がっこうぐらし! 守護霊ルート通常プレイ (景名院こけし)
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パート1 キャラメイクからいつもの屋上まで

youtubeに上がってた変身バンク動画の存在によりシンフォギアXVのネタバレ喰らって2か月くらい萎えてたので初投稿です。


がっこうぐらし守護霊ルートプレイ! いきまーす!(天パ)

 

最近RTA流行ってますね。ちょうどアプデも来たことだし、便乗して何かしようと思ったんですが私は走者ではないので、タイトルにある通り普通に守護霊(俺がめぐねえだ)ルートをプレイしようと思います(普通のルートとは言ってない)

 

ちなみに守護霊(俺がめぐねえだ)ルートとは、ゲームオーバー(脂肪)時に低確率で入ることができる、文字通り肉体を捨てて学園生活部の守護霊となり、みんなが生存できるように陰から助けるルートです。直接的な干渉がしにくい代わりに“彼ら”から襲われない自分だけムテキモードでもあります。脂肪済みなんだから当たり前だよなァ?

 

 

ではゲームスタート! 早速キャラメイクです。

RTAではないので入力速度を考慮する必要もありません。ここは既存キャラから選ぶのではなく、じっくり今回のプレイに沿ったキャラを作り上げていきましょう。

まずは能力値がランダムに生成されます。結果が気に入らなければリロールすることができますが……今回のプレイでは“意志”の能力値が重要になってきますので意志が良い値になるまでリロールしましょう。

…………はい、いい値になりましたね。出た結果はこんな感じ。

 

筋力:女子高生(ふつうの。断じてシャベルゴリラとは違う)

知力:高卒(卒業・進学には問題なさそう)

直感:ヌケサク(前が見えているのかすらちょっと怪しい)

器用:普通(割と綺麗な字が書ける)

意志:鋼(ゲロ吐きながら全力疾走だってできる)

魅力:かわいい(かわいい)

 

直感以外は平均もしくはそれ以上。なかなかいいキャラが生まれましたね。

 

では次にフィートの取得です。デメリット効果のあるマイナスフィートを取得すると、後でキャラを強化できる成長ポイントがもらえます。これ、本来はレベルアップでしかもらえないものですので、意志と知力以外を捨てて成長ポイントのボーナスをいくらかせしめておきましょう。あとで必要になりますのでね。

 

・片腕骨折(-) 筋力と器用にマイナスがつく代わりに成長ポイントが入る。初期装備に固定ギプスと包帯を追加。

 

・隻眼(-) 器用と直感にマイナスがつく代わりに成長ポイントが入る。初期装備に眼帯を追加。

 

・病弱(-) 筋力にマイナスがつく代わりに成長ポイントが入る。

 

・コミュ障(-) 魅力にマイナスがつく代わりに成長ポイントが入る。

 

・虐待の跡(-) 筋力にマイナス、直感と意志にプラスがつく。成長ポイントは入らない。

 

・霊感(+) 所謂“めぐねえ”がみえる。直感にプラスがつく。ゲームオーバー(脂肪)後に幽霊モードで続行できる確率2倍。幽霊モードでのステータス強化。

 

・黒魔術(+) 儀式を行うことで確定で幽霊化(めぐねえか)できる。他にも効果があるがそれは後述。初期装備に魔法使いっぽいローブを追加。

 

はい、いろんな意味で不穏なのばかりですね。守護霊(俺がめぐねえだ)ルートでプレイする関係上肉体は途中から要らなくなる(サイコパス)ため、意志と知力以外の能力値は捨ててしまっても問題ありません(問題ないとは言ってない)

という訳で、遠慮なくマイナスフィートを上限の5個まで取っておきました。

 

そしてプラス(?)のフィートとして“霊感”と“黒魔術”を取りました。守護霊(俺がめぐねえだ)ルートを狙って遊ぶ場合、取っておくと非常に便利なものになります。というかこれがないとやってられません。

 

さて、フィートをとったところでステータスが変化しました。現在はこんな感じ。

 

筋力:かたつむり観光客(貧弱貧弱ゥ!)

知力:高卒(卒業・進学には問題なさそう)

直感:ドジっ娘(足元注意DA!)

器用:不器用(汚いけどまあ読めるか、くらいの字を書く)

意志:超合金ニューZ(血を吐きながら折れた足で全力疾走だってできる)

魅力:不気味(元の顔はよさそうだが、全体的にやつれてて目に隈とかできてる。あと隻眼)

 

さて、“幽霊化”の準備が整うまで生き残れるのか、心配になってきましたがまあ何とかなるやろ(フラグ)

最後に名前と性別、年齢、所属を決めましょう。

 

名前は 幽波(くらなみ) (あや)。断じてスタンドとは読まない。性別は女性、年齢は18。ゆきちゃんと同じクラスの三年C組です。

 

キャラメイクが終了したら難易度選択です。迷うことなくハードコアを選択します。中断以外のセーブができなくなる代わりに各種スキルを使用した際、再使用可能になるまでのクールタイムが少し短くなりますので。

幽霊プレイをする場合はクールタイムが重要になるためその恩恵を受けない手はありません。え? 途中で乙ったら? キャラメイクからやり直しです(真顔)慎重に行きましょう。

 

ではいよいよスタンドちゃんの冒険が始まります。オープニングムービーは目にタコが住み着くくらい見たのでキャンセルです。見たい人は自分でプレイして♡

 

所属を三年C組にしたためか、ゆきちゃんの補習のシーンから始まりました。私はこのパターン初めて見ますね。アプデの追加分でしょうか?

めぐねえに見守られながら教科書と対面して悩むゆきちゃんの隣には、貧弱な後ろ姿……スタンドちゃんが座っています。んん? お前卒業に問題ない学力とちゃうかったんか???

 

いや、よく見るとゆきちゃんの方へ身を乗り出して開いている教科書を指さしたりしていますね。どうやら補習に付き合ってあげているようです。仲良しか? これにはめぐねえもニッコリ。最初から好感度高そう。期待できますね。

しかし、平和な一幕だなぁー(慈愛の笑み)まあこの後すぐゾンビクロニクルに変貌するんですけどね(ハイパー無慈悲)

……はい来た。外から悲鳴が上がります。困惑するゆきちゃんとめぐねえ。

 

ここで二人をガン無視して校外に全力ダッシュとかいう狂ったこともできるのがこのゲームの良いところですが、学園生活部に入るなら素直に屋上へ二人をいざないましょう。

イクゾー! (デッデッデデデデ! シン…)

 

ここは二階にある三年C組の教室。まずはほかの先生と合流するため三階にある職員室に行こう! と提案し、そこにも“彼ら”が湧いて人を噛んでいるのを視認したところで「ヤバイ! にげろ!」って感じで屋上に押し込みます。

途中何人かの“彼ら”に襲われますが、片腕骨折の効果で初期装備に入っているギプスが地味に役に立ちます。とてもかたい。ここなら噛まれても全然大丈夫。しかも一度噛んだら何故か追撃せず勝手に離れてくれます。これなら振りほどく必要もなく、かたつむり並みの筋力でもなんとか生存できるので、どんどん盾に使っていきましょう。折れた腕をブン回すことになるので、スタンドちゃん自身はめっちゃ痛いでしょうけど(鬼畜)。超合金ニューZ製の硬い意志で耐えてくれ。成長ポイントももらえるし、利点のあるマイナスフィートは意外と多いですね。終盤になるとやっぱジャマですが。

では今回はここまで。次回は屋上から再開です。

 

 

【キャラ視点】

丈槍由紀(たけやゆき)から見た幽波紋(くらなみあや)という少女は“なんというか、変わった子”であった。背丈はクラスの誰よりも小さく、うなじを隠すくらいまで伸びた青い髪は触ると少し傷んでいる。右目は医療用の眼帯で隠れているし、残った左目の下には隈ができている。最近は左腕を骨折したのか包帯で吊っている。

そこまでなら由紀は怪我や目の隈を心配こそすれど、印象という事では何も気にしない。しかし制服の上から纏った、映画の魔法使いのような漆黒のローブに、手の甲にマジックで書かれた謎の模様(日替わり)。さらには時々虚空に向かって何やら話しかけているし、授業ノートの右半分は発音に難儀しそうなカタカナの羅列に制圧されている。

そういった奇行の数々を目の当たりにしたときは正直引いた。話しかけてみても蚊の鳴くような声で一言二言返してくるのみで、会話がなかなか続かない。最近はかなりマシになったが。

 

(でも、頭が良くて……すっごく優しい!)

 

現に、何の得にもならないのに放課後の時間をつぶして補習に付き合ってくれている。おかげで思っていたよりも早く終わりそうなのだ。今度お礼をしなくては、と由紀は考えた。

 

(それに、実は……)

 

これまでの紋とのことを思い出していたところで、どこかから誰かの甲高い声が聞こえてきた。数秒後にそれが悲鳴だと理解し、由紀と、補習を担当していためぐねえ……佐倉慈(さくらめぐみ)の顔に緊張が走る。紋はいつも通りのようだが。

 

「い、いいいいいい今の……って、ひ、悲鳴?」

 

そう、いつも通り、極度に緊張している。

 

「く、幽波さん、落ち着いて?」

「あ、あやちゃん。大丈夫だよ、私もめぐねえも一緒だからね」

「もう、めぐねえじゃなくて佐倉先生」

「はーい」

 

誰かがひどく取り乱していると他の人は逆に冷静になるとか、何かのマンガで言っていたような気がするが、まさにこの状況の事だろう。ある意味、紋のおかげで落ち着いて行動できそうだと、由紀は思った。

 

 

 

――そう思ったのも束の間、すぐにその平静は崩れ去ったが。まずは三階の職員室に向かい、別の先生と合流しようという事になり、階段を上がるとまず目に飛び込んできたのは暗い赤色に染まった、本来は白いはずの壁だった。

 

「……え?」

 

次いで、その赤色の発生源、首から血を噴き出して膝をつく、名前は知らないが、全校集会などで見覚えのある教師の姿。そして、それに掴みかかっている、口元を真っ赤に染めた、制服を着た“誰か”へと視線が動く。

教室から出た時のどこか緩んだ空気は一瞬で消し飛び、赤く染まった壁とは逆に頭が真っ白になる。

 

「え? あ……」

 

そして呆然とする由紀達の下へゆっくりと、その“彼”が、教師の下を離れて迫ってくる。

 

(に、逃げなきゃ……)

 

そう思うが、足がすくんで動けない。そして“彼”はそんな由紀に慈悲を与えてくれるほどの理性をすでに失っているらしい。由紀の事を、何故か動かない楽な餌としか思っていないかのように、淀みなく食らいつく態勢に入る。

 

「ッ! ゆきちゃんッ!」

 

“彼”の歯が由紀の肩に突き立てられようとする直前、紋が飛び出し、包帯で吊っていた左腕を由紀と“彼”の間にねじ込んだ。

 

「痛……ぅうッ!」

 

紋の顔が苦痛に歪む。歯が腕に突き立ったからではない。折れた左腕を無理に振り回したことによる痛みだ。骨折固定用のギプスに阻まれ、予想外に硬い歯ごたえに困惑でもしたのか“彼”は口を離して少し離れる。

意外にも一番に冷静さを取り戻した紋が上り階段を指し示して、今まで聞いたこともないような大声で吼えた。

 

「下からも来てるッ! 屋上に逃げよう!」

「え、ええ!」

「っ! うん!」

 

丈槍由紀から見た幽波紋という少女は“なんというか、変わった子”で、だけど頭が良くて、優しくて、そして……

 

(実は誰よりも強くて、すごく頼りになる)

 

……そんな存在だった。




誰よりも強い(意志の能力値だけ)


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パート2 屋上イベント

感想いっぱい来て嬉しいので初投稿です。


では再開します。

屋上に飛び込むと我らが要注意人物のりーさんが作業中ですね。どうやら騒動に気づいていない様子。糸目の状態で「?」って感じでこっちを見てきます。かわいい。

ちがう、そうじゃない。(セルフツッコミ)段差が苦手なはずの“彼ら”がこの時ばかりはスイスイ階段上って追いかけて来るので、三人で必死こいて扉を押さえましょう。なおスタンドちゃんの筋力はかたつむり。他の人が加勢できるスペースが空く分、どいた方が良いまであります。

その加勢できるりーさんは何やら不穏な状況になっていることは察しますが、それでもまだ「???(アセアセ」となっている(かわいい)ので加勢してくれません。どう動いていいか決めあぐねているようです。仕方ないね。状況分かったらキッチリ働いてもらうからなァ?(豹変)

 

あっ(絶望) 押す力つおい これ無理……

 

破られんの速すぎィ!(完全敗北)

どうやら調子に乗って筋力を犠牲にし過ぎたみたいですね。一体の“彼”と戦闘開始です。さーてどうすっかなー。一体だけなら意志の力でギプスを振り回せば何とか感染はせずに済みそうですが、まともなアタッカーが居ないこの状況でどうやって撃退したものか……攻撃手段がなければそのうち“彼ら”の増援が来てギプス以外を噛まれてザ・エンドです。

 

「ごめんなさいっ!」

 

おっ?

 

めぐねえが咄嗟にという感じで“彼”を突き飛ばしました。哀れな“彼”は池田屋事件(階段転落)して場外リタイア。やるやん(炭酸じゃんけん)

その代わりに腰が抜けたように座り込んで泣き出してしまいますが。まあ、そうなるな(航空戦艦)

 

そんなめぐねえを横目に、ドアに簡易バリケードを張ります。すぐにツインテ陸上ガールが先輩(シャベルゴリラ進化券)を連れて来るのでいったん開けないといけませんが、ここでバリケードを張っておくと、何故か“彼ら”がこの日に限り上がって来なくなるので、忘れないようにしましょう。張らない場合高確率で再襲撃されます(n敗)

……はい、来ましたね、我らがメインアタッカー(予定)、くるみちゃんです。ではとっととバリケードを完全封鎖しましょう。明日になれば“彼ら”は比較的おとなしくなりますし、三階に限れば数も相当減ります。

あとは園芸部の皆さんが使っていたと思しき小さいスコップを拾います。研いでおけばよく刺さりますし、持ち手のところにひもが通せるようになっているので、長めのひもを通しておけば打撃武器としても使えます。回して遠心力をチャージしてから殴る必要があるので隙も大きいですが、これならかたつむり(破壊力:E)なスタンドちゃんでも片手でそれなりの威力が出せます(当てられるとは言ってない)し、運が良ければ頭に刺さって一撃で倒せます。ひもも普通に落ちているので拾っておきましょう。

コンボ武器制作の時間DA!(おもむろに用途不明のガムテープを取り出す)

 

“ひもを通したスコップ”が完成すれば今日できることはほぼ終わりですので、あとはくるみちゃんが先輩をざっくりやって女子高生からゴリラにクラスチェンジする様を聖母のような笑みで見守りましょう。無論、画面内のスタンドちゃんは深刻な表情してますが。

 

ただしざっくりやった後もずっと放っておくと、くるみちゃんは半狂乱で先輩をザクザク刺し続けて正気度がマッハで減少し続け、終いには完全に発狂して襲ってくるので、頃合いを見て止めに入りましょう。抱き着いて止めればゆきちゃんが援護してくれます。あとはアニメのあのシーンのように、自分のために泣いてくれるゆきちゃんのおかげで、くるみちゃんは正気を保ったままゴリラになれるわけですね。めでたしめでたしです(鬼畜)

 

さーて、ではそろそろ止めに……痛ァイ!? 

 

抱き着こうとして近づいたらカウンターをもらいました。初期の正気度が低かったのでしょうか、短時間のザクザクで既に発狂していたご様子。

あれ? 早くも再キャラメイクか? 嫌じゃ(雑魚)

 

……いえ、一発で許してくれました。ギリギリセーフ!(安堵)一発だけなら誤射かもしれない(震え声)

 

その後は泣き出したゆきちゃんをなだめる仕事を通じてくるみちゃんの好感度稼ぎもやっておきつつ、みんな仲良く屋上の硬い床で就寝。一日目が終了となります。

 

こんな序盤でコロコロされるかとヒヤヒヤしたゾ……

 

 

 

 

 

 

【キャラ視点】

佐倉慈(さくらめぐみ)は震える手を押さえながらあふれ出て来る嗚咽をこらえきれず、許しを請うように頭を垂れて床を涙で濡らす。

何が起こっているのか、それはまだわからない。だが確かなことが一つある。

 

自分は人を……少なくとも人だったはずのモノを、殺した。

 

突き飛ばした相手は何度も話したことのある教師だった。三階に上がった時点では襲われて倒れていたはずの彼が起き上がって追いかけてきたことになる。

 

明らかに正気ではなかったし、首を食いちぎられて動けていたのはおかしい。それにあのまま黙って見ていれば近くにいた生徒が噛まれていた――有名な怖い映画のように、噛まれれば伝染するのだろうという事が何となくわかった――仕方がなかった!

 

しかしどんな理由があろうと、見えてしまった“あの光景”を作り出したのが自分であることに変わりはない。

転がって落下しながら体の至る所を角に打ち付け、そのたびにおかしな方向に曲がっていく四肢、すでに開いていた傷口から激しく飛び散る赤い液体……そして最後に下の床にたたきつけられ、ちょうどこちらを向いて止まった顔が、空虚な目を見開いてこちらを見つめる光景……

すぐに一緒にいた生徒の幽波紋(くらなみあや)が扉を閉め、封鎖してしまったためもうそれは見えない。

 

そのあと陸上部の恵飛須沢胡桃(えびすざわくるみ)が卒業生を連れて逃げ込んできたときに、もう一度下を見る勇気は出なかった。

もう一度“彼”と目を合わせてしまったら、今度こそ押しつぶされてしまいそうな気がしたから。

 

 

 

止まらない震えと涙を抑え込もうと、どれくらいうずくまっていただろうか、彼女はふと、場の空気が変わったことを感じ取る。気づけば周囲の悲鳴はすっかり途絶えていた。自分たちのように一時的にでも安全な場所に避難して一息ついているのか、あるいは一人残らず……

 

震えはまだ止まってはくれないが、顔を上げて屋上の様子を見ることはできた。

 

――胡桃の連れてきた卒業生が、ゆっくりと立ち上がっているところが見えた。慈は心臓が跳ね上がるのを感じる。その卒業生の動きは、まるで“彼ら”のように、もう動かない体を無理やり動かしているような、どこかぎこちないもので……

 

「せ、先輩?」

 

胡桃の不安そうな声が、妙に静まり返った屋上に響く。近づいて来る彼の様子が明らかに異常であることを感じ取り、後ずさりし始める。

屋上に逃げてきたとき、彼は怪我をしていた。慈は見ていないが、陸上部の練習していたグラウンドにも“彼ら”が居たのだとしたら……

 

「うわああああああああああ!」

 

尻もちをついた胡桃が、悲鳴を上げながら落ちていたシャベルを振り上げる。

 

「あっ」

 

シャベルの先端は鈍い音と共に“彼”の首を抉り、胡桃は返り血で真っ赤に染まる。その瞬間、胡桃の中の何かが切れた。

 

「あ……ああっ! あああああああああああああっ!!」

 

立ち上がると、仰向けに倒れた彼に向かってシャベルを何度も突き刺し始めた。呼吸は荒く、瞳孔の開き切った目の焦点は合っておらず、もはや自分が何をしているのか分かっていない。ただ恐怖と疲労で冷静な判断力を失った脳が発する信号に従って機械的に、しかしでたらめに、ひたすら叫びながら、シャベルを握った手を突き出し続ける。

誰もがその“作業”を呆然と眺めていた。

 

「やめ……て……」

 

幽波紋、ただ一人を除いて。

 

「お願い……やめて……」

 

蚊の鳴くような声で言いながら、ふらふらと、胡桃の方へ近づいていく……その目は胡桃を見ているようで何か、別の物を見ている。その時の紋の顔を見た慈には、そう感じられた。

 

(っ! 違う! そんなことよりも! 今の恵飛須沢さんに近づくのは!)

 

「!? あああっ!」

「痛っ!」

 

慈が危惧した通り、紋は反射的に振りぬかれたシャベルで肩を強打し、その場に倒れ込む。そのまま追撃に入ろうとした胡桃だが、怯え切った紋の顔が目に入ったところで、ようやく自分が何をしているのかを理解し、シャベルを取り落とす。

 

「人? ごめ……ち、違うんだ……てっきりあいつらだと……」

「大丈夫……大丈夫、だから……大丈夫……大丈夫……」

「お、おい……?」

 

うわごとのように繰り返す紋はやはり胡桃を見ていない。たった今自身を襲ったシャベルではなく、別の何かを恐れていた。

 

 

 

その後泣き出した丈槍由紀(たけやゆき)を胡桃と立ち直った紋の二人でなだめているところへ歩み寄りながら、胡桃を止めるのは本来自分の役目だっただろうに、ただ見ているしかできなかった自分を思い出し、慈は強く唇を噛みしめる。教師の“彼”を突き落としたことはまだ頭から離れない。震えも止まらない。

それでも、ただうずくまって泣いている場合ではないことは嫌でもわかった。

 




今回のりーさん、ただ突っ立っているだけ(かわいい)!


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パート3 三階制圧

某ゲームにドハマりしてて遅れたので初投稿です(土下座)


こんばんは~

現在スタンドちゃん、皆と仲良く屋上の床で就寝中でございます。いいか、睡眠は超重要だぞ(東方憲助)一定時間寝ずにいるとペナルティが入りますし、それ以外にもランダムイベントが発生することもあります。

流石にベイビースタンド(花京院並感)に襲われたり装備が呪われたり宝の地図を夢の中で手に入れたりなんてことはありませんが、超低確率で空気感染イベントが起こったりはします。その場合さっさと地下に行って薬手に入れないとゲームオーバーです(ガチギレ)

 

今回は……あ、今日お亡くなりになった“くるみちゃんの先輩”が夢に出てきました。このイベント、霊感フィートをとっていると起こりやすくなります。

くるみちゃんのことを頼む的なことを言われました。仕方ないことだったとはいえ自分を刺した相手の心配が真っ先に出て来る聖人。愛の成せる技でしょうか(ああなること分かってて見守っていた屑)

 

今回はゲーム的な効果は特にありませんが、ある程度好感度を稼いだキャラでこのイベントが発生するとそのキャラが持っていたスキルとかを貰えたりします。そのスキルが生存に役立ったりすると熱いですね。とはいえ本プレイでは、助けられるメンバーはできるだけ助けていくスタイルで行きますのでその展開は無いです。幽霊になって守る相手が生きてないと意味ないですからね。

 

では睡眠イベントも終わったのでとっとと起床しましょう。おはようございます。

 

ゆきちゃんは昨日のことが夢じゃなかったことを嘆いてますね。後でそれとなくケアしておかなければ“最近、学校が好きだ”とか言い出すのも時間の問題です。気を付けましょう。

 

りーさんは“すぴー”とか言いながらまだ寝ている様子。かわいい。でもお前が一番の爆弾だってプレイヤーはみんな知ってるからな? 彼女に厨房以外で包丁を与えてはいけない。あ、起きましたね。おはようございます。

 

めぐねえは疲労のにじむ笑顔で挨拶を返してくれます。その後は何か決意した顔になりますね。先生というのは力仕事(本人談)なので筋力も高いですし頼りになりそうですが原作で噛まれた前科があるので要注意です。

 

くるみちゃんは皆が起きたのを確認すると、覚悟完了した顔で三階を制圧することを伝えてきます。流石の戦闘員。殺意が違いますよ。

 

めぐねえがついて行くと言い出すので便乗しましょう。 ゆきちゃんとめぐねえの両方に止められ、くるみちゃんにも折れた腕をチラ見して渋られますが、“ついて行く”の選択肢連打でゴリ押しすれば折れてくれます。すまないがここでついて行かないと、噛まれる判定が全部ランダムになって、最悪めぐねえが噛まれてめぐねえになってしまうことがあるんだ。めぐねえは俺だけでいい(支離滅裂な思考・言動)

 

ゆきちゃんをりーさんに任せて早速バリケードの向こう側に殴りこみましょう。階段を下りると何人かの“彼ら”がうろついているのでぶっ飛ばしに行きましょう。

 

悪いが黒魔術の儀式場……と、学園生活部部室を作るための犠牲になってもらう! 遠心力ひも付きスコップをくらえ! オラァ!(スクラッシュドライバー)おっと、一撃じゃ沈まないな? 折れた腕ガード! ……ん? 今ちょっとラグが? あっ(察し)昨日くるみちゃんにぶん殴られたせいで左腕動かしづらくなってるな? もともと折れてるけども。しかしまあ何とかガードが間に合いましたので改めてもう一回オラァ!(スタープラチナ)これで沈みましたね。

 

スタンドちゃんは不器用なので本格的な戦闘ではうまく攻撃を当てられませんが、今回のように不意打ちで一発、噛みつきをガードした際の硬直を狙って一発、という感じに止まっている(まと)になら当てられます。確実な隙を作れる、やはり骨折はプラスフィート(確信)

 

“彼ら”は夜になると帰宅しようとしますので、段差が苦手なことも相まって朝の三階にはあまり数が居ません。スタンドちゃんが一体倒している間にめぐねえも一体、くるみちゃんが二体やってくれるので制圧は結構楽に終わります。ここで油断させといてみんな大好き雨の日に地獄を見せて来るとても素晴らしい難易度調整ですね。ガッデム。制圧後はゆきちゃん達を呼び出してバリケード制作のお時間です。

ここも油断してると“彼ら”が上がってきて誰かが噛まれますので気を付けておきましょう。

 

 

 

 

 

【キャラ視点】

恵飛須沢胡桃(えびすざわくるみ)は自分が冷静でなくなっていることは自覚していた。しかし同時に、今更立ち止まれないことも分かっていた。

“彼ら”に噛まれれば仲間入りしてしまう。あの先輩のように、理性を失い、仲間を増やすために目の前の人間に食らいつくだけの存在になり下がる。そうなったらもう人間じゃない。だからこれは殺人じゃない。やらなければ自分か、ほかの誰かが噛まれて人でなくなってしまう。

学校の外がどうなっているかは分からない。でもきっと助けは来る。それまで、全員で人のまま生き残らなくては。そのためには、迷っていられない。

 

(あれは人間じゃない……あれは人間じゃない!)

 

自分に言い聞かせ続ける。有り難いことに、切羽詰まった人の脳というのは騙しやすいようで、徐々に“彼ら”の姿に黒いもやのようなものがかかって見え始める。視界の中の、見れば人だったことが分かる“彼ら”が、人に似た形の黒い何かに形を変えていく。人ではない、不気味で危険な化け物に変わっていく。こうなればもう迷わずに済む。胡桃は手近なところにいた“彼”の頭めがけてシャベルをフルスイングする。

驚くほどあっさりと倒れて動かなくなった“彼”を見て少しだけ安心する。屋上の時は相手が既に動かなくなっていることにも気づかず何度も刺し続けたが“彼ら”は人と同じように、殴られれば動かなくなる……人でなくなってもそこは変わらないようだ。

 

ふと振り返ればついてきた(めぐみ)(あや)が同じく“彼ら”をそれぞれの手にした武器で殴り倒していた。

慈に関してはまだわかる。現状、自分たちの中で唯一の大人だ。普段からあまり気が強くなく“先生というよりお姉さんっぽい”などと言われていたが、責任感が人一倍強いこともみんな知っていた。生き残った生徒を守るために、立ち上がれる強さは持っているだろう。

 

しかし紋に関しては、正直意外だった。見るからに力のなさそうな細い体や、昨日の屋上で左腕の怪我を悪化させてしまったこともあり、ついて来ると言い出した時にはやめさせようと思った。だが彼女は絶対に自分もついて行くと譲らなかった。普段の学校では“変人”として有名で、そのやや不気味な容姿も相まってあまり近づこうとする者はおらず、そのうえ近づいたとしても、彼女の声をまともに聞いたことのある者はほとんどいないというくらいにしゃべるのが苦手だ。胡桃を含め、周りのほとんどは慈以上に気が弱いという認識だった。

そんな紋が、こちらが何度屋上に残れと言っても、意志のこもった目でしっかりとこちらを見据えて、やや震えているもののはっきりと聞き取れる声で食い下がってきた。気の強い胡桃を折れさせるほどに。

 

今もそうだ。折れているうえに昨日殴られて痛むはずの腕を歯を食いしばって動かし、固定ギプスを盾にしながら戦っている。武器は筋力が無くても威力の出る、振り子のような物を屋上にあったスコップとひもで自作して来ていた。こんな状況で頭も回るようだ。普段の学校での姿からは想像できない光景がそこにはあった。

 

三階にいた“彼ら”がすべていなくなり、上の二人を呼んで教室の机などを使ってバリケードを作り上げていく作業の最中、ようやく一息ついた胡桃は辺りを見渡す。

 

“あの人”を刺してしまったことや先への不安や“彼ら”が押し寄せる恐怖に潰されかけていた胡桃だが、今回一緒に戦った二人や、屋上で自分のために泣いてくれた由紀(ゆき)、今もてきぱきとバリケードを組み立てていく、戦い以外で頼りになりそうな悠里(ゆうり)、みんなが揃っていれば……楽観的かもしれないが、何とかなるのではないか、そんな風に少しだけ安心できて、冷静になれた。

 



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パート4 学園生活部始動

初投稿です(直球)


こんにちは。突然ですが、学園生活部、結成です!

……何言ってんだコイツって顔してますね? でもちょっと待ってほしい。大したイベントもなく延々バリケードのチェックしたり職員室と生徒会室の掃除したり遺留品からなけなしの食料や資材回収したりして寝るだけの光景なんて垂れ流してもしょうがないじゃないですか。カットですよカット。

 

さて、りーさんと話し合っためぐねえからここでの生活を部活という事にしないかと相談されます。もしみーくんがこの時点でいたら“そんな場合ではない”と難色示したかもしれませんが……いや、部屋から出られなくて一人で暇だったとはいえ、学校と同様(おそらく)の時間割生活とかやってたし、普通に同意するか? ……どのみち彼女は現在親友と一緒にそのショッピングモールの部屋にしまわれていますので問題なしです。

部の結成に同意したことで口実ができますね。部員の証を作ると宣言したのち、黒魔術フィートを駆使して装備アイテムの“お守り”を作って配りましょう。スタンドちゃんの髪の毛入りで部員との絆の力が高まり、幽霊モードに入った時に持っている人の好感度に応じてパワーアップできます。これをやっておかないと、いくら意志が強かろうが全てにおいて中途半端なクソザコスタンドまっしぐらなので、自然にお守り配る流れに持っていける学園生活部結成イベントはちょうど起きてほしかったところです。助かります。

さあ作業開始DA!

……スタンドちゃん、片腕折れてるせいで器用さのステータスが“不器用”なんですよね。時間かかる……やりづれえ(雑魚)

 

「何作ってんの?」

 

おっと、お守りを作っていたら何者かが背後から話しかけてきました(すっとぼけ) はい、カットしている間にみんな大好きチョーカーさん、本名・柚村貴依(ゆずむらたかえ)さんも加入しています。三階制圧して静かになったところにふら~っと現れてくれました。“彼ら”かと思って殴りそうになったのは内緒。本当は救出イベントやる予定だったんですが、たまにこうして手間が省けたりします。おかげで見どころさんがお亡くなりになりましたがね!

まあプレイヤー的には助かったのは事実です。救出イベントやろうと思ったら隠れている場所次第で余計な戦闘をさせられることになりますので。この貧弱ボディなうちは戦わないで済むに越したことはありません。

 

部員が増えるということはお守りの所有者も増えるということになるので死後の強さに直結します。という訳で出来るならみーくんはもちろん、圭ちゃんも救出したいところ。頑張って無敵のスタープラチナ目指すゾ~ ……流石にあんなガチムチな見た目にはならないですが。

 

お? チョーカーさんがお守り制作を手伝ってくれるそうです。黒魔術が関わってくるのは完成した後。作る作業自体は誰がやっても同じなので有り難くお願いしましょう。現状での人数分以上に作ろうとしていることをツッコまれますが……ほら、圭ちゃんとかみーくんとか来る予定なので……(震え声)

 

 

【キャラ視点】

柚村貴依はこの現実感の無い状況に何とか適応し始めていた。

 

初日は本当に訳も分からずうろたえ、逃げ回り、ようやく飛び込んだ掃除道具用ロッカーの中で一睡もせず震えていた。

一夜明けたら、上の階で打撃音や、もう聞こえなくなっていたはずの、生きた人間の叫び声が聞こえてきた。他に生きている者がいるなら合流したいと思った。いつまでもロッカーの中で震えていることはできない。その時にはもう立ちっぱなしの脚に限界が来ていた。掃除道具を外に出せば座ることもできるのだろうが、ロッカーの開閉というのは意外と大きな音がする。それで気づかれては意味がない。それに、生きていれば空腹になるし眠気も襲ってくる。

 

勇気を出してロッカーから出ると、幸いにも“彼ら”は近くには居なかった。上の階の騒ぎに反応して階段に向かったようにも思われるが、明らかに絶対数が減っている。どうやら夜の間にいくらかはどこかへ行ってしまったようだ。

 

階段の方へ行ってみると、やはり“彼ら”が集まっていた。貴依の足音に反応して振り向いた“彼ら”の一人と目が合った瞬間、せっかく沸いた勇気がくじかれたのを感じた貴依はそのまま近くのトイレに駆け込み、個室の鍵を閉めて立てこもった。目が合った“彼”が追いかけてきてしばらく扉を叩いていたが、しばらく耐えているうちに離れていった。

 

また一夜明けて、ロッカーよりは広く、開けられる心配の少ない個室にいたことで何とか少しだけ寝付くことができた貴依は、もう一度勇気を出して階段の方を見てみた。

 

「今は居ない……よし」

 

死角に“彼ら”が居ないかどうか警戒しながらゆっくりと階段を昇っていくと、積み上げた椅子や机を縛って固定したバリケードが目に入った。やはり上の階には生存者がいたらしい。

バリケードは上の方が開いており、よじ登れば乗り越えることもできそうだった。

 

「よい、しょっと……痛った……ふう、有刺鉄線なんてどこから持ってきた……の……」

「………………(ヒュンヒュンヒュンヒュン)」

 

有刺鉄線で怪我をしそうになったが何とか無事にバリケードを乗り越え、三階の廊下に出た貴依が目にしたものは、シャベルを持ったツインテールの少女と、その隣で何かを括り付けたひもを振り回す、容姿だけはよく見知った不審者。

 

「なあ、あや。あれ生存者……だよな?」

「……うん。クラスメイト(ヒュンヒュンヒュンヒュン)」

「じゃあ何で威嚇してるんだよ……」

「ごめん、つい……」

「あいつに言ってやれ?」

「……ごめんね?」

「え、ああ、うん……こっちこそ、急に押し掛けて……」

 

それが同じクラスで過ごしてきた柚村貴依と幽波紋(くらなみあや)が、初めてまともに交わした会話だった。

 

(想像以上に変な()でびっくりしたなぁ……)

 

その想像以上に変な娘は、今度は机にかじりついて片手で苦戦しながら何やら作っている。聞けばここでの生活を部活動のようなものとして振る舞うことにしたらしい。確かに、そうして日常を想起させるようにすれば、この状況で生きる苦しみも和らぐことだろう。非日常の中で震えるしかない辛さを数日前にたっぷりと味わった貴依にとっても悪い話ではなく、積極的に協力しようと思った。

 

今は部員と顧問という関係となるメンバーでおそろいのお守りを部員証代わりに作っているらしい。話が終わって紋は作業を再開するが、やはり片手では手こずっている。

 

「貸してみなよ。手伝ったげる」

「え……あ、ありがとう……」

 

貴依は紋の隣に腰掛けると、すでにできていたものを参考に真似して作業し始める。

数十分後、人数分のお守りが完成した。

なのだが、紋は作業を続けようとする。

 

「あれ? もう人数分できてんじゃん?」

「部員……増えるから」

「っ! そう、だね。きっと増えるよね」

「うん……絶対、増えるよ」

「よっし! じゃあ気合い入れて作るか!」

 

希望的観測かもしれないが紋の言う通り、生存者が自分たちだけとは限らないし、いつか出会えれば、手を取り合ってくれるかもしれない。窓から見渡す限り街は“彼ら”だらけだが、さらに外はどうなのか分からない。ひょっとしたら救助が始まっているかもしれない。貴依はいかにしてこの日々を乗り切るかばかりが頭にあって、先の希望が見えていなかったことに気づく。

 

(変な娘だけど、こういうところは見習わないとね)

 

普段の教室では話しかけづらい存在だったが、こうして話してみれば、由紀(ゆき)が懐いていたのも何となくわかる気がした。

 

(しっかし、どういう家庭環境だったのか……すごい細い体)

 

近づきづらかったもう一つの理由は容姿にもあった。お世辞にも栄養状態が良いようには見えない体躯に、妙な服装。

 

(さっきからたまに()()()()()し……風邪? 見た目通り、体が弱いのかな)

 

そのうち物資を探しにバリケードの外に出ることもあるだろう。その時には風邪薬でも探してみようか、などと思いながら、貴依は作業を進めていった。




空気感染+病弱フィート=死ゾ(ガバガバキャラメイク)


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パート5 真夜中の儀式

BRAVE合金ガイゴーの腕がもげたので初投稿です。


オイオイオイオイオイオイオイオイ(炭酸抜きコーラ)、死ぬわスタンドちゃん(絶望)

どうやらハードコアモードだと空気感染イベント起こっても自覚症状出るまで通知されないようです。おそらくもう発症から数日たってますね? 手遅れですね? さてはクリアさせる気ないな?

一応頑張れば生きて地下まで進撃できなくもないでしょうがまあほぼ無理です。メンバーの誰かがサヨナラします。

本当はみーくんと圭ちゃんを迎え入れてから好感度稼いで、最強モード幽霊(無敵のスタープラチナ)目指そうと思ってたのですが仕方ないのでここで幽霊化してしまいましょう。

脂肪時の幽霊化を期待して好感度稼ぎに奔走するにしても、セーブデータの吹っ飛ぶハードコアモードでやるにはリスキーすぎますし、何より幽霊化成功しても真っ先に”彼ら”の仲間入りした自身の肉体をオラオラする羽目になります。なのでさっさとへんじのないただのしかばねになりましょうね~(サイコパス)

 

というわけで確定で幽霊になるための儀式を隠れてこっそり行いましょう。

自分以外全員寝たことを確認したら、起こさないようにそーっと抜け出して、科学準備室に向かいます。実験用にマッチとかおいてありますので。

 

火種が手に入ったら屋上に出ます。ろうそくを円形に並べてその中に自分の血でいかにもな魔法陣を描いたら(大量出血)ろうそくに火をつけ、魔法陣の真ん中に寝そべります。そして自分のだけ特別に細工しておいたお守りを取り出し、それにろうそくの火を移して燃やします。

すると火が全身に燃え広がりますが、物理ダメージは無し。設定的には魂と肉体をつなぐ糸みたいなものを燃やす炎だとか。世界観どうなってるんでしょうね(今更)

 

全身の炎が消え去ったら儀式終了です。ここからはスタミナやら体力やら、肉体に関係するゲージが一切回復しなくなります。ゲームシステムさんがさっさとくたばれと言っていますね。

さて、血で描いた魔法陣を消し去っておきましょう。流石に頭おかしいと思われて好感度が下がりかねません(頭がおかしくないとは言ってない)

屋上なら蛇口の水を直接床にぶちまけられるのでやりやすいですね。

 

では蛇口を……と思ったら、ちょうど雨が降ってきました。これなら放っておいても全部勝手に消えてくれますね。自分が濡れる前にろうそくだけ回収してさっさと三階に引っ込みましょう。

雨が降るということは”彼ら”が雨宿りし始めるということ。夜が明ける頃には”彼ら”ラッシュの始まりです。

苦手な階段もバリケードも圧倒的な数による試行回数の暴力で全部突破して三階の廊下が”彼ら”パラダイスと化すので迎撃に出ましょう。そこでわざと噛まれてあとは自分を犠牲にして皆を助ける感じにすれば最後に好感度をもう少しあげられますね。

 

ではバリケードが突破されるまで部室で待機しましょう。そっと席についたあと少ししたらりーさんが起きてきました。

”一人で出歩いてるんじゃないか”と思って心配してくれたようですね。部室で大人しくしているスタンドちゃんを見てほっと息をついています(かわいい)

まあさっきまで一人で出歩いてたんですけどね。

 

 

【キャラ視点】

若狭悠里(わかさゆうり)は雨が窓や屋上の床を叩く音に反応していつもより早く目を覚ました。普段ならそれだけでは目を覚ましたりはしなかったが、今はこの状況で物音に過敏になっているのだろうかと自己分析する。実際には幽波紋(くらなみあや)が出て行った物音に気付かないことから、それほど過敏になってるという訳ではないのだが。その紋が近くで寝ていないことに気づいた悠里は心臓が跳ね上がるような錯覚を覚えながら慌てて隣の生徒会室……今は学園生活部部室となった部屋に飛び込む。

 

「りーさん?」

 

部室の椅子に座って困惑したような顔をこちらに向けて来る紋の姿が目に入ったことで悠里は胸を撫で下ろす。

 

「もう、目が覚めたらいないからびっくりした……」

「ごめん」

 

流石に一人で出歩いているなどということはないだろう、というのは分かっていたものの、この紋の場合は”もしかして”という心配が湧いて来る。

硬いギプスで”彼ら”の噛みつきを防ぐため、折れた腕を無理やり振り回しながら、腕力もないのに小さいスコップで暴れまわる……そんな無茶なことを平気でやるのが紋だ。逃げられない時など、頼りになるのは確かだが、いつか取り返しのつかないことになってしまうのではないかと気が気ではないのも事実だ。

土壇場に強いと言っても、元は決して体が強いという訳ではない。むしろかなり病弱だし、そもそも腕が折れているというのは既に戦わせてはならないレベルの負傷だ。

それでも彼女は戦いに出ることをやめない。いくら止めようとも絶対に聞く耳を持たない。変なところで押しが強いのだ。やると決めたことは何が何でもやる。それが危険な事でなければ素直に”助かる”といえるのだが……

 

悠里は紋の対面に腰掛けると、じっと観察する。ここ数日、咳込むことが増えてますます弱って見えていたが、今はそれに加えて見るからに血の気が引いている。本当にそのうち倒れてしまうのではないかと心配になる。

 

「最近、無理しすぎなんじゃないの? 顔色ひどいわよ?」

「そう、かな……?」

「ちゃんと休んでね? あなたが倒れでもしたら、ゆきちゃんが泣いちゃう」

「……うん。ゆきちゃんが泣くのは、嫌だな」

「そうでしょ?」

 

クラスメイトの名を出されて素直に頷く紋を見て少し微笑ましい気分になる。紋と丈槍由紀(たけやゆき)の二人は傍から見ても姉妹のように仲が良い。由紀を悲しませたくないという気持ちはかなり強いのだろう。逆にそれだけ大事な由紀のためだからこその今までの行動だったのだろうから、これで無茶をしなくなる、なんてことは残念ながらなさそうだが。

 

悠里が少し遠い目になっていると、急に紋が激しく咳込み始める。

 

「……ああ、ゆきちゃん、泣いちゃうよね……嫌、だな……」

「ねえ、本当に大丈夫?」

 

続けて紋がひと際小さな声でつぶやいた一言は、強くなってきた雨と風の音にかき消され、悠里の耳には届かなかった。

死にたくない、というその一言は。




スタンドちゃん視点だと本当に幽霊化できるのか半信半疑だろうし、そりゃ怖い。
だが次回で肉体を捨ててもらう(無慈悲)


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パート6 お別れ

作者はなんてひどいことをするんだと自分で思ったので初投稿です。


バリケードが崩れたぞー大変だ―(すっとぼけ)

という訳で現在三階の廊下がゾンビクロニクル開幕寸前です。

三か所ある階段のバリケードの内崩れた一つに駆けつけて迫りくる”彼ら”を粉砕する作業が始まります。その中で無事スタンドちゃんが噛まれたら、お別れ告げたあと音楽プレーヤー爆音で再生しながら下に降りて”彼ら”を下に誘導したあと自分が”彼ら”化する前に自害すればOKです(ド畜生)

え? 下校放送? 雨なので電気が足りません(無慈悲)

 

どうやら真ん中の階段のところのバリケードが突破された様子。ではユクゾー!(カーン! カーン! カカカカーン! デンッ!) あ、りーさんとゆきちゃんには消火器とか持って別のバリケードの様子見てきてもらいます。

 

バリケード跡地まで行ってみると、やはり”彼ら”がいっぱいいますね。しかしこっちにはシャベルゴリラと覚悟キメためぐねえと意外に強いチョーカーさんがいるんだよ!

……あれ? これ噛まれる要素ある?

 

いや、きっと何かあるはずだ。

ほら、めぐねえが勢い余ってバリケードの残骸で躓いて転んだ! その隙を見逃すハードコアモード”彼ら”ではない。

わーめぐねえあぶないー(棒読み)……って、いやマジであぶねえな! 飛び込んで庇うぞ! うおおおおおおおお間に合えええええ!(必死)

オラァ!(貧弱紳士タックル)

 

ふう、何とかめぐねえは噛まれずに済んだぜ。()()()()()(やり遂げた顔)

 

「あやああああああああああああああああ!」

 

くるみちゃん絶叫。まあ、そうなるな。でもその叫び声でいっぱい”彼ら”が集まってくるのでさっさと放送室に立てこもってくれる?

チョーカーさんは言葉も出ない様子。

そして一番ひどいのがめぐねえ。

 

【キャラ視点】

幽波紋(くらなみあや)は、ここ数日で聞きなれた声の持ち主が悲鳴じみた絶叫をあげるのを聞いて、ようやく自分の行動の結果がどうなったのか認識する。

めぐねえ……佐倉慈(さくらめぐみ)を助けることに成功したらしい。

 

「そ、そんなっ! 私を庇って……?」

 

佐倉慈……失礼ながら、最初は少々頼りないところもあった。それでもすぐに唯一の大人として立ち上がり、これまで皆を導いて来てくれた。ここで彼女が居なくなってはダメだ。そうなったら学園生活部の運命は大きく変わってしまう。それも悪い方へ。

 

そんな恩師の震える声を背に、押し倒すようにした”彼”の首にスコップを突き刺す。力がないせいで少し時間がかかるので、これまではこんな攻撃の仕方はとても出来なかったが、既に噛まれてしまった今では何も問題ない。

ぐったりと動かなくなった”彼”から離れると、振り向いて仲間たちの様子を見てみる。

様々な表情を浮かべているが、そのどれもが衝撃と、遅れてきた悲しみに彩られている。こういう表情をしてくれるくらいには好かれていたようだと嬉しく思う反面、自分がこれからどうなるのか考えて、心の奥から湧き上がってくる恐怖と未練に打ちのめされる。だが彼女らに縋りついて泣き叫んでいる場合ではない。こうしている間にもバリケードの崩落音を聞きつけた”彼ら”が次々と向かって来ようとしている。

 

「みんな……私が下の階に引きつけるから、放送室に戻ってて……あいつら、夜になったらいなくなるから、バリケードも直せるとおもう」

「お前は!? それじゃあ、お前はどうなるんだよ!?」

「……もう、助からない」

「~~~っ!」

 

助からないと言ったところで慈の肩がビクリと跳ねる。紋を見つめる瞳は大きく見開かれて涙がこぼれ、口は酸欠を起こした金魚のように開閉を繰り返す。

 

「噛まれたせいじゃないよ。元々、もう、あと何日生きられるか分からなかったから」

 

苦笑するような顔でそう言って激しく咳込む紋を見て全員が押し黙る。ここ数日の紋がずっとそんな調子だったのは見ていたが、まさか死に至るほどの物などとは誰も思っていなかった。

 

「なんで、言ってくれなかったんだよ……」

「ごめん……本当に死んじゃうほどひどい物なのか、昨日くらいまで確信がなかったし、言ったらゆきちゃん、泣いちゃうかな……とか、いろいろ考えちゃって。怖くて、言えなかった」

 

恵飛須沢胡桃(えびすざわくるみ)……ここ数日何度も共闘してすっかり打ち解けた仲間の泣きそうな顔に、胸が締め付けられるような想いを抱きながら答える。

 

「そう、なんだ……誰にも言えなくて、あたしたちも気づいてあげられなくて。辛かったよね……でもさ、そんな、犠牲になるみたいな事しなくていいじゃん……先生は助けなくちゃいけなかったけどさ、何か他に方法はなかったの?」

 

柚村貴依(ゆずむらたかえ)……クラスに居たときは、正直怖いと思っていた。しかしこの状況で一緒になって、そんな印象は消えてなくなった。彼女は、どこまでも優しい子だ。

 

「嘘……あやちゃん……」

 

聞こえた声の先を見上げると、階段の上に若狭悠里(わかさゆうり)が立ち尽くしていた。胡桃の大声を聞いてこちら側に駆けつけたらしい。

悠里には戦い以外で大いに助けられた。学園生活部の結成のきっかけも彼女だ。一つの集団として本当の意味で結束できたのは悠里のおかげといってもいいだろう。

 

その隣には、紋がいつでも見ていたい人物が、しかし決して見たくなかった表情を浮かべて震えている。

 

「先生、くるみちゃん、貴依ちゃん、りーさん……ゆきちゃん。今まで本当にありがとう」

 

丈槍由紀(たけやゆき)……こんなことになる前からずっと一緒にいてくれた、大切な友達。彼女を死なせまいと必死になっていなければ、最初のあの日の時点で噛まれていただろう。由紀のことは、そして仲間たちのことは、何を賭しても守り抜く。今までも、()()()()()

 

「離れても、ずっと一緒だよ」

 

そう言って学園生活部部員の証であるお守りを持ち上げて見せる。何かの意志に突き動かされるように行った儀式で火をつけたはずだが、焦げた跡などは一切ない。

お守りを見た皆が自分の持っている分を取り出し、握りしめる者や、胸に抱く者、動作は様々だったが、紋の言葉への返答を行動で示した。

 

それを見届けた紋は踵を返して階段を下りていく。背後から由紀の泣き叫ぶ声や、そんな由紀を無理にでも放送室へ連れようとする胡桃の声……どれも紋のことを想うが故の声が聞こえて涙が止まらなくなる。

その声をかき消すように、上着のポケットに入れてあった音楽プレーヤーの電源を入れ、小型スピーカーにつなぐと音量を最大にした。なぜこんなものをポケットに入れておこうと思ったのかは分からない。だが今の自分にはこれほどあって助かるものもない。何せ”彼ら”を引きつけなければならないというのにもう大声を出す力も、机等の金属部分を叩いて音を立てるような力もろくに残っていない。指先で軽く押すだけで爆音を垂れ流してくれるこの機械の存在に心から感謝する。

 

大音量で響き渡るのは、数日前に紋が由紀と一緒に聴いていた曲だ。曲名は表示されていないので分からない。その時のことを思い出して、下の階へと向かう足が重くなる。

 

――今すぐ戻りたい。

 

そう叫ぶ心の中の自分をねじ伏せて機械的に進んでいく。戻っても彼女らは受け入れてくれるだろう。だがすぐに紋は”彼ら”の仲間入りをして襲い掛かる。だから絶対に戻れない。

 

――怖い

 

続々と集まってくる”彼ら”との距離はギリギリだ。少しでも足が止まれば追いつかれて、誘導は失敗する。自分は無駄死に、仲間たちにも危険が及ぶ。だから絶対に止まれない。

 

――死にたくない

 

そんな当たり前のことがどうした。彼女らも、そして”彼ら”ですらそうだろう。だから絶対に、仲間だけは死なせない。

 

大勢の”彼ら”を引き連れて一階に到着した紋は、初日に屋上へ逃げてからずっと持っていたスコップの先を、初めて自分に、それも喉へと向ける。

 

「みんな……大好きだよ」

 

それが幽波紋の()涯最後の言葉だった。




次回からようやくタイトル通りになりますね。
予想外に長くなった(白目)


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パート7 こころのきずあと

とうとう今回から幽霊モードなので初投稿です


こんばんは~(産声)

ここから幽霊モード突入です。いやー、皆の行く先で”彼ら”を片っ端からオラオラし続ける無敵のスタープラチナとはいきませんでした。好感度の高い部員が足りなかったのでマジカルパワーも足りず、物理的干渉に制限がついています。周りにあるものをうまく利用するプレイングが必要になってきますね。

 

見た目に関してですが、マイナスフィートの影響を受ける前の状態に戻ります。隻眼も骨折で吊っていた腕も栄養状態最悪な貧弱ボディもすべて元通りの健康体なので誰だコイツって感じになってます。それでも一目でスタンドちゃんだとは分かる程度ですが。

 

さて、では”彼ら”が全く襲ってこない(幽霊なので存在自体ばれない)安全な校舎内を悠々と移動して学園生活部の様子を見に行ってみましょう(ゲス顔)

 

 

 

三階についたぞ!(霧)

……うん、完全にお通夜ムードですね。知ってた(諸悪の根源)

全員、涙を流しながら一言も発することなくうなだれています。ゆきちゃんに至っては精神ダメージが限界に達して倒れた様子。奥の方で寝かされてますね。

ここまで悲しんでくれるくらいの好感度は稼げていたようで一安心。

 

ちなみに仲間といえども霊感ない人に今のスタンドちゃんの姿は見えません。この空気の中で何事もなかったかのようにひょっこり化けて出たら全員別の意味でびっくりしそう(小並感)

このままながめてるのもいいですが、早いところバリケードを直してもらわないといけないので、疲労だけでも今のうちに癒してあげましょう。

 

幽霊モードで使えるコマンドの中には”周囲の仲間のゲージ回復”があります。回復量は大した事ありませんし、クールタイムもそんなに短くないので”彼ら”の目の前だとほぼ役に立ちませんが、こういう安全地帯では非常に有用です。ではスタミナゲージを選択してちょっとずつ回復開始。

 

しばらくするとくるみちゃんが立ち上がってドアの外の様子を伺い始めました。

 

「……よし、居ない。今ならバリケードを直しに行ける。動けるやつはついてきてくれ」

 

寝ているゆきちゃんを除く全員が立ち上がりますが、めぐねえだけはゆきちゃんの傍についていてくれ、ということで置いて行かれることになりました。めぐねえの精神状態は倒れたゆきちゃんの次にひどいのでもうしばらく休ませておこうという配慮でしょう。もちろん倒れたゆきちゃんを一人で放置しておけないという理由も本当でしょうが。

めぐねえがゆきちゃんの近くに移動したのを見届けると残りの三人がそっと放送室から出て中央階段のバリケードを修復し始めました。

 

物理干渉が自由にできる状態であればいくらでも手伝うのですが、あいにく無理です。大人しく周囲を見回して”彼ら”が寄って来たら物音たてて知らせる仕事につきましょう。

作業に必要なことを言うとき以外、完全に沈黙した状態でひたすら手を動かす三人を背景に、階段の下の方を警戒しながら、キャラメイク時にマイナスフィートをとったことによって手に入れた成長ポイントで幽霊コマンドを強化しましょう。スタンドちゃんはこのために虐待されたり、咳ばっかりする貧弱ボディになったり、コミュ障になったりしたわけですね(鬼畜)

 

……先にゲージ回復を強化しとけばもうちょっと早くバリケード修復にとりかかってくれたのでは……? まあ別にRTAしてるわけじゃないしいいか。

無事バリケードが直ったらすっかり夜になっているので、皆放送室に戻って就寝。食事はとらないつもりのようですね。喉を通らないという奴です。

 

 

 

おはようございま~す!

一夜明け、昨日の陰惨さからのギャップがひどい、晴れ渡る青空が広がっています。超いい天気。メンバーの顔は昨日と大差ありませんが。

……いえ、一人だけ天気と同様のギャップを見せているピンク色の子が。

 

「おはよ~! あやちゃん!」

 

あっ(察し)

 

 

 

 

【数日後の佐倉慈(さくらめぐみ)の手記】

 

 

私は罪を犯した。

 

いつかこれを読む人にそのことを知ってほしい。

 

あの子()()のことだ。

 

幽波紋(くらなみあや)さん。あの子を失ったのは私のせいだ。

私は覚悟を決めたつもりでいた。生き残った生徒たちを守るために”彼ら”と戦うのだと誓ったはずだった。

でも、それだけで強くなれるなら苦労はしない。胡桃(くるみ)さんや貴依(たかえ)さん、そして紋さんの力を借りなければまともに”彼ら”の相手は出来なかった。

 

今思えば私は意固地になっていたのだろう。唯一の大人でありながら、守るべき生徒に戦わせて自分が下がる訳にはいかない、と。

特に、元々体が弱いうえに怪我をしていた紋さんが率先して戦っている様を見て焦っていたのだろう。

その結果があの失態だ。

 

倒れたバリケードの残骸に足を取られて倒れた私を、彼女は迷わず庇ってくれた。その時私は、あろうことか安堵していた。彼女が犠牲になったことを悲しむより先に、自分が助かったことへの安堵が確かにあったのだ。

結局、私は生徒を守っているつもりで、彼女たちに縋っていただけだった。

 

私―――――ごめんなさ――――――(筆跡が乱れていて判読不能)

 

 

手の震えが何とか止まった。

続きを書かなくては。

 

紋さんを失った傷はあまりにも大きい。特に親友だった丈槍由紀(たけやゆき)さんは、そのことに耐えきれず、自らの時間を止めてしまった。

私は彼女の笑顔を望んでいた。そうして学校生活の幻想を作り上げた。

 

由紀さんはその幻想の中で、紋さんと共に生きている。

こんなことが起きる前の、平和な日々の笑顔を取り戻した。

望んでいたはずの彼女の笑顔を見るたびに、胸が張り裂けそうになる。

 

 

全部、私のせいだ。

 

 

 

 

 

このノートが何になるのかは、まだわからない。でも、遺書にだけはするつもりはない。

 

時間の流れは止まらない。

いつか生徒たちがここを笑顔で出られるならば、私はどんなことでもする。

あの子たちを元気に送り出すこと。そして命の限り守り続けること。それが助けられた私の責任だ。

 

私は佐倉慈。私立巡ヶ丘学院高校の国語教師だ。




ゆきちゃん原作モードに突入&睡眠イベントでスタンドちゃんが持ってた霊視をゲット。スタンドちゃんのこと見えてるけど退行のせいで周りからはそれも幻覚だと思われるやつです。
そして今度こそめぐねえの覚悟が完全にキマりました。やることが変わるわけじゃないけどスタンドちゃんの命を無駄にしないために奮闘します。


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パート8 出張

新年めでたいので初投稿です


パート8だオラァ!

 

ゆきちゃんがこっち見てにこやかに話しかけてきましたね。どうやら霊視ゲットしちゃったようです。それと同時に”最近、学校が好きだ”状態になってしまったので周りからはすごい目で見られてますね。特にめぐねえが今にもぶっ倒れそうな表情になってます(愉悦)

そんな学園生活部を眺めながら数日過ごしていると、屋上の菜園の一角にどでかい十字架が建てられました。原作のめぐねえの墓と同じものですね。違うのは白リボンとペンダントの代わりにお守りと黒いローブがかかっていること。これ雨の日すごいことにならん? 原作のリボンもアレだしそもそも墓が木製だけども。

実はこの数日の間にスタンドちゃんの抜け殻は回収されています。ゆきちゃんに見せないように頑張っていたようなので運搬中に軽く注意を引いておきました。

それはそうとこれって畑にスタンドちゃん埋まってるんかな? わざわざ持って上がってきたということは多分埋めてるんだろうけど腐敗でえらいことになりそう(小並感)

 

さてそんなこんなでゆきちゃんと授業()を受けつつ17時くらいになるのを待ちます。

時間が近くなって来たら原作六巻の椎子さんノート片手にラジオの周波数を操作しましょう。機械に干渉するコマンドがあるので間違えないように念をラジオに送ります。周波数は76.1MHzです。これがここ数日の日課。理由はもちろんアレ……よし! 受信した! 圭ちゃん救出ミッションの時間だ!

 

椎子さんノートにも書かれている通り、圭ちゃんの救援要請放送は同じ日に三回あるのみで、翌日以降はうんともすんとも言わなくなるので決して聞き逃してはならない(戒め)

無事受信できたので学園生活部メンバーの耳に入るように音量爆上げしましょう。

……いい感じに聞き取ってくれました。駅に突撃するメンバーが素早く選定されます。その結果めぐねえとくるみちゃんが行くことに。ゆきちゃんとりーさんが行ってもしょうがないので留守番は当然として、留守番が居るなら戦闘員が全員出払うのはどうなのということでチョーカーさんが部室警備員として残ることになりました。

 

ちなみにゆきちゃんには出張と言ってあるようです。

スタンドちゃんはどうするのかゆきちゃんにきかれるのでついて行くと言っておきましょう。留守番チームは放送室に静かに籠っててくれれば特に危険もなく、一日くらいなら放置していても大丈夫ですので。

しかし出張チームはそうもいきません。夕暮れ時で”彼ら”も若干動きが鈍り始めるとはいえ、狭い学校の廊下と違って四方八方から迫ってくるので、普通にバリケードやられた時と同じくらい危ないです。ほっといたら確実に噛まれるでしょう。

 

という訳で二人と一緒にイクゾー! (デッデッデデデデ! カーン! デデデデ!

 

避難梯子のところから外の”彼ら”を観察して、何とかめぐねえの車のところまでたどり着く方法が無いかと二人で話し合っているので、スタンドちゃん一人でさっさと下に降りて遠いところの車へ接近。便利な機械干渉コマンドでヘッドライトを点灯しつつクラクションを鳴らします。これで”彼ら”はその車にわらわら集まってきて、めぐねえの車までの道が開けます。

二人とも今のうちにさっさと梯子降りて車乗ってホラ

 

しかし便利だな機械干渉。直にオラオラできなくなった今回のデータではこれがメインウェポンですね。

 

【キャラ視点】

恵飛須沢胡桃(えびすざわくるみ)は、佐倉慈(さくらめぐみ)車の助手席で地図を広げながら、先ほどからずっと感じている”何か”について考える。

その最も大きな原因は、これから駐車場に向かおうかというタイミングで、狙ったようにライトやクラクションの誤作動を起こした、今乗っているのとは別の車。

駐車場まで到達したときにその車の方をチラリと見てみたが、人が乗っている様子はなかった。

つまりは本当に機械の誤作動なのだろうが、あまりにも都合が良すぎる。姿を見せない何者かの手によるものだと言われた方がまだ信じられる。

 

そもそも今回の”出張”のきっかけになったラジオ……あれは誰が電源を入れたのか。誰があの救助要請の放送に周波数を合わせたのか。

考えれば考えるほど疑問は膨らんでいく。

 

そうして考えていくうちに、思考は丈槍由紀(たけやゆき)の発言にたどり着く。

 

「めぐねえは出張かぁ、先生って大変だよね。え? くるみちゃんもついて行くんだ。あやちゃんも?」

 

由紀は数日前から、こんな事件など起きていないかのように振る舞っている。元々精神が参っていたところに親友の死が重なって限界を迎えてしまったのだろう。

死んだ親友、幽波紋(くらなみあや)の姿が見えているというのも、その死を受け入れられなかった心が作り出した幻なのだろう……と、胡桃は思っている。

確かに紋が生きていれば、この”出張”には絶対についてきただろうな……と、人の命がかかると異様なほど頑固になる仲間のことを思い出す。

 

(あのクラクションも、化けて出たあやの仕業だったりな……って、何考えてんだか。ありえないって……)

 

こんな考えが出てきてしまう辺り、由紀の心配をしている場合ではないかもしれないと苦笑していると、車載ラジオから再びあの放送が聞こえてくる。

文面は先ほどと()()同じ。つまり録音ではない。放送できるということはこの人物はまだ生きているということだ。

 

「……足を怪我してるって……急がないと」

 

慈がハンドルを握る手に力を込める。声からして放送主は女性、それも高校生くらいだ。もしかしたら巡ヶ丘高校の生徒かもしれない。

ここ数日の慈は傍から見ていてひどいものだったが、今はその目に光が戻っていた。生徒が生きているなら、これ以上は絶対に死なせないという決意が宿っている。その目は何となく紋を思い出させるもので……知らず知らずの内に紋を想起させるものを探していたことに気づいた胡桃は、やはり自分も由紀の心配をしている場合ではないな、と慈に見えないように再び苦笑した。

 




初日に先輩やっちゃってるからほんの少しだけ他の部員より余裕あるくるみちゃん。やはりゴリラか。


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パート9 出張2

短くなってしまったので初投稿です。


ウェーイwww オタク君みてる~? パート9始まります。

 

巡ヶ丘駅に到着しましたので、圭ちゃんが居る北口の駅長室に向かって進軍するくるみちゃんとめぐねえのコンビを支援しましょう。

 

おっと、早速乗り場の方から大勢の”彼ら”が突撃してきました。

機械干渉発動! 改札ラリアットをくらえー! オラァ!(ソフト&ウェット)

一斉に起動した自動改札機が次々と”彼ら”の膝を殴打! 哀れ転倒した”彼ら”はまとめてくるみちゃんのシャベルとめぐねえの鉄パイプの餌食DA!

 

「ふー、改札が生きてて助かった」

「そ、そうね……?」

 

狙ったような改札ラリアットに困惑しつつも殲滅を終えた二人は一息つくと駅長室を目指して歩き出しました。機械干渉は便利ですが傍から見るとただの怪奇現象なので、今のところSAN値は減っていないものの、やはりなんとも言い難い感覚に襲われている様子。

だからって使用を控える気は無いゾ~ だってやらないと君ら噛まれるんだもん(この難易度選んだ奴の発言)

 

という訳でやってきました駅長室。めぐねえが呼びかけると、ドアをそっと開けて圭ちゃんが顔を出します。

訪れたのが制服着たくるみちゃんと学校で見覚えのあるめぐねえだと分かると、駅長室に入れてくれました。スタンドちゃん? 見えてないので二人が入った時点でドア閉められます。強く生きろ(すでに故人)

まあドアすり抜けるくらいわけないですが(タケル殿並感)

 

駅長室に全員が入ると、圭ちゃんは脱力して座り込みます。まあ足怪我してるし仕方ないね。めぐねえが持ってた包帯で手当てし始めたので、それに合わせてこの間スキルポイントで強化された”味方ゲージ回復”を発動。相変わらず”彼ら”との戦闘中はアテにできない回復量とクールタイムですが、非戦闘時は本当に便利。圭ちゃんの目にはめぐねえの手当てが神がかってるように見えそう(小並感)

ちなみにフル強化すると生物限定のクレイジーダイヤモンドみたいになります。大学編まで進んでそこの人々を武闘派含めて全員心の友にするくらいしないとそこまでは強化できませんが。つまりTASさん以外はチートでも使わなきゃほぼ無理。そしてチート使うならそもそもハイパームテキモードにでもしろという話で。クレイジーダイヤモンド化を通常プレイで狙うのは現実的じゃないです。

 

さて、めぐねえによる手当てが終わる頃には圭ちゃんも自分で歩いてほかの二人について行けるくらいには回復しました。車に乗り込めー!

そしてそのまま進路は駅前ショッピングモールへ。

 

 

……え、一旦帰らないの?(困惑)

 

【キャラ視点】

祠堂圭(しどうけい)は車の後部座席で揺られながら、すっかり痛みの引いた自分の足を不思議そうに見つめる。優しそうな雰囲気の教師――佐倉(さくら)先生というらしい――が持ってきた包帯などを使って手当てをしてくれた時から、上手く動かせないほどの痛みが徐々に和らいでいき、すぐに走るのは無理だが歩くくらいなら問題なくできるほどに回復した。

動けなかったのは思っていたよりも精神的な要因が大きく、助けてもらったことでそれが取り除かれたのだろうか? それとも単に佐倉先生の手当てが上手かったのだろうか?

 

ともあれ、来てくれた彼女らのおかげで歩けるようになった。聞けばこのまま駅前のショッピングモールまで行って親友の美紀(みき)も助けてくれるという。

嬉しく思うと同時に少し気まずい気分にもなる。美紀にはショッピングモールを去るときに喧嘩別れ同然のやり取りしか交わせなかった。

出て行こうとした自分を引き止めてくれた美紀の言葉は正しかった。一人で飛び出して出来たことはショッピングモールから出て、駅に逃げ込むこと……出て行く前と同じ、安全な部屋に籠って震えることだけだった。一人になってしまった分、むしろ悪化したと言える。唯一、駅長室にあった機材で助けを呼ぶことができた事だけは救いだったが。

 

助けてくれた彼女らは現在、巡ヶ丘高校を拠点にしているらしい。美紀と合流したら、まずは謝ろう。仲直り出来たら、また一緒に頑張ろう。

すぐに見えてきたショッピングモールを視界に収めながら、圭は決意を固めていた。

 

 

到着後、美紀の救出について行こうとしたら”怪我をしているのだから隠れて待っているように”と言われて決意の出鼻をくじかれたが。




遠足中止のお知らせ


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パート10 出張3

12巻読んでてふと”スタンドちゃんこれ空気感染で発症しなくね?”となって愕然としているので初投稿です。

病弱フィートとハードコアモードのせいだということでゴリ押ししよう(苦し紛れ)


はいやってきましたみんな大好きショッピングモールゥ!(ヤケクソ)

めぐねえとくるみちゃんの回復が万全ではありませんが、来ちゃったものは仕方ありません。最上階でみーくんが私は負けない宣言しながら”彼ら”迫真のドアノックに完全敗北して布団かぶって震えてるはずなので、階段に直行するめぐねえについて行きましょう。

 

最上階までは特に何事もなく到達できますが、階段の先にはダンボールのバリケード。ここを超えるとみーくんの部屋のドアを叩く仕事に就いた”彼ら”との戦闘が始まります。原作では即撤退して追いついてきたのを各個撃破していましたが、奥に人が居ると分かっている状況ではそうもいきませんので頑張って突破しましょう。

 

という訳でバリケードを素通りして廊下の様子を……居ますね(知ってた)

机一つ持ち上げられないクソザコ物理干渉でラップ音立てて、階段に背を向けるように誘導しておきましょう。オラッ(小声) お、いい感じに後ろ向いてくれました。ここでめぐねえと我らがシャベルゴリラのエントリーだ! 哀れな”彼”の後頭部は涙目のルカめいて陥没!

流石に他の面々がシャベルの音に気づいて振り向きますので本格的に戦闘開始です。

 

駅では機械干渉が大活躍でしたが、ショッピングモール組の残したゴミの散乱しているこの場では普段ろくすっぽ役に立たない物理干渉が大活躍します。ちょっと押せば転がって容易に移動させられるビール瓶や空き缶がそこら中に設置されていますからね。めぐねえ達の方へ向かおうとする”彼ら”の進行ルートに瓶を転がしておけば勝手に踏んづけて転んでくれます。これはおまけだ! とか言って酒をたくさん持って上がってくれたリーダーに感謝……いやそもそも最上階のこの惨状はあいつの噛み傷隠しが発端だったわ。ファッキューリーダー(手のひらターボスマッシャー)

 

あ、騒ぎを聞きつけてみーくんが部屋から出てきました。丁度くるみちゃんが最後の”彼”の後頭部を涙目のルカにしたところを目撃してドン引きしてしまいますが、巡ヶ丘の制服を着ていることに気づき警戒しながらも近寄って来たところをめぐねえが説得。

 

「ッ! 圭が!?」

 

圭ちゃんの生存と、下で隠れて待っていることを伝えたところで説得は完了。

みーくんがなかまになった! 何とかなったぜ……(安堵)

しかし車に戻るまでがショッピングモールです(意味不明)

しっかりと三人パーティを守りましょう。ここで油断すると普通に一階あたりで囲まれて誰か噛まれたりします。囲まれた状態からみーくん救出した原作チーム優秀過ぎひん?

おっと、近寄って来ようとしてくる一団が居るのでスプリンクラーで水ぶっかけて撃退しましょう。

 

「水が勝手に……設備が老朽化してたんでしょうか?」

「……またかよ」

「また?」

「あー、いや……今のうちに行こう」

「え? は、はい……」

 

相次ぐ都合のいい機械の誤作動。これにはくるみちゃんも苦笑い。みーくんは初見なので困惑。

そんなこんなでみーくん救出成功! ほっと息をつくくるみちゃんとめぐねえ、車内の後部座席で再開を喜び合う圭ちゃんとみーくん、後部座席中央に座っているせいでその二人を体にめり込ませるスタンドちゃん。五人を乗せた車が学校へ向けて出発します。

 

ここまで来れば到着までは安心です。駅からショッピングモールに直行することになった時は想定外の事態に若干焦りましたが、もうこれ以上妙なことは起こらないでしょう。

この二人を加えた学園生活部を卒業まで守って――

 

「ストップ!」

 

突然興奮し大声を出したゴリラに驚いためぐねえ、おもわず急ブレーキ。

何事じゃ……あ、そうか(納得)

遠足中止になったからここでくるみちゃんの家の前通りかかるイベントが起こったのか。今回は”顔出して来たら?”と言ってくれるゆきちゃんが居ないので家に入るかどうかは分からないですね。

 

「びっくりした……急にどうしたの?」

「ごめん。ほら、この家さ……」

 

困惑するめぐねえの言葉に答えて家の表札を指さすくるみちゃん。表札に書いてある文字は”幽波(くらなみ)

……おぉん?(早速の想定外)

 

 

【キャラ視点】

直樹美紀(なおきみき)祠堂圭(しどうけい)は車に揺られながら、再会した親友の手を握り語り合う。

 

「美紀、あの時はごめんね。私、あんなこと言って飛び出しといて……すぐに怪我しちゃって、それで駅に籠ってたんだ。先生たちが来てくれなかったら、きっと……一人じゃただ生きてることすら難しいんだって、思い知らされて、怖くて。せっかく美紀と一緒だったのに離れちゃって、すごく後悔した」

 

そして、自分が離れたことで、親友を同じく”一人”という状況に追い込んでしまった。自分が味わった不安と恐怖。それがそのまま美紀にも降りかかったことは、今なら容易に想像できる。

 

「ううん……生きてればそれでいいのって、いいわけなかった。一人になったとたん、何もかも辛くなって、もういやだ、って……あの時、圭を止めることも、追いかけることも……何もできなくて、すごく後悔した。行動できた圭はすごいよ。おかげで助けを呼べたんだから」

 

一人で居る不安に耐えかね、癇癪を起して叫んだあげく”彼ら”を呼び寄せたことを思い出して、もうこの手を二度とはなすものかとばかりに、ぎゅっと握りしめる。

二人は自分たちの間にどこか暖かい空気が流れているように感じた。寒い季節ではないとはいえ、夜はそれなりに気温が下がる。実際、窓の側は若干寒い。単にお互いの体温を感じ取っているというのもあるのだろうが、それ以上にもう一人ではないという安心感から来るものが大きいのだろう。二人はその暖かさを求めるように距離を詰め、見つめ合い、笑いあった。

 

「気まずい……たすけてゆきちゃん」

 

まさか見えざる存在が自分たちに挟まれて微妙な表情を浮かべているなどとは、夢にも思っていなかった。




家庭訪問の時間だオラァ!


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パート11 家庭訪問

なんかうまく書けずにいつもの二倍かかったので初投稿です。


想定外に次ぐ想定外で正直困惑しております。パート11、はーじまーるよー!

知らないはずのスタンドちゃんの家の前を偶然通りかかるとかどんな確率だよめぐねえ。まあそういう隠しイベントなのでしょうが。

キャラ作成時に取った虐待フィートがこの家の光景にも反映されてたらえらいことになりそうで今から嫌な予感全開ですが。

 

「何かあったら合図して。すぐに戻るわ」

「分かりました……気をつけてくださいね」

 

おっと、めぐねえとくるみちゃんがみーくんと圭ちゃんを留守番に残し、果敢に突撃していきました。まず呼び鈴を鳴らそうとして停電のせいか、はたまたぶっ壊れているのか、鳴らないことを確認すると玄関のドア(未施錠)をゆっくり開けて誰かいないかと呼びかけ、その声に返事が無いのでそのまま侵入。

 

スタンドちゃんもそれに続こうと……したところ、玄関の前で立ち止まって首を横に振り、それ以上進もうとしてくれません。

……もう一回試してみましょう……ガッデム! やっぱり入ってくれません。原作のくるみちゃんの家の惨状からしてどの家にも”彼ら”が居る可能性は十分あり、この難易度での完全放置は怖い。流石に中がモンスターハウス状態ということは無いと思いますが。

 

音を立てて呼び戻すか、と思いましたが、留守番組が何もないのに合図出したと思われそうなので却下。スタンドちゃんが家に入れないことにはしゃーないので、家の周りをグルグル回りながら警備だけして、後は中に危険が無いことを祈りましょう(諦め)

 

 

 

【キャラ視点】

佐倉慈(さくらめぐみ)恵飛須沢胡桃(えびすざわくるみ)と共に幽波紋(くらなみあや)の暮らしていた家を探索し始める。一応、奇跡的に同じ苗字の家だという可能性は考えたが、紋の住所はこの辺りだったはずだし、何より靴入れの上に飾られていた写真に幼い日の紋と思しき少女が写っていたことで、ここが彼女の家だと確信した。

 

写真の中の紋は両親に挟まれて無邪気に、屈託なく笑っていた。最近の紋に会っていなければ、この少女の目の下に隈ができたところなど想像できない健康的な姿で、当然折れた腕を吊ってなどいないし、眼帯などつけていない。巡ヶ丘高校でいつも身に纏っていたあの黒いローブをこの紋が着ていたら、あまりの違和感に誰もが首を捻ることだろう。

写真たては埃をかぶっており、相当長い間指一本触れられていないことが分かる。写真の中で笑いあっている家族の誰一人として、視界にも入れていなかったかのように。

 

慈は写真たての埃を指で軽く掃うと、近くの部屋をのぞき込む。そこは居間のようで、数人が一緒に食事をとれる大きさのテーブルが鎮座し、奥はキッチンになっている。事件の影響か、荒れ果ててさえいなければ一般的な家族の平和なひと時が想像できる空間だった。

 

家の奥に進むとほかにもいくつかの部屋があった。そのうちの一つをのぞき込むと、そこは紋の母親の寝室だったことがうかがえる。居間同様に荒れてしまっており、ここで安心して眠ることは出来なさそうだ。

 

「……この部屋」

 

次の部屋に入ると、そこには勉強机や巡ヶ丘高校の女子制服――予備だろうか?――などが確認できた。十中八九、紋の部屋だろう。

なにも乗っていない勉強机の引き出しが少し開いており、一冊のノートが入っているのが目に入った。

 

慈はそのノートを手に取ってみる。どうやら日記のようだ。人の日記を勝手に見るなど、普段の慈であれば決してやらないことだ。しかし居なくなってしまった大切な生徒の生前の様子が記されたもの。学校での紋の様子は事件前からずっと見てきたが、思えば学校の外の様子はほとんど知らなかったことに気づき、家での彼女がどんな日々を送っていたのか、どうしても知りたいと思ってしまった。知ったところで彼女が帰ってくるわけではないし、そもそも学校でのことしか書いていないかもしれない。だが慈は少しでも紋に関することを記憶に刻んでおきたかった。そうすれば、彼女の存在がより強く心の中に根付いてくれる気がしたのだ。

 

慈は一言、ごめんなさいね、と呟いてノートのページを開いた。

 

開いて、心の底から後悔した。

 

「なに、これ……」

 

ノートを持つ手が震える……いや、手だけではない。全身が真冬の冷気にあてられたように、立っていられるのが不思議なほどに震えている。だというのに全身から汗が噴き出す。

ノートの内容は日記に間違いない。数年前、慈と知り合う前の紋のことが書かれている。だがその内容は思い出というにはあまりにおぞましいものだった。

 

○月○日

今日もお父さんにたくさん殴られた。お母さんはたくさん泣いてた。

最近、だんだん右の目が見えなくなってきた。殴られた時にどうにかなっちゃったのかもしれない。

このことをお母さんに話したら、またたくさん泣いてた。

このままじゃいけないのはわかるけど、どうすればいいのか分からない。

幽霊が見えるのって、そんなに悪いことなのかな?

 

○月○日

家に変な格好の人達が来た。お母さんが呼んだみたい。

宗教とかじゃないって言ってたけど、クラウドとかなんとか、言ってることはよくわからなかった。雲?

幽霊が見えるって話をしたら、真っ黒な表紙の本を置いて行った。

 

○月○日

クラウドの人が置いて行った本を読んでみた。

黒魔術? というものらしい。

わざと難しい書き方をしてるみたいで、読みにくい。

今日読んだところには力の強い幽霊になるやり方が書いてあった。あの人達、やっぱり変な人だな。

 

「めぐねえ?」

 

慈の様子がおかしいことに気づいた胡桃が語り掛けるが、返事は無い。

 

 

○月○日

呪いのやり方が書いてあるページを見つけた。

正直効くとは思ってないけど、試してみようと思う、

 

 

それから数週間、紋が四苦八苦しながら父親に呪いをかけ続ける様が記録されている。

 

○月○日

また殴られた。

でもいつもより気が重くない。

効く訳がないって分かっていても、呪いで仕返ししてる気分になってるからかな?

この日記が見つからないかがちょっとだけ心配。

 

 

次のページをめくろうとする度に軽い吐き気を覚え、呼吸が荒くなっていく。

胡桃が声を大きくして再度語り掛けてきているのは分かるが、耳がその内容を聞き取ってくれない。

 

慈には数ページ先に何が書いてあるのか、この時点で分かってしまっていた。

何故なら慈の知る幽波家の家族構成は……

 

 

 

○月○日

お父さんが死んだ。お母さんは泣かなかった。

死因はお医者さんにも分からなかったらしい。

きっと呪いのせいだ。本当に効くなんて思ってなかった。

 

わたしがころした

 

 

 

持っていたノートが手から滑り落ちて床に当たり、大きな音を立てる。

胡桃が拾い上げようとすると、鬼気迫る表情の慈がその腕を掴んで制止した。

 

「め、めぐねえ? 本当にどうしたんだよ……?」

 

慈はその問いに答えられず、ただ震えながら首をゆっくり横に振ることしかできなかった。

しかし胡桃にはそれだけで、そのノートの内容が見るべきでない物だということは伝わったようだ。

 

「あいつ……家庭事情、複雑そうだったもんな」

「……ええ」

 

過去の紋が本当に父親を呪い殺したなどとは思っていない。だが少なくとも慈と出会った時、紋本人は親殺しの罪の意識を背負って生きていた。

慈はそっとノートを引き出しに戻すと、ごめんなさい、と再度呟いた。

その謝罪が何に対してのものなのか、慈自身にも分からなかった。




ちなみに最後のごめんなさいは外うろついてるスタンドちゃんに聞こえてたりする。警備のために聞き耳たてまくってるからね。仕方ないね。


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