BanG Dream!〜世界を笑顔にする剣客〜 (ズラマヨ)
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流浪人との出会い

こんにちはズラマヨです。前作 輝きのAqoursとゼロをご覧になった方はお久しぶりです。そうでない方は初めまして。
今回バンドリ×るろうに剣心という謎のクロスオーバー作品を作ってみました。お試しで書いただけなので続きを書くかどうかハッキリ決めてませんが好評なら続けるかも…
ということで本編をどうぞ


今から約170年前。黒船来航から始まった幕末の動乱期渦中であった京都に「人斬り抜刀斎」と呼ばれる志士が居た。

 

修羅さながらに人を斬り、その血刀を以って、新時代「明治」を切り拓いたその男は動乱の終結と共に人々の前から姿を消し去り、時の流れと共に「最強」という名の伝説と化していった。

 

そしてその伝説は現代にも…

 

ーーーーー

 

花咲川女子学園高校

 

「美咲!今日は練習よ!」

 

「はいはい。分かったから」

 

「ちゃーんとミッシェルにも伝えておいてちょうだい!」

 

「分かってるって。さぁ行こうか」

 

私の名前は奥沢美咲。花咲川学園に通う普通の女子高生…のはずだったんだけど…

 

「せっかくだからはぐみも誘って行きましょ!」

 

この目の前にいるとびきり明るい少女。弦巻こころに出会ってしまいバンドに半強制的に入らせられた為普通じゃなくってしまった

 

「そうだね。せっかくだし」

 

はぐみというのは同じバンド仲間の一人。ベースを担当している運動神経抜群のボーイッシュな子。

 

「たしかはぐみはE組よね?」

 

「うん。確かね」

 

「じゃあ今から呼んでくるわねー!」

 

そう言って廊下をかけていった

 

「ちょっとこころ!廊下は走っちゃダメって…聞いてないし」

 

はぁ…やっぱり疲れる。けど慣れてしまっている自分がいるのが恐ろしい

 

ーーーーー

 

こころがはぐみを連れてきて3人でバンドの練習場弦巻家に向かう

 

「そういえばかのちゃん先輩も一緒に誘えばよかったかな?また迷子になってないかな?」

 

「流石に何度も行ったことあるから大丈夫だと思うけど」

 

「心配ないわ。花音ならちゃーんと来るわよ」

 

その自信はどこから…

そんなことを思いながら公園の前を通り過ぎようとした時

 

「あら?美咲、はぐみ。あの人一体何してるのかしら?」

 

「えっ?」

 

「どれどれ?」

 

「ほらあそこのベンチに座ってる人」

 

そこに居たのは今時珍しい和服の着物を着た赤髪の男性?が困った顔で座っていた。なんだか疲れてるようにも見える

 

「たまに和服を着てる人は見かけるけど…」

 

「あっ、みーくん。あの人日本刀持ってるよ」

 

「えっ?日本刀?……本当だ」

 

「すごいわ!私日本刀持ってるなんて!まるで侍みたいね!見るのは初めてよ!」

 

まぁ、今は戦国時代じゃないからね。まぁこういう場合は関わらない方が身のためだ

 

「2人とも早く行こう。あんまり関わらない方が…」

 

「でもあの人笑顔じゃないわ」

 

「えっ?」

 

「どうするの?こころん?」

 

「話しかけてみるわ」

 

「いや、待ってこころ!って行っちゃった…」

 

こころはそのまま謎の侍の方に向かっていった

 

ーーーーー

 

「はっ!…ここは?」

 

気がつくと見たことのない風景が広がっていた。周りを見ても大きな建物だらけ。一体どうなって…

 

「よいっしょっと。うーん。どうすればいいでござろうか」

 

目が覚めると大きな広場の端っこで横たわっていた。見たことのないものがたくさんあり拙者には何が何だか…

 

「誰かに聞いてみるでござるか」

 

あたりを見回すと見たことのない服を着たお婆さんが犬を連れて散歩しているのが見えた。

 

「すまぬがお聞きしたいことがあるのだが」

 

「なんじゃ?…あんたその腰にあるの刀かい?」

 

「えっ?まぁいちよう」

 

「今流行りのコスプレってやつかい?」

 

「こすぷれ?何でござるかそれ?」

 

「??まぁ良い。で何を聞きたいんじゃ?」

 

「ここはどこでござるか?」

 

「どこって、東京じゃが?」

 

「東京!?まさかそんなはずは…」

 

「あんた疲れてるんじゃないかい?ここは東京のど真ん中じゃよ」

 

一体どうなっているのだろう。昨日までこんな大きな建物なんてなかったのに気がつけば見知らぬ世界にいるなんて

 

「この近くに交番がある。そこに相談すればええよ」

 

「かたじけない」

 

そう言ってお婆さんに礼を言いこうばん?に向かった。が行ったはいいものの何を言っているのか分からない上、銃刀法違反という聞いたことのない法律を犯していると言われ散々追われる羽目となった

 

ーーーーー

 

ようやく逃げ切ったのだがもうクタクタ。その上何も食べていないせいか身体も思うように動かない。仕方なく椅子に座っていた

 

「はぁ…拙者はどうすれば」

 

わけのわからない世界で困り果てていた

そんな時

 

「ねぇ。あなたはどうしてそんな顔をしているの?」

 

「おろ?」

 

それが彼女達との出会いだった




本編どうだったでしょうか?メインはハロー、ハッピーワールド!との絡みがほとんどです。
前書きでも述べましたがあくまでもお試しで書いたので続編が出るという保証はありません。今後の皆様の反応次第ですかね〜
それではまた


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緋村剣心

第2話になります。
書いてて思いましたが内容がメチャメチャです。
やっぱり久しぶりに書くと難しいですね笑
それではどうぞ


「えっと…あのー」

 

「ねぇ?どうして?どうして笑顔じゃないの?」

 

「笑顔?」

 

話しを聞かずに謎の侍さんの方にかけていったこころを止めるためにすぐに追いかける

 

「すいません。お、お兄さん?この子が変なこと言っちゃって」

 

「いや、平気でござるよ」

 

(ご、ござる…)

 

近くでみると思ったよりも小柄で長い赤髪の男性?だった。正直女性にも見えなくはない。そして腰には日本刀

 

「ねぇ。お兄さんはどうしてそんな格好しているの?コスプレ?」

 

「ちょっとはぐみ…!」

 

とサラッと聞きづらいことを切り出したはぐみ

 

「やっぱり変でござるよね」

 

「「「えっ?」」」

 

「拙者と会う人は皆変わり者を見るような目を向けるのでごさるよ」

 

まぁそんな格好してれば…って私もミッシェルに入ってるし人のこと言えないか…

 

「あの、1つ聞いてもいいですか?」

 

「ん?」

 

「お兄さんはここで何をしてたんですか?」

 

「それが…拙者にもよく分からんでござるよ」

 

「どうゆう…」

 

「目が覚めたらこんなところに居て途方に暮れていたでござる…でも」

 

「でも?」

 

「平和な世界でござるなここは。拙者はこんな世が来ることをずっと望んでいたでござる」

 

なんか…ヤバイ人のような気もするし優しい人のような気もする。

 

「よく分からないけど…あなた今すっごくいい笑顔よ!」

 

「うん!すっごくキラキラしてるね!」

 

(確かに…っていうかこの人もしかして…)

 

「あの、お兄さん?ちなみに今は西暦何年か分かりますか?」

 

「今は多分1878年。明治11年のはずでござるが…」

 

まさかこんなことが起こるなんて、正直信じられない。でも間違いない

 

「どういうこと?みーくん?」

 

「この人…過去から来たみたい」

 

ーーーーー

 

「ふぇぇぇ〜!過去から来た人?」

 

「そんな…なんて…なんて儚いことなんだ」

 

「どうやらそうみたいで」

 

公園のベンチに座ったままというのも癪なのでとりあえず残りのメンバーの待つ弦巻家に集合した私たちと謎のお侍さん

 

「はぐみもねびっくりしちゃったよ。本当にそんなことがあるんだって」

 

「私はまだ信じられないよ。過去から来たなんて…」

 

まぁこれが普通の反応。花音さんに薫さんはまだ完全には信じてないようだ。まぁ私もまだ半信半疑だけど

 

それに比べて

 

「すごいじゃない!過去から来た人なんて私初めてよ!」

 

こころは完全に信じてるし、おそらくはぐみも信じてる。まぁこの2人は人を疑うことはあまりしないから当然かもしれない

 

「でも確かに服装といい、その日本刀といいどうやら嘘ではなさそうだね」

 

「なんかすまないでござる」

 

「いいのよ。気にしないで。それよりあなたの名前が知りたいわ」

 

「拙者は…剣心。緋村剣心でござる」

 

「剣心?素敵な名前ね!私はこころよろしくね!」

 

「北沢はぐみだよ!よろしく!」

 

「私は松原花音です。」

 

「……私は奥沢美咲。どうぞよろしく」

 

「私は瀬田薫。よろしく頼むよ」

 

薫さんの名前を聞いた一瞬、かすかに動揺したような気がしたけど、多分気のせいだろう

 

「よろしくでござる」

 

「あの、剣心さんは侍なんですか?」

 

「まぁ、いちよう。と言っても今はただの流浪人。それに」

 

と剣心さんは腰に帯びている刀を少し抜いた

 

「この刀は逆刃刀。普通の刀ではござらん」

 

切れない刀。逆刃刀。人を殺めないようにしているのだろうか。それにしてもなぜ

 

「フフフッ、イブちゃんが聞いたら喜びそうなものだね」

 

それは私も思っていた。日本のブシドーを愛する彼女なら目の前の剣心さんを見たらなんと思うか想像するまでもない

 

「それより、剣心さん。これからどうするつもりですか?」

 

「それが…特に当てはないでござる。まぁ野宿をしながら元の世界に帰れる方法を探そうとおもうのだが…」

 

「いやいやいや、今の世の中野宿はちょっと…」

 

「確かにあまりオススメはできないよね…」

 

「それなら心配いらないわ」

 

「えっ?」

 

「どういうことだい?こころ?」

 

「うちに住めばいいのよ!」

 

「おろ?いや、こころ殿さすがにそれはまずいでござるよ」

 

「どうして?」

 

「どうしてって…見ず知らずの者を泊めるのは…」

 

「なーにも問題ないわよ。それに剣心にもっといろんなことを聞きたいわ」

 

本当にこころは純粋なんだから。まぁ確かに放っておくのもいい気はしない。

 

「花音さん。このことをとりあえず黒服の人たちに話してこよう」

 

「そうだね美咲ちゃん」

 

私と花音さんはとりあえず弦巻家にいる黒服の人達にこのことを相談しに行った

 

ーーーーー

 

「緋村様。話しは奥沢様と松原様から伺いました。後ほどお部屋をご用意いたします。とりあえずこちらをお受け取りください」

 

「これは?」

 

「竹刀袋にございます。現在には銃刀法という法律がありまして、一般人がその刃渡りの刃物を持っていると何かと面倒です」

 

「なるほど、それはかたじけない。しかし拙者がこの家に居候するのは本当によろしいのだろうか?」

 

「こころ様がお許しになったのなら問題はありません。もしあなたがこころ様に危害を加えるような行為を見せたならその時は覚悟しておいてください」

 

「は、はい…」

 

どうやらこの方達はこころ殿達を守ることが仕事のようだ

 

「それより、みんなはどこに行ったでござるか?」

 

「こころ様達はバンドの練習を始めたところです」

 

「バンド?」

 

「案内します。こちらへ」

 

そう言われ黒服の人達について行った。

案内された部屋の扉を開けると

 

「失礼するでござる…おろ?」

 

「あっ!剣ちゃん!」

 

(け、剣ちゃん…)

 

「プリンス剣心。見てくれ私のこの儚いギターを!」

 

「…なんでござるかこれ?三味線?」

 

「ギターを知らないのかい?」

 

「あっ、そうだよ薫さん。剣心さんは明治初期の人だからギターはまだ存在してないよ」

 

「これはね。ギターって言って未来の楽器なんだよ」

 

「これが楽器…」

 

やはり明治から100年以上経てば技術が進歩するんだと実感した

とそれより…

 

「………」

 

「……どうしたんですか?」

 

「えっと、お主は一体…」

 

目の前にいるのは謎の大きな熊?しかも二足歩行の

 

「そうだわ。まだ紹介してなかったわね。ミッシェルよ!」

 

「どーもー。ミッシェルだよ〜」

 

「ミッシェル…」

 

「剣心さん…」

 

「花音殿。あれは一体…」

 

「実はね…」

 

花音殿が小声で教えてくれた。どうやらあの中には美咲殿が入っているらしい。確かにそう言われれば美咲殿の声がする

 

「それじゃあ!剣心を私たちの曲で笑顔にするわよ!」

 

「了解」

 

「オッケー!こころん!」

 

「うん。頑張る」

 

「さぁ、始めよう」

 

「行くわよー!えがおのオーケストラ!」

 

 

《えがおのオーケストラ》

 

トキメキ!メキ!

 

はずませて

 

始めよう!

 

オーケストラっ♪

 

 

彼女達の演奏を堪能させてもらった。今まで聞いたことのない歌に楽器。全てが新鮮に感じた

 

「いい曲でござったよ」

 

「当然さ。私たちは…!」

 

「ハロー、ハッピーワールド!世界を笑顔にするバンドよ!」

 

「おろ?それはすごいでござる」

 

世界を笑顔に…

今は刀も兵器も使わずにそれが出来る世界。

これが明治の後の世界…

 

ーーーーー

 

その夜

 

「標的は決まったのか?」

 

「あぁ、こいつだ」

 

「こんな可愛いを誘拐なんて気がひけるがな…」

 

「だがこいつを人質にして身代金を要求すれば一気に大金が手に入る。なんせあの弦巻家の娘の友達だからな」

 

「で、そいつの名前は?」

 

ハロハピに迫る危機を今は誰も知る由も無い




どうだったでしょうか?
最後の最後に漂う不穏な空気
果たしてどうなる!?

ヤバイ。今後のストーリー展開をどうするか迷ってます。やっぱりしっかり構成を考えてから書けばよかったと後悔してます。
というわけでざっくりでいいので今後、こうして欲しい!などの要望があれば教えてください。
それではまた!


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人斬り抜刀斎

皆さんこんにちはズラマヨです
お試しで書いたこの小説ですが思ったより評判が良くて驚いています
それではどうぞ


「あら?剣心じゃない。朝は早いのね」

 

「こころ殿。おはようでござる」

 

「何をしてるの?」

 

「洗濯物でござる。それにしても洗濯機というものは便利でござるな。こんな簡単に洗い物が片付くなんて」

 

「そうなの?私は使ったことないわ。それより剣心!一緒に学校に行きましょ!」

 

「学校?」

 

「緋村様、昔で言うところの寺子屋でございます」

 

「なるほど、寺子屋でござるか。いや拙者はこの屋敷で黒子の方達の手伝いをするでござるよ」

 

「そう?分かったわ。じゃあ帰ったら色んなこと教えてちょうだい」

 

「分かったでござる」

 

そう言ってこころ殿は笑顔で出て行った。元気なところは操殿にそっくりでござるな

 

「緋村様。少しお話ししたいことがございます。こちらに来てもらえますか?」

 

「おろ?」

 

黒子の人に案内され別の部屋に向かった

 

ーーーーー

 

「…………」

 

「おっはよー!あっ!美咲ちゃんおはよう!」

 

「………」

 

「あれ?美咲ちゃん…?」

 

「………」

 

「おーい、」

 

「……はっ!あぁ、戸山さんおはよう」

 

「どうしたの?考え事?」

 

「あーうん。実は昨日変わったことがあってさー」

 

「変わったこと?」

 

「うん。実はー」

 

と喋りかけた時、教室に市ヶ谷さんが入ってくるのが見えた。その瞬間を戸山さんは見逃さなかった

 

「あーりさー!おっはよー!!」

 

「ちょっ!香澄!抱きつくな!」

 

「あいかわらず仲良しだね」

 

「べ、別にそんなんじゃ…」

 

ほんと、市ヶ谷さんは照れ隠しは分かりやすいな〜

 

「ねぇ、有咲。美咲ちゃん昨日変わったことがあったんだって」

 

「へぇー、まぁ弦巻さん達といればそんなことあっても不思議じゃないような気もするけどな」

 

「確かに…まぁといっても今回のはもっと驚いたよ」

 

「えぇ〜どんなこと?」

 

「それがね……」

 

私は昨日出会った剣心さんのことを話した

 

ーーーーー

 

「えぇー!すごーい!」

 

「奥沢さん…それ本当?」

 

「うん」

 

「その人私も会ってみたーい!」

 

「今はこころの家で居候してるからその内会えると思うよ」

 

「なんか…ちょっと意外だなー」

 

「何が?」

 

「いや、奥沢さんってハロハピの1番の常識人だからそういうことは絶対に信じない人だと思ってた」

 

「私も最初は信じられなかったよ。でもその人を見てると信じざるを得ないって感じで」

 

「なんか、すごいね。本当にそんなことあるんだー」

 

「あっ、いちようこのことは秘密にしておいてね。色んな人に広めちゃうと大変そうだから」

 

「分かってるって。香澄絶対に誰にも言うなよ?」

 

「大丈夫だよ〜」

 

 

ピーンポーンパーンポーン

と学校のチャイムが鳴った

 

「あっ、授業が始まる」

 

戸山さんと市ヶ谷さんは自分の席に戻った

 

(緋村剣心か、どこかで聞いたことあるような、、、)

 

色々あるがとりあえず今は学校生活に集中することにしよう

 

ーーーーー

 

松原花音です。

今日はバンドの練習もバイトもないから普通に帰ってる途中。なんですが…

 

「ふぇぇ〜ここどこ〜」

 

また道に迷ってしまいました。そう私は方向音痴なんです

 

「どうしよう…あっ、あのビル確かこころちゃんの家から見えるから多分こっちかな」

 

と思い決めた道を進んでいくと、やっぱり…

 

「ふぇぇ〜もっと分からなくなっちゃったよ〜」

 

毎日同じ道を言ってるはずなのに時々道に迷ってしまうんです。他方にくれて目から涙がこぼれそうになった時でした

 

「おろ?花音殿?」

 

「…!?け、剣心さん!何してるんですか?」

 

「今は散歩中でござる。見たことない建物だらけで驚いてるでござるよ」

 

「そう…なんだ」

 

「花音殿は?」

 

「…道に迷ってしまって…」

 

「おろろ…じゃあ一緒にこころ殿の屋敷に帰るでござるか?」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

剣心さんがいてくれて良かった。すると

 

 

「花音さーん。剣心さーん」

 

「美咲ちゃーん!」

 

振り向くとそこには美咲ちゃんがいた

これで安心して帰れると思った。

 

その時でした

 

私の横を一台の車が横切り美咲ちゃんの真横で止まったんです

 

ーーーーー

 

「奥沢美咲さんですね?」

 

「そうですけど…」

 

「今あなたの母親が病院に搬送されました。私達と来てください」

 

突如私の横で止まった車から出てきたのは30代のぐらいの男性数人

しかもいきなり何を言い出すのかと思いきや…

 

「さぁ早く」

 

「えっ…いや、その…」

 

昔小学校とかでこういった手口で誘拐するという話を聞いたことがある。でもいざ自分がその立場になった時、もしかしたら本当のことなのかと思ってしまうのである

 

「あの、とりあえず。今、連絡してみます」

 

と携帯を取り出そうとした時

男性達は私の口を手で塞ぎ、両手を押さえつける

 

「っん…!!…ん!」

 

何も喋れないまま私は車の中に押し込められてしまった

 

ーーーーー

 

「まさか!!」

 

「み、美咲ちゃん!!」

 

「美咲殿!!」

 

私達のがそれに気づいた時には美咲ちゃんは車に乗せられそのまま走り出したところだった

 

どうしよう…美咲ちゃんが…美咲ちゃんが…

 

「花音殿!このまままっすぐ行けばこころ殿の屋敷に着く!そこでこのことを黒子の人達に伝えてくれ!」

 

「えっ…でも…」

 

「はやく!!」

 

「はっ、はい!」

 

剣心さんの気迫に押されてまっすぐこころちゃんの家の方に走る私。

でも一瞬だけ後ろを振り返った時、その時にはもう剣心さんの姿はどこにもありませんでした。一体どこに…もしかしたらさっきの車を追いかけているのかも知れない。けど今は黒服の人達にこのことを知らせないと。そう思い涙をこらえて走りました

 

 

 

「すいません!誰か!誰か!」

 

「松原様どうかなさいましたか?」

 

「助けて下さい。美咲ちゃんが!美咲ちゃんが!」

 

「少し落ち着いてください。何があったんですか?」

 

「実は…」

 

ーーーーー

 

「奥沢様が誘拐された…?」

 

「はい…」

 

「そんな…まさか。奥沢様が標的だったなんて…」

 

「えっ…どういうことですか?」

 

「詳しい話は中にどうぞ」

 

少し落ち着きを取り戻した私は黒服の人達について行きました。

 

「実は以前からこころ様の周辺に不審な者がいるとの情報を得たのです」

 

「……」

 

「我々はその情報を知りすぐにこころ様を厳重にお守りしていたのですが、まさか奥沢様に被害が及ぶとは想定外でした」

 

「でもどうして…」

 

「おそらくですが、こころ様の友人を誘拐する事で我々に身代金を要求するつもりだったのでしょう。こころ様は友達想いの方ですから」

 

「そんな…ひどい…」

 

「とにかく今から我々が警察に連絡し対策を取ります。松原様は車を用意しますのでお帰り下さい」

 

「でも…こころちゃんには…」

 

「申し訳ございませんがこころ様にはこのことは伝えないでもらえませんか?こころ様が聞けばきっと大いに心配します。そんなこころ様を見るのは我々も辛いので」

 

「分かりました…」

 

確かにその方が良いのかもしれない。いつも笑顔のこころちゃんがもしそんなことを聞いたら絶対に笑顔じゃなくなる。そんなのは嫌だ

 

以前私が怪盗ハロハッピーにさらわれたことがあるけど、多分今回のは冗談じゃ済まされないようなこと

でも黒服の人達も大至急動いてくれている。大丈夫きっと何とかなる

 

「松原様。1つお聞きしてもよろしいですか?」

 

「何ですか?」

 

黒服の人の1人が私に話しかけてきた

 

「緋村様がどこにいるかご存知ですか?」

 

「剣心さんは私と一緒にいて…多分美咲ちゃんを誘拐した車を追ってるんだと思います」

 

「そうですか…もしかしたら思ったより早く解決するかもしれません」

 

「えっ?どういう事ですか?」

 

「実は今朝…」

 

ーーーーー

 

今朝。

 

「おろ?ここは?」

 

案内されたのは道場のような部屋なぜか真ん中に丸太が置いてある

 

「緋村様。もとい緋村抜刀斎様」

 

「!?…拙者をご存知なのですか?」

 

「あなたは現在の歴史の教科書に載るほどの方。それに左頬の十字傷。それだけで調べはつきます」

 

「それで拙者に何の用で?」

 

「お願いがあります。こちらの丸太を使ってあなたの剣の実力を見せていただきたい」

 

「なぜ?」

 

「理由はこちらが終わった後に話しましょう」

 

「申し訳ないでござるが、拙者。不必要なことをするつもりは…」

 

「お願いします…」

 

そこにいた黒子の人達が全員頭を下げ拙者に頼みこむ

 

「分かった。少し離れていてくれ」

 

事情はよく分からんが切羽詰まった話のようだった

とりあえず拙者は逆刃刀を刃を返し、丸太を一刀両断した

 

「す、すごい。はっ、緋村様ありがとうございます。ではお話しします…」

 

話を聞くとどうやらこころ殿は今何者かに狙われているらしい。そのため拙者の力を借りたいということのようだ

 

「事情は分かったでござる。でも本当によろしいのでござるか?拙者は元は人斬り。そんな拙者にこんなことを頼んで」

 

「あなたは新時代を築くためにその剣を振るっていた。それに今の緋村様を見ればこころ様を危険な目に合わせるような方ではないことは分かります」

 

「……了解した。拙者でよければ力を貸すでござる」

 

 

ーーーーー

 

「ちょっと、何なんですか!ほどいてください!」

 

「悪いがそれは無理だ。お前は大切な人質だ」

 

「私を誘拐してもお金なんか手に入りませんよ」

 

「さぁ、どうだかな?」

 

いきなり連れてこられたのはどこかも分からない場所。その上両手を縛られて身動きが取れない

 

「弦巻家のお嬢さんの知り合いとくればそこから金をむしり取れる。それまでは生かしておいてやる」

 

「こころの…そんな」

 

私…こんなことでこころに迷惑をかけるなんて…そんなの嫌だ

それにこころの悲しむ姿なんて見たくない

 

「やめて下さい…」

 

「あっ?」

 

「やめて下さい!こころを!皆んなを悲しませないで!」

 

「うるせぇよ!誰に向かって口聞いたんだこのアマ!」

 

1人の男性が拳を高く振り上げる。殴られると思った

 

その瞬間

 

 

ガーンッ!

 

 

「何だ?」

 

突如扉が真っ二つ切れて崩れ落ちた

一体何が起きたんだろうか

 

「誰だ?お前」

 

「緋村…剣心」

 

「けっ…剣心さん…」

 

「知らねぇな。おいこのチビ助、悪いがこいつを見ちまった以上は簡単には返さねぇよ」

 

この部屋には10人以上の誘拐犯がいる。いくら剣心さんが侍といってもこの数を相手に出来るはずがない

 

「拙者は完全に安心しきっていた。明治から170年。誰も悲しい思いをすることなどない平和な時代が来たと。だが貴様らのような輩がまだ残ってるとはな」

 

「何を言ってやがるこのコスプレ野郎が」

 

「この時代にそのような破落戸を残してしまったのは、先祖に当たる拙者達の責任。ならその後始末をつけるのも拙者の務め」

 

「さっきから何を言ってんだ?まぁいい、どうせ生かして返すつもりはない。お前らこのコスプレ野郎を殺してやりな」

 

「剣心さん!逃げて!」

 

「美咲殿。心配無用でござる」

 

「退け!無駄な怪我人は増やしたくない」

 

「安心しろよ怪我人なんて出ねぇよ。お前が死人になるだけだ!」

 

鉄パイプやナイフを持った誘拐犯が剣心さんに一斉に飛びかかる

危ない!

 

でも違った。目の前の光景は信じられないものでした

 

剣心さんは腰に帯びた刀を抜いて誘拐犯達を次々に目にも留まらぬ速さで斬り伏せていく。いや、あの刀は逆刃刀。つまり全員を峰打ちにしているんだ

 

「す、すごい…あれが本当に剣心さん…?」

 

「な、なんて野郎だ…先輩…後…はお願いします」

 

「貴様見かけ以上に出来るようだな」

 

と先輩と呼ばれたその男性。おそらく私の誘拐事件の首謀者。剣心さんの2倍近くの身長で筋肉量もかなりあるように見える。体格差では剣心さんに勝ち目はない

 

「俺は剣道2段。それに貴様以上の体型。どっちが強いか勝負と行こうぜ」

 

「剣術を志す者がこのような非道をするとはな」

 

「ほざけ!」

 

「危ない!」

 

その大男が鉄パイプを振り下ろす。剣心さんに直撃したと思われた。しかし

 

「なっ!どこ行きやがった!」

 

振り下ろした先に剣心さんはいなかった。誰も剣心さんの動きについてこれないんだ

 

「こっちだ!」

 

「何!?なっ!」

 

剣心さんの声はその男の真上。あの一瞬で自分の身長の3倍以上飛び上がった

 

 

「飛天御剣流!龍槌閃!!」

 

 

それは本当に一瞬。剣心さんの一撃はその男を一瞬でノックアウトさせた

 

「手加減はした。これに懲りたら罪を償ってもうこんな真似はやめるでごさるよ」

 

「き、貴様は一体…」

 

「確かに、お主はこの時代ではそこそこの腕前のようだ。だが幕末の京都で多くの死闘をくぐり抜けた拙者…人斬り抜刀斎には…ってもう気絶してるのか」

 

「…!人斬り抜刀斎…!」

 

思い出した。人斬り抜刀斎。元長州派維新志士で幕府軍から恐れられた伝説の剣客。まさか剣心さんが…

 

ーーーーー

 

「美咲ちゃーん!!」

 

「ちょ、花音さん抱き着かないでください」

 

あの後警察と弦巻家が雇ったであろう人達が入ってきて一件落着となった。警察の事情聴取を済ませてようやくここに帰ってこれた

 

「あの、剣心さん助けてくれてありがとうございました」

 

「私からも言わせてください。ありがとうございます!」

 

「いや、拙者はただ目の前で苦しんでいる人を見過ごせなかっただけでござる」

 

剣心さんの実力は私が考えているよりずっと高かった。これが伝説の剣客

 

「美咲殿、それに花音殿。拙者が人斬り抜刀斎だってことは…」

 

「うん。大丈夫。誰にも言わないよ」

 

「約束します」

 

「そうか、かたじけない」

 

かつて何があったって今の剣心さんは不殺を誓った流浪人。私を救ってくれた人

 

「剣心ここにいたのね。やっとみつけたわ」

 

「こ、こころ殿」

 

「あら?美咲に花音までいるじゃない。ちょうどよかったわ!これから剣心に昔のことを聞こうと思ってたの。2人も一緒に聞きましょ!」

 

「うん。こころちゃん!私も聞きたい!」

 

「私も興味あるかな」

 

「じゃあ決まりね。ほら剣心行きましょ!」

 

「おろ~こころ殿ちょっと待つでござるよ~」

 

こころが剣心さんの腕を引っ張っていった。

まぁ、いっかー!

 




皆様お待たせしました。ついに剣心が逆刃刀を抜きました
といっても剣心の実力はこんなもんじゃないですけどね
そしてチラッとポピパの香澄と有咲も登場しました。ハロハピ以外のメンバーとの絡みはいずれ書くと思います
今後はアプリゲームのガルパのストーリーを元に作ろうかなと考えています
基本不定期投稿なので次はいつ出すか分かりませんが気長に書いていこうと思います。まずはネタ探しからですねw


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ガールズバンド時代

今回は2期アニメ本編を軸に書きました。主に1話ですね。ただ本編には少ししか出てないのでほとんど創作となります(今更)
そして前作同様に原作の内容もほんのちょっと弄ってます。まぁ主にはアニメ本編にはない会話を増やすなどです
それではどうぞ


「らいぶ?」

 

「そう!ライブよ!」

 

「ライブっていうのは簡単に説明するとお客さんの前で演奏することです」

 

「それはすごい。ここでやるでござるか?」

 

「いや、ライブハウス"galaxy''ってところで」

 

「ぎゃ…ぎゃらくし?」

 

拙者は横文字に弱いのだ

なんせつい最近まで鎖国していたわけだから

 

「そうそう。そこからライブのオファーが来たんだ」

 

「我々を求める者がいる…かのシェイクスピア曰く、ー運命とは、最もふさわしい場所へと、貴方の魂を運ぶのだ…つまり、そういうことさ」

 

「でね、せっかくだから剣ちゃんにも見に来て欲しいんだ」

 

「拙者に?…いいんでござるか?」

 

「もちろんよ!私達の演奏をもーっと聞いてもらいたいわ!」

 

「まぁ、出演バンドは私たちだけじゃないから。剣心さんも楽しめると思うよ」

 

「分かった。では喜んで参加させてもらうことにするでござる」

 

らいぶがどのようなものなのかあまり分からないが少し楽しみでもある。それにこれは好都合である。実は先日の美咲殿の事件以来、黒子の方達から

 

ーーーーー

 

「緋村様。今回お願いがあってお呼びしました」

 

「何でござるか?」

 

「こころ様率いるバンド。ハロー、ハッピーワールド!の用心棒をお願いしたいのです」

 

「拙者が?」

 

「先日の美咲殿の一件で緋村様の実力は噂以上のものだと分かりました。またあのような事件が起こらないとも限りません。そこで何とか力を貸してはもらえませんか?」

 

「そうでござるね…拙者、こころ殿には恩もある。武士の情けということで協力させてもらうでござる」

 

ーーーーー

 

という具合だ

 

「じゃあ剣心さんそういうことで。私たちはこの後スタジオに練習に行くから。今日はここで」

 

「分かった。らいぶ楽しみにしてるでござるー」

 

とこころ殿達は練習に行った。

さて拙者はこの後この大きな屋敷の掃除とがある。早いところ済ませなければ

 

「緋村様。本日の仕事はこちらにございます」

 

と紙を渡される。予定がびっしり書かれている

 

「この仕事をこなしていただきます」

 

「おろろ〜これは大変でござるな〜」

 

ーーーーー

 

そしてらいぶ当日

 

「それじゃあ剣心!私達は先に行ってるわね!」

 

「行ってらっしゃい。拙者も後から向かうでござる」

 

こころ殿はいつも通り元気に出かけていった

 

「あ、あの緋村様」

 

「何でござるか?」

 

「本日緋村様の案内をします工藤静香と申します。よ、よろしくお願いします」

 

「よろしくでござる」

 

「はい!ではまずこちらを…えっと…えっとーあれ?」

 

「おろ?」

 

「す、すみません。忘れてきちゃいました。すぐ取りに行ってきます!」

 

と勢いよく部屋を飛び出していった静香殿

話し方といいどうやら今までの黒子殿とは少し違うようだ

部屋を飛び出してから5分ほどで戻ってきた

 

「申し訳ございません。こちらになります」

 

「これは?」

 

「これはサイリウムと言ってこちらのボタンを押すと…このように光ります」

 

「おろろ、これはすごいでござるな」

 

「こころ様のハロー、ハッピーワールドの出番になったらこの黄色にしてくださいね」

 

「分かったでござる」

 

「では行きましょう!」

 

 

静香殿に引っ張られこころ殿達が待つ会場に向かった。

到着したのは開始時間の10分前。まぁギリギリでござる

 

ーーーーー

 

「Afterglowです!今日はgalaxyリニューアルオープンライブに来てくれてありがとう!というわけで全力で飛ばすよ!聞いてください。Scarlet Sky!」

 

《Scarlet Sky》

 

あの日見た黄昏の空

 

照らす光は燃えるスカーレット

 

繋がるからこの空で

 

離れてもいつでも

 

 

 

「彼女達はAfterglowと言ってこころ様のご友人達です」

 

「……」

 

「……緋村様?」

 

「……はっ、何でござるか?」

 

「いえ、何も…」

 

以前聞いたこころ殿達の演奏とは全く違う音楽。異国語は拙者には分からないが聞いていると気持ちが高まってくるような気がする。否、高まっていく。そんな曲

 

「ところで、静香殿は新人さんでござるか?」

 

「は、はい。そうなんです。最近この弦巻家に雇われたのですが、なかなか慣れなくて…」

 

「それは大変でござるな」

 

「でも緋村様の方が大変ですよね?過去から来たなんて…それに元の時代に帰る方法もない…」

 

「たしかに…でもこの時代に来たのは何か理由があるはず。だからそれを見つければいずれ帰れる気がするでござる」

 

「私も緋村様がいつか帰れるのを願ってます!」

 

「ありがとう」

 

静香殿も慣れない環境に戸惑いながらも努力している。拙者も共に頑張ろうと気合を入れてなおす

 

 

「galaxy悪くないね」

 

【Afterglowでした!】

 

 

「おろ?もう終わりでござるか?」

 

「次も控えてますから。次はこころ様が出演なさいますよ」

 

「それは楽しみでござる」

 

ーーーーー

 

ライブハウスgalaxy楽屋

楽屋には本日の最後に登場予定のPoppin'Partyが控えている

 

「さぁ行くわよはぐみ!薫!」

 

ガチャ…!

 

「ハッピー!ラッ…!あら?」

 

「うわぁぁぁ〜」

 

「はぐ!こころん!」

 

「香澄!」

 

「あれ?かーくん?ここ楽屋だ」

 

「まぁ、ステージの扉かと思ったわ」

 

突然の来訪者。ハロー、ハッピーワールドのボーカルにしてリーダーの弦巻こころとベース北沢はぐみ

 

そして…

 

「ふふふっ…儚い…」

 

「!!?!??!?!?」

 

「ハロハピ出番次だよ」

 

「ご案内します」

 

「えぇ、それじゃぁ…あら?花音とミッシェルがいないわ」

 

「迷子だ〜」

 

「ミッシェル〜」

 

「かのちゃんせんぱーい」

 

「すみません。行ってきます。ハロー、ハッピーワールド!さーん!」

 

「またね、子猫ちゃん達」

 

と楽屋を盛り上げていったハロー、ハッピーワールドの3人

 

「大丈夫かな?」

 

「大変だ」

 

 

一方

取り残されたミッシェルと花音

 

「遅い…」

 

「こころちゃん達どこにいるんだろう」

 

ステージの真横で待機しているのに何故かこない3馬鹿

 

「ねぇ、美咲ちゃん」

 

「何ですか?」

 

「前に剣心さんに助けてもらったでしょ?その時の剣心さんどんな感じだった?」

 

「あー確かあの時は〜」

 

ーーーーー

 

「この時代にそのような破落戸を残してしまったのは、先祖に当たる拙者達の責任。ならその後始末をつけるのも拙者の務め」

 

多くの敵を一瞬で倒していく剣心

 

「飛天御剣流!龍槌閃!!」

 

大男を倒す一瞬で倒したあの一撃

 

ーーーーー

 

「なんかすごかったです」

 

「そ、そうなんだ。剣心さんが幕末に活躍したあの人斬り抜刀斎って聞いた時はすごいビックリしたよ」

 

「私もですよ。でもあれなら信じざるを得ないって感じでした」

 

歴史の教科書で何となく見たことのある名前の人がまさかこうして近くにいるなんて世の中には不思議なことがあるんだな〜

 

なーんて思っていると

 

「ミッシェル〜」

 

と壁越しにこころの声が

とりあえず声のした方を覗くと…

 

「いた!ミッシェル〜!」

 

「そこにいたのね〜!」

 

それはこっちのセリフ。しかも反対側

すると何事もなかったかのようにお客さんの上を泳いでこっちに移ってくる

まぁ今に始まったことじゃないからこの程度じゃ驚かないよ

 

「行くわよ!ハッピー!ラッキー!スマイル!」

 

【イェーイ!!!!!】

 

「えがおのオーケストラっ!」

 

 

《えがおのオーケストラっ!》

 

トキメキ!メキ!

 

はずませて

 

始めよう!

 

オーケストラっ♪

 

 

 

 

「緋村様!始まりましたよ!ほら色変えてください!」

 

「まっ、待ってくれでござる〜えっと〜ほい!」

 

「それは青です!こっちです!」

 

ごちゃごちゃやってようやく黄色の光に変えることができた。

この曲は前にも聞いたがやっぱりこころ殿達の良さが溢れ出てるいい曲でござるな。それにここにしかない機械を使うことによって前よりもすごい演出になっている。これがライブ

 

「今日は来てくれてありがとう!ハロー、ハッピーワールドでした!」

 

 

こころ殿達の出番はこれでおしまい。だがあと2組あるらしい

 

そして壇上に上がったのは、

 

 

ーーーーー

 

「行くわよ!LOUDER」

 

 

《LOUDER》

 

裏切りは暗いままfall down

 

崩れゆく世界は

 

心引き剥がして熱を失った

 

 

先程までとは違いとにかくかっこよくそれでいて大胆な演奏。こころ殿達の演奏とはおそらく正反対。どちらかといえば先程のAfterglowの人達の演奏に近いかもしれない

 

 

「………っ!?」

 

「緋村様?どうなさいました?」

 

「…静香殿あの楽器を弾いてる人の名前はなんでござるか?」

 

「あれは、Roseliaのキーボード白金燐子様ですが、それがどうかしましたか?」

 

「いや、何でもないでござる」

 

一瞬とあることが頭をよぎるがそれは偶然

気にすることじゃない…

 

ーーーーー

 

「ポピパ!ピポパ!ポピパパピポパ!」

 

そして最後の一組

 

「こんにちは私たち!」

 

【Poppin'Partyです!】

 

「久しぶりのライブで緊張してます!でもすごく嬉しいです!」

 

「うん!帰ってきたって感じ」

 

「いや、ここに来たの始めてだかんな!」

 

「私たちは学校の友達同士で組んだバンドです」

 

「リードギター!花園たえ!」

 

「ベース!牛込りみ!」

 

「ドラマ!山吹沙綾!」

 

「キーボード!市ヶ谷有咲!」

 

「ギターボーガル!戸山香澄!この5人でPoppin'Partyです!」

 

「香澄ちゃん最初に言ったよ」

 

「聞いてください!Happy Happy Party!」

 

 

《Happy Happy Party!》

 

Monday 光あれ! とキミが歌ってる

 

Tuesday 今日も何かが 起きそうな予感!

 

 

先程のRoseliaやAfterglowとは違いとても明るい曲。それこそハロー、ハッピーワールドに近いような曲。聴いているだけで笑顔になれる曲でござった

 

「出演バンドは以上ですね」

 

「おろ?…何というかあっという間に感じたでござるよ」

 

「それだけ満足していただけたということですかね」

 

そうかもしれない。明治にはない。この時代ならではの演奏を聴けて良かった

またいずれ…

 

 

そして最後。今回出演した人達が全員が壇上に上がった

 

【ありがとうございました!!!!】

 

「最後に1つ告知があります」

 

「私達Roseliaは来月主催ライブをやるわ!」

 

「RoseliaのRoseliaによるRoselia大競演!皆の者心して待つが良い!ほら、りんりんも!」

 

「う、うん!自分達で主催するのは緊張しますが、が…がんばります」

 

「みんな来てねー」

 

「以上です。他に告知のある人は?」

 

「はい!私達もライブします!」

 

【Poppin'Party!ライブします!】

 




この小説を書くにあたってガルパのストーリーを読み直したんですが、こころちゃんの性格って瀬田宗次郎に少し似てますね
今回登場した黒服の工藤静香という女性ですが今作初のオリジナルキャラになります。レギュラーキャラではないので出たり出なかったりだと思います。お気付きの人もいると思いますがモデルはRoselia氷川紗夜さん役の工藤晴香さんです


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剣心歓迎会

こんにちはズラマヨです
早いもんで5話に突入しました
これも皆さんのおかげです。ありがとうございます
それではどうぞ

ps.たくさんの感想ありがとうございます。皆さんの感想メールを見て毎回モチベーションを高めてます。非ログインの方でも書けるようにしてあるので気軽に書いてくれると嬉しいです



「どうしたのみーくん?緊急招集なんて」

 

「何かあったのかい?」

 

「うん。実は1つみんなに提案があって呼んだんだ」

 

「提案?」

 

「またライブとか?」

 

「いや、今回は違います」

 

「えーじゃあ何?」

 

「け…剣心さんの歓迎会を開かない?」

 

「「「「…!!?」」」」

 

「ど、どうかな?」

 

「いいじゃない!やりましょ!」

 

「美咲。まさに最高の提案だよ!」

 

「うん!はぐみもやりたい!」

 

「わ、私も…でも何で急に思いついたの?」

 

「い、いや、剣心さんには色々お世話になったし…それにほら!剣心さんとまだちゃんと話せてないなーって」

 

「なるほど、それで歓迎会ってわけだね!」

 

「そういうこと。ただ提案したものの何をするかは決めてないんだ。だから何か案あるかな?」

 

「そうだね、私の儚い詩を読むのはどうだい?」

 

「うーん。ちょっとそれじゃあ物足りないかな?」

 

「みんなで羊毛フェルト作るのは?」

 

「それもちょっと…私はいいですけど歓迎会にすることじゃ…」

 

歓迎会と言ってもただご飯を食べるだけならいつでもできる。どうせなら派手にやりたい。…ってなんでこんなにやる気なんだろう私

 

「ならまたハピハピ島の別荘に泊まりましょう!」

 

「ハピハピ島って…」

 

「以前宝探しをしたあの島かい?」

 

「そうよ!あそこなら楽しいことがいっぱいあるわ!」

 

「いいんじゃないかな?どう美咲ちゃん?」

 

「うん。それがいいかもしれないね。でもこころ、急に決めちゃって大丈夫なの?」

 

「心配ないわ。じゃあ来週のゴールデンウィークはハピハピ島で剣心のパーティーをするで決まりね!」

 

「わぁい!すっごく楽しみ!」

 

「南の島でパーティー。あぁ…儚い」

 

3人が盛り上がってる最中、本当に大丈夫かとりあえず黒服の人達に声をかける

 

「こころはああ言ってますけど本当に大丈夫ですか?」

 

「はい。問題ありません。では私達は早速準備に取り掛かるのでこれで」

 

さすが弦巻家…まぁ、これで剣心さんも喜んでくれるかな?

 

ーーーーー

 

一週間後

 

「緋村様。先日のライブはいかがでしたか?」

 

「すごかったでござるよ。どのバンド?も個性豊かで楽しませてもらいました」

 

「それは良かったです」

 

今日は屋敷で洗濯を済ませて今は掃除の最中。この大きな屋敷の掃除は大変でござるがやりがいもある。掃除機と呼ばれる道具を始めて使った時は感動したしルンバと呼ばれる道具は人が何もしなくても勝手に掃除をしてくれる。便利すぎて怖いぐらいでごさる

 

「緋村様。申し訳ございませんがこちらを隣の部屋に運んでいただけますか?そしたら本日の業務は以上になります」

 

「これでござるね…よっと」

 

「はい。では愉快な旅を」

 

「えっ?何かいったでござるか?」

 

「いえ、なにも」

 

何か言ったような気がしたが、まぁいいでごさる

荷物を持って部屋を出て隣の部屋に置いて戻ろうとした時

 

「やぁ、剣心」

 

「おろ?薫殿?」

 

「実は君に来てもらいたい場所があるんだ」

 

「拙者に?」

 

「もちろん。さぁこっちだ。みんなが待ってるよ」

 

「みんな?」

 

なんでござろう。それにみんなとはハロハピのみんな?

色んなことを思いながら薫殿について行く。車と呼ばれる乗り物に乗りついた先は

 

ーーーーー

 

「ど、どこでござるかここ…」

 

「ここは空港。今から南の島に行くのさ」

 

「南の島?なぜ拙者が?」

 

「それは行けばわかるさ」

 

一体どういうことなんだ?それにこの近くに船は見当たらないのだが…

 

「あっ!薫!剣心!こっちよー!」

 

「待たせて済まない」

 

「これで全員揃ったよね?」

 

「よーし!じゃあ早く行こうよ!」

 

「ちょっと待つでござるよ。えっと…」

 

「あぁー剣心さん詳しいことは着いてから話すから」

 

「みんな早く行きましょ!ほら!剣心も!」

 

「おろおろ〜」

 

とまたこころ殿に腕を引っ張られる。ゲートをくぐると見たことのない船に乗せられた

 

「なんか変な形の船でござるな」

 

「剣心さん。これはね飛行機って言って空を飛ぶんだ」

 

「えっ?花音殿今なんて?」

 

「空を飛ぶの」

 

空?空ってあの空?

 

「お、おろ?」

 

ーーーーー

 

\ハロー、ハッピーワールドの皆さま。この飛行機は間もなく離陸します。シートベルトの着用をお願いします/

 

というアナウンスが鳴った。

 

「シート…」

 

「剣ちゃんこれだよこれ」

 

「…なんか締め付けられて変な感じでござるな」

 

「さぁ!出発よ!」

 

こころの一言に反応するかのように飛行機が動き始めた。最初はゆっくり滑走路を走っていた飛行機だが徐々にスピードを上げてものすごい勢いで動き出す。

そして一瞬身体が浮いたような感覚に陥った瞬間この機体は空に浮いていた

 

「ふぅ、大丈夫ですか?花音さん」

 

「う、うん。ちゃっと怖かったけど前にも乗ったから平気」

 

「そうですか」

 

「それより心配なのは…」

 

「はっ!薫さん!」

 

「わ、わ、わ、私は今、天使に、に、に」

 

薫さんは見かけによらず怖がりなところがあって、実際今も顔色が悪い

 

「薫さん無理しないでね」

 

「む、む、む、無理なんてしてないさ。私は空の旅を優雅に満喫しているだけさ」

 

とは言っているものの明らかに大丈夫じゃなさそう。まぁいつものことだけど

 

「みーくん大変!剣ちゃん気絶してる!」

 

「えっ?剣心さんも!?」

 

「あら?剣心ったら飛行機に乗ったのが気絶するほど嬉しかったのね!」

 

「いやいや、絶対に違うって」

 

「剣心さーん。大丈夫ですか?」

 

「お〜ろ〜」

 

「ふぇぇ〜どうしよ〜」

 

薫さんと剣心さんは戦闘不能。こころとはぐみは機内で騒ぎ出し花音さんは戦闘不能の2人を見て慌てている。プライベートジェットじゃなかったら全員降ろされているんだろうな〜

 

ーーーーー

 

機内でのカオスな時間を乗り越えようやく目的地のハピハピ島に到達

やっぱり…

 

「暑い…」

 

「うーーん!とってもいい天気ね!」

 

「太陽も私が来るのを待っていたかのように輝いている!あぁ…儚い」

 

日本だと今はまだ春で肌寒い季節だけどここは赤道に近いためふつうに暑い。さすが南国

 

「こころん!やっぱり海がきれいだね!」

 

「そうでしょう!さぁ何して楽しみましょう!」

 

「こころちゃん。まずは剣心さんの歓迎会が先の方が…」

 

「それもそうね、…あら?肝心の剣心はどこ?」

 

「剣ちゃんならさっき別荘に運ばれていったよ」

 

人生初の飛行機で気絶しちゃったんだ。なんかちょっと申し訳ない

でも、そのおかげで本人に気づかれないで済むんだけど

 

「じゃあ、私達も早く準備するよ〜黒服の人達はもうすでにやってくれてるんだから」

 

「あっ待って美咲ー!」

 

ーーーーー

 

「……うーん。…こ、ここは?」

 

目がさめるとまた見たことのない場所にいた。最近はこんなことばっかりでござる

 

「海…」

 

窓の外にはきれいな海が広がっていた。…そういえば南の島に行くと言っていた。となるとここが?

 

ガチャ…!

 

「あら?剣心もう起きたのね。ちょうど起こしに行くところだったのよ」

 

「こころ殿…ここは」

 

「何も気にしなくていいわ。さぁこっちに来て」

 

言われるままこころ殿について行き扉を開ける。

そこには

 

「「「「「剣(ちゃん)心(さん)ようこそ!」」」」」

 

「…おろ?これは?」

 

「驚いたかい?」

 

「黙っててごめんね。実は剣心さんの歓迎会を開こうってことになったんだ」

 

「それでここに?」

 

「うん!どうせやるなら盛大にやりたいってみーくんが」

 

「ちょっと!はぐみ!」

 

「美咲殿…」

 

「まぁ、こころ達に協力してもらって開いたんだけど」

 

この時代に拙者をこんなに慕ってくれる人達がいる。本来この時代にいるはずのない拙者に…

 

「さぁみんなグラスを持って乾杯するわよ!」

 

用意されたグラスを手に取る

 

「剣心!私達はあなたを歓迎するわ!」

 

「「「「乾杯!!!!!」」」」

 

「みんな…ありがとう」

 

「では剣心!私の最高傑作の詩を2時間かけて読み上げよう!」

 

「薫さん!それはやめて〜!」




薫さんがるろ剣の神谷薫と全く同じ漢字で完全にかぶってますが、まぁしょうがないですね
今回はハロハピの優しさ溢れる穏やかな回でしたね
次回はハピハピ島編の続編になります。


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ハピハピ島の海賊

前話は自分の中では不完全燃焼に終わったので今回は少し気合を入れて書きました。が別に大して変わりません
それではどうぞ


この南の島。ハピハピ島でこころ達が拙者のために宴の席を催してくれた。こんなに嬉しかったのはどれくらいぶりだろうか

そしてハピハピ島2日目

 

「せっかく来たんだからもっと楽しまなくちゃもったいないわ。どこか行きたい場所はある?」

 

「今日は海に行こうよ!」

 

「とってもいいアイディアね!はぐみ!」

 

「あーまってまって、私達水着持ってないから」

 

「あら?そうなの?それじゃあしょうがないわね」

 

「自然と触れ合うというのも趣があっていいものだよ」

 

「そうね。そうだわ!あの果物が食べたいわ!」

 

 

………

 

「こころ殿?」

 

「あら?おかしいわね?いつもならすぐに落ちてくるんだけど」

 

黒子殿達が慌てている。どうやらいつもは彼女達が何かしらの対処をしてるということなのだろう

 

「あはは、さすがにすぐには黒服の人たちも対応できないよね…」

 

「あの高さはこころやはぐみでも登れそうにないよ」

 

「そうだね。少し危険な気もするよ」

 

「なら、拙者がとってくるでござるよ」

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

「そんなことができるのかい?」

 

「おそらく。まぁ見てるでござるよ」

 

と次の瞬間。剣心さんがものすごいジャンプ力で跳び上がり、腰に浴びた刀を抜刀して果物を落としたんです。

私は木を登って果物を取るものだと思っていたから拍子抜けしました

 

「すごいわ剣心!あんなに高くジャンプできるなんて!」

 

「剣ちゃんってすごい人なんだね!」

 

「非の打ち所といった感じだね」

 

「す、すごい…」

 

「さすが剣心さん。相変わらずだな〜」

 

「いやいや、そんな大したことじゃないでござるよ。それよりこんなに果物始めて見るでござるよ」

 

「これ、ヤシだね」

 

「ヤシ?」

 

「うん。あったかい所にしかないんだ」

 

拙者が思っていたよりも世界は広いでござるな

 

「そうだわ!せっかくだから恐竜さんの化石を観に行きましょう!」

 

「またあの洞窟にはいるの?」

 

「ふぇぇ〜」

 

「こ、こころ。ほら子猫ちゃんも困ってるようだしやめた方がいいんじゃないかな?」

 

「どうして?一度行った場所に行っちゃいけないなんてことはないわ!さぁ行くわよ!」

 

「やったー!また冒険だ!」

 

「おろ?」

 

ーーーーー

 

「うわー、相変わらず気味が悪い洞窟」

 

「ほ、本当に行くのかい?」

 

「もちろんよ!また恐竜さんに会いたいわ」

 

「じゃあ早く行こうよ!」

 

「あっ、待ってよはぐみちゃーん!」

 

颯爽と洞窟の中に入っていくこころとはぐみ。薫さんはビクビクしてる。こういう時に肝が座っている花音さん

今回は2回目ということもあるし、何より…剣心さんがいるからなのかすごい安心する

 

「じゃあ拙者達もいくでござるよ」

 

「あ、うん」

 

こころ達の後ろを付いていく。今は懐中電灯の光だけが頼り

そういえばこの洞窟って何があったっけ?

 

「おろ?随分開けた場所に出たでござるな」

 

「ここは…確か」

 

「あっ!久しぶりね!コウモリさん!」

 

そうだ!この場所はコウモリの住処だった

こころが懐中電灯を向けた瞬間コウモリ達が暴れ出す

 

「み、み、み、みんな!お、お、落ち着くんだ!こういう時は死んだふりをだね…」

 

「熊じゃないんだから無理だよ!」

 

「ふぇぇ〜」

 

「どうしよう!早く逃げちゃくちゃ!」

 

「あら?どうして?コウモリさんがせっかくもてなしてくれてるのに」

 

「こころ!あれはそんなんじゃないから!」

 

「と、とにかく奥に走るでござるよ!」

 

一目散に駆け出して、奥に進んだ。私の前をこころとはぐみ。薫さんと花音さんが少し後ろに…あれ?剣心さん!?

 

 

「コウモリ達よ、すまぬ。はあぁぁぁぁぁ!!」

 

 

刀の抜刀のスピードによって発せられた風圧でコウモリ達が吹き飛ばされていく

 

(さすが元維新志士…)

 

ーーーーー

 

「はぁはぁはぁ…何とか逃げ切ったね」

 

「どうやらそのようだ」

 

「みんな大丈夫?疲れてない?」

 

「私、少し疲れちゃった。少し休ませて」

 

「じゃあここでおやつを食べましょ!」

 

どこから取り出したのかこころはお菓子を取り出した

 

「わーい!いっぱいだー!」

 

「疲れた時は甘いものが良いって言うよね」

 

「ならこれなんかどうかしら」

 

とこころが見せてきたのはチョコレート。ただ普通のチョコレートじゃなくておそらく高級なやつ

 

「猪口令糖でござるか?」

 

「剣心さん知ってるの?」

 

「食べたことはないが、聞いたことぐらいはあるでござるよ」

 

確か日本にチョコレートが入ってきたのは明治の頃だから剣心さんが知っていても不思議じゃないのか

 

「じゃあ、食べてみると良いわ」

 

「頂くでござる。……少し苦いでござるな」

 

「あはは…」

 

こころのお菓子で少し落ち着いた時

 

ウォォォォォ!!

 

「「「「「「!!!?」」」」」」

 

一瞬ビックリした。そういえばそんなこともあった。すっかり忘れてた

 

「な、何でござるか?」

 

「はぐみ最初は幽霊の声だと思ってたんだけど、本当は風の音だったんだ」

 

「風?」

 

「このトンネルを風が吹き抜ける時に聞こえるんです」

 

まぁ、あくまでかもしれないって感じですけどね

 

「ではそろそろ行くとしようじゃないか」

 

「そうね。お菓子も食べてとっても楽しかったわ!」

 

別にお菓子を食べに来たわけじゃないけど、、、

というかだんだん思い出してきたぞ、この道をまっすぐ行くと…

 

「行き止まりでござる」

 

「いいえ違うわ。確かどこかに」

 

「ちょっと待ってこころ!」

 

「どうしたの美咲?」

 

「前みたいになるのは大変だからみんなでまとまって行こう」

 

「どういうことでござるか?」

 

「実はこの辺にスイッチがあってそれを押すと…」

 

そう。押すと

地面が開いて落ちる

 

「おろ?おろおろおろ〜」

 

「きぁぁぁぁ!」

 

と全員で滑り台を滑っていった

 

 

「やっぱり滑り台は最高ね!」

 

「うん!久しぶりだったけど楽しかったよ!」

 

「私は少し目が回ってしまったよ」

 

「あははっ…」

 

「剣心さん!しっかりしてくださーい!」

 

「おろ〜」

 

ようやくこの洞窟の終点にたどり着いた。ここには恐竜の化石が眠っているはず…

 

 

「誰だ?お前たち」

 

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

ーーーーー

 

「あなた達は誰?」

 

「質問してるのはこっちだ」

 

そこにいたのは数十人の男の人たち

一体どうしてこんなところに

 

「私達はハロー、ハッピーワールドよ」

 

「なんだそれ…まぁいいか、早くこの場から消えな!」

 

「ちょっと、あなた達は誰なんですか」

 

「俺たちは、まぁ海賊ってやつだ」

 

「海賊?」

 

「ふぇぇぇ〜」

 

「こころん!海賊だって!」

 

「海賊さんを見るなんて初めてよ!」

 

「素晴らしいね。まさに運命の出会いだ」

 

そもそもこの現代にまだなんているんだ

それも日本人の

 

「それで海賊さんは何をしてるの?」

 

「俺たちはこの恐竜の化石をもらいにきた」

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

「何言ってるんですか。それを見つけたのは私たちですよ」

 

「はぁ?…もしかしてお前ら弦巻家の奴らか」

 

「私が弦巻こころよ」

 

 

「ボス…どうします?弦巻家のお嬢さんに手を出したら何かと面倒です」

 

「そうだな…」

 

と何やらコソコソと話をしている

 

「色々考えたが、見られてしまった以上ただで返す気はねぇ。構えろ」

 

流石現代の海賊。手下と思われる人たちが大きな銃をこっちに向けてきた

 

「なっ、やめてください!こんなこと」

 

「そうだよ!はぐみ達何もしてないよ!」

 

「ふぇぇぇ〜どうしよう美咲ちゃん…」

 

「安心しろ殺すつもりはない。ただ捕虜になってもらう」

 

やばい!これは本当にやばい。どうしよう

なんで2回も似たような経験をしないといけないんだ

 

 

「ちょっと待つでござるよ」

 

「剣心さん…」

 

「お前…何者だ」

 

「…こころ殿!すまぬ!」

 

「?剣心?どうしたの?」

 

いきなりこっちを向いて深々と頭を下げる剣心さん

 

「実は歓迎会のお礼に拙者が場を盛り上げるために黒子殿達に頼んで来てもらった人達でござる」

 

「あら?そうだったのね!」

 

えっ?えっ??そうなの?

 

「みんなに拙者の腕を披露するためのさぷらいずでござる」

 

「おい!お前ら!ごちゃごちゃ言ってやがる!」

 

「お前らその男だけは殺して構わない!撃て!」

 

 

「飛天御剣流!土龍閃!!」

 

 

「「「「「!!!!!」」」」」

 

 

銃が発砲される直前

剣心さんの刀が地をえぐり海賊の人達に石飛礫をぶつけてき次々と倒れていく

 

「てめぇ、ただ者じゃねーな」

 

「悪いが、お主の部下は全員倒した。あとはお主だけだ」

 

「面白い。久しぶりに倒し甲斐のある奴が現れたな」

 

と腰に帯びたサーベルを持って剣心さんと対峙する

 

 

「剣心は素晴らしいね」

 

「何がです?」

 

「あんな迫真の演技が出来るなんて正直驚いたよ」

 

「流石ね!剣心!頑張ってー!」

 

「剣ちゃん行けーー!」

 

「ねぇ美咲ちゃん。あれ演技なのかな?」

 

「さ、さぁ…」

 

おそらくあの銃は本物。いくら黒服の人が用意したと言ってもそこまでのことをするだろうか

それにあの剣心さんの目…あの時と同じ

 

ーーーーー

 

「いくぞ」

 

(は、はやい!)

 

一瞬で海賊の間合いに入り一撃を繰り出した。だがその海賊もサーベルで防ぐ

 

「速い、だがそれだけじゃ俺には勝てない」

 

と剣心さんの刀を弾いた直後、サーベルをまるで手足のように華麗に使いこなし剣心の左腕に傷をつけた

 

「…!!?」

 

「おらっよ!」

 

「ぐはっ!!」

 

と剣心さんの一瞬の動揺を海賊は見逃さなかった。腹に蹴りを入れられ倒れ込んでしまった

 

「はぁ!飛天御剣流!龍槌閃!」

 

相手の頭上高く跳び上がり、自由落下の勢いを利用して威力の高い一撃を撃つ。が

 

「なに!?」

 

「喰らえ!」

 

剣心さんの一撃をサーベルで受け流し、そのまま回し蹴りを決める

 

「剣ちゃん!薫くん!剣ちゃんやられちゃうよ」

 

「このままではマズイね」

 

「剣心ー!しっかりー!頑張って!」

 

多分だけど、この戦いは演技じゃない。でもそのことにこの3人は気付いてない。ヒーローショーを見ている感覚なのかもしれない

 

 

「我流だが多くの戦いと自前の動体視力のおかげでどんな動きにも対応できる。俺を倒すなんて不可能なんだよ」

 

「……そうか。正直、お主のことを思い手加減をしていた。だがどうやらその必要はないらしいな…」

 

「そういうことだ」

 

「動体視力が自慢らしいな。なら…防げるものなら防いでみろ」

 

と剣心さんは刀を両手持ちにして相手に向ける

 

 

「飛天御剣流!九頭龍閃!!」

 

 

捌 壱 弐

漆 玖 参

陸 伍 肆

 

何が起こったのか理解できなかった。いや、まず見えなかったんだ

剣心さんは一瞬の間に海賊の後ろに立っていた。そしてその海賊は静かに地面に倒れた

 

「この時代にもこれほどの使い手が残っていたのは驚いたでござるよ」

 

とゆっくりと逆刃刀を鞘に収めた

 

「けんしーん!あなたすごいじゃない!」

 

 

「ねぇ!ねぇ!今何をやったの?」

 

「君の演技力には感服したよ。今度私と共に舞台に上がらないか?」

 

「おろろ?ちょっと待つでござるよー」

 

「それより剣心さんその傷は大丈夫ですか?」

 

「このぐらい平気でござる」

 

「待ってください今応急処置します」

 

「か、花音殿、別にいいでござるよ」

 

そう言っても花音さんは無理やり剣心さんの腕に自分のハンカチを結び包帯がわりにした

 

「あとで病院に行って下さいね」

 

「ありがとうでござる」

 

まぁ色々あったけど、何とか一件落着かな

 

ーーーーー

 

そしてハピハピ島最終日

 

「なんだかあっという間にだったわね」

 

「もっと遊びたかったなー」

 

「降臨矢の如しとはまさにこのことだね」

 

「でも、楽しかったね。ね、美咲ちゃん」

 

「…そうですね」

 

「拙者も楽しかったでござるよ」

 

「そうでしょ!またいつかみんなで行きましょ!」

 

楽しい時間はあっという間に過ぎてもう帰宅しないと行けない

ちょっぴり寂しいけど、まぁいっか

 

「ところで剣心さん」

 

「なんでござる?」

 

「洞窟で戦ったあの海賊って本当に黒服の人達に頼んだ人なんですか?」

 

「いや、嘘でござる」

 

「やっぱり…」

 

「でもなんでそんなこと言ったんですか?」

 

「こころ殿達に怖い思いをさせたくなかった…まぁその方が楽しいでござろう?」

 

「そう…ですね。あははっ」

 

剣心さん。だんだんハロハピに侵食されつつあるな…これは止めないと

 

\まもなく離陸します。皆さまシートベルトを着用して下さい/

 

飛行機が徐々にスピードを上げていく

 

「剣心さん?」

 

「お〜ろ〜やっぱりこれだけは慣れないでござるよ〜」




いかがでしたか?今回は剣心がかなり活躍しましたね。
今回使った九頭龍閃は個人的に1番好きな技です
そして気がついた人もいると思いますが剣心が九頭龍閃を使えると言う方は……


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丸山彩のお願い

今回はサブタイ通りパスパレメンバーの登場です
これでいちよう5バンド全て登場しました
それではどうぞ


ハピハピ島から帰ってきてまた学校が始まる。そういえば今週末にRoseliaの主催ライブがあるらしい

 

「おはよー」

 

「あっ!美咲ちゃん!おはようー!」

 

「おはよう」

 

「あぁ戸山さんに市ヶ谷さん」

 

「ねぇねぇ!この前南の島に行ったんでしょ?楽しかった?」

 

「まぁ、色々あったけどそれなりにね」

 

「弦巻さんにまた振り回されたりしなかったの?」

 

「いや、それはいつものこと」

 

「そ、そっか…」

 

流石にもう慣れてるからそこまで気にならないよ。それより

 

「そういえば今度Roseliaのライブに出るんだよね?」

 

「そう!今いっぱい練習してるんだー!ね!有咲!」

 

「まぁな。でもなかなか大変でさー」

 

「Roseliaのライブだからねー」

 

とまぁこんな感じで学校が始まった

 

ーーーーー

 

某芸能事務所

 

皆さんはじめまして丸山彩です。今は事務所にイブちゃんと一緒にいるんですが…

 

「……はぁ」

 

「イブちゃんどうかしたの?最近ずっと元気がないみたいだけど」

 

「アヤさん。すみません少し考え事をしていて」

 

「考え事?」

 

「はい…」

 

ガチャ…

 

「お疲れ様です。あら?彩ちゃんにイブちゃん何してるの?」

 

「千聖ちゃん。実はイブちゃん元気がないんだ」

 

「私もスタッフの方からも聞いているわ。ずっと上の空で仕事にも支障が出てるって。一体どうしたの?」

 

そう最近イブちゃんの元気がないみたいなんです。最初は気にしてなかったんですけど、お仕事に支障が出るなんてイブちゃんらしくない

 

「すみません。…実は、今度剣道部の試合があるんです…」

 

「試合?それが嫌なの?」

 

「いえ、試合が嫌なわけじゃないんです。ただ最近私の調子が悪くて…それに…」

 

「それに?」

 

「次の対戦相手が全国レベルの人なんです」

 

「なるほど、それが不安なのね」

 

「はい…これではいけないと分かっているんですがどうしてもそのことを考えると不安でしょうがないんです」

 

「そっか、顧問の先生に相談してみるとかは?」

 

「多分それは意味ないと思うわね」

 

「えっ?千聖ちゃんどうして?」

 

「私も最近知ったんだけど花咲川の剣道部の顧問ってあまり上手くないみたいなの」

 

「そ、そうだっんだ…」

 

試合前で不調の上、相手が強いなんてイブちゃんがかわいそうになってくる。どうにかしてあげたいけど私も剣道は出来ないし…

 

ガチャ!

 

「おっはよー!日菜ちゃん参上!」

 

「おはようございます。あっ皆さん揃ってますね」

 

「日菜ちゃん麻弥ちゃんおはよう」

 

「あれ?どうしたのイブちゃん?元気ないみたいだけど」

 

「何ありましたか?」

 

「実は…」

 

とイブちゃんはさっきの話をこの2人にも話した

 

「ふーん。試合で不安になるってよく分からないなー」

 

「さ、さすが日菜ちゃん…」

 

「ま、まぁこういう時は剣道が上手い人のアドバイスを受けるのが1番いいかもしれませんね」

 

「それは私も考えたけどね、現実そんな人は近くにいないわよ」

 

「スタッフさんの中に剣道経験者はいないのかな?」

 

「それは分からないけど、教えられるほど上手かったらそもそもここにはいないと思うわ」

 

「確かにそうですね。うーん何か無いでしょうか」

 

スランプのイブちゃんに適切なアドバイスができるそんな人がいれば…

 

「皆さんすみません、でも大丈夫です。後は練習あるのみです!お仕事も気合を入れ直して行くので気にしないでください」

 

「そっか…」

 

結局。この日はそれ以上その話はしなかったけど、みんなどうにかしてあげたいと思っていると思う

 

ーーーーー

 

次の日

今日はパスパレの仕事はなくてアルバイトのシフトが入ってる日

いつも通りレジに立ってお客さんの接客をしてました。そして休憩中

 

「あぁー、疲れたよ〜」

 

「彩ちゃんお疲れ様」

 

「花音ちゃんもね」

 

今日は同じクラスの花音ちゃんと同じ時間でシフトに入ってるから休憩中時間も一緒

 

「この前の連休に南の島に行ったんだよね?」

 

「うん」

 

「いいな〜私も行ってみたいな〜」

 

「そうだね。こころちゃんがいいって言えば行けるかも」

 

「本当!?じゃあ頼んでみようかなー」

 

「まぁ、こころちゃんなら絶対に大丈夫って言うと思うけど」

 

それは確かに

 

「それに今回は剣心さんの歓迎会がメインだったから」

 

「?剣心さん?」

 

「あっ、そう言えば言ってなかったね。今こころちゃんの家に住んでる人で明治時代から来た剣客さんなんだ」

 

「えっ?明治時代から来たって?つまりタイムスリップってこと?」

 

「まぁ、そうゆうことかな」

 

「すごーい!そんなことあるんだ!」

 

「だよね。私もビックリしちゃった」

 

夢見たいな事が起こったって事だよね?それってすごい!…それより

 

「ねえ、剣客ってことはその人剣術を使うの?」

 

「うん。この前ハピハピ島で見たけど凄かったよ」

 

「そうなんだ。…花音ちゃん、実は…」

 

花音ちゃんに今のイブちゃんのことを伝えた。もしかしたらその人なら…

 

「そんなことがあったんだ」

 

「うん。イブちゃんに元気になってもらいたくて」

 

「じゃあ、バイト終わったら剣心さんに会いに行く?」

 

「本当に!?」

 

「うん。今こころちゃんに聞いてみるね」

 

と携帯でこころちゃんに電話をかける花音ちゃん

 

ーーーーー

 

「もしもしこころちゃん?」

 

「あら?花音じゃない!どうしたの?」

 

「あのね、今バイト中なんだけど終わったらこころちゃんの家に行っていいかな?」

 

「別に構わないわ。でもどうして?」

 

「詳しいことは後で話すけど、彩ちゃんが剣心さんに会いたいって」

 

「分かったわ!剣心にも伝えておくわね」

 

ーーーーー

 

「どうだった?」

 

「大丈夫みたい」

 

「本当に?ありがとう!」

 

「ううん。あっ、そろそろ休憩時間終わっちゃうね」

 

「よし!じゃあ早く終わらせよう!」

 

ーーーーー

 

「剣心!」

 

「こころ殿どうしたでござるか?」

 

「今から花音がうちに来るわ」

 

「花音殿が?それはそれは」

 

「彩も来るって言ってたわ」

 

「…おろ?」

 

ーーーーー

 

バイトが終わって花音ちゃんとこころちゃんの家に向かってます

 

「彩ちゃん?」

 

「こころちゃんの家に行くのなんか緊張しちゃうな」

 

「私も最初は緊張したよ。今は慣れちゃったけど」

 

「まぁ、そうだよね。あれ?そろそろ?」

 

「うん。ほら見えてきた」

 

やっぱり大っきい…家というか宮殿みたい

家の門の前に着くと

 

「あっ!来た来た!さぁ入って!」

 

「お邪魔します」

 

家の玄関で待ってくれていました

 

「こころちゃん、剣心さんは?」

 

「剣心ならこっちよ」

 

「あ、あのこころちゃん!」

 

「なに?」

 

「その剣心さんって一体どんな人なの?」

 

「それは実際に会ってみたほうが早いんじゃないかしら」

 

そうかも…

変な先入観なんて持たないほうがいいのかもしれない

そして案内された部屋の前に来た

 

「この中にいるわよ」

 

「う、うん。分かった」

 

ゆっくりドアを開けてみる

 

「失礼します。あのー」

 

「おろ?」

 

「あっ…あの…」

 

「剣心さんこんばんは」

 

「花音殿、こんばんはでござる。えっと彩殿?」

 

「あっ、はい!はじめまして丸山彩です!」

 

「拙者は緋村剣心。よろしくでござる」

 

私が想像していた感じと随分と違った。てっきり強面のお侍さんかと思っていたけど優しい感じの人だった。左の頰に大きな十字の傷はまさに歴戦の勇者みたい。カッコいい…

 

「あの、拙者に用が?」

 

「あの実は…」

 

ーーーーー

 

「それで拙者に会いに来たでござるか」

 

「はい。花音ちゃんから聞いてもしかしたらって

 

私は剣心さんにイブちゃんのことを話した。花音ちゃんの言う通り本当に剣術の腕があればこれほど頼りになる人はいない

 

「剣心ならいい先生になれるわよ!」

 

「う、うん。私もそう思います」

 

「ど、どうですか?」

 

「彩殿は友達想いでござるな」

 

「はい!」

 

「事情は分かったでござる」

 

「それじゃあ!」

 

「だが」

 

えっ?

 

「すまぬがそれは出来ぬでござる」

 




初のパスパレメンバーの登場でした。今回はほぼ彩ちゃん視点で話が進みました。友達想いの彩ちゃんのお願い。しかし何故か断る剣心。一体どうしてなのか?
まぁるろ剣本編を観たことある人は何となく察しがつくかもしれませんね
それではまた


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流浪人とブシドー

祝え!バンドリ&リゼロコラボを!

はい!みなさんこんにちは
この小説のお気に入り数が前作と並びそうです
ありがとうございます!
そして不調気味のイブちゃんについに剣心が!?
それではどうぞ


「すまぬがそれは出来ぬでござる」

 

「どうしてですか?」

 

「拙者が使うのは飛天御剣流といって、一対多数の斬り合いを得意とする古流剣術。立派な殺人剣」

 

「殺人剣…」

 

「今の世でそんな危険なものを教え広める気は無いでござる」

 

「あら?でも剣心は誰一人として傷つけてないじゃない」

 

「あ、こころちゃんそれは…」

 

流石に言えない…剣心さんが元伝説の人斬りなんて…

 

「それに拙者のはあくまでも剣術で剣道とは違う」

 

「そうですか…」

 

「せっかく来てもらったのに申し訳ないでござるがここは…」

 

「剣心さん!」

 

「花音殿?」

 

「私からもお願いします!」

 

「花音ちゃん…」

 

「私もドラムが不調の時どうしたらいいか分からなくなっちゃうことあるんです…でもそんな時は同じドラムの沙綾ちゃんとか麻弥ちゃんに相談できるけど、今イブちゃんを助けられるのは剣心さんだけなんです!」

 

「……!拙者だけ…」

 

「だから…その…」

 

「拙者にできるのでござろうか」

 

「剣心さんなら絶対に大丈夫だと思います」

 

「分かった。いいでござろう」

 

「「えっ?」」

 

「今回は花音殿と彩殿に負けたでござる」

 

「本当ですか?」

 

「ハロー、ハッピーワールドは世界を笑顔にするバンド。今の拙者に出来ることがあるのなら協力するでござるよ」

 

「あ、ありがとうございます…でもその殺人剣は…」

 

「もちろん飛天御剣流を教えるつもりはないでござるよ」

 

「は、はい!」

 

「よかったね彩ちゃん」

 

「う、うん!ありがとう花音ちゃん」

 

「じゃあ決まりね!彩。イブに連絡しなくちゃ!」

 

「うん!あっ、でもせっかくならー」

 

「おろ?」

 

ーーーーー

 

某芸能事務所の廊下を俯きながら歩く1人の少女

 

「……」

 

「イブちゃんおはよう」

 

「チサトさんお早うございます」

 

「元気がないわね?まだあのことを悩んでいるの?」

 

「…はい」

 

「そう…」

 

あいかわらず元気のないイブちゃん

その後かける言葉が見つからず沈黙のままミーティング室の前に着く

 

「失礼します」

 

「あら?千聖じゃない!」

 

「えっ?こころちゃん?それに花音まで」

 

「お、お邪魔してます」

 

「お二人とも何をしてるんですか?」

 

「私が呼んだの。ちゃんとスタッフさんには許可もらってるよ」

 

「そうなの?でも何で?」

 

「うん。最近イブちゃんが剣道部のことで悩んでるって話をしたら適任の人が見つかったから」

 

「えっ?」

 

「適任?こころちゃんと花音が?」

 

「ううん。私達はただの付き添い」

 

「じゃあ一体…」

 

「それは実際に会ってみるといいわ」

 

「はい。彩さんからの紹介でこちらに来ていただきました。今はこの事務所のスタジオで待機してもらっています」

 

「あ、アヤさん!」

 

「ん?どうしたのイブちゃん?」

 

「私のためにこんなことしてもらってありがとうございます。私…皆さんにご迷惑をかけていたんですね…」

 

「気にしないでイブちゃん。それよりお礼ならこれから会う人に言ってあげて」

 

「は、はい!」

 

「ではご案内します」

 

スタッフさんに案内されてスタジオに到着する

 

「では若宮さん、あとは全てお任せします」

 

「ありがとうございます」

 

とスタッフさんは別の場所に行ってしまった。多分忙しいのかな?

 

「さぁ!開けるわよ!けんしーん!」

 

ガチャ!

 

「け、剣心さん?何してるんですか?」

 

「あっ、こころ殿に花音殿。今は掃除をしてるでござる」

 

「剣心さんそんなことしなくていいんですよ!」

 

「おろ?でも」

 

彩ちゃんが止めに入るけど少し不満そう

剣心さんって本当に真面目な人なんです

 

「じゃあ紹介するわね!剣心よ!」

 

「るろうにの緋村剣心でござる」

 

「剣心はすっごいのよ!とーっても強いんだから!」

 

「こ、こころ殿あんまり大きな声では…」

 

「ねぇ、花音。本当にあの人?」

 

「うん。そうだよ」

 

「私が想像してたよりもだいぶ小柄で優しそうな人ね」

 

「あはは…」

 

うん。確かにそうかも

 

「じゃあイブちゃん!ってイブちゃん!?」

 

イブちゃんが膝をついて泣き崩れていた

 

「す、すみません…私…初めて本物の侍に会えて…嬉しくて…」

 

「イブちゃ〜ん、泣かないでよ〜」

 

「おろ〜なんかすまないでござる」

 

「い、いえ。き、今日は来てくれてありがとうございます!」

 

「拙者も会えて嬉しいでござるよ」

 

イブちゃんがあんなに涙を流すところは初めて見た。それに彩ちゃんももらい泣きしてるし…

 

「涙が出るほど剣心に会えて嬉しかったのね!」

 

「イブちゃんにとって憧れの人ということかしら」

 

それにしてもイブちゃんは本当にすごいです。私達でさえ剣心さんを最初に見たときに本物の侍なのか疑っていたのにイブちゃんは一目で見破った。それだけブシドーに全力なんですね

 

ーーーーー

 

「では行くでござるよ」

 

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

剣心さんによる特訓が始まりました。さっきまで穏やかだったここの雰囲気も今は緊張感で張り詰めている

 

「はぁぁぁ!!」

 

「…!!」

 

イブちゃんの連続の打ち込みをいとも簡単に捌いていく剣心さん。イブちゃんも全力が伝わってくる。でも

 

「甘い…」

 

バシッ!

 

それは一瞬でした。私達には分からないようなイブちゃんの一瞬の隙をついて剣心さんが一本を決めました

 

「打ち込み後の構えが下がり気味でござる。それに拙者から一瞬たりとも目を離すな」

 

「はぁ…はぁ…は、はい」

 

「緋村さん少しやり過ぎじゃないですか?」

 

「チサトさん私は大丈夫です」

 

「イブちゃん…」

 

「ケンシンさんもう一回お願いします」

 

「分かった」

 

「……はぁぁぁぁ!」

 

その時間はしばらく続きました。先にイブちゃんの体力が尽きてようやく休憩することに

 

「やっぱり…強いです…」

 

「イブちゃんお疲れ様」

 

「ありがとうございます。アヤさん」

 

「剣心さんもどうぞ」

 

「彩殿すまぬでござる」

 

彩ちゃんがイブちゃんと剣心さんに水の差し入れをする

 

「あ、あの剣心さんイブちゃんはどうでしたか?」

 

「イブ殿は拙者が思っていたよりも実力は上でござったよ」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

私は剣道のことはよく分からないけど剣心さんが言うのであれば間違いないですね

 

「よかったじゃない!」

 

「はい!」

 

「…イブちゃんの笑顔なんか久しぶりな気がする」

 

「そうね。あんなに純粋な笑顔は久しぶりね」

 

今のイブちゃんの支えになれるのは1人だけ。少しずつ笑顔を取り戻させた剣心さんはやっぱりすごいです

 

「さぁ、そろそろまた始まるでござるよ」

 

「はい!師匠!」

 

「し、師匠…?」

 

「はい!これからは私の師匠です!」

 

「な、なんか恥ずかしいでござるなー」

 

剣心さんとイブちゃんの特訓は夕方まで続きました。そして今日の特訓は終わりまた後日ということに

 

「師匠!今日はありがとうございました!」

 

「いいでござるよ。それじゃあまた」

 

「あ、あの緋村さん!」

 

「ん?」

 

「イブちゃんの特訓以外でも是非事務所に遊びに来て下さいね」

 

「えっ、でも…」

 

「いいじゃなーい!その時はみんなで楽しいことをしましょ!」

 

「そうだね!パスパレとハロハピで何か出来たらいいなー!」

 

「千聖ちゃんそんなことできるの?」

 

「それはマネージャーさんに聞いてみないと分からないわね」

 

「そうだよね、あはは〜」

 

でも本当にそんなことが出来たらステキだなぁ〜

 

「では拙者達はこれで」

 

「はい!今日はありがとうございました」

 

と私達は事務所を後にしました

 

ーーーーー

 

「あれー?彩ちゃんに千聖ちゃんにイブちゃん?何してるの?」

 

「偶然ですね」

 

「日菜ちゃんに麻弥ちゃんもう仕事は終わったの?」

 

「はい、予定より早く終わったので事務所に来ちゃいました」

 

「今日のイブちゃんすっごく、るんっとしてるね」

 

「さすが日菜ちゃん。よく気がついたね」

 

「言われてみれば確かにそうですね。最近元気がないと聞いていましたが、何かありましたか?」

 

「はい!今日はとっても嬉しいことがありました!」

 

その笑顔は久しぶりに見るイブちゃんの、るんっ!とする笑顔でした




ご視聴ありがとうございました。剣心とイブちゃんの特訓はまだ終わりません。これからちょくちょく挟んでいく予定です
そして次回はアニメ2期第4話 「ゴーカ!ごーかい!?のっびのびワールド!」の内容に沿って書きます


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悩める5つ星

ラウクレ行かれた方はお疲れ様でした。僕は抽選に外れて1人悲しく最近買ったスイッチライトで大神というゲームをやってました。(どうでもいい)
今回はアニメでも主要のポピパ回
3期が今から楽しみです


「美咲!ライブをするわよ!」

 

「…なに?」

 

それは突然のことだった。こころがそんなことを言い出した

 

ーーーーー

 

「いくわよー!ハッピー!」

 

「ラッキー!」

 

「「スマイル!イェーイ!」」

 

「あのーうちのこころがご迷惑をかけてる最中って言うか…」

 

「いや香澄も乗っかってるしな」

 

こころと戸山さんは非常に思考回路が似通っているため混ぜるな危険である。

彼女達は同じ学校のPoppin'Partyというバンドのメンバー。最近Roseliaの主催ライブに出演したらしいけどその時から元気がないとこころから聞いた。何があったかは分からないけど、それをみかねて私を呼び出したみたい

 

「ビュンって飛んで!」

 

「ジャーンって弾く!」

 

「あれ、何やってんの?」

 

「えっと、空を飛ぶ練習?」

 

「はぁ?」

 

「ライブはイメージトレーニングが大事!行ってきます!」

 

「「行ってらっしゃい…」」

 

と花園さんはこころ達の中に混ざりに行った

 

「…アホが増えた」

 

「有咲ちゃん…!」

 

「ライブで空飛ぶの?いや、てか飛ぶって何?」

 

「だよな」

 

「ハロハピっていつもどうやってライブやるの?」

 

「えっ?うーん、んーうーーん?」

 

いつもどうやってるっけ?少し頭をひねってみる

 

「だいたいこころが分かんないこと言って、はぐみも分かんないこと言って、薫さんが儚い…って言って、花音さんがふぇぇ〜って言ってそれを落とし込む!」

 

「「「えっ???」」」

 

「落とし所どこにあったよ」

 

「私は出来ることをやるって感じ。まぁ出来ないこともあると思うけどね」

 

「どうして美咲は出来ないって思うの?」

 

「ん?」

 

「私達はハロー、ハッピーワールド!世界を笑顔にするバンドなのよ!」

 

キラーン!

 

「はいはい。それで戸山さん達を笑顔にするライブって?」

 

「そのままの意味よ。出来ないことなんて無いって分かれば香澄達も笑顔になれると思うの」

 

そう、それがあんたのいいところ。常に前向きな姿勢が私を変えたんだよ。私は少しだけ笑みを浮かべてた。

 

「まぁ、詳しい事は後で聞くから撤収〜帰りますよ〜」

 

「放課後作戦会議よ。美咲ミッシェルにも伝えてね」

 

「あーはいはいはい」

 

チャイムが鳴ったのを聞いて私はこころの手を掴んでその場を後にした

 

「こころミッシェルの中身が美咲って気づいてないんだね」

 

「えへへ」

 

「奥沢さん苦労してんなー」

 

「香澄ー!みんなー!ライブするから待っててねー!」

 

ーーーーー

 

羽丘女子学園

たくさんの観客の前で演劇をする女子高生が1人

 

「大空で1番美しい2つの星。何かの用で他所へ行き、戻るまで代わりに光ってくれとあの人の目に頼んでいるのか!」

 

ここ羽丘女子学院の3年生にして多くの女性を釘付けにするハロー、ハッピーワールドのギター瀬田薫

すると彼女の携帯が鳴り響く

 

「失礼」

 

そこには同じくハロー、ハッピーワールドのDJミッシェルからの緊急招集の連絡であった

 

「あぁ…行かなくては…御機嫌よう子猫ちゃん達」

 

観客に手を振ってそのまま彼女は姿を消した

 

ーーーーー

 

「はぁ…困ったなぁ、また道に迷っちゃった…」

 

「かのちゃんせんぱーいヤッホー!」

 

「ふぇぇ〜はぐみちゃーん!」

 

「また迷ったの?」

 

「う、うん。駅に行く途中で呼び出しかかったから、この道慣れてなくて…」

 

「じゃあ一緒に行こう」

 

「うん!」

 

私は運良く合流できたはぐみちゃんとこころちゃん家に向かってます

 

「今日は急にどうしたのかな?練習は明日のはずだけど」

 

ハロハピの緊急招集なんて滅多にないので少し緊張してます。でもその反面楽しみでもあるんです

 

ーーーーー

 

弦巻家の屋敷

 

「香澄達を笑顔にするライブをやるわよ!」

 

「かーくんうちのコロッケ大好きだよ」

 

「ウサギを連れてくるのはどうだい?たえちゃんはウサギが好きなんだろう?」

 

「あのね、おたえモーティンが好きなんだって」

 

「それもウサギなの?」

 

「分かんないけど喜ぶと思う」

 

「他にもすきなものある?」

 

「えっーと、花園さんだけじゃなくてポピパのみんなを笑顔にしないと」

 

「チョココロネをお土産したらどうかな?りみちゃん好きでしょ?」

 

「もう描いてあるわ」

 

「さっすがこころん!」

 

「あれがチョココロネ?じゃあ他のは一体…」

 

私には二重の三角にしか見えないんですけど

 

「いやいや、話がズレる…ライブに話を戻さないと!」

 

とズレた着ぐるみを元に戻す

 

「みんなの意見はわかったわ!」

 

と颯爽とホワイトボードに何かを書いていくこころ

なんだけど…

 

「こういうことね!」

 

いや、どういう…

 

「つまりそういうことか」

 

「そっかー」

 

「そう…なのかな?」

 

「って、どうやってまとめればいいんだよぉ〜」

 

「香澄は飛びたいって言ってたわ」

 

「蝶じゃなくて羽根か翼!」

 

飛ぶとなればそれしか無い

 

「翼よ…あればパリの明かりだ!…っ?」

 

ふと目の前のホワイトボードの一部に目が行った薫さん

 

「つまり飛ぶのかい?」

 

「ふぇぇぇ〜」

 

「飛ぶなら空がいっぱい広がってる方がいいでしょ?私達空を飛ぶの!!」

 

「すまないがもう一回言ってくれないか?」

 

「私達空を飛ぶの!!」

 

「シェイクスピア曰く…私の勘が当たってしまった!」

 

「あっ、薫さん高いところだめっ…」

 

「香澄はやりたいのよ」

 

「そうだよ!かーくんの笑顔のために飛ぼう!」

 

「く、熊には熊危うきに近寄らずって言うことわざがあってね!」

 

まずい、これは本当にまずい

 

「熊に追われて退場…儚い…」

 

「楽しそうだね!」

 

「小さい羽根なら演奏の邪魔にならないよね!」

 

「花音さんまで!空飛ぶんだよ!?」

 

「うん!頑張ろう!」

 

「えぇぇーーー!!」

 

「やれば分かるわ!出来ないことなんて無いのよ!」

 

「…っ!!そう…その通りだよこころ」

 

「シェイクスピア曰く、何もしなかったら何も起こらない。つまりそういうことさ!」

 

「じゃあ、決まりね!」

 

「はぁ…分かったよ。戸山さん達の予定は私から聞いておくね」

 

「子猫ちゃん達への招待状は私に任せてもらおう」

 

こころは一度言い出したらもう止まらない今回もこんな無茶なことが始まるのか…いやまだ可能性はある

 

「ねぇ、こころ今日剣心さんはいないの?」

 

「そんなことないわよ。もちろんいるわ」

 

「どこに?」

 

「ほらあそこよ」

 

心が指を指したのは窓の外。弦巻家の敷地内にある竹藪の中

なぜあんなところに

 

「ちょっと挨拶に行ってくるねー」

 

「あっ!ミッシェルだけずるーい!」

 

と私とはぐみは部屋から飛び出した

 

「行っちゃったわ」

 

「剣心は相変わらず人気者だね」

 

「うん。そうだね」

 

「私は今度剣心を舞台にオファーするつもりなんだ」

 

「えっ?剣心さんを?」

 

「あぁ、以前ハピハピ島に行った時に剣心の見事な演技に私自身ものすごい感銘を受けてね。是非共に舞台に立ちたいと思ったのさ」

 

「いいじゃない!剣心ならきっと演技も出来るわよ!」

 

「あっ、あれは演技じゃなくて…」

 

と薫さんとこころちゃんの会話がその話で盛り上がってしまってもう止められません

 

ーーーーー

 

「剣心さーん!」

 

「剣ちゃーん!」

 

思い着ぐるみを着用したまま剣心さんがいる竹藪の中に入っていく

 

「あれ?どこにいるんだろう?」

 

「うーん。あっ、あれ」

 

少し奥の方に剣心さんらしき人影があった。ただその場に静かに立っているだけ

 

「剣心さn…」

 

「ハァァァァァァァ!!!!」

 

突如剣心さんの声と共に周りに生えていた竹が大きく揺れ空気を伝って私達を押しのける

 

「いて!」

 

「あっ、はぐみ大丈夫?」

 

私の前に立っていたはぐみが剣心さんの気迫に押されて尻餅をつく

 

「…!!はぐみ殿…ミッシェル…」

 

「あっ、ど、どーもー」

 

ーーーーー

 

「すまぬでござる。驚かせてしまったでござるか?」

 

「いえいえ大丈夫です」

 

「はぐみも平気。ねぇ剣ちゃんはあそこで何してたの?剣の修行?」

 

「修行というか、体が鈍らないように時々さっきのように気を締めていただけでござる」

 

「へ、へぇ〜」

 

「それで拙者に何か用でござるか?」

 

「あっ、そうだ。聞いてくださいよ〜今度ハロハピでまたライブをするんですけど」

 

「おろ?それは楽しみでござるな」

 

「でも、こころ達が空を飛ぶって言うんですよ。流石に空は飛べませんよね?ね?」

 

「いや、みんななら出来ないことなんてないでござるよ」

 

「ほーら!剣ちゃんもそう言ってるんだから大丈夫だよ」

 

「あっ…剣心さんも…」

 

最後の頼みの剣心さんまでこんなことを言い出したらもうダメだ。こうなったら腹をくくって空を飛ぶしかないのかなぁ〜

 

「はぁ〜とりあえず黒服の人達に報告かな〜」

 

がっくり…

 

「あわわ、す、すまぬ。拙者も手伝うから元気出すでござるよ」

 

「もちろん剣心さんにも協力してもらいますよ」

 

こうしてポピパを笑顔にするライブの準備が始まった




書いてて気がついたんですが、今回全然剣心出てないやん!まぁ本編ベースで書いたのでしょうがないんですけどね〜
最近るろうに剣心の人誅編を読み終えまして次は北海道編を読破する予定です。るろ剣の知識が増えていくので今後この作品にも登場するかも!
それではまた


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空飛ぶハロハピ

報告なのですが2話構成だったハピハピ島の後編のタイトルを変更しました。内容は変えてません
今回は「ゴーカ!ごーかい!?のっびのびワールド!」の後編です
それではどうぞ


ハロハピによるポピパを笑顔にするライブの準備が整った。薫さんがすでに5人に招待状を送っているため後は彼女達が来るのを待つだけだ。そう今日がライブの日

 

「準備は完了よ!」

 

「楽しみだね!」

 

「最高の一日にしようじゃないか!」

 

「がんばろうね」

 

「じゃあこころいつものやつよろしくー」

 

「いくわよー!ハッピー!ラッキー!スマイル!」

 

「「「「「イェーイ!!!!!」」」」」

 

ーーーーー

 

ほぼ同時刻。一台のリムジンカーが到着する。そこから出てきたのは

 

「「「「「おぉーー」」」」」

 

「こころ様の船スマイル号です」

 

「船だよ船!」

 

「見りゃ分かるって」

 

「ライブ会場が船って…」

 

「うわぁ〜」

 

巨大な船を前に驚きを隠せない5人

 

「船内にご案内します。では後はよろしくお願いします」

 

黒服の人は別の人にバトンを預けた。そこには1人の男性が立っていた

 

「ここからは拙者が案内役を務めるでござるよ」

 

「あ、あなたは?」

 

「拙者は弦巻家に雇われたただの剣客ござる」

 

「「あっーー!!」」

 

「香澄ちゃんと有咲ちゃんこの人のこと知ってるの?」

 

「前に奥沢さんが話してた」

 

「お侍さん!」

 

「お侍さん?」

 

「まぁ、拙者のことは後にして今は船内に行くでござるよ」

 

私達はその人の後ろについて行きました

 

ーーーーー

 

スマイル号船内

 

「わぁ!すごい!キラキラ〜!」

 

さすが弦巻さんの船だけあって中はすっげーキレイで広い

 

「有咲ーピアノだよー」

 

「絶対触んな!すっげー高いやつだぞ!」

 

もし壊しでもしたら私の盆栽全部売っても払えないレベルだと思う

 

「あ、あの、私達だけなんですか?」

 

「いや、これからでござるよ」

 

「これから?」

 

すると船内の電気がパッと消えた。そして

 

「「せーの。レディースアンドガールズ!!」」

 

「ようこそスマイル号へ!」

 

「ゴーカ!ごーかい!?ファントムシーフ!」

 

「今宵ハロー、ハッピーワールドの世界を存分に楽しんでもらおう!」

 

お月さま連れてトゥナイト☆

 

あらわれし姿

 

(ニヒルな声でレッツシャウト!)

 

今宵はパーリータイム♪

 

キザなセリフで

 

狙う(獲物は)

 

にがさ(なーい!)

 

わたさ(なーい!)

 

エレガントに参上ーっ!

 

 

そこに現れたのは私達もよく知る5人。これから何が始まるのだろう

 

三日月型のゴンドラに乗って一階に降りた薫さん。なんというか…カッケーなー

するとりみを抱いて再び上に上がっていった。私達もだんだん楽しくなって後を追った。

途中北沢さんやミッシェル達が宙に浮いてたり薫さんを追いかけてたと思いきや後ろから現れたり驚くことだらけ。

ステージに私達の影が投影された時は素直に嬉しかった。モーティンも出てきたし。ちなみにモーティンと言うのはおたえの好きなギタリストらしい

 

そしてもう一度ゴンドラに乗った薫さんとりみが降りてきた

 

「りみりん!」

 

と思ったらいきなり消えた

 

ーーーーー

 

ぐるっと回って元の場所に戻ってくると…

 

「もしよろしければですがもう一曲お付き合い頂けませんか?」

 

「はい!」

 

一輪のバラを受け取ったりみはスッゲー笑顔だった

 

「では…空で!」

 

いきなりの煙幕。そして煙が晴れた頃にはハロハピの5人はいなかった

 

「空って…」

 

「どういうこと?」

 

「こっちでござる」

 

侍さんに言われて私達はその後を追った。そこは船の外

 

「あそこ!」

 

《せかいのっびのびトレジャー!》

 

香澄が指を指した方向には何かが浮かび上がっていた

 

「なんだ!?」

 

「ピンクの…」

 

「熊だ」

 

「熊が飛ぶわけないだろ!」

 

「熊だよ!」

 

沙綾の言う通りそれは熊だった。いや、熊って言うより…

 

「ミッシェルかー!!」

 

そしてその巨大ミッシェルに乗っているのは

 

【ハロー、ハッピーワールドだ!!!!!】

 

ーーーーー

 

「ゲーテ曰く、自分自身を信じて見るだけで…きっと生きる道が見えてくる…」

 

やっぱり薫さんは高いところがダメみたい

 

「私は鳥だ…ガチョウ…雷鳥…ホロホロ鳥…七面鳥…ダチョウ…」

 

「全部飛べない鳥だよ」

 

「白鳥とかどうかな?」

 

「はっ…!そう!私は白鳥!つまりそういうことさ!」

 

「ミッシェル飛ぶわよ!」

 

「イェーイ!…ってえっ?もう飛んでるじゃん!?」

 

「まだ飛んでないわ」

 

「えっ!?」

 

嫌なイメージがフラッシュバックで蘇る。飛ぶってまさか…聞いてないんだけど…

 

「奥沢様これを」

 

「あっ、えっ?なになに?」

 

状況がイマイチ飲み込めないまま背中にパラシュートをつけられた

 

「えぇーー!飛ばないって言ったじゃん!」

 

 

がんばろぉ~~~!ハイヤッ!!!

 

けん・けん・ぱっ!ふぉ~!!!

 

 

私の言葉を無視してこころは空へ飛び込んだ

 

 

世界は ひろいんだ!

 

もっとも~っと のっびのびゆこぉー!

 

「ちょ!こころパラシュートは!?えっ?」

 

こころの背中には何もついていない

 

「付けてないマジか!……えーい!飛べないクマは…ただのクマさんだーー!!」

 

私はどこかで聞いたことのあるフレーズを叫んで空へ飛び込む

 

が…

 

「きゃぁぁーーーーー!」

 

私とこころは自由落下で落ちていく

 

ーーーーー

 

「なんか飛んでね?」

 

よーく見るとそれは見覚えのある2つの影

 

「すごーい!飛んでる!」

 

「飛んでると言うより落ちてるみたいでござるな」

 

ーーーーー

 

「あっはは!わーーい!」

 

「こころ!」

 

こころに手を伸ばすがなぜか手が届かない。というか避けられてる?

 

「なんでだよー!」

 

「とりあえずパラシュート!…??ヤバいヤバい!? パラシュートの紐が…」

 

「どこにもなーーーーーい!」

 

「わーーーーーーーーーい!」

 

 

これはマジで死ぬ!あの高さから落ちてパラシュートが開かなかったら絶対に助からない。こうゆう役は絶対に剣心さんでしょ!

 

すると、目の前に大きくDANGERの文字が浮かび上がる

 

「何これ?」

 

「落ち着いてください奥沢様」

 

「落ち着いてられるか!」

 

「ご安心下さい。ミッシェルはハッピーフライトモードを搭載しています」

 

「何それ!?」

 

そんなどっかの映画のタイトルみたいな機能が…

 

「モードの切り替えは、上上下下左右左右BA」

 

「押せってことか。上上下下左右左左」

 

エラー音

 

「えっ?えっ!えっ!!」

 

「左右左右です」

 

無我夢中で押してるがエラー音しか鳴らない

 

「奥沢様!ABボタンを押して下さい!」

 

「そんなのどこにもないじゃん!無理無理!たーーすーーけーーてーー!!」

 

 

 

「ミッシェル!」

 

「ミッシェル!」

 

「美咲ちゃん!」

 

「美咲殿…」

 

もう無理。諦めかけた時こころの顔が視界に入る

 

「どうしてそんな顔をしてるの?ミッシェル!笑顔よ!」

 

ありがとうこころ。あんたのお陰で覚悟ができた。落ち着け…落ち着け…たしか

 

「上上下下左右左右!」

 

今度は出来た!すると目の前にABボタンが現れた。これだ!

 

「いっけーーーーーーー!!」

 

その瞬間。ミッシェルのハッピーフライトモードが起動した

私はそのままこころを両手でしっかりキャッチした

 

「ミッシェル!素敵な笑顔よ!」

 

「ミッシェルは元々こういう顔なんだけどね…」

 

「これからが本番だよーー!」

 

足についていたジェットを威力最大で加速し再び飛び上がる

 

「これパラシュートじゃなくて翼だったんだ」

 

「ミッシェル見て」

 

「えっ?」

 

そこには花火が打ち上げれていた。きっとこのライブのために用意されたサプライズ

 

「綺麗ね」

 

「本当だ…今日はどこまでも行ける気分だよ」

 

「香澄達は笑顔になったかしら」

 

「みんないい笑顔してるよ」

 

ポピパのみんなを笑顔にするライブ。どうやら大成功みたい。これで一安心

 

ーーーーー

 

ゆっくりの船の上に降り立った私

 

「あー死ぬかと思ったよー」

 

「こころん!すごかったね!」

 

「すごいライブだった!」

 

「ライブっていうかライブ感が…」

 

「飛んでたね!」

 

「飛べるんだね!」

 

「飛ぼう!」

 

「飛べるか!」

 

「本当最初から最後までハロハピらしいって言うか。私達も負けられないね!」

 

「おー!」

 

「出来ないことなんて無いって分かれば香澄達も笑顔になれるか…こころには敵わないなぁ」

 

こころの笑顔を見てたらそんなことを思った。すると急に足に震えがきてその場で尻餅をついた

 

「ミッシェルー!大丈夫?」

 

「どうしたの?乗り物酔い?」

 

「なんか急に緊張が解けたみたいで…」

 

「薫さん!!」

 

「えっ?」

 

「しっかりして下さい!」

 

「そんな…哀しい顔しないで子猫ちゃん…私は鳥に…なれていたかな…?」

 

「鳥でした! 私、薫さんの背中に真っ白な翼が見えました!」

 

「そうか…良かった……儚い…」

 

「薫さん!目を開けて下さい!薫さーん!」

 

「えっーと言うわけで…どんな訳だ…ハロー、ハッピーワールドでしたー!…」

 

限界…

 

「ミッシェル!ミッシェル!」

 

「美咲ちゃん!美咲ちゃん!」

 

「えっ?みーくん?」

 

「はっ!ふぇぇ〜」

 

「薫さーん!」

 

「2人とも寝顔まで笑顔なのね? 素敵だわ!」

 

空に描かれたSMILEの文字は文字通り笑顔を作っていた

 

ーーーーー

 

「緋村様お疲れ様です。皆様の引率ありがとうございました」

 

「静香殿。いや、拙者は何もしてないでござる。全部美咲殿達が努力したからこそできたこと」

 

「いえ、緋村様も少しはお役に立っていますよ」

 

「あ、あの…」

 

「ん?」

 

「あなたは一体…?」

 

「拙者でござるか?」

 

「は、はい…前に奥沢さんに聞いてからずっと気になってて」

 

「剣心よ」

 

「弦巻さん?」

 

「緋村剣心。明治からやってきた剣客さんなの」

 

「明治って…あの明治時代?」

 

「そうよ」

 

「あははっ」

 

「うーん。緋村…どこかで聞いたことあるような」

 

ドキッ!

 

「ふぇぇ〜あ、有咲ちゃん、きっと気のせいだよ」

 

「まぁ、そうですよね」

 

危なかった…もう少しでバレちゃうところでした

歴史の教科書を見ればたぶん剣心さんのことは載っているから頭のいい有咲ちゃんなら…

 

「緋村さんでしたよね?今日はありがとうございました。一緒にいてくれて心強かったです」

 

「拙者は何も。礼ならこころ殿達に…えっと…」

 

「い、市ヶ谷有咲です、よろしくお願いします」

 

「よろしくでござる」

 

「あー有咲ずるーい!私もお侍さんと友達になりたーい!」

 

「ちょ、そんなんじゃなーい!」

 

有咲ちゃん少し照れてる。剣心さんって本当に色んな人に好かれる人なんです。なんか少し羨ましいです。

剣心さんもポピパのみんなと仲良くなれたみたいで良かった

 

こうしてポピパを笑顔にするライブは大成功で幕を閉じた




やっぱりこの回はハロハピらしさ全開でとっても良い話でしたね
最後のはあまりにも剣心が登場しないので申し訳程度に書きました
そして次回はアニメ第5話「雨のRing-Dong-Dance」の予定でしたが急遽変更してオリジナルストーリーにしようと思います


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明治の猛者達

今回は剣心の回想編になります。まぁ言わば原作に登場した人物の紹介みたいな感じですね。もしかしたら皆さんの好きなキャラも出るかも!?


「お願いします!」

 

「さぁ、来るでござるよ」

 

「はぁぁ!」

 

バシン!バシッ!

 

「す、すごっ…」

 

今日は剣心さんとイブちゃんの稽古の日。普段は事務所でするんですが今回は学校の武道場で練習しています

私は今日パスパレのお仕事もバイトもないのでイブちゃんの稽古の見学に来てます

 

「…!イブ殿かなり腕を上げたでござるな」

 

「いえ、まだまだです。…師匠、お願いがあります」

 

「ん?」

 

「一度師匠の全力を見せて下さい」

 

「えっ?いや、でも…」

 

「お願いします。私も師匠の実力が知りたいです」

 

「分かった…でも全力は全ての稽古が終わってから。代わりに拙者の技を1つ見せるでござる」

 

「ありがとうござます。私も今できる全力を尽くします!」

 

「そうか…」

 

「…いきます!」

 

イブちゃんの得意技 剣先を水平にしてそのまま相手に押し込む技。刺突

 

「はぁぁぁ!」

 

「!!」

 

イブちゃんの突きを体を回転させ回避しその遠心力を使った一撃が炸裂する

しかしその一撃はイブちゃんの面のギリギリを寸止めにしていました

 

「…参りました…」

 

「少し休憩するでござるよ」

 

イブちゃんと剣心さんは私の両隣に座って休憩を入れ始める

 

「さっきの技は一体なんですか?」

 

「飛天御剣流、龍巻閃。神速の古流剣術でござるよ」

 

「私には見極めることができませんでした。まだまだブシへの道のりは遠いです」

 

「でもさっきの刺突はかなり良かったでござる」

 

「ありがとうございます。でも正直迷ったんです」

 

「迷った?」

 

「刺突は目上の人にするのは失礼と聞いたことがあります。私も刺突をするべきかすごい考えてしまって…」

 

「そうでござったか…拙者剣道のことはよく分からないでござるが少なくとも拙者は気にしないでござるよ。それに刺突なら今までに嫌という程受けてきて実際死にかけたこともあるでござる」

 

「死にかけた?師匠は一体何者なんですか?」

 

「おろ?はぐみ殿に聞いてないでござるか?拙者は…」

 

「明治からきた剣客さんだよね」

 

「あ、彩殿…」

 

「えぇ!?聞いてないです!」

 

「あっ、やっぱり言い忘れてたでござる。拙者は元長州派維新志士でここに来る前は流浪人となって全国を旅していたでござる」

 

「そ、そうだったんですか…」

 

確かに始めて剣心さんにあった時、イブちゃんに過去から来たとは一言も言ってなかった。それは驚くよね

 

「それで剣心さん。刺突で死にかけたっていつのことなんですか?」

 

「あぁ、1番最初は確かあの時…」

 

ーーーーー

 

今から170年ほど前。幕末の京都では血で血を洗うような命のやり取りが繰り広げられていた。当時、維新志士と徳川幕府軍の治安維持のために結成された組織、新撰組や見廻組の戦いが行われていたのだ

そして

 

「いたぞこっちだ!」

 

「追え!」

 

「志士共め逃がさんぞ!」

 

手負いの志士が新撰組の追跡から逃げていた。しかしその追跡は厳しく追いつかれそうになった時、、、

 

ザッ…

 

「むっ…!?」

 

「…退け」

 

そこに現れたのは別の維新志士。そう…

 

「退けば命は助ける。退かねば…」

 

「あ…赤い髪に左頬の十字傷!!」

 

「まさか…!ひ…」

 

そう、その人物こそ

 

 

人斬り抜刀斎!!

 

ーーーーー

 

「ちょっと待ってください!師匠ってまさか…」

 

「あっ…うっかりしてた…」

 

「人斬り抜刀斎…確か歴史の教科書に載ってるよね。幕末の京都で幕府軍から恐れられた伝説の維新志士。左頬の十字傷が特徴だって…まさか剣心さんが…」

 

「驚いたでござるか?」

 

「は、はい。でも師匠が強い理由がハッキリしました」

 

「そうでござるか」

 

「他にそのことを知ってる人はいるんですか?」

 

「この時代だと美咲殿と花音殿、それに黒子の人達でござる。…拙者が人斬りで怖いでござるか?」

 

「…いえ、私は師匠のことを尊敬してます。怖いなんて思いません」

 

「私も剣心さんが悪い人なんて思えない。だから美咲ちゃんや花音ちゃんも一目を置いてるんだと思います」

 

「そうか…ありがとう…」

 

ーーーーー

 

話は戻って幕末時代。

新撰組の前に立ち塞がった拙者の前に現れたのは…

 

「只者じゃないと睨んではいたがやはりな…」

 

「斎藤組長!」

 

「行くぞ…」

 

その男は深く腰を落とし刀の切っ先を相手に向け独特の構えととった

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

 

水平に突き刺す切っ先は新撰組隊士独特の技。平刺突

そしてその平刺突を極限まで極めた技こそその男が最も得意とした技。深く腰を落とし刀の切っ先を相手に向け、その峰に軽く右手を添えた状態から中距離の間合いを一瞬で詰めて突進し標的を貫く。その技の名は…

 

ーーーーー

 

「牙突…新撰組3番隊組長。斎藤一の一撃必殺の技…」

 

「牙突…ですか…」

 

「拙者も幾度となく刺突を得意とする者と剣を交えてきたがこれほどの技を持ったものは斎藤を置いて他にはいなかった」

 

「その斎藤一という方は確か壬生の狼と恐れられた人ですね?」

 

「…!よく知ってるでござるな」

 

「イブちゃんすごい…」

 

「私も新撰組のことはたくさん調べて知っています。とても強かったと聞きました」

 

「そうでござるな。特に1、2、3番隊の組長とは決着が付かぬまま明治になってしまった程でござる」

 

「へ、へぇ…」

 

「師匠。他に強かった人はいないんですか?」

 

「他には…」

 

それは明治のなってからのこと。拙者が流浪人となり神谷道場に住みだした時のこと。会津出身の医者、高荷恵殿が武田観柳に人質にとられ屋敷に乗り込んだ時に出会った

 

「江戸城御庭番衆御頭、四乃森蒼紫」

 

「御庭番衆…忍者ですね!」

 

「あぁ、初めて戦った時は小太刀を使い鉄壁の防御をし、強力な拳法で攻撃を仕掛ける戦闘でござった」

 

「剣心さんはそんな人達と一人で戦っていたんですか?」

 

「いや、拙者にも頼れる仲間…いや友がいた」

 

ーーーーー

 

その友と初めて会ったのは牛鍋屋でのこと

食事の席で昼間から酒を飲み店内で大声で怒鳴り散らす自由民権の壮士がいた。聞こえはいいがただ酒の力を借りて暴れるだけの酔っ払い

そして此奴らが看板娘のたえ殿を突き飛ばした時

 

「おいおい、自由民権ってのは弱い者のためにあるんだろ?それともなんだ、あんた達の自由民権ってのは酔いに任せて暴れる自由のことかい?」

 

「なんだと貴様!」

 

「大丈夫かい?」

 

「あっ、はい」

 

「我々に喧嘩売る気か!?」

 

「…そうだな…たまには売ってみるか」

 

「なに…」

 

「俺ャあ普段は買い専門なんだがよ、弱い者イジメはするのも見るのも大嫌えなんだ。特に自由だ正義だ平等だのと綺麗事を吐きまくる偽善者野郎のイジメはムカついてたまらねぇ」

 

「なんだと貴様!」

 

「表へ出ろ!」

 

自由民権の壮士に従ってその男は店の外に出る。見たところ只者ではござらんな。長身で髪が逆立ったその男の背中には悪一文字があった

 

「泣いてもゆるさねぇからな」

 

壮士の一人はすでに血の気が立っている

がその男はいたって冷静だった

 

「まずはあんたの力試しだ一発ぶち込んできな」

 

指をくいくいとさせ挑発するその男

 

「ガキが!!」

 

「…!」

 

「喰らえ!」

 

そいつは寸鉄を隠し持っておりそれを使って男の頭に一撃を入れた。卑怯といえば卑怯だが寸鉄はもともと隠し武器

しかし

 

「…ちっ…寸鉄使ってこの程度かよ。てんで話になりゃしねぇ」

 

「あっあっーーーーっ!」

 

そいつの指は折れており腕からも出血をしていた。それだけあの男の頭が硬いということだろう

 

「全力を出したら弱い者イジメになっちまう。指一本で相手してやらぁ」

 

ゴツッ!

 

「つまらねぇ喧嘩売っちったぜ」

 

男はデコピン一発で自由民権の壮士を気絶させた

 

ーーーーー

 

「デコピンで倒せるなんて…」

 

「その後拙者に喧嘩を買わないかと言われたが断ったでござる」

 

「その人が剣心さんの友達?一体誰なんですか?」

 

「早く続きを聞かせてください」

 

「そうでござるな。あの後…」

 

ーーーーー

 

あの後、その男は全く隠そうとしないバカ正直な闘気をむき出しにして神谷道場に現れた

 

「喧嘩しにきたぜ」

 

「やはりお主か喧嘩は遠慮すると言ったはずでござるよ」

 

「そうはいかねえんだ。これは喧嘩屋としての喧嘩こっちも退く訳にはいかねぇ」

 

「相手が維新志士 緋村抜刀斎なら尚更な」

 

「!!」

 

「長州派維新志士緋村抜刀斎、使う剣は古流剣術"飛天御剣流"その剣の腕をかわれて人斬りとして剣を振るう」

 

「働いたのは14〜19歳の五年間。前半分は文字通り人斬り、闇に蠢く非情の暗殺者。後半分は新撰組などの幕府方の剣客集団から仲間を守る遊撃剣士として本来陽の目を見るはずのないあんたが今日有名なのはこっちの働きのためだな」

 

この男は想像以上に拙者のことを知っていた

 

「そして天下分け目の戊辰戦争。第一戦にあたる鳥羽伏見の役に勝利したのち失踪、そして今は流浪人緋村剣心として生きる」

 

「本当の喧嘩ってェのは相手を知ることから始まる。知った上で闘い方を決める。わざわざ幕末動乱の中心地だった京都に出向いて調べたんだ大体当たりだろ?」

 

なるほど通りでここまで詳しく知っている訳だ

 

「…それで闘い方は決まったでござるか」

 

「そこよ問題は!調べても分かったのは大まかな経歴だけ"飛天御剣流"ってのは一体どんな剣術かとか非情の人斬りが不殺の流浪人になったいきさつとか肝心のところは一切わからねェ」

 

「わからねぇからこうして正門から正々堂々真っ向勝負に出たってわけさ」

 

「…拙者も分からぬ」

 

「あ?」

 

「弱い者イジメを見るのもするのも嫌うお主が何故に喧嘩屋なんて理不尽な生業をする?何故これに見よがしに悪一文字などを背負ったりする?」

 

「性根は真直なはずなのに今のお主はひどく歪んでしまっている」

 

「何がお主をそのように歪ませたでござるか?」

 

「何がってー……」

 

「……ーやめた」

 

()()()話は喧嘩の前にするもんじゃねぇ。どうしても知りてえってんなら俺と闘って俺に勝ちな!」

 

「ただこれだけは言っておく。俺は維新志士なんてのは俺の大嫌えな偽善野郎だと思ってる。正義の名の下に好き勝手手前(てめえ)の都合に良い様に世の中をいじくり邪魔者は真実を歪めまでして堕としめて叩き潰す。四民平等なんて綺麗事は笑っちまう程にうそっぱちだ」

 

 

「そんは維新志士共の中で最強と謳われる伝説の"人斬り"を俺は心底ブッ倒してみてえのよ!!

 

ーーーーー

 

「どうしてその人は剣心さんのことを…維新志士を憎んでいたんですか?」

 

「やつの名は相楽左之助。元赤報隊の一員だった男」

 

「赤報隊?何ですか?」

 

「赤報隊って確か年貢半減令の嘘をついたニセ官軍だったと思うけど…」

 

「確かに歴史にはそう残っている。だが実際は違った…」

 

「「えっ?」」

 

「赤報隊は明治政府に切り捨てられたでござるニセ官軍の汚名を着せられて」

 

「どうして…」

 

「その当時の政府の財政状態では年貢半減を実行できなかった。だから赤報隊にニセ官軍の汚名を着せ処罰することで全てを無かったことにしたんでござる」

 

「で、でも剣心さんには関係ないことじゃ」

 

「左之にとっては拙者も同じ維新志士。その全員が憎かったはず」

 

「その後はどうなったんですか?」

 

「左之の喧嘩の申し入れを受けて戦った。それから拙者達と多くの戦いを経験して今では最も頼れる友でござる」

 

「……なんかすごいですね。そんなことが過去に起きてたなんて、正直考えたこともなかったです」

 

「真のブシへの道のりは険しいです」

 

「おろ?まぁそれだけ今は平和な世の中ということでござるよ。さぁイブ殿そろそろ再開するでござる」

 

「はい。…師匠、もう一つ教えてください。師匠の師匠は一体どんな方なのですか?」

 

「拙者の師匠は…」

 

師匠との出会いはもっと昔。両親を失い人買いに買われ奴隷となった日。移動中に拙者たちを乗せた馬車が野盗達に襲われた




今回登場したのは斎藤一、四乃森蒼紫、相楽左之助の3人です。京都編ではかなり活躍したメンバーですね。ですが蒼紫はだいぶはしょりましたすいません。機会があればまた書きます
今回は左之助メインでした
次回は回想編の続きになります


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比古清十郎

今年最後の投稿になります。来年もこんな感じでマイペース投稿でやっていくのでよろしくお願いします。ちなみにですが要望や質問等があれば気軽にどうぞ


「見ちゃ駄目!見ちゃ駄目!!」

 

どうして…俺なんか…

 

「お願いこの子だけは!………」

 

茜さん……霞さん……

 

「この子を助けて…この子を助けて…この子を助けて…この子を…」

 

さくらさん…なんで…

 

「心太…心太…あんたは生きることだけ考えて…あんたはまだ小さいから私達みたいに自分で生き方を選ぶことはできないの…だからせめて…生き方を一人で選ぶことができるまで生きなきゃ駄目なの…」

 

さくらさん…

俺の目の前で3人は殺された…

 

「小僧…おい小僧!おいってんだ!たった一人生き残ってもこの先てぇへんだよな、な?楽にしてやるよ!」

 

 

「うわっ!……」

 

 

「なっ!なんだ貴様!」

 

「…これから死ぬ奴に名乗っても意味ねぇよ」

 

突如現れたその大きな白外套(しろマント)を纏った大男は野盗達を一瞬で肉塊にしていく

 

「運が悪かったなボウズ。二年前の黒船来航以来幕府の治安系統が乱れこの辺は特に浪人崩れの野盗が多くなってんだ」

 

「通り合わせたのも何かの縁。とりあえず仇は討った」

 

「……」

 

「恨んでも悔やんでも死んだ人間は黄泉返りはせん」

 

「昨今の日本ではこの様な事は何処何時でも起きている。己が生き延びれただけでも良しと思うことだ」

 

「……」

 

「ふもとの村へ行って事情を話せば身の振り方は村人がなんとかしてくれる」

 

ーーーーー

 

「………」

 

「………」

 

言葉が出ない…私達は聞いちゃいけないことを聞いてしまったのかも知れない…剣心さん…

 

「…その時始めて会ったのが拙者の師匠。第十三代目比古清十郎。飛天御剣流の継承者にして拙者が知る限り最も強い剣客」

 

「師匠よりもですか?」

 

「凄いですね、剣心さんより強いなんて」

 

「拙者が本気になっても比古師匠には敵わないでござる」

 

比古清十郎。それは飛天御剣流のすべての技を会得した者だけに受け継がれる最強の証

 

ーーーーー

 

「来てない?」

 

「ンだ。この一週間そんな坊主はおろか迷い猫一匹この村には来ちゃおらんよ」

 

「………」

 

世を儚みその場で自害したか…

だがそれもよくある事だ

 

飛天御剣流の理に従い刀をふるっても結局誰一人救えなかった事など今まで何度もあった…

斬っても斬ってもウジ虫のようにわいてくる外道悪党に日ごとに波乱へと向かう歪んだこの時代

そんな事はこれからもっと多くなる

 

俺が確実にできる事といえば犠牲者の骸を葬ってやる事ぐらい…か…

 

「…!!…」

 

そこにあったのは大量の墓。そして一人たたずむ子供

 

「…親だけでなく野盗どもの墓もつくったのか…」

 

「親じゃなくて人買い。親は去年虎狼痢(ころり)で死んだ」

 

「……」

 

「でも野盗だろうと人買いだろうと死ねばただの骸だから…」

 

「墓をつくってやった…か…その三つの石の墓は…?」

 

「霞さんにあかねさんにさくらさん。3人とも借財のかたに親元から無理矢理引き離されてきたんだって。会ってまだ一日だけど男の子は俺一人だしどうせ親はいないから」

 

「命を捨てても守らなきゃと思ったんだ」

 

「でも…だからせめて墓ぐらいはといい石を探したんだけどこの辺にはこんな石しかなくて…添える花も探したんだけど一輪も見つからないんだ…」

 

「男でも女でも美味い酒の味も知らんで成仏するのは不幸だからな。俺からの手向けだ」

 

俺は三つの墓に酒をかけた

 

「坊主名は?」

 

「心太…」

 

「優し過ぎて剣客にはそぐわないな。お前は今日から"剣心"と名乗れ」

 

「…!」

 

「お前には俺の飛天御剣流(とっておき)をくれてやる」

 

ーーーーー

 

「それから師匠との修業の日々が続きやっとの思いで拙者はさっきの飛天御剣流を会得したでござる」

 

「そもそもその飛天御剣流とは一体どのようなものなのですか?」

 

「以前彩殿には話しでござるが飛天御剣流は戦国時代に端を発する神速の古流剣術。そしてそのすべての技を会得した者が比古清十郎の名前を襲名することができる」

 

「では師匠もいずれは…」

 

「いや、拙者は比古清十郎の名を受け継ぐつもりはないでござるよ。拙者が受け継ぐのはその理だけ」

 

「そうなんですね。では今も飛天御剣流の継承者はこの世界のどこかにいるということなんでしょうか?」

 

「どうでござろうか。確かにいても不思議ではござらんが、そもそも飛天御剣流が要らぬ世になりつつある今、果たして存在するのかどうか」

 

「確かにそんな人がいるなんて聞いたことないよ」

 

「まぁ、それが一番でござるよ。それだけ今は平和という証でござる」

 

「なんか…少し残念です…」

 

気持ちは少し分かるでござるが、これこそが一番なのは間違いない。刀を持たなくとも人々が幸せに生きていける方がよっぽどいい

 

「師匠!では修業を再開しましょう!」

 

「よし」

 

拙者とイブ殿は再び向かい合って竹刀をむける。そこから一瞬で理解できた、先程までのイブ殿とは明らかに違う。きっと拙者の話を聞いてよりやる気が出たのかもしれない

 

その後はしばらく竹刀と竹刀の打ち合いが続いた

 

ーーーーー

 

「………」

 

「あっ!彩じゃない。こんなところでどうしたの?」

 

「こ、こころちゃん?それはこっちのセリフだよ」

 

「私は最近1人で帰るのは絶対にダメって黒服の人に言われてるの。普段は美咲やはぐみ達と帰ることが多いけど、今日はみんな用事があってすぐに帰っちゃったからどうしようかと思ってたんだけど、そしたら剣心がいるって聞いてここに来たの」

 

「へ、へぇー…でもなんで1人で帰ったらダメなのかな?」

 

「なんでかしらね?」

 

多分いろんな事情があるんだと思う。考えても理由はよく分からないから気にしないようにしておこう…

 

「今日はイブの稽古の日だったのね」

 

「うん。剣心さんは本当に強いからイブちゃんもそれだけ燃えてるみたい」

 

「そうでしょ!剣心はね、海賊さん達を一瞬でやっつけることができるのよ」

 

「か、海賊?」

 

「えぇ、そうよ」

 

な、なにそれ?ちょっと気になる…今度花音ちゃんに聞いておこう

 

「イブー!けんしーん!頑張ってー!!」

 

 

「…おろ?こころ殿?」

 

「隙アリです!」

 

 

バシン!!

 

 

「おろろ〜」

 

剣心さんの面にイブちゃんの渾身の一撃が炸裂!それはイブちゃんが剣心さんから始めて取った一本です

 

「やったね!イブちゃん!」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

「こころ殿はどうしてここに?」

 

「どうしてって剣心と一緒に帰ろうと思ったからよ」

 

「あっ、そういえば…」

 

拙者はこころ殿の用心棒だった

 

「よし、イブ殿今日はこれで終わりにしよう」

 

「ありがとうございました!」

 

私達は後片付けをして武道場を出ました

 

「ねぇ!せっかくだから4人でファミレスでも行こうよ!」

 

「いいですね。ちょうどお腹も空いてきました」

 

「最高ね!行きましょう!」

 

「ふぁみれす?」

 

「行ってみたら分かりますよ!よーし!レッツゴー!」




初っ端から鬱展開で申し訳ないです。がやはり比古清十郎の話をするには必ず通る道でした。なので後半は無理矢理明るい方に持って行きました。まぁこの後の彩ちゃんのSNSにはファミレスの画像がアップされることでしょう(笑)


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雪代巴の面影

※初っ端からるろうに剣心原作のネタバレを含みます。ご注意下さい
こちらを読む前に原作の追憶編を読むことを推奨します



「…俺にはもう勝機はないか…確かにその様だな…」

 

だが、相打ちならば!!

 

極寒の雪山で身体の感覚はすでになく連戦により俺の体力も限界を迎えていた

 

「…一瞬の死を選ぶか…」

 

役に立たない感覚ならあえて自ら断ちこの一撃に全てをかける

 

すまない巴…君は新時代を生きて

そして幸せを…

 

 

「いくぞ!!」

 

「ハッ、来……!」

 

ガシィッ!

 

「おおおおおおっ!」

 

その時

 

「!!?」

 

これは…この香りは…

 

白梅…香…

 

俺の剣は白梅香の香りと共に巴を切り裂いた

その時、巴の持っていた脇差が俺の左頬に2つ目の傷をつける

 

 

 

「巴…なんで…どうして…」

 

「……」

 

おぼろげな意識の中巴は俺の左頬に手を伸ばした。そして一瞬俺に笑顔を向けた

 

「これで良いんです……だから泣かないで下さいな……」

 

 

「………と…も…え」

 

 

「巴ぇ!!」

 

そんなはずはない…

 

これで良いはずがない…

 

死ぬならむしろ人斬りのこの俺!

 

なのに君が死んで良いはずがない!

 

巴…………

 

 

ーーーーー

 

「巴ぇ!!!」

 

眼が覚めると見慣れた景色が広がっていた。住み込みで働いているこの弦巻家の布団の上

 

「またあの夢…か…」

 

拙者は左頬についた十字の傷を触ってあの時の過ちを思い出していた

 

ーーーーー

 

「あら?ねぇ。剣心どこにいるか分かるかしら?」

 

「こころ様おはようございます。緋村様でしたら今日は仕事が無いので今朝どこかに出かけて行きましたが」

 

「そうなの?それは残念ね」

 

「緋村様に何がご用事がございましたか?」

 

「今日は放課後ライブハウスで練習なの。剣心も一緒に行きたかったけど、いないんだったら仕方ないわね」

 

「そうでしたか…緋村様に会ったら伝えておきます」

 

「分かったわ。じゃあよろしくね」

 

ーーーーー

 

ライブハウスCIRCLE

今日はハロハピとRoseliaのスタジオの予約が入っています

 

ガラッ

 

「いらっしゃい。あら友希那ちゃん」

 

「こんにちは。今日私達はどこですか?」

 

「RoseliaはBスタジオだよ」

 

「ありがとう」

 

友希那ちゃんはそれだけ言うとスタジオの中に入って行った

そしてその数分後

 

「まりなさんこんにちは」

 

「あら紗夜ちゃん。RoseliaはBスタジオ。友希那ちゃんがもう来てるわよ」

 

「他のみなさんは?」

 

「まだ来てないと思うけど」

 

「そうですか。ありがとうございます」

 

そう言って紗夜ちゃんもスタジオに入りました。リサちゃん達はまだ来ないのかな?

 

ガラッ

 

「こんにちは〜」

 

「美咲ちゃん。それにみんなも、今日は勢揃いできたのね」

 

「こんにちは、まりなさん」

 

「ハロハピはAスタジオだよ。隣にRoseliaが来てるよ」

 

「あっ、そうなんですか」

 

「そうなのね!挨拶していきましょうよ!」

 

「今は友希那ちゃんと紗夜ちゃんの2人がいるよ」

 

「あー、こころ。それは後にしよう」

 

「どうして?」

 

「いや、何というか。まだみんな来てないみたいだし」

 

「そうだね。こころん、全員が揃ったから会いに行こうよ」

 

「こころ、私もその方が得策だと思うよ」

 

「それもそうね」

 

「そう?じゃあ頑張って」

 

「ありがとうござます」

 

ハロハピはいつも元気いっぱいだな〜

最近は特にそんな感じがする

 

ーーーーー

 

今日はCIRCLEでRoseliaの練習があって今はそこに向かってる最中

 

「おっ?あこじゃん。今向かってるところ?」

 

「リサねぇ!今ねりんりんと待ち合わせしてるの!」

 

「そっか、じゃあ私も一緒に待とうかな」

 

「やったー!」

 

私はあこと合流して燐子を待つことにした

 

「燐子は何やってるの?」

 

「りんりんは生徒会の仕事を終わらせてくるって言ってたよ」

 

「そうなんだ。生徒会長も大変だね」

 

まぁまだ集合時間まで時間あるし遅刻の心配はないから大丈夫かな。ゆっくり待とう

 

それから10分ほどして

 

「あっ!りんりん!」

 

「やっほー」

 

「あこちゃん、今井さん遅れてごめんなさい」

 

燐子が後ろから歩いてくる。あこがいち早く見つけて手を振る

 

 

悲劇はその直後だった

 

「燐子!!」

 

「りんりん!!」

 

「えっ?………」

 

ーーーーー

 

数分前

 

生徒会の仕事を済ませて私は学校を出ました。いつもより少し遅くなっちゃったからあこちゃんに連絡しないとと思い携帯を取り出すとあこちゃんからメッセージが入っていました

 

「あこちゃん…」

 

今ねリサ姉と合流したよ!りんりんも早く来てね!

 

あこちゃんが今井さんと一緒に私を待ってくれている。そう思うと私は少し足早なっていました。そして待ち合わせの場所が見えるとあこちゃんが私に手を振ってくれました。私も手を振り返した時

 

「燐子!!」

 

「りんりん!!」

 

「えっ………」

 

その時私の真横には工事中の建物がありました。ちょうど鉄骨をワイヤーで吊るしている最中、そのワイヤーがとてつもない音と共に切れて支えていた鉄骨が落ちてきました

 

「………!」

 

あこちゃんと今井さんが叫んだ時にはその鉄骨はすでに私の真上にありとても逃げられるような距離じゃありませんでした。

私はここで死んでしまうんだ…そう実感しました。涙目すらも出る余裕は無かったです

 

…でも…

 

 

「飛天御剣流!龍翔閃!!」

 

 

気がついた時にはその鉄骨は上空で真っ二つに割れて私の左右に落ちました。その一瞬の出来事をすぐに理解することができませんでした。でも徐々に助かったという実感が湧いてきてその気持ちが涙ながらなって目から流れ出しました

 

「りんりん!」

 

「燐子!」

 

「あこちゃん…今井さん…私…」

 

「大丈夫!?怪我はない!?」

 

「りんりーん!生きててよかったよー!」

 

あこちゃんと今井さんが私を強く抱きしめてくれて本当に嬉しかった

それにあの人が助けてくれたみたいです

 

「あ、あの…助けてくれてありがとうござます」

 

「危なかった。あと少し遅れていたら間に合わなかった」

 

その人は持っていた刀を鞘に収めるとゆっくりこっちに振り向く

 

「大丈夫で………」

 

「……」

 

その人は私と目が合うと突然黙り込んでしまいました

 

「と、ともえ…」

 

「えっ?」

 

ーーーーー

 

「と、ともえ…」

 

「えっ?」

 

「あっ、いや何でもない…怪我はないでござるか?」

 

「は、はい」

 

その子を見たとき心臓が破裂するほどの衝撃が走ったのを覚えている。その黒くて長い綺麗な髪に透き通るような目、まるで巴と同じ

 

「そうか…それじゃあ…」

 

拙者はこの子に巴の面影を感じていた。分かっている巴はもう…

例え違ってても今の拙者が巴に会う資格はない。その場を立ち去ろうとした時

 

「あっ、あの!りんりんを助けてくれてありがとうございました!」

 

「お礼がしたいので私達と一緒に来てくれませんか?」

 

「…いや、遠慮しておくでござる」

 

「そ、そうですか…」

 

すると警察よりも先に黒子の人達が駆けつけてきた

 

「緋村様、後は我々で処理をしておきますのでご安心ください」

 

「かたじけない」

 

「…リサ姉あの人達見た事ない?」

 

「うん。こころのボディーガードみたいな人達だよね?何でこの人達と」

 

その人は私達からまるで逃げるようにその場を去っていった

 

「あっ…」

 

その後私達は警察官や救急隊の人達に事情を説明して予定より遅れてCIRCLEに向かった




始まりましたバンドリ3rdシーズン!
いやー面白いですね。六花ちゃんギターうますぎる
今後の展開も目が離せないです。
そして今回は剣心の元妻である巴が回想として登場。剣心が燐子ちゃんを巴と間違えたのもどこかに面影を感じていたからでしょう。
それでは今日はこの辺で


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君だけは

セリフの前に名前を入れてみました。どっちのほうがいいかコメント下さい


紗夜「何があったんですか!?」

 

リサ「実はね…」

 

さっき起こった出来事を紗夜と友希那にも説明すると2人とも驚いていた

 

友希那「そう…それは災難だったわね」

 

リサ「まさか鉄骨が落ちるなんて思ってもなかったよ。でも燐子が無事で本当に良かった」

 

燐子「すみませんご迷惑をおかけして…」

 

あこ「りんりんのせいじゃないよ」

 

紗夜「それにしてもよく無傷でしたね」

 

リサ「あぁ、それがね…」

 

ガチャ!

 

こころ、はぐみ「「こんにちはー!!」」

 

薫「やぁ子猫ちゃん達!今日も麗しいね」

 

友希那「つ、弦巻さんに北沢さん?」

 

リサ「薫もいるじゃん」

 

美咲「ちょ…!3人とも!」

 

花音「あはは…」

 

紗夜「ハロハピの皆さん何故ここに?」

 

美咲「いきなり押し掛けちゃってすいません。こころがRoseliaのみんなに会いたいって言って聞かなかったのでそれで…」

 

あこ「こころ!」

 

こころ「あこ!」

 

こころとあこがハイテンションでハイタッチを交わす

 

薫「…燐子どうかしたのかい?あまり元気がないようだけど」

 

燐子「えっ…いや、そんなことは…」

 

あこ「りんりんさっきは大変なことがあったんだよ」

 

花音「大変なこと?」

 

燐子「はい…それが…」

 

さっきのことをハロハピのみんなに話すと皆顔を見合わせてた

 

美咲「そ、それは大変でしたね」

 

花音「ごめんね。なんかそんな時に来ちゃって」

 

燐子「いえいえ、皆さんのおかげで気持ちが楽になりました」

 

こころ「なら良かったわ」

 

美咲「でも、よく無事でしたよね。普通なら大怪我してもおかしくないのに」

 

友希那「そうね。確かに私も気になっていたわ」

 

リサ「あぁーそうそう。その時助けてくれた人がいたんだ」

 

薫「そんなに勇敢な人がいたのかい?」

 

あこ「すっごかったよ!その人一瞬でりんりんの上の鉄骨を真っ二つにしたんだよ!」

 

ハロハピ 「「「「「えっ?」」」」」

 

はぐみ「それって…」

 

花音「もしかして…」

 

美咲「あの燐子先輩、その人ってどんな人でしたか?」

 

燐子「着物を着て腰に日本刀をさしていました…それに」

 

美咲「それに?」

 

燐子「左の頬に十字の傷があったような」

 

美咲「やっぱり…」

 

薫「間違いないようだね」

 

リサ「えっ?みんなその人のこと知ってるの?」

 

はぐみ「剣ちゃんだよ」

 

紗夜「剣ちゃん…ですか?」

 

こころ「緋村剣心よ。今私の家に住んでるの」

 

リサ「えっ?えぇ!?住んでるってどういうこと?」

 

美咲「えっと、1から説明しますね」

 

こうしてRoseliaのみんなに剣心さんのことを話した。もちろん人斬り抜刀斎だということは伏せて

 

ーーーーー

 

紗夜「明治時代からのタイムトラベラー…信じられないような話ですね」

 

友希那「でも弦巻さん達の様子からして嘘ではないみたいね」

 

あこ「刀に篭りし大いなる力を解放する者が…えっと…」

 

燐子「降臨…」

 

あこ「降臨!!」

 

リサ「いやーでもすごいなーそんな人がいるなんて」

 

まぁそういうリアクションになるのは普通なのかもしれない

 

あこ「だからさっきこころの家の黒服の人達がやってきたんだねー」

 

花音「そういえば私最近剣心さんにあってないなー」

 

美咲「私もだ、多分こころ以外剣心さんとは神谷道場以来だと思いますよ」

 

燐子「あの、弦巻さん」

 

こころ「なに?燐子」

 

燐子「その人にもう一回会うことできませんか?」

 

こころ「えっ?」

 

リサ「どうしたの燐子?」

 

燐子「私その人に改めてお礼がしたくて…あの時全然話せなかったから」

 

こころ「剣心なら多分うちにいるわよ、練習が終わったら会いにいく?」

 

燐子「は、はい」

 

紗夜「白金さん本気ですか?」

 

燐子「やっぱりちゃんとお礼がしたいですし…それに少し様子が変だったような気がするんです」

 

こころ「確かに、いつもなら朝剣心とおしゃべりをするのに今日はいなかったわね」

 

薫「それは気になるね」

 

はぐみ「剣ちゃん何か悩み事でもあるのかな?」

 

美咲「うーん。でもこれは剣心さんの問題だからなー」

 

あこ「りんりんはその人と話すのに緊張しないの?」

 

燐子「もちろん緊張するけど…命を救ってくれた人だから」

 

友希那「燐子が行きたいなら好きにすればいいわ。ただ練習には集中してちょうだい」

 

燐子「あ、ありがとうございます」

 

美咲「…よしじゃあ私達も戻ろうか」

 

花音「そうだね。じゃあみんなまたね」

 

はぐみ「ばいばーい」

 

と私達はRoseliaの皆さんに別れを言って部屋を出た

 

美咲 (剣心さんの悩みっていったい…)

 

ーーーーー

 

あの時…拙者は大切な人をこの手で…

それだけじゃない、維新達成のために多くの命を奪ってきた。人斬りの罪は償わなければならない。その答えを見つけるため拙者は不殺の誓いと共に流浪人となり全国を歩いて回った

なのに…

 

剣心「巴…お前は拙者を恨んでいるのか?」

 

恨まれても仕方のないことだ。なんの罪もない命をこの手で奪ったのだ

 

剣心「………」

 

人斬り時代の記憶が蘇りその罪に押しつぶされそうになった

そんな時

 

???「あ、あの…」

 

剣心「…!お、お主は…」

 

そこにいたのは今朝拙者が助けた子だった

確か名前は…

 

燐子「し、白金燐子…です」

 

剣心「どうしてここに」

 

燐子「あなたがここにいると弦巻さん達から聞いたので、その…お礼に来ました」

 

剣心「…拙者はお礼をされるような事はしてないでござる」

 

燐子「そ、そんな事はないです。あなたが助けてくれたから私は今ここにいるんです」

 

剣心「……」

 

燐子「…あの、緋村さん…でしたよね。何か悩みがあるんですか?」

 

剣心「えっ…」

 

燐子「あっごめんなさい。あの時、少し様子が変で…それに…私のことを巴って…」

 

剣心「…拙者のことは…」

 

燐子「弦巻さんや奥沢さん達から聞きました」

 

剣心「…あれは幕末時代…」

 

拙者は幕末のこと、京都でのこと、巴のことを話した。なぜ、燐子殿に話したのかは分からない。ただ巴に似たその姿に拙者は…

 

ーーーーー

 

燐子「その人が巴さんなんですね」

 

剣心「そう…拙者は巴から全てを奪った…幸せも…命も…だから巴は拙者を恨んでるんだと…」

 

燐子「…そんなこと…そんなことないと思います」

 

剣心「どうして…」

 

燐子「もし…巴さんが緋村さんを恨んでいるなら…絶対に庇ったりはしないはずです」

 

剣心「燐子殿…」

 

燐子「巴さんにとって緋村さんはもう一つの幸せを与えてくれた人だから…緋村さんには生きていて欲しいと思ったんだと思います」 

 

剣心「そう…か…」

 

どうしてなんでしょうか…いつもは人見知りでコミュニケーションをするのが苦手なのに…どうしてこの人の前だとこんなに緊張しないんでしょう…まるであこちゃんと話す時みたいに

 

燐子「あの、どうして私を巴さんと?」

 

剣心「…あ、あぁ、それは…君がとても巴に似ていたから…多分どこかに面影を感じていたでござる」

 

燐子「そう…だったんですね…」

 

剣心「だから…君だけは守れてよかった」

 

燐子「…!!」

 

そうだったんだ、緋村さんのその温かで優しい雰囲気に私は無意識に心を開いていたんだ

 

燐子「いつか緋村さんの贖罪が果たされる日がきっと来ます…」

 

剣心「そうでござるな」

 

燐子「あ、あの…困ったことがあったら相談して下さい…私じゃ頼りないかもしれないですけど…」

 

剣心「ありがとう…」

 

いつのまにか拙者の中の蟠りは無くなっていた

巴…君のおかげで拙者はまた大切な命を守ることができた。君があの時拙者のそばにいてくれたから…

 

 

ありがとう…巴




みなさんお久しぶりです。いやーネタが切れてます笑
というか燐子ちゃんだいぶキャラ違うなーと書きながら思ってました
剣心が殺してしまった雪代巴については人誅編でも語られましたが今作でも少し取り入れました。巴に似た燐子ちゃんを救えたことが剣心の助けになれるといいですね


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羽沢珈琲店

皆さんお久しぶりです。最近は新型ウイルスが流行ってますが手洗いうがいをして健康に生活しましょう
バンドリ3rdもそろそろ終わりが近づいてきましたね。どうなるのか楽しみです


ある日の昼間、2人の少女が道を歩いていると目の前を動く影があった

 

「………」

 

リサ「…ん?友希那?」

 

友希那「………」

 

リサ「おーい!ゆーきなー」

 

友希那「…はっ!な、なに?」

 

リサ「なにってさっきからボーッとしてるから…ってまた…」

 

友希那ったらさっきからずーっと同じところを向いて固まってる。何があるの…あ、あれって…

 

リサ「ネコだ」

 

友希那「…かわいい…」

 

ははーん。なるほど〜友希那、ネコに見惚れてたんだ

 

リサ「それにしてもあのネコ少し珍しい柄してるね」

 

友希那「そうね。飼い猫かしら」

 

リサ「どうだろうね、首輪は付けてないから野良かも」

 

なんてしてるとふとネコがこちらを向き目があってしまった

 

友希那「…///」

 

リサ「触ってきたら?」

 

友希那「えっ?な、な、なんで私が」

 

リサ「だって友希那ネコ好きでしょ?」

 

友希那「普通よ」

 

リサ「そう。じゃあやめとこうか」

 

友希那「触るわ」

 

リサ「えっ?」

 

友希那「触ってくるわ」

 

とゆっくりとネコに近づいていく友希那。可愛いな…

少しずつ距離が縮んでいくそしてあと一歩のところでネコが友希那に背を向けて歩き出した

 

友希那「ま、待って…」

 

友希那今回はネコに嫌われたかな?その場合、しばらく機嫌悪いんだよね…

そして気がつけば、逃げるネコを追いかける友希那というなんとも異様な光景が…

 

「ニャーン!」

 

ネコが曲がり角を曲がる。だけど友希那もすぐ後を追う

 

リサ「ま、待ってよー!」

 

ーーーーー

 

花音「ごめんね。剣心さん付き合ってもらっちゃって」

 

剣心「いいんでござるよ」

 

今日は剣心さんと一緒に羽沢珈琲店に向かってます。どうしてかっていうと…私が方向音痴だから…行き道は分かるんですが帰り道で迷子になることがたまにあるんです

それに剣心さんもようやくこの辺の地形を覚えてくれてたみたい

 

剣心「どうでござるか?バンドは」

 

花音「うん順調だよ。明日は隣町の老人ホームでミニライブがあるんだ」

 

剣心「そうでござるか。それはよかった」

 

こころちゃんを筆頭に世界を笑顔にするバンドそれが私たちハロー、ハッピーワールド

 

と曲がり角に差し掛かった時

 

「ニャーン!」

 

剣心「お、おろ?」

 

花音「ふぇぇ〜ね、ネコ?」

 

曲がり角からネコが現れて剣心さんの体をよじ登って頭の上にのってくる。随分変わった柄…

 

剣心「お、おろろ…」

 

花音「うわぁ〜かわいい」

 

剣心「なぜ拙者の頭の上に」

 

でも…なんだか分かる気がする。剣心さんは心優しいくて温かな人だってことが動物にも伝わってるのかな?

 

「ま、待ってちょうだい…」

 

剣心・花音「えっ?」

 

と曲がり方から現れたのは私もよく知る人だった

 

友希那「…!!…あら、松原さん…」

 

花音「友希那ちゃんこんにちは」

 

友希那「こんにちは…そちらの方は…」

 

花音「あっ、この人は…」

 

 

リサ「おーい〜待ってよ〜」

 

友希那ちゃんを追いかけてきたのはリサちゃんだった

 

友希那「リサ…」

 

リサ「おっ?花音じゃん…あっ!この前の!」

 

友希那「知っているの?」

 

花音「剣心さんリサちゃんのこと知ってるの?」

 

剣心「え、えっと…」

 

リサ「ほら、この前燐子を助けてくれた人だよ」

 

剣心「そうか…あの時燐子殿と一緒にいた」

 

リサ「今井リサでーす。そしてこっちが湊友希那。私達幼なじみなんです」

 

剣心「拙者は緋村剣心。拙者のことは聞いたでござるか?」

 

友希那「弦巻さん達からある程度のことは聞いたわ。過去から来たそうですね」

 

リサ「最初は信じられなかったけど、この外見にあの剣の使いこなしをみて本当だって思えるよ」

 

花音「それでリサちゃん達は何を?」

 

リサ「そうそう。逃げたネコを追ってきたんだけど……えっ?」

 

友希那「いた…」

 

そうだった。さっきのネコは剣心さんの頭の上にいるんだ

そんなに居心地がいいのかな?

 

友希那「……」

 

剣心「…よし、こいつは友希那殿に預けるでござるよ」

 

友希那「えっ!」

 

剣心さんは頭の上のネコをやさしく抱き抱え友希那ちゃんに渡した

 

「ニャ〜ン」

 

友希那「かわいい…」

 

花音「よかったね。じゃあ剣心さんそろそろ行こう」

 

剣心「分かったでござる。じゃあ友希那殿にリサ殿失礼するでござる」

 

リサ「あっうん!ありがとねー」

 

友希那「…あ、ありがとう」

 

私達は改めて目的地に向かいました

 

 

リサ「よかったね友希那…どうかした?」

 

友希那「…何かしら、あの人から感じるこの感覚…」

 

リサ「友希那も?私も初めて会った時に感じたんだ。あの人から溢れる優しくて強いオーラ」

 

友希那「そう…不思議な人ね」

 

ーーーーー

 

ガラッ!

 

「いらっしゃいませ」

 

「花音こっちよ」

 

花音「遅れてごめんね千聖ちゃん」

 

千聖「いいえ、私も今来たところよ。あら?あなたは確か緋村さん?」

 

剣心「千聖殿ひさしぶりでござる」

 

千聖「お久しぶりです。それにしてもどうして花音と?」

 

花音「私が道に迷わないようについて来てもらったんだ。剣心さんがあれば心強いから」

 

千聖「そう。ありがとうございます。そう言えば最近イヴちゃんの様子はどうかしら?」

 

剣心「イヴ殿は拙者が思っていた以上の腕でござったよ。いずれ拙者を超えるかもしれないでござる」

 

千聖「それはイブちゃんが喜ぶわね」

 

「いらっしゃいませ。花音さん注文は何にしますか?」

 

花音「えっと、じゃあこのチョコレートケーキと紅茶で」

 

「かしこまりました。少々お待ち下さい………」

 

千聖「どうかしたの?」

 

「い、いえ、花音さんがこんなに綺麗なお姉さんを連れてきたんで少し驚いてるだけです」

 

花音 「お姉さん?」

 

剣心「拙者は男でござるよ」

 

「えっ?す、すみません!」

 

千聖「でも確かに緋村さんはかなりの美形で女性と間違われても不思議じゃないわね」

 

はじめて会った時、私も剣心さんは女性だと思っていました。千聖ちゃんの言う通りすっごい美形だし綺麗なロングヘアーがさらに女性に見えてしまう

 

花音「この人は緋村剣心さん」

 

「は、はじめまして私は羽沢つぐみです」

 

剣心「よろしくでござる」

 

花音「剣心さんはね私達の命の恩人なんだ」

 

つぐみ「お、恩人ですか?」

 

剣心「いや、拙者はそんな大そうなことは何も」

 

千聖「その話は私も知らないわね。ゆっくり聞かせてちょうだい」

 

花音「うん。いいよ」

 

ーーーーー

 

注文したケーキと紅茶を食べながら初めて剣心さんにあった時のことを話した

 

つぐみ「す、すごい…」

 

千聖「イヴちゃんが師匠と呼ぶのも頷けるわね」

 

剣心「拙者は何も」

 

千聖「いいえ、普通そんなことは出来ませんわ」

 

花音「私なんてあの時びっくりしちゃって何も出来なかった…でも剣心さんがすぐに動いてくれたから美咲ちゃんは助けられたんだと思う」

 

つぐみ「すごいです!剣心さん!」

 

剣心「…ありがとう」

 

つぐみ「あっ!そういえばパスパレってこの前ライブやったんですよね?」

 

千聖「えぇ、WIF。まぁ色々あったのだけど何とか乗り切ることができたわ」

 

剣心「イヴ殿も言ってたでござる。とても大きな催しだと」

 

千聖「ま、まぁそうね」

 

花音「またみんなでライブやりたいなー」

 

つぐみ「ですね!」

 

千聖「そうね」

 

剣心「……」

 

拙者が生きてきた時代は人々が命を奪い合う乱世の時代。だが今は違う、誰も刀を使わない。楽器を使い人々を幸せにしていく世界。拙者にできるのは今ある平和な世界を守ること

それが拙者の務め




更新が遅れてしまい申し訳ございません。オチをずっと考えていたのですが思い浮かばず結局微妙になってしまいました
次回はできるだけ早く出せるように頑張ります!


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剣客弦巻こころ

今回はいつもと違います。が箸休め感覚見ていただければ幸いです


ある所に1人の流れ者がいた。腰に刀を帯びた1人の侍が

ある日森の山道を歩いていると

 

「きゃぁー!!」

 

「…!!」

 

突如、女性の悲鳴が森に響き渡る

 

「姫様こちらへ!」

 

「はぁ…はぁ…」

 

2人の少女が謎の影から追われていた。ハロハピ城の姫、松原花音姫そしてその護衛役、くノ一北沢はぐみ

必死に逃げる2人だが追っ手はすぐに現れた

 

はぐみ「しまった!もう追っ手が!」

 

花音「ふぇぇ〜」

 

「ふふふっ…はっははは!そこの美しいお姫様大人しく私達についてきたまえ!」

  

「そうだー諦めて我々に捕まるんだー」

 

はぐみ「君達は一体何者!?」

 

「私かい?…私は剣士瀬田薫!」

 

「私は豪傑のミッシェル」

 

はぐみ「姫様はわたさないよ!」

 

はぐみは素早く持っていた短剣を手にして追っ手の前に立ち塞がる

 

薫「麗しいくノ一の相手は私が務めよう」

 

はぐみ「……やぁぁぁ!!」

 

薫「はぁぁぁ!!」

 

2人の武器がぶつかり鈍い金属音が響く。両者共に一歩も引けを取らない壮絶な戦いを繰り広げる

 

はぐみ「いっくよー!必殺!はぐみスラッシュ!」

 

薫「くっ!なかなかやるじゃないか」

 

はぐみの一撃を剣で受け止めた薫だが想像以上の威力に押し負ける。はぐみが徐々に優勢になっていく

 

しかし

 

ミッシェル「はっはっはっー姫様がガラ空きだー」

 

はぐみ「しまった!姫様!」

 

はぐみは薫との戦いに夢中で花音姫から離れてしまった

 

薫「おっと!君の相手は私さ!」

 

はぐみ「…!姫様逃げて!」

 

花音「ふぇぇ〜助けてー!!」

 

ミッシェル「かくごー!」

 

「待ちなさい!!」

 

ミッシェル「貴様何者だ?」

 

「私は弦巻こころ。通りすがりの剣客よ!」

 

ミッシェル「剣客だと?私が倒してくれようー」

 

そこ現れたのは謎の剣客弦巻こころ

突如現れた剣客にミッシェルは強烈なパンチを繰り出す

 

こころ「よっ!はっ!」

 

しかし見事な体捌きで紙一重目のところで避けていく

 

ミッシェル「な、なに?全てかわされた…」

 

こころ「いくわよー!」

 

帯びた刀を抜き必殺技の構えをとる

 

ミッシェル「なっ…!」

 

こころ「弦巻流!スマイルソード!」

 

ミッシェル「うわぁぁ〜……」

 

薫「ミッシェル!なんということだ」

 

こころ「安心して峰打ちよ。これに懲りたらもうこんなことはやめなさい」

 

薫「…この場は退却するとしよう。しかし諦めはしない!覚えておきたまえ!さらば!」

 

剣士薫はミッシェルを連れて姿を消した

 

花音「助けていただきありがとうございますお侍様」

 

はぐみ「君は誰なの?」

 

こころ「私は剣客弦巻こころ。世界を笑顔にするために旅をしているのよ」

 

はぐみ「世界を笑顔に?なんかすっごいね!」

 

こころ「あなた達は?」

 

花音「私達はハロハピ城の者です」

 

はぐみ「こちらはハロハピ城の花音姫。はぐみはくノ一北沢はぐみ。今はお忍びで旅をしていたんだけどさっきの2人に襲われたんだ」

 

こころ「あの2人に見覚えはないの?」

 

花音「それがまったく…」

 

こころ「そう。それなら早くお城に帰ったほうがいいわね」

 

はぐみ「そうしたいんだけど。ハロハピ城は少し遠いんだよ」

 

こころ「あら?そうなの?」

 

花音「あっ、あのさっき逃げるときに山小屋を見つけたんでそこに行こうよ」

 

こころ「そうね。行きましょう」

 

ーーーーー

 

ここはとある屋敷。黒い噂の絶えない組織

 

「姫を連れてこられなかった?」

 

ミッシェル「はい。大変申し訳ございません」

 

「護衛のくノ一はそれほど強いのでござるか?」

 

薫「いえ、実は謎の剣客による邪魔が入りまして」

 

「謎の剣客?」

 

ミッシェル「その者は弦巻こころと名乗っておりました」

 

「謎の剣客弦巻こころ…」

 

薫「どういたしますか?もう一度奇襲をかけますか?剣心様」

 

剣心「そうでござるな…その弦巻こころとやら…面白い。次は拙者が直接相手をしよう」

 

ミッシェル「け、剣心様自らですか!?」

 

剣心「あぁそうだ。何か問題か?」

 

ミッシェル「いえ!何も!」

 

剣心「待っていろ。弦巻こころ…」

 

ーーーーー

 

はぐみ「こころんは人助けをしながら全国を旅しているんだね」

 

こころ「そうよ。世界を笑顔にするためにね」

 

花音「すごいね。大変だと思うけど、こころちゃんならきっとできるよ」

 

こころ「そうだわ!2人も一緒にやりましょう!」

 

はぐみ「やるって何を?」

 

こころ「世界を笑顔によ!」

 

花音「そ、それはどうかな…」

 

はぐみ「はぐみは嬉しいけど姫様は難しいんじゃないかな?」

 

こころ「そう?それは残念ね」

 

花音姫は一刻のお姫様であるためそんな簡単に世界を気ままに旅できるわけではないのだ

 

花音「そ、それより今日は早く寝ようよ。明日は早いし」

 

はぐみ「そうだね」

 

またあの2人組に襲われるかも知らないため明日の朝一番でハロハピ城に戻ることに決めた

しかし、彼らはすでに次の行動に出ていた

 

ーーーーー

 

その夜、皆が寝静まった頃。山の中にある小さな小屋の中

花音姫はふと目が覚めてた

 

花音「………」

 

はぐみとこころはぐっすり寝ている。外の空気が吸いたくなり2人を起こさないようにそっと小屋のドアを開けた

空には美しい満月が輝いていた

 

花音「綺麗…」

 

お城にいた頃は気にも留めなかった月がこんなにも美しいなんて…考えたこともなかった

 

「綺麗な月ですね…お姫様」

 

花音「そうだね…えっ?」

 

そこにいたのは…

 

花音「あ、あなたは…昼間の!?」

 

薫「嬉しいよ!覚えていてくれたんだね。と言うわけだ君を拐わせてもらうよ」

 

花音「きゃぁぁぁ!!」

 

花音姫の悲鳴が夜の森に響き渡る

 

こころ・はぐみ「!!?」

 

こころ「今のは…!」

 

はぐみ「姫様だ!」

 

2人は山小屋を飛び出す。そこには気を失った花音姫が昼間現れた剣士薫に抱えられている姿だった

 

はぐみ「姫様!」

 

こころ「あなた昼間の人ね!」

 

薫「その通りさ。そしてこのお姫様は頂いていく。我らが剣心様が天下統一されるその日まで!」

 

はぐみ「待って!!」

 

しかしはぐみの言葉に耳を貸すこともなく薫は姿を消した

 

はぐみ「…どうしよう…姫様が…」

 

こころ「助けに行きましょう」

 

はぐみ「どうやって?はぐみ達何も知らないんだよ?」

 

こころ「薫…確か剣心様と言ってたわよね」

 

はぐみ「う、うん…もしかして何か知ってるの?」

 

こころ「旅をしている時に天下無敵の剣客がこの国の覇権を狙っていると噂を聞いたことがあるの。その名は…緋村剣心」

 

はぐみ「じゃあその人が姫様を?」

 

こころ「きっとそうよ。剣心のいる屋敷は知ってるわ。2人で花音を救いに行きましょう!」

 

はぐみ「う、うん。行こう!待ってて姫様!」

 

こころとはぐみ。2人は花音姫を助けるため剣心とその家来薫とミッシェルが待つ屋敷へと向かった

 




囚われた花音姫を2人は救い出すことはできるのでしょうか?
ついに次回はこころと剣心のバトルが!?

アニメ11話挿入歌「beautiful birthday」
もう最高でしたね!


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対決!こころと剣心

前回含め原作とキャラの性格が違うと感じた方がいるかもしれませんが、ご安心下さい。今回までです


はぐみ「はぁはぁ…ここがそうなの?」

 

こころ「間違いないわ。ここに花音はいるはずよ」

 

ここはとある屋敷。この中にはハロハピ城の花音姫が人質にされている。護衛のくノ一はぐみと剣客こころはその救出のためにここまで来たのだ

 

はぐみ「待っててね姫様!今助けるから!」

 

こころ「よーし!さぁ行きましょ!」

 

ーーーーー

 

薫「剣心様。姫様をお連れしました」

 

剣心「そうでござるか」

 

花音「………」

 

ミッシェル「これからどうするのですか?」

 

剣心「まずはハロハピ城に脅迫状を送りつける。将軍の弱みを握るでござる」

 

花音「あ、あの…」

 

剣心「おろ?」

 

薫「どうしたんだい?子猫ちゃん」

 

花音「どうして私を…それに脅迫状って…」

 

ミッシェル「ふふふっ…それは剣心様が天下統一されるためさー」

 

花音「天下統一…?」

 

薫「さっき剣心様がおっしゃったが将軍様つまりあなた様のお父様の弱みを握ることにより剣心様がこの国の頂点にたたれるのさ!」

 

剣心「すまぬがそれまでここで大人しくして欲しいでござる。そうすればお主には何もしない」

 

花音「……はい」

 

本当は抵抗したい。今にも逃げ出したい。しかしここは敵地のど真ん中どんなに頑張っても逃げるのは難しい

 

剣心「ミッシェル。お姫様を丁重におもてなしするでござる。薫どn…薫はハロハピ城宛の脅迫状を書くでござる」

 

薫・ミッシェル「承知」

 

花音 (こころちゃん…はぐみちゃん…助けて…)

 

ーーーーー

 

城門前

ここには2人の警備がいる

 

こころ「警備の人がいるわ」

 

はぐみ「はぐみにいい作戦があるよ。こころん耳を貸して」

 

こころ「……いいじゃない!それでいきましょ!」

 

作戦を立てた2人。そして門番の前に姿を見せたのは

 

「ん。誰だお主達は」

 

はぐみ「はぐみ達は通りすがりの旅芸人!」

 

「旅芸人?」

 

こころ「いくわよー!!」

 

こころは4つのボールを使い華麗にジャグリングを始めた。その技に門番も心を打たれているようだ

 

「これはすごい!」

 

「お主は何ができる?」

 

はぐみ「次はとっておきだよ!はぐみの目を見て」

 

と言われるがままはぐみの目をみる門番。そして

 

はぐみ「忍法!幻術眼!」

 

はぐみの忍法の一つ幻術が発動し2人の門番を眠らせることに成功する

そして2人はついに城内に潜入した

 

ーーーーー

 

はぐみ「こころん!どこにいくつもりなの?」

 

こころ「花音はきっとお城の1番上にいるはずよ!そこまで全速力で走るのよ!」

 

はぐみ「よーし!いっくよー!!」

 

城内を全力で駆け抜けていく2人。途中お城の兵士に出会すも全員気絶させて進んでいく

 

すると

 

「見つけたぞ。侵入者達よー」

 

はぐみ「あっ!ミッシェル!」

 

ミッシェル「いかにも私がミッシェルだ」

 

こころ「私達花音を助けなきゃいけないの。そこをどいてくれるかしら?」

 

ミッシェル「それは私を倒してからにしろー」

 

こころは抜刀の構えをとる

 

はぐみ「待ってこころん。ここははぐみが戦うよ。だからこころんは先に行って」

 

こころ「…分かったわ」

 

ミッシェル「逃すか!ミッシェルパーンチ!」

 

とミッシェルの右腕が胴体と分離し先をいくこころを追尾する

 

はぐみ「えーい!」

 

ミッシェル「…なに?」

 

ミッシェルパンチをはぐみが跳ね返す

 

はぐみ「ミッシェルの相手ははぐみだよ!」

 

ミッシェル「生意気な!いくぞ連続ミッシェルパーンチ!」

 

今度は両腕が外れてはぐみを襲う。だがはぐみはくノ一。ミッシェルパンチよりも早く動き簡単には当たらない

 

はぐみ「はぐみスラーッシュ!」

 

ミッシェルの左腕が真っ二つに切れ右腕だけが胴体に戻る

 

ミッシェル「…仕方がない…こうなったら奥の手を…!!」

 

はぐみ「……!」

 

ミッシェル「はっはっはっ!どうだー驚いたかーこれこそ最強の…」

 

無くなった左腕が突如大きな銃に変形する。その姿は

 

ミッシェル「ガトリング砲であーる!くらーえ!」

 

はぐみ「うわわっ!」

 

左腕のガトリング砲を連射しはぐみを追い詰めていく

はぐみは全力で弾を避けていく

 

ミッシェル「逃げるだけでは私は倒せないぞー」

 

はぐみ「…はぁはぁ…」

 

ミッシェルの猛攻に対し徐々に体力を消耗し逃げるスピードが落ちてくるはぐみ

 

ミッシェル「ここまでよく頑張ったなーしかしこれでお前もおしまい。止め!………!?」

 

その時だった。ミッシェルのガトリング砲が止まったのだ

 

ミッシェル「しまった!弾切れだ!」

 

はぐみ「よーし!はぐみブレーイク!」

 

はぐみの最強技はぐみブレイクが炸裂する

 

ミッシェル「ぐわー。無念……」

 

ミッシェルはその場に崩れ落ちる。なんとミッシェルはロボットだったのだ

 

はぐみ「はぁはぁ…こころん…今行くから…」

 

しかし今の戦いで体力を消耗したはぐみはその場に膝をついてしまう

 

ミッシェル「…はぐみこれを…」

 

はぐみ「ミッシェル!?生きてたの?」

 

ミッシェル「私はロボット。正確には壊れていないだけだ。さぁこれを」

 

はぐみ「これは?」

 

ミッシェル「栄養ドリンクさ。安心して毒なんて入ってない」

 

はぐみ「ありがとう…でもどうして?」

 

ミッシェル「……何となく…そんなことより飲んだら早く行け」

 

はぐみ「うん!」

 

そしてはぐみはこころを追って走り出した

 

ーーーーー

 

その頃、こころは花音があるであろう城の天辺に向かっていた。すると

 

「待ちたまえ麗しき剣客さん」

 

こころ「この声は…」

 

薫「剣士瀬田薫。再び参上」

 

こころ「花音はどこなの?早く返しなさい」

 

薫「お姫様はこの城で最も安全な場所にいるよ。だが君がそこに行くことは不可能…なぜならこの私が君の相手をするからさ」

 

こころ「仕方ないわ。あなたを倒して先に先に進むわ!」

 

こころと薫が共に剣を抜く

お互い間合いを取り緊張状態が続く

そして最初に動いたのは

 

こころ「いくわよー!」

 

薫「きたまえ!」

 

刀と刀がぶつかり合い鈍い金属音が響く

 

薫「やはりなかなかやるようだね」

 

こころ「薫もね!」

 

薫「君の実力を認めこの技を披露しよう!」

 

こころ「…!!」

 

独特の構えをとる薫にこころは一瞬で防御態勢に入る

 

薫「連続観音斬り!」

 

その技はまるで手が無数あるように見えるほどの高速の乱撃

あまりの速さに防御が間に合わず服に掠めてしまう

 

こころ「すっごいわー!とっても速いのね!目で見えなかったわ!」

 

薫「お褒めに預かり光栄。では…次で終わりにしよう」

 

この技を正面からもう一度受ければおそらく次は避けられない。絶対絶命のピンチだった

 

こころ (…そうだわ!これならいけるわ!)

 

何かを思いついたこころ。そして薫が技を繰り出す前に動く。正面からぶつかりに行った

 

薫「諦めてやけくそかい?ならお望み通りに!連続観音斬り!」

 

薫が技を繰り出したその瞬間、こころの自前の跳躍力で薫の真上に飛び上がりそのまま一瞬で背後に回る。そう正面からでは太刀打ち出来なくても背後なら関係ない

 

薫「…!しまった…」

 

こころ「弦巻流スマイルソード!」

 

こころの必殺技が炸裂する。背後の攻撃を避けることは困難。薫はその場に倒れる

 

それから…

 

薫「……ここは…私は…」

 

こころ「気がついたのね」

 

薫「こころ…なぜとどめを刺さないんだい?」

 

こころ「私は世界を笑顔にするために旅をしているわ。だから殺生はしないわ」

 

薫「…そうか…私の完敗だ」

 

 

はぐみ「おーい!こころーん!!」

 

こころ「はぐみ!無事だったのね!」

 

はぐみ「うん!何とか倒せたよ!こころんも無事で良かったよ」

 

薫「君がここにいるということはミッシェルは破れてしまったんだね…なら君たちを止めるものはいない…さぁ行きたまえ」

 

こころ「そうするわ。行きましょう」

 

はぐみ「うん」

 

こころとはぐみは城の上を目指して進む

 

薫「…気をつけたまえ…剣心様の腕は私やミッシェルよりもはるかに上…」

 

ーーーーー

 

城を縦横無尽に駆け巡りようやく大きな部屋にたどり着いた2人

 

はぐみ「かのちゃん先輩!どこー!」

 

こころ「かのーん!」

 

しかし花音姫の姿は見えない。すると

 

「ミッシェルと薫を倒したか…やはり只者ではござらんな」

 

こころ「あ、あなたは…!」

 

剣心「拙者はこの城の主人。緋村剣心」

 

こころ「さぁ!花音を返しなさい!」

 

はぐみ「絶対にかのちゃん先輩を助けるもん!」

 

剣心「花音殿ならこの部屋の奥にいるでござる。助けないなら拙者を倒してからにしてもらおう」

 

はぐみ「そうさせてもらうよ!!」

 

最初に動いたのははぐみだった。短剣を素早く手にとり猛スピードで剣心に迫る。が、はぐみの一撃は当たることは無かった。気がついた時には剣心は全く違う場所にいたのだ

 

こころ「あなた、はぐみより早く動けるのね!」

 

はぐみ「今動き見えなかったよ!」

 

剣心「2人まとめてかかってくるでござる。そうでもしなければ拙者を倒すのは不可能!」

 

こころ「それもそうね。いくわよー!」

 

はぐみ「よーし!」

 

剣心「こい!」

 

こころ・はぐみ「えーーい!!」

 

こころとはぐみのコンビネーションは初めてとは思えないほど完璧だった。だが

 

こころ・はぐみ「……!!」

 

剣心「その程度では拙者は倒せぬよ」

 

剣心は目にも留まらぬ速さで抜刀し2人の攻撃を弾く

 

はぐみ「どうしようこころん。剣ちゃん強いよ」

 

こころ「困ったわね。闇雲に戦っても勝てない…そうだわ!はぐみ耳を貸して…」

 

はぐみ「…分かったよ!」

 

こころ「……!」

 

まず動いたのはこころだった。剣心の間合いのギリギリ外でジャンプし背後に着地する。薫を倒したのと同じ

だが、剣心は一瞬で振り返りこころの一撃を受け止める

 

こころ「今よ!」

 

剣心「…!!まさか!」

 

はぐみ「いっけー!はぐみブレイク!」

 

こころが囮となり剣心の注意をはぐみから逸らすことが出来た。剣心にはぐみの一撃が炸裂する!

 

と誰もが思った

 

はぐみ「…あっ!!」

 

はぐみの短剣は宙を舞い天井に刺さる

 

こころ「ど、どうして?」

 

剣心「良い作戦であった。だが拙者には届きはしないでござる」

 

はぐみとこころの作戦を失敗した。動揺を隠しきれない2人はひとまず剣心から距離をとる

 

こころ「一体何が起こったの?」

 

はぐみ「うん…はぐみがとどめを刺そうとした時…後ろを向いているはずの剣ちゃんに手を弾かれたんだ」

 

こころ「どういうことかしら」

 

剣心「それはこれでござるよ」

 

こころ・はぐみ「……!!!」

 

剣心が見せた物。それは刀の鞘だった。あの瞬間、はぐみの一撃が繰り出された時、鞘口を下に押し鞘尻を上に押し上げた。つまり押し上がった鞘尻がはぐみの短剣を払ったのだ

 

はぐみ「どうしようこころん。はぐみもう武器持ってないよ」

 

こころ「…分かったわ。後は私一人で」

 

剣心「無謀だな…お主一人で拙者を倒せるとでも思っているのか?」

 

こころ「私の奥義を披露するわ!」

 

剣心「奥義…」

 

するとこころは刀を逆手に構え腰を低くする

 

はぐみ「こころん…」

 

剣心「そんな妙な技で拙者を倒すのは……」

 

と剣心がこころに迫る

 

剣心「不可能だ!」

 

こころ「弦巻流奥義!心眼一閃!!!!!」

 

その一撃は剣心の刀を折り勢いを殺さず剣心の身体に炸裂した

 

ーーーーー

 

それから数時間後

 

薫「剣心様!」

 

ミッシェル「ご無事ですか!?」

 

剣心「…あぁ心配無用でござるよ…」

 

我々が駆けつけた時にはこころとはぐみはおらず剣心様が倒れていた

そうか。剣心様は負けたしまったのか…

 

剣心「こころ殿、峰打ちで済ますとは…甘いでござるな…」

 

ミッシェル「こころは世界を笑顔にするために旅をしていると聞きました。だから誰も殺さないのでしょう」

 

薫「まったく…素晴らしい子猫ちゃんであった」

 

剣心「世界を笑顔に…か…いつか叶うといいでござるな…」

 

ーーーーー

 

花音「助けていただいてありがとうございます」

 

はぐみ「こころんがいなかったらかのちゃん先輩は助けられなかったよ」

 

こころ「いいのよ気にしないで」

 

はぐみ「それでね、かのちゃん先輩がお城の兵士に任命したいって言ってるんだ」

 

花音「来ていただけますか?」

 

こころ「…私は遠慮するわ」

 

はぐみ・花音「えっ…」

 

花音「どうして?」

 

こころ「私は世界を笑顔にするために日本全国を旅しているの。きっとまだ笑顔じゃない人が沢山いるわ。その人たちを笑顔にしないと」

 

花音「そっか…なら仕方ないね…今度はハロハピ城にも来てくださいね」

 

はぐみ「こころん!一緒に戦えて嬉しかったよ!」

 

こころ「私もよ!またどこかで会いましょう!はぐみ!花音!」

 

こころはそういう言うと2人に背中を向けて歩き出した

世界を笑顔にするためにこころの旅はまだ続く

 

これにて終幕

 

ーーーーー

 

美咲「というわけで…」

 

はぐみ「公演!お疲れ様でしたー!」

 

こころ「ん〜〜〜!とっても楽しかったわ!」

 

花音「お疲れ様」

 

薫「みんな実に素晴らしい舞台だったよ!」

 

はぐみ「すっごい緊張したよー」

 

美咲「はぐみ後半から花音先輩のこと、かのちゃん先輩って言ってたよ」

 

はぐみ「えっ!姫様って言ってなかった?」

 

花音「言ってなかったよ。でもそれだけ演技に本気だったんだよね」

 

薫「演技に必要なのは間違えないことじゃなくどれだけ全力になれるかだよ」

 

こころ「あら薫いいこと言うわね」

 

そう。今回我々ハロハピが行ったのはライブではなく演劇。幼稚園や老人ホームでいつもライブをやっている私たち。今回も老人ホームでライブをやるはずだったんだけど、、、

 

こころ「いつもと違うことをやりたいわ!」

 

というこころの提案によって演劇をするってことになった。幸いこころがいるから経済的な心配は全くなくて。必要な物は黒服の人が用意してくれた。だから今回は衣装からセットまでかなりクオリティが高かったって訳なんです

 

花音「おじいちゃんおばあちゃん達なら時代劇がいいっていうのは本当だったね」

 

美咲「まぁヒーローショーよりは喜ばれるだろうね」

 

はぐみ「でもヒーローショーもやってみたかったよ」

 

こころ「そうね。それなら今度幼稚園でやりましょー!」

 

美咲「それならまぁ…」

 

薫「それにしても剣心。今回の成功は君のおかげさ」

 

剣心「いや拙者は何も、みんなが頑張ったからでござるよ」

 

こころ「いーえ、剣心すっごいよかったわ」

 

花音「うん。かっこよかった」

 

美咲「剣術もキレッキレでしたし」

 

はぐみ「迫力もすごかった!」

 

剣心「ありがとう。それだけ言ってくれれば拙者もやった甲斐があったでござるよ」

 

こころ「それじゃあ今度は幼稚園でヒーローショーよ!みんな早く準備に取り掛かるわよ!!」

 

剣心「…?拙者もでござるか?」

 

美咲「当たり前ですよ剣心さん」

 

剣心「おろろ〜」

 




というわけで演劇編でした。こころが使った心眼一閃という技名はドラゴンクエストⅪに登場するします。技自体はアバンストラッシュですw

余談ですがミッシェルはガルパエイプリルフールネタからロボット役
薫さんの剣士役は完全なるイメージ。花音さんはガルパイベントから、はぐみは以前のバンドリTVで声優の吉田有里さんがくノ一を演じていたためその役をお願いしました

それではまた


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惡一文字

皆さんお久しぶりですお待たせして申し訳ない。色々と用事が重なりなかなか投稿ができず…
というか…8thライブ行きたかった!!


香澄「今のすっごくいい感じだったね!」

 

おたえ「うん。だいぶまとまってきた」

 

沙綾「次のライブが楽しみになってきたね」

 

有咲「………」

 

りみ「有咲ちゃんどうかしたの?」

 

有咲「いや、なんか自分でもうまく出来すぎて驚いてるって言うか…」

 

おたえ「うん、有咲とってもよかったよ」

 

沙綾「だね!完璧だったよ」

 

香澄「やったねありさー!」

 

有咲「ちょ!みんなして私を褒めるなー!」

 

りみ「あっもうこんな時間」

 

沙綾「本当だ流石に帰らないとね」

 

香澄「えーもうそんな時間ー」

 

おたえ「あっという間に終わっちゃったね」

 

有咲「確かにな」

 

本当はもっと練習したいけど流石に夜遅いから今日はここまでになった。みんなが帰る支度を進めて蔵を出た。

 

沙綾「あちゃーもう真っ暗だ」

 

有咲「お前ら気をつけて帰れよ」

 

りみ「うん。ありがとう」

 

香澄「バイバイ有咲また明日ー!」

 

おたえ「まったねー」

 

と全員が解散した。

 

りみ「すっかり暗くなっちゃったなー」

 

私の家と有咲ちゃんの家はそこまで離れてないけど歩いて帰るとそれなりの距離がある…しばらく歩いて公園の近くに差し掛かった時

 

りみ「……?あんなところに…」

 

公園のベンチの上で新聞紙を布団にして寝ている人が…今朝はいなかったはず…多分だけどホームレスって言う人だと思う。きっとこころちゃんならすぐに話しかけてたりするだろうけど私には…

そんな時だった

 

「ねぇ君こんな夜遅くに何してるの?」

 

りみ「…!!」

 

「カワイイ子が1人で歩いていると怖い人に絡まれちゃうよ」

 

りみ「あ、あの…」

 

「俺たち今からカラオケ行くんだけど一緒にどう?」

 

りみ「えっ…あ…その…」

 

ど、どうしよう…怖い2人組の人に絡まれちゃった…お酒の匂いがするから多分酔っ払いの人だと思うけど…

 

りみ「あ…わ、私はだ、大丈夫です…」

 

「そんなこと言わないでさ!」

 

りみ「ごめんなさい!」

 

「あっ!待てよ!」

 

すると男の人の1人が私の肩に手を置こうとした時に咄嗟に公園の中に逃げ込んでしまいました。どうして公園に逃げちゃったんだろう

そして私の足じゃ逃げきれなくて追いつかれてしまいました

 

「オイオイオイ逃げるなんてそりゃーねーぜ」

 

りみ「…ご、ごめんなさい…」

 

「分かりゃいいんだよ。じゃあ行こうぜ」

 

多分逃げても追いつかれちゃうしこれ以上逆らったら何されるか分からない…泣きそうなのを抑えて従おうとしました

 

???「そこまでにしときな」

 

「!!?誰だお前」

 

???「名乗るほどのもんじゃねーよ」

 

りみ「っ………」

 

私たちの前にさっきまで寝ていたホームレスさんが、でも、どうして

 

「どういうつもりか知らないがこれ以上口出すなら今すぐ病院送りにするぞ!」

 

???「ほう…ならぜひお願いしたいね。まぁお前たちにそんなことが出来ればの話だけどな」

 

「テメーなめてんじゃねーぞ!ゴラァ!」

 

りみ「やめてください!」

 

私が叫んだ時にはホームレスさんに拳をぶつけていました。ごめんなさい…ホームレスさん…私のせいで

 

???「………」

 

「……ぐ、ぐぁぁぁぁ!」

 

りみ「えっ…?」

 

「おい!どうした!」

 

私が目を開くと拳をぶつけた男の人は手を抑えて蹲っていてホームレスさんは何事もなかったようにその場に坐していた

 

???「始めから期待はしてなかったがよ。ここまで張り合いがねぇとつまんなぁな…」

 

「ぐぅぅ…テメェ…何しやがった…」

 

???「何もしちゃいねーよ。お前が殴ってきただけだ。それより次喧嘩売るときはもっと腕を上げてからにしてくれよ」

 

そしてそのホームレスさんは男の人をデコピンで倒してしまった

 

「なっ!なんだと…」

 

???「お前さんはもっと腕が立つのかい?」

 

「お、覚えてやがれ!俺たちを敵に回してただで済むと思うなよ!」

 

そう言い残して2人組の男の人達はどこかに行ってしまった

 

りみ「あ、あの…」

 

???「ようお嬢ちゃん。怪我はねぇかい?」

 

りみ「は、はい…あ、あの…その…」

 

???「ん?どうしたい?」

 

りみ「助けてくれてありがとうございます」

 

???「いいってことよ。それよりこんな夜遅くにって…まだそこまででもねぇけど1人でいるってのは物騒だぜ」

 

りみ「そうですよね…ごめんなさい」

 

???「あーいや、分かればいいんだ」

 

りみ「あの、どうしてこんなところで寝てたんですか?」

 

???「えっ?いや、俺もよく分からねぇんだが。気がついたらここにいてよ。行くあてもねえしここで野宿してんだ」

 

野宿…そっちの方が物騒だけど…でもこんなに強い人なら関係ないのかな?

 

りみ「そ、そうなんですか…」

 

ぐるぐるぐる…

 

???「やべぇ!今日まだ何も食ってないもんでよ」

 

りみ「あっ!これどうぞ」

 

???「ん?なんでぃこれ?」

 

りみ「チョココロネです。助けてくれたお礼に」

 

???「聞いたことねぇけど、ありがたく頂いておくぜ」

 

とホームレスさんはチョココロネを一口でたいらげた

 

???「おぉ!うめぇじゃねーか!」

 

りみ「それ私の友達のお店で買ったんだー」

 

???「すげぇじゃねーか!ってこんな話ししてる場合じゃねーだろ。早く帰った方がいいぞ」

 

りみ「あっ!うん。あの!」

 

???「なんだ?」

 

りみ「…いえ、何でもないです」

 

???「そうか、じゃぁな」

 

とホームレスさんはまた公園のベンチに寝っ転がった

帰り道を行きもう一度だけ後ろを振り返るとその人の背中には「惡」の一文字が刻まれていた

 

ーーーーー

 

次の日

花咲川女学院

 

香澄・おたえ・沙綾・有咲「えーーーーー!」

 

香澄「りみりん大丈夫なの?」

 

りみ「うん。平気だよ」

 

有咲「つか最近は本当物騒だよな」

 

沙綾「確かに何が起こるかわからないよね」

 

おたえ「でもりみに何もなくてよかった」

 

りみ「公園にいたお兄さんが助けてくれたから」

 

有咲「うーん…なんかその話…」

 

香澄「どうしたの?」

 

有咲「いや、似たような話をどっかで聞いた気がするんだけど…どこだったっけ?」

 

沙綾「本当に?」

 

おたえ「気のせいじゃない?」

 

有咲「そう言われると自信ないけど…」

 

香澄「うーーん」

 

と全員が集中モードに入り思い出そうとする。すると

 

???「あら!香澄たちじゃなーい!」

 

???「やっほー元気ー?」

 

香澄「こころーん!美咲ちゃーん!」

 

こころ「なんの話をしているの?」

 

おたえ「りみが強い人に助けてもらったって話」

 

美咲「えっ?えっ?何?どゆいう?」

 

ーーーーー

 

こころ「すごいじゃない!まさに正義のヒーローね!」

 

美咲「確かに今どきそんな男気ある人がいるなんて」

 

おたえ「それでね有咲が同じような話をどこかで聞いたって言うんだ」

 

有咲「いやあくまでそんな気がするってだけで」

 

沙綾「私は全く身に覚えないなー」

 

美咲「同じような話かー…」

 

こころ「それって剣心のことじゃないかしら?」

 

美咲「剣心さん?」

 

沙綾「その人って以前こころのスマイル号に乗った時にいた人?」

 

美咲「そうだよ」

 

有咲「多分その人のことだと思う」

 

美咲「そうなの?でもそれって公園で出会ったってこと以外は一致してない気が…」

 

香澄「うーん…じゃあ今日その人に会いに行こうよ」

 

こころ「いいじゃない!行きましょ!」

 

美咲「えっ?なんでそんな話に…」

 

沙綾「まぁいいんじゃない?行くだけ行ってみようよ」

 

香澄「ねぇりみりんその人の名前とは聞いてないの?」

 

りみ「うん…」

 

香澄「そっか…」

 

美咲「うーん…じゃあ行くだけ行ってみようか。ちなみに行ける人は?」

 

香澄「はいはーい!りみりんは?」

 

りみ「うん!行くよ」

 

おたえ「あっ、私今日バイトだった」

 

沙綾「私も今日は家の手伝いが」

 

有咲「私は…えっと….その…」

 

おたえ「どうしたの?」

 

有咲「ら、蘭ちゃんと待ち合わせが」

 

香澄「えー!ずるーい!私も連れてってよ!」

 

有咲「いや花道の話とかだから香澄が来ても退屈だろ?」

 

香澄「うぅ…確かに」

 

美咲「で?こころは?」

 

こころ「もちろん行くわ」

 

美咲「だよね。じゃあこの4人で」

 

ーーーーー

放課後

 

りみが出会った人に会いに行く。公園とは聞いたけどどこのだろう

 

りみ「ここだよ」

 

こころ「あら?この公園って」

 

美咲「……」

 

香澄「どうかしたの?」

 

美咲「ううん。なんでも、それで?りみが会った人はいる?」

 

りみ「……いない」

 

美咲「そっか…」

 

こころ「きっとどこかに行ってるのね」

 

香澄「ちょっと待ってみようよ」

 

美咲「いいや、それは流石にやめようよ」

 

こころ「どうして?」

 

美咲「その人が本当にいい人か分からないし、ほら最近物騒だからさ」

 

りみ「うん…そうだね」

 

と言ったもののりみには申し訳ないと思ってる。やっぱりもう一回会ってお礼が言いたいよね

そして結局その日は会えずに帰ることとなった。それにしても一体どこに…

 

ーーーーー

 

その夜

弦巻家

 

こころ「うーん…一体どこに行っちゃったのかしら?」

 

剣心「こころ殿?何かあったでござるか?」

 

こころ「りみが悪い人から助けてくれた人に会いに行ったのよ」

 

剣心「やっぱりどの時代も物騒なことは起こるものでござるな」

 

こころ「学校近くの公園にいると思ったんだけど…タイミングが悪かったのかしら?会えなかったわ」

 

剣心「そうでござるか、でもあまり関心はせぬよ。その人も果たして本当にいい人と呼べるか分からないでござるから」

 

こころ「美咲と同じこと言うのね。でも私はその人のことはいい人だと思うわ」

 

剣心「どうして?」

 

こころ「だって悪い人だったらりみを助けたりはしないわ。それに」

 

剣心「……」

 

こころ「悪い人だとしても誰かを助けてあげたならその人はもうヒーローなんだから!」

 

剣心「……!!!…そうでござるな」

 

こころ「でも、りみの話によるとその人の背中に"惡"って書いてあったらしいの」

 

剣心「!!?」

 

こころ「一体どう言うことなのかしら?…あら?剣心?」

 

と気がつくと剣心はその場から消えていた

 

ーーーーー

 

公園

 

???「さて、そろそろ寝るとするか」

 

ザッ…

 

???「誰だ…」

 

剣心「やはりお主であったか、これでりみ殿を救ったのが誰かはっきりした」

 

???「その声…まさか!」

 

剣心「久しぶりでござるな左之」

 

左之助「剣心…」

 




少し前にガルパにモルフォニカというバンドと満を持してRASが登場しましたね。モニカの特徴であるバイオリンの音色を聴いているとどうしても仮面ライダーキバがちらついてしまうのはどうしてなんですかね…


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相楽左之助

Roseliaのキーボード白金燐子役の志崎樺音さんめちゃくちゃ美人!ってのはさておき…バンドリのライブがいくつか行われたそうですが参加した方はいるのでしょうか?自分も行きたかった…と毎回思ってます


左之助「剣心…」

 

剣心「お主もこの時代に来たでござるか左之」

 

左之助「まさかこんなところでお前さんに出会うとはな」

 

剣心「この世界のことは…」

 

左之助「まぁだいたいは理解してるぜ。ここは俺たちがいた時代よりはるか後の世界といったところか。妙な建造物が並んでやがるしまず間違いないな」

 

剣心「この時代に来るまでの記憶はあるか?」

 

左之「いや、それがあまり覚えてねぇんだ」

 

剣心「そうか…拙者もなぜだかこの時代来る前の記憶がおぼつかない」

 

左之「でもなんか思い出せそうな気もするんだがよ〜駄目だな」

 

剣心「やはり………それはそうとずっとここで寝泊りしているでござるか?」

 

左之「まぁなこの広場ありがてぇことに雨をしのげる屋根もあるし水も川屋もあるからな」

 

剣心「相変わらずでござるな。警官に何か言われなかったでござるか?」

 

左之助「いや特にないな。ただの宿なしにいちいち構ってるほど警官も暇じゃねーだろうからな」

 

剣心「まぁ左之なら問題はないと思うでござるが拙者が今居候している屋敷にいくでござるか?」

 

左之助「おぉ!いいじゃねーか行こうぜ!どんなところだ?」

 

剣心「きっと驚くでござるよ」

 

ーーーーー

 

弦巻家

 

左之助「おいおいマジかよ…まだ門前だぜ?観柳邸よりデケェな」

 

剣心「拙者も最初は驚いたでござるよ。まさかこれほどの敷地を所有してる者がいようとは」

 

左之助「つかよ、こんなデカい敷地にどうやって居候してんだ?」

 

剣心「あぁそれは…」

 

黒服「緋村様お帰りなさいませ。ただいま門をお開けします」

 

黒子殿が門を開けてくれ敷地内に入る拙者と左之

 

黒服「緋村様そちらの方はどなたでしょうか?」

 

左之助「俺は相楽左之助。剣心とはダチってところだ」

 

剣心「まぁそんなところでござる。決して怪しい者ではござらん。まぁ見た目はさておき」

 

左之助「おい」

 

黒服「緋村様が言うのであれば間違いはないでしょう。では相楽様後ほどお呼びしますのでそれまで屋敷内でお待ち下さい」

 

左之助「お、おおう」

 

と黒子殿は急ぎ足でどこかに行ってしまった

 

左之助「おい、お前どんなコネ使ったんだ?まさか人斬り時代の…」

 

剣心「コネなんか使ってないでござるよ。ただ拙者はこの弦巻家の用心棒として雇われているだけ」

 

左之助「用心棒ねぇ」

 

まぁおそらく聞きたいことは山のようにあるだろうがいずれ話すことにし屋敷の中に入る。大きな広間から階段を上り拙者に用意されている部屋に入ろうとした時

 

こころ「あっ!剣心どこ行ってたの?」

 

剣心「こころ殿ただいまでござる。ちょっとそこの公園まで」

 

こころ「あら?あなたは誰?」

 

剣心「紹介するでござるよ。相楽左之助。さっき話していたりみ殿を助けてくれたいい人でござるよ」

 

こころ「あなたがそうなのね!私はこころ!よろしくね!」

 

左之助「お、おうよろしくな。おい、誰なんだこの嬢ちゃんは?」

 

剣心「この屋敷の一人娘。弦巻こころ殿でござる。拙者がこの屋敷にいられるのもこころ殿のおかげでござる」

 

左之助「ふーん。それにしても随分と元気な嬢ちゃんだな」

 

こころ「あなた…鳥さんみたいな頭してるわね!」

 

剣心「あっ………」

 

左之助「………(怒)」

 

こころ「そろそろ寝る時間だからまた今度お話聞かせてね」

 

とこころ殿は笑顔で自分の部屋に帰っていった

 

左之助「あんにゃろ…」

 

剣心「まぁまぁこころ殿も悪気があったわけでは…」

 

左之助「それはそうだろうけどよ正直に言い過ぎだ」

 

剣心「こころ殿のいいところでござるよ」

 

黒服「相楽様お待たせしました」

 

左之助「ん?なんだ?」

 

黒服「こちらの別室にお願いします。緋村様もご同行願います」

 

ーーーーー

 

左之助「んで?こんなところでなにをしようってんだ?」

 

黒服「以前緋村様にはお話したかと思いますがこころ様は何かと狙われやすい身です。そのためこころ様を護衛する人を集めているのが現状。そのため相楽様のお力をお借りしたいと思っています」

 

左之助「だいたいは想像つくぜ。あの嬢ちゃんはこの屋敷の一人娘ってことはそれを狙ってる奴らは沢山いるってところだろ?」

 

黒服「おっしゃる通りです」

 

左之助「しっかし一つ疑問なんだがあんたらみたいな巨大な組織ならそれなりに頼りになる用心棒はいくらでも雇えるだろ?わざわざ得体の知れない俺や剣心を雇う必要あるのかい?」

 

黒服「確かにそうです。ですが今の平和な世の中では本当の意味での強さを持った存在は生まれません。その強さを持つものは生死の瀬戸際を経験しているあなた方のような方のことだと我々は考えております」

 

左之助「なるほどね、事情はだいたい分かった。協力してやるよ」

 

黒服「分かりました。ではこちらの丸太を一太刀で斬っていただけますか?」

 

左之助「へ…?」

 

剣心「あ、あの黒子殿、左之は剣客でござらんよ」

 

黒服「そ、そうでしたか…では何ができるのでしょうか?」

 

左之助「俺は元喧嘩屋だ。喧嘩ってのは拳でやりあうもんだろ?」

 

剣心「出会って最初のころは斬馬刀持ってたでござろう」

 

左之助「うるさいよ」

 

黒服「拳ですか…では至急別のものを用意します」

 

左之助「いや、その必要はねぇよ。この丸太を真っ二つにするぐらいなら右…いや左手で十分」

 

黒服「えっ…しかし」

 

剣心「左之なら心配はいらぬでござるよ」

 

左之助「見てろよ…オラァ!!」

 

バキバキバキッ!!!

 

左之の宣言通りその丸太は真ん中から亀裂が入りそのまま真っ二つになった

 

黒服「まさか…本当に拳だけで…」

 

左之助「言ったろ?まぁまだまだ本気じゃねーがな」

 

黒服「ありがとうございます。後ほど相楽様のお部屋をご用意します」

 

左之助「おぉすまねぇな」

 

黒服「ではこれで失礼します」

 

剣心「左之一つ言っておくがここに賭場はござらんよ」

 

左之助「……………………………なにぃ!!!!!!」

 

ーーーーー

 

次の日

花咲川女学院

 

こころ「りみーーーーー!!」

 

りみ「こころちゃん?」

 

こころ「よかったじゃない!見つかったわよ!」

 

りみ「えっ?」

 

こころ「りみが公園で出会った人よ。左之助って名前らしいの今私の家にいるわ」

 

りみ「ほ、ほんと?」

 

こころ「えぇ!放課後会いにいきましょう」

 

りみ「うん!ありがとう!」

 

美咲「あっりみーこころーおはよう」

 

こころ「美咲ー!美咲も来るでしょ?」

 

美咲「えっ?何が?」

 

りみ「この前の人見たかったんだって」

 

美咲「この前のってあの?どこにいるの?」

 

こころ「私の家よ。剣心が連れてきたの」

 

美咲「剣心さんが?まさか…」

 

りみ「どうしたの?」

 

美咲「ううん。なんでもないよ。そうだなー今日は暇だからいいよ行っても」

 

こころ「決まりね!」

 

剣心さんが連れてきたと言うことはその人はもしかして…

 

ーーーーー

 

りみ「………」

 

美咲「どうかした?」

 

りみ「やっぱりこころちゃんの家大きいね」

 

美咲「そ、そうだね」

 

りみは以前ここに来たことあるけどそれでもやっぱりそう思うのが普通の反応。感覚が麻痺してて最近全く感じなくなってる

 

こころ「何やってるの?ほら早く入りましょ」

 

りみ「うん」

 

黒服「こころ様おかえりなさいませ。それに奥沢様牛込様いらっしゃいませ」

 

こころ「ねぇ?左之助は?」

 

黒服「相楽様でしたら先ほど2階の和室にいらっしゃいましたよ」

 

こころ「分かったわ。教えてくれてありがとう」

 

りみ「和室?」

 

ーーーーー

 

左之助「なるほどな、危険なのはあの嬢ちゃんだけじゃないってことか」

 

剣心「ああ、最初はこころ殿に目を向けていたが美咲殿のことは完全に盲点だった。拙者の目の前で誘拐を許してしまった」

 

左之助「しかしよ、そうなると危険な人間が多すぎやしないか?」

 

剣心「いや、おそらく最も狙われやすいのはこころ殿を含めた5人」

 

左之助「さっき言ってたはろはぴとかいうやつか?」

 

 

こころ「ハロハピがどうかしたの?」

 

剣心・左之助「えっ?」

 

美咲「こんにちは剣心さん」

 

剣心「こころ殿に美咲殿でござるか。どうしたでござる?」

 

こころ「りみを連れてきたわ」

 

剣心「りみ殿を?」

 

りみ「あ、あの…」

 

左之助「…ん?お前さんあの時の!」

 

りみ「覚えててくれたんですね。あの時はありがとうございました」

 

左之助「気にすんなって。まぁ今度から気を付けろよ」

 

りみ「は、はい!」

 

 

美咲「あの人剣心さんの知り合いですか?」

 

剣心「そうでござるよ」

 

美咲「ってことは過去の世界から来た人ってことですよね?」

 

剣心「察しがいいでござるな。そう左之は拙者と同じ明治から来た人間」

 

こころ「左之助と剣心は知り合いだったのね!知らなかったわ」

 

美咲「左之助さんは刀使うんですか?見たところ持ってませんけど」

 

左之助「俺は剣心と違って剣客じゃない。ただの破落戸さ」

 

美咲「破落戸…」

 

剣心「心配いらぬでござるよ。左之は頼りになる男でござる」

 

こころ「まぁいいじゃない!左之助!よろしくね!」

 

左之助「…おうよ」

 

笑顔で左之助さんに手を差し出すこころ

左之助さんもそれに答えこころの手を掴む

 

美咲「本当にいい人でよかったねりみ」

 

りみ「うん!」

 

こころ「左之助は…やっぱり鳥さんみたいな頭ね!」

 

剣心・美咲・りみ「………」

 

左之助「俺は鳥じゃねぇぇぇーーーーーーーー!」

 

ーーーーー

 

「なに…?もういっぺん言ってみろ」

 

「いや…ですから。あのガキは強すぎます…あまり関わらない方が…」

 

「テメェこの俺に意見しよーってのかぁ!!」

 

「ぐはっ…!」

 

「やめてくだせぇおやっさん。それ以上やったら死んでしまいます」

 

「テメェもテメェだ!1人やられたぐらいで簡単に尻尾巻いて逃げやがって!」

 

「ぶっ…」

 

ここはとあるヤクザの事務所。人通りのない裏路地にあるビルの中

そこで組長が部下を痛めつけていた

 

「それに酒に酔った勢いで女に声をかけて男に返り討ちに合いましただ?テメーらそれでもヤクザか!ああ!?」

 

「す、すみません…」

 

「いいか!俺たちヤクザはシロウトになめられたら終わりなんだよ!」

 

「は、はい…」

 

「このまま引き下がれば俺たちの面子に関わる。そのガキに落とし前つけさせろ。だが殺すなよ。下手な真似して警察が出張るような時は…テメーらの命もかかってることを忘れるな」

 




ヤクザに関して詳しいわけじゃないのでここまで過激じゃないかも知れませんがまぁフィクションなので多めに見てくれると助かります。
そしてようやく満を持して相楽左之助の登場です
左之助と剣心そしてバンドリメンバーの絡みも今後増えていくことでしょう
それではまた


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