逆行スパシンアンチヘイト (20世紀青年)
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プロローグ
世の中、愛と希望と友情があれば何とかなると知ったのはいつ頃だっただろうか。こんなクサいことを考えるようになったのはせいぜい10年ぐらいの間だろう。今やこの世には僕とアスカと時々綾波しか居なく、他の生命体は徒歩で確認できる圏内には居なかった。…他の人間はL.C.Lに、動植物はサードインパクトの余波で死に絶えてしまった。むしろ消し飛んだと言った方が正しいんだけど。
初号機と同化(笑)した母親だった魂は寂しさから地球に戻ってきた。つまりはご高尚な考えも人間の本能的な部分から切り離すことが出来ず、中途半端な形で望みを叶えたのだろう。人間のエゴに付き合わされた初号機ちゃんは可哀想なことこの上ない。幸いなことに地球に戻ると同時に初号機の魂は解放され、今はアスカとお散歩中なので気分転換は出来ているんじゃないかと思う。…痛覚まで同調した意味は有ったのだろうか?
その夜、アスカと夫婦らしく過ごした。めっっっっちゃイチャイチャした。何年経っても可愛らしいアスカはまさに理想のお嫁さんだろう。…昔の攻撃的な部分は20年前には意地を張り続けることに疲れたせいで無くなった。昔は嫌だったけど今はなんだか懐かしいのは、潜在的にMだったのだろうかと自分のことが心配になってしまう。
アスカをオカズにしたのは今では笑い話となった。何かあると引き合いに出されるのはもう勘弁してもらいたいけど。
朝。ここ数十年変わらないアスカが隣に居て、外を見ると初号機が座っているそんな朝だった。違うのは久しぶりに綾波が出てきたことだけ、の筈だった。
「おはよー綾波。朝ごはん一緒に食べる?」
「おはよう、碇くん。ご飯より大切な話があるわ」
「ダメよレイ!ご飯は何よりも大切なんだから、ほらちゃっちゃと食べる!」
時たま現れる綾波のせいかお陰か、アスカの世話焼きスキルはかなりのものになっていた。これはいいお母さんになりそうだぁ……。綾波が言ってた話も何も無い世界で何かが起こるはずもないし食べてからで十分だと思っていました。
「それで、話ってなに?」
食後、ふと思い出したため、綾波にそう聞いてみた。
「あと2時間でこの世界は滅びるわ」
「……アスカ、俺は君が居てくれればそこが例え地獄でも幸せだよ」
「シンジ!愛してる!」
「…………」
いつもなら何かしらの綾波による批評が入る所で無言の綾波を見て、いよいよ僕たちはそれが現実だと認識した。
大まかに言うと母なるリリスがサードインパクトで失った体力が戻らず消滅。その子孫であるリリンも消えてしまうのだそうだ。
「だからあなた達をあの頃に戻すわ」
「えっ、何それは……(ドン引き)」
「いいだろお前、成人の日だぞ(2049.1.11)」
綾波に汚ったない知識をL.C.Lを通じて埋め込んだ奴は死んで、どうぞ(無慈悲)
一応?過去に戻るまでには時間があるらしいのでアスカと初号機とビーチバレーに興じた。相変わらず、初号機のブロックを抜くのは出来ないと思われたけど、アスカの動物の勘により、過去十数年ぼくらを完封していた初号機からポイントを取る事に成功し、満足したままあの地獄のような2015年に飛ばされた。
「うっわ、ここかぁ……絶滅危惧種の公衆電話だけど、サードインパクトで物理的に絶滅しちゃうんだよね(サードインパクトギャグ)」
僕が手に持つ公衆電話の受話器からは女性のアナウンスが流れ続けている。
「10歳ぐらいにしてくれればL.C.Lで取り込んだ知識で俺TUEEEE出来たのにぃ……」
途方に暮れる僕の目の前に国連軍の攻撃ヘリとサキエルが現れた。……他に地響きがするのはどうしてだろう?(すっとぼけ)
「ウオォォォォン!!!!!」
横合いから現れた紫色の巨人。初号機による攻撃!サキエルの腕は消し飛んだ!続く第二撃!初号機の拳はコアにめり込んだ!自爆する間もなくサキエルのコアは壊れた!
「えぇ……何これ」
第三使徒サキエル、哀れにも初号機のワンパンで沈んでしまった。……あいつは遠中近、オールレンジに攻撃できるすげぇ奴だったよ。ありがとうサキエル、さようならサキエル。
サキエル自爆ルートは回避。一文で死ぬところをちょっと延命したので成仏してください。
(自分でも)ちょっと何書いてるか分かんない
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第壱話
シンエヴァコラボのレトルトカレーのパッケージにゲンドウとミサトさんが並んでて笑った。どういう人選してるんですかね?
(淫夢要素しか)ないです。
エヴァンゲリオン初号機(搭乗パイロット綾波レイ)の単独行動による使徒殲滅はそれはもう髭グラサンとご老人達の計画を大いに狂わせた、らしい。
それがなんで分かるかと言うと、未だにNERV本部施設には入れず第三新東京市の地上施設に一時避難という形で対応されたからである。黒服のおっさんたちに囲まれて移動するとか、僕はいつからマフィアのボスになったのだろうか。……あっ、ボスの坊ちゃんでしたね。
「碇シンジくん、すまないが迎えが来るまではここで生活してもらうことになる」
相変わらず、NERVの黒服グラサンシリーズはロクにコミュニケーションを取れないようだ。まぁコミュ力高い人をあのコミュ障が周りに置かないのは分かってるんだけど。暇だからミサトさんのちょいエロ写真を渡して職場で気まずい思いをさせてあげよう。
「はぁ。……そういえば迎えに来るって言ってた人はどうなったんですか?ほら、この写真の人」
「なっ……!その方は現在別件で来ることが出来ない」
おっ、すごいちゃんと持ち直して嘘吐いたよ。この非常時に初号機パイロットより優先すべき任務って何なんだろうか。加持さんとの逢い引きとかかな?
あっ、黒服グラサンシリーズMark.6が部屋から出ていってしまった。
碇シンジが軟禁されていた同時刻、NERV本部施設内の赤木リツコ博士に貸し与えられた部屋で技術部と作戦部の部長同士が顔を突合せていた。
「なんなのよ、あれ」
「何ってエヴァンゲリオン初号機、テストタイプよ。碇ユイさんが作り出した、ね」
「そういうこと言ってんじゃないわよ!暴走状態になったと思ったら使徒殲滅して歩いて格納庫に戻って来たのよ!?なのになんでアンタはそんな平然としてるのよ!」
「私にだって分かるわけないでしょ!暴走状態になったエヴァがどういう行動を取るかなんて誰にも分からないの!それに、エントリープラグ内のレコーダーは全て機能してなかったしレイも気を失ってたからあの様子じゃ覚えてないでしょうし」
「じゃあ、帰ってきた時に付けられていないはずの傷が付いてたのは?」
「それも謎よ。ブラックボックス過ぎるのよ、エヴァの技術は」
「全ては闇の中ってわけね」
その頃、NERVドイツ支部にもエヴァ初号機による使徒殲滅の速報が入っていた。
「咳をしても一人、かぁ」
「日本の古典か?アスカ。勉強熱心だな」
「別に、ただ早く会いたいだけよ。それが私の知らない奴でもね」
「知らないのにか?それは随分と……」
「変なのは承知の上よ。それでも会わなきゃいけないの。それに、何をやらかすか大体分かってるから拗らせる前に何とかできるかもしれないしね」
軟禁からおよそ3時間後、碇シンジはNERV本部施設へと連れて来られていた。
「はぇ^~すっごいおっきい……ジオフロントってやっぱりデカいんすねぇ!(クソデカリアクション)なんだあのピラミッド!?(驚愕)」
まぁこんな感じでリアクション取っとけば中学生男子の反応としては上々でしょ(適当)。相変わらず無表情なおっさんたちに連れられてきたのはなんと総司令執務室であった。あの髭面ともう対面とか無理久保なんですけど……。サードインパクトで吹き飛んでないから課金しなきゃ(使命感)
失礼しやーす。あっすっごいセフィロトの樹ぃ……。こんな大っきいセフィロトの樹描いてあるとか厨二病患者なのかな?厨二病患者がトップの組織とか逆張りで悪の組織になりそうな気がする、気がしない?(実体験)
「久しぶりだな、シンジ」
「本当に久しぶりだね」
「お前にはエヴァに乗ってもらう」
「………????????????」
まず名乗れよグラサン(気さくな挨拶)コミュ障が過ぎるんじゃないですかね……。隣の副指令も苦笑いしてないで通訳してくれませんかね?
結局、冬月副指令との話し合いで僕の今後の待遇とNERVとの取り決めができた、のはいいんだけど、こういうのって普通は腕組してる髭のおじさまがやることじゃない?木っ端の職員ならいいけど僕、人類を守る大事なパイロットだよ?そしてサードインパクトが起こった時の僕の安月給加減に泣けそうだった。まぁ、ミサトさんが8割持って行ってお小遣い制だったせいもあるんだろうけど。
僕の質問責めのせいで疲れている副指令に母譲りの顔を使い、最後のおねだりをしてみる。上目遣いでお願いをすると冬月コウゾウにクリティカルヒットするよ!
「最後に、僕が乗るっていうそのロボットを見せてくれませんか?」
「いいとも。好きにしたまえ」
成功判定100%とかチョロすぎるんだよなぁ。
やってきました初号機格納庫。恐らく相変わらずのエヴァ初号機ちゃんです。僕の知る初号機ちゃんっぽい気がするんだけど、乗ってみないと分かんないんだよなぁ。
「ここが初号機格納庫よ。そしてこれが汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン、その初号機よ。有り体に言えば貴方の専用機ってことになるわね」
そう説明してくれるのは髭に良い様に使い潰される赤城リツコ博士である。僕としてはいつでも義母さんって呼ぶんだけど髭がなぁ……。ナオコさんはまだしもリツコさんの落とし方と使い方はちょっとどうかと思うよ。
「はぇ~すっごいおっきぃ(本日二回目)すっげぇ傷ついてる、はっきりわかんだね」
意識をリツコさんから初号機にずらすと細かい傷が付いていることが目に付く。僕の初号機傷つけた奴、ただじゃおかねぇからな~
「明日からシンクロテストをやって貰わないとだから、アナタのIDカードとこちらで手配した物件のカギと携帯を渡しておくわね」
「アッハイ」
初号機を舐め回すように観察していると早く帰りたいのか僕と二人きり(意味深)の状況に嫌気がさしたリツコさんから半ば強引に支給品を渡され、現地解散となってしまった。
携帯ももらったしアスカに電話でもかけてみっか!w
黒服グラサンシリーズMark.6「多分私は(モブキャラとして描かれたのが)6人目だと思うから」
本編でおそらく書かない裏事情
すんなりエヴァに乗ることに賛成したシンジ君。理由としては死にたくないだけだけど、陰謀家おじさんたちは邪推しているぞ!そんな陰謀家おじさんたちは『イエスマン』でも見てくれよな!
ゲンドゥー「エヴァに乗れ」
まともな感性を持つ少年碇シンジ「ヤダよそんなの!見たことも聞いたことも無いのに出来るわけないよ!」
ゲンドウ&ミサト「「ノーマン!ノーマン!」」
大人にいじめられたシンジ君「乗ります…(小声」
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