機械仕掛けの双翼 (ノーザ)
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第1話 異世界転生?なろうかな?

モンストアニメ見て書きたいと思ったので書きました。今やってるエンドオブワールドで日笠さんと奈々さんの絡みなんて久々な気がする………(シンフォギア脳)
あと先に言いますが、今回はガンダムは出ません。


午後11時50分。

 

 

『はい、運極完了。お疲れ様っと。』

 

 

「お〜つ〜か〜れ〜。」

 

 

現在通話しながらの超絶キャラの運極作りが終わった。通常なら4枠で回るのを二人で回ったものなので1時間半掛かってしまった。

 

現在プレイしているゲームは『モンスト』。

正式名称モンスターストライク

2013年にサービスが開始して現在も人気が高いスマホゲームだ。

指でモンスターを引っ張って離すとそのモンスターがおはじきやピンボールのように弾いて敵を倒すゲームである。

多種多様なクエストに、容姿端麗なキャラが多く、最近ではクエストを使ったRTAの大会も開催されている。

 

 

『ところで思ってたんだが何でサブ枠ウリエルにした?絶対ルシファーの方が早いだろ。』

 

 

「わかってないな〜。性能云々じゃないんだよ………愛だよ。愛。」

 

 

『でもでも浦木くん、ウリエルには無いよね?』

 

 

「何が?」

 

 

『BREAST。』

 

 

「睦月。それ以上言ったら戦争になるぞ。」

 

 

『シビル・ウォーはもう終わったぞ。』

 

 

などと電話越しで論争になりかける浦木翼と加藤睦月。ご覧の通り二人にはそれぞれ推しがいる。

翼は光属性モンスターの『ウリエル』。睦月は闇属性モンスターの『ルシファー』と言った人気のあるキャラだ。

世間では元々人気のあるルシファーが獣神化したことによって差が開きに開いていった。

それでも翼はウリエルをこよなく愛している。例え投票ガチャで19位になっても………。

ウリエルが出た瞬間即、わくわくの実の厳選を行った。そのお陰でフエ〜ルビスケットとスタミナミンが枯渇したが何の悔いもなかった。

厳選されたウリエルは今でも愛用している。その為か彼の端末で使用回数が一番になった。

逆に睦月はルシファーの獣神化が解禁された直後、ステッキで実を移すだけだったので手間は掛からなかった。

閑話休題

 

『どうする?神殿行く?』

 

 

「いや、今のところ付けたい奴いないし、何より目蓋が重い………。」

 

 

『眠たいってわけね………。じゃあ今日はこれで終わりでいいな。』

 

 

「おう………それで頼む………。」

 

 

『じゃあお休みな〜。』

 

 

「うぃーす………。」

 

 

電話が切れ、限界だったのか彼の意識も途切れた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

…………い。お………ろ………。

 

 

「う〜ん………まだそんな時間じゃないだろ………もうちょっとだけ………。」

 

 

ちっ、しょうがねぇな…………。

 

 

ドゴッ

 

 

「うっ!?」

 

 

横っ腹に激痛が走って勢いよく上体を起こした。見上げると見慣れた男が………。

 

 

「イテテ………睦月?お前何で俺の家に?ってかお前今蹴って起こしたろ?」

 

 

「それはお前が中々起きないからだろ?さっきから5回は呼びかけたぞ。」

 

 

「そマ?」

 

 

「マ。ていうかここはお前の家なのか?」

 

 

「そりゃそうだろう、ここは俺の………。」

 

 

家だからと言おうとした途端に気付く。

紫色の空、草すら生えていない荒野。明らかなに地球ではない場所。もしかしてここは………。

 

 

「異世界?なろう系か何かで?」

 

 

「俺もそれ思った。起きてみたらいきなり異世界でしたとかなろうのそれじゃん………。」

 

 

なろう系あるある。

起きたら大抵異世界に飛ばされていた。

 

 

「じゃあここどこの世界?リ○ロ?」

 

 

「リゼ○にこんな場所は無い。」

 

 

「じゃあ転スラ?」

 

 

「いや、転スラにこんな場所は描写されて無かったハズ………。」

 

 

「じゃあ七つ?」

 

 

「いや、それも無いな。」

 

 

二人でうーうー唸っていると急に辺りが暗くなった。

完全に暗くなったわけではない。正確には太陽が雲に隠れて少し暗くなるあれと同じだ。

一体何がとふと上を見上げると………。

 

 

「なっ!?」

 

 

「うおっ!?」

 

 

上空に白い飛行艦のようなものが目に入った。同型のものが3隻程目に入った。

見たこともない形の艦。これで余計にここが何処か分からなくなってしまった。

飛行艦は真っ直ぐに(多分)東に進んでいる。

 

 

「行ってみるぞ!」

 

 

「お、おい睦月!」

 

 

普段冷静な睦月にしては珍しく若干興奮気味で飛行艦の後を追うように走った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

後を追っていると艦は進むのをやめて、上空に佇んだ。

これを機に更に艦との距離を縮めようとすると急に襟を掴まれた。

そしてそのまま岩陰に引き込まれた。

 

 

「ゲッホ、ゲッホ………。何だよいきなり………。」

 

 

「あれを見ろ………。」

 

 

「んあ?」

 

 

睦月が指を指す方向へ見るとギョッとする。

見たことのない怪生物や、骨だけなのに動いてる生き物や、一つ目の緑の巨人、所謂サイクロプスが肉眼で確認できて数千はいた。怪物達はじっと上空を見ていた。否、上空に佇む艦を見ていた。

そして艦の底が縦に割れるとそこから無数の何かが落ちて来た。

目を凝らしてよく見ると無数のそれは人だった。パラシュートも付けずに人が降下していた。

このままでは地面に落ちてしまう………。そう思った直後、更に驚くことが起こる。

背中から羽が生えたのだ。鳥のような白い羽が………。彼らは所謂天使と言う者だ。

先頭にいる天使は6枚羽だったが、その天使だけ他の天使とは違う格好をしていた。

他の天使は全員白い鎧を纏い、顔は黒子みたいに白い布で隠れて見えない。

だが、先頭にいる天使は違った。

赤と白基調の服で、金の長髪を靡かせていた。そしてそれに合った美しい美貌。思わず見惚れてしまう程だ。

その天使ばかり見ていると他の天使の中から高速で降下する者がいた。

そいつが地面に着地する瞬間、その着地点を中心に怪物達に紫色の稲妻が降り掛かる。

その影響で周りにいた怪物達がバタバタと倒れ出し、中には消し炭になっているのをあった。

その天使は、先程の天使と同じく顔を晒しており、薄い金の長髪に紫色を基調とした服を纏い、吸い込まれるような瞳をしていた。

 

 

「…………なぁ、翼。」

 

 

「あぁ、わかっている…………。」

 

 

俺達はあの二人を知っている。

初めに見た天使はウリエル。

今見た天使はルシファー。

そして同時にここが何処なのかわかった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達はモンストこと、『モンスターストライクの世界』に来てしまったようだ………。

そしてこの時、知らなかった…………。これから始まる壮絶、いや轟絶な戦いが始まることを………。

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱこれ実質なろう系じゃね?




如何でしたか?
ガンダムは次回から出ます。楽しみにしていた方々、すみません許して下さい!何でもしますから!(何でもするとはry
次回は出来るだけ早く出します。





クッソ雑なオリ主紹介
浦木翼
容姿:ソウマ・ツバサでググって。
CV花江夏樹
・オリ主くん1号機。ウリエル好きの高2。基本オーブは貯め込むタイプ。自身の好きなコラボガチャのみ、ガチるときがある。その為ガチャ限が少ないが、超獣祭のガチャ限は全員いる。基本キャラで見る。


加藤睦月
容姿:鳴上悠でググっry
CV浪川大輔(まんま)
・オリ主くん2号機。冷静沈着なルシファー好きの高2。翼とはクラスメイト。基本オーブが貯まったら即ガチャするタイプ。自身の好きなコラボガチャの時はガチる。翼よりガチャ限を多く所持。激獣祭のガチャ限は全員いる。基本性能で見る。






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第2話 グンダム?いやGUNDAM


新春まで残りわずかなのにオーブがないよう………。


ルシファーとウリエル率いる天使達は怪物達との交戦を暫く見ていると再び睦月が呼びかける。

 

 

「そろそろここから離れるぞ。巻き込みはごめんだからな。」

 

 

「そうだな………。よし、ズラかるぞ。」

 

 

先程のルシファーの放った電撃がこちらまで来たら一瞬にして消し炭になるだろう。

二人は天使達や怪物達に気付かれぬようにその場を後にした。

 

 

「……………。」

 

 

「ルシファー?どうかしたのか?」

 

 

「………いや、何でもない…………。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「FOO↑!何とか抜け出せたな………。やめたくなりますよ〜。」

 

 

「その割には余裕そうじゃんアゼルバイジャン。」

 

 

などと駄弁りながら二人は来た道とは逆の方面に向かっていた。

改めて確認すると、ここはモンスターストライクの世界で間違いないだろう。

よくよくあの怪物達を見ると、降臨クエの道中で見たことのある取り巻きのモンスターだった。

もしかすると普段はボール絵でファンシーな感じだが、中で起きているのはあんな感じの阿鼻叫喚の戦いになっているのだろうか………。

ルシファーのあの電撃は明らかにプラズマだったし………。

 

 

「あ、そうだ。お前今スマホ持ってない?」

 

 

「唐突だな………何でそんなこと聞く?」

 

 

「いや、お前が目覚める前に何かないか適当にポケット漁ったら、こんなのが入ってた。」

 

 

そう言いつつポケットから出してきたのはゴロリも困惑するような変わった形の端末だ。

横から見るとへの字に曲がっており、スマホで例えると内カメラの位置する部分に小さな丸い窪みがある。

でもこれ何処かで見たことあるような………。

 

 

「兎に角、確認してくれ。」

 

 

「いやいや、そんな突然スマホがそんなものに変わっているわけが………。」

 

 

ポケットに手を突っ込むと長細い感触がしたので、それを取り出す。

悲しいかな、睦月と全く同じ形で、全く同じ白の端末だった。これがフラグ回収というものなのですねわかります。

 

 

「これ、何処に電源スイッチがある?」

 

 

「俺もそれを探しているだけどなぁ。」

 

 

360度どこをどう見てもそれらしきものは一切無かった。あるのは丸い窪みぐらいだけ。

しばし思考していると、睦月がある提案を勧める。

 

 

「S○riみたいに呼び掛ければ?」

 

 

「そうか………じゃあ、HeySi○i、ここ何処か教えて?」

 

 

……………。

いつまで経っても聞こえるのは風が吹く音だけ。肝心の端末はウンともスンとも言わない。

 

 

「何もねぇじゃねぇか!」

 

 

「いや、もしかしたらGoog○e先生かも………。」

 

 

「じゃあ………OK Goo○le。現在地を教えて?」

 

 

…………。

いつまで経ってもry

 

 

「やっぱ駄目か………。」

 

 

「遊んでない!?君、俺で遊んでない!?」

 

 

「そんなことねぇよ。………多分(小声)。」

 

 

「聞こえてんだよ!」

 

 

やいのやいの言っていると、いきなりポーンと音を立てる。恐る恐る液晶を見ると二つの丸い点と矢印が写っていた。察するに、この丸い点は翼と睦月のことだろう。じゃあこの矢印は?

もしかしたらこの矢印は『この通りに進め』という意味ではないのか?

そう思って矢印とは反対側に歩き始めると矢印はしつこく向こうを指す。

そうと決まれば二人は矢印の通りに進み始めた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

矢印の方向へ歩いている途中、翼があることを思い出して話し出す。

 

 

「なぁ、今思ったんだけどよ。もしかしてアイツも俺達みたいにここにいるのかな?」

 

 

「アイツ?」

 

 

「ほら、去年の行方不明事件。朝起きて来ないから部屋に行ったら居なくなってたってヤツ。」

 

 

「ただの家出だろう?」

 

 

「だけど警察が総出で捜査したけどまだ見つかってないっておかしくないか?」

 

 

「転々と移動してんだろ………っと矢印はここを指してるみたいだぜ。」

 

 

画面に目を移すと丸い点が赤くなった。大雑把に言えば金属探知機と同じ感じだ。

どうやらここに何かがあるらしい。二人は近くに落ちていた石を使って掘ってみた。

 

 

ザクッ………ザクッ………カキーン

 

 

「お?なんか当たったぞ?」

 

 

「もっと掘ってみるぞ。」

 

 

鋭利な石で懸命に掘ってようやくそれが姿を現した。

 

 

「おい………これって………。」

 

 

「あぁ………間違いない………。」

 

 

掘り返して出てきたもの。

虹色に煌く水晶玉。大きさはビーダマぐらいだが、間違いなくモンストのオーブだ。

 

 

「何でこんなものが………。」

 

 

「あと5つ集めたら帰れるとか?」

 

 

「ドラ○ンボールじゃねぇんだぞ。折角ここに来たんだし、やっぱガチャだろ。」

 

 

「どっち道足りねぇよ!大体どうやってコレを端末に移すんだよ………。」

 

 

そこで二人は何かを思い出す。

例の端末の丸い窪み………もしかすると…………。

端末を取り出して恐る恐る窪みにはめ込む。オーブ?は綺麗にピッタリ収まった。

数秒後、突然画面が数字の羅列で埋まった。そしてまた数秒後に羅列が消えるとオーブの部分から扇型の光が出た。

 

 

「な、何だ!?」

 

 

「多分スキャナーか、何かだろう………。」

 

睦月の言う通り光、というよりレーザーサイトは頭から顎にかけて降りると消えた。

今度は画面中央部に黒いアプリアイコンサイズのようなものが出た。流石の睦月でもこれはわからなかった。しかし翼は迷わずそれを押した。

その瞬間、指が少し熱くなったが、アプリアイコンが黒から緑になった。恐らく指紋認証か何かの類だろう。

それを確認した睦月も同様にする。認証後、バーのようなものが出るも、数秒も経たずに満タンになる。

そして画面から緑で『Welcome to Master』と文字が浮かび、画面中央に4つのアプリが出た。

 

 

「………え?アプリこれだけ?」

 

 

「アプリストアどころか、『設定』もないぞ。」

 

 

出ているアプリは『SEARCH』、『CUSTOM』、『STEALTH』。そしてアプリ名に『G』と付いているものだけだ。

他のアプリは英語で書かれているのに最後のアプリだけ『G』と一文字だけ打ってあった。

『STEALTH』よりもこの『G』というのが一番気になった。こういう何なのかわからないというのが余計気になる………。

 

 

「どうする、これ?」

 

 

「………同時に押してみるぞ………。」

 

 

彼も気になっていた為、1、2の3で押すことになった。

 

 

「じゃあ………いくぞ………。」

 

 

「……………。」コクッ

 

 

「1………。」

 

 

「2の………。」

 

 

「「3ッ!」」

 

若干強めにそのアプリを押した。瞬間、画面から眩ゆい光が溢れ出た。光は二人を包み込む勢いで輝きを増す。

 

 

「何の光ぃっ!?」

 

 

「うお眩しっ!」

 

 

対して驚いていないような驚き方をし、やがて目の前が真っ白になって何も見えなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う………?

い、一体どうなったのだろうか?

 

 

目を開けるが目の前は真っ暗だ。何かないかと手探りをしようとするが………。

 

 

手の感覚が………無い………?

 

 

そう思ったその時である。

耳元から駆動音のようなものが入った。

 

 

「うあっ!?なに!?なに!?!」

 

 

『CPG設定完了、ニューラルリンゲージ、イオン濃度正常、メタ運動野パラメータ更新…………。』

 

 

「ちょ、怖い怖い!耳元で囁かんといて!」

 

 

しかも結構近い距離で聞こえる上に、早口で言ってるから余計怖い。

耳を塞ごうにも感覚が無いので塞ぎようがない。

 

 

『原子炉臨界、パワーフロー正常、全システムオールグリーン。』

 

 

ようやく打ち止めっぽい用語が出て、囁き声は収まった。聞いていただけで疲れが出て嘆息をつく。

しかしほっとしたのも束の間、急に目の前に画面が現れる。画面にはいくつかの英単語が並んであった。

 

 

General

Unilateral

Neuro - link

Dispersive

Autonomic

Maneuver

(Synthesis System)

 

 

「え、何これは…………全っ然読めねえ…………。」

 

 

高校生でも10人中10人はわからないと言うと断言出来る。だが、横に並んである大文字の並びを見て思い当たる。

 

 

「…………グンダム?いや違う、これは…………。」

 

 

すると画面が光り出してまた目の前が真っ白になった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

光が晴れるとようやく元の景色が視界に映った。ものの数分の出来事なのにやけに懐かしく感じた。

そういえば睦月も同じ光に包まれたが大丈夫だろうか?場所は別に変わっていないからすぐそこにいる筈。

そう思って体を180度旋回するとあり得ないものが映った。

 

 

全身が白基調で、背中に青紫のバインダーを搭載し、体の各部にも青紫色が入っており、体に曲線が多く白いV字アンテナ…………。

 

 

間違いなく『1.5(アイズ)ガンダム』である。

そんなのがどうしてここに?

 

すると向こうもこちらに気が付いたのか凝視する。そして睦月と思われる声が発せられた。

 

 

「お前………もしかして翼か?」

 

 

そういえば今の自分がどうなっているかわからなかった。だが、手を見た瞬間にわかった。

 

両腕に白いカートリッジが見えた瞬間これが『ウィングガンダム アーリータイプ』のものだということがわかった。そしてさっきの画面に写っていた文字を思い出す。あの単語の頭文字を横から読むと…………。

 

 

「GUNDAM…………ガンダムだ……。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ここまでのことを端的に言うと、俺達はガンダムの姿になっていた。大きさは本来の10分の1、つまりは人間サイズにまで収まっていた。

そして俺達の肉体はというと、拾ったオーブにデータ化して保存されており、この体の胴の中心部、ガンダムでいうコクピットに位置する部分に埋まってある。

このオーブが破壊されない限り、例え腕や脚が破壊されても痛みは感じず、そのまま戦闘続行できる。逆にオーブが破壊されてしまったら劇中同様、機体は爆散して死ぬ。と、機体のマニュアルに書いてあった。

 

用はこの体はワールドトリガーのトリオン体とほぼ同じということなのだ。

視界に写っている画面表示はアイアンマンを彷彿させるものだった。

 

 

「というか何でアイズガンダム?どうせならクアンタとかが良かった………。」

 

 

「申し訳ないがチート機体はNG。」

 

 

「だってこれ擬似太陽炉だぜ?戦闘中にエネルギー切れ起こすわ。」

 

 

「エネルギー切れを起こさないほうがおかしいんだよなぁ。」

 

 

再びやいのやいの言い合っているとセンサーが何かを捉えた。こっから西に何かがあるらしい。かなり反応が大きい。

 

 

「行ってみるか。」

 

 

「どうやって?」

 

 

「お前の背中にあるのは飾りか何かか?」

 

 

「羽なんて飾りです。偉い人にはそれがわからないのですよ。」

 

 

「飾りじゃ駄目だろ。」

 

 

とは言ったもの飛ぶなんてこと初めてなので上手くやれるかどうか不安だったが、意外とすんなりいけた。

顔は隠れているのに風が当たって気持ち良い。バインダーをフライトモードにして飛行している睦月が声を掛けてきた。

 

 

「なぁ、お前ウィングならアレ出来るのか?」

 

 

「アレ?…………あぁ、アレね。ちょっと待ってろ。」

 

 

バスターライフルをシールドに付けてうつ伏せになると、シールドが背中に合体して瞬時にバード形態に変形した。変形型のMSはほんとすこ。

今俺の状態はうつ伏せになっている感覚だから全然痛くない。これならゼータ系などの複雑な変形でも痛くない。そう思っていた途端、急に体が重くなった。まるで背中に誰かが乗っかったような………。

 

 

「って、お前乗ってるだろ!」

 

 

「あ〜大分楽だわコレ。」

 

 

「ちょ、やめろ!レイダーじゃないんだぞ!推進力が落ちる〜!」

 

 

その後暫く腰を痛めたのは別の話。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

レーダーが反応したポイントまで行くと、そこには別の天使達が怪物達と戦っていた。しかし若干天使側が劣勢になっているように見えた。

 

 

「押されてんな天使側…………。」

 

 

「…………しょうがねぇな、ちょっと手助けしますか。」

 

 

「お?何するん?」

 

 

一度降りてもらってモビルスーツ形態になるとウィングの主力武器とも言われるバスターライフルを構える。

 

 

「よし、ぶち込んでやるぜ。」

 

 

「おーいったれいったれ。」

 

 

バスターライフルを構えた途端、真ん中にロックオンスコープが表示される。狙いは怪物達に当たるぐらいの箇所。センサーが完全に捉えたと同時に引き金を引いた。

瞬間、銃身から野太い閃光が轟音と共に放たれ、閃光は真っ直ぐ怪物達を呑み込んだ。悲鳴に近い断末魔が聞こえた気がした。

爆煙が晴れると怪物達は跡形もなく無くなっていた。これが後8発撃てるのが怖い。

その威力が思いの外凄まじかったのか、天使がボロ雑巾の如く倒れていた。

 

 

「もしかして死んでる?」

 

 

「…………いや、生体反応がまだあるから気絶してるだけだ。」

 

 

内心ですまんなと軽く謝罪すると反応があった場所へ向かう。そこはちょっとした洞窟になっており、中にも天使がいたが、衝撃がここまで響いていたのかさっきと同様に気絶していた。これ大丈夫ですかねぇ。絶対後で捕まえろとかなんとか言われそうだから出来れば早くここから出たい。

そう考えていると………。

 

 

「お、おいこれ…………。」

 

 

「あぁ、俺もこれはにわかに信じ難い………。」

 

 

果たして目の前にあるものは現実なのか?幻覚でも見てるんじゃないかと思う。

目の前にあったのは虹色に輝く水晶体。オーブだ。しかし問題は大きさだ。この洞窟にすっぽり入るくらいの大きさで、例えるなら、お台場にあるユニコーンガンダムが目の前にあるぐらい大きい。いや、マジで大きい。

 

 

「こ、これガチャ何連はできるんだ………?」

 

 

「目視で予測すると………1千万、いや軽く1億連かと。」

 

 

「1億!」

 

 

待てよ、確かオーブ1個あたりは120円だからこれを1億セット買うとすると………。

 

 

120億!?!?!

 

 

今、俺達の目の前には120億円分のオーブがある………。そう考えると………。

 

 

「これなら5年は新春を迎えられるな。」

 

 

「ご、5年すか………。」

 

 

「それだけじゃねぇ、超獣、激獣のガチャ限全員運極は余裕として、下手すれば属性のガチャ限も全員運極出来る………。」

 

 

「ぎ○ちゃんとかこんなの見たら発狂して卒倒しそう………。」

 

 

「で、これどうする?」

 

 

問題はそこだ。流石に二人でどうにか出来るレベルじゃない。たとえガンダムの姿になっていようど、サイズは人間と同じだ。最低でも後4人は欲しい。そしたらギリギリ牽引出来るかも………。

 

 

「動くなっ!!」

 

 

突然背後から鋭い声が耳に入った。恐る恐るゆっくりと振り返ると…………。

 

 

「お前達は何者だ?」

 

 

二人にとっての天使がいた…………。

 

 





ソラカナガチャの復刻してくださいお願いします。(日笠ルシファー未所持感)


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第3話 天使降臨(いや、まじで)

「なぁ!一体どうしたって言うんだルシファー!」

 

 

モンスターの大群を蹴散らした後、オーブを発見したと聞き、そこへ向かおうと彼女に声を掛けようとした途端一直線にその場所へ向かった。気になって後をついて行っているの

だが………。

 

 

「………少し気になったことがあってな………。」

 

 

「気になったこと?」

 

 

その答えに首を傾げているととてつもない轟音が響いた。その音でルシファーも更に速度を上げる。

轟音の発生源に到達すると、そこにはまるで隕石が墜落したのではないかと言う程の巨大なクレーターが出来上がっていた。さらにその周りにはオーブの護衛を任せていた天使達が倒れていた。嫌な予感がし、保管されていたオーブの方へ向かった。

オーブの保管場所に着くとそこに二つの人影が映った。ルシファー共々戦闘態勢に入って飛び出す。

 

 

「動くなっ!!」

 

 

ウリエルの凛々しい声が洞窟内に響く。二つの影はこちらに気付いたのかゆっくり振り返った。その者達の容姿が視界に捉えた途端疑問に渦巻いた。

一体は背中に機械のような羽が生えて巨大な銃と赤い盾を持ち、もう一体は紫色の異質な形状の羽に、先程の者よりも一回り小さい銃と紫の大きな盾を持っていた。

しかも両方とも似たような顔で、基本的に白基調で片方はトリコロールカラー、もう片方は白と紫色のロボットだった。まず明らかに天使ではないことがわかる。かと言って堕天使側の者でも無さそうだ。

するとトリコロールの方が銃から手を離し、地面に落とした。

 

 

「そうだ、そのまま両腕を上げろ!」

 

 

しかしロボットは逆にこちらに近付いて来たのだ。ルシファーもいつでも攻撃出来るように身構える。

自身も警戒を怠らないように剣を突き付ける。そしてロボットはそのままゆっくり近づくと、突き付けているのにも関わらず右手を優しく包まれた。

 

 

「…………………………………は?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?ウリエルだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

え、ちょ、ウッソ!こんな女の子のおててって柔らかいのぉ!?すっげぇ柔らかい!!!今自分の手マニュピュレーターだけど凄いぐらい感触が伝わって来る!!もう生で触れてるのと変わりない!!

え、ちょっとこのまま触り続けたい………。

 

 

翼がそう思うと更にキュッと包む力が加わる。ウリエルは我に返って顔を赤らめた。

 

 

「っ!?////////わ、私に触れるなっ!!/////////」

 

 

包んでいた手をばっと払い除けられ彼の額に剣が突き立てられた。

 

 

「うわ〜流石にそれは無いぞお前………。いくら推しが目の前にいるからって。今のお前キモオタと同レベルだぞ?」

 

 

「ばっ!?こ、これは違う!!ホラ、目の前に可愛い犬とか猫を愛撫でるというようなニュアンスで………!」

 

 

「いや、スゲェ気持ち悪い。あ、元からキモいかお前。」

 

 

「てめぇこのっ!!」

 

 

剣を突き立てられているのにも関わらず睦月と揉める二人を尻目にウリエルは怪訝する。

 

 

「な、何なんのこいつ等………。」

 

 

「成る程………つまりあのトリコロールの奴はウリエルに惚れたということじゃないか?」

 

 

「なっ!?ルシファーお前何言って!?」

 

 

「だってさっきのは明らかに昔話によくある王子が姫に愛を誓うような構図にしか見えなかったが?」

 

 

「か、からかうなっ!!//////」

 

 

悪戯っ子のように笑うルシファーに照れ隠しのように荒げるウリエル。

翼の所為で本題がずれてしまったが、ウリエルは思い出して翼を睨みつけた。

 

 

「そうだ!よくも私達の部下を!!」

 

 

「へ?部下?」

 

 

「兵士を蹴散らしてそこのオーブを奪取するつもりだろう!だがそうはさせるか!!部下の仇!今ここで取ってやる!!」

 

 

「ゑゑゑゑ!?(パラガス並感)おま、ちょっとま………。」

 

 

「問答無用!!」

 

 

「お、お待ち下さーい!!」

 

 

剣を構えて翼に駆け出そうとしたその時、誰の声が割って入って来た。

振り返ると槍を杖のように立ててヨロヨロとこちらに向かって来る一人の天使がいた。

 

 

「お、お前は!?死んだのでは?」

 

 

「い、いえ!自分は情けなく気絶していただけでして………そ、そこにいる方が劣勢になっていた我らを助けてくれたんです!!」

 

 

「…………え?」

 

 

「はい!それは魔物達に押されていた時でした………上空に二体のロボットが現れたと思ったら片方のロボットが光を放つと一瞬にして魔物達は消したんだのです!我々はその余波に吹き飛んで失神してしまって………兎も角その方達は命の恩人なのです!!」

 

 

よく見ると他の天使達もやって来て翼達に喝采を送っていた。

状況がいまいち掴めない二人は小声で「ど、どうも………。」と返した。

身構えていたウリエルにルシファーが肩を叩く。

 

 

「どうやら王子様は悪い奴じゃなさそうだな。」

 

 

「ま、まぁそうみたいだけど………。」

 

 

「ならそれでいいじゃないか。少しは肩の力を抜け。」

 

 

そう言われてしばし翼を見ると剣を収めて彼に近付いた。

 

 

「え、えっと………。」

 

 

「………さっきのはすまなかった。何も知らずに斬りかかろうとして………。」

 

 

「い、いえ!顔を上げて下さい!!俺だって何も言わないでゲロビブッパしたので。」

 

 

「で、でも!」

 

 

「あ、無理。可愛いすぎてチンパンになっちゃう。」

 

 

「かわっ!?///////」

 

 

「元からだろ。」

 

 

「この猿ぅ!!」

 

 

「やれやれ………。」

 

 

再び揉め出す翼と睦月に、顔を覆って赤らめるウリエルにルシファーは嘆息をつくのであった。

 




誠に申し訳ないのですが機械仕掛けの双翼はしばらく休載させていただきます。楽しみに待っていた方々、本当に申し訳ございません。


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