聖杯探索RTA (人権が欲しい)
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part1

はーい、よーいスタート。

 

英霊との絆を育む(意味深)世界を救うRTA、はーじまーるよー。

 

計測開始はメカクレ少女こと、マシュ・キリエライトに起こされてから。計測終了時は1部ラスボスであるゲーティア撃破時。

ちなみにゲーム開始時にプレイヤーとなる主人公の名前が決められるのですが、ここは効率を考えてホモ。にしたかったところですが、実はこのゲーム主人公の名前によって英霊達との好感度が変わることが偉大なるホモ達によって判明している為、デフォルトネームである藤丸立香にします。性別は男です(確固たる意思

 

主人公の藤丸君がメカクレちゃんに説明されながら移動している最中は短縮箇所もなく暇なので今のうちに本RTAの説明をしたいと思います。

 

本RTAはゲーティア撃破までの第一部攻略ルートです。本RTAにおける難点であるのが、ゲームの都合上第一から第七までの特異点を攻略してからではないと、ゲーティアがいる特異点である冠位時間神殿ソロモンが発見すら出来ないので戦いを挑むことすら出来ません、第二に、ソロモンとの戦いに挑む前の魔神柱達の足止めとして、一定以上の英霊達と絆を結ばなければそこで詰んでしまう、と言うことです。(もっと寄越せバルバトス…!

恐らくここで何千何万という数のホモ達が援護に来てくれる英霊の数が足らず散って行ったことでしょう。

そこで本RTAは第七特異点を攻略するまでの絆を結んだ英霊達を増やしつつ、無駄なイベントを避け時間短縮を測らなければなりません。

 

そろそろあの場所に着くはずなのですが…着いたようですね、ここがオルガ、ことオルガマリー所長が説明会場にしている中央管制室です。主人公はカルデアに入る時のシミュレートを受けたことによる後遺症ですぐにここからオルガ所長に叩き出され、マシュと共に主人公の自室となるマイルームに向かいます。

 

余談ですが、カルデアの床で爆睡から起きた際、これからも旅を共にする(強制)フォウさんこと比較の獣、キャスパリーグに会いますが、この時は癒し要員と言うかの様な立ち振る舞いをして、付いてきます。なお、主人公が秩序、善ではないと、彼にその感情を吸われ、カルデアが崩壊することになります。(数多のホモの死体達)

 

マイルームに付いた際、ロマニ・アーキマンことDr.ロマンに会いますが、ここで正体を知っていることを暗示させる様な発言をしてはいけません。特異点を攻略していくうちに、Dr.ロマンとの仲は深まって行きますが、この段階では主人公はDr.ロマンにとって、オルガに怒られた一般人のマスターなのであって、周囲に隠している自分の正体を知っているかのような立ち振る舞いをすると、警戒されまくってRTAに支障が出るどころの話ではありません。

 

Dr.ロマンと他愛のない話をしていると、中央管制室、及び中央発電室から火災が発生したと言うアナウンスが流れ、Dr.ロマンはそれをなんとかする為に中央管制室に向かい、主人公もその後を追う事になります。ここで死にかけのマシュに出会い、手を握りながら特異点にレイシフトすることになります(お前ノンケかよぉ!

 

無事、特異点にレイシフトしましたね、こ↑こ↓がチュートリアルこと炎上汚染都市冬木です。

こちらを起こしてくれたマシュとキャスパリーグも居ますね。

起きて早々ですが、ここで襲い掛かってきた敵エネミーをマシュを指揮し、倒すことになります。ここではどんなに指揮が下手でも勝てますが、無駄にマシュの体力を消費させることはガバなので的確な指示で倒します。

 

余談その2になりますが、このゲームではマスターである主人公が指揮し、サーヴァントが動くのですが、絆レベルが足りなかったりすると、マスターの指示を無視し、自分勝手に動きます。ですが、大体のサーヴァントは絆レベルが0でも指示を聞いてくれるので問題ないでしょう(フラグ

ちなみにですが、的確な指示を行い、敵を倒した場合は通常よりも高い絆ポイントが貰えます、じゃんじゃん稼ごうね!

 

戦闘終了後、しばらくするとDr.ロマンからの通信が入ります、そこで現状に対する説明と、霊脈に向かえとの指示が出るので大人しく従います。

 

霊脈の近くに来ると何処からか、甲高い悲鳴が聞こえた為に声の主人を救出に走ります、走った先にはオルガ所長が骸骨に襲われています。お前生きてたのかよお!?

敵エネミーを倒すと、オルガ所長が仲間に入ります、が、何かをしてくれる訳ではないです。(絶望

 

オルガ所長と共に霊脈に付くと、本RTA最初のリセットポイント、召喚になります。

今回はゲーティア撃破RTAですので、指示に応じてくれる強い英霊が当たりです。例を上げると、ケイローン先生やカルナですかね。カルデアの召喚の使用上、英霊召喚時には極限まで霊基を落とした状態で召喚されます。これには色々理由がありますが、長くなる上、知っても豆知識程度にしかならない為、今回の説明ではカットさせて貰います。

上記の理由から、霊基を落としてもなお高い、神性を持つサーヴァントが一番の当たりです。

 

召喚が始まりましたね、ここで彼らが来てくれるとありがたいのですが…

姿が見えました、どうやら今回はメルトリリスの様ですね、彼女は複数の女神を複合したハイ・サーヴァントで、その都合上神性も有していると言っていい為、他の神性のないサーヴァントよりも初期能力が高いです。それだけなら当たりなのですが…彼女は被虐趣味であり、指示をあまり聞いてくれません。その上、彼女は耐久力がなく、敵の攻撃を避け続けるオワタ式を半強制されます。ですが、再走はしたくない為強行します。そんなもん誤差だよ誤差!

 

英霊召喚に都市探索を開始する…前に所長からの有難い説教を聴いていると、敵エネミーが現れる為、初のメルトリリスとの戦闘になります。ここでの戦闘はメルトリリスは最初の戦闘、ということもあり、指示を聞いてくれますが、ここの指示をミスると次からの戦闘でメルトリリスは絆レベルを地道に上げるまでほとんど聞いてくれません。ですのでここを失敗すると再走になります。

 

なんとか失敗することなく戦闘を終えることが出来ましたね…戦闘終了時にメルトリリスがサーヴァントの場合にのみ行われる演出が入ります。ここで行われる演出はメルトリリスが敵エネミーにトドメを刺した場合にのみ起こり、メルトリリス固有のスキルである、メルトウイルスによって相手を吸収します。本来霊基強化もとい、レベル上げには本来種火、と呼ばれる強化用素材を用いないといけないのですが、メルトリリスだけはこの規則を無視し、敵エネミーを撃破した際にもレベルが上がります。

 

敵エネミーを倒し、メルトリリスに吸収して貰いながら進んで行くと、シャドウサーヴァントとの戦闘に入ります。

この戦闘はマシュとメルトリリスの2人がかりで戦っていた為、最初は優位に進むのですが、敵シャドウサーヴァントの援軍が来ると、マシュの経験が薄く、かつメルトリリスも吸収して育っているとは言え、まだレベルも足りない為劣勢になります。が、ここで一定時間戦闘をするとキャスニキが援護してくれる為、こちらが一定時間耐えると勝利が確定します。

 

敵シャドウサーヴァントを殲滅した後、キャスニキとの会話が始まりますが、何故かマシュの命がけの宝具開帳試練が始まります。なんでだよぉ!?

 

無事にマシュが宝具を開帳することが出来ました…ここでマシュとの絆レベルが一定レベルに達していないと宝具を使えないのでみんなは絆を上げようね!(1敗

 

マシュの宝具が使えた所で今回はここで終わらせて頂きます。閲覧ありがとうございました。

 

 




誰か書いてくださいお願いします!なんでもしますから!(なんでもするとはry


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裏話1

気分が乗ったので初投稿です。


人類の歴史は繰り返される。

それが絶望を生み、滅亡に繋がるとしても。

 

____

 

マシュ・キリエライトにとってその少年は何処か不思議に見えた。

経歴はごく一般の家庭に生まれ、ごく一般の学校で学び、日常の中でマスターとしての適性を見出され、カルデアに来ただけの至って普通の少年だ。

平々凡々、ごく普通の少年だと誰が見ても言うだろう。

マシュはそんな少年に好感を抱いていた。だが、マシュには少年が何かを急いでいる様に見えた。

 

なんてことはない、誰にだってそんなことはあるだろう。そうマシュも思い、その時は特に何も思わなかった。

今にして思えば、この瞬間が少年にはわかっていたのかもしれない。それがわかっていればまた未来は変わっていたかもしれないのに…

 

____

 

「ああ、やっと繋がった!」

 

ロマニ・アーキマンは2人が無事だったことに胸を撫で下ろした。

2人が生きていることは観測していた為、わかってはいたものの、実際に見て確認しないと安心出来ないのは人間の性だろうか?

だが、息を付く暇はない。通信も不安定であり、いつ切れるかもわからない為、矢継ぎ早に今の状況、これからすべきことを伝え、通信を終えた後、ロマニ・アーキマンはやっと、一息つくことが出来た。

ロマニは観測を続けながら、考えていた。

 

年若い少年少女に人類の未来を託す残酷さに。本来自分達大人が彼らを支えなければいけないのにも関わらず、自分達はここから何も出来ないまま、見ることしか叶わないのだ。

そんな自分達を信頼して従ってくれる優しさに、ロマニの瞳から一雫の涙が溢れ落ちた。

 

そんなことを考えていると、彼らは霊脈に着いたらしい。予想以上に速い到着に、嬉しくて思いながら、涙を拭いながら通信を再開した。

 

「ふたりともご苦労様!これで…」

 

「はぁ!?なんで貴方が仕切っているのロマニ!? レフは? レフを出しなさい! レフを!」

 

「うひゃあぁあ!?」

「しょ、所長、生きていらしていたんですか!?」

 

驚きながらも、ロマニは喜ばずにはいられなかった。あの爆発から無事、生き延びたのだ。何か、奇跡が起きたに違いない。

世界に感謝しながらも、手と口を休めることは許されなかった。

所長と対話をしながら、状況を説明し、一先ずは、サーヴァントを召喚する運びとなった。

カルデア中を駆け回り、一つだけ見つかった召喚に使う魔力を補ってくれる使い捨て補助礼装、通称呼符だ。

 

「これを使って、助けてくれるサーヴァント、つまり英雄を呼ぶんだ」

 

「どんな方が来るのでしょうか… 少し楽しみですね、先輩」

 

「あぁ、そうだね、マシュ」

 

「ちょっと?話してるとこ悪いんだけど、今は一刻を争うの! 早くして頂戴!」

 

急かされた立香は、少し慌てながらも、しっかりとした動きで言われたとおりに召喚を始める。

 

「凄い魔力反応だ!これなら凄い英霊が期待出来…」

 

通信が切れたことはわかったが、彼らは目を離すことが出来なかった。召喚に応じた彼女が放つ圧に、存在が違うことを身を持ってもっ、実感させられたのだ。

 

「快楽のアルターエゴ、メルトリリス。心底嫌だけど…貴方と契約して上げる、光栄に思いなさい?」

 

周りの誰もが彼女からの圧によって、動くことすら出来ない中、藤丸立香だけは前に進み、こう言った。

 

「よろしく!召喚に応じてくれてありがとう! 仲良くなれるといいな!」

 

そう言いながら右手を差し出す。

 

「結構よ。私は私が面白いと思ったから召喚に応じただけ。履き違えないでくれる?」

 

差し出された右手を見てそう言った。

 

「あはは…手厳しいな… それはそうとっ!?」

「どうやら敵みたいだ、手伝ってくれるとありがたいんだけど…」

 

「言われなくても倒して上げるわ、こんな雑魚に、仮にも私のマスターが倒されたとあったら私の経歴に傷が付いちゃうもの」

 

そう言った通り、マスターの指示を受ける前に、敵を即座に殲滅する、その動きはまるでクラシックバレエを彷彿とさせる様な…そんなことを考えていたらメルトリリスから声がかけられる。

 

「何をぼーっとしているのよ、私の華麗なる動きを見ていなかったのかしら?」

 

「ごめんごめん、見惚れちゃってさ…」

 

「なっ何を言ってるの!?そう言うのはいいから早くすべきことを教えなさい!」

 

そう早口に言うと

 

「説明は僕がしよう、いやあ、通信が復旧したけどいつ話しかけるべきか困ったよ、所長も動きが止まってるみたいだし…」

 

「何が止まっているのよ!ちゃんと私は仕事出来るわよ!今しがた喋ったロマニ・アーキマンに代わって、私が説明します。まずは…」

 

冷静になった所長によって説明され終わると

 

「いいじゃない、宝探し。面白そうじゃないの」

 

そう言い、原因を探そうと歩き出し、雑魚を蹴散らしながら進んで行く

 

「急いでそこから離れてくれ!この反応は…!」

 

「………!」

 

「あら、成り損ないのサーヴァントじゃない。貴方の力量を確かめる為にも指揮は任せたわ、マスター?」

 

「最善を尽くします…!」

 

「ええい!こうなったら頑張ってくれ!立香君…!」

 

戦闘は圧倒的だった。

彼女の持ち前の素早さに鎌を持ったシャドウサーヴァントはなす術も無く、ただ突き、落とされるのみ。

その刺突を避ける方法を考える隙すら与えず、だが自らには一切触らすことすらない。

その舞はとても可憐で…まるで、何かのショーを観ているような気分だった。

 

マスターとしての指示はしたものの、彼女に言わせてみれば、無くても勝てる。ただその程度だろう。

その(戦闘)に見惚れてしまっていると、ある一つの事に気付く

 

「メルトリリス、このまるで溶けているようなこれは…」

 

「あら、いい質問ね。気分が乗っているから答えてあげようかと思ったのだけど、どうやら第ニ陣が来たみたいね」

 

「良ク気ヅイタナ… 我ガ気配ニ」

 

「そんなに殺気を撒き散らして隠れていたつもりだったのかしら?」

 

「言ワセテオケバ…!」

 

最初は先程の戦闘の様にメルトリリスが優位に進めていた。だが、敵シャドウサーヴァントの援軍が到着し、状況が打って変わって不利になる、先程から、攻撃が擦りもしなかったメルトリリスに攻撃が擦り始めており、マシュや、マスターの援護なしでは危なかった場面も増え始めた。

 

「この程度の奴ら…私のレベルが足りていれば!」

 

「ハ。 未熟未熟。 戯レルノモ、ココマデニシテオコウ。 ソノ御首(ミシルシ)、頂クトシヨウ」

 

「メルトリリス!」

 

「そうはさせねえよ!神の怒り(アンサズ)!」

 

そう叫びながら乱入して来た男による攻撃により窮地を脱する。

 

「一体今度は誰だ!?」

 

「名は明かせねえが…この狂った聖杯戦争のキャスターをやってるぜ」

 

「キャスター!?味方なのか!?」

 

「おうともよ!そこの嬢ちゃんらを見てたら血が熱くなってな、とりあえず味方だと思ってくれりゃあいい!」

 

キャスター、そう名乗った男の援護もあり、シャドウサーヴァント達は敗れることとなる。

 

「コンナ筈デハ…」

 

溶けて行くシャドウサーヴァント達を見ながら言う。

 

「礼は言わないけど感謝はしてあげる。光栄に思いなさい?」

 

「はっ、手厳しいこって。それはそうとそこな溶けてる奴はどう言う事だ?通常サーヴァントは霊基が崩壊すると、消滅する筈なんだが」

 

「なんで貴方如きに私の能力を教えなければならないの? まあだけど、そこに聞きたそうにうずうずしてる観客もいるから教えてあげる」

 

「私の能力(イデス)は、森羅万象をドロドロに溶かす。 溶かした物は私の血肉となり私の糧となるのよ!」

 

「へえ、それは大層なこって」

 

「あら?恐れを成したのかしら? まあ仕方のないことね。 全身が凶器であり、無限に成長する私に恐れを成さない者はいないのだから」

 

「嬢ちゃんに恐怖を抱くほど戦士としちゃ落ちぶれていねえよ! 槍がなくても心は同じってな!」

 

そう言い切ったキャスターにメルトリリスは視線を向ける。

 

「そう、つまらない」

 

興味を失ったと言わんばかりに視線を外す。

 

「お?期待外れの言葉だったか?そりゃすまん! ところでだ、盾の嬢ちゃん」

 

キャスターはマシュに声をかける。

 

「私…ですか?」

 

「マシュがどうかしましたか?」

 

心無しか震える声で言いながら、マシュの前に立つ藤丸立香。

その姿にキャスターは在りし日の新兵達を思い出す。(そうだ、あいつらはいつも…)

そこで一旦思考をやめ、言葉を返す。

 

「おうとも、そこの嬢ちゃんは見た所サーヴァントと人間の複合体って所か?」

 

「それがどうかしましたか…?」

 

「いや何、取って食おうって訳じゃねえ、何か悩んでたようだから聞いてみようと思ってな。先達として後輩の役にたまには役になってやろうとな?」

 

「そうだったんですね…すいません…」

 

「いいって事よ!そんで嬢ちゃん、何を悩んでいるんだ?」

 

マシュはポツリ、ポツリと話始める。

 

「私…英霊の力を借りているのに宝具が使えないんです…」

 

キャスターがそこで言葉を区切るように言い放った。

 

「そんなことはねえ筈だ、英霊として戦えるのならばただ魔力が詰まっているだけだろうよ」と。

 

「え、じゃあ私でも宝g…」

 

「本当に宝具が使えないならいい方法があるぜ」

 

「それは本当ですか?」

 

割り込む様に藤丸は言った。

 

「ああ、なんなら今からやってくか?」

 

「え!いいんですか?マシュ、出来るか?」

 

「はい!いつでも行けます!」

 

嬉しそうな声色を出しながら声を掛け合う二人。

 

「そうか…なら…神の怒り(アンサズ)!」

 

急に襲いかかって来たキャスターの攻撃に対し、何をすれば良いか聞こうと意識を向けていた藤丸が奇跡的な反応をする。

 

「危ない!マシュ!」

 

「え?きゃあ!」

 

間一髪身体を滑り込ました藤丸の援護により距離を離す。言わば緊急回避とでも言えるものだろう。

 

「何故こんな事をするんだキャスター!」

 

「言っただろう坊主、今ここで宝具を使えるようにしたい、と」

 

そこで会話を終わらせる様にキャスターの追撃が迫る。

 

「ぐっ…やるしかない…乗り切るぞ!マシュ!」

 

「はい…!」

 

だが、決意を固めた所で英雄に対して勝てるほど現実は甘くない。

防戦一方になり、所々軽い火傷も身体中から見えるようになってきた。

藤丸は耐える中こちらを見ているメルトリリスに視線を向けるが手助けをしようとは考えていないらしい。

彼女の援護を得てこの場を乗り切ると言う考えはその場で捨てられてた。

 

「そろそろでかいの1発貰っとくか?ほらよ!」

 

マシュに対して迫る火炎に対して諦観のようなものを抱いていた。

だが、視界の端から駆けよって来る藤丸の姿を見て脳裏に走馬灯のようなものが流れる。

彼女の決して多くはないが大切な思い出。その中に突然1日も経たずに入り込んで来たその姿に彼女の身体は既に動いていた。

 

「ああアァァ!」

 

マシュの後ろで彼女を見ていた藤丸にはその姿が垣間見えた。

立派な街並みに疲れながらも一生懸命生きている人々。そして…それを護る偉大な一人の姿が。

 

「ヒュー!やるじゃねえか嬢ちゃん!この攻撃からマスター共々無傷で護りきるなんてなあ!」

 

そこで正気に戻った藤丸がマシュに駆け寄る。

 

「大丈夫だったか!?マシュ!?」

 

「先輩…私…宝具を使えたんでしょうか…?」

 

「ちゃんと使えてたぜ!坊主も褒めてやりな!嬢ちゃんはもう一端のサーヴァントよ!」

 

「やっと繋がった!巨大な魔力反応が検知されたが大丈夫だったかい!?」

その言葉に対して未だ唖然としている所長とマシュに変わって藤丸が答える。

 

「マシュが頑張ってくれました…!」

 

「そんな…先輩の必死な姿を見ていたら助けなきゃって思ったら身体が勝手に…」

 

「健闘を称えあってる所悪いんだが坊主、仲間に入れてくれねえか?」

 

驚異は残っている事を思い出した藤丸がその場から飛び退き、警戒しながら声を発する。

 

「さっきいきなり襲って来て今度は一体なんだ…?」

 

「理由なんて戦ってる最中に説明したじゃねえか、それに結果的に宝具が使えるようになって対した怪我も負ってない」

 

警戒をしながら悩む素振りを見せたあとに藤丸が答える。

 

「正直、まだ信頼は出来ていない、それでも…キャスター、信じてみたくなった。一時的な物でも仲間になってくれないか?」

 

「おっ、決断が早いのは好きだぜ。ほんじゃまあ、いっちょすべき事でも話し合うか!」

 

その顔には嬉しさと安堵が浮かんでいた。




偉大な先人やその後を追う人々に感謝を


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