Re:夢X夜 (ろあ)
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2019/09/28

 あれは2019年9月28日の夢だった。

 

 ある田舎町で、近所の子供たちに恐れられている男がいた。男はしきりに子供たちに怒鳴り散らしていた。私はその様子を監視しようと、彼の家の上に塔のように積まれた段ボールの上にしがみついた。非常に不安定だった。やがて私は男に見つかった。

 どうやら男は芸術家だったらしい。私と数人いた仲間たちは彼のアトリエに連れ込まれた。学校の廊下から、教室の中に飾られた展示物を見る仕組みだった。幾何学的なカットを施された、色とりどりの宝石。その他東洋の様式で西洋の事物を表現したものが多く、みんな「何これ」「変なの」「帰りたい」と口々に言っていた。しかしこういうとき私はアーティストの側を擁護したくなるもので、「そう?面白いじゃん。切り絵なんてステンドグラスとかワヤン・クリとか、洋の東西問わず親和性高いの多いし」などと言っていた。

 

 アトリエから戻ると、留学生の友人がいた。どうやらあの芸術家、彼の兄だったらしい。友人は彼の発明だといって持っていたプロペラ付きフラペチーノを飛ばした。プロペラはすぐに止まってフラペチーノは真っ逆さまに地に落ちた。だれかが「もったいない」となぜか逆さまに突き出たストローから中身を飲み干してしまった。すると、友人は「これからだったのに」と言った。友人が新しいフラペチーノを取り出すと、私はそれを「フラペチーノの糖分を分解して発電するモータープロペラだ!」と言い当てた。地に落ちたフラペチーノはそのあと、今度はもう一度飛び上がった。

 

 さて、発明芸術家が戻ってきた。芸術家は友人の一人としてその場にいた白竜シースに異物を注射しようとした。しかし、私がその意図を見破ると、芸術家はやむなくそれを自分に投与した。すると彼の身体はシースに似た、しかしもっと醜いバイオハザード的怪物へと転じた。

 ここでリセットがかかる。Take2では芸術家の企みが成功し、シースに薬が投与された。シースが変異すると白竜を素体とした怪物は強大な力を持ち、我々は散り散りになって逃げ隠れた。

 私はかつてシースが研究所としていた建物にいた。原作の書庫ではなく、私の小学校時代の校舎だ。運動場は、いや、世界は氷に閉ざされていた。そしてそこをシースの眷属たる苔と氷のゴーレムが練り歩いていた(クリスタルゴーレムが原型ではない。苔のゴーレムが氷漬けになったような風貌だ)。ゴーレムに襲われた私はかつて塞がっていたフェンスの穴から学校の外へ出た。すると、独立したステージではなくオープンワールドのような世界が広がっていた。最初、そこは海だった。肩まで浸かった私は背の高いゴーレムに追いつかれそうになった。しかしそこに仲間が通りかかり、スノーボードを渡してくれた。すると、その先には陸地があった。田舎の自然だ。遠景には森が広がっている。地面は、雪だったり土だったり田んぼだったりとモザイク状に色々なものが敷き詰められていた。踏む地面の種類が変わるたびにBGMが変わった。どれもポケモンの自転車のようなBGMで、爽快なことに違いは無かった。私たちはそれから、どこまでもスノーボードで滑っていった。

 

 

 

 覚醒した私の意識には、漠然とした冒険の衝動があった。見たことの無い景色、特に雄大な自然が見たいと願い、しかしこの休日も引き籠るのだろうと椅子に根の生えたような自分の性分を恨んだ。



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2019/10/05

 あれは2019年10月4日の夢だった。 

 

 

 

 阪大の近くに、大阪なんとか大学というものがあった。黒い格子で外から透けて見えるオブジェのような理系棟はちょっとした名物である。友人の何人かがそこへ入っていったのを尻目に、私は何か科学ジョークでも交えたツイートをしようと自撮り写真を撮った。

 さて、そうこうしているうちに私は友人に理系棟の二階へと引っ張り込まれた。なんでも、教授を紹介してやるとのことだ。自分の人生はいま若干詰んでいるので、この手の人脈は掴むべきなのだろう。何となくそう思ってホイホイついていくと、四十代くらいの教授がいた。ところが話をしていると、どうもこの教授は恋人を求めているようだ。事前情報から知った私のことがえらく気に入ったらしく、最後にはとうとう連絡先を渡された。友人たちは悪戯が成功してケラケラと笑っていた。

 

 忘れ物でもしたのだろうか、私はそれから再び理系棟に向かった。いつの間にかオブジェのような建物は普通の校舎に変わっている。二階の暗い廊下では西洋人の男たちがはしゃいでいた。中々目的地に着かずうろついているうち、再び二階の廊下に来た。すると今度は西洋人の子供が、腹ペコだ腹ペコだと言ってはしゃいでいた。私は子供の一人に手を掴まれた。気が付くと、近くにははしゃぐ男もいた。そして私は一室から漏れた悲鳴と血飛沫に気付いた。そしてこの西洋人たちは食人鬼なのだと気づいた。子供たちと男に連行され、校舎内を歩く。一階へ、そして地下へ。クリスマスの飾りつけがしてあった。地下の一部は濠になっていた。地上が見える。弟がいた。私は隙を見て濠をよじ登り、弟の手を借りて地上へ出た。地上には巨大な火鍋があって、私はその上を飛んでいた。

 

 それから、追手との対決があった。この頃には物語の主人公は私ではなく、他の何人かだった。あるYoutuberが対決に使うおもちゃを紹介していた。かき氷を容器の中にぶちまけるだけのものだ。ところがそれは対決に使用されず、代わりにテレビゲームのようなものが使われた。ミニゲームで剣に力を貯めたあと、スマブラのような直接対決という形式だ。ミニゲームのBGMは子供が歌うたどたどしいものだったが、不思議な魅力のある曲でファンには懐かしの名曲として愛されているらしい。

 

 そのあと、2D描写の通路で巨大なボム兵と赤コウラとマリオの顔面が渋滞を起こしていた。それを三次元世界から眺めていたのび太(以前旧友を喩えて言ったものではなく、『ドラえもん』ののび太)が、古事記の一節を引用して「僕には足りないところがあるから、君の余分なところで埋めてほしい」と言った。すると近くにいたしずちゃんがのび太のへそに指を突っ込んだ。のび太のへそからは隠語ばかりの載った辞典が取り出された。のび太はこれであのマリオたちを何とかするつもりだったのだろうか?

 

 

 

 それから、私は修学旅行の隊列の最後尾にいた。どこかの旅館の廊下のようだ。この時間は皆、伝統舞踊を披露する時間のようだ。隊列の前の方から順に有志が踊る。どういうわけかすべて日本の伝統舞踊ばかりだ。私は何かないかと思って小学校の運動会でやった座頭市のパフォーマンスを思い出した。しかし、ひとつ前のパフォーマーが伝統舞踊に対する熱烈かつ排他的な思想を叫んだため、流石にここで現代映画のダンスをできる空気ではないなと思いとどまった。

 

 隊列はそのまま旅館を出て帰路に着く予定だった。しかし、そこで小学校時代のガキ大将が不満を漏らした。「なんか、これじゃ物足りない」と。すると私はそれに呼応した。

 「そうだ、このままじゃ後悔が残る」

 「このまま帰っていいのか?」

 「そうだ、一度しかない修学旅行だぞ」

 「いま帰ったら、一生後悔するんじゃないか?」

 「何かの足りない人間になってしまうんじゃないか?」

 「抜け出そう!」

 「抜け出そう!」

 そうして我々は旅館の靴箱を抜けると、その外に広がっていたプールに出た。だだっ広いプール。ウォータースライダーまで着いた豪勢なもので、フェンスに囲まれている。私たちはその中を泳ぐと、トビウオの要領でフェンスを飛び越えようとした。勢いをつけるため、プールの端、地下水路になっている部分に潜ったりもした。

 プールの外は学校で、複数のプールを擁していた。フェンスを乗り越え、プールからプールへ。登れないフェンスや教師の追手をかいくぐるため、私はルートを練った。しかし進めていくうち、私の足は止まった。雲梯のように渡るはずだった庇の鉄板が、夏の日差しに焼かれて掴めたものじゃない。下から算数教師がやってきて、「残念だったな。君のように机上で計画ばかり練る人間の陥りやすいミスだ」と笑った。見ると、ガキ大将が向こうのフェンスを渡っていた。私は救助を要請したが、無視された。しかし、その後気付けば私も彼のいたところまで進んでいた。彼の後を追っていくと、しかし飛び降りる直前で数人のパルスィたちが集まってきて私を蹴落とした。だがそれを受け止めたのもまたパルスィの分身の一人である。

 

 パルスィたちの正体は神々だったらしい。中でも、私を抱きとめた者は太陽神だった。岡本太郎タッチの正体を現した太陽神は輝きを放つと、月や星の神たちと訣別し、この世を照らすことを決めた。この世界は明けない夜の世界だったらしい。『BLEACH』の死神たちが住んでいたが、彼らの身体からもまた、「灯」が失われていたという。太陽神の輝きにより、世界に光が満ちる。死神たちがポエムを読むのを尻目に、私は校舎の端、海沿いにせり出した桟橋をかけていた。

 

 ここでアニメのエンディングのように挿入歌が入った。自分の知る限りでは『対象a』辺りが最も類似するイメージだが、サビはもう少し力強い。ELISAかLiaあたりの高音女声だ。ワルツのリズムに合わせ、しっとりとした声色でAメロを進めてゆく。歌詞は英語で、Bメロは何だったか「aaaaaa, bbbbbb, cccccc」と名詞か形容詞を三つ並べて終わった。私はそれに合わせ、バレエのように舞いながら一歩、二歩、三歩と歩み出た。途切れる伴奏。少しの静寂の後、サビに入る。「I (Shall?) you, forever」と伸びやかなハイトーン。私はそれに合わせて手を伸ばし、踊った。

 

 

 

 正直、自分に作曲ができるならこんなメモより曲を書き留めたいと思う。そんな程度には感動的な曲だった。

 Key作品あたりの、自分の世代のセカイ系作品群を思い出して執筆意欲に襲われた。



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2019/10/09

 あれは2019年10月9日の夢だった。

 

 

 

 私は高校の体育館の舞台袖にいた。劇の監督でもしていたのだろう。体育館には観衆が座っていた。彼らのことを不愉快に思った私は演者に向けて、「うるっせーよ!テメーらに見せるモンなんざもう何もねーよ、とでも言っとけ」と言った。演者は一言違わずその通りに伝えた。

 

 前日に余計なことを思い出して、癇癪気味にドアをバタンとやったせいだろう。夕方には母が鎮静剤など買ってきたので、「気違い扱いしやがって!」と、母にというより自分、あるいは自分を現状へ追いやった万物に対して苛立っていた。ネットでのことを忘れたくて、色々と書き込みを消した。

 

 

 

 別のシーン。私はKing gnuの『白日』のサビを歌いながら、自転車で坂を下っていた。坂を下りた先は堤防になっていて、垂直に曲がる必要がある。私はドリフトをしたが失敗し、自転車は海へと飛んでいった。私が自転車を惜しんで芝居がかった悲哀の叫びを上げると、猛スピードのタンカー船が走ってきた。タンカー船は自転車を撥ね、自転車は見事にこっちへ吹っ飛んできた。

 同じシーンが二度繰り返された。二回目はそのシーンを誰かが隣で見ていた気もする。

 

 

 

 別のシーン。私たちは修学旅行か何かで、ある町を訪れた。東洋風の、寺院など歴史的建造物の多い落ち着いた町だ。グループに分かれて散策を始める。私のグループは寺に入った。境内を望む門の前で、クイズを出題された。時間内に三問回答すればクリアのようだ。二問は仲間が答えた。確か「この地域の人間が子宝に恵まれることを願って食べていたものは何か?」という問題があった。私は米と答えたが、正解はなんとか餅という特産品だった。制限時間ギリギリの、最後の一問。「星のような……」の時点まで問題文が読まれると、私は「スターカット」と答えた。正解だった。「星のような形であり、また中に星が散りばめられているようにも見えることから名前のついた宝石のカッティング法は何でしょう?」という問題だった。

 

 クイズが終わると、私たちはその隣の博物館に向かった。博物館前の道路は馬車の行き交う明治時代のような光景があった。交通量が多く、渡るのにはそれなりに気を遣った。

 博物館の入り口では傘と靴を置いていくのを忘れて多少咎められた。博物館の中は赤絨毯の廊下が立体的に交差する、西洋的な空間だった。確かこの博物館は郷土史の、明治維新にあたる部分にフォーカスしていたと思う。私が仲間に遅れて追いつくと、中国人のガイドがついていた。ガイドは「中国人は物を大切にします」と言った。その直後に私の足からスリッパがすっぽ抜けて下の階へ落ちていったので、私はえらく顰蹙を買った。さて、博物館では一緒にいた友人の一人の様子がおかしかった。小中学校での友人だが、態度がいつもと違うのだ。やがて友人は、実は別の友人が変装で成り代わっていることを明かした。誰でしょうと聞かれ、問答を繰り返すうちに癖が出たので見抜いた。

 すると、博物館の廊下は屋外に繋がった。木製の空中回廊の一角に、広場が設けられている。そこでは化けられていた側の友人の誕生日パーティがやっていた。学校の生徒全員で、『マイムマイム』を踊って馬鹿騒ぎしていた。

 

 ダンスが終わると、一行は木製の飛行艇に乗っていた。次は宴会のようだ。私は四体のボーカロイドを連れていた。初音ミクと、それを改造したものが三体だ。どうやら先ほどのマイムマイムは彼女たちがボーカルだったらしい。食事の途中、同席していた誰かがボーカロイドたちに歌うよう求めた。しかし、本来人間が歌わせて歌うのがボーカロイドである。アドリブは大の苦手で、当惑しながら覚束ない声で歌っていた。そこで私は彼女たちに代わって歌ってやった。「お前じゃない」という目線を気にせず、待ってましたとばかりに。曲は確か、『Freely tomorrow』だったと思う。

 

 それから、飛行艇の眼下でポケモンのアトラクションがあった。トレーナー同士が戦闘の最中、互いのポケモンにモンスターボールをぶつけあって点数を競っている。私はそこで未来を見た。「この戦闘で二番目に繰り出された技は何でしょう?」という問題が出る。そう思って暗記していた私だったが、試合が終わって飛んできたのは問題ではなくボールだった。ホームランボールを狙う観客のように、仲間たちが手を伸ばす。ボールは隣の友人のところへ来た。私は友人を油断させようと興味が無いように装い、しかしボールがすぐ近くまで来たところでサッと手を伸ばしてキャッチしてやった。

 次は私たちの誰かがバトルに参加するよう求められた。生徒の一人が行ったが、この生徒がなかなかに巧妙だった。敵の方にボールを投げると、投げ返しが来る。ならばとこの生徒は手近にいる野生のマダツボミにばかりボールをぶつけ、一方的に点を稼いで勝った。

 そのあと、飛行艇からは赤いジェット飛行ユニットの女が飛び立った。彼女は毎年こうしてこのイベントに向かうようだが、もういい歳になる上に年々予算の都合で装備がショボくなっていて、辛そうだった。

 

 そのあと、一行は低空飛行する丸太を電車のように使って移動していた。何かの慰霊を目的とする尊い寺院の前を横切ると、私たちは黙祷と礼を要求された。しかし丸太のバランスはサーフボードのように危ういもので、頭を前にやることを躊躇うのは私だけでもなかった。

 

 やがて市街地に着いた。洒落た街だ。それまでの悠久の町はどこへやら、ロンドン駅かディズニーランドのようなアーケードのある通りに通された。私たちはグループに分かれ、一人一つのマンホールのような飛行物体に乗せられた。マンホールは自動制御されているようで、決められたコースを周回する。アニメなどのキャラクターコーナーがあって、妖夢のコーナーがあった。私はスマホで撮影しようとしたが、マンホールが絶叫マシンのように縦回転するので掴まっているのに精いっぱいだった。

 

 マンホールライドが終わると、キャラクターコーナーには大きな絵が並んでいた。中には街頭に相応しくない対象年齢のものもある。どうやらこの後、絵の中のキャラクターに会いに行けるようだ。しかし各キャラ一人の抽選式である。特にこだわりの無い私は競争率の低いキャラを狙って時間いっぱいまで待ってみたが、どれもさして変わらなかった。水銀燈、紫、幽々子あたりで迷って、結局幽々子にした。隣には妖夢もいたが、何となく自分が会うのは抵抗があったので見送った。  



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2019/10/19

 あれは2019年10月19日の夢だった。

 

 

 

 私は仲間たちと旅行に来ていた。沖縄あたりの離島で、夏だったと思う。私たちは水の抜けた大きなプールから出られなくなっていた。このあと、サメに噛まれた住人がゾンビ化してパンデミックが起こることが予見された。しかしプールから脱する手段は無く、果たしてパンデミックは起こった。私はゾンビの包囲を抜け、踏切へ向かった。しかしスタミナの切れた私はこのままノロノロと歩いていては踏切を越えられないと、セーフティゾーンに逃げ込んだ。植物園のような場所だ。先に来ていた仲間と一緒に座ると、スタミナと一緒に何か他のステータスも回復しているようだった。しかしどうやらこのセーフティゾーンには時間制限があるようで、32分にはゾンビにも開放されるらしい。私は時間切れと同時に一つの出口から飛び出した。しかし、出口には理性を持った優男のゾンビが構えていて、私は捕まった。歌手か何かの有名人だった気がする。

 

 

 

 別のシーン。学校帰りの道で、私はなぜか両足を揃えてジャンプで前に進んでいた。すると後方から旧友がやってきた。旧友はみんなを誘って誰かの家で遊ぼうといった。ゲームか、鍋パーティをやる予定だった。私たちは話しながら通りから折れ、アパートに挟まれた隘路を抜けて猥雑な住宅街へ向かっていた。

 

 

 

 別のシーン。私は校舎とも病棟ともアスレチックともつかない建物の中にいた。どれともつかないのだ。それらの様相を順に呈していたような、そんな気がする。確か、その建物がアスレチックであった時のことだ。窓辺に食料が配置されていた。饅頭や、コンビニのおにぎりだ。いくつか固めておいてあって、私以外にも複数いる探索者のために全部取るのはやめておこうと思った。饅頭を回収して、おにぎりの山に到着したときだった。一人の女がやってきた。女はおにぎりは全て自分が取るといった。どころか、私の手元の饅頭も自分が先に目をつけていたものだから寄越せと言った。なんでもこの女は変身するためにエネルギーが必要なのだという。食料は一つたりとも取り逃せないそうだ。そうは言っても、私も飢え死には御免である。一つだけくれないかと、押し問答を続けた。やがて女は代替案として、マナを注ぎ込むことを求めた。緑3マナを払えと言われたが、私が彼女の能力欄を読むとその能力は緑3マナと不特定4マナの計7マナで起動するものだった。私がそれを説明してやると、そんなはずはないとまた押し問答になった。結局、私は7マナ払って女を変身させた。女は胴か伸びたか、伸びた髪が体を支えたか、とにかくやたらと背が高くなった。私はその背に掴まった。高所からの視界は複雑なアスレチックの探索にとても役立った。

 建物を回ると、他の探索者たちは女を見て「幽霊だ、離れた方が良い」と言ってきた。

 

 

 

 別のシーン。私は旧友にチョークスリーパーを決められながら、ゲームセンターの中を連れ回された。スポーツマンだった旧友の今の趣味は、フィギュア集めだという。大人になると好き放題買えるだの、むしろ金の使い道が他に無いだのと言っていた。私も勧められたが、余分な金は無いと言って断った。しかしフィギュアはともかく、一緒に並んでいたトレカには若干心が引かれた。

 

 

 

 別のシーン。ポケモンの新作映画が公開されるらしい。第三世代のもののリメイクだ。自分は映画館に行く習慣が無いが、子供のころに一度だけ家族でその映画を見たことがある。劇場は水族館の中にあった。劇場では特殊なゴローンが配布されていた。メガ進化だろうか?顔の部分が焼売の皮のように閉じていて、開くと中から新たなゴローンが形成された。そのゴローンもまた新たなゴローンを生み……それが続いた結果、ムカデのようにたくさんのゴローンが連なっていた。私はこの冒涜的な造形がいたく気に入ったので、ぜひ仲間に入れて冒険しようと決めた。

 

 

 

 別のシーン。私たちはどこかの工場にいた。水気があったので、洋上プラントの類かもしれない。階段で繋がった二階建ての部屋。私のほかに女が一人と、男が一人。どうやら怪物に追われて立てこもっているようだ。私はインテリの役回りを与えられているようで、何やら使える知識を動員しようとしたが、男はこうした状況に慣れているようで、配管からダクトに登って逃げることを提案した。程なくして、死体でできた三体のゴーレムが一階から上がってきた。二人はダクトへ逃げたが最後尾の私は逃げ遅れた。ゴーレムの二体はダクトへ入っていったが一体は残り、私は一階へ飛び降りては階段を上り、ぐるぐると行ったり来たりしてゴーレムと距離を取り続けた。やがてダクトへ逃げた二人が戻ってきた。どうやら無駄に一周してきたようだ。

 ゴーレムたちをどう解決したのかは知らないが、それから一階には狼男のヒーローが現れた。彼は一階に大挙して来た魔物を相手に一人で大立ち回りを見せたが、途中で人間に戻ってしまった。ところが彼はナイフを取り出すと、人間の姿のまま魔物たちを倒していった。魔物がいったん減ると、彼はこちらへ寄ってきた。狼の姿での獰猛さから私は身構えたが、彼の態度は柔らかなものだった。彼の本職は弓兵のようで、階段の下から私に矢を投げてよこした。援護射撃をしろということだろうか?しかし手元にあった銀の弓は私の力では扱えない。私は奥の檻の中から、より扱いやすい弓を探した。

 

 

 

 目を覚ます間際、私はこれらの夢を弟に話している夢を見た。「その話は一度聞いたことがある」と言われた。



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2019/11/03

 あるラッパーが映画に出ていた。明治維新の政治家たちを描いたもので、主役の外交官、多分小村寿太郎あたりの役だろう。シリアスな作品だが彼の普段の砕けた態度からつい見ていて笑ってしまった。

 

 私はハリウッド行きの汽車に乗っていた。私はこの汽車の中である監督を殺そうと画策していた。それから、それとは無関係に別の監督から身を隠し、駅で上手く乗り換えて彼と別の汽車に乗った。さて、突然私の乗っている汽車が襲われた。襲ってきたのはデジモンで、何度か襲われた気がするのだが一番印象に残っているのはディアボロモン風のデジモンだ。といってももっとグロテスクな造形で、『ヱヴァンゲリヲン』の使徒を彷彿とさせる。そいつは車内に触手を伸ばし、吸血した。私はまさぐる触手から距離を取りながら、何となくメインキャラは死なないだろうと思ってポケモンのハルカの隣へひっついた。

 

 

 

 別のシーン。建物の配置から察するに、モデルは母の実家だ。祖母の家の奥はダンジョンになっていた。魔法使いらの領域のようで、奥にはその首魁がいた。それと『流星のロックマン』式のウェーブバトルをして負けた私は家から追い出された。向かいの家に入ると、なぜか人工衛星の電波へと飛んだ。そこには双子のボスがいて、またウェーブバトルをして負けた。次に通りへ折れる角の方へ行くと、田舎町に不似合いなリゾートホテルが建っていた。そこには電気使いのボスがいて、やはりまた負けた。どうやら私はこのゲームを既に攻略していて、連中は裏ボスのようだ。しかし、どれも倒せないとあってはいよいよ手詰まりである。どこへも行けないまま、町には雪が降りはじめた。馬鹿騒ぎのホテルの屋上から、仲間たちがこちらを見ていた。とても気まずそうにしていた。

 

 

 

 別のシーン。都会の、駅の構内だ。通路の途中、楕円形の広場で演説をしている男がいた。新手のビジネスとこれからの社会についての話のようだ。それを聴いていた母は、何故か私に向けて反論した。「母さんの話は帰ってから聞けるから、一回この人の話を聞かせてほしいんだけどなぁ」と思っていると、とうとう母は男と舌戦を始めた。演説はいつの間にか対談という形になった。それがどうにも的を射ないものだから、仲裁に入った私まで衆目を浴びながらマイクを握ることとなった。

 

 帰りは学生時代の友人らと一緒だった。流行りのゲームの話をしながら歩いていると、いつの間にかメンバーは分かれ、なぜか私は体育会系の連中と一緒にいた。反りが合わないのは目に見えていて、今からでも別の集団に混ざりたいと思った。

 さて、帰りの通路ではちょっとしたゲームをした。赤チームと青チームに分かれて通路を走るのだが、虹色のライトが照らしている間だけ走り、ライトが消えたときに出てくる時計の針の影に動きながら触れるとアウトという、要するに「だるまさんが転んだ」である。やってみると、どうもメンバーの配分がいけなかった。私のいた青チームに比べ、赤チームに低学年が固まっている。青チームの中でも特に足の速かった私とあと二人が、先に行ったメンバーを次々に抜かしていって一方的だった。



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2019/11/08

 私は父の実家にいた。祖父の仏間に布団が敷かれていて、何の手違いか私はそこに砂をぶちまけてしまった。急いで掃除しようと、私は砂を布団ケースの中に集めた。

 

 掃除が終わると、いつの間にか空間は布団だけを保存して寝台列車に変わっていた。前に懇意にしていた読者さんがやってきて、同じ布団で寝ることになった。東方を知る読者さんは私が白黒の服を着ていると、蓮子とメリーにちなんで紫の服を着た。では私が紅白の服を着ると、やはりというべきか霊夢と魔理沙にちなんで白黒の服を探したが、見つかる前に私の降りる駅に着いてしまった。読者さんは私を一人だけコスプレさせてしまって申し訳ないという様子だった。

 

 乗り換えると、駅のホームから中学時代の知人が電車に並走しながら罵声を浴びせてきた。私の隣の席には古い先輩がいて、「相手にするな」と言っていた。

 

 次の駅に着く前に、我々は自分の名乗る名前を決める必要があった。私は「出席番号1番、音読み」とだけ希望のシートに書いたが、どうにもフォーマットを読み違えたらしく、どうやら名前まで自分でつけていいようだ。出席番号一番としたので「ああ……」「あい……」といろいろ考えた結果、「空駆(あいく)」というとんだキラキラネームになった。

 

 最後の駅に着くと、幽霊が現れた。みな蜘蛛の子を散らすように逃げたが、幽霊の不思議な力によってひとりでに吸い寄せられる者もいた。私と他の数人は逃げる途中、駅の看板に袋をかぶせ、人型の囮を作った。それを盾にしたまま幽霊の前を歩き、食わせている間に逃げようという魂胆だろう。しかし私が幽霊を見失うと、それは私の真後ろにいた。私は頭からガブリと食われた。スライムか何かに呑まれ、消化されるような具合だった。生暖かくどろりとした感覚の中に溶かされ、気付けば私は怪物に変身していた。

 怪物といっても、姿はすぐに人型に戻った。私は一人の馬鹿な旧友と共に、『とある魔術の禁書目録』の一方通行(アクセラレータ)に付き従っていた。どうやら駅から出てきたばかりの初心者を狙って狩りに行くつもりらしい。一方通行は白いコートを着ていて、旧友はそれを「中二病っぽい」と笑うので、私は「中二病ファッションって普通の人がやるとダサいから、似合うのってすごいと思うけどなぁ」とフォローした。

 そうこうする間に一方通行は先へ行ってしまい、私は彼の後を追いかけた。場所はショッピングモールで、下りのエスカレーターで向こうから来る歩行者と鉢合わせた私は一度後退して道を譲った。

 エスカレーターを抜けると、階下にバスケットコートを見下ろす空中回廊を踊りながら駆け抜けた。というのも、そこはいまダンスイベントの会場になっているようだ。バスケットコートを抜けるとネットがかかっていた。そこにはラッパーがいて、彼はネットの下を持ち上げて私がくぐりやすいようにしてくれた。ネットの下に身体を通そうとウンウンやっていると、寝返りを打って目が覚めた。

 

 

 

 それから、二度寝をしたのだろう。ある閉鎖的な町の光景があった。『ワンピース』のキャラが出ていたので、ひょっとしたら海に囲まれた島なのかもしれない。まだ一味の仲間になっていないロビンが仲間の救出に協力してくれている中、ナミは潜入か何かの都合で仲間であることを隠したまま、走行する荷車の後ろに掴まっていた。するとその車からだったかは分からないが、大砲が打ち上げられた。砲弾は空中でさく裂し、無数の金貨がばら撒かれた。

 これはこの町を支配していた悪徳役人の不正の決定的証拠となったらしい。紫禁城のような場所で、役人がお縄についていた。私は彼を取り締まる側の一人として彼の財産を運び出していたが、途中で誰かに「君も少し懐に入れておけ」と言われた。私は手一杯に掴んだ小判を民衆にばら撒くと見せ、数枚を掌に忍ばせて持ち帰った。



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2019/11/09

連投失礼します。


 私は大学のような施設にいた。といっても、自分の知る阪大のキャンパスよりは建物が古い。私は二人の旧友に続いて建物の上を進んでいた。外周の通路を進んでいたはずが、途中からは張り出した柱を忍者のように進んでいく必要があった。結構な高さだ。難なく進んだ二人に後れを取りながら、私は柱を渡った。

 次の建物に入ると、天井に何か祠のようなものがあった。そこには刀のマークと共に数人の剣客の名前が入れ替わりで表示されてた。そのうち数人は既に倒しているようで、名前に線が入っている。剣客の中で一番まずいと思ったのは、毒の剣客だ。そいつは居場所が不明のようで、キャンパスの探索中に鉢合わせると突如として斬りかかってくるらしい。仲間とはぐれている今など、特にまずい。さて、そうしていると私は背後からの視線に気づいた。見ると、別の剣客が天井に張り付いている。この剣客も先の祠に名前のあった者だが、天井に張り付く割には奇襲などせず、どころか果し合いの前に手洗いへ行きたいというと快諾してくれた。さて、用を足していざ尋常に勝負、といったところで例の毒の剣客が乱入してきた。二体一を嫌った天井の剣客が迷っていると、先に行った仲間たちが戻ってくる。更にはどこから現れたのか、既に倒した剣客たちも湧いてきた。彼らは倒された後小さなマスコットキャラのような姿で私に付き従っていたようだが、この機会に謀反を起こす気と見える。結局、その場は乱戦になった。

 剣で斬りあうのかと思いきや、いつの間にか敵はアーケードゲーム機になっていた。メダル式のスロットマシーンのようだ。どうやって倒すのかというと、単に殴るだけである。私が手近な機体を殴っていると、父の声がした。「お前がそこにいると、弟が殴れない」と。私の後ろには弟が控えていた。

 そのままゲームは『マリオカート』に変わった。私はなぜか弟と二人で一つのハンドルを握るという難題に挑戦していた。何度も落下の危機を迎えながらレインボーロードの上を走り抜けると、見事に一位である。二人はハイタッチをした。ランキングを見ると、むかし話したことのあるWeb作家の名があった。弟は「話してきていい」と言ったが、私は「もうあそこには戻らない」と言って無視した。それから、私と弟は互いに得意なゲームの成果をシェアした。弟が『モンスターハンター』の素材を寄越し、私はポケモンで返した。

 

 

 

 別のシーン。私は団地の廊下にいた。怖い男がもっと怖い男に粛清され、見るも無残な様子だった。血塗れだ。肉も覗いていて、確実に死んでいる。どうやら自分は裏社会の食い物にされかかったらしい。つまりは素人に手を出した小悪党へのけじめとかいうヤツだろうか。粛清者が「まあ、大抵こんなのに狙われるのはパチンコかヤク中のクズ、あと売れないミュージシャンあたりかねぇ」と言ったので、私は作家志望であることを告げ、「まあ、これも貴重な体験です」と茶を濁した。そして「ありがとうございます。どうぞお元気で。できればもうお会いしないよう、頑張ります」と言って別れた。

 

 私はそれから隣の団地に行った。非常階段の踊り場に、子供たちと並んで座る。私はここで今日まで彼らに何かを教えていたらしい。向かいに野球場があるのを見ると、野球だろうか(私は下手だが)?まあ、とにかく今日までだ。きっと塾の生徒たちあたりがモデルにあるのだろう。変わり者の自分は半分慕われて、半分好奇の目に晒されているような、そんな具合だった。最後だからといろいろ話をしていると、夢とか将来とかそんな話になった。すると上の階から、不良生徒たちがヤジを飛ばしてきた。「臭い話をするな」「夢なんて馬鹿馬鹿しい」「そいつらには無理だ」そう言って笑う彼らに、私は最後に一言言っておこうと思った。階段に座っている子供が何か取り込み中だったので、私は階段を使わず踊り場から上の踊り場へ直接よじ登ろうとした。すると、不良の一人が私の手を踏みにじった。痛い。しかし手を離せば落下死は免れない。私が悲鳴を上げていると、上の階に私の仲間が現れた。実在の人物でも既存のキャラでもないが、容易に人を殺める凶悪な女性という設定だった。彼女が不良たちを締め上げると、不良たちはすぐに私を解放した。しかし彼女は依然不良たちを殺す気でいたので、「やめるんだ、将来ある若者たちだ」と言うとなんとか矛を収めてくれた。不良たちはそれで更生した様子だった。

 

 

 

 それから、また団地の非常階段のシーンがあった。今度は階段の各階から、人々がトーストの表面についたチーズを削ぎ落している。落ちたチーズはそのまま地面へ。実にもったいない。そう思った私は何かこの状況を改善するイノベーションは無いかと考えた。すると、父が現れた。何でも歴史を辿ると既に世界にはこれを解決するものがあるらしい。父はチーズの落下地点に穴を掘った。ここが集積所になるらしい。それから、隣にも穴を掘った。この穴の用途は覚えていない。それから、チーズ集積場と合せて階段をL字に囲む位置に第3の穴を掘った。なおここの地形は坂で、L字の上方向へ向かうにつれて地面は盛り上がっている。第三の穴は自由な物を入れていいとされているが、こうするとここの住人たちは財産か死体のどちらかしか入れない。それから、父は第四の穴を掘った。位置で言うとL字の縦延長線上だ。そしてここに湯を張り、浴槽とした。理屈は知らないが、隣が財産か死体なので衛生的なのだという。なお、全ての穴は紙で覆われていた。最早やっていることが古代遺跡のレベルだったので、私は「この住宅様式が誕生したのは、パピルスよりも後の時代なのか?」などと驚いていた。

 

 

 

 別のシーン。私はまた大学にいた。鳥人間コンテストだろうか?何人かのグループが、大きなグライダーに乗ってグラウンドの上を飛んでいた。私も一人グライダーを操り、彼らの下を飛んだ。向こうが正規の参加者なのだろうか、誰も私の方は見ていなかった。飛行中には、何かいい感じの挿入歌が入っていた気がする。「もう一度……」なんとかといった歌詞だった。鳥人間コンテストに見合った、爽快感あるポップだ。私はゴールラインに辿りつくことなく墜落した。しかし私は壁を自力でよじ登ると、その上にあったゴールテープを目指した。テープは切ったが、私は壁から転落した。後頭部を強打し、重症のようだ。私の転落に観衆が湧くと、そこへ『サザエさん』のサザエさんとフネさんがやってきて、赤本のような表紙の『サザエさん』コミックを配った。どうやらそれで私が体を張って目立った目的は達成されたらしい。

 

 

 

 別のシーン。私はX軸方向への重力に従いながら、校舎の壁沿いに配置された壺や招き猫などの雑品の間に棒を突き立て、棒高跳びの要領で移動していた。倒れる前に次の隙間に棒を立て、勢いのまま棒に揺られ、また次の地点に棒を立てる。慣れたものだ、走るよりずいぶん速い。そうして私は非常階段の屋上についた。ここではグループで屋上菜園をやっているらしい。中学時代の理科部がモデルだろうか?仲間たちは各々に得意の作業を持っていて、それに応じて二つ名を与えられていた。しかし特に突出した能力の無い私は二つ名はおろかそこにいることさえ場違いに思えるほど居心地が悪かった。

 

 

 

 別のシーン。旧友と再開した。私は校舎から飛び降りて運勢を占った。落下中に横軸の移動で自動ルート分岐することで諸々の運勢の幸・不幸が分かるようだ。しかし、私の辿らされたルートは先週の男性の運勢ルートだったので、何の意味も無い。正しい占いをした旧友は後から遅れて降りてきた。

 それから私たちは座談に興じた。旧友は教育者になっていた。人物的に、多分スポーツ関連だろう。特別に優れた人物というわけでもなかったが、今は結構な人格者になっていた。旧交を温めるとなると、私の現状からは陰鬱な話題しか出てこない。ここ数年で受けた碌でもない仕打ちのことを吐露すると、旧友は見方を変えて何事も善意に捉えるようにとの助言を寄越した。自分も元はそんな考えだったが、気に食わんものは気に食わん。正論という奴は適用したくない人間にとっては暴力的である。私はいや違うんだと力説しながら、しかし旧友の人格を無視して彼から私の怒りや悲しみへの同調を引き出そうとしている自分に嫌気がさした。まったくもって、自分は穢れてしまったのだと思った。



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2019/11/10

 私は水族館にいた。学校の遠足か何かだろうか、他にもたくさんの学生がいた。環状の水槽に囲まれた空間があった。水槽では細長い鯨やらアザラシやらが文字通り食っている尻から食われるという食物連鎖を繰り広げていた。水槽には水圧でひびが入っていたか、あるいは上が空いていたか、とにかくこの恐ろしい捕食の連鎖は我々人間にも及びそうだった。

 

 しかし、本当に怖いのはこれからだと聞かされた。私は悪魔に連れられ、外へ出た。どうやら水族館はテーマパークの一部だったらしい。石畳の広場。アーケードのガラス屋根越しに仰ぐ黒雲が不気味な、雨の夜だった。私は映画館へ連れられた。上映中に食べるものを選んでいいと言われて、私は迷った。バームクーヘンとドリンク。せいぜい味が違う程度でさして選択肢は無かったが、私は優柔不断なのだ。抹茶バームとコーンポタージュあたりにしたと思う。

 さて、売店から上映室に向かう間に、中学時代の旧友たちと一緒になった。ここで、我々には歌でコミュニケーションを取ることが課せられた。歌といって、別に大層なものではない。子供がよくやる、メロディのついたフレーズだ。練習も兼ねてお菓子を「分ーけて♪」「いーいよ♪」「くーださい♪」「どーうぞ♪」なんてやってると、私はお菓子と間違えて食事にする予定だったパンを渡してしまった。仕方なく、私は近くのコンビニにパンを買いに行った。奥の棚に目をやると、大きなチョコレートケーキが破格の7割引きになっていた。しめたと値札を探すと、7割引きされても500円以上。昼食に500円は高いな、と私は断念した。

 

 それから、私は悪魔にテーマパークの代償として連れて行かれそうになった。手始めに、耳を引きちぎられそうになった。するとそこへ弟がやってきて、助けてくれた。実物よりやたらに筋骨隆々だった。

 

 

 

 別のシーン。何かのゲームだろうか、私は湖の外周で敵の陣営と陣取り合戦をしていた。敵方が半時計周りに中立の新領地を開拓していく一方、私は積極的に敵の拠点ポイントを制圧していった。しかしどうにも成長性に欠ける戦略のようで、後からこちらの陣営は失速していった。

 

 

 

 別のシーン。私は親戚の集まりの中にいた。子供たちが何かのゲームをやっている。私がゲーム好きなのを知っている周囲は「ロアも混ざりたいだろう」と言っていたが、私はスマホで求人サイトと睨めっこしていた。しまいに眠くなって、座布団に突っ伏した。不眠症の私は意識が続いたままうつらうつらとしていた。ゲームに混ざる選択肢もあっただろうが、周囲が「きっと拗ねてるんだ」「照れくさいんだ」などと言うので余計入りにくくなった。眠気も相まって、絶対に返事をしないでおこうと思った。

 

 

 

 別のシーン。きっと『SEKIRO』がモデルであろう、城の中。姫の下に辿りつくと、その場にいた敵キャラの攻撃に姫が巻き込まれる。その度に、私はゲームを一からやり直した。しかし何度目かの挑戦で、どうやら姫は一度の攻撃では死なないようだと分かった。姫のところを過ぎると、棚の上の置物に赤いターゲットマークが表示された。攻撃コマンドを入れると攻撃できたが、特に何もなかった。私は「なるほど、これは敵が潜んでいるかもしれないポイントだ」と気付き、マークの出るところを全て刺して回った。すると、刺そうと思った置物の裏からセーラー服の女子高生が飛び出した。とても人間とは思えない顔をしている。化け物でも憑いているのだろう。狭い部屋と通路をしばらく追いかけ回すうち、私はそれを見失った。そして次の瞬間、それは首筋から私に憑依した。私は完全に乗っ取られた。

 

 それから私は私に成り代わったそいつの人生を、アルバム形式で見ることとなった。そいつはすぐに社会復帰した。普通に就職して、休日にビールでも飲んで過ごす社会人生活を楽しんでいた。実に快活な笑顔だった。それから40あたりになると、そいつは有り余る活力で私の資料を基に私の作品を完成させて発表した。ほんの趣味のような調子だった。

 願っても無いことだ。私はただ、あの作品のファンに過ぎない。形になるところを見届けられればそれでいい。悲願は成就した。それなのに何だろう、この悔しさは。やはり宗教家のように作品に奉じると決めても、我というものは消えないようだ。私にはまだ「あの作品を形にするのは私でありたい」という願望が残っているらしい。



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2019/11/11

 大通りを抜けると、霧の渓谷には石の大階段がせり出していた。その先には立派な門が建っている。山寺でもあるのだろう。ある日雪が降ると雪の積もった階段がとても画になったので、私は撮影を試みた。しかしあろうことに、私の姿が家着のシャツ一枚である。これはもったいないとホテルまで着替えに戻った。しかし途中、別に自分が写る必要はないなと思い、引き返した。

 どうやら修学旅行か何かのようだ。次に階段を前にしたときは、班の仲間と一緒だった。オリエンテーションでもやっているのか、この先はすごろくの要領で進む必要があった。他の班が大きな目を出していく中、私の班は一を出し、目の前の山寺を探索することとなった。きっとモデルはまた『SEKIRO』なのだろう。山寺には巨大ムカデが出た。一匹目は竜と揉みあった末に死んだが、二匹目はいよいよ自分たちで迎え撃つことになった。ムカデの上に乗り斬っては刺しの猛攻を続けるが、ムカデは切り口から二又三又に分かれて襲いくる。棘や毒にやられて、私たちは何度も死んだ。途中までの攻撃で切り離した敵の素材アイテムばかりが手元に溜まっていって、夥しいリトライ数を物語っていた。

 

 

 

 ホテルに戻ると、昔の恋人が現れた。この恋人は私に無理に言い寄って多大な心労と計画変更を強いた挙句に消えた迷惑な奴である。恋人は私に性交を要求した。なぜか二人とも服の代わりに体に白い粉を纏っている。どころかここは男子禁制の女子部屋である。他の女子もいた。同じく服の代わりに粉を纏っていた。私は部屋から逃げ出した。恋人も追ってきた。

 

 振り切ったのだろうか、気が付くと私は普通の服を着ていた。一階の、食堂のような場所だ。照明が無いのか、暗い。サークルの後輩たちがいた。同級生はいない。自分は留年でもしたのだろうか?会話もそんな流れだった。 

 

 それから私は最上階へ上がった。気付けばホテルではなく学校になっている。そこは本来生徒が入れない部屋だ。私はそこから繋がる立体駐車場へ荷物を取りに出た。部屋に戻ると、取った荷物を仕分ける。自分の住む市の周辺の自治体と、知らない自治体の名前があった。

 作業が終わると、一人詰めの職員室を通り抜けて下の階へ降りた。どこかの部屋で休んでいると、中学時代の担任が麻痺毒に倒れた生徒を新薬で救ったという話を聞いた。保健体育の教師だったが、まさか新薬開発までやってしまうとは驚きである。

 

 

 

 別のシーン。私が教室の前扉に一番近い席に座っていると、女神が入ってきた。女神は「この世界には人間とポケモンだけいればいい」と言って、該当しない者を殺しはじめた。私の後ろの席にいた『MtG』のロナスと、隣のカーンがやられた。それから女神はもっと弱そうな機械人をつかまえると、頭のパーツを開いて解体した。レバーを引くと音が出ることに気付いた女神は機械人をベランダに連れ出すと、それを楽器にして排斥運動のプロパガンダを始めた。私の手元にも音の出るスイッチがあり、ついついリズムに合わせて音を出してしまった。しかしそれは政治的立場を取ることに繋がるので、何度か鳴らした後で少し手を止めて考えた。それから、女神は署名の用紙を配った。私が後ろの席(ロナスが死んだ後、補充されている)に紙を回そうとすると、後ろの生徒は「用紙を回すこともまた彼女の思想への加担なんじゃないか」と言い出した。そこから言論の自由だのなんだのと多少の議論になった。

 

 騒ぎが去ると、次にやってきたのは東方のMMDモデルたちだった。教壇で劇を披露した彼女たちは、演技が終わると次回の登場人物の声優を募った。周りはみんな「残業が……」「旅行が……」と言って露骨にやりたがらず、公然の暇人たる私にそれを押しつけようとした。



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2019/11/12

 私は誰かと一緒に名のある教授を追っていた。市街地だった。大きな段差を越えると、入れ違いに小さな子供が段差を転げ落ちるところだった。私たちは子供を助けて段差の上に持ち上げようとしていたが、なかなかうまくいかない。すると、そこに誰かがやってきた。その誰かから、私は隠れる必要があった。ちょうど黒ずくめの格好をしていた私は地面に寝そべると、アスファルトに擬態してその場をやり過ごした。やり過ごした後で、私は上手く黒い部分を残すことによってポケモンのサンダーに変身した。そしてスパークを走らせながら去っていく背中を派手に煽ってやった。

 

 

 

 別のシーン。私は地中海風の洒落た街にいた。夜になったばかりだ。青い闇に灯るのは蝋燭か白熱電球の温かな光。とてもエレガントな夜だ。私は数人の同伴者をレストランへと案内していた。とても狭い店についた。個人経営だろうか?白い木製の家の一階に、テーブルが一つだけ置いてある。我々はそこでいそいそと食事を済ませた。

 

 

 

 別のシーン。教室で、旧友にコートを貸していた。「随分前からずっと来てるけど、案外臭くないな」と言われた。デザインが気に入ったようで、なかなか返してくれなかった。それから私はその教室で歌った気がする。ELLEGARDENの『Salamander』だったと思う。

 

 

 

 別のシーン。旧友に乗り換えの案内をしてもらいながら、電車を乗り継いでいた。旧友と別れた後、次に降りた駅の名前が「エルネストの逆行」駅。なんでもエル君(『半端者』の挿絵の作者)が大きくV字を描く通学路を取っていたために、折り返し地点のこの駅にそんな名前が付いたらしい。なぜ一介の小市民たる彼にそんな力があるのかというと、エル君はそれなりに権力のある社長と懇意にしていたようだ。さて、エルネストの逆行駅には両親と親戚がいた。案の定、この奇妙な駅名の話題になった。エル君の正体は私の両親もよく知る人物だが、彼のことは秘密にしておいた。

 

 

 

 別のシーン。私は何かの拍子に私の第三世界に新たな設定をねじ込むこととなった。ただしこの世界カウントは第一世界に存在しない世界をねじ込んだ上に順番がシャッフルされていて、ここで第三世界と呼んだのは実際には私が第一世界と呼んでいる未来の代表作のものである。

 それから、『Black survival』のフィオラが決闘を挑んできた。フェンシングでの決闘で、そこには第一世界の主人公となった私と、キアラがいたが、細剣はむしろ代表作のヒロインの得意分野である。私は彼女を呼ぼうとした。

 

 



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2019/11/13

 私は近所の公民館にいた。館内にはソニックが走る予定のステージがあった。『ソニックアドバンス3』のルート99がモデルのようだが、エレベーターの造形はサイバートラックだ。私はここのチェックを任されていた。数人の仲間と一緒に点検して回ったが、私の気付きはなかなかにいい方だった。

 点検の後、公民館で落ち込んでいる人がいた。仲間に馴染めなかったか、あるいは失態か、ギャグで大滑りでもやらかしたのだったと思う。すると音楽が鳴った。陽気な音楽はコールアンドレスポンスに対応しており、私は何度も「Foooo!」と合いの手を入れながら拳を突き上げ、そのまま公民館を飛び出して走り去っていった。

 陸橋を渡り、駅に着く。そこにはカフェがあった。奥へ続く二つの入り口があり、通常コースと方言コースがあった。方言の方が割高だった。接客オプションというと、メイドカフェか何かだろうか?そもそも普通のカフェに行く金も無い。私は引き返した。どうやらここへ来るまでに一度乗り換えを間違えているらしい。ひとまず公民館まで戻る必要がある。私は駅で発車直前の電車に乗り、手近にいた子供に公民館への路線を聞いた。私は先ほど騒いだせいで多少有名になっていたらしい。あの騒ぎがあった公民館だというと、子供たちはこの電車で行けると答えた。

 

 

 

 それからまた、私は陸橋を歩いた。以前はただの通行用の陸橋だったが、今度はデパートの一部にでもなったのか屋内だ。何枚もの自動ドアを通り抜けたが、誰とも会わない。照明は暗く、壁のショーケースもほとんど空だ。隣町のシャッター通りデパートがモデルなのかもしれない。

 騒ぎの後の静けさにトボトボと一人歩いていると、近年ネットビジネスで成功している芸能人がやってきた。「君はクリエイターとして売れたいんだろう?ならさっき目立ったのはチャンスだ。顔を出せ。名前を公表しろ。そして目立ちそうなことは何でもやれ。成功のためには手段を選ぶな」そんなアドバイスをもらった私だったが、なかなか乗り気になれなかった。

 確かに私はただ小説を書くことの他にも面白そうなことをいろいろ考えている。しかし、作家としての名義でそれをやることが非実力派的な盤外戦法に思えて躊躇うことが多い。まあ、大概は経験的な嫌悪が原因だとは思うが。しかし大抵それは「作家がそういうことするとダサい、とか言ってやりたいことをやれないのが一番ダサい」という理屈で最終的にやることになるので、無駄な躊躇と言えばそうなのだろう。



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2019/11/15

 私は王女という立場でダンジョンを運営していた。温めている作品の影響がかなり見て取れるが、特に怪物の姿にはなっていなかった。

 私はスタートからかなり長くの間、ミスだらけの経営をしていた。最大三×三マスの空間に部屋を配置するのだが、スコップのアイテムを見つけても部屋を拡張せず、ずっと二部屋のまま経営していた。弄るうちに寸断されたトロッコの線路がそのままになっていて、物資が運び込まれていなかった。さらに治水に失敗しており、植物も育っていなかった。このうち、トロッコの線路が一番手のかかる問題だった。終点のパネルは特殊なものを正しい向きに配置しないといけないのだが、それを指定するコマンドが分からない。触るうちにもっと幅の広い線路のパネルまで出てきた。おまけに先に水路を作ってしまったため、線路はほとんど水の上を走っている。部下と頭を捻った挙句、「まあ車輪幅の広いトロッコも来るでしょうから、これでもいいでしょう」と妥協することになった。

 一仕事終えた私は食堂へ行って、うどんを食べた。トッピングの卵が50円することに気付いた自分は手を止めたが、流石に出汁まで追加料金だとはつゆ知らず、20円取られた。

 

 

 

 別のシーン。私はかなりポップ寄りのアドベンチャーゲームのような世界で、小高い丘の上に登った。そこにはこれまたポップな恐竜がいた。どうやらこれまで何体か恐竜を倒してきたようだが、この恐竜とは二度目の戦いだ。そしてそれは全体のラスボスにあたるようだ。戦闘はリズムゲームのような具合で、観覧車のような足場に向かってくる色とりどりのマークをコマンドで対処するというものだった。一息ついて丘から下を見下ろすと、第一ステージで苦戦している人が見える。ほとんどチュートリアルだ。リズムに合わせてボタンを一回押すだけ。しかし、それをぴったり押すことがなかなか難しいようだ。スパルタコーチが隣について、何度もやり直させていた。「いいか?ウン、スッ(呼吸音)、ポン、だ。言うとおりにやるんだ」と繰り返していた。

 それから、コーチングはいつの間にか料理の指導に、私は弟子の側に回っていた。

 

 

 

 そのあと、裏ステージを目指して攻略していくことになった。これまでとは打って変わって無機的な世界、真っ白な空間だ。秒針のように回転する棒に乗った私は、周囲の柱の一本にかかる梯子を掴んで登ってゆく。しかし梯子には妨害者がいて、失敗して転落した。

 落ちた先は田舎の山の中の広場だ。祭りだろうか、夜中なのに人が集まっている。私の隣にいた少女は花火が上がると、その出来がいまいちだったのか「あいつら何やってるんだ」と毒づいた。どうやら彼女はこのイベント運営の音頭を取っていたらしい。凛としたという表現の似合う、気丈で魅力的な少女だ。それから少女は歌った。とても上手かった。私も多少なりと歌ったかもしれない。

 

 祭りが終わると、私は少女に連れられてまたあの無機質空間を進んでいた。今度は少女の庇護により、梯子の妨害者は苦にならなかった。

 それから私たちは、実に現実的な空間へ出た。山道だ。道路から、切り立った岩壁に登る。先に登りきった少女は私の手を取って引き上げてくれたが、どうにもなかなかうまく上がらなかった。

 

 

 

 さて、ここで状況は少しだけ変わる。私は山への出発前の物語を客観視していた。場所は大学だ。主人公は特定の人物でもキャラでもないが、後述の要素から私の作品の没主人公がモデルである可能性が高い(第二世界での物語の一つは外的世界による俯瞰と干渉を前提とする。この主人公はおそらくプロト版として抹消されるであろう外殻世界の第二候補、近未来都市オーサカに住む青年である)。少女と共に山に登る主人公を、彼の友人が追いかけている。この友人の容姿はアニメ『氷菓』の福部里志だったが、物腰は非情に穏やかでない。どうやら少女と山に登る主人公を妬んでいるようで、「野郎、抜け駆けとは許せねぇ。ぶっ飛ばしてやる」と息巻いている。ちょうどその没主人公にも里志のようなお調子者の友人がいるのだ。

 主人公と里志は一度部活に呼ばれてある教室へ集まった。里志は他の部員の手前、主人公に手出しできないようである。一人の女性部員が実在する私の文芸部友達に、新しい髪型は似合っているかと訊いた。その女性部員は顔立ちに恵まれず、梳いた前髪は毛が薄いようにも見えて不格好だったが、友人は自分がカットさせられる手間を憂慮して社交辞令で済ませた。

 そうしている間に主人公が抜け出し、里志のチェイスが始まった。主人公はこの日六コマの授業を入れていたため六階からスタートするのに対し、七コマ授業を入れた里志が七階から追う形だ。しかし主人公は回り道をしてしまったようで、直ぐに階段で鉢合わせて捕まりそうになった。その後も何度か里志とすれ違った主人公だったが、なぜか里志は主人公に気付かない。ここでしたり顔の主人公の解説が入る。主人公は以前山に行ったときに襲ってきた男から緑のカーディガンを入手していて、それをここで変装に使っていたのだ。この手の頭脳戦を仕掛ける役回りが、彼を自作の主人公と同一視させる最大の所以である。さて、次に里志は主人公の教室へ行って彼のクラスメイト達に目撃情報を尋ねた。しかし、ここでまた主人公のしたり顔が入る。「俺は普段周りにイタリア語専攻だと言っているが……さあて、本当は何専攻なんだろうなぁ?」と。こうして主人公は里志を撒いた。

 

 私はそれから主人公になった。なぜか山道ではなく階段を歩いていた。ガラスブロックの壁に囲まれた、長い長い階段だ。頂上あたりまで来ると、後ろから醜女がついてきた。造形の悪さに化粧のケバさが拍車をかけている。醜女は刺すような敵意を放っていたが、やがてそれは私でなく、私の追っている美女に向けられていることに気付いた(先ほどの祭りの少女ではない)。美女は醜女の模範解答のような姿をしていた。あるいは醜女が美女の失敗作なのか、とにかく同じ格好をしているのにあまりに出来に差があるのだ。

 頂上まで着くと階段は下りに変わり、横軸で見てもUターンして地下へ向かっている。私はその踊り場の部分にカウンターを作り、美女を相手にバーテンダーをやっていた。やがて数人の男女がそこへやってくると、私は万年筆を透明な液体の入ったグラスに突っ込み、ナプキンに文字を書いた。特殊なインクか何かだろうか?だがメッセージが浮かび上がる前に場は混乱した。数人の男女は雪崩れ込み、美女は地下へと逃げていってしまったのだ。

 

 どうやら私と醜女、数人の男女はあの美女に対する刺客だったらしい。そして私は美女を逃がした責により懲罰を受けていた。まず、尻に超高温のバターのようなものを塗られた。それからヤカン一杯の熱湯と水を絶えず飲まされた。しばらく水責めにあっていると、グループのリーダー格の男がやってきて「虹こちょこちょ」の時間だと告げた。男は私の口に唐辛子や錠剤、ハーブなどを突っ込んで味を滅茶苦茶にした。辛いの苦いのでひいひいいっているうちに、男は私の喉をくすぐった。

 

 

 

 私は情けない悲鳴と共に飛び起きた。喉の渇きと鼻づまりで、ひどく息苦しかった。



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2019/11/18

 私は母の実家にいた。絶えず何かを食べていた。お菓子や、パンの類だ。その上で昼食にご飯など出てきたものだから、当然満腹である。梅干を乗せた後で申し訳ないが、ご飯は食べられないと言った。

 

 それから、私は親戚たちとどこかへ行った。山奥だろうか、緑と水源がある。車を止めてしばらく探索していると、迷子になった私は一人で車の上に戻った。親戚たちが戻ってくると、「探したんだぞ」と怒られた。

 

 車はその後、帰り道に迷っていた。もう私の町まで帰ってきているが、車で通れない道の都合、伯父は迷った挙句に月極の駐車場へ入り込んだ。そこでは、数人の男がその中の一人の読経を聴いていた。どうやらこの経は自作の物だったらしい。読経が終わると、集団は批評会を始めた。「あのくだり、どっかで聞いたことあるけど何の引用だっけ?」「『歎異抄』です」「あー、出てこなかった。悔しい」なんてやっているその光景に私は大学の文芸部を思い出し、親近感を抱いた。気付けば我々は車を降り、彼らと話していた。

 話しているうち、ロケーションは図書館に変わっていた。私は隣の方にラノベオタクの集団を発見し、そちらとも交流した。『ロードス島戦記』を好む古参などがいて、何事にも浅いタイプの自分は聞き手に回るばかりだった。

 それから私は何か不思議な存在に誘われ、図書館の通路を歌いながら駆け抜けた。外は地下通路になっていて、恐らく2D画面の描画されていない側であろう闇の空間からFlash黄金時代の狂気的なネットミームが襲ってきた。

 

 

 

 別のシーン。私は何かの集団をはぐれていた。さっきの親戚か、後述の遠足の隊列かもしれない。知らない町にいた。デパートの近くに高架。その下で、私は少女と出会った。少女は『MtG』の黒の力に対応していた。その割には真面目そうな様子だった。彼女は私に非日常世界への誘いを投げた。この非日常世界では、私はヒーローのように空を飛べるらしい。純粋な飛行と、それから『エウレカセブン』のようなボードを用いた飛行イメージも提示されていた。それからまた別の高架下で、今度は白の力に対応する少女と出会った。白のくせにどこか悪戯めいた笑みを浮かべる少女だ。彼女は私の手札に一枚のカードを寄越した。エルドレインの当事者カード風だが、出来事がコンバットトリックで当事者がクリーチャーでなくソーサリーの永続全体強化である。私の盤面には三体のクリーチャーが並んでいた。当事者カードは出来事を先に撃たないともったいないが、この状況はチャンスだ。アタックは終わっていたが、私は全体強化を唱えた(この判断の正否は環境の全体除去によると思う)。すると少女はその判断を見て合格とし、やはり非日常世界への誘いを投げた。

 

 私は少女たちの誘いを保留にしたまま、遠足の隊列に合流した。地下通路をダラダラと歩く。途中、やけに長い赤信号によって隊列が寸断されると、車が来ないので横断歩道越しのキャッチボールが始まった。信号が変わり、歩道を渡る。狭くて長い曲がりくねったエスカレーターの上を、コンベアに乗る製品のように流される。その途中、私は非日常への憧憬によって駆けだした。何より「飛行」というキーワードに惹かれていた。「いつからそんなことを言い出すようになったんだ?」と問われた私は「高校から、物語を書きはじめたころからだ」と答えた。走っていると、今度は同じく物書きの友人が現れた。友人は「いまどき凝った中世ヨーロッパ風ファンタジーなんて流行らない」と言い出したので(この友人が人の趣味にけちをつけるタイプかと問われれば、微妙なところだ。ある程度の仲では所感を忌憚なく口にする人間ではある)、「そんなこと言われたって、自分の原体験は『狼と香辛料』とかだから」と言った。



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2019/11/30

 捏造された親戚との過去があった。我々は豪華客船のようなすべてが一体となった施設で育っていた。浴場へ続く廊下にはコーヒーサーバーがあり、その脇のコンセントで弟が何かを充電していた。私は独占されたそれに代わるコンセントを求めて上の階へ上がった。弟を出し抜こうとしていたのか、彼に隠れて事を進めていた。

 浴場の上の階からは吹き抜けの大ホールになっていた。開けた空間のそこかしこに乱立する形で螺旋状の塔があり、それぞれの塔は地球上の地域を模したパビリオンのようなものになっていた。東欧のパビリオンには香水が展示されていた。ちょうど下のコーヒーサーバーと同じように、香水サーバーとでもいうべき自由に試用できる状態で置かれていた。私はその付近で、ある女性を追っていた。モデルのような高身長の女性である。スレンダーな体系も相まって、枯れ木のように不安な印象を与える姿だ。女性は人混みに紛れた。というより、通行人の中の色々な人が、かわるがわるその女性になった。やがて私はあべこべに女性に捕まった。すると、女性の仲間であろう男が現れた。男もまた長身で美しい顔だが、刺すように刺々しい、ロックミュージシャンなどに映えそうな顔である。背の低い私は二人に連れ去られるとリトルグレイのようだった。

 

 私はそれから男に連れられ、ある塔にある狭いラーメン屋に入った。「外から麺が見えてる」という前情報があったが、本当にその通り厨房には放射状の麺のオブジェがあった。椅子が落ちそうなほどに足場の無いカウンター席でラーメンをすする。男の圧が強くお世辞の一つでも言うべきかと考えていたが、ラーメンは本当に美味かった。私はテーブルマナーに注意を払いながら食事を済ませ、店主にしっかりと挨拶までして店を出た。

 それから下の階にいた男の取り巻きと合流し、土手を歩いた。Ailiph doepaなるメタルバンドの名が出た。少し聴いたことのある私だが、深堀りされると怖いのでどう答えるか迷っていた。

 

 それから、一行の中にウツボ状の悪魔が混ざった。黄色だったか、そんなビビッドな配色をしていたと思う。この悪魔に周りをぐるりと一周されると自分も悪魔になってしまうらしい。そして私は早速ぐるりとやられた。悪魔は私の背中を食いちぎると、中に入ってきた。私は見る見るうちに悪魔と同化した。そして私、いや私たちは列車のような悪魔になっていた。あるいは二段バスとでも言うべきか。箱状の体躯に、私の分と元の悪魔の分で二つの顔がついていた。一行はそのころ電車の中にいて、私はすっかり自分が車両悪魔になったことに順応し、電車と自分を絡めたジョークなど言っていた。

 

 上のシーンのどこかで、やはりあの男に遠慮しながら、私は偶然思いついた葱と塩のCMソングを発表しようとした気がする。「伯方の塩」のようなインパクトある曲だ。

 

 

 

 多分別のシーン。戦争でもしていたのか、「コンスタンティノープルは後で重要な拠点になるからあまり破壊せずに陥落させろ」と言った記憶がある。



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2019/12/03

 多分、最初にもう一区切りあったが思い出せないので二つ目から書く。

 

 

 

 私は学生となり、新学期の用意をしていた。置き勉が推奨されているのか、各種の教材を配置するために仕分ける。するとその際中、前の席にいた天才的な旧友が自作のカードゲームのテストプレイに混じってくれと言ってきた。私は快諾した。英語を直訳したような耳慣れないカード名ばかり並ぶゲームで、やたらにデッキ枚数が多い。ベースは坊主捲りのようなルールだったと思う。私は作業をしながらも前のゲームを盗み聞きしていたので、それなりに早く順応した。

 

 いつの間にか、ゲームはまったく別の物に変わっていた。別の旧友と、洞窟の中を競争していた。足元に回転のこぎり、横からは振り子鉄球という罠だらけの洞窟だ。しかし友人は既にある程度罠のパターンを覚えてしまっているらしく、強敵だった。私は途中、足場の無い方へと振り子の鎖を飛び移って渡っていった。その先は隠しゴールになっていたらしい。綺麗なプールがあった。私が飛びこむと、惜敗した友人も飛びこんできた。私は友人の健闘を称えてそれを抱きとめた。

 勝利した私は女王と共に民衆に手を振った。いつの間にか『MtG』のカーンになっていた友人は巨大な幻の掌を生みだすと、それで我々を持ち上げてみせた。ところがこのカーンは嫉妬心から悪の囁きに正気を侵され、我々をより高く上空へと持ち上げた。いつの間にかカーンのクローンが数人来ていて、持ち上げる速度を上げている。そして我々は上空で闇に囚われた。『スマブラX』の亜空間のような闇だ。たちまち、悪の侵攻が始まった。プールにいた人々は空港のような建物へと逃げ込んだ。

 

 私も逃げ惑う者たちの一人になっていた。空港はペストマスクの集団に占拠されていた。彼らは個々人に割り振られたIDナンバーと質問の答えに応じて我々を組み分けし、誘導した。どうやらこのペストマスクたち、悪の手先かと思っていたが寧ろ反抗勢力だったらしい。彼らは破壊されつつある人類の文化を継承し、次の世代を守り育てることを目的としていた。最初の質問はどこかの国への理解や関心を問うものだった。自分は理解のある側だったようで、その国の料理のある食堂へ通された。他方、反対側の列はオーソドックスなパンビュッフェである。向こうの列に並んでいた『Black survival』のロサリオが抗議した。制止を無視して列を抜け出そうとするロサリオの所へ、『スパイダーマン』のグリーンゴブリンが現れ、「君は素質がある。あとで私の所へ来い」と言った。

 同時に、私は頬を撫でる冷たい感触に気付いた。不可視の殺し屋が、我々を脅かしていた。そして私は、それは我々が左右対称なポーズを取った瞬間に殺しに来るということを直感した。

 

 グループは広間へと進んだ。夕食はここで宴会となるらしい。グループの中にいた涼宮ハルヒとその一派は、宴会でダンスを披露しようと練習していた。私は開始直前にそこへ誘われ、一度だけ練習した。振付の中に左右対称なポーズが無いかと、注意していた。私のポジションはハルヒの正面で、私がそこへ位置取ったことによってハルヒはポーズの変更を検討した。理由を問うと、分かりやすい照れ隠しのようなものが返ってきた。



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2019/12/04

 私はスーパーで働いていた。だだっ広い、お菓子しか陳列されていないスペース。段ボールの平積みばかりだから横に広がるのだ。棚を導入する金が無いのだろうか? やたらと落ちているお菓子が多く、見つけ次第箱に戻していく。その途中、私は小学生時代の後輩らに抱きつかれた。一つ二つ下だからもう大人のはずだが、記憶の姿は子供のままである。柔らかな頬を擦りつけられるのが心地よい。軽くいなした後、何かちょっとした注意を促してから仕事に戻った。

 仕事終わりに、私はアクの強いラッパーが店主をしている駄菓子屋風のコーナーを覗いた。チロルチョコを眺めながら2、30円くらい買い食いしてもいいかと迷っていたが、手に取ってみるとそれは同じ形でももっと大きい焼きそばカップだった。値段も数百円する。これは駄目だ、と私は店を後にした。

 そのあと、私は中学時代に私をいじめていた友人と出会った。歩くうちに売り場は駅へと繋がった。かなり新しそうな駅だ。路線図の洗練されたデザインと配管剥き出しの青みがかった壁がSF的な世界を彷彿とさせる。エレベーターは二階に繋がっていたが、二階はまだ何もないスペースだった。エレベーターは縦横四方向全てに開口するが、横方向だけ異様に早くドアが閉まるので、友人は私がそれに挟まるのを見て笑っていた。

 友人と別れた後、私は駅の案内役のような立場になっていた。駅にはポケモンのサトシがやってきた。次の町への電車を案内してやった後、トレーナーカードの交換を持ちかけたが急ぐと言って断られた。私が「そうかそうか、残念だなぁ」と笑っていると、後からやってきた彼の仲間に理由を問われた。何を隠そう、私はポケモンリーグ四天王を突破したトップクラスのトレーナーのようだ。

 

 私はポケモンリーグの階段を上っていた。次こそはチャンピオンにも勝つ所存である。四天王は既にいないが、階段そのものが試練だった。後ろではグズマがダンデと戦いながら、「チャンピオンでもないくせに偉そうにしやがって」と噛みついている。ここがガラルでないのか、はたまた明かしていないだけか。それはさておき、私は最後の階段に辿りついた。最後の階段はやけに段差が大きく、一段一段よじ登る必要がある。さらには階段の上にダイマックスした人型ポケモンがいて、こちらへ放水してくるのだ。苦戦している間にグズマとダンデに先を越された。階段を越えると、連結が緩くギコギコと横方向に揺れる列車の屋根を渡り、私は目的地に着いた。

 

 チャンピオンがいるはずの部屋は、なぜか映画賞の授賞式会場だった。ここで今年の映画チャンピオンを決めるようだ。去年は『まどマギ』や『SAO』ほかアニメタイトルのノミネートが多い年だったようだ。今年はというと、ある有名人が人種差別をテーマにした映画などを発表していた。

 映画はそこで上映されるようで、私はいち観客として席に着いた。しかし、自由に取っていいというお菓子の山が邪魔になっていてスクリーンが見えづらい。取るついでに少しどけてやってから、席に戻る。ところが席は高く積まれた段ボールになっていて、私がジャンプしてよじ登るとその勢いで段ボールは倒れた。席はシマごとに繋がっていたので、みんなの座っているシマごとごっそり倒れた。隣に座っていたガキ大将と口論になった。

 

 シーンは変わり、学校。ガキ大将との喧嘩は続いたままである。テストが始まったが喧嘩は続き、私は廊下でテストを受けさせられた。しかしガキ大将はなおも窓越しに妨害を続ける。まったく問題の解けないまま、教師が残り一分を告げた。私は癇癪を起こした。

 その後、どういう流れだったか一部の友人らが共謀しているのが聞こえた。一人の友人が窓から飛び降りて、私がそれを助けるか試そうというのだ。それまでの口論の流れから、助けなければ私の発言は矛盾するらしい。聴こえてはいたものの、彼女は予想より早く落ちてしまった。幸いなことに、すぐ下の階に屋根があったので致命傷は免れた。すぐに駆けつけた保険医。私は保険医に残った共謀者らに指示を出す立場を任された。

 

 私は共謀者らとバスに乗った。治療の音頭を取る立場を生かしてあたりの強い面子を外へ遣ると、残った面子の一人がアプローチを変え、私に性的なちょっかいを出しはじめた。淫靡なムードは他の面子にも伝播し、我々はしばらくいちゃついていた。

 それから、我々は何かの養成学校へ潜入していた。ここの生徒らをあのバスの同乗者に加える魂胆だ。我々は身を隠し、物陰から生徒らを襲っては洗脳した。

 

 いつしか我々はバスに戻っていた。この頃には私に代わってある有名人がバスを仕切っていた。なんでも彼は映画を作るつもりらしい。私は彼の太鼓持ちのようなポジションになっていたが、彼の企画に関してはお世辞と言うより純粋に面白がっていた。バスは傾斜の激しい道をのぼってゆく。途中、建物が崩れて滑っていったように見えたが、それはトランスフォーマーの変形だった。なんでも、昨年度は『トランスフォーマー』が映画賞を獲ったらしい。あれはその授賞式の建物だという。だが今年の授賞式会場はさらに上にある。有名人は「トランスフォーマーを越えるぞ」と豪語していた。

 



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2019/12/07

 私は教室でクラスメートたちとアタック25をやっていた。私は赤で、盤上には赤のほかに白があった。白は大人しい女性だった。盤面左上を中心に格子状に白が展開していて、赤の私がそれに並ぶといった具合の戦況だ。私は解答して、13に赤を置こうとした。既に囲まれている位置だ。取ればもう裏返らない。すると、周りから猛反対の声があがった。狡い汚いと言われながらも13を取ると、いよいよ周りは全員敵に回った。

 そしてここからは赤の私VS白のクラス全員というルールになった。雑学は得意だ。クイズなら束になってかかって来いといった具合だが、問題はオセロである。私は定石を知らないが、敵の方はこれだけいれば一人くらい練習した奴もいそうなものだ。私はクイズの解答よりパネルの配置に神経をすり減らしていた。

 

 

 

 別のシーン。人狼ゲームと鬼ごっこの混ざったような遊びをやっていた。鬼はタッチした二分後に逃走者を脱落させるらしい。その鬼が特殊な役職だったのか、はたまたウインクキラーのように鬼がその場でばれないようにするためのルールなのかは定かでない。アスレチックの上でやっていて、池の飛び石を渡っている最中に毒が回った私は池にはまった。

 

 次の試合は体育館で行われた。今回は役職の中に「鳳凰」というものがあった。村人サイドで、特殊勝利を狙える役職らしい。シャッフルして、私に配られたカードは「生贄の鶏」。どうやら鳳凰の特殊勝利に貢献できる役職のようだ。ゲームが始まると、私は間もなく脱落した。

 死亡地点に倒れていると、魂魄妖夢がやってきた。妖夢は私に立ち上がり、ついてくるよう促した。ゾンビ行為はマナー違反だ。私は断ったが、妖夢は「あなたは私の一部、もう一人の私なんだから大丈夫だよ」と言った。私は妖夢の半霊役として、倒れたまま彼女の後ろを這いまわった。

 結局、ゲームは鳳凰の活躍により村側の勝利で終わった。お手柄の鳳凰は、妖夢である。妖夢は舞台に上がると、踊って、騒いで、歓声を身に浴びた。私も彼女に手を引かれるまま、舞台に上がっていた。私と妖夢はがっちりと肩を組み、ラインダンスを踊った。「仲いいアピールかよ!」と煽られたので、「仲いいもん!」と満面の笑みでピースを返してやった。

 

 それからも何試合かやった。どうにも鬼の側が強すぎるということで、私たちは舞台の裏で調整ルールを考えていた。鬼を倒すためのアイテムに上方修正を加える、村側の役職をもう少し強くする、などの案があった。



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2019/12/10

 私は大学へ向かう電車に乗った。元々かなり寝坊していた上に、あろうことに普通電車に飛び乗ってしまった。特急の方が先着である。遅刻は確定だ。私は一縷の望みをかけて何度も社内の掲示板を覗いていた。もう一人、同じようなことをしている者がいた。

 

 それから、大学でテストを受けた。こんな授業、誰も碌に聞いていない。問題は三つあったが、答えられるものなどいなかった。実に汚い話だが、屁に関する問題だった。自分は雑学として持っていた「ナントカ放屁」という現象の名前を解答した。ぼそりと独り言のようにつぶやくと、「ロア知ってるって」「すげー」と勝手に伝播していった。

 

 

 

 今度は私は中学のような校舎にいた。教室を目指していたが、間違えて変な階段を上ってしまったようだ。学校なのに下が見える板の階段で、2.5階なんてものがある。彷徨ううち、私は多少柄の悪そうな男たちに彼らの部室へ連れ込まれた。喫煙所のような、簡易式のボックスだ。何か碌でもないことをされるかと思いきや、彼らは私を部活に勧誘しているようだった。軽音楽部か何かだろうか、私はそこで彼らとしばらく歌っていた。授業が始まる時間を気にしながら、しかしもういっそサボってやろうかなどと考えていた。

 

 

 

 いつの間にか学校は女子高に変わっていた。この女子高には5人ほど男子がいて、アイドルグループを形成しているらしい。私はどういう立場か、彼らの楽屋に入り込んでいた。これからライブのようだ。ライブが近づくにつれて他の女子たちが雪崩れ込んできて、いつの間にか楽屋は移動を経ることなくホールに変わっていた。議事堂のような四角いホール。ステージを囲むアリーナ席にすし詰めで座る。間違えて私の膝の上に座った女が「ひゃあ」と言って飛び退いた。

 ライブが始まると、最初に私たち観客が歌った。曲目は『大地讃頌』だったが、私は「称えよー」のところしか知らないので適当に誤魔化しながら歌っていた。

 

 

 

 別のシーン。ゴミ捨て場から校舎へ戻る途中だった。私は歩くのがやたらと遅かった。自分の他にももう一人遅い奴がいて、どうしてこんな性能で生まれてしまったんだろうと嘆いていた。あとで分かったことだが、マウスホイールを押し込むと歩きと走りを切り替えられるようだ。

 

 

 

 別のシーン。校舎では『マジック』のニコル・ボーラスが暴虐をはたらいていた。校舎を支配したボーラスは大量の火竜を呼び寄せると、炎のブレスで生徒たちを焼き殺している。私たちは校門へ続く道をひた走っていた。もうすぐ校門というところで、逃げていたジェイスの背をボーラスの黒い槍が狙っていた。いつでも貫ける、と背中の後ろに浮遊する槍だったが、ジェイスは「これでいい」と微笑んだ。校門の外では、誰かを襲う黒い影が跡形も無く消え去る所だった。どうやらジェイスは未来の改竄に成功したらしい。



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2019/12/15

 父の実家は二世帯住宅で、かつて一階に祖母、二階と三回には伯父の家族が暮らしていた。私はその二、三階部分を探索していた。その下はというと、祖母の居住スペースではなく『Bloodborn』風の地下街の広場である。私は犬が騒いで親戚を起こすと怖いぞと思いながら、ダンジョンと部屋を行き来していた。

 泥のような深淵に侵された軽装の騎士たちが追ってくる。何体か倒すうち、固有名のついた騎士が出てきた。多少強敵だった。私は街灯によじ登ると、その上で曲芸師のように片手立ちをした。騎士が寄ってくると、私は街灯を引っこ抜いて槍のように突き刺した。

 騎士を倒すと鍵が手に入った。なぜか自分で直接拾い上げず、鎖に引っ掛けて特定の場所へ掬い上げる必要があった。上手くやると、道が開けた。移動する梯子が現れた。これを登っていけば親戚宅の未踏部分へ裏から侵入できるだろう。しかし開閉を繰り返す天井は私が辿りついたタイミングで閉じていて、待っている間に手が疲れて落ちた。私は死んだ。

 

 

 

 別のシーン。私は小学校にいた。小学校にはこれから、鬼たちが編入されるらしい。中庭の前には鬼の子供たちが並んでいる。鬼といっても角があるだけで、肌色も体格も日本人と変わらない。他方、掲示板の新聞には「柿鬼」なる恐ろしい鬼の記事があった。柿の木が鬼となり、萎れた柿の実のそれぞれに目がついて百目のようになっている。筆絵のタッチも相まって、まさに妖怪といった風体である。私は鬼たちの前でその新聞をまじまじと眺めていた。鬼たちに拒絶を示すためだったか、学校側の配慮の無さを糾弾するためだったかは記憶にない。

 それから、人間と鬼は無事に打ち解けたようだ。いつの間にか生徒の間では人間と鬼のペアを作ることが流行り、学校側もそれを制度化しようと考えていた。私は弟と二人で寮に入っていて、弟が鬼を連れ込むのを快く思わなかった。鬼には「私も嘘は嫌いだからね。特別鬼を嫌ってはいないが、同居自体が苦手なんだ」と正直に説明した。

 後に制度化が決まると、私も相手の鬼を選ぶ必要があった。私は『マジック』のボーラスに似た角の造形に惹かれて、一人の鬼に声をかけた。

 

 

 

 それから、弟は学校を出て近くの団地へ向かった。この近くは団地ばかりで、擬人化したポケモンが棲息している。学校から遠い団地では強い装備品が拾える一方、ポケモンも強いようだ。私は奥のポケモンに歯が立たないと悟った後、順当に手前から探索していった。最初の団地で弟を見つけた。塾の生徒たちと一緒に団地に棲みついていた(自分が地元でバイトをしている都合、生徒が母校で教育実習をした弟と顔なじみなのだ)。弟は碌にレベルも上げずにここまで来たようで、その辺のポケモンにも苦戦していた。

 

 その後、私は自分でないキャラクターを選んで団地を攻略することになった。三人ほどいたが、自分が選んだのはスピードタイプとされていた『ブラサバ』のジャッキーだった。「ヒャッハー、殺せ殺せー!」と上機嫌で団地に駆け込んだ私だったが、次の団地はレベルが違う。私の狩りは虐殺というより暗殺であった。まずい敵をやり過ごすため、階段脇の風呂に逃げ込む。すると、カビゴンあたりの擬人化だろうか、まるまると太った男が入浴しにやってきた。裸だった私は慌てて体を隠した。男は私のことなど気にせず風呂に浸かった。巨体に押し潰されながら耐えること数分、ようやく私は解放されたかに思えた。しかしそのあと私は博麗霊夢に捕まり、退治された。



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2019/12/20

 私は都心へ出ていた。弟の用事への同伴で、母も一緒である。本当は父も一緒だったが遅れていた気がする。庁舎の立ち並ぶ町。大きな階段でアクロバットなど決めていると、無駄に疲れた。

 しばらく行くと、西洋の城のような建物があった。塔のいくつかが倒れて橋のようになっている。そこを渡っていくと、ミノタウロスが現れた。その場に居合わせた私と弟で戦闘に臨んだ。負けると、どうやらそこに篝火があったようで、リスポーンしてすぐに再戦することとなった。それから、『メタルギア』のスネークが加勢に来てくれた。同時に敵のミノタウロスはもう一体、更にドラゴンまで出てきている。ちょうど橋の両側から来ているので、私とスネークが新手のミノタウロスとドラゴン、弟が元いたミノタウロスをやることになった。それから敵を片付けたのか、私はスネークと訓練のような形で戦っていた。

 

 

 

 別のシーン。私はポケモンを育てていた。ステータスを見ると、みんなゲーム本来の数字以上に能力値がピーキーだ。さらに、このゲームにはよりピーキーな能力を持つ特殊なポケモンが存在するようだ。ポケルスのようにポケモンに付着するアイコンを通信交換を利用して三つ揃えることで、そのポケモンの亜種を生成できる。私はニダンギルのそれを作ろうと画策していた。

 それから四天王と戦っている最中、私のポケモン図鑑には一定以上のポケモンが登録されたらしい。新たなDLCが解禁された。私は挑戦中のポケモンリーグを放り出し、DLCの舞台へ向かった。海を渡る電車に乗って新たな島を目指す。

 着いた後で気付いたが、これは二つ目のDLCだ。聞くところでは、一つ目より難易度が高いらしい。島へ侵入すると、浸水した遺跡で死神のような敵に追い回されるうちに仲間が全滅した。命からがら戻った私は先に一つ目から回ろうとした。しかし、電車には連れがいた。少女は名を「金城(かなしろ)」と言った。彼女は一人で置いていくには頼りないようで、自分が戻ることは許されなかった。どころか、私が金城、と彼女の名を口にすると周囲がぎょっとした。金城が電車から出た途端、彼女は何者かに頭を撃ち抜かれた。ついでに私も撃たれた。マフィアにでも狙われているのだろうか?周囲はみな取り乱していた。しかし、「お前には感情が無いから大丈夫だろう」「天才なんだから何とかしろ」と私にだけ冷静な対応を要求した(ような気がする)。

 

 

 

 別のシーン。私は親戚一同と駅にいた。母方の実家ではいつも伯母が音頭を取るのだが、チケットを握っているであろうその伯母が見当たらない。ようやくやってきたと思うと、チケットを持っていない。仕方なく各々チケットを買おうとしたのだが、今度は金が無い。政府の重税だか何だかで、我々は経済的危機にあった。これでは家に帰れない。のたれ死ぬしかない。我々は通行人の視線も気にせず、癇癪を起こしてわあわあと泣き喚いた。キーボードクラッシャーもかくやというひどいデスボイスで、かなり音割れしていた。

 それから、唯一の手段として車が提示された。私が運転して家まで帰れというのだ。私は何かを犠牲にどこかの役所へ駆け込もうとしていた親戚を引き止め、ハンドルを握った。私はペーパードライバーという設定だった(ちなみに現実の私は免許すら持っていない)。母の、後ろからの声を頼りにクラッチ(席の横にあるレバーのことを言っている。名称すら曖昧だ)を入れた(発車できる状態にすることを言っている。この表現でいいのかすら曖昧だ)。「さ、最初にチュートリアル的な感じでやりたいんですけどぉぉ!?」という私の願望とは裏腹に、車は初めから高速道路にいた。もたついていると追突確定である。私は走った。高速という定義のくせに、やけに細い道がある。高架下のやけに細い道で、対向車とすれ違った。当然ぶつけた。挙動がおかしいのだ。安物のレースゲームのような急発進である。直角なカーブでも、当然ぶつけた。それから、私は母に言われるままターボの実を取って加速した(道路に落ちていた蕾のような白い実のことを言っている。免許保有者の皆様におかれましては、ぜひ分布や分類・正式名称をご教授願いたい)。当然、ぶつけた。

 



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2019/12/21

 私は寮か、ホテルのような場所にいた。消灯時間が過ぎ、トイレは封鎖(あるいは教師に監視)されている。私はすぐ近くの学校のトイレを目指した。さほど親しくなかった旧友が徘徊していた。彼女は私の様子を見て笑った。しかしうまく隠れてやり過ごすと、教師に見つかって咎められたのは彼女の方だった。

 

 

 

 翌日、私は学校にいた。校舎の二階の屋根から校庭を見下ろす。元警官だという教師が一緒だった。近く、この校庭でイベントがあるらしい。教師は有名なサッカー選手の名前を挙げ、「もしスナイパーが彼を狙っていたら、逆に撃ち抜いてやる」とピストルを取り出した。私が「民間人に撃たれてちゃ世話無いですね」と言うと、教師は「これでも公務員だぞ」と返した。それから教師は銃をポイと捨てた。私がそれを慌ててキャッチすると、教師は「普通の人間は銃を持つとその重みに驚く。君の持ち手はまるで銃を握ったことがあるかのようじゃないか」と追究した。

 

 

 

 別のシーン。といっても、学校の近所という設定だ。私は詐欺グループの一員だった。ファミレスで仲間と作戦会議をした後、店を出る。詐欺グループの流儀というやつで、金は払わない決まりだった。みんなが出た後、私の手元には千円札があった。払おうと思えば払えるのだが、しかしなぜか「ここで払ってしまえば無銭飲食がばれる」という思考に至った。払わずに店を出た。

 我々は近所の電気屋へ向かった。何かのケーブルを購入するつもりらしいが、見回りに来ている教師などから身を隠し、怪しまれないよう購入する必要があった。グループの一人、黒人風の男はスマホを片手に自撮りをしながら、Youtuberを装って機材を購入した。するとそこで私は電気屋の店長の立場になった。「馬鹿め、そいつは音の出ない不良品だよ」と言っていた。詐欺グループはケーブルを買うと、ゲームのストリーミングを始めた。『SEKIRO』だったか、存在しない『Dark souls4』だった気もする。雪解け間もない階段の上を、骸骨の大玉が転がっていた。機材は不良品のはずなのに、普通にゴロゴロと音が鳴っていた。

 

 

 

 別の日、私はいじめられっ子グループの一人として学校からの脱出を図っていた。教師も敵のようで、監視があって通れない場所を迂回するために頭突きで窓ガラスを割る必要があった。脱走の途中、私はミカンを手に入れた。剥いてみると、皮がやけに分厚くなかなか身が出てこない。そして私はそれがミカンの姿をしたパンであることに気付いた。仲間と分けあって持つと、ミカンパンの本来の持ち主であった例の旧友がやってきた。見つからないようやり過ごした。

 終盤、私たちはいじめっ子の集団に見つかった。すると、自分たちの中にいた元いじめっ子側の裏切り者が「ここは俺に任せて先に行け」と我々を逃がした。建物の外へ逃げた後、彼の捕まった牢の中へペンを入れてやると、彼は情報と応援のメッセージを書いた。直後、彼の悲鳴が聞こえた。

 それからプールを越えると、外から王下七武海の一人だという顔のいい男がやってきた。本来我々を咎める立場にあるようだが、お忍びの今日は見て見ぬふりでもいいらしい。しかし一人のヒロインが騒いだために面倒事が起こり、脱出経路の一つが使えなくなった。

 また、逃亡の最中に誰かが羽化しかかった記憶もある。人が昆虫になるのだ。前に触った『蝿キャノン』なるゲームの影響だろう。実際それの画面で虫を集めているシーンもあった。

 

 

 

 ここでシーンは巻き戻り、前日譚となる。例の、いじめっ子の裏切り者の話だ。校門の向こうから一人の少年がやってくる。彼は後にいじめっ子の頭目となる。というのも、彼の父親が何かの権力者で、誰も逆らえないのだという。それまで気楽にやっていた裏切り者は、いつしか彼の下っ端としていじめに加担するようになっていたようだ。

 それから、いじめのターゲットとなる我々が現れた。私の隣に一人の女生徒。首が長く、顔が丸ごと爛れたのっぺらぼうのような姿だ。かくいう私も単眼か何か異形の姿をしていたと思う。実におどろおどろしいタッチだ。

 果たして、再び脱走が始まった。中庭を囲う二階の廊下で、裏切り者はいじめっ子らと流血沙汰を起こしていた。私は図書館前の円盤型昇降機に乗った。一階へ降りるはずが間違えて上昇してしまい、屋上まで行った。湯婆婆がいた。そして昇降機は地上へと急降下した。『千と千尋の神隠し』のラストシーンが再現された。橋の上で大勢のキャラクターに見送られながら、我々は外へと抜け出した。我々を見送りながら、一人感傷に浸る裏切り者のモノローグでそのシーンは終わった。



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2020/01/02

 私は学校にいた。そこで『Hearth stone』のカードを使って冒険していた。この学校で何かもうひと下りほどあった気がするが、最近メモより睡眠を優先しているので記憶にない。

 

 

 

 別のシーン。私は両親と出かけていた。自転車で進むうち横断歩道に分断され、おまけにめいめい勝手に進むものだから三人は散り散りになった。私は母に電話をかけた。すると、「変な爺さんのいた所だ」と言われた。私は直前に見たそれを記憶していた。指示された場所は小さな建物で、植物園ということだった。自転車を止めて中へ入ろうとすると、そこにいた塾の生徒に話しかけられた。講師と生徒のプライベートな関係は禁じられている。適当に流していると、両親が建物から出てきた。私はその場を去った。

 それから、同じ複合施設の敷地内で我々は買い物をした。そのときには母の代わりに弟がいた。古着を漁ったが、ナイロン製のスポーツウェアの類ばかりで私の着るようなものは無かった。それからその日の食事を選ぶよう言われた。パンの代わりにお菓子を買おうとした私は先にお菓子コーナーにいた母に見咎められ、行き過ぎたふりをして涼しい顔でパンコーナーへと引き返した。そのあと、父が調味料を買い込んでいた。私は「切らしているものはもう無い?もう無い?」と入念に確認した。

 

 駐輪所へ出る。このときには私は私でなく、数人の見知らぬ男女の一人だった。私は全員の駐輪代の清算を任されていた。事前に番号を伝えられていたが、精算機の示すそれなりの値段を前にした私はもう一度自分の目で確認して回ろうと決めた。ひとまず自分の分を確認して清算すると、精算機からはクーポンとも電車の切符ともつかない数枚のチケットが発行された。複合施設の煩瑣なサービスに辟易していると、その間に仲間内で金銭トラブルが起こったようだ。犯人探しが始まった。すると仲間たちは各々に握ったチケットの裏側にロア(正確には私の本名の苗字)と書かれていることに気付いた。そして、「このロアという奴が経営側のお偉いさんで、俺たちの金をだまくらかしたんだ」という論調になった。しかし幸いなことに我々は偽名で呼び合っていたらしい。ロアというのが私の苗字であることには誰も気づかなかった。

 

 同じ駐輪場でのシーン。騒乱はどう転んだか、体制派と革命派の対立状態になっていた。体制派の私は革命派の集団に掴まり、注射によって洗脳された。しかしこの洗脳というのが不発に終わり、私は特に意識を改変されないまま洗脳されたという芝居を打った。

 それからシーンが続くうち、呉越同舟のような場面があった。『ドラゴンボール』のキャラがいて、私は体制派ばかりになったところでこっそりコンタクトを取ってやろうと機を窺っていた。長い並木道をまっすぐに歩くルート。特に強力な悟空とベジータがいた。悟空は体制派で、ベジータはというと体制派だが自分を革命派と誤認している、といったややこしい状態だった。各々に複雑な事情を抱えたまま、我々は道の果ての建物に着いた。

 

 建物の中では、ゲームの体験会がやっていた。大学の講義室のような席に座って順番を待つ。私の隣にはかつて大学で一緒にバンドを組んだ留学生がいた。彼もSteamの海外ゲームなどを漁るようで(ゲームのプログラミングなどに興味があるそうなので、実際にやってそうだ)、久しぶりに話すと楽しかった。やがて順番が来ると、私は開発中のゲームを遊んだ。白い餅のような生物の表面に現れる模様を指示に合わせて指でつつくというものだ。実際にやってみるとそれなりの処理能力を要求されたが、それにしてもつまらなかった。「あーあ、これなら隣の『Slay the spire』」の方が良かったな、と思った(現実でもまだ買っていない)。



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2020/01/05

 ここまでの夢は覚えていない。メモをしたつもりだが、どうやらメモをしたという夢を見ていたようだ。

 

 私は学校にいた。窓の中にある実体化しない階段や、階段のあるべき位置にあるただの壁。それらを階段として存在させ、通るためには涼宮ハルヒを先に歩かせる必要があった。

 そうして教室へ辿りつくと、古い講義室のような趣ある部屋にはたくさんの生徒がいた。私は低成績者の多い空いた席に送られた。すると、我々の中から特殊な因子を探し、非日常世界へといざなう老人が現れた。老人は生徒らの手に赤い印をつけてテストしていたが、私は隣の生徒がペンで書いたいたずら書きによってテストを免れた。

 

 そのあと、果たしてパニックは起こった。急な凍結によって校舎からの脱出経路は断たれた。いつの間にか生徒は消え、私は水浸しの校舎の中を彷徨っている。氷は解け、脱出は許されたようだが、校舎には怪物が徘徊していた。恐ろしい海蛇が誰かを食っているところを目撃した。迂回し、少し時間を潰すうちに怪物たちの勢力は衰えた。私はこけしの魔物の群れと低レベルな争いを繰り広げていた。すると、奥から車輪の魔物が追ってきた。私はあわててこけしたちを処理し、出口へ急いだ。

 飛び出すと、自分の出てきた建物は苔むした敷地の中にポツリと立つ廃墟だった。緑に蝕まれた建物を美しいと思った自分は「『Fragile』の世界に来たみたいだなぁ」と言って写真を撮っていた。

 

 

 

 別のシーン。私は修学旅行の隊列の中にいた。宿泊があるようで、我々は売店で食事を買っていた。優柔不断な自分は欲しかったパンについて迷っている間に売り切れで逃してしまった。あと、鞄の中から飲みかけのジュースが出てきた気がする。

 

 さて、我々は駅の改札を通った。この先は戦闘地帯である。私はここにくるまでにポケモンの捕獲と育成をした気がする。ギャラドスあたりがいたはずだが、どこかで一度手痛い取り逃しをしていた。さて、仲間の一人がチケットを入れる前に迷っていた。今回は修学旅行だが、この先のエリアは個人的に再訪したい場所なのだという。少し贅沢な特典の付いた高いチケットは、そのときに取っておこうかという話だ。それはいい、と私もその案に便乗した。

 

 それから、我々は寺院のようなエリアについた。仏像のような巨大な敵が、近づいた我々に襲い掛かる。仏像同士は協力関係に無いようで、上手くやればぶつけて争わせることもできた。私は二つの薬品を混ぜて、爆発によって連中を倒そうと思った。薬瓶を投げ込んで奥へ引っ込むと、しかし大した規模の爆発は起きなかった。

 

 奥は図書館のようになっていた。私の他に「とある」シリーズの御坂美琴率いる三人、上条当麻率いる四人が逃げてきた。当麻の一味には「不幸」という名のメンバーがいて、あの抗争で片足を失ったようだ。やがて図書館には強力な人間が入ってきた。魔術師か聖人か能力者か、とにかく我々に比べ圧倒的な力を持っているらしい。彼らは我々に敵対しているようで、寺院の方へ戻る道を塞ぐと、「通るやつは殺す」と言った。

 

 しばらくすると舞台は町の中に変わり、空に巨大な輪がせりあがった。この輪には強力な7人の能力者と、その対抗馬となる7人が組み込まれていた。彼らはこれから神の座でもかけて争うのだろうか。中でも、「強そうな対抗馬はみんな負傷か脱落・交代させておいた」と語る少女が有利なように見えた。

 

 私は小屋に隠れる著名人の傍にいた。この著名人も、例の能力者たちの一人である。著名人は「僕のことは気にせず、どうぞ帰って寝てください」と言った。それから、大学の先輩も同じように著名人に帰された。しかし、我々は彼の支持者だったようだ。外に出ると、他の能力者の支持者と落ちているアイテムを巡って抗争になった。その時には私は銀の、そして敵は金の姿をしていた。私は自分の安全を気にかけながら、遠巻きに参加していた。すると金の軍勢の親玉が現れた。親玉は銀の軍勢が水銀となって溜まっているところに飛びあがると、急降下して一網打尽にした。



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2020/01/17

 私はどこかの企業に入社していた。空間は確か阪大の一角、いつも文芸部が使っていた教室前のスペースに似ていた。照明のついていない薄暗い空間。私の他に数名がソファに腰かけている。順に名前を呼ばれていく中、数名は落胆して帰った。どうやら不採用となったのだろう。私の他に男女一人ずつが残った。私は同期と親睦を深めようと積極的に話しかけた。私は学歴の件でやたらと持てはやされていた。

 キャリアプランについての説明があった。私はもちろん、創作で一発当ててドロップアウトする心づもりでいる。しかし会社の提示するプランでは私はどんどん昇進し、組織の幹部へと組みこまれていくようだ。何とか窓際族にシフトできないかと、私はそれとなく聞いてみた。

 

 それから、体育館で朝礼があった。青い帽子をかぶった我々は、並んで席に着いた。教官の起立、礼の号令のあと、立候補制で一人のリーダーが選ばれた。それから私が妙な動きを見せると、教官は「ギターの本数÷1-1はいくらだ?」と聞いた。私は「それは弦の本数のことでしょうか?また、5本と想定しているのかもしれませんが、ギターの弦は6本とは限りません」と答えた。するとそれが気に障ったのか、それから教官は目に見えて私をいじめにかかった。

 

 同じ体育館で、劇があった。劇の裏手にいたプロデューサーは多くのクリエイターをまとめる有名人で、私は何か吸収できないかと接触した。すると彼は、「君の発想は利己的だ」と言って私を突き放した。事実その通りだ。私は現在他人に何かしてやれるだけの財力・気力・体力を持ち合わせていない。他人に甘えることを「大成した後で下の世代に還元できれば」という免罪符で正当化するのは、皮算用も甚だしい。彼は私のそれを「どうだか」と言って流した。それから、出口で募金を求められた。周りが百円、三百円と入れていく中、私は人目をはばかるように20円だけ入れた。

 

 その後、同じ体育館でバンドのライブがあった。私は先に入っていたが、入り口で破格の駄菓子が売られていたのを見ると、教室に財布を取りに戻ろうかと迷った。行列に並び直すのは骨だったが、多分私は戻ったんだと思う。

 

 それから私は廊下を走っていた。中庭を囲う多層回廊はフェンスで区切られており、中が見える。廊下の途中にもフェンスが立ち塞がっており、いくらか飛び越える必要があった。途切れた廊下から下の階段に飛び降りたりと、ルートは複雑だった。しかし、真っ当なルートを選んだ者たちよりは早く着いた。

 廊下では、私を追う者がいた。友人という設定だが、酷く怒り狂っている。逃走劇はすごろく形式で行われた。友人に捕まるとコイン6枚を取られるようだ。回廊を逃げていると、徘徊するカツアゲ集団が現れた。彼らに掴まると、4コイン取られるようだ。友人との挟み撃ちである。そこで私は頓智を利かせ、フェンスを乗り越えて中庭に飛び出した。8コイン持っていた私は落下死によるペナルティで半分の4コインを失ったが、必要経費だ。それから私は中庭中央の小部屋に隠れた。そこには先客がいたが、助けは得られなかった。友人が部屋の中に手を突っ込んでまさぐると、私は頭を掴まれ、見つかった。

 友人の攻撃を受けた私は全力で逃げ出した。遠方のマスへ逃げたが、友人はまだ追ってくる。これはランダムワープマスを使うしかない、とその近辺をうろついていると、当たり屋に絡まれてしまった。当たり屋は私に勝負を吹っかけて金を巻き上げようとしたが、そのためには彼の所持金がマイナスである必要がある。そこで彼はわざわざ他人に所持金を渡した上で私に勝負を吹っかけた。

 

 それから、私は友人と和解していた。遠足の帰り道だろうか、我々のバスは近所の車道を走っていた。バスを降りる。車道の先は川だった。広く浅い急流である。テーマパークの一部だろうか、川の上にはアーケードがあり、向こうにはチケットを切るためのゲートがあった。最後にゲートをくぐった私はチケットに残る入出金の履歴を咎められた。友人にいくらかふんだくられた分である。「もう和解したから大丈夫です」と言ったが、係員は「そんな力関係が続くようなら学校に相談した方が良いよ」と言った。

 

 そのあと、同じような川で年下の子供とサーフィンレースをした。



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2020/01/21

 私は出先で父と一緒にいた。父は私にワインでも勧めるような具合に、ポイフルグミをくれた。マスカット味のものだ。高級なものらしく、通常の二倍のサイズである。私は「食べ比べがしたい」と言って口を水で綺麗にすると、高級グミと、それから通常グミを二つ食べた。味は覚えていない。

 

 

 

 別のシーン。我々は修学旅行のホテルに入って浮かれていた。中学時代のいじめっ子たちが、私にケーキを投げつけてきた。ショーケースの窓を開けて投げてくるいじめっ子の顔に蹴りを入れると、咄嗟に閉められた窓が割れ、足が血塗れになった。いじめっ子らの報復が始まり、私は逃げ出した。

 いじめっ子グループの中に、殺人経験のあるやつがいるらしい。私は流石にまずいと思い車に乗ったが、車は動かない。手こずっている間に追手は車に入ってきて、手を掴まれた。私は唯一割れる窓を蹴破ると、そこから飛び出して逃げた。

 

 私は市民会館へ逃げ込んだ。この頃には追手はいじめっ子ではなく、何かの組織の人間たちになっていた。制御室へ逃げ込むと、追手は経った今製作したというレーザーカッターから熱線を放っている。私は一か八かの襲撃によりレーザーカッターを持つ女を怯ませると、動力源となっていた手近なPCを叩き壊して逃げた。

 外へ出ると、ゾンビ映画のようなパンデミックだった。私はゾンビからは全力で逃げつつ、人間に目を合わせずゆっくりと歩いた。やがてビルの屋上に辿りつくと、赤子を抱く母のためにヘリから物資を受け取るシーンがあった。

 

 それから私は母の実家にいた。二階の一室は「森」という役割を与えられていた。隣の部屋では忍者たちが抜け穴に縄を垂らしている。彼らは自分の追手だったようだが、今は自分も仲間に入れてもらえるようだ。しかし、私は誘いを断り窓辺で一人佇んでいた。部屋の向かい側には大木があり、洞の中にいくつもの目が見える。窓に映る反射を眺めながら、私は決して彼らと目を合わせなかった。梟がやってきて、彼らとの対話を取り持ってくれた。そして私は自分の目が石化の魔眼であることを明かした。目を合わせてはいけないのだ、一人でいさせてくれ、と。しかし、思い切って彼らの方に行ってみると、わたしの魔眼は作用しなかった。私はようやく世界に受け入れられ、少し許されたような気になった。

 

 

 そこで芝居の終わりが告げられ、一気に緊張が解けた。一連のシーンがフィクションであったことを知る。私は感動していた。そして、また何か物語を紡いでみたいと思った。

 

 

 

 それから、私は『MtG』のオンライン世界大会で準決勝までコマを進めていた。今環境はシールド戦がやけに好調なのだ。そのせいだろう。



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2020/02/10

 どういう風の吹き回しか、任天堂がGB版のポケットモンスターにグラフィック向上パッチを当てた。依然としてドット絵だがカラーになった上に画素数はDS版以上のものだったので、その世代のゲーマーである自分が遊ぶにも堪えるものだった。

 私は近所の国道沿いで羽虫と戯れていた。黄色い風船のような羽虫だ。餌か何かに反応してついてくるのが楽しくてしばらくそうしていると、手持ちのピジョットとはぐれた。ピジョットはやたらと大きかったので高架越しにも視認できたが、合図を送っても帰ってこなかった。門限だか何だかで、やむを得ず帰路に着いた。

 帰り道の途中、私の代表作のヒロインがやはり巨大化していた。彼女は巨大化の弊害によりそれなりの迫害を受けてきたようだ。0.4倍に縮小してやると、人並みの背丈となった彼女は私についてきた。

 

 さて、私は何かしらの施設に集住していた。エレベータで自分の部屋のある階へと上がる。ヒロインは産業革命相当の文明を知らないので、謎の箱を訝しんでいた。エレベータは二つあったが、私は絶対に二人だけで乗れるように乗った。閉まるところに後から誰か来たが、急いで閉めた。

 部屋の前につく。やけに近代的だが、どうやらここは彼女と同じ世界の騎士団の寮のようだ。私の個室にはすでにルームメイトの同僚がいる。それが突然部屋から出てきたので、私は慌ててヒロインをドアの横のロッカーへ「喋るな」と言って押し込んだ。

 このままでは埒が明かない。私は彼女の安住の地を求めて寮内を彷徨った。いつしか寮は中学の校舎へと変わっていた。屋外の非常階段を上ると、裸の上級生たちが随分息巻いた様子で降りてきていた。すれ違うたび、私は怯えていた。一番上まで行くと、上級生のリーダー格が白い学ランを着ていた。どうやら右翼的な学生運動をやっているようだ。リーダーは私の何が気に入らなかったのか、私の喉元に日本刀を突きつけた。いわく、彼らは「義」に基づく活動をしているそうだ。そこで私は彼の言う「義」というものを計るべく、騒ぎに集まってきた野次馬に倫理的な問いを投げるよう求めた。「菓子を盗んだ若い侍女を庇うため、老い先短い老婆がわざと怪しげな笑みを浮かべている。一人を銃殺するならどちらか」という問いだった。

 

 

 

 問いの答えは不明だが、衝突は次のステージに進んだ。我々は天空城の天守閣で様々な勝負をした。熱々のラーメンのチャーシューをカルタに見立てて取り合うものなどだ。私の味方は歴代ポケモンの主人公たちで、なぜかカプコンやコーエーあたりのゲームに見るリアルな造形だった。それから、ある芸能人の顔を共有する二人がバーベルを使った演武対決をしているシーンがやたらと強調された。

 

 

 

 対決の行方は分からなかったが、右翼グループと揉めた私は天空城、ひいては学校に居場所がなくなって去ることになった。

 Web小説界隈を見限ったときのことに準えて、多少の皮肉を残していった気がする。



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2020/02/13

 私たちはめいめい、屠殺者のいる施設から脱出を計っていた。恐らく冷蔵庫なのだろう、肉の吊られた-83℃の部屋を駆け抜ける。体温が奪われる。途中、一か所だけ脇腹を斬られたがなんとか脱出できた。

 

 建物を出ると、私は騎士となって近所の堤防で馬を走らせていた。帰り道へ折れようとすると竜が立ち塞がっていたので、手にしていた槍で頭を一突きして殺してやった。すると竜の後ろには自転車が置いてあって、私はそれに乗って帰ることにした。

 帰ると言いつつ、堤防から降りた道のさらに下に広がっているのは温泉街のように華やかな通りである。私は繋がっていない斜め向こうの足場へショートカットしようとジャンプした。しかしそれは縁に弾かれて失敗し、自転車は転落。私はなんとか縁に掴まった。「うわあ、死ぬ、死んじまう!」と叫ぶと、通行人に「うるせえ、そんな高さで死ぬか!」とツッコまれた。手を放すと簡単に着地できたので、注目を浴びた私は「アッハァ、お騒がせしましたぁ!」と大声で謝って誤魔化した。

 

 

 

 別のシーン。私はウイルスソフトの攻撃に遭っていた。動画を奥のウインドウに置いて作業をしていると、サジェスト機能で次へ次へと動画が飛ぶうちに3Dモデルのピンクの髪の少女の動画に行きつく。気にせず作業をしていると、それはやがて壁紙を彼女の裸の画像に書き換えはじめた。慌てて電源を落とし、設定を回復する。しかし同じようなことが何度か続いた。終いに少女の3Dモデルはバグの進行でポリゴンの破綻を起こし、化け物のような姿になっていた。

 

 

 

 別のシーン。旧友とその母が近所の橋の傍で話をしていた。なんでも、人を家に上げることに制約を敷くかどうかの話のようだ。私は以前彼女の家に上がった経験がある、という設定になっていた。

 さて、そして彼女の家のシーンに移った。もう今から帰ろうかというところで、風呂場が通り道になっていた。出口を知らない私がうろうろしていると、何者かに背中を殴られた。見回すと、あたりには近所の子供たちが行き交っている。近所で恨まれるようなことをした記憶はない。もう少し探すと、なるほどいじめっ子がいた。

 

 

 

 別のシーン。我々は長い共同生活の実験から解放された。最後に実験の一環として、この共同生活で知り合った人間から任意で連絡先を交換する時間が設けられた。私はそれなりに人気だったが、交換を誘われるたびに必ず相手のメモのリストを検閲した。ある不愉快なWeb作家と縁のある者を弾くつもりだったが、一人として書いている者はいなかった。そこでそもそも本名を知らないことに気付いて、気にするだけ馬鹿馬鹿しいと思った。

 そうして自分の周りにいたのは、大学時代の学友らだった。これから卒業式に向かうようだ。

 

 卒業式に向かう途中、マンションの一室でのシーンがあった。私は一つ年下の従弟に何かの手助けをしたらしい。親戚筋というやつは学歴について随分持ち上げるもので、みな「ロアちゃんが手伝ってくれたんだから安心だろう」と口を揃えていた。

 それから、いくつか部屋を移動するうちに携帯が鳴った。なぜか父のガラケーを私が持っていた。職場の部下からの電話のようだ。要領を得ない会話をしながら歩いていると、ちょうどその電話の相手がいた。それから父も近くを通ったが、酔っているのか話の通じる状態ではなかった。私は父の部下に携帯を渡し、後のことを任せた。

 

 さて、卒業式では誰かがスピーチをしていた。大きな目標のある私は周りより少しだけ熱心にスピーチを聞いていたが、途中、何かの用事で従姉たちに連れ出された。用事の内容は忘れたが、従姉はお礼を兼ねて近くのアウトレットで服の一着でも買ってやると言い出した。アウトレットへ向かう途中、近くの建物の上から父が声をかけてきた。「俺の寮にあるナントカを持っていっていいぞ」と。ちょうどアウトレットの先は父の職場になっていて、我々はそちらに行き先を変えた。

 柵を開けて中に入ると、だだっ広い建設予定地がある。バイト先の上司がそこで働いていた。背は低いままだったが、かなりの筋肉だった。それから、ある心理学者がワークショップのようなものを開いていた。長らく疲れ切った精神を引き摺っている私は、ワークショップの参加者では無いものの「いつも動画を見ています」と言って相談を切り出した。

 人生を変えるための具体的なアクションプランなど諸々情報は得ているのだが、もはやそれを実行に移し習慣づける気力すらないのだ。労働と、慣れた娯楽と、近い未来への不安と、遠い過去への怒りと、それだけで毎日心と体が回っている。前に他所で「鬱から脱するには知識より体験」といった旨の経験談を聞いて説得力を感じていた自分は、「逆に学術的な見地からこれってどう思いますか?」「そもそもそういう体験ってどうすればできますか?」なんてことを尋ねた。

 いつの間にか我々は車に乗りながらその話をしていた。向こうの答えは出なかった。遠くから、レゴブロックのようにカラフルな塔が見えてきた。



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2020/04/29

 その夢は、水の臭いのする夢だった。

 

 

 

 私は知らない田舎にいた。雨だった。帰り道も分からないままに公園を駆け抜け、山のコンクリート固めの斜面を登ると、近くにいた小学生たちが歓声を上げた。

 同じように帰路を探す、中学時代の友人たちがいた。どう考えても通路でない高い位置や、中から水の出ている穴があった。しかし我々は手あたり次第にそれらをあたった。

 

 やがて町が冠水したのか、我々はフェリーに乗っていた。友人の一人が我々の滞在していたというホテルとフェリーを行き来する方法を編み出していたようで、荷物をサルベージ出来たと喜んでいた。しかし、みんなわざわざ真似をしようとはしなかった。フェリーにはイルカが寄ってきた。状況が状況である。おまけにあんまり多い上に近くで見ると不細工なもので、ありがたみは無かった。

 フェリーには両親も乗っていたらしい。両親は三階の個室で、カラオケ機が無いとぶつくさ言っていた。私はそれが一階の個室前、扉の裏に隠れていることを知っていたが、黙っておいた。

 

 

 

 多分、別のシーン。

 私たちは居酒屋にいた。一行は客の役で店に入ったのだが、私は途中から店員の役をやらされることになった。数珠と、バンダナを身に着けていた私はエプロンに着替えるとき、「外した方が良いですか?」と聞いた。この店はどこか東洋系の民族料理屋のようで、数珠やバンダナはその民族と相性が悪いことを知っていたのだ。

 さて、私は各人から百円を徴収して回った。しかし一人の客が何やら特殊な注文をしたらしく、徴収額が百円でなくなるようだった。座席は釣殿のように池に張り出した場所だった。商品の袋に書かれた小さな文字を探す。すると、店内で騒ぎが起こった。

 

 店にいた人間の数人が、妙な粘液に塗れていた。この粘液は後に爆発するらしい。犯人(人か、それ以上の何かかも分からないが)に唆された被害者は、巻き添えを作ろうと粘液の拡散に努めた。主には性的な誘惑によるものだった。淫行は創世神話になぞらえて行われ、私は旧友に「国を作ろう」と言って迫られた。何とか振り切った。

 結局、無事である人間は檻に立てこもることになった。パニックは数日続き、食糧難が起こった。我々は食糧を共有する手段を有していないらしい。各々が大豆や白米などの食糧を栽培しながら生存していた。確か、汚らしい旧友は鼻くそを食糧にしていた。私はというと、単に食が細いもので何とかなった。

 

 

 

 続きのシーンなのかもしれない。

 雨降る屋敷の中を、私は逃げていた。庭の一室に立てこもると、両側の扉を蛇のようなものがまさぐる。一瞬扉が開くと、一緒に立てこもっていた誰かが攫われた。しかし、彼らの目的はあくまで私であるらしい。というのも、私はこの世界で二番目に強いプレインズウォーカーのようだ。一人が攫われて油断した私は、そのさらわれた一人の裏切りによって扉を開けられ、蛇に攫われた。

 私が二番目というからには当然、一番のプレインズウォーカーがいるわけだ。そしてそれは野望のためにこの手の暴虐を重ねている輩で、つまるはニコル・ボーラスであった。私はボーラスにプレインズウォーカー灯を収穫された。焼けるような痛みに金切り声をあげたあと、私の身体は豹になっていた。ボーラスは黄金の玉座に腰かけると、私を愛玩動物とした。不思議なことに、私はそれを嫌とも思わなくなり、ついにはこの邪竜に愛着すらも抱いていた。

 それからしばらくすると、ボーラスは他のプレインズウォーカーらによって制裁された。私は元いた町に戻った。水の交差点と呼ばれる駅前のスポットが、私の馴染んだ場所だった。小さな、マスコットのようなプレインズウォーカーが二人、どこかへ行くのが見えた。追いかけてみると、二人は「ウォーッチャー」と「ポストマン」という名前で、平和の戻ったこの世界で郵便か何かのサービスでも始めるらしい。ボーラスを打倒したプレインズウォーカーらに仲間意識を感じていた自分は、各々がそれぞれの生活の中に戻って散り散りになっていくことに一抹の寂しさを感じていた。

 

 

 

 別のシーン。私は車の後部座席に乗っていた。旧友と、ある社長が一緒に乗っていた。我々の話題は、古いゲームのことだった。話が盛り上がるうち、仲間の社長に目を付けた我々は「ビジネスの力があれば過去に埋もれた作品の続編が出せるんじゃないか?」という話になった。私も便乗して「シナリオの仕事を振ってくれ」などと言ってみた。私が昔遊んだ『アークライズファンタジア』の名を出すと、他に出てきたのは『英雄伝説』だったかその辺のタイトルだった。自分はやったことが無いというと、是非やっておけと勧められた。

 やがて我々は大きなオフィスビルの前に着いた。恐らく社長がこれから買収の交渉でもするのだろう。噴水のある広場を抜けようとすると、しかし社長はスライムに飲み込まれた。必死の抵抗空しく、飲み込まれた。

 

 

 

 別のシーン。新緑の小路を走るバスに揺られてのことだった。私は紆余曲折の末、女神に愛された。腕に抱きつく女神。だが私にはすでに恋人がいて、反対の腕に抱きついていた。それは以前別れた恋人で、鬱陶しく思っていたはずがこの夢の中ではそれなりに好きだった。何なら、容姿もずいぶん修正されていた気がする。

 女神は嫉妬からか、私の恋人を殺した。しかし、恋人は一枚上手だった。このシーンの最初の方に、女神が何かノートに文字を書くシーンがあったのだが、恋人はそれを女神の持つ特殊なノートにすり替えていたらしい。その効果により、反対に女神の方が死ぬことになった。



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2020/05/23

 私は『世界樹の迷宮Ⅱ 諸王の聖杯』のリメイクに携わっていた。私は茨に覆われた部屋の中にいた。通常戦闘曲のアレンジ案を選ぶことになり、モンスターたちが音源を聞かせてきた。どれもバンドサウンドになっていたが、ほとんど似たり寄ったりだった。ところがアルラウネに加え、終いにはひっかきモグラまでもが擬人化しては色仕掛けで自分の案を通そうとする。押し倒され、幸せになったところで両親が部屋に入ってきた。

 

 

 

 

 別のシーン。

 私は三人の芸能人が持ち寄った動画を審査していた。男性、女性、若い女性アイドルの三人だ。他の二人は快活なものだったが、最後の一人は神戸の洒落た建物で撮影していて、ロケーションの美しさを前面に押し出しながらしっとりとした歌を歌っていた。そして偶然にも、全員がドリンクに関することを歌っていた。『清涼飲料水のCMプレゼンか!』とツッコんだが、いまいち映えなかった。そのあと、男性が選考を控えた私に寄ってきて語りかけた。他の二人にそれとなく難癖をつける形で自分の方へ誘導しようという魂胆だろう。

 

 

 

 別のシーン。私は母の実家前の通りにいた。向こうから長刀を抜いた魂魄妖夢がやってくるので、手で制しながら「短刀も抜くように」とジェスチャーした。そして、脇道からやってきた剣客と戦わせた。

 ところで、主人公にあたる人物が現実の市街地で熱血漢と戦っているシーンの記憶もある。このシーンか、あるいは温めている騎士のキャラクターが投影されたのかもしれない。

 

 

 

 別のシーン。

オタクのイベントの行列についていくと、旧友がいた。理科部で部長をしていた旧友だ。自分の不甲斐ない現状についてとやかく言われるのかと思ったら、案外と寛容だった。やがて友人は駐車場に着くと、理科部員らの車に乗ってどこかへ行った。

 それから、私は港へ行った。船に乗ろうと思ったが、何を思ったか踵を返した。床いっぱいに生け簀のある部屋に入ると、まわりの子供たちがいたずらで閉じ込めてきた。部屋で足の踏み場となるのはソファばかり。そこにも老婆が二人腰掛けていてる。空いた出口に飛ぼうと道を開けてもらったが、結局私は生け簀に落ちて濡れた。

 

 

 

 閉じ込め繋がりでシーンが連続している可能性もある。

 私は一人の女性と一緒に、小さな部屋にバリケードを組んで立てこもっていた。四方の壁を叩く妖怪たち。『女神転生』シリーズの悪魔が混ざっていた気がする。音は通るようで、話すうちに私は妖怪と打ち解けた。ヒロインが私の持つマナの色を喋った。赤、白、青、黒。MtGの、緑以外だ。すると妖怪は「この先予想外の困難が訪れるだろう、これを使え」と言ってカードを沢山くれた。なぜかMtGでなく、遊戯王のカードだった。妖怪は召喚手順からコンボまで、事細かにカードの扱いをレクチャーしてくれた。

 

 

 

 これもカード繋がりかもしれない。次のシーン。

 我々はババ抜きをしていた。弟と、大学の文芸部の先輩もいた気がする。ババ抜きだというのに、途中からどんどんゲームが変わっていく。手始めに、カードが増えた。どこからともなく取り出される隠しカードの数々。「スペードの10を二枚セットで捨てる」というあり得ない光景。もはやイカサマ合戦である。さらに、別ゲームのカードまで混ざりはじめた。食材の絵のカードで、「料理ができた」と言って役を作って捨てる者まで現れた。さて、私が次にどのカードを抜かせようかと心理戦を仕掛けていると、相手は私の髪の毛の中からオセロのコマを引っ張りぬいた。しまいにはカードに混じって現金の入った封筒まで行き交いはじめた。

 

 



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2020/05/26 etc

 2020/05/19

 

 離島の学校だろうか?私はやけに人数の少ない教室にいた。休み時間だろうか、昼下がりの教室には倦怠感が漂っている。ふと、際どい服装の女が伸びをした。私は窓の外の座るヤギに向かって「バフォメット!」と叫んだ。それから「メシアは串刺しだ!」と叫び、椅子に画鋲を撒くことを決めた。すると、入ってきた教師が「君の隣の席がメシアだ」と指示した。私はそこに画鋲を撒いた。

 

 その後、画鋲を撒いたことは問題になった。私は職員室に呼び出され、平謝りした。クラス中から後ろ指をさされ、居場所がなくなった。移動教室中でのことだったのだろうか? 私が自分のクラスに戻ると、だが噂は私を見逃してはくれなかった。

 

 

 

さて、この島は漂流していて、定期的にほかの島と隣り合うらしい。私はそのたびに『ソニック』シリーズに出てきそうなデザインの女性の獣と会う習慣を持っていた。

 

 

 

 別のシーン。

 私は悪役で、高所に陣取って主人公らを狙うスナイパーの役だった。ステージの裏側、壁の外側をよじ登って狙撃ポイントを目指すのだ。陣取るのにも一苦労である。そのうえ使えない弟分がいて、ポチエナやジバコイルといったポケモンに絡まれて隠密行動どころではない。

 

 

 

 別のシーン。海外ファンタジーに出てきそうなキャラクターたちが陸橋を駆け、戦いのための結集していた。彼らはプレインズウォーカーだという。しかし、ここはラヴニカというより日本に見える。プレインズウォーカーらに加えて、これまた海外ファンタジー然とした、芯の強そうなおばさんが集まってきた。どうやら彼女たちは火守女であり、プレインズウォーカーの補給拠点を作っているらしい。ビールサーバー並みの大瓶いっぱいにエストスープを作っていた。

 さて、私はメールを受け取った。内容を見ると、「先日の新歓イベントにおいて、電車内で寝過ごしてしまった者に返金はない」とのことだ。

 

 

 

 

 2020/05/21

 

 地震が起きた。体育館で寝ていた私は慌てて布団を畳むと、赤い六面ダイスを振った。6の目が出たので六年生の集団に混じって脱出した。

 さて、この災害はただの地震ではないらしい。ある因子を持った者は避難所を追放されるが、外にいると終いには理性を失って野生化するらしい。私は因子の出た集団を率いて、別の部屋へ

 

向かった。狭い、駅の待合室のような空間だ。だがなおまずいことに、屋内に留まり続けると今度は自然消滅の危機にさらされるらしい。私はここを寝床とするにあたって、雪山で寝るときのように起こしあいを提案した。

 

 その後、私は少女と二人で施設内を放浪していた。少女は多少、私に懐いていた。

 

 

 

 やがて私はこの世界の真相を突き止めた。二人の仲間に見送られながら、私は人柱として世界を救った。

 そのあと、私は霊体となって施設を回遊した。二人の男はこの施設の中で伝説となっているらしい。その裏側を知っている自分は、多少得意気だった。さて、霊体となった私も他人と会話することができるらしい。私は「『半端者』の作者ですよね?」と半ば伝説の人物のように持ち上げられ、知らないふりをしながらも嬉しくて、照れていた。

 

 

 

 2020/05/26

 

 私は旧友と土手で自転車を牽いていた。スロープのない階段をダンダンと下ろしながら、「ワン、ツー、スリーで歩き出せ!」と口ずさんでしまったので、慌てて「『少女終末旅行』って知ってるか?」と聞いた。彼女が別のものを想像しているのがわかったので、「『幼女戦記』じゃないぞ」と先に言った。

 

 さて、我々は高校時代の後輩の家に呼ばれていたらしい。入ると、なんとまあ豪勢な家だった。一回がホールになっていて、バーまで付いている。パーティーのようで、すでに結構な人数が集まっていた。地元全般に顔が広いのか、旧友らに加えて父までいる。私は「後から見つかって相手をするのも面倒だし、先に父と喋っておこうか」などと考えてちらちら目を遣っていた。パーティーが始まると、コブクロの『蕾』が歌われた。それを合図にみんなで乾杯した。

 

 ふと誰かが、「宮崎駿ってすごいよな、この家って何かに似てると思っていて……」と言った。私は階段を登り始めた。上についた扉をいくつも開けて、登る。白い扉を開け続ける様は、殻か、繭でも破っているようだった。「入り口は華やか。でも上を見ると、皮を破ってみると、そこには……」最後の扉の先には、水色の子供部屋があった。天井が水槽になっている。狭い部屋の中に、トトロタッチのパンダが数匹、寝そべっていた。最後は私が「ツイッタランド」と言った。



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2020/06/15 etc

 2020/06/15

 

 その夢はどこかで聞いた警句から始まった。曰く、「言葉づかいはお金のかからないお洒落だ」と。この数年で随分やさぐれた自分には思うところがあった。

 

 私はある男の物語を見せられた。要は、この警句に説得力を持たせる寓話というやつなのだろう。日本とも西洋ともつかない中世の農村で、貧しい男が老人を助けていた。ここからは想像で補完するが、きっと老人は実は高貴な人物だったのだろう。礼儀を持って接した男は後で厚遇を受けた、そんな具合だろうか?さて、男はそのあとで妙な小屋へ向かった。中の様子は窺い知れないが、この小屋は排泄を目的とした施設のようだ。職員たちはやってきた酔っ払いの身体の内と外を裏返しては、汚水と体をより分けている。もはや屠殺所である。さて、例の男もこの小屋へ入った。しかし男は老人の厚遇により、きれいな水をたっぷりと飲んでいた。職員たちは男を裏返したときに出てきたきれいな水と真っ白な内面を見て、男を元に戻した。

 

 

 

 きれいな水といえば、私は何人かで連れ立って水中に潜っていた。その際、我々は数種類の生物に変身した。何回か変身を繰り返すうち、とても視界の明瞭な生き物になった。黄緑の藻が林のように茂っている。浅い水底を日差しが照らし、澄んだ水は思わず地上と見紛うほどだった。仲間の誰かが、「水中こそ楽園だ。我々はこの生き物になるたんに生まれてきたのではないか」と言った。

 ちなみに私は本来泳げない。

 

 

 

 私は地下鉄の駅を彷徨っていた。大学に入りたてのようで、新たに知り合ったという仲間と一緒だった。私は構内を駆けまわるうち、誤って改札を飛び越えてしまった。ブザーが鳴った。逃げれば無賃乗車もできるだろうが、おとなしく駅員に説明した。

 私はミステリアスな男性をつけ回していた。何か成功のための秘訣が聞き出せるかと思っていたら、彼はどこかの社長だった。しかし私は「自分は経営よりクリエイティブの部門がやりたいので」と言って彼らの誘いに応じなかった。

 

 

 

 2020/06/16

 

 

 

 私はポケモンのコマでチェスのようなものをやっていた。いや、取った敵のコマを使えるのであれば将棋の方が近いのかもしれないが、フィギュアのような立体造形がチェスを思わせたのだ。

 

 

 

 別のシーン。横スクロールゲームのような平面の砂漠で、私はイモムシの集団の一匹をやっていた。すると、向こうからゴキブリの大群が押し寄せてきた。たまらず逃げ出すと、後ろから頼もしいバッタの鉄砲隊がやってきて、弾幕でゴキブリを一網打尽にしてくれた。

 

 やがて、砂漠の地面は水によって沈んだかに見えた。しかし視点が3Dになると、地面は棒となり、竹となった。いつしか竹の棒は一本ではなく、格子状になっている。格子のそれぞれの穴にはカカシが刺さっていて、やがて竹格子は空を飛んだ。

 

 竹格子は町へ飛んでいった。私はいつしかその町の地上にいた。そして私も飛びたいと願った。背中にはゴム製の羽根を背負っていて、私は「セラフ!」と叫んで飛ぼうとした。しかし、上手く開かない。そうこうするうち、旧友とその母親に出会った。旧友親子はこのセラフなる飛行ユニットの上級者のようで、私にコツを教えようかと迷っていた。

 

 

 

 あと、父がシタールを弾く夢も見た気がする。

 

 

 

 2020/06/17

 

 

 

 その日はバレンタインのようだった。私は以前の恋人もどきにチョコをもらった。お返しを期待する圧が強かった。それから、クラスのイケメンからも空箱をもらった。箱の底には「俺にチョコをお返しする権利をやる」などと書いていた。何か頓智を利かせた返しをしなければいけないと思ったので、私は箱に蓋が付いていなかったことを逆手にとって、蓋を見繕ってそのまま返すことに決めた。

 

 

 

 我々は旅行から帰ってきたらしい。客船から陸へ向かう際、我々はエイを使った。沈んでは飛び上がりトビウオのように軽快な泳ぎを見せていたエイだったが、陸に着く頃には随分と失速し、かっこよく決めようと思っていた着地はかなり地味なものになってしまった。

 

 

 

 私は教室の窓からいじめっ子に宙づりにされていた。いじめっ子はその様子をTwitterで拡散し、「1RTにつき一万円よこせ」といって恐喝してきた。私はいじめっ子に落とされるのを待たず、自ら飛び降りた。さして高くなかったようで、首を少しやる程度で助かった。

 それから、各々に幅を利かせている派閥のボスのような連中が、校庭で私を追い回した。囲まれて、逃げ場がないとなったときにいよいよ私はキレた。

「お前らに本当の闇の何が分かる?格好ばかり悪ぶりやがって。死ぬ覚悟があるのか?よおし、殺してやる。どんな手段でも使うぞ。刺し違える気で行けば一人くらい殺れる。どうだかかってこい」

 そう言って襲いかかると、いじめっ子たちは蜘蛛の子を散らして逃げていった。頭に血が上った私は逃げ遅れた取り巻きに向かって獣のように吠えた。

 

 

 

 2020/06/22

 

 

 

 私は暗い牢の中にいた。恐らく中世の城についているような、石造りのものだ。さて、私はここで頻繁に毒に侵されるようだった。その代わり大量の藻のような薬草を持っていて、これで毒を消せということなのだろうが……まずいことに一緒にいた醜いグールがそれらを貪りはじめた。周りが「やばいって、お前死ぬぞ」とうろたえる中、私はグールに止めてくれと言ったが、聞いてもらえなかった。薬草はどんどん減っていった。

 

 

 

 別のシーン。小学校時代に遊んだ公民館裏の広場で、我々はパズルを解いていた。一方のパネルがクロスワードになっていて、どうやらそれは螺旋状に内側へ向かって言葉を埋めていくととけるようだった。それが何を表しているのかと少し考えた後、私はもう一方のパネルを同じく螺旋状に回してみた。すると、それは地図であることが判明した。現在地が「吹田」となっている。我々は急いで吹田駅へと向かった。

 

 道中は自転車だったが、旧友はわざわざ手を組んできた。ともすれば恋愛関係のようにも見えた。

 

 さて、梅田へ向かったはずの我々はまったくの辺境へ着いた。高架下のトンネルの向こうには、雑草が生え放題である。雑草地帯に一人の老人がいた。我々はその老人を襲撃する手はずになっているようだった。だが、私は慎重だった。「抜いてしまえば後には退けない。周囲の状況をよく観察して、確実に殺れるのならやろう」と言った。

 

 

 

 別のシーン。私は以前買ったまま動かない液晶タブレットを放置しているのだが、それがどういうわけか動いた。これでデジタルイラストが描ける! と喜んでいた。



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2020/07/14

 

 私は小学校時代の友人の家に、連絡帳を届けることになった。一緒に先輩もいた。いま思えば先輩は、小学生にしてはしっかりしていたと思う。私がインターホンに出た友人の保護者を相手に緊張して早口になっていたところを、先輩は堂々としゃべっていた。先輩が「礼儀正しいね」と言われているのを見て、何か言おうと思った私は「いやあ、本当にできた先輩ですよ」などと余計なことを口走った。先輩は後で「出木杉先輩と呼んでくれ」と言いながら、友人を見つけて大学のキャンパスに消えていった。

 

 

 

 別のシーン。私はクラスを率いて校舎へと戻ってきた。我々一組の教室にだけ、庇が無い。他クラスには部活動の関係上、何かを干す生徒がいるようだが、うちには必要ないからだという。当然、それは我々共通の不満であった。私は「無ければ作ればいい」の精神で自作の庇を取り付けた。そして、そこでボケを投稿する大喜利を始めた。大喜利のシステムについて、私は「全員が参加する必要はない。いやいややっている人間がいると、冷めるじゃん?」と説明した。すると、ちょうど誰かのボケが盛大に滑った。古典的なオヤジギャグだった。そこで私は「こういうのとかね」と言って笑いに変えた。

 

 それから、私はアプリ開発の陣頭指揮を執っていた。GPS上でキャラクターアバターを見ながら追いかけっこをするものだ。私は逃げる役で、「ああ、あの人さっきからつけてきてるな。追手かな?と言っていたら案の定捕まった」

 

 

 

 別のシーン。街中に走る線路の上を、奇妙な汽車が走っていた。きかんしゃトーマスのような人面機関車なのだが、間の車両が三つに途切れていて、磁力の反発で車間距離を保っている。三つの車両はときに散り散りになりながら、曲がりくねった三本の線路を跳ねまわった。

 

 さて、この奇天烈な汽車だったか、普通のタクシーだったか定かでないが、私は待ち合わせの車両に乗った。すると我々が事前に書いた作文を、先生が校閲していた。途中、先生は「何も感じないなんてことがあるか」と言って原稿を叩きつけ、車を飛び出した。現行を拾うと、自分の感想を主観的に語れと指示があったはずなのに、その文章は客観的な理詰めによる論文調であった。

 そのあと、私は友人から真相を聞かされた。先生は作文に憤ったのではなく、別の生徒が出した漫画のことで頭がいっぱいだったのだ。いてもたってもいられなくなり、出版社に持ち込みに行ったのだという。私が物書きであることを知る友人は「吸収して、刺激受けて来いよ」と言って私を送り出した。

 

 

 

 別のシーン。私は学校に遅刻した。「遅刻するということは云々」と、教師に随分な剣幕でそれっぽいことを詰められて、神経の細い私は酷い罪悪感に駆られた。説教は終わったが、自分の席が分からなかった。適当な空席に座ったつもりが、実は現在進行形で人が座っていた、なんてこともあった。

 それはそうと、私は一番に課題を終わらせて帰ろうとした。すると、私に好意を寄せている生徒(もしかすると、かつての恋人だったかもしれない)が座席ごと移動して出入り口をブロックした。脱出が成功するたびにシーンがループして、何度も同じことが起こった。

 

 

 

 別のシーン。高層ビルの上で鉄骨を渡る男たちがいた。恐らく『カイジ』からの着想であろうゲームの最中のようだ。恐怖に戦く男たちは鉄骨の途中、柱を見つけて縋りついた。しばらく安堵した者たちは思考を巡らせ、「鉄骨を渡るより、この柱をするすると滑り降りた方がまだ生還の目があるのではないか」と考えた。しかしそこでナレーションが入った。このタイプのビルは下層の空間を広く取るべく、下の方で柱が細くなっている。途中で必ず掴み損ねて落ちる。しかし、そんなことは知る由もない。これは悪辣な罠なのだ、と。

 

 



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2020/07/19 etc

 20202/07/19

 

 私は小さな島を探索していた。会館か、プールの跡があった。井戸に入ると体力が回復したが、ほとんどMAXだったので無意味だ。

 島にはなれた気でいたが、翌日にはそれが図書館に変わっていた。図書館は順路に沿ってアトラクション形式で進むものになっていて、東方のクイズなどが途中にあった。最近Youtube入りした芸能人が少し知っていると話していた。自分は難なくとけたが、途中で何かの撮影現場に入りこんでしまった。監督は私をバイトとして雇い、演じさせた。虎の演技をやるとOKをもらったが、後から自分で納得がいかなかった。納得のいかない理由として虎の動きを言葉で描写すると、なるほどと言ってもらえた。

 

 

 2020/07/20

 

 父がゲームをしていた。自分がよく分からず投げ出したものという設定だ。兵団を率いて武具を収集するハック&スラッシュの横スクロールだ。父が花に水をやると、急成長したそれはアイテムをくれた。勝手が分かったので私もやってみた。襲ってきた男を直接斬るのではなく、手元の木材を斬ることで間接的に斬る仕組みだった。斬るというより、削ると言った方が近いか。手数で削りこむと、男の足は折れた。次いで四肢を同じようにしてやった後、最後は首筋を少しずつ削って脅しをかけた。

 

 

 

 それから、MtGでかなりややこしいタイプのバーンデッキを組んだ気がする。信心でも絡むのだろうか?やたらとマナ・シンボルに拘るデッキだが、単にパーマネントを並べて数を稼げばいいというものではなかった。デッキメイクにはコンボデッキに近い、発見の喜びがあったはずだ。

 

 

 

 数人の男女が屋敷に住んでいた。あるとき、一人の男が仲間を殺した。ほんの出来心で寝ている仲間を浴槽に入れ、溺死させたのだ。男は冷静になると、遺体を突き刺し、別人の犯行に仕立て上げようと画策した。幸い被害者は好色家で、痴情のもつれをいくつも抱えていた。捏造には困らないだろう。男はほんの出窓程度のバルコニーのある部屋へ向かった。被害者の過去がよみがえる。このバルコニーで優雅な夜を過ごしている光景だ。

 

 

 

 私はハーレム漫画の主人公になっていた。場所は、父の実家の一階だ。その日はバレンタインデーのようで、私はチョコをもらいながら、二人の女性に絡まれていた。うち一人の女性の妹が主人公に告白することになっているらしい。そこで姉が体を張って主人公に性的なプレイを試してやろう、という名目である。しかしまあ姉も、それをけしかけたもう一人の女性も主人公に気があり、結局二人とも楽しんでそれをやっていた。私が二人からの誘惑に耐えていると、遠くからキン!キン!とサイレンのような音が聞こえた。そして目が覚めた。

 

 

 



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2020/07/24

 私はパートナーの男と共にある仕事で街を練り歩いていた。我々は最初、町医者を訪ねた。木造の古めかしい建物の中で、我々は手術を受けた。インプラントの類だ。といって、ICチップのようなハイテクなものではなく、「からくり仕込み」なんて言葉がしっくりくるような、そんな代物だ。隣の部屋では電流を流されて悶える相棒。一方、私の方の手術は随分と穏やかだ。右のえらから顎に何かを通された。それから耳。とにかく顔を中心に色々といじられた。あとで違和感はないかと顎や首の骨をクイクイと動かしてみたが、まったく支障が無い。見事な手際である。

 

 さて、相棒も手術を終えたようで、我々は探索を再開した。現代日本の住宅街である。ところが我々がある家の駐車場を調べると、『女神転生』シリーズのアナンタが出現した。そのアナンタの上には赤字で60秒ほどのカウントダウンが出ており、静止している。だが四方の道からは別のアナンタたちが迫ってきていた。

 我々はやはりあの病院のような木造の建物に身を隠すと、奇妙な物体を取り出した。耳をかたどったオブジェだ。だが根元の部分、本来三半規管などの内部構造があるべき側面には、複雑な形状の金属パーツが付いている。我々はすぐにこれを鍵だと見抜いた。まずは相棒がそれを自分の耳へ突っ込んだ。しかし何も起こらなかった。次に相棒は私の耳にそれを突っ込んだ。するとそれは本来の長さ以上に奥へ奥へと私の耳に入ってきた。痛みは無く、耳かきに似たかすかな心地よささえある。やがてそれが私の頭蓋を一周したころ、変化が起こった。確かこちらも何か召喚してアナンタを撃退した、とかそんな具合だろう。あまり記憶にない。

 

 

 

 別のシーン。中学当たりの修学旅行だろうか?私は当時の面子とスーパーにいた。ここでは金銭感覚を養うために商品の値札を見て回ることになっている。酒類に興味を示す者もいたが、下戸の私は菓子を目当てに人気のない方へ行った。するとさらにその先には医薬品が置いてあった。どころか、そこには医者がいた(先ほどのシーンとは無縁だ)。なんでもこのスーパーは診療所と併設されているらしい。そこで私は価格予想の最中であったことを思い出し「この閑散ぶりから察するに~」などと無神経なことを口走った。医者がむっとしたので、帰った。しかし、それなりに時間が経っていたらしい。既にバスの出発予定時刻を過ぎ、私は迷子ということになっていた。私は別の車の荷物入れに入ることとなった。荷物入れには先客がいた。髭の強面だ。髭の男は負傷しており、荷物入れの隅に横たわっていた。お互い相手の足の臭いをかぎたくはないが、負傷者を動かすのもすまない。私は二人がV字になるように入り、相手の足を頭の後ろに持ってくることで我慢した。

 

 

 

 別のシーン。大型のビルにはすべてがあった。ショッピングモールからオフィス街、果ては大学までを内包したそれは、もはや一つの都市である。やはり中学のころの面子が行き来していた。私は何か大きな挑戦をするために、人々の生活圏から離れた上層階へと向かっていた。その階のディスコで繰り広げられていたゲームに勝利し、次はその運営側に出会って新たなゲームを作るとか、そんな具合だった。しかしエスカレータの勾配がきつく、ほとんど垂直である。そのうえ蛇行せずエレベータのように一本で最上階まで貫通しているのだから、落ちるときは一番下まで真っ逆さまだ。こんな危ない昇降機は無い。私は他の手段を探した。

 シーンに繋がりは無いが、私は仕事でオフィス塔を訪れる機会があった。高塔の最上階である。高所恐怖症の私は足がすくんでいた。

 それから、ビルに怪物が溢れかえったこともあった。かなりの速さで蛇行する、人と蟲を合わせたような生き物だ。私はそのとき、教室へ戻る途中だった。案内板を見ると、他の大学がアクセスのいい場所にある中、大阪大学は塔の最上階と記されていた。エレベータに乗り込むと、人影が見えた。虫かと思った私は急いで「閉」ボタンを連打したが、手を突っ込まれて扉が開いた。幸い、生徒だった。それからそのチャンスにあと二人ほど乗った。その後まだ来たが、今度こそ虫だろうと思って慌てて閉めた。同乗者たちは「それでいい。素晴らしい警戒心だ」と言っていた。

 



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2020/08/25

 或る温泉でのことだった。ある男性がドッキリにかけられていた。あるいはテレビでやる大掛かりなものというより、身内のいたずらの類だったかもしれない。ターゲットは温泉側の人間として赤子を連れた女性に接客したあと、休憩の間に風呂に入っておくよう言われる。しかし風呂は入り口が分かれているだけで混浴になっており、男性は先ほど通した女性と出会った。女性は男性を誘惑し、性的なプレイを行った。

 それから、男は番頭をやっていた小野塚小町とも事に及んだ。

 

 

 

 別のシーン。私は暗い図書館にいた。どうやら今日は卒業式らしい。図書館は体育館に繋がっていて、我々卒業生は個別に名前を呼ばれて入場する手筈だ。既に整列していたが、私はというとブレザーを忘れていた。急いで取りに戻ったが、自分の書架にブレザーはかかっていなかった。

 やがて我々は階段を降り、広い部屋に出た。するとそこには怪物がいた。どうやら我々はこれまで何体かの怪物を屠ってきたらしい。しかしいま目の前にいる怪物というのはそれらの怪物を操っていた寄生ウイルスそのものの集合体だという。灰色の巨大なうねりはしばらく戦った後、教師の一人に寄生した。私は構わずヘッドショットを狙ったが、敵は一向に死なない。みると、先ほどから私がカチカチやっていたのはピストルの形をしたリモコンだった。

 

 

 

 一応別のシーンだと思う。今度は見慣れた自分の小学校だ。ここではゾンビによるパニックが起こっていた。感染者は歯が真っ黒になるようだ。感染爆発の起こった校舎から逃げ出そうと、靴箱に生徒がごった返している。一人の超然とした生徒にゾンビの歯が迫ったときだった。光明が差し込み、すべてのゾンビたちが浄化された。平和の戻った学校では、生徒たちが校庭へと駆け出してはしゃぎまわっている。私もその一人だった。旧友が青い大きなゴミ箱を蹴飛ばして遊んでいた。私の方へ飛んできたので、拾ってやった。

 それから私はじかに校庭へ繋がる階段へと助走をつけると、三階にあたる高さから前転ジャンプをした。しかし首筋から地面に落ち、けがをしてしまった。

 

 そのあと、ある旧友と帰り道を共にするシーンがあった。雑居ビルの中、学習塾の前を通り過ぎるルートのようだ。旧友はこの学習塾が掲げるひらがな三文字ほどのメソッドに、何かの頭文字をこじつけていた。そのうち、私は上履きを忘れたことを思い出した。私はそこの生徒ではないと思うが、なぜか私の上履きは塾の中にあった。やがて塾の前を抜けると、旧友は三階の窓から飛び降りた。私は普通に階段で降りた後、友人の自慢に「自分もさっき階段から飛んだぞ」と張り合った。

 

 階段の下には自販機があって、私はそこで飲み物を買った。そのあと、先生や弟が来て、一緒に焼き肉を食べた。他はみな別の方法で飲み物を手配していて、私はどうしてそこで買ったのかと問い詰められた。それから、あのとき飲み物を買った金は弟から借りたものらしい。弟は後から「本当は買いたいものがあった」と言って露骨に恩を売ってきた。

 

 

 

 さっきの塾と似た建物だが、今度は図書館となっていた。回廊の周りにたくさんの学生が陣取っている。私はプリントの束を運んできた。エノク書からイスラームあたりまで絡む神学系の論文で、そのなかに隠れた「大天使ナントカ」の文言を探し当てるというクイズ大会のようだ。しばらく経ってから分かった者は回廊中央のスペースへ出るよう、教師から指示があった。やはりと言うべきか、京大を首席で出た天才の幼馴染もその中にいた。

 移動の途中、自分は生徒の一人に「ザミンダーリ」や「マンサブダール」といった一見関係なさそうな語について質問を受けた。「分からないのか」とカマをかけられ「インドの税制か、行政区分とかじゃなかったっけ?」と答えてしまったが、あまり贔屓をしてはいけないとすぐに巡回に戻った。

 やがて回廊中央がこみあってきた。すると教師は私ともう一人の手伝いに、「アンチの帽子を持って外へ出ろ」と言った。ちょうど回廊には木箱があったから、その中身が帽子なのだろう。私は「もしかしてこれは、反逆者らの首を埋めた上に建てられたモスクになぞらえているのですか?」と尋ねた。すると教師は「次回のネタバレになるから黙っていろ」と言った。私は「ググれば出てくる知識じゃないですか」と反論した。

 

 

 

 

 

 

 



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2020/08/26

 私のもとにゲームを作っているという人間が現れた。いわゆるソウルライクと呼ばれるものだ。私はそれを軽くプレーした。十分な出来である。さて、どうやら私も似たようなものを作りかかっているらしい。彼の見ている前で、今度私は自分のゲームをプレーした。同じUnityアセットでも使っているのか、見かけ上大差はない。

 崩れた砦の中、女騎士が横たわっている。私は彼女と共に霧を抜けた。ボス戦だ。騎士のボスはライフを削ると第二形態に移行する。攻撃で装甲が割れて防御が低下する一方、騎士の剣からは砕けた鎧をまとった衝撃波が放たれた。

 

 

 

 別のシーン。私は弟らと共に神殿のダンジョンを攻略していた。私はこのゲームに慣れているようで、一人足早に仕掛けを突破し、上の階の宝箱を取って弟たちに自慢していた。

 さて、私がキーアイテムを取ると、ダンジョンの外から鴉が戸をつつきはじめた。出てみると、呪術師のような連中が勝負を仕掛けてきた。この勝負は弟の操る主人公で戦う必要があり、私は経過を見守った。

 

 

 

 別のシーン。私は伯母の家にいた。予定よりずいぶんと早く起きてしまったらしく、従兄弟一同は暇を持て余していた。私はお菓子を持ったまま、トイレへと引っ込んだ。ちょうど掃除機の音がしたので、しばらく出るのは憚られた。

 便所を出ると、いつの間にか伯母の家では介護サービスを営むようになっていた。仕事は忙しく、大人たちは狭い家の中をてんやわんやである。指揮を執っていたのは大物芸人だった。そしてその右腕、左腕としてこれまた二人の芸人がいた。しかし一方はタイミングが悪く裏で何かをしていて、テレビ映りが悪いことを気にしていた。

 さて、子供だった我々は子供部屋へと引っ込んだ。従姉の二人がテレビゲームを始めた。アトリエシリーズのようなビジュアルで、魔法の使用にコントローラーを回す体感アクションを伴うものだった。私は過去にWiiでやった『ドラゴンクエストソード』を思い出した。自分もこのゲームをプレーしたかもしれない。

 

 

 

 別のシーン。保健室だろうか、ベッドのある一室で、弟が何かのOBだという男に詰められている。このOBというのはやたらと有能なようだが、実に態度が悪かった。寝そべったままで弟を叱責しているのだ。私もまたロジックに寄った人間なので、OBの言葉に納得し、弟の納得しやすいよう横から言葉を添えていた。しかしその途中、教師から一言だけ、「寝そべったまま説教とは何事か」との叱りがあった。なおも起きないOBだったが、そこで気が付いた私は「真に弟のことを思うなら、態度も含めて彼が納得しやすいよう最善を尽くすべきです」と言ってOBを無理矢理起こした。そして立ち位置をOBの隣でなく、向き合う二人の真横に改めた。

 

 そのあと、私はゼミの集まりにいた(メンバーは架空のものだ)。ゼミのOBも参加している。どうやら今日は最終評価の下る日のようだ。といって、あまりオフィシャルなものではないのだろうか、教授の所感を交えた手書きの卒業証書が配られている。私は能力面で良い評価を受けていたが、他方、ネットでの諍いをもって未熟で器の狭い人物と評されていた。周りもみな、「それくらい我慢しなよ」「人の意見が聞けないのは駄目だよ」といった論調だったので、私は聞こえよがしに大きな舌打ちをした。そのあと卒業証書にあった文言を拾ってボケの一つでも挟もうと思ったが、構えたところで「ゴロが良かったので入れただけです」と釘を刺された。

 

 集まりは終わった。帰り道、教授はOBと一緒に帰っていた。どうやらこのOBの母親は教授の教授だったらしい。そんなわけで二人の間には割って入る余地が無く、私はずっと少し後ろを歩いていた。

 すると、ちょうど左手に堤防が見えてきた。上手い具合のぼこぼこ具合で、クライミングやら壁走りやらを使えば二人を追い越すこともできるかもしれない。何より、自分は昔から跳んだり昇ったり走ったりが好きなのだ。私は壁に向かって駆けだした。しかし肉体の衰えはきっちりと反映されていた。私はあえなく滑落した。

 さて、この様を後ろから見ていた者がいる。中学時代の悪友だ。後から入ってきた彼は理科部に不真面目な一派を形成した。彼らとそれを排斥したがる生え抜き組の対立は、私が部長に就任しなかった要因の一つである。さて、そんな彼はこの夢の中でも数人の後輩を引き連れていた。彼らは私の後をつけていたが、彼らの視点になると世界は急にダークファンタジー調のマップに変わった。灰色の空の下、川沿いへの階段を降りた彼らは私の姿を見失った。

 



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2020/09/02

 私はまた『Dark souls』らしき世界にいた。私は色々と武器を持ち替えていたが、ビルドの都合で一番強いのはやはりダークソードという武器になる。私がダークソードを握ると、途端にスリップダメージでHPが削れはじめた。これはまずい、と武器を変えようとしたが、インベントリを漁っている間に死んだ。リスポーンしてもスリップダメージは続く。おまけに篝火の周りにも敵がわんさかいる。一旦別の篝火に転送し、それから武器を持ち替える。それだけでも至難の業で、成功するまでに何度も死んだ。

 それから、楔石の大欠片を集めたり、一品ものの装備を剥ぎ取るためにNPCを殺害する算段を立てたりした。

 

 

 

 別のシーン。私は学校で癇癪を起こし、脱走を図っていた。邪魔をする生徒や教師を躱し、道を塞ぐピアノを叩き壊して扉を開ける。鍵を閉め、更に次の建物へ進む。校庭にぽつんと建つ、一部屋だけの建物だ。私はそこに鍵をかけ、窓から見えないよう身を低くして隠れていた。それからしばらくして、休み時間にかくれんぼをしていた旧友がたまたま部屋に入ってきた。そのまま3~4人が探しにきて、私は連れ戻された。実に20日が過ぎていたという。

 

 この旧友というのは中学時代、私に架空の借金を取り立ててきた実在の人物である。当人は冗談のつもりだったようだが暴力が絡むもので、とうとう保護者が出て解決することになった。しかしまあ私はそんなことをされながらも、彼とはゲームの談義をする仲だった。私たちは三年生の冬にWiiで発売した『Xenoblade』や『THE LAST STORY』の話で盛り上がっていた。私立校に行く彼は一足先に受験を済ませてプレイしていて、私はそれを羨ましそうに聞いていたのだ。

 さて、私たちはそれからこの夢の中で『マリオカート』らしきゲームをやっていた。だというのに、私は何かにつけて話題を上に挙げたゲームの方へと運ぼうとした。

 

 

 

 別のシーン。私は学校の同級生たちと寝台列車に乗っていた。恐らく修学旅行か何かだろう。私はこの同級生たちの中に、かつて自分を踏みつけて放逐したネット作家がいると知っていた。どうやら数日前から計画を練り、殺害するつもりのようだ。ディナーはバイキング形式になっていた。みんながぞろぞろと席へ向かう中、私はそいつの姿を探した。部屋の隅、手洗いの近くの、果物の旗がのぼるテーブル近くでのことである。運悪く自分の班のテーブルの近くを横切ってしまった私は、「こっちだよ」と呼ばれて着席した。計画は失敗である。

 

 

 

 別のシーン。学祭か何かだろうか?通りに屋台が並んでいる。もうすぐ閉会のようで、屋台はめいめいに在庫を減らそうと投げ売りを始めていた。私はというと、どこかへ戻る必要があった。恐らくは自分のクラスの屋台だろう。

 さて、帰り道の途中で私はある旧友と出会った。確か、浪人して京大へ行った近所の同級生だ。旧友は血を流し、死にかかっていた。彼は私に折れたピストルを手渡すと、「過去へ戻って、俺から銃を取り上げてくれ」と頼んだ。私は言われた通り過去へ飛んだ。

 どうやら彼は裏社会の人間だったらしい。サングラスをかけた黒服たちとの会合があった。そこで手持ちの銃を見咎められた彼は、黒服たちに殺されていた。過去を見たはいいが、自分が改竄に成功したかどうかは定かでない。

 

 それから、普通に祭りを楽しんでいるシーンもあった気がする。あるいは運動会だろうか?ミュージシャンか何かだろう、大物風を吹かせる二人の男が紅組、白組に分かれていて、私はその両方を「先輩」と呼んで慕っていた。そうして、自分たちのテントの前を通り過ぎていく神輿に手を振っていた。

 

 

 

 

 



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2020/09/04

 私は家族と出かけていた。酷い雨だった。駅構内のデパートでは無料の折り畳み傘が配られている。ついでに傘の補助パーツや自転車も配られていたが、私は目敏く笠だけ頂いた。

 それからデパートの外階段を濡れながら歩く途中、試供品として配られていたシャンプーが落ちているのを見かけた。私は家族が「汚い」というのを「この雨だからすぐに流れる」といってシャンプーを拾った。実は家系に貢献するという意識より、単に瓶のフォルムが気に入って収集したかっただけという側面が強い。手に収まりのいい、縦長の、緩やかな螺旋を描くようなデザインだ。

 

 

 

 別の日、また出かけた。昼食に何か甘いものを食べたというのに、両親はまだ「しめにラーメンだ」などと言って車で住宅街を回っている。この辺りには自宅で経営する店が多いようだが、両親はいくつか「ハズレ」の店を知っているらしい。最終決定権は私に委ねられた。本音を言うと「もう食べたくない」だが、適当に選ぼうとグルグル回っていた。

 それから、私はグライダーで大都市の摩天楼の間を滑空していた。やがて私はラーメン屋に突っ込んだ。なお、このラーメン屋にはファンネームのようなものがあるらしい。記憶にはないが。

 

 

 

 別のシーン。私は知らない町に遊びに来ていた。妖しい家の、薄暗い螺旋階段をのぼる。下から弟が呼んでいたような、ついてきていたような気もする。

 のぼりきると、ある作家が現れた。実在の、喋り方が何となく鼻につく中年作家だ。作家は自分語りを始めた。「世間はやれ革新的な問題作、意欲的な実験作といったものばかり煽り、同じものばかり書いていれば老害だの何だのと煙たがられる。だが私はあの頃の作品が好きだ。何なら文壇の針を逆戻りさせてやりたいとさえ思っている」。そう語る作家に、時代は違えどゼロ年代の残兵たる私は大いに共感を示した。

 薄暗い階段の上は、柔らかな間接照明の照らす木造の空間である。屋根はガラス張りのドームになっていた。そこからは山に囲まれた絵本のような街の夕暮れが一望できる。私はその眺望を褒めたたえた。

 

 さて、私が作家と家を出ると、家は砂利でできた急斜面の上に建っていた。近くに大学のキャンパスが見える。どうやらこの大学はキャンパス拡張のために作家に立ち退きを要求しているらしい。作家が「ロシアに別荘でも買うか」と言うので、私はすぐにスマホで検索をかけた。しかし低スペックなスマホが固まっている間に作家が先を越し、「君それ、いつのスマホだ?」と聞いてきた。

 

 それから、作家の家は空を飛んだ。大学を見下ろす飛行の最中、作家の家に住む数人の男が現れる。多少変わってはいたが、それは中学の理科部仲間たちだった。なんとあの作家、我らが理科部のOBだったというのだ。

 仲間の何人かが滑り台で地上に飛び降り、空中の私たちとバドミントンでラリーをした。結構な距離だが、よく繋がったものである。とうとう私も飛び降りる決意をした。私は滑り台に乗ると、自分で前に打ち出した羽根に追いついて一人ラリーをしてみせた。

 

 

 

 別のシーン。ポケモントレーナー同士のバトルロワイヤルがあった。敷地内にばら撒かれたアイテムやモンスターボールを回収して戦うというシステムだ。中にはイベント入手や、暗号で守られているものもある。私はカタカナの「カ」を「りき」と読みかえる問題に気付いてワンリキーをゲットするも、同じやり口で取れるはずのゴーリキーやカイリキーがすでに人に取られていた。他にもトレーナーの筋力アップやスピードアップの装備などもあったが、酷いときにはロッカーを開けた私を突き飛ばして他の人が取っていった。何度か行われた試合のほとんどは、そうした振るわない戦績である。

 最初の一回は高校の校舎に天才的な旧友が最上階に立てこもる展開となった。マネネあたりのエスパータイプを使っていたと思う。ダイスの目に応じて弱体化をかけながら金銭を奪う、といった嫌味な戦法だが、誰も歯が立たなかった。私は母と合流する約束があったが、最上階には近づけず、知らずに踏み込む母の無事を祈っていた。やがて、彼がこのまま長時間首位をキープするのであれば足切りを行うという旨のアナウンスがあった。ちょうど自分より強いプレイヤーと鉢合わせた私だったが、「私なんかと戦っている場合か?」と言ってけしかけた。私は旧友の攻略を他人に任せ、足切りが発生しない前提のアイテム回収を始めた。まあ、どうせ最後は負けたと思う。

 

 

 

 ある試合で学校を探索する途中、私がベッドで休むと天井には大きな蛾が何匹も張り付いていた。前日、現実でも部屋に虫がいたのだ。そのせいだろう。布団越しに殴ると、確実に手に感触が残るサイズだった。あとから先生を呼んで布団を汚したことを謝ろうと思ったが、布団は綺麗だ。どうやら教室を間違えたらしい。理科室で普通に過ごしていた生徒たちに白い目で見られた。退出しようとした私だったが、そこで彼らは私を呼び止めた。

 

 気付けば私は妙なゼミの発表会に参加していた。考古学絡みだろう。みんな次々に楽しそうなポーズの土偶だか仏像だかを紹介してきた。途中、一人の教授が床を踏み抜いて下に落ちた。下は何層もの遺跡になっていて、私も落とした切符を追って遺跡に落ちた。どんどん床を踏み抜いて、下へ下へと落ちる私たち。やがて遺跡の崩落が始まると知ると、引き上げを決めた仲間たちは私の救出だけ諦めた。そして「あいつはいいやつだったよ」などとそれっぽい空気で別れを惜しみはじめた。私は必至で遺跡を駆けあがった。浮遊する水晶の階段が作る極めて不安定な道を駆け抜ける。何とか生還すると、私はヒーローのような扱いになっていた。私はそのままジェットコースターに飛び乗り、観衆へと手を振った。

 

 

 

 さて、再びポケモンバトロワが始まった。今回も肉体スペックの差で序盤戦にてこずる私だったが、ある一室で鉢植えになっているフシギバナに出会った。仲間にしようと思って水をやっていると、その前に部屋が水であふれた。部屋にはリザードと、リザードンがいた。助け出すと、代わりに彼らが仲間になった。私はリザードンに乗って空を飛んだ。

 家族と合流する約束になっていた、ビルの最上階へと飛んでゆく。私の家族は見せ物をやっていたらしい。私がリザードンの火吹き芸を見せると、観客は湧いた。そのあとアイドルが出てきたが、再びリザードンが火を噴くと注目をすべて攫ってしまった。やがて私たち演者は浮遊する遊具に乗った。地上の観客は演者にピンクのボールをぶつけてくる。当たった演者は退場し、一方ボールをキャッチした演者は投げ返して観客に当てる必要がある。私はボールをキャッチして、遊具の上層へと上った。遊具の上層は温水プールに浮かぶガラスドームになっていた。ドームの四方にはハリウッドやジュヴナイルなど、現代文化の様々なジャンルが提示されていて、私が外に出るためにはそのどれかを破壊することで壁を破る必要があった。

 どれかは忘れたが、私は破った。すると遊具は空中分解した。私は落下するかに見えたが、ある女に助けられた。『Helltaker』の悪魔にいそうな容姿の女だ。女は裏社会を渡る気ままな独り者で、政府の諜報機関の人間とも持ちつ持たれつでよろしくやっているらしい。私が元カレの話をすると、女は「あいつとは一緒にゲームをするだけの仲だった」と言って強がった。

 

 

 

 また、何度目ともつかないポケモンバトロワが始まる。どうやらゲームエリアとなる敷地は浮遊島になっているらしい。スタート地点を選ぶとき、私はいつもの反対側に陣取ってみた。前にリザードンと飛びたったあたりの地点だ。標高の低いこちら側には四方が全てガラス張りになった「マダムの家」があるらしく、そこでは何も持っていない時に限りほとんどすべての低級アイテムが狙えるらしい。

 常連の少女曰く、おすすめはエスパータイプポケモンが入ったボールらしい。ちょうど、近くにサーナイトが寄ってきていた。サーナイトはテレパシーを使ってつがいで交流していたが、いざ繁殖するとなると尻尾が生え、その尻尾同士をこすり合わせる形で交尾した。「精霊により受胎」くらいの概念的な生殖を期待していた私は、思わずツッコんだ。



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2020/09/06

 昼夜逆転もとうとう正午まで行ってしまった。横になってすぐの、夢というよりはまだ意識があるときのことだ。目を閉じると、視界というよりは確かに意識の中に、知らない女の顔が次々に出てきた。皆一様にそれなりの不細工だった。

 

 

 

 小学校の校舎だ。今から『逃走中』が開催されるらしい。注射を受けた参加者の一部がハンター化するようだ。私も注射されたが、ハンター化はしなかった。説明を聞くに、このハンターは原作よりずいぶんとヌルい仕様のようだ。ハンターの速力ごとに追っていい相手が決まっていて、おまけにその中から選出された現在捜索中の対象以外は見つけても追わない。対象は結構な頻度で切り替わるので、最悪追跡を中断することもあるようだ。

 さて、視点はある旧友のもとへ向かった。高校時代のクラスメートだ。音楽オタクで、今思えば歳の割に大人びていたと思う。旧友はあるVtuberと、一人の女子生徒と三人で学童の建物に籠っていた。するとハンターがやってきて、一人をつかまえた。どうやら「増え鬼」式のようで、もう一人捕まり、旧友は3VS1で追い込まれた。建物を出て外周をぐるぐる回っていると、ハンターの一人が機転を利かせ、挟撃を仕掛けて旧友を捕らえた。旧友は捨て台詞に、何だったかの私語だかネットスラングだかを吐いていた。

 

 やがてミッションが発令された。今回は某Vtuber事務所とのコラボらしい。ライバーのデザインされた車が用意されていて、どれを呼ぶか逃走車が決めることになった。選出されたライバーが高架下へ乗り付けてモノマネをすると、これが爆笑を呼んだ。高架下の狭い歩道には人が群がり、歩行が阻害された。私はその最中、眼下の車道を歩くハンターと目が合った。別の旧友だ。私を狙っている。私が渋滞に巻き込まれている間に、ハンターは歩道の出口側に回り込み、前からやってきた。捕まりそうになった時、私はそいつの正体をアンドロイドだと看破することによって首の皮を繋いだ。

 

 正体の割れたアンドロイドは展開し、機械的な内面を露出する。同時に周囲の風景も変容し、私は電車の屋根の上にいた。アンドロイドが殺しにかかってくる。やがてアンドロイドは難題を提示した。「この羽虫を殺せ。ただし、レーザー系の兵器を用いよ」とのことだった。すると、ちょうど自分の傍にはドラえもんがいた。ドラえもんは小型レーザー銃を取り出すと、羽虫に狙いを定めた。しかしどういうわけか手が震えていて狙いが定まらない。するとアンドロイドは殺生に関する倫理的な問いを投げ、ドラえもんの動揺を誘った。「君は虫を殺すことに抵抗を覚えている。すなわち君には充分な良心が備わっている。良心の呵責を踏み越えた上でなお殺生をはたらくということは、それを機械的に済ませてしまう無頓着な人間などよりも幾分残虐で非道な精神性の持ち主であることの証左になるのではないか?」と言った具合の論旨だったと思う。

 

 

 

 別のシーン。私は田舎町を歩いていた。商店街だろうか?個人経営と思しき散髪屋などが立ち並んでいる。私は本屋で一冊の本を手に取った。そこには何かしらの興味深い内容が書かれていた。物語だったか、論文・エッセイの類だったかも定かでない。とにかく自分が日頃見慣れたものとは深度か方向性が違っていて、知的好奇心の満たされる内容だったと思う。

 さて、私は最初、特に何の気なくその本を読み終えて店を出た。それから商店街を進むと、別の店でまた同じ内容の本に出会った。いや、どうやらそれはさっきの本を含んだ総集編か、合同本のようだ。しかし他の収録作には興味を惹かれず、これなら単行本で買うよと言って戻した。さらに進むと、とうとう商店街は終わり、山道が見えた。私はやむを得ず引き返した。しかし、一本別の通りに入ってしまったらしい。件の本のある本屋はとうとう見つからなかった。

 



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2020/09/15

 私は不甲斐ない身の上についての責めを受け、両親と口論になった。私はとうとうそれならと言って稼ぎも無いのに家を出た。私は見る見るうちに飢え、渇き、やせ細っていった。そして腐敗が始まり、最後は体を植物に侵蝕されて生死すらわからない状態になった。

 

 

 

 別のルート。私はあてもなく彷徨ううち、かつての教え子の家の前を通りかかった。四年ほど前に教えた、不登校の中学生だ。私は彼が今どうしているか知りたくなった。だが流石にこの状況では合わせる顔も無い。私はそのまま家を通り過ぎた。

 

 それから私は駅へ着いた。モノレールの万博記念公園駅だ。いつもはここを経由して大学へ通っていたが、この夢ではここがそのまま阪大の設備になっているらしい。駅の構内に上る階段は無く、鉄骨をよじ登るほかなかった。

 さて、どうやら私はまだ阪大に入っていないらしい。この鉄骨のぼりは入学試験の役割を担っていた。私の他に鉄骨を登る者が多数。みな足を引っ張りあいながら先を争っている。トップを走っていた私だったが、最後の最期で足を掴まれ、二位に終わった。一位はというと、前に本作中で「のび太」と称した旧友である。

 現実でののび太はこと高校受験に関して私をライバル視していた。成績上位者が模試の成績を競い合う中、そもそも塾にすら行ってない私が「受けていない」と言うと、「逃げた」だ何だと盛大にマウントを取ってきたのを覚えている。

 そんなわけで、次の関門は二位の位置から始まった。鉄骨の上、長い道の途中にはいくつもの謎解きが設置されている。こと謎解きの得意な自分はすぐにのび太を追い抜いたが、向こうは私の答えを真似てすぐに追いついてくる。謎解きエリアの次はパズルだった。のび太はこの手のパズルに造詣が深いらしく、おまけに身体の動かない私は扉の重さや窓枠を乗り越えることにてこずった。結局、大した順位にはつけなかった。

 さて、一連の受験戦争にはギャラリーがいたらしい。血の滲むような努力で成績を上げるのび太が主人公なら、才能に胡坐をかく私はあまりいい描かれ方をされないのだろう。私はギャラリーから石を投げられた。四方八方から飛んでくる攻撃にうずくまり、寝転がる。やがて私は結構な高さのある回廊から地上へと転落した。頭部から大量の出血。ちょうどそこに母が来た。医療従事者の母は私の救命を計ったが、私はこのタイミングで蜂に刺された。二つの死因に対処しきれず、私は死んだ。

 

 

 

 別のルート。私はのび太をはじめ理科部の面々と共に阪大へ受かっていた。例の、鉄骨の上の駅の中を歩く。仲間の一人がフランス留学の経験者だというので、我々はフランス人学生らの集まる階へ行った。そしてそこででたらめな歌を歌った。フランス語でも日本語でもないので、どうせ向こうも分からないだろうと言った魂胆だった。

 

 それから、我々は鉄塔の根元の狭いスペースに閉じ込められた。我々には各々担当の死神が付いていて、今から迎えに来るようだ。死神たちはみな、白い髪に黒い服の女性だった。仲間たちは順に鎌で首を斬られていく。私の担当は小柄で線の細い、陰のあるおかっぱ頭だった。最近聴いた『東京カニバリズム』のMVの影響かもしれない。そんなわけで私も首を斬られて死んだ。

 

 

 

 別のシーン。学校の廃墟には古びた機械人たちが住んでいて、人間は奴隷化されている。ほぼ完全に某自作の世界観である。さて私はと言うと、機械に付き従う途中、何かの拍子にサッとある教室に引き込まれた。どうやらここは脱走者たちの潜伏地らしい。地べたに伏せると、なるほど廊下の窓からは見えないようになっている。我々はそれからも何人かの奴隷を引っ張り込んだ。

 さて、我々脱走者は特にこの学校を抜け出す算段をするでもなく、気ままな潜伏生活を営んでいた。だがあるとき、この教室を引き払うことになった。私がもたついて置いていかれると、あとから軽音学部らしき面々が入ってきて鉢合わせた。もはや機械人の支配という設定はどこかへ行ったらしい。

 校舎を彷徨う。どうやら学祭終わりの片付け時間のようだ。窓から教室を覗いて回ると、知った顔が何人かいた。その中の一人、中学までの旧友が片づけを放り出して私のところへ来た。中庭へ出ると、旧友は結構な高さのあるオブジェに飛び乗った。私も身の軽さには自信があったが、昔の話である。足りない筋力、上がらない足。到底上れたものではない。しかし私が機転を利かせて背筋を使って上ると、「素晴らしい。うちのサークルに入らないか」といって数人の男女が現れた。どうやら彼女もその一員のようだ。そのときの私の返答は覚えていない。

 

 



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2020/09/17

 私のメモ帳には債権リストがある。私はある旧友に金を返すよう求めた。しかし友人の曰く、私が金を貸したのは夢の中でのことだった。危うく架空の借金を取り立ててしまうところだった、と慌ててメモを消した。手元のメモにはそのほか天使への債権なども書かれていたが、弟へのもの以外すべて消した。実際、現実に照らすならそれで正解である。

 

 

 

 別のシーン。私は小学校のグラウンドでサッカーをしていた。珍しく私がキャプテンで、ジャンケンでメンバーをドラフトしていた。私はキーパーでありながら、攻めに転じた。ゴールが入っても弾をセンターに戻さないシステムで、立て続けに三点入れた。

 

 

 

 別のシーン。京都を思わせるロケーションにいた。回廊の塀の外には竹林が茂っている。茶屋の傘の下には程よい数の観光客が腰かけている。私はそこであるVtuberを探し、見つけた。少女の姿をしていて、私とはちょっとした共通点のある人物だ。私は彼女の手を引き、ぐねぐねと曲がった坂を上りはじめた。坂を上りきって堤防のような場所へ出ると、私はそこで彼女と一度別れることを予期した。このステージを抜けた次のシーンは彼女の内的世界となっており、ナビゲートしようにも通信すら通じないようだ。私は彼女に気を付けるよう言った。

 さて、堤防の先はうって変わって西洋風の神殿になっていた。壁で囲まれた空間というより、柱の間を渡る梁の上が進路になっている。魚か何かの亜人が防衛していて、結構な耐久力なので殺しきらず怯ませながら駆け抜けた。

 神殿を抜けて下へ降りると、今度は薄暗い現代風のステージだ。そこらじゅうがフェンスで仕切られていて、相変わらず亜人たちが待ち構えている。私は連れにフェンス越えの操作を教えた。「LT+B」とか、そんな具合だったと思う。すばやくやれば追跡を逃れたり、防衛をすり抜けることもできる重要な操作だ。なお、このときの連れはすでにそのVtuberだったかどうか怪しい。少女でなく少年に変わっていた気がする。

 

 それから私たちは橋に差し掛かった。深山の渓谷に映える、立派な屋根付き橋だ。このシーンではより明確に、連れは少年に変わっていた。どころか特定の人物、私の過去の教え子だった気もするが、実物よりも痩せていてアクティヴだ。私は彼を「○○少年」と呼んでいた。他にも我々のような大人と子供のペアが橋を渡っていたが、私のその二人称は目立っていた。さて、我々は橋を普通に渡るのでなく、手すりを外から掴んで渡った。少年の提案だ。いわく、ここは柳田小学校なる学校の敷地で、そこの学生たる彼はいつもそうしているのだという(少年が教え子であれば彼は私の後輩であり、柳田小の学生ではない)。私もこの橋のことはそれまで敷地外からではあるが見知っていたようだ。

 

 橋を渡り終えた後で他のペアに混じって順路を行こうとすると、少年が脇道を見つけた。断崖を下っていくルートだ。狭い足場には杭が打ちこまれ、ロープが渡されている。未踏の道でないことは確かだが、何の準備も無く通るべき道でもないだろう。少年に手を引かれながら、私は迷っていた。



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2020/09/19

 確か従姉の家でのシーンがあった。風呂の順番を間違えて、裸の従姉と鉢合わせた。それから、従姉のPCに趣味の検索履歴を残してしまったことを危惧している自分もいた。

 従姉宅の近くには駐輪所があった。自分はバイクに乗っていて、「この排気量のバイクはどこへ止めればいいのか」などと困っていた。

 

 

 

 『スーパーマリオギャラクシー』らしきシーンもあった。ほうき星の天文台をうろつき、やっとギャラクシーへ飛んだ。エジプトモチーフの、ピラミッドの見えるステージだ。ばねマリオを使っていた。ヒップドロップで壊す岩があったが、なかなか位置が合わずてこずっていた。

 

 

 

 主な記憶はここから、倉庫でのシーンだ。FPSでもやっているのだろう。私は銃を持って周囲を警戒しながら進んでいた。どうやら私は図らずもゴースティングをしているようで、前方にちょうど配信中の米大統領が見えた。私は大統領を射殺した。

 それから私は親友と合流した。倉庫の隣には親友の家があって、我々はその塀に隠れようとした。するとある旧友がやってきて、自分も入れるよう言った。親友は面識がないのでと拒んだが、私の顔に免じて入れてくれた。さて、いつの間にか親友は『とある』シリーズの御坂美琴にすり替わっていた。御坂は遠方へ向けて超電磁砲を放った。居場所がばれたのでと、我々はリチャージまでの間また倉庫に隠れることにした。

 

 

 

 次に倉庫に来たとき、私は別の旧友と一緒にいた。小学校時代、私はいつも後に不良と呼ばれるグループの仲間とサッカーをしていた。しかし途中で弾かれ、それまで鬼ごっこをしていたグループに入ると、布教するような形でサッカーグループに変えてしまったのだ。さて、この夢でも私は元々不良グループの下っ端だったらしい。そこの中心人物の下で、私はカードゲームのプレイマットを作っていた。しかし待遇は悪かったようで、鬼ごっこグループの中心人物に引き抜かれるような形でグループを移った。私の技術はそれなりに重用された。

 

 

 

 別のシーン。例の倉庫には詐欺グループが集まっていた。私はそれと知らず答えたアンケートの解答をコラージュで誓約文にされた。そして報復を恐れて足を洗えないまま、彼らの詐欺に加担していた。実にお粗末な手口で、無警戒な人間から金が巻き上げられていく。私は金の管理を任せられ、封筒に入った汚い金を仲間に分配していた。

 分配が終わって倉庫を出ようとすると、文芸部の先輩に呼び止められた。「ロアはもう卒業だよな?これからどうするんだ?院に進むのか?」などと聞いてきた。そんなことよりも、私は先輩が詐欺グループに所属していたこと、私も加担しているのを見られて待ったことが残念だった。

 犯行の後、やはり倉庫に集まる面々。どうやら私は彼らの仲間内でのトレードを仲介しているらしい。トレカを持ち込むゴブリンや、目や胃袋の描かれた何語かも分からない本を欲しがる外国人など、妙な連中ばかりだった。しかし私はそれら曲者たちのトレードを見事に仲介し、彼ら全員と良好な関係を築いていた。さて、私には連れがいた。中学時代の旧友である。旧友は私のコミュニケーション力を褒めたたえた。

 それから、倉庫に警察が押しかけた。我々詐欺師は蜘蛛の子を散らすように逃げだした。近所の堤防沿いの道だろう。いくつかのテニスコートがフェンスで区切られて連なっている。道中には黄色い法被を着た憲兵に加え、緑の法被のただの人攫いもいる。私はフェンスを乗り越えてそれらを回避した。やがて花咲く坂道を落ちるように下ると、その下には北朝鮮人らのビルがあった。人攫いたちの拠点だろう。私はミサイルに跨ると、将軍様の看板めがけて突撃し、ビルを粉みじんに砕いた。

 ビルの眼下にはグラウンドが広がっていた。どうやら私は日本代表としてサッカーワールドカップで優勝したことになったらしい。近くの電光掲示板を見ると、みんな馬鹿騒ぎである。小学校時代の先生がハグをしにきた。私は手近にあった座布団を膝で踏んでスライディングすると、先生が私を捕まえ損ねるのを楽しんでいた。



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2020/09/21

 私はある大物ラッパーの子供だった。彼は裕福で、結構な家を持っていた。敷地内にはプールや広い庭があった。さて、私はトンネルの中にいた。敷地の外、森へと続くトンネルだが出口がない。一方の口が捻じ曲げられ、合掌するように閉じられているのだ。私はそれを魔法か念力のように触れることなく押し拡げた。敷地外の森には他のラッパーたちが待っていた。私の仲間のようだ。しかしそれらはアンダーグラウンド色の強い人間ばかりで、メジャーシーンで名を成した父は彼らと関わることに良い顔をしなかった。私は父に向けてラップで力説した。その後どうなったかは記憶にない。

 

 

 

 別のシーン。私はデパートにいた。何らかの品を求めてのことだ。多分、目当ての品を買った後のことだと思う。私はホビーコーナーに並ぶトレカに誘惑されていた。しかしデパートが家の近所なのか、店内には知った顔ばかりがたくさんいた。私が貧しいことは周知の事実である。「なぜお前がこんなところにいるのか」といった目線に耐えかね、私はすごすごと売り場を去った。

 

 文房具売り場あたりだろうか?私はあるVtuberと出会った。特に何を伝えたことも無いが、最も視聴しているという点では「推し」と呼んでいいのかもしれない。彼は他数名の女性のはしゃぎぶりに辟易しながら保護者のような態度でいるのが常で、この夢でもそんな具合だった。さて、彼らとつかず離れずいると、突如デパートにろくろ首が現れた。客が散り散りに逃げる中、私はたまたま推しと一緒にエスカレーターの方へ逃げた。

 それからしばらく逃げて、私は立体駐車場へ出た。推しとは既に別れている。駐車場は階段部分だけが室内となっていて、私はそこへ逃げ込んだ。階段は踊り場部分が抜けて段だけ浮いていて、昇降にはジャンプを要する構造だ。さて、怪物はろくろ首だけではないらしい。いま私を追っているのは太鼓腹の青鬼だった。青鬼は階段部屋に入ってきたが、どうにもこの怪物たちは個々に偶数階または奇数階のどちらかで攻撃行動を封じられる特性を持つようだ。私は眼前に迫った青鬼に祈った。多分、攻撃されなかったと思う。

 それから、階段部屋には私の家族がやってきた。これからTRPGめいたすごろくでもやるようだ。しかし、父が眠っていて一向に起きない。GMを兼ねていた私は仕方なく、減ったPLに合わせて難易度を修正した。それから、今回は海を渡って後半の島へ着くところまで進めることに決めた。

 

 

 

 別のシーン。私たち家族は近所の公園を目指していた。堤防の上を進む一行だったが、私は進行方向が逆であることに気付いた。私はそれを家族に伝えたが、父は「ほら見ろ、あの橋があっちに見えるだろう。だからこっちで合っている」と言った。結局、私の声は聞き入れられなかった。実際、現実でもこんな具合なのだ。大学受験の時、家族三人に「そんなはずがない」と言われて会場を間違えたことがある。正しいことを言っていても押しに負けるのが私である。

 

 

 

 上と続いていた気もする。私は父の実家にいた。仏間で寝転がっていると、『グリッドマン』の宝田六花と新条アカネが一緒だった。我々はしばらく三人でいちゃついていたが、先に言った家族に急かされて後を追った。配管だらけで薄暗い鉄塔の内側。螺旋階段を上る私たち。途中、家族と共に先に行った歌手がいた。歌手は銃を持っていて私たちを攻撃したが、それは予想されることだった。完全に偏見だが、根暗な歌手は我々の仲を面白く思わなかったようだ。

 歌手を倒したのだろう、我々はさらに鉄塔を登った。この頃には螺旋階段も無く、ほとんど配管をよじ登るような進路だったと思う。さて、鉄塔の頂上にはパズルがあった。私がそれを解き進めるうち、そこには黄金の神が顕現した。神は私にその身を依り代として差し出すよう言った。きっとそれは神による支配の始まりとなるのだろう。私はそれを拒み、神と敵対した。天井からは蜘蛛が数匹降ってきた。それから、人蜘蛛も一体ぶら下がっていた。私は自作のキャラの名を呼んだが、彼女は蜘蛛部分のデザインが特殊であり、ここにいるそれとは異なる。

 落ちていった人蜘蛛を追って、私も塔を落ちる。地上階は板張りの広間になっていた。そこにはダウンした仲間がいた。女性だが六花でもアカネでもなく、一人である。私は彼女を助け起こした。周りを見ると、ポケモンやドラクエの魔物に囲まれている。それから、恐らくボスであろう敵方の人間も一人いた。我々は床に転がる巨大な鉛筆を奪いあい、振り回して戦った。それにしても、魔物が多い。苦戦していると、広間の壁の一部が開いた。外には浮遊する城が接近している。どうやらそれはかつて我々が倒したボスの城のようだ。りゅうおうやハーゴンなど、かつてのボスたちは城からの砲撃で我々を支援した。

 

 それから私は来たる決戦に向け、数人の仲間とホテルで英気を養っていた。仲間の一人は従業員のようだ。全部任せてくつろぐはずだったが、私は食べ終わった皿を軽く水ですすいだ。「お前の苦労も分かるからさ」ということだった。 

 

 

 

 別のシーン。私は川沿いの道にいた。花咲く植え込みの間を通る小路は、近所でジョギングコースとして人気の公園に似ている。私はそこで大縄跳びをしていた。この大縄跳びはパフォーマンスのようで、四人一組のチームがこの日のために練習し、得点を競うらしい。

 私はパフォーマンスのフレイバーストーリーを担当するほど入れ込んでいたが、体力の方はてんで駄目なようだ。本番一回目は私が引っ掛かり、他チームより桁ひとつ低い点数を出してしまった。私のチームにいたあるVtuberは私に「ちょっと代われ」と言った。そして「俺をお前だと思え」と言って、一度代わりに跳んで手本を見せた。

 



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2020/10/13

 私は父の実家にいた。これから出かけるというのにまだ寝ていた私は、親戚一同に急かされるまま歯も磨かず車に飛び乗った。後に口臭が気になると言われた。

 

 

 

 別のシーン。私は大学のサークル仲間と行動を共にしていた。地下鉄の駅で集まる仲間たち。私の手には先輩から預かった傘があったが、それは折れていた。自分が折った心当たりはないが、これでは私が責任を問われそうだ。どうしたものか、と考えていた。

 

 どうやら我々は学祭の機会に集まったらしい。既にOGとなった先輩が、部室の鍵を持っていた。私は「現役世代が管理するべきでしょう」と言った。周りの先輩たちも同調していたが、当の先輩だけは実に不服なようだった(うちのサークルはあまり老害の出張らないサークルだった。この先輩もそんな人物ではなかったはずだ)。

 

 さて私はこの日、バイトで名作時代劇のエキストラをやることになっていた。通りすがりの薬師か何かの役で、セリフは無いがそこを通ったという事実が後で何かのキーになるようだ。理系棟の集まるモノレール駅方面には高名な僧の邸宅があった。かつて塾講師のバイトで偶然再会した旧友が、僧の役をやっていた。私は下見がてらに僧の家を抜け、通りに出た。すると、撮影スタッフがいた。私は本来手配された車で自宅から来るはずだったが、前日にサークル仲間と遊んだ足で阪大坂の方からそのまま来てしまった。無駄になった車代は給料から天引きされた。

 

 

 

 別のシーン。モノレール駅前のロータリーで、市民が悪魔化していた。その他、高種族値のポケモンたちもうろついていた。『デビルサバイバー』あたりに居そうな仲間キャラたちが、「ぶん殴るしかないだろ」などと言ってSRPG式の戦闘画面を展開した。蜘蛛の悪魔が移動力を下げてくるのが厄介、などと言いながら残った市民を脱出させる。子供たちが作ったカレーを届けると、感化された悪魔たちは人間に戻った。他方、味方だったはずの一人が悪魔化した。

 「さあここでラストバトルです」となぜか戦闘はコマでなく体で戦うTRPG式に切り替わった。舞台は廊下。悪魔化したキャラは運営側のスタッフが演じている。ちょうど私のターンからだった。隠れていた私は飛び出して攻撃した。実践経験の薄い私はターンの終わり際など、やたらと「このまま処理を終わっていいですか?」と確認した。私は狭い廊下を行き来するスタッフの邪魔になる位置で待機してしまったことを後悔した。それから、ターン待ちの間に隣りあった私とボスは交戦中であることを示すようにチャンバラをした。二人とも同じ鎧で、『DARKSOUL』のモーションで挨拶をしていた。

 

 

 

 別のシーン。私は高所恐怖症によって渡り廊下を通れなくなっていた。だが具合の悪いことに、この最上階には下へ降りる階段が無かった。だだっ広い部屋。ワイヤーのように部屋の対角線を通る、Googleのロゴを引き延ばしたオブジェ。やがて高所の恐怖は私の重力を加速させ、私は壁へと落下しそうになった。慌ててオブジェを掴むが、あまりの重力にオブジェは千切れた。あとでこれの補償に頭を悩まされることとなった。

 

 

 

 別のシーン。私はガブリアスだった。渡り廊下は一段低くなっており、棟への入り口は窓だ。窓には小学校時代の後輩が腰かけており、私は彼をどけると窓に向かって飛んだ。ジェットポケモンたる私は全盛期には見事なジャンプを見せていたが、今はというと何とか窓枠にしがみついてよじ登るのがやっとである。



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2020/12/25

 私はフォロワーを二人、大阪に招いているようだ。駅前の商店街に集合し、地下の駄菓子屋へと案内する。いつしか面子は家族に換わっており、父がチケット売り場にあったメダルゲームで大当たりを出していた。

 

 

 

 別のシーン。私はサッカー教室でリフティングの練習をしていた。トレーナーの方へ蹴って、蹴り返してもらうはずなのだが、このトレーナーがまた下手くそだった。

 

 

 

 別のシーン。私を含む数人の男女が、小学校の体育館で出会いを求めていた。そこで話は「好みの異性を紹介してくれそうな者と行動しよう」ということになった。私の腕を掴む者は三人いた。私は三人を連れて体育館を出た。途中、あるVtuberがクレーンゲームの窓を叩いて景品を落としているところを目撃してしまった。

 

 さて、それから私は中学の廊下にいた。手帳を開くと先ほどの続きなのか、友人とも恋人ともつかない関係の相手との予定がいくつか書き込まれている。すると、音楽室の方から黄金の龍の影が差した。この龍というのはどうやら件の古い恋人のようだ。龍は「それはだれだ?もう自分の相手はしてくれないのか?」と言った。私は「少なくともそのような姿を取るうちは、ない。何かの脅しにしか見えない」と答えた。

 

 

 

 別のシーン。私はほとんど垂直な堤防を駆け上ろうと、何度も挑戦していた。すると途中、一人の剣士が現れて私を妨害してきた。剣士の持つ白骨のような剣は自在に曲がり、私も剣を取ったが太刀打ちできなかった。すると、オペレーターらしき人物から通信が入る。どうやら敵は現実を改変しているらしい。私はオペレーターに「私にも改変させろ」と抗議した。

 改変者を追ううち、私は街の広場に出た。円形の広場には天まで届くような螺旋階段がある。改変者はというと、その踊り場で野球少年として白球を投げていた。私の追跡に気づくと、野球少年はその権能を発動し、投げた白球を巨大化させてきた。なんとかかいくぐり、掴みかかって地上に落とす。一緒になって落ちると、地上はクリスマスらしく光る夜だった。敵は広場の中心に三体のドガースを残して逃げた。するとドガースは巨大化し、今にも爆発するかという兆候を見せた。私がバックアタックを仕掛けると、両サイドからも協力者が加勢する。しかし、戦闘に入るとなぜか敵は樹木型のキャラに代わっていて、私は花粉による催眠で随分と足止めを食らった。

 

 

 

 別のシーン。私は「アニキ」という仲間とともに何かの犯人を追っていた。食品工場のような、リノリウム床の暗い施設。ダクトの蓋が取れている。犯人はここを通ったのだろう。私はアニキと手分けして捜査に当たった。捜査の途中、私は濡れた床に足跡がつくところを見た。確か、犯人は透明化できるという前情報があった気がする。しかし、臆病な私はそこで「犯人と交戦するより、見て見ぬふりをした方が安全ではないか?」と考えた。その後どうなったのかは知らない。

 捜査を続けていると、いくつか扉を隔てた先にマスタング大佐の姿が見えた。別方向からも数名アメストリスの軍服が集まってきて、捜査の結果を共有する。なるほど私は軍人だったのだろう。さて、私はそれから合流した仲間と四人組で行動した。すると、ちょうど『鋼の錬金術師』のホムンクルスのような一つ目の影が現れた。影は人間に寄生し、操る性質を持つ。隊列中央に入られて発砲を躊躇ううち、影は寄生に成功したようだ。引きはがそうと全員で掴みかかると、取っ組み合いの中で全員の首が絞まり、意識が失われた。後のことは知らないが、きっと我々はそのまま影の手駒になったのだろう。

 

 



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2021/01/08 etc

 2021/01/08

 

 私は町の地下に広大な空間を見つけた。いいものが取れそうだ、と言って仲間と悪い笑みを浮かべた。

 地下では半グレ組織が幅を利かせていた。我々はポケモンを使役して彼らの社屋に潜入したが、なぜかゲーム側のバグで実在の著名人が腐敗と無縁であるにもかかわらず殺害ターゲットに指定されていた。戦闘員への攻撃が通らない。危機が訪れると、BGMが変わった。それまでボス戦で聞いていた曲だったが、なるほど今まで攻略してきたのはこんなレベルの危機だったのか、などと調子に乗りながら逃げた。

 逃げた後、道中で初心者用ポケモンの一進化形態を仲間に加える機会があった。世代の影響か、シンオウ地方のものを中心に三体ほど選んだ。

 さらに、グレイトドラゴンをスカウトできる機会があった。仲間が「あのドラゴンも見た目だけはすごく強そうだけど、スカウトできるんだよ」などと余計なことを言っていた。

 

 別のシーン。私は大きな鍋から大きな器にうどんを移していた。徐々に流し込んでいくはずが、傾けすぎて一気にずるりといった。汁が盛大にはねた。横で見ていた父が、「よおし、お前はこれから小説家である以前に『うどんの汁をはねさせた人』を一番の肩書として生きていけ」と言った。

 

 

 

 2021/01/22

 

 私は仲間と二人、市街地で白い大男を追っていた。大男は保護対象のようだが、鎮静のために多少攻撃した。

 

 

 

 別のシーン。私たちは学校を卒業するようだ。卒業を機に私に告白する者がいた。帰り道にはみんなで何枚も写真を撮った。

 

 

 

 別のシーン。私は城へ向かう農奴の行列に混ざっていた。前の荘園よりずいぶん待遇がいいらしい。希望に満ちた農奴たちは小唄を歌いながら牧歌的な行進を続けた。

 

 城につくと、入り口の両側に様々な仕掛けが立ち並んでいた。主には矢の出るトラップだが、これは撃退用の罠ではなく商品のデモンストレーションだった。というのも、それぞれの仕掛けには「アイテム幾つと交換」との表示があり、自分が魔法の矢を打てるようになるらしい。どうやらこの城は魔法学校だったようだ。

 意地悪な新入生の一人はいくつかの魔法を買って組み合わせると、キャッチボール中に球を消して相手の頭上からぶつけるといういたずらをやっていた。

 さて、ここで事件が起こった。ある生徒の目玉が飛んでいったのだ。私はそれが飛んでいく様を見ていた。城の外、月明かりの下で輝いている。生徒たちは一斉に城を出て、目玉の回収に向かった。私も倣ったが、道中同じように光るものがたくさんあって惑わされた。多くはチロルチョコだったが、私はそれもポケットに入れた。

 交差点ではサンドイッチを売る男が叫んでいた。全然売れないので、サンドの構成をあれこれと変えていたが、売れなかった。

 

 さて、どうやらあの城は聖杯戦争のために建てられたものらしい。数騎の英霊が召喚され、アニメのOPのような映像に切り替わった。私は城を駆け抜けながら、Fateシリーズの楽曲を歌い散らした。

 



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2021/02/04 etc

 2021/02/04

 

 私は雑草だらけの近所の公園にいた。敵に攻撃されていた。敵は二人のみすぼらしい鳥人を使役していた。私が彼らを撃退すると、敵のボスは鳥人たちを役立たずとして解雇した。鳥人たちは私に泣きついた。私は鳥人たちに人類の歴史と魔法の発見に至るための知性、そして不死性を与えた。鳥人が社会を築いたときに、代替わりによって人間との縁を忘れて衝突しないための保険である。

 

 

 

 その後、私は弟とともに鳥人の立場になっていた。

 鳥人の暮らしは迫害との闘争だった。あるビルの中で、我々はついに人を殺した。混乱する会食中のホールを抜け、エレベーターのボタンを連打する。我々は東北に潜伏しようと駅に向かった。電車に乗ると、しかし線路の上をパトカーが追ってくる。私の名前を呼んでいる。電車は止まり、私は両手を上げて降伏の意を示した。

 

 しかし、我々は不意を突いて徒歩での逃走を試みた。弟とは途中で二手に分かれた。毒を使う敵が、通路の嫌なところに毒を撒いてくる。曲がりくねった道では曲射の上手い弓兵が偏差撃ちで進路を牽制してきて、何度も足を止められた。

 とうとう捕まった私は惨殺されたが不死性によって蘇り、弟への追手を潰そうと遊撃戦を始めた。毒使いや弓兵を入念に殺した。

 

 

 

 2021/02/05

 

 私はダークソウル風のゲームで、下水道に棲みつく汚いデーモンを攻撃していた。傷ついたデーモンが地中に潜ると、私もそれを追う。しめたとほかのデーモンたちも追ってきたが、袋叩きは免れた。

 

 潜った先は広大な砂漠だった。ここでは聖杯大戦でも起きているのか、私はFateのイスカンダルをノコギリ鉈でずたずたに切り裂いた。あまりに一方的だった。するとそこにある優男が現れ、攻撃をやめるように言った。私は「止めるなら貴様も敵だ」と即座に八つ裂きにしたが、彼は死に際に私の味方の一人が黒幕であることを告げていた。そのとき、私のいたテントの木箱の中から鉤爪の魔物が現れた。黒幕の手の者だろう。魔物は私の首に爪を突きつけ、沈黙を要求した。ちょうど近くに味方のメタルキングが通りかかったが、箱の中の魔物は死角である。私は脅迫されて助けを求めることもままならなかった。結局、イスカンダルを頼るしかなかった。

 バビロニアの件といい、内なる敵というのは実に恐ろしい。そう考えた私は味方をも欺く隠し玉が必要だと考えた。そこで私は景清を自らの陰に潜ませ、護衛とすることにした。

 

 

 

 別のシーン。遠くの町の宿屋を探索していた。インベントリが埋まったので、換金アイテムの麦袋を売りに出した。植えて育てればワンサイズ上のものにできるらしいが、あいにくと畑など持っていない。私は一緒にいた仲間とともに宿の一室で眠りについた。

 翌日、宿には親戚が集まっていた。どうやら新年のようだ。父と従妹たちが雪遊びをしている。私は弟に連れられてそこへ混ざったが、すぐに「寒い。眠い」と部屋に戻った。そのあと、叔父の部屋へ行くとお年玉がもらえた。弟は五千円と一万円だったが、叔父に嫌われている私の分は五千円と古新聞だった。私は「わあ。こんな古い時代の新聞、珍しいなぁ。レアものなんだろうなぁ」と言ってその場を収めた。

 それから、食事の時間になった。なぜか新年の料理はおせちではなく、南米に由来するという練った芋生地のパイだった。親族一同は「いただきます」の代わりに妙な祈りを捧げ始めた。作法の分からない私がそれを眺めていると、トリケラトプスの形をした石窟に禍々しい気が満ちる様が漫画の見開き5コマ分を使って描かれた。そして凶悪な顔をした魔人が現れた。

 

 魔人がどうなったかは知らないが、そのあと親戚一同は魔法学校へ出かけることとなった。私はそのときまだパジャマでいたので、慌てて外套だけ羽織るも「そんな恰好で入れてもらえるか」と言われて制服を取りに部屋へ戻った。着替えると、その間にみんなは出発していたらしい。私はテレポートの魔法で自ら魔法学校に飛んだ。

 魔法学校の入り口では、数体のゴーレムが門番をやっていた。私がロア家一行の者であると告げると、ゴーレムはちょうどいま上の渡り廊下を通る親戚一同に確認した。一同が見にくると、私は片足立ちでピースをして見せた。確認が取れたらしく、私は通された。ゴーレムは別れ際、「26歳と聞いていましたが、18歳くらいに見えました。それから、我々は服装などで人を弾いたりはしません」と言っていた。

 

 学校へ着くと、まずは食事の時間だった。我々は居酒屋の座敷のような席へ通された。私は茣蓙を持ち込んでいたが、ちゃんと座布団が置いてあったので無駄になった。最初に餃子が運ばれてきた。ところが私のテーブルにいた父は何を思ったのか、大皿に盛られた人テーブル分の餃子を一人で一気にかきこんでしまった。

 



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2021/02/07 Etc

 2021/02/07

 

 私は田舎の町に暮らしていた。私の近所にはいつかの不愉快ななろうユーザーが住んでいた。この夢では私はゲームを作っていて、やはり彼はマウントを取ってくるらしい。彼はつい最近、シミュレーションゲームを発表したようだ。ずいぶん古い時代のようで、初期のファミコンウォーズのような代物だったがその時代に照らせば結構な出来だった。

 さて、あるとき私は彼の家の裏庭が開放されているのを見つけた。RPG画面になると、つい悪気もなく住居不法侵入してしまうものである。奥の小屋へ行くと、彼の父が遺したというデータチップがあった。素晴らしいゲームを作るためのデータのようだ。私がそれを検めていると、不意に彼が小屋の存在に気付いて入ってきた。私は慌ててチップをポケットに隠した。彼は私の胸ぐらを掴んで、こんなところで何をしているのかと問い詰めた。すると、ちょうど私のポケットからチップが零れた。彼は自分の足元に落ちたチップを見て、「これはなんだ?」と聞いた。そこで私に悪魔的な策が浮かんだ。私は「お前に一泡吹かせるための一手だ。覚悟しておけ」と言った。すると、彼は私の思惑通りチップを踏みつぶした。

 

 

 

 2021/02/08

 

 私はあるVtuberとなって海賊のゲームをやっていた。仲間もいた気がする。水晶の洞窟を、壁のへりに張り付いて進む。へりでは『ONEPIECE』の黄猿と赤犬が待ち構えていたが、真価を発揮することなく落下死していった。

 さて、私の操る海賊は船長を殺して船を奪うつもりらしい。部下の一人が船長の背中を取ったかと思うと、しかしなぜか背後から悲鳴が聞こえてきた。見ると、船長の棺桶の周りには呪い殺された船員の白骨死体があった。

 いつの間にか洞窟にはアリーナ席ができていた。中央には預言者が浮いていて、毒ガスによる災害が告げられた。係員が予防注射をして回り、さらに飲み薬の瓶が配られた。私はそれをちびちびと飲んだ。

 

 そのあと、海賊は船長の座を奪うことに成功したようだ。海賊は次に、今抱えている外の敵を倒そうと洞窟内を走っていた。弓兵隊を後ろに配置し、足の遅い仲間は撃ち殺せと命じた。

 

 

 

 別のシーン。映画村のような場所にいた。あたりをネズミが走り回っていて、私はそれを素足で踏みつぶしたり、マンホールへ蹴落としたりした。

 さて、ここでは大学の新歓オリエンテーションが始まるようだ。私はビラを配り始めた。どうやら代行業のようで、ビラは一枚一枚が別々のものだった。しかしこのビラ、恋愛目的の個人PRがやたらと多い。おまけにみんな顔写真を載せないものだから、どうにも私が新手のナンパを仕掛けているようで実に肩身が狭い。やはりというべきか、ビラはなかなか減らなかった。

 途中、あるYoutuberグループのブースへ立ち寄った。知り合いという設定だった。私はそこのビラも配っていたが、ちゃんとしたビラだった。リーダーのキメ顔などをネタに、しばらく談笑した。

 

 

 

 別のシーン。私は親戚たちと家を改築していた。知らない家だが、亡くなった祖母の家とかそんな設定だったと思う。

 私は従兄弟たちが作業中の部屋に資材を取りに向かった。見ると、とうに作業を終えた従兄弟たちはテレビゲームをやっている。従妹が私の膝の上へ乗ってじゃれてきた。いや、従妹はこのときすでに高校時代の旧友にすり替わっていた。旧友はそのまま私を背中で押し倒し、抱き着くような形に私の腕を運んだ。するとそこで、テレビに『アルトネリコ3』の画面が映った。「あ、これ昔プレステ持ってたらやりたかったんだよねー」と言うとプレイを勧められ、「いやRPGなんてこの場で一回だけやってもなぁ」と思いながらも厚意に甘えてプレイした。その間、旧友は私の指を舐めていた。

 旧友との接触はその後もエスカレートした。かつての恋人の記憶からか、実物からの想像より幾分肉感的な抱き心地である。さて、いつの間にか場所はバスの車内へと変わっていた。周りの乗客からは随分と叱責があった。内容は記憶にないが、いちゃつきのTPO問題というよりは甲斐性無しの恋愛を阻む世界の声だった気がする。

 しまいには文芸部の友人が乗り込んできた。友人は「いい加減自惚れるのはやめたらどうだ?俺たち8人がかりで夢を覚ましてやる」と言った。さらに、「心配するな、きっちりエンタメに昇華してやるから」とも言った。私は過去の嫌なことを思い出し、なぜか別の旧友に「お前らまで俺を晒し者にするのか?ぶっ殺すぞ!」と言って掴みかかった。昔は逆らえなかったような旧友である。旧友は私を掴みかえすと、「いい加減幸せにしてやらないと可哀そうだろ!責任取れや!」と怒鳴りつけてきた。

 すると、ちょうどそこでアラームに起こされた。私は口論に決着をつけるべく再び夢に潜ろうとしたが、もう夢を見ることはできなかった。



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2021/02/16 Etc

 2021/02/13

 

 学校にゾンビが現れた。このゾンビは感染性のものではなく、代わりに一人の女子高生のゾンビが摂食によって際限なく脅威を増していく仕様となっていた。ただ、我々に敵対する者はこのゾンビだけでなかった。教師が我々を学校に連れ戻そうと、ポケモンを動員していた。私は先に川向うへ逃げた仲間に親指を立てながら、線路の上を走っていた。紙一重で電車を躱し、ホームへよじ登る。私は急いでソーダアイスクリームを作った。電車でアゲハントに特攻し、このアイスをぶちまけてやるつもりである。しかしアイスの出が悪い。もたつく私を見かね、仲間の一人がやってきた。彼女の特攻の役目を回すわけにはいかない。私は大慌てでアイスを作って特攻したが、誤ってバニプッチにアイスをぶちまけた。するとバニプッチは進化してしまった。

 

 

 

 ここで本作の対象年齢に従って一つの夢を割愛する。

 

 

 

 図書館か博物館だろうか、天井の高い、暗い建物の中をニコル・ボーラスが徘徊していた。私は妖精として彼の後ろに付き従いながら、コメント欄から助言をしていた。どうやらこの建物にはほかにも探索者がいて我々妖精は誰につくか自由に選べるようだが、ボーラスのところに残ったのは私だけのようだ。建物の一室には砂袋があった。裏返すと、赤いスプレーで「Watching you」の殴り書き。別の一室では、やはり砂袋に「We can find」の文字。ボーラスに助言を求められた私は、「見えざる手の教団」が残すメッセージだと言った。

 やがてボーラスのカードには禁止が言い渡された。二桁単位のビッグマナを生み出せるカードで、それを必要とするデッキだったので根幹が崩れた。ボーラスは禁止によって崩壊する自分の体を拾い集め、最後の備蓄マナとして保存しようと努めた。何なら私を分解してマナにするという手もありそうなものだが、彼は珍しくとうとうそれを言い出さなかった。

 

 

 

 2021/02/16

 

 二人組の怪盗のゲームをやった。『RWBY』を思わせる赤い主人公と黄色い姉貴分のコンビだ。相棒のバイクの後ろに乗りながら、敵の弾を銃でキャッチして直接リロードするシーンがあった。誰かを追っているらしく、山道をとばして小屋にたどり着いたが割れた窓から脱出した後だった。

 

 

 

 別のシーン。

 灰色の町にいた。商店街の一角、人形屋では少女の姿をした精巧な人形が働いていた。私は人形に例の怪盗のゲームの感想を聞かれた。彼女も楽しみにしていた新作だったようだ。実は私は6シーンのうち5つしかクリアしていないが、キャッチリロードのシーンは一発で成功したと語った。

 さて、この店の店主はいつも浮かない顔をした老人だった。私は老人の過去を垣間見た。『Unlight』のウォーケンの姿だった。彼はこの街の仕組みに飲まれて妻を亡くしているらしい。人形をそばに置くのも、何かの慰めなのかもしれない。

 

 

 

 別のシーン。

 藤子不二雄タッチのアニメ映画を見た。何もかもが流動的に姿を変えた。虚無や無機物、他人さえ食っては交わる人々がいた。穴に詰まる男がいた。私は電車に乗りながら、弟と一緒にそのアニメを見ていた。

 ここからは藤子タッチではない。組みあがっていく四角い煉瓦塔の中央を浮上するシーンがあった。塔を支える敵の一人には、過去に我々を裏切った経歴があった。仲間の一人は怒りによって我を忘れると、裏切り者を鎖で吊し上げたうえに剣で刺し殺した。終いには怒りでハルクのように体が膨張していった。彼が元の姿に戻るとついでにそのカットも終わったらしく、原作者を兼ねた役者が車内の我々の恐怖を和らげるように握手をして回った。

 

 

 

 別のシーン。

 私は帰ってこない両親をよそに外へ出た。だというのに、なぜか父に車で駅まで送ってもらった。電車ではパリピ二人と弟が一緒だった。どうやら我々はこれから四人、カラオケで夜を明かす予定らしい。パリピの一人はその後も外食と長電話を予定しているという。社内での会話は大いに盛り上がった。中身こそまるでなかったものの、彼らに乗っかって思いつく限りの造語を飛ばすのは楽しかった。

 

 



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2021/03/13 Etc

どうも。タッチパネルに指と認識してもらえないロアです。アラームが一発で止まりません。


 2021/03/13

 

 私は東西の見張り塔を探索し、レバーを引いて城門を開いた。砦の床には穴が開いており、ところどころを大樹が貫いている。上の階から大樹の根本に金粉をかけると、大樹は木の巨人となって動き出した。私は巨人の体を登ると、目や口の穴から林檎を吸い出した。果ては胸から餃子饅頭や古書なども出たが、どれも保存状態は完璧だった。

 

 別のシーン。私は友人に貸しつけられた小難しそうな上下巻の本を教室の机に入れたまま、昼食にミカンを剥いていた。廊下には大学の親友がいて、一緒に帰ろうと待ってくれていた。

 あと、船上で新たな友人を作る夢も見た。二人ほどできたが、どちらも小太りだった。ゲームソフトなどを貸してもらった気がする。

 

 苦学生をやる夢も見た。学食に無料で出されている残り物の白米から食べられそうなものを選んで茶漬けのもとをかけ、やけに低いテーブルで食べた。

 向こうにいつも食事を共にする友人が見えたが、気づかないふりをした。

 

 

 

 2021/03/17

 

 私は弟と冒険をしていた。さっくりと終らせる予定の、短いゲームだ。私は雪原で弟を待たせて、取り忘れた装備を取りに少しだけ戻った。

 廃墟の崩れた床を落ちていくと、私は眼下にミミックを見つけた。だがあれは先制攻撃すると周囲にいるもう一体のミミックと柱に擬態したミミックが出てきて囲まれるトラップである。それに気づいた私は上の階から槍でチクチクとミミックを突いて倒した。

 

 さて、それから私は敵方に捕まったらしい。同様の捕虜が何人も捕らえられている。仲間の一人が敵方にスパイの情報を流した。さらにあれこれ言った結果、私のグループは処刑を免れ斥候として暗い山道に送り込まれることとなった。

 山道を下っていくと、歩けるほどに浅い湖があった。湖に入るとすぐに、巨大な怪物と一組の男女を相手にしたボス戦が始まった。私は殺され、10万ソウルほどロストしてしまった。リスポーンの後で血痕を探したが、ボスを倒して取り返すシステムらしい。

 

 

 

 別のシーン。馬に乗った侍が息絶えた。するとその後ろに乗っていた小姓は大太刀を抜き、近くの小屋にとびかかった。小姓は屋根を突き破り、中にいた男を刺し殺した。仇討ちだったようだ。それを観測していた私たちは、「彼が次回作の主役になっても面白そうだ」などと言っていた。

 

 

 

 別のシーン。私は授業中に堂々と居眠りをしていた。しばらく経つと、教室を明け渡すときが来たらしい。下の世代の子供たちが入ってくる。私は急いで教室を出て、同級生たちを探した。同級生たちは下の階にごった返し、クラブのような音楽と照明の中で踊っていた。

 さて、しかしこのパーティは望ましいものではなかったらしい。学校は封鎖され、選択肢のなくなった彼らは首謀者らによって文字通り踊らされていたようだ。しかし封鎖も今や解かれた。私が「出られるぞ」と言うと、みんな急いで帰っていった。「ああよかった。あれをしなくちゃいけないんだ」と口々に語る級友らを横目に、私は立ち尽くしていた。一人の級友に聞かれて答えた。「自分にはやることがないし、戻らなくてもだれも困らない」と。

 

 

 

 2021/03/18

 

 家の様子があわただしかった。何かの準備に手間取っているのか、みんなあれこれと言いあいをしている。夜だった。窓の外には銀河系が煌々と輝いていた。私はそれを見せようと家族を呼んだが、すぐに景色は変わってしまった。どうやらいつの間にか車の中にいたらしい。

 車は立体駐車場に向かった。停車するとそこには地元の悪い先輩がいて、なぜか我々と同行することになった。我々の目当ては外食だったらしい。屋外のバイキングコーナーで、屋台から馬鹿でかいトルティーヤに乗せて食材を運ぶ。皿なんて親切なものはなく、大量に運ぶ家族は大変そうだった。

 それから我々はレンガの町に向かった。ある倉庫の中では実に作画の綺麗なアニメ映画が上映されていた。私は父にそのアニメ会社の過去作などを紹介していた。

 

 あと、この辺で石庭での一幕もあった気がするがあまり記憶にない。

 

 

 

 別のシーン。私の本当の父だという男が現れた。旧日本軍の生存者だという。頬のイボが目立つ太鼓腹の男は私のようなうらなりとは似ても似つかないが、彼は実に口下手で不器用な人間だった。私は男を「父さん」と言って抱きしめた。

 



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2021/03/21 Etc

 2021/03/21

 

 フィナという少女がいる。ここでは発表しないだろうが、次回作の登場人物だ。何かの拍子に強くなったフィナはスーパーフィナを自称し、「スパーパラッパ、パッパッパラッパ(『悪党の詩』のメロディ、BPM速め)」と繰り返しながら走りまわった。きっと自分を無敵だと思っているのだろう。

 

 ▼フィナはこんな子です。

 

【挿絵表示】

 

 

 

 別のシーン。私は難聴だった。大学の構内で老教授と出会い、駅の道を尋ねられた。この老教授もまた難聴のようだったが、我々は身振りから筆談に至りなんとか伝達に成功した。発車の間際、教授と意気投合した私はまた話がしたいと思い、SNSのアカウントを教えた。

 そのあと私も別の電車に乗った。車両には偶然前の恋人が乗っていて、無言で体を押し付けてきた。私は過去の仕打ちを思い出し、鬼の形相で睨みつけた。

 

 

 

 最寄り駅の近くにはアパートがあった。私は記憶をなくした桐生一馬としてそこにいた。アパートには赤を基調としたレジスタンスが住んでおり、私はそれに勧誘されていた。しかし青を基調とした魔術師を擁する組織と接触すると、レジスタンスは私を処分しようとした。私は青の側に走り、保護された。

 青の組織は大学のようなものを設けており、講義が開かれていた。生徒たちは椅子の代わりに壁に付けられた取っ手で貼り付けになって聴講する。私は空いた席を探して張り付いた。講義の始まる前、級友に「画になるから」と言って撮影のためのポージングを要求された。私は「スクリーン前の邪魔な天球儀は退くんだろうか?」などと考えていた。

 講義が始まった。経済をテーマにした和英混淆の歌詞を聞き取る穴埋めリスニング問題が出た。『廃獄ララバイ』のメロディで、級友がまだ絡んできていたので冒頭の「絞りつくせ」しか聞き取れなかった。

 問題用紙の最後には史劇への出演者を募るアンケートがあった。私が役の番号に丸を付けて提出すると、教授は「みんなどれも選ばず提出するのに、まじめな子だ。ありがとう」と言った。

 

 

 

 

 2021/03/23

 

 私は見慣れた母校にいた。私は生徒会に入っていて、トラブルシューティングに引っ張りだこだった。

 高校にはいじめてくる友人がいた。彼は本来小学校時代の友人で、周りに「なぜ距離を置かないのか」と聞かれたが、私は現実で彼に自殺を止められた過去があった。

 あるとき、私は自分の席をロッカー室へ運び出した。終業式の日にそうする決まりがあるからだ。しかし、今日はその日ではない。私は笑われた。私は「ヤシロ」という姓になっていたので、周りに「椅子運びのヤシロ」さらにはなぜか「霊園墓石のヤシロ」と呼ばれた。すると私が「なんかMTGのカードにいそうな名前だよね」と言ったので、学校でMTGが流行った。私は友人たちの試合を観戦した。知らないカードばかりで楽しかったが、唯一「デス・スモーク」だけ分かった。

 それから、友人がオリジナルのゲームを発表していた。トーナメント表のように空欄が並んでいる。そこには単語を入れることができて、上層の単語は仮想の単語の文字をすべて内包する必要がある。この制約の下で両プレイヤーは自由に文字を書き加え、手番で何も書けなかったプレイヤーの負け、とかそういうルールだった。

 ちょうど目が覚めたので、実際に遊べるようルールをブラッシュアップしてやろうと思った。



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2021/03/26

 私は引っ越す前の家にいた。寝室に一人でいると、弟がやってきた。私は弟とともにアメーバ化すると、分裂による無性生殖を楽しんだ。

 

 気づけば私は『ドラえもん』の世界にいた。アメーバ化の技術も、なるほど彼の提供によるものらしい。いよいよ最終回が近いようだ。逃走中の強盗が見開き一ページを使って飛び出してきた。それからの描写は小説形式で行われた。近代あたりの作品だろうか、私より幾分硬派で古めかしい文体だ。夢が浅くなった後もどうにか自分の想像ならぬ無意識によってこの続きが生成されまいかと望む程度には、私はこの文体に学びを求めていた。のび太がジャイアンに挑む際の心理描写と、例の強盗の正体に迫る推理の下りがあった。

 

 

 

 舞台はそれから教室に移った。謎解きが出題されているらしい。黒板に書かれた奇妙な模様の意味を探るものだった。この絵画は直前に出された三問の謎の答え――父、母、凶悪犯――を思い浮かべながら目を閉じて揺れると、瞼の裏の残像が男性の胸筋に見えるというものだった。解けた私はヒントを出しながら得意になっていた。しかし、みんななかなか答えに辿り着かない。

 とうとう諦めて私に別の問題を出すものまで現れた。「リヴァイアサンのホッブスを暗唱せよ」との問題だった。私は「本文とは言われていないので『リバイアサンのホッブス』と言うだけで正解」と答えたが、正解は「そんな本はいない。ホッブスの『リバイアサン』である」だった。してやられた。

 みんなが錯視の問題に悩む間に月日は流れ、とうとう卒業のシーズンになった。我々の世界は昭和の学園ドラマとして放映されていたようだが、とうとうこの地味な絵面のままに終わるのだ。私はテレビ的な撮れ高を気にしはじめた。

 

 

 

 別のシーン。我々は遠足に来ていた。山道である。苔むした急斜面を抜ける舗装された車道を、生徒たちは歩いている。敏捷性に富む私は先行し、斜面の登攀に挑戦していた。鉤縄を使って上る私だったが、途中でふと刺したはずの鉤が抜けて落ちかけた。見ると、崖の上では群生する化けキノコどもが妨害行為を働いている。さて、なおまずいことに私に続く子供たちが崖を登りはじめた。いま登らせるのはたいへん危ない。私は他のクライマーとともに子供たちを小屋に閉じ込めたが、子供たちは鉤縄で網戸を引き裂いて外へ出ようとする。私はこれ以上の封じ込めが不可能と悟り、化けキノコどもを駆逐しようと車道から崖の上へ回り込んだ。すると、崖の上には王国ができていた。

 私が登攀ポイントを目指すと、事情を聞いた王国の騎士が助太刀に入った。途中で貴婦人に色目など使っていた騎士だったが、しっかりついてきてはくれた。ポイントにつくと、キノコではなく貴族の軍勢が子供たちを虐殺していた。彼らはこの王国の攘夷過激派のようだ。国単位での問題とあって、私は王のもとへ走った。そこにはアリティア王となったマルスがいた。王はこの運動を推奨しておらず、貴族らの行動に心を痛めた。推論の結果、裏で糸を引いていた高官の正体が悪魔である可能性が濃厚となった。

 

 

 

 別のシーン。私は家族と料亭に来ていた。そこでは二人の有名タレントが「役者生命をかけたオーディション対決に挑む若い役者」の役をかけたオーディション対決をしていた。



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2021/03/28 etc

 2021/03/28

 

 夏休みだろうか、私は母の運転する自動車で瀬戸内海沿いを走っていた。島へ向かうらしい。すれ違う赤い汽車、大橋、海底トンネルの入り口、どれも名物だがシャッターチャンスを逃してしまった。トンネルの途中、徒歩である著名な学者とすれ違った。つい「あ、○○さん」と言ってしまったので、騒ぎにはならなかったが軽率な行動を恥じた。

 

 トンネルの向こうは異世界だった。森の中、木組みの塔に住む我々は猿人だった。猿人の子供同士で集まっていると、その中に二人の竜人が紛れ込んでいた。竜人が竜になって我々を食おうとするので、我々は彼らが服を脱ぐのを妨げ、変身を止めた。組んずほぐれつやっていると、我らの守護獣たる亀のような樹が数体のぼってきて、竜人たちを追い払った。

 

 

 

 別のシーン。我々は学校にいた。騎士学校だか魔法学校だか、そんなものだった。赤絨毯に丸みを帯びた木枠など、ずいぶんとメルヘンな内装である。実際の学校というより、テーマパークのアトラクションといったほうがしっくりくる。さて、吹き抜けになった二階にちらりと三人の生徒が見えた。悪童とその腰巾着の二人で、何かの企みのために暗躍しているらしい。

 それから、仲間の一人が騎士の試練に向かった。廊下を徘徊する甲冑騎士を相手に密行なりスニークキルなり、騎士とは名ばかりのステルスミッションである。私も負けてはいられまい。ゲームは得意だと最高難度を選択した私だったが、係員に止められた。なんでも先に体力づくりのためのランニングをこなす必要があるらしい。運動は苦手だ。持久走は特に苦手だ。

 インターバルの際、係員がこのアトラクションのデザインについて悩んでいるようなことを言っていた。プレイヤーのモチベーションに関することで、私は「日本人は即物的な報酬志向にあり、欧米人はゲームの体験そのものを報酬として納得する」といった持論を展開した。

 

 

 

 2021/04/01

 

 地上波で『シン・エヴァンゲリオン』が流れていた。父が録画しているようなので、私はまた今度CMを飛ばして見ようと適当に冒頭だけ見て部屋へ戻った。しかし、後にゼミの同窓会の予定が入ると話が変わった。「新エヴァの感想でも語りあおう」という言葉があったためである。私はその日の夜までに何とかと思ったが、テレビの占拠が許される時間は不十分だった。結局、見ないまま急いで会場へ向かった。

 

 同窓会の会場はファミレスだった。自分より前にかなりの数が集まっていて、中学の旧友が相も変わらずちょっかいをかけてきた。それから先生がやってきて、乾杯の音頭を取った。「まあみんな色々なことを共有すると思うけど、あんまり人と比べて焦ったりしなくていいですよ」とか、いかにもその先生が言いそうなことを言っていた。

 会食が始まった。FGOのゴッホがみんなの手を付けないコールスローを積極的に食べて褒められていた。私はというと、サービスとして出されたステーキとシチューに苦戦していた。コースはまだ序盤だというのに、小食なものですでに満腹である。無理やり食べ進めていると、脳内に曲が降りてきた。むかしボカロで聴いていたような、シンセのうるさい短調のロックだ。

 

 無いよ 救いなんか無いよ

 毎夜 蔓延る シンドローム

 虚飾拒食まったく気っ色悪ぃ

 くだらないループは飽き飽きだ

 

 とか、そんな具合のサビだったと思う。口をついて歌いそうになったので、堪えた。



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2021/04/02 Etc

 2021/04/02

 

 漫画のようなタッチの夢だった。私はさびれた下町にいた。アパートでやっている宿屋は、今日はもう受付を終えたらしい。私はアウトローをやっているようで、「そうですか」と引き下がるふりをしたあと、ナイフでドアの金具を引っ掛けて盗み、無賃宿泊を決め込んだ。

 そのあと、私はそのアパートで皿洗いをしていた。屋外の洗い場で泡を吹き散らして遊んでいると、通りがかった女性に泡がかかった。それは何か女性の助けになったらしい。

 後日、城の中庭で式典があった。宝塚歌劇団のような、男装した女性が立ち並ぶ光景。従者たちは各々の姫に一斉に求婚した。するとそのとき、私はこの求愛に割って入るよう求められた。どうやら先ほど私が泡で助けた女性は姫だったらしい。私が姫に求婚すると、従者たちが「何だ貴様は」と私を囲む。私は次のセリフの指示を待ちながら、「あー、えー」と繰り返して時間を稼いだ。

 

 

 

 別のシーン。我々の住む島は吸血鬼か何かに占拠されていた。このままではみな眷属か奴隷か、まあとにかく服従を強いられるだろう。我々捕虜は映画館に閉じ込められていた。捕虜の中にいた大学のゼミの先生が、吸血鬼の被害をこの島だけに留めようと爆弾を持ち込んでいた。私はその爆弾を届けるか、あるいは届いたことの確認だかの目的で敵の首謀者らのいる映画館裏スペースを目指していた。

 

 

 

 別のシーン。そのショッピングモールではあらゆるテキストがあべこべだった。看板のメニューが読みにくいことこの上なかった。最も影響が出たのはTCGだった。テキストが変わればカードの価値が変わる。大化けしたカードが目玉商品として取り沙汰されていた。とち狂った施設を抜け、駐車場へ出る。ピンク色の空だ。敷地を出ると、結界でも抜けたように空が青い。振り返ると、駐車場には弟が取り残されていた。椅子に座った弟は私が呼んでも「虫がいる。当たると爆発する」と言ってきかない。幻覚でも見えているのだろう。私は当たらないルートを誘導してやると言って弟を外へ導いた。

 そのあと、我々は昼食の話をしながら帰路に就いた。

 

 

 別のシーン。私は地図で見定めたポイントへ投射された。そこは人手不足のラーメン屋で、私は厨房へ応援に入った。

 

 

 

  2021/04/03

 

 私は弟と共にいい家はないかと住宅街を回っていた。私だけが上昇と下降のスイッチを持つリモコンにぶら下がって飛行していた。

 

 

 

 別のシーン。私は三か月の期限付きで他所へ派遣されていた。ソファのある家だった。私はそこでフリーゲームを好む女性と恋仲になった。そのまま私は結婚し、とうとう三か月以上をその家で過ごした。春が来た。外を見ると、残雪のフィヨルドが美しい。私はそこでようやく思い出したように元の場所へ帰った。

 交差点ではカルデアのサーヴァントたちが行列をなしていた。一人一人に謝って回ると、紫式部あたりが「マスター、あなたは赦されるのが下手ですね」と言った。

 

 

 

 あと、よく覚えていないがまた同じ先生の夢を見た気がする。かれこれ三日続いている。



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2021/04/11

 私は廃校舎にいた。アークナイツのグムあたりだっただろうか? 私は怪しいそぶりを見せる友人を窓の外から覗いていた。ふと向こうがこちらに気づいた気がしたので、逃げた。別の教室に入ると、私はそのままそのクラスの一員として溶け込んだ。それからよそのクラスを覗くと、中に人はいるが明かりがついていない。いや、教室だけではない。気づけば廊下の明かりも消えている。学生たちは「なぜ外に出るんだ」と騒いだ。見ると、ゾンビの集合体が廊下を周回していた。順路は一定で一方通行だが、こちらを見つけると急加速するらしい。私はちょうどその周回ルートの中央にある工作室に避難した。しかし、工作室では中学時代の先輩たちが誰かに暴力を振るっていた。その矛先は自分にも向いた。

 

 

 

 別のシーン。私は仲間と大学の学園祭を回っていた。あと、少し天気が悪かった気がする。アークナイツ組の屋台にモスティマとラップランドがいたので、「テキサスとエクシアは一緒じゃないのか?」と聞くと苦笑いが返ってきた。そのあと私は自分の連れと屋台の面子の何人かが消えていることに気づいた。ほとんどはすぐに帰ってきたが、綾波レイが行方不明のようだ。私が周囲を見回していると、アスカが私の手を引いて近くの建物へ連れ込んだ。

 建物の中にはレイと、偉そうな大人たちがいた。何やら立派な肩書のついた名刺を次々に渡され、ついには総理大臣が出てきた。総理はこの組織の長官でもあるらしい。私は名刺の代わりにと学生証を提示した。アスカ、レイもそれに倣った。それから総理が阪大の出身であると聞き、場を和ませるために「マジっすか? いやあどうもっす、センパァイ」と砕けた調子で接して見せた。

 それから我々はやはりエヴァに乗ることになった。アスカは胸がスーツに入らないと困っていた。

 

 

 

 別のシーン。立体駐車場にはすべてのポケモンが陳列されていた。私は大学の友人らと三人でポケモンバトルをしようと、使うポケモンを選出していた。決断力のない私は二人を待たせながら一番下のカントー地方フロアまで下りていったが、そのままバトルをすっぽかして駐車場を出てしまった。

 

 デパートへ向かう私の背後から、小学校時代の友人がやってきた。その直前には別の友人二人が彼女を唆す声が聞こえていた。友人は私の肩に手を回すと、そのまま高そうな服屋へ連れ込んだ。彼女は私をソファに座らせ、その隣でカタログをめくる。大学の友人が来ていたものとそっくりそのまま同じコーデがあったので、なるほどこの店かと知った。友人に「これとか、着られるかなぁ?」と聞かれたので、私は「大丈夫、ダイエットは勝つまでやれば勝ちだ」と答えた。

 

 そのあと私が一人でデパートを歩いていると、例のコーデの学友ともう一人の学友が通りかかった。二人はその日の私のファッションを褒めてくれた。

 その直後、例のコーデの学友は立体駐車場の方から来る半グレの組織に追われていることを打ち明けた。他にも手を差し伸べる者が大勢いたが、彼女はなぜか私と二人だけで話したいといった。ついには小学校時代のガキ大将までやってきて、彼女の膝の上に座った。私はガキ大将の肩に手を置くと、「知り合いなの?」「何か関係あるの?」「帰ってくれる?」と聞いたが、彼はふざけた調子で返すばかりだった。それから大勢の人間が入り乱れる派手な喧嘩が始まった。

 

 

 

 別のシーン。私は立体駐車場の外周にぶら下がっていた。今にも落ちそうだ。すると、弟がガチャの自慢をしてきた。昔やっていたドラクエのソシャゲだ。ガチャ自慢はしまいにマウントに変わり、その言及は私の人生全体にも及んだ。いつの間にか家族ぐるみで私が馬鹿にされている。私はやむを得ず学歴というカードをもって抵抗した。



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2021/04/14 etc

 2021/04/14

 

 私はある絵描きの家の留守に忍び込んだ。間取りは父の実家のもので、弟も一緒だった気がする。私は絵描きのアカウントを乗っ取ってYoutube配信を始めた。マリオだろうか? Switchのジャイロでカメラを動かす3Dゲームに苦戦していると、絵描きが帰ってきた。

 絵描きは怒る代わりに「こんな資料の宝庫に入り込んでやることがゲームとは、クリエイターとしてたかが知れる」と私を蔑んだ。

 

 

 

 2021/04/15 

 

 大学の会館で電光掲示板を眺めていた。新入生向けのカリキュラム案内と、卒業生向けの進学・就職案内が流れていた。私の後ろを高校時代の友人が通った。どうやら今日は学校が外部解放され、二階ではゲームがやり放題らしい。私も行きたかったが、就活資料が優先だった。

 

 別のシーン。私は中学の友人たちと一駅分歩き、妙な施設に入った。子供たちが駄菓子を食べている。我々も食べていいとのことだったが、私はハンバーガーグミを一つポケットに入れて仲間より先に帰った。駅では別の仲間が手すりにカバンをひっかけていたので、外してあげた。

 

 自転車で長い橋を渡ると、大きな建物が見えてきた。ルーブル美術館のようなガラス張りの角錐だ。それは世界遺産のようで、「この建築様式だと尖塔とドームが云々」という話になった。さて、私はそこの敷地でプールを見下ろす塔に立った。そこで私はクイズを出された。「24時間テレビのマスコットキャラのペンギンは何に跨っていたか」という問いである。私が大砲だと答えると、その答えを信じた旧友がプールに飛び込んだ。しかし、正解は大砲ではなかった。私が「大砲じゃなきゃ茄子だ!」と答えると、私のせいで間違えた旧友が上がってきて、「お前の言葉は全部ペラッペラだな!」と言って私を蹴飛ばした。

 

 

 

 2021/04/16

 

 私は小柄でツインテールの似合う、可憐なヒロインになっていた。私はいくつかの兵科から「微笑みの魔法歩兵」を選び、養成学校行きのバスに乗った。そこの人間は過酷な戦場に高揚して笑みを浮かべるような、少々ぶっ飛んだ連中だった。私は早速潜入任務にあたった。「足音を立てるな。遮蔽から顔を出すな。死にたいのか?」とまあ、ずいぶん物騒な世界観だ。

 私は駅の地下で仲間たちとはぐれた。するとテレビの有名人たちが敵として現れ、私は数的不利の中なんとか生還した。

 

 

 別のシーン。私は有能だが傲慢な人間だった。私が「結果が出れば過程はどうでもいい」という持論を展開すると、同期で最も優秀だった旧友が私の小学校時代の自殺未遂を掘り返し、「ならあのとき飛び降りたのは降りられればなんでもよかったからか?」と言った。私は反省した。

 

 

 別のシーン。私は誰かの尻を枕にして眠っていた。「どけ」という言葉は聞こえたが、眠かったので無視していると勝手に尻が抜かれた。それから彼女は私の隣に頭を置き、同じ枕の上で眠った。

 目を覚ますと、早押しクイズの最中だった。私はそれまでの遅れを取り戻すように連続で解答した。「スノッリのエッダ」「火垂るの墓」「逆再生になっている」が答えだった。



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2021/04//17 Etc

 2021/04/17

 

 私は地下施設の階段を進んでいた。石造建築で、下は奈落である。階段の途中にトロールが立ち塞がった。トロールの背には小鬼が御者として跨っている。すると、ある貴人に従う従者が矢を放ち、御者を撃ち落としてしまった。制御を失ったトロールは落下し、我々はそこを突破した。その先では鬼や子供が捕らえられ、強制労働に就いていた。そのエリアも抜けると、一蹴した我々は建物の入り口に戻ってきた。

 ここで時系列が巻き戻る。ここに入った経緯だ。先ほどの場所はどうやら盗賊団のアジト、そのさらに奥にある隠しスペースらしい。私はアジト内部の側溝に潜伏しながら、仲間を待っていた。すると、内通した仲間が情報をくれた。奥への扉を開く合言葉だ。ここはアジトであって寝床ではないらしい。退勤時間を迎えた盗賊たちは次々に帰っていく。私は盗賊のふりをして更衣室へ向かい、適当な演技をして何とか部屋を通り抜けた。それからしばらく進んで、先刻のシーンに至るようだ。

 

 

 

 別のシーン。四つの台座に置いた卵の組み合わせによって夢を操作できる装置が流行っていた。私は黒い卵を置いたせいでひどい悪夢を見たようだ。あるフォロアーがちょうど近くにいたので、私は卵を押し付けた。

 

 

 

 別のシーン。私はのび太となって、ドラえもん共にタイムマシンで過去から帰ってきた後だった。何やら日本のニッチな歴史上事件に立ち会う、硬派なテーマの大長編だった。戻ってきた場所は海沿いの堤防で、私ことのび太は未熟ながらに自分の将来のことを思って不安になった。晴れた空と気持ちのいい海風が、一層アンニュイな空気を引き立たせていた。

 それから家族の車が来て、一緒に雨も降ってきた。私は急いで車に乗った。父の実家に行くという。最近、毎週行っている気がした。

 

 

 

 別のシーン。私の車に青い蝶が舞い込んできた。翅の一部どころか、胴体まで全身真っ青で作り物のようだ。そのうえ妙に大きい。虫の苦手な私は怖がりながらも蝶を追い出そうとした。すると蝶はどんどん大きくなり、やがて人間になった。見紛うはずもない、温めている大事な作品のヒロインだ。名をリザといい、ちょうど蝶をモチーフにしている。

 リザはあろうことに「顔が三次元の人間らしくない」と言って私の顔をトレースしはじめた。それもきっと随分写真映りが悪いときの顔だ。最低限の特徴は同じだが明らかに醜い。いや、むしろ妖怪の一歩手前だ。いくら下振れてもああはなるまい。何より許せないのはそれが我がヒロインの首についていることである。私は怯えながら、「うわあ、やめろやめろ」とリザの変身を止めた。

 

 

 

 2021/04/18

 

 私は数パターンの人生を見せられた。同じ人間を違う家庭環境で育てたらどうなるか、という実験のようだった。見事に環境の良さと人格形成は比例していた。少しずつ悪いケースになるよう見せられていったが、ある程度のところで夢が終わった。



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2021/04/21 Etc

2021/04/21

 

 

 

 私たちは暗いカードショップのブースにいた。席が足りないかカードを忘れたか、私は友人たちのデュエルマスターズの試合を観戦していた。

 

 どうやら学校行事の一環か、クラス単位で動いているらしい。我々はカードショップの棚の間の通路を抜け、歩道橋を歩いた。途中、中学時代の面々に「作家を目指しているんだって?」と、小馬鹿にしたように言われた。

 

 歩道橋は鬱蒼と茂る木々の中へと続き、先走っていった者たちは暗がりを恐れて戻ってきた。しとしとと降る雨は葉の間から僅かに我々を濡らした。

 

 

 

 

 

 

 

2021/04/23

 

 

 

 私は近所の児童センターにいた。私は蛇の尾と人間の体を合わせてラミアを作ろうとしていた。顔も別で作れるようで、デフォルメされた選択肢の中からなるべく怖そうなのを選ぼうと、赤いつり目を探した。

 

 

 

 

 

 

 

 別のシーン。私は土嚢に隠れて銃撃戦をしていた。アークナイツのタルラが隣の土嚢を目指すのを、横から撃ってやった。

 

 

 

 

 

 

 

 別のシーン。私は庭園にいた。噴水と、正八面体を弄ったような幾何学的オブジェがあった。一人のフォロワーが庭園の一角を占有していた。きっと物販でもやるのだろう。彼はオブジェによじ登る私に向けて「我々年配は若者に助言をすることもあるだろうが、話半分程度に聞いて好きにやるといい」と言った。

 

 

 

 

 

 

 

 別のシーン。私は小学校一階の教室にいた。私は教師を含むクラス全員に総スカンをくらっていた。ある生徒との衝突で全員が向こうの肩を持ったようだ。私は不本意ながらも民意に負けてその償いのようなことをしていた。

 

 さてそんな折、学校にドラゴンクエストの魔王のような連中が攻めてきた。私は教室を出て、廊下を走り抜けた。途中でヘカトンケイルのような魔王につかまり、瀕死の重傷を負ったがなんとか抜け出した。校庭には触手の魔王がいた。私はそれに刺され、生気を吸われながらも触手をちぎろうと引っ張った。私は倒れたが、そのあとを継いだFateのギルガメシュが見事に引きちぎって見せた。

 

 

 

 それから学校にはショッカーのような連中が現れた。彼らは一般人に焼きそばなどの食べ物を売りつけていたが、毒を盛るか資金調達か、とにかく碌なことにはならない。我々はそれを高台から監視しながら、対策を講じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 別のシーン。私は大学の期末試験をサボった。一緒にサボった人間は単位を落としたが、自分は平素の成績が優秀なおかげで単位が出た。やむを得ず単位を出した教授は苦々しい顔をすると、図書館の階段を滑り台に変えた。階段にいた私は煽るように甲高い声をあげながら滑り落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

2021/04/24

 

 

 

 私は小学校で友人とトレカを交換した。確かこの友人とはほんの戯れに親友か舎弟のようなごっこ遊びをしていた期間がある。やらなくなった別タイトル間の交換だったので、互いにかなり得をした。やがて友人は電話で呼び出され、続けて私とカラオケに行く予定をキャンセルした。塾か何かだろう、と納得した。

 

 それから私の人生を俯瞰する観衆たちが、「五体満足で生まれて、不登校なんかも経験していないくせに「生きづらい」だのと悲劇を気取るなよ気持ち悪い」と私を罵った。

 

 

 

 

 

 

 

 別のシーン。廃教会にはアサシン教団がたむろしていた。Fateの呪腕のハサンが、初代の呼び名を決めかねていた。「いずれの御時かの殿どの」と呼ぶと、初代は「殿どのとは何だ」とツッコんだ。

 

 青い短髪の、筋肉質なアサシンが目を覚ました。彼女はアサシンのくせに騒がしい女で、腹が減ったと言って厨房のざるに冷やしてある茹で麵を勝手に食べてしまった。

 

 腹ごしらえを済ませたアサシンは任務に向かった。和風の城の壁を上り、天守閣を目指す。揺れや傾きがひどかったが、彼女の登攀力は優秀だった。外壁から様子を窺っていたアサシンだが、敵方の護衛に気づかれてしまった。すると、先に捕まっていた味方が決死の抵抗で彼女の逃げる隙を作った。

 

 アサシンは走った。そこはすでに地獄の入り口だったが、石棺に入ると輪廻の法則を無視して裏口で転生できるようだった。

 

 

 

 シーンは役所の受付に移った。新たに生を受けたアサシンの名前には「天」「竜」「備」の三文字が順不同で使われていた。読みは忘れた。彼女は産後すぐに高額な手術を受けた。そしてその影響か、緊急配備士とかそんな名前の医療従事者を目指すことを決めたようだ。「備」の字はそんな願いを込めてのことだという。



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2021/05/05 etc

2021/05/05

 

 私は食堂にいた。誤って手に取った器のために500円を請求されたが、生憎手持ちがなかった。今度払うと言ったら、取り立て屋に尾行されることとなった。通りを進むと隣の歌劇大学の歌声が聞こえてきた。眺めている間も、やはり取り立て屋はついてくる。落ち着かん、と振り切ろうとするがやはりついてくる。仕方なく私は下宿へ直行し、金を払った。

 

 

 

 別のシーン。私は溜まった予定や計画の諸々を放り出し、城の窓から外の雪原に飛び降りた。友人と遊びに行くのだ。壁当てをして遊ぼうとした我々だったが、どこへ行ってもお社ばかりで空間がない。

 ある神社で、やくざが新入りを組織に加える行事をやっていた。私は社に球を当てて崩した落とし前として、このやくざ組織に加えられそうになった。

 

 

 

2021/05/06

 

 私は小学校の教室にいた。いつぞの荒らしとその仲間たちの作品がDVD化してあったので、ハンマーを持ち出して破砕してやった。すると、現場に奴らが来た。私は奴らのうち数人の手足を叩き潰したが、とうとう捕まって撲殺された。

 

 

 

 別のシーン。旧友が砂と水で絵を描いていた。私の顔のようだ。私は幼少期に怪我をして以来、花壇の近くでのスライディングを控えていることを明かした。

 それから、アラブの王子が身分を隠して露天商をやっていた。

 

 

 

2021/05/08

 

 ゲームのような夢だった。ラスボスのもとへ向かっているらしい。夜の摩天楼を背景に、暗いビルの階層を下っていく。各層にはそれまでのエリアに対応した敵と、稀に味方が配置されていた。一体一体が強く、追跡もしつこい。制圧でなく突破気味に動いたが、何度も死んだ。一度だけ惜しい回があったが、ボス部屋に入る直前で斬殺された。

 

 

 

2021/05/10

 

 『鬼滅の刃』を題材にしたツアーがやっていた。私も参加できるはずのツアーだったが、そもそも『鬼滅』を観ていない私は遠巻きにそれを眺めるばかりだった。するとそこで私に暗い衝動が起こった。私は彼らの目の前で赤煉瓦の建物の上から飛び降り自殺をしてやろうと考えた。実は私はちょうどここで以前にも自殺を試み、失敗に終わった経験があるようだ。

 

 

 

 別のシーン。『Dark souls』のスモウを撃破し、斜陽差す城の廊下を進む。通路にはスモウを小さくしたような太った女性の敵がいて、こちらに抱きついてきた。よくある掴み攻撃だと思っていたが、抵抗せず受け入れると仲良くなることができた。仲間になった途端に彼女たちの容姿は都合よく修正され、普通に痩せたヒロインになった。

 私は彼女たちと一緒に大作MMORPGモノアニメを飛ばし飛ばしに見た。それから、その世界に入ってクエストに挑もうとした。

 

 

 

 別のシーン。私は人気のなくなった暗い商店街を歩いていた。何かのお祭り騒ぎの帰りのようで、少しの寂しさを感じていた。店を通り抜けた後、役所の八階を目指すエレベータに乗った。そこには母が働いているようだった。何か用事を済ませた後、下りは階段で行くことにした。誰かが後ろからついてきていた気もする。

 

 

 

2021/05/19

 

 人類は週末の危機に晒されながら、互いに捕食しあう生き物となっていた。私が捕食した人間の死骸は二つ合体して化け物となり、顔を模したパーツを使って凶悪な笑みを浮かべていた。こうしてできた死肉の集合体がこのシナリオのラスボスとなる予定らしい。

 

 人類があまりに醜い争いを続けるもので、とうとう誰かがデスゲームを開催した。校舎のあちこちに放たれた異形の怪人から逃げるというものだ。私の近くには頭が指になった怪人が出た。さて、何も逃げるだけが勝ち筋ではないらしい。観戦者から投げ込まれる刀を手に戦う者もいた。私はというと、弟と二人で爆弾ボウリング怪人のコンビと対峙した。我々は野球バットを持つと、転がってくる爆弾を打ち返した。

 

 別のシーン。夜のフリマで旧友がポケモンカードを売っていた。「古いカードばかりだ」と失言をこぼしたのですぐに取り繕った。

 このあとやはり人類には終末が訪れるらしい。形をなくした人類は最後にはただの絵の具のような色彩となり、相争う中で混ざり合う定めにあるらしい。

 さて、私はこの人類最後の夜を何度かループした。私の隣にはいつも古い恋人がいて、うまく味方につけておかないと異形化して殺しに来る筋書になっている。私はなるべく良好な関係を維持しようと努めた。しかしその横から悪そうな男が現れ、恋人に「そいつはお前を金づるにしているぞ」と吹き込んだ。恋人は憤り、私の首筋に嚙みついた。

 何度目のループだっただろうか。私はピノキオたちが人間の首に縄の輪をかけ、くるりと半回転させるのを見た。そのあとピノキオらが『禁断の惑星』を耳元で歌うと、人間は異形へと変貌した。どうやら彼らが犯人のようだ。



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2021/06/09 Etc

 2021/06/09

 

 夢の中までパンデミックである。世間には接触への恐怖と嫌悪が蔓延していた。

 都会の只中には高いフェンスで囲まれた、黄色い花の咲く小径があった。蜂が飛び回っていて、疫病を媒介しているようだ。あろうことに我々はここに遠足できているらしい。すれ違う少年は我々に向かって口を尖らせながら、「大人はみんな人間ばかりじゃないか」と言った。暗に「人間」とは「感染源」の意味も持っている。私は「当り前じゃないか。漢字で書けばわかるだろう、大人も人だ」と言った。

 

 我々は電車に乗った。車内では「いきなりバイブル」なるゲームで時間を潰した。お題に沿った言葉を瞬発的に答える類の遊びだ。駅に着くと、私はランドセルの重みで後ろに重心を引かれ、あわや線路に転落しかかった。待合室につかまっている間にもゲームは続いたが、味方が代わりに答えてくれた。

 

 

 

 2021/06/12

 

 私には北海道へ行った親友がいる。大学卒業後はなかなか会えていないので、何とか機会を見つけて会おうという話になった。しかし、電車から現れたのは別の旧友だった。

 

 

 

 別のシーン。幼いころに住んでいた家が、なぜか海に面して建っていた。私は海で溺れた女を助け、家に寝かせた。いつの間にか家にはドラクエのジャミラスが湧いていた。襲われた私はとうとう癇癪を起こし、自傷か家屋の破壊に走りかけた。しかしそこで例の女が起き上がり、代わりにジャミラスを殺してくれた。

 

 

 

 別のシーン。バトルロワイヤルをやるようだ。舞台は軍事施設の廃墟残る孤島となんともベタ。そしてこれまたベタに、やはり参加者の中に殺人鬼がいた。そして私が最初に邂逅したのはこの殺人鬼だった。当然追われたのだが、この殺人鬼というのが案外話の分かる奴だった。捨てられた戦艦を抜けて甲板に出ると、二人はそこで鍋を囲んだ。

 

 

 

 2021/06/19

 

 私はアスレチックのようなカラフルな施設に侵入し、何かしらの特殊能力を盗み出した。オーナーに見つかるとまずいらしい。出入口は使えない、と私は浴場に向かった。脱衣所で誰かとすれ違ったが、特に問題はなかった。浴場の排水溝は外の溜め池に繋がっていて、そこから泳いで脱出した。

 少し行くと、小学校の裏手に出た。私の小学校の位置だったが、立っていたのは中学だ。敷地内を何食わぬ顔で横切ろうとすると、向こうからやってきた学生たちが私を惨殺した。さて、そういえばこの後カウンセリングに行く予定があるんだった。「そういうわけで、遅刻します」と先生に電話を入れた。

 

 

 

 別のシーン。何かの卒業式のシーンだ。我々はここに至るまでに級友の一人を喪っているらしい。式辞の中で私はそのことに言及する役を任されたが、まるで思い入れもないどころか笑ってしまいそうになった。

 

 

 

 別のシーン。私は謎のスマホアプリの指示によって見知らぬ男との共同生活を強いられていた。朝、やけに白い部屋で目を覚ますと、アプリには今日のミッションが示されている。「朝食にシーラカンスを入れろ」とのことだった。さて、男との共同生活とは言ったが、二人きりとは言っていない。居間へ降りると普通に家族がいて、私は冷蔵庫を開けながら「シーラカンスなぁい?」と父に聞いた。

 

 

 

 2021/06/26

 

 私はあるフォロワーと二人で商店街にいた。二人組の学生とすれ違った時のことだった。フォロワーのキーホルダーが学生の服に引っかかって壊れた。たちまち喧嘩が起こった。私は仲裁に入ったが、頬を張られたときに歯で口の中を切って流血した。学生たちはまずいと言って逃げていったが、フォロワーはまだ怒っていた。私よりずいぶん上の大人だ。そう直情的な人でもない。きっと大事なキーホルダーだったんだろう。私は学生たちを追うことにした。

 追跡にはなぜかうちの家族まで出張ってきた。スーパーの狭い通路の迷路の中、馬鹿高い段差を上り遅れた片割れを捕まえると、学生たちは観念したようだった。学生の制服には三年と書いてあった。私は「君たち、受験生かい? あまり大事にしないほうがいいんじゃないかな?」と言って示談を促した。

 

 

 

 2021/06/30

 

 自分にはむかし、恋人がいた。それは私が求められるばかりの関係で、私は相手にまるで魅力を感じていなかった。

 ところがその恋人がいま、とても素晴らしい存在になって私の前に現れた。白を基調とした機械のボディが美しい。立ち居振る舞いも洗練され、顔も声も変わっている。何よりそこには犬のような剝き出しの欲望も甘えも見えなかった。なしくずしの懇願でなく、あくまで自らの魅力で得られるものだけを得ようとするその態度が気高く思えた。私はこれなら抱かれてもいいと思った。いやむしろ抱きしめられることを心待ちにさえしていた。

 

 さて、私は中学の理科室にいた。恋人も同じ理科部だったので、違和感なくそこにいた。やがて我々理科部は文化祭の出し物に向けて危険生物料理を作りはじめた。くじの結果に従い、準備室から各々に食材が配られていく。大きな蛆を抱えた仲間が、それを近づけて脅かしてきた。思わず叫んだ。そのあと振り返ると、今度は象のようなサイズの蛆がいた。たまらず叫んだ。

 

 起きたあと、「随分うなされてたね」と母に笑われた。

 

 

 

 2021/07/02

 

 我々一行はDotaのパッジのような醜悪なボスと戦った。天井からは水が垂れ落ち、触れるとバフが剝がれてしまうようだ。さらにこのボスエリアは広い古城となっており、下のホールではバジリスクどもが孵化しかかっていた。先んじて叩いたおかげで我々は石化を免れた。

 

 ボスを倒すとエレベータが解放され、古城を抜けるとその先は未来都市だった。機械巨兵とレーザー監視ドローンの巡回が行き届き、中枢部にはまるで近寄れない。一行は仕方なく市民に紛れ、カフェで作戦会議を始めた。

 

 しかし、会議はいつしか文芸部の遠足のそれに切り替わった。おまけに別の席には両親がいて、サークル仲間と鉢合わせたくないなと思った。

 カフェを出た後、私は先輩とともに先頭を歩いた。先輩の過去作の話をしていた。雨が降ってきて、合羽を着た。後ろには顧問だという教師がいて、私の灰色の合羽を「君はキャラとして灰色だが、見た目は似合っていない」と評した。

 我々は駄菓子屋に入った。私は硬貨の入ったお菓子の包みを崩してしまった。買い取る気でポケットに収めたが、盗みに見えそうで心配だった。駄菓子屋には高校の学友が雇われていた。

 

 あと、見下ろし視点で谷を飛び越えるシーンもあった。

 

 

 

 2021/07/09

 

 私はデパートにいた。ゲームショップでいくつかの安い中古ソフトを買い込んだ。慣れないカード払いに戸惑った。

 そのあと、親友と合流した。我々はあるVtuberたちに出会った。彼女たちは私の学校で生徒会をやっているようだが、そのくせこの前の試験の成績が酷かったらしい。軽く煽っておいた。

 我々はそのまま学校の城門二階に潜入した。狭い通路を匍匐前進で進むと、脇に隠し通路が見つかる。行ってみると、暴漢が出てきて追われる羽目になった。

 

 再びデパートのシーン。二つの歌をマッシュアップで合体させたものを口ずさみながら、エスカレータを降りる。そのあと、リフティングをしながら上がる。隣のレーンにもリフティング中のサッカー少年がいて、我々は互いのテクで会話した。

 それから時は流れ、すでに旧友となった彼と再会した。そのころには私はもうサッカーができる体ではなかった。斜陽射す校舎での一幕だった。本棚の上の小さなライオンが咥えた花と共にたてがみを引きちぎられるカットが入った。私はそれから花を咥えて過ごすようになったが、ストレスに晒されるたびにその花は枯れてしまった。

 

 

 2021/07/10

 

 

 私が廊下から各教室の様子を眺めていると、数人の科学者たちが「いいねぇ。ビンビン来てるねぇ」などと言って私の頭に電極やらイヤホンやらを刺してきた。鬱陶しくなって抜くたびにさしなおしてきた。

 

 

 

 別のシーン。京都の一角には笠をかぶった忍が整列していた。内裏に三つある隊の中で最も優れたこの隊は、さる貴婦人の権力によって掌握されているらしい。

 さて、裏組織にあたるこの忍の中には若くして採用された天才児がいて、表世界の天才児とは互いに意識せずにいられない関係だった。この日、偶然顔を合わせた二人はさっそく軽く戦った。

 

 

 

 別のシーン。男が自分の顔を破くと、別の顔が出てきた。周りにいた仲間たちは驚き、その間に警察が押し寄せて組織を一網打尽に捕らえた。男の正体はルパンだという。彼は今、警察に手を貸していた。ある城に捕らえられたルパンは刑期を短縮する目的で金髪巻き毛の少女の提案に乗った。すなわち、変装を生かした潜入捜査への協力だ。減らせる刑期は1日から倍々に増えてゆき、七回で出所できるようだ。銭形も「それは見ものだ」と笑っていた。

 さて、ルパンは三件目の潜入の途中だった。一人の女が死んで、その犯人を追う状況だった。もっとも怪しいのは彼女の恋人だった。文字で羅列されるエピソードをまとめると、以下のような情報が得られた。女性はおっとりした性格で、少し抜けている。男性は元野球部で女性経験が無く、無学な割に神経質なところの目立つ人間だ。馬の合わないことは何度もあっただろう。男はあるとき誰かを殺す仕事を受け、女に見送られながらただならぬ決意で家を出た。これらの状況から真相を推理せよ、とのことだった。

 



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2021/06/21 Etc

 2021/06/21

 

 怪獣と巨人で4VS4の戦いをしていた。ワニとかヒュドラとか、水棲系のチームが相手で、集中攻撃したがる相手に対しこちらはマンツーマンを狙った。

最強の敵に最強の味方をぶつけようとループするエスカレーターの途中で交代しようとしたが、その先のジェットコースターの係員に「危険乗車はやめろ。二度と来るな」とつまみ出された。だが、私がつまみ出されるのならこれでいい。

 

 係員二人に羽交い絞めで運ばれた先は、知り合いの経営するバーだった。係員たちは客としてくつろぎ始め、私がオーダーを捌いた。不慣れだったが、係員たちとはこれから個人的な交友関係に入るようできつくは当たられなかった。

 

 

 

 MMOの世界にいた。廃課金勢の弟がギルドをやめるところだった。そこで私がガチャを引くと、最高レアの弟が出た。さらにはレアな世界も出た。世界というのは一週間ほどしか存続しないらしい。早速冒険に行こうと弟に急かされた。

 

 

 

 2021/07/14

 

 仲間と三人ほどで見知らぬ街にいた。自転車を乗り回していたと思う。この街には堀が迷路のように張り巡らされているが、降りるはともかく上がるとなると出口のスロープはかなり少ない。おまけに我々は自転車なもので、ほとんどのスロープは急勾配に過ぎる。我々は出口を求めて右往左往した。体だけは上がることができたので家に入り、ダストシュートからまた堀に降りた。そうこうして探したが、自転車用スロープは見つからない。

 しまいに我々は堀の中の大部屋に出た。そこにはミノタウロスが繋がれており、我々に気付くと鎖を千切って襲ってきた。敵の得物は大鉈だったが、一発叩きつけただけで半分ほど欠けた。ちょうどその欠片が片手剣ほどのサイズだったので、我々はそれを武器に戦った。

 

 

 

 別のシーン。我々OB・OG一同は中学の理科部を訪問した。むかし虐めてきた友人が、私の耳を舐めながらSteamのゲームの話をしてきた。「このアカウントはお前か?」とか、「この新作はお前好みだと思う」とかそんな具合だ。

 さて、部活には小学生たちまで参加していた。この日は何か会議をしていた。友人が何度目かに発言した時のことだった。数人の部員がフラッシュモブのように一斉に青い欠片を掲げた。それはある方向から見ると屋根の形にピッタリと組み合わさった。どうやら友人の発言の中には暗に同志を募るメッセージが込められていたようだ。

 この運動の首謀者はというと、部活に参加していた小学生だった。彼は天才児で、何かの研究を進めるうちに性的な分野に足を踏み入れた。それが小学生にとってタブー視されるので、年上の人間を表に立てたのだという。

 

 

 

 2021/07/17

 

 私は親戚一同と昼食を摂っていた。どうやらこの家では風呂場が洗い場になっているらしい。準備で働かなかった私はなるべく人の皿も持って風呂場へ向かった。すると、従弟の一人が昼間から入浴していた。

 慌てて退出したが、すぐに大人たちに怒られた。父は「お前、自分が一番こういうことをされて怒る奴だろう。お前はいつもそうだ。自分が嫌なことには敏感なくせに、他人にはまるで無頓着。ネットで何やら書かれたくらいで何年もつぶれている癖によ」と言って私を責めた。

 逆鱗に触れられ、私は猛然と怒り狂った。なぜか伯父の脛を蹴飛ばした。いつも「宙づりにして振り回すぞ」と脅してきていた怖い伯父だったが、もはや関係なかった。暴れる私を黙らせようと、伯母あたりが風呂からノコギリを持ち出してきた。



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2021/07/19 Etc

2021/07/19

 

 後輩が先輩にちょっかいを出すアニメを見ていた。すると、一緒にいた架空の後輩が似たようなことをしてきた。終いにはアニメの後輩だったり、Fateのマシュの格好をして激しく誘惑してきたが、どうにも他人の姿を借りたそれに乗っては不誠実な気がしたので逃げた。

 

 

 

 別のシーン。私は特殊な学校にいた。『よう実』あたりがモデルだろう、学校生活の至る所が試練となっている。

 あるとき、我々は野外活動に出た。四つのチームで得点を競うようだ。我々を含む二つのチームは得点を狙って山の上の浮遊城を目指した。

 我々は分散して進んだ。私は他のチームが送ったのであろうスズメバチに襲われたが、強力な薬品によって毒に耐性を獲得し、悪臭によって追い返した。

 浮遊城は太い蔓で地上に繋がれていた。私は途中、可食部を回収しながら城を目指した。

 浮遊城につくと、先行した両チームの隊が拠点を作っていた。この城は高度な文明を持っていたのか、合言葉で開く自動ドアが備えてある。隣り合う二つの部屋を敵チームと分け合う形で使っていた。狭い部屋だ。入口から冷蔵庫が見えたので、私は食糧を入れさせてくれと言った。すると、私の後ろから同じく食糧を持った後続が来た。一緒に冷蔵庫に入れると、後続の食糧には強酸爆弾が仕掛けてあった。我々の食料はほとんど駄目になった。

 後続たちは聞いたこともない言語で話している。どうやらこの浮遊城に棲む妖精のようだ。まんまと招き入れてしまったのが間違いだった。だが、転んでもただでは起きない。私は敵チームの扉を指さし、同じことをやるように妖精たちを教唆した。

 

 

 

2021/07/21

 

 学校で宴会がやっていた。席に戻ってきた中年の男は「昔のことはもうよく覚えてないなあ」などと言っていた。

 私は手洗いにと席を立った。女子トイレに向かうがこの棟には男子トイレしかなく、別棟への渡り廊下などなかった。どうやら男子トイレでもいいようだが、私が入ろうとすると後ろからいじめっ子の影が差した。見つかるとまた何をされるかわからないので、なるべく私だと分からないように顔を合わせずにすれ違った。

 帰り道では、建物の構造が変化していた。階段は存在しないはずの高層まで際限なく続いている。彷徨う間にずいぶんと時間が経った。私はこの階段でも別のいじめっ子に追われて焦っていた。しかしそれが一向に追いついてこないと今度は遅くなった言い訳に困るので、途中からはむしろそれを積極的に探した。しかし、それは私が脳内で勝手に作り出した妄想の産物だった。それに気づいたとき、私はこの幻の階段を引き返すことにした。

 階段を出てその裏に回ると、いつの間にか校舎でなく旅館のような内装になっている。のぞき窓から先ほどの幻の高層階の一室が逆さまに見えた。中には女将がいて、「ここでのことは誰にも言ってはなりません」と念を押してきた。気づけば結構な歳月がたっていたらしい。

 

 廊下を進み、宴会に戻る。ニトクリスが安全祈願の扇子を振りながら手招きしていた。

 宴会の席で、私は先生に何があったのかと聞かれた。そして、「昔のことはもうよく覚えてないなあ」などと答えた。

 

 

 

2021/07/22

 

 父と弟が買い物に行くようだった。自分は呼んでもらえなかったが、後からついていった。私が「あれもこれも高い」と言うと、父は「お前のような貧乏人の買えるものではない。嫌ならついてくるな」と言った。私は父と別れた。

 雨が降っていた。近くにちょうど理科部の旧友たちが集まる建物があったので、入った。私に気づくと、「ずいぶん機嫌が悪そうだ」「まあこの雨だから仕方ないだろう」などと言っていた。

 

 

 

 別のシーン。私はある不愉快ななろうユーザーとその仲間たちの知りもしない顔を思い浮かべ、また壁を殴りつけていた。夜中である。騒音に起きだした父は私を掴み上げ、「よし、お前はゴミだ。捨ててやる」と言って運んだ。

 

 

 

 別のシーン。私は母の実家で従姉妹や弟と四人でいた。親世代は昼食を済ませたが、我々はまだのようだ。私はそばかうどんでも作るかと麵を探した。仏間にあった。

 それから、帰っていく誰かを見送るシーンがあった。おおかた法事に来た親戚だろう。遠くなる背中を追って、祖母が一歩前に出るに従って我々も進む。誰かが「見送り、家長がやめないと永遠に続く説」を提唱した。そのくらい、長々と見送った。

 そのあと、我々従兄弟一同は熱帯雨林のような道を進んでいた。ウォータースライダーを抜けたところで、仲間同士のマッサージで疲れを癒す。しかしどうにも我々の貧弱な体は大自然の迷宮を前に無力だ。そこで我々はキャラクリエイトをやり直し、体格のいい黒人に生まれ変わった。自分のものでない体には多大な違和感があった。

 

 

 

 別のシーン。私は近所の散歩道を歩いていた。途中、荷物を見つけた。これはちょうど向こうからくる旧友が持ち帰ろうとしているものだ。せっかく通るならぶつかるところまで持っていってやろう。そう思った私は筋力が二倍になるスキルを発動し、荷物を運搬した。しかし持続時間は短く、途中で切れて荷物を置いてしまった。

 それも、後から聞いた話では私の気遣いは徒労だったらしい。



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2021/08/02

 2021/08/02

 

 私の家族はおとぎ話のような白壁の町を所持していた。私が気に入った家の壁に触れると、母が「壁が汚れるから触るな。お前は物の価値がわかっていない。少しは自分で生活していく苦しみを知れ」と言った。私は『Salt&Sanctuary』をやらされた。それは現実の苦しみが詰め込まれた内容との触れ込みで、私は恐怖し抵抗した。

 

 私は仲間と二人でゼロの島へ向かった。ゼロの島は太陽の島と月の島に分かれているらしい。

 手始めに仲間が月の島に挑戦した。月の島はレトロな横スクロールアクションゲームになっていた。射撃アイテムを得て水中に挑む仲間だったが、敵に囲まれてあえなくやられた。

 次に私が太陽の島に挑んだ。太陽の島は『ポケモン ソード&シールド』以上のグラフィックで、ガバイトを称する緑の恐竜が蔓延っていた。ガバイトは作中最強と名高いプレイアブルキャラでもあるが、私はニドクインを操作していた。ポケダン準拠の世界だと思って冷静に動きを見切っていたが、意外にもリアルタイムアクションだったので慌てて駆け抜けた。

 少し行くと池があった。藻の間に赤甲羅が隠れていて、それを宝箱に当てると鍵が取れた。すると、一方通行の道の向こうに仲間が見えた。私は仲間に鍵を投げてよこしたあと、「キーワードは金だ」と伝えた。向こうはまだ成果がなかったようなので多少煽った。

 

 

 

 別のシーン。私は北の高台に追放された。狼に連れられ、流刑の地へと幽閉される。高台の隣には塔があった。塔の上には隠しアイテムとして防具があった。高台へ戻った私は脱出を試みた。降りた後、右のはしごへと突っ切れば追跡を撒ける。しかし、狼どもは周到だった。梯子の隣にいた人型のものは特に厄介で、私が梯子に足をかけるまで絶対に矢を撃たない。私は弓に直接攻撃を試みたが、その間にも敵は群がり、突破は困難を極めた。高台にいたときに狙撃で敵を減らしておくんだった、と思った。

 

 

 

 

2021/08/03

 

 私はこの日、二人の同級生から告白を受ける手はずだった。しかしこの二人、どうやらすでに相手がいるらしい。私はなんだか申し訳ないのでうまく躱せないものかと考えながら、適当に校舎内をうろついていた。途中、食堂で友人を見かけた。

 校舎の階段には立ち入り禁止の6階があった。こっそりうろついていると、誰か二人ほどやってきたので慌てて隠れた。

 

 別のシーン。やけに止まる時間の短い、カプセル状のエレベータがあった。一人用だったので、急いでいる者に順番を譲った。

 

 それから、大ホールで何かの発表があった。どうやら私たちの学年が優勝したらしい。自分はその立役者のようで、狭い座席に人が集まってきそうなので困っていた。

 

 

 

 2021/08/04

 

 誰かがゲームをやっていた。ロックマンの勝ち抜きボス戦のようだ。地を這うドラゴンが通り過ぎるまで、プレイヤーは球体関節部分を攻撃しながら跳ね続ける必要があった。ソード系チップの回りが重要なのだが、単品ではほぼ使い物にならないチップもあった。コードEのスタンダードチップである。Eのチップはヒーローに変身するためのプログラムアドバンスに使うようで、比較的マシなソード系を積んでいるがやはり弱かった。

 

 祖母が卓球のゲームをやっていた。このシーンのアニメはネット上で何度も使いまわされる有名シーンになっていて、私は主人公の役をやろうと苦戦する祖母に取って代わった。

 ゲームを手に取ると卓球はどこへやら、ワリオランドとカービィを合わせたような横スクロールだった。ステージは一本道でなく、コース取りは自由だった。祖母もいい具合のルートを開拓していたが、私は再び模索してみた。祖母はそれが気に食わなかったのか、やたらと煽ってきた。

 ゲーム機は携帯式のものだったが、GBAにしてはやけに奥行きが長く、重かった。手の小さい私には堪える。LRボタンも重くて仕方ない。あんなもの数時間も持っていればちょっとした筋トレである。

 

 

 

 2021/08/11

 

 私は狭い通路に群がる雑魚を掃討した後、四人目のボスに当たる土の妖精を討伐した。これによって過去に行けなかった場所に裏から入れるらしい。

 

 

 

 別のシーン。私はモノレールに乗っていた。駅に着くと、学生運動の暴徒たちがホームを占拠していた。さて、我々乗客は魔法学校の模範的な生徒のようで、暴徒鎮圧のための魔法をめいめい詠唱しはじめた。私が一番に魔法を発動し、一人消し炭にした。「みんな遅いなあ」と思っていた矢先、一人の天才児が大魔法で残りを全員焼き払った。

 モノレールはフロムソフトウェアの本社前を横切った。だだっ広い敷地に最大六階建ての社屋が広がっている。見たことのあるキャラのオブジェがそこかしこに並んでいた。

 それから、我々はサッカーを観戦した。日本の選手が敵国の選手と揉めていた。すると次の駅でその国の人が乗ってきて、私を殴った。

 そのあと何があったか線路が途切れ、モノレールの先頭車両が落ちた。2両目にいた私は仲間に少し遅れながら、危険を察知して3両目に向かった。

 

 

 

 別のシーン。私は阪大に受かった後、東大の試験も受けたようだ。この夢では自分の成績はいくらか上振れていたようで、ずいぶんと自信満々だった。すっかりこのまま寮に入るつもりで、バスで眠りこけた後に「しまった、周りの道を覚えておくんだった」などと抜かしていた。しかし、私の番号はなかった。私は両親にどんな顔をすればいいかと困り果てた。

 

 

 

 別のシーン。女子高生が厨房でアルバイトをしていた。かなり気のきつい子のようで、彼女が皿をひっくり返したのをフォローに入ると、邪魔だと言って追い払われた。

 

 

 

 別のシーン。ある学校の入学試験では、芸術とスポーツが一括りにされていた。各地から天才児たちが集まるようだが、試験はリーグ戦のようなシステムで、競技内容は受験者の希望から抽選だそうだ。私は「絵師が野球対決に負けて道を断たれるなんて馬鹿なことがあるか!」と抗議した。

 

 

 

 別のシーン。古城には高貴な一族と、その使用人たちが暮らしていた。この貴族たちというのは吸血鬼であり、夜中にだけその正体をあらわにする。そのことは城下町の民衆はおろか、使用人たちにも秘密のようだ。かくいう私も吸血鬼一族の一人であり、夜中にこっそり徘徊しては血を啜った。

 



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2021/08/14 Etc

 2021/08/14

 

 私がよく見るVtuberは歌や踊りとは縁がないのだが、その日は違った。仲間と二人で手を取り合いながら、「ブーンブンブン枕ブーン」などと歌いながら踊っていた。それも結構な長さと完成度だ。「何をやっているんだ?」と思ったが、ボケるときは全力なのもある意味彼らしかった。

 

 

 

 別のシーン。私は母と旅行に来ていた。カナダかどこかのようだ。人里離れた森の中を歩いていると心が洗われるようで、来てよかったと心から思った。私は車道の脇、森の奥を指して分け入りたいといった。そこには原住民たちの集落があるようだ。

 

 

 

 別のシーン。私は大学近くのコンビニで昼食を漁っていた。なるたけ安く済ませるか、なんなら無くてもいいやなどと考えていた。午後の授業に備え、リュックからイカフライを取り出して半分食べた。残り半分は誰かにやる手はずになっていた。

 さて、午後の授業は美術のようだ。奥まった教室をやっと探し当てると、だが教師がいない。数人の有志とともに教師を呼びに行ったが、長引くので私は一度戻り、みんなにもう少し待つよう伝えた。

 それから教師が来て、移動教室の旨を伝えられた。クラスがいくつかの部屋に分かれていくが、話の一部を聞き逃した私はどれに入るべきかわからなかった。尋ねると、画力によるレベル分けのようだ。私は上から二番目のクラスに配置された。

 

 

 

 2021/08/某日

 

 私はRPG風の世界にいた。仲間たちとともに春夏秋冬に対応した4つの国を回る旅の途中だった。私の仲間には高潔な騎士と、カイロスといういい加減な男がいた。旅を続けるうち、カイロスはかつて騎士の同僚だったことが明かされた。そのころ彼はカイという名の立派な騎士だったが、何らかの出来事がきっかけで落ちぶれたらしい。

 

 

 

 2021/08/某日

 

 私はFateのバーヴァン・シーの姿をしていた。しかし悪逆を尽くすよりも周囲へのツッコミばかりやっていた気がする。

 

 

 

 別のシーン。私は久々にシャドウバースをやっていた。近所の交差点からフォロワーを召喚し、遠隔地まで進軍させる。経験の浅いエルフデッキの上に知らないカードばかりで、実におぼつかないプレイだった。

 

 

 

 

 2021/08/26

 

 私はRPG風の世界にいた。だだっ広い平原を四人パーティで進んでいくのだが、インヤンとかいった仲間の一人が明らかに強すぎる。こういうのは大抵シナリオ上早死にすると思いきや、どうにも生存ルートがあるらしい。

 

 

 

 別のシーン。私の陰口で威張っていた物書きが、大々的にプッシュされていた。新進気鋭のクリエイターを集めた大手企業のプロジェクトメンバーに選ばれたらしい。作品で戦う覚悟もない卑劣漢が大手を振っていては世も末である。私はもう小説なんて馬鹿馬鹿しくて書いていられない気分になった。



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2021/08/20 Etc

 2021/08/20

 

 私は大学で講義を受けていた。休み時間だが、次のコマも同じ教室のようだ。後ろの席に入ってきた旧友と与太話をした。お互いが自分のクラスでどんな立ち位置を築いているかとか、そんな話だ。それから旧友は「こういうポジション・キャラの外国人を見たことがない」という話をした。すると旧友の隣にはちょうどゼミ仲間の留学生がいたので、自分にとっては彼がそうだと告げた。

 やがて講義が始まった。芸術の講義だ。なぜか高校時代の短気な老体育教師が教壇に立っている。教師ははじめに酒の話をした。教師は「根がまじめな奴、他人に対して大きく出られない奴は本来、酒が飲めない。俺は顔を見ればそいつがどっちか分かる」と言って、前の席から一人ひとり品定めして回った。自分は飲めない側だった。それから、芸術の起源と酒の関係についての話が始まった。歴史から紐解く根源的なアプローチは自分も好むところで、一定の説得力は感じた。

 

 

 

 別のシーン。

 私は奇形の幽霊を見た。海沿いの車道を走って逃げると、通っていた幼稚園と中学が見えた。通り抜けたかったが、部外者が敷地内に入るのは躊躇われた。

 道を探して幼稚園の周りをうろついていると、旧友の乗った車が近くに停車した。私の顔は見られなかったと思う。それから私が建物を通り抜けようと入っていくと、行き止まりに当たった。消費者金融の店舗だ。すると、後ろから旧友が声をかけてきた。「ここに入っていく人を見たら止めましょう」という看板を持っていた。

 

 

 

 2021/08/29

 

 私は遠足でどこかの施設に来ていた。舗装された広場では隣のクラスからの呼び声が聞こえた。向こうのほうが楽しそうな所へ行っていてずるい。私はやむなく行動範囲内にある写真屋に向かった。しかし入ってすぐ閉店になった。

 

 さて、我々はその日の宿から溢れたようだ。山奥のぼろ家に泊まることになった。管理人は好意で大量の布団を用意してくれた。私はそれが全員に行き渡るよう確認して回った。

 翌日、目を覚ました私はあるYoutuberグループと共に下山を考えていた。下では学園祭がやっているらしい。私はそのグループが3年続いていると聞いてすごいすごいと言っていた。下山する予定だった我々だが、落ち葉に覆われた山は道も見えず、非常に滑りやすい。見ると、目の前で小屋が滑落していった。先を行く仲間たちはそれに気づかず、洋館を見つけて住み着いてしまった。私は仕方なく彼らに続いた。(すでに「彼ら」は特定の人物でなくなっていた)。

 洋館は広く、プールまで備えてあった。さらにはやけに近代的な施設にも繋がっており、国家の権限により封鎖されていた。

 さて、私は特選部隊の隊員となっていた。この施設はその詰所のようだ。ところが私は自分の部屋を覚えておらず、警報が鳴ると制服を探して詰所内を駆け回った。ずいぶん迷惑をかけたが、何とか制服を着た私は怪獣と戦い、倒した。

 

 それから私は光り輝く渓谷を抜けた。吹雪の霊峰を抜けた。霊峰に住む民族について、多少の描写があった。その先は特異点となっているらしい。私はそこで神々との戦いに臨んだ。

 

 その特異点において、気づけば私は何かの機関に所属していた。中庭を見下ろすと、甲冑の騎士たちが白と黒に分かれて合戦をしている。私は中庭に飛び降りると、倒れた騎士の鎧に触れた。すると私の意識は鎧に乗り移った。どうやらこれは鎧の形をした精神の器のようだ。私は合戦において無類の強さを発揮した。どうやら私は有望株のようで、すぐにも訓練を卒業して昇格することを期待されていた。

 合戦を終えると、治療室に胸から血を流す女がいた。ちょうど私が先ほど刺した位置だ。傷は本体とリンクするのだろうか。女は勝者である私が申し訳なさそうな顔をしたのが気に入らないようだった。競争が課せられると、強者は望まずとも面倒な感情を向けられる。学生時代のような周囲との不和はその機関でも私を孤立させていた。

 機関の宿舎の隣にはスーパーがあった。そしてそこには結構な広さのゲームコーナーがあった。筐体にはプレイヤーたちが張り付いている。私はここなら騎士試合をゲームと割り切って付き合えるドライな人間がいるだろうと考え、居場所にできないかと思った。

 

 

 

 2021/09/02

 

 私は感染症により正気を失った可能性があるとして、ロンドンなる町に向かうよう指示された。あてもないまま汚いエレベータの同乗者に尋ねると、ここはすでにロンドン市内だという。エレベータから降り、階段から高架に上がる。しばらく行くと、私は廃校に辿り着いた。すると私はそこで発狂し、物陰から人を襲うようになった。旧知の者の制止もあったが、聞く耳を持たなかった。

 

 

 

 別のシーン。Switch風のジョイコンを使った電子ボクシングの同好会があった。これをE-Sportsシーンで流行らせたいのだという。私は彼らのレクチャーを受けて戦ったが、一つ教えるたびに実践の挟まる丁寧すぎるチュートリアルに嫌気がさし、マニュアルを読んで「ガードがこうですよね」などと先走っていた。

 

 それから同好会の一員としてボクシングゲームを布教する私だったが、中学の校舎で見つけた親友はFPSに夢中だった。私は親友についていくが、ダッシュスキルの使い方がわからず遅れてしまった。親友は一人用の個室に籠った。するとそこに文芸部の別の友人が通った。私はゲームの参加者ではない。私を見て親友を撃つのは流石にフェアでないというものだろう。私は手でバツを作って見せた。しかし、友人は親友を撃った。どうやら親友が挑発したらしい。

 駆け出した親友の後を追うと、隣の棟の一室にいた。どうやら今は学際の最中らしい。消滅までの時間で楽しんでいくつもりのようだ。気が付けば親友は英霊エミヤの姿に変わっていて、教室でやっている飲食店の受付はディオスクロイの二人組だった。私はここで彼らと縁を結んでおけばいつか召喚できるかもしれない、と狡いことを考えながら二人のほうへちらちらと目をやっていた。

 

 

 

 別のシーン。駅か、空港の中だろう。風切氷華に操られた人形が暴れていた。電光掲示板には隔壁を閉じるまでのカウントダウンが表示されている。私は学生時代の俊足を取り戻し、隔壁に滑りこんだ。するとその先はゲーム屋だった。『世界樹の迷宮』シリーズに動きがあったようで、旧作の買取価格が上がっていた。しかし私は「どのみち二束三文の買い取り額より、学生時代の思い出がいつでも触れられる形で引き出しに残っていることのほうが大事だ」といってソフトを手放さなかった。



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2021/09/03 Etc

 2021/09/03

 

 母が巴投げをさせられていた。ただし母はこれを「縦正方投げ」とかそんな具合に呼んでいた。私は横から「自分の体を飛び越えるように投げるんだ」などと口を出していた。

 

 

 

 別のシーン。私は洒落たログハウスに入った。どうやら今日はクリスマスのようだ。サンタクロースが私をトナカイ代わりの輓獣にしようとしていたので、うまく彼の視界から外れるように動いた。そうして逃げ回るうち、気づけば私はやけに高い木組みの建物の上にいた。安全な地上に戻るには何層か重なった足場を飛び降りていく必要がある。雪が積もっていて足場の様子が見えにくい。脆い床に飛び降りたらアウトだ。私は慎重に降りた。

 

 建物の下につくと、子供たちが追いかけっこをしていた。私が窓を乗り越えてみせると子供たちがそれに倣うので、私は多少いい気分になった。

 

 それから私はログハウスに戻った。文芸部の仲間たちがいた。私は「先輩ももう卒業して何年ですか? 流石にもう現役世代の知り合いとかいませんよね。 あ、でも先輩って院でしたっけ?」などと言っていた。

 パーティだろうか? ビュッフェをやっているようだ。私はカレーの行列に並んだ。すると目の前の客が皿にジュカインのカレーアートを描いていた。私を待たせていることがプレッシャーになっても悪いので、「お上手ですね」などと言った気もする。他にもカレーアートを描く客がいた。既存の絵画だが名前が自分でも思い出せないようだ。私も思い出そうと努めたが、「あれだよね、シュルレアリスムの……」と言ったところで「それだ!」と言われた。タイトルはいいのか、タイトルは。

 

 

 

 別のシーン。カイジが体育館から梯子で脱出を図っていた。しかし下にいた協力者が大事なICチップを握ったまま裏切り、カイジの上る梯子を部分的に解体した。梯子は紐梯子のような状態となり、上りにくくなった。そして黒服がタイムアップを告げた。裏切者はICチップを握ってにやけ面だったが、黒服はカイジが大量に持ち出していたレトルトカレーの方により大きな賞金を与えた。どうやらカイジが一枚上手だったらしい。絶望する敗者たちだったが、カイジはそんな彼らにもカレーを作って配給した。

 

 

 

2021/09/07

 

 私は自転車で近所の橋を渡り、引っ越す前の家に帰ってきた。母はまだ用があるようで、代わりにFateのスカサハと一緒に帰った。家には三台の自転車が停めてあった。Quick型、Arts型、Buster+再生回復型となっているが、特にQとAが自分好みだった。

 

 それから小学校の近くを通ると、校庭で弟がサッカーをしていた。フェンス越しに呼ばれて参加すると、地元の旧友たちがいた。体育の授業でもないのに完全にやる気のないぶりっ子が多く、そのくせ目立ちたいのか私にキーパーを押し付けてはボールに触りたがる。しかしBGMが私の好きなナンバーに代わると、私は命令を無視して歌いながら前線に上がった。

 このサッカーは電子ゲームのようなゲーム性があるらしい。私はボールに「誰かがスキルを打つたびに大きくなり、得点が増す」状態を付与するスキルを中心に自分をビルドしていた。各スキルのリチャージが圧倒的に短く、ラリーを必ず何かのスキルで返せる構築だ。私の戦法が機能し、ボールはどす黒い大玉のように膨れ上がっていた。私はそれを相手のゴールに叩き込んだ。しかし巨大なボールはゴールを芯で捉えず、ポストに当たって粘土のようにちぎれた大玉の四割程度がゴール内に残った。この量がそのまま得点になるようだ。

 小さくなった残りのボールは再びコートに戻り、試合が再開する。しかし、私の戦法に対応できるのが私だけではまずかった。スキルリチャージの長い仲間がラリーで負けて球を通した。そのまま大玉は我々のゴールに入り、逆に向こうが巨大ボールで大量得点を取る展開になった。

 得点集計の際、黒い粘土のようだったボールはマンションへと形を変えた。一縷の希望を抱いていた私だったが、向こうのマンションのほうが大きかった。我々の負けだ。

 

 

 

2021/09/11

 

 私は家族と離島に暮らしていた。単身赴任に近いようで、父とは週に三日だけ顔を合わせるようになっていたが、それもじきなくなるという。父は「いよいよ寝食しか楽しみがなくなるな」と言っていた。映画館では『ハリー・ポッター』が上映していたが、私は途中から見ても仕方ないのでと席を立った。退場者の行列の中、係員は何が気に入らなかったのか私だけ一発殴った。

 島を出る客船の中で弟と、祖母と、知らない女を抱いた。

 

 

 

 別のシーン。古い実家の軒先に、子供たちが集まっている。やれやれうちは遊び場じゃないんだぞ、といいつつも穏便に対応していた我々だったが、子供の一人が何か悪さをして逃げた。子供が一本向こうの道に入ると、弟はそれを追いながら私に目配せをした。逆から回って挟み撃ちにしろということだろう。私が道を走っていると、両脇から大量の毒虫たちが刺してきた。どうやら鬼ごっこの途中らしいが、私が訳ありだというと毒虫たちは刺すのをやめたり、アウトになるところをノーカウントにしてくれた。

 角を曲がると、夜になっていた。どうやらこの夜は幽霊の類が出るらしい。角近くの家の窓に何かが置いてあった。懐中電灯かと思うと、虫よけスプレーだった。そこの住人は「懐中電灯よりも虫よけを持っていきなさい」と言った。

 

 

 

2021/09/13

 

 私は河原にいた。竹組みの橋のたもとで、私はいつかの輩を痛めつけていた。「理屈のわからない奴には暴力で分からせるしかないと言っていたな。ならこうなっても文句は言うまい。私が誰かだと? 心当たりが多すぎて分からないだろうな。お前が潰してきた無数の物書きの一人だ」私はそう言って違法改造したスタンガンを彼の眼球に押し当てて焼いた。

 

 

 

 



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2021/09/22 Etc

2021/09/22

 

 私は近所で遊んでいる最中に尿意を催し、引っ越す前の実家に向かった。すでに老夫婦が新たに入居していたが、「前の入居者です」と言えば手洗いくらい貸してくれるだろうという謎の思い込みがあった。要求が通って増長すると、ログハウスに改装されたこの家の見栄えがいたく気に入った私は写真を撮ってSNSに投稿したいと言い出した。周囲の景観が入った写真は位置情報の特定につながると考た私は、写真を加工することにした。日本の冴えない住宅街をオーシャンビューにでも変えてやるつもりだったが、意外にも写真には高い三角屋根の並ぶファンタジーゲームのような都市が映っていて、悪くない見栄えだった。どうするかと悩んでいるうち、私の周りの世界は墓場に変わった。確かに近所には墓場がある。しかし、その墓場は黄色い花が一面に咲き乱れる楽園のような場所だった。私は現実の悩みをすべて忘れ、この場所に永遠に居たいと思った。そして帰るときには家に飾るための花を摘んでいった。

 

 

 

 別のシーン。雪に覆われ枯れた森の中、白人の女性と黒人の少年がシカを連れている。少年のシカだけは緑のオーラによってできた霊体だ。

 あるとき、少年は何かの務めを果たすために駆り出されることとなった。女性は少年を一人で危険に晒すことを危惧していたが、同行は許可されていない。だが女性は少年に続いて飛翔すると、止めに入った鎌の女神の肩を掴んで直談判に出た。女神はやむを得ず承諾したようで、女性は取り上げていた鎌を女神に返した。

 

 

 

2021/09/23

 

 更衣室を出て体操着になった私は、ズボンを履き忘れていることに気づいて引き返した。複雑な校舎周りをずいぶん進んできたらしい。戻るのも結構な道のりだ。そこで私は敷地外から回ることにした。すると、フェンスを乗り越えようとした私を教師が見咎めた。「見てしまったからには、見過ごすわけにはいかんな」と言っていた。

 

 

 

 別のシーン。私は図書室から『ことわざ辞典 4』を借りた。しかし、カウンターを通し忘れたので盗み出したも同じである。こうなると私は動転して、さらには父まで怒鳴りたてるものだからパニックに陥った。すると、背後から誰かが私の首を抱え、後頭部に打撃を入れた。ちょうどそれは架空のメタルバンドの楽曲『ヘッドチョップ』に準えたものだった。私がそれを口にすると、部屋にいたいかつい級友が「ロアもメタルを聞くのか? 他にはどのバンドを聞くんだ?」と食いついてきた。私は適当に少し齧ったことのあるバンドの名を挙げた。

 

 

 

 別のシーン。我々は漁村を攻略していた。薄暗い空の下、散乱する魚の死体が不快感を醸し出す、陰鬱極まる光景だ。桟橋伝いのルートを進む。オートパイロットモードにしていたが、脆弱なAIが同じところを何度も回るのでたまらずマニュアルで段差を飛び越えた。しかし、それでもなお道は見つからない。登攀力に欠けるタイプのゲームのように、向こうに見えている桟橋までのルートが一向に見えないのだ。別のグループがどんどん先に進んでゆく。

 時間が経つと潮が満ち、桟橋は浸水し始めた。我々は後方の櫓部分へと撤退する。ほどなくして桟橋にはサメが殺到した。時間切れだ。こうなっては状況は絶望的である。我々はさらに後方に撤退し、のちに必要になるであろう魚の切り身を作るために鱗とりを始めた。手持ちの刃物で作業場に加わろうとした我々だったが、作業場には魚一つ一つに鋏を取り付けた装置が並んでいた。刃物を持たない後方の人間でも作業に加われる代物だ。とうとう我々は後方にも居場所がなくなったらしい。しかし私は「作り手としてあの装置のデザイン理念には感服する」などと抜かしていた。そういうわけで、今回もまた駄目だった。

 

 シーンは白亜のブリーフィングルームに移る。我々は無限にループするデスゲームに捕らわれているようだ。第3ステージ、漁村のラミア。急激に難度を増したステージはボスへの到達すら至難の業で、プレイヤー一同は深い絶望に包まれていた。次回の挑戦では我々の隊が先陣を切るらしい。「我々が死んでも、屍を踏み越えて必ずや勝利を掴んでほしい」。私がそう言うと、一同は恐怖を振り払うために連帯感を見せた。

 

 それから、櫓にロケット樽の爆竹やネオンサインが飛んでくるシーンがあった。敵の攻撃なのか、はたまた祝砲だったのかも分からない。樽やネオンサインを持ち帰ろうとして火傷する馬鹿がいた。

 

 

 

 別のシーン。私は屋根の高い、白い小部屋で採用面接を受けていた。公務員だという黒服の面接官が一人。それから私の背後には父か母がいて、何か口出しをしてきた。途中、民間企業から来た加賀という別の黒服が入ってきて、雇用条件を比べる形となった。しかし私は先の漁村での恐怖を引きずっていて、ろくに話など聞いていなかった。



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2021/09/27 Etc

 2021/09/27

 

 私はカルデアからのレイシフトで母の実家に来ていた。冬のようだ。あたりには雪が積もっている。早朝のようで、私は家族や祖母と一緒に眠っていた。カルデアからの任務に関しては、ほとんど忘れていて、それでもぼんやりと「雪山で何かを探す」という目的だけを覚えていた。だが、起きだしたら怒られるからと長い間動けずにいた。

 やがて従弟が誘いに来た。時間のねじれがあるようで、寝ている間に数日経ったらしい。そして、親や祖母だと思っていた大人たちは魔術的に隠蔽されたカルデアのサーヴァントたちだったようだ。我々はそれから数日、隣町の雪山で薬草を採取した。

 

 

 

 2021/09/28

 

 私は茶色いウサギ、いや耳の長い豚を直立させたような魔物だった。街道沿いで通行人に略奪行為をはたらく習性のある私は、一人の旅人と出会った。ところがこの旅人、やたらと強そうだ。どうやら耳長豚には勝てない相手からも強引に金を強請るための脅し文句があるようだ。きっと何か嫌がらせの手段を持っているのだろう。しかし私はそれを行使できず、結局されるままに金品を差し出した。

 

 

 

 2021/09/30

 

 私には弟がいる。多少放蕩の気が強く、過干渉な両親とは無職の私以上に反りが合わない。さて、そんな弟が近所の公民館裏であるメンタリストに人生計画の甘さについて詰められていた。「第一、金持ちはいいですよ。僕なんて親に捨てられましたからね」と不幸マウントを取られて今にも泣きそうになった弟は、横で見ていた私に「帰れ」と怒鳴った。なにも好奇の目で見にきた野次馬じゃない。苛立った私は帰り道に唾を吐き、咎める通行人に「ごめんなさい!」と言い放って足早にその場を去った。

 家は引っ越す前の家だった。狭いダイニングにハンガーラックが置いてあり、のろのろと服を漁る父が邪魔だったので押した。

 

 後日、弟が服を脱がされていることを知った。パチンコで全部スったか、如何わしい商売か、まあ碌なことにはなっていないのだろう。

 

 

 

 2021/10/01

 

 私は家庭科室で調理実習をやっていた。選択教科のようで、クラスの不良ばかりが受講している。私は唐揚げを一つ横取りされた。

 私の班の机の棚から、一杯の納豆ご飯が出てきた。前のクラスのものだろうか?時間が経っていて臭い。こんなところで調理なんぞできるか、と我々は教師に相談した。

 授業が終わると、我々は廊下や他の教室を走り抜けた。早めに次の教室につくと遊べるらしい。身軽な私は窓枠や机を飛び越えながら最短ルートを進んだ。

 友人とともに屋外の螺旋階段を上る。手すりを越えて他の階へ飛ぶと、正規のルートを外れた。二重螺旋にでもなっていたのだろうか?そちらの階段を上ると、屋上部分に出た。私は階段中央の穴に飛び込んだ。狭い穴をするするとゆっくり地上まで滑り降りながら、周りの人間の反応を楽しんだ。

 

 

 

 別のシーン。我々は大きなビル付近で大軍を相手取っていた。死角にあたるビルの裏に三角の石碑があり、それを破壊することで状況を打開できるようだった。結末は忘れた。

 

 

 

 別のシーン。『はねプリ』なる架空のゲームでは、シリーズ一作目のみ飛行のために怪鳥の羽を手に入れる必要があった。それを知っていた私は複数のデザイナーズハウスの中から一作目の舞台となったものに迷わず突入し、中にいた怪鳥を追いかけた。同じような羽泥棒たちがすでに構えている中、私は鶏のような怪鳥が撒き散らす尾羽の一つを拾った。

 

 

 

 2021/10/02

 

 山道でピタゴラスイッチのようなことをやっていた。今回が一番勢いがある回だ。地面を氷が走り、仕掛けは急流下りのゾーンへ向かう。水鳥の嘴が水中の魚を貫き、攫おうとしたところで上下するアクリル板に阻まれた。失敗だ。今回で駄目ならもう駄目だろう。諦めることにした。

 

 

 

 別のシーン。坂道を上る私の左手には海が見える。雨が降り始めた。旧友が追いかけてきて、涙ながらに私の無断欠席を追及した。どうやら私は委員会の仕事を常習的にサボっているようだ。悪意はなく、単に忘れてしまうらしい。旧友はいよいよ腹に据えかね、教師に言いつけるらしい。坂を上ると、職員室は料亭のような部屋だった。私はそこで普通に叱られた。

 気が付くとそこは豪華客船の甲板だった。オペラ歌手たちが集まり、即興でショーをやっていた。私はそれをちらと聴いてから船内へ戻っていった。

 

 

 

 別のシーン。私は暗い石造りの廊下を探索していた。角から襲ってくる敵にバルデルの刺突直剣で突きを入れながら歩を進める。鉄柵が落ちる前に潜り抜ければ一気に終盤のボスまで進めると知っていたが、まだ勝てそうにないので順路通り進んだ。途中、赤い闇霊の姿が見えた。向こうもこちらに気付いている。正面からやりあうのも面倒なので、私は落下死を狙って窓の外の縁に出た。しかし、なかなか釣られてくれない。しばらくにらみ合いをするうち、我々は金網を挟んで両側にしがみつく形になった。この状態で私は二人ほどの敵を蹴落とし、勝利をつかんだ。

 

 

 

 別のシーン。真っ白な地平線の彼方に、いくつかのマップが集まっている。その一つ、アノール・ロンドが崩れるのを見た。すぐに再構築されたが、またいつ崩れるともつかない。私は一度観光しておきたいと、マップ群に向かった。アノール・ロンドの麓には城があった。もう少し現実的な城だ。城下町のスロープを進むと、メイドと衛兵を兼ねた敵が待ち構えていた。待ち伏せを恐れてじりじりと後ろへ下がると、釣られてきたメイド兵はスロープから落ち、マップを出たところで敵意を失った。そんな調子で三体ほどメイド兵を釣りだしたところで、今度はこの城のマップが撤去された。主をなくした三体のメイド兵は混乱したまま私についてきた。

 

 正規の挙動をしていないときほど、ゲームキャラはAIに過ぎないということが露骨に分かる。私は動きの悪い三体を電車に乗せるのに苦労した。車内では一体のメイド兵が席を立った。そうして私の隣が空くと、すぐさま旧友が飛び込んできた。メイド兵は不愉快そうにしていた。

 

 我々は大きな総合施設で電車を降りた。ここに宿泊するらしい。さっきとは別の旧友と出会い、一夜を共にした。私の寝床は積まれた机の塔の上で、不安定な上に衆目を浴びる。だというのに色欲に狂った旧友との夜は激しく、壊れかけた私はその関係を終わりにした。

 

 翌日、目を覚ました私はメイド兵らを引き連れて朝食に向かった。なぜか陸橋の途中にあるドリンクバー。ボタンを押すと、飲み物だけでなく紙幣まで刷られる。最初こそ一緒に並んでいたメイド兵たちだったが、各々に欲しいものを取りに行ってしまった。ひょっとしたら彼女たちにも自我が芽生えて、もう戻ってこないのではないか? そんなことを考えていると、私はFateのゴッホと出会った。この夢の作画は独特で、FGOの立ち絵より少し顎が細い。ゴッホは私の両手を握ると、後で部屋に来ると約束した。

 4.5畳ほどの正方形の舞台が、簾に区切られていくつも並んでいる。その一つが、今の私の部屋だった。私はそこでゴッホを待っていた。なにしろ推しなのだ。楽しみである。しかし、そこで無情にもアラームが鳴り、私は現実に引き戻された。



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2021/10/03 Etc

 2021/10/03

 

 一面赤レンガとシャッターでできたレトロな駅の構内を歩く。ここは東京卍會ゆかりの地のようだ。メンバーのその後の人生が語られる中、その周辺人物たる一人の女性が銭湯を経営して成功したとの情報が入った。

 この駅の大部分を占める巨大な銭湯は、中央の吹き抜けを囲む環状の塔だ。その中では魔術的世界が展開されていた。豪雨が降ると、雷という現象の代わりに黒く細長い生き物が空に体で文字を描いた。銭湯は丁稚たちのための小学校を備えているらしい。教室に続く行列の中で、顔のいい金髪の少年が輪を乱していた。名はルグドだかそんな具合だった。優しい主人公に何かとちょっかいをかけているらしい。そうこうするうち、ルグド少年は顔に跳ねた雨水を飲んでしまった。この雨水というのは呪術的に汚染されているらしい。呪われたルグド少年はたちまち肥大化し、肌も緑になって蛙のようになった。主人公は急いで彼を保健室へ連れて行った。

 

 

 

 別のシーン。私は弟と共に赤レンガの駅の梁に潜んでいた。我々は何かの競争に参加しているらしいが、実力で劣るのは明らかだ。この隠密状態からの一手で可能な限りのアドバンテージを得る必要がある。我々は最初、こう考えた。一方が敵チームに奇襲なり与太話なりを仕掛ける。そしてもう一方がボールを蹴り、改札に向けて運びはじめる。しかし、ワンタッチやそこらの差で埋まるような実力差でもなかった。そこで我々はルールを変えることにした。駅を出てすぐのところに、印鑑屋だか行政書士の事務所だかがある。そこでは毛筆で名前を書いて登録する必要があるらしい。その行程をレースに組み込んでしまおうというのだ。幸い、出口は我々の側に近い。何より、我々の代表者たる父は「羽大(はね ひろし)」という字画の少ない名前の人物だった。

 

 

 

 別のシーン。冒険者のコンビは小さな洞窟を抜けようとしていた。巨大な蠅が行く手を塞いでいたが、二人は何とか突破した。その後をつけていた盗賊のコンビは災難だった。隠れていた毒虫によって片割れが毒を受け、相方の足を引っ張っていた。

 

 

 

 2021/10/08

 

 中学のころ、私の恋人を名乗るクラスメイトが二、三人いた。といってめいめい別に本命がいて、これはジョークであることを公言したごっこ遊びのようなものだった。しかしその中の一人について、私は内心満更でもなかった。学生時代はいつもクラスの中で誰か一人くらい異性を意識していた気がするが、この旧友はその中で最も魅力的な人物だったかもしれない。終ぞ告げることのなかった私の小さな恋の記憶である。

 さて、私は修学旅行でそんな旧友とペアになったようだ。夜の、駅構内の広場に三角座りで並ぶ生徒たち。肝試しだろうか? 私は旧友と二人でそこから離れて進んだ。

 そのあと、二人でお揃いのアクセサリを手に入れた気がする。

 

 

 

 2021/10/09

 

 私はとうとう路頭に迷ったか、あてもなく町を彷徨っていた。車の来ない車道を歩き、廃材の山を越えたあたりで旧友の後ろ姿を見た。小中学の旧友で特別な仲でもないが、とにかく誰かに会いたくてその姿を探した。ふらふらと歩くうち、私は何かの建物の中に落ちた。

 屋根裏からさらに降りていくと、中では大学時代の学友二人と、一人の男がいた。この男は今朝の新聞に公告を出していた。生きづらさを抱えた人をどうにかしようという、活動家の類らしい。私はその声明にいくらか惹かれており、そのことを告げると男は「まさか本当に来てくれるとは。嬉しい」と言った。

 それから私は学友たちと卒業後の話をした。まだ大学とかかわりのある者もいて、仲間たちのその後や研究の話などが聞けた。どういう原理か、部屋の窓は新幹線の車窓のように流れる景色を映していた。

 

 

 

 別のシーン。私は母の運転する車に乗っていた。コンビニで買い物を済ませた母は駐車場の車に戻ってくると、すぐに自転車に乗れと私を急かした。或いは、二人乗りの要領で私が母を載せて漕いだ気もする。母は「いつでも自転車に乗れるようにしておけといったはずだ」「お前はいつも人任せだから駄目なんだ。全部私に頼りきりだ」と言って責めた。

 

 

 

 別のシーン。私はMtGの開発メンバーに新セットのメカニズムを紹介された。カード5枚ほどのミニデッキを使った模擬戦の形式で、私は事前にチェックすることなく引いたその場でカードを見た。面白いメカニズムだ。私はデザイナーに感動を伝えた。

 確かこのとき、私は静謐のハサンの姿をしていた。開発陣には山の翁か何かがいて、かわいがられるような立場にあった。 



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2021/10/13 etc

2021/10/13

 

 私は無数の群衆に交じって黄金のピラミッドの内部を上っていた。頂上から脱出できるようだが、上るほど道は狭くなり、混雑している。

 何とか抜け出したあと、私は家族と夕食を共にした。どうやらみんな同じ目に遭っていたようで、父は「今日は大変だったので奮発した」と言っていた。私は何を買ったか言い当てようとしたが、天ぷらだなんだと予想を外すうちに父の顔は曇り、とうとう「お前らにはやらん」と言って拗ねた。

 

 翌日あたりのことだろう。父は私にとある立体を見せた。直方体の中に、三つのベクトルが矢印として具現化している。しかも、そのうち一つは曲がった矢印だ。父は私にこれらの合力を算出しろと言った。五歳の頃の私ならすぐに導き出せたはずだろうという。

 悩むうち、私は病院のような建物の敷地にいた。きっと五歳のころに行ったことになっている場所だろう。幼い記憶のせいか、木々の緑などが妙に輝いて見える。

 

 それから、妙に広く無機質な我が家には例のベクトル入り直方体を大きくしたオブジェがあった。父が置いたらしい。母は邪魔だといい、父も父で「公園の遊具じゃあるまい。いい年こいて何を作っているんだ馬鹿馬鹿しい」と自虐した。私は「いいじゃないですか、公園の遊具。全力で人を楽しませようと物を作ることは素晴らしいと思います」と言った。素早かった子供のころの私は遊具が好きで、高い所を誰よりも早く駆け抜けるのが楽しみだったのだ。

 

 

 

 「つくづく自分はINTとAGIに全振りだったなぁ」。そんなことを言っていると、私はいつの間にか見知らぬ施設にいた。未来的な施設だ。自動ドアからは自分と同じように当惑した若者たちがぞろぞろと出てくる。どうやら自分たちはこれからRPGを模したゲームに参加させられ、一人だけ脱出できるらしい。余計なことを言ったせいだろうか? 

 私は集団に交じり、案内の声に従って開いた隔壁の向こうに進む。小さなエレベータがあった。どう見ても一人用だ。勝者が脱出するためのものだろうが、まだだれにもその権利はない。いくつかの隔壁が開くと、向こうには講義室があった。我々はそこでテストを受けた。第一問は『パン』という架空の洋画からの出題だった。作品の冒頭はこんな具合だ。

 この世界には耳の垂れた醜い妖精が住んでいた。住民は牧神パンを祀っており、パンもまた似たような姿だった。そしてあろうことに、パンの祭壇は私が先刻抜けてきた黄金のピラミッドだった。あるとき、パンに捧げる生贄の男が役目を放棄して逃げ出した。男はパンを捕まえると、パンの体に蜜を塗りたくったうえで壁の穴に押し込み、身代わりにしてしまった。

 問題の内容は覚えていないが、視聴済みの私は難なく解いて仲間に教えていた気がする。

 

 

 

 別のシーン。私は大学近くにあるという会館に来ていた。卒業式にでも使うのだろうか? 会館には文芸部の面子が来ていた。開会までの時間を待っていると、仲間内で飲み物を買ってくるためのじゃんけんが始まった。私は後輩の一人がこっそり手を変えたのを見逃さず、告発した。後輩の負けになった。

 この会館は複数の大学が合同で使うもののようで、他大学の生徒も来ていた。私はそこで中高の旧友らを見かけた。その中の一人、高校時代の友人が声をかけてきた。進学校では珍しく貧しい家庭を持つ苦労人の友人だ。うちの高校は区内で成績トップというわけではなく、そこそこ優秀だった彼の志望校も関関同立あたりだったと思う。塾にも行かず阪大に進んだ私はレアケースのようで、旧友は久々に出会った私を「選ばれた人間」だと言った。それから彼は中学時代の友人の話をした。ちょうどその友人も彼より優秀だったようだが、我々の高校に来なかった理由が「橋を越えてはいけないから」だという。「天才という奴らは分からん」とか、そんな話だった。

 

 

 

 

 2021/10/15

 

 体育館に弟がいた。何かの遊びをやっているらしい。ゴブリンの姿でほかの参加者たちをバッタバッタと切り倒して活躍する弟を、私は応援していた。やがて弟は舞台に上がった。舞台袖から飛んでくる何かを、剣で斬って弾くパートに入った。そのあと、傍観者だった私も同じことをやった。私の武器は弟の武骨なカトラスと違って、細身のレイピアだった。そして、舞台の幕に目隠しを受けた状態で斬る必要があった。

 そうこうするうち、我々は体に蠟燭を刺した上で磔にされた。ほかに遊戯王のキャラクター達も一緒で、まだ自由だった木馬たちが救出の術を模索していた。

 

 

 

 別のシーン。あるビルの一室で、私は新聞配達の面接を受けていた。条件を確認するに、二時間で二八〇〇円。ただしこの二時間というのは目安に過ぎず、すべて配りきっての成果給だ。そして肝心のノルマに関して、担当区画の広さなどの質問には「お楽しみです」の一点張りである。それから、「もしやめるとしても、一週間は働いてもらいます」とのことだった。

 

 

 

 2021/10/17

 

 私は中学にいた。我々はクラス間の対立を抱えていた。私は大学時代の親友と共に他クラスに捕まり、袋叩きにされた。親友は特に酷くやられた。親友は機械の体を持っていたが、とうとう赤い単眼を持つ頭部だけになってしまった。

 

 

 

 別のシーン。私はコンビニでアルバイトをしていた。弟も一緒に雇われているようだが、サッカースクールに顔を出すといって勤務中に抜け出していった。私は店長に連れ戻すよう指示され、自転車で街に繰り出した。

 それからなんだかんだで私はサッカースクールのコーチに体操着を返しに行くことになった。コーチは「スクールの子は君と違って運動ばかりのバカだから話していてつまらん」と言った。

 それから、私は急に町の中にできた斜面から落ちかかった。しかし、ジャンプと空中ダッシュを交互に繰り出して山肌を蹴ることで這い上がった。それどころか、私はそのまま山を登頂してしまった。眺望と、名誉がそこにあった。



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2021/10/18 Etc

2021/10/18

 

 『DQMJ』風のシンボルエンカウントフィールドにいた。夜の平原である。私は目当ての魔物が出るまでエリアを行き来しながら、自転車と夜のBGMが切り替わるのを楽しんでいた。聞くところではこの夜のBGMは最初不気味に聞こえるが、ワンループ全部聞くとむしろロマンチックで奇麗な曲という評価になるらしい。それにしても、目当ての魔物が出ない。私は奥の方にいやしないかと自転車で突っ走ったが、いなかったのでとうとう諦めてエリアを変えた。

 遺跡である。このエリアは踏破済みだが、攻略時には迷路区画を追ってくる大きなミイラ兵に随分脅かされた。さて、そろそろスカウトに挑戦してもいい頃合いだろう。私はミイラにバックアタックしようと迷宮外から様子を窺った。よし今だ、と迷宮に入ると、途端に私は迷った。ミイラの姿がない。逆に襲撃されるかもしれない。あたふたしていると、とうとうミイラが角からばったりと出てきた。しかしミイラに敵意はなく、私は知らない出口から迷宮の外へ押し出された。

 外は打って変わって現実世界の光景だった。坂道に行列。どうやら人気飲食店があるらしい。私も並んだ。知った顔が何人か並んでいて、私はあるお笑いコンビと話した。

 

 

 

 別のシーン。私は図書室にいた。低学年の図書室離れが嘆かれていた。何とか集客せねばなるまい、と図書委員たちが画策するので、私はまず入口に積まれた本を退けろと言った。あれは魔除けの本で、図書館を荒らしに来るゴブリンたちに向けたものだ。「細かなストレスは離脱率に直結する。導線を遮るなどもってのほかだ。魔除けなど必要ない。ゴブリンどもにもこの図書館を開放して知性を与えればよろしい。少しは大人しくなるでしょう」。私がそう言うと、そのようになった。

 それから、やはり最初はゴブリンの被害がでたのか防衛戦のシーンがあった。マス目のあるゲームで、味方にはルギアがいた気がする。私はというとピンチであるにもかかわらず今この状況をいかに勝つかの思考よりもこのゲームのデザインを論じる方に思考を割きつつあった。

 

 

 

 別のシーン。近所の公民館が消え、駅が新しくなっていた。ホームへ降りると、線路に落ちた人が上がりやすいようにと取っ手がついてある。しかしみんなこれをいいことにホームを歩いて渡るのだ。私もつい流されて『スーサイドパレヱド』など歌いながら渡ったが、縁起でもない歌のせいかなかなか上がれずあわや轢かれそうになった。

 

 電車に乗ると、どうやら修学旅行か何かで我々の学校が電車を独占しているらしい。車両はすべてすし詰めで、各車両は番長のような人間が幅を利かせる空間になっていた。私はある車両から隣の車両へ、番長の伝令として移動していた。車両単位の秩序もあるが、そもそも元は同じ学校の生徒である。クラス単位の力関係は残っていて、我らが番長の威光は隣の車両でも有効だった。私は難なく隣車両の番長のところまで通され、脅迫めいたメッセージを伝えた。

 

 それから番長体制は廃止されたのか、平和な修学旅行のシーンが続いた。途中、何かのペアを組む場面があった。私は精神疾患を理由に保健委員の旧友と自動的に組むことになった。あるとき私は途中の駅でほんの一瞬、何かの用で下車した。するとその瞬間、すぐにドアが閉じて電車は行ってしまった。旅行の楽しみはもちろん、中に荷物も残してきている。私は何とか追いつける電車はないかと駅員に尋ねたが、そんなものはなかった。

 

 それから、私は山道を下っていた。友人らと合流したらしい。私は件の旧友に自分の気持ちを伝えるつもりだった。一方、私の近くには昔の恋人も忍び寄っていた。内部的には幽霊や妖怪と同じ扱いになっていた。

 

 一方そのころ、山の中では戦いが繰り広げられていた。『もののけ姫』のサンは山を統べる別の部族の族長と日常的に争っていた。しかし今は外からの開拓者たちを相手に共同戦線を張っているらしい。ひげ面の族長に、サンは恋心を抱きはじめていた。

 

 

 

 2021/10/19

 

 私は珍しく健康的な時間に寝起きしていたというのに、その日に限って朝の四時に叩き起こされた。目覚めた場所は大学の一室。起こしたのは高校時代の友人だ。一年で出会ってそのまま一緒に創作部などに入った、当時の相棒のような具合の奴である。どうやら今日は学際か何かでその創作部が忙しいようだ。

 創作部は和気藹々としたコミュニティであったが、それは私を除いてのことだった。のちに我々世代の部長となる友人は気が強く、当時は私も色々拗らせていたので随分ぞんざいに扱われた。コミュニティの中心人物は向こうなので、当然私の形見は狭くなる。とはいえそれはどこへ行っても道化に落ち着く学生時代の私にとって慣れたもので、その後ある事件で退部した後も卒業パーティに参加できる程度には可愛い対立だった。

 さて、そんな友人はイベントに参加するのであろうポケモンたちに夢中だった。中でも三本の大きな指を体の前でわしわしと動かすクマのようなポケモンにご執心のようで、「さんぼんさん」と名付けて可愛がっていた。私はハリテヤマ、サワムラー、ルンパッパなどを引き合いに出し、どこまでが彼女のフェティシズムの基準に当てはまるのか探ろうとした。

 それからトイレに行った私が戻ってくると、旧友たちは檻の中にいた。いや、檻を模したブースというのが正しい。特に切羽詰まった様子はなく、相も変わらず楽しそうに遊んでいた。

 

 

 

 2021/10/20

 

 尖塔のある洒落た校舎を登っていく箱庭型のゲームがあった。主人公の特徴的な動きはうまくやるとナレーションと同期するようになっており、アート寄りの作品だ。『バウンド:王国の欠片』あたりを思い出した。私は尖塔の上の鐘だかスピーカーだかを破壊した。

 

 

 

 別のシーン。『ドラゴンボール』の世界だった。ナメック星人が侵略者だか被侵略者だかになっていて、王子と側近がいた。彼らは元は別の姿だったらしい。

 私はこの暴力あふれる世界で生き残るための力を求め、スケルトンの王を仲間にしようとした。遺跡にいるスケルトンを育てて進化させればいいらしい。ひとまず捕獲のために痛めつけようと、私はスケルトンを靴で殴った。横振りは銀、縦振りは銅のエフェクトが出る技になっている。しかし、殴っているうちに靴は欠けていった。

 

 

 

 別のシーン。私は母の実家にいた。私はDSの修復技術を持っているらしい。家に置いてあった従弟のDSは画面に黒いバグが見えている不良品だった。従弟はもう就活なのでDSなんか触らないと言ったが、私はほとんど自己満足で直したいといってDSを持ち去った。そして弟とともに逃げ出した。

 気づけば我々は地元の不良たちに追われていた。私は「『DARKER THAN BLACK』を歌っている奴だ」と言って特定されていたが、それでも歌うのをやめなかった。終いに弟が捕まった。それでも私は逃げた。巨大階段のような駐車場の段差をアクロバティックにのぼる。

 やがて脱出した弟は、太った女に変装することにした。というより、変異した。そしてそのまま近くでやっている結婚式に紛れ込んだ。女は卵やらチョコレートやらを胸に乗せたまま口に流し込んだ。

 

 

 

 別のシーン。デスゲームがやっていた。私は最後から二つ目のアトラクションで時間を食い、生存枠はあと一人になっていた。ようやく突破すると、最後の関門が見える。私はすぐさま天井からの縄にぶら下がるクリア者たちを踏み台に、一番高いところの縄を掴んだ。クリアだ。私は最後のして最大の賞金を勝ち取った。

 空から見知らぬ硬貨が降り注ぐ。すると、私のもとに「数えてやろうか」と言って踊り子のような女が寄ってきた。実に怪しい。何枚かくすねる気に違いない。私が撥ねつけると、女は実力行使に出た。女が唇からピンクのインクを飛ばすと、それまで自分の味方だった者たちですら敵方に回った。

 さて、私は黄色いインクがなければ戦えない身だった。要するに『スプラトゥーン』である。乾ききったローラーを片手に逃げ回っていると、バケツを持った女がいた。敵方だが、バケツの中は黄色いインクだ。私はすかさず女の懐に潜り込み、ローラーをバケツのインクに浸してから顔を叩いた。女はそれで黄色陣営に塗り替わり、味方になった。

 

 

 



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2021/10/22 Etc

 2021/10/22

 

 私は迷宮のような古城の一室で、柵を下すことによって裡に抱えていた化け物を閉じ込めることに成功した。ところが、化け物は「出してくれたら任意のタイミングで開閉できる牢獄をやる。便利だぞ」と言って私を誘惑してきた。

 

 

 

 別のシーン。私は母や叔母をゲームに招待した。ゲームに使うアバターアイコンはランダムで、キャラクターどころか宝箱などアイテムのアイコンまでプールの中にある。シャッフルするたび誰かが変なアイコンを掴まされた。

 それから、母は私の所有物を物色した。ずいぶん乱暴だ。硬貨はその辺にぶちまけられ、私が神棚へと回収しなかったら勝手に持っていくつもりだったらしい。それから、あまり見られたくないPCファイルまで見られた。

 

 

 

 2021/10/23

 

 今日の夢はすべて、近所の堤防沿いに似た場所で展開した。

 

 私は弟ともにいくつかの乗り物を手に入れ、それを家に持ち帰ろうとしていた。バイクだか自転車だかが二台と、車と、ゴーカートである。弟には一台のバイクを任せたが、さて私はどれに乗って帰るか。しばらく悩んだ後、別にバイクもゴーカートも車に乗せて帰ればいいのだと気づいた。ゴーカートなんか持ち帰っても使わないことに気づいたのは、もっと後のことである。

 

 

 

 別のシーン。私は東京卍會に所属して仲間たちと歩道を練り歩いていた。すると、年上の不良たちに絡まれ、揉め事になった。マイキーがいれば負けないと強気の私だったが、私に戦闘能力はないのでしっかり何発か蹴られた。

 それから揉め事に片が付いたのか、二つのチームは統合された。交流を深める中、向こうのチームには文芸部の親友がいた(浪人生なので実際一つ年上だ)。阪大院卒の親友は、確かにいい所に勤めて結構な稼ぎを得ているらしい。しかし、ストレスからこうして暴走族とつるむようになったようだ。私は「まだ夢は忘れていないか?」とか「生きたまま死んじゃいないか?」とか、そんなことを言った気がする。

 さて、親友はMtGプレイヤーである。私が召喚したウラモグに乗って増水した川を渡ると、「やっぱエムラクールよりウラモグのほうが軽くて使いやすいよな」と言ってきた。川にはほかにごついワニなども泳いでいたが、我らがエルドラージはそんなものに動じなかった。

 

 それから我々はクリーチャーの群れに襲われた。私はもともと飛行能力を備えており、上空を飛び回る小型の敵を捕らえて吸収した。それは私の体の延長となり、サブカメラドローンとして機能した。地上の戦線に加勢しようとすると、飛行のアドバンテージは容易に失われる。俊敏な敵は電柱や壁を上り、私を引きずり降ろさんという高さまで跳躍してきた。

 

 その後、また普通の人間に戻った私は親友とともに別のグループとの抗争に参加した。ポケモンのダブルバトルだった。フシギバナあたりだっただろうか? 私のポケモンは目の前の敵を確殺できる技を有していたが、マニューラに交代されると次ターンは先制される。私はそれをケアし、交代先まで一貫して通る技で対面の敵を削るにとどめた。

 そうこうするうち、敵のチームが我々を水攻めにした。ボックスを含む結構な数のポケモンたちが川底に沈んでいく。私はすぐさまポンプ場の管理局に連絡し、水を抜いてもらった。しかしポケモンたちの中には死者や消えない後遺症を受けた者もいた。

 

 

 

 2021/10/24

 

 学校の入り口には靴箱に代わってコンビニの陳列棚があった。私と弟は自分の家からの支給品棚を漁り、好きなものを昼食として持っていった。

 

 私は講義室に向かった。テストを返却しているらしい。一人の生徒が私よりいい点を取って煽ってきた。よほど頑張ったのだろう。大層嬉しそうだった。

 

 さて、私には高校時代の後輩がいる。今でもたまに連絡をくれるいい後輩だが、この夢の中で後輩は私と同じ大学に進学し、私と付き合っていた。しかしこの日、私は後輩と別れることになった。「そろそろ現実を見てください。第一、先輩はそう言って今まで一度でも立候補したことがありましたか?」と言われた。何の立候補かは知らない。

 

 

 

 別のシーン。寝台列車だったような気がする。我々は修学旅行の帰りだった。トイレから出たあと、上着を着こむ。すると、通路で突然何だったかのラッパーがライブを始めた。それからONE OK ROCKも歌った。さらに[Alexandros]も歌った。これは曲目を覚えている。『Thunder』だった。

 

 

 

 

 

 

 2021/10/29

 

 私は赤い車で高速道路を飛ばしていた。右手にはホワイトハウスと、壊れたプロペラが見える。何人も人を轢いた。引いてもいい悪人だと思っていたが、後から無辜の民だと聞いた。

 

 

 

 別のシーン。私は遠足の集団からはぐれ、教師と二人きりになった。私は「こっちでいい」と言って駅の地下に潜り、ウォータースライダーのような道をとてつもない速さで滑り始めた。集団に追いつくことも容易な速度だが、もはやそんなことはどうでもよかった。

 

 

 

 別のシーン。『進撃の巨人』の世界の過去が捏造されていた。この世界に巨人を生み出してしまった集団の一人は、仲間からはぐれながらも再開に希望を抱いていた。他方、残りの二人のうちの片割れは何かのきっかけではぐれた一人を激しく憎悪し、絶望に叩き落そうとしていた。

 さて、巨人が山の上にいるとも知らず、麓にはテーマパークが立っていた。私は山の上からグライダーで滑空してきた。ドガースが浮いているエリアがあり、色違いを見つけた。下から狙わずとも上から虫取り網で捕えてしまえば楽なのにな、と思った。しかし、テーマパーク側はそもそも園内での滑空を禁止していた。



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2021/11/04 etc

2021/11/04

 

 私は湖に浮かぶ狭い板の上にぎりぎりのサイズの机を乗せ、家族と食事を取っていた。私は机の上に乗っていた。板が揺れると、食事は机から落ちた。父はそれを私のせいだといった。

 漂流する板は都市を流れる運河を通り抜けた。橋の下をくぐる途中、私は『狼と香辛料』の話をしながらOPを口ずさんだ。

 

 

 

 別のシーン。私は父と外食に来ていた。他人と相席にならないよう、席を探して座った。そのあと、私は弟を呼びにいった。

 弟は古いポケモンのゲームをやっていた。私は「それはとくこうととくぼうが統合されていた時代のものか?」と聞いた。その通りだった。しばらくすると、弟は手洗いに消えてしまった。弟は時限爆弾を解除する手はずだった。「ちゃんと解除しておけよ」と言って去ったものの、ずぼらな弟のことである。私は仕方なく代わりに爆弾解除に着手した。解除コードは「とくしゅ」である。問題はそこにキーボードがなく、横に置いてある遊戯王カードのテキスト欄から平仮名を拾ってコピペする必要があった。私が解除に難儀していると、私の息子であるという少年が現れ、カードをごちゃまぜにした挙句に崖から谷底に落ちかかった。結局、息子も爆弾も谷底に落ちていった。私は基底部からの爆発で自分たちの足場か崩れないかと心配していた。

 

 

 

 別のシーン。私は『グラブル』のレアキャラクターを指名入手できる機会を得て悩んでいた。4色二体ずつのモンスターが並んでいる。赤の最高レアが現環境最強でおすすめとのことだった。

 

 

 

 別のシーン。私はバスに揺られていた。随分と治安の悪いバスで、中でラッパーたちがバトルをしている。見ていると、なぜか私も無理やり巻き込まれた。質の悪い連中は舐められると増長するのだ。私は精いっぱいの虚勢を張った。普段使わないきつめの大阪弁でがなりたてると、いくらかその場は収まった。半面、自分のウィットはこういう場でこそ発揮されるべきものではなかったかと、ユーモアの欠落を実感して暗澹たる気分になった。

 

 バスは献血ブースのテントに向かった。私はほんの少し列を外れていたようで、先頭の人に戻ってもいいか尋ねた。戻してもらえた。

 

 

 

 2021/11/06

 

 私は修学旅行でレストランに来ていた。仲間たちの席の最後の一つに座る。他にもいたが、まあ別でグループを作ればいいだろう。バイキングのようで、私が持ってきたのはオムライスだった。そこにあるソースは自由にかけていいのかな? などと言っていた。

 

 もしかすると別のシーンのレストランだったかもしれない。私は悪い組織の一員として一触即発の会食に参加していた。相手組織の幹部をボスのところに案内する。二階席にいる、マイキーだった気がする。眠りこけていて、会合が済んだ後で自分が起こしに行くことになった。

 

 それから私は部活に所属し、グラウンドに出た。野球コートの周りで、私はMtGの全知構築戦をはじめた。なぜか軽量のフライヤーばかり並べていた私だったが、マナがいらないならウラモグでも投げ込んでやれば早いじゃないかと構築を変えた。すると、敵は集団洗脳を使ってきた。「それ強い! 使う!」とデッキに組み込んだ私だが、後から思えばマナを払わずに唱えればX=0だから不発になることにと気づいた。

 

 修学旅行の電車は未来都市の高架を走る。途中、私は車両と一体化して運転を担当した。しかし、先頭車両である私は後部車両を残して進み、挙句電車とも分離して生身に戻った。洪水が迫ってきていた。私はトンネルの中を走った。途中、隔壁があった。向こうから仲間が呼んでいる。私と、中学時代の太った旧友が隔壁を目指していた。しかし隔壁の非常口は狭く、私ですら通れるかどうか怪しい。私はまず通れないであろう旧友を見捨て、一人で先に非常口をくぐった。

 

 

 

 2021/11/07

 

 私は祖母の家にいた。ゲームショップで中古の安いゲームを大量に衝動買いしてしまった。テレビのある部屋に入ると、弟が友達からもっと面白そうなゲームを借りていた。やろうと思ったが、従兄が受験勉強をする邪魔だからとゲームは控えるよう言われた。

 やがて祖母宅は浸水した。三階への階段を上る。私はドライアドだかニンフだかの妖精に求愛されていた。しかし、妖精の腹部には針が生えていた。浸水が進むにつれ、妖精は狂気的なまでの愛を抑えられなくなり、ついに私に抱きついた。私の腹には針が刺さった。

 

 

 

 別のシーン。マリオパーティだろうか? いかにも悪の居城といったステージでクッパなどを相手にサバイバルをしていた。デメリットがセットでついてくる契約やレアリティで色分けされた武器が出てくる宝箱を漁る。私は二体の悪魔による援護射撃の契約を得た。最高レアだ。しかし、悪魔が生き残れば最後に自分で殺さなければいけないらしい。悪魔を従えた特権として、私は彼らのいる高台へのワープ権を得た。火球に焼かれていくライバルたちを見物しながら、宝箱が出た時だけ寄っていって奪った。結末は記憶にないが、悪魔はさておきライバルたちには勝てたと思う。

 

 

 

 別のシーン。私は浸水した体育館の足場を渡りながら、何かに呼ばれるのを待っていた。仲間たちは留守の間会えなかった各々のペットと再会したようだが、私はそうもいかなかった。私のペットは魚で、この満ち潮は怪魚たちを連れてきたらしい。今頃きっと奴らの腹の中だ。

 体育館は突如として屍術師による襲撃にあった。術を受けた私は全身の筋肉が弛緩し、ゾンビ化しかかった。しかし、かかりが甘かったのかその効果は心身の猛烈な倦怠感に留まった。屍術師が去ったあと、死んだように寝転がっていた私は仲間に尻を突かれてピクリと反応した。いわく、まだ白マナが体に残っているのでゾンビ化していないとのことだ。「いつまで演技をしているんだ?」とどやされた。そうは言っても怠いものは怠いのだ。

 私はそれから数日間を半ばゾンビのような緩慢な動作で過ごした。プレゼンの資料を発表の直前まで作っている。前の人の発表を聞きながら作業を進めていると、急に建物が傾いてパソコンが滑り、大混乱とともに場面が転換した。

 

 再び体育館。しかし先ほどの浸水したものとは打って変わって整備が行き届いている。照明を点けることもなく、壇上からの声が我々に告げた。「諸君にはこれから貴族院か庶民院のどちらかに所属してもらう。貴族院に入るには血統書を取得するとともに厳しい訓練と試験にパスする必要がある。試験はペアで行う」。

 その後、我々は電車に揺られていた。私はその場の音頭を取り、両側の座席に受験者と非受験者を分かれて座らせた。受験者はそう多くなかった。受験者の女子たちは電車についていたベージュのカーテンによじ登ると、そのまま器用に包まってドレスに仕立ててしまった。

 翌日、再び体育館に集まった我々は受験者と非受験者に分かれた。やはりというべきか、受験者たちはすでにペアを作っている。さて、かくいう私はまだ受験するともしないとも言っていないのだ。その意図はというと、他のみんなをペアにして自分だけ余りになるためだ。何のためか? それは、昨日その場にいなかった旧友と組むためである。彼はエリート志向で、私よりもいい高校に行った。彼が受験することは予想がついていた。

 それから我々受験者は体育館二階の回廊を進んだ。回廊の窓からはコーヒーなど様々な飲み物が差し出されていて、私も飲んだ。貴族になればこのようなサービスが毎日受けられるらしい。

 再び一階に戻ると、受験しない同級生たちは気楽なものだった。ここでは呪われたアイテムが手に入るらしく、旧友が受け取った種は鑑定スキルを発動するより早く破裂した。別の者がその隙に私のポケットにも種を入れたが、勘づいた私はすぐにそれを投げ返した。

 

 

 

 2021/11/09

 

 私は一人の女を連れ、炎上する寺への石段を登っていた。途中、下半身が蛇の女と対峙するシーンが絵巻物のような具合で提示された。この蛇女というのは、ともすれば私の連れがなるはずだったかもしれない。蛇女との対決は難なく終わった。あるいは、最初から死んでいたかもしれない。

 それから連れの女は蛇女か、あるいは他の誰かの死を受けて憤った。刀を抜き放つと、「御敵即滅!」だの「天誅!」だのと叫びながら民家のアパートへ突撃していった。追いかけていくと、彼女の切り飛ばした扉の破片が飛んできた。標的の男は耐えかねて部屋から出てくると、アパートの廊下の床を落とした。我々が手すりに摑まると、男は手すりを柔らかく変質させて揺らしてくる。ゴム状になった手すりにびよんびよんと振り回される。我々の知性は後方へ振られると研ぎ澄まされ、前方へ振られると馬鹿になった。そして何度かびよんびよんとやるうち、馬鹿になった私は手すりを手放して前方に飛んでいった。

 

 私は花咲く丘に飛んできた。地面を転がり、いくつもある水たまりの一つに落ちる。すると、その周りを回っていた三枚のカードのうち一枚をもらった。『シャドウバース』の、エルフのゴールドカードだ。すると、私のもとに三人の妖精が寄ってきた。彼女たちはいつも一緒にいる遊び仲間のようで、カードは四人でシェアすることになった。

 我々は次に狙うカードを考えた。今落ちた穴にある残りの二枚も欲しい。隣の穴のカードも欲しい。それから、向こうにあるクレーンゲームの景品も欲しい。我々は標的を絞ると、景品獲得のためにゲームに勤しんだ。

 

 



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2021/11/11 etc

2021/11/11

 

 私は中学の校舎にいた。私の一限目はプールでないが、なぜか更衣室にいた。他クラスの生徒に○○を呼んでこい、と言われた。実在するアーティストで、同じクラスに所属してるらしい。とはいっても、一限目はもうすぐだ。私は教室を探すのに手いっぱいでとうとう頼みをこなせなかった。

 

 

 

2021/11/12

 

 庭園である。一面の芝生は急に燃え上がり、激しい上昇気流を起こした。池の水からは火砕流が噴出している。厄災の主の邪悪な声は、私を館の中へと誘った。

 

 中庭にはカービィのボス戦前ような具合で、自由に能力を取得できるオブジェがそこかしこに置いてあった。私は鐘楼の上にあるメガガルーラの像から能力をもらおうとしたが、なかなかもらえない。「話しかける」コマンドがややこしいのだ。

 

 

 

 おそらく別のシーン。私は本屋に来ていた。『かいけつゾロリ』の新刊が出ている。偏屈な店主の曰く、読書家なら感動して然るべき至高の名文だという。どれどんなものかと開いてみると、なるほどもはや児童書というより小説の筆致だった。国王亡き後の王国の動乱が描かれるハイファンタジーで、固有名詞の羅列に面食らうタイプのアレである。なるほど格調高い様式美だが、むしろ読書家こそ食傷していそうなものじゃないかね? と反応に困っていると、店には友人が何やら慌ただしく駆け込んできた。外からも何か音がしている。私は慌てて本をその場に伏せた。本が傷む、と怒る店主から逃げるように、私は友人を追って店の地下に向かった。

 

 地下は怪しいダンジョンのようになっていた。それでいて、エレベータもついている。蔵書の中には魔術に関するものもあり、習得すればするほどに私は学生時代の知識欲を取り戻していった。すると、偶然にもゼミの旧友と出会った。旧友はいくつかの横文字を並べた紙を私に見せた。私のことを表しているらしい。あいうえお作文かなにかと思って縦読みしてみたが、答えは分からなかった。

 

 さらに進むと、何やら私のライバルを名乗る人物が現れた。これから何かの競争をするらしい。彼は「今日こそお前に勝つ」と言った。私は「そうか。お前が勝ったら祝福しよう。だから他の者には負けるな」と言った。それから我々は別々にダンジョンを進んだが、ライバルは敵方に捕まっていた。

 さらに進むと、差別と搾取に苦しむ労働者たちが階級闘争を起こしていた。しかし複数の集団は互いの些細な違いからいがみ合っており、資本家たちを打倒しようというより巨視的な発想には至りそうもなかった。

 

 

 

2021/11/15

 

 私は学校の理科室にいた。この世界線では私は前の恋人とうまくいっているらしい。恋人はスフィンクス風になっていて、机の上に乗せた私の上半身に重なったり、逆に私が上になったりした。

 それから我々は小さな黄金のピラミッドに乗って空を飛んだ。ピラミッドには戦闘用の小隊が乗っていて、私はその一員として一番槍を買って出た。このとき、恋人はメタグロスになっていて、私はそれに騎乗した。無人機同士が戦う戦線に到達すると、私は恋人と合体した。そして「スーパーパンチ!」と叫びながら敵の無人機たちを殴り飛ばした。

 

 

 

 別のシーン。我々は横スクロールの画面を黒い不定形の生物となって進んだ。ウーズのような生物は混ざり合うとすぐに一つの巨大な生物のようになってしまうので注意が要った。

 それから我々は人間に戻り、夜の校舎についた。一部の仲間はミイラ化してしまったらしい。ミイラからは特殊な粉が採れ、それを煎じて飲むことで我々はステータスアップできるらしい。これからの道行きは厳しくなるので、備えておけとのことだった。

 

 

 

 

 2021/11/16

 

 未明である。私は弟の勤めているというオフィスで目を覚ました。高層階の窓からは赤と黒を基調とした目を引くビルが見える。エレベーターでロビーに降りたが、始業まではまだしばらく時間がある。部屋に戻ってもうひと眠りしたいというと、5Fまでが居室に充てられていると聞かされた。だが戻るのが億劫になった私はそのままコーヒーを淹れて始業に備えることにした。コーヒーに口をつける間もなく、最初の客が来た。私は弟とともに列車に乗り込むと、団体客を相手にコンパのようなことをした。口の回る私はすぐに客との距離を詰めたが、自分自身のことを聞かれると答えに窮した。

 

 社屋を出ると、朝のオフィス街にはブラックマンデーもかくやといった行列ができていた。どうやらこの町の秩序体制は杜撰なようで、通りに捨てられたゴミからも治安の悪さが見て取れる。改革派とも暴徒ともつかない連中がそこかしこにいる。私は素知らぬ顔で何度も行列に並ぶと、ある時は体制派の、またある時は改革派の助けになる悪戯をして楽しんだ。

 

 裏路地へ向かう。高架の下では、マリオが逃げるスターを追いかけていた。最後のスターが道路標識の中に隠れたのを見た私は、「こうすりゃいいんだ」と標識をへし折って地面に叩きつけた。スターはたまらず標識から出てきて、マリオの手に渡った。

 

 

 

 気が付くと、そこは中国だか韓国だかであった。私は数人の仲間と行動を共にしていた。カラオケに行く段になり、仲間内で「韓国にまともなカラオケ設備なんてあるのか?」という疑問が出た。韓国旅行経験者の私は「心配ない」と言った。しかし行ってみると、草生した高架下の空き地に椅子を置いて人が歌っている空間がカラオケ屋と称されていた。

 それはさておき、この国には恐竜が出るらしい。奥地の山間部を住みかとする恐竜たちだが、しばしば都市部に現れて被害を出すという。そして今がその時だった。峡谷の間を塞ぐように、馬鹿でかい鰐のような恐竜が向かってくる。車にいた我々は何とか急ハンドルで回避したが、気づけば町は恐竜だらけだった。西洋の竜のようなやつが通路の向こうから首や尻尾でこちらをまさぐっている。そしてただでさえまずいこの状況下で、我々には敵対者があった。赤包帯の集団である。彼らは恐竜の味方というわけではないが、集団で我々を襲ってきた。赤包帯は緑の線となって地中を潜行できるらしい。仲間同士協力して線を繋ぐとなお素早く脅威だったが、どうやら敵の視界内では発動できないらしく、私が目聡く観察していたおかげで非常に動きにくそうだった。

 

 

 

 2021/11/17

 

 私はゴム製のアヒルをペットとして飼っていた。指に乗る程度のサイズだ。河原にアヒルを連れて行くと、小さすぎるもので見失ってしまった。瓦を散歩していると、二人ほどの有名人に立て続けに出会った。二人目はクイズ番組で見かけるインテリ系で、私は「珍しいこともあるものですね」などと世間話をしていた。

 

 それから私はまた別の有名人と行動を共にしていた。さる大物ミュージシャンだ。我々には目的地があり、それは遊郭を突っ切った方角にあった。ミュージシャンは女遊びをすると言ってきかなかった。ミュージシャンを置いていった私は代わりにアンドロイドを連れていた。遊郭を抜ける途中、格子の中から遊女が「そんなからくりの女より私を抱きなよ」と誘惑してきた。

 

 遊郭を抜けたあと、私は建物の壁面を上っていた。父と弟も一緒だ。コンクリートに見えた建物だが、基礎工事をしていないどころか材質がばかに軽いおもちゃである。我々の体重で重心は崩れ、隣の建物と支えあって立っているのがやっとだ。父と弟はリタイアしたが、後先を顧みない私はそれでも上りつづけた。私が落ちたのは登頂まであと一歩のところだった。

 

 幸い、私が落下した先にはクッションとして大量のスポンジキューブが敷かれていた。どうやらこれはテレビの企画か何かのようだ。我々家族は最後の挑戦者だったらしい。私の挑戦が終わると、これまでの各挑戦者の中からセカンドチャンスを得る者の選定が始まった。決定権を持った女性は果敢な姿に感動したといって私を選んだ。

 セカンドチャンスはまた別のアトラクションだった。どこかの体育館だ。まず、スライムで幕を張ったフラフープが落ちてきた。私はその下へ走りこんでくぐった。

 それから、一人の女性型の怪物が連れてこられた。女神転生のマナナンガルだったかもしれない。私はそれを合体材料にしてリリスを生み出す必要があった。運営に言われるまま嫌がるマナナンガルを合体させると、真4デザインのリリスができた。リリスは従順だったが、私は罪悪感から「君は怒っていいんだ、私を恨んで然るべきなんだ」と言ったが、リリスにマナナンガルの自我はなかった。

 さらにリリスを材料に合体を行った。今度は人間の男ができた。著名な海外ミュージシャンという肩書きで、合体の最終到達点だけあってとても強いらしい。しかしこの男はとんだ放蕩者だった。まず、常に裸だった。そしてそこらじゅうの女を捕まえては「抱かせろ」と迫った。私はこの男をよく思わなかったが、強さばかりは確かなので止めようもない。やれやれと舞台裏のベンチに腰掛けると、老人と婦人が隣に座った。「ああいうのは苦手です」という二人と私は意気投合し、しばらくそこで穏やかな時間を過ごした。

 

 

 

 2021/11/23

 

 私は弟を少し遠い歯医者まで自転車で案内した。「ちなみにもう一つ帰り道がある」と言って少し戻って教えようとしたら、弟だけ一本向こうの道に進んで田んぼにはまった。

 

 

 

 別のシーン。私は山間を走るバスに揺られていた。昔の恋人が抱き着いてきた。私はいよいよ勘当され、金に困っていたらしい。そこで私は恋人のところへ転がり込もうと、求愛を受け入れた。バスは修学旅行か何かで身内の貸し切りだったらしく、我々は衆目を気にせず抱き合った。そしてチラシを見ながら、これからはログハウスに住もうという話をしていた。

 

 それから我々は大樹に向かった。大樹の周りをアイテムを集めながら回る。毒キノコやハチの巣で危ないというのに、私は一番熱心に集めていた。大樹の向こうの丸太が流れてくるコンベア前で、仲間たちはこのステージに相応しいBGMを考えていた。私は『かくざいもくざいギャラクシー』を推した。

 

 それから修学旅行の行列は交差点を越えて駅を目指した。私は一つの集団の引率を任されていた。高台の上の駅に進むと、よほど遠くへ行くのかチケットは数十万円もした。ひょっとしたら手持ちが足りないかもしれない。バイトで貯めた額面のそろわない紙幣を数える。苦労人の旧友も同じような具合だった。彼はよくマックで仲間と受験勉強をしていたが、よくよく考えればマックもただではない。公民館でも使えばよかったのだ、と嘆いていた。

 

 

 

 2021/11/25

 

 イニストラードは危機に晒されていた。伝説のドラゴンたちが次々に町に襲ってくる。最後の竜は異質な姿をしていた。それはどうやら風船の集合体だった。風船の下には竜人兵がつられており、空襲を仕掛けに来ていた。そこで地上にいた我々はこの空襲を受け止める競争を始めた。いつしか空襲隊は流星群に変わっており、色とりどりの星くずの落下予想地点を足で踏んで回るダンスゲームのようなものになっていた。私はソロモードをやった後、中学時代の友人と対決することになった。

 

 

 

 別のシーン。私は母と弟と一緒に父の実家で寝ていた。私と二人のベッドの間には大きなテレビがしきりのように置いてあったが、どけた。縁側のほうから人語を話す牛が寄ってきた。牝牛だったようで、近寄った弟は襲われて犯された。牛頭の子供が生まれた。

 それから、弟は何かに感染したらしい。親戚一同は治療に当たった。ところが、実は私も何やらそれなりにまずい状態だったらしい。にもかかわらず弟の治療ばかり優先する親戚にへそを曲げていると、私は摘まみだされた。 



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2021/11/26 Etc

 2021/11/26

 

 料亭の座敷で、科挙が行われていた。あるいは仲間内でその練習をしていたのかもしれない。まず、トーナメント表のようなクイズが出た。四角の中にヒントから言葉を入れ、さらにそれをヒントに次へ次へと言葉を探すシステムだ。ほんの少し遅れてやってきた私は並んだいくつかの動物の共通点から「角」「奇蹄目」の二文字の動物がカギだと気づき、「サイ」を当てはめた。すると、誰かが「〇ケ浜公園」と答えた。思わず「速っ!」と言ってしまった。正解だった。

 その後、一緒に受験する仲間に私はちょっとした謎かけをした。医師を目指し、落ちたら歌人にでもなると言っている仲間だ。「なに、君はどのみち落ちても受かっても変わらないさ。医学をやるか、医が句になるかでしかない」と。それから仲間は落第が決まったらしい。あろうことに、無神経な私はジョークを思いつくまま「まあ、医が苦になる毎日より気ままでいいじゃないか」などと言葉をかけた。

 

 

 

 別のシーン。私は部下たちを引き連れて宇宙ステーションにいた。ここではサーヴァント同士が殺しあったらしく、最後に生き残ったアルトリアが血まみれで私のもとへ這いより、息絶えた。

 我々はそれでも宇宙を目指すのだ。入職した我々はオフィスの席についた。私は社長という肩書になったが事実上は会長の手駒に過ぎず、下には野心家の副社長が控えている。「社長の椅子だけ新調されていますね」などと嫌味を言われながら、我々は宇宙探査の準備をした。資源は貴重だ。無駄な荷物や人員はすべて置いていかねばならない。

 宇宙についてからも、厳しい選抜は続いた。それは隊長たる私も例外ではない。私ははじめ、異常環境下での色彩感覚を測られた。見事に満点だった。ことにこのミッションではオールラウンダーよりスペシャリストが求められるので、この一科目での満点というのはそれだけでほとんど採用を約束するものだった。私が浮かれていると、また誰かが嫌味を言ってきた。

 宇宙服の圧迫感と呼吸の辛さは、人によっては耐えられないものである。何人かの隊員が脱走を試みた。闇商人の提供する粗末な脱出ポッドで地上を目指した彼らだったが、係員たちは彼らの末路を予想し、冷笑していた。

 

 

 

 別のシーン。私は近所の家の留守に忍び込んだ。空き巣をしに来たわけではない。落とし物を届けるだかサンタまがいの行為だか、とにかく自分は考えなしの善意で李下に冠を正しているのだ。とはいえ見つかるとまずいことは分かっていた。住人の帰りに気づいた私はゲームのコントローラーなどが落ちるのにも構わず、コンセントを窓から垂らして脱出した。

 私が家に帰った後、警察が近所の聞き込みを始めた。日頃から挙動不審な私はどうやっても怪しまれるので、何か上手い言い訳はないかと考えた。推理小説を書くので実際の犯罪が気になるとか、言語学を齧っていたのでその言い回しが引っ掛かったとか、噓にならない範囲での理由がいくつか思いついた。

 

 

 

 

 

 2021/11/29

 

 私は阪大に入学した。同期の学生たちと話してみると、ずいぶん変わった名前が多い。それから私は文芸部の仲間たちと屋上で記念撮影をした。その日はちょっとした嵐で、足腰に自信がないなら隅のほうには近寄るなと言われた。

 

 ある日、私は一人の生徒が「大変だ」と走っていくのを見た。私は彼女に力を貸そうと、近道をして先回りをした。別棟のバルコニーだ。ここの植物の水遣りを忘れていたらしい。さて、彼女は友人たちを連れてきた。先回りしたものの、自分がいては怪しまれる。私は結局、出入り口を飛び越える形で彼女らに見つかることなく脱出した。

 帰り道は過酷だった。ポケモンたちが襲ってくる洞窟を、恐ろしい速さで駆け抜けた。スライディングで穴を抜け、なんとか学校に戻る。図工室だった。知り合いのゲームデザイナーが、木工のコースを作っていた。上に球でも転がすのだろう。しかし一パーツだけ傾きが逆になっている。手伝いを頼まれた私はそのパーツを切り、削った。

 

 

 

 別のシーン。私は廃倉庫で家庭環境に恵まれなかった仲間たちと出会った。エリート教育に潰された少年、毒を飲まされ育てられた少年、頭皮に腫瘍のできた少女。私は彼らに自分の過去を明かした。

 私は破壊兵器として生を受けた。父もまた破壊兵器だった。私は父の虐待を受けつづけ、ある日地表を破って這い出した。今まさに追われている最中である。

 

 それからシーンは町を見下ろす高所に移った。父は恐れる住人に「ほう、神に縋るか?」と尋ねた。住人が肯定すると、父は光線で彼と周囲の人間を焼き払い、「神とはこういうものだ」と言った。

 私はその場にいなかったらしい。私より弱い仲間たちが、父に脅されるまま何かの賭けをした。仲間は負け続け、そのたびに父に巨大化の魔法をかけさせられた。気づけば父はとんだ巨人になっており、仲間たちは私の足を引っ張る罪悪感に苛まれていた。

 

 

 

 2021/12/01

 

 アークナイツの画面だろうか、グリッドで区切られたフィールドがある。ゴールは左に1か所。上下2レーンに分かれた進行を食い止めるマップだ。しかしこのゲームはアークナイツとは異なり、配置したオペレーターは合体できるようだ。私は合体に合体を繰り返した継ぎ接ぎの生命体で横の延長全体を抑えた。

 何なら継ぎ接ぎはマスを越えて移動できたような気もする。

 

 

 

 別のシーン。私は弟と従弟とともに森の中を進んでいた。先行した従弟が羽虫に集られた。私は弟と虫よけスプレーを撒いて従弟を救出したが、いよいよスプレーの残量が怪しくなってきた。これ以上の探検は危険だ。我々はあきらめて下山し、京都風の通りへ出た。わたしはそのとき『Sorrows』を歌っていた。

 

 

 

 別のシーン。私は体育館で旧友とゴール前で一対一の球技をしていた。サッカーだったと思う。私は何度かいい角度を探してやり直したあと、全力の助走をつけてシュートを放った。ゴールのあと、私は歌舞伎のような大見得を切っていた。

 さて、私はどうやらこのときグラビアアイドルの体を使っていたらしい。そしてそれはヤクザからレンタルしたものだった。返そうと思って下駄箱のあたりで待っていると、途端にどこからともなく湧いた書類の山で私は天井に押しつぶされかかった。

 なんとか身をよじって別の部屋に転げ落ちる。同じような境遇のものが数人いた。どうやらオフィサーたちが猛烈な頑張りで書類を仕上げているらしい。はじき出されてきた人間たちには各々の適職が記されていた。私も含め皆、場所さえあればオフィスワークもできる人間ばかりだったが、ラップランドだけは違った。手持無沙汰になった彼女はその辺の床を掘り始めた。しまいにゾンビが出るぞと言っていた我々だったが、窓の外に敵影を捉えると話が変わった。何なら掘り当てたゾンビを戦力にしてもいいかという話も上がったが、所詮2/2程度では話にならないといって却下した。

 私は仲間にモップやらを投げ渡し、外へ出た。どうやらオフィスからはじき出された我々は文明社会から外れるうちに一つの未開部族として認識されたらしい。より大きな部族の連中が、我々を包囲して踊っている。我々は彼らの文化に同化するか抗戦するかを選ぶ必要があった。

 

 それから難を逃れた私は水場を渡り、未来都市についた。そこは環境に配慮したクリーンな都市を目指していたが、下水に害獣が住んでいて我々は駆除を任せられた。

 

 

 

 2021/12/3

 

 私は少し遠出して、いつもと違うカウンセラーの診療を受けていた。しかし、ずいぶん等閑なサービスだった。診療は予定より早く打ち切られ、次の客である子供がやってきた。子供たちは私に暴力をふるった。私は半ば追い出されるように部屋を出た。しまいには悪霊まで湧いた。私は黒い布を振り回して悪霊に抵抗した。

 

 帰りの駅で、私は水平方向に落下した。駅員が危険行為を咎めにきた。私はカバンについていた名札を隠して逃げた。気づけば私はスルトになっていた。逆側のホームにロドスの仲間たちを見つけると、私はホーム間を飛び越えた。

 それから、我々は夜遅くまで電車を待った。あまり電車が来ないので、周りの人間たちは談笑しはじめた。人々の輪の中心にいたのは有名ミュージシャンだという男だ。男は別のミュージシャンに「調子のいいことばかり抜かしやがって」と詰められていた。男は売れないミュージシャンの僻みだと言って笑って見せた。そして私のお菓子をみんなにシェアしろと言って断りにくい空気を作ってきた。そういうところだと思う。

 



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2021/12/04 etc

 2021/12/4

 

 私はロドスの仲間たちと焼き肉屋に来ていた。私のテーブルにはスカジとソーンズと誰かがいた。注文は先に来ていたスカジが済ませてくれたという。しかし、これがいつまで待っても来ない。本当にちゃんと注文したのかと聞くと、スカジは「なんでもいいから持ってくるように言った」と答えた。言葉が足りないのはスカジの悪い癖だ。私は店員が辟易する様子を思い描きながら、彼女に任せたことを後悔した。

 

 

 

 2021/12/6

 

 私は中学にいた。画家か何かのアーティストを目指す少女が、自らの境遇を嘆いてヒステリーを起こしていた。おそらく教師の立場にいた私は自分の身の上を語ったあと、だが君はまだ若いと言って彼女を励ました。

 

 

 

 別のシーン。校庭で熊が暴れていた。ただの熊ではない。毒を持つ爪を触手のようにのばしている。我々は一目散に逃げた。ついにはただの毒の触手が浮遊しているだけの生き物まで現れた。こうなればと、私は決死の覚悟で怪物を撃ち落とした。

 次に私は大きな管の中で怪物たちと相対した。床が水上に浮かんでおり、水位の上昇によって床が押し上げられる。私は範囲攻撃で敵を焼き払ったが、第二波も近い。頭上の縄を掴める水位まで火力リソースが持つかどうか怪しかった。

 

 

 

 別のシーン。「終わらない宿命を放て」と歌う歌が聞こえた。ほんのワンフレーズだったが、それは私の原風景たる青春時代のアニソンを思い起こさせるものだった。

 

 

 

 

 2021/12/11

 

 大学にいた。阪大がベースだが、知らない建物もある。その日は弁当の半分近くをぶちまけてしまったようで、買い食いをするか迷っていた。

 イタリア語の授業を受けた。私は興味がないので隣の生徒と駄弁っていたが、教師と目が合うと慌ててノートを取り始めた。

 それから、私は次の講義のためにキャンパスを走っていた。私は「俊足のロア」と呼ばれ、その走りは少し名の知れたものだった。橋を越え、大階段を駆け上がる。段差に差し掛かると、私はどこからともなくツヴァイハンダーを取り出して棒高跳びをした。しかし緑のプラスチックでできたツヴァイハンダーは折れ、失速した私は諦めて遅刻することにした。

 

 それから、学祭があった。私は面白い二人連れの客をこっそり付け回して人間観察をしていた。

 それに飽きると、私は出し物を見て回った。ちょうど戦争か何かがあったらしく、炊き出し代わりにカフェオレの缶を配っていたので一つもらった。

 気づけば学祭も終わりが近い。私は古巣の文芸部に顔を出し忘れていたことに気づいた。しかしもう後輩も残っていない上に今の身の上では合わせる顔もないので、結局行かないことにした。

 

 

 

 別のシーン。聖都と呼ばれる都で、事変が起こっていた。革命の類だろうか? 陥落する王城のバルコニーから、一人の女騎士が中庭を見下ろしていた。王を裏切りこの革命に手を貸した内通者のようだ。彼女は自らの行いの是非に判断がつかず、飛び降りるかどうかを民衆の声に身を委ねることにした。

 

 城の寝室では、『Re:ゼロ』のエミリアとスバルがいちゃついていた。この戦いでもスバルは何かしら奔走したらしく、二人の仲は一歩前に進んだところのようだ。じゃれあう中で、スバルはエミリアの掌や胸、そして顔に筆で文字を書いた。しかしこれはとんだ禁忌だった。スバルはどうやらエミリアの中に潜む恐ろしい何かにも気に入られていたらしい。そして墨文字はそれを呼び覚ましてしまった。何かははじめエミリアの体をグラマラスなブロンドに変貌させてスバルを誘惑したが、ついには恐ろしい正体を現した。エミリアの顔は二つに割れ、中から触手が飛び出した。すると赤黒い手のような無数の触手が彼方から押し寄せ、聖都を襲った。

 聖都の前には四枚の壁があった。これらは我々が四つの特異点を攻略して築き上げたもので、本来は異国の侵略者から聖都を守るためのものだった。触手の侵攻のあと、聖都は押しつぶされたが壁だけは残った。しかしこの壁の存在は聖都の存在を魔術的に証明する足掛かりとなるものだった。我々は聖都を取り戻すために異聞帯へ向かった。

 

 

 

 

 2021/12/12

 

 私は仲間とともに団地のダンジョンを攻略した。何かのショートカットで上階に進んだらしく、中層にはまだ敵が残っている。階段は崩れ落ちていて、藁とも毛ともつかないものが飛び散っている。我々は崩れた階段を落ちるようにして脱出した。

 それから、巨大なボーボボが出てきて団地を破壊した。その後、弟がやってくると知った私はボーボボが見つかると面倒だと思って川に投げ捨てた。

 

 ここで時系列は過去に飛ぶ。この団地は木の葉の里の僻地にあり、そこに住む風影は当然里の人間に敵視されるため、砂の忍びのエリートが護衛をしていた。

 それはさておき、その団地の近くに沖縄風の民家があった。民家の縁側には私のかつての恋人が腰かけていた。このとき僅かに目が合ったのが、のちの二人の関係の引き金になったらしい。

 カメラはさらに移動し、母の実家だという家に向かった。祖母が他界した今でこそ無人だが、これはその昔日のようだ。この夢では、祖母の家は茶屋だった。親戚筋がいつも入り浸っているらしい。そして彼らのほとんどは坊主だった。坊主らは頭から煙を上げていた。あるいは少し火がついていたかもしれない。青髪の女性がいた。坊主たちは染髪などけしからんといっていつも彼女を責めていた。それから、黒い長髪の女もいた。長髪は年寄りの坊主らと上手くやっており、肩身の狭い青髪にマウントをとるのが趣味のようだった。

 

 

 

 別のシーン。私はランチバイキングをしていた。同窓会の類だろうか、懐かしい面々が同席している。しかし何を思ったか、平たいゼリーに少し手を付けたあとで私は席を立った。

 ショッピングモールをしばらくさまよった後、寝台列車の一室で昔の恋人と出会った。やけに奇麗になっていた。我々はそこで二人並んで腰かけた。秘密の逢瀬のようだった。

 

 

 

 別のシーン。私は仲間と三人で雪山にいた。我々の手元には「スマイル」なる折り畳み傘のような形状の脱出装置があった。さて、それから雪崩か追手でも来たのだろう。洞窟に隠れていた我々はとうとうこの脱出装置を使うことになった。私と仲間の一人が装置の両端を掴み、引き抜いた。すると装置の両端は各々に脱出ポッドとなり、我々を乗せて射出された。三人目は私の側に乗っていた。不時着のあと、もう一人を乗せたポッドを見に行くと、仲間は白骨化していた。どうやらあちらのポッドはこちらのポッドを飛ばすための推進力として切り離されるものだったらしい。そして彼女はその燃料となったようだ。思えばこの「スマイル」というネーミングは仲間との笑顔の別れを指すものだったのかもしれない。随分なセンスである。

 

 

 

 2021/12/15

 

 私はポンコツの機械だった。何かを製造している最中、目の前にある輪の中に歯車を一つ落としてしまった。

 

 私は家でクリスマスに向けて料理を作っていた。肉を切ろうと包丁に手を伸ばしたが、よく見るとすでに切れてある。仲間たちは唐突に包丁に手を伸ばした私のせいで注意が逸れたので、「邪魔だ。お前は外で門番でもしていろ」と言った。

 私は外に出た。手本を求めて頭の中のライブラリにアクセスすると、ガーゴイルに類するMtGのカードがたくさん出てきた。どれもこれもパッとしないコモンカードばかりだ。要は侵入者を排除できればいいのだ。私は門の前に立ちふさがるのではなく、上から弓を構えることにした。そして、こけおどしのための像をどこかから拝借してくることにした。

 

 

 

 別のシーン。我々は修学旅行の風呂だかウォータースライダーだかを終えた。濡れた体の男女は各々に恋人を見つけ、部屋に戻ることなく消えていった。私は大人しく所定の部屋に戻った。友人が待っていた。我々は幸せそうな恋人たちを芝居半分に妬んでいたが、部屋から見える星空はそんなことを忘れるほどの壮観だった。満天というに相応しい。肉眼でこれほどの星が観測できるのはよほどの幸運だろう。私はその中にオリオン座を見た。探せばほかにいくらでも星座が見つかりそうなものだった。画素数の高いスマホに新調しなかったことを後悔した。

 

 

 

 別のシーン。私の仲間が猫の姿になって廃プールに閉じ込められていた。私が彼の指示通りスイッチを押すと、仲間のステータスなどが変動した。それからどうにかして私は仲間が自分で仕掛けを動かせるところまでもっていった。するとそこにごろつきたちが現れた。我々はごろつきたちと揉めた。やがてごろつきたちのボスが出てきた。このあたりで恐れられている人物のようだった。私はボスを相手に筋が通らないのはそちらだと抗議し、舌戦の果てに頭突きを食らった。強烈な痛みで頭が割れそうになった私は絶叫し、目を覚ました。

 

 

 

 2021/12/16

 

 私は二人の友人を訪ねて幻想郷を縦断した。幽香と、さてあとはだれだっただろう? 南端にある庭園を目指して草木をかき分けていると、誰かに「幻想郷の端から端まで友達がいるなんてすごい」と称賛された。

 

 庭園には駐車場があった。私は徒歩で来たことを後悔した。この庭園の駐車場というのはまるきりダンジョンだった。まず、鏡張りで方向感覚が狂う。そのうえこの魔法の鏡は自分の姿を偽るのだ。警察やらほかの探索者やら、いもしない他者の幻影は私の警戒心を煽った。

 さて、気づけば私には一人の仲間がいた。そしてもう一人、先行した仲間がいたと聞く。先行した仲間は係員に連れられて這う這うの体で現れた。曰く、三階まで歩を進めていたという。合流するならまた一階からやり直しだと聞くと、仲間は「絶対に嫌だ」と言って三階に戻っていった。どうやら二と三のつくフロアはきついらしい。「その書き方だと四十階程度はありそうだ」と言うと、ほとんど肯定するようなニュアンスで濁した。「もうそれ高層ビルじゃん!」とツッコむと、なぜかずいぶんウケた。

 それから、恐ろしい時間がきた。挑戦者たちはドラクエのモンスターの姿をとり、魔剣士ピサロになるために互いに捕食を始めた。モンスターズ作品の配合のシステムだろう。私は運よくデスピサロの姿から始まったので初めからリーチがかかっていたが、それゆえに狙われやすい立場でもあった。

 

 地獄の駐車場から数体の仲間を連れて抜け出す。途中で何人かと袂を分かつことになり、代わりのメンバーを補充しようと必死の私はその辺の白やら黒やらの雑種アルミラージにまで声をかけて回った。途中、住宅街には人間たちがいた。我々は人間より弱いらしい。私は恐る恐る歩み寄り、ピザを分けてもらった。それから私は人間と小説の話をした。まず、SF好きの男がいた。SF書きのジャンル差別に潰された私は人間に媚びることも忘れて「SFは知りません」と言い張った。それから、女がいた。女はちょうどファンタジーと推理を好むようで、私は米澤穂信の『折れた竜骨』などを挙げてみた。

 

 

 

2021/12/17

 

 商品が段ボールのまま陳列されたスーパーで、私はビールとネクターを交互に飲んでいた。キットカットの袋に「ネクターをかけると美味い」と書いてあったが、私はそれならネクターと一緒に食べればいいじゃないかと言った。

 

 

 

 校庭でチェンその他数名のロドスオペレーターがサッカーをやっていた。こちらへボールを飛ばしてくるので、蹴り返してぶつけてやった。

 

 それからシーンは更衣室に移った。オペレーターたちが作戦の準備をしていた。ヴィグナが負傷したらしい。代わりにマッターホルンを投入することにした。このマッターホルンはベナのように別の老人オペレーターと交代で運用するシステムになっていた。老人は通電したヨーヨーを用いる0ブロックの地上オペレーターだが、イーサンと違って範囲が左右非対称になっていた。だがそれは装備で補うとちょうどいい具合になった。

 彼らの装備を整えている間に、ほかのオペレーターたちは勝手に出動してしまった。後を追っていくと、作戦地域の線路には巨大な積み木の汽車が回っていた。みんな必死で飛び乗ろうとしている。私は頭上に木彫りの熊と蟷螂が2体ずつ吊るされていることに気づいた。それらは撃ち落とすと暴れ始めたが、私はなぜかそれらを対にすれば互いに破壊しあって斧が手に入ることを知っていた。しかし、そのころには線路の周りはスーパーになっており、陳列棚が邪魔で射角が取れなかった。いつの間にかマッターホルンたちもいない。私はまず身辺警護のための近接オペレーターと合流する必要があった。途中、「こんなスーパーができたのはヒトラーのせいだ」などと漏らした。

 やがてステージはゴシック建築に切り替わった。我々は時折姿を現す石像の攻撃に晒されていた。我々が命からがら脱出すると、ちょうど建物の中では稲妻が走りはじめた。私の周りにはかつての教え子たちがいて、私は「それ見ろ、こうなることを予見していたんだ」などと冗談半分に自慢していた。

 

 抜け出した先には児童養護施設のようなものがあった。外来の者をもてなすサービスもやっているようだが、食事のメニューを見てみると無料のコースがなぜか一番豪華だ。ただより高い物はないという。後で取って食われやしないかと思った文無しの私は「いえいえ結構です。水ですか。ではお水だけ」と言って食事を断った。

 しばらくすると、地表は海に変わった。施設は船となったが、すぐに沈没しはじめた。水底から吸血鬼が這い上がってくる。いや、ゾンビだろうか?とにかく感染性の化け物だ。人ごみの中にいては危ない。私は船から脱出することを決めた。脱出ボートはそれまで除け者にされていた異邦人たちに奪われていた。私は何とかボートに飛び乗り、わずかな生存者とともに脱出した。

 逃げた先は先ほどのスーパーだった。稲妻は収まっていたが、吸血鬼たちの手はすぐにスーパーにも迫ってきた。

 

 



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2021/12/21 etc

 2021/12/21

 

 私はファラオの家臣として祭典に参加していた。何かの終わりの儀式のようだ。大階段を上るファラオは定期的に座りこみ、そのたびに家臣が杖をファラオの頭に立てかける。

 儀式が終わると、ファラオは脱走した。駅まで追いかけていくと、電車にはファラオの両親まで乗っている。王家全員で国を捨てる気だ。私は電車に飛び乗ったが、ファラオたちに一言もの申す前に発車のベルが鳴った。慌てて飛び降りた私を残し、ファラオの電車は去っていった。

 私は後輩たちのいる工廠に戻った。長い棒のようなものが流れてくる。その先の金色の部分を切り取ると、それは銃弾になった。かつてファラオと身分を超えた友情のようなものを育んでいた私は、国を捨てたファラオへの怒りから銃弾を量産することに決めた。

 

 

 

 ショッピングモールである。私はある旧友に抱きしめられた。するとそれを見た一人のギャルが嫉妬に駆られたようだ。ギャルは胸が大きくなるというブラジャーを身に着けた。しかし衆目で緊張したギャルはその効果をうまく発揮できなかった。ギャルはホテルコーナーへと逃げ込んだ。受け付け嬢は満室だと言っているが、ギャルは自分のバックについているという権力を振りかざした。

 するとそこに柄の悪そうな男が現れた。金持ちのドラ息子で、かつてギャルの恋人だったらしい。ギャルは「この町から出て行ったはずじゃ……」と驚きながら、逃げた。男は取り巻きとともにギャルを追った。すると、三人ほどの青年が現れてドラ息子の取り巻きと戦った。

 

 

 

 私は隣町に来ていた。あるいは先ほどのファラオを追ってきたのかもしれない。空き地で不良が集会を開いている。特攻服など着こむタイプの古風な不良だ。私はその中で強面の男たちに囲まれながら肝を冷やしていた。

 集会が終わると、空手の道着を着た文芸部の先輩がいた。私は「自分は空手などできませんが、弟は体が強いのでそれなりにできると思います」と言った。先輩は特に他意のない様子で「それはよかったね」と言った。

 私が先輩と別れたのを見計らって、旧友がやってきた。この旧友は空手を修めていて、幼稚園と中学で私をいじめていた。私は先輩のほうへ逃げたが惜しくも捕まり、鳩尾まで響く背中からの突きで先輩に吐瀉物を吐きかけることになった。

 

 

 

 2021/12/30

 

 私は古民家を探索していた。あるところで、急に空間が転移した。いや、風景は変わらないのだが雰囲気が明らかに違う。というのも、こちらの古民家には追手がいた。人食いの類だ。私は逃げた。広間の宴会を眼下に吹き抜けの梁を飛び回った。私の逃走劇は馬鹿騒ぎの余興にちょうど良かったようで、周りは食べ物などを投げ込んでくれた。それは追手の妨害に多少役立った気がする。

 

 

 

 2021/12/31

 

 町には飢餓と荒廃が迫っていた。日に日に悪くなる状況を憂い、一人の頼れる男がスーパーマーケットに向かったが戻らなかった。危険を冒したものだ、と思っていたがやがて我々もこのまま何もしない方がまずいことに気づいた。私はスーパーに向かった。どうやらあのスーパーというのがウォルモンドという一つの都市らしい。ウォルモンドの市民はすでに生ける屍と化していた。我々はウォルモンド市民のように自我を失ったふりをして敵をやり過ごした。

 

 それから私は何かに追われて道路を突っ走った。向こうの区画へ行くと状況はよりまずいと聞くが、構わなかった。進むと、どうやらこの辺りでは怪物化した人間が弱肉強食の生存競争を繰り広げているらしい。ウォルモンド市民と違って意思もあり、さながら異能力バトルの相を呈している。食っても腹の中から食い破ってくるような、そんな連中だ。

 

 生存競争をやり過ごしながら、私は図書館にたどり着いた。ここには私が先生と呼ぶ存在が派遣されていて、共に怪物の掃討を任されているらしい。しかし先生との合流の直前、私は本棚の陰から魔術師を名乗る者に筆談で脅迫された。私は発言を禁じられ、先生との合流に失敗した。

 空には髑髏の飛行艇が浮いていて、我々の働きを監視していた。

 

 

 

 別のシーン。私は学友たちと旅先にいた。もうすぐディナーだというのに、一人の旧友が課されたパズルを解いていた。私も協力した。謎の怪物が横倒しにすると日本地図の形に酷似していることに気付き、カギとなる場所が千葉県のシルエットになっていることが見えた。

 それから、教授ともパズルを解いた。我々は時間を忘れて熱中し、気づいたころにはディナーは終わっていた。



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2022/01/04 etc

 2022/01/04

 

 競馬がやっていた。あるいは走るのは人間だったかもしれない。

 気づけば私は母とともに市街地を走っていた。我々の後ろからはあるVtuberが実況者としてついてきていた。マラソンのようだが、コースに目印が少なく走者も少ないのでGoogleマップ頼りだ。しかし一度でもコースアウトすれば反則負けになるという。我々は商店街に進んだ。私は裸足だったので、靴を買っていくことにした。マラソン中だというのに、優柔不断な私はしばらく悩んだ。終いには父まで出てきた。

 

 

 

 別のシーン。私は弟と探索の進捗を共有した。弟は海を臨む廃城を探索したらしい。そこはまだ弟のレベルでは辛そうだなぁ、と思った。さて、我々の会議の場所は平原に佇む小さな廃墟だった。夜になると平原には恐ろしい魔物たちが徘徊しはじめる。追われた我々は散り散りに逃げた。私は墓碑によじ登って難を逃れた。高所からは逃げ惑う弟が見えたので、こっちだと呼んだ。

 

 それから我々は公衆トイレにいた。不意にトイレにゾンビが沸いた。気づけば外もゾンビだらけだった。私が扉を塞ぎ、弟はその背中で中のゾンビを蹴飛ばした。これではじり貧だ、と我々はトイレから抜け出した。町はパニックだった。後に、この騒ぎは術師の陰謀によるものだと分かった。

 

 

 

 正義の術師たちに救出された私は、彼らの学校に入った。同期は私を含めて三人いた。ツリーフォークの先輩が顔と脊髄だけになって担架で運ばれていた。先の騒動の功労者だという。それから、美形の先輩がいた。やけに気が短く何事にも苛々していたが、同機たちは構わず彼のTwitterをフォローした。

 

 

 

 ある日、学校へ向かう私は商店街の角にあるコスメストアに引っ張り込まれた。数人のギャルたちが勝手に私の顔にメイクを施していく。私が抵抗する上にギャルたち同士でも私を取り合うので、私は顔を切られた。

 ようやく振り切って学校へ着いた。その日は陸上の記録会だったが、案外始まるまでに時間があるらしい。それなら一度戻ってギャルたちに文句をつけてやろうかと思った。実行に移したかどうかは定かでない。やがて記録会が始まった。私は先に走る仲間たちと勇気づけあい、いよいよ迫る自分の番に向けてずいぶん大層な瞑想を始めた。

 

 

 

 橋のすぐ傍には飲食店があった。そこには呪霊だという少女たちがウェイトレスとして働いていた。彼女たちと仲良くなった私は学校帰りにぜひ寄ろうとメモを取ることにしたが、看板の文字が達筆すぎてまるで読めなかった。

 学校を目指して橋を渡り、坂を下る。橋の向こうからは正体を現した呪霊少女たちが増殖し、列をなしていた。幽霊だからか、右側通行だ。私はそれを横目に特に恐れるでもなく進んだ。坂道の下は浸水していた。

 

 

 

 私はバイト先のドラッグストアで店長からの暴力に悩まされていた。すると例の呪霊カフェの店長だっただろうか、勝気なおばさんがやってきて、うちの店長と殴り合って話をつけてくれた。

 

 

 

 2021/01/06

 

 私は地下の図書館に逃げ込んだ。ヴォルデモート卿に追われていたのだ。しかしそこでE・HEROたちが召喚され、私は事なきを得た。しかし召喚された助けの中には不浄な怪物たちも混ざっていたようで、後から来た正義側の人間たちが怪物たちまで掃討してしまった。仲間たちは星座となり、星空をバックにエンディングが流れる中、私は廊下を歩いていた。しかしこうしてはいられないと、私は走り出した。

 

 

 

 別のシーン。私は父と共に旅館でトイレを探していた。高い階の方が利用頻度が少なくて綺麗だろうと考えたが、父は何の意図があってかわざわざ階段を下り続けた。

 

 父と別れた後、私は廊下でケルシーとイフリータに出会った。イフリータはイラストでなくリアルな人間としてそこにいたが、実物よりかなり幼かった。私は彼女の頬をすりすりと撫でまわした。「そういえばいくつになったんだっけ?」と聞くと、十五だと答えた。十五でこの肌はありえないだろう、と思った。

 

 

 

 別のシーン。私は宇宙人だった。外見や行動は元の私のそれだが、地球人に通常備わっているはずの何かしらの感覚が欠けていた。あるとき、私の優秀な旧友がテストのようなものを出してきた。一連の問いに答えたあと、私は「~だと分かる」と言った。それは地球人にとっては「~だと感じる」ものだった。なるほど、確かに自分にはこの感覚が欠如しているのだろう、ということが分かった。今思えば周囲の人間の会話もエキストラとして仕込まれたものだったのだ。改めて旧友の抜け目のなさに感服した。

 

 

 

 2021/01/08

 

 私はかつての教え子を校門の前で待っていた。どうやらこの夢でも彼は無事高校に受かったらしい。私は彼を自宅に招いたが、駐車場で少し話すだけで家には入れず帰してしまった。これも指導時間にカウントされていたが、終わるには少し早かったので呼び止めようとした。しかし間に合わなかった。

 

 

 

 別のシーン。私には恋人がいた。高校の後輩か中学の旧友あたりがモデルだった気がする。我々は密着しながら、朝の気怠さに包まれた駅前を歩いた。私は軽音楽部の野外ライブに黄色い歓声を上げた。

 

 それから我々は修学旅行に出た。バスでは何かの曲のアレンジがかかった。私はそのアレンジにまつわる記憶を語りだしたが、文芸部の旧友が鑑賞の邪魔だと暗に諭したので、私はすぐに黙った。

 バスは橋に差し掛かった。そこは何かで見たことのあるような橋だった。私はそれをギルティギアのバトルステージだったと思い、写真を撮った。それからハッピーケイオスの真似をして登場のセリフなど言っていると、いつの間にか世界が滅んでいた。

 高速道路の路面が高速でスクロールしている。一人のヒーローがシェルターを形成し、中へ入った。シェルターといっても、気密性はまるでない。向かいの建物にはヒーローのコピーがいて、コピーはヒーローにナイフを投げてきた。ナイフはヒーローにとって致命的でないが、もっとまずい投擲物もあるらしい。とはいえそれは投げる段階で見切ることが難しく、残弾が尽きるまでの読み合いになった。傍観者である私も何度か狙われた。

 

 それから私は、今度はソル・バッドガイの役になっていた。相も変わらず人類の希望として世界の終わりに立ち向かっていた私だったが、龍神によって叱責され、力のすべてを失って瀕死になってしまった。

 

 

 

 別のシーン。私は『ゼノブレイド』のようなゲームをやっていた。昔やった記憶があるが、リマスターになって画質が上がったらしい。

 私は仲間とともに敵方の経営するレストランに侵入した。レストランといっても、店内には魔物が徘徊している。奥へ進むと、目的の敵がいた。私の仲間は自らの激情家たるを知っているようで、自分がカッとなったら諫めるよう私に頼んだ。会談の途中、果たして私が彼を押さえるシーンがあった。しかし彼が先に退室した後、彼の怒りを代弁するように私が相手を殴った。

 そして私は敵に追われながらレストランから逃げ出した。窓ガラスを破って出るつもりが、どうにもうまくいかない。ガラスが固いというより、現実のそれを反映したように体がうまく動かない。

 脱出した後、私は黒い旋風に捕まった。影か、砂が渦を巻いているように思えるが、これは姿を変えられてしまったかつての仲間だった。私はここで自分の名前を告げれば助かるようだったが、私が主人公の名前を覚えていなかったために一度死に、リトライとなった。

 

 

 

 2022/01/09

 

 私は家族とともに一軒の家を訪れた。だだっ広い庭に対して建物はそうでもない。家に入る前に、我々は庭の大きなアスレチックを攻略する必要があった。

 中へ入ると、花柄の婦人服などが時代を感じさせる一昔前の家だった。それらを物色するうち、私は廊下に二つの下り階段を見つけた。ところがこれを降りようとすると、それは階段でなく、錯視を利用した蓋であることに気づく。蓋の下の地下道を抜けると、離れに出た。離れには従妹がいて、私は手を貸してもらって地下道から這い出した。もう一人従弟が来て、「よく気付いたね」と言った。私は窓の外を指さし、「あのアスレチックとの相対位置で気づいたんだ」と言った。

 

 もう一方の階段もやはり偽物で、別の離れに繋がっていた。そこには東方の自機キャラが集まっていて、私はそこで彼女たちとシェアハウスをするようになった。私の朝は彼女たちの中のだれかとのハグから始まり、ネットゲームに明け暮れる毎日だった。

 

 

 

 私は一張羅のコートをはためかせながら学校を目指した。いや、あれは確かに教室を内包しているが、実態は巨大ショッピングモールだ。私は早めに席を取ろうと急いでいた。その日はクリスマスだった。各所で劇をやっていた。ナレーターは『世界樹の迷宮』の開発関係者だったらしい。客席にいた『世界樹』キャラのコスプレに加え、『アークナイツ』のキャプリニーや野田総理などに声をかけた。劇が始まると、私はうたた寝を始めてしまった。無意識に鼻歌が漏れかかってしまった。

 

 

 

 私はぼろい小屋を訪れた。入り口前の長机にはこの小屋の主がいた。私は小屋の主と問答したが、どうやらこの主はからくりのようだ。主が切れかかった電池を補充している間に、私は奥の押入れを物色した。そこには文字の書かれたコルクがあり、この問答はコルクを用いて返答しないことには終わらないようだった。

 

 

 

 2022/10/10

 

 この夢における豊中キャンパスのメインストリートはモノレール側から阪大坂側にかけての緩やかな上り坂になっていた。そしてそれは校庭の周りを回っている。夜の校庭には簡易式のシャワールームやら寝どこやらが立ち並んでいて、避難所のようだった。これが寮ということだろうか? しかし入居者は碌にいない。私はかつての恋人に告白され、住居を探していた。しかしあんなところでは雨風も凌げない。私はあそこに住む学生たちが人間性を失った化け物のように見えて、奇声を発しながら逃げ出した。

 阪大坂の近くにはよくわからない会館がある。そこには名物教授がいるとのことで、私はその人物をあたることにした。その教授は奇妙なサークルの顧問をしており、私は教授の案内で会館を見て回った。会館の中には迷宮のような区画があり、教授は消しゴムを曲げることによって錯視を発生させ、鏡の中に隠れて私を惑わせた。

 さて、このサークルには自分の親友が所属していた。親友はこのサークルの居心地が悪くなったようで、脱退を表明した。「一緒に帰ろう」と誘われた私だが、私としては跳ねつける前にもう少しよくこのサークルのことを知りたかった。私が残るというと、親友はしぶしぶ一緒に残ることを決めた。

 

 それからしばらく会館の展示物を見て回ったあと、サークルの一同は昼食を摂ることにした。いくつかのテーブルに分かれて座っていると、父が乱入してきて「入り口近くのテーブルを占有するのは何事か。奥から詰めろ」と言った。ところがその言い方があまりきつかったもので、私は父と喧嘩になった。父は空手の構えで向かってくる。私は最初マットを盾にしながら戦ったが、父が「盾なんて捨ててかかってこい」と挑発するので、私は一発回し蹴りを入れた。しかしその後は反撃の恐怖に震えるばかりだった。無理もない。基本的に昔から暴力とは父が私に対して振るうものだったのだ。

 

 



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2022/02/22 etc

 2022/02/22

 

 やってしまった。前日に寝たままスパゲッティなど食べたせいだ。そこらじゅうに汚れが飛び散っている。私は適当に拭いたあと、家を出た。

 今日はある団地の中庭で旧友らとサッカーをする約束になっていた。商店街の鳥居の下で最初に出会った旧友と近況など話していると、雑草だらけの団地についた。旧友は窓から出てきた老婆に何か言った。誰かが「どうしてここで部活とかやらないんだろうな?」などと馬鹿なことを聞いた。結局、ろくに人が集まらないまま我々は解散した。

 

 その帰りだろうか、私は空を切り裂いて光の道を作りながら団地の谷間を飛び回っていた。この技術を使った鬼ごっこが流行っているようで、近くにいた者たちが私を捕まえようとする。さて、私のゴールであるプールが見えてきた。水中にあるワープホールから次のエリアに飛べるはずだ。しかし防衛チームの人数が多く、私は何度も別のワープホールであちこちから顔を出しては陽動した。フェンスにしがみついたまま待機して敵を釣っていると、とうとう時間切れになった。すると、業を煮やした男はサーベルタイガーともブルドッグともつかない巨大な獣となってプールを飛び出した。

 私が逃げ回っていると、技師たちがやってきて何か大きな装置を設置しはじめた。私は「『彼女』を使うのですか? やりすぎです!」と言って技師たちを止めた。「彼女」というのは第二のエルドラージ・コジレックの名を関した原子爆弾のことだった(多分エムラクールと間違えて女性形になっている)。私は隔壁を隔てて獣の難を逃れると、近くにいた路上生活者に逃げるよう促した。しかし、次の瞬間には隔壁が大きく移動した。どうやら技師たちはあの獣を駄獣として利用したらしい。足の生えた石のドームが移動していた。

 

 いつしか周りにいた人々はドームが緩慢に動くのに合わせてパレードをしていた。私は後ろ手に弟と手を繋ぎながら進んだ。やがてパレードの民衆は日航機への賛歌を歌いはじめた。私もその場のノリで歌おうかと思ったが、流石に知らない曲ではどうしようもなかった。それから、壊れた飛行機と背広の男たちが出てきた。戦後日本の航空機産業を支えた偉人たちだという。マニアックな子供たちが寄ってきて、偉人たちに握手などを求めていた。

 少し進むと、今度は戦時中の遺品が陳列されていた。私はその中に自分の名字が書かれたランドセルを見つけて拾おうとしたが、ただの偶然の一致に過ぎないと考えてやめた。すると、太った少年が駆け寄ってきた。昔の教え子だろうか? しかし少年が「思い出してほしい」と言ってマスクを取りかかったところで夢が終わった。

 なぜか懐かしく思える音楽が流れていた気がする。起きてからこんな感じだったかと「じげんのとう」の曲を聴いた。

 

 

 

 2022/03/08

 

 朝早くに着きすぎた。駅前にはまだコスプレ大会に参加するであろう美女たちしかいない。少し離れたところに男たちの行列があった。私は「参勤交代でもやるのか」と言った。

 

 別のシーン。私と弟は駅で体操をしていた。周りにはこの体操に慣れた集団がいて、特に優れたものはアレンジした演技まで披露している。体操の終わりに、体育教師がいかにも何か含蓄ある発言を狙うように締めの言葉を告げた。しかしそれよりも響いたのは電光掲示板に流れるゲームのエンディングらしきものだった。ゲームボーイ風の緑の画面で、途切れ途切れの字幕の中、デフォルメされたキャラクターが「ラスト○○」などと言っていた気がする。

 

 列車が来たので、乗った。列車は宇宙に飛び立った。乗っていた仲間たちはエリート集団のようで、私は相対的にインテリのポジションを失った。仲間たちは各々に車両となって列車に連なり、それがそのままエンドロールの役割を果たした。うまい棒コンソメ味の配給を担当しているうまえもんが「俺もスタッフロールに入れろ」と言ってきた。味方キャラを敵方より後に入れるのも何なので、私は後で入れなおすと言った。

 

 列車が空港に着くと、遠足のおやつ買いの時間だ。私はいじめっ子の盗みを目撃してしまったが、何も言えなかった。ゼリーのコスパを比べていたが、肝心の財布がない。電車に置いたナップサックの中だろう。置き忘れたかと思った矢先、みんなのカバンが配られた。私はカバンを受け取ったが、中の財布が見当たらない。盗まれたと騒いだが、すぐに出てきた。しかし、私に濡れ衣を着せられた旧友は喧嘩の動機ができたと言って意気揚々と水文明の機体に乗り込んだ。私は火文明こそ至高と叫んでそれを追い、車載砲を乱射した。

 

 カーチェイスはいつしか目的を変え、私はウイルスを追う任に就いていた。ウイルスはドライアドのように少女の姿をした植物で、首だけになっても髪から腕を形成してバイクを駆る。髪をひっつかんで射殺してやると、枯れゆくドライアドは「数秒くれ」と言って作った隙で民衆を洗脳してしまった。私と共にいたはずのバディも洗脳され、私は民衆の囲いを抜けられないままどこかへ連れていかれた。

 

 気づけば私は気持ちの悪い行進に混ざっていた。旧友が謎の言語、謎の数学体系で計算問題を出し、解けない私を笑った。私を指す指は根のように細く長くちぢれていた。それから、まるで似合っていない辮髪の集団がいた。

 食事処ではカメラが上へ上へと階を上っていった。どの階でもご飯が増えて溢れたり叔父が酔って騒いだりとトラブルが起こっている。

 

 

 

 2022/05/27

 

 私は祖父とともにドラえもんのような漫画の世界にいた。我々はそこで曽祖父の少年期を傍観していた。終戦間近の日本にタイムスリップしているらしく、ずいぶんと暴力的な時代だ(なお現実では祖父がこの世代にあたる)。曽祖父は漫画の本筋としてはのび太の祖先に殴られるだけの役で、我々が追っている彼の半生はいわばスピンオフのようなものである。曽祖父は空襲の警報を受けると、仲間たちとともにガラスを破って逃げていった。

 

 

 

 アスファルトの町は液状化したように崩れていた。ほぼ垂直に傾いた道をよじ登る姫に、私は逃げ遅れた民を見捨てるよう勧めた。我々のすぐ下のアスファルトまで崩落は迫っていた。

 気づけば私の仲間たちは空から宙吊りとなり、天馬に乗っていた。といって、この天馬に飛行能力はなく、仲間たちは天からの紐が揺れるに従って宙に揺られていた。途中、運よく足場に天馬が引っ掛かった。追手の巨人たちが来ている。私はこのチャンスに天馬から降りてこちらの高台へ来るよう勧めたが、もたついている間に仲間たちはまた宙吊りとなった。

 

 それから私はバスに乗った。しかしその途中でバスは派手に横転し、私はひどい後遺症を負った。そのシーンは何度も再生された。私は「身体制御」系のスキルを取っておくんだったと嘆いた。それはあまりメジャーでないスキルツリーに属するものだった。

 

 気づけば私も空からの紐につられてブランコのようになったベンチに揺られていた。ベンチは幼稚園の前に吊り下がっていて、格子窓の向こうでは園児らがハロウィンパーティをしている。私は今すぐにでもこの窓ガラスを突き破り、そこで何らかの儀式を行うことで力を得る必要があった。しかしこの子供たちのパーティを壊すことは躊躇われたので、結局乱入せずにいた。

 

 

 

 私は砂漠に立つ塔に帰り着いた。私の仕える王だったか、あるいはカウンセラーの先生だったかが待っていたらしい。しかし、砂漠を越えてきた私の体はもう限界だ。限られた歩数の中で目の前の塔に辿り着くため、私はMtGの土地カードを置いて地形を変える必要があった。しかし、チェックランドをタップインしていては間に合わない。土地を置く順番については熟考する必要があった。

 

 

 

 私の王は赤子となり、投げ飛ばされた。放物線の先では四人の宗教者らが寝床についている。その誰の腕の中に納まるかで、王の今後の運命は決まるようだ。というのも、この宗教者たちは文字どおりの同床異夢であった。結局、王は修道女の手に収まった。

 やがて彼らの居城は空に浮き上がるころには、四人の対立はより一層深まっていた。そしてついにその時はきた。私は宗教者の一人、萎びた老翁が自らの脇腹に傷をつけた後で隠すのを見た。そしてそのあと、老翁は修道女の腕をもぎ取って自分の脇腹に差した。腕は適合し、老翁は四つ腕となった。この宗教者たちはその手に不思議な力を宿しているらしく、彼らはそれを奪い合っていたようだ。時を同じくして老翁の他にも同じことをした者がおり、とうとう残るは二人だけとなった。このあと決戦が起こることは想像に難くなかった。

 

 

 

 一人の義賊が天空城から抜け出した。高度が低くなったときに、縄を使って降りたらしい。義賊からも何か取り立てる気でいた老翁は、追手として人狼の女を放った。追跡に長けた人狼は着地点の校庭を駆け回ると、すぐに血痕を見つけて跡を辿った。何かの建物に続いている。老翁も追いついてきた。

 建物では映画の試写会がやっていた。しかし義賊――このときはすでに私だった――は決して試写会挨拶には登壇せず、しかし衣装だけ借りて変装し、舞台に張り付いている老翁らを尻目に建物を去った。

 



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2022/05/09 etc

 2022/05/09

 

 私は中学の体育館裏に来ていた。ここでは何かの番組のように声優たちが集まって、どこかで聞いたことのあるアニメキャラのような声で話していた。しかし出ている画像とまちまちだったか、あるいはいまいち印象的でないセリフをチョイスしていただか、とにかく妙な見せ方だった。私はよりしっくりくるセリフをリクエストした。

 

 

 

 中庭を抜け、靴箱へ。人ごみの中に後輩らを見つけた私は手を上げた。合流し、部費を払う。後輩たちはそれを旧友のところへ持っていった。中学時代の友人で、彼女たちとつるんだことは自分がオタクになったきっかけだ。きっとこの夢では彼女が我々の創作部の部長なのだろう。旧友は販売予定の部誌をめくりながら、部員一堂に告げた。

「お前ら週刊誌だけじゃなくて単行本コミックも読めよ。それから、私は今期も三年生の作品には期待している。ただしロア、こいつだけは例外だ。読まなくても分かる。どうせ次は鬼滅あたりでもパクるんだろう。それなら決め台詞はやれ『乱暴に敷き詰められた棘だらけの云々』か?」

 その後もまあつらつらと嫌味を言うもので、私はついカッとなって拳を振りあげた。しかし旧友はなおもやってみろと煽りやがる。しばらく睨み合ううち、封筒を配る老教師が着席を促した(いつのまにか教室にいた)。私は教師に「ああ!?」と悪態をつき、封筒をふんだくった。中から数枚のプリントがこぼれた。しばらく教師も睨みつけたが、流石に周りは関係ないと考えて道を開けた

 

 

 

 2022/06/02

 

 三層に分かれた空港のような階層都市には、呪いが蔓延していた。特に酷いのは上層である。だというのに、中層の住民たちはこぞって上層に向かいたがる。止めても仕方がないので、せめて化け物になって帰ってこないことを祈りつつ見送った。

 それから、我々は残った者たちを束ねて中層での生存を余儀なくされた。しかし、閉塞感からくる不満の矛先は指導者たる我々に向かい、終いに我々は追放された。

 こうなると、向かう先は下層である。フードコートのような場所だった。こちらも比較的呪いの蔓延は少ないが、下層というからには人もごった返していて治安が悪い。何なら都市を出ることも視野に入れてもいいかと考え、出入りする人々の行列に混ざっていると、旧友を見つけた。文芸部の仲間で、一度一緒にバンドをやったこともある。ちょうどそこには一人を除いてバンドのメンバーが揃っていた。一声だけかけておいた。

 

 

 

 この都市での思い出のいくつかが挿入された。

 中層でのこと。私の一派は時計の中に住んでいた。しかし、日に日に時計は狭くなり、盤上の数字が消えるとともに仲間は消えていく。六と十二しかなくなった狭い時計の中で、私はパートナーと二人抱きあった。翌朝、十二だけになった時計の中に私だけが残されていた。

 

 アコースティックギターの音色が聞こえた。どうやら旧友の一人が演奏していたらしい。すると、興の乗った数名の旧友らが楽器を持ち寄り、即興のセッションを始めた。私は彼らの意外な特技に舌を巻いた。

 

 

 

 上層でのこと。早くから呪いに侵されていた上層は、もはや魔界の相を呈していた。デーモンらによる破壊で町は今なお燃え続けている。私は悪魔の少ない迂回路を選んだ。崩れる橋からQTEを挟んで洋館の扉へ飛びつく。傾いた洋館の中を登っていくと、次のステージに出た。

 どうやら私はこの混乱を収める体制側の職員らしい。所定の位置でパートナーと合流する。特殊なボディスーツに身を包んだ女は不可視の血を操る力を有していたが、私にはそれが見えた。我々は港から船に潜入しようとしていた。女は船から延びる配線を伝って偵察機を潜入させようとしていた。コードが途中で切れていたので、私は偵察機が渡れるよう配線を繋げた。

 

 

 

 2022/06/05

 

 この夢の世界では『ファイアーエムブレム』に原作小説があった。そして私はその作者だという女史と対面していた。女史はかなり攻撃的な言説を展開していた。しかし私にはどうにも賛同しかねる内容だったので、それ以上彼女とお近づきになろうとはしなかった。

 

 

 

 別のシーン。私はプールの授業の際、不潔な旧友と衣服を取り違えてしまったらしい。そのことに気づいたのは家に帰ってからだった。

 私はそのとき弟と公民館裏の空き地で遊んでいる最中だった。砂山の上に生卵を割り、スライムに見立てる。弟と肩を組んで踊っていると、私は突然その服のことを思い出した。

 私は慌てて服を脱ぐと、半裸のまま自転車に飛び乗って学校を目指した。



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2022/06/08 etc

2022/06/08

 

 我々は町を探索していた。今日の寝床は五段階のランクに分かれているらしい。私はちょうど三番目、並ランクの家を探し当てた。見ると、ワンルームだ。いや、しかしワンルームというのはそうじゃないだろう。壁がなく、風呂もトイレも居住スペースの中だ。これでどうやって体を洗うんだ? 水浸し必至である。私は意地でもより良い部屋を探し当てようと探索に戻った。

 

 

 

 別のシーン。私は中学時代の旧友に呼ばれ、仲間たちとともに母校へと向かっていた。車内では旧友が出したという曲がかかっている。ロック寄りの曲で、旧友は高音を見事に歌いきっていた。

 母校へ着くと、校舎は浸水していた。いや、災害的なものではない。旧友はこの母校をアクアリウムのようなものに作り替えていた。やけに青い水の中をすいすいと泳いでいく。当時彼が「のび太」と呼ばれていたからだろうか、ジャイアンとスネ夫が未来の姿で待っていた。

 

 

 

2022/06/23

 

 我々は魔法使いとして、ショッピングモールで謎の細菌を追っていた。対象の細菌は世界に二つしか存在しない無属性魔法を宿すもののようだ。そして偶然にも、もう一つの細菌もこのショッピングモールにいた。二つが出会うと、それらは人の形になった。白と黒の服に身を包んだ、トップモデルのような風格ある女たちだった。

 女たちは実際にかなりのやり手であるらしい。私は彼女たちの小間使いのような立場に収まった。あれこれ指示されたが、要は仕事着のスーツだけは別でクリーニングに出しておけという内容だった。

 「アハハ……」と謙遜しながら話す私に、一方の女が「お前はそれでいいのか」と聞いてきた。私は、「そりゃあ妬ましく思う気持ちもありますが、こうして素晴らしい人とお近づきになれることは嬉しいと思っていますよ」などと返した。それから、女は私に「左右非対称な汚れやヨレほど醜いものはない」と言った。私は学生時代から買い替えていない私服の新調を考えはじめた。

 それから私は翌日の朝8時に自転車を用意してくるよう言われた。私は何を思ったか、現場についた後で自転車の汚れが気になってタオルで拭き掃除を始めた。

 

 

 

2022/06/28

 

 大学の友人とモノレールに乗っていた。友人もアークナイツをプレイしているようで(公式をフォローしていたので現実でもそうだろう)、フレンド登録をしておいた。それから少し目を離すと、友人は斜め向かいの席で誰か別の人と喋っていた。邪魔をしないようにと車窓の景色を眺めていると、彼らの会話が聞こえてきた。曰く、朝日を映してきらめく私の目がとても綺麗だと。しかし私が寝不足からぼんやりしはじめると、「寝落ちしかかっているときの目はきもい」とも言われた。

 モノレールを降りるとき、中吊り広告がソシャゲのものばかりで少し気になった。

 

 友人の下宿についた。今日は泊まる予定のようだ。なんとご丁寧に私の分の歯ブラシまで用意されている。下宿には友人の家族が来ていた。母と、歳の離れた弟たちだ。私は流石に悪いからと帰ろうとした。しかし私の開発中のゲームがすでに子供たちの間で市民権を得ていたらしい。私はそのまま一緒にプレイすることになった。久しぶりなので自分でもルールが曖昧だった。それから私は友人の母の料理をいただいた。魚と味噌汁のある、典型的な日本の朝食だった。

 

 

 

2022/06/30

 

 私はゲンガーだったりピカチュウだったりのコスプレをする仲間を追いかけた。耳の部分に手が入っているらしく、クオリティは低い。前転しながら会館のほうへ逃げていく。

 

 気がつけば私は友人の家にいた。上と同じ友人だが、今度は下宿なのに一軒家を借りている。友人宅にはある有名漫画家が招かれていた。どうやら交友関係にあるらしい。我々とそう歳は離れていないらしく、私も少し話すうちに打ち解けた。漫画家は友人の作品の批評をしていた。自分も頼もうかと考えたが、いくらかの躊躇いもあった。

 それから友人宅には家庭教師時代の先輩が来た。友人宅である以上は友人への用だったのだろうが、奥で何かの取り込み中のようだ。仕方がないので私が対応した。

 

 

 

2022/07/01

 

 私はまだ高校生のようだ。どこかの大学の講義を見学しようと、知らない町に向かう。六限あたりの講義だろう、すでに夜だ。乗り換えに苦戦したらしく、私は30分ほど遅刻している。近くにいる夫婦の話が聞こえてきた。どうやらこの二人は件の講義の教授のようだ。教授が遅刻しているのでは心配いらない、と私はそのあとを追ったが、見失ってしまった。

 講義を諦め、大学の中を彷徨う。学祭期間中のようだが、シャッターと店舗が居並ぶ様はむしろ駅に近い。私はそこで高校時代の旧友と出会った。旧友は架空のソシャゲをやりこんでいた。私も少しだけ触ったことがあり、そして学祭にはそのソシャゲと連携したイベントが出ていた。我々は互いのポイントを出しあってこれに取り組んだ。

 学内にはなぜか祖母の家まで入っていた。私は従兄弟や伯父伯母の部屋に迷い込みモンハンに誘われたが、「後で行けたら行く」と言って旧友との散策に戻った。

 

 いつの間にか旧友とは別れていた。私はその日、大学に泊まることにした。学祭の会期は数日に渡り、宿泊のための部屋が設けられている。設けられてはいるのだが、これがまた随分とお粗末だ。さながら本体のない衣装ケースのように、ベッドが入ったプラスチックの部屋を縦に積んだだけの塔。踊りなど見下ろしながら眠る頃には気にも留めていなかったが、翌朝私は大崩落で目を覚ますこととなった。

 さて、折り重なる犠牲者の中には中学時代の旧友らがいた。私はその中で特別気になっていた一人を連れ、二日目の学祭を回った。我々はてんで勝手に動き回った。その結果出し物とは無縁のごみ焼却炉などに行き当たった。

 

 別のシーンだと思う。私は少々悪いグループとつるんでいた。複合施設を練り歩いていると、私が一人になったタイミングで昔のいじめっ子が現れ、蹴飛ばしてきた。私が仲間のほうへ逃げ込むと、いじめっ子は血祭りになった。ところが彼が暴力団と繋がっていることを告げられると、我々は青ざめ、「死んだわ」と言った。

 

 それから我々はいくつかのプレハブ小屋を転々とした。子供だけの空間はさながら秘密基地のように楽しいものだったが、あるときグループは危険因子を取り込んだことによって内部分裂を起こした。結局、私ともう一人の仲間が追放の憂き目にあった。

 グループはその後も勢力拡大を続け、何かしらの全国大会に出る程度には大きくなったらしい。一方で我々の形見は狭くなるばかりだ。行く先々の小屋がグループの縄張りとなっている。雨の中、駆け込んだ小屋もやはりグループのものだった。土下座を要求された仲間はブリッジの形で反抗の意を示した。私は彼に代わって頭を下げた。しかしまだ頭が高いと言われ、我々はちゃんと土下座をした。雨の中、三分土下座すれば入れてやるとのことだった。この三分は意思決定のための時間となった。私は「お前がやめるならやめる」と言った。仲間も同じように返した。しかしこんなところで不毛な根競べをしても仕方がない。二人は同時に土下座を中断し、濡れて帰ることを選んだ。

 

 一連のシーンは何かの茶番だったらしい。私と仲間は抱きしめあった。それを見た誰かが微笑ましい様で「お前ら、変わったな」と言った。

 



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2022/07/04 Etc

 2022/07/04

 

 大学に入学したらしい。三つのクラスに割り振られるようだが、私の入ったクラスは妙に軍隊的な全体主義の気風漂う青年団だった。こうも特色が強いのなら他も見てから決めるんだった、と我々は辟易した。さて、私は消防係に任命された。役目を与えられた者たちはみな大上段に構えた口上を述べたが、用意のなかった私は「突然のことで驚いていますが、精いっぱい頑張ります」とかそんな具合のことを言った。

 それから我々は居酒屋へ入った。「組長」や「兄貴」と呼ばれる人間が出てきた。私は飲み会を抜ける必要があったので、兄貴に頭を下げた。

 

 抜け出した先は文芸部の飲み会だった。集まりは悪いようだが、懐かしい同級生の面子が私を含め四人ほど来ていた。

 居酒屋を出ると、我々はマリオパーティのようなものをやった。まず、カートレースだ。スピードと操作性を共に最大まで上げるとコースアウトする塩梅だと思われていたが、何度かやると案外そうでもなかった。私は総合で二番目くらいだった。次にダーツをやった。的の絵柄がスロットのように回る。それが止まる前から我々はめいめい勝手にダーツを投げていたが、本来それは次に投げる人を指名する役割もあるらしい。我々は紳士協定によってスロットの回転を待つことにした。

 

 

 

 2022/07/05

 

 我々の住む都市の上層部には政界のVIPらが住む暗い部屋がある。そして政治家たちはお約束通り汚職にまみれているらしい。ここに来たものは「客人」として随分な待遇を受ける。私はガラス戸の外から美味しそうな食べ物を眺めていた。

 

 私は上層部を離れた。日本に核兵器が落ちるとの報道があったからだ。東京にいた私は関東一円を狙う核から逃れるため、西へ向かう新幹線に乗った。偶然にも塾の子供たちと乗り合わせた。「あっちの席は空いてるよ」と言われたが、「無駄に汚すのも何なので、ここに座ったからにはここでいい」と言った。みんな「死ぬ前にやり残したこと云々」などと言っていたが、私は「どうせテロリストか何かの狂言だろう。なに、本当に撃たれても迎撃システムで撃ち落とすさ」と言った。

 それから私は何を思ってかヘリで単独行動をしていた。ヘリから降りて雪山を散策していると、遠くにきのこ雲が見えた。私は慌てて雪に潜りこんだが、まるで被害を受けなかった。ずいぶん遠くに落ちたらしい。

 

 

 

 別のシーン。私はオープンワールドでポケモンを捕まえていた。高速クリアのためにいきなり高レベルなエリアに来ているらしく、私は野生ポケモンの間を駆け抜けながらボールを投げた。狙いはオコリザルだ。戦闘でライフを削れない以上、低確率を試行回数で突破する形になる。

 

 そのあと、私はバイト先に着いた。現実では個別指導塾だったが、この夢ではカードショップを兼ねている。塾長が後を任せると言って出ていくと、講師は私と後輩の二人だけになった。子供たちは勉強もそこそこにデュエルマスターズに夢中だ。意外にも自分の知っているカードが入っていたので、授業が終わったら今の環境について聞こうと思った。

 平和な塾に怪物の魔の手が迫った。教室はあっという間に汚染された。私は怪物を撃退したあと、汚泥の中から武器である剣とリコーダーを探した。ようやく拾い上げたのは後輩のアルトリコーダーだった。

 

 次のエリアは学校の理科室だった。怪物は周囲の人間を洗脳するようだが、自分にもその能力はある。何とか怪物を倒したのちに全員を洗脳し、一帯は制圧できた。

 

 理科室を抜けて一息つくと、本当の闘いはこれからだと告げられた。手元の地図の空白部分に新たな校舎が浮かび上がる。そこへ向かうと、歌声が聞こえてきた。どう見てもまずい集団だ。どの教室から聞こえるのかと覗き込みながら、私は廊下を抜けた。ある部屋で、私は子供たちとゲームをした。言葉の中の「格」を探すゲームだ。この「格」という概念は文法的な話ではなく、手探りで解いていくと「有象無象」などが正解だったので「韻」に近いものだと分かった。正解数が足りないと強烈な痺れを伴う注射の罰ゲームが待っている。痛みに耐え、度重なるリトライの果てにゲームを攻略した私は、万感の思いで次のエリア、ポケモンリーグのチャンピオンロードへ向かった。

 

 

 

 

 2022/07/07

 

 停泊した船はさながら都市のように居住空間として機能している。制服の水兵たちは常に男女で異なるリズムのステップを踏みながら歩く暮らしをしていた。

 私はというと、暗部の争いの只中にいた。何かしらの序列で三位にあたる始末屋に追われている。当然お互いステップのルールなど眼中にない。しばらく逃げ回るうち、始末屋は警官に粛清された。ところがこの警官というのがよりまずい奴だった。例の序列で一位にあたるこの老獪な警官は悪党どもと渡り合ううちに悪に染まった手の人物のようだ。私はまた一目散に逃げる羽目になった。

 

 

 

 別のシーン。我々は敵対する派閥の集団と同じマンションに住むことになった。となれば、殺しあいである。我々はまず敵が四階まで上がったところで襲撃する手はずを整えた。

 

 

 

 2022/07/08

 

 私は中学にいた。この頃から私を好いていた昔の恋人が、ガキ大将と揉めていた。なおこの夢では中学在学中から恋仲であったらしく、もしかすると喧嘩の種は私に関することだったのかもしれない。口論の果て、ガキ大将は恋人に「殺してやる」と告げた。これを止めるために、私の奔走がはじまった。

 

 私が廊下に面した窓枠にもたれながら考えていると、背中から声をかける者があった。いじめっ子の一人だ。私への当たりはそれなりに強かったが、そうした連中の例に漏れずより強い者に怯える中間層だった。さて、このいじめっ子はその歪な立場故にか、ずいぶんと捻くれた態度で私に語りかけた。最初は手伝ってくれるのかと思ったが、話してみるとどうにも嘲笑しにきただけにも見える。そして最終的には「お前の頭をかち割ってやる」と来た。私は逃げだした。

 

 そうこうするうち、私は大事な文化史の授業に遅れてしまった。とはいえ追手はまだいるので入っていくわけにもいかない。授業ではみんなが即興の劇をやっていた。能楽の類か、翁などの面をつけている。私はそれを隣の準備室のモニターで視聴していた。追手がいなくなった後で、私は授業に参加してその旨を伝えた。

 

 それからショッピングモールでのシーンがあった。屋内から駐車場に出てくるガキ大将。私はそれをやり過ごした後、恋人の安否確認に向かった。屋内に入り、階段を下りる。すると、予約販売制の高級トイレットペーパーが転がってきた。私はそんなものを買った覚えはないが、とりあえずそれを持ち運ぶことにした。階段を上がり白い無機質な部屋に着く頃には、ある旧友にでもやるかと考えていた。

 

 それから、恋人と学祭を回るシーンがあった。いや、学祭といったが風景は半分が近所の商店街、中間のフリマのテントを挟んで半分が図書館である。この間もやはり恋人はガキ大将に追われているらしい。

 図書館では踊る学生たちが通路を塞いでいた。ここをどこだと思っているのかは知らないが、とにかくそれがこの場のルールなのだ。我々は通路を通り抜けるにあたり、学生らのパレードに混ざって少しずつ前に進んでいった。

 

 書架の通路を抜けるころ、気づけば私は恋人と逸れていた。程なくして遠くに姿を見たが、すでに襲われたのか死にかかっている。すると、周りの妖精たちが私に「この子は春を迎えるとどこかへ行ってしまうだろう。愛しあう人と摘んだ林檎だけがこの子に妖精としての命を与えるだろう。ただし、手足には必ず木偶人形のような継ぎ目が残る」と告げた。

 



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2022/07/12 etc

 2022/07/12

 

 私は暗い廊下を仲間たちとともに逃げていた。どうやら私はこの世界の秘密に気づいてしまったらしく、始末しにくる何者かに追われていたようだ。一行は曲がり角で派手に転んだ。その際、私は名前を「ア」と間違えられ、その隙にア本人と共に一行から抜け出した。そして我々は神に出会った。やはり我々は知性を抜かれ欺瞞に囲い込まれていたらしい。

 

 私はそのあと、近未来的な都市にいた。テロが起きていた。単独犯だ。発砲する男の難から逃れた私は安倍晋三らと共に車に乗った。安倍氏は私がPCに残してきた画像が中にあると言ってUSBメモリを渡してきた。しかしそれは彼らの政務に用いるものであり、重要な国家機密も一緒に入っているはずだ。私が受け取れないと言うと、彼らは「思慮ある若者が育っていてよかった」と言った。

 

 それからなんだかんだあったらしく世界の問題は解決された。私は車の中からかつての仲間たちが平和に過ごしているのを眺め、よかったよかったとほほ笑んでいた。

 

 

 

 

 

 2022/07/13

 

 私は昔の恋人とよりを戻したらしい。図書館の椅子に隣り合って座り、抱きあう。すると、書架の向こうに母の姿が見えた。なんとなく見られたくなかったので、場所を変えようと言い出した。

 

 

 

 別のシーン。私は学内バイトをしに大学に来ていた。情報課の教授が「あの授業の後このバイトだと、時間の都合やりにくくないかい? 一度帰ったのかい?」などと聞いてきた。確か一度帰っていたと思うのでそう答えると、「まあプログラミングとか始めると時間感覚なんて狂うよね」と言われた。

 バイトの内容はTAの類だった。授業の中で優雅な歌を歌うシーンがあった。

 

 

 

 2022/07/22

 

 私には昔、恋人がいた。恋人といって、強引に私の人生計画を曲げた挙句大学卒業間近で梯子を外した所業はむしろ仇に近い。

 現実での別れは唐突だったが、この夢ではどういうわけか私がその怒りを抱いたまま、しかし関係だけは続いていた。我々は空港のような場所で待ち合わせをしていた。コンビニで食事を買って、多少の口論のあとで気が付くと恋人は消えていた。

 恋人の視点になる。どうやら恋人はまずい組織に拉致されたらしい。組織は最初マッサージか何かの名目で近づいてきたが、油断したところに催眠の香を吸わせてきた。どうやら初めから恋人に狙いをつけていたらしく、これから暗殺組織の手駒として育成されるようだ。

 

 別のシーン。今度は私と恋人は近所の土手にいた。恋人は現実での仕打ちについて詫びとして小銭で千円足らずの金を握らせて私を繋ぎとめようとしてきた。

 

 別のシーン。この恋人というのは交際期間こそ大学時代だったが、元は中学時代の同級生なのだ。同じ部活に属していた我々は部長宅で久々に集まることになった。すると、恋人は部活のメンバー複数との浮気をしていることが発覚した。たちまち修羅場になった。私は「好きにしろ」と吐き捨て出ていくことにしたが、借りを残して終わるのが嫌なので皿の片づけなどないかと聞いた。

 

 

 

 2022/07/28

 

 私は摩天楼の塔を上っていた。外壁部分から頂上に出たところで落下してしまったが、リスポーン地点はそう遠くなかった。

 塔の中へ戻る。どうやら私はレバーの並んだ壁の上の開口部から外壁に出たらしい。このレバーというのは塔内部を動かして脱出を助けるものだが、うち下の三パネルは『ONEPIECE』の海軍三大将が管理していた。しかしこの三大将、ともに逃亡者らを追討する立場にありながらやはり仲が悪い。口論の末、赤犬は黄猿を自室に閉じ込めるレバーを引いた。

 

 

 

 別のシーン。私は珍しくいくつかのアポを抱えていた。[ALEXANDROS]か、あるいは彼らの出ていた雑誌とのアポもあった。なぜか予定の時間よりかなり早く起こされた。マネージャーの手違いらしい。私はもうひと眠りするのでそっちも適当にしてくれていいと言った。

 

 

 

 別のシーン。私は伯父や従弟らと共にイルカに曳かれて泳いでいた。ところが私のイルカはずいぶん凶暴で、隙あらば私に嚙みつこうとしてくる。

 陸に上がると、いつの間にかイルカは結晶を背負った銀斑のコーカサスオオカブトに変わっていた。柴犬ほどもあるそれは依然として凶悪だったが、弟の連れるそれはより立派なものだった。少し睨みあった後、私のカブトはどこかへ逃げていった。私としてはいい厄介払いだった。

 

 

 

 2022/XX/XX

 

 私は妖精國の面々と待ち合わせをしていた。彼女たちの泊っているホテルは一駅前にあるらしく、三人の乗るバスが来ると、私もそれに乗りこんだ。いや、おかしい。三人ではないはずだ。モルガン、メリュジーヌ、バーヴァン・シーときて一人足りない。どうやらバーゲストは満席のバスで自分の巨体が邪魔だと気付いて降りたらしい。私は彼女に電話をかけ、「素晴らしい気遣いだが、陛下やマスターを待たせていることも忘れないでほしい。次の車両も満席だろうし、どうせお前はまた譲るだろう。一駅歩くといい。こっちの混雑はマシだ」と告げた。

 さて、マシな混雑とはいえ私の席はないのだ。どうするかと尋ねられ、私はメリュジーヌの席をもらった。そして私の膝の上を彼女の新たな席とした。

 

 



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2022/08/04 etc

 2022/08/04

 

 私は南の島に飛ばされた。日差しが眩しい。半ば廃墟と化したガレージにいると、突如ゾンビの大群が襲ってきた。どうもこの世界は架空のゲーム世界のもののようだ。バイオレンスな洋ゲーで、古いタイトルだが最近リメイクされたらしい。私はこのボロい店を継ぐ必要があった。

 それはさておき、今はゾンビだ。逃げるうち、私は塔へと至った。塔の中にはPCの前でああでもないこうでもないと苦しむもう一人の私がいた。私はPCを蹴り壊すことでもう一人の私を解放した。

 

 

 

 別のシーン。我々のサッカーチームはゴール前へと追い詰められていたが、点差は有利のようだ。どうやらこのサッカーではMtGのカードを使うらしい。敵は次のターンで負ける状況を打開すべくBooster Tutorらしきカードでパックを開けた。一番マシなカードですらマナ不足で使えない。これは勝ちだ。しかしあろうことか返しのターン、私の蟻の一匹が攻撃を外して敵のライフが残った。敵は慌てて逃げていき、一時の膠着状態となった。私は自分のゴール前に集る敵の虫たちを箒で処理した。するとそれが敵の逆鱗に触れた。敵は男女のコンビで、デュオの歌声による爆音で攻撃してきた。

 

 

 あれは体育祭か何かの一環だったのだろうか? 午後の競技では赤や緑への防御力が必要になるらしい。そうこう言っている間に、司令塔の私は次の競技に遅れた。小学校の頃の、手癖の悪い先輩が長い滑り台に陣取っている。わがチームの走者のようだ。どうやら一度事故が起こったようで、リテイクとなったおかげで私の到着が間に合った。私はセコンドとして別のコースで先輩に並走した。メモを受け取ったが、諸々のタスクで確認には至らない。途中、教師陣の見張るコースを無言で駆け抜けなければならないシーンがあった。

 滑り降りた後でメモを確認すると、コース内で取得できるはちみつが赤や緑への防御となるようだ。当然、確認しなかった私は先輩に指示を出していない。

 

 それから私は高校時代の創作部仲間たちとともに市街地に出た。どうやら我々はここで茶屋を出すらしい。仲間の一人が「こうなったら自腹ではちみつを仕入れて餅にでも練りこんで提供するか」と言った。しかし私はどうせみんな考えるからレッドオーシャンだろうと言って捨て置いた。別の仲間が外国語対応の土地を押さえたと聞くと、私はでかしたと言った。

 

 

 

 2022/08/06

 

 海賊たちが航海の帰り、分け前と口減らしのために仲間を沈めていた。船首に括られた滑車で仲間を沈めては引き上げ、あくまで「殺してくれ」との言葉を引き出すつもりのようだ。結局拷問に負けた船員は自ら死を選んだ。ところが彼を沈めた後、滑車の逆側を引いていた船長が部下に沈められた。

 

 

 

 きっと世は大航海時代なのだろう。私はというと、新大陸で原住民の王宮に仕えていた。といって、内装は現代の一般家庭だ。皇室では王族の一人が酷い態度の婚約者を見限り、代わりにまじめに働く私に求婚してきた。

 

 

 

 それから私は金持ちの芸能人にも仕えた。インターホンに対応すると、謎のストレッチのインストラクターが来た。芸能人は筋トレに一家言ある人物だったので釈迦に説法だと思ったが、彼は探求熱心なのか受講することを決めた。 

 

 

 

 ゲームセンターでのシーンがあった。私はアーケードゲームには向かない長編RPGをやりこんでいた。筐体は他のゲームと共用のようで、私は閉店まで一台独占することになるだろうと考え、後ろに並ぶプレイヤーに先を譲った。

 

 それから、気づけば私はSRPG的な戦闘に巻き込まれていた。マス目で区切られたゲーセンの中、魔女たちの攻撃をかいくぐって到達地点へ向かう。無事たどり着いた私だったが、仲間が取り残されている。私は最強の魔女を味方につけると、到達地点から飛び出して仲間を助けに戻った。最強の魔女の力を頼りに、一網打尽にしようと敵の多いほうへと向かった。

 

 

 

 2022/08/17

 

 私は故あって距離を置くことにした読者と相対していた。しばらく重苦しい会話をしたあと、気づけば読者は弟にすり替わっていた。弟はその日家に帰らないと言って出て行った。法事か何かのようで寿司を取っていたので、両親は弟の分を取っておくべきかなどと頭を悩ませた。それから我々は寿司を持ったままモノレールに乗ってどこかへ出かけた。

 

 

 

 別のシーン。廃墟ではパレードのような形式で路上ライブがやっていた。『星屑ロマネスク』という同人楽曲だ。私は歌いながらそれに混じったが、どうも歩調は合わなかった。やがてパレードは廃墟を抜け、大学の講義室へと至った。

 

 

 

 2022/08/22

 

 私はポケモンカードで遊んでいた。いや、モチーフはポケモンだがシステムはほぼMtGだ。みんなやたらとコンボデッキをうまく回して強いムーブを押し付けてくる。私はいいデッキが思いつかないのでやむなく青単のスターターを握った。気づけば私はプールの浮島の上にいた。手札にはマナの出るカードとドローソース、そしてまだ召喚できないナッシーばかりがくる。溢れた手札からナッシーを捨てると、蹴落とされたナッシーはプールに沈んだ。それから、カビゴンを引いて召喚した。

 視点は操作対象であるカビゴンに移る。プールに飛び込むと、同じく対戦相手に召喚されたカビゴンとの水中戦になった。そうやらこのカビゴンというポケモンは全身に鋭利な棘を備えているらしく、うまく水中で毛穴が開けば攻撃手段にできるようだ。しかしお互いこれがなかなかうまくいかず、伸びきらない棘だけがびっしりと詰まった不気味なカビゴン同士の押しあいが続いた。

 そうこうするうち、私は向こうからサメが近づいてくることに気づいた。私は敵方のカビゴンをサメのほうへ突き飛ばした。大ダメージを与えたが、敵はまだ生きている。そしてなんと、サメは一匹ではなかったらしい。逆方向からも二匹ほど来ていた。私は慌てて逃げたが、食われるのは目に見えていた。

 

 

 

 2022/09/05

 

 天空の遺跡を歩く。人間は近道が使えず縁の上を歩いていく必要があるらしい。斧を持ったゴーレムが何体も斬りかかってきた。床がどんどん割れたが、うまく駆け抜けた。

 それから、雪山の廃墟に出た。私の体力は残り僅かだというのに、暗い屋内では二体ほどの亡者が待ち伏せていた。彼らは有毒だが、毒のスリップダメージで自らの命までも削っていた。そこで私は適当に引き下がって自滅を待つことにした。梯子の途中で絶命した亡者はこの世界の最深淵へと落ちていった。

 

 私は目的の建物へと辿りついた。城のようだ。私には一緒に来た相方がいた。ドレスの似合う美女だった。私が城の姫に求愛を受けると、相方は露骨に嫉妬した。

 そうこうするうち、堀を隔てた玉座に王が現れた。王の一声に、我々は頭を床に叩きつけて平伏した。途中で誰かと揉めたが、私の方が勢いよく頭を叩きつけたことによって黙らせた。

 私はこの城における地位を認められ、永住権を得ようとしていた。しかし私はそこで自分たちの正体を明かした。我々は敵対勢力からのスパイなのだ。私は逃げ出すために相方を探した。道中で兵士らに出会った。それなりに人望があったのか、兵士長は私の追討に躊躇いを見せた。私は彼らに与えた装備について、没収しないことに決めた。それから彼らの中に紛れた別方面の脅威を看破してみせた。

 

 



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2022/09/10 etc

 2022/09/10

 

 未来都市の地下トンネルを歩いていた。どうやら今日、ようやくすべての子供たちが超能力を発現したらしい。おかげで腐乱臭がしてたまらなかった。私は地上の空気を吸いに上がろうと提案したが、連れに自殺行為だと止められた。放射能でも撒かれた世界なのかもしれない。

 

 駅へ向かうと、急に熱くなってきた。こんなところにいていられるか、と、私は電車に飛び乗った。

 

 少し古びた車両には数人の乗客がいた。その中には地味な女子高生と、温めている拙作の主人公とヒロインがいたことを特記しておく。寝台列車の類だったのか、別の車両には個室があった。ある個室をのぞきこむと、先ほどの女子高生が殺人を犯していた。ずいぶん残虐な、連続殺人である。女子高生はもはや原形のわからなくなった肉塊を叩き潰してひとまとめにしながら、「ほら、(主人公)君と(ヒロイン)ちゃん、これでずっと一緒だよ! 良かったねぇ! 知らないおじさんも入れたげるよ!」などと言っていた。

 

 

 

 別のシーン。私はあるラッパーに連れられて郊外のスーパーへ出向いた。むき出しの砂山を越えて敷地に入る。荒野では土地が余っているのか、だだっ広い駐車場は遊び場と化していた。私は楕円形のスペースをスケートで周回した。私は二人の仲間と話しながら滑っていた。並走でなく僅かなすれ違いの合間に言葉を交わすシステムであり、二人の仲間というのは私を入れて三人組というより、私がそれぞれ個別に二人を相手にしている状況なのだ。つまり二人は互いを認識していない。そんなわけで、二人とランダムにすれ違いながら行う会話は内容が混ざる。私はとうとうジェスチャーまで交えながら、「私と、お前と、他に一人いて、三人なんだ」とのことを伝えた。

 

 

 

 別のシーン。私は得意の登攀で仲間たちを追い抜きながらマンションの壁を上り下りした。向こう側のマンションでは小学校の旧友たちがボールを投げ落とす遊びをやっている。弟と出会って遊びに誘われたが、個人的には旧友たちのやっている遊びのほうが面白そうだった。

 それから私たちはむかし先輩と遊んでいた道路へ向かった。スケボーで反り立つ壁を乗り越えた。

 

 

 

2022/09/15

 

 高速の高架では学生運動が起きていた。元は一人の不良学生と体制派の生徒らによるものだったらしい。不良は立ちふさがる学生らをなぎ倒すと、モップをスタンドマイクに見立てて何か叫びはじめた。

 闘争は続き、我々の時代。私の仲間だった少女は敵の進行を遅らせるため、自ら植物の怪物へと変身して散っていった。

 

 

 

 別のシーン。我々はゲームの運営元により、規定時刻までに特定の場所でミッションをこなさなければ凍えてしまうと通達されていた。しかし火属性である私は例外のようで、その場所へ赴くだけでクリアとなる仕様だ。遠くにいた私は時間ギリギリで辿り着いた。他にも大人数が滑り込んだ結果、運営が処理に手間取ってゲームが一時停止となった。結局、特別措置的に滑り込んだ全員が今からミッションの挑戦権を得た。私は部屋で待っていた先輩たちにそれを伝えた。

 

 

 

 別のシーン。湿った工場にて、私はコドラの声優をやっているという人に出会った。アニメのポケモンではコドラが長年レギュラーメンバーを張っているらしく、ココドラのころからやっている彼もまた子役時代からの続投だという。私は「やはり長く続けていると思い入れなどありますか?」などと聞いていた。

 工場の出口では対戦に向かうトレーナーたちが配布されたポケモンを選別している。やはり人気は高種族値ポケモンに偏っていたが、自分はどうにも少し趣味のポケモンを入れてみたい気もしていた。

 

 

 

2022/09/21

 

 学友の一人がダンスショーに出るための練習をしているという。今日はその本番だ。彼が賞でも取ったら、「ドクター」と呼ばれる私の執務室にでも飾るかという話になっていた。ところが、道中の交通事故で脚本家が欠席するらしい。これでは彼のチームは踊れない。なぜか私がその旨を絵で伝えることとなった。

 

 それはそうと、もうすぐ一限だ。我々は慌てて講義室へ向かった。しかし、私の自転車がない。前日、なにやら企んだときのごたごたで通学路のどこかへ置いてきたらしい。仕方がない。私は共に向かう学友らからローラーシューズのローラー部分だけを四つ別々に借りた。なぜかバーゲストもその中にいた。

 大学へと走る。道中、金の玉を拾い集めながら進んだ。仲間が必要としていたはずだ。それから、鞄いっぱいに黄金を詰めた少女もいた。もらってくださいと言っている。しかし、偽物も混ざっているようだ。妖怪か何かが化かしているらしい。

 校庭までたどり着くと、校舎のほうからミサイルが飛んできた。ミサイルは地面に突き刺さるが、炸裂しない。代わりにこの中にはいまいちパッとしなかった邦画が入っているらしい。工兵がやってきて、それを上映し始めた。



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2022/10/08 etc

 2022/10/08

 

 私は文芸部の仲間たちと一緒にいた。トイレのような場所だ。水道の暴発により、私は濡れてしまった。着替えていると、両親から呼び出しがかかった。私は慌てて下着を身に着けずに駆けつけてしまった。おかげでその後ずっと気になっていた。

 両親と合流すると、万博公園のような場所だった。順路の途中、至るところで古典のクイズが出題されている。なるほど両親はそれで私をあてにしたらしい。

 

 

 

 別のシーン。

 異様に背の高い女の妖怪が町を焼いていた。幕府がどうとか言っていたので、きっと悪政に殺されて化けて出たのだろう。通りの向こうで眺めていた私だったがどうにも責任の一端を握らされているらしく、市民からの追及があった。

 

 

 

 別のシーン。

 私は叔父と揉めていた。父の実家は改修前のものに近いが、見慣れないダクトが通っている。私は一階から延びるこのダクトで三階の叔父の部屋に侵入する必要があった。度重なる失敗の中、ある噂を耳にした。設備屋を営む叔父の友人には気性の荒い者が多く、もう何人も人を殺しているというのだ(※設備屋であること以外は事実無根である)。私はたまらず逃げた。大学のキャンパス内、渡り廊下の下で綱渡りをする。私は落下し、張られた網によって救われた。

 

 

 

 2022/10/12

 

 私は看守をやっていた。先輩とともに二人の受刑者らを連行する。受刑者らを進ませて扉を閉めると、悲鳴とともに炎の燃える音がした。凄惨な光景を想像する私に、先輩はただ「慣れろ」と言った。

 それから私は新入りとして他の先輩たちに挨拶をした。一緒に入った同期もそのようにした。どうにも緊張しているようで、私はフォローに回った。

 

 そのあと私は文芸部の友人と一緒に歩道橋を歩いていた。友人は昨日の会話の内容を金の無心だと解釈したらしく、「お前には失望した」などと言っていた。それから自分の人生計画に関する説教とも助言ともつかぬような話が始まった。

 

 

 

 別のシーン。

 新手の奴隷商だろうか? 我々は技術的援助によって未開部族を発達させ、増えた人口から食い扶持に溢れた者を引き取るビジネスを展開していた。

 未開部族出身の設定を与えられた子供時代のウタが、ルフィの船に乗り込んでミカンをぶつけている。周りが「ナミに怒られるぞ」と言っていたら、すぐにその通りになった。

 橋頭保となる我々の都市の入り口には、絞首台と天秤と兜のシンボルがある。司法・経済・防衛が機能した先進都市であることを意味するらしい。

 一連の内容は歴史書の一部だったらしい。作者はゲームも作っているらしく、「拙作でもこのシンボルはUIの一部に用いている」とスクショを貼っていた。蛇足だ。

 

 私は図書館でバイトをしていた。業者がたまに寄越してくる自治体主催の学習支援事業だ。適当に巡回して手の止まった生徒を指導する。しかし行儀の悪さは隠せないもので、私はふと本棚に乗りかかってしまった。すると、クローバー型の帽子の監視者が私に減点をつけた。

 バイトの時間が終わると、図書館に文芸部の先輩たちがやってきた。先輩は「この道は才能があっていい作品を書けばそれだけで勝てるって道じゃない。心が壊れたなら、こうして徐々に働いて慣らしていく時間があってもいいじゃないか」と言ってくれた。

 私の脳内を占めていたのは、近日仕事で東京へ出なければならないことだった。

 

 

 

 ある朝目覚めると、知らない図書館にいた。私はその日もそこでバイトをした。司書に聞くと、どうやらここは東京の南に浮かぶ離島らしい。無一文の私はここからどうやって本土に帰ったものかと頭を悩ませた。司書の曰くこの島と千葉県の間に橋が架かっていて、ちょうど近いうちに来るツアーバスが公的サービスによって無料で乗れるらしい。

 慌ててバスに飛び乗った私は天井をぶち抜いた。乗客の老人たちが奇異の目で見つめる中、私はバスガイドに話を通した。そのあと私が老人たちに向けて大仰に頭を下げると、それが好感を得たようでいつの間にか私はガイドと二人でツアーを盛り上げるようになっていた。

 竹林の道を通りかかると、数日前の記憶が蘇ってきた。そうだ、確かに私はこの道をバスで抜けていた。このバスは間違いなく帰路についている。バスはそのまま茶屋のような建物の中の道を通っていった。

 

 

 



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2022/10/14 etc

 2022/10/14

 

 私は遠足で宇宙ステーションに来ていた。高校時代の友人と話しながら、螺旋スロープ途中の靴箱に置いた靴を探す。弁当を取り出すと、どうもいつもの箱と違う。しまった。母のものと取り違えてきたようだ。

 

 遠足の隊列は二つに分断された。これから各隊から一人ずつの二人ペアで何かの適性診断を行うらしい。私は資料に目を通したが、誤字にまみれて判読不能である。そんなことはお構いなしに診断は始まった。相手方はというと、どうも会話の内容に違和感がある。何か邪な意図を感じずにはいられないのだ。私は誤字に言及したが、運営側からの措置はない。後で聞いた話だが、診断はロールプレイ形式になっており、トラブルやストレスへの対処能力を測る意図があったらしい。

 

 

 

 別のシーン。私はリゾート地で観光客から放射能汚染されたドリンクを回収していた。城からせり出した、海の見えるバルコニーのようだ。奥へ引っ込むには城の縁を落ちたら死ぬ覚悟で渡っていく必要があった。正面は何とか渡りきった。しかし裏手の入り口まではまだ結構ある。するとそこにDr.ストレンジが現れ、一気に裏まで飛ばしてくれた。

 裏手には雪が降っていた。ここは魔法の城のようだ。ハリー・ポッターが誰かに連れられて扉に入っていくのが見えた。扉の模様は中の様子と対応しており、何やら激しい運動をしていることが示唆されていた。

 

 さて、気が付くと私は雪の降る城の前で地上に座り込んでいた。また二つに分かれた行列の中にいる。

 門があった。そこには三つの目と手形が象られてある。一つ目一本腕の怪人が手形の一つに手を嵌めると、目の一つが開いた。以後、向こうの列に並ぶ一本腕たちはこの門を通れるらしい。

 我々二本腕はというと、誰も扉に手を触れようとしない。仕方がないので私がやってみると、門扉は「下賤な獣め」と言って私を拒絶した。どうやら私は狼男の家系のようだ。よく見ると、周りに並んでいるのも皆、亜人種ばかりだ。亜人種間のヒエラルキーなど知ったことではない。私は「ダメ元でやってみろ」と周りを鼓舞したが、みんな無駄に罵られるのが嫌で動こうとしない。

 すると、列の後ろの方から馬の耳の女が出てきて門を開けた。それから遅れて龍門近衛局の三人組がやってきて、「先を越されましたか」などと言っていた。聞くと、馬の女は高貴な家系のようだ。さらに遅れて馬の女の大層な馬車がやってきた。馬の女は私の行動を称え、使用人が止めるのも聞かずに私を隣に乗せた。

 

 

 

 2022/10/20

 

 Steamストアを見ていると、良さげなタグのゲームが一円で売っていた。本来もう少し値の張るものだが、見るとアカウント付きの中古らしい。キャラクリエイト済みで新たに作れないようだ。なんとなく気が乗らないのでやめておいた。

 

 

 別のシーン。

 私は数人の仲間たちと博物館のような場所を回っていた。随所で謎解きなどのアトラクションが用意してあるらしい。私はクイズ中心にそれなりの活躍をしていたが、最後の試練を前にチームと逸れてしまった。溶岩の巨人う使って戦うステージだ。終わった後、合流した私は「ピークエンドの法則って言うしなぁ」などと報酬配分の心配をしていた。

 

 それからもう一度進入したのか、今度はコインゲームをやっていた。ONEPIECEの筐体が結構な利率で、シートにはAランクと書かれていた。

 

 我々は帰りの方法を模索していた。我々は報酬の一つとして巨大な指のオブジェを入手していた。どうやらそれを大樹にゴムで引っ掛け、パチンコの要領で弾けば空飛ぶ乗り物になるという寸法らしい。私がこの謎を解くと、しかし誰か一人は引っ張る役として取り残されてしまうことに気づいた。またしてもチーム内で功を競うことになりそうだ。

 結局私は居残り役を免れた。飛んでいる最中、我々は手荷物を整理した。調味料、木材、道具、釣った魚に分かれ、私は道具を持つことになった。ほどなくして我々は指から振り落とされ、自由落下をはじめた。釣った魚たちは息を吹き返し、我々に襲い掛かってくる。ウツボやサメなどもいて大変危険だった。

 

 我々は網の上に落ちた。眼下には山道。舗装こそされているものの、危険な野獣でいっぱいだ。私は思い切って森のほうへ飛び込むと、一本の木をつかんだ。木は大きくしなり、落下の衝撃を緩和する。しなりに任せて木から木へと飛び移る中、私はグラエナの群れの中に一体のイーブイを見つけた。ブラッキーを仲間に加える予定のある私は地上でグラエナに襲われないよう、上からボールを投げた。なかなか捕獲できずにいると、イーブイは幼虫に変態した。これはブラッキーへの進化が確定した証らしい。私は幼虫の毒針を投げ返してライフを削り、捕獲率の向上を試みた。

 

 別のシーン。

 私は高原へ遊びに来ていた。ピクニック日和のようで、随所で家族連れがシートを広げている。私は弟と玉蹴りをしていた。私は水たまりにあるボールを蹴るのでなく掬うようにして持ち上げると透明になることに気づいた。私はこの消える魔球を調子に乗って何度も披露した。

 

 

 

 2022/10/30

 

 私は中学に入学した。階段を上って二階に上がると、どうやらここが一階らしい。地上階だと思っていたのは地下にあたり、特別学級のために割り当てられているそうだ。

 夜が来ると、音に関する能力を持つ東方Projectの人妖たちが集まって何やら怪しい計画を立てていた。私もそれに加担する立場にあったかもしれないが、特にやれることもなさそうなので自由行動していた。

 

 暗闇にあっては気がつかなかったが、どうやら私は異形だったらしい。手足のない筒状の肉塊に、一つの目と二つの口がついている。段ボール箱から這い出した私は周囲の人間たちの詰問にあった。それから人間たちはさも当然のように私の「用途」について検討し始めた。

 

 人間に戻り、校庭に出る。ここでは虐待されている犬たちのうち一匹を手なずけることになっていた。しかし私はダリの絵画のような細長い脚のライオンを選んだ。ライオンは賢く、まるで手がかからなかった。

 

 

 



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2022/11/06 etc

 2022/11/06

 

 アークナイツが3Dの箱庭ステージになっていた。山の裏側を見るにはスワイプしてステージを回転させる必要がある。見落としがちなところにアイテムが落ちていた。岩を操る術師が攻めてきたので、マドロックで一レーン塞ぐことにした。ステージの構成を俯瞰してみると、いま塞いだ道はトンネルで山を抜けて別のレーンに続いていた。

 戦闘が終わると、私は急激なスリップダメージを受けはじめた。近くに面晶体があり、触れることで回復できたがスリップダメージの方が多い。それもそのはず、このスリップダメージの源はエルドラージのタイタン・ウラモグだったのだ。私はやがて意識を失った。

 

 

 

 目覚めると、薄暗い部屋だった。学校の一室のようだが窓はなく、ドアの擦りガラスに顔を押し当ててこちらを覗く者がある。廊下を徘徊する異形はドアを何度かガタガタとやっては去っていき、またすぐ戻ってくる。普通なら絶対に無理な周期だが、私はどうにかそれの目を盗んで部屋を抜け出した。一度頭を潰されてリトライした気もする。

 二つ隣の部屋に入ると、英会話教室だった。二人の西洋人男性が大人たちを相手に教鞭を執っている。私はこっそり入室したあと机の下に隠れていたが、見つかるとすぐに帰るよう言われた。どうやら私は子供を操作しているらしい。

 部屋に戻ると、子供の姉がいた。姉は子供に暴力を振るった。それはそうと、この部屋は廊下に挟まれているらしい。逆側のドアが開けっ放しだ。子供は異形の侵入を恐れてドアを閉めたがったが、姉は何ら恐れることなく子供をいじめ続ける。やがて異形が入ってきて、子供はまた掴みあげられた。

 

 さて、このあたりから明確に私は子供を客観視する「私」視点になった。そして私は一緒にいた中学の旧友に「そうか、あの異形は母のメタファーだ。虐待を受けた子供の視点でそう見えているに過ぎないんだ」と言った。実際その通りだった。私は「物語というやつは慣れると展開が読めてしまっていけないね」などと知った口を叩いた。

 私は学際の劇の監督をやっている最中だった。しかも出演者を兼ねている。私はキュウリでできた服を着ていて、仲間は「剥がれないように動けよ」と言うが、無理な話だった。私は仲間たちに続いて渡り廊下の上からロープで降りた。

 

 

 

 2022/11/13

 

 私は一人か二人の仲間を率いて駅の構内を進んでいた 超常の敵たちによって町はパニックに陥っている。地図に生存者の顔アイコンが表示された。すぐ近くにキャスターアルトリアがいた。強い上に主人公補正で死にそうにないので、合流することにした。

 

 それから我々は隊を十人程度まで成長させ、学校の教室に入った。中立軍がいて、そこに敵がやってきて銃撃戦になった。中立軍ははじめ味方のような素振りだったが、旗色が悪くなると途端に裏切った。

 何とか苦境を凌いだ後、制圧した教室から廊下を見ると、闇の中に無数の赤い目が光っていた。目の調査に向かった者たちは戻らなかったか、あるいは偉業に成り果てて始末された。

 

 目を突破して廊下に出る。さて、右か左か。偵察の兵を送ったが、帰ってこなかった。

 

 私は成長するミミックを手に入れた。ミミックは中に人を収容するたびに成長し、教室いっぱいまで大きくなった。私は迫る敵から逃がすために仲間たちをミミックに隠していったが、入れすぎた結果ミミックがバグを起こし、仲間たちは取り出せなくなった。

 

 

 

 別のシーン。山の上の教室から外を眺める。運動神経のいい旧友が、スキー板で滑空してきた。どうやら今日は学祭のようだ。学祭というのは本校では文化祭と体育祭を兼ねるらしい。今は甲冑競技の時間だった。西洋鎧に身を包んだ生徒たちがロープで登攀の速さを競っている。五人程度の小隊は右端だけ軽装、左端だけ重装になっていた。これは左から攻撃を受けやすい仕様によるもので、右側の隊員にも機動力を生かした役割があるらしい。それから私は「バーサーカーという言葉の由来はあの盾にある」などといううんちくを披露していた。

 

 

 

 2022/11/15

 

 私は両親とショッピングモールに来ていた たい焼きを食べ歩きながら、私は両親に服をせがんだ。両親はユニクロのセーターを見て「今どきこんなに安いのか」と言っていた。

 

 

 

 別のシーン。探索に使うアンドロイドを選ぶ画面があった。選んだアンドロイドの横に1/6と書かれてある。使用回数制限かと思ったが、どうやらミッションの達成数らしい。

 さて、今回のミッションは味方の暴走アンドロイドの調査のようだ。頻発する造反に上層部も手を焼いているらしい。探索をこなすうち、私はアンドロイドの修理現場を目撃した。技師が分解したアンドロイドの頭部にAIとして小さな人馬型の虫を組み込んでいる。要はこの寄生虫が叛意を持ったのだろう。

 

 

 

 別のシーン。5人PTで出撃するSRPGのソシャゲがあった。デモ段階なのか、パーティ編成はリセマラする形式らしい。結果、私は濁心スカジと4体のシーボーンのPTに決めた。シーボーンたちはアビサルハンターの帽子らしき意匠を持っており、私はそれを彼女たちがシーボーン化した姿なのでは、と考えた。シーボーンは形態によって通常オペレーターでは珍しい高ステータスを有していた。

 

 

 

 2022/11/16

 

 私は母の実家にいた。昔Twitterスペースで出会った女が来ていた。従妹たちの友人だという。女は相も変わらず他人の人生に恩着せがましい助言などを交えながら、馴れ馴れしく背中から手を回してきた。きっと友達の友達はみんな友達だと思っているんだろう。

 

 翌朝起床すると、死んだはずの祖母が隣の建物へ働きに出ていた。私は父と伯父に「お前は朝から働きもせず何をやっているんだ」と仏間に軟禁された。PCのない部屋では作業も進まない。私は仕方なく3DSで遊んで無為な時間を過ごした。

 それから伯父がこの家の間取り図を持って現れた。どうやら家を分割相続することになっているようだ。伯父は「穀つぶしにはもったいない」と言って私の取り分となっている部屋を割譲するよう求めた。

 

 それから私は隣の館へ向かった。そこでは吸血鬼と狼男が跋扈していた。私は不意に首筋に注射を打たれた。ウイルスのようだ。私は間もなく感染するだろう。私は慌てて血清を探した。

 広場を突破した後の廊下で、私は吸血鬼に捕まった。私は何に使うのかウイルス薬を隠し持っていたらしく、それがばれて咎められた。

 

 



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2022/11/17 etc

2022/11/17

 

 高校生だった私はさらに二年ほど時を遡った。近所の団地で軽音楽部がライブをやっている。入学当初の垢抜けない級友たちは、だが人情の機微がわかる人間たちで、暖かかった。近く人間不信気味の私だが、やはり進学校の人間関係は恵まれていたのだろう。

 

 団地では虐められている少女がいた。あるいは自分の昔の恋人だったかもしれない。あるとき少女は自分を虐める者たちを食べた。続けて食べるうちに巨大化した彼女は、とうとう目に映るものすべてを捕食しはじめた。避難の中で眺めるその姿は、あるときは裸に極彩色の紋様であったり、あるときはウラモグであったりした。

 途中、同じ捕食能力を得たクマが現れたが、すでに彼女からすれば一口サイズだった。

 自分は唯一彼女に言葉を向けられる立場にあった。私は彼女の補色から免れて隣で見ていることも、あるいは止めることもできたのかもしれない。しかし交渉に失敗したのか、結局私も逃げることになったのだ。

 

 

 

2022/11/19

 

 私は破れた窓から高層階に進入した。といって、ここで奸計を巡らせていたのは私ではない。窓を見張っていると、だが奴はその一つ隣の壁をぶち破って表れた。バットマンのジョーカーだ。ジョーカーは部屋の装置に銅テープの一端を張り付けた。すると装置はショートし、たちまち部屋は炎上した。

 

 

 

 別のシーン。

 私は虐めを受けて精神科に入院していた。ある日、私の病室に新たに数人の患者が来た。学校で私を虐めていた人物と、同じくその被害者たちだ。虐めっ子というのはナポレオンだった気もするが、姿は実在の虐めっ子だった。

 またある日、精神科に私の高校時代の後輩二人が押し掛けてきた。どうやら後輩たちもナポレオンに虐げられ、殺しに来たらしい。私は「止めはしない」と言った。後輩たちは「先輩も被害者でしょう? 手伝ってくれないのですか?」と言った。

 

 

2022/11/20

 

 私は図書館にいた。学祭の期間中らしい。私は複数の部活を兼部しており、それぞれのブースの回り具合を心配していた。図書館には三属性のサポーターたちの本があった。

 やがて図書館は浸水し、コズミックホラーな触手に侵されはじめた。

 

 

 

2022/11/22

 

 私は救助隊をマネジメントするゲームのようなものをやっていた。今騒ぎが起こっているのは女学校のようで、女性隊員しか派遣できないという制約があった。

 女学校に向かったつもりが、気づけば隊は大きな商業施設に向かっていた。この商業施設は社長邸宅と一体化しており、騒ぎのためかどの店も閉店している。邸宅側の入り口前では私と一緒に来ていたOLが、御曹司に何らかの訴えを却下されていた。曰く、「お門違い」とのことだ。

 それからマキマが自分は悪魔だと告白し、正体を現して見せた。人間体よりずいぶん幼いサキュバスで、態度も見た目相応に生意気な子供のようになった。私はこのとき、デンジだったかもしれない。ほかの仲間たちは去っていったが、私だけはマキマに懐柔されたままだった。

 気づけば我々はアメリカにいた。ヒーローたちが悪魔に負けたらしい。悪魔の軍勢は立像の立ち並ぶ記念広場で凱旋をしている。数体の変身能力を持った悪魔たちがマキマの姿を真似た。マキマはアイデンティティの危機だと言ってえらく取り乱したので、私が宥めた。

 立像たちは動き出し、人間たちの逃げ込んだ商業施設を目指した。彼らも悪魔に怯えているのか、あるいは悪魔に操られているのかは定かでない。やがて立像たちは線路にはみ出るのも気にせず駅に列をなし、電車を待った。気づけば立像はすべて偉人でなくアニメキャラのそれに置き換わっている。どこからか『微笑みの爆弾』が聞こえてきた。私は悪くない気分で立像たちを眺めながら、コンテナハウスに帰るために空飛ぶコンテナに乗った。

 

 

 

2022/11/25

 

 我々の修学旅行ではクラスごとに予算ポイントの運用が許されていた。ポイントは時間経過で回復するが、運賃までもがここから捻出する仕組みになっている。クラスのリーダーは到着時までの回復分を含めても少し足りない状態で飛行機への搭乗を決めた。曰く、これまでの雑費に余りが出ているはずなので回収できるつもりらしい。

 

 我々は映画館のような場所についた。他クラスとは競合関係にあるらしい。私はいくつかの梯子を破壊し、他クラスの侵入を遅らせた。

 

 舞台ではエキシビジョン戦闘が行われていた。第二回にあたる今回ももうすぐ終幕だ。私はカルデアのサーヴァントたちと討論して編成を決め、飛び入り参戦を申し出た。結果は第二ウェーブの二体目までの討伐で、記録を一体だけ更新する形となった。まだ改善の余地のある編成だったので、次回以降は余裕を持って参戦しようと決めた。



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