一之瀬帆波と再会 (御米粒)
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1話 一之瀬帆波と再会

一之瀬単体ものです!
発情ヒロイン、ヤンデレ共によろしくお願いします!
感想、評価どんどんください!

ようこそ発情ヒロインがいる教室へ
https://syosetu.org/novel/177405/

ようこそヤンデレ幼馴染がいる教室へ
https://syosetu.org/novel/202577/


 桜の花びら舞い散る季節。

 高度育成高等学校。希望する就職、進学先にほぼ100%応える全国屈指の名門校に入学を果たした桐山(きりやま)一馬(かずま)は一人の美少女と再会をしていた。

 

(なんで一之瀬さんがこの学校に!?)

 

 長くスラリと伸びたロングウェーブの綺麗な髪とクリッとした大きな瞳。二つのボタンで留められたブレザーを押し出す大きな胸。

 青少年の理想を具現化した美少女の名前は一之瀬帆波。

 一之瀬と同じ中学だった桐山は、彼女に二年間密かに恋心を抱いていた。 

 

(しかもちらちらこっちを見てくるし!)

 

 桐山たち1年B組の生徒は、担任である星之宮知恵からの説明を終え、入学式までの空き時間を各々自由に過ごしている。

 桐山は一之瀬との再会に動揺したまま自席から動けないでいた。

 逆に一之瀬は新たなクラスメイトと交流を図っている。

 一之瀬はクラスメイトと会話をこなしながら、ちらちらと桐山に視線を送っている。

 

(とりあえず俺もクラスメイトに話しかけないと)

 

 一之瀬からの視線は気になるところだが、桐山は新しい人間関係を築くために近くにいた男子に話しかけることにした。

 

「俺は柴田颯! よろしくな!」

 

 桐山が話しかけた男子はフレンドリーですぐに打ち解けることができた。

 この学校は3年間クラス替えがないため、今この教室にいる生徒たちと3年間付き合わなければならない。

 

(まだこっちを見てるよ)

 

 柴田と交流を深めている間も一之瀬は桐山に視線を向ける。

 

(向こうから話しかけてくるのを待つか)

 

 一之瀬は明らかに桐山を気にしている。

 ならばいずれ彼女から話しかけてくるだろう。

 桐山はそう判断して、彼女の視線を気にしないよう努めた。

 

 その日の夜。桐山はベッドに寝そべりながら一之瀬の事を思い出していた。

 

「まさか一之瀬さんと再会するなんてな」

 

 二年間も憧れ続けていた美少女との再会に桐山は心を震わせていた。

 ただし再会と言っても、桐山と一之瀬は数えるほどしか会話をしたことがなかった。

 そもそも二人は中学3年間一度も同じクラスになったことがなければ小学校も別々だった。

 

「もしかしてちらちら見ていたのって俺のことを思い出せずにいたとか!?」

 

 その可能性はありえた。

 桐山は友人が多かったが、勉強も運動もそこそこの生徒で、一之瀬のように目立つ存在ではなかった。

 彼女と会話をしたのも、花壇の水やり中に数回声をかけられた程度だ。

 なので一之瀬がこの人どっかで見たことあるな、と思っていても不思議ではない。

 

「あと可能性があるのはアレのことか……」

 

 一之瀬は中学3年の夏にとある事件を起こした。

 同じ中学である桐山はそれを知っている。

 一之瀬にとって自分の過去を知る存在は不安だろう。

 もし桐山は彼女の過去を暴露してしまったら、一之瀬はこの学校で居場所がなくなってしまう。

 もちろん彼女に好意を抱いている桐山はそんなことをするつもりはない。

 

「向こうから話しかけてくるのを待つか、一之瀬さんが一人のタイミングで声をかけてみるか」

 

 

☆☆☆

 

 

 桐山が高校に入学してから一週間が過ぎた。

 クラスにはすでに何個もグループが出来上がっていた。

 桐山は柴田、神崎の男子3人で少人数グループを形成しており、昼休みも大体この二人と行動を共にしている。

 

「桐山は部活入らないのか?」

「入らないよ。高校は帰宅部だと決めてたし。神崎は?」

「俺も学業を優先したいから帰宅部だ」

 

 サッカー部に入部した柴田は桐山と神崎の答えを聞いて落胆した。

 高度育成高等学校は一学年で男子が80人しかおらず、必然的に同じ部活に入部する生徒がほかの学校より少なくなる。部活の花形であるサッカー部の新入部員も7人しかいなかった。

 

「マジか。気が変わったらサッカー部に入ってくれよな」

「気が変わったらな」

「変わることないだろうがな」

 

 桐山も神崎も部活は中学までと決めている。

 学業優先の神崎と違い、桐山は青春を謳歌するため帰宅部を選んだが、現代の高校生らしい考えだろう。

 

(もし一之瀬さんと付き合えたら最高だな)

 

 一之瀬を彼女にできればきっとバラ色の高校生活になるだろう。

 桐山は可能性は低いとわかっていながらも、淡い期待を捨てられずにいる。

 

(まぁ、一週間経っても話しかけられないし、声をかけることも出来てないんだけどな)

 

 一之瀬はすぐにクラス一の人気者になっていた。

 バラバラだったBクラスを短期間でまとめており、すでに一部の生徒からは厚い信頼を得ている。

 そのため常に彼女の周りには人がいるため、桐山は一之瀬に声をかけられずにいた。

 

「ん?」

 

 桐山が食堂から戻ると机の上に小さなメモ用紙が置いてあった。

 

(なんだこれ?)

 

 メモ用紙をめくるとこう書かれていた。

 

 ―――放課後、音楽室に来てください。一之瀬帆波

 

 桐山の心臓がバクバクと速くなった。

 

(一之瀬さんからの呼び出し? マジかよ!?)

 

 想いを寄せる少女からの突然の呼び出しに桐山は胸を躍らせる。

 桐山が恐る恐るメモの送り主に視線を向けると、一之瀬と目と目が合った。

 一之瀬は顔を赤くしてうっすら微笑んだ。

 

「っ……!」

 

 明らかに桐山に向けた一之瀬の笑顔。

 桐山は自分だけに向けられた天使の微笑みにノックアウトしてしまった。

 

 

☆☆☆

 

 

 放課後になり、すぐに教室を飛び出した桐山は、当然一之瀬より早く待ち合わせ場所に到着した。

 この学校は吹奏楽部や合唱部がないため、放課後に音楽室が使われることはない。

 一之瀬はそれを知っていて、音楽室を待ち合わせ場所にしたのだ。

 

 桐山が到着してから5分後。一之瀬が音楽室にやって来た。

 一之瀬は恐る恐る扉を開け、桐山がいることを確認すると、ほっとしたような顔で入室した。

 

「ごめん、待たせちゃったかな?」

「いや、それほど待ってないから大丈夫」

 

 桐山と一之瀬が会話をするのは8ヶ月ぶりだった。

 

(久しぶりにまじまじ見るけど、また胸が大きくなっているような)

 

 一之瀬の胸が急成長したのは中学3年になってからだった。

 桐山は2年間片思いをしていたので、一之瀬の胸の成長過程を知っている。

 中学3年の夏で巨乳と言えるレベルだったが、一之瀬の胸は8ヶ月でより大きくなっていた。

 

「え、えっと……」

 

 桐山の下衆な視線に気づいていないようで、一之瀬が話を切り出そうとする。

 

「なに?」

「あ、あのね……」

 

 一之瀬がモジモジしながら、深呼吸して口を開いた。

 

「桐山くんにお願いがあるの」

「お願い?」

「うん。……桐山くんは私が万引きしたこと知ってるよね?」

「っ……」

 

 桐山の思い人である一之瀬帆波は万引き犯である。

 中学3年の夏。一之瀬は万引きを犯して、学校に来なくなった。

 現役の生徒会長が万引きをして不登校になる。

 そんなスキャンダルなニュースに学校は大きく揺れた。

 幸いお店側が被害届を出さなかったため、一之瀬が警察に逮捕されることはなかったが、彼女が築き上げた信頼は一気に崩れ落ちた。

 

「……知ってるよ」

 

 桐山は仲が良かった生徒会の副会長が一之瀬に対して憤怒していたのを思い出す。

 彼が一之瀬に怒るのも無理がない。いきなり生徒会長が不在なったのだ。副会長の彼に大きな負担が圧し掛かるのは当然だった。

 

「だよね……」

 

 万引きが発覚してから一之瀬は一度も登校しなかったが、彼女の行動は正解だったかもしれない。

 人気者の一之瀬であったが、中には彼女を妬む生徒もいた。

 その生徒たちが一之瀬の机や私物に悪戯をし続けたのだ。

 それはいじめと呼んでもおかしくないものだった。

 

「お願いって……万引きしたことを黙っててほしいってこと?」

「……うん」

 

 桐山は言われるまでもなく黙っているつもりだった。

 自分の好きな人が笑顔を取り戻したのだ。

 

「黙っててくれたらなんでもするから。お願いします」

「………………え?」

 

 もちろん誰にも言わないと桐山が言葉を放とうとした瞬間、一之瀬の口からとんでもない発言が飛び出した。

 

(な、なんでもするって言った? 言ったよな!?)

 

 今の冗談だよね、と桐山が視線を送るが一之瀬は頭を下げたままで表情が読み取れない。

 

(いや、さすがに冗談だよな)

 

 言葉を交わした回数はわずかだが、桐山は一之瀬がそんなことを言う人間でないことはわかっていた。

 だから彼女なりの冗談だと桐山は判断する。

 その判断が間違ってると知らず、桐山も爆弾発言をしてしまう。

 

「そ、それじゃ……エッチさせてくれたら黙ってるよ」

 

 これで一之瀬は「桐山くんのエッチ」と笑いながら突っ込んでくれるだろう。

 桐山はそう信じていた。

 だが一之瀬の答えは予想外のものだった。

 

「……いいよ」

「ふぁ!?」

「その……え、エッチさせてあげるから……万引きしたことは、黙っててください」

「っ……」

 

 顔を紅潮させ潤んだ瞳で見つめられた桐山の股間が急激に膨らんだ。

 

(ま、マジか……。一之瀬さんが俺とエッチしてくれるって……)

 

 桐山一馬は基本的に善人である。

 保護者の教えに従い相手が嫌がることは一切しないし、困っている人がいたら放っておくことができない。

 また、不良に絡まれた友人を助けるために躊躇なく飛び込める勇気もある。

 だから普段の彼ならば、不埒なお願いなど断れたはずだ。

 

 だが今回は違う。

 

 相手は二年間思い続けた少女だった。

 彼女が不登校になってからもう会えないだろうと思っていた。

 高校で再会できただけで嬉しかったのに、そんな彼女とセックスができる機会が訪れたのだ。

 

(こんなチャンス二度と来ない!)

 

 桐山がこの世に生まれて15年。初めて欲望が理性を上回った瞬間だった。

 

「一之瀬さん、いいんだよね?」

「うん」

 

 顔を紅潮させたまま一之瀬はゆっくり頷いた。

 

「そ、それじゃ、俺の部屋に行く……?」

 

 セックスをするとしたらどちらかの部屋になるだろう。

 経験がない桐山に野外でセックスする選択肢はなかった。

 

「お、お願いします……」

「それじゃ行こうか」

「あ、待って」

 

 了承を得たので桐山が踵を返すと、一之瀬が彼の袖を掴んだ。

 

「どうしたの?」

「や、薬局に寄ってから桐山くんの部屋にいこう……」

「薬局?」

「ゴムを買わないと。その……赤ちゃんができちゃうから……」

「っ!?」

 

 早く彼女を抱きたい。

 そんな気持ちが先走った桐山は避妊をしなければならないことを頭の中からすっぽり抜けていた。

 

(い、一之瀬さんの口から赤ちゃんができちゃうって!?)

 

 彼女の口から放たれる卑猥なワードに桐山は興奮しっぱなしだ。

 

「そ、そだね! まずは薬局に行こうか!」

「うん」

 

 薬局までの道のり。

 二人の顔は首の付け根まで朱を注いだように真っ赤のままだった。

 

「た、たくさんあるんだね……」

 

 薬局に辿り着いた二人は早速避妊具を物色する。

 あまりの種類の多さに一之瀬は驚愕した。

 

「うん。正直何を買えばいいのかわからない」

 

 彼女いない歴=年齢の桐山は当然避妊具を購入したことはない。

 

(つか、敷地内の薬局にコンドームが売ってるってことは……そういうことだよな)

 

 高度育成高等学校は不純異性交遊を禁止している、

 だが薬局には多くの避妊具が発売されている。

 さらに男女は階数が違うだけで同じ寮に住んでいる。

 肉体関係を持つのは暗黙の了解ということだ。

 

「とりあえずこれでいいかな」

 

 人気がありそうなデザインのパッケージを手にする桐山。

 薄いだの、いい香りがするだの、いろいろ書いてあるが桐山はデザインで決めることにした。

 

「き、桐山くん、待って」

「どうしたの?」

「こ、これ……」

「アフターピル?」

 

 一之瀬が桐山に見せたのは市販のアフターピルだった。

 以前は医師の処方箋がなければ入手できなかったが、現在は薬局で簡単に入手できるようになった。

 

「これを飲めばコンドームはつけなくていいんだって」

 

 一之瀬がパッケージに記載している説明文を読み上げる。

 

「そ、そうなんだ」

「どうしよっか?」

「うーん」

 

 経験がない桐山にとってどちらがいいのか判断がつかない。

 

「あ、あのね……」

「ん?」

「せ、セックスって生の方が気持ちいいんだって」

「……はい?」

「だ、だから……アフターピルを買おっか」

 

 なぜ一之瀬は脅されているのにこんな乗り気なのだろうか。

 

(一之瀬さんは何を言ってるんだ?)

 

 桐山は疑問に思ったが、彼女が心変わりするのが怖かったので、突っ込まないことにした。 

 

「そ、そうしようか」

「う、うん。それじゃ会計してくるね」

「いや、俺が出すよ」

「で、でも……」

 

 さすがに女子に買わせるほど桐山は腐ってはいない。

 それに一之瀬帆波を抱けるのだ。

 3000ポイントなど彼にとって安いものだ。

 

「いいから」

「なら割り勘にしよ」

「割り勘?」

「うん。……だめかな?」

 

 桐山と一之瀬の身長差は10センチほどある。

 なので一之瀬が桐山を見つめると必然と上目遣いになる。

 さらに瞳も潤んだままだ。

 

「だめじゃない」

 

 そんな一之瀬のお願いを桐山が無下にできるはずがなかった。




他作品と違ってより丁寧にエッチ描写書きたいと思います!


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2話 一之瀬帆波のおっぱい

今回はおっぱい責め!


「店員さんに変な目で見られちゃったね」

「そうだね」

 

 無事にアフターピルを購入した二人は寮のエレベーターに乗っていた。

 

「こ、恋人同士に見られたのかな?」

「だろうね」

 

 二人並んでアフターピルを購入したのだ。

 カップルに見られるのは当然だ。

 

(冷静に考えたらやばいことをしたかもしれない)

 

 桐山と一之瀬は学校帰りである。

 つまり二人とも制服のままだ。さらにネクタイの色で一年生だと区別できるようになっている。

 

(同級生や先生に見られてなければいいんだけど)

 

 帰宅して私服に着替えてから購入すればよかったと後悔するが後の祭りである。

 

「あ、着いたよ」

「う、うん」

 

 1年B組男子は2階なのですぐに目的階に到着した。

 

「ここが俺の部屋だよ。どうぞ入って」

「お、お邪魔します……」

 

 215号室。ここが桐山が3年間過ごす部屋だ。

 

「けっこう綺麗にしてるんだね」

「余計なものがないからね」

 

 桐山の部屋はシンプルなレイアウトだ。

 備え付けの家電製品と家具しか置いていない。

 

(俺の部屋に一之瀬さんがいる!)

 

 桐山は中学時代に女友達を自宅に招いたことは何度かある。

 だが今回のように桐山の心臓がバクバクすることはなかった。

 

「とりあえず鞄置いたら?」

「う、うん……」

 

 桐山は鞄を床に適当に置かせる。

 そして二人とも座らずに向かい合う。

 

「え、えっと……」

 

 向かい合ったはいいが、ここからどうやってセックスに持ち込むか桐山は考えていなかった。

 

「いいよ……。桐山くんの好きにして……」

 

 桐山と同じく一之瀬も性交した経験がなかった。

 つまり処女である。

 性知識も桐山より少ない。

 だから彼女は彼に身を委ねようとした。

 

「と、とりあえず座ろうか」

「うん」

 

 桐山は一之瀬の腕を掴んでベッドに座らせた。

 

(うわ、いい匂いがする)

 

 すぐ横、肩が触れ合うほど接近した一之瀬の髪の毛から、シャンプーの香りが漂ってきた。

 

「それじゃ、いくよ……」

「……はい」

 

 桐山はベッドに腰掛けたまま一之瀬に向き合うと、恐る恐る両手を彼女の身体に伸ばした。

 最初はブレザーに包まれた肩に触れ、ゆっくりと胸の膨らみへと手を持っていく。

 生まれて初めて触った女子の乳房は、ブレザーの布地を押し上げているのが嘘のように柔らかかった。

 

(一之瀬さんのおっぱいを触ってる!)

(桐山くんにおっぱい触られてるよ……)

 

 心の中で歓喜の声をあげる桐山とは対照的に、一之瀬は生まれて初めて異性に胸を触れられる恥ずかしさでたまらなくなっていた。

 

「一之瀬さんって胸大きいよね」

「そ、そうなのかな……」

 

 一之瀬はそう言いつつも、自身の胸が標準より大きいことは自覚していた。

 胸が大きくなってからは異性から不躾な視線を向けられることが多くなった。

 嫌でも自分が巨乳であると自覚させられてしまう。

 

(ブレザー越しなのに感じちゃってる)

 

 クラスメイトの男子におっぱいを揉まれている。

 それも昔から知っている異性だ。

 

「あっ」

 

 桐山が指に力を入れると、一之瀬は声を漏らした。

 そして一之瀬は自分の乳首が硬くなっているのを感じた。

 

(制服越しでこんな柔らかかったら、生で揉んだらどうなるんだ?)

 

 桐山は一之瀬のたわわに実った二つの果実に夢中だ。

 

(やぁ……乳首擦れてるよぉ……)

 

 桐山が胸を揉むたびに、一之瀬の勃起した乳首が、何度か触れ、擦れる。

 勃って敏感になっていた乳首は、そのブレザー越しの愛撫で、もう感じていた。

 

「んっ、んんっ……」

「一之瀬さん、脱がしていい?」

「え、うん……」

 

 桐山が一之瀬のブレザーを脱がし、ゆっくりとブラウスのボタンを一つずつ外してく。

 

(あう……。桐山くんに脱がされてる……。裸にさせられちゃう……)

 

 やがて一之瀬の上半身に身に着けるものは青いブラのみになった。

 ブラを外せばようやく生おっぱいと対面になる。

 桐山は手を震わせながらブラのホックを外そうとする。

 

(あ、ありゃ? 外れないぞ?)

 

 早くブラを外して生のおっぱいを揉みたい。

 そんな焦りと、経験の無さが融合してしまい、桐山はブラを外せないでいた。

 

(桐山くん焦ってる。ちょっと可愛いかも)

 

 同級生の男子が必死に自分のブラを外そうとしている。

 そんな姿を見たおかげか、一之瀬は少しだけ心に余裕を持つことができた。

 

「桐山くん、自分で外すから大丈夫だよ」

「……はい」

 

 うなだれる桐山をよそ目に、ブラのホックを外した一之瀬は、自分の身体を抱きしめるように腕で豊満な乳房を抑えた。

 

(や、やっぱり恥ずかしいよ……)

 

 これから桐山におっぱいを好き放題弄られてしまう。

 一之瀬に再び羞恥心が襲いかかった。

 

「一之瀬さん、手退かしてくれる?」

「……はい」

 

 一之瀬が素直に従い手を退かすと、憎々しいまでに大きく熟した乳房があらわになる。

 

「綺麗だ……」

「や、やだ……。恥ずかしいよ……」

「そ、それじゃ……」

 

 桐山は鼻息を荒くしながら一之瀬のおっぱいを両手で包んだ。

 

(や、柔らけええええっ! 一之瀬さんのおっぱいってこんな柔らかいのかよ!)

 

 妄想で何度も一之瀬のおっぱいを揉んだ桐山はあまりの柔らかさに歓喜した。

 

「んっ、んっ……ああっ……」

 

 桐山は胸の柔らかさを堪能するかのように、寄せたり上げたりを繰り返しながら胸を絶え間なく変形させた。

 

(桐山くん、おっぱいに夢中になってる……)

 

 桐山は興奮しきっており、一之瀬の豊満な乳房を熱心に捏ね回し続ける。

 

(乳首がどんどん硬くなってるよぉ……)

 

 桐山に胸を揉まれるたびに、乳首の硬さが増していく。

  

(き、桐山くんに揉まれてるからこんなに硬くなってるのかな?)

 

 一人でしたときは乳首がここまで硬くなることはなかった。

 一之瀬は桐山に自分の身体が改造されているような感覚に陥る。

 

「一之瀬さん、乳首が硬くなってるね」

「あぁぁんっ」

 

 乳首が勃っていることに気付いた桐山は、二つの突起物を摘まんだ。

 

(や、やぁ……気づかれちゃったぁ……)

 

 いやらしいまでに勃起した乳首を指摘された一之瀬はどうしようもなく羞恥心を掻き立てられてしまう。

 

「あっ……んぁっ……やぁ……」

 

 桐山は乳首を中心に触りだす。

 くにくに、くにくに、と指の腹で両方の乳首を弄っていく。

 

「一之瀬さん、感じてくれてるんだ?」

 

 徐々に熱を帯びていく一之瀬の喘ぎに気をよくした桐山は言葉で責め立てる。

 

「乳首……あぁっ……そんなに……強くしたら……だめぇ……」

「でもどんどん硬くなってるよ?」

 

 桐山はその手の動きを止めることをしない。

 

「あ、いやぁっ、はぁぁっ……や、はぁぁんっ」

 

 一之瀬は快感から必死に目を背けるのだが、唇からは隠しきれない喘ぎが漏れてしまう。

 

(一之瀬さん、おっぱいだけでこんな感じるんだ)

 

 外側から内側に向けて乳肉を揉みこんでブルブルと揺らしたり、指を深く何度も食い込ませたり、下から支えるように重量感を楽しみ、たゆんたゆんと振動させる。

 

「あぅっ、ああっ、はぁっ……!」

「一之瀬さん、気持ちいい?」

「や、やぁ……言わないでぇっ……」

 

 耳元で囁かれ、一之瀬はどんどんおかしな気分になっていった。

 

(気持ちいい……。気持ちいいよぉ……)

 

 胸を揉みまくられ、硬く硬く勃起した乳首は、一之瀬に興奮状態を自覚させていく。

 桐山は、そんな状態の胸をまだ揉み倒そうというのだから、一之瀬はもうたまらない。

 

(あそこも濡れてきてる……)

 

 絶え間なく続く快感によって、一之瀬は恥部をジュンと濡らしていた。

 

(一之瀬さんがエロイ顔になってる!?)

 

 乳首を硬くされ、あそこも濡らされた一之瀬の顔は蕩けていた。

 蕩け顔の一之瀬に、桐山は気をよくしてさらに胸を揉み搾る。

 

「はうぅぅ……うあっ……あうぁっ……」

 

 胸の乳輪周辺の極めて敏感な部分を指先で何度も揉みつぶされると、一之瀬は頭を上下に揺らして身悶えた。

 

「ひやぁぁあっ! お、おっぱい……だめぇ……あぁっ……!」

「だめじゃないでしょ。こんな感じてくれてるんだし」

「ま、待って! わたし、もう……ああっ、ひいぁっ!」

 

 堪えがたい性感の波に翻弄される一之瀬。

 

「あんっ……もうだめ、もうだめ……っ!」

 

 左右の膝がくっつき、じっとしてられないかのように擦れ合う。

 桐山は容赦なく胸を責め続ける。

 乳首をビンビンに勃起させるほど興奮している一之瀬は、胸を揉み込まれるたびに頭が痺れるような快感を覚えていた。

 

(一之瀬さん、もしかしてイっちゃうのか?)

 

 桐山は一之瀬のおっぱいに夢中になって責め立てているだけだ。ちなみに痛みを与えないよう注意は払っている。

 そもそも童貞の桐山に女の子を絶頂させるテクがあるわけではない。

 それなのに一之瀬は絶頂に達そうとしている。

 

(試しに思いっきり揉んでみるか)

 

 桐山が一之瀬のおっぱいをぎゅっと鷲掴みして乱暴に揉んだと同時だった。

 

「もう、おっぱい、だめえええぇぇぇっ!」

 

 一之瀬はついに堪えきれず絶頂してしまった。

 

(う、嘘だろ……?)

 

 一之瀬を胸だけで絶頂させてしまったことに動揺する桐山。

 まともに座れなくなったのか、一之瀬は桐山にもたれかかっている。

 

「い、一之瀬さん、大丈夫?」

 

 絶頂の中で感に脳を揺さぶられている一之瀬に桐山の声は届かなかった。

 

(イかされちゃった……。おっぱいだけで……私……)

 

 一之瀬はセックスをすれば絶頂させられるだろうとは思っていた。

 だがおっぱいだけで絶頂させられたのは予想外だった。

 一人でしたときは胸だけで絶頂したことなどなかった。

 恥部を指で弄ったり、枕やクッションを擦り付けたりして、ようやく絶頂していた。

 それなのに、桐山に胸を揉まれ、乳首を摘まれただけで絶頂してしまった。

 

(私ってこんなエッチだったの……?)

 

 違う。一之瀬はすぐに心の中で否定した。

 

(相手が桐山くんだからだよね……。あなただから私はこんなに……)

 

 淫らになってしまった。

 一之瀬は俯いていた顔をあげ、これから処女を捧げる相手を熱を帯びた目で見つめる。

 

「桐山くん……」

 

 一之瀬のショーツには大きな染みができていた。




次回は本番です!


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3話 一之瀬帆波とセックス

日間ランキング1位でした!
ありがとうございます!


(お、俺ってテクニシャンだったのか!?)

 

 桐山は盛大に勘違いをしていた。

 もちろん相手が桐山だから一之瀬がおっぱいだけで絶頂したことは事実である。

 だが、一番の理由は一之瀬は乳首が敏感だったからだ。

 断じて桐山のテクニックにイかされたわけではない。

 

「桐山くん……」

 

 絶頂したばかりの一之瀬が桐山を潤んだ瞳で見つめる。

 

「い、一之瀬さん……!」

「きゃっ」

 

 変に自信がついてしまった桐山は一之瀬を押し倒してしまう。

 

(そんなもの欲しそうな目で見つめてくるなんて)

 

 一之瀬が自分の肉棒を欲しがっている。

 そう思った桐山は、押し倒した一之瀬を両足を広げさせた。

 

(い、いやぁ……染みだらけの下着見られちゃう……)

 

 スカートを捲り上げられ、染みだらけの下着があらわになる。

 

「すげぇ濡れてる……」

「や、やだぁ……」

 

 桐山が初めて見た一之瀬のショーツは役割を全く果たしていなかった。

 経験のない桐山でもわかるほど一之瀬のあそこはどうしようもないほどに濡れていた。

 

「一之瀬さんって胸を弄られただけでこんなに濡れるんだ。エッチだね」

「ち、ちがっ……私はエッチじゃ……んふぅっ!」

 

 桐山の指先が下着の上から、ゆっくりと割れ目を撫で上げた。

 

「だ、だめぇ……下着が汚れちゃう……」

「もう汚れてるじゃん」

 

 桐山の指はゆっくりと割れ目をなぞるように前後に動いている。動きにあわせて一之瀬の下半身がゾクゾクする。

 

「んぁっ、あぁあっ、やぁ……」

 

 湿った下着がはりついていて直接触ってるよりやらしい感じがしてしまう。

 

(桐山くんにあそこを弄られてるよぉ……)

 

 女の子にとって一番デリケートな部分が同級生に弄られている。

 一之瀬は頭が痺れてきて、アソコの奥がじんじんとする。

 

(もっと一之瀬さんのまんこを触りたい!)

 

 桐山の手のひらが下着に触れる。

 

「や、やんっ」

 

 一之瀬は驚いて足を閉じようとしたが、あっというまに股のところに手が滑り込み、手のひらを密着させるようにして揉んできた。

 桐山は、お尻の穴からクリトリスのあるところまで、パンティの上から何度も何度もなぞるようにしてくる。

 布地が割れ目にそってぴったりとくっつき、クリトリスのところで盛り上がるのを一之瀬自身でもわかってしまう。

 

「んんっ……あっ……んっ……」

 

 絶頂したばかりなのにあそこを乱暴に弄られている。

 

(い、イったばかりなのに気持ちいいのが止まらない……)

 

 緊張による汗と、愛液が一緒になって一之瀬の体中から溢れてくる。

 

「あっ、んぅっ、ああっ!」

 

 割れ目をなぞられ、一之瀬の下着の染みがどんどん広がっていく。

 

(そろそろ生で弄りたい……!)

 

 下着越しはもう十分に弄った。

 

「一之瀬さん、脱がすよ」

「……はい」

 

 直接弄ってもらえばもっと気持ちよくしてくれる。

 そう思った一之瀬に断る理由はなかった。

 

(こ、これが一之瀬さんのまんこ!?)

 

 一之瀬のあそこは愛液が溢れるほど濡れており、はしたなくひくついていた。

 

(うぁ……桐山くんにおまんこ見られてる!)

 

 女の子の一番大事な部分を見られている。

 しかも膝は曲げられ、両脚は左右に広げられている。

 

(これって正常位だよね? なのにこんな恥ずかしい恰好させられちゃうの?)

 

 カエルみたいな格好をさせられた一之瀬は羞恥心でいっぱいだった。

 

(は、鼻血が出そうだ……。あの一之瀬さんのまんこが丸見えなんて……)

 

 憧れの少女が性器を丸出しにしている。

 桐山の肉棒が暴発寸前だった。

 

(我慢しないと。もう少し一之瀬さんのこの姿を)

 

 一之瀬のまんこなんてこれから見れることはないだろう。

 そう思った桐山は、一之瀬の性器鑑賞を続行することにした。

 

「マン汁がどんどん溢れてるね」

「い、言わないで……」

「おまんこの穴もひくついてる」

「う、うぁ……」

 

 羞恥心でいっぱいなのに言葉責めをされた一之瀬の両目に涙が浮かぶ。

 

「い、虐めないでよ……。恥ずかしいのに……」

「虐めてないよ。俺は事実を言ってるだけなんだから」

「うぅ……」

「ここも乳首みたいに勃ってるね」

 

 桐山の指先が、一之瀬の大きくなったクリトリスを上から下へとすばやく触り始めた。

 

「いやぁ……ああっ……!」

 

 一之瀬のあそこにもぐりこんだ指は、自分でするのとは比べ物にならない速さで、的確に擦りあげてくる。

 

「あぁっ、やぁっ、すごい気持ちいい……!」

 

 桐山の手は、まるでどこが気持ちいいのか知り尽くしているかのように、クリトリスを弄る。

 愛液で粘りが出た指で、はちきれそうなクリトリスに吸いつき、離れてを繰り返す。

 

「ちょっ、だめ……あっ、あっ!」

 

 桐山の指の動きが早くなった。今度は指先で揉むように弄ってくる。クリトリスが確実に刺激されている。

 

(マジで一之瀬さんエロすぎだろ!)

 

 クリトリスを刺激するたびに、一之瀬は甘くて淫らな声をあげてしまう。

 桐山は、そんな一之瀬の声をもっと聴きたくて、夢中でクリトリスを弄り続ける。

 

「あひぃっ! ああっ! イっちゃう! イっちゃう!」

 

 一之瀬は絶頂に近づき、声が大きくなる。桐山の指の動きがいっそう激しくなる。

 

「も、もうだめぇ……んんっ、あぁ……」

 

 ところが絶頂する直前に、指の動きが止まった。

 

「な、なん……」

 

 一之瀬が高まっていた気持ちが急速に冷やされたような気持ちで我に返ると、今度は陰毛やひだを触れられる。

 

「一之瀬さん、また気持ちよくしてあげるからね」

 

 もう十分気持ちいい、と一之瀬は告げようとした。

 けれどもっと気持ちよくしてくれるなら、と一之瀬も欲が出てしまう。

 

「あぁぁんっ! あはぁっ! んはぁぁっ!」

 

 一之瀬のあそこが二本の指で広げられ、愛液でぬるぬるしたクリトリスを、真ん中の指で弾かれる。

 

「ふぁぁっ! こ、こんなの……やばいって……」

「次はここだね」

「ふぅぁぁ!?」

 

 一本の指が、ぬるりと、ごく自然に一之瀬の膣内に入ってきた。

 指は中で細かく震えるような動きをして、一之瀬の膣壁を刺激していく。

 

(あぁ……桐山くんに膣内を弄られてるよぉ……)

 

 興奮した一之瀬の腰は、いつの間にか少し動いていた。

 中に差し入れられた指は、ゆっくりと内側を掻き回すようにぬるぬるした感触を味わっている。

 そして、指がいったん抜かれると、今度はクリトリスを擦りあげてくる。

 ぱんぱんになった一之瀬のクリトリスを、愛液がたっぷり絡みついた指で、くるくると回すようにされる。

 

「あっ、ぁっぁっ! だめぇ、もうイクッ! もうイッちゃう!」

「いいよ、イって!」

 

 クリトリスはまた、指の腹で叩くような愛撫に変わる。

 一之瀬の足がガクガクと震え、クリトリスの辺りが収縮し、どきんどきんと脈を打つ。

 

「ああっ! だめ、だめっ! ん~~~~~~っ!!」

 

 その瞬間、一之瀬の乳首とクリトリスが強く摘まれた。

 頭の中が真っ白になり、一之瀬は何もかも忘れて、絶頂してしまった。

 

「イったね?」

 

 桐山の問いかけにも絶頂感に浸る一之瀬は答えられないでいる。

 

「次は俺も気持ちよくなりたいんだけど」

「ま、待って……イったばかりだから少し休ませて……」

 

 こんな状態で挿入されたら壊れてしまう。

 一之瀬は本気でそう思った。

 なぜなら一之瀬は気づいていたからだ。

 桐山の股間の部分がパンパンにふくらんでテント張っていることに。

 

「わかったよ」

 

 がっつきすぎては引かれると思った桐山は素直に言うことを聞くことにした。

 

(あぁ……あそこ、熱いままだよ……)

 

 一之瀬の絶頂感は落ち着いてきたが、あそこの中は激しくうずうずしたままだ。

 はしたなく太ももにまで愛液が溢れており、肉棒を欲しがっているのは明らかだった。

 

(桐山くんのおちんちんも凄いことになってる)

 

 桐山のぎちぎちになった先端部はもう我慢汁でビショビショ状態だ。

 

「……もういいよ」

「いいの?」

「うん。入れていいよ」

「わ、わかった!」

 

 一之瀬にそう言われ、桐山はゆっくりとズボンとトランクスを脱いでいく。

 

(桐山くんのおちんちんが私のおまんこを欲しがっている。私のおまんこも桐山くんのおちんちんを欲しがっている)

 

 一之瀬はお互いの性器が磁石のように引き寄せられる感じがした。

 うっとりとした表情で桐山の股間を見つめていた一之瀬だったが、すぐに恐怖で顔が引きつってしまう。

 

「あっ、いぁっ……」

 

 桐山の凶悪なまでの巨根がベールを脱いだ。

 一之瀬が自身が巨乳であることを自覚していたように、桐山も自身が巨根であることを自覚していた。

 きっかけは中学3年時の修学旅行でお風呂に入った時だ。

 いつの間にかあそこの大きさを比べる流れになり、桐山は圧倒的な大きさで同級生の男子どもをひれ伏せさせた。

 そして彼には二つ名がついた。

 

 『キング』

 

 彼は一晩で平民から王様に成りあがった。

 

(お、大きい。大きすぎるよ……。こんなのが私の中に入るの……?)

 

 一之瀬は、太く猛々しくそびえ、ビクンビクンと脈打っている勃起ちんぽから目が離せないでいる。

 

(一之瀬さんが俺のちんぽに見惚れている!?)

 

 またもや桐山は勘違いをしてしまった。

 一之瀬はあまりの恐怖で目も動かせないでいるだけだ。

 

(裂けちゃう……。こんな大きなおちんちんを入れられたら私のあそこが裂けちゃうっ……!)

 

 一之瀬は、桐山の凶器ともいえる肉棒で貫かれる自分を想像して、命の危険を感じてしまう。

 

(ど、どうしよう……。ここまで来たら桐山くんも止まらないよね……)

 

 お互いの性器を晒しあっている状態だ。

 ここでお預けしたら桐山があまりにも可哀そうだ。

 身の危険を感じているのにもかかわらず、相手を思いやる一之瀬はどこまでも善人だった。

 

(お口なら納得してくれるかな? でもあんな大きいの入らないよね?)

 

 一之瀬の予想は合っていた。

 彼女の小さな口では、肉棒の半分しか入らないだろう。

 それでも手や胸を使ったりして射精させることも出来たが、処女の彼女にそこまで考えられる余裕も知識もなかった。

 

(もう入れていいよな?)

 

 一之瀬がいろいろと考えてるうちに、桐山の肉棒は一之瀬の愛液と我慢汁が混ざりあい、ヌチュヌチュと入り口を探していた。

 

「一之瀬さん、入れるよ!」

「…………ぇ?」

 

 一之瀬が聞き返そうとした瞬間、ヌルリとした感触と同時に、ぺニスの先端部が中に入ってきた。

 

「あぁぁっ、だ、だめっ!」

「今さら何を言ってるの」

「あ、あっ……ひぃっ!?」

 

 一之瀬の抵抗もむなしく、桐山の巨根が処女まんこを無理やり押し広げていく。

 

(い、いたい……痛いよぉぉぉぉぉぉ!)

 

 あまりの激痛と苦しさで一之瀬は声を出せずにいた。

 

(裂ける! 絶対裂けちゃう!)

 

 一之瀬が恐る恐る覗くとまんこはこれ以上広がらないほどに開いているのに、まだ先っぽしか入っていないのが見えた。

 

「あ―――か、はっ……!」

 

 ゆっくりと肉棒が膣内に入っていく。

 一之瀬は膣壁をずたずたにされる感覚、自分の中が押し広げられる圧迫感に襲われていた。

 

(一之瀬さんのあそこが締め付けが凄い!)

 

 桐山にとって生まれて初めての膣肉の感触は、精液が絞り取られるほどキツイ締め付けだった。

 

「き、桐山く……お願ぃ……待っ……」

 

 早く奥まで挿入したい。

 一之瀬の膣内すべてを肉棒で埋め尽くしたい。

 そんな欲望に駆られた桐山に、一之瀬のか細い声は届かなかった。

 

「入れるよ!」

 

 強い膣肉の反発に抗いながら、勢いよく腰を前に突き出した瞬間だった。

 

「くぅううううううううっ!」

 

 処女膜を突き破られた痛みで、一之瀬が大きな悲鳴をあげた。

 

「………………え?」

「ぎぃぅっ!」

 

 一之瀬は響いた声が自分の口から出たものだと一瞬わからなかった。

 股間から脳にまで槍で貫かれた。冗談ではなく、そう思った。

 

「い、いだい……いだいよぉ……」

「い、一之瀬さん……?」

 

 激痛で泣き崩れる一之瀬を見下ろして、桐山の血の気が引いていく。

 

(なんでそんな痛がってるんだ? だって一之瀬さんは……)

 

 桐山は一之瀬を――――経験済だと思っていた。

 異性との交際経験がない一之瀬を非処女だと勘違いしていたのだ。

 だがそれも仕方ないだろう。

 一之瀬は秘密を守る対価として身体を差し出した。

 避妊具を購入しようとした桐山に生でするよう提言した。

 これで一之瀬を経験済だと思わないほうが難しいだろう。

 

「っ……」

 

 桐山はわずかに身を引いて結合部に視線を落とす。彼女の膣内に潜り込んでいる剛直には、処女の証である赤い血が付着していた。

 

「一之瀬さん……初めてだったの?」

 

 桐山の問いに、一之瀬は両手で涙をぬぐいながら頷いた。

 

「な、なんで……」

 

 桐山は頭の中が真っ白になった。

 こんな卑劣な手段で、彼女の初めてを奪ってしまった。

 大好きな人を泣かせてしまった。

 これ以上にないほどの罪悪感に苛まれる。

 

「ご、ごめん……」

 

 今の桐山には謝ることしかできなかった。

 もちろんそれで許されるはずがないのはわかっていた。

 

「あ、謝らなくていいよ……。言ってなかった私が悪いんだから……」

 

 目を腫らした一之瀬が微笑みかける。

 

「でも……」

「いいの。処女なのに桐山くんの交換条件を受け入れたのは私なんだから」

 

 一之瀬は両手を桐山の頬に添えて続けて言った。

 

「だから気にしないで」

 

 ほんの一瞬、桐山は一之瀬を聖母に見えてしまった。

 それほどまでに強烈な母性を感じたのだ。

 

「……いいの?」

「いいよ。それより痛みが引いたら……続きしよ?」

「最後までするの?」

「もちろんだよ。桐山くんは最後までしたくないの……?」

「したい。したいに決まってる」

「ならしようよ。ここでやめられたら私も余計に傷つくし」

 

 桐山と一之瀬は繋がっている状態だ。

 ここで止めてしまえば、一之瀬は激痛しか残らなくなる。

 おっぱいやおまんこを指で弄られように、肉棒でも気持ちよくなりたい。

 痛みが若干引いたため、一之瀬の欲求は再び高まっていた。

 

「一之瀬さん、暫くこのままでいればいい?」

「うん。お願いします」

 

 それからしばらく、膣内にズップリと挿れた初めてのペニスを馴染ませるために、二人は見つめあいながら時間を過ごした。

 

「もう大丈夫だよ」

「いいの?」

「うん。動いて」

「わかった」

 

 一之瀬の要望に応えるべく、ゆっくりと腰を動かしペニスをピストンさせ始める。

 

「ふぅっ! あん!」

 

 腰を引くときに、辛そうな声が聞こえてきた。

 

「痛くない? 大丈夫?」

「だ、大丈夫だよ……」

 

 一之瀬は可愛らしい声で応答する。

 

(まだ痛いんだろうな。ゆっくり動かそう)

 

 ここで初めて桐山は相手を思いやってセックスすることを意識した。

 

「あっ、あっ、あんっ」

 

 正常位のまま、ゆっくりピストンを繰り返していると、処女まんこのほうもだいぶペニスに馴染んできたようで、少し固めだった膣壁も滑らかになり、喘ぐ声にも気持ちよさが含まれているように感じられてきた。

 

(痛いのと気持ちいいのがぁ……)

 

 一之瀬は痛みと快感に交互に与えられ、よくわからない感覚に陥っていた。

 

(すげぇ気持ちいい……)

 

 桐山はキュンキュンと締まるアソコを味わっていた。

 

「あぁぁんっ、んぁっ、桐山くんっ、はぁんっ」

 

 お腹の中いっぱいに満ちた肉棒がビクンッビクンッと跳ねる度に痛みと快感が脳に伝わる。

 時間が経つにつれ、快感が増していった。

 

「んんっ……あっ……あぁっ……」

 

 気付けば一之瀬は、腰を動かしていた。

 

「一之瀬さん、気持ちいいの?」

「気持ちいい…いいっ! 桐山くんは……?」

「俺も気持ちいいよ」

 

 気付けば二人は生殖器同士を擦り合わせるセックスの気持ちよさにはまっていた。

 

(あぁぁぁ、桐山くんのおちんちん、気持ちぃぃよぉ……)

 

 激痛に耐えてよかった。

 一之瀬は痛みの向こう側にある快楽に辿り着いたことに歓喜していた。

 

「これはどう?」

「ああん! 気持ちいいっ……気持ちいいっ……!」

 

 桐山が少し調子づいてペニスを処女喪失したばかりの膣奥まで押し込め、さっきよりも強く速くピストンをすると、一之瀬は本気で気持ちよさそうな声をあげた。

 

「あぁぁんっ! やぁっ、んぁっ!」

 

 二人の結合部分が立てる卑猥な音が部屋中に響き渡る。

 桐山が動く度、それに呼応するように一之瀬のアソコも桐山に絡みつく。

 それは桐山にとってもこの上ない快感を与えた。

 

「やぁっ、んっ……もぅ……だめぇっ……んぁっ……!」

 

 絶頂が近づいた一之瀬は思わずぎゅっと抱きしめる。

 脚を桐山の腰に回し、ぎゅっと引き寄せる。ゴリッゴリっと膣内がチンポにかき回される。

 

「すっ、凄いぃぃ……き、気持ちぃぃ……あぁぁぁ……!」

 

 一掻きごとに脳が蕩けるような快感を生み出される。

 

「ひうっ! んぁっ! んひぃいいっ!」

 

 チンポの先がお腹の奥に突き刺さるとお腹の奥の女自身がチンポにしゃぶり付いているのがわかる。

 襞の一つ一つが逆立ち、チンポを迎え入れ、そして逃げ出さないように絡みついていく。

 

(俺もイきそうだ……!)

 

 ギュッと膣が収斂し、チンポの奥の子種を搾りとろうとする。

 まだ射精したくない。

 もっと一之瀬の膣内を味わっていたい。

 そう思った桐山は、少しでも膣内から気を紛らわそうと思い、ぐいっと乱暴に胸を鷲掴みにした。

 

「んあああああんっ!」

 

 だがそれは逆効果だった。

 快楽に身を委ねている一之瀬にとっては、痛みすらも快感だった。

 

(あぁ……おっぱい、乱暴に揉まれてる……変な形にされちゃってるよぉぉっ!)

 

 桐山によって歪んだ乳房を見下ろして、より興奮する一之瀬。

 

(も、もう限界だぁ……!)

 

 射精感が一気に高まっていく。

 

「一之瀬さん、出すよ……!」

「うん! 私もイッちゃうから……、イッちゃう……いあぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 一之瀬は首に手を回しぎゅっと抱きしめる。胸が桐山の胸板で潰れ、乳首が擦れて絶頂する。

 マンコがきゅっと収縮して、チンポを握りつぶすと同時に、爆発した。

 一之瀬の中に桐山の熱いモノが広がった。

 射精の勢いは強くドクンドクンっと、震動しながら、膣内の奥深くにペニスを突き入れたまま、思いっきり精液を注ぎこむ。

 

「イクっ、イッちゃうっ! ああぁぁぁぁああっ!」

 

 一之瀬の絶叫が部屋中に満ちる。

 全身で桐山の肉体にしがみつき、快感に身体を任せる。

 

(射精が止まらねえ……!)

 

 激しい熱さが一之瀬の子宮に溜まっていく。

 

(桐山くんの熱いのが私の中にぃ……。嬉しい、嬉しいよぉ……)

 

 一之瀬はお腹の中から幸せが伝わってくる気がした。

 

「抜くね」

「……うん」

 

 少しだけ切なそうに一之瀬が答えた。

 

「あんっ」

 

 ぺニスが引き出されると、一之瀬の膣口はすぐに収縮していったが、完全には閉じず、小さく口を開けたまま、愛液と精液の混じった液体をとろとろと垂れ流していた。

 

「すごい気持ちよかったよ、一之瀬さん」

「わ、私も気持ちよかった」

 

 絶頂してから十分近く経ったが、いまだに一之瀬の身体は痙攣していた。

 それほどまでに桐山とのセックスは、彼女にとって強烈なものだった。

 

「後片付けは俺がするからシャワー浴びてきたら?」

 

 桐山の提案は嬉しかった。

 いつだって相手を気遣ってくれる桐山の優しさを一之瀬は感じた。

 

「ありがとう。でもまだ身体が言うことを聞かなくて……。だから桐山くんからどうぞ」

 

 嘘だった。

 確かに身体は痙攣しているが、動かせないほどではない。

 

 一之瀬は浸りたかったのだ。

 

 桐山の肉棒で貫かれた痛みと快感に。

 桐山の精液で満たされている子宮を。

 桐山によって性の悦びを知った身体を。

 

 その余韻をシャワーなどで洗い流したくなかった。

 

「……わかった。それじゃ先に頂くね」

「うん」

 

 浴室に向かう桐山の背中に、一之瀬は聞こえないほどの声量で呟いた。

 

「桐山くん、ごめんね」




発情ヒロインの方も更新したのでよろしくです!


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4話 一之瀬帆波のオナニー

今回は一之瀬が自分を慰める回です!


 桐山と一之瀬が身体を重ねてから三日が過ぎた。

 好きな人に童貞を捧げることができた桐山だったが、あれから一之瀬とは挨拶程度しか話していない。

 理由は二つある。

 一つはこれ以上一之瀬を抱くつもりはなかったからだ。

 冗談が通じなかったとは言え、脅して彼女の初めてを奪ってしまった。

 一之瀬本人に許されたが、善人である桐山は罪悪感がぬぐい切れていなかった。

 あれは一生に一度の幸せな出来事。

 桐山は自分にそう言い聞かせ、彼女が幸せな学校生活を送れるよう祈ることにした。

 もう一つは性的な理由だ。

 一之瀬を見ると、どうしてもセックスで乱れ狂った姿を思い出し、股間が膨張してしまうためだ。

 あの日から桐山は毎晩一之瀬のエッチな姿を思い出してオナニーをしている。

 それなのに学校で本人に会うと、再び劣情してしまう。

 一之瀬帆波という特上の女を抱いた桐山は性欲旺盛になってしまったのだ。

 

「桐山、元気ないじゃん。便秘か?」

「なんでそうなるんだよ」

 

 デリカシーがない発言で気遣ったのはクラスメイトの柴田だった。

 こんな下らないボケをかますくせに、女子からは人気がある。

 やはり男は顔なんだと桐山は思い知らされた。

 

「それより午後から水泳の授業だな!」

「四月から水泳とかだるいんだけど」

 

 高度育成高等学校は温水プールがあるため、春から水泳の授業が行われる。

 

「そんなこと言うなよ。女子の水着姿が見れるんだぞ」

「女子ねえ」

 

 1年B組に限らず、この学校の女子のレベルは相当高い。

 柴田によると、特に人気があるのはA組の坂柳有栖、B組の一之瀬帆波、C組の椎名ひより、D組の櫛田桔梗らしい。

 一之瀬しか興味がない桐山はほかの女子の顔が全くわからなかった。

 

(一之瀬さんの水着姿見たらまた股間が爆発しそうだ)

 

 授業中に勃起したら笑いものにされるだろう。

 それどころか女子たちから軽蔑されてしまう。

 青春を謳歌したい桐山にとってそれは絶対に避けなければならない。

 

(水泳の授業中に一之瀬さんを見ないことにしよう)

 

 はちきれんばかりの巨乳の持ち主である一之瀬がスクール水着を着たらどうなるか、彼女の全裸を見たことがある桐山は容易に想像ができた。

 

「ま、それは楽しみかもな」

「だろ!」

「でもあんま大声で言うなよ。女子に引かれるから」

「わかってるって!」

 

 本当にわかってるのか、と疑うくらいのボリュームで喋る柴田だった。

 

 そしてクラスの男子たちが待ちに待った水泳の時間になった。

 男子は全員参加、女子は15人が参加し、残りの5人は見学だった。

 

(心頭滅却! 心頭滅却! 心頭滅却! 心頭滅却!)

 

 四字熟語を心で唱えながら、桐山は水泳の授業に挑んでいた。

 目的はもちろん股間を膨張させないためだ。

 プールでは一之瀬を見ることはしない。

 そう心に決めていた桐山だったが、彼女がプールサイドに現れると、すぐにその覚悟は崩れ去った。

 

 スクール水着と巨乳。まったくもって正反対の性質を持つ2つの要素であるが、この組み合わせは代々語り継がれてきた黄金の錬金術である。

 その錬金術の申し子とも呼べる人物が一之瀬帆波だった。

 

「温水プールって私初めてだよ」

 

 無邪気に笑みを浮かべる一之瀬だが、スクール水着を着ているため、妖艶な身体のラインが浮き彫りになっている。

 押しつぶされたおっぱいは、スク水の中でもしっかりと主張して美しいカーブを生み出しており、安産型ないい骨盤をしたむっちりな大きなお尻は、思わず手が伸ばしてしまいそうなほどの綺麗な丸みを帯びている。

 つまり一之瀬は、男子どもの性欲を掻き立てるエロい身体を晒していた。

 

(神崎以外の男子どもは駄目だったか)

 

 桐山と神崎以外の男子は前かがみになっていた。

 中には誤魔化そうと裸足なのに「靴ひもが……」と言うお馬鹿な生徒もいた。

 

(あう……桐山くんに見られてる……)

 

 男子たちを悩殺した一之瀬だったが、自身も桐山の視線で身体を火照らせていた。

 

(そんな見られたら感じちゃう……)

 

 どうしてもあの日の出来事を思い出してしまう。

 人生で最も痛くて、最も気持ちよかった、桐山とのセックスを。

 

(駄目……こんなところで乳首が勃ったら、エッチな子だって思われちゃう……)

 

 桐山と同じように一之瀬も勃起しないよう気をつけていた。

 

(桐山くん、あんなに私のこと見てくれるなら……今日は連絡してくれるかな?)

 

 桐山に処女を捧げた日。一之瀬は桐山と連絡先を交換していた。

 抱きたくなったら連絡してほしい、と桐山に告げたが、あれから一度も連絡は来ていない。

 一之瀬は、桐山が今後自分を抱くつもりがないことを知らない。

 その理由は彼女を想ってのことだったが、一之瀬は逆の理由を考えていた。

 

(それともやっぱり来ないかも……犯罪者の私なんて一度抱けば十分なのかな……)

 

 桐山にとって自分は一度抱けば用済みなのだろうか。

 やはり犯罪者だからこれ以上は関わりたくないのかもしれない。

 それともセックスが下手だったから、連絡をしてくれないのかもしれない。

 

(もう桐山くんとエッチできないのかな……)

 

 そう考えただけで、泣きそうになってしまう。

 密かに楽しみにしていた水泳の授業は、身が入らないまま終わってしまった。

 

 

☆☆☆

 

 

 その日の夜。結局、桐山から一之瀬に連絡が来ることはなかった。

 

(なんで……あんなに私を見てくれたのに……)

 

 プールの授業で桐山から熱い視線を感じた。

 明らかに自分に欲情している熱のこもった視線だった。

 だから期待した。

 今日こそは桐山に抱かれると。

 だが日付が変わっても桐山から連絡が来ることはなかった。

 

「ひどい……ひどいよ……」

 

 風呂上がり、バスタオル一枚で、はだけている一之瀬はベッドに寝転がって、嘆いていた。

 

「私をこんなエッチな身体にしたのに……」

 

 桐山との情事を思い出すだけで乳首が勃ってしまい、下着を濡らしてしまう。

 すでに一之瀬は学校で二度下着を濡らしてしまっている。

 

「ぅ、んうっ……お風呂から上がったばかりなのに……」

 

 ジリジリとしたむず痒さみたいな感触が、膣の奥からジワリと広がる。

 熱い汁が、割れ目の奥からトロリと糸を引いて、ゆっくりと足に伝わってきた。

 

(また今日もオナニーしちゃうんだ、私……)

 

 一之瀬は、桐山に抱かれてから毎日自分を慰めていた。

 桐山のたくましい肉棒を思い出し、さらに熱を帯びてくる。

 

 愛液ごと割れ目をかき分けて、湯気が立つほど熱を帯びた膣をまさぐる。

 

「はぁ、はぁっ……気持ちいい……」

 

 チリチリと焼けるような粘膜の疼きを感じながら、指先を這わせてみる。

 指の腹を強めに押し当て、ヒダもゆっくりと擦ってみる。

 

「ん……んふぅ……指、冷たい……。あっ、はっ、あぅうっ……」

 

 一之瀬は快感を覚えながら、いつものように膣全体を可愛がるように慰めた。

 ヒダの影から膣口の下に向けて、一文字に指を滑らせ、撫でてみる。

 

「あ、あぁ……桐山くん、私のおまんこ、こんなに濡れちゃってるよ……。私の淫乱おまんこ、濡れてるの……」

 

 愛液を指ですくい取ると、今度はヒダの合わせ目を狙った。

 指で摘んで揉んであげると、包皮に覆われたクリトリスが顔を出した。

 爪の先で軽く指を弾くと、無防備な陰核がわずかに震えた。

 

「んっ、んふぅっ! あ、ぁあ……もうヒクヒク動いてる……」

 

 そのまま触れるか触れないかのギリギリのところで軽く引っ掻き続けると、過敏な肉芽がムクムクと頭をもたげて膨れあがる。

 

「あぁぁんっ! んぁあっ……クリトリス、勃起してるっ……! 桐山くん、見てぇっ……!」

 

 クラスメイトの名を呼びながら、一之瀬は敏感なところを責める。

 快感が素早く下半身に走っていき、足の先まで突き抜けて、腿や足がこわばった。

 

「あぁあっ! ふぁあっ、きちゃう……イッちゃ――んくぅぅううぅぅぅっ!」

 

 根元から膣口に、電流のような痺れが走った。

 快感は子宮からお尻の穴にも駆け抜けて、一之瀬の淫らな身体をさらに火照らせた。

 

「んはぁっ、もっとだよ……桐山くんのおちんぽは、もっと気持ちよくしてくれた……」

 

 絶頂した一之瀬だったが、桐山とのセックスほどの快感は得られなかった。

 

「もっと、もっとっ……」

 

 気持ちよくなりたい、少しでも長く、桐山を想いながらエッチな気分に浸っていたい。

 一之瀬はかすれた息を吐いては、夢中になって、ぐしょぐしょに濡れた股間をまさぐる。

 

「あふぁっ……桐山くんがぁ……んんっ……抱いてくれないのが……悪いんだよ……」

 

 こんなにオナニー狂いになってしまったのは桐山が原因だ。

 一之瀬はそう自分に言い聞かせ、背徳感を感じながら、毎晩自分を慰めていた。

 

「桐山くん……桐山くん……おちんぽ、欲しいよぉ……」

 

 トロトロと内側から漏れ伝い、汗ばんだ股間に絡みつく愛液の甘酸っぱいニオイを吸い込みながら、自分のためだけに身体をまさぐり続ける。

 

「あぅっ……気持ちいい……あひぃっ!」

 

 ヒダの両方を摘まみ上げ、指を押し当て、左右に広げる。

 尿道にも指の腹を当てて、前後左右にこね回した。

 

「あふ、んふぅっ……クリ、勃起しまくってるの……桐山くぅん……」

 

 ぬかるむ膣を貪欲に抉り、突き込んでは、再び絶頂を味わおうと腰を揺らす。

 無意識に刺激に応え、酔いしれながら、涎を垂らして喘ぎ続ける。

 

(だ、大丈夫だよね……桐山くんならまた私を抱いてくれる……)

 

 快感が身体を駆け抜けるたびに、不安や恐れは快楽に塗り替えられた。

 粘膜をまさぐり、摘んでいるうちに、鼓動も激しくなっていた。

 

「んくっ、あうぅっ! あぁ、んぁっ……ここ、すごくいいっ……! もっと抉ってぇ……ふぁっ、んはぁあっ!」

 

 軽く胸のあたりを撫でつつ、膣に埋もれた指を曲げ、恥骨のそばを強く押す。

 手探りでスポットを探り当てて、より濃く熱い愛液を吐き出させた。

 

 精液を求めるおまんこが、桐山を欲しがるうごめき始める。

 入口から子宮口へと波を打ち、一之瀬の指に食らいつき、奥へと誘いこんでいた。

 

「はぁ、はぁっ、桐山くんのオチンポ欲しがってる……んぅ、あはぁっ……もっと弄らないと……ふぁあ、あっ……あふぅっ!」

 

 指の抜き差しの動きが速くなっていく。

 

「もっと激しくしないと……ぅあ、んくぅっ! こんなのじゃ満足できない……もっとぉ、もっと、激しく……ぁああっ!」

 

 桐山のチンポに突かれるのと同じくらい気持ちよくなりたい。

 性にどん欲になった一之瀬は、次第に激しい刺激を求めて、動きが乱暴になっていく。

 

「はぅうっ! くっ、んくぅっ! あぁ、ほしい、ほしいよぉ! 桐山くんのオチンポ……うぁ、んぁあっ! どろどろのおマンコ、めちゃくちゃに、かき回して欲しいよぉ……!」

 

 叶わぬ願いにフラストレーションを溜め、一之瀬は指を曲げたり、手首を捻って膣壁に叩きつけるように抉ったりしながら、責めを変えて欲情する膣口をかき乱す。

 

「あぁ……イキたい、イかせて……んぁあっ! もっと感じさせて……うぁっ!」

 

 桐山に抱かれたときは壊れそうなくらいあそこをめちゃくちゃにされた。

 一之瀬はそれを思い出し、捲れ上がったヒダを巻き込むようにして、愛液まみれの指で、乱暴に膣を犯した。

 

 絶頂間近で濃さを増し、糸を引く愛液を、泡が立つほどかき回す。

 ぬめりを帯びた指を、手を、小刻みに揺らしては、物欲しそうな粘膜を抉る。

 

「んぁああっ! あっ……あぁあああっ! だめ……きちゃう……く、くるっ……」

 

 一之瀬は限界近くに昇りつめているものを感じながら、火照り、蕩ける頭の中で、絶頂する瞬間を待ちわびていた。

 

「あぁあああっ! イクッ、イクゥウウウウッ!」

 

 待ちわびていた感触が、全身を包み込む。

 

「んはあっ、あっ、きちゃう! んあっ! ふぁああああああああああああっ!」

 

 さざめきのような強く激しい波が、身体の端々まで駆け抜けていった。

 

「ダメ、まだきちゃうっ……出ちゃうっ……ふぁっ、んあぁっ! 潮がぁっ……!」

 

 本能に身を任せ、押し寄せてくる快楽に浸る。

 充血しきったクリトリスも、膨れて艶めくヒダヒダも、何度も痺れ、波を打つ。

 震え、さざめく粘膜の振動が、漏れ出る潮をより遠くへ押し出した。

 

「あはぁっ、あっ、んぁああああっ!」

 

 心地よく酔いしれ、溺れて、力の限り喘ぎ続ける。

 身体の奥から沸き起こる快感を味わいながら、脚を、腰を何度も痙攣させていた。

 

「はぁあっ、はぁ……あぅ……」

 

 汗が引き、少しだけ冷静さを取り戻す。

 火照り、疼いた身体は痺れて、すぐにおさまりそうもない。

 

「桐山くん……早く……私を呼び出して……」

 

 一之瀬の激しい夜は続いていく。

 桐山に再び抱かれるまで、一之瀬は自分を慰め続ける。

 それほどまでに彼女は性に目覚めてしまっていた。




次回は一之瀬が誰かに嫉妬します!


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5話 一之瀬帆波の嫉妬

一之瀬が落ち込みます!


 放課後。桐山は図書室の本棚の前に立ち尽くしていた。

 

(何を読めばいいのかわからん……)

 

 桐山が図書室にいる理由は新しい趣味を見つけるためだ。

 一之瀬率いる1年B組はSシステムの仕組みに気付き始めており、ポイントを無駄遣いしないよう周知されていた。

 ポイントがかからない趣味を見つけようと桐山が思い付いたのが読書だった。

 

(漫画と絵本しか詳しくないんだよな)

 

 読書とは無縁の生活を送っており、作家も映画化された有名な人物しか知らない桐山にとって、数多くの中から一冊を選ぶのは難易度が高かった。

 

(とりあえずハリーポッターでも読もうかな)

 

 映画はすべて鑑賞しており、イメージしやすいと思い、桐山はハリーポッターと賢者の石を選択した。

 

(だ、だめだぁ……)

 

 30分後。早くも挫折した桐山はうなだれていた。

 有名作品だし、映像化もされているので、自分でも読めるだろう。

 そう思っていた桐山だったが、海外小説は彼にとってハードルが高かった。

 

「うーん」

 

 桐山がハリーポッターと賢者の石を本棚に戻し、再び頭を悩ませていると、「あの」と後ろから声をかけられた。

 掘り向くと、銀髪ロングの美少女が立っていた。

 

(か、可愛い!?)

 

 目の前に立っているのが、柴田が以前に言っていた美少女と評判の椎名ひよりなのだが、一之瀬しか興味がない桐山は彼女のことを知らなかった。

 

「な、なんでしょう?」

 

 なぜか敬語で応対する桐山。

 

「もしかして、借りる本を探しているのでしょうか?」

「そうだけど、あまり詳しくなくて何を読めばいいのかわからなくて……」

「そうですか!」

 

 無表情だった椎名の目に輝きのようなものが宿る。

 

「私でよろしければ教えましょうか?」

「え……?」

 

 突然の展開に困惑した桐山は、どう答えたものかと考えてしまう。

 

「あ、紹介が遅れました。私はCクラスの椎名ひよりと申します」

「えっと、Bクラスの桐山一馬です」

「桐山くんですね。……もしかして、ありがた迷惑だったでしょうか?」

 

 相手が男子だったら桐山は断っていたかもしれない。

 だが椎名ひよりは美少女だ。

 青春を謳歌したい桐山に断る余地はなかった。

 

「それじゃお願いしようかな」

「はい」

 

 椎名は凄く嬉しそうな顔をしてから目を細めた。

 

 それから桐山は素直に読書初心者であることを告げた。

 椎名は桐山に興味があるジャンルを訊き、何冊かみくつろった。

 どれも読書初心者にとっておすすめの読みやすい小説だった。

 

「Cクラスには小説を好む人がいなくて、話し相手がいないんです」

 

 受付で手続きを済ませた桐山は、椎名に誘われて雑談をしていた。

 

「確かにあのクラスって不良ばっかりだもんな」

「はい。国立の学校なので、最初は驚きました」

「まさか不良がいるとは思わないもんな」

 

 桐山はCクラスの生徒とは何度も廊下ですれ違っている。

 中には真面目そうな生徒もいるが、半数以上は不良やとても賢そうには見えない連中だった。

 

「椎名さんは大丈夫なの?」

「はい、特にいじめられたりはしていませんので」

「ならよかった」

「心配してくれたんですね。ありがとうございます」

「っ……」

 

 嬉しそうに手のひらを合わせ、椎名が笑う。

 

(か、かわええぇぇぇぇ! やっぱこの学校の女子はレベルが高い!)

 

 椎名ひよりは顔だけなら一之瀬に匹敵する美少女だ。

 そんな彼女に笑顔を向けられ、桐山はドキドキと動悸が早くなってしまう。

 

「椎名さんって小説詳しいんだね」

「いえ。私なんてまだまだです」

「謙遜しなくていいのに。俺なんか漫画しか詳しくないからな」

「漫画ですか?」

「うん」

「……あの、よかったら私におすすめの漫画を教えてもらえませんか?」

「漫画を?」

「はい。以前から興味がありまして、中学の時にクラスメイトの女子に教えてもらったのですが……」

「合わなかったんだ?」

「……はい」

 

 桐山は少女漫画を勧められたのだと推理した。

 先ほどまでの雑談で、椎名はミステリー小説が好きで、恋愛ものはあまり読まないと言っていた。

 つまり恋愛どろどろの少女漫画を勧められ、挫折したのだろうと桐山は推測した。

 

「わかった。小説を教えてもらった代わりに、おすすめの漫画を教えるよ」

「ありがとうございますっ」

「でも図書室に置いてないよね」

「はい。なのでレンタルショップで借りようかと思います」

「なるほど」

 

 敷地内のレンタルショップはDVDやCDはもちろん、コミックも充実している。

 有名作品なら間違いなく置いてあるだろうと思えるほど品揃えは豊富だ。

 

「よかったらこのまま付き合えって頂けますか?」

「いいよ」

 

 こうして思わぬ形で女子と外出することになった桐山であった。

 

 

☆☆☆

 

 

「桐山! お前いつ椎名ひよりと仲良くなったんだよ!?」

 

 翌朝。桐山が教室に入るとすぐに柴田が突っかかってきた。

 

「……何のことかな?」

「しらばっくれんな! お前らが仲良く二人で歩いてるのを目撃した生徒がいるんだ!」

 

 椎名ひよりは男子に人気の女子である。

 そんな美少女が男子と二人で歩けば嫌でも目立ってしまう。

 

「俺が部活で頑張ってる間に女子とイチャイチャしやがって!」

「イチャイチャはしてねえよ!」

「うるさーい! 天誅だこの野郎!」

「この裏切り者!」

「化け物め!」

 

 柴田に続いて、何人かの男子が桐山に理不尽な攻撃をし出した。

 もちろん悪ふざけでやっており、クラスポイントが減少するほどのものではない。

 

(桐山くんが椎名さんと……)

 

 盛り上がる男子とは裏腹に、一之瀬は激しく動揺していた。

 

(なんで私じゃなくてほかの女子と……)

 

 一之瀬は毎晩桐山を想いながら自分を慰めている。

 彼女の想いは日に日に募るばかりだ。

 それなのに桐山はほかの女子と親交を深めていた。

 

「ごめん。お手洗い行ってくるね」

 

 一之瀬は女子たちにそう告げ、トイレの個室に駆け込んだ。

 理由は一つ。

 涙を誰にも見せたくなかったからだ。

 

(酷いよ……桐山くん。なんで私を放って、ほかの女子と仲良くしてるの……)

 

 桐山と一之瀬は一度身体を重ねただけで、恋人関係ではない。

 桐山が抱きたくなったら、身体を差し出す。

 そんなふしだらな関係だった。

 なので一之瀬が桐山を束縛する資格はない。

 桐山がほかの女子と仲良くしようが、それは桐山の自由だ。

 一之瀬もそれはわかっている。

 しかし、頭の中でわかっていても、心は別だ。

 

(やだ……涙が止まらないよ……)

 

 拭っても、拭っても、涙が次々に溢れてくる。

 連絡が来ないだけなら我慢は出来た。

 けれど桐山が、自分以外の女子と仲良くする事実を突きつけられ、一之瀬の心は崩壊寸前だった。

 

(苦しい……苦しいよっ……)

 

 ナイフで胸を貫かれたような苦しさが一之瀬を襲う。

 こんなに苦しいのは万引きがばれて母親に叩かれた以来だった。

 

 その日。一之瀬は、傷ついてるのがばれたくなくて、無理やりに笑顔を作り、一日を過ごした。

 そんな彼女の痛々しい笑顔に気づいたのは、皮肉にも桐山だけだった。

 

 

☆☆☆

 

 

(一之瀬さん、どうしたんだろう?)

 

 自室で読書をする桐山は、今日の一之瀬を思い返していた。

 教室ではあまり彼女を見ないようにしている桐山だが、今日は廊下で一度すれ違った。

 友人たちと談笑していたが、その笑みは明らかに偽物だった。

 

「もしかして……俺の顔を見て、痛みを思い出しちゃったか?」

 

 処女喪失したときの一之瀬の悲鳴が頭の中で再生される。

 あんな悲鳴は聴いたことがなかった。

 

「駄目だ、読書に集中できん……」

 

 新しい趣味に没頭する桐山だったが、彼の中で優先順位が一番高いものは一之瀬だ。

 椎名ひよりと親しい仲になっても、それは変わらない。

 

「結局、一之瀬さんを好きなままなんだよな……」

 

 二年間も片思いをしていたのだ。

 いくら彼女を幸せを祈り、身を引いたからといって、募らせた思いがすぐに消えることはなかった。

 むしろ彼女を抱いてしまったため、欲情は募るばかりだ。

 桐山は妄想で一之瀬を汚しまくっている。

 いろんな恰好、場所、シチュエーションで一之瀬は桐山に貫かれていた。

 

「やべ、お風呂入っちゃおう」

 

 一之瀬の淫らな姿を思い出し息子が反応した桐山は浴室に向かった。

 あそこがキングの桐山だが、精液の量もキングだった。

 部屋でオナニーをすればティッシュの消費が激しくなるため、桐山は浴室でするようにしていた。

 

 浴室でたっぷり欲望を吐き出し、心身共にリフレッシュした桐山は、動画を鑑賞して暇を潰していた。

 施設育ちの桐山はペットが飼えなかったことから、犬や猫の動画を見るのが大好きだった。

 嫌なことがあっても、それらを見るだけで、心が癒された。

 

(駄目だ。一之瀬さんのあの笑顔が消えない……)

 

 読書をしても、妄想で一之瀬を汚しても、犬と猫の動画を見ても、思うのは一之瀬の悲しい笑顔ばかりだ。

 

(理由を訊くにしても、俺が原因だったら逆効果だしな……)

 

 やはり彼女を抱かなければよかっただろうか。

 ひと時の快楽のために、彼女の初めてを奪ってしまった。

 彼女は許してくれたが、それは本心なのだろうか。

 彼女は優しいから、自分に罪悪感を背負わせないために、嘘をついたのではないだろうか。

 桐山に後悔の念が押し寄せてくる。

 

 刹那。インターホンが鳴った。

 

(こんな遅い時間に誰だよ……って柴田しかいないか)

 

 以前にも深夜にアポなしで来訪されたことがあるため、桐山は柴田が遊びに来たのだろうと確信する。

 だがドアの向こう側に立っていたのは柴田ではなかった。

 

「……一之瀬さん?」

 

 桐山の想い人である一之瀬帆波だった。

 

「ど、どうしたの……?」

「こ、こんな時間にごめんね……。上がらせてもらっていいかな……?」

 

 不安による緊張で身を震わす一之瀬。

 

「どうぞ」

「あ、ありがとう……」

 

 寒さで震わせてると勘違いした桐山は即座に一之瀬を部屋に迎えた。

 

(一之瀬さん、こんな夜遅い時間にどうしたんだろう? まさか……)

 

 すぐにあの日の出来事を思い出してしまう。

 まさか彼女から抱かれに来たのだろうか。

 

(まさかね)

 

 そんなわけないだろう。

 そう思い桐山が振り返ると……

 

「一之瀬さんっ!?」

 

 そこには洋服をすべて脱ぎ、下着姿の一之瀬が立っていた。




11.5巻でもひよりは当て馬に使われてましたね……


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6話 一之瀬帆波の告白

久しぶりにエッチシーンありです!


(なんで一之瀬さんは脱いでるんだ!?)

 

 目の前に下着姿の美少女がいる。

 それも2年間片思いをしていた少女だ。

 嫌でも桐山の股間は反応していた。

 

(脱いじゃった……。もう後戻りはできない……)

 

 ここで目をそらしたら負けだ。

 そんな強迫観念にかられた一之瀬は、桐山をじっと見つめる。

 

「な、なんで連絡してくれないの……?」

 

 一之瀬はずっと疑問に思っていたことを口にした。

 

「いや、それは……」

「わ、私とのセックス気持ちよくなかった?」

 

 桐山の答えを聞きたい。

 一之瀬は恥も外聞もかなぐり捨てて、矢継早に問う。

 

「き、気持ちよかったよ!」

「なら……なんで連絡をくれないの?」

 

 やはり自分が犯罪者だから関わりたくないのだろうか。

 一之瀬にとって最悪な答えが頭をよぎる。

 

「……これ以上一之瀬さんを苦しませたくなかったんだ……」

 

 桐山は、俯いていた顔を上げると絞るような声で言った。

 

「私を……?」

「うん。いくら一之瀬さんが了承してくれたからって、脅してセックスするなんて間違ってると思って……」

「っ……」

「一之瀬さんには楽しい学校生活を送ってほしいと思って。だからこれ以上関わらないようにしたんだ」

「だから私に連絡しなかったの……?」

「うん。一度抱いておいて今さらなんだけどさ……。ごめんなさいっ!」

 

 桐山は嘘偽りなく、心の底から謝った。

 自分の欲望を満たすために、一之瀬を傷つけてしまった。

 そんな桐山には誠心誠意謝ることしかできない。

 

(桐山くん、私のこと思ってくれてたんだ……)

 

 桐山の気持ちを聞いて、一之瀬は嬉しさで心が満たされる。

 

「ううん、桐山くんが謝ることなんてないよ」

 

 もう素直に自分の想いを告げよう。

 こんなに自分のことを思ってくれるなら、告白も真剣に考えてくれる。

 一之瀬に不思議な信頼感が芽生えた。

 

「だって……好きな人に抱かれたんだもん」

 

 とうとう一之瀬は自分の想いを告げた。

 回り道をしてしまったが、中学卒業前に言えなかった気持ち。

 

 一之瀬は桐山に――――恋心を抱いていた。

 

 彼女が桐山を意識したのは中二の春だった。

 いつも通り登校すると隣の席の男子の顔が痣だらけになっていた。理由を訊くと、前日に駅前で不良に絡まれてボコボコにされたとのことだった。

 これだけなら同情と身体を気遣って終わるのだが、その話には続きがあった。

 不良たちに路地裏に連れ込まれた直後、桐山が助けに入ったのだ。

 だが桐山は隣の男子より喧嘩が弱かったようで、結局、二人とも不良にボコボコにされてしまった。

 さらに桐山は空手10段とバレバレの嘘をついて、男子より酷い怪我を負ってしまったらしい。

 不良たちが去ると、桐山は「2対7で勝てるわけないだろ! しかも中学生相手なんだから手加減しろよ!」と泣きながら愚痴ったらしく、男子はそれを聞いて大爆笑したとのことだった。

 驚きなのは、桐山と男子は一言も喋ったことがないようで、なんて助けに来てくれたのか男子も疑問に思っていた。

 一之瀬は男子に桐山のクラスを訊いて様子を伺いに行った。

 すると顔中にガーゼと絆創膏だらけの桐山がクラスメイトに笑われているのが視界に入った。

 一之瀬は面白い人だと思い、自然と桐山を目で追うようになった。

 それから桐山の善行を見ていくうちに、自然と好意を抱くようになった。

 

 桐山と話したい。

 

 そう思った一之瀬は、桐山が裏庭にある花壇の花の水やりをする際に声をかけてみた。

 他愛もない話ばかりだったが、桐山と話すのが学校で一番楽しい時間になった。

 二人とも受験が終わったら告白しよう。

 一之瀬はそれを目標に受験勉強に励むことにした。

 だが一之瀬が桐山に告白することはなかった。

 

 一之瀬が万引きを犯して、不登校になったからだ。

 

 不登校になった直後は、家族を裏切ったことへの罪悪感に苛まれて押し潰されそうになった。

 時間が経つにつれ、桐山や友人のことを思うようになった。

 学校の裏掲示板を閲覧して、学校に自分が万引きを犯したことが知れ渡っていることを知った。

 つまり想い人である桐山も知っていることになる。

 自分の恋は告白することもなく終わってしまった。

 当然だ。

 犯罪者の私に告白されても迷惑なだけだ。

 そもそも犯罪者の私に恋愛する資格があるのだろうか。

 あるわけがない。

 一之瀬の心は完全に折れてしまった。

 

 私立高の特待生の話がなくなり、担任に高度育成高等学校を紹介された。

 一之瀬は自身と家族を再生させるため、必死に勉強をした。

 

 結果は、首席で合格だった。

 

 これ以上にない結果を出した一之瀬は、高校で一からやり直すことを決めた。

 自分の過去を知らない場所で、中学以上の成績を出して卒業をする。

 少しでも給与が高い企業に就職して、母親に楽をさせる。

 恋も青春もいらない。

 強い覚悟を持ち、入学を果たした一之瀬だったが、すぐに決意が揺らぐことになる。

 

 桐山と再会してしまったからだ。

 

 桐山と付き合うことは出来ない。

 一之瀬はそう自分に言い聞かせていたが、桐山への想いは募らせていた。

 ひたすら受験勉強に励んだ一之瀬の唯一の娯楽が――――オナニーだった。

 オナニー自体は桐山に好意を抱いてから、三日に一回は行っていたが、娯楽品が全くない自室に引きこもった一之瀬は、自然とオナニーをする回数が増えた。

 自室、トイレ、浴室。

 家族にばれないよう、桐山に犯される自分を妄想して、毎日、慰めた。

 桐山を想い、慰めるたびに、桐山への恋心は増していった。

 どうせ二度と会うことはない。

 だから妄想だけは好きにさせてほしい。

 

 そんな妄想をし続けた相手が同じ教室にいるのだ。

 

 一之瀬の頭の中はパニック状態になった。

 桐山と、どう接すればいいのだろう。

 一之瀬は入学してから一週間ずっと考えた。

 

 桐山と話したい。

 桐山と一緒にいたい。

 桐山と恋人になりたい。

 桐山とセックスがしたい。

 

 考えれば、考えるほど、一之瀬の欲望は溢れてしまった。

 

 考え抜いた結果、一之瀬は最悪なプランを描いてしまった。

 どうせ犯罪者の自分は、桐山の恋人にはなれない。

 ならば、せめて肉体関係を持ちたい。

 

 一之瀬は、過去の過ちを利用することにした。

 

 桐山に自身の過去をみんなに黙っててもらう対価に、自身の身体を授けようと思った。

 きっと桐山には軽蔑されるだろう。

 それでも一之瀬は、桐山と身体だけでもいいから結ばれたかった。

 

 結果として、一之瀬は緊張しすぎて、なんでもすると言ってしまったが、桐山が冗談で、抱かせてくれたら黙ると交換条件を出してくれたおかげで無事に想い人に処女を捧げることができた。

 

 セックスの快感を知ってしまった一之瀬は、さらに想いをこじらせることになる。

 一向に連絡を寄越さない桐山に業を煮やし、下着姿で迫ってしまった一之瀬だったが、結果的に桐山の気持ちを知ることが出来た。

 

「す、好きな人……?」

 

 今のは聞き間違いじゃないだろうか。

 桐山は、一之瀬の言葉を信じ切れず、訊ねてしまう。

 

「うん。私、一之瀬帆波は……桐山一馬くんが好きです」

 

 一之瀬の突然の告白に、桐山の胸の鼓動が高鳴る。

 

(一之瀬さんが俺のこと好き? マジでっ!?)

 

 桐山は、一之瀬の言動を思い返す。

 教室で何度も視線を寄越したこと。

 音楽室に呼び出されたこと。

 セックスを要求して受け入れられたこと。

 ゴムではなく、女性に負担があるアフターピルを選んだこと。

 処女を捧げてくれたこと。

 セックス中に恋人のように甘えてきたこと。

 一週間連絡をしなかったら、下着姿で迫ってきたこと。

 

(……うん、完全に俺に気があるな)

 

 ようやく桐山は、一之瀬の気持ちを理解することができた。

 女性心がわかる男であれば、とっくに一之瀬の好意に気付いていただろう。

 だが年齢=彼女いない歴の桐山にとって、それは無理難題であった。

 そもそも一之瀬は高嶺の花だ。

 すべてがそこそこの自分とは釣り合わない。

 だから欲望に負けて、彼女を勢いで抱いてしまった。

 憧れの女子と身体を重ねた。

 それだけで桐山は幸せだった。

 なのにそんな彼女が自分を好いてくれている。

 桐山の心はぴょんぴょん状態だった。

 

「き、桐山くんは……私のこと、どう思ってるのかな……?」

 

 桐山と同じく、一之瀬も彼の好意に気付いていない。

 一之瀬ほどの美貌なら、もっと自信を持っていいはずだが、彼女には負い目がある。

 だから不安げな顔で見つめてしまう。

 

「お、俺も一之瀬さんのこと好きだっ!」

 

 二年間心の中に潜めていた想いが、口をほとばしる感じであふれ出した。

 

「……本当に?」

「本当っ!」

「……………………嬉しいっ」

 

 一之瀬の大きなクリっとした瞳から大粒な涙がゆっくりと流れ落ちる。

 桐山はそんな一之瀬を愛おしく感じ、思わずぎゅっと抱きしめる。

 

(き、桐山くんに抱きしめられてる……!)

 

 一之瀬は驚きながらも、桐山の胸に頬を寄せる。

 そして、心臓の上に耳をつけ、彼の鼓動を感じた。

 

(桐山くんの心臓、凄くバクバクしてる……)

 

 桐山は人生初の告白をしたこと、一之瀬と両想いになれたこと、下着姿の彼女を抱きしめていること。それらが重なり人生で一番動悸が速くなっていた。

 

(やべえ……俺死んでもいいかも……)

 

 一之瀬とセックスしただけでも幸せだったのに、その彼女が自分を好きでいてくれた。

 桐山は一生分のラッキーを使い果たしたと悟った。

 

「あ、あの……桐山くん……」

「なに?」

「その……当たってる……」

「当たってる? なにが……?」

 

 確かに桐山の身体には一之瀬のたわわに実った果実が二つ当たっている。

 それ以外で当たっているものはあるだろうか。

 桐山は見当がつかなかった。

 

「お、おちんちん……」

 

 桐山は嬉しさのあまり気づかなかった。

 下着姿の一之瀬に興奮してしまい、自慢の肉棒が勃起していたことに。

 

(や、やっちまった……)

 

 自らロマンチックな雰囲気をぶち壊してしまった。

 桐山は激しく後悔する。

 

「わ、私がこんな格好だからいけないんだよね……」

「……え?」

「桐山くんもエッチしたいんだよね……うん……」

「一之瀬さん……?」

 

 一之瀬は一人で納得したようにぶつぶつ言う。

 

「桐山くん」

「は、はいっ」

「え、エッチしよう……?」

 

 桐山と一之瀬は告白して五分でセックスすることになった。

 

 

☆☆☆

 

 

「んっ、んふぅ、ちゅっ」

 

 ようやく結ばれた二人は、すれ違った時間を埋めるように口づけを交わしていた。

 

「一之瀬さん……」

「桐山く……ちゅっ……」

 

 一之瀬の腰をきゅっと抱き寄せた桐山が、何度も唇を合わせる。

 身体は重ねたが、二人にとって、唇を重ねるのはこれが初めてだ。

 

 大切な人との、ファーストキス。

 

 軽く唇が触れ合うだけで、二人はとても心地いい気がした。

 

「ちゅうっ、んっ、んんっ……!?」

 

 小さく開いた一之瀬の唇の間から何かが割り入ってきた。

 

「んぶっ、うんっ!? ちゅるっ、んんっ!?」

 

 一之瀬の唇はそのまま割り開かれ、何かが口の中にどんどん進入してくる。

 熱くてぬるりと蕩けたそれは、一之瀬の唇を撫で、舌を擦る。

 

 桐山は一之瀬の口内に舌を潜りこませていた。

 

 唇を強く押しつけられ、舌を受け入れ、口内で粘膜と粘膜を深く貪りあう。

 お互いの唾液を混ざ合わせ、ひとつに溶け合わせる。

 

(あぁ……桐山くんとディープキスしちゃってるよぉ……)

 

 一之瀬はもう思考ができなくなり、ぼぉっとしてくる。

 

「んふぅんっ! じゅるっ……んっ、ふ……んっ!?」

 

 ゾクゾクと、一之瀬の背筋に甘い痺れが走る。

 唇を重ねながら桐山が、その大きな手で一之瀬の身体をまさぐってきたのだ。

 

(一之瀬さんの身体をもっと味わいたい)

 

 それは身勝手な男の欲望だった。

 桐山の硬い掌が、優しく一之瀬の肌を愛撫する。

 

「ちゅる、んっ、んふっ、りゅむ……。んっ、あはぁっ、ああ……!」

 

 一之瀬の身体はかっと熱くなり、思わず悦びの吐息を漏らしていた。

 桐山が自分を彼女として抱こうとしてくれている。

 

「あ、んっ! んんんっ!」

 

 一之瀬は早くも絶頂に達したかのようにピクピクと身体を震わせていた。

 

(桐山くんにキスされてぇ……身体を触られてぇ……)

 

 一之瀬はどうしようもなく気持ちがよかった。

 身体の芯から熱い熱が湧き出して、全身が火照りに包まれる。

 下腹が痛みを覚えるほどに疼く。

 

 自分は今、彼に愛されている。

 

 そう思っただけでとめどなく興奮し、もう彼のことしか考えられなくなる。

 

「一之瀬さん、離れないで」

「きゃふん!? んっ、ちゅっ、ちゅむぅ!? んっ、んふぅっ、じゅるっ!」

 

 跳ねる一之瀬の身体を、桐山は再びぎゅっと抱き寄せた。

 そうしてまた深く唇を重ねる。

 

 桐山の掌が一之瀬の白く艶めかしい肌の上を滑るたび、その肢体が震える。

 

(桐山くん、気持ちいい……気持ちいいよぉ……)

 

 ただ唇を合わせ、舌と舌を絡めて唾液を交換しているだけなのに、甘い痛みを覚えて眩暈がする。

 脳髄まで蕩けてしまいそうになる。

 

「ふむむっ、んっ、はああっ! キス、らけれ、こんなに……あふんっ、じゅるっ、ふむぅっ!」

 

 キスだけで絶頂に達してしまいそうになる。

 一之瀬はもう身体に力を入れていられずに、されるがままになっていた。

 

 舌を絡ませ合うと足先から頭まで甘い痺れが走り、身体が麻痺してしまったような錯覚を覚える。

 一之瀬はなにも考えられなくなって、頭が真っ白だ。

 身体から力が抜け、足が震えて立っていることも難しくなってくる。

 

「んふっ、ンンッ! ちゅる、ん、んっ……!」

 

 その場に崩れてしまいそうになった一之瀬は、とっさに桐山の服を掴んでいた。

 

「一之瀬さん……ちゅっ、じゅるるっ……」

「あふんっ!? んっ!」

 

 震える身体を桐山が支えていた。

 

「あっ、ああっ……」

 

 一之瀬を支えながら、桐山は下着を取り去った。

 白磁のように美しいその肌に、感触を確かめるようにゆっくりと手を滑らせる。

 傷ひとつないすべらかな、吸いついてくるような肌を、手のひらで撫でまわす。

 

「んむっ!? んんむぅっ! んっ、ちゅうっ、んんんっ!?」

 

 一之瀬は接吻に集中できないほどの快感を覚えていた。

 足先から脳天までビリビリと快楽が電流のように駆け抜け、ピクッピクッと身体が無意識に跳ねる。

 

「ちゅるっちゅるっ、気持ひっ、いひ!? じゅるっ、りゅむゥッ!?」

 

 性感帯を刺激されてるわけはないのに、肉体の芯から官能が溢れ出してくる。

 ただ重ねているだけの胸部も、もう膨らみの先端はジンジンと痛いほどに感じている。

 桐山の胸板に押し付けられているだけなのに、まるで愛撫されているような快感に晒される。

 乳首はすでに勃起していて、少し擦れるだけでも、もうたまらなかった。

 

 口内に進入していた桐山の舌が、不意に一之瀬の上顎に伸びてきた。

 

「きゃふんっ!? ンンンぅっ!」

 

 一之瀬の身体がビクビクと痙攣し、くぐもった高い悲鳴を漏らす。

 一之瀬はオルガスムスに達していた。

 

「んっ? ンンンッ!? そっ……ひょこぉっ!? ひゃんんんっ!」

 

 桐山の舌が、一之瀬の前歯の裏側、歯の付け根の歯茎を舐める。

 

「ふぐぅんっ!? んんっ、んくぅ……んん~~~~!」

 

 一之瀬は官能の呻きを漏らしてふたたび果てる。

 まさか口内を愛撫されただけで絶頂するなんて。

 そう思った瞬間、悦が込み上げてきて、また上りつめてしまう。

 桐山にされるすべてが気持ちよすぎる。

 

「ああっ、ああ―――っ! ふっ、んっ、はぁはぁ……もっ、もう私ぃ……」

 

 一之瀬は快楽に蕩けきった瞳で桐山を見上げる。

 

「一之瀬さん!」

「はうぅんっ!?」

 

 桐山にきつく抱擁される。

 強く抱きしめられたことで密着した腹部の辺りが、とても硬いもので押し返されていることに気付いて、一之瀬は声をあげる。

 布越しであるのに、肌が焼けそうなほどの熱を感じる。

 

「桐山くん、また硬くなって……」

 

 一之瀬に押し付けられているのは、桐山の男根だ。

 服を押し上げるほどにガチガチと勃起し、熱くなっている。

 それは接吻する前の比じゃなかった。

 

(私とのキスで、もっと硬くしてくれてる)

 

 一之瀬はたまらなく嬉しかった。

 信じられないほどに昂ぶる。

 熱い吐息とともに、思わず艶めかしい声が漏れる。

 

「またキスするよ」

 

 一之瀬の吐息ごと飲み込むように、桐山が唇を塞ぐ。

 

「ふみゅうっ!? ちゅるっ……んんっ!」

 

 桐山の舌で歯の裏の歯茎を擦られ、一之瀬はまたしても果てていた。

 

「はふっ!? はぁあっ! あんっ、ふぅっ、んんっ、ぢゅる、じゅる……あぅぅぅんっ!」

 

 舌を絡められ、それでまた達してしまう。

 何度も上り詰めた一之瀬は、いよいよ自分の足で立っていることができなくなった。

 身体のすべてを桐山の胸に預ける。

 桐山は一之瀬の小さな肢体を強くかき抱く。

 そして、一之瀬の細い腰を支えていた桐山の手が、腰のラインを滑り降りる。

 

「んはっ!? ハァッ! あんんんっ!」

 

 一之瀬は思わず唇を離して嬌声をあげた。

 桐山の指先が秘裂に触れたのだ。

 それだけでビクンッと背を反らし、身体を跳ね上げてしまった。

 

「あぅあっ!? そ、そこはっ、今はっ!?」

 

 ちゅくちゅく、といやらしい水音が鳴り響く。

 

「凄い濡れてるね」

「はううっ!? うあっ! あっ、あっ、ぁぁぁっ!」

 

 桐山の指で秘肉をなぞられるたび、一之瀬の喉から官能に染まりきった高い声が上がる。

 肉裂に触れられ、感じすぎてしまう。

 そこはもう、指を動かされるとくちゅくちゅと卑猥な音が上がるくらい、しとどに濡れていた。

 蜜壺から溢れた淫液は、艶めく白い内腿をぐしょぐしょに濡らしている。

 

「ちゅっ」

「やぁんっ! そ、そんなとこっ……!」

 

 桐山が口づけたのは、唇ではなく首筋だった。

 一之瀬が漏らす淫らな喘ぎを聞くために、唇を塞ぐことをやめたかのようだった。

 

「はんっ! ああっ、おまんこっ、擦られながらっ、はああっ! キス、されたらぁっ!?」

 

 ピクピクと身体の痙攣が止まらない。

 愛液を泡立てるかのように淫裂をぬちゅぬちゅと摩擦されて身震いするほど気持ちいい。

 

「うひゃんっ! うんんっ、んんぅっ! だっ、ダメ! んっ、んぅっ、だめぇっ!」

 

 一之瀬の喘ぎまじりの懇願は桐山に届かず、何度も何度も絶頂されてしまう。

 

「いひっ!? んんいっ!!」

 

 数分後。

 まるで失禁したかのように、一之瀬は大量の愛液を垂らしながら、果てていた。




次回も綺麗な一之瀬をお届けできると思います!


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7話 一之瀬帆波は幸せ

二年生編になったら一之瀬たちの出番減りそう……


「ハァハァッ……あうっ、こんなにっ、イっちゃう……なんてぇ……」

 

 息を乱した一之瀬の震えは続いていた。

 身体に力が入らず、桐山の支えがなければ倒れてしまう。

 甘える子供のように、一之瀬は桐山の胸に肢体を預けていた。

 

「ふぅ」

 

 一之瀬が果てるのを見ていた桐山が大きく息を吐く。

 

(一之瀬さんのマン汁凄すぎだろ……。早く挿入したいけど……)

 

 すぐに挿入したら一之瀬が壊れてしまいそうだ。

 桐山は興奮した自身を落ち着かせるため、一之瀬を支えながら、身体を離した。

 

「ふぇ……? んっ、ハァハァ……え……?」

 

 まだ淫楽の余韻が思考を染めている一之瀬には、身体を離された意図が理解できない。

 しかし、身体を離されたことで桐山の膨れ上がった股間が一之瀬の視界に捕らえられる。

 

「あぁ……」

 

 桐山のそれは服の上からでもわかるほど、痛々しいほどにドクドクと脈打っている。

 好きな人が自分でこんなにも昂ぶり、男根を勃起させている。

 一之瀬はもうたまらなかった。

 

 彼の精液が欲しい。

 彼にも絶頂してほしい。

 早く彼を楽にしてあげたい。

 

「はぁはぁ、あぁ……桐山く……ん……。すごい……今度は……私が……」

 

 性的な興奮に身を焦がし、思考もまともではない状態の一之瀬は、桐山の前に跪こうとした。

 

「一之瀬さん、大丈夫だよ」

「いい、の……? でも桐山くんの……おちんぽ……辛そうだよ……?」

 

 奉仕が拒絶されて、一之瀬は混乱する。

 

「多分、今フェラされたら出しちゃいそうな気がする」

「出していいんだよ? 桐山くんにも気持ちよくなってもらいたい」

 

 一之瀬は桐山に尽くしてたまらなくなっている。

 自分をこんなに気持ちよくしてくれた。

 だから彼にも気持ちよくなってもらいたい。

 

「うーん、フェラもいいんだけど……」

「いいんだけど?」

「付き合って最初の射精は一之瀬さんの膣内に出したい」

 

 桐山はキメ顔で言った。

 

「……私たち、付き合ってるの?」

「え? 違うの!? 俺を好きじゃなかったの!?」

「す、好きだよっ! 私が言ってるのは気持ちを確かめ合っただけで、まだ付き合うとか……そういう話してないから……その……」

「そ、そうだった!」

 

 一之瀬に指摘され、桐山は顔を真っ赤にしてしまう。

 

「そ、それじゃ……付き合おうか……?」

「……はい」

 

 なんともぐだぐだな告白になってしまったが、二人とも人生最大の幸福感に包まれる。

 

(一之瀬さんが彼女に!)

(桐山くんの彼女になれた! 幸せ過ぎるよ!)

 

 幸せに浸る間に、一之瀬の絶頂感はおさまっていた。

 

「あ、あの……しよう?」

「もう大丈夫なの?」

「うん。大丈夫だから……桐山くんのおちんぽ、くださいっ」

「っ……」

 

 幾多の困難を乗り越え、幸せを手に入れた一之瀬は恥ずかしながらも淫乱な言葉が言えるようになっていた。

 

「それじゃ」

「きゃっ」

 

 桐山は服を脱ぎ、一之瀬を強引に抱き上げ、そのままベッドに上がった。

 

「入れるよ」

「うん、入れてっ……!」

 

 二人は囁き合い、再び口づけを交わす。

 桐山はベッドに座り、キスをしたまま一之瀬を自分の太腿に乗せる。

 

 白濁した愛液を漏らして蠢いていた肉裂を、怒張を増した肉棒が割り開き、狭い膣口を押し広げて中へ侵入していく。

 

「んくっ……! ちゅっ……全部、ちゅばっ……入っれ……んあぁっ!」

 

 亀頭が膣内に入り込んだだけで、一之瀬はすでにビクビクと身体を震わせていた。

 早くも凄まじい快感が込み上げてきていて、切迫した声をあげてしまう。

 桐山のガチガチに硬くなっている性器を受け入れるのが嬉しくて、たまらなく興奮してしまっている。

 

「ああ、全部入ったよ!」

 

 桐山もまた上擦った声で答え、一之瀬の細い腰を掴み深く沈ませる。

 肉茎を根元まで全部、膣に咥えこませる。

 

「ふぐっ……!?」

 

 勃起した肉棒をすべて膣の中に埋めると、亀頭が奥の肉壁を押し上げる圧迫が、一之瀬にとてつもない快楽をもたらす。

 

(桐山くんのおちんぽ、全部入ってるっ!)

 

 雷に打たれたように全身がビリビリと痺れ、震えが止まらない。

 

「んんんっ……! ちゅっ、ちゅ、くふぅぅぅん♡」

 

 口づけを交わしたまま高く呻きをあげる一之瀬。

 

 互いに求めあって唇を重ねているという心地よさも相まって、一之瀬は男根を咥えこんだだけで果ててしまった。

 桐山の首の後ろへ回した両腕で抱きつくようにしがみつき、ビクンビクンと身体を跳ねさせる。

 絶頂している一之瀬の濡れた膣肉はうねうねと蠢き、挿し込まれている肉棒を強く締め付ける。

 

「……くっ、うっ!」

 

 肉幹を強烈に締め擦られて、桐山は眉をひそめて短く声を漏らす。

 そして、まるで余裕のない様子で、一之瀬に声をかけることもなく腰を突き上げ始める。

 

「あひっ!? いっ、今イッたばかりなのにぃ……んんぅ……! ちゅうっ、んぷぅっ!」

「ごめん、入れたらそんな余裕なくなった」

 

 桐山は一之瀬を優しく抱きたかった。

 けれど肉棒を締め付ける一之瀬の膣内がそうさせてくれない。

 激しく突くよう求められているように感じてしまう。

 

「そ、そんなぁ……あぁっ、あんっ! んちゅっ、ぢゅるっ!」

 

 果てたばかりで敏感になっている性器に肉竿を遠慮なく叩きこまれ、一之瀬は容赦を訴えようとするが、遮るように桐山は一之瀬の唇を奪う。

 律動しながら舌で一之瀬の口唇をこじ開け、口内でぬるつく粘膜をすりつけ合う。

 

「ちゅるっ、むちゅう……! おちんぽっ、入れながらりゃっ、んぷぅっ、キスはぁ……、ちゅぷ、んくぅぅぅぅ……!?」

 

 キスだけでも大変な快感だったのに、男根を突きこまれながらキスされてしまって、もはや比べものにならないほどの快感だった。

 頭の芯にまで一気に快楽が流れ込み、思考が吹き飛ぶ。

 全身が強い官能に冒されて震えが止まらない。

 気持ちよすぎて喜悦に呑まれてしまう。

 

「くぅっ! うおっ!」

 

 この上ない悦楽に没しているのは一之瀬だけではなく、桐山も同様だった。

 

(キスしながら突くの気持ちよすぎる!)

 

 一之瀬をもっと感じたい一心で性急に律動する。

 一之瀬を気遣う余裕もなく、荒々しく腰を突き出してしまう。

 

「ひゃむむぅっ……!? ぢゅるっ! んんぐぅっ……!」

 

 桐山の雄々しい動きに一之瀬は翻弄される。

 

 これが彼の欲望。

 彼が自分を求め、思うようにしたいという情動。

 

 桐山の裸の心を叩きつかれている一之瀬もまた、自身の心に歯止めが利かなくなっていた。

 彼の気持ちを感じられるのが、至上の悦だった。

 だから興奮も際限なく高まっていく。

 

「あむむっ、ふぎゅっ!? んんっ、ちゅるっ……! 気持ひっ、よすぎ……ダメになるっ、ぢゅるるっ!」

 

 激しい抽送に揺さぶられ、振り落とされてしまわぬよう桐山に必死にしがみつきながら、一之瀬はまた法悦の極みに達していた。

 

(ああ、もうだめぇ! おちんぽのことしか考えられなくなるよぉ!)

 

 脳が溶けてしまいそうなほどの官能だった。

 自分でも捕まえておくことができないほど自我が遠く小さくなり、一之瀬のすべてが官能に置き換わっていく。

 

 怖いくらいの昂ぶりと快感。

 

 それでも、桐山の背に捕まって合わさる熱い肌から伝わる彼の思いを感じることで、一之瀬は安心して快楽の波に呑み込まれていた。

 

「るりゅうっ、んふぅっ! おっ、オチンポれっ、オマンコ突かれながらっ、んふぅっ、キス、もっとぉ……♡」

「わかってる!」

「ふむちゅむぅっ♡ ちゅるんっ、ぢゅるっ♡ んくぅっ、んぢゅっ♡」

 

 より深い接吻を求めて舌を擦り付けてくる桐山に応えて、一之瀬も舌を絡め返し、互いの唾液を交換する。

 込み上げる欲望のままに、下腹部でもぬめる粘膜を擦り付け合う。

 

「うわっ!?」

 

 桐山が呻いて眉根を寄せる。

 

「はふっ、ちゅむぅ! 我慢しなひれっ! 桐山くんもイッてぇ! ちゅるっちゅるっ! 出してぇ!」

 

 一之瀬はねだりながらも自ら腰を淫らにくねらせる。

 亀頭が膣の奥まで突き刺さるように、肉棒がぐしょ濡れの膣肉に擦れるように。

 男の肉幹を陰蕩にしごき回す。

 

(やばっ、もうっ……!)

 

 一之瀬への愛撫からずっと堪えていた桐山はもう限界が近かった。

 興奮が頂点に上りつめている状態で性器を媚肉に撫でまわされて、これ以上はもたない。

 

「んっひゅうゥッ……!? 奥に!? オマンコの奥っ、んぐっ、ちゅちゅうっ!? オチンポきへるぅっ♡」

 

 桐山は獣欲を解き放ち一之瀬の中心に男根を叩き込んでいた。

 一之瀬の淫乱な動きに合わせ、膣奥の肉をぐいっと持ち上げるように下から強く男根を突き込み、さらにその肉壁を抉る。

 

「んぐぅっ、じゅるぅっ! オチンポれっ、んんっ! マンコの奥ぅ、グリグリひゅるのらめぇっ♡ ちゅるっ、りゅむっ♡」

 

 膣底を亀頭で引っ掻かれるたび、一之瀬は何度も身体を跳ねさせて軽く達していた。

 それでも唇は離さず貪りあい、強く舌を絡める。

 それが気持ちよくてまた絶頂する。

 一之瀬が果てれば果てるだけ膣肉はギュッと締まり、熱く蕩けた膣壁に肉幹をしごかれた桐山の腰が震える。

 

「出すよっ!」

「りゅむりゅむっ、ふむぅっ! ら、らしてぇっ♡ 私もイクっ! んんっ、んちゅっ、ちゅるっ、イクっ……!」

 

 桐山の律動がさらに激しさを増す。

 きつく抱き合いキスしながら、昇ってくる悦の奔流に流される。

 桐山が一之瀬の肢体をギュッと抱き寄せ、一之瀬が桐山に縋るように抱きつく。

 

「ぐっ、出るっ……!」

 

 桐山は一之瀬の細い腰を掴み、膨張した肉棒で激しき突き上げた。

 

「きゃひいいんっ!?」

 

 膨らみが硬くなった肉棒の先端に膣底を強烈に叩かれ、一之瀬が高く呻いて大きく目を開いた瞬間だった。

 膣奥に突きこまれた亀頭の熱が爆発した。

 

「ふぐゥゥゥゥゥゥんっ! あぶっ!? イクッ……! んんんんんんっ♡」

 

 大量の精液が膣内にドピュドピュと噴射され、その熱を勢いで一之瀬もオルガスムスに上り詰めていた。

 

「キスしながらイクのいいよぉ♡ んっ、んんっ! 中出しされながらキスしてイッってる♡ んちゅっ、りゅむぅっ! あむむむぅんっ♡」

 

 唇を重ね合わせ、舌を絡ませながら絶頂に浸る一之瀬。

 桐山の上でビクビクと仰け反り、くぐもった嬌声をあげる。

 この法悦の極みにあって、一之瀬は意識が朦朧としてくるのを感じていた。

 

 気持ちよすぎて、自分が溶けている。

 身も心も蕩けて、彼と混ざり合っている。

 

 そんな感覚に包まれ、また肢体を跳ねさせて上り詰める。

 彼との交わりのなにもかもが心地よくてたまらない。

 

「ちゅるんっ、ちゅっ、んっ、はぁっ♡ まだっ、イッてるぅっ!? 中出し気持ちひぃっ♡ じゅるるっ、んむぅ♡」

 

 ドクドクと吐き出される精液を膣奥ですべて受け止め、一之瀬は何度も果てた。

 意識が朦朧し、肉体は快楽で痺れて身動きも取れない。

 桐山の射精が終わっても、一之瀬は身を震わすばかりで彼にしがみついていることしかできなかった。

 

「はぁはぁっ、あふぅっ!? はああっ……イッたぁ……すごひぃ……あぅっ……」

 

 肩で大きく息をして、一之瀬は激しい淫楽の余韻に浸っていた。

 半開きの唇からは唾液が伝い、蕩けた無防備な表情を晒していた。

 

「はぁはぁ、ふぅっ」

 

 体力にそこそこ自信がある桐山も荒く呼吸をしていた。

 一之瀬の背を抱きしめたままの桐山が、その耳元で囁く。

 

「一之瀬さん、もっとしたくない?」

「はふっ、はぁはぁ……。……ふ……?」

 

 絶頂の余韻でまだ意識がぼんやりとしていた一之瀬は、桐山の言葉を聞き逃してしまった。

 

「もっとセックスしたいんだけど……どう?」

「し、したい! 私ももっとセックスしたい!」

 

 ふたたび問われ、一之瀬は即答していた。

 正直、身体は限界だった。

 これ以上抱かれれば、明日の学校にも影響があるかもしれない。

 だが脳みそも身体もセックスで蕩けてしまっている一之瀬に、そんなものは関係なかった。

 

 先のことなんてどうでもいい。

 もっと彼の肉棒で突かれたい。

 もっと子宮を精液で満たしたい。

 彼のおちんぽなしでは生きられない身体になりたい。

 

「しよう、セックス♡ もっと、もっとぉっ♡」

 

 理性を失った雌が、獣となった雄を誘う。

 

 

☆☆☆

 

 

「あんっ、ああっ♡ らめになっへるぅ♡ わらしっ、イキっぱなひぃ♡ らめっ、イクッ♡」

 

 桐山と一之瀬が恋人になってから二時間後。

 二人はまだベッドの上で交じり合っていた。

 

「あひぃっ♡ す、凄いよぉっ♡ 後ろから突かれるの凄ひいっ♡」

 

 一之瀬は四つん這いで尻を突き出し、犬の交尾のような恰好をさせられていた。

 桐山は一之瀬の大きなお尻を鷲掴みしながら、肉棒が突き刺し続ける。

 

「一之瀬さん、エロすぎだって!」

「だ、だってぇ、気持ちいいからぁ♡ おちんぽっ、子宮に響いてぇっ♡」

 

 パンパンッと、肉と肉がぶつかり合う音が鳴り響く。

 ペニスの先端は子宮の入り口にまで達し、そこを突かれる度に、一之瀬は全身に響くような強烈な快感を感じていた。

 

「そろそろ出すよ!」

 

 桐山はそう言ってピストンをさらに速く、マシンガンのように激しく腰を振り始める。

 

「あっ、ああっ♡ はぁんっ♡ それ……んぁ、ダメェッ♡ あっ、あんっ、あんんっ♡」

「駄目って言ってるわりに喘いでるけど?」

 

 最奥の快感スポットを突かれる度に下腹部に熱いものが溜まっていき、どんどん膨らんでくるのがわかる。

 

「ああっ、ひぃぁっ♡ もうっ……イッちゃう♡ またイッちゃうっ♡」

「うくっ……!」

 

 その瞬間、時間が止まったかのような感覚に陥った後、限界まで膨らんでいた熱いモノが一気に沸騰し、膣内で放出された。

 子種汁いっぱいの子宮に、新たな精液が注ぎ込まれていく。

 

「あはぁっ、また子宮にぃ、精液きてるぅっ♡」

 

 子宮が大好きな彼のモノで満たされていく。

 淫らな雌にとって一番のご褒美。

 

「も、もうこれ以上はぁ……あはぁ、入らないよぉ……♡」

 

 真っ白になった脳みそが、ドロドロと蕩けてしまいそうなほど気持ちいい。

 

「かもね。抜くよ」

 

 射精を終えた桐山が手を放すと、一之瀬はベッドに倒れ込み、膣内から肉棒が抜けると同時に全身を脱力させ、腰をビクンビクンと大きく痙攣させていた。

 

「はぁ……はひゅぅ……ふぁ……」

「気持ちよかったよ」

「わ、わたひもぉ……気持ちよかったぁ……」

 

 桐山に頭を撫でられ一之瀬は目を細める。

 

「あとでアフターピル飲んでね」

「うん、飲む……。だって飲まらないとぉ……妊娠しひゃうからぁ……」

 

 桐山は一之瀬の膣内に何度も射精を繰り返した。

 肉棒が抜けて、塞ぐものがなくなった膣内からは絶え間なく精液が溢れている。

 

「こんらにぃ、ザーメン出されはらぁ……ふえぇ……絶対に赤ひゃん、出来ちゃうぅ……ああ……」

「……そうだよね」

 

 気持ちが昂ぶりすぎた二人は、避妊のことなと全く考えずに貪りあっていた。

 

(これからは気をつけないと……。一之瀬さんも気遣って抱かないとだな……)

 

 いまだに痙攣が治まらない一之瀬を見下ろす桐山。

 顔は涙と鼻水で酷い有様になっているが、嫌悪感は一切なかった。

 一之瀬の痴態を見れるのは彼氏である自分だけ。

 桐山は無意識にそんな優越感に浸っていた。

 

「お風呂入る?」

 

 二人の身体は、互いの体液に塗れて、汚れに汚れていた。

 

「い、今すぐはむりぃ……少し休まへてぇ……」

「わかった。何だったら寝てもいいよ」

 

 桐山の声が一之瀬の耳元で優しく響く。

 

(桐山くん、優しい……大好きぃ……)

 

 意識が遠ざかる中、彼の言葉で幸福な気持ちに包まれる。

 桐山と恋人になれた。

 これからずっと二人でいたい。

 そうであってほしいと、一之瀬は心から願った。

 

「あ……ぅ……。きりや……く……、好……きぃ……」

 

 一之瀬は幸福感で満たされながら、意識を手放した。

 

「俺もだよ、一之瀬さん」

 

 桐山は一之瀬を仰向けにさせ、そっと抱きしめる。

 その身体が冷えてしまわないように、自らの体温で包み込む。

 大切な人の匂いを、吐息を、鼓動を感じながら、桐山もゆっくりと目を閉じた。

 意識を手放している一之瀬も、求めるように桐山の背中に腕を回した。

 二人は抱き合ったまま、深い眠りに落ちるのだった。




いちゃラブセックスが描けたと思います!
次からは恋人編になります!


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