空母棲鬼の鎮守府計画 (黒縄尊)
しおりを挟む
Ep-00 始まり
空母棲鬼「最近イベントに呼ばれないなぁと思ってたら姉やら最新型に出番取られてました空母棲鬼と申します」
空母棲鬼「呼ばれても空母棲"姫"ですよ?幾ら女の子しか居ないからってあんな裸と変わらないような格好で外に出るのは恥ずかしいし寒い。北方海域なんて行ったら凍死しちゃうって。」
空母棲鬼「あれカメラ妖精さん達が頑張ってくれなかったら全部丸見えですからね?乙女としてそれはどうなの?だめでしょ」
空母棲鬼「それにこのまま深海に居ても間違えなく放置艦になるだけじゃないですかヤダー、私、流石にそれは辛いんで自分で鎮守府を立ち上げる事にします」
空母棲鬼「ここだけの話、出番が来なさ過ぎて提督になった娘って多いんですよ?まずまず分かってる提督方も居ると思いますが深海棲艦は超が付くほどのブラック鎮守府。」
空母棲鬼「普通に建造するより艦娘を沈めてソレを媒介とした深海棲艦は絶対に鬼か姫以上確定なんですよ。意思が違う、思いが違う。」
空母棲鬼「そうしている内にもしかしたら、戦況を大きく覆せる化物の様な深海棲艦が生まれるかも知れない訳です、…そうですね、
空母棲鬼「それが分かっている深海の主達は私達深海棲艦にこう命令するわけです。」
「
空母棲鬼「酷い話でしょう?私達は貴方達の駒じゃない!って言いたくなりますよねぇ、まぁそんなこと言ったらすぐに解体されて他の艦の合成素材にされると思いますけど」
空母棲鬼「それに私達のバックアップと言う名の複製体を大量に建造して世界の海にばら撒いてるんですよ、ほら喋らない深海棲艦居ますよね?アレって劣化コピーの成れの果てですよ。記憶もグチャグチャの生きた屍になる訳です」
空母棲鬼「ちなみに彼女達が艦娘を大破でピッタリと止めるのは自分達を沈めて欲しいからです。そりゃあ頭で何も考えられない抜け殻になっちゃったら死にたくもなりますよ。」
空母棲鬼「そう言う事で私、今日付で深海棲艦やめます☆今日から人類の提督として活動するからよろしくね!」
戦艦棲姫「話は聞いたわぁ、深海棲艦辞めるってどう言う事よぉ?」スッ
空母棲鬼「そのまんま、出番貰えないなら居てもしょうがないし恐らく合成素材にされるの秒読みだし」
戦艦棲姫「話したら司令官様だってちゃんとしてくれるかも知れないのに…?」
空母棲鬼「いーや無理ね、
戦艦棲姫「ほら…貴方の随伴艦のイ級ちゃんだって行ってほしくないって…」
イ級「イー!!」ブンブン
空母棲鬼「…いやどう見てもただ尻尾振ってるだけだと思うけど?」
戦艦棲姫「気のせいよぉ、どう見ても悲しんでるわぁ…それに
空母棲鬼「いやいや姫級が序盤にでたら困るんだけど?流石に難易度Hard過ぎない?ブチギレ案件不可避よ?」
戦艦棲姫「普通にあり得るから言ってるのよぉ…?鎮守府に砲撃戦仕掛けられるかも知れないものぉ」
空母棲鬼「それまでに戦力整えて連合艦隊で沈める」
戦艦棲姫「全員姫級で構成された最強艦隊に責められたら?」
空母棲鬼「そんなん
戦艦棲姫「私達は出ないのにぃ?」
空母棲鬼「深海が圧倒的ブラックだからしょうがない。なんでぶっ壊れたまんまで防衛しろとか上から命令来んのよ(ブチギレ)」
戦艦棲姫「……確かにそれは私も良くないと思うわぁ」
空母棲鬼「人類艦の空母と文通してるんだけどあっちはホワイトの中のホワイトだったわ。深海とは比べ物にならないくらい」
戦艦棲姫「そんなにぃ?」
空母棲鬼「なんとアイスクリーム食べ放題。いつでも出撃したらボーキサイトを食べさせてくれるしお風呂にも入れる。それに床で寝ろなんて事は無く部屋が与えられてる…」
戦艦棲姫「何その天国はぁ…騙されているんじゃないのかしらぁ?そんなに美味しい話があってたまるものですかぁ」
空母棲鬼「私はこの目で見てきた。あれこそ天国よ…!!」
戦艦棲姫「でもそれは艦娘でしょぉ?提督になりたい
空母棲鬼「それも問題無いわ、艦娘と一緒にお風呂に入ったり特訓したりご飯を食べる提督も居ると聞いたわ。私もそうすれば問題ない…」
戦艦棲姫「絶対失敗しそうだけど…」
空母棲鬼「戦艦棲姫、次会うときは敵同士容赦は出来ないわ。精々その
戦艦棲姫「そう…考え直す気は無いのねぇ?」
空母棲鬼「おん、私は人類でトップランカーになる」
戦艦棲姫「……はぁ。分かったわぁ、出切れば
空母棲鬼「いや行きます(迫真)」
空母棲鬼「やるんだったら目指せトップランカー、生温い戦いなんてやってらんねぇんだよ!!(半ギレ)」
空母棲鬼「深海撲滅上等!!ぶっ壊せぶっ壊せ!!」
戦艦棲姫「えぇ…キャラ壊れてるわよぉ…?」
空母棲鬼「知らないわ!どうせ深海棲艦引退!キャラ崩壊なんて受けて立つわ!」
戦艦棲姫「それはどうかと思うけどねぇ…私。」
空母棲鬼「じゃあね戦艦棲姫!いつかあの海で会おう!」シュバッ
戦艦棲姫「はいはい…ただ私も容赦はしないわぁ…」
戦艦棲姫「……本当に行っちゃったわぁ、どうなるか…分かってないのかしら…」
空母&戦艦「……そう言えば」
空母&戦艦「あの海って何処の海だっけ?」
空母&戦艦「…まっいっか!」
〜〜深海会議室〜〜
太平洋「Admiral、空母棲鬼が人類側に寝返ったそうですけど?」
深海提督「どんどん寝返ってくやんけ」
太平洋「それは深海の労働環境が絶望的だから。分からないのAdmiral…?」
深海提督「効率の良い方法を試しているだけだ。
太平洋「最強の深海棲艦を作るって言うアレの事?」
クジラさん「ホエエエエエエエエエエ」
深海提督「そうさ、防空棲姫や
深海提督「問題はある特定の海域で
深海提督「幾ら強くとも複製すればするほど弱くなる
クジラさん「ホエエエエエエエエエエ」
深海提督「私が完成艦達を無闇に出撃させられないのはそう言う事さ」
太平洋「それなら海月姫やアンツィオ…それに私で一気に攻めれば落とされる心配は無いんじゃないかしら?」
深海提督「もし敵艦隊が意味不明な力を持っていたら?お前達すらやられるような自体になったらどうなる?」
深海提督「深海棲艦を生み出す為に必要たる重要機関、中枢棲姫を守る切り札を全て失う事になる」
クジラさん「ホエエエエエエエエエエ」
深海提督「複製艦の建造すら出来なくなったら我々深海棲艦は間違えなく…滅びる」
深海提督「…ともかく、お前達は私の支持に従って居れば良い。必ず、人類を根絶やしにし
太平洋「…はい、貴方様の仰せのままに…」
クジラさん「ホエエエエエエエエエエ」
深海提督「めっちゃその艤装鳴くじゃん」
太平洋「補給されてないのでお腹がすいて辛いみたい」
クジラさん「ホエエエエエエエエエエ」
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
Ep-01 提督ニナルノハ簡単デス
実は主、E-5まだ辿り付けてません。早く会いたいです
面接官「次の方、どうぞ」
ガチャッ
空母棲鬼「失礼します」
遂に来たわね人類の上層部、大本営による提督選考。毎年ここで何万人もの応募者が落とされてきている…!
筆記テスト満点の私はラクラク面接に行けたけど、流石に面接は緊張するわ…!!
若い面接官…この人が纏め役かしら、多分新人さんね。
眼鏡を掛けた面接官…恐らく長くこの仕事に就いてるわね、こちらに目線も合わせずに書類を眺めている。
小太りの面接官…彼は逆に書類に目を通さずにこちらばかり見ている。……質問には気をつけた方が良さそうね
面接官「お掛け下さい」
空母棲鬼「失礼致します」ペコリ
よし、まず第一関門突破ね。面接時の着席は気を付けろと本に書いてあったわ…!!
姿勢を崩してしまいがちな着席は最初の減点ポイント、これをノーミスで突破…流石私ね!
面接官「それでは…
……よし、第二関門突破。流石に本名の空母棲鬼なんて出したら即アウト、実験室送りは免れないから偽名を使って書類も偽造したけど成功したわ!!
確かに戸籍登録も無理矢理根回ししてどうにかしたしバレる要素はなかったものね。
空母棲鬼「はい、私は美しい海を深海棲艦から守る為にこの仕事に付きたいと思っています。」
眼鏡を掛けた面接官「…そうねぇ、君みたいな女の子じゃ正直厳しいと思うよ?確かにウチも増加の一途を辿る深海棲艦に応戦する提督は欲しいけど使えなきゃ意味ないんだわ」
空母棲鬼「はい、確かに私では男の方の様に大きな荷物を運んだりは出来ません。それでも私は男の方よりも、腕が細いのを活かして狭い場所の機械の整備等が出来ます。昔から機械作業は行って居たので人手が足りない時に艦娘の艤装の調整も行えます。」
……面接官の言う事に反対はしては行けない。別にしても良いのだがそれをカバー出来るほどの自己アピールが出来なければ状況は悪化する。
我ながら完璧な自己じゃない?実際装備の調整くらいは出来る自身がある、集積地に良く押し付けられていたから。
眼鏡を掛けた面接官「確かにねぇ、それは長所だわ」
面接官「…(艤装の事、何処で知ったんでしょうか?)」
眼鏡を掛けた面接官「艦娘の事、調べたのかい?最近はネットで良く情報が出回ってるからねぇ。」
空母棲鬼「はい、この仕事に付く際、調べられる情報くらいは頭に入れて置かなければならないと思っております。」
眼鏡を掛けた面接官「そうだねぇ、最近の子達は君みたいにやる気が無いから困っちゃうよ」
眼鏡を掛けた面接官「……じゃあ調べた艦娘に付いて、教えてもらえる?」
空母棲鬼「はい、現在深海棲艦に対する唯一対抗できる者として開発された新型兵器。自然の力を司ると言われ、深海棲艦が現れるまでは架空の存在だと思われていた妖精達の力を使い、艦娘に対応する兵器を装備させる。艦娘のみが深海棲艦に対する絶対的な効力を持つ。過去数多の兵器を持ってしても傷一つ付けられなかった駆逐艦型深海棲艦の撃沈から効力を確認し、今現在も深海棲艦に対抗する戦力として日々建造、開発が進められています」
…かなり端折って説明した。深海棲艦と艦娘の本質は同じだからダメージが通るとか行ったらなんかヤバそう
悪魔でも女の感よ?
眼鏡の面接官「君、かなり調べて来たんだねぇ…見直したよ」
…よし。一人落ちたな、後2人…表情の読めない左の男が怖いが真ん中の面接官は……
面接官「では次の質問です、座右の銘を教えて下さい」
空母棲鬼「夜戦上等対空上等です」
面接官「聞いた事が無いのですか…どう言う意味なんですか?」
空母棲鬼「夜であっても気を抜かない、警戒を緩めないと言う意味です」
…実際はそのままの意味。夜戦でも艦載機飛ばして沈めます、対空攻撃されても回避して沈めます。やれるもんならかかってこいや的な
面接官「な、なんか凄いですね…」
……しまった。引かれたか、普通に画竜点睛とかにして置くんだった。
小太り面接官「…あの」
小太り面接官「何処で艤装を知ったんですか?」
空母棲鬼「はい、それもネットで…」
小太り面接官「今調べたけど…乗ってるサイト何処にも無いんだけど」
空母棲鬼「ッ…!?」
しまったッ……!迂闊だった。まさかそれは隠された情報だって言うのか?
艦娘の事が世間で広まっているのに艤装技術は広まって居ないって言うのか?
空母棲鬼「…9ちゃ、9ちゃんねるの掲示板で見たんですよ」
小太り面接官「現行スレにはそんな事乗ってませんでしたよ」スマホリサーチ
面接中にスマホリサーチは反則でしょ…!!
大型掲示板なら…絶対どっかには乗ってそうだけど…
空母棲鬼「か、過去ログに行ってしまったんでは?」
小太り面接官「確かに。じゃあ調べますわ」
クッ…何か打開策を考えなくては…!!
リセット出来て…好感度をバク上げする方法…
怪我人を助けたり…戦場でも役に立つような行為…
…そうだ。
空母棲鬼「…面接中失礼します。後ろの窓から何か見えませんか?」ユビサシー
眼鏡の面接官「はぁ?君ィ面接中に余所見してたのかい?これだから最近の若者は……っっ!?」
小太り面接官「あの白い奴は深海棲艦の艦載機!?」
面接官「逃げろ!」眼鏡の面接官「バカ!伏せろ!!」
…深海猫艦爆、バレない様に外に待機させて置いたのが功を奏した。やる事は唯一、爆撃しこの建物を破壊する…!
ドォォォォーン!!
良い子は真似しないでね!
◆
〜同時刻、面接所外〜
天龍「あ〜面倒くせぇ、なんで俺達がこんな事しねぇと行けねぇんだよ…」
子供提督「しょうがないよ天龍、新しい提督面接を警備するのは選ばれた4名の提督とその秘書官なんだからさ」
天龍「これ何時になったら終わるんだよ?」
子供提督「今が12時だから…後2時間くらいかな?もうちょっとだね」
天龍「長え!!どうせ襲撃なんてねぇんだからこんな所に突っ立って無くても……ん?」
子供提督「どうしたの天龍?」
天龍「…いや、前言撤回する、
子供提督「本当だ!!早く他の提督さん達にも報告しないと…!!」
天龍「…そうだな。先に行っててくれ」
子供提督「天龍は!?」
天龍「俺は空母を探す、見つけ次第無線で知らせるから行ってこい!」
子供提督「でも…」
天龍「俺は世界水準を軽く超えてる天龍様だぜ?安心しろって」
子供提督「…うん」
子供提督「任せたよ、天龍」
天龍「あぁ、勢い余って倒しちまうかも知れねぇけどな」
ドォォォォーン!!
天龍「始まったか…!」
天龍「(…あんな事言っちまったがあの艦載機…あれを扱えるのはどうみてもflagShip級以上…もしかしたら鬼や姫級の艦載機だ。俺一人でやれるかどうか…)」
天龍「(…幸いにもあの艦載機以外の気配はしない。単独で乗り込んでいるのか。…敵の本拠地に乗り込めるとは、相当自身が有るみたいだが)」
天龍「(二回目の爆撃をされる前に敵空母を見つけなくちゃな…)」
天龍「(だが…敵艦の反応が無いのは少し不自然だな)」
天龍「もしかすると…陽動作戦か?」
◆
小太り面接官「皆無事か!?」
眼鏡の面接官「あぁ何とかな、それにしてもまさかここを襲撃されるとは思わなかった…!!」
面接官「痛っ…多分下の階の方が被害が大きいですよ、落ちた場所的は…」
空母棲鬼「私、下の様子を見てきます!皆さんは逃げてください!」
面接官「危険です空川さん!深海棲艦が侵入してる可能性もあるんですよ!?」
空母棲鬼「それでも…!今行かなかったら助かる命も助けられないかも知れないんですよ!!私は行きます!」
…だって私がやったし、落とし前は付けないとね
面接官「待ってください!」眼鏡の面接官「いや、行かせたまえ」
面接官「利根川さん、あの子死んじゃいますよ!?」
眼鏡の面接官「…いいや、あの娘ならこの戦争を終わらせられるかも知れない。俺の感だけどな」
面接官「何言ってるんですか利根川さん!?」
眼鏡の面接官「私達も行くぞ、あの娘の言うとおり早く救助しにいかねば危険だ」
小太り面接官「連絡はないね、電探による索敵には反応は無かったみたいだ。深海棲艦はもういないのかも知れないよ」
面接官「それでも…!」
眼鏡の面接官「何を躊躇ってる!あの娘は真っ先に自分の命を優先せず、怪我人を助けようとしているのだぞ!?お前がちゃんとしなくてどうする!?」
面接官「…わかりました、やりましょう…!」
◆
〜4階〜
空母棲鬼「…加減したけど、建物は結構被害出てるわね」
焼け落ちたコンクリートの壁に溶けたガラスが影のように模様を残す。
ひび割れた床はミシミシと音を立てている、穴が出来るのも時間の問題かも知れない。
負傷者は出ているがそこまでの数は居ない、艤装を外しているから少し心配だったけど…ちゃんと加減出来ていたみたいね。
一般職員a「なんでここが襲撃されたんだ!!」ワーワー
一般職員b「アイツら、新人潰しまでするのか?」ワーワー
一般職員c「警備の艦娘達は何をやってるんだ!?」ワーワー
どちらかと言ったら…混乱している人が多い見たい。
それもそうね、ここを襲撃する深海棲艦なんて居なかっただろうし、これからもしないでしょう。
そんな事をする暇があるなら鎮守府を直接攻撃する方が全然良いのだから。
空母棲鬼「大丈夫ですか!?」
怪我人「うう…」
空母棲鬼「大丈夫です!外傷はそこまで無いですから!気をしっかり持って…!」
後は時間の問題ね…提督になるのなんて簡単な話よ!
「危ない!」
空母棲鬼「…!?」
誰かのその声を聞くまで、床の倒壊に気付かなかった。私は問題ないけど怪我人を3人救出をするのは距離的にも落下速度的にも無理だ
私が…油断したって言うの…!?
「…良くやった、後は任せろ」
目にも止まらず速度で黒い服を着た少年が怪我人2人を掴み崩れていない床まで飛んだのか、人間技ではない。同じ深海棲艦と言われても信じるレベルの身体能力だ。
私も彼に続いて怪我人一人を抱きかかえ、飛び立つ。
空母棲鬼「貴方は…?」
上条明「…
空母棲鬼「ありがとう明、私だけじゃ助けられなかったわ。私は
上条明「そうか、3階の負傷者は救出し終わった。5階は?」
空母棲鬼「5階に負傷者は出なかったわ。一番被害を受けたのは4階みたい」
上条明「…そうか、なら俺達は一度待機しよう。無闇に行動するのは危険だ」
空母棲鬼「わかったわ」
◆
筋肉提督「ンンッ!!深海棲艦は見つかったかぁ!?」ムキムキ
子供提督「わかりません…あの爆撃以降、攻撃はされていませんが…」
女性提督「…駄目ね、天城が索敵機を飛ばしてるけど見つからないわ」
天城「もしかすると…撤退したかもしれません』
変態提督「鹵獲して楽しみたかったでゴザルww」
筋肉提督「危機が去ったなら良し!!この件については大本営も動いてくれるだろう!」ムキムキ
女性提督「…まずまずこの面接が大本営運営よ。もう調査が入ってても可笑しくないわ」
筋肉提督「ならば安心出来るな!今日はプロテインで乾杯だ!」ムキムキ
変態提督「あっww今日は叢雲殿とレストランに行く約束をしているので無理ですなww」
女性提督「私もパス、今日は子供提督君と遊ぶ約束してるから……ね?」
子供提督「っ!?」ビクッ
筋肉提督「うむ!私は嫌われているのか!!!悲しいな!」ムキムキ
■後日談
第702回提督選考合格者 3名
・空川聖奈
・上条明
・域杉浩二
大本営発表
今回ノ一件ハ敵空母ニヨル奇襲作戦ト断定。
提督諸君ハ警戒ヲ強メ、来ルベキ掃討作戦ニ備エヨ。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
Ep-02 忌々シイ記憶
書くしかないだルルォ!?
〜あらすじ?〜
第一次掃討作戦から約2ヶ月、深海棲艦は不気味にも侵攻を停止していた。
それは人類にとって都合の良い事だったがそれは新たな深海棲艦が建造されていた為に、活動をしていなかっただけなのだ。
そして大失敗に終わった第一次掃討作戦から3ヶ月。
ハワイ沖で悲鳴のようにも、金属が軋む音のようにも聴こえる"鯨の鳴き声"が確認された日から深海棲艦は活動を再開した。
数多の海域で確認される深海棲艦の上位個体『姫』。
艦娘の能力に対応し、強化された『後期型』や『改』といった個体。
それに自身の崩壊すら厭わない生物としての垣根を越えた存在である『-壊-』
激しさを増す深海棲艦の攻撃に対して人類は数ヶ月に一度だった提督選考を1週間に一度行い、提督数の底上げを行う事にした、所属も人種も問わない、深海棲艦を心から憎む者、海を守りたい者、罪に問われない為、深海棲艦を拷問したい者、就職先が無く送られた者、迫真空手を習得した者、艦娘とイチャイチャしたい者、深海棲艦を研究したい者…様々な人間が受け入れられ、提督となった。
結果から言えば作戦は成功だった。
どんなに大掛かりな作戦を発動しても人員が不足する事は無く、数多の海域の奪還に成功した。
世界各国との連絡ルートも整備され、深海棲艦が現れる前の状況とは言い難いが軍事協力体制を取れるまでに発展していた。
それにここまで深海棲艦を追い詰められたのは「妖精産業」の副産物である艦娘の正式運用化である。今では各国が協力し、艦娘の建造を行っており、かの大戦では起こり得なかった全世界連合軍が結成されたのであった。
戦いを止めることの出来ない人間にとって、世界が一つになったと言うのは『奇跡』と言う言葉でしか説明できない。
だが深海棲艦の根絶には至っていないのが現状である。
完全に人間達に海が戻ってきたのでは無く、今も人が何処かで死んでいる。
……
空母棲鬼は面接に合格し、明日より提督として深海棲艦との戦いに身を投じる事になるのだった…
_____某所
空母棲鬼「これ500gください」
肉屋のおじさん「あいよ!牛肉500gね!」
空母棲鬼「肉なんていつぶりだっけ…明日からは仕事だし、パーッとやっても許されるわよね?」
深海にいた頃は魚魚魚、朝昼晩全て魚。米も無いパンもない野菜もない肉も無い。魚だけ。たまーに鉄屑。
肉を食べるのは本当に何年ぶりだろう。
…………何年ぶりと言うより初めてな気がするが気のせいか?
肉屋のおじさん「あいよ、500gで1000円ね」
空母棲鬼「1000円…はい!ありがとうございました」
空母「今日はすき焼きにしようかしら?それとも焼き肉?」
"何処か"で聞いた様な料理を思い出し献立を考える。
前の様に料理をしてくれる誰かがいればいいのになぁ…。
……深海って素材そのまま出された気がするんだが…
空母棲鬼「まっ気のせいか」
空母棲鬼「そーだ!お酒も買ってこー!!」
深海に居た頃、アルコールは司令官しか好きに飲める飲み物では無かった。
それこそ輸送船を襲撃し略奪するしか入手方法が無かったからだ。
…隠れて飲んでたけど美味しかったから買っておこうってね。
空母棲鬼「そう言えば"コレ"やっぱり目立つわよね…?」
黒い跡、産まれたときから火傷のような跡が私の四肢に残っている。
面接の時はスーツを着ていたから目立たなかったが…隠せる様な化粧道具が必要に成るだろう。
空母棲鬼「でも…高いのよねぇ…」
45000円は草、安いものでも2000単位とか頭おかしく成りそう。
うーん…ちょっと考えてみようかな…
◇
研究者「…ふむ、今週は3人ですか」
職員「あぁ、いつも通りベテランの艦娘を配属してくれ」
研究者「困りましたねぇ…初期艦5名の熟練艦娘は在庫切れですよ」
職員「…なんだと?」
職員「何故補充をしなかった?妖精運用で肉体のみを建造し予め用意された記憶を植え付ければ…」
研究者「嫌ですねぇ…こちらに資材を回さなかったのはどちら様でしょうか?」
職員「研究部門に流せる物資も無いのだ…!我々で手一杯…」
研究者「貴方達が無闇やたらに提督を雇うからでしょう?おとなしく元帥達に任せておけば良いものを」
職員「…化け鯨によって連合艦隊がボロボロなんだ。数で押し切らなければどうにもならぬ程の強敵、それがあの化け鯨だ」
研究者「私もあの個体には興味があります。海に開く大穴より来る深海棲艦は全てが姫級…恐らくは深海棲艦の中でもかなりの権力を持った個体だと予測できます」
研究者「…それに5人以外なら問題こそありますが用意出来ていますよ」
職員「規定としてそれはどうなのだ…?」
研究者「深海棲艦撲滅に規定が必要だとまだ思っているのですか?人類の兵器を以てしても傷一つ付けられなかった"30年前"の悲劇をお忘れたで?」
職員「忘れる筈も無いだろう……各国の兵器が全て海に放たれ、かつて無い海洋汚染を引き起こしたと言うのに、深海棲艦を撲滅する事はできなかった」
研究者「そうです、我々人類の兵器は…核も機兵も通用しなかった。」
研究者「逆に被災者が増えただけでしたから…困った物ですよ」
研究者「しかし戦況は妖精産業の副産物…"艦娘"の建造に成功してから大きく変わりました」
職員「…我々日本国の産業発展用ナノマシンか」
研究者「確かに"第一世代"はナノマシンに外なりません、しかし艦娘と言う摩訶不思議な生き物達がこうして我々の目の前に現れた以上ナノマシンと言うよりも生物と呼んでもよろしいのでは?」
職員「だがそれを海に振りまくと言う行為がこの惨劇を生んだんだぞ!貴様らが妖精を海にばら撒く前、鬼や姫と言った個体は存在しなかった!」
研究者「…なら貴方は深海黒鮫、今は駆逐イ級でしたか?アレに人類が喰われ続けるのを黙って見ているつもりだったのでしょうか?どうにかして動かなければ人という生き物が滅びる事は明白でしたがね」
研究者「それに今では妖精産業にアメリカやロシアなどの列強諸国が参入しています。艦娘計画を潤沢に進められるのも、我々が艦娘と言う存在を作り出せたから、海に放ったその副産物ではありませんか」
職員「…姫級が現れ何万人死んだと思っている?」
研究者「第一次観測…個体名"泊地棲姫"の襲撃では78062人が犠牲になりましたね。…ですが必要な犠牲でしたよ」
職員「何が必要な犠牲だ…!」
研究者「こうして艦娘を製造する為に記憶の種となるコピー元が必要になるではないですか、貴方も言っていた通りね?…しかし駆逐イ級などの個体では精々作れて3艦程度。ですが再生能力のある姫個体ならば…?」
研究者「この"薬品"に浸けるだけで千切れた腕は元通り。折れた足もすぐに歩ける様に回復する…」
研究者「"泊地棲姫"には人類の為に永久に活躍してもらうのですから、必要な犠牲でした、いえ人類の為の大いなる礎になったと言っても良い…言わば英雄ですよ」
研究者「それに妖精産業を計画し、兵器運用実験を促したのは貴方達ですよ?今更何を言っているのか…」
職員「この外道が…!何故大本営本部はこのような奴を直轄の研究員として置いておくのか理解出来ないな…!」
研究者「はぁ…何も分かっておりませんよ桐生殿。両方守れないとしたなら何十万の命と世界中全ての生物の命…どちらが大切か?」
研究者「大勢の命ですよ、少数より大多数を選ぶ事こそが人類の為なのです」
職員「貴様は…艦娘達を兵器と呼び、命を軽視し…人の心はないのか!?」
研究者「艦娘なぞ深海棲艦を我々に従う様に改造した兵器に過ぎないではないですか。同じ薬品で欠損パーツくらい修復できますとも」
職員「俺はお前の考え方には賛同出来ないがなッ…!!」
研究者「何とでも言えば良いでしょう?今、世界では結果が全てなのですよ。人類が滅亡してしまえばそれまでです。」
研究者「このままでは話が長くなりそうだ。3人訳有ですが優秀な艦娘を用意しましたよ、そちらの作業を済ませてからにしましょう」
職員「…そうだな」
設定ガバ許してお兄さん
誤字報告ありがとうございますm(_ _)m
目次 感想へのリンク しおりを挟む