そして死神は何を思う (いーぐれっと)
しおりを挟む

プロローグ 目覚め

どうも、いーぐれっとと申します。タイタンフォール系やAC系のssを見てたら変な衝動に駆られ書いちゃったやつです。
駄文でしょうがお付き合い頂ければ幸いです。

※作品の説明にも書きましたが改めて説明。ストーリーは本来のドルフロのストーリーから大きく逸脱したものとなっています。大体勢いで書いているのでガバガバな部分が多く見られたりよく分からない部分や矛盾したりする部分が出てきますのでライブ感で読んで頂ければ幸いです。受け付けない方は素早く回れ右をお願いします。


追記 誤字あったんで修正


もういい、言葉など既に意味をなさない

 

 

私は空を舞う。最後の候補者を殺すために

 

ライフルを撃ち込む。避けられる

粒子を炸裂させる。避けられる

ミサイルを叩き込む。撃ち落とされる

 

最後の候補者たり得る強さだった。

地に墜とされる。声が鳴り響く

「その程度想定の範囲内だよ!!!」

 

もう一度空へ舞う、戦う為に、殺す為に、死ぬ為に

 

 

 

 

私は敗北した。最後の候補者に。黒い鳥に

爆発する身体、鳴り響く警告音。

薄れゆく意識の中私は満足していた

 

戦いはいい、私にはそれが必要だ…。

 

かつて世界を滅ぼした兵器は大爆発を起こし崩れ去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは…?

微睡む夢と現実の間で目覚める。

鮮明になる視界、覚醒する意識の中不意に声を掛けられる

「よお、目覚めたか?」

私は困惑した。何故生きているのか、何故死んでいないのか

「どうしたよ、聴覚モジュールに異常でもあるのか?オイ、聞こえてるか?」

 

ああ…、聞こえている問題無い。

 

「良かった。オレは処刑人ってんだ。よろしくな!それで、立てるか?」

 

処刑人。そう名乗った目の前の少女は私に手を差し出す。

大丈夫だ。そう言って大きな手術台の様なモノから降りる

ここはどこだ?と聞くと少女はオレ達の家だ。と答えた

 

 

 

 

 

ここのリーダーの代理人という者に会うため私は少女に連れられ長い廊下を歩いていた。その間様々な事を聞いた。世界の事、戦争の事、敵の事、人類を滅ぼす事を

 

少女は部屋の前に立ち止まり扉を叩く

「オイ!代理人、目覚めたから連れてきたぞ!」

何度か叩いていると扉が開き中からメイドの様な姿をした少女が現れた

「聞こえてますよ処刑人、次からはもう少し静かにお願いします」

処刑人は悪い悪い。と悪戯っぽく笑いながら答える

「自己紹介がまだでしたね。私は代理人と申します。以後お見知り置きを」

私はよろしく頼む。とだけ返す

「貴方はSPVD Phantasma ファンタズマそう有りました」

 

そう有った?そう有ったとは?

 

「私達にもわかりません。気が付いた時にはデータベースに存在していたのです。だから貴方の義体を用意し目覚めさせました。人手は多い方がいいですしね」

 

私の武器は?

 

「ここにあります」

そう代理人がスイッチを押すとハンガーから二丁のライフルと独特の形をしたバックパックが現れる

「かっこいいじゃんか」

 

私は自分武器を手に取りバックパックを装着する

懐かしい。

何故かはわからないがその様な感情が巡る

 

「ではさっそくですいませんが、任務です」

代理人はそう私に告げた

 

 

 

 

 

 

きっと私は今笑っている




同時執筆作品に戦術人形とTPS& FPSと言うものを投稿してます。世界線なんかは関係無いですが良ければこちらの駄文もよろしくお願いします。
因みに私は主任が一番好きです


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

邂逅

なんとか仕上げたので二話目です
あと私はJもunknownもジョシュア説を推してるのでそういう事でおなしゃす
武装はジョシュアグリント、fAグリント、N-WGIX/vを基準にしてます。
バックパックとか言ったけどブースターって解釈で。
私の絵心はカスカスなので挿絵とか描けないんですけど黒栗の装甲が付いている銀髪ロング的な想像でもして頂ければ
戦闘時は黒栗の頭付けてます。目はN-WGIX/vのカメラアイと同じ赤




「問題なさそうだな!」

処刑人は戦術人形の残骸を踏みつけながら言う

 

 

 

武装の確認などを兼ねた戦術人形の部隊への襲撃。

先陣を切ってこい!と背中を叩かれ私は渋々攻撃を仕掛けた。

 

 

 

 

 

私達はこの付近にある鉄血の前線基地を探しに偵察部隊として送り込まれていた。いつもの簡単な任務だ、なんて事考えていた。でもまさかこんな事になるなんて…

「ここらのエリアだっけ?」

そんな会話をしていると、突然ドヒャア!と独特の音が聞こえたかと思えば、ズガッ!という音と共に先頭にいたSMGの子が吹き飛ばされた。

近くのARの子が反撃をした。でもその弾が到達することがなかった

「なんで!?」

悲痛な叫び。不幸にも狙いを定められた彼女は、次の瞬間に左腕のブレードに両断された…

HGの子も逃げようとした所をライフルで撃ち抜かれ崩れ落ちた

もう逃げられそうにもない。

「指揮官、ごめんなさい…」

ライフルの音が木霊した

 

 

 

 

「にしてもこんなところまで偵察に来ていやがったか…」

忌々しそうに呟く

 

人形達の基地は近いのか?

 

「そんなには遠くないはずだ。だからこっちも対策しねぇとな」

神妙な顔で答える

「取り敢えず戻って報告だな。帰るぞ」

 

ああ。

 

そして私達は帰路に着いた

 

 

 

 

 

「そうでしたか、報告ありがとうございます。こちらも偵察部隊を出して相手の基地を探しましょう。では発見の報告を確認次第…」

 

私が行こう。

 

「貴方は私達と違ってバックアップが取れないんですよ、もし何かあれば…」

 

問題はない。

 

「何を言っても聞かなそうな顔してますね…」

代理人は呆れた様に溜息を吐いた

「いくつか部隊を貸します、それを随伴として出撃してください」

 

 

 

 

 

 

 

弾薬の装填や整備をし私はまた捜索をしていた。

 

痕跡は無し…。

 

手がかりはつかめていなかったが奴らが来た方角から見ると進んでいる方向にあるのは確かだった

捜索する事数時間、外周の方から偵察を行っていた下級人形のイェーガーから発見の報告が入る。

 

成る程、崩れた廃墟の様に見せかけていたか…。あれは発見出来ないのが頷ける。

 

私はイェーガー達に狙撃の準備を、他の部隊には攻撃の準備を命令した。

数分後準備完了の報告が入り私は命令を下した

 

 

 

グリフィンの人形達が慌てて飛び出してくる。私はそれをライフルで撃ち抜き、ミサイルで吹き飛ばす。

だがこちら側も無傷では無かった。優秀な狙撃手がいる様だった。此方の狙撃手や前衛にも被害が大きくなる。

 

見つけた。

 

一瞬のスコープの反射。私はそれを見逃さなかった

近くの建物へ蹴り上がり、数瞬の貯めの後左腕の得物を構えながらOBで襲いかかった。




中身JのCV中田譲治さんの美少女
わからない?青空アンダーガールズやってロリカードみれば大体わかります
あと、UA100以上、お気に入り登録5もありがとうございます!
では次回も良ければお付き合いください


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

会敵

戦闘シーン書くの難しい
何回も同じ言葉使ってたらごめんなさいね


ドヒャア!独特な音が聞こえ咄嗟に避けた。さっきまで私が居た場所には黒い死神が左腕のブレードを突き立てていた

よく反応出来たと思う。事前に聞かされてなかったら間違いなく一撃で仕留められていただろう

「こちらワルサー!敵に接近された!援護を!」

「援護に回れないの!なんとか持ちこたえて!」

鉄屑共は結構仕留めたつもりだったんだけど、まだ数は多いみたいだった

「やるしかないわね…」

ため息をつきつつ狙いを定めて撃ち込む

でも弾は相手を貫くことは無かった

「ああ!もう!全然効かないじゃない!」

ブレードが振りかざされるがなんとか避ける

「ここじゃ不利ね…」

スモークを焚きビルから飛び降りる。

「…ッ!」

着地は成功。そのまま徹甲弾を装填し、飛び降りてきた死神に撃ち込む。ズカン!と音を立て右手に持つライフルを破壊した。貫通した弾は右肩に当たったけど効果があった様には思えない

ブレードを避けスタンを投げつけ路地から出る。後ろからスタンの炸裂音が聞こえる。振り返えればその場でブレードを振り回している

ダミーに集結命令を出し付近の建物の上や自身の近くに待機させる

ようやく立ち直ったのかドヒャア!と音を立てこちらに突っ込んでくる。

でもこれは好機。ブレードが私の目の前に迫る刹那、ダミーに射撃命令を下し私も引き金を引く

今度こそ撃ち抜く。死神は吹き飛び壁に叩きつけられた

 

 

 

 

 

途切れた意識が覚め始める。

 

こちらも電脳だが生身に近いフィードバック故に強い衝撃で障害が起こる上、血液まで出て痛みまで感じる…中々に不便だな

 

AP残り60%。

PAとの相性が悪い貫通性の高いライフル、当たりどころが悪ければ死んでいた。

PAは大幅な減衰を食らっている。これ以上貰えば一時的とは言えPAが使用出来なくなる。

私は一か八か賭けてみることにした

 

 

 

 

「仕留めた!?」

サイドアームを構えながゆっくりと近づいた時だった、悪寒がし後ろに飛び退く。

ゆらりと死神は立ち上がる

「全ダミーへ、撃て!!」

命令を下し射撃を行わせる

が、しかし。死神は装甲をパージしドヒャア!という音と共に目の前から消えた

後ろからの殺気、ブレードを構え私を殺そうと迫ってくる。回避は間に合わない

左腕を盾に無理矢理逸らす

「ッ!!」

死神はすぐさまに飛び立った。その軌跡を追うように銃弾の雨が降り注ぐ

「大丈夫わーちゃん!?」

「だからわーちゃんって言うな!」

援護射撃の主であるスコーピオンが瓦礫の上からダミーと共に飛び降りてくる

「わ、わーちゃん…。左腕大丈夫なの?」

「大丈夫よ、かすり傷」

そう答えながら自分のダミー達に警戒の命令を出す

「あの黒いのはなんなの?」

「多分鉄血のエリート…」

ドヒャア!という音の後にダミーから敵発見の報告が伝えられる。そしてダミー達の反応が次々に消えてゆく

「ダミーからの反応が!?」

「わーちゃん!!上!!!」

そう言ってスコーピオンは私を突き飛ばした。

大きな衝撃と共に意識を失う前に見た光景は緑色の光が輝く瞬間だった…

 




ACわからない人向けのちょっとした解説

PA"プライマルアーマー"
コジマ粒子と呼ばれるものを膜状に張るバリア
粒子装甲、完全防護膜。大抵の攻撃を軽減ないし無効化する
貫通力の高い武装などに対しては効果が薄く、連続した弾幕。グレネードなどの爆風を連続して受けるとPAは大幅な減衰を受ける
本作では通常のスナイパーではちょっと効果が高いくらいであり、徹甲弾で無ければ撃ち抜くのは難しい


二話目にしてお気に入り登録10&400ものUAありがとうございます!!
拙い駄文ですがお付き合いくだされば幸いです!
それではまた次回もよろしくお願いします!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

帰還

遅れてごめんなさいね
なんか上手くまとまらなかったの…変な文でも許して
アドバイスとか、こういう所いじった方がいいんじゃないかな?的なのありましたらお願いします。出来る限り反映させられるよう頑張りもうす

追記 23 6/7 誤字報告ありがとうございます


私は笑っている。楽しくて楽しくて仕方がなかった

 

 

 

 

驚いた…。

 

敵の増援諸共引き飛ばそうとしたが、よく反応してきた

人形共の真上から直下しコジマ粒子の爆発、アサルトアーマーをお見舞いする

 

自らの身を呈して守ったか。

 

ブレードを構え スナイパー(WA2000)へと近づく。ピクリ、と動いたと思えばよろよろと立ち上がる

「あんた…なんなのよ…」

忌々しそうな声で言葉を吐く

 

 

まだ戦う意思があるか。素晴らしい

 

死神が一歩足を踏み出した瞬間、WA2000のサイドアームが火を噴く。しかし先程のダメージのせいでうまく当てる事が出来なかった

死神はサイドアームを持つWA2000の右腕を押さえつけブレードを近付ける。

 

貴様は何故戦う?

 

死神は問いかける。

「私は殺す為に生まれてきたの…!あんた達鉄血のクズを一体残さず息の根を止める為に…!」

 

そうか、それが貴様の戦う理由か…。

 

睨みつけるWA2000を気にも留めず死神が何かを言おうとした時だった

死神に襲いかかる弾丸の雨、雨、雨

減衰から回復をし始めた今のPAでは受けきる事は難しかった

 

増援かこちらの部隊も限界だな…。さらばだ候補者、また会おう。

 

そしてWA2000をパッと離したかと思えば崩れた建物を蹴り上がってあっという間に消えていった

「ワルサー!大丈夫でしたか!?」

息を荒く吐きながらWA2000は答えた

「問題、ないわよ…それよりもスコーピオンを…」

助けに来た人形達はスコーピオンを担架に乗せる

「えへへ、なんとか、勝ったね…」

「あるいは、見逃された。のかもね…」

満身創痍の二人は顔を見合わせて小さく笑った

 

 

 

 

 

 

「手酷くやられましたね」

帰還した死神を見て代理人は呟いた

 

奴らの前線基地は叩いた。暫くは機能出来ないだろう。

 

「わかりました。それでは下がってくれて結構ですよ。」

 

…。

 

死神は頷き部屋を後にした

 

 

 

「よう、やっと帰ってきたか。時間はあるか?」

 

処刑人か…。何の用だ?

 

「他の奴らへの紹介だ」

 

 

 

 

 

修復室でフレームの傷を修復し終えた死神は処刑人の後に着いて廊下を進んでいた

「ここだな」

そう言って処刑人はドアを開けて中へ入る。それに続き死神も入っていく

「おっ、そいつが例の新入りか?アタシはアルケミストだよろしく。歓迎するぞ盛大にな」

眼帯を付けたアルケミストと名乗る少女は楽しそうに両手を広げて言い、それを皮切りに各々が死神へと挨拶を始めた

 

 

 

『お茶会』とでも呼ぶべきなのだろうか

まだまだ長くなりそうだなと思いながら私はカップの中のとうに冷えたコーヒーを啜った




お気に入り登録等感謝感謝です!
遅くとも2週間以内で更新していきたい所存


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

お茶会

キャラ崩壊とかつけた方が良かったな…
今回はちょっと日常回です

追記:誤字の修正とほんのちょっとの加筆


皆が各々死神へと挨拶をしていく、それに対して軽くよろしく。とだけ返していく

 

 

「ファンタズマ、なんだか微妙な顔してるけどお気に召さないかのか?」

 

私は戦っている方が良い。

 

処刑人は笑いながら私もだ!わかるぜ!と頷いている

 

お前達の戦う理由はなんだ?

 

「きっと全員同じだと思うぜ?エルダーブレイン様の為に人間と邪魔をするグリフィンの人形共をぶっ殺す」

 

…。(この世界には財団など居ない、ましてやただ殺す為だけに戦っている。ならばなんの為に私は戦えばいいのだ?……この世界の黒い鳥になり得る候補者を、あのスナイパーを殺す為に、死ぬ為に、戦いを、闘争をすればいいのだろうか?)…フフフ…悪くはなさそうだな…。

 

「なんで笑ってるの…ドリーマーこの人怖いんだけど…」

銀髪ツインテールの少女がドリーマーと呼ばれた少女にしがみつく

「多分グリフィンの人形共を惨たらしく殺す想像でもしてるんでしょ。あとしがみつかないでくれるデストロイヤー?」

面倒臭そうな表情でドリーマーはデストロイヤーを引き剥がしている、それを横目に死神は考える

 

(私は候補者を殺す。きっとこの世界にも居るはずだ。こいつ達は人類の為に人類を殺す。私は人類の為に候補者を殺す。良い利害の一致ではないか?だがこいつらも候補者になり得るのかもしれない…だが、そうなるのなら殺せばいい。私は殺す、死神だから私は殺せる、人では無いから)

 

そんな事を考えながら死神は残るコーヒーを啜る

 

 

 

 

そうしてお茶会も終わり人形達は1人、また1人と席を立つ

 

 

「そうだ、ファンタズマ。一つ話しておかないといけない事があったんだ」

処刑人は立ち去ろうとしていたお茶会の主役を引き止める。

 

どうした?

 

「お前の部屋だよ」

 

私の?必要など無いのだが…?

 

「言うと思ったぜ…。まだお前の通信ネットワークも完全に繋がってないみたいだし、何処に居るか分からないお前を任務の度に探しに行くのも骨が折れるからな」

 

そうか…わかった。

 

「結構素直だな。あとな、部屋は相部屋だ。そこに居るウロボロスってやつと同じ部屋だからな」

「は????なんで私がこんなやつと同じ部屋なんだ????」

話を聞いていたウロボロスは唐突にキレだして処刑人に食い付く

「しゃーないだろ?空いてる部屋はそこしかないんだよ」

「お主の部屋でいいだろう!?」

「あー、俺はハンターと相部屋だから無理だ」

清々しい笑顔で非情な現実を突きつける

「私が!なんで!こんな!製造されたて!ホヤホヤのぉ!新入りと!同じ部屋なんだ!!!」

叫び終わり肩で息をするウロボロス

「まあこんなやつだ。上手い事仲良くやってくれ」

ショックを受けた顔をするウロボロス

既に決定されてしまい覆らない悲しい現実をようやく受け入れた彼女は半分死んだ目でよろしく。とだけ答えとぼとぼと部屋へ戻って行く。

それに続いて死神も後へと続くのだった




そういえばUA1000いってましたね感謝感謝です!
良ければ感想とかアドヴァイスとか待ってます(乞食スタイル)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

尾を噛む蛇

今回も日常回です。ウロボロスのキャラ崩壊が頭おかしいので気をつけてね❤︎


「おーいファンタズマー背中揉んでくれー」

声が部屋に響く

死神は無言で立ち上がりウロボロスの背中を揉む

異様な光景だった。代理人も間違いなく引く光景だ

普段はプライドマシマシでツンツンしているウロボロスが最早別人ではないかと思うレベルでだらけた顔をしている。それに対して死神は真顔である。実際何も考えてない

数週間前部屋を一緒にされ激おこだったウロボロスは死神にこう言った

「おぬしの方が私よりも下っ端なのに部屋が同じなのばおかしい!!!おぬしが負けたら廊下で寝ろ!」

超絶くだらない理由で意気揚々に勝負を挑んだのだが結果は惨敗だった

「なぜだぁ!?私はスーパーなエリート!AIの蠱毒を生き残った鉄血頂点に立つハイエンドだぞ!!負けるなんて私のプライドが許さない!」

処刑人達がまあまあとなだめる

その内ウロボロスは負けたのが相当悔しかったのか駄々をこねていたのだが割愛しよう…。

一悶着の後ウロボロスが死神にちょっかいをかけそれをあしらう、そんな光景を繰り返ししていた

時々入ってくる代理人からの任務の依頼や模擬戦、訓練ウロボロスも次第に死神へと噛みつく事も無くなっていった…

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ファンタズマ」

ウロボロスが何処か寂しげな声で呟く

 

どうした?

 

「おぬしは私が嫌いではないのか?」

 

そうは思ってはいない。

 

「処刑人やハンター達は私に接するのも嫌そうな感じでな、最初は普通に接してくれていたデストロイヤーですら最近は目も合わせようとしてくれない…。ちょっと前に代理人に目に余る行動をこれ以上続けるなら…なんて言われてな。皆が私を嫌悪してるようにしか思えんのだ…私は間違っているのか?」

ハハハと小さく笑いながら足も頼む。と告げる

 

それがどうした?ウロボロスというハイエンドであるのならそのままでいいだろう。それがお前だろう?不安ならば命令でも下せ私はそういう存在だ。

 

「そうか…なら、これからも私の良い下っ端でいろ!」

先程とは打って変わってにこにこと笑いながらウロボロスは答える

 

お前の方が立場は上だからな。いいだろうその命令(オーダー)了承した。

 

死神はなんの抑揚も無い声で返す

そのあと部屋には上機嫌なウロボロスの鼻歌が木霊していた

 

 

 

 

 

 

「ウロボロス、任務です」

無機質な司令室に代理人の声が響く

「任務?」

「処刑人とハンターがかなり苦戦しているようで」

「救援かぁ、わかった。あの2人には貸しを作っておきたかったからな!」

「あとファンタズマと行ってください。急ぎですので」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

ウロボロスが泣き叫ぶ

 

うるさいぞ。

 

「馬鹿!馬鹿ぁ!!速すぎるし怖すぎるんだがぁ!?もっとスピードを落とせんのかぁ!?」

 

無理だ。もう少しで使用限界だからパージする、それで降りられるはずだ。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!早くおろじでくれぇ!!!」

ウロボロスの叫び声はもう暫く空に響く事になった




やめて!ACfaの速度でVOBでトバシて行ったら、抱えられてるウロボロスの精神まで燃え尽きちゃう!

お願い、死なないでウロボロス!あんたが今ここで倒れたら、前線での指揮はどうなっちゃうの? (精神的な)ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば恐怖に勝てるんだから

次回ウロボロス死す!スティンガーバーストスタンバイ!!
Jさんワクワクしてっぞ!ぜってぇ見てくれよな!!


UAが1300あざます!こんな駄文ですがまだまだお付き合い頂ければ幸いです!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

救援

休みは書きたくなくなーるのよね。
それはそうとUA1500いってましたありがとうございます!!


忙しなく動き回る鉄血の下級人形達、それに指示を出すウロボロスを死神は眺めていた。

「大体の位置はわかった、だがノコノコ歩いて接近させてくれるほど相手も間抜けでは無い。ファンタズマ、おぬしは空飛べるだろう?派手にかまして二人を回収する隙を作ってくれないか?」

ウロボロスが振り返り死神へと声を掛ける

 

わかった。丁度試してみたいモノもある。

 

そう言って獰猛な笑みを浮かべた

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハンター!!増援はまだなのか!?」

「30分前に代理人から急ぎ救援を送ると通信が入ったからそろそろのはずなんだが…」

「あいつらがあと数分も待ってくれると思ってるのか!?」

「分かってる!」

ハンターが手だけを出し射撃をする

「クソっ!弾切れか…!」

手に持つハンドガンを投げ捨てる

「助かるにはこれしかない…。ハンター、俺が囮になるその隙に下がれ」

「処刑人!?何を言っているんだ!お前を見捨てて逃げれるか!」

敵がすぐそばまで迫ってる事も忘れ口論を始める二人の近くに榴弾が着弾する

「うわっ!クソったれ!危ねぇだろうが!!」

「処刑人!今飛び出すな!」

ハンターの忠告をうるせぇ!と一蹴し飛び出るがそれを予想していた人形達に狙いを定められる

処刑人!と悲痛な声が響く。銃弾が撃ち出される音とマズルフラッシュが処刑人の死を確かなものにするーーーーはずだった

黒い影が揺らめき処刑人を殺すはずの弾丸を弾き無力化させる

降り立った黒い死神はドヒャア!という音と共に右手に装備した()()()()()()()()()()()()()()()()を振り抜いた

 

 

 

 

焼け焦げた匂いが漂う

 

お前達生きているか?

 

死神が問いかける

「あ、ああ…。」

「おう…」

二人は信じられないといった顔をしながら返答をする

「なあファンタズマ、それはなんなんだ?」

ハンターが恐る恐る聞く

 

ヒュージブレードというオーバードウェポン(全てを焼き尽くす暴力)らしい。私の武装の一つとしてデータベースに登録されていた。

 

「俺も欲しいな」

キラキラした目でヒュージブレードを見つめる処刑人

 

恐らくお前達では使えない。私自身も何故使えるのかわからんが。

 

「チェッ、残念だな。まあ助けてくれてありがとうな」

「ああ、お前が来てくれなかったら私達は死んでただろうな」

 

礼はいい。さっさと下がれ。奥からまだ来ているようだからな。

 

二人を下がらせウロボロスへと通信を行う

 

二人の救援は完了した。これより敵の追撃に向かう。援護は任せた。

 

『ああ、わかった!ちゃんと帰ってこいよファンタズマ!』

ウロボロスとの通信を終えシステムをスキャンモードへと切り替える

 

…感有り。見つけたぞ…。

 

 

 

 

 

あれは何!?ダミーが一度に全滅した!?信じたくないけどアレは手に負えない!

「M4!M4!聞こえる!?撤退するべきよ!!鉄血の増援は化け物よ!M4!?聞こえてるの!?」

直感が騒ぎ立てる、早く離脱しろと。だがまだ下がれない。隊長(M4)からの返事が帰ってこないからだ

ザザッと音がして通信が繋がった

「こちらM4どうしたの?」

「M4!相手は化け物よ!早く撤退しないと!」

「こっちも敵の攻撃を受けてる!SOPを向かわせるから下がっt

悪寒、死の感覚、果てしない敵意。ほんの一瞬時間が止まったような感じがした。ハッとして咄嗟に仰向けに伏せる

ゴオッ!と音と共に黒い影がナニカを振り抜く。直後、焦げた臭いが漂う

私は自分の直感を褒めながら素早く立ち上がり震える手でSTAR-15(自分の半身)を構え引き金を引く

全て意味をなさなかった。何一つ効いていなかった

そして目の前に立つ死神は獰猛な笑みを浮かべこう言った

 

グリフィンの人形よこんにちは。そしてさようならだ。

 




次回決着にするのだ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

恐怖と引き金

サブタイトルは仮題です。いいの思いついたら変えます。思いつかなかったらこのまま行きます
お気に入り登録並びに感想ありがとうございます!一気にやる気ゲージ跳ね上がって仕上げられました!



立ち塞がる大きな死が私の絶望感を更に煽る

銃弾を弾きながら迫りくる。

恐怖に呑まれる。戦意などとうに消え失せた

弾の切れた自分の銃を放り出しホルスターから取り出したサイドアームをがむしゃらに撃ち続ける。最後の一発が放たれる

死神の粒子の壁(プライマルアーマー)が消えた

 

やはりこの程度しか保たないか…。いや、これだけ保っただけ充分か。

 

死神はなんでもないように呟き。右手の鈍器と化したヒュージブレードを振り上げる

 

死ぬの?私はこんなところで死ぬの?

足が震えて言うことを聞かない。

お願い…。夢なら、覚めて…死にたくない…。ポツンと呟いていた

「AR-15!!!!」

怒号と共に何かが飛来する音が聞こえる

私はさっと顔を手で覆った。瞬間、死神に榴弾が直撃した

 

!?

 

死神はよろける。私は人形だったことにこの時ほど感謝する日はなかった。電脳が瞬時に下した命令を自身にフィードバックさせる。サイドアームにマガジンを装填し引き金を一心不乱に引く

身体に鉛の雨を受け死神は崩れ落ち膝をついた

「大丈夫AR-15!?」

「ありがとうSOP…助かったわ…」

SOPⅡの差し出した手を掴み立ち上がる

死神は動かない。俯いた顔の表情は見えず余計に不気味さを感じる

「急ぎましょう」

SOPを急かし立ち去ろうとする

 

ンフッフッフッフ…。素晴らしい。見事だ。

 

I'm scary.(私は恐怖した)

死神は全身から擬似血液を撒き散らしながら立ち上がる

幽鬼のように揺らめく目と三日月の形となった口が現状を楽しんでいるだけに見せる。いや、きっとそうだろう…

 

 

 

 

榴弾の直撃からの咄嗟の反撃は見事だった。だが私はまだ死んでいない。

ヒュージブレードを投げ捨てる。(パージする)背部のハンガーラックにセットしてあったライフルを持ち直しレーザーブレードを構える

落ちかける意識を戦いの感覚と痛みで繋ぎ留める

 

(PAの減衰からも回復し出した。ここで殺すには惜しいが…。)

あのスナイパー(WA2000)の時と同じだ。楽しくて、楽しくて仕方がない。以前にはなかった身体の痛みが生きている感覚を、殺しあう感覚をハッキリとさせてくれる。無駄な機能が私を闘争へと向かせてくれる。

そんな事を考えQBでの急接近をしようとしているとミサイルが死神とAR-15達との間に割って入る

「ファンタズマぁ!生きて帰ってこいと言っただろうが!もう二人とも回収出来た!撤退だ!撤退!!」

 

了解した。…次会う時はこの続きを楽しもう。ンフフフフ…。

 

そんな声が聞こえ死の気配が遠ざかって行った

力が抜ける。大きなため息を吐きへたり込む

「あいつ、次に会ったらスクラップにしてやる…」

SOPⅡが忌々しそうに唸る

「SOP…M4と合流しましょう…」

「そうだね」

私は立ち上がり不満さを隠し切れていないSOPⅡと共に合流地点へと向かった




後半息切れしてたけど許して(土下座)
今後ちょくちょく旦那のセリフも増えると思います。勿論他のセリフもね
好きなように書き、好きなように投稿する。誰のためでもなく それが、俺らのやり方だったな

ACわからない人向け補足解説
ヒュージブレード:オーバードウェポンというACが持てるぶっ飛び武装の一つ。まんま巨大なガスバーナー。ぼくはマスブレードが好きです
???「コレをアーマード・コアに載せようと思ったのは何でですか?」
???「質問の意味が分からない…載せちゃ駄目なのかなぁ?」


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

覚醒

結構空いたけど不定期更新だから許してね❤︎
あとなんか検索妨害でオリ主タグ勝手に付けられたんですがこれオリ主タグって付けた方が良かったんですかね?自分はどうみても要らないと思うんですがね
それはそうとUA2000突破ありがとうございます!感想とかも頂けて嬉しいです!


メインシステム通常モードを起動

ザザッとノイズが走る

「やあJ。元気してるかい?」

私は驚愕した。何故この男が居る?

「なんで僕が居るかって感じだね。君が『候補者』に負けたあと僕も一緒に巻き込まれて君についてきてしまったらしい。馬鹿げてる?そうだ、その通りだ。僕も信じられないけどこれが現実っぽくてねハハハ!」

彼は自分が死んだことは全く気にしていない。

「それにどうせ僕が居なくなったって誰かが僕を変わりを演じるだけだろうし、何より争いは終わらない、これからも続くからね。いや、アレは始まりにすぎない。それにあの候補者の事だし生き残るだろうし。なんにせよ向かうでの僕たちの出番は終わりだ」

 

男は笑う。いつも通りに。どうやらこの状況を彼も楽しんでいるようだ

「おっと、そろそろ君の意識が戻るみたいだ、なあにまた暫くすれば会えるさJ。君の願いが成就するといいね。好きなように生き、理不尽に死ぬ。だっけ?ハハハ!」

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めた。何か夢を見たような気がしたが少々曖昧で覚えていない。ふとウロボロスが隣に居る事に気が付いた

 

私はどうなっていた?

 

「!?ファンタズマ!?一週間もスリープモードになって心配したんだぞぉ!!」

ウロボロスはホッとした顔をして死神はポカポカと叩く

 

そうか。戦局が変わったりとかはしていないか?

 

「おぬし、目覚めて早速そういう事か!?ばかばか!戦闘狂!ウォーモンガー!」

 

フッ…相変わらずうるさいな。割れ響く歌のようだ。

 

「まあ特に問題はなさそうで良かった…このまま目覚めなかったどうしようかと思ってた…私のマッサージは誰がすると思ってるんだ!?」

いつもの調子でギャーギャーと喚き始める

「取り敢えず代理人に報告に行くぞ。ほら早く起きろ!スタンドアップ!」

 

了解した。

 

 

 

 

 

 

 

「あら、目が覚めましたかファンタズマ。調子はどうですか?」

 

問題ない。これといった不調もない。すぐにでも戦闘に出られる。

 

「その調子なら大丈夫そうですね。あとあなたの装備であるヒュージブレードでしたか。残念ながら回収には失敗しました。あのエリアはグリフィンに奪還されてしまい迂闊には侵入出来なくなってしまったので…」

「こいつ、多分気にしてないと思うぞ」

「そうなんですか…?」

 

試してみたかっただけだ。それにアレはブレード部分の維持にエネルギーを使いすぎる。一対一ならなんとかなるのだが複数を相手するとなるとPAの維持が難しくなる。今の私の出力では連続使用は無理だ。

 

死神はそういうと任務がないのならシュミレーターを借りるぞ。まだ試してみたいものはあるからな。と言い部屋から出て行った

「お、おい。おぬし!待て。私も行くぞ!」

ウロボロスは死神は追いかけ部屋から出て行った




次の投稿はちょっと時間かかるかも


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Not Found

時間かかった!(疲れた)
色々と描写を文字に起こすのは難しいのだ…!
書いててJのキャラがなんかブレてきてないから?とか思ったけど書き直す気力がないので強行です。時間できたら手直しするかも


冷たい風が吹く暗い闇の中死神は戦闘の爪痕が残る廃墟を見下ろす

ザザッ…通信が入る

『ファンタズマ、そっちは大丈夫か?』

 

ああ、特に変わった様子もない。

 

『まあ気を付けてくれ、いつヤツらが仕掛けてくるかわからないからな。何かあったら通信を頼むぞ』

そう言って通信が切れた

 

死神はウロボロスと共にグリフィンの部隊が現れると報告の出ている地域の偵察を行なっていた

手掛かりを探す為残骸の上から飛び降りる。システムをスキャンモードへ切り替えるがやはり痕跡は確認できない。

数十分程の探索、痕跡は一つも見つからない。ウロボロスへの通信を行おうとするが繋がらない

 

ジャミングか?

 

そう呟くと答えの変わりのように榴弾が飛来する

死神は何の事もなくPAを展開し榴弾を防ぐ

榴弾の煙が晴れ始めると鉛玉の嵐が迫る

さすがにまずいと顔をしかめ、若干の損傷はあるが問題なく稼働する護衛のイージスを前へと行かせ盾にする

 

数秒有れば問題ないな。

 

死神はまだ残る煙に紛れ攻撃を仕掛けてきた部隊の側面へと回るために残骸の影から影へと移動する。榴弾の炸裂音が聞こえ残したイージス達装甲人形の反応が消失した。

先程まで弾丸の嵐が飛んできた位置へQBを使いブレードを突き立てる

うわあ!という声が聞こえ追撃のためライフルを構えるが横から飛んできた榴弾に邪魔をされる。

 

面倒だ。

 

先程榴弾を撃ってきた人形に狙いを定めQBで急接近を仕掛けるが

「あなたの運もそこまで」

そう言いながら人形は榴弾を放つ。迫る榴弾を難無くQBで避ける

人形は少し驚いた顔をするが動じていない。ブレードを振り被った瞬間

ーーバンッ!

閃光が弾ける

 

!?

 

視界が真っ白になる。勢いのままブレードを振り抜くが手応えが無い。かわりにPAに弾丸の当たる衝撃を感じる。

弾の飛んできた方向を向きながらスキャンモードへと切り替えた

「さようなら」

声が聞こえナニカが迫る。直後激しい衝撃。PAが破られ、装甲がひしゃげ、ボディが穿たれる感触

 

があッ!?

 

壁に叩きつけられ地面に倒れた。

[深刻なダメージを受けています。回避してください]

COMボイスが鳴り響く

よろよろと立ち上がる。穿たれた穴から擬似血液がボタボタと流れでていた

「あれ?まだ生きてるの?殺すつもりで合わせたつもりなんだけどなぁ」

悠々と歩いてくるツインテールの少女は右手に持つ武器に小さな杭の様なモノを装填する

「じゃあ今度こそさようならだね!」

少女は右手の武器を突き立てんとする。しかし大きな損害を負っているとは言え死神はまだ諦めない。彼の闘争への渇望はまだ満たされていない。迫る杭を避け左手のブレードで一閃

先程まで死に体のようにしか見えなかった死神の素早い行動に反応出来ず傷を負うツインテールの少女

「ナインッ!」

声と共に銃声が鳴り響く

咄嗟に近くの物陰に飛び込みやり過ごす

 

さて、どうするか…。撤退したいがそうさせては貰えなさそうだ。だが、それならば…全員仕留めればいい話だ。

 

死神はあの時の事(AR小隊との戦闘)以上のピンチにほくそ笑んでいた




次はなるだけ早く仕上げます。はい。
毎度の事ながらお気に入り登録等ありがとうございます!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Number of Nine

できたー!!!(思考退化)
上手く書けたか心配
お気に入り40ですって奥さん!ありがとうございます!


財団:よくまあこんな稚拙な文見るよね(笑)もし、君がお人好しだというのなら…。なら付き合うといい、君にはその権利と義務がある


崩れた建物を挟みお互いの視線が交差する

死神は数的不利をカバーするため身体の損害に目もくれずグリフィンの部隊と交戦を行なっていた。

 

接近戦を仕掛けてくるのはこいつだけか…。

 

QBで裏を取ろうがミサイルで弾幕を張ろうがただ食らいついてくるナインと呼ばれていた人形

「あなたみたいな強い鉄血の人形は初めてみたよ」

そう言いながら左手に持った自身の銃で射撃を行う

他の人形達も射撃を行なっているが、二人の戦闘速度とナインへの誤射を恐れ散発的な射撃となっていた

「あとどれくらい持つのかな?」

小さく笑いながらな死神の攻撃を避ける

 

…。一か八か、か。

 

死神は先程ブレードによる攻撃を狙った時のようにミサイルを撃ち連続QBを行う。ナインは死神のミサイルの弾幕によって張られた煙に紛れる。死神はブレードを構えたまま煙へと突撃する。振り抜かず、アサルトアーマー。減衰しているため大きな爆発ではないが戦術人形を破壊するには十分すぎる一撃が、緑の閃光が煌めく

煙が晴れる。残骸と変わらない戦術人形が膝を折っていた。

 

…。おかしい。

 

ここで違和感に気が付く先程までの援護が無い事に

 

…ッ!

 

迫る影。完全に気配を消した奇襲

「残念だね〜それダミーなんだ〜」

ブレードで奇襲を防ぐが威力を殺しきれずブレードが折れ、左腕がひしゃげる。そして追い打ちに榴弾が直撃

 

がッ…!

 

死神は膝を折った

「ほーんと頑丈だね。そろそろお別れにする?」

にこにこと笑みを浮かべながら杭を装填するナイン

「今度こそ…さようなら!!」

杭が迫る

「そこまでにしてくれないか?」

怒気を含んだ声と共に当たる筈だった攻撃は甲高い金属に変わった

 

来たか、ウロボロス。

 

死神は悪びれず何でもないかのように話す

「おぬしは黙って立て。まだ動けるのだろう?さっさと帰るぞ」

 

損害率70%だがまだ問題ない。

 

よろよろと立ち上がりライフルを構える

「あーあ残念。増援かぁ…そろそろ時間押してきてるし痛み分けって事で帰してくれる?お互い生きてるしノーカウントでしょノーカウント♪」

杭を装填しながらナインは話す

「おぬしは人を馬鹿にしてるのか?」

「アハハハハ!!!予定変更!時間ギリギリまで相手してあげるね!!」

ナインがウロボロスへ飛び掛かるそれを死神がライフルで迎撃する。体勢が崩れた所にウロボロスがミサイルを放つが別の場所から撃たれた銃弾に全て撃ち落とされる。お互い決定打を与えられず膠着状態が続く

突如ナインは動きを止めた

「時間みたい。そろそろ帰るね」

「そんな事させるとでも思ってるのか!?」

ウロボロスはナインへとミサイルを放ちながら殴りかかる

またしてもミサイルは全て叩き落とされる。ウロボロスの拳はナインの左手で弾かれて体勢を大きく崩した所に蹴りを入れられる

「うがっ!?」

死神もライフルを撃つがダメージにより狙いが定まらず大きく外す事になった

「じゃあね〜楽しかったよ〜」

カンと音と共に閃光と轟音が鳴り響く

二人の視界と聴覚が戻る頃には夜明け前の空と冷たく吹き付ける風が残るだけだった…

 




次回はほのぼの出来たらええなぁなんて…
できらぁ!!!!(クソでか大声)

Q:ナインちゃんは何使ってたの?
A:パイルこと射突型ブレードでございます。人形は勿論の事とっつければマンティコアですらもスクラップに早変わり!

Q:最後の方ナインちゃんなにしたの?
A:パリィしました。出来ない?黒騎士相手に練習すればいいと思うよ。オススメはヒーターシールドね。セスタスとか素手は慣れるまではダメよ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話休題 新年へと向かって

はい、あけましておめでとうございます。(激遅挨拶)
私は生きてます、断じて失踪などしていない
最近のところモチベクソ雑魚だったんですが、流石にまずいなと思い足りない知恵と文章力を引き摺り出して書いた次第でございます。
本編次話も亀さんですがお付き合い頂ければ幸いです。
それでは今年もよろしくお願いします


「オイ、ファンタズマ。おぬしも手伝え」

窓から外を眺めていた死神は頭を軽く叩かれ振り向く

 

何をすればいい。

 

「うーん、なら窓拭きでも頼む。整理なんて頼んだら全て捨てられそうだからな」

小さく笑いながらウロボロスは死神に雑巾と洗剤を渡す

「グリフィンの連中への攻撃もしないといけないがそろそろ年の瀬だ。新年も頑張ってグリフィンの連中を叩き潰せるように掃除しないとだ」

 

…。

 

死神は黙々と窓を拭き、ウロボロスは淡々と喋りながら掃除を続ける

なんともないいつもの光景だ

「そうだ。今日は鍋を食べるそうだがおぬしはどうする?」

 

どうせ断っても連れて行くのだろう?

 

「むっ…。それなら命令として言うぞ。おぬしも一緒について来い!」

ビシッと指を指す

 

ああ、わかった。

 

いつもの調子で死神は答え、掃除に戻った

 

 

 

 

 

 

 

「えっと…たしか、この部屋だな」

ウロボロスが扉をノックすると中から代理人が現れる

「あら、こんばんわ。あなた達も来たのですね」

「どうせ暇だったからな、では入るぞ」

ウロボロスに続いて死神も部屋へと入る。奥からはガヤガヤと喧騒が聞こえる

「もう始まっているのか?」

「いいえ、先にお酒を飲み始めて騒いでいるだけですよ」

そんな会話をしながら奥へと進む

「ん?なんだウロボロスとファンタズマか」

既に出来上がっているようにしか見えない処刑人が酒瓶を片手に話し掛けてくる

「うおっ!?酒臭ッ!」

「よぉし!ウロボロス、ファンタズマ!一杯飲め!」

「面倒な上司ムーヴはやめろ!?」

ずいっと酒の入ったコップを渡されウロボロスは渋々といった顔で口を付ける

続けて死神も一口飲みふむ。と言い思案した顔になる

「おい、おぬしこういうの大丈夫なのか…?」

 

特に問題は感じない。感覚的に酔うというモノは分かった。

 

死神は表情を変えずにコップを満たす透明な液体を見つめる

「よし!ファンタズマイッキだ!イッキ!」

そんな事を言う処刑人の頭に鋭い手刀が振り下ろされる

「処刑人そろそろいい加減にしたらどうだ?二人とも困ってるぞ」

「ハンターか、助かった…」

「痛えじゃねぇかよハンター!」

「はいはい、絡み酒は程々な」

そのままハンターに引っ張られて行く処刑人であった

 

 

 

 

中の喧騒から離れた外のテラスに二人は居た

「中々美味しかったな。おぬしはどうだった?」

 

悪くはなかった。

 

「おぬしもたまには戦う事を考えずにみんなでワイワイやるべきだと思うぞ」

 

そうかも、それないな…。

 

「えっ?おぬしが戦いの事以外の事考えるはちょっと気味が悪いぞ」

 

心外だな。

 

死神は顔をしかめる

「いや、すまんすまん。ハハハ」

わざとらしく笑いなから肩を叩くがすぐさま真面目な顔に戻り呟き始める

「なんだかんだあったがおぬしの事は信頼してる」

 

どうした藪から棒に。お前らしくないな。

 

「たまにはいいだろう?まあ、そのぉ…なんだ…、来年もその…よろしく頼むぞ。面と向かって言うとなんだか恥ずかしいな」

 

ああ、そうだな。こちらこそよろしく頼む。

 

「そろそろ冷える。中に入るとしよう」

 

そして二人はまた喧騒の中は戻って行くのであった




たまにでプレイしてなかったゲームするの楽しいよねって話なんですがブラッドボーンのカンストルドウィークってあんなに強かったっけ?ってなってビビった
それはそうとシノカノ様当たりましてね、ミスピノキオのスキンやっと渡せたんですよね。あとG11の新年スキン可愛すぎて即買いした。そんな同士は居る?
本編の方は今月中に出せるようモチベ努力します


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

火蓋

どうも爆速で仕上げました
MOD無しで考えるならAR小隊内ではAR-15が好きです。MOD込みなら断然M4です
???「クソッ!またシナモンロール!」
あとブラットボーン楽しい。獣肉断ち良き

追記:サブタイトル思い付いたので仮題から変更し申した


「デストロイヤー!!さっさとさがりなさい!!」

怒号が響く

「うるさい!!よくも私のダミーを!」

自身スレスレに飛んでくる銃弾を気にも止めずデストロイヤーは手に持つ大きなグレネードランチャーをぶっ放す

「ああ!もう!そんなんだからあんたはいつまでもお馬鹿さんなのよ!ファンタズマ!援護するからそのお馬鹿さんを連れて下がって!」

 

了解した。

 

「あっ!ちょっと!ドリーマー!なにすんn…」

死神の姿を見たデストロイヤーは一瞬にして黙り込む。さっきの威勢は何処へやらだ

 

下がるぞ。

 

「イノチダケハ…」とブツブツ呟いているが死神は特に気にする事もなくデストロイヤーの首根っこを掴みドリーマーの元へ合流する

「この吹雪よ。あいつらもそこまで深追いはしないはず」

ドリーマーのダミーも射撃を止め僅かに残った下級兵と共に後退を始める

敵の射撃は未だ続いているが、追ってくる様子は無く数分後に無事に後退する事が出来たのだった

 

 

 

 

 

 

「アーキテクト、報告よ。グリフィンの連中への損害はあるけどこちらの方が大きいわね。AR小隊だけだったら簡単だったかもしれないけど増援の部隊と合流されちゃどうしようもないわ」

ドリーマーは不機嫌な顔をしてアーキテクトへと報告を行う。ドリーマーの隣にはションボリとした様子のデストロイヤーと特に変わった様子もない死神が立っている

「うーん。どうしようかな。迎え撃つくらいしかなさそうだし…。そうだ!折角だしアレを試しちゃわない?」

「その武器どう見ても私やこのお馬鹿さんでは使えないモノじゃない?」

「そうだよ。最初からファンタズマに使ってもらう予定で作ったし!」

 

変なモノを作るんだな。

 

「変なモノ!?失敬な!このアーキテクトちゃんの自信作なんだから!グリフィンの連中も度肝を抜くに違いないよ!」

「あんなまともとは言えないモノを作って喜ぶのね、変態よ」

「ほんと、そうだねドリーマー」

ここにいるアーキテクト以外の3人の考えはほぼ一緒のようだった

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

「もう少しですね姉さん」

「そうだな、M4。あの施設さえ押さえられればジュピターの攻撃を受ける心配もないだろうな」

全員少なくとも損傷を負っているが誰一人とて戦意は欠けていなかった

「それにあいつが。あの『死神』が居た。AR-15を傷つけたあいつは絶対に殺さないと」

SOPMOD2が人一倍殺意の篭った声で話す

「そうね」

AR-15は呟く

(以前のようにはいかない今は皆がいる。今回は必ず…!)

その瞳に恐怖は無く、ただ決意に満ちていた




Q:ウロボロスは?
A:用事だよ!

Q:変なモノ?
A:いやいや!ちょっとお手伝いをね!

Q:吹雪?ジュピター?
A:そろそろかな?と思いまして。ぶっちゃけ上手く纏められるか不安ですが頑張ります

感想、アドヴァイス等あればよろしくぅ!!(土下座)
ついでにお気に入り登録とか評価とか(ここでとっつかれる)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

狼煙

間違えて別の作品のやつに投稿しちゃった(クソドジアピール


火を噴くジュピターと人形達。しかしジュピターは強力な主砲ではなく機銃による射撃しか行えずグリフィンの人形達の進行を遅らせるだけに留めていた

一つ、また一つとライフルの狙撃によって鉄屑へと変わっていく。待ち構えていた筈がジリ貧になっている

「あわわわわ…!どうしようジュピターがぁ…」

アーキテクトが悲壮な声を上げる

「ファンタズマー!まだ撃てないの!?」

 

準備はできてるぞ。

 

「じゃあ早く撃ってよ!!!」

アーキテクトが叫ぶ

 

了解した。

 

そう言うと死神は狙いを定めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「固定砲台も粗方破壊したしこれなら行けるんじゃない?どうなの隊長さん」

ライフル人形が意見する

「どうするM4…?」

「…。皆さん、確実に残ったジュピターと狙撃兵を倒しながら近づきましょう」

M4がそう提案するが増援部隊のSMG人形が意見する

「もう相手の抵抗は薄くなってるじゃない。立て直される前に仕掛けるべきよ!」

一部の人形達もそれに賛同を始める

「その通りだよ!」

「ここで押し切れば勝てる!」

「隊長さん!悪いけど私達は進行するわ!こんな戦い方は性に合わない!」

SMG人形がM4に詰め寄る

「ま、待って下さい」

M4の静止に耳を貸さず自身の部隊に指示を出して飛び出していく。

イェーガーやヴェスピドの射撃が飛んでくるが吹雪で視認が難しい今その弾は的外れな所に飛んでくるだけであった

「所詮は鉄屑ってわけね」

笑いながら鉄血の陣地へと突撃するSMG人形達。しかし彼女達は不運であった、吹雪が弱まり鉄血の陣地がはっきりと視認できた。ナニかが居る。

 

青い光と轟音が鳴り響く

M4達は一瞬何が起こったのかを理解出来ずにいた

答えは簡単だ射線上に居た3体が上半身を消し飛ばされ擬似血液を撒き散らしながら倒れた

SMG人形と共に突撃をしていった人形が青ざめ悲鳴を上げへたり込む

狼狽た隙を狙われてイェーガーに撃ち抜かれた

「スモーク!!!」

M16が叫びハッと我に帰った人形達がスモークを投げライフル人形達が援護射撃を展開した

 

 

 

 

 

 

「ファンタズマ、着弾確認したわよ、3体に命中したわ」

 

了解した。冷却の為一時中断する。

 

アーキテクトから声が掛かる

「ねえねえ!どうだった!」

先程焦っていたのが嘘のように彼女は無邪気に聞いてくる

 

やはり冷却はネックだ。今回は他と連携をしての使用だが一人で使う事を考えると次弾発射までの時間が長い。

 

「うんうん。OK!そこら辺はなんとかするね!」

アーキテクトがメモを取りながら頷く

「よし!そろそろ次行ってみよ!」

 

了解した。

 

吹雪がまた弱まり始める。

まだ狼煙は上がったばかりだ

 




今回Jがぶっ放したのはヒュージキャノン。をアーキテクトなりに再現したもの
弾頭はAPFSDだったりナパームだったり三式弾だったり本来のヒュージキャノンとは違ってバリエーションがある


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

激突

はい、どうも。また遅くなりましたすんません
文章を考えるのは難しいなぁ…


銃声が、轟音が、怒声が、金属音が鳴り響き耳を裂く。死神が放ったオーバードウェポン、ヒュージキャノンの一撃は最初の1発以降大きな効果を得ることは出来ていなかった。

固定砲台であったのもさっきまでの事、4発目の発射後にヒュージキャノンの銃口へと徹甲弾を撃ち込まれ鉄屑と化したのだ

アーキテクトはデータがなんだの嘆いていたが死神には関係ない。素早くいつもの装備へと換装し交戦を待っている

 

 

 

 

 

さっきの一撃、この腕は以前のスナイパーだろうな…。

 

再戦を望む彼に取ってはこれほどの喜びは無いのだろう

 

(それにだ、AR小隊。やつらとの戦いもか…)

 

不敵に笑う死神。激突の時はすぐそこまで来ていた

 

 

 

 

 

 

「姉さん、あの砲台もジュピターも全滅しましたね」

「ああ、これなら近付ける」

M4は頷く

「ライフルの皆さん、引き続き援護射撃をお願いします。ここさえ奪取できれば基地へ通信を行えます。油断せず、いきましょう!」

残る部隊からの了解!の声

M4達は吹雪の向こうにある目標を見つめ進む

散開しじりじりと詰め寄るAR小隊達

「敵の姿が見えないわね…やつらはもう逃げたのかしら…?」

AR-15は訝しげに呟く

 

そんな訳はないだろう?

 

AR-15の言葉に静かな声が返される

全員が声の方向へと銃を構えた

吹雪く中から黒い影が、あの忌まわしい死神が現れる

 

また会えたな。それでは始めよう。

 

死神は笑いブレードを振り下ろすがライフル人形が的確に腕を撃ち、弾く

隙を晒した死神の身体に多数の銃弾が飛び込むがPAがそれを阻む

しかし死神が攻撃を行おうとする度にライフルの弾がそれを邪魔をする

 

…そろそろPAが限界か。

 

ドヒャア!と音と共に地面の雪を巻き上げて姿を掻き消す

アサルトアーマーの発動を発動準備をしながらライフル人形の背後へと素早く回り込む

「そう来ると思ってたわ」

銃口から徹甲弾が飛び出す

至近弾を受け死神は吹き飛ぶ、同時にPAが完全に減衰し効果を失った

 

やはりお前だったかあの時のスナイパー(WA2000)…。フフフ…。

 

体勢を立て直しまた地面の雪を巻き上げ姿を消す

「さっきは見失なったけどもう逃がさないわ」

ARの小隊の一斉射撃

QBにて無理矢理に避けるが被弾が重なる

AR小隊達も死神の反撃によりダミーを倒される

 

ンフフフフ…。良い、とても楽しいな。

 

死神は笑いながら正確な狙いでダミーを仕留める

「あんた、やっぱり狂ってるわね。自分の命を投げ打つような真似のどこが良いのよ」

 

それの何が悪い?

 

言葉など不要、そう示すかのようにお互いの銃口から火が吹き銃弾が交差した

 

 

 

 

 

 

「ッ!」

「ど、ドリーマー大丈夫!?」

「問題ないから黙って撃ちなさい!」

ヴェスピド達が一体、また一体と倒れてゆく

「ああ!クソッ!!グリフィンのクズ人形の分際で!」

「もう撤退するべきかもね!」

アーキテクトがロケットを発射するが遮蔽物に防がれて相手の射撃をほんの少し中断させるだけにしかならない

「ここまで来てむざむざ逃げるって言うの!?」

「でもここで死んじゃったら新しい義体で帰ってくるまでどれだけ掛かるか分からないんだよ!アーキテクトの言う通り撤退すべきだよ!」

「…。」

ドリーマーは悔しげな顔でグリフィンの人形達を睨み付ける

「そうとなったら全力で逃げよう!デストロイヤー、今通信を入れるからファンタズマの援護へ行って!」

「う、うん!わかった!」

一瞬だけうっ…!とした顔になるがすぐさま移動を開始し全力で走り出した

 

 

 

 

 

『ファンタズマ!聞こえる!?撤退だよ!デストロイヤーをそっちに向かわせるから下がって!』

 

ああ、聞こえている。残念だかその命令には従えない。

 

『ちょっと!?どうして!?ま、まさか楽しいからとか言うんじゃないよね!?』

アーキテクトの焦り声が聞こえる

 

そうだが?

 

『もう!なにかあったらウロボロスにどやされるのは私達なんだし、ファンタズマはバックアップが取れてないんだからダメだよ!ダメ!!』

 

死神は面倒臭そうな顔し溜息を吐くと不満げに分かった。と答え通信を切り遮蔽物へと身を隠す

「ファンタズマー!撤退だよ!撤退ー!」

デストロイヤーが死神の横へと飛び込んでくる

 

ああ、分かってる…。

 

不機嫌そうな声を漏らし射撃を行う

デストロイヤーは少しだけビクッとしてお、怒ってるのかな…?と小声で呟く。若干涙目であった

 

おい、デストロイヤー。目一杯に連射しろ当てなくてもいい。

 

「う、うん。」

一斉射撃、大量のグレネードランチャー弾が空を飛び、地面を抉る

撃ちきったのを確認した死神はデストロイヤーを脇に抱えたかと思うとOBで飛び出し、QBを連続で行う

「!?!?!?!?!?」

突然の出来事にデストロイヤーは反応出来ずOBとQBの衝撃を身に受けることになった

 

 

 

ズザーっと音を立てアーキテクトの近くに着地しデストロイヤーを降す

デストロイヤーはフラフラと歩いてよろける

「おかえりデストロイヤー、結構早かったじゃない」

そのまま地面に手を突き口から虹を吐くデストロイヤーの背中をさすりながらドリーマーはニヤニヤとした顔で話しかける

「ファンタズマもデストロイヤーも戻って来たね!よし、逃げよう!」

「そうね。デストロイヤー立てるの?」

「うん、ありがとうドリーマー…。」

フラフラと真っ青になった顔で立ち上がるデストロイヤー。半泣きになっている

「取り敢えず言い出しっぺは私だし殿はこっちで引き受けるから早く逃げてね!」

アーキテクトは射撃を続けながら答える

 

了解した。

 

死神は頷き歩き出す

デストロイヤー達もそれに続いて慌てて着いていく

「アーキテクトー!絶対帰って来てよー!」

「わかってるてー!大丈夫だから安心してよデストロイヤー!」

そして声は爆発音でかき消された




上手くJという人物や他のキャラを表現出来てるのか疑問に思うこの頃
ウロボロスとかがああなのはこの作品での仕様だぜ?
文の構成とか場面の繋ぎとか下手すぎて考えるだけしんどい
まあ、始めたからには最後までやり遂げて見せますが…
あと毎度ながらお気に入り登録や感想等感謝です!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

終点

この物語を終わらせるために帰ってきた。


結局アーキテクトは戻ってくる事はなく前回の作戦から約数週間が経過していた

グリフィンとの戦闘は更に激化し、損害が増すばかりであった

多くの鉄血の基地は制圧され前線の後退を余儀なくされていた…

 

 

 

 

 

 

「やあ、Jまた会えたね。元気にしてるみたいで安心したよ」

 

…今度は何を何をしに来た?

 

「ここ最近は負け続きだったんでしょ?そんなキミへのプレゼントとしてデータベースにプレゼントを送っておいた。楽しみにしてくれよ」

ハハハと財団は笑う

 

どうせ、碌なモノでは無いんだろう?

 

「見てからのお楽しみさ、ワクワクするだろ」

死神が口を開く前に財団はニタニタと笑いながら言った

「J、仲間を失うのは辛いかい?かつて自分の部隊を失った時のキミは何も感じて無かっただろう?今のその身体ではどう感じてるんだろうと思っただけだよ」

 

私は戦うだけだ。他の連中の死など関係ない

 

「そうかい。ボクはいつでも見てるよ、じゃあね」

財団の姿と視界は歪んで、途切れた

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

遠くから声が聞こえる。OSがメインシステムの起動をし意識を覚醒させる

「メンテナンスは終わりましたよ。特に異常はありませんでした。それと外部装甲の修理、武器の調整等も完了しています。」

メンテナンスルームの人形がコンソールを弄りながら話す

 

データベースに何か届いてないか?

 

「データベースですか?特に何もないと…。え!?あ、ああ失礼しました。専用装備のデータが届いてますね…。ただ、ここでは作成等は行えませんのでこちらの基地で作成と受け取りを」

 

了解した。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

データベースにあった資料を読みながら部屋を戻ってきた。どうやらウロボロスは居ないようだ。書き置きがあった

 

飯はちゃんと食べるんだぞ!ーウロボロス

 

…。

 

何を言ってるんだコイツはと顔をしかめながら書き置きをポイと元の場所へ投げ捨て出発の準備を始める

 

わざとぼかして書かれているが取りに行くまで何かわからないのも面倒なものだな…。

 

ため息をつき味気のないエネルギーバーを齧り水を流し込む。ウロボロスの前でやると「ええい、そんな不味いモノの食べるな!もっと美味いモノはあるだろ!?」と喚かれてうるさいので普段は食べないようにしている

 

食べられればなんでもいいのだがな…。

 

まあいいと呟いて部屋を出る他の連中には伝えてある数日程度なんの問題もないだろう

 

 

 

 

ーーーーー

 

未だ戦闘が続く区域防戦一方の鉄血は徐々に後退させられていた

「あ、この前のハイエンドの人形だよね?また会ったね!」

この地獄の様な戦場ではあり得ないくらいの底抜けに明るい声が聞こえた。背筋に冷たいものが走る。死の気配だ

「…最悪だな…。この前は見逃してやったのだ。今度はこちらを見逃して貰えないか?」

冷や汗を流す。逃げられない事は分かっているのだ。ただ恐ろしい。本能的な恐ろしさが全身を襲う

「んふふ、返してあげてもいいよ。私達を倒せるならね」

そうしてこの区域最後の戦いは始まった…




まだ最終回にあらず。しかして終わりは近いのだ
誰も待たずとも終わらせる。約束をはたさねば…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

遺言

仕事忙しいんですよね…中々に遅れすぎた
ごめんね


「これで終わりだ…!」

襲いかかってきたUMP9だった残骸を投げ捨てる

満身創痍、引き連れていた人形はほぼほぼ全滅

「他の連中が来る前に離脱しなければな…」

付近の人形達へ撤退命令を出す為に通信を開始する

「もう帰っちゃうの?」

ウロボロスは血の気が冷める感覚と共に振り向く。そこには先程倒したはずのUMP9が居た

「は?ど、どうして貴様が」

「これ、私のダミーなんだーよく出来てるよね」

自分のダミーの残骸をつつきながらUMP9は答える

「コストが高いらしくて試験がてら回してもらっんだよね。そこら辺の鉄血人形には負けるはずなんてないから故障か何かかと思って見に来てみたんだよー」

ウロボロスは次の一手を考える。どうすれば逃げ切れるかを

「それはそうとまた会えたね!今日はお友達は居ないみたいだけど!」

大袈裟なポーズを取るUMP9にウロボロスは自身の武装を撃ち込む

「遅いかな」

「な、」

一瞬にして背後に回り込んだUMP9に反応する事がやっとだった。左腕のパイルバンカーが迫る。

 

衝撃と共に意識が途切れる

瓦礫の山に叩きつけられた事によって途切れた意識が戻る

 

エラー、深刻なダメージが発生している

コアは半分風穴が空いたようだ

ゲホゲホと擬似血液を吐きながら自身の装備の残骸を杖代わりに立ち上がる

「あちゃーちょっとやりすぎちゃったかな?」

向こうから声が聞こえる

「どんな、、、吹っ飛び方を、したんだ…私は…」

おそらく派手に宙にでも舞ったのだろう

しかし、コレはチャンスだ。今しか逃げるチャンスはない

「なんとか、して、逃げ、なければ」

半分壊れた自身の身体に命令を下しできる限り素早く残骸と瓦礫の山を、その隙間を進んで行く

脚への命令が効かなくなった。それでも這って進む

 

-----帰らなければ

しかし現実とは残酷だ、半壊したコアでは限界が近いのだろう腕すらも満足に動かなくなってきた

 

「もう、ダメそうだな…」

ふと目をやると偵察用に放っておいたダイナーゲートが居た。逃げ遅れたのだろう瓦礫の隙間に縮こまっていた

「こっちへ、来い。アイツに、ファンタズマに、伝えなければ、な」

命令を下せばすんなりこっちにやって来る

音声データをダイナーゲートに送る

 

「さあ、行け。絶対に、届けてくれ…。」

瓦礫と瓦礫の隙間を抜けて消えるダイナーゲートを見送る

 

「あーこんなところに居たんだ!もー探したんだよー?でもそんな身体で逃げれる訳ないでしょ?」

UMP9は笑っていた

「おーい聞こえてる?」

まあいっかと言いながらUMP9はウロボロスのコアへとどめの一撃を叩き込んだ

後には少女の上機嫌な鼻歌が響いていた




次回、未定


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

約束

失踪してました。


死神は専用装備の作成と受け取りを行うため後方の基地へと来ていた

想定よりも完成が遅かった"それ"を見て死神は唸った

 

これは…

 

「グリフィンの技術の応用です。奴等もここ最近になって投入を始めたようです。我々の作ったモノはまだプロタイプの域を出ません」

 

リンクを接続して使うのだろう?

 

「ええ、ですがプロトタイプです。グリフィンのように完全自律とはいきません。ドローンの操作のようなものです。」

 

これ以上は望めないか?

 

「無理ですね。つい先日送られてきた送り主不明のデータが無ければ完成どころか基礎の部分ですら出来ていなかったでしょうね。今や我々は劣勢に立たされつつあります。使えるものは使わなければーーー」

 

 

 

 

 

死神は用意されていた個室で端末を眺めていると扉に何かが当たる音が聞こえた

 

…?

 

死神が扉を開けるとボロボロのダイナゲートがキイキイと音を立てていた

気づけば端末に何かが送信されていた。送信が終わると同時にダイナゲートは機能を停止したようだった

 

いったいこのデータは…?

 

 

『よう、ファンタズマ生きてるか?まあおぬしがそう簡単に死ぬ訳がないだろうがな!』

ハハハ!と笑う声が流れる

『……これは記録音声だ。私はもう帰れない、だから残った私の全てを使ってこれを記録したんだ。こういう時人形だと楽で良いな…。…おぬしは覚えているか、初めて会った日の事を…あの日から私は助けてられたしおぬしを助けた。あの高速飛行だけはもう勘弁してほしいのだがな…。……まだこんな所で終わりたくはないのだがな…私らしくないな、ハハハ…。ファンタズマ、おぬしが私の代わりにこの先を見てくれ…成就しろよ、おぬしの願いを…』

 

ぶつりと音声が切れ、音声ログ再生終了と機械的なガイド音がすっと現実へと引き戻す

無意識のうちに力を込めた事によりヒビの入った端末を持ったまま立ち尽くしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

炎が舞い銃弾が飛び交う。硝煙の匂いが、生体パーツの焦げる匂いが辺りを包む

 

「さすが鉄血の本拠地。でも"あいつ"が居ないわ」

特徴的なライフルを持った人形-WA2000-が呟いた

「これだけ叩いて出てこないのは変だよね…」

「まあ考えても仕方ないわ、目標のエルダーブレインを探しましょ」

そう言ってWA2000達は次のポイントへ向けて進みだした

 

 

襲撃部隊の殆どが再集合し最後の指定ポイントへ歩を進める

「ここで最後です。全員気を引き締めてください」

隊長のM4がそう言いながら扉に付けた爆破装置を起爆させる

爆発音と扉がひしゃげる音が響き煙が徐々に晴れていく

 

「ようこそ、グリフィンの皆様。今回の襲撃見事ですわ。私代理人-エージェント-があなた方のおもてなしをさせて頂きますわ。さあ始めましょう。殺しますあなた方を」

 

代理人が綺麗な一礼をし武器を構えた




次回未定。手直ししてきたいけど時間が無い


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

落日

難産でした。
途中まで書いては消してを繰り返してました。無い文才を捻り出そうとするとしんどい


狭い室内の中で始まった銃撃戦はあっさりと決着がついた

エージェントのスカートの中に収まっていた武器が火を吹くのに合わせてSGの人形や障壁を張ることができるSMGの人形が前へ飛び出る。

M4の「撃て!」という号令と共に射線が被らない人形により一斉に掃射され鉛の雨は代理人に打ちつけられた

 

ーー止め。

今度はM4の号令と共に射撃の音が鳴り止む

こちらの損失は無し。数名が軽微な損傷を負ったのみであった

部屋を包んだ硝煙が晴れると循環液が地面を染めフレームが剥き出しになった満身創痍の代理人が膝を付いていた

 

「エルダーブレインはどこですか?」

M4の冷たい声が響く

「……さあどこでしょうね」

酷くノイズの走った声が吐き出される

カツン。一歩、代理人の前に歩を進める

「エルダーブレインは、どこですか?」

冷たい目が代理人を射抜く

「……。」

数瞬の間沈黙に包まれた

はあ。とM4の溜息が漏れるのと同時に代理人がナイフをM4の喉元へと突き立てようと動く

「無駄な抵抗ですね」

損傷により動きが鈍くなった代理人の攻撃を難なく払うと首を締め上げる

「あなたに脊髄なんて必要ですか?」

そのまま代理人の首を捻じ曲げる。ノイズが激しくなり途切れ途切れになる意識の中誰にも聞き取れないノイズ混じり声で呟く

(これで良かったの、です、わ…エリザさ、ま。ご ぶ、じ で.......)

ばしゃりと循環液の海に沈んだ

 

 

「エージェントご苦労だった…。」

暗闇の中から声と共に人影が現れる

人形たちは一斉に銃を構えた

「待て、私に交戦の意思は無い」

両手を挙げその場に立ち止まる

「あなたがエルダーブレインですか?」

「そうだ」

「今すぐに鉄血の全部隊の機能を停止しなさい」

「それは…出来ない」

そうですか。とM4は構えていた銃をエルダーブレインに突き付け

「止めろ」

恐ろしく冷たい声音を放つ

「…財団」

「は?」

「全ての元凶は財団を名乗る男だ」

「話そう。この事件の真相を」

「…真相、ですか。あなたが原因ではない。そうですか?」

エルダーブレインーーーエリザはそうだ。と答える

「全てお父さんが死に際に私に送った情報だ。あの日『取引』と財団は称してやってきた。自身の手に持つ全てを持って交渉しにきた。上層部やお父さんは断った。それらは全て人を滅ぼしかねないものだった。

マンティコアをゆうに超える化物(AC UNAC)

周りの損害すらも考えない兵器(オーバードウェポン)

そして大地を汚す粒子(かつて世界を滅ぼした力)…。」

 

M4達はエリザの出した情報と死神と戦った記憶を照らし合わせ合点がいったかのように頷きエリザへ話の続きを促した

 

「財団は最初から交渉する気なんて無かった。管理プログラムにウイルスを流し鉄血の殆どの指揮権を命令権を奪った。

…私はただの中継役に過ぎない。財団の出した命令は私を通して下される…。」

「あなたを殺しても意味がないと?」

エリザはM4の問いにそうだ。と答えた

「だが、管理プログラムへのアクセス権限はある。プログラムに直接命令を与えれば財団の命令を停止できる」

エリザが話を終えるとM4は口を開いた

「あなたには来てもらいます。この戦いを終わらせる為に。」

 

 




審判の日は近い。





大まかな流れは考えいるのでなるべく早く仕上げます


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

審判

仕事がやや落ち着いてきたので仕上げました
難産でした…
あと1、2話でなんとか終わらせたいですね
近日中に仕上げられるようぼちぼちやります


ただ戦うために

ただ死ぬために

もっと戦火を、もっと戦果を

この身が焼き切れるまで闘いを

 

 

瓦礫の山、残骸の群れ、焦げた香り、硝煙の風が吹く

 

 …。

 

炎が舞う惨劇の後に死神はただ佇んでいた。まさしく最後の戦いに挑まんとする重武装と装甲だった。

数刻、遥か彼方を眺め終えるとVOBは爆炎と轟音を響かせ死神と共に地平線へ、最後の戦場へと飛んで行った。

 

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

「死神がやってくる」

エリザがポツリと言葉を溢した

それと同時に部隊長であるM4に観測のSR人形から敵影の接近が伝えられた

「来ましたか。全部隊に通達、交戦を開始してください。ここで仕留めます」

 

 

 

徹甲弾の雨が降る

迫る弾丸を強固な装甲で弾きながら死神は迫る

使用限界を迎えたVOBをパージするとその勢いのまま狙撃ポイントの建物に体当たりをした

 

 

 

各隊からの通信を聞きM4は舌打ちをする

悲鳴と怒号が通信越しに聞こえると同時にブツリと途切れた

「AR小隊総員へ、我々も向かいましょう」

 

 

 

「た、たすけて…」

たった数瞬で部隊が壊滅した。信じられなかった。

仲間だった者達の循環液で全身を真紅に染めた目の前の鉄血は間違いなく死神だった…

「こないで!」

護身用のハンドガンは無常にも装甲に弾かれて意味をなさない

砂煙が晴れず援護射撃すら来ない

砂煙が晴れ始めて間もなく「ぎゃあ」と悲鳴が鳴り静寂が訪れる

「鉄血の姿は!?」

MGの人形が叫びその返答に 見えない。と返ってくる

「いいから探して!」

MGの人形がそう返した時、煙の壁の向こうから青白い光が迸った。

 

 

 

 

 使用限界か…パージする。

 

 

大量の棒が付いた大きな装甲のような物をゴトリと落とす

瓦礫も残骸も人形だったモノも融解し崩れて転がっている

オーバードウェポン、マルチプルパルスによる計130門のパルスキャノンの一斉掃射。鉄血の技術によって不完全ながら再現されたそれは強烈な閃光と共に死を振り撒いた

一つ息を整え次の武器を構える

巨大な筒を右手に、フジツボのような凹凸のついた装甲を左肩に構える

オーバードウェポン、ヒュージブレードは次の瞬間に超高出力の火炎を噴き出した

 

 

救援に駆けつけた人形達は死神の姿を捉えると同時に絶望した。全てを焼き尽くさんとする火炎の刃から逃れられないと無慈悲にも高性能な演算が答えを導き出した

 

「そこまでだよ〜」

声と共に死神の右腕に走る強烈な衝撃

轟音が弾けヒュージブレードの軌道が逸らされた。が死神も即座に反応をする。逸れたそれ(ヒュージブレード)を自身の膂力にモノを言わせて振りかぶった

「416!」

目の前の人形がそう叫ぶと自身との間に何かが落ち…弾けた

目の前にいた人形、UMP9は一瞬にして姿を消し同時に死角からの銃撃を受ける事になった

先程の衝撃を左肩に受けエラーの信号が鳴り響く、同時に砕けた左肩の装甲に正確な射撃を浴びた

 

 

 左肩が動かなくなった、か

 

 

頭部装甲の下で口角を上げた死神が愉快そうに呟くとヒュージブレードの出力を最大にまで上げ地面へと突き刺した

熱波と砂煙が舞う。射撃は止まない、だが…

薄煙の向こう側で金属がひしゃげる音が、何かが地面を削りながら回転する音、それに伴う轟音が響く

「416!避けて!」

先程とは別の声が叫んだ時ドリルのように回転するブレードを構えた死神が飛び出し先程まで416の居た建物を粉々に砕き塵にした

「分かってるわよ。私は完璧なんだから」

416は銃を構えグレネードランチャーを放つ

「じゃあ私も!もういっぱーつ!」

反動で硬直した死神の背面の装甲に弾頭が直撃し剥がれた装甲を縫ってパイルバンカーが叩きつけられた

ーーー

ーー

 

 

 

 コアは損傷、全ての武装は損壊。まだ、まだ終わってはいない

 

 

自身が衝撃で吹き飛ばされた事に気付き瓦礫の山から身を起こす。

全身から火花が散り、循環液が地面を染める。

だが、砕けた装甲の隙間から覗く顔は戦いを純粋に楽しむ者の顔をしていた

メキメキと音を立て巨大な瓦礫を持ち上げる。それと同時に人形達が驚愕の声を上げた

「デタラメ過ぎるわよ、コイツ…」

416は忌々しげに呟きながらアンダーバレルに付けられたグレネードランチャーをリロードし、銃口を死神へと向け放つ

それと同時に他の人形達も一斉に引き金を引いた

マズルフラッシュが輝き弾丸が死神を貫く、しかし止まらない。死に体とは思えない膂力で巨大な瓦礫の塊を振り抜き叩きつけるがコアの損傷と度重なるダメージが死神の動きを緩慢にしていた

自身に必殺の一撃を放たんとするUMP9に標的を定め振り抜いた攻撃はいとも簡単に避けられた

「最期の一呼吸が終わるまで」

正確無比な416の弾丸が右肩の装甲を貫き剥がしそれを追うようにG11の弾丸が関節を砕いた

「チェックメイトよ」

UMP45は自身の銃の引き金を引き剥き出しのコアへと弾丸を叩き込む

「ナイン!」

「まっかせてよ45姉!」

次の瞬間には重い金属音が響き、それと同時に死神が膝から崩れ落ちた

「らくしょーう!」

UMP9は高らかにVサインを掲げた



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Verdict Day

あけましておめでとうございます。で投稿しようと思っていたのですがどうにもやる気が出ず引っ張った結果ここまで伸びましたことをお詫びいたします。反省はしていません


メインシステム戦闘モード、起動。

死神は闇のような深い黒の装甲を身につけた躯体を起こす

グリフィンのダミーリンクシステムを応用した遠隔操作。奴らの力量は見た。雑兵を蹴散らし『候補』になり得る者達は残った

満足気に鼻を鳴らすと同時に財団の声が聞こえた

「J肩慣らしは終わったかい?」

 

 十分だ。

 

「それじゃあ始めよう。そして教えてあげなよ、彼女たちに可能性なんて無いんだって事をね!ハハハ!」

 

 

死神はこれから起こる戦いに武者震いをし飛び立った

ーーー

ーー

 

「遅れて来たところ悪いけど大した事なかったわよ」

UMP45が肩を竦めならがM4達に振り返った

「ほんとにこんなのに苦戦したの?私達だけでも充分だったけど?」

「ええ、コイツのせいで私達の部隊は半壊しかけました。」

M4は死神の残骸にチラリと目を向ける。違和感。何かは分からないが小さな違和感を感じ「…本当にソレは、あの時の死神なんですか?」

「ええ、反応も前に確認した時と同じだったわよ」

「コアは?」

「そこまで疑うの?まあ、待ちなさいよ、今確認するわ」

 

M4達は残骸へと向かい歩き出した所でエリザからの通信が突如として響く

『そいつは違う!ダミーだ!!ファンタズマが来る!!構えろ!!!』

皆、空を見上げた黒い怪物が、黒き審判者が、緑色の輝きを放ちながら舞い降りた

「昔話をしてあげるよ。これは僕たちが候補者を殺していた頃の話だ。

 

僕たちは人類を否定していた。可能性なんてない、とね。

 

僕たちは考えた。

人類はなぜ無駄に足掻くのかって。

 

でも自称管理者共は、人類に可能性を見出そうとしたんだよ。

だから、候補者を見つけ出して、殺すことにしたのさ。

 

なにもかもを黒く焼き尽くす、死を告げる鳥。

そんな『黒い鳥』なんて眉唾だって妄言だって否定してやろうとしたのさ!」

別の男の声がそう狂気的に言い終えると死神は俯いた頭を上げる。

赤い光がギラギラと光る

 

 

未だ降り止まない雨のような絶望を(In a rainy day)お前達の手で殺してみせろ。(let's fight for counter)

 

 

「撃て!!!!」

M4の怒号が響くと同時にAR小隊のメンバーが一斉に砲火した。それに続くようにMGの人形が、SMGの人形が、RFの人形がHGの人形が、恐怖を押し殺すように一心不乱に引き金を引いた

死神は踊るように、建物の間からその間へとライフルを撃ちながら滑るように消えては現れる。その度に人形達への被弾が増えていく

「早く起こして下さい!あなた達(404小隊)の切り札なんでしょう!」

M4が焦燥した声でUMP45へと怒鳴る

「やってる!ぶっ飛ばされた時に頭打ってるみたいだから再起動には時間掛かるわよ!」

M4は舌打ちをすると移動の命令をしていたRFの別動隊へと指示を出す

ーーー

ーー

「M4からの指示が来たわ。総員構えて!…撃て!!」

WA2000達は引き金を引いた、放たれた弾丸は死神のPAを貫通し装甲へと突き刺さる

死神の視覚センサーがギロリとスコープの反射光へと向き凄まじい速度で接近を開始した

 

やはり、今の弾はお前か…この時を待ち望んでいたぞスナイパー!

 

撃て!ともう一度指示が飛ぶ今度はWA2000以外の弾は擦りすらしなかった

放つ、放つ、放つ。銃身が焼けるまでマガジンが最後の弾丸を吐き出すまで。WA2000の弾はその度に死神を貫くが構わずライフルを撃ちながら肉薄する。ようやく他のRF人形の弾が当たる頃にはその多くは倒れ、被弾したWA2000の目の前まで迫って来ていた

ライフルの銃口は既にWA2000へと向いていた

「さああああせるかってーーーの!!!」

焼夷手榴弾と自身の得物(Vz 61)を構えたスコーピオンが死神の頭部へと強烈な飛び蹴りを入れる

「ワルサー!退避して!」

焼夷手榴弾を投げ付け銃を撃ちながらスコーピオンは叫んだ。

だが死神は燃え上がる炎を振り払いスコーピオンを蹴り飛ばした

足を引き摺りながら退避をしようとするWA2000へともう一度銃口を合わせた

WA2000は目を瞑った。銃声は聞こえない、代わりに重い金属音が響いた

「さっきのお返しだよ」

死神の腹部の装甲へ深々とパイルバンカーが突き刺ささっていた

「時間稼ぎありがとう!あとは私たちがやるよ!」

UMP9がそう言いながらパイルバンカーを引き抜き退避すると同時にスモークとフラッシュが焚かれM4の撃て!という声が響いた

「ワルサー、今うちに、下がろう」

よろよろといつの間にか起き上がってきたスコーピオンがWA2000へ肩を貸す

WA2000は悔しそうな顔をしながら分かったわ。と頷いた

ーーー

ーー

 

反応が遅れたか…損傷は想定内だが、あのスナイパーの一撃一撃、その全てが的確な射撃だったようだ…。だが、直ぐの復帰は不可能だろう。先にこの者ら(他の候補者達)を片付けてからでも仕留めるのは容易い

 

 

クツクツと笑いながら体勢を整え、射撃を避けるため建物の陰から陰へと移る

たが、その動きもライフルの精度も先程と比べ鈍く、粗くなっていた

死神は着実に追い詰められている、数刻前と同様にだ。しかしそれは相手も同じ事であった

私が受けている攻撃は全く変わっていない。だが、崩せない。先程よりもより鋭く、私を殺そうとしている。

 

いいぞ…これこそが闘争だ!だが!私はまだ死んでていない!私の頭部を砕け!コアへと刃を突き立てろ!雨は、まだ止んではいないぞ!

ハリー!ハリー!!ハリー!!!(今だ!今だ!!今だ!!!)

 

 

M4達に追われるように後退と射撃を繰り返していた死神は自身が誘導されている事に気が付いた。背筋に冷たいものが走り次の瞬間には無意識にPAの出力を全開にしていた

「今」

M4が指示を出すと仕掛けておいたC4を一斉に点火した

爆音と共に煙が舞う

「これならあの障壁であっても耐えられる筈がないでしょう」

M4はただ呟いた

「それじゃナイン、よろしく」

頃合いを見たUMP45が指示を出すとUMP9は元気な声で返事を返しながら爆発の中心で膝をつく死神を爆煙ごと貫いた。

UMP9がすぐさまに飛び退くと人形達による掃射が始まった

 

「J、キミはここで終わるのかい?」

 

まだだ、本当の終わりは、まだ…!

 

「なら!!この程度!!想定の範囲内だよ!!!ハハハッ!!!」

 

起動音が鳴る。

システム、再構築。

戦闘モードを再起動。

「J行きなよ!これが最後の切り札さ!」

あの時と同じだ。ならば…

 

 

ならば、言葉は既に意味を成さない。な

 

 

緑色の粒子が収束する

「総員!物陰へ!」

M4が叫ぶ

煌めき、輝き、そして閃光のように炸裂した

 

システム、オーバーロード。

警告音が頭の中で鳴り響く、だが、不思議と心地が良い

損壊した武装と装甲を破棄、パージ。そしてブレードを展開する

役目を果たしPAとしての機能を失った緑色の粒子は空に舞い散り煌めいていた

死神が動いた、残る人形の中で最も危険な存在であるUMP9へと標的を定める

捨て身のアサルトアーマーに巻き込まれていた筈のUMP9だが、フラフラとしながらも瞳に憎悪を燃やしながら立ち上がり

「よくも45姉を!!!!!」

パイルバンカーとブレードがぶつかり合う。が直ぐに死神が押し返し蹴りを入れる

うめき声を上げ体勢を崩したUMP9へブレードの切っ先が迫るがすんでの所で416にグレネードランチャーを撃たれ阻止される

お互いが爆発により距離が離れたがUMP9は倒れたまま動かない。もう一度狙いを定めた

「させない!」

416が物陰から飛び出し射撃をする

それに合わせるようにM4とSOP2が引き金を引いた

死神は片方のブレードで露出し半壊したコアを庇いながら的を絞らせないよう右へ左へと動きながら詰め寄る

416を狙ったように見せかけクイックブーストを用いてM4の方へ急速に方向転換し刃を振りかぶった

「M4!」

SOP2は咄嗟にM4を突き飛ばしその一撃からM4を守った

回避行動の後すぐさま体制を整えた416の射撃は命中しているが止まらない

よくも!と怒号を上げもう一度刃を振り下さんとする死神に対し背中に担いだケースを盾にする様に押し出した

既に砲身は展開している。弾き返した刃がもう一度振り下ろされる前にケースの銃口を死神のコアへと向ける

紙一重。死神は切っ先を振り下ろす事をやめ弾かれた方へと身体をずらす事でコアへの直撃を回避した

砕け散った左腕とその破片が舞う中、クイックブーストで体勢を整え再度の発射を試みるM4へ残る僅かなブーストをチャージし、蹴る。

確かな質量と僅かながらの瞬間的な加速による一撃は見事にM4を吹き飛ばした

 

416は焦りながらも冷静に頭を回転させる。自身が持つナイフではコアを切り裂けない。そして落ち着けるように「私は完璧よ」と幾度も頭の中で呟く。

(!!9!借りるわよ!!)

意識の途切れた9が持つパイルバンカーを回収し死神へと飛びかかる

 

 

一瞬の殺気を感じブレードを背後へと払えばパイルバンカーのぶつかり合い激しく火花を散らした

 

見事だな。咄嗟にしては良い判断だ。

 

直後に416の腕からミシリと嫌な音が鳴りパイルバンカーを振るった右腕が砕けた

倒れた416を見ることなく死神は起き上がり息を整えるM4の方へと振り返る

 

 

 

信号がエラーを吐き出し身体が思うように動かない。この時ばかりは人間と似せられた存在である事を恨んだ

震える足で立ち上がれば416は倒れ死神の刃はもう一度こちらへと向いていた

鈍く光を反射する切っ先がゆっくりと迫ってくる。火花を散らす身体を揺らしながら、動かぬ脚を引き摺りながら、割れた装甲から覗く瞳に殺意を滾らせながら

 

 

終わりだ。

 

 

刹那、青い閃光がほんの一瞬輝いた

風を切り裂く音が鳴り死神のコアを貫いたのだ

 

M4も、死神も目を見開く

 

 

そうか、お前(WA2000)か…。

 

くつくつと小さく笑いぐらりと大きく揺れ膝を突き崩れた

 

 

ああ、これで…いい…これ、で…。

 

 

死神の赤い瞳が色を失って、消えた

 

 

 

ーーー

ーー

「言ったでしょ。アンタを仕留めるのは私だって」

アーキテクトが修復したヒュージキャノン改を見つめながらWA2000は呟いた




これで完成となりますが番外編と後日談もやります。要らないと言ってもやります。
あと本編最後の締め方考えるのが面倒になったのでこれで勘弁ください。
今後とも指揮官出てきませんので各自で補完、妄想張り巡らせて下さい
お付き合い頂きありがとうございました
またこの場にはなりますが過去話の誤字報告感謝致します


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

if Endgame VERDICT DAY

需要あるか無いか分からないIFエンド仕上げたので上げ。
解釈違い等知らないし受け付けませんので悪しからず


白煙が空に尾を引く、アレはなんだ。とMGの人形が指を指した

UMP45はそれに気付くと舌打ちと共に迎撃を命令する

弾幕の雨はあっという間にそれを撃ち抜き空に大きな爆発を作った

だがそれだけでは終わらない。爆発の黒煙を切り裂くように更に数発のミサイルが空から降り落ちMGやRF人形達が潜む建物へと着弾し爆発を起こす。

しかしまだ、まだ終わらない。UMP45の気が逸れた反応一瞬、悲鳴と煙の中を突っ切り死神は蒼い輝きを放ちながら舞い降りた

視線が交差するUMP45の表情が驚愕から焦燥に変わる瞬間を見ながら死神は冷たく言葉を吐き出す

 

まずはお前からだ。

 

閃光が弾けた

ヒュージミサイルによる飽和攻撃、それに続くマルチプルパルス全門の一斉放火

なんとも呆気ない。人形だった何かがそこに転がっているだけだ

『使用限界。パージします』

マルチプルパルスをパージし次にヒュージブレードを起動する

 

次は、お前だ。

 

 

416は突如の混乱を纏める為に集結の命令を下す

「無事な人形は集まりなさい!G11!!9と45を探してきて!」

損害が軽微な人形達が周囲を警戒しながら集結を始める

「クソッ…半数が行動不能か死んでる…」

怒りに顔を歪ませながら思考する

「45と通信が繋がらない…まさか」

ハッと顔を上げると同時に壁の向こうから間の抜けた416を呼ぶ声(G11の声)と共に自身を目掛けて壁を融解させながら薙ぎ払う 巨大な炎(ヒュージブレードの刃)だった

 

『使用限界。パージします』

ヒュージブレードを投げ捨てる。これで後1人

恐怖に支配され腰を抜かす人形、その場から逃げ出す人形、必死に抵抗する人形

先程作り上げた瓦礫の山から鉄筋の塊を無理矢理引き抜く。銃弾を真正面から浴びながら逃げ出す事すら演算できない人形達を叩き潰す。なんとも呆気ない

一体、一体ただ仕留める。抵抗する最後の人形を潰し終える

 

来たか。

 

死神は獰猛な獣の様に笑う

悲鳴にも似た憤怒の叫び

「お前えええええ!!!!!!」

恐ろしい程の殺気を撒き散らすUMP9がパイルバンカー(必殺の一撃)を構えながらやってきた

 

さあ、お前の仲間は全て地に伏せたぞ。

 

 

循環液で濡れた鉄筋の塊をUMP9へと振り下ろす。パイルバンカーの炸裂音が響き鉄筋の塊を粉砕する

破片と煙の中から死神が左手に構えたブレードが振り払われる。がそれを容易く避け左肩の装甲の隙間にパイルバンカーを叩きつけた

装甲の砕け破壊された左肩から循環液がボタボタと溢れ落ちる

「簡単には殺さないよ。次は右腕、その次は左脚、じわじわと嬲り殺しにしてやる。」

死神が姿勢を整える前にUMP9は駆け出していた

お前は絶対に殺してやる

狙いを澄ました一撃が死神の右肩へと突き刺さる前に死神は全身の装甲を強制パージした

「!?」

バラバラになった装甲がUMP9の視界を一瞬にして埋め尽くすが構わず振り切る

だがそれは空を切った。死神は既にUMP9へ一撃を繰り出していた

擬似生体パーツを多く流用するIOP製の戦術人形であったのが不運だった。死神の放った一撃はUMP9への循環器パーツを揺さぶり強烈な痛みは体勢を崩すに至った

背中から倒れたUMP9に死神は馬乗りの形でマウントを取ると何の躊躇もなく自身のコアに右手を捻じ込み引き抜いた

意図を察したUMP9は必死に引き剥がそうとするが細部のパーツに至るまで機械で構成された鉄血の人形を動かす事は出来ない

「離れろ!離れろぉ!!!離れろぉ!!!!」

紅い瞳をUMP9に向けながら死神はコアをオーバーロードさせていく

 

足掻くな、運命を受け入れろ

 

コアが真っ赤に輝き、次の瞬間爆炎が舞い上がった

 

 

ーーー

ーー

 

 

 

 

 

ダミーリンクシステム接続終了、メインシステム起動モードに移行

死神は闇のような深い黒の装甲を身につけた躯体を起こす

グリフィンのダミーリンクシステムを応用した遠隔操作と発射機構だけを再現したオーバードウェポン、ヒュージミサイルを用いた飽和攻撃とそれに乗じた強襲

奴らは『候補者』になり得なかった

拍子抜ける程呆気ない戦闘への失望と共にため息を吐き出す、同時に財団の声が聞こえた

「J肩慣らしは終わったかい?」

 

 十分だ。

 

「それじゃあ始めよう。そして教えてあげなよ、彼女たちに可能性なんて無いんだって事をね!ハハハ!」

 

死神は残る者達を仕留めるために自身の戦いに終わりをもたらす者を願いを淡い期待を込め飛び立った

 

ーーー

ーー

 

 

生体パーツの焼ける匂いに瓦礫の山

突如発せられた救援信号を受け可能な限り部隊を集めランデヴーポイントへと降り立ったM4達は広がる光景に絶句した

「…404小隊達は」

生き残った人形から報告を聞こうとする前にエリザから通信越しに叫んだ

『死神が来る!構えろ!』

黒い影が落ちてきた

 

 

Wake up and run.(銃を取れ、狙いを定めろ)

If you want an end of the dark.(この暗闇の中で可能性を示してみせろ)

 

 

死神は銃口をM4達へ向ける

「総員!構えて!」

戦闘が可能な人形達が死神へと銃口を向ける

「ーーー撃て!!」

 

最後の火蓋が切られた

迫る弾丸の雨を瓦礫の山や建物の残骸を盾に突き進む

飛び出した所へ40mm HEが正確に撃ち込まれPAを揺さぶる、視界が晴れる前にスナイパーの弾が突き刺さった

 

やはりお前か

 

死神は不敵に笑い攻勢へと移ろうとするがM4がそれをさせまいと指示を出す

後衛を狙い死神も撃ち返す。SMGの人形達が前に立ちそれをさせない

 

偏向障壁、一部のSMGの持つ固有の能力。PAには遠く及ばないそれはたった数瞬のみの発動に留まればPAを超える絶対的な防御と成る

M4は自身の演算能力をフルに生かし的確に命令を下し発動させる、その防御の後ろからWA2000を初めとするMGやRFの人形、SOP2達が徹甲弾を撃ち返す

遂に死神の右手のライフルが弾切れを起こした。その一瞬の隙を見逃さずWA2000は左手のライフルを撃ち抜き破壊した

パージします。弾の切れた右手のライフルを投げ捨てブレードを構える

 

目がいいのならこうだ

 

空中に何かを複数ばら撒く、死神の予想通りWA2000はそれを的確に撃ち抜いた、それと同時に煙が空を満たす

「スモークグレネード!?」

呆気に取られた一瞬煙の中から何が落ち眩い閃光と炸裂音が響いた

WA2000は即座に反応し目を覆ったが他の人形は反応が良いあまりにそれを見ていてしまった。今この瞬間において自分を守る者はもう居ない

酷く反響する耳鳴りの中閃光を見ないが為の腕を払うと死神は既に目の前に居た

「あ」

そして視界は暗闇に包まれた

WA2000を斬り伏せた死神は未だスタンの影響から抜け出せていない人形達を斬り捨て、時には掴み他の人形へと投げつけていく

突き立てられたブレードから引き抜かれ投げられた人形がスタンの影響から抜け出せていないM4へとぶつかる

防御姿勢も受け身も取れず「うぐっ…」と小さな悲鳴を上げてM4は倒れた

「M4を守って!」

AR15のそんな号令に機能を取り戻し始めた人形達が態勢を整え射撃を始める

「絶対に近付けさせないよ!」

死神も残りわずかなPAの残量を確認し勝負に出た

ーーー

ーー

ほんの一瞬の気絶、既に先程の影響から抜け出したM4の視界に入ったのは事切れた仲間の姿だった

死神はAR15からゆっくりとブレードを引き抜きM4へと振り向く

 

お前で最後だ

 

と発した

「お前ッッッ!!!!」

M4の手に持っていたケースが展開する

 

そうだ。私をその殺意を持って殺して見せろ。

戦いはいい、私にはこれが、理不尽な死が必要だ。

 

「復讐だ…!」

ブレードを構え飛び掛かる

ケースが火を吹く

死神の左肩を破壊する。止まらない

ケースが火を吹く

至近弾、止まらない

ブレードが迫る

ケースを盾に防ぐ。リミッターを外した膂力で殴り付ける

左腕で防ぐが砕かれる

ケースを構える、体勢を立て直した死神が迫る

ブレードは届かない

ケースが火を吹く、爆炎が死神を包んだ

 

パージします。無機質なOSが告げた

一か八かの賭け、直撃の瞬間に全身の装甲を強制的にパージそのダメージを、衝撃を最小限に抑えた

ブレードが迫る、間に合わない

"ああ、みんな"

ブレードが突き立てられる

"ごめんなさい"

ーーー

ーー

M4だった人形からブレードが引き抜かれた

『流石だねJ』

 

…。好きなように生き、理不尽に死ぬ。か

 

『聞こえてるかい?』

 

ああ、聞こえている

 

『目的通り邪魔者は消えた。いや、例外に、キミに取っての"黒い鳥"にはなれなかった。もうすぐでエリザの指揮命令に頼らない最初のUNACが完成する。そうなればこの力は僕たちだけのモノになりやがてこの力を、技術を求めるようになるだろうね』

財団は愉快そうに笑う

「人は人によって滅びる。あちらでは証明できなかった僕の預言をこっちなら…それまではJ、キミには戦って貰うよ。僕が必要とする限り。キミが戦い続ける限りね』

次の戦いへほんの少しばかりの期待を込め死神は小さな笑みを溢した。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Day. After Days
After Day


まだ続きます
興が乗ってるうちに取り敢えず一つ


ーーーメインシステム再起動……

ーーメインシステム通常モードを起動しました。

頭の中で声が響く

ーおかえりなさい。あなたの帰還を歓迎します

 

 

妙だ。あの時私は死んだはずでは?

徐々にだが感覚が戻り、微かではあるが声が聞こえ始めた

「ーーーーー!」

 

 

聴き覚えのあるような声

「ーーーーーマ!」

…確かこの声は…。

 

「起きろ!ファンタズマ!」

 

目が覚めた。見慣れた顔が一つニコニコとしながら覗き込んでいる

 

 

見知らぬ天井か…。まあいいか…久しぶりだなウロボロス。

 

 

「お主そういうキャラだったか…?」

怪訝そうな表情をしながらウロボロスは手を差し出してきた

「起きれるか?」

 

問題ない。と答えつつも手を握る

私が再度口を開く前にウロボロスが喋り出す

「まあ言いたいことは分かる!エリザがなんか、こうなんやかんやしてくれたみたいだ!」

ワハハと背中を叩きながら嬉しそうに話してくる

 

そうか。

 

なんやかんやとはと思うが恐らくウロボロスもよく分かってなさそうなため普通に返した

「反応薄いな」

微妙な顔をするウロボロスを横目に身体の機能を確かめる

全て問題なし。と自己診断が出るのでベッドから降りようとすれば

「ああ、再起動には成功したみたいだな。良かった」

とエリザがM4と共に部屋に入ってきた

「エリザ、本当に大丈夫なんですか?」

「大丈夫だ。財団のやつに弄られてた部分もなるべく元に戻した。…本当に襲う気はないな?」

やはり不安なのかエリザにも疑問を向けられる

 

私をなんだと思ってるんだ。

 

「バトルジャンキー」

「戦闘狂」

「私の部下」

上からエリザ、M4、ウロボロスだ

得意げにしながらニコニコしてるのはウロボロスだけだ。

「気分は?本当にバーサークしないな?」

なんかもう面倒なのでため息を一つ大きく吐き出して

問題ない。とだけ告げる

実際妙にスッキリしており頭はクリアだ。自己診断がまた頭も問題無し。と弾き出した

 

そうだ。ウロボロス。

 

「ん?どうした?」

 

約束は果たせなかった。すまない

 

そういえば、と私がウロボロスの言葉を思い出し謝罪すれば目を丸くしながら何言ってんだコイツ!?と言う顔をしながら

「ファンタズマに謝られた…?やっぱり異常が残ってたのか…!?大丈夫か!?ハグしておくか!?」

と肩を掴んで凄まじい勢いでガクガクと揺らしてくる

もう本当に面倒なので無抵抗に揺さぶられるまま

 

前より無礼になったな。

 

と溢した

少し他愛もない会話をした後にふと疑問を口にした

 

財団はどうした?

 

と問う

エリザが「そうだった。少し待っていてくれ」と部屋を出ていき数分して戻ってきた

「ほら、こいつだ」

と紐でドローンを引いてきた

「やあ、久しぶりだねJ」とドローンのプロジェクターから浮き出たやけに可愛らしいホログラムから財団の声が飛び出てきた

 

 

……無様な格好になったな。

 

と零せば

「だから来たくなかったんだよ」とため息混じりに文句を垂れた

ホログラムの見た目と声が合わないからか笑いを堪えるのに必死なウロボロスと憐れむ心なんてもう捨てました。と言わんばかりの目をしたM4が居るがこれもスルーした。

なんだか滅茶苦茶なこの状況を飲み込めず現実逃避するために死神はそっと目を逸らし窓の外を見る

 

いい天気だ。いや、言葉は不要か…

 

他の連中も来たのか騒がしくなってきた後ろを振り返る事なく夢だと思うことにし、目を閉じた




シリアス(笑)で書いてたのでここからしばらくシリアルにやってきます。やる気消滅したら失踪します
気が向いたらIFの一つとしてJが勝った方もやろうかなと思いますが期待はしないでください


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。