東方異世界旅行記録. (raigon)
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page1「始まり」

「さてさて、今日も面白そうなのがたくさんありそうだぜ!」

そう言って私こと霧雨魔理沙は足を進める。現在はここ香霖堂に来ている。ここは毎日面白そうなものが入荷されるからなぁ。

「と、なんだ?この本。えーっと…。まぁ読んでみるか!」

私はその本を読み進める。様々な絵とストーリーが構築されていて、面白い。いや、面白すぎる。

「幻想郷もいいけれど、いつか私もこういうところに行ってみたいなぁ…」

と私は呟く。すると、

「行ってみたいかい?その世界に」

いつのまにか霖之助が帰っていた。

「どこに行ってたんだよこーりん。戸締りはちゃんとしておかないと誰かが盗みに来るかもしれないだろ。」

「ちょっとそこまで出かけただけさ。戸締りしてなかったのはこの時間帯にはいつも魔理沙しか来ないから別にいいかなと思っただけ。というより盗みに定評がある君に盗みが来るかもと言われてもねぇ…。」

「おい。それは掻き立てならねーな。私は死ぬまで借りるだけだからな。最近覚えた魔法の実験台にしてやろうか?」

「まぁそんなことはさておき」

「そんな事!?」

クソっ。霖之助に軽くあしらわれるなんて…!

私が苛ついている中、霖之助こんなことを言い始めた。

「さっきその本の中の世界に行ってみたいって言ったよね。」

「まぁ、だいたい合っているが…。」

「実は最近空想の世界に行ける装置が幻想郷に流れ着いてね。それにはそこそこの量の魔力を注ぎ込み、そしてある事をするだけでその世界に行けてしまうという優れものなんだ。」

「へぇ〜。そんなものが。」

「定員人数は魔力を注ぐ量によって異なるからね。」

「あぁ、無限に誰でも連れて行けるというわけではないんだな。」

「魔理沙ぐらいだと五人ぐらいは安全に連れて行けると思うよ?」

「ちなみに聞いとくけど、それ以上連れて行くとどうなるんだ?」

「よくわからないけど、恐らくその世界に行った時に連れて行く人たちがその世界でばらばらになるか、旅立つ時に魔力が暴発して帰らぬ人になるか、だね。」

「うわぁ…。それは危険だな。」

苛立ちも無くなった私は霖之助の言葉を熱心に聞いていた。

「最近退屈してたんだよな。これは暇潰しにはもってこいだなぁ…。」

「まぁ、僕には扱えないし、この装置は君にあげるよ。操作方法とかも一緒に渡しておくね。あと行くときは僕に知らせて、香霖堂から行くこと。わかったね。」

そう言って私に渡してきた。黒光りしている、特にこれといった装飾はない指輪だ。

「ありがとな。こーりん。大切に使わせてもらうぜ。」

瞬間、ふと疑問に思った。

「なぁ、こーりん。これ、博麗大結界とかは大丈夫なのか?その…、別世界に行くんだからさ。そこが問題になるんじゃないか?」

「あぁ、その点は問題ないよ。これは『ワープ』しているのと同じ原理だからね。ワープなら博麗大結界は障害にならないと思うよ。」

成る程。そういうことか。

「改めて、ありがとな、こーりん!」

「いや、いいんだよ。僕には使えないからね。いらないものを取ってくれたようなものだし。」

今日はこれで香霖堂を出て、家に向かった。なんだって今はもう夕方だ。明日、つかってみるとするぜ!




伏線らしい伏線はありませんでしたが、そのうち回収したいと思います。投稿ペースはなるべく早めにしたいと思います。


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page2「旅仲間」

語彙力ないです 
見苦しい場面もあるかと思いますがそこは…ね?




「ふぁ〜ぁ…、よく寝たぜ。…よし、行くとするか!」

朝早く起きた私は取り敢えず博麗神社に行く。昨日霖之助からもらった道具を使った異世界旅行に霊夢を誘う為だ。今は午前9時だ。この時間帯なら霊夢はきっと起きているはずだ。

「お〜い、霊夢ー。いないのかー?」

早速博麗神社に着いた私は部屋をあちこちと見渡す。

「霊夢ー、どこにi…。あぁ、ここにいたのか。」

「なによ、朝っぱらから騒がしい…(ズズズー)」

霊夢はどうやら部屋でお茶を飲んでいたようだ。早速誘おうかな。

「霊夢ー、実はな……………」

あれ?ちょっと待てよ………。

「ん?どうしたのよ。いきなり黙り込んじゃって。」

「…博麗大結界って、もしかしなくても霊夢が維持しているのか?」

これがすっごい気になる。もしそうだとしたら霊夢と異世界旅行なんていけないじゃないか。

「…あ、あーー、それね…。実は博麗の巫女は結界を維持するのにそれ程必須というほどではないの。はっきりいってスキマ妖怪が管理しているんじゃないかしら。」

「呼んだ?」

「呼んでない。」

突然現れた紫にも即座に対応する霊夢。

「…どうせさっきの会話を聞いてたんでしょ。単刀直入にいうと博麗大結界はあんたが管理してるの?私も小さい頃結界の維持の仕方を先代の博麗の巫女に教わったけど、『これはほとんど使わないだろう、あくまで何かあった時の保険として教えている』って言われたんだけど…。」

「途中からしか聞いてないんだけどねぇ。そうねぇ、結界の維持は私と藍と霊夢の誰か1人が管理すれば問題ないわ。橙にはまだ早いけどね。」

「成る程…。だから私が教わっても殆ど意味がなかったのね。紫や藍は寿命がないもの。もし二人に何かがある事なんて殆ど…、いや、絶対と言っていいほど無いんじゃないかしら。」

「買い被りすぎよ。月の民が来ると手に負えなくなるかもしれないし。私だって守谷の神様と本気で戦っても負けるんじゃないかしら。」

「そんなにあそこの神様強いの?異変の時でさえギリギリだったのに…。」

「あれは多分結構手加減してると思うわ。ってそんな話はさておき…。どうして今にもなって博麗大結界はだれが維持しているかなんてことを聞いたのかしら。」

「あ、そうだった。魔理沙に誰が博麗大結界を維持しているのかって言われたんだった。魔理沙、どうしていきなりそんなことを聞いたのよ。」

霊夢がそう言って私に話しかけてくる。今の会話は完全に私は蚊帳の外だったからちょっとぼーっとしてた。危ない危ない。

「ん…?あぁ。実は昨日こういうことがあってだな…。」

 

 

二人に昨日香霖堂であったことを全て話した。特に霊夢は結構興味を抱いたようだ。

「成る程。異世界に行けるのね。それで、博麗大結界の事を話し始めた理由は…。」

「いやぁ〜。今日霊夢をその異世界旅行に一緒に行こうと誘おうとしたんだけどな。博麗大結界を霊夢が維持しているんだったら一緒に行けないじゃないかと思って。で、駄目元で言ってみただけって事だぜ。」

「成る程ね、別にいいわよ。異変があった後は暫く異変が起きないし。何より面白そうだしね。で、行く人は何人にするのよ。」

「取り敢えずまだ霊夢しか誘ってないが、行くとしても最初は三人くらいにしておくぜ。私の魔力量だったら五人までできるけど、一応何かあった時のために魔力は残しておきたいんだ。」

「成る程ね。いいんじゃない。わたしは賛成よ。」

良かった。霊夢は好意的にみてくれてるらしい。そこで紫がこう言った。

「私も一緒についてっていいかしら?」

…………………………ゑ!?

「!?…別にいいがどうしてそんな事を…!そう言うことに関してはめんどくさがると思っていたのに。っていうか紫が異世界旅行に賛成だなんて思わなかったぜ。」

「…私も退屈してたのよね。はっきり言ってぐうたらする生活なんて意味がないもの。やっぱ心を定期的に刺激するような出来事がなくちゃね。」

「…分かった。いいぜ。っていうか紫がいたら異世界で死ぬなんて事がなくなりそうだぜ。頼りにしてるぜ。」

「分かったわ。危険な時はこの大賢者に任せなさい!」

 

 

こうして異世界旅行に行くメンバーが揃った。



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page3「用意周到に」

page1を一部編集しました。


私は博麗神社を後にし、家に帰る。やっぱすぐ行くわけにはいかないから、それぞれ支度をして明日の10時に香霖堂に集まるという予定だ。にしても、紫が来るとはなぁ…。何か裏があるのかもしれないが、まぁ、あまり気にしないでおこう。

「そういえば、魔力を貯めてからある事をする事で異世界に行けるんだったよな。説明書見るのめんどいし、直接こーりんに聞くとするか!」

私は家に帰る前に香霖堂に行くことにした。

 

「っと。とーちゃくとーちゃく。」

私は早速店内を見渡す。えーっと、あ、いたいた。

「よーこーりん。ちょっと聞きたいことがあるんだが。」

「ん?ああ、魔理沙じゃないか。どうしたんだい?異世界に行くために報告しに来たのかい?」

「いや、違うんだけどな、説明書見るのめんどいから、直接聞きに来たんだ。簡潔にいうと、魔力を貯めてからある事をして異世界に行けるって言ってたけど、ある事ってなんだ?」

「あ、そっか。言ってなかったね。ある事ってのは…。」

「ある事ってのは…?」

「モリヤステップさ。」

「…はあ?あれ踊らなきゃいけないのか?めちゃくちゃ嫌なんだけど。」

「…まあ、嘘なんだけどね。」

「はあ? 」

あとでマスパ放ってやる…!

「で、結局は何なんだ?」

「えっと、魔理沙には呪文を唱えてもらうよ。なんていうかは書いてある紙を渡すから。…えっと、そんな疑うような目で見ないで 」

さっき嘘ついたんだから仕方ないだろ。っと思っている間に霖之助にその紙を渡された。

「一字一句間違えないでね。間違えたら変なとこに飛ばされるかもしれないから。」

「ああ。分かったぜ。」

「そういえば、魔理沙以外に誰が異世界に行くんだい?」

「…えっと。私と、霊夢と、後は紫だぜ。」

「…へぇ。霊夢はまぁ分かるけどあの賢者さんも行くんだね。」

「ああ、まぁ紫があれば何かあった時も戦力的には問題ないからな。っと、そうだ。さっきお前私に嘘ついたよな。なんかイラっとしたからマスパに撃たれろ。こっち来い。」

「ち、ちょっと待って。その件は謝るよ。…ほんとごめんって。」

「…まあ許してやるよ。いつまでもネチネチ言ってられないしな。」

「そういえば魔理沙。異世界に行くとしても魔力はどうするんだい?言った世界には魔素がないかもしれないよ?体内でも生成できるとはいえ、生成速度は結構遅いわけだし。予備は持っておいたほうがいいよ。」

「…それもそうだな。ちょっと紅魔館にでも寄ってパチュリーに手伝ってもらうか。」

「それには魔理沙が本を何冊か返さないと了承しないかもよ?」

「って事は、一旦家に帰るか。」

私はこーりんに別れを告げ、家に向かった。ついでに家で明日の用意もしておいた。後は紅魔館に行ってパチュリーに10個ぐらい最高純度の魔法石を入れてもらおうか。

「よし。明日の準備もできたし、取り敢えずは紅魔館に行くか!」

私は何十冊かの本を持って紅魔館に向かった。




投稿頻度が遅くなって申し訳ございません…
っていうかまだ本編始まらないのかよって自分でも思ってしまう今日この頃。


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