新大阪発 21時18分の死角 (新庄雄太郎)
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走れ!夢の超特急

さぁ、今回登場するのはお待ちかね、新幹線300系が登場します

ところが、車内で殺人事件が発生、そして行方不明の大学生の腕なのか?


3月14日、また鉄道界に新しい新幹線が動き始めた、その名も夢の超特急「のぞみ」である。

 

車両は300系と言われ、東京から新大阪まで2往復でうち1往復は「ひかり」として運転されている、最高時速は270キロで走る、時間帯は早朝と深夜しか走らないのだ。

 

この日、公安特捜班は応援の公安隊と共に、出発式の警戒に当たることにした。

 

「早速、警戒に当たれ。」

 

「了解。」

 

選ばれたのは南公安主任と高山、小海、今野、小泉、松本、梶山、三輪、菅原が参加した。

 

「では、分けて警戒と乗客の安全確保するように。」

 

高山たちは、出発式のホームに警戒区域に配置した。

 

「白線から下がって写真を撮るようお願いします。」

 

「たくさんの人がいますので、写真を撮る人は後退するようお願いします。」

 

そして、出発式が始まった。

 

「ただいまから、新幹線「のぞみ301号」の出発式を開始します。」

 

そして、テープカットが終えるといよいよ夢の超特急「のぞみ301号」が朝の東京へ出発していくのであった。

 

「のぞみ301号、しゅっぱーつ!。」

 

プァーン!

 

この日、人気アイドルの鹿島乃亜が出発の合図をした。

 

「うわぁぁ、僕も一度乗って見たいなぁー。」

 

と、高山が呟いた。

 

「のぞみ301号」は東京から新大阪まで2時間30分でノンストップで新大阪まで時速270キロで走り抜けていく、途中停車駅は新横浜だけで名古屋と京都には停車しないため、その事から「名古屋飛ばし」と流行ったのだ。

 

そして、夢の超特急が重大事件が起きようとするのは誰も予想しなかった。

 

早朝の事だった、鉄道マニアの4人の小学生が夢の超特急「のぞみ301号」の写真を撮りに来ていたのだ。

 

「来たっ!。」

 

「こっちも来たぞ。」

 

「どこ。」

 

「東京から来たぞ。」

 

「こっちは新大阪からだぞ。」

 

「写真撮れた。」

 

「結構、撮れたぞ。」

 

5人の小学生たちは写真を撮った後、家に帰って行った。

 

「やっと、撮れたよ。」

 

「うん。」

 

「お前凄いなぁ。」

 

「俺なんか、新大阪からの先頭車を撮ったんだぜ。」

 

「凄いなぁ。」

 

この日、5人の小学生が「のぞみ」のすれ違いを撮っていたのだ。

 

公安特捜班

 

「はいこちら公安特捜班、はい、少年が行方不明、はい、沢村 信、25歳、大学3年生、はい、早速そちらで調査します。」

 

と、高杉班長は電話を切った。

 

「南、高山、警視庁から行方不明の捜索だ。」

 

「早速、心当たり当たって見ます。」

 

そう言って、南と高山は東京駅周辺を捜査する事になった。

 

「すいません、鉄道公安隊の者ですが、この大学生は知りませんか?。」

 

「さぁ、知らないねぇ。」

 

「ああ、見かけないね。」

 

新幹線ホームも捜索したが、沢村は見つからなかった。

 

「女の敵めっ!、観念しなさい。」

 

と、桜井が痴漢と格闘したのだ。

 

「あいつ。」

 

高山と南は行って見た。

 

「何やってるんだ、桜井。」

 

「その人が何をしたんだ。」

 

「犯罪者よ。」

 

「そうか、じゃあ公安室に連行しよう。」

 

桜井が出勤中に痴漢を逮捕し、公安室に連行した。

 

「で、主任と高山がどうしてここに。」

 

「今、警視庁から大学生の捜索しているんだ。」

 

「桜井は見なかったか。」

 

「いいや、その大学生がどうかしたの。」

 

「明日には自宅に来ると言って、その日になっても来なかったから、失踪したかもって。」

 

「それで、主任と高山が捜索してたのか。」

 

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

残りの話数は4月ぐらいに制作します、ご期待ください。


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第1章 運ばれたバラバラ死体

そして、新幹線「のぞみ304号」で殺人事件が発生した、本当に行方不明の沢村 信なのか。


4月2日 新大阪駅

 

21時18分新大阪を発車した新幹線「のぞみ」は23時48分、東京駅に到着した。

 

「えっ、何これ。」

 

と、清掃員がごみを集めているとビニール袋を付けた。

 

「どうしたんです。」

 

「ああ、それ。」

 

「何よこれ。」

 

何と、ビニールの中から現れたのは、切断された右脚だったからだ。

 

そこへ、当直勤務で駆け付けてきた南と桜井と高山がやって来た。

 

「どこだ、死体が見つかったのは。」

 

「48分に着いた「のぞみ304号」に。」

 

「右脚が見つかったのね。」

 

南と高山と桜井は車内で確認したら行方不明の捜索願に出てる人かもしれない。

 

「やはり、あの人か。」

 

数分後、警視庁捜査一課が到着した。

 

「間違いない、沢村 信だ。」

 

「え。」

 

「本当に沢村なのか。」

 

と、桜井は言う。

 

「ええ、何とかDANA照合できればかと。」

 

「そうか。」

 

「早速照合してみます。」

 

「のぞみ304号」で起きた事件は丸の内警察署に捜査本部が設置された。

 

「死体を確認した結果、昨日から捜索願が出ていた沢村 信と断定しました。」

 

「さはり、何かの事件で口封じで殺したと。」

 

「うん、沢村はどんな事件に巻き込まれたのか。」

 

警視庁は沢村 信のバラバラ死体が翌日に発見された。

 

「やはり、沢村 信だったか。」

 

「ええ。」

 

「とにかく、何かの事件に追われていたかあるいは巻き込まれたか。」

 

「考えられるね。」

 

「問題はどこで事件に巻き込まれたのか。」

 

「謎ですね。」

 

そこへ、公安特捜班に南主任の知人である警視庁捜査一課の藤岡部長刑事である。

 

「やはり、沢村 信だったよ。」

 

「そうか。」

 

「南の言う通りだったよ。」

 

「その後はな、胴体と顔も発見されたよ。」

 

「それで、何か分かったのか。」

 

「その沢村は、何かの事件に巻き込まれて殺害したんじゃないかと。」

 

「うん、問題はどんな事件なのか。」

 

「とにかく、調べて見ないとね。」

 

「ああ。」

 

そして、沢村 信の告別式で南と高山と桜井と水野が参列し、ご冥福を申し上げた。

 

「この度は、ご愁傷様様です。」

 

「息子は何で殺されなければならなかったんです。」

 

「何か、恨まれることはありませんでしたか。」

 

「そこまでは。」

 

「彼は新大阪から「のぞみ」に乗って東京へ帰京の予定でしたか。」

 

「はい、信が明日には帰って来るからっと言って新幹線で帰京するって電話があったんです。」

 

「それ、いつですか。」

 

「確か、先週の火曜日かしら。」

 

「なるほど、先週の火曜日に電話があった。」

 

「はい。」

 

警視庁の調べで被害者の身元は沢村 信と判明、丸の内署では情報公開し捜査をした。

 




夢の超特急「のぞみ」で殺人が起きた。

沢村は一体何の事件に巻き込まれたのか、そして犯人は?

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第2章 メリケン波止場で遺体

そして、第2の事件が起きた 警視庁と兵庫県警は合同捜査本部が設置しました。


神戸市 メリケン波止場

 

「おい、今車が転落しなかったか。」

 

「そうみたいだな。」

 

「事故ですかね。」

 

「行って見よう。」

 

そして、やじ馬が集まって来た。

 

「おいなんだ、何だ。」

 

「スポーツカーが転落したって。」

 

「本当か。」

 

そして、兵庫県警のパトカーが到着した。

 

「はい、下がって、下がって。」

 

警官は立ち入り禁止のロープを張り、規制線が張られた。

 

「おい、何があったんだ。」

 

「波止場でスポーツカーが転落してたって。」

 

「本当か。」

 

「おい、ドライバーは無事なのか。」

 

「死んだかも。」

 

まもなく、兵庫県警捜査一課のパトカーが到着した。

 

「はい、どいて、どいて。」

 

捜査一課の刑事と鑑識課員も駆けつけてきた。

 

「警部、被害者の免許証です。」

 

「おう。」

 

「東京在住の八尾 快二さん、37歳です。」

 

「うん、東京の人間か。」

 

「はい、被害者の八尾は神戸で単身赴任しているそうです。」

 

「なるほど。」

 

その時、警官が言った。

 

「六郷警部、被害者の車にはブレーキが壊されています。」

 

「何。」

 

「こ、これはプロの犯行ですかね。」

 

「考えられるな。」

 

神戸で起きた転落事故は殺人と断定し警視庁と兵庫県警と合同捜査をすることになった。

 

「何、メリケン波止場で男性の死体。」

 

「ああ、今警視庁捜査一課から連絡があってな。」

 

「それで、被害者は。」

 

「被害者の八尾はスポーツカーで神戸市内を走っていたら、ブレーキを掛けようとしたらブレーキが利かなくなってスピード上げ、メリケン波止場に来たら車が転落した。」

 

「転落したって事は、犯人がブレーキオイルを抜いたって事になりますね。」

 

と、小海が言う。

 

「うん、犯人は自動車整備士の可能性があるかと。」

 

「自動車整備士か。」

 

「ああ。」

 

その時、高山は高杉と南に行った。

 

「班長、この事件には神戸にあるのでしょうか。」

 

「神戸か。」

 

「高山もそう思うか。」

 

「南主任も同意見ですか。」

 

「ああ、実は気になっていたんだ。」

 

「問題は神戸で何かの事件だ。」

 

「とにかく、調べる必要があるな。」

 

「ええ。」

 

小泉と桜井は自動車整備士の中谷誠司に聞き込みをした。

 

「神戸ですか、私は言っていませんよ。」

 

「では、ここで仕事していたと。」

 

「はい、1日車を修理してましたので。」

 

「そうですか。」

 

小泉と桜井が特捜班から帰ってきて、高杉班長に報告した。

 

「アリバイ成立か。」

 

「はい、昨日から1日中修理上で仕事していたと。」

 

「そうか、裏付けありか。」

 

「中谷はこの時間帯では神戸に入っていないそうです。」

 

 

 

 

 

 

 

 




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そして神戸で何があったのか?



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第3章 高山・神戸へ行く

早速、高山は南主任と小海と共に東海道新幹線「ひかり」に乗って神戸へ向かった。


「これは先週起きた新幹線「のぞみ304号」で起きたバラバラ死体でこれがそして胴体も発見された、そして神戸で起きた八尾 快二だな。」

 

「はい、調べて見たがマエはありません。」

 

「そうか、問題は神戸で何があったかだ。」

 

「班長、この事件は神戸にあるんじゃないでしょうか。」

 

「恐らくな、神戸で何があったか調べて見てくれ。」

 

「わかりました。」

 

「早速、神戸へ行って見ます。」

 

高山は、南と小海を連れて新幹線「ひかり123号」に乗り、神戸へ向かった。

 

新神戸 21時26分着

 

「とにかく捜査本部のある生田署へ行って見ましょう。」

 

「ええ。」

 

南と高山達は所轄の生田警察署へやって来た。

 

「どうも、兵庫県警・警部の奥澤です。」

 

「鉄道公安隊の高山です。」

 

「捜査主任の南です。」

 

「同じく小海です。」

 

「早速ですが、事件の事を話してください。」

 

と、部下の加藤刑事が説明した。

 

「はい、状況はですね、被害者が乗ったがスポーツカーがブレーキが利かなくて猛スピードで埠頭で転落した。」

 

「なるほど。」

 

「被害者が乗ったスポーツカーにはブレーキオイルが抜いてあり、その場で転落したと。」

 

「おお。」

 

「とにかく、明日は神戸市内を捜査してみよう、小海は残って連絡を頼む。」

 

「はい。」

 

次の日、南と高山は神戸市内を捜査する事にした。

 

「この建物、前からあったかな。」

 

「とにかく、行って見よう。」

 

高山と南は、早速廃墟には行って見た。

 

「だ、誰だそこに入るのは。」

 

「ここに住むのは無理たぜ、来週取り壊される。」

 

「そうなんですか。」

 

「すいませんが、あなたはここに住んでいるんですか?。」

 

「ああ、マンションが閉鎖してから2年前からだ。」

 

「最近変わったことはなかったですか?。」

 

「そうだな、そこには変な車は止まってたな。」

 

「変な車って。」

 

「ここには、滅多に車はこないからな、朝は出かけるとき、そこには真新しい車が止めてあったんだけども、夕方に戻ってくると中古のチェイサーに変わっていたんだ。」

 

「車が変わっていた。」

 

「きっと、被害者の2人はこの事件にかんけいしてるんでしょうか。」

 

「ああ。」

 

高山と南は、早速中を調べて見ることにした。

 

「これは。」

 

「どうした、高山。」

 

「こんなものがありました。」

 

「何だろう、こ、これは。」

 

「中には覆面に手袋、手帳がある」

 

「本当だ。」

 

「領収証か、2年前の4月4日神戸市にて。」

 

「主任、確か変な車が止まっていたって言ったよね。」

 

「ああ、車が入れ替わってたって、そうか、逃走車を乗り換えたんだ。」

 

「やっぱり。」

 

「問題は神戸で何があったのかだ。」

 

その時、南と高山はピンときた。

 

「現金輸送車だ、わかったぞ。」

 

「どうした、高山。」

 

「覆面、メモ帳に逃走用車両。」

 

「そうか、現金輸送車襲撃。」

 

南と高山は警備員に聞き込みをした。

 

「すみません、鉄道公安の物ですが、ここの現金輸送者の警備員ですか。」

 

「はい。」

 

「この現金輸送車は襲われたことがあるんじゃないですか。」

 

「ああ、ありますよ、2年前の4月4日だな。」

 

「その時の状況を話していただきますか。」

 

「ええ、時間は10時15分だよ。」

 

南と高山は、神戸市内を捜査していると2年前の4月4日に現金輸送車が襲撃され、現金5億円が奪い、警備員を射殺して逃走したことが判明した。

 

「やっぱり、恐らく現金輸送車襲撃の仲間の可能性も。」

 

「ああ、可能性があるな。」

 

高山は携帯で小海に連絡した。

 

「えっ、2人の被害者は神戸の現金輸送車襲撃犯の仲間。」

 

「そうだ、被害者の2人は2年前に起きた犯人だ。」

 

南と高山は生田署に戻り、報告した。

 

「えっ、被害者は現金輸送車襲撃犯の仲間だと。」

 

「はい。」

 

「という事は、この事件の仲間割れか。」

 

「ええ。」

 

 

 

 




遂に被害者の2人には2年前に起きた事件の犯人の可能性があると推理したのだ
そして、その仲間は誰なのか?


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第4章 捜索願

そして、神戸から帰京した高山達は小学生の捜査ね貝の入電が入った。


東京駅16時03分着の「ひかり10号」で帰京した南と高山と小海は神戸で起きた事件について高杉班長に報告した。

 

「何、2年前に神戸で起きた現金輸送車襲撃の仲間。」

 

「はい。」

 

「殺害された2人はその仲間って事か。」

 

「はい。」

 

「なるほど、その2人は仲間割れって事か。」

 

「はい。」

 

「犯人は5人組で4人の男が押し入り、現金5億円が奪い、車で逃走。」

 

「それで、凶器は。」

 

「凶器は拳銃、弾丸からコルト・ガバメントマークⅣて事が判明しております。」

 

「それで、撃たれた警備員は。」

 

「搬送先の病院で死亡しました。」

 

「そうか。」

 

「という事は、犯人は3人って事になりますね。」

 

と、香川は言う。

 

「ええ。」

 

そこへ、一歩の電話が入った。

 

「はい、公安特捜班、少年が行方不明、はい、星川コウタ、小学校3年生、はい、了解早速捜索します。」

 

と、電話を切った。

 

「おい、小学3年の少年が行方不明だ、捜索してくれ。」

 

「わかりました。」

 

桜井は、小泉と香川と伴って星川コウタの捜索に当たった。

 

「とにかく、駅の周辺を捜してみよう。」

 

「はい。」

 

一報、行方不明のコウタは。

 

「これで、俺達を見られたって事だな。」

 

「ああ、そうだな。」

 

「どうするんだ、このガキ!。」

 

「顔を見られたんだからな。」

 

「返すわけには行かないな、こいつ始末してやるか。」

 

「ああ。」

 

「かわいそうだけど、しょうがねぇな。」

 

コウタはびっくりした。

 

「新幹線「のぞみ」写真を撮っていたら、その男に見られて連れ去った可能性は高いですね。」

 

「ええ、恐らく神戸の事件と関係してるんじゃない。」

 

「ああ、可能性は高いな。」

 

「すいません、行方不明の小学生の事なんですけど。」

 

「あのー、君たちは。」

 

「コウタの鉄道仲間です。」

 

「じゃあ、君たちがコウタ君の友達かね。」

 

「はい。」

 

特捜班にコウタの友達と思われる3人がやってきた。

 

3人の友達の名前は原島 拓矢と時村 和樹と須賀沼 大である。

 

「じゃあ、コウタ君は拓哉君達と一緒に鉄道の写真を撮っていたんだね。」

 

「はい。」

 

「コウタと別れた後、その後は知らへんな。」

 

「なるほど、コウタは拓哉たちと別れたと。」

 

「うん。」

 

「そうか。」

 

その時、高山は推理をしていた。

 

「犯人は21時18分に「のぞみ304号」にあらかじめ死体をゴミ箱に捨てた、そして死体を非常ドアを開けて

死体を捨てた。」

 

「なるほど。」

 

「その死体は被害者の沢村と見て間違いないですね。」

 

「ああ。」

 

「そして、コウタは神戸の事件の犯人を目撃し連れ去った。」

 

「そうか、コウタは男たちの現金を持ち出すのを目撃したって事か。」

 

「ああ。」

 

と、高山は言った。




そして、コウタを救出や犯人を逮捕する事が出来るのか

次回もお楽しみに


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第5章 解かれた犯人のトリック

いよいよ、最終回を迎えました。


「犯人は新幹線に乗りついたんじゃないか。」

 

「要するに犯人は、事前に拉致し切断して殺害し新大阪から東海道新幹線17時21分発の「ひかり244号に乗り、新大阪には20時16分、そこから包み紙を貰い21時18分発の「のぞみ304号」のゴミ箱へ放置して戻ってきたと考えてもいいんじゃないか。」

 

「なるほど、それを使って犯行に利用したんでしょうか。」

 

「そうか、仲間を共にそこから新大阪発の東京行に乗って逃げたと。」

 

「つまり、東海道新幹線「ひかり」を利用して犯人は逃走したと。」

 

「はい。」

 

「という事は、犯人は包み紙を渡して東京行の新幹線ら乗ったと。」

 

「はい、そういう事です。」

 

「さすがだよ、よく見抜いたようだな。」

 

と、高杉班長は言った。

 

「それで、行方不明のコウタ君はどこにいるんだ。」

 

「恐らく犯人は4人の仲間を口封じで殺害し、コウタ君は男2人に見られて連れ去った。」

 

「そうか、コウタ君は犯人の顔を見たと。」

 

「間違いない。」

 

「要するに、コウタ君は包み紙と現金を渡したのを見て連れ去ったと。」

 

「ええ。」

 

「主任、コウタ君の居場所が分かったよ。」

 

「お台場の、港湾倉庫です。」

 

「よしっ、行くぞ。」

 

2時間後、コウタ君は保護された。

 

「そうか、コウタ君は無事に保護されたか。」

 

「ええ、無事だそうです。」

 

と、小海は言った。

 

「さて、奪った金は3人に山分けするって事か。」

 

「ええ。」

 

そこへ、岩泉がやって来た。

 

「班長、犯人と思われる3人が判明しました。」

 

「じゃあ、被害者の2人が仲間割れされたって事か。」

 

「1人目は深瀬 実、37歳 天童 一騎 27歳、中川 達也、29歳。」

 

「そうか、この3人が神戸の現金強奪の犯人か。」

 

「よし、早速逮捕へ向かうぞ。」

 

「了解。」

 

そして、深瀬と天童と中川は東京駅から新幹線に乗ろうとしたが、特捜班たちに囲まれた。

 

「通称ゾロ事、深瀬 実 強盗殺人及び未成年略取と逮捕監禁の容疑でお前を逮捕する」

 

「何、何だと。」

 

「お前らも同罪よ。」

 

と、桜井は言う。

 

「観念しろ、深瀬。」

 

「くそーっ。」

 

三人は逮捕され、身柄を警視庁に贈られた。

 

「やはり、現金強奪の仲間割れだったのとはな。」

 

「ええ、犯人もコウタ君の誘拐と2人を殺害したのを自供しましたしね。」

 

「これで、沢村と八尾の殺害も自供したしね。」

 

「うん、コウタ君も助けたし。」

 

「これで、事件は解決ですね。」

 

「ええ。」

 

公安特捜班は旅客の安全を守るため、今日も戦っている。

 

「誰か捕まえてー、ひったくりよ。」

 

「待てぇ。」

 




劇中の時刻は平成4年のダイヤを使用しています、なお、新幹線300系は2012年のダイヤ改正で引退されました。

懐かしいですね、今年は700系が引退するそうです


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