青年Aのカルデア録 (向柑)
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FGO第1部
自分


新ジャンルに手を出してしまった…
アニメよかったです…








コンマ一秒にも満たない空白

気付けばそこに自分がいたことに驚きさえもしなかった

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは突然付いたテレビ画面のように突然現れた

自分という明確な人間

 

 

 

その頃の自分は自我が無く空洞でしかなくて。

空とは言っても突然現れたそれが何であるかと疑問を持つのは当然だった

機械のシステムの様に解析しただけだった

 

 

 

 

 

 

今では恨む程に後悔している

感謝をしよう、明智吾郎

 

 

何をだって?

もちろん見てしまった事だ、見えてしまった事さ

写ってしまった、映ってしまった、移ってしまった

 

 

こんなこと知りたくなかったと思う

それと同時に知らない自分がいたという可能性に寒気のような恐怖を感じた

なんておぞましい

 

体をねじ切るような怒りとドロリと暗い嫉妬が自分の視線を釘付けにする

何かと目線が交わった

 

 

あぁ恨めしい恨めしい恨めしい!(いいな いいな いいなぁ!)

 

 

 

"あれ(■■■■)"が!

あれは“僕”ではないのか

 

 

滅びる運命にありながらも"□□□□□"に出会えてたあれが!

愚者に出逢いたい

 

知らなかったのに、知るはずは万に一つもなかったのに

可能性を見せてくれてありがとう

 

…それに比べて昔の自分の無様さには笑いが込み上げるほどみっともない

だからやるんだ

 

 

まだ"あれ"の方が人間やってるじゃないか

 

過去の自分かどうかもわからないけど、もう一度そこへ

 

 

 

 

 

 

 

これは俺の、残滓の様な自分の、嫉妬の話だ。

僕はまだ明智吾郎になれていない

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴロー君起きてる?」

 

 

 

 

 

跳ね起きる

どうやら資料を読みながら眠ってしまっていたらしい

 

 

ドアのロックを解除し顔を出す

 

「起きてますよ、どうかしましたか?」

「よかった!ごめんね、この前に頼んだプログラムのことだけど…」

 

 

 

 

 

 

現在時刻まもなく午前0時

照明の抑えられた廊下を歩く

場所は人理継続保障機関フィニス・カルデア

 

 

自分は未来を保障するための機関たるカルデアの職員であるゴロー・アケチ。

 

時計塔で研究をしていた所、所長であるマリスビリー・アニムスフィアにスカウトされた。

 

日系魔術師の家出身であり、自分で七代目になる程度には存続している家である。

 

家が掲げるのは「異形の力で根源へと至る」

それによって一族は皆、混血である。

 

魔術師である以上当然根源への道を目指している。

代々何故か方法は似通った過程になり、皆特殊だ。

 

まず神秘の薄れていく中、星の内側に集った人ならざるモノ達に近づくことで人間を辞めた。

その星の内側に行く力の方向性を変える事で上手いこと根源に到達出来ないかな。と考えた初代の思想を受け継いでいる。

 

幼かった当時は気にしなかったが今思うと初代の頭はお花畑だったと思う。

何だよ"到達出来ないかな"って。

 

代々いろんな種類の血を混ぜるようにしてきたので明確に〇〇との混血。とハッキリ言うことは出来ない。

強いて言うなら自分は鬼種の要素が強いそうだ。

怪力と、我を忘れ暴れ出す部分から鬼の要素が強いと思われるらしい。

自分ではあまりそうは思わない。

それってキレやすいただの人間じゃないか?

 

念の為今着ている制服の下には二の腕、太もも等に筋力低下の術式を刻んだテープを巻き付けている。

 

以前は成長による術式の交換に合わせて、テープの素材を変えたり術式をアレンジしていた。

しかし、成長が止まりつつあるのでこれからは今のテープ(術式)を使い続けそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

軽く体を拭いて今度はベットに入る。

睡眠不足は効率の低下を招くのできちんと寝ておきたい。

 

資料を見ながら寝落ちしていた事から疲労が蓄積されているだろうなと思っていた。やはり疲れていた様だ。

 

5分もたたない内に意識がぼんやりとしてきた。

 

 

今日を振り返り、想う

 

これが今の自分

最期の時まで付き合っていく自分だ

 

 

 





P5Rの告知とイアソン実装して思いついた


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ありふれた1日


鏡の向こうには自分

今も船の中


目が覚める

 

時刻を確認すると朝にあたる時間だ

 

ミーティングまで約40分

起きて支度をした方が良いだろう

 

 

 

顔を洗いタオルから顔をあげると鏡に青年が映る

 

明るい髪色と赤みがかった瞳の自分だ

 

今日も自分は自分でしか無いことに安心と失望を感じながら髪を整える

 

制服を一通り着てから左太腿に筆記用具一式入った小さなポーチをベルトで固定する

 

 

レンズの大きい眼鏡と右手薬指のリングを確認してから部屋を出る

 

 

 

 

 

 

 

ミーティングに集まり今日進めるべき仕事を分担する

自分は基本的にレイシフト用コフィンの調整をしている

 

個人個人でレイシフトの適正が異なるのでそのため調整が必要になる

 

 

時計塔では「自分自身がここに居るという絶対の証明」について研究していた

だからレイシフトの存在証明は自分の研究の延長線上にあたる

 

 

何度も本人と共にコフィンの調整をするのでマスター候補とすれ違えば手を振る程度の関係が築かれている職員もいる

 

 

 

 

 

 

自分は関係の構築と会話が面倒で機械的に済ませてしまうが

 

 

 

 

 

「…なるほど、ここに調整が必要になりますね。協力ありがとうこざいました。こちらで調整を進めますので訓練に戻って頂いて大丈夫です。」

 

魔術師の相手というのは大変だ

こちらが問えば答えてくれるのだが聞かなければ全く答えない

 

自分の素質や技術について秘匿しようとするので答え方が曖昧だったりして本当に厄介だ

 

自分も魔術師ではあるが基本的には腹の探り合いをしてまで関わらず、1人で居た方が楽だ

 

他の人間に対して遠慮することも見栄を張らなくていいから

 

 

 

 

質問の答え方については他のコフィン調整係も苦労しているそうだ

 

だから聞き出す為に仲良くしようと考える職員がいるのだろう

 

 

昼の補給は適当にとり作業を続ける

ただ黙々と手を動かす

 

 

 

気づけば定められた作業時間もあと僅かとなった

 

まだ作業を続けている人もいるが自分はキリが良いのでそろそろ片付けをしてしまおう

 

散らかしていた機材と道具を片付けて部屋へ戻る

 

「お疲れー、お前◯◯番の担当だろ?大変だろーな」

「そちらこそ△△番の担当じゃありませんでした?僕だったらあそこまで会話続きませんよ」

 

 

同僚と話しながら部屋へ戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も居ない自室にについた事で少し力が抜ける

 

 

「ほんと聞かれた事だけしか話さないのやめて欲しいな…レイシフトで失敗して痛い目に遭うの僕じゃ無くてあっちなんだけどな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

己を繕っていて窮屈じゃないか?

 

 

 

 

咄嗟に振り返る

 

この部屋には自分しか居ないことがわかっていてもだ

 

鏡の自分と目が合う

 

 

黄色い瞳を輝かせた自分と目が合う

 

無表情にこちらを見つめて

 

 

 自分

 

 

     が

 

 

 

          笑

 

 

 

 

 

 

 

               ?

 

 

「いつまで茶番を続ける気だ」

 

 

 

瞬き1つで赤みがかった瞳が戻ってくる

いつの間にか緊張していたようで強ばった体から力を抜く

 

 

 

頭が痛い

さっさと寝てしまおう

 

 

 

不満そうな表情をした自分を見ながら歯磨きをして寝た

 

 

 





誤字脱字無いか心配…


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ファースト オーダー


踏み外せば奈落


たった一歩の違いで結末が違ったんだ



本日は初めて霊子ダイブ(レイシフト)がマスター候補達に使われる日である。

 

つまりはファースト・オーダー。

 

総勢48名のマスターによる特異点の修復が始まるのだ。

 

 

 

 

 

これは元々、2016年の人類滅亡が証明されたことがきっかけだった。

 

ラプラスとトリスメギストスを用いて未来消失の原因調査。

結果として、これまでの歴史には存在しなかった‘観測できない領域’である過去の特異点事象を発見した。

 

僕達カルデアはこの特異点が未来消失の原因だと仮定して、これに介入と破壊をする事により未来の修正を試みている。

 

 

 

 

 

 

国連に提案、承認されている辺り大掛かりな内容だなぁと思う。

 

データの向こうで見る人類の絶滅に実感が湧かない。

 

 

 

 

 

 

そんなレイシフト当日だというのに、今日に限って僕の仕事は現場に無い。

 

仕上げだとかは僕より上の人間がやったからだ。

レイシフト本番にはこの人達が立ち会う。

 

中途半端な歴史しかない東洋のガキに任せるよりはマスター候補達も安心するだろう。

 

一応仕組みだとかは頭に叩き込んでいるので、最初から最後まで単独で仕上げる事もできるのに横取りされた様で少し不満ではある。

 

 

今日の僕の仕事は‘才能ある一般人枠のマスターの面談’である。

 

なんでも1人遅れてやって来たマスター候補がいるらしい。

その人物と話し合い、素質を見て大体の術式決めておけと言われた。

 

今は所長の説明中だろうと思うから、本人と会うのはAチームのレイシフトが終わって落ち着いてからになりそうだ。

 

 

 

という訳で自室。ではなく図書室にいる。

英雄の逸話等に目を通しておこうと思ったからだ。

 

時間的にはあと2分もしない内にレイシフトが行われるだろう。

 

 

そろそろ例のマスター候補を探しに行くべきか。

 

広げた資料や文房具とメモをしたノートを片付け廊下にでる。

 

「さて、遅刻したマスター君はどこに…ッ⁈」

 

 

 

轟 音

 

 

 

 

前方から何かが吹き飛んで来た

 

 

 

 

爆破用の宝石 

  駄目だ破片が刺さる確率が上がる

 

斬り刻む

  却下鋭利な断面が不自然だ

 

燃やす(マハラギオン)

  炎が無い所なので上に同じく不自然

 

消し飛ばす(メギドラオン)

  万能属性ぶっぱなんて無しに決まってる不自然の極みだ!

 

 

 

というかこの施設そこかしこに監視カメラ 無 か っ た か

 

 

僅か0.1秒にも満たない思考

 

 

「…ッチ!」

 

 

回避一択

 

 

 

 

 

 

 

 

飛んで来たものを見るとこの施設の扉として使われているものだった…

 

 

 

 

 

 

は?

ちょっと待ってくれ、判断遅かったら僕血溜まりか肉塊になっていたぞ

 

 

 

 

形状から見て内部で爆発でも起こったかと思わせるひしゃげ方をしている。

というか耐えきれなくて千切れたなこれ。

 

あの調整担当の魔術師の誰かが妬みからマスター候補殺そうとでもして失敗したのか?

 

どうしだんだ国連公認、人物の思想調査とか細かくやった方が良かったんじゃないのか。

 

というかここまで飛んでくる威力なら中心地だと思われるコフィンは…

今まで自分を見下していたからバチが当たったと思わなくもないが

 

挽き肉にでもなっていそうだな。 ざまぁ

どうしようか、今行っても治療道具(回復スキル)を持っていない自分では見殺しにしか出来ない。

 

怪我人が大量に出ているだろうから医務室にでも行って指示を仰ぐべきか?

 

 

 

 

 

…ガガッ

 

所持していた通信機からノイズが走った。

 

「こちらレオナルド・ダヴィンチ、全職員の端末に対して一斉に発信しているよ」

 

「先程レイシフトルームにてレイシフトが行われた瞬間に爆発が起きた」

「47人のマスター候補達は所長の指示で冷凍保存したが、2名特異点に転移してしまっている」

「マシュ・キリエライトとマスター候補、藤丸立花だ」

「爆発によって彼等の存在証明が危うくなっている、管制室はギリギリ使えるから無事かつ手の空いている職員はサポートしてくれ」

 

一方的に告げられた指示。

 

 

 

これは向かうべきかな

 

というか藤丸立花って最後に来たマスターか。

 

噂の適正100%恐るべし

 

 

 

 

 

コフィンの細かい調整無しでよく特異点に飛ぶことができたなと思いながら管制室へ走る。 

 





年末年始にPQ2クリアしたい




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番外編:P4主人公が召喚されたら(休暇)

 
閻魔亭来るし、和系サーヴァント見てたら思い付いてしまった…

気付くと男主人公+明智で回ってる。

めっちゃ短い設定だけ

攻撃主体で考えたつもり。




  

☆5ルーラー

イザナギ〔鳴上悠〕

 

 

姿

(基本的に日本刀と魔法でペルソナと交互に攻撃する)

 

第1段階 P4パッケージの服+デフォルメしたイザナギ(ぬいぐるみ)

 

第2段階 P4Dパッケージの服+デフォルメイザナギ

 

第3段階  P4Gパッケージの服(本人曰くちょっと身長伸びてる/P4U)+イザナギ

 

第4段階 テレビの山の上に片膝膝立ててそこに肘をつきつつ座っている (P5R DLCチャレンジバトルのFOGGYDAY(フォギーデイ)待機のアレみたいなの)

 

紹介

伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)とも。

日本神話において国生みの神といわれた男神。

 

今回は少年を依り代に擬似サーヴァントとして召喚された。

 

絆1

性別:男性

身長:176-178(再臨段階によって変化)(少年の方)

体重:秘密☆(少年の方)

出典:イベント特異点[P4(仮)]/日本神話

地域:日本

属性:秩序・善

イザナギは人形の方。

 

絆2

天沼矛を使い海をかき回して島を創った話などが有名。

八百万の神々に先駆け、天、海、夜の三界を統べた。

イザナミと黄泉路の果て(霧の中)にて運命的な対峙をした。

 

絆3

スキルについて

 

絆4

(宝具について)

幾万の真言

 

「真実を見通すのに、もうメガネはいらない」

 

目を開き、前を向けば誰にだって見えるはずなんだ、真実が。

邪魔する霧は全て俺が晴らしてやる!

その先にある幾万の真言を信じて!!

 

絆5

依り代の鳴上悠は天然系ミステリアス…と見せかけてかなりはっちゃける。愉快な人物。

相対した人に真摯に向き合い良い方向に導く。

 

今回は依り代の意識を主体に召喚されたので感性は殆ど彼のもの。

[もしくは]

今回の召喚は彼にイザナギが力を分け与え、代理として召喚された。

 

絆5(イベントクリア)

我は汝、汝は我。

 

彼はイザナギでありイザナギは彼である。

 

鳴上悠は人の無意識に這う霧を払うという偉業を成し遂げた少年。だが…

 

 

 

「18時までに帰らなければ菜々子に1人で夕食を取らせる事になる…そんなことは許容出来ない!」

 

特異点にて彼が先を急いでいた理由はこれであった。

鋼のシスコン番長…?

 

「俺のはそんなに悪くないけど」

 

悪口に見えるが割と気に入っている。

他にも(酷いあだ名の人物が)いるらしい。

 

 

ステータス

筋力A 

耐久B- 

敏捷B 

魔力B 

幸運A+ 

宝具EX

 

クラス別スキル

神性

耐魔力

ペルソナ使いEX

国産みが如き業(もしくは固有スキル)

→サーヴァントの収集率により僅かに(ホントに少し)味方全体の攻撃力をアップ

 

固有スキル

コンセントレイト(NPチャージ)

マハジオダイン(確率で全体にスタン付与+三ターン確率で相手全体ににスタン付与)

刹那五月雨撃ち(通常攻撃)

木っ端みじん切り(通常攻撃)

十文字斬り(エクストラアタック)

霧払い/真実を見通す瞳(自身に三ターン無敵貫通付与+攻撃力アップ)

 

宝具

幾万の真言 BusterかArts

 

効果:宝具威力アップの後相性無視で単体攻撃。

 

[P4Uの一撃必殺技のモーション]

 

 

絆礼装

愚者(世界)のアルカナ」

 

我は汝、汝は我

汝、己が双眸を見開き、今こそ発せよ

 




 
 中 途 半 端 ! 
なんやかんや足立さんと召喚されて閻魔亭でくつろいでいる所は妄想した!
足立さんは即死無効持ってるアヴェンジャーのクラス。ヒートライザ、亡者の嘆きとか持ってくる。
基本的にはP4U2。

番長は猿とかの被害に困ってたら積極的に捕獲に行きそう。
足立さんは温泉って聞いて喜ぶけど番長と行くって聞いて腹の中で行くの嫌がりそう。

後、温泉でゆったりしてぐだぐだと話してそう。
前は入れなかったからな…とか、温泉なんていつ以来だっけーとか。

あけましておめでとうございます。
福袋でアヴェンジャーのノッブ来たんですよ。
初アヴェンジャーですよ。


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FGO第2部〜1章
明確な分岐 (2部1章攻略済を推奨




意味を残したかった 壁の向こう



意味を知らなかった 何も無い自分




星を見た
『この程度』なんだよ…!

哀れみもためらいも彼はいらないと言った



 

突如起こった遠方からの爆発音と衝撃

 

簡素なベッドに横たわっていた同僚も何事かと起き出している。

 

 

 

 

 

「襲撃か?」

「だと思います。このタイミング(英霊のいない状況)ですし」

「聖堂協会か?それとも新所長の…」

 

「どちらにせよ避難した方が良さそうだ。誰か避難先の候補はあるか?」

「それなら下層部の格納庫はどうだ」

「そういえば避難用の大型コンテナがありましたね」

 

 

人理焼却中、非常時の訓練を何度も行った甲斐あってか皆落ち着いて現状把握と次の行動を決定した。

 

しかし、ドアはロックされているので…

 

 

「誰か開けられるか?」

「それなら僕、奥歯に自爆用の宝石仕込んでいるのでそれを投げつけて爆発させて扉をこじ開けます」

 

「奥歯って…よく身体検査に引っかからなかったな」

「パッと見るとただの銀歯にしか見えない様に加工していましたし…英霊の方々に手直しされたりもしました。

扉からある程度距離を置いて下さい。

もしかしたら破片が飛ぶかもしれませんから毛布でも被るといいかもしれません。…20秒後に破壊します」

 

 

ドアの真正面に立ち、回路を起こす

 

己が想像するのは照明。

ただのオブジェが輝く事でその存在を示す様に、回路の存在を思い浮かべる。

 

指先に身体強化の青緑色の光が走る。

 

 

左手を口の中に突っ込み奥歯を1本抜く。

抜くと言ったが何度も加工し直して出し入れをしているのでとても外れ易くなっている。(それでも今の様な身体能力の強化が必要だが)

 

歯を掌で握り込み魔力を込める

(こんな狭い所に詰められて腹が立つし、気分的には吹き飛ば(メギドラオン)したいけど…

まぁ、適当に爆発させれば良いかな。

自爆用(・・・)だなんて言ってしまったから。)

 

 

確かにに自爆用ではあるのだが自分でもカルデアスが燃えるまで存在を忘れていた。

 

ある程度魔力を込めたら投げる、カウント20ちょうど。

 

 

 

カツン、と扉にぶつかり、

次の瞬間炸裂した。

破片はそこまで飛び散らなかった

 

 

 

「成功です。進めます。」

「あぁ、ありがとう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

パァン!

 

銃声。

 

 

突然のことに凍り付く

 

 

ドサリと人が倒れる

最初に外へ出ようとした職員が餌食となった

 

 

攻撃を受け飛ばされた距離、銃声からして敵は近い。

 

 

眉を寄せ、警戒度を上げる

視線を動かす

 

ここに残っているのは自分ともう1人の職員。

既に藤丸君の調整用術式は担当の僕が完成させており、これ以上手を加える事は無いだろう。

 

常に状況の変化する現場及びマスターのバックアップでの重要性は、既に出来上がった物をいじる自分でなく、カルデアでのバックアップをしていた彼の方が大きい。

 

 

 

僕の仕事は終わっている。

格納庫へと行くべきは、彼だ。

 

 

 

 

「囮やります。格納庫へ行って下さい」

「しかしアケチ君…!」

「藤丸君達にまだ必要なのは貴方です」

 

「…………しかし、君はまだ若いだろう…!」

「人理焼却みたいな状況がまた訪れたら僕より貴方の方が必要である事は、ご自分で分かっていますよね」

「……………!」

 

 

“見捨てて行けば、良かったのに”

 

今の僕と一緒に行動すれば全滅だとわかっているだろうに

 

 

 

あと一押し必要か

 

「そうだ、取引にしましょう」

「?」

 

“取引だ”

 

「僕、カルデア辞めます」

「…?」

「最近ストレス溜まっていたんですよ、

ちょうどいいサンドバッグがあるので使います。

僕の代わりに彼等について行って下さい。」

 

“まさか、断ったりしないよな?”

滅茶苦茶だが言い訳だ。大義名分だ。

今の僕等に必要なものだ。

 

「職務を放棄した僕の代わりに仕事をして下さい。

辞表渡すのでレオナルド氏に渡して頂きたいです。」

 

“僕の代わりに”

 

「……受け取ろう」

「良かった」

 

“頼む!”

 

 

どこかで見た様な光景が頭にチラつく

 

ハンカチを渡す。

辞表なんて持っていない事は相手もわかっているだろう。

 

皮肉だと思う。

別れや手切れを意味するハンカチを渡すだなんて。

 

 

「出たら結界貼ります。走って格納庫へ」

「了解した」

 

寝具からシーツを剥ぎ取る。

強化魔術で強化し、これを核に結界を張る。

 

 

まぁ、3分でも持てば良い方じゃないか?

 

 

「どうぞ!行って下さい!!」

「ありがとう!ゴロー君!絶対に辿り着いてみせる!」

 

すぐに姿は見えなくなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デスパレード(精神暴走)

 

 

 

結界を壊そうと攻撃していた敵の半数の様子が激変した。

 

突撃、敵は同士討ちを始めた。

流れ弾に気をつければそれほど警戒しなくて良いだろう。

 

四肢の筋力低下術式は青い炎で燃え尽きた

 

 

 

 

 

 

 

 

さァ邪魔は消えたぞ誰も見ていなイ監視していた機械も止まっているお前ヲ阻むものは何一つ無いどうすル?立ち向かウのか?逃げるのか?どちらでも受け入れよう!我ハ汝、汝は我。お前と俺はニアリーイコールデは無くイコールだ!お前の意思ガ我が意識であるのダから!どうする?ドウスルどうするアケチゴロウ!!

 

「…うるさい」

 

 

勝手に顔を仮面が覆う。

 

 

 

ガギィィン!

 

 

敵の弾道を手に持つ武器で逸らす。

 

 

「はぁ…脱出に確実なプランを持っていなかったのは痛いかな」

ハハハ!!!マヌケだなァ!

「うるせぇつっただろうが…はぁ…面倒な…」

何だよ自殺志願?ケッつまんネーの

「脱出手段自体は確保している。できるかどうかは置いておくとして」

 

 

 

 

テトラカーン(物理反射)マカラカーン(魔法反射)

 

 

 

 

 

やりたいことがある

 

 

 

 

 

 

チャンスは、今しかない

 

 

 

どうしても、行きたい場所がある





最初の方の会話は敬語が明智君。
アラサー位の2人に明智君の計3人でいた。
空白いっぱいだなーこのシリーズ(棒)



君は、どうするつもりだ?


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走れ、駆けろ

 

自己満足の現実になんか生きる価値は無い
 
 
 
 
 
高潔な正義はそう言った明智吾郎はそう言った

誰かに似て創られた現実で一生飼い殺されるのは僕も御免だ


結果だけ言えばサーヴァントを一騎煽った。

 

 

 

 

ー楽しかったと犯人は供述しておりー

 

 

 

…冗談だ。ちょっとしたジョークじゃないか。

僕がやったことを話そう。

 

まず僕はトイレへ向かった。

 

以前、レフ・ライノールの起こした爆発によって壊れたこのトイレの修復作業に関わった。その際に仕込みをした。

 

何てことは無い。

一台のスマートフォンをスイッチの配線に絡めて隠しただけだ。

あと乾電池式の充電器も。

 

ただの人間ならば通信機器としての意味しか無いが、(アケチゴロウ)という人間にスマートフォンを持たせると意味は違ってくる。

 

(アケチゴロウ)は"異世界に入るにはスマートフォンのアプリが必要である"という認識を持っている。

 

その認知と実績を利用して他の場所へ跳ぶ算段だ。

 

スマホの充電器をしながら、途中途中でシーツを剥ぎ取り結界を張っていく。

職員の彼を見送った際に張った物よりも更に簡易的な物だがこれは警報も兼ねている。

破られたらその結界の位置が僕に伝わる。

 

今の所三カ所位仕掛けたがどれも破られてはいない。

運が良いのか悪いのかわからないけども。

 

 

「あ」

 

 

言ったそばから。

1枚破られた。2回目に張った物だと思う。

半径50メートルも無い距離だった筈。

 

急いだ方が良さそうだ。

 

 

駆け足で道中の敵に精神暴走(デスパレード)をかけつつ次に向かったのは倉庫区画の奥にある大ホール。レクリエーションルームである。

 

様々な遊戯用の設備や機器が揃っており、入り浸るサーヴァントもいた。

 

 

電源のついたスマホで部屋の設備を遠隔操作しながら走る。

走り続ければ3分程で到着できるだろう。

考えながら設備を作動させる。

 

残り約3分。さて、間に合うか。

 

 

 

 

 

 

ふと、気づいたのだが、

 

 

「なんか…寒くないか…?」

 

 

呼吸しかしていなかったので意識に入らなかったが声に出して確信する。

 

息が白い。指先が冷える。

 

カルデアは雪山にある施設だ。

敵の攻撃によって壁が何箇所かブチ抜かれていたら、今の状況にも納得できるのだが…

 

(…スマホの上に時刻が表示されるタイプでよかった。

約3分か。今いる場所は割と施設の中心だから、冷え込むとしてもかなりの時間が必要だけど…まさ)

 

 

 

ぱきり、と自分が床を踏みしめる音がした。

 

 

 

思考が断ち切られる急激な温度変化。

少々呼吸が苦しくなる。

 

考えられる要素はいくつかあるが最もあり得るのは

 

 

「サーヴァントかッ!」

「よくわかったわね」

 

 

背後から聞こえた声に振り向けば白く、不気味な人形を抱えた少女。

 

 

(目立つ武器もない…バーサーカーやアサシンか?いや、それだけで決めつけるのは早い。浅上藤乃の様に異能使いでありながらキャスターではなくアーチャーだった例がある。でも見た目からしてとても肉弾戦をするサーヴァントとは思えないな…

あぁもう何てタイミングだ!あと2分半なのに!何でサーヴァントが!

…待て、サーヴァント(使い魔)がいるということは)

 

「マスター…契約者(呼び出した人間)が近くにいるな?」

「さて、それはどうかしら」

 

 

少なくとも自分の背後には居なそうだと感じた。

 

カルデアでマスターをしていた藤丸立花が異常事態の中で常識の外に居ただけで、基本的にサーヴァントのマスターは自身のサーヴァントの後ろで守られるし近くにいる。

 

例外として腕に覚えのあるマスターや大馬鹿者は自身が前線に立つが。

 

藤丸君の事を常識人と思っていたが、女神に特攻かけてた藤丸立花は大馬鹿者かもしれないな…

 

 

 

ここは廊下だ。

挟み撃ちにはぴったりだが殺戮猟兵が同士討ちをしている様子を見ているのならある程度の警戒を相手はしている。

 

左手に持つスマホを壊したくはない。

これは自分の生命線だ。

 

だから乱雑にポケットにしまう。

 

しまう動作と同時にあらかじめ引き抜いておき、右手に握っていた銀歯(宝石)に指先を食い込まさせ少量の血液を付着させる。

 

少女は警戒しているがまだこちらには仕掛けてこない様だ。

 

 

「同士討ちしていたのは、貴方の仕業?」

「僕みたいなただの人間にそんな芸当出来る訳が無いだろう」

「…そう。“ただの人間ね”」

 

人形を持っていた手に力が入った。

 

まずい。

 

 

反射的に左手の銃を相手の手に向け発砲。

 

 

「そんな薄い神秘でサーヴァントを攻撃できると思ったのかしか?」

 

 

 

多少の衝撃を与えただけで無傷。

 

 

 

「思ってないさ!」

 

 

 

右手に握ったものを投げつける。

相手が攻撃するよりこちらの方が早かった。

 

マハラギオン(全体火炎属性攻撃)!!!」

 

「…!!」

 

凍った周囲が溶け、気温が上がる

 

 

異形の血を受け継ぐ(比較的神秘濃いめ)の自分の血液とそんな僕が貯め続けた魔力による攻撃だ。サーヴァントといえども多少の足止めは出来る。

 

 

 

 

ブー

 

館内の皆様にお知らせ致します。

まもなく1番シアターにて映画が上映されます。

繰り返します…

 

 

 

「……映画………?」

 

 

 

し ま っ た

 

 

目の前のサーヴァントに気を取られすぎた。

 

さっきの銀歯(爆弾)で負傷しているサーヴァントに追い打ちをかける。

 

ネガティブパイル(物理攻撃+絶望)

 

「⁈…あ、」

 

 

サーヴァントが吹っ飛び、崩れ落ちる。

側まで近寄り、虚ろな瞳に視線を合わせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッハハハ!ざまぁねぇな!何だよサーヴァントつってもこんなもんかよ!

…三下なんて相手にするのも面倒なんだよ、邪魔すんな雑魚」

 

 

言い捨てて走る。

視線による洗脳及び音による思考誘導。

敢えて煽って正気に戻った時に真っ先に僕を追う様にする。

 

大体のサーヴァント相手にこの手のスキルは効きづらかったり、効果がすぐに切れてしまう。

 

僕が言ってすぐに伝わるのはサーヴァントでは無く、そのサーヴァント越しにこちらを見ているマスターだ。

 

 

 

既に予告の上映が始まっている。

 

 

 

正念場を迎える。

 




みんなあれで脱出方法察しますよね

P5Sスイッチで出てくれて良かった…

今思い出しましたがこの回の青年Aはカルデア制服で暴れてます。
ちょくちょく上っ面だけでも取り繕っておかないといけない事を思い出して敬語になったり、雑な話し方になったり。



走れ、賭けろ


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番外編:P5主人公が召喚されたら

 
いつも読んで頂いてありがとうございます。

前回の番外編の内容ちょっと含みます。
 
ちょっとだけね!
(ほとんど設定)


 

 

☆5アルターエゴ

 

アルセーヌ

  ↓

ジョーカー〔雨宮蓮〕

(イベントクリア後に解放)

 

「サーヴァント、クラスアルターエゴ。

アルセーヌだ。よろしく頼む」

 

 

姿

 

(基本的に自身でナイフ、ペルソナで魔法攻撃)

 

待機中には手に持つナイフを弄んでいる。

 

第1段階 怪盗服

 

 

第2段階 P5Dパッケージの服(スターナイト衣装)

 

 

第3段階  怪盗服+不敵な笑み+ワイヤーアクション(もしくはポーズの変化)+アルセーヌの姿が変化→ラウール

 

 

第4段階 銃を突きつけている姿。背後に巨大な銃を持つ手が見える/(もしくは)P5Rのパッケージのポーズ

 

霊衣 私立秀尽学園高校男子制服

 

 

 

紹介

 

モーリス・ルブランの小説に登場する怪盗紳士。

犯罪者だが善良な市民を助けるという義賊としての面も持っており、多くの地域で人気がある。

神出鬼没で変装が得意であり、彼の素顔は彼にもわからないらしいが…?

 

 

 

絆1

 

性別:男性

 

身長:不明

 

体重:不明

 

出典:イベント特異点[P5]/アルセーヌ・ルパンシリーズ

 

地域:日本

 

属性:秩序・悪

 

何故か地域が日本になっている

 

 

 

絆2

 

戦闘中の不敵な態度と言動が目立つが、マスターに対して基本的に礼儀正しい。

時には女性をエスコートしてる姿も見受けられる。流石紳士。

 

彼の側に現れるシルクハットの異形曰く

「己が信じた正義の為に、あまねく冒涜を省みぬ者」

 

 

絆3

 

(スキルについて)

サードアイ

目に見えないもの(オタカラ)を探し当てたり些細なヒントに気づく洞察力。彼の場合隠されたものを見つける事に特化している。

 

魔性(の男)

純粋な彼自身の魅力がスキルに昇華されたもの。今回は他のスキルと統合されている。

 

アリ・ダンス

怪盗としてのしなやかな身のこなしがスキルと化したもの。攻撃を避ける避ける「神回避だな!」

 

 

絆4

 

(宝具について)

 

総攻撃

そうこうげき

 

様々な属性による一斉攻撃。

相手の弱点を1回は必ず突ける。

 

…彼が毎回剥がしている仮面だが、癒着でもしているのか剥がす度に血濡れとなっている。痛そう。

 

 

 

絆5

 

人間の彼の側に浮いているシルクハットの異形も“アルセーヌ”であるらしい。

 

本人達?は「大衆や自身の認知が関係している(どうせ認知のせい)」と話している。

どちらも相手が自分自身であることに疑問も違和感もないらしい。

 

 

 

絆5(イベントクリア)

 

理不尽によって罪を着せたれた少年、雨宮蓮。

追われた先で力を手に入れ、怪盗として法で裁けない人間の心を盗む。

 

もうわかっているだろうが、見た目こそ大人しそうだが自由人であり開放的な性格。度胸はライオンハート。器用さは超魔術。そして魔性の男と呼べる程の魅力の持ち主。

 

ペルソナ使いE X

 

ハイ・サーヴァントに似たスキル。

ペルソナ使いは皆過去の英霊や神霊を己の身に降ろし力を使うことができる。

EXとなるといくつもの存在を降ろしても自己が崩壊せず己のままで在れる。

呼吸をするように、出来ることが当然だと言わんばかりに複数のペルソナ(可能性)を操る。

 

今回の召喚で彼はアルセーヌ(ラウール)を召喚する。

 

実は何度か、世界を改変出来る程の力を持った神と呼べるものを倒している。

 

 

 

ステータス

 

筋力B-

 

耐久B- 

 

敏捷A+

 

魔力A

 

幸運B+ 

 

宝具A++

 

 

 

クラス別スキル

 

気配遮断A

 

アリ・ダンス A

超低確率で敵の攻撃を回避

 

ペルソナ使いEX

高確率で敵の弱体化(デバフ)を無効にして、自身の敵に対する弱体化付与の成功率を上げる。

 

サードアイB

今回の召喚では目立ったバフはかからない。

 

 

 

固有スキル

 

トリックスターA

味方全体の攻撃力アップ+スター発生率をアップ+スター大量獲得

 

バトンタッチB

味方一体に 自身の能力上昇を明け渡す(自分のバフを味方に渡す)+自身に回避付与

 

ファントムショーA

敵全体に魅了+チャージ減+低確率で1ターン後に敵にスタン

 

 

宝具

 

??? QuickかArts

 ↓

総攻撃

 

 

効果:スター発生率アップ(三ターン)+敵全体に相性無視攻撃。

 

 

 

[総攻撃のモーション]

宝具カード選択時のボイスがラストを決める

 

 

 

 

 

絆礼装

 

「パラダイスロスト」

 

楽園を追われた天使のための短剣(のレプリカ)

 

ジョーカー装備時、味方全員に即死無効及び呪い無効状態を1回付与

 

イベント礼装

THE SHOW’S OVER (ショーは終わりだ)

(逆光に照らされたシルエットがこちらに歩いてくる怪盗団の絵)

N P回収率アップ+スター発生率アップ

 

 

マイルーム

対鳴上悠「イザナギ…?あぁ、彼の事か。映画館では随分世話になった…挨拶をして来よう」

 

鳴上悠→「アルセーヌ…ジョーカー()の事だな。彼に初めて会った時は、正に一触即発といった緊迫した空気だったんだ…そうだ、挨拶に行ってくる」

 





ジョーカーが見たいが為にスイッチとスマブラを買ったのは誰?

私だ(格闘ゲームが苦手な人間)

PQ2でジョーカーとクロウを編成するといつも間にモナが入ってる(入れている)
…がんばれ!ストレスかかりそうな位置だけど頑張ってクロウ!クマさんで癒されて来るんだ!
後ろに控えている鳴上君と結城君には、ちょっとだけ怪盗団から距離を置いているクロウを心配しながら見てて欲しい。

ハイ・サーヴァントが複数の神話エッセンスを合成して作られた人工サーヴァントであるのに対してペルソナ使いは神話逸話様々な所から基本となる人間に相性のいいものを引っ張ってくる。
表立って出ているペルソナが少なくともスキルや攻撃で保有しているペルソナによるブーストがかかる。

DLCのラウールがアルセーヌの進化版に見える幻覚を見ています。

ジョーカーの敵に対する「失せろ」とか「チェックメイト」がヤバイくらいにヤバイ(語彙の消失)



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血飛沫の跡


Q.「暴走のいざない」では無く「デスパレード」?

A.君には僕が何をしたように見えていたんだい?(ため息)


僕がどこにいるのかが重要なのさ

契約だ、我は汝


レクリエーションルームの前に見覚えのある顔が居た。

 

「…Aチームのカドック・ゼムルプスだったかな。」

「お前はレイシフト調整班のG.アケチだな。」

 

 

おや、と思う。

僕はAチームにそれ程関わった事はなかった筈なのだが。

 

彼をよく見て合点がいった。

 

「成る程。君があのサーヴァントのマスターか。

君の召喚予定のサーヴァントはキャスターだったかな」

 

右手に一画も欠けていない令呪。

 

「冷気を扱うとなるとやっぱりあのサーヴァントもキャスターかな。北か南か…

…一年を通して寒い国というと僕はカナダやロシアを想像してしまうのだけれども…真名にかすってたりしないかな?」

 

「…聞きたいことがある。」

 

なんだ、無視か。

冥土の土産にでも教えてくれたらいいのに。

 

 

「君は、このレクリエーションルームで何をしようとした?」

「質問の意図がわからないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕はさっきのアナウンスでレクリエーションルームに入った。」

 

 

「でも、ただ白い画面を流しているだけ(・・・・・・・・・・・・・・)じゃないか」

 

 

 

 

 

 

僕は咄嗟に口を覆い目を見開く。

あり得ない、とでも言いたげに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニヤリと、

口角が上がるのを抑えられないからだ。

 

 

成功(・・)だ。

 

 

素養の無い人間には何も見えなくて当然だろう。

 

 

だって彼はただの人間だ(・・・・・・・・・・・)

 

マスターであるとか、魔術師であるだとかも関係ない。

 

 

素養があった者は既にカルデアにはいないだろう。

 

見つかっていたら即座に壊されていただろうしね。

 

 

口元から手をゆっくり下ろす。

 

「魔術師が痕跡を残さずに死ぬ為にいくつか手段を用意しておくことはよくある事だろう?僕の手段の一つさ。監査が入るとなって装備を剥ぎ取られたからね。」

「君がさっき言っただろう。僕があのサーヴァントのマスターだと。

そうだ、僕がマスターだ。

だから君がサーヴァントを目に映らないほど素早く無力化(・・・・・・・・・・・・・・)した事も知っている。」

 

あ、

 

そうだった、そうだった。

 

彼はマスターだった。

 

「火事場の馬鹿力さ」

 

 

言葉と同時に自然に手を軽く振る。

ただのボディランゲージだ。

でも彼にはこれで(手足の拘束)十分だ。

 

「⁈」

「自決するだけだよ。君の手間が省けたと思っていい。

他人に殺されちゃ、自分の死体がどうなるかわからないからね。」

 

ここにいるのがオフェリアだとしたら不味かった。

殺してでも進まなければならなかった。

それ以外のAチームのマスターでも危ないがオフェリア程では無い。

 

 

ドアを蹴り飛ばして破壊。

いわゆるヤクザキックというものだ。

 

即座に視界遮断の結界を張る。

 

スクリーンが垂れ下がり、発光している。

映写機も回ってはいるがフィルムは無い。

 

 

集中する。

別に失敗しても良いとは思っていた。

でも、ここまで来たら決めたい。

 

 

 

カチカチと回る音がする。

 

 

 

カラカラと音がする。

 

 

 

カチ.カチと音がする。

 

微かに足音。

 

 

「さようなら、2017年(人類史)

 

「“(アケチゴロウ)の生きた年月に感謝を”」

 

僕は、隔てる全てを踏破する…‼︎

 

 

 

 

轟音と衝撃

 

 

 

 

 

 

 

外に転がされていた魔術師は爆発の瞬間に拘束が解け、彼の使い魔(サーヴァント)に守られた。

 

 

彼が見たのは崩壊したレクリエーションルームと

 

 

「痕跡、残しているじゃないか…」

 

 

人1人分の血飛沫と細かな肉塊

 

 

 





※カドックはカルデア襲撃時にアナスタシアのマスターとしてカルデアにいた。という解釈でお願いします。

今回、「なんか様子がおかしい」と思っていただけたら自分の拙い文章で伝わってくれたら嬉しいです。

いいだろう、その契約を受けよう。


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???
机が一つ




契約は同意して結ぶ物じゃない。

結ばせるものだ。


“俺は僕で、僕は俺”




ドアを静かに開ける。

 

 

「…やぁ、元気だったかい?」

 

 

にこやかな表情を保ったまま開けたドアを閉める。

 

まるで凍りついたかのように静かな空気。

 

 

見ると相手はとても驚いている。

僕がここにいる、という事だけに驚いている訳では無いらしい。

 

 

まぁ、そうだろう。

 

誰だって自分しかいない部屋に既に乾いているとはいえ()()()の人間が入ってきたのだけら。

 

「なぜ…ここが…」

 

「…うん?あ、そうか」

 

今更ながら大切な事を忘れていた。

 

 

 

「今、僕がここにいると君達の計画がパーだもんね。」

 

 

 

「改めて、()()()()()ジョーカー。

僕はアケチゴロウと名乗らせて貰おう。

君が騙そうとしていた明智吾郎とはDNA型まで同じだけの別人と考えてくれていい。」

 

相手に好感を持たれるには自分からそれを示さなければならない。

だから相手に笑顔を向けたのだが、どうやら相手には胡散臭く感じたらしい。

 

「…何が目的だ。」

「君に逢いに来たんだ。」

 

座らせてもらうね。と声をかけて目の前のパイプ椅子に座る。

 

 

「随分やつれたね、ご飯食べてる?僕は割と味とかどうでもいいやって思っているから、サプリとかで済ませちゃうなぁ」

 

ぎろり

睨まれた。まぁ、さっさと本題に入れって事だよね。

 

「パラレルワールドって信じるかい?」

「…?」

 

彼はいきなり出た単語に不思議そうにしながらも頷いた。

 

「僕は、簡単に言ってしまえば並行世界の明智吾郎だ。

僕が育った環境もそれなりに悪くてね。魔術師とか訳の分からない一族だったし、人間じゃないし。両親はそれなりに構ってくれたけどそれは研究材料としてだったし…いや、そんな事じゃなくて、しまった…いざ本物の君を前にすると話したい事だらけでたまらないな。」

 

彼は少々困惑している。

まくし立てるように話したし、情報を詰め込もうとしてしまった。

 

「僕の目的は一つだけだ。」

 

 

「ジョーカー、雨宮蓮。

 

君には訳がわからないだろうし、これから理解する必要もない。

 

これは僕のワガママだ。

 

ぎりぎりの中で逢いに来る必要性はどこにも無いかもしれない。

思いつきで行動したから本来世界の道筋がずれてしまうかもしれない。

 

それでも、どうしても、頼む。

 

 

僕と、握手をしてくれないだろうか。

 

これ以上は望めない。これしか僕は望めないんだ。」

 

 

 

いつのまにか彼は静かに、真剣にこちらを見ていた。

 

ただ見つめ合うこと数秒。

 

 

「……………」

ゆっくりと彼は手を差し出した。

 

 

慌てて自分の手袋を外す。

 

 

 

彼の手は、存外暖かかった。

 

 

彼は、ここにいると、

 

本物であるのだと、

 

視線の先に映る彼では無く、

 

僕だけを見つめている。

 

どこまでも、何度も探した彼がここにいると、

 

彼がここにいる事実(尊さ)をようやく頭が理解し始めた。

 

涙が出そうな程に嬉しい。

 

 

 

 

 

「…アケチ、少し痛い」

 

 

慌てて手を離す。

 

「涙、出てるぞ」

 

本当に涙が流れていたらしい。

僕がここにいたという証拠は残してはいけないから袖で拭う。

 

「はは、みっともないところを見られてしまったね。」

「“お前”は明智なんだな。」

「?何を今更」

「手の大きさとか、殆ど同じだった」

 

思わず吹き出す

 

「“僕”と手を握ったことあるの君?」

「あると言ったらどうする」

「僕の笑いが止まらなくなるだけさ!」

 

いたの間にか彼も笑っていた

 

「…ありがとう。もしかしたら君は僕と話している間、計画がずれてしまっていると思っただろう。心配はいらない」

 

彼はぱちり、と瞬きをした。

 

「異世界が、現実と経過する時間が全く同じだと思っていたかい?

この程度の誤差、異世界という()()()()()場所なら、時計の針の一周がとても遅かった(時間の経過が緩やかだった)事にできる。

“この”僕だからこその技能だ。

 

…ある意味この出会いは無かった事になる。術者の僕しか覚えておくことはないけど。僕は、どんな事をしてでも君に会いたかったと、今この瞬間だけは覚えて欲しい。

 

じゃあね、また会える事を祈らせてくれよ、ジョーカー」

 

 

彼がジッとこちらを見つめる事を名残惜しく思いながらも部屋から出る。

 

「じゃあな」

 

部屋から声がかけられた様な気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

産まれながらにして根源に接続している少女を知っているだろうか。

恋を知って少女へと堕ちた全能がいる。

 

全てが可能で、全てを認識できる機能を持つ。

文字通りの、完璧な全知全能。

サーヴァントとの戦闘から空間転移、並行世界への干渉まで可能な少女だ。

 

ただし、自分に関する未来は見なかったらしい。

 

 

 

 

 

僕、ゴロー・アケチこと明智吾郎は、たまに視線が交差する程度で殆ど視線を()()()()()()()()()()()()()

 

魔術回路は多くも無く少なくも無く、と言ったところだ。

 

文面から察すると思うがこの()明智吾郎は根源接続者だ。

 

自分を見て嫉妬(人間)を覚えた全能だ。

 

 

 

幼い頃は周囲に流されるまま、自分の意思を明確に持たないままただ生きていた。

 

しかし、ある日視てしまった

 

ガツンと頭を殴られた様な衝撃だった

 

本当にあれは並行世界の自分なのかと疑う程だった

 

自分とは切り離された全くの別人かと思った

 

どうあがいても自分でしかなかった

 

 

(ジョーカー)へ感情のまま叫ぶ自分を見て、この世界の彼に会ってみたくなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界で彼に当たる人物はいなかった

 

 

 

取り乱した、暴れた、八つ当たりをした。

己で扱える力で気付けば一面更地になっていた。

 

親と呼べる存在は微かに息をしていた。

 

 

並行世界の自分を殺して成りかわる。という事はやろうと思わなかった。

できない訳ではない。

 

それは自分から彼を奪うという事で、たとえ他の自分(限りなく他人)相手とはいえそんな事を自分がやったという事実を作りたくなかった、したくなかった。

 

他でもない自分に相対する彼がいないという現実が残った

 

 

 

自分は嫉妬と恨みを覚えた事で様々な事にブレーキがかかっていた。

 

以前流されるがままだった自分ならできた事が出来なくなっていた。

 

親に時計塔へと放り込まれ日々僕のいない世界の彼を探した。

 

眼球は自然と自分と彼の姿を優先して追った。

 

無意識に、自分は自分(明智吾郎)として振る舞おうとして見本を見ていた。

 

全能から嫉妬まみれのただの人になっていた。

 

明智吾郎になりたい魔術師(ゴロー・アケチ)が出来た。

 

 

 

 

気付けばマリスビリーに誘われて、カルデアにいた。

 

その頃にはすっかり自分は明智吾郎だった。

 

 

でも、それを自分から名乗ってしまうことは他の自分への冒涜だと思った。

 

だからゴロー・アケチと名乗った。

 

親に56番と、呼んでいたから名付けられた事は随分前から知っていた。

 

 

 

 

能力のブーストの為にカルデアスを通して自分を覗いた時だ。

 

接触があった。

 

全て炎に飲み込まれた大地の自分だった。

 

 

 

 

素養はあったから自分にも出来ると思った。

 

できてしまった。

 

 

新しい同居人は、自分には新鮮だった。

 

悪戯好きで、お喋り好きのかまってちゃんだった。

 

 

そんな生活に慣れていく中第一回のレイシフトは失敗に終わり人理は焼却された。咄嗟にこの自分に焦点を当てて未来を視た。

 

第四特異点のナーサリー・ライム、亜種特異点の幻霊達、そしてアルターエゴ。様々なモデル(見本)を見た。

 

この時にはせいぜい1つの(12月で終わる)世界しか見れなくなっていた自分に新しい世界(3学期)が見えた。

 

命の明確な危機に焦って、明智吾郎として振る舞おうとしていなかったのだろう

 

だから一時的に能力が上がった。人としてでは無く全能としての反射的な機能として観測した。

 

 

 

そんな

 

そんな事があり得ていいのかと思った

 

 

世界が行き止まるのを見た。

 

 

水密隔壁の向こうで倒れた自分は行き止まったと。

 

 

 

哀れ

 

 

 

ならば、自分が3学期(その先)へと連れて行く。

 

どうせ行き止まってしまうのなら何をしてもいいだろうと思った。

 

 

 

 

カルデアでコフィンを一台ちょろまかして遺伝子レベルで同じ自分の肉体のダミーを作って凍結していた。

レクリエーションルームに術式を何度かに分けて仕込んだ。

カドック・ゼムルプスが見た血溜まりと肉片はこれらだ。

 

 

いざ本番となって、欲が出た。

 

怪盗団と自分が隔てられる瞬間に飛べば良かったのに、

彼が絶対1人である空白を思い出してしまった。

 

 

 

でも、よかったと思う。

 

 

 

 

 

 

彼のいるドアの向こうを見つめながら魔術を使った。

 

「まぁ、僕も忘れるんだけどね」

 

なんであんな事言ったんだろ

 

 





少しでいい。

胸を張って自分の名前を名乗りたい 。

他でもない、彼に。





これまで彼が使っていたペルソナ系の魔法は彼が魔術で出来る限り似せたものです。
(つまりキャスタークラスにも通用するレベルの魔術)
武器なども瞬時に作成/召喚していました。
ただし、カルデアから脱出するのには散々並行世界の自分を見てきて植えつけられた自分の認知を利用しています。

昨日、今日とテンション高めだったのでバンバン投稿していました。
やっぱご都合主義かなこれ…


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まるで鏡に写したかの様な


え、あの僕(恨み)に人形とか言うの?

…昔の僕を見てからもう一度言ってくれよ、認知()




 

全く同じ顔が揃うだなんて珍しいと思ったがそうでもない事を思い出した。

 

光の御子は4人いたし、聖剣使いの騎士王は…

何人だった?

もうすぐカルデアに限界するサーヴァントのクラスを一通り揃いそうだと職員同士で話した覚えがある。

そういえば、セイバークラスだけでも複数の側面が現界していたな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は今、全力でパレスを走っている。

1■月■日■曜日のシドウパレスだ。

 

予定通りなら10分くらい前に到着できたのに、今僕は走っている。

 

ヒートライザ(全能力向上)!」

 

ペルソナのスキルとしては攻撃、防御力、命中、回避率が上昇するが、魔術に落とし込んだヒートライザは純粋に自分の肉体の能力を向上させる。

 

ただ、感覚も増幅されているので攻撃がかするだけでものすごく痛い。

痛覚を切ってもいいかもしれないが、肉体の些細な変化に気がつけないのは後で痛い目を見る。

 

視力も上昇しているので至近距離を見続けるのはちょっときつい。

 

「ふっ!」

 

強く踏み込んで相手を蹴り倒すと同時に踏み台にする

 

蹴り飛ばした敵が周囲にいた何体かを巻き添えにして吹き飛んで行く。

 

 

 

 

 

本当なら、10分前には着いて観戦するつもりだったのだ

 

「あぁぁぁぁぁぁもう!

絆フェスの空耳(ひーもーがみーぎにー)が耳に入ったのが悪い!

いつもとだいぶ印象の違う白鐘直斗(探偵王子)がテレビ出ててびっくりしたじゃないか!」

 

自分だけ見続けて他を視なかった事による弊害。

 

ナルシルト?うるせぇ知ってます。

 

あと、絆ダンサーズ全員ペルソナ使いだった

 

検索(千里眼)かけたらペルソナ持ってるしワイルドいるしで…

 

 

 

なんで絆フェスのダンサーの練習風景流してたんだあの店…!

 

試聴用?ありがとう!でも今は止めて欲しかったかな!

 

 

ふと、能力をホイホイと使えるようになっている事に気づく

 

“彼”と直接会えたらしいからどこか吹っ切れたのかな

 

 

 

でも、これはちょっとまずい

 

間に合わない可能性が出てきた

 

実は今回、パレスに侵入者があることもあってか空間が揺らぎ、妙な場所に出てしまっていた。

 

ロキ(■■)!」

どうすル?

 

「権能を使う」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

権能

 

知っているだろうか?

神々が過程や道理、理屈を介さず"権利がある"という理由だけで使える力のことである。

 

僕は北欧神話でロキという神の行いから、能力を再現、抽出して限りなく権能に近い異能に形を整えたモノを便宜上"権能"と呼んでいる。

過程をすっ飛ばしているのは同じだからだ。

 

 

一つ、ロキという神は空を飛ぶことの出来る靴を持つという。

説によっては空中や海上も走れる事から空を飛ぶ靴を持っていたとも考えられている。

 

二つ、ペルソナ使いは皆"異世界に入ることが出来る"という認識を持っている。

テレビにしろアプリにしろ一定の手順を踏めば人と異なる世界へ踏み込めるという認識がある。

 

そして、魔術師()は"空を飛ぶ"の解釈を曲げた。

ロキの逸話から空を空間そのものと解釈し直し自分自身に植え付けた。

 

 

 

前回の"彼"に会った時は異世界に入るだけだったので、(明智吾郎)の認識だけで十分だった。

しかし、異なる世界への渡航となると魔術師(ゴロー・アケチ)(ロキ)の力を加えなければならなかった。

 

もう少し余裕があれば現実へと退散して入り直したのだが。想定外を想定していなかった自分が悪い。

 

 

ごちゃごちゃしてきたので結論。

今の自分は(魔力の消費が激しいが)空間転移の技術も合わさって次元・時間軸・世界軸ブチ抜いた移動が可能となっている。

第二魔法?知らないな。

 

カルデアからの脱出に使ったのはこの技術。

魔力の無駄遣いをしていたのでスクリーンから異世界に飛ぶという認知で能力を強化した。

 

 

 

 

遠回りになったがここで本題だ。

メメントス、パレスといった異世界は不思議で空間転移で移動しようとすると術式が無効化(レジスト)される。

しかし、世界軸ごと貫通する程強力な時空跳躍であれば移動が可能となる。

 

急いでいても魔力消費軽めの空間転移では無く、燃費が悪い時空跳躍しか使えない。

 

 

時間が無いので今使うが、そうなると負傷した(明智吾郎)の対処ができなくなるかもしれない…

 

と、今うだうだと考えている。

 

 

そろそろ決めないとホントにマズイぞ

「僕同士での会話は諦めた方が良さそうだね…残念だ。話してみたかったな。」

 

お前、他の世界の自分なんていくらでもいるだろ

「“彼”と運命的な出逢いをする事がわかっているリア充にわざわざ会いに行けと?ごめんだね。

ここのはほら、割と長く視てきたし袋小路だからさ。」

昔と比べて好き嫌い出来たのはいいが自分勝手さに拍車かかったな…

ちなみにこの世界の自分は僕が関わらなかったら割と悲しい感じになります。(千里眼持ちによるソフトな表現)

 

「僕の残念な眼が彼とセットの自分を自動的に追ってしまうこと知ってるよね?」

そういえば、そうだったな。ざまぁみろ。

 

「…今思ったんだけども僕ストーカーみたいじゃない?」

ストーカーってよりも覗き魔だな

「うわぁ…」

 

 

跳んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…最後の相手が"人形だった俺自身"か」

 

「…悪くない」

 

 

 

 

 

 

 

 

銃声二回

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一発目の銃声と同時に

 

 

 

 

「うわぁ!」

 

 

間抜けな声がしていたことは、終ぞ水密隔壁の向こうに伝わることはなかった。

 




 
いやもしかしたらこちらの僕も頭がおかしいから反映されたのか…?

それにしても同じ顔()同じ顔(この世界の自分)同じ顔(認知)

(冒頭の文も合わせて余裕を持って到着していたらこんな事を考えていた)


※スクリーン使った移動は
 彼の次元移動に彼の認識でブーストかけて消費魔力を減らしていたって設定があります。
(監査中ヒマだったので暇潰しに千里眼を無駄に使って並行世界の自分の休日を観察していたので魔力が少なくなっていた)

ややこしいので時系列
カルデア襲撃
→同僚見送る
→サーヴァント(記憶を書き換えるというそこそこ負担のかかる事をしたので魔力減っている)
→カドック拘束
⇒スクリーン経由で現実の明智吾郎の付近に転移(見た目は認識阻害で誤魔化した/事前に魔力消費)
→突撃!パレスのジョーカー!元気ー?
→時間を超えて■月へ
→あれ、白鐘直人では…?(興味津々)


今回の彼は遊園地をテレビで見て知っていたけど実際行ってみたら、大したことじゃ無いと思っていたことではしゃぐ子供です。

中盤、見返したらかなりぐちゃぐちゃなので後々書き直したいです。
遅刻の理由…しょうもないことにしたかったんです…
途中のあの曲…私が好きなんです…
誤字ばっかりですね…ちまちま直しています…

魔術師君は自分が何でも出来る時期があったので基本的に無駄遣いばっかするぞ!今でも本気出せばどうにかなると思ってるぜ!その通りだけどな!


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>青年Aは誰

 
 
ならばとあっさり手放した


ありがとう明智吾郎




 

銃声の0.2秒前にその場所へ転移した。

 

 

指に力が入るのが見えた

 

 

      (後述/結界を展開)

      (後述/肉体能力過剰強化)

 

 

銃声が響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

>□□の□□を削りますか?

>はい

 

 

 

 

突然変化した視界にシャドウは反応出来ず、突然現れた自分に対して視線が二つの集まった

 

「なっ…!」

「お前…?!」

 

踏み込んで認知存在に襲いかかる。

 

とはいってもただ爆弾(加工した爪)を被弾させるために腕を振っただけであるが。

 

 

「自己紹介をさせて貰おう。明智吾郎18歳(未成年)

簡潔に言ってお前と同一存在だ。

名前の由来の検体番号0056(ゼロゴーロク)と呼んでも構わない。千番台はまだいなかった筈だし。

極めて個人的な理由でここにいる。」

 

「…………?」

 

どこかのワイルドと似たような反応だな

 

「まぁとりあえず眠ってくれ」

 

「がッ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは、固有結界紛いの異界

 

通称:杯の底

 

 

杯、と聞いて連想するだろうがここは聖杯をモデルにした場所だ。

 

 

自分がカルデアに買われた理由が2つある。

1つ、僕の技術。

2つ、僕の家の技術。

家の技術は、デザインベイビーであるマシュに関係する技術を持っていた。

自分は人工的に性能を決められ、造られた。

簡単に言えば実験動物。

 

そして、親は自分以外の検体も造っていた。

No.1から始まり恐らく今も増え続けている。

 

この杯の底は親の失敗した検体を水槽の中で生かし続け魔力タンクにするのではなく、魔力生成に必要な部分だけ取り出して魔力を永遠と生成させ続ける為の空間だ。

別に動かなくなるまで水槽にいることを憐れに思った訳では無い。

効率が悪いと思っただけだ。

 

僕がカルデアに行った理由として、聖杯のデータが得ることが出来るらしいという噂話が関係していないこともない。

大量の魔力を貯蔵できる聖杯を参考に出来ないか考えたからだ。

こう言っては何だが、人理焼却のお陰で本来知ることは出来ないだろうと思っていた部分まで知ることが出来た。マスター候補達には悪いがレフ・ライノールのことはありがたいと思う。

 

 

 

 

「うわぁ…」

 

改めて肉体が酷い。

僕じゃない、目の前で眠る明智吾郎だ。

 

 

「怪盗団と連戦の後に認知にバン!…どうしようか」

 

 

 

この結界…というか異界の特徴は状態の停止である。

お湯をこの結界に入れたら出さない限り温かいままであるし、釣った魚を入れたらずっとビタビタしている。

 

ただし、現実との時差が発生する。

この時間に長く居れば居る程現実に戻った瞬間の変化は急激だ。

お湯を二時間後に出すと冷めているし、釣った魚を一年後に出すと既に腐っている。

 

 

 

ちなみに先程肉体を強化を施したのは自分にだ。

この結界、何故か術者の僕だけ肉体を過剰に強化しないとまともに動けなくなる謎仕様である。

 

 

目の前の明智吾郎、状態はかなり悪いし酷い。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

あのままパレスにいたら彼は…

 

 

 

 

 

 

 

どうする?

「ひとまず(◼︎◼︎)を砕いて再利用する事が確定した。比喩とかじゃないよ。」

…契約は

「知らない。アケチゴロウに聞きなよ」

どうやって、こいつを“三学期”に送るんだ

「指紋からDNAまで同じ肉体があるだろう」

…………………

 

 

「ここまで付き合わせて悪かったロキ()僕は割と“楽しかった”」

「運が良ければまた会えるだろうね」

 

 

 

自分の中身と目の前の明智吾郎の中身を統合する。

元々自我が薄かった自分は見本にした明智吾郎に溶けるだろう。

ロキ(■■)ロキ(ペルソナ)に統合される。

何より優先順位は目の前の彼が最上だ。

 

直後は肉体の微妙な違いで起き上がる事も出来ないだろうし頭が混乱する筈だ。

 

それでも“三学期”には間に合う、年を越す前に間に合わせる。

 

 

自分を手放す事に後悔は無い。

完璧な傍観者(当事者)となれること、

手放し“明智吾郎”となれる事に歓喜を感じてさえいる。

 

強いていうのなら“彼等”を見れない事だけか。

異聞帯というやつにうっすら興味もあったが今は全てどうでもいい。

 

()()明智吾郎なのだ。僕が見たのは。

 

どうしようもなく恨み、嫉妬したのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

袋小路で当然なんだ。

 

だってここは◼︎周目の世界だ。

 

 

 

 

 

 

 

幼い頃、ただただ視ていた時の事だ。

ときどきジョーカーが違った選択をした。

 

不思議に思った。自分はずっと同じ期間を何度も観ているだけだと思っていたのだが違った。

確かに、同じ時間を繰り返していたのだ。

でも、世界線が違った。

 

今ならあのジョーカーは何かしらが原因で記憶を引き継いでいたのだと思う。全く同じ世界の中で別の選択を試してみたのだろう。

 

一回一回世界を創っては切り捨てられていたことに驚いた。

 

切り捨てられていく世界を少し羨ましく思った。

 

だって、それは“彼”が存在した世界だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらかじめ術式を組んでおく。

現実に帰るための結界解除。

シドウパレスは跡形もなくなっている。

きっと現実は異世界に侵食され始めている。

現実に帰るための空間転移。

この明智吾郎はペルソナの魔法は知っていても魔術師の扱う魔術なんて欠片も知らないだろうから。

 

 

 

 

 

 

「縁を結んだからサーヴァントとして召喚…いや、ないか」

 

「ともあれさらばだ自分(魔術師)

 

血液で描いた模様(呪文)が輝く。

 

きっと今の自分は眼をギラつかせながら悪い顔をしている。

 

 

 

「ふっフフフ…

アッハハハハハハ!

 

 

…最ッ高の気分だ…」

 

 

 

 

 

 

 

ばたん、

 

 

 

 

 

 

眩しいくらいに輝いていた模様が嘘だったかのように消えた。

 

 

ただ静かな空間だけが残った。




 
存分に使い潰してくれ
君には感謝しかないんだよ
壁を壊してでも進め

ありがとう明智吾郎(■周目の君)




目の前に見本がいるから同一人物アピールするために完璧に寄せた方が良いのか、同一人物でもやっぱ別人なんだよアピールするために明智吾郎がやらなさそうな言動をするか迷ってたA。
ハプニングに弱い。

眠れと言いながらトドメを刺した?
どこのどいつだそれは!

ロキが空気…?
大丈夫だよロキ(■■)
君の出番はこれからさ!


いつも見て頂いてありがとうございます。
ロキが一瞬でもロリに見えた自分は末期です…
UA数多くてテンション高めの状態で書きました…






疑問:君は認知が変わっただけで異世界に侵入できてしまう程に影響を受けた事を忘れたのかい?


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FGO第2部2章~
温泉入りたい(2部2章攻略済を推奨




さっっっっっっむい。

どうなっているんだ、ここ
(缶コーヒー飲みながら)



 

場所は北欧異聞帯。

雪原にて

 

カルデア一行をじっと見つめる影が一つ

 

「あー…殆ど(タダ)の人間か?

あ、サーヴァント、

通常クラス…ではなさそうだな。純正でもなさそう。

ムーンキャンサーとかいうクラスじゃないよな?

それだと弱点突かれるらしいし…」 

 

声は青年。

 

姿はツノ付きヘルメットの様なものを被った全身暗色で固めたヒトガタ。二の腕に奇妙な記号が描かれた包帯の切れ端を巻いている。

 

彼の周囲には雪が降り積もっていない。

 

「…接触すべきか…?

いやでも、どっちも興味なさげだった…し…?」

 

ふと、嫌なにおいがした。

眉間にしわが寄る。

 

 

 

 

 

「何してんだあのアホ(◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎)

 

 

視線の先で黒い塊が、吹き飛んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

逃亡の為の虚数潜航は物理的に引きずり出されることで失敗した。

更に投げ飛ばす事で内部の混乱を誘い、外部装甲をが切り裂かれた。

 

カルデアの拠点、シャドウ・ボーダーにの敵性サーヴァントが侵入した。

 

クラスはセイバー。英雄シグルド。

狙いはカルデアの要であるペーパームーン。

 

ルーラーのサーヴァントであるシャーロック・ホームズとシールダーであるマシュ・キリエライトが、ボーダー内への侵入を拒もうと応戦したが侵入を許してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

のが、見えた(千里眼(偽))

 

瞬時に大量の情報が開示される。

驚いて手にアルミニウムの塊を作ってしまった。

飲みきっててよかった、自分の筋力を数値化するのならA+辺りだろうかと現実逃避する。

 

少しだけ頭が痛む。

何故かあのサーヴァントに対して殺意が湧き上がる。

頭痛はテンション上がって、いつもの装備を忘れたのが敗因だろう、見えすぎて調節できないというのも困る。

サーヴァントのスリーサイズとか肉体情報じゃなくて来歴を知りたかった。

 

指先で陣を描く。

暇つぶしに遭遇する度に暴走させていた巨人達を魔術で呼び集める。

アルミ塊を繰り返し握り、整形しながら思考する。

 

観なければ放置していた。

勘違いや観る世界線を間違えたかと思ったがどうにも違う。

そもそもあの獣臭さを自分が間違えるとは到底思えない。

何故?どうして?自分があれに抱く感情は何だ?

 

ある程度球形になったものに爪で記号を刻む。

首くらい吹っ飛んで欲しいな。

出所のわからない殺意を込めながら。

 

        (炸裂しろ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャーロック・ホームズは重症の上に死のルーンを刻まれた。

マシュ・キリエライトでは敵セイバーと力量の差がありすぎる。

ついにマスターに剣が向けられる。

瞳が一瞬青く変わり     

 

その中、突然セイバーが爆発した。

マスターから離れる形で衝撃が起こった。

 

 

 

何が起こったのか理解できず、その場の全員が一瞬だけ硬直する。

 

煙が薄らぎ、少し傷が増えたセイバーはある方向を見やる。

 

「巨人…?」

 

様々な種類の巨人が赤黒いオーラを発しながらこちらへとやってくるのが見えた。

挙動がおかしい。

視認し、剣を構える。排除の為に跳躍を 

 

 

「マハラギオン」

 

 

跳躍と同時に燃えた。

黒い人影がセイバーの側に降り立つ。

いや、僅かに浮いている。

 

「ったく、やっぱフェンリル(太陽を飲み込んだ獣)じゃねぇなお前。」

 

燃えながらも平然としているセイバー。

 

火炎属性の奇襲は意味なかったな

と、若い男の声と同時に複数回の銃声。

セイバーの回避行動によって炎はかき消えた。

 

「あ、つい癖で…まぁ、神秘に唯の銃弾なんて効かないか…

俺もよく状況がわかってねぇんだけどな…そこのセイバー、何か腹立たしい。だからアウト。よって殺す。」

銃を霧散させ、剣を出現させる。

 

 

「誰…サーヴァント…?」

「わかりませんが、どうやら今の爆発は彼のようです。

味方、でしょうか…?」

 

 

 

「貴様…死んだ筈では…」

「俺が死んでいると知ってる?…お前生き残った奴か?

知り合いだったら悪いな、死ぬ前後の記憶及び生前のことは、今の俺には僅かな記録としてしか残されていないし、余分だと判断された情報は省いてる。」

 

相手セイバーが僅かに固まった。

 

「ちゃんとした神霊系サーヴァントならこうはならないんだろうな。

他の(明智吾郎)なら死因の把握してるだろうけど、俺はそれどころじゃなかったからな。

何せ、珍しく(アケチ)が協力を求めたんだ。()()()()()()()快く協力するさ、うん…仕掛けていいかな?」

 

「…目的のものは手に入った。命を拾ったな、ヒトの仔。」

 

 

 

 

 

その一言を残してセイバーは撤退した。

残るはカルデア一行と若い男だけ。

 

 

 

「えぇー」

少しつまらなさそうに男はぼやいた。

男が指を何度か奇妙に動かすと、近寄って来ていた巨人はどこかへと去っていく。

 

くるり、とこの場においてたった一人の人間に体を向ける。

 

 

 

「…初めましてカルデアのマスター。

クラスで言うならアヴェンジャーに該当します。真名を伏せたい為、アヴェンジャーと呼んで頂きたい。(爽やかな笑顔)」

 

「あ、…はい!初めまして、カルデアでマスターをしている藤丸立花です。」

「同じくカルデア所属で先輩のサーヴァントのシールダー、マシュ・キリエライトです。」

 

「おせっかいかもしれないけど、巨人避けの結界貼った方がいいかもしれない。そこのルーラー“死のルーン”を刻まれてるね?

今の俺じゃあ、緩和する程度しかできないけど回復の手伝いをさせていただいてもいいだろうか。」

 

 

 




暇潰しに巨人種に暴走のいざない(デスパレード)かけてた
つい癖で…(撃った)
そんなアイツは北欧出身。


前回よりちょっと間が空きました。
前に投稿した、カルデアから転移する辺りに文を足しています。
そろそろ書きたかった部分に入れそうです…
いつになるかわからないけど…



↓(以下、飛ばしても大丈夫です。


前の塔イベで学んだんだ…
最終再臨とスキル解放だけはしとけってな…
残るはバーサーカー1人!(素材を交換できなかったライダーのゴールデンから目を背けながら骨を求めて合間で周回)

どうしよう、NP付与スキルは10にするべきか…?蘭陵王と刑部姫…!
バビロニア礼装あるからBuster宝具ぶっぱ出来る編成で考えがち。
聖杯に繋がっているやつって大抵ラスボス(某ルーラー幕間)
本編かバレンタインネタ…どっちが早く書き終わるだろうか…



お前は!なんで!缶コーヒーを飲んでいるんだ!
(中身の入ったコーヒーカップを持ちながら)


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番外編:カルデアでのバレンタイン

FGOカードのウエハース余りまくったので、砕いてチョコを溶かしてシリコンの型に入れて固めました。割とうまい。
チョコレート、小麦粉、卵と生クリームを混ぜて焼くのも美味しい。


今回はほとんど会話文で構成されています。



明智吾郎

 

バレンタイン。

慌ただしくなるカルデア。

そんな中、この2人は(明智の)自室にいた。

 

「…君、なんで来たの?」

「見てわからないか、遊びに来た。」

「………は?」

「冗談じゃないぞ、睨むな。いつも俺が何か企んでいると思うな。ただお前がバレンタインをどうするか聞きに来た。」

 

「あー…あれね。食品なら既製品を渡すといいと思うよ。手作りだと毒とか髪の毛とか混入してそうで怖い。」

「やけに具体的だな。」

「何回かあったんだよ。」

「…そういえば有名人だったな」

 

「2代目探偵王子だからね。

ただ、カルデアで既製品なんて用意出来るはずもない。マスター含め皆さん、気にしていないんじゃないかな。」

「お前は?」

「僕は、マスターに石でも加工して仮面のストラップ作ろうと思ってる。

最初は別の思い付いたんだけどめんど…僕の器用さじゃあ無理だね。机のヤツさ。」

 

「…?、これは…!」

「懐かしいだろ。あとデフォルメされているから見た目はかわいいと思うんだ。」

「よく出来ているが?」

「それ、僕の魔術で空気中の魔力を結晶化させてから削っているんだよ。自分の魔力をある程度込めているから加工がしやすいし、長持ちすれば、緊急時に飲み込んで魔力の回復に使えたんだけどね。

…僕が再臨したり、消滅したら消える事に気付いたんだ。使えない。」

 

「これ、削ったのか?」

「そう言ったけど?」

「そうか………!そうだ、明智。」

「何?」

「チョコで作ればいい」

 

「は?」

「バレンタインだ。丁度いい。」

 

「…作るにしてもキッチンは他のサーヴァントでいっぱいだ。」

「削るだけなら自室で出来るだろう?」

「チョコレートはどうする?」

「用意しすぎたサーヴァントに、塊をおすそ分けして頂いたからそのまま食べようかと悩んでいた。この後持ってこよう。」

 

「ハァ…どっちにしろ作る流れだねこれは…君も付き合ってくれよ」

「当然だ。」

 

 

>最近カルデアで「アヴェンジャー」を見かけない…

 

>いつも居る資料室には居なかった…

 

>チョコを渡したいのだが、どこにいるのだろうか

 

「マスター、ここにいたのか」

 

>ジョーカー

 

「少しだけでいい。時間を…いや、

貴方の時間を頂戴する(Take your time)!」

 

>怪盗モード⁈

 

>これ、お姫さまだっ…

 

「口を閉じていた方がいい。噛むぞ。」

 

>ひぇっ

 

 

 

 

 

 

 

 

>「アヴェンジャー」の部屋…?

 

「クロウ、入るぞ。」

 

「どうぞ…いや、君の部屋だろここ。

ってマスター⁈もう連れてきたのか!」

「出来ていなかったか?」

「当然、出来ているに決まっているだろう?

はい、マスターどうぞ。」

 

>「アヴェンジャー」から何か渡された

 

>箱…?

 

○バレンタイン礼装「9匹のネズミ」

 

>木とガラスが組み合わさった箱の中に、それぞれ異なる仮面をつけたネズミが9匹いる

 

 

 

>この仮面…ジョーカーの宝具の…!

 

「心の怪盗団、ネズミのだけどね。

チョコで作ったんだ。よく出来ているだろう?チョコそのものが甘ったるいから、コーヒーとかと一緒に食べる事を勧めるよ。

そしてついでだ。君にはこれをくれてやる。」

 

>「アヴェンジャー」はジョーカーに何かを放り投げた

 

>紙袋の様だが…

 

>ジョーカーは中身を見た

 

「…!」

「自分でコーヒー淹れられるだろう、君。」

「…急いで戻ってくる。俺からも渡すから一緒に食べよう。」

 

>ジョーカーは部屋を出て行った

 

「俺からも?…やっぱりアイツ、あらかじめ用意してから僕の部屋来たな…!」

 

>何を渡したの?

 

「マスターの分を削ったチョコの余りさ。」

 

>このチョコ、削ったの?

 

「溶かす冷やすだけなら、器があるだけでいい。キッチンは他のサーヴァントがいるからね。部屋で出来る物にしたんだ。ナイチンゲール女史監修で掃除、殺菌したから大丈夫。」

 

>お、お疲れ様です

 

「あぁ、箱の方は中々気合い入れてるよ。俺が作ったんだ。

カルデアの知り合いに協力して貰って加工したガラスに、特異点で拾った木材を枠にしている。」

 

>よく見るとガラスは不思議な色をしている。箱も手触りが良い。

 

>すごい!

 

「最初は中身だけだったんだけど…紙の箱じゃあつまらないだろう?」

 

>ありがとう!

 

「どういたしまして。無理矢理連れてきて(ジョーカーが拉致して)、引き止めて悪かったね。バレンタインだから他のサーヴァントにも呼ばれているだろう?僕のプレゼントは渡せたし、戻っても大丈夫だよ。」

 

>忘れてた!

 

>チョコレートを渡す

 

「僕に?…ありがとうマスター。大事に食べるね。」

 

>もしかして□つの方が良かった?

 

「…僕達それぞれを気にかけてくれるんだね。問題ないよ、ありがとう。」

 

 

 

 

 

>じゃあ、また

 

>「アヴェンジャー」は手を振ってくれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…おい、だいぶ前から気配遮断使ってここに居たな…?」

「悪かった。話を遮らない方がいいと思って。」

 

 

 

 

「…何がおかしいんだい」

「いや、これ。」

 

「何?どこからどう見てもチョコレートだろうが」

「怪盗団の予告状だな。俺が持って来たのはチョコレート塊だっただろう。他の色を用意していたとしても、あの短時間でよく作れたな。」

 

「型は元々作っていたし、肉体()は魔術師やってたんだ。陣とか描くのに器用さとか、絵心が無いとダメだろう…それに魔力を混ぜ込んで加工し易くした上で溶かして冷やしたんだ。嫌なら寄越せ。食べるから。」

 

「いや、予告状受け取った。ありがとう。

これ、俺から。」

「…?ビッグバンバーガー?特異点で買って来たのかい?少ないな、キッズセット?」

 

「よく見ろ、チョコレートだ」

「⁈」

「ポテトに見えるかもしれないがチョコだ。コーンに見えるかもしれないがチョコだ。バーガー…」

「おいちょっと待てこれ全部チョコか⁈」

 

「器用さ超魔術を舐めるな。味、食感にバリエーションがある。パックとかは洗った物やきれいなものを再利用した。

ポテトは特に苦労したぞ。」

「いやそういう問題じゃないだろう?

これ、全部チョコって⁈」

「実は最近暇潰しに作っていてだいぶ凝った。

バーガーだけは菓子パンだ。」

「あっ、そう…よかった。…じゃねえよ、人の血糖値どんだけ上げるつもりだこのゴミ!」

 

「聞いて驚けコーヒーには脂肪の分解作用がある。つまり、飲めば飲むほどヘルシー!」

「その前にカフェインで死ぬぞお前!20杯位になると逆に危険だ、カフェインには致死量がある事を知っているのか?!」

 

「…優しいな、明智。俺達はサーヴァントだぞ、死んでも再召喚されるだけだ。」

「…………チッ」

 

「コーヒーは、魔法瓶に淹れて来たから温かいままだ。飲もう。」

「ハァ…もう勝手にしろよ…

 

 

 

…やっぱり、召喚されて正解だった。ありがとう。」

 

 

 


 

雨宮蓮

 

 

>ジョーカーにチョコを渡しに部屋まで来た。

 

>ジョーカー、いるー?

 

「はい、どうぞ」

 

>あれ、エプロン?

 

「マスター、来てくれてありがとう。入ってくれ。」

 

 

 

>…屋根裏部屋?になってる。改造したの?

 

「俺の認知だな。自室は屋根裏。」

 

>じしつはやねうら

 

「座ってくれ。

…こんなだからまた屋根裏のゴミとか言われる…」

 

>?

 

「あぁ、なんでもない。それで、俺に何の用だマスター」

 

>チョコを渡す

 

「なるほど…今日だったな…少し待っていてくれ」

 

 

 

「待たせてすまない。今作っていたもので悪いが、俺からの礼だ。食べて行ってくれ。」

 

>料理とかに被せる銀の蓋…!

 

「クロッシュだ。開けてくれ」

 

○バレンタイン礼装「喫茶店のカレー」

 

>カレーとコーヒー?

 

「激辛だったり、苦すぎる事は無いはずだ。明智も美味しい(君にしてはよくやった)と言っていた。」

 

>食堂を通ったときしていたカレーのいい匂いは…!

 

「俺のカレーだな。作りすぎて困っていたら騎士王が食べたいと言ってくれて…」

 

>どの?(騎士王)

 

「うん?…いや待て、もしかしたら騎士王ではなくあれはXさんか…?

…とにかく美味しそうに食べて頂いた。」

 

>同じ顔と声ばっかりだもんね…

 

「冷めないうちにどうぞ」

 

>いただきまーす!

 

 

 

 

 

>ごちそうさまでした!どっちも美味しかった!

 

「無言でひたすら食べていたから驚いた。…もしかしたら口に合っていないのかと思ったから、よかった。」

 

>お店出せるよ!

 

「!…フフッありがとう。そう言ってもらえて嬉しい。」

 

>料理得意なの?

 

「料理…というよりも、居候した所でのメニューだったから、集中的に鍛えたって感じだ。」

 

>へぇ…

 

「あ、よかったらデザート代わりに持って帰ってくれ。」

 

>そこにずっと置いてあったね。

 

>…ファストフード店の紙袋?

 

>ここで見てもいい?

 

「構わない。」

 

>…コーン?

 

「チョコだ。」

 

>え?!

 

「自信作だ。美味しく食べてくれ。」

 

>あ、ありがとうございます…?

 

 

○バレンタイン礼装「器用さ:超魔術」

カレーとコーヒーの奥に紙袋が置いてある。

 

 




カフェインはチョコにも含まれてます。
カフェインの致死量はブリーチに致死量の話が出来て来た時気になって調べて知りました。

本編にはああ書きましたけどちょっと検索してみるとカカオに血糖を低下させる可能性があるそうですね。
コーヒーはカフェインやクロロゲン酸に脂肪分解作用があるそうです。
あれ?…チョコレートで…痩せる…?

最近の100均凄い。色々ある。(シリコン型購入)

神様って大抵性別不明ですよね。
ロキに至っては牡馬と子ども作ってますし…(チョコだった理由)
火の巨人だからガラス位溶かして加工できるよね(偏見)きっとマスターの為に微妙な温度調節頑張ったんだ…

自室は屋根裏
サーヴァントは全盛期で呼ばれますし、それならジョーカーの全盛期は高校2年のあの1年間だったと思うの…です。ちょっと無理があったか…?ちなみに空間を拡張してるって設定があるので一階に下りることができます。
ジョーカーは細かい作業が好きだと思う。

鳴上君は途中まで思い付いたんだけど…菜々子ちゃんをどっかに絡めたい欲が…!(P4G1巻をひたすら見てる。堂島さんに隠れる菜々子ちゃんかわいい)会話中に自称特別捜隊と足立さんについて触れさせるつもりでした。

take your timeの和訳ってゆっくりしていってくださいみたいな意味だった気がする…(英語苦手)
1回でいいからクロッシュから出てくるのを食べてみたい。


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見てくれ!僕のロキが反抗期だ!(ヤケクソ)


バレンタイン投稿したしいつもに増して短いけど投稿してしまえ!



Q.これ、四六時中監視されてるみたいで嫌じゃない?

…嫌じゃないの?
へえ、そう。
僕には理解できないな、それは。





「うーん?こんなものかな、どうだろう」

「…感謝します、ミスター。」

 

 

雪を溶かし、蒸発させた

 

一瞬で、指先でそれを起こしたサーヴァント。

その凄まじい火力に驚くと共にカルデアのマスターは違和感を抱いた。

 

(何か、おかしい…何だ?何がおかしいと思ったんだ?)

 

彼が現れたときから違和感があった。

それは彼が浮いているからというわけでは無い。

 

ならば、何がおかしい?

 

ふと考え込んでしまっていた内に話し合いは始まっていた。

疑問を頭の片隅に追いやって話し合いに加わった。

 

 

 

 

後にそれを追求しなかった事を彼はどこかで後悔する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君たちは、この異聞帯の外から来たのかい?」

「はい、私達カルデアはシャドウ・ボーダーを使ってこの異聞帯へと来ました。要であるペーパームーンは奪われてしまいましたが…貴方は汎人類史のサーヴァントですか?」

 

「そうだとも。俺は汎人類史側のサーヴァントだ。

申し訳ないけれど今は君たちと同行する事は出来ない。代わりに…あのセイバー相手に生き残った事を称える事も合わせて、いいことを2つ教えてあげよう。」

「いいこと?」

「君たちに有益だと思うよ。

まず、この北欧には神代の神が未だに生き残っている。君たち、この世界を観測しなかったかい?

何かおかしな所はなかったかな。」

 

「おかしな所…?」

「一面の雪が、魔力を帯びていることですか?」

「そう、それだ。

この北欧の寒さはとある神によって作られている。自分の魔力が通っているから、雪のあるところ、氷のあるところならアイツは覗き見し放題さ。この会話も聞かれているだろうし。今後は会話に注意した方がいいよ。」

 

「この北欧の雪を1人で!?」

「この氷雪全てが…!?」

 

 

「もう一つは巨人についてだ。」

「巨人種?」

 

「うん、稀に赤黒いオーラを纏ったヤツがいると思う。」

「…いたっけ?」

「先程、遠くに見えた巨人種の集団が纏っていたように見えましたが…」

「そいつらが纏っていたものだよ。今まで出会っていなかったのか…

運がよかったね。出会ったら立ち向かわず、逃げるといい。」

「それは、何故…?」

 

「他の巨人種との最大の違いは暴走している、ということだ。攻撃力は桁違いだが、彼等は見つけたモノを壊すことしか出来ないし、知能は他の巨人と比べて著しく低い。

視界に入らなければアイツらは襲ってこないよ。」

「何故、暴走をして…」

 

「俺がやった」

「え?」

「精神を暴走させて理性を鈍らせるのは俺の十八番だからね。」

「え?…あの、解除は出来ないのですか?」

 

「出来なくは無いけど隠れていれば面白いくらい見つからないよ。

雪に埋もれるだけでやり過ごせたし。まともに戦うより楽だ。魔術師なんだから迷彩系の結界張れない?

君たちに警告したのは僕の好意さ。知れてラッキー位に思っておいてくれ。…よいしょっと。」

 

「あの…どちらへ?」

「君たちに話す事はもう無いからね。探し物の最中だったから探しに戻るよ。あちらの方に進むと村がいくつかある。この異聞帯についてもっと知りたいのなら行くといい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

探し物、とカルデアには言った。

 

探し物(巨人種)と。

今の自分の目的は出来るだけ多くの巨人を見つけ、暴走させ、支配下に置くこと。

同じ種族という意識は既に無い。

自分の邪魔、ただの敵対者。ならば自分が有効に使ってやる。

 

名前を告げず、クラス名で呼べと言ったのは今の自分が不安定だからだ。

どっちつかずの混ざり物。

中途半端だからこそ成り立っている現状に名前なんて明確なもので存在を固定されたら、片方に寄せられて今のバランスを維持できずに消滅するだろう。

それは勘弁。やめてくれ。

 

 

 

気配が増えた。

氷の獣だろう。自分を囲うように複数。

 

「暴走のいざない」

 

互いに殺し合いを始めた獣の隣を通り抜ける。

後で文句を言われそうだ。

 

選択肢が消えつつある。

先程のようにアルミ塊を爆発させる事はもう出来ない。できてまとめて燃やす(マハラギオン)くらいだろう。

 

神である以上人間の信仰が無くなれば消えるのは必然。

今の自分を成り立たせているのは戦乙女やこの異聞帯の王の認識と肉体の情報である。

 

肉体の情報というのはかなり大きい。

戦闘スタイルから思考回路まで影響される。

例えば女神イシュタル。

彼女は戦に関する女神であるが、今の戦闘スタイルである宝石由来の魔術や肉弾戦は依代の影響が大きいだろうし、神話よりもだいぶマイルドだ。

 

北欧に来た当初は神に寄っていた存在が徐々に人へ変化している。…肉体があるのに火の巨人としての特性を得るのはどうなのだろうか。ともかく、この辺りが潮時だ。

 

 

遠隔で式を起動させる。自分が支配下に置いた巨人は皆そちらへ向かう筈だ。

 

今更だが、この北欧に明確な神はいない。

カルデアには嘘を言った。

いるのは神々に携わった巨人だけだ。

自分も、彼女も…

 

神はとっくに滅んでいる。時間がない。

 

いつの間にか顔に垂れたそれを乱雑に拭った。

 

 





最初にお礼を言ったホームズはマスター達に気づかれないように自然に眠らされてます。(あれだけ傷を負ったのだから、寝るよねって感じ)ダヴィンチちゃんはボーダーを修復しています。
バレンタイン、書きたいパターンが複数…!
片方書くともう片方に矛盾ががが

黒王の霊衣解放ようやく来ましたね。
新宿組はジャンヌオルタだけいません。

アニメのラフムが怖い恐い。
オープニングもエンディングもかっこいいから何回も見ちゃいますね。

























薄く、吐いた息が白いモヤとなり視界を覆う。
新年の夜は酷く冷える。

なんとなく、コートのポケットに両手を入れる。
ポケットにはせいぜい鍵と、財布と、スマホくらいしか入っていない。多少は暖かいだろう。

のに、
硬い、冷えた何かが指先に当たった。
眼前に持ち上げたそれに息を飲んだ。


それに、見覚えなんてある筈もなかった。
それは冬の冷気で冷えた[認識の/書き換えを/実行/しました](プログラム起動→済)


それに、見覚えしかなかった。
それは冬の冷気で冷えた、弾丸。

過去に自分が使っていた拳銃の弾丸だった。


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見てくれ!僕の短編だ!

 
時系列はバラバラです。
一連の流れに組みにくそうなもの達短いのを詰めました。それでも全体は短いです。

スイッチでP5Sできるぜヒャッハー!(アクション系苦手)
 



所狭しと集まった巨人群。

 

中心には酸化したことにより赤黒くなった陣。

 

溶かし崩し(ドロドロにして)

 

指揮者のように腕を振るう。

纏っていたオーラが更に輝く。

 

彼の血肉と成れ(ぎゅっとしよう)

 

形が滑らかに崩れる。

 

その姿を示せ(来てくれ)

 

崩れたものが陣に集まっていき、凝縮され、

 

 

カコン

 

 

出来上がったのは赤黒くひび割れた器

 

…本当は、処刑台(ギロチン)でやりたかったんだけどな。かっこいいし。

 

ま、こんなもんか

拾ったそれを投げ捨て、さくさくと足跡を残してその場を去る。

 

 

投げ捨てた器は、何処にも無かった。

 

 

 

(・∀・)

 

 

 

 

 

 

 

 

カルデアはシグルド、ワルキューレと相対していた。

 

そんな中、ワルキューレが動きを鈍らせた。

後退し、女王へ視線を向ける。

 

「どうした?」

「いえ…あの、スカディ様、彼の方は…」

「…気にせずとも良い。奴は此方に手を出さぬ。」

「…そうですか」

 

何事をなかったかのように戦闘が再開される。

 

°・(ノД`)・°・

 

 

 

 

 

 

 

「ちゃらららーら、らーらららー…この順番か?」

「…あなたは何をしているの?」

「暇つぶしに楽器製作。割と好評だったりする。」

「氷の塊を叩いて楽器?」

「鉄琴、木琴やのど自慢とかの鐘みたいに…打楽器かなこれは。叩いて使うんだよ。」

「のど自慢?」

「あれ?知らないんだ。大勢の人間の前で歌の出来を競うイベントだよ。」

「?それのどこが面白いの?」

「さあ?…やっぱり半音高い気がするなこれ」

 

 

地下牢。

目の前の雪の妖精はここに囚われている。

かつては自分も鎖で繋がれていたが服毒しようとしたことで逆に放り出された。

 

ロキという存在を知ってる者から見れば逸話を利用した自爆(ロキの悲鳴は地震を起こした)

地震の多い日本のような所ならともかく、地震が珍しい場所では小さな地震でも大災害だ。

そもそも建築物が地震が起こる事を想定して作られていない。この場所も容易く崩れ落ちるだろう。

 

「今更だけど、顔をずっと隠しているわよね。…もしかしてその身体、不細工だったりするの?」

「違う!何だよ驚かすなよびっくりした…それなりに整った顔立ちだ。」

「じゃあなんで?」

 

「…浴びた血が固まっていてパッと見ると、重傷者に見えるとか?」

「苦しい言い訳ね。私そんなの気にしないわ…貴方魔術使えたわよね?落とせないの?」

「出来ない事も無いけど準備が面倒(力を割くことが出来ない)……それにお前や俺は気にしないが、僕が気にするのさ。死人相手とはいえレディの前(人の目がある)、格好は整えておきたいんだ。」

「ふーん?本当にー?」

「…確かに俺は格好なんて気にしない…が…ハァ…

ちょっと表情動かしづらくて実は一回汚れを落とそうと久しぶりにまともな魔術を行使して失敗した。もうやらねぇ。慣れないことはするもんじゃねぇな。」

「それが理由でしよ…呆れた。」

「何とでも言え。」

 

"(ノ-""-)ノ~┻━┻"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああそうだ、下の檻(俺の居たところ)、ちょっと使わせて貰うぞ。邪魔したら服毒する(自爆する)からな。」

 

 

カルデアが城を訪れる少し前。

ふと思い出すのは依り代によって繋ぎ止められ、復活した巨人の言葉。

 

その死に様を知らないし感傷も無い。ただ、奇妙だとは思う。

彼が死んだ事だけを知っている。

「どうやって」「誰が」殺したのかを知らない。本人も語らない。

 

 

暇つぶしにと彼が語った汎人類史では、先の大戦で己の子と死人を乗せた船を操り戦いへと彼は赴いた。

彼の子は太陽を飲み込んだ。

彼はとある神と相討ちとなり、最後は炎が全てを…

 

現実(異聞帯)は違った。

…終末の炎はこの世界はおろか星をも呑み込もうとし、最終的に大神によって封じられた。

 

死人が生き返るなんてあり得ないのだ。

英霊という形であっても生前の本人そのものではない。

英霊は生前の行いから生じたイメージや批評や創作物によって、過去や在り方をねじ曲げられることがあるのだそう。

 

ロキの顔は美しいと評判であった。

本人も己の美しさを誇っていた。ならば何故隠す?

ロキは悪神であると語られた。悪知恵に長け、気まぐれな神だと。ならば何故そんなにも穏やかに見える?

 

ロキと名乗り、顔を隠し(認識阻害の魔術を使い)(ロキ)の力を振るう彼は一体何なのだろう。

 

(^_^)v

 




 
ちゃらららーら…
→P4Dあの曲の最初のピアノの音。ヒルガオ。

整った顔立ち
→オーディンの息子バルドルをロキは殺した。殺した理由の1つに「バルドルの顔が良かったから」というものがあるらしい。にわか知識ですごめんなさい。

弊カルデアではバレンタイン当日にランダムでチョコ作ったら福袋の度に来て現在宝具レベル3の天草が真っ先に受け取りに来ました。
ロックオンチョコ?もちろんイアソン様に差し上げましたとも!

絵文字は何というか…区切りって事と客観的に見てるとこんな感じの反応するやつがいるぜって表したかったんです。題名でわかっちゃいますよね。記号にしようかとも思ったけど普段使わない絵文字を使いたかった。それだけです。

























遅くなってしまった。
乗った車両には自分だけ。

出発と同時に誰かが落とした空き缶が次の車両へ転がっていく。
スマホを弄る気分になれず、真っ黒なガラスの向こうの自分をぼんやりと見た。

ありふれた、年頃の少年が写っている。




なんとなくポケットに手を入れた。
見てわかる(認識固定:実行中)のだがこれは銃弾だ。
でも、何か、何かが絶対におかし…?

ガタン、車体が揺れた。
違和感。
顔を上げ見回した。



黒い窓とありふれた少年は消え失せていた。
SFのような現実味の無い光に囲まれた自分。
つまらなさそうに、恨めしそうに、こちらを見返していた。


握り締めた弾が柔らかい手のひらを刺し、血を流れ出させた。…気がした。




 
 



あと、遠くに置かれた机に乗せられていた紙に太字で書かれた「R」という文字。何か特殊な意味があったのだろうか、特別大きく書かれていた。他には「スイッチしかない」という一文も見えた。荒々しく破られていたが。



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番外編:途方に暮れていた道化師

3月投稿しなかったのにエイプリルフールだからって投稿しました。

P4ネタバレです気を付けて。

 



進行度①

 

気がつくと霧深い住宅街にいた。

 

 

▶ここどこ…寝たはずなんだけどな…

 サーヴァントもいない…また夢?

 

▶…それにしても霧が濃い、目を凝らしてようやく住宅街であるとわかる。

 

▶あれ…?

 

「あれ?こんな所に僕以外にも人がいたんだ?」

 

▶(男の人…?)

こんにちは、藤丸立花と言います。あなたは?

 

目の前には黄色のレインコートを着たくたびれたスーツの男が。

 

「僕は足立透。この町でおまわりさんをしていました。その服かっこいいね。コスプレ?」

 

▶(していた(・・・・)?)

 

 

 

▶物音?

「…っ!伏せて!」

 

▶わぁっ!(何かが頭上を通り過ぎた?!)

「…シャドウ!…人1人庇いながらぁ?…ちょっと面倒だなぁ」

 

▶ガンド!(敵が今にも攻撃しようとしていた)

 

「うわぁ!っ、邪魔なんだよ雑魚が!(拳銃を発砲)…今の魔術(スキル)もしかして君、マスター(魔術師)ってやつ?」

▶い、一応

 

「いやぁ奇遇だね、実は僕はサーヴァントってやつなんだけどね?今のところ聖杯から情報の付与も心当たりもなーんにも無くて。まぁ困っていたんだよ。ここを脱出するまででいいから協力しない?」

 

▶こちらからもよろしくお願いします!

 

「よろしくねマスター君。まずはこの道を進んでみようか。他の道には何もなかったから。」

 

 

 

 

 

進行度②

 

ガサッ(物音)

「下がって」

 

「あっ、避けられちゃったね。えーと、前へ進みたいのならば僕を倒していけ!我が名は!…わ…あれ?…ちょっと待ってね。

ねぇ、なんだったっけ怪盗ペルソナ仮面?いらないの?わかった。

我が名はペルソナ仮面、クロウ!」

 

 

▶ロキ?!

「知ってるの?っていうか彼、なんかセリフ確認してなかった?」

▶うん…いつもなら冷静な(割とまともな)判断が出来るんだけど、これは(ぐだぐだ)

 

「…問答無用(さっさと始めよう)!ペルソナ!」

 

 

 

「よ、よくやった…先に進むと黒幕がいるぞ適当にがんばれ(くたばれ)…ガクッ(棒)」

その後彼の周囲が歪み、彼の存在は無かったかのように消えた。

 

 

進行度③

 

「とう!(意味の無い二段飛び)ふっ!我が名はペルソナ仮面、ジョーカー!」

▶あー…

「そこのサーヴァント。貴殿の物を預かっている人物を知っている。知りたければかかって来い『完全自己中キャベツ刑事!』えっ、」

 

近くの電柱の影が動く。先程倒したシャドウサーヴァントに見えるが…

 

▶あれ、さっきの…なんかメガホン持ってる…

「アッお気になさらずタダの残留思念です。本体はソッチのゴミなのでかかって来いよ雑魚(ざーこ)!」

「…挑発されちゃったら仕方ないね!殺ろうか!」

▶なんか文字が…

 

「…カッ派がブチッ派に勝てると思うな、ペルソナァ!」ブチッ

「ペルソナ!」カッ

▶︎何その派閥

 

 

 

 

 

進行度④

 

▶なにここ

全部(ぜぇーんぶ)、砂嵐だねぇ…」

 

ブラウン管、薄型、カーナビに携帯電話とテレビを視聴するためのありとあらゆるツールが砂嵐を映す。

▶あれ?

「何か、映そうとしているのかな」

 

砂嵐に映像が混ざり始めた。赤い画面が。

ざり、ざざり、じじじっ

 

▶これ…炎…?

「これは…」

 

比重が赤い画面に傾き始める。

鮮明な映像へと変化していく。

 

▶え、人間?

 

よく見ると、炎上した都市の中心に青年が1人立っている。

何か驚いているようで目を見開いて視線を一カ所に固めている。

何を見たのだろうか。

 

視点が変化する…

しかしそこでぶつり、その映像を最後にテレビは一斉に黒く塗り潰された。

 

再びテレビは砂嵐を写し一斉に言葉を吐き出す

「事件が終われば…」「嫌だ」「置いて行かないで」「1人にしないで」「厭だ」「事件が終わらなければいいのに」「終わらせたくない」「犯人は」「嫌だ」「ひとりはさみしい」「真実なんて」「厭だ」「また1人?」「見つからなければいい」「イヤだ」「戻りたく無い」

 

▶何…これ…?

「これ……まさか」

▶心当たりあるの?

「多分、だけど。テレビ全部が1人の人間の(・・・・・・)シャドウだ」

 

「「「「「犯人が見つからなければいい」」」」」

「来るよ、サポートよろしく!」

▶任せて!

 

 

 

 

 

 

進行度⑤

 

「とう!最後はこの俺だ!」

▶あれぇ?(テンションの差)

 

「…まぁ、わかっていたけどね。何してんの鳴上君」

「鳴上?そんな奴はいない!我が名はペルソナアイランド仮面!真実を知りたければ俺を倒して聞き出せ!いざ参る!」

▶ペルソナ仮面っていうか、アマデウスのやつだー!

 

 

 

▶︎体力多い!

「本当にね!君ルーラーの癖にこっちが有利になっている気がしないんだけど!」

「安心してくれ。俺は裁定者(ルーラー)だし足立さんは復讐者(アヴェンジャー)だ…」

「武器を下ろすなんて何のつもりだい?」

 

 

「イザナギ」

「間に合ったか。ありがとうジョーカー」

「それ…!」

▶︎聖杯⁈

「の、破片だ。事情を説明しよう」

 

 

ジョーカーとイザナギ曰く、

この土地は元々特異点と似た特性を持っていて人理焼却の際に消えずに残ったのだそう。

そこにいろいろあって聖杯の破片が漂着した。元々霧のように曖昧な存在だったこの土地は特異点として存在を確立してしまったのだ。

 

カルデアのサーヴァントとして召喚されたイザナギは異変に気付いたのだが、小さなものだからと様子を見ていたらしい。同じペルソナ使いとして雑談していたロキにより“心配なら見てくればいい”と特異点へ投げ込まれた。

 

そこで彼が目にしたのがこの世界。元の土地の見た目こそ保ってはいるが霧に包まれた場所。

カルデアでイザナギを見掛けない事を疑問に思ったジョーカーはロキに聞き、原因の彼を引っ張ってこの特異点に侵入した。

彼等はこの深い霧の中で合流できたが原因に全く心当たりが無い。

打つ手なしと思われた時、徘徊する何者かを見つけたのだという。

彼等が近寄ろうとするもイザナギは存在を相手から認識されず無視され、怪盗(トリックスター)2人は異常に警戒され突如発生した複数体の“刈り取るもの”に囲まれた。

 

探索を続けていると土地が赤く変化し霧がより一層濃くなった。シャドウが発生したがこちらを襲う気配もなく徘徊するのみ。

そこでイザナギは()()()()()()()()()()()()()()に気づく。

「何というか…我は汝って感じの気配がしたんだ」

ただし自分を構成するようでどこか違う気がしたらしい。

 

カルデアのマスターが漂着した時、薄く広がった霊基やシャドウはギュッと集まり人間の姿をとった。

「それが…僕、と?」

「それと足立さんが戦った鳴上君のシャドウみたいなのもだと思うよ。いろんなところに発生していたけど彼を構成した分のあまりって感じだったね。」

▶︎ロキ!

「彼を僕らが襲ったのはあれだよ。足立さんって人今捕まってるって聞いてたから、ブランクあると思って」

「…肩慣らしになればと。ちょっと楽しかった」

「まぁ心配はいらなかったみたいだかな!」

「余計なお世話だよ…!」

 

 

 

⭐︎余談

 

「…言わなくて良かったのか?」

「何を」

「そもそもカルデアが君というイザナギを召喚する事でこれが起こるのは必然だったのに?」

 

神には複数の側面がある。鳴上悠(ルーラー)は人をベースにし、イザナギという大まかな要素から善の面を受け持って召喚された。この要素は彼をサーヴァントとして召喚された際自動的に構成された。しかし、全く使われてることの無かった真反対の悪の要素がポツンと残った。

これが縁のある土地へ流れ着き力をつけた。

鳴上悠(真実を追う者)が現れたカウンターとして足立透(犯人)が召喚されてもおかしくない。

 

「俺が、本当に何も知らないとでも?」

「うわぁ」

「…?神性持ちじゃない俺にはわからないな、どういう事だ明智?」

「理解しなくていいよ察せよ…ロキ(オレ)どちらかというとアンチ神様派だから理解したくもないな…!」

 

 

「そういえば今日マスターが召喚すると言っていたな…行ってくる」

 

 

 

 

 

 

 




The World is Full of Shit(世の中クソだな)ってどこかで言わせたかった!

仮面がやりたかっただけです。P5Sみんなジョーカー操作してる時に視点ぐるぐる変えてくれ!リーダー超絶美しい!
腐っては無いです。番長に神様独自の身勝手さ欲しいなと思ったらこうなってました。本人はカルデア楽しいなー、足立さんとかみんな今どうしてるかなー(フラグ)程度に思ってました。現状がわからない(人理焼却)ので無意識に召喚する方向で、行動していました。

最初に思いついた頭の中のペルソナアイランド仮面は荒ぶる鷹のポーズしながらナナコダイスキってタスキかけてた。



ジョーカー達は仮面剥がして召喚するんだろ?かっこいいよな…
仮面?…そうか、仮面か…

夜遅くにすまない。仮面の貸し出しをしていると聞いたんだが… 
…ありがとう。大丈夫、マスターに迷惑はかからないさ。 


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