【木曾進水日記念小説】木曾とまったり鉄道旅 (ゆらゆらするやつ)
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【木曾進水日記念小説】木曾とまったり鉄道旅

木曾とのんびり鉄道旅をしたくて
今日勝手にワンドロという形で書きました
誤字脱字は多いかも知れません

木曾おめでとう!!だいすき!!!
続きも書くけど投稿するかは不明


 

「10番線から石狩当別行きまもなく発車です。だぁ閉めますー足元お気をつけください」

 

 ホームでメー○ルみたいな分厚いコートを着た駅員が声を張り上げる

 ターミナル駅らしい喧噪。

 

 私はクロスシートの車両の席に二人で腰掛けた。

 

 隣には緑の髪で眼帯をつけたちょっと目立つボーイッシュな女の子

 彼女は艦娘の「木曾」

 普段はマントにサーベルを携えているのだがさすがに普通のお出かけでは外している

 白を基調としたセータにスカート。落ち着いた感じの私服。天使みたいでとてもかわいらしい

 素直にそう言うと木曾は柄にもなく顔を真っ赤にしてうつむいた。

 

 モーターの音とカタンと揺れる車両

 旅が始まる。

 

「ていうか木曾? 進水日なのにこんなデートでいいのか?」

 

「こんなのとか言うなよー。俺は貴様と鉄道旅に行くのが一番の楽しみなんだ。嬉しくて仕方ない!」

 

 

 きそは本当に嬉しそうに笑顔を向けてくれる

 

 左に線路が分かれ、高架の線路を駆けていく。

 周りはもう雪で真っ白だ。

 

「温かいお茶を入れてきたんだが飲むか?」

 

「木曾は本当に気遣いができるなあ。……ありがとう。ほら、木曾の分も」

 

 ふたりで小さなコップに入ったあっついお茶をふーふーしながら飲む

 

 外を見ると大きな橋の上。下り終えるとそこは『新琴似』。

 

「このあたりは駅の間が結構短いんだねー」

 

「ずっと住宅地だしなー。人の出入りも激しいね」

 

 

 新琴似を過ぎると高架が終わり視点が低くなる。やっぱり住宅のど真ん中をカタンカタンと走って行く

 

 通勤列車なのになぜかローカル線ののんびりした雰囲気があるのが面白い。

 

昔のった新潟の越後線みたいなかんじ? 

 

 

「わかりにくい例えはやめような」

 

 いつしかロングレールから短いレールに変わり左には防風林。さらにローカル線度が増していく

「いろんな顔があって飽きないのがこの路線の好きなところ」

 

 前来たときも木曾はそんなことを言っていたっけ

 

 そしてあいの里教育大を過ぎてしばらくすると

今までの住宅街が嘘のようにさっぱり無くなり、列車は広い田んぼの中。

 

「ここから!! ここからがたまらない!!!」

 

 木曾のテンションも徐々に上がっていく。

 その直後に見えたのは「橋」

 もうこれは大きな。見事な橋だ。広い広い石狩川をまたいで電車はその先を目指す。

両側にフェンスがあるのが残念だけど、乗っているだけで幸せなのでおっけーね!!! 

 

 

 

『まもなく石狩当別、終点です』

 

 

 あっという間に列車は石狩当別に滑り込む。

 二人を含め多くの鉄道好きと思われる客が向かいのちっちゃなディーゼルカーに乗り込んでいく

 

「ここからが札沼線の本番!」「貴様……よくわかっているじゃないか」

 

 きそも私もすっかりテンションが上がっている

 

 キハ40。国鉄時代の車両だがいまでも北海道各地を爆走しているいぶし銀な車両(提督の勝手な解釈)

 

 車内の座席は既に埋まっているようだ。

 

「ふん……こんなの想定済みだ」

 

と一言言った後木曾は最後尾へ

 

「通は後ろにかぶりつくものなのさ」

 

 なんかかっこいいこと言ってるつもりらしい。かわいい。始発駅でドア全開だから寒くてガタガタ言ってるけど。

 

 

 

『ぐおごおおおおおごごごごごごお』

 

 

『Kitaca利用エリアは次の「北海道医療大学」までです。それより先をご利用のお客様は切符をお求めください』

 

 さっき乗っていて列車とはうって変わって轟音を響かせながら駅を発つキハ40

 

「……ありだな」

 

本当に木曾が満足そうで何よりだ。

 そして私は木曾から「後ろかぶりつき」の素晴らしさを延々と教授されているのであった。

 

「きそー」「なんだ?」「てー冷たいからてーつなごうよ」「貴様は突然どうしたんだ」

 

そう言いつつも木曾は手を伸ばしてくれる。木曾の手も少し冷たかった

 

 たしかに……うしろは人がいないし乗り降りの邪魔にもならない。後ろの景色をふたりっきり独占できる。なんて贅沢な。

 

冬晴れの石狩平野をしっかりと堪能する二人であった

 

 

 次々に流れては消えていく雲と空と森と林と白い原っぱに電柱。たまにくるま。遮断機のない踏切。

 

 

目に映るもの、一つ一つを手をつないだままきそと数える。彼女の手はもう温かい

 

「まもなく、終着。新十津川です。どなた様もお忘れ物無いようお気をつけください」

 

 列車は小さな小さな駅に着いた。札幌駅から3時間で線路も駅も周りに見えるものは全く違う

 

 最後のお客さんは二人で手をつないだまま列車を降りた。外には雪がちらつきはじめる。

普通なら喜んだりするものだが、北の大地に慣れすぎたふたり、

ましてはアリューシャンのほうまで毎月行ってる木曾にはそれよりも魅力的なものが目の前に

 

「地酒が売ってるみたいだ」「お菓子も売ってる!」「ポストカードも!!」

 

 二人は売店にまっすぐ向かいそれぞれのすきなものを買っていった

 

 

「このクッキーの写真は夕方のものだけどこの光景はもう見られないんだって」

 

「ああ、今目の前にある列車が『上り始発かつ終電』だからな」

 

 時間はまだ午前の10時にならないくらいなのに。木曾によると次の春には廃止が決まっているとか。

 そうか。だから席が埋まっていたのかー

 

 発車時間が近づき、二人は列車に乗り込む。帰りは座席に座ることができた。駅で買ったものはみんなへのお土産にする

 持ってきたお菓子を少しつまんで、行くときと同じように熱いお茶をふーふーして飲んで、

今度は座っている私のももの上の手に木曾の方から手を重ねる

 

 もう何度聞いたかわからないディーゼルの轟音とともに、1両の列車はゆっくりと動き出す

 

 気がつくと私は眠っていたようだ。車内は暖房が効いていて、うたた寝するには絶好の環境だった

 ローカル線で揺られながら寝る以上の楽しみはないよなあ。これが乗り鉄の真骨頂だと思う。

 

 ふと隣をみると木曾もやっぱり寝ていた。彼女の手は私の手の上に重ねられたまま

 嫁の寝顔を見るのは久しぶりかもしれないな。

相変わらず天使みたいな『私は幸せで仕方ないです』みたいな顔をして。すうすうと寝息を立てていた

 きそにに気づかれないように私は自由になっている反対の手でそっと頭をなでてから、

私は子供のように外の景色を食い入るように見入ることにしよう

 

 

 

 札幌につく頃はまだお昼。大湊からの迎えにはまだ時間があるから……

 小樽でお菓子の食べ歩きをしようか、イルミネーション巡りもいいし久しぶりに映画に行くのもありかも知れない

 明日からはまた警備府の仕事がある。今日だけ、二人だけの自由な時間。

たっくさんあそんでたくさん思い出を作りたい。じつはちょっとしたサプライズも用意してある

 きっと木曾なら喜んでくれるはずだ。

 この先の楽しいことを考えながら、私は冬のローカル線に揺られていた。

 

 




発想は1時間で書くので1時間かけました。
自分でも1時間でここまで書けるものなのか…と少し驚いています


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にてサークル参加します

私はお手伝いに行きます。もしかしたら何か書くかも?

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ついった
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鉄道と艦これどっちも好きな方はどうぞよっていってくださいなー


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