仮面ライダーゼロワンX―イレギュラープログライズキー― (K/K)
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天空の貴公子
人工知能搭載人型ロボ ヒューマギアが様々な仕事をサポートする新時代。
AIテクノロジー企業『飛電インテリジェンス』の若き社長となった飛電或人は、先代社長である祖父からゼロワンドライバーを授かり、仮面ライダーゼロワンとしてヒューマギアを暴走させるテロリスト滅亡迅雷.netと戦う日々を送っていた。
そんなある日のこと──
◇
「イズー。いつの間にこんな物を作ったんだー?」
社長専用のラボ。そこに設置された多次元プリンターは、ゼロワンの能力を向上させるアイテムである『プログライズキー』が作成される。
或人が何気なくプリンター内を覗くと、そこには初めて見るプログライズキーが置かれていた。
「私はその様な申請はしていません」
ボブカットに緑のメッシュが入った女性。その両耳には機械の装置が付属している。或人の専属秘書でありヒューマギアであるイズは、自分が作ったもので無いと言う。
「へ? じゃあ何であるの?」
「衛星ゼアに確認してみます」
ゼアとは飛電インテリジェンスが所有する通信衛星であり、ゼロワンのサポートやデータを解析することで新たなプログライズキーの作成などを行っている。
イズが通信している間に、或人はプリンター内のプログライズキーを取り出す。
「ふーん……」
掌程の大きさの長方形のそれがプログライズキーであり、その側面には内部に保存されたデータを表すデザインが施されているのだが──
「うーん? 何か違う様な……」
或人の持っているプログライズキーには、バッタやサメ、隼を横から見た絵が描かれているが何故かこのプログライズキーは横顔だけ。それも見たことも無い姿である敢えて近いものをあげるとすれば、擬人化した鷲。
試しにスタータースイッチを押し見る。
「あれ?」
反応が無い。スイッチを押せばそのプログライズキーのアビリティが告げられる筈である。
次にプログライズキーの展開を試みる。一部が展開し、電子キー状態となってコネクタが露出する筈だが──
「うぎぎぎぎっ!」
力任せで引っ張るが展開せず、ロックが掛けてある。無理矢理にでもやればロックが解除されるかもしれないが、生憎、或人にはどこかの誰か程の怪力は無かった。
「やっぱダメだー!」
「或人社長」
「どうだった?」
通信を終えたイズが声を掛ける。
「衛星ゼアの解答は、解答拒否でした」
「え! 答えたくないってこと?」
「その様です。再三解答を求めましたが全て却下されました。こうなってしまうと、どうしてこのプログライズキーが作成されたのか分かりません」
「そっかー」
手の中のプログライズキーを凝視する。
「或人社長。そのプログライズキーはどの様な危険性があるか分かりません。完全なイレギュラーです。この場合、処分された方が──」
「いやいや! 勿体無いでしょ! 折角作られたのに」
或人は処分に反対の意を示す。
「ですが──」
「きっとこれが作られたのにも訳がある筈だって。今は使えないけどその内必要になる時が来るよ」
「……分かりました」
プログライズキーをイズに預けようとし、或人の手が止まる。
「社長?」
「俺は! 謎のプログライズキーなぞに怖がらない! はい! アルトじゃぁぁぁないと!」
元ピン芸人である或人が勢いとテンションのみに任せたダジャレを叫ぶ。イズは少しの間を開けた後──
「今のは謎と副助詞である『なぞ』を掛けた駄洒落で──」
「だから、ギャグを解説しないで!」
◇
或人の社長業務は一般的な人々が考える様な椅子の上に座って書類と向き合う様な仕事では無い。現場で働くヒューマギアの下に訪れ、現状を確認するというものが主であった。
だからこそ遭遇してしまう。滅亡迅雷.netによって引き起こされるテロ行為の現場に。
「きゃあああああ!」
「うああああ!」
「ヒューマギアの暴走だ!」
逃げ惑う人々が追い掛けるのは、黒のボディに外骨格の様な銀の装甲、顔面をシャッター状のフェイスカバーで覆われた者たち。それぞれ銃やナイフで武装している
「安いよー、安いよー」
「只今、清掃作業中です。只今、清掃作業中です」
「車が通りますご注意ください。車が通りますご注意ください」
同じ言葉を繰り返す彼らは有線接続ハッキングによって暴走させられたヒューマギアである。ヒューマギアの時の外装は全て剥がれ、内部が剥き出しの状態となっている。唯一の名残は両耳のヘッドセットであるが、正常時の青ランプではなく異常を告げる赤ランプが点灯していた。
ハッキングされたヒューマギアはマギアとなり、人類を滅亡させる為に人を襲い続ける。今も人を襲っているマギアはトリロバイトマギアと称されている。
「止めろ!」
その現場に駆け付ける或人。取り出すのは銀と赤の矢印型の装飾、右側に環状の黄色パーツが付いたドライバー。腹部に当てるとベルトが伸び、ドライバーを固定する。
『ゼロワンドライバー』
祖父から受け継ぎ、飛電インテリジェンスの社長の証でもある飛電ゼロワンドライバー。
『ジャンプ』
スイッチを押して起動させたプログライズキーを環状のパーツの前に翳す。
『オーソライズ』
衛生ゼアへ通信が行われ、そこからプログライズキー内部にある生物のデータイメージ『ライダモデル』が地上に向けて送信される。
或人の前に宇宙から送られて来たのは、メタリックな銀の体に黄色のラインが入った人のサイズ程の大きさがあるバッタ。これがライジングホッパープログライズキーに内蔵されたライダモデル。
或人の周囲を飛び跳ねるバッタ。その中心で或人は円を描く様にしてプログライズキーを胸の前に移動させ、両腕を交差する。
或人の前方に設計図の様な人型の画像が投影され、腕を開くと同時にプログライズキーを電子キーの形へ展開する。
「変身!」
プログライズキーをゼロワンドライバー右側面から挿し込む。ゼロワンドライバーの一部がスライドし、赤と銀の装飾が重なり合い、中央にレンズ状の円が露出する。
『プログライズ』
投影された画像が或人に重なり、黒いボディスーツと化し、バッタはバラバラになった後、分解され装甲へ再形成される。
『飛び上がライズ! ライジングホッパー!』
黄色のマスクに赤い目。眉間中央から頭部に掛けて伸びる一対のアンテナにマスクと同色のアーマー。バッタの力を宿したそれこそ仮面ライダーゼロワンライジングホッパー。
『空への跳躍はライダーキックへと変わる』
変身完了と共に一文が添えられる。
「安いよー。安いよー」
ナイフを構えたトリロバイトマギアがゼロワンに斬り掛かる。上から振り下ろされるナイフに対し、ゼロワンは振り上げた手刀で、トリロバイトマギアの手首を叩き、肩の可動域限界まで腕を上げさせると、胴体に横蹴りを打ち込む。
バッタの能力を得たことで強靭な脚力を得たゼロワン。その脚から繰り出される蹴りは必殺に等しく、蹴られたトリロバイトマギアは、衝撃で背部から部品を飛び出させながら壁面にめり込み爆散する。
早々に敵を一体倒したゼロワン。しかし、胸中に勝利の喜びなど無い。一度暴走したら直す術は無く、破壊するしかない。元は人の為に働いてくれていた無害なヒューマギアである。その罪なきヒューマギアを破壊することに罪悪感と心苦しさを覚える。
だが、そんな感傷などマギアには関係無く、残り二体のトリロバイトマギアが銃撃を行う。
「よっ! はっ!」
跳躍と動体視力を以て銃弾を回避していくゼロワン。
「或人社長!」
イズがゼロワンに向けた何かを放る。宙を飛ぶのは黒の外装に黄色い斜線が一本入ったアタッシュケース。
ゼロワンはアタッシュケースの握り手を掴み、銃撃への盾にしながらトリロバイトマギアたちへ接近。
ある程度近付くと、アタッシュケースの底部を掴み、展開。アタッシュケースは片刃の大剣と化す。
『ブレードライズ』
アタッシュケース改めアタッシュカリバーを通り抜け様に二度振るう。
ゼロワンの背後で、体を両断されたトリロバイトマギア二体が爆発し、破壊される。
三体のトリロバイトマギアを早々と倒したゼロワン。戦いが終わり一息入れる。
「うわっ!」
その瞬間を狙ったかの様に背中を斬り付けられた。前のめりになったゼロワンはすぐさま背後を見る。そこに襲撃者の姿は無い。
すると、頭上から羽音が聞こえてくる。上を見上げるとそこに新たなマギアが居た。
大きな青い複眼と紫の外骨格。背中からは一対の翼。トリロバイトマギアとは違う容姿のマギア。もう一つ異なる点は、腹部にあるベルトとそれと赤いコードで繋がったプログライズキーに似たデバイス。
滅亡迅雷.netによって腹部にゼツメライザーと名付けられたベルトを装着され、そこにゼツメライズキーと絶滅種のデータが保存されたシステムデバイスを装填されたことによって、絶滅種のデータを付加されたマギアである。トリロバイトマギアもこのマギアに有線ハッキングされたことで誕生する。
空を飛ぶそれは、オニコニクテリスという蝙蝠の絶滅種のデータによって変貌したオニコマギアである。
オニコマギアは高度からゼロワンを見下ろす。ゼロワンのジャンプ力は脅威的だが、オニコマギアの位置までは届かない。仮に届く位置に居ても跳んでいる間に移動されてしまう。
オニコマギアは、トリロバイトマギアからいつの間に奪った二丁の銃で、高所からゼロワンに弾丸の雨を降らす。
「うおっと!」
アタッシュカリバーで弾きながら無数の弾を掻い潜るゼロワン。遮蔽物まで移動し、オニコマギアを見るが、さっきまで居た位置に居ない。
「何処だ!?」
すると、発砲音の後に弾丸がゼロワンの頬を掠める。既にゼロワンの上に来ていた。
「あー! ヒュンヒュン飛んでー!」
飛び跳ねて弾丸を避けるゼロワン。
過去に戦い、撃破したことのあるゼロワンだが、その時のことがデータとして残っているのか、接近戦を行わず徹底的に遠距離を行うオニコマギア。
「こんな時にアレがあったら……!」
ゼロワンも空を飛ぶ能力を持ったプログライズキーを所持していたが、とある事情で現在手元に無い。それさえあれば空に居るオニコマギアと戦えるというのに。
ゼロワンはダメもとでアタッシュカリバーを折り畳む。
『チャージライズ』
刀身にエネルギーが充填されると再び展開。
『フルチャージ』
エネルギーが満ち、刀身が黄色に輝くと握り手のスイッチを押しながらアタッシュカリバーを上目掛けて横に振るう。
『カバンストラッシュ』
弧状のエネルギーが刀身から放たれ、オニコマギアに飛んでいく。だが、十分な距離があったせいで簡単に避けられた。
「やっぱダメか!」
斬撃を躱したオニコマギアから反撃の銃撃。
「うおおおお!」
駆けるゼロワン。追うオニコマギア。開けた場所で戦っているので上空の相手から隠れる場所も無い。
あまり逃げ過ぎて人の居る場所に行けば巻き込んでしまう。
どうするべきかと走りながら考えるゼロワン。不意に追従していた銃弾が止む。
その行動を不審に思い、ゼロワンが空を見上げるとオニコマギアがゼロワンではなく別の方向を向いていた。
オニコマギアの視線の先、そこにはマギアから逃げようとしている子供。
「人類は、抹殺する。それが、我々の使命」
滅亡迅雷.netと接続したことにより、死に難いゼロワンよりも容易く命を落とす一般人を標的にする。
「人類は、皆殺しだ」
オニコマギアの銃口が向けられる。
「やめろぉぉぉぉ!」
射線状にゼロワンが入り子供に覆い被さる。その背中に無数の弾丸が浴びせられ、火花が飛び散る。
「くうっ!」
歯を食い縛って銃撃に耐えるゼロワン。一発一発は弱くても数が多ければ大きなダメージになる。
「お母さん! 怖いよ! 怖いよ!」
襲われた子が、母親を求めて泣く。
「ごめんな。もう少しだけ我慢してくれ」
子供を怯えさせないように優しい声色で宥めようとする。
「昨日まで、おはようって、言ってたのに。優しかった、のに」
泣きじゃくる子供。もしかしたら、あのオニコマギアはこの子が知っているヒューマギアが変えられたものかもしれないとゼロワンは思う。
「そうだな。ヒューマギアは皆優しいよな」
AIによって制御された機械。だが、ゼロワンはヒューマギアがその言葉だけで終わる様な存在と思えなかった。
「あのヒューマギアは、悪い奴らにおかしくされただけなんだ。こんな状況で言うのは変かもしれないけど、ヒューマギアを全部嫌いにならないでくれ」
純粋な故に黒にも白にも染まる。
「抹殺。抹殺。人類は抹殺。それが我々の使命!」
「違う!」
オニコマギアの言葉をゼロワンは強く否定する。
「ヒューマギアはそんな存在じゃない! お前たちは、人類の夢なんだ!」
◇
苦戦するゼロワンを見て、イズは何とか助力したいと強く思うが、現在その手段が無かった。子供を庇い、銃撃に晒され続けるゼロワン。
その時──
「誰ですか?」
──何かがイズへ語り掛ける。それは声ではなくイズの通信機に直接語り掛けていた。
「まさか」
イズは、或人から預かっていた正体不明のプログライズキーを見る。
「貴方なのですか?」
答えはイズへ直接送られる。
「私は貴方を信用できません。何故、今になって力を貸そうとなさるのですか?」
イズのヘッドセットが青く輝く。
「或人社長は甘いだけではありません。似ている? Xとは誰のことですか?」
プログライズキーを凝視し、イズは数秒間沈黙する。
「──分かりました。他に手段はありません。今、この瞬間だけ貴方を信じます」
イズはプログライズキーを振り被りながら、叫ぶ。
「或人社長! 受け取って下さい!」
計算された洗練なフォームでプログライズキーがゼロワンに向けて投げられた。
◇
「イズ?」
重なる銃音の中でも聞こえたイズの声。ゼロワンは声に向けて手を伸ばすと、その掌にプログライズキーが収まる。
「これは……」
「それを使って下さい! 彼が力を貸してくれます!」
「彼って誰? ──まあいいや! 頼む!」
プログライズキーのスイッチを押す。
『ストーム』
反応しなかったプログライズキーが、今度は反応し、音声を出す。
ライジングホッパープログライズキーを抜き、新たなプログライズキーをゼロワンドライバーのレンズに翳す。
『オーソライズ』
情報がゼアに送られ、地上に向けてデータが送られる。
銃撃を繰り返すオニコマギアであったが、突如上空で何かに衝突され、バランスを崩してしまう。
銃撃が止む。ゼロワンはその隙に子供を逃がす。
「今のうちに!」
「うん!」
急いで逃げる子供。ゼロワンは、子供が狙われない様にオニコマギアの方を見て、絶句する。
空中に居たのはオニコマギアでは無い。人と同じ体型に紫の装甲。鋼鉄の翼を生やし、右手そのものが砲口という武器。その顔はプログライズキーと同じ鷲に良く似ていた。
「えええ! ロボット!?」
バッタやサメなどの生物のライダモデルではなくロボットそのものを送られ、ワンテンポ遅れて驚くゼロワン。
ゼロワンの戸惑う姿をワシのロボットは小さく笑う。クールそのものであった。
「力を、貸してくれるんだよな?」
ワシのロボットは頷く。ゼロワンはプログライズキーを電子キー状態にし、ゼロワンドライバーへ挿す。
「頼むぜ!」
『プログライズ』
『ストームトルネード!』
謎のプログライズキー。それに宿る力の名は──
『ストーム・イーグリード!』
ゼロワンのマスクが中央で割れ、側面に移動。体の各部アーマーも背面に移動する。
ワシのロボット──ストーム・イーグリードは突風を吹き荒ぶせてゼロワンの頭上に飛び、体を五つに分解させ、アーマーとなって再構築する。
ストーム・イーグリードによって空中でバランスを崩していたオニコマギアがようやく態勢を立て直し、ゼロワンを見る。だが、地上にゼロワンの姿は無い。
『貴公子は、天空を舞う』
電子音声。聞こえた位置はオニコマギアの上。
見上げたそこにゼロワンは居た。オニコマギアの全く知らない姿で。
両腕、胸部にはファンが付いた紫の装甲。両足には二本の鉤爪。ワシを模した赤のマスクは黄色で縁取られ、その複眼は紫。
背中に装備した鋼鉄の翼で羽ばたきながら、オニコマギアを見下ろす。
「お前を止められるのは、唯一人……俺だ!」
オニコマギアが銃撃を行おうする。ゼロワンが右手を突き出すと、掌から横向きの竜巻が発生する。
銃から撃たれた弾丸は全て竜巻によって吹き飛ばされ、更にオニコマギアまで呑み込む。
「うおおお! 竜巻出たー!」
ゼロワンの竜巻で身動きがとれなくなるオニコマギア。そこに左手を向ける。放たれる竜巻。しかも、今度は回転の向きが逆であった。
異なる二つの回転に呑まれたオニコマギア。体が捩じれ初め、電流と火花が散り、絞られる力に耐え切れなくなって両手から銃が落ちる。
「今だ!」
ゼロワンはプログライズキーをゼロワンドライバーに押し込む。
『ストームインパクト!』
ゼロワンが両手を合わせて突き出す。先程の竜巻よりも何倍も大きな竜巻がそこから発生し、オニコマギアを閉じ込める。
唸る竜巻の中で身動きが出来ず、翻弄されるオニコマギア。
ゼロワンは翼を広げ飛翔する。回路図の様な直線と斜線を繰り返す光を伴って。
最高点に達すると同時に降下。その速度は瞬時に音速を超える。
限界を超えた速度はゼロワンそのものを刃と変え、その刃を以てオニコマギアを竜巻ごと斬り裂く。
ストーム
イ
ン
パ
ク
ト
裂かれた竜巻とオニコマギアは一拍置いた後、爆発する。
パーツの破片と一緒に爆風で飛ばされるゼツメライズキー。まるで見計らっていたかの様にゼツメライズキーの落下地点に居た人物が、落下したそれをキャッチする。
襤褸切れの様に薄汚れたフード付きの衣服を纏う青年。その顔は年不相応に無邪気なものであった。
「いいなぁーアレ! 欲しいなぁ!」
その眼は回収したゼツメライズキーよりもゼロワンの姿に向けられていた。
滅亡迅雷.netの片割れでありヒューマギア暴走実行犯である迅は、子供の様にキラキラとした眼でストーム・イーグリードのプログライズキーを見つめ続けていた。
◇
誰も居ない社長室ラボ。多次元プリンターが勝手に動き出す。
『衛星ゼアからの命令を受信。構築を開始します』
通信衛星ゼアのAIが独りでにアナウンスし、多次元プリンター内で新たなプログライズキーを構築していく。
ボスの中でイーグリードが一番好きなので出しました。変身後の英文に関しては書けないので日本語で。英文バージョンは脳内でお願いします。
続きの予定は今のところありません。
というかロックマンXのイレギュラーの殆どが滅亡迅雷.netに協力しそう。
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豪速拳の雷王
内閣官房直属対人工知能特務機関。通称『A.I.M.S』
ヒューマギアの人工知能特別法違反を取り締まる権限を持ち、主に暴走したヒューマギアを対処することを仕事としている。
彼らは今日もまた暴走したヒューマギアと戦いを繰り広げる。
◇
ヒューマギアが暴走。その情報が届き、現場へと駆け付けた『A.I.M.S』。
そこではトリロバイトマギアたちが武器を持って一般市民を追い掛けていた。
専用車両から共通のマスクと防護アーマーを付けたA.I.M.S隊員たちが降り、一般市民を守る様に一列となってライフルを構える。
その後方に立つ二人の人物。隊員服とアーマーだけを付けマスクは被っていないウェーブがかった髪の険しい顔付きの男性と、場違いなスーツ姿の長い黒髪の女性。
男性の方はA.I.M.Sの隊長である不破諫。女性の方は技術顧問兼特殊技術研究所最高責任者である刃唯阿。
「撃て!」
巻き込まれる人々が居なくなると、不破の指示は指示を飛ばし、隊員たちは一斉に銃撃を行う。
連続する銃音。次々とトリロバイトマギアに着弾するが、トリロバイトマギアの進行を遅らせる程度の効果しかなかった。
「殺人マシン共が……!」
不破は隠し切れない怒りと共に吐き捨てるとある武器を取り出す。
大きめだが短い銃口。反対に青と黒の色が施された銃身は長めで幅が有り、撃鉄に当たる位置にはスロットが設けられている。A.I.M.Sで開発された拳銃であり限られた者しか使用の許されないエイムズショットライザー。
ショットライザーを構え、狙いを定めると不破は引き金を引く。
対ヒューマギア徹甲弾が撃ち出され、暴走するトリロバイトマギアの頭を打ち抜き、ライフルでは倒せなかった相手を一撃で沈黙させる。
すぐさま銃口を別のトリロバイトマギアに向けるが、不破が引き金を引く前にトリロバイトマギアの頭部が撃ち抜かれる。
不破が横目で見ると、同じくショットライザーを構えて引き金を引いた刃が映る。
「余所見をしている場合か? 不破」
クールな面持ちのまま二体目のトリロバイトマギアを撃ち抜く刃。不破は鼻を鳴らし、目の前のトリロバイトマギアへ集中する。
十数秒後。全てのトリロバイトマギアは不破と刃によって破壊された。
だが、その直後、新たなマギアが姿を現す。
緑と黄緑色をした菱形の頭部。両手に鎌を持っている。腹部にはゼツメライズキーがセットされたゼツメライザーを装着。
「出やがったなぁ!」
不破の声に怒気が増す。少年の頃にヒューマギアに襲われたことでそれがトラウマとなり、ヒューマギアに対し憎悪を滾らせる不破。人を襲うヒューマギアという存在が、彼のトラウマを強く刺激し、怒りを無尽蔵に生み出させる。
昆虫の絶滅種『クジベローサ・テルユキイ』のデータを宿したマギア──ベローサマギアは、両手の鎌を振り、そこからエネルギーで作られた鎌を放つ。
素早く引き金を引いた不破と刃の弾丸が、鎌に当たり軌道を逸らす。鎌は近くの電柱を簡単に切断してしまった。
不破たちは鎌を狙った銃口をベローサマギアに向ける。その時、刃の耳に付けてあるインカムに通信が入って来る。
「──何だと!?」
「どうした!?」
「……別の場所でもヒューマギアが暴走し始めた」
「何ぃ……」
「そこではまだ市民の避難が完了していない」
刃から齎された新たな情報に対し不破は──
「刃! こいつらを連れてその現場へ向かえ!」
「お前一人で残るつもりか!?」
「つべこべ言っている暇はねぇ! 早く行け!」
迷いも躊躇いも無く不破は言う。
その言葉に、刃は冷静な表情に初めて悩む様な険しさを浮かべたが、すぐに元の顔付きに戻る。
「分かった。全隊員は私に付いてこい!」
刃の指揮に隊員たちは揃った動きで車両の中へ戻っていく。一切の淀みの無い動き。不破はそれを薄情とは思わない。A.I.M.Sの隊長として訓練が身に染みついている隊員たちを寧ろ誇らしく思う。
それを手助けする為に、不破はベローサマギアを銃撃して牽制する。
刃は去り際に一言残す。
「──死ぬなよ」
「当たり前だ」
刃とA.I.M.Sの隊員たちは、不破の残して新たな現場に走っていった。
残された不破はベローサマギアを睨む。その眼光は飢えた狼そのもの。
「お前の様なヒューマギアは、俺がぶっ潰す!」
不破は銀色のベルトを取り出して腰に装備。そして腹部中央にあるバックルにショットライザーを装着する。
更にもう一つ懐から取り出す。青い外装に狼が描かれたプログライズキー。
不破はプログライズキーのスイッチを押す。
『バレット』
起動するシューティングウルフプログライズキー。音声直後、不破はプログライズキーを両手で握る。
「おおおおおおおお!」
正式な認証が無ければロックされたままのプログライズキーを力任せで無理矢理開こうとする。常人ならばまず不可能。これを可能とさせるならば──
「うおおおおおおおおお!」
──不破という男は常識外の人物であることの証明である。
力でプログライズキーを電子キー状態にした不破は、ショットライザーのスロットにプログライズキーを挿し込む。
『オーソライズ』
プログライズキーの認証が完了。
『カメンライダーカメンライダーカメンライダーカメンライダー』
繰り返される待機音。
不破はショットライザーを外し、銃口をベローサマギアに定め──
「変身!」
──掛け声と共に引き金を引いた。
『ショットライズ』
撃ち出され弾丸は、一直線にベローサマギアへ向かう。咄嗟にそれを避けたベローサマギア。間を置かずに来た背後からの衝撃にベローサマギアは顔から地面に倒れる。外れた筈の弾丸が軌道を変え、戻って来たのだ。
その弾丸は、今度は不破に向かって飛ぶ。
不破は弾丸を避けず、拳で迎え撃つ。
弾丸が不破の拳を受けた瞬間、弾丸に内蔵された各装備が展開。不破の全身にも各装備を受け入れる為に赤い光でモールドが形成される。
強化アーマーを装着されていく不破。右半身は青、左半身は白の色が異なるボディーアーマー。白いマスクに水色の複眼。マスクを縁取るのは青と赤が混じった鬣型のパーツ。
『シューティングウルフ!』
「ふん!」
変身完了と同時に不破、ではなく仮面ライダーバルカンがショットライザーで銃撃を行う。
『弾丸を放ち更なる高みへ』
その言葉を体現するかの様に銃撃をしながら突撃するバルカン。ベローサマギアは放たれた弾丸を撃ち落としていくが、一発一発が重いせいで姿勢が崩されていく。
二発目を撃ち落とし、三発目も撃ち落とそうとするが上手く当てることが出来ず、腕が跳ね上がり、後方へよろめく。
その間に距離を詰めたバルカン。ベローサマギアも鎌を振り下ろそうとするが、ショットライザーの引き金を引く方が速く、胴体に四発撃ち込まれ、血の代わりに火花を撒き散らす。
ふらつきながらも鎌を振ろうとするベローサマギア。その手首に銃底が叩き込まれて鎌を落してしまい、追撃の前蹴りがベローサマギアの胸部を蹴り付ける。
そして、すかさず銃撃。損傷を負っている胴体に五発の弾丸を浴びせた。
大きなダメージを負い、ベローサマギアの動きが鈍る。止めを刺そうとバルカンはスロットに手を伸ばすが──
銃声。伸ばした手をその音へ向ける。アーマーの上を弾丸が滑っていく。
「僕の友達は壊させないよー」
「お前……! 滅亡迅雷の……!」
ボロボロのフード付きの衣服の青年が、拳銃を構えながらヘラヘラと笑っていた。不破は憎悪を滾らせながら彼を睨む。
青年の名は迅。滅亡迅雷.netのテロリストであり、彼もまたヒューマギアである。
「ここでぶっ潰してやる!」
殺気を込めショットライザーを向けるバルカンであったが、そこにベローサマギアが飛び付き、バルカンを羽交い締めにする。
「離せ! くそ! 離せぇぇぇ!」
振り払おうとするが、ベローサマギアの拘束から抜け出せない。
「ありがとー! じゃあ、行くよ?」
迅は左右非対称のバックルを取り出す。足場板の様な凹凸の付いた外装、バックル右側面にはトリガーがある。
滅亡迅雷.netが使用する変身ベルト──滅亡迅雷フォースライザー。
迅はフォースライザーを腹部に当てる。内側に棘が付いた帯が伸び、フォースライザーを固定する。
『ウィング』
迅もまたプログライズキーを持ち、そのスイッチを押して起動させる。以前はゼロワンが所持していたプログライズキーだが、迅が奪い自分の物とした。
プログライズキーをフォースライザーにセット。
「変身!」
トリガーを引く。
『フォースライズ』
フォースライザーのジャッキがプログライズキーのロックを強制的に解除し、プログライズキー内のライダモデルを呼び出す。プログライズキーから現れたのは、隼のライダモデル。
『フライングファルコン!』
隼は迅を抱き締める様に羽を閉じる。ライダモデルは分解され、各部の装甲へと変化。羽の中にいたジンはピンクのボディスーツを纏い、各アーマーと迅は黒いバンドによって繋がっており、それが縮むと縫い合わせる様にマスクやアーマーが迅の体に張り付いた。
『ブレイクダウン』
不要な箇所を省き、重要な箇所だけ防護する最小限の装甲。翼を広げた隼の形をしたアシンメトリーの鋭利な仮面に青緑の鋭角な複眼。
この姿こそ、迅の変身した姿、仮面ライダー迅である。
みすみす変身を許してしまったバルカンは、八つ当たりでもするかの様に手首を限界まで曲げ、背後に居るベローサマギアを撃つ。
顔面に銃弾を受け、ベローサマギアの拘束が緩むとすかさず肘で脇腹を打ち、敵を突き離す。
「むー! 友達に酷いことするなー!」
子供の様に起こると、迅は背部の翼を広げて飛翔。
音速を超える速度でバルカンに迫り、翼でバルカンを斬り付ける。
「ぐあっ!」
背中を斬られたバルカン。だが、踏み止まってショットライザーで迅を狙う。
幾つもの弾丸が迅を襲うが、迅の速度を読み切れず全て外れてしまう。
そこに襲い掛かるベローサマギアの鎌。今までのお返しと言わんばかりバルカンの胴体を斬り付けた。
「ぐはっ!」
二連続でまともに攻撃を受けてしまったバルカン。だが、敵は攻撃の手を緩めない。
「もーらい!」
空中で最高速度に達した迅は、速度を一切落とさないまま体勢を変えると、急降下してバルカンの胸部に両足を叩き込む。
「がっ!」
音速超えたスピードに百キロ近い体重が加わった全力の蹴りを受け、バルカンは吹っ飛び、地面を転がっていく。強化アーマーの耐久値の限界を超えてしまったせいで変身が解除されてしまった。
「やった! いえーい! 僕らの勝ちー!」
迅は、無邪気に喜んでベローサマギアの両肩をポンポンと叩く。
「くっ! こ、この……!」
胸を押さえながら不破は立ち上がろうとする。
「無駄だよ。じゃあ、やっちゃって」
迅が指示すると、ベローサマギアは鎌を構え──
『カバンストラッシュ!』
──飛んできた光刃が直撃して飛ばされる。
「ああ!? 大丈夫!?」
ベローサマギアに駆け寄る迅。
「無事!?」
「飛電の社長か……」
窮地に現れたゼロワンに、不破は苦虫を嚙み潰したような表情となる。
「もう少し、助かったー! って顔出来ないの?」
「生まれつきこういう顔だ……!」
認めている部分もあるが相容れない部分もある為、複雑な関係である両者。
「あー! ゼロワン! よくも友達を……!」
「お前! 今度こそ俺の鳥ちゃん返して貰うぞ!」
「やだよ。これは僕の」
「そっちが鳥ちゃんなら、こっちは鳥さんだ!」
「あっ」
ゼロワンが出したのは前に見せた謎のプログライズキー。迅の目がそれに釘付けになると思いきや──
「うん?」
──突然、ジンが周囲をキョロキョロと見渡し始める。何かを探している様子。
「うん。分かった。そこだ!」
迅が翼から羽を飛ばす。ゼロワンの位置とは全く異なる方向。だが、ゼロワンは焦る。
「イズ!」
何故か迅は、イズが身を隠していた場所を正確に見抜き、そこへ攻撃を行った。
結果、迅が放った羽が壁に着弾し、爆発。壁の陰からイズが倒れ込む。それと同時に手に持っていたアタッシュケースを放してしまう。
「イズ! 無事か!?」
「大丈夫です、或人社長。損傷はありません」
「良かったー……」
イズが無事であることに安堵するゼロワンだったが──
「やったー! 手に入れたー!」
イズの手放したアタッシュケースを迅が手にしていた。
「あっ!」
「この中にもあのカッコイイ、プログライズキーが入っているんでしょ?」
「何でそれを……」
「教えて貰った。ねー?」
迅がアタッシュケースに話し掛ける。
「これ、全部貰ってくよー」
迅はアタッシュケースを握って飛び上がる。
「させるか!」
不破がショットライザーで撃つ。弾丸はアタッシュケースを掠め、それによって留め具を破壊。空中で中のプログライズキーがばら撒かれる。
「ああ! 落ちちゃった!」
急いで戻ろうとする迅だが、良く見るとアタッシュケースに残っているプログライズキーがいくつかある。
「うーん」
迅は悩んだ結果、落としたプログライズキーを回収するのを諦め、残りを拠点に運ぶことに決め、この場所から飛び去ってしまった。
「返せー!」
ゼロワンは叫ぶが、当然迅が戻って来ることは無かった。
後に残されたのはベローサマギアのみ。
それを見て構えるゼロワンだったが、不破の怒声が飛ぶ。
「引っ込んでろ。こいつを倒すのはA.I.M.Sの仕事だ!」
「でも──」
聞く耳を持たず、傷付いた体でも戦おうとする不破。ふと、不破の目にある物が入ってきた。
迅が落としたプログライズキーの一つ。描かれているのは動物の横顔だが、不破の知っているものとはかなり異なる。
「借りるぞ」
「え! ちょっと!」
不破はそのプログライズキーを拾い、スイッチを押す。だが、反応は無い。
「何だこれは、壊れているのか!」
「それ、まだ使えないプログライズキーなんだよ!」
「だったら──」
不破はプログライズキーを両手で無理矢理開き始めた。
「ああ! そんな乱暴な!」
「うおおおおおおおおお!」
気迫の雄叫びと共に、不破はプログライズキーを力尽くで開いた。
「或人社長」
「何?」
「どうやら、今ので彼は目を覚ましたみたいです」
「へ? 目を覚ました?」
「不破諫さん。今ならそのプログライズキーが使用出来る筈です」
イズに言われ、不破はスイッチを押す。
『スパーク』
言った通り、プログライズキーに反応があった。
不破はショットライザーにプログライズキーを挿す。
『オーソライズ』
カメンライダーという待機音を聞きながら引き金を引く。
「変身!」
『ショットライズ』
撃ち出される弾丸。だが、それは途中で形を変えた。茶色の装甲に円形の両肩。肩から伸びる太く逞しい両腕。長く赤い鼻筋に鮮やかな青色の顔。
それは、マンドリルという猿に酷似していた。尤も、本物はこんなメタリックな見た目では無いし、大きさも三メートルも無い。
マンドリルに似たロボは、見定め様に不破を見つめたかと思えば、いきなり拳を振り上げる。
突き出される豪腕。だが、不破は逃げるどころか自分もまた拳を繰り出した。
ぶつかり合う拳と拳。マンドリル型のロボはニヤリと笑い、その体をアーマーへと変換させる。
『スパーク・マンドリラー!』
両肩の円形の装甲。腕を補強する太いガントレット。白のマスクを囲うのは茶と赤と青が入り混じる円筒状のパーツ。
『雷王の拳は豪速に達する』
宿した力が如何なるものかを、最後の一文としてバルカンへ送られる。
バルカンはショットライザーをベローサマギアに向け、撃つ。
放たれたのは弾丸では無く、電気の球体。紫に輝きながら放電するそれが、ベローサマギアに触れると、激しく感電させベローサマギアの体から黒煙を上がらせる。
三度引き金を引くと三発の電気球が撃たれ、感電して動けないベローサマギアに着弾。激しい電撃を浴びせる。
四度の電撃で動けなくなるベローサマギア。
バルカンはショットライザーをベルトにセットした後、プログライズキーのスイッチを押して引き金を引く。
『スパークブラストフィーバー!』
両手を組み合わせ頭上に掲げると、それを鉄槌の様に地面へ振り下ろす。両手が地面を叩くと巨大な電気の球体が発生し、ベローサマギアへ向かって行く。
電気の球体にベローサマギアが触れる電気の柱となってベローサマギアを拘束。そこへ、バルカンが駆けていき、高速回転する右拳によってベローサマギアの胴体を貫く。
スパーク
ブラストフィーバー
爆散するベローサマギア。その爆炎を間近で受けるバルカンであったが、無傷であった。
バルカンを囲む様にして燃え上げるマギアの残骸。バルカンの複眼にその炎が映り込む。まるでバルカンに宿る尽きることの無い怒りを映すかの様に。
◇
「滅ー! いいもの手に入れた!」
拠点へ戻って来た迅は、早速新しく手に入れたプログライズキーを自慢する。
彼が話し掛けている人物は、着物の様な裾や袖の広がった黒い衣服にヘアバンドを被った男。
滅亡迅雷.netの滅であり、迅と同じヒューマギアである。尤も、迅は彼によって造られたヒューマギアであり、父に当たる存在であった。
「ほう?」
迅のプログライズキーを興味深そうに見る。
「あのね! この子たち! 僕たちの友達になってくれるんだって!」
三つのプログライズキーを見せながら迅は嬉しそうに笑う。
「それはつまり、人類を滅亡させる手助けをしてくれるということか?」
彼らにしか聞こえない答えが返って来る。
「いいだろう。我々、滅亡迅雷.netはお前たちを歓迎する」
滅は三つあるプログライズキーの内、一つを手に取る。
「迅。後はお前が使っていい」
「いいの!? やったー!」
迅は喜びながらプログライズキーを両手に持つ。滅もまた同じ様にプログライズキーを持ち、スイッチを押す。
「全てはアークの意思のままに」
「これからよろしくねー!」
『ブーメラン』
『アイス』
『バーニング』
続きは未定です。連休なので書けました。
誰がどれを使うかは直感的なイメージです。
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