ノアの物語 (411ayumi)
しおりを挟む

プロローグ

 

ある宇宙、そこに、彼らはいた―――

 

 

 

「・・・分かるかノアよ! 今の我々は“空間支配能力”得ただけでなく、全ての宇宙において究極となったのだぞ!?」

 

「“覇道神”も! “コズミックバランサー”も!“第8の段階へ至った虚無の獣” も! “古き神々”共も! “渦動破壊神”も!」

 

「最早、我らの敵では無いのだぞ!? ならば、我らは・・・!!」

 

そこにいるは、“暗黒の神”。全ての元凶、名を“ダークサタン”。

 

そして、その目の前にいるのは、“光の神”、“ウルトラマンノア”。

 

「・・・違うのだ。サタン。それではいけないのだ!」

 

「何のために、“時天空”を倒した!? 私も含め、我らウルトラ戦士は、貴様の支配の為に戦った訳では無いぞ!」

 

そう、彼らは様々な多元宇宙を巻き込んだ、大戦争に参加したのだ。

 

名を“虚無戦争”。“ラ=グース”が引き起こした。幾つもの多元宇宙、高次元宇宙を巻き込んだ大戦争だ。

 

そしてその戦争に参加した“覇道神”、“求道神”、“コズミックバランサー”、“魔神”、“高次元の理”。それぞれの思惑を持って、彼らもまた戦いに参加したのだ。

 

それらの存在が仮に敵となれば、ノアやサタンでも相手にするのは不可能に等しかった。

 

だが、何故二人が、そんな絶対の存在たちを超えたのか・・・何故この戦争が終結したのか・・・その答えは・・・

 

 

                                    ・・・

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・いつまで続くのですか・・?」

 

疲れ果て、思わず弱音を吐く白き少女。彼女の名は“白き女王”。

 

どんな高次元存在ですら、彼女には叶わない。絶対の存在の一人である。

 

彼には主たる者がいるのだが、今回はその事は無しでこの宇宙戦争に参加したのだ。

 

「グシャアアア!!」

 

「!!?」

 

そんな彼女に襲い掛かるのは、“ラ=グース細胞”。醜く、巨大なその姿は、正に怪物である。

 

そしてその怪物から放たれた光線は、白き女王に向かっている。

 

―――だが、その一撃は届かない。

 

「え・・・あ、あなたは!?」

 

透明で、まるで水を思わすような体。そう、それは“色彩なき童女”であった。

 

「・・・」

 

何も言わず、色彩なき童女はラ=グース細胞の中に入り込み・・・破裂した。

 

「グシャアアア!?」

 

「・・・まさかあなたが、助けてくれるとは」

 

しかし、まだそこには大量のラ=グース細胞が立ちはだかっていた。

 

「余程の事らしいですわね・・・!」

 

 

 

―――そしてその頃、別の多元宇宙では

 

「ハアアア!!」

 

「ギグャ!!」

 

「グッ・・・!」

 

ギロチン状の刃となった黒腕。赤い髪に黒井肌。そして背中から生えているギロチンの刃。そう、彼の名は“藤井蓮”。

 

「まだいるのか・・・!」

 

目の前に立ちはだかるラ=グース細胞の大軍。その数は最早計り知れない物だった。

 

 

―――いや、そもそもこの宇宙を含め、様々な宇宙にそれら、即ちラ=グース細胞が現れていた。

 

そして既に、この世界の“覇道神”や“求道神”の何人かは戦死しているのだった!

 

それは白き女王の世界でも同様であり、実力者の何人かは既に戦死しているのだ。

 

そう、それほどにまで“ラ=グース”は進化していたのだ・・・!

 

 

 

―――しかし、これは始まりに過ぎない・・・!

 

―――この戦争は、更に激化していくことになるのだから・・・!

 

 

 

 




永遠神剣シリーズからは永遠のアセリア、神座万象シリーズからはdies iresを軸に進めていきます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。