コミュレベル0×コミュレベル100=∞? (空丘ルミィ)
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レベル0:少年は頼みごとをする

あけましておめでとうございます、空丘ルミィです。

最後に投稿した日から1週間経って正月って何だったんだろうって思っちゃいましたよはっはっは(笑)

というわけで新年が明けての新作投稿になります。今作で7作品目となりますのでできるだけ長くしたい…けどできるんでしょうかねぇ(目逸らし)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は今日も家でのんびり過ごしていた。外に出ても人とまともに話せないから大抵の休日は家でゆっくりしていることが多い。外に出たとしても人気が少なそうなファミレスに行ったりしているから少しはコミュニケーションが広い…というわけでもない。学校でもほとんど一人だったので授業でもほとんど目立たないように先生に指名されたときも簡単に答えるだけで注目を浴びないようにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月28日

 

【午後12時:神無月家リビング】

 

風音「んー…なあ南帆(なほ)、ここの答えって何だったっけか?」

 

南帆「お兄ちゃん、まだ冬休みの宿題終わってないの?」

 

風音「だって僕のクラスの先生って宿題といえど本腰を入れすぎていつもギリギリなんだよ・・・」

 

南帆「それでも1年の妹に聞くのって先輩としてどうなの?」

 

【オリキャラ紹介:神無月南帆(かんなづきなほ)。風音の実の妹で羽丘学園の1年生。コミュ力がない風音とは違ってコミュ力はとても広い。風音のことをお兄ちゃんと呼ぶが、学校では『兄さん』と呼んでいる。場所を考えて言葉を選ぶ結構な常識人。ただ後輩に物事を教えるときは親切に教えるので同級生にも後輩にも人気がある。羽丘ではバスケ部に入っている】

 

風音「悪いな本当に…これ絶対に2年生で習う範囲じゃないのにな…」

 

南帆「これ本当に2年生の内容じゃないよね…うん。」

 

風音「南帆が勉強できて本当によかったよ…」

 

南帆「でもお兄ちゃん、今日はコンビニでバイトじゃなかったっけ?こんなところで勉強してていいの?」

 

風音「・・・あ。確かにそろそろ行かないと今日の担当に怒られるな…それに今日は新しいバイトの人が入ってくるらしいから僕が教えないといけないし…それじゃあ行ってくる」

 

南帆「いってらっしゃいお兄ちゃん」

 

僕は家を出てバイト先のコンビニに足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【コンビニへの通路】

 

風音「ふぅ…今日も寒い寒い…もうすぐ春だっていうのにこの寒さって何なんだろうな…」

 

??「ねー。今日はバイト先に初出勤なのにもう少し日にちを選べないのかな・・・寒っ!」

 

風音「はいそうです…え?」

 

??「ヤッホー☆こんにちは♪」

 

風音「え、えっと…コニチハ!」

 

??「あはは、急に話しかけられて緊張した?なんかごめんね。アタシは今井リサっていうんだ。キミは?」

 

風音「え、えっと…神無月風音…です。」

 

リサ「神無月くんだね、ところで神無月くんもコンビニに行ってるところかな?」

 

風音「は、はい…今日は新人が入ってくるとのことなので僕が新人の担当をすることになってでしゅね…」

 

リサ「もしかして神無月くん、人と話すのが苦手?」

 

風音「…ひゃい。」

 

リサ「・・・ぷっ、あははは!神無月くんって面白いね!ねえ、そのコンビニって『エイトトゥエルブ』ってところ?」

 

風音「ひゃい、僕もそこでバイトを始めてもうすぐ2年なので…って今井さんもそこに?」

 

リサ「うん。今日からそこでバイトを始めることになってるんだ。アタシの担当は神無月って人だったような…ってもしかしてキミがアタシの担当なの?」

 

風音「はい…おそらくは。すごい偶然ですね…一緒に行きますか?」

 

リサ「いいの?アタシたちは初対面なのに」

 

風音「いいんです。どのみち僕が担当することになりますし…」

 

リサ「ありがとねー♪それじゃあいこっか」

 

僕と今井さんはバイト先に足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【エイトトゥエルブ】

 

風音「…(やばい。妹以外の女の人と話すことなんてほとんどないから緊張するな…バイトの説明となると結構話しにくい…)」

 

リサ「神無月くん?もしかして緊張してる?」

 

風音「ひゃ、ひゃい!大丈夫でひゅ!」

 

リサ「…ぷっ、あはは!」

 

風音「わ、笑わないでくださいよ・・・妹以外の女の人と話すのは初めてで…」

 

リサ「え、神無月くんって人と話すのが苦手だったりする?」

 

風音「…はい。昔から僕はコミュ障で人と話すのが苦手なんですよ…今井さんは逆に話をするのに慣れてる感じがしますけど…」

 

リサ「そう?アタシは結構顔が広いからからかなー。それもあるかもしれないけど」

 

風音「いいですね…そんなふうに誰かと喋れるのは。僕には妹がいるんですが僕と違ってコミュ力がヤバいので・・・」

 

リサ「妹いるんだ?いいなー、アタシは一人っ子たからさ…」

 

風音「そうだったんですね…あ、バイトの内容はですね…」

 

僕は今井さんにバイトの仕事の内容を説明した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「…というわけですけど。わかりやすかったでしょうか?」

 

リサ「とても分かりやすかったよ!ありがとう神無月くん♪」

 

そういって今井さんは僕の手を握ってきた

 

風音「えっちょっと今井さん!?いきなり握ってくるのは…!」

 

リサ「あ、ごめんごめん!驚いちゃった?」

 

風音「そりゃ驚きますよ・・・今日会ったばかりの人に手を握られてるんですから・・・」

 

リサ「あはは、ごめんね。アタシの癖みたいなものだからさ…」

 

風音「は、はあ…それじゃあこれからよろしくお願いしますね。今からお客さんが結構来る時間帯なのできついかもしれませんけど」

 

リサ「大丈夫だって☆アタシはお客さんの対応には慣れてるからさ。」

 

風音「慣れてる…ですか。そのことは後で聞くとして今はバイトに集中しましょうか」

 

リサ「了解♪早く済ませちゃおっか」

 

それから僕と今井さんはバイトのシフトが終わるまで一緒にお客さんの対応をした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後5時:エイトトゥエルブ】

 

風音「お疲れさまでした今井さん」

 

リサ「おっつかれさまー♪神無月くんも色々教えてくれてありがとね」

 

風音「いえ、今日は僕が今井さんの担当でしたから。今日に限らずともまた今度一緒の時間だったら色々教えますよ」

 

リサ「本当?それじゃあその時は頼もうかな。ところで神無月くんってどこの学校に入ってるの?」

 

風音「僕ですか?羽丘ですけど…」

 

リサ「あれ?そうだったんだ。でも同学年のみんなからそんな話は聞かないんだけど…」

 

風音「僕は学生っていってもあまり目立たないように動いてるので…あまり浮いた噂がないのはそのせいだと思います」

 

リサ「どうして人と話さないのか聞いてもいい?」

 

風音「僕は昔から誰かと話すのが苦手で…初対面の誰かと話す時は噛んじゃうんですよ…今日今井さんと会った時みたいに」

 

リサ「なるほどね…神無月くんはどうしたい?」

 

風音「どうしたいって…まあできることなら誰とでも話したいですよ。でも僕のコミュニケーション力がないので・・・」

 

リサ「へー・・・アタシでよければ力になるけどどう?もちろん神無月くんさえよければ、だけどね」

 

風音「今井さんとは今日初めて話したんですがどこか話しやすく感じたので・・・お願いしてもいいですか?」

 

リサ「うん、いいよ☆それじゃあこれからよろしくね♪連絡先を交換しておこっか」

 

風音「はい。」

 

それから僕たちは連絡先を交換して私服に着替え、その場で僕たちは解散した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後6時:神無月家リビング】

 

風音「ただいま」

 

南帆「おかえり、お兄ちゃん。夕飯が出来てるから早く食べてください」

 

風音「ありがとう。それじゃあいただくよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南帆「そういえばお兄ちゃん、バイト先の新しい人はどんな人だった?」

 

風音「今井さんっていって、結構コミュニケーションがとりやすかった人だったよ。今度時間があうときに僕の話し相手になってくれるって言ってくれたよ」

 

南帆「お兄ちゃんが私以外の女の人と話すんだ?でも大丈夫?」

 

風音「まあ…最初は噛み噛みだったけど少しだけ話せるようになったよ」

 

南帆「お兄ちゃんが初対面の人と話せるようになった人かぁ…会ってみたいかも」

 

風音「今度会う時に今井さんに聞いてみようか?」

 

南帆「うん、お願い。」

 

風音「でも今井さんも羽丘の人って言ってたから冬休み明けに会えると思うけど…」

 

南帆「でも会える時は早く会っておきたくない?」

 

風音「そういうものかな?」

 

南帆「そういうものだよ。一秒でも時間を無駄にしたくないっていうか・・・」

 

風音「うーん…それは一理あるかも。っと、ごちそうさま。それじゃあ僕は風呂に入ったら寝るから」

 

南帆「了解。お休みお兄ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後8時:風音の部屋】

 

風音「ん?今井さんから連絡が来てる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ『やっほー神無月くん。こんな時間にごめんね。キミにお礼を言っておきたくてさ。今日はバイトの内容を色々教えてくれてありがとね♪店長ともあの後話したけど神無月くんのことを褒めてたよ。「神無月くんは教えることに関しては私に引けを取らないレベルだ」って。そんな神無月くんが人と話すのが苦手って聞いた時は驚いちゃったけど今度機会がある時は一緒にお出かけでもしてみない?それじゃあまた今度ねー☆』

 

 

風音『お出かけは…まだ無理ですかね。去年昇給したとはいえまだバイトのお金は貯めてますし。お誘いしてくれるのは嬉しいですがお出かけはまたの機会にでもどうでしょう?それに、2か月後には新しい学年になりますしもし同じクラスになったらお話もできると思うのでしばらくはバイトが同じシフトの時くらいに話すくらいになると思いますがその時はまたお話しましょう』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「…ふう、こんな感じかな。なんだか不思議な人だったなぁ…今井さん、か。今度会った時にお礼を持っていこうかな。そうだな…手作りで何か作ろうかな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

正直1週間も間が空いたので文章力とかが落ちてるかもしれませんのでその影響で文字数は控えめになってしまいました…これまでは1話に最低4000文字とかだったので偶にはこんな風に短くなっちゃいますがご容赦願います

それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル1:少年は誰かからの視線を感じる

どうも、空丘ルミィです。

いやー…これからリアルで忙しくなるんで投稿速度が劇遅になるかもしれませんねぇ…










 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから僕は今井さんと同じシフトで2週間一緒にコンビニに行って少しだけど話をした。まだ時々噛んだりはするけど、今井さんは気にせず僕と接してくれた。そんなある日・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月16日

 

【午前9時:神無月家リビング】

 

風音「おはよう南帆」

 

南帆「おはようお兄ちゃん。朝ごはんできてるから早く食べてね」

 

風音「ああ、いつもありがとうな南帆。南帆は中学生のころから料理を作るのがうまいから羨ましいよ」

 

南帆「お兄ちゃんだって簡単なのは作れるよね?それに私はお兄ちゃんのように小物が作れるわけじゃないし」

 

風音「僕にできることが南帆にできなくて南帆にできることが僕にできないってやっぱり僕たちっていい兄妹だよね」

 

南帆「そうだね。あ、今なんかニュースあってるみたいだけど見る?」

 

風音「うん、見たいかな。」

 

ポチッ

 

 

 

 

 

アナウンサー「さて、今日も始まりました!今後注目のガールズバンド特集です!」

 

風音「へえ、最近はガールズバンドっていうのが流行ってるんだな」

 

南帆「そうみたい。私はこの間そのガールズバンドのライブを見に行ってきたんだけど、高校生とは思えないほど完成度が高かったんだよね」

 

風音「そんなにうまいのか。」

 

アナウンサー「今日紹介するのはこのバンド!去年結成されたという超新星バンド、Roseliaです!」

 

南帆「あ、このバンドだよ。私が見に行ったバンドは」

 

アナウンサー「このRoseliaというバンドは、先ほど言いました通り去年結成されたとは思えないほど最近人気が出ています。中でもボーカル担当の湊友希那さんとベース担当の今井リサさんです!」

 

風音「・・・え?今井さん?」

 

南帆「今井さんって確かこの前お兄ちゃんが行ってるバイト先に新しく来た人だったよね?」

 

風音「あ、ああ…まさか今井さんがガールズバンドのメンバーだったなんて…」

 

アナウンサー「さあ、今日はそんなRoseliaのベース担当の今井リサさんに突撃インタビューしてみます!」

 

リサ「やっほー☆先ほど紹介を受けましたRoseliaのベース担当の今井リサです♪」

 

アナウンサー「今井さんはベース担当だと聞きましたが、どうしてベース担当に?」

 

リサ「ベースは昔演奏したことがあったんですけど、数年前にやめちゃったんですよね。でも友希那…湊さんがバンドを組むと言っていたのでアタシもベース担当として入ることになったんです」

 

アナウンサー「なるほど…湊友希那さんとは幼馴染なんですか?」

 

リサ「はい、友希那とは子供のころから一緒に遊んでいました。小学生のころからずっと同じクラスで…」

 

それから今井さんはアナウンサーからの質問に丁寧に答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナウンサー「はい、今日の突撃インタビューはRoseliaのベース担当、今井リサさんでした!また今度お会いしましょう!」

 

ピッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「なるほどな、今井さんが言っていた『お客さんの対応には慣れてる』ってこういう事だったのか。ライブの時にお客さんと話したりしてるから慣れてたのか」

 

南帆「私もこの間今井さんと宇田川さんって人と話したけど今井さんは結構話しやすかったよ。」

 

風音「宇田川さんという人とは話したのか?」

 

南帆「うん。でもわからない単語が何度も出てきて話しづらかったよ・・・」

 

風音「それは…災難だったな」

 

南帆「お兄ちゃん、もうベースは演奏しないの?」

 

風音「趣味で演奏してただけだからな…機会があったら演奏しようかなって思ってる」

 

南帆「お兄ちゃんのベースうまいから私も聞きたいなぁ…」

 

風音「でもベースは長く演奏してないから弦が錆びてるだろうから楽器店に持っていかなきゃな…ちょっと行ってくるよ」

 

南帆「いってらっしゃい、お兄ちゃん」

 

僕は家を出て楽器店に向かうことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前10時:神無月家前】

 

風音「さて…楽器店に行こうか。ここから少しだけ距離があるけど春休みはバスが通ってないだろうし歩いていくか…っ!?」

 

??「ジィー…」

 

風音「(なんだ・・・?誰かからの視線を感じる・・・いや、気にしても意味がないな。早く楽器店に行こう…)」

 

??「ジィー…」

 

風音「(うっ…一体誰なんだ…?僕に縁がある人…っていったら今井さんと南帆くらいだし…とにかく行こう…)」

 

誰かからの視線を感じながら僕は楽器店に足を進めた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【楽器店へ続く道】

 

風音「(やっぱり誰かからの視線が気になる・・・後ろを振り向いてみよう・・・)」

 

バッ!

 

??「!!(ササッ)」

 

風音「…?気のせいかな…早く行こう…」

 

??「…(スッ)」

 

風音「…?やっぱりあそこにいるよな…誰もいなさそうな路地裏だから隠れるにはうってつけだろうけど…ダメだ、やっぱり行こう」

 

??「!!」

 

僕は再び楽器店に足を進めた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「どーん!!」

 

風音「!!」

 

誰かが僕の背中にしがみついてきたような感じがした

 

風音「だ、誰ですか!!いきなりしがみつくなんて非常識ににもほどがありましゅよ!」

 

??「あっ、ごめんなさい!ついいつもの癖で…」

 

風音「く、くしぇでしがみつくなんて普段かりゃどういう生活してるんでしゅか!と、とりあえず離れてくだしゃい!」

 

??「すみません!今すぐどきます!」

 

そう言って僕の背中から降りた人は僕の前に来た。

 

 

 

 

 

風音「えっと・・・とりあえず名前を聞きましょうか」

 

??「名前ですか?あこは宇田川あこっていいます!羽丘学園の中等部3年生です!」

 

風音「宇田川さんですね。僕の名前は…」

 

あこ「神無月風音さんですよね?」

 

風音「はいそう…え?何で知ってるんですか?」

 

あこ「この間、バンド練習の休憩時間にリサ姉から聞きました!」

 

風音「リサ姉って…今井さんのことですか?」

 

あこ「はい!リサ姉、風にいと一緒にシフトの時間の時によく風にいに喋りかけてそれをこの間休憩時間の時に聞きました!あ、あこは年下なので敬語はいいですよ!」

 

風音「それじゃあ・・・宇田川は何で僕に付いてきてたんだ?」

 

あこ「あこ、今日はお姉ちゃんと買い物に行く予定だったんですけど急遽つぐちんたちと集まるとか言ってたのであこは一人外を散歩してたんです。そうしたら風にいが見えたので尾行しちゃいました・・・」

 

風音「なるほど…とりあえず経緯を説明してくれてありがとうございます。それでは僕はこれで…」

 

あこ「あの、これからどこに行くんですか?あこもついていきたいです!」

 

風音「そうは言われても、僕はベースをメンテナンスに出すために楽器店に行くだけなんだけど…」

 

あこ「それならなおさらついていきたいです!いいですよね!?ね!?」

 

風音「(こういうタイプの子って言いだしたらなかなか折れないんだよな…)わかったよ。ついてきてもいいけどあまり張り切りすぎないようにね」

 

あこ「やったー!」

 

こうして僕は楽器店に宇田川さんと一緒に行くことになった。…ってあれ?さっき南帆から聞いた苗字も『宇田川』だったような…後で聞いてみよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【江戸川楽器店】

 

風音「すみませーん…」

 

店員「いかがなさいましたか?」

 

風音「えっと・・・ベースのメンテナンスをお願いしたいんですが…」

 

店員「では、そのベースとやらを見せてみてください。」

 

風音「はい、これです」

 

僕はケースに入れたベースを店員さんに見せた

 

店員「これは…弦も錆びてますしシールドも傷が入ってるのでメンテナンスをするとなると1か月…いえ、3、4か月はかかりそうですね…もしメンテナンスをしたとしても恐らく1年も持ちません」

 

風音「そうですか…それじゃあこれは手放した方がいいかもしれませんね…」

 

あこ「待ってください!」

 

風音「宇田川?」

 

あこ「あこ、風にいのベースの音を聞いたことがないんです!だからベースをやめるなんて言わないでください!」

 

風音「でもなあ…さすがにここまで傷んでるとなると手放した方がいいだろうし…」

 

店員「あの、それでしたら一つ案があるんですが…」

 

風音「案、ですか?」

 

店員「はい。神無月さんは昔からよくこの店をご利用していたと店長からお聞きしましたが、それは本当でしょうか?」

 

風音「あ、はい。それは事実です。それがどうかしましたか?」

 

店員「実は、売れ残っている…というわけではありませんがベースが一つありまして…元はこのベース、先月から予約されていたお客様がいたんです。ですがその方は先々週あたりに県外へお引越しをされたようで…代金もいただいていたのでどうしようか困っていたんです。処分をするわけにもいかないのでどうしようか悩んでいまして…お取替えという形でこちらのベースを神無月様に差し上げたいと思いまして」

 

風音「えっ、でも店長さんとの話は…」

 

店員「お客様も『私のかわりに誰かベースを求めている人がいたら挙げて大丈夫ですよ』と言っていましたし、店長も『お客様のご厚意に甘えるのもまた店員の務めですよ』などともいっていたので問題ないかと」

 

風音「は、はあ…」

 

あこ「風にい、折角だし貰っておこうよ!」

 

風音「…そうですね、ご厚意に甘えさせていただきます。」

 

店員「ではこちらをどうぞ。ケースに入れますので少しお待ちください」

 

店員さんがケースに入れる間、少しだけ時間を潰すことにした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「しかし、お客さんも災難だったな…まさか引っ越すことになってたなんて」

 

あこ「そうですね…でも良かったじゃないですか!無事にベースも手に入ったんですから!」

 

風音「それはそうだけど、なんか釈然としないというか…こんな簡単に手に入っていいのかな・・・」

 

??「あれ?あこと神無月くん?こんなところで何してるの?」

 

あこ「あっ、リサ姉!実は…(モゴモゴ)」

 

風音「宇田川さんが言わなくても自分で説明しますから・・・今井さん、実は…」

 

僕は今井さんにここでのことを説明した

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「なるほどねー。運悪く引っ越すことになっちゃったお客さんのかわりにベースをもらうことにしたんだ。それより神無月くんってベース弾けたんだね?」

 

風音「はい。小学4年生のころ、父と母が別々のバンドでベースをやっていたと聞き、両親に習う形でベースを始めたんです。それから僕はベースの演奏会などに連れて行ってもらったりしましたね」

 

あこ「それで、どうしてベースを一度手放したんですか?」

 

風音「手放した、というよりは受験勉強で忙しかった、といった方が正しいですね。僕は昔からの勉学っ子だったので中学1年生あたりからベースを触らなくなってました」

 

リサ「それがどうして今になってベースを触りたいって思ったの?」

 

風音「今日の朝のインタビューを妹と見てて話してたんですよ。今井さんがインタビューを受けてる時に妹が『ベースうまいから私も聞きたいなぁ…』って言ったので偶にはいいかなって思ってここに顔を出すことにしました。店長と僕のお父さんは大学時代にバンドを組んでいたらしく、ベースのメンテナンスをする時にここについてきたことがあったんです」

 

リサ「あー…アタシのあれ聞いちゃったんだ。ちょっと恥ずかしいな…」

 

風音「妹もRoseliaのファンになったとかも言ってましたね。」

 

あこ「あれ?それって南帆姉のこと?」

 

リサ「南帆ちゃんって…この間あたし達の主催ライブに来てくれた子じゃん。南帆ちゃんって神無月くんの妹ちゃんだったんだ」

 

風音「はい。根っからの真面目っ子ですが面倒見もいいので後輩にも同学年の人たちからも慕われています」

 

あこ「あこもよく南帆姉に色んなことを教えてもらったりしてますよ!家に帰ったらお礼を言っておいてもらえませんか?」

 

風音「わかったよ。帰ったら伝えておくから」

 

 

 

 

 

店員「神無月様。こちらが商品になります。お気をつけてお持ち帰りください」

 

風音「ありがとうございました。またメンテナンスの時はお世話になりますね」

 

店員「はい。その際には店長も一緒に対応しますのでぜひお越しください」

 

風音「それでは失礼しますね。あ、このストラップも買っていきますね」

 

店員「それは差し上げますよ。ベーシスト、神無月風音様の復活祝いということで」

 

風音「は、はあ…それではありがたくいただきますね。それでは今度こそこれで…」

 

店員「またのご来店、お待ちしております」

 

僕たちは楽器店を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【江戸川楽器店外】

 

リサ「それにしても驚いたなぁ…神無月くんがベースを演奏できたなんて」

 

風音「まあ高校生になっても演奏してませんでしたし教える機会もありませんでしたからね。」

 

あこ「今度風にいのベースを聞いてみたいです!」

 

風音「まあ機会があったら聞かせますよ。それじゃあ僕はこれで…」

 

リサ「またねー☆またバイトで会おっか」

 

あこ「あこは今度遊びに来ますね!」

 

僕たちは楽器店前で別れてそれぞれの帰路についた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「しかし、またこうしてベースを手にするなんてな…まあ南帆と宇田川さんと今井さんに感謝しておこうかな。さて、ブランクはあるけど大丈夫かな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

Roseliaでリサ姉といったらあこちゃん…ならあこちゃんを出すしかないじゃない!(やけくそ)そして気がついたら明日はつぐちゃんの誕生日ですね…明日はつぐちゃんの誕生日会でも書きますか…(ダイマ)

それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル2:少年は新しいクラスに期待する

つぐちゃんの誕生日の後はこっちに投稿じゃあ!(脳死)









 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は羽丘学園の1学期の始業式兼入学式の日だ。今日から妹の南帆も先輩になるのであまり調子に乗らないように…といっても南帆は冷静だから心配事はない。…が、問題は僕の方だった。問題というのは言うまでもなく、新しいクラスになるので自己紹介でそこまで浮かないようにしないといけないということだ。僕は最近宇田川あこさんと今井さんと話すことはあっても他の人と話すことは少なかったため新しいクラスになっても話す人は少ない…だろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月22日

 

【午前7時:神無月家リビング】

 

風音「おはよう南帆」

 

南帆「おはようお兄ちゃん。今日はパンでいいよね?」

 

風音「ああ。偶にはパンでもいいかなって思ってたんだよ。ありがとう南帆」

 

南帆「伊達に何度も朝ご飯を作ってないですから。」

 

風音「それもそうか。いいよな南帆は料理を作れて・・・僕なんて小物を作れるだけだから」

 

南帆「小物を作れるだけでも十分じゃないですか?私もお兄ちゃんが作ってくれる小物のおかげでクラスのみんなに自慢できるんですから。でもマフラーとか作れるなら家庭科部に入ってもいいんじゃないですか?」

 

風音「僕がこれだけ作れて家庭科部に入ってみようよ、ほぼ確実に部長にならないかって声をかけられるしコミュ力がない僕が部長になっても後輩に教えるなんて無理だし」

 

南帆「…そうですね。お兄ちゃんは目立つことが好きじゃありませんし」

 

風音「だろ?…っと、そろそろいい時間だな。そろそろ行くか」

 

南帆「はい。あ、お兄ちゃん、これ忘れてますよ」

 

風音「ん?ああ、ありがとう。」

 

僕は南帆から学業成就のお守りを受け取った

 

南帆「お兄ちゃん、最近バイトが忙しいから私が買いに行ってあげたんだよ。」

 

風音「ああ、今年は受験生だからな。羽丘は進学校だしどこでもいいから受かりたいし」

 

南帆「それじゃあ行こうお兄ちゃん」

 

 

僕たちは家を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【通学路】

 

風音「今年度はどんな人と一緒になるんだろうな。南帆は楽しみか?」

 

南帆「楽しみか楽しみじゃないって聞かれると…楽しみ、かな。お兄ちゃんは?」

 

風音「楽しみ…かな。まあそんなに同学年の人と喋ったことはあまりなかったし昨年度末に会った今井さんくらいだしなぁ…」

 

南帆「そっか。あ、あそこにいるのがその今井さんじゃない?」

 

風音「…そうみたいだな。って、何で南帆は僕から遠ざかるんだ?」

 

南帆「別に?2人きりの時間を邪魔しちゃ悪いかなーって」

 

風音「ベ、別にボクと今井さんはそんな仲じゃないから・・・ただのバイト仲間だよ」

 

南帆「ふーん…?バイト仲間、ね…それじゃあ私は先に行くから二人でごゆっくり、兄さん」

 

南帆はそう言って僕より先に行った・・・

 

風音「はあ…南帆は何言ってるんだか…本当に僕と今井さんはそんな仲じゃないってのに」

 

??「アタシがなんだって?」

 

風音「うわっ!?…って今井さんですか。びっくりさせないでくださいよ・・・」

 

リサ「あはは、ちょっと二人が話してるのが気になっちゃって。あれが南帆ちゃんかあ。学生服だとなんか雰囲気違うね」

 

風音「まあ、学校では優等生ですからね…期末テストでも常に学園トップを取ってますし」

 

リサ「モカより成績がいいなんてよほど勉強家なんだね」

 

風音「モカ?」

 

リサ「あ、神無月くんは知らないんだっけ。モカはアタシと同じシフトだった時があって、その時に神無月くんがいなかったからアタシが知ってるだけだからね。」

 

風音「なるほど…僕もそのモカさんという人と仲良くなれるでしょうか」

 

リサ「うーん、どうだろうね?モカってマイペースだから話せるとは思うけど神無月くん次第かな?」

 

風音「マイペース、ですか。少しだけ気を付けた方がいいかもしれませんね…」

 

リサ「そこは神無月くん次第かな。あ、そろそろ学園に着くね。クラスの確認はどうする?」

 

風音「そうですね…今井さん、お願いしてもいいですか?」

 

リサ「了解♪それじゃあ今度コンビニスイーツでも奢ってもらおっかなー、なんて」

 

風音「それくらいならいいですよ」

 

それから僕と今井さんはちょっとだけ話をした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【羽丘学園校舎前】

 

リサ「わーお…やっぱり人が多いね…大丈夫かなこれ」

 

風音「たしかにこれは人が多すぎて見に行けなさそうですね…あ、誰かこっちに来ますよ」

 

??「リサ、今来たのね。私が今年のクラスを確認しておいたわよ」

 

リサ「友希那(ゆきな)じゃん!今日は早いね!」

 

友希那「リサが待ち合わせ場所に時間通り来ないからよ。ところで隣の人は誰なの?」

 

風音「ぼ、僕は神無月風音といいましゅ!今井しゃんとはバイトの時に一緒のシフトに入ることがあって…」

 

友希那「風音ね。私は湊友希那、Roseliaのボーカルを担当しているわ。ちなみにリサとは幼馴染よ」

 

風音「Roseliaって…この間見たニュースに取り上げられていたあの…?」

 

友希那「ええ、その通りよ。」

 

風音「この間見たニュースで見たのは今井さんだけでしたが…こう実際に見ると雰囲気がやっぱり違いますね…」

 

友希那「そう言われると少しこそばゆいわね…それよりリサ、今年は私と同じクラスよ」

 

リサ「ホント!?よかったー!去年は別々のクラスだったからね…それで友希那、神無月くんのクラスは確認できた?」

 

友希那「風音のクラスね?ええ、確認できたわ。私たちと同じクラスよ」

 

風音「本当ですか?」

 

友希那「ええ、クラス発表で嘘をつくメリットがないもの。これからよろしく、風音」

 

風音「はい、よろしくお願いしまひゅ」

 

友希那「…『ひゅ』?」

 

風音「…すみません、僕は初対面の人と喋る時は噛んじゃうんです」

 

友希那「・・・別に私は気にしていないわ。それもあなたの個性よ」

 

風音「こんな個性なんてあってないようなものですよ・・・」

 

リサ「そう?アタシは面白いと思うんだけど」

 

風音「・・・絶対揶揄ってますよね?」

 

リサ「そんなことないって!ね、友希那?」

 

友希那「…そうね、いい個性だと思うわ」

 

風音「今の間は何ですか…」

 

それから僕と湊さん、今井さんの3人で3ーAに足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前11時:3ーA】

 

あれから時間が過ぎ、始業式と入学式が終わり実質的な放課後になった。南帆はどうやら2ーAだったみたいで、去年知り合った友達とまた同じクラスになったようだった

 

リサ「神無月くん、今日はどうするの?確か今日のバイトは休みだったよね?」

 

風音「そうですね。今日はバイトが休みです。でもやることがないのでどこかゆっくりできそうなところでベースを弾こうかと思ってるんですが」

 

友希那「あら、風音はベースを演奏できるのね。」

 

風音「はい。とはいっても何年かブランクがあるのでほぼ初心者に近いと思いますが」

 

リサ「ね、アタシと友希那はこの後バンド練習に行くんだけど神無月くんもどう?」

 

風音「僕が、ですか?いやそういうところに僕一人がいて他の人たちが集中できるかどうかが怪しいんですが…」

 

友希那「別に一人増えるくらいなら問題ないわ。だけど決めるのは風音自身よ」

 

風音「…そうですね、お邪魔していいのなら僕も参加させてください」

 

リサ「オッケー☆それじゃあ行こっか」

 

風音「いつからですか?」

 

友希那「今からよ」

 

風音「今から・・・ですか。すみません、ちょっと家に戻ってもいいですか?ベースはいつも持ってきてるわけじゃありませんし、制服で行くのは何か抵抗があるので・・・」

 

リサ「それじゃアタシが一回神無月くんの家に行ってから一緒に行く?場所は知らないんだよね?」

 

風音「そうですね、場所は知りませんから案内をお願いできますか?」

 

リサ「了解☆というわけだから友希那、あこと一緒に先に行っていてくれない?」

 

友希那「わかったわ。でもできるだけ早く来るのよ」

 

リサ「もう、わかってるよ!それじゃあまた後でね」

 

僕と今井さんは一緒に僕の家に向かった。今井さんに外で待ってもらっている間に僕は自分の部屋からベースを持ってきて今井さんと一緒にライブハウスとかいうところに向かった。ちなみに南帆はクラスメイトと一緒にお出かけするとかで今日は少し遅くなると連絡が来ていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後12時30分:ライブハウス『Galaxy』】

 

風音「ここがライブハウス、ですか?」

 

リサ「うん。どう?初めて見たライブハウスの感想は」

 

風音「想像以上に大きいですね…なんかこう、豪邸の大きさから2で割った感じだと思ってました」

 

リサ「それは…ごめん、アタシじゃわからないかも。それじゃ、みんなを待たせるのも悪いし早くいこっか」

 

僕は今井さんと一緒にRoseliaのみんながいるというライブハウスの練習室に入った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「ごめんみんな、遅れちゃった!」

 

??「今井さん、事情は湊さんから聞きましたが予約時間から30分遅れています。もう少し自覚を持ってください」

 

リサ「あはは、紗夜はまじめだなぁ…」

 

??「あの…氷川さん…少しは大目に見てあげてもいいかと…それで今井さん…今井さんの隣にいる人が湊さんも言っていた…?」

 

リサ「あ、そうだ!この人は…」

 

風音「ど、どうみょ神無月風音でひゅ!今日は今井さんに誘われてここに来まひた!」

 

??「神無月くんですね、私は氷川紗夜といいます。花咲川学園で風紀委員を担当しています。バンドではギター担当です」

 

??「私は…白金燐子といいます・・・Roseliaでは・・・キーボードを担当しています・・・」

 

風音「あ、僕は神無月風音といいまひゅ!昔はベースをやっていみゃした!」

 

紗夜「…今井さん、彼は大丈夫なんですか?言葉が噛み噛みですが…」

 

リサ「あはは…アタシも最初会った時もこんな感じでさ…神無月くん、初対面の人に対しては緊張してるのか噛んじゃうんだって。」

 

友希那「私と話す時もこんな感じだったわ」

 

あこ「あこが話しかけた時もこんな感じでした!」

 

風音「…すみません、皆さん。僕は人とコミュニケーションをとるのが昔から苦手で…」

 

紗夜「それならなんで今日は今井さんについてきたんですか?」

 

風音「今井さんと湊さんが僕の演奏するベースを聞いてみたいと…ただ演奏するのは久しぶりなので音が合わせれるどうかが怪しいですが…」

 

リサ「いいって!こういうのは楽しんで弾ければいいからさ!」

 

友希那「それじゃあ、私たちの曲を弾いてもらいたいのだけれど構わないかしら?」

 

風音「湊さんたちの曲…ですか?」

 

紗夜「ええ。私たちが知らない曲を弾いてもらっても判断がしづらいですしそれが一番でしょうね」

 

リサ「それじゃあアタシは聞く側になったほうがいいかな?」

 

友希那「そうね、そうした方がいいかもしれないわ。風音もそれでいいかしら?」

 

風音「それで構いませんが…まずは曲の方を聞かせていただけないでしょうか?音源がないと演奏ができないので・・・」

 

燐子「それじゃあ…これ、ですけど…」

 

ーーー♪

 

あこ「あ、これって『BLACK SHOUT』だ!確かに聞きたいかも!」

 

風音「…」

 

友希那「どうかしら、できそう?」

 

風音「なんとなくですが…どうにかやれそうです」

 

紗夜「それではやりましょうか。宇田川さん、リズム取りをお願いします」

 

あこ「はい!それでは行きましょう!1、2、3!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「・・・どうでしょうか?」

 

友希那「よくもなければ悪くもなければ…という感じかしら」

 

紗夜「そうですね、彼のブランクがあるという話は本当でしたがそこまでズレていませんでした」

 

あこ「はい!なんかこう・・・闇の力がドーンって感じでした!」

 

リサ「すごいじゃん神無月くん!久しぶりに演奏したとは思えないよ!」

 

風音「そうでしょうか…?…あ、すみません。ちょっと席を外しますね」

 

友希那「わかったわ。でもできるだけ早く帰ってくるのよ」

 

僕は練習室を出て携帯を確認した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「えっと・・・南帆からか。」

 

南帆『兄さん、今日は帰りに食材の確保をお願いします。今日家にクラスメイトの人たちを入れて一緒に昼ご飯を食べることになったんですが食材の方が尽きかけて・・・私も後で合流するのでいつものショッピングモールに着くころに連絡をください』

 

風音「了解っと。さて、戻るか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「誰からだったの?もしかして南帆ちゃん?」

 

風音「はい、冷蔵庫の食材が切れかけているらしいので買い出しに付き合ってほしいと言われまして。というわけですみません湊さん、今日はこの辺で」

 

友希那「わかったわ。またベースを演奏したくなったときは声をかけてちょうだい」

 

風音「気が向いたらになりますが、その時はまたよろしくお願いします」

 

リサ「それじゃあまたねー☆」

 

僕は練習室を出て、受付の人に僕の分の代金を払ってからショッピングモールに向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから僕はショッピングモールで南帆と合流し、僕が今日何をしていたかなどを話した。南帆は『よかったね兄さん、話せる人が増えて。でもベースを演奏するのなら私も呼んでほしかったかな・・・Roseliaの皆さんに会ったんでしょ?今度は絶対に私も呼んでください』と釘を刺された。やれやれ…こりゃまた面倒なことになりそうだな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

やっとこさRoseliaメンバー全員を出せましたよ・・・え?出すのが少し遅い?ハッハッハ、こんなものではないでしょうか?(主感)

それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル3:少年は妹の友達に親近感を抱かれる

投稿できない日≠スランプです。そこのところは間違えないようにおねしゃす











 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羽丘学園での新学期から日にちが経ち、ゴールデンウィークにもかかわらず今日は羽丘学園は登校日だ。まあ羽丘は進学校だからこういう登校日が偶にあるしこの時間は普通に過ごすか…と思ったのも束の間だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月5日

 

【午前7時:風音の部屋】

 

風音「ふう…今日は羽丘学園の登校日か…やっぱり休日に制服着るのってあんまりなれないな…さて、教科書もかばんに入れたしそろそろ南帆が朝ごはんを作ってくれてるだろうからリビングに行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【リビング】

 

南帆「あ…お兄ちゃん…おは…よ・・・」

 

風音「南帆?なんだか顔色が悪そうだけど…大丈夫か?」

 

南帆「ごめんね…なんだか風邪を引いちゃったみたいで…学校の先生とクラスの友達には連絡を入れたけど…あ、お兄ちゃんの弁当はできてなくて・・・」

 

風音「そうだったのか。南帆、今日はゆっくり休んで一日でも早く風邪を治すんだ。」

 

南帆「うん…それじゃあ私は部屋に戻るから…」

 

風音「ああ。今日の帰りに食材の補充をしてくるからな」

 

僕は南帆が部屋の戻ったのを確認してから家を出た。ちなみに登校日といっても学校自体は午後2時までなのでそこまで疲れはしないだろうけど休日に学校に行くのはなぁ…まあかわりに明日が休みだからいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【通学路】

 

リサ「あ、神無月くん!おはよー☆」

 

風音「おはようございます今井さん」

 

リサ「あれ、南帆ちゃんは?」

 

風音「それが、風邪を引いちゃったらしくて今日は学校を休むそうです。」

 

リサ「あー…頑張りすぎちゃったんだね…」

 

風音「はい…それで今日は帰りに食材の確保もしないといけないのでショッピングモールに寄ろうかなって思ってます」

 

リサ「なるほどねー、アタシもついていっていい?」

 

風音「別に構いませんが…くれぐれも風邪をうつされないようにお願いしますね?バイト先の店長からは今井さんの面倒を僕が見るようにって釘を刺されてるので・・・」

 

リサ「あはは…神無月くんも大変だね…っと、そろそろ着くみたいだね。今日はアタシ日直だから早く行くよ」

 

風音「わかりました、また教室で」

 

僕は一旦今井さんと別れて教室に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから午前の授業が終わり、昼休みになった

 

 

 

 

 

【昼休み:3ーA】

 

風音「とりあえず午前の授業は終わりましたね…」

 

友希那「そうね、私は昼からバンドの練習に行くと約束しているから早く終わってほしいわ・・・」

 

リサ「あ…そういえばそうだったね…神無月くん、今日はごめん!」

 

友希那「リサ、どうかしたの?」

 

リサ「今日、南帆ちゃんが風邪で学校を休んでるってさっき神無月くんが言ってたじゃん?だから食材の買い出しにアタシがついていこうかなーって話してたんだけど今日の練習のことをすっかり忘れちゃってて…ほんっとうにごめん!」

 

風音「いいですよ、僕一人で大丈夫ですから。」

 

友希那「気を付けるのよ?どれだけの量を買い込むのかはわからないけれど最近は風音だって私たちの練習に付き合ってくれているから体調を崩さないようにしなさい」

 

風音「はい。ご心配ありがとうございます。」

 

??「ほほー。湊さんたちの練習にお付き合いしてるんですかー。風せんぱいは精が出ますなー」

 

風音「!?あ、あなたは誰でひゅか!」

 

リサ「あ、モカじゃん!盗み聞きはよくないよ?」

 

モカ「そうはいっても聞こえちゃったものだからしゃーなしでーす」

 

リサ「もー、そんなこと言ってたらパンを奢る話はなしナシにしちゃうよ?」

 

モカ「それはご勘弁願いまーす」

 

風音「あの・・・ところであなたは…?」

 

モカ「ふっふっふー…あたしの名前はー…と言いたいところですが風せんぱいをお借りしちゃってもいいですかー?」

 

リサ「神無月くんを?」

 

モカ「そうでーす。」

 

風音「何で僕を?」

 

モカ「あれ―?確か風せんぱいはなーちゃんのお兄さんとお聞きしましたがー?」

 

風音「そうですが…ってもしかしてあなたが南帆の言っていたクラスの友達なんですか?」

 

モカ「そうでーす。というわけで風せんぱいをお借りしまーす」

 

リサ「神無月くん、諦めて一緒に行った方がいいよ。」

 

風音「そうみたいですね…それじゃあ案内をお願いします」

 

モカ「モカちゃんにお任せあれー」

 

僕はモカさんという人と一緒に行くことになった。連れてこられた場所は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【屋上】

 

風音「屋上、ですか」

 

モカ「そうですよー。蘭ー、風せんぱいを連れてきたよー」

 

??「ありがと、モカ。あなたが南帆の言っていた風音先輩ですね。あたしは美竹蘭っていいます。南帆とは同じクラスです」

 

モカ「あたしは青葉モカって言いまーす。蘭に同じでーす」

 

??「私は羽沢つぐみっていいます!商店街にある羽沢珈琲店というところでバイトをしてます!よろしくお願いします風音先輩!」

 

??「はいはーい!次はわたし!わたしは上原ひまりっていいます!南帆ちゃんとはお料理仲間です!よろしくお願いします風音先輩!」

 

??「最後はアタシだな!アタシは宇田川巴っていいます、よろしくお願いします風音さん!」

 

風音「青葉さんに美竹さん、羽沢さんと上原さん、宇田川さんですね。よろしくお願いしまひゅ」

 

蘭「・・・ひゅ?」

 

風音「・・・すみません、これは癖みたいなもので…初対面の人相手だといつも最初は噛んじゃうんです…」

 

巴「そういえばそんなことを南帆が言ってましたね…最初は半信半疑だったんですけど本当だったんですか…」

 

風音「…恥ずかしい話本当のことです。それで、5人とも僕に何の用ですか?」

 

蘭「いえ、そんなに大した用事ではないんですけど…南帆が今日風邪で学校を休むって聞いたのでお見舞いの品でも持っていこうかって話になったんですよ。無断でお邪魔するのも悪いので風音先輩に声をかけておきたくて…昼休み中だったのにすみません」

 

風音「いえ、大丈夫ですよ。お見舞いに来てくれるのはありがたいですが僕の方が帰りにショッピングモールに食材を買いに行かなきゃいけないのでそれからでよければ」

 

巴「それだったらアタシたちが荷物持ちを手伝いますよ!皆もいいよな?」

 

モカ「あたしは問題ないよー」

 

蘭「何で荷物持ちに付き合わなきゃいけないのかわからないけど・・・まあいっか。付き合いますよ」

 

つぐみ「私も今日は家の仕事が休みなので大丈夫ですよ!」

 

ひまり「わたしも痩s…筋力をつけたいので付き合います!」

 

モカ「そっかー、確かこの間の身体測定で太っt」

 

ひまり「言わないで!」

 

風音「それじゃあ放課後に一旦校門前に集合ってことでいいですね?」

 

蘭「はい、それで大丈夫ですよ。わざわざ付き合ってくれてすみません」

 

風音「大丈夫ですよ。それじゃあまた後で」

 

モカ「しゃーしたー」

 

僕は屋上を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから午後の授業も終わり、放課後になった。今井さんと湊さんは放課後になってすぐに教室を出て行った後だったため僕はすぐに教科書等を鞄に入れ集合場所である校門前に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【羽丘学園校門前】

 

風音「すみません、お待たせしました」

 

ひまり「いえ、大丈夫です!わたし達も今来たところなので!」

 

蘭「それじゃあ行きましょうか。」

 

モカ「れっつらごー。」

 

僕たちはショッピングモールに移動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後3時:ショッピングモール】

 

ひまり「それで風音先輩、何を買って行くんですか?」

 

風音「とりあえずお米とベーコン、新鮮な卵3パックに葱と豆板醤、塩コショウに…」

 

つぐみ「ち、ちょっと待ってください!メモしますから・・・!」

 

風音「それと白みそと豆腐、食パンにフランスパン、バターと…」

 

 

 

 

 

 

 

 

巴「な、なんか覚える量がとんでもないな…一応全部メモはしたけど…」

 

蘭「…なんか頭がこんがらがってきた気がする」

 

モカ「そう―?あたしはこの倍あっても問題ないけど―」

 

風音「それはすごいですね。それで、みんなメモを取っていたみたいですけどどうするつもりなんですか?」

 

ひまり「いえ、風音先輩一人じゃいくら何でも多すぎると思うので私たちも手伝いますよ!」

 

風音「いや、そんなことをしなくても大丈夫ですよ。僕はここに何年も買いに来てるので店員さんがすでに対応してくれてるころですから」

 

モカ「おー、風せんぱい常連さんだったんだー。あたし達は本当に荷物持ちになりそうだねーそれも大量の―」

 

ひまり「だ、大丈夫かな…さっき言っていた量だと相当な大荷物になりそう…」

 

巴「ま、まあ何とかなる…だろ」

 

それから僕たちはすでに対応が終わっていた店員さんから商品を受け取ってお金を払った後それぞれが荷物を持って僕の家に足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【神無月家玄関】

 

風音「ただいま、南帆」

 

蘭「お、お邪魔します・・・」

 

モカ「お邪魔しまーす」

 

つぐみ「つ、疲れた・・・」

 

ひまり「そ、そうだねつぐ…この量の荷物は多すぎたよ・・・」

 

巴「ひまり、テニス部に入ってるのに疲れるの早くないか?」

 

ひまり「巴はダンス部だからよく動いてるけどわたしはテニス部だからそこまで動かないのー!」

 

巴「そうか?テニス部の方がより動くと思うんだけどな」

 

風音「とりあえず上がってください、荷物もソファーの上に置いてもらって結構ですよ」

 

ひまり「うぅ・・・これだったら放課後の部活動に参加すればよかったよー…」

 

蘭「そんなこと今行っても仕方ないでしょ。早く荷物を置いて冷蔵庫に食材とかを入れないと」

 

風音「いえ、僕がやっておくので大丈夫ですよ。美竹さんたちは疲れているでしょうしゆっくりしててください」

 

蘭「そんな、悪いですよ。もとはといえばあたし達が荷物持ちをするなんて言い出したんですし」

 

風音「でもここまであの量の荷物を持ってくるのはきつかったでしょう?」

 

蘭「それはそうですけど…」

 

巴「蘭、ここは言葉に甘えておこうぜ。風音さんもこう言ってるんだしさ」

 

蘭「…じゃあそうするよ。」

 

それから美竹さんたちは家でゆっくりしていった後、みんなで話して買っていた南帆へのお見舞いの品を僕に預けて帰っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後6時45分:神無月家リビング】

 

南帆「お兄ちゃん、おはよう…」

 

風音「ああ、おはよう南帆。もう大丈夫なのか?」

 

南帆「うん、風邪薬を飲んで少し寝たから大丈夫。それよりも、美竹さんたちが来てたみたいだけどもう帰っちゃったの?」

 

風音「ああ、風邪がうつったら困るだとかで早めに帰ったよ。皆からのお見舞いの品もあずかってるから後で南帆の部屋に置いておくよ」

 

南帆「美竹さんたちが…お兄ちゃんもありがとう」

 

風音「いいって。南帆は僕の妹なんだし家族のためならこれくらい大丈夫だよ」

 

南帆「それでもありがとう。お父さんとお母さんは元気にしてるかな・・・」

 

風音「父さんと母さんなら大丈夫だって、向こうでちゃんと仕事をしてるだろうし。」

 

南帆「それもそう…だね。変なこと言ってごめん。」

 

風音「それより南帆、部屋に戻ってゆっくりしてていいぞ。お粥とかを後で持っていくから」

 

南帆「大丈夫…だから。」

 

風音「完全に治るまでは病人なんだから戻った戻った。お粥の作り方はさっき上原さんから教わったから大丈夫だ」

 

南帆「・・・ん、わかったよ。私は部屋に戻ってるから」

 

風音「ああ、お粥ができたら持っていくからそれまでは寝てていいぞ」

 

それから南帆は自分の部屋に戻ってまた寝たみたいだった。僕は上原さんから教えてもらったお粥のレシピを見ながら作り、完成してから南帆の部屋に持っていって南帆に食べさせてあげた。お粥を食べた後はまた南帆は寝息を立ててべたので布団をかぶせてあげた後は僕も自分の部屋に戻って寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

今回はAfterglowメンバーをフルで投入しました。RoseliaといったらAfterglowメンバーですよね(適当)ガルパでもリサ姉とAfterglowのメンバーの掛け合いの組み合わせは多いので早めに出した方がいいかなーとも思ったんですよ(本当ですって)

それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル4:少年は頼みごとをされる

前回から1週間も間が空いてしまった…









 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴールデンウィークの登校日から一月ほど経ち、僕は普通に学校に通っていた。今日は休日でのんびりしようかと思っていた…が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6月4日

 

【午前9時45分:神無月家リビング】

 

風音「んー…今日は朝早くに起きちゃったけどゆっくりするか…でもここ最近の僕はなんだか初対面の人と話すのに噛む回数が減ったような気がするな…これも今井さんや上原さんのおかげだろうか」

 

そう、僕は最近今井さんと上原さんの紹介で羽丘学園の近くにある花咲川学園というところに通っている生徒とも交流していた。どうやら二人とも花咲川の生徒とも交流していたようで、時間が空いてるときとかにちょっとだけだが話をしたりした。その時に少しずつだけど初対面の人相手に話す時は噛まないことが時々あったりした。…それでも「時々」だけど

 

風音「それにしても南帆、今日は朝早くから遊びに行くなんて大丈夫なのか?羽丘は進学校だし2年生からでも早めに受験勉強をしたほうがいいと思うんだが…まあ、いいか。僕は僕の方でゆっくり受験勉強でも…」

 

ピンポーン

 

風音「こんな朝早くに誰なんだ?」

 

ピンポンピンポンポンピンポーン!

 

風音「…こんなにチャイムを鳴らすのはあの人しかいないだろうな…ちょっとめんどくさいけど適当に理由をつけて追い払おう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【玄関】

 

ガチャ

 

風音「…おはようございます日菜さん」

 

日菜「おっはよー!ふーくん!」

 

この人は氷川日菜さん。僕の通っている羽丘学園の生徒会長だが誰がどう見ても生徒会長とは思えないほど行動的で校則に色々追加しようとしているのだとか…まあそれも学園長に阻止されているみたいだけど。僕が出会ったきっかけは昼ご飯を食べようとしたら急に教室に入ってきて手を引かれながら屋上に連れていかれたところからだよ…ちなみに何で僕をふーくんと呼んでいるかは、僕の名前が「風音(かざね)」だから風を「ふう」と呼んでそのまま「ふーくん」と呼ばれるようになった

 

風音「こんな朝早くからどうしたんですか…まだ10時も回ってないんですよ」

 

日菜「ふーくんってずっと羽丘に通ってるでしょ?でも一度も一緒に遊びに行ったことがないから一緒に行こ―かなーって誘ってるの!」

 

風音「・・・あの、僕はこれから受験勉強でもしようかと思ってるので今日は無理ですので誰かほかの人でも誘ったらどうですか」

 

日菜「リサちーもつぐちゃんも蘭ちゃんも今日は忙しいからって断られちゃった♪だから今日はこうしてふーくんを誘ってるんだけどなー」

 

風音「だから今日は無理ですって…ちなみに無理に連れて行こうとしたら白鷺さんを呼ぶので今日は素直に諦めてください」

 

日菜「むー…千聖ちゃんを呼ばれるのは勘弁だから今日は素直にひこっかなー…でも今度来るときは一緒にお出かけしようねー!」

 

そう言って日菜さんは僕の家から出ていった

 

 

 

 

風音「はあ…本当に日菜さんはもう・・・さて、僕は部屋に戻って受験勉強の再開を・・・」

 

ピンポーン

 

風音「日菜さん…ではないか。誰だ?一応確認しておこう」

 

ちなみにさっきはインターホンを連打してきたから日菜さんだとわかったが、僕の家はインターホンの上に小さなカメラがついていて誰が来るのかわかるようになっている。

 

風音「うーんと…今井さん?なんだろう?とりあえず中に入れてあげよう」

 

ガチャ・・・

 

リサ「やっほー神無月くん。今日は時間ある?」

 

風音「時間はありますが…とりあえずこんなところで立ち話もあれなので上がってください」

 

リサ「それじゃあお邪魔するね☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【リビング】

 

風音「すみません、麦茶くらいしかなくて・・・お菓子は南帆が持っていっちゃってまして予備もないんです」

 

リサ「あはは、いいって☆」

 

風音「それで、今日は忙しいとか言っていませんでしたか?さっき日菜さんがこっちに来て今井さんは忙しいとかで遊びに行くのを断ったのだとか聞きましたが」

 

リサ「うーん…忙しいっていうのは正しいんだけど…正確には迷ってる、かな」

 

風音「迷ってる、ですか?今井さんほどの人が悩みを抱えるなんてどんなことなんです?」

 

リサ「神無月くんは今月って何があるか知ってる?」

 

風音「今月、ですか?いえ、まったく知らないですね…何かあるんですか?」

 

リサ「じゃあ、この時期は何がよくあるかはわかる?」

 

風音「この時期だと…結婚式とかよく聞きますね。それがどうかしたんですか?」

 

リサ「あのさ…これ、なんだけど…」

 

そう言って今井さんはスマホの画面を僕に見せた。そこに写っていたのは…

 

風音「ジューンブライドのブライダル撮影?」

 

リサ「うん、そうなんだよね。去年は沙綾と薫の二人でやったみたいだけど、去年は事情が事情だったから何とかなったんだけど今年は抽選方式にしたんだって。それで…」

 

風音「それで、なんとなく抽選してみたら当たった・・・と?」

 

リサ「あはは・・・そうなんだよね…でもアタシは外れたらそれはそれでいいって思ってたんだけど撮影は二人一組、それで一緒に撮影する人は男の人なんだけど、アタシと年が近い男の人っていったら神無月くんしかいなくてさ…神無月くん、お願い!アタシと一緒に撮影を手伝って!」

 

風音「…一ついいですか?これって撮影なわけですよね?だからそのうちニュースとかに取り上げられるんじゃ…」

 

リサ「うーん…そこは何も書かれてなかったからアタシにはわからないかな・・・」

 

風音「…僕の他に相方候補はいないって言ってましたよね。…わかりました、僕でよければお付き合いします」

 

リサ「本当!?ありがとう神無月くん!」

 

そう言って今井さんは僕の手を握ってきた

 

風音「えっちょっ今井さん…!?」

 

リサ「…あっ、ごめんね神無月くん!ついはしゃいじゃって…」

 

風音「…もう慣れてきましたけど今井さんから手を握られるとなんだか不思議と恥ずかしくなくなってきたというか…それで、撮影はいつですか?」

 

リサ「たしか明後日だったかな。学校は創立記念日とかで休みだからあまり気負いはしなくていいと思うけど…」

 

風音「そういえばそうでしたね」

 

リサ「何だかごめんね、神無月くん。急にこんなことを言っちゃって…バイトでも神無月くんにお世話になってるのに」

 

風音「大丈夫ですよ。今井さんが僕に頼みごとをしに来る方が驚きましたけど…」

 

リサ「むー、神無月くんはアタシのことを何だと思ってるの?」

 

風音「うーん…料理もできてお菓子作りも上手いですから…友達というよりは親友、でしょうか」

 

リサ「本当ー?」

 

風音「本当ですって」

 

リサ「それじゃあアタシのことを名前で呼んでみて?」

 

風音「な、名前で・・・ですか?リ・・・」

 

リサ「リ?」

 

風音「・・・すみません、いきなり言われても言い出す勇気がありません…」

 

リサ「そっか、無理言っちゃってごめんね。あ、時間は…」

 

それから僕は今井さんから明後日のブライダル撮影について説明を受けた。だけど今井さんが来たのが午前中だけあってさすがに二人ともお腹が減っていたので説明会を中断して今井さんが昼ご飯を作ってくれたので僕は昼ご飯を食べてから説明会を再開してしばらく家でゲームをしたりしてから今井さんは帰っていった。さて…南帆にはどう説明したものかな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後5時40分:神無月家リビング】

 

南帆「ただいま、お兄ちゃん」

 

風音「ああ、ただいま南帆。とりあえず風呂を沸かしてあるから早めに済ませてくれ。こっちはちょっと確認しておきたいこととかあるから」

 

南帆「わかったけど、あまり無茶はしないでね。私は明後日のブライダル撮影を見に行こうかなって思ってるし、お兄ちゃんも誘おうかなって考えてるから」

 

風音「あー、ごめん。撮影には見に行けなさそうなんだよ。その日は予定が埋まっちゃって」

 

南帆「珍しいね、お兄ちゃんが前日に予定を埋めるなんて。そんなに大事なこと?」

 

風音「まあな。って、早く風呂に入ったほうがいいぞ。風呂が冷めてしまうからな。僕はもう入ってしまったから後は頼む」

 

南帆「ん、わかったよ。風呂から上がったら夕ご飯作るからその時は来てね」

 

風音「了解。」

 

南帆は風呂場に入って行った

 

風音「さて…今井さんからもらった資料を読み直すか。説明だけされても理解が追い付かなかったしこういう感じで書き留めてくれるし本当に今井さんってなんでもできるよな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

風音「なんとか読み終わったな…さて、そろそろ南帆も上がってくるころだし部屋にこの資料を置いてくるか」

 

僕は自分の部屋に置いてある勉強机の引き出しに資料を入れ、鍵を閉めた。南帆はこういうことはしないが、青葉さんがやりそうだからな…偶にうちに青葉さんや美竹さんを連れてくることがあるらしいがその時は鍵をかけてなかったため青葉山に机の引き出しを開けられたこともあり資料を入れてあるときはこうして鍵をかけるようにした。

 

 

南帆「お兄ちゃん、風呂から上がったから夕ご飯作るよ」

 

風音「ああ、ありがとな南帆。こっちもやることはやったから何か手伝えることがあれば手伝うけど」

 

南帆「それじゃあ冷蔵庫から食材とかを取ってくれない?私の身長じゃ届かない食材とかを取ってくれれば大丈夫だから」

 

風音「ああ、わかったよ。」

 

それから僕は冷蔵庫にある食材を取ってあげたりして、南帆はそれを調理する感じになった。僕はというと、上原さんや今井さんに教えてもらった料理を作ろうとも思っていたが、南帆が新しい料理に挑戦したかったとのことなので僕は手を引いた。その料理の味はというと、妹の才能というべきか、とても美味だった。初めて作るにしてはうますぎじゃないか・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後9時:風音の部屋】

 

風音「(明後日…か。着用する服は向こうで用意してくれるとはいえ初めての撮影だしな…緊張しない方が無理だしな。でも南帆も見に来るのか…これはいよいよ大変なことになりそうだ・・・うん、無理に考えるのはやめよう。それに南帆のことだ、青葉さんや上原さんたちも連れてくるはずだ…はあ…これはいよいよ胃が痛くなりそうだな…後は今井さんが誰を連れてくるとかないといいんだけど…いいや、今日はもう寝よう。)」

 

僕は布団に入り、時間が経たないうちに眠気が来てそのまま寝た…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

そういえば皆さんは初夢などはどうだったでしょうか?ちなみに私は叶いそうにない夢を見ましたとも。初夢が叶ったら縁起がいいとか言いますが私にとって縁起とは何だったのかと言いたくなります()

それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル5:少年は初めての撮影に困惑する

剣盾楽しくて他のゲーム弄ってない(現在スーパーランクの8帯です)










 

 

 

 

 

 

今日は今井さんに頼まれたブライダル撮影の当日だ。写真撮影とかには映ったけどこんな感じの撮影に映ったことはなかったから何だか緊張するな…それで今日は午前中に今井さんが家に来て式場まで案内してくれる流れになっている。式場に移動した後は撮影のために用意されている衣装に着替えて撮影する手順だ。ブライダル撮影だけあってブライズメイドとかいうのを今井さんが誘ったらしく、花束とかを作ってくれているらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6月6日

 

【午前9時:風音の部屋】

 

風音「はあ…今日は撮影当日か…何だか緊張してきたな…しかも南帆も来るらしいしガッチガチに緊張すること間違いないだろうな…しかも昨日は今日のことが気になってあまり眠れなかったし…ちょっと散歩しよう。今井さんが迎えに来るまで時間はあるし」

 

僕は寝間着姿で外に出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【散歩道】

 

風音「はあー…本当に大丈夫かな今日は…」

 

??「ん?誰かと思ったら風音さんじゃないですか。どうしたんですかこんなところで」

 

風音「…ん?ああ、市ヶ谷さん。今日が撮影当日だから緊張しちゃって散歩でもしようかって」

 

この人は市ヶ谷有咲(いちがやありさ)さん。今井さんの紹介でこの間話した人だ。第一印象で『可愛い』などとつぶやいたら「はあ!?か、可愛いとかいうな・・・言わないでください!」と顔を真っ赤にしてなぜか怒られた。ちなみに初対面の時でもなぜか噛まなかった

 

有咲「あー…確か今日でしたっけ、ブライダル撮影って。ご愁傷様です」

 

風音「他人事だと思って・・・市ヶ谷さんこそこんなところでどうしたんですか?」

 

有咲「いや、私も今日のブライダル撮影に出るんですよ。ブライズメイド役とかにリサさんから誘われちゃってですね…」

 

風音「市ヶ谷さんがブライズメイド役に?」

 

有咲「あれ、リサさんから何も聞いてなかったんですか?」

 

風音「はい、今井さんからは『当日まで楽しみに待っててね』とか言われてたので誰をブライズメイド役に選んだのかわからなかったので…まさか市ヶ谷さんが引き受けるとは思ってなかったですけど」

 

有咲「し、仕方ねーだろ…リサさんが私以外に頼める人が少ないって言ってきたんだからよ…」

 

風音「…市ヶ谷さんって友達が少ないんですか?」

 

有咲「す、少なくねー!い、いや、少なくないです!」

 

風音「…なんかすみません。変なこと聞いちゃって」

 

有咲「い、いえ・・・私もムキになっちゃいましたし…」

 

風音「・・・あはは、なんだか市ヶ谷さんと話してたら緊張がほぐれてきましたよ。ありがとうございました市ヶ谷さん」

 

有咲「お、おう…ありがとうございます・・・」

 

(ピポピロリーン)

 

有咲「風音さん、ケータイ鳴ってますよ」

 

風音「そうみたいですね。それじゃあ僕はこれで。また式場で会いましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「もしもし」

 

??「もー、今日は10時に迎えに来るって言ってたでしょ?それなのに朝早くから散歩に行くなんてひどくないかな?」

 

風音「あ…すみません、今井さん。さっきまで市ヶ谷さんと話してて…」

 

リサ「もう、そんなことはいいから早く戻ってこないと今日の撮影ができないから早く戻ってくるように!」

 

風音「わ、わかりましたから大声を出さないでください・・・すぐに戻りますから」

 

リサ「アタシは家の前で待ってるから着替えて早く来てねー☆」

 

僕は急いできた道を戻り、部屋にあるお出かけ用の服に着替えて今井さんの案内で式場に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前10時30分:式場控室】

 

風音「そういえば今井さん、今日のことはRoseliaの皆さんに説明したんですか?」

 

リサ「ううん、してないよ?ほら、友希那と紗夜にこういう行事を教えたら色々厄介だからさ…あとあこも何か勘違いしそうだし」

 

風音「たしかに・・・湊さんと紗夜さんは音楽に関しては真剣に取り組みますしあこさんは早とちりとかしそうですね…」

 

リサ「でしょ?だから今回のブライズメイド役にはちゃんとした人たちを呼んでるから安心していいよ」

 

風音「そう言えばさっき市ヶ谷さんと話してた時に市ヶ谷さんもブライズメイド役を請け負ったとか聞きましたけど本当ですか?」

 

リサ「あ、有咲から聞いたんだ?うん、本当だよ。後は…」

 

??「リサさん、来ましたよ!」

 

??「リサちゃん、当選おめでとう!いいなあ…私も抽選したんだけど落ちちゃって…」

 

??「いいなー!でもはぐみもこういうのやったことがないけど頑張る!」

 

最初に言葉を発したのは上原ひまりさん。2人目が丸山彩(まるやまあや)さん、3人目が北沢(きたざわ)はぐみさんだ。丸山さんとはあまり面識はないが、とても話しやすく最初に会った時も噛まずに話すことができたのは丸山さんが話しやすかったという印象が強かった。北沢さんとはよく商店街で話すが、話すようになったきっかけは南帆と一緒に商店街に買い出しに行ったときに声をかけられた時だった。誰にでもフレンドリーに話し、気がついたら僕のことを「ふーくん先輩」と呼ぶようになった(初対面の時は噛んだ)

 

風音「今日はわざわざ忙しい時間のにありがとうございます」

 

ひまり「大丈夫です風音先輩!私たちもこういう撮影とかに興味があったので!」

 

彩「私も少しだけ興味あったし、リサちゃんに誘ってもらえて嬉しいよ!」

 

はぐみ「はぐみ、ドジ踏まないように頑張るね!」

 

リサ「あはは、そんなに緊張しなくて大丈夫だよ☆アタシの方こそありがとね。」

 

風音「それで今井さん、段取りとかはどうするんですか?」

 

リサ「それは担当の人が説明してくれるって。そろそろ着くころだけど…」

 

担当者「すみません、お待たせしました。今井様と神無月様はどなたでしょうか?」

 

風音「神無月は僕です」

 

リサ「今井はアタシです。今日はよろしくお願いします!」

 

担当者「それでは、段取りを説明いたします。わからないことがあれば聞いてください」

 

そういって担当の人はブライダル撮影についての説明を始めた。何とか覚えることができたけど、普段着慣れない服を着るのはちょっと恥ずかしいな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃・・・

 

【午前11時40分:??】

 

蘭「ごめん、南帆。ちょっと着ていく服に悩んでて」

 

南帆「ううん、大丈夫だよ美竹さん。私も来ていく服を選ぶのに時間かけちゃったし…」

 

つぐみ「でもひまりちゃん、今日に限っていけなくなっちゃうなんて残念だなぁ…こういう事には憧れてたしついてくるって言いだしそうなのに」

 

蘭「それじゃあ行こうか、そろそろ撮影が始まるころでしょ?」

 

南帆「うん、でも兄さんは本当にどこに行っちゃったんだろう…?」

 

あこ「あれ?蘭ちゃんと南帆姉とつぐちん?これからどこかに行くの?」

 

南帆「あれ、あこちゃん。どうしたのこんなところで」

 

あこ「あこは暇だったからお散歩してたんです!南帆姉たちはこれからどこかに行くの?」

 

つぐみ「うん、ちょっと式場を見に行こうかなって。」

 

あこ「式場に?どうして?」

 

蘭「ちょっと南帆に誘われて行くことにしたんだよ。といってもすぐ終わるだろうけど…」

 

あこ「ならあこも着いていきます!いいでしょ!?」

 

蘭「・・・どうするの、南帆?あたし達を誘ったのは南帆だし、南帆が決めていいよ」

 

南帆「・・・じゃあ、着いてくる?」

 

あこ「いいんですか!?やったー!それじゃあさっそく行きましょう!」

 

私たちは4人で式場に行くことにしました。今井先輩の相手・・・誰なんでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【式場】

 

風音「今井さん、準備できましたか?」

 

リサ「うん、こっちは準備できてるよ。でもなんか恥ずかしいな…」

 

風音「それは僕も同じですよ…こんな服装なんて滅多に着ませんし…」

 

リサ「そ、それじゃあいっせーのでカーテン開けよっか。いっせーの…」

 

シャッ!

 

風音「…」

 

リサ「・・・どう?」

 

風音「・・・とても似合ってます、今井さん。やっぱりこういう感じの衣装を着るといつもと違って今井さんが別人に見えます」

 

リサ「そ、そう?あはは、ありがと♪でもそういう神無月くんだってとても似合ってるよその服」

 

僕たちが今着ているのは、結婚式でよく見るドレスとスーツだ。ブライダル撮影だからなるべく結婚式に似たような感じにするためこの衣装で撮影することになっている。こういうのって何年も着てなかったからやっぱり慣れないな…

 

有咲「リサさん、風音先輩、準備できてますか?」

 

風音「市ヶ谷さん?はい、準備できてますよ」

 

有咲「それじゃあ式場に来てください、こっちも準備はできたので」

 

ひまり「それじゃあ二人とも、どうぞこちらに!」

 

僕たちは式場の撮影セットの方に移動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【撮影会場】

 

僕たちは撮影会場についた。担当の人は僕たちに説明をした後、カメラマンとして仕事に写ったみたいだ。さて、僕たちも仕事にうつるとしようか…

 

風音「たしかこの後は…って何でしょう?入口が騒がしいような…上原さん、見てきてもらえませんか?」

 

ひまり「私!?う、うーん…わかりました!」

 

上原さんは会場の入り口に向かった

 

リサ「なんだろうね?」

 

彩「あ、あそこに見えるのってあこちゃんじゃない?なんだか慌ててる感じでこっちに来るみたいだけど…」

 

あこ「リサ姉!リサ姉が結婚するって本当!?相手は誰なの!?」

 

リサ「あこ!?違うよ!これは…」

 

風音「あの…あこさん?何を言ってるんですか?」

 

あこ「あ、風にい!リサ姉の相手って風にいだったんですね!おめでとうございます!」

 

有咲「ち、ちげーよあこちゃん!これはだな、ブライダル撮影って言って結婚式のプロモーションビデオ撮影なんだよ」

 

あこ「え?撮影?リサ姉、本当?」

 

リサ「だからさっきからそう言ってるのに…誰から聞いたの?」

 

あこ「えっと、つぐちんと南帆姉から?」

 

南帆「す、すみません今井先輩・・・あこさんが先走っちゃって…あれ、兄さん?」

 

風音「・・・どうして南帆がここに来てるんだ?」

 

南帆「それはこっちのセリフでもありますよ兄さん!どうして今井先輩の撮影の相手が兄さんなんですか?」

 

風音「あー…後で説明するからまずは席についてくれ・・・撮影が始まりそうにないんだ」

 

それからブライダル撮影を始め、撮影が終わってから僕たちは控室に今日来ているメンバーを集めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【控室】

 

風音「…それで、あこさんが早とちりした原因は誰ですか?」

 

蘭「ごめん、原因はあたし。あこにここに来るまでに事情を教えてなかったし・・・本当にすみません」

 

リサ「あはは、もう過ぎたことだからいいって。」

 

彩「そ、そうだよ!私たちもつぐみちゃんたちに伝えてなかったし…」

 

風音「僕も南帆に詳しく伝えてませんでしたからね・・・すみません。南帆もごめんな」

 

南帆「もう、兄さんは本当に迷惑ばかりかけるんですから・・・でも皆さん、とても素敵でしたよ」

 

彩「そ、そうかな?えへへ、なんか照れちゃうな…」

 

ひまり「えへへー、褒めても何も出ないよー?」

 

つぐみ「でもひまりちゃん、撮影中も少し苦しそうにしてたような…」

 

ひまり「言わないで!自分でもよくわかってるから!」

 

風音「…なんか撮影が終わるとみんないつも通りって感じがしますね今井さん」

 

リサ「あはは、そうだね。(この日常もいつか変わったりするのかな…)」

 

風音「今井さん?」

 

リサ「あはは、なんでもないよ?」

 

風音「(何だろう、今さっきの今井さんの表情…なんだか言いたいことがあったような、そんな感じがする…それに、僕も何か変だ。今井さんを見てるとなんだか心の奥が締め付けられる…そんな感じがする。なんなんだろうな…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから僕たちは今日の撮影についての雑談をしたりして、式場が閉まるまでの時間まで控室にいた。家に帰る時も控室にいた時の感情は消えず、その日は寝ることができなかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

ちなみに主はブライダル撮影はおろか結婚式を見に行ったことはありませんので完全にガルパのジューンブライドイベントから覚えてる分を書きました(反省点しかない…


それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル6:少年は恋心を覚える

どうも、今度は1ヶ月も開いてしまいましたよと空丘ルミィです…夕方に投稿する型の主にとって夕方からの仕事はきついって…

あ、本編始まりますよ









 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今井さんと一緒にブライダル撮影に出てから1ヶ月が経った。あの時感じた違和感は消えず、いつも通りの日常が曇って見えた…だけど僕の日常で少しだけだが変わったことがある。それは…

 

 

 

 

 

 

 

7月20日

 

 

【午後4時:circle】

 

友希那「風音くん、この歌詞はどうかしら」

 

紗夜「風音くん、少しギターの調子が悪いようなので見てもらえませんか?」

 

あこ「風にい、今日のあこはカッコよかったですか!?」

 

リサ「神無月くん、クッキー焼いてきたんだけどいる?」

 

燐子「風音くん…次の練習の予定は・・・いつですか・・・?」

 

風音「えっと、もう少しこの部分を変えた方がいいかもしれませんね。ギターは・・・ちょっと弦が錆びてるみたいなのでかえた方がいいかもしれません。はい、今日の宇田川さんはカッコよかったですよ。あ、クッキーはそこに置いてある皿の上に置いておいてください。次は明日の午前10時から午後3時までGalaxyで練習ですね。朝日さんに連絡を入れてすでに予約済みです。」

 

そう、僕はRoseliaのサポーターになったのだ。やることは以前バイト先でやっていたことを頭の中に記憶していたのでそれを実行に移しているだけだ。

 

友希那「それにしても、風音くんの指摘は的確でいてくれるのは助かるわね。ただ…」

 

風音「どうかしたんですか?」

 

紗夜「今新しい曲を作ってるのは風音くんも知っていますが、実はもう1曲作っているんです。そっちの方の歌詞も迷走をしているので、何か新しい案はないかと考えているんですが…」

 

リサ「いつも友希那が作ってくれるんだけどアタシたちも何か手伝いたかったんだけど」

 

あこ「あこたちも歌詞を考えているんですけど、何回試行錯誤してもすぐ没になっちゃうんです」

 

燐子「だから…風音くんに何か案がないかなって…」

 

風音「うーん…すみません、僕は歌詞作りを手伝ったことはないのでそういうのはちょっと…でも新しい歌詞を作るならどこかに出かけてはどうでしょうか?」

 

友希那「私たちにそんなことをしている時間はないわ。早くFWFに向けて本格的な練習をしないと…」

 

ちなみに湊さんがさっき言ったFWFとは、『Future World Festival』の略で、各国からいろんなバンドが集まって頂点を目指すイベントである。Roseliaも出場するらしい

 

リサ「それならさ、今度の休みに海に行こうよ!去年みたいにまたいい歌詞が思いつくかもしれないよ?」

 

あこ「海!?行きたい行きたい!」

 

燐子「また・・・ですか・・・?」

 

風音「去年も海に行ったんですか?」

 

紗夜「ええ。気分転換にでもどうかと今井さんが提案してくれたんです。その時は新しい曲を作れましたが今年はどうでしょうか…」

 

あこ「はいはーい!あこは海に行きたいです!」

 

リサ「アタシも久しぶりに行きたいかな、お祭りもあるみたいだしコテージに泊まろうよ☆燐子はどう?」

 

燐子「私は…いつも通りにこっちで練習でいいです・・・」

 

紗夜「私も白金さんと同意見です。」

 

友希那「私も今年はまじめに取り組みたいからこっちで練習したいわ」

 

あこ「えー!?海ですよ海!行きましょうよー!こうなったら風にいに決めてもらいましょう!」

 

風音「え、そこで僕に飛び火するんですか…?」

 

リサ「いいじゃん、神無月くんもいい気分転換になるかもしれないよ?」

 

風音「は、はあ…でも海ですか…気分転換にはいいと思いますので行く分には問題ないかと思います」

 

あこ「本当ですか!?やったー!」

 

風音「ただし、ただ遊ぶだけではだめです。ちゃんと練習もしないとダメですよ」

 

あこ「はーい・・・」

 

友希那「でも新しい曲のイメージを考えるなら妥当な場所…かしら。」

 

風音「それじゃあ日程はこちらで決めておくので今日は解散しましょうか。お疲れさまでした」

 

そう言って今日の練習を切り上げ、今日は解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【circleからの帰り道】

 

リサ「ありがとね、神無月くん。海に行くことを認めてくれて」

 

風音「まあ、僕の見識も広めることができますし。ただ海にもお祭りにも行ったことがないので楽しみです」

 

リサ「あれ、神無月くんって海とか行ったことがないんだ?」

 

風音「まあ…今井さんも知っての通り僕は人と話すのが苦手なので…言って近くのゲームセンターとかが主なお出かけ先だったので」

 

リサ「あはは・・・それは確かに難儀だよね…」

 

風音「こればかりはしょうがないですよ。っと、そろそろ僕の家に着きますので今日はここまでですね。日程とかが決まったらこっちから連絡を入れるので海でのスケジュールは僕に任せてください。」

 

リサ「ありがとね。それじゃあまた今度」

 

今井さんがそう言うと僕は自分の家に入った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後6時:神無月家】

 

風音「ただいま」

 

南帆「おかえり、お兄ちゃん。今日は一段と遅かったね」

 

風音「まあ、夏休みにRoseliaのみんなで気分転換に海に行くことになってな。ちょっとこれからスケジュールとか決めないといけないからしばらく夕ご飯とかを一緒に食べれないかもしれないな」

 

南帆「いいなあ…でも私も夏祭りに美竹さんたちと一緒に行くことになってるんだよね。もしかしたら遭遇するかも」

 

風音「そうなのか?…なあ南帆、変なこと聞いてもいいか?」

 

南帆「うん、いいよ?」

 

風音「南帆ってさ…誰かを好きになったことってあるか?」

 

南帆「え、それってどういう意味?」

 

風音「そのままの意味だけど…」

 

南帆「うーん…誰かを好きになったことはない…かな。でもどうしてこんな質問を?もしかしてお兄ちゃん、好きになった人がいる…ってこと?」

 

風音「・・・まあ、そういう事だな。」

 

南帆「お兄ちゃんにも春が来たんだね。相手は誰?」

 

風音「それは・・・まだ言えないな。」

 

南帆「そっか、頑張ってねお兄ちゃん。私は応援してるから」

 

風音「…ありがとな、南帆。それじゃあ僕はスケジュールを確認しないといけないから部屋に行くよ。おかずとかは皿に取っておいてくれれば後で温めて食べるから大丈夫だ」

 

南帆「うん、わかったよお兄ちゃん。」

 

それから僕はお祭りの日程を部屋にあるノートパソコンで調べた。どうやら8月6日が夏祭りのようなのでその前日に夏祭りがある場所の近くにあるコテージに泊まることにした。偶然にもコテージの近くには海があるようで、ちょうどよかったみたいだ…なんかこういうの、合宿みたいでいいな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

ちょっと悩みましたが、夏祭り回と海回は次話に持ち越しすることにしました。あまり長く書くと主の集中力が切れちゃいますので…

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。次話はそれなりに長くできればいいですが…主の集中力次第です…


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レベル7:少年は合宿で新しい試みをする

主も何か新しい試みにチャレンジしてみっかな・・・









 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月5日

 

今日はRoseliaのみんなと海に合宿に行く日だ。この日が来るまでに僕の方でスケジュールを立て、湊さんたちも納得してくれたみたいだったのでこの合宿でまた一つ成長できればいいんだけど…

 

【午前5時40分:電車内】

 

あこ「ふわぁぁぁ…眠い…」

 

リサ「あはは、あこ眠そうだね。何してたの?」

 

あこ「昨日…ソロでNFOのクエストをこなしててレア素材を取りに行ってたんです・・・」

 

風音「・・・あこさん、今日が合宿だって言ってましたよね?できるだけ徹夜は控えてほしいと言っていたんですが…」

 

紗夜「仕方ありませんね…宇田川さんは私たちの中で最年少なので楽しみの一つや二つはあるんですから」

 

友希那「まったく、これから合宿だというのに緊張感がないわよあこ。」

 

燐子「あこちゃん…コテージの近くのバス停に着くまで寝る…?」

 

あこ「りんりん…うん、寝るー…zzz…」

 

風音「…寝るの早いですね。今日の合宿のことをなんだかんだで一番楽しみにしていたのはあこさんでしたから」

 

リサ「たしかに、あこは今日になるまで練習でも活き活きしてたもんねー☆アタシも楽しみだなー♪」

 

紗夜「向こうに着いたらまずは楽器などを降ろさないといけませんね。それから…」

 

風音「まずは曲のイメージをどんな風にするかを掴みたいので海に行きましょうか。そこで各自イメージを考えるということでどうでしょう」

 

友希那「ええ、私は構わないわ。」

 

紗夜「風音くんが立ててくれた合宿のスケジュールです、私たちはできる限りのことを精いっぱいするだけです」

 

風音「今井さんも白金さんも構いませんか?」

 

燐子「はい…私は大丈夫です…」

 

リサ「うん、アタシもそれでいいよー☆」

 

風音「わかりました。向こうに着いてから楽器を降ろし次第海の方に出るということで。」

 

燐子「スケジュールが決まったところで・・・これからどうしましょうか…?」

 

風音「…そうですね、あこさんはともかく僕はスケジュールの再確認とかをしていたのであまり眠れなかったんですよね…すみません、向こうに着くまで休んでていいですか?」

 

友希那「いいわよ。風音くんも私たちRoseliaのサポートメンバーだから少しでも体を休ませなさい」

 

風音「すみません…」

 

僕は海の近くの駅に着くまで寝た・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【電車内】

 

アナウンス「次はー、〇〇駅ー。次はー、〇〇駅ー。終点です。お忘れ物のないようにご注意ください」

 

風音「ん…?もう終点ですか…?」

 

リサ「おはよ、神無月くん。もうみんな降りちゃってるよ」

 

風音「今井さん?すみません、少しじゃないくらいに眠りこけていたみたいで…」

 

リサ「まだ疲れが残ってるみたいだしアタシがおんぶして行ってあげようか?」

 

風音「いえ、さすがに自分一人で歩けますって…よっ…と」

 

僕は体を起こして大きな欠伸をした後、電車を降りてRoseliaのみんなと予約しているコテージに向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前8時:コテージ】

 

風音「ここがコテージ…ですか。外見に違わぬほどの大きさですね。これくらいの大きさなら6人でも泊まれますね」

 

友希那「私たちも去年ここのコテージを借りて新しい曲を作ったのだけどまさかまた使うことになるとは思ってなかったわ」

 

紗夜「ですが湊さん、去年は去年です。今回の合宿でまた新しい曲を作ればいいんです」

 

リサ「そうそう☆気楽にすればいいって☆」

 

燐子「はい…皆さんで頑張りましょう…」

 

あこ「よーし!ババーンって感じにかっこいい曲のイメージを考えるぞー!」

 

風音「・・・とりあえず行きますか。」

 

僕たちはコテージに楽器等を置いて海に向かった…と思ったのだが今井さんが「せっかく海に来たんだし、休み時間で泳いだりしない?」と提案してきたので僕は一人海に向かった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前9時:海】

 

風音「早く来すぎたかな・・・」

 

リサ「おまたせー♪友希那と紗夜が着替えるのが遅くって…」

 

友希那「…当たり前よ。私たちの他に男の人は風音くんしかいないのだから」

 

紗夜「…なんで私まで水着を着ないといけないんですか」

 

あこ「えー!?いいじゃないですか紗夜さん!曲のイメージが浮かんだら遊べるんですから!」

 

燐子「私は…あこちゃんに賛成です・・・」

 

リサ「アタシもあこに賛成かなー♪神無月くんは?」

 

風音「・・・どうして僕に振るんですか。…はあ、曲のイメージが浮かぶまで遊ぶのは禁止ですよ。」

 

あこ「やったー!ありがとう風にい!」

 

風音「でも遊ぶような行動を見せたらコテージに帰りますからね。それくらいの気合は入れてもらいませんと」

 

あこ「はーい・・・」

 

それから僕たちは海で新しい曲のイメージを考えることになった…のだが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前11時:海】

 

風音「…なかなかいいイメージが思いつきませんね。湊さんは?」

 

友希那「…思いつかないわ。紗夜はどうかしら?」

 

紗夜「ダメですね…今井さんは…」

 

リサ「アタシもダメだね…あこは?」

 

あこ「ダメです・・・ババーンって感じのかっこいいイメージが浮かびません…りんりんはー?」

 

燐子「私も…思いつきません…」

 

風音「困りましたね…曲のイメージが浮かなばいとなるとこの合宿の意味がありませんし…ちょっと休憩しましょうか」

 

あこ「さんせーです!あこ、ちょっと考え疲れちゃいました・・・」

 

風音「僕も久しぶりに頭を使ったような気がしますね…期末テストはずっとそこそこいい点数が取れてましたからあまり頭は使ってなかったんですがまさかこれほどとは…それじゃあちょっと休憩しましょう」

 

友希那「だけど、早く曲のイメージを掴まなければ今度の主催ライブで新曲を歌えないわ。私はまだ探すわよ」

 

紗夜「湊さん、少しは休んだ方がいいです。湊さんは昨日私の家でずっと新しい曲のイメージを考えていたんですから少しは頭を冷やしましょう」

 

友希那「だけど…」

 

燐子「友希那さん…少しは休まないと…」

 

友希那「燐子まで・・・わかったわ、少し休憩するわ」

 

それから僕たちは海の家で昼ご飯を食べたりしてから再び新曲のイメージを考えた・・・が誰もイメージがつかめず、一度Roseliaのメンバーはコテージに戻った。僕は海の方に残り、少しでもイメージが掴めないかと思った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後4時55分:砂浜】

 

風音「なかなかいいイメージが浮かばないな…こういう時母さんだったらなんというんだろうな…」

 

リサ「なーに一人で黄昏てるの?」

 

風音「あ、今井さん…なかなか思いつかなくて…って、何でここに来てるんですか?みんなでシャワーを浴びてゆっくりしていると思っていたのに」

 

リサ「シャワーは浴びたんだけど、神無月くんのことが気になっちゃって来ちゃった♪」

 

風音「すみません、わざわざ足を運んでもらって。まだ思いつかないんです」

 

リサ「もう、いつまで考えてもしょうがないでしょ?今日はもう休んだほうがいいって」

 

風音「だけど…」

 

リサ「だけども何もないでしょ?ほら、みんな待ってるから早く戻ろ?」

 

風音「…はい」

 

僕は今井さんに言われるがまま、砂浜を後にした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「痛っ」

 

リサ「どうかした?」

 

風音「足で何か踏んじゃったみたいで…何を踏んだんでしょうか」

 

リサ「足をどけてみたら?」

 

風音「そうします」

 

僕は足をどけて、さっきまで踏んでいたものを見た。そこにあったのは…

 

リサ「わぁ…綺麗な石だね。それも5つ」

 

風音「そうですね…何だかRoseliaの皆さんみたいです。皆さんの輝きがこの石に宿ってるといいますか…」

 

リサ「・・・ねえ神無月くん、これなら新しい曲のイメージにピッタリじゃない?」

 

風音「この5つの石が?…ですが確かにこれから新しい曲のイメージにピッタリかもしれませんね。持ち帰っておきましょう」

 

リサ「これで次のライブも乗り切れそうだね☆それじゃあ早く戻ろっか」

 

風音「はい、皆さんも心配しているでしょうし戻りましょう」

 

僕たちは一緒にコテージに戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後6時:コテージ】

 

風音「すみません皆さん、お待たせしました」

 

友希那「リサから聞いたわ、あれからずっと砂浜に居たそうじゃない。それで、新しい曲のイメージは浮かんだの?」

 

風音「はい、これを見てください」

 

僕はズボンのポケットに入れていた5つの石を出した

 

紗夜「これは?」

 

風音「砂浜から戻ってくる時に足で踏んじゃって、足をどけてみたらこれがあったんです。この5つの石はなんだかRoseliaの皆さんの持つ輝きに似ている感じがしたのでこれなら新曲のイメージに合っているかと思いまして」

 

あこ「わー!とってもきれいです風にい!これなら新曲のイメージにピッタリじゃないですか?」

 

友希那「・・・そうね、これならいけそうだわ。ありがとう風音くん」

 

風音「いえ、僕だけじゃ見つけれませんでした。今井さんが僕を呼びに来なかったら恐らくこの5つの石は持って帰ってこれませんでしたからこれは今井さんの功績ですよ。」

 

リサ「え、アタシ?な、なんだか照れちゃうな…」

 

燐子「でも・・・風音くんも頑張ってくれましたから・・・これはお二人の功績です・・・ありがとうございます・・・」

 

紗夜「ですが問題はここからです。この輝きをイメージにどのような歌詞にするかが残っています。これは私たちで何とかしますので風音くんは今日は休んでください。明日の夏祭りも控えていますので」

 

風音「でも・・・」

 

友希那「後は私たちに任せてゆっくり休みなさい。ただでさえ今日と明日のスケジュールを立ててくれていたから疲労が蓄積されているはずよ。」

 

風音「・・・すみません、後のことはお任せします。僕はシャワーを浴びてきますね」

 

僕はシャワールームに入ってかいた汗を流し、体を洗ってコテージのリビングに戻った。それから夜になるまで個室で起きていたら歌詞が完成したという声が聞こえたのでリビングに向かった・・・がみんなはソファーで寝たり机に突っ伏していたりしていたので僕がみんなをそれぞれが寝る部屋のベッドに連れて行ってタオルケットをかけてあげた。その代わりに僕の腕が悲鳴を上げたのでその日は何もすることなく自分のベッドで寝た・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








前書きで言ってみたはいいけど何にチャレンジしてみるかね…








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レベル8:少年は思いを伝える


バンドリ3周年情報が豪華すぎひん…?

新バンド2組追加に2周目ドリフェス限追加、カバー曲大量追加…主の頭はパンクしそうです(新バンドのボーカルの子可愛すぎる…)













 

 

 

 

 

 

8月6日

 

今日は合宿2日目だ。午前中は昨日完成した歌詞に合いそうな音を出して音程などを合わせる感じになっている。まだ曲の名前も決まってないけど、それは後で考えるとして・・・今は音合わせ中だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前10時45分:コテージ】

 

風音「ふんふん…この音程はそこそこ良さそうですね」

 

あこ「本当!?やったー!」

 

風音「ですが、あこさんのドラムがまだ走ってる感じがするので少しテンポを遅めにしてみてはどうでしょうか。」

 

あこ「うー…風にい厳しい…」

 

紗夜「ですが宇田川さんのドラムのテンポを変えるということは私たちのテンポもかえないといけないのでは?」

 

風音「・・・そうなりますね。ですが微調整レベルだと思うのでほんの少し変えればいいと思います」

 

リサ「よーし、それじゃあもうひと頑張りしよっか。友希那もいけるよね?」

 

友希那「ええ、まだまだいけるわ。それじゃあいくわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「・・・これはさっきよりいいですね。湊さんはどう思いますか?」

 

友希那「さっきよりはマシになったわね、でももう少し何かが足りない気がするわ」

 

燐子「何かが・・・足りない…?歌詞もできてますし、これくらいでいいんじゃないでしょうか…」

 

紗夜「湊さんの言うとおりだと私は思います。もう少しリズムを変えてみましょう」

 

あこ「えー!?まだやるんですかー!?あこ、ドラムの叩きすぎで疲れちゃいましたー…」

 

リサ「アタシもちょっと疲れちゃったかなー…そろそろご飯にしない?今日は夏野菜をたくさん使った夏野菜カレーだよ!」

 

あこ「カレーですか!?やったー!あこ、カレー大好きなんです!」

 

友希那「リサ、私たちに休んでいる時間なんてないのよ。早く音を合わせないと…」

 

風音「すみません湊さん、僕もいったん休憩にしたほうがいいと思います。今日は朝9時からぶっ続けで練習しているので一息入れた方がいいかと。もうこんな時間ですし」

 

僕は腕時計の針を湊さんに見せた

 

友希那「…もう12時を回っていたのね。いいわ、少し休憩しましょうか」

 

紗夜「いいんですか?湊さん」

 

友希那「このまま練習を続けたら誰かが倒れる可能性があるわ。でも昼ご飯を食べてからまたやるわよ」

 

風音「はい、そのつもりです。」

 

僕たちは一旦昼休憩にすることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後12時20分:コテージ】

 

風音「今井さんの作った夏野菜カレーおいしいですね。夏野菜の素材を生かしてる感じもしますし程よい辛さです」

 

リサ「本当?ありがと、神無月くん」

 

あこ「うぅー・・・」

 

風音「あこさん?どうかしたんですか?さっきからピーマンとにらめっこしてるみたいですが…もしかしてピーマンが苦手とか?」

 

あこ「はい…あこ、ピーマンが大の苦手なんです・・・あの、風にい、ピーマンを食べてもらえませんか・・・?」

 

風音「好き嫌いしてると大きくなれませんよ?」

 

あこ「でもダメなものはダメなんです…お願い風にい!」

 

風音「…はあ、しょうがないですね。」

 

あこ「わーい!ありがとう風にい!はい、あーん!」

 

風音「えっちょっあこさん!?皆さんが見てるんですが!?」

 

リサ「おぉー…あこ大胆だねー♪」

 

風音「普通に自分で食べますから…!ほらあこさん、僕のカレー皿にピーマンを分けておいてください…って紗夜さんまでどうしたんですか?もしかして…ニンジンが苦手とか」

 

紗夜「・・・その通りです風音くん。私はニンジンが苦手なんです…私のカレー皿に入っているニンジンも食べていただけませんか?」

 

風音「…わかりました。僕のカレー皿に乗せておいてください。(はあ…結局普通通りの量を食べることになるのか…)」

 

結局僕はいつも南帆が作ってくれる朝ごはんの量を食べることになった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後3時:コテージ】

 

風音「…これは今までいい感じの音じゃありませんか?湊さん」

 

友希那「…そうね、今まで一番の音だわ。この音程を忘れないようにもう一度合わせましょう」

 

リサ「それじゃあリズム取るねー☆1、2、3!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あこ「風にい!どうだったどうだった!?」

 

風音「とてもよかったと思います。それではこの曲に名前を付けましょうか。誰かいい案はありますか?」

 

あこ「はいはーい!『Dimension Dark』なんてどうでしょうか!?」

 

紗夜「却下です」

 

友希那「却下ね」

 

風音「すみません、それはさすがに却下で」

 

燐子「それは…ないかも…」

 

リサ「あはは…」

 

あこ「えー!?なんで!?すごくかっこいいのに!」

 

燐子「かっこいいだけじゃ・・・ダメだよ…Roseliaに合う曲名にしないと…」

 

風音「皆さんは何かいい案はありませんか?」

 

Roseliaメンバー「…」

 

風音「・・・それじゃあこの件は保留にしておきましょうか。今日は夕方から近くでお祭りがあるらしいのでそこで羽を伸ばしましょう」

 

友希那「・・・そうね、私は構わないわ。みんなもいいわね?」

 

紗夜「湊さんがそういうのなら私は構いませんが」

 

あこ「はいはーい!あこもお祭りに参加したいです!」

 

燐子「人混みは苦手ですけど・・・頑張ります・・・」

 

リサ「それじゃあお祭りが始まる時間まで待機してよっか。神無月くん、お祭りは何時から?」

 

風音「えっと…6時45分かららしいです。昨日ちょっとここからお祭り会場まで歩いていったのでだいたい10分くらいあれば着くかと」

 

リサ「それじゃあ余裕を持って6時30分からここを出る感じにしよっか。それまで休憩ってことでいい?」

 

風音「そうしましょうか」

 

それから僕たちはコテージでお祭りの時間までゆっくりすることにした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【6時20分:コテージ外】

 

風音「みんなは浴衣の着付けとかがあるから早めに出てきちゃったけど…」

 

リサ「お待たせ―!友希那と燐子の着付けに時間かかっちゃってさー…」

 

今井さんがそう言うと他のメンバーもコテージから出てきた

 

友希那「・・・やっぱり着慣れないわ、浴衣は・・・」

 

紗夜「私は去年ひなと一緒に夏祭りに行ったのですが…やっぱり着慣れませんね」

 

燐子「私はお祭りに行ったことがないので・・・初めて着ます・・・」

 

リサ「アタシはよく行くけど今年は新しい浴衣で来たから楽しみだなー☆」

 

風音「それじゃあ行きますか。ちょっと早いですけど」

 

あこ「わーい!今年はりんりんや友希那さんたちと一緒に夏祭りだー!」

 

僕たちはコテージから少し離れたお祭り会場に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【6時35分:お祭り会場付近】

 

風音「うわぁ…まだ始まってないのにすごい人混みですね…大丈夫でしょうかこれ」

 

リサ「本当だねー…人ごみに流されちゃったらどうしよっか?」

 

紗夜「誰かの携帯に電話をして待ち合わせ場所を決めておくのはどうでしょうか」

 

友希那「そうね、そうした方がいいわ。でも途中で誰かが逸れるくらいならみんなで見て回りましょう」

 

燐子「そう…ですね…逸れるのは嫌…ですから・・・」

 

あこ「それじゃあレッツゴー!」

 

風音「あこさん、さっき言ったこと忘れて・・・あ」

 

友希那「…あこ、人混みに流されていったわね。探しに行った方がいいわね」

 

紗夜「そうした方がいいですね。私と湊さんで宇田川さんを探しに行くので今井さんと白金さん、神無月くんはここで待機していただけないでしょうか」

 

風音「わかりました。何かあったら連絡してくださ・・・うわっ!」

 

リサ「え、これ全部お祭りに来る人たち!?いくら何でも多すぎない!?あれ、神無月くん、燐子!?」

 

燐子「今井さん…?風音くん…?何処に行ったんですか・・・?まさか二人ともさっきの人混みに流されて全員離れ離れに…?ど、どうしましょう…そ、そうでした。携帯に連絡を入れなきゃ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後7時:お祭り会場】

 

風音side

 

風音「やばいな…人混みに流されてみんなとはぐれてしまった…携帯も圏外だしみんなの携帯も圏外だろうな…でも南帆がこのお祭り会場のどこかにいるらしいから探さないといけないな…でも今井さんと白金さんも探さないと・・・」

 

風音side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサside

 

リサ「あちゃー・・・神無月くんと燐子と逸れちゃったね…携帯も圏外だから連絡のしようもないし誰か知り合いを探した方がいいかな?っ・・・ヤバっ、草履の鼻緒が切れちゃってるし…これは近くに座れそうなところも探さなきゃかぁ…早く移動しないと」

 

リサside out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

燐子side

 

燐子「今井さんと神無月くんと逸れちゃいました・・・これからどうしましょう…でもあこちゃんと氷川さんたちも心配ですし…でも連絡も取れない状況なのでどうした方がいいでしょうか…?まずは誰か知ってる人を探した方がいいかもしれません…」

 

燐子side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音side

 

風音「うーん…まずいな…誰とも出くわさないまま8時を回ろうとしてる・・・そろそろ誰かを見つけないとこのままじゃ今日は帰れそうにない…」

 

南帆「あれ、お兄ちゃん?どうしたのこんなところで」

 

風音「あれ、南帆じゃないか。美竹さんと上原さんも一緒なんだな」

 

蘭「風音先輩こそこんなところでどうしたんですか。ずっと唸ってましたけど」

 

ひまり「困ったことがあったら私たちを頼ってくれてもいいんですよ!それで何があったんですか?」

 

風音「実は、Roseliaのみんなで夏祭りに来たんだけどこの人混みに流されちゃって連絡も取れないんです。誰かRoseliaの誰かを見かけませんでしたか?」

 

南帆「Roseliaの人の誰かなら…蘭ちゃんが誰か見かけたって言ってなかった?」

 

蘭「うん、確かあれは…リサさんだったかな。あたしは一旦ひまりたちと別れて近くの神社までリサさんを連れていったよ。場所教えようか?」

 

風音「いえ、大丈夫です。神社の場所は昨日下調べしてあったので覚えていますから。それじゃあ僕は行きますね」

 

ひまり「風音先輩も気をつけてください!」

 

僕は南帆たちと別れて神社に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後8時:神社】

 

風音「はあ…はあ…やっと見つけました・・・今井さん」

 

リサ「あ…神無月くん。ごめんね、人混みに流されちゃって…」

 

風音「いえ、人混みに流されるのは仕方ありませんよ。…今井さん、足痛いんですか?」

 

リサ「あはは・・・じつは人混みに流されてた時に草履の鼻緒が切れちゃってまともに歩けなかったんだよね…足が痛いわけじゃないから大丈夫だよ」

 

風音「…そうですか、よかったです。今井さんにもしものことがあったら僕・・・」

 

リサ「アタシなら大丈夫だって。神無月くんもよく知ってるでしょ?」

 

風音「それはそうですけど…」

 

リサ「でしょ?それより神無月くん、何か言いたそうにしてない?」

 

風音「…どうしてわかったんですか?」

 

リサ「だって神無月くん、さっきから周りの目を気にしてるからね。」

 

風音「…まあそうですね、周りの目が気にならないといえば嘘になりますから。今井さん、聞いてくれませんか」

 

リサ「うん、アタシに答えれる事なら何でも聞いていいよ」

 

風音「…僕は今井さんのことが好きです。今井さんは僕のコミュニケーションの輪を広げてくれましたし、今井さんの協力がなかったら自分の殻に閉じこもっていたと思います。今井さんは…僕の恩人なんです。僕と…付き合ってください。」

 

リサ「…本当にアタシのことが好きなの?アタシって恋愛とかどうすればいいのかあまり知らないんだよ?」

 

風音「僕だってわかりませんよ?」

 

リサ「みんなからは軽い女だとか言われてるんだよ?」

 

風音「僕はそうは思いませんけどね」

 

リサ「…アタシは友希那とかと比べて魅力とかないよ?」

 

風音「今井さんには今井さんの魅力があるんですから自信を持ってください」

 

リサ「・・・そっか。神無月くんはアタシのことが好き・・・なんだ。その・・・神無月く…」

 

(ダッダッダッダッ!)

 

あこ「あー!リサ姉と風にいこんなところにいたー!RinRin、友希那さん、紗夜さん!リサ姉と風にいを見つけました!」

 

友希那「・・・心配したわよリサ、風音くん。こんなところにいたのね」

 

風音「あ…すみません湊さん。美竹さんが今井さんをここに連れてきたって聞いて僕は今井さんと合流することにしたんです。」

 

紗夜「それは構いませんが、探しに来ないので心配しましたよ。そろそろ時間なのでコテージに荷物を取りにいってから電車で戻りましょう」

 

風音「わかりました。ですが今井さんの草履の鼻緒が切れてるので僕がおぶってコテージまで連れて行くので誰か僕と今井さんの荷物を持っていただけませんか?」

 

燐子「わかり・・・ました・・・私が荷物を持ちます・・・」

 

それから僕たちはコテージに戻り、全員の荷物を確認してから電車に乗って一度僕の家の前に集合した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後10時:神無月家前】

 

友希那「それじゃあ私は帰るけどリサはどうするの?」

 

リサ「アタシはもう少し休んでから考えようかな。一旦ここでお別れだね」

 

友希那「そう、じゃあまた明日ね。風音くん、リサのこと、頼むわね。」

 

風音「はい、わかりました。湊さんたちも夜道に気をつけてください」

 

僕がそう言うと湊さんたちはそれぞれの帰路についた。今井さんは僕の家で休んで少し考えると言ったので一旦僕の家のリビングに今井さんを連れ込んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後10時10分:神無月家リビング】

 

風音「麦茶しかありませんが…」

 

リサ「ううん、大丈夫だよ。気遣ってくれてありがと。・・・ね、神無月くん、さっきは友希那たちがいきなり来ちゃったから言いそびれちゃったけど・・・聞いてくれる?」

 

風音「…はい。今井さんの答えを聞かせてください。僕はどんな答えでも受け止めます」

 

リサ「…アタシも神無月くんのことが好きだよ。こんなアタシだけど…よろしくね、神無月くん」

 

風音「・・・名前で」

 

リサ「?」

 

風音「名前で・・・呼んでくれませんか?僕たちはもう恋人同士ですし、下の名前で呼び合いたいというか…」

 

リサ「・・・そっか。そうだよね。改めて…よろしくね、風音くん」

 

風音「はい、こちらこそ…よろしくお願いしますリサさん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして僕とリサさんは恋人となった。それからリサさんは僕の家で休んでから家に帰ったと思いきや、着替えを持って僕の家にやってきた。どうやらリサさんは僕の家に泊まる気だったらしく、湊さんたちに連絡を入れていたらしい。リサさんが風呂から上がってから僕の部屋に布団を2つ敷いて僕たちは布団の中に入った。それから少しの間夏祭りでの出来事を話したりして、僕とリサさんは眠気が来たので眠ろうとしたとき、リサさんは僕の背中に腕を回して今井さんが僕に抱き着く形になった。僕はリサさんの瞳に吸い込まれるように…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は今井さんの唇にキスをした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








やっとこさ二人をくっつけることができました・・・ああ、割と疲れが残ってるのに書きましたよはい…おかげで体力も結構持っていかれてますよ…皆さんも投稿する時は自分の体力とも相談しましょう


それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル9:少年は青薔薇とともに考える





新しいバンドの加入によって私の小説にさらにネタが増える(つまり嬉しい)

あれ、これもしかして4周目に突入フラグ…?








 

 

 

 

 

 

 

 

8月7日

 

あの合宿が終わった次の日、僕は自分の部屋で目を覚ました。昨日までコテージのベッドで寝ていたから少しだけ違和感を感じていた。だけどそれ以上に違和感を感じたのは、起きた時に腕に何やら柔らかい感触がしていることだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前9時:風音の部屋】

 

風音「ん…なんだか腕に柔らかい感触が…ってリサさん?」

 

そうだ・・・昨日僕はリサさんに告白して、リサさんと僕の部屋で一緒に寝ることになって…って今はそんなこと考えてる時間じゃなくて!

 

風音「リサさん、起きてください。もう朝ですよ」

 

リサ「うーん…あ、おはよう風音くん。」

 

風音「はい、おはようございます・・・ってそうじゃなくて!いい加減に僕の腕から離れてください・・・昨日はそのせいでなかなか寝付けんかったんですから・・・」

 

リサ「あ、あはは・・・ごめんね。アタシっていつも抱き枕と一緒に寝てたからさ…ついいつもの癖で風音くんを抱き枕にしちゃった☆」

 

風音「・・・そんなに可愛く言ってもダメです。今日はRoseliaの皆さんと一緒に昨日合わせた音をもう一度合わせようってことになってるんですから早く着替えてください」

 

リサ「え、もう行く時間なの!?やばっ!着替えは持ってきてたけどベースは家に置いてきたままだよ!急いで取りに行かないと!」

 

僕とリサさんは私服に着替えて一旦リサさんの家にベースを取りに行った。ベースなら僕の家にあるからそれを持って行ってもよかったんだろうけど…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前10時20分:Galaxy外】

 

友希那「遅いわよリサ、風音くん。昨日の夏祭りで気が抜けたのかしら?」

 

風音「すみません、リサさんが自分のベースを家に忘れたと言っていたので取りに行く羽目になっちゃいまして…僕のベースでよかったら貸しますよって言ったんですけど聞く耳もなかったみたいで…」

 

リサ「あはは・・・ごめんね風音くん。ちょっと慌てすぎちゃったかも」

 

あこ「ねーね―リサ姉、なんか風にいの呼び方変わってない?」

 

紗夜「そう言えばそうですね。それに風音くんが今井さんのことを下の名前で呼んでいるのも違和感があります」

 

燐子「お二人とも・・・何かあったんですか…?もしかして夏祭りの時に何かあったんですか・・・?」

 

リサ「あ、あはは・・・どうしよっか風音くん。」

 

風音「このまま隠してても一向に進みませんし言うしかないですね」

 

友希那「昨日リサが風音くんの家に泊まると言い出した時は何かあると思っていたけれど、早く話しなさい。」

 

リサ「えっと…ごめん!風音くんパス!」

 

風音「えっちょっ…はあ、しょうがないですね…実は、僕とリサさんは付き合うことになりました」

 

あこ「そっかー、風にいとリサ姉が…ってえええええ!?」

 

燐子「本当…なんですか・・・?」

 

リサ「あはは・・・うん、そうだよ。アタシ、風音くんと付き合うことになったんだ」

 

紗夜「そうですか、おめでとうございます。今井さん、風音くん」

 

風音「あ、ありがとうございます・・・なんだか照れちゃいますね、リサさん」

 

リサ「あはは・・・確かに」

 

友希那「2人が付き合うようになったのはいいことだろうけれど、だからと言って演奏に支障をきたすようなことはしないでちょうだい。少しでも支障をきたすようなら…」

 

風音「わかっていますよ。さて、今日のスケジュールは…」

 

僕たちはGalaxyのステージに立って本格的な練習を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前11時45分:Galaxy】

 

友希那「そういえば、あの曲の曲名はどうなったのかしら?風音くん、いい名前はないかしら」

 

風音「結局僕が決めるんですか…はあ…『純度が高い』・・・『宝石』・・・そうですね、『BRAVE JEWEL』なんてどうでしょう。この間拾った綺麗な石は宝石のような感じがしますし、この5つの石はRoseliaの皆さんのような感じがしますし」

 

紗夜「『BRAVE JEWEL』・・・ですか、いい名前ですね。皆さんはどう思いますか?」

 

燐子「私は…いいと思います・・・」

 

あこ「あこもすっごい気に入りました!とてもババーンって感じがします!」

 

友希那「…どうしてみんな私の考えた曲名より高評価なの・・・?」

 

リサ「しょうがないじゃん、友希那の『ピュアにゃんにゃん』よりはいいと思うよ?」

 

友希那「・・・納得が行かないわ」

 

風音「さて、曲名も決まったことですしこれからどうしましょうか?今日のバンド練習はここまでですが」

 

友希那「私は午後から行くところがあるから今日はここまでね。みんな、まだ夏休みだからと言って自主練習も忘れないようにしなさい。」

 

紗夜「わかっています湊さん。それでは今日は解散という形にしましょうか。お疲れさまでした」

 

燐子「お疲れ様…でした・・・」

 

あこ「お疲れさまー!また今度ですねー!」

 

そう言って今日は解散することになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後1時:神無月家】

 

風音「さて…これからどうするか…今日はバイトが入ってないし自主練も悪くないかもな。南帆、ちょっとGalaxyまで行ってくるぞ」

 

南帆「あれ、さっきまでGalaxyにいたって言ってたのにまた行ってくるの?」

 

風音「まあ、な。まだ昔のようなベースの勘も戻ってないしもうちょっと練習すれば戻ると思うんだ。」

 

南帆「そっか、行ってらっしゃいお兄ちゃん」

 

僕は家を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後1時20分:Galaxy】

 

風音「すみません、個人練習の部屋は空いてませんか朝日さん?」

 

六花「あ、風音先輩!はい、空いていますよ!どのくらい取りますか?」

 

風音「2時間でお願いします。」

 

 

この人は朝日六花(あさひろっか)さんだ。今年羽丘学園に岐阜県からやってきたらしい。旭湯というところに住み込みで働いていて。偶にGalaxyでバイトをしていることもある。僕も旭湯とGalaxyにお世話になることがあるので偶に楽器についての話をしたりもしている。バンドを組みたいらしいのだが僕は断っている

 

六花「はい、どうぞ!延長が必要な時はロビーに連絡を入れてくださいね!それでは頑張ってください!」

 

風音「ありがとうございます。」

 

僕は個人練習室に入った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Galaxy個人練習室】

 

風音「――――(鼻歌)うーん…もうちょっとインパクトがないかな…音も少しずれてる気がするしもうちょっとテンポを下げてみようかな。」

 

(ガチャ)

 

風音「ん?」

 

??「Hello、あなたがカザネカンナヅキね?」

 

風音「あなたは?」

 

??「Sit、まだ名乗ってなかったわね。私はチュチュ、RAISE A SUILENというバンドのDJを担当しているの。あなたのそのSense、こんなところで燻っているなんてもったいないわ。あなた、RASのギターになりなさい!」

 

風音「は、はあ…(というか朝日さんは何をしているんですか…)すみませんがその話はお断りさせていただきます」

 

チュチュ「どうしてよ!?あなたのその技術があれば最高の音楽を奏でられるはずなのに!?」

 

風音「僕は最高の音楽を奏でたいがためにベースを演奏しているわけじゃないですから。ただ興味があったから弾いていた、それだけの話です。チュチュさんと言いましたね、今は僕の個人練習の時間です。今はおとなしく引いてください。」

 

チュチュ「ふ、ふん!今は引くけれど今度はじっくりと話を聞いてもらうわよ!」

 

そう言ってチュチュという子は個人練習室から出ていった

 

風音「はあ…なんか今日は練習どころじゃなくなったな…少し早いけど出ろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Galaxyロビー】

 

六花「あ、風音先輩!どうかしたんですか?まだ個人練習の時間は余っていますよ?」

 

風音「すみません、今日は早めに切り上げようと思いまして。鍵、お返ししますね。」

 

六花「あ、はい!またのご利用をお待ちしています!」

 

僕はGalaxyを後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後2時30分:Galaxy外】

 

風音「さて…これからどうするか…」

 

??「あの、すみませんが、神無月風音様ではございませんか?」

 

風音「はい?神無月風音は僕ですが…どなたでしょうか?」

 

??「私は鳰原れおなと申します。RAISE A SUILENというバンドでパレオという名前でキーボードを担当させていただいております!」

 

風音「またRAISE A SUILENですか…で、パレオさんが僕に何に用なんですか?」

 

パレオ「今日のチュチュ様のご無礼を謝りにまいりました。先ほどはチュチュ様がご迷惑をおかけしたようで…」

 

風音「…ああ、その事ですか。もう気にしていないので大丈夫ですよ。」

 

パレオ「いえ、チュチュ様のご迷惑は私の迷惑でもあります!これをどうぞ!」

 

そういって鳰原さんは買い物袋を差し出してきた

 

風音「これは?」

 

パレオ「先ほどデパートでご購入したキーホルダーです!チュチュ様に差し上げようかと思いましたが先ほどのご無礼も兼ねて風音様に差し上げます!」

 

風音「そんな、悪いですよ。貰うわけにはいきませ…」

 

パレオ「それでは失礼いたします!またご縁がありましたらお会いしましょう!」

 

そういって鳰原さんはそそくさと退散していった…

 

風音「・・・なんか一方的に物をもらっちゃったな…まあせっかくだし貰っておこうかな。えっと…これ、だよな?これをチュチュって人にあげるつもりだったのか…あの人だったら『Senseがない』とか言いそうだけど…」

 

僕は鳰原さんから貰った(?)鮫のキーホルダーをポーチに付けた。なかなか様になっているみたいだからいいか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後5時:ショッピングモール】

 

風音「なんか午後からはは散々だったな…RAISE A SUILENとかいうバンドに誘われるしそのキーボードの子からはキーホルダーとかもらうし…」

 

リサ「あれ、風音くん?こんなところで会うなんて珍しいね」

 

風音「あ、リサさん。実は少し前にRAISE A SUILENのチュチュという子に勧誘を受けて、それからさっきパレオとかいう人にこの鮫のキーホルダーを渡されまして…」

 

リサ「あれ、風音くんってチュチュのこと知ってるんだ?」

 

風音「知ってる、というよりは向こうが僕のことを一方的に知っていた…といった方が正しいでしょうね」

 

リサ「あはは・・・大変だね。それで、勧誘には乗ったの?」

 

風音「いえ、乗りませんでしたよ。僕はRoseliaのマネージャーですし、リサさんの恋人なんですから。今は目の前に集中しないといけませんからね。」

 

リサ「あ、その事なんだけど…夏休みが明けてから2学期が始まるんだけど、夏休み明けにRoseliaの主催ライブをしようって話が出てるんだけど」

 

風音「夏休み明けにRoseliaの主催ライブ…ですか?あこさん以外は受験勉強で忙しいと思うんですが」

 

リサ「ほら、Future World Fesに向けての予行練習っていうの?それが終わったらちゃんと受験勉強するって!」

 

風音「・・・わかりました。場所と時間はこちらで何とかしますのでリサさんたちはセトリなどをお願いします。」

 

リサ「了解☆明日から夏休み明けまでアタシたちは別行動だね。他の子に浮気しないでね?」

 

風音「僕の場合は向こうから話しかけてくるのでこればかりはしょうがないかと…そうですリサさん、これをどうぞ」

 

リサ「これってキーホルダー?ベースの形してるけど」

 

風音「そして、僕の分はこれです。」

 

リサ「あっ、もしかして色違い?」

 

風音「はい。僕もリサさんもベースを演奏するので、色違いでお揃いですね。夏祭りの時は逸れちゃったので何も買えませんでしたし」

 

リサ「あはは、ありがと♪アタシたちも主催ライブに向けて頑張らないとね。それじゃあ風音くん、また今度ね」

 

風音「はい、また今度。」

 

僕たちはショッピングモールの出口付近で分かれ、それぞれの帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









いかがだったでしょうか?

RAISE A SUILENのEXPOSE 'Burn out!!!'をGoo〇leで購入して聴いたんですが、やっぱりいい曲ですね…今度カラオケに行ったときにでも歌いましょうか…(覚えなきゃ)

それではここまで読んでいただきありがとうございました





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レベル10:少年は新学期を迎える






なんとかMorfonicaの全☆4は当たりました・・・がひまりちゃんの星4が未だにあたりません…もう2年も経つのに既存のキャラより追加バンドのキャラが先に集まるのが不思議です()












 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月1日

 

今日は羽丘学園の始業式だ。夏休みが終わり、今日から学校に再び通うことになる。といっても、いつも通りの日常に戻るだけだろうけど…リサさんと恋人になったこともあって少しは変わるかもしれないな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前7時30分:神無月家リビング】

 

風音「ふわぁぁぁ…おはよう、南帆」

 

南帆「ん、おはようお兄ちゃん。今日から学校だけど大丈夫?休みボケしてない?」

 

風音「そんなことはない。僕だって夏休み中にRoseliaのみんなの練習に付き合ったりしていたからな。」

 

南帆「そっか。確か新学期明けに主催ライブするんだっけ?蘭ちゃんたちも出るとか言ってたよ」

 

風音「美竹さんたちも?」

 

南帆「ん?『美竹さんたちも』ってどういうこと?」

 

風音「市ヶ谷さん…だったかな。あの人も確か出るとか言ってたような…市ヶ谷さんはもちろんだけど美竹さんたちもバンドを組んでたんだな」

 

南帆「あれ、お兄ちゃん知らないの?市ヶ谷さんっていえば最近人気の『Poppin'Party』っていうバンドのキーボード担当の人なんだよ」

 

風音「いや、知ってるわけないだろ…まあいいか。そろそろ行くか。」

 

南帆「ん、そうだね。そろそろ行かないと始業式に間に合わないだろうから」

 

僕たちは家を出た。その直後南帆のケータイに美竹さんたちから連絡が来て南帆は一足先に羽丘学園に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前7時45分:通学路】

 

リサ「おはよ、風音くん」

 

風音「あ、おはようございますリサさん。今日は少し早いですね」

 

リサ「だって今日から新学期でしょ?新学期そうそう遅刻なんてしたくないからねー☆ところで明後日だったよね、アタシたちの主催ライブ。」

 

風音「そうですね。新学期早々疲れるとは思いますが」

 

リサ「あはは、大丈夫だって。それじゃあいそごっか」

 

僕とリサさんは手を繋いで羽丘学園に足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前8時10分:羽丘学園】

 

日菜「リサちー、風音くんおはよー!」

 

風音「あ、おはようございます日菜さん。」

 

リサ「おはよー、ヒナ♪今日は早いねー☆」

 

日菜「あたしって生徒会長じゃん?あたしが全校生徒の見本にならないと」

 

風音「…日菜さん、今年度の入学式に原稿用紙ばらまいて『るんってしよー!』って言ってたのに見本も何もないんじゃ…」

 

日菜「あちゃー☆(ペシッ)ねーねーリサちー、風音くん。いつまでそうしてるの?」

 

風音「…あっ」

 

そう、ここに来るまでずっと僕と今井さんは手を繋いだままだったのを忘れていた…

 

リサ「あははー…どうする風音くん?」

 

風音「・・・さすがにここじゃ言えませんよ。徐々に他の学年の生徒も集まってきてますし・・・」

 

日菜「何の話ー?」

 

風音「放課後になったら話すのでそれまで待ってもらえませんか?」

 

日菜「むー…それじゃあ放課後を楽しみにしてるねー!」

 

そう言って日菜さんは校舎内に入っていった

 

リサ「風音くん?アタシに何も言わずに放課後に話すのはどうかと思うんだけどなー?」

 

風音「・・・すみません。あれぐらい言っておかないと日菜さんは引きそうになかったので・・・それに多分さっきのやり取りで8割は理解されてると思いますし…」

 

リサ「あー…なるほどね…でもそれとこれは話が別じゃない?」

 

風音「うっ…それはすみません…」

 

リサ「まあ、仕方のないことだからいいけど…そろそろ教室に入ろっか」

 

風音「…はい」

 

僕たちは一旦繋いだ手を離し、一緒に教室に入った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、2学期の始業式が終わり午前中の授業も終わり放課後となった。今日は始業式ということもあり、午前中で授業は終わった。

 

【午後12時30分:羽丘学園前】

 

風音「んー…やっぱり始業式の後の授業って身が入りませんね…」

 

リサ「もー、風音くんおじさんみたいなことを言って・・・」

 

日菜「そうだよー?風音くんは男前なんだからオジさん臭いセリフなんて似合わないってー!あはは!」

 

麻弥「日菜さん…笑いながら言っても説得力がありませんって…それで風音くん、ジブンたちに話したいことって何ですか?それに湊さんがいないのが珍しいですけど…」

 

風音「湊さんは事情を知ってますし、日直の仕事が残ってるとかで少し遅れるそうです。」

 

日菜「ねーねー、もったいぶらないで話してよー」

 

風音「実は…僕とリサさんは付き合うことになりました」

 

麻弥「え…ええええ!?本当ですか!?」

 

リサ「あははー…うん、そうだよ。」

 

日菜「いつから―?」

 

風音「この間の夏祭りの時…ですね。僕たちがお祭りに言った直後にみんな人混みに流されたんですけど美竹さんたちが助けてくれたんです。僕はリサさんがいるという情報をもとに神社に向かって、少し話をした後僕からリサさんに告白した・・・というわけです」

 

日菜「へえー…そんなことがあったんだー。おめでとー!」

 

リサ「あはは・・・やっぱりこそばゆいなー…」

 

風音「…ですね。あともう一つ二人に話が合って…」

 

麻弥「何ですか?」

 

風音「明後日、Roseliaの主催ライブがあるんですがお二人さえよければどうでしょうか?」

 

麻弥「明後日ですか?随分急ですね…すみません、ちょっと予定を確認するので少し待っていただけませんか?」

 

風音「いえ、こちらこそすみません。急に誘ってしまって・・・日菜さんはどうですか?」

 

日菜「あたしは明後日はお仕事があるから無理かなー…おねーちゃんのライブに行きたかったなー…」

 

風音「今度時間がある時に見に行けばいいんじゃ…」

 

麻弥「あ、すみません…ジブンもお仕事が入って無理ですね…すみません、折角誘っていただけたのに…」

 

風音「いえ、こちらこそすみません。今度また時間がある時にでもいらしてください。」

 

麻弥「はい!その時はぜひ!」

 

リサ「風音くん、そろそろ行かないと練習時間が無くなっちゃうよ?」

 

風音「そうですね、すみません二人とも。僕たちはライブの最終調整をしないといけないので…」

 

日菜「ううん、大丈夫だよ。それじゃあまたねー!」

 

僕たちは羽丘学園前で別れ、circleに移動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後1時:circle】

 

リサ「ごめん、遅れちゃった!」

 

風音「はあ…はあ…すみません…ぜえ…ぜえ…」

 

あこ「風にい、だいぶ息切れしてるけど大丈夫ー?」

 

風音「す、すみません…僕は運動部に入っているわけじゃありませんし、体力はそこまであるわけじゃないので・・・」

 

紗夜「これからは体力もつけた方が良さそうですね」

 

風音「そう…ですね…今度トレーニングメニューを考えておきます・・・」

 

燐子「それにしても湊さん・・・遅いですね…日直の仕事が残ってるにしては遅いような…」

 

友希那「私が何かしら?」

 

リサ「あ、遅いよ友希那!」

 

友希那「日直の仕事を片付けた後に日誌を届けていたらこの時間になっていたわ。ごめんなさい」

 

風音「いえ・・・大丈夫・・・です…はあ…はあ…」

 

友希那「風音?だいぶ息が切れているけど大丈夫かしら?」

 

風音「すみません…僕の体力がないのが原因なので大丈夫です・・・」

 

友希那「この先大丈夫かしら…」

 

それから僕たちはcircleで練習し、その日はお開きとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月3日

 

今日はRoseliaの主催ライブの日だ。場所はcircleで、参加バンドは美竹さんが組んでいるバンドの『Afterglow』と市ヶ谷さんがいるというバンドの『Poppin'Party』、それとRoseliaだ。参加バンドの名前は昨日の内に聞いておいたので後はどんな人たちなのかがわからないだけだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後2時:circle】

 

風音「さてと…そろそろみんなが来る頃かな…」

 

(ガチャ)

 

あこ「こんにちはー!」

 

風音「噂をすればなんとやら、ですか。」

 

紗夜「今日はよろしくお願いございます、風音さん。羽沢さんたちはまだいらっしゃってないのですか?」

 

風音「僕はここでずっと準備をしていたんですが見かけませんでしたね…そろそろ来る頃ではないでしょうか」

 

(ガチャ)

 

ひまり「こんにちはー!Afterglowです!」

 

風音「噂をすれば影…ですね。こんにちは上原さん、美竹さん、巴さん、青葉さん、羽沢さん」

 

蘭「・・・今日はよろしくお願いします風音先輩。それと、誘っていただきありがとうございます」

 

風音「いえ、少しでもバンドが多い方がお客さんも楽しめるでしょうし」

 

モカ「ねーねー、パン食べてもいい―?」

 

つぐみ「もうすぐライブだよ!?」

 

巴「はは、モカってば相変わらずだな。ところであと一組バンドが来るって聞いてるんですけどどんなバンドですか?」

 

風音「多分巴さんたちも知ってるバンドですよ。そろそろでしょうか…」

 

(バタン!)

 

??「こんにちはー!」

 

有咲「ちょまま!ドアは静かに開けろっていっただろ香澄!」

 

風音「あ、市ヶ谷さん。こんにちは。そちらの人たちがこの間言っていた…?」

 

香澄「あ、はい!私たち、Poppin'Partyです!私はギターボーカルの戸山香澄です!」

 

有咲「改めて、私はキーボード担当の市ヶ谷有咲です。よろしくお願いします風音先輩」

 

??「わ、私は牛込りみっていいます!担当楽器はベースです!」

 

??「私は花園たえっていいます、担当はリードギターだよ。」

 

??「私は山吹沙綾っていいます。担当はドラムですね。よろしくお願いします風音先輩」

 

風音「僕は神無月風音です、今はRoseliaのマネージャーをしています。これから会うことがあるかもしれませんのでその時はよろしくお願いします」

 

香澄「はい!よろしくお願いします!」

 

たえ「それじゃあ私たちは最終確認とかするから先行くねー。」

 

燐子「私も・・・確認したいことがあるので先に控室に行ってます・・・」

 

そう言って白金さん、花園さん、山吹さん、戸山さん、紗夜さん、巴さん、青葉さんは控室に向かった

 

風音「…なんか騒がしいバンドですね。」

 

友希那「騒がしいというよりは人懐こいと言った方がいいかもしれないわね。私たちも最終確認をするから後でまた会いましょう」

 

そう言って湊さんもロビーを後にした

 

ひまり「はぁ…」

 

風音「どうかしたんですか?」

 

蘭「ひまり、この間の夏祭りで食べすぎちゃってまた体重が…」

 

ひまり「言わないでー!」

 

風音「なるほど…ここ間会った時にお腹が苦しそうにしていたのは太ったかもしれないと感じたから・・・」

 

ひまり「風音先輩も意地悪しないでくださいよー!」

 

リサ「あはは、なんだかんだで騒がしくなっちゃったねー☆」

 

風音「…ですね。でもこれくらい騒がしい方が日常としては映えると思いますけど」

 

リサ「ねー☆アタシたちももっと楽しまないと☆」

 

ひまり「リサ先輩?どういうことですか?」

 

リサ「あ、ひまり。実は…」

 

(ガチャ)

 

南帆「あ、早く着きすぎちゃったみたいですね…」

 

ひまり「あ、南帆ちゃん!今からリサ先輩が何か言いたそうだから南帆ちゃんも聞いていったら?」

 

リサ「ひまり、あんまりハードル上げないでよー…」

 

ひまり「だって何か含みのある言葉が気になっちゃいましたから!観念して言っちゃってくださいリサ先輩!」

 

リサ「・・・実はアタシと風音くんは付き合うことになったんだよね」

 

ひまり「えーー!?本当ですか風音先輩!?」

 

風音「・・・まあそういう事ですよ。今度はリサさんが自分から地雷を踏みぬきましたね…」

 

リサ「あはは・・・なんかごめんね…」

 

南帆「やっぱりそういう事でしたか兄さん。私には何も言わないから何かあったのかなって思ってましたけどこういうことだったんですね」

 

風音「隠しておく意味はないからそのうち言おうと思ってたんだけど今言うことになるなんて思わなかったけどね。さてと…結構話し込んじゃいましたけど皆さん準備は大丈夫ですか?」

 

りみ「えっ?」

 

有咲「やべ―!そろそろ準備しねーとバタバタしないといけねーじゃねーか!それじゃあ風音先輩、また後で!」

 

そう言ってロビーに僕を残して他のメンバーは控室に行った。まあ南帆はバンドメンバーじゃないから一足先にライブ会場に行ったんだけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから時間が経ち、ライブの時間になった。お客さんは大歓声を上げ、ライブのテンションは終始最高潮だった。ライブが終わった後はみんな疲れたのか控室で着替えた後帰っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 










Twitterでも呟きましたが2周目だけどMorfonicaとRASの小説に手を出そうか悩んでおります()



さーてどうすっかねー







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レベル11:少年は受験に向けて勉強会を開く






Twitterでなりきりを始めました(今更)今は猫化してます(ニャーン)








 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はRoseliaのみんなと勉強会だ。僕を含め高校3年生組は受験シーズンに入っているのでこの時期から勉強を始めないと間に合わない可能性もあるので今日は夜まで勉強会になっている。他にもリサさんたちが呼んだりしていたらしく、今日は勉強会というよりは…なんて言えばいいんだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月16日

 

【午前8時:神無月家リビング】

 

風音「そろそろ来る頃・・・かな。南帆は昨日から美竹さんたちとお泊りだとか言ってたからある意味助かったかも…」

 

(ピンポーン)

 

風音「噂をすれば影…とはよく言いますね」

 

(ガチャ)

 

リサ「やっほー風音くん☆今日はよろしくね」

 

紗夜「なぜ私まで…今井さんたちとは別の大学に行くかもしれないのに」

 

友希那「紗夜、それは私も同じだわ。ここに来ているみんながそれぞれ別の大学に行くかもしれないのにこうして集まる理由なんてないはずなのに」

 

燐子「でも…みんなで集まれば効率がいいと思いますので…私は賛成でしたし…」

 

彩「今日はよろしくね風音くん!」

 

千聖「今日はオフだったからよかったけどイヴちゃんが今日は一人だから心配ね・・・」

 

麻弥「まあまあ、イヴさんは羽沢さんのところでバイトなんですから大丈夫だと思いますよ千聖さん」

 

日菜「おねーちゃんと一緒に勉強できるなんてるんってくるよー!」

 

紗夜「日菜、あなたいつも私と一緒に勉強してるじゃない…」

 

日菜「えー?おねーちゃんはるんってこないのー?」

 

紗夜「来るわけないでしょう?」

 

薫「ああ…今日は素敵な子猫ちゃんがいっぱいいるね…儚い…」

 

風音「玄関で話もなんですしどうぞ上がってください。」

 

リサ「お邪魔しまーす♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【リビング】

 

風音「飲み物は南帆がいくつか持って行ってるので麦茶くらいしかありませんが…」

 

リサ「あはは、大丈夫だよ。でもありがとね風音くん」

 

紗夜「それでは始めましょうか。今日はみっちりやりますよ」

 

風音「・・・お手柔らかにお願いします」

 

日菜「でもあたしは問題ないんだけどなー?ねー、漫画でも読んでていいー?」

 

紗夜「だめよ日菜。」

 

日菜「ブーブー!でも風音くんも学校じゃ成績はいい方だよね?確か・・・学年10番以内じゃなかった?」

 

リサ「あ、そういえばそうだったよね。何で急に勉強会を思いついたの?」

 

風音「やっぱり、受験生という自覚は必要だと思うんですよ。それに、勉強はいつも南帆と一緒にするのでこういう時くらいは一緒に勉強するのもいいかと思いました」

 

千聖「確かに、そう言われると納得がいくわね。このメンバーで集まるのは初めてkだら少し新鮮だわ」

 

麻弥「そうですね。ジブンはよく千聖さんたちと収録とかに行くので風音くんたちと勉強するのは初めてですし」

 

彩「いいなぁ…風音くんは小物も作れて成績もよくて…私も今度何か教わりたいなぁ…」

 

リサ「彩―?アタシもいろいろ作れるんだけど?」

 

彩「あっ、ごめんねリサちゃん!でもこの間風音くんが髪飾りを私にプレゼントしてくれて・・・」

 

リサ「風音くーん?すぐ近くにこんなに可愛い彼女がいて他の子に髪飾りをプレゼントするのはどうかと思うんだけどなー?」

 

風音「…すみませんリサさん。丸山さんたちはアイドルですし髪飾りなどで身だしなみとかに気を遣ってほしかったというか…すみません、今度リサさんたちの分も作っておくので」

 

リサ「うん、よろしい♪それじゃあ楽しみにしておくね☆」

 

紗夜「それでは始めましょうか。時間も押しているので早く進めましょう」

 

こうして受験勉強会が始まった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「えーっと、この問題の解答は確か…」

 

紗夜「風音くん、この問題はこうですよ」

 

風音「あ、紗夜さん…ありがとうございます。大学の受験勉強って高校の時の受験勉強よりハードなので…」

 

紗夜「ぼやく時間があるのなら勉強に集中してください。一つでも多くの問題を間違えて落ちたなんて恥ずかしい思いをしたくないのなら少しでも努力してください」

 

風音「わ、わかっていますよ…(リサさん、勉強の時の紗夜さんっていつもより真面目になっていませんか?)」

 

リサ「(あはは・・・紗夜は風紀委員もやってるし偶に個人練習とかもやってるってヒナから聞いてるからかな…ほら、紗夜って結構な努力家だし)」

 

紗夜「2人とも、何を話しているんですか?早く勉強を進めましょう」

 

風音「わかっています紗夜さん。」

 

彩「千聖ちゃーん…ここの問題がわからないよー…」

 

千聖「彩ちゃん、ここの問題はこうよ」

 

彩「あ、ありがとう千聖ちゃん…」

 

麻弥「日菜さん、ここの問題の答えわかります?」

 

日菜「えっとねー、ここをこうしてこうして・・・こう!」

 

麻弥「あ、ありがとうございます・・・(これ、結構難問だったはずなんですが…)」

 

友希那「燐子、ここの問題はどうかしら?」

 

燐子「えっと…はい、大丈夫です・・・」

 

風音「ちょっと勉強に戸惑るかと思ったらそんなことはなかったようですね。あ、リサさんここの問題少し違いますよ」

 

リサ「あ、ありがと風音くん。ここの問題がどうしてもわからなくてさ…風音くんがいてくれて助かったよー」

 

風音「いえ、そんなに感謝されることじゃないですよ。困ってる人がいたら助ける性格なので。」

 

リサ「それでも助かるよー☆あ、風音くんここの問題は少し違うんじゃない?」

 

風音「あ…そうですね。ありがとうございますリサさん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

燐子「疲れ・・・ますね…誰か一人がわからないところを違う人がサポートをして…でも…楽しいです・・・」

 

風音「そう…ですかね?まあでも逆に新鮮味があっていいですね。でも疲れてきましたね…そろそろお昼にしましょうか」

 

リサ「あ、それならアタシお弁当持ってきてるんだけど…どう?」

 

日菜「リサちーのお弁当!食べるー!」

 

麻弥「日菜さん、そんなにがっつかないでもお弁当は逃げたりしませんから・・・」

 

リサ「んー、でも少し足りないかもね…」

 

風音「なら少しうちのキッチンを使っておかずとかを作りますか。丸山さん、白鷺さん、お手伝いをお願いしてもいいですか?」

 

彩「私でいいの?」

 

千聖「あら、私でいいのかしら?あまり力になれないかもしれないわよ?」

 

風音「いえ、手伝ってくれるだけでも助かります。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「あー食べた食べたー!やっぱりリサちーと風音くんのご飯はおいしいなー!」

 

麻弥「そうですね、ジブンもたまに余り物のおかずをいただきますが風音くんのおかずはリサさんの作るおかずとはまた違っておいしいです」

 

風音「あはは・・・ありがとうございます大和さん。僕かなんかじゃリサさんの足元にも及ばないと思いますけどね、あはは」

 

彩「いいなー…風音くんってリサちゃんのお弁当を食べてるんでしょ?」

 

風音「それでも偶に、ですけどね。」

 

千聖「あら、やっぱり日菜ちゃんから聞いていた通りね。」

 

彩「え?え?どういうこと?」

 

リサ「ヒナー?喋ったのー?」

 

日菜「えへへー、つい口が滑っちゃった♪」

 

彩「日菜ちゃんまで!?」

 

麻弥「あはは…なんかすみません…」

 

彩「麻弥ちゃんも!?もー、何か言ってよー!」

 

リサ「あははー…どうする?風音くん…」

 

風音「どうもこうも・・・説明しなきゃ丸山さんは納得しなさそうですし説明しなきゃですね…」

 

彩「え?え?風音くん、リサちゃん!?どういうこと!?」

 

風音「僕とリサさんは付き合っているんですよ。まあ…いずれ僕たちから説明するつもりだったんですがどこぞの誰かさんがバラしたおかげで緊張感も何もなくなっちゃいましたけど…」

 

日菜「えへへー、口が滑っちゃったー♪」

 

千聖「日菜ちゃん…後でじっくりとお話しましょうか?」

 

日菜「ち、千聖ちゃん?目が笑ってないよ…?」

 

風音「白鷺さん、お話は後にしてまずは午後からの勉強に力を入れないと…」

 

千聖「…そうね、今は受験勉強に力を入れないといけないわ・・・まだ受験する大学が決まってないからといって後のことを考えないといけないと決まってるわけではないもの。」

 

友希那「そうね、まだまだこれからよ。」

 

それから僕たちは受験勉強に力を入れた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後6時:神無月家リビング】

 

日菜「終わったー!」

 

麻弥「何とか終わりましたね…クタクタです…」

 

風音「ですね…何とか宿題も全部終わりましたけど脳みそ全部絞り出した感じがしますし…」

 

燐子「はい・・・とても疲れました・・・でも達成感は出ましたね…」

 

紗夜「教える側の身にもなってください・・・さすがの私でも今回ばかりは骨が折れました・・・」

 

友希那「…」

 

リサ「友ー希那。もう勉強会は終わったよー?だから戻って?」

 

友希那「・・・」

 

リサ「あちゃー・・・こりゃダメだなぁ…友希那はアタシが連れて帰るから燐子は紗夜とでいいかな?」

 

燐子「はい…大丈夫です…氷川さん、よろしくお願いします・・・」

 

紗夜「夜道は暗いので私から離れないでください、白金さん」

 

千聖「さて…日菜ちゃん?私とお話しましょうか。」

 

日菜「はーい・・・麻弥ちゃんと彩ちゃんは先に帰っていていいよー」

 

麻弥「そうですね。彩さん、途中まで一緒に帰りましょうか」

 

彩「うんっ!それじゃあまた明日ね!」

 

みんなは帰っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「ふうー…今日は疲れたな…」

 

(ガチャ・・・)

 

南帆「ただいま、お兄ちゃん」

 

風音「んー…?ああ、南帆か。おかえりー…」

 

南帆「ずいぶんお疲れみたいだねお兄ちゃん?」

 

風音「今日は今年の受験メンバーと一緒に受験勉強したんだよ…宿題も一緒に終わらせて一気に燃え尽きたって感じだ・・・」

 

南帆「そっか、お疲れ様お兄ちゃん。どこを受験するか決めた?」

 

風音「いや…さすがにまだ決まってないよ。」

 

南帆「リサ先輩は?」

 

風音「羽丘大学に行くって言ってたかな。ただ羽丘大学は家からは遠すぎるから寮生活になるっても言ってたな…」

 

南帆「その羽丘大学は受けないの?」

 

風音「…受けたいさ。でも本当にそれでいいのかって思っちゃうんだよ。僕はリサさんとずっと一緒にいたいって思っている。でも…そのために一緒の大学に通っていいんだろうか…って、リサさんと付き合うようになってから考えていたんだ。いつかは離れ離れになって別々の道を歩むのかもしれない…そう思うと僕は今まで感じたことのない感情が心の中に住み着いた。これは…何なんだろうな…」

 

南帆「・・・お兄ちゃん」

 

風音「…って、情けないよな。こんな僕なんて神無月風音らしくないよな…ごめん、今のは忘れてほしい。今日はもう休むから南帆も早めに休むんだ」

 

南帆「あ…うん…おやすみ、お兄ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南帆side

 

南帆「(何だろう…こんなのお兄ちゃんらしくない…いつもは目の前にどんなに壁があっても自分の力で乗り越えてきたのに…こんなの…私の知ってるお兄ちゃんじゃない!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









いかがだったでしょうか。

え?薫さんがいない?薫さんはハロハピのみんなと遊園地でサプライズライブに行ってるのでいないです(キリッ)






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レベル12:少年は上の空になる










前書きに書くネタって大事だと思うんですよ(主感)でも書くことがないと何とも言えないんですよねぇ…

あ、本編です








 

 

 

 

 

 

 

10月2日

 

【午前7時45分:羽丘学園校門前】

 

リサ「あ、おはよう南帆ちゃん…ってあれ?風音くんは一緒じゃないの?」

 

南帆「あ…リサ先輩・・・実は…」

 

リサ「…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【3ーA】

 

南帆「…この間みなさんで受験勉強のための勉強会を開いたと兄さんから聞きました。その後、私が兄さんにリサさんが羽丘大学を受けると話した時からずっとああいう感じに上の空って感じなんです…」

 

リサ「・・・風音くん」

 

南帆「私と兄さんは外部生だったので中高一貫で通っていたリサ先輩たちのことはよくわかりませんが…中学の時も、小学生の時も…こういった受験シーズンになるとああいう感じになってしまうんです・・・これまでは私が一緒でしたが私は来年兄さんと別の大学を受験しようと思っているんです。でもそうすると兄さんは私と離れて生活をしないといけなくなるので・・・」

 

リサ「・・・そっか、南帆ちゃんも南帆ちゃんで苦労してるんだね。それで、風音くんはどこを受験するって言ってたの?」

 

南帆「まだ…決めきれていないんです。リサ先輩と一緒にいたいからという理由で羽丘大学を受験するのは気が引ける…って」

 

リサ「・・・そっか。」

 

南帆「この事は…リサ先輩にお願いしてもいいでしょうか?私じゃ恐らくどうしようもないでしょうし…リサ先輩は兄さんと恋人同士なので私よりリサ先輩の方が心を開いてくれるかもしれませんし…」

 

リサ「うん、わかったよ。風音くんのことはアタシにまかせて南帆ちゃんは自分の教室に行った方がいいんじゃない?そろそろ朝のホームルームの時間だし」

 

南帆「あ…はい、リサ先輩、兄さんのことよろしくお願いします…」

 

リサ「了解☆」

 

リサ先輩がそう言ってから私とリサ先輩は一旦別れました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからアタシは風音くんに授業と授業の間の少しの休憩時間も昼休みも声をかけたけど風音くんはずっと上の空のままだった…これじゃ風音くんは以前のアタシたちと同じ風になってしまうかもしれない…そう思ったアタシが行動は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後4時20分:今井家リビング】

 

リサ「ごめんねみんな、FWFのための練習を打ち切って集まってもらって…」

 

友希那「構わないわ、こうして話し合いをすることも大事だと思うのよ。でも珍しいわね、リサからこういう話を持ち出してくるなんて」

 

紗夜「そうですね、宇田川さんや白金さんが持ち出すのはわかりますが今井さんが持ち出すのは初めてな気がします。」

 

燐子「それで・・・どうしたんですか・・・?」

 

リサ「あのさ…燐子と紗夜、友希那はどこを受験するのか決めてるの?」

 

友希那「私は都内の花咲川総合大学ね」

 

紗夜「私も湊さんと同じで花咲川総合大学です。」

 

燐子「私は…都内の音乃奏(おとのかなで)大学に…でも・・・それがどうかしたんですか…?」

 

あこ「そうですよー!あこはまだ受験生じゃないですからそういうのはわかりませんけど…」

 

リサ「アタシは羽丘大学を受けるんだけどさ…風音くんはまだ決まってないみたいなんだよ…友希那は知ってるけど、今朝南帆ちゃんに聞いたんだけど…風音くん、あの時の受験勉強会の日からずっと上の空が続いてるらしくてさ…力になってほしいって南帆ちゃんに頼まれたんだ」

 

紗夜「…そうだったんですか。ここ最近Roseliaの練習に顔を出さないと思っていたらそういう事だったんですね…でもそれと何の関係が?」

 

リサ「風音くん、アタシと一緒にいたいからって理由で同じ大学を受験するかどうか悩んでるんだって…違う大学を受験して受かったらアタシと離れ離れになっちゃうからそれが怖いんだと思う・・・」

 

紗夜「…そういうことですか。」

 

あこ「???」

 

燐子「あこちゃん…私たちも以前似たようなことがあったよね…?」

 

あこ「あ、それってあの時のこと?」

 

紗夜「はい、その通りです。おそらく今風音くんは以前の私たちと同じ状況に立たされていると思うんです。だからそのための解決策をここで練ろう、というわけですね?」

 

リサ「そういうこと。風音くんがアタシ達を助けてくれなかったらここまでRoseliaのライブは成功することはなかったから・・・風音くんに早く戻ってきてほしいんだけど…」

 

友希那「風音くんの先導力は確かに素晴らしいわね。あの先導力がなければ今のRoseliaはなかったわ」

 

燐子「はい…Roseliaのためにも・・・風音くん自身のためにも・・・」

 

紗夜「はい、その通りです。それで今井さん、どのようにしますか?」

 

リサ「普通に風音くんを誘っても断られるだろうしなあ…今の風音くんはアタシが声をかけても振り向くどころか聞く耳持たずって感じだし…何かいい方法はないかなー…」

 

あこ「うーん…そうだ!なんかこう・・・闇の力でババーンっと誘いましょう!」

 

友希那「却下ね」

 

紗夜「却下です」

 

あこ「えー!?どうしてですか!?」

 

友希那「どうしても何も、あこの表現は適切な回答がないわ」

 

リサ「あはは・・・」

 

燐子「でも・・・どうしましょうか…風音くんが興味を示しそうなもので吊るというのはちょっと気が引けますし…」

 

紗夜「・・・こればかりは迷走しますね…どうすればいいのでしょうか…」

 

(ピンポーン)

 

リサ「あれ、誰だろ?ちょっと出てくるね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ・・・

 

南帆「こんにちは、リサ先輩。こんな時間にすみません」

 

リサ「あれ、南帆ちゃん?どうしたのこんな時間に。とりあえず上がってよ、友希那たちも来てるからさ」

 

南帆「いえ、リサ先輩に、いえ、正確にはRoseliaの皆さんに伝えておきたいことがありまして…明後日、兄さんがGalaxyのライブを見に行くということを伝えておきたくて…今日はこれで失礼します」

 

リサ「ありがとね、南帆ちゃん。」

 

アタシがそう言うと南帆ちゃんは帰っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【リビング】

 

リサ「ごめんね、南帆ちゃんだったよ」

 

紗夜「確か風音くんの妹…でしたね。何の用だったんですか?」

 

リサ「明後日、Galaxyでライブがあるらしいんだけど、そこに風音くんが来るって。後の事は教えてくれなかったけど…」

 

友希那「・・・みんな、明後日のGalaxyのライブ、私たちも出るわよ」

 

紗夜「突然どうしたんですか?」

 

友希那「そのライブのMCで風音くんに伝えるのよ。『自分の道は誰か一人で決めるものじゃない、たくさんの人があってこその道』…だと」

 

あこ「??」

 

燐子「つまり・・・明後日のライブで風音くんの新しい道を作る・・・ということですか・・・?」

 

友希那「簡単に言えばそういう事よ。今日は遅いから明日から練習に取り掛かるわよ」

 

あこ「はーい!」

 

それからアタシたちは明後日のライブのセトリを考えたり、次の日の休日には終日ライブのための練習をした。風音くんが加入してから初めての風音くん不在のRoseliaの初ライブ…大丈夫かな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月4日

 

【午後3時:神無月家リビング】

 

風音「それじゃあ南帆、行ってくるよ」

 

南帆「行ってらっしゃいお兄ちゃん。…」

 

風音「どうかした?」

 

南帆「…ううん、なんでもないよ。いってらっしゃい」

 

僕は家を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Galaxy】

 

風音「・・・相変わらず賑わってるな。何年ぶりだろうか…」

 

六花「あ、風音先輩!いらっしゃいませ!」

 

風音「あ、朝日さん…これを」

 

六花「はい、チケットを確認しました!今日は楽しんでいってください!」

 

風音「はい、ありがとうございます(楽しんで…か。今の僕には無縁な言葉だよ…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【観客席】

 

風音「えっと、確か今日の参加バンドはPoppin'PartyとAfterglowとハローハッピーワールド…だったな。まあ今日はただ単に暇つぶしだけど…っと、そろそろ始まりそうだから静かにしておこう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄「今日はGalaxyに来てくれてありがとうございます!楽しんでいってください!まずはこの曲!『二重の虹(ダプルレインボウ)』!」

 

―――――♪

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄「ありがとうございましたー!次はAfterglowです!」

 

 

 

 

 

蘭「Afterglowです。あたし達のいつも通り、聞いてください。『ツナグ、ソラモヨウ』」

 

―――――♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「ありがとうございました。Galaxyでのライブ、悪くないね。次はハロハピだよ」

 

 

 

 

 

 

 

こころ「ハッピー、ラッキー、スマイルイェーイ!ハローハッピーワールドよ!今日はお客さんに笑顔を届けるわ!それじゃあいくわよ―!『キミがいなくちゃ!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――♪

 

こころ「うんうん、みんないい笑顔ね!あたし達の演奏はここまでだけど、実はもう一組いるの!それじゃあ出てきてもらいましょう!」

 

(バチン!)

 

客「な、なんだ!?急に明かりが落ちたぞ!?大丈夫なのか!?」

 

風音「(もう一組…?この間聞いた話では3組だけだったけど…急に参戦したバンドがいるのか?)」

 

などと呟いているとステージ上にバンドメンバーがいた…あれは…

 

風音「湊さん、紗夜さん、リサさん、白金さん、あこさん…?」

 

友希那「待たせたわね。Roseliaよ。」

 

紗夜「今日はGalaxyのライブに参戦させていただきました。最後にふさわしい曲を皆さんに届けます」

 

リサ「それじゃあ聞いてください!『Neo-Aspect』」

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「(この曲…初めて聞くけどここまで心にくる曲は聞いたことがないな…なんだろう、Roseliaのメンバーの想いがこの曲に詰まってる・・・そんな感じがする…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友希那「(風音くん、あなたが来てからRoseliaは変わったわ。あなたがいなかったらここまで来ることはなかったかもしれない…あなたには感謝している)」

 

紗夜「(風音くん、あなたは一人ではありません。妹の南帆さんや私たちRoseliaがいます。一人で全部抱え込まずに私たちをもっと頼ってください)」

 

リサ「(風音くん、キミと初めて会った時はうまく会話が繋がらなかったけど今は恋人同士…キミと付き合えて本当に嬉しかった。)」

 

燐子「(でもそんな風音くんは今目の前の壁にぶつかっています・・・一人じゃ越えられない壁も・・・みんなとなら・・・)」

 

あこ「(風にいはカッコよくてあこの憧れ…あこは風にいに色々教わったんだ…今度はあこが風にいに教える番だよ!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「…(僕は何を勘違いしていたんだ。こっちに来るときも南帆が支えてくれたからここまで来れた。一人だけじゃたどりつけないことだってある・・・それをRoseliaのメンバーは教えてくれた…この演奏に答えるためにも…)答えは決まった。後は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ライブ終了後】

 

友希那「ありがとう、みんな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Galaxy:ロビー】

 

風音「お疲れさまでした、皆さん」

 

友希那「あなたもね、風音くん。ごめんなさい、コソコソするのは私の性格じゃないのだけれど」

 

リサ「南帆ちゃんに風音くんに事を励ましてほしいって頼まれちゃってさー☆で、それをお手伝いしたってわけ♪」

 

あこ「えへへー、風にいがいない間は寂しかったんだよー?一昨日に南帆姉に頼まれたときは急で焦ったけど楽しかったもん!」

 

燐子「はい…新鮮で楽しかったです・・・」

 

紗夜「今日演奏した曲は今の風音くんのような状況下にあった私たちが作曲したものです。少しは支えになれるかと思いましたが…そのような心配はなかったようですね」

 

風音「はい、皆さんのおかげで吹っ切れました。僕はリサさんと同じ羽丘大学を受けることにします。もう迷いません、目の前の壁はみんなで乗り越える・・・それが僕ですから」

 

友希那「いい眼ね。それなら問題はないようで何よりだわ」

 

燐子「あの…友希那さん・・・そろそろ…」

 

友希那「そうね、そろそろ私たちはお暇しましょうか。」

 

風音「湊さん?紗夜さんとあこさん、白金さんもどこへ…?」

 

あこ「リサ姉と風にい、後はごゆっくり―!」

 

そう言って湊さんと紗夜さん、白金さんとあこさんはGalaxyを後にした・・・Galaxyには僕とリサさんだけが残った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「・・・何なんでしょうか。」

 

リサ「風音くん、アタシに言いたいことがあるんじゃない?」

 

風音「(そうだった。僕は約2週間の間、南帆やRoseliaのみんなを遠ざけ、一人でいたんだ…)すみませんでした、リサさん・・・リサさんだけでなく、南帆やRoseliaのみんなに迷惑をかけてしまって…」

 

リサ「うん、よろしい☆」

 

風音「…リサさん、少しいいでしょうか」

 

リサ「うん?」

 

リサさんは目を丸くした。僕はリサさんの唇に吸い込まれるように…

 

 

そっとキスをした

 

リサ「んっ…」

 

風音「・・・これくらいで謝礼になるとは思っていませんが、今はこれくらいしかできません…けど今度は僕がリサさんを支える番です。一緒に羽丘大学合格を目指して頑張りましょう」

 

リサ「うん、一緒に頑張ろっか♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はその日、リサさんの家に泊まることにした。夕ご飯は久しぶりにリサさんの手作りを食べた。久しぶりに食べたリサさんの手作りご飯は遠くに住んでいる母さんのような味がした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








いかがだったでしょうか?主人公以外のキャラの視点を書くのって思いのほか難しいですね…(久しぶりに他キャラ視点を書きました)

それではここまで読んでいただきありがとうございました






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レベル13:少年はいつも通りの日常に戻る




誤字報告その他もろもろありがとうございます。

その他?語 る こ と な し で す 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月7日

 

【午後12時:羽丘学園屋上】

 

風音「ふわぁぁぁ…」

 

リサ「風音くん、眠そうだね?」

 

風音「まあ…昨日もちょっと徹夜してたものですから・・・リサさんと一緒に羽丘が大学を受けることになるんですから少しでも学力アップしておかないとって思ってパソコンにある羽丘大学の資料と偏差値を見たり、ネットでできる受験勉強とかをしていたりしていたので・・・」

 

リサ「あはは・・・頑張り屋なのはいいことだけどRoseliaのマネージャーもやってるんだから無理しちゃだめだよ?」

 

風音「わかっています。ふわぁぁぁ…」

 

リサ「昼休みが終わる少し前まで寝ておく?」

 

風音「そうします・・・ってリサさん、自分の膝を叩いてどうしたんですか?」

 

リサ「どうって、膝枕だよ?ここで寝るのはさすがに体に悪いかなーって」

 

風音「…それでは失礼します」

 

ポフッ

 

風音「…」

 

リサ「どう?」

 

風音「…」

 

リサ「もう寝ちゃったの?昨日は相当疲れちゃったみたいだね…風音くんの寝顔、可愛いなぁ…ずっと見ていたいかも…(チュッ)ふふっ、ちょっとしたイタズラだけど…これくらいじゃ起きないよね?それじゃあ暫くの間お休み、風音くん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【羽丘学園屋上】

 

風音「ん…」

 

リサ「あ、おはよう風音くん。そろそろ起こそうと思ったけど自分で起きたんだね」

 

風音「まあ…昼休みくらいの時間なら体内時計でどうにか起きれますからね。今までも、これからも、ね」

 

リサ「アタシもいるからアタシも頼ってくれてもいいんだよ?」

 

風音「もちろんですよ。頼れるときは頼る、それが仲間ですから。さてと…そろそろ次の授業の準備をしましょうか」

 

リサ「そうだね、次の授業は…数学かー。風音くんって数学が少し苦手だったっけ」

 

風音「まあ…そうですね、といってもテストでは数問ですが減点されるだけでできる方の部類に入るほうかと…」

 

リサ「それでも80点台はすごいと思うけどね?アタシは70点台だしさ…風音くんなら大学の入学試験も首席で通過できるんじゃない?」

 

風音「まさか。世界にはいろんな人間がいますから。すべてのテストで満点をとれる秀才、数多のスポーツで何度も助っ人で呼ばれる天才…」

 

リサ「あはは・・・そう考えると確かにすごいって感じるけど風音くんも十分すごいと思うよ?今じゃRoseliaで一番人気があるんだしさ」

 

風音「人気っていっても『Roseliaにマネージャーがいるって!しかも今井さんの彼氏さんなんだって!サインください!』ってめちゃくちゃ言い寄られますけどね…僕はただのマネージャーなんですが…」

 

リサ「なーに言ってるの?風音くんはRoseliaのメンバーの楽器のメンテナンスもしてくれてるんだからもっと自信をもっていいんだよ?」

 

風音「は、はあ…それでは早く教室に向かいましょうか」

 

僕たちは教室に向かってその日の授業は終わった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【放課後:羽丘学園3ーA】

 

風音「こうしてると受験生ってことが実感できますけど高校生活も後数ヶ月…ですね。そう思うと少し寂しいような…」

 

友希那「そうかしら?」

 

リサ「友希那ー?大学はアタシと別だからもう少し別れを惜しむべきだと思うけど?」

 

友希那「たとえ大学は別だとしてもRoseliaの練習の時は会えるでしょう?それと同じよ」

 

風音「リサさんが言いたいのはそういう事ではないような気がしますが…今日はどうしましょうか」

 

リサ「今日は練習も受験勉強も休みだからどうしよっか?」

 

ピロリン

 

友希那「あら、私のケータイね。…」

 

風音「湊さん?」

 

友希那「ごめんなさい、紗夜から一緒に受験勉強をしないかと誘われたの。今日はここまでね、また明日」

 

リサ「うん、またねー☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「さて…これからどうしましょうか?」

 

リサ「うーん…そうだ、今からちょっと遠出しない?」

 

風音「遠出…ですか?どこに?」

 

リサ「それはそこに着いてからのお楽しみ♪一旦家に戻って着替えてから駅前に集合でどう?」

 

風音「わかりました。それではまた後で」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後4時40分:駅前】

 

リサ「ごめん風音くん、待った?」

 

風音「いえ、僕もさっき来たところなので。ところで、駅前ってことはこれから電車でどこか行くんですか?」

 

リサ「うん。アタシたちにとって一番大切な場所に…ね」

 

風音「(一番大切な場所…?もしかして…)」

 

リサ「あ、電車がくるみたい。それじゃあ乗ろっか」

 

風音「あ、はい…」

 

僕たちは電車に乗った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「やっぱりここは遠いなぁ…」

 

風音「リサさん、ここは?」

 

リサ「Future World Fesの会場。1月の終わりにここでアタシたちは演奏するんだ。風音くんにも一応教えておいた方がいいかなって」

 

風音「ここが…FWFの会場…とても大きいですね…こんな大きな会場で演奏するなんて…以前の僕じゃきっと無理でしたよ」

 

リサ「それじゃあ今は?」

 

風音「…行けそうです。リサさんはもちろん、色んな人に色んなことを教わりましたから。諦めないこと、誰かと一緒ならできないことはないこと…」

 

リサ「そうだね。この間のアタシたちRoseliaのライブでも吹っ切れてたし」

 

風音「あの時はご迷惑をおかけしました・・・」

 

リサ「いいよ、ちゃんと立ち直ってくれたんだし」

 

風音「あ、リサさん、少しここで待っていただけませんか?」

 

リサ「いいけど、何か見つけたの?」

 

風音「はい、ここに来た記念にと思いまして。少しお待ちください」

 

そう言って僕はここに来るまでに見つけた店に入り、目的のものを購入してリサさんのところに戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「あ、おかえり風音くん。目的のものはあったの?」

 

風音「はい、ありました。どうぞ」

 

そう言って僕はリサさんに小さい袋をプレゼントした

 

リサ「綺麗にラッピングされてるね。開けてもいい?」

 

風音「もちろんです。気に入ってくれると嬉しいんですが」

 

リサ「それじゃあ・・・(ガサゴソ)これ、ベースのキーホルダー?」

 

風音「はい。ただ店内でこれを探すまで少し時間がかかりましたが…残り一つだったのでよかったです」

 

リサ「しかもこれ・・・風音くんが使ってるベースと同じじゃん!」

 

風音「はい。以前リサさんにリサさんが使ってるベースと一緒のキーボルダーをもらったのでそれのお返しですよ。」

 

リサ「あはは、ありがと。それじゃあ下見も終わったしそろそろ戻ろっか。南帆ちゃんも心配してるだろうし」

 

風音「そうですね。そろそろ戻りましょう」

 

僕たちは帰りの電車に乗った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後7時:駅前】

 

風音「もう着いちゃいましたね。リサさんと一緒だと時間が過ぎるのが早く感じるっていうか・・・」

 

リサ「だねー…ね、風音くん。今日はうちに泊まっていかない?」

 

風音「リサさんの家に、ですか?ご迷惑じゃ?」

 

リサ「いいってそんなの☆アタシは一人暮らしなんだし一人泊まりに来るくらいなら支障は出ないよ」

 

風音「それなら・・・お邪魔しますね。ただ着替えとか寝間着は持ってきてないので一旦家に戻ってから来ますね」

 

リサ「了解☆それじゃあ少し遅い夕飯を作って待ってるね」

 

風音「楽しみにしてますね。それではまた後で」

 

リサ「うん、また後でね♪」

 

一旦僕たちは別れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【神無月家玄関】

 

風音「それじゃあ南帆、行ってくるよ」

 

南帆「どこかに行くの?」

 

風音「今日はリサさんのところに泊まることにしたんだ。今日は家で一人だから寂しいとは思うけど」

 

南帆「ううん、今日は青葉さんと上原さんが泊まりに来るから大丈夫だよ。行ってらっしゃい、お兄ちゃん」

 

風音「ああ、行ってきます。それと青葉さんと上原さんは僕のベッドで寝かせていいから」

 

僕は自分の家を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【今井家前】

 

ピンポーン

 

リサ「あ、いらっしゃい風音くん。どうぞ上がって!」

 

風音「お邪魔しますリサさん…」

 

リサ「ん?どうかした?」

 

風音「いえ・・・リサさんの家に来るのって初めてな気がするので少し緊張してるというか…」

 

リサ「…ぷっ、あはは!」

 

風音「り、リサさん、笑わないでくださいよ…」

 

リサ「あはは、ごめんね。そうだよね、緊張しない方が無理だよね。それじゃあ荷物を部屋において来たらご飯にしよっか」

 

風音「荷物はどこに置いた方がいいですか?」

 

リサ「アタシの部屋でいいよ。布団も2人分敷いてるから早く置いてきて一緒に食べよっか」

 

風音「わかりました」

 

それから僕はリサさんの部屋に荷物を置いてきてから一緒にご飯を食べ、食器をリサさんが洗ってる間に風呂に入った後リサさんの部屋で待機した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【リサの部屋】

 

リサ「お待たせ、風音くん。明日は休みでよかったね」

 

風音「そうですね、休日じゃなかったら今日はどうしようかって思ってましたから…ありがとうございますリサさん」

 

リサ「あはは、今更だって。それに、大学に通うようになったら寮で一緒に生活するんだしさ。」

 

風音「…そうですね。」

 

リサ「風音くん?今更受ける大学を変える―なんていうのはなしだよ?」

 

風音「まさか、そんなことはしませんよ。でも・・・寮で一緒に生活するのって夫婦みたいだな・・・って」

 

リサ「ふ、夫婦って…アタシ達にはまだ早いよ…」

 

風音「…リサさんからしたらそうですけど僕は少しずつ考えているんです。リサさんと一緒にこれからの人生を歩めたらどんなに幸せだろうな…って」

 

リサ「そ、それはそうだけどさ…やっぱりアタシ達にはまだ早いよ…」

 

風音「…そうですね。でもリサさんも今後のために考えておいてくれませんか?」

 

リサ「…うん。考えておくね。それじゃあ今日はもう寝よっか」

 

風音「そうですね…そろそろ寝ましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサside

 

リサ「(風音くん…どうしたんだろう?アタシたちはFWFのこともあるのに風音くんは大学のことを考えて・・・その先の未来のことも考えて…ダメだなぁ…アタシ。でもアタシたちにできることをやらないと…FWFの予選はもうすぐなのに…ううん、弱気になっちゃダメ!頑張らないと!)」

 

リサside out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音side

 

風音「(リサさん…やっぱり迷ってるんですね。FWFで失敗するんじゃないか…って。僕はRoseliaのマネージャーになってからずっと考えていました。リサさんたちと歩む未来を…いつか一緒に足を進めるために・・・そのためにも・・・FWFで絶対優勝するんだ…Roseliaみんなと一緒に!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 












いかがだったでしょうか?

語ることがないとネタにすることがないので悩みますね…次の作品のヒロインをだれにするかも迷走中です・・・








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レベル14:少年はFWFに向けて準備する





本格的な仕事に入る前に何とか完結させたい…






 

 

 

 

 

 

 

12月8日

 

今日はFWFの予選の前日だ。明日はFWF予選当日なので今日は控えめにして、練習が終わったら僕の家で英気を養うことになっている。南帆には今日のことを説明していたので南帆は美竹さんのところに泊まるということになっている。

 

 

 

 

 

 

 

【午後2時:circle】

 

風音「今日の練習はここまでですね、お疲れさまでした」

 

友希那「お疲れさま、風音くん。」

 

あこ「お疲れさまでした!」

 

燐子「疲れ・・ますね…」

 

紗夜「FWF予選の前日ですからこれくらい普通でしょう?白金さんは生徒会の仕事もあったりしているので体力はついてるものだと思いましたが」

 

リサ「紗夜ー、燐子はもう生徒会長じゃないんだからそんなに厳しく言わないでいいと思うんだけどなー?」

 

燐子「いえ・・・大丈夫です…体力がついてきていたのは事実ですし…」

 

リサ「そう?でも無理はしちゃだめだよ?」

 

燐子「はい…気遣ってくれてありがとうございます・・・」

 

友希那「それで、この後は風音くんの家で明日の予選まで休む…だったわよね?」

 

風音「はい、そうですね。あまり練習に力を入れすぎて明日の予選に支障が出てもダメなので今日の練習はここまでです」

 

あこ「ねーねー風にい、風にいの家ってゲームとかあるのー?」

 

風音「いえ、ないですね。あるのはデスクトップPCと勉強机、テレビとUSBハードディスクくらいです」

 

リサ「わーお・・・風音くんすごい勉強家だね…録画してるのは何があるの?」

 

風音「雑学系や音楽系などが多めですね」

 

紗夜「なるほど、それなら外部から羽丘に入学できるのは納得がいきますね。」

 

風音「ただ、昨日の夕飯と今日の朝ごはんで食材が切れかけているのでスーパーで買っていかないとですね…」

 

リサ「それならアタシたちもついていくよ。そうすれば風音くんの負担も減るだろうし」

 

風音「いいんですか?相当な量になると思いますが…」

 

リサ「いいっていいって☆アタシたちもお世話になってるんだしさ。友希那たちもいいでしょ?」

 

友希那「私は別に構わないわ」

 

あこ「あこも大丈夫です!」

 

燐子「わたしも…構いません…」

 

紗夜「皆さんがついていくのなら私もついて行きます。一人だけついていかないというのはなんだか悪いので」

 

風音「すみません、付き合わせてしまって。それでは行きましょうか」

 

僕たちはスーパーに移動して目的のものを買ってから僕の家に移動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後3時:神無月家リビング】

 

風音「どうぞ、上がってください。リサさんの家に比べたら何もないかもしれませんが…」

 

あこ「はーい!おじゃましまーす!」

 

紗夜「お邪魔します、風音くん」

 

友希那「おじゃまするわ」

 

燐子「お邪魔…します…」

 

リサ「おじゃましまーす☆」

 

風音「荷物とかはソファーの上とかに置いてもらって大丈夫ですよ」

 

あこ「そういえば南帆姉は?」

 

風音「南帆は今日のことを教えたら美竹さんの家に泊まるって言ってたから大丈夫ですよ。そういえば部屋割りはどうしましょうか?くじ引きでもします?」

 

友希那「私はくじでも構わないわ、明日にひびかなければ」

 

燐子「それなら・・・割りばしに印をつけて・・・それで同じ色を引いた人で相部屋というのはどうでしょう…?」

 

リサ「おっ、いいねーそれ♪それじゃあアタシはこれで」

 

友希那「私はこれにするわ」

 

あこ「むむっ…あこはこれだー!」

 

紗夜「それでは私はこれにします」

 

燐子「私は…これで…」

 

風音「それじゃあ僕は余り物のこれですね。それではみなさん、いっせーの…」

 

全員「「はい!」」

 

結果は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【風音の部屋】

 

風音「まあおおむね予想通りといいますか…いつも通りって感じがしますね」

 

リサ「だね☆まあお泊りの時とは違ってあこがいるってだけだけど」

 

あこ「えへへー、風にいとリサ姉と一緒のお部屋だー!」

 

風音「あこさん、部屋を漁っても何も出てきませんからね。音楽雑誌とか今後のスケジュール表とかだけですよ」

 

あこ「ちぇー…なんかこう・・・闇の力が封印されし禁断の巻物が出てくるものだと思ってたのに…」

 

風音「あるわけないじゃないですか…」

 

リサ「あはは・・・なんだか騒がしくなりそうだね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【南帆の部屋】

 

友希那「風音くんとあこ、リサは大丈夫かしら」

 

紗夜「そうですね、宇田川さんは風音くんの部屋を物色しそうですし」

 

燐子「そう…ですね…でも今井さん以外は風音くんの家に来ることはあまりありませんし…」

 

紗夜「だからこそ、でしょうか。変に緊張せずに今日はぐっすりと寝れそうですね」

 

友希那「そうね、南帆と風音くんに感謝しなければいけないわね。今度会った時にお礼を言っておきましょう」

 

燐子「そう…ですね…」

 

 

 

 

 

 

 

それから部屋で雑談をして、夕ご飯の時間になった時はみんなが部屋から出てきてみんなで夕ご飯を食べた。

 

 

夕ご飯を食べた後はFWFの予選で演奏するセトリの最終確認、軽くベースとギター、キーボードのメンテナンスをした。ドラムは予選会場に置いてあるが、事前に軽くメンテナンスは終わらせているため心配はない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12月9日

 

【午前8時:神無月家リビング】

 

風音「ん…そうか、昨日は夜遅くまでメンテナンスをしてそのまま寝ちゃってたのか…」

 

リサ「おはよ、風音くん。」

 

風音「あ…リサさん、おはようございます。他の皆さんは?」

 

リサ「もうちょっとしたら来るんじゃない?あ、噂をしたら…」

 

友希那「おはようリサ、風音くん。今日はいよいよFWF予選ね」

 

風音「そうですね。まさか僕がFWF予選に行くことになるなんて思いませんでしたけど…」

 

紗夜「昔のあなたなら、でしょう?昔は昔、今は今です」

 

風音「はい。今はRoseliaの皆さんと出会えて本当に嬉しいです。っと、そろそろ電車が来る頃でしょうから行きましょうか」

 

あこ「はーい!」

 

僕たちはバスで駅まで行き、電車に乗ってFWF予選会場の近くの駅まで少しの間眠った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【FWF予選会場】

 

あこ「こ、ここがFWFの予選会場…闇の力がババーンって満ち溢れてる・・・」

 

燐子「ふふっ…頑張ろうね、あこちゃん…」

 

友希那「風音くん、私たちの出番は何番目だったかしら?」

 

風音「確か…最後から3番目だったかと…」

 

リサ「うわー…結構後なんだね…」

 

紗夜「ですが、最後に演奏する方が緊張感もあっていいのではないでしょうか?」

 

友希那「そうね、紗夜の言うとおりだわ。風音くん、楽器のメンテナンスは終わっているのかしら?」

 

風音「はい…何とか終わりました。でも最終チェックはしてないので少し本番前に音を出した方がいいかもしれませんね。」

 

燐子「ありがとう…ございます・・・」

 

リサ「アタシは家で少し音を出したけど何も問題はなかったかな。でも最終確認はしておくよ」

 

紗夜「私も最終チェックをしておきましょうか…」

 

僕たちは予選会場の近くにある屋台でご飯を食べたりしてからFWFの予選会場にある控室に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後12時:FWF予選会場控室】

 

風音「みなさん、楽器の調子はどうでしょうか?」

 

友希那「マイクも特に問題はないわ」

 

紗夜「私のギターも特に悪くないようですね。風音くんのメンテナンスのおかげでしょうか」

 

燐子「私のキーボードも・・・問題はなさそうです…」

 

あこ「あこのドラムも闇の力がドーンと溢れるくらいになってるよ!ありがとう風にい!・・・リサ姉?」

 

リサ「ど、どうしようみんな…」

 

友希那「リサ?どうかしたの?」

 

リサ「ベースの弦…何本か切れちゃった…」

 

あこ「え…えええええええ!?ど、どどどどうしよう…!風にい、張り替える弦はある!?」

 

風音「い、いえ・・・昨日メンテナンスに使った分で最後だったので今ここにはありません…」

 

友希那「ここに来て弦が切れるなんて…どうすればいいの…?」

 

紗夜「ギターの弦とベースの弦は違います・・・かといってこの会場に弦が売られているとは考えられませんし…」

 

Roseliaメンバー「……」

 

風音「・・・リサさん、これを使ってください」

 

リサ「これって…風音くんのベース?そ、そんなの悪いよ!」

 

風音「いえ、これを使ってください。僕が弦を切らしていくつかの弦を変えなかったのが原因ですし…僕も皆さんと一緒にFWFの舞台で戦いたいんです。」

 

リサ「でも…」

 

友希那「リサ、このベースを使いましょう。私たちはこんなところで躓いていられないわ。風音くんもRoseliaの一員…同じ気持ちよ」

 

リサ「友希那…」

 

紗夜「今井さん、今は彼のご厚意に甘えましょう。みなさんでこの予選を勝ち抜いていちばんを目指すと決めたのではないですか?」

 

あこ「そうですよ!リサ姉は誰よりもすーっごく頑張ってるのを知ってるんですから!」

 

燐子「本戦に上がるためにも…今は…」

 

リサ「…そうだね。風音くん、このベース借りるよ。」

 

風音「どうぞ、リサさん。僕の分までステージで思う存分演奏してきてください」

 

リサ「…うん、行ってくるね、風音くん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【予選会場:ステージ】

 

友希那「Roseliaです。今日はよろしく」

 

紗夜「先ほど少しトラブルがありましたが、支障はないので問題ないかと。」

 

あこ「今日はみんなにRoseliaの最高の音を届けるよー!」

 

燐子「それでは・・・聞いてください・・・」

 

リサ「『FIRE BIRD』」

 

 

――――♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄「わぁ…すごい…」

 

蘭「湊さん・・・悪くないね」

 

彩「ね、ねえ・・・リサちゃんが使ってるのって風音くんのベースじゃないかな?」

 

薫「おや、そういえばそうだね。トラブルで何が起きたのかはわからないが…これはこれで儚い…」

 

有咲「リサさん、ベースが違っても演奏する姿勢はいつもよりスゲーな…」

 

モカ「リサさん、ツグってモカってるねー」

 

つぐみ「モカちゃん、それ使用用途間違ってない!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友希那「ありがとう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、他のバンド演奏も終わって残るは結果発表だけとなった。

 

【会場外】

 

風音「後は結果発表だけですね…本戦に上がれるのは8組だけ・・・それも五十音順なのでRoseliaは必然的にほぼ最後になりますね…」

 

リサ「大丈夫かな…?アタシたち」

 

友希那「大丈夫よ、あんなにお客さんも盛り上がっていたのだから」

 

紗夜「そうです今井さん。それに一人でも不安になると私たちも不安になるので少しは前向きに考えましょう」

 

燐子「そう…ですね…」

 

あこ「あっ、結果が出ますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「・・・6組目のバンドが発表されたのにまだRoseliaは出てきませんね…」

 

リサ「・・・ねえ、みんな・・・あれ…!」

 

あこ「…あっ!」

 

リサさんが指を差した先にある電光掲示板に表示されていたのは…7組目のバンドにRoseliaの名前があった

 

リサ「みんな・・・あったよ!」

 

あこ「はい!予選は無事に通過です!後は…」

 

燐子「羽丘と花咲川の卒業式の1週間後にある本戦…ですね…」

 

友希那「そうね。その頃には受験も終わっているころでしょうから練習に精を出せるわ。」

 

紗夜「そうですね。受験が終わったら今より本格的に取り掛かりましょう。ここまで来たんですから」

 

風音「そうですね。しばらく受験に向けて頑張りましょうか。あこさん、少しの間寂しいかもしれませんが…」

 

あこ「あこなら大丈夫です!ろっかやあすかと話したりするので!」

 

風音「そうですか。さてと・・・そろそろ帰りましょうか。なんだか疲れましたし…」

 

友希那「そうね。今日は家に帰ってしっかり休みましょう。」

 

湊さんがそう言うと、みんなで駅に向かって足を進めた。その道中ではリサさんが僕の手を握ってずっと離さなかった。電車の中ではリサさんが僕の肩の上に頭を置いてスヤスヤと寝ていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 











いかがだったでしょうか。

ちなみに本小説のRoseliaのFWF予選のセトリは『FIRE BIRD』、『Neo-Aspect』、『BLACK SHOUT』です。主的にはこの3曲は特にお気に入りなので皆さんも聞いてみては?

それではここまで読んでいただきありがとうございました


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レベル15:少年は未来に向けて歩みだす








千聖さん誕生日おめでとうございます(ラウンジ会話で思い出しました)








 

 

 

 

 

 

 

 

FWFの予選から数ヶ月が経った。あれから僕たち受験生は受験勉強に力を注ぎ、受験を終えた後はFWFの本戦に力に注いだりと忙しかったがそれ以上に緊張するのは受験の合否だ。僕もリサさんもできる限りのことはしたが羽丘大学は偏差値がとても高く、並大抵の知力だけじゃ上がれない…合否の結果が来るのは卒業式の1週間後・・・つまりFWF本戦の日だ。そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月18日

 

今日は羽丘学園の卒業式だ。今日この日、僕とリサさん、湊さんは羽丘学園を卒業し、受験の合否結果次第で大学に進学する。ただ、湊さんや白金さん、紗夜さんはすでに合否結果は聞いているので大学に進学することが決まっている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前8時:羽丘学園3ーA】

 

あこ「リサ姉、友希那さん、風にい…ぞづぎょうおめでどうございますー!」

 

リサ「あはは・・・あこ、そんなに泣かなくても…それに、卒業するからってもう会えないって決まったわけじゃないんだしさ」

 

あこ「で、でもー…」

 

風音「そうですよあこさん。あこさんは来年度から先輩になるんですからもっとしっかりしないと」

 

あこ「ふ、風にい…」

 

友希那「あこ、あなたは私たちがいないときも一人で練習していたそうじゃない。その心意気があればちゃんとした先輩になれるわ」

 

あこ「ゆ、友希那さん…はい!あこ、かっこいい先輩になります!」

 

風音「そういう事じゃないと思いますが…まあこの調子なら大丈夫でしょうね」

 

(バタン!)

 

日菜「ふーくーん!」

 

(ガシッ)

 

風音「日菜さん、わかっていますから抱き着きに来るのはやめてくれませんか・・・?」

 

日菜「そっかー、まあふーくんにはリサちーがいるからねー。あ、卒業生代表の挨拶の準備は出来てる?」

 

風音「はい、できています。すみませんリサさん、僕は先に行っていますね」

 

リサ「了解、また後でねー☆」

 

僕は日菜さんに連れられて教室を後にした

 

 

リサ「大丈夫かな、風音くん」

 

友希那「風音くんなら大丈夫よ。彼はいつだってそうしてきたじゃない。みんなで力を合わせて、私たちだけじゃ成し遂げられなかったFWFの予選を風音くんと一緒に突破した…彼がいなかったら今の私たちはなかったわ」

 

リサ「それが今じゃ学園内で1、2を争うくらいの人気者だなんてねー☆最初に風音くんと会った頃とはまるで別人みたい」

 

友希那「そうね、彼は変わったわ。誰とも接しなかった風音くんはもういない・・・誰とでも接するようになったわ。リサのおかげかしら」

 

リサ「そうかもね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【生徒会室】

 

日菜「うーん…うん!るんって来るよ!」

 

風音「ありがとうございます。それでは僕はこれで…」

 

日菜「あ、ちょっと待ってふーくん。」

 

風音「?」

 

日菜「はい、これ!」

 

風音「これは?」

 

日菜「あたしが使ってるギターのピック!おねーちゃんに会ったら渡しておいて!」

 

風音「いいんですか?そんな大事なものを…」

 

日菜「うん!あたしはおねーちゃんと一緒の舞台には立てない・・・でもおねーちゃんと一緒に戦いたい!だから…」

 

風音「…わかりました、お預かりしますね。」

 

日菜「うん!ありがとうふーくん!」

 

風音「それでは、改めて僕は失礼します。また後で」

 

僕は生徒会室を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【3ーA】

 

リサ「おかえり、風音くん。なんだったの?」

 

風音「いえ、そんなに大事な用じゃありませんでしたよ。卒業生代表の言葉を書いた紙を提出しに行っただけです」

 

友希那「それにしては遅かったわね」

 

風音「いえ、本当に大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます」

 

リサ「2人とも、そろそろ体育館に移動する時間だよ?」

 

風音「そうですね。そろそろ行きましょうか」

 

僕たちは体育館に移動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【羽丘学園体育館】

 

つぐみ「それでは、氷川日菜さんより挨拶です」

 

 

 

 

 

日菜「先ほど紹介を受けました、氷川日菜です。本日は晴天の中、卒業式に足を向けてくれてありがとうございます。今日この日をあたし達卒業生は心待ちにしていました。この日を持ってあたし達卒業生は羽丘学園を卒業しますが、この日までにこの学び舎で学んだことと同じ学校で一緒に過ごした仲間…とってもるんってしましたー!(原稿をばら撒く)」

 

つぐみ「日菜さん、原稿原稿!」

 

風音「…あはは、やっぱり卒業式でも日菜さんは日菜さんですね…」

 

リサ「だねー…まあそれがヒナらしさだけど」

 

友希那「…少しは卒業生だという自覚はあるのかしら」

 

風音「・・・あれでもある方ではないでしょうか。さてと…そろそろ僕も準備しておきますね」

 

リサ「頑張ってね、風音くん」

 

風音「はい、行ってきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「それでは卒業生代表、神無月風音くんより挨拶です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「先ほど紹介がありました、神無月風音です。今日は忙しい中、足を運んでいただきありがとうございます。僕は元々、このような場所でこのようなことはできませんでした。それを教えてくれたのはここにいる皆さんだけではありません。ここにはいない僕の友人、僕の家族…たくさんの人が支えてくれて僕は今ここに立っています。僕たちは今日羽丘学園を卒業しますが、在校生の皆さんも一人で目の前に立ち向かわず、迷った時には誰かを頼ることを忘れないでください。・・・以上、卒業生代表神無月風音でした」

 

パチパチパチ…

 

 

 

 

 

南帆「お兄ちゃん…ありがとう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから卒業証書授与、校長先生からの挨拶も終わり、卒業式は終わった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【羽丘学園校門前】

 

風音「・・・終わりましたね、僕たちの高校生活」

 

友希那「…そうね、でもこれで終わりではないでしょう?」

 

風音「はい、来週のFWF本戦が終わるまでは僕にとっての高校生活は終わったとはいえません」

 

リサ「ね、卒業祝いでどこか行かない?」

 

風音「そうですね…」

 

ピロリン♪

 

風音「僕のケータイに?…すみません、あとで向かうので先に行ってていただけませんか?すぐ来るので」

 

リサ「それじゃあアタシの家に来てね。紗夜とあこ、燐子も呼んでおくよ」

 

風音「はい、それではまた後で」

 

湊さんとリサさんはリサさんの家に向かって歩いていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「さてと…僕も僕で用事を済ませないといけませんね。そのために花咲川の人にも声を掛けたんですから・・・っと、いましたね。市ヶ谷さん、巴さん、弦巻さん。」

 

こころ「やっほー!風音!」

 

巴「卒業おめでとうございます風音先輩!」

 

有咲「でも、何の用なんですか?別々のバンドである私たちを呼ぶなんて…」

 

風音「それは…皆さんが使ってる物を来週のFWF本戦の一日だけ貸してほしいんです」

 

巴「アタシたちの使ってる機材を、ですか?」

 

こころ「ふんふんふん…わかったわ!あたしからはこれよ!」

 

弦巻さんが出してくれたのは薔薇をモチーフにした首飾りだった

 

こころ「これでいいかしら?」

 

風音「はい、これで構いません。ありがとうございます。」

 

巴「それじゃあアタシからはいつも使ってるドラムスティックです。あこに渡しておいてください」

 

風音「ありがとうございます巴さん」

 

有咲「そ、それじゃあ私からは…これです…」

 

市ヶ谷さんが僕に渡したのは…

 

風音「星のシール?」

 

有咲「こんなものしかありませんが…」

 

風音「いえ、それでも嬉しいです。ありがとうございます」

 

有咲「でも、これを何に使うんです?それもFWF本戦の日に・・・」

 

風音「FWF本戦の日にRoseliaの皆さんに使ってもらうんです。」

 

こころ「リサたちに?それに何の意味があるのかしら?」

 

風音「市ヶ谷さんや巴さんたちは湊さんたちと一緒にライブをした仲間です。仲間たちの思いを背負ってリサさんたちにFWF本戦に臨んでほしいと思ったんです」

 

巴「なるほど…それならそのドラムスティックはあこにプレゼントということにしてください。ドラムスティックなら買いなおせばいいので」

 

風音「ありがとうございます巴さん。」

 

こころ「リサたちによろしく言っておいてちょうだい!」

 

有咲「燐子先輩にもよろしくお願いします」

 

風音「はい、皆さんありがとうございます。それでは僕はこれで失礼しますね」

 

僕はみんなと別れてリサさんの家に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【今井家玄関】

 

風音「すみません皆さん、遅れました」

 

リサ「あ、風音くん!いらっしゃい!」

 

あこ「風にいー!こっちこっち―!」

 

紗夜「遅いですよ風音くん。どこに行ってたんですか?」

 

風音「すみません、色んな人から言い寄られたりしまして…ですが」

 

燐子「ですが…何ですか・・・?」

 

風音「これを皆さんに渡しておきたくて。今井さんには僕が使ってるベースを、湊さんには薔薇をモチーフにしたネックレス、紗夜さんには日菜さんが使ってるギターのピック、燐子さんには市ヶ谷さんがくれた星のシールを、あこさんには巴さんが使ってるドラムのスティックを。」

 

あこ「おねーちゃんからドラムスティックを!?」

 

紗夜「日菜からギターのピック、ですか?」

 

友希那「薔薇をモチーフにしたネックレス…ね。」

 

燐子「星のシール…ですか?」

 

リサ「また風音くんのベースを借りてもいいの?」

 

風音「はい。皆さんに他のバンドの思いを背負って本戦に臨んでほしい…という僕の考えです。」

 

友希那「・・・そう、そういう事ならありがたくもらっておくわ。弦巻さんにお礼を言っておいてもらえるかしら」

 

風音「はい、後で伝えておきますね。」

 

それから僕たちは卒業記念ということでリサさんの家でパーティーをした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして1週間後…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月25日

 

【午後12時:FWF本戦会場】

 

Roselia side

 

あこ「こ、ここがFWFの本戦会場…ドババーンって混沌の力が感じるよ…」

 

紗夜「ですがここまでようやく来たんです。皆さんの思いを無駄にしないためにも・・・」

 

燐子「はい…今ここにいない人たちのためにも・・・」

 

リサ「そうだね、風音くんはここに来ることはできないって言ってたし…」

 

友希那「私たちにできることを全部やり遂げるだけよ。」

 

Roselia side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音side

 

風音「(…皆さんは今頃会場に着いた頃でしょうか。僕に出来ることはリサさんたちを応援することぐらい・・・でもきっと皆さんなら優勝できます。リサさんたちは一人じゃない。これまでに出会った人たち、今日まで支えてくれた人たち・・・僕はそこにいなくても思いはそこにあります。僕の分まで・・・頑張ってください)さてと…僕には僕の仕事がある…」

 

風音side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Roselia side

 

【FWF本戦会場:ステージ】

 

友希那「(風音くん…あなたは不思議な人だったわ。会う人すべてを変えてくれる不思議な人…それでいて)」

 

紗夜「(それでいて、けっして人を見下さず対等に人と接してくれた…常に冷たい態度だった私でさえも…)」

 

燐子「(わたしも…Roseliaの皆さん以外と話すのが苦手でした・・・でも、そんな私と優しく接してくれました・・・)」

 

あこ「(あこは風にいと会った時は風にいを驚かせちゃって嫌われちゃうかもって思っちゃった…でも風にいはあこと仲良くしてくれた…)」

 

リサ「(風音くん…今もどこかでこの音を聞いてくれてるよね…?アタシ、風音くんと出会えて本当に良かった。風音くんと恋人になれて…この間はアタシと一緒に歩む未来を言ってくれて…本当に嬉しかった。そんな風音くんだからこそ…アタシも風音くんとこれからもずっと一緒にいたい。)」

 

 

Roselia sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・FWF本戦に出場するバンドのすべての演奏は終わり…

 

 

 

 

 

 

 

【午後7時:FWF本戦会場前】

 

風音「お疲れ様です、皆さん」

 

友希那「来たのね、風音くん。」

 

紗夜「RoseliaのFWF本戦の演奏を風音くんに聞かせることができなかったのは心残りですが…それでも最高の演奏を奏でることができました」

 

あこ「その証拠に・・・はい!」

 

燐子「これを…どうぞ…」

 

そういって燐子さんが僕に渡したのは…FWFの優勝の証だった

 

風音「これは…そうですか、優勝できたんですね…でもこれをもらうべきは僕じゃありませんよ」

 

リサ「ううん、これは風音くんが貰うべきだよ。これはアタシたちで相談したんだ。これは風音くんが持つべきだって。」

 

風音「・・・でも」

 

友希那「風音くん、相談したのは私たちだけどこのことを言い出したのはリサなのよ。」

 

風音「リサさんが…?」

 

リサ「ここまでRoseliaを支えてくれたアタシの一番大切な人…それが風音くん。だから風音くんに持っていてほしいんだ。貰って・・・くれるよね?」

 

風音「・・・わかりました、大切にさせていただきます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、FWF本戦が終わって僕とリサさんはリサさんの家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【今井家リビング】

 

風音「…」

 

リサ「…」

 

僕たちは緊張していた…それはそうだ。これから羽丘大学の合格発表のメールが来るからだ。

 

リサ「・・・緊張するね」

 

風音「…そうですね」

 

(ピロリン♪)

 

風音「(・・・来た。)それでは…開きます」

 

リサ「・・・こっちも来たよ。アタシも・・・開くね」

 

……

 

風音「…リサさん」

 

リサ「風音くん…!」

 

そこに表示されていたのは…『合格』の2文字だった

 

リサ「よかった…本当に・・・」

 

風音「…はい。本当に良かったです。そうでしたリサさん、これを…」

 

僕はリサさんに小さな箱をあげた

 

リサ「開けていい?」

 

風音「どうぞ」

 

リサ「それじゃあ・・・(パカッ)こ、これって…」

 

小さな箱に入っていたのは…指輪だった

 

風音「…リサさん、この間言っていたこと・・・覚えているでしょうか。」

 

リサ「…うん、覚えてるよ。」

 

風音「リサさん…僕と結婚してくれませんか?」

 

リサ「…うん。アタシも風音くんとずっと一緒にいたい。」

 

風音「こちらこそ。これからもよろしくお願いしますリサさん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らは誓う、これからの未来を共に歩むことを。僕らは誓う、どんな苦しい時も楽しい時も隣にいることを。僕らは誓う、何があっても諦めないことを。

 

 

そうして僕たちは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠の誓いをするようにキスをした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 











いかがだったでしょうか?

ようやくエピローグまで持って行けましたよ…あ、もう1話続きますので最終話をお楽しみに

それではここまで四d祢いただきありがとうございました


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レベルMAX:少年は子から親へ・・・





本格的に仕事が始まる前に何とか完結できた・・・まあ1週間だけなんですけどね






 

 

 

 

 

 

 

 

RoseliaがFWFで優勝してから数年の年月が流れた…大学を卒業して変わったことがいくつかある。一つはリサさんと結婚したこと。これはFWFで優勝した時にリサさんと約束したことだったからすぐに果たせたことだ。もう1つはリサさんと僕の家で一緒に過ごすことになったこと。まあこれは結婚するにあたって当然のことだからあまり言うことはないかな。そして最後の1つは…

 

 

 

 

 

 

 

 

4月22日

 

【午前9時:神無月家リビング】

 

風音「さてと…そろそろお客さんが来る頃かな…」

 

ピンポーン

 

少女「お、おはようございます先生…」

 

そう、僕はカウンセリングの先生になったんだ。僕が高校最後の年にリサさんと出会った時のことを思い出して、僕はこの道を進むことを決めたんだ。南帆も心配していたみたいだけど反対されることはなかった。

 

風音「ああ、おはよう。さてと…今日は何の相談かな?」

 

少女「えっと…明日から学校に通うんですけど…お外から来たので新しいお友達ができるか心配で…」

 

風音「なるほどね…ちなみに向こうではどうやってお友達を作っていたのかな?」

 

少女「えっと…お友達の方から声をかけてきてくれていました・・・」

 

風音「そうか…それならその逆はどうだろう?」

 

少女「逆…ですか?」

 

風音「そう、逆だよ。今度はキミからお友達になりたい子に声をかければいいんだ。僕も昔友達がいなくて声をかけることをためらったこともあったけど、ある人のおかげで僕は友達を作ることを決めたんだ。まあこれは僕の体験談になるんだけど…キミなりにやり方を変えてみるといいよ。」

 

少女「わかり・・・ました。やってみます・・・今日はありがとうございました・・・」

 

風音「うん、僕も力になれて嬉しいよ。気をつけてね」

 

僕がそう言うと少女はペコリと礼をして玄関から出ていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「ふう…ここ最近新入生のカウンセリングが増えてきたな…大学は主席で卒業したから知識は結構あるんだけどいざ実践するとなると難しいな…」

 

??「なーに難しい顔してるの?」

 

風音「あ…リサさん。いや、最近この辺の学校の新入生のカウンセリングが多くってちょっと疲れがたまってると言いますか…」

 

リサ「あー…そういえば最近はカウンセリングに来る子供が増えてきたって言ってたっけ?」

 

風音「はい…ところで咲良(さら)は?」

 

リサ「咲良ならそろそろ起きてくるころだと思うけど…南帆ちゃんが起こしに行ってるよ」

 

ガチャ・・・

 

南帆「おはようございます、兄さん」

 

??「おはようございます、お父さん」

 

風音「おはよう咲良、南帆。」

 

南帆がおんぶしてきた子は神無月咲良。僕とリサさんの娘だ。大学卒業後に僕たちは結婚式を挙げる・・・はずだったのだが、大学の卒業式の数ヶ月前にリサさんが咲良を身ごもり、早急に僕とリサさんは大学を中退した。その後はリサさんの産休を取って僕はリサさんを何度も励ました。そして、卒業式の日にリサさんは咲良を出産。そしてその数年後に僕たちは結婚して今に至るというわけだ。

 

南帆「兄さん、今日のカウンセリングは終わりですか?」

 

風音「うん、今日の分は終わりだよ。しばらくの間カウンセリングは休みってことにしてるから今日から数日は遊べるぞ」

 

咲良「あの…それならお出かけに行きたいな…」

 

風音「お出かけか…いいかもしれないな。リサさん、車をお願いできますか?」

 

リサ「了解♪久しぶりにみんなで出るから楽しみだなー☆」

 

風音「そうですね。」

 

僕たちは軽自動車に乗った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【湊家前】

 

ピンポーン

 

友希那「こんな朝早くに誰かしら…ってリサと風音くんと南帆と咲良じゃない。」

 

リサ「ヤッホー友希那。遊びに来たよー♪」

 

風音「どうも、久しぶりです湊さん」

 

咲良「おはようございます友希那お姉ちゃん…」

 

南帆「おはようございます友希那さん。朝早くにこんな大勢で押し掛けてすみません…」

 

友希那「あなたが気にすることではないわ。昨日紗夜たちが泊まりに来てたからまだこっちにいると思うけれど」

 

リサ「それならアタシたちもお邪魔しようかな。久しぶりにみんなで集まれるし☆風音くんもいいよね?」

 

風音「はい、構いませんよ。3年ぶり・・・でしょうか」

 

友希那「なら上がってちょうだい。」

 

僕たちは湊さんの家に上がった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友希那「みんな、待たせたかしら?」

 

紗夜「いえ、そんなに待っていませんよ湊さん。それよりも、誰か来たのですか?」

 

友希那「ええ、久しぶりに会えるわよ。」

 

あこ「友希那さん、それってもしかして!」

 

友希那「あこは察しがいいようね。それでは入って来てちょうだい」

 

ガチャ・・・

 

風音「お久しぶりです皆さん」

 

燐子「お久しぶり…です…」

 

リサ「みんな久しぶりー!元気にしてた?」

 

紗夜「それはこちらのセリフです。今井さん…いえ、リサさんが産休に入ったときは驚きましたよ。それも大学に通っているときに・・・私は慌てて会いに行ったのを覚えていますよ」

 

リサ「あの時はごめんね、みんな。FWFの本戦も近かったのに…」

 

友希那「仕方ないわ。でも私たちも私たちでマスコミをどうにかするのに苦労したのよ?」

 

風音「それは…すみません」

 

あこ「もう終わったことだから気にしなくていいですよ風にい!」

 

南帆「…私たちはお邪魔でしょうか」

 

燐子「あ…南帆さん…すみません…久しぶりにリサさんと風音くんと会えたので話し込んじゃって…それと…南帆さんが抱っこしている子って…」

 

咲良「神無月咲良です…お母さんとお父さんがお世話になってます。」

 

あこ「可愛いー!いいなー、リサ姉と風にいは…」

 

リサ「あこにもいつかかっこいい人が来るって☆」

 

あこ「本当?」

 

リサ「本当だって♪あこは可愛いんだからさ♪」

 

あこ「そ、そうかなー?えへへ・・・」

 

南帆「私は大学で紗夜さんと友希那さんと会っていたので久しぶりではありませんがあこさんと燐子さんとは久しぶりですね…元気にしていらっしゃいましたか?」

 

燐子「はい…南帆さんは花咲川大学に進学していたと風音くんからお聞きしていましたけど…」

 

風音「そうですね。そういえばあこさんは燐子さんと同じ大学に進学したとか聞きましたが」

 

あこ「そうなんです!りんりんたちが高校を卒業してからあこはめちゃくちゃ頑張ったんですよ!」

 

燐子「あこちゃん…とても頑張ってたね…」

 

咲良「あの…燐子お姉ちゃんたちとお話してきてもいいですか?」

 

風音「ん?ああ、いいよ。行ってらっしゃい。」

 

それから咲良は友希那さんや紗夜さん、亜子さんと燐子さんと楽しくおしゃべりをした…僕とリサさん、南帆は咲良たちが話している様子をずっと眺めていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「お…っと、もうこんな時間ですか。時間が過ぎるのは早いですね…」

 

友希那「もうこんな時間なのね。長く引き留めててごめんなさい」

 

リサ「なーに言ってるの?アタシは久しぶりに友希那たちと会えたから長く話し込めて嬉しかったよ」

 

紗夜「そうですか。そう言ってもらえると嬉しいですね。…あの時とは違ってこうして集まれる機会は少ないと思うと寂しいですが」

 

そう、Roseliaは去年のFWFでの優勝をを最後に解散したんだ…最初はみんな戸惑ったり反対したりとあったけど、友希那さんが『これからはみんな別々の道を歩みましょう。大丈夫、会いたいと思った時は会えるわ』と言ってRoseliaは解散し、それぞれの道を歩むことになったんだ。紗夜さんは母校である花咲川学園の教師に、燐子さんはピアノ教室の先生に。友希那さんはソロボーカリストとして番組に出演したり、あこさんは商店街でお祭りをするときの祭太鼓を巴さんと一緒にやったりしている。その時は僕とリサさん、南帆と咲良でお祭りに顔を出してはベースで弾き語りしたりもしている

 

燐子「でも・・・また会えると思えばまた会える…ですよね?」

 

あこ「その通りだよりんりん!また時間があいそうなときにまた会いましょう!」

 

南帆「はい、また今度会いましょう」

 

咲良「また…会いたいです…」

 

リサ「それじゃあまた今度みんなで会おっか♪」

 

それから僕たちは少しの間話し込み、友希那さんの家を後にした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後7時:神無月家リビング】

 

リサ「ありゃ…咲良、もう寝ちゃったね。友希那たちと結構楽しそうに話してたからかな?」

 

南帆「それなら私が咲良ちゃんを寝かせてくるのでお二人はゆっくりしててください」

 

風音「いいのか?南帆も友希那さんたちと話し込んでて疲れてるだろうに」

 

南帆「いいんです。それでは咲良ちゃんを寝かせてきますね」

 

そういって南帆は咲良を背負って自分の部屋に入っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「咲良ちゃん、とても楽しそうに話してたよねー☆」

 

風音「そうですね。昔の僕じゃ考えられなかったですよ。リサさんに似て美人になりそうですし」

 

リサ「そ、そう?ありがと♪でも最近は仕事が忙しいからなぁ…明日からまたしばらく家を留守にするかもだし…」

 

リサさんは今年の頭くらいからモデルの仕事のために事務所にいることが多く、また明日から出るらしい…といっても休みは不定期だからまたすぐ会えるだろう。南帆は羽丘学園の理事長として頑張っていて、今年の2学期からは羽丘学園の新しい学園長として就任するとか

 

風音「その時は僕が咲良の面倒を見ているのでこっちは心配しなくて大丈夫ですよ。リサさんにはリサさんができることを頑張ってください。僕にできることは僕が頑張りますので」

 

リサ「そうだけど、あまり無茶はしないでね?アタシたちは夫婦なんだしさ」

 

風音「わかっていますよ。」

 

リサ「・・・ね、風音くん」

 

風音「何でしょう、リサさん。」

 

リサ「へんな質問かもしれないけどさ…今、幸せ?」

 

風音「もちろん、幸せですよ。リサさんとあの時出会わなかったら今の僕はありませんでしたし、リサさんが僕の隣にいてくれたから僕はこうして一緒の人生を歩めているんですから。咲良という可愛い娘も産まれて僕の人生は華々しいものになったのだと実感していますから」

 

リサ「…そっか、アタシもとても幸せだよ。こうして風音くんと一緒に人生を歩めてさ…」

 

風音「…そういえば僕の名前に付けられた意味を教えていませんでしたね。『風音』という名前は風のように自由気ままに音を奏でるという意味で名づけられたんですよ。といってもリサさんに会うまではこの名前に何の意味があったんだろうってずっと疑問ばっかりでしたけどね。今はこの名前を付けてくれた両親に感謝していますよ」

 

リサ「・・・そっか。風音くんはアタシと出会ってから自由気ままな感じになったよね。そんな風音くんだからアタシは惹かれていったんだろうね」

 

風音「まさに運命的な出会い…でしょうか。コミュニケーションが全くと言っていいほど取れなかった僕とコミュニケーションが取れてるリサさんが出会って二人で一緒の未来を歩む・・・ロマンチックですよね」

 

リサ「だねー☆これからもずーっとよろしくね、風音くん♪」

 

風音「はい、もちろんです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕たちは最初会った時はまともに会話することができなかった。でも今はこうして一緒の時間を過ごして、数年前には咲良も家族の一員にくわわって楽しく生活を送れている。このきっかけを作ってくれたのは今僕の隣で眩しいほどの笑顔をしているリサさんだ。僕はこの笑顔を絶やさずにずっと守っていきたいと思う。だって…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑顔に勝るコミュニケーションの種はないのだと思うのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コミュレベル0×コミュレベル100=∞?」完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 










いかがだったでしょうか?

バンドリではMorfonicaも追加されて、今年の夏にRAISE A SUILENも追加されるので今後の小説でこれらのバンドメンバーのことも書いていこうと思うと楽しみです

それでは…ここまで読んでいただきありがとうございました!次回作をお楽しみに!


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番外編:少年は祝いの日を想い人と共に過ごす




いやー…Morfonicaの小説の続きを書きたいのに続きが思いつかないんですよね…





あっ、リサ姉の誕生日回ですはい(本編の一年後の世界観です)


 

 

 

 

 

 

 

8月24日

 

【午後2時:神無月家リビング】

 

風音「うーん…」

 

南帆「お兄ちゃん?どうしたんですか一人で唸って。夏休みの宿題なら手伝ってあげませんよ?」

 

風音「ああ、南帆か。いや、夏休みの宿題は終わってるんだけど明日のことをちょっと…な」

 

南帆「明日?ああ、そういえば明日はリサ先輩の誕生日でしたっけ。プレゼントとかを買いに行かないんですか?」

 

風音「買いに行きたいところなんだけどこの暑さだし外に出るのもきつそうなんだよな…近年稀にみる猛暑日ってやつだよ…」

 

南帆「そうですね…あ、そうですお兄ちゃん。これ、どうぞ」

 

そういって南帆がポケットから出したのは商店街で今やっている福引きの券だった。

 

風音「これどうしたんだ?」

 

南帆「巴さんにいただいたんです。その日は都合が悪いらしく、私にくれましたのでお兄ちゃんにどうかなって」

 

風音「え、いいのか?せっかくもらったのに」

 

南帆「いいんですよ。あ、二人分引けるらしいのでリサさんと一緒に行ったらどうですか?」

 

風音「この暑さの中リサさんとね…まあ誘ってみるよ。ありがとう南帆。」

 

南帆「決まったのなら急いだほうがいいですよ。期限が今日までなので」

 

風音「それ早く言ってくれないか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「(さて…リサさんのケータイの電話番号…っと)」

 

リサ「もしもし風音くん?」

 

風音「こんにちはリサさん。今お時間は空いてるでしょうか?」

 

リサ「うん、空いてるよ☆どうしたの?」

 

風音「さきほど南帆から商店街であってるふくびきの券をもらいまして…ご一緒にどうかと思いまして」

 

リサ「え、いいの?」

 

風音「僕もそう言いましたが気を遣わせたみたいで…二人で引いて来たらって釘を刺されまして」

 

リサ「あはは、南帆ちゃんは変わらずお兄ちゃんっ子だね。それじゃあ今から行く?」

 

風音「そうですね、行きましょうか。時間も惜しいですし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後2時20分:商店街】

 

リサ「おまたせー♪待たせちゃった?」

 

風音「いえ、大丈夫ですよ。僕も今来たところなので。」

 

リサ「最近暑いもんね…それじゃあ福引き所を探そっか」

 

風音「そうですね…早く見つけて引いちゃいましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「ここみたいですね」

 

リサ「だね☆早く引いて家に帰ってアイス食べたいよ…」

 

風音「ですね…」

 

カランカラン

 

風音「すみませーん…」

 

店員「おっ、いらっしゃい!券はもってきてるかい?」

 

風音「はい、これですよね。」

 

店員「それじゃあ確認させてもらうよ。…よし、二回分引いてくれ!」

 

風音「わかりました。リサさん、最初はどうぞ。レディーファーストってことで」

 

リサ「え、いいの?アタシそこまでくじ運はよくない方だけど」

 

風音「いいんですよ。こういうのは楽しんで引くのが大事だと思うので」

 

リサ「それじゃあお言葉に甘えさせてもらおっかな☆」

 

カランカランカランカラン…カラン

 

出てきたのは赤い玉だった

 

店員「おっ、3等だね!これが3等の景品だよ!」

 

そう言って店員さんは店の奥に入っていき、数分後に戻ってきたときに店員さんが持って来たのは商店街にあるラーメン屋さんのラーメン1杯無料券だった。

 

風音「これはまたすごい景品ですね…ラーメン1杯無料って…」

 

店員「これぐらいしなきゃこの暑さは乗り切れないからね!ほら、もう一回引けるから兄ちゃんが引いていきな!」

 

風音「それじゃあ・・・回しますよ」

 

カランカランカランカラン…カラン

 

 

 

 

 

 

出てきたのは・・・黄色…いや、金色の玉だった

 

店員「おおっ!大当たり―!特賞だよ!そんな運のいい二人にはこれだ!」

 

そう言って店員さんが取り出したのは…去年Roseliaのみんなで行った海のチケットだった。

 

風音「これはまたすごい景品ですね…海の貸し切りを景品にするなんて…」

 

店員「いやー、元気な嬢ちゃんがここに来て景品として置いていってくれたんだよ。」

 

リサ「元気なお嬢さん?それってもしかして・・・」

 

風音「リサさんも気がつきましたか?多分これって…」

 

リサ「うん…こころ、だよね。」

 

店員「とにかく!持って行きな兄ちゃん!」

 

風音「あ、はい…ありがとうございます」

 

店員「いやー、誰も特賞を引かないからこのまま終わったらどうしようかって思ってたよ。兄ちゃんたち、得したね!今後とも商店街をご贔屓に!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後4時:リサの部屋】

 

風音「にしてもすごい景品でしたね…コテージを一日貸し切りにするなんて…」

 

リサ「ねー☆行くのはいつにしよっか?」

 

風音「そうですね…明日なんてどうでしょうか?急かもしれませんが」

 

リサ「明日?うーん…いいよ、いこっか☆」

 

風音「ありがとうございます。それじゃあ明日…」

 

黒服「明日ですね。時間になりましたらお呼びください。車で向かいますので」

 

風音「わっ!?い、いきなり出てこないでくださいよ黒服さんたち・・・と、とりあえずわかりましたから…」

 

黒服「それでは失礼いたします」

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「あはは・・・黒服さんたちも大変だね…それじゃあ明日は海だね☆集合場所はどうしよっか?」

 

風音「今日はリサさんの家に泊まって、それから明日の朝に海に行く感じでどうでしょうか?」

 

リサ「いいね☆それじゃあ今から荷物とか取りに行く?」

 

風音「そうですね。明日海に行くのでお泊りの服を取りに行こうと思います」

 

リサ「アタシも手伝おっか?」

 

風音「いえ、大丈夫ですよ。僕一人で持ってこれます」

 

リサ「そう?それならいいけど…」

 

風音「心配しなくて大丈夫ですよリサさん。すぐ戻りますから」

 

リサ「それじゃあお泊りの準備をしておくね♪」

 

僕は一旦リサさんの家を後にして家に戻り、今日と明日のお泊りの分の着替えや水着などをリュックに入れ、リサさんの家に戻った。その日は明日にしたいことを話したり、一緒に風呂に入ったりした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月25日

 

【午前8時:今井家前】

 

風音「そろそろ…でしょうか」

 

リサ「そうだね☆あ、あれじゃない?」

 

そう言ってリサさんが指さしたのは黒いリムジンだった

 

黒服「リサ様、風音さま。お迎えに上がりました」

 

風音「あ、あはは・・・ありがとうございます…それじゃあリサさん、乗りましょうか。」

 

リサ「うん☆」

 

そう言って僕はリサさんの手を取り、一緒にリムジンに乗った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前11時:ビーチ】

 

黒服「着きましたよ。それではお楽しみください」

 

風音「送っていただきありがとうございました黒服さん。迎えに来る時間とかは決まっているんですか?」

 

黒服「明日の午後4時くらいにお迎えに上がりますのでその時になったら連絡を入れますので大丈夫でございます」

 

風音「わかりました。明日またよろしくお願いします」

 

黒服「はい、それではゆっくりとお楽しみください。」

 

そう言って黒服さんは車を走らせ、その場を後にした…

 

リサ「あはは・・・本当にすごいよねこころの所の黒服さん…それじゃあ一旦コテージに荷物置いてこよっか」

 

風音「そうですね、割と荷物があるので早く降ろしたいです」

 

リサ「それじゃあいこっか。」

 

そう言って僕たちは手を恋人繋ぎにして近くのコテージに足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後12時:コテージ】

 

リサ「風音くん、着替え終わった?」

 

風音「はい、こっちは着替え終わりましたよ。リサさんの方は?」

 

リサ「アタシも着替え終わったよ☆今から出てくるね。」

 

そう言ってリサさんはコテージからの一室から出てきた

 

リサ「ど、どうかなー…似合ってる?」

 

風音「はい…すごく似合ってますリサさん。その水着、買いに行ったんですか?」

 

リサ「うん☆夏休みが始まってすぐに風音くんと一緒にこっちに戻ってきて何日か経った後に買いに行ったんだ☆」

 

風音「そうだったんですね。一番に見れて嬉しいです」

 

リサ「アタシも風音くんに一番に見てほしかったから…あこや燐子に誘われたんだけど断っちゃったんだ。」

 

風音「そこまでしてもらわなくても・・・でも嬉しいです」

 

リサ「それじゃあ・・・外に出て泳ごっか風音くん」

 

風音「はい。行きましょうかリサさん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後12時30分:ビーチ】

 

リサ「風音くん、泳ぐのうまくなってるね☆」

 

風音「そうですか?体育の授業で泳ぐくらいしかしてませんが…リサさんも上手になってますよ」

 

リサ「そう?アタシも体育の授業で泳ぐぐらいだけど…ありがと☆」

 

風音「それにしても広いビーチですね…」

 

リサ「ねー☆これだけ広いと遠くまで泳ぎたくなっちゃうよ☆」

 

風音「さすがにそこまではしませんよ…体力が持ちませんし」

 

リサ「あはは、冗談だって☆言ってみたかっただけだから♪」

 

風音「こんな時でも冗談は言うんですね…リサさんらしいですけど」

 

リサ「ね、あの奥の岩場に行ってみない?何か見つかるかもしれないし」

 

風音「奥の岩場…ですか?いいですけど…」

 

リサ「それじゃあいこっか☆」

 

そう言ってリサさんは僕の手を握って奥の岩場に足を進めた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「んー…何も見つからないなぁ…」

 

風音「そうですね…岩と岩の間に綺麗な貝とか落ちてるかもとは思いましたが…」

 

リサ「そうだねー…何も見つからないなぁ…戻る?」

 

風音「そうですね…(…ん?あそこに何か光るものが…)」

 

リサ「風音くん?そろそろ戻るよ?」

 

風音「あ、はい…(一応拾っておこうか…)」

 

僕たちは岩場から離れ、最初にいたビーチに戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから僕たちは十分楽しんだ後コテージに戻り、海水をシャワーで流してリサさんが作ってくれた夕ご飯を食べた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後9時:風音のコテージ】

 

風音「うーん…ここはこうじゃダメだな…もうちょっと丸みをつけないと…」

 

リサ「風音くん?何やってるの?」

 

風音「あ、リサさん。ちょっと作業を…」

 

リサ「今日はすごく動いたしあまり遅くまで起きてると疲れちゃうよ?早く寝ないとと」

 

風音「大丈夫です。もうすぐ終わるのでリサさんは先に休んでてください」

 

リサ「そう?それじゃあ先に休むね。お休み、風音くん」

 

風音「おやすみなさい、リサさん」

 

リサさんは隣にある自分のコテージに戻った…

 

風音「ふう…さて続きを…ここはこんな感じで…いいかな。時間は…もうこんな時間か…そろそろ僕も寝ろうかな。」

 

僕はコテージに置いてあるベッドで寝た…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月26日

 

【午前8時:風音のコテージ】

 

風音「ん…ふわぁぁぁ…」

 

リサ「おはよ、風音くん♪」

 

風音「あれ…?リサさんがどうしてここに…?」

 

リサ「なんか早く目が覚めちゃった☆」

 

風音「そうなんですね。あ、そうだリサさん。少し、目を瞑ってもらえないでしょうか?」

 

リサ「うん?いいよ。(目を瞑る)」

 

リサさんが目を瞑ったのを確認すると僕はリサさんの首にあるものをかけた…

 

風音「…どうぞ、目を開けてください」

 

リサ「(目を開ける)(あれ…?なんだか首に…)」

 

風音「少し遅れちゃいましたけど…誕生日おめでとうございますリサさん。僕から手作りのネックレスのプレゼントです」

 

リサ「こ、これ手作りなの…?すごく嬉しいよ風音くん…」

 

風音「はい、昨日行った岩場に綺麗な貝殻があったので拾っておいたんです。それにちょっと穴をあけて糸を通しただけですが…」

 

リサ「それでもすごく嬉しいよ…今年一番の思い出だよ☆」

 

風音「これからも…よろしくお願いしますリサさん」

 

リサ「こちらこそ☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後僕たちは近くの町に出かけたり、コテージで色んなことを話してから黒服さんの車に乗って戻った。戻った後は偶然出くわしたあこさんに様々な質問をされ、納得がいくまで説明した…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


















リサ姉誕生日おめでとう!


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