バジリスク~狂賀忍法帖~ (淫欲童子)
しおりを挟む

愛するものよ交差候へ

 

 

 

 

 

少し昔男は忍の里に生まれた

 

 

 

「違うんだよな~俺が望んだ忍者ってこれじゃねぇんだよな。青い回転する玉を相手にぶつけて飛ばしたり、大量に分身したり、九本の尻尾の狐と出会ったりしたかったのになーんでこんなへんてこりんな忍者の里なんだろうなお幻ちゃん」

 

 

 

「はぁ、刃殿の言う忍法はわかりかねますが刃殿の言ってるような術を使う者もいらっしゃるのですか?」

 

 

 

「いんや、いない。しかし本当に伊賀も甲賀もへんてこりんな術を使うよね」

 

 

 

「刃殿だけにはいわれとうないと思います。齢を操る術も奇怪にございます。」

 

 

 

「(まぁ、本当は違うだけどね)羨ましい?いつまでもピチピチよ」

 

 

 

「今国中の女子を敵にまわしましたぞ」

 

 

 

「そう言えば、なんで昔みたいにお兄ちゃんっていってくれんの!!お兄ちゃんって呼びなさい」

 

 

 

「女子の機敏もわからぬ野暮な殿方を兄に持った記憶はございませんので失礼いたします。」

 

 

 

そう言うとお幻と呼ばれた女はスタスタと去っていく

 

 

 

「弾正ちゃんとの逢瀬ならお土産は子供でいいよ~」

 

 

 

男は手をヒラヒラしながら笑うと

 

 

 

「刃殿!!!」

 

 

 

お幻は赤面しながら手裏剣を刃になげる

 

 

 

サクッと良い音がして刃の頭から血がピューーーッと吹き出る

 

 

 

「弾正ちゃん、これは尻にしかれるな。うん!」

 

 

 

「・・・・・・」ギロリ

 

 

 

「さてと俺もこれから大仕事があるんだったなあ!!」

 

 

 

慌てて駆けて行く男

 

 

 

 

 

 

 

この男転生者にしてこの小説の主人公

 

 

 

名を  賀神 刃 (かがみ じん)

 

 

 

ウルフカットの黒髪に死んだ魚の様な紅色の瞳を持った男

 

 

 

 

 

彼は死して神と出会った

 

 

 

 

 

「さて●●●●君きみは大人の一人遊びのし過ぎで死んだんだよ。おお、●●よテクノ●レイクしてしまうとは情けない」

 

 

 

「死んだ?え?死因がオナ●ーのし過ぎ?え?夢か」

 

 

 

「夢ではないのだよ君は44回目のオ●ニーで昇天してしまいました●ナニーだけに・・・・ぷっ」

 

 

 

「夢の癖にウゼー、さすが俺の夢」

 

 

 

「夢じゃないんだってばぁ、まあ、いいや次の人生で転生先選ばせてあげるよ。後死因面白かったで賞で特典が一つだけ貰えます」

 

 

 

「何その嫌な賞。他に何か賞の種類とかあるの?」

 

 

 

「英雄になったでしょうは三個、悪行を尽くしましたでしょうで二個、普通に生きましたで賞は0だね。他人を助けて死にましたで賞と転生の抽選に当たりましたで賞は転生させる神の匙加減しだいかなぁ。」

 

 

 

「悪行も突き詰めると報酬もらえるの?」

 

 

 

「チンピラや普通の犯罪者は普通に転生だね。あ、地獄もないよ?地獄ってさ!維持費掛けてまでいじめてるみたいで嫌だしそもそも転生したら大抵は記憶リフレッシュいみないよね!あと地獄耐えられて無駄に大きい存在になっても困るし何より善悪の区切りは君たちに都合がいいかでしかないだよね。

 

それに世界は善があるかぎり悪は必要になる善だけではまわらない、そして善が大悪になることもある、なら最初から悪があった方が善が生えるでしょ?せれにより大きい悪にかってになってくれるしね、世界は善悪どちらかが有る限りどっちもあり続けるものなんだよ」

 

 

 

「ほう、いかれてやがるぜ俺の頭、こんなイカれた奴を神にするなんて」

 

 

 

 

 

「さて、そろそらお話も終わりにして君の転生先と能力を決めよっか」

 

 

 

「夢ならじゃあ!●●●の世界で!忍者になってみてぇ!・・・・あれ●●●、って何かしゃべれねぇ!」

 

 

 

「いや、普通に作品名とかつまらないし、ここは君の謎の力に触れない言葉で三十秒いないに、さぁどん!」

 

 

 

「●●●とかがつかえる忍者の世界!でってこれも言えねぇ!えと、すんげぇ忍法が使えて人間離れしてる奴らがいて「はい終わり」えぇ~」

 

 

 

「さて、特典は何がいい?」

 

 

 

「なら、どんな忍法でも解析、コピーできるようにしてくれ」

 

 

 

「いいよ、多少なら忍法を弄れるようになってくれた方が面白いし、あれにしよう!!」

 

 

 

「え?コピー能力くれるんじゃないの?」

 

 

 

「誰もそのままあげるなんて言ってないでしょ?プップー」

 

 

 

(どうしよう、こいつ殺したい)

 

 

 

「さて、旅立ちの時だ」

 

 

 

「クソ見たいな、夢をもう見なくてすみそうだな」

 

 

 

「いや、君が死んだらまた会えるさ」

 

 

 

男の意識はそこで消える

 

 

 

男が目を覚まして数年後

 

 

 

 

 

「ここバジリスクの世界じゃねぇか!!!!しかも織田がくるまえかい!!!せめて原作みせろやくそったれ!!!!」

 

 

 

「なにを叫んでいるんだ?」

 

 

 

「親父」

 

 

 

「忍法の修行をするからとっとと来い」

 

 

 

「なぁ、親父の忍法ってなんだよ」

 

 

 

「この忍法は決して同じ里の者にもばれてはいかん、もしばれたならこう言え片目に一つづつ見た忍法を写し使えると。本当の力がばれたなら某棟梁であっても殺せ。それが誓えるならばこれよりお前を伝承とする。そしてそれが俺の忍法をしる唯一の手段だどうする」

 

 

 

「(なんか重いけどどうせ使わず仕舞いだろうし適当でいいっか)誓えるよ親父」

 

 

 

「俺の忍法は一子相伝、鏡目術(きょうがんじゅつ)!忍法者を見ただけで忍法を解析、習得する瞳術そして鏡と歪めれば映ったものも歪む腕しだいでは更に強力にも弱くにもできる忍法故に恐れられ敵を作る故に隠すのだそして敵味方から集めた術を次の世代へと渡す。途絶えたらそれもまた定」

 

 

 

「はぁ、まあ、お年頃は大変ということだすかな?」

 

 

 

「ふざけられるのも今のうちだ」

 

 

 

「う、うわーい。ヨロピクお願いちまつ」

 

 

 

こうして男の厳しい修行がはじまりましたとさ

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ変化し候へ

男は時代の激流に飲まれ月日がたったある日男は武器も身につけず瓢箪と煙管だけを所持しふらりと道をあるいていた

 

「織田の襲来を防げなかったなそれどころか伊賀、甲賀の憎しみ今だ消えず。はぁ~ままならんもんだねぇ」

 

黒地に赤い龍の刺繍の入った着流しを着て左目に(笑)と書かれた眼帯を着けたた男がしばらくあるくとやがて村が見えてくる

 

「この感じいるねぇ三人かな?出ておいでよ」

 

「何しに参った伊賀者が!!」

 

「伊賀者が甲賀卍谷に足を踏み入れるなど言語道断!」

 

男が言うた三人は姿を現す

 

「貴様伊賀の賀神であろう?伊賀者はとっとと家に帰るのが利口だぞ?クックックッ」

 

男・・・・刃はクスリと笑うと

 

「まぁ、ダメって言われても入るけどねぇ」

 

刃はスタスタと卍谷の奥へと進んでいく

 

「ぐぐぐ!!己れ伊賀者が!!!!!」

 

甲賀の男の一人が刀を抜き刃に切りかかる

 

刃に刀があたる寸前刃の体がぶれる

 

コンそんな音が聞こえると甲賀の男は刃を通り過ぎていた

 

「な!通りぬけた!貴様の忍法か!!」

 

「なわけねぇだろ。よけただけだぜ?まだまだ修行が足りんな若僧」

 

「なにおう!このクソガキャ!!!!」グラッ

 

見たところ齢二十位刃に言われ男わ切りかかろうとするが

 

ドサッ

 

「な、何だ!立てぬ」

 

甲賀者は足をプルプルさせ立とうとするも転げ回る

 

「何をしておる!」

 

「貴様何をした!!」

 

「な~に、顎を叩いて脳を揺らしただけに過ぎねぇよ。不戦の約定を忘れたか?今回はこれでお相子にしてやるよ」

 

刃はヒラヒラ手を振りながら去っていく

 

 

 

 

 

 

 

刃が甲賀の里をあるいていると紫色の服にベージュのショートパンツをはいた女が歩いており刃は背後に忍びよると

 

「お胡夷ちゃ~ひっさしぶり~」サワリ

 

刃はお胡夷のショートパンツの中に手を滑り混ませると尻を撫でる

 

「ひっ!!?」

 

「また色っぽくなったねぇ!今度お兄さんとお茶でもどう?」

 

お胡夷はプルプルとうつむきながら震え

 

「殺す!」

 

お胡夷は鬼の形相で刃に殴りかかる

 

「おっと!もう、怒った顔もかあわいいねぇ!」

 

「ふん!伊賀はやはり最低だな!織田襲来を甲賀のせいにしあまつさえ女子を辱しめるとは!」

 

「いやぁ~、織田の襲来は伊賀もしらんのよねぇ(まぁ、クセェ奴はしってるけどな)、もうそんなつんけしないでさもっと仲良くしようよ~。それにさ過去の遺恨よりもこれからの希望に向かっていきようぜ」

 

「ふん!伊賀が何をいまさら」

 

お胡夷は飛び下がりながらクナイを投擲するが

 

ポヨン!

 

「な!(早い!全然みえなかった)」

 

「おほっ!ええ乳やのうけしからんわ!この!この!」グリグリ

 

「くっ!己伊賀ものめ!殺す!」

 

「(殺気)おっとっとこれは失敬桃源郷と間違えてしまった!」

 

「ふん!ならもう一度桃源郷を味わってみるか?」ユサユサ

 

そう言いいながらお胡夷はたわわに実った果実をゆらす

 

「はっ!甘いわそんな罠にかかると思うてか!」

 

「伊賀者よ、口で言うてる割にはずいぶんと鼻のしたが伸びておるぞ?それに御主の逸物も張り詰めているではないか。このような大きい逸物は初めてじゃ甲賀でも見たことない、もしいれたなら裂けてしまうかもしれんのう」

 

そう言いお胡夷は膨張した刃の凶悪な逸物を優しく撫でながら甘い声で囁き、ゆっくりと着物をはだけていく

 

「くっ!今宵の虎鉄はたぎっておるわ!!!!!!」

 

刃は間抜け面で着物を瞬時に脱ぎお胡夷を押し倒す

 

「伊賀者だときろうておうたが御主なかなかの美丈夫じゃのうそれにこの腹に当たる熱した鋼の如き逸物、御主になら抱かれてもよい。」

 

お胡夷は上は既に衣をまとっておらず豊満な乳を刃の胸板に押し付けながら抱きつき刃の首筋を甘噛みする

 

「お胡夷・・・・・・ぐっ!」

 

刃の体から血がお胡夷の肌と口にみるみる内にすわれ血の気が失せて行きやがて刃の力は抜けきる

 

「ふん、伊賀者が他愛もない」

 

お胡夷は服をきなおすと近くの茂みにしゃがみこみ

 

「おえぇぇ!!!(伊賀者に手込めにされそうになったといえばなんとかなるだろう)はぁはぁ」

 

お胡夷が血を吐いていると優しく背中を撫でられた

 

「大丈夫か?お胡夷ちゃん、病気?」

 

「あぁ、だいじょ・・・・な!なぜ生きている伊賀者!」

 

「え?何の話?夢でも見たのかい?」 

 

そこには先程血を吸い尽くした筈の刃が優しく笑いながらいた服もきていたことから幻かと思うお胡夷だったが自分から吐き出された血を見て現実であったと確信する

 

「じゃ、いい茶葉が入ったら誘うね~バッハハーイ(あぶねぇ!!っていうか一回殺されたわ!まじで忍者こぇ~)」

 

「いやぁ、怖い、怖い」

 

甲賀を歩いてくる間に何十もの忍びがでてきたがなんとか弾正屋敷についた

 

「弦ちゃーーーん!あーそーぼー!」

 

叫ぶと襖があき

 

「里が騒がしと思ったら、やはり、刃殿であったか」

 

「飲も」

 

刃はそう言い瓢箪を出す

 

「はぁ、文でも寄越していただけたなら歓迎いたしたものを」

 

「いやぁ、思い立ったが吉日っていうだろ?今回はいい感じに酒が出来上がりそうだから、あらかじめ知らせにきたんだよ。まぁ、次に伊賀に来たとき飲んでけや」

 

「その際はありがたく頂くが、まさか、それを知らせるためだけに?」

 

「そうだけど?」

 

弦之介はため息をつきながら頭を押さえる

 

「さぁ、呑もう!」

 

「弦之介様!曲者です!」

 

刃が弦之介に瓢箪を押し付けていると

 

「あ!陽炎ちゃん!」

 

刃は飛び上がると陽炎の手を掴む

 

「今日もお美しい。どうだろう!これから一献」

 

「賀神殿!?もしや曲者騒ぎも!」

 

「刃殿、だから文を出してくだされと」

 

「いいじゃねぇかよ~。不戦の約定もあることだしよ。ホレ!弦ちゃん呑め」

 

「はぁ~、朧殿には言ってこられたのですか」

 

「あっ、」

 

「言ってこられてないのですね」

 

「お、置き手紙はしてきたし、それより陽炎ちゃん!一緒にのもうよ~」

 

陽炎はすっと刃の側から離れると

 

「弦之介様、皆に知らせてきますゆえ失礼いたしたく」

 

「うむ、陽炎、客間の用意と夕食は刃殿もご一緒だ。どうせ泊まられるのであろう?」

 

「わかってるね!弦ちゃん、じゃあ!朝迄呑もう!弾正は?」

 

「爺様なら所要で出ておりますが夜には戻られるかと」

 

「なら弾正も一緒だな。よし、ホレ俺秘蔵の酒だ!」

 

そう言い瓢箪の酒を弦之介の口に押し付ける

 

「ゲホゲホ!これは良い酒じゃ。陽炎、甲賀の酒も旨いと知らせねばならん。陽炎酒じゃ」

 

「かしこまりました」

 

陽炎は何事もないように受け入れるがその心中は穏やかではなかった。

 

「あ!そうだ!弦ちゃんにお願いがあったんだ!」

 

「いかような?」

 

「弦ちゃんの写真撮らせてよ。この前、開発が成功したからさ。」

 

「その、写真とは」

 

「異国のカラクリだよ。」

 

「ほう」

 

刃は写真を用意すると

 

「もっとこうして!」

 

「な、なにをされる!」

 

そうこうして完成したのは片足を立て気だるそうに手をつきながら室内から外を眺めるようにし、キセルを片手に服をかなりはだけさせた、イケメンの弦之介が行うと色気ムンムンのポーズで写真を撮る

 

「よし!あと、この薬品につけて置けば」

 

「これでよかったのか?」

 

「あぁ、土産があれば一人で甲賀に来たことで朧も剥れないだろう」

 

「朧殿は、むくれるのですか?」

 

「あぁ、弦之介と二人であったーっていと何故、私も連れて行かないのか~とかな。」

 

「そうであったか。」

 

弦之介は着物を正すと微笑む

 

「今度、伊賀で朧との祝言について話すんだろ?纏まるまで暫く掛かりそうだが今のところ順調そうじゃないか」

 

「あぁ、これもそれも爺様やお幻殿、そして刃殿のおかげじゃ。よく朧殿と話す、伊賀と甲賀の遺恨を取り除き両里が共に歩む未来を」

 

「ふっ、その顔を見れば朧を任せて大丈夫そうだな。お前今女の尻に敷かれてる旦那が惚気る時と同じ顔してるぜ」

 

「むっ、しかし朧殿の尻なら敷かれ心地は良さそうじゃ」

 

「はっはっはっ!言いやがる!朧を泣かせたら許さねぇからな。あいつは、俺の妹のような、娘のような存在だ。俺は朧の為なら一国を単騎で落として見せる」

 

二人で瓢箪を交互に傾ける

 

「おっと!そうだこれやるよ。伊賀土産」

 

「首飾り?」

 

刃は一つのロケットを投げ渡す

 

「そこの出っ張り押すと開くぞ」

 

「これかの」

 

弦之介がロケットを開けると

 

「なっ!刃殿これは!」

 

「色っぽいだろ。特別だぞ?」

 

「し、しかしこれは!」

 

「いいんだ、いいんだ、将来の旦那になるんだ!もし、旦那にならない時に返してくれたらいいからさ」

 

「し、しかし」

 

朧の服が着崩れ太ももや肩、胸の谷間や色々とで出ている写真が入っているのである。

 

 

「嬉しいだろ」

 

「弦之介様!お待たせ致しました」

 

陽炎の声が聞こえ弦之介は急いで懐にいれる

 

「弦ちゃん、毎日首から下げてた方がいいぞぅ。他の奴が見たら俺そいつ殺しちゃうぞ」

 

「う、うむ。そうしよう。して、陽炎酒は」

 

「弾正様もお帰りになりましたので、こちらではなく屋敷の中でと思いまして。」

 

「そうしよう。さぁ刃殿」

 

弦之介の案内で奥に入っていく

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ騒ぎ候へ

その日の夜、甲賀の主な面々が弾正屋敷へと揃っていた

 

「しかし、また急にきよったの刃」

 

「いやぁ、悪いな弾正」

 

周りからは険しい睨みが刃に向かう

 

「しかし、歓迎されないのはいつも通りだねぇ」

 

「かっかっかっ!あたり前じゃろうて」

 

刃と弾正は静かに飲んでいると

 

「さぁ、刃殿。」

 

陽炎が刃に酌をする

 

「おぉ!これは陽炎殿が弦之介様以外に酌をするとは珍しいですなぁ!」

 

丸々とした髭面の巨漢、鵜殿丈助が横槍を入れる

 

「その、ようなことはあるまい。鵜殿殿であったな。陽炎殿は美しく、気立ても良い。何度か足を運んだ際、目にしておるゆへ将来よい奥方になるであろう」

 

「ほほぅ!だいぶ陽炎殿がお気に入りのようですな!やはり甲賀の女は良かろうて、伊賀の女は尻まて硬とうと聞きますゆへ」

 

丈助の言葉に甲賀衆が笑い出す

 

「くはははは!硬いとはよう言われる!あははははは!しかし伊賀の女は股も硬たいからなぁ!甲賀の者であれば人のできている、弾正、弦之介、室賀どのと如月殿以外は相手にされんで有ろうな!!それに伊賀の女の尻は硬いとは随分軟弱なようでお主らこれはどうやら布キレより柔らかいようじゃのう!甲賀の女人も可愛いそうじゃのう里に四人しか満足させられる男がいないとわのう!だーーはははは」

 

刃は股間の前でピコピコと指を動かすと膝を叩いて笑い出す

 

「己!伊賀者が!」

 

「やめよ!」

 

甲賀衆が立ち上がるのを見て弦之介が止めるがその内の一人が腰の刀に手をかける

 

「よさぬか!」

 

「甲賀をここまで侮辱されてだまっておられるか!」

 

男が刀を抜こうとすると

 

「すまない、陽炎ちゃん」

 

「なっ!?」

 

刃は陽炎の懐に手をいれる

 

「この伊賀者が!!!」

 

刀を抜いた瞬間に金属音がなり、男の後方に落ちる  

 

「いささか、悪ふざけが過ぎるのでわないか?あそこまで殺気を出して斬りかかろうなぞ」

 

刃は静かに底冷えする声をだす。

 

男の後ろには刀と共にクナイが落ちている。刃がとっさに投げたのである

 

「俺の隣には女人がいるのだぞ!もし、巻き込まれたらどうする!女の顔や着物を下らない喧嘩の血で汚す気か!女人を任務ならいざ知らず下らぬ揉め事に巻き込むんじゃねぇ!!」

 

ビシビシ

 

刃の持つ杯や膳にヒビが入り砕ける。刃からのとてつもない殺気に全員が油汗を流すが腐っても甲賀の上役意識を保つ

 

「刃殿、怒りを納めてくだされ。この者も悪酔いが過ぎた。もう、下がらせますゆえ。この通り」

 

弦之介は刃の前に立つと頭を下げる

 

「弦ちゃんがそこまでするなら仕方ないな」

 

刃の殺気は嘘のように消える

 

「陽炎、代わりの杯と酒じゃ」

 

「か、かしこまりました」

 

「すまぬのう、刃よ」

 

「弾正、少し甘過ぎるんじゃねぇか?」

 

「これは手厳しい」

 

弾正は笑いながら返す

 

しばらくすると陽炎が戻ってくる

 

「すまぬが弦之介よ。あやつがしかと戻ったか確認してきてくれぬか?これ以上客人に粗相があってもいかん」

 

「うむ」

 

弦之介は陽炎と入れ替わるように出ていく

 

(弾正のやつここで弦之介に席を外させるとはどういことだ?)

 

「刃殿、先程は甲賀のものが失礼致しました。」

 

そう言うと陽炎は体を預けながら酌をする

 

「いや何、こちらも無礼を働いた」

 

「なにを仰います。先に挙げられた方以外の甲賀の男は無骨で女子の心など何も知らぬ者ばかり、しかし刃殿はちがう。なぜ私の武器に気づいていたのに咎めぬのですか」

 

「なに、女子のすることに一々目くじらをたてていたら嫌悪な相手の里のおなごなぞ口説けぬであろう?」

 

「まぁ、今宵も私を口説いてくださるのかしら」

 

陽炎はそう言い顔を背けながら頬を染め髪をすくう

 

「勿論」 

 

「ならば、二人で、ゆっくりと飲みませぬか。部屋で」

 

そう言い耳に吐息が掛かる

 

弾正は目を瞑りながら酒を飲む

 

「なに、気になされるな。この丈助が弦之介様には言うておきますので」

 

「うふふ。こちらですわ。刃殿」

 

刃は誘われるがままに客室へと向っていく

 

「さぁ、刃殿」

 

「しかし、よかったのかこんなに月が綺麗に見える部屋をかしてもらって」

 

「良いのですよ。」

 

「にしても、陽炎ちゃんと呑むの初めてか?」

 

「そうにございます。しかし刃殿も酷いお方です。」

 

「ん?」

 

「甲賀の誰が聞いているか分からぬのに口説いてこられ、私がどれだけ切のう思っていたとお思いか」

 

刃はぐいっと酒を煽る

 

「甲賀と伊賀が共に歩む道が見えて来たんだ。そろそろゆっくりと歩みたいものよ。かつて弾正とお幻は恋仲でたったんだ」

 

「弾正様が!?」

 

「声を落とせ。触れ回る話でもない。昔の話さ、その時も祝言の話が持ち上がったのだが織田襲来により二人が同じ道を歩むことはなくなった。あいつらを幸せにしてやれなんだ」

 

「陽炎ちゃん、気をつけたほうがいいよ。今回も何かしらおこるかもね。」

 

「刃殿は何か知っておられるのですか?」

 

「あぁ、甲賀か、伊賀か、はたまた別のところか何かしら動くであろうな。弦之介と朧にはその様なお想いはさせたくないものだ。」

 

刃はそう言い部屋に入ると布団に横になる

 

「刃殿、なればその哀しみ、この陽炎でお忘れくだされ」

 

陽炎は刃の上に股がると着物をはだけて行く

 

「やめておけ。お前は後悔するぞ?そなたの目を見ればわかる愛なき情事などお前を傷つけるだけだ。」

 

刃は陽炎の着物を直そうとするが

 

「刃殿は私がお嫌いでしょうか?」

 

「ぐぬっ」

 

胸に顔を押し付け上目遣いで見る

 

「刃殿」

 

潤ませた瞳で刃を見つめながら口づけをする

 

「この先は逃しはしないぞ」

 

「刃殿のお好きなように」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人の声は夜が開ける直前まで響いていた

 

 

「はぁ、はぁ、んっ」

 

陽炎は顔を赤く染めながら部屋から出る

 

「随分手こずったようだな陽炎」

 

「左衛門殿。えぇ、私の毒でもここまで持つとは。しかも死にかけながらも・・・・・ほんにイヤらしい奴であった」

 

「こちらは陽炎殿が篭絡されるのではとヒヤヒヤであったぞ。して、伊賀者とは楽しめたかの?」

 

陽炎はギロリと丈助を睨む

 

「いい加減にせぬか丈助。伊賀鍔隠れ衆が棟梁の次席に位置するこの男を殺れたのはでかい。不戦の約定があるが女との情事でいったとあらば不戦にも掛かるまい。しかし、陽炎苦労を掛けたのう」

 

「いえ、この事は弦之介には」

 

「あぁ、さて、身なりを整え、明日起こしに来たときに死んでいたようにせねば弦之介様も不信感を強くもたれよう」

 

「そうじゃのう。こやつ泊まった後は必ず弦之介様の見送りでかえっておる。今日だけとは不信になるのう」

 

三人が見る先には口から血を流して倒れている刃の姿である

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ帰り候へ

朝になり

 

「ふぁ~、昨日は良い夜であった。あれ陽炎ちゃんもういない」

 

刃は伸びをすると

 

「さてと陽炎ちゃんの忍法は」

 

刃は陽炎の忍法を意識すると頭のなかに情報がでてくる

 

「ふむ、性的興奮すると吐息から毒が出ると。」

 

「びみょうだな、俺にはいらんがあとだ改造するか」

 

刃はのそりと立ち上がりフラフラと歩き出すと向こうから艶っぽい女性が歩いてくる

 

「お、陽炎ちゃん。おはよう~、昨日は良かったよ」

 

「なっ!刃殿なぜ!?」

 

「まぁ、客で忍だし?」

 

「さ、左様でございましたか」

 

「で、陽炎ちゃん。今夜もどおよ」

 

「し、しかし、他の者の目がありますゆへ」

 

陽炎はそう言い刃から離れ走りだす

 

「これは、加神殿。」

 

「おぉ、如月殿か」

 

「昨晩は陽炎に逃げられましたかな?」

 

「おや、陽炎殿とのこと知っておられたか。いやいや昨日の陽炎殿はそれはそれは愛らしかったですぞ。」

 

「ほほぅ、伊賀には陽炎のような女性でも?」

 

如月左衛門の目がうっすらと開く

 

「はっきり言われては如何か?なぜ陽炎の毒が効いていないのかとなぁ」

 

「答えてくれるのかのぅ?」

 

「なに、ちとばかし昔、様々な毒を飲んで耐性をつけたまでよ死にかけたが陽炎殿ならまさに極楽浄土よ。」

 

刃はカラカラと笑いながら歩いていく

 

「弦ちゃんいる?」

 

「これは、刃殿」

 

「じゃ、帰るよ。浮気したら許さないぞぅ~」

 

「うむ、肝に命じよう」

 

そう言い刃は忍法で空に飛んでいく

 

「やれやれ、嵐のようなお方じゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊賀鍔隠れ

 

 

 

 

 

「いやぁ、楽しかったと。そう言えばなんか忘れていたような?何だろう?」

 

刃は近くの丘に降りると気により掛かる

 

「なんだっけなぁ」

 

「刃様・・・・・」

 

「んあ?蛍火?」

 

肩に白蛇をのせ、紫色がかった綺麗な黒髪の美少女が駆け寄ってくる

 

シャーっ!

 

「痛っ!」

 

刃の指に白蛇が噛み付く

 

「なにをする!」

 

「申し訳ありません。刃様」

 

そう言い刃の指を吸う。舌が指に絡みつき、ゆっくりとねぶられる

 

「蛍火」

 

刃は蛍火の腰を抱きよせる

 

「刃様、これはどういうことにございますか。」

 

「蛍火?」

 

蛍火はジロリと睨むと

 

「体から他の女の匂いがします。指からも刃様と違う不快な味がします。」

 

(しまった!匂い消すの忘れてた!!)

 

「さて、お話を聞かせていただきましょうか?」

 

「ま、まて蛍火!会話にクナイは必要ないだろ!」

 

「いえ、必要ですとも、さぁ、刃様!」

 

刃は全力で走った。恐らく最速記録を叩きだすであろう勢いで屋敷へと帰った

 

ドカン!

 

「だ、誰か!」

 

刃は屋敷の扉をぶち壊しながら転がり入る

 

「「どうなされました刃様」」

 

小四郎と夜叉丸が現れる

 

「小四郎、夜叉!助けてくれ!蛍火が切れた」

 

「夜叉丸、任せた。もともとお前の想い人であろう。これを気に取り返せ」

 

「振られたのにそんなことできるか!小四郎お前がやれ!キレた蛍火は恐ろしくて手がつけれん」

 

「なら」

 

「うむ」

 

「「お力になれませぬ。刃様これにて御免!」」

 

そう言い二人は逃げ出す

 

「カムバーーーーック!!」

 

「どうなされたのですか刃殿」

 

「朱絹助けて!蛍火が」

 

「はぁ、またにございますか。それでは、今宵にでもしっかりと返していただきますぞ」

 

朱絹はため息を尽きながら刃の耳に耳打ちすると。歩いていく

 

 

「助かった~」

 

そう言い刃は屋敷の奥へと入っていく

 

「にぃや、帰って来たのかえ?」

 

「おう、朧。土産だ」

 

そう言い刃は首飾りを投げる

 

「こ、これは!な、な、な、」

 

ボシュンと音を建てて顔を真っ赤にするが写真のはいった首飾りを見続ける

 

「お前もそろそろ年頃、そう言うものを一つくらいもっていてもよかろうに、ほれ、夜とか寂しかろう?愛しの弦之介と共に寝たほうがのう」

 

ニヤニヤと朧を見続ける

 

「なんじゃ帰っておったのか刃」

 

「おう、お幻」

 

「なんじゃ、朧。なにを見ておる」

 

「・・・・・」

 

「朧や」

 

お幻は不思議に思い朧の後ろから覗く

 

「ほう、朧も年頃よのう。しかし些か慎みに掛ける絵ではないかのう?刃よ」

 

「いいんだよ!朧も食い入るようにみているだろ?」

 

「して、刃よ。明日は甲賀弾正とその孫が来るでの」

 

「ほう、随分と急だな」

 

「お主がおらんかっただけじゃ」

 

「あっそ。飯にしようぜ飯」

 

「焦るでない、今朱絹が用意しておるわい。全くお主は幾つになっても童のようなままじゃ」

 

「へいへい」

 

お幻と話しているとゾロゾロと伊賀衆が入って来ると鼻毛が飛び出て、毛むくじゃらのオッサン念鬼が話し掛けてくる

 

「おぉ、刃殿戻っておったか。して、何故蛍火は剥れて刃殿を睨んでおるのだ」

 

ギロリっ

 

「うっ!さては刃殿、また女子をこましたな?どうりで蛍火の機嫌が悪い」

 

チャキ

 

蛍火はクナイをだすと流石の念鬼も黙る

 

「さて、飯を・・・・あれ?」

 

刃は他の膳を見ると、川魚と漬物、旬の野菜が料理されてあるが、刃の膳は米と小魚一匹に具なし味噌汁であった

 

「にぃや、朱絹を怒らせたのかや?」

 

「あ、朱絹ちゃん。俺のオカズは?」

 

「はて、なんのことでしょう。蛍火は止めもうしたが、甲賀から帰ってすぐに女の匂いとは知りませでした」

 

「にぃや、朱絹と蛍火に謝りぃ」

 

「スミマセンデシタ」

 

「「・・・・・」」

 

二人は黙々と食事を取る

 

「おい、小四郎、夜叉、お前ら逃げたよな?」

 

「「ギクッ」」 

 

「魚寄越せ!」

 

刃は腕を伸ばすと二人から魚を奪う

 

「なにをなされるんですか!」

 

「やかましい!お前らは漬物でも食ってろい!あ、朱絹ちゃん米のおかわりを」

 

「御自分でとられてはいかがでしょう」

 

そう言いながら朱絹は米櫃を自分の後ろに隠す、そして米櫃はもう一つあり、蛍火が後ろに隠す

 

「ほ、蛍火。」

 

「・・・・」ギロリ

 

「お幻何とかいってくれ!」

 

「二人に土産とかないのか?」

 

「・・・・・ない」

 

「諦めい」

 

俺がガックリ落ち込むと

 

「して、どのオナゴを抱いてきたのじゃ?ほれ一献」

 

「陣五郎、お前って奴は。いや、黒髪の波がかった、肌の透き通るように白い女でなこれまた具合の良いのなんのって」

 

「ほうほう!して、どのような感じであった」

 

「賀神秘伝四十八手のうち十二手出してしもうたわ。しかし絡み付くようで中々の名器で、一突きごとに奏でる声が」

 

刃が陣五郎の方を見ると陣五郎はどこかへ逃げようとしていた

 

「おい、陣五郎!聞いて無かったのか!」

 

「刃殿!後ろ!後ろ!」

 

「後ろ?」

 

刃が振り返えると笑顔が輝く二人の女性がいた

 

「刃殿?」

 

「刃様?」

 

「お、朧!朧!」

 

「に、にぃや!それは女子も知っておいた方が殿方も喜ぶのかえ?」

 

「今はちがう!」

 

「「御覚悟は?」」

 

「いやぁーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

庭には蓑虫のように簀巻きにされ顔をボコボコに腫らした刃がぶら下がるのであった

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ遊び候へ

「蓑虫ぷらーん。蓑虫ぷらーん。」

 

刃がぷらぷら木の枝から揺れていると、屋敷の一室に甲賀弾正、弦之介とお幻が入っていく。表には小四郎と如月左衛門が控える

 

「鵜殿が如月になった以外は見合いと同じ面子よなぁ」

 

「刃様、お茶は如何でしょう」

 

「蛍火、お茶を飲ませてくれるのは嬉しいよ?嬉しいけどさそろそろ解いてくれない?小便にもいけねぇよ」

 

「その、蛍火は刃様がお望みならば、特殊な聖水ぷれいなるものも」

 

蛍火は頬を赤らめる

 

「かわいいけど!どこで覚えたの!そんなの!」

 

「刃様のお部屋の出荷ようの荷のなかに」

 

「あぁ!俺の小遣い稼ぎのせいか!!」

 

「あの、私はまだ、すか○ろぷれいなるもの覚悟は」

 

「しなくていいから!俺は普通の趣味だから!」

 

「しかし、刃様のお布団の下には連続○頂♥️もっと激しく縛って私を虐めて~嗜虐の宴~との春本が」

 

「あぁーーー!そっちもみてたのねぇ!」

 

「はい!ですので!おいたをお止めになるのでしたら。今巻かれている縄で私を」 

 

蛍火がぶっ壊れた!と叫びたくなる刃を小四郎は全力で無視し如月が聞こうとしても睨んで黙らせる。小四郎は刃の女絡みの問題に関わりたくないのだ!例え不戦の約定を破ろうとも

 

「にぃや、まだ吊るされているのかえ?」

 

「朧!兄をたすけよ!」

 

「にぃやと蛍火は仲睦まじいくてうらやましい」

 

朧はニコニコしながら扉を開け、お茶を持っていく

 

「刃様、おいたを止めていただきとう思います」

 

「いや、あはははは」

 

このての嘘を嫌う刃は笑って誤魔化そうとするが

 

ガリッ!

 

縄の隙間から蛍火の爪が体を引っ掻く

 

「ほ、蛍火?大好きな刃様を引っ掻いているよ!」

 

「刃様に群がる薄汚いメスは如何様な者でございますか?朱絹殿?伊賀のメス?それとも甲賀の売女どもでございますか?」

 

「ほ、蛍火ちゃ~ん。刃様いたいよ~、愛が肉を裂いてる!」

 

目にハイライトが戻った蛍火は

 

「も、申し訳ございません。刃様」

 

瞳にうっすらと涙を浮かべながら刃の傷口を舐める

 

「あ、ありがとう。痛みは引いたよ」

 

嘘である。舌の先だけで舐めるとは言うものの実際グリグリされて痛いだけである

 

「で、でしたらもそっと」

 

「あぁ!あぁ!朱絹!助けて!朱絹!」

 

「何故そこで朱絹殿を呼ばれるのですか!」

 

「ほら!小便行きたいから!蛍火は傷の手当てでいそがしいから!朱絹にね!」

 

「ならば!」

 

「あっ!蛍火!ダメ!」

 

蛍火は刃の袴を卸すと褌をペイっととってしまう

 

「こ、これが伊賀一と言われた刃様の刃様!なんと猛々しい」

 

「こら!やめなさい!人前だから!」

 

刃はブラブラさせながら騒ぐが

 

「ひゃあ、ひんひゃま、ほはふひのくひへ」

 

「(ここで勃たせたらダメだ。素数だ!素数ってなんだ!トンカツにつけるものだ!それはソースだって、違う!)」

 

「騒がしい!お主ら・・・・・何をしておるのじゃお主ら」

 

部屋から出てきたお幻は頭を抑える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は少し遡り

 

「お待たせいたしました。」

 

朧は茶を今回はこぼさず三人の前に置く

 

「弦之介様に伊賀に来て頂くのは二度目ですね。今宵は夕餉を召し上がっていってほしゅうござります」

 

「ありがたく、御早晩に預からせていただこう。して、刃殿は如何したのじゃ?」

 

 

外からは刃の声が響く

 

「この間、甲賀に行った際、女人の匂いを着けて帰ってきたと蛍火に折檻されておりまする。ふふふ」

 

「伊賀も以前にまして騒がしいのうお幻婆」

 

「あやつが騒ぐおかげで退屈はせんよ。時を動かそうとあやつなりに考えてじゃ。ワシらの孫の祝言も一番乗り気なのはあやつじゃよ。これで一歩進めるとな。あやつも政略結婚とかは嫌ろうておりのう、二人が恋で結ばれるから喜びおって」

 

「刃殿らしいですな。我らもあのように仲睦まじい夫婦のなりたいものじゃな朧殿」

 

「・・・・・はい」

 

朧は顔を赤くして俯く

 

「にしても騒がしいのう」

 

お幻は立ち上がり扉を開けると、四人目に信じられない光景が目に入ってきたのだ

 

「お、朧殿、伊賀では仲睦まじいものはこうなさるのか」

 

「申し訳ございませぬ!申し訳ございませぬ!」

 

刃が下をさらけだしながら男の象徴をブラブラさせ蛍火に口を開かせているのだ。明らかに変態的性交が行われようとしていると思ってもおかしくない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刃と蛍火はお幻からの説教が終わり、監視役として朱絹がつけられ部屋で会談していた。

 

お幻も目を離すとどうなるか気が気でないのだ

 

「刃殿、仲睦まじいようでありもうしたな」

 

「弦ちゃん、しっかり朧の手綱にぎっとけよ。尻に敷かれたらとんでもねぇぞ」

 

「にぃや!」

 

大きい声を出したが弦之介の前だと思いだし顔を赤くする

 

「かぁ!祝言の日取りを後で決めるだけだろうに!もっとイチャイチャせんかい!若人がなさけない!お兄ちゃんはね!悲しいよ!よし!ゲームしよう!」

 

「これ刃!よさぬか」

 

「お幻ちゃんよう。こいつらには遊べるうちに楽しく遊んでほしゅうてのう。お幻ちゃんと弾正のときは何もできんで」

 

刃は目に手を当てる

 

「はぁ」

 

「とうに昔のことじゃろうて」

 

刃はパット顔をあげると

 

「ならツイスターゲームしよう」

 

刃はさっとルールを説明すると

 

「今日はこのルーレットで手足を置く場所を決めようと思いまーす。それでは朧!弦ちゃん!用意!」

 

「し、しかし」

 

「にぃや、ま、まちぃ」

 

二人が渋るがとあることをそれぞれ耳打ちする

 

「さて、準備オーケー?」

 

「う、うむ」

 

「お、おーけにございます」

 

「ルーレットスタート!あ、ちなみに勝った方には、負けた方の俺の知ってる範囲の昔話してあげる」

 

ルーレットは、刃、お幻、弾正の順に回された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「す、すまぬ朧殿」

 

「げ、弦之介様」

 

二人は顔と顔が今にもくっつきそうな近さで体も力をぬけばくっつきそうである

 

「にゅほほほ!これよ!これ!」

 

「はぁ、婚礼前の男女が不埒ではありませんか?刃殿」

 

「その説教は蛍火にしてくれ朱絹」

 

弾正とお幻は途中から縁側でお茶を飲みだしたので俺がテクニックででる的を操作し遊んでいる

 

「しかし、刃様は何を耳打ちしたのでごさいます?」

 

「ん?朧には、はしたない女っ手思われずに弦之介とイチャイチャできてくっつけるって」

 

「まぁ」

 

朧の腕がプルプルしてくる

 

「弦之介!もう少し視線下げてみろ」

 

「なっ!?」

 

弦之介は朧のはだけた胸を見てすぐに目を瞑る

 

「きゃぁ!」

 

朧が崩れ弦之介も巻き込まれ二人で重なり合う

 

 

「・・・・!?」

 

「も、申し訳ございませぬ!お見苦しいものを!」

 

朧も弦之介も顔を赤くする

 

「さて、後はお若い二人に」

 

ガシッ!

 

「待ちやれ、にぃや」

 

「朱絹と蛍火も、三人でやりぃ。こんな恥ずかしいのをさせるにぃやを止められんかった罰としてふたりもやりぃ!」

 

この時二人は朧に心底感謝した

 

「刃殿、負けたら如何いたそうか。」

 

「あっ!弦ちゃん、ずりぃ!」

 

「朱絹と蛍火はなんかあるかや?」

 

「「なら、5日間刃殿(様)を自由にできる権利が欲しいです。今回の説教等や今後について話会いがおわっておりませぬゆえ」」

 

「にぃやは?」

 

「その逆で!5日自由にでき!今回の件を水に流すことで!」

 

ここに男と女たちの負けられぬ闘いが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝負が進むと

 

「くっ失礼します刃殿」

 

「うぷっ!」

 

刃はブリッジしており、朱絹は胸が刃の顔面を圧迫するように開脚状態で四つん這いであり、蛍火にあっては刃の下半身を跨ぐようにし、足の方に頭が向いている

 

「きゃ!じ、刃様!当たっております、わたしの股に硬いものが!あっ!グリグリしないでぐさりませ!」

 

「刃殿、んっ!あまり息を掛けないでくださりませ」

 

「もがもが」

 

「「あんっ!」」

 

弦之介は目を閉じ念仏を唱え初め、朧は目を皿にし、食い入るようにみている

 

「んっ、刃様!グリグリして私の力を奪うのはずろうございます!あぁんっ!」

 

「モゴモゴ!」

 

「あぁん、刃殿。そこで話されては!咥えないでくだされ!あんっ!はぁはぁ!だめです今胸から顔を話されたら股が見えてしまいますゆえ!胸に埋もれてくださいませ!」

 

「あぁん!刃様!硬い!」

 

「モゴモゴっ!」

 

「きゃつ!」

 

刃のものに押され前に崩れてしまう

 

「あぁ、負けてしまいました。」

 

そのあとも続き

 

「刃殿、あまり見ないでくだされ」

 

今度は朱絹がブリッジし、刃はその上に多い被さるように位置するようになった

 

「そろそろ諦めたらどうだ?朱絹?忍とはいえつかれたろ」

 

「なんのこれしきにございますれば」

 

刃は右手がさらに奥に指示され

 

「んっ」

 

刃の顔が、再度胸にうまる

 

「モゴモゴ」

 

「うぐっ!刃殿腹を叩くのはずろうございます」

 

「モゴモゴ!モゴモゴ!モゴモゴモゴモゴ!」

 

「そのようにされては!きゃつ!」

 

朱絹は手を滑らせ崩れる

 

「ふはははは!俺の勝ちだ!」

 

「やれやれ、騒がしい。またか刃」

 

「お幻ちゃん」

 

お幻の目には息を荒げ、乱れた服装の朱絹の上にこれまた乱れた服装の刃が股がり、蛍火は刃は睨み、朧は顔を真っ赤にしている

 

 

「覚悟はできておろうな」

 

「い、イエス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後お幻に怒られたとさ。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ動き候へ

駿府城

 

「して、徳川の跡取りについて良きあんは無いのかのう」

 

皺だらけの顔に顎が膨れ上がった老人、徳川家康が、小柄の痩せ細った老人に語りかける。周りには武士の出で立ちの男が一人と忍が一人のみ

 

「長男、竹千代様と次男、国千代さまにござりますれば、竹千代様にあっては不穏な噂は絶えずして、しかし両者のお家争いに会っては血を血で洗う惨劇、重臣守役にいたるまで骨肉の争い」

 

「ふむ、竹千代はワシの子ではないとの噂か」

 

「成長するにつれ清談な顔立ちであるものの似ておらぬとほっほっほっ」

 

「そのようなことどうでも良い。してなにか無いのか?天海」

 

「ここは武家らしく剣の十番勝負をと思いましたが、これまた徳川の侍をこのようなことで潰すのは惜しい。なれば忍による十番勝負にて決着をつければよろしいかと。忍にあらばさして痛くも痒くもなし。」

 

「よかろう」

 

「お待ちを!」

 

そこへ一人の忍が割ってはいる

 

「なんじゃ、服部半蔵」

 

「はっ、もし伊賀と甲賀をお使いになられるのであれば、今一度御一考の程を、初代半蔵より賀神の逆鱗に触れることなかれとのことを伝えられておりますれば」

 

パシッ

 

扇子を閉じる

 

「時代将軍は忍法対決にするかは御前試合を見て決めよう」

 

「お待ちを」

 

「くどい!」

 

「・・・・・・」

 

「天海、すぐに文を飛ばせ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊賀お幻屋敷

 

「刃様!お許しを!蛍火は壊れてしまいますゆえ!何とぞお許しを!」

 

「はぁ!はぁ!刃殿!朱絹にもお情けを!」

 

屋敷の一室からはここ5日間艶声が鳴り響いていた

 

「刃様!御婆様がお呼びです。」

 

「小四郎か」

 

刃は部屋から出てくると小四郎についていく

 

お幻は神妙な赴きで座っている

 

「お幻ちゃん、どうした?」

 

「御前試合じゃ、伊賀と甲賀の」

 

「へぇ、それで?最初は夜叉丸を連れて行こうとおもうたがお主を連れて行こうと思う」

 

「なぁ、お幻ちゃんはどう思う?」

 

「さてのう」

 

「俺は臭いな、なぜ御前試合なんだ?たく、あいつらの祝言が間もないというのに全く」

 

「なにもなければ和睦が成立いたす」

 

「本気でそう思っているのか?」

 

「主もこれを待ちのぞんだのであろう」

 

「あぁ、無理やり和睦するのも簡単だかできるなら死んでいった奴らを犬死にはしたくないものだ。」

 

「主が本気を出せばこの長きに渡る因縁も終わっていたのでは無いか?」

 

「買い被り過ぎだ。そんなことならとっくに終わらせているさ。なぜ同じ人が争わなければならないのだろうな」

 

「それが定めというものじゃ」

 

「・・・・そうかい」

 

刃は縁側に立つと

 

「朧」

 

思い出すのはくりくりとした目の可愛らしい子供

 

「成すべきことを成せなかった俺に朧は光をくれた・・・・・そしてあいつと弦之介が会い弦之介も新たな光となった。俺はあいつらには幸せになって欲しいと思う。」

 

「そうじゃのう。願わくば平安の世を生きて欲しいものじゃ」

 

刃が思い出すのは、にぃやと叫びながトテトテとついてくる朧と小生意気につんけんしてくる幼き日の弦之介である

 

「朧は泣き虫でなぁ。よく泣いていた。それがどうだ今や恋煩う女になった」

 

「そうじゃのう」

 

「もし、昔に戻れるとしたら、弾正と平安の世を生きたいか?」

 

「いまさら思うても先無きこと。いかにお主の秘術とて時はもどせまい?」

 

「まぁな」

 

「さて、明日は駿府へと立つ」

 

刃は一人縁側で空を眺め続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駿府城

 

今、御前試合が始まろうとしていた。控えるは大御所徳川家康、徳川家指南役柳生宗矩、徳川忍組頭服部半蔵、伊賀のお幻、甲賀弾正

 

 

そして

 

「まさか、相手がお前とはなぁ将監」

 

刃の目の前には蜘蛛のような出で立ちの男が立っている

 

「かかか!まさかお主とはなぁ」

 

二人は睨み合う

 

「草水炎」

 

「ぬう!それは火紋字の!?」

 

「かっ!」

 

刃は炎を吐き、将監は炎をよけると痰をはく

 

「ほっほっほっ!甲賀卍谷衆が風待将監が淡はにかわのこどし粘りはその百倍よ、捕まればいかに刃とて逃げられん」

 

「ひっひっひっ!伊賀鍔隠れが加賀の前には如何様な忍法であろうと形無しよ」

 

刃と将監は庭で火の玉と痰を飛ばしあい牽制し合うものの火の玉のスピードは忍からすれば遅い

 

「将監よ、痰だけがお前の忍術か?」

 

「ぬかしよる!」

 

将監は歯の隙間から糸を出すように撒き散らし、刃は屋根へと逃げるが、最上部において腕が捕まる

 

刃までの間には蜘蛛の巣のようなものが出来上がっている

 

「かっかっかっ、さて、ゆっくりねぶるとするかのう」

 

将監は獲物を捕まえた蜘蛛のように近寄るが

 

「阿呆が!草水炎!」

 

今までにない豪火がまるで爆風のように広がり蜘蛛の巣を焼き払う

 

 

ぼっ!

 

炎の中から燃えかけるなにかが飛びだす

 

それはゴロゴロと転がると煙りを出しながら小刀をかまえる

 

風待将監である

 

将監は痰を、刃は炎を、打ち合う

 

 

「もうよい、やめさせよ」

 

大御所、家康公の一声により

 

「「それまで」」

 

お幻と弾正の声により二人は攻撃をやめる

 

お幻と弾正は家康の前に頭を下げると将監はその後ろに行き家康に頭を垂れる

 

 

 

 

 

「よう、あんたが今代の服部か?」

 

「さよう、しかし大御所の御前無礼であろう」

 

「先代の服部にはやられたよ。まさか俺が引き分けるとはなぁ。だがよう、お前は俺を止められるかい?」

 

「・・・・・・・」ギロリ

 

「・・・・・・・」

 

家康の顔が険しくなり

 

「刃よ。控えよ」

 

刃はお幻の後ろにいくと他は土下座しているところ片膝をつき軽く頭を下げるのみ

 

「まさか柳生の隣国にこのような者がおったとは、この宗矩不覚にござる」

 

「先代、服部半蔵より伝え聞いてはいたがこのものらの忍法は常のものを越えております。そして、ここにいる賀神は初代や先代服部半蔵をもってしても引き分けることしかできなかった化け物にございますれば」

 

「うむ、伊賀のお幻、甲賀の弾正。たいへん良いものを見せてもらった」

 

「「はっ!」」

 

「して、徳川の世継ぎを決める為。命賭けの忍法勝負をしてはくれぬか?」

 

「あ?」

 

ドスの効いた刃の声とともに一帯には殺気が充満する

 

「お幻、帰るぞ」

 

「徳川に逆らうと?」

 

大御所徳川家康、殺気のなか堂々と返す

 

「逆らうねぇ?服部が不戦の約定、次は徳川の御家騒動の為に戦ってしねと?戦ならいざ知らず」

 

「家督争いも、戦も、何も変わらぬ」

 

ピシッピシッと周りの砂利にヒビが入る

 

「伊賀、甲賀、ともにたくさんの血を流した。次流す血が天下のためならいざ知らず!御家騒動だ?嘗めてるのか?」

 

「家督争いで城内骨肉の争いが起きておる」

 

「だからどうした」

 

家康の君主としての覇気と刃の殺気があたりに立ち込める

 

「控えよ刃!伊賀鍔隠れが棟梁はこのお幻じゃ」

 

刃は家康と睨み合ったまま何も語らないが弾正が口を開く

 

「もとより、甲賀と伊賀は400年の怨敵どうし、徳川の御為といわずとも、初代服部半蔵様より定められし不戦の約定といてくださればすぐにでも」

 

「伊賀とて、もとより」

 

「お幻!弾正!」

 

「かっかっかっ!臆したならそう言えばよいものを」

 

「黙れ将監!この意味もわからぬ愚か者が!」

 

家康はニヤリと笑う

 

「服部」

 

「御意のままに」

 

「よくぞ申した服部!しからばこの2巻に各々十人の忍者の名を記せ」

 

それぞれが巻物を受けとる

 

「お幻、小四郎か夜叉を外せ。これからの伊賀を担うのはどちらかだ。どちらも腕は戦闘向き、今後何かあっても大丈夫であろうよ。それに、女の棟梁なら苦労も多かろう」

 

「うむ、主の予感があたりよったの」

 

お幻は巻物に名を書くと家康に渡す

 

「これをもって、次男国千代派は甲賀に、嫡子竹千代派は伊賀に徳川家三代将軍の命運を託すものとする。双方、闘い殺しあった末、この秘巻をもって生き残った者を勝者として一族栄録千年を約束しよう!!」

 

「くそったれが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲賀十人衆

 

甲賀 弾正

甲賀 弦之介

風待 将監

地虫 十兵衛

霞  刑部

鵜殿 丈助 

如月 左衛門

室賀 豹馬

陽炎

お胡夷

 

 

 

 

伊賀十人衆

 

お幻

賀神 刃

小豆 蠟斎

雨夜 陣五郎

蓑 念鬼

筑摩 小四郎

薬師寺 天膳

蛍火

朱絹

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ刃と成り候へ

駿府河原

 

「これを甲賀卍谷へ」

 

「これを伊賀鍔隠れへ」

 

そう言い二人は刃と将監に巻物をわたすと将監は走りだす

 

「孫の恋愛にほだされ、祝言をと思っておったやさきにこれとは、しょせん星がちごうたか」

 

「儂らの時もそうであったのう。儂も若かりりしときはお主を恋慕うておったぞ、お幻」

 

「今さら言っても栓無きことじゃろうて」

 

「しかし、良いのか刃よ、将監は言ってしもうたぞ?」

 

「くそったれが!!」

 

二人が刃を見ると刃の目からは涙がこぼれていた

 

「動きにきづけなんだ!」

 

「これもまた定めよ」

 

「ふざけるな!お前らが別たれ!何故あいつらまで別たれなければならんのだ!!あと、少しだったのに!あと、少し!」

 

「刃よ、これが忍の定めじゃ。お主がようわかっておるじゃろ」

 

弾正の言葉に刃は膝をつく

 

「なぁ、伊賀と甲賀で国取りをしようぜ!もう、毒は回ってるんだ!この期なら伊賀と甲賀で!」

 

「我らもとより、忠義をたてたみじゃ」

 

「諦めい」

 

「お前達が言えば皆耳を貸す!力じゃだめなんだよ!皆を!これからの安寧には皆が慕う上が必要なんだ!それは俺じゃねぇ!弾正とお幻か弦之介と朧のどちらかでなければならぬのだ!頼む俺の手をとってくれ。もう、嫌なんだ。明るい明日を望む若者が骸となり絆が刃へと別たれるのは!もう、たくさんだ」

 

刃はそういい泣きながら二人に手を差しのべる

 

「「すまぬの、これも忍と産まれた定めよ」」

 

刃は力なく腕をおろす

 

「して、弾正よ、お主甲賀十人衆はよく知るまい」

 

お幻はニヤリと笑うがすぐに体を硬直させ苦しむ

 

「ぎ!がああああ」

 

お幻の喉に針が刺さっていた

 

「十人?九人の間違いであろう?」

 

弾正は懐から巻物を出すと指を噛みきる

 

「刃、お主の巻物はいただいた。情にほだされるから腕がなまるのじゃ」

 

弾正はお幻の名前を巻物、忍別帖から血で消す

 

「さらばじゃお幻」

 

弾正はもう一本お幻に針を吹きとどめをさす

 

「忍法争いとはこういうものじゃと、わかっておったろうに」

 

お幻の目を閉じさせる弾正はどこか寂しそうであった。そして弾正は立つと口から針を出し刃に針を向ける

 

「かはぁーーーーーー!!!」 

 

グサッ!

 

「おっ・・・・・お・・・幻」

 

お幻は弾正のが放った針で弾正の心臓を貫く

 

「かっかっかっ」

 

川に倒れる弾正

 

お幻はその口から血を取り忍別帖から弾正の名を消すと空へとほおる

 

足首に飾りを着けた鷹がもちさっていくのを見てお幻は弾正の胸の上でこときれる

 

「だん・・・・・じょう」

 

二人は川下へと流れている。二人はどこか笑っているようにも見えるほど穏やかな表情であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「認めるか」

 

刃は顔を上げると元々死んでいた目はもはや光を吸い込むほどに濁っていた

 

「なんだ!それは!何故愛しあったものが殺しあう!死んで一緒になれると思うなよ!馬鹿どもが!」

 

そして返り血で眼帯はまるで狂とかかれているが如く

 

「狂った世の中でまともに生きようとおもったのが悪かったよ!さぁ!狂おうじゃねぇか!!!どこまでも!!ひーひっひっひっひっひっ!!はぁ、疲れた」

 

刃は指を鳴らすとお幻と弾正の遺体は消える

 

「さて、帰るか。くひ」

 

刃は走り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刃が走る。夜を徹して。

 

刃の忍法には常識ならざる速度で移動するすべもある

 

 

「あれは」

 

刃の目には将監と戦う伊賀衆がめに入る、いるのは蜘蛛の巣にかかる念鬼、小四郎、夜叉丸、蠟斎と巣から逃れている蛍火

 

「鎌鼬」ひゅるるるるる

 

将監が近付こうとした瞬間に将監と伊賀衆の間を鎌鼬が切り裂いていく

 

ざっ!

 

夜の森のなか深紅の双眸が闇すら飲み込まんと怪しく光る

 

「将監、伊賀と甲賀の和睦。どう思う」

 

「はっ!虫酸がはしるは!伊賀の臆病者が!」

 

将監の言葉に

 

「はっ!気が合うのう!こちらも甲賀との和睦など吐き気がしていたところであったわ!」

 

蠟斎が返す言葉で言う

 

 

「あぁ、そうかよ。なら流させてやるよ。血をな」ひゅ

 

「かっかっかっ!死ね伊賀むっ!」バシュッ!!

 

「・・・・・・」ひゅるるるるる

 

刃はゆっくりと後ろを向く

 

「お主は地虫十兵衛」

 

いつ、渡されたか。地虫は忍別帖を加えると一気に逃げる

 

「追うぞ!」

 

「「「おう!」」」

 

念鬼の声で蛍火以外が行こうとするが

 

「待て夜叉丸。お前は残れ」

 

「刃様、いかがなされた」

 

夜叉丸は振り替えるが蛍火がわって入る

 

「刃様、ご無事で何よりにございまする」

 

「後にしろ蛍火」

 

刃は蛍火をのける。今までにない行いだ

 

「刃様!?」

 

蛍火を無視し夜叉丸の正面に立つと

 

「今回の忍法勝負、忍別帖に夜叉丸、お前の名前はない。それはお幻に時代を担う者を一人外させたからだ。だからあえて伝えておく」

 

「はっ!」

 

「夜叉丸よ、忍法勝負が終わったら、俺は伊賀を抜ける。お前が俺の右腕となれ」

 

「なっ!?」

 

夜叉丸は驚きの余り固まる、里抜けは即ち伊賀を敵に回すことを意味する。それを自身に告げるということは断ればころされ、頷いても殺される可能性をはらんでいる。

 

そして何より長きに渡り里を支えた忍からの言葉と信じたくなかったのだ

 

「夜叉丸、始めに徳川でもおとすか?くっくっくっ」

 

いかれている。現在徳川を敵に回すということは国対一人か二人程度を意味する。それも誰かに聞かれたならば即咎人である。まさしく狂人の言であると夜叉丸の頭は警告をならす

 

「夜叉丸よ、共に行かぬか?」

 

「何故、私でございますか」

 

「俺は甲賀との和睦を望み。徳川に潰されたなら次に潰すのはどこだろうなぁ。俺はお前の能力を気に入っている。それに女だと任務に出すのに躊躇してしまうからなぁ。はっはっはっ」

 

「・・・・・私に伊賀を裏切れと?」

 

「いや、俺は新しく伊賀と甲賀の忍びを混ぜ新たな忍びを作りたい、そうだな棟梁は弦之介と朧の子にしたいのう。名は最後の狂った定めにしたいからのう、狂賀そう狂賀衆としよう。狂賀衆伊賀流なんとか、っていいと思わない?」

 

「・・・・・甲賀と組めと」

 

「もう、たくさんなんだよ。何故愛する者が殺しあわなければならぬ。何故過去の怨みつらみを並べる。くだらん!見よこの幻術を!」

 

刃は夜叉丸に、敵対のままのビジョンと、平安の世ビジョンを見せる

 

 

「しかし、私は忍!」

 

「夜叉、共に来い」

 

優しく、しかし夜叉丸の思考を呑み込むように刃の声が通る

 

忍の心と刃と過ごした夜叉丸としての心が争う

 

「我らで最後にするのだ。血を流すのは」

 

「御意」

 

刃は笑う夜叉丸は伊賀でも攻撃力はかなり高い一国落とすのに夜叉丸の力は楽をするためにほしかったのだ

 

「夜叉丸、これより、忍法勝負の死体をここに書いてある場所に回収せよ」

 

「はっ!」

 

「いけ」

 

夜叉丸は早速将監の遺体を回収して走り去る

 

「刃様、ご無事でなにより。何故始めにに蛍火でわないのでしょう!蛍火なら刃様のいかれるならどこまでもっ!」

 

刃は蛍火に口づけをし黙らせる

 

「あたり前だ。お前の居場所は俺の側だ」

 

蛍火の腰に手を回し抱き寄せる

 

「じ、刃様!言っていただかねばわからのうございます。」

 

「なら、言わずとも解るよう。体に刻んでやる」

 

刃は蛍火の着物を剥ぎ取る

 

「きゃ!お待ちを!せめて水浴びをっ!」

 

「今なら引き返せるぞ。選べ、俺か里か」

 

「・・・・・」

 

蛍火は無言で刃に体を預ける

 

「さぁ、刻み込め!蛍火!俺の隣に居続けろ!」

 

「あんっ!はい!・・・・・はい!んっ!蛍火は刃様にどこまでも!!あんっ!どこまでもついていきまする!!!」

 

「んっ!」

 

「ああんっ!」

 

「刃様!お慕いしております!」

 

「あんっ!」

 

森の中に蛍火の声が響きわたる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛する者よ決め候へ

夜があける前に刃は寝ている蛍火を背負いながら走る

 

「む?」

 

刃が走っていると川の近くで伊賀者に囲まれるお胡夷を見つける

 

ざっ!

 

「くっ!新たな伊賀者か。お主は賀神であったな」

 

「小四郎、蛍火を」

 

刃は小四郎に蛍火を預けると

 

「やぁ、お胡夷殿。何故伊賀へ?」

 

「なに、弦之介様が心配でのう」

 

刃は鼻をひくつかせる

 

(血の匂い、一人や二人ではない。こいつら甲賀にいきやがったな?)

 

「ならば、お胡夷殿、この刃が案内しよう。他の者では不安でおろう。」

 

「甲賀に帰って確認してまいる!」

 

お胡夷は逃げ出すが念鬼が追う。

 

「逃がさぬは」

 

「お主らはあとからこい」

 

刃も続き

 

念鬼は髪の毛を伸ばしとらえようとするがお胡夷はクナイを投げる

 

「ぬうっ!」

 

念鬼は木から滑る

 

「やったか!」

 

「かあっ!」

 

念鬼は髪の毛でクナイをとっており杖をなげる

 

パシッ!

 

「ぬう!何をされる!刃殿!」

 

「まぁ、落ち着け念鬼」

 

それとと言うと

 

「お胡夷殿もだ。」

 

お胡夷の足首には糸がつけられているのにお胡夷も気付く

 

「よもや、片足で俺から逃げられると思うか?」

 

「ぬう」

 

「なに、弦之介のところに連れていく」

 

「弦之介様は無事じゃろうな」

 

「知らぬ、だが知る術はある。とあることから手を引くと約定されよ。さすればお主を生かして甲賀に帰そう。弦之介の安否も確認させよう」

 

「あい、わかった。何から手を引けというのじゃ」

 

「それは、『御免!』忍ぽっ!」

 

「なっ!?」

 

刃が言葉を言う前に背後から貫かれる

 

「お主ら同じ伊賀者同士で」

 

「はっ!」

 

「うぐっ!」

 

お胡夷は頭を殴られ気を失う

 

「て、天膳様!何故刃様を!」

 

「黙れ小四郎!案ずるな刃殿ならば暫くすれば戻る。それより不可解なことは刃殿が忍法争いを使い何かをたくらんでいること、このままでは弦之介を取り逃がしかねん。」

 

「そうじゃのう、刃にいたってはここに捨て置き先に屋敷の弦之介を片付けるとしよう」

 

伊賀衆はお胡夷を担ぐと走り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くして、左衛門と刑部が刃を発見する

 

「これは」

 

「くくく、都合が良いでわないか」

 

「しかし、何が起こっているのじゃ!」

 

「それも、こやつになり聞けばよかろう」

 

刑部は刃の頭を泥へと押し付ける

 

「さあ、左衛門」

 

「おう」

 

左衛門は瞬く間に刃の姿に変装する

 

「しかし、いつみても凄いものよのう」

 

「ふっ」

 

軽く笑うと刑部は消え、左衛門は走り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ」

 

程なくして刃も起き走り出す

 

「天膳の野郎。死体はないし恐らく捉えたかなら屋敷で敵をおいておくならあそこか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊賀お幻屋敷

 

 

「はぁ、はぁ、恐らく捉えたなら塩倉だろうな」

 

がらっ!

 

刃が塩倉をあけるとお胡夷はボロ布一枚で上半身の一部だけが隠れるように縛られていた

 

 

「はぁ、はぁ、お胡夷殿。無事か?」

 

「殺せ!」

 

「はぁ、はぁ、」

 

「伊賀者に辱しめられ生きてはおれぬ。一思いに殺せ」

 

お胡夷は泣きながら言うが

 

「はぁ~、嘘はいらん。情事をしたときの匂いがせん。嘘であろう?」

 

刃が周りを見渡すと干からびて伸びている足が見える

 

「蠟斎をやったか」

 

そう言いお胡夷に近くと縄を引きちぎる

 

「何を」

 

「すまぬな」

 

刃は自身の来ている着流しを脱ぐとお胡夷に掛ける

 

「いつも、辱しめようとしてくるわりには、優しいのう」

 

「合意なくいたしてもつまらん」

 

「のう、伊賀と甲賀で何が起きておる」

 

刃は目を伏せると

 

「聞きたくば条件を飲め」

 

「条件が解らぬゆえ受けられぬがどうじゃ?ワシの体ではその代金とならぬか?」  

 

お胡夷は掛けた着流しを開く

 

「ならば甲賀と伊賀の和睦に力を貸せ」

 

「和睦じゃと?」

 

「なに、戯れ言じゃ」

 

刃は座ると

 

「不戦の約定が解けた。弦之介ならばこちらが害意を持っている以上無事であろう」

 

「なんじゃと!」

 

「なぁ、徳川を滅ぼさないか?」

 

「ふっ、それこそ戯れ言だな」

 

お胡夷はそう言うと

 

「ふっ、縄といてくれた礼じゃ」

 

刃の上に股がると刃に口づけをすると

 

「のう、お主の術はなんなのじゃ?まこと面妖よのう」

 

「俺の術は媚薬だよ」

 

「んはっ!」

 

「体臭や息、分泌物に媚薬が交じり相手を操る」

 

嘘であるが使えるのもまた事実

 

「んあっ!体が」

 

刃が体をお越し上になる

 

「冗談ではない。お主が欲しいのだ、お胡夷」

 

「ああっ!」

 

「さぁ、これから長いぞ」

 

塩倉からは声が響き渡る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

賀神の忍法により永遠に続くかと思う時間のなかでなぶられたお胡夷は一般には見せられない顔と姿をしひっくり返されたカエルのような姿で痙攣している

 

「おほ、おほぉぉ」

 

足音が聞こえてくる

 

「ちっ、結局墜ちなかったか」

 

賀神は地面に溶け込むように消えていく

 

ギーーッ

 

「むおっ!凄い匂いじゃ、蠟斎のやつめ随分楽しんだようじゃのう。むう、しかしこうなっては楽しめそうにないわい」

 

「(念鬼か、あいつはこちら側に来そうにないしいっそのこと)」 

 

賀神が忍びよろうとすると

 

「念鬼殿、これは!?念鬼殿が?」

 

蛍火と陣五郎、そして賀神の姿をした男が現れる

 

「儂が来たときにはこうなっておった。恐らく蠟斎であろう」

 

「なんと、ふっ、しかし、甲賀者め当然の報いじゃ」

 

賀神の姿をした男はお胡夷の姿に座り込むと指を握る

 

「(お胡夷、お胡夷)」

 

「あぁう、あぁ」

 

「(お胡夷、お胡夷)」

 

指を握りながらお胡夷と合図を送りあおうとする

 

「どうした、刃殿。お主も楽しむのか?」

 

ギロッ

 

蛍火の睨みに気が付かず笑っている

 

「蛍火の蛇の毒が抜けていなかっただけだ」

 

「蛍火、また刃殿を毒牙に掛けたのか、今度は何をしたのじゃ?ついに他の女に子でもできたか」

 

賀神の姿をした男は手を振って否定する

 

「念鬼殿」

 

「蛍火!?」

 

蛍火は光を失った目をしながら立っている。手にはクナイが握りしめられている

 

「じ、冗談じゃわい!じゃから落ちつけい!」

 

「・・・・・」クワッ!

 

 

 

「(お胡夷)」

 

「(兄様)」

 

やっとお胡夷の返事がくる

 

「(お胡夷、どうなっておる)」

 

「(兄様、俵の隙間に、忍別帖なる巻物が。十名の名が記され、不戦の約定が溶け十名による忍法争いが始まっております。弾正様、地虫殿、将監殿の名が消えておりもうした。ですが爺を1人殺りました)」

 

「(よくやった、お胡夷)」

 

「(兄様、私を殺してくださりませ。賀神から情報を引き出すため籠絡しようといたしましたが、この様で、ここまで辱しめられ何も引き出すことかなわず。生き恥をさらせぬ)」

 

「(賀神は死んだ)」

 

「(先までおった、兄様奴は生きてます)」

 

「(お胡夷、あいわかった)」

 

「(あぁ、兄様)」

 

賀神の姿をした男、左衛門は刀を抜くとお胡夷に突き刺す

 

「(ちっ、こちらにもってこれれば便利だったが。まぁ、いいか・・・・・しかし、殺した理由がわからんな。不利になるだろうに)」

 

賀神は様子を眺める

 

「何をしておる!刃殿!!」

 

「・・・・・この様では情報は出ん。なら、殺しておくのが安全であろう」

 

「・・・・・まさか刃殿が女子を殺すとはのう」

 

左衛門は立ち上がると忍別帖を回収すると倉から出ようとすると

 

「お待ちくだされ!朧様!」

 

「これは!!お前達がこんな酷いことをしたのかえっ!!」

 

朧は中の惨状を見て声をあらげる、そして

 

「ぐああああああ!!!!!」

 

朧に見られたことにより左衛門の変身がとける

 

「きゃあああああ!!!」

 

蛍火の悲鳴が響き、その後の左衛門は早かった。襲いくる念鬼に蛍火をぶつけ、朧に刀を投げつけるが、天膳が朧を突き飛ばし刀は天膳の肩に刺さり膝をつかせる

 

陣五郎は後ろから掴まれ、朧を追ってきた朱絹のほうへ投げつけられ二人で吹っ飛ぶ。これを行うは霞刑部

 

 

二人は屋敷へと向かい走っていく

 

刃はその後を追っていく



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。