ある宇宙、そこに、彼らはいた―――
「・・・分かるかノアよ! 今の我々は“空間支配能力”得ただけでなく、全ての宇宙において究極となったのだぞ!?」
「“覇道神”も! “コズミックバランサー”も!“第8の段階へ至った虚無の獣” も! “古き神々”共も! “渦動破壊神”も!」
「最早、我らの敵では無いのだぞ!? ならば、我らは・・・!!」
そこにいるは、“暗黒の神”。全ての元凶、名を“ダークサタン”。
そして、その目の前にいるのは、“光の神”、“ウルトラマンノア”。
「・・・違うのだ。サタン。それではいけないのだ!」
「何のために、“時天空”を倒した!? 私も含め、我らウルトラ戦士は、貴様の支配の為に戦った訳では無いぞ!」
そう、彼らは様々な多元宇宙を巻き込んだ、大戦争に参加したのだ。
名を“虚無戦争”。“ラ=グース”が引き起こした。幾つもの多元宇宙、高次元宇宙を巻き込んだ大戦争だ。
そしてその戦争に参加した“覇道神”、“求道神”、“コズミックバランサー”、“魔神”、“高次元の理”。それぞれの思惑を持って、彼らもまた戦いに参加したのだ。
それらの存在が仮に敵となれば、ノアやサタンでも相手にするのは不可能に等しかった。
だが、何故二人が、そんな絶対の存在たちを超えたのか・・・何故この戦争が終結したのか・・・その答えは・・・
・・・
「ハァ・・・ハァ・・・いつまで続くのですか・・?」
疲れ果て、思わず弱音を吐く白き少女。彼女の名は“白き女王”。
どんな高次元存在ですら、彼女には叶わない。絶対の存在の一人である。
彼には主たる者がいるのだが、今回はその事は無しでこの宇宙戦争に参加したのだ。
「グシャアアア!!」
「!!?」
そんな彼女に襲い掛かるのは、“ラ=グース細胞”。醜く、巨大なその姿は、正に怪物である。
そしてその怪物から放たれた光線は、白き女王に向かっている。
―――だが、その一撃は届かない。
「え・・・あ、あなたは!?」
透明で、まるで水を思わすような体。そう、それは“色彩なき童女”であった。
「・・・」
何も言わず、色彩なき童女はラ=グース細胞の中に入り込み・・・破裂した。
「グシャアアア!?」
「・・・まさかあなたが、助けてくれるとは」
しかし、まだそこには大量のラ=グース細胞が立ちはだかっていた。
「余程の事らしいですわね・・・!」
―――そしてその頃、別の多元宇宙では
「ハアアア!!」
「ギグャ!!」
「グッ・・・!」
ギロチン状の刃となった黒腕。赤い髪に黒井肌。そして背中から生えているギロチンの刃。そう、彼の名は“藤井蓮”。
「まだいるのか・・・!」
目の前に立ちはだかるラ=グース細胞の大軍。その数は最早計り知れない物だった。
―――いや、そもそもこの宇宙を含め、様々な宇宙にそれら、即ちラ=グース細胞が現れていた。
そして既に、この世界の“覇道神”や“求道神”の何人かは戦死しているのだった!
それは白き女王の世界でも同様であり、実力者の何人かは既に戦死しているのだ。
そう、それほどにまで“ラ=グース”は進化していたのだ・・・!
―――しかし、これは始まりに過ぎない・・・!
―――この戦争は、更に激化していくことになるのだから・・・!
永遠神剣シリーズからは永遠のアセリア、神座万象シリーズからはdies iresを軸に進めていきます。
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