やり直せるなら…… (嘘つき魔神)
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一周目
第--話:全てを殺して


 はい、新作です。すいません許してください何でもはしませんけど許してください!


「……っ」

 

 軽く息を吐きながら雪片弐型(ゆきひらにがた)を振るい、目の前の敵を『殺す』。切られた敵はこっちを睨みながら死んでいった。俺に自由意思はない。

 

『ふ、一夏(小僧)、また腕を上げたか』

 

 こいつがいる限り。

 

 こいつに取り憑かれてから、何人殺しただろうか。少なくとも、5人……ファースト幼馴染み()セカンド幼馴染み()イギリス代表候補生(セシリア)フランス代表候補生(シャルロット)、そして、ドイツ代表候補生(ラウラ)。他にも、立ちはだかる奴なら切り捨てた。相川さんに、のほほんさん。みんな切り捨ててきた。

 

『くく、小僧、腕が止まっているが?そら、来たぞ』

 

「……あぁ」

 

 呼び掛けに短く答え、零落白夜(れいらいびゃくや)を発動させ、そのまま居合いの構えをとる。そして、敵が切りに来たとき、お返しと言わんばかりに振るった。

 

『……フフ、いい気味だ、そうだろう、我が神殺しよ……』

 

 こいつは、いつも訳の分からないことを言っていた。『人間は等しく脆い。人間を辞め、神となれ、お前にはそれができる』と、『全く下らん、人間は愛憎に狂う愚かな生き物だ。小僧、全てを切り捨てろ、孤高であれ、かつての仲間にも容赦はいらん』と。

 

『一夏……アイツの言うことになんて従わなくていい!だから……元に戻ってよ……一夏……』

 

 そう泣くシャルの腹を、謝罪しながら貫いた。

 

『一夏……!何で……アイツに操られてるっていうの!?優しかったあんたはどこに行ったのよ……!あんたに会うために頑張った私はなんだったのよ……』

 

 そう怒る鈴を、労いながら切った。

 

『……何も言うことはない……殺せ』

 

 そう言った箒に、感謝を述べながら殺した。

 

『嫁……いや、一夏……お前が私を守ると言ってくれた時、嬉しかった……お前に殺されるならいいかもしれないな……愛してる、一夏』

 

 そう笑うラウラを、頭を撫でながら殺した。

 

『小僧、よく殺った。これで、新たな宇宙が生まれる……まぁ、お前に選択権なんか無いわけだがな』

 

 そう笑ったコイツヲ殺シタイ……だけど、無理だ……俺にはどうしようもなかった……

 

『フフ、小僧、今までの戦績か?』

 

「……」

 

 もし、俺があの時、コイツと契約しなければ……

 

『……下らん、過去の記憶に意味はない。開拓を続けろ、小僧。愛も、悲しみも、何も要らん……さぁ、この世界の神……I am yukkuri(ノイズ音)を殺し、新たな世界を築くとしよう』

 

「……あぁ」

 

 ……やり直したい……ラウラ……箒……鈴……セシリア……シャル……皆に会いたい……

 

『小僧、行くぞ、作者(この世界における絶対神)を殺し、新たな世界を築きあげるぞ……目を閉じろ』

 

 あぁ、始まるのか……




 真・女神転生IV FINALは個人的に面白かったです。今は皆殺しルートに向けて頑張っています。後、フリガナがあるならそっちで読んでください。それから、ノイズ音とありますが、読めないと言うことを表しています。これは、某四文字様がゲーム中確か一度も名前が呼ばれず、ノイズになっていたから、参考にしました。


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