東方片道切符 遭難登山者ラスボス撃破チャート (ほよ)
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キャラ作成

初投稿です


『幻想郷の各地に現れた、謎のカード……。人や妖怪は無数に散らばるそれらを不思議に思ったが、何も起こらないまま日が経つにつれ、次第に誰も気にしなくなっていった……』

 

 親の顔より見たOP始まりました。

 音声はないので遠慮なく喋ります。

 

『箪笥、金庫、戸棚、賽銭箱、鍋の中、枕の下……忘れられたカードは様々な場所に放置されたまま、やがて人知れず、幻想の力を蓄えてゆく……』

 

 ここ鍋の中はさすがにおかしいですよね。

 魔理沙は何を考えていたんでしょうか。多分考えてなさそう。

 

『まだ誰も、カードの真の力には気付いていない……』

 

 このカードに絵柄が宿るシーン好き。

 

『さあ、トランプの尖兵たちよ。幻想郷へと潜り込み、奴らのカードを奪うのだ』

 

 はい、この黒いシルエットがトゥルーエンドのラスボスです。

 でもゲーム的には紫と霊夢の方が恐ろしいですね。今でも怖いです。

 

『決して正体を知られてはならぬ。幻想郷に紛れ、溶け込み、秘密裏に遂行せよ』

 

 だったら同僚いらないんで単騎で向かわせてください……。

 何回殺されたことか。

 

『ハッハッハッ、ハーッハッハッハッ!』

 

 

 

 はい、よーいスタート。

 

 皆さんはじめまして。反射神経が最大の武器な東方片道切符のRTAはぁじまぁるよ。

(淫夢語録は)ないです。当たり前だよなぁ? 

 

 東方は無数にゲームがありますし、東方片道切符を知らない方も多いと思いますので、ここでは多少解説を交えながらやっていこうかと思います。

 

 では、タイトル画面のゲームスタートを押してから計測開始。

 

 まずはオプションで表示速度を最大にしましょう。このゲームのテキストはほとんど一瞬で表示されますが、会話文だけはデフォ設定だとクソザコナメクジです。必ず5にしてください。

 バトルスピードも当然5。脱出レギュレーションならともかく、ラスボス撃破レギュレーションだと途中で雑魚狩りするのは仕方ありません。超スピード!? 

 

 難易度はlunaticにしたら、次に種族を選びましょう。

 妖怪、半妖など色々ありますが無難に人間を選びます。性別は当然男。やっぱ好きなんすねぇ。

 というのは建前で、男キャラだと単純に体力面が高いからです。里外プレイはこっちのが有利ですからね。

 

 職業がありますが今回は登山家にします。最初からフィールドをガンガン探索できますし、初期装備もランダムですがどれも最上級。開始直後に即死イベントと遭遇したらリセット確定というリスクこそありますが、ゲーム開始直後ならいくらでもできますからね。気にせず選びましょ。

 

 次は経緯選択です。これは主人公が幻想郷に迷い込むことになった経緯を自分で決められます。

 自殺者、神隠し、能力持ち、ジョーカーさんの狂信者色々選べるんですが今回は遭難者です。これも初期位置が相当厳しくなる経緯ですが、持ち物やステータス低下のロスが最も少ないです。

 自殺者も序盤のアイテム集めは有利で場所も固定なので悪くはないのですが、意志を上げないとすぐに死んでしまうのがめんど……リスキーなので遭難者にしました。

 

 さて、ここから早速のリセットポイントです。

 このステータス決定画面では主人公の各種ステータスなどをランダムに決定することができます。

 ステータスはダイス振り直しで再度ランダムに挑戦できるのですが、振りなおすたびに主人公の初期体力や意志やらが低下していきます。振り直しがなければ朝スタートになるのですが、何度もランダムする度に時間まで経過します。夜スタートになったらこのチャートだとほぼ詰み確定なところがあるので、回数を上限のおよそ半分、40回以内に収まるように振りなおしていきます。

 

 はいできました。試行回数は30回。まぁまぁ無難なステータスになってくれたと思います。知力は不安ですが体力と筋力がなかなか伸びたので序盤は予定通りの動きをしてくれるんじゃないでしょうか。

 スキルは「武術の心得」、「野生の観察」を取得しておきます。

 武術の心得はバトル時に手元にくる“果敢”と“堅実”カードにボーナスが入ります。lunaticだと雑魚妖怪相手でも戦闘系スキルがないと無理無理カタツムリなので取りました。

 野獣、もとい野生の観察は探索スキルです。採取でボーナスがある他に警戒ステータスが結構伸びてくれます。人里チャートならそんなに必要はないスキルなんですが、山歩きではかなり優秀。

 

 あとは他の項目をパパパッと埋めて、終わりっ! 

 工事完了です……。

 

 遭難登山者の完成です。

 名前は皆さんほもばかりで走っておられるので、私はごく普通に鈴木とします。

 よろしく頼むよ〜。

 

 では、東方片道切符の世界にイクゾ-! 

 

 カ-ンカ-ンカカカカ-ン! デッ

 

 

 



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山林の探索開始

雨なので初投稿です


 >目を覚ますと、あなたは明るい森の中に倒れていた。

 

 >辺りに人工物はない。耳をすませても、聞こえるのは大自然の環境音だけだ。

 

 >場所に見覚えはないが、あなたはやけに鮮明に覚えていることがある。

 

 >あれは夢でなく、現実だったのだろうか……? 

 

 

 はい、ここで心の中にジョーカーさんからの声が響いてきますが、これはただのチュートリアルなのでスキップします。

 こちとらRTAなんでね、飛ばせるストーリーは全部飛ばしていきますよ〜イクイク

 

 要約しますと、

 

 ・あなたは幻想郷に迷い込んだ

 ・あなたは謎の存在(ラスボス)によって呪われ、手先にされている

 ・謎の存在は頭の中に声を響かせ、指示を送ってくる

 ・従わないと死ぬ

 ・謎の存在は幻想郷に散らばったカードを求めているので、それを収集するのが目的ですよと

 

 まぁこんなところです。

 ぱっと見よくある幻想入りみたいに見えますが、この主人公を含め同時に四人送り込まれた尖兵たちは完全な敵対的スパイになります。後々判明することですが、幻想郷に害をなす存在なわけです。

 主人公たちが謎の存在ことジョーカーさんの尖兵であることがバレると、幻想郷のどんな勢力だろうと容赦なくぬっ殺されます。

 初見プレイでギャルゲーの如く博麗神社に何度もお参りして疑惑値上げまくって霊夢に殺された兄貴たちも多いのではないでしょうか? 

 

 大抵のゲームとは違い、この東方片道切符では霊夢はほぼラスボスみたいもんです。直感が高いので怪しいことが露見するとアホみたいに早くバレます。

 もう言っちゃいますが、主人公の正体がバレると霊夢や魔理沙を含めて誰も人間扱いしてくれません。完全に妖怪に対するそれになります。彼女たちと適度な距離を置きつつ交流を続けて信頼値を貯めないと、バレたら即易者されます。

 なので今回も直感の高い霊夢、マミゾウなどのキャラを避けつつ、下準備から進めていこうと思います。

 

 さて、スタートは森の中です。時間は正午前。夕暮れスタートだと何も準備できずに妖怪ラッシュに呑まれてピチュりますが、このくらいの時間なら難しいことはありません。

 

 背景にぼかされた山林の画像、そしてカード型の選択肢。これが東方片道切符のゲーム画面になります。

 VRMMOだとでも思ったか? 低スペでも動くローグライクなんだなぁこれが。

 

「進む」「注目」「思考」など色々選択肢できるものがありますね。

 このカード型選択肢を選ぶことで、ゲームは進行します。行動を選ばなければ時間も進みません。

 最初は持ち物の確認から始めましょう。ランダム装備を確認しないと行動指針が定まりませんからね。

 

【バックパック】耐久30

【鉄の水筒】耐久30

【ロープ】耐久30

【トレッキングポール】耐久30

【行動食】品質30

【ポンチョ】品質30

 

 登山者のバックパックは固定です。このアイテムは登山者最大の強みと言ってもいいでしょう。

 某ゴミ箱にぶちこむゲームにおけるピアニストが選ばれる理由と同じように、このバックパックがあるだけで持ち運べるアイテムの数と重量が段違いになります。里外プレイでは欠かせません。

 

 他の5つはランダムになります。今回は水筒、ロープ、トレッキングポール、行動食、ポンチョですね。戦闘向きではありませんが、探索プレイをする上では大当たりと言っても過言ではないラインナップでしょう。

 ナイフやピッケルがあればそれはそれで攻めたプレイができるのですが、今回はRTA。最小ターン数クリアを目指すわけではないので、探索回数が上がるこの手持ちは相性が良いです。

 

 トレッキングポールを装備しておきましょう。これを装備していると活動による体力減少が軽減され、ランダムイベントの転倒発生確率も減ります。ホモは安定が好きなんすね。

 

 では早速プレイしていきます。

 状況整理も観察もスタート時点ではあまり活躍しません。ガンガン歩いていきましょ。

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは山林の中を歩いて行く。

 >小鳥のさえずりが心地良い。変わったものは見られない。

 

 背景画像が少し変化してメッセージが表示されます。

 が、それだけです。行動しても毎回必ず何かあるわけではありません。

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは山林の中を歩いて行く。

 >遠くから水の音が聴こえてきた。あなたは喉の渇きを思い出した。

 

 おっと、早速水場を察知したようです。歩いているとこういった地形に出くわすことがあります。

 そして今主人公がいる場所が妖怪の山であることがわかりました。これが博麗神社の裏山だったら渋顔をするところでしたが、まずまずのスタート地点じゃないですかね。

 lunaticの初期状態は空腹かつ渇きがかなり切羽詰まっているので、早速水場に向かいましょう。水筒にも補充しなければなりません。

 

 言い忘れていました。このゲームは空腹値などもあるので、飲まず食わずだと死にます。

 そういった意味でも里外プレイでは装備に恵まれた登山者がおススメです。

 

 ◾︎「進む」

 >近くから水の音が聞こえる。辺りには草木が生い茂っている。

 

 あと一歩進めば川に出ますが、ここで状態を「警戒」にしながら進んでいきましょう。

 警戒状態で行動すると体力と気力が低下していきますが、隠密効果と索敵効果が上がります。野良の妖怪に対して先手を取りやすくなるので、不意なイベントが発生しやすい水場においては常にこの状態をポジもとい保持しておかなくてはなりません。

 また警戒状態は今後のために育てておく必要があります。体力と気力の続く限り、警戒状態を使っておきましょう。何度も使えばステータスも伸びるのでね。

 

 ◾︎「進む」警戒

 >あなたは茂みに隠れるようにして歩いてゆく。

 >目の前に小川が流れている。

 >鹿が川の水を夢中で飲んでいる。

 

 鹿でした。

 はい、鹿は無害な動物イベントなので問題ありません。

 装備が整っていれば不意打ちで仕留めることもできますが、今は何もないので無視です。

 早速ビールビール! と水をがぶ飲みしたいところですが、まずはバックパックの中にある行動食を食べましょう。

 物を食べると地味に渇き値が減ります。なので飲食をする際には食べ物から摂るのが最善なんですね。

 

 食べたら川の水を飲んで、水筒にも補充しておきましょう。

 このゲームではバニラには実装されてませんが、生水は寄生虫など危険なものがたくさんあります。良い子のみんなは、やめようね! 

 

 >喉の渇きが癒され、あなたは満足した

 

 >水筒の中に川の水を補充した

 

 さて、水場を早々に発見できたのは嬉しいです。まだ昼なので余裕はかなりあります。

 次は妖怪、主に警戒がアホほど高い白狼天狗に気をつけながら、安全に眠れる場所を探していきまっしょい。

 

 寝床は里外プレイでは最重要課題です。里の近くならまだしも、妖怪の山で野営すると百パーセント死にます。

 山林を進んで行くとランダムで打ち捨てられた山小屋や倉庫があったりしますので、それを見つけなければなりません。

 

 当面は最初に発見した山小屋を拠点に活動します。わりとしっかり腰を据えるので、なるべく早めに見つけておきたいところです。

 幸い、天候変化があっても今回は雨具のポンチョもありますし、トレッキングポールで転倒リスクが下がります。雨宿りも無駄イベに時間を取られることもなく、25ターンほどまるまる探していけそうです。

 幸先の良いスタートなのでガバの無いよう安定したプレイをして

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 



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モブ妖精との戦い

三回目の初投稿です。


 

 前回は山林スタートから水場を発見したところまでプレイしました。

 今回の目標は日暮れまでに拠点となる寝床を発見することです。

 どんどん探索していきましょう。

 

 

 ◾︎「進む」

 >陽が落ち始めた。ポールを突きながら山林を歩いてゆく。

 

 

 正午を回ったようです。時計はありませんがターン数でだいたいわかるので問題ありません。

 

 

 ◾︎「進む」

 >山道を進んでいると、茂みの奥で微かな気配を感じた。どうする? 

 

 

 おっと、ランダムイベントです。主人公は進行方向になにかを見つけたようですね。

 が、初見さんのためにこのイベントについて解説します。

 メッセージ下のカード型選択肢をご覧ください。

 

 ◾︎「進む」

 ◾︎「注目」

 ◾︎「思考」

 

 他にもありますが、見るべきはこのカーソルがデフォで置かれている「進む」です。

 この東方片道切符というゲーム、ランダムイベントのほとんどはこのようにカーソルのデフォ位置が「進む」とか「無視する」とか、そのまま突っ切るような選択肢に置かれています。

 RTA的にはカーソル移動せずに連打した方が当然話の進みは早いのですが、これが妖怪の待ち受ける場所だったり、進行方向に罠が置かれていたりするので、考えなしに連打すると大変なことになってしまいます。

 ガバならまだしも場合によってはリセット案件になる選択肢もあるので、油断はできません。今回のイベントもそんな感じかもしれません。

 選択肢を選ぶ際に「遅かったんちゃう?」と思われるホモもいるかもしれませんが、走者はTASさんではないので大目に見てやってください。

 

 さて、ここですべきことは「注目」一択です。

 

 

 ◾︎「注目」

 >気配は離れている。何かの生き物のようだ。

 

 ◾︎「無視する」

 ◾︎「観察する」

 ◾︎「声をかける」

 ◾︎「襲撃する」

 

 

 注目を選択することでイベントの詳細が少しだけ判明し、更なる選択肢が表示されます。

 無視するとそのまま突っ切ることになるのでガバってはいけません。

 ここは警戒しつつ観察を選択します。

 

 

 ◾︎「観察する」警戒

 >茂みに隠れつつ様子を疑うと、拓けた場所に小さな羽の生えた女の子がいた。

 >女の子は木から垂れるツタを引っ張って遊んでいるようだ……。

 

 >あなたは羽の生えた女の子を見て、すぐにそれが幻想的な存在であることに気がついた。

 >頭の中に声が聞こえてくる……。

 

 

 はい、向こうにいたのは遊んでるモブ花妖精でした。

 そしてモブとはいえ幻想郷特有の幻想種族と初邂逅したので、謎の声からチュートリアルが流れ始めます。

 が、当然ここは連打スキップ。

 要約すると、

 

 ・あれは妖精で、幻想郷では珍しくない幻想種族だ

 ・弱いが中には強い妖精もいるので注意しろ

 ・強い妖精ならば価値のあるカードを持っているかもしれない

 

 とのことです。

 ジョーカ……謎の声さんの言う通り、妖精は東方片道切符におけるクソザコナメクジな奴らです。

 今はこちらの存在に気づいてもいないので、不意打ちすれば簡単に倒すことができます。

 もちろん、チルノや三妖精、クラウンピースなど一部の妖精は例外です。序盤で連中に正面から喧嘩を売ると普通にピチュられます。

 

 ですがこういった一山いくらのモブ妖精は鈴木にとって良い経験値になります。

 一部のカテゴリの弱小妖怪相手だと倒す度に派閥警戒度が上がりますが、妖精を不意打ちで倒せばリスクなく戦闘できます。

 いたいけな女の子に突然暴力を振るうなんて許されざる所業ですが、タイムのためならば致し方ありません。

 

 

 ◾︎「襲撃する」警戒

 

 

 はい、選択肢のカードがアップからの暗転、戦闘開始です。

 敵エネミーは花妖精。対戦よろしくお願いします。

 

 

 >花妖精はこちらに気付いてない! 

 

 

 戦闘画面には上と下に五枚ずつのカードが表示されてますね。

 不意打ち判定なので相手の手札は灰色になってますが、こちらには赤2青2黄色1のカードが見えます。

 

 果敢「渾身の蹴り」

 果敢「杖の刺突」

 堅実「受け流し」

 堅実「受け流し」

 謀略「安い挑発」

 

 鈴木の場合、戦闘開始直後はこういったバランス配分になります。

 果敢カテゴリは単純な攻撃。良いダメージを与えられます。

 堅実カテゴリは防御。相手の果敢に対して堅実を使うと上手くいけば反撃できます。

 謀略カテゴリはその他です。挑発で相手の行動を誘発させたり、アイテムを使った技など色々あります。

 キャラのステータスや配分によって5枚の手札の果敢・堅実・謀略の割合は変化するので注意しましょう。

 あまり脳筋のMURみたいな構成にすると果敢5枚とかいうゴリラになったりします。いや、それはそれで強いんすけどね。

 

 さて、今回の戦闘で小細工は必要ありません。

 受け流しは反撃ですし、安い挑発も相手に気付かれるので良くないです。

 先手を決めてパパッとやって、終わり! 

 

 

 ◾︎果敢「渾身の蹴り」

 >鈴木は花妖精の背に本気の蹴りを放った! 

 >「うぎゃあ!?」

 >妖精は変な呻き声を上げて、光になって消滅した! 

 

 >鈴木は戦闘に勝利した。

 

 

 果敢! 暴力! SEX! 

 はい、見所さんもなく戦闘終了です。モブ妖精相手なら武術持ってる鈴木ならば苦戦しません。

 今回はトレッキングポールを装備しているので選択肢に「杖の刺突」もありましたが、武器選択肢を選ぶと装備の耐久が落ちるので気をつけて下さい。

 

 

 >頑丈なツタが落ちている。

 ◾︎無視する

 ◾︎拾う

 

 

 ドロップアイテムはツタでした。持ち物に余裕はありますし色々使い道があるかもしれないので拾っておきます。

 戦闘後にまたジョーカ……謎の声からお褒めの言葉をいただけるのでハイハイと聞き流しましょう。

 戦闘によってステータスが少し増えるのと、後々強敵と戦う時には鈴木の内に秘められた力を使っても良いとアドバイスしてくれますが無視します。

 

 妖精不意打ちは戦闘経験が積める上に、一撃なら醜聞は広まりません。見つけ次第ガンガンやっていきましょう。この作業ができるのも遭難登山者のメリットです。

 

 あ、ちなみに妖精を倒す度になぜか阿求の好感度がほんの少しだけ上昇していきます。

 つっても信用を得られるほどでかい変化ではないですし、時間経過でニュートラル値に寄っていくスピードに普通に呑まれるので、気にするほどの仕様ではありません。ただのネタでしょうね。

 

 

 さて、このままどんどん探索を続けていきますよ〜イクイク

 

 

 ◾︎「進む」

 >道端に見たことのある野草が生えている。

 

 

 おっと、これも無視せず取得しましょう。貴重な食料になります。

 

 

 ◾︎「観察する」

 >これはフキノトウだ。

 

 

 春の七草ですね。選択肢には根こそぎ採取と少しだけ採取がありますが、まだ開始直後なので少しだけ採取しておきます。

 根こそぎ採取を選ぶとより多く入手できますが、フキノトウの出現率がしばらく低下するので長い目で見ると良くありません。

 山を出る直前ならまだしも、今は我慢です。

 

 

 ◾︎「少しだけ採取する」

 >フキノトウを手に入れた。

 

 

 季節は春なので、歩いていると七草を採取できます。

 七草全てを集めると何故か米も無いのに七草粥が作れるようになります。食べると病気に強くなりますが自力で集める労力がナオキなので作りません。

 

 

 ◾︎「進む」

 >静かな山道だ。整備はされていないがあなたにとって歩きづらくはない。

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは山道を歩いている。清々しい気分になれた。

 

 ◾︎「進む」

 >*おおっと*

 

 

 はい、ランダムイベントです。このまま無心で連打してると「進む」が選ばれて変なことが起こります。

 ガバせず慎重に「注目」を選びましょう。

 

 

 ◾︎「注目」

 >あなたの足下に「大入りの札」が落ちていた。

 >どうする? 

 

 

 ん。どうやらアイテムイベントだったようです。しかも霊夢の落し物みたいですね。これはラッキーです。

 突発イベントは木の根につまづいたり、石でこけたり、妖精の罠にかかったりなど色々ありますが、こういったアイテムを入手できるイベントも多いです。

 物によっては短縮に繋がるのでガバらずに拾っていきましょう。

 

 ちなみに秋になるとイガグリ踏んづけて靴の耐久力が

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 

 

 



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廃屋の発見と拠点化

数日ぶりに初投稿です


 

 ツタ、フキノトウ、そして霊夢の落し物である「大入りの札」を拾いました。

 このまま色々と山道でアイテムを拾いながら、寝床を探して歩いていきます。

 難易度lunaticの妖怪の山は非常に危険です。鈴木はスキル「野生の観察」を持っているので警戒を怠らなければ天狗の哨戒に見つかることもありませんが、それは昼間限定です。lunaticだと夜間の妖怪をやり過ごすことはできません。

 しばらく山で生活していれば警戒のステータスも成長が見込めるのですが、力を入れても数日では無理でしょう。

 

 さて、どんどん山道を歩いていきます。

 厄介そうな突発イベントは「注目」で回避、アイテムが落ちていれば拾います。気配を感じたらすぐに警戒状態に移行し、身を潜めます。一撃で勝てる相手なら倒します。

 

 

 ◾︎「進む」

 >暗くなり始めた。山の夜は早いことをあなたは知っている。

 >あなたには拠点がない。そろそろ泊まる場所を見つけなければ……。

 

 

 メッセージがでました。日暮れまで残り10ターンです。

 この表示が出ると、わずかに拠点発見確率が上昇します。とはいえlunaticなので雀の涙程度なんですが。

 先程歩いている最中に狭い洞窟を発見しましたが、そちらはスルーしてます。探索する時間はありませんし、妖怪の山の洞窟では拠点化しても安全ではないので。

 目的の拠点は小屋です。そこにランダムで配置されているアイテムも込みで必要なので、欲深く狙っていきましょう。見つからないということはありません。

 

 

 ◾︎「進む」

 >山道を歩いていると、立ち枯れた木を発見した。

 

 

 これは注目から採取するを選択することで燃料の薪を入手できるイベントですね。

 暖をとるのは魅力的ですが、しかしここで油を売るとさすがに小屋探しの時間が厳しいです。初日はどうせ火を焚く必要もないので、スルーしておきます。無視だ無視。

 

 

 ◾︎「進む」

 >鬱蒼と茂る山林の中に、あなたは粗末な小屋を発見した。

 >小屋は古びているが、特に壊れてはいないように見える。

 

 

 うおおおお! きた! きました! 山小屋です! 

 しかも状態がいい! lunaticなら屋根や壁が壊れていることも多いのですが、これは運が良いです! 

 完全な状態の小屋ならば妖怪に侵入されることもほとんどありませんし、休憩時の効果も上がります! 

 遭難登山者にとってはこれ以上ない物件でしょう! 

 14万!? ええやん! 気に入ったわ! 

 

 では早速、中に入って拠点化しましょう! 

 

 

 ◾︎「中に入る」

 >小屋には鍵がかかっていない。あなたは小屋に入った。

 

 

 おっ、開いてんじゃーん! 

 

 

 >小屋の中は古い香りがする。

 >部屋の隅に敷かれた布団に、犬の耳を生やした少女が眠っていた。

 

 

 ファッ!? 

 

 な、な、なんだこのおっさん!? (少女)

 

 ……えー、ちょっと予想外の事態です。小屋を見つけたと思ったら既に先客がいました。RTAだというのに私の操作が止まっています。ガバっちゃガバですが現状はそれどころではありません。

 

 あ、初めて天狗を目にしたので脳内のジョーカーさんが種族の説明をしてくれました。

 これで白狼天狗の知識を主人公が入手できました。以降は天狗に対して警戒ボーナスがつきます。より身を隠しやすくなったってことですね。

 

 ……はい、テンパってます。

 今ステータス画面を開いたり閉じたり、特に多くもないアイテム欄を開いたり閉じたりしてますね。初心者かな? 

 

 いや、言い訳をさせてください。実際この状況は予想外なんです。

 妖怪の山に拠点化できる山小屋はそう多くないですし、あっても距離が離れています。このまま再び外に出て別の小屋を探すのは難しいでしょう。貧弱な鈴木にはどうしてもこの小屋が必要です。

 

 しかし寝ているとはいえ、白狼天狗がいるのは厄介です。

 ステータスを見る限り、鈴木は戦闘系のスキルもあるので奇襲と寝込みのボーナスを加味すれば勝つことはできるでしょう。しかも立ち絵を見る限り、相手は手負いです。原作キャラの椛でもないただのモブ白狼天狗です。簡単に殺せます。

 ですが天狗を殺すとガバやロスどころかリセットレベルの状況に陥ります。なぜなら白狼天狗を含め天狗という種族は、人間と同じかそれ以上の社会性を持つ妖怪だからです。彼ら彼女らは縦の繋がりが根強く、一人がいなくなるとすぐさま問題として取り上げられます。哨戒の白狼天狗が一人消えたとなれば、二日以内に山狩りが行われてもおかしくありません。無理! 勝てない! 

 

 これは……詰みじゃな? 

 薄々走者は諦めつつありますが、それでも最善を尽くすためにやれることをやります。

 ベストを尽くせば結果は出せる。

 必要なのは情報だ! 

 

 

 ◾︎「注目」警戒

 >白狼天狗は布団の上で弱々しい寝息を立てている。

 >足を獣に噛まれたのか、怪我を負っているようだ。粗末な応急処置がなされている。

 

 

 どうやら白狼天狗は獣か何かにやられて怪我をしているようです。

 おそらく、通りかかった霊夢に退治された後、ほどほどに弱っていた所さんを野良の弱小妖怪に襲われたのでしょう。それで、この山小屋に避難して休んでいると。

 山道で拾った霊夢の札はその痕跡だと思われます。

 

 このゲームはNPCも時間とともにシステム内で動きますから、こんなこともあります。しかしゲーム開始直後にこんな動きのあるイベントが発生するとは、驚きです。

 

 さて、経緯はなんとなく把握できました。ですがまだ下準備は残っています。次にひとまず白狼天狗を放置して、山小屋内を家探ししましょう。当然、白狼天狗に気付かれないよう警戒しながら。

 

 

 ◾︎「見回す」警戒

 >小屋には小さな囲炉裏を中心に、小さな棚、粗末な布団が置かれている。

 >アイテムを発見した。

 

 

 内装は予想通り。大事なのはアイテムの方です。

 一覧にあるのは……。

 

 ・木灰

 ・欠けた茶碗

 ・古い着物

 ・山伏の杖

 ・虫の死骸

 

 こんなところです。古い着物があるのは嬉しいですね。これがあれば怪しまれることなく人里に入れます。

 山伏の杖もいいですね! トレッキングポールよりも攻撃力がありますし、山歩き中の霊力成長に少しだけボーナスがついてくれます。

 あとはまぁ……あれば嬉しいかなくらいのアイテムですね。置きっ放しにします。

 

 ……さて、やれることはやりました。

 走者も覚悟を決めたようですね。現状を乗り越えるために何をすべきか、ようやく道がこれしかないことに気付いたのでしょう。また再走するために数十人の鈴木作成リセマラしたくないという思いもあります。

 

 まずは小屋の拠点化です。

 東方片道切符ではこうした山小屋や洞窟などを拠点として設定することができ、屋内でやれることの幅が広まります。

 また、拠点化した場所をアイテムなしでもユニークな地形として記録することができ、遠い場所からでも拠点に向けて移動することが可能になります。山歩きをするには拠点が必須です。

 

 こ↑こ↓をキャンプ地とする! 

 はい、拠点化したので名実ともにここは鈴木邸になりました。

 それによってアイテムのクラフティング、料理、修繕、布団で眠っている白狼天狗にできるアクションが増えます。

 

 自宅のベッドで眠る弱った白狼天狗……。

 

 やることは当然……。

 

 

 ◾︎「白狼天狗を治療する」警戒

 

 

 はい、看病です。

 お前ノンケじゃねぇのかよぉ! 

 



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看病と採取

マイリス宣伝ありがとナス!


 

 

 看病します。鈴木はホモなので襲いません。

 というより、襲うメリットよりデメリットがクソデカすぎるのでやりません。誰にも知られず山歩きしてぇんだよなぁ……。

 

 

 ◾︎「水を飲ませる」

 >あなたは水筒の水を白狼天狗に分け与えた。

 >白狼天狗は苦しそうにしている。与えられた水を飲んだ。

 

 

 とはいえ、鈴木は医療系のスキルを持っていませんし、専用の道具もないです。なのでできることは水をやるか、持っている衣料品を分解してガーゼ、包帯などを使用するか……そんなところになるでしょう。

 小屋には囲炉裏があるので、今ならまだ外で薪を拾って火を焚くことも可能でしょう。湯冷ましや消毒済みのガーゼがあれば、より効果の高い治療ができます。

 けどやりません。なぜなら、白狼天狗は妖怪だからです。

 

 妖怪は人間よりも頑丈なので、滅多なことでは死にません。今もこの白狼天狗は苦しそうにしてますが、彼女のポテンシャルならば時間経過で十分に回復できるのです。

 だからアイテムのクラフトや採取に時間は使わず、水を与えるだけの適当看病で済ませます。

 

 重要なのは看病をしたという行動と、その回数です。

 東方片道切符において、看病をしている相手の意識がない状態でも、好感度や信頼度は地味に上昇します。……正直、顔合わせもしていない状態で看病の信頼度上昇があるかは検証する機会もなかったので、賭けにはなるのですが……ま、多少はね? 

 駄目そうなら殺します(漆黒の意志)

 

 意識回復までに水やり看病を重ねて数値を稼ぎましょう。同時に警戒状態にして、気取られにくくします。

 白狼天狗が起きた時に鈴木を全力で疑いにかかる状況を作ってはなりません。

 

 

 ◾︎「看病する」

 >白狼天狗の傷を水で洗った。

 >白狼天狗は呻きながら目を覚ました。

 

 

 おっと、目を覚ましたようです。

 戦闘だけは勘弁してくれよなー頼むよー。

 

 

「ここは……? お前は誰だ……?」

 

 

 さて、受け答えは決まっています。

 のらりくらりとやり過ごしましょう。しかし相手の機嫌を損ねてはいけません。

 また重要なことですが、嘘をついてもいけません。白狼天狗は嘘の看破に優れ、また鈴木自体のカルマも落としたくはありませんので。

 

 

 ◾︎「ここは私の住んでいる小屋だ」

 

 

 はい。嘘は言ってないです。既にこの小屋は鈴木の拠点になっていますのでね。何も間違ったことはいってません。

 お前の判定ガバガバじゃねえか。

 

 

「そうか……怪我を負って……私はここで休んで……お前、人間だな? なぜ私を助けた?」

 

 

 はい、人間であることは余裕でバレます。妖怪、特に白狼天狗はこういうところが鋭いです。意識を半分飛ばしていても、部屋の隅でじっとしていても感知はされます。

 ですが朦朧として判断力が50を大きく下回っているであろう今こそ、白狼天狗に疑念を持たれずやりとりできるチャンスでもあります。

 ここまでやったら退くことはできません。

 

 

 ◾︎「今は休んだほうがいい」

「……そうか。そうだな。そのようだ……」

 

 

 情報を与えないやり取りに持っていきます。

 鈴木は構成的に話術に優れていないので、下手なことはしません。

 

 

 ◾︎「何か欲しいものはあるか?」

「……水はもういい。だから……何か少し、食べられるものがほしい」

 ◾︎「わかった」

 

 

 看病中に要求を聞いてやると、リクエストがもらえます。

 患者のリクエストは人里で受けられるクエストとほぼ同じシステムのものです。ただし時間制限が短く、報酬がありません。

 普通ならゲロマズのカスカスのカス以下のうんちクエストですが、患者から得られる好感度だけはご立派です。今は白狼天狗に媚びを売るためにパシられておきましょう。

 

 要求されたものは食べ物、量は少なめでもいいとのことです。これは比較的楽なほうですね。妖怪はあまり求めてきませんが、薬とかだったら修羅チャートに突入するところでした。

 

 手持ちにはフキノトウがあります。これを水と加熱調理によって低品質の野菜スープを作ることもできますが、一応それでも食事扱いです。

 が、それには外で薪を集める必要があります。外で食材を探すにせよ、薪を集めるにせよ、とにかく一度冒険が必要です。

 

 まぁ、戦闘スキルと採取スキルのある鈴木ならばギリギリいけるでしょう。

 多くて三連戦ですかね。まぁ、天狗を敵に回すよりはずっとマシなので喜んでパシられましょう。

 

 目的の最上段に採取を設定しておきます。これで鈴木の行動が食材集めに偏りました。

 装備もこのままでヘーキなので、早速外に出ていきましょう。もちろん日暮れなので、警戒をしながらです。

 

 

 ◾︎「進む」警戒

 >山は暗く、黒い影に染まりつつある。

 

 ◾︎「進む」警戒

 >あなたは杉の薪を見つけた。

 

 

 お、早速薪ですか。二歩目で目標達成とは運が良いです。

 着火の難易度も低いので、拾っておきましょう。小屋の中にある囲炉裏では成功率も上がりますし、時間をかければ問題ありません。

 あとは帰るだけですね。

 メニューを開き、目的を拠点への帰還に設定します。2ターンで山小屋なので余裕です。

 さっさと囲炉裏でゲロマズスープを作ってさしあげろ。

 

 

 ◾︎「進む」警戒

 >*おおっと*

 

 ◾︎「進む」警戒

 

 

 あっ。

 

 

 >薄暗い木陰から何者かが襲いかかってきた! 

 

 

 ぁああああああああああああ!!!!! (音割れ)

 

 

 

 



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小屋前のガバ

マイリスが伸びてたので今日二度目の初投稿です


 

 >猿妖怪が現れた! 

「ギャッギャッ……」

 

 >「これは動物が人間の肉を食らって生まれた妖怪のようだ。連中は成長すると厄介だぞ。ここで早めに駆除しておくといい」

 

 

 対戦相手はモブ猿妖怪です。対戦よろしくおねがいします。

 

 ……はい、戦闘画面に突入しました。立ち絵はモブ猿妖怪のB、中型ってところでしょうね。

 進む押しっぱなしという素人みたいなプレミをやらかしました。再走しろとの声がここまで聞こえるかのようですが、実際プレイしている私はかなり迷っています。

 が、猪妖怪ならともかく、猿ならばまだ卍解もとい挽回の余地は残されていると判断したのか、続行を選んだようです。

 

 幸いな点が二つあります。

 まず、このエンカウントした妖怪が猪など体高の低いものでなかったことです。

 体高が低い相手だと下半身♂に攻撃を受けることが多く、負傷が足に及ぶこともあります。これは山歩きをメインにしていく鈴木のスタイルにとっては致命的でした。

 しかし猿妖怪相手ならば戦闘感覚は人型に近く、厄介な噛みつきがあっても腕で防ぐことが可能です。

 片腕の負傷なら不便にはなりますが、山林の探索は可能です。

 

 幸いな点のもうひとつは、この猿妖怪Bが知能を持たない木っ端妖怪の一種で、特定の派閥を持たないということ。

 これが天狗だったら詰んでたところでした。社会性のない相手なら容赦なく退治できます。

 

 不幸な点があるとすればまぁ……この猿妖怪B相手に勝てるかどうかってことっすかね……(白目)

 

 

 果敢「渾身の正拳」

 果敢「渾身の蹴り」

 堅実「受け流し」

 堅実「刺突の迎撃」

 謀略「皮肉の嘲笑」

 

 

 カードが配られました。果敢2、堅実2、謀略1。

 妖精との戦いでは初手果敢で攻めまくりましたが、lunaticの猿妖怪相手に脳筋特攻は無謀です。

 多分、まともな攻撃を2、3回受けただけで鈴木はピチュります。対する猿妖怪は5回殴られても多分死にません(白目)

 

 はっきり言ってボスレベルのステータスを持つ相手ですが、弱音を吐いてもいられません。堅実に戦っていきましょう。

 

 

 ◾︎堅実「刺突の迎撃」

 >猿妖怪は勢いよく突撃してきた! 

 >鈴木の構えたトレッキングポールが猿妖怪の顔に突き刺さる! 

「ギャァ!?」

 >猿妖怪は怯んだ! 

 

 

 戦闘前に警戒しながら進んでいたのが不幸中の幸いでした。

 先手を取られることもなかったですし、メッセージで相手の初動がわかります。

 初手で相手が果敢カテゴリの攻撃をしてくるのなら、出が速く火力に優れた武器攻撃が有効です。

 

 ……が、多分トレッキングポールは次使ったらオシャカです。それまでに戦闘態勢を整えなくてはなりません。

 

 

 果敢「渾身の蹴り」

 果敢「杖の刺突」

 堅実「刺突の迎撃」

 堅実「牽制の前蹴り」

 謀略「安い挑発」

 

 

 2ターン目です。相手は怯んでいるのでゲームメイクを意識します。

 

 

 ◾︎謀略「安い挑発」

 >鈴木は猿妖怪を侮辱した! 

「グルルル……」

 >猿妖怪は激昂した! 

 

 

 はい、挑発が決まりました。相手はバーサク状態に陥り、手札の半分以上が果敢に変わったはずです。

 果敢カテゴリの攻撃は堅実カテゴリの反撃が効きやすいので、相手が変に小細工を使って攻めてくる前に激昂させてしまいましょ。

 

 

 ◾︎堅実「受け流し」

 >猿妖怪は大きく腕を振り抜いた! 

 >鈴木は上手く受け流した! 

 >猿妖怪の体勢が崩れた! 

 

 

 受け流しはダメージは与えられませんが、ダメージを大きく減衰させた上で次のターンのイニシアチブを取りやすくします。

 

 

 ◾︎果敢「杖の刺突」

 >鈴木はトレッキングポールで猿妖怪の顔を突いた! 

「ギャッ!?」

 >猿妖怪は怯んだ! 

 >トレッキングポールは壊れた! 

 

 

 すかさず速度に優れ怯みの与えやすい杖で……と思ったら案の定トレッキングポールが壊れました。

 まぁ怯ませつつ大ダメージを与えられたなら御の字です。

 半分くらい減ったでしょうか? まだ倒すには至りませんね。

 

 

 果敢「渾身の蹴り」

 果敢「掴みかかる」

 堅実「堅固な防御」

 堅実「堅固な防御」

 謀略「ツバ吐き」

 

 

 相手は怯んでますが次のターンも普通に行動してきます。イニシアチブ取れただけですねクォレハ……。

 掴みかかるによって捕縛できれば楽なんですが、現状の鈴木の筋力では猿妖怪には勝てません。

 なので安定の受け流す……ん? 

 

 ……ファッ? 反撃系全部死んでるやん。

 

 ……スゥゥゥゥ……。

 

 

(鈴木ステータス確認中……)

 

(wikiで猿妖怪Bのステータス確認中……)

 

 

 ……良し! (迫真)

 

 ちょっと回線悪かったみたいっすね。別に攻略とか見てないっすよ〜。

 というわけで、方針がまとまりましたので再開です。

 

 

 ◾︎堅実「堅固な防御」

 >鈴木は守りを固めた! 

 

 

 いやこれしかないんです。

 あと走者の経験に基づく情報によれば、渾身の蹴り一発で倒しきることはできません。

 前蹴りなど反撃系が出るまでマリガンすることも考えましたが、一度でもやると速度的にイニシアチブを取られて何もできないままやられる可能性もありました。

 とりあえず噛み付かれたりさえしなければ中ダメージくらいで耐えて、次に繋げてくれるでしょう。

 

 

 >猿妖怪は鈴木の腕に噛み付いた! 

「ゲッゲッ」

 >鈴木は痛みに悶えた! 

 

 

 スゥゥゥゥ……。

 ……痛いですねこれは痛い。

 

 まさか防御無視の堅実攻撃をしてくるとは……怯みの連続で果敢誘発が切れましたかね? 

 やはりヤバい……リカバリーしないと鈴木が死んでしまいます。

 あと1……か2発ってところですかね……。

 

 

 果敢「膝蹴り」

 果敢「渾身の正拳」

 堅実「前蹴り」

 堅実「堅固な防御」

 謀略「死んだふり」

 

 

 よし前蹴りきました! 

 前蹴りは反撃性能のある優秀な堅実攻撃です! 

 お前の方が好きだったんだよ! 

 

 

 ◾︎堅実「前蹴り」

 >鈴木は力強く正面へ蹴り込んだ! 

 >猿妖怪は無防備な腹を強打され、よろけた! 

「グルルル……」

 

 

 よし、まだ挑発は効いてます! 相手の果敢が上手いこと誘発されてますね! 

 これがクリーンヒットならあと果敢一撃でなんとかなります! 

 最後の一発決めてやるよホラ! 

 

 

 >猿妖怪は鋭い爪を振るった! 

「キェエエ!」

 >鈴木の腕が切り裂かれた! 

 

 

 ぁあああああああ痛い痛い痛い!!!!! 

 

 

 ◾︎果敢「渾身の蹴り」

 >鈴木は全力の蹴りを放った! 

 >猿妖怪の腹部に突き刺さった! 

「グキャァ……」

 >猿妖怪は倒れた! 

 

 >鈴木は戦闘に勝利した。

 

 

 ペッ、雑魚が。二度とその薄汚い面を見せるなよ(満身創痍)

 

 ……はい、死にかけです。

 腕に噛みつきと引っ掻きをもらいました。あとどこかで一発貰ってたら余裕で死んでましたね……。

 

 多少ガバはありましたが、ほとんど乱数にお祈りするしかありません。運が悪ければ一気に劣勢になるゲームです。

 まぁlunaticで夜間の妖怪の山でこの程度の敵ならむしろ運が良かったのかもしれませんが……ともかく乗り切ることができました。

 

 重症です。行動する度にダメージが入りますが、ここでモタモタすると連戦の可能性が上がります。そうなるとマジで詰みです。なので応急処置はせずにそのまま小屋に帰ります。

 

 距離も近いので、今の戦闘でさすがに白狼天狗も起きたかもしれないですけど仕方ありません。

 さっさと拾った薪でお湯沸かして料理作りましょ。

 鈴木の治療のために熱湯が必要だったので、ある意味タイミングが良かったのかもしれません。

 

 下半身は無事だったので明日からは予定通り山歩きを

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 



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◾︎白狼天狗から見た男

チャンネル登録謝謝茄子!


 

 私の名は三ツ葉。妖怪の山を哨戒し、不届き者がいないかどうかを探る役目をもった……まあ、どこにでもいる白狼天狗の一人だ。

 

 白狼天狗の仕事は天狗社会の中でも特に厳しい。

 上司からの横暴や無理難題は今に始まったことではないが、最近は特に多忙な日々が続いている。

 奇妙な札が落ち葉のように幻想郷全体に散らばったり、野良の妖怪どもがやけに凶暴になったりなど……何か変わったことが起こる度に駆り出されるのは、いつだって下っ端の私たちだ。

 

 真面目なやつらは性に合っているのだろうけど、生憎と私はそこまで熱心になれない。

 だから歩き慣れない場所の定期哨戒を任されたのも、本位ではなかった。

 

 白狼天狗が不真面目にふらついていたのは、大層珍しかったのだろう。

 私が空をゆったりと飛んでいると、そこを博麗の巫女に見つかってしまった。

 最悪なことに巫女は気が立っていた。近頃のちょっとした小さな異変の数々に苛立っていたのかもしれない。

 

 博麗の巫女は幻想郷の、人里の守護者だ。何かおかしなことがあれば、白狼天狗と同様に彼女が駆り出される。

 私は一抹の同情を抱き、それはそれとしてこちらもそこそこ不機嫌だったので、妖怪の山に侵入した巫女を迎え撃つのだった。

 

 が、もちろん私なんぞに巫女は倒せない。

 弾幕ごっこはほんの数十秒で終わった。

 私は運悪く全身に色とりどりの弾幕を受け、あえなく森に墜落した。まあ、上役の烏天狗すら力押しで勝てる化け物巫女だ。今更特に思うことはない。

 

 幻想郷ではこうした小競り合いはよくあることだ。

 そこで人死がでることはほとんどない。でないように、幻想郷の管理者が上手いことルールを定めている。そのひとつがスペルカードルールだ。

 だから私は甘んじて敗北を受け入れたし、サボる口実になるかもと無駄に被弾したのだ。

 

 ちと、平和ボケしすぎていた。

 墜落した直後、満足に動けない私のもとに駆け寄ってきたのは、幻想郷のルールなど一顧だにしないような、荒くれた猿妖怪の姿だった。

 

 

 

 一方的な暴力だった。

 万全な状態ならば容易く打ち払えるような弱小妖怪だったが、あまりにもタイミングが悪すぎた。

 巫女との闘いで消耗していた私は猿妖怪の攻撃で深手を負い、這々の体で逃げ出すしかなかった。

 猿ごときにやられるなど、白狼天狗の恥もいいところ。仲間に相談すれば、どんな目を向けられるかわかったものではない。死にはしないが、絶対に死にたくなる。

 

 いや、むしろ現状、死にかけなのか。

 恥だのなんだの考えていられるほど、私に余裕はない。

 

 意識は朦朧としていた。

 だから、山小屋を見つけ、そこに転がり込んで寝込んだのも、ほとんど無意識のうちだった。

 

 体の至る所が痛み、血を流している。

 幻想郷にきてからしばらく味わったことのない、懐かしい感覚だ。

 埃っぽい布団の中で、私はすぐに意識を失った。

 

 

 

「水を飲め」

 

 途中、声をかけられた。

 男の声だ。聞いたことのない声だったが、私の喉は乾き切っていた。

 だから、言われるがままに飲んだ。

 

 清涼な川の水の味がした。

 

 それから、何度か水を飲んだと思う。

 声の主も、水で顔を拭いたり、手当てをしてくれた気がする。

 短い時間でなかったことは確かだ。

 久方ぶりに与えられた親切が、咬み傷に沁みた。

 

 

 

「ここは……? お前は誰だ……?」

 

 やがて、私の意識が少しだけ回復した。

 依然として傷は痛み、熱もある。だが、今自分がいる場所と、先程からずっと付きっ切りで看病してくれているこの男のことが、気がかりだった。

 

「ここは私の住んでいる小屋だ」

 

 ……ああ。どうやら私は、他人の住処に転がり込んでしまったらしい。

 そのまま寝床で一休みしていたと。ひどいものだな。

 

「そうか……怪我を負って……私はここで休んで……お前、人間だな? なぜ私を助けた?」

 

 しかもこの男、匂いでわかるが……人間だ。

 うっすらと瞼を開けると、その顔が見える。

 

 冷淡な顔だ。いや、わずかに、こちらを警戒しているのだろうか。そのせいで強張って見えているのかもしれん。

 ……無理もない。私は天狗。妖怪なのだからな。

 

 しかし、だからこそ解せん。

 なぜ人間であるこいつが、妖怪である私のために手を焼くのか。

 

「今は休んだほうがいい」

 

 不可解には思ったが、その思考も鈍い。

 熱がぶり返しそうだったし、意識も飛びそうだった。

 

「……そうか。そうだな。そのようだ……」

 

 他者を訝しんでいられるほど、今の私は上等な立場にない。

 私はつくづく不甲斐ない己に自嘲し、体の力を抜いた。

 

 ……今の私の姿、同僚のみんなに見られたら……ふ、笑うのかな。

 新聞には載らないだろうが、何年もからかう材料にはされそうだ……。

 

 うん。くだらないことを考えていたら、ほんの少しだけ元気が出てきたかもしれない。

 

「何か欲しいものはあるか?」

 

 男が私に訊ねてきた。

 ……世話焼きな人間だ。けど、今はその心遣いが嬉しい。

 

「……水はもういい。だから……何か少し、食べられるものがほしい」

「わかった」

 

 人間を頼るなど恥の上塗りだが、男は快く承諾した。

 彼はそのまま手早く身支度を済ませて、薄暗い外へ飛び出して行く。

 

 ……わかったとは言っていたが、大丈夫なのだろうか。

 

 あいつは人間だ。人間にとって、夜の山ほど恐ろしいものはないはず。

 奴がわかっていないはずもない。

 

 なぜそんな危険なことをする? どうにかできるだけの力があるのか? 

 

 ……わからない。

 ただ私は、傷の痛みを堪えながら、毛布の中で長い時間を数えることしかできなかった。

 

 

 

 四半刻も経った時、声が聞こえてきた。

 つい最近聞いたばかりの、憎き猿妖怪の鳴き声だ。

 

 私は思わず身震いした。

 あの言葉も通じぬ野蛮な妖怪が、私の血の香を追ってきたのかと思ったからだ。

 

 声は近い。小屋のすぐそばだ。

 ……何かと争っているのか? 声は荒ぶり、時に悲鳴のようなものも聞こえてくる。

 

 まさか……。

 

 まさかあの人間が! 

 

 私は戦慄したが、どうすることもできない。

 今ならば猿妖怪を仕留めることもできるだろうが、再びあの妖怪の前に立つのが、どうしても恐ろしかった。

 

 人間に助けられ。自分より弱い妖怪に負けて、恐れて。そして、自分を助けてくれた恩人を見捨てて……。

 

 ……私は、つくづく出来損ないの白狼天狗だな。

 

 

 

「ただいま」

「!」

 

 猿の鳴き声が止んで、少しして男が帰ってきた。男は生きていたのだ! ありえない! 

 

「お前……」

「湯を沸かす」

 

 男はいくつかの薪と、葉物を持っていた。

 ……まさか、そんなものをわざわざ集めるために、この危険な夜に出て行ったのか? 

 

 男は何度か失敗しながらも、囲炉裏に火を付けた。

 煙さは感じるが、火の明かりと暖かさは今この時に変えられるものではない。

 

 男は湯が沸くのを待つ間、自分の着ていた服を脱ぎ、引き千切り始めた。

 いきなり何をしているのかと思わず顔を背けそうになったが、男の姿を見てそれどころではなくなった。

 彼は、腕に深手を負っていたのである。

 

「お前、その傷……その咬み傷……!」

「先に手当をさせてくれ」

「当たり前だ!」

 

 男は布切れを湯に通してから、傷を洗い、手当を行った。

 粗末な処置だ。さほど効果は期待できないだろう……人間であればなおさら。

 実際、男の息は荒い。今すぐ倒れても何もおかしくはないくらいには。

 

 それでも男は何かに急かされるように、作業を続ける。

 痛みに耐え、集中し……。

 

 その姿は、ほんの少しだけれども。

 かっこいいなと思えてしまった。

 

「料理ができた」

 

 ……しかし、必死こいて作ったにしては、差し出されたものはフキノトウが浮かんでいるだけの酷い料理だったけれども。

 

「……ありがとう」

「構わない」

 

 苦く薄味のスープの暖かさは、悪くなかった。

 

 



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一日目突破からの探索

コンティニューコインありがとナス!


 オッハ────!!! 

 

 はい、どうにか睡眠中に死ぬことなく翌日を迎えることができました。生きてるゥー! 

 両腕ともズタボロですが、脚は無傷です。トータルで見れば悲惨なダメージは受けましたが、移動に支障はないでしょう。

 

 

「おはよう、人間。無断で宿を借りてすまなかった。それと改めて……助かった。ありがとう」

 

 

 問題はこの子、看病してあげた白狼天狗です。

 妖怪の山はほとんどが天狗のテリトリーなので、信頼度が低ければ問答無用で攫われていたところですが……この様子だと看病による媚売りは上手くいったようです。

 どうにか山小屋での生活を許して貰えそうなので、荒事はせずにいきましょう。どちらにせよ、ここまで快復した白狼天狗には勝てませんけどね。

 

 

「私の名は三ツ葉だ。お前の名はなんという?」

 

 おっと、モブ白狼天狗に名前がつきました。

 名前がついたモブはネームドになり、差別化が図られるようになります。メリットになるかならないかでいうと、今は友好方面に振れているのでメリットにはなりますが、今後この子に構う予定はありませんからね。

 

 

 ◾︎「名乗る」

 >あなたは鈴木と名乗った。

 

 

 嘘をつく必要もありません。名乗っておきましょう。

 24歳、登山家です。

 

 

「鈴木か。いい名前だ。……私の不注意で鈴木、お前にいらぬ怪我と苦労を負わせてしまったこと、本当に申し訳なく思っている。この償いと礼は、必ずや返すと誓おう」

 

 

 おや? 随分とへりくだる天狗ですね。信頼度もそんなに上げまくったわけではないと思うのですが。

 しかしお礼ってんならありがたくいただくぜ、ゲヘヘヘ。

 

 

「では、また会おう。怪我をしているのだからしばらくは無理せず、休んでいるのだぞ」

 

 >三ツ葉から「草団子」をもらった。

 

 

 おっと食べ物ゲットです。いきなりプレゼントとか、やはり信頼度が高かったようですね。

 妖怪を倒した時に、天狗の常駐クエストにでも引っかかったのでしょうか。不明です。

 

 さて、別れを告げて三ツ葉は帰っていきました。

 ようやく山小屋の中で一人になれましたよぉ〜。他人と絡んで文字送りの遅い会話シーン増やしてたら山歩きにならないんだよなぁ。

 以降、しっかり孤独に進めていきましょう。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 >果敢「緑魔弾」を入手した。

 >謀略「威嚇の叫び」を入手した。

 

 

 一定時間の休息を行なったので、成長イベントがあります。朝イベがなければもっと早く見れました。

 成長は……霊力が伸びていますね。カルマが善寄りの時に山を歩いているとジワジワ上がるステータスです。このステータスは後々戦闘面でも大きく関わってくるので、しっかり伸ばしてやりましょう。

 筋力系もそれぞれ上がっています。肉体が問題を解決する場面も多いですから、今日も上げていきたいですね。

 地味にアクションを起こした料理、治療、なども増えてます。あって困るものではないです。

 

 さて、次にボーナスポイントの割り振りです。好きなステータスにポイントを割り振ることができますが……しばらくは警戒一択になります。

 妖怪の山を歩く際は警戒がいくつあっても足りないですからね。後々使う場面も増えてくるので、重点的に上げていきます。

 

 ポイントを振り分ける際にまた脳内ジョーカーさんが勝手に出てきて助言してきますが、もちろん連打スキップします。

 

 東方片道切符のラスボスことジョーカーさん。当作品のいわゆるオリジナルキャラになりますが、脳内に住み着く彼が邪魔かというと実はそんなこともありません。

 今はこのジョーカーさんが脳内に直接語りかけて色々教えてくれるのですが、しばらく物語を進めていくと彼の声が聞こえなくなります。すると何が困るかって、初見遭遇する相手の種族や特徴なんかの情報がその場で仕入れられなくなるんですね。

 知識として相手の種族情報を知っておくと、探すにしろ避けて行動するにしろボーナスがつきますから、結構アドバイスは美味しいんです。自分で情報を仕入れるとなると、その道の知識人とかに聞く必要があるので無駄に時間と手間がかかります。

 脳内ジョーカーさんが消えるのは、物語全体の進み具合によって変わります。ヘマすると一日で消えることもあるので注意です。まぁ、そんなデータだと詰んでる状況だと思いますが……。

 未発見種族をチラ見して情報を獲得し、妖怪知識を増やす。これも山スタートの大きなアドバンテージです。積極的にヨウカイザーしていきましょう。

 

 さあ、早速出発です。

 ん? 三ツ葉ちゃんに家でゆっくりしてろって言われたって? 

 そう……(無関心)

 

 トレッキングポールは破壊されたので、小屋にあった山伏の杖を装備します。服も昨日のうちに古着に着替えたので、大まかな姿は里の人間とかなり近いものになりました。

 もう少し見た目に気を使えば、一切の疑念を抱かせず里で活動することもできるかもしれません。

 が、しばらくは山歩きになります。

 

 あっ、そうだ(唐突)

 昨日の戦闘で獲得したカードも入手できましたので、使えるカードがあれば朝にデッキを調整するのもおすすめです。

 今回は微妙なんで次回やれたらやります。

 

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは山道を歩いた。朝の日差しが暖かい。

 

 

 しばらくは山歩きのターンなので倍速します。

 超スピード!? 

 

 ここで食材を集めたり、昨日すっからかんにした水筒に水を補充したり、薪をついでに確保したりとやっていきます。

 隙あらば弱小妖怪や妖精に果敢キックを決めて退治しましょう。

 昨日のような選択肢ガバをしてはいけません。不利な戦闘はなるべく避け、良イベだけをガンガン踏んでいきます。

 

 さて、しばらく採取だけの退屈なシーンが続きますので……。

 

 み な さ ま の た め に ぃ 〜

 

 

 幻想郷に送り込まれた四人の尖兵について説明したいと思います。

 四人の尖兵とは、幻想郷に送り込まれたジョーカー配下のスパイ、私を含む人間四人のことを指します。

 鈴木含めほとんどの尖兵は不本意に命令されて送り込まれているのですが、従わないと殺されるので逆らいようがありません。

 

 私たち尖兵は幻想郷に存在する力あるカードを収集し、持ち出してジョーカーさんに献上するという密命を与えられています。

 今はまだ幻想郷そのものがカードの異変や、私たちの危険性について知らないので、概ね今まで通りの暮らしを続けているのですが……問題が明るみに出ると、いよいよ私たちにとって穏やかでない雰囲気になってきます。

 場合によっては尖兵を見つけ出す動きが幻想郷に生まれたりもするので、そうなれば厄介です。ぶっちゃけラスボスのジョーカーさんなんかより本気になった幻想郷の方が数万倍怖いです。

 

 そうなる前に、どうにかして幻想郷の主要な住人から認められる存在に成り上らなければ詰みます。

 その上で、元凶のジョーカーさんを撃破することが、このRTAの目的だったんですね。

 

 倍速終了です。

 さて、ここからは腕を使わ

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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帰宅とクラフト、そして来客

初投稿です。


 さて、山歩きと採取がひと段落し、小屋に戻ってきました。

 日没まで残8ターン。丁度いいタイミングで帰って来れたァー! 

 

 その間に入手したアイテムは次の通りです。

 

 ・ツタ

 ・ゼンマイ

 ・ビワ

 ・天狗の新聞

 ・スクラップ

 ・水

 ・杉の薪

 

 ツタはそのままだと性能が落ちるので、クラフトで利用します。様々な利用法があるので、いくら拾っても構いません。時間経過で燃料にもできます。

 ゼンマイとビワは食料です。ゼンマイは特殊な調理をしなければ食べられませんが、この山小屋には囲炉裏の灰があるので問題にはなりません。ビワはたくさん入手できるので複数取っておきました。こちらがメインの食料になりますね。

 天狗の新聞は妖怪の山に時々落ちています。書いてある情報を取得できますが、この新聞は品質が20を割っているので情報はもらえないやつです。つっかえ! 燃料にしかなりません。ただ開始直後の着火成功率は低いので、結構役に立ちます。ままええわ。

 スクラップは最初に拾いました。場所からして、昨夜の猿妖怪と闘った座標でしょうね。戦闘中にトレッキングポールが壊れたので、そのドロップ品で間違いないでしょう。河童に渡せば喜ばれますがその予定はないです。人里で買い取ってくれる人がいますが、まぁ使い道があるとしたらそちらでしょうかね。機会があれば売ります。

 水は小川で汲んできたものです。川も登録できるので、見つけてすぐに地点登録を済ませました。この山小屋から大体6ターンくらいの場所にあります。往復の探索も丁度いいので、これからはここの川との往復計12ターンで採取をしていこうかと思います。途中にはビワとゼンマイの採取ポイントがあったので、そこで食料が回収できるのでなかなかうまあじです。

 杉の薪は偶然拾いました。往復の途中で入手できるでしょう。火がないと夜間のクラフトができないので、必ずいくつかはストックしておく必要があります。

 

 アイテムの成果はこんなところです。

 木っ端妖精との戦闘が二回ほどあったので、休息後はその際の獲得カードがあると思います。

 

 あっそうだ(唐突)

 東方片道切符では戦闘に勝利すると、相手によって異なるカードが入手できます。

 昨日は妖精から果敢「緑魔弾」、猿妖怪からは謀略「威嚇の叫び」が入手できました。緑魔弾は霊力や魔力を用いたクソ雑魚遠距離攻撃、威嚇の叫びは相手の果敢カテゴリ数を減らして果敢の速度を削る誘発系の謀略カードです。

 鈴木の戦闘スタイルは相手の果敢攻撃を堅実カウンターする王道の安定型なので、あんまり相性は良くないです。じゃけん今後の入手カードに期待しましょうね〜。

 

 さあ、小屋に入ったらクラフトです。

 天狗の新聞を燃やして囲炉裏に火をつけ、ゼンマイと水でゲロマズ料理を作りつつ、ツタで紐を製作します。

 腕を負傷しているので重量物や本格的なクラフトはできませんが、このくらいならばペナルティも発生しません。

 

 次に小屋にあった虫の死骸を使って漢方薬を作ります。が、もちろんこんなもので成功するはずもありません。

 はい、案の定失敗しました。しかし最初の方はどんなことをしても製薬には失敗しますので、適当な材料で適当なにクラフトしていきます。目標はそこらへんの薬草で軽めの軟膏が作れるようになれば良いですね。あまり期待はしてません。

 

 

 >*ドンドン*

 >扉を叩く音が聞こえる。来客のようだ。どうする? 

 

 

 ん? 

 ええ……(困惑)

 来客って、知り合いが一人しかいないから確定じゃないっすか……。

 どうやら三ツ葉ちゃんが訪ねてきたようです。相変わらず内部値のよくわからないキャラですね。

 クラフト作業もひと段落したので、お招きしましょう。

 入って、どうぞ。

 

 

「失礼する。鈴木、怪我の具合は大丈夫か?」

 

 

 はい、白狼天狗の三ツ葉ちゃんでした。看病でもしにきたのでしょうか。会話の文書送りは時間かかるから長話はやめてくれよな〜。

 

 

 ◾︎「大丈夫だ、問題ない」

「……うむ、無理はしていないようだ。だが深傷を負ったのだから、そのままでは辛かろう。これを使うと良い」

 >三ツ葉から「軟膏」をもらった

 

 

 いつか作ろうと思っていた軟膏が生えてきたでござる。

 お前easyモードのお助けNPCかよぉ! 

 しかしめっちゃありがたいのでいただきます。感謝の言葉も惜しみません。

 売れる媚は全部売っていきますよ〜。

 

 

「気にするな、ただの礼だ。……それと、鈴木。お前に話さなければならないことがある。妖怪の山で暮らすお前と、この小屋についてだ」

 

 

 あっ……(察し)

 やめてくれよ……。

 お願いします! 許してください! なんでもしますから! 

 

 

「本来、この山に人が暮らすなどあり得ない。白狼天狗たる私の役目としても、看過はできん。だが……私はお前に大きな借りがある。恩人を足蹴に成り立つ道理などあってはならないだろう。それこそ天狗の名折れというものだ」

 

 

 ん? 流れ変わったな。

 

 

「だから、私の責任の下であればだが。お前がここで暮らすことを許そう。もちろん、私も立場上のことがある。様子見はさせてもらうことになるがな」

 

 

 完 全 勝 利 。

 いや、わかってたんですけどね。ある程度信頼値が溜まっていれば許されるもんですから。

 さすがにここまで早いのは私も異例ですけど。

 

 

「……本当なら、このようなことをお前に伝える必要もないのだが……それは、義理だ。深い意味は無い」

 

 

 堅物天狗いいっすね〜。

 烏天狗と違って素直な性格してますよほんと……。

 

 

 ◾︎「ありがとう」

「構わないさ。では、これにて失礼する。また会おう、鈴木」

 

 

 そんなこんなで、三ツ葉ちゃんは帰っていきました。

 これでどうにか天狗からのお目こぼしがもらえたということになります。少なくともこれ以降、山小屋の付近では白狼天狗の哨戒に怯える必要がなくなりましたね。これはなかなかのアドバンテージです。

 序盤ではそこそこ高価なアイテムも貰ったし……今回は良好なタイムが出せるのでは? 

 

 とりあえず貰った軟膏で傷を癒し、飯食ってクラフトして寝ることにします。

 二つ目のツタを紐に、布を割いて糸に。火が消えるまでの間はやれることをちまちまこなします。夜は長いので、今寝ても夜明け前に起きることになりますからね。

 明日からもまた山歩きが続きます。三馬鹿がイベント起こす前にチャート通りちゃーんと下地を作っていきましょうね〜。

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 



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散策と新種発見

最近特に寒くなってきたので外出するときは温かい服を着込んで初投稿です。


 オッハ────!! 

 

 はい、三日目の朝になりました。イベントは特に発生していないようですね。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 >果敢「緑魔弾」を入手した。

 

 >果敢「緑魔弾」を入手した。

 

 

 休息後のステータス更新です。昨日は探索とクラフトを重点的にやったので、霊力、筋力、器用さが良い感じに上昇しました。地味にではありますが、持ち歩いている山伏の杖による霊力上昇ボーナスが効いてるかもしれませんね。

 製薬も微増しますがまだまだ現実的な値ではありません。人里の薬師から色々聞けてからが本番ですからね。山歩きチャートでは豊富な拾い物材料で民間療法やっていきます。

 

 入手カードは妖精二体を倒したので緑魔弾2枚です。

 弾幕系のカードはたくさん集めると合成でちゃんとした弾幕になっていくので、数集めてからが本番になります。弾幕ごっこでバトルを進めていくチャートでは地道な雑魚敵退治が重要ですが、鈴木は脳筋殺伐ルートなので(関係)ないです。スペルカードルール? 男の世界には必要ねぇなぁ! 

 鈴木の最終的な戦闘スタイルの予定としましては、徒手格闘をメインとした魔法強化モンクって感じです。武器は無しで、自分が持つ豊富な霊力と魔力で強化しながらガンガン攻めていく尖兵になります。

 言い忘れていましたが、魔法を覚えます。霊力ステータスを伸ばすと何割かが魔力の才能にも寄与されますので、ついでに扱う感じです。運が良ければ一線級の魔法を覚えられるかもしれないですが、それは運です。こればかりは魔理沙にお祈りするしかありません。

 

 さて、腕も完治したので今日も元気に山歩きです。

 とにかく、三馬鹿イベントが起こるまでの間に基礎ステータスを可能な限り上げる必要があります。

 山歩きだとゲーム内日数でいえばかなり長い期間トレーニングを詰めるわりに、セリフが少ないので実プレイ時間は短く済みます。

 単調ではありますがタイム短縮のためなら仕方ありません。

 

 それでは早速、イクゾ-! 

 デッデッデデデデッ! 

 

 

 ◾︎「進む」

 >朝の山はわずかに薄暗い。あなたは肌寒さを感じた。

 >離れた茂みで小さなものが動く気配がした。

 

 

 このメッセージは時間帯的にも小動物か蛇かですね。恐れることはなく、警戒しつつ襲撃しましょう。

 木陰! 暴力! SEX! 

 

 

 ◾︎「襲撃する」警戒

 >あなたは音を忍ばせ、茂みの気配に飛びかかった! 

 >シマヘビを捕まえた。

 >あなたはシマヘビを仕留め、荷物に入れた。

 

 

 ごはんゲットです。ヘビはごはんです。なんとなく潜伏が上がりそうな気がします。上がりませんけど。

 昨日食べた草団子ぶりのまともな食材になりそうですね。満腹値も常にカツカツだったので助かります。

 

 

 ◾︎「進む」

 >遠くの空から、強い気配が近づいてくる……

 

 

 お? なんかイベントきました。

 ここで進むを押すと相手に発見されることがあります。烏天狗だったら大事なので、ここはしっかり身を隠しましょう。

 

 ◾︎「隠れる」警戒

 >あなたは近くの木陰に身を隠した。

 >空を飛んできたのは、背中に黒い翼を生やした少女だった。

 >彼女は空中で辺りを見回し、しばらくするとどこかへと飛んで行った……。

 

 

 発見したのは烏天狗でした。これは運がいいです。

 烏天狗をこちらが一方的に発見できたのでポケモン図鑑……知識に追加されます。

 

 烏天狗を発見した鈴木の脳内にジョーカーさんのどうぶつ解説が入りますが、スキップします。RTA故致し方なし。

 今後烏天狗に対する警戒も上がるので、より山の散策が楽になりました。

 

 

 ◾︎「進む」

 >天狗の羽根が落ちている。

 ◾︎「拾う」

 >天狗の羽根を手に入れた。

 

 

 烏天狗が通りかかったおかげでアイテムを拾えました。

 一部の妖怪やキャラが通りかかるとこういったものを落としてくれるので助かります。使い道はいくつかあるので拾っておきましょ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >*おおっと*

 

 

 そんな餌に俺が釣られクマー

 

 

 ◾︎「注目」

 >足元に引っかかりそうな木の根が這っていた。危うく転びそうなところを回避できた。

 

 

 アイテム入手はなくデメリットを回避しただけ。まぁそういうイベントがほとんどです。

 杖装備による転倒防止補正があるとはいえ、突発イベントはほとんど転倒関係です。

 

 

 ◾︎「進む」

 >黒い石が落ちている。

 >野生に詳しいあなたはこの石が黒曜石であることを知っていた。

 >どうする? 

 

 

 お、黒曜石ですね。刃物がないのでかわりになります。

 迷わず拾っておきましょう。

 

 

 ◾︎「拾う」

 >黒曜石を手に入れた。

 

 

 このゲームを始めてようやくまともな刃物が入手できました。

 これで一部の採取速度や料理、解体の速度が上がります。

 ゆくゆくはちゃんとした金属の刃物がほしいですね。

 この場でクラフトしたくもありますが、今は暇な夜間にやることがないので我慢です。帰ってから作りましょう。

 

 

 ◾︎「進む」

 >目的の小川に到着した。

 

 

 給水ポイントです。水筒を飲みつつ水を補給します。

 ついでに石と薪も拾っておきましょう。時間に余裕はあるのでヘーキヘーキ。

 

 

 >川の上流から誰かが近づいてくるようだ……。

 

 

 うぉっぶね! 

 アカンこのままじゃ鈴木が死ぬゥ! 

 

 

 ◾︎「隠れる」警戒

 >鈴木は近くの大岩に身を隠した。

 >雨具を着た少女が小川の中を歩いて行く……。

 >彼女は機嫌良さそうに鼻歌を歌いながら、下流へと去っていった……。

 

 

 河童です。

 どうやらこの流域は河童の生活圏でもあるようですね。ひょっとするとあれははぐれ河童かもしれないので、なんともいえないところですが……。

 

 ともあれ、これで河童の情報もジョーカーさんから教えてもらうことができました。

 助かります。このままひっそりと妖怪の山生物図鑑をコンプリートしてやりたいところですね。

 

 あとは帰宅ですが、見所もないので11.4514倍速します。

 

 はい、山小屋につきました。

 帰ってこれたァー! MUR速いっすね……。

 

 まだ夕暮れ前ですが、これ以上探索する時間はありません。

 手に入れたものを小屋にぶち込んでやるぜー。

 

 

 ◾︎「小屋に入る」

 >古びた山小屋の拠点に入った。

 >三和土の上に書状が置かれている。

 

 

 おファッ? 

 こぉれは……来客イベントと同じタイプのやつですねぇ……。

 また三ツ葉ちゃんか壊れるなぁ……。

 

 

 ◾︎「読む」

 >あなたは書状を読んだ。

 

 >「恩人よ。次の明朝、外にて待つ」

 

 >三ツ葉の書状を手に入れた。

 

 

 どうやら待ち合わせしたいとの連絡です。

 里の人間とならこういうやりとりも多かったですが……白狼天狗相手にこんなやりとりするのは初めてで戸惑っています。

 妖怪の山で妖怪達と仲良くするメリットってあまりないんですよね……。

 しかし最序盤で友好を結べているのは大きいです。

 約束をすっぽかしはせず、翌朝会うことにしましょう。

 すっぽかすにしてもどうせ朝起きるんですけどね。

 

 さて、明るいうちに面倒な作業を進めます。

 まずは黒曜石をクラフトします。石と組み合わせて工作することで、黒曜ナイフが作成できます。

 耐久や品質は完全にランダムです。工作レベルにもよりますが親にお祈りするしかありません……。

 

 ……耐久70、品質80です。

 序盤で工作系取ってないくせに職人レベルの黒曜ナイフが仕上がってしまいました。えぇ……。

 これもう(金属ナイフ)いらねぇな……。

 

 早速シマヘビの解体に使いましょう。ターン数削減されてうん、美味しい! 

 

 黒曜石ナイフは品質と耐久がジワジワ減るタイプのツールです。廉価なツールですが、磨耗しにくいので便利です。

 ただし砥石で研ぐことができず、品質を上げるためには石を使って再度クラフトする必要があります。その際に耐久がビビるくらい下がるので、切れ味を直そうとするなら出来て2回までが限度でしょう。その上品質が直るとも限りません。再度クラフトする前より悪くなることもあります。基本は使い捨てと思った方がいいです。

 武器にもなりますが鈴木は使いません。格闘スキルを取ってあるので殴った方が強いですからね。

 

 さて、滑り出しは順調です。

 明日はもっと

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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四日目の朝と特別な稽古

初投稿


 おはようございます。

 四日目の朝になりました。鈴木です。

 

 昨夜は未発見の妖怪を知識登録し、そこそこ良い物資を補給できました。

 今日は資材に余裕があるので、玄関に置いてあった手紙の通り、三ツ葉ちゃんの呼び出しに応えたいと思います。ノンケか?

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 

 細々と上昇しました。初日はガタガタだった気力も段々と持ち直してますね。

 気力は最大100で、低下しすぎるとデメリットの確率が上がります。なるべく不安のない日々を過ごすかしっかり休息を挟むことで、可能な限り100に近づけてやりたいところです。攻めたチャートだとこの数値を一度にガッと使う場面もありますからね。無理する前の貯金みたいなもんです。

 

 

 >頭の中に声が響いてくる…。

 

『まだ力を使っていないようだな。使い方を忘れたのか? 力を使う際は“ジョーカースキル”を選択するのだぞ』

 

 

 なんか突然脳内に語りかけてきましたが無視だ無視。

 お前はポケモン図鑑の解説だけやってりゃいいんだよ!

 

 実際このジョーカースキルは強力ではあるのですが、数回使うとクッソ面倒なことになるので使いません。

 使っても【コール】か非常時の【マリガン】くらいですかね……。

 

 

 ◾︎「装備」

 

 

 外に出る前に念のため、装備の状態を確認しておきます。針がないので成功率と効力は低いものの、耐久の落ちた服を手直しできます。

 今できることはこの程度でしょう。仮に這々の体で逃げ出すことになっても大丈夫なように整えましたが、今見返してみると少しビビりすぎですね。無駄な動きだったと思います。

 

 さて、それでは山小屋を出てみましょう。

 

 

「時間通りだな、鈴木」

 

 

 小屋を出た瞬間に遭遇しました。白狼天狗の三ツ葉ちゃんです。

 今の鈴木では勝てないので、案の定媚び売りは欠かしません。定期的にやっておかないと好感度はニュートラルに近づいていきますからね。

 

 

 ◾︎「おはよう、三ツ葉」

「ああ、おはよう。昨日の今日ですまないな。少し、お前と話したいことがあって呼び出したのだ」

 

 

 話したいこと?

 大胆な告白は女の子の特権ですが、まだまだそんな数値ではないですよね。

 

 

「何度かお前の戦いぶりを見ていたが、術に頼っていないように見えるな。かといって、装備している杖を上手く使っているわけでもない」

 

 

 ファッ!? 見られてた!?

 まあでもこっちの存在に気づいてて、前にも監視はするとかなんとか言ってましたからね。変なことをしていないか見られていたのでしょう。

 しかし基本的にこのチャートでは地位の高い妖怪とは一切争わず、雑魚掃除をするだけの平和なムーブしかしませんので、誰に見られても問題はないはずです。

 

 

「お前の杖の使い方は傍から見ていて、とても冷や冷やさせられる。こう言ってはなんだが、妖怪の山でやっていくにはあまりにも未熟だ」

 

 

 お? うん? あ、この会話の流れはもしかして……もしかするかもしれませんよ。

 

 

「どうだろう。これも恩返しの一環だ。私から杖の扱いを習ってはみないか? 私は杖の扱いに心得がある。何日か指導されるだけでも、鈴木。きっとお前の糧にはなるだろう」

 

 

 まさかのスキル訓練イベントでした。

 里とかメインキャラ相手のスキル訓練は何度も経験ありましたが、モブ白狼天狗からこういったスキル訓練のイベントが発生したのは初めてです。

 いや、モブキャラでも槍とか簡単な陰陽術の訓練を受けることはできるのは知っていましたが……あるんだ……白狼天狗……。

 

 っていうか杖スキルの訓練……これは完全にチャート外の流れです。

 訓練は数日かかるので、当然ながらゲーム内時間がかかります。会話も発生するのでガバです。訓練戦闘時なんかはガバガバのガバです。

 ですが訓練そのものはお金を積むか好感度を積むことでしか発生しないイベントなので、無料で向こうから提案してくれるというのはかなり貴重です。普通なら受けない理由はありません。

 

 しかし……杖なんですよねぇ……。

 杖のスキルと言われても正直ピンとこないです。あんまり使ったことないですからね。

 一応魔法と一緒に扱ってもペナルティがないことは知っていますが、あとは槍の劣化版というイメージが強いというか……。

 

 

 ◾︎「断る」

 ◾︎「受ける」

 ◾︎「考えさせてほしい」

 

 

 選択肢は色々あります。悩んでいます。

 これは選択によっては当初の戦闘プランから大きく逸れていきますので、カーソルが挙動不審になるのも仕方ありません。

 ですが今まで見たことのない白狼天狗の訓練イベントです。走者は目新しいイベントに負けて、攻めているかどうかもわからないオリチャーを発動しました。

 

 

 ◾︎「受ける」

「……うむ。お前ならそう言ってくれると思っていた」

 

 

 はいーー押したーー押しちゃったーーー。

 訓練イベントが数日間発生します。この訓練で得たものを速さに生かせるかどうか。それは私にもわかりません。

 

 

「だが、私の指導は厳しいぞ。恩人とはいえ、鈴木よ。余所者が相手だからと手を抜いたりはせんぞ。フフフ……なに、天狗は子を育てるものだ。悪いようにはしないさ」

 

 

 やっべ、MTB先輩じゃん……。迫真杖術部始まりますねクォレハ……。

 

 

「まずは最初に、お前の杖の扱いを見てやる。この杖を装備すると良い。軽く私と手合わせしよう」

 >三ツ葉から「訓練用の杖」を貰った。

 

 

 スキル訓練特有の練習用武器、いただきました。性能は低いですが耐久高いので便利です。

 ……山伏の杖よりも重量軽いのでこっちのが良いな? でも霊力上昇ボーナス考えると微妙なところでしょうか。

 

 

「手合わせの結果を鑑みて、訓練の内容を考えるとする。さあ鈴木、全力で打ち込んで来るが良い。なに……私は剣や術はからきしだが、杖の扱いはなかなかのものだぞ」

 ◾︎「武器を構える」

 

 

 カード選択肢がアップになってからの暗転、イベント戦闘開始です。

 お相手は白狼天狗の三ツ葉さんです。対戦よろしくおねがいします。

 

 

「この戦いはお前の杖の扱いを見極めるものだ。杖以外の技は極力見ないものとする」

 

 

 訓練イベの戦闘なので、カードデッキが自動生成されます。

 鈴木の現在の杖熟練度に応じたデッキ構成になりますが、ほとんど使ったことのない鈴木では当然ながら初期デッキです。

 

 

 果敢「杖の刺突」

 果敢「杖の刺突」

 堅実「刺突の迎撃」

 堅実「刺突の迎撃」

 謀略「バトンレスト」

 

 

 はい、案の定偏った手札ですね。ただでさえカードプールのない杖で初期から選べる技なんてこんなものです。

 もうちょっとあるはずなんですが、いやそれにしてもひどい。

 刺突しかできないのかこの猿ゥ!

 

 

「さあ、好きに打ち込んでこい。受けてやろう」

 

 

 というわけで、鈴木のロング棒で誘い受け白狼天狗をヒィヒィ言わせて

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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戦闘訓練と自分語り




 白狼天狗は多くいる天狗の中でも弱い方で、どちらかといえば物理寄りの戦闘を好みます。

 ステータスは速度重視の人狼に近いでしょうか。普通に闘うならば生半可に鍛えても後手に回る他ないでしょう。

 

 しかし今は訓練。そして先ほどMTBちゃんはメッセージで打ち込んでこいと言ってきました。

 戦闘スキルの訓練を請け負ってくれるNPCの中には、彼女のように親切に話しかけてくれる人がいます。ターンごとにメッセージが変わるおかげで、次にどんな行動をとってくれるのかがわかるというものです。

 

 彼女の訓練を受けた経験はありませんが、類似するものは何度も見てきました。三ツ葉ちゃんの次の行動は堅実、それも反撃ではない防御寄りのものでしょう。

 言われるがまま、素直に打ち込んでいきましょう。

 

 

 ◾︎果敢「杖の刺突」

 >鈴木は素早く距離を詰め、三ツ葉に向けて杖を突き出した! 

「悪くない意気込みだ」

 >三ツ葉は手にした錫杖で難なく防いだ! 

 

 

 防御されましたね。ダメージは全く入っていません。

 しかしこれでいいです。訓練中はスキルを使えば使うだけ成長ボーナスがもらえるので、隙があるならどんどん使っていきます。

 もとより三ツ葉ちゃんの方が全てのステータスにおいて勝っています。今は戦闘を長引かせるのが第一目標です。耐え忍ぶだけでも評価になりますからね。

 

 

「だが……勢いだけでは杖術とは呼べんぞ」

 

 果敢「杖の刺突」

 果敢「振り下ろし」

 堅実「打ち払い」

 堅実「刺突の迎撃」

 謀略「バトンレスト」

 

 ◾︎堅実「刺突の迎撃」

 >三ツ葉は一気に踏み込み、錫杖を振るった! 

 >鈴木は杖を突き出して迎撃した! 

「悪くない」

 >錫杖が腕に当たったが、痛みはほとんどない

 

 

 今度はこちらが防御しましたね。

 ダメージはクソザコナメクジですが反撃も通じました。このまま続けていけばジワジワと鈴木が不利になっていきますが、予定調和です。

 長期戦に持ち込めることがわかっただけでも良しとしましょう。

 

 これからは延々と杖での殴り合いが続くので倍速します。

 その間に、杖以外の戦闘スキルを教えてくれるキャラについて説明しましょう。

 

 プレイしたことのある兄貴ならご存知かもしれませんが、この東方片道切符で最も人気の武器は刀になります。

 カードのバランスがいい、単純にダメージが高い、そして訓練してくれるキャラがモブを含めて多いなど理由は様々です。

 特に刀スキルで最も良質な訓練を請け負ってくれる妖夢がチョロいというのがうまあじです。

 人里に頻繁に訪れる上に、好感度を上げるのが極めて楽。関係が上向けばほとんどこちらを疑うことのない天使のようなキャラです。逆に疑われていれば問答無用でガチ戦闘で殺しにかかってくるとかいうサイコパスではありますが、lunaticクリアでは彼女にお世話になった兄貴も多いでしょう。

 

 刀の他には武術も悪くありません。

 美鈴や白蓮はわりと簡単な条件で訓練を請け負ってくれますし、武器のメンテナンスがいらないのも魅力です。本チャートでもやるつもりではありました。ありましたが……ままええわ。

 

 魔法は魔理沙、パチュリー、アリスなど様々なキャラから教わることができます。

 が、キャラの配置や耐性の都合上、訓練のお願いをする機会がアリスが人里に来た時でないと難しいという問題があります。魔理沙は常にあちこち飛び回っていますし、パチュリーは言わずもがなです。

 ただ、習得できれば便利なものばかりなので、初心者兄貴にもオススメできます。

 

 陰陽術は人里のモブ陰陽術師から教われます。

 霊夢? ラスボス相手に訓練なんかしてもらえるわけないだろ! 

 

 おっと、そろそろ戦闘も終盤ですね。

 相手の防御や迎撃に合わせてバトンレストで休憩していましたが、すでに鈴木の体力はボドボドダ。

 結構ターン数も経過しました。ゲーム内時間で言えば1時間はいきましたかね。

 

 

「なかなか……人間だというのに、これほどとは……やるではないか、鈴木。さすがは私が見込んだ男……ますます気に入った」

 

 

 おっと、これはいい評価がもらえたようです。

 そして戦闘終了。ターン経過の強制ドローで訓練終了となりました。

 練習きつかったッすね〜。

 

 

「明日も同じ時間に手合わせしてやろう。お前は筋が良い。人間にしておくには惜しいくらいだ……」

 

 

 こいつ筋とか言い出しましたよ。

 やっぱ好きなんすねぇ。

 

 

「疲れただろう、鈴木。これをやる。明日も楽しみにしているぞ」

 >三ツ葉から「草団子」をもらった

 

 

 ありがとナス! 食料はいくらあっても困らないので助かりますよ〜。

 明日はもっと強くなってるから、期待しててくれよな〜。

 

 

 >三ツ葉は楽しそうに微笑んでいる。

 

 

 さて、訓練も終わって自由なコミュニケーションイベントが発生しました。

 話しかけるなり交渉を持ちかけるなり、色々とできる状態です。

 まだ鈴木は山にほっぽり出された幻想郷初心者なので、情報収集に努めましょう。

 

 

 ◾︎「会話する」

「私は昔、小さな人間の子供を育てたことがある。その子にも杖術を教えたのでな、勝手はわかっているつもりだ。しかし幻想郷では、みだりに人を攫うことを良しとされていない。久々だよ、人の子にものを教えるというのは」

 

 

 隙あらば自分語り。

 はえー。MTBちゃんショタ育成してたんすね〜。

 まぁ天狗はそういう話多いですからね。よくあることなんでしょ。

 

 

「人里には半妖が寺子屋を開いているらしいな。私もそのくらいならば、許されるのだろうか……」

 

 

 おっと、人里と寺子屋の情報が取得できました。

 人里に入る時に安定したルートになるので、掘り下げておきましょう。

 

 

 ◾︎「寺子屋?」

「なんだ、知らないのか? 新聞にもなっていたから、人間ならば誰もが知っているかと思ったが。子供に何を教えているのかはわからんが、怪しいことでなければ良いな。私が心配することではないのだろうが……」

 

 

 三ツ葉ちゃんはどうやら人間に対してはそこそこ友好的みたいですね。それでも天狗という縦社会にいるので、立場はわかっているのでしょう。会話から少しもどかしさを感じます。

 

 

「では、私はこれで失礼する。またな、鈴木」

 

 

 そんな感じで、三ツ葉ちゃんとのイベントは終わりました。

 上質な訓練もできたし、情報もゲットできました。戦闘時間の長さに今頃このオリチャーを選んだことを後悔しかけてますが、もう一度やった以上は進むしかありません。

 

 時間が余っているので、残りは散策に回します。食料は貰いましたがこれだけでは足りません。気力、体力ともに低下しましたが、取れるものだけ取っていきましょ。

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 



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◾︎白狼天狗のお気に入り




 

 ある時、ふらりと山に現れた男。

 名を、鈴木というらしい。

 近頃の私は不真面目天狗にあるまじき真面目さで、その男の監視を続けているのだった。

 

 鈴木は人間であるにも関わらず、私のような妖怪を恐れない変わった男だった。

 弱っていた私を看病して何か勘違いしているのかとも思ったが、快復した私が飛び去る姿を見ても何ら反応がなかったところからして、侮っているわけではない。

 しばらくの間、離れた場所から彼の生活を覗き見ていたが、その他の妖怪に対して警戒心が無い風でもない。

 むしろ、手本通りと言ってもいいくらいには警戒心が強い。妖怪の山での動きに慣れた姿は、まるで野生のようだ。

 

 鈴木は山小屋を拠点に自給自足生活を送る、素朴な暮らしを送っていた。

 朝起きて、水場を目指し、その途中で食料や燃料を集める。

 その日その日に必要な分だけ集め、使う。まるで大昔の人間のように、ゆるやかな暮らしぶり。近頃の先端技術にかまけた河童にも見せてやりたいほどの、自然に即したものである。

 私は鈴木の来歴を知らないが、なるほど確かに、あのような暮らしを好む者は人里には向かないかもしれん。理由があって、あの山小屋に暮らしているのだろう。

 

 だが、不憫だった。

 奴のような優しい男が、日がな採取に明け暮れる生活のために人生を費やすなど。

 不器用な性格と言ってしまえばそれまでだが、鈴木は私にとっての恩人だ。

 このまま冬を目前に飢えて死ぬような暮らしをさせておくのは……そんな姿を見るのは、嫌だった。

 

 

 

「三ツ葉、最近真面目になったわね」

 

 笑みを噛み締めながら近づいてきたのは、烏天狗の女だった。

 どこにでもいるような、一山いくらの烏天狗。歳は私よりも若く、今こうして突っかかってくるところから、まだまだ青い。

 だが、役職の上では私よりも高い女だった。

 

「私はもとより真面目ですが」

「哨戒してるフリをするのに、釣竿は必要ないでしょ。最近はしてないみたいだけど」

 

 ふむ、バレていたか。さすがは烏天狗。

 

「いつも屯してる沢にいないようだけど、何をしてるわけ?」

「私が仕事をこなしているのが気に障りますか」

「そうとは言ってない」

 

 この烏天狗の女は、ことあるごとに私に突っかかってくる。

 名前は知らない。射命丸の下で働いていたことがあると自慢していたのは覚えている。

 なんでも足の速さに自信があるようなのだが、以前に速さ競べをした際に私に負けたことを根に持っているのだそうな。そちらは覚えていない。

 

「あなたの哨戒区域に、何かあるのかしら」

「……」

「新しい遊びでも見つけた?」

「……ひとつ、聞いてもよろしいですか」

「ええ、どうぞ? 露骨に逸らしたわね?」

 

 ああ、私はあまり嘘が得意ではない。だからお前の質問は困るのだ。

 だから異なる真実で覆い隠すしかない。

 

「貴女の名前を忘れてしまった。教えていただけますか」

「……!」

 

 女に怒鳴られたのは言うまでもない。

 奴は叫ぶように己の名を主張したが、かえってそれは聞き取りずらかった。結局覚えられなかった。

 

 散々な目にあったが、まぁ、ほどほどに尋問からは逃れられた。

 だがそれから女は憤慨に任せて飛び去っていった。私が最近目をつけたものを見つけ出してやろうと、躍起になったのかもしれない。

 

 ……まずいことになった。

 鈴木が、天狗たちに見つからなければいいのだが。

 私を目の敵にしている奴のことだ。鈴木を見つけ、あいつと私の関連性を見出したならば、きっと嫌がらせのために……惨いことをするだろう。

 私の不始末のために鈴木が傷付くなど、私には許容できない。あまりにも彼が不憫だ。

 

 どうにかしなければならないか。

 けど、どうやって? 

 

「……鈴木を守ってやらなくては」

 

 山の妖怪が、人を守る。

 この簡単な矛盾はさすがの私もわかってはいたが、長らく枯れ果てていたはずの母性が蘇った今では、些細なことである。

 

 

 

 私は鈴木に稽古をつけることにした。

 見た限り、奴の戦闘能力は低い。特に杖の扱いなど酷いものだった。

 突きよりも蹴りの方が優れている様を見るのは、同じ杖持ちとしては許せなかった。

 鈴木は私の提案に少し迷ったようだったが、快諾した。奴も自身の不足をわかっているのだろう。

 妖怪の山は、人里とは違う。凶悪な妖怪は物騒だし、人間に情けをかけることはない。

 鈴木には、力を与えなくてはならん。少なくとも、山の烏天狗から逃れられるだけの力を……。

 

 模擬戦をしてみると、意外と言うべきか、鈴木の才覚を目の当たりにできた。

 私に手傷を負わせた猿妖怪を倒したであろう男だ。只者ではないと思っていたが、こうして正面から打ち合ってみるとはっきりわかる。

 

 こいつは強い。いや、強くなる。

 今は弱い。技もない。力も、速さも、足りないものばかりだ。

 しかし鈴木は今己にあるものをいっぱいに利用して、私に食らいついている。

 今その時にこなせる最善を、彼は示したのだと思う。

 最終的に鈴木はボロボロになったが、まさかここまで食らいつくとは思わなかった。

 

 驚きだ。そして……なにより、楽しみだ。

 こいつは、育ててやればどれほどの男になるのだろう? 

 どれだけ巧く、逞しく……強くなるのだろう? 

 

 あるいはいずれ、この私を圧倒し、組み伏せる日がくるのだろうか? 

 

 

「さすがは私が見込んだ男……ますます気に入った」

 

 

 見てみたい。お前の強くなった姿を。

 人間が妖怪を超え、妖怪を倒す姿を。

 

 長らく退屈な生だったが……気が向いてきた。

 

 鈴木。しばらく私のわがままに、つきあっておくれ。

 

 

 



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五日目の朝に最初のデッキ編集




 おはようございまーーーす。

 えー、あの後スキル訓練の後に水と適当な物の採取をこなし、山小屋へと戻ってきました。

 暗くなってからはおなじみのクラフトでちまちまと工作スキルを上げつつ、日用品で足りないものを作ってます。

 

 黒曜石の無駄に良いナイフが手に入ったので、木工ができるようになりました。

 ゲタが作れるようになったのは個人的に美味しいです。ツタや藁から作れる草鞋でも充分なのですが、ゲタは山歩きの履物としては相性が良いのです。理由は謎です。リアルだったら硬いサンダルなんて苦行以外の何物でもなさそうですが……。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 

 さて、盛大に変なオリチャーを突っ込んだ鈴木ですが、昨日の成果はどうなったでしょうか。

 ……おー、まぁ、なかなか良い感じですね。

 バランス良く筋力が上がってます。判断力と忍耐力も上がりました。長期戦で被弾が多かったからでしょう。

 それと杖術がぐんぐん伸びている。上げようと思って上げたことのないスキルなので、正直未知です。いや、もちろんWikiは一通り見たんですけどね。

 杖術はこう……色々できるものの、器用貧乏を絵に書いたようなスキルなので、キャラの育成が難しくなるんですよね。

 しかし、もう杖でいくと決めました。さすがにここから引き返すのはもったいないです。

 

 気合入れてイクゾー!

 

 ……。

 

 あれーおかしいねー。ステータス画面のカーソルの移動遅いねー。

 

 

 ……お気付きになられたでしょうか。

 

 そう……実は今、走者はですね……。

 

 若干、RTAを諦めつつあるんですよ……(真顔)

 

 画面越しでは伝わらないかと思いますが、一日前の杖訓練を受けたのを盛大に後悔しています。

 なにせ、訓練は一日だけで終わりませんから。お金を払って受けるわけでもないイベントなので、数日間は続きます。数日間あの長い耐久戦闘をこなすわけですから、そこそこ時間が取られるのは間違いありません。

 

 その先に強さが手に入るのか?

 三馬鹿をガバなく倒せるのか?

 色々考えて、薄々ちょっと厳しいんじゃないかと思っているのが現状のコレです。

 今見返してみると走者にあるまじき態度でした。今後このようなことが無いようにします……。

 

 とはいっても、すぐにRTAのムーブになるんですけどね。初見さん。

 

 

 >果敢「渾身の突き」を入手した。

 >果敢「乱れ突き」を入手した。

 >堅実「跳ね上げ」を入手した。

 >堅実「構えの堅持」を入手した。

 >謀略「打倒の指名」を入手した。

 

 

 はい、杖術スキルがヌッと上がったことにより新しいカードが大量に舞い込んできました。

 この時、私は大いにビビって少し手を止めちゃってます。いや、なにせ見慣れないカードがいくつかあるものですから仕方ないです。構えの堅持って誰だよ。お前の彼か?

 ですがここに“果敢「乱れ突き」”があることで、私のテンションは一気に有頂天へ。

 刀と槍では序盤とても強い乱れ突きが、杖カードにもあることを初めて知りました。

 また打倒の指名も相手の果敢を誘発できる、このチャートにぴったりのカードなので地味に嬉しいです。堅実系は……ままええわ。

 

 ここでメンタルを持ち直しました。

 ルンルン気分でカードデッキを編集しています。カーソルの速度も元通りです。

 Foo↑ エンジン全開!

 

 デッキ編集は倍速です。

 訓練中は自動で編集されるので、こちらは普段使い用の本命デッキになります。

 

 まだ妖精や弱小妖怪を相手にしていくので、新しく手に入れた堅実系のカードを採用する意味は薄い……のですが、デフォで入っている「堅固な防御」がゴミカスボケうんち性能なので、クビだクビだ!

 かわりに「跳ね上げ」を採用し、武器持ちをメタっていきます。優秀なスキルではあるんですけどね。山にいる間は多分そんな使わないでしょう。

 

 果敢系の新入りは有能揃いです。大ダメージを狙える乱れ突き、癖がなく使いやすい渾身の突き、両方フルで投入します。抜くのは肉体系の果敢カードですが、まだ蹴り技のいくつかは残しておきましょう。

 

 新しい謀略カードもデッキに突っ込んでおきます。「ツバ吐き」の上位互換なので入れ替えです。

 あとは……編集ついでに、所持しているアイテムカードもデッキの中に入れておきましょう。

 

 このゲームでは所持アイテムを戦闘中のカードとして使用することができます。

 ロープだったら相手を拘束できますし(できるとは言ってない)、石だったら遠距離から速めの攻撃ができます(強いとは言ってない)。

 そこらで拾えるものなんかはまぁデフォカードとどっこいかそれ以下のものばかりですが、今は初日に拾った「大入りの札」を堅実に入れておきましょう。

 これは霊夢の落とし物アイテムですが、堅実カテゴリで使用すると一定ターンの間小さな結界を張ってくれます。序盤の方ではかなり強力な守りになってくれますし、逃げる時間を稼ぐのに最適です。

 どうしようもなくやべー奴に出くわした際にはこの「大入りの札」が出るまで【マリガン】することになるでしょう。もちろん、そうならないことを祈るばかりですが……。

 

 ロープは作ってありますがデッキには入れません。当然だよなぁ?

 

 ……仕上がりを見てみると、今ならあの苦戦した猿妖怪にも簡単に勝てそうな気がします。

 ステータスも上がってますし、戦闘スキルも充実してきました。

 これなら夕暮れ間際でも探索できるかもしれません。

 と、思われるかもしれませんが普通に死ぬのでやりません。

 ネタ抜きで「三人に勝てるわけないだろ!」なんてセリフが口から出てくるかもしれませんからね。

 堅実にいきますよ~イクイク

 

 

 

 というわけで、五日目を始めさせていただきます!

 ガクンと落ちたテンションが一気に戻ってハイ

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 



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二度目の訓練と雨

です。


「よし、時間通りに来たな。今日も杖の稽古をつけてやろう」

 

 

 というわけで杖の訓練二回目です。

 今日も専用デッキで三ツ葉ちゃんと耐久バトルに勤しみたいと思います。

 

 今回は杖術スキルが上がって新たなカードが加わったため、専用デッキも自動で更新されています。

 山歩きでは使わないであろう「跳ね上げ」も、訓練中なら有効かもしれません。

 

 やり方は昨日と変わりません。

 三ツ葉ちゃんのセリフを見ながらカードを選んでいって、終わりっ! 

 最初の方は相手の動きを読み放題なのでガンガン攻撃を決めていきます。

 

 相手の果敢攻撃には跳ね上げ。……はい決まりました。

 無防備な三ツ葉ちゃんにぶっとい棒でホラホラ乱れ突きラッシュを決めていきます。

 ホラホラホラホラ! ホラホラホラホラ! 

 

 

「ぐっ……今のは良かったぞ……! さあ、もっと見せてみろ!」

 

 

 やっぱり変態じゃないか……(呆れ)

 しょうがねぇな〜(その慢心を)断たせてやるか。

 

 と、調子に乗ってますがまだ体力を削りきるのは無理です。

 ネームドやモブの天狗相手ではさすがに勝てません。無理なく攻めて、守るべきところではちゃんと守りましょう。

 

 相手が守りを固めたり謀略を使っている間はしっかりレストを決めましょう。攻めたり守ったりを連続で続けると息切れします。

 特に乱れ突きの後は隙がクソデカ枕なので、ヒットアンドアウェイを心がけて。

 

 そんな感じで訓練終了です。お疲れ様でした。

 スキルが充実してきたからか、前回よりも被弾は少なく済みました。

 当てるべきところではしっかり当てたので、評価も高いでしょう。

 

 

「良いぞ……まだ二日目だというのに、随分と様になってきた。鈴木、お前はもっと杖を学んでいくべきだろう」

 

 

 おっと、この台詞は……どうやら一定の評価を出したことで、スキル訓練が次のフェーズに移行したみたいです。

 訓練効果がより大きくなり、訓練戦闘の難易度が少し上がります。

 走者としては時短になるのでありがたい限りです。

 

 

「お前の成長が嬉しいよ。……鈴木、これは私からの贈り物だ。明日もまた、ここで待っているからな」

 >三ツ葉から「草団子」をもらった

 

 

 三ツ葉ちゃん草団子好きなんですか……? 

 まま、食料はありがたいので、いただいていきますけど。

 白狼天狗ではなく妖怪草団子食べてけだったとかないですよね……? 

 

 

 >三ツ葉は優しく微笑んでいる。

 ◾︎「会話する」

「妖怪の山にロープウェイとやらができてから、人が往来する機会は増えた。しかしだからといって我々天狗は、人間と馴れ合うつもりはない。あれが完成しても、結局遠くから見ているだけの存在であることに変わりはなかった……」

 

 

 お、会話にロープウェイが出てきましたね。

 

 

 ◾︎「ロープウェイ?」

「山の上の神社まで続いている奇妙な乗り物だ。それなりに目立つが、見たことは無かったか? 人間はあれに乗れば襲われずに済むし、移動も楽だ。鈴木も使ってみるといい。そして、乗ったら感想でも聞かせてくれ」

 

 

 ロープウェイは人里付近から妖怪の山の上、守矢神社までを繋いでいる建築物です。これを使えば楽に守矢神社まで行くことができます。

 これが必要になるかどうかはまだわかりません。

 三馬鹿の1人がマジモンの馬鹿だった場合は必要になることもあります。

 必要かどうかはともあれ、ロープウェイと守矢神社が地点登録されました。人里に行くルートが増えたのはありがたいですね。

 

 

「では、またな」

 

 

 会話を楽しんだら、三ツ葉ちゃんは帰っていきました。サラバダー! 

 

 鈴木は疲れてますが、草団子食べたらすぐにデイリー採取にいきますよ〜イクイク

 同じようなイベントが多いので、倍速していきます。

 

 転びそうになったり草拾ったり、バックパックに手当たり次第突っ込みながら山歩きです。

 

 あっ、妖精みーっけ! 

 楽しそうだね〜! 俺も仲間にいれてくれよ〜! 

 ホラホラホラホラホラホラホラホラ(警戒乱れ突き)

 

 殺っちまったぜ……。

 ああ〜^たまらねぇぜ。もう一度殺りたいぜ。

 

 今日も妖怪の山は平和ですね間違いない……。

 

 

 >山道を歩いていると、低木の枝に新聞が引っかかってるのを見つけた。

 

 

 おっと、天狗の新聞を見つけました。

 これはラッキーですね。拾いましょ。

 

 

 ◾︎「拾う」

 >「天狗の新聞」を手に入れた

 

 

 新聞ゲットです。

 品質は32。記事がひとつだけ読めますね。帰ったら読んでみましょう。

 日が出ている時に無理に読む必要はないです。明るいうちは探索して、日が暮れたらクラフトとかと一緒にやっていきますからね。

 

 

 ◾︎「進む」

 >山道を進んでいくと、あなたの鼻先に冷たい雫が落ちてきた。

 

 

 おや? どうやら雨が始まったみたいです。

 このままだと数ターン雨になりますし、転倒イベントが増えてきます。

 慎重にやれば回避はできますが、単純に他のメリットのあるイベントが潰れるのでまずあじです。

 メリットはその場で水の補給ができるとか、音の警戒があまり必要なくなるとかですかね。

 妖怪の出現率も少しあがるので嬉しくはないです。

 

 また、この天候で小川を目指す理由もなくなりました。

 さっさと小屋まで帰りましょ。

 もちろん、装備品の雨具を忘れずに。

 

 

 ◾︎「進む」

 >雨脚が強くなってきた。木の葉を叩く水の音が聞こえる……。

 

 ◾︎「進む」

 >ぬかるんだ山道を歩いてゆく。あなたはこの雨が長引きそうだと感じた。

 

 

 うーん。野生の観察による情報が入りましたが、ターン数の長い雨みたいですね。

 帰りがけになにか拾えるかもと思いましたが、寄り道せずに帰りましょう。

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 



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スペード確定と施設の紹介

毎秒初投稿です。


 

 

 山地で強い雨になると鉄砲水イベントが発生することがあります。

 名前の通り、ろくなイベントではありません。大ダメージ、アイテムロスト、位置ロスト……ルナティックではあまりにも致命的です。

 一応下山方向に飛ばされるらしいんですが、靴や雨具をロストしたらと考えると利用は現実的ではないです。

 なのでさっさと山小屋に帰ってきました。通り雨ならまだしも、長雨の中動きたくはありません。

 今日はもう外に出る必要はないでしょう。家の中で細々と過ごすことにします。

 

 冷え込んでいないので囲炉裏はまだ使わなくとも大丈夫です。

 明るいうちにクラフトなどを済ませます。

 先程拾った天狗の新聞を読んでみましょう。

 

 

 >文々。新聞

 >人里に刀の達人現る!? 

 

 

 あっ(察し)

 

 

 >人里にて、暴漢三人が町娘を拐かそうという事件が起こった。

 >町の人の話によれば、三人は以前から素行の悪さが噂になっていたごろつきであったという。

 >しかしあわや悲劇にという寸前で、若い男が助けに入った。

 >男は木刀一本だけで屈強な男たち三人を一方的に打ちのめし、捕らえたという。

 >男は記者からの取材に「力あるものの義務ですから」とさわやかな笑顔で答えてくれた。

 >また、彼は当新聞を定期的に購読してくれるという。

 >彼の人徳は清く正しく情報によって育まれてきたのかもしれない。

 

 

 ……えー、内容としては、人里で起きた事件とその顛末ですね。

 襲われそうになった女の子を暴漢から助けたカッコいい男の話が書いてあります。

 

 写真も粗めですが載ってます。

 短い銀髪にオッドアイです。

 

 ……か、カッケェエエエ! 

 

 すごいなー、あこがれちゃうなー。

 三人の男相手に木刀だけで勝っちゃうなんて……はぁー……ケツ出せよ(語録無視)

 

 というのは冗談で。

 はい、未プレイの人でも薄々気づかれているかもしれません。

 この記事になっている若い男、鈴木と同じジョーカーの尖兵の一人です。

 新聞には載っていませんが名前もわかっています。

 

 彼の名前は御剣(みつるぎ)

 スペードのスートに割り当てられた愛すべき馬鹿の一人です。

 色々と面白いキャラなのでネタにされることが多いです。転生者か? ってくらいコテコテの見た目もそうですが、無駄にバリエーションのある立ち絵もいい味出してます。

 使う武器は刀など刀剣類です。カード性能が高いこともあり、一対一でのまともな戦闘は非常に苦労します。

 が、彼の一番厄介なところは本人よりもそのボディガードなんですが……。

 

 MTRG君がここ1日か2日で里で俺TUEEEしてるということは……まぁだちょっと時間がかかりそうですね。準備はできます。

 杖の訓練は問題ないでしょう。あとは……色々と用意すべきですね。

 

 あ、そうだ(唐突)

 lunaticだと必ず三馬鹿、つまり鈴木以外の尖兵達を倒す必要があります。

 他の難易度だと改心したり、ギリギリ踏みとどまってくれたりするのですが……lunaticだと彼らはやれるとこまでやっちゃいます。はっきり言って救いようがないです。

 

 その中でも御剣くんはわりとソフトな方なんですが、まぁ真性のクズなのは間違いないです。

 ジョーカースキルもバンバン使いますし、後悔はしても反省はしません。いっそ清々しいくらいの悪役です。平気で人も殺します。人間の屑がこの野郎……。

 

 御剣くんの使うジョーカースキルは主に【ターンアップ】と【ブラックジャック】。

 

【ターンアップ】は戦闘中のみ使える自分用のバフですね。なんとこのスキル! 使ってもターン消費しないんです! 

 しかも複数回使える! すごいなーあこがれちゃうなー(棒)

 ジョーカーコストは5です(小声)

 

【ブラックジャック】はなんと、自分と親しくなった相手一人を意のままに操ることができます! 

 洗脳からの常識改変も思うがまま! スペルカードルールを夜のスペルカードルールにもできますよ! アリス以外にもききます! 

 最強スキルだぁ……使いたいけどな〜俺もな〜。

 ジョーカーコストは21です……(絶望)

 

 ジョーカーコストは累計で5以上使うと、脳内ジョーカーさんの命令が定期的にやってきて逆らえなくなるから……やめようね! 

 増えすぎると選択肢が「襲撃する」ばかりになるから……使わないようにしようね! お前に言ってんだぞ御剣! 

 

【コール】と【マリガン】はコスト1なのでまぁ、多少は大丈夫です。

 計画的にコスト低い奴使う分には問題ありません。私がメインで使うとすればこの二つになりそうです。

 

 しかし御剣たち三馬鹿は一切気にしません。lunaticだと危機感すら持ってません。

 なので他の難易度に比べると異変発生が早くなり、すぐに幻想郷が異変モードに入ります。プレイヤーへの嫌がらせかよ……。

 

 今回私は鈴木のスート……ハート・ダイヤ・クラブ・スペードの四種類のやつのことですが、その中でクラブを選択しました。

 本来ならクラブのNPCが真っ先に異変を起こすのですが、私が取ったのでそれは防げます。だとすると次に起こる異変はスペード、御剣くんになるでしょう。

 スペードは他にもNPCの種類がありますが、中でも御剣くんのやらかす馬鹿はかなり早めです。

 ハートとダイヤの尖兵よりも先に目立つのは間違いありません。

 

 御剣くんの場合は紅魔館でやらかすわけですが、その時のために早く魔理沙の家の住所を特定しておきたいところです。

 彼女の家に凸してから具体的な行動に入りたいと思います。屑運すぎる場合はそこでリセするかもしれません。

 

 山歩きが長々とできないのはまずあじですが、どうせいつかは下山します。それが早めに終わるのであれば、RTA的にはいいんじゃない? 

 

 

 

 その日はクラフトをして就寝。

 

 起床〜起きろ〜朝だぞ〜。

 次の日からはまた三ツ葉ちゃんと長い棒をゴシゴシするトレーニングです。

 俺も毎朝家まで来てくれて棒術をしごいてくれるお姉さんが欲しかったけどな〜(ノンケ)

 

 前回スキルレベルが一定まで達して新しいカードを手に入れたばかりなので、しばらくはデッキが変わることもありません。戦闘が少し厳しくなっている以外は変わらないので倍速します。

 

 戦闘終了。アヌビスの勝利です。お疲れ様でした。ピロリロリ-ン

 

 

「腕を上げたな。さすが、人間は飲み込みが早い」

 

 

 まだ二段階目なのでね、勝てはしないけど負けもしないよ。

 しかし三ツ葉ちゃんに余裕で勝てるようにならなければ御剣くんには勝てません。これからも訓練頼むよ〜。

 

 

 >三ツ葉は髪の毛の乱れを気にしている……

 ◾︎「会話する」

「鈴木の住んでいる小屋には囲炉裏があったな。薪でもいいだろうが、炭を使うのもいいぞ。ここから少し離れた場所に炭焼き小屋がある。暇があれば、そこを訪ねてみるといい」

 

 

 おや、会話の中にまた新たなスポットが登録されました。

 これは妖怪の山だとたまにあるやつですね。

 

 

 ◾︎「炭焼き小屋?」

「偏屈な河童が一人でやってるところさ。変わった女だが、私の紹介であれば人間相手でも気にすることはないだろう。これを持っていくといい。きっと喜ばれる」

 >三ツ葉から「キュウリ」を貰った

 

 

 草団子の次はキュウリですか。緑物好きですね。

 しかし河童との換金アイテムが貰えたのは嬉しいです。ありがたく頂戴しましょう。

 

 

「では、また会おう。楽しみにしているぞ」

 

 

 そんなこんなで三ツ葉ちゃんが去っていきました。

 せっかくですし、キュウリの品質が落ちる前に炭焼き小屋へ

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 



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炭焼き小屋への遠征

風邪流行ってるので初投稿です


 

 三ツ葉ちゃんから紹介された炭焼き小屋へ行く前に、一度山小屋に戻ります。

 必要なのは放置してあるスクラップ二つです。炭焼き小屋は妖怪の山におけるショップのようなもので、廃材で取引ができるのです。

 お金は貰えませんが、人里よりも廃材のレートは良いです。ここで交換しちゃいましょ。

 

 メニューから目的地を炭焼き小屋に設定します。

 距離は不明ですが往復で足が出ることはないでしょう。移動開始です。

 

 

 ◾︎「進む」

 >朗らかな陽気だ。あなたは山道を軽快に進んでゆく。

 

 ◾︎「進む」

 >山を歩いていると、ビワの木を見つけた。

 >黄色い果実が実っている。

 ◾︎「少しだけ採取する」

 >ビワを手に入れた

 

 

 食料は見つけ次第取っていきます。いくらあっても困りません。

 

 

 ◾︎「進む」

 >離れた場所から甲高い鳴き声が聞こえた。

 

 ◾︎「進む」

 >離れた場所でなにかが逃げていった。

 

 

 これは鹿か何かです。今は捕まえる手段もありませんし、警戒に値しないので無視します。

 成功率が低い狩りはまずあじです。

 

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは近くの地面にカードが落ちていることに気付いた。

 

 

 お? カード拾いイベントですね。

 来ないかなと思っていましたが、ようやくですか。もちろん主目的の一つなので拾っておきます。証拠物件として押収するからな〜。

 

 

 ◾︎「拾う」

 >謀略「退屈な世間話」を拾った

 

 

 オッフ。なんか拾いました。

 これは謀略カテゴリの……なんかよくわからないカードです。

 使うと会話が発生し、対戦相手と会話ができます。

 場合によっては相手の戦意が消えますが、だいたいは無視して殴られます。主要キャラくらいじゃないですかね、有効なのは。

 そもそも主要キャラは自分からバンバン謀略使ってお話してきます。

 皮肉と嘲笑のオンパレードで徹底的にこちらの手札をかき乱してからようやく殴り始めるスタイルが多いですね。

 鈴木は知力が低いのであまり舌戦には向きません。まぁ、一応持っておきます。

 

 しばらく何もないので倍速です。

 草食ったり水飲んだり色々やってますが代わり映えはしません。いつもの採取風景ですね。

 やることねーなー。暇だよー。

 

 

 ◾︎「進む」

 >炭焼き小屋に到着した。

 >小さな古い小屋からはもくもくと煙が立ち上っている。

 

 

 到着です。

 中にいるようなのでさっさと入りましょ。

 

 

 >*ドンドン*

 >あなたが扉をノックすると、中から気配がやってきて、入り口を開けた。

「……驚いた。人間が来るとはね」

 

 

 はい、この小さなロリ河童が炭焼き小屋の主です。

 煤であちこち汚れたみすぼらしい姿に、大きな帽子と作業エプロン、革手袋がトレードマークです。

 

 

「人間が一体何の用だ?」

 ◾︎「紹介」

「ん? ……三ツ葉に言われて来たのか。あいつもろくなことをしないな」

 >河童は不機嫌そうにしている。

 

 

 はい、この河童は他のにとりのような河童と違い、非常に排他的な性格です。

 種族として群れることはせず、人間にも妖怪にも同じくらい無関心です。

 無愛想ですが、完全にアウェーな妖怪の山において淡々と取引してくれるキャラはありがたく、山籠りではお世話になることも多いでしょう。

 

 

 ◾︎「取引」

「やることやったら帰れよ。私は忙しいんだからな」

 ◾︎「売却」

 ◾︎「キュウリ」

「……促成栽培じゃない品種だな。久々に目にした」

 

 

 はい、彼女も河童なので案の定キュウリが好きです。

 お前さっきキュウリのことチラチラ見てただろ。

 

 

「品質も悪くない。もらっておく」

 >貸+50

 

 

 取引のレートは貸し借りです。お金は使えません。

 ですが購入の際には貸しポイントを消費して買い物ができます。余らせていても特にメリットはないので、じゃんじゃん買ってやりましょう。

 

 

 ◾︎「売却」

 ◾︎「スクラップ」×2

「ああ……廃材か。つてがあるから、買い取ってやろう」

 >貸+20

 

 

 スクラップは一つにつき貸し10です。キュウリと比べるとみみっちい額ですが仕方ありません。

 あとはこのポイントを全て消費して木炭を買いましょう。

 7個入手できます。当分はこれで平気そうですね。

 また、取引が成立すると一度だけ会話もしてくれます。

 情報が得られるかもなので必ずやっておきましょうね。

 

 

「まいど」

 ◾︎「会話する」

「何故人間がここにいるのか知らんが、さっさと帰ることだな。安心しろ、客の告げ口はしない」

 

 

 ありがとナス! 

 だけど会話はこれで終わりです。ウッソだろお前。

 まあこんなもんなんですよね。三ツ葉ちゃんが変わってるだけで、本来はこの程度のしょっぱさなんですよ。むしろ敵対的でないだけマシな方です。

 

 さあ、炭焼き小屋での用は済ませたので帰りましょう。

 刀チャートではないので重要な施設ではないですが、今後も何度か訪れるかもしれません。スクラップが溜まった時にでも伺いましょ。

 

 帰り道も退屈なので11.4514倍速です。超スピード!? 

 

 

 

 ん? ちょっと待って。なんで等速に戻す必要があるんですか。

 

 

 ◾︎「進む」

 >*おおっと*

 

 ◾︎「進む」

 >敵襲だ! 

 

 

 ファッ!? ウーン……(即死)

 はい、敵襲を防げませんでした。ガバです。

 

 警戒と身を隠すことも出来ずに一発遭遇、なにやってんだこいつ……。

 

 

 

 >カマキリ妖怪が現れた! 

「キィキィ……」

 

 

 お相手はカマキリ妖怪。対戦よろしくお願いします。

 脳内でジョーカーさんが虫妖怪の説明をしてくれますがスキップです。

 

 いや、でも天狗とか河童じゃなくてよかった……不幸中の幸いです。

 カマキリ妖怪は強いですが勝てない相手ではありません。冷静に対処していきましょう。

 

 新しく手に入った杖術スキルカードで

 

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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虫妖怪との戦闘、帰宅

零時回ったので初投稿です


 

 カマキリ妖怪との戦闘です。

 虫妖怪に分類されますので、倒すとリグル・ナイトバグの好感度が1下がります。

 が、大した低下ではありませんし少し時間が立てばもとに戻るので気にすることはないです。

 さっさと倒してやりましょう。

 

 

 >カマキリ妖怪は静かに唸り声をあげている…

 

 果敢「杖の刺突」

 果敢「膝蹴り」

 堅実「前蹴り」

 堅実「打ち払い」

 謀略「皮肉の嘲笑」

 

 

「ギチギチ……」

 >カマキリ妖怪は鎌を広げて威嚇している!

 >鈴木は少しだけ臆した!

 

 ▪謀略「皮肉の嘲笑」

 >鈴木は相手の臆病さをあざ笑った!

「ギチチチ……!」

 >カマキリ妖怪は怒った!

 

 

 はい、とりあえず謀略が決まりました。馬鹿じゃねぇ?

 カマキリ妖怪など一部の虫妖怪は、よほどステータスに開きがない限りは初手に威嚇してきます。なのでこちらは悠々と怒らせて相手の果敢を誘発できるというわけです。

 その上、相手の使った威嚇のおかげでこちらの果敢カテゴリも1枠減ります。

 反撃技が決めやすくなるので戦闘の相性は良いですね。

 

 

 果敢「杖の刺突」

 堅実「打ち払い」

 堅実「跳ね上げ」

 堅実「受け流し」

 謀略「死んだふり」

 

 

 あっそうだ(唐突)

 カマキリのカードは刀剣属性の攻撃ばかりです。

 跳ね上げが有効になりますねぇ。基本的には対人カードなのですが、こんな出番があるとは。

 

 

 

「シャァアアア!」

 >カマキリ妖怪が鎌を振り上げ、斬りかかってきた!

 

 ▪堅実「跳ね上げ」

「ギャッ……!?」

 >鈴木の杖が鎌を上に弾き飛ばした!

 >カマキリ妖怪は腕を失い悲鳴をあげている!

 

 

 反撃の杖で腕失ってどんな気持ちや?

 攻撃力は高いはずなんですけどねえ、カマキリ妖怪。さすがにこれはカード相性が大きく出る戦闘です。

 堅実メインで戦っていく鈴木とは特に相性が悪いでしょう。堅実カテゴリ3枚で手札に持ってきやすいのも大きい。

 このままさっさと決めたいと思います。

 

 

 ▪堅実「跳ね上げ」

「ギィッ!」

 >鈴木はカマキリ妖怪の斬撃を杖で弾いた!

 >カマキリ妖怪は大きくよろめいている!

 

 

 >カマキリ妖怪は守りを固めている…

 

 ▪果敢「乱れ突き」

 >鈴木は目にも留まらぬ速さで連続突きを放った!

「ギャッ……ギィイ……!」

 >カマキリ妖怪は体液を零した!

 

 

 守りの上からでも乱れ突きのホラホララッシュは響きます。

 メッセージを見るに結構削りましたね。そのままノーダメ目標で戦います。

 

 

「シャッ」

 >カマキリ妖怪は素早く鎌を振り払った!

 

 ▪堅実「刺突の迎撃」

「ギャッ……!?」

 >攻撃に合わせた刺突がカマキリ妖怪の首に突き刺さる!

 

「ギィイイ……」

 

 >カマキリ妖怪は倒れた!

 >鈴木は戦闘に勝利した。

 

 

 はい、戦闘終了です。対戦ありがとうございました。

 最後の迎撃でノーダメとはいきませんでしたが、かなりスマートに戦えましたね。

 入れてて良かった刀剣メタカード……しかしそれはそれとして、妖怪の山における敵タイプのバリエーション多すぎて怖いですよ……ひとつひとつメタってたらデッキが何枚あっても足りません。

 個人的には体高の低い四足獣型の妖怪が嫌ですね。特に迎撃がしにくい上にほとんどが速度高いので、難敵です。

 

 

 >「妖力の結晶」が落ちている。

 ▪「拾う」

 >「妖力の結晶」を拾った。

 

 

 ドロップは妖力の結晶。とりあえず拾っておきます。

 妖術を扱うチャートだったらドチャクソ使いますが、今回はそうでもないですね。

 それでも重量を気にせずとりあえず拾っておけるのがバックパックの強みです。

 

 

 さて、それじゃあ軽い戦闘訓練もしたので、さっさと山小屋へと帰りましょう。

 ここから倍速です。

 

 

 パパパッとやって、終わりっ。

 はい、特に何事もなく山小屋へと戻ってきました。

 道中野草と薪を補充したくらいですね。

 

 今日も日が沈む前にクラフトやっちゃいましょうね~。

 あっ、そうだ。木炭も十分な数手に入ったので、薪の心配をしなくても良くなりました。

 もちろんあるなら薪から使っていった方がいいのですが、長持ちする燃料があるのは嬉しいですね。

 薪ひとつで料理一つと後簡単なお湯が作れますが、木炭は一晩ずっと火を保ってくれます。

 大量の料理を作り置きする場合や、陶芸を行う際には重宝するアイテムです。

 今は季節が春なので関係ないですが、暖を取るのにも必須アイテムになります。

 ノーマル以上でのんびり幻想郷の住人プレイをする際は、ちゃんと冬支度をしましょう。寝て起きたらゲームオーバー画面とか眼力先輩不可視ですからね。

 

 

 ▪「思考」

 ▪「瞑想」

 >鈴木は目を閉じ、集中した…

 >……

 >…

 >あまり集中できなかった…

 

 

 はい、思考コマンドから瞑想を選択することで魔力を回復できる瞑想が使えます。

 ですが鈴木は知力がMUR並みなので、時間を割く割には効果はカスです。瞑想(これ)もうわかんねぇな……。

 ですが後々魔法を扱う都合上、時間と体力に余裕がある時に瞑想を挟んでいかないと厳しくなります。

 使う度に安定して魔力と霊力を回復してくれるようになるのが目標です。

 早めに神秘を知覚できるようにするっていう目的もありますけどね。ただ、それはそこまで急ぎというわけでもありません。山歩きは長くなりますから……。

 

 クラフトでロープを加工してゲタを作ります。

 クラフトは一瞬で終わるものもあれば、数回にわけて時間をかけて仕上げていくものもあります。ゲタは鈴木の工作スキルもありますが、ちょっと時間がかかる方です。

 前にちょっといじっておいた分もあるので、今回で仕上がりました。

 これで履物のスペアがひとつ完成です。もちろん登山靴の方が性能は高いので、壊れるまではこれを使っていきますよーイクイク

 

 やることやったら夜も良い時間になっているので、寝てしまいましょう。

 

 おっとあっぶね、ビワ食い忘れてた。空腹で睡眠効果落ちるのは厄介です。水も飲みましょう。

 

 終わり! 就寝!

 ウーン…(微睡み)

 

 

 本日はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 



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七日目の訓練と物々交換

マイリスコメントありがとナス!


 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 >スキル「杖術の素質」を獲得した。

 

 >果敢「かまいたち」を入手した。

 

 

 オッハ────!! 

 うるせぇ! パァン ウ-ン……

 

 はい、朝になりました。ステータスが変動し、スキルも獲得しましたね。

 杖術が一定のところまで育ったので、スキルとして定着したようです。杖術攻撃をする際に減少するスタミナがちょっとだけ減るパッシブ効果があります。

 今はまだ連戦するわけでもないので、無いよりはマシってところでしょう。恩恵を実感するのはまだまだ先です。

 ただそもそも杖が重量武器ではないので、最後までありがたみを感じない可能性はありまぁす。

 

 ステータス自体は……筋力系がバランスよく上がってますねぇ! 

 山歩きは脚力が上がってくれるので助かります。

 ただ知力が絶望的すぎるゾ……。

 捨てる前提だった会話力が三ツ葉ちゃんとのコミュで養われてるのは嬉しいですが、知力の低さは気になりますねぇ。

 妖怪の山には天狗の新聞が高確率で落ちているので、それを読みふけることで情報を獲得しつつ知力をじわ上げしていく算段でしたが……最初のリロールで体力値に目が眩んだツケでしょうか。少し不穏さを感じ始めています。

 

 入手したカードはカマキリくんからドロップした果敢スキルカードですね。

 風属性持ちの優秀な斬撃ですが今回のチャートで使うことはないです。後々ジョーカーさんに食わせましょう。

 

 

 >*バサッ*

 >山小屋の入り口で、何か紙が落ちたような音が聞こえた

 

 

 朝イベントが発生したようです。

 これは朝を迎えるとたまに起こる、玄関前に新聞が落ちる良イベですね。

 品質がほぼ最大の文々。新聞か花果子念報のどちらかが落ちています。

 天狗の新聞の中身はこの二種類のうちのどちらかのみで、他の天狗が作った新聞というのは落ちていません。多分製作者もそこまで細かく気合を入れたくなかったのでしょう。

 文々。新聞は射命丸文が各地を飛び回り、その近辺で発生したイベントが記事になります。対象は三馬鹿含む主要キャラのみで、内容は妖怪を倒したとか商売がうまくいってるとか、あとは時系列に関係ない普通の記事っぽい内容かです。読めば射命丸の足跡を辿ることができ、また最近の事情を把握できるので便利です。特に知らない地名を収集できるのがたまらねぇぜ。

 花果子念報の方は姫海棠はたてが念写で書いてある新聞ですね。これははたてが遠隔で撮影したもので、彼女の足跡関係なくランダムな地点のイベントが記事になります。何故か平気で旧地獄とか冥界とか念写して記事になりますけどHTT姉貴そこまで能力万能でしたっけ……? 

 思わぬ過疎地の情報が入ったりしますが、ただ花果子念報は品質最高でも二日前の記事だったりするので、情報そのものは古いです。

 また小ネタというかバグなんですが、このゲームの特性上スタート時点から数日前まではNPCをデータ上で動かしてあるせいか主要キャラの動きも記事になっているのですが、三馬鹿たちはあくまでプレイヤーと同じく初日に動き出すキャラなので存在しません。ですが初日の花果子念報で三馬鹿のうち一人が念写され、記事になる場合があります。するとエラー吐いてゲームがフリーズします(二敗)

 防ぎようはありませんが気を付けましょう。

 

 

 外に出て新聞を回収しましょう。

 

 

 >玄関を開けると、天狗の新聞が落ちていた。どうする? 

 ◾︎「拾う」

 >「天狗の新聞」を拾った

 

 

「おはよう、鈴木。今日も稽古をつけてやる。準備はできているか?」

 >三ツ葉はあなたに微笑みかけている。

 

 

 MTBちゃんオッスオッス。バッチェできてますよ〜。

 

 

「ならば早速始めようか。人の一生は短い。急ぐくらいが丁度良いからな」

 

 

 タイムを気にかけるRTA走者の鑑。お前も走らねぇか? 

 

 というわけで朝の訓練です。日課なので倍速しましょう。

 いつも通り早朝でギンギンに滾った鈴木の棒を振り回し、三ツ葉ちゃんと激しい攻防を繰り広げます。

 突くゥー……あぁんひどぅい! 痛い痛い痛い! やめ……は? 謀略とか舐めてんのかこの猿ゥ! (犬)

 カスが(誘発)効かねぇんだよ! ホラホラホラホラ、ホラホラホラホラ

 うぉっぶね! やめてください! ゆるしてください! 待って! 

 

 戦闘終了です……。

 ナカナカヤルジャナイ(瀕死)

 

 

「よく持ちこたえた。また強くなったな、鈴木。偉いぞ」

 

 

 ママ-……。

 しかし手札運が悪かったのと、やはり自動生成デッキは難しいですね。

 杖スキルがそもそも器用貧乏なので非常にやり辛く感じます。今回は死にはしなかったですが、非常に苦戦してしまいました。

 さらに訓練強度が上がったら厳しいかもしれないですね。それまでに有用な杖スキルが増えればいいのですが。

 

 

「いい運動になった。たまには良いものだな」

 >三ツ葉は機嫌が良さそうだ。

 ◾︎「会話する」

「鈴木、物は相談なのだが……お前の持っている「布切れ」を交換してはくれないだろうか?」

 

 

 会話イベントは物々交換イベントのようです。

 たまに友好NPCが謎レートでプレイヤーの所持品をねだってきます。

 布切れ欲しがるのはまだマトモな方で、変なのだと石ころとか虫の死骸を求められる事があります。軽くホラーですが慣れます。

 

 

「渡せるものはあまりないのだが、どうだろう?」

 

 ◾︎「すまないが……」

 ◾︎「草団子」

 ◾︎「天狗の羽根」

 ◾︎「竹水筒」

 

 

 選択肢の中からひとつだけ選べます。脳死で連打してると交換キャンセルになるので注意です。

 で、何を選ぶかですが……これは竹水筒一択ですね。

 一時的な食料も使い道の少ない天狗の羽根も微妙です。水を持ち運べる最大量が増える水筒こそ正義です。

 それくれよ(YKBRS)

 

 

 ◾︎「竹水筒」

「これは……私の使っていた、古いものだぞ? 鈴木がそれでも構わないと言うならば、良いけど……」

 >三ツ葉に「布切れ」を渡した

 >三ツ葉から「竹水筒」をもらった

 

 

 交換完了です。証拠物件として押収するからなぁ〜。

 ちょうど持ち物の水が足りなくなっていたので、あとで小川に行ってストックしてきましょ。

 

 

「……では、また会おう」

 

 

 三ツ葉ちゃんが去っていったので、それでは今日も一日山歩き頑張

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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◾︎三ツ葉の日々、椛の興味

コメント沢山ア-ウレシ


 鈴木に杖を教えはじめて幾日か。

 わざわざ過ぎ行く日々を数えたりはしない。だが、片手で数えきれるほどであることは間違いなかった。

 

 鈴木は強くなっている。

 才能がある。それだけでは説明がつかないほどの早さでだ。

 

 思えば、最初の手合わせからそうだった。

 鈴木は確かに杖が不慣れだったが、攻めるべき所と守るべき所はわきまえているように見えた。

 杖の技術はないが、闘いの技術はある。そんな動きだ。

 私が刀剣の扱いに明るくなくとも、それなりには闘えるのと同じようなものだろう。鈴木は杖の勝手など知らなかったが、下地による応用は最初から出来ていたのだ。

 そして、彼は今や杖の技術をみるみる吸収しつつある。渇いた水苔が本来の瑞々しさを取り戻すように貪欲に、私から技術を吸い取っている。

 

 まだまだ技術で負けはしない。

 だが、どうだろうか。あと数ヶ月……いいや、もしかすると、もっと早く。

 鈴木は今のまま、驚くべき早さで成長を続け……私を超えてしまうかもしれない。

 

 それでも、肉体の差がある。人間と妖怪だ。当然力は私の方に軍配が上がるだろう。

 だがそれも、奴の成長によっては遠からず……。

 

 ……子は親を離れるものだ。

 師を超える教え子もいる。

 鈴木がそれなのだ。不思議なことではない。ただ、あいつが秀でていただけのこと。

 

 けれど、久々に人間にものを教え、言葉を交わし……ここ最近の毎日は、私にとって久しく感じることのない輝きに満ちていた。

 団子にこれほど金をかけたことなどいつぶりだろうか。箪笥にしまい込んでいた古銭を何年振りに漁っただろう。

 人に買い物を与えたり、薬を与えたり……そうして世話を焼く日々が、とても愛おしく感じられる。

 

 この日々が、いつか終わるのか。

 遠からず。一年もせず。

 

 だとしたら、少し……いや、とても……寂しいものだが。

 

 ……ああ。だが私は鈴木にとって、杖を教わるだけの白狼天狗に過ぎない。

 偶然に住処に転がり込んできては、看病させ、くっついてまわる……そのくらいの、ひょっとすると迷惑な相手と思われているのかもしれない。

 

 いや、どうかな……さすがにそれは、ちょっと暗い考えだったかな。

 そこまで嫌われてはいないはずだ。

 

 だって、鈴木は……どういうつもりかは良くわからないけれど、私の使った水筒が欲しいなどと……。

 ……嫌いな相手の水筒など、わざわざ求めはしまい? 

 

 いや、どうなのだろうか……ううん……。

 

 ……鈴木の思惑がどうであれ、私は鈴木が憎からず思っていることを期待している。

 淡い、バカみたいな期待だ。自分でも少し、どうかと思う。

 今もこうして、新しく作っている竹水筒を、わざわざ丁寧にこさえている……単純なものだよな。

 

「鈴木……」

 

 それとなくねだって譲り受けた服の端切れには、彼の匂いが染み付いている。

 

 ……ああ、そうだ。

 この端切れを何に使うのか、考えなくてはならないな。

 

 どうしよう……。

 

 

 

 ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎

 

 

 

 私の名は犬走 椛。

 

 三ツ葉という白狼天狗が、知り合いにいる。

 同じ白狼天狗ではあるが、彼女と話したことはあまり多くない。

 彼女は私よりも年上で、性格上もあまりそりが合わないからだ。

 

 三ツ葉は仕事に熱心でなく、将棋も下手だ。対局したことはないが、以前彼女が指す姿を見たとき、あまりの下手さに本当に天狗なのかと疑ったものである。どうして私よりも長く生きているくせに、あんなに下手なのか……。

 

 お互い衝突を好む性格ではなかったので険悪な関係にはなったことがないが、無理に関わろうとする仲ではなかった。

 だから、これからも適度に距離を置いた間柄が続くと思っていたのだけど。

 

 

「椛。近頃は人里に足を運ぶそうだな」

「え? ぁあ……三ツ葉。まあ、確かに……?」

 

 ある日、三ツ葉に声をかけられた。

 珍しくというよりは初めてのことだったので、困惑したのをよく覚えている。

 しかし、お互いほとんど話したこともないのに、なぜ私が人里に行くことを知っていたのか。

 

「いや、この新聞に書いてあったのを思い出してな。人里へ行くのに苦ではない椛なら、頼みごとを請け負ってもらえるかと」

 

 三ツ葉が懐から取り出したのは、茶けた古新聞の記事だった。

 そこにはいつぞやの、私が人里で将棋の対戦をした時のものが載っている。

 なるほど、これを見て私にあたりをつけたわけか。

 実は彼女が言うほど、私もそう頻繁に人里に赴いているわけではないのだけど……頼みごとがあるというならば、わざわざ話の腰は折らないでおこう。

 

「それで、頼みというのは」

「うむ。草団子をいくつか、美味いやつを見繕ってもらえないかと思ってね」

 

 ……私は犬っ走りか? 

 どういうこと? え? なに? わざわざ私に団子……ええ、それだけ? 

 

「すまない。私が行けばいいのだろうが……私は店に詳しくないんだ。ここ数十年は足を伸ばしていないし、どこの物が良いかもさっぱりで……」

「ああ、そういうこと。びっくりした……」

 

 何かの宣戦布告かと思って驚いたよ。悪気はなさそうで安心した。

 ……悪い人じゃないんだろうけどなぁ。話していて不快ではないし……でもやっぱり、仕事で合わないというのは惜しい。

 

「その程度の遣いなら、請け負うよ。もちろんお金は用意して欲しい」

「当然だな。相場がわからんが、これでいいか」

「ちょっ……こんなにはいいよ。多すぎる。何本買わせるつもり?」

「草団子をとりあえず10本ほど」

「それでも多いよ。お代はこれで十分」

「そうか」

 

 うーん、雑だ……。

 仕事が適当だとは聞いていたけど、絶対にこういう性格が出てるんだろうなぁ……。

 

 ……ああ、そうだ。

 

「……三ツ葉。最近そっち側の哨戒区域に、烏天狗がいるって話を聞いたんだけど」

 

 小耳に挟んだ話だ。なんでも、私達の領分で好き勝手に飛び回る烏天狗がいるとかなんとか。

 悪いことではないが、わざわざ白狼天狗の仕事を横取りするような動きをされるのは、聞いてて気持ちの良いものではない。

 たしか、三ツ葉の担当する場所の近くだったはずだ。

 

「ああ……そう、だな。私もそれは、少し困っていてね……どうにも私は、件の烏天狗に目をつけられているらしく」

「どうしてまた。三ツ葉が何かしたの?」

「さあ、なんとも。憶測で語るのは彼女の不名誉になるかもしれないから。だが、向こうが私を嫌っているのは間違いない」

 

 なんとも変なところでお堅い天狗だ。私もあまり人の事は言えないらしいけど。

 

「三ツ葉があまりに迷惑しているようなら、大天狗様にでも相談しておくべきだと思うよ。今は人里に、新たな英雄になるのではないかと……そう噂されている人間もいるみたいだから。山の裾に、あまり不和を持ち込むべき時じゃない」

「英雄……博麗の巫女のような?」

「そう。ま、空も飛べないし、刀しか扱えないそうだけど。腕が良いんだって」

「ほーう……」

 

 三ツ葉は興味深そうに聞いている。

 古そうな考えを持っている割に、「人間ごときがなにするものぞ」とは言わないんだ。少し意外かも。

 

「三ツ葉も人間に興味があるなら、自分で人里に降りたらいいのに」

「わ、私が? いや……私はいいよ。私は……天狗だから」

「今の時代、そんなこと言うのは年寄りばっかりだよ」

「……いいさ。年寄りなのは事実だもの」

 

 三ツ葉は古い白狼天狗だ。

 本来なら、何十年も何百年も前に、人間に斬り殺されるか退治されて死んでいるような……そんな終わりを自ら望むような、そんな時代の、典型的な天狗である。

 

 けど、そんな妖怪が今の、悪く言えば生ぬるい時代に生き残っているのは、不本意なのかもしれない。

 私にはそれをどうすることもできないんだけど。

 

「では、頼むよ。椛」

「はいはい。すぐに買ってきますよ」

 

 私はこの日から、なんとなく三ツ葉のことを気にかけるようになった。

 

 特に深い理由はない。強いて言うなら白狼天狗の野生の勘だ。

 

 けどその勘が、あながち鈍いものでもないことを、私は数日後に察することとなる。

 

 



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パパっと探索済ませて新聞の確認

HTTUKU


 倍速終わり。

 はい、今日の山歩きを済ませてきました。

 道中で妖精が遊んでたので杖の試し斬りに使ったり、水辺で少しだけ長めの探索などをやりました。

 

 手に入れたアイテムは

 

 ・浅葱色の砥石

 ・石ころ

 ・薪

 ・サワガニ

 

 といったところです。サワガニは結構取れたのでその場でバリバリムシャムシャしてしまいました。

 浅葱色の砥石は結構なレアアイテムです。人里の店舗で法外な価格で売ってたりします。

 品質70くらいの加工道具や刃物に使うものですが、打撃ばかりの鈴木にはあまり関係ないものですね。

 ですが金策になるので拾っておきました。

 

 山小屋についたら今朝拾ったばかりの新聞を読みましょう。

 品質はほぼ最大なので記事を二つ分読むことができます。

 

 

 >文々。新聞

 >岸辺屋敷で下働きを募集中

 >湯浴み用の桶作り

 

 

 人里のニュースですね。これは求人広告のひとつです。

 里で仕事が見つからない時なんかは、こうして新聞に載ってる求人に飛びついてみるといいでしょう。

 大体は住み込みですし、泊まるにも苦労しない案件ばかりです。

 日雇いでやっていくのもありですが、不安定なので定職についた方が楽ではあります。

 

 しかし、岸辺屋敷ですか。

 岸辺ってのは別に漫画家でもなんでもない大店の商人です。

 大体は仕事斡旋してくれたり物を売ってくれるだけの存在なのですが、時々この岸辺屋敷の人間が事件に巻き込まれることもあります。

 

 まだ記事には不穏なところはないようですね。

 岸辺屋敷の情報を獲得できただけ良しとしましょう。

 

 

 >博麗の巫女、鍛冶妖怪を下請けいじめか!? 面と向かっては言えない彼女の本音

 >博麗の巫女が特に理由もなく鍛冶妖怪のK氏を成敗したことがとある情報筋より判明した。

 >K氏は博麗の巫女から裁縫道具の修理を頼まれて仕事を十全にこなしたものの、巫女は突如としてK氏を襲撃。涙がちょちょぎれるほどの重傷を負わせた。

 >「お願いします! このことは誰にも言わないでください! もっと酷いことされちゃいます!」

 >被害者は記者に向かって錯乱した様子で懇願していた。

 >近頃の巫女の蛮行は留まることを知らない。

 >幻想郷の未来は暗い。

 

 

 二つ目の記事は特に時系列と関係ないネタ記事のようです。

 一応、博麗の巫女がまだ未確認ワードだったためにジョーカーさんからアドバイスが送られてきました。

 長ったらしいので飛ばしますが、

 

 ・巫女はヤバい

 ・絶対にバレるな

 ・近づかない方がいい

 ・だが隙があれば奴の力を奪うと良い

 ・奴さえ掌握できれば解放してやろう

 

 ということです。

 はえー……記事にもあったけどやっぱり博麗霊夢は悪人でラスボスだったんですねぇ……。

 しかも巫女を倒せば元の世界に返してもらえるって……やっぱりジョーカーさんは……最高やな! 

 

 

 で、博麗霊夢の情報を手に入れたことで新しいジョーカースキル【ポーカー】を入手しました。

【ポーカー】はジョーカーコスト4のスキルで、使用すると大体4ターン程度の間だけ、自分の感情を押し殺すことができます。

 使用中は自分の演技力が30を割っていようが、いくら嘘をついても完璧な演技ができるようになります。疑惑値の上昇を極限まで抑えられるってことですね。

 博麗霊夢か八雲紫の存在を発見するとジョーカーさんから貰えます。これを使って雑多にバレるなよってことでしょう。

 コストは5以下なので、使う機会もあるかもしれません。勘のいいガキに見つかった時などはどんどん活用していきましょう。

 

 しかし魔理沙の情報になかなかぶつかりませんねぇ。

 彼女の情報はなるべく早めに獲得しておきたいのですが……新聞や会話で出てくることをお祈りする他ありません。時間はまだあるので気長に待ちましょう。

 

 夜は料理にクラフト、瞑想タイムです。

 その間は倍速して、疑惑値についてお話しします。

 

 みんなは、疑惑値って、知ってるかな? 

 疑惑値というのは東方片道切符における生命線のようなものです。

 単純に言うと、自分がどれだけ怪しまれているかという数値になります。

 だいたい全てのNPCに設定してあるもので、変な行動や不自然な連続会話などを行うと上がっていきます。夜に歩いているだけでも上がります。

 疑惑値は一定を超えると、信頼されなかったり疑われたりします。特にメインキャラたちの疑惑値が悪化すると、プレイヤーの真の姿というか目的というか、ジョーカーさんとの繋がりを看破されてしまうということです。

 

 だったら怪しいことをしなければいいだけじゃないか、と思われる初見さんも多いかと思います。

 ですがこのゲームでは、事あるごとに使う必要に駆られるジョーカースキルと、それによって生まれるジョーカーコストがネックになってきます。

 

 たとえば妖怪との戦闘中にジョーカースキルを使います。コストが5溜まるとします。

 5を超えるとジョーカーさんから拒否できない命令が出されます。

 内容は、どこそこにあるカードを回収しろとか、なになにを探れとか、そんな感じの指令です。報酬がコストの減少になったクエストみたいな感じですね。

 拒否は本当にできません。一定時間やらなければ強制的に「目的」の一番上にセットされ、目的地まで強制連行されますからね。まだ自分で動けてタイミングを操れるうちにやることになるでしょう。

 こういうジョーカーさんの強制指令によって、不審な行動が積み重なります。

 で、ゆくゆくは疑惑値が溢れてバレます。コストが21も溜まったらあぁん逆らえない! 

 

 その点、山籠りプレイは気楽です。

 戦闘中にヘマさえしなければジョーカースキルを使うことはないですし、人と会わないので疑われるも何もありません。能力成長だけに集中できます。

 ただしうっかり一度でも【ターンアップ】なんて使ったりすると、それだけで山歩きは終了になりますね。

 辺境スタートでジョーカーさんから最初に下される指令はほぼ確実に「人里に行き、仕事を受けろ」ですから(五敗)

 

 現状、育成は順調そのものです。

 あとは情報をちまちま集めつつ、神秘の知覚を目指して

 

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 



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十日目のカツアゲ、お待ちかねの上映会

初下校です


 鈴木探索中……

 

 11.4514倍速中です。

 やってることは単純ですからね。

 

 毎朝MTBちゃんに棒術をしごいてもらったり、水を組みに行くついでに食料を調達したり、その繰り返しです。道中ではガバっていません。僕はガバじゃない! 

 山歩きチャートとしては順調にいってます。が、未だに魔理沙関連の情報が入らないのが気になります。

 魔理沙でなくても、アリスか香霖堂でも良いんです。どうにか繋がりで彼女の家の近くまでいければ、あとは工夫のしようもあるのですが……なかなかそっち側の地点情報が手に入りません。

 

 育成は順調そのものですが、十日目の朝にイベントがありました。

 

 

 

 >頭の中に声が響いてくる……

「さあ、そろそろ幻想郷に溶け込めた頃だろう。上手くやっているか? だが、上手く溶け込むだけでは役割は全うできないぞ。お前たちの入手したカードを差し出してもらおうか」

 

 

 はい、定期イベントがやってきました。

 ジョーカーさんからの集金イベントです。

 十日ごとにこうやって、四人の尖兵たちからカードをガメていきます。人間の屑がこの野郎……。

 

 専用のメニューが開くので、差出せるカードを選んで渡しましょう。

 注意すべきは、ジョーカーさんに差出せるカードは奪ったものや拾ったものに限られるということです。

 杖術スキルを上げて獲得したスキルカードなどは譲渡の対象にできないので注意しましょう。同じく、初期カードも渡せません。

 

 今回渡すのは以下の通り

 

 ・果敢「緑魔弾」6枚

 ・果敢「かまいたち」1枚

 ・謀略「威嚇の咆哮」1枚

 

 です。緑魔弾はレアリティ1、他の2枚はレアリティ2で、合計のレアリティが10です。

 lunaticの初回のカツアゲは10ポイント分のカードを差し出せば文句言われることはありません。それ以外だったりしますと変な要求が飛んできます。

 山歩きの場合は生意気な妖精をわからせたり、そこらへんにいる妖怪からカードをドロップできるので困ることはありません。まだ手持ちにも余りが残ってます。

 少し苦労するのは人里プレイです。人里でカード集める場合は盗人に近い拾い方をしないと厳しいかもしれません。クソ怪しい動きが増えるのでリスキーです。

 

 

「カードが出揃ったようだな……どれ、評価をしてやろう……」

 

 

 部下の仕事をしっかり評価してくれる上司の鑑。

 

 

「ハート。まずまずの成果だ。褒美をくれてやろう」

 

 

 まだ未確定のハートさんは、20ポイントを達成したようです。

 lunaticで20ポイントもジョーカーさんに貢ぐのは普通に厳しいんですけど、NPCにしては普通か少なめです。穏健派かな……? まだちょっとキャラの判断はつきません。

 報酬は累積したジョーカーコストの削減です。(使いたくないから)いらなーい。

 

 

「ダイヤ。必要最低限といったところか。まぁいいだろう。次の働きに期待してやる」

 

 

 ダイヤのNPCも10ポイント前後みたいです。

 lunaticのNPCで10ポイント……これはあまり戦闘しないタイプの穏健派ですね。しかしダイヤで穏健派のキャラというと……。

 察しの良い兄貴なら薄々、ひょっとすると貨川(かがわ)ちゃんじゃないかと思っているかもしれません。この時の私も同様でした。

 貨川ちゃんはRTAではあまりお相手したくないタイプの遅延キャラです。あーめんどくせ。

 そうでないことを祈りたいところですが、可能性が高い以上は呑気に構えてもいられません。人里でやることが増えましたね。

 

 

「クラブ。必要最低限といったところか。まぁいいだろう。次の働きに期待してやる」

 

 

 はい私です。

 すみませんジョーカーさん! 次こそは! 次こそは必ずもっと良いカードを集めてみせますから! (緑魔弾のストックを数えつつ)

 

 

「スペード。素晴らしい働きだ! 良いぞ、お前の成果は一番であった。次回にも期待させてもらおう。さあ、褒美を受け取るが良い」

 

 

 御剣君張り切りすぎで草。

 武闘派のキャラだからね、しょうがないね。

 まぁ人里で悪人懲らしめたり、妖怪退治をしていればカードも集まるので、当然ではあります。

 

 はい、そんなこんなでピンハネイベントが終わりました。

 やめたくなりますよぉ〜尖兵ぃ〜。

 

 

 あっそうだ。

 今日の山歩きをやっている間、右枠でここ数日の三ツ葉ちゃんとの会話イベントだけまとめたやつを上映会として載せときますね。

 コメントで三ツ葉ちゃんに対する反響多かったので露骨なコメ稼ぎです。

 これが、ご褒美なの……! 

 

 じゃあ倍速入りまーす。

 

 

 

 

 >三ツ葉は優しく微笑んでいる。

 ◾︎「会話する」

「妖怪の山も、全ての種族が団結しているわけではない。中には話の通じん奴らもいる。ここ最近は、そんな輩も多くて手を焼いているのだ。鈴木も、山を歩く時は十分に警戒しておくのだぞ」

 ◾︎「警戒?」

「特に川辺では遭遇しやすくなる。なるべく気配を消しながら行動すべきだろうな。鈴木の場合……その素質はあるだろう」

 

※警戒が一定値あるのでそんな評価をされてます。

 

「では、また明日会おう」

 

 

 

 >三ツ葉は息を整えている。

 ◾︎「会話する」

「近頃の山は新しいものに溢れている。細工物はどれも美しくなったが、私の性根にはどうも合わないようだ」

 ◾︎「細工物?」

「河童に頼めば、名前のよくわからん素材で色々とこさえてもらえるだろう。プラスチックといったかな。そういったものを削るだか溶かした品もあるそうだ。いつの頃からか、幻想郷に見られるようになった素材だよ。私としては、草木で作ったものが落ち着くのだがね……だがあくまで、好みの問題だ」

 

「ではまた明日、同じ時間に会おう」

 

 

 

 >三ツ葉は耳の毛並みを整えている。

 ◾︎「会話する」

「鈴木、何か話してくれないか?」

 ◾︎「博麗の巫女」

「博麗の巫女か。私は最近は見ていないな。彼女がどうかしたのか?」

 ◾︎「どう思う?」

「私は好きでも嫌いでもない。人間の英雄であることは知っているし、時には争うこともあるが、それだけだよ。特に興味の惹かれる相手ではないな。詳しくも知らないし」

 

「さらばだ、鈴木。また明日会おう」

 

 

 

 

 はい、イベントは以上です。最後の会話は今朝のやつで、自由会話イベントでしたね。

 霊夢繋がりで魔理沙の情報を引き出せるかと思いましたが、できなかったです。悲しいなぁ。

 

 杖の訓練も順調ですね。また新しいスキルを覚えるには至りませんが、訓練戦闘では徐々に食らいついていけている実感が湧いています。

 耐久して最後まで戦い切れるうちは訓練効率も良いのでうまあじですね。

 モブ白狼天狗だと、あともう一段階くらいは訓練のステージがあるんじゃないでしょうか。最後までやりきってユニーク技を入手したいところですが、杖でやりきる自信はそんなにないです。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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11日目の遭遇

初投稿


 

 11日目です。

 今までずっとスキルポイントを警戒に振ってきましたが、そろそろ山歩きにおける最低限の域に達するので、ボーナス対象を切り替えていこうかなと思っています。

 具体的に何を上げるかと言うと、毒耐性です。

 毒耐性は最終的に勝手に上がっていく分で事足りるのですが、序盤のポジ持ち妖怪が厄介すぎるので安定をとる場合は防御よりもおすすめです。

 私の場合は魔法の森の瘴気対策の意味合いが強いですが、野良プレイだと普通に活用機会も多いですよ。

 

 三ツ葉ちゃんとの朝の鍛錬は今まで通り。杖の熟練度はメキメキと上がっていますので、そろそろ次のステージに行けそうです。

 今日の鍛錬は良い感じに三ツ葉ちゃんを追い詰めることができました。

 ステータスの面でもモブ白狼天狗を超える日はそう遠くなさそうです。

 

 

「……素晴らしい動きだ。鈴木、お前には今よりも更に高度な稽古で応える必要がありそうだな」

 

 

 おっ、そんなこと話している間に三ツ葉ちゃんから訓練レベルアップのお知らせが入りました。

 剣や格闘よりもカウンター性能が高いのと、相手が杖を使っても杖スキル自体がそんなに強くないせいか大ダメージを負わずに乗り切れるためでしょう。訓練の上達が早いです。

 

 

 >三ツ葉はあなたを見ている。

 ◾︎「会話する」

「鈴木、お前は天狗に憧れているのか?」

 

 

 会話イベント……なんですけど、少し三ツ葉ちゃんの言葉の意図が読めないですね。

 妖力は上げていないですし、妖怪化なんてフラグは立てていないと思います。カーソルが揺れて動揺してますが、すぐに冷静さを取り戻しました。

 

 答えはNOです。嘘をつく必要はありません。鈴木は人間プレイ貫きますのでね。

 

 

 ◾︎「いいや」

「そうか。ならば良かった。それを聞けて安心したよ。お前は人の子のままでいるがいい」

 

 

 ……あれ? それだけ? 

 挙動不審なだけの、よくわからない会話イベントでした。

 そして草団子ももらいました。いつもありがとナス! 

 

 訓練後は山歩きですが、今回は既に食料と水が十分にあるので、妖怪の山の新規スポットを開拓していきます。

 変なエネミーとかち合う恐れもありますが、リスクを恐れてばかりではタイムは出せません。

 安定は警戒のスキルポイントで取っているので、攻めるべき場所ではガンガン攻めていきますよ〜イクイク

 

 

 ◾︎「進む」

 >斜面を進んでゆく。険しい山道だが、気を付ければ進んでいけそうだ。

 

 ◾︎「進む」

 >山道を歩いていると、立ち枯れた木を発見した。

 

 ◾︎「無視する」

 >山の拓けた場所に、たくさんのシロツメクサが花を咲かせていた。

 

 

 おっと、シロツメクサを発見しました。

 シロツメクサは昔、貨物船の緩衝材としても使われていた植物ですね。要は量が沢山ある雑草みたいなもんです。

 東方片道切符におけるシロツメクサも緩衝材として使えます。

 荷物に入れておくと、時間経過などで品質が20以下になるまでは荷物内のアイテムを衝撃から守ってくれます。砥石や黒曜石のナイフがトラブルで壊れにくくなったのはありがたいです。

 品質が落ちても火起こしで使えるようになるので、全く無駄のないアイテムと言えます。重さもほぼ無いのも嬉しい。

 

 とりあえず普段の野草とは違い、多めに取ってしまいましょう。

 あって困るものではありませんが、何度も取りたいアイテムかといえばそうではないので。

 

 

 ◾︎「多めに採取する」

 >あなたはシロツメクサを多めに採取した。

 >「シロツメクサ」を3つ手に入れた

 >「シロツメクサの花」を2つ手に入れた

 

 

 採取で花もついてきました。これはクラフトで低レベルの工作スキル上げに使えるので、まぁそこそこ嬉しいアイテムですね。

 日暮れ時にできる事が増えるのは歓迎します。

 

 さて、どんどん歩いていきましょ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >日が高く昇っている。あなたは清々しい山歩きを楽しんでいる。

 

 ◾︎「進む」

 >何かが貴方の気配を察知した。

 

 

 うげ。なんかきた。

 不味いですね。鈴木の近くに何らかのキャラクターが存在するようです。

 それもそこそこ索敵の高いキャラでしょう。哨戒天狗の何かかもしれません。

 当然、全力で保身に走ります。

 

 

 ◾︎「隠れる」警戒

 >あなたは近くの藪に身を隠した。

 >誰かが歩いてくる気配がする……。

 

 

 あーこれは……烏天狗ではなさそうですね。

 多分白狼天狗です。しかもこちらの存在には気付かれている。

 

 あれーおかしいね。警戒上げたのに見つかってるねー。

 

 ……ガバか? (顔面蒼白)

 ヤベェよヤベェよ……普通の白狼天狗に見つかるとそのまま人里に追い返されてしまいます。それはそれでやることの幅が広がるのですが、山歩き強制終了は痛いですね……それは痛い。

 なにより杖の訓練がクッソ中途半端なまま下山になると最悪です。三ツ葉ちゃんの訓練すっぽかして終わりとなると、それだけでリセット確定案件です。

 中途半端な戦闘スキルで勝てるほどlunaticは緩くありません……。

 

 お願い見つけないで……許し亭許して

 

 

「……そこにいるのは誰だ?」

 >少女の声はこちらに向けられている。

 >これ以上隠れるのは無意味だ。

 

 

 ファッ!? ウーン(死んだフリ)

 

 ……ダメみたいですね。

 これはもう腹をくくるしかないようです。大人しく指示に従っておきましょう。逆らって即戦闘よりはマシです。

 

 

 ◾︎「やめる」

 >藪から出ると、そこには白狼天狗の少女が剣を構えて立っていた。

「……人間? この匂いは……」

 

 

 あっこの立ち絵……椛さんじゃないっすか……。

 

 

 



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退散と12日目に神秘の知覚

ハツとウコン


 このゲーム、名乗られたり情報として取得していない限りは、たとえ原作キャラであっても相手の名前が「???」とか「巫女」とかになります。

 ですが、原作キャラと近距離で向き合った時にはちゃんと立ち絵が表示されます。

 例のよく使われている絵師さんの立ち絵ですね。見間違えるはずもございません。

 

 名前こそ白狼天狗とありますが。間違いなく犬走 椛ちゃんでしょう。

 

 

 ……スゥゥウウウウ……(諦観)

 

 いや、死ぬとかそういうわけじゃないんです。ゲームオーバーになるわけではないと思います。

 むしろ、山で椛とかち会った場合はかなり寛大な処置を受けます。通常プレイならば逆に運が良いでしょう。

 問題はこれが通常プレイではなく、RTAということです。悲しいなぁ……。

 

 妖怪の山をうろつく人間が白狼天狗などの哨戒役に見つかった場合、威嚇されて警告を受けます。

 山を降りるか、ボコボコにされて山を降りるかです。なお相手によってはボコボコどころか普通に殺してくる場合もあります。それだけ、妖怪の山は天狗たちにとって聖域扱いされているんですね。縄張り意識が強いとも言います。

 

 相手の懐に入り込めれば、この警告や追い払いを食い止めることはできます。

 三ツ葉ちゃんの場合は色々な奇跡もあってそんな状況に持ち込めました。

 しかし、普通の白狼天狗は違います。個人によって多少の数値のブレはありますが、基本的に皆職務に忠実なのです。

 中でも椛はとびきり頭の堅い方です。ちょっとやそっと仲良くなったくらいでは、なかなか彼女からの入山許可はもらえません。温厚なので戦闘に発展することは稀ですが、丁寧に脅されて人里まで追いやられます。

 

 はい、人里行きルート濃厚です。

 山歩き終了のお知らせだぁ……。

 チャートが……ちゃーんと書いたチャートが……。

 

 

「お前は……何者だ?」

 

 

 アッ。ひょっとすると疑惑値クズ運で即殺ルートかもわからんぞこれ。

 疑惑値が一定を超えているとそのまま殺伐戦闘に突入することがあります。

 

 

「これも仕事のうちなのだ。話してもらおうか」

 

 

 ……ん? キーワード選択画面が出てきました。

 あれ、弁明の余地がある……? どうやら疑惑値関係のものではないです。てことは……今回のイレギュラーな要素は大体三ツ葉ちゃん関係なので、彼女とのやり取りが今の状況を生み出しているようですね。

 

 もしかして……師弟関係だから? 関係ボーナスがあるとか? 

 それか三ツ葉ちゃんを起点にほかの白狼天狗にも信頼値が伝播していたのかもしれません。

 

 とにかく、取るべき選択は決まっています。

 

 

 ◾︎「三ツ葉」

「やはりか。あの天狗は……なるほど、師弟関係だったと。あの三ツ葉とね……」

 >白狼天狗は静かに悩んでいる。

 

 

 どうやら椛と三ツ葉ちゃんは知り合いのようですね。

 原作キャラとモブキャラに繋がりがあるのは珍しいことではありません。

 また、相手が悩んでいるということはそれなりに心が揺れているという証でもあります。

 これはチャンスです。どうにかして椛からの信頼を勝ち取りましょう。勝ち取りたい……勝ち取りたくない? 

 

 

 ◾︎「礼節」

「……人間よ。妖怪の山はその名の通り、妖怪が暮らす山だ。修験者であろうと、天狗の領域に人が踏み入ることは許されない。場所が悪かったな、としか……」

 

 

 信頼は勝ち取れましたか……? (小声)

 

 

「私は哨戒天狗の犬走 椛。だから私は職務上、お前に言わねばならない。いい? 私の言うことを聞くように。今すぐ道を引き返し、さっさと住処に帰りなさい」

 >犬走 椛は剣を向けて威圧している。

 

 

 おや……これは。

 これはもしかして……もしかするかもしれませんよ? 

 

 

 ◾︎「従う」

「それでいい。名も知らぬ修験者よ、さらばだ」

 >あなたは道を引き返すことにした。

 

 

 ……いよっしゃァアアア! 

 オーケー、セーフ! セーフです! アウト寄りでもない完全なセーフでした! 

 

 人里にドナドナさせると思っていましたが、想定以上に椛が有情で助かりました。

 知ってか知らずか、彼女は人里まで追い払うのではなく、私に住処へ帰るように促したのです。

 当然、私の住処といえば山小屋しかありません。だから山を出る必要はないのです! 

 

 また、椛側も私の名前を聞くこともなく、ただ一人の人間を追い払った事として処理するつもりのようです。ありがてぇ……名前が広まるのはマイナスにしかならないので助かります。

 

 ネームドの強キャラとかちあうトラブルこそありましたが、どうにか五体満足で帰還できました。帰って来れたァー! 

 さりげなく椛の名前も取得できたのでホクホクです。話題が広がるのは嬉しいですねぇ! 

 

 

 山小屋に到着したら暗くなるまでの間、恒例のクラフトをします。

 今回は採取したシロツメクサを使って装飾品を作っていきます。

 材料は木材アイテムとシロツメクサの花。

 はい完成です。超低レベルのクラフトなのですぐに仕上がります。

 完成品はシロツメクサのかんざしです。超低レベルだけど一個失敗しました。鈴木ェ……。

 あとは石を使って石斧なんかも作ってみます。斧があれば立ち枯れた木からの薪の採取効率が上がるので、長い目で見ればお得なんですね。

 クラフト失敗。おい! 鈴木! お前いい加減にしろよ! 

 

 工作スキルはもう本当に長いスパンでやっていくしかありません。

 低レベルではゴミを生成するのが関の山ですからね。修行期間と思ってやっていきましょう。

 

 暗くなってきたら、火を熾してゲロマズそうな山菜料理を作ります。

 料理も回数熟すことが重要ですからね。人里に下りればもう少し美味しいものが作れるようになるので、それまでの辛抱です。

 瞑想を挟みつつやることやったら、寝ます。

 

 ウゥーン……(就寝)

 

 

 

 オッハ────!! 

 

 12日目になりました。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 

 うん、(伸び代が)美味しい! 

 工作もほどほどに伸びていい感じです。そろそろ石斧とか作れるようになりたいですねぇ。

 

 

 >あなたは世界を取り巻く神秘の力に一歩近づいた! 

 >スキル「神秘の知覚」を獲得した。

 

 

 そしてついに霊力が一定を超えたため、不思議エネルギーを把握できるようになりました。

 幻想郷の住人により近づけたということでもありますし、ようやく術関連の技が解禁されたということでもあります。

 

 

 >果敢「退魔の打擲」を入手した。

 >果敢「退魔の蹴撃」を入手した。

 >堅実「退魔の解放」を入手した。

 >謀略「退魔の一喝」を入手した。

 

 

 神秘の知覚に伴ってスキルカードを入手しました。全部霊力関連の技ですね。

 基礎威力も高く、妖怪に特攻があります。入れない理由がないので、すぐにデッキにぶち込んでやるぜー。

 

 さーて、これでようやく雑魚妖怪相手にも一方的な

 

 

 本日はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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◾︎椛の発見と悩み

今日二回目の初投稿です


「椛、ありがとう。団子、助かったよ」

「ああ、気にしないで。私も人里に寄る用があったから」

 

 近頃、私は三ツ葉と話すようになった。

 以前は顔を合わせることも稀だったのが、声をかけあうような仲になっている。

 そんな私達の関係を目にした同僚の一人が、「仲良いならちゃんと仕事しとけって言っておいてよ」と私に言伝を頼んできた。

 言伝ならばと快く頷いたんだけど、「冗談よやめてよ馬鹿」と撤回された。

 私が何をしたというのだろう……いや、もちろんからかったんだけどね。

 

 三ツ葉は白狼天狗の中でも孤立した奴で、長らく誰とも関わりがなかった。

 けど長くいる割に強いわけでもないそうで、恐ろしい話とかは聞かない。走るのが少し速くて、杖の扱いが上手いとか、そういうのは聞いてたかな? 

 そんな噂話もあるけど、三ツ葉は仕事に本気で取り組まない奴なので実力を見定める機会はない。

 同僚の天狗たちも、三ツ葉が下手に長生きしてるせいもあってか、注意しづらいそうだ。

 

 うん。でも確かに、ある程度話すようになった私が注意してやるのが一番か。

 団子を買ってやったのだから、そのくらいのお小言は刺しといてやろう。

 

 ……そう思っていたんだけど。

 

 

 

「……あれ」

「ん? どうかしたか、椛」

 

 三ツ葉に近付いてみるとどうも、気掛かりな匂いがした。

 ……人間の匂いである。

 

「三ツ葉、ちゃんと仕事してる?」

「ああ。まぁ、ほどほどにな」

 

 私達の仕事は哨戒だ。山に不届きものが立ち入らぬように警戒するのが任務である。

 人間を見つけたならば、丁重に怖がらせてお帰りいただくのが決まりだ。当然、そういうことがあれば上に報告するのも任務の内。

 

「最近は村の退治屋も活発に動いてるそうだから、気をつけなよ。そっちの区域では見てない?」

「いいや、見てないな。こちらは里から離れているし、迷い込むこともないだろう」

 

 そうか。

 でも、ならばどうして……三ツ葉。お前からは人間の匂いがするのだろう。

 

 訊くべきなんだろうか。知らぬふりをすべきなんだろうか。

 ……嫌な予感はしない。でも、気になるな。

 

 

 

 私は明くる日、自由な時間を使って三ツ葉の哨戒範囲を探索することにした。

 古びた山にはこれといった特徴的な地形もなく、平凡な山の景色が続くばかり。

 ごく普通の、一般的な山の風景だ。

 

 ……わざわざ他人の仕事を奪って、私は何をしているんだろう。

 変に勘繰って……性格の悪い真似をしてしまったな。

 

 さっさと帰ろう。

 そう思った矢先だった。

 

「……ん?」

 

 気配を感じた。

 森の中を歩く気配。私がその一瞬の、とても小さな違和感に感づくと……気配は静まった。

 まるで、こちらの視線に気がついた……頭の良い獲物のように。

 

「これは……まさかね……」 

 

 一度気付けば、後は芋づる式だった。

 いる。間違いなくいる。それがわかる。

 天狗の私からでさえ、隠れるのが上手いと感心するほどだが……不十分だ。

 熱量、息遣い、僅かな音、霊力……。

 

「……そこにいるのは誰だ?」

 

 辿った先は、深い森の中。

 そこに……潜んでいる。上手く隠れているが、私にはわかるぞ……その気になれば、姿を見破ることも難しくはない。

 

 剣を構えて少しすると……茂みの中から、一人の男が現れた。

 

「……人間?」

 

 そいつは人間だった。強張った顔をした、凡庸な男。

 古びた着物に、外来品らしき背嚢。しかも手には杖を持ち……その姿はまるで、かつての山伏のようだった。

 そして何より……。

 

「この匂いは……」

 

 男から感じる匂い。それは紛れもなく、三ツ葉から幽かに感じ取れたものと同一のもの。

 

「お前は……何者だ?」

 

 人間。山伏。そうか、そんな手合も、まぁいないことはないだろう。

 だが、気配を絶つその力。そしてその匂い。……問いたださなければなるまい。

 

「これも仕事のうちなのだ。話してもらおうか」

 

 威圧するが、男は表情を変えない。こちらの圧には応えず平然と……何を言うべきか、それだけを悩んでいるように見えた。

 

「三ツ葉という白狼天狗を知っているか」

「やはりか。あの天狗は……」

「彼女から杖の教練を受けている。俺の杖が不出来なのを見かねて、世話を焼いてもらったんだ」

「……なるほど、師弟関係だったと。あの三ツ葉とね……」

 

 意外だ。いや、しかしそういう間柄であったのなら納得もいく。

 ……そうか。三ツ葉はこの人間の世話を焼いていたんだな。なるほどねぇ……。

 

 甲斐甲斐しいところもあったんだな……いや、今はそんなことよりも。

 

 ……どうしたものかなぁ。三ツ葉めぇ、厄介なものを野放しにしちゃって、もう……。

 

「……すまない。俺はこの山に詳しくないから、もし禁足地に踏み入ったのであれば謝らせて欲しい」

「……人間よ。妖怪の山はその名の通り、妖怪が暮らす山だ。修験者であろうと、天狗の領域に人が踏み入ることは許されない。場所が悪かったな、としか……」

 

 禁足地というなら、山全体がそうだ。

 そして哨戒天狗として、不審な者を山で見つけた以上は、捨て置けない……。

 けど……三ツ葉の弟子か。それに、人間とはいえ山伏。……うむむむぅ。

 

 ここは……そうだな、こうする他ないか。

 

「……私は哨戒天狗の犬走 椛。だから私は職務上、お前に言わねばならない。いい? 私の言うことを聞くように。今すぐ道を引き返し、さっさと住処に帰りなさい」

 

 山に踏み入った人間を追い返す。それが私の仕事だ。

 だから一応、こうした言い方でも職務を果たしたことにはなる。

 

 従えないなら実力で捻じ伏せるしか無い。素直に従ってくれよ、人間。

 三ツ葉の知り合いなんだろう? 手荒な真似は嫌だぞ。

 

「わかった。言葉の通りにしよう」

 

 ああ、よかった。聞き分けの良い素直な人間で……。

 

「それでいい。名も知らぬ修験者よ、さらばだ」

 

 後は、勝手にやっていればいいだろう。

 名前は訊かないぞ。この件はただ私が散歩をしていた時、偶然居合わせた男を追い払った。ただそれだけのことなのだからな。

 

 男は言葉に従って、山を引き返していった。

 ……しかし風変わりな人間だったな。気配が薄いというか、読みにくいというか。

 あそこまでの希薄さともなると、さぞ長年山で修行を積んだのだろう。……なるほど、物好きな天狗なら確かに気に入りそうな奴ではあるな。

 

「しかし……三ツ葉めぇ。不真面目だとは思っていたけど、まさか山で人間と戯れていただなんて……」

 

 男は背嚢の横に竹水筒をぶら下げていた。

 最近見覚えがある。あれは三ツ葉のものだろう。僅かながら彼女の匂いもした。

 

 他人に、自分の水筒を使わせるって……あいつ、そういう関係なわけ?

 ……気になる。気になるし、こうしてあの男の存在を知った以上、この件には私が深く関わるだけの義務があるはずだ。

 

 私はその晩、三ツ葉を見つけ出した。

 呑気に草笛なんか作っている彼女を手招きでちょいちょいと呼び出すと、はてどうしたのかみたいな顔をするのだから少しイラッときてしまった。

 

「なにかな、椛」

「山伏の男」

 

 その一言だけで、三ツ葉はピシリと固まった。

 ……隠し事、下手ね。

 

「今日の昼過ぎ、悪いとは思ったけど三ツ葉の様子が変だったから、そっちの哨戒区域に足を運んでみたらあの男と会った」

「……鈴木にか」

「……あのね、三ツ葉。私は訊いてもいないんだから、そうやって迂闊に口を滑らせるもんじゃないでしょ」

「そ、そうだな。すまない椛……」

 

 いや、どうして私が隠蔽の手伝いをしてやらなきゃならないのか……。

 

「聞いたよ。杖の師弟なんだって? よく人間を相手にそんなことをするね」

「ああ……鈴木には恩があるものでな。どうにか、それを返そうと私なりに……あっ、も、椛! 鈴木は!? 鈴木は……どうしたのだ?」

「……さあ。適当に追い払っただけよ。その後どこにいったのかまでは知らない。私の哨戒区域ではないし、一応その時は仕事中でもなかったから」

 

 これが私の仕事中だったら、そこまでぞんざいな対応にはできなかった。

 今回のは……どうだろう。あいつは脅されて山を降りたのか、それとも留まっているのか……?

 

 ……鈴木ね。報告には上げないけど、名前は覚えておこうかな。

 

「怪我はさせてないから、そう慌てないで」

「そ、そうか。なら、良かった……いや、ありがとう。椛」

「お礼なんていらないわよ。ただ、白狼天狗としてはこの件、ちょっと考えものだわ。……人間に愛着を持つのも良いけれど、程々にしておいた方が良いよ。私が知らんふりするのにも限度はあるし、他の奴だっていつ気付いてもおかしくはないから」

「……うん、わかってる」

 

 三ツ葉は寂しそうな顔をした。

 彼女も長く生きる中で、色々と経験したのだろう。もちろん、人間たちとも。

 

「……大丈夫。鈴木は腕の良い男だ。そう急かされなくとも……すぐ、私のもとから巣立っていくはずさ」

「……何かあったら、責任は貴女が取るのよ。わかっている? 三ツ葉」

「当然。何かあれば、椛。私を斬ってくれてかまわない」

「いや、それは極端すぎるから」

「ただし、私の杖捌きに勝てればの話だがな」

「いやいや反撃するの? やめてよ極端な上に好戦的なのは……天狗の一人として、できるだけ大人しくしてって言ってるの」

「そうか……わかった。努力は……してみるよ。ありがとう」

 

 ……三ツ葉。悪いやつじゃあないんだけど……。

 大丈夫なのかなぁ……。

 

 



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ぶちこみながら媚を売る

初投稿です


 

 デッキから「杖の刺突」、「膝蹴り」、「受け流し」、「死んだふり」などのカードを抜いて、退魔シリーズのカードと拾ったやつとかを入れました。

 抜いたカードもそこまで悪いものではないです。こうしてより良いカードを突っ込んでいくと、いよいよ準備が整ってきたという感じがします。

 ついでに霊夢の札をカードとして扱う堅実「大入りの札」も抜いておきました。退魔があれば無理に入れる必要はないですからね。他の使い道もありますから、温存です。

 

 これで大抵の雑魚妖怪には善戦できるようになりました。

 無理はまだまだできませんが、妖精以外の積極的な雑魚狩りを視野に入れても良いでしょう。

 

 とりあえず外に出ましょう。今日もまた三ツ葉ちゃんの訓練です。

 

 

「ああ、鈴木……おはよう。体の調子はどうだ?」

 

 

 いきなり会話かよ? 天狗ッパリらしいな。

 

 

 ◾︎「大丈夫だ、問題ない」

「そうか、ならば良かった」

 >三ツ葉は安堵したようだ。

「……すまない。実はお前の事が……私の他の仲間にもバレてしまってな。私が喋ったわけではないのだが、何かを悟られたらしく……すまない」

 

 

 あれ? この台詞は……昨日の椛は普通にこちらの警戒が一定値を超えていなかったためのガバかと思いましたが、原因は三ツ葉ちゃんにあるそうです。

 はえー……内部値よぐわがんにゃい……。

 

 

「鈴木、強制はしない。だが、妖怪の山はやはり……人間にとって危険な場所であるのだと、私は思う。お前がなぜ、この山に住み、暮らしているのか……詳しく聞くつもりはないが、人間ならば人里こそが一番なのは間違いない。私も万能ではない。お前を隠し通すことはきっと、難しいだろう。鈴木……人里へ帰るつもりはないか?」

 

 

 は? (威圧)

 どうして人里とかいう尖兵が三人(多分)もいる危険地帯に行かなきゃいけないんですか。

 

 

 ◾︎「残る」

「……そうか。私はお前の気持ちを尊重するよ、鈴木。時が許すまで、この山に居るが良い」

 >三ツ葉は嬉しそうに微笑んだ。

 

 

 グッドコミュニケーションだったそうです。

 三ツ葉嬉しそうじゃねえかよ〜。

 

 

「……さ、今日も日課の訓練を始めようか。今日からは私も本腰入れて打ち込んで行くぞ。気を抜かないようにな」

 

 

 はい、というわけで訓練開始です。

 訓練強度はレベル3になったので、今回からかなりハードな内容になってきます。特に大きな変化は、セリフから相手の選択カテゴリが非常に読みにくくなっています。

 当然、相手のデッキ内容も変化し、多彩な攻撃が増えます。運ゲー要素マシマシなので、やられてもめげずにやっていきまっしょい。

 

 

 果敢「渾身の突き」

 果敢「振り下ろし」

 堅実「打ち払い」

 堅実「退魔の解放」

 謀略「バトンレスト」

 

 

 カードが配られました。新しく入手した退魔カードも入ってますね。

 三ツ葉ちゃんは妖怪なので退魔シリーズはかなり効きます。

 よーし、じゃあぶち込んでやるぜー。

 

 

 ◾︎堅実「退魔の解放」

 >鈴木は身の内に眠る霊力を解放した! 

「ほう!?」

 >三ツ葉の錫杖が横に振られる! 鈴木は腕で受けた! 

 >鈴木の霊力は打撃を少しだけ和らげた! 

 

 

 退魔の解放は霊力を使ったオーラを張るようなスキルです。

 使用後は数ターンの間、自分の全ステータスが上昇し、しかも妖怪に対してさらに効果が上がります。クッソ有能な積み技誇らしくないの? 

 三ツ葉ちゃんの果敢技を一発貰ってしまいましたが、死ななければ安いです。巻き返していきますよ〜イクイク

 

 

「良い霊力だ……お前も本気ということだな、鈴木」

 

 果敢「乱れ突き」

 果敢「乱れ突き」

 堅実「跳ね上げ」

 堅実「構えの堅持」

 謀略「打倒の指名」

 

 

 武器持ちには跳ね上げ一択です。謀略もありですが退魔の解放効果中は少し勿体ない。

 

 

「はあッ!」

 >三ツ葉の鋭い突きが襲いかかる! 

 ◾︎「跳ね上げ」

「何っ……!」

 >鈴木は三ツ葉の錫杖を弾き上げ、痛打を与えた! 

 

 

 このままガンガンやっていきます。

 重ねがけは効果が薄いですが、効果が切れるよりはマシなので退魔の解放は手札に入り次第使っていきます。

 退魔! 退魔! 退魔! って感じで。もちろん霊力には限りがあるので、ほどほどに堅実ガードしながら遅延行為していきましょう。

 

 

「良いぞ、鈴木……! ああ、久々だ、この感覚……!」

 >三ツ葉は連撃の構えを取った! 

 

 

 お、連撃がきました。

 これを使われると、次のターンはお互いにカードを複数選択しなければなりません。そして互いに連続でカードをぶつけ合う戦闘が始まります。

 防御の手数が少ないと連撃の後半に押されてボコボコにされるので、デッキ構築の際は気を付けなければなりません。

 また、連撃中はお互いにダメージがクソデカいです。注意しましょう。

 もちろん、鈴木は堅実一択なんですけどね。初見さん。

 

 

「さあ防げるか!? やってみせろッ!」

 >三ツ葉は連続で突きを放った! 

 ◾︎「構えの堅持」

 >鈴木は杖を盾に、守りに集中した! 

「それだけでは勝てないぞッ!」

 >三ツ葉は連続で突きを放ち続けた! 

 ◾︎「跳ね上げ」

 >鈴木は三ツ葉の錫杖を上に弾き飛ばした! 

「あッ……!」

 

 

 パリィ〜〜〜

 はい、お湯〜〜〜

 

 

 ◾︎「乱れ突き」

 >鈴木は連続で突きを放った! 

「きゃっ……!?」

 >三ツ葉は倒れた! 

 

 >三ツ葉との訓練に勝利した! 

 

 

 っしゃおら〜〜勝てました! 

 訓練強度が上がってどうなるものかと思いましたが、育てた霊力にものを言わせてガンガン攻めていけましたよ! 

 霊力めっちゃ減りましたけど、まだ余裕はある。山歩きはやっぱ違いますねぇ! 

 

 

「はぁ、はぁ……ふふ、負けちゃったな。すごいな鈴木。まさか私が負けるとは思わなかったよ」

 >三ツ葉は服の汚れを叩きながら笑っている。

 

 

 あっそうだ(順当)

 クラフトしたアイテムを三ツ葉ちゃんにプレゼントしておきたいと思います。持っていてもじわじわと品質が落ちていきますからね。

 

 

 ◾︎「贈り物」

「え? 私に何か……渡すものがあるのか」

 ◾︎「シロツメクサのかんざし」

 >シロツメクサのかんざしを三ツ葉に渡した。

「わぁ……これは、鈴木が作ったのか? いいのか? 私が貰っても……」

 

 

 どうぞどうぞ。

 前の会話で三ツ葉が植物系素材のアイテムが好きだってことは聞いてたので、問題はないはずです。

 少なくとも宝石系や金物よりは上昇幅があることでしょう。

 

 

「……嬉しい。大事にするよ、鈴木」

 >三ツ葉は嬉しそうに微笑んだ。

 

 

 ま、ゲーム画面じゃモブ白狼天狗の立ち絵に変化はないんですけどね。

 装備による差分用意してたらいくらあっても足りないからね。しょうがないね。

 きっと画面の向こうではかんざしつけて……ポニーテール? 立ち絵的に髪そんなに長くないからショートポニー? みたいになるのかもしれませんね。

 

 

「鈴木、また会おう。明日も同じ時間だ。今日は少し、手抜かりがあったが……次は負けない。待っていろよ」

 >三ツ葉は立ち去っていった。

 

 

 訓練完了は条件ごとに違うので、教官役を倒しても続くパターンは多いです。

 三ツ葉ちゃんの場合はまだまだ訓練できるってことですね。

 

 杖ルート……ええやん。

 は〜〜このルートやってる間にやる気無くしてプレイ速度遅くなる走者の気持ちがわからんわ……(自戒)

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 



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15日目の気掛かりと家具

初投稿だったり初投稿じゃなかったりしろ


 

 神秘の知覚に加え、デッキが強化されました。

 訓練でも好成績を残せる上に、雑魚妖怪にも引けを取りません。最初の軌道には乗れたと見ても良いでしょう。

 色々と倍速で飛ばしつつ、現在15日目。ステータスの方は充分過ぎるほど充分ですが、まだ足りないものがあります。

 

 それは何を隠そう、魔理沙の情報です。

 このゲームにおいて霊夢と魔理沙は、異変を探るために各地を暴れまわる存在です。

 霊夢がやたらと勘のいい動きをするNPCだとするなら、魔理沙はとりあえず速く動くタイプでしょうか。なかなか一つの場所にとどまるキャラではないので、見つけ出すのは大変苦労します。できればまだ異変が表面化しきっていない今のうちにこそ足取りを追っておきたいところです。

 

 しかし用があるのは魔理沙ではありません。

 魔理沙の家に用があります。

 正確には、魔理沙の家にある魔導書。グリモワールが必要なのです。

 

 魔理沙の家は魔法の森の中に存在し、初期状態ではまともにたどり着くことはできません。マスクや瘴気耐性などが必須となります。

 無事に魔理沙の家にたどり着ければ、結構簡単に侵入できます。鍵もかかってません。かかってたとしても、家の近くで「注目」して探せば、植木鉢の下から鍵を入手することができます。ガバガバじゃねぇかよお前のセキュリティ……。

 

 家の中に入ると、色々なアイテムがありますが……中でも最も重要なのが必ず三冊あるグリモワールです。

 魔導書は読むと、大幅に魔力を増幅し、また魔法スキルを成長させることができます。

 他にも、魔導書によって異なるスキルを入手できます。私が欲しいのはこのスキルです。

 スキルはどれも有能ですが、たまに外れを引くことがあるのでその時はリセットします。ここに来てリセット? と思われる初見兄貴もいるかもしれませんが、魔理沙の家にある魔導書は東方片道切符においてほぼ絶対に無視できない要素なのです。

 井戸とかトイレの水があったら飲むでしょ? そういうレベルです。

 

 なお、魔理沙の家にある魔導書は全てパチュリーの図書館からパクったものであり、最初から盗品扱いされてます。盗んで売ることはできませんし、持ち去って図書館に返しにいっても普通に泥棒扱いされます。ちゃんとクエストで受けないと恩を売れません。悲しいなぁ……。

 

 魔理沙の家の情報が欲しいのはそのためです。場所がわからないことには行くことができません。

 魔法の森、アリスの家、魔理沙の家……魔理沙個人の情報でもいい。なんとかそこへ行くための知識が欲しい。多分、そろそろ必要になりますからね。

 

 前にも言いましたが、程なくして人里にいる尖兵の一人、スペードの御剣くんが馬鹿をやらかします。それが表面化する最初の異変です。

 異変モードに突入すると、しばらくの間は魔理沙が長期間家を留守にするので、それを狙って空き巣を行います。

 この時、なんだったらしばらく魔理沙の家で寝泊まりしても良いくらいです。

 ただしこの魔理沙の家の空き巣をする時、人里から彼女の家に行くのはあまりお勧めできません。里にいない期間から、何かしらの疑いを持たれる可能性があります。上手く人里から盗みに行っても疑惑値は必ずいくらか上がりますから、できるだけ妖怪の山→魔理沙の家→人里の順に動きたいところ。

 

 だから情報を……情報をください……。

 

 おい新聞屋ァ! 魔理沙の活躍も記事にしろ! 

 昨日もまた霊夢が小傘ちゃん虐めてたぞ! 青髪の子可哀想だろが! 

 

 

 ◾︎「進む」

 >*ガチャガチャ……*

 >茂みの向こうで、小さな妖気を感じ取った。どうする? 

 

 

 おっとこの効果音は……これは間違いない……。

 確認するまでもありません。ヒャッハー! 妖怪だー! 

 

 

 ◾︎「襲撃する」警戒

 >先手を取った! 

 

 

 >付喪神・土鍋が現れた! 

 >付喪神・土鍋はこちらに気付いていない! 

 

 

 戦闘開始、お相手は付喪神さんです。対戦よろしくお願いします。

 

 はい、無事に相手に気付かれず先手を取れました。

 この妖怪は付喪神という、道具に意思が宿ったクソ雑魚妖怪です。夜の人里では結構発生率高めですね。

 弱いのもそうですが、この妖怪の良いところは倒した時に付喪神に応じたドロップアイテムがあるということです。

 ヘボいのから優秀なものまで、様々な家財道具をドロップします。

 妖怪の山では家具類は本当に希少なので、付喪神のドロップアイテムは非常に助けられます。なにせほとんど何もない状態ですから、普通ならゴミみたいなアイテムでも確実に利用価値があります。

 

 この付喪神は土鍋のようです。

 付喪神のドロップアイテムは品質も耐久も低めですが、鍋があるだけ百倍マシです。こちとら料理が欠けた茶碗やぞ! 

 

 

 ◾︎果敢「渾身の蹴り」警戒

 >鈴木は付喪神・土鍋の背後から強烈な蹴りを見舞った! 

 >付喪神・土鍋は転がって動かなくなった! 

 

 >鈴木は戦闘に勝利した! 

 

 

 これも葦名のため……。卑怯とは言うまいな。

 はい、完全勝利です。まぁ妖精よりも弱っちい相手なので当然です。

 

 無事に土鍋を入手できました。

 重量が結構あるので、山小屋に戻ったらそこに置きっ放しにしておきましょう。

 食材はまだまだバリエーションがないですが、調理効果の高いアイテムです。料理スキルを上げるのに役立ってくれるでしょう。山菜鍋が作れるようになったのは嬉しいですね。

 

 いやぁ、本当にステータスや持ち物は順調なのですが……魔理沙の家。それだけが気掛かりです。

 

 本日はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 

 

 



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16日目のそのための右手

初登校


 16日目、三ツ葉ちゃんとの事後です。

 

 ここで倍速終わり。

 なんで等速に戻す必要があるんですか。

 

※音楽再生

 

 ん? 流れ変わったな。

 

 

 ◾︎「会話する」

「魔法の森には近づかない方がいい。あそこは常に瘴気が立ち込めていて、妖怪にとっても人にとっても害になる場所だ。キノコの妖怪を見つけたならば、道を引き返した方がいい」

 

 

 完 全 勝 利

 そ の た め の 右 手

 な ん か 書 い と け

 イ ン テ ル 長 友

 

 

 はい、勝ちました。ついにやりました。魔法の森の情報ゲットです。

 長かった……そして間に合った……異変開始前にどうにか魔理沙の家にお邪魔できそうです。

 やっぱり火口にしかならない新聞紙なんかより三ツ葉ちゃんなんだよなぁ……。

 

 

 ◾︎「魔法の森?」

「ここから、向こうへ進んでいくと見えるだろう。陽の射さない原生林だ。妖怪は少ないが、長居は毒になる。変わり者の魔法使いも住んでいるようだがね。英雄の一人もそうだったかな。博麗の巫女と仲が良いらしいが」

 

 

 ふむ、詳しくは知らないようですね。

 このままさらに会話をつなげてもいいのですが、連続させすぎた会話は疑惑値を蓄積させます。lunaticで深入りは厳禁です。

 魔法の森の位置情報が入っただけでも充分でしょう。三ツ葉ちゃんありがとナス! 

 

 

「そうだ、鈴木。明日は勤めがあって、ここへ来れなくなる。だから明日の訓練は休みだ」

 

 

 おや、訓練中止ですか。まぁキャラによってそういうこともあります。むしろモブとはいえ今までの三ツ葉ちゃんがフリーすぎました。

 この白狼天狗本当に仕事してるんですかね……? 

 

 

「では、また会おう」

 

 

 そんなわけで、妖怪の山でやるべきことがおおよそ全て完了しました。あとは杖術を鍛えられるだけ鍛えても良いですね。

 しかし肝心の三ツ葉ちゃんがいないと訓練のしようがないですし、草団子も貰えないので腹が減ります(ヒモ)

 時間は今から丸二日間ありますし、せっかく情報を入手したのですから、ここで魔法の森に向けて足を伸ばして行きたいと思います。

 といってもまだ異変は起こっていませんし、今魔理沙邸にカチコミしても高確率で鉢合わせます。

 なので魔法の森近辺の廃屋や洞窟などを探し、そこを拠点化しないまでも、地点登録だけしておきたいと思います。

 魔法の森の中で魔理沙の家を見つけられず日が暮れる、なんてこともなくはないですからね。lunaticだと魔法の森に沸くキノコもアホみたいに強いのが出てくるので、野営はできません。

 

 一度小屋に戻って準備を整えます。

 まず欠けた茶碗と木炭。これらは向こうで入手できるか怪しいので持っていきましょう。廃屋などがあればそこに放置しておけますし、次に来る際に荷物が減らせます。

 それにまだバックパックにあるシロツメクサの品質が高いので、緩衝材が機能していますから、その間にやっておきたいという狙いもあります。

 

 荷物よし、水よし、食料よし。ついでに薪もある程度。ということで、一泊覚悟の冒険に、イクゾォー! デデッ デデッ

 

 

 ◾︎「進む」

 >斜面には穏やかな日差しが降り注いでいる。まだ雨は降らないだろう。

 

 ◾︎「進む」

 >心地いい山道を歩き、あなたの気分は晴れ晴れした。

 

 ◾︎「進む」

 *おおっと*

 

 ◾︎「注目」警戒

 >足元に引っ掛けそうな木の根が這っていた。そのまま歩いていたら転んでいたかもしれない……。

 

 ◾︎「進む」

 >歩いていると、立ち枯れた細い木を見つけた。あなたはこれが樫であることに気が付いた。

 

 ◾︎「無視する」

 >近くの斜面にノビルが生えているのを見つけた。

 

 ◾︎「少しだけ採取する」

 >ノビルを1つ手に入れた

 

 ◾︎「進む」

 >嫌な予感がする……

 

 

 うわっ。

 順調に歩けていると思ったら変なイベントに当たりました。

 

 

 ◾︎「注目する」警戒

 >辺りに立ち込めた嫌な気配が、どこかへと引き寄せられているようだ。

 

 

 これは鍵山雛が近くにいることで発生するイベントです。

 近づき過ぎると幸運やツキがものすごい勢いで下がっていきます。

 雛の近くにいると本当に五割くらいの確率で*おおっと*なりますからね。

 回り道していきましょう。本人に見つかっても特に害はありませんが、会いたいキャラでもありません。

 

 

 ◾︎「避けて進む」警戒

 >あなたは気配から遠回りするように山道を歩き始めた。まだ気配がある……

 

 ◾︎「避けて進む」警戒

 >あなたは静かに山道を進んだ。遠くの方で水の音が聞こえてくる。気配は遠くにいったようだ。

 

 

 アッブェ。どうにか何事もなく迂回できました。

 このまま見所のない山歩きが続くので倍速します。

 

 その間、少し時間がありますので……。

 

 み な さ ま の た め に ぃ 〜 〜

 

 前回の動画のコメント返しをさせていただきます。

 上映会? なんのことですか? 

 

 

 Q.なんで剣術にしないの? 

 

 刀とかは強いですけど、山歩きを安定させるためには尖兵イベントが安定するのが必須なので、クラブを取るしかなかったのです。

 そしてクラブのスートボーナスは打撃。微々たるものですが、どうせなら活かしたいなと思って魔法モンクチャートにしました。

 まぁ、既にモンク感薄くなっちゃってますが……杖でもかまへんか……。

 

 

 Q.格闘カード全部抜けばいいのに

 

 格闘系も必要なので残しています。正確には足技ですね。

 体高の低いクソあほまぬけうんちイノシシ妖怪とエンカした場合は蹴りで戦った方が楽なので入れてます。あと単に脚力を活かしやすいチャートだったというのもあります。

 

 

 Q.守矢神社行かないの? 

 

 神様に会いたくないので行きません

 

 

 Q.三ツ葉ちゃんかわいい

 

 すまホモ

 

 

 Q.好きな尖兵と嫌いな尖兵を教えてください

 

 好きなのはまぁネタとして面白いので御剣君ですね。

 嫌いな尖兵は逆月(さかづき)ちゃんです。むしろあの子が好きな人いるんですか? (種火)

 

 

 Q.R-18パッチ入れてください

 

 昔変なサイトでダウンロードして入れてみたら立ち絵全部こーりん化MODに当たって、それ以来入れようとしてません。

 狂いそう……(悲しみ)

 

 

 さて、そろそろ倍速終了です。

 このまま

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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暴力!となんぼなん?




 

 魔法の森を目指して歩いています。

 現在、中天を過ぎて少し日が傾いたくらいです。そろそろ寄り道せずに仮拠点を見つけておきたいところですが、果たして。

 

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは茂みの向こうから現れた妖怪と鉢合わせた! 

 

 

 あらま。これはガバでもなくただ不幸なイベントです。

 警戒しながらでなくては回避することもできません。逃れられないカルマ……。

 

 

「ケタケタケタ……」

 >放浪骸骨Cが現れた! 

 

 >「これは人の死骸から生まれた妖怪だ。この程度であれば多少腕に覚えがあればなんとでもなる。軽くあしらってみせるがいい」

 

 

 というわけでお相手は放浪骸骨Cさんです。対戦よろしくお願いします。

 はい、ジョーカーさんの説明にあった通り、普通は全く強敵というわけでもありません。ですがlunaticだとこういったCカテゴリーの敵が湧きます。結構強い個体になるわけですね。

 強さで言えばカマキリ妖怪以上になります。ジョーカーさんは軽くやれるだろみたいに言ってますが、普通に戦うと結構苦戦するくらいには強かったりします。

 

 けどこの妖怪……打撃と退魔が弱点なんですよね。

 訓練中の三ツ葉ちゃんより少し弱くて、もっと脆くなったのをイメージしていただければ正しいでしょう。

 以前のカマキリ妖怪よりも気楽です。

 

 

 果敢「乱れ突き」

 果敢「退魔の蹴撃」

 堅実「跳ね上げ」

 堅実「前蹴り」

 謀略「退屈な世間話」

 

 

 舐めプで世間話をしてもいいのですが、向こうは何も答えてくれないのでネタにもなりません。

 軽くあしらいましょう。何も言うことはない。

 

 

 ◾︎果敢「退魔の蹴撃」

 >霊力を込めた鈴木の蹴りが放浪骸骨Cを襲う! 

 >放浪骸骨Cは腕で守ったが、砕け散った! 

 

 

 まぁ、そうなるな。

 

 

 ◾︎果敢「退魔の打擲」

 >霊力を帯びた杖が放浪骸骨Cの頭蓋を打ち砕いた! 

「ケタケタ……ケタ……」

 

 >放浪骸骨Cは倒れた! 

 

 

 戦闘終了です。それなりに鍛えている上に、退魔技を覚えてますからね。ノーダメで完封も余裕でした。

 もちろん夜になると妖怪も強くなるので、同じようにはいきませんが……。

 

 

 >人骨を手に入れた

 

 

 いらなーい……。

 後でクラフトに使ったら捨てときましょう。妖術なら使えるんですけどね。

 

 

 再び倍速します。

 ついでに少しだけ時間がありますので、ジョーカースキルについて解説します。

 

 みんなは、ジョーカースキルって、知ってるかな? 

 前にも説明しましたが、今回はその一例をご紹介。敵が使うものはさておき、プレイヤーが扱う上で便利なものです。

 

 

【マリガン】

 これは戦闘中に使えるジョーカースキルです。ジョーカーコストは1。

 使うと自分の手札からカテゴリをひとつ選択して、捨てます。その後残った手札を引き直すというものです。

 使うと手札総数が一枚減りますが、「こりゃ無理だ」という手札事故をその場で解決することができます。

 同じターンに複数回使うことも可能ですが、そうすると手札枚数はどんどん減っていくので後が苦しくなります。

 マリガンによって失われた手札総数は次のターンに一枚ずつ復活していくので、連打すると大変なことになりかねません。

 でも便利には違いないので、ここぞという場面では使うといいでしょう。

 ただ、ターンを使わないとはいえ、使用する度に速度補正が少し下がります。相手に先手を譲ることになるわけなので、使い所さんは誤らないようにしましょう。

 

 

【コール】

 クッソ便利なスキル誇らしくないの? 

 戦闘画面以外で即時使用できる優秀なジョーカースキルです。ジョーカーコストは1。

 コールを使用すると、あれです。朝のステータスアップと倒した敵のカードドロップ入手。それが発生します。寝起きイベントを呼び出すスキルですね。

 訓練した後、本来ならば休憩を挟まなければ獲得したスキルカードも入手できませんよね? しかしコールを使えば、その場で現在のステを更新してくれます。

 今すぐやらねば! そんな時に使うジョーカースキルな訳ですね。

 あとは強力な敵と連戦する時なんかも使えます。スキルポイントの割り振りもできますから、痒いところに手が届くんです。

 本来なら仕様として最初からゲームに盛り込まれているべきスキルだと思うのですが、まぁこれはこれで緊張感が増すので楽しくはあります。

 

 私が主に使うのはこの二つのジョーカースキルですね。他は強力でも、コストが無闇に重いので避けています。

【ポーカー】とか便利なんですけどね、一度使うとコスト4なわけで、マリガンもコールもできなくなるから難しいんです。

 

 

【スリーカード】

 ジョーカーコスト3。戦闘中のみ使えます。

 使うと三連撃が発生します。つまり、お互いに手札3枚を使って戦うわけですね。手札がバランス型の相手のスタイルを崩す時に重宝します。逆に言えばそれ以外ではあまり大した効果が見込めません。果敢3枚持ちのキャラが使うと楽しいですよ! 

 鈴木の場合は堅実三連続で相手の攻撃を受け切ってカウンターできたらいい感じでしょう。今は手札が221で落ち着いているので微妙なところですが……そういった場面があれば、使い道はあります。

 

 

 本プレイではなるべくジョーカースキルを使わないようにしますが、まぁ……縛りプレイではないので……使うべき部分ではこれらの他にもカルマ値ガン無視なやつも容赦なく使っていきますよーイクイク……

 

 

 ◾︎「進む」

 >森林を歩くと、遠くから川のせせらぎが聞こえてきた……。

 

 ◾︎「進む」

 >打ち捨てられたボロ屋がある。

 

 

 おっ! 状態は悪そうですが良い物件を見つけました! 

 ええやん! なんぼなん!? 

 

 

 ◾︎「注目」

 >古い物置き小屋のようだ。使われなくなって長いのか、人の気配はない。

 

 

 というわけで、どうにか日暮れまでに仮中間拠点を見つけることができました。このくらいなら途中で寄り道しても余裕がありそうですねぇ! 

 次回再度立ち寄るのにもちょうど良さそうです。

 

 さっそく地点登録

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 



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◾︎天狗会議の片隅で




 

 椛はげんなりした。

 

「どうした?」

「いや……」

 

 顔には出さないが、げんなりした。

 目の前にいる同僚が、見慣れないかんざしをつけていたので。それも上機嫌で。

 

「三ツ葉……そのシロツメクサのかんざしは?」

「ああ、これか……どうかな。久々につけたものだから、やり方が間違っていないかどうか」

「んーいや、合ってると思うけど……」

 

 そうではなく、誰に貰ったのかを聞きたかったのだが。

 しかし答えを聞いたところで、予想を裏切るものではあるまい。椛は深く追求することもなかった。

 

「近頃は定例会が多いな」

「ええ、確かに。長引かないと良いけど」

「大天狗様にそれとなく伝えてみようか」

「やめなさいよ」

 

 これから始まるのは、天狗たちの集会である。

 

 

 集会そのものは定例会だの会議だの呼ばれているが、毎回行われるものでもなかった。

 何かあれば決まった日に実施される、非常に緩いものである。

 やらない時は一月も空くことがあるこの集いだが、最近では週か十日に一度か、その程度の周期で必ず行われていた。

 

 

「また見知らぬ妖怪が増えている。外からきたのか、内より出でたのか」

「狂暴化されては諭しようもない。厄介だぞ」

「また巫女に荒らされるのでは……」

「退治屋が力をつけてきたそうじゃないか。息巻いて山に攻め入るのでは」

「縄張りを侵されているのは人里も同じ、ということだわな」

 

 話の中心は、少し前から数を増やし始めた凶暴な妖怪についてだ。

 妖怪の山にはさまざまな妖怪が暮らしているが、ある程度の秩序は保たれていた。それが最近、理性のない低級妖怪の頻出によってそれなりに脅かされているのだという。

 

 会議には多くの天狗が集まるが、話すのは主に大天狗達など高位の天狗だ。

 その他の天狗、特に白狼天狗などは下っ端なので、雰囲気的な発言権はない。壁際で神妙な顔をし、何か聞かれたら神妙に答える。あるとすれば、それが彼ら彼女らの仕事だった。

 要は、暇なのである。

 

 

「椛」

「……ん? 小声でお願いね。何? 三ツ葉」

「椛が買いに行った団子屋は、なんという名前だったかな」

 

 なんだって今ここでそんな世間話をするのか。

 根が真面目な椛は頭が痛かった。

 

「……竹串屋。覚えといてよ」

「ああ、ありがとう」

「それと、今はあんまり話しかけないで。失礼なんだから」

「む、すまない」

 

 

 天狗の会議は、形だけのもの。決定権もある会だが、ほぼそのような格好だった。

 元々が保守的な種族であるためだろう。彼らは大きな変化を好まず、既定路線を保持することを好んでいた。というより、その方が楽だった。

 一部の天狗には新たな風を好む向きもあるが、大勢としては保守が大多数である。

 

「とはいえ、これまで通りというわけにもいくまい」

「哨戒を増やすか。今の里には、油断ならぬ者がいるとも聞く」

「馬鹿馬鹿しい! ……だが、理性のない妖怪を鎮めるには手っ取り早いやり方だ」

 

 保守。しかし、頭が硬すぎるわけでもない。

 己の身を守ることに関して、天狗達は決して遅れを取るような真似をしない。

 彼らは鼻が高いだけでなく、目端がきく。妖怪の山の最大勢力に繰り上がったのも、そんな理由と無関係ではない。

 

 やがて話の流れは警備の増量、哨戒範囲の拡大に及んだ。

 もはやこの流れで決するだろう。

 

「……どうするの、三ツ葉」

「ん」

 

 真面目な顔で会議を眺めたまま、椛が訊ねる。

 三ツ葉は小さく頷くと、沈黙した。

 

「……三ツ葉?」

「ん。すまない、なんの話だ?」

「は? 会議の話が……」

「いや。すまない。会議は聞いていなかった」

「……」

 

 何故自分だけがこの頭の緩んだ白狼天狗のお気に入りであるらしい人間の心配をしなくてはならないのだ? 

 椛は内心でキレ散らかした。が、顔には出さない。

 

「……哨戒範囲、変わるそうよ」

「……困ったな」

「三ツ葉、あなたはもっと危機感を持った方が良いよ」

「うむ……」

 

 言われてようやく悩み始める。真面目な椛にとって、三ツ葉は話しているだけで疲れる手合いだ。

 

「それと、間欠泉だったか。そこで人がなんぞ企んでいるという話だが」

「今は捨て置け。それより、土砂崩れのあった場所の整備を」

「河童どもがゴミを増やしている。あまりにも……」

 

 議論は進む。大天狗は好き勝手に喋る。書記だけは大仕事である。好きでなくてはとても務まらない役職だ。走る筆にも淀みはない。

 

「あれ……」

「む、いかがした。書き損じたか?」

「いえ、ちょいと昔のに、描き覚えのない議題が」

「なに?」

「どれどれ」

 

 大天狗達は立ち上がり、帳簿の指差された場所を見た。

 そこにはこう書かれていた。

 “散らばったカードについて”。

 

「……? カードとは?」

「スペルカードルールのことであろうが」

「議論した覚えはないな。消しておくが良い」

「はい」

 

 

 こうして、それは誰の意識からもひっそりと姿を消してゆく。

 

 幻想郷に散らばるカード。

 

 それらの多くは未だ、この幻想郷の各地で眠りについていた。

 

 

 



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17日目の魔法の森




 

 17日目。今日はいつもの山小屋ではなく、魔法の森手前にある廃屋で寝泊まりしました。

 囲炉裏もなく少し肌寒い環境ですが、春なら致命的なものではありません。さすがに体力、気力、意志ともに全快とはいきませんが、一夜を凌げるだけで御の字です。オォン! 

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 

 パラメータの上昇があります。まぁ普通に育ってますね。そろそろ杖の新しいスキルも入りそうです。

 ここまで杖上げたのは初めてだぁ……。

 

 スキル振りは毒耐性……はもう十分にあるので、また警戒に振っていきます。lunaticはチキンプレイが大事です。

 

 

 >あなたの慎重さは臆病さと紙一重だ

 >スキル「臆病者」を獲得した

 

 

 そしてスキル獲得。名実ともに鈴木はチキンになりました。

 このスキルはパッシブ系のもので、持っている間は「警戒」コマンドに微量のプラス補正がかかり、逆に「全力」コマンドにはマイナスの補正がかかるスキルです。

 未プレイの方に説明しますと、行動の際には「警戒」などの状態コマンドを追加して選択することができるのですが、この「全力」というのは「警戒」の真逆の効果があるものと思っていただければ良いでしょう。

 全力を使うとその行動が比較的速度がプラスされるのと、達成にもプラス補正が掛かります。薪の採取とかに使うと成果が多くなったりします。

 ただデメリットとして、警戒と同じく気力や体力などに更なる負荷がかかるのと、警戒と違って近くの存在に発見されやすくなったり、注意が散漫になります。

 正直、隠れ潜んでいないとまともに暮らせない妖怪の山では無用なコマンドです。

 警戒を成長させたいので、これからもあまり使うことはないでしょう。

 

 臆病者のスキルはデッキカラーに少しだけ影響を及ぼします。赤を減らし、青と黄色を増やす効果です。

 もう少し根暗なスキルが増えれば、デッキ構築のカテゴリを堅実三枚にできるでしょう。これからもちょくちょく警戒を積み重ねて、鈴木を陰キャにしていきたいと思いますので。

 

 

 >果敢「妖力の牙」を入手した

 >謀略「全力逃走」を入手した

 

 

 獲得カードは骨妖怪からドロップした妖力系攻撃スキルと、もう一つは臆病者獲得によって入手した謀略カードになります。

 スキルによって獲得したカードもジョーカーさんには食わせられません。デッキに入れない以上は無用の長ブツ♂ですね。

 デッキも調整はしません。今日もまた魔法の森探索を進めていこうと思います。

 

 時間は早朝。いつもなら三ツ葉ちゃんといきり立った棒をぶるんぶるんする朝練で少し時間が潰れますが、今日はまるごと探索に割り振ることができます。

 とはいえ、あまり歩きすぎても明日の朝に拠点に戻るのが難しくなりますので、魔理沙の家はチラ見できたらそれでいいかなーくらいの気持ちでいきましょう。

 もしくは魔法の森内にある拠点スポットをマークするのでもいいです。次につながる探索をやっていきますよ〜イクイク

 

 

 ◾︎「進む」

 >なだらかな森林を歩いて行く。木はどれも大きく、朝の光は届きにくい。

 

 

 山を抜けました。

 妖怪の山を抜けると山歩きによる霊力上昇が消えます。かなしいなぁ……。

 

 

 ◾︎「進む」

 >辺りに薄い霧が立ち込めている。注意深く歩かなければ、この森では迷ってしまいそうだ。

 

 ◾︎「進む」

 >森を歩いていると、あなたは茂みの近くにゼンマイを発見した。

 

 ◾︎「無視する」

 >辺りに奇妙な霧が立ち込めている。森は不気味な静けさに包まれている。

 

 

 はい、奇妙な霧。ここからが魔法の森ですね。

 魔法の森では日差しがないので、中天メッセージが出てきません。

 とはいえ残りカウントは大体わかるので、勘でやっていても問題はないでしょう。

 

 なお毒耐性がないと魔法の森では即座に幻覚にかかったり、体力と気力が蝕まれていきます。

 装備を整えてからが安パイです。

 

 ここまでくればあとは地点登録できそうな仮住まいか、魔理沙かアリスの家を見つけるだけです。

 どこだぁ〜……探すぞぉ〜……。

 

 

 ◾︎「進む」

 >*ボヨンボヨン*

 >シダの茂みの向こうから、なにかが跳ねる音が聞こえてきた。

 

 

 おっと、早速ですね。

 せっかくなのでやっちゃいますか。やっちゃいましょうよ! 

 

 

 ◾︎「襲撃する」警戒

 >あなたは茂みの向こうの存在に、音もなく襲いかかった! 

 

 

 >おばけキノコが現れた! 

 >おばけキノコはあなたの存在に気付けていない! 

 

 

 RTAにジョーカーさんの解説はフヨウラ! 

 

 

 ◾︎果敢「乱れ突き」

 >鈴木は無防備なキノコに杖の乱撃を放った! 

 >キノコは突然の猛攻に怯んだ! 

 

 

 君のキノコと、僕のいきり立った棒、どちらが、上かな? 

 

 

 ◾︎果敢「退魔の打擲」

 >鈴木は山伏の杖に霊力を込め、力の限り振り下ろした! 

 >おばけキノコは真っ二つに裂けた! 

 

 >おばけキノコとの戦闘に勝利した! 

 

 

 こっちの方が、上だよね? 

 はい、対戦ありがとうございました。

 とまぁ↑ 魔法の森ではこんな感じのキノコモンスターが出てきます。

 

 若干ゃ体力がある程度でそんなに強くはないので、どんな構成でも負けることはないでしょう。ただ毒耐性ないと死にます。

 

 

 >「マジカルキノコ」を拾った。

 

 

 食べると幻覚を見るキノコを入手しました。

 ヤバそうな名前ですし食べると実際ヤバそうな感じですが、今チャートではそこそこ有用なので積極的に集めていきます。

 食材になりますし、魔力に恩恵がありますからね。道中でつまみ食いできないという欠点こそありますが……まま、ええわ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >奇妙な森の中を進んでゆく。遠くでカラスの鳴き声が聞こえてきた。

 

 

 意味ありげなメッセージですが、特に意味はありません。

 

 

 ◾︎「進む」

 >湿っぽい森を歩いていると、岩場にカラフルな苔が生えているのを見つけた。

 

 ◾︎「無視する」

 >霧の深い森を進んでゆく。清々しい環境ではない……。

 

 

 あっ苔……苔なんて必要ねぇんだよ! (強がり)

 

 

 ◾︎「進む」

 >湿っぽい森を歩いていると、岩場にカラフルな苔が生えているのを見つけた。

 ◾︎「少しだけ採取する」

 >あなたは岩場に生えた虹色の苔をこそぎ取って荷物に入れた。

 >「虹色の苔」を手に入れた。

 

 

 苔! お前のことが好きだったんだよ! (豹変)

 二回くることを見越しての鮮やかな初回スルー、これが走者の勘というものです。

 

 うるせぇ! パァン! クゥーン……

 あほくさ…… やめたらこの仕事? オォン……

 

 

 ◾︎「進む」

 >遠くから強い気配が近づいてくる……

 

 

 ん? こぉれは……。

 もしかして……もしかするかもしれませんよ? 

 

 

 ◾︎「身を隠す」警戒

 >あなたは近くの大木に寄り添って、息を潜めた。

 >隠れつつ空を見上げると、箒に跨った少女がとてつもない速度でどこかへと向かって行くようだった。

 

 

 キタ────

 はい、魔理沙とのニアミスが発生しました。これは実に運がいい。

 いや、ニアミスそのものはよく起こるキャラなんですけどね、魔理沙。普段からあちこち飛んでますし、ここらへんに住んでいてエンカ率も高いので。

 

 しかし初日で見つけられたのはなかなかナイスです。

 なにより飛び去っていった方角がわかったのが嬉しい。

 

 

 >「あれは人間だ。力の弱い連中ばかりだが、中には強者もいる。利用しやすい存在だが、決して侮らないことだ」

 

 

 この世界に魔理沙を侮る奴なんてほとんどいないんだよなぁ……。

 ともあれ人間を初発見、それが魔理沙という運命的な出会いになりました。

 

 さて、初めて自分と同じ種族を発見した鈴木は己の中に眠らせていた滾る雄としての本能

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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金髪の子を追いかけてみよう! とムービー

初投稿


 

 

 山奥でひっそりコソコソ暮らしていた鈴木は、ある日森の中で一人の美しい少女を見つけました。

 金髪の幼い魔女を見た鈴木は思いました。

 

 そうだ、あの子の家をつきとめよう、と。

 

 完全に不審者です。本当にありがとうございました。

 

 さて、魔理沙を発見しました。

 しかし金髪の子は箒に乗って空を飛んでいき、すぐに見えなくなってしまいました。ではどうするのかというと。

 

 

 ◾︎「追跡する」

 >既に標的を見失っている。それでも追う? 

 ◾︎「進む」

 

 

 はい、追いかけます。

 NPCを見かけた時や別れる時、こうして相手を追いかけることができます。

 基本的には街中で犯罪者を追跡したり、野生動物を探したりするのに使います。ネームドの相手にやるとバレた時の疑惑値上昇が怖いのであまりやりませんが、今は距離も離れているので遠慮なく追いかけます。

 

 しかし既に見失っているとまともな追跡はできません。

 それでもNPCが向かった先に進む確率は上がるので、追跡しておくのは大事です。

 

 さあどんどん歩いていきましょう。あとは向かっていった先に魔理沙の家があれば最高や。

 森を歩いても霊力は上がりませんが、かわりに魔力が上昇します。今後のために魔力も必須なので上げておいて損はないですが、まだ妖怪の山で山籠りしていた方が上がり幅はデカイです。三ツ葉ちゃんの訓練のこともあります。

 なので、そう長居するつもりはありません。魔理沙の住所を特定したらニチャァと笑って一時撤退します。

 

 魔理沙ちゃんどこかな〜? 

 おじさんと一緒に遊ぼうよ〜。

 

 

 ◾︎「進む」

 >奇妙な森の中を歩いていく。転びそうになったが、あなたの持つ杖が未然に防いでくれた。

 

 

 あっ? 

 画面が暗転した……あっ(察し)

 

 

 

 ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎ ♣︎

 

 

 

「こりゃひでえ……」

「人斬りだ。なんて惨い……」

「なんてこった、この人……骨董屋の主人じゃないか?」

 

 

 あ、ムービーシーンに入りました。案の定ボイスはないので喋ります。

 ちなみにこの殺された骨董屋というのはただのイベント用のモブです。霖之助ではないのでご安心を。

 

 

「刀傷だ……しかもまだ温かい。白昼堂々とやりやがった」

「路地裏とはいえ、こんな時間に……」

「妖怪の仕業か?」

「いや、わからんが……昼間だ。それに、間違いない。こいつは刀だよ」

「食われているわけでもない……金も取られていない?」

 

 

 人里で殺人事件が起きた、というイベントムービーです。

 これは幻想郷のどこにいても発生するもので、一定の条件が整えばすぐに発生する強制イベです。

 鈴木には今なにが起きているのかなんてわからないでしょうが、プレイヤーはこうして幻想郷の状況を把握できるわけです。

 

 初見さんも気付かれていると思いますが、これはメインストーリーの序章になります。

 今回のプレイでは、御剣くんがやらかしたというパターンですね。

 

 

「ちょっと、どいてくれ……通してくれ……ああっ、そんな!」

 

 

 はい、立ち絵登場。このいかにも悲しげな顔で現れた青年が御剣くんです。

 銀髪オッドアイに独特な赤と黒の着物を身につけた刀使い……右手には何故か包帯が巻かれています。

 

 ……か、カッケェエエエエ! 

 

 

「おやっさん……チクショウ、どうしてこんな……!」

 

 

 はい。すごい悔しそうな顔してますけど、この殺人をやらかしたのは御剣くんです。

 迫真の演技だぁ……。

 

 

「あんたは……最近退治屋で話題になってる、御剣さんか?」

「……ああ、そうだ。俺がその御剣だ」

「おお……骨董屋の旦那とは?」

「最近、よくしてもらっていた。世話になって、恩もあったのに……そろそろ稼ぎも増えて、ようやく恩を返せるってところだったのに、なんで……」

 

 

 なんでやろなぁ……。

 

 

「下手人はわかっとらん。正直言って、人間か妖怪かもはっきりせんのだ」

「……妖怪なら、俺が絶対にゆるさねえ。いや……人間でも、野放しにはできない」

「その通りだ。いいお人だったのに、どうしてこんな……」

「……まて、よく見てみろ。旦那、なにか荷物を隠してないか?」

「ん? おお……本当だ。まるで何か、大事なものを下に隠しているような……」

「……動かしてみよう。すまんな、旦那。失礼するぞ……」

「……これは、小さいが……いや、何か書いてあるぞ。なになに……“紅魔館”。紅魔館だって!?」

「紅魔館っていや、あの紅霧の時の! 妖怪たちのいる館じゃないか!」

「骨董屋の旦那、そこへ届けるはずだった荷物をかばっていたのか……」

「真面目なお人だよ、本当に……」

 

 

 ちなみにこの荷物を仕込んだのも御剣くんです。人間の屑がこの野郎……。

 

 

「……紅魔館、霧の湖のそばにある……危ないって有名な、あの館のことか」

「御剣さんも知っておったか。そうだ、多分これは、そこ宛の荷物なんだろう。しかし、里の外は危ないし、紅魔館ともなると……」

「なら、俺が届けに行ってやるさ」

「なんだって!? 危険だ!」

「大丈夫。平気さ、俺はこう見えてそこそこ腕が立つからね……それに、おやっさんには恩があるんだ。むしろ……頼む。これが最期の機会になりそうなんだ。おやっさんの仕事の手伝い、俺にやらせてくれ」

「御剣殿……ああ、危ないが、頼まれてもらえるか」

「任せてくれ。なーに、当然のことさ。こういうのは……力ある者の義務だからな」

 

 

 か……カッケェエエエエ!! 

 

 と、まぁはい、そういう感じでムービーが終わりました。

 

 人里で殺人事件が発生するという、ショッキングなものですね。

 裏話をしますと、骨董屋の主人が隠していた荷物は、もともと紅魔館に納品するものでした。

 御剣くんはそれをどこかからか聞きつけて、隙を見て骨董屋の主人を殺害。

 少し遅れて事件発見現場に居合わせ、主人と仲が良かった風を装い荷物の配送を請け負い、紅魔館へ向かう……そういうシナリオです。

 

 御剣くんの目的は、紅魔館に行くこと。そして紅魔館の人たちに恩を売ったり、信用を稼ぐことにあります。

 そのためにこの配達を買って出たわけですね。

 

 荷物の中身は高級なティーポットだそうで、これを届けたことによって御剣くんは紅魔館のメイド、十六夜咲夜さんに気に入られます。

 そこから彼は、段々と紅魔勢に取り入ってゆくわけですが……。

 彼が更に事件を起こすまでは、もう少し時間があります。

 まだ鈴木が焦る場面ではないですね。

 

 しかし問題は、このイベントが起きた後の霊夢と魔理沙の動きです。

 

 里で異変が起きたと聞きつけ、二人は動き出すのですが……。

 

 ……このままだと明日の三ツ葉ちゃんとの訓練、間に合いそうもないですね。

 

 

 

 



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魔理沙の家でご満悦

初投稿


 ◾︎「進む」

 >あなたは森を歩いている。その先に、もくもくと立ち上る煙が見えた。

 

 ◾︎「進む」警戒

 >あなたは気配を殺しつつ森を進んでゆく。

 >小物に囲まれてごちゃごちゃした家が見えた。

 >家の大きな看板には「霧雨魔法店」と書かれている。

 

 

 くぅ~w 疲れました! これにてRTA終了です!

 というわけで、歩いているうちに魔理沙の家を発見しました。

 当然ですが、こんな人気のない森で見知らぬ男がいるところを見られるわけにはいきません。姿を発見されると、魔理沙の家に何かがあった場合、真っ先にプレイヤーが疑われてしまいます。

 なので客として訪れるのもNGです。

 

 通常プレイでもお馴染みですが、しばらくここで待機しましょう。

 

 

 ◾︎「観察する」警戒

 >茂みの中から霧雨魔法店の様子を窺う。

 >窓越しに、少女が薬研を使っている姿が見えた。

 >追跡が完了した。

 

 

 どうやら店の中では魔理沙が調剤中のようです。

 魔理沙の調剤はまとめての作業なので、そこそこ時間がかかります。

 異変開始イベントは発生してから少し経ちますが、作業の途中だったのでしょう。飛び出そうとはしません。

 

 御剣くんの異変イベントが開始されると、魔理沙の最優先目的に「人里の事件現場に急行する」という項目が設定されます。

 調剤の直後に脈絡なく現場へ行き、異変モードになる。するとある程度現場付近のNPCとやりとり(聞き取りのようなもの)をした後に、博麗神社へ。

 博麗神社にて霊夢と合流して事件のことを伝えると、霊夢もクソ強異変モードになる。そんな流れです。

 異変モードになった二人はそれぞれ独自の調査を行ったり、聞き込みをしたり、犯人探しに勤しみます。

 

 言うまでもないですがここからは疑惑値も大変シビアになり、lunaticですと軽率な行動がわりと簡単に死に結びつきます。

 特に霊夢は災害です。彼女にある程度まで疑われたらそれだけで詰みます。

 こわいなーとづまりすとこ。

 

 

 ◾︎「身を隠す」警戒

 >あなたは近くの木陰に身を隠した。

 >霧雨魔法店から少女が飛び出してきた。

 >少女は箒に跨った。魔力が渦巻くのを感じる……。

 

 

 あら~魔理沙ちゃんもそういうお年頃なのね~。

 というのはう・そ。本当は謎の閃きによって人里へと急行するのでした。

 

 

 ◾︎「身を隠す」警戒

 >少女は箒に乗って、森の上空へと飛び去っていった。

 

 

 ……さーて、それじゃあいただくとするか。ヘッヘッヘッ……。

 魔理沙は人里へ行きました。イベント直後なのでこんなものです。

 

 これから数日の間、具体的には最低三日間は魔理沙が家に帰ってきません。

 三日もあればどこからでも魔理沙の家を目指すことは可能ですし、安全に彼女が借りパクした魔導書を読むことができます。

 しかも彼女の家の中は家具も使い放題。美少女のおうちで三泊が無料ってマ?

 

 

 ◾︎「中に入る」

 >玄関に鍵はかかっていない。

 >入る?

 

 ◾︎「やめる」

 >あなたは入るのをやめた。

 >店の周囲には古びた小物が散乱している。

 

 ◾︎「中に入る」

 >玄関に鍵はかかっていない。

 >入る?

 

 ◾︎「入る」

 >あなたは店の中に入った。

 

 

 鍵もかかっていなかったので特に問題なく入店。

 お邪魔するわゾ~。

 

 

 >店の中は沢山の家具や実験器具などで散らかっている。

 >店主は不在のようだ……。

 

 

 さて、ここからがリセットポイントです。

 部屋を見回して有用なグリモワールがなければ再走します。

 これは通常プレイであっても“引きが悪い”と諦める人もいるくらいなので、まぁ気軽なものです。

 運命やいかに……。

 

 

 ◾︎「見回す」

 >神秘に関係するものが多くあるようだ。

 >アイテムを発見した。

 

 ・薬研(魔力増幅キャンディー:作成済み)

 ・ルーペ

 ・虫の死骸

 ・おにぎり

 ・レースの端切れ

 ・マジカルキノコ9

 ・魔法の触媒5

 ・白磁の皿

 ・魔導書:モーセ第8の書

 ・魔導書:火属性魔法初級

 ・魔導書:水属性魔法上級

 

 

 ……。

 

 くぅ疲!

 はい、魔理沙の家でグリモワール見て優勝しました。

 

 三冊の魔導書、完璧です。いや、実を言うと完璧だと認識するまで少しだけ時間がかかりましたが、おそらく良い引きだったはずです。

 

 まずモーセ第8の書。

 これは第8とかついていますが8しかない魔導書です。

 この本を読んで熟練を高めると、移動に適したいくつかの魔法を習得できます。

 戦闘向きの魔法はごくごく少数ですが、RTAでの実用性は高いです。

 

 次に火属性魔法初級。

 これはシンプルに当たりです。

 というか鈴木の知力だと、この“初級”系の魔導書がないと魔法スキルを高めようという入り口の段階で挫折するからです。

 属性は何でも良かったですが、そこそこ有用な火属性の入門書を引けました。やったぜ。この魔導書から順番に読んでいけますよぉ~。

 

 最後は水属性魔法上級。

 これは……物理特化の鈴木には無用の長物です。

 スートをハートにして魔法メインで使っていくなら有りです。今回はいらなーい。

 

 

 >家主のいない家を見回し、あなたは良心の呵責に苛まれた。

 >カルマ-1

 

 

 不法侵入したのでカルマが少しだけ下がりました。

 あまりカルマを下げすぎるとリスクが上がります。反面、カルマを下げなければ開放されないジョーカースキルもあるので、強力なジョーカースキルを使ったチャートではガンガン悪いことしていきましょう。

 

 ん? カルマ高めじゃないと使えない【レイズ】とかもあるだろうって?

 ジョーカーコスト27とかあーもうめちゃくちゃだよ。

 

 

 ◾︎「使う」

 >どれを読む?

 

 ◾︎「魔導書:火属性魔法初級」

 >この本は少しだけ難しそうだ……

 

 ▪「読む」全力

 >あなたは魔導書を読み始めた。

 >これは興味深い書物だ……

 

 

 家主が戻ってこないのを良いことに、全力で読書に集中しましょう。

 安定して読書ができるまでは成功確率底上げも必要だからね。しょうがないね。

 

 さて、この後は飲食を挟みつつひたすらに読書です。

 それまでの野生児が嘘のように本の虫になります。

 魔理沙の家は冬でも快適に過ごせますし、食料だって豊富にありますからね。これを期に集中学習するのが一番効率良いです。

 

 

 ▪「食べる」

 >あなたはおにぎりを食べた。

 >優しい味がする……。

 

 

 ついでに魔理沙ちゃん特製のおにぎりを食べます。

 十数日も山ごもりして久々に食う白米とか涙が出、出ますよ……。

 

 草団子? ……ままええわ。

 

 あ、魔理沙の家にあるものはどれでも自由に使っていけます。

 今だったら物も消耗品であればいくらでも盗んで大丈夫です。

 なお、それは“これまでのプレイで人里に行かず、人里関連キャラに見つかっていない状態”だからこそ許されることです。プレイヤーの存在が一度でも人里に認知されていると、家探しが魔理沙に発見された際、疑惑値の伝播が人里にまで広がるからです。そうなると結構辛いことになります。

 

 魔理沙は人里NPCとの交流が多く、何より霊夢と何度もコミュニケーションを取るので、疑いの広まり方は最悪なパターンといってもいいでしょう。

 しかし面識がなければ話は別。殺人や窃盗も、面識さえなければ全く問題ないのです。

 なので、家にあるおにぎりもマジカルキノコも全部いただいていきます。

 アーサイコサイコ……。

 

 

 ◾︎「読む」全力

 >あなたは魔導書を読み始めた。

 >頭がクラクラしてきた……。

 

 

 おっと、連続で読み続けていたので気力が底をつきそうですね。

 時間も丁度いいですし、マジカルキノコを調理して軽めのご飯を食べてから寝るとしましょう。

 こまめに休息を挟むことで知力、読書、魔法などの関連スキルを上げ、読書の効率を良くすることができます。

 

 何より魔理沙のベッドで寝るといい匂

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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アヘりながら本の虫

今年初投稿


 

 >一休みしてステータスが変化した

 

 >スキル「集魔瞑想」を獲得した

 >スキル「イグニッション」を獲得した

 

 

 気力ギリギリまで読書した後、マジカルキノコでスープを作って食べてから寝ました。

 幻覚を見てアヘアヘしながら潜る美少女のベッドはたまらねぇぜ……。

 

 獲得したスキルは待望の魔力関係のもの。

 集魔瞑想は各術カテゴリに存在する瞑想シリーズのひとつ。普通の瞑想よりも効果が高い他、特に魔力回復において効果を発揮します。

 スキルカードとしてデッキに組み込むこともできますが、鈴木の場合は魔力が切れても物理で殴れるので必要はないです。

 やはり暴力……。

 

 イグニッションはゼロ距離着火魔法。

 暖炉や焚き火などに素早く着火させることができます。

 スキルカードとしては真顔になるレベルの火力しか出ませんが、生活魔法としては一級品の性能です。

 使用頻度を多くできるので、効率的に魔法スキルの熟練を強化していけます。

 

 軽めの読書でも初歩的な有用スキルを習得できます。これが借りパク魔導書の強みです。

 とりあえず魔理沙が戻ってくるかもしれない三日目までの間は、ひたすら読書に心血を注ぎましょう。

 

 本を読んで、キノコ食べて、寝て、読んで、食べて、寝て……。

 読書スキルがある程度溜まったら全力コマンドを外して通常読書。

 会話もなくひたすら選択肢を送るだけのゲーム…………しかし、それこそがRTAには重要なのです。瞬時に文字送りしてくれるテキストを最速で連打する。これこそがRTAに必要な力なんです。

 

 だから魔理沙の家の引き出しを漁って荷物を拝借するのも! 

 彼女の書きかけの日記を読んで情報を取得するのも! 

 全ては必要のための犠牲なのです! 

 

 

 >大鍋がある。中身は空のようだ。

 ◾︎「注目」

 >大鍋の底に何かが隠れていた。

 >果敢「偽りのブレイジングスター」を手に入れた。

 

 

 はい。というわけで鍋の底に隠されていたスキルカード、偽りのブレイジングスターを入手しました。

 本来は部屋に入手した瞬間に漁って見つけることもできたのですが、気力が尽きて暇だったので手を伸ばした感じですね。あるのは知ってましたが今取りました。

 偽りのブレイジングスターは速度補正がクソ高くて一気に距離を縮められる豪快な魔法です。今はまだ魔力がナオキなのでデッキに入れられませんが、後々格闘と魔法をうまく溶接してくれるスキルになるのでありがたくいただいていきましょう。

 

 動画をご覧の中には「なんで魔理沙のスペカを鈴木が使えるの?」って思っている勘のいい兄貴がいるかもしれません。

 なので今すっとばしたジョーカーさんの偽りカードに関する解説とだいたい同じものを右枠に書いておきます。一時停止しながら読んでください。

 

 東方片道切符に登場する偽りのスペルカードは、登場キャラたちの力を長い時間かけてジワジワと吸い取った末に生成されたもの、という設定があります。

 使える理由はこれが彼女たちが普段弾幕ごっこで扱うスペルカードとは違う、東方片道切符特有のカードだからでしょう。

 さすがにまるきり同じクオリティでスペカを再現できるわけではないらしく、物によっては「敵の時は強かったのに味方に加わるとやたら弱くなる」現象が発生します。メタ的に言えば調整されてるんでしょうね。

 しかし本当に恐ろしいのはスペカを尖兵が扱えることだけではありまません。

 むしろカード化されて奪われた本家のスペカの威力が、本人の知らぬ間に大幅に弱体化しているという点こそが、ジョーカーをはじめとする尖兵達が敵視される理由でしょう。

 パワーバランスには慎重になる幻想郷の存在が、その均衡を全力で崩しにかかるジョーカーと尖兵を許すはずもありません。

 今はまだ力を奪われている事実に気付いている者はいませんが、これが発覚して周知されると本格的に尖兵狩りが加速します。怖いなーとづまりすとこ(異変解決主人公の家)

 

 幻想郷にはさまざまな場所で偽りのスペルカードが落ちているので、これらを拾っていくと戦闘が楽になります。配置もほとんどは固定なので、勝手を知っていれば迷うこともありません。

 ジョーカーさんからのカツアゲ代金としても優秀ですよ! ポイントが高いので一枚だけでもジョーカーさんがご満悦になってくれます。

 他にも様々な利用法があるので、とりあえず拾っておくのは悪いことじゃありません。

 ただ、拾わないことによって後々RTAで活きてくる偽りのスペルカードもあるので、それぞれチャートにちゃーんとメモしておくといいでしょう。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 >スキル「エンチャントファイア」を獲得した

 

 

 はい、ポイント火属性初級魔法の中でも今回特に有用なスキル、エンチャントファイアを覚えました。

 名前の通り、火属性を付与するスキルです。攻撃にも防御にも火属性がつくので、弱点持ち相手には滅法強いです。

 スキルカードとしてデッキに入れれば火力増強の謀略カテゴリとして、普段のスキルとしても松明がわりとして大括約します。何より夜間の無茶を可能にしてくれるのが安定志向にはとても嬉しい。

 そろそろ魔法スキルが上がったら初級魔法の学習は終わりで良いですね。

 時間もないので、モーセの魔導書の解読、早くしてくださいよ……! 

 

 

 ◾︎「読む」

 >読書に失敗した。この本は難しすぎたようだ……。

 

 

 知力ェ……。

 モーセの魔導書はまだ全力コマンドないとダメみたいですね……。

 あまり全力コマンド使ってもスキルの臆病者が剥がれるかもしれないので気が進みませんが、背に腹は変えられません。

 

 

 ◾︎「読む」全力

 >あなたは腰を据えて読書に取り組んだ。

 >興味深い内容だ……。

 

 

 はい、全力ならどうにか読めるみたいなのでこのまま

 

 

 今回ここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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19日目のお迎え

今日初投稿


 

 

>一休みしてステータスが変化した

 

>スキル「水走り」を獲得した

>スキル「波割り」を獲得した

 

 

19日目の昼になって、ようやく二冊目の魔導書「モーセ第8の書」のスキルを獲得しました。

モーセにはまだ獲得できるスキルがありますが、この魔導書にはもうRTAに必要な魔法はありません。工事完了です……。

 

三冊目の水上級はフヨウラ!

必要な魔法スキルはあらかたゲットしたのでもうこの家に用はありません。証拠を残さないためにもさっさと引き払うことにしましょう。

 

魔法の森を離れて妖怪の山に移動します。これから再び山歩きを楽しんだ後、いよいよ次は人里です。

そのためにまず杖術スキルを上げたいのですが……問題は訓練をすっぽかしてしまった三ツ葉ちゃんが許してくれるかどうかですね。

 

当たり前のことですが、人との約束をすっぽかすと好感度など対人数値の何かが減少します。信頼度が下がることもあれば疑惑値が上がることもあります。NPCのタスクや状態によっても色々変わるので、正しい挙動を読むのは非常に難しいです。

三ツ葉ちゃんに許してもらえれば良いのですが、会えなくなるのが一番煮え切らないので勘弁なパターンですね。さすがにどこに腰を据えているかもわからないモブNPCを探し出すのは骨が折れます。

 

あっそうだ(唐突)

魔理沙ちゃんの家に虫の死骸があったのでせっかくですし調剤クラフトだけやって帰ります。

 

……うん、失敗! あほくさ、やめたらこのクラフト……。

 

 

 

◾︎「進む」

>あなたは奇妙な森を歩き始めた。森は幻惑作用の強い霧に覆われている…。

 

 

ひとまず目的地を森付近の廃屋に設定し、そこに向かって歩いていきます。

最近泊まった場所ですね。もうそこに用はないので、宿泊後は地点登録からも消すことにします。

知力が低いキャラは場所の登録数がかなり少ないので、あちこち行ったり来たりする作業が苦手なんですよね。

山歩きチャートでは単調な往復の繰り返しなのでマシですけど、人里付近もとなると厳しくなります。

 

帰還作業そのものは単調なので倍速します。

 

その間に上映会……ではなく、先程獲得した魔法スキル「水走り」と「波割り」の説明をば。

 

水走りは水の上を歩くことができるようになるスキルです。

地味ですが強いです。行く手が川に塞がれていようと水たまりだらけの悪路だろうと通常のコンディションで通過できます。

今はまだ登山靴の耐久が残っているので恩恵を感じ難いですが、履物がゲタになってくると一気に悪路に弱くなります。それが「水走り」で解消できるのはとても心強いです。

あとは紅魔館への道をショートカットできるのと、相手の一部水属性攻撃に耐性があったりします。これらも単純にタイムに出てきます。ええぞ! ええぞ!

 

波割りは水属性攻撃に強い耐性がつくスキルです。

戦闘時の堅実「波割り」の性能もまずまず。しかしフィールドでの用途がほぼ皆無なのと、いかんせん用途が限定的すぎるのがタマタマに瑕です。

とはいえあって困るものではないです。ありがたくいただくとするかぁ。ヒッヒッヒッ。

 

 

◾︎「進む」

>あなたは奇妙な森を抜けた。目の前には清々しい雰囲気の森が広がっている。

>素早い気配が近づいている…。

 

 

おっと、何か通りかかっているようです。

魔理沙でしょうか? いや、魔理沙はまだその時ではないので違いますね。あと一日は確実に人里の調査をしているはずですから。

 

妖怪の山に入った直後となると……速度が高いとなると、ふむ。

 

なんじゃろな?(無能)

 

まま、そう焦るなって。

 

 

◾︎「身を隠す」警戒

>あなたは大樹に身を隠した。

>早く移動していた何かが近くに降り立ったようだ。

 

 

ん? なんでしょうね。まだこのメッセージだけではなんとも。

 

まさか……本当に魔理沙?

家をめちゃくちゃにされたのを見て全力で犯人を探していたり……。

 

あるいは……椛。

彼女ならば不可能ではありません。哨戒中にたまたま近くに私が現れたのであれば、こうして早く駆けつけるのだってあり得ない話ではありません。

 

それとも……まさか……三ツ葉ちゃん?

だとすれば……セーフやな!

数日間すっぽかしていたとはいえ、そんな悪いことしてないしな!

今までのイベント見る限り好感度高いし余裕やろ!

魔理沙ちゃんちで遊んでたでwww

 

 

「……人間! この近くに隠れているのはわかっている! 出てきなさい!」

>鴉天狗の少女が辺りに向けて怒鳴るように言った。

 

 

誰だよ(真顔)

 

 

◾︎「身を隠す」警戒

>あなたは気配を消し、その場に潜み続けている……。

「いるのはわかっているのよ? さあ、大人しく出てきなさい。命までは取らないであげる」

 

 

バレ……てはいないですね。近くにいそう、くらいの目星をつけてる状態です。

鈴木も警戒高いですから、ガバらなければ基本平気なんです。

このまま警戒しながら離れていきましょ。

 

 

◾︎「避けながら進む」警戒

>あなたは鴉天狗を避けながら気配を殺し歩いていく…。

「妖怪の山で我々天狗を欺けるとでも思っているの?」

>対象との距離はあまり離れていない…。

 

 

あーめんどくせまじで。

山戻っていきなり鴉天狗に捕まるとか……嫌になりますよぉ〜山歩きぃ〜。

 

……モブ鴉天狗か。

 

この時、走者の脳裏に電流走る!

 

というかこの鴉天狗……倒せばいいんじゃね?

 

 



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鴉天狗に突っ込めって言ってんの!

 モブ鴉天狗のステータスは高めです。

 ほぼ全体的に白狼天狗よりも上で、速度が突出している敵だと認識してもらえればわかりやすいでしょう。

 使用武器は扇、剣、杖、格闘など様々ですが、共通しているのは全て風属性の妖術の使用に秀でているという部分ですね。

 

 風は発生が早く、ノックバック効果や刀剣類と同じ切断ダメージがあります。

 術系スキルがない状態で風妖術を相手にすると、こちらはほとんどガー不です。

 ですが、今の鈴木には神秘知覚もありますし、霊力系のスキルカードがあります。霊力系の技なら風妖術に対しても強い耐性があるので、安心!

 

 問題は既に相手が警戒状態にあり、警戒観察をもってしても尚気づかれてしまう可能性があることです。

 本来なら今相手の得物を確認しておきたいのですが、先手を失うリスクには変えられません。不安要素ではありますが、相手の武器の確認をせずに戦いましょう。見えないってのは怖ぇえなぁ……。

 

 が、そーのーまーえーに。

 デッキを編集します。デッキは拠点などでしか編集できませんが、裏技を使えばちょちょいのジョイやで。

 

 

 【コール】

 >ジョーカーコスト+1

 >カードの力を呼び覚まし、潜在能力を更新した。

 

 

 ここでジョーカースキルを初使用。使ったのはステータス更新用のスキル【コール】です。

 ジョーカースキルの画面を開くと真っ先に出てくるやつですね。

 微量に能力が上昇。残っているポイントは全て霊力に振りましょう。今はまだ生半可な筋力でどうこうなる相手ではありません。持ち味を活かせッ!

 

 デッキの編集画面も開きましょう。戦闘前にデッキを弄って、気持ちが良い。

 入れるものは魔法です。エンチャントファイアをデッキに組み込みます。これでこちらの技に火属性が乗ります。

 また以前一度デッキから抜いた霊夢の札も再投入しましょう。使えるものはなんでも使います。

 

 オーケェーイ……。さてそれじゃあ……。

 

 死のうか……(ニチャァ)

 

 

 

 ▪「襲撃する」警戒

 >あなたは鴉天狗の背後を取り、音もなく襲いかかった!

 

 

 >鴉天狗が現れた!

 >鴉天狗はこちらの奇襲に気付いていない!

 

 

 奇襲成功です。Foo↑ 気持ち良い~。

 が、ここまでは出来て当然のこと。問題はここからです。

 現時点では格上のモブ鴉天狗相手にどこまで戦えるのか。敵の速度についていけるかどうか。内部値にお祈りするしかありません。

 

 

 果敢「振り下ろし」

 果敢「乱れ突き」

 堅実「退魔の解放」

 堅実「前蹴り」

 謀略「バトンレスト」

 

 

 よし!

 前準備として必要な二つのうちひとつを引けました。

 問題は警戒しながらの積み技を相手がどこまで許してくれるかですね。

 

 

 ▪「退魔の解放」警戒

 >鈴木は内に眠る霊力を静かに解き放った!

 >鴉天狗は突如発現した力を感じ取って硬直した!

 

 

 お、判断力か精神系が低い相手でしょうか。上手く硬直してくれました。

 口がうまければ謀略カードで丸め込むこともできた相手かもしれませんね。

 

 

 果敢「退魔の蹴撃」

 果敢「渾身の蹴り」

 堅実「跳ね上げ」

 堅実「牽制の前蹴り」

 謀略「皮肉の嘲笑」

 

 

 相手が硬直中のターンであれば、速度を落としてもデメリットはそんなにありません。どうせ相手は舐めプしてくれる鴉天狗なので、悠々と準備を進めましょう。

 もちろん積み技狙いです。ジョーカーさん頼むよ~。

 

 

 【マリガン】

 >ジョーカーコスト+1

 >あなたは可能性を手繰り寄せた。

 

 >捨札“果敢”

 

 

 安定を取って果敢を捨てましょうどうせここまで積んだら初撃は決められません。

 

 

 果敢 ――

 果敢「乱れ突き」

 堅実「退魔の解放」

 堅実「刺突の迎撃」

 謀略「エンチャントファイア」

 

 

 謀略エンチャきました。優勝です。

 じゃけん武器に松脂塗っていきましょうね~。

 

 

 ▪謀略「エンチャントファイア」

 >鈴木は山伏の杖に火炎の魔法をかけた。

 >山伏の杖は神秘の炎に包まれた。

 

 

 霊力アップ+火炎属性付与。これがワシの答えや。

 

 

「……ついに現れたわね。へえ……面白い。天狗を前にして尚やる気があるなんて、よほどの自信があるのか、それとも無謀さを理解していないのか……」

 >鴉天狗の少女は鈴木を前にして不敵に嗤っている……

 >鈴木は僅かに苛立った。

 

 

 はい、幻想郷の妖怪名物“舐めプ”です。相手が戦闘態勢を取っているにも関わらず攻撃しようとしない。謀略を好んで発動してくる。

 できるのに先手を取らないのが幻想郷クオリティです。

 これのおかげでプレイヤーは初手にある程度自由な動きが可能になります。

 

 しかしこれ以上の挑発を受けると鈴木の持ち札が果敢3枚になるかもしれないので、あまり受けすぎるのも得策とは言えません。

 男は黙って暴力です。火で死ね!

 

 

 ▪果敢「退魔の打擲」

 >鈴木は霊力を乗せた杖を振り下ろした!

 

「くッ……!? 人間め、やはり野蛮ね……!」

 >鴉天狗は杉の杖を横に構え、打擲をガードした!

 >霊力を帯びた炎が鴉天狗に痛みを与える!

 

 

 ウッソだろお前www

 えー、相手の得物が判明しました。どうやらこのモブ鴉天狗もまた杖術使いらしいです。まさかのミラーマッチですよ……。

 

 ええ、なんなん……? 妖怪の山にいるキャラみんな杖使いにでもなったんか……?

 まあ杖相手なら剣よりも怖くないので助かりますけどね。

 

 武器種としては長物なので、跳ね上げが有効になります。反撃主体で攻める鈴木にとっては嬉しいニュースです。

 

 

「もはや容赦はしない……愚かな人間よ。山伏とは天狗の成り損ないであること、その軟弱な身に刻むが良い!」

 >鴉天狗は怒っている……

 

 

 ミラーマッチでそこそこ強い初ダメ貰ってどんな気持ちや?

 はい、相手が怒ったのでもう舐めプは(あんまり)しません。

 ここからは純粋なバトルが始まります。相手もやる気十分で、もはや援軍を呼ぼうなどという精神状態ではありません。

 

 

「この私と験比べしようなどッ!」

 >鴉天狗は杖を振るい、妖術の風刃を放った!

 ▪堅実「打ち払い」

 >鈴木は杖で風の刃を打ち消した!

「なにッ……」

 

 

 鴉天狗など一部のエネミーは自分がダメージを受けた時、同種の攻撃で返そうとする確率が高いです。

 今の場合は術。鈴木が“退魔の解放”と“エンチャントファイア”で属性ダメージを与えたので、その反撃に妖術でお返しをってことなのでしょう。

 幻想郷のキャラはプライドが高いですが、天狗は特にこのプライドというか意地が強いです。

 今回はそこにつけこめるだけ突うずるっ込んでやるぜ。

 

 

 ▪果敢「退魔の打擲」

 >鈴木は霊力を纏った杖で思い切り殴りつけた!

「きゃあッ……!? お、おのれ!」

 >退魔の炎が鴉天狗を焦がす!

 >鴉天狗は風で炎を祓った!

 

 

 炎属性ダメージやスリップダメージは有効ですが、風を操る天狗はその状態異常を即座に消すことができます。

 とはいえ消化のために必ず風を使ってくれるのでそこが狙い目。一瞬とはいえ与えられるスリップダメージも結構馬鹿にはできません。

 

 

 ▪堅実「跳ね上げ」

「人間ごときが!」

 >鴉天狗は空へと飛び上がり、杖を振り下ろした!

 >鈴木は振り下ろされた杖を弾き上げた!

「あっ……!?」

 >鴉天狗は態勢を崩した!

 

 

 杖攻撃のお返しに杖で攻撃してきました。反撃は綺麗に決まり、こちらはダメージがありません。

 ……多少遅れることも覚悟したんですけどね。なんかこの個体、そんなに速度が高くないみたいです。

 鴉天狗のくせに遅いとか俺だったら死ぬほど恥ずかしいわ……。

 

 

 ▪果敢「退魔の蹴撃」

 >鈴木は跳び上がり、霊力を込めた蹴りを見舞った!

「ぐえっ……!」

 >鴉天狗は黒い羽根を散らしながら地面を転がった!

 >鴉天狗は風を纏って素早く起き上がった!

「……ただの、人間じゃない……!」

 >鴉天狗が殺気立った!

 

 

 いわゆる第二形態に突入です。

 ここからの相手は舐めプも鳴りを潜め、同種攻撃でお返しなんて宴会芸もやりません。

 常にこちらを警戒し、堅実に倒そうと動き始めます。こういったムーヴの変更もまた、そこらの妖怪とはひと味違ったところですね。

 けどこの鴉天狗は弱い個体みたいだったのでこのまま普通に倒していこうと

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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激戦と俺も仲間に入れてくれよ

初投稿


 

 

「一体こいつは……!」

 

 

 相手が本気になりましたが、こうなると初手は高確率で様子見になります。

 相手の精神力も高くないので、果敢は来ないでしょう。悠々と準備させてもらいましょう。

 

 

 >鴉天狗は杖を構えたまま、慎重に位置取りしている……。

 ▪謀略「退魔の一喝」

 >鈴木は声に霊力を乗せ、猿叫を放った!

「うっ……!」

 >鴉天狗の妖力が弱まった!

 >鴉天狗が硬直した!

 

 

 あ、一喝の硬直が入った。

 この速度差だと速めの突きなら入りますかね。ホラホラホラ

 

 

 ▪果敢「渾身の突き」

 >鈴木は燃える杖による刺突を放った!

「ッ! その程度……!」

 >刺突は杖によって弾かれた!

 >清浄な炎が鴉天狗の羽根を焦がした!

 

 

 だめでした。やはりそれなりの速さはありますね。

 ただし貫通ダメージは受けてもらう。

 

 

「図に乗るなよッ……!」

 >鴉天狗は連撃の構えを取った!

 

 

 おっと連撃発動です。次のターンはカード二回の行動を選ばなければなりません。

 三連撃なら危ういところでしたが、二連ならどうにかなります。

 当然ながら堅実二枚を選択します。

 ただここでもちょっとしたコツがありまして、鴉天狗は連撃中、初手に遠距離攻撃を使う確率が高めです。その反面、ラストが打撃の確率は高いですね。

 なので手札の順番はこう。

 

 

「天狗風を畏れよッ!」

 >鴉天狗が高々と跳躍し、空中から鋭い旋風を放った!

 ▪堅実「打ち払い」

 >鈴木は杖を振り抜き、風の刃を打ち消した!

 

「膝を付けッ!」

 >空中の鴉天狗が急降下し、下駄によって踏みつけてくる!

 ▪堅実「牽制の前蹴り」

「なにっ……!?」

 >鈴木は下駄の踏みつけを蹴り、大きく距離を取った!

 

 

 蹴りVS蹴りでドローです。退魔系のものか杖迎撃が引けてれば反撃ダメージ入ってたかもしれませんね。

 

 

「あり得るものか……!」

 >鴉天狗が身を屈め、翼を大きく広げた!

 

 

 あ、種族特有の技が来ます。

 果敢カテゴリで、しかし速度が上乗せされた技です。微妙なスキルでは迎撃やカウンターが間に合わなくなることがあります。

 

 しかし相手もそこまで速いわけでもありません。こちらが態勢を崩したり出遅れているわけでもないので、ギリ間に合うでしょう。

 

 

「人間ごときにッ!」

 >鴉天狗が風と共に接近し、杖を振り抜いた!

 ▪堅実「跳ね上げ」

「あっ……!?」

 >鈴木の杖が鴉天狗の武器を下から上へと弾き飛ばした!

 

 

 Foo↑ エンジン全開!

 

 

 ▪果敢「乱れ突き」

「いやッ……!?」

 >鴉天狗は飛ばされた杖を掴もうとした!

 >しかし鈴木の連続突きが鴉天狗の行動を阻んだ!

「ぐ……う……」

 >鴉天狗は大きくよろめいている!

 >鴉天狗の服に火が燃え移っている!

 

 

 炎上スリップをすぐさま消すこともできない。意識は朦朧。HPもカツカツ。これはチャンスですねぇ!

 焼き鳥ネタがミスチーだけの専売特許じゃないってことを教えてやるからなぁ~?

 

 焼くときは……火で! 死ね!

 

 

 ▪果敢「振り下ろし」

「させん!」

 >鈴木は鴉天狗に杖を振り下ろした!

 >攻撃は何者かの錫杖によって防がれた!

 

 

 オォン?

 

 

「させないぞ、鈴木……!」

 >白狼天狗の三ツ葉が現れた!

 

 

 オォン……(白目)

 

 はい、戦闘が長引いたのか近くにNPCがいたのか。ともあれ増援がやってきてしまいました。

 お相手は白狼天狗の三ツ葉ちゃんです。対戦よろしくおね……。

 

 お願いするかぁあああああああ!!

 

 あああああああああああどぼちて三ツ葉ちゃんがいるのおおおお!?

 ここは鈴木のゆっくりプレイスでしょぉおおおお!?

 

 あああああもうだめだああああおしまいだあああ!!

 二連戦でしかも訓練相手だなんてええええ!!

 

 お願いします逃してください! 何でもしますから!

 

 

 ▪逃げる

「……鈴木……」

 >戦闘からの離脱に成功した!

 

 

 あ、一発成功した。

 ペッ、甘ちゃんが。今日はこのくらいで勘弁しといたる。

 

 ……。

 

 はい。

 見ての通りですね。

 戦闘を脱して森の探索画面に戻ってきたわけですけど、カーソルがピクりとも動いていません。

 

 そう……発動しました。いつものです。

 RTAもう無理なんじゃね? 症候群です……(33-4)

 

 見ろよこの無残な姿をよぉ……しかしこうして編集中に見返すだけでも、まぁひどい展開だなとは思っています。

 モブ鴉天狗を回避できなかったのも運が悪いですし、戦闘中に三ツ葉ちゃんに見つかったのも運が悪いです。

 彼女とこうして敵対関係になった時点で、好感度は下がってしまったことでしょう。

 するともはや訓練を請け負ってくれるだけの関係に戻れるはずもありません。

 顔を合わせた瞬間に「ガード!ガード!」される可能性が大です。

 

 なーにがいけなかったんでしょうかねぇ……そのまま闘ってれば鴉天狗なら勝てそうだったんですけどねえ……。

 

 嘆いても仕方ありません。増援が来た以上、もう妖怪の山に安寧の地はないものと思いましょう。

 程なくして厳戒態勢に入るはずですからね。

 

 なのでこのまま、そうですね……山を抜け、人里に近づく方向で行動していこうかと思います。

 もちろんすぐに人里に入る真似はしません。

 ひとまずは里の付近の林や森で小屋を探し、そこを拠点にしたいと思います。

 しかし妖怪の山でないと山歩きによる霊力ボーナスは得られません。このチャートにおけるうまあじは特に無い行動となります。

 ですが今はまだ魔理沙の家の窃盗をしたばかりで、下手に顔を広めるわけにもいかないのです。

 

 渋々ですが、仕方ありません。山を抜け、仮拠点を探すことにしましょう。

 

 ……んーでも、鴉天狗はほとんど撃退扱いにはなっているはずですね。

 休憩を挟めば、もしかしたら良い感じの杖スキルが入手できているかもしれません。

 強い杖術を取得できれば、闘った甲斐もあるかもですが……うごごご……。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 



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◾︎人の英雄

初投稿


 

「むっ」

 

 薬の調合中、魔理沙の勘に何かが引っかかった。

 自宅中で何の報せもあったわけではない。それでも、長年(数年)異変解決に携わってきた魔法使いとしての勘がざわめいているのだ。

 

「多分、何かの事件だな!」

 

 自分でも不思議になるほどの直感に突き動かされ、魔理沙は鍵も掛けずに家を飛び出した。

 向かうは人里。そこに何かがあるのだと、彼女の第六感は告げている。

 

 

 

 果たして魔理沙の予感は的中した。

 

「こんな不吉な勘が当たるなんて、不気味だな」

 

 人里では殺人事件が発生していたらしい。

 魔理沙は半日も経たないうちに現場へ急行できた形だが、死の報せを受け取れる能力が身についたとして、それは素直には喜べない。どうせなら儲け話を察知できる力が欲しかった。

 

「……ふう」

 

 などと、他愛ないことを考えてしまう。

 きっと、死後間もない死体を目の前にしているからだろう。

 自分の心が無意識のうちに自衛していたのかもしれない。

 

「下手人は見つかっていないんだな?」

「おうよ、今の所はな。聞き込みに人を出しちゃいるが、どうだかな。よほどの不意打ちだったんだろ。旦那は声を出す余裕もなかったに違いない」

「……妖怪の仕業じゃない?」

「だろうとは思っとる。確証はないけどな。不思議と、見分けがつくもんでよ」

 

 死体には深い斬り傷が刻まれていた。

 

「人のつけた傷ってのは、悪意が滲んでるからな。妖怪が残すもんよりずっと、胸糞悪く見えるもんだ」

 

 妖怪だらけの幻想郷で、人の犯罪を取り締まることに半生を捧げた男。

 

「……なるほどな」

 

 自分とは違った道を歩んできた男の横顔に、魔理沙は神妙に頷いた。

 

 

 

 妖怪が起こした事件ではない。しかし、捜査は迷宮に入りかけているらしい。

 妖怪退治が専門の魔理沙ではあったが、彼女は博麗の巫女ほどドライに公私を分けたりはしない。自分にもできることはないものかと、独自に動いてみることにした。

 

 殺害されたのは小さな骨董屋の主人だ。

 規模は大きくなく、香霖堂のようにハイカラだかなんだかよくわからないものを扱う店であるらしい。

 知る人から聞き込んで見ると、主人はいくつかの店と関わりがあったようで、その中には香霖堂の名も挙がっていたようだ。

 もっとも、取引らしい取引はほとんどなかったようであるが……香霖堂の店主のやる気なさを思えば、それも不思議ではない。

 

「ここらへんかな?」

 

 魔理沙は空から、一軒の屋敷に目をつけた。

 どこか実家を思い起こさせる、大店と呼ぶにふさわしい佇まい。

 立ち並ぶ蔵と、行き交う下働き。

 

 むずがゆい懐かしさを覚えそうになる前に、魔理沙は岸辺屋敷へと舞い降りていった。

 

「お邪魔するぜ」

「うわぁ」

 

 箒で降り立つと、近くで荷物を運んでいた女が尻餅をついた。

 

「あ、ごめんごめん。でもちゃんと見ながら降りたから、危なくはないぜ」

「そ……そうですか。びっくりしました」

「ほら、手」

「ありがとうございます……」

 

 魔理沙に助けられ、女性は起き上がった。

 切り揃えた髪と、野暮ったい眼鏡。歳こそ魔理沙より十は上だろうが、小柄な立ち姿は貸本屋の子鈴を思わせる可愛らしさがあった。

 

「……なんだかあなたの姿、魔女みたいですね」

「おっ? わかるか? へへ、だろう? わかりやすいはずなんだけどなー、里の連中にはあんまり伝わらないんだよ、これ」

「あ、あはは……」

「でもほんと珍しいよ。いや、自分で言うのも恥ずかしいけど、魔法使いやってるのは結構有名なんだけどさ。どうして私が魔女ってわかったんだ?」

「えっ」

 

 小柄な女性は狼狽えた。

 

「それは……この岸辺屋敷では、舶来品も多く扱っていますから。自然と勉強になるんですよ」

「ああ、それもそっか」

 

 魔理沙は辺りを見回し、納得した。

 運ばれている品々には海外からのものも多く、屋敷も瓦などは日本家屋だが、壁や一部の窓などからは紅魔館に違い異国情緒を感じる。

 

 これならばなるほど、確かに魔女やら何やらに詳しくなっても不思議ではない。

 殺された店主の雑貨屋と取り引きがあるのも納得だ。

 

「何か、お話でしょうか?」

「ああ、うん……最近起きた事件で、聞き込みしたくてな。知ってることだけで良いんだ。あんたの時間を貸してくれないか?」

「はぁ……そうですね、わかりました。ちょうど時間もありますので、構いませんよ」

 

 人の良い笑顔で、女は快諾してくれた。

 

「ありがとな。私は霧雨 魔理沙、普通の魔法使いだぜ」

「私はつい最近になって岸辺屋敷に務め始めたばかりですが……貨川(かがわ)と申します。よろしくお願いしますね、魔理沙さん」

 

 

 

 話を聞くと、岸辺屋敷と雑貨屋の間には定期的な取り引きがあった。

 距離はそこそこあるものの、かなり頻繁に人が行き来しているようで、岸辺屋敷から使いに出される者も多いのだとか。

 

 しかし両店のやり取りは梱包のための桐箱だったり、筆で名を入れたりだとかがほとんどで、肝心の品物のやり取りは珍しいそうだ。

 小さな雑貨屋では用立てることが難しい箱や手のかかる付属品を融通するという、小さな内容ばかり。

 

「私たちは雑貨屋まで遣いに出されても、寄り道せずすぐに戻るよう言われてますから……その、事件が起きたという離れた路地へ寄る暇はないと思いますよ。それに、使いで帯刀なんて許されてませんし……」

「だよなぁ……」

 

 聞くには聞いてみたが、岸辺屋敷が事件に関わっているということはなさそうだった。

 怨恨らしい話も聞けないし、完全な空振りである。

 

「魔理沙さんは、このような事件の調査もされているのですか?」

「ん? ああ、たまにな。けどいつもは妖怪専門だよ」

 

 魔理沙は出されたお茶をせかせかと飲み、すぐにでも立ち去る構えだ。

 ここがダメならダメで、日が落ちる前にはもう一軒ほど聞き込みをしたいと考えていた。

 

「そうですか……では……あの、最近……身の回りで、おかしな事件などはなかったでしょうか?」

「んー……そんな事件あったかな……? いや、無いな。最近は平和なもんだよ」

「……そうですか。【ダウト】」

「え?」

 

 何か一言、単語が聞こえた気がした。

 だが言葉はぼやけており、魔理沙の頭でははっきりと認識できない。

 

「……本当みたいですね。残念です、何かお屋敷の商売に繋がるようなことがあればと思ったのですが……」

「ん、ああそういうこと。ははは、商売人ってみんなそう前のめりなんだよな。私のやる気のない知り合いにも見習わせてやりたいぜ」

「ふふふ、そんな方がいらっしゃるんですか? 成り立つのでしょうか……」

「ほとんど趣味みたいなもんだよ。むしろ客が多すぎると店を閉じるタイプだね、あれは」

 

 などと談笑していると、店の奥から声が聞こえてきた。

 

「貨川ー、貨川いないかー?」

「あっ……はーい!」

 

 若い男の声である。名を呼ばれ、貨川の表情は見るからに明るくなったように見える。

 

「……誰だ? 店の人か」

「ここの若旦那様です。色々とお世話になっているんですよ」

「ふーん、そうかぁ」

 

 商売人としての笑顔とは全く違う、素顔の笑み。

 魔理沙は貨川という女についてあまり多くを知らなかったが、好奇心旺盛な年頃の少女として、そこに察するものはあった。

 

「んじゃ、お邪魔な私はそろそろ帰らせてもらうぜ。話、聞かせてくれてありがとう!」

「あ、はい。また、今度は是非お客様としていらしてください」

「前向きに検討する。じゃ!」

 

 魔理沙は箒に跨り、岸辺屋敷を去っていった。

 

 高速で飛び去る後ろ姿を見送り、貨川はほっと息をつく。

 

「……あれが霧雨魔理沙。人里の英雄……かぁ。あんな小さいのに、すごいなぁ」

「貨川ー?」

「あっ!? はぁーい! 今行きますー!」

 

 

 



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◾︎三ツ葉の憂慮

 

 山の警邏が厳重になる。

 昔からこういう時のための臨時の役目は場所から時間まで細かく決まっており、我々白狼天狗もそれに倣う形だ。

 しかし白狼天狗の警戒範囲は元々広域だし、拡大するのは難しい。

 なので警備の変更は、鴉天狗など一部の天狗がその仕事を増やすことになる。鴉天狗としては、あまり面白くはないだろう。

 彼ら彼女らは、そんな不満を面と向かっては零さないがね。

 

 そういえば、あの小うるさい鴉天狗の小童とは今回と同じ、臨時警戒の折に出会ったのだったか。

 鴉天狗にしては不意に入った仕事の不満を隠すことなく喚いていたので、それが印象に残っている。名前は知らないけど。

 

「今日からしばらくは、私もこの区域を見て回るわ。よろしくね、三ツ葉」

「ええ、よろしくお願いします」

 

 言葉こそ友好的だが、表情はこちらへの敵愾心に満ちている。

 だが私としてもお互い様だ。内心などそんなもの。衝突するだけ面倒なのだから、その程度で済ませるのが最も気楽だ。

 

「残念だったわね? 私がいるとサボれなくて」

 

 ……いや、その程度で済ませてくれるほどこの鴉天狗は穏やかではなかったか。

 災難だ。どうして私はこの天狗と組まねばならないのだろう。

 

「聞いてるの? 三ツ葉」

「はい、ええと……」

「……何よ?」

 

 な、なんだっけ。思い出せ。ええと……。

 

「……ま、増山雁金……様?」

「……ねえ、三ツ葉? それはひょっとして、私の名を呼ぼうとしているのかしら……?」

 

 私は頷いた。

 合っていたか? 

 

 増山雁金は大きく息を吸い込んだ。

 

「私の名は二階松(にかいまつ) 濱千代(はまちよ)! さっさと見回りに行ってこい! この耄碌天狗が!」

 

 わ、わかった。わかったから耳元で怒鳴らないでほしい。

 はまち……濱千代だな。うむ、覚えるよ。

 

 

 

 そも、我々白狼天狗の見回りはそう珍しいことでもない。

 臨時警戒となっても持ち場は変わらないので、変化といえば小うるさいのが一人増えるだけのことだ。

 

 しかし……小屋で暮らす鈴木にとっては大きな変化となるだろう。

 今までは私の哨戒範囲だったからこそ見逃されてきた彼が、今後は動きづらくなるはずだ。

 見ている限り、鈴木の自然への身の置き方は人にしては卓越したものがあるが……鴉天狗は目がいい。ふとした拍子に見つかることはあり得る。

 

 ……しばらく、外出を自粛させるべきだろう。

 あるいは、時間帯を夕時間際にさせるべきか……いや、だがそれはあまりにも。

 

 ……ひとつ間違いないと言えるのは、日課の杖術訓練も難しくなってしまったということだろう。

 しばらくの間は、取りやめさせねばなるまい。

 

 

 

 そういったことを、彼に伝えようとした。

 明朝、鴉天狗……濱千代の目を盗んで小屋を訪れ、彼に警邏のことなどを話すつもりだったのだ。

 

「……いない?」

 

 珍しいことだった。

 鈴木は毎日ほとんど変わらぬ日々を過ごしていたので、まだ小屋にいる時間だと思っていたのに。

 そこはもぬけの殻で、察するに……私が会に出席していた時からずっと、帰っていないように感じられる。

 

 ……鈴木が消えた。いや、何があったのだ? 

 どこかへ出かけているのか。天狗の増えた気配を察して山を降りたのか。

 

 ……もう会えない? 

 

 その日、私はかつてのように、腑抜けとなった。

 

 

 

「三ツ葉! 聞いているの!?」

「む……ええ、もちろん聞いています」

「ならさっさと沼側も見ていきなさい! もちろん、釣竿など持って行ってはいけないわ。これは仕事なのよ。いいわね?」

「……はい」

 

 鈴木がいない。昨日も、今日もいなかった。

 小屋に戻っている気配もなし。彼の匂いが日に日に薄れてゆくのが、私にはとても物悲しく思えてしまう。

 

 まさか死んだのではあるまいか。いや、すでに鈴木にはそれなりの技を教えている。しかし……近頃の妖怪は皆獰猛だ。数で押されれば鈴木であっても厳しいか……。

 

 駄目だ、何を考えている。鈴木は死なない。

 死んでいて欲しくない……だから祈るしかあるまい。彼が、気まぐれに人里に赴いていることを。

 

「……やはり、山は人の住むところではないのだろうな」

 

 以前はよく釣りに来ていた沼の前で、私は釣竿を垂らすでもなく呆けている。

 濱千代から釘を刺されるように釣りをするなと言われているが、今や釣りの日課を楽しいとも思えなくなっていた。

 

 ……鈴木と過ごす日々が楽しかった。

 人との触れ合いが懐かしく、そして輝いていた。

 あの日々に比べれば、沢や沼に意味なく糸を垂らす惰性の悪癖など、今更にやりたいとも思えない。

 

 鈴木から貰ったかんざしに触れる。

 妖力で瑞々しさを保たせた三つ葉のシロツメクサは、まだまだ枯れる気配もない。

 

 ……鈴木。

 

 私はこのかんざしを、いつまでも綺麗なままに保とうとするだろう。

 捨てられはしない。お前が私のために作ってくれたのだ。一生大事にしていくさ。

 

 お前がいなくなってもきっと、寝る前には妖力を注ぐだろう。

 その度に、私はお前を思い出さなければならなくなる。

 

 ……毎日、いなくなったお前を忘れることもできやしないのだ。

 

 そんな日々がこれから続いていくのは……とても辛いよ。

 

 

 

「……!」

 

 途方にくれていると、音が聞こえた。

 白狼天狗だからこそ聞き取れた声。腹の底から弾き出した、力強い一喝。

 

 鈴木の声だった。

 

「鈴木っ……!」

 

 私は声のした方に向かった。

 彼と会える! だが……今は、今はあまりにも時期が悪い! 

 

 生きていてくれて良かった! でもそれならば、お前はまだ人里にいるべきだったのに……! 

 

 近付くにつれ、音は激しさを増している。

 打ち合う音、殴りつける音……戦いの後だ。聞き間違いもしない、そこには鈴木の扱う山伏の杖の乾いた音まで混じっている。

 

「人間ごときにッ!」

 

 濱千代の声! まさか、鈴木と濱千代が闘っているというのか!? 

 

「急げ……!」

 

 地を駆け、幹を蹴り、枝を飛び、私は急いだ。

 風となって山を疾走し、そしてたどり着く。

 

「う……」

 

 ──鈴木が、燃え盛る杖を濱千代に振り降ろさんとするその姿を。

 

「させん!」

 

 私は飛び出したまま、咄嗟にそれを防いでいた。

 

「させないぞ、鈴木……!」

 

 役目としてやらねばならないことだった。

 鈴木にそんなことをさせたくなかった。

 ほんの少しだけは、濱千代にも死んでほしくなかった。

 

 どれも本心で、どれも大きな理由だ。勝るものはない。

 それでも鈴木の渾身の一撃を防いだその時、私は間違いなく鈴木の敵方に回ってしまったのだということもまた、大きな事実で。

 

 そのあたり前の事実一点だけが、私の心を苛んだ。

 

「……!」

 

 鈴木は驚いていた。いや、驚きもするだろう。私が唐突に現れ、敵となったのだ。そうもなる。

 ……ああ、立ち上る霊力。そして杖に纏わる炎の術。鈴木、腕を上げたな。私は師として、とても誇らしい。

 

 なぜ、私は天狗として生まれたのか。

 なぜ、お前は人間だったのか。

 

 いや違う。私が天狗で、お前が人間だったからこそ、私たちは出会い、私が惹かれ、杖を教え……今があるのだろう。

 この悲しみは……道理をわきまえずに人に惹かれた、馬鹿な私への当然の報いに過ぎない。

 

「……鈴木……」

 

 彼は打ち合うこともなく、素早く身を翻して去っていった。

 追うこともできたが、私では彼の背中を追ってどうすることもできないだろう。あいつと戦いたくもない。

 

 ……悲しいよ。でも、そうだ。やるべきことがある。

 

「濱千代、濱千代。大丈夫か」

「うっ……三ツ、葉……」

「無理をするな。……手酷くやられたな。手当をしなければ」

「やられてなんか……ない……」

「霊力の火が傷口を焼いている。妖怪といえど、処置をしなければ長引くぞ」

「うるさい……口の利き方がなっていない……」

 

 本当に偉そうな鴉天狗だ。

 鼻高天狗になるべきだったな、お前は。

 

 傷口を水筒の水で洗い、唾をつけ、包帯……はない。

 かわりの布……を取り出したは良いけれど、これは鈴木から貰ったやつだ。

 

 ……使うのはあまりに惜しいな。私の服の袖のがまだマシだ。

 景気良く引き裂き、巻きつける。……うむ、何もしないよりは良いだろうか。

 

「……濱千代、何があったのです?」

「……人間がいた。退治屋か、何か……」

「人間が山に踏み込んできて、濱千代がやられたと」

「やられてない……! まだ、戦える! 奴が……奴が勝手に逃げた、それだけっ……うぐっ……!」

「痛むのでしょう、無理をしないで。……では、上への報告は……人間が迷い込んできたが、撃退したと。それだけで良いですね?」

「……ええ、そうよ。そうしなさい」

 

 ふむ……意地っ張りも、たまには良い方に転がる。

 この報告ならどうにか危険視はされないか……良かった。

 

 逃げ去った鈴木が安全であるならば、今はひとまずそれで良い……。

 

「……これが大きな貸しだとは、思わないことね」

 

 しかしうるさい奴だな。こうしてやろう。

 

「いだだだだだ!? 痛い! や、やめなさい!」

「治療です」

「嘘つけ!」

 

 ばれたか。

 

 



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20日目のカツアゲと変なドロップ

初投稿


 

 ◾︎「進む」

 >山を抜け、森へと入った。人の手はほとんど入っていないようだ。

 >辺りが暗くなってきた……そろそろ寝場所を確保しなければ。

 

 

 山歩きが予定よりずっと早く終わり、テンション低めです。はーねんまつ(年始)

 しかし今周回では他にはない杖術のスキル上げを早期にほどほど達成できたという強みというか面白みがあるため、投げ出す気にもなれません。

 

 そもそも、まだ山歩きが終わったわけではないんですよね。やろうと思えばほとぼりが冷めた頃にまた歩けると思います。

 それに、幸いなことに最初に戦う尖兵が御剣くんです。彼との戦いでは霊力、つまり妖怪特効が有用な相手が少ないので、そう急ぐものでもありません。

 リカバリーはできる! ぼくはガバじゃない! ぼくはガバじゃない!! 

 

 というわけで心を入れ替えて続行です。

 まずは今日寝泊まりするための拠点を探しましょう。こうなれば地点登録した小川なども消し、本拠点の山小屋以外は全てポカンします。

 目的に拠点探しをセットし、行動開始です。

 

 

 ◾︎「進む」

 >深い森を歩いてゆく。遠くからウシガエルの鳴き声が聞こえてくる……。

 

 

 ここは普通の森で、妖怪の山よりずっと安全です。

 多少暗くなってもしばらくうろつける程度には猶予があります。もちろん、lunaticなので油断はできませんが。

 早く小屋でもなんでも見つけておきたいところ。

 どこだぁ〜……探すぞぉ〜……。

 

 

 ◾︎「進む」

 >大きな樹木の根元に子供が入れるくらいの穴を見つけた。

 

 

 これはたまに妖精とか獣が住み着いている場所のイベントです。鈴木の寝泊まりには使えません。

 燃やすと何故かカードが手に入ります。なんでですかねぇ……。

 

 

 ◾︎「進む」

 >森の中に古びた材木置き場を見つけた。

 >置き場には朽ち果てた丸太と、近くに一人が寝泊まりできそうな小屋が建っている。

 

 

 お、スマートに寝床を発見できました。これは運がいい。

 

 

 ◾︎「入る」

 >小屋に入ると、中は埃っぽい空気が充満していた。もう何年も使われていないようだ。

 

 ◾︎「見回す」

 >アイテムを発見した。

 

 ・虫の死骸3

 ・囲炉裏

 ・木灰

 

 

 普通だな! 

 この日は拠点登録した後、少しだけ外に出て薪を集めたり、虫の死骸を薬の失敗作にクラフトしたり、手持ちのビワをむしゃむしゃしたり、囲炉裏にイグニッションで火を起こしたりして盛りあったぜ。

 寝る前に焼きマジカルキノコを決めて集魔瞑想するとぐるぐるして気持ちが良い。

 

 就寝! 閉廷! 

 

 

 

 >頭の中に声が響いてくる……

「幻想郷での活動はうまくいっているようだな。この調子で隠れ潜み、より強力なカードを奪うと良い。今日はお前たちの成果を見させてもらうぞ」

 

 

 というわけでやってきました。20日目の上納イベントです。

 今日もまたジョーカーさんに10ポイント分のカードを貢がなくてはなりません。

 

 あーめんどくせまじで。

 と言いつつ、山歩きチャートはカードの懐に余裕があるので問題ありません。

 

 選択画面から果敢「妖力の牙」、果敢「緑魔弾」などのエネミーからふんだくったカードを上納します。

 牙は2ポイント、緑魔弾は1ポイントですね。数だけはあるので、小粒をうまく渡してやりましょう。

 キノコエネミーからドロップしたカードを使うまでもありません。

 また、ここで高得点を狙う必要はないです。

 ジョーカースキルは使いませんし、lunaticで尖兵たちのジョーカースキル乱発を阻止することはほぼ不可能なので。絶対にリソース同じじゃない……。

 

 

「カードが出揃ったようだな……どれ、評価をしてやろう……」

 

 

 ジョーカーさんによる品評会の始まりです。

 さて、今回でなんとなく尖兵の顔ぶれにあたりがつくでしょうか。

 

 

「ハート。まずまずの成果だ。褒美をくれてやろう」

 

 

 うーん、わがんね(無能)

 もっと極端だったらわかりやすいんですけどねぇ。

 そこそこアグレッシブなので七割くらいで逆月(さかづき)ちゃん、三割くらいで椀内(わんない)さんてとこでしょう。穏健派の皿沙(さらさ)ちゃんではない。

 

 椀内さんは宗教キチのおじさんです。人里でなんかヤベー宗教だか陰謀論を展開して人気を集めようとします。RTA的には結構楽な部類なので彼が来てくれるのが一番楽です。敵は紫苑固定です。

 

 逆月ちゃんはクズオブクズオブクズです。RTA的にもクズです。何より手駒にするのが正邪だったりこいしだったりで、全く安定してないのが辛い。両方の張り込みや対策なんてできません。許されるなら村で殺したいけどそうするとルートが変わる……。

 

 まだハートの尖兵は保留ですねえ。

 

 

「ダイヤ。必要最低限といったところか。まぁいいだろう。次の働きに期待してやる」

 

 

 はい。もう、大体わかってるだろうけどぉ……ンハッ

 上納品が最低ライン。lunaticにも関わらずこの消極的な感じは間違いなく貨川ちゃんでしょう。やっちまったぜ。

 遅延行為をしてくるRTAの敵です。この子も許されることなら村で暗殺したい……したくない? 胸糞悪い? あ、そう……。

 

 

「クラブ。必要最低限といったところか。まぁいいだろう。次の働きに期待してやる」

 

 

 あっ、はーい。うぃーっす。次がんばりまーす。

 いや、カードはジョーカーさんに渡すよりも有用な使い道が多すぎるのでね、渡すのは常に最低限にしますよ。

 

 

「スペード。素晴らしい働きだ! 良いぞ、お前の成果は一番であった。次回にも期待させてもらおう。さあ、褒美を受け取るが良い」

 

 

 御剣くんマジで張り切りすぎだろ……。

 人間斬り殺して手に入れたカードで浴びる名声はキモティカ? 

 

 ほんと彼のAIはわかりやすくて助かります。期待を絶対に裏切らないのでね。

 人間のクズだけど御剣くんが楽しそうで何よりです。

 

 というわけで20日目のピンハネも終了。次は30日目ですね。

 それまでにカードを使う予定も出てくるので、より多く集められるようにしておきましょう。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 >スキル「喧嘩慣れ」を獲得した。

 >堅実「鶴翼奥義・松葉杖」を入手した。

 

 

 おファッ? 

 起きたら何やら堅実カードを手に入れてました。

 

 喧嘩慣れは格闘技をある程度使ったので生えてきたのでしょう。ちょっとしたボーナスがつくものですが……この堅実カードは一体? 走者はこの時少しだけ混乱しています。

 

 が、すぐに納得しました。このカードは前日に戦った鴉天狗がドロップしたものであるようです。

 三ツ葉ちゃんが来て中断されましたが、一応撃退扱いにはなったようです。うまあじ。

 

 カード自体は私も知っています。

 主に鳥系の敵が落とす堅実カードで、鳥ならミスティアでも空でも射命丸でもドロップします。もちろんモブでも落としうるカードです。

 名前こそ松葉杖とか、いかにも杖っぽい名前がついてますが、どんな武器でも使えます。素手でも扱える。

 一枚で相手の二連撃にも対応できる突き迎撃系の防御スキルで、相手の連撃に合わせるといい感じで削れるんですよね。

 

 ただ、奥義と銘打ってありますがめちゃんこ強いわけじゃないです。受け流すわけではないのでこちらに多少のダメージも入るので。期待しすぎてはいけない。

 堅実カテゴリとしては円月奥義・重護芒陣(じゅうごぼうじん)よりマシではありますけどね。

 

 まぁ、一応デッキに入れておきましょう。

 ついでに昨日入れた大入りの札を抜いておきます。

 こいついつもデッキに入れたり抜いたりしてるけど全然手札に来な

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 



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古井戸で金策

初投稿


 

 魔理沙ちゃんちのお家が何故か荒らされているので、まだ二日間は人里には行けません。人に見られて情報が出回ると、鈴木が容疑者になり得るからです。

 犯人許せねえ……! 俺と相思相愛の恋人である魔理沙ちゃんの家を荒らすなんて……! 

 大丈夫だよ魔理沙ちゃん、俺が魔理沙ちゃんをずっと見守ってあげるからね! 君のことを助けるからね! 

 魔理沙ちゃん? どうしてそんなに怯えているの? ねえ魔理沙ちゃん? 

 

 ということで、しばらくは仮拠点で寝泊まりします。

 その間に、これからの尖兵攻略のために必要な金策を行います。

 

 金策といってもまだ現金を稼ぐ手段はないです。人里でないとなかなかお金は手に入らないのがこのゲーム。

 しかしご安心を。主人公は現金と同じかそれ以上に価値のあるものをいつでもどこでも稼ぐことができるのです。

 

 それこそがカード! 

 敵エネミーを倒したり拾ったりするだけで入手できるこのカードは、尖兵たちに対してのみ売買することが可能です! 

 

 普通のキャラに対しては見せることも難しいカードですが、尖兵たちは言ってしまえば(現時点ではまだ)立場を同じくする共犯者。

 そしてカードを扱える我々にとって、カードは力そのもの。

 ジョーカーさんへの貢ぎ物としても使えるので、その価値は非常に高いのです! 

 

 お金になるカードをたくさん集め、売りつけましょう。そのための今回の取り引き相手は御剣くんにします。

 これは彼がお気に入りだから、というわけではなく、あまり現時点で彼に現金を持たせたくないというのが最大の理由です。

 金策というよりは、相手の持ち金を減らすという理由の方が大きいかもしれません。

 

 イベントが進むと、御剣くんは妖怪退治などで得た莫大な資金を装備などに割り当て始めます。

 lunaticでこれを放置すると、彼はなんやかんやあって草薙の剣を手に入れてしまうんです。この武器が笑えないくらい強いので、絶対に装備させるわけにはいきません。

 阻止するには彼より先に草薙の剣を窃盗するか、彼の所持金を一定額以下まで減らし装備を整える気を無くさせるしかありません。

 やはり金……金は全てを解決する……! 

 

 というわけで金策に、イクゾー! デッ

 

 

 ◾︎「進む」

 >森を抜けると開けた平原に出た。

 >遠くにはぽつぽつと家屋が建っているのが見える。

 

 

 この辺りは人里近郊です。建物を目指して歩くと人里に出ます。

 が、そこは目指さず、あえて無目的にうろうろしましょう。

 目的は水場を探すにセット。

 

 

 ◾︎「進む」

 >歩いていると、すぐそばで小川が流れていた。

 >水は清浄だ。

 

 

 せっかくなので水を汲んでおきます。

 川の水しかなかったけど、いいかな? 

 

 

 ◾︎「進む」

 >川沿いに歩くと、水の中に小さな亀を見つけた。

 

 

 お、ラッキー。取っておきます。亀は蛇と同じく食料です。

 

 

 ◾︎「進む」

 >人気のない平原を歩いてゆく。風が吹き、辺りの葦をざわめかせた。

 >朝靄が出てきた。

 

 

 靄が出てきましたね。人里の付近でこの朝の霧が出てきた時、目的を水場を探すにセットしてあると、たまに特殊なイベントが起こります。

 

 

 ◾︎「進む」

 >涼しい朝の野原を歩いていく。

 >どこかから冷たい空気が流れ込んできているようだ。

 

 

 ここで状態を警戒に変えましょう。そのまま進みます。

 警戒にしておかないとイベントは起こらないので注意。

 というかみんなこれやってますよね。尖兵と戦う前にくる人は少ないかと思いますが。

 

 

 ◾︎「進む」警戒

 >靄で曇った先に、放棄された古井戸を見つけた。

 >もう水を汲み取ることはできないようだ。

 

 ◾︎「注目」

 >古井戸はどれほど古いのかも想像がつかない。

 >大きな黒い穴が、地中深くにまで続いている。

 

 ◾︎「注目」

 >古井戸を覗き込む。暗くてよく見えないが、水の音は聞こえない。

 

 ◾︎「注目」

 >古井戸からは静かな空気が漂っている。

 

 ◾︎「注目」

 >*ガシッ*

「オマエモ、コッチニコイ……」

 >古井戸から伸びてきた腕に捕まり、あなたは中へと引きずりこまれた! 

 

 

 はい、古井戸で注目を選び続けるとこのイベントが発生します。

 軽くホラーな展開ですが東方片道切符ではよくあることです。

 

 

 >古井戸の底は、果てが見えないほど広く、暗い闇の空間が広がっていた。

 >あなたの目の前で大柄の骸骨が薄ぼんやりと光っている。

「オマエモ、イッショニ……」

 >骸骨は棍棒を振り回し、襲いかかってきた! 

 

 

 というわけで古井戸の骸骨戦です。

 対戦相手は鈴木がクラブを選んだので、クラブの尖兵として選ばれることのなかったキャラクターの成れの果て、多分でかいので棍剛(こんごう)くんです。

 対戦よろしくお願いします。

 

 はい、初見さんでも見ればわかると思いますが、これは裏ボス戦です。

 BGMもボス曲になってますね。初ボスがストーリーに関係ない裏ボス。これがRTAクオリティ。

 自分が選んだスートによって出てくる骸骨のタイプが変わるので注意しましょう。ハートやスペードを選択してると魔法攻撃がわりとエグくなります。

 

 何故この古井戸の骸骨に挑んだかというと、まぁカードのためです。

 クラブなら現時点でも勝てるくらいの強さの敵ですし、なかなか良いものを落としてくれるんですよね。

 相手は打撃、退魔、炎に弱い三点セット。戦わない理由がありません。

 

 

 ◾︎堅実「退魔の解放」

 >鈴木は内に眠る霊力を呼び覚ました! 

「……」

 >骸骨は棍棒を掲げ、力を溜めている! 

 

 

 あっ、攻めてくれない……ちょ、待てよ。待ーてーよー。

 いや、さすがにこれ二回パワー溜められるとキツいんですけど……。

 君、果敢三枚持ちだったよね? 

 

 お、でも平気そうです。いや平気か? 微妙なところてすがやるしかない。

 

 

「ォオオッ!」

 >骸骨は跳び上がり、力強く棍棒を振り下ろしてきた! 

 ◾︎堅実「牽制の前蹴り」

 >鈴木は霊力を込めた前蹴りで迎え撃った! 

 >骸骨は軋みをあげている! 

 >鈴木は肩を殴られ痛みに呻いた! 

 

 

 いてー、肩を打ち抜かれた。

 手痛い攻撃でしたがチャージ一度で良かったです。二度チャージされたら致命的だったかもしれません。

 普通に果敢殴りしてくれよなー頼むよー。

 

 

 ◾︎堅実「鶴翼奥義・松葉杖」

 >鈴木は大地を踏みしめ、突きを放った! 

「グッ……」

 >骸骨の乱撃は防がれた! 

 >骸骨はさらなる刺突を胸に受けた! 

 >骨が震える音が聞こえる……

 

 

 お、良いですね。乱れ突きでも狙っていたのでしょうか? 完全にカウンターが入りました。

 

 

 ◾︎謀略「エンチャントファイア」

 >鈴木は山伏の杖に魔法の火を宿らせた! 

「ウォオオオッ!」

 >骸骨は悍ましい叫び声をあげた! 

 >鈴木は怯んだ! 

 

 

 あー怯んだ。エンチャントはできたものの防御が間に合うかどうか。

 

 

「ォオオッ!」

 >大きな棍棒が真横に振り抜かれた! 

 ◾︎堅実「跳ね上げ」

 >鈴木は棍棒を弾こうとしたが、できなかった! 

 

 

 少しは防ぎましたがそこそこ良いダメージを貰いました。

 いって〜……もう許さねえからなぁ〜。

 

 

「グオオッ!」

 >骸骨は杖を掲げ走り寄ってきた! 

 ◾︎堅実「刺突の迎撃」

「グカッ……」

 >杖の刺突は敵の攻撃を阻んだ! 

 >清浄な炎が骸骨を苦しめている! 

 

 

 最後の一発くれてやるよオラ! 

 

 

 ◾︎果敢「退魔の打擲」

 >霊力を帯びた杖が振り下ろされる! 

「グッ……ァアアア……!」

 >骸骨は粉々に砕け散った! 

 

「なかなかやるじゃねぇか……ひと暴れできて、楽しかったぜ……」

 >空間に誰かの声が響いた……

 

 >骸骨との戦闘に勝利した! 

 

 

 はい、勝ち〜。とはいえ結構痛かった。やっぱ脳筋は駄目だわ……。

 

 

 >霧が晴れると、そこは地上だった。

 >足元は地面で、古井戸はなく、今までの戦いは夢であったのかもしれない。

 

 >手元にカードが握られていた……。

 

 >果敢「破砕の拳」を入手した。

 >果敢「破壊の暴威」を入手した。

 

 

 というわけでスキルカード入手です。

 残念ながら二つとも今回のチャートには組み込めないものでしたが、予定通り金策には使えるのでこれはこれとして

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 



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お客さんを返り討ち

初投稿


 

 古井戸の骸骨戦でダメージを負ってしまいました。

 今日は身体の回復に割り当て、戦闘なしでできることをしましょう。

 探索を倍速でお送りします。

 

 里の郊外は平穏です。妖怪の山が危険すぎるとも言いますが、lunaticでも慣れればそう危険ではありません。

 もちろん夜になれば妖怪たちがウヨウヨ湧いてきますが、昼間なら変な場所に入り込みさえしなければ平気です。

 野草や食べられる小動物の宝庫なので、里で犯罪者となっても今の鈴木のように食いつないでいく事ができます。

 

 ただし、食器はあった方が良いです。

 欲を言えば鍋、最低でも茶碗は必要でしょう。食器がないとスープ系の食事が作れず、焼き料理ばかりになってしまいます。

 焼き料理はただ材料と熱源があれば作れるので楽ですが、スープ系よりも満腹度の上がり幅が低めになっています。料理の熟練度の上がり幅も影響してくるので、可能な限りちゃんと調理するのが良いでしょう。

 現在の鈴木は茶碗も小屋に忘れてしまったので、焼き料理縛りの状態です。さっき取った亀も焼いて食います。

 ひもじいぜ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >草叢に何かが捨てられているようだ……。

 

 

 しかし郊外では、こんなイベントが発生します。

 落し物イベントなど、物を拾う系のイベントが多めなので家具一式を揃えることも難しくはありません。

 

 

 ◾︎「注目」

 >綺麗な織物が落ちている。

 

 

 まぁ、そう簡単に家具が落ちていることなんてないんですけどね。初見さん。

 ですが布系は便利なので拾います。売り物にもできるかもしれません。

 

 あとは里の中で夜にうろつけば、中確率で付喪神に会えますね。

 そいつらを退治して目当ての家具を揃えるでもいいでしょう。リスクはありますけども。

 

 

 色々と探索し、草やらゴミ拾いをしているうちに日が暮れそうです。拠点に戻りましょう。

 

 囲炉裏の前に陣取り、料理とクラフトです。

 イグニッションで囲炉裏に火をつけ、亀を殺して焼きます。火で死ね! 

 

 

 >*パキッ*

 >甲羅に綺麗なヒビが入った。明日は良い日になるかもしれない。

 

 

 亀や骨などを火で焼くと何故か占いが始まります。

 魔力や幸運がわずかに上がりますが誤差なので加速要素にもなりません。占いの結果も適当なので何かあるわけではないです。

 

 クラフトは木材でかんざしを作りましょう。拾った木材と花があれば作れる上に制作時間が短く、熟練の伸び幅が良いです。出来上がったもの自体は粗末なので金策に使えるかも微妙なので、燃料にしちゃっても良いです。

 

 あとは瞑想して、気力が尽きかけたら眠りましょ。

 

 

 

 というわけて朝です。

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 

 ポイント振りは筋力系統にします。

 ただ腕力と脚力に分かれているので、脚力にしましょう。

 脚力が高ければ移動の効率が上がるのと、蹴りの威力も増えてくれます。鈴木にとっては杖に並ぶメインウエポンなので、しっかり育てましょう。

 

 さて、今日もまた郊外の散策です。が、今日は金策という目的があるのでまた固定イベントを狙っていこうと思います。

 

 

 ◾︎「進む」

 >まだ外は薄暗いが、歩くのに支障はない。あなたは草道を歩きだした。

 

 

 目的は食料集めにセットしたら散策開始。

 郊外にはそう長く居座らないので、野草や動植物などを見つけたら多めに採取を選び、目先の貯蓄を増やしていきましょう。

 セリ、フキノトウ、蛇、カエル……手当たり次第にキャプチャーし、バックパックへ突っ込んでいきます。蛇は殺しておきましょう。カエルが食われますので。

 

 ある程度バックパックに食料を溜め込んだら、準備は完了です。目安としては食材アイテムが8個以上あれば充分です。ここまで集めればだいぶ日も傾いてきますので、拠点に戻ります。

 

 手持ちに多めの食料、郊外の拠点、夕方以降、そして囲炉裏など調理ができるギミックが存在することがイベントの発生条件になっています。

 さて、まずは囲炉裏に火をつけましょう。

 

 

 ◾︎「魔法」

 >あなたは囲炉裏にイグニッションを唱えた。

 >不出来なかんざしが燃え、火がついた。

 

 ◾︎「消す」

 >あなたは囲炉裏の火を消した。

 

 

 イベントが起こらなければ火を消します。確率はどんなものかわかりませんが、イグニッションのスキル上げと思えば苦ではないです。繰り返していきましょう。

 

 エッチチチチチ、勃! 

 

 

 ◾︎「魔法」

 >あなたは囲炉裏にイグニッションを唱えた。

 >木片が燃え、火がついた。

 

 >*ドンドン*

 >扉を叩く音が聞こえてきた。

 

 

 はい、RPGツクールか何かでものすごい聞き覚えのあるSEが鳴り、イベントが発生しました。

 条件を満たした着火時にのみ発生するので、起こるまでは根気よく火熾ししましょう。

 鈴木の場合はイグニッションがあったので余裕でしたね。

 

 さて、本当はここで声をかけるなりするのが最も安全なのですが、会話が無駄に長く時間がかかるので警戒をかけたまま開けるだけにしましょう。

 

 

 ◾︎「開ける」警戒

 >あなたは静かに戸を開けた。

「馬鹿め! まんまと出てきやがったな!」

 >戸の向こうにいた男が襲いかかってきた! 

 

 

 はい、というわけでイベント戦、飢えた凶賊です。対戦よろしくお願いします。

 本当は色々と扉越しの会話や駆け引きがあったりするのですが、長々と話しても確定の先制攻撃が取れるわけでもないのでさっさと戦うことにしました。

 

 一応、本来の流れとしては里から逃げた罪人であるこの男が、飢えに耐えかねてこの廃屋を訪れたということになってます。

 食料を分け与えても良いですが、分け与えるとその後何度も無心しにくる上に、何度か後になると普通に押し込み強盗になるのは変わりません。さっさと片付けるのが上策です。

 

 

 >飢えた凶賊が現れた! 

 

 ◾︎果敢「乱れ突き」

 ◾︎果敢「退魔の打擲」

 ◾︎堅実「前蹴り」

 ◾︎堅実「退魔の解放」

 ◾︎謀略「退屈な世間話」

 

 

 隠しボスとまではいかないものの、手斧を装備した相手です。

 謀略で舐めプ世間話ができるタイプの余裕ある相手キャラでもないので、普通にゴリ押ししましょう。今の鈴木なら骸骨よりも苦戦はしない相手です。

 

 

 ◾︎堅実「前蹴り」

 >鈴木の鋭い前蹴りが突っ込んでくる凶賊の腹を抉った! 

「ぐおっ……!?」

 >凶賊の頭は呻いた! 

 

 

 こっちは天狗様の訓練を受けたエリート山伏なんだよなぁ……。

 薄汚い人間はさっさとやられてどうぞ。

 

 

 ◾︎果敢「乱れ突き」

 >鈴木は連続突きを放った! 

「ぐえっ……」

 >凶賊は血を吐いて倒れ、手斧を取り落とした! 

 

 >相手は痛みと出血に呻いている……どうする? 

 

 

 選択肢が出ます。情けをかけたり会話をしたり色々ありますが、この敵は殺してもカルマが下がりません。生かしても何度も襲ってくる害悪mobなので普通にこの場で始末しましょう。

 

 

 ◾︎「始末する」

 

 

 再び戦闘選択肢が出るのでお好きなのをどうぞ。

 今回はスキル上げも兼ねて蹴ります。

 

 

 ◾︎果敢「退魔の蹴撃」

「ごはっ……」

 >飢えた凶賊は死んだ。

 >飢えた凶賊との戦闘に勝利した! 

 

 

 殺ったぜ。たまらねぇぜ。もう一度殺りたいぜ。

 はい、以上イベント戦でした。確定でそこそこ良いスキルカードがもらえるので、郊外に来たら是非誘発してみましょう。うまあじです。

 

 

 >襲いかかってきた凶賊は既に事切れている……。あなたは言いようのない後味の悪さを覚えた。

 ◾︎「埋葬する」

 >あなたは外に出て、離れた場所に遺体を埋葬した。

 >せめて安らかに成仏することを祈る他ない……。

 

 

 ここでカルマが低いと適当に埋めて蔑んだ目で見たりするような描写になります。

 なお、こうして埋葬してやることでカルマがプラスになります。

 なのでイベント通しでみると、人間を一人殺しているにもかかわらずカルマではプラスなんですね。地獄が存在する幻想郷の仕様からすればアウト臭いんですけど、謎の仕様です。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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22と23日目のいざ鎌倉

初投稿


 

 >一休みしてステータスが変化した。

 >謀略「殺意の恫喝」を入手した。

 

 

 22日目になりました。まだ薄暗い時間帯です。

 

 怪我も全快し体調は万全。強いて言えば食糧事情がひもじいのと毎日追い込みで瞑想しているので気力が低空飛行していますが、それだけです。

 今日は、明日が人里へ行く日なんで、そのための準備を整えるために動こうかと思います。

 

 まずは蹴り技や山歩きで酷使してきた登山靴を解体しましょう。

 今までクソお世話になりました。登山家スタートは本当にこいつに感謝しますね……。

 

 現代用品の分解はある程度のクラフトスキルがないと時間がかかります。ですが鈴木は今までに工作スキルを上げてきたので、膨大な時間はかかりません。

 無事に革の端材とスクラップ、そして紐を入手できました。紐は使い道が多いので重宝します。何より現代用品は分解すると全ての素材が高品質、高耐久なのでうまあじです。

 

 これからの履物はゲタでやっていきます。

 というのも、装備品をこうした古めかしいもので固めないと人里に来た時疑惑値が溜まってしまうんですよね。

 ゲームオーバーに直結するほどの低下では全然ないのですが、これから色々不審な動きをすることも多いので保険です。カモフラージュできる部分ではやっていきます。

 

 ただ、それでも登山用のバックパックは捨てません。便利なので。

 このくらいなら幻想郷の人たちも時々装備してたりするし、多少はね? 

 

 

 あっそうだ(順当)

 今朝方手に入った謀略「殺意の恫喝」は換金用カードです。

 普通に使うとさまざまな相手に高度な交渉()ができるシンプルに良いカードですが、今回は使いません。

 平和が一番! ラブアンドピース! 

 

 カードデッキは保留です。次に蹴り系のカードが加わってからの編集になるでしょう。それまではまだまだこれでいけますよ〜イクイク

 

 

 あとはお外で水や食料品を集めるために倍速です。

 地味にキジを仕留めたり大物食料手に入れちゃって操作ガバってますが嬉しいミスなので誤差だよ誤差。

 

 小川を水走りで横切って往復したり無駄なムーブしてますが、郊外では山歩きほど行動による恩恵が貰えないので熟練稼ぎのために積極的に動いているだけです。遊んでるわけじゃないよ。

 

 と、色々変なムーブしているところで等速に戻します。

 

 なんで倍速をやめる必要があるんですか(震え声)

 

 

 ◾︎「進む」

 >何者かが歩いてくる気配がした。

 

 ◾︎「身を隠す」警戒

 >あなたは近くの木陰に身を隠した。

 >すぐ近くのあぜ道を薬売りが歩いているようだ。

 

 

 何奴かと思いましたが行商人イベントでした。

 色々な行商人がいて、薬売りもそのひとつです。高額ですが薬を売ってくれます。

 正直今回は薬売り相手に色々仕掛けなきゃいけないと思うので、見逃したくはないのですが……お金もなければまだ人里に入れてもいないので顔を見せるわけにはいきません。ここは我慢です。

 襲撃するのコマンドを選べば高価な薬品を大量にゲットすることも可能ですが、たまにアホみたいに強い薬売りが混じっているので気を付けましょう(五敗) だいたい死にます。

 

 そのアホみたいに強い薬売りは別ですが、普通の薬売りの生活圏は一応人里ということになっています。

 普通の薬売り相手に話したりやったことの噂は人里に伝播するということですね。だから無闇に暴力を振るったらいけません。やるなら逃さず仕留めないと面倒なことになります。

 くそ強い薬売りの生活圏は竹林と永遠亭です。人里に噂が広まることはないので襲撃しても大丈夫ですよ(生き残れるとは言ってない)

 

 

 ちょっとしたニアミスはありましたが、22日目はこんな感じで幕を下ろしました。

 拠点に戻り、無駄に長いキジの解体作業に難儀しつつも、普段より豪華な夕食をとって就寝となりました。

 うまいぜ。

 

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 23日目の朝です。余剰食料や換金アイテムを豊富に抱え込み、準備は万全。今日はいよいよ人里に向けて歩いていきたいと思います。

 目的を人里にセットして、いざ鎌倉! 

 

 

 ◾︎「進む」

 >朝霧の漂う中、あなたはなだらかな道を歩き始めた。

 

 ◾︎「進む」

 >あなたが歩いていると、近くの低い草むらから雀の群れが飛び去っていった。

 

 ◾︎「進む」

 >道を進んでいくと、古びた大きな廃屋を発見した。

 >屋根には大穴が空き、今にも崩れ落ちそうだ……。

 

 

 おっと。こういうのは見逃せねえ。

 

 

 ◾︎「入る」

 ◾︎「見回す」

 >廃屋の中はほとんどが焼け崩れており、人が住める状態ではなさそうだ。ある程度の風雨には耐えられそうだが……。

 >アイテムを発見した。

 

 ・動物のフン

 ・虫の死骸

 ・木灰

 ・木炭

 

 

 せっかくなので木灰と木炭だけ頂いておきます。

 続きいくよーぅ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >進むと、路傍に枯れ枝がまとまって落ちているのが見えた。

 

 ◾︎「無視する」

 >日が出て辺りは明るくなってきた。今日は雨も降らなさそうだ。

 

 ◾︎「進む」

 >人里がすぐ近くまで見えてきた。辺りには手入れされた畑がある。

 

 

 さあ、いよいよ人里です。幻想郷の中心地へとやって参りました。

 まだ人里内部ではありませんが、ここではもう人里生活圏の人々が行き交っています。気と括約筋を引き締めていきましょう。

 

 

 ◾︎「進む」

 >あなたが道を進んでいると、近くで畑作業している老婆があなたをチラリと見ていた。

 

 

 お前さっき俺のことチラチラ見てただろ。

 

 

 ◾︎「会釈する」

 >あなたは軽く頭を下げて、その場を立ち去った。

 

 

 無愛想に無視してもいいんですが、会釈をするだけでも違ってくるのでこちらにしました。

 挨拶するまでやると会話文を送るのに時間がかかるのでやりません。基本的に鈴木は無口キャラで通します。

 

 次はいよいよ人里内部

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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退治屋になりたいけどなー俺もなー

初登板


 

 >江戸時代か、明治時代か、それとも大正時代か。

 >知識に疎いあなたは一目でその街並みの年代を判ずることはできなかったが、それが時代劇に出てくるような、現代ではありえない古い街並みであることは理解できた。

 

 >日本であることは間違いないが、文化的には何もかも違うのだろう。

 >視界の果てしない奥まで続く人里のレトロな空気に、あなたはしばらくの間圧倒された。

 

 

 人里に入りこのようなメッセージが表示されました。知力が低いのでメッセージが少し残念な感じです。

 鈴木はうわー古いなーすごいなーと思っているようですが、今のこいつの格好も大概ですからね。なんならそこらへん歩いてる人よりも文明レベルは低いです。

 

 

 >立ち尽くしていたあなたの前に、一人の男が現れた。

 >男は大柄で、手に長棒を持っている。人里の入り口を警備するものであろうことは、あなたもすぐに察することができた。

 

「ふむ、見慣れない顔だな? いや、そうでもないか? お前、名を何という?」

 

 

 人里に踏み込むと必ず発生する重要イベントです。忍び込んだ場合は起こらないです。

 ここでの受け答えによって初動のスムーズさが変わるので、選択は絶対にガバらないようにしましょう。

 

 

 ◾︎「名乗る」

 >あなたは鈴木と名乗った。

「鈴木か。やはり聞き覚えはないな」

 >男はあなたの体や顔を不躾に眺めた。

「……うーむ、お前、随分と腕が立つようじゃないか。それにその姿……もしや、山伏ではないか?」

 

 

 装備品とステータスによって門番の推測が変化します。

 “もしや外来人ではないか? ”以外だったらなんでもいいです。ここは嘘でも頷いておきましょう。カルマは微量下がりますが必要経費です。

 

 

「おお……それはまた珍しい。さぞや厳しい修行に明け暮れていたのだろうなぁ。しかし、修行ばかりでは身内も心配するだろう。早く顔を見せてやると良い」

 

 

 と、相手が納得したところで解放となります。

 ここで自由会話の選択肢が選べるようになりますので、人里で訪れておきたい場所を選びましょう。

 宿、寺子屋など重要そうな施設もありますし、岸辺屋敷など今回のプレイで関わってくるであろう施設の知識もあるのでそれを聞くこともできます。

 

 が、今は御剣くんの案件を優先します。目的地は退治屋の施設です。

 

 

 ◾︎「仕事を探している」

「仕事? それはまた急な話だな。俺は斡旋してはいないんだが……」

 ◾︎「金が必要なんだ」

「わかった、わかった。……うーむ、お前さんほどの体なら退治屋なり警備なり農作業手伝いなり、働き口に困ることはないだろう。俺は店に紹介はしてやれんが、場所くらいなら教えてやれるぞ。だが勘違いするなよ、紹介するわけじゃないんだ。断られても俺は知らんからな」

 

 

 この人の良い門番君は聞けば大体のことを教えてくれます。

 疑惑値の問題もあって会話にも限りはありますが、今はグイグイ行った方が得です。

 里の中を適当にうろつくより安定して早いのでね。

 

 

 ◾︎「退治屋?」

「妖怪の退治を専門にしているたくましいお人らのことさ。俺は門番をやってるが、妖怪の相手は御免だな。命がいくつあっても足りやしない。用があるなら、ここをこう曲がって、向こうにある詰所がそうだぞ」

 

 

 はい、退治屋の詰所を教えてもらえました。

 御剣君もここにいるので、いつでも会えるようになりましたね。

 

 

「他に何かあるかい?」

 ◾︎「大丈夫だ、ありがとう」

「最近物騒だからな、気をつけろよ」

 

 

 ありがたいお気遣いをいただきました。

 さあ、それでは早速詰所へ行きましょう。御剣君に接触しなくてはなりません。

 目的を退治屋詰所にセット、少し歩けば着きます。

 

 

 ◾︎「進む」

 >賑やかな話し声がする雑踏の中を歩いてゆく。

 >遠くから漂ってくる炊事の煙がとても良い匂いだ。

 

 ◾︎「進む」

 >大通りを歩いていると、近くにいた女性たちが集まって楽しそうに話をしていた。

「近頃あのお野菜が高いのよね……」

「不作だったらしいのよ。うちのは好きだから、大変だわ」

 

 

 噂話イベントにはちょくちょく遭遇します。人里で起こっている出来事や地名、人名をチェックできるので結構大事です。この会話はそこまでなのでスルーしますが。

 

 賑やかですし人が多いので、歩いているだけでも楽しい場所です。

 ただセリフが多くなるので、ここにいる間はメッセージ送りがのろのろです。なるべく意識して会話をカットするように動いていきましょう。

 

 

 ◾︎「進む」

 >退治屋の詰所前に到着した。

 >詰所はちょっとした屋敷で、敷地の中からは稽古でもしているのか、活気ある声や音が聞こえてくる。

 >詰所の門前には二人組の男が立ち、あなたのことを興味深そうに睨んでいる。

 

 ◾︎「会話する」

「止まれ。ここは我々退治屋の詰所だ。部外者の立ち入りは禁じられている」

 

 

 おたくらの組織に殺人犯がいるんですがそれは……。

 

 

 ◾︎「退治屋になりたい」

「……多少腕に覚えはあるようだな。我々は常に勇敢な退治人を募っている。歓迎しよう……と、言いたいところだが。名も顔も知らん男を不用心に迎え入れるほど、こちらも懐は緩くない。わかるな?」

 

 

 選択肢に賄賂などがありますが、これを選んでも拒まれるだけです。お金を持っていても選んではいけません。

 誠意を見せましょう。見ろよ見ろよ。

 

 

 ◾︎「何をすればいい?」

「話が早い奴は嫌いじゃないぞ。まずは退治屋としての技能を見せてもらおうか。俺たちの敵は恐ろしい妖怪だ。人間相手とはわけが違う。他人より少し腕っ節が強い程度では沽券に関わるんだ。だからまずは、模擬戦で実力を示してもらおうか」

 ◾︎「わかった」

「よし、度胸だけは認めてやる。中に入って道場に行け。そこにいる八助ってやつを相手にしてもらう」

 >男は使いの者を走らせ、中にいる者たちに話を通したようだ。もう引き返すことはできないだろう。

「八助に勝てたなら、実力があることを認めてやる。さあ、行ってこい。それとも家に帰るか?」

 ◾︎「行ってくる」

 >男はすれ違いざまにニヤリと笑った。

 

 

 ローグライクでニヤリと笑う男にいい奴はいない(暴論)

 それはさておき、これで中に入り込めました。あとは骸骨君や凶賊よりも弱い八助くんをボコボコにして実力を認めてもらいます。

 

 

 >道場に入ると、屈強な男や女たちの値踏みするような目線があなたに集中した。

 >その中から一人の若い青年がやってきて、あなたの前に立ちふさがる。

「俺の名は八助。退治屋になりたいってのはあんただな? 最近は希望者が多くてうんざりなんだ。さっさと始めよう。俺と手合せするんだろ?」

 ◾︎「ああ」

「俺は手加減が下手だからさ、怪我をしても許してくれよな。じゃあ、位置についたら始めるから。いつでも声をかけてくれ」

 

 

 ここでデッキの調整などもできます。対人特化デッキを構築するチャンスですが八助くんには必要ないです。そのまま退魔デッキでぶち転がしてやりましょう。

 

 

 ◾︎「準備はできた」

「そうか、じゃあ始めるぞ。得物は真剣以外ならなんでもよし、深く入ったらそこで終わりだ。わかったか?」

 

 

 ん? 今始めるぞって言ったよね? 

 

 

 ◾︎「襲撃する」

「えっ!?」

 

 

 >鈴木は呆けた相手の隙をついて飛びかかった! 

 

 >退治屋の八助が現れた! 

 >鈴木は先手を取った! 

 

 

 というわけで勝ちの決まったイベントバトル開始です。

 対戦よろしくお願いします(ニチャァ)

 

 



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◾︎貴公子との邂逅

初登校


 

 一瞬の攻防であった。

 灰色の影がその場に居合わせた多くの者の虚を突いて飛び出したかと思えば、乾いた音が一度鳴って、その後には既に一人の男が床に倒れ伏していたのである。

 

「勝負あり!」

 

 師範代の老人が声を張り、その勝負とも言えない勝負に幕を引いた。

 彼を含め何人かの退治人は一連の全てを見ていたので、勝敗は明らかだった。

 

 まずは杖によって相手の木刀を跳ね上げた。得物を強く握る間も与えずに武装を解除、その後に杖が二発打ち込まれ、決着と相成ったのである。

 

「なんだ今のは!」

「卑怯ではないか!」

 

 見えなかった者らの中には、今しがた行われた奇襲に不満を持っている若者が多くいた。

 確かに初撃は虚を突いていただろう。

 

「たわけ! 八助は位置について始めると言った。この男はそれに従い動いたに過ぎん。八助は気の緩みを突かれて負けたのだ。それがわからなかったか!?」

 

 騒ぎ立てていた一同が押し黙る。

 床に倒れていた八助はバツの悪そうな顔で起き上がり、痛む身体を押さえていた。

 

「お前らは妖怪相手に正々堂々の一騎打ちを申し込むために退治屋になったのか? 奴らは今よりずっと狡猾に仕掛けてくるぞ? ……腑抜けた態度を改めよ!」

 

 叱責する師範代と、口を噤む弟子たち。

 その光景を尻目に、一人の若者は小さく笑っていた。

 

「まあまあ、師範代。それくらいにしてやってください。常在戦場の心構えも、三日三晩と続くわけではありません。皆も近頃の退治続きで気が緩んでいたのでしょう」

 

 若者の擁護に、師範代は困ったように眉を歪めた。

 

「……御剣よ。お前の実力はよくわかっているがな。お前はちと、皆に甘すぎるぞ」

「ははは、よく言われます」

「褒めておらん」

「まあ、とにかくです」

 

 御剣が男の前に立つ。

 山伏の杖に、古びた着物。屈強な肉体に厳しい目つき。

 だが御剣は、そんな彼に物怖じしない。

 

「彼の実力は証明された。師範代に言わせれば気構えも充分。なら、もう決まりじゃないか?」

「……御剣、こいつを気に入ったのか」

「ええ、まあ」

 

 刃のように切れ長の目が、仏頂面を観察する。

 

「君、名前は?」

「……鈴木だ」

「鈴木、会えて嬉しいよ。俺の名は御剣だ。今日から同じ退治屋の同志として、よろしく頼むぜ」

 

 

 

 退治屋に所属する御剣は、近頃めざましい活躍を見せる若手の美男子だ。

 町の女の視線を寄せ集める優れた容姿、どこか超然とした髪色に、神秘的な瞳。一度見かけたら忘れようもない男のはずだったが、里の人間は誰も彼のことを知らなかった。

 御剣はある日、ふらりと退治屋の詰所にやってきては、腕試しにと立ちふさがった大男の三人を軽く床に沈め、とんとん拍子に組織に入り込んだ。

 

 彼の優れた戦闘技能、とりわけ刀を用いた絶技は師範代すら圧倒するもので、退治屋の事実上の頂点に立つのに時間はかからなかった。

 彼の活躍は魅力的な容姿も相まって、すぐさま里の有名人となる。

 人を守る職務につく、若き美男子。噂にならないはずもない。

 御剣が里を歩けばほぼ常に黄色い声がそこらじゅうで降りかかってくるが、彼はそれに鼻の下を伸ばすことも、誰かになびくことも無かった。町一番と名高い美人に言い寄られても困った顔をしてなだめるように断るばかり。

 彼が笑顔で手を振る女といえば、10にもならないくらいの、色恋も知らない小さな童の声援くらいだという。

 そんないやらしさのない清廉さもまた、御剣の人気に拍車をかけていた。

 

 完璧超人と言って差し支えないこの男に女の影が多ければ妬み嫉みもあっただろうが、圧倒的な強さに人当たりの良い御剣を嫌う者は退治屋にはいなかった。

 彼はここへやってきて一月もすることなく人心を掴み、既に中心的な人物へと上り詰めていたのである。

 

 

 

「なんとなく、見ればわかるんだ。いや、“あいつ”は俺たちにそんな機能はつけなかったから、これは俺の勘なんだけどな?」

 

 御剣は道場の壁に背を預けながら、隣で仁王立ちする鈴木に語りかける。

 他の者は稽古に励み、二人はそれを眺めている格好だ。

 騒がしい稽古の中で、二人の会話は誰に聞かれることもない。

 

「お前……尖兵だろ?」

 

 御剣の笑みと、鈴木の無表情が交錯する。

 

「そうだ」

 

 鈴木は10f以上の間髪を入れずに答えた。

 

 



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カードの収入と就職

日間ランキングのってたので初投稿です


 

 >御剣は声を潜め、意味深な笑みを浮かべている。

「お前……尖兵だろ?」

 ◾︎「そうだ」

 

 

 生意気な八助くんを鈴木のご立派な棒でわからせた後、鈴木のたくましい肉体美に惹かれた御剣くんがひっそりとカミングアウトしてきました。

 俺もソ-ナノ……

 

 答えは当然肯定一択です。向こうも当てずっぽうで聞いていますが、ほぼ確信みたいなものがあるようです。理由は謎です。走者にも御剣くんだからとしか言いようがありません。

 たぶん、専用の立ち絵もあってあからさまにスートを意識した名前にしているほぼ固定キャラである都合上、プレイヤー視点では一目で尖兵だとわかってしまうので、隠す必要がないということなのでしょう。

 

 しかし、こうして向こうから尖兵カミングアウトしてくれるキャラって非常に少ないんですよね。

 基本的にはこちらから見つけ出して接触し、尖兵であることを伝える必要があります。貨川ちゃんなんかはその典型です。あーめんどくせまじで。まぁ居場所がわかっているだけ彼女は楽なのですが。見つけ出したところでってキャラでもあります。

 

 

「へえ、お前はクラブなのか。俺はスペードだ。今のところ尖兵ではトップの成績を収めているが……フッ、別にそんなことは自慢じゃない。当然の行いに、当然の結果がついてきただけさ」

 ◾︎「友好」

「ああ、俺たちは同じ境遇の者同士だ。お互いに助け合うのも悪くはない。もちろん、そうさせてもらうよ。よろしくな、鈴木」

 ◾︎「握手に応じる」

 >御剣は爽やかな笑みを浮かべている。

 

 

 はえー……御剣くんめっちゃええ人や……。

 よろしくナス! 仲良くしてくれよなー頼むよー。

 具体的には君をぶち転がすまでの数十分間な! 

 

 

 ◾︎「取引」

「俺に何を望んでいるんだ?」

 

 ◾︎「やっぱりやめる」

 ◾︎「金銭」

 ◾︎「アイテム」

 ◾︎「カード」

 ◾︎「情報」

 

 

 道場で周りに人がいますが、取引できます。なにしてんだこいつら……。

 アイテムは御剣くんの持ち物を買えたりしますが、高いです。数割増しのお値段である上、装備を剥ぎ取ることもできません。

 御剣くんからカードを買うことも難しいです。レートが狂ってます。高すぎる。こぉんな弱ぃ……14万って……。

 情報は御剣くんが勝手に喋ってくれる情報をお高めの値段で買わされます。ですが信頼度が低いうちはどうでも良い世間話しかしてくれません。なにより信頼をシコシコ稼ぐ時間はRTAにはありません。

 

 必要なのは金銭です。金! 金! 金! 

 

 

 ◾︎「金銭」

「多少はあるが……もちろんくれてやるわけにはいかないな」

 >御剣の金銭に対しなにを支払う? 

 ◾︎「カード」

 

 

 お金で買えないものもある。買えるものはスキルカードで。

 

 

「ほお……悪くない。俺に何を売ってくれるというんだ?」

 

 

 御剣くんは、というか尖兵はみんなカード大好き人間ばかりなので、喜んで取引に応じてくれます。緑魔弾一枚をバラ売りしてもニコニコしてくれる純粋無垢な人たちです。やっぱり尖兵は良い奴らなんやなって。

 

 

 >これらを合計5400銭で売る? 

 ・果敢「破砕の拳」 2300銭

 ・果敢「破壊の暴威」 2300銭

 ・謀略「殺意の恫喝」 800銭

 

 ◾︎「売る」

 

「おお、良いカードだ……! これさえあれば……! 良い取り引きだった。礼を言わせて貰うよ、鈴木」

 >御剣は満足そうだ。

 

 

 というわけで御剣くんからお金をふんだくりました。一気に5400銭の小金持ちです。あ、このゲームにおいてお金の単位は銭で固定なので両替とかそんな面倒なシステムはないですよ。

 

 御剣くんから3000銭以上のお金をふんだくることができれば、ひとまず良しです。そうすることで彼の買い物への積極性が薄れ、草薙の剣入手フラグが折れます。

 あとは世間話して有力な情報が聞ければ良いのですが、紅魔館についてはまだもう少し後でも問題ないでしょう。彼から聞くより街中の噂話でも探っていれば確実です。

 

 

 ◾︎「では……」

「ああ。また会おう、鈴木。俺は時々この詰所にいるから、用があったら訪ねてくれ」

 

 

 おう考えてやるよ。

 

 

 >御剣との会話を終えると、師範代があなたに近づいてきた。

「以上がここの稽古だ。昼前までは開放しているので、腕を磨きたくなったなら来ると良い。扱う得物によって教える者が違うから、そこは気をつけてくれ。ちなみに、私は刀を扱っている。刀を使いたくなったなら、私を頼れ」

 >師範代はニヤリと笑った。

「妖怪退治の依頼は、道場の隣、詰所で請け負っている。仕事をする場合、そこで依頼を受けると良いだろう。不安なら、最初は“悪戯好きな妖精退治”から始めれば勝手がわかるはずだ」

 

 

 まーだセリフ時間かかりそうですかねー。

 

 

「だが、これは本来わざわざ言うことでもないのだが……退治屋は里の治安を守る者でもある。当然、犯罪者を匿うつもりはないし、素行の悪い者を入れるつもりもない。また、名ばかりで活動しない者を置くようなお飾りの組織でもない。……心しておくように」

 >師範代は厳しい目をしている。どうやら退治屋は、思っていた以上に厳格な規律を持っているようだった。

 

 

 街中であまりにも大きな醜聞が広まると、退治屋詰所で依頼が受けられなくなります。当然、犯罪者になっても入れません。攻めのチャートは大事ですが、里では犯罪者にならないように気をつけて行動しましょう。つまり師範代は、犯罪をする時は警戒しながらバレないようにやれと言っているわけですね。

 

 

 ◾︎「出る」

 >あなたは詰所から出た。

 >門番の一人が、出てきたあなたを見てニヤリと笑った。

「おめでとう。話は聞いている。これからよろしく頼むぞ、鈴木」

 ◾︎「会釈する」

 

 >あなたは役職「退治屋見習い」を取得した。

 

 

 はい、ということで退治屋になれました。お金稼ぎと戦闘経験が積める上、役職という里における人権が手に入ったのがなにより重要です。無職がうろついていていい顔をされるはずありませんからね。

 

 ですがまだ、退治の依頼は受けません。しばらく里でやることがありますから、そちらを優先して行動します。

 時間は中天。まだまだ動けます。そもそも里では夜になっても比較的安全ですから、必死こいて宿屋を探す必要もありません。極端な話、橋の下で寝ててもどうにかなったりします。

 

 それでは次に、新聞で入手した情報である岸辺屋敷へと行きましょう。ただの確認のために足を運ぶだけですが、これからの動きを、特にお金の使い道を決定づける大事な確認作業なので怠れません。

 ついでに日用品の買い物もしていきます。

 

 

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 



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貨川ちゃんとの出会いと俺もソーナノ




 

 

 

 目的に「岸辺屋敷」をセット、進んでいきます。

 

 

 ◾︎「進む」

 >通りは賑わいを見せている。休憩中の男たちが木陰で握り飯を食べていた。

 

 ◾︎「進む」

 >歩いていると、見知らぬ店の暖簾が目に入った。

 >「食事処・鱵庵」というらしい。店の中は客で賑わっているようだ。

 

 ◾︎「無視する」

 >あなたは歩いていると、落し物を発見した。

 >錦柄の巾着袋が落ちている。どうする? 

 

 ◾︎「拾う」

 >あなたは錦柄の巾着袋を拾った。

 

 

 これは落し物です。持ち主などに届ければカルマが回復します。

 長く持っているとカルマが少しだけ下がりますが、ネコババすることも可能です。

 中身が気になるところですが、今はメニューを開く時間も惜しいので後回しです。

 基本的には人里内のイベントは有用なもの以外はスルーします。

 加速していきますよ〜イクイク

 

 

 ◾︎「進む」

 >大きな屋敷を見つけた。和洋が混在した、どこか明治を思わせる建物だ。

 >大きな幕に、読み辛い文字ではあるが「岸辺」と書かれているのが見て取れた。

 >どうやらここが話に聞いた岸辺屋敷らしい。

 

 >目的地に到着した。

 

 

 はい、そういうことで岸辺屋敷に到着しました。

 ここはでかい雑貨屋みたいなもので、中には洋風のものも扱っていたりします。

 今はお金もあるので買い物もできますが……何より重要なのは、ここに貨川ちゃんがいるかどうかです。

 

 貨川ちゃんは必ずこの岸辺屋敷にいます。他に所属することもありません。ストーリーを固定するための強い意志が働いているスポットの一つです。そういう意味では博麗神社よりもパワーに満ちたスポットであると言えます。

 

 

 ◾︎「入店する」

 >敷地を通って中に入ると、広い店内には高級そうなアンティークの雑貨が並んでいた。

 >品のいい艶の光る木製の調度品などは、現代でも充分に通用しそうだとあなたは感じた。

 

「いらっしゃいませ。……何か当店に御用でしょうか?」

 >店の者であろう若い男がやってきた。上等とは言えないあなたの姿を冷めた目で見ている。

 

 

 古臭い着物しか持っていないので、あまり良い客と思われていないようです。

 東方片道切符では初対面の印象がかなり大きく作用するので、本来服屋で無難なものを揃えた方が何をするにも安定なのですが、RTAでは細かい事にまで気を回したりはしません。

 

 

 ◾︎「買い物」

「どのようなものをお求めでしょうか?」

 ◾︎「外来品」

「予算をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

 ◾︎「持ち金を全て見せる」

 

 

 鈴木は交渉力がゴミカスなので懐をおっぴろげます。

 うるせえ! おれはセレブだぞ! 

 

 

 >店員はあなたの所持金を見て狼狽えているようだった。

「こ……これは失礼いたしました。ええと……で、でしたら奥の部屋で詳しくお伺いします。しばらくお待ちください」

 

 

 君さっきと態度ちがくなぁい? 

 まま、ええわ。今回は許したる(寛容)

 

 さて、廉価なものなら店先で買えますが、高級品などは奥で商談をして、という形になるのがここでの買い物です。

 最初の用向きで外来品、そしてこちらの資金あるいは印象が上等なものであれば、店の奥で外来品専門の店員と商談ができます。

 そして貨川ちゃんが尖兵である場合、確定で彼女の会話ができるわけです。

 

 

「お待たせしました、こちらへどうぞ。個室に案内させていただきますので……」

 >あなたは店員についていき、和風ではない部屋のひとつに案内された。

「貨川さん、お客様をお連れしました」

「どうぞ」

 

 

 は──ーい貨川ちゃんですね〜〜〜知ってた〜〜〜知ってたけど間違ってて欲しかったなぁあああああ。

 

 

「いらっしゃいませ。どうぞお掛けください。お茶も、すぐに用意させますので」

 >厚ぼったい眼鏡をかけた短髪の女性がソファーに座っている。

 >体格や顔立ちは小動物のような印象を抱かせるが、雰囲気は理知的で大人びている。

 >しばらくして目の前に緑茶の湯のみが出されると、部屋には二人きりになった。

 

 

 ここで貨川ちゃんを殺すこともできますが、そうするとただの犯罪者になりますし、何よりラスボス撃破ルートに行けなくなります。堪えましょう。

 

 

「高価な外来品をお求めとのことで。理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

 ◾︎「自分も外来人だからだ」

「えっ……」

 >貨川は目を見開いて固まった。

「外来人……外の……この幻想郷の外から来たということですか……?」

 

 

 こ↑こ↓襲撃で殺害するなら狙い目のタイミングです。

 

 

 ◾︎「そうだ」

 >あなたが肯定すると、貨川は震える手で湯呑みを置いた。

「では……カードという言葉を聞いて、あなたは何を連想しますか……?」

 

 

 ここでスペルカード、クレジットカードなどのらりくらりと躱す返答も用意されていますが、鈴木は交渉せずに真正面からぶつかる男なので無難なことはしません。

 

 

 ◾︎「尖兵」

 >あなたがそう答えると、貨川の目の色が変わった。

 >貨川はもうあらゆる意味で、あなたを客人だと思っていないようだ。

 

「……あなたは尖兵なのですね。私も同じです。改めまして、私は……ダイヤのスートを与えられた尖兵、貨川と申します」

 ◾︎「握手に応じる」

「よろしくお願いします。鈴木さんは、クラブなのですね。……同じ境遇の者同士、助け合っていきましょう」

 >貨川は同類と出会えたことに安堵しているようだ。

 

 

 貨川ちゃんは穏健派の尖兵で、争いごとを好まない平和的な性格をしています。なのでジョーカーさんのカツアゲスコアが低い鈴木に対して、大きな警戒は抱いていないようです。

 ぷるぷる、ぼく悪い尖兵じゃないよ。

 

 ただ、貨川ちゃんは何をするにも消極的です。友好関係を広げることは得意ですが、それでも幻想郷の住人を罠にかけたりだとかはほとんどやりません。

 尖兵になったのが可哀想なくらいの良い子です。悲しいかな……。

 

 

「私はこの岸辺屋敷で外来品担当として身を置かせてもらっています。ご用がある場合は、私の名前を出してもらって構いません。こうして商談部屋を用意してもらえますから、込み入った話もできるかと……」

 >商談部屋は洋室で防音性も高く、不穏な話もできそうだ。

「さて……それでは、どういったお話をしましょうか。何をお求めですか? 私も仕事中ですから、長話はできません。できれば、手短に……」

 

 

 貨川ちゃんとも取り引きができるようになりました。

 彼女がいることが確定した以上、お金の無駄遣いはできません。適当な取引でお茶を濁しましょう。

 

 

 ◾︎「金銭」

「商談ですか。何を売っていただけるのでしょう?」

 >貨川の金銭に何を支払う? 

 ◾︎「カード」

 

 

 貨川さぁん……僕、知ってるんですよぉ……? 

 カードの入手が大変でお困りなんですよねぇ……? 

 

 

「……カードですか。それは助かります。願ってもないことです」

 

 

 貨川ちゃんは高値で買い取ってくれるのでカードの卸先として有能です。

 まぁ、今回はさすがに鈴木の手持ちも少ないので、雑魚カードをバラ売りするだけに留めておきますが。

 

 

 >これらを合計50銭で売る? 

 ・果敢「緑魔弾」 50銭

 

 ◾︎「売る」

 

「ああ……助かります。次の徴収もどうにかなるかもしれません……ありがとうございます、鈴木さん」

 >貨川はほっとしている。

 

 ◾︎「では……」

「ええ、是非ともまたいらしてください」

 

 

 というわけで、貨川ちゃんとの顔つなぎが完了しました。

 これでやるべきことがハッキリしてきましたね。

 

 それでは次回、さっそく優しい貨川ちゃんを破滅させるための足がかりを

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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蕎麦の早食いと吐き気を催す邪悪

初 陶子


 

 日も高くなってきましたが、ここでひとまず食事にしたいと思います。

 金はあるんや……鈴木も久々に文明を感じさせる場所に来たのですから、ここで美味しいご飯を補給しておかなければ可哀想です。

 単純に焼き料理だけじゃ限界があるというのもありますし、気力低下がきついので回復しておきたいという真っ当な狙いもあります。

 

 

 ◾︎「進む」

 >食べ物の匂いを探しながら歩いていると、蕎麦屋を見つけた。

 >暖簾には「山葵亭」と描かれている。

 

 

 食べ物屋は目的にセットすればすぐに見つかります。

 食堂だったり、お弁当にできる店だったりと様々です。

 店はゲーム開始時にランダムで生成されるので、データごとに違った店が出てきますよ。

 名前も食材or動植物+店、庵、亭などが多いです。

 組み合わせとしてはありえるはずですが、「漆亭《うるしてい》」とかはまだ見たことないです。

 

 

 ◾︎「入る」

 >あなたは店に入った。

 >こじんまりとした店内には客が少ない。どこでも好きな場所に座れそうだ。

 

 ◾︎「一人で座る」

 >あなたは誰もいないテーブルについた。

「いらっしゃい! あとで焙じ茶をお出ししますよ!」

 >店員らしき若い娘がやってくると、あなたに注文を訪ねた。

 

 ◾︎「山菜蕎麦」

 >あなたは80銭払った。

「まいど! 少々お待ちを!」

 >あなたは焙じ茶で喉を潤した。身体が温まる……。

 

 

 一食80銭は高めです。ですが今回はステータスの速やかな回復のためにこうなりました。里に来てすぐは人や場所の情報を集めるにも便利なので、何度か利用します。

 

 

「妖怪が多いんだってねえ、怖いわ……」

「ここの蕎麦は美味しいなぁ」

「さあて、仕事を再開するか」

「博麗の巫女さん、今朝温泉の方へ行くのを見かけたわ。何かあったのかしら」

 

 

 待ち時間の間、店内で話をする人の会話が聞けます。

 蕎麦だと会話文七つといったところです。凝った料理ほど待たされてセリフ送りが長くなりますから、パパッと食べられるものにしましょう。ホモはせっかち。

 

 

「人斬りの犯人、まだ捕まっていないらしいな……」

「やれやれ、また映姫様の呼び出しだよ。一息なんてつけやしない」

 

 

 おっとっとっとっ! ストップストップ! 

 

 

 ◾︎「注目」警戒

 >姐御肌な若い女が、口調のわりにはのんびりと蕎麦湯を飲んでいた。

「これを飲み終わったら戻るかぁ……」

 

 

 いやいる可能性はあるなとは思っていましたが、まさかこんなに早く小町に会えるとは……。

 これは走者に運が向いているのでは? 何故その運が鴉天狗の時に発揮されなかった? (半ギレ)

 

 

 >頭の中から声が聞こえてくる……。

『あれはふつうの人間のように見えるが、死神だ。死者を黄泉へ送り届けることを生業とする種族だな。神と名乗るだけあって、力は強い。万全な態勢が整うまで手出しはやめておくことだな』

 

 

 サンキュージョッカ。けど死神なんて彼女、小町くらいしかこの作品には登場しないので問題ないです。

 接触してもしなくてもなー小町なー、あんまり関係ないんだよなー。

 

 まぁいいや、特に何もせず無視ということにしましょう。

 通常プレイならいざ知らず、RTAで無駄になるかもしれない努力をするつもりはありません。

 

 

「おまちどうさま! 山菜蕎麦だよ!」

 

 

 ハムッハフハフッ! 

 うん、美味しい! 

 

 というわけで江戸っ子特有の汚い早食いを見せたところで、店を出ます。

 次にすべきは店探しです。適当に里をぶらついていれば問題ないでしょう。

 

 

 ◾︎「進む」

 >足元にカードが落ちている。

 

 ◾︎「無視する」

 >あなたはカードを踏み潰した。通りは子供が走り回り、賑わっている。

 

 

 アッアッ……わ、わざとだし……乱数調整だし……。

 

 

 ◾︎「進む」

 >歩いていると、困り顔で辺りを見回しているふくよかな女性を見かけた。

「困ったわぁ……錦柄の巾着袋、どこにやったのかしら……」

 

 

 おや珍しい。落とし主がそのまま探し回っていたようです。

 バレなきゃネコババする予定でしたがこれは都合が良かったですね。

 カルマを回復しなくては。

 

 

 ◾︎「声をかける」

「あら、何か用? 私、とっても忙しいのだけど……」

 ◾︎「錦柄の巾着袋を差し出す」

 >あなたが落し物を差し出すと、ふくよかな女性は見るからに喜んで見せた。

「まあ! あなたが見つけてくださったのですね! ありがとうございます!」

 >カルマが3上がった。

 

 

 いいってことよお嬢さん。安心しな中身は見ちゃいねぇ。

 ……で? 何かお礼は? (クズ)

 

 

「これ、少ないですけどお礼です。受け取ってください」

 ◾︎「受け取る」

 >ふくよかな女性から大福を受け取った。

 

 

 なんで大福? (困惑)

 いや、嬉しいですけど。食料は大事なので……うん……。

 

 気を取り直して進んでいきましょ。

 

 倍速だ倍速! 

 

 

 ミスティアとうどんげ キスメとメディ♪ 

 

 霧雨の子と ミスティアとチェン♪ 

 

 パチェ子の汁を添加したパスタ♪ 

 

 神々の♪ 

 

 

 ◾︎「進む」

 >通りを歩いていると、薬屋を見つけた。

 >看板には「薬屋・彼岸花」と描かれている。

 

 

 縁起でもねえ店名してますねクォレハ……ままええわ……。

 

 人里に店を構えている薬屋は多くありません。結構珍しいです。

 そして、プレイヤーとしてもあまり使うことはありません。行商の薬売りで賄える場合がほとんどですからね。応急処置を覚えれば多少のケガなら自分でなんとかできますし。

 

 ですが今回のチャートでは……まぁ、知ってる人は大体わかってるだろうけどぉ……ンハッ。

 ちょっとお高めの薬をまとめて購入したいと思います。

 

 

 ◾︎「入る」

「いらっしゃい……何用かな?」

 >狭い店内には小さな箪笥が立ち並び、薬研で調剤している老人が一人で作業しているだけだ。

 

 ◾︎「買う」

「どれにするね? ま、好きなもんを買っていくといいさ……」

 

 

 色々なものがあります。戦闘の合間に使うなら低級の薬を数買うのが一番です。毒耐性がないならそれを買うのもありでしょう。

 しかし今回買うのは一種類のみ。それも最高級のやつを買い占めです。

 

 

 >2200銭で秘伝の漢方薬を4つ購入する? 

 ◾︎「買う」

「おお、そんなに買ってくれんのかい。まいどあり……」

 

 

 秘伝の漢方薬を購入しました。正直、漢方系は効果が薄いです。

 なんだかよくわからない名前の西洋のお薬が最も効果があります。

 ですが私はこれを買います。これを買っておくとなぜか貨川ちゃんの大事な人が早死にするんですよね(すっとぼけ)

 すると連鎖的に貨川ちゃんが闇落ちしてくれます。悲しいなぁ……。

 

 まぁ鈴木にとってはそんなことわかりようもないですし、回復アイテムを買い求めただけだから……多少はね? 

 

 

「どうせワシには後継もいない。古臭い商品を買い取ってもらえるのなら、それが薬にとっても一番だろうさ」

 >老人は達観したように笑っている。

 

 

 なおその薬は最も大事な人には届かない模様。

 とはいえ貨川ちゃんの思い人、病にかかっている岸辺屋敷の若旦那はこの薬があっても完治はせず、いずれジワジワと死んでいくのでどうしようもありません。

 シナリオ的にも全く干渉できないキャラなので救いようがないです。

 

 走者も毎回胸糞悪いとは思っていますが、タイムのために死んでくれ(無慈悲)

 

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 



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宿探しと24日目の訪問者

初投稿


 

 そろそろ宿を決めます。

 まだ人里での固定の住処は作りません。いい立地にいい感じの候補があれば買いますが、金の力でゲームクリアまで宿泊し続けることもできますから、その時々によります。

 戦ってレベルを上げなければならない都合上、できれば退治屋の近くに居を構えたいところではありますが、さて。

 

 今日はとりあえず近い場所に宿泊しましょう。

 まだ未開放、未発見の店があるので明日もそれらをちょくちょく開拓しておきます。まぁ普通にプレイしていれば自然とやることなんですけどね。これをやっておかないと人探しのイベントが来た時に地獄を見ますので。

 

 

 というわけで倍速です。超スピード!? 

 

 歩いてる最中に呉服屋、鍛冶屋、傘屋、長屋を発見しました。

 幻想郷における長屋は必ず一件だけ空き家があるので、交渉すればそこに住むことができます。お値段も安いので序盤はなかなか有能です。

 鍛冶屋は寄ることはないでしょう。杖や格闘主軸で闘うキャラの強みです。

 噂話もチラチラ耳にしてましたがこれといった収穫はなし。ままええわ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >うらぶれた宿屋を発見した。

 >食事と酒を提供する傍ら、簡単な宿泊もできる店らしい。

 >看板には「旅籠・鈴草」と描かれている。

 

 

 薄暗くなった頃になってようやく宿を見つけました。

 人里はそこそこ広いのですが、宿はほとんどありません。あったとしても専門にやっていることはないです。外とは遮断された立地ですからね、それも当然でしょう。

 それでも深酒した人や訳ありの人などは帰れない、帰りたくないということもあります。そんな客のニーズを満たすために、こういうお店がいくつか存在するのでしょう。

 

 

 ◾︎「入る」

 >あなたは宿屋に入った。

 

 

 ふー、あっつー。ビールビール! 

 

 

「いらっしゃい。初めて見る顔だね?」

 >店主らしき人物は少ない客に酒を出している最中だった。

 >店内は狭い居酒屋といった風情だが、果たして本当に泊まれるのだろうか。

 

 ◾︎「宿泊」

「泊まりかい? なら150銭いただくよ。飯を食っていくなら140銭に負けとくけど、どうする?」

 ◾︎「食事はいらない」

「はいよ、それじゃあこいつが鍵だ。失くしたら弁償してもらう。昼前には出てもらうからね」

 >150銭を支払った。

 

 

 ビールなんて必要ねぇんだよ! 

 というわけでさっさと部屋にこもります。愛想のない客ですがRTAなのでそんなものです。

 部屋に入ったらあとはいつも通り。クラフトと瞑想で気力と時間を潰しつつ、熟練度を高めていきます。

 特に瞑想は大事。ある程度魔法も使えるようにならなければ後々の攻略が厳しくなります。火鉢にイグニッションしまくって怪しい儀式に耽りましょう。

 

 お金があるので次の日は装備を整えたいと思います。

 それと並行して命蓮寺か紅魔館へと向かうための情報収集をします。退治屋の仕事はまだやりません。情報が集まり、遠征準備が整ったらですね。

 

 就寝! 閉廷! 

 

 

 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 

 オッハ──ー! 

 

 朝になりました。早めに寝たのでまだまだ外は薄暗いですが、情報収集は朝からでも可能です。早速出かけましょう。

 あ、ポイント振りは脚力にします。少しでも強化しないと御剣くんに勝てなくなりそうでやだ怖い……。

 

 

 >*ドンドン*

 >あなたの部屋をノックする音が聞こえてきた。

 

 

 おや、なんでしょうね。宿の主人でしょうか。

 いや、朝こんな時間なのでそれはないか。だとすると知り合いが訪ねてきたイベントになりますね。貨川ちゃんか御剣くんか……? 

 人里に来てから初の訪問イベントが、まさか泊まった次の日になるなんて驚きです。普通はもっと友好度上げとかないの起こらないのですが。

 

 はーいもしもしどなたー。

 

 

 >あなたは戸を開けた。

「……鈴木。私だ」

 >戸の向こうには三ツ葉が立っていた。

 >三ツ葉は真剣な目であなたを見ている。

 

 

 ファッ!? ウーン……(心停止)

 

 ……ハッ!? 

 あっぶぇ、ショック死するかと思った(操作停止五秒)

 

 ……いや、なんで三ツ葉ちゃんがここに? 

 山ですぐに逃げたものの闘って、かなり好感度が下がったと思うんですけど(名推理)

 まさか山のお達しで鈴木を暗殺しにきたとかですか(震え声)

 

 

「朝早くにすまない。だが、人が多い時に来るのもどうかと思ってな。……お前と話がしたくて、ここへ来たんだ」

 

 

 いやお気遣いなく……じゃなくてなんでここに? どうして会いに来たの? 会話したくて訪問してくるイベントはあるの知ってますけど世間話するくらいまでは、まだほとぼり冷めてなくない……? 

 

 

 ◾︎「話とは?」

「詳しいことは、中で良いかな。人に聞かれて良い話でもない」

 >わざわざ入り口でする話ではないようだ。

 >どうする? 

 ◾︎「どうぞ」

「! ありがとう。失礼するよ」

 

 

 入って、どうぞ……(困惑)

 

 あるぇー……三ツ葉ちゃんの好感度は下がるとこまで下がっていたと思ったのですが、まだ友好関係が維持されてたみたいですね。

 だからこうして人里に来ても住まいを訪れるし、当たり前のように会話なんかもしてくる。わからないのでどうしてそこまで好感度や信頼度が高いままなのかということですね。

 

 最序盤の上がり方が良かったんでしょうかねぇ。

 天狗の常駐クエを密かに達成してたとかの説がやはり有力かもしれません。

 これもうわかんねえな。

 

 ですが友好関係が継続しているのは何よりです。悪いよりはずっと良い。

 もはやここまで信頼と好感が高いなら、三ツ葉ちゃんを仲間にしてもいいかもしれません。モブだから弱いけど。

 

 三ツ葉ちゃんに御剣くんへ自爆特攻させてその隙に攻撃とか戦術の幅

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 



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◾︎立ち止まらない天狗




 

 濱千代は山に迷い込んできた人間を撃退し、見事に追い払った。

 上に回した報告にはそのように書き記しておいた。

 

 濱千代の上役らしい射命丸 文は報告を受け取ると、定型的に軽く私を労っただけで、それ以上の追及はなかった。

 日頃の報告などそんなものである。大事なければことも無し。

 だが、いつもは手柄に小うるさい濱千代が自分から顔を出さなかった辺りに勘付かれることはあるやもしれん。そこまでいくと私にはどうしようもないことだ。

 

 私は別段、この報告が危険なものとは思っていない。

 バレたところで、濱千代が人間にやられたと思われたくなくて報告の中で強がったことが露見する程度だ。天狗はそのくらいの真実で満足するだろう。そんな意味では、濱千代の道化ぶりには感謝しなくてはならないかもしれん。

 

「三ツ葉、あんた私に対して失礼なこと考えているんじゃないでしょうね」

「いいえ特には」

「いだっ……!? ちょ、ちょっともっと優しく塗りなさいよ!」

 

 濱千代はしばらくの間、療養を続けている。

 鈴木にこっぴどくやられた際の傷が、特に霊力を帯びた火傷がしぶとく残っていたのだ。

 天狗も頑丈とはいえ、退魔の炎をまともに受ければ話は変わってくる。完治はもう少し時を要するだろう。

 

 私は鈴木との別れの後、あの事件の内々の事情を詳しく知る者として、彼女の看病をすることになった。

 濱千代は私を疎ましく思っているだろうし不本意なのだろうが、わざわざ他の連中にまで今の怪我を知られたくはあるまい。私も鈴木を育てたことをひた隠しにしている手前、一握か一つまみくらいの罪悪感はある。

 数日間真面目に見回りと看病をしているのには、そんな理由もあった。

 

「……なんであんたは、私を助けたのよ」

 

 ふと、濱千代が変な言葉を発した。

 何故助けたのかと言ったのか。

 驚いた。この高慢ちきな鴉天狗からそのような遜った物言いが飛び出してくるとは。

 鴉天狗が低く飛んだということは、今日の天気は嵐にでもなるのか。

 

「人間の退治屋ごときにやられるような情けない天狗、放っておけばよかったじゃないの」

「……ふむ」

 

 これはどうやら、本格的に病の類らしい。濱千代にあるまじき姿だ。

 さすがは鈴木。濱千代の毒気を一切討ち祓ってみせたか。

 

 ……そんな戯言はさておき。

 これはこれで、さすがの私も気色が悪いというものだ。

 

「同族が襲われているのを見て、助け出すのは当然のこと。同胞を守るのは生物として当たり前。我々白狼天狗の役目としてもです」

「……鴉天狗のくせに弱い奴だと、笑えばいいわ」

「不覚や不意を突かれることなど、闘いの中では珍しくもありません。それに、あの時は一合だけ打ち合っただけですが、相手はかなりの力を持つ人間でした。あれに押し込まれることを恥じ入ることもないでしょう」

「……えらく私の肩を持つじゃない」

 

 どちらかといえば鈴木の腕前を褒めたのだが。

 別段濱千代を褒めたわけではない。

 

「まあ……それに。私も、深く傷付いた時に助けられた経験がありますから。その時の感謝の念を思えば、いけすかない上司といえど、見捨てることはできません」

「今いけすかないって言った?」

「傷付いたところを甲斐甲斐しく助けられたからといって、私に惚れるのはよしてくださいね。気持ち悪いので」

「死ねっ!」

「おっと」

 

 元気よく投げられた枕を、すんでのところでひょいと避ける。

 うむ、この様子ならば全快もそう遠いことではないだろう。

 

 

 

 さて、鈴木は山を去っていった。

 そのことはもちろん、事情を知る椛にも伝えてある。

 濱千代がやられたことについては、彼女の名誉をいくらか考慮し、ぼかしてあるが。

 

「山もこの厳戒態勢だからね。あの人間も、わざわざ戻ろうとはしないんじゃないかな」

「椛もそう思うか」

「ええ。今頃人里にでもいるんでしょう。鈴木だっけ。彼にとってもその方が幸せだよ」

 

 ……そうだな。人間ならば、人間の里にいることこそが一番の幸せだ。

 己にあった土を踏むのが何よりだろう。

 

「……まぁ、その、ね。けど彼も、相当修行を積んでいるんでしょ。ならまたどこかで会うことだってあるんじゃない? 別に三ツ葉が嫌われたわけではないんでしょ」

「……」

 

 嫌われ……うむ、そうだな。

 あの時は、別れた時は敵対していたかもしれないが、あれは成り行きでそうなっただけのこと。私も不本意だったし、鈴木もそう思って退いていったと思う。……いや、これは私の願望だ。やめておこう。

 

 けど、私は少なくとも鈴木を嫌ってなどいない。

 同族をやられたことについて思うところはあるが、それだけだ。

 ……それだけのことでしかないんだ。

 

「椛。鈴木は戻ってこないのかな」

「私にはわからないって。そんなに会いたいなら、三ツ葉の方から会いにいけばいいじゃない……」

 

 私から……? 

 

「その手があったか」

「あ」

「どうした椛。何かを踏み抜いたような顔をして」

「いやなんでも……」

「うむ。では少し、山を後にするよ。人里へ行ってくる」

 

 なぜこんな簡単なことに気付かなかったのか。

 鈴木が来なければ会いにいけば良いのだ。実に明朗ではないか。

 

「ああもう……ちょっとちょっと、三ツ葉。勝手に持ち場を捨てて動くのは良くないでしょう」

「……確かに。どうしよう」

「山を離れるにも理由がいるわ。人里の様子を偵察にいくなり、人を追うなり、とにかく適当な理由をつけないとダメだって」

 

 なるほど、言い訳か。言い訳は必要だ。

 

「ありがとう、椛。椛のおかげで私は、とても助けられているよ」

「……そうですか。そりゃ良かったですよ。まあ、無茶はしないでね。人間相手とはいえ、私たちは天狗。人間と仲良しってわけでもないんだから」

 

 わかっている。人と天狗はそのようなものだ。

 でも、だからこそ惹かれるのだよ。口に出しはしないがね。

 

 

 

「それでは濱千代、私はしばらく人里に行ってきます。目的は偵察です」

「……前後がわからないんだけど」

「傷もおおよそ治ったでしょう。その万年床を片付けて、今日から見回りを再開してください。ついでに私のいた地域の警邏もお願いします」

「あの、ちょっとね。あなたね」

「報告はしたので、そのように取り計らっていただきたい。お土産は草団子でもお持ちしますので、楽しみに待っていてください。それでは」

「ちょっと三ツ葉ぁー!」

 

 こうして上司に話を通した私は、正式に人里へと赴くことになった。

 表向きの目的は人里の偵察。裏の目的は……鈴木との再会だ。

 

「久しぶりだな、人里……」

 

 私は人ならざる耳を隠す笠を深く被り、朝霧の漂う斜面を駆け下りて行くのであった。

 

 



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仲間の加入と日課の再開

久々の初投稿です


 

「妖怪の山での厳戒態勢は、あと三日は続くだろう。鈴木、その間は山に入らない方が良い。私も本来の立場ならば、このような事を伝えるべきではないのだが……」

 >三ツ葉は心苦しそうに語っている。

 

 

 あ、うんOK。まぁしばらく妖怪の山に立ち寄る予定はないので平気です。

 山のリーク情報かぁ……。NPCが動き回ってる情報なんかは欲しいところなんですけどねぇ。

 

 まま、ええわ。三ツ葉ちゃんと仲間レベルになるまで、とりあえずは仲間にします。

 が、ほぼ育成はしません。何故ならRTAではそんなことをしている暇はないからです。三ツ葉ちゃんを育てるくらいなら主人公を育てましょう。

 

 いや、強いですよ? 三ツ葉ちゃんはモブ白狼天狗なので普通にステータスは高いです。見てないですけどデッキもかなり良いものだと思います。

 けど伸びしろがね、主人公と他のキャラとじゃ圧倒的に違うんですよ。

 

 原作キャラでもゲーム内での成長率はものすごく低めです。反面、プレイヤーキャラの成長速度は文字通りの化け物です。成長限界もほぼ無いのでどこまでも強くなっていけます。戦えば戦うほど強くなる。すっげぇワクワクしてくるぞ。

 

 序盤の狩りでこそ、三ツ葉ちゃんは頼もしいでしょう。しかし三ツ葉ちゃんに戦闘を任せると鈴木の成長機会を奪うことになります。

 ただでさえ長い戦闘なのですから、そこで実入りがなければやっていけません。

 チャートを崩すわけにはいかないので、戦闘はこれから(ほぼ)鈴木一人のままやっていきます。

 

 ボス戦などでリセットが見えるほどキツい場面が来た場合には特攻……いや、加勢してもらうかもしれませんね。

 三ツ葉! だいばくはつだ!

 

 

「私はしばらくの間、人里で偵察をすることになった。だからしばらく、お前と行動を共にしたいと思っているのだが……どうかな、鈴木。もしも嫌ならば、嫌だと言ってくれ」

 >三ツ葉はあなたと一緒に行動したいようだ。

 >どうする?

 

 

 断わ……うーんけどボス戦闘が安定するのは嬉しいんですよねぇやっぱ。

 色々とできることも増えますから、加入させるとしましょう。

 本当はこれ尖兵一人か二人撃破してからじゃないと活かしきれないんですけどね……まあええわ。

 走者もガチで(つまり刀で)走ってるわけではないですし、戦力増加は増加なのでやってみます。

 つーかこの時は断ったら杖の訓練とかもキャンセルされるんじゃないかと思って普通にビビってOk出してました。

 

 

 ▪「大丈夫だ、問題ない」

「! そうか。それならば嬉しいよ。これからよろしく頼むぞ、鈴木」

 >三ツ葉は嬉しそうに微笑んだ。

 >三ツ葉が仲間に加わった!

 

 

 三ツ葉ちゃんよろしくナス!

 

 

「ところで鈴木、しばらく訓練をしていないな。これから再開することもできるが、どうする? まだ続けたいと思っているのか?」

 >どうする?

 

 

 あっぶぇ。どうやらまだ訓練フラグは生きていたみたいですね。

 仲間になった時は立ち絵笑ってたのに、いきなりちょっと不安そうな顔になって……情緒不安定か?

 大丈夫だって安心しろよ!

 

 

 ▪「訓練を続ける」

「おお、そうか。まだまだ鈴木の杖術には伸び代があるように思う。私はそれが良いと思うぞ」

 >三ツ葉はどこか嬉しそうだ。

「では、日課の訓練を始めよう。準備ができ次第、外に出てくれ。離れた場所に人のいない広場があったはずだ。そこを間借りしてやるとしよう」

 

 

 仲間から訓練を受ける場合、だいたいは明け方を回った直後、宿屋を出た後すぐに始まることが多いです。

 毎回のメッセージで断れますが訓練は自分で承諾したものなので、約束を破る・すっぽかすに相当します。相手の機嫌を損なうので、通常プレイでもあまりおすすめはできません。

 大した手間でもないので、やる場合はキッチリ毎回鍛えましょう。

 

 

 さて、ここから自由行動です。

 が……まずは仲間に加わったキャラのデータを確認しないとなあ?

 メニューから三ツ葉ちゃんの全貌を丸裸にしちゃいまーす。げへへ。

 

 まぁ装備品は買い与えないといけないし、剥がせません。お金も取って鈴木に移すなんてことはできないので悪用はできません。せいぜい買い物に行ってもらってチマチマ必要物資を購入してもらうくらいでしょう。仲間にできたからって全権握れるわけじゃないよ!

 それでもキャラごとの所持金は大事。同行する以上、お互いにそこそこの持ち金がないことには一々プレイ中につっかえますからね。

 

 えーと、どれどれ……三ツ葉ちゃんのステータス……。

 ファ? 持ち金多いな……6200銭てオイ……なんか無駄にお金持ってるので特に心配はいらないみたいですね。

 装備は……藁の笠、シロツメクサのかんざし、白狼天狗の服、天狗の錫杖。といったところですね。

 立ち絵じゃわからなかったけど藁の笠装備してたようです。防御は上がりませんが雨天でも行動できるので便利。

 かんざしは上げたものですね。もちろん効果はないです。

 白狼天狗の服……がなんでこんな耐久減ってるのかは知りません。あ、多分妖怪と闘った時のものでしょうか? 立ち絵じゃ新品なんでよぐわがんにゃい。

 天狗の錫杖は……なんかこう……まぁ普通の錫杖自体強かった気がする……天狗シリーズなので多分上位かなと……杖なんて詳しくねえよ!(逆ギレ)

 

 多分天狗シリーズなんで使ってると妖力がジワ上がりしてくると思います(適当)

 風属性を持っているかどうかは知りません。なさそうな気もする。そこらへんWiki確認する余裕がないので許し亭ゆるして。

 

 さて、それで肝心の三ツ葉ちゃんのステータ……。

 

 三ツ葉ちゃん知力ひっっっっく!!

 

 ええなにこれは……(困惑) この知力おま……白狼天狗でこのゴミみたいな知力だとまともな妖術使えんやろ……。

 あ、でもそのかわり体力と筋力で釣り合いが取れてますね。速度もなかなか。

 詳しくは秘匿されているので確認できませんが、多分他のは平均的な感じで落ち着いているのでしょう。

 まさかの初期鈴木と似たような脳筋キャラだったとは……。

 

 デッキは……あーやっぱり脳筋なだけあって強いですね。

 杖と格闘ばっかりです。妖術ほぼ皆無やんけ……あ、奥義がちょろちょろ入ってるのは美味しいです。仲間のデッキからカードを抜いたりはできないのが残念ですが、このままなら三ツ葉ちゃんも鈴木と似たような感じで戦えるでしょう。

 傾向が堅実寄りなのもありがたい。強敵相手にはカウンター取っていくのが一番ですからね

 

 さて、三ツ葉ちゃんの手の内もわかりました。

 それでは久々に再会した雌犬にご主人さまが誰だったかを逞しい棒さばきで思い出させてやりましょう。

 

 お外で朝の大運動会

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 



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朝練完了と予定変更

マギレコアニメが面白いので初投稿です。


 

 人里で杖の訓練開始です。

 新鮮なシチュエーションですがやることは以前と変わりません。

 自動生成された杖デッキを使い、主に堅実カードを切って長期戦狙いをやっていきます。

 

 以前三ツ葉ちゃんと訓練した時よりも格段にステータスが伸びている上、退魔シリーズや松葉杖など強力なカードも揃っているので無難に戦えています。

 蹴り技や魔法が有りなら多分もう三ツ葉ちゃんに勝てる気はしますね。いや、さっきステをチラチラ見た感じじゃまだ厳しいか……?

 

 これからは杖のスキル上げもそうですが、さらなる蹴り技を習得したいところ。

 イベントが進みきる前に、もうちょい実戦を積みたいですね。

 

 

「良い動きだった。男子三日会わざらばとはいうが、見違えたよ」

 >三ツ葉は機嫌良さそうに汗を拭っている。

 

 

 戦闘終了です……。

 さすがにもう苦戦することもありませんね。鶴翼奥義・松葉杖のおかげで時々仕掛けてくる連撃も難なくチャンスにできます。

 何より跳ね上げが安定して強い。こうして振り返ってみると杖も悪くないですねぇ!

 あとは火力さえあればなぁ……杖なぁ……。

 

 

 ◾︎「会話する」

「私は人里に詳しくないのでな。里での行動は全面的に鈴木に任せるよ。目立つわけにもいかないし、言葉もできるだけ謹むつもりだ」

 >三ツ葉はあなたとの会話を謹んでいるようだ。

 

 

 おっと。どうやら三ツ葉ちゃんは寡黙なお仲間さんらしいです。

 偵察が目的である以上、確かに当然ではありますね。RTA的にも会話文が少ない方がスムーズなので助かります。

 お前も会話苦手部じゃったか……。

 

 このように会話を謹んでいるキャラがいる場合、同行中に会話を選ぶと好感度が下がっていきます。

 わかりやすい例としては無口なキャラなんかがそれに当たります。

 パチュリーなんかがわかりやすいでしょうか。話しかけすぎると“無駄口は好きじゃないわ”とか言ってきます。

 交流がそもそも論外なキャラもいますが、あんまり噂してるとパンチで人を殴り殺す程度の能力が飛んでくるかもしれないのでやめておきます。

 

 

 さて、今日は人里の探索をします。

 目標は紅魔館と命蓮寺探し。あとは適当に店舗の記憶です。マッピング作業と言っていいでしょう。

 いきますよ~イクイク

 

 

 ▪「進む」

 >あなたは宿を出て、通りに出た。

 >朝早く、まだ人通りは少ない。涼し気な空気が心地良い。

 

 ▪「進む」

 >路傍の雑草にスズメが集まっている。種をついばんでいるようだ。

 

 ▪「無視する」

 >あなたが通りを歩いていると、身なりの良い男の集団が向こうから歩いてきた。

 

 ▪「会釈する」

 >あなたと三ツ葉はすれ違いざまに会釈をした。

 >男たちも静かに頭を下げ、そのまま互いに通り過ぎていった……。

 

 

 このイベントはランダムで色々な団体になったりします。

 退治屋だったりごろつきだったり阿求の付人衆だったりと様々です。通常プレイでも基本的に無視が良いでしょう。

 

 

 ▪「進む」

 >道を歩いていると、三ツ葉が何かを察知した。

「向こうから妖怪が歩いてくるぞ。私は反応せずに無視すべきだと考えているが」

 >三ツ葉のささやきを聞いて、あなたはどうする?

 

 

 人里に妖怪がいないとは言っていない。

 パーティメンバーに察知能力の高いキャラがいる場合、プレイヤーキャラでは拾えなかったイベントを拾うことがあります。

 こういう時、パーティーメンバーは何かしらの行動の提案をするものですが、その方針に従っておくとわずかに好感度が上がります。

 毎度常に従うわけじゃありませんが、今回は無難に無視を選んでおきましょう。

 

 

 ▪「無視する」

 >あなたは視線を合わせないように歩いていった。

 >向こうの相手も特に反応はせず、そのまま互いに通り過ぎていった……。

 

 

 さすがに朝は店イベント発生確率少なめですね。時間帯がもうちょっと進むと、色々とお店が目につくようになるのですが。

 このままだと厄介事が増えていきそうです。

 

 

 ▪「進む」

 >あなたは井戸の近くでうわさ話をする女性たちの話し声を耳にした。

「お風呂の新商品がね……」

「子どもたちがいつもあそこで遊んでいるのよ。どこだったっけ、ええと……」

「湖の近くにある紅魔館に、退治屋の人が出入りしているんですって」

 

 

 おおおおおっと! ちょ待てよ(KMR感)

 

 

 ▪「注目」

「紅魔館って、前に空が赤くなった時の? 怖いわねぇ……」

「退治屋の人が行ったってことは、また何かあったのかしら……」

 

 

 はい、オッケーです。紅魔館と霧の湖の情報を入手しました。

 やはりランダム要素の大きい新聞なんかよりも人里の噂話なんだよなぁ……。

 ちょっと歩いているだけですぐに情報通になれるので楽でいいです。

 

 あとは……うーん、命蓮寺……命蓮寺かぁ。いや、紅魔館でも同じ役目は果たせますし、命蓮寺は後回しにしましょう。

 極論行っても行かなくても大丈夫な場所です。

 

 

 ▪「水を汲む」

 >あなたと三ツ葉は井戸で水を補給した。

「あら、どうもこんにちは。ごめんなさいねえ、どうぞお使いになって」

 

 ▪「会釈する」

 >あなたと三ツ葉は女性たちに軽く頭を下げ、水筒に水を補給した。

 

 

 日課の水分補給もオゥケーィ……。

 ……よし。それじゃあ今日は予定を変更し、退治屋の詰め所に向かうとしましょうか。

 やや予定を繰り上げてますが、道中でお店マッピングもできますし、その時に色々埋まればそれはそれで良し。

 ひとまず紅魔館遠征を先にやっちゃいたいと思います。詰め所に寄るのは道中で妖怪が湧いた場合についでに稼げるようにするためです。

 

 

 目的を退治屋詰め所にセット。

 適当な依頼を受けに、イクゾー! デッデッデデデデッ カン

 

 



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受注と遠征開始

初投稿


 

 

 ◾︎「進む」

 >退治屋詰め所にやってきた。門前には二人の警備が並び立ち、あなたを見てニヤリと笑っている。

 >目的地に到着した。

 

 

 特に何事もなく詰め所に到着。

 じゃあ早速入って、どうぞ。

 

 

 ◾︎「入る」

 >あなたは門番に呼び止められた。

「退治屋の鈴木だな。一緒にいるその者は見ない顔だが?」

 

 

 はい、駄目でした。当然だよなぁ? 

 選択肢は色々ありますが、関係性を表すコマンドを選びます。

 

 

 ◾︎「師匠だ」

 >あなたが答えると、門番は面白そうに眉を上げた。

「ほほう? そうだったか。しかしすまないな。見ず知らずの者を通すわけにはいかないのだ」

 

 

 こうなります。退治屋に対して信頼度が高ければ素通りできるのですが、まだ実績皆無だからね。しょうがないね。

 門番に自分から話しかけることでも同様のイベントは起こりますが、呼び止められる方が話が早いです。

 どうせすぐ終わる用ですし、三ツ葉ちゃんにはここで待っていてもらいましょう。

 

 

 ◾︎「待機」

「ああ、わかった。ここで待っているよ」

 >三ツ葉は退治屋の門前で待機した。

 

 ◾︎「入る」

 >退治屋の施設に入ると、道場では既に何人かが鍛錬しているようだった。

「せいっ!」

「そんな動きでは妖怪に食われるぞ!」

 

 

 御剣くんはまだいないようです。

 ままええわ。何度も会いたいキャラというわけじゃありません。

 

 

 ◾︎「依頼」

 >あなたは退治屋に寄せられた依頼を確認した。

 >現在、8件の依頼がたまっているようだ。

 

 

 たまってんぜオイ……難易度lunaticかつ今の今までノータッチだったので、様々な事件が解決されないままでいたようです。

 内容は様々です。

 夜な夜な聞こえてくる音の調査。

 郊外に忘れてしまった仕事道具の回収。

 畑に出た迷惑妖怪の退治。

 悪戯好きな妖精の複数駆除。

 依頼は今のところ一度に二件まで請け負えます。さらに受注したい場合は退治屋の功績を上げなくてはなりません。

 今は郊外で発生する討伐依頼を受注しておきます。妖精退治と郊外をさまよう凶暴な妖怪の駆除です。

 

 

 ◾︎「出る」

 >あなたが外に出ると、待っていた三ツ葉が駆け寄ってきた。

「待っていたぞ、鈴木」

 >三ツ葉が同行した。

 

 

 ここで目的をセットし直します。行き先を紅魔館。さすがに時間もかかりますが、まぁそこそこってところでしょう。夕方までは余裕なはずです。

 

 

 >目的地を告げると、三ツ葉は少し考えてから頷いた。

「里の外へ出るのか。私の目的からは少しだけ逸れるが、一緒に行動したい。……駄目かな」

 

 

 忠犬かな? 

 多少目的が違くとも、予定がなく暇なキャラはそのままパーティとして引き連れていけることも多いです。

 断る理由はないので許可しましょう。

 

 

 ◾︎「大丈夫だ、問題ない」

「そうか、ありがとう。では、しばらく一緒にいさせてくれ」

 >三ツ葉は深く笠を被り直した。

 

 

 ここから里を出るまで倍速します。

 噂話をチラチラ聞いたり落し物に反応したりありますが重要なものはないのでスキップだ。

 

 その間、特に見所さんもないので……。

 

 

 み な さ ま の た

 

 

 私おすすめの原作NPCについてお話しします。

 東方片道切符ではラスボス撃破を目指そうとすると、どうしても原作キャラの何人かを味方につける必要があります。

 疑惑値を低く保ち、信頼値や好感度を貯めて仲間にする。そうしなければ後半の尖兵戦相手やラスボス戦で詰むからです。

 

 仲間にするなら当然、強いキャラが良いです。しかしこのゲームでは原作で強い能力がある=強いということはなく、味方になると弱体化するキャラも少なくありません。

 そもそもゲーム的に相性最悪なせいで使えないキャラもいます。鬼とか幽々子とかがそうですね。貨川ちゃん相手に幽々子とか草も生えない。

 

 なのでゲーム的に強く、比較的早めに仲間にしやすいキャラが最高や。

 

 一番のおすすめは妖夢です。

 なんといっても刀の最高指南役です。彼女に師事すればラスボス撃破まで通用する高火力のスキルが身につきます。

 しかも師弟関係がかなり結びやすく、簡単に仲良くなれます。このゲームをヌルゲーかつ刀ゲーにしているのはほぼ彼女が原因です。

 仲間にいれば戦闘全般で役に立ち、ほぼあらゆる相手と善戦します。弱点らしい弱点は常に人里にいるわけではないということくらいですね。

 

 魔理沙も人気です。というか必須です。

 彼女は仲良くなりやすい上、人里で遭遇する率も高めです。魔法が扱えるので多少の指南もしてくれます。

 プレイヤーのほとんどは家に忍び込んでグリモアを読み漁る癖がついているので忘れがちですが、仲良くなれば普通に見せてもらえますよ。

 戦闘中はなんといってもその圧倒的な速度が魅力です。ほぼ確実に先制の果敢魔法をぶつけてくれる彼女は雑魚狩りが得意です。

 そして仲良くなれば霊夢の態度も若干柔らかくなる(重要)

 終盤までに魔理沙と一定水準まで仲良くなれていないと、霊夢の当たりがキツくて折れますね。

 

 妹紅もおすすめです。

 大きな理由の一つとしては、人里で多少プレイヤーの評判がおちんこ出ていても、彼女は他の派閥と疑惑値や信頼値を共有していないからというのがあります。

 どうしても犯罪者になって首が回らない、人里にいられないという時でも妹紅にすがりつけばどうにかなったりします。

 妖術などいくつかの術を扱えるので、その訓練なんかもやってもらえます。

 何より常に暇してるので確実に会えるのが良い。仲間にできれば休みなく戦ってくれること請け合いでしょう。

 なお、妹紅は戦闘中に不死身ではありません。彼女はデッキに仕桐直しがガン積みされているだけで、やられるときはやられます。蓬莱人の原作スペックを求めてはダメです。

 

 

 さて、おすすめキャラの紹介も終えたところで倍速終了です。

 人里の出口についたので、早速紅魔館を目指していきますよ〜。

 

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは人里を出て、外へと踏み出した。

 >人の生活圏の外には不安もあるが、雄大な自然はあなたの心を落ち着かせてくれる。

 

 

 妖怪の山で暮らしてた奴が里のすぐ外で緊張するわけがないんだよなぁ……。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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水上歩行と手合わせ

初登場


 

 ◾︎「襲撃する」警戒

「うわわっ! なんかきた!?」

 >あなたは妖精の背後に襲いかかった! 

 

 >花妖精が現れた! 

 >鈴木は先手を取った! 

 

 

 みなさまおはようございます。

 早速ですが妖精さんはゆっくりしないでさっさと死んでね! すぐでいいよ! 

 

 

 ◾︎果敢「乱れ突き」

 >鈴木は目にも留まらぬ速さで連続の刺突を繰り出した! 

「このようせいごろし!」

 >花妖精は変な叫び声をあげて消滅した! 

 

 >花妖精との戦闘に勝利した! 

 

 

 現在、紅魔館までの道のりを移動中。

 里の外とはいえ昼間かつ里にも近いので目立つ場所に妖怪がウヨウヨしているわけではありませんが、茂みなど隠れた場所を襲撃すると結構敵が隠れていたりします。

 妖精退治は退治屋のクエストを受けているので積極的に狩っていきましょう。

 

 

 >「妖精の草笛」を拾った。

 

 

 ドロップ品は使用時に妖精を呼び出せるという便利アイテムです。

 暇な時に適当に可愛らしい妖精ちゃんをデリバリーして容赦なく乱暴するのに使えます。

 

 妖精はドロップするカードは1ポイントですが、貢ぐ分にはちょうどいいです。経験値はカスですが技の熟練度自体は鍛えられるので、堅実に育てる分にはうまあじな相手と言えます。

 

 

 ◾︎「進む」

 >踏み固められた道を歩いていると、林が見えてきた。

 >離れた場所に、黒い大きな球体が浮かんでいる……。

 

 

 ルーミアを見つけました。

 まだ闇に囲まれている状態なのでジョーカーさんも識別を出してくれませんが、まぁ重要な相手ではありません。

 セリフも出ないほうが早いし問題ねぇな! 

 やっぱり寡黙に進めていくのが最高ってそれ一番

 

 

「鈴木、あれは闇妖怪だ。厄介ごとを避けるためにも迂回して進むべきだろう」

 >頭の中に声が聞こえてくる……。

『闇妖怪を発見したようだな。あれは弱い部類だが、辺りを闇で覆い尽くす力を持っている。不意打ちをくらわぬよう気をつけるといい』

 

 

 ああああああああ!! ああああああ!! (発狂)

 台詞!! 長い台詞禁止!! ああああああああ!! 

 

 

 一時的狂気を発症しましたが私は元気です。

 少しだけルーミアを迂回しながら進み、林の中を歩いていきます。

 

 

 ◾︎「進む」

 >林道を歩いていると、道の端にイノシシ妖怪の死体が転がっているのを見つけた。

 >既に息はなく、無数のハエがたかっている……。

「酷い臭いだ」

 >三ツ葉は強い臭気に怯んだ。

 

 

 妖怪の死体を見つけました。

 詳しく注目すれば死因も特定できますが、ここらへんで妖怪を殺して回るのってだいたいは御剣くんしかいないんですよね。

 わかったところでどうしようもないのでスルーします。

 

 

 ◾︎「進む」

 >林道を抜けると、目の前には真っ白な霧が立ち込める大きな湖が見えた。

 >涼しげな風が心地良い。水もそこそこ綺麗なようだ。

 

 

 霧の湖を発見しました。ここで湖を迂回しながら進むと紅魔館に辿り着けます。

 歩くと少し遠く感じますが、霊力や魔力を高めて空を飛べるようになれば数ターン早く到着できます。

 

 が、今回に限ってはそれも必要ありません。

 

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは水走りによって湖面を踏みしめた。水面は静かに揺れている……。

「そのような術まで使えるのか」

 >三ツ葉は宙に浮かんだ。

 

 

 はい。魔理沙の家で読んだグリモワールが役に立ちました。サンキューモーセ。

 水走りがあるなら霧の湖をそのまま突っ切って進むことが可能です。

 採取はできなくなりますがイベントも起こりにくいので、比較的何事もなくスムーズに移動できます。

 湖面でエンカウントするのは雑魚妖精、わかさぎ姫、チルノなどです。意外とここではチルノと遭遇することは多くないです。結構ふらついてますからね。わかさぎ姫の方がよく会うくらい。

 それにしても湖を泳いでない限りは確率が下がります。現状、湖面を歩いている分には静かなものです。

 

 

 ◾︎「進む」

 >水走りで湖面を歩いてゆく。遠くから視線を感じる……。

 

 

 そもそも後ろに天狗っぽいのを引き連れているせいか近寄ってもきませんね。

 そら(自分より強い妖怪がいたら)そう(簡単には手出ししようなんて思わん)よ。

 

 

 ◾︎「進む」

 >水走りで湖を歩き、陸地に到着した。

 >薄ぼんやりした霧の向こう側に、大きな赤っぽい洋館が見える……。

 >ひょっとしたらそれは城なのかもしれない。

 

 

 紅魔館が見えてきました。

 ここが第1ボスの居城となるわけですが、今の鈴木には知る由もありません。それでも鈴木は何かに導かれるようにしてそこに歩いていきます。

 

 

 ◾︎「進む」

 >大きな門構え。花の咲く庭園。城のような赤い建築物。

 >間違いない。これが話に聞いた紅魔館だろう。

 >目的地に到着した。

 

 ◾︎「注目」

 >大きな門の前には一人の女性が立っている。

 >赤い長髪に人民帽。どこか中国を思わせる女性だ。

 >彼女は目の前のあなたたちを認識すると、壁に寄りかかるのをやめた。

 

 

 さて、今日はとりあえず様子見に来ただけです。

 鈴木もまだ退治屋の新人ですからね。事件についてもわかっていませんし、ストーリーのために何をするわけでもありません。

 が、ここに来たのには理由があります。

 

 

 ◾︎「会話する」

「こんにちは。紅魔館に何かご用ですか?」

 >女性はにこやかに微笑んでいる。

 

 ◾︎「手合わせ」

「おや。やはりその手の方でしたか。良いでしょう、こちらも暇を持て余していたところです」

 >女性はニヤリと笑うと、洗練された動作で拳法の構えを取った。

「私は紅魔館の門番、紅美鈴。かかって来なさい、人間」

 

 

 デュエルしようぜ! 

 

 というわけで紅美鈴と戦闘します。

 理由は鍛えるため! 死ぬリスク無しで強い相手と戦えるのは良い経験になります。

 なによりめーりんとの手合わせでは格闘技の熟練にボーナスがつくので、これからの攻略の鍵です。良い勝負になりますから、ガンガンやっていきましょう。

 

 

 >紅美鈴が現れた! 

 >紅美鈴は鈴木に先手を譲った! 

 

 

 舐めプか? そんなんじゃ世界に通用しないよ。

 

 というわけでこれから鈴木がめーりんにボコボコにされるところを

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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迫真空手部と前が見えねェ




 めーりんは妖怪です。種族は謎です。

 なぜか出会ってもジョーカーさんの解説が入らないキャラでもあります。

 また、退魔シリーズの妖怪特攻ダメージの入りが弱めです。

 各属性も効かないことはないんですけど、ことごとく効果は薄め。

 弱点らしい弱点はなく、どちらかといえば人間に近い弱点相関を持っています。

 

 ……お前本当に妖怪か? 

 

 ままええわ。

 

 手合わせのデッキは本気モードと少し異なりますが、めーりんは普通に強い相手です。ガンガン殴る蹴るをやってくる上、カウンター技が豊富。

 鈴木では辛い闘いになるでしょう。まず勝てないので気楽にいきます。ペナルティもないのでね。

 

 

 ◾︎堅実「退魔の解放」

 >鈴木は内に眠る霊力を解き放った! 

「おや、これはなかなか」

 >紅美鈴はニヤリと笑った! 

 

 

 バフ積みを許してくれるのは一回のみです。炎エンチャでも解放でもお好きな方積んでいいです。

 エンチャントファイアは武器にしかつかないという欠点がありますし、退魔の解放はわずかに防御にもなるので戦闘中に使っておきたいところではあります。来たやつ使っとけ。マリガンは勿体無いのでいらないよ。

 

 

「さあ、お手並み拝見!」

 >紅美鈴は素早く距離を詰め、縦拳を放った! 

 ◾︎堅実「前蹴り」

「うん、良い反応」

 >前蹴りは紅美鈴に僅かなダメージを与えた! 

 >鈴木は胸を打つ拳によろめいた! 

 

 

 オッフwww痛いでござるwww

 

 

「隙だらけですよ?」

 >紅美鈴は二連撃の構えを取った! 

 

 

 ちょwwwやめwww……やめろって!!! 

 

 

「さあ、耐えきれますか!?」

 >紅美鈴は素早く飛び蹴りを放った! 

 ◾︎堅実「鶴翼奥義・松葉杖」

 >素早い蹴りと杖の刺突が衝突する! お互いの攻撃が無力化された! 

「へえ! 防ぐとは!」

 >紅美鈴は着地し、大地を強く踏み込んだ! 

 ◾︎堅実「刺突の迎撃」

「せいッ!」

 >紅美鈴は渾身の突きを放った! 

 >鈴木の刺突は突きに押し負けた! 

 >鈴木は体勢を崩した! 

 

 

 アカンこのままじゃ鈴木が死ぬゥ! 

 いやでもこれ普通にダメだ速攻で負ける! やっぱ杖弱い! 杖ダメだ! おしまいだぁ! 

 

 

「本気を出すまでもありませんね?」

 >紅美鈴は薄く笑いながら鈴木を挑発している! 

 ◾︎謀略「退屈な世間話」

「減らず口を叩く余裕はあるわけですか。ま、その戦意は褒めてあげましょう。人間にしてはまずまずです」

 >紅美鈴の戦意が増した! 

 >鈴木は体勢を立て直した! 

 

 

 なんで今トドメ刺さなかったの? そんなんじゃ甘いよ。

 

 

 ◾︎果敢「退魔の蹴撃」

「遅い!」

 >紅美鈴は霊力を帯びた蹴りを肘で受け止めた! 

 

 

 ごめんなさない調子に乗りました許してください! 

 

 

「やあッ!」

 >紅美鈴は鋭い蹴りを放った! 

 ◾︎堅実「牽制の前蹴り」

 >蹴りが衝突し、鈴木は吹き飛ばされた! 

 

 

 やりますねぇ! (震え声)

 やりますやりま……待って堅実の防御全然通用しない……。

 杖を伸ばさず格闘一本で来てたらもうちょっと全然できてるはずですが、格闘特化の相手にボコボコにされてます……。

 なにより武器持ち対人堅実スキルが腐りまくってる……これは……死じゃな? 

 

 

 ◾︎堅実「前蹴り」

「すぅー……」

 >紅美鈴はその場で力を溜めている! 

 >鈴木の蹴りは空を切った! 

 

 

 あっ。

 

 

「喝ッ!」

 >紅美鈴の飛び蹴りが放たれた! 

 ◾︎堅実「刺突の迎撃」

 >蹴りは杖ごと鈴木を吹き飛ばした! 

 >鈴木は力尽きた! 

「ありがとうございました」

 >鈴木は手合わせに敗北した! 

 

 

 3 3 - 4

 

 はい、負けました。なーにがいけなかったんで……杖ェ……ですかねぇ……(結論)

 まぁ敗北したにせよ、それにしてはターン数持ちこたえたと思うので良しとしましょう。

 蹴りも結構使えたので熟練度も上がったのではないのでしょうか。

 

 

「なかなかの腕前ですね。ここまで戦える人と手合わせしたのは久しぶりです。……いや、久しぶりでもないのかな? ……ふむ。あなたは鈴木さんとおっしゃるので。覚えておきましょう」

 >紅美鈴は戦うことができて楽しそうだ。

 ◾︎「会話する」

「最近、御剣と名乗る人間と手合わせすることがあるんですよ。咲夜さんが懇意にしてるそうで、たまになんですけどね。この時代にも強い人間っているもんなんですねぇ。紅白や白黒もそうですけど」

 

 

 御剣くんも紅美鈴のお世話になっているそうです。

 咲夜さんとそれなりに仲良しにもなってるとかなんとか。もう少し会話を掘り下げられます。

 

 

 ◾︎「咲夜さん?」

「紅魔館のメイド長ですよ。怒らせると地味な嫌がらせばかりしてくる怖いお人です。最近は御剣さんという方が仕事の助けになってくれるとかで、ご機嫌ではありますけどね。私としては彼、そんなにですが」

 >紅美鈴は苦笑している。

 

 

 咲夜さんの情報を手に入れました。

 ちなみに仲良しとはいっても付き合ってたりするわけではなく、単に紅魔館の調度品とかそういったものの融通がきくとか、紅茶の話ができるとか、シルバーの手入れがどうとかで波長が合うからなのだそうです。

 

 まぁたしかに咲夜さんって†十六夜 咲夜†って感じしますからね。ナイフ使うしトランプ武器にして戦いそうだし。御剣くんと相性が良いのはなんとなくわかります。

 

 

 ◾︎「では、また」

「お帰りになられるんですね。ま、無理せずゆっくりお帰りください。手合わせでしたらいつでも受けて立ちますよ、鈴木さん」

 

 ん? 今いつでも受けて立つって言ったよね? 

 というわけで、めーりんとの邂逅でした。

 

 いつでもと言われましたが流石にこの直後に挑むことはできません。日を改める必要があります。

 なので明日もまた再挑戦です。思っていたより格闘の熟練度低いっぽいので練り直す必要がありますね。

 デッキもめーりん用に見直すべきかもしれません。流石に堅実二枚腐ると辛い……。

 

 

「鈴木。かなり疲れているようだが、無理をしてないか? そこの木陰で休むべきではないか」

 >三ツ葉は疲労したあなたを心配しているようだ。あなたはどうする? 

 

 

 あ、手合わせ後で満身創痍なので三ツ葉ちゃんが反応しましたね。

 気力体力ともにかなり消耗したので、その案に乗りましょう。道中でトラブルが起きて湖にドボンしたら泣くに泣けません。

 

 

 ◾︎「休憩する」

「うむ、それがいい。ちょっとだけ一息入れていこうか」

 

 

 この後誰も通らない茂みの中で三ツ葉ちゃんと

 

 

 本日はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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県北にある無縁塚のムービー

初登頂


 

 

 おっと暗転しましたね。

 ストーリーが進行するイベントムービーのお時間です。

 

 

 

 

 ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎

 

 

 >無縁塚

 

「うーむ、うーむ……これは売れそうにない、か……」

 

 

 はい。普通の町人とは少し違う、みすぼらしい感じのおっさんがいますね。

 ここは無縁塚。色々と不安定で幻想郷でもかなりの危険地帯と言われる場所になります。

 が、様々な異空間が入り混じるここには外来人を含め外から様々な道具が迷い込んでくるので、宝探しをするには最高のスポットでもあります。

 攻めのチャートならここでお世話になるプレイヤーもいるでしょう。鈴木は稼ぎとかはやりませんがね。立ち寄るのは一度だけになります。

 

 そんなRTA御用達という、非常にやべーレッテルを貼られてる危険マップではあるのですが、人も多ければ危ない真似をしでかす奴も出てくるのか、東方片道切符においては無縁塚で宝探しをして生計を立てている人がいます。

 本人も危ない橋を渡っている自覚はあるのでしょうが、下手に実入りが良いせいか、癖になってやめられないんでしょうね。

 

 

「おや……? こっちにくるのは……ほお、こんなところに人とは珍しいな……」

 

 

 物拾いのおっさんは近づいてくる存在に気が付いたようです。

 ん……? あの孤独なsilhouetteは……? 

 

 

「やあ、どうも。まさかこんなところで人に会えるとは」

 

 

 み、み、御剣くんだぁあああああ! ドコドコドコ

 奇遇だなー憧れちゃうなー。

 

 

「おおこれは、もしや退治屋の御剣さんで? やぁびっくりした。まさか無縁塚でお会いするとは思わなんだ」

「あなたはここで何を? 結構危ない場所だと聞いてるが、大丈夫なのか?」

「ふっはっは! 明るい時に来て長居さえしなきゃどうにでもなるもんさ。見ての通りさ、俺ァここで珍しい品を集めてるんだよ。物好きの他は誰もやらんからな、これが良い稼ぎになるのさ」

 

 

 実際、プレイヤー視点で見ても良い金策になるマップです。

 最初に鈴木が持っていたトレッキングポールやバックパックといったアイテムも、運が良ければここで拾うこともできますよ。

 もちろん危険なのでおすすめはしません。転んだだけで冥界に瀕死状態でワープしてそのままヒトダマにやられて死んだりします。

 

 

「へえ、そいつは豪胆な仕事だな。あんた以外には誰もやってないのか?」

「おうよ、俺以外にはいないんじゃねえかな。あー、たまにどっかの半妖が物探ししてるってのは聞いたことはあるが。里の人間じゃ見たことも聞いたこともねえ」

「なるほど……あんたは勇敢なお人なんだな」

「へへ、そうかい? まぁな。ビビってちゃこの仕事はできねんだ」

 

 

 褒められて頰を赤くするおっさん……ぁあ〜たまらねえぜ。

 無縁塚で会える奴なら最高や。

 

 

「じゃあひょっとして、あれか? 里で見かけたティーカップや燭台。あれもあんたが見つけたってことか?」

「おお、それな。確かそんな名前だったかな? おうよ、外から来た珍しいもんは俺が拾ったもんばかりさ。里には色々扱ってる店もあるが、全ては俺が見つけたもんばかりよ」

 

 

 実際のところどうなのかは不明ですけどね。

 霖之助が色々拾ってますし、ルートは彼一人ではないと思います。ただ良い気になって大口を叩いているだけでしょう。

 

 

「そうか、あんたが供給役ってわけか……」

「おう。おお……? な、なぁ、どうして刀を抜くんだ……?」

 

 

 御剣くんがおもむろに抜刀しました。

 近くに妖怪でもおるんじゃろか……??? 

 

 

「ん? 俺が刀を抜いた理由を聞きたいのか?」

「よ、妖怪か? 近くに、おるんか?」

「そうだなぁ……まぁ、この無縁塚って場所は有名だからな。妖怪は多いし、何が起こるかもわからない危険地帯なんだろ? 怖いよな……物騒な事件でも起これば、里の人間は誰も近づきたくなくなるだろうな……」

 

 

 刀を構えたままアンニュイな顔する御剣くん。

 差分の多さが原作キャラ含めて全キャラ中ナンバーワンなのマジで意味わからないけど嫌いじゃないよ。

 

 

「何をいってるんだ……!? や、やめてくれよ」

「もうちょっとだけ、恩を売りたいんだよ。けど、西洋趣味の品物は里にもそこそこ出回っててさ。咲夜も買い付けにそんなに困っていないんだよな……だからさ、ならいっそのこと供給を締め付けてやれば良いんじゃないかって思ったわけ」

「く、くるなっ!」

「大丈夫さ。あんたの仕事は俺が引き継いでやる。少しばかり紅魔館贔屓にはなっちまうだろうが……ま、構わないよな?」

 

 

 ズバーン! RPGツクールで聞いたことのある斬撃音! 

 

 

「ぐぁあ……!」

「この世界はどうせ、紅魔館以外のものは壊れちまうんだ。細かいことを気にする必要はないぜ。だから……一足先に、死んどきな」

「ぐふッ……」

 

 

 チーン(33-4) 死にました〜☆

 

 

「さーて……これで咲夜へ売る媚も、そろそろ充分だろう。そうなれば後は……クックックッ……全て、俺のものだ」

 

 

 不敵な笑みを浮かべる御剣くん。

 ま、まさか御剣くんが人殺しをするなんて……うそだ……そんなの嘘だ……! 

 

 

『里の人間を殺したようだな。いいぞ、その調子で幻想郷のあらゆる存在を滅びへと導くといい』

「はっ、言われなくともそうするさ。ここには不必要なものが多すぎるからな。俺がしっかり間引きしてやらないと、雑草みたいに生えてきちまう」

『急ぐのだ。幻想郷の守護者に気付かれる前に……』

「わかってる。なに、心配はいらねえよ。俺はちゃんと、力ある者の義務を果たしてみせる」

『素晴らしい。期待しているぞ……』

 

 

 だんまり。ジョーカーさんの気配が消えたようです。

 

 

「……ふん。調子に乗っていられるのも今のうちだ……」

 

 

 

 ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎ ♠︎

 

 

 

 おや? どうやら御剣くんはジョーカーさんに対して何か思うところがあるようですね。

 これは……間違いない……きっと今までの殺人は演技で、いつかジョーカーさんを倒すために鍛えているんでしょう! 

 

 なるほどなー……やっぱ御剣くんは神的に良い人だってはっきりわか

 

 

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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25日目の激しい訓練




 

 

 >一休みしてステータスが変化した。

 

 >果敢「フルスイング」を獲得した。

 >果敢「引き倒し」を獲得した。

 >堅実「霊力結界」を獲得した。

 >謀略「霊験の一喝」を獲得した。

 

 >果敢「黄魔弾」を入手した。

 

 

 多い多い。多いよ、入手カード。

 おはようございます。25日目になりました。

 

 昨日は三ツ葉ちゃんをパーティに加え、朝から杖の訓練したり紅魔館に行ってめーりんと戦ったりしました。

 そのおかげもあってか、熟練度によるスキルカードが豊富です。杖スキルばっかみたいですね。

 

 果敢「フルスイング」は文字通り、武器を思い切り振り回す技です。鈍器武器使ってるとよくお世話になります。地味に遠距離攻撃に打ち勝つ便利性能も備えています。

 お前杖術にもあったんか……。

 

 果敢「引き倒し」は武器で相手を引っ掛けてこちら側に引き寄せる技です。ハルバード、鎌といった変わった武器で使われるものですね。相手の体勢を能動的に崩せるのはかなり強い。

 お前杖術にもあったんか……。

 

 堅実「霊力結界」はバリアを張る技です。霊力消費がありますが、なかなか硬いバリアを作ってくれるので時間稼ぎになります。妖怪相手に効果が高いので、張ってる間に何かしらのバフは積めるかもわからんね。

 

 謀略「霊験の一喝」は状態異常や精神異常を回復してくれるスキルです。名前が似てるものが多いので結構ややこしいです。まぁ、まだ出番はないのでスルーだスルー。

 

 最後の一枚は花妖精からふんだくったスキルになります。

 いつもの。

 

 

「おはよう、鈴木。よく眠れたようだな」

 >三ツ葉は部屋の隅で草団子を食べている。

 

 

 昨日は帰ってから町中を歩き、情報収集とアイテム購入をしてすぐに宿へ戻りました。

 ガチ戦闘が続いたのでね。しっかり休まないと厳しいのです。

 

 ところで三ツ葉ちゃんも同じ部屋で泊まったということは……? 

 あっ、ふーん……。

 

 

「私は外で待っている。訓練の準備ができたら教えてくれ」

 >三ツ葉は部屋を出た。

 

 

 これは……朝チュンじゃな? 

 

 というのはさておき、さっさと外に出て訓練をしましょう。

 まだデッキをいじる必要はないです。この時はめーりんとの戦闘前に新しいデッキセットを編集して手合わせ用のを作ろうかなーくらいに考えています。

 

 やることは昨日と同じ。

 ただし二度目のムービーイベントが流れたので、気持ち急いでおこうと思います。

 さすがに次の挌闘技が増えないと厳しい……厳しくない? 

 手合わせを重ねてめーりんと仲良くなっておきたいという目論見も当然ありますしね。

 

 

 

 さーて、三ツ葉ちゃんに特別な稽古つけてやるとするかぁ。ヒッヒッヒッ……。

 

 あ、果敢にフルスイング入ってる……Foo↑ だめだ全然有効打にならねえ……。

 乱れ突きホラホラホラホラ、ホラホラホラホラ

 あっ、ちょっと、待ってください! カスが(渾身の突きなんざ)効かねぇ……嘘ですごめんなさいやっぱつれぇわ……(構えの堅持)

 どうして今バトンレストしたの? そんなんじゃ甘いよ。

 もっと果敢使って果敢使ってホラ! (打倒の指名)いいよ! こいよ! 

 はい、お湯〜〜〜(跳ね上げ)

 そしてここで退魔ーストップ(激ウマギャグ)

 

 俺の勝ち! 俺の勝ち! 俺の勝ち! 

 なんで俺が勝ったのか明日までに考えといてください。ほな……。

 

 

「はあ、はあ……ふふ、強くなったな、鈴木。こうも私がいいようにやられてしまうなんて……」

 >三ツ葉は満足そうに荒い息をついている。

 ◾︎「会話する」

「人里は久々だが、ここはすごいな。以前よりもずっと豊かに、何より暮らしぶりが変化している。見ていて飽きないが、私には少し目まぐるしいよ」

 ◾︎「共感」

「ありがとう。鈴木にそう言ってもらえると、気が楽になるよ」

 >三ツ葉は薄く微笑んだ。

 

 

 さて、朝の訓練も終えたので早速出かけようと思います。

 依頼は昨日受注したので、今日はそれを埋めるためにも湖を突っ切らず湖沿いに歩いていきます。退治屋に寄る必要もないので時間はありますからね。道中拾い食いでもしながらまったり急ぎましょう。

 

 特に見所もないので人里を出るまで倍速です。

 

 

 レザマリ♪ レザマリ♪ 朝まで踊ろ……

 

 

 ん? どうして倍速をやめる必要があるんですか。

 

 

 ◾︎「進む」

「あ、これは……おはようございます。鈴木さん」

 >通りを歩いていると、道の向こう側から貨川がやってきた。

 

 

 野良貨川ちゃんとエンカウントしました。

 事前に察知もできず向こうから先に発見してくる。警戒上げててこれは結構珍しいですね。

 せっかくなので適当に会話しておきましょう。キーキャラクターの情報が貰えれば儲けもんです。

 

 

 ◾︎「会話する」

「うちのお店に外来品を売ってくれていたお客さんの一人が、昨日からずっと行方不明なのだそうです。なんでも無縁塚に行ったまま帰ってこないのだとか……鈴木さんは、心当たりなどありませんか?」

 

 

 あ、そうかイベント後なのでこの会話来ますよね。

 無縁塚の情報は手に入れましたが今は別に必要ないです。

 

 

 ◾︎「ない」

「そうでしたか……困りましたね。あの人には色々助けられていますから、どうにか見つけたいのですが……ああ、引き止めてごめんなさい。またお会いしましょう」

 ◾︎「では、また」

「失礼します」

 >あなたは貨川と別れた。

 

 

 特に何の進展もなく会話が終了しました。

 このまま無縁塚に行けば死体を発見して事件の進行を早められますが特にメリットはないのでやりません。

 

 

「今の女、穏やかで善良そうな気質だったな」

 >三ツ葉は去りゆく貨川の背中を見て、小さく頷いている。

 

 

 三ツ葉ちゃんからの貨川の印象はまずまずだそうです。

 良い子でしょう貨川ちゃん。これから酷い目にあうとは思えねぇよなぁ? 

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 



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早口で喋るオタクとサンドバック

發東凰


 人里を出て再び紅魔館を目指しています。

 今回のルートは霧の湖にぶち当たってから迂回するルートになります。

 この時、霧の湖を目指すよりも紅魔館を直接目指したほうがロスは少ないです。目的をいちいち切り替えるのが手間なのもありますし、数ターン早くなるので。

 

 エンカウントした妖精はガンガン倒していきましょう。

 食糧事情は金で解決できるのでもう拾い食いは必要ありません。ただし水だけはそうもいかないので、見つけ次第汲んでおくといいです。今回の遠征では湖があるのでランダムイベントに構う必要はないですけどね。

 

 

 ◾︎「水を汲む」

 >竹水筒に水を補充した。

 >三ツ葉は竹水筒に水を補充した。

 

 

 わかさぎ姫のエキスたっぷりのお嬢様聖水をチャージしたら、湖沿いに歩きます。

 

 

 ◾︎「進む」

 >湖沿いに歩いている。静かなさざなみの音が心地よい。

 

 ◾︎「進む」

 >あなたは遠くの湖面に水鳥が泳いでいるのを見つけた。

 

 ◾︎「無視する」

 >湖沿いに歩いていると、ドクダミが生い茂る場所に出た。

 >独特の香りが辺りに漂っている。

「少し取っていこうかな」

 >三ツ葉はドクダミを少しだけ採取した。

 

 

 ドクダミなんて(いら)ないです。

 鈴木は何故か不必要なレベルのおくすりを持ってますからね。

 なんでやろなぁ……。

 

 

 ◾︎「進む」

 >向かい側から人影がやってくるのが見えた。

 >あれは御剣のようだ。

 >御剣はこちらの存在に気付いているようだ。

 

 

 おっと、御剣くんと遭遇しましたね。

 まだ敵対しておらず、なんなら同じ退治屋かつ大口の取引をしたので関係は人里の中でも最も良好です。

 将来の敵とはいえ、恐れずに話しかけましょう。紅魔館についてはまだまだ聞かないといけない情報がたくさんあるのでね。

 

 

 ◾︎「挨拶」

 >あなたが声をかけると、御剣はさわやかな笑みを浮かべた。

「やあ、鈴木。こんな場所で会うとは奇遇じゃないか。隣の人は……ああ、山伏の人かな? はじめまして、僕の名は御剣だ」

「うむ。よろしく頼む。私は三ツ葉という」

 >三ツ葉と御剣は握手を交わした。

 

 

 尖兵同士ですが、三ツ葉ちゃんが同じ場所にいるので尖兵特有の交渉や会話ができません。

 カードのやり取りや作戦などもロックされます。つまり普通のNPCと同じことしかできないわけですね。

 ここはひとまず会話でもしておきます。

 

 

 ◾︎「会話する」

「鈴木は紅魔館の主人について知ってるか? レミリア・スカーレットという名の吸血鬼だそうだ。なんと五百歳にもなるんだとさ。すごいよな」

 

 

 レミリアの話題になりました。

 ここで聞き返す時にレミリアか吸血鬼かで選べますが、レミリアについて聞いておきましょう。

 

 

 ◾︎「レミリア・スカーレット?」

「通称、永遠に幼き紅い月というそうだ。俺は紅魔館のメイドの交流があってね。最近茶会なんぞに呼ばれることもあって、直に彼女を見る機会があったんだが……確かに、噂に違わぬ姿だったよ。とても500歳とは思えないくらいだ」

 

 

 おっ、そうだな……。

 

 

「白い肌に紅い瞳。多くの妖怪を見てきたが、吸血鬼は特に異質に見えたよ。フィクションの題材として引っ張りだこになるのも頷ける。たしかに、魅力的な種族だな」

 

 

 あっ、そっかぁ……。

 

 

「日光には弱いから、今の時間はちょうどぐっすり寝ている頃合いだ。けど夜の月の下では、吸血鬼に適う奴はいない。気をつけろよ、鈴木。退治屋は妖怪を倒すのが義務だが、この幻想郷には触れてはいけない存在もある。俺はそれこそが、レミリア・スカーレットなんだと見ているぜ」

 

 

 ふーん、そうなんだ……。

 

 

「じゃあ、また会おう。機会があればな」

 >御剣は上機嫌そうに去っていった。

 

 

 ……はい。御剣くんとの会話でした。

 彼は勝手に話して勝手に機嫌よくなるのでありがたいです。

 長話はあれですが色々教えてくれるので助かります。

 

 

「変わった若者だったな。あまり好きにはなれない男だ」

 >三ツ葉は去りゆく御剣に、ほとんど興味を示していないようだ。

 

 

 結構なイケメンですが三ツ葉ちゃんの好みではないようです。

 こればかりは相性があるからね。しょうがないね。

 

 さて、御剣くんと入れ違いになりましたが、紅魔館を目指していきましょう。今日もまためーりんをボコボコもといめーりんにボコボコにされにいきますよーイクイク

 

 

 

 ◾︎「手合わせする」

「おやおや。早速来られましたか。それでは、どれほど腕を上げたのか、見せてもらいましょうか?」

 >紅美鈴はニヤリと笑い、構えを取った。

 

 >紅美鈴が現れた! 

「さあ、人間の可能性を見せてください!」

 >紅美鈴はあなたに先手を譲った! 

 

 

 こいつラスボスみたいなセリフ吐いてんな。

 

 

 というわけで、手合わせします。

 が、特に勝ち目もないですしジワジワと劣勢になってぬっ殺されるシーンになりますので、倍速です。

 

 オラオラ来いよオラ……はいエンチャ〜もう許さねえからなぁ? 

 炎を退魔さえ積めばお前なんざ怖くね……すいません退魔くるまで待ってもらっていいですか? 

 ぁああああ痛い痛い痛い! ねぇ待って! お願い待ってください! 

 はい退魔解放〜……おじさんのこと本気で怒らせちゃ……どうしてガー不鉄山靠なんて打つんですか? (震え声)

 もう許さねえからなぁ〜? 近接相手なんざ引き倒し使えばイチコロ……あれっ? なんで引き倒せないの? 

 え? 山伏の杖って引き倒し対応してないの? 

 待ってじゃあこのスキルゴミ……ぁああああああああもうやああああだぁああああああ!!! 

 

 

「せいッ!」

 ◾︎「退魔の解放」

 >紅美鈴の力強い飛び蹴りは、鈴木の霊力の鎧を貫いた! 

 >強烈な蹴りによって鈴木は吹き飛ばされた! 

 >鈴木は力尽きた! 

「ありがとうございました」

 >鈴木は手合わせに敗北した! 

 

 

 所詮敗北者じゃけえ……。

 はい、負けました。むしろ昨日よりもあっさり負けました。使えると思っていたスキルがまさかの武器種に合わないという盛大なじこを起こしてヌルッとやられました。

 初見プレイか? 

 

 

「あなたも懲りませんねえ」

 >紅美鈴は楽しそうに笑っている。

 ◾︎「会話する」

「私は門番ですからここを守っていますけど、完璧に守れるわけではありません。多分、あなたでも隙を突こうと思えば侵入はできますよ。向こうの塀なんかは特に……ただし、中に踏み入ったら私なんかよりもずっと残忍な人達が大勢いますから、命の保証はしてあげられません。死なれると目覚めが悪いので、不法侵入はやめてくださいね?」

 

 

 はい、不法侵入フラグが立ちました。

 本侵入の時に役立ちます。

 

 

 ◾︎「残忍な人達?」

「みんなですよ、みんな。メイドに主人にその妹様から友人に至るまで、全員です。なんならメイド妖精だって、純粋なだけで物騒なことを平気でやらかします。危ないと思ったら、そうですね。地下の図書館で縮こまっていることをお勧めしますよ。それが一番、マシな身の振り方というものです」

 

 

 地下図書館の情報を入手しました。

 一応セーフポイント扱いされてますので、休むときはここに入って、どうぞ。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 



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◾︎巫女のお茶休憩 / 忠義深いメイド

初投稿


 

 ♣︎ ♣︎ ♣︎ 博麗 霊夢 ♣︎ ♣︎ ♣︎

 

 

 博麗霊夢個人としては、人里の殺人事件について痛ましく思う。

 だけど博麗の巫女としては、人の事件にあまり深入りすべきではないと思う。

 

 私は妖怪退治はするけれど、人が起こした事件まで取り締まりはしない。それは人里で暮らす彼らの領分だからだ。そこを奪ってはならないと、先代や口うるさい連中から酸っぱく言われている。

 

「だからさぁ霊夢ー、一度調べてくれってばー」

 

 今こうして私に泣きついている魔理沙だってそうだ。

 コイツの事件もきっと人によるもの。私は関知致しません。

 

「いやでも! 調合した材料からキノコに至るまで、ぜーんぶ無くなってるんだぞ!? ベッドもなんか知らない匂いしたし! おにぎりも消えてたし!」

 

 こうも魔理沙がうるさいのには理由がある。

 なんでも、彼女の家に空き巣が入ったのだそうだ。

 人のものは遠慮なく掻っ攫っていくくせに、いざ自分がやられたら博麗の巫女に泣きつくってどうなのよ? 

 

「あのねえ。別に魔理沙の家からお金や服が無くなってたわけじゃないんでしょ?」

「まぁ……消えたのはそこらへんで取れるものばっかりだったけど」

「そもそも、三日以上ほったらかしにしてたおにぎりなんて食べて貰った方が良いじゃない。その泥棒さんがいなかったら、きっと部屋にカビと虫が湧いてたんじゃないの」

「うっ……そ、そういうこと言うなよぉ」

 

 魔理沙の家に泥棒に入るだなんて変わり者だなーとは思うけど、実害はなかったのだからそれでいいんじゃないかしら。紅魔館の本の虫なんかはむしろお灸が据えられたことにほくそ笑んでそうだわ。

 

 それに、家に鍵をかけずに出て行った魔理沙も悪いのよ。

 パチュリーのグリモワールが誰かの手に渡ったり盗まれてたりしたら、さすがのあいつも重すぎる腰を持ち上げてたかもしれない。

 泥棒さんが不気味なだけで良かったじゃない。

 

「ううう〜……でもさぁ……なんか気持ち悪いんだよ〜」

 

 近頃の魔理沙は、ずっとこんな感じである。

 はぁ、やれやれ。さっさと元気出して、いつもの調子に戻らないかしら。

 

 

 

 ♠︎ ♠︎ ♠︎ 十六夜 咲夜 ♠︎ ♠︎ ♠︎

 

 

「あら、食器が増えたわね」

 

 お嬢様は手元のスプーンをお行儀悪くいじりながら、そう言った。

 ちなみにそのカトラリーは昨日もお出ししている。

 

「いかがでしょう?」

「うん、悪くない。この葡萄の紋様も気品に満ちている。これはフランスだったかしら……? いい買い物をしたわね、咲夜」

「あら、それはなによりですわ」

 

 ちなみにその紋様は葡萄ではありません。

 

「レミィ。そのレリーフは葡萄ではなく葵じゃないのかしら」

 

 ああ、パチュリー様。やめてさしあげてください。私は黙っていたのに。

 ああ、お嬢様がプルプル震えておられる。

 お嬢様、お気を確かに。これは職人の仕事が雑なせいで似通っているのです。お嬢様の見立ては限りなく正解に近いことをこの十六夜 咲夜、確信しておりますよ。

 

「けど、珍しく物が増えたのはその通りね。ごほっ……失礼。咲夜、どこからこんなものを仕入れているの?」

 

 パチュリー様が手元のカップの裏側を覗き見ながら訊ねてきた。

 

「以前は私が里へ買い出しにいく片手間で買い集めていましたが、最近では人里の友人が届けにきてくれるのですよ」

「あら咲夜。貴女にも友人ができたのね。おめでとう」

「あらパチュリー様、変わった咳をされますね。よく聞き取れませんでしたわ」

「……ああ、友人ってあいつか。御剣とかいう」

 

 葵をフランス産の葡萄と見間違えた紅い目を今更気障ったらしく細め、お嬢様はクックックッと滑稽に笑った。

 

「あいつは面白い奴だよ。そういえば、パチェはまだ会ってないんだったね」

「そうね、初耳。人間なの?」

「らしいわ。里の退治屋でね、美鈴と良い勝負ができるそうよ」

「へえ。それって本当に人間なの?」

「たまにそういう化け物じみた人間が現れるから面白いのさ」

 

 そう。御剣さんは恐ろしく腕の立つ人間だ。

 美鈴と戦っている姿を何度か見たけれど、あれは凄まじい迫力だった。

 かの幻想郷のジャックザリッパーと名高い魂魄 妖夢にも劣らない刀さばきは、武芸に疎い私をして唸らせるほどの高みにあるように見える。

 

 けど、彼の面白いところはそれだけではない。

 あまり私や吸血鬼を恐れていないというか、変に肩に力を入れていないのだ。

 私に対しても嫌らしい目線は送ってこないし、純粋に私との会話を楽しんでいるところがあって、一緒にいると落ち着く。

 

 博麗の巫女や白黒の魔法使いとも交友はあるけど、彼女たちとはまた違った感覚だ。

 そう……趣味と波長の合う友人。そう表現するのが的確なのかもしれない。

 

 前にレミリア様と共に夕食を食べた時などもそうだ。

 彼は私と同じくらいレミリア様に対して敬意を払ってくれて、少しだけ嬉しかった。

 お嬢様も単純……純粋なので、御剣さんから寄せられる畏敬の念を受けてまんざらでもなかったようだ。

 

「へえ、咲夜にも春が来たのね。これは異変だわ」

「そんなんじゃありませんよ、パチュリー様」

 

 そう。恋愛感情はない。

 ただ、良い感じの友人。それが私と御剣さんとの関係だ。

 

「……ねえ、咲夜?」

「はい。なんでしょうか、お嬢様」

「葵ってなに?」

「葡萄の一種ですわ」

「ふふん、やはりね」

 

 お嬢様はニヤリと笑った。

 

 



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訓練の節目とガチ調教

初投稿


 

 26日目になりました。

 昨日もめーりんにボコされましたが、その甲斐もあって紅魔館の裏口を教えてもらえたのでオーケーです。

 

 

 >一休みしてステータスが更新された。

 >スキル「喧嘩慣れ」が「喧嘩屋」に変異した。

 

 >果敢「飛び蹴り」を獲得した。

 >堅実「踏みつけ」を獲得した。

 >謀略「戦意高揚」

 

 

 や っ た ぜ 。

 投稿者 変態糞遭難登山者

 

 目的の格闘スキルを入手できました。待ち望んでいたやつです。

 飛び蹴りは貴重なジャンプ系のスキルにして対空属性でもあります。隙こそ大きいですが、他にはない役割の多さから堅実カテゴリのような使い方もできます。

 踏みつけは字面こそクッソ地味ですが、こちらも御剣くんと戦うのに欠かせない技になります。

 戦意高揚は……ナオキです……。

 

 紅魔館の裏口がわかった時点で無駄に時間をかけて遠征する必要もないので行く予定もなかったのですが、良い感じのペース配分ですね。

 あとは順当にステータスを上げていくばかりです。

 

 が、御剣くんばかりに構っていては良いタイムも出せません。

 次を見据えて最善のムーブを決めていくとしましょう。

 

 

「先に外へ出ているぞ。準備ができたら来ると良い」

 

 

 あっ。朝練か……(溜息)

 まま、ええわ……。

 

 訓練風景も代わり映えしないので倍速します。今の訓練強度も慣れたもんですからね。

 その間に、今後の目標について、お話しします。

 

 今後は街中の探索および偽りのスペルカードの拾い集めをやっていきます。

 探索は命蓮寺探しが主です。まだ奇跡的に命蓮寺を見つけていないこともあり、白蓮に会えていませんからね。

 めーりんとの訓練はかなり効率が良いのですが、当初のチャートで予定されていた魔法モンクのスキルを取得するには聖白蓮の稽古が必要になります。

 長い目で見ても良いですが、呑気にしてもいられません。山歩きに入る前に触りだけでも習得しておきたいです。

 偽りのスペルカード集めはその片手間にやります。今日も一……か二枚集めようと思います。

 

 さて、訓練も終わりですね。

 耐久するまでもなく勝てるようになってきました。三ツ葉ちゃんの訓練デッキが弱めなのに救われてます。杖スキルの新しいものも加わったので怖いものなしです。

 

 

 ▪「フルスイング」

 >鈴木は杖を全力で振り抜いた!

「ぐぅッ……!」

 >三ツ葉は強打を肩に受け、そのまま倒れ込んだ!

 

 >三ツ葉との訓練に勝利した!

 

 

 はい、お湯~~~。

 めーりんにやられた腹いせに自分より弱い女の子相手に杖をフルスイングするホモの鑑。

 

 

「はあ、はあ……またしても私の敗北か。どうやら鈴木、お前は私よりも随分と腕を上げてしまったみたいだな」

 >三ツ葉はあなたを見つめている。

 

 

 おや、このメッセージは……ようやくですねぇ!

 どうやら鈴木の杖術スキルの熟練度が三ツ葉ちゃんと並んだようです。

 

 

「杖術に関して、私はもうお前に教えられることはないようだ。強いて言うならば、あとは私の持つ奥義くらいだろう……うむ。鈴木、お前にはこの杖術を扱う資格があるはずだ」

 ▪「奥義?」

「私の一族に代々伝わる杖術奥義だ。とはいえ、簡単に習得できるものと思わないことだぞ。会得するには、鈴木とはいえ相応の苦労を味わうだろう……」

 

 

 奥義習得フラグが立ちました。

 これは訓練を極めた最後に必ず発生するもので、相手の持つユニーク奥義を教えてもらえるイベントです。

 既存の“松葉杖”や“滝桜”、“仕桐直(しきりなお)し”とは違った、ランダム生成のスキルになります。使い勝手はうんちっちから中野くんの料理まで様々です。当たり外れがありますが、基本的には普通のスキルよりはマシといったものですね。

 使用武器は訓練内容の装備固定、果敢・堅実・謀略のいずれになるかはランダム。名前もお店みたいに一定の規則はありますがランダムです。

 原作キャラの訓練の場合はユニークスキルではなく偽りのスペルカードがもらえます。どちらが良いかはプレイヤーによりますね。偽スペカの場合は取らない人も多いです。

 

 さて、当然ですがこの奥義習得を渋る必要はありません。

 場合によっては加速要素にもなるのですから、ちゃっちゃと了承しましょう。

 クソ奥義だった場合はジョーカーさんに食わせます(小声)

 

 

 ▪「望むところだ」

「ふふ……さすがは私の見込んだ男だ。わかったよ、鈴木。では明日、訓練と同じように試合をしよう。ただしこの奥義は私も加減できんからな……やるときは、本気だぞ」

 >三ツ葉は唇を舐めて微笑んだ。

 

 

 奥義習得訓練は専用デッキを用いた戦闘ではなく、普段のデッキを用いたガチバトルです。三ツ葉ちゃんも今までとは違い、なんでもありの戦闘を仕掛けてきます。

 ……が、鈴木にとってはむしろその方が好都合。格闘、退魔、炎エンチャと得意技をガンガンぶつけていける分、もしかすると訓練よりも楽に戦えるかもしれません。

 目指すは一発成功です。明日の訓練も気合いれてイクゾー!

 

 

「鈴木。何か話題はあるか?」

 ▪「人里」

「うむ……人里は天狗にとって、様々な意味で無視できない場所だ。最近は天狗らも人里を気にかけているようだ。念の為、気をつけておくと良い」

 >三ツ葉はあなたを気遣っている。

 

 

 というわけで訓練後のピロートークも終えたので、詰所へ行くついでに人里を探索していきましょう。

 命蓮寺どこだゴルァ!

 

 

 ▪「進む」

 >あなたは朝の通りを歩いてゆく。

 >食べ物を水桶に入れた女性たちが談笑しながら通り過ぎていった。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 



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