【WR】がっこうぐらしRTA_全員生存ルート【完結】 (アサルトゲーマー)
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1キャラクリ~アウトブレイク発生

初投稿でぇえええええええす!!



↓主人公の生態(気になる人向け)
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=226622&uid=35520


 全員救う(全員とは言ってない)RTAはーじまーるよー。

 

 このRTAを走るにあたってニコやツベやハーメルンを検索したのですが、なーぜーかー、ひとつも動画(小説とは言っていない)が投稿されていなかったので私がレギュレーションを作成しました。それに伴い世界一位です。がっこうぐらしRTA流行らせコラ!

 

 計測開始は「はじめから」を選択してから。計測終了はエンディング後の「つづく」が表示されるまでとします。

 一番最初にキャラクリエイトです。ここは入力速度を考慮してランダムを選びました。

 

 ファッ!?

 レアキャラの盲目ちゃん「雪野 しずく」が出ました!これはもう勝ち確定です!

 それはなぜかというと初期スキルに「合気道」があるからです!緊急回避アイテムのない状態なら必ず死んでしまう背後掴みを食らった場合、QTEが発生しそれに成功すると必ず振りほどけ、さらに組み付いてきた相手に致命傷を与えることもある神のスキルです。今後屑運の可能性がありますがここだけでかなり短縮できるので続行します。

 

 興奮冷めやらぬままに次に技能ポインヨを振ります。「体力(HP)」「筋力(戦闘力)」「持久力(スタミナ)」「知力(クラフト能力)」「直感(危険察知)」の五種類ありますが、今回のチャートはとにかく「奴ら」の中を突っ切っていくことが多くなるのでキャラクリで振れるポインヨは「持久力」に全て振ります。当たり前だよなぁ?

 特に持久力はダッシュやゾンビに絡まれたときに消費しまくるので通常プレイでも振っておいて損はないでしょう。持久力と体力が少ないときにゾンビに絡まれた場合高確率で乙ります。やだ怖い…。

 ちなみに「合気道」のスキルはスタミナが潤沢にあるほどQTEが楽になります。だからスタミナにポインヨを振っておく必要があったんですね。

 

 

 

 

 

 

 オープニングはキャンセルだ。

 

 このゲームの良心的なところはスキップできないムービーが二種類しかないところですね。それについては後ほど説明いたします。

 開始地点はランダムですがここはあまりタイムに関係ありません。このあと時間経過でアウトブレイクイベントが起きるので、めぐねえにちょっかいでもかけに行きましょう。

 現在画面はほとんど真っ暗ですがこれは盲目ちゃんの特徴で、ごく至近距離(約3メートル)しかプレイヤーには見えないんですね。音は通常通り聞こえるのでヘッドンホホやイヤンホホを使うと仲間や「奴ら」の位置を把握しやすいですよ(必須)

 当然RTAなので試走をいくつも重ねているためいくら視界が狭かろうがこのあたりは私の庭みたいにすいすい走れます。へっ甘ちゃんが!

 

 移動中に今回のチャート解説でもしておきます。

 本RTAはめぐねえを含めた学園生活部+αの全員生存脱出エンドを狙います。なぜかというとめぐねえ脂肪ルートはくるみちゃんが必ず噛まれてしまう上にくるみちゃんが居ない状態で防衛イベントが発生するので難易度がクッソ激烈に高いのでリセ案件が多発するんですよね。他のルートでは主人公以外全員脂肪ルートなどもありますがクッソ激烈に後味が悪い上タァイムも全員生存脱出ルートより遅いのでこれまた見送り。

 ちなみに全員生存なので圭ちゃんと太郎丸もちゃんと救いますよ~イクイク。

 

「あら、雪野さん」

 

 へい先生!エッチな画像あるかい?

 はい、本作のメイン先生めぐねえこと「佐倉めぐみ」です。ことあるごとに死にそうになる要介護ヒロインです。ペッ!

 なんとゲーム版がっこうぐらし、ゆきちゃんの補習を行っておりません。アニメや漫画からやってきた人はここで躓くことが多いです(2敗)

 つまり屋上まで行く用事を作ったりアウトブレイク後のエスコートをしておかないとこの時点でめぐねえが氏にます。キツスギィ!!

 

 さて、もうここでやる事はなくなってしまったのでアウトブレイクまで適当にめぐねえと話しておきます。

 そしてアウトブレイク直後はリセ案件が大量に発生するので今のうちにチキンセーーーーブをしておきましょう(n敗)

 ちなみにセーブ中も時間が経過するエイリアンアイソレーション方式なので適当にセーブするのは、やめようね!(3敗)

 

 

 

 アウトブレイクイベントはキャンセル出来ません。大人しくめぐねえと危機に陥りましょう。

 

 イベント抜けたらめぐねえの手を取ってすぐ教室を出ます。もたもたしてると「奴ら」が集まってきて脱出が困難になります。

 通常プレイでも時間が経つたびにデコイが少なくなるのでとにかく急ぎましょう。脱出地点はこの時点で三つ存在します。

 

 まず親の顔より見慣れた屋上。次に二週目以降限定で地下。最後に学校の外です。

 今回は一週目なので実質二択ですが、学校の外はバリバリの武闘派キャラでも装備が整っていないとかなり乙りやすいので大人しく屋上にイクゾー!

 

 進行ルートにあからさまにモップとかドライバーが落ちてます。モップは低威力ながら範囲が広く怯み値が高い有能武器なのですが、今回はドライバーだけ拾います。

 ドライバーはアイスピック姉貴みたいに使うことが可能で急所をひと突きすることができると一撃決殺できます。しかも緊急回避アイテムやクラフトアイテムとしての側面もあるので序盤はとにかく拾っておいて損は無いでしょう。

 

 ちなみにですがアウトブレイク時に「彼ら」をぶっ頃すとめぐねえの好感度がめっちゃ下がります。しかし背に腹は代えられませんので大人しく謗りを受けましょうぞ。

 

 

 

■■■

 

 

 

 雪野しずくさんは不思議なひとだ。

 いつも目を閉じてるのに見えているようにすいすい歩くし、いつもよくわからないことを口走るし、まるで結果が見えているように経過を歩む。

 だから不思議で……どこか、恐ろしかったのだ。

 

「雪野さん!どうして…!?」

 

 何か恐ろしい事が起きた。それが何なのかは分からないが、周りから生徒や先生の悲鳴が聞こえる。

 慌てる私の手を取ってくれたのは雪野さんで。その手に引かれるまま私は校内を走り回り…そして、衝撃的な場面を見てしまった。

 

 雪野さんが、ドライバーを、級友の喉に突き入れる瞬間を。

 メチリと湿り気を帯びた音が鳴り、ドサリと人が倒れる音。

 そして人を殺しても、のっぺりとした無表情で佇む姿を。

 

「行きましょう、センセイ」

 

 雪野さんは私の質問に答えることなく、私の手を引いて階段を登っていく。

 そしてまたも生徒に襲い掛かられる雪野さん。そして彼女は今度は足を引っかけ、階段の下に突き落とす。

 見なければよかったのに、私は階段を転がっていく生徒を目で追ってしまっていた。

 

 踊り場に広がる、赤い花。生徒の首は曲がってはいけない方へ向いている。

 

「死んだ」

 

 感情が無いように淡々と呟かれる雪野さんの言葉。私は気分が悪くなり、口を押さえた。

 

「行きましょう、センセイ」

 

 先ほどと抑揚の変わらない言葉。私は悪魔に心臓を掴まれたイケニエのように、その言葉に従うほか無かった。

 私は雪野さんを恐ろしい()()と思っていたが、それは間違いだ。

 

 雪野さんは

 

 

 怪物だ。

 

 




好評なら続きます


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2屋上脱出~チョーカーさん救出

わりかし好評だったので調子に乗って初投稿です。


 ひたすら「奴ら」をぶち頃しまくるRTAはーじまーるよー。

 

 今回は屋上に到着したところから。屋上の扉をくぐると同時にめぐねえを屋上にシュウウウウウウウッ!超!エキサイティン!

 もたもたしていると「奴ら」が扉を押し開けてやってくるのでさっさと戸締りします。ゾンビ怖いな~とずまりすとこ…

 

 この時点で「奴ら」の正体ははっきりしていないので、そんなのをぶち頃がした私を見てしまっためぐねえは腰を抜かしてえぐえぐ泣き始めます。これもタイムを出すための致し方ない犠牲…いわゆるコラテラルダメージというものです。

 屋上にいたゆきちゃんとりーさん……「丈槍ゆき」と「若狭ゆうり」が何事かと駆け寄ります。しかしこの間も「彼ら」の攻撃は止みませんので二人が事情を把握するまでひたすら耐えなければなりません。耐え、あっ。

 

 あっちょっと待ってもらって……(ガバ)

 

 指が滑って扉をぶち破られました。あーもうめちゃくちゃだよ。

 シャベルゴリラはまだ居ないうえ覚醒もまだなので私がすべて対処します(絶望)

 

 といっても序盤ですからね。よほどの下手を踏まなければ死ぬこともありません。

 あっおい待てい!ここでゆきちゃん噛まれると詰むからそっちに行くんじゃあ無い!食らえアイスピック!(ドライバー)

 

「あっ、えっ、なんで……」

 

 ゆきちゃんの目の前で「彼ら」をぶち頃がしたので正気度ががくんと下がりました。はいはいコラテラルコラテラル。

 「彼ら」の処理が終了し、一息ついたものの空気は最悪。めぐねえはずっと泣いてるしゆきちゃんはボーゼン。りーさんに至っては「あなたねっ…」って言いそうなくらいのやばい顔をしてますよ。ライダー助けて!

 

「助けてくれ!先輩が!」

 

 おっと、噂をすればなんとやら。学園生活部のゴリラこと「恵飛須沢くるみ」のエントリーだ!

 っていうかよくあのゾンビの群れを怪我人連れた状態でやってこれましたね。やはり戦闘民族…。

 さて、ここで必要な人材は出そろったので再び戸締り。今度は簡単に開けられないようにロッカーでバリケードを作りましょ。

 

 わっせ わっせ(ドンガラガッシャーン!!)

 

 とまあ、バリケードを作っている間に先輩は死に、「奴ら」へと変貌してしまいます。ここで代わりに先輩をやってもいいんですがくるみちゃんの覚醒が遅くなる上に不和フラグを立ててしまうので大人しく見守りましょう。

 

 くるみちゃんのシャベルが先輩だったものに突き刺さった瞬間、ここで大きなフラグが立ちました。

 ここに居るめぐねえ、ゆきちゃん、りーさん、くるみちゃんの4人が事件が一過性のものではないと悟り、長期間の籠城を決意します。つまり原作通りです。

 めぐねえが欠けていた場合はリーダー不在のため主人公がそのポジションに収まることになります。しかし皆からの好感度が低いとそれぞれが勝手に行動したりいなくなったりして防衛計画はめちゃくちゃになってしまいます。だから、めぐねえが必要だったんですね。

 

 ここまでくると一週間後に訪れる雨の日まで彼女たちが死ぬことはありません。安心して探索しましょう。

 

 が、一日目の夜は大人しく屋上で過ごします。レベルがまだまだ低いのでぶっ続けで活動しているとすぐ氏んでしまいますからね。

 今ここで好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。火照った体にコンクリートの冷たさが気持ち良いのら……。

 

 

 

 

 

 

 おはよーございまーーーーす!!

 

 朝になったらとりあえずゆきちゃんの寝顔写真をガラケーで撮ります。これを専門用語で盗撮と呼びます。

 その後めぐねえをたたき起こし(事件があったせいで興奮してなかなか寝付けずさっき寝たばかり)これから校内を探索する旨を伝えましょう。

 

「だ、だめです!昨日あんなことがあったばかりなのに一人で出歩くなんて!」

 

 とまあ、正論ティーで叱られるのですが無視だ無視!好感度はあとで取り返した後おつりまで貰えるくらい稼げるのでさっさと屋上から退散します。

 

 わっせ わっせ(ドンガラガッシャーン!!)

 

 バリケードを退けると音でみんなが飛び起きます。ここで3秒くらいモタついていると4人に勝てるわけ無いだろされてしまうので、しっかりと校内に入りましょう(1敗)

 3階に入ると「奴ら」はあんまりいません。なぜかというと「奴ら」は段差がとても苦手で、勝手に下の階へと転げ落ちているからなんですね。

 このフロアに限っては噛まれる心配はほぼないので倍速です。

 

 さて、なぜこのタイミングで一人で飛び出したかというと、校内に救助可能キャラがまだ残っているからなんですね。検証の結果三日目くらいまでしか生きていないのが判明しているので一番都合のいいこのタイミングで飛び出したという訳です。

 

 

LEVEL UP

 

 おっ、くさったしたい狩りで経験値が溜まったのでレベルが上がりました。このゲームは1レベルごとに基礎能力、またはスキルを一つだけ任意に成長させることができます。

 今回取得するのは投擲スキルです。このゲームは味方にも攻撃が当たるので下手に集団行動をすると味方を頃してしまいます。そこでお役立ちなのがこのスキル。

 投擲スキル1は1メートル以内にターゲットがいれば必ず投擲攻撃が命中するというもの。1メートルといえば少し手を伸ばせば届く距離ですが、これがバカになりません。

 周囲1メートルにターゲットとなる敵が居ればどんな位置にいても味方に投擲攻撃が当たらないということなのです。仕様を理解するまではゴミスキルと侮っていましたが味方を積極的に救いたいのであればこれほど良いスキルもありませんね。

 

 

 さて、目的地に着いたので等速です。

 私立特有の綺麗なトイレの一室が閉まっているのが分かるでしょうか?ここに件の救助可能なキャラがいます。

 コン、コンと優しくドアを叩いてあげましょう。

 

「ヒッ……」

 

 小さな悲鳴を上げたものの、居留守を使われてしまいます。しかし手にはドライバー。あとは、分かりますね?

 

 ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!!

 

「うわああああっ!やめて!」

 

 はい開きました!そこに居たのはパンクな雰囲気が特徴なチョーカーさん、「柚村たかえ」です。君、くにおくん外伝にいなかった?

 彼女はぐう聖ですが初対面ではかなり警戒心が強いので、助けるためには安全な場所を写真付きで教える必要があります。だから、盗撮する必要があったんですね。(ちなみに屋上を撮ればいいだけなのでゆきちゃんを撮る必要は)ないです。

 

「それは……!ゆき!」

 

 主人公のガラケーを見て食いついてきたチョーカーさんをなだめて屋上に向かいましょう。ちなみに道中の「奴ら」をしっかり狩ってないとチョーカーさんが噛まれる憂き目に逢います(1敗)

 さて屋上にイクゾー!

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 ギギギ、と音を立てて屋上の扉が開かれ、その音に反応した私たちは体を強張らせた。

 

 雪野しずくさん。彼女は私の警告も無視してさっさと校内に戻ってしまい、私は自らの無力さを見せつけられた気分になっていた。

 止められなかったわけじゃない。彼女の本質が怪物とわかってしまい、怖くて、身がすくんでしまっていたのだ。

 

 もし彼女になにかあったなら。昨日の「アレ」を見せつけられた立場としてはあり得ないとも思えるが、万が一というのもある。

 彼女が、もし、噛まれた状態で帰ってきていたら?

 私は万が一に備えるため、震える手で消火器を構えた。

 

「ゆき!ゆきはどこっ!?」

 

 しかしそれは杞憂に終わる。飛び出してきたのは柚村たかえさん。丈槍さんの同級生で、大の仲良し……。

 彼女は丈槍さんを見つけると、真っすぐに駆けていく。

 

「ゆきっ!」

 

 抱きすくめられる丈槍さん。彼女は数秒目を白黒させたあと、「たかえちゃん…?」と囁くような声量で呟く。

 

「そうだよ…!たかえだよ…!」

「たかえちゃん…あ、ああああっ!うわあああああああっ!」

 

 そしてせきを切ったように泣き始めた。柚村さんも涙を流している。

 こんな事件の後だ。無理もない。私だってこの場におかあさんが居たら縋りついて泣きじゃくっているに違いないのだから。

 

「良かった」

 

 ふと、そんな誰かの呟きで意識がそちらに向いた。

 それは血にまみれた恐怖の象徴。雪野しずくさん。その瞼は開かれることはなく、しかし顔は丈槍さんたちの方に向いている。

 そして、わずかに。本当にわずかに微笑んだ。

 

 

 怪物にも、ひとの心がある。私はその微笑みを、そう解釈しようと決めたのだった。

 

 

 




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3くるみちゃんとデート(不発)~大乱闘スマッシュゾンビーズ

性懲りもなく初投稿です


 

 

 

 

 

 ガバの全く存在しないRTAはーじまーるよー。

 

 今回はチョーカーさんを救助してゆきちゃんと感動の再会を果たしたところから。

 友情っていいものですよねえ、思わずにっこりしてしまいます。ここまで何度も再走したので喜びもひとしおといった所でしょうか。このようにじっくりと眺めているのを専門用語でロスと言います。

 

 さて、感動するのはここで終わりっ!どっちみちここには生野菜と水しかないから早いうちに校内を綺麗に掃除しておく必要がありますし、備えが無ければ一週間後の雨の日を乗り越えられません。

 今後1フロアずつ攻略していく必要がありますがバリケードが無ければ「奴ら」がどんどこ入り込んできてしまいます。しかし知力がカスの本主人公ではまともに板の一枚も張れません。なーのーで、めぐねえに丸投げしちゃいましょう。

 

「ええっ!今から三階を制圧するって…!?」

 

 だからバリケおなしゃす!「奴ら」は自分とくるみちゃんがボコボコにしておきますんで!

 

「あ、あたしも…?」

 

 覚醒して間もないくるみちゃんですがこの時点ですでに戦闘能力はトップです。連れて行かない手はありません。

 

「その、ごめん。まだ気持ちの整理ができてなくって」

 

 連れて行かない手は……。

 

「今はそっとしておいてほしいんだ」

 

 ………。

 

 ああああああああああああああああ!!!(ブチチブ)

 いつもと台詞が違うじゃん!!どこかでフラグが足りなかった!?なんで?なんで?なんで?

 

 


 

 

 一日目の夜は大人しく屋上で過ごします。レベルがまだまだ低いのでぶっ続けで活動しているとすぐ氏んでしまいますからね。

 今ここで好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。火照った体にコンクリートの冷たさが気持ち良いのら……。

 

 

 今ここで好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。火照った体にコンクリートの冷たさが

 

 

 好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。

 

 (くるみちゃんを含めたみんなと)

 話もせずすぐ寝落ち。

 

 


 

 

 あっこれかぁ!!

 通しプレイをしていない弊害がこんなところで出てしまいました!聖なるうんち!

 これは再走案件です…。

 

 ……が!このフラグが影響して後々のタイムが短縮される可能性がまだあるのでRTAを続行します!

 うるせえまともな精神してRTAが走れるかってんだ!

 

 しょうがないので一人でもう一度校内に戻ります。おじゃましまーす(ピンキー)

 

 ところで皆さんはシュレディンガーの猫という話をご存知でしょうか。端折って説明すれば箱を開けるまで生と死のようなムジュンした状態が同時に存在していることを指摘する、たとえ話のことです。

 そして目の前の教室なのですが、これも開けるまで中身の事象が確定していないムジュンした小箱なのです。

 20%の確率で「奴ら」が少数。79%で「奴ら」が10人程度。1%でモンスターハウスです。扉に手をかけて2割を引けるよう祈りましょう。

 

 

 引き戸を開けると、そこはゾンビパーリィでした。

 

 

 祈りました……。祈ったんですよ必死に!その結果がこれなんですよ!

 くるみちゃんにフラれて、しゃーなしで一人で安全圏を広げようとして、今はこうして1%を引き当てている!

 これ以上なにをどうしろって言うんです!乱数と戦えって言うんですか!

 

 失礼。心の中のバナージが出てしまいました。

 もうこうなったら全員ぶち頃すしかありません。ドライバー壊れる^~。

 

 しかし安心魔界神。プレイアブルキャラクター雪野ちゃんにはアイキドーがあります。いくら囲まれようがQTEに失敗しなければ死ぬことはありません。

 参考までに書いておきますがスタミナが切れた状態だと入力猶予は20フレームです。0.33秒です。小足見てから昇竜入れれるレベルの反射速度を要求するとかこれもうわかんねぇな。

 ドライバーは一本しかないのでミスは一回まで。それを30人前後。致命攻撃が出る可能性はおおよそ2割ですので……オイオイオイ死んだわ雪野ちゃん。まあ死んでもロードすればええやろ。

 しかし私はここであることに気が付きました。チキンセーーーーブを行っていなかったのです。

 ここで死ねば、アウトブレイク直前まで巻き戻されるということを意味します(絶望)

 

 どうしてっ!なんでこうなるのよっ!なんでっ!なんでっ!

 

 失礼。心の中のりーさんが出てしまいました。前記のとおりでしたのでプレイ中は気が気でありません。せっかく引いたレアキャラもここの攻略次第では水の泡。

 心の中でその時不思議なことが起きろ!と内心ライダーに助けを求めています。

 

 さて、この激闘は10分近く続くのですが見どころさんがあまりないので倍速します。

 その間お暇になる み な さ ま の た め に

 

 スキップできるイベントとできないイベントの違いについて説明したいと思います。

 

 このゲームのほとんどのイベントはリアルタイムレンダリングという方式で進んでいます。簡単にいえばゲーム中のグラフィックをそのままイベントに流用するものです。これらはスキップできません。

 しかし一部のイベントは強制であり、あらかじめ別で撮られたムービーを出力しています。これらがスキップできるイベントという訳ですね。

 

 時間経過で起きるイベントがスキップできて、主人公の行動によって起きるイベントがスキップできないのです。これを忘れると特大のロスをやらかすのでチャートにちゃーんと書いておきましょう(4敗)

 

 おっ、そろそろ全員倒したみたいですね。主人公が血まみれになってセクシー、エロいっ(お姉チャンバラ)なおこのゲームでは血まみれで仲間の前に出ると好感度がやや下がるので心に留めておきましょうね。

 しかしすでにHPは真っ赤、スタミナもミリ。ドライバーもはじけ飛んでしまったのでこのまま水のあるお手洗いに行ったら最悪「奴ら」に襲われて死んでしまいます。ここは安定を取って屋上で洗いましょう。いざ鎌倉!

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 怪物は、やはり怪物でしかなかったのか。

 雪野しずくさんはいつも私を驚かせる。

 

 「…足、なんかついてる」

 

 柚村さんの指摘する声。その声は震え、丈槍さんの頭をぎゅうと抱きしめていることから彼女も恐怖を感じているのが分かる。

 よしておけばいいのに、私の視線はまたも下へ。そこには雪野さんの赤く染まった足と、その足首に巻き付いた青白い腕。

 

 雪野さんは今気が付きましたと言わんばかりにその手を拾い上げ、フェンスの外へ放り投げてしまった。

 

 信じられない。

 

 雪野さんはそのまま園芸部用の水道ホースのある場所まで行き、頭から水を被り始めた。

 白かったコンクリートが赤と黒で濁っていく。

 

「あれ全部、血なの…?」

 

 震える声で若狭さんが呟く。信じがたいが、きっとそうなのだろう。

 

 ひとだったものを殺す事に躊躇を覚えない怪物。しかし、柚村さんを助けて「良かった」と言える心の持ち主。

 彼女の本当の姿はどちらなのだろう。あるいは、どちらも?

 

「雪野さん」

 

 その言葉に私はびくりと肩を揺らした。そして一瞬時間を置いて、発言したのが自分だと気づいてから二度驚いた。

 雪野さんはその言葉に反応したのか、水を止めて私の方を向いている。

 

 私は何を言うべきなのだろうか。

 

「あなたは、何者ですか?」

 

 たっぷり数秒悩み、結局出た言葉はどうとでも取れる不確かな質問。

 質問の意味が分からないと突っぱねることができたにも関わらず、雪野さんは言葉を選ぶようにして、こう答えた。

 

「私は、センセイの味方だよ」

 

 差し出される濡れた右手。所々赤黒く染まっているのに妙な魅力を感じさせる少女の手を、私は握ることができなかった。

 

 




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4紐ルート解禁~放送室でおやすみ

めぐねえが順調にヒロイン化し始めたので初投稿です


 

 

 

 

 

 ウンチー理論を振り回すRTAはーじまーるよー。

 今回は30人に勝てるわけ無いだろ!馬鹿野郎お前俺は勝ったぞからです。

 

 なんか全体的に好感度足りなくてめぐねえが手を握ってくれなかったのは想定外ですが明確なガバではないのでRTAを続行します!

 べ、べつに悲しくなんてないんだからねっ!

 

 さて、次に起こす行動ですが。

 昼寝します。HPがカラッポだからね、仕方ないね♂

 好感度が足りないのでめぐねえやくるみちゃんとちょこっとだけお話をしてから寝ましょう。これでリカバリーできていますように…!

 

 

 

 

 

 

 おはようございまファッ!なんだこのロープ!?

 ギッチギチに固められた園芸用ロープが胴体にしっかり巻かれていますねクォレハ。

 

「起きましたか?」

 

 紐の先はめぐねえの左手につながっています。あっ、これは……(察し)

 

「雪野さん。あなたは少し勝手が過ぎます。考えがあるのは分かりますが、周りのことも考えてください」

 

 好感度が若干足りなくてルート分岐に入ったようです。いやまあ雨の日までの時間は一定ですのでタイムには差はありません。個人行動ができなくなっただけで。

 うん、個人行動ができなくなっただけ……。

 

 ……。

 

 ここでオリチャー発動!好感度を積極的に稼いでいきます!!!

 本来ならば一階まで制圧しつつレベリングも行う所存でしたが事ここに至っては致し方なし!レベルは必須じゃないから誤差だよ誤差!

 好感度さえ取り戻せば紐でつながれることはなくなるから急いで稼ぐんダッ!

 

 とりあえずはめぐねえに服従する旨を伝えます。ドン引きされたけど好感度は上がってるからセーフ!

 うへへりーさん肩もみましょうか!?オラ好感度よこせ!

 

「ヒッ…!?」

「雪野さん!」

 

 りーさんの持ってた園芸用スコップを取ろうとしているのだと思われたのか紐を引っ張られます。もちろん雪野ちゃんは筋力がカスなので抗う術はありません。

 

「…雪野さん、私たちは今から三階の職員室側の道を拓きます。絶対に勝手な行動をとらないと約束できますか?」

 

 答えは勿論YES。ここで首を横に振ると縛ら(しばか)れて屋上に放置されます。タイムに差は出ませんがレベルが不足気味になるので首は縦に振りましょう(1敗)

 経験値は敵を倒す他にもイベントを回収したりセーフエリア外で時間をつぶすだけでも得られますので積極的に外出しましょうね。

 

 怯えるりーさんがスコップを差し出してくるのでここで装備していきます。園芸用スコップ(片手用)は攻撃力こそドライバーに及ばないものの、耐久力はダンチです。失くしたりしなければこれ一本で校内は掃除できるくらいのぶっ壊れ耐久度なので心置きなく酷使してやりましょう。

 なお順手持ちでは刺さらないので、きちんと逆手で持ちましょうね。

 

 それではみんなで三階の開拓にイクゾー!

 

 と、気合を入れたのは良い物の、「奴ら」をくるみちゃんと袋にするだけのむなしい作業タイムなので倍速します。

 くるみちゃんの攻撃は5割の可能性で「奴ら」を無力化するので見ていて気持ちがよいですね(ほっこり)

 討ち漏らした奴は私の養分です。オラ経験値よこせ!そんな寄生プレイをすること数分。

 

 ど う し て 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か ?

 

「きゃあっ!」

 

 突如後ろにあったロッカーが開き、雪野ちゃんの飼い主ことめぐねえが襲われてしまいました!早く助けないとめぐねえが氏んでしまいます!

 ちなみに後ほど調べてみたところロッカーに「奴ら」が入っている確率は0.014%でした。本走中にお前ふざけんなよお前お前お前!!

 とまあ焦りはしたものの投擲スキルを取ってあるので至近距離からスコップをぶん投げてひるんだところをアイキドー。トドメに踏んづけてやれば安全確保完了です(黄金の右足)

 

 これでめぐねえの好感度も爆上がりだな(慢心)

 

 その後もひたすら「奴ら」狩りだから倍速だ倍速(バイノハヤサデー)

 

「なんとか形になったなぁ」

「ええ。これならしばらくは大丈夫だと思うけれど…」

「コラゆき、危ないから触るな」

「ええー」

 

 そして日が沈むころになるとバリケードもうまい具合に完成して屋上から職員室までの道のりが完全にセーフエリアとなりました。成し遂げたぜ。

 いくら夏とはいえ外で布団もない状態で過ごすのは堪えるので比較的被害の少ない放送室でみんな夜を明かすことになります。

 

「で、誰が見張りに立つ?」

 

 くるみちゃんの質問。ここで立候補できるので、すかさず手を上げましょう。昼寝もしたので健康度もバッチリです。夜中に出歩くことも出来ますしデメリットがありません。

 しかしこのルートでは一つ問題があります。

 

「いいえ、先生がやります」

 

 そう、みんなご存知めぐねえです。今の状態では雪野ちゃんに不信感を抱いているので夜の間を自由にはしてくれません。寝不足のくせに生徒のために体を張る教師の鑑ですが健康に影響を及ぼすからちゃんと寝て(懇願)

 結局のところめぐねえは折れてくれないので二人で見張りをすることになります。じつはここ好感度を上げる救済ポイントになっているんですね。夜に会話して好感度を上げるなんてサモンナイトみたいだぁ…(直喩)

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 夜。

 ただひたすらに真っ暗で、たよりない月明りだけがすべての世界で、私は雪野さんと肩を寄せ合って座っていた。

 

「あの」

 

 声をかけると雪野さんがこちらを向く。そのピクリとも動かない貌の裏側にあるものは、きっと希望なのだと心で(そら)んじながら私は言葉を続ける。

 

「昼間、『彼ら』に噛まれそうになった時。助けてくれて、ありがとうございます」

 

 後ろから突然襲われたとき、ここで終わりなんだと思った。でも。雪野さんがスコップを投げつけて助けてくれた。

 あまりに豪快な投げ方に思う所が無いわけではないが、結局はそれで救われたのも事実で。

 だから、私が頭を下げるのはごく当たり前の事なのだ。

 

「いいんですよ」

 

 何だそんなこと、とでも言いたそうな素っ気ないイントネーションで返される。分かり切った反応を返されたことで逆にホッとした私。

 

 言いたいことは言ってしまい、お互いに何も語らないまま時間が過ぎていく。そして、落ちていく瞼。

 いけない、と思って頭を振ったり頬を叩いても頭はまるで霞がかったように不明瞭で。睡魔は無駄な抵抗を、とほくそ笑むように私をじわじわと責め立ててくる。

 

「センセイ、まだ私を疑っているの」

 

 何を?と質問しそうになった。そうだ、私が彼女と一緒にいるのは個人行動を戒め、防ぐため。そんなことも思い出せなくなるほど頭が働いていないのだと絶望を感じているところで、私の手に彼女の手が重なった。

 

「今日はもうどこにも行きませんよ。だから、はい」

 

 ほっそりとした冷たい手。そういえば心が温かいひとは手が冷たいなんて俗説があったなと、益体もない事を考える。

 その手を取って、指を絡めると、何故か安心できた。 

 

「おやすみなさい、センセイ。あとは私に任せて」

 

 あたたかいことば。それは彼女の思いやりの心から出たのだろうか。それとも、彼女にそうあってほしいと願っている私の夢なのか。

 

「私は、センセイの味方だよ」

 

 ああ、だけど、この言葉だけは。(うそ)ではありませんように───。

 

 

 




好評なら明後日以降に続きます


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5食料調達~三階制圧

主人公の名前を検索してたまげる人が多いようですが名前の由来はスノードロップであり花言葉が「死」と「希望」なので初投稿です


 

 

LEVEL UP

 

 

LEVEL UP

 

 

 好感度調整がうまくいかないがっこうぐらしRTAはーじまーるよー。

 

 今回はめぐねえとのゆうべのおたのしみから。

 めぐねえのピンチを救ったので特殊会話が挟まり好感度が一定値を超え、信頼イベントの一つであるおててにぎにぎが挿入されたので一安心です。

 信頼イベントが発生するたびに経験値がたっぷり手に入りますので早速スキルにポイントを振っていきましょう。

 

 今回取るのは投擲レベル2と強肩レベル1です。投擲は範囲が3メートルに増えます。つまり画面に映っていれば確実に命中するということですね。

 そして強肩レベル1ですが、これはピン球以外の投擲武器を敵に使った時、頭に当てなくても必ず怯むようになります。

 今後駅やショッピングモールで「奴ら」の中を通り抜けることが多くなるのでそれまでに必ず取っておきましょうね(無敗)

 

 

 

 さて、皆さんが目覚めたところで朝ごはんタァイム…と行きたいところですが職員室にあったスナック菓子や誰かのカップ麺などは昨日のうちに全部消費してしまったので購買部や学生食堂まで取りに行く必要があります。

 つまり朝ごはんは水道水でキャベツを煮たスープです(絶望)

 

「まあ、お腹は膨れるわよね…」

 

 と、りーさんは言っていますがもう一日くらいキャベツ汁ばかりだと士気が激落ちくんでマジで全滅の可能性が見えてくるので今日のうちに食料を確保しましょう。

 校内を一部でも解放すると朝のミーティングが始まり今日の予定が立てられます。なので調達班とバリケード制作班を作り、前者に自分、くるみちゃん、めぐねえを振りましょう。残りのゆきちゃんとりーさんとチョーカーさんはバリケード制作です。

 

 ちなみに紐ルートでめぐねえを別の班に振るとこっそり付いてきて勝手にピンチになったりするので必ず同じ班にしましょうね(一敗)

 

 では二階までイクゾー!

 あっそうだ(唐突)みんなの初期装備にリュックは無いので購買部できちんと鞄を持っていきましょう。これがないと両手がふさがって戦えなくなってしまいます。だから、購買部に向かう必要が、あったんですね。(例の構文)

 

 購買部の扉を開けると、そこにはゾンビが1匹うろうろしているだけでした。

 

 んああああああ↑↑(安堵)これは良エンカです。やっと祈りが通じたようで安心!

 

「先生も戦います」

 

 めぐねえはそう言いますが武器もない状態だとそれは無謀です。なので購買の入り口付近にある高枝切りばさみを装備させましょう。

 高枝切りばさみ(両手用)のような両手武器は使用者のステータスが攻撃力に大きく反映されるという特徴があります。実は筋力が全キャラ中2位のめぐねえに装備させるとなかなかの戦力底上げになる上ここでいっぱい手に入るので通常プレイでお世話になった人も多いはずです。

 

 

 ▼めぐねえの攻撃!ゾンビの目にあたった!めぐねえは倒れた!

 

 

 はい。

 

 めぐねえはバイオレンスに対する耐性が皆無に近いので序盤はコレです。逆にくるみちゃんは洋ゲ好きなので耐性が非常に優秀です。さすがシャベルゴリラは格が違った。

 

 このまま放っておくとめぐねえが氏んでしまうのでさっさとスコップでトドメを刺しましょう。お前が経験値になるんだよ!

 うずくまって泣き始めためぐねえを宥めながら鞄を背負い、缶詰や乾パンなどを詰め込んで一旦戻ります。序盤は物資が潤沢にあるので戻る回数が多くなりがちですが終盤はマジで何もなくなるので今のうちに往復できる幸せを享受しておきましょう(遠い目)

 

「帰ったぞー」

 

 くるみちゃんの声でわーって感じでゆきちゃんが走ってきますが、雪野ちゃんを見た瞬間方向転換しチョーカーさんの後ろに隠れてしまいます。

 これは言わずもがな好感度が足りていないとき特有のムーブですので後日しっかりオハナシしましょうか。

 

 現在はめぐねえの正気度がかなり下がっているので、荷物は他の人に任せてめぐねえの話を聞いてあげます。

 ここでケアしてあげないと通称「めぐねえ幻覚ルート」という主人公以外のSAN値を削りまくる鬼のようなルートに入ることがあるのでしっかりとやっておきましょう(念押し)

 

「めぐねえ、大丈夫?ごはん、置いておくね」

 

 ゆきちゃんが顔を半分だけ出して乾パンと水スープ(お湯)を置いて行きます。食事は正気度を正常に保つ効果があるのでめぐねえが嫌がっても必ず口にねじ込みます。ホラホラクチッ、クチアケーナホラ。

 

 

 さて、腹が膨れたら再度出撃です。次は三階の全フロアの解放を目指します。

 出撃メンバーは自分、くるみちゃん、チョーカーさんです。めぐねえはダウンしているので紐を解いてもらいセーフエリアで観戦しててもらいましょうね。

 

「この組み合わせは初めてだね」

「だな…。そういや名前なんだっけ」

「たかえだよ、た・か・え」

「そっか、ゴメンな。ちょっといろんなことが起きすぎて頭イッパイでさ…」

「気にしてないさ。あんな事があったばかりだしもう少し甘えるくらいでいいと思うよ」

 

 この二人を雨の日までに組ませると特殊な会話が発生して友好度が上がります。友好度が上がることで経験値が稼げるイベントが発生することもあるので積極的に狙って行きましょう。

 

 さて、あとはみんなで「奴ら」を袋にするだけの面白みのない場面になりますので倍速。

 

 その間暇になるのでチョーカーさんの特徴をお教えします。

 彼女は全体的に平凡なステータスをしています。バイオレンスに対する耐性もそこそこで、一見癖のない感じです。

 が!しかし彼女には一番の特徴があるのです!それは「話し上手」の固有スキル!

 彼女と会話したキャラは心のうちを吐き出しやすくなるため、「気が付いたら正気度が無くなってた…」という事態を防いでくれます。なので彼女は適度にローテーションさせてみんなのケアをしてもらいましょう。

 特にりーさんは知らない間に狂っていることが稀にあるので忘れないようにしましょうね(一敗)

 

 今回は祈祷力が勝ったのか全体的に良いエンカウントを引けました。おまけに緊急回避アイテムのボールペンも3つ手に入ったのでかなりのうま(あじ)です。

 あとはブロック状に分解されたバリケードを階段前で組み立てて、工事完了です…。

 

 これでセーフエリアが三階全体まで広がりました!ぬわああああん疲れたもおおおおおおん!

 

「疲れた…」

「今日はもうここまで!飯食って休もう」

 

 で、今夜も誰かが見張りになる必要があります。今回は昨夜結局熟睡してしまっためぐねえが一人でするらしいので大人しくそれに従います。

 雪野ちゃんは前日の昼寝から一睡もしていない上に戦闘を二回も行っているので割と体力が限界なので、ここで寝ておく必要があるんですね。

 

 

 では更衣室でシャワー浴びてネルゾー!

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 夜も深まった午後9時。私は窓から外を眺めていた。昼間に比べてかなり少なくなっている「彼ら」を見て、なにやら法則性があるのかな、と考える。

 いくつか仮説を立てる過程で、横目でチラリと雪野さんを見た。彼女はマットの上に寝そべり、小さく寝息を漏らしていた。

 

 彼女は精力的に働いてくれている。

 誰よりも率先して道を拓いてくれるし、起こす行動も合理的なことが多い。しかし無鉄砲で行き過ぎた個人プレーがあるため目が離せないのもまた事実だ。

 あの事件が起こった当初、真っ先に個人で行動を起こし、「彼ら」を殺しまわっていたのも合理的な判断の一つだったのだろう。結果として生徒の一人が救助されたし、その後も苦しいが順調ではある。

 

 購買部での事を思い返す。

 高枝切りばさみが「彼ら」の肉を抉った瞬間、私の感情はぐちゃぐちゃになった。

 大人が守るべき生徒だったものに、はさみを突き入れ、傷つける。それはとても、酷いものだったと気が付いてしまったからだ。

 

 恵飛須沢さんや雪野さんが何度かやっているのだから私もやらなければ、と思っていたのもあったし、生徒の後ろに隠れて情けない、と思っていたのもある。だけれど、結局は上手くいかず、また私が守るべき生徒に助けられてしまった。

 

 だからこそ雪野さんが恐ろしい。

 

 私は一人殺し損ねただけでもあの体たらくだったというのに、雪野さんは躊躇なく殺し続けている。

 恵飛須沢さんでも立ち直るのに時間が掛かったし、今日も辛そうな顔をしていたというのに。彼女の精神はどうなっているのだろうか。

 やはり彼女が分からない。今分かるのは面と向かって味方だと言ってくれたことと、皆のためになる行動をしてくれているということだけ。

 

 この非日常にある世界のなかで、彼女を知ってゆく日がきっと近いうちにあるだろう。

 

 それはとても恐ろしく、目を背けたくなるようなものかもしれないけれど……。どんなものでも、私は受け入れたいと思う。

 

 私だって、()()()()()の味方になりたいのだ。

 

 

 




好評なので続きます


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6食堂前見学~クラシック音楽会

誤字脱字衍字報告兄貴達への感謝の初投稿です


 

LEVEL UP

 

 

 そろそろ生活が安定してきたRTAはーじまーるよー。

 今回は三階を制圧してお休みしたところから。どうやらめぐねえの信頼イベントがまた一段階進行したようでレベルアップです。

 

 さて、さっそくスキルでも取っていきましょう。

 今回取るのは暗殺レベル1。未発見状態、または発見されてから1秒以内に敵に先制攻撃した場合、確定で頃せる有能スキルです。

 集団との戦闘が多い傾向のある本作では微妙な性能だと思われがちですが、先制でいきなり一人減らせるのはそれでも大きなアドバンテージになりますからね。

 しかも武器によってモーションが変わる(かっこいい)ので色々狙っていきましょう。

 

 今日は雨の日のためのフラグを立てるために昼の間に学生食堂に向かいます。

 信頼イベントが一度以上起きたことのあるキャラが同行することがフラグの前提条件なので今回はめぐねえを連れて行きましょうね。

 

 缶詰メインの朝食が済んだら早速ミーティング。朝は見回りとバリケードの補強、昼は前述の通り学生食堂に向かいますので外出、夜は自由時間とします。

 

 さて見回りタイム開始!しかし知力がカスの雪野ちゃんはバリケードの補強をするのに多大な時間を要するのでサボります(ナチュラル屑)

 おや、めぐねえがこっそり職員室に入ろうとしていますね。足音を消してのりこめー^^

 

「非常事態…だよね」

 

 おっとめぐねえ選手、なにやら怪しい冊子を手に取ります。まあネタバレすると緊急避難マニュアルです(アンチすっとぼけ)

 

「嘘。嘘嘘嘘嘘嘘……」

 

 畜生ォ!持っていかれた!(正気度)

 後のイベント必須アイテムである緊急避難マニュアルですが読んだ人物の正気度を大幅に減らす効果があります。ルルイエ異本かな?

 というのもこの冊子があるという事は今回の事件が起こることが予想されていた上、対策まで講じられていたということ。それの意味するところを理解すればそりゃつれぇでしょ。

 このまま眺めているのもいいですが(微ロス)これ以上めぐねえに読ませると正気度がヤバいラインに入るので声を掛けます。

 

「ひっ!ゆ、雪野、さん……」

 

 急いで背中にマニュアル隠すめぐねえバレバレで可愛い(ノンケ)

 

「見ましたか?」

 

 覚悟を決めた顔をしているところ悪いんですけど雪野ちゃん盲目なんすよ。こんなんでどうやって見ろって言うのよって感じで自分の目を指さします。

 

「…そうなんですか?でも、いつもそれで見えているんじゃ」

 

 めぐねえの質問に正直に答えます。「この目は見えていません」とはっきり声に出しましょう。

 

「……うそ」 

 

 ホントだよ。だからめぐねえの手に持ってる物なんて一文字も読めてないんだよ。

 

「じゃあ……そういうことに、しておいて、ください」

 

 いやホントにプレイヤー視点でも読めないから。めぐねえは雪野ちゃんが見えないふりをして見逃してくれたと解釈したみたいなので、このまま放っておきましょう。

 

 

 さて、めぐねえのイベントが終わったらお昼ごはん後に学生食堂探検です。この時仕事の割り振りは適当でも大丈夫ですがりーさんにだけはしっかり仕事を詰め込めるだけ詰めっ、詰め込んでおきましょう(噛み噛み)

 彼女は何もしていないと落ち着かないクチ(マイルドな表現)なので仕事がないと一日中でも土いじりをしています。自主的に穴を掘ったり埋めたりしているのを見ているとこっちまで頭おかしくなりますよ。

 

 

 さて、仕事を割り振ったら自分、めぐねえ、くるみちゃんのパーティで学生食堂へイクゾー!

 そして階段を下りた先には妙なゾンビ集り。ぱっと見50人は居るのではないでしょうか。

 

「こっちは止めておきましょう。雪野さん、もしかして突っ切ろうだなんて考えてたりは…」

 

 そんなことするわけ無いじゃないですか(2敗)

 ともかく、昼の学生食堂に「奴ら」がいっぱいいるのを観測する、というフラグ達成条件をクリアしました。

 しかし手ぶらで帰るのもちょっと非効率なので購買部でしこたま食料と風船を集めます。なおこのタイミングで風船を手に入れておかないとリセ案件になりかねないので忘れず持っていきましょうね(1敗)

 

「そんなもん何に使うんだよ…」

 

 お手紙飛ばすんだよ!!(ロマンチスト)

 

 さて、帰ってきたら自由時間です。まずは放送室の中でラジオを入れ、周波数を110弱くらいに合わせます。

 するとなんと……クラシックが流れてきたではないですか!

 そう、このクラシックは顔も名も知らぬ有志が生存者の心を癒すために流し続けて居るのです。他の生存者がほぼ出ないがっこうぐらし!においてこういった「誰かがいるのかも」と思わせるギミックが巧妙で面白いですよね。

 放送時間は24時間いつでも。好きな時間で好きなだけクラシックが聞けます。おまけにこの周波数はショッピングモール組を助けるためのフラグになっていますので忘れず回収しましょうね。

 

 このクラシックを聴いていると疲労が徐々に回復するうえしばらくするとイベントが起きますので、しばらく聞いていきましょう。ああ~生き返るわぁ~~。

 

「何かしら、この曲」

 

 おっと、最初にやってきたのはりーさんです。やる事が無くてセーフエリアを彷徨っていたのでしょうか(スゴイ=シツレイ)

 これだよ、とラジオをトントン叩きます。すると少し悩んだ素振りを見せた後、パァッと笑顔になりました。カワイイ!

 

「おっ、なんだなんだ」

「なんの音~?」

 

 続々とやってくる生徒の面々。クラシックがラジオから流れる意味を理解し始めると、なんだかほんわかとした空気になっていきます。

 

「ここ以外にも誰かいるんだ」

「どこに居るんだろ」

「わっかんね。せめて声でも入ってりゃなあ」

 

 あれ、ここちょっと消えてますね。いつもならここにめぐねえという先生が居るはずなんですが。

 

 ………。

 

 ………これはガバじゃな?

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 私たちのせいだ。

 

 私たち大人が子供たちを巻き込んだのだ。

 

 もう大人は誰もいない。私だけ。

 

 だから、

 

 私のせいだ。

 

 

 

 びちゃびちゃと音を立てて、吐瀉物が私の口から便器へと落ちていく。

 ()()を読んでからひどく気分が悪い。

 だけど読まない訳にはいかなくて、それでも読むと吐き気が込み上げる。

 

 酷い。

 

 この事件は予測されたものだったのだ。そして生徒数350人強の巡ヶ丘学院高校に用意された避難区域は、たった、15人分。

 

 酷い。

 

 選ばれなかった残りは見殺しにでもしろと言う事なのか。

 死んでも良い人間だとでも言いたいのか。

 怒りと悲しみが胸を満たし、それらを吐き出すように胃の中身をひっくり返す。

 

 酷い。

 酷い。

 醜い。

 

「センセイ。ここですね」

 

 しずくさんの声だ。おそらく()()の事を知っている唯一の生徒。

 どうしてなのかは分からないが、きっとこれを読んでいるとあたりを付けて、個室があるトイレに来たのだろう。

 

「な、んですか」

 

 返した返事は囁くような、なさけない声。胃液でボロボロになった喉ではこれが限界だった。

 しずくさんが扉に手を掛けたのか、ペタリと音がした。

 

「私にはセンセイの持ってたものは見えていないと言いましたけれど……やっぱり見えちゃったかもしれません」

 

 突然どういう事だろう。困惑する私をよそに、しずくさんは言葉を続ける。

 

「ですから、私たちは同じ秘密を共有している共犯者になれるんです」

 

 そう言うとしずくさんはスコップを扉の隙間から差し入れ、器用に錠を外してしまった。

 蝶番の擦れる音と共に開かれる扉。そこには相変わらずの無表情で、目を閉じたままの彼女が手を伸ばしている。

 

「さあ、話してみませんか?共犯者がいくらでも聞いてあげますよ」

 

 聞くだけですけどね、と抑揚のない声でおどけるように彼女は言う。

 

 私は…この手を取るべきなのだろうか。

 一度は拒んだ手。しかし相変わらず差し出されるそれに、私の心は揺れている。

 

 でもこれは、大人である私だけが抱えるべき問題なのだ。生徒に肩代わりさせられる問題では、断じてない。 

 だから私は……。

 

「ごめんなさい」

 

 その手をもう一度、拒む。

 しずくさんは私の味方だと言ってくれた。そして今までの行動も、それを裏付けるものばかりだ。だから、きっと、私に向ける言葉は全て私の為のものなのだろう。

 だけれども、これ以上私の味方をしようとしないでほしい。今そんなことをされてしまうと……。

 

 

 

 弱い私は大人で居られなくなってしまう。

 

 




好評なので続きます


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7盗み聞き~断髪イベント

(~~の音葉)や聡ずかしいは間違いではないので初投稿です(先制攻撃)


 好感度ガバの止まらないRTAはーじまーるよー。

 今回はめぐねえに二回目の握手を拒否されたところから。

 

 おかしい…こんなことは許されない…。

 おやすみまでの自由時間を使って調べてみたところ、めぐねえの正気度が少ない状態で好感度を上げてしまったのが原因で別ルートに入ったようです。

 

 つまりガバだな!ガハハ!

 思い返せば屋上で指を滑らせ、ゆきちゃんの前で「奴ら」をぶち頃してから全てが上手くいきません。これをホモのバタフライエフェクトと名付けましょう。

 

 本来ならリセも視野に入るほどの大幅なガバですが……今後全てノーミスの可能性もあるので、RTAを続行します!!

 

「あら?佐倉先生は?」

 

 りーさんの質問にうんちしてたっすよと適当な事を吹き込み、それから今日の夜当番を決めましょう。

 と言っても安定した生活とクラシック音楽が手に入ったおかげで全員の正気度はグンと上がり、緩くなった空気が蔓延し始めています。

 すると何が起きるかと言うと…。

 

「見張りいるか?コレ」

 

 そう、油断です。数は脅威なものの、バリケードや扉一枚で簡単に進行を阻めてしまえる、もっと言うと夜中になると活動的ではなくなる「奴ら」に対して警戒心が大きく薄れています。

 実際雨の日以外はこれでかまわないので、くるみちゃんの話に乗っておきましょう。

 

「だよなぁ」

 

 という訳で夜中の間は全ての扉を締め切り、朝になると見回りをして安全確認ができたら行動を開始するという風に決まりました。

 

「それにしても佐倉先生遅いわね。大丈夫かしら…?」

 

 そう言って腰を浮かせるりーさん。あっおい待てい(巡ヶ丘っ子)りーさんが今のめぐねえを見ると正気度崩壊不可避なので自分がイキましょう。

 まま、クラシックでも聞きながらだらけておいてくだせえ。

 

「そう?それじゃあお言葉に甘えて。お願いね、しずくちゃん」

 

 さて、放送室を出たらめぐねえの待つトイレにまで行く…と見せかけて立ち止まり、壁に耳を当てます。これを専門用語で盗み聞きといいます。 

 

「…なあ、しずくってどう思う?」

「どう…って言われても」

「得体が知れない、って言うとアレなのかもしれないけど……正直苦手だな」

「ゆきは?」

「怖い、けど。本当はいいひとだと思う」 

 

 はい、このセリフを聞くことでゆきちゃんとの信頼イベントフラグが立ちました。足音を立てないように静かにトイレへ向かいましょう。

 

 ガコォ!!!(消火器につまづく音葉)

 

「えっ!?」

 

 静かにできましたか……?(小声)

 ままええわ(良くない)後でちょっと気まずくなるくらいなのでこのままトイレにイクゾー!

 

 

 

 

 

 おはようございまーーーーす!昨日の夜は多少気まずかったですがタイムに支障はないから誤差だよ誤差!

 またも缶詰メインの朝ごはんを食べた後は朝のうちに学生食堂へ行き、あとはバリケード補強と見回りの時間とします。

 

 今回のメンバーは自分、くるみちゃん、ゆきちゃんです。昨日と同じくりーさんには仕事をめいっぱい与えておきましょうね(1敗)

 学生食堂探索はいつも通りなんの面白みもないので倍速です(謎エルフ)

 

 さて、このお時間にゆきちゃんの性能について、お話しします。

 

 ゆきちゃんは戦闘パラメータが最低値に近く、外出には向いていません。しかし直感が頭抜けて高く、なんと全キャラ中1位です。

 探索に連れて行くと敵の居る場所を予測してくれたり、隠されている有能アイテムを拾ってきてくれたりするので「えんそく」に行くときには是非連れていきたい人材ですね。

 

 今回はお米やパスタといった炭水化物やレトルトのソースやカレーなどが手に入りました。調味料もあるので根こそぎ持って行ってやりましょう。

 

「し、しずくちゃん。これ結構重いね…」

 

 うるせえこっちはゆきちゃん以下の筋力だからもっと重てぇんだぞ!!(非戦闘キャラに負けるカス)

 ところでそっちに鍋とお米を背負っているにも関わらずいつも通り歩いているツインテールのゴリラが居るんですけどそれは。

 

「くるみちゃんってすごいよね。強いし力持ちだし…」

 

 おっそうだな(ゴリラを見る目)

 でもゆきちゃんだって頑張ってるし(オルガ式詠唱)自分たちは自分なりの方法でやればいいでしょ。

 

「……うん!」

「おーい、そろそろ行くぞー」

「はーい。…ね、しずくちゃん、手つないでもいい?」

 

 あ、いっすよ(快諾)

 ゆきちゃんに手を引かれて三階のセーフエリアに到達、無事任務完了です……。

 

 

LEVEL UP

 

 

 この探索で好感度が上がり、ゆきちゃんのおててにぎにぎ信頼イベントが発生したので無事レベルアップです!さっそくスキル振りをしておきましょう。

 

 今回取るのは調理レベル1です。美味しいごはんを作れることによって士気やスタミナの回復量、おまけで仲間の好感度がちょびっと上がります。

 好感度はいくらあっても困ることは無い上効果も有能で、何かと括約(かつやく)します。おお、タスカルタスカル。

 

 荷物を下ろして資材、電力の管理人であるりーさんに報告。家計簿もできる、屋上菜園もできる、ビキビキビキニ123のりーさんは精神面以外ほんと有能っすね…。

 

「お昼は贅沢にカレーにしないかしら?」

 

 りーさんの提案に頷きを返します。さっそくスキルが活きるときがきましたねぇ!

 おーいみんなー!お昼のごはんは鍋ライスとカレーよー!

 

「ほんとっ!?」

 

 その声に反応したゆきちゃんがわーっと走ってきて、ちょっと減速。()ずかしそうに雪野ちゃんのスカートの端をちょいと摘まみます。ああすごく可愛い…(溺愛)

 

 そしてしばらくしてからやってきためぐねえは髪の毛が短くなっていました。

 なんで???????

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 職員室の中。私は自身の髪に鋏を宛がう。

 スッと息を吸い、鋏を握る手に力を込めた。

 

 じゃき、と音を立てる鋏。

 さらさらと音を立てて、私の手から髪の毛が滑り落ちていく。

 

 これは、私の決意だ。

 

 せっかく伸ばした髪の毛を切ってしまうのには抵抗があった。だが、生徒と天秤にかけるほどのものではない。

 「彼ら」に捕まるリスクは少ない方が良い。だって、私が最後の大人なのだから。死ぬわけには、死なせるわけには。

 

「みんな、今日のお昼は鍋のお米とカレーだよ」

「ほんとっ!?」

 

 職員室の外からしずくさんと丈槍さんの声が聞こえた。

 心配していたしずくさんが孤立していない様子に、思わず安堵の息が漏れる。彼女たちの話し声は弾んでいて、とても楽しそうだ。

 

 それでいい。子供は笑顔でいるべきなのだ。そして、辛い事を抱えるのが大人の仕事だ。

 

 あまりモタモタしていると皆を心配させてしまう。私は髪の毛を自分の机に仕舞うと、すぐに外に出た。

 

「あれ、めぐねえ?髪は?」

 

 扉を開けてすぐの場所に居た柚村さんが声を上げる。私は髪についた血が取れなくなったから切った、とはぐらかすことにした。

 

「さあ、お昼のお手伝いに行きましょう。今日はカレーですからね、先生も楽しみだわ」

 

 あまり詮索されたくないからか、思わず足が速くなる。

 目指す先は生徒会室にあるキッチンだ。

 

「ふーん、血がねぇ」

 

 柚村さんの訝しむような声。

 私はその言葉を、聞こえなかったことにした。 

 

 




毎日更新はきつくなってきたのでペースを落として続きます


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8カレーのライス作り~ゾンビパラダイス

なかなか筆がのったので初投稿です。


 何かとてつもないガバが起こり始めているRTAはーじまーるよー。

 今回はめぐねえの髪が短くなっていた所さんから。

 

 ?????????????(音割れポッター)

 まるで意味がわからんぞ!ミスに次ぐミスでもうめちゃくちゃや(諦め)

 

 本来ならばリセ案件ですが…

 このフラグが時短につながる可能性が微粒子レベルで存在しているのでRTAを続行します!!

 

 そうと決まればカレーライスのライス作り続行じゃい! 

 そしてごはんを食べたら…寝ます。これを夜にもう一度繰り返します。お食事をなさってからすぐに横になられますとお牛になってしまわれますわよ!(お嬢様部)

 

 

 

 

 おはようございまーーーーす!!

 さて、今日で事件から6日目です。明日は大雨になりますのでしっかり備える必要があるのですが、既にバリケードは強化し終えています。では何をするかと言いますと。

 

 ここで一日待ちます(おやつ1/1460)

 今更慌ててもどうしようもないからね、しょうがないね。クラシックでも聞きながらポヤッとしてましょう。

 

「雪野さん。気晴らしに少しお勉強でもしませんか?」

 

 やりますやります(熱い掌返し)

 これは自由時間にランダムで起きる勉強イベントです。一緒に勉強しているキャラの好感度が上がるうえに知力も上がる事のある有能イベントなのできちんと参加しましょうね。

 

「あっ、しずくちゃん!」

「げ、雪野」

 

 対照的な反応を返してくれたのはゆきちゃんとチョーカーさん。

 ゆきちゃんの方はそこそこ好感度が稼げているのですが、チョーカーさんの反応は芳しくありません。これはチョーカーさんの好感度がゼロである事を意味していますよね(総当たりの裏技)

 

「はい、じゃあ今日は初回ですからね。漢字の読み方のおさらいをしていきましょうか」

 

 めぐねえはそう言うと黒板に文字を書き始めます……が、画面にはなーんにも映っていません。

 これは雪野ちゃんの特性で、文字という文字が表示されないのです。なのでめぐねえの握ったチョークの先をしっかり見て文字を予測しましょう(気合い)

 

「はい、じゃあこれが分かる人ー?」

 

 ぜんぜんわからん!(ジャガーメソッド)

 いやもうチョークの動きで漢字とか読めるわけないですよね(大江千里)

 

「はい!ときどきあめ!」

「違いまーす」

 

 時々雨……?あっ、これ(時雨(しぐれ))かぁ!(ひらめき)

 

「雪野さん、正解ー。よくできました」

 

 やったぜ。これにはガッツポーズが止まりません。

 

「ええ…?こんな簡単な問題で大げさすぎるだろ。大丈夫かよこいつら」

 

 おい頭のいいヤンキーが何か言ってやがるぜ!

 

「そーだよー!おたかくとまりやがってー!」

「なんだとコラー!」

「あらあら…」

 

 

 

 とまあ、こんな感じで好感度を稼ぎ終えました。

 あとは放送室でクラシックでも聞きながらポケッとして時間を潰しましょう。別名トイレタイムです。

 

「…雪野さん?寝ているんですか?」

 

 トイレタイムです(怒)

 

「何があっても、先生が守りますからね……」

 

 トイレタイムです(鬼怒)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おはようございまーーーーす!!今日は朝っぱらから生憎の大雨。ここしばらく降らなかった分が一気に来た感じです。

 雨の日はお茶漬け、はっきりわかんだね(BJ並感)

 

「うわ、すごい雨だね」

 

 そーですね(笑ってIITM)

 がっこうぐらし!では雨は大きな意味合いを持ちます。それは水の補給だけではもちろんなく、雨宿りしに近くの「奴ら」が学校に訪れてしまうのです。

 そして中に入った「奴ら」は生存者を探して校内をウロウロしたり、バリケードを破壊したりする鎖マン的害悪行動をとります。抹殺しなきゃ(使命感)

 すっかり忘れていましたがイベント前ではきちんとチキンセーーーーブを行いましょう。ここまで忘れているとかこいつ反省してねぇな?

 

「───ねえ、なんか音しない?」

「え?なんも聞こえないぞ」

「静かに。ほら」

 

 食事中のみんなの手が止まると、なにやらガタガタと音が聞こえ始めます。雨漏りかな?(すっとぼけ)

 ちょっと確認すっぺ!君たちはお茶漬けでも楽しんでいてくれたまえ。

 

「先生も行きます」

 

 なんでここで先生が!?まあ紐ルートの延長でしょう。では確認にイクゾー!

 モドルゾー!

 

「……え?」

 

 実はここのフラグは別に「奴ら」をしっかり視認する必要はありません。バリケードの最前線があるエリア、この場合三階の廊下に出れば直ぐにフラグが立つのです。だから、安全圏を三階から広げていなかったのですね(親の愛した構文)

 なんか「奴ら」が押し寄せてきているゾと伝えることでイベントが進行します。

 

「え、マジかよ!?急いで準備するぞ!」

「めぐねえ、高枝切りばさみ!」

「ゆきちゃんはこっち!」

「う、うん!」

 

 さあ防衛ミッションの始まりや!このイベントは一定時間の経過か、「奴ら」を一定数倒すと進行します。RTAなので当然狙うは後者ですので突撃ー!

 

「あ!雪野さん待って!」

 

 待てと言われて待つ奴はいない(至言)めぐねえの制止をスルーし掃除用具入れからモップを拝借。バリケードが破壊されるまではコイツで安全圏から喉を突いてやりましょう。運が良ければ氏んでくれます。

 

「やらなきゃ……!私もやらなきゃ……!」

 

 (覚悟)キメてるんだろ?(ちゃんと頃して)くれよ……。例によってめぐねえはあんまり役に立たないので隅に寄せておきます。いけ!シャベルゴリラ!

 

「言われなくともっ!」

 

 バリケードの隙間を縫って差し込まれるシャベルがセクシー、グロいっ!チョーカーさんもこっちでモップアタックよろしくね。

 

「雪野はどうすんだ?」

 

 そりゃ奥側の階段を防衛しますとも。

 あんまり離れるとめぐねえが危ないので一緒に奥の階段まで行きます。いやー壮観ですね。ゾンビパラダイスアクションかな?

 ここからはひたすら「奴ら」の喉に突きをぶち込みます。バリケードは時間経過もしくはイベントの進行で壊れるのでバリケードの耐久度は無視してぶちこめー^^

 

「こ、これじゃあキリがないわ!」

 

 お、めぐねえのイベント進行を知らせるセリフが飛び出しました。後はバリケードが破壊されて撤退の流れなのでこのあたりで切り上げましょう。

 

 ………

 

 はぁ~~~~(クソデカ溜め息)めぐねえのこのセリフが出たら撤退だって言ってんダルルォ?いつまで突きを入れているつもりなんですかね。

 ほらバリケードを突破されたじゃないか(怒り)さっさと撤収しますよ!

 

「雪野さん!危ない!」

 

 (危ないのは)お前じゃい!なんでこの先生は殿を務めようとするんですか!いつもは一緒に逃げてたでしょ! ん?いつも、あっ…(察し)

 

「おい!早く放送室に逃げ込め!」

「急げよ!」

 

 いやいやこの状況じゃ無理ですって!めぐねえ何とかしなきゃ氏んじゃう…!

 ええい仕方ない!ここで投擲と強肩のスキルを括約させます!

 

 さて、ここでスキルのおさらいです。投擲レベル2は3メートル以内のターゲットに投げたものが必ず命中するスキルで、強肩レベル1はピン球以外の投擲武器をターゲットに使った時、頭に当てなくても必ず怯むようになるスキルです。

 では投げるものをめぐねえ、当てる対象をくるみちゃんとチョーカーさんにした場合何が起きるでしょう?

 

「きゃあ!?」

「どわぁ!?」

「痛ぁ!?」

 

 正解は三人とも吹っ飛びます!お前たちだけでもイベント進むから早く放送室に入るんだよォォーーーッ!

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 乱暴に閉じられた扉。それはたった数センチの生と死の境目であった。

 

 

「しずくさんっ!」

「無理だめぐねえっ!今開けるとゆき達まで危なくなるっ!」

 

 そんな。

 私は。

 みんなを守るって決めたのに。しずくさんの味方になるって決意したのに。

 

「な…なにか!何かできることは!?」 

 

 狂ったように慌てる私とは裏腹に、どこか冷たい私が頭の片隅にいる。

 冷たい私が囁く。なぜ今日になって「彼ら」が押し寄せてきたのか考えろ、と。

 

 窓の外を見る。大雨だ。とてもではないが外は出歩きたくはない。

 それは、もしや。

 「彼ら」も同じ…?

 

「うううっ…!」

 

 思わずうめき声が出る。そんなことが分かったって、どうしようもない。

 まだ何かあるはずだ……。何か、何か……、

 

 あちこちへと視線を彷徨わせる。何かヒントは無いか。

 

 マイク。ここは放送室だ。あって当たり前。

 寝具。比較的綺麗なここが寝室にちょうど良かったからみんなで持ち込んだ。

 パスタの袋。学生食堂から持ってきたものだ。まだここにあったのか。

 

「───!!」

 

 これだ。学生食堂。朝に行った時には「彼ら」はまばらだった。だが昼には数えるのも億劫なほどの人だかり。それは、つまり。

 

「「彼ら」は、記憶通りに行動している」

 

 そうだ。

 朝に学校へやってくるのは登校しているから。

 昼に食堂へ集まるのは食事をするから。

 夜に学校からいなくなるのは帰宅したから。

 雨が降ったら中に入ってきたのは雨宿りしたから。

 三階に上がってきたのは私たちの生活する音が気になったから?

 

 そこまでは分からないが、できることは解った。

 少なくとも、かつて学生であった「彼ら」を帰宅させる方法だ。

 

 私はマイクの前に立つ。スッと息を吸い、放送を開始した。

 

「下校の時刻になりました」

 

 扉の外から聞こえる音が小さくなった気がした。

 これがプラシーボ効果の類ではないように祈りつつ、続ける。

 

「まだ残っている生徒は速やかに下校してください」

 

 足音が聞こえる。その音はまばらだが、放送室から離れていくようだった。

 

 私はもう一度繰り返す。

 今度はしずくさんの無事を祈りながら。

 

 ああ、どうか。

 願わくは、彼女をお守りください。

 

「下校の時刻になりました……」

 

 彼女を、救ってください。

 

 




二、三日後に更新する予定です
ちなみに今日はコールオブデューティの発売日です。みんな知ってるよね?(確認)


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9防衛成功~キャンプ

CoDやってたら四日ほどタイムトラベルしたので初投稿です


 

 足音が、無くなっていく。ひとだったものが、帰っていく。

 

 

 しずくさんは無事?

 

 

 震える手で放送室の扉を押し開ける。

 顔をしっかり前に向ける。

 

 

 しずくさん。

 

 しずくさんは。

 

 いた。

 

 彼女は頭から足まで、全てが真っ赤に染まっている。

 足元にはいくつもの骸。

 そして彼女は、

 

「見事です。センセイ」

 

 そう(うそぶ)くのだ。

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 今のところは順調なRTAはーじまーるよー。

 今回は防衛戦に成功したところから。

 

 いやーフラグ立てが成功しててよかったですねぇ(安堵)今までがいろいろガバかったのでイベント進行が心配でしたが、なんとかなって一安心といった所さんです。

 「奴ら」は帰宅しましたが明日になるとまた戻ってくるのでさっさとバリケードを作り直します。

 しかし残念ながら雪野ちゃんは知力がカスなのでバリケード修復には適していません。なので適当に資材を拾って他の仲間に渡しましょう。

 

 おうめぐねえ!このくさそうな木材と釘を受け取ってくんな!

 

「雪野さん、あなたはどうして……」

 

 ん?なんだこのセリフ。試走ではこんなのは無かったはずなのですが。まあいいや、次行きましょ次!

 ちなみにこの時点では雪野ちゃんが血まみれのまま歩き回っていることに気が付いていません。あーもう滅茶苦茶だよ(好感度)

 

 

 

 

 

 

 おはようございまーーーーす!

 今日で事件から8日目です。

 昨日のうちにバリケードをしっかり組み立てていると、朝ごはんが終わった後のタイミングで、あるイベントが発生します。それは……。

 

「みんなで「おてがみ」出そうよ!『私たちはここに居ます』って!」

 

 

 そう、お手紙イベントです!

 このお手紙、なんと脱出ENDのフラグを立てる最重要アイテムです。そして早く出せば早く出すほどイベントは前倒しになります。

 つまりこのお手紙を出すタイミングがタァイムの鍵を握っているといっても過言でしょ!(KZHデッキ)

 そこで試走を重ねてルートをいくつか調べました。その結果、りーさん、ゆきちゃんが仲間で、なおかつ誰も欠けることなく最初の襲撃を乗り切ることが最速でお手紙を出せるルートに進めることが判明したのです!つまり、このルートが一番早いと思います(カウンターストライク)

 

「誰にどうやって出すんだよ」

「う゛っ!」

 

 くるみちゃんの鋭い指摘。しかし心配はフヨウラ!ここで(おもむろ)に風船を取り出します。

 

「風船?それが何だよ…あっ」

「なるほど!確か理科準備室にヘリウムがあったわね」

「え???」

「ゆき。お前ってやっぱ馬鹿だよな」

「にゃにおー!?」

 

 そう!ヘリウムを風船に充填させ、それにお手紙を括り付けて飛ばします!ちなみにこのイベントまでに風船を手に入れていないと紆余曲折の後「奴ら」に学校の住所を書いた看板を括り付ける羽目になるのでオススメしません(惜敗)

 

 さて早速お手紙作りです。と言っても知力は安定のカスなので大した文章が書ける訳ではありません。ここは思い切って絵でも描いておきましょう。

 

「雪野、おまえ……」

 

 チョーカーさんが哀れなものを見る目で見てきます。うるせえ書いたものも見えねえのにマトモなものが書けるか!(見えてても書けるとは言っていない)

 

「まるで画伯ね」

「教育番組でこのぐらいヤバいの見たことあるな」

「……しずくちゃんすごいね!」

「雪野さん、あの、非常に言いにくいのだけれど」

 

 うるさいですね…(半ギレ)みなまで言うんじゃあない!

 お絵描きタイムは終わり!閉廷!君もうお手紙飛ばしていいよ!

 

 ちなみに原作・アニメ勢の兄貴達は「アルノー鳩錦二世どこ?」と思うかもしれませんが、本チャートではただのロスになるので採用しておりません。どうしてもイベントを拝みたい場合はゲーム版がっこうぐらし!やってどうぞ。

 

 ここからはしばらく暇な日々が続きます。圭ちゃんの熱いSOSコールが来るまで、後々のためにセーフエリアを広げておきましょう。

 本チャートの最終日は本当にヤバヤバのヤバ吉(脇下一族五代目当主)なのでバリケードは多ければ多いほど良いです。事故多発ポイントなので安定を取って、ここいらで安全圏を広げまくりましょう。

 まずは安定して食料と本を供給するため二階全ての開拓に乗り出します。この間の襲撃で「奴ら」の絶対数が多少減っているのでこのタイミングで開拓するのは割とオススメ。カイタクダー!

 

 開拓中は何の面白みもないので倍速だ(無慈悲)

 

 さて、このお時間にりーさんの性能について、お話しします。

 りーさんは持久力、直感以外が高くまとまったオールラウンダーです。が、正気度の最大値が他のキャラより半分ほど少ないという致命的な弱点を抱えています。

 しかも目に見える変化が少なく、気が付いたら包丁を振り回したり非実在妹について語る彼女に出くわすことになった兄貴達も多いでしょう。

 そんな生ける爆弾である彼女を正常に保たせる方法は「日常を想起させる」これにつきます。

 彼女にとっては誰かに甘えられたり頼られたりするのが日常だったので、思う存分頼ってあげましょうね。

 普段はかなりの強キャラなので正気さえ保たせれば勝機はこちらにあります(HHEM)

 

 二階までのバリケードをズビャり終えたらシャワーを浴びて飯だ飯!

 おうりーさん小麦粉と鶏卵とキャベツを出してくんな!

 

「……お好み焼きね!早速準備するわ」

 

 炭水化物を摂れる、野菜も食べれる、ビキビキビキニ123のお好み焼きは食堂で鶏卵が手に入る序盤ではとても心強い食事です。物語後半は鶏でも見つけてこない限り卵なんてどこ探してもないので腐らないうちに食べときましょ。

 飯を食べたら睡眠だ睡眠だ睡眠だ!とっとと寝て明日に◆備えよう◆

 

「ね、しずくちゃん!みんなでキャンプしよ!」

 

 へぇっ!?ここで好感度上昇イベントですかぁっ!?

 やりますやります!(熱い掌返し)

 

「テント狭いな」

「さすがにこのサイズで5人はちょっと…」

「あ、じゃあゆきもーらい。これで一人分空いただろ?」

 

 流石に5人は狭すぎるッピ!どうあがいてもこれ以上は入らないので見回りをしてくれるめぐねえに感謝しながら話でもしましょう。

 

「怪談とかいいわよね」

 

 お、りーさんの先制攻撃!彼女のこわーい話がありますが私はタコに耳ができるレベルで聞いたので頑張って怖がるふりでもします。

 

「……しずく見てたら怖くなくなってきたわ。白々しすぎるぞ」

 

 ゲームのキャラに言われるとかこれもうわかんねぇな?

 

「それより明るい話しようぜ!コイバナとか!」

 

 そしてくるみちゃんの自分から地雷を踏んでいくスタイル!お前この間彼氏候補頃したばっかりだろオラァン!

 

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 しずくさんの絵を見たとき、私は恐怖した。

 

 教育実習中に薬物乱用の危険を教える講習の時に見た絵。それはまさにその通りだったのだ。

 線はぐちゃぐちゃ、色も原色ばかりで、まるで赤子が適当に握ったクレヨンで書きなぐったような。そんな作品だった。

 

 やはり、しずくさんは、くるっている?

 

 懸念が私の頭を埋め尽くす。彼女がああなってしまったのは環境のせいか、本人が望んだのかはわからない。

 思い返せば彼女の奇行はいくつもある。異常なまでの献身もそのひとつだ。

 もしあれが何かしらの精神の病を原因とするものであるならば。

 こんなに悲しい事はない。

 

 だから私は、

 

「ここね」

 

 夜。私は二階にある図書室で心理学の本を手に取った。

 今日は丈槍さんに頼んでしずくさんをキャンプに誘ってもらっている。

 イベント事には必ず興味を示す彼女のことだ、きっと今頃みんなと何でもないような話をしているだろう。

 

 私はしずくさんに救われた。

 

 次は私がしずくさんを救うのだ。

 

 それは当たり前のような考えで、しかし実現の難しいこと。

 私たちを何度も救ってくれた彼女はやっぱりすごい。そう考えながら、私は図書室を後にした。

 

 

 





【挿絵表示】


Dixie to arms兄貴よりファンアートをもらったゾ
肌色が多いからウシロニキヲツケテネ!




二三日後に更新できる努力をします(あやふや)


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10キャンプ終了~学校出発

がっこうぐらしRTAがなんか増えているので初投稿です。


 

 

LEVEL UP

 

 

 おはようございまーーーーーす!

 

 目に見えぬガバに怯えながら走るRTAはーじまーるよー。

 今回はキャンプが終わったところから。

 

 今日は事件から9日目です。本日の夜に大きなイベントがありますが、それまではやる事がありません。

 なので今日は夜まで自由時間にして体力を温存しておきます。

 

 イベント経験値が入ったおかげでレベルが上がったので早速スキル振りと洒落込みましょう。

 今回取るスキルは不屈レベル1。こいつは睡眠の度に一度だけ死んだり噛まれたりを回避できる有能スキルです。

 このあと滑落の可能性がある場所とかを歩くので、駅に行く前にはなるべく取得しておきましょうね~(3敗)

 

「しずくさん、今日は一緒に土いじりをしてみない?」

 

 おや、今回はりーさんからのお誘いが来ましたね。特に断る理由もないのでホイホイついていきましょう。

 ついていった先の屋上菜園ではネギやらキャベツやらが所狭しと植えられています。

 

「こういうのも良いものよ。しずくさんは戦ってばかりだから、たまにはねって思って」

「あれ?しずくも今日はこっちか?」

 

 目の前では例のゴリラがシャベルを使って土を混ぜ返しています。これ雪野ちゃんEYEでは同じ色の土を混ぜているように見えますが実際はこげ茶色と黄土色です。見えないってのは辛いなサム…(レ)

 

「こっちは腐葉土で、こっちは校舎近くで採ってきてた土。このふたつを混ぜると栄養豊富で水はけのちょうどいい土になるわ」

 

 やってみて、とシャベルを手渡されますが筋力がカスのしずくちゃんでは満足に混ぜれません。それに手触りだけで2種類を判別するのは難しすぎるッピ! 

 

「あらあら」

「ええ…そんな非力だったか?お前ってさ、この前めぐねえを投げてたよな……?」

 

 痛かったんだからなコンニャロと頭を小突かれそうになります。くるみちゃんのゴリラパワーで体力カスのしずくちゃんがこれを食らうとHPを3割持っていかれるので必ず避けましょうね。

 ちなみにこのイベントは筋力が上がることがあります。が、今回は上がりませんでした(屑運)

 筋力が上がると何かと戦闘に有利なのでなるべく祈っておきましょうね(惨敗)

 

 さてお昼だ!おうりーさん卵と米とケチャップを取ってくんな!

 

「…オムライスね!すぐに用意するわ」

 

 うーん、有能。

 おーい、今日はオムライスだぞー!

 

「ほんと!?やったー!」

 

 いつものようにゆきちゃんがホーミングしてきます。好感度がしっかり稼げているようなのでぶつかってきますが、筋力がカスな雪野ちゃんでは受け止めることもままなりません。なので華麗に受け流し、りーさんにぶつけましょうねぇ~。

 

「わぷっ!」

「もう!ゆきちゃん危ないわよ」

「えへへ、ごめんなさーい」

「それにしずくさん!いきなりこんな事したら危ないわよ」

 

 注意するようにりーさんがこっちを見てきますがこればっかりはどうにもならんので明後日の方向を向いてお茶を濁します。あー天気いいッスねー!

 

 お昼からはまた土いじりですが、くるみちゃんに小突かれそうになるのをひたすら回避しているだけだったので倍速だ(無慈悲)

 

 さて自由時間を過ごして夕方になりました。そろそろ晩ごはんの時間なので放送室に向かいラジオをつけておきます。

 この時ちゃんとクラシックが流れていることを確認し(1敗)ごはんの製作にとりかかりましょう!

 

 おうりーさん!パスタとサラミと鷹の爪を出してくんな!

 

「…ペペロンチーノね!すぐ用意するわ」

 

 うーん、有能。

 昼間の土いじりでお腹減ってるしいっぱい食べれるやろとパスタを大量に茹ですぎたりといったアクシデントはありましたが、誤差だよ誤差!

 ところで体力温存の話はどうなりましたか…?(小声)

 

 まあいいや。 晩御飯を終えたらとりあえず誰かと一緒に放送室に向かいましょう。今回はゆきちゃんが捕まったのでおてて繋いでいきましょうね~。

 

「…あれ?なんか変な音まざってない?」

 

 はい、ゆきちゃんが僅かなノイズをキャッチしました。この音がフラグになるのでラジオのつまみを回して周波数を120くらいにします。すると…。

 

『天国には雲がありますね。それがクラウドです。彼らと一緒にクラウドになって天国へいきましょう』 

 

 ちがーう!(にほんへ)つまみを回す方向が逆だ逆!

 今度こそ120くらいです!

 

『わたしは…K………めぐりが……生徒……』

 

 はい。無事にけいちゃん、「祠堂けい」の毒電波をキャッチできました。出力が悪いのか音は途切れ途切れですが言わんとする内容は理解できます。

 要約すると「足を怪我したから誰か助けに来て。今私が居るのは巡ヶ丘駅だからね」というところです。

 ちなみにこのラジオのアンテナを強化しておけば「同級生がショッピングモールで立てこもっているから助けてあげて」という情報もキャッチできます。

 でも知力カスだからね、仕方ないね。

 

「みんなに伝えなきゃ!」

 

 慌ててゆきちゃんが放送室を飛び出します。ゆきちゃんが皆を呼びに行っている間は時間があるので装備を整えておきましょう。

 

 まずメインウェポンにスコップ。サブにいくつかボールペンを装備し、鞄の中に一食分の水と食料を放り込んで準備OK!

 大体このぐらいのタイミングで皆がなだれ込んできますので、このまま駅に向かう事を伝えます。

 なお、この放送を聞いた次の朝にはけいちゃんが氏んでしまいますので夜中のうちに助けましょう(6敗)

 

「行くって、今から?でも駅だろ、歩きじゃ結構遠いぞ」

「それに危険だわ。夜中だといつ突然襲われるか…」

 

 その辺は大丈夫ヘーキヘーキ。マップは大体覚えているし雪野ちゃんは夜中でも視界はクリアですからね(慢心)

 

「大体それってホントに救助要請だったの?映画だと大体悪い奴らの罠だったぞ」

 

 チョーカーさんの鋭い指摘!さすが警戒心が高いだけあって視点が違います。ですがこのイベントは確定でけいちゃんしかいないので安心!

 

「朝になってから私の車で向かうのじゃだめなのかしら」

 

 めぐねえの正論ティーですがそんな悠長な事やってたらけいちゃんが死んじゃうのでキャンセルだ。

 馬鹿野郎俺は一人でもいくぞこの野郎!

 

 

 ……と言っても実は駅に行くのだけだったら大して難しくありません。学校近くに踏切があるので線路をたどっていけばすぐに駅です。

 そして単純に距離があるので、持久力を上げておく必要が、あったんですね(メガトン構文)

 

 さてここからは割と事故率高めなのでチキンセーーーブを行います。はい終わりました!

 じゃあ明日の朝には戻ってくるからちゃんと寝とけよ!イテキマース

 

 あ、そうだ(唐突)めぐねえは付いてきちゃだめだゾ。戦闘センスがカスなのに後から追いかけられてたら知らない間に噛まれていることがありますからね(2敗)

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 私たち以外の生存者と出逢えるかもしれない。それはここ最近で一番のニュースだった。

 しかしそれは危険を伴うもの。私や生徒たちは安全を憂慮して二の足を踏んでいた。

 

「私はひとりでも行きますよ」

 

 しずくさんは、静かにそう言った。

 そして鞄を背負い、放送室から出ていく。

 部屋に静寂が満ちる。

 

「…なあ、一人はヤバくないか?」

 

 くるみさんがそう言う。それは真実だ。

 なら誰が行く?

 

 そんなの、決まっている。

 

「ああ、言い忘れていました」

 

 背後からの突然の声。それはしずくさんのもので、私は肩を跳ねさせて驚いてしまった。

 慌てて振り向くと、相変わらずの無表情に閉じた瞼。

 

 彼女は私の方を向きながらはっきりと言った。

 

「間違えても付いてこようだなんて考えないでください」 

 

 それは。

 

 それは私にとって最悪の言葉だった。

 

 手を差し伸べるべき相手からの明確な拒絶。

 つまり私は、彼女に必要とされていない。

 先生として。大人として。ここまで心を抉る言葉はないだろう。

 

 私は立っていられなくなり、その場でうずくまった。

 涙ばかりが出て言葉が出ない。

 私は何なのだ。

 

 まともに戦えず。しずくさんのケアもままならず。あまつさえ拒絶され、それを受け入れられず泣いている。

 

 これではただの、大きなこどもだ。

 

 

 私は……。 

 

 

 

 




今回はな、なんと!二枚もファンアートをいただいたゾ!

嬉しすぎてボクモウイッチャウウウウウウウイイイイイイ!!



1㍑兄貴

【挿絵表示】



外鯨兄貴

【挿絵表示】



次回更新は1か2か3か4日後くらいです(あやふや)


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11校外活動~帰宅

C'est le premier post(フランス語)


 

 

 要介護キャラの多いRTAはーじまーるよー。

 今回は学校のセーフエリアを出たところから。

 

 もうすでに下校時刻を過ぎているだけあって「奴ら」の姿はほぼ見えません。という訳で足音立てても大丈夫なので全力で走ってイクゾー!

 ちなみに雪野ちゃんのカス体力で階段を踏み外すと死亡リスクが非常に高くなるので、走らないようにしようね!(35敗)

 

 校舎の外にで、出ますよ……。

 この時間でも一部の不良はグラウンドをウロウロしていますがぶつかる可能性は無に近いです。こんなのにぶつかる奴いんの?(煽り)

 

 全力で走って門を抜けたら次は踏切を目指します。ここは微妙に距離があるので割とリスキーな場所ですね。

 学校の門を抜けたので生徒以外の「奴ら」が結構ウロウロしているからです。生前はブラック勤めのサラリーマンかな?

 

 のわっち!車の下から手が伸びてきました!こいつらは発生が早いうえに対抗策が無ければ速攻で噛んでくる鎖野郎です。ただまあ初撃さえ躱せばただの這いずりナメクジなので丁寧に処理しましょ。

 

 はい、踏切に到着しました!ここまでくると駅に着いたようなものですね。

 というのも線路上には「奴ら」がほぼ出てきません。そりゃ普通に生活してて線路に入る奴は整備員くらいですからね。

 ここからは雪野ちゃんが全力疾走するシーンが続くので、皆 様 の た め に ~

 

 巡ヶ丘のマップについて説明します。

 

 校内で生活する機会の多いがっこうぐらし!ですが、実は校外の作り込みもかなりのものなんです。

 ショッピングモールは言わずもがな、武器調達のために訪れる人物がいるであろう交番や警察署、数こそ少ないですがコンビニや薬局まで色々と配置されています。

 隠し要素としてプレッパー(世界の終わりに備える者)の家まであるので二週目以降は校外で暴れまわっても面白いでしょう。

 

 いろいろと話している間に駅前に到着しました。「奴ら」の居場所が広がってないか?

 もうそろそろ終電の時間なのにいっぱい居すぎだろ!いい加減にしろ!

 通常プレイでは持久力もそこそこなので、ここに着くころには真夜中になっているのですが。雪野ちゃんは全力疾走を10分維持できるフィジカルモンスターですからね、早く着くゥ~のも致し方なし。

 しばらくここで待っていてもいいのですがここはタイムを優先して突撃します。足元にはわりと手提げ鞄とかスマホが転がっているので適時拾って投げつけてやりましょう。

 そしてやってきました駅長室!けいちゃんはここで立てこもっているのでさっさと開けてもらいましょう。

 ちなみにここでもたつくと「奴ら」に囲まれて袋叩きの憂き目に逢います(1敗)

 ノックしてもしも~し。

 

「……ほ、ほんとに助けが来たの?」

 

 かちゃりと錠が外れる音が聞こえたらさっさと中に滑り込みます。セーフエリアの事が好きだったんだよ!

 

「ひゃあ!」

 

 突然の出来事でけいちゃんがひっくり返りますがまずは戸締りだ。鍵をしっかりかけて、近くにある机でバリケードをつくりましょう。

 

 わっせ わっせ(ドンガラガッシャーン!)

 

 君を助けに来た(キリッ)

 

「うっ…!」

 

 決め台詞を言ってみたもののドン引きされた様子。ナンデ?…あ、血まみれですね。這いずりナメクジを踏み潰した時の奴ですねクォレハ。あの鎖マン本当にロクなことしねーな!(見事な責任転嫁)

 まあここまでは想定の範囲内です。じゃけんご飯と水をあげて機嫌を取りましょうねぇ~。

 

「あ、うん。ありがとう…?」

 

 なんで疑問形なんですかね?

 とりあえず怪我の治療をしてあげて(カス知力による激遅包帯巻き)一息ついてから、バリケードを排除して扉に手を掛けます。

 

 さてここからですが、イベント進行にはふたつのルートがあります。まずひとつ目は「けいちゃんを抱えて駅から脱出」。これはやや難しいですが、筋力系キャラならまず不可能ではないでしょう。

 次に「けいちゃんを歩かせて駅から脱出」です。筋力が足りていないキャラでは抱えて歩くなんて夢のまた夢。彼女のケツをしばきながら脱出します。知力があれば音の出るトラップなどを作って誘導できるのですが例によって雪野ちゃんはカスなので……。

 

 目に見える「奴ら」は一匹残らず殲滅(サーチアンドデストロイ)します!

 

 駅長室に籠ってからやや時間が経っているので既に終電時刻は過ぎていますが、哀れな社畜の成れの果てがウロウロしているので慈悲深い一撃を与えてあげましょう。

 このあたりは「奴ら」がまばらなので暗殺スキルが役に立ちますよ~オーッホホ。ちなみにスコップの必殺は「足を切りつけて膝を突いたところに首へ一撃」です。雪野ちゃんカッコイイー!イクー!(イサキ)

 

「う、嘘っ!?」

 

 ホントだよ。まああんまりコロコロしていると好感度が下がっていくのですが安全には代えられないからね、しょうがないね。

 ヌッ!スパイダー感覚(ヘッドンホホ)に反応あり!南東3メートルの距離!けいちゃんの真後ろに「奴ら」が居るので、拾ったスマホを投げて対応です。

 そしてよろけたところへ追撃のグランドヴァイパ!破壊力ばつ牛ンのスコップの前ではこいつらなんかゴミだよゴミ。ハハハ…。

 

「信じられない…まるで後ろまで見えてるみたい…」

 

 お、そうだな(肯定ペンギン)

 

 そのあとホームから落ちて頭を打つガバもありましたが不屈スキルが発動したので誤差だよ誤差!

 あとはこのながーーーーーい線路を歩いて帰るだけです。

 

「…ちょっと肩かしてほしいんだけれど、いい?」

 

 しょうがねぇな~(サトリスカイ(悟空)

 さてここからは妙に長いので自己紹介でもして親睦を深めましょう。

 

「雪野しずくさん、ね。私は祠堂けい。巡ヶ丘の二年生だよ。ところで…」

 

 けいちゃんが雪野ちゃんの頭を見て心配そうに言います。

 

「頭、大丈夫だった?」

 

 んまっ!失礼な子ですね!初対面のひとに頭の心配されるとか頭にきますよ~!

 

「ああ、ごめん!別にそういう意味じゃなくって!」

 

 知ってるよ~と流します。こういう冗談の一つでも飛ばしていると好感度が伸びやすいからオススメですよ。

 あとはダラダラと雑談が続くので倍速だ。その間、暇になるこの時間を使って、けいちゃんのステータスについて、お話しします。

 

 けいちゃんは足に重傷を負っているため移動速度が壊滅的です。そしてステータスは直感がやや高いものの平凡の域を出ません。

 しかし音楽に対して造詣が深く、ピアノなどを若干ですが弾くことができます。

 そしてこのピアノは最終日で非常に大きな役割を持ちますので、仲間にしておいて損は無いでしょう。

 

 戻ったどー!肛門(こうもん)の前まで来てしまえばもう帰ったも同然です!

 あとは手を繋いで凱旋でもしましょうねぇ~。

 

「ちょちょ、待って!明かりもないのにここを歩くの?」

 

 そうだよ(肯定)光があると「奴ら」をおびき寄せちゃうからね、しょうがないね。

 この先はちゃんとエスコートしますよ!信じて!(BTくん)

 

「う、ん…。わかった、信じる」

 

 よーしこのままマッハで校内に入りましょ。

 ファッ!なんだこの不良!?なんでエンカウントする必要があるんですか(疑問)

 まあこの暗さだとお互いの発見が遅れますから暗殺のカモなんですけどね。現在は素手だったので必殺は「眼孔に指を突っ込み、足を引っかけて転ばせた後に喉へストンプ」です。冊意がお太い!

 

「何が起こってるの!?」

 

 お前を守ってるんだよ!(男前)

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 しずくさんが帰ってきた。

 今回も生徒を連れて。

 

「えっと…二年生の祠堂けいです…」

 

 それは私にとって「しずくさんに私は必要無い」を、結果を持って叩きつけられた形になる。

 崩れそうな体をなんとか保ちながら笑顔を作り、にこやかな先生を演出する。

 

「あの、その…何か、まずかったですか?」

 

 しかしその言葉によって自分の失態に気が付いてしまう。もはや取り繕うことも出来ていないのかと、胸がヒリヒリする。

 

「いいえ、とても嬉しいわ、祠堂さん」

「でも…」

「けい、だっけ?ちょっと話があるんだ。こっちに来てくれ」

 

 私の拙い対応に恵飛須沢さんがフォローに回る。

 

 私は……駄目な大人だ。駄々をこねて、子供に助けられて、そして必要とされない。

 何のために私はここに居る?私は何だ?なにも、わからない。

 

「センセイ」

 

 ああ、しずくさんの声だ。冷たく、熱く、ふたつの矛盾を狂気で包んだ少女の声。

 

「上手くいったでしょう?」

 

 その冷たい仮面の下は何なのか。得意げな顔?それとも私をあざ笑っているのか。

 わからない。

 

「センセイはそれでいいんです。私の言う事を聞いて、おとなしくしていてくれれば、みんな助かるんです」

 

 その「みんな」の中に、彼女は果たして入っているのだろうか。

 わからない。

 

「だからね、センセイ」

 

 また、右手が差し出される。いつかのように血にまみれた細い手。

 

「私に全部まかせてよ」

 

 だめだ。

 

 駄目だ!そんなことを任せてしまったら、しずくさんはどうなってしまう!?

 ただ一人だけ血を浴び、ひとだったものを殺し続ける日々を送れば、身も心も、本当に化物になってしまう!

 

「しずくさん!」

 

 私はその差し出された手を振り払い、強く抱き寄せた。

 鉄の匂いと死臭があたりを漂い始める。これがしずくさんが歩んでいた世界。思わずえずきそうになるが、抱きしめる力を強めることで押さえつけた。

 

「……どうして」

 

 しずくさんの言葉の真意はわからない。

 だけど、私は!

 

「私は!あなたが大切なんです!だから、一人で無茶をするなんて、言わないで、」

 

 また涙があふれ出て、言葉が途切れ途切れになる。

 相変わらずしずくさんの表情に変化はない。

 

 だけれど……、彼女は抵抗もしない。

 

 私は声をあげて泣いた。わんわんと、みっともなく、こどものように。縋るように泣いたのだ。

 

 

 

 




続きは1か2か3か4日後くらいです。


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12オール平和タイム

がっこうぐらしRTA二次がいっぱい増えたので踊り狂いながら初投稿です。


 

 

 握手を何度も拒否されるRTAはーじまーるよー。

 今回は三回目の握手を払われて抱きしめられたところから。

 

 ああん?なんで?(レ)

 

 おかしい…こんなことは許されない…。

 普段のチャートならこのあたりでめぐねえが全幅の信頼を寄せてきて多少の無茶でも聞いてくれるようになるはずなんですけど。

 

「しずくさん…しずくさん…」

 

 っていうかめぐねえの抱擁強すぎィ!雪野ちゃんのカス筋力では抵抗すらままなりません!

 アッやめて今は後頭部触らないで!そこ触られたらダメージはいっちゃう!はいっちゃっ……たぁ!

 

「えっ!しずくさん、これ!」

 

 めぐねえの手にべっとりと付いた血。スプラッタかな?

 ああー。怪我をしたのがばれてしまいました。駅で頭メガトンコインがこんなところで効いてくるのは想定外です。まあ事故だよ事故!

 

 

 

 

 

 

 おはようございま----す!!

 結局昨日はめぐねえに頭を包帯でぐるぐる巻きにされて安静にするように言い渡されてしまいました。

 まあ、この後最終日まで自由に使える日がいくつかあるので若干チャートを変えても大丈夫でしょう!どの道いつかはけいちゃんと交流を持たなきゃならないんだから順番が変わっても誤差だよ誤差!

 

「……ね、ずっと気になってるんだけど」

「ん?なんだ?」

「なんであの子ずっと目を閉じてるの?」

「え、知らないけど」

「なんで…?」

 

 おっ、朝ごはんの用意をしている間にチョーカーさんとけいちゃんのイベントが進行してますね。それにしてもこんな会話イベントあったっけ?まあいいや。あとでチャートにちゃーんと書き足しておきましょ。

 

 おうりーさん!うどんと卵と醤油を取ってくんな!

 

「……?」

 

 たまごかけ醤油うどんは分からないのか…(困惑)

 

 本日はめぐねえ権限により全時間がフリーです。ただし外に出ようとするとめぐねえがすっ飛んでくるのでセーフエリア内限定ですが。

 この時間はアンニュイな気持ちになっているけいちゃんが一人でピアノを弾いているので音楽室にお邪魔しましょう。

 

「頭のそれ、全然大丈夫じゃなかったじゃん」

 

 音楽室に入って一言目から失礼な事を言いやがってきますねこの子は…。わざわざガバを指摘してきてるみたいで頭にきますよ!

 けいちゃんはピアノから離れて、足を引きずりながら近づいてきます。

 

「昨日ね。私、あのまま死んじゃうんじゃないかってずっと思ってたの。助けてくれたとき、ちょっと怖かったけど、でも映画みたいで凄くカッコよかった」

 

 けいちゃんはそう言うと雪野ちゃんの右手を両手で包み込み、「ありがとう」と感謝の言葉を述べました。

 なんやこの憎たらしくて可愛い後輩はぁ!日本一やお前!

 

 

LEVEL UP

 

 

 おっ、けいちゃんの信頼イベントが発生したので経験値が入ったようです。早速スキルを振りましょう。

 今回取るスキルは暗殺レベル2。これは二人まで同時に必殺を行えるようになります。連続ではなく同時がミソです。

 これも例に漏れずメチャかっこいいので通常プレイでもオススメですよ!

 

 さてスキルも取ったしけいちゃんと雑談タァイムです。

 

「ところで雪野先輩はなんで目を開けないの?もしかして凄く糸目とかだったらゴメンナサイだけど」

 

 仕様だゾ(マジレス)

 いやー私クラスになると見る必要が無いというか、見えてないというか。見えてないけど観えてるんだよ!

 

「あはは!いくらなんでもそんな嘘には騙されないよ!」

 

 んにゃぴ…。後輩は信じてくれなかったです。

 そんな馬鹿話をしていると突然けいちゃんの顔が真面目になりました。

 

「…ね、雪野先輩。その怪我が治ったら頼みたいことがあるの」

 

 あっ、これみーくんの件ですね。けいちゃん救出時点で主人公が怪我をするとイベントがずれ込むの頭にきますよ!今言っちまえよ!

 

「ううん、この話はまたこんど。こういった頼み事だと雪野先輩は特に信用ならないってチョーカーの人が言ってたよ」

 

 柚村ァ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 けいちゃんのミニコンサートが終わったら昼食の時間です。今回は何やらめぐねえが張り切って何かを作るようですね(チャート不記載)

 

「はい、今日のお昼は先生特製のカルボナーラですよ~」

「やったー!」 

 

 ホーミングゆきちゃんが先生に命中しましたがビクともしません。先生体幹強い…強くない?

 

「わ、すっごく美味しい!」

「うまっ!めぐねえって料理上手かったんだ!」

「はー、生き返る…」

 

 そんでもって大好評のカルボナーラ。お前にこんな才能があったとはなぁ(相撲部)

 今度からはめぐねえにキッチンを任せても大丈夫そうですね。

 

「……ええ!先生に任せて!」

 

 お昼が済んだら再び自由時間です。ちょっくら好感度上げにくるみちゃんにちょっかいでも…と思いましたが居ませんね。あれ?

 まあいいや。居ないんだったらチョーカーさんのところにお邪魔しましょう。ホライクドー!

 お、今は生徒会室で漫画を読んでいたようですね。

 

「雪野か。何だよ」

 

 信頼イベントを一度も発生させてないためかなんだか余所余所しい彼女。まあ好感度上げにちょいちょい雑談してみましょう。

 

「なあ…お前ってさ、「あいつら」と戦うとき、怖くないのか?だってさ…もし噛まれると、ああなるのに……」

 

 恐ろしいぞ(レ)

 でもまあ全員生存ルートだからけっこうな無茶も多少はね?

 

「なんだよそれ。あたしたちのために無茶してるって言いたいのか?」

 

 自分のタイムアタックのためですねぇ!

 

「やっぱり訳わかんねぇ…。雪野の為があたしたちの為になるって何なんだよ…」

 

 頭を抱えるチョーカーさん。でもこの返答が正規ルートだからね、仕方ないね。

 結局信頼イベントは発生しないまま夕方になってしまいました。晩ごはんは…くるみちゃんが作るようです(驚愕)(チャート外)(数え切れぬガバ)

 え、ほんとに大丈夫っすか(心配)

 

「うるせっ!あたしにだって料理くらいできるぞ!」

「まあまあ…くるみを信じてみましょう?」

 

 心配しながらくるみちゃんを観察します。……ふつうに料理できてるッスね。

 ところでめぐねえはどこ行ったん?

 

「あー。……めぐねえは昼の食べ過ぎで腹を壊してる。今はトイレに籠ってるぞ」

 

 これマジ?教師の風上にも置けんでしょ。

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 やらなければ。

 やらなければ、いつか私がやられる。私たちがやられる。

 

 そんなのはとうに分かり切っていたのに。どうしても「彼ら」にトドメを刺せない。

 床に倒れ伏し、もがくように暴れる生徒のなれの果てを見ても、私の意識は変わってくれない。

 

「めぐねえ、無茶はすんなよ」

 

 そう言うのは恵飛須沢さん。一人ではろくに戦えない私についてきてくれた、強く、優しい少女。

 だけれども、いつまでもそれに甘えていられない。

 

 だから、私は高枝切りばさみを大きく振り上げた。

 

「───ッ!」

 

 そして思い切り振り下ろす。ガツンと音が鳴り、床が少し欠けた。「彼ら」には、当たらなかった。

 振り上げる。振り下ろす。外れる。

 振り上げる。振り下ろす。外れる。

 振り上げる。振り下ろす。外れる。

 振り上げる……。

 

「もうやめてくれっ!」

 

 恵飛須沢さんのシャベルが「彼ら」の頭を叩き潰した。

 

 なんで。これは私がやらなければいけないことなのに。

 

「だってめぐねえ、泣いてるじゃないか!」

 

 そう言われて自分の目元に触れる。そこはぐずぐずに濡れていた。

 私は、涙を流していたのだ。

 

 ふいに恵飛須沢さんに抱きしめられた。

 

「ずっと悩んでるのは知ってる。だけどさ、あたしたちにもっと頼ってくれよ」

 

 彼女も泣いていた。私の軽率な行動が恵飛須沢さんを傷つけたのだと思うと胸が痛む。

 どうして私はいつもこうなのか、と。

 

「めぐねえにはこういうのは向いてないんだ。だからさ、あたしたちに()()()()()

 

 それは彼女の優しさから出た言葉だった。

 

 しかし。

 私にとって。

 その言葉は呪いそのものなのだ。

 

 

 

 

 

 




次の更新は


あっそういえば今日はデスストランディングの発売日ですよ!!!!!!


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13快癒~車回収

感想はそのうち返すので初投稿です


 

 

 

 

 おはようございま----す!!

 

 

 何かすさまじいガバが起こり始めているRTAはーじまーるよー。

 今回はめぐねえに安静にしろと怒られて丸一日過ごしたところから。

 

「まだ血がにじんでるなぁ」

 

 くるみちゃんに包帯を外してもらいましたが、どうやら経過は芳しくない様子。がーんだな。出端をくじかれた(GRUちゃん)

 残念ながら、もう一日フリータイムを続行です!ところでめぐねえゲッソリしてねえ?お腹大丈夫っすか。

 

「ごめんね、あんまり大丈夫じゃないかも…」

 

 まあそんな日もあるよね!朝ごはんは私たちに任せろって安心しろよ~。

 

「……。」

 

 なんかHP減ってる!!

 包帯でゴリラに頭を締め上げられる一幕がありましたがとにかく飯だ飯だ飯だ!

 おうりーさん!お米と漬物と缶詰を取ってくんな!

 

「…ごはんで色々食べるのね!すぐに用意するわ」

 

 うーん、有能。

 おーい!きょうは牛肉の大和煮があるぞー!

 

「大和煮!?やったー!!……わぷっ!」

「もう!ゆきちゃん!しずくさん!」

 

 いつものロケットゆきちゃんをいなしてりーさんの元へ。ほんと学習しねえなコイツ。

 

 

 

 朝ごはんを終えたらまたもやフリータイムです。例によって外出しようとするとめぐねえがすっ飛んでくるのでセーフエリアから出ないようにしましょう。ちなみに勝手に出たら今度こそ手錠か紐が付きます(1敗)

 そのような事態を未然に防ぐためにこの時間のうちにめぐねえの好感度でも上げておきましょうか。今は職員室に居るみたいですね。

 

「あら、しずくさん」

 

 おっと、職員室からりーさんが出てきました。めぐねえといやらしいことでもしてたのかな?ヌヘヘ

 

「うふふ、なーいしょ」

 

 これマジ?最近の高校生の性乱れすぎだろ…。

 冗談はさておきめぐねえと話しておきましょう。へい先生!えっちな話題あるかい?

 

「……あ、雪野さん」

 

 めぐねえは何やらノートを見つめていた様子。何が書いているんですか?と聞こうと思ったもののサッと隠されました。なんでだぁ!(レ)

 

「そ、そんなことよりっ。何か用事ですか?」

 

 声裏返ってますよ(指摘)ままええわ。今日来たのはめぐねえと仲良くなるためですね。

 

「仲良く、ですか?」

 

 目を丸くするめぐねえ。知ってるか?この童顔教師少なくとも22歳は超えてるんだぜ…(畏怖)

 そんなわけでお話しでもしませんか?しましょうよ(圧力)

 

「え、ええ…」

 

 しかしながら雑談の結果はなんともションボリ。終始上の空のとか嫌になりますよ~。

 ところでなんで上の空だったか聞きましたか…?(調査不足)

 

 

  

 この後は一日中誰かしらと好感度を上げていただけなのでキャンセルだ。イベントないと見どころさんが無いからね、しょうがないね。

 では本日はここまで。おやすみなさーい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おはようございまーーーーす!!

 

「はい、雪野先輩。包帯とれたよ」

 

 トイレでけいちゃんに包帯を取ってもらったところ出血はなし。

 後頭部の怪我は丸二日で無事快癒!これでバリバリ戦いにいけますよー!

 

「先輩、一昨日の話なんだけど…いいかな?」

 

 あ、いっすよ(快諾)

 

「えへへ、やっぱ先輩って……ううん、今はいいや。あのね、実は、私以外にも助けてほしいひとがいたの」

 

 気になる言い方やめろ。

 助けてほしいひとって?(ああ!)

 

「直樹みき、私の親友。今はリバーシティ・トロンで立てこもっているの。……私さ、みきと喧嘩して飛び出してきちゃったんだよね」

 

 この子、と言ってスマホについたシールを見せてきます。当然ですが雪野ちゃんではシール…プリクラは見られません。見たい人は雪野ちゃん以外でプレイしてね。しろ☆

 今だから言えるのかもしれないけど、と怪我をした足を見ながらけいちゃんは言います。

 

「喧嘩別れになっちゃった事、ずっと後悔してる。だから…仲直りするチャンス、欲しいんだ。このことを「そんなこともあったね」って言えるくらいの笑い話に変えたいの」

 

 けいちゃんいじらしい…いじらしくない?こんな風に言われて拒否できる奴いるのかよ!なおここで突っぱねるとけいちゃんが病みます。

 大丈夫だって安心しろよ~。じゃあ予定にみーくん救出ぶち込んでやるぜ! 

 

「…ありがとう、雪野先輩。やっぱりヒーローみたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、先生の車を出します。一緒に行く人ですけれど…」

 

 しばらく後。全員で顔をあわせて救出作戦タァイムです。

 めぐねえの車は4人乗りで、うちふたつの席は運転手のめぐねえと救出予定のみーくんで埋まっています。自分も行くのでRTA的には残りの一枠はシャベルゴリラ一択です。

 

「まあ、しずくとあたしなら大抵は何とかなると思うけど」

「みんな、意見はあるかしら?」

「めぐねえはどうなんだよ」

「私はこれでいいと思うわ。それと、めぐねえじゃなくて佐倉先生」

「……えっ?」

 

 お、出ました名物セリフ「めぐねえじゃなくて佐倉先生」です。それにしても出てくるの遅かったっすね(すっとぼけ)

 結局は自分の案が通り、この布陣で出発です。しかしまずは車の回収に行かなければなりません。

 

「じゃああたしとしずくでいってくる。めぐねえ、車の特徴は?」

「赤くて小さな車よ。あと、めぐねえじゃなくて…」

「わかったよ、佐倉先生」

「はい、よくできました!」

 

 ……プレイ当時はなんとも思っていませんでしたが、見返してみるとなーんか不気味ですね。見返さなくても不気味?うるさいですね…。

 

 さてこっからは新技披露、兼、車回収タァイムです。戦闘中はいくらバイオレンスな事をやろうがくるみちゃんの好感度は下がらないのでバシバシやっちゃいましょう。

 くるみちゃん神的にいいひとだから(ピ)

 

「ん?しずくがやるのか?気を付けろよ」

 

 ちょうどよいところに背中を向けた「奴ら」が二人並んでいます。ホライクドー!

 二人組相手のスコップの必殺は「右にいる奴の脇腹にスコップをぶち込み、左の奴の眼孔に中指をぶち込んで重なるように引き倒す。そして二人をめった刺し」です。薩意が広がってないか?

 

「……次行こうぜ」

 

 おっ、そうだな。

 

 お披露目も済みましたし、このシャベルゴリラがいれば苦戦なんてそうそう無いので倍速です。

 

 その間、くるみちゃんのステータスについて、お話しします。

 くるみちゃんは何と体力、筋力、持久力の全てが全キャラ中トップです。やっぱりゴリラじゃないか(憤怒)

 しかもバイオレンス耐性も高く、正気度の上限こそやや低いものの平均近くはあります。非の打ちどころさん!?

 がっこうぐらし!のゾンビって弱くね?ってよく言われますが単にくるみちゃんが強いだけです。そこを勘違いしてはいけない(戒め)

 

 お、車を手に入れましたね。あとはめぐねえをぶち込んでショッピングモールへ行くだけです。いざ鎌倉!

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

「違いますよめぐねえ」

「私たちはもうすぐ大人になる子供。巣立ちの時を迎えつつある雛なんです」

「だから、大人に頼ることをやめて、自分たちの力だけで羽ばたこうと頑張っているんです」

「その巣立ちを邪魔するのは大人のエゴです」

 

「じゃーん。こんなの作ってみました」

「うふふ、ちょっと購買のノートで」

 

「学園生活部……。その名の通り、学校で生活をする部活動です」

「部の目的は、そう」

「学園での合宿生活によって、授業だけでは触れられない学園の様々な部署に親しむとともに、自主独立の精神を育む」

「つまり、自立を促すことです」

「めぐねえが頼りないわけじゃあ無くて、みんなが頼らないで済むように頑張るんです」

「しずくさんはちょっと張り切りすぎかも知れないけれど…」

「どうですか?めぐねえ」

 

「めぐねえ」

 

「佐倉先生」

 

 

 




土日はデスストやる(不撓不屈の意志)


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14くるみちゃん家~ショッピングモール

デスストに忙しいので初投稿です。


 実はもう終盤に入ってるRTAはーじまーるよー。

 今回は車で学校を出発したところから。

 

 

 ウィイイイイイッス!どうも~雪野で~す。あ今日は、えんそく当日ですけども、え~とですねぇ…まぁ…街の、え~道路に出てきたんですけども…。

 周りの景色はほとんど見えませんでした。

 スゥゥゥゥゥゥ 

 ほんで~かれこれ~ま(ゲーム内時間で)2時間くらい、えー車で走ったんですけども。

 取れ高は、何ひとつ…ありませんでした…(ガチャ)

 何ひとつ取れ高は無かったです。残念ながら…はい。

 なにかひとつぐらい見えるやろなぁと思ってたんですけども、スゥゥゥ結局ぅぅ…2時間くらい待っても何ひとつ見えませんでしたねぇ…。

 

「ここも行き止まり…。恵飛須沢さん、地図、わかるかしら?」

「ちょっと待ってくれ…あーくそ、どっちだ?」

 

 まあ見えなくてもこのあたりの道なんて暗記しているんですけどね!(チャートガン見)

 ここ右ッス!

 

「え、右?この路地か」

「狭いわね…」

 

 そう言って路地に車を入れていくめぐねえ。お前の素直な所が好きだったんだよ!(大胆な告白)

 なお線路を通るルート以外で車が通行可能かつ、学校からショッピングモールへ行ける道は一本だけです。道を間違えたら中ロスなので気を付けましょう(6敗)

 そして一本道という事は強制イベントがあるという事です。はーつっかえ!

 

「………あ、ストップ!」

「え!?はい!」

 

 ちなみにこの瞬間シートベルトをしていないと頭を打ってダメージを受けます(1敗)

 くるみちゃんが叫んだ理由はここに恵飛須沢家があったから。だから、車を止める必要が、あったんですね(メ構)

 

「あ、いや、なんでもない…」

 

 なんでもない事あるかバカ!とりあえず外に出て表札を触って確認。間違いなく恵飛須沢家です。

 

「あっ、ここ……」

「あたしの、家だ」

 

 何もしないとしばらくウジウジした後家に入るのですが、RTA的にはロスなので引っ張り出してケツでもしばいて差し上げろ。

 

「いっ……たくない。わーったよ、行ってくる!」

 

 おめえの尻カチカチじゃねえか(筋肉)

 なおここは確定で家族ゼロ人なので安心して見送ってもOKです。むしろ一緒に入ると余計なイベントが入るのでキャンセルだ。

 

 くるみちゃん同衾イベントは好感度爆稼ぎチャンスですが妙に長いんですよね。中に入らなくてもくるみちゃんを家にぶち込みさえすれば、こ↑こ↓で好感度が稼げるので大丈夫です。計算ではそろそろ信頼イベントが発生しますね。

 

「……ただいま」

 

 家から帰ってきてただいまってのは変じゃない?(原作のセリフを奪う人間の屑)

 

「かもなっ。じゃあ行こうぜ!めぐねえよろしく!」

「…はい。じゃあ出発しますよ」

 

 そして取れ高の全くない運転タイムの再開です(絶望)

 取れ高のためにイベント起きろ!

 

「ごめん、しずく。手を握っててくれ……」

 

 起きたな…(確認)

 

 

LEVEL UP

 

 

 声を押し殺して泣いているくるみちゃんをシリ♂目にスキル振りです。

 しかし必要なスキルはあらかた取ってしまったのでガバ防止に不屈レベル2を取っておきましょう。決して頭メガトンコインでビビッたのではありません(震え声)

 不屈レベル2は死や噛まれるのを回避できる回数が2回に増えます(ダメージを受けないとは言っていない)おまえ御子の忍びみたいなステータスしてんな。

 あ、到着する前にキチンとチキンセーーーーブをしておきましょうね(激ウマギャグ)(22敗)

 

 

 

 はいやってまいりましたリバーシティ・トロン改めショッピングモーーール!

 ここの最上階にみーくんと太rrrrr郎丸(アニメ版発音)が居ます。が、その道のりは長く苦しいのでめぐねえは2階の雑貨店の中にでも放り込んでイキましょう。

 

「ここは安全だ」

 

 にほんへの言葉並みに信用ならないこの言葉は罠です!くるみちゃんのゴリラ直感では探知できなかっただけで休憩室に何人かいます。この言葉に騙されて非戦闘員だけを置いていくと勝手にどこかに行ってしまい大ロスです(1敗)

 

「……?どこ行くんだ?」

 

 ん、休憩室の掃除ですね(怒り) 壁に頭を打ち続けている「奴ら」をさっくり排除したらメニューを確認。しっかりセーフエリア化していますね。ではイクゾー!(カンカンカカカカン!デーン!)

 

 あ、忘れるところさんでしたがめぐねえに雑貨を集めてもらうように言っておきましょう。現在学校は物資不足が加速しているので、何がいくらあっても困りませんからね(フラグ)

 

 しかしそろそろスコップの耐久度が心配になってきました。このままでは最終日のラッシュは厳しいでしょう。

 そんなわけでオリチャー発動!道中にある工具店で精密ドライバーをしこたま拾っていきましょう。一回使えば無くなる消費アイテムですが、投擲で目に当てると即氏が入りやすく有能です。武器として使っても通常のドライバー並みの性能はあるので、持ってて損はありません。しかも軽い!

 なお筋力があれば「胴体か頭に入りさえすれば一撃」のハチェットにお株を奪われる模様。悲しいなぁ…。

 

 補給も済んだところで階段タイムです。ここはひたすら5階まで登る必要があるので持久力がクソザコだとアッと言うまにバテます。だ持ポ振必あったんですね(圧縮メガトン)

 

 階段を登り切ったら謎のダンボールの山が顔を出します。中身はくっそ重たい物資(家具とか木材とか)が入っているので乗り越えるかくるみちゃんに退けてもらいましょう。

 

「しずくも手伝えよ!」

 

 え、やだよ!(カス筋力)

 ゴリラパワーを見学した後は捜索です。ここはいやらしい事に曲がり角が多く、入り組んでいます。油断するとあっという間に噛まれるので警戒は最大限にしましょうね。

 お、角のむこうから音がしますね。どれどれ…。カメラをぐるりと回したら、いました!出待ちうんこ野郎です!まあ暗殺か合気道があれば雑魚なんですけどね。

 

 どうあがいても攻撃前に発見されるのでアイキドーで転ばせてドライバーを投げます。ちなみにダウン中の「奴ら」への投擲はオートエイムが発生し非常に急所に当てやすいです。遠慮なく目に当てて差し上げろ。

 

「前から思ってたんだけどさ、どうやって角の向こうを見てるんだ?投げるのもバケ……凄いし、しずくって忍者の末裔とかだったりしない?」

 

 忍者らホイの話題は即刻中止せよ(真顔)

 

 みーくんが立てこもっている部屋はランダムですが、一つだけ「奴ら」が集っている扉があるので一目瞭然です。2体いるのでくるみちゃんに1匹任せてこっちは暗殺でころころしますよ~するする。ニャッ!…ニャッ、にゃっ、にゃっ、にゃっ、にゃっ、みゅん!…ふみゅん、みゃあっ、アオオーッ♡(猫っ娘フィルター)

 

 はい。

 

「やるなっ」

 

 信頼イベントが発生したので協力プレーを行うたびにくるみちゃんと好感度が上がるようになりました。ハイタッチを要求されたのでパシリ。イェーイ

 排除が完了したのでノック…しようとするとみーくんが転がり出てきます。真正面に立っていると潰されるので(ご褒美)ちゃんと横にどいておきましょう。

 

「ひ、ひとっ!?あの私直樹みきっていいますいま独りでたてこもってて心細くてでも」

 

 ほっとくとマッハ独白が続くからキャンセルだ。ここでけいちゃんの話題を出すと黙り込むのでさっさと二階の仮設セーフエリアにぶち込んでやるぜ!

 

「あの…太郎丸を見ませんでしたか?小さな柴犬なんですけど」

 

 知らんっ!(まりな)このイベントは太郎丸とみーくんどちらと先に接触するかで進行が変わります。で、後から見つける方は時間経過で一階のピアノの上でオロオロしているので、物資集めのついでに探すふりでもしてやるぜ!

 

 じゃあちょっとデパ地下いってくるんで皆はここで休憩しておいてくださいな。

 

「一人はあぶねーだろ」

 

 懐中電灯で照らしながら歩く方が危ないから…(正論)

 

 この後は一人で地下と二階を時間いっぱいまで往復するから倍速です。カス筋力は回数で補え(至言)

 さて、ここらで暇になる み な さ ま の た め に 。みーくんの性能についてお話しします。

 

 みーくんの戦闘ステータスは持久がやや高いものの並み程度。しかし知力と直感が高いため後方要因として優秀です。が、「ロジカル思考」のスキルが付いているため仲間内と不和を起こしやすい欠点があります。あなたねっ……

 しかし今はブレーキ役であるけいちゃんがいるのでこのデメリットはあってないようなもんですね。勝ったなガハハ!

 デメリットさえなんとかしてしまえば「ロジカル思考」は神スキルに昇華するので一家に一人はみーくん欲しい(切実)

 

 時間いっぱいまで探すふりをしたので帰宅タァイムです。まずは一階を駆け抜け、駆け抜け…。

 駆け抜けられましたか…?

 

 まあ一体くらい誤差だよ誤差!

 

 外に停めてある車の前まで行くと、それでも諦めきれないみーくんが戻ろうとします。ちなみに見送ると二度と帰ってきません(1敗)

 しゃーねーなとみんなで戻ると い つ も の ピアノの上で犬が震えているではありませんか!

 

「太郎丸!」

 

 はい、例の犬こと太rrrr郎丸です!助けに行こうとみーくんが飛び出そうとしますがゴリラに肩を掴まれて止まります。「奴ら」がピアノの鍵盤叩いて音が鳴っているせいでゾロゾロ集まってきているからね、しょうがないね。

 いくらなんでもこの数相手は分が悪いので例のイベントが起きるまで待機してましょう。

 

 例のイベントとは漫画やアニメほんへでやっていた防犯ブザー攻撃です。雑貨屋で物資集めを行ったキャラからランダムに一人選出され、防犯ブザーの紐を一気に何個も引っこ抜きます。

 これには耳の敏感な「奴ら」もビックリ。一時的に「奴ら」は行動不能になるのでバシバシ暗殺が決まりますよ!

 

 ん?

 

 耳の敏感な奴に特効、あっ……(察し)

 

 

 

 

 ああああああああああああああああああああ!!??!?!?!

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 

「ああああああああ!!」

 

 それは、私が防犯ブザーを鳴らした瞬間の出来事だった。

 

「いやだっ!何もみえない!」

 

 しずくさん。超然的な雰囲気を纏った彼女が、膝を折って耳を押さえていた。

 恥も外聞もなく、苦しそうな顔で、泣きながら、叫んでいる。

 

「しずくさんっ!」

「やめろめぐねえ!近づくなっ!」

 

 思わず駆け寄る。しかしそれはくるみさんに突き飛ばされることで防がれた。

 その瞬間、私の顔があった場所に、しずくさんの細い指が突き出されていた。

 あの指は、殺すつもりで突き出されたものだった。

 

「畜生!そういう事かよ!こいつはハナっから目でなんか見てなかったんだ!」

 

 じたばたと暴れるしずくさんをシャベルの柄で押さえ、くるみさんが叫ぶように独白する。

 

「角の向こうが分かるのも、暗い場所が平気なのも、絵がめちゃくちゃだったのも!全部!そうだったんだ!」

 

 嘘だ。だって、しずくさんはあんなに強くて。

 

「土を混ぜるのが下手だったのも!」

 

 あんなに暴力的で。

 

「本を読まなかったのも!」

 

 でも、仲間想いで。

 

「あたしん家の表札だって!」

 

 

 

『…、…、…、さわ。なんとか沢。おおよそまちがいなくクルミの家だね多分』

『あっ、ここ……』

『あたしの、家だ』

 

 

 

『危険だわ。夜中だといつ突然襲われるか…』

『平気平気。私は夜でもしっかり「み」えてるから』

 

 

 

『まるで画伯ね』

『教育番組でこのぐらいヤバいの見たことあるな』

『……しずくちゃんすごいね!』

『雪野さん、あの、非常に言いにくいのだけれど』

『うるさいですね…!』

 

 

 

『はい、じゃあこれが分かる人ー?』

『ぜんぜんわかりません!読めるわけないじゃんいい加減にしろ!』

『ええ…?』

 

 

 

『見ましたか?』

『こんなのでどうやって見ろって言うんですか』

『…そうなんですか?でも、いつもそれで見えているんじゃ』

『この目は見えていません』

『……うそ』 

『ホントですよ。だからめぐねえの手に持ってる物なんて一文字も読めてないんだよ』

『じゃあ……そういうことに、しておいて、ください』

 

 

 

 

 

 ああ、なんてことだ。

 

 しずくさんは最初から……。

 




続きは1か2か3か4か5か6か7日後です。


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15

なんか感想欄が愉悦部まみれなので初投稿です。


 

 これは一体なんなのだ。

 

 突然暴れ始めた先輩。そしてそれをシャベルで押さえつけるもう一人の先輩。放心して膝を突き、防犯ブザーを取り落とした先生。

 

「おい、みき!」

 

 その言葉ではっと我に返る。

 

「めぐねえの持ってた「それ」、どっか遠くに投げろ!今すぐ!」

 

 私は混乱したままの頭で、言われるがまま未だ鳴り続ける防犯ブザーを放り投げた。それは私の予想より遠くに飛び、遥か向こうにあった植え込みの中に飛び込む。

 先輩たちは、まだ揉み合っている。

 

「しずく!おいしずく!…畜生恨むなよ!」

 

 くるみ先輩はスコップの柄をしずく先輩の首に押し込んだ。

 じたばたと抵抗するしずく先輩。しかしその力は次第に弱っていき、最後にはその細い腕が地面に落ちる。

 気絶したようだ。

 

「おいめぐねえ!!…こっちもダメだ!一体なんだってんだよ!」

 

 こっちに駆け寄ってきたくるみ先輩が佐倉先生の肩を揺する。しかし反応はなかった。

 苛立ちを隠せない様子で吐き捨てるくるみ先輩。彼女はシャベルを背負うと先生を抱えあげた。

 

「逃げるぞ!みきはしずくを頼む!」

「でも、太郎丸が…!」

「みきの足元だ!」

 

 はっと足元を見る。そこには大音量のブザーのせいで苦しそうに鳴いているが、確かに太郎丸が居た。

 気になって振り返ってみると、ピアノの前には「かれら」はもう居なかった。逆に植え込みに入ったブザーの周りには数え切れないほど。

 そうであるのなら最早ここに残る意味はない。私はしずく先輩を抱えあげた。

 

 軽い。

 

 この女性は本当に、私の目の前で、「かれら」を一瞬で屠った人物なのだろうか。その軽さからは、にわかには信じられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しずくはな、強いんだ」

 

 呆けていると、くるみ先輩が話しかけてきた。

 今は学校へ向かう途中の車の中。ハンドルは放心したままの先生に代わって、くるみ先輩が握っている。

 

「アイキドーだっけ?なんかよくわかんないけどさ、凄い体術でババーッて倒して、スコップで刺して、いつも返り血まみれで帰ってくるんだ」

 

 車がゆっくりと減速し、やがて止まった。くるみ先輩が額をハンドルにぶつける。

 

「タネが割れたら答えは簡単だったんだよ。あいつは色を知らない。だから血を浴びたって、へんな匂いのする水を被った程度の感覚だったんだ」

「それは」

 

 目が使えない人間にひと殺しを求めた。そして彼女はそれを受け入れて、殺し続けた。

 

「コイツがさ、「あいつら」を滅多刺しにしたところを見たんだ。もう動いてないのに、何度も、何度も…。きっと不安だったんだ。音だけじゃ、どうやったって確認するのに限界がある。だから、念入りに」

 

 くるみ先輩の頬が一筋の涙で濡れた。

 

「あたしはしずくを知った気でいたんだ。なんにも知らなかったクセしてさ…」

 

 そう独白すると、静かに嗚咽を漏らし始めた。私は何も言えず、黙り込んだまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局そのまま会話は終わり、無言の時間が車内を支配した。重苦しい空気のまま車を走らせることおよそ1時間、学校に着いたころには辺りはすっかり真っ暗。

 市街に明かりなど一つもなく、見えるものと言えばわずかに光の漏れる学校の窓と、空に猫の爪でも引っかけたのかと思うほど細い月の光だけ。

 

「こんな時にしずくが居れば心強いんだけどな」

 

 はは、と、力なく笑うくるみ先輩。まるで自虐にでも聞こえるその言葉にはどんな気持ちが込められているのか。

 

「誰か呼んでくるよ。だから、二人をお願いな」

 

 その言葉と共にくるみ先輩は車から離れていった。

 しずく先輩は目覚める気配はなく、佐倉先生は茫然と虚空を眺め続け、太郎丸は私から距離を取ってトランクルームから頭だけを出しこちらを覗いている。

 人も犬も居るはずなのに、私は孤独だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みき!」

 

 学校に着いてバリケードを乗り越えると抱きしめられた。

 祠堂けい。私の親友。喧嘩別れして、もしかしたらもう逢えないと思っていたひと。

 彼女の体温を感じると思わず涙が出た。

 

 それから抑えが利かなくなって声を上げて泣いた。何度も謝った。

 涙が止まってからはお互いの事を話し合った。

 そして不意に先輩の話題が出る。

 

「あ、そうだ!雪野先輩スゴかったでしょ!こう…バタバターって倒して!」

 

 けいが腕を振り回しながら興奮し、まくしたてる。

 

「先輩ってスゴイんだよ!もう真っ暗になった時間に私を助けに来てさ、明かりもないのに「あいつら」をバシーッて!」

 

 そうか。彼女は知らないんだ。

 

「頭から血を被ってるのは流石に引いたけど、まるでヒーローだったの!」

 

 しずく先輩の常識は、私たちの常識とはかけ離れていることを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝。ここでは朝食を全員そろって食べるらしい。

 ゆき先輩。くるみ先輩。たかえ先輩、ゆうり先輩……いや、りーさん。太郎丸と、けいと、私。

 たくさん居るはずなのに、部屋の空気は冷え切っていた。

 

 しずく先輩と佐倉先生はまだ寝ている。いや、気を失っているといった方が良いのかもしれない。

 

「思い返せば、変なことばっかりやってたよな、アイツ」

 

 口を開いたのはたかえ先輩だ。アイツとは、やはりしずく先輩の事だろう。

 

「漢字は読めない、バリケードの修理は押し付けてくる、絵はめちゃくちゃ…。そのくせ誰より音に敏感で、見てもないのに「奴ら」の襲撃に感づいたりしてさ」

 

 はぁ、とため息。空気がまた重くなる。

 次に口を開いたのはりーさんだった。

 

「先生はしずくさんの事で悩んでいたわ。……そのことで元気づけようとある提案をしたのだけれど、」

 

 そう言って押し黙る。きっとそれは彼女の心をえぐるようなものだったのだろう。

 次はゆき先輩の番だった。

 

「しずくちゃんね、シャワーが嫌いなの。だから猫とか犬みたいだなーって思ってたんだけど…」

 

 そう言って視線は太郎丸の方へ。

 そういえば聞いたことがある。犬がシャワー嫌いなのは水音に警戒しているからだと。

 鼻の良さばかり話題に上がるが、犬の耳は人間よりよほど敏感だ。

 

「……あのさ、前に、なんでいっつも目を閉じてるのって聞いたことがあるの」

 

 次はけいだった。

 

「見えてないって言ってた。私は、ただの冗談だと思って笑い飛ばしちゃった…」

 

 縮こまる、けい。

 しずく先輩は伝えていたはずなのに、それを受け取らなかった彼女たち。

 それは悲しいすれ違いだったのだろう。

 

 だけれど。

 

「それって、なにか問題なんですか」

 

 気づけばそんなことを口走っていた。みんなの視線が自分に集まる。

 

「話を聞く限りでは、彼女は「戦う」という仕事を全うしています。それに日常生活でも極端な支障はなかったはずです」

 

 そうだ。彼女は強い。今回はすぐそばで防犯ブザーを鳴らされるというアクシデントがあっただけで、戦闘面ではむしろ有能だと聞く。

 私も彼女が「彼ら」を仕留める瞬間を目撃した。彼女は、強いのだ。

 

「なのに、目が見えないことを問題みたいに語って。それって、ただの」

「みき!」

 

 突然のけいの大声でハッとした。

 私は、なんて酷い事を言いそうになったのだ。

 

「…ごめんなさい、少し、言いすぎました」

 

 これは私が悪かった。だから頭を素直に下げる。

 

「悪い。あたしたちも、ちょっと考え無しだったかもな」

 

 頭をあげてくれ、と、くるみ先輩に声を掛けられる。

 その声で頭を上げると、彼女は優しく笑っていた。

 

「そうだよな。難しく考える必要なんてなかったんだ」

「……確かに。見えてても見えてなくても、アイツはただの戦闘狂で、頭のわるい、手のかかる奴だ」

「そうよね。それを理由に見方を変えるだなんて失礼だわ。私ったら何を考えていたのかしら」

「今度からは後ろからぶつかっても大丈夫かな?」

「ゆきちゃん?」

「はうっ!?もうやりません!」

 

 先輩たちに笑顔が戻っていく。

 なんだかよくわからないけど、話はいい方向に転がったようだった。けいと向かい合い、思わず笑顔になる。 

 

「おはようございまーーーーす」

 

 そんな団欒の時間に闖入者が現れた。それは勿論話の中心であったしずく先輩だ。

 首に違和感があるようで喉をしきりに触っているが、元気そのものと言った感じ。

 

「あ、クルミ。昨日さ、なんか耳元でスゴイ音がしたと思ったら朝になってたんだけど何があったの?」

「覚えてないのか?お前がめちゃくちゃに暴れてたから締め落とした」

「締め落とした?やっぱゴリラじゃん」

「…このやろー!今日こそはひっぱたいてやる!」

「死ぬからやめて」

 

 突然始まる追いかけっこ。机の周りをぐるぐる回る彼女たちは、正直楽しそうで羨ましい。

 

「ね、みき」

 

 けいに手を握られる。

 

「生きてるだけでもよかった?」

 

『生きていればそれでいいの?』

 

 それは私たちの決別の原因となった言葉。それを聞いて、私は静かに手を握りかえす。

 

「ううん。私はこっちの方がいい」

 




1㍑兄貴からまたファンアートいただいたゾ!
動画風なのがセクシー、エモいっ!

【挿絵表示】



次の更新は1か2か3か4か5日後です。


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16爆音バイノーラルスキップ~太郎丸ホールド

आपने अनुवाद क्यों किया?

初投稿です


 

 

 

 

 なんか気が付いたら大幅短縮していたRTAはーじまーるよー。

 今回はなんか寝てたところから。

 

 ええ…(困惑)

 耳元で爆音ブザー鳴らされてリアルダメージ入った後、暴れていたらなんか気絶して学校で起きました。何が起きたのかは、んまぁそう…よく分かんなかったです。

 なんか部屋の隅っこで寝てるめぐねえは放置して生徒会室へイクゾー!いくら短縮したと言ってもみーくんや太郎丸が居なければもろちんリセですからね。

 

 おはようございまーーーーす!みーくんと太郎丸居る?あとなんか昨日爆音バイノーラルで気が付いたら気絶してたんですけお!

 

「覚えてないのか?お前がめちゃくちゃに暴れてたから締め落とした」

 

 そう悪びれもなく言い放つくるみちゃん。

 頼む、どうかくるみちゃんを許してやってくれ彼女はゴリラなんだ。

 

 めぐねえ不在のまま朝食を済ませると今日のミーティングの時間です。が、めぐねえが居ないので開拓ができません。

 怪我の為丸2日も自由時間に充ててしまったのでもはや時間的猶予は全く無い状態でコレです。今まで時間的猶予があったような言い方ですがそれは言葉の綾です。おチャートが壊れるわ(しんみり)

 

 しょうがないのでオリチャー発動!本当は一階まで制圧したいところさんですが、今日はバリケード強化にすべて充てましょう。といっても雪野ちゃんは安定の知力カスなのでサボります。

 その間はこっそり一階に行って謎のシャッターを確認しておきましょう。通常プレイではあまり用のない機械室の一番奥にあるので初見兄貴は見落としがちですが、ここに「一般には非公開にされている地下避難所」の入り口があります。

 あれ~開いてるね。誰が入ったんだろうね。

 

 確認したらバリケード用の資材を拾ってバレないうちにサッーと帰ります。

 階段の近くには大抵消火器が置いてあるので蹴ってしまわないようにしましょうね(反省)

 

「おい雪野、どこ行ってたんだよ」

 

 んにゃぴ…チョーカーさんにバレました。無断外出が発覚すると好感度が下がるのでまず(テイスト)です。

 資材あげるから許して亭ゆるして…。

 

「……はぁ~~~~。雪野ってさあ、やっぱ頭悪いよな」

 

 差し出した資材入り鞄ごと引っ張られました。ろくな抵抗もできない雪野ちゃん筋力カス過ぎィ!

 

「お前がバリケードの修理が苦手なのは分かってるからさ、代わりに一人で資材集めとかすんのはやめてくれ」

 

 そう言ってチョーカーさんが雪野ちゃんを抱きとめて後頭部を撫でます。え、なにこのイベントは…(リサーチ不足)

 

 

 

LEVEL UP

 

 

 

 

 まあ信頼イベントで経験値入ってレベル上がったしええやろ!(←のんき)

 今回取るべきスキルはありません。なので最終ラッシュが少しでも楽になるように筋力にポインヨを振りましょうね~。

 

 ─このとき走者に電流走る!─

 

 今思い出しました。

 最終日のラッシュですが、爆音時間帯があります。詳しくはラッシュ時に説明しますが、とにかく音が鳴るのです。

 つまりどういうことかと言うと、視界がまた真っ暗になる可能性があるという事です!

 

 なんで?なんで?なんで?なんで?

 あああああああああああああ!もう滅茶苦茶だよおおおおおお!最初から走りなおすのやだああああああああ!

 え?雪野ちゃん選んだのお前だろって?うるせえこんな事になるだなんて思ってなかったんだよ!レアキャラ専用のエンディングが見たいだなんて欲を出したばっかりにいいいいい!

 

 本来ならもろちんリセ案件ですが…

 RTAは続行します!!!!俺はタイムを出すのが好きなんじゃなくて完走するのが好きなんだよ!(氷炎将軍)

 そして秘策もあります!それはポインヨを直感に振るのです!

 

 本作の直感は敵の位置などを感知する能力です。それを取ればたとえ前が見えなくても何とかなるんじゃないかな!(甘い見通し)

 

 

 

 チョーカーさんの好感度がなぜかぐぐーんと上がっているみたいなので無断外出の事は黙っていてくれることになりました。やったぜ。

 なんだかんだでもうお昼。いつもならりーさんがごはんを作りに生徒会室に来るはずなのですが来てませんね(未知のガバ)

 

 おうチョーカーさん!豆缶と桃缶とスパムを取ってくんな!

 

「んなもん自分で…ああいや、やってやるよ」

 

 チョーカーさん優しい…優しくない?(疑惑)

 今日のごはんは桃缶つきだぞー!

 

「ほんと!?やったー!!」

「わーい!」

 

 いつもの弾丸ゆきちゃんとけいちゃんがやってきます。やっぱ甘味好きなんすねぇ。

 ゆきちゃんは当然受け止められないのでチョーカーさんの方に投げておきましょう。

 

「あいたっ!頭打った~」

「ほぉー。ゆきはあたしの胸が壁だって言いたいのかぁ?」

「……えへへ」

 

 おらおらおらー!とほっぺを揉まれるゆきちゃん。やっぱこの二人仲いいんすねぇ^~。

 しばらくするとめぐねえ以外のメンバーが集まってきたので昼食の準備です。と言っても缶を開けるだけなんですけど。

 

「めぐねえはどうだった?」

「ずっと寝てる。揺すっても叩いても起きなかった」

「その件について調べようと図書室に行ったんですけど、心理学の本は誰かに貸し出されているみたいです。残念ですけど…」

「手詰まりね…」

「ね、りーさん。なんだか焦げ臭くない?」

「あ……ごめんねゆきちゃん。最近ゴミが溜まってきたから屋上で焼いてきたの」

「屋上から投げればよかったじゃん」

「なんだかポイ捨てみたいで気分が良くなくって…」

 

 またなんか妙なイベントがいくつか同時に進行してますね。これもうわかんねえな(諦め)

 

 

 

 もはや未知のエリアと化したイベント群をスルーし、昼からはみーくんの好感度上げに勤しみます。経験値よこせオラァ!

 

「あ、しずく先輩」

「やっほー先輩」

 

 二人は図書室で本を読んでました。二人とも仲いいねー。何読んでんの?

 

「私はダリオマン!今さっき目玉潰すマンが出てきたところでね…」

「ちょっと、けい。私はイルカのしくみについてですね」

 

 はえ~。みーくんは勉強家だぁ…。それに引き換えけいちゃんはなんかアホっぽいっすね(辛辣)

 

「あ…、アホ?戦う以外ポンコツな先輩にそんな事言われるなんて」

 

 かなりショックな感じで机に頭を打ち付けるけいちゃん。そんなにショックだったのか…(比類なきカス知力)

 一方でみーくんは何か質問したいことがある様子。

 

「先輩は、その、見えないことに不自由は感じないんですか?」

 

 (不自由は感じ)ないです。道は全部暗記してるからね(王者の風格)(チャートガン見勢)(見栄っ張り)

 

「ならいいです。ぶしつけな質問、ごめんなさい」

「あ、先輩知ってる?みきってば先輩の事心配して色々調べてたんだよ!」

「けい!」

「いいじゃんいいじゃん!ほらほら先輩、健気な後輩の頭がここにあるよ~」

 

 グィィッ!と右手を引っ張られてみーくんの頭に着地しました。けいちゃんの腕力強すぎィ!(いつものカス筋)

 まあいいや。便乗してナデナデしましょう。

 

「あ、ちょっと先輩!…もう」

 

 

 

LEVEL UP

 

 

 

 慌てるみーくんも旨そうやなホンマ…。と思っていたところでレベラッ!ポインヨはもろちん安定のために直感に振ります。

 まあ直感に2ポインヨ振っただけで何が変わるのかという感じもありますが、誤差でもあったほうがいいんだよ!(叛逆の意志)

 

 

 

 夕食も済ませてあとは寝るだけ。の、時間ですが!明日は最終ラッシュの日!この日に太郎丸を一匹にしておけば次の朝に居なくなっているので、必ず対策をして寝ましょう。現在はリードがないので抱きしめて寝ます。

 運が悪ければリード付けてても居なくなるので、なるべく抱きしめて寝ましょうね(2敗)

 最初はわりと嫌がりますが缶詰の一個でもあげれば完全に懐きます。お前それでいいのか…(ブロントさん)

 

「犬が好きなんですか?」

 

 太郎丸に嫌われてる姉貴オッスオッス!犬好きはねえ、自信あるんですよ!(周回プレイヤーの矜持)

 

「ああ、なるほど。特にしずく先輩は…いいえ、おやすみなさい」

 

 はーい、おやすみなさーい。

 ところでめぐねえがいつまでたっても目を覚まさないんですけど(114514抹の不安)

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 大人に成ることが出来ず

 

 先生で居ることも叶わず

 

 ひとを信じることすら出来なかった。

 

 

 

 雫さん。由紀さん。胡桃さん。悠里さん。貴依さん。圭さん。…美紀さん。

 

 きっと、私が落ち込んでいると、優しい彼女たちは心配してしまう。だが、それが私を苦しめる。

 

 誰にも知られず、ただひっそりと。

 私は消えてしまいたい。

 

 しかしそんな方法もあるはずがなく。

 みっともなく、部屋の隅で縮こまる事しかできないのだ。

 

 

 私は佐倉慈。私立巡ヶ丘学院高校の国語教師だった。

 

 

 




次の更新は1か2か3か4か5か6か7日後です。
最終回は二週間以内を予定しています(守るとは言っていない)


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17最終日ラッシュ1

とうとう初投稿です。


 

 おはようございまーーーーす!

 

 

 もはやガバのない部分を見つける方が難しいRTAはーじまーるよー。

 今回は最終日の朝から。

 まずは腕の中に太郎丸が居ることを確認します。太郎丸が居ないとリセ案件なので必ず確認しましょう(無敗)

 ……こいつめっちゃ幸せそうに寝てんな。

 

「雨か…」

 

 チョーカーさんが呟きます。どうやら外は豪雨のようす、これはいけません。

 そう、最終ラッシュ第一段階は雨です。そして飛び切りの雷雨です。雷と言えば?はい、雷鳴ですね。

 

 ピシャーーーン!!(雷鳴)

 あああああああああああああ!!(サンダー)

 

 あぁ~、雷鳴でリアルダメージが入るゥ~。

 耳を押さえているとみーくんが心配してくれます。

 

「しずく先輩大丈夫ですか?」

 

 大丈夫だって安心しろよ~。

 

 ピシャーーーン!!(雷鳴)

 あああああああああああああ!!(目力先輩)

 

「駄目みたいですね…」

 

 お前が語録を使うのか…(困惑)

 とまあ耳が使い物にならないので朝の見回りは例のゴリラに任せます。

 

「ゴリラゴリラうるせー!あたしだって乙女なんだぞ!」

 

 嘘つけ絶対ゴリラだゾ。ちなみにこのタイミングでクラシックラジオを聞くと必ずベートーベンの「運命」が流れます。後々のためにしっかり電源を入れておきましょう。

 雷鳴がヤバイので耳をふさぎながらチキンセーーーーブを行って待っているとくるみちゃんが駆け込んできました。

 

「ヤバいぞ!この間より多い!早く準備しろ!」

「なんですって!?」

 

 くるみちゃんの報告により全員が浮足立ちます。

 初見兄貴は『なぜあれだけ倒した後なのに「奴ら」の数が増えているのか?』と疑問に思っているはずなので解説します。

 それはアウトブレイクが放課後の時間に起きたからです。当時みーくんやけいちゃんがショッピングモールで居たように既に下校した生徒は多く、それが何日もかけて学校に来たという訳です。みんなここの学校好きだったんすねぇ^~。

 

「しずく、行けるか?」

 

 無理かどうかはやって見なきゃわかんないだろ(ヒゲクマ)

 そんなわけでいつものスコップを構えてホライクドー! 

 

 ピシャーーーン!!(雷鳴)

 あああああああああああああ!!(ブラックサンダー)

 

「……くそ!停電だ!」

 

 ベートーベンの「運命」が雷鳴と同時に消えたことにより停電が判明します。なおラジオなどのコンセント給電で動く家電を動かしていないと停電が発覚せず無駄なロスが発生しますよ(2敗)

 そして停電が発生したことにより下校の放送ができなくなります。出来たらラッシュが簡単になっちゃうからね、しょうがないね。

 

 ところで自家発電してんのに停電っておかしくねえ?って思う兄貴達がいるかもしれないので説明をば。

 実はこの学校、避雷針の隣に太陽光発電エリアを設置するというガバガバ設計となっております。そんな設計だから落雷で一気に大電流が流れ込み、ヒューズやコンデンサがパンッという訳です。建築法仕事しろよ!(謎の企業のゴリ押し)

 

 今回のラッシュ、イベント進行は時間経過以外何一つありません。もろちんバリケードが突破されたら圧倒的物量に押し潰されて全滅必至です。だから、全力で「奴ら」を排除する必要が、あるんですね(メガトン)

 今周回は一階までバリケードを設置できなかったのでかなりキツいです。とりあえず2階階段まで行って防衛だー!

 バリケード越しに攻撃するにはリーチのある武器が必要なのですが、今は威力の高い投擲武器である精密ドライバーがあるのでこれを投げまくります。数に限りがあるので丁寧に目に当てていきましょう。

 

 ピシャーーーン!!(雷鳴)

 あああああああああああああ!!(ネタ切れ)

 

 俺の耳壊れちまうよ…(ゆうさく)。ん?なんか向こう側突破されてないっすか?

 

「みんな!バリケードが突破された!3階に逃げ込め!」

 

 (あっという間に突破されて)笑っちゃうんすよね。

 次の階段が突破されたらもはや残すところは屋上のみです。全力で防衛しなきゃ(使命感)

 一応けいちゃん保険(後述)があるので無理というほどではないですが、いやーキツイっす(素)

 

 おうりーさん!めぐねえと太郎丸を持って屋上に行ってくんな! 

 

「…わかったわ!」

 

 うーん、有能。

 ここまで来たら出し惜しみなんかできないので掃除用具入れからモップちり取りホウキその他もろもろをひたすらに投げつけます。それにしてもバリケードの隙間を縫って全力投球を当てていくのって凄い絵面っすね…。

 けいちゃんが足を引きずって音楽室に入っていくのを眺めながらひたすらに物を投げつけていましたが、とうとう弾切れです。

 雷が落ちなくなって大分時間が経ったのでそろそろラッシュは終わりですが、ついに職員室側の三階バリケードが突破されました。

 

 それと同時に音楽室からピアノの音色が聞こえてきます。

 

「ピアノ…?まさか!」

 

 そう、けいちゃん保険とは自己を犠牲に一定時間「奴ら」を引き付けてくれるものです。当然放置すればけいちゃんは死にますが、「奴ら」はピアノの音色に夢中になって音楽室の扉前に殺到するので背後が簡単に取れます。ここでしっかり暴れておくとラッシュ第二段階が楽になるのでしっかり暴れておきましょうね。

 

 合気!合気!もいっちょ合気!たまに暗殺挟んでまた合気!

 討ち漏らしは相棒ゴリラに任せてとにかく無力化させていきます。くるみちゃんのシャベル追撃はほぼ確定で氏ぬので心強いッシュ!

 

 ちなみにここで聞こえてくるピアノの音色ですが、扉の耐久度が低くなるとテンポアップしていき、破壊されると悲鳴とともに途切れます。

 現在めっちゃテンポが速くなっているので結構必氏です。

 

 あっ。

 

 あっちょっと待ってもらって…(ガバ)

 

 合気をミスって引き倒されました。が、まだ終わりじゃなーい!結構前に探索した時にひろったボールペンを耳の穴にシュウゥゥゥゥーーッ!超エキサイティン!

 安定のために拾って置いた緊急回避アイテムに助けられました。が、立ち上がるまでは合気なんてできないので二体目に絡まれます。ゴリラー助けて!

 

「くそっ!待ってろ!」

 

 あああくるみちゃんも結構ピンチ!二本目のボールペンをシュウゥゥゥゥーーッ!並エキサイティン!

 早くしろーーーっ!間に合わなくなってもしらんぞーーーーっ!

 

「耐えろ雪野!」

 

 チョーカーさん後ろ後ろー!最後のボールペンをシュウゥゥゥゥーーッ!弱エキサイティン!

 やべえよやべえよ!朝飯食わなかったから!

 

 あかんこのままやと雪野ちゃんが死ぬゥ!

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 雨が私を濡らす。温い風が私の躰をたたく。

 

「佐倉先生。私ね、この生活、少し気に入ってたんです」

 

 そして囁かれる若狭さんの声。意識がはっきりとしない私は、うすぼんやりとその姿を眺めていた。

 

「みんなで困難に立ち向かって。みんなで食事して。みんなで寝て…家族みたいだなって、思ってたんです」

 

 カサリ、と。何かの燃えカスを突きつけられた。

 

「なのに。なんですかこれ」

 

 それは私にとって呪いの書物と言っても良いものだ。名は緊急避難マニュアル。その切れ端。

 

「私から家族を奪ったのも、クラスメイトを奪ったのも、全部身勝手な大人だったんです」

 

 声に嗚咽が混ざる。

 

「燃やしてしまえば、消えてしまうものだと思ってました。でも、それは違う。結局のところ、なにも変わらなかったんです」

 

 ピアノの音が聞こえる。激しい旋律だ。

 それに交じって怒号や助けを求める声。

 

「大人はいつだって、私から大切なものを奪っていく……。佐倉先生は、違いますよね?」

 

 私は。奪うつもりなんか。

 違う。私は奪っている。本来守られるべき生徒たちを矢面に立たせ、私はのうのうと寝こけている。私は子供たちの未来を食い物にしているのだ。

 

 若狭さんの言葉に、私は首を横に振った。

 

「違う…!先生は身勝手な大人なんかじゃない!私たちに真摯に向き合ってくれた!いつだって元気づけてくれた!」

 

 遠くから音が聞こえる。

 若狭さんの手が私の首に巻き付いた。

 

「佐倉先生、お願いします。頷いてください…」

 

 私は、彼女たちに対して、せめて誠実でありたい。だから、私は頷かない。

 音が大きくなる。

 

「いやだ、いやだ。このままだとみんな死んじゃう。もう私から何も奪わないで。助けて。誰か助けてよ」

 

 私の首から手を解き、崩れ落ちる若狭さん。

 錯乱した彼女は膝を突き、顔を覆って声を上げて泣いている。

 

 「誰か」なんて都合のいいヒーローが現れるはずはない。 

 しかし、その願いは叶えられたのか。

 鉄の鳥が、降ってきた。

 

 




次回の更新は多分三日後くらいです。


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18最終日ラッシュ2

初投稿でした。


 

 

 

 

 鉄の鳥が、墜ちた。

 石が砕けたような音が響き、続いて爆発音。黒煙と共に吹き上がった火柱は、雷雨に焦れた太陽が落ちてきたのかと思うほどの熱と光をもって私の目を焼く。

 

 そして、ベルが鳴った。

 火災報知器が動作を開始したのと同時、響き渡る誰かの叫び声。その声を聞くと、途端に息が苦しくなった。

 

「なんで…?」

 

 若狭さんが屋上の柵から身を乗り出し、下を覗いている。

 その顔は陰になって見えないが、声は震えていた。

 

「いや…行かないで…」

 

 その手が虚空に伸ばされる。

 

「もう、いやだ」

 

 彼女の足が浮いた。

 私は、

 

 それを後ろから抱きしめ、空へと飛び立とうとする若狭さんを止めた。

 

「どうして」

 

 呆けた声を出す彼女。そんなの、理屈なんて高尚なものがあるわけじゃない。ただ若狭さんに死んでほしくなかった。それだけだ。

 

 

 

■■■

 

 

 

 爆音タァーイム!(犬ハサ)

 あー助かった!生きてるよ~!(ONDISK)

 

 火災報知器のベルの音によって「奴ら」は一時的に行動不能になりました。それによって組み付かれた状態からなんとか脱出成功です!

 しばらくは暗殺チャンスなのでひたすらバシバシ決めましょう。

 

 ですが、ベルの音は私の耳も大音量で破壊しにかかってきます。

 

 そんな時どうするか?その答えは、ただひたすらに耐えることです(絶望)

 

 

 ヌゥン!ヘッ!ヘッ!

 

 ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛

 ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!

 ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!

 フ ウ゛ウ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ン!!!!

 フ ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥン!!!!(元ファイルの音量の1割)

 

 

 ゆ、ゆきちゃん!視界遮れるからって消火剤吹き付けないで!

 ヤメンカイ!マチカネテナイゾ!ウリニカケルナ…

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

「駄目だ!どこも火が回ってる!早く下に降りないと煙でやられるぞ!」

 

 若狭さんを宥めていると、勇ましいシャベルの彼女の声が聞こえてきた。

 屋上の扉の方を見ると、ぞろぞろと後続がやってくる。彼女たちは所々白い粉で汚れていて、特にしずくさんは酷い有り様であった。

 

「めぐねえ!やっと起きたのか!」

 

 パッと笑顔の花を咲かせて駆け寄ってくる恵飛須沢さん。その邪気の無い真っ直ぐな瞳に、私は気後れする。

 しかしその顔は一瞬で陰り、沈痛な面持ちへと変わっていった。

 

「めぐねえ、りーさんもよく聞いてくれ。何かが駐車場に突っ込んだみたいで車が爆発したんだ。それが校舎に燃え移って大変なことになってる。今すぐ逃げないと…」

「逃げて、どこに行くんです!?もし学校の外に逃げられたとしても「彼ら」に襲われれば…!」

 

 彼女の会話を遮ったのは直樹さんだ。ぐったりとした祠堂さんに肩を貸し、強い焦りを感じさせる口調で言い放つ。

 

「だからってここに残ったって死んじまうだろ!」

「ここから逃げたって死にます!」

「ならどうしろってんだ!?」

「判りませんよそんなこと!」

 

「…だったら、機械室の奥に行くといいよ。そこに避難用のシェルターがある」

 

 二人の口論に終止符を打ったのはしずくさんだった。その顔色は悪く、脂汗をにじませているが、強い口調で断言した。 

 確かにその場所は、避難用シェルターがあると緊急避難マニュアルに載っていた。しかし、()()()()()()()()()()()()()盲目である彼女には、口頭で伝えられる以外に知る方法が無かったのに。

 

「……ホントにそんなものがあるのか?」

 

 訝しみ、私に答えを求める恵飛須沢さん。生徒たちの視線は自然と集まり、その期待に応えるようにひとつ、頷く。

 はっきりと示された希望の道筋に、二人の顔がほころんだ。

 

「よし、行こう!ほらりーさんも立って!」

「うん…」

「しずくは行けるか?」

「無理かも」

「……じゃあ、そうだな」

 

 恵飛須沢さんはそう言うと、私としずくさんの手を引き合わせた。

 

「これでよし」

 

 重なった私たちの手。差し伸べたのではなく、差し伸ばされたのでもない。それはただ、繋がっていた。

 

 

 

■■■

 

 

 

 避難用シェルターが開いていることを確認しておくと、このタイミングで避難先を指示することができます。

 

 だから、昨日のうちに機械室の奥に行く必要があったんですね。

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私たちが校舎の中に入って真っ先に感じたのは、煙たさだった。

 

「これは、いよいよだな!」

 

 消火器を構えた柚村さんが、火災報知器に負けじと叫ぶ。

 三階の廊下から下へと続く階段を覗き込んだ。黒煙がごうごうと噴き出し、踊り場までの階段は「彼ら」が折り重なるように燃えている。

 

 どん、と。私の背中に衝撃が走った。

 

 驚いて振り返ると、若狭さんの両手が私の背中を軽く押している。

 

「……これで、死にました」

 

 ぽつりと呟かれる言葉。小さいながらもはっきりした言葉は、ベルの音の中で不思議なほど聞き取れる。

 

「身勝手な大人はいま死にました。だから、お願いします」

 

 それは正しく希求だった。

 奪わないという約束。それを希うもの。でも、それは…。

 

「センセイ。こんな時くらいカッコつけて大口叩いてください」

 

 そう考えていたときに、しずくさんに手を引っ張られて囁かれる。

 早くしろと言わんばかりのその態度に私は閉口するものの、彼女の言い分は尤もだ。

 だけど、私は。今までみんなに酷いことばかりをしてきた私は。

 

「聞いていたでしょう?今までのセンセイはさっき死んだんです。これからですよ、これから」

 

 ほら早く、と、細い腕で腹を押される。私はしずくさんから手を離し、若狭さんと向かい合った。

 ジリジリと煩いベル。丈槍さんたちが私たちを呼ぶ声。今だけはそれらを忘れて、確かに約束した。

 「あなたから、一人も奪わせません」と。

 

「あ」

 

 間の抜けた声。それにつられてしずくさんを見ると、彼女が炎に身を躍らせる瞬間が見えた。彼女の足には何者かの焦げた腕が巻き付いている。

 彼女が炎の中に消えた瞬間、わたしはある事を思い出していた。

 

 しずくさんが生徒だったものを突き落とし階段を転がっていくのを。

 彼の首が曲がってはいけない方へ向いていたのを。

 

「───しずくさん!!」

 

 思わず。それこそ弾き出されたかのように私の身体は動き出し。そして一切の躊躇もなく、炎の中に身を投じた。

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 階段の傍に立っていると、まれに引っ張り落とされることがあります。

 だから、階段の傍に立ってはいけなかったのですね(1敗目)

 

 周り全部真っ暗なのに分かるわけ無いだろ!いい加減にしろ!

 しかもなんでめぐねえまで落ちてくるんですか(電話猫)

 

 アッー!アーツィ!アーツ!アーツェ!アツゥイ! (火災)

 HPカスなんで炎の近くはまずいッシュ!二階の廊下に逃げ込めー!

 

 

 

 

■■■

 

 

 

「うっ」

 

 奇跡的に二人とも目立った傷の無かったことに安堵したのも束の間、炎を恐れるしずくさんに手を引かれて二階の廊下に出た時に見えたのは、火災報知器に群がる「彼ら」の姿だった。

 

 思わず振り返る。そこはごうごうと燃える階段があるだけだ。戻る道などありはしないのだと、まるでそう語り掛けてくるようだった。

 

「……やるしかないか」

 

 そうしずくさんは言うと、私の手から離れ、不思議な構えを取った。

 腕を軽く広げ、半身になる…。しずくさんの得意とする合気の構えである。

 

「センセイ、そのあたりに消火器はありませんか?」

 

 ある。しかしこれをどうするのか。階段の炎は、正直手が付けられないほど燃え上がっている。

 どうしてこんなにも火が回るのが早いのか。それはひとえに「彼ら」がよく燃えているからだ。段差に弱い「彼ら」はそこに集まり、重ねられたマッチのように激しく燃える。いくら消火剤が優秀と言っても、階段を埋め尽くすほどの火種を消すことは不可能に思えた。

 しかし、しずくさんの考えは違うようで。

 

「それを、あのうるさい機械の前にたむろしている「あいつら」に吹き付けてください。お互いに「みえない」のなら、勝ちの目は私にあります」

「でも、それは」

「センセイはいつもそれですね。早くしないと二人ともヤキトリになっちゃうよ」

 

 ぐうの音も出ない。こんな状況になっても生徒を危険に曝すことしかできないなんて、嫌になる。

 私の感情を感じ取ったのか、しずくさんは「ハァ」とため息を吐いてこちらを向いた。

 

「何を悩んでいるのかは知りませんけれど、もっとシンプルに考えましょうよ。私は消火器を吹き付けてくれるひとが必要で、センセイは道を拓くひとが必要。どっちかが欠けたら共倒れなんです。いちはすたくなま、だよ」

「…一蓮托生、ですか?」

「うん、それそれ」

「……ふふっ、なんですかそれ」

 

 思わず、笑ってしまった。

 なんだか久しぶりに笑った気がする。 

 

「のんびりする暇はありませんよ。センセイは早くお腹を括ってください」

 

 そうだ、何をウジウジ悩む必要があったのだろうか。

 私がするべきことは最初から、ただひとつだったのだ。

 

「…わかりました」

「だいじょーぶ。センセイが死んじゃったら一緒に死んであげる(リセットする)から」

「死にませんよ。だってしずくさんが守ってくれるんですから」

「お、おう…?」

 

 信じる。私はもう、迷わない。

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

LEVEL UP

 

 

 未知のエリア♂(イベント)!!

 




水澄 尋兄貴からファンアートを頂いたゾ!
防犯ブザーに完全敗北したしずくちゃんとか興奮しますねぇ!!!!!!!!(クソ大声)


【挿絵表示】




次回の更新は1か2か3日後です。


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19エンディング

初投稿かもしれません。


 

 

 ぱち、ぱち、と。燃えた木が爆ぜる音が聞こえる。

 木が爆ぜるのは内部の水分が沸騰、蒸発して、圧力が高くなった結果。風船のようになった内部が耐えきれずに壊れるからだと何かで聞いたことがある。

 そんな益体もないことを考えながら、私は避難用シェルターの内部で、閉じられたシャッターを見つめていた。

 

「大丈夫よ…大丈夫…だって約束したもの…」

 

 ぶつぶつと独り言をつぶやくりーさん。その姿は酷く憔悴しているようで、見ているこちらまで気が滅入りそう。

 その腕の中にすっぽり嵌った太郎丸も心配そうに鳴いている。

 

「なあ、みき。あのふたり、本当に大丈夫だと思うか?」

 

 くるみ先輩の声。そんなの、先輩だってわかり切っているはずだ。

 もし、あの炎の壁の向こうがまだ安全だったとしても。ベルの音の中では満足に動くことすらままならないしずく先輩、そして生徒を傷つけることを極端に恐れる佐倉先生のふたりでは、到底。

 …それでも、希望を捨てられないから、私に尋ねたのだろう。

 

 はじめはくるみ先輩が助けに行こうとした。しかし、気絶したけい、錯乱したりーさん、戦うことに全く慣れていないゆき先輩の三人を連れた状態ではとても無理だと判断し、私が無理やり納得させてここまで連れてきたのだ。

 結局、火の回りが想像以上に激しかったため、助けに行くこともままならず。そうして見殺しにも等しい形でこうして彼女たちを待っているのだ。

 

「そうですね。しずく先輩の台詞を借りて言うなら。大丈夫だって安心してよ、へーきへーき……こんな感じでしょうか」

「ぷ。なんだよそれ」

「私が未来について悩んでいる時、こう言ってくれたんです。私って心配症ですから」

「心配役は必要だろ。みんながしずくみたいじゃ困る」

 

 

『朝食のテーマはなまこです』

『なまこォ!?』

『なまこだ…(絶望)』

 

『缶詰、暴力、洗濯物って感じで』

『服の汚れはとれましたか…?』

『んまあ、そう…よくわかんなかったね』

『よし!(適当)』

 

『ここの掃除をするので、死体は後ろの箱に、入れて、ください』

『私には筋力がありません。だから、クルミの助けが、必要だったんですね』

『ゴ、クルミ助けて!』

 

 

「ぶふっ!」

 

 くるみ先輩の言うように、みんながしずく先輩だった場合を想像してしまい、思わず噴き出した。

 一体どんなのを想像したんだよ、と言うくるみ先輩もくすくすと笑っているあたり、似たような事を考えていたのだろう。

 

「悩んでいるのが馬鹿みたいですね。…だいじょーぶ、です。彼女なら絶対にここまでたどり着きますよ」

 

 私がそう言った瞬間、太郎丸が吠えた。そしてシャッターの下から、いつか見た、血まみれのスコップが生えてくる。

 

「げーっほげぇっほ!このままだと煙に巻かれて死んじゃうゥ!」

「しずくさん!あと少しですよ!」

 

 それはしずく先輩と佐倉先生の声だった。そのシャッターの向こうから「ゴリラのことクルミって言ったの謝るから開けて!」とか「開けろ!巡ヶ丘市警だよ!」と、彼女がいつものコミカルさで騒ぎ立てている。

 

「ね?」

 

 言ったでしょ?と。私は得意げに笑いながら立ち上がった。

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 今度こそはリセだと思った(小並感)

 

 めぐねえの助力を得てなんとかシェルターまでやってこれました!見えないってのは怖いなサム…(レ)

 それに地味に太郎丸もファインプレーです。あの鳴き声がなければ方向がまったくわかりませんでした。めぐねえ?煙に巻かれて半分迷子になってたよ。

 まあこっちは体力無くなって担がれてたんだがな!

 それに最後のレベルアップもなかなか効きましたね。あれが無かったら3回はガバをやらかしていたでしょう(薄氷の勝利)

 

 

 合流してしばらく休憩したらシェルターの家探しタァイムです!と、言ってもやる事は車の鍵の回収くらいですけどね。

 地下二階の避難隔離区域にある謎の小部屋に噛み傷のある首つり氏体があるので、そいつのポケットから拝借します。ポケットから手を抜くと必ず写真が落ちますが無視だ無視!血でベタベタに汚れているから誰の写真かもわからない、いわゆる雰囲気アイテムだからね、しかたないね。

 

「おい、何してんだ?」

 

 ん、氏体漁ってましたね。これ以上することもないし睡眠だ睡眠だ睡眠だ!

 くるみちゃんをスルーしてとっととブランケットでも手に入れて寝ましょう。

 

「……写真?」

 

 いらないからあげるわあなたに。

 

 それじゃおやすみなさーい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 おはようございまーーーーす!

 起きたらシャッターを解放!「奴ら」は全員燃え尽きているので今日に限っては校内全て安全です。そしてみんなを引き連れて車の鍵を使うぞー!

 

 全員脱出ルートなので現在は8人+1匹の大所帯です。これではどう頑張ってもめぐねえカーには乗りません。

 しかし安心魔界神。あの首つり死体は必ずワンボックスの車の鍵を持っています。だから、死体漁りをする必要が、あったんですね。

 

 さらにさらに車は駐車場から離れた場所、来客用入り口のところにポンと放置されているので、多少ススは被っていますが傷ひとつありません。まるで全員脱出ルートのために追加されたモブみたいだぁ…。

 

 スマートキーなのでぽちっとしてやると開錠されます。そしてドアを開けたところでフィニッシュ!あとはもうムービーだけなのでお茶でも飲みながらエンディングでも眺めていましょう。

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 車のドアを開いた時の事だった。すん、と。しずく先輩が鼻を鳴らした。

 そして、一筋の涙が彼女の頬を濡らす。

 

「そっか…」

 

 彼女はひとり、何かに納得したように呟く。その顔は、喜んでいるような、悲しんでいるような、複雑な表情だった。

 

 

 

 

 

 

 学校はもう、何もかもが滅茶苦茶だった。電気、水道などのインフラストラクチャはもちろん、畑や缶詰といった食料、図書館の本やバリケードなどがほぼすべて燃え尽きていた。

 今後の事はまた後で考えるとして、まずはまだ使えるものを探すため私たちは学校中を探検していた。

 

「なあ、みき。ちょっといいか?」 

 

 屋上に行くと、くるみさんに呼び止められた。

 

「さっきヘリの所で見つけたんだ。印の入った地図と…コレ」

 

 ゴトリ。目の前に置かれたのは黒い金属の塊だ。映画などでよく見かけた、ピストルそのもの。

 

「これって拳銃だよな?なんでヘリの奴はこんなもん持ってたんだろ」

「そんなの、」

 

 感染している()()を撃つためじゃないですか。そうは思ったが口には出さなかった。

 私はとぼけることに決めて、地図の方に視線を滑らせる。

 

「それより、地図の印ってなんですか?」

「ああ、そうそう。ここなんだけど」

 

 くるみ先輩に指差された部分を見る。そこは私たちのいる学校と聖イシドロス大学と、あと一つはよくわからない場所にバツが付けられていた。

 これはもしかして、ヘリが向かう予定地だったのだろうか。しかし法則性が分からない。学校と、なんだろう?

 

「……あとさ、もういっこ」

「まだあったんですか?」

「いや、ヘリの奴とは別。地下の首つり死体から見つけた」

 

 ペラリと差し出された写真。それを見た瞬間、私の肌は粟だった。

 

 血で汚れてはいるが、はっきりと判る。それは、笑っている、しずく先輩の写真。

 

 なぜ、それがあの死体から?

 

「わかるだろ?しずくの写真だ。なら、あの男は、しずくの家族なんじゃないかって」

「…っ。ああ、そっか…」

 

 しずく先輩の涙の理由が分かってしまった。

 きっと、死体の時点ではわからなかったけれど、車のにおいで気が付いてしまったのだ。

 あの死体が、家族だったことに。

 

「これ、渡しておくよ」

「…え?なんでですか」

「だってさ、あたしじゃどうすりゃいいか分かんないし。あたしってバカだからさ、きっと持っててもロクな結果にならないと思う」

「それを後輩に押し付けるってどうなんですか」

「あーあー!きこえなーい!じゃあちょっと地図をみんなに見せてくるっ!」

「先輩!もう!」

 

 くるみ先輩は私に写真を押し付けると、疾風になって階段へと消えていった。

 

 …正直なところ。わたしは気にかかっていることがあった。

 なぜ、あの男は地下に逃げ込んでいた?しずく先輩を探しに来たのなら校舎に居るべきだ。

 

 すこし整理しよう。私は深呼吸をして、その場に座り込んだ。

 

 きっとあの男は地下がある事を最初から知っていた。そうでなければ、あのパスワード式のシャッターは開けられない。

 なら、なぜそこから出なかった?……もしかして、しずく先輩を待っていた?

 

「直樹さん?どうしたんですか?こんなところで」

 

 声を掛けられて、顔を上げると佐倉先生が心配そうにこちらを覗き込んでいた。

 ……先生にはこの写真を見せておくべきだろう。

 

 私が「地下の死体から手に入れたものです」とそれを差し出すと、先生は顔を青くした。

 俯きながら、話を続ける。

 

「しずく先輩の写真を持っているなんて、それこそ近しいひとでしょう」

「……」

「あの男の人はしずくさんを迎えに来て、だけど途中で噛まれて、自ら命を絶ったんです。…いつまで経ってもやってこないしずく先輩に絶望しながら」

 

 どさりと音が聞こえた。顔を上げると、佐倉先生は膝を突いて頭を抱えていた。

 

「……そういう、ことだったんだ」

「先生?」

「しずくさんは、最初からこの事件が起きる危険性について知らされていた。なら、あの時の過剰なまでの暴力性はむしろ」

「先生」

「シェルターの位置を知っていたのだって、ぜんぶ、ぜんぶ…」

 

「先生!!」

 

 久しぶりに、大きな声を出した。佐倉先生はその声でハッとしたようで、その顔を笑顔でつくろいながら立ち上がった。

 …ひどく不格好な笑顔だ。そんな顔じゃ、しずく先輩にすら怪しまれるだろう。

 

「先生は一度、しずく先輩とはっきり話してみるべきです」

「…でも」

「でも、じゃありません!」

 

 この際、はっきり言ってしまおう。

 私は立ち上がって大きく息を吸った。

 

「しずく先輩は、アホでサボり屋ですけど、私たちにはずっと誠実でした!そんな彼女のことが信じられませんか!?」

「──そんな訳ない!」

「…ほら、それなら大丈夫です」

 

 写真を押し付けて、スカートに付いたほこりを払う。

 

「きっと、佐倉先生はしずく先輩の正体に気が付いているんですよね。でも、私は先輩の正体に興味がないので、この話は先生と先輩のふたりだけのものにしておいてください」

 

 そう言って、私は屋上を後にした。

 横目でちらりと見えたポカンとした先生の表情。それが少し、可笑しかった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局、私たちは次の拠点へと移ることになった。

 行き先は「聖イシドロス大学」。先生曰く、ここには巡ヶ丘高校と同じような設備が整っているらしい。その情報の出所を訊いてみたら、苦笑いをされた。…藪蛇だったようだ。

 今は荷物を選別し、焼けるのを免れたワンボックスカーに積み入れをしている。

 

「私たちはもう、家族なの!」

 

 家族。その言葉の響きにどきりとした。声の主はりーさんだったが、私の視線はサボっているしずく先輩の方へ。…どうやら心配は杞憂だったようで、近頃よく見せるようになった「にへら」とした顔で手を振ってくる。膝に太郎丸を乗せたけいもそれを真似てこちらに手を振っていた。太郎丸までしっぽを振っていた。

 

「一緒に戦って、一緒にごはんを食べて、一緒に寝る。ね?」

「何が「ね?」なのかはわかんないけど…ま、悪い気はしないね…。家族、家族か」

「えー、じゃありーさんはおねーちゃん?」

「……!そうね、お姉ちゃんよ」

「わーい!」

「もう、ゆきちゃん!」

「なら、私はお母さん?」

「めぐねえはめぐねえだろ」

「お母さんって感じはしないわね」

「めぐみ母さん…ないな」

「はうう…」

 

 一時期不安定だったりーさんも今は持ち直している。彼女は「家族」に執着しているようだけれど…。

 でもまあ。こんな家族ならけっこういいかも。

 佐倉先生も近頃笑顔をよく見せてくれる。きっといいことがあったに違いない。

 

 私は彼女たちの話を耳に挟みながら、持っていたダンボールの荷物を車のトランクに放り込んだ。

 その時、視界の端に白いもの。

 

「これは、杖?」

 

 拾い上げてみると、それは折りたたまれた白杖(はくじょう)だったことが確認できた。使った形跡はあまり見られない。

 …まあ、これを使うであろう人物はそれなしで学校や駅、さらにショッピングモールを独り歩きした傑物なので妥当といえばそうである。

 無用の長物の可能性もあるが、ブザーやベルの件もある。処分に関してはしずく先輩に任せよう。

 

「はい、先輩。杖です」

「杖?……あ」

「使いますか?」

「使わない。でも持っておく」

 

 しずく先輩はそれを受け取ると、大事そうにぎゅっと抱きしめた。…きっと、大切な誰かからプレゼントされたものだったのかな。

 それを眺めながら私はけいの隣に腰かけた。

 

「あれ?みきまでサボってていいの?」

「これはただの休憩だからいいの。…ね、けい」

「なあに?」

「どうしてあの日、ピアノを弾いていたの?」

 

 あの雷雨の日。けいは音楽室に立てこもってピアノを鳴らし始めた。

 それは結果的には全員が生存するための鍵になったが、あまりにも無謀なことだ。

 

「ひょっとして、戦えないことに引け目を感じてた?」

「んーん。違うよ」

「じゃあ、なんで?」

「私もちょっと、ヒーローになりたくって」

「なにそれ」

「雪野先輩みたいなのは無理だけど、ちょっとくらいはって夢を見たの。人はね、誰だって誰かのヒーローになれるんだよ」

「……漫画の受け売り?」

「あちゃ、バレたか」

 

 ベ、と舌を出して笑うけい。

 それを見ていると、笑いが込み上げてきて、思わず声を上げて笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ、聖イシドロス大学へしゅっぱーーつ!!」

 

「「「「「おおー!!」」」」」

 

 随分長く感じた準備も終え、私たちは新天地を求めて車を走らせる。

 

「だぁー!こっちも行き止まり!いったいどっからなら行けるんだよ!」

「クルミの見方が悪いんじゃない?ちょっと地図貸して」

「お前は読めないだろ!」

 

 終わってしまった世界の中で、あまりにも明るい仲間たち。

 

「はい、じゃあ今日はここまで!みんなも疲れているだろうし、夜更かししちゃだめですよ?」

「はーい、めぐねえ」

「わかった、めぐねえ」

「おやすみなさーい」

「…はい、おやすみなさい」

 

 これからも辛く、苦しい事が山のように立ちはだかるだろう。

 

「ただいまー」

「……うげ。血まみれで帰ってくんなよ。ほら表に出な」

「センセー。ヤンキーに絡まれてまーす」

「洗ってやるから外に出ろって言ってんだよ!」

「あらあら…」

 

 それでも、彼女たちと一緒なら、なんとかなっていくはずだ。

 大丈夫。へいき、へいき。 

 

 

 

 

 

 

 

【つづく】

 

 

 

 




あとは完走した感想とおまけ回で終わりです。

次回の更新はなまこです。


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20完走した感想&おまけ&いただいた絵

最後の初投稿です


 

 ここでタイマーストップ!

 タイムは3時間42分28.6秒!……比較対象が無いので好タイムかどうなのかはヨグワガンニャイ

 

 まずは完走した感想(激うまギャグ)ですが…。

 

 ぬわあああああんつかれたもおおおおおおん!辞めたくなりますよ~QTE~。

 雪野ちゃんはそのプレイスタイルからしてQTEからはああ逃れられない!

 最後の最後までQTEの連続でラッシュ後半はガバガバでした。まあ何とかなったし誤差だよ誤差!

 

 本作ゲーム版がっこうぐらし!は魅力的なキャラクターと生活を共にし、生存を目的とするサバイバルアクションゲームです。

 イベントを前倒しにすればするほど、生存者を回収すればするほど難易度が結果的に上がっていく調整は見事の一言。分岐も数え切れないほどある上に、ある種のヒューマンドラマ性までも兼ね備えた良作中の良作といっても差し支えないかもしれません。

 それに隠し要素もまだまだいっぱいある状態で、発売されてから数年経っているというのにいまだwikiが更新され続けています。これマジ?知名度に対して作り込みがハンパなさすぎるだろ…。

 

 本作を走ろうと思ったのは本作の宣伝ですね。こんなにもよくできた作品なのに知らない人がいるなんてもったいない!そんな思いが私にはありました。

 そんな私にとって本RTAを投稿中、兄貴達の応援や、俺も走ってみたぞ!といった報告はとても励みになりました。涙腺が壊れるわ(しんみり)

 そういうわけで私の目論見は達成したと言ってもいいでしょう!特に苦行となる要素もありませんし、まだまだ走者は少ないので君もRTA、走ろう!俺もやったんだからさ(同調圧力先輩)

 

 長くなってしまいましたが、最後におまけを垂れ流して締めとさせていただきたいと思います。

 

 長時間の御拝読、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 クリア後のフレーバーテキスト

 

 

 

 

 雪野 雫

 

 

 

 生まれつき全盲の少女。

 彼女は合気道の達人であるが、そのルーツは全盲による事故を警戒した祖父より教えられたものだった。

 

 盲目であることを不便に感じたことはないが、普通の学校に通ったことがなく、次第に「普通の高校生」に憧れるようになる。

 それを聞いた両親は娘の願いを叶えるため自身の権限を最大限に利用し、彼女の情報を伏せた状態で「巡ヶ丘学院高等学校」に入学させることにした。

 

 入学当初は慣れないことも多かったが、やがて彼女は「普通の高校生」になじんでいく。しかし、その矢先で事件が起きた。

 

 

 

 

 彼女は事件について詳しく知っているわけではなかった。しかし、両親から万が一のときにシェルターの存在を知らされていた。

 事件が起きるまではまるで他人事のように捉えていたが、事件当日に両親が言っていたことを理解。それ以来彼女の顔から表情が消えた。

 

 我武者羅に殺す毎日を過ごすうちに、彼女は小さな友人を手に入れる。

 友人は彼女の心を癒し、徐々に元の姿を取り戻していった。

 

 彼女は夜中の駅へ一人で赴き、普通の後輩を手に入れる。

 後輩は歯に衣を着せない。それはむしろ彼女の望むことで、話している間は普通の高校生で居られた。

 

 彼女は激闘の中、戦友を手に入れる。

 普段は喧嘩ばかりだが、ふたり揃って戦場に立てば止められる者なんて居なかった。

 

 彼女は後輩の願いによって、後輩の親友を助ける。

 後輩の親友はいつも難しいことに対する答えを持っていて、それは彼女の大きな手助けとなった。

 

 彼女は誤解されている。

 しかしそれはとある事故で解決し、甘やかしてくれる友人がひとり増える結果に収まった。

 

 彼女は犬が好きである。

 過去に犬と触れ合ったことがあるのかどうかは不明だが、ずいぶんと慣れた様子で触れ合った。 

 

 彼女は苦難の末、秘密を共有する友人を手に入れる。

 生徒と先生の関係ではあるが、それはふたりにとって、とても心地の良い関係だった。

 

 彼女は家族を失ったが、新しい家族を手に入れた。

 血の繋がりはないけれど、心は繋がっている家族。これで彼女は百人力だ。

 

 彼女は新しい旅に出る。

 隣には喧しくも頼もしい者ばかり。きっと素晴らしい旅になるだろう。

 

 

 

 

 

実績:ウォーモンガー

個人行動中に100体以上「やつら」を殺した

 

実績:小さな友人

ゆきと仲良くなった

 

実績:普通の後輩

けいを助けた

 

実績:シャベルの戦友

くるみと戦場で友誼を結んだ

 

実績:内助の後輩

みきとけいに助けてもらった

 

実績:チョーカーの天使

たかえに甘えた

 

実績:犬が好き

太郎丸を抱きしめた

 

実績:信友

壊れない友情を築いた

 

実績:私たちの新しいカタチ

家族になった

 

実績:生きた

エンディングを迎えた

 

実績:わたしたちは元気です。

5人以上存命している状態でエンディングを迎えた

 

実績:学園なんちゃら部?

学園生活部を結成せずにエンディングを迎えた

 

実績:ぎゅうぎゅうのパンパン

全生存者を集めて車で脱出した

 

実績:⠱⠜⠒⠅⠑⠰⠀⠊⠐⠳⠒⠈⠕⠴

雪野しずくでトゥルーエンドを迎えた

 

 




これにてほんへ完結です!以下は皆さんからいただいたファンアートの展示場となります。ほんとにありがたいことやでホンマ…


Dixie to arms兄貴
とてもエッチだ…。それにしてもみーくんガーターは草。

【挿絵表示】



1㍑兄貴
あかんSAN値が減るゥ!

【挿絵表示】

おなじみbiim式のアレ。まんじゅう雪野ちゃんもうまそうやなホンマ…。

【挿絵表示】



外鯨兄貴
なんだこのハイクオリティ!?いただいた時目ん玉飛び出るかと思ったゾ。
振り向いた瞬間がセクシー、凄いッ!

【挿絵表示】



水澄 尋兄貴
防犯ブザーに完全敗北したしずくちゃん。苦しんでるしずくちゃんにビビッときて9日間も費やして初投稿したらしいゾ(悪意のある曲解)

【挿絵表示】


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