約束してくれ!」

 

「「お兄ちゃんありがとう!」」

 

「…ミルの旦那さん素敵な人…ミルとおんなじで優しい!」

 

「そうだぞ~旦那は良いやつなのだ~」

 

「な、なんか照れるぜ…」

 

「…うん。それにそっちの子が噛みついてても笑顔…いい人…」

 

「……ん?噛みついてる?」

 

「にしたって何だが頭が重いぜ…ミルを助けるのとメル、マルのこと…確りとしねぇと!」

 

「カフカフ」カプカプ

 

「っつうか何か頭いてぇような…」

 

「…ん…おおう!?サメゾウいつの間にいたのだ~」

 

「カフカフ~」

 

とカプカプと魔王の頭を甘噛みしているフカジロウ。

 

「なに!?お前はクリスマス島で助けてくれた…確かフカジロウだったか?」

 

「カフカーフッ!」

 

「ん~ご主人いない。ご主人に似てる人ご主人どこ~だと?」

 

「もしかしてフカジロウは迷子になってマオー義兄さんに似てる魔王に付いてきていたということでしょうか?」

 

「わぁ、新しいポケモンさんですね~可愛いです~」

 

「タチチチ?」

 

「カフカ!」

 

「タチィ!」

 

そしてミクルの端末へと通信を入れる未来。

 

(………?ルー姉…いない?…また何処かで転んでるのかな?ルー姉ドジだから…心配…)

 

とドラゴが心配するのはいつの間にか未来たちとはぐれていたスチルのことであった。

 

ハデス、ベルフェゴールはメル、マル、ドラゴのもとへと急ぎ未来たちも自立崩壊魔方陣の破壊へと動き出すのであった。




あとがき

今回はここまでになります。

前回ミクルへと通信をいれた未来たちのその前の状況になります!

瓦礫に挟まれていたオタチを助けたレナスとクーちゃん。

偶々開いた反転世界の入口を通り抜けてやって来て爆発に巻き込まれたものの軽症で助けてくれたレナスとクーちゃんに懐いています。

そして自立崩壊魔方陣の4箇所の内の三ヶ所の情報を得てメル、マルたちの方へはハデス、ベルフェゴールが向かい残りの一ヶ所に未来たちは向かいます。

果たして未だに所在不明な最後の一ヶ所を探し当てミルを、救うことは出来るのか

そしていよいよポケモンの新作が発売されます!

パルデア地方の新たなポケモンたちと新しいリージョンフォルムに謎の巨大な姿のポケモンなど気になることが目白押しです!

次回も遅くならない内に投稿できるようにします!

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!

おまけ

時は遡り

マミヤたちと合流した未来たちはレース会場へと進んでいた。

「う~ん…う~ん…?」

「どうしたんですかミヤムさん?」

「スチルさんでしたね。実はエクシィちゃんのことで何処かで会ったことがある気がするんですよね。」

「そうなんですか!?」

「大分昔なんですけど何時だったかな…?」

「スチルさんお水どうぞ!」

「ありがとうですぅ!」

とエクシィから渡された水を飲むスチル。

「ぶはぁ…エクシィちゃんに会ったことがあるならいつか思い出したら教えてください!エクシィちゃんは友だちですから!」

「スチルさん…ありがとうございます!」

「スチルさん良い人ですね!」

「いやぁ~私は人ではほにょわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

と話していたスチルはスポッと空いていた穴のような所に落ちてしまう。

「す、スチルさーーーん!?」

「あわわわわわ、お、追い掛けないと!」

「今行きますスチルさーーん!」

とそれを追い掛けるエクシィとミヤムなのであった。

ドラゴの心配した通りいつものドジで災難な目に遭うスチルなのであった。


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デビルズデッドGP 16節

久し振りの続きになります。

ミルに実は加護が付いてたりドラちゃんが懐に入る理由などが判明します。

それではごゆっくりどうぞ!


動き出した歯車は何処へと向かうのか

 

各々が4箇所の自立崩壊魔法陣を破壊すべく向かう中でレースへと参加している祐希、ミル、ヒメちゃん、ドラちゃんはというと

 

「よしこのまま突っ切る!」

 

「ユーさん!?前から何か来てます!」

 

「うにゅ!水溜まりなの!」

 

「メシシ~~」

 

「ありゃ…重油か!?なんつうもんを蒔いてやがる。後続が軒並みスビンするぞ!」

 

と前方にいた車列よりも後ろへ向けて何処からともなく重油が蒔かれ次々とスピンしていく。

 

「ユーさんどうするんですか!?」

 

「こんなこともあろうかとギミックを搭載している!ポチっとな。」

 

と車の前に取り付けてあるいくつかあるスイッチを押す祐希。

 

すると車の側面が変形してまるでモップのように回転を始め次いで魔方陣を展開され大量の水が沸きだす。

 

そうして祐希の運転する車が重油をそのまま拭き取る形で突き進んでいく。

 

「掃除の時のモップみたいですぅ!」

 

「取り敢えずこのまま進んでいこう!」

そして祐希の後ろをスピンした車たちは追い掛けるように自動運転の走路を設定し直すが同じ道をセットするためか混雑し遅れるのであった。

 

重油のエリアを抜けた先に今度は…

 

「あわわわわっ!?ユーさん巨大な鉄球が!?」

 

「ミルの嬢ちゃん岩ならまだしも鉄球なんてそんなバカなことが…」

 

と先に気付いたミルの言うことに流石にと思った祐希なのだが

 

「うにゅ!ゴロゴロ転がってるの!」

 

「メシシ!?」

 

と前方から巨大な鉄球がコースを埋めつくさんばかりに転がってきていた。他のレースカーは緊急待避用の通路で難を逃れるが祐希のレースカーが取り残される。

 

「おいおいおいマジか!?」

 

「ユーさん何かないんですか!?」

 

「流石に鉄球は想定してないがこれぐらいなら問題ない!」

 

とコースを埋め尽くすような大きい鉄球をコースギリギリに寄り片側二輪で運転し見事に鉄球を回避した。

 

「うにゅ~すごいの!」

 

「メシシ~」

 

「「ほっ…」」

 

と祐希とミルは一安心しヒメちゃんとドラちゃんは楽しそうに笑う。

 

そうして暫くは道なりに進んでいく中で

 

「所でユーさん、ドラちゃんはどうしてユーさんの胸元にすっぽり入ってるんですか?」

 

とドラちゃんが祐希の胸元から顔を出した状態を指差すミル。

 

「それはだな、この子がまだタマゴの時に寒い地方にいてな、それで人肌で温めていたんだ。そしたらそのまま孵化してな。ドラメシアは安心するのかいつも胸元にすっぽり入るようになったんだ。」

 

「メシシシ~♪」

 

「そうだったんですね。…でもどうして未来ちゃんの胸元に入るんですか…?」

 

「俺はドラメシアじゃないからそこは分からんな。」

 

「うにゅ!にーにぃとねーねぇ似てるの!」

 

「え?」

 

「にーにぃからねーねぇとおんなじでママみたいなの!」

 

「アマテラスさんと同じ?」

 

「…それぐらいなら良いか。俺は元いた世界で天照大御神と親交があったんだ。その影響もあって加護をもらったんだ。

 

生前は金運があったり健康運とかちょっと良くなるぐらいだったかな…で色々あって加護の力が強くなってるみたいなんだ。」

 

「うぇ!?アマテラスさんから加護をもらったんですか!?」

 

「まぁな。でもミルの嬢ちゃんだって加護持ってるはずだぞ?」

 

「加護ってそんな大層なものもらった覚えが…」

 

「ロックたち五人の加護とギガスの加護だぞ?」

 

「クーちゃんたちの加護!?」

 

「あの子達は伝説のポケモンだからそれぞれ加護を与えられる存在なんだ。俺は今のところあの五人の中でドラゴだけだがミルの嬢ちゃん、ヒメ、ベルフェゴールは五人からそれぞれもらってるはずだ。ドラゴに確認して三人に加護が行き渡ってることも把握してるしな。」

 

「うにゅ?スーちゃんの加護?」

 

「おおよそだがロックは砂漠地帯などでの活動の無期限化やら防御魔法、土属性の魔法の強化、

 

アイスは冷気への耐性と水、氷の魔法の強化、

 

スチルは毒の無効化だろう。スチルの加護はこれから狙われるだろう毒の心配から解放されるな。

 

エレキは多分雷系統の魔法の強化と走力が上がるのでドラゴは生命力の向上と純粋な身体能力の向上とかだな。」

 

「で、でもどうして私たちに…」

 

「それは一番にあの娘たちを思ってくれたのもあるし三人に助けられたのとそれぞれ気に入ってるからだろうな。ドラゴがあとで教えてくれたがあの時は緊急だったから俺の方には行き渡らなかったらしい。」

 

「あれ?ギガスさんの加護は?」

 

「それは確か怪力と五人の能力の飛躍だと思うがギガスは力そのものが封じられてしまってるからな。」

 

「封じられてるって?」

 

「そいつは………なんだ?」

 

と祐希は何かに気付いたようで後ろに取り付けたカメラを起動させて見ると。

 

「報道ヘリにしては厳つい…なんだ?」

 

「な!?あれって魔道爆撃艇の雛型!?」

 

「随分物騒な名前だな。雛型ってことは開発段階か」

 

「で、でも魔道爆撃艇は雛型であろうと魔法協定で国が保有する以外では持ってはいけない決まりに!」

 

「ってことは違法所持とそれ程までにミルの嬢ちゃんを消したいってか」

 

と話しているとミサイルが発射される。

 

「チッ!避けるしかない!」

 

しかしミサイルは避ける方向へと起動を変える。

 

「ユーさん!?追尾機能があります!」

 

「成る程振りきれないってか。ならば!」

 

と祐希は素早く空中ディスプレイを起動させて何かを打ち込む。

 

その間にミサイルは刻一刻と迫る。

 

「ユーさんもう寸前まで!?」

 

「大丈夫だ!二人とも捕まってるんだ!マテリアライズシールド!」

 

と後部に実体化した対衝撃製のシールドが出現し

 

ドガン

 

とミサイルが着弾したものの車は大破することなく走り続ける。

 

「うにゅ!にーにぃ凄いの!」

 

「今のは?」

 

「開発中のナノマシンを車に搭載してるからな、形状を変えてシールドにしたんだ。だが今の衝撃的にもう一発はキツいな!」

 

とそのままトンネルへと差し掛かりヘリから一度見えなくなる。

 

「こうなればヘリを欺きつつ進むしかないな。」

 

「で、でもどうやって?」

 

「こうするのさ!」

 

と祐希はあるものを使う。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

ヘリを運転する魔法教会の尖兵はミサイルが防がれたので今度は二発発射しようとしていた。

 

トンネルを出た時に発射しようと待ち構える。

 

そしてトンネルから出てきた。

 

同じ車両八台が!

 

「バカな!?同じ車両だと!?」

 

「ど、どれが本物だ!」

 

「熱源関知が弾かれる!」

 

そうして走る車両。

 

少し時は戻り

 

祐希は懐からあるもので、ガイアメモリを取り出す。

 

「ユーさんそれって?」

 

「ガイアメモリ…地球の記憶を宿した代物だ。」

 

と車の横に取り付けてあったガイアウィスパーへとガイアメモリ…ルナメモリを差し込む。

 

LUNA MAXIMUM DRIVE

 

すると車両は瞬く間に増えていき合計八台になる。

 

「これは!?」

 

「ルナメモリは幻想の記憶を秘めたメモリ。故に幻影を見せることはお手の物だ。更に熱源関知すらも欺けるようにしてあるからどれが本物かは分からんだろう。」

 

そうしてトンネルを抜けて八台になったレースカーは4つの分かれ道に差し掛かる。

 

「成る程4つの道には難易度があるってか、ならば…」

 

とそのまま三台は優しい道へと突き進み二台は海の道、もう二台はジャングルの道へと進み最後の一台は最も最難関な道へと進む。

 

魔道爆撃艇はまず優しい道へと進んだ三台を追うのであった。




あとがき

此方の方は久し振りの更新になります!

今回は祐希、ミル、ヒメちゃんたちの様子になりました。

重油や鉄球はこち亀のアニメ世界ナンバーワンポリスより。

こうして考えるとこち亀世界は中々にヤバイですね。

そして魔道爆撃艇からの攻撃もナノマシン搭載のどせいさん印の車で防御してルナメモリにより幻想を作り出し4つの分かれ道を進むことに。

そしてミル、ヒメちゃん、ベルフェゴールにはクーちゃんたち5人の加護が付いてたことが発覚。

特にスチルの加護は毒を無効化するので魔王と共に歩んで行くので毒殺など心配されるもののこれで安心。

そして祐希には元いた世界でアマテラスの加護を持っていること、ドラちゃんがどうして祐希の懐に入るのかの理由が判明。

ドラちゃんはゴーストタイプなので魂も分かるので未来は祐希と同じ色をしているので懐に入りミヤムも未来と同じ色なので懐に入り込むのが理由です。

次回は自立崩壊魔法陣を破壊するために移動する三組の様子になります。

デビカではマオーク編の異世界の魔王が登場したり、何年振りかの1000年後の世界の話しなどありました。

デビルズデッドGP編が終わったら誰かしら原作世界へ行くような話しを作りたいものです。

どれぐらい先になるか分からないですがやりたいものですね。

本編ではマオーク編で異世界の魔王に出会ったり勇者ダンシリーズもやったりと久々なものが沢山。出来れば理から外れたデビルタイムカーニバルでの魔王、フィラの活躍もまた見たいですね。

今回も読んで頂きありがとうございました!


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デビルズデッドGP 17節

今回は自立崩壊魔法陣を破壊する組の話しになります。

それではどうぞごゆっくり


祐希たちがカーレースで奮闘する中、判明している3つの自立崩壊魔法陣を破壊するために各々動いていた。

 

まず最初に辿り着いたのは

 

「ここか!」

 

真魔王たちであった。途中妨害が入ったものの全てティナが蹴散らしたため問題はなかった。

 

「早く中へ入って魔法陣を破壊しましょう!」

 

「ミル…」

 

「大丈夫だよミクル!ユーさんが一緒なら平気だよ!」

 

「エルル!」

 

「主ならミルたちを守るとも。」

 

「そうね。ありがとうエレキちゃん、エルちゃん、ティナさんも。」

 

「良い、娘を心配する親の心なのじゃ、」

 

「メル、マルのこともあるから…でもドラゴちゃんとベルフェゴールさん、ハデスさんがいてくれる…みんな揃って…ご飯を食べて明日を迎えたい。」

 

「そうじゃな。よし行くぞ!」

 

と洞窟のような道を突き進む真魔王たち。

 

 

次に辿り着いたのは

 

「…ここ…かな?」

 

ドラゴと、メル、マルたちであった。

 

「ここの所の魔法陣…壊すの!」

 

「ミルお姉ちゃん待っててね!」

 

「ぷぅ~いそぎましょ~」

 

「サ~」

 

「ヌォ!」

 

「双子ちゃん無事!」

 

「メル、マル無事かしら!」

 

「「ハデスお姉さん!ベルフェお姉さん!」」

 

「良かった無事みたいね!二人とも良く頑張ったわ」

 

とハデスは二人を抱きしめる。

 

「…ベルフェ…ゴール、お久し振り!」

 

「久々ねドラゴ。元気そうで何よりだわぁ」

 

とベルフェゴールに抱きつくドラゴ。

 

「ぷぅ~みなさんそろったです~」

 

「いそぐいそぐ!」

 

「ヌォ!」

 

「あら可愛い子ね。って今はそれどころじゃないわね。」

 

「恋人ちゃんの命が掛かってるから急ぐわよ術式娘ちゃん!双子ちゃんも離れないようにね。」

 

「「うん!」」

 

と此方も突入していくのであった。

 

 

そして最後に魔王、未来たち

 

距離が遠いため急いで移動をしていた。

 

「急がないと間に合わなくなってしまいます…今分かっている3つと最後の一つも探さないと!」

 

「あぁ!ミルが大変なことになっちまう!」

 

「旦那急ぐのだ!」

 

と急ぐ魔王たち

 

猛スピードで飛んでいく未来、マモン、マミヤたち

 

魔王、ミヤビ、クーちゃん、ベルゼブブ、ルシファーアマテラスも続いていくのだが

 

ヴゥン!

 

「………ティオ」

 

「おわっ!?な、なんだこいつ?」

 

と魔王の目の前にいきなり現れた仏頂面の二足歩行の鳥

 

「!タチチチチ!」

 

「なぬ?たぬきちの知り合いなのか?」

 

「タチチィ!」

 

「成る程育ての親のような存在とのことですか。」

 

「ヒノノ?」

 

「カフカ?」

 

「もしかしてこいつを引き取りにきたのか?」

 

「そうなの鳥さん?」

 

フリフリと首を横に振る。

 

「悪いな俺たち急いでるんだ。また後で」

 

と言う前に今まで閉じていた目をクワッと見開き

 

「クワーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

 

「うわっ!?な、何だ!」

 

「……ティオ…」

 

「なんだって!?」

 

「クーちゃんこいつなんて言ってるんだ?」

 

「付いてこいって言ってるのだ。僕たちの進む道を示そうって」

 

バサバサバサと鳥は羽ばたきそのまま飛び立つ。

 

「旦那どうするのだ!」

 

「魔王君時間がないわ。未来たちを追いかけるのかそれともあの子を追いかけるか決めないと!」

 

「………」

 

「お父様たぬきさんのお父さん信じてみよう!」

 

「レナス…」

 

「タチチ!」

 

「あぁ!行こう!」

 

と魔王たちは未来たちとは違う方向へと進んでいく。

 

 

場面は真魔王たちに戻り

 

通路を進んでいく真魔王たち。

 

大きな通路に差し掛かろうとした時

 

「よし!開けた所に出るみたいだな!」

 

「魔法陣の部屋へと続いてるはずですね…」

 

「いよっ………」

 

真魔王が勢い良く飛び出すのだがそこに道はなく底の見えない闇が広がっていた。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉっとととととと!?」

 

と何とか踏ん張る真魔王であるが重力には勝てずしかし

 

「よっと無事か魔王よ。危ない所じゃったな。」

 

とティナが魔王を助け事なきを得た。

 

「さ、サンキュー ティナ。にしたってなんだこれは!?」

 

「…私たちを通さないための罠でしょう…」

 

「向こうの壁の何処かに繋がってるとは思うけどこれじゃあ分からないわ。」

 

「全体的に破壊して良ければだが下手をすると通路が塞がれてしまうな。」

 

「クソッ!」

 

「?エルルル!」

 

「もふもふさん?どうしたの?」

 

「エルルルエルル~」

 

「上…あっ!魔王、フィラ!あれ!」

 

とエレキの指を指した方に小さな通気孔があった。

 

「あんなところに通気孔が!」

 

「エルルル!エルル」

 

「え!?危ないよもふもふさん!」

 

「どうしたんだ二人とも?」

 

「エルフーンはあの小さな通気孔から中に入り手掛かりを探しに行くと言っておるのじゃ。」

 

「エルフーン一人じゃ危険すぎます。」

 

「エルル!」

 

「でも、時間がない。今はやれることをしないとと言っとる。」

 

ポォーン「リュウ!」

 

「リュウちゃん?」

 

「リュウ!リュウリュウ!」

 

「成る程のぅ、ミクルよ。デンリュウはモンスターボールの状態でエルフーンと共に行くと言っている。何かあれば自身が飛び出せば良いとな。」

 

「それなら私も一緒に行く!」

 

「なら三人に頼んで良いか?」

 

「エルル!エルルル~エルルル~」

 

「?もふもふさんどうして万歳してるの?」

 

とエルフーンが穴の空いた通路に向かって万歳を何度もしているのを見てエレキは言う。

 

「エルフーン今はふざけてる場合じゃ」

 

と言っている間に下から上昇気流が発生する!

 

「成る程のぅ、エルフーンは万歳をしていたわけではない、おいかぜという技を使い下から上に風を起こしたのじゃ。」

 

「!もしかして…風にのってあそこにいこうと?」

 

「エルル!」

 

「リュウ~」

 

「もふもふさん宜しくね!」

 

と二人はボールに入り

 

「エルちゃん、危なくなったら逃げるのよ。」

 

「エルル!」

 

とエルフーンは頷く。

 

「そういや風を起こせるってことはもしかしてエルフーンたまに自分から飛ばされにいったりしてたりするのか?」

 

・・・・・・・・

 

「エッルッルッル~」

特別意訳 いってきま~す

 

「あっ!こらエルフーン今の間はなんだ!?飛ばされにいってたのか!?ちょっ!エルフーーーン」

 

「…魔王…エルフーンを信じましょう。」

 

「そうじゃぞ魔王よ。お前さんのパートナーなんじゃ信じて待っとれ。」

 

「そ、そうだな、エルフーンを俺が信じないでどうするってんだ。」

 

「エルちゃん……ミルは大丈夫かしら。」

 

と気を利かせてティナは一度回線を開くと

 

重油に鉄球、魔道爆撃艇の攻撃を受けながらも走り続ける姿が映る。

 

「祐希のやつが頑張ってミルを守ってくれてんだ…俺たちだってやってやる!絶対にミルを助ける!だからミクルママ大丈夫だ!」

 

「真魔王ちゃん…ありがとう。」

 

 

一方のドラゴたち

 

ハデスとベルフェゴールが合流し道なりに進んでいくドラゴたち。

 

「それにしてもあいつも来てたなんてね。でもお陰でミルもメル、マルも無事だから良かったけど…」

 

「話に聞いてた奴ね。青年坊やとフィラも助けられてダンジョンでは貴女たちを助けた。クーちゃんたちも助けられたんだったわね」

 

「…うん…主、クー姉、スー姉、ルー姉、エレ姉も助けてくれた…クー姉の傷も治してくれた…」

 

「今聞くことじゃないけどクーちゃんはどうしてあんなに傷だらけだったの?」

 

「……私たち…母に創られた…皆の役に立ちたかった…

 

でも人間たち…私達怖がった…私達の力を…創造神嫌い…母を傷付けた…私達の力を利用しようとして…

 

あいつ…創造神の力で…私たちを利用しようとして…クー姉が守ろうとして…でも敵わなくて…傷だらけなって…それで母がジラーチに願った…」

 

「ジラーチってヒメちゃんに懐いたあの子?」

 

「…うん。それがダンジョンって形になって私たちを…あそこに留めて…あそこに囚われた…でもダンジョンにいれば私たちは死なない…」

 

「だからクーちゃんはあの傷で…生きてられたのね」

 

「…うん…母は生きててもらいたいって願いで…でもクー姉の怪我…コアまで亀裂入ってた…スー姉、ルー姉、エレ姉は気付いてなかったけど…私は見てたから…例え出られてもクー姉は…生きられないって…思ってた…」

 

「!そういうことだったのね!だからアイスとエレキはあの時クーちゃんのことで慌ててたのね。」

 

「…うん…主、クー姉のこと治してくれた…コアも治してくれてたの見えた…それに私が噛んでも恐れないで接してくれた…」

 

「だからドラゴはあいつを選んだのね。」

 

「クーちゃんのコア綺麗だったよ!」

 

「…うん、アイスさんとエレキさん凄い驚いてた。…あとスチルさんも驚いてたって言ってた。」

 

「…良かった…クー姉元気そう…で」

 

「お喋りはそこまでよ。そろそろ開けたところへ出るわよ。」

 

と此方もまた開けたところへと出た。

 

そこには大量の魔道兵器が点在していた。

 

「なんて数よ!?」

 

ウィーーーン

 

ガガガガガガガガガガガガガガ

 

といきなり動きだし排除しようと攻撃し始めた。

 

「波状攻撃…それに防御陣もあって簡単には破壊出来なさそうね、さっさと自立崩壊魔法陣を破壊しないといけないのに…」

 

「でも防御陣は面で受けるだけだから…こうすればいけるわ!」

 

とハデスが魔力で作った槍を瞬間的に伸ばし一基破壊する。

 

「点での攻撃なら問題ないわけね…それなら」

 

「ハデスお姉さん、ヌーさんがいないよ!」

 

「…サナさんも…いない!」

 

「あの子たちどこに」

 

「ふたりともへーきへーき、」

 

「もんだいなし」

 

「ヌァー!」

 

ドガッシャーンとヌオーはアクアテールで魔道兵器を破壊していた。

 

「ヌーさん凄い!」

 

「あの子防御陣をものともしないで破壊してるわね!?」

 

「ぷぅーぬーさんのとくせいのてんねんのおかげ」

 

「ぬーさんはあいてののうりょくのへんどうにかんけいなくこうげきできます。」

 

「防御陣の影響なく攻撃できるって訳ね。」

 

「ぬーさんはすばやくはないです」

 

「でもさーないとが、てれぽーとでさぽーとしてるです。」

 

「だからさっきから消えては現れてを繰り返してるのね。」

 

「ヌァー!ヌォ!」

 

「って地震!?こんなときに…」

 

「いまのはぬーさんのじしんです。」

 

「あんしんしてください」

 

「ポケモンは凄いわね。」

 

「今ので軒並み足がつぶれたようね。今の内に殲滅しましょう!」

 

そうしてドラゴはメル、マルを守りハデスとベルフェゴールとヌオーとサーナイトは兵器を殲滅した。

 

魔法陣を破壊するために各々が行動をするのであった。




あとがき

今回は魔法陣破壊の様子になります。

真魔王、フィラたち、ドラゴ、合流したハデスたちは魔法陣へと続く道を進み魔王たちは未来たち空を飛べる組は先へ先行し魔王たちは未来の魔力を辿れるミヤビが案内していたところへテレポートで唐突に現れた謎の鳥

まぁあのポケモンですね。

何故現れたかというと息子のように思っているオタチを助けてくれたお礼をするために彼らを何処かへと導こうとし魔王たちはそれに付いていくことに。

ドラゴたちの方では大量の魔道兵器が立ち塞がるもののヌオーがサーナイトの力を借りアクアテールかられいとうパンチなどで破壊し道を進みました。

各々の前に立ち塞がる問題を乗り越え無事に魔法陣を破壊することは出来るのであろうか

ポケモンの最終回から一週間経とうとしてます。新たにリコ、ロイの冒険はどうなるのか?

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!


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デビルズデッドGP 18節

前回の続きで魔王サイドと真魔王サイドになります。

それではごゆっくりどうぞ!

最後におまけもございます。


各々が自立崩壊魔法陣を壊すべく行動を起こしていた。

 

前回唐突に魔王の目の前に現れた鳥に導かれるように魔王たちは進んでいた。

 

「かなり未来ちゃんたちと離れちまってるな。」

 

「私達の知る三つ目の場所とは違う場所を目指しているのでしょうか?」

 

と漸く高度を下げその場所へと辿り着いた魔王たち

 

洞窟というには整備されている入口を発見した。

 

「もしかしてこの先に最後の魔法陣があるのではないでしょうか?」

 

「…ティオ!」

 

「進めって言ってるのだ。それとここで見張り番をすると鳥は言ってるのだ。」

 

「よし!サンキューな!そうだ!未来ちゃんたちに連絡しないと!」

 

プルルルル

 

と連絡をする魔王。

 

ドォォォン ドドドドドドド

 

「魔王ですか!すいません、追いかけてきてるとは思いますが此方へ来てはいけません!」

 

「未来!なにがあったの!」

 

「どうやらダミーを掴まされたようです。それか元々情報漏洩しても問題なくしていた可能性もありますね…魔道兵器多数と魔界の深層にいる筈の魔物もいるので殲滅に少し時間が掛かりそうです。私とマモンがいるので問題はないですが早く本当の場所を探さないと」

 

「ってことはここが三つ目の場所なのか!」

 

「どういうことですか?魔王あなた何処に?」

 

「ティオ…ティオォー!」

 

「ネイティオ?どうしてネイティオが魔王たちの所に?」

 

「鳥さん、たぬきさんの育ての親みたいで唐突にお父様の前に現れたの!それで付いてきてって、そしたら洞窟があったの!」

 

「もしやオタチを助けたお礼?でもネイティオなら場所を特定出来ても不思議ではないです。ネイティオは過去と未来を見通す力を持っているといわれていますから。」

 

「この鳥が未来を見通せるとは!?」

 

「しかしそれを変えるほどの力はないとも伝わってます。でも今は好都合、魔王、母様!そのまま進んでください!私達はこれを何とかして向かえたら向かいます!」

 

「ルシファー、ベルゼブブ、魔王様を守ってくださいね。私達はこれを何とかしないと魔法陣を壊したあとに暴れられても困りますからね。」

 

「えぇ分かりました。マモン、未来御武運を」

 

「マモンさんも気を付けて!」

 

そうして魔王たちはネイティオの助けを受け魔法陣を破壊しに行くのであった。

 

 

 

一方の真魔王たちの方では

 

「エルル、エルル、エルル!」

 

と狭い道を駆け足で進むエルフーン。暫く進むと道の下に換気扇なのか鉄格子があった。

 

そこから下を覗くエルフーン。

 

そこにはモニター室があり主人の魔王の姿や他の場所のモニターが映っていた。

 

「クソ!魔道兵器がやられたぞ!他の兵器はどうした!」

 

「すいません!あそこの兵器は防御力を売りにしたもので範囲攻撃なら上級魔法のエクスプロージョンでも耐えられる筈なんです!」

 

「主任!もう一つの方にも侵入者が!」

 

「バカな!何処で嗅ぎ付けた!?」

 

と慌てふためいてる姿を確認できた。

 

「エルルル!」

 

そうしてエルフーンはまずやどりぎの種を種のまま落とす。

 

落とす際少量のおいかぜを起こし部屋全体に行き渡るようにする。

 

そして時間差でやどりぎが咲く。

 

「な、なんだこれは!?」

 

と部屋にいた全員がやどりぎに足を捕られたのを確認したエルフーンは自分の頭から葉っぱを取り出すと

 

♪~~~~~~♪

 

とくさぶえの技を使った。

 

そうしてエルフーンは器用に鉄格子を外して下へと降りる。

 

そこにはエルフーンにより眠らされやどりぎで身動きがさらに取れなくなった研究員たちの姿だけであった。

 

「エルルル~」

 

とエルフーンはデンリュウとエレキをボールから出す。

 

「リュウ!」

 

「もふもふさん大丈夫…って皆寝てる!?もふもふさんがやったの?」

 

「エルル!」

 

「リュウ…リュウリュウ」

 

とデンリュウはコンソールをいじり始める。

 

「リュウさん分かるの?」

 

「リュウ!」

 

「ミクルの手伝いでこういうのにも触れてたから分かるんだ!凄い!」

 

暫くコンソールを弄っていると何処かで大きな音がした。

 

「リュウ~」

 

「魔王たちの方の通路が開いたんだね!よし!戻ろう!もふもふさん帰りも宜しくね!」

 

「エルル!」

 

とエルフーンはデンリュウとエレキをボールへと戻し来た道を戻るのであった。

 

そうしてモニター室には誰もいなくなった。

 

 

真魔王たちはエルフーンを待つこと数分

 

ガゴンという音と共に次の道へと進むための足場が出来上がった。

 

「通路が出来たってことはエルフーンたちがやってくれたんだな!」

 

「魔王進みましょう!時間はあまり残されてないです。祐希さんの方も心配です!」

 

「そうね。早く破壊して四つ目も探さないと!」

 

「エルルル~」

 

とエルフーンが来た道から戻り真魔王目掛けてジャンプしてきた。

 

「エルフーン無事だったんだな!ありがとうな!」

 

「ミクルただいま~!」

 

「エレキちゃんもおかえりなさい。大丈夫だった?」

 

「うん!もふもふさんが皆眠らせてリュウさんが道を掛けてくれたの!」

 

「リュウ!」

 

「リュウちゃんもありがとう。」

 

「これで邪魔をするものはないな。行くぞ!」

 

と真魔王たちは走り出すのであった。

 

 

 

魔王たちサイド

 

ネイティオに導かれた魔王たちは全速力で魔法陣の元へと急いでいた。

 

「早いとこ行かねぇとこの場所も崩壊しちまう!」

 

「えぇ四つ目も分からないと魔法陣を止められないわ。」

 

と走っていると広いスペースの先にレバーのようなものが付いている場所へと出た。

 

「このまま先に!」

 

という魔王だが

 

「!魔王様危ない!」

 

とルシファーは今にも何かありそうなパネルを踏みそうな魔王を無理矢理引っ張る。

 

「何すんだルシファー!早く行かねぇと!」

 

と言う魔王だが急ブレーキを掛けた影響かポケットからカーレースのチケットがパネルの上に落ちる。

 

その瞬間

 

バリバリバリバリ!!!!

 

と天井から超高圧電流が流れ出した!

 

「まさかこの部屋全体に電流が、流れてるって言うの!?」

 

「あそこのレバー…よく見ると鍵穴がある。」

 

「多分あそこの鍵を手に入れて鍵をレバーへ差し込んで解除するのでしょう。でも少し触れただけで感電死してしまいかねない電圧だわ。」

 

「ルシファー、ミヤビさん何とかならないのか!」

 

「この狭い部屋だと電流を受け流すのも難しいわ。対電流措置をしても鍵を取って鍵穴に差すまでに効力も切れてしまうわ。」

 

「クソ!どうすりゃ良いんだ」

 

と電流のせいで進めなくなってしまった魔王たち

 

「ヒノノノ」

 

「タチチィ」

 

とヒノちゃんとオタチが好奇心から床を触ろうとする。

 

「駄目よヒノちゃん、たぬきちゃん触ったら危ないわ。」

 

「カフカ」

 

とフカジロウはヒノちゃんを担ぎ上げアマテラスへ手渡す。オタチはレナスが抱き寄せる。そうしてフカジロウはクーちゃんに訊ねる。

 

「カフカ、カフ!」

 

「ん~サメゾウどうした?」

 

「カフーカフカカ!」

 

「どうすれば良いって、え~とあそこの鍵を手に入れてレバーに鍵を差して起動させれば良いのですが電圧で、」

 

とアイスが言い放つと

 

「カフ~カフカ!」

 

「任せろってサメゾウどうするのだ?」

 

「カフカフカフカフカ!」

 

とフカジロウは一目散に鍵へ向かって走り出した。

 

「あっ!おい、フカジロウ!危ないから戻ってこい!」

 

「魔王君フカジロウちゃんを!」

 

バリバリバリバリ!!!!

 

とパネルに乗ったため電流が流れるが

 

「カフカ~!」

 

とフカジロウは電流をものともせず鍵へと一直線に進む。

 

「フカジロウもういい!それ以上浴びたらしんじまう!」

 

「カフカ!カフカフ!」

 

「サメゾウ、俺電気効かない…平気って言ってるのだ!?」

 

「そうだ!以前未来さんが私達ポケモンには効果のないタイプがあるって言ってました!その時、エレキの電気がフカジロウさんには効かなかったです!」

 

「ということはあの子はそれを分かって飛び出して」

 

「カフカ!」

 

とフカジロウは鍵を難なくゲットしそのままレバーへと向かい鍵を差し込む。

 

「カフカフ!」

 

とレバーを倒すと部屋全体の電流が止まった。

 

「カフカ~」

 

「フカジロウありがとうな!お前のおかげで先に進めるぜ!」

 

「カ~フ」カプカプ

 

とフカジロウは魔王にしがみつきそのまま甘噛みする。

 

「これが終わったら何でも食べさせてやるさ!」

 

「フカジロウちゃんのお陰で道が開けたわ!急ぎましょう!」

 

フカジロウの活躍のお陰で先へと進むことが出来た魔王たち。

 

各々が自立崩壊魔法陣まであと少しというところまで来た。しかしまだ四つ目の魔法陣の場所は不明なため急ぎ魔法陣を破壊するために歩みを進めるのであった。




あとがき

というわけで魔王たちの様子になります。

ネイティオに付いていくと三つ目の場所へと辿り着き未来たちのほうはダミーだったことが発覚し魔王たちはネイティオが、指し示したほうへと進み途中電撃トラップがあったもののフカジロウのお陰で難なく突破

真魔王たちの方もエルフーンがモニター室のような場所でやどりぎの種での拘束とくさぶえで眠らせてその隙にデンリュウがコンソールをいじり真魔王たちも進めるようになりました。

次回は祐希たちの方の場面を書こうかと思います。

ポケモンsvでは最強ダイケンキのレイドもやっています。アーマーガアかコノヨザルでの周回にせいが出ます!

今回も読んで頂きありがとうございました!




おまけ

時間は遡りいつものドジで穴に落ちてしまったスチルとそれを追い掛けたエクシィとミヤムの二人

「あいたたたたた…ここは何処でしょうか~」

とスチルは起き上がる。かなりの高さから落ちたものの頑丈なスチルは特に怪我らしい怪我もなかった。

ピチャッピチャッと水滴の音がする。

スチルは辺りを見渡すと膝辺りまで水に浸かっていることに気付く。

「池みたいな所に落ちちゃったのでしょうか、エクシィちゃんたちとはぐれちゃいました。」

シュゥと何か溶けるような音がしそちらを見ると何処からか迷い込んだ小動物が池に浸かり溶けている様子であった。

「ほわわわわわわ!?な、何ですか!?」

よく見るとそこらに白骨化した動物の死骸があった

そう。そこは池という生易しいものではなく入ったもの全てを溶かしてしまう猛毒の池であった。

浸からずとも空気中に放出された無味無臭の毒は人体を蝕む。それほどの毒素である。

「これはとんでもないですぅロック姉、アイス姉、エレキじゃなくて私で良かったですぅ」

しかしスチルには毒は効かずこの猛毒の中でも普通に活動が出来ていた。彼女本人は。

「スチルさぁぁぁぁん」

「この声、えエクシィちゃん!?ま、不味いですぅ!このままだとエクシィちゃんとミヤムさんが毒で!?そ、そうだ!えぃや!」

咄嗟にしんぴのまもりを展開するスチルは追い掛けてきたエクシィをまず肩車するようにキャッチし続いてミヤムをお姫様抱っこでキャッチした。

「スチルさん大丈夫ですか!?何処か怪我は」

「大丈夫ですぅ、私は頑丈なので、それより私から離れちゃ駄目ですよ。」

「?どうして…こ、これって!?」

といち早くミヤムは辺りの状況を把握してエクシィも何処か不気味な所だと気付いた。

「とにかく出口を探しましょう!歩いてれば何処かに出ますぅ!」

「スチルさん足浸かって!?これ毒ですよ!早く治療しないと!」

「平気ですぅ、私には毒というものがそもそも効きませんから~二人ともしんぴのまもりで守ってますけど範囲はちょっと狭いので離れちゃ駄目ですよぉ。」

といつもの調子でそのままスチルはエクシィを肩車、ミヤムを抱いたまま歩き出す。

「それにしてもここも何かのアトラクション何ですかね~それにしては殺意が高い気もしなくもないですぅ」

「ここまで毒素の高い毒だと魔界の生物でも深層の生き物ヴェノムサーペントかポイズンドラゴン、伝説とされてるヒュドラ辺りが含まれそうです。」

「それって出会ったら最後って言われてるおとぎ話の魔物ですよね…?」

「えぇ、でもエクシィちゃんヴェノムサーペントは毒素は強いですが毒性故に仕留めて皮を加工したものや牙は高値で取引されています。そのどれもが高い耐毒性の装備になるのです。

ポイズンドラゴンやヒュドラも魔界の深層の危険地帯に生息していて近付く者は自殺志願者か無謀な冒険者ぐらいと言われています。

ヒュドラは自らの巣から出てくることはないですけどポイズンドラゴンは魔界の人里に唐突に現れることがありポイズンドラゴンの討伐は稀で現れれば町一つがまず壊滅してしまいますので魔界の問題の一つに挙げられます。

ポイズンドラゴンは先程言ったヴェノムサーペントの装備がなければ近付くだけで毒で死んでしまうんです。」

「ほへぇ~蛇とドラゴンなんですね~昔に人間さんと食べた蛇のお肉は美味しかったですね~」

とスチルは呑気なことを言っている。

そうしてスチルはエクシィとミヤムをしんぴのまもりで守りながら毒沼をすいすい進んで行くのであった。


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デビルズデッドGP 19節

久々の投稿なります!

今回は祐希たちカーレースサイドと魔方陣を破壊する組の話になります。

少し長くなりましたが

それではどうぞごゆっくり!


ミルを助けるために各々が自立崩壊魔方陣を破壊するために向かう。

 

そんな中でミルを心配するミクルは魔法の中継でカーレースの様子を見る。

 

そこには魔道爆撃艇のプロトタイプに追われる姿が映し出された。

 

「そんな…魔道爆撃艇は条約で禁止されているのにどうして…!?」

 

「それほどまでに上の人間どもが腐っておるということか一部の暴走かのどちらかじゃろうな。」

 

と前を向きながらティナは答える。

 

「…あれ?」

 

「どうしたフィラちゃん?」

 

「気のせいか……祐希さんの車が増えている気がして…?」

 

と中継を良く見るとなんと同じ車が同時に四ヶ所存在しているのだ。

 

「なるほどのぅ。主はLUNAメモリの幻想の力で増やしたのじゃな。それで追っている方も混乱しとるといったところか。」

 

「LUNAメモリ?」

 

「主が作り出すことの出来る言うなれば地球の記憶をUSBメモリのようなものにインプットするものじゃ。この世界の技術ではまず不可能じゃろう。」

 

そうして魔道爆撃艇はまず4つのルートへ各々進んだ中でも簡単な道の走る方へと向かった。そちらへは三台進んでおり護衛だと思い魔道爆撃艇も魔弾を撃ち込む。

 

かわし続けるが遂に三台とも炎に包まれてしまう。

 

「ミル…!」

 

そちらにいないでほしいと願いながらミクルは祈る。

 

煙が晴れるとそこには元々何もなかったかのような更地となっていた。

 

「上手く撒けているようじゃな。まぁ主の性格上進んだルートは大体分かるがのぅ。」

 

「いったいどんな道を進んだって言うんだ?」

 

「今回事を起こした者共は未来を見えるミクルを求めていた。つまり楽をしたい連中じゃな。ならば簡単な道を行ったと思いそちらを狙う。」

 

そう言いながら他の道を走る車に目を向け走るティナ。

 

「じゃがな。主は敢えて険しい道を行く。越えられない試練などないとな。」

 

一番険しい道のり以外の車を次々に爆破しているが手応えはない。

 

「故に主に乗り越えられぬものなどないと儂は思うておる。」

 

魔道爆撃艇側は驚く。

 

キキィィィィィとドリフト音を鳴らしながら一番険しい最難関コースを突き進む車こそが本物であったのだから。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ほわわわわわっ!?ゆゆゆユーさん!?崖ってそんなドリフトをしないでくださ、キャァァァァ」

 

「うにゅにゅ~いっぱい揺れてるの~」

 

「メシシ~」

 

「中々に道が狭いが…何とかなる!」

 

祐希は持ち前のドライビングテクニックで押し寄せる障害物に天然のトラップを回避し車内は目まぐるしく回転しているからかミルは目を回しヒメちゃんとドラちゃんは楽しそうに笑う。

 

「もうそろそろバレるだろうがここまで来れば!」

 

と祐希はナビゲーションの地図を見て元々の道へと出れるショートカットを発見し一気に走り切るつもりだ。

 

そうして開けた道が見えるのだが予想外のことが起こる。

 

地図には一本道のようになっていたが実際はバイクが走れる程しかない道幅の断崖絶壁の道だった。

 

「ユーさん!道が…これじゃあ迂回するしか…」

 

だが迂回すれば魔道爆撃艇の餌食になりかねないことはミルでも分かることであった。

 

故に

 

「ミルの嬢ちゃん、ヒメ、掴まっててくれ!」

 

と祐希は車を左右に揺らしながら更にスピードを上げる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あんな細い道バイクだって落ちたら一貫の終わりなのにいったい…」

 

「待てよ…祐希のやつスピードを上げてないか!」

 

「まさか…魔王流石にそれは……」

 

という真魔王とフィラだが車体が左右に揺れそしてあわや横転する間際で車体が傾いて片側で走行したのだ!

 

「まじか!?」

 

「ユーさんスゴーい!」

 

「エルル~」

 

「車の車体制御と風を読んで…しかも微妙な調整をしないとすぐに落ちてしまうというのに…!?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あわあわあわ、が、崖が!?」

 

「うにゅ~傾いてるの~」

 

「メシシシ~」

 

祐希は必死にハンドルを制御し少しの風も車体へ与える影響は凄まじいので途轍もない集中力で踏ん張る。

 

そして崖道を無事に通り抜け崖道の整備された本線へと復帰することに成功した!

 

「よしこれなら大丈夫だ!あらよっと」

 

どしっーんと車体が元に戻る。

 

「ほっ…漸くまともな道に戻ったですぅ」

 

「にーにぃの運転すごいの!」

 

「メシシ~」

 

「後は何度でも…なんだ?」

 

となにやらゴロゴロと音がするので窓から外を覗くとなんと…崖から大量の巨大な岩が降ってきていた!?

 

「ユーさん!?ここだと逃げ道がありません!ど、どうしたら」

 

「流石にあれを突破するギミックはこの車に搭載してない…してないからこそ助けてもらうとしよう!」

 

と祐希は右手にモンスターボールを構え

 

「よし、頼んだぞ!」

 

と車体の上へと送り出した。

 

一瞬車体がミシッと音がしたが気にせずに走る。

 

ゴロゴロと降り注ぎ祐希たちへと襲いかかる岩。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「逃げ場がないわ!」

 

「クソッどうすりゃ!」

 

「…!魔王!車の上に何かいます!」

 

「エルル………エルルル!」

 

「なんだかおっきいハンマーみたいってもふもふさん言ってるよ!」

 

「大きいハンマー…ならばやつじゃな。成る程のぅ確かに適任じゃろうな。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一方の屋根の上にはピンク色した可愛いポケモンがいた。快活そうな笑顔…これだけ見れば可愛いと言えるだろう。彼女の手に持つ巨大なハンマーがなければ

 

「ヌチャン!ヌチャチャ!」

 

彼女はデカヌチャン。元々ハンマーを作れるぐらい器用なのだが祐希に触発され色々なモノづくりをする器用な娘だ。

 

「済まんが頼んだぞ!」

 

と祐希が言うと元気よく任せろ!と言い迫り来る岩を

 

「ヌチャン!ヌチャチャン!!」

 

グァラゴラキィィィィーとハンマーで打ち返していく!

 

「ヌチャン!ヌチャチャチャーーン!!」

 

としつこく狙いを付けて飛んで来ていた魔道爆撃艇目掛けてデカヌチャンはハンマーを向ける。

 

それは種族柄ハンマーの素材にするためにアーマーガアを襲う時に似ていた悪魔的な笑みを浮かべていた。

 

「何だが分かりませんが岩がよけていくみたいですぅ!?」

 

「うにゅ~」

 

「メシシ~」

 

そうして岩をハンマーで魔道爆撃艇目掛けて打ち返すデカヌチャン。

 

いきなり岩が飛んできて回避するが遂に!

 

ドガァァァァァァンと大岩が魔道爆撃艇に直撃する。魔力障壁でバリアするものの衝撃までは殺せるわけではないためそのままどんどん高度を下げ始める。

 

そこで岩も止んだのでデカヌチャンは自身の持っていた祐希からもらった四次元空間ポケットへハンマーを収納してミルの方の窓を叩く。

 

「ヌチャチャ~」

 

「ほわっ!?なんだかピンクの娘がいるですぅ!」

 

とミルはすぐさま窓を開けるとその窓から入ってくるデカヌチャン。

 

「うにゅ!可愛いの!!」

 

「もしかしてさっきの岩はこの子が?」

 

「あぁ頼りになるウチのポケモンだ!」

 

「ポケモンさんお名前なーに?」

 

「ヒメちゃん流石に喋れないでしょうから名前はユーさんから」

 

「デカヌチャン!」

 

・・・・・・・・・・・

 

「うにゅ?デカヌチャン?」

 

「ヌチャン!」

 

と手を上げて返事をするデカヌチャン。

 

「もしや自己紹介してくれたんですか!?」

 

「そうだぞ。デカヌチャンは自己紹介で自分の事を教えてくれたんだ。その子はパルデア地方と呼ばれる所のポケモンでな。タイプは、はがね、フェアリーの複合タイプだ。」

 

「フェアリータイプってもふもふさんと同じですか?それにはがねってスチルさんと同じタイプ…はがねタイプの感じがしないというか…?」

 

そうミルたちは車体の上でのデカヌチャンのハンマー捌きを見ていないためそう言う。

 

「ヌチャン!ヌチャチャ~」

 

「うにゅ~ぷにぷにしてるの~」

 

「メシシ♪」

 

「さて魔王やフィラちゃんたちは無事に辿り着いたか…?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

祐希の見事なドライビングテクニックとデカヌチャンの活躍で切り抜けた様を見ていたミクルたち。

 

「すげぇ。祐希もだけどハンマー捌きも見事だぜ!」

 

「凄い力持ちだね~」

 

「エルル!」

 

「そろそろ着くのぅ…気を引き締めるぞ!」

 

とティナが言い道を抜けると…巨大な装置が鎮座していた。

 

「これが…自立崩壊魔方陣!」

 

「えぇ間違いないわ…!これを壊せばミルを助けられる!」

 

「早いところ壊しちまおうぜ!!」

 

と真魔王とフィラは魔力をためミクルも魔法を唱える。

 

三位一体の魔法は巨大な爆発となり鎮座する装置へと直撃をする。

 

しかし…

 

「なっ!?」

 

「無傷!?どうして!」

 

「!魔王、ミクルさんこれアンチマテリアル素材が使われています!」

 

「フィラちゃんアンチマテリアル素材って?」

 

「簡単に言えば…魔力を通さない素材で構成されているんです…!だから私たちの魔法が効かなかった…!」

 

「内側の魔方陣自体を破壊しないといけないのにこれじゃあ…」

 

「膨大な魔力で壊すか魔力ではない物理的な力で壊せれば…」

 

「それなら私が!」

 

「いや儂のが適任じゃろう。電気の巨人よ。お前さんはこういうのは不向きじゃ。儂に任せよ。」

 

とティナはエレキの頭をなでる。

 

「ミクルたちよ。下がっておれ。」

 

とその手に膨大な力の渦が構成されていく。

 

「これは…!?魔力じゃない」

 

「言ったろう。儂は反物質を操ると。これを破壊するのにはうってつけというわけじゃ。皆離れていよ。」

 

とティナはミクルたちを下がらせる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一方の魔王たち。

 

高圧電流の部屋を抜けミクルたちと同じように自立崩壊魔方陣の部屋へと辿り着いた。

 

しかし同じくアンチマテリアル素材が邪魔をして破壊できないでいた。

 

「クソッ、ルシファーとミヤビさんの一撃でも壊れねぇなんて!」

 

「余程壊されたくないということなのでしょう。」

 

「でも破壊しないとお母さんが!」

 

「タチチチィ!」

 

ペシペシと尻尾で一生懸命に叩くオタチ。

 

「…ミヤビ、これを壊すにはどうすればいいのだ?」

 

「壊すなら圧倒的な魔力で破壊するしかないわ…それか物理的に破壊する…でもただでさえ頑丈な作りだから相当な力じゃないと…」

 

「分かったのだ」

 

とクーちゃんは抱えていたフカジロウをアイスへと渡す。

 

「クーちゃん?いったいなにをするつもりなの?」

 

「ヒノノ?」

 

と心配そうに言うアマテラス。

 

「僕が壊すのだ…だから…皆少し離れてて…」

 

「クーちゃん?」

 

「旦那……出来れば怖がらないでくれると嬉しいのだ…」

 

「姉さん…」

 

ピィカーンとクーちゃんを光が包み込む。

 

その眩い光が収まると…

 

「ざ…ざざざ!!!」

 

伝説のポケモン…レジロック

 

クーちゃんが自らの力を解放した姿があった。

 

「これは!?まさかベルの言っていた巨人としての姿!」

 

「なんて威圧感…!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そしてメル、マルたちもまた自立崩壊魔方陣へ辿り着いた。

 

「これは…アンチマテリアル素材…!しかもこんな大量に!」

 

「私が魔力を解放すればいけなくもないわ。」

 

「でもそうすると貴重な戦力がいなくなるし…困ったわね…」

 

この後の戦闘を考え出来るだけ戦力を保持したいベルフェゴールとハデス。

 

「ぽぇーんどうしましょう?」

 

「ぷぅ~」

 

「壊せないの?」

 

「…ミルお姉ちゃん…」

 

「………大丈夫…!」

 

と決意した様子のドラゴはメル、マルをベルフェゴール、ハデスに託す。

 

「魔力以外で破壊するにしても方法がないわねぇ。」

 

「メル、マル…その……まかせて…大事なもの守る…なら…平気…!」

 

「ドラゴ何をするつも…まさか!?」

 

ベルフェゴールはドラゴが何をしようとしているのかに気付いた。

 

それは祐希、ミル、ヒメちゃん以外でロック、アイス、スチルのポケモンとしての姿を見ていた故か。

 

ドラゴを中心に光が包み込む。

 

堪らず目を閉じるハデス、ベルフェゴールたち。

 

そして光が収まるとそこには

 

「ザックッド!!」

 

「これがドラゴのポケモンとしての姿…!」

 

「「お姉さん…!」」

 

「巨人としての姿というわけねぇ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして三ヶ所で同時に攻撃が行われる。

 

ティナの反物質を宿した槍

 

クーちゃんは岩のエネルギーを凝縮させ

 

ドラゴはその場から大きくジャンプしドラゴンのエネルギーを溜める。

 

「行くぞ!反物質の槍!!」

 

「ざりり!!」

 

「ドァァァァァァァ!!」

 

各々の場所で技が放たれ反物質の槍は着弾し装置を飲み込みクーちゃんの放ったストーンエッジは地面から岩のエネルギーが隆起し突き刺さる。

 

ドラゴの放ったドラゴンエナジーは装置を飲み込みその延長線上の通路をも消し飛ばす。

 

同時に三ヶ所で爆発が起こる!!

 

各々煙が晴れた装置の方へと向くと自立崩壊魔方陣は木っ端微塵に壊されていた!

 

「すげぇ!すげぇよクーちゃん!ありがとうな!」

 

と魔王はクーちゃんに駆け寄るとその体を労うように撫でる。

 

「ざざ…」

 

「それにカッコいいぜ!なっ!ルシファー、レナス!」

 

「うん!クーちゃん格好良いよ!」

 

「えぇそれにとても綺麗です。」

 

「…!」

 

そうしてまた光るといつものクーちゃんの姿に戻る。

 

「旦那~ベルゼ~ルシファ~ありがとう…怖がらないで…受け入れてくれて…ご主人たちに会えて良かったのだ~」

 

と魔王に抱きつくクーちゃん。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

同じ頃ハデスたちの方

 

通路丸ごと消し飛ばしたドラゴ。

 

メル、マルたちの方へと向き直り、

 

「成る程ね。これがドラゴのポケモンとしての姿ね。可愛らしくて愛嬌があるわぁ。」

 

と事情を知るベルフェゴールは竜のアギトの部分を撫でながら言う。

 

「お姉さんポケモンだったんだ!凄いよマル!」

 

「うん!…かっこいい…!お姉さん…ありがとうです!」

 

「ポケモンというのは不思議な生き物ねぇ。術式娘ちゃんの言うように愛嬌あるわ。」

 

その言葉にドラゴは感激し光だして人としての姿に戻ると号泣しながらハデス、ベルフェゴール、メル、マルに抱きつく。

 

「……ありがとう…メル、マル優しい娘…!私の加護上げる…!」

 

「ん?加護?何の話かしら?」

 

というベルフェゴールが言う内にドラゴから光が溢れメル、マルに吸い込まれた。

 

「これは!!神が与える加護に似たもの!?」

 

昔に天上神に加護を与えられた四大天使とも交戦したことのあるハデスだからこそドラゴたちの異質さを感じ取った。

 

「私たち…昔から加護を授けられた…でもあんまりにも人間は悪用するから……次第に上げなくなった…そしたら今度は…恐がられて……主たちは…イイ人…だから悪用しないって…信じられる…」

 

とメル、マルをむぎゅうと抱きしめるドラゴ。

 

「ねぇドラゴ…もしかしてその加護って…ミル、ヒメちゃんにも付いてるのかしら?」

 

と確認をする実は加護を与えられていたベルフェゴール。

 

「…うん…!ベルフェゴールも付いてる…私たち5人の加護…!あとハデスも…!」

 

とハデスにも加護を与えるドラゴ。

 

「これは…!魔力…いえ生命力が上がった…しかもこの感じ…魔力も相当に増えるわね…というか術式娘ちゃん気付かなかったの?」

 

「そういうのがあるって初めて知ったわよ!今度会ったらあいつに聞かないと。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして真魔王たち

 

極小にまで凝縮させた槍の威力に驚いていた。

 

「こんなもんじゃろう」

 

手を払いながら言う疲れた様子もないティナ。

 

「スゴーい!もふもふさんの言ってた通りだね!」

 

「エルル~」

 

「そうじゃ儂は凄いんじゃぞ!」

 

と胸を張るティナ。

 

「それと儂のやった加護を使えばお主ら二人もいずれは出来るじゃろう。励むんじゃぞ!」

 

「私たちも…あんな風に…!」

 

「そうだな…ってそういやあと一ヶ所破壊しねぇと!」

 

「そうだわ!急がないと!」

 

というミクルの前に突然非通知の回線が繋がり三ヶ所にいる全員に繋がった。

 

「ふふふ無駄なことを…自立崩壊魔方陣をたかだか三ヶ所潰したところで本命の4つ目は破壊できぬ。4つ目を破壊できたとて最後の魔方陣はどうにもならん!」

 

「その声…魔法協会副理事!!貴方が元凶だったのね!」

 

「ふん、貴様がいつまでも首を縦に振らんからこうなったのだ。魔法協会の権威を高めるビジネスにケチをつけおって」

 

「ふざけないで!貴方たちは権力がほしいだけでしょう!それに子供たちを巻き込むなんて間違ってるわ!」

 

「恨むならあの時に頷かなかった自分を恨むのだな。最後の一ヶ所はダミーのある草原の中の一つの穴に落ちその先の通路は毒の霧に包まれ更に毒の池を構成し魔方陣を守るのは伝説のヒュドラだ!誰も入ることなど出来ん!ヒュドラを使った装備を今から用意することなど不可能!」

 

「そんな……!」

 

「フハハハハハ!絶望に沈むが」

 

ドガァァァァァァン!!!!!!!

 

「……ハ?」

 

高笑いする副理事は突然の轟音に何事かと念のために様子の分かるように監視カメラを設置した最後の一ヶ所を見る。

 

そしてそれはミクルたち他の場所にいたものたちにも聞こえていた。

 

「今のは!?」

 

「突然揺れたぞ!」

 

「でも私たち三ヶ所にいる人たちではありません…!」

 

PiPiPiPiPiPiPi

 

とベルフェゴールの端末が鳴り出した。

 

念のために三ヶ所にいる者たちに繋がるように回線を繋げる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ご主人さまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~」

 

と号泣しながら連絡してきたスチル。

 

「スチル!?貴女どこに行ってたの!!」

 

「ずみまぜ~~~~~ん施設の物をこわじちゃいまじだ~~~」

 

「ベルフェゴール様、スチルさんを叱らないで上げてください!」

 

と擁護するエクシィ。

 

「エクシィもそっちにいるのですか!貴女今どちらにいるのですか!」

 

「すいません。代わりに説明します!」

 

ルシファーがエクシィにどこにいるのかと問い掛けるが埒が明かないと判断したミヤムが説明しだした。

 

「実はスチルさんが道端の穴に落ちてしまってそれをエクシィちゃんと追い掛けたんです。その先が毒の充満したエリアだったんですけどスチルさんが守ってくれて奥まで行ったら伝説のヒュドラがいて

 

毒のプレスや毒霧などを出してきたんですけど全部スチルさんには効かなくてそれで…スチルさんが怒ってえっと鋼色の光線を出してヒュドラを撃退したんです。

 

そしたら勢い余ってその先の装置まで破壊してしまって…というかこれって何処かで見たことのある魔方陣…?」

 

と言うミヤム。

 

「毒の充満したエリア?」

 

「毒の池…?」

 

「ヒュドラ…ってまさか!」

 

ついさっき聞いた第4の装置のエリアの特徴をそのまま言ったミヤムの言葉、そうして繋がった回線の先にある4と書かれた装置の残骸。

 

なんとスチルは数あるダミーの内の正解を引き当て毒のエリアを攻略し自立崩壊魔方陣を破壊していたのだ!!

 

なんというミラクルだろうか。

 

「ばっバカな!?ヒュドラが倒されているだと!?ありえん、ありえんぞ!?」

 

「スチル!!良くやったわ!!!お手柄よ!」

 

「ふぇ?」

 

「成る程~スチルなら確かに毒の類いは効かないからなぁ~」

 

「あの娘のドジが良い方向へ働いてくれたなんて…!」

 

「スチルお姉ちゃんお手柄~」

 

とロックたち三人は言い

 

「…ルー姉相変わらずドジ…でも元気そう…良かった」

 

とドラゴもひと安心する。

 

「スチルの居場所はGPSで確認して…全員の位置を計算して…特定できたわ!!」

 

そうしてベルフェゴールはそれぞれがいる4箇所の場所を結びその中央が浮かび上がる。

 

「これを…あいつに送信!」

 

ベルフェゴールは祐希へと最後の中心に位置する魔方陣の位置を送る。

 

4箇所に存在した自立崩壊魔方陣を破壊出来た。

 

残るは最後の魔方陣とレースの行方のみ。

 

果たして祐希は間に合うのだろうか…!




あとがき

こちらは随分久し振りの投稿になります!

祐希たちレース組はガイアメモリのルナメモリの力で魔道爆撃艇から逃げ崖道の細い場所は車を傾け片側一輪にて走行し切り抜け崖道の大岩が降り注ぐ場所ではデカヌチャンの力を借り魔道爆撃艇を退けました。

そしてそれぞれが魔方陣の部屋まで辿り着き魔法を弾く素材でコーティングされた装置を反物質を操るティナ、ポケモンとしての姿を解禁したクーちゃん、ドラゴにより破壊しました。

クーちゃんたちは大昔に怖がられたこともあり拒絶されてしまうのではと思ったもののミルたちのように受け入れてくれて抱き付きドラゴに至っては加護を授けることに。

そしてベルフェゴールは自身含めたミルたちに5人の加護を授かっていたことに驚きました。

そして黒幕が登場し4つ目の装置の場所がいかに過酷で見つけることが出来ないかを説明している最中に轟音が響き渡りベルフェゴールに着信があり

スチルのドジかと思えばなんと4つ目の装置を破壊していたことに驚愕と賛辞が飛び祐希へと最後の装置の場所を送ったベルフェゴール。

前回のあとがきの最後にスチルが落ちた場所こそ最後の魔方陣のあるエリアでした。

毒の効かないスチルという最適な人材がミラクルドジで入り込み更に破壊されるなんて予想は黒幕も予測出来なかったことでしょう。

次回はそんなスチルたちが破壊した経緯を展開し祐希たちサイドを書いていこうと思います。

さてデビカでは10周年を迎えました。

果たしてどこまで続いていくのかミルはヒロインの座を勝ち取れるのか…それは運営次第ですが個人的には結ばれてほしいものです。

アマテラスRe:Birthも登場したりしたやる気は少し出たのでこちらも時々更新していけたらと思います。

そういえばそろそろハロウィンが近い…番外編でまたランタンを登場させないといけませんね…

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!


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