がっこうぐらし! 狂戦士君でまったりプレイ (赤タイツの傭兵)
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キャラ解説~脱出

色々な小説に感化されて妄想が止まらなくなったので初投稿です。


さぁ始まりました。今回プレイしていくゲームはこちら、「がっこうぐらし!」です!既にいろんな方々がプレイしていて、数多くのRTAプレイも出ていますが、私は走者ではないので自分のペースでまったりプレイしていきたいと思います!

 

とはいえ既に様々なルートが発掘されてる中、普通にプレイしていてもつまらないので…

 

 

 

今回はこちらの特典キャラ、狂戦士でプレイしていきます!私も自分で使うのは初めてです。おらワクワクすっぞ!まずはキャラについて説明しましょうか。

こちらの狂戦士、特定の条件を達成することで選択可能になるキャラなのですが…

 

1、全エンドを見る

2、一周でのゾンビ殺害数37564体達成

3、全スキルを習得(周回前提)

4、セーブ回数1回でメインストーリークリア

5、全実績解除

 

なぁにこれぇ…えぇ、はい、このように厳しい条件を達成することで使える隠しキャラとなっています。

肝心の性能はというと、条件に見合うだけの凄まじい性能を持っています。まず、デフォで「自己再生」と「感染無効」を持っています。前者は時間経過で体力が回復し、後者は名前の通り噛まれても感染しません。この時点でぶっ壊れですが、基礎ステータスも色々とおかしいです。拳でゾンビの頭を消し飛ばせる筋力値、丸一日走っても尽きないスタミナ、全武器をスキル無しで装備可能…お前出るゲーム間違えてねぇか?

 

このように、普通にプレイしたらむしろ死ぬことの方が難しい狂戦士君ですが、そんな彼にも欠点があります。

 

 

 

コミュ力が低すぎィ!!いや、本来の使い方である皆殺しルートでは必要ないのですが、生存者や学園生活部と交流を持とうとすると難易度がルナティックに跳ねあがります。まぁ化け物みたいなもんなので仕方ないのかもしれませんが、初期値だとこの人、会話すらできません!言語習得から始めないとYES、NOすら言えません。

 

私は今回、なるべく生存者達と交流していきたいのでこの辺がネックですね…。おっとキャラ制作の時間です。

狂戦士君はステータスは固定なのですが、その代わりにスタート時点の格好を好きにカスタマイズ出来ます。但し素顔は分かりません。デフォで仮面やフルフェイスマスクを被っていますからね。おまけに外せません。好きにカスタマイズできるといったな。あれは嘘だ。さて、どれにしましょうか…お?このスカルフェイスかっこいいですね。これにします。そして服は…黒で統一しましょうか。結果、ゴーストライダーみたいな姿になりました。まぁかっこいいので良しとしましょう!

 

ちなみにバイクは運転できません。自分で走った方が速いからね仕方ないね。

 

 

 

さぁ遂にゲームスタートです!狂戦士君の初期位置はランダル地下からで固定です。何でこの場所にいるんだよこいつ、タイラントじゃあるめぇし。とりあえず外に出ましょうか。

 

 

 

 

あのー繋がれてて動けないんですけど?え?何これ?こんなの聞いてないよ。そりゃ初めてこのキャラ使うから全く展開知らないんだけどこれはないよ。周りに誰もいねぇし、えぇこれ詰んだ?まだ俺たちの戦いは始まってすらいないんですけどぉー?

あ、拘束解けましたね。良かったぁーこれで動けるぞぉ。何かアナウンスが流れてますねぇ。ウイルス漏洩?おいおい管理がなってねぇなぁ何処のアンブレラだよ。まぁいいや、外に出るのを優先しましょう。目の前には施錠された扉がありますがとりあえず蹴っ飛ばします。

 

ファッ!?ドア吹っ飛んだよ?レベル1でこの強さとは…こいつは負ける気がしませんね。おおっと?なんか銃持った連中が五人来たぞ?ってオイオイ待て待てこっち丸腰なんですけど?それは卑怯じゃろ?…と思ったら全然体力減りませんね。その銃本物?間違えてエアガン持ってきてない?とりあえず殴りましょうか。うわぁワンパンで死んだ…一応敵さん防具着けてるんですが意味ねぇなこりゃ。さぁ邪魔するやつは片っ端から沈めて行きましょう。どうせここにいるってことは碌でもない連中なのは間違いありません。慈悲を与えるな。

 

何かめっちゃ喚いているけど狂戦士君には理解できないので聞く必要ありません。言語習得しないとプレイヤーにも雑音として聞こえてしまうんですね。アナウンスは分かったのですが…。外に出たらまずは言語習得を優先しましょうか。

 

 

 

 

 

突然だった。いつも通りに研究を続けていたら突然始まったウイルス漏洩事故。ウイルスはダクトを通じて外にまで漏れてしまっている。こうなってしまってはもう手遅れだ。これより地上は歩く死体が蠢く地獄と化すだろう。だが大丈夫だ。ここには非常事態の為に配備された特殊部隊がいる。少なくともこの地下空間の安全は確保できるだろう。それから本社に救援要請を送れば全て解決だ。…きっと大丈夫だ。私は助か――

 

「緊急事態発生。実験体Berserkerが脱走した。繰り返す、緊急事態発生…」

 

そのアナウンスを聞いた途端、全ての望みが打ち砕かれた。

 

 

 

 

 

邪魔者は全て排除しました。早く外に出ましょう…と言いたいところですが、その前にいくつかアイテムを回収していきます。回収するのは抗ウイルス薬です。狂戦士君は感染しないので必要ありませんが、他の生存者が噛まれた場合、助けられる確率が高まり、さらに好感度も上昇するので持ってて損は絶対しません。特にめぐねぇは感染する確率が高いので絶対に確保しておきましょう。一応学校の地下でも入手できますが念には念を入れておきます。そういえば既にゾンビが辺りに発生していますね。レベル上げがてらコロコロしておきましょうねー。お?レベルが上がりました。狂戦士君はステータスは固定なので、スキルを習得しましょう。今回習得するのは「投擲」です。やはり狙った所に当てられるのは大きいですね。他の生存者の救出もしやすくなります。「言語」と迷いましたが今習得しても喋れるようになるのはまだ先なので、もっとポイントを稼いでから習得しましょうか。

 

 

 

やっと外に出ました…。無駄に広いんですよ地下…私は全エンドクリアしてるので道はある程度覚えていますが距離が変わるわけではありませんからね…。今回はここまでにしましょうか。次はどこに行きましょうか…。次回までには決めておきたいですね。それでは皆さんまたお会いしましょう。

 

 

 

 

どうしてこうなったのだろうか。配備された特殊部隊は実験体によって全滅…。そもそもなぜ脱走できた?あの器具は生半可な力では外れない。しかもあの実験体が自らの意思で行動するなど今までに無かった。あの誰の趣味か分からないマスクには制御装置の役割を担っている。指示がない限りその場からは動かない、正に最高傑作の兵器だったはずだ。それが自ら動きだし脱走…?当然誰もそんな指示は出していない。いや、考えても仕方ないか…どうせもう終わりだ。咄嗟にこの部屋に逃げ込んだが、食料も何もない部屋だった。籠城したところで三日も保たないだろう。扉の向こうから奴等の呻き声が聞こえてくる。絶望的…。ここで餓死するか、奴等に食われるか。もう私には二択しか残されていなかった。

 

 




はい、やってしまいました。様々ながっこうぐらし小説を読んだ結果、妄想が止まらなくなったのでここに書き起こして見ました。小説自体書くのが初めてなので至らない点はあると思いますが、よろしくお願いいたします。


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武器調達~レベル上げ

ネタ(妄想)が浮かんできたので初投稿です。


狂戦士君によるがっこう?ぐらし、はーじまーるよー。前回はランダル地下から外に出たところで終わりましたね。今回の行動ですが…まずは武器の調達から始めましょうか。既に周りはパンデミック状態ですが、まだ初日でワチャワチャしてるので、今から学園生活部と合流しても敵対されて仲間に入れてもらえません。幸いにもチョーカーさん等のサブ生存者は三日目までは生きているので、それまでにレベルを上げて言語スキルを習得しましょう。

 

とりあえず、周りのゾンビが邪魔なので蹴散らします。この狂戦士君ですが、専用の必殺モーションがあります。これが凄くかっこいいんですよ…!素手でのモーションは以下の通りです。

 

1、首根っこを掴んで地面に倒す。

2、頭に向かってパワーゲイザー

 

 

やべぇ…滅茶苦茶カッケェ…ただし、派手に肉片が飛び散るので他の生存者の前でやると好感度と正気度が持っていかれます。引率中の使用は控えましょう。

さて、素手でも強い狂戦士君ですが、やはり武器装備と比べると攻撃範囲が狭いので、殲滅速度に差ができます。もたもたしてたら死んじゃう可能性があるので武器は必要ですね。お?丁度いいところに金属バットを拾えました。しばらくはこいつでしばいて行きましょうか。ここからはひたすらゾンビを狩るだけなのでカットします。おらぁ!さっさと経験値よこせやぁ!

 

 

 

 

 

 

 

今日は久しぶりの有給休暇だ。のんびり家のなかで過ごす予定だったのだが…いつの間にか外が騒がしい。窓から見てみるとそこには地獄が広がっていた。辺り一面は既に血の海。人間が人間を喰らう、まるでホラー映画を見てるような錯覚に陥った。何だこれは?こいつは夢なのか?とてもじゃないが現実と受け止めるには脳の処理が追い付かない。

だが、俺の目はその死体たちよりも一人の男に釘付けになった。全身黒ずくめの格好、頭に被った骸骨のマスク、そして手に持った金属バットで歩く死体の頭を一撃で粉砕して進んでいくその姿は…人間と思うには無理がある、化け物の姿だ。そして夢中になって見ている内に、後ろの窓から奴等が入り込んだ事に俺は気づくことができなかった。

 

 

 

 

 

 

ふぅ…結構倒しましたね。もうそこらじゅう滅茶苦茶ですよ。ですがレベルが3つも上がりましたね。ポイントは全部「言語」に振り込みます。これで言語スキルが3になりました。これにより、他の人間の言葉を理解できるようになりました。こいつは大きな進歩ですよ…!

ですが、まだこちらが言葉を発することはできません。"ワタシはグルート"みたいな簡単な言葉を話すには最低でも言語スキル5は必要みたいです。引き続きゾンビを倒しつつ進んで行きましょうか。

 

レベル上げ中にリュックサックを拾ったので、アイテムの持てる量が増えました。とりあえずお菓子の調達に行くためにコンビニを目指しましょうか。なぜお菓子を拾うのかというと、お菓子は正気度回復に効果がある上に、りーさんの妹である、るーちゃんの救出に役立ちます。まぁ分かりやすく言うと餌付けしてるーちゃんの警戒心を解いていくということですね。

はい、ここまで言いましたら分かりますね?最初に助ける生存者はるーちゃんです。るーちゃんを連れて高校に向かった場合、学園生活部のいる屋上に確実に入れてもらうことができます。それだけでなく、警戒心の高いチョーカーさんやみーくん等の生存者もるーちゃんを連れているだけで敵対することはまずありません。逆に言うと一人で行った場合は確実に敵対します。まぁこっちの見た目はどう見ても不審者だからね仕方ないね。

 

とりあえず最強の交渉手段である、るーちゃん救出の為に必要な準備を初日のうちに終わらせましょう。おっとコンビニに着きましたね。それじゃあお菓子を集めましょうねー。お菓子をリュックに詰めていく狂戦士君シュールすぎて笑えてきますよ。ついでにジュースも回収しますか。おっとまたレベルが上がりました。これも言語に振り分けます。この調子でいけば小学校についた頃には言語スキルも余裕で5に到達しますね。ここまでは順調ですよぉ。さて、今回はここまでですね。次回は小学校に向かいましょうか。それではみなさん、またお会いしましょう。

 

 




狂戦士君の見た目

頭の燃えていないゴーストライダー。身長230センチ。マスクの色は黒のメタリックカラーをイメージしてください。


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るーちゃん救出 前

小説書いてること親にバレて恥ずかしかったので初投稿です。


狂戦士君によるがっこう?ぐらし、はーじまーるよー。

前回はコンビニで食料を調達しましたね。あの後、ちゃっかりおにぎりとかも回収しておきました。流石にお菓子だけではお腹は膨れないからね。

さぁ小学校に向けて進撃しましょう!道中のゾンビはレベル上げがてら倒して行きます。こっからはただの作業なので小学校に着くまで倍速します。その間が暇なので…

言語スキルについて説明します。

このスキルはその名の通り言語に関する能力が上がりますが、普通の主人公でプレイした場合、習得する必要性はほぼ0です。最大まで上げたところで話せる言語の種類が増えるだけなので、もっと有用なスキルにポイントを振った方が絶対にいいです。

しかし、狂戦士君で生存者と協力する場合は必須スキルになります。

狂戦士君の場合、言語スキルを上げることで生存者との会話が可能になります。会話ができるか否かでかなり展開が変わるので、頑張って覚えたいですね。幸い、狂戦士君は素で強いのでそこまでスキルを覚える必要はないです。感染もしないので生存スキルがいらないのが大きいですね。

レベルはそれぞれ3,5,8,10,で会話パターンが変化します。最大になるともう普通の人間みたいにペラペラ喋れるようになります。とりあえず8まで覚えておけば困らないでしょう。

 

おっと小学校に着きましたね。それじゃあここでセーブをしておきましょう。

今回の救出対象のるーちゃんですが、出現場所がランダムな為、運が悪いとゾンビのど真ん中に出現して一秒で死にます。そうなると流石に無理なのでリセットできるようにしておきましょう。

さてさてさーて、るーちゃんはどこにいるかな?校庭にはいませんね。校内を探しましょうか。入り口前に何人かいるのでとりあえずぶっ飛ばします。

 

ダイナミックお邪魔しまあぁぁぁぁす!!

 

丁度今のでレベルが上がったので迷わず言語スキルに振り分けます。よぉし!これで言語スキル5です。コミュニケーションを取れるようになりました。早くるーちゃんを助けに行きましょう!

 

 

 

 

 

どこだ…どこにいるんだ…。結構探し回りましたよ?後探していないのはあそこの教室だけですね。

ん?ゾンビがドアの前に集まっています。つまり中に誰かいる証拠…!何だよ最初からこっち側の校舎に行けば良かった!返せ!俺の時間を返せぇぇぇ!

 

失礼、取り乱しました。

 

ここからは慎重に行きます。怖がらせない程度に奴等をぶっ殺しましょう!狂戦士様のお通りだぁ道を開けろぉ!

よぉし!るーちゃん発見!後は怖がらせないようにしつつ……え?ちょまってるーちゃん逃げないで?私は何もしないよ、君を助けに来たんだよってあああぁ!!そっちに行っちゃらめぇぇぇえ!!!!!

 

 

~~~

 

とつぜんだった。なんの前触れもなく学校に入ってきた怖い人たちがせんせーやみんなを食べはじめたのは。

今まで聴いたことのない叫び声がそこら中で聞こえてくる。わたしは必死に隠れた。声をださないようにしながら、目の前で起こっている事に震え続けた。

さっきまで普通に話してた友だちが別の友だちを食べている。お母さん、お母さんと叫びながらお腹の中身を出されている。教室の外からもすごい音が聴こえる。

 

(わたし…ここで死んじゃうのかなぁ…。)

 

いやだ。食べられて死んじゃうのは絶対いやだ。

でもわたしには何もできない。ここで隠れているしかない。わたしは頭をかかえて目をつぶった。

 

 

そのときだった。とつぜん目の前から聞こえてきた怖い人たちの声が聞こえなくなった。そっと目を開けると…

そこにいたのは、すごく大きな体で、がいこつの顔をした人だった。

わたしは教室をとびだした。あの人はわたしを見ても食べようとしなかったけど、すごく怖くて思わず逃げてしまった。そして、ろうかの角を曲がった先には、別の怖い人たちがすぐ近くにいた。

あぁ、もうだめだ。わたしはここで死んじゃうんだ。怖い人が手を伸ばしてくる。さいごにお姉ちゃんにあいたかったなぁ…。

 

(りー…ねぇ…。)

 

すると、後ろからすごい音がしたと思ったら、鉄の棒みたいなものが飛んできて怖い人たちを吹き飛ばしちゃった。後ろをふりかえると、さっきのがいこつの人が何かを投げたみたいな感じで立っていた。

 

『ダイ……ジョウブ…。』

 

え?

 

『キミヲ…タスケニ……キタ…。』

 

 

 

 




長くなりそうなので前後に分けました。
るーちゃん視点書くのクッソ難しい…。

評価バーに色がついていて超嬉しかったです!投票してくれた方々、ありがとうございました!


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るーちゃん救出 後

前回のあらすじ

るーちゃん危機一髪!
てなわけで初投稿です。


 

あっぶねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!今の超危なかったァァァ!ここまで来てリセットとかマジでシャレにならんからなぁ!?

取っといて良かった投擲スキル!ぶっちゃけ最初に取ってから一度も使わなかったからやっぱ言語に振るべきだったかと若干後悔してたけどやっぱり取っといて良かったァァァァぁ!!!

 

 

失礼、取り乱しました。

 

 

落ち着くんだ…素数を数えて落ち着くんだ…。

結果としてるーちゃんは無傷。何も悪いことは起きていない。だが、周りにはまだ敵がいるのでこのままでは危険です。まずはその辺の空き教室にるーちゃんを誘導しましょう。

るーちゃん、周りは危ないからこの教室に隠れてね~。お、良かった。ちゃんと言うことを聞いてくれました。とりあえず敵とは思われなくなったようです。後は辺りのゾンビを片付けましょう。時間的にそろそろ日が暮れるので、今日はここで一夜を過ごします。るーちゃんは先程まで地獄の晩餐会を目撃していたので、正気度が危うい事になっています。だからお菓子が必要だったんですね。

さて、この辺りの掃除は完了しました。もうすぐで夜なので、ほとんどの奴等は習性に従って帰宅しています。後はるーちゃんと交流しながら一夜を明かしましょうか。

 

 

~~~

 

 

がいこつの人が教室に隠れるように言ってきたので、わたしは大人しく言うことを聞いた。なんでかは分からないけど、わたしを食べるつもりはなさそうだし、何よりわたしを助けると言ってくれた。この人が誰なのかは知らないけれど、わたし一人ではどこにも行けないし、今は言うことを聞いた方がいいと思ったから。

しばらくするとあの人が戻ってきた。あんなにたくさん怖い人たちがいたのにこの人はどこも怪我してない。でも、見た目からして強そうなのでその事は気にならなかった。

 

『モウスグ…ヨルニナル…。』

『イマ…ウゴクノハ……アブナイ…。ココデ…アシタヲ…マトウ…。』

 

その一言にわたしは少しだけほっとした。

いろいろな事があったので、今日はこのまま動きたくなかったから。

 

…目の前に座っているがいこつの人を見てみる。

見た目は怖いけど、わたしをおそわないと分かると、なんだか安心できた。それによく見るとちょっとだけかっこいい気がする。クラスの男の子たちが話していたアニメのキャラに似たようなのがあった気がした。

それにしても、なんでがいこつのマスクをかぶっているんだろう?すごく頑丈そうだし、ヘルメットの代わりにしてるのかな?それともああいうのが好きなのかな?この人って何歳なんだろう?

 

くぅ~

 

そんな事を考えてると、いきなりおなかが鳴りはじめた。は、はずかしい…。さっきまでは気にならなかったけど、落ち着いたらおなかがすいてきた。

 

 

『イロイロ…モッテ……キテアル。タベルト…イイ…。』

 

 

そう言ってがいこつの人がリュックを渡してきた。中にはお菓子とかおにぎりとか、食べ物とジュースが入っている。

 

「…たべていいの?」

『カマワ…ナイ。』

 

そう言ってくれたので、わたしはシャケのおにぎりをひとつとった。きらいな具がなかったのがラッキーだった。

一口食べてみる。とたんに涙がこぼれてきた。おにぎりがまずかったんじゃない。じぶんが生きていることを実感できたのがすごくうれしくて…つい泣いてしまった。さっきまで死んじゃうと思っていたから、こうしてごはんを食べられるなんて思ってもいなかった。

目の前を見ると、がいこつの人が何だかあたふたしているので笑ってしまう。

 

(本当は…いい人なのかな?)

 

マスクの下でどんな顔をしてるのか分からないけど、わたしが泣いたところを見て慌てているから、ロボットみたいな人ではないみたい。見た目は怖いけど、きっと中身は優しい人なんだろう。…少しだけ、信じてみてもいいかもしれない。見た目で人を判断してはいけませんってせんせーもよく言ってたし。

 

それに…

 

誰かといっしょに夜の学校にお泊まりなんて…

初めてだから、少しだけワクワクしている自分がいた。

 



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二日目突入~チョーカーさん救出

前回のあらすじ

幼女の初めてを奪った漢
生の悦びを知ったるーちゃん

そんなわけで初投稿です。


ようやく学校に寝泊まりしたがっこうぐらし、はーじまーるよー。

今回はるーちゃんにご飯を上げたら泣いちゃったところからですね。こうして見ると完全に事案なんだよなぁ…。

 

あっ止めて!通報しないで下さい何でもしますから!

 

とにかくこれでるーちゃん救出は完了です。

後は他愛もない話をしつつ朝を待ちましょう。

 

 

 

 

 

おはよーございまーーーす!!!

 

二日目の朝になりました。何気にまだ二日目だという事実に驚いている俺ガイル。

さて、るーちゃん救出イベント成功によってまたレベルが上がりました。スキルポイントを割り振りましょう。

今回習得するのは、狂戦士君専用スキルの「心音探知」です。

このスキルは生存者が出している心音の出所を把握することができるスキルです。

似たようなスキルに「空間把握」がありますが、あちらはゾンビの数も分かるのに対し、こちらは生存者の数しか分かりません。かれらは既に死んでいるので心音がしないからですね。

何故このスキルを覚えるのかというと、これから向かう巡ヶ丘高校には、チョーカーさんこと柚村 貴依さんが校舎内のトイレにランダムで配置されています。数多くのプレイヤー達を困らせてきた要素の一つです。(惨敗)

流石に一つ一つのトイレを調べるとかやってられないので、このスキルですぐに見つけてしまおうということです。

本来は隠れている生存者を見つけ出して、一人一人丁寧にコロコロするのが正しい使い方なのですが、私は容赦なく救出に使わせていただきます。

 

さぁ、そろそろ高校に向けて出発しましょう。

おっとその前に、るーちゃんにこれからの行き先を説明します。何の説明も無しに出発しちゃうと不安がっちゃうからね仕方ないね。

おうるーちゃん、これから巡ヶ丘高校に向かおうと思うけど君はどうする?

 

「りーねぇ…!…わたしも行く!」

 

はい、りーさんが通っている学校だとるーちゃんは知っているので、即答でOKしてくれます。

それにしても、この段階ではまだりーさんが生きてる保証もないのにそれでも行くと言うるーちゃんホンマつおい(確信)

るーちゃんは最年少ということもあり、戦闘力はからっきしですが、正気度の上限がトップクラスに高いです。目の前で敵を殺しても正気度減衰が非常に少ないので、安心してかれらをぶっ潰せます。

逆に姉であるりーさんはトップクラスに正気度が低いです。知らない間に狂っているとか当たり前なので、多くのプレイヤー達が頭を抱えることになったのは間違いないでしょう。

 

小学生にメンタル負けるとか高校生として恥ずかしくないんですか?(ゲス顔)

 

おっと周回プレイで積もった恨みがががが

 

いい加減に出発しますか。さぁるーちゃん行きますよ!

狂戦士君の場合、るーちゃん引率中は片手でるーちゃんを抱えて移動します。その間は片手しか使えないけど誤差だよ誤差!

ちなみに初回限定で抱えられてあたふたするるーちゃんの姿が見れます。かわいい。

 

 

あ、高校に行く前に最寄りのスーパーに寄って行きます。

食糧調達しておいて損はないし、好感度も稼げて一石二鳥です。訪問先には手土産を持ってくのが常識ってそれ一番言われてるから。

こっからはただ進むだけなので倍速だ。

ですが、その間が暇なので…

 

 

先ほどチラッと言った狂戦士君専用スキルをいくつか紹介します。

本作、ゲーム版がっこうぐらし!では数多くのスキルがあり、キャラによって最初から使えるスキルも違います。

 

その中には、狂戦士君でないと覚えられないスキルがあり、性能も他より戦闘に特化したものになっています。

代表的なのは「メテオドロップ」ですね。

これは発動すると上空に飛び上がり、急降下しながら拳を振り上げ、辺り一面に衝撃波を与えるスキルです。レベルを上げる毎に、ジャンプの高さと威力が増します。

めっさかっこいいのですが、如何せん範囲が広すぎて他の生存者を巻き込んでしまうので単独行動中じゃないと使えません。

因みに最大までレベルを上げた上で、建物の上で使うとその建物が崩壊します。どこぞのB級妖怪も真っ青だよ。

 

 

 

 

そうこうしてるうちにスーパーに着きました。

るーちゃんと一緒に食糧を回収です。なるべく日保ちするものを持っていきたいですね。とりあえず調味料は確保します。昔キャンプで鰹節しか入ってないうどんを食べたときから調味料の大切さを見に染みて感じています。(しみじみ)

 

とりあえずこんなもんでいいでしょう。レトルト食品に缶詰め、調味料数種にお菓子も回収しました。

引き続き、高校目指して進撃です!こっから先はただ進むだけなのでカットします。キングクリムゾン!!

 

 

 

着きました、巡ヶ丘高校です。もう親の顔より見た校舎ですよ全く…。とりあえず中に入りましょうか。

 

「るーちゃんっ!?」

 

おや?この声は…

 

 

~~~

 

「何かすっごい大きい人が来たよ!女の子といっしょ!」

 

丈槍さんのその一声に私たちは首を傾げる事になった。

 

「お前何いってんだ?遂に狂ったか?」

 

「ひどいよくるみちゃん!本当のことだよ!校庭の方見てみて!」

 

そう言われて、恵飛須沢さんが校庭の方を見に行ったので、私たちも後に続いた。するとそこにいたのは…

 

「うおおお!?マジだ!何だあいつデケェ!!」

 

「ほらね?言った通りでしょ!」

 

確かに居た。左手に女の子を抱えて、骸骨のマスクをしている巨漢が確かに居た。何だか頭を抱えたくなるのはきっと私のせいではないだろう。どう見ても不審者だけど、かれらの様な感じはしない。まさかあれで人間なのだろうか…。

 

「嘘…。嘘、嘘嘘…。」

 

横を見ると、若狭さんの様子がおかしくなっている。まさかあの男と知り合いなのだろうか…?いや、それは違うだろう。彼女の視線は彼の左手にいる少女に向けられていた。

 

「るーちゃんっ!?」

 

~~~

 

 

「っ!りーねぇ!」

 

おっと?屋上からりーさんがこちらを見ています。横にはめぐねぇたちも居ますね。

しかしこいつはラッキーな展開です。ここで屋上に生存者が居るという情報を手に入れました。この情報はチョーカーさんの説得に非常に役立ちます。

本来、チョーカーさんを説得するには屋上の写真を見せなければならないのですが、それは校内スタートの場合のみです。校外スタートの場合は、「屋上に生存者が居る」という情報を持っているのと、「彼女に敵対されない」という条件が必要です。今回はるーちゃんを連れているので、二つの条件をクリアしていることになります。まさかこんな形で情報をゲット出来るとは私も予想外でしたが…。

 

「おじさん!早く上にいこう!」

 

 

おじさんっ!!!?

 

………とりあえず校舎に入りましょう。

さて、まずは心音探知ですね。チョーカーさんの居場所を特定します。

……見つけました。二階のトイレですね。できれば三階が良かったのですが、まぁいいでしょう。

 

 

ここのトイレに居ますね。さぁるーちゃん、この中に誰か居るみたいだから一緒に屋上に行こうって誘って来てくれる?

 

「うん…わかった。」(なんでわかるんだろう?)

 

~~~

 

 

 

コンコン

 

「っひ!?」

 

私は慌てて息を殺した。奴等が中に入ってきたのだと思ったのだが…

 

「大丈夫だよ。わたしはこわい人たちじゃない。」

 

女の子の声…?

一先ず、私は警戒を解いた。何でここに女の子が?どうやってここまで来た?色々と疑問はあったが、彼女の話によると、屋上に生存者が集まっているらしい。

…少し迷ったが、少なくともここに籠っているよりはマシだと思い、扉を開けた。

そこにいたのは、小学生ぐらいの女の子だった。

 

「君、どうやってここまで来たの?あいつらは?」

 

「おじさんといっしょに来たの。こわい人たちはおじさんがやっつけてくれた。」

 

 

叔父(・・)と一緒に来たのか…。

それもそうだ、たった一人でここまで来れる訳がない。だが、戦える大人も一緒に居るということに安心できた。

 

「りーねぇ…おねえちゃんも上にいるの。あなたもいっしょにいこう?」

 

「そう…だね…。ずっとここにいても仕方ないし…。わかった。私も一緒に行くよ。」

 

そういえばこの子の叔父はどんな人なのだろう。今は外で奴等が来ないか見張っているらしい。…奴等と戦えるということは、それなりにしっかりしている人なのだろうか。

 

「おじさん、いっしょにきてくれたよ。」

 

そこにいたのは…。

 

(は??)

 

とても人間とは思えない程の、しっかりしているどころではない巨漢だった。

 

(え?叔父?………叔父!!!?)

 

 

 

 



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合流~三階制圧


段落分けを覚えたので初投稿です。




 屋上への扉が開かれる。まさかかれらが入ってきたのか…?一瞬そう思ったが、それは杞憂だった。

 

「ゆき!?」

「うそ…たかえちゃん…?」

 

「りーねぇ!」

「るーちゃん!あぁ…良かった…!」

 

 再会を喜びあう二組。見ているだけでこちらも嬉しくなってくる。まるで悪夢のようなこの事件が起きてから、まさか二人も生存者がやってくるなんて、信じられない奇跡だ。そして、その奇跡を起こしたのが…

 

『…。』

 

 最後に入ってきた、骸骨頭の巨漢だった。

 …どう見ても不審者にしか見えない。でも、二人の生存者を救出して、ここまで連れてきてくれたのも事実だ。

 彼は一体、何者なのだろうか。

 

 

 ~~~

 

 

 はい、これで無事、チョーカーさん救出も成功です。トイレから出た後、しばらく固まっていたときはフリーズしたのかと焦りましたが、しばらくしてぶつぶつ言いながらもついてきてくれたので結果オーライよ!

 うーん、これから何しましょうか。出来れば三階を制圧しに行きたいところですが、タイミング的に今すぐ行くのはベストではない気がします。しばらく様子を見ましょう。

 

「あの…。」

 

 おや?めぐねぇとの会話が発生しましたね。ここは大人しく答えましょう。一応無視することも出来るのですが、ぶっちゃけデメリットしかないので止めておきます。

 ただでさえ信頼度低いんだから仕方ないね。

 

「私は、この学校の教師をしています、佐倉 慈と申します。」

 

 よ~く存じておりますよぉ、はい。貴方の独断行動(うっかり)で私が何度怨嗟の炎を燃やしたことか、数えきれませんからねぇ。

 はい、こちら皆さんご存知、佐倉 慈先生です。このゲームにおける要介護キャラでもあります。数々のRTAプレイでも幾度となく再走案件を産み出してきた、業深き者です。

 かくいう私も全エンド回収にどれだけ苦労したことか…!(n敗)

 

「此度は柚村さんを、うちの生徒を助けて頂いて、本当にありがとうございます。」

 

 エエってことよ。私が望んでしたことですからね。

 あぁそうそう忘れるところでした。こちらつまらない物ですが、どうぞお受け取りください。

 

「これは…!いいんですか?受け取ってしまっても…。」

 

 エエってことよ。(二回目)むしろその為に持ってきたようなもんだからね。

 さて、とりあえず育ててある野菜の種類を確認しましょうか。ふむふむ、キャベツとトマトですね。出来ればサツマイモがあると嬉しかったのですが、贅沢は言えませんね。

 サツマイモは貴重な甘味を作ることができる野菜で、特にスイートポテトは正気度回復に絶大な効果があります。まぁ無い物ねだりしても仕方ありません。切り替えていきましょう。

 

 

 ~~~

 

 

「なぁちょっといいか?」

「何かしら?」

「その…あの男ってあんたらの叔父なの?」

「え!?まさか、あんな大きな人、うちの親戚にはいないわよ?」

「だよな…いやでも、あんたの妹が…」

 

 そのとき貴依に電流走る!

 

 おじさん:◯

 叔父さん:×

 

「………紛らわしいわ!!!」

 

 

 ~~~

 

 

 

 

 

 さて、皆落ち着いてきたので、これからどうするかを決める会議になります。何か視界の片隅でチョーカーさんがるーちゃんの頬っぺたをムニムニしてますけど何してんですかねあの人たち。まぁいいか。

 とはいえ、戦闘面では狂戦士君とくるみちゃんがいれば十分ですし、物資も通常よりは余裕があるのでそこまで急ぐ事態ではないです。

 せめて三階制圧はしておきたいですね。シャワー室も使えるようになりますし、ずっと屋上にいるのも精神衛生上良くありません。

 

「なぁ…ちょっといいか?」

 

 お?くるみちゃんからの提案があるようです。でも、このタイミングでくるみちゃんが発言するのは滅多にないです。何なのでしょうか?

 

「その…あんたのこと、何て呼べばいいんだ?」

「「「「あ。」」」」

 

 うーん…そう来ましたか。狂戦士君はゲーム上の名前は狂戦士と表記されていますが、正式な名前ではないんですよね。かといってそのまま狂戦士と伝えるのも何か違う気がします。まぁ適当に呼びやすい名前で読んでくださいな。

 

「名前がない?何だよそれ…」

 

 はい、おもくそ怪しまれます。でも狂戦士って言っても絶対怪しまれるだろいい加減にしろ!

 

「ドクロくんでいいんじゃないかな?」

 

 ファッ!!!?ドクロくん!?

 

 しっ失礼、取り乱しました。

 

 ゆきちゃん…そのネーミングセンスはどうかと…。ほら見なさい、他の人たちも微妙な顔してますよ。

 

「いやお前…ドクロくんはないだろドクロくんは。」

「丈槍さん…流石にそれは…。」

「え~いいじゃん、ドクロくん。かわいいよ?」

 

 いやどう見てもかわいいから程遠い見た目でしょうが私!?いやでも他に名前が思い付くかと言われても微妙なんですが…。

 

「じゃあ他にいい名前思い付くの?」

「いや、それは…。…まぁいいかドクロくんで。」

 

 いいんかい!?もうちょっと粘ってよくるみちゃん!もしかしたら他にもいい名前出てくるかもしれないじゃん!

 ってああああ!!プレイヤー名がドクロくんに変更されてるぅぅぅぅ!!!?嫌だぁぁぁ!!ギャップ萌えどころじゃないこの状態で進むの嫌だぁぁぁ!!あああああんまりだァァァァァァ!!!!

 

 

 

 

 

 

 失礼…取り乱しました…。

 

 

 

 

 えーはい、狂戦士改めドクロくんです。よろしくお願いします。

 

 とでも言うと思ったか!?ヴァカめぇ!!!

 

 何があろうと私自身は彼を狂戦士君と呼び続けるぞ!異論は認めん!!(鋼鉄の意思)

 

 

 

 

 

 

 あ、因みに三階制圧ですが、何の面白味も無く完了しちゃったのでカットします。

 

 

 ~~~

 

 

 三階の制圧が完了し、戻ってきた恵飛須沢さんと…その…ドクロさん…。

 …まだ慣れるのに時間がかかりそうです。

 丈槍さんが言い出した時は正直どうかと思ったのですが、肝心の彼は特に反対せずに受け入れてしまいました。普通は反対すると思いますが…意外と寛容なのでしょうか。

 

「おかえりなさい。恵飛須沢さん。その…どうでした?彼。」

「…やっぱ見た目通り、滅茶苦茶強いよ。たった一人で30人はいる教室を片付けちまったからな。」

 

 その言葉に、私は息を呑んだ。

 ただ者ではないと思っていたけど、これほどとは。普通に考えたら頼もしいどころではない人材だ。

 でも、私は…

 

(やっぱり…貴方は何者なんですか…?ドクロさん。)

 

 彼のことを…まだ信用しきれていなかった。

 




狂戦士君の呼び方

ゆきちゃん:ドクロくん
くるみちゃん:ドクロ
りーさん:ドクロさん
るーちゃん:おじさん←(なんでや)
たかえさん:ドクロ
めぐねぇ:ドクロさん


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晩御飯タイム(食べるとは言っていない)


お気に入りが500越えてたので初投稿です。

ありがとナス!


 やっとタイトルぽくなってきたがっこうぐらし、はーじまーるよー。今回は三階制圧が完了したところからですね。

 制圧中、低確率の30人入りモンスターハウスを引き当てるという謎運を発揮しましたが、そこは狂戦士君クオリティ。特に苦戦もせずに制圧できました。

 まぁくるみちゃんに見られてドン引きされましたが、これも安全に学園生活を送るための致し方ない犠牲です。コラテラルだよ、コラテラル。

 

 さて、セーフエリアが三階まで広がりましたね。室内で寝れるってだけでも大きなアドバンテージがあります。屋外だとどうしても限界がありますからね。特に雨が降ったらもう最悪ですよ。

 ところで…先ほどからめぐねぇの姿が見えませんね。はい、あれです。職員室での緊急避難マニュアルイベントです。

 めぐねぇ生存時、尚且つ職員室までの安全確保の状況でめぐねぇを一人にすると発生します。一応阻止することも出来なくはないですが、その場合地下へのフラグが立たないので、今回は発生させます。

 それと引き換えにめぐねぇの正気度がごっそり持っていかれるので、しっかりとアフターケアをしてあげましょう。

 とはいえ、狂戦士君でどうやってケアしろって問題が…。ただでさえ正気度持っていきそうな見た目してますからねぇ。とりあえず様子見にいきましょうか。

 

 

 

 

 

 おーいめぐねぇさん?先ほどから戻ってきませんが、大丈夫でっか?

 

「っ!あぁっその…ドクロ…さん。いえ、何でもありません。大丈夫です。」

 

 ん?何だかおかしいですね。通常よりも正気度の減衰量が低いです。もちろん、少なからず減ってはいるのですが、それでもここまで減っていないのは初めて見ます。

 んー何だこれ?こんなの知らないぞ?全エンドクリアの過程でもこのパターンは引かなかったなぁ…。

 

 

 ~~~

 

 

 

 

「何…これ…。」

 

 私は職員室で一つの書類を読んでいた。

 

 緊急避難マニュアル。

 

 そこに書かれていた内容は想像を絶するものだった。

 予測されていた感染事故、想定された避難人数、僅か15人。これを非道と言わずして何と言えば良いのだろう。

 だが、私はそれ以上に、とある項目に目を奪われていた。

 

(実験体(・・・)についての記述…!?)

 

 そこには、実験体とやらについての情報が記載されていた。正直、内容のほとんどは専門用語だらけでよく分からない。だけど、この実験体という言葉が私の頭に引っ掛かった。

 

(まさか、ドクロさんが…?)

 

 もちろん、根拠は何もない。でも、あの人間離れした見た目と強さ、実験体だと説明されれば納得がいく。

 当然、普段ならこんな馬鹿げた仮説なんて立てる筈がないけれど、彼という存在が私に疑念を抱かせていた。

 

(やはり、貴方は…)

『セン…セイ。』

(不味い!)

『モドッテ…コナイ……ナニカ…アッタカ?』

「っ!あぁっその…ドクロ…さん。いえ、何でもありません。大丈夫です。」

 

 やはり、貴方は…。

 

 

 

 怪物なんですか…?

 

 

 

 ~~~

 

 

 何だかよく分からない現象が起きていますが、まぁいいでしょう。正気度は高いに越したことはありませんからね。

 さて、現在は晩御飯タイムです。私は大人しく別室で待機していましょうかね。

 

「おじさん、ご飯たべないの?」

 

 あぁ、るーちゃん。わざわざ様子見に来てくれたのかい?気持ちはすっごい嬉しいけど、狂戦士君、ご飯食べないのよ…。

 はい、我らが狂戦士君ですが、体力は時間経過で回復するので、基本的に食事と睡眠をとる必要がありません。

 さらに、性欲という概念も無いので愛情度のパラメーターも存在しません。そう考えると、人間の三大欲求が存在しないことになりますね。あれ?これコスパ最強では?企業に一つは欲しい人材では?

 

「ご飯たべれないの?…つらくない?」

 

 るーちゃんホンマ天使やで…。(感動)

 まぁでも大丈夫だよ。そもそも食事というものを知らないから、辛いという感覚が沸かないからね。

 さぁ、りーさんが心配するから早く戻って上げなさい。

 

「うん…わかった。」

 

 

 ~~~

 

「飯が食えない?何だよそれ、マジで言ってんのか?」

「るーちゃん、それ、本当?」

「うん。おじさんそう言ってた。」

 

 新たに判明した、ドクロさんの真実。それはお昼に抱いた仮説をより強めることになった。

 

(やはり、彼は…。)

「えー?ドクロくん一緒にご飯食べないの?」

「ただ遠慮してるだけじゃないのか?あの体だし、滅茶苦茶食うと思うけど?」

「でも、確かにあの人がマスクを外したところを見たことないわ…。」

 

(仮に彼が実験体だとして…目的は何?わざわざ生存者を助けている理由は何なの?)

「めぐねぇ?さっきからどうしたの?」

「…あぁ、丈槍さん。いえ、何でもないの。」

「?」

 

 私は、どうすれば良いのだろうか。流石に何の根拠もない話を彼女たちにするわけにはいかない。だけど、このまま黙っているのは…私の精神が保つとは思えなかった。

 

 



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夜の密会~食糧調達

いつの間にかお気に入りが1000越えてて腰抜かしたので初投稿です。


 何やら不可解な現象が起こりつつあるがっこうぐらし、はーじまーるよー。

 今回は晩御飯タイム(自分以外)が終わったところからですね。

 あの後、ゆきちゃんが無理矢理ご飯食べさせようとしてきたり、るーちゃんの寂しそうな目線攻撃を食らったりしましたが何とか耐えました。(瀕死)

 仕方ないんや…食えへんもんは食えへんのじゃ…。

 

 さて、晩御飯も終わったのでお休みの時間です。ただし狂戦士君は寝れないので、ここぞとばかりに見張り役に立候補しましょう。すると…

 

「いえ、先生もやります。」

 

 はい、めぐねぇも立候補してきました。

 これはめぐねぇの好感度が低いときに起こるイベントですね。まぁ予想通りの展開です。ここは大人しく先生と夜の密会としゃれこみましょう。

 

 

 

 

 

 とはいえ、夜はかれらも帰宅してるし、話すネタも無いのでぶっちゃけ暇なんですよね。

 他の主人公なら眠って朝まで時間を潰せますが、狂戦士君はそれが出来ないのが辛いところです。

 ていうか暇スギィ!退屈ほど苦痛なモノはないぞ?全宇宙の歯医者もそう言ってた。

 

「あの…」

 

 お?めぐねぇ、何か話すネタある?114514大歓迎だよ。この際、暇潰し出来ればそれでいいから。

 

「ドクロさんは…どうしてこの学校に来たんですか?」

 

 どうしてって、そこに皆がいるの確定なんだから目指すしかないじゃない。なんて正直に言えるわけないので、ここは無難に答えておきます。

 

「生存者がいそうだったから…ですか。生きている人がいれば何処でも良かったと?」

 

 そういう訳でもないんですよねぇ。大学の武闘派連中みたいに話が通じないパターンもありますし。

 それにるーちゃんも連れていたので、尚更安全地帯に速く行く必要がありましたからね。

 

「若狭さんの妹さんですね…。どうやって救出したのですか?」

 

 何か質問多いなめぐねぇ…。まぁ聞かれたからには素直に答えます。ここで無視すると碌なことにならない。俺は詳しいんだ。

 

「何故生存者を助けているんです?いえ、それはとても素晴らしいことですが、貴方の強さなら一人でも生きていけるのでは…?」

 

 確かに、わざわざ仲間を増やさなくても狂戦士君は困りませんが……

 今回は生存者との共存ルートで行きたいからね。助けられる命は助けますよ。

 

「そう…ですか。」

 

 おや、もう会話は終わりのようですね。チクショウ、大して時間潰せなかった!このあとは何もなさそうですね。では朝まで虚無の時間を過ごします。

 

 

 

 

 

 

 おはよーございまーーす!!(寝てない)

 

 三日目の朝になりました。朝御飯を食べましょう。(自分以外)

 三階制圧が終わったので朝のミーティングです。とはいっても、狂戦士君はクラフト能力ゴミなので、必然的に探索班一択になります。

 今日は二階の探索ですね。丁度いいので、雨の日フラグ回収のために学生食堂を見学しましょう。

 では、くるみちゃん、めぐねぇ、狂戦士君のメンバーで二階探索、残りのメンバーでバリケード製作ですね。めぐねぇは放っておくと勝手に付いてくるのでしっかり同じ班に編成しましょう。何回勝手に死んだか最早数えきれんのでね。(遠い目)

 

 

 

 

 

 やっぱり昼時の食堂は混みますね。この光景を見ることが後々重要なフラグになります。忘れないようにしましょう。(一敗)

 

「何でこんなに集まってるんだ?こいつら…。」

「昨夜も全くいなかったし…何か法則性があるのかしら?あとドクロさん、流石に突っ込んだりはしないでくださいね。」

 

 すみません。少しばかり思ってました。

 仕方ないやん…。他キャラだとスルーするしかない学生食堂を真正面から制圧できるんやで?そりゃやりたくなりますよ。

 でもめぐねぇ達がいる前でやるのはベストではありませんね。まぁ目的のフラグ回収は達成しましたし、ここは大人しく退散しましょう。

 手ぶらで帰るのもあれなので購買部で食糧も調達します。一番食いそうな狂戦士君が一番食わないけど一番運べるってこれもう分かんねぇな。あ、ついでに風船も調達します。これも重要なフラグになります。しっかりと回収しておきましょうね。

 

「きゃあ!!」

「めぐねぇ!?」

 

 おっと危ない!棚の裏に一体隠れていました。こういうことが割と頻繁に起こるので油断出来ないんですよこのゲーム。ここは咄嗟にめぐねぇの前に立ちましょう。グヘヘヘ、これは好感度上昇待ったなしですわ。もろたで工藤っ!!

 

「あ、ありがとうございます。ドクロさん。」

 

 思ってたより反応悪い…悪くない?チクショウ、やはり見た目か?現実でもゲームでも見た目で判断されるんか?嫌だよ、そんなところにリアリティ割かなくていいよ。デッドラを見習え。

 

 

 

 

 

 ~~~~

 

 

 

 

 夜の光景を窓から眺める。

 やはり、かれらの数は昼に見た数よりも少ない。一体何の法則性があるのか、それが分かれば、これから先の行動に大いに役立つだろう。それと同時に…。

 

(ドクロさん…。)

 

 私は昨夜のこと、そして今日のことを思い出していた。

 

『タスケ…ラレル、イノチハ……タスケタイ。』

 

 その言葉に…嘘はないのでしょうか。

 今日の昼も、棚の裏に隠れていたかれらに襲われそうになったけど、咄嗟に彼が助けてくれた。

 それに、若狭さんの妹に柚村さん。二人を助けてくれたのも紛れのない事実だ。

 

 もしかしたら…私の勘違いなのかもしれない。そもそも、仮に彼が実験体だったとしても、それで彼を悪人だと決めつけるのは些か浅慮に過ぎる。

 

 例え怪物でも、人の心があるのかもしれない。

 

(貴方のこと…信じてもいいんですよね?ドクロさん。)

 

 もう少しだけ、様子を見よう。彼が何者なのか分からない以上、悪と断じることはできない。

 それは教師として、何より……私自身がしてはいけないと思ったから。



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クラシック~二階制圧

モリモギーが全然出ないので初投稿です。

いやマジで丸1日費やして出てこないとかどうなってんの?


 中々好感度が上がらないがっこうぐらし、はーじまーるよー。

 前回は購買部で食糧を調達したところで終わりましたね。

 現在時刻は夜、私は今日も一人で見張りの番(退屈という名の苦痛)です。(悲)

 今回はめぐねぇは不参加ですね。何かあったのかな?特にこれといった事はなかった希ガス。昼に助けた事なんてぶっちゃけこのゲームでは日常茶飯事だし。

 

「ドクロくん、起きてる?」

 

 おや?ゆきちゃんがやって来ました。これは珍しい現象ですね。今までのプレイで夜の見張り中にやって来た事は二回位しかないです。しかも大体が暇潰しの為なので、内容も他愛もない会話ばかりでしたからね。何のご用でしょうか。

 

「えーと、ね、まだちゃんとお礼言ってなかったな~って思って…。」

 

 お?これは……

 

「ありがとね!たかえちゃんを助けてくれて。わたし、もう友達に会えないと思ってたから…たかえちゃんが来てくれた時、すっごく嬉しかったの。」

「だから、これはその時のお礼!ドクロくんのお陰でまたたかえちゃんに会えたから!」

 

 はい、ゆきちゃんとの信頼イベントです。このタイミングで発生するとは……初めて見るパターンですね。もしかして、これも狂戦士君ルートの仕様なんだろうか…。

 思えば、最初から今までとは展開が違ったし、全エンドクリアの過程では見なかった現象もちらほらあります。

 まさか……狂戦士君ルートではこれまでの常識が通用しない…???

 えぇ、マジでぇ?そんなの知らないよ…。これからは用心して進めた方が良さそうですね。いつの日か足元を掬われそうで怖い…怖くない?

 まぁ、分からない先のことを考えてても仕方ありません。切り替えていきましょう。

 それにしても、ゆきちゃんはホント優しいなぁ…私もこんな友達欲しかったわぁ…。(叶わぬ願い)

 ていうか、そのたかえちゃんにまだお礼言われていないんですが…。

 

「うーん…たかえちゃん、ちょっとだけ素直じゃないところあるし…。でも、ドクロくんに感謝はしてると思うよ?」

「たかえちゃん、本当はすごく優しいから…。ちゃんとありがとうって言える子なんだよ。だから、たかえちゃんのこと、誤解しないであげてね?」

 

 

 ………。

 

 

 君…誰?

 

 

 

 

 冗談はさておき、ゆきちゃんは普段は子供っぽいけど、意外と周りのことを見ていて、たまにこういうこと言うのが好きなポイントなんですよね。

 こういうの見る度にやっぱり三年生なんだなぁ…って認識します。何で普段からこうじゃないんや…。

 

L E V E L U P

 

 そして、イベント発生で経験値ゲット!またレベルが上がりました。

 スキルポイントは…言語に振っておきますか。特に覚えたいスキルもありませんし。

 これで言語スキル6です。あと二つで段階が変わります。もう少しでマシな会話が出来るようになる…!

 

 

 このあとは特に見所さんがないのでスキップだ。キングクリムゾン!

 

 

 

 

 

 

 おはよーございま──す!!

 四日目になりました。今日も頑張って生きましょう!

 今日は二階の制圧を目指します。二階には図書室や家庭科室など、中々に優秀な設備があるので是非解放したいですね。

 とはいえ、学生食堂側は非常に数が多く、普通に制圧するのは至難の技です。まぁ狂戦士君なら余裕なのですが、あんまり殺り過ぎると他のメンバーの正気度が持ってかれてしまいます。

 ただでさえアフターケア苦手なのにこれ以上正気度減らされたらたまったもんじゃありません。ここは自重して安全第一(正気度の)でいきます。

 という訳で今回は資料室側の制圧を完了させます。残りの半分はかれらの少ない放課後に行った方が楽なので、 後回しにしましょう。

 

 

 おっとその前に、放送室に向かいます。

 そこでラジオの周波数を合わせましょう。するとクラシックが流れてきます。後の圭ちゃん救出イベントのために必要なフラグですので、忘れないようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 二階制圧は特に見所なかったんでカットします。ただの作業なんで仕方ないね。

 

 

 

 ──────────────────────

 

 

 

 ~四日目の夜~

 

「なぁ…皆はどう思う?ドクロのこと…。」

 

 彼が見張りをしている間、恵飛須沢さんがそう切り出した。

 

「どうって言われても…。」

「まぁ、怪しいよな。飯も食わないし、何かデカイし。」

「えー?いい人だと思うよ?だって、たかえちゃんを助けてくれたし。」

「いや、それはありがたいと思ってるけどさ…。それでもやっぱ異常だろ?あの見た目。」

 

 確かに、彼の体ははっきり言って異常だ。単純な大きさやあのマスクもそうだが、何よりここに来てから食事を一切摂っていない。にもかかわらず、何の支障もなく動いている。

 考える程、彼が人間ではないことを確信してくる。でも…

 

「りーさんはどう思う?」

「…確かに、変だとは思うけど…あの人は、るーちゃんをここに連れてきてくれたの。わざわざ小学校からここによ?どんなに優しい人でも簡単に出来ることじゃ無いわ。」

「まぁ、確かにそうだよな…。」

「くるみはどう思ってるの?」

 

「悪い奴では…ないとは思うよ。見た目は怖いけど、実際何度か助けられてるし、昨日の昼も、咄嗟にめぐねぇのことを庇ってたからな。」

「そうなの?めぐねぇ。」

「…えぇ、確かに彼に助けられたわ。」

 

 そうだ。彼の強さをもってすれば、私達全員を殺すことなんて造作もないことの筈だ。なのに、彼はそんな素振りを見せず、むしろ私達を助けている。私達の油断を買うためかと思ったこともあったが…わざわざそんな回りくどいことをする必要もない。

 

 やはり、彼は人間としての心を持っているのかもしれない。今までの行動も、もしかしたら本当に善意でやっているのかもしれない。

 

「一先ず、様子を見ましょう?まだ彼を悪人と決めつけるのは早いわ。実際、何も悪い事はしていないのだし。」

「そうだよ!ドクロくんはいい人だよ!」

「色々と単純で羨ましいよお前は…。」

「なにをぉ──!!」

 

 

 彼のことを、少しは信用してもいいかもしれない。例え彼が怪物でも、人の心があるのなら…。

 

 

 きっと、分かり合えると思うから。

 

 




夜の会議中はるーちゃんは既に寝ています。小学生だからね、夜更かしは苦手なのです。

ゆきちゃんの信頼イベントは、チョーカーさんを救出したこと、何よりまだゆきちゃんの目の前で敵を殺していないことが大きかったりします。
なので、ゆきちゃんから見た狂戦士君の印象は「何か変な見た目だけど、友達を助けてくれた恩人」という認識です。


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オール平和タイム

覚醒武器作り終えたので初投稿です。


ムフェト・ジーヴァよ、もう貴様は用済みだ。


 夜間勤務(夜の見張り)がとても寂しいがっこうぐらし、はーじまーるよー。

 前回、何事もなく二階を制圧できたところで終わりましたね。これで図書室や購買部を自由に使えます。やったぜ。

 で す が、ここで問題発生です。やることが失くなってしまいました。

 一階は正直、制圧したところで雨の日ラッシュでまた大変なことになるので、今制圧するうまあじはないですね。

 これは由々しき事態ですぞ…!戦うこと以外に能がない狂戦士君の役目がないとか、最早ただの案山子ですな。

 

 

 なので今回は………

 

 

 オール平和タイムじゃあ!

 

 

 

 

 おはよーございま──す!!

 五日目の朝です。朝御飯を食べ終えたら朝の見回り、それが終わったら購買からの物資運搬!

 それも終わったら?オール平和タイムですよ。

 

 

 

 まずは畑の方に行ってみますか。お、若狭姉妹が揃っています。楽しそうなことしてんねぇ!俺も仲間に入れてくれよ~。

 

「あ、おじさん。」

 

 するとるーちゃんがトテトテとやって来ました。かわいい。

 てかもうおじさん呼びは固定なのね…。まぁ慣れたしいいけど。

 

「あぁ、ドクロさん。今何をしていた…ですか?丁度今、土いじりをしていたところです。」

「おじさんもいっしょにやろー?」

 

 やりますやります。(ちょろい)

 まぁどうせやることないし、断る理由もないし多少はね?

 

「…意外と器用なんですね。バリケードは作らないのに…。」

 

 地味に気にしてること言わないで下さい…。

 狂戦士君はクラフト能力はゴミですが、知能は少なくともゆきちゃんよりは上です。(辛辣)

 じゃなかったら兵器として命令を遂行できませんからね。まぁ今はその必要もないのですが。

 

「そういえば…まだちゃんとお礼を言えていませんでしたね。」

 

 お?これは…。

 

「妹を、るーちゃんを助けてくれて、ありがとうございました。またこうして一緒に居られるのも、貴方のおかげです。」

「おじさん、りーねぇと会わせてくれてありがとう!わたし、なんでもおてつだいするから!」

 

 

 ん?今何でもするって…。

 

 冗談はさておき、若狭姉妹との信頼イベントですね。

 二人揃っているときだとこのように同時発生するときもあります。経験値も二倍でおいしいです。

 

 

LEVEL UP

 

 そしてレベルアップです。これも言語に……振り分けたいところですが、やりたいことがあるのでここは「なぎ払い」を習得します。

 これは長物の武器で使えるようになる広範囲攻撃スキルですね。殲滅範囲が大幅に広がるので地味に有能スキルです。

 それにしても、りーさんに敬語使われると違和感凄い…凄くない?とりあえずタメ語でも構いませんよ?

 

「そう?じゃあ…そうしようかしら。…こんな感じでいい?」

 

 はい、いつものりーさんですね。なんとなく歳上ムーヴかましてくれた方が馴染みやすい希ガス。やっぱお姉さんキャラなんだよなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 美術室にやって来ました。ここにはゆきちゃんとチョーカーさんが居ますね。俺も仲間に(以下略

 

「あ!ドクロくん!」

「あぁ、ドクロ。」(やっぱデケェこの人。)

 

 どうやらお絵かきしてるようですね。こういう日常を過ごせることはとても大事です。まぁ一歩外に出たらそこは地獄のゾンビパラダイスですが。

 

「そうだ!ドクロくんちょっとモデルになってくれない?」

 

 ファ?モデル?別に構いませんが…。珍しいですね。大抵は一緒に絵を描こうと誘われるのですが…まぁ誘われても描けませんが。

 

「引き受けるのか…?意外だな。」

「うーん、どういうのがいいかなぁ?何でもいいからポーズとってみて?」

 

 おや、ポーズの選択肢が表示されました、が……絶対運営狙ってるでしょこれ。どれにしてもシュールなことになるんですがそれは。うーん、これでいいや。

 

 

 

 

『…。』サイドチェストォォ!!

 

 

「ブフッ」

「ちょっ、お前それは…っブフッダメだシュールすぎる…!」

 

 仕方ないだろこういうのしかないんだから!(泣)

 

 

 

 

 

 

 ゆきちゃんが一々笑っちゃうので全然お絵かきが終わりません。(半ギレ)

 これもすべて運営ってやつの仕業なんだ。あの選択肢は反則だろ…。

 

「たかえちゃん、もういいんじゃない?」

「え?……そうだな、もう今更な気がするけど…。」

 

 おや、チョーカーさんから話があるようです。まぁ何となく察しはつきますが。

 

「助けてくれて、ありがとうな。あんたのおかげでまたゆきに会えた。こんな事件が起こったのに、こうして一緒に居られるなんて、夢みたいだよ。これもドクロのおかげだ。本当にありがとう。」

 

 はい、チョーカーさんとの信頼イベントです。最初に助けて三日経ってから発生か…。まぁこちらのフラグが十分に立ってなかったのでしょう。経験値もゲットできましたし、そこは気にしないでいきますか。

 

 

 さて、立て続けに信頼イベントが起きてますね。この流れでいけば次はくるみちゃんかな?経験値、期待しとるでぇ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何もありませんでした(ブチギレ)

 何で?何でなん?制圧中とかでよく一緒に行動するし、ぶっちゃけ一番共に行動してると思うよ?なのに……何もありませんでした。(大事なことなので以下略)

 

 何故だ…どこでフラグが足りなかった…。心当たり多すぎて分かんねぇなこれ。

 

 まぁ、気にしても仕方ないです。切り替えていきましょう。もうこれ以上はイベントはなさそうです。後はいつも通り、夜の見張りを引き受けて過ごしましょうかね。

 

 

 

 ──────────────────────

 

 

 

 今日、ドクロと話す機会があった。

 話してみると、案外話が通じるし、余計な詮索もしてこないから大分気が楽だった。

 …やっぱり悪い奴ではないんだろう。それは分かる。これまで何度も助けてくれたし、実際ゆきは懐いてる。

 あいつは一見馬鹿そうだけど、勘は凄くいい。そのゆきが警戒しないということはそうなんだろう。だけど…

 

(やっぱ、少しだけ…怖いんだよな。)

 

 ドクロは強い。近くで見たから分かる。

 力だけじゃない。中身もとんでもなく強い。奴等を一切の躊躇なく殺してるし、この間も30人程に囲まれたってのに、全くの無傷で全滅させた。

 

 真っ赤に染まった教室の中で佇んでいたあいつからは…全く感情を感じなかった。

 

 私でさえ、初めてやつらになった先輩を殺したとき、怖くて堪らなかったし、今でも少し躊躇しそうになる。

 でもあいつは、まるで虫を殺すかのようにやつらを殺す。もちろん、この世界では頼もしい奴だ。本来なら私が一人で殺ってきたところなのに、ドクロのおかげでかなり負担が減った。

 

 でも、それでも怖い。

 

 機械みたいに黙々と殺すあいつが恐ろしい。

 話してる時のドクロと、殺してる時のドクロ。どちらが本当のあいつなんだろう。

 

 

 

 時々、分かんなくなる私がいた。

 

 

 

 




ポーズの選択肢

・サイドチェストォォ
・モストンマスキュラァ-!
・サイドトライセップス!

結論

どれを選んでも腹筋が死ぬ。


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雨の日ラッシュ

何とか筆が乗ったので初投稿です。


 何故かピンポイントでイベントが起こらないがっこうぐらし、はーじまーるよー。

 前回は信頼イベントが立て続けに発生したところで終わりましたね。(二人を除く)

 おかしい……こんなことは許されない…。

 一体どこでフラグが足りないのか?これが分からない。この悲しみを背負って私は眠りに着きます。おやすみなさい。

 

 まぁ、狂戦士君は寝れませんが。

 

 

 おはよーございま──す!!

 6日目の朝になりました。明日はいよいよ、皆大好き雨の日イベントがやって来ます。ここ初見で死んだことの無いプレイヤーはいない。これはガチ。

 とはいえ、今回は戦闘力最強の狂戦士君がいるので、そこまで苦戦することはないでしょう。バリケードも強化はし終えましたし、これは勝ったも同然ですね。(慢心)

 

 そもそも私、雨の日イベントでやってみたいことがあるんですよね。その為の準備は明日の朝に行うので、ぶっちゃけ今日はやることないです。

 

 

 なので今日は大人しく過ごしましょう。

 まだ信頼イベントが起きてない二人はどうしようか…。めぐねぇは教師という立場があるからまだ分かる。

 

 ただしくるみ、テメーはダメだ。

 

 うーん、やっぱりこの間のモンスターハウス戦を見られたのが原因?もうそれ以外に心当たりが無くなってきた。

 ……多分それですね。マジかぁ…。コラテラルいっとる場合じゃなかったんか…。でも1日で何とかならんしなぁ。これは仕方ないと切り替えていきましょう。

 

 

 その後、特に何も起こらなかったのでカットします。

 

 

 

 おはよーございま──す!!

 とは言っても、まだ全員寝てるんですけどね。

 現在、7日目の早朝です。この時間ならまだイベントは起こらないので、今のうちに準備を済ませます。

 

 

 まずは一度外に出ます。とある武器を調達しに行きたいのでね。お、ありました。

 

『道路標識』です。

 

 普通のキャラの場合、故意感染ルートにでも入らないと使えない重量武器ですが、狂戦士君なら普通に使えます。やはりバーサーカーは格が違った。

 早速引っこ抜きます。これを生身でやってのけた極道がいるってマジ?一体何処の冴◯さんなんだ…。

 

 さて、武器を手に入れましたね。

 道路標識は威力、範囲、耐久、どれもトップクラスに入る最強クラスの武器です。これ一本で最後までいける強さらしいですからね。攻略wikiにも書いてあったから本当でしょう。

 

 金属バットは置いてきた。健闘はしたが、奴ではこの先のラッシュについていけない。(耐久値)

 

 

 

 さぁ、後は一階に残ってる不良生徒を殲滅します。まぁ数人程度ですが。

 さて、そろそろ皆さんにも説明しないとですね。私がやってみたいこと、それは……。

 

 

 

 

 

 

正面玄関で迎え撃ちます!!

 

 

 

 

 

 これぞ名付けて、

『雨の日にそもそも一人も中に入らせない作戦』!!!

 雨の日イベントは一定時間経過、または一定数撃破で進みます。じゃあもしも校内に入らせずに一定数倒すとどうなるのか?これを検証したかったんですよ…!

 

 まぁ多分すぐにイベント終わっちゃうんでしょうね。それこそRTAの如くでイベントが進むでしょう。

 

 さぁ、パーティーの時間です。トツゲキー!!

 

 ──────────────────────

 

 

 今日は朝から雨だ。久しぶりに悪天候を見た気がする。でもこれで屋上の浄水器が使えるようになるだろう。

 

「ねーねー、ドクロくんがいないよ?」

「え?朝の見回りにいったのか?」

 

 そういえば、ドクロさんの姿が見えない。

 普段なら別の教室で過ごしているのに、今朝は何処にも見かけていない。

 ……何故か、妙な胸騒ぎがする。

 そう思ったつかの間だった。

 

「なぁ、何か音がしないか?」

「本当だわ、外からかしら…。」

 

 そう言って、私たちは外の様子を見てみる。そこに広がっていた光景は想像を絶するものだった。

 

「ちょ!?何だよあの数!すげぇ集まってるぞ!」

「何でこんなに…?」

 

 沢山のかれらが集まっていた。今までこんなことは起こらなかった筈。一体なぜ…?どうして突然集まってきたの?

 

「ねぇ、あいつ…何であそこにいるんだよ…?」

 

 しかも、そこにいたのは……

 

「ドクロくん!?」

「あいつ、あの数を一人で相手するつもりかよ!?」

 

 大量の彼らに立ち向かうドクロさんの姿だった。

 

 ──────────────────────

 

 

 

 

 

 ヒャッハァァァァァァ!!!!獲物だ獲物だァァァァァァ!!!

 これだよ、これ!この無双プレイがしたかったんだよ!

 オラオラオラァ!もっと経験値を寄越すんだよ!貴様ら全員、俺の糧となれぇぇぇぇ!!!

 

 

 失礼、つい興奮してしまいました。

 

 

 はい、あのあとすこし経ってから突然やつらが湧いてきました。現在は標識でひったすらなぎ払うだけの作業と化していますね。凄い光景ですよクォレハ…。

 とはいえ、流石にそろそろ終わる頃でしょう。もう大分倒しましたからね。ここまでやればイベントが進む筈です。

 

 

 

 

 

(二十分経過)

 

 

 

 

 

 ま~だ掛かりそうですかねぇ?

 いや待って?もう50人は軽く倒してるよ?なのに何でイベントが進まない?

 あれ?何か変だゾ?何かを見落としている気がする。

 

 ちょっとゲームを一時停止します。ザワールド!!

 

 すいません。ちょっと攻略wikiを見てきますね。流石にこれはおかしいです。え?プレイ中に攻略見るのは邪道?いや、まぁ、プレイスタイルは人それぞれだしね?だから許してください何でもしますから!

 

 えーと、wikiによると…。

 

 

 

 ~以下、攻略wikiより抜粋~

 

 ・狂戦士ルートで雨の日イベントに移行した場合、どれだけかれらを倒してもイベントは進行しない。フラグを立てていなかった場合はここで詰むので注意。フラグを立てていた場合、時間経過で進行するが、どれだけの時間が必要かはランダムである。

 

 

 ………………。

 

 

 

 

 

 あああああああああああああああああ!!!!(ブリブリブリブリュリュ

 ふざけるなァァ!ふざけるなバカ野郎ォォォォ!!

 

 つまりあれか!?私は一生終わらない無間地獄に自ら足を踏み入れたということか!!

 ファ──wwwあ ほ く さ、止めたら?このゲーム。誰だよ!狂戦士君なら勝ったも同然とか言ったの!はい、私です申し訳ございませんでしたァァァァァァ!!!

 

 失礼、取り乱しました。

 

 不味い、これは不味いです。このままでは狂戦士君はまだしも私自身の体力が尽きます。しかも、イベント進行までの時間はランダム。やだよぉ…ゴールの見えないマラソン程キツイものは無いぞ?今のところは大丈夫ですが、このままではジリ貧ですね。とはいえ今の私に出来る事はここでかれらを抑えておくことだけ…。

 

 あれ?これもう詰んでね?多分死ぬわ。私自身が。

 

 い、いや。大丈夫だ。こうして標識を振り回していれば何とかなる筈だ。大丈夫だ、私は助か

 

 ポキッ(標識が折れる)

 

 ………は?

 

 ──────────────────────

 

 

 道路標識は威力、範囲、耐久、どれもトップクラスに入る最強クラスの武器です。これ一本で最後までいける強さらしいですからね。攻略wiki(・・・・・・)にも書いてあったから本当でしょう。

 

 

 ──────────────────────

 

 ……………。

 

 貴方を詐欺罪と器物損壊罪で訴えます!理由はもちろんお分かりですね?貴方が私をこんな嘘で騙し、私の武器を破壊したからです!覚悟の準備をしておいて下さい。ちかいうちに訴えます。裁判も起こします。裁判所にも問答無用できてもらいます。慰謝料の準備もしておいて下さい!貴方は犯罪者です!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!

 

 

 失礼、心の中のジョルノが出てしまいました。

 

 

 て言うかヤベェ…。武器壊れちゃったよ…。そりゃそうだよ、本来なら極力戦闘は避けるゲームだしねこれ。運営もまさかこんな使い方されるとは思わないだろうしなぁ。

 

 はい、ここからはステゴロ勝負です。先程よりも攻撃範囲が激落ち君なのでかなりヤバイです。てか数が多すぎィ!ここはいつからウィラメッテになったんですか!

 

 あ。

 

 ああああ!!しまったァ!中に何体か入ってしまったァァァァァァ!!!

 ちょ、待てよ!あ無理だわコレ。後ろに構ったら前がどんどん入ってくる!ああああああヤバいヤバい!!このままでは押しきられる!

 

 しかも私は気づいてしまいました。るーちゃん救出以降、セーブをしていなかったという事実に…。

 

 いやばっかじゃねぇの!?なにしてんの!?

 畜生!ここまで死ぬ要素のない狂戦士君だったからセーブが疎かになっていたのか!私って本当バカ!

 

 てかそろそろ腕がヤバイです!いつ終わるのよこのイベント! おや、何か後ろから音がします。今度はなんだ!?

 

 

「ドクロ!無事か!?」

 

 

 ファッ!?なんでくるみちゃんがここにいんの!?

 

 

 

 

 ──────────────────────

 

 

 ずっと、不思議に思っていたんだ。

 何であいつは、ドクロは、私たちと一緒に行動してるのか。だってそうだろう?

 

 あいつは、その気になれば一人で生き延びることなんて簡単なんだ。ドクロならやつらにも、ましてや生きてる人にだって負けないだろう。

 

 そうだ、本来なら私たちを助けるメリットなんてあいつにはない。

 

(でも…あいつは…。)

 

 何の見返りもないのに、私たちを助けてくれた。なのに、私はそんなあいつを怖がってしまった。あいつはずっと私たちのために戦っていたのに!これまで何度も助けられたのに!

 それだけじゃない。今だって、大量のやつら相手にたった一人で立ち向かってる。それを見た私は、いてもたってもいられなくなって、つい飛び出してしまった。

 後ろからめぐねぇの制止する声が聞こえる。でも、止まれない。ドクロが一人で戦っているのに、黙って見ているなんてできない。

 

 今まであいつに助けられて来たんだ。今度は私があいつを助ける番だ。…もしかしたら、余計なお世話かもしれないけど、このままドクロに全部押し付けるのは、私の性に合わなかった。

 

「ドクロ!無事か!?」

 

 




長くなりそうなので分けます。


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チキンセーブは大事、はっきりわかんだね。

 

 

「中の奴等は私が殺る!お前は前だけ気にしてろ!」

 

 

 うおおおおおお!?これは熱い!まさかこのタイミングでくるみちゃんが援護に来てくれるとは!

 よかった……信頼イベントなんて必要なかったんや…。いや、なんで来てくれたのかは分からないですけども。

 

 しかし、いくらくるみちゃんが加わったとはいえ、このままではジリ貧なのは変わりません。

 ………仕方ありません。こうなったら切り札を使いましょう。

 

 

「バーサークモード」を使用します!!

 

 

 この「バーサークモード」は狂戦士君専用の状態変化です。このモードになると、攻撃力、速度が上昇し、よりいっそう戦闘に特化した状態になります。

 

 え?そんなのあるなら最初から使え?

 

 うるせぇ!こっちだって必死だったんだよ!!!

 

 いや、うん、単に忘れていただけなんだけどね。今まで使うような場面なかったし、完全に存在を忘れていました。

 

 しかしこの「バーサークモード」にも欠点があるのです。発動中は敵味方の区別が出来なくなりますし、一度発動すると敵を百体倒すまで解除できないのです。

 もちろん、皆殺しルートの場合は全く関係ない欠点ですが、今回は共存ルートなのでかなりのデメリットです。だから今みたいにラッシュ中でもないと使えないんですよね。

 ちなみに発動すると目が赤く光ります。どこの迅竜かな?

 

「おいおいマジかよ、まだそんな力を隠してたのか!?」

 

 いえ、忘れていただけです。

 ともかく、くるみちゃんのおかげで取りこぼしが気にならなくなりました。後はひたすらぶん殴りましょう!

 

 

 いや、ちょっとまて?もし百体倒す前にイベント終わったら詰むんじゃね?

 

 ……………。

 

 いやァァァァァァ!!!まだ終わっちゃらめぇぇぇぇぇ!!!!!

 

 

 ──────────────────────

 

 

 私は何をしているんだ?

 

 恵飛寿沢さんが出ていくのを止めることが出来なかった…いや、それだけじゃない。

 私はこの学校の教師。生徒たちを守る義務がある。

 だけど、今私達を守っているのは、生徒でも教師でもない。見ず知らずの大男だ。

 

 そうだ、彼は見ず知らずの他人なんだ。わざわざ私達を助けるメリットはない。

 にも関わらず、彼はあの大群を相手にたった一人で立ち向かってる。きっと、恵飛寿沢さんはそれを理解して、彼の加勢に行ったんだ。

 

 なのに、私は何をしている?

 

 あのマニュアルに書かれていたこと…実験体。

 そんな、何の根拠もない事を鵜呑みにして、彼の事を疑っていた。

 

 ……本当に、自分の浅はかさが嫌になる。

 

 仮に彼が実験体だとしても、それが何だ?

 彼が私達を助けてくれたのは変わりないじゃないか。それに実験体(・・・)、そうだ、実験体(・・・)だ。

 彼は自ら望んであの姿になったのか?いや、きっと違う。彼だって被害者なんだ。訳の分からない実験であんな姿にされても、まだ人として最善を尽くしているんだ。

 

 それなのに、私は…教師としての最善を尽くせたか?

 

 いや、まだだ。

 私はまだ最善を尽くせていない。考えろ。戦えないのなら頭を使え。

 外にはまだかれらの大群がいる。今はドクロさんが抑えているが、いつまで持つか分からない。

 そもそも、何故突然集まってきたのか?

 外は大雨……もしかして、雨に濡れるのが嫌だから校舎に入ろうとしている?そういえば、昼の食堂にも大量に集まっていた。でも夜になると何処かに去っていく。…いや、帰宅している?

 そこで、私は気づいた。かれらは、生前の習慣に基づいて行動しているんだ。

 ということは……一か八かの賭けだが、これなら打開できるかもしれない。

 私は放送室に駆け込んだ。そこで校内放送を入れる。かれらが生前の習慣に従っているのなら、これで…!

 

「下校の時刻になりました。」

 

 ──────────────────────

 

 

【まだ校舎に残っている生徒は速やかに下校してください。】

 

「何だ…?校内放送?」

 

 お、終わった……?

 

 

 いょっしゃァァァァァァァァ!!!イベント達成じゃあ!!!

 ちょうどギリギリで百人目を倒したところでモードも解除!ぬわああああん疲れたもおおおおん!!!

 奴等がぞろぞろと帰って行きます。目の前に私がいるのに放送がかかったら帰るんですね。これはゲームとしての仕様なのでしょう。

 それにしても、あの雨の日ラッシュを真正面から乗り切るとは…。

 

 やはり暴力…!暴力は全てを解決する…!

 

 しかし良かった…。フラグを立てておいて正解でしたね。早速チキンセーーーブをします。やっぱりセーブは大事、はっきりわかんだね。

 

「あはは…なんつうか、ホントに滅茶苦茶だな、あんた。」

 

 あぁくるみちゃん、来てくれて助かりましたよ本当。ありがとナス!!

 

「いや、お礼を言うのはむしろこっちだよ…。ホントにお前がいなかったらどうなっていたか…。ありがとな。」

「それと…今まで悪かった。わたし、何度も助けられたのに、お前のことずっと怖いと思ってた。…ごめん。」

 

 いや、まぁ仕方ない気もするけどね。私が同じ立場だったら絶対くるみちゃんと同じこと思うし。だから気にしなくてエエんやで?これからヨロシクしてくれたらいいから。

 

「そっか…。そうだな、これからよろしくな。ドクロ。」

 

LEVEL UP

LEVEL UP

 

 お、くるみちゃんとの信頼イベントです。このタイミングで起こるとは…これは予想外ですね。

 それに溜まっていた経験値で一気にレベルアップ!全部言語にぶちこみます。これで言語スキル8!これだけあれば会話に困りません。ひとまずこれぐらいでいいでしょう。

 

「そういえば!お前噛まれていないのか!?いや、今更な気がするけど…。」

 

 あぁ大丈夫、大丈夫。わたし噛まれても感染しないので。

 

「えぇ!?マジかよ!それって抗体みたいなものなのか?」

 

 ごめん私にも分かんないのよこれが。

 まぁとりあえず、シャワーで返り血を落としてから皆と合流しましょうか。流石にこのまま行くのはまずいのでね。

 

 ──────────────────────

 

「ドクロくん!くるみちゃん!」

「二人とも大丈夫なの!?」

 

「あぁ大丈夫。ドクロも全然平気そうだし。」

 

 二人とも無事に戻ってきた。ひとまず安堵する。

 ドクロさんは…あれだけの大群を相手にしたのに、まったく外傷がない。…しかも、丈槍さんたちに正座させられてる…。あの大群を相手にしてきた人とは思えない姿だ。

 

「もう!ドクロくん駄目だよ!一人で危ないことしちゃ!」

「おじさん…めっ!!」

『本当ニ申シ訳ナイ。』

 

「何でだろう…全く反省してないように聞こえる…。」

「でも、おかげで私達は助かったのだし、いいと思うわ。」

「あぁ…また助けられちまったな。」

 

 確かに、これでまた彼に助けられた。

 …もう、いい加減に理解できる。彼は人間だ。体は怪物かもしれないけど、心は間違いなく人間なんだ。

 何でもっと早く気づけなかったのか。もっと彼を理解しようとしなかったのか。考える程に教師として恥ずかしい気持ちで一杯になる。

 

 …こんな不甲斐ない私を、彼は許してくれるだろうか。

 

『センセイ。』

「…!は、はい!」

 

 

『気ニシナクテイイ。』

「え?」

 

『貴方ハ教師。皆ヲ守ル義務ガアル。』

『私ヲ警戒スルノハ当然ノコト。ダカラ…気ニシナクテイイ。』

 

 

 ……本当に、貴方は…。

 

「あ、ありがとう…ございます…。」

「ちょ、めぐねぇ?」

「あー!ドクロくんがめぐねぇ泣かせたー!」

『本当ニ申シ訳ナイ!!』

「今度は土下座したぞ…。」

 

「ち、違うんです!そんなわけじゃ…!あぁドクロさん、頭を上げてください!」

「佐倉先生まで頭下げてるし…。」

「あーもう滅茶苦茶だよ。」

 

 

 

 優しい人…なのですね。

 

 

 



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お手紙イベント



下痢でずっとトイレにこもってたので初投稿です。


 嵐の過ぎ去ったがっこうぐらし、はーじまーるよー。

 前回は無事に雨の日を乗り越えたところで終わりましたね。ガバなんてなかった。いいね?

 さて、メインであるラッシュは過ぎたのでもうこの日にやることはないですね。後はいつも通りに過ごしましょう。

 

 あのすいません、そろそろ正座止めてもいいですかね?

 

「だめだよ!心配させた罰なんだから!今日はずっとそのままだからね!」

 

 えぇ…(困惑)

 んな殺生な…。いや他にすることないし足も痺れないけどさぁ…。シュールすぎるし何より恥ずかしいンダヨォォォ!!!

 RTAではないのがせめての救いですね。やることが多いRTAにおいて正座させられるとかガバを通り越したナニかですからな。

 

「ドクロさん、少しいいですか?」

 

 おや、めぐねぇから何かあるようです。まぁあらかた予想がつきますが。

 

「改めて、お礼を言わせて下さい。」

「私達を助けてくれて、ありがとうございました。本当に、貴方がいてくれて良かったと、今なら心から思えます。」

「そして、ごめんなさい。ずっと貴方の事を疑っていて…。気にしなくていいと言ってくれましたが、私自身のけじめの為にも、もう一度謝らせて下さい。」

 

 

LEVEL UP

 

 

 はい、めぐねぇとの信頼イベントです。

 ここまで長かった…!まさかの7日目で発生とか遅すぎんだろいい加減にしろ!

 まぁ大した会話も出来なかったのでこれぐらいが妥当なのかな?もっと早い人だと初日で信頼カンストする人もいますからね。何それ何処の聖人?

 スキルポイントは……まだ取っておきましょうか。いざというときに使いましょう。

 

 あとめぐねぇ、お礼言うのはいいけどさ、正座させられてる奴に向かって言うのってどんな気持ちよ?

 

「それは…すみません、丈槍さんには私からも言っておくので…。」

 

 お願いしますヨ~。流石にこのままは嫌なので。

 

 

 その後、めぐねぇの説得により、何とか正座から解放されました。それ以降も何もなかったのでカット。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おはよーございまーーす!!!

 今日で8日目です。本日の昼にイベントがあるので覚えておきましょう。

 まずは(自分以外が)朝ごはんを食べて、校内の見回りをして、物資を色々運んだら?

 はいあっという間に昼になりました。すると…

 

「みんなでお手紙だそうよ!『私たちはここにいます』って!」

 

 

 はい、ゆきちゃんがこんなことを言い出しました。

 これがこのゲームにおいて脱出の鍵を握る「お手紙イベント」ですね。このイベントを発生させることで脱出までのフラグが速まります。

 ここで予め回収しておいた風船を出しましょう。この風船にくくりつけてお手紙を飛ばすんですね。

 子供の頃、もらった風船をうっかり手を離して空に飛ばしちゃった人、正直に手を上げなさい。

 

「風船なんてよく持ってたな。」

 

 必要だと思ったから…。

 とにかく、風船を飛ばすのに必要なヘリウムガスを持ってきましょう。幸い、狂戦士君なら楽にボンベを運べるのでそれほど苦労しないのが救いですね。筋肉は全てを解決してくれる。

 ちなみにくるみちゃんは鳩を捕まえに行きました。狂戦士君では手伝えないのでほっときましょう。

 

 ヨイショー!!ボンベはここに置いておきましょう。

 おや、くるみちゃんも無事に鳩を捕まえた様です。

 この鳩、大抵の場合は主人公等が手伝わないと捕まえられないのですが、稀にくるみちゃんだけでも捕まえる場合があります。何故ガチャは外れるのにこういう関係ない事の確率は引き当てるのか、これが分からない。

 

 物欲か。物欲センサーが見ているのか…!このド畜生が!

 

 

 

 さて、次はお手紙の内容ですね。

 とは言っても狂戦士君では文字が書けませんのでちょっと困っています。どうしたものか…。

 

「ブフッおいゆき、それは不味いだろ…!」

「えー?いいと思ったんだけどなぁ。」

 

 何か嫌な予感がするんですけど…。ゆきちゃん、お手紙に何書いたんだい?

 

 

 

 

 

※サイドチェストォォ!!!の狂戦士君の絵

 

「アハハハハ!!おいゆき、何だよそれ!」

「シュールすぎるわね…。」

「おじさん何で変なポーズしてるの?」

 

 

 ふ ざ け ん な よ?(怒髪天)

 

 あの変な選択肢がここで関わってくるとか誰が予想出来るんだよ!それなら何故マシな選択肢を用意しなかった!言え!

 

 

 あとるーちゃん、さりげなく心を抉らないでおくれ。悲しくなるから。

 

 

 

 

 

 その後、無事にお手紙を飛ばすことが出来ました。

 これでこの日のメインイベントは終了ですね。あとはさっさと飯食って寝るだけです。

 

 あれ?そう思ったらまだ何かあるようですね。

 

 

「皆さん、少しいいですか?大事なお話があります。」

 

 

 お?ここでめぐねぇのマニュアル公開イベントです。

 このイベントにより、全員の正気度が減る変わりに地下へのフラグが立ちます。地下には有用なアイテムがあることが多いのでありがたいですね。

 

 

 ところで…あの…ちょっと待ってください。

 私の知らない項目が追加されてるのですが。

 え、何これ?実験体についての記述?そんなの今までに見たことないよ?これも狂戦士君ルートの特徴なのか?

 そういえば、めぐねぇが初めてマニュアルを見たときもこれまでとは違った反応でしたね。この項目を見たからだったのか!

 そりゃこんなの見たら警戒されるわ…。むしろ7日で信頼イベント発生したの早い方だったんや…。

 

 しかし、私は既に全員の信頼イベントを発生させている!つまりこれが 何を意味するか……

 

「実験体って…。」

「なんつーか、納得って感じだな。むしろ普通の人間だと言われる方が驚くわ。」

「確かに、食事も睡眠も必要ないし、何より噛まれても感染しないことにも説明がつくわね。」

「?」(よくわかってない)

「るーちゃんには早かったかな?」

「???」

「いやもう一人わかってない奴いるぞ…。」

 

 

 はい、皆さん大して驚きません。

 そりゃそうだよ。ここに来てから全く人間ムーヴしてないからねこちとら。

 

 てか、それよりみんな実験体のことに気を取られてこの事件の本筋スルーしとる…。

 

「いや、確かにその事も大事だけどさ。それ以上にインパクト強すぎるんだよ、お前の存在感。」

 

 そういうもんなのか…。

 まぁいいか。正気度は高いに越したことはありませんし。

 

 とにかく、これで現メンバーとの確執は無くなりましたので、結果オーライです。

 しかし、もしかしたら敵対状態になるんじゃないかと一瞬心配になりましたが、どうやら杞憂だったようです。やはり日頃の行いは大事なんですね。

 

 さて、今度こそイベントはないようですね。今日はここまでにしておきましょうか。

 早速、チキンセーーーブをします。やっぱりセーブは大事。じゃあ皆さん、また次にお会いしましょう。

 

 

 ──────────────────────

 

 

「やっぱり、人間じゃなかったんだな、ドクロの奴。」

 

 その夜、私達は集まって話をしていた。

 話題はもちろん、あのマニュアルに書かれていたこと。

 皆、この事件の原因に少なからずショックを受けている様だが、それ以上にドクロさんのことが気になっていた。

 

「でも、あくまで実験体なんだろ?あの人も被害者なんじゃないのか?」

「確かに、今まで助けてくれたし、元から優しい人だったのでしょうね…。」

 

「ていうかめぐねぇ、このこと前から知ってたの?」

「ごめんなさい…。あの人の事を信じられていなかったから…。迂闊には言い出せなかったの。」

「まぁ、確かに。もし悪い奴だったら大変な事になるからな。」

「けど、そんな心配もなかったわね。あの人はいい人だわ。」

「まさかゆきの言ってたことが正しかったとはな…。不覚だ。」

 

 確かに、丈槍さんは最初からドクロさんを信頼していた。きっと本能で彼の本質を分かっていたのだろう。

 結果論ではあったが、マニュアルを公開したことでドクロさんとの距離が縮まったのは良かった。

 この先、彼の力を借りる時がきっとたくさんある。それなのに、私達が彼を信頼していなかったら、それこそ筋が通らない。

 

(それにしても…)

 

 今日のお昼に丈槍さんが描いた絵。

 結局、普通のポーズに直して空に飛ばして、最初に描いた物はこちらで回収した。

 

 …何というか、すごく、シュールだ。

 

 柚村さんによると、彼が自分からしたポーズらしい。一体どんな流れでこのポーズをするに至ったのか、その場で見てみたかった。

 

(ふふふ、いずれ見せてくれるでしょうか?)

 

 

 

 

 

 ~その頃~

 

「なんか、くるみちゃんにバカにされた気がする…。」

『気ノセイダロウ。』

 

 

 




~マニュアル公開イベント~

狂戦士ルートの場合

今回は円満に事が進んだが、もし誰か一人でも信頼度が低いと即敵対状態になってしまうという、地味に危ないイベントでもあった。なお、今回のように信頼度が足りていた場合、通常ルートよりも正気度減衰が少なくなるという利点がある。


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地下探索~圭ちゃん救出

新年一発目の初投稿です。


 おはよーございまーーす!!!

 

 信頼MAXでもう何も怖くないがっこうぐらし、はーじまーるよー。

 今回は9日目です。本日の夜にイベントがあるのでそれまでは自由に過ごします。とりあえず朝食はさっさと済ませて探索しましょう。

 

「そういえば、この地下にはまだ行ったことはなかったよな?」

 

 お、地下への探索フラグがたちましたね。

 地下には有用なアイテムがあるのですが、場所が場所なので探索には危険が伴います。

 しかぁし!今回は狂戦士君がいる!彼がいれば探索の危険はほぼ無くなります。

 え?完全には無くならないのかって?えぇ、約一名ほど危うい人がいるのですよ。

 

「あ、あの…何故私の方を見ているんです?」

 

 はい、そうです。この人(めぐねぇ)です。目を離した隙に襲われるキャラNo.1ですからね。とりあえず貴方は私やくるみちゃんの側を離れないで下さいね?危なっかしくてヒヤヒヤするんですよ。

 

「ひ、ひどい…私だって大人なのに…。」ウルウル

 

 小学生にメンタル負けてる人を大人扱い出来るわけねぇダルぉぉぉぉぉ!!?

 

 あ、嘘ですごめんなさい。止めてくださいゆきちゃん、もう正座は嫌なんですぅぅぅぅぅ!!!

 

 ──────────────────────

 

 

 ひどい目に遭いました(半ギレ)

 

 え?自業自得?黙れ!私の辞書に自業自得などという言葉はないんだ!

 

 とりあえず、メンバーは私、くるみちゃん、めぐねぇで地下に来ております。ゆきちゃんがいればレアアイテムを見つける確率が上がるのですが、先程の一件で機嫌を損ねたので来てくれませんでした。チキショウ!

 

「すっげぇ…色々あるんだな。」

「これだけあればしばらくは物資にも困らないわね…。もちろん、あるに越したことはないけれど…。」

 

 はい、ありましたのは食糧に日用品、それに抗ウイルス薬ですね。流石に全部持っていくには面倒なので、最低限のものを回収して戻りましょう。何があるのかということさえ分かれば、いざというときに役立ちますからね。

 

 ──────────────────────

 

 さて、そろそろ夕方になるので、放送室でラジオをかけておきましょう。すると……

 

『わたしは…K………めぐりが……生徒……』

 

 はい、圭ちゃんこと、「祠堂 圭」からの救助要請です。

 今日の夜の内に助けないと死んじゃうので、早く助けにいってあげましょう。おっと、その前にみんなに報告だ。

 

 

 

「助けてあげようよ!友達になれるかもだし!」

「そうしたいけど、駅って結構遠いな…。今から行くのは危なくないか?」

「明日になってから、私の車で行くのは駄目なのかしら?」

 

(圭ちゃんが死ぬので)ダメです。

 

「そもそも本当に救助要請だったのか?映画とかだと大抵何かの罠だったぞ?」

 

 賛成、反対、半分ずつといったところですね。

 ここで私が行くと提案します。狂戦士君なら危なげなく駅まで行けるし、罠だったとしても平気ですからね。

 普通なら反対されますが、今の私は信頼MAXですからね。まず反対されることはないでしょう。

 

「うーん、確かにドクロならいけそうだけど…。」

 

 あれれー?おかしいぞー?何で難色を示しているのでせう?

 

「いや…その…ドクロの姿だと、救助以前に警戒されちまうと思うんだけど…。」

 

 

ぐうの音もでねぇ。

 

 

 そうだよ…感覚麻痺してたけどそれが普通の反応だよなぁ。

 うーん、でも絶対に救出したいし……誰か一緒に来てくれませんかね?

 

「先生が行きます!」

『ダガ断ル。』

「何故!?」

 

 だってなんか不安なんだもんめぐねぇ。要介護キャラ連れながら救助とか無理に決まってんだろいい加減にしろ!

 

「じゃあ私が行くよ。ドクロとなら大丈夫そうだしな。」

 

 お、チョーカーさんが来てくれる様です。彼女ならいざというときに戦闘出来るので安心ですね。

 さて、ベソかいとる先生はゆきちゃんに任せて救助に行きましょう!

 

 

 

「ドクロくん、帰ってきたら正座ね?」

 

 

 

 ファっ!?

 

 

 

 ~~~

 

 

 

 場面変わりまして、現在校舎の外です。

 とりあえず武器が欲しいので、そこら辺の標識を引っこ抜きます。

 

「いやお前…当たり前のように抜くなよ…。」

 

 抜けるんだから仕方ないね。

 

 さて、駅までの道ですが、線路の上を歩いていけば迷わずに行けます。とはいえ、あんまりのんびりしたくもないですね。なるべく急いで行きましょう。

 

 手順は簡単です。まずはチョーカーさんを抱えます。

 

「え?ちょっ」

 

 後は駅まで全力疾走です。多分これが一番早いと思います。

 

「ちょっま、あああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

 ~~~

 

 

 

 はい、駅に着きました。いやーチョロいですね。

 

「し、死 ぬ が ど 思 っ だ …。」

 

 …うん、何かゴメン。これが一番手っ取り早いと思ったんだ。反省している。

 

「もう二度とすんな…。イヤ割りとマジで!」

 

 はい、もうしません。(多分)

 

 そ、それはともかく、早く圭ちゃんを助けましょう。彼女の居場所は分かっているのですが、如何せん終電前なのでそれなりの数のかれらがいます。まずはこいつらを先に倒しておきましょう。

 チョーカーさん、私はこいつら片付けるので、先に救助をお願いします。

 

「まぁ、適材適所だな。分かった、気を付けろよ。」

 

 お願いしますよ~。さて、私はこいつらを2人に近づけないように片付けましょう。ヒャッハー!経験値だー!

 

 

 ──────────────────────

 

 

 コンコンとドアをノックする音が聞こえた。

 

「聞こえるか?ラジオを聞いてやって来たぞ。」

(…!ほ、本当に来たの?)

 

 正直、ダメ元で流した救助要請だったので、それほど期待していなかったけど、まさか本当に来るなんて…!

 

 ドアを開けると、そこにいたのは私と同じ制服を着た生徒だった。

 

「私は三年の柚村貴枝。あんたは?」

「に、二年の祠堂圭です。」

「とりあえず、無事で良かったよ。…噛まれていないか?」

「だ、大丈夫です!でも足をくじいちゃって…。」

「うーん、簡単な処置なら出来るけど…やっぱり学校に戻った方が良さそうだな。」

 

「あの…ここには一人で来たんですか?」

「いや、2人で来たんだけど…何て説明しようかな…。まぁ、見た目があれだけど、悪い奴じゃないから安心してくれ。」

 

 見た目があれとはどういう意味なのだろうか。よくわからないけど、悪い人ではないのなら大丈夫だろう。

 そのあと、ある程度の情報を交換した。数人で学校に集まっていること、私はついこの前まで友達と一緒にショッピングモールに籠っていたこと。

 そして、私は学校に付いていくことに決めた。どっち道一人で歩けないし、柚村先輩たちに付いていった方が良さそうだから。

 モールに残した親友が気になるけど、流石にこのタイミングでは言い出せなかった。

 

「そろそろ、外が終わったみたいだな。早く出よう。肩貸すよ。」

「あ、ありがとうございます。」

 

「おーい、ドクロ。大丈夫かー?」

『問題ナイ。』

 

(うぇ!?)

 

 そこにいたのは……標識を手に持った骸骨頭の大男だった。

 

 

 

 

(いや、見た目があれってレベルじゃないよ!!!?)

 




明けましておめでとうございます。
何か久しぶりの更新になりましたね。
すいません、正月は完全にだらけてました。お餅おいしい。


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おしおき

リハビリがてら初投稿です。


いやホントすいません…。


 皆さん、はじめまして。巡ヶ丘高校2年の祠堂 圭です。

 突然、ホラー映画みたいな現象が周りで起こって、親友といっしょにショッピングモールに隠れていたんですが、私はそれに耐えきれずに飛び出して…今思えば、幼稚なことをしたと思っています。

 そのあと、駅の中に隠れたのはいいけど、足をくじいて動けなくなって…ダメ元で流した救援要請にまさか駆け付けてくれるとは思わなかったな。

 

 来てくれたのは二人。一人は同じ学校の柚村先輩。見た目は少し不良ぽいけど、話を聞いてくれて、すごくいい人 だと思った。

 そして…もう一人…。標識を片手にもった骸骨頭の大男…。いや、あの人なんなの?どうみても日本人じゃないし、それどころか人間に見えない。

 でも、柚村先輩によるといい人らしい。今まで何度も助けられたとか。確かに、見た目はアレだけど味方だと言うのならこれほど頼もしい人はいないだろう。

 

 

 でも、そんな人が…まさか、まさか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう!ドクロくん!危ないことしちゃダメだって!」

『…。』

 

 

 

 年端もいかない女子高生に正座させられてるなんて、誰が想像できるのだろう…。

 

 

 ──────────────────────

 

 ~少し前~

 

 

「さて、後は学校に戻るだけだな。一人で歩け…そうにないな。」

「すいません…。」

「いや、仕方ないさ。ドクロ、圭を抱えて行けるか?」

『問題ナイ。』

「しかし、ここから学校まで少し距離あるな…。無事に着けるといいけど…。」

 

 

『手ナラアル。』標識ポイー

「え?あの、その手って…?」

 

『マズハコウ。』ガシッ

「ふぇ?」

『ソシテコウスル。』ガシッ

「おいちょっと待てお前また」

『最後はコウダ。』ダッシュ!!!

 

「「いやああああああああああああああああああああああああ!!!!!?」」

 

 

 

 ──────────────────────

 

 ~そして今に至る~

 

 

「おう、ゆき!しっかり反省させとけ!そいつやるなって言ったのにまたやりやがったんだ!」

「よーし!膝の上に物も乗せちゃおう!」

『イヤ、ソレ拷問…。』

「これはお仕置きだよ。ドクロくん!」

『ア、ハイ。』

 

「その、なんつーか悪いな。折角来てくれたのにこんなことになっててよ。」

「い、いえ、助けてもらったので…。」

「とりあえず、アレはほっといて、他の皆を紹介するよ。」

「あ、ありがとうございます。」

 

 

 何だか、よくわからないことになってるけど、私は助かったということは確かだ。…もしみきがいれば、アレを見てどんな反応したのかな…。

 

 

 

『アノ、先生、タスケテクダサイ…。』

「つーん」

(ア、コレ死ンダ)

 

 




えー皆さんお久しぶりです。しばらく見ないうちにお気に入りが二千超えてて驚きました。
一応、言い訳させて頂くと、試験直前にインフルにかかって、治ったと同時に追試験。その後のバイトラッシュ、さらに引っ越し作業と色々やってるうちにモチベが死んでいました…。初期の頃に比べると更新速度が落ちると思いますが、失踪するつもりはないのでご安心下さい。


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自己紹介


ようやっと私生活が落ち着いたので初投稿です。


 正座状態が止まるんじゃねぇぞ…ながっこうぐらし、はーじまーるよー。

 前回は無事にけいちゃんの救出に成功したところで終わりましたね。

 まぁ結果はご覧の通り、現在、石抱きの刑に処されております。

 仕方ないんや…手っ取り早く学校に戻るにはあれが一番やったんや…。後悔はしていない。俺は悪くねぇ!(開き直るクズ)

 

 しかしいつまでこの体勢でいなきゃいけないんでしょうか?流石にそろそろ動きたいんですけど?いや、別にダメージ受ける訳じゃないんだけどずっと動かないのも退屈なんですよね。

 

「おーい、ドクロ。ちょっといいか?」

 

 おや、何だいくるみちゃん?この体勢何とかしてくれるなら114514大歓迎だぜ?

 

「いや、圭にお前のことを紹介しようと思ったんだ。やっぱり伝えた方がいいと思うし…。」

 

 なるほど、確かにもう狂戦士くんの非人間っぷりは見られていますからね。下手に誤魔化すよりいっそのこと開き直っちゃった方がいいと思われます。

 そうと決まれば動かないとね!こんな体勢のままじゃ碌に自己紹介もできませんしね!

 

「いや、この部屋で紹介するらしいからそのままでいろってゆきが言ってたぞ?」

 

 

 …………。

 

 

 ウソダドンドコドーン!!!

 

 

 

 

 ~~~

 

 

 

 えー現在、けいちゃんに狂戦士くんのことを説明している最中です。…石抱きの刑のまま。

 いやもういい加減に恥ずかしいんですけど?身体的ダメージはゼロでも心にダメージは入るんだぜ?

 ファ?だからこそのお仕置き?嘘やろ?ゆきちゃんここまで計算にいれてお仕置きしてたんか?いつも馬鹿そうなことしてるくせにこういうことに頭が回るとは…ゆきちゃん、恐ろしい子…!!

 

 

「実験体…このひとが…。」

 

 その通り、何を隠そう私こそが謎の研究施設によって生み出された究極生命体なのです。いや知らんけど。実際はどう作られたかは分からないんですよね…。ランダル地下をくまなく探せばそういうファイルが見つかるかもだけどわざわざ探しにいくほどのものじゃないですからね。今回はスルーでOKです。

 

「年端もいかない女子高生に正座させられて、加えて石抱きの刑にされているこのひとが実験体…?」

「ブフォッ」

 

 やめてぇェェェェェェ!!!!!事実だけど言わないでぇぇ!!悲しくなるから!死にたくなるからぁぁぁぁぁ!!!

 あと今笑ったチョーカーさん覚えとけよ。私は根に持つタイプだからなぁ!忘れねぇからなぁ!(←そもそもの原因)

 

 

「まぁ信じられないかもしれないけど、本当よ。それに、私たちを何度も助けてくれてるし、見た目は怖くても悪い人じゃないから安心して。」

「いえ…それは分かるんですが…こんなゲームのキャラみたいなひとがホントにいるなんて…。」

 

 この場にいる人全員ゲームのキャラなんですけどね。(メタ発言)

 それにしても意外と受け入れるのが早いですね。普通はある程度難色を示したり、目に見えて警戒するものですが…。

 

「そりゃそんな格好でいるお前を見て怖がれって方が無理あるだろ。シュールすぎるしなんか間抜けっぽいし。」

 

 

 やめて!私のライフはもうゼロよ!これ以上傷口に塩を塗るんじゃないよ!

 いや、でも、この体勢のおかげで直ぐに打ち解けたと思えばこれでよかったのか…?

 …なんか納得できねぇ。初めてジンオ○ガ倒したときオトモにとどめ持っていかれたときぐらい納得できねぇ…。

 ま、まぁ結果オーライとしておきましょう。どっちみちけいちゃんとは問題なく仲間になれるのですから、それに越したことはないですからね。

 さて、もう自己紹介は終わりかな?もういい加減に動いていいよね?私結構我慢したよ?もう十分反省したように見えるでしょ?動いていいよね?ね?ね?

 

「ドクロくん、明日の朝までそのままだからね?」

 

 

 …………。

 

 

 

 

 ゆきちゃんの鬼!悪魔!大魔王!

 

 

 

 

 ~~~

 

 

 

 

 モールを出てからは久しぶりに安全な場所で過ごすことができた。

 でも、素直に喜べない自分がいる。理由は分かってる。モールに置いてきた親友を放っておいて自分だけ安心していていいのか、ここに来てからずっと思っているんだ。

 

(みき…今どうしてるかな。私が出てってからしばらく経つし…。)

 

 まだあの部屋に籠っているのならいい。一人分の食料なら十分にあるはずだし。でも、ここに比べたら心許ないのも事実だ。

 出来るなら、今すぐ助けに行きたい。でも、足をくじいてるから私は動けないし、今日助けられたばかりで代わりにモールにいってほしいだなんて図々しくて言い出せない。

 

(ドクロさん…。)

 

 あの人のことを思い出す。実験体。あまりにも非現実的なことなのに、聞いた時は恐怖よりも納得の方が大きかった。

 あの人に抱えられて学校まで行くとき、どう考えても人間じゃ出せないスピードで走ってたから、今さら普通の人間じゃないと言われても、そりゃそうだとしか言えない。

 …あの人が協力してくれたら、きっとみきを助けられる。そしてきっと、協力してくれるという確信がある。

 信憑性の薄いラジオを聞いてわざわざ助けに来てくれるような人だ。助けてほしいと言えば助けてくれるだろう。

 

 でも、ドクロさんに素直に言えない理由がある。今日助けられたばかりで言うのは後ろめたいのもあるけどもうひとつ。

 

(みき、結構リアリストだからなぁ…ドクロさんのこと分かってくれるといいんだけど…。)

 

 

 親友がドクロさんのことを受け入れられるのか、それが一番不安に思う私がいた。




4ヶ月…4ヶ月ってマジか…。お待たせして大変申し訳ありません。


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おつかいイベント発生



ミラボレアス討伐記念に初投稿です。


 おはよーございまーす!本日で十日目です。今日も頑張っていきましょう!

 あのあと、マジでゆきちゃんに朝まで正座させられました…。勘弁してくれませかね?もう私の体はボドボドですよ?

 

 まぁ肝心の狂戦士君はノーダメなんでいいんですがね。さて、今日は何からしていきましょうか。とりあえず、圭ちゃんの信頼度を上げていかないとみーくんの救出イベントが起きません。とはいえ、見た目がアレな狂戦士君を信頼させるのは至難の技です。他の皆は色々なイベントをこなした後でしたが、圭ちゃんとはまだこれといったイベントが起きていないので積極的に会話していかないといけませんね。

 

 しかも引かれない程度に。…イヤーキツいっす。幸い、圭ちゃんはゲーム好きでそれなりにバイオレンス耐性があるので、会話自体は普通にできます。しかし度が過ぎると不信感を抱かれるので要注意です。

 

 

 

「大変!大変だよ!」

 

 

 おや?ゆきちゃん。どうしたんですかね?この日は特にこれといったイベントはなかったと思いますが…。

 

 

「るーちゃんが風邪ひいちゃったって!」

 

 

 

 は?

 

 

 

 何ですとオオオオオオオオおお!!?

 

 

 し、失礼。取り乱しました。

 

 

 しかし、まさかここにきてこのイベントが起こるとは…。滅多に起こらないので忘れていました。

 

 初見の方のために解説すると、これは「おつかい」というイベントですね。

 内容はその名の通り、ただおつかいにいってくるだけですが、校内にないものをゾンビ蠢く外まで取りに行く必要があり、何をどこまで取りに行くかはランダムです。

 そして発生するには条件があり、信頼度が高いこと、一人でも問題ないレベルの戦闘力をもったキャラでプレイしていると低確率で発生します。その確率は何と30人入りモンスターハウス以下という確率…。ホントなんでこんなどうでもいい確率は当たるんでしょうかね?ソシャゲのガチャは当たらないのにィ!!

 

 ちなみにこのイベントが発生するとモノによってはメインイベントが1日ズレるのでRTAでは完全にリセ案件です。

 

 今回はRTAではないので、まったりやっていきましょうか。さて、るーちゃんが風邪をひいたとのことですが、初見の方は"たかが風邪じゃんwww"って思うかもしれませんが、ただでさえ少ない物資の上にお外のゾンビまで加えると何気にバカにできない事態です。

 

 風邪に限らず、このゲームではゾンビウイルス以外の病気にかかることがあります。分かりやすく病気状態とでも言っておきましょう。

 

 病気状態になると免疫力の低下デバフがかかり、ゾンビ感染&発症するリスクが高くなります。さらにもし全員にうつってしまうと下手すると誰も動けなくなるという悪循環に陥り、そのまま全滅というのも珍しくありません。

 

 ちなみに病気状態はおつかい云々関係なしでなることがあります。原因としては現実と大体いっしょで、偏った食生活などをしているとなることが多いです。るーちゃんはまだ幼いので、免疫力が他のキャラに比べると低いのも致し方ありませんね。

 

 今回は風邪なのでまだマシですが、もしもこれがインフルエンザだったら状況によっては詰みます。

 

 ていうか風邪薬ぐらいなら保健室にありそうなもんですけどね。わざわざおつかいイベントが起こるということは恐らく無いってことでしょう。

 

 とりあえず、他の皆と相談して自分が薬を取りに行くと主張しましょう。昨日の圭ちゃん救出とは違い、今回はただ薬を取ってくるだけなので難色を示されることはないと思います。それじゃあ皆のところにイクゾー!

 

 

 ──────────────

 

 

「まさか風邪薬が無いとはな…。」

「完全に想定外ね…こんなピンポイントで無いだなんて…。」

「そういえばりーさんは?」

「今はるーちゃんを看ていてくれてるわ。本人も望んでたしね。」

 

 どうやら悠里先輩の妹さんが風邪をひいてしまったらしい。しかも風邪薬がどこにも無かったとか…。このまま放っておくと私たちにもうつってしまうかもしれない。校内にないとすれば外に取りに行くしかないのだが、そんな危険なことが出来る人が……一人だけいた…。

 

 

『オレガ取リニ行コウ。』

「確かにドクロなら簡単に行けそうだな。」

「本当にごめんなさいドクロさん。貴方に頼ってばかりで…。」

『問題ナイ。』

 

 

 ドクロさんが取りに行ってくれるようだ。確かにあの人なら無事に薬を持って帰ることが出来ると思う。

 それにしても、他の皆も平然とドクロさんを頼りにしている。よほど信頼しているのだろう。

 

(先生も信じているみたいだし、やっぱり悪い人じゃないんだよね…。)

 

 こうして見ると彼の優しさを再確認できる。人は見かけによらないとは正にこういうことを言うのだろう。

 

(この光景を見れば、美紀も納得すると思うけど…やっぱり心配だなぁ…。)

 

 美紀が彼のことを化け物だと思っても、きっと彼は気にしないだろう。みんなだって最初からドクロさんのことを受け入れていた訳ではないだろうし、そう思われることには慣れているかもしれない。

 でも、そんな彼のことを信頼しているみんなは美紀のことをどう思うのか、それが唯一気掛かりだった。

 

 

 

 




実は圭ちゃんはもう狂戦士君を十分信頼しています。おつかいイベントがなければその日に少し話すだけでみーくん救出イベントが発生していました。

つまり完全に間が悪かった。ついでに運も悪かった。


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