海軍特将『バル・ファルク』 (7564)
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DRAGON DAWN〜白銀の夜明け
補足説明
ヒトヒトの実モデル天女
人間の女性かつ絶世の美女になる。人間の基本的な知識に通じる知恵の源の様な物と通じており時折知識として降って湧いてくる。
例えば能力者にとって未知のものでも知識として理解する事が可能。
ただし意識しなければ機能しない為、関心が湧かないものには基本発動しない効果である。
天彗龍バルファルク
MHXX初登場の古龍モンスター。まるでブースターの様な翼を器用に扱い、槍の様に伸ばして攻撃したり、伸ばした状態で薙ぎ払う等もしてくる。
更に噴出口を正面に向けマシンガンの様にエネルギー弾を発射する他、爪状のエネルギー刃を構成して斬撃も放ってくる。
その姿は龍というより最早生体兵器とも言える姿で厨ニ病感溢れ出る古龍である。
余談だがブレイブヘビィでいくとカモであるが、近接は結構辛い。
海軍
ワンピ世界における警察件軍隊。
正義を抱えてはいるものの、そこは人間なので個人で掲げる正義は様々である。そもこの世界の政府はかなりブラックなのででっち上げの罪で裁かれる人々も大勢存在している。更には裁くべき海賊と手を組み罪もない一般人を見捨てる海軍兵もいるらしい(おや?鼠が
一部過激過ぎる海兵もおり、それが権力をもっちゃったから原作だとあら大変な状況に。
何も知らない一般人は無条件で守って貰えると思っているが、必要とあらば護るべき人々を切り捨てる集団でもある。
海軍には元帥、そして三人の大将という世界の正義を担う猛者達が存在している。
更に続く中将達の中には伝説とまで謳われし英雄モンキー・D・ガープ中将や、歴戦の猛者たるおつる中将もおり錚々たる顔ぶれである。
しかし、君は知っているだろうか?世界三大勢力の一角を担うそんな彼等に匹敵する程の『個人』・・・いや『個龍』が存在する事を。
そしてその個龍は海軍という組織に存在しながら空で主に活動している事を・・・。
緋色の軌跡を描きながら瞬く間に島から島へと渡り、新世界から偉大なる航路まで何処へいようともひとっ飛びで駆け付ける市民の英雄的存在。
彼女の名はバル・ファルク、海軍特将バル・ファルクであり天彗龍の名を神に奪われた龍である。
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全てはその果実を喰らった事から始まった。
ソレは偉く不味く、思わず嗚咽する程であったがその果実を喰らったその時から私は確固たる理性という物を得た。
まるで神なる存在に与えられたかの様に膨大な知識を獲得し、あまりの情報量に苦悶し三日もの間知恵熱で苦しみ、意識が回復すると自身の身体が人間の雌になっていることに気が付いた。
果実から得た知識によると私が食べたのはヒトヒトの実モデル『天女』なるものだったらしく、鱗どころか毛もない脆弱な肌を晒した人間の姿に困惑しながらも龍の姿とはまた別種の美しさに感嘆の意を感じた。
おそらくこれもヒトヒトの実から得た感性なのだろう、強い弱いではなく物事の美醜や可愛い逞しい男らしい女らしい等といった人間ならではの感性を森の中を探索しながら観察していく。
そしてこの姿でいると今まで以上に食べる物の味がよく分かる事が判明した、これまではただ腹を満たす行為がこれ以上ない娯楽となった事に私は感動した。
龍は長命かつ強靭な肉体を持つ反面、活動が極端に緩慢なのだ。敵対者を撃退するもしくは狩をするくらいしかやる事がなかったこれまでの龍生に美味しい物を食べるという新しい、それも限りない目標が決まったのである。
ヒトヒトの実の効果は素晴らしいものだ、だが龍の時には気にならなかったが人間の姿でいると裸でいる事がひどく恥ずかしく思えてくるのは面倒に感じた。
仕方ないので以前無謀にも私に襲い掛かって来た人間達の亡骸から使えそうな衣服を拝借しておいた。
男物の服しかなく、その上状態もあまり良くないので新しく私に備わった美的感性としては好ましくない状況ではあったものの、裸でいるよりはマシと開き直る他なかった。
人間の姿で人間の素晴らしさを堪能していたのだが、島の野生動物に襲われた時龍の姿でいるつもりで撃退しようとしてありもしない翼で貫こうとして襲い掛かってきた熊に盛大にぶん殴られた。
人間の姿とはいえ私は龍、しかもその上位種とも呼べる古龍の一角である為、怪我らしい怪我もしてなかったがこれは困った。
思いの外人間としての姿を気に入っていた私は態々龍に戻ってまでこの熊を狩る気にならなかった。なんとか人間の姿のままこの熊を狩れないかと思案していると急に背中がムズムズしてきて見慣れた銀色の翼がニョキリと生えてきたではないか。
実の効果でそれが獣人形態なるものと理解した私は人間の姿を崩さぬまま龍としての力を震える様に個龍の力を部分解放していく。
結果それは上手くいき今の私は所謂龍人間と呼べる姿形となっており主力武器たる銀の翼槍にて熊を串刺しにする。
普段はあまり食わぬが熊肉は匂いがキツく、なんとか上手く食えないかと考えていると実の知識から血抜きやら香辛料なる存在を知る。
やはり実から得られる知識は便利なものでその後、衣服を拝借した人間共の持ち物から摂取した鍋なるもので知識を元に作った熊鍋なる料理という作業に寄って作り出された食事は、私にこれからも美味しい物を求めようと決意させるのに十分な美味さであった。
ヒトヒトの実を食べてから一月の時が流れた。私は人獣型で天を舞い、上空から獲物を発見し強襲する事による狩にすっかり慣れた。元々龍の時にそうしていたからか身体の形は変わっても勝手はあまり変わらなかった為特に問題は無かった。
しかも人獣型の方が身体も小さい為か龍の時よりも小回りが効く、まぁその分破壊力や耐久性が著しく下がるのだが。
しかし美しさというものに目覚めた私にとって人の姿でいる事は苦では無かった。勿論私の本当の姿である龍の姿はなんとも流線的かつ機能美溢れる美しい姿ではあるのだが、この人間の状態での姿には思わずウットリする美しさであるのだ。
ん?こういう自画自賛を人間はナルシストと呼ぶのか?実はいつも唐突に私に知識を与えてくるな、しかもそういう人間は同じ人間にあまり好かれないらしい。
まぁ問題ないだろう、私が人間に混ざり生活する事などないであろうしそもそもこの美しさを讃えないのは例え自分であって愚かしい行為である。(正にナルシスト
しかし、この日の私はうっかりしていたのだ。私が食べたヒトヒトの実とは悪魔の実と呼ばれる物で、食べるとその実固有の異能を得るが代わりに海に嫌われる、つまり海に弱くなると実から送られてくる知識によって理解していた筈なのだが、海中にいたあまりにも美味そうな海王類を捕食しようとして私は見事に溺れた。
最強の生命体たる古龍たるこの私がまさか海如きに手も足も出ないとは・・・正に指一本動かせないまま私の意識は海の底へと沈んでいくのだった・・・。
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騒がしい周囲の騒音に意識が浮上し私が目を開けるとそこには唇を窄めながら近づけてくる人間の雄の顔面が視界一杯に広がっていた。
実の知識によりそれが接吻、人間の雌雄が愛を確かめ合う行為であるという事を理解した私は即座に目の前のキス顔に握り拳を叩き込んだ。
「おぶっふぁあおあああああっ!?」
「「「ク、クザン中将おおおおおおおおおおっ!?」」」
鼻血を撒き散らして吹っ飛ぶ人間を他所に周りを見渡せば殴った人間と同じ人間の雄が沢山居た。そして常に揺れる地面といえ不可解な場所・・・いやこれは船というものの上なのか。
毎度お馴染みの実からの知識にて己の現状を理解していく、どうやら此処は船の上で私は何故か人間の雄、しかも同じ様な格好をした連中に囲まれておりついでに変顔の雄に求愛されていた。
意識がない雌に無断で求愛するとはなんたる不躾な雄なのか、許せん去勢してやる。
「この私の寝込みを襲うとは巫山戯た人間だ、二度とこんな真似が出来ぬ様に生殖器を去勢してくれよう。」
「「「な、なんちゅーバイオレンスな美女!?」」」
背中から翼槍を展開すると周りの人間達が慌てふためき肩に背負っていた棒切れみたいなものの先端を私に向けてきた。
「あ、悪魔の実の能力者か!?それで溺れていたのか・・・!中将に何をするつもりだ貴様!」
同じ格好をした人間の中で少し毛色の違う人間が怯えながらも問うてくるので、「無論、この槍でこの人間の股間にあるものを穿つ」と応えると人間共は揃いも揃って内股になる。
・・・まさかそれで生殖器を守っているつもりなのだろうか?
「お〜ぅ、助けてあげたのに酷いことするじゃない・・・俺じゃなきゃ大怪我だよまったく・・・」
ほぅ、反射的にだったのでかなり強めに殴った筈だがまるでダメージがないようだな、いくら今の私が人間の姿とはいえ大した耐久力だ。
「目覚めれば突然求愛している雄が居れば雌であれば当然撃退する。寧ろ捕食されなかっただけ幸運だと思うことだ。」
カマキリ等は求愛を求めた雄が雌に食われることなぞ日常茶飯事だ、寧ろ私の行為は手緩いとさえ言える。
龍の時の私ならば問答無用で翼槍で顔面を串刺しにしていた事だろう、やはり実を喰らった事で私の性格も大分穏やかになりつつあるようだ。
「お嬢ちゃん変な喋り方すんなぁ・・・オレぁ溺れてたアンタに人工呼吸しようとしてただけだぜぇ?」
・・・人工呼吸?なんだそれは?
ふむ、ほうほう、溺れた人間は呼吸が止まっているため他者が息を吹き込み呼吸活動の再開を促すと?
「つまり汝は私を助けようとしていたという事か、知らずとは言え無礼を働いた、申し訳ない。」
態々死に体の者を助けるとはこれが人間という生き物の特異性ということか。自然界では考えられない行動だが実を食べたせいか意外とすんなりと私を助けた人間の行為を受け入れる事が出来た。
人間ーーークザンはその後私にいくつかの質問をしてきた。
---何故溺れていたのか?
---海王類を食べようとしたが悪魔の実のデメリットを失念して為
---そのやけにボロボロの服は?
---以前私を襲った無礼者共から拝借した。
---今後どうするつもりなのか?
---美味いものを食べてみたい、人間としての生の楽しみ方を知りたい。
そしてクザンは最後にこう質問してきた。
「さっきから妙に人間人間って言うけどオタク・・・まるで自分は人間じゃないような言い方するね?」
「無論、私は人に非ず龍である。」
そう応えると同時に肉体を元に戻す。
甲板の上に突如として伝説が蘇る。
鈍色の甲殻、鳥の様な頭、まるで槍の様な翼、赤黒い粒子が漏れ出る胸元、そして人間など容易く踏み潰せる様なその巨体。
『我が名、天彗龍バルファルク。天翔ける彗星の古龍であり悪魔の実ヒトヒトの実を喰らい、人を知り人に成った存在である。』
こうして歴史は幕を開ける、人と龍が交わる新たなる伝説が・・・。
見切り発車、笑えよベジータ。
パソコン壊れて一年以上、感想書くくらいならなんて事なくても小説書くと辛タンな7564です。
ワンピにモン娘のある作品が投稿復活してたので嬉しくて暴走してしまいました。
祖龍が使えないならバルファルクでいいじゃないと天啓を受けたのです。
空を飛んでエネルギー弾飛ばしてエネルギーブレード翼クロー!したりズームウィングランス!したり胸に古龍エンジンみたいなの積んでるバルファルクなら祖龍程ではないもののかなり大暴れしてくれる筈!
ネルギガンテも悩みました、だってもろ武装色ですし。イヴェルカーナも悪くないですよね、ふつくしい・・・するならバルファルクより向いてるし。
他にもシャガルマガラで疫病ぱんでみっく!センゴクさんは死ぬ!(胃痛で
とか四天王ふれんず!ガムート幼女が災害ジャックに求婚されるとか思い付きましたが面倒なのでとりあえずバルファルクさんで。
寧ろクザンさんがイヴェルカーナ化すれば解決・・・?いや駄目か子安ヴォイスなイヴェルカーナとか絶対吹くわ(白目
なんとなく川澄さんヴォイスが似合いそうなイヴェルカーナ、バルファルクさんは・・・丹下様ヴォイスだと嬉しいな(単なる願望
あっ、ネルギガンテはぶるあああああ!(若本さん)で、次点でゲーティア声な杉田さん。
深夜テンションなんだ、元々変な作者のテンションもワケワカメでもシヨウガナイヨネ?
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ある〜日、胃痛が痛そうな人間と、出会〜った〜♪
はいなんか続きました。
補足説明
バル・ファルクさん
本編主人公かつ主な語り部、皆さんお気づきかと思いますが結構ポンコツな古龍です。
見た目は黒のメッシュが入った肩に掛かるくらいの銀髪に艶めかしい褐色の肌、やや吊り目ながらもちょっと気の強そうな超絶美女である。ワンピ世界特有のボンッキュッボン!なスタイル、具体的にはナミよりデカイ。
ヒトヒトの実モデル天女の効果によってこの世のものとは美貌と人の深層意識の集合体的なものから様々な知識を得る事が出来る。
人の姿を得た事で確固たる理性と味覚を得たことから美味しいものをたらふく食べるという人生の命題を得る。
後彼女の戦闘スタイルから一般的な海兵の服は着用出来ない為彼女専用の海兵服が造られたが別名『童貞を殺す海兵服』らしい。
尚正義の文字は首に巻いたマフラーに刻まれている。
センゴクさん
海軍の最後の良心にして可哀想な人。変な部下が自分の下にいるし、相方的なガープは一番の胃痛の元である。今日も胃薬から手が離せない。
ファルクが海軍入りしてからというもの、事件の解決率と範囲、圧倒的なそのフットワークに感激するものの、彼女が壊した建築物の賠償やら天龍人からの苦情や求婚で更に胃が痛い。
ガープ
祖龍にさえ喧嘩を売るらしい伝説の老兵。お互い本気ではないものの古龍たるファルクに人間の強さの片鱗を感じさせた事でファルクさんは舐めプをする事がなくなったやるじゃん。
が、そのおかげで格下相手でも手加減しないようになったので建物の被害が増大、センゴクさんの胃痛の原因はやっぱりこの人。
モモンガ
原作で脚に剣?刺してハンコックの魅了から逃れたお人。今作ではハンコック以上に美人なファルクに慣れていたせいか何もしなくても魅了なら耐えられたそうな。
私が古龍である事を明かした後、クザンという人間は何やら私を人間達の巣へと連れて行かせて欲しいと言ってきた。
特に断る理由もなし、人間はグルメな生き物と実の知識から知っていたので美味しい物に期待しながら大人しく付いて行く。
(意外と大人しく付いてくるじゃないの・・・しっかしなんで涎?まさかとは思うが人が多い所で人間大食い大会とか言わんよね?)
(熊鍋は美味かった・・・料理に精通している人間ならあれより美味い物を用意できる筈だしな)
期待に胸がドキムネな私は勝手に生えてきた尻尾をブンブン振りながらクザンの後をついていく。
「・・・・・・あ〜・・・悪いが尻尾、引っ込めてくんない?道路がボロボロになるから」
「むっ?」
クザンに言われて後ろを振り返ると見るも無残な光景が広がっているではないか!
今まで歩いてきた道は驚くくらいに平らに、それでいて綺麗な地面だったというのに私の後ろに続く道は穴ボコだらけの亀裂塗れ、一体誰がこんな酷い事を・・・「いやアンタの尻尾、尻尾な?」なん・・・だと?
どうやら無意識に尻尾で地面を破壊していた様だ。
あと、何故か私の後ろから付いてくる他の人間達・・・海兵?という雄の群れ達は何故か股間を抑えながら前屈みで私の後ろを付いてきていた。
尚、バルファルクは知るよしもないがこの時の彼女は背中から翼を展開し腰から尻尾を出したりした事によって背中側の衣服が吹っ飛んでいた為、丸出しの背中に半分見えてしまっているお尻がフリフリと海兵達の目前で揺れていたのだからそうなるのも当然である。
余談だが尻尾が出てる時に無謀にも近くで見ようとした一海兵が尻尾で強かに打ち据えられ、美女に叩かれると興奮する体質になってしまったとか、心底ドウデモイイネ。
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クザンに連れられ入った人間の巣の中は複雑怪奇な形状と機能美溢れる立体物で私は思わず感嘆の意を漏らさずにはいられなかった。
「ほぅ、これが人間の巣か。自らよりも何倍も巨大な物を作り出す力・・・人間の持つ可能性とやらなのか・・・」
実の知識によるとこれは建物と言うらしく、目的に寄って様々な建物があるらしい。個人が住む巣としての役割から商売という行為を行う為の店、そしてこの建物の様に砦?として建てられた建物などは取り分け頑丈かつ戦闘に於いて様々な利点を考え建てられている様だ。
「そぅいやアンタのことはなんて呼べばいい?さっき名乗ったバルファルクっていうのがアンタ自身の名前なのかい?それとも種族名か?」
私が建物に関心しているとクザンから素朴な疑問が問いかけられる。
ふむ、確かにバルファルクとは種族名ではある、だが私の様に悪魔の実を喰らい人としての理性を得たバルファルクなど私以外には存在しないであろう。
そもそも私以外のバルファルクどころか龍すら見た事がない。島から島へと渡り続けた私ですら同族を見た事ないのだから不思議な話である。とは言え呼び名は重要だ。
「ふむ・・・では人間の慣習に習い、我が名は『バル・ファルク』と名乗らせて貰おう。これより私の事はファルクと呼ぶが良いクザン。」
ーーードヤァと聴こえて来そうな表情のファルクの姿にクザンは原因不明の頭痛を感じるが、まぁ思ってたより大人しいし話も通じるので後は上に投げるか、と開き直って目的地へと脚を進めた。
クザンも段々と気付いてきた様だ、アレ?この龍結構ポンコツじゃね?と。
クザンの後に付いて行き、時折すれ違う人間達に何故か腰の辺りと顔を凝視されながらついていくと、巨大な扉の前に到着した。
「センゴクさん、入るよっ・・・「ガープ貴様いい加減にせんかぁっ!!」とぉ!?」
扉が開くや否や部屋の中から怒号と共に何かが私の顔目掛けて飛んで来たのでキャッチする。それは何かの器だったらしく中身が盛大に空中に溢れていたのでひょいひょいと器の中に戻していく。
そうして器に収まったそれからは湯気が立ち上り、何やら安心する良い匂いもするではないか。
私に投げつけられたという事は最早これは私の物と言っても過言ではない筈、いやもう私の物だ私のものにする。
中々熱いがかつて飛び込んだマグマの中に比べればどうという事も無い、器の中の液体を一飲みで飲み干す。
「ほぅ・・・素晴らしいな・・・」
このなんとも言えない苦味と、香りの素晴らしさ、そしてまるで心を穏やかな気分にする味とでも言わんばかりの味に私は一瞬で虜になった。
成る程、これは茶と言うのか・・・うむ、これからも愛飲して行きたいものだな。
そして実からの知識で私はハッと気づく。
「そうか、クザンよつまりこれが『駆け付け一杯』という奴だな?」
「いや違うからね?」
やや食い気味にツッコミを入れられた私は解せぬ、と返しながらも扉の前を通りがかった海兵に器、湯呑みを差し出しお代わりを要求した。
「・・・何故私が茶汲みをせねばならんのだ・・・?」
たまたまセンゴク元帥に報告書を持ってきたモモンガ少将は後に語る。
"アレを見た後では海賊女帝の美貌にも慣れると言うものだ"と。
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「いやすまない・・・客人にとんだ失礼をしてしまった。」
「ふむ、気にするな。このお茶とやらは実に美味であったぞ。そしてこの煎餅という食べ物も実にお茶に合い美味い。」
バリバリと穀物を乾燥させ作られた煎餅という菓子を、ガープと名乗る老兵に譲られ食べてみるとこれがまた素晴らしい、固いのに直ぐに砕けるこの食感は病み付きになりそうだ。
私が煎餅に舌鼓を打っている間にセンゴクという男は何やら色々と聞いてきていた気がするが私は只管にウンウンと煎餅の素晴らしさに唸っていた。
最後の一枚を食べ終え切ない気持ちでいると何故か頭を抱えたクザンと頬を引きつらせたセンゴクの姿があった。
「あー・・・つまり君は海軍に入っても構わないと受け取ってもいいのかね?」
「どうしてそうなった」
私の横で爆笑しているガープがやたらとうるさかった。
その後胃の辺りを抑えながら紙と言う物に色々書き込んでいるセンゴクの姿に哀愁という感情を抱いた私は人間世界における立場を得るのも悪くはないかと海軍入りを受け入れた。
ガープもセンゴクも私が龍である事はクザンから既に聞いていたらしく電電虫とやらで遠く離れた人間とも会話が出来るという。とても便利そうなのでセンゴクに一つくれと強請ってみたのだが中々イエスと言わないのでセンゴクが折れるまで耳元で強請り続けたら根負けしたのか私専用の電電虫を用意してくれるという言質を得た。
そして私の海軍入りが決まるとガープが私と戦いたいと言うので外に出るといつの間にやら沢山の人間に囲まれた中でガープと対峙していた。
「ぶぁっはっはっ!長い事生きてきたがまさか龍と出会えるとはのぅ。孫に良い土産話が出来たわい」
拳をボキボキ鳴らしながら対峙するガープから感じる威圧は中々の物である。半分程戻らなくては負けそうだ。
完全獣型から獣人型へと肉体を変化させ、翼槍と尻尾を生やし四肢を龍の脚にする。
柔らかい胸肉は邪魔になるので脇から先端部迄を甲殻で覆い固定する。胸が左右に開いた事で通気性が良くなった谷間に龍氣を供給する通気口から赤黒い粒子が漏れ出る。
そして頭部は鳥を彷彿とさせる流線型の兜が覆い邪魔になったボロ服を剥ぎ取る。
バル・ファルク、ドラゴニックビキニアーマーモードの完成である。
外野の音がやけに煩くなったが気にせず翼から龍氣を噴出し一気に距離を詰める。
まずは小手調べと言わんばかりに繰り出されるガープの拳を掌で軽く受け掴むそばから思いっきり引っ張る。
「ぬぅっ!?」
そして引っ張る側から今度はこちらから言わんばかりに私は龍鱗に覆われた拳を思いっきり振り抜いた、が先程の意趣返しと言わんばかりに受け止められた私の拳を捻ると理屈は分からないが私の身体が投げられていた。
「甘いわぁっ!」
空中にいる私目掛けてガープが拳を振りかぶるが、それはつまり防御出来る状態ではないということなので遠慮なく翼から龍氣の塊を雨霰とお見舞いしてやった。
容易く大地を砕き、粉塵と爆発を巻き起こす私の攻撃に外野は思わずガープの身を案じていたが着地したら既にガープは私の後ろで拳を振り抜いていた。
「・・・っ!」
背中の龍鱗を展開していない所に直撃を受けた私ではあったが、カウンターとばかりに龍氣を噴出して今度こそガープに直撃した龍氣が爆発する。
恐らく本気ではない一撃で五割戻した私にダメージを与えるとは人間も中々・・・と思っていると服はボロボロなもののそれほどダメージを受けていないガープが飛び込んできた。
食事だけではなく闘争もまた、人の感性を得て私が愉しむものとして新たな命題を見つけた私は心ゆくまでガープとの戦闘を楽しんだのだった。
尚、余談ではあるが後日ボロボロになった運動場を見てセンゴクが「胃が、胃が痛い・・・!」と嘆いていたので海兵の仕事にちょびっと真面目に取り込もうと私は決意したのだった。
バルファルクは唯一ブレスを吐かない古龍・・・いやネルギガンテも吐かないか。
作中で出たバルファルクビキニアーマーモードはビキニアーマーにバルファルクの手足と翼と尻尾、後頭は鉢金的な兜に後頭部に流れた髪型になる感じです?モンハンやってる人ならグラビ兜を想像するといいかも。
翼というマルチウェポンがあるので基本無手だが能力に慣れた結果指先から龍氣の噴出孔を発言させられるようになる予定なのでビームクロー的なのを展開したりリアル指鉄砲とかやらせるつもりである。
ところでバルファルクの必殺技はやっぱり流星アタックでいいんですかね?
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天彗龍、東の海で子猫に釣られる。
一人称より三人称のが楽・・・かなぁ
これが正しい三人称なのかは分からないですが色々試してやりやすい形に落ち着けていこうと思います。
補足説明
ナミ
原作ヒロイン、多分ヒロイン。
話が進む毎に成長している(胸部が)ついでに露出も増している。
しかしビキニアーマーになるファルクには露出では負ける模様、ただし頭脳では圧勝である。
ノジコとベルメール
うろ覚えでこんなん?だった気がする二人組。ノジコはなんかちょっと毒舌な感じだった気がする。
ファルクが海軍に入隊して早くも一年の時が過ぎていた。
充実した訓練・・・と言っても戦闘面ではなんの問題もないので主に勉学中心であったが。
悪魔の実の能力で様々な知識を得られるとはいえ、関心を持ったものしか知識は与えられない為、常識等は実際に学ぶ事となったのだ。
とは言え龍としては何もかもが初めての体験、ファルクは嫌がる事もなく寧ろ率先して勉学に励んでいた。
机に齧り付く様に教本を読みながら煎餅、授業でノートにびっしり書き込みながら饅頭、戦闘訓練ではお茶を飲みながら翼だけで模擬戦相手を完封する始末。
なまじ優秀な訓練兵である事と、センゴク元帥とガープ中将のお墨付き・・・というよりも決して怒らせたり不快にさせたりしない様に厳命されていた教官達は依怙贔屓は良くないと思いつつも口を閉じる他なかった。
まぁ、優秀云々関係なしにメッチャ美人なので教官達も鼻の下を伸ばして眼福眼福言ってたりするだけだったりするのだが。
ファルクは背中の翼があらゆる行動の基本なので背中に布があると邪魔でしょうがないという事で背中が丸っとくり抜かれた様な海兵服を着ている。
しかもその上尻尾は腰の辺りから生える為、形の良いお尻が半分程覗く様なデザインである。同期の訓練兵も教官もこれには思わずニッコリ、ファルクは瞬く間に訓練校のアイドルと化した。
「やはり私は美しいという事だな、うむ。貴様等、この私に美味しい物を貢ぐのだ。」
「おぅい、ファルク。いいから訓練しなんさい。」
等とのたまい調子に乗るファルクをセンゴク元帥からファルクのお目付役に任命されてしまったクザンがビーチチェアにのそべりながらダラけた声で注意するが、注意する側にヤル気がないので全く効果が無かった。
今日もグラウンドにファルクの高笑いが響き渡り、未来の海兵達は前屈みで訓練に励むのであった。
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東の海のとある島で二人の幼子と女性が夜の海辺で夜空を見上げていた。その中で髪がオレンジ色の可愛らしい女の子が女性の裾を掴み嬉しそうにはしゃぎながら夜空を指差して叫ぶ。
「ベルメールさん、ベルメールさん!あれ!流れ星!」
ベルメールと呼ばれた女性が女の子の指の先を見ると確かにそこには流れ星・・・いや流れ星、なのか?
「おーほんとだ・・・って流れ星にしちゃなんか遅すぎないかアレ?というかなんか赤いんだが・・・。」
「流れ星にもノロマっているんだねー。」
女性の人生の中でもあんな流れ星があったかと思考している側では唇が少し厚い少女が割と辛辣な事を言っていた。
実際流れ星にしてはいつまでも空に留まっている時点でおかしな話であった。しかも気のせいか真っ直ぐではなく妙にカクカク動いている様にも見られる。
「あっ・・・流れ星落ちちゃった・・・」
「見えなくなっただけ・・・って言うには妙な感じだねぇ、まさか本当に落ちた?」
「あんな流れ星にお願い事しても叶わなさそうね。」
その時は三人とも全くと言っていい程気にしていなかったこの出来事、それがまさか三人の運命を大きく変える事になるとはこの時のベルメールには知る由もない事であった。
翌日、魚が食べたいとワガママを言うオレンジ色の髪の少女ーーーナミに「そんなに魚が食べたきゃ自分で釣ってきな!」と釣り竿とバケツを持たせて海に送り出したベルメールは数時間後、信じて送り出した娘達が人を釣ってきたのにビックリしすぎて特性蜜柑ソースをぶちまけてしまうのであった。
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「ふぅ・・・空は良い・・・任務で廃れた心が洗われるようだ。」
その日、海軍の新入り兵士として何件かの任務を達成したファルクは自主的休暇を満喫していた。
新入りなのに何故かセンゴク元帥からやたらと疲れる任務、具体的にはグランドラインの端から端まで行ったり来たりし、あっちに重要書類を運び、こっちで億越え海賊をとっちめて、シャボンディ諸島とか言う場所では「妻になるえー」とか阿呆抜かす変顔をぶちのめそうとしたら同僚に必死で止められ大将まで出てきて最終的には有耶無耶になったものの非常にストレスが溜まっていたファルクは、そうだ美味しい物を食べに行こう。
と言わんばかりにセンゴク元帥に「自主休暇します、探さないで下さい。ファルク」と覚えたての拙い字で書き置きを残し(言うまでもなくセンゴクの胃は死んだ)グランドラインを離れ、今は東の海の海上を遊覧飛行していた。
「上も青、下も青、ふはははロール、ロール!どっちが空でどっちが海か分からんな!」
意味不明な事をのたまいながらジグザググルグル飛ぶファルク。お察しの通り飲酒飛行である、それでいいのか海兵。
しかも時刻は深夜、ファルクの飛行は翼から龍氣を噴出しての飛行なので率直に申せば物凄く音がなる。
深夜に、飲酒で、騒音のトリプル役満である。海兵さんこっちです、あぁ、こいつが海兵だったわ・・・。
不幸中の幸いなのはこの東の海ではこの様に飛行出来るのはファルクただ一人と言う点であろうか。
金獅子のシキ、不死鳥のマルコと飛行能力を持つ能力者はいずれもビッグネームばかり、とある砂漠の国では代々鳥の能力者がいると噂されている様だが詰まる所この世界で飛行出来るのは極限られた者達だけである。
そして当然そんな不規則かつ滅茶苦茶な軌道を描いていれば例え風に影響を受けない動力的飛行のファルクとは言え墜落は必須であった。
そしてこの女、元々飛べる存在ではあるがこれでも悪魔の実の能力者なので海に落ちれば途端に何も出来なくなるのは至極当然の話であった。
ファルクが墜落してから数時間、とある島の海岸で二人の少女ーーーナミとノジコは釣り竿を手に空っぽのバケツを覗き込みお腹を鳴らしていた。
「あ〜ん、ノジコ釣れない〜!お腹空いたよ〜!」
「騒ぐと魚釣れなくなんよナミ・・・そろそろ釣れてくんないと釣果0もあり得るね・・・」
釣り竿を垂らして既に約二時間、魚がかかる兆候すら見られなかった二人、特にナミは自分で食べたいと言ったにもかかわらず既に釣りに飽きてきていた。
釣りには飽きた、しかしどうしても今日はお魚が食べたい。そんな幼子ならではの微笑ましい我儘を述べながらナミはポケーっと空を眺めてある事に気がついた。
「そだっ!ねぇ、ノジコ。昨日の流れ星へのお願い、魚が釣れます様にってどう?」
突然のナミの提案にノジコは呆れながら
「いや、流れ星の願いが後出しは無理じゃない?大体あんな鈍い流れ星で願いが叶うなんて無理だと思うし。」
「え〜〜〜っ、いいじゃん、いいじゃーん!お魚、お魚、お魚ぁっ!」
ナミは仰向けになりながらジタバタした!
「駄々っ子かっ!」
しかし駄々を捏ねても魚は掛からない、これはいよいよ坊主確定か・・・?とノジコが諦めかけたその時だった。
立て掛けてあったナミの釣り竿が勢いよく引いた、そしてノジコは自分の釣り竿を咄嗟に放り投げて海に引きずり込まれそうなナミの釣り竿をギリギリでキャッチした。
「ナ、ナミッ!来た、来たわよ!大物よ!」
「えぇっ!?本当にお願い事叶った!?」
「んなのいいから早手伝え!」
コントじみたやり取りをしながらもノジコの腰に抱き着き、一緒に釣り竿を引く。
しかしいくら子供とはいえこんな浜近辺の魚がそこまで大きい筈もないのにやたらと引きが強い。
安物の釣り竿は今にもへし折れそうなくらいに反り、釣り糸の先の海面は大きく波立っていた。
「「んぎぎぎぎっ!!」」
とても少女が出していい様な声ではない力み声を二人揃って絞りだしながら、二人は最後の力を振り絞って後ろに飛び跳ねるつもりで釣り竿を振り上げた。
「やった!釣れた!」
「はっはー!どんなもん・・・はぁ!?」
しかし現実は悲しいかな、激しい闘いの末釣れた大物はまず魚ですらなかった。
「う、・・・ぎ、ぎぼちわるい」
二人の少女の前にずぶ濡れの酒臭い超絶美女が、陸に上げられた魚が如くビクンビクンと跳ねながらのたうっていた。
その後・・・
ドタバタと騒がしく開いた扉の音を拾ったベルメールは大方二人が一匹も魚が釣れなかったんだろうなと思いながらも愛する二人の娘を迎え様と振り返った。
「ベルメールさん大変、大変!お魚じゃなくて綺麗な女の人釣れた!」
「この人やたらとお酒臭いんだけど・・・」
するとそこにはお魚釣った娘達ではなく、ずぶ濡れドザエモン釣ってきた娘達が居た。
そしてベルメールはズッコケた、ついでにみかんソースもぶちまけた。
ポンコツドスケベ露出海兵ファルクさん爆誕。
このすばの女神よりはマシだけどポンコツのが話が進みやすいからポンコツにしていきます。ルフィも結構ポンコツだしでぇじょうぶだ問題ない!
私生活ですが崩壊3rdで勿忘の強化が楽しすぎて毎日シャキンシャキンしてます。後メギド72 でゼパルのスカートの中覗くのに心血注いでます。
休日は結構書けるけど平日はあんま書けないので亀の足更新です、お察しの通りです。
ネタバレになってしまいますがティガレックスとナルガクルガは今後確定登場させます。
けど擬人化するとは限りませんよ?
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