この素晴らしい世界に嘲笑を! (湯瀬 煉)
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この素晴らしい悪魔と冒険を!

やってみたかったこのすばの二次創作!
相変わらずの残念クオリティーですが。どうぞよろしくお願いします!


 悪魔族。神の天敵にして、地獄に住まう高位のモンスター。まさに、俺のことである!

「ふぅ…。やはりアクセルの街は良いですね。強い冒険者もいない。サキュバスもリッチーもいるんですから、どうして悪魔の俺が住まないというのでしょう」

 

 かくして、駆け出しの街アクセルにその悪魔は舞い降りた。

 

「…………馬鹿なのかな? おっといけない」

冒険者のアホ面でも眺めようとギルドに行くと、衝撃の掲示がしてあった。仲間の募集。その紙はよく見かけるものだが

「…じょ、上位職限定ですか。駆け出しの街だというのに上位職って新手のネタ、いえ、何かの隠語なのでしょうか?」

気になったので、そのパーティーを見てみることにした。ただの馬鹿では無く、これが本当に本気で言っているとすれば中々面白いことになる。

 

 彼らは意外とすぐに見付かった。黒髪の青年と馬鹿そうな青髪のアークプーリースト。 ん?待てよ。

「アレは水の女神ではないか。馬鹿なことで有名な」

そっと口の中で呟く。そう。あの髪型、あの服装はコスプレイヤーでも無い限り水の女神そのものだ。ますますそのパーティーに興味が湧いて、そっと聞き耳を立てる。悪魔は人間と違って耳も目もかなり良いのだ。

 

「……とはいえ、仮にも女が……、コホンッ! このアクア様よ? ちょろっと募集かければ」

 

そのフレーズを聴いた瞬間、俺は地を蹴った。

 

「わかったら」、カエルの唐揚げもう一つ、ぶへっ!?」

そして素早くその頭を机に叩き付けるっ!

「や、やあ。上位職の募集で来たのですが、ここで間違いないですか? 一応アークウィザードなのですが、関係のもつれで最近パーティーが解散してしまいまして。ゼロから始めようと思っているのですが、入れて貰えませんか」

このクソ女神に除霊された部下はたくさん居る。だからせめてもの復讐としてこのパーティーに入って女神の邪魔をしてやるのだ。 頭を上げようとした女神の頭を再度机に叩き付ける。がんっ! と言う音がしてすこし悲鳴が漏れた。いい気味だ。

「いや…あの……ウチのアークプーリースト離してもらえませんかね?」

 

彼の言葉を得て、始めて俺はアレの頭を掴むのを止めた。

 

 後日。俺は再び彼らのもとを訪ねた。と、いうのも昨日はもう遅いからお開き、となってしまったのだ。そして、俺がギルドに行くと、既に彼らは揃っており、またもう一人メンバーが追加されていた。

「…なるほど。まずは試験ですか」

「ま、まあな。お互い実力も知れないままパーティーを組むのは嫌だしさ」

賢明な判断だと思う。パーティーメンバーを攻撃した俺を追い払わなかったところもあるし、彼はなかなか良い奴なのかも知れない。

「ねえカズマ聞いてた?コイツ悪魔なのよ?悪魔を私のパーティーに入れようって言うの?」

が、しかし。案の定この女神は止めてきた。しかし部下の復讐という目的がある以上、このパーティーには入らなければならない。

「…アクアさんから聞きましたよ。女神エリスを追いかけ回して返り討ちに遭った悪魔、テトロドさん!」

策を巡らせるよりも早く、めぐみんとかいう紅魔族の娘が話しかけてくる。

「逆に問いますけどね。女神と悪魔が恋愛しようとして何が悪いんですか? もう良い!俺は帰らせてもらいまs…」

 

「いえ。テトロドは私も好きな悪魔ですよ」

 

「このパーティー、マジ最高ですね。取り敢えず試験受けさせて貰えませんか?」

参加を決意した。別にめぐみんが気に入ったわけじゃない。俺の道を妨げるこの女神への復讐、それを固く誓っただけだ。…多分。

 

 「爆裂魔法は最強魔法。その分、魔法を使うのに準備時間が結構かかります。準備が整うまで、あのカエルの足止めをお願いします」

 試験課題はジャイアントトード。カエルのモンスターだ。金属が苦手な彼らは冒険者にに乱獲されているという悲しい状況にある。とはいえ、金属装備すらないこのパーティーでは十分な脅威なのだろう。

と、いうかめぐみんは何故こんな雑魚相手に爆裂魔法を使うのだろうか? いや、頭の良い紅魔族のことだ。なにか理由があるのだろう。

あの女ゴミ、蔑称アクアは馬鹿丸出し、猿の一つ覚えのように突進した。

 一つを極めるなど愚の骨頂。万能であって始めて有益だと証明できるというのに。

「アクアー!!!」

案の定喰われた。やはり青年…カズマがリーダーのようだ。当たり前か。アクアがリーダーのパーティーなど一分で潰れるに違いない。いや、むしろ潰す。

  

しばらくすると、めぐみんの詠唱が終わったらしい。可愛らしい声で、人類最強の攻撃魔法を放つ!

「『エクスプロージョン』ッ!」

 

そして、パタッとその場に倒れた。

………。

…………。

……………。 え?

魔法の威力に感動していたカズマも、それを見つけた。

「ふ……。我が奥義である爆裂魔法は、その絶大な威力ゆえ、消費魔力もまた絶大。……要約すると、限界を超える魔力を使ったので身動き一つ出来ません。あっ、近くからカエルが湧き出すとか予想外です……やばいです。食われます。すいません、ちょ!助け……ひあっ……!?」

カズマが、駆け出すと当時に俺も魔法をお披露目した。

「今助けますよめぐみん! 『シュバルツ』ッ!『シュバルツ』ッ!!」

爆裂魔法で吹き飛んだ数体と昨日カズマたちが倒した分、そして俺が倒した分でジャイアントトードの討伐クエストは幕を閉じた……。

 

「…………使えません」

その一言が放たれたのは、クエストを終えた帰り道だった。

「……………は? 何が使えないんだ?」

カズマの気持ちはなんとなく分かった。要するに、めぐみんは爆裂魔法以外使えないらしいのだ。

「…………私は、爆裂魔法しか使えないです。他には、一切の魔法が使えません」

「…………マジか」

「………マジです」

マジなんですか……。爆裂魔法の習得にはかなりのスキルポイントが必要なはずなのだが、何故他の魔法を使わないのだろう。と、首をかしげているとカズマも同じ結論に行き着いたようだ。カズマがアクアからスキルポイントについて教わった後全員がめぐみんに注目する。

 彼女の説明はこうだ。自分は爆裂魔法を愛してしまった。だからもう爆裂魔法だけを極めると決めた。と。

 一つを極めることは素晴らしいことだ。万能であるよりも一つの分野で頂点であり続けることの方が圧倒的に難しい。

そんなめぐみんのあり方は尊いと思う。だから、めぐみんがパーティーから抜けることだけはなんとか防ぐことにした。

カズマほどの常識人であればもちろん彼女を脱退させようとするだろう。

「…それじゃあ、ギルドに着いたら今回の報酬を山分けしよう。うん、まあ、また機会があればどこかで会うこともあるだろ」

「カズマさん。俺がいれば良いではありませんか」

カズマの表情がより柔らかくなる。

「そうだよな…だからめぐみん」

「必殺の爆裂魔法。そして俺がちょこまかと魔法を撃っていればバランスは取れます」

「そうだろ? だから、またなめぐ………は?」

カズマが硬直する。期待に満ちた目でめぐみんやアクア、そして俺が見つめる。 

 

この日、かなりの力業で俺とめぐみんはこのパーティーに参加した。

それは、彼らにとっても、そして俺にとっても長ーい旅の始まりであった。




はい、というわけで。
めぐみんが尊いと話でした(?)


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第一話 このクズ冒険者に黒炎を!

今回はすくなめです。ちょい、次回頑張ります。


 「なあ。聞きたいんだがスキルの習得ってどうやるんだ?」

カズマの発言に、食いついた者が二人いた。

「お? ついに爆裂魔法を覚える気になりましたか!」

「やりますか? 私の固有スキル手に入れますか!?」

即ち、俺とめぐみんだ。

「二人ともうるさいわね。スキルなら目で見て、それから使用方法を教えてもらえば、カードに習得可能なスキルってのが出てきてそれをなぞればスキルポイントを使って覚えられるわ。いまならこの私が直接『宴会芸』スキルを教えてあげるわよ?」

「なるほど…。……つまり、めぐみんに教えてもらえば、俺でも爆裂魔法が使えるようになるって事か?」

その一言は悪手だぞカズマ…………。

俺の予想通り、めぐみんはガっと食いついた。

「その通りです!」

「うおっ!」

爆裂魔法について熱く語るめぐみんを放置して、今度は俺を見つめるカズマ。

「そういえばお前だけ実力が良く分からないんだよな。どんなスキル持ってる?」

やはりそうなるか。何回もアクアに除霊されかけては耐えているからなかなかの者だと気付いて欲しかったが、まあ、悪魔パワーで『過去』を見る限り、ゲーム漬けの異世界引きニート人には伝わらなくっても仕方が無いだろう。

「俺の持つスキルは『読唇術』、『バインド』、『中級魔法』、『聖遺物封印』あとオススメしたいのが『黒炎魔法』ですね」

俺の言葉にめぐみんが首を傾ける。

「『黒炎魔法』……? そんな魔法聞いたことありませんが」

ごもっともだ。

「よし。じゃあ、ちょっと外行きますか」

 

 

俺達は、ジャイアントトードを倒した例の野原にいた。ここなら魔法による被害は少ないと思ったからだ。 

「あそこにカエルがいますよね?」

アクアとめぐみんは捕食された記憶が蘇ったのか若干青ざめた顔をしているが、カズマは少し苦い顔をしただけだった。

「なんだよ。実践練習なんて俺は嫌だぞ?」

「いえ、一撃で終わります。いきますよ?」

そういうと、俺は右手の手の平をカエルに向けた。

「燃え尽きろ底辺種ッ! 『シュバルツ』!!」

 

 

「なあ。何も起こらないんだけど」

カズマがそう言った瞬間。

「ねぇカズマ、アレを見て!」

ぼっ。

カエルの体が内側から燃え盛る。そしてあっという間に黒い炎に包まれて消えていった…。

「あれが『黒炎魔法』です。俺が作った魔法なんですが、対象の致死率は100%! どんな物でも内側から焼き尽くす最高の攻撃魔法ですっ!」

「悪魔らしい意地汚い魔法ね」

アクアが何か言ったような気がしたが聞こえなかったことにする。

「超戦闘向きな魔法だし格好いいな! スキルポイントは?」

「なんと安上がりな2ポイント!」

 ちなみに俺以外使う悪魔がいないのは基本的に瞬殺であることと、普段から使うには使い勝手が悪すぎる必殺技だからである。また、経験値も跡形もなく魂を焼く技なので、若干少なめではある。もちろん彼には言わないが。

 

その後彼は『盗賊』系統のスキルも覚えた。

その際こっそり俺がクリスに殺されかけたり、俺が新しく『スティール』を覚えたときの話は割愛する。




箸休め的なんですけどもどうでしょうか?
そうそう、皆さんは『黒炎魔法』があったら使いたいですかね?


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二話 この聖騎士に救済を!

よ・う・や・く!ダクネス登場です。


 このパーティーには麗しいめぐみんとゴミクズのアクア。そしてもう一人メンバーがいる。それが、俺達の最初の狩りの帰りに出会ったダクネスだ。

彼女はなかなかのバディーをお持ちの美女であり、クルセイダーという上級職に就いている。この人間が最も自己分析をして職業を選んだのだろう。

何故ならば

「おっおい!ダクネス突っ込むな!」

「俺が支援しますんのでカズマは他のモンスターを!!」

ドMでモンスターに攻撃されるために前衛職を選んだのだから。さらに言ってしまえば攻撃は一切当たらない。とはいえめぐみんが善しといっているのだし、今の所俺もたいした不満はない。

「カズマさぁぁぁん! 早く助けて!!!」

「ったくもぉ!」

なせんならば、狩りというモノは場が混乱せず、きちんと役割通り動けていれば失敗はないからだ。

そんなわけで、今回のクエストもなんとか成功させた。

 

 冒険者で、一番冷静かつ常識的なカズマ

 元、女神(笑)で、信者まで頭のおかしいアクア

 可愛いだけでなく最強の攻撃魔法まで操るめぐみん

 きれいだが性格が終わっているクルセイダーのダクネス。

 女神に恋しただけで笑いものにされて憐れだが優秀な悪魔の俺、テトロド。

 大雑把だが、だんだんとそれぞれの持ち場がハッキリし出した。そんな時期のことだ。

『冒険者の皆さんは、至急!ギルドまで来てください!』

そういえばそろそろ恒例の緊急クエストの時期だったとアナウンスを聞いて思い出した。

 

 端的に言うと、この世界のキャベツは()()。しかも、この時期になると収穫されることを恐れてこちらへやってくるのだという。俺達冒険者はやってきたキャベツを狩り、経験値豊富なキャベツを頂く。それが、この時期恒例の『緊急クエスト』である。

「ふぅ…ふぅ…」

「あの…ダクネスさん。さっきから鼻息が荒いのですが」

「そ、そんなことは無い!」

だといいな。とカズマたちの会話を聞いて思った。

ちなみに過去にこのイベントに参加したとこごあるのだが、俺はこのイベントが苦手である。まず、捕獲系統のスキルなんて全く持っていない。さらに言ってしまえば得意な『黒炎魔法』だと前回もいった通り、経験値が少なくなるし、こういった食材は食べたときにこそ経験値が入るので焼き尽くしてしまう『黒炎魔法』では大変不便だ。

 そして、憂鬱なイベントが始まった。

 

「『エクスプロージョン』ッ!」

めぐみんの魔法が火を噴く。

「喰らえ…! 『ゴットブロー』!!」

さらに女神のヘンテコパンチが炸裂。

「『スティール』ッ」

背後に回られたキャベツがカズマの『窃盗』で回収される。

…………。何アイツら。メッチャ楽しそうなんですけど。

ただ一つ、不可解なことがあるとすれば、ダクネスがキャベツの総攻撃を食らって嬉しそうにしていることくらいだ。…いや何してんのあの御仁は?

「ダクネス、お楽しみか?」

「ち、違う。これはその…攻撃が当たらないだけで…!」

そ、そうですか。

「プークスクス! あの悪魔ったら一撃必殺の魔法は撃ててもキャベツは狩れないみたいよ? プークスクス」

 

 ぷつん。

悪魔の本気、出してやる!

「良いですかカズマッ! スキルポイントが高いのであなたには教えませんでしたが、俺が悪魔として名高いのにはそれなりのそれなりの理由があるんですよ!」

俺は、アクアの挑発に乗って自分の『固有スキル』を発動させた。

「喰らえ野菜ども! 『聖遺物封印』スキルー!!」 

 

辺り一面が白光に包まれた。

 

 「なんでよ! なんでコレだけあってその程度なのよ!?」

ギルドでは、アクアが受付のお姉さんにいちゃもんを付けていた。キャベツ狩りにレタスを狩ってたのだから当然だというのに。だが。借りはきちんと返さなくてはならない。

「あれれー? キャベツ狩りに行ったのにどうしてあなたはレタスをこんなに狩ったのぉ?」

「ぐっ……!」

愉快愉快。

アクアをからかうのを止めてテーブル側を見ると、上手そうに自分で狩ったキャベツで作った野菜炒めを頬張るカズマとめぐみんがいた。

「ダクネスは? 食わないのか?」

「うん? ああ大丈夫だ。賑やかなのがおもしろくてな」

普段からこうして黙っていれば良いのに。

彼女は戯れあう冒険者たちを眺めていた。彼女の意見には賛成だ。地獄は楽しいが空気が重いせいでこういう雰囲気を感じることはあまりない。

「……そういえば。なんだ固有スキルって」

カズマが責めるような口調になって言う。まあ、隠していたしし方がない。

「俺は『聖なるモノを封じ込めて、その権能をコピーする』って能力が生まれつきあるのです。一応カズマに教えることも出来ますが、スキルポイント20は必要ですね」

ふぅん。と彼は興味を失ったように曖昧に頷く。そうされると…こう、少し傷つくが、彼が手にしたところで何の価値もないスキルだろう。

「全く。なんの役にも立たないスキルね流石は下級悪魔といったところかしら」 

その言葉にむっとする。この女神。パーティーメンバーじゃなかったら黒炎で焼き尽くしたい。

「あれ? 確かテトロドって地獄の第八侯爵じゃありませんでしたか?」

最近本気でアクシズ教は滅ぼしてめぐみん教を作った方がよのため人のためになると思う。この娘は良い子だ。きっと良いお嫁さんになるに違いない。

「ああ、正確には第八公爵だがな。大悪魔と呼ばれる部類だ。…というわけでアクア、今からお前のアークプーリーストとしてのスキルと前職としてのスキルを封じてやる」

「やめてぇ! 謝るから私の役職まで盗らないで!!」

 

「お前も鬼畜だな…。私にもして欲しい」

「今私にもして欲しいって言ったか?」

「言ってない」

カズマとダクネスの問答は無視をして、今はアクアから全てのスキルを奪うことに専念することにした。 

 

 

 結局、俺は彼女からアークプーリーストとしてのスキルを奪ってやった。が、しかし使えないんだよなぁ…………。

 




『聖遺物封印』スキル
目で見た神具や神聖属性の魔法などを封印する。封印した魔法や神具はこのスキルの使用者も使えるようになる。また、スキル(魔法や神具)を封じられた相手はしばらくそのスキル(魔法や神具)が使えなくなる。コレを使えるのはテトロドのみである。


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第三話 この水の女神に活躍を!

と、いうわけで、ブルーアリゲーターですっ!


 クエスト選びはいつも難航する。

「カズマ。このクエストはどうでしょう?」

爆裂魔法が撃ちたいめぐみん。

「ねぇねぇ。それよりこのクエスト受けない?報酬たっぷりよ?」

とにかく酒を飲む金が欲しいアクア。

「それよりこのクエストの方が良いんじゃないか? モンスターも強力だ。私は攻撃するがなすすべもなく敗北するのだ…。そして……」

ただ攻撃を受けたいだけとしか思えないダクネス。

と、このように全くクエストをやる『目的』がまとまらないのだ。もちろん、強くて金になり、なおかつカズマたちのレベルでも挑めるモンスターはそういない。

 が、俺は見つけてしまった。

「…………アクアがいるこのパーティーならばこのクエストは適任ではありませんか?」

 

 汚染された湖の浄化クエストだ。

クエスト内容は簡単。湖が汚くなってきたからきれいにして欲しい、というだけだ。これに対し、俺達の答えは。

「ね、ねぇカズマさん…? 本当にやるの? 私凄く不安なんですけど。というか湖にはワニがいるって言うし………」

「大丈夫だ。問題ない」

 女神アクアには、浸かっているだけで液体を浄化する能力がある。詰まるところ俺達はアクアを湖に沈めてきれいになっていく過程を見ていればいいのだ。

 

数分後。

「いやぁぁあぁぁぁぁっ! カズマさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!! 助けて! 死んじゃうわ! 私死んじゃうから!!!」

きれいな水が苦手なワニが彼女のいる檻に集まっていた。檻の中ならば安全だろうと思っていたが予想に反しワニはその形を変形させるほどのパワーを持っていた。

「な、なぁ…。私もアレに参加し…そろそろアクアを助けに行かなくても良いのか?」

ダクネスはワニにたかられているアクアを羨ましそうに眺めている。

「あの…。アクアは大丈夫なんでしょうか?」

めぐみんは心配そうにアクアの入っている檻を見つめる。優しい子だな、全く。

「大丈夫ですよ。あの檻は一番堅牢なんですし」

「そうそう。それにワニが来てから若干浄化が進んでないか?」

普段は偉そうにしているアクアの痴態を眺められただけでもう十分嬉しいのだが、そのことは言わず、濁っていた水面が透明度を取り戻す様をじっくりと見ていた。

 

 

「ドナドーナ……」

「な、なあ、もう檻から出ないか?」

「嫌よ。檻の中は安全だけど、外の世界は怖いもの」

当たり前のことだが、複数のワニに捕食されかけるという衝撃体験は彼女のトラウマになったようだ。普段ならばざまあ見ろと言ってやるところだが、その心中を察してやらなくもない。 なにせ一番堅牢な檻がひしゃげ、もう一時間でもあの湖に浸かっていたらバラバラになるレベルだった。

だが、そのこととは別として、今の状態はかなり目立つ。見た目は大変美しいアクアが傷心した様子で、しかも大きな壊れかけの檻の中に籠もっているのだ。端から見たら奴隷商か何かに見えるに違いない。

 不本意だし効果があるとも思えないがココで『神具』を使って心のケアでもしようか…? と考えたところで、声をかけられた

「め、女神様っ!? 女神様じゃないですかっ! 何をしているのですか、こんな所で!」

……何だか面倒臭そうな予感がする。

 俺の予想通り彼はアクアが入っていた檻を破壊して彼女を救助…する前にダクネスに止められた。

「……おい、私の仲間に馴れ馴れしく触るな。貴様、何者だ? 知り合いにしては、アクアがお前に反応していないのだが」

ごもっともな正論である。

 おそらくは彼はきっとアクアによって日本からこの世界に転生させられたチート勇者の一人なのだろう。だがまあ、適当なアクアのことだ。どうせ

「……あんた誰?」

やっぱ覚えてなかったか。

「何言ってるんですか女神様! 僕です、御剣響夜ですよ! あなたに、魔剣グラムを頂いた!!」

「…………?」

 

取り敢えず、カズマがコレまでの経緯を彼に説明した。これならば分かってくれるだろう。なぜ彼女が檻の中にいるのか。彼もきっとゼロから努力を積み上げてきたのだろうから同情し立ち去って

「……バカな。あり得ないそんな事! 君は一体何を考えているんですか!? 女神様をこの世界に引き込んで!? しかも、今回のクエストでは檻に閉じこめて湖に浸けた!?」

……コイツこそ何を考えているのだろう。

ああそうか。こいつはたいした努力もなくゴミのような正義感と使命感に燃えているんだろうな。

やあやあやり合っている彼らを見ながら一人、考察していると、ちょっと聞き捨てならない言葉が飛んできた。

「……クルセイダーにアークウィザード? ……それに、随分綺麗な人達だな。君パーティーメンバーに恵まれているんだね。それなら尚更だよ。君は、アクア様やこんな優秀そうな人達を馬小屋で寝泊まりさせて、恥ずかしいとは思わないのか? さっきの話じゃ、就いている職業も、最弱職の冒険者らしいじゃないか」

だろう? めぐみんは可愛いだろう? なにを鼻が高くなっているんだ俺は。

「君達、今まで苦労したみたいだね。これからは、僕と一緒に来るといい。もちろん馬小屋なんかで寝かせないし、高級な装備品も買い揃えてあげよう。というか、パーティーの構成的にもバランスが取れて良いじゃないか。ソードマスターの僕に、僕の仲間の戦士と、そしてクルセイダーのあなた。僕の仲間の盗賊と、アークウィザードのその子にアクア様。まるであつらえみたいにピッタリなパーティー構成じゃないか!」

そこまできてカズマが声を出すよりも早く、俺の声帯が震えた。カズマが仲間の様子をちらっと見たから、俺の方に発言権がシフトした形だ。

 

そのときの俺は、珍しいくらいに感情が表に出ていた。

 

「くだらぬ」

「……は?」

【嘲笑の悪魔】がついに、このパーティーに入ってから初めてその本性を現した。

 

「くだらぬと言っておろうがニンゲン。ゴミのような正義感と気色の悪い使命感に駆られて一生懸命だったであろうなぁ? 出来ない人間の気持ちが分からずに上から目線の救済を重ねて英雄気取りで楽しかったであろう? 魔剣もあるしな。切れ味だけが取り柄のガラクタのような剣が。

なんだその顔は? では俺と戦ってみるか? 貴様と同じような神具など数千とあるぞ。分かるか? お前は数千分の一の使い捨ての駒なのだよ。使い捨ての駒が暮らしを保証するとは随分とまあ、偉くなったものだな勇者風情が。所詮は寿命のある、知恵の付いた猿風情が、強大な生き物を狩って気分をよくしたのだな。気持ちは分かるぞ」

そして、俺が持ちかけた勝負に乗らんとする彼を冷たく見つめ、トドメを刺す。

「そうそう。俺との勝負に負けた際は魂とその魔剣の所有権は貰うからな。安心せい。すぐに死ぬわけでは無い。お前は選ばれた者なのだからな、魔剣無しに魔王でも倒した後の貴様の魂を俺はゆっくりとなぶるとするよ」

と、にやりと深く笑い、彼と彼の仲間、そして俺の仲間にだけ俺の姿を見せる。

 和服に朽ちた翼をもつ紅い目の悪魔、高慢なるテトロドとしての姿を――。

 

 彼らがふらふらと立ち去っていくのが見える。

「ふう…。追い払えました、ね……?」

「ごめんなざい…命だけは……!」

周囲の人間が皆、土下座していた。困惑していると、カズマがそっと近づいてきた。

「お前…悪魔の姿みんなが見てたぞ」

 

おっといけない。めぐみんを取られると思ってつい制御に失敗してしまったか。




 テトロドくんは人気投票はめぐみんのところ連打してそうですよね。で、かずめぐ読ませたらどんな反応するんでしょうか? ちょっと気になってきました。


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幕間 この美しい女神様に寛容を!

 テトロドくんはどんな日常を繰り広げているのか。いっかいパーティーから抜けた形でお送りいたします。


 「はあ…はあ…。死ぬ! あんな駄女神なんかと比べものにならないくらいヤバイっ!!」

俺は路地裏にさっと逃げ込んだ。現在俺は追われている。しかも捕まったら俺は死んでしまうだろう。

「…ふっふっふっ。また会いましたね…? テトロドさん」

「ひぃ…!」

この世界には二つの宗派が存在する。こまごまとしたマイナー信仰はあるだろうが、大まかに二つだ。一つはあの駄女神を信仰する「アクシズ教」。そして、幸運を司る女神エリスを信仰する「エリス教」だ。ちなみにこの王国ではエリス教が国教である。

 エリス教と俺にはかなり深い因縁がある。これはめぐみんが言ってくれたが、俺はかつて女神エリスを好きになって思い切って告白。もちろん失恋に終わり、心身ともにボロボロになって帰った。なぜ体までボロボロなのか? エリス様は悪魔には全く不寛容を貫くからだ。

「どこへ行くんですか?」

「やっ…やめてっ! ナイフで切っていくの行くのやめて!!」

 こう考えるとアクアは結構素晴らしい女神なのかも知れない。世のアクシズ教徒よようやく分かった。俺は明日にでもアクシズ教に入信しつつめぐみん教を開こう。

「ぬっ。『聖遺物封印』ッ」

「あぁ!?」

そしていつも通り。彼女のダガーを封じて一件落着と相成った。

 

 

「…と、いうことがありまして」

「それで我輩のところまで来たのか貧乳を愛する悪魔よ」

こ、コイツ…!

「フハハハハハ! お主も大分人間らしくなったなテトロド!」

この人(?)はバニル。7大悪魔の筆頭で、「見通しの悪魔」。こうやって人をからかって弄ぶのが好きなのだ。

「おう…うぇぇえ……」

「お、おい。ここで吐くな! 匂いがくる」

「ムハハハハッッ! その怒り、不快感! 実に美味! いやあ流石筆頭悪魔は違いますなあ!」

代わりにバカにしてやった。努力を笑うのも良いがこうやって上司を馬鹿にするのも気持ちいい。アクセルでは下手な行動をするとカズマたちのパーティーに迷惑がかかるし、この間たっぷりと後悔と怒りを頂いたミツルギという奴に絡まれたら面倒なのだ。とはいえ、アレはアレで馬鹿にしたらすごくおいしいのでそれを期待している自分もいるのだが。とにかくそろそろカズマたちの元に戻るべきだろう。

 その旨を伝えると、バニルは珍しく心配そうな顔で忠告してきた。

「はぁ…。とにかく気をつけるがよい。女神エリスは悪魔相手には容赦ないからな」

「はーい。達者でな! 人の心を覗いて興奮したり女リッチーが気に入ったからずっと一緒にいられるようにした執念深いストーカーの悪魔!」

 

「やはり待て。おい、汝!『バニル式破壊光線』!」

「ざんねーん! 既に対策済みですよバニル殿ー!!」

 

こうして、俺の騒がしい休日は幕を閉じた。




バニルさん。もうちょっと…上手くなりたいなあ。
バニルさんやっぱ好きだぁーー!!

と、いうわけでバニルさんも尊いという話でした(?)


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第四話 この中二病魔女と名乗り上げを!

可愛いが正義ならば、カッコいいも正義ですよね。


 「『セイクリッド・エクソシズム』!」

白い光とともに俺が消滅した。次の瞬間。

「ムハハハ!! 高慢なる【嘲笑の悪魔】、テトロド、ここに参上しました。俺をお呼びでしょうか?」

わざとらしくアクアを嘲笑してやる。これがなかなか楽しくて、今日まで彼女から何度も悪感情を頂いた。

「ったく。鬱陶しい悪魔ね。そんなんだからエリスに逃げられるのよ」

この女神、さっき一番言っちゃいけないこと言ったぞ。俺は『黒炎魔法』を乱発し。すべてアクアに跳ね返される。被弾したコップが焼き尽くされて灰に変わる。そもそも術者以外には見えないはずの『黒炎魔法』をどうやって跳ね返しているんだアイツは。

「ふぅ…。信者は大切にしておいた方がいいですよ?」

アクアの動きが一瞬止まる。

「あんた、今なんて言った?」

「信者ですよ。昨日入信書を協会に届け出ましたよ」

もちろん、エリスに殺されかけた翌日に出した。これでもしエリスが俺を除霊したら宗教戦争にしてやる。…………出来るかは知らないが。

「――あなた、ちょっと来なさいよ。お酒、飲ませてあげるわ」

「え。俺悪魔ですよ?」

「私の信者ならば仕方ないわ…。信者は私にとって可愛い迷える子羊なんですから。本当は嫌だけど」

コイツに迷える子羊扱いされるのは若干腹立たしいことだが、ぐっと飲みこんで酒を飲む。昨日も思ったが、この女神はわりと良い奴なのかもしれない。エリスのあの徹底した不寛容はトラウマ級だ。

「よく考えてみると、アクア様っていいですよね」

「ふぇ!?」

アクアが驚いたような声を上げる。しかし、俺は気にせず続けた。

「だってこんな悪魔でも救ってくださるし、なんだかんだ言ってもみんなの頼れるアークプーリーストです」

と、頭をぽんぽんして撫でた。すると、アクアの顔がみるみる赤くなっていく。酒に酔ったのだろうか。

 あ。違うわ。俺の容姿って人間をたぶらかすために結構カッコいいんだった。

どうしようかな…………。とアクアの髪の毛の感触を楽しんでいるとめぐみんが声をかけてくれた。

「あの…さっき名乗りみたいなのやっていたのですが、あれは何ですか?」

めぐみんの方を見ると目を紅く輝かせながらこちらを見ていた。水の女神(笑)は放っておいて、めぐみんと向き合う。

「ああ。あれは悪魔が召喚されたときの挨拶みたいなものなんですよ。そういえば、紅魔族にも名乗りがあるんでしたね」

「はい。 我が名はめぐみん! 紅魔族随一の天才にして、爆裂魔法を愛する者! という奴です」

かっこいいなぁ。今度のクエストまでに俺も考えてみよう。

 

 

「そういえば、テトロドって武器はどうするんだ?」

カズマの問いで全員がこちらを見た。

「…そうですね。基本的に『聖遺物封印』で武器は出せるんですが」

「それじゃだめよ」

それは、アクアの声だった。

 

「あなたに死なれたら私は困るわ。だからちゃんとした装備をして頂戴」

 

……いつの間にアクアルートのフラグを立てたのだろう。

 アクアが、真顔なら結構美人なアクアが真面目な顔で言うものだからつい了承してしまった。

 そして議論の末次の日、めぐみんと買いに行くことになった。

めぐみんとのデート権を手に入れたのである!

 

「あなたなら、この剣がいいのではないですか?」

疲れためぐみんの声が聞こえる。俺は、武器屋でおすすめされる度にめぐみんにちょっと尋ねてみている。そしてついに折れためぐみんが適当な武器を選んでくれたのだ。もちろん俺の目的は「めぐみんの選んだ武器を装備する」ことである。めぐみんには悪いことをしたとは思うが、後悔はしていない。

 

パーティと合流した後、アクアが俺を見て呟いたのが聞こえた。

「…結構いいじゃない。悪魔なのに……結構カッコいい。いやでも私は女神なんだし……」

アクアルートが解放されかけているが、正直こいつと恋愛するつもりは全くない。するならめぐみ…いや、いつか死ぬめぐみんよりアクアの方が優良なのではないだろうか。

 …………まだ捕らぬ狸の皮算用だな。

 

 その日は突然やって来た。

『緊急クエストです! 冒険者の皆さん、とくにサトウカズマさんのパーティーは至急ギルドへ!』

 

は?




アクア様がだんだん可愛く見えてきたこの頃です。それでもめぐみん推しです。これは曲げません。
そうそう、そういえば中二病魔女よりも駄女神の出番が多かったですね。すいません。


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第五話 この首無し騎士に悪魔の洗礼を!

 僕の小説は戦うか戦わないかでクオリティが変化します。
 戦わない方がまだマシなのです……! 


 その日は突然やって来た。

『緊急クエストです! 冒険者の皆さん、とくにサトウカズマさんのパーティーは至急ギルドへ!』

 

「は? なんと言いましたかあのアナウンス」

「おいカズマ。お前何かやったか?」

「俺はアクアこそ怪しいと思う」

皆が動揺する中、めぐみんがまとめるように発言してくれた。

「取り敢えず行ってみましょう」

 

 

 街を覆う外壁の外。ちょうど見える位置に『それ』デュラハンである俺がいた。

「そこの首無し騎士様?」

俺が後ろを向くと、そこに美しい男の天使がいる。いや…彼から発せられる雰囲気は悪のもの。堕天使か……。

「なんだ。俺は今イライラしているんだ」

「そうですか…。あなたもサトウカズマに用があるようでしたので。あ、ダジャレじゃないですよ」

見た目は凄くきれいで、美青年と言っても差し支えないだろう。

「お前も何かされたのか? 俺はアイツのパーティーメンバーに毎日毎日爆裂魔法を撃ち込まれてな…! 昨日、犯人がサトウカズマだと分かったところだ」

彼は凄く悔しそうな顔で

「そうですか…。それはお気の毒に」

と言ってくれた。どうやら仲間のようだ。

「………お前は何をされた?」

「ええ、実は部下がパーティーに入ってまして」

そうか……部下が。

 

え?

 

じゃあ、サトウカズマの仲間じゃないのか、コイツは。 

 と、思ったのもつかの間、俺は吹っ飛ばされる。

 

蹴られたと気付いたときには既に百メートルほど蹴飛ばされたところだった。

「……いやぁ、僕も部下に小言の一つや二つ言ってみたいモノなんですよねぇ。くふふ…なんですかそのアホ面は? ええまぁ、別に彼の味方をするわけじゃあ無いんですけどね、あなたのそのアホ面が見たくて蹴ってしまいました」

 

 全く最近何なんだ。

城は爆裂魔法を撃ち込まれ続け、人間どもに俺を怒らせたらどうなるか教えてやろうかとやってきたら堕天使に蹴飛ばされるし……。ここで、俺の本気を見せてやろう!!

 

「魔王軍幹部の実力…分からせてやる!」

顔を彼の真上に向かって投げ、体は真っ直ぐ突撃する。これで奴がどう動こうが全てお見通しになるのだ。

「はああぁぁっ!!」

「くふっ。随分と舐められたものだねぇ」

顔を真上に投げたのは正解だった。

 

奴が俺の剣をさばいて、蹴りを入れるのがしっかりと見えたから。

 

今度はもっと飛ばされ、草原にある木を二本ほどへし折りながら吹き飛んでようやく止まった。空中にある首で奴を見ようとす……

 

「その悪感情、実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に実に美味ですよ、魔王軍幹部、ベルディア殿」

 

 空中に飛んでいた彼の指が、目の前にあった。もう少しで目潰しも可能になる距離だ。

「…このまま、あなたをからかうのもまた一興ですが、それだと部下のお迎えが出来ませんので、お帰り願います」

 

 

 

 

 

 

 「やあ! テトロドくぅん。探したよ」

町中で彼に出会った。まあ、彼らの目的地から僕はやって来たわけだから、当たり前なんだけど。

「…っ! なんでそこにいるんですか?」

そして、いつものように彼―テトロドには嫌そうな顔をされる。

「部下にはホウレンソウがあるはずだよ、テトロドくん。でもパーティー入ったなんて連絡は来てないなぁ」

「いちいち言う必要も無いでしょう?」

ここで彼を叩きのめして分からせようか? と考えたとき

「おい…。誰だ貴様は」

「私の仲間に用があるなら聞こうじゃないか」

彼の仲間と思わしき二人が入ってきた。

 クルセイダーと、アークウィザード、か。僕からすれば大した相手では無いが、あまり敵を作るのは良くないな。それに可愛いからあとで支配して楽しむのも悪くはない。

「なあ、あいつ誰なんだ? お前の知り合いか?」

パーティーのリーダらしき男が尋ねるのが僅かに聞こえる。

「……アイツの名前はベリアルです」

「………………ウルトラ〇ン?」

あのリーダーからぶっ殺そうかな。女の子たちの方は記憶いじる魔法とかを習得できればなんとかなるし。

「違うわよ。多分悪魔の方」

「えぇ!? 悪魔の方のベリアルって、あのイェスキリストを起訴した!?」

よく知ってるな、あの若いの。でも、もう特撮ヒーローと間違えたからぶっ殺す。

「そうです。悪魔族随一の性格の悪さを誇るベリアルさんです。ついでに僕の直属の上司にあたります」

彼の説明に満足した僕は、取り敢えずリーダー殺しはいったん諦めることにした。

「……まぁ、楽しそうで何よりだよ。せいぜいパーティー生活をたのs……しんでね」

「あれ!?」

水の女神に昇天させられかけたものの、なんとかセリフを言うことが出来た。あのパーティー危険なんですけど。なんでテトロドくんいられるの? いやテトロドくんに可能なら俺にも可能って事か。

「あ、そうそう。君達を呼んだ魔王軍幹部だけどね、僕が追い返しておいたから。また来るとは思うけど気をつけてね」

 

「「「「「は?」」」」」

 

ぽかんとしている彼らを眺める。アホ面すぎてウケるwwwww

ま。また来ようかな。

 

「バイビー」

「ちょっ…! どんな奴で、何で俺達なんだ? 言え! 言ええええええええええっ!!」

男の悔しそうな声を聞きながら飛び立つ。うむ。この悪感情もイケるな。

 

 

「くふふふ、くふふふふふふふ。クフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフッ!!!」




 ベリアルは地球の方に伝承の残る悪魔です。イェス・キリストを訴えて、二審で『最後の審判』で悪と見なされた人間の魂を自由に扱える権利を手に入れたり、同性愛と獣姦で街を満たして滅ぼしたなどの伝説があります。ウチでは元ネタから少し離れて、月山習みたいになっています。多分甲赫もじきに手に入れてしまうでしょう(嘘)


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番外編 めぐみん生誕祭2019

めぐみん誕生日おめでとう!!


 一斉にクラッカーが鳴らされる。

 

「「「めぐみん、誕生日おめでとう!」」」

「……おめでとうございます!!」

 

そして、硬直していた寝起きのめぐみんは、ぱっと顔を輝かせる。

「………! ありがとうございます!」

 

「………」

…………………。

 

 

「……ん? どうした、テトロド? 突然黙って……」

と、そのとき、カズマは俺の変化に気付いた。

「まずい! 昇天しかけてる!! アクアー! アクアー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「………ふぅ。ありがとうございます。まじ助かりました」

悪魔を長くやっているが、笑顔を見て昇天しかけたことはなかったな……。これがめぐめぐめぐりっしゅ☆めぐみんぱわぁ って奴か。って違う。それは別の文庫のネタだな……。

 

「とにかく、テトロドも起きたみたいだし! 宴よ!!」

 

 そこからケーキを食べるとき、アクアがめぐみんよりも多く食べようとしてカズマに頭を引っぱたかれたり、プレゼントを渡す際、アクアだけ自分の像(聖像)を渡そうとしてカズマに頭を引っぱたかれたりした。

 

 

 …………………アクア。オマエだけか。

 せめてオマエもかって言われろよ。

 

 

 

 

 

 悪魔に休息は必要ない。まあ、ぶっ通しで働き続けたら流石に倒れるだろうが、座ったりして小休憩するだけで良い。

 だから、めぐみんが夜中、起きているのにも気付いた。

「眠れないのですか?」

俺が声をかけると、めぐみんはこちらに気付いたらしく、苦笑いする。

「起こしてしまいましたか? すいません」

そんなことはない。と頭を横に振ると、彼女は少しだけほっとした顔になる。

「……生まれて初めて、仲間と誕生日パーティーをしました。……………………」

 

最後とんでもない発言があったように思えたが、スルーする。ギャグじゃないぞ。

「…………。それで、どうでしたか? 仲間と過ごす誕生祭は」

「おい。今の間は何の間か、じっくり聞こうじゃないか。……まあ、いいです。楽しかったですよ」

 

 

 

だから、とめぐみんは小声で付け足す。

 

 

 

「また来年も、こうして楽しく過ごせると良いですね」

 

「……っ! そうですね」

 

 

 

 

 

 

 やべぇ。めっちゃ可愛いんですけど。

 

夜が更けていき、めぐみんも少し眠くなったのか、こちらを気遣うように言った。

 

「私はそろそろ寝ますので。テトロドさん、おやすみなさい」

 

「はい。おやすみなさい」

 

 こうして、素晴らしい仲間の誕生日は幕を閉じ……

まてよ。

 

 

「めぐみん」

 

「はい?」

 

 

 

「……爆裂散歩、しませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも……らしい、城の前まで来ると、めぐみんは心配そうな顔をしていた。

「…あの、大丈夫でしょうか? 深夜ですし、さすがに周囲に迷惑がかかるのでは…?」

迷惑……。城の中からモンスターの気配がするが、周囲に人の気配はない。が、念のため予防だけはしておくか。

「《聖遺物封印》から……これかな」

俺が神具を発動させると、周囲を透明な膜が覆った。

「これで、音が漏れることはありません」

と、にやっと出来るだけ悪戯っぽい顔で笑うと、めぐみんもにやっと笑った。可愛い。

 

 

「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法……!」

 

「『エクスプロージョン』ッッ!!」

「『シュバルツ・エクスプロージョン』ッッッ!!!」

 

 

 

帰り道、背中からめぐみんの声が聞こえた。ヤバイ幸せすぎて昇天しそう。

「……あなたも爆裂魔法が使えるんですか?」

「いいえ。黒炎魔法をある程度まで極めると『黒炎爆裂魔法』という派生魔法も出てくるので、それを習得しました。25ポイントです」

すると、めぐみんの体がふるふる震えだした。

 

「ば……爆裂魔法の半分のスキルポイント

……! なんでしょう、負けた気がします」

 

 

 

 

このあと、めぐみんとの会話を楽しむつもりが、質問攻めにされ、しかも解答するたびに嫉妬などの悪感情を頂いた。苦手な悪感情が出ても頂くことにする。

 

 

 

 ごちそうさまでした。次はもっと話そうね! 魔法だけじゃなくて将来の話とかね!




きょうはうたげじゃぁぁっと。
走り書きしました。


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第六話 この新たなペットに歓迎を!

 ……はい。というわけで
ベルディアさんのご登場~!!


 「『セイクリッド・ターンアンデット』ッッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、なんでコイツがいるんだ」

 

カズマが怪訝な目でこちらを見ている。当たり前だろう。俺の隣にいるのはかつての敵、というかさっき倒した敵。首無し騎士のベルディアなのだから。

 

「思ったんですよ、カズマ。これは一応魔王幹部です。利用価値は高いのでは、と」

 

ふむ…。と少し考えているウチに、ダクネスが騒ぎ出した。

 

「だが、コイツは私を殺そうとしたり、街の冒険者を殺したんだぞ! 許せるかっ!」

 

「待て待てダクネス。確かにソイツは敵だ。でもそれを言ったらテトロドだって悪魔じゃ無いか。もう少し考えて……」

 

「お前ら、ただですm」

 

何か言ったベルディアを、聖槍で背中から撃ち抜く。

 

「…………忘れましたか? 俺の『聖遺物封印』は、あなたにも有効です。ここで我々に盾突いてせっかく助かった命を無駄にしたいのですか? まあ、俺はそれでも構いませんが、ねぇ……?」

 

俺の言葉にぶるっと体を震わせた首無し騎士様は黙った。

 

「調教は、俺がやりますので」

 

ダクネスはまだ何か言いたげだったが、ここでアクアが発言する。

 

「あなたが、しっかり管理するのよね?」

 

「……ええ。もちろん」

 

「なら、良いんじゃない? 私の信者がポカやらかすとは思えないし」

 

 

 

そんなワケで、ベルディアが仲間入りした。

 

 

 

 

 

 ベルディアは念のため、街外れに小屋を建ててそこに飼うことにした。

「作業が早いですね。どうやったんです?」

めぐみんが完成した小屋を見て嘆息した。

自分でも中々良く出来たと思う。が、彼女から言われるとやはりとっっっても嬉しい。まあ、俺の努力では無いんだが。

「『聖遺物封印』ですよ」

「そういえば、前にも言っていましたね。どんな物が封印されているんですか?」

俺は、めぐみんの顔を見てどうしても自分の持つコレクションを自慢したくなった。

「……分かりました。見せて差し上げましょう!」

 

 

「えーと。近接戦闘系は取りあえず飛ばしますね」

俺が魔道具をあさっていると、 めぐみんが興味深そうに、一本の剣を見ていた。

「……これは、『剣』、なんですか?」

俺もつられてソレを見た。

「いやぁ…どうなんでしょうね。カテゴリーは剣なんですけどね」

それは、無数にある俺の『剣』のなかでも、特殊な物だった。それは剣というのに刃が無い。それは剣というのに鋼鉄で無い。それはあまりにも荘厳すぎる。『異形』。そう呼ぶに相応しい剣。

「それは、昔ある人から貰ったんですよ。今はもう亡くなってしまいましたが。その神具……いえ、『宝具』の名前は()()()()()。未だに上手く制御できない代物ですよ。……めぐみんなら、もしかするともしかするかも知れませんが」

俺は、目を輝かせて『剣』を振ろうとするめぐみんから、ひょいっと『剣』をとると、封印したものを入れておく亜空間の倉庫に大事にしまう。

 

 

それが、たとえ本物に遠く及ばない『贋作』だとしても、これはかの『英雄王』と俺が繋がっていたという、大切な宝物だから。

 

 

「いつか……時が来たら、この剣の威力、見せてあげますよ」

 

「言いましたね? 約束ですよ!」

興奮して目を紅くするめぐみんを眺めながら、口の中で呟いた。

「ギルガメッシュ王かあ………また逢いたいですね………」

 

 

 

           特別編にも続く!!

 




はいはーい。と、いうわけで。


戦闘かけませんでした……。すいません…………。


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第七話 この二人の悪魔に戦いを!

ちょーとお待たせしました。本編です。




 俺達の狩りのパターンはも完璧に決まっている。

「くふふふ!!」

まずダクネスが勇敢に突っ込み、攻撃を外しに外し、大人しく皆の壁役に徹するようになる。この間三分。俺達はダクネスの奮闘を眺めたり、アクアがダクネスの回復をしたりする。

「喰らいやがれ!!『狙撃』!『狙撃』!」

続いてカズマが狙撃で確実に個体数を減らしていく。

モンスターの数がだいぶ減り、さらに戦闘音でモンスターが集い始めたとき、我らが信仰対象、めぐみんの出番だ。

 

 

「穿て! 『エクスプロージョン』ッッッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凶悪な魔法がモンスターの群れの中心に炸裂した。

「ふぅ……。最高、デェス……!」

 

偉業を為した我が女神はその場にパタリと倒れる。

「お、お疲れ様です………」

 

 

 

 

「覚悟なさい! 『ゴッドブロー』!!!」

アクアの拳で生き残ったモンスターも殴り飛ばされた。

 

しかし、まだ数十入るだろう。

 

 

 

 

 

さて、最終段階だ。

 

俺の番が、回ってきた。

 

 

「決めます!『聖遺物封印』っ!《リリース》!!!」

俺の詠唱に合わせて背後の空間が歪み、そこから1つの鍵が出てくる。

「たぎれ信仰! 穿て邪悪! 今は眠りし宝物達よ、障壁を砕け!! 《誰が神の如き(ミカエル)

!!」

 

俺の声に反応するかのように鍵は熱を帯び、背後の歪みから無数の武具が現れた。

 

 

 

ドガガガガガガガガガガガガガ!!!

 

 

 

という轟音と共に生き残りのモンスター達が倒れていく。

 

中にはすばやく攻撃を避け、進んでくるモンスターもいるだろう。だが、いて数匹。大した脅威ではないし、カズマの経験値にしてやる。

 

 

が。

 

生き残ったソイツは一番やっちゃいけないことをした。

 

 

 

 

めぐみんへの、倒れているめぐみんへの攻撃だ。

 

 

「めぐみーーん!!」

 

 

カズマも、ダクネスも、アクアも間に合わない。

 

 

だから、俺が行くのだ。

「俺を無視しないでくださいよ……! つれないなぁ。罰として、ここで君には終わって貰います……!!」

 

 

歪みが何の変哲も無い一本の朱槍を吐き出した。

俺はソレを掴むと、真っ直ぐめぐみんに襲いかかろうとするモンスターに投げ飛ばす。

 

 

 

 

 

 

「俺を敵に回したこと、後悔しなさい。

生と性の欲望は我らが起源。孤立し、自律し、戦慄せよ……覚醒を呼び止める神秘の槍(スピア・オブ・カシウス)ッッ!!!」

 

 

 

 

 

 

俺の投げた朱槍の背後から火が飛び出て、らせん状に絡まっていく。やがて紅で槍を覆い尽くすと、穂先が変形し、スプーンのような形状になった。

 

 

(そう、某新世紀ロボットアニメの新劇場版で出てきた槍と同じ形状である。)

 

 

 

 変形した槍は空気を切り裂き、めぐみんに襲いかかろうとするモンスターに直撃。

――した瞬間。

 

 バリアが槍の周囲に展開。急速に槍の形状を取ってモンスターの肉を深く抉った。

 

 

 

 

 

 と、思ったのも束の間。槍の速度に押されてモンスターは遙か彼方に吹き飛んでいく。

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……。無事ですか、めぐみん」

 

 

「は、はい。というか助けて貰ったのはうれしいですがオイシイところ持っていきましたね」

 

お、おう……。相変わらずそういうのには厳しいな。

 

 

 

 

と、まあ。こんな感じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 街外れ某所。

 

 

 そこに、僕はいた。というか、冒険者に絡まれた。

「どうしてこんな所にお前みたいな高レベルモンスターが湧いてるのかは知らねぇが、俺達の経験値になって貰うぜ………!」

 

 まあ、僕は街にいる悪魔達よりも圧倒的に悪魔としての風格あるし、仕方が無いと思う。それに、こうして度々戦闘を体験しておくのも体のこりをほぐすのに良い。だから体験を構えながらじりじりとにじり寄る冒険者達に僕は笑いかけた。

 

にこっ と。

 

それが合図だった。

「いけぇぇえ!!!!」

 

まず豪腕の剣士が斬りかかる。それを体を捻って回避し後ろ回し蹴り。続いて軽装の盗賊がダガー片手に飛びかかってきた。横にステップして回避。横顔に拳をたたき込む。次は普通の体格の奴だ。横薙ぎ、逆袈裟、袈裟斬り、刺突。連続攻撃をすれすれで避ける。

 

(この人……強いかもね)

 

まずは一歩退く。

 

 

さて、反撃は………………。

 

「なにを、しているんだ」

 

 

 

声がした。青年の声だ。

だが、その声には危険な匂いがした。

 

 

「もう大丈夫。僕が来たから」

彼には見覚えがある。

 

ミツルギ・キョウヤ。

 

 このあたり、というか有名な剣士だ。なんでこんな所をふらついているのだろう。

 それは後でも考えられるとして、今の状況はマズイ。僕は確かに強いが、彼にかなうかどうか半分半分だ。

 

 

 

 

「ラッキーだね、冒険者諸君」

「お、おいっ! 待て!!」

 

 

 

 後ろ姿を見せて逃げ出すことにした。負け戦をやるほど僕も馬鹿じゃない。

もう一度()()()()()()()()()()()()()()()仕方ない。また今度来よう。

 

 

 

「お前は、何者だっ!!」

 

しつこく追ってくるミツルギに僕はツイにしびれを切らした。

 

「僕の名は()()()()。悪魔テトロドの上司にして悪魔の王。―――僕を追ってきたこと、後悔するよ」

 

 

「な、なんだと?」

 

 

僕は最後に襲ってきた男を指さす。ミツルギもソレを見る。

 

 

 

 さあ、絶望を知れよ勇者サマ。お前のせいで、一人死ぬぞ。

 

 

 

 

 

 

 

我汝を把握する(メトロノーム)

 

 

 

 

僕が指さしていた男の顔が、土色に変わる。

と、思ったのも束の間、胸を押さえて倒れた。

 

 

 

 

 

「君が。君が悪いんだよミツルギ・キョウヤ。君が彼を殺したんだ」

 

 

ああ、美味い。なんて美味い悪感情なんだ。恨み、後悔、怒り。様々なモノがブレンドされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――さて。せっかくここまで来たんだ。あのパーティーともケリをつけなきゃ、いけないかもね」 

 

彼がショックで動けない内に、アクセルに入るとしよう。

 

 

なに、邪魔されたら殺しちゃえば良い。僕には、()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

「くふ。くふふふふふ。クフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ!!!!!!!!!」

 

 

 




 今回は悪魔の登場数が過去最多だと思われます。
活躍具合も多分過去最多ですね(笑)

これからも、この素晴らしい世界に嘲笑を!をよろしくお願いします。


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