ダンジョン外に出会いを求めるのは間違いじゃないお(改名) (ミラノ風お好み焼き)
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第0話 神様ってあれだよね……ほら…あれだお!

初めまして。始めて作品をあげます!
単純に自分の好きなキャラクターがあまり小説に出ていないので
「なら頑張って自分であげて注目を浴びせよう!」という考えで書きました!

他の作品キャラクターが10人ほどいます!
少し多いと思いますがやり切りたいと思います!

あ、温かい目で見てくださいね?


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どうも皆さん、おはこんばんわ。

俺の名前は、、、まぁ紹介しなくてもいいでしょう!

え?だめ?聞きたい?ねぇねぇ聞きたい?聞きたいの?

 

 

…はい!今!誰か!

「まぁ、聞かなくてもいいや!作者が名前考えるのが面倒になったんだろ?どうせ転生物だから、特典もらって名前変えてすぐ次のチャートいくんだろ?」

…だって!!?

 

そんなこと言うなよ!作者だって頑張って考えたんだぞ!失敬だな君達は!!

 

と、いうのはまぁ、あれだ、アイスブレイク的な?そんなやつですよ。

 

そろっと爺さんの話が始まりそうなので自己紹介します。

俺の名前は遠藤正隆(えんどうまさたか)。年齢は今年で20歳、大学3年生になりました。

趣味はお酒を飲んだり、タバコを吸ったり、アニメを見るのが好きな普通の大学生です!

 

 

そんな俺がなぜ死んだかというと…

 

 

「肺がん…じゃな。」

「ホヘ〜~~」

 

 

あ、紹介してなかった。目の前に立っている?空いている??

 

あれだ、ほら、BLEACHのなんか空間にたっていられる。あれだよ。

あれに似てるヤツ。

 

このご老人が神様……だって。うん、自分でそういってたし、信じてあげようよ。最近神様の信仰とかも減ってきてるだろうし、名乗った人くらい信じてあげよう。

あ、テレビで見たことある「暇を持て余した、神々の遊び…」の人は神だなんて信じてないよ?本当だよ?

 

 

「……ということじゃ。わかったかの?…ん?お主!話を聞いておるのか!!」

「はい!もちろん!聞いてませんでした!」

「全く…最近の人間ときたら、神の声に耳を傾けんとは、の」

 

 

ごめんなさい。多少混乱してて、、許してください。きちんと謝ったら許してくれた。

この神様はいい神様なのかもしれない。

 

 

「では、改めて説明しよう。お主が死んだ原因はタバコの吸いすぎによる肺がんじゃ。

お主の祖母もタバコの吸いすぎで肺がんじゃったの。血のつながりを感じるな。」

 

 

なんと肺がんで死亡だった、と。まぁバカみたいに吸ってたな〜!

あるガンマンに憧れてタバコを吸い始めたんだよな〜!

そのタバコが販売中止になったからめちゃくちゃ買い漁ったな〜!

 

あっはっはっ!……はぁぁ。

 

 

「お主の最後の言葉が印象に残っての。若いうちに亡くなるのは忍びないと思い、こうして呼び出し、転生の機会を与えようと思っての。」

 

「因みにどんな言葉だったんですか?」

 

俺がそう聞いてみると神様が、ニタァ〜!っていう顔、なんていうんだろ?あれだ、ドリフターズのノブの「笑え〜笑えよ!」の顔にそっくりだ。

 

 

 

 

 

「なんと!自分の母親を!友人だと思って『俺のベッドの下にあるマンガ、両親に見つからず捨ててくれ……』だと!!フォッフォッフォッ!!ッッッゲホゲホ!!」

 

 

 

 

 

笑いすぎだわダァホ!!

マジでか!?あのまだ友達(ま、まともなね?)にしか話してない!あのヤバめの本が!!親に見つかるのか!!?

 

終わった〜〜…俺の人生終わった〜〜……

……あ、終わってるのか!なら、いいか!気にしない気にしない!

昔の芸人が「小さいことは気にすんな!」っていってたから大丈夫だよ!

 

 

「まぁそれが面白くての、神を笑わせたのじゃ。少しくらい褒美を渡そうと思っての。いわゆる転生というものをしてもらう。」

「どうも!ありがとうございます神様!」

 

よかった!このまま死んでたらナニもわからないままだった!嬉しい!

 

 

 

「ならばよし。転生の際の特典とやら、3つほど叶えてやろうと思うてな?なんでも良いからいってみなさい。」

……なら俺は、

 

 

 

 

 

「まずはひとつ目、俺が愛煙していた『PALL MALL』のタバコを無限に使えるようにしてくれ!あ、あとジッポライターも!!」

 

「う、うむ。よ、良いじゃろう。」

「(マジか?コヤツ、それが原因で死んだというのに、全く堪えとらんな、、、)」

 

神は既に呆れた顔をし、最早この人間「遠藤正隆」に不満を感じていた。だか!その考えは次の言葉で消失した!

 

 

 

 

 

「ふたつ目はいくらタバコを吸ってもガンにならない体がいい!!」

 

「(ム!コヤツ、、、やはり普通の者とはズレている。普通は『最強の力』を目指すはず。自分のやりたいことと原因をここで解決するとは!!まさか、そんな事のために神の願いを使ったものはおったかの。いや!否!こんな不可思議な人間は初めてだ!)」

 

神は「遠藤正隆」の言葉を興味深く感じていた。

 

 

「よかろう。お主の願い通り、がんなどの『死を与えるものに耐えられる身体』にしておこう」

神はこんなに朗らかな気持ちになったことがない!

 

 

後にこの出会いこそ人間に新たなる希望を持つことを、この時はまだ誰も知らない。

 

 

「さぁ、最後の特典じゃ。どんなものが良いかの?」

 

 

 

最後の特典、この「遠藤正隆」は既に決めていた!!

彼は信じている。

どんな能力よりも、この能力こそが最強だと信じている!!

 

 

 

 

 

「俺は、ジョジョの奇妙な冒険で出てくる『空条承太郎』のスタンド『スタープラチナ』が欲しい。」

彼は今までの陽気な、緩和した空気を一切出さず、唯々神の目を見て言った。

 

 

 

神は一瞬この目を、その言葉に呑まれかけた。

彼から憧れ、希望、そして何故かマイナスの感情を感じた。

神は驚いた。なぜならは、特典に対しなぜ、悲しくなるのか。

神はこの男に対し、今までにない、新しい興味が湧いた。

 

「お主、なぜそのような寂しい顔をする?」

神は聞いてみた。今までにない人間の考えを知りたくなった。

彼は斜め上をみながら答えた。

 

 

「んむぅ〜。なんていうんだろ?

本当はさ『スタンドが欲しい』でもよかったんだよね。でもさ、スタンドって設定だと『自分の魂の発露』って言われてるんだよ。それってさ、俺の魂は空条承太郎の魂と違うもの。だから俺のスタンドは空条承太郎のスタンドとは違うと考えた。」

 

 

彼は普通な事を話していた。

神も「知識」として知っているため、彼の言葉には頷いて聞いていた。

 

 

 

 

 

だが、ここで彼の空気が変わった。

 

 

 

 

 

「それじゃぁ嫌なんだよ。

俺は『スタープラチナ』が最強だと信じてる。

これっぽっちも疑っていない。

だからこそ!欲しい!自分のスタンドがなんなのかわからないが!

その好奇心に勝るほどあの力を欲しているんだ!!」

 

「ただ悲しいのは、自分の本来のスタンドが見れない事。

さらに、自分の行いで『スタープラチナ』の無価値さを示してしますのではないか。

そんな恐怖を感じたからだ!」

 

 

 

 

 

神は理解した。この者を呼び出して本当に良かったと。

常人ではない精神と、尊奉があること。

その心に魅了される。

自分の願いを賭けてみたいと思う。

 

 

 

だからこそ……

 

 

 

「あいわかった。其方の願い、3つとも叶えよう。

いわゆる『お前の気高き「願い」と黄金のような「希望」に賭けよう。』というやつじゃ。」

「本当に!?ありがとう神様!!」 

 

 

神は了承した。この者に、自分が失っていた「希望」を魅せてくれたこの人間。

『遠藤正隆』に私の願いを託すことにした。

彼は腕を伸ばしたり縮めたり、足の縮めたり伸ばしたりしている。体全体で喜びを表現していた。

 

 

「ならば、もうここに用はないのぅ。あとは其方が行く世界を決めるだけじゃな。」

 

 

そう言って神は懐から5枚の紙を取り出した。

 

「なんですか?その紙は?

…ッハ!?まさか!?神様のカミと紙のカミをかけてるんですか?さむぅ〜。神様がこんなくだらないギャグをカマしてくるなんて……失望しました。折角神様の信徒になろうかな〜と思ったのに、や〜めた!」

 

彼は冷たい目で神を見ていた。

 

「違うわぃ!なぁ〜に勝手に勘違いしとるんじゃ其方は!?これは其方が行く世界をくじ引きで決めるためのものじゃ!!」

「あ、そうなのでごぜ〜ますか?一応聞きますがその神の、、間違えた紙の世界は俺が知ってる世界ですか?」

 

 

流そうとしたところに追い討ちを掛けようとする。

この男の精神に神は期待と同時に心配もしていた。

 

 

「う、うむ。簡単に言うと其方が『原作は殆ど覚えてないけど、何となく好きなキャラクターがいる』を基準にしておる。其方のことだから興味のないところに何ぞに行きたくはあるまい?」

「(さすが神様、俺のことわかってらっしゃる)」

 

 

 

その世界とは1.BLEACH

      2.ハイスクールD×D

      3.僕のヒーローアカデミア

      4.とあるシリーズ

      5.ダンジョンに出会いを(ry だった。

                  

 

 

「(いやぁ、確かに殆ど原作なんて覚えてないよ?好きなキャラクターしか覚えてない?そんなことないよ!本当だよ?信じてよ!ねぇ!!)」

 

「(確かにBLEACHだとルキア とやちると砕蜂さん好きだし!?ハイスクールdxd だと小猫とアーシアが好きだし!?ヒロアカだったらジロたん八百万好きだし!?とあるだったら黒子、初春にインデックス、打ち止めに……とか色々好きだし!?ダンまちだったらヘスティアとロキ、あとリューとか好きだし!?

 

………あれ?俺って○リコン?え?まじ?おっとっと?そ、そんなわけないじゃない!!……あれ?マジで?)

 

 

 

 

彼はようやく自分の『業』を理解して絶望に浸った。

 

 

 

 

「さぁ!何泣いとるんじゃ!!早う引かんかい!!」

「(怒られたでごわす泣)」

 

 

 

 

男が泣きながら引いたカードは……

 

 

 

 

「うむ、儂が望んだ通りになったの!其方が行くのはダンまちの世界じゃ!!…こりゃ!いつまで落ち込んどるんじゃ!早う立ち直らんか!」

神は、自分が彼に行って欲しいところを引いたから大喜び!!それと同時に落ち込んでる男に対して……

 

 

「安心するが良い。別に相手が○リでもいいじゃないか。これから行く世界には結婚年齢など関係ない世界じゃ。安心しろぃ。ナニをするのも其方の自由じゃ。」

「ねぇ!そんなこといわないで!?ナニとか言うのやめてくんない!!」

 

そこから神と男の口喧嘩が30分続いたそうだ。

 

 

 

--------30分後--------

 

 

 

「さっさといかんか!このタコ助め!!」

「ああ!そんなこと言うんだ!だったらいってやるよこの筆髭が!」

「なんじゃと!この恩知らずめ!」

「恩の意味くらいしってます〜!」

 

 

 

------------15分後------------

 

ようやく落ち着いた2人がそこにはいた。

 

「まぁ、行ってきますよ神様。どうもお世話になりました。」

「うむ、其方が行く時間がどのあたりか知らぬ。しかし原作開始に近いことだけを覚えておいてくれ。」

「良かった〜赤ちゃんになるんじゃねぇかと思ったよ!そいつぁうれぴぃぜ!」

 

 

男が魔法陣のあるところに歩いて向かう。

その歩みは堂々としており、これからの歩む道を照らしているかのようだ。その姿を神は微笑ましく見ている。

 

 

 

 

 

「おぉ、そうじゃ。折角の異世界じゃ。

これからは『ジョーンズ・ジョースター』ジョンやジョジョと名乗ると良い。」

 

 

「わかったよ。俺はこれから遠藤正隆ではなく、『ジョーンズ・ジョースター』と名乗ろう。いい名前をありがとう神様。」

 

 

 

魔法陣に立つと陣が浮かび上がり、光り、色々な形に変化していく。

 

 

 

これから転生だとジョンは心を引き締める。神と男は視線を交わす。

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後の言葉じゃ。其方は儂を信仰しようと思っとったらしいの?」

「え?うん。楽しくて良い時間を過ごさせて貰ったからな!」

「儂はそんなのも必要ないの」

 

 

 

 

 

 

 

 

神のその言葉に男がムッと感じた時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「儂は其方と友でありたいと思う。故に我らは対等な存在じゃ。」

 

 

 

 

その言葉を聞いた時、男は微笑んだ。男が口を開いた時、その場から姿を消した。

 

転生が完了したのだ。

 

 

 

 

 

 

神は、男の最後の言葉は聞くことができなかった。

 

だが2人は知っていた。

わかっていた。

 

お互いが言葉を伝えられた、伝わったと言う確信を持っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     『あぁ、勿論だよ。■■■』

  『この世界で友の生き様、見せてやるよ』

     『俺の輝きで失明するなよ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(あぁ、あぁ、楽しみにしている。

お前の気高き姿を儂に魅せてくれ。) 」

 

長いようで短い時間を過ごした。

 

 

 

神にとってこの時間はただの刹那な時間。

 

 

 

だが神は決して忘れることのない時間となるだろう。

 

 

 

 

 

(あの世界を頼むぞ、ジョジョ!)

転生した男、ジョーンズ・ジョースターの冒険が始まる。

 

 




どうも、読んでくださりありがとうございます!

感想や評価をよろしくお願いします!


次の話はベルくん視点から始めようと考えています。
頑張るぞー!


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第1章 ダンジョンまでが遠いンゴ
第1話 あぁぁぁぁあああ!!!!はじまるおぉ!!


どうも!ミラノ風お好み焼きです!!

前回ベルくん視点から始まると言いましたが、時間軸が分からなくてサーフィンしてました!誰か良いサイトがあったら教えてください!!

なので軽くジャブを放っていきたいです。

予定では
オラリオ到着→レベルアップまで→ベルくんへ→合流→がんばる
って感じです!
やってやりますよ!覚えてるところまで!!



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「みぃぎゃゃゃぁぁぁぁぁあああああおおおおおおおおおおおぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶばばばばばばばばばばばばばばはっばっばぶっがっちょぶべっげびょらっりぃだべぇ!!!」

どうも皆さん、おはこんばんわ。転生者のジョーンズです。

いきなり見苦しい登場で申し訳ないです。

 

俺のこの叫びは、決して何かに追いかけられてたり、ラッキースケベ起こして女に追われているわけでもありません。

 

 

これは、今から60秒前のこと………

 

______________________

 

 

うぉぉぉぉぉぉぉああああ!!!!

嘘だろ!?さっき神とカッコよく分かれたと思ったのに!なんで空!!?

 

それは良いよいいよ。まぁいいよ?

いや、状況はよくないけどね?

転生と言ったら空からだよね。わかるわかる〜(=^▽^)σ

 

………とか言ってられんのだけれども!!!?

あれ!?なんかおかしくなって日本語がゲシュタってる!!?

(ゲシュタルト崩壊してるの略)

 

 

『こういうのって湖とかに落ちるよね〜』とか『まぁ地面が近づいてきたらピタッって止まるんだろうなぁ〜』とか!!!!!軽い気持ちで5秒くらいこの瞬間を楽しんでた。

 

 

 

だか!だがしかし!!目を開けて下を見てみるとそこには。

前:林 右:林 左:森 後:山 上:青い空

 

「ふぅざぁけぇんんなぁぁぁぁああああああああ!!!!!

あのクソ神がぁぁぁぁあああ!!!」

 

俺の冒険が怪我から始まるとか笑えねぇよ!!いや!一周して笑えるのか!!?折角特典もらったんだからカッコよく冒険のスタートきりたかったよぉぉぉぉおお!!

あぁぁぁぁぁぁああああ!!林が近づいてくるぅぅぅぅぅぅぅうううう!!!

 

「……あ!そうだよ!特典!!スタンドが出せるんだ俺!!こんなピンチを乗り切るため!!いくぜ『スタープラチナ』!!木を殴りながら進んでスピードを緩めろ!!!」

 

そう言った時背中から『ジャイィィン!』という音が聞こえた!

で、出た!!と思ったが……なんというかその……小さい??

……うん。確かに小さい。

 

比べられないが『なんとなく』小さい気がする。だが!『覚えてないが』!パワーは信じている!!

 

 

 

「いっっっっけぇぇぇぇええええええ!!!」

 

______________________

 

 

………と冒頭に戻るわけだ。わかったかい?え?わからない? 

なら簡単に。

 

木を横から殴ったのはいいんだが、その力が強すぎて違う木に背中から突っ込んだんだよ。

そうしたらよ?また勝手に『スタープラチナ』が木を殴ったんだ。んで、また背中から木にぶつかる。

 

殴る、ぶつかる、殴る、ぶつかるを繰り返したんだよ。

ようやく地面が見えて

『最後だ!地面をたたけぇ!!』と思ったら無視された、のかな??何もしてくれなかった。ヒドイ!!そんな人だなんて思ってなかった!!

………とか言っとけばいいかな。

 

………少し休もう……今日は疲れてしまった。

 

_________________________

 

--------???side--------

 

 

「・・・・・でなんだよ!……ねぇ、おじいちゃん!

僕のはなしきいてるの!?」

 

「ん?オォオォ聞いとる聞いとるよ。パイ乙の話じゃな?それなら儂に任せとけ!!色々はなしてやるぞぉ?」

「んもぅ!ちがうよおじいちゃん!えいゆうのおはなしだよ!!ぼくもえいゆうになりたいって話!!」

 

おっとおっと少し考え事をしとったら孫に怒られてしまったわぃ。

そうか、やはり孫も英雄に憧れてあるのじゃな。儂も多くの英雄譚を知っておるが、新しい英雄は知らんのがもったいないのぅ。

 

じゃか、先ほど感じた気配。何というか面白い気配をした者が生まれたようじゃのう。

これはあまりことのない感覚じゃ。

この者がオラリオに向かった時、大きな渦となるだろう。それが良い意味か悪い意味かはわからぬが、の。

 

だが!どちらにせよこの者は必ず歴史に名を残すであろう。

儂には分かる。多くの英雄、悪党を見てきた儂だからこそ感じるものがある!

 

 

「……のぅ、我が孫や」

「うん?なぁにおじいちゃん?」

 

 

孫には必ず見せてやりたい。間近で、英雄とはどんなものかを!!本当の英雄は心の強さがあると言うこと!!

だからこそ……

 

 

「12年、いや、10年後、いや、もっと早くかの。ある場所で多くの者が認める英雄が生まれるじゃろう。お主、それを間近で見てみたくはないかの?」

 

 

すまぬのぅ。儂は濁しながら話すしかできなんだ。オラリオのことも、儂のことも知られてはいけぬ。知られればこいつは多くの神の玩具とされてしまう。それを弾き返せる力や意志はこの性格からしたら…恐らくないだろう。

 

だからこんな言い方しか言えなんだ。

 

 

「もちろんだよ!!だってぼくはえいゆうになるんだもん!だったらえいゆうをちかくでみてべんきょうするにきまってるじゃん!!」

 

 

……なら儂の答えも決まったのぅ。

なんとかそれまでに計画を実行せねばなるまいな。今度ヘルメスにあった時、作戦を練らねばのぅ。

 

「はっはっはっ。それは楽しみじゃ!!お前がどんな英雄になるのか見届けるまで死なぬなぁ!」

「もうおじいちゃん!しぬなんてことばつかっちゃだめだよ!!」

「これはすまんのぅ!」

 

あぁ、まだ顔も知らぬ何某よ。主がどのように成長するかは分からぬ。

 

 

だが、願っても良いのなら何卒ベルの手本となれる存在でいてくれ。これは唯の老い先短い者の頼みじゃ。

 

--この時。この少年4歳--

 

 

--------???side out--------

 

_________________________

 

 

 

目を開けてみると、そこは………

 

 

「変わっとらないやないか〜〜い」

まぁ、わかってたけどね?それくらい。こんな山奥林奥に人が来るわけないってことは。

 

 

それでも……ねぇ??期待はするもんでしょ??目を開けたらそこには!!的なヤツ。

俺はそんな事を経験したいんだ!!

 

「まぁ冗談はさておき、真剣に考えるか。」

まず記憶の確認だ。自分はガンで死に、神に救われた。

 

その神から特典、

『無限に使えるタバコとライター』

『ガンにならない身体』

『スタープラチナの能力』

これを貰った。

 

そして色々話して、なんかのクジをひいて、転生した、と。それからは空へと放り投げ出された、だな。

 

「おちつきましょうや自分。取り敢えず、気分転換にタバコでも吸いますか。」

ポケットにある箱から1本のタバコを取り出した。そして慣れた手つきで火をつける。

 

「……フーッ」 

 

これだよ。これがいいのだ。これを吸うと自分が冷静になるのが分かる。物事を考えやすい。

俺はタバコを吸うといわゆる『ゾーン』みたいなやつに入れる。

 

 

 

目を瞑ると、小さくなった自分が頭の中に入るイメージがある。

白い空間に、四角い枠がある。

そこ枠の中に多くの建物が並び、文字が書かれている。

それを一番高いビルから見下ろしている感じ。

重要度が高いほどビルが高くなる。

……そんな感じだ。

 

 

これをすると結構疲れるし、時間もかかる。

だが、今は急ぐ時間でもない。先ずは冷静に状況整理だ。

分かっていること、分からないことをわける。

 

・分かっていること

  転生が完了し、ここはダンまちの世界であること。

  タバコ、スタンドと特典が使えるため、体のことも気にしなくて良い。 

  自分の名前、神の間で起きたことはきちんと覚えている。

  体が痛いこと、○リコンなこと、童○なことなどなど。

 

だが、最も重要なことは……

「俺の、前世の記憶が、ない?だろうな」

そう。分からないこと…  

 

『前世の記憶がないこと』

 

これが問題だ。原作を覚えている事は大きなメリットだった。

 

前世がある事は覚えている。だが、自分の名前。

『ジョーンズ・ジョースター』の前の名前が思い出せない。

ダンまち、BLEACH、ハイスクールdxd がマンガの作品だったことは覚えているが。

しかし、どんな内容だったかを思い出せない。

 

 

 

だが、全てを忘れているわけではないらしい。勉強や雑学、いわゆる『知識』と言われるところは残っているようだ。まぁ、そこは気にしなくても良いだろう。

つまり「ネタバレ」しなくなった。

『あぁ〜こいつな。知ってる知ってる。こうやって倒すんだよな。』ができないと言う事だ。

 

 

「こいつは、つまり、総合的に見て、俺は全く知らない世界に来たってことか………」

俺は堪らなくなり、下を向いてしまう………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  『面白いじゃねぇか』

 

 

 

 

 

 

 

俺は笑っていた。口を釣り上げて笑っていた。

周りにいた生き物が逃げ出していく。鳥たちも叫び声をあげながら飛び立つ。

 

 

 

何もわからない。

今あるものは特典と前世で得た知識、知恵のみ。

そう。これが、この緊張感こそ冒険の醍醐味というヤツだ、と。

 

「この高揚感、、、前世で経験をしていないのか?……震えが止まらないところをみると、そうかもしれない。」

 

ならばやることはただひとつ。たったひとつ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「この俺が最強になる。そして誰も経験したことない、誰もみたことのない景色を見よう。そんな冒険をしよう。」

 

 

ついに始まる。

転生者『ジョーンズ・ジョースター』の冒険が始まる。

 

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読んでいただき、ありがとうございます!!

遂に始まるジョジョの冒険が!いったいどんな人に会えるのでしょう。既にここからの考察は考えているので、明日に投稿します!

読んでいただいた方はぜひ感想などを下さい!
参考にしたいので!


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第2話 第一村人発見がぁぁあああ!!いたお!!

どうも、ミラノ風お好み焼きです。
早く『スタープラチナ』を使いたいので頑張って書いていきます!!


今回は『スタープラチナ』の特訓をしてくれる人に出会います。

頑張るぞ!!やったるぞ!!


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「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおあああああああああああああ!逃げろ!逃げろ!!逃げろ!!!燃えてしんじまうううぅぅぅう!!!!はぁはぁ!はぁはぁ!はぁはぁ!ぅゲボゲボ!!!ダメ!走り疲れた!!もう俺タバコやめる!!!」

 

 

どうも皆さん、おはこんばんわ。転生者のジョーンズです。

前回と変わらない登場ですが、今はそんなこのをよってるばあいじゃないのよぉぉお!!

 

「あんた!マジでなんなのよさ!!本当にアホなことしてくれちゃって!!この辺の森のこと何にも知らないのよさ!!!」

 

「知るわけねぇだろうよ!!!さっきこの辺にきたばっかりだぞこちとら!!!誰にも会ってないんだもん!!教えてもらってないもん!!僕悪くないもぉぉおおん!!!」

 

「もん!!じゃないのよさ!!!もうこの辺は焼け野原になるだわさ!!!このまま真っ直ぐ!!この先の川を跳びこえるわよ!!」

 

 

 

「おっしゃあ!!!やってやるぜぇぇぇええ!!いっっっくぞぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!」

 

 

 

------------ダシュッ!!!

 

 

 

 

「…………………え?」

 

 

その『川』幅、20メートルを超えている。

 

しかし、そこに驚いたのではない。

 

俺は今、横を向いているのだから。

 

 

 

「はあぁぁぁぁぁああ!!!?」

 

 

 

驚いた原因は……………

 

 

     

「あれ?あんた、見た目のわりにあんまり跳ばないのね?」

 

俺の跳んだ高さを優に超えて跳んでいる『少女』コイツを見てしまったからである。

 

 

 

 

 

「いやいやいや!!?なにそれなにそれ!!?はぁ!!?意味わかんなグボゥブこぼごぼべばはぁ!」

「なにやってるだわさ!それくらい泳いでみるだわさ!」

 

 

お、おぼでぇるう!!ヘルプ!!ヘルプミー!!

 

こんな不甲斐ない主人公。それでも許して、くれまふか?

 

 

______________________________

 

 

------------時間は大分さかのぼり------------

 

 

「よし、ほんじゃまぁ、やることは決まったな」

 

取り敢えずやることが決定した。やっぱり目的があると気が引き締まるね!ダンまちがどんな内容だか忘れたが、必ず作品の中心部へ行けるだろう。神様も言っていた。

 

  『お前の気高き「願い」と

   黄金のような『希望』に賭けよう』

 

 

何と無くだが物語の中心部へと必ず行けるだろう。何故か、それが運命であると確信が持てる。

 

ならばそれまでにやること。この『スタープラチナ』を使いこなせなきゃ話にならない。

 

恐らく俺の意志で動かせないのは、まだ俺にこのスタンドを抑え込める程の力がないのかもしれない。この世界にどれ程の強者が居るかもわからないのだから、こんな無様を晒している時間はない。

 

 

「つか、ようやくスタンドが小さく感じた理由がわかったぞ。」

目が覚めたら!体が縮んでいた!!

 

いや、マジでマジで。なんか目線が低いんだよね?あれだよあれ。厚底靴を履き慣れてきた頃にさ、その靴を脱ぐと『あれ?縮んだ?』の感覚になるだろ?

そんな感じだようん。

 

なるほど、自分の体が小さくなったからスタンドも小さくなったのか。理解したぜ。

だけどそれだけではない気がするお。

 

 

「うぅむ……神様と会ったときには20歳だっただろ?ならその時よりも身長が縮んでいるってことは、つまりじゅう……ハッ!!」

 

 

あ、危なかった!!

いやぁ!!やっぱり吸える年齢だったわ!!間違えてた!!そうだよそうだよ!!おれ、20歳になった瞬間8センチ位伸びたんだった!!!そうだよ!!いやぁ!!!忘れてた忘れてた!!!

 

俺吸えるわ!!タバコ吸えるよ!!!未成年の喫煙じゃないから!!

 

 

「……まぁ気を取り直してどの方角にむかおうかな、と。」

分からないことがもうひとつあった。

 

 

マジでここがどこなのか分からない。

 

だろうな!!だって地図ないもん!!RPGのマップ機能ないんだもん!!勝手に空から降ってきただけだもん!!

 

 

……ふぅ。落ち着いてきた。さて!山を越えるべきか、山ではない方向へ進むべきか。

 

 

--------因みになんか!遭難したとき前世の場合は山に登ることを勧めるぞ!

昔だったら山を管理している人が多かったから、山の麓を散策すれば民家があったりした。けど現代だと捜索範囲を狭い頂上を目指せばいいよ!そうすれば見つけられる可能性が上がるよ!これ!豆知識な!!!

 

 

「そうた!アレをやろう!これに俺の運命を決めてもらおう。」

俺がやろうとしてるのは

 

 

『どこに行こうかな!!タバコ様の言う通り!!』だ!!

 

 

タバコを口に加え、火を付けた。ついでに一服したら準備OKだ。

 

 

 

 

何で興味を持ったか覚えてないけどな。タバコの火種が向いた方角に進むルールだ!!そうそう!!タバコを指で弾いて、タバコの吸口を下にして立てられるように練習した事を思い出した!!

いやぁ!!時間の無駄だったぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

「俺のタバコはこの方角を選んだぜ。」

 

 

 

 

 

 

それは山を北とした時の西側にタバコが向いたんだ。

 

 

 

俺はその運命に任せて進もうではないか。

俺はキメ顔でそう言った。

 

 

 

「さぁ冒険が始まるぜ!」

 

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「ほへぇぇ……大分歩いたな。」

 

 

体感3時間位歩いたのだろうか。だんだんと周りが暗くなってきた。

 

 

 

 

普通にサバイバルをするのなら、まずやるべきことがある。

 

それは火の確保。これをするべきなのだろう。暖をとったりできるし、動物もよってこない。基本動物は火を恐怖の対象として見ているからだ。

 

 

 

 

だが!!!俺はそんな必要ない!!!

「何故なら俺には無限ライターがあるからさ!!」

これがあるから火の心配などしていなかった!!

 

 

暗くなり始めても慌てずに木を擦り合わせる必要なし!!だからここまで距離を稼いでいた。

 

 

 

その甲斐あってか辺りを見渡せるような結構開けたところに出ることができた!!

 

此処をぉ!!俺のお!!キャンプ地とぉ!!するぅ!!!おし!ではまず暗い夜道を探索しても目立つように火だけ焚いておこう。そうすれば獲ってきたご飯とかも焼いて食べられるし!!と考えた。偉くない?俺。

 

 

 

 

 

その辺の枝や木を持ってきて〜空気の通り道をつくってぇ〜枯れ葉にジッポで火をつけてぇ〜……おっし!完璧だ!ちゃんと火がついた!!

んで、あとはこの火の周りを石で囲めば十分な焚火だな!!

 

 

 

「なら火もつけたことだし、狩りでもしますか。」

 

 

 

今回の獲物はよくわからない鳥を捕まえようと思います!なんかでサバイバルの映像を見まくってて良かった!!

 

 

まず用意するものは!こちら!!しなやかな木、なんか丈夫そうな草の繊維、あと細くて10センチ位の枝。これがあればよきよき!

まず!丈夫な草の繊維を使い投げ縄みたいにする!それをしなやかな木に取り付ける。

 

………説明すんの面倒だな!!!やめた!!!簡単に言うわ。輪っかの中に餌を置く。

それを食べようとした鳥が輪っかに首を入れる。その拍子に木が元に戻り、跳ね上がる。んで、輪の中にいる鳥の首が締まって捕まえられるんだ!!

 

 

「それが成功したのが此方になります。」

テッテレー

 

 

 

 

とか言いましたけど!!?だいぶ時間かかったからね!!?用意するのに1時間!!獲物が掛かるまで1時間だよ!!?

 

辺りはさっきより真っ暗だよ!!まぁ!!捕まえたからいいんだけど!

 

 

あとはこれを持ち帰ってぇ〜羽を毟ってぇ〜内蔵取り出してぇ〜食べましょう!!!

 

 

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鼻歌を歌いながらキャンプ地へと戻ってくると異変があった。

 

 

 

 

 

 

そこには誰かがいた。俺のキャンプ地で、俺の火を使って、何かを焼いて食べている。少し文句を言いたくなり、そいつへと近づいた。

 

 

 

 

 

 

「もしかして、あんたが此処の火を焚いた人だわさ?」

 

 

 

 

 

正直驚いた。

マジか?足音を立てずに近づいたというのに。後ろを振り返らずに当てやがった。

 

 

こいつはいったい何者だ?

 

 

 

「いやぁ!悪かったわね!!獲物を獲ったまではよかったんだけど、火をつけるのもこの辺じゃあめんどくさくてねぇ!?そうしたら火がついているところがあるじゃないって!!ならお邪魔させてもらおうかしらってね!!」

 

 

 

近くに来てようやく見えてきた。

 

 

 

見た目は130センチ。体重は目測30台。年齢は10代前半。

金髪にツインテール。ツインテールの先が少しクルクルしてる。

服装はこの辺りに来るには不格好だと思われる少しフリルの付いたかわいい服装だ。

 

 

 

「まぁ、別に使ってもらって構わねぇよ。だが、何処の誰かか分からねぇ奴を自分のスペースに入れるのは落ち着かないもんじゃぁない?」

 

 

 

 

俺はコイツを警戒している。

なぜならさっき、音も気配も消していた。

 

 

にも関わらずコイツは俺に気付いた。つまり最低でもそんなことができない俺より強い事が分かった。

 

 

 

 

 

「そうか!自己紹介がまだだったわね!わたしは『ビスケット・クルーガー』!!いちおう冒険者みたいな事をやってるだわさ!」

 

 

 

冒険者?それはもしかして「ダンまち」を紐解くための鍵であるだろう。

幸運だ。本当に運が良い。

 

 

こんなにも早く情報を得る機会がくるなんて。しかも俺よりも強い存在。

これはこれは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幸運だねぇ(ボソッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この言葉が聞こえたのだろう。ビスケット・クルーガーは目を釣り上げ、脇を開き、右足を引いた。

 

完全に戦う姿勢になっていた。こちらを観察している。何となく強者の空気というか、威圧感がある。

 

これは本格的に自分より強いだろうな。

 

 

 

「なに?あんた、此処で戦う気かい?やめといたほうがいい。実力の差も解らない奴だとは思えない。怪我をする覚悟はできているのかい?」

 

 

 

 

俺は少し息を吐いた。

ふぅぅぅぅ…………

 

「まぁ、なんだ。取り敢えず落ち着こうじゃないか。お互いにさ。俺も少し警戒しすぎたかもしれない。」

 

 

 

「俺はただ、色々聞きたいことがあるだけなんだよな。本当にそれだけなの。」

 

 

俺は両手を挙げることで戦闘の意思がないことを伝える。

そしたらようやく彼女も警戒を解いてくれた。

 

 

「ハァーー、わたしも大人気なかったのよさ。久しぶりにあんたみたいなヤツと会えたもんだから、さ!!少し警戒しちゃっただわさ!!いやぁ!!まいったわさ!!」

 

 

 

 

彼女が笑ってくれたお陰で空気が緩和した。

その影響でお互いの気が楽になった。

 

 

 

「そういえば、わたしは名乗ったけど、あんたはまだだったわね!教えて頂戴!あなたの名前!」

 

 

 

 

 

俺は右手を開き、

人差し指と中指を額に当てて少し顎をあげた。

そして左手は左後ろの腰に掌をのせて胸を張る。

 

そして答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「俺の名前は、『ジョースター』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「ジョーンズ・ジョースター」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『ジョジョ』って呼んでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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--------ビスケット・クルーガーside(ビスケ)----

 

 

 

 

少しカッコつけたポーズで彼『ジョーンズ・ジョースター』通称『ジョジョ』はそう名乗ってくれた。

 

 

 

 

 

(コイツやっぱり只者じゃないだわさ)

それがビスケが総合的に判断したことだった。

 

 

 

 

林の中からわたしが見えた途端に足音や存在感を消したのは見事だった。

 

大抵の人ならばまず看破出来ないだろう。それ程の技術だった。

 

 

 

わたしもこの火が他の人のものであり、帰ってくることを予期していたから気づけたものだったかもしれない。

 

わたしが「わからない」と言える才能。これは逸材といえるものだ。

 

1000万人に1人の才能。

これ程鍛え甲斐のある人間、教育者としては育てたくなる。

 

 

 

 

 

 

だからこそ………

 

(だからこそ、恐ろしいだわさ)

 

 

 

彼がボソッと何かを呟いた時………彼の纏っていた空気が一気に変わった。まるで別人になったかのような変わりようであった。

 

 

年甲斐もなく戦う構えになってしまった。

 

 

 

恐らく精神状態が悪いんだね。二重人格のようなものだと思う。まだ精神が安定してなんだわね。もし、この恐ろしい雰囲気の人格に支配されてしまった時、大きな被害になる事は想像に難くない。

 

 

 

だが今の彼、つまり良い雰囲気の彼は本当に善人だと分かる。

 

不思議な存在だ。まるでわたしと出会う事が『決まって』いて、それを自分は『知っている』という雰囲気を感じた。

 

 

また、己に厳しいだろう人格もつたわってくる。まるで険しい道をも越えようとする覚悟を感じられる。

 

 

 

 

 

 

やはり、こっちが本来の彼ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

(なんとまぁ厄介な人に関わってしまったわさ)

恐らく、彼はその精神を安定させるために行動していたのだろう。

 

 

 

だからこそ、こんな

『半径5キロに人が通らない所』

に来たのではないだろうか。

 

 

もしくは………

 

 

 

 

 

 

(これは……運命というやつなんだろうね)

 

 

 

 

 

 

こんな辺鄙なところに『たまたま』彼が来ていたこと

 

『たまたま』わたしが辺鄙なここに来る理由があったこと

 

わたしが『たまたま』獲物を捕まえ、火を探していたこと

 

彼が『たまたま』長時間火が付く木を使っていたこと

 

そして彼が『たまたま』精神の安定を求めていること

 

最後に『たまたま』わたしがその修行を教えられるだけの強さがあること

 

 

 

 

 

 

 

此処まで偶然が重なる事はまずありえない。

 

 

 

 

 

つまりこれは『運命』。彼の持つ『幸運』がこの出会いを生んだ。

 

 

 

 

(偶にはその『運命』とやらにのるのもいいかもね♪)

 

 

 

 

わたしは彼に精神を安定させる修行をつけることに決めた。

 

 

 

 

 

--------ビスケット・クルーガーside out--------

 

_____________________________________________

 

 

 

「よろしくねジョジョ、わたしの事はビスケって呼んでくれて構わないよ!」

「あぁ、よろしく頼むよビスケ。」

 

 

--------後にこれが、この出会いが『運命』であることを理解する。

 

 

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俺らはお互いに捕まえてきた獲物を交換しながら食べていた。

 

 

 

 

その時にこの世界の事を聞けることがとても大きい。他愛のない話をしながらご飯を食べ進める。

 

 

 

 

そこで俺はまず、簡単な質問をすることにした。

 

 

「ところでさ、ビスケ。今って何時頃かわかる?」

 

 

 

 

ビスケは肉を噛みしめながら応えた。

 

 

 

 

「ふんっっぎゅぅぅぅぅ!!硬いだわさ、この肉!!え?時間?まぁ大体夜の10時ってとこだわさ。」

 

「だよなぁ〜。俺の腹時計も大体そんな時間なんだよなぁ〜。でもさ………」

「ん?なんだわさ?」

 

 

 

 

 

 

 

肉を噛み切れたビスケは嬉しそうに聞いてくる。

 

 

 

 

 

 

「いやね?俺が来た方角が東だったじゃん?」

「だわさ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ならなんで夜中なのに太陽が昇ろうとしてるんだ?」

「ん???」

 

 

 

 

 

 

 

ビスケの背中、つまり振り向いた方角が東。

太陽が東から昇るのは前世と一緒のようだ。

 

 

ビスケが振り向くと地平線から赤い光が段々と上がっている。

 

 

 

 

………と言うか近づいて来ている???

 

 

 

 

「ま、まさか!山火事!?こんな星空が見えるほど天気の良い日に!?ありえないだわさ!!こんなこと今まで1度も聞いたことないのよさ!!」

 

なんと山火事が起きているそうだ。

 

なんとまぁ大変だこと。

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、此処まで被害は来ないでしょ?

……と思いながらタバコをふかしていると

 

 

 

 

 

 

 

「あんたまさか、山にタバコを捨てて来てないでしょうね!?」

「ん?なんだよ、その質問は?なんか関係あんのかい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「関係あるに決まってんだわさ!!!」

 

 

 

「この辺りの林はね!!『ルエモクゴス』って言う火が付いた瞬間最大温度になるような木と『ルエモクガナ』っていう最高温度になるまで決して火はつかないけど火が付いた時、約24時間燃え続ける木の2本の木が9割あるんだわさ!!1本でも火が付いたらその森は全て焼けると言われてるんだわさ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なるほどねぇ〜!!そんな木が存在してるのか。

知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?タバコの火……?んん????

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺、方向を決めた時のタバコ、

火ィ消したっけ…………?????????

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ」

 

 

 

「……なによ。そのヤバいもの思い出した時の『あっ』は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな原因を作った俺は

 

 

 

「メンゴ☆」( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

これで乗り切ろうとした。

 

 

 

 

 

 

「こんのバカたれぇぇぇぇええ!!」

「ごぉめぇんなぁさぁぁぁあいいい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ちょ!此処で怒ってちゃまずいって!!もう炎がそこまできてるんですけど!!?

 

 

 

 

 

 

「にぃげぇるぅぞぉぉぉおおおお!!!!!」

「こんなことってあるだわさぁぁぁあ!!!」

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

 

 

これが逃げていた理由である。俺は転生してから1日も経たずに放火魔になってしまったでごわす。

 

 

 

でもよかった!!此処が前世じゃなくて!!前世だったらワッパもんだったよ!!

 

 

 

さぁ!気を取り直して冒険の続きをしましょうかね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……って、ふざけんじゃないだわさぁぁあああ!!!」

「どうぼ、ずびぃばぜん!!」」

 

 

ごめんよビスケ、巻き込んでしまってね。

 

 

 

 




いかがでしたか?

第一村人はHUNTER×HUNTERのビスケを出しました。

単純に自分が好きなキャラであり、オリ主を成長させてくれるのは彼女しかいないと思いました。


ビスケの能力は大体原作と一緒にして行こうと思います。


こんな風に「自分が好き」を「皆さんも好きになって」というキャラを沢山入れていきたいと思います!!


感想や評価待ってます!!


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第3話 修行開始ィィィイイ!!いっくぉぉおおお!!

どうも、ミラノ風お好み焼きです!

お気に入りに登録してくださった方!!
ありがとうございます!!!


さて、前回ビスケが登場しました。
この運命は!彼にどんな影響があるのでしょう!!

ではご覧下さい!!!



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「ちょっと待っブベッ!!!ねぇ!!ビスゲブラハッ!!ちょちよ!!俺まだ話てブラレリッ!!!」

「なんだわさ?あんたが1ヶ月で仕上げたいって言うから、それなりの修行だってくらい分かるだわさ。」

 

どうも皆さん、おはこんぶベラァ!!ふざけんなぁ!!今!回想に入ろうとしたところでがすよ!!?あ、今ビスケに修行してもらってます。

 

 

だけど……さ?ね?

 

「ほら!ちゃんと座禅を組む!!いつまで寝転んでるのよさ!!!ほら!やるやる!!」

 

……厳しいです!!!!!!

 

 

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-------数日前-------

 

 

水で溺れかけてぇ〜ようやく岸にあがったらぁ〜ビスケに蹴られてぇ〜また溺れかけました……

 

「それにしてもさビスケ、お前やっぱり強いの?」

俺は着ていた服を絞りながら聞いてみた。

 

「あたし?まぁ!オラリオの外にいる中では10番以内には入るだわさ!!」

フフン♪と声を出しながら鼻の下を指で擦っていた。

 

やっぱりかさっきの出会いの時といい、今の蹴りといい、普通の奴とは違っていた。普通の蹴り、拳は身体の表面が傷つける様な……いわゆるアザになる様なもの。

だがビスケの蹴りは内側に響く様な攻撃だ。

 

なんて言うんだろうな……ほら、あれだ、リンゴがあるだろ?

それにパンチをしたら表面は傷つかないのに、中身はリンゴジュースになりました。みたいな?まだ蹴られた二の腕辺りが痺れている。これはまだ俺には出来ないだろう技術だ。

 

「なぁ、色々と聞きたいことがあるんだが……いいか?そのオラリオとやらの話を。」

「うん?なんだい、オラリオに興味があるのかい?」

 

 

 

 

 

 

「あぁ、恐らくだが俺は、

 そこに行く『運命』にあると思う。」

 

 

 

 

この言葉に少し驚くビスケ。しかしすぐに表情が変わる。

その顔はまるで母親が我が子の行く末を見守るような目で見てくる。

 

 

だが俺は……

「(え?何その顔?恥ずかしいんですけど??

  なになに?俺なんか変なことでも言ったのか?)」

……気づいていなかった。

 

 

 

「わかっただわさ。わたしが答えられる事は全て答えるだわさ。」

「ありがとうよ!」

 

 

_______________________________

 

 

--------ビスケside--------

 

 

 

「(やっぱりこいつには何かあるだわさ。さっき無意識に蹴っちゃったけど……蹴った時の違和感。恐らく人の身体じゃない。何か別のモノを蹴ったとおもうわさ。)」

 

彼女は『普通』に蹴りをジョジョに仕掛けていた。普通彼女レベルの蹴りを喰らったらオラリオ外の人間は耐えられないハズ。最低でも骨は折れている筈だ。

 

だが!ジョジョは普通に水から上がってきた!そして!何事もなく焚き火をし、服を乾かしていた!!ありえない!彼女の経験からジョジョの様な人間は知らない!!

 

 

「(ジョジョのこの言葉……『運命』……うん。彼の手助けくらいしても罰はあたらないでしょ?)」

 

 

彼女はいつの間にか彼を気にかける様になっていた!!

それはまるでこれから巣立つであろう雛を見守る母鳥のよう!!

何故だろうか!?お互い出会ってから1日も経っていない!!

それなのにまるで!長い時間を過ごした友人の様な空間が出来ていた!!!

 

 

 

「(まぁ、わたしも不思議には興味あるし……)」

 

 

--------ビスケside out--------

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「(なるほどねぇ粗方オラリオとかその辺りの事は知ることができた。)」

1時間程ビスケにオラリオについて聞いていた。俺はその情報を整理するためにタバコを吸っていた。

 

「(こいつぁ一筋縄じゃぁいかねぇ様だぜ、神様よぉ)」

 

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--------回想--------

 

 

 

--------確実だろうが、俺が目指すべき『オラリオ』には、物語の舞台の中心となる『迷宮』が存在する円形の都市。

都市内には、その真ん中から放射状のメインストリートが伸びているらしい。

 

「(え?なんで放物線なの?直線の方が行きやすいじゃん。あれか?バカなのか?いや、オラリオ外からの襲撃を予想してなのか?はぁ、向こうに行ってからは道に迷う日々が続くだろうなぁ。

  ……というか『迷宮』、これに出入りするものを『冒険人』という、ね)」

 

 

 

----------外周ほど高層の建物が多く、中心ほど低層の建物が多い。

東のメインストリートには闘技場

西には飲食店

南には劇場や賭博場などの施設がある。

南東のメインストリートに沿って歓楽街が

北西のメインストリートは冒険者通りと呼ばれ、冒険者の往き来が激しく、ギルドの本部をはじめとして武具屋などの冒険者関連の店が軒を連ねているそうだ。

 

「(マジで?闘技場ってあれか?剣闘士が戦うみたいな?マジ?それが街の中にあるのかよ。飲食店はまだいいよ?どんな食べ物があるか楽しみだし。

  でもさぁ!!歓楽街ってあれか?男専用の飲食店的なアレか!?それだろうなぁ!!激アツなんじゃぁないですか!?……は??冒険者通り?何それ?どこ?)」

 

 

 

--------都市のどっかの方向には草原が広がりぃ〜なんとか密林の先になんちゃら山脈が連なっていてぇ〜その先はどっかに繋がるらしい。

あっちだったかな?の方向にはぁ〜天然の山城であるなんなら山地がそびえぇ〜どこかの方向に港町があってぇ〜ほら、あそこだよ!あそこには砂漠が広がってるんだと。

 

「(やべぇ、この辺り歓楽街に頭を引っ張られて話聞いてなかった!!だが!!山とか原っぱとか砂漠がある事は覚えてたぞ!!うん!!俺って偉い!!)」

 

 

 

--------そして『地下迷宮』オラリオの地下に存在する階層構造の部屋?らしい。

ビスケも迷宮については詳しく知らんのだと。なんか壁からモンスターが産まれるんだって。階層毎に生まれるモンスターは決まっており、たまに『なんとかの宴』(パーリーピーポー)と呼ばれる現象が発生するらしい。

 

「(え?壁からモンスターが生まれるの?マジ?交配的な奴じゃないってわけか。なら壁の前にずっといたら稼ぎ方だってことか。アレだ、『あ!パターン入った!!』ってヤツじゃね?つかなんだよパーリーピーポーって!!なんか言っただけで苛々してくるお!!)」

 

 

 

--------暇を持て余した神々の多くがこの地に居座ったことでぇ〜

神の恩恵により人が成長する絶好の場となりぃ〜

世界中を見回しても他に類を見ないほど高みに到達する者が多くてぇ〜

武力においても世界最高峰となるそうだ。

 

「(なるほどなるほど。つまり『暇を持て余した神々の遊び』ってヤツだな。うん。つまりビスケはその恩恵の力があるからあんなにも強かったしな!……ん?でもあいつさっき、変な事言ってなかったか?)」

 

 

 

「なぁビスケ?お前ってその恩恵とやらは受けているのか?」

「受けてないだわよ?何言ってんのだわさ。」

 

 

「(え?マジ?じゃあビスケは恩恵無しにあんな力だしてたってぇのか!?マジで!?バケモンかこいつ!!お、おお、おお、おお、おち!ち、つけ!!)」

 

 

 

--------後は、聞いていない。

 

 

どんな神がいるのかも……どんな奴らがいるのかも……どんな冒険があり……どんな化物と戦うのか……それを聞かずに想像する。

 

 

 

「(考えただけでワクワクするなぁオイ!!)」

 

 

------------回想終了------------

 

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……ある程度考えが纏まった。

これさえ分かれば後はそこに行って楽しむだけだ。

 

だからこそ、それまでに俺は乗り越えるべき試練がある。これを乗り越えなければ死ぬかもしれないという考えが頭を過ぎって仕方ない。俺にはやはりスタープラチナが必要であるという確信がある。

 

 

「なぁ、ビスケは俺が少しおかしいってこと、わかってんじゃないか?」

 

 

俺の言葉に対して、彼女は大きくため息をついた。呆れた顔をしながら半開きの目をこちらに向けてきた。

 

「まぁ、流石にあんたも気付いていると思ったわさ。確かにわたしが出会ってきた中であんた程おかしい奴は知らない。そもそもそんな不安定な精神で良く正気を保っていられると褒めてやりたいくらいだわさ。」

 

 

「ビスケ。これから時間があるのなら。俺に修行をつけてはくれないだろうか。俺はこの状況を乗り越えなければならないんだ。」

「えぇ、ようやくその気になったのね。もちろん!!ただし!あわしは厳しぃわよ!それでもいいの!!?」

 

 

「あぁ、それすらも出来ないのなら、俺はそこまでたったってだけさ!!」

 

 

 

こうして俺の修行が始まった………

次の日、口から何かが出てくることもしらずに………

 

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______________________

_____________

 

 

 

「まず、あんたのその原因ってのはなんなの?」

「こいつさ。」

 

俺は『スタープラチナ』出てくる様に意識する。そうすると『フォアン』という音が聞こえる。

 

 

「こいつが恐らくビスケが言う精神のズレの様なものの原因だと思う。」

「へぇ〜、そう思う理由は?」

 

 

 

「俺がこいつをを身につけたのは、ビスケと会った日の昼間ごろだった。きっとこれが俺の精神になんらかの影響を及ぼしているのだろう。それまでは健康そのものだったんだが。なんか違和感があるのよね。……こいつは俺の精神力の強さで操り、戦いの本能で行動させるのもだ。俺はそれまで戦いなどこれっぽっちも考えた事はなかった。俺にはまだこいつに対して抵抗力、つまり精神力が足りないんだろう。

 ……だからマイナスに働き不安定をうんでいる。それしか考えられない。」

 

 

これが俺の考えだ。だがこれが正しいことだと確信を持って言える。何故だか分からないがそんなふうに『スタンド』から伝わってくる。

 

 

「つまり!原因が分かり、その解決方法もわかった。なら!解決するのはそんなに難しいことではないだわさ!!」

………本当にありがたい。彼女のこの表情や雰囲気、言葉。それらが俺に落ち着きを取り戻してくれる。

 

 

この世界で初めて出会えたのがビスケで本当に良かった。

 

「なら!修行を始めるわよ!!まずはあんたとそいつの同一化ってところだわさ!!」

「押忍!!」

 

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「まずはあんた自身が強くならなきゃだわさ!!

 最初は組み立てからよ!!!そりゃ!!!」

「ぶべらぁ!!」

 

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「ほらほらほらほらほらぁ!!!

 あたしに追いつかれたら腕立て1000回だわよぉ!!!!」

「んなもん振り回しながらくんじゃねぇよ!!

 あっ!まって!!たんまブレィ!!!」

 

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「あんた!文字もかけないのよさ!!?なら丁度いいだわさ!!利き手じゃない手あげてみて!!どっち?

 ………嘘おっしゃい!!あんた右利きでしょうか!!なぁにつまらない嘘ついてるだわさ!!罰として腕立て2000回!!!それが終わったら左手で文字を書く練習だわさ!!!」

「うげぇ!!なんでバレた!!!

 ……あ、普通に右手でメシ食ってたわ……」

 

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「ほらほら!!もっと集中しなさんな!!こんな状態でももっと自分の奥深くに入る感じで集中しなさいな!!!それが出来なきゃそいつは操れないだわよ!!」

「いやいやいやぃ!!!

 真横5センチのところで棒を振ってんじゃねぇよ!!!どうやって落ち着けって!!?当たったらどぉすんだボケ!!アベシッ!!」

 

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「あ、ついでにあんた自身の戦い方も鍛えちゃいましょ!組み立てで分かったけど、あんた自身がまだまだ弱いだわさ!!もっと身体に響かせる様にしなきゃ!!!これも実戦でやっていくわよ!!

 ……なにそんな顔してるんだい?あんたは完全に感覚派、実戦こそ最も成長するだわさ!!あ!!ついでに内功も鍛えられるし一石二鳥!!」

「え!?ちょっ!!何腕引いてんのやめてぇ!!!グフゥ!!ッッカク」

「あ、死んだわさ?」

 

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-------2ヶ月後-------

 

 

「あれ?なんか身体が軽いような。なんかこう、身体にあった2つの氣が1つになって身体スムーズに動くような感覚がある。これは………?」

 

 

「おっ!ようやく気付いたわね!!そう!!それがあんたの精神力とあいつの力が1つになったのよさ!!これであいつの力は正真正銘あんたの力になったんだわさ!!!

おめでとうね!!!」

「あ、ありがとう。……じゃねぇえわ!!!というかいつからだ!!?なんかこう…『今!!』って感覚がなかったんだけど……」

 

「そんなの、1ヶ月前から出来てたんだから、気にしててもしょうがないのよさ〜。」

「はぁ!!?ふざけんなよ!教えてくれたっていいじゃんよ!!え!?てことは修行中にこうなってたってこと!!?なんだよそれ!なんかそこにストーリーとか入ってこないの!!?」

 

 

「あ〜もぉ〜う。うるさいわね。人生てのはね、そんなもんだ〜わさ。」

(あれ!?なんか妙に説得力のあるお言葉!!!)

 

 

こうして俺の修行はいつの間にか終わっていた……。

 

 

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「なんで教えてくれなかったの?」

「いやぁ!あんたとの修行が楽しくってね!つい!」

「つい!じゃねぇよ!!当て身!!」

「甘い!!当て身返し!!!」

「グベラァ!!」

 

……こんなこともあった。

 

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「それじゃああんたの修行の成果……じゃないわね既に、当初の目的より強くなってるもん。まぁいいわ!じゃああいつを出してみんさい!!恐らく操れるでしょう!!」

 

 

「あぁ、こい!『スタープラチナ』!!!!!」

ジャァギィイン!!

 

……ようやく、ようやく完璧な形で出すことができた。これが『俺』の幽波紋、『スタープラチナ』。

 

初めて出した頃とは全く違うものが立っている。あの時の大きさより1.2倍位大きくなってるし、色が濃くなっているのか?前は霧が人の形をしていたようだったが、今は違う。完全に人間と捉えられる。さらに何よりも存在感がある!!威圧感がある!!

 

 

「……あんたも成長したもんだわさ。」

 

 

俺は嬉しかった。同じくビスケも成長を見れたという喜びがあった。

俺たちは時間も忘れ、互いに想いを馳せていた。

 

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-------別れの時--------

 

 

 

「さて、修行はこれで終わり。寂しくなるだわさ。」

 

 

ビスケは目に涙を浮かべながら、しかし決して流さないように……

『別れに涙を流したくない』というのがヒシヒシと伝わってくる。

 

 

「そうだな。寂しくなるな。」

 

 

俺もビスケほどではないが、やはり別れというのは心にくるものを感じる。

「こっちの方角に進めばオラリオにつくんだったよな。」

「ええ、ゆっくり歩いても2週間あれは着けるはずだわさ。」

 

 

「……そうか、これでサヨナラだな」

 

 

俺はビスケに背を向けていた。それは自分の顔を見られたくないためか……。はたまたビスケの顔を見てしまったら時、別れるに別れられないからだろうか……。

 

彼女もきっと分かっている。俺がそんな気持ちだということを……。だからこそ背を向けられた時、何かを噛み締めるような声、鼻をすする音が聞こえた……。

 

 

 

「なぁビスケ、俺といっしょにオラリオへ行かないか?」

それがようやく出せた言葉だった……たったそれだけしか話せなかった……

 

「……いいえ。」

「遠慮しておくわさ。わたし、弱い人に興味ないんでね。」

彼女もようやく出せた言葉だった。

 

 

 

 

「ならビスケ、今度またお前に会いにくる。必ず会いにくる。

 …その時に俺と真剣勝負をしてくれ。その時にまた同じ言葉を言おう。」

 

「その時にはイエスと返事をしてもらうぜ?」

 

 

「バカおっしゃい!そう簡単に負けてやるわけには行かないだわさ!!!

 今の所のわたしとあんたの戦績聞く!?6000戦6000勝だわさ!!」

 

「今度会った時は6001勝になるだけだわさ!!」

 

 

 

 

フフッ

「「楽しみだ(わさ)」」

こうして2人は別れていく。

 

ジョジョはオラリオ方面へと進み、ビスケは彼の行く道を見守っている。

彼が行く道が明るく照らされていることを祈りながら。

----その祈りの姿はまるで----

 

 

 

 

 

 

--------バイバイ。またね、ジョジョ--------

 

 

 

ビスケとの修行を超えたジョーンズ・ジョースター。これから向かうであろうオラリオ、それは強者たちが集う街。

 

彼の冒険は始まろうとしていた。

 

 




いかがでしたか?よければ感想と評価下さいね!


さてさて、今回でビスケが仲間になると思ったのではないですか?
しかし!此処で別れるからこそ意味があるんです!

今後あるフラグを建てるといいことが起こる予定です!!
楽しみにしてくれると嬉しいです!!


あ、あと色々考えた結果、登場キャラを1人2人変えたいと思ってます!!
何かいい作品とか!
「濃ゆぃなぁ〜」というキャラを教えてください!!待ってます!!


明日は土曜日!!


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第4話 良い人に出会ったら御礼を言いましょう!!!

どうも!ミラノ風お好み焼きです!!

自分は今日初カレーを食べてきました!!
CoCoではご飯大盛り、3辛、豚しゃぶ、温玉がジャスティスです!!

やっぱり食べ物には自分の「こだわり」ってヤツがありますよね!


さて!今回はオラリオに着いたオリ主、
どんなことをしていくのでしょうか!


 

「………ようやく、ようやく見えてきたぜ。オラリオが!!!」

俺は山の上からオラリオの街を見下ろしていた。長かった………2週間とか言ってたけど嘘じゃん!!!3週間くらいかかったんじゃないの!!?

(事実:今日で丁度14日目)

 

あれがオラリオ。なんだかすげぇデカい建物があるんだけど……

 

「(なんだぁありゃ凄すぎだろ。)」

 

お、あそこが入り口っぽいな。あそこまで大体3時間ってとこか。

さあ、ラストスパートだ!

 

 

それにしても此処まで大変な道のりだった。

----なんかモンスターを襲われるし

----建物を見つけて休もうと思ったらそこが奴隷館だったし

----奴隷館ぶっ潰して奴隷解放とかしたり

----腹減って倒れた所を優しいお爺さんに助けられたり

----釣った魚があたったり

----猪と力比べしたり

----禍々しいキノコが実は美味かったり

----修行してたら1日経ってたり

 

 

………とにかくもう!!散々だったよ!

 

 

あ、俺はサバイバル能力があったみたい。

----石をスタープラチナで削って包丁にしたり

----木を割ってまな板にしたり

----木を筒状にして水筒も作った

----あと草とかでバックも作った

それに奴隷館で色々あったんだが、殆どを元奴隷に渡した。

貰ったのは鍋だけ。

 

……だって仕方ないじゃん!!俺だってたまには炭で焦げてるもの以外食べたいの!肉をフライパンの上で焼いて食べたかったの!茹でたりしたかったの!

 

……とかしながら旅をしてた。辛かった。

 

もう!!オラリオに着いたら美味いものたらふく食べるんだから!!お金はありますよ?奴隷館に沢山あったので貰いました。良いですか?『貰った』んです。決して奪ってませんから!!

 

 

宝石や装飾品は『持ち運びしやすいお金』ということで元奴隷に渡した。身なりを整えて行けば商人なら買ってくれるだろう、うん。

 

 

 

つーか!!やっばりスタンドがすごく便利。こいつのパンチで熊とも互角に戦えたし、ハエが鬱陶しかったけど捕まえる事が出来たり、俺と向かい合わせで組み立てなんかもした。

 

 

思い出したが、この『スタープラチナ』桁外れなパワー、スピード、精密な動き、動体視力を持っている。

 

 

向かい合わせで組み手をした時、マジで厄介だった。しかもこいつは成長している。

組み手をやったら前よりも厄介、またまた組み手をやったらもっと厄介に……。

 

途中で分かったんだけど、スタープラチナの成長はもしかしたら……俺が強くなる事でスタンドも強くなるんだろうな。

 

 

あと、このスタンド。奴隷館でも使ったんだけどさ、敵はおろか、奴隷だった者達も見えていなかった。だがビスケには見えていた。この差はいったいなんだろうか。

 

……まぁ!いいか!!今はそれについて試すことはできない!以上!!後で考えることにしよう!!

 

 

……と、考えているとオラリオの門が見えてきたぜ。

 

_______________________________________

 

 

    「すんげぇな、おい。」

 

 

山の上からでは分からなかった迫力というものを感じる。此処がオラリオ。

 

ここから俺の生き様を見せつける。そしてここにいる奴ら全員に俺という存在を知らしめる。それくらいしなきゃぁ空の上の神様にだまで届きやしねぇだろ。

 

「取り敢えず飯と情報収集だな。」

 

俺は周りにいる野菜や肉などを売っている人たちに声をかけまくった。話を聞く、情報を聞くにはまず!雑談から入るべし!

 

____________________________________________________________

 

----ねぇおばちゃん、この果実を売ってくれ。ちょいと喉が渇いてしまってな。

----うん?あぁ俺は旅のモノさ。此処でひと旗揚げようと思ってたんだが、腹が減ってしまってな?そしたらいい所に果物を売ってる店を見つけたのさ。

----それにしてもやっぱり人通りが多いねぇ。こいつぁおばちゃんも儲かってるんじゃないのぉ?

----あ、そうなの?おばちゃんたちは冒険者に売るんじゃなく、冒険しない人に売ってるのか。そういや、露店を見てるのはどれも戦いって感じのしない奴だわなぁ

----え?見た目に騙されちゃぁダメ?どうしてよ?あぁあの娘、なんとまぁ良さそうな娘じゃない。どっかの若奥様かねぇ?

----えぇ!?あの娘はレベル3の冒険者なんですかぃな!?ほへぇぇ。なんとまぁ、これが恩恵って奴ですか。

----おぉ!!そうだったそうだった!この辺で美味い肉料理の店はないか!?それと神様に出会える所!

----ほぅほぅ神の眷属になる事で恩恵ねぇ、それで集まった集団を「ファミリア」と呼ぶと。んで、この辺は「アポロンファミリア」があるのね。え?アポロンファミリアはやめといたほうがいい?分かったよ!

----いやいや!そんな事ないよ!こんな心優しいおばちゃんの言うことさ!疑いやしないよ!それでね?ここで強いファミリアはどこにある?

----ほぅほぅ、ロキファミリアにフレイヤファミリアの二大勢力になりつつあると、それまたどうして?

----ええ!!?ゼウスファミリアとヘラファミリアがなくなったから!!?しかもそこには沢山のレベル上位者がゴロゴロいただって!!?しかもクエスト失敗で!!?ほへぇ〜少し残念だなぁ。会ってみたかったのに。

----ロキファミリアはここ、フレイヤファミリアはここ、ね!いやぁ本当にありがとうおばちゃん!態々地図まで書いてもらって!!ああ!!早くご飯食べてファミリア見てくるよ!!じゃあねえ!!

 

 

こんな感じでおばちゃんに聞いていた、と思う。それにしても、なんといい人だったのだろう。

俺はもう1度手を振りながらおばちゃんに感謝を送った。

 

_________________________

 

--------おばちゃんside--------

 

「なんとまぁ、心惹かれるにいちゃんだこと。」

あんな人間、このオラリオには珍しいと思っていた。長年ここに住んでいて、多くの冒険者を見てきた。だが、あんな人間は見たことない。

 

5年前までにいたゼウスファミリア、ヘラファミリアにもいないだろう人間。これから何をするのかという興味が湧いてくる、注目したくなる人間。話して分かる、心地よさと圧倒的存在感。

 

--久しく見てなかった『英雄になれる存在』

 

「楽しみだねぇ。新しい英雄譚が作られていくのは。あたしゃつまるところ、1番最初に出てくる『英雄の語り手』といったところか。嬉しいねぇ。こんなおばちゃんが英雄譚に語られるなんて。嬉しいねぇ。」

 

こっちを振り向き手を振る彼。彼に手を振り返しながら嬉しそうに語る。

 

 

「またこのオババにあんたの成長した姿。見せておくれ。」

 

--------おばちゃんside out--------

 

________________________________________________

 

 

おばちゃんに紹介されたお店にやってきたぜ!!ついにに来た!!

 

メニューを開くと………ステーキ!!!!!ステーキ!!ステーキ!!ステーキ!!

 

……ふぅ、年甲斐もなくはしゃいじまったぜ。やっぱり注文は……。

 

「リブロース!400g!レア!サイドはポテト!サラダにコーラ!!」

「悪いんだがね、コーラ?っていうもの、うちには置いてないぞ?」

「えぇ!!!?じゃあ……ビールで!!」

「ビ、ビール?エ、エールならおいてあるが……。」

「ええ!!?まぁいいよ!!それで!おけおけ!!」

 

 

注文し終えて15分くらい待っていることに。この店は俺以外誰もいない。確かに、わかりにくい所にあるもんな。だから俺は遠慮なくバカなことをやる。

 

ナイフとフォークを音を立てるようにこすり合わせる。『ジャギィィイン!ジャギィィイン!!』という音が響く。ごはん!ごはん!ごはん!ごはん!ごはん!

…おっとっと、また気持ちが先走ってしまった。反省反省。

 

料理が来た瞬間、かぶり付くように食べていく。

--ガツガツガツ!ムシャムシャムシャ!!!

店主は俺の食べている姿を見ている。呆れているのか、はたまた、しょうがないヤツだとみているのか。

 

……少し意地汚かったな。普通に、余裕を持って、味わうように食べ進めよう。そうしたら、少し落ち着いたのを感じ、店主が話しかけてきた。

 

 

「おにいさんは冒険者かい?見た目からはそうは見えないが。」

「いいや、ついさっき此処にきた者だ。ここで冒険者になろうと思ってね。」

 

 

その話を聞いた店主がため息をつきながら……

「ならこの店までどうやってきたんだ?」

 

 

ほへぇ?という気分だった。なんか、関係あんのけ?って思ったが、

「あぁ!さっきあった露店のおばちゃんから聞いたんだよ!『うまい肉料理の店教えて!』てさ。そしたら此処を教えてくれた!!いやぁ〜!地図がなかったら絶対迷ってたぜ!」

 

俺は気が付いてなかった。俺の言葉を聞いた店主が目を見開いた事を。

だってこのステーキめちゃくちゃうまいんだもん!!

 

「なら、その地図とやらを見せてみろ!!お前の話が本当ならな!!」

「いいよ、ほい。」

 

その地図を開いてみた店主はさらに目を見開いた。これは驚いている顔だな。流石にわかった。なんだよ?

書いてあるのはこの辺りの地図とファミリアまでの道、あとおばちゃんの名前?くらいしかないぞ?

 

もしかしてあれか?

『こんなわかりやすい地図が!?』的なやつか?

確かに本当に見やすかった!おばちゃん!ありがとう!!と何度思ったことか。

 

 

____________________________________________

 

 

「(ミザリィ!?あのオババが此処を紹介しただと!?ありえねぇ!!だか!これは間違いなくオババの字!!マジかよ!!?こいつが!?)」

 

店主は口から出てきそうな言葉を全て飲み込んだ。あのオババが『気に掛けている存在』ということは必ず『何かしらの変革』を齎すと言われている。ある種予言染みたものであるのだ。

そんな存在に対して店主は固まる事しか出来なかった。

 

 

____________________________________________

 

 

 

「はいはい、地図返してよ。それがなきゃファミリアまで行けないでしょ?俺は此処にきたばかりなんだよ?----迷うぜきっと。」

「あ、あぁ。すまないな。あまりに綺麗な地図だったもんでよ。驚いちまった。」

「おぉ!!おっちゃん!!わかってんじゃねぇか!!そうなんだよ!!この地図すげぇだろ!?」

 

 

「(いやぁ!!また今度おばちゃんに会いに行って御礼いわなくちゃぁな!!)」

俺は気分良くエールを飲み干し、お金をテーブルに用意した。

 

「ねぇおっちゃん、お金これで足りる?」

「あ、あぁ、足りてる足りてる」

「ほんじゃまぁ!これでお別れだ!またなおっちゃん!!美味しかったよ!!また来るぜ!!」

 

 

そんな事を言いながら出口へと向かう。さて、まずはロキファミリアにいってみようかね!!その間にぃ〜道にあるお店ぇ〜沢山みとかないとな!!

 

 

………というかさっきの店、名前なんだっけ?

 

_____________________________________________

 

 

-------おっちゃんside-------

 

 

「あのにいちゃんがオババに気に入られるとは、な。」

 

 

あのオババが気に入った存在。さらに此処を紹介するということは本当に気に入ったのだろう。

 

「またおいでや、にいちゃん。その時までにはビールとやらとコーラとやらを揃えておくからよ。」

 

 

 

此処は『隠れる食事亭』開店する場所は魔法が掛かっている。

『あるもの』をもってなければ入れない仕組みになっている。

此処を知っているのは数えられる程しかいない。

 

 

「今日はうまい酒が飲めそうだ。」

 

 

--------店主も今日は浮かれ気分。

 

 

-------おっちゃんside out-------

 

___________________________________________

 

 

「おろ?このチラシは……」

 

俺は道すがら多くのものを貰っていた。試食品だとか試食品、試食品に試食品。ついでにチラシも貰っていた。

 

 

 

「ロキファミリア……入団テスト?なにそれ!面白そう!!時間は………あった!おっしゃあ!今からでも余裕もって間に合いそうだ!!いっくぞー!!」

 

 

 

俺は少し歩く速度を上げた。決して!!沢山の店を見てみたいとか!!考えてないから!!

 

 

 




いかがだったですか?ご飯を食べて終わりました。

オラリオの食事事情がわからないので此方で勝手に決めました!!

1.洋食がメインのところ!!
2.米は外から取り寄せるしかない!!
3.日本で使うような醤油、味噌、お酢がない!!
4.カレーも存在しない!!
5.日本でよくのむビール、コーラ、サイダー。いわゆる炭酸系がない!!

それ以外は存在することにしました。
なので!料理は曖昧な存在ということにしてください!お願いします!


今日の深夜にもう1話上げられたらいいなと思います!
次はロキファミリアへ殴り込みだ!!


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第5話 試験開始!!戦いたくない理由がここにはあるんだお!!

どうも!ミラノ風お好み焼きです!!

昨日もう1話投稿とか言ってましたけど!寝ちゃいました!!
待ってくれた人!すみません!!

今日は必ずもう1話あげますからぁ!!


、、、ということで今回ですが。入団テストがあります。
どんなことが起こるでしょうか。
では、どうぞ!




_______________________________________________________________________

 

 

「おいおいおい、マジか。これがロキファミリアのホーム?おいおいおばちゃん。何が拠点だよ。こんなの拠点って言うより……」

 

俺は上を向いて全体をみた。

 

 

 

「こいつは『城』っていうんだぜ?」

 

 

 

そこには黄金のように輝いてる大きな城……?大聖堂のようなものがどっしりと構えていた。

「まぁ、プラスに考えればあれだ。

『俺が入るファミリアなんだ。これくらいでなきゃ困っちまうよ』…てことにしよう。うん、それが良い。」

俺はテストを受けるためにその門へ足を踏み出した。

 

 

_____________________________________

 

 

 

「ではこれより!ロキファミリアの入団テストを行う!!」

 

 

 

壇場から小さな人が堂々とした言葉で宣言した。周りを見渡してみるとおよそ200人程だろうか。鎧や剣、盾を装備している者ばかりがいる。普通?(普通は鎧だからな)のような格好の者は俺だけのようだ。

 

あ、ちなみに何だが、俺の服装を説明しておこう!!グレーのTシャツ、黒のスキニーに、ダークブラウンのワークブーツ、ワインレッドのトレンチコートに帽子をかぶる。これが俺の服装だ。

 

いやぁさ!ロキファミリアに来るまでに、色々な服屋を見つけてさ!!今までの俺なんか、黒の半袖、ジーパン、靴。おいおい、どんな初期装備だよ笑!みたいな格好だったからね!

それでもぅ!!見て回ってたら時間がなくなっちゃって!!(*´∀`*)

これで俺の全財産5万位に減っちゃった!

 

 

 

まぁそんなこんなで此処まで急いできたんだが……すっかりテストをする事を忘れてた!!鎧を着てる人が沢山いて頭にクエスチョンマークがでたよ。さっきの宣言で思い出した。

 

 

「(そうだった。俺入団テスト受けるんだった。冒険者のテストと言えばあれか?バトル的な何かか?これから君たちには僕たちと戦ってもらいます。みたいなやつ?まじかぁ〜折角良い服買ったのに。ペーパーテストな訳ないもんなぁ。はぁぁ、こんな所で汚したくないよぉ。前の服あるからそれに着替えようかなぁ。それが良いと思うなぁ。どんなことが起きようとも着替えよう。うん、それがいい。そうしよう)」

 

 

考えたんだか、こんな人数を簡単に捌ける筈がない。前にいるのは3人。

中央には、いい所の王子様みたいな服を着ている童顔の子供、つまりショタというやつだ。

左には、緑色の服にマントをつけている、エルフの人。きっと魔法使いだろう。杖持ってるし。

右には、毛むくじゃらの鎧を着た小さいおじさん、あれがドワーフだな。

 

エルフにドワーフがいるってことはあのショタの人もなんらかの種族かもしれないな。あれだよ小人族とかじゃね?きっと。

 

 

 

「私はロキファミリア団長、フィン・ディムナと言う!!君たちの実力をみて、判定させてもらう試験官だ!!そしてこの2人は同じく君たちを判定する試験官、女性の方がリヴェリア、男性がガレスという!!」

 

「これから君たちにはサバイバル戦をして貰う。見ての通り試験官は此処にいる3人だけだ。流石にこんな人数を相手にしていたらキリがない。そのたに、初戦、本線と試験を分けさせてもらった。条件は膝を付いてしまったものは失格!直ぐにお帰り願う。残り20人程になったら本戦を始める!以上だ。質問はあるか!なければ良い。今から1分後に初戦を行う!

 各自準備をするといい。」

 

 

 

そういうとみんな慌ただしく動いていく。つか周りを見てみると面白い種族が多いな。ウサギの耳にイヌの耳、ネコの耳にエルフ耳。あっちにはエルフ族みたいに容姿が珍しい奴もいる!片目族に唇族、ツルツル族に……お!あっちにはデカいやつがいる!!あれが子豚族か!?

 

 

……とか周りを見ることに夢中になっていたら……

 

 

     「戦闘開始!!」

 

 

 

という声が聞こえた!!待って待って!!またやってしまった!!

まだ服着替えてないのに!!きゃぁぁぁぁぁあああ!!こないでぇぇぇええ!!

 

 

………てあれ?誰も来ない?あ、皆中央に向かって行ってる!!ラッキー!!

これで俺はゆっくり着替えることができる!!ヒャッホウ!!

 

_____________________________________________

 

 

 

--------試験官side--------

 

 

 

「今回はどうじゃ?役に立ちそうな者はおるか?」

「どうだろう?まだわからないよ、こんな人数だとね。しかも皆が中央に集まって更に訳のわからない状態だ。これはもう本戦に期待するしかなさそうだね。」

「それには賛成だ。ダンジョンは多くのモンスターがいる。これほど無様な奴らは足を引っ張るのが関の山だろう。」

「たはは、大分きつい事を言うね」

 

 

3人が話しながら200人の戦いを見ていた。

あの集団で倒れた奴、不合格者は、外に出ようとするが、戦闘に巻き込まれ、応戦して倒れて、出ようとして、戦ってを繰り返している。これを試験と呼んで良いのか。

 

だが、この初戦には別の意図がある。

『この状況をどう乗り切るか』

という柔軟な考えが出来るかを見る試験でもある。恐らく少しでも頭が回転させれば混戦する必要がない事位わかるだろう。

 

 

 

だがそうさせないための段階を彼らは踏んでいた。

 

 

 

1つ、団長自らが試験官をやる

----これは試験者の「目立つ」という行為を促すためのものだ。自分の上に立つだろう人にアピールさえ出来ればこの試験に失敗してもいい、と思わせる事もできるのだ。そして団長を見た事で驚きや緊張を高める事。ここで目先の事だけを考えるようになる。

 

2つ、何をすれば良いかを1つに絞らせる

----これはフィンにガレス、リヴェリアといった見てみれば前衛後衛がわかるようにした。なぜなら、こうする事で「どんなアピールをすれば彼らに良く思われるかわからない」という考えになりる。分からないのなら確定している事、つまり評価されるでだろう基準、20人に残ることだと判断する。こうする事で「戦い」のみに目を向けさせる。

 

3つ、引っ掛かりを覚える言葉を使う

----「お帰り願う」「準備をするといい」という言葉を使った。目的は、気に触る事をいうことで試験者の苛立ちと劣等感を煽るものだ。苛立ちを感じた者は力み、大振りになるだろう。劣等感を感じた者は焦り、不安から体が動かなくなり防戦一方になるだろう。感情を表に出させ、行動を制限する。

 

4つ、唐突に言葉を発すること

----これは簡単だ。前触れもなく戦闘開始の合図。試験者はきっと頭が真っ白になっただろう。それで皆が向かう中央に自ずと向かってしまう。これを見た者がまた、見た者がまた、となれば残りの3つを合わせれば『無駄な戦い』『混戦』が出来上がる。

 

 

こんな状態でも冷静になれる者。

そんな奴をフィンらは欲していた。

そんな者がいれば戦略の幅が広がり、将来、これから入るだろう冒険者の手本となれると考えていた。

 

 

だが、現実は厳しいものだった。

「これじゃあ残った20人も期待できんし。今回もハズレじゃな」

「まぁ、そうかもしれないけどさ。でもあんな混戦で生き残ったんだ。もしかしたら相当ガッツがあったり、耐久力があったりするかもしれないじゃないか。希望は捨てられないよ。」

「まぁあれだけやるのだ、耐久力があるのは認めよう。そんな耐久力があればガレスの一撃をも耐えられるかもしれんな。よし、やってみるか。」

「ふざけてないで考えてよ」

 

 

彼らが雑談をしていると1人。

たった1人、混戦に混じっていない者がいる。

 

 

赤い服を着ている者だ。

その者は唯々混戦を見ている。

その彼は更に脇へと移動していた。

そして花壇の近くに行くとゆっくりとコートを脱いでいく。

 

「おおっ!」

「ほぅ、中々鍛えておるようじゃな。腕から察するに、剣や斧を使うタイプではなさそうじゃ。己の拳のみ、と言ったところか。漢じゃのぅ」

「と、いうかあの男。入団テストだというのになんだあの服装は。まるでお出かけでもするような服ではないか。ふざけているのか?」

 

 

そしてコートだけではない。シャツ、ズボン、靴。水色と白のストライプの下着のみになった彼。

 

 

「ば!馬鹿者!!なんて破廉恥な!!こ、こんな試験の途中で裸になるなと!!不合格!!奴は不合格だ!!」

「ダメだよそんなことしちゃ。不合格は『膝を付いた者』って言ったんだからさ。僕たちがそれを覆したら、それこそ試験では無くなるよ。」

「そうじゃのう。それに、あれは不合格にしたくないのう。まさか冒険者になっておらぬ者が、あんなふ風に、戦う為の体になっておるとは。

のぅ!あいつ!ウチに入れれば必ず戦力になるぞ!!」

「ふ、ふざけるな!あ、あんな者を入れたら、ファミリアに悪影響だ!ふしだらな行為が横行するぞ!!いいのか!?」

「拗らせ処○かお前は。」

「拗らせ○女は酷いよ。そういえばリヴェリアはあまり男性の裸体を見たことなかったね。それで恥ずかしいだけだろう。」

 

「というかなんで着替えだしたんじゃ?」

「彼の前の服と今の服をみると恐らく、動きやすい服装にしたんじゃないかな?」

「ふん!単純に前の服を汚したくなかっただけであろう!」

↑(正解)

 

彼は着替え終わっていた。

しかし、彼は戦いに行こうとしない!

行こうという意思が感じられない!

ただ混戦を眺めるだけで動こうともしない!

 

 

 

「ほぅ。しかも頭も回る。良いではないか。」

 

 

 

彼はきっと気づいているのだ。

混戦に混じる必要がない事を。

混らなくても混戦の者たちは残りの人数など考えれる余裕がない!

唯々目の前の敵を倒すだけ、これしか考えられない!

つまり!混戦の者たちが残り19人になれば!彼は合格なのだ!

彼はその事を知っている。自分だけがおかしな行動をとるように見せることである意味アピールにもなる。

 

 

「(是非ともロキファミリアに入ってもらう。僕たちのためにもね。)」

 

 

 

フィンが彼の入団を希望する瞬間であった。

 

 

--------試験官side out--------

 

_________________________________________________

 

 

 

着替えたはいいが、あんな混戦に立ち向いたくないよぉ。俺も戦い辛いし、スタープラチナを向かわせるには遠いし……。

 

初戦は乗り越えられるはず。時間が経てば勝手に合格するだろうからな。

俺が楽しみなのは本戦だ。あそこにいるのはファミリアの団長。きっと強者であることには違いない。

このオラリオのレベルを肌で感じるには持ってこいだ。

レベルを知り、合格でもしたらそれはもう!万々歳ではないか!!

 

だから俺が視野に入れてるのは本戦のみ。

 

 

(なら、無駄な体力を使わないようにしよう。そうしよう。

そうだ、スタープラチナの修行をしよう!)

 

 

俺は何故か周りから見えなくなったスタープラチナを操る修行をする。

修行内容は飛んでいる蝶に向かってラッシュを打つことだ。決して蝶を傷つけるためではない。不規則に動く虫に対して、触れる1センチの所をひたすらラッシュラッシュラッシュ。

これは、ラッシュの速度、蝶の次の動きを観察する動体視力、そして常に触れそうなところで精密なラッシュを打てるようにするためである。

 

 

そんなことをしてる間に……

 

 「初戦終了!!」

 

はい終わり。俺がこの時間、やったことなんて着替えただけ。それで合格。

……なんか、字だけ読んだらとんだ間抜け野郎じゃん。

 

 

「合格者は首にこの番号を掛けてもらう。我々が届けに行くから休んでいて構わない。」

 

 

こうして合格者は3人から番号札を貰っていく。

……俺は20番。

た、確かに何もしていませんでしたよね!

で、でもそれは、、、作戦!そう作戦だったんですよ!決して戦うことが面倒くさかったとか!そうじゃないんだから!!

「おっしゃぁぁぁあ!!!俺が一番だぁ!!」

そんな風に喜んでいる奴もいる。よかったでござるな。

 

 

「今から2時間の休憩をとる。各自外に出てもらっても構わないし、食事をしてきてもいい。ここに簡易的なシャワーも用意してある。各自、自由に過ごしてくれ。以上だ。それでは解散。」

 

ヒャッホゥ!!ご飯食べに行こう!!そうしよう!!何食べようかな!!なんかチーズのいい匂いがするんだぁあ!!その匂いを辿っていくとピザ屋があった!

俺はもう、止まらない、ぜ?

2時間もあるのだ。ゆっくり食べてもバチは当たらないだろ!!

ハーフ&ハーフが有れば最高!!

 

____________________________________________________

 

 

店で俺がマルゲリータを食べていると、『カランコロン』とお店の入り口が鳴いた。

 

 

 

「お客さん。大変申し訳ないんですが、この通り席が埋まってまして……」

「あぁ構わないよ。遅れてきたんだ。先に待っている者がいるんだ。あぁ彼の所だよ。大丈夫かい?」

「そうでしたか!わかりました。どうぞお掛けになってください。」

 

 

マルゲリータ、おぉマルゲリータ!なんで君はこんなにも美味しいの?

このチーズが美味しいから?それもとソース?まぁ!いいか!考えなくても!

うまいものはうまい!!これ!!自然の摂理だから!!テストにでるよ!!

 

とか頭の中でバカをやっていたら俺のテーブルに座ってくる人がいるお。

 

いい所の王子様みたいな服を着ているショタ。

緑色の服にマントをつけているエルフの人。

毛むくじゃらの鎧を着たドワーフ。

あれ?試験官様?なんでございます?もしかして説教?え?そんなのやだ!

 

「やぁ、改めて自己紹介をしよう。僕はフィン・ディムナ。フィンと呼んでくれ。」

「儂はガレス。ガレス・ランドロックという。」

「私はリヴェリア・リヨス・アールヴ。貴様は覚えなくて良いぞ。」

 

「さぁ、君の名前を教えてくれ。」

 

 

 

 

 

 

俺は食べかけのピザを飲み込んで、

 

        「ジョーンズ」

     「ジョーンズ・ジョースター」

 

 

 

 

     「ジョジョって呼んでくれ」

 

 

 

 

「あぁ、ジョジョ。君に話があってきたんだ。」

 

 

_________________________________________

 




はい、戦いませんでした。

理由は、戦闘描写が苦手ということ。
そして少し真面目に戦ってほしいからです。


「ビスケとフィン、どちらが脅威ですか?」


ここでやっぱりビスケは凄かったんだと再認識することで、ビスケへの執着心を上げようと思っています。

さて、次回はようやくスタープラチナを使っていきます!
どんな戦いになるでしょうか!?

自分も戦闘描写上手く書けるようにします!!


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第6話 刻むぞ!!食欲のビートお!!!!

どうも!ミラノ風お好み焼きです!


やっとかけました。。。(`_´)ゞ


取り敢えず、ご覧になって下さい。


_________________________________

 

 

「おっと、話をしたいのなら、何か注文をしてくれないだろうか?此処は飲食店ですぜ?俺は今『休憩時間』なので、美味い飯を食べに此処にきたんだ。

貴方達も『面接』をしにきたんじぁなく、ご飯を食べにきた。だろ?4人で飯でも食べましょうや。

 なんてったって、食事の最高のスパイスとは『極上の会話』。食事を楽しむからこそ、色々な会話ができるってもんよ。」

 

 

俺は美味くて、楽しい食事の時間を窮屈な会話で台無しにしたくないから、理由をつけさせてもらった。

 

「それもそうだね。注文を!僕はこの『マッシュルームのカルボナーラ』、それから食後にカプチーノを。2人は?」

「儂はこの『ガッツリバックリブ』に、特大エールを貰おうかな。」

「私は『たっぷりチーズのアマトリチャーナ』を。あと食後にティラミスを。」

「あ!すいません!俺は『得得卵サンド』に『チリチーズドック』で!!あとマンゴーバナナジュース!!」

 

 

 

俺たちの座ってる席は窓が近くにあり、日が反射して入ってくる。

なんとまぁ落ち着いた日だこと。こんな日にお昼寝出来たら最高だなぁ。

 

……てかこのドワーフの人、『ガゼル』とか言ったか?こんな時間に酒かよ!!しかもまだ試験終わってないよ!?何してんの!!羨ましい!!

……あ、俺もさっき飲んでたや!!

それはそれ、これはこれだよな!?俺も飲みたいヨォ!!

 

「さて。注文もしたし、問題ないね?」

「いやいやいや、そこのガゼルさんが酒を頼んだのはスルーですか!?この後も試験があるでしょうに!!」

「なんじゃこいつぅ!儂の名前は『ガレス』じゃ!!間違えんな阿呆ぅ!!」

「いいではないか『ガゼル』。少しは余裕を持て。年下のミスくらい笑いとばせる度量を身につけようじゃないか。」

「そうだよ『ガゼル』これから後輩になるかもしれないんだ。それくらい許してあげなよ。」

 

 

「もうお前ら嫌いじゃ!!」

 

 

ウォォォァォォオオン!!と、ドワーフのガレスさんが泣き出してしまった。

そこで俺は……

 

「そうですね、酷い人たちですね!ガレスさん、泣き止んで下さいよ!!そうです!!此処は酷い事を言った2人に奢ってもらいましょうよ!!それで許してあげましょう!?」

「おお!!それはいい案だな!!おいお前ら!!儂に酷い事言った詫びに此処の飯代払ってもらうぞ!!」

「ゴチになりまーす!!」

 

「なんでお前がそっち側なんだ!?言い出しっぺはお前だろうが!!こっち側だろう普通!!それに何自分の分も払わせようとしているんだ!!」

「ほへぇ?いや、俺はガレスさんの『阿呆ぅ』でチャラになりましたけど?話聞いてましたか?」

「聞いていたわ!!聞いてたけどわからなかったの!!何なのだ貴様は!!さっきから!!」

 

 

立ち上がり、怒り口調のリヴェリアに、のほほんと座ってスルーを極め込むジョジョ。2人の横にいるフィンは何故か小さくなってしまう。

 

「まぁまぁ落ち着きなよリヴェリア。君らしくもない。それに彼の食べた分は僕が払うからさ。ね?落ち着いて話をしよう。」

ムスッとした顔のリヴェリアは席に座り直し、ジョジョは、嬉しそうにまたメニューを開いている。

 

フィンは少しため息をした。

もう1度ジョジョに話を促す。

 

 

「わかった、なるべくふざけた事を口に出すのはやめたいと思う。」

 

 

そう言葉にし、タバコを口に加え、火をつける。

 

(やっぱり満腹前に吸うタバコはうまいなぁ!!ビスケとの修行の時なんて吸わせて貰えなかったし!!)

……頭の中ではふざけていた。

 

 

_________________________________________________

 

 

 

「さて、君は何でこの試験を受けたんだい?」

 

フィンが普通の質問をしてくる。まぁ隠すこともないしな、俺の信条としてだます奴は選んでいる。だから今回はなるべく本当の事を言おう。

 

「俺は今日オラリオに来たばかりなんだよ。それで強いファミリアの場所を聞いたんだ。そうしたらロキファミリアかフレイヤファミリアが良いと聞いたのよ。

 んで、チラシを見たらロキファミリアは今日入団テストというじゃねぇか。ならまずはチラシ配りをしていたロキファミリアに行こうってなったのよ。」

「へぇぇ。何で強いファミリアを求めていたんだい?そこに入るため?」

 

「いいや、実はそこまで考えてなかった。唯このオラリオの最高戦力を見ておきたくてな。入る入らない関係なく、知っておくべき事だと思ってな。」

……と此処で料理が運ばれてきた。

自分の料理をとり、各々食べ始める。

 

 

ジョジョは相変わらずガツガツと食べていた。物の1分で平らげてしまった。

それにジュースをズゴゴゴゴォォォォォオ!!と飲んでいる。

「ぶへぇあ!食った食った!!ごちそうさまでした!!いやぁうまかった!!はらいっぱい!!」

 

その食いっぷりにフィン達3人は唖然としていた。

「じぁあ試験官殿!!また後でお会いしましょう!!」

そう言ってジョジョは店を後にした。

 

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--------フィンside--------

 

 

「なんて大胆なヤツだ。ついぼけっと見てしまったわい。」

「私も、まるで子供のような食べ方に感じるものがあったようだ。」

「あれほど美味しそうに食べてるとこっちが気持ちいいな。」

 

 

僕らはジョジョについて語り合った。

共通の認識としては

『面白そうなヤツ』

これだけが一緒であった。

 

 

--------フィンside out--------

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「ではこれより本戦の説明をする。

これから皆には控え室に入ってもらう。そこで何をして貰っても構わない。番号が呼ばれたものは準備をして此処にくる事。どんな試験かは、その時に説明させて貰う。

合否はその場でする。不合格者は即座に帰って貰う。合格したものはこのファミリアの神、ロキとの最終面接だ。

 以上になる。質問がある奴はいるか。」

 

フィンの言葉で周りにいる人たちは気を引き締めていた。俺もなんか緊張してきた。

 

「ないようだ。では控え室に移動してくれ。1番の者は此処に残るように。」

さぁ、燃えてきたぜ。

 

 

____________________________________________

_________________________________

______________________

 

 

順番に番号が呼ばれ、どんどんと人が少なくなってゆく。

残っている者は貧乏ゆすりをしたり、何かに祈ったり、武器を見ていたりする。

 

ちなみにだが俺は水筒に入れておいたオレンジジュースをちびちび飲んでいた。

それをしながら、スタープラチナを部屋の中で高速移動させていた。

ビスケが前に言っていた『左手を右手と同じくらい使えるようになんなさいな!』を今度はスタンドでやっている感じだ。簡単に言えば慣れさせているのだ。

 

そして俺の前のヤツが呼ばれた。大体5分くらいの間隔で呼ばれてた。

これでこの部屋は俺だけになった。

 

心は落ち着いている。

スタープラチナも最高に操れる。

後は戦うだけ。勝つ事は難しいかもしれない。だが負けるわけにはいかない。

挑み続けるしかない。立ち上がり続けるしかない。

どれだけ倒されても心にある一本の槍さえ折れなきゃ幾らでも立ち上がれる。

 

 

 

「20番ジョジョきなさい。」

 

 

 

リヴェリアに呼ばれた。

さぁ行くとするか。

 

--------伝説の幕開けと--------

 

 

_________________________________

 

 

 

「やぁジョジョ、きたね。」

試験場所に行くと、フィン、ガレス、リヴェリアの他にもう1人の女性がいた。

橙色のショートポニーテール。ぴっちりした長袖の面白い上着。胸から下がない服装だ。面白いな。黒のショートパンツにハイソックス。

 

 

ウゥゥム、マンダム。

素晴らしい服装ではないか。胸は小さいのに萌えるものがある。どことなく、だらし無さを感じるがそれがまた彼女の魅力だろう。

うむ、マンダム。

 

「へぇ〜!こいつがみんなのゆうとる期待のヤツか。さして特別に見えへんけどなぁ。」

「あ、あのフィンさん。彼女は何方ですか?」

「そうだね、彼女は、「このファミリアの神!!ロキ様じゃぁ!!」……ロキ?」

 

神ロキがフィンのセリフに被せてしまったせいで少し言い争いが起こってる。

注意するフィンとリヴェリア、怒られてもヘラヘラしている神ロキ、ガハハと笑っているガレス。

彼らは本当にいい雰囲気を出している。彼らには確かな絆というものを感じる。

だからこそなんだと俺は理解する。

 

 

 

「まったく……ほらジョジョも困っているじゃないか。フィン早く説明を。」

「あぁ、すまないねジョジョ。ロキがどうしても君を見たいって聞かなくてさ」

「いやぁ!そいつは光栄ですなぁ!こんなにも素晴らしい女性に、そんな風に言われるなんて!!」

 

ついつい照れてしまった。

やっぱり褒められるのは慣れないよね?

 

 

 

と、思っているジョジョの横で目を少し開けたロキの姿が。

「どうした?ロキ。」

「うんにゃ、何にもあらへん。それよりも!早く試験してくれへん!?」

リヴェリアだけがロキの違和感に気付いた。

ロキの言葉で見間違えか、と判断する。

 

 

____________________________________________

 

 

 

「さてジョジョ、君にはこれからガレスと戦って貰う。ガレスには本来の半分ほどの力で戦って貰う。合格はこの戦いで10分立っている事、そしてガレスを認めさせるか。この2つだ。理解できたかい?」

その質問に俺は頷きで返答する。

 

「ならば始めよう。ガレス、頼んだよ」

フィンがそういうとガレスが頷き、前へと出てくる。

--この時の俺は無意識に袋にあったトレンチコートと帽子を着ていた。コートや帽子に防御力がある訳でもない。

だが、それを装着した。服装は重要だ。気合の入り方が違う。

お互いの距離、15メートルほど。お互い見つめ合い、合図を待つ。

 

 

       『戦闘開始!!』

 

 

その合図で互いに距離を詰めた。

 

 

____________________________________________________

 

 

 

「(これが、この街のトップの実力か。)」

 

ジョジョはまず、『見』に徹していた。

トップとの戦いは貴重なものだと判断し、多くの情報を得ようと考えていた。

斧による遠心力を加えた振り。横払いで空気が震えるのがわかる。

 

ジョジョはビスケとの修行がなければ最初の斜め下からの振り上げで倒れていただろうと思った。

横払いから下段斬り、次は上段斬りと全ての動きが連動して行われている。

あんな斧を持ってこれが出来るという事はそれ程のパワーを持っている事。

 

 

「(ヤバい!連続の攻撃で段々とスピードが上がってきた。なら……!)」

ジョジョは斧が上段で構えられた時、後ろ蹴りを腹部へと打ち出した。

 

 

--------ドゴォン!!

そんな人間が出せないだろう音がした。

だが……

 

 

 

 

「どうした?蚊でもとまったかの?」

ビクともしていなかった。

ジョジョは少し焦った。その焦りから隙が生まれた。

 

 

 

「むぅぅぅうううんんん!!」

--------ドガァァァァァアアアンン!!!

斧の振り下ろしが来た。

 

 

 

 

ジョジョは辛うじて斧の攻撃を避けた。

だかそれだけではなかった。

ガレスのパワーがうんだ衝撃波は地面をひっくり返し、多くの石礫を作り出していた。

 

「ゴハッ!!」

 

衝撃波に飛ばされ、飛んでくる岩に身体を傷つけられる。

5メートルほど飛ばされ、転げるようにスピードを緩める。

そして今一度前を向いた時には………

 

 

 

 

 

   「遅いわい」

 

 

 

 

 

ガレスは目の前で斧を振りかぶっていた…

--------ドゴォォォォオオンン!!

 

 

 

 

 

さっきのジョジョの蹴りで出した音の何倍もの音がした。

--------ドガシャァァァァン!!

ジョジョは壁へと飛ばされて、そのまま突っ込んでいった。

 

 

_______________________________________________________

 

 

 

 

「おわり、やな。」

「あぁこれで今回も入団者なしか。」

ロキとリヴェリアは肩を落とし、帰る支度をし始めた。

 

 

 

 

 

「どうしたんやフィン、帰んで?」

だが、フィンが、ガレスが、その場から動かない。

さらに、2人とも土埃で見えぬがジョジョが突っ込んだであろう所を見ていた。

 

 

 

「まだ終わってない。見てよロキ、僕の親指……」

ロキが親指を見ると……

「な!なんやこれ!!?親指の先が反り返り過ぎやないか!!」

そこにはフィンの親指が第一関節からあり得ない方向に曲がっていた。

 

 

 

フィン・ディムナには危機察知能力がある。

それは危険を感じると『親指がうずく』という『スキル』でも『魔法』でもないセンサーをもっている。それを感じる事で、死と隣り合わせのダンジョン何度もファミリアの危機を救っていた。

ロキも、リヴェリアもこのことを知っている。だからこそ恐ろしさを感じた。

彼の親指がこんな事になっているのは今まで1度も見たことがなかったからだ。

 

2人は理解した。何故フィンがこの場から動かないのか。何故ガレスがまだ戦闘態勢なのか。

 

 

 

 

 

----まだこの戦いは終わっていないんだと----

 

 

 

 

 

--------一方でガレスは別のことで違和感を感じていた。

「(斧の刃に当たったはずじゃ。なのに何故こうも空気が変わる。そんな事はあり得ん。)」

ガレスの多くの経験から勝利した時の空気というものは感じ取れている。

 

その違和感とは完全にヒットをした攻撃だったからだ。

完全のヒットとは全ての力を相手に通すこと。

この時のガレスはレベル相応の攻撃を放っていた。

だから恩恵がないヤツは立てる訳がない。

 

だがゆっくりと空気が変わるのがわかる。

先ほどまでとは違う、強者対弱者の空気ではない。

 

 

 

「(どんなトリックを使ったんじゃ。あれは完全なる隙、どんなことをしても回避は出来んはず。)」

ガレスは自分に言い聞かせるしかなかった。

徐々に高まる不穏な空気を否定するために。

 

 

 

____________________________________________

 

 

--------その時、土埃の中から人影が見えた。

その人影は立っていた。

 

 

 

 

 

コッ……コッ……コッ……コッ……

ゆっくりゆっくり、こちら側へと歩いてくる。

 

 

 

 

 

バサァァァァァア!!

急に風が変わり、土埃が払われた。

 

 

 

 

 

そこには、満身創痍の人間がいた。

 

頭から血が滴れ…

頬の大きな傷から血が流れ…

着ていたコートには避けた後があり…

シャツには血を吸ったあとがある…

 

だが、立っていた。

ジョジョは立っていたのだ。

その姿はまるで『敗者』

 

 

 『完全なる敗北者』

 

 

だが、心は負けていない。

ジョジョの目には光があった。

意志がある者にしか出せない強い光が。

 

その目はガレスへと注がれていた。

 

----ジョジョはガレスから目を切り、帽子を拾いにいった。

ガレスの攻撃で飛んでいった帽子を…

被り直した。

 

 

 

帽子の翼から覗かせる目、

そこには『覚悟』のある目だった。

ゆっくりとジョジョへガレスに近づく。

 

 

 

 

……ガレスには攻撃する所などいくらでもあった。

……帽子を拾いに行く時

……いまこの瞬間。

 

だがガレスは飲まれていた。

ヤツがだす空気に、飲まれていた。

……いや、ガレスだけではない。

外から見ていたフィンやリヴェリア、ロキまでもが飲まれていた。

 

 

 『これ程のヤツが、恩恵なし』

 

 

それだけを思っていた。

 

ガレスとジョジョの距離、僅か1メートル。

 

 

  「いくぜ?」

 

 

ガレスは咄嗟に防御の構えをとった。

 

 

 「スタープラチナ」

 

 

その言葉を放った瞬間……

--------ドガァァァァァアアン!!

ガレスは左から殴られた感覚があった。

視認できない攻撃だった。

だから…何が起きたかさっぱりわからない。

 

 

 

ジョジョの手はズボンのポケットの中だ。

だが、今のは完全に殴られた感覚だった。

それにキツイ1発。

ガレスほどのレベルでは『普通』恩恵なしからのダメージはほぼ無い。

だがこれは違う。ダメージだ。

レベル差をひっくり返すようなダメージ。

 

 

  「まだ、まだいくぜ?」

 

 

----今度は右の胸部。肋骨にヒビが入った感覚がある。

ガードしていた手がさっきのダメージで緩んだ所を正確に打ってきた。

----今度は顎へのアッパー。

胸のダメージで引きそうになった顎を上げてくる。

----次は右頬へのフック。

完全にガードの開いた顔への攻撃。

 

そんな、そんなパンチが雨のようにくる。

これはいわゆる『ラッシュ攻撃』

だが闇雲では無い。必ず一つ一つの拳に意味がある。

そして確実にダメージの入るように1ミリのズレもない拳をうってくる。

 

 

 

 

「オラ、オラ、オラ、オラ、オラ!オラ!オラ!!オラ!オラオラオラ!!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!」

 

 

「オォォォォォラァァァァァアア!!!!!!」

--------ドガシャァァァァンン!!!

 

 

 

 

最後の一撃は顔面へと打たれた。

ガレスは10メートル程飛ばされた。

……だがガレスは倒れなかった。

その小さな2本の足で立っていたのだ。

 

 

 

「まだまだこれからって小童に、負けるわけにはいかんのでのぅ」

 

 

 

彼を支えているのはただの意地だ。

恩恵も貰ってない奴に負けたく無いというただの意地だ。

たったそれだけであのラッシュを耐えて見せた!!

 

「流石、だぜ、ガレスのおっさん。ゴフッ!!……俺の攻撃に耐えて見せるとは……自信無くすぜ……俺の出せる最高の技だってぇのによ……。」

 

「お主の攻撃など、、ゴハッ……効いておらぬわ。これだったらリヴェリアの魔法の方が何倍も効くわ……まだまだお前は弱いのよぉ……。」

 

 

 

 

お互い、一歩相手に近づく。

ゆっくり、ゆっくりと進む。

立っていることも精一杯な2人が着々と近づいていく。

 

 

 『戦闘終了!!!』

 

 

そんな声が聞こえた。

「おわり……か……今度はぶっ飛ばさせてもらうぜ?」

「抜かせ……今度もまた耐えて見せるわい。」

----ドサッ----

2人は同時に倒れた。

 

 

 

 

 

--------その倒れた場所は--------

 

 

 

 

 

2人が戦闘を始めたところであった。

 

_________________________________________________

 




いかがだったでしょうか。


ガレスとの戦いでした。
最初はジョジョ対フィンにしようと考えたのですが、
やめました。


理由としてはまず、
「そう簡単に大将と戦えるわけない」
「ジョジョの攻撃の強さを証明するには頑丈なガレス」
「歳の離れた酒飲み友達」
にしたかったからです。


あと、今回前半で食べた料理。
モデルがあります!!実際自分が食べたモノです!!


たーのしーみだなー。
頑張って書くぞ!!


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第7話 俺の原点。負けたくない理由がそこにはある。

どうも!ミラノ風お好み焼きです!


今回はガレス戦の別視点を書きました。

あの時主人公は何を思っていたんでしょうか。
ガレスに引き分けた理由がそこにはあります。


では、ご覧ください。



_________________________________

--------時は少し遡り--------

 

 

 

--------ドガシャァァァァン!!

俺はガレスさんの攻撃で壁へと飛ばされてた。

 

 

 

「(何やってんだ?俺は……。)」

 

 

 

それは紛れもない、後悔の感情だった。

 

 

 

「(あんな間抜けな蹴りぃ、入れるなんてよ)」

 

 

 

但しそれは、勝負をした事への後悔ではなかった。

 

 

 

「(ビスケと修行した時はこんなヘコタレた蹴りじゃぁなかった。もっと内側に響かせる様な蹴りだった。)」

 

 

 

後悔、それは『自分の不甲斐なさ』への後悔である。

 

 

 

「(ビスケと離れて2週間強、そんな時間で俺は腑抜けちまったのか?)」

 

 

 

恐らく腑抜けたのではない、別の要因がある。

 

 

 

「(まさか、本当に緊張してたのか?初の実戦で。)」

 

 

 

これはビスケにも言われていた事だった。

 

____________________________________________

 

 

--------回想--------

 

 

『緊張?』

『そうだわさ、緊張。わたしは必ずと言えるほどの予言をしてやるだわさ。あんたは初の格上の実戦で緊張し、本来の力が出せない。』

『なんでだよ?格上との戦いなんてビスケとたくさんやってるじゃないの?』

 

 

『バカかぁあんたは!!これは修行!!修行と実戦じゃぁ空気も、心の持ち様も全く違うんだわさ!!あんたは前に感覚派だって言ったの、覚えてるかい?それに追加させてもらうけどもっと正確にいうわね。「学習-実戦-感覚派」なのよ。』

 

 

『簡単に言えば実践するための場数を踏む。実戦を増やすことでどんどんと強くなる。

「習うより慣れろ」の典型ってところだわさ。そしてその研ぎ澄まされるであろう感覚で、あんたは1度もやったことのない動きも可能にしてしまう。あんたなら恐らく同格の奴らには勝てるでしょう。いつもの感じでね。

--でも、格上となった時恐らくダメ。経験したことのない空気にやられて、実力の半分くらいしか出せない。』

 

 

 

『だから早めに、安全に、実践が出来る事を祈りな。あんたのいう「運命」がそれを叶えてくれるだわさ。』

 

____________________________________________

 

 

 

「(本当にビスケの言う通りになるとはな。あいつ本当に予言者なんじゃね?)」

 

 

 

ジョジョが感じていた『焦り』とは……

『自分の実力を出しきれてなかった』事だった。

 

 

 

「(しかもあの石礫、普段なら全部反応できたはずだ。)」

 

 

 

あんな数の石礫、ビスケの攻撃の方が早く、数も多かった。

 

 

 

「(飛ばされた時、転がったがそれも無駄。相手を見失うことは避けるべきだった。)」

 

 

 

転がらなければガレスの姿を見失わず、最後の攻撃も避けられたかもしれない。

 

 

 

「(それに、最後の攻撃、あれは殺気が乗っていた。ありがてぇ。

こんな経験させてくれるなんざぁ。ガレスさんはカミ様かもな。)」

 

 

 

最後の攻撃。あれには手加減などなかった。

だからこそジョジョは大きなモノを得ることができた。

 

 

 

ジョジョはガレスの評価をする。

あんな斧をふり、自分のヘナチョコな蹴りでも堪えることはない。つまりガレスはつまりガレスはパワーとディフェンスに優れている前線で戦うタイプ。

俺はビスケ、ガレス、どちらが脅威だと感じるか。

 

--------それは断然ビスケだと応えるだろう。

ガレスはディフェンスが強い事は分かった。

--------だかビスケは?

はっきり言って知らない。

あいつに攻撃を放っても身体に届く前に防御や逸らされる。攻撃も、ビスケは気絶することもあったがガレスでは気絶しなかった。

……結論、ビスケの方が強い。 

「(あいつ本当に凄かったんだなぁ。あの時、やっぱり仲間にしたかったなぁ)」

 

 

 

 

 

そこで思い出す。あの約束を。あの言葉を……

『今度またお前に会いにくる。必ず会いにくる。その時に俺と真剣勝負をしてくれ。』

『そう簡単に負けてやるわけには行かないだわさ!!!』

 

 

 

 

「(そうだ。俺には負けられない理由が、ある。)」

その想いがジョジョに再び力を蘇らせた。 

 

「(さて、やらなきゃならんことは決まったな。)」

手はまだ動く。足も動く。意識もある。目も開く。

 

 

--------普段と何も変わらないでははないか--------

 

 

精々ダメージを食らっているだけだろう。

血が出ているが、んなもん根性でどうにかなる。

 

 

 

俺のスタンドはじっとこちらをみている。

まるで俺が立ち上がるのを待っているようだ。

--------俺はゆっくりとだが立ち上がる。

体がギシギシと悲鳴を上げるがそんなものは関係ない。

俺には負けられない理由がある。

 

 

 

 

 

 

 

--------その道がたとえ、どんな困難が待ち受けていようとも、踏み外すことはない。

何故ならばその困難に立ち向かうからこそ!俺の魂は燃え盛る!俺の魂は輝きを放つ!

 

 

 

--------誰も真似が出来ないような『生き様』を!

--------誰もが越えられないと諦めようとする壁でも、 越えようとする『勇気』を!

--------何かを必ず守るという『覚悟』を!

--------そしていつか手にするだろう、 掛け替えの無い『何か』のために俺は戦うんだ!!

 

 

 

 

 

『ウオオオオォォォォォォォォオオオオオ!!!』

立ち上がる。その祝福か、スタープラチナが吠える。

土煙が、晴れた。

 

 

 

 

 

 

 

「いくぜ…度肝抜かしてやるよ」

 

 

 

 

--------ジョジョside--------

 

____________________________________________

 

--------ロキside--------

 

 

 

 

--------そいつに会おうと思ったのは唯の説教のためだった。

 

 

「なんやてぇ!!?ウチのリヴェリアたんに裸見せた男がいるやとぉおお!!?誰やそいつ!!?ウチのがぶっ殺してやるさかい!!」

さっきあった試験で急に脱ぎ出したヤツがいること。

そいつが男連中のお気に入りと聞いた時は場所なんて関係なく発狂した。

 

「おいフィン!!ウチにも会わせぇやそいつに!!さっきメシ食っとったとか抜かしてたなぁ!!そいつか!!?そいつなんか!!?」

「わ、わかったからロキ!襟を離して、く、首が締まる……」

 

 

 

フーッ!フーッ!と息を吐きながらフィンを離す。

「はぁはぁ。彼の名はジョーンズ・ジョースター。通称ジョジョ。

種族は人間だ。年齢は不明。

タバコを吸ってることからまぁ成人を超えてるんだろう。

好きなモノは食事、頭を使うこと、人材発掘。

嫌いなモノは仲間を大切にしないヤツ、自分勝手なヤツだって。

今日オラリオに着いたらしいよ。」

まぁ、話だけ聞いとくとなんとまぁいいヤツという印象がある。

 

 

「(せやけど!!なんで試験中に服脱いだりしたんや!!そこだけがどうしても分からん!!)」

フィンたちの話を聞いたら、

----『試験の内容を悟ったが、僕たちにそれを評価させないために着替えという手段をとった』やら

----『自分の肉体美を見せたかったんじゃないか?』など

----『単純に汚したくなかったんだろう』と。

 

 

「(結局どれやねん!!もういい!!ウチが直接聞いたる!!神はなぁ!人の嘘が見抜けんねん!!)」

10分間我儘を言いなんとかジョジョの時にだけ試験に参加させる運びとなった。

 

 

_______________________________________________________

 

 

 

「(なんや、こいつ。ほんまこれから試験うける顔かいな。だらしないやっちゃのぉ)」

神は神でも女である。

例えガサツな性格でも女神である。

このジョジョが自分の身体に視線を向けていたことくらいわかっていた。だかそこに邪な気持ちはなかった。観察し終えたのか普通の顔(?)になった。

ジョジョは変な顔をしていた。口を片方吊り上げ、目が細くなった。

 

 

 

「(バカな顔晒しとるなぁ。)」

相手を知るために声をかけることにした。

 

「へぇ〜!こいつがみんなのゆうとる期待のヤツか。さして特別に見えへんけどなぁ。」

「あ、あのフィンさん。彼女は何方ですか?」

「そうだね、彼女は、「このファミリアの神!!ロキ様じゃぁ!!」……ロキ?」

ついついフィンのセリフに被せてしもたわ!堪忍して〜!ちょ!リヴェリアたんまで説教側に入らんでもええやろ!!なに笑っとんねんガレス!!早く主神助けんかぃ!!

 

そんなウチらをジョジョは温かい目で見ていた。

まるで眩しいモノを、掛け替えの無いものを見ている目だ。

ウチには分かる。

 

----ウチもその目を何度もしたことあるから----

 

「まったく……ほらジョジョも困っているじゃないか。フィン早く説明を。」

おぉ!ありがとうリヴェリアたん!!これで話が進むわ!!

「あぁ、すまないねジョジョ。ロキがどうしても君を見たいって聞かなくてさ。」

「いやぁ!そいつは光栄ですなぁ!こんなにも素晴らしい女性に、そんな風に言われるなんて!!」

 

?うん?こいつは今なんて言った?『素晴らしい女性』やと?そんな風にウチを評価するヤツは殆どおらん。

しかも『嘘』をついておらん。

 

へぇ〜〜!

こいつぁ珍しいヤツが来たもんや。喩え怪しいと思われるやつでも自分を褒めてくれるヤツについつい心惹かれかけたわ。

ウチはそんな素直な女じゃあらへんでぇ!!

 

「どうした?ロキ。」

「うんにゃ、何にもあらへん。それよりも!早く試験してくれへん!?」

決して照れ隠しじゃあらへんからな!!?

 

 

___________________________

 

 

 

ガレスとの戦い。はっきり言えばヤツが勝てるわけない。ガレスはレベル3後半。

恩恵を貰っとらんそこら辺のガキに分けるわけあらへん。

----と思っとったら案の定や。

あいつはガレスの攻撃を避けることしかできなくなっとる。

ガレスに打った蹴り、確かにそこら辺のやつよりは強い。だが……

 

 

 

「それじゃあ止められんで、ウチのドワーフは」

 

 

 

事実ガレスにビクともしなかった。

そのうえ、ガレスの反撃を受け、やつには大ダメージ。

転げてなんとかスピードを落としたようだが甘い。

 

既に顔を上げたときにはガレスの攻撃は始まっていた。

-------ドゴォォォォオオンン!!

-------ドガシャァァァァン!!

ヤツは壁に突っ込んでいった。

 

はぁ、これで終わりかいな。つまんない。もう少し骨を見せて欲しかった。

「おわり、やな。」

「あぁこれで今回も入団者なしか。」

ウチとリヴェリアはそう評価した。

 

--しかし、フィンが、ガレスが、その場から動かない。

それに、2人とも土埃で見えぬがジョジョが突っ込んだであろう所を見ておった。

 

「まだ終わってない。見てよロキ、僕の親指……」

フィンの親指を見ると……

「な!なんやこれ!!?親指の先が反り返り過ぎやないか!!」

そこにはフィンの親指が第一関節からあり得ない方向に曲がっておった!!

 

 

「(ありえへん!!フィンの親指がこんなになるなんて!!今の一度も見たことあらへん!!

----まさか、ヤツは立ってくるゆうんか!?

あのガレスの一撃を受けて、まだ立ち上がろうとするんか!!?)」

 

 

----そんな『奇跡』あり得ない。

----だが、そんな『あり得ない奇跡』を起こす者が時たまいる。

 

 

「(まさかヤツが!?英雄と呼ばれる存在とでもいうんか!!?なら!!それならみせてくれぇ!!

----ウチらはそんな奴を見るために天界から降りてきたんや!!)」

 

 

 

 

 

『ウオオオオォォォォォォォォォオオオオオ!!!』

ウチには分かった。なんで土煙が払われたのかを。

 

 

 

 

 

満身創痍の奴の背後に『もう1人』いた。

----紫色をした、人間のような存在。腕まわりが太く、鍛えた身体をしていた。

だがよく見ると透けて見える。まるで幽霊。

だが奴の背後にいて、奴の動きに同調している。

ここから察するにあれは守護霊と言われるやつではないかと判断する。

 

奴は帽子を被り、ガレスを睨む。

その目をウチはみた。

 

「(あの目は何かを決意した者の目、あんな目をする奴が恩恵を貰っとらんやと!?

ありえへん!!あんな奴!!どんな神だろうと手に入れたい!!

  なんで誰もこいつを誘っとらんのや!!逸材やでありゃぁ!!)」

 

 

ゆっくりと奴はガレスに向かう。

「(こいつは必ずこのオラリオに新しい風を巻き起こす奴や!!!)」

ガレスとの距離が1メートルになった。

 

 

 

「(ほ、ほ、欲しいぃい!!こいつ、欲しい!!どんな手を使ってでも手に入れたぃい!!!!!!)」

 

 

 

 

  「いくぜ?」

「スタープラチナ」

 

 

 

 

この言葉が決定打だった。ガレスは咄嗟に防御したがその防御の横からのフックパンチ。

「(フィンやリヴェリアはなにが起こったか分かっとらんようやな。つまりここで分かるのは『神にしか見れない者』ということ。

  しかもガレスのあの様子……完全にダメージを受けてる。あり得へんやろ!)」

 

 

 

「まだ、まだいくぜ?」

 

 

 

そこから全くパンチが見えなくなった。

だが音でどれ程の威力は分かる。

 

 

 

 

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!

オォォォォォラァァァァァアア!!!!!!」

--------ドガシャァァァァンン!!!

 

 

 

30秒程か、ラッシュが続き最後は振りかぶってガレスの顔面へと放った。

……だが、そんな中でもガレスは立っていた。

ウチにも、ガレスを支えているのはただの意地だって事は分かる。だからこそ……

 

 

「(ウチはあんたを誇りに思うで、ガレス……)」

 

 

2人はゆっくり近づいていく。それだけでウチは泣きそうになる。

フィンも何かこの戦いで感じるものがあるのかうずうずとしている。

リヴェリアはあんな2人を見て早く治療をしたいと思ってるようだ。

 

 

「おわり……か…今度はぶっ飛ばさせてもらうぜ?」

「抜かせ……今度もまた耐えて見せるわい。」

 

 

そんなセリフを言った後、2人は糸が切れたように倒れた。

「い、急いで運べ!!!この血の量!不味いぞ!!回復薬の用意を!!」

「そ、それまで私の魔法で治療しておく!!まずはジョジョを回復させるんだ!!」

周りは忙しなく動いている。

……でもウチはそんなでも動かない。

久しぶりに『英雄たる存在』を見ることができた。

だが、恐らく彼は……

 

 

 

「(ジョジョ、例えお前がどんな選択をしてもかまいやせぇへん。あんたの行く道をウチは見させてもらうわ。)」

 

 

 

--------ロキside out--------

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いかがでしたか?



スタンドはロキには見えていたようです。
何故見えるのかの設定を報告します。


簡単に言うと神は人間の魂を何らかの関係があるのでは。ということです。
前になんかの本で「神は人間の魂を選別している。」なーんてありました。
カッコ良かったのでそれだけ覚えてます。


神には魂を何らかの形で感じ取れるのではないか?と思いました。
  (ロキがフィン、リヴェリア、ガレスに声を掛けたのは魂に大きな願いがあったからだと推測)
神フレイヤは魂を色で見分けることができます。
  (まぁここから「神と魂とは繋がりがあんじゃね?」と思いました。)

フレイヤの事から、勝手に
「嘘をつくと魂が汚れる」と考えることにしました。
だから神は「魂が汚れた」→「嘘と判断」にしました。



なら魂の発露であるスタンドも感じられるし、見えていんじゃね?


ということになりました。


決して折角のスタンドが誰にも見られないなんて!!やだ!!
って思ったわけじゃないですから!!勘違いしないでくださいね!?


あれ?そういえばビスケもスタンドを見れましたね。
何故なんでしょうか。
(因みに考えております。)


ではまた明日!どうなるんだろう!!?


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第8話 ロキロキのロックンロール!お酒はDon't Stop!!

どうも!ミラノ風お好み焼きです!

蛸助さん!泣き笑いさん!
感想を書いてくれてどうもありがとうございます!!
とても嬉しいです!モチベーション上がります!!

昨日は更新出来ませんでした!
すみません!理由は後書きにあります!


さて前回、ついにスタープラチナを使いました。
ジョジョの戦う覚悟が伝わったでしょうか?



今回はその後の話です。
皆さんは『運命』の出会いを信じてますか?




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___________________

 

 

「しらない天井だ………」

 

 

俺は日の光が眩しくて目覚めた。

考えればわかるだろうが、恐らく此処はロキファミリア内の一室だろう。

俺はベッドに寝かされている。

真っ白なベットに掛け布団、枕などから清潔感が伝わってくる。

 

ゆっくり周りを見てみる。

横にある台には水の入ったピッチャーにコップがある。

壁には俺が戦いの時に着ていた服、トレンチコートと帽子が掛けられていた。

それだけじゃない。

机や本棚、フカフカの椅子が置いてある。

此処は医務室とかじゃなく誰かの部屋なんだろうか。

 

少し起き上がってみると

……身体が悲鳴をあげた。

だが、痛みを感じているわけではない。

関節や筋肉がギギギィ、ギシギシと音を立ててる感じだ。

 

(コイツは厄介だな。どれくらい寝てたんだよ。)

俺はストレッチをする事にした。

 

 

 

首、肩、肩甲骨、肘、手首、指、背骨、股関節、膝、足首、足指。

関節のストレッチをしながらその周辺の筋肉も伸び縮みさせる。

 

ゆっくり、時間をかけてやる。

硬くなった筋肉をゆっくりほぐす感じで。

----そうしていると、血の巡りが良くなっていく感じがわかる。

上半身から下半身へ、右から左へ。

体の中で止まっていた何かがゆっくり流れて、全身の通っていく。

それが皮膚まで完全に馴染んだら終わり。

 

今度は身体を動かしていく。目の前に人がいるイメージで。

 

 

--------え?スタープラチナとやらないの?だって?

--------HA HA HA!!

--------え?死ぬよ?今の状態じゃあ。

 

 

右拳を突き出し、引く。左拳をフックで、引く、右肘を顎へ、右の裏拳を顎へ、左肘、右フック……

どんどん速くしていく。いつもの速さまで持っていく。

 

今度は足も使う。と言っても蹴りをするわけではない。

フットワークってヤツだ。

踵を1ミリほどあげ、つま先立ちになる。

俺が戦いの中での移動方法はすり足だ。

--------近距離戦で最も大切なことは足が地面から離れないこと、だと思っている。

近距離戦は素早く、攻撃の応酬だ。

そこで僅かでも片足の状態が生まれれば行動を制限される。

 

自分の事が済んだら今度はスタープラチナの番だ。

30分ほど動かしたが、俺とは違い悪くはなってない。

………というか?強くなってね?ラッシュ早くね?

シュゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!ってきこえるんだけど?

ま、まぁ、い、いいか。

そして起き上がってから1時間ほど身体を動かした。

「ようやく問題ないって感じだな」

そう言える状態になった。

 

 

それにしても腹減ったなぁ!

ご飯食べにいきたいなぁ!

着替えようか!

--------因みに俺の服装はパンツ一枚に薄手のガウンだ。

さっき戦った時の服は血塗れだった気がするなぁ。

あれは捨てるでしょ?

コートは綺麗に直されてる様だ。帽子も元に戻ってる。

あ、俺の買った服は……あった。ベットに立て掛けられてる。

 

俺は新しい服に着替える。

これで外に出ても恥ずかしくなさそうだ。

「よし、これから部屋を出て、この屋敷をあるいて、門のところまで行こう。

それまでにあいつらに会ったら帰ってくるって感じだな。」

--------出かける準備ができた。

流石にあいつらが部屋に入った時誰も居なかったら騒ぎになりそうだから、書き置きしておこう。

 

「えっと『ご飯を食べに行ってくるね。必ず戻ってくるよ。』っと。」

ビスケの修行のせいかこの世界の字を書くのは左手の方が書きやすくなった。

「おし!じゃあ行きますか!!俺の腹が鳴る方へ!!」

俺はこの部屋から堂々と出て行く。

 

 

結局部屋から門まで誰とも会う事なく行けた。

 

 

_______________________________________________________

 

--------10分後--------

 

 

 

「そろそろ起きる頃だと思うんだけど、起きてるかいジョジョ……って!!いない!?いつの間に起きてたんだ!!つか!何処行ったんだ!?ん?メモ?なになに。

『ご飯を食べに行ってくるね。必ず戻ってくるよ。』だって!?

せめてもっと詳しく書きなよジョジョ!!

----こういうものは普通さ!!

何処で!!何を!!いつ!!を書くんだよ!!出発した時間も書いてないし!!どれくらいの時間かも書いてない!!全く!!また彼に振り回されてる!!」

 

「お〜すジョジョ〜そろっと起きたか〜って!!おらんし!!」

「あぁ、ロキ、これ見てよ」

「なんやこれ?……まじかぁ。いつ頃出たんやこいつ。」

「まだ脱いだガウンに温度があるからそう時間は経ってないみたいだね。

ベッドは……温度がない様だ。

ということは、1度起きて何かをしてからご飯に行ったって感じかな。」

「どぉ〜せあれやろ?丸一日も寝てたから凝り固まった身体でも動かしてたんと違う?

----もぅ、折角やから宴の準備をしようと思ったのに……残念やわぁ〜。」

 

 

 

____________________________________________

 

--------30分後--------

 

 

 

いやぁね?

露店がたくさん並んでで、色々目移りしちゃったのよ。

思った以上に時間かかったな。

ご飯も食べたし後はフィンたちとお話しましょうかね。

……とか、考えながらロキファミリアの門を潜ろうとした時、

門番の人に話しかけられた。

 

 

 

「すみません。あなたが『ジョジョ』と呼ばれている方ですか?

フィンさんたちが探しておりました。

私がこれから食堂の方へ案内させて頂きます。」

なんと、もう既にフィン達は戻ってきていた様だ。

それに『食堂でお待ち』だと?

 

つまり……あの戦いの後の、お食事というわけですかねぇ!

それは楽しみでごぜーますな!!

こんな屋敷に住んでるんだ!きっと美味しいお食事が待っているんでしょうなぁ!!

俺はワクワクしながら門番について行った。

 

 

「こちらになります。どうぞお入りください。私はこれで失礼します。

門番が案内をしてくれて、常務に戻って行った。

俺はムフフ顔で扉を開けた!!

 

 

 

「で?何か申し開きがあるのなら聞いてやるぞ?」

「大変申し訳ありませんでした。」

リヴェリアが腕を組んで恐ろしい顔をして待ち構えていた。

それは流れる様な動きで自然と土下座をしていた。

 

「全く、お前は会った時から---------」

               クドクドクド

 

 

_____________________________________

________________________

____________

 

---------30分後---------

 

 

 

「---------というこだ。分かったな。」

「はい、私が悪ぅございました。」

 

 

30分後の説教。

こいつはぁキツいぜ。こちとら病み上がりだぞ?

でもあんな怖い顔されたら座るしか出来ないぜ?

 

 

「まぁまぁリヴェリアそれ位にさ。

ジョジョ、目を覚ましたみたいで安心したよ。

あんな戦いの後だから3日くらい寝込むと思ったんだけど。回復が速くて何よりだ。」

「お!ジョジョ!目を覚ましたんじゃな!!ホレ!こっちきて座れや!!いっしょ飲もう!!」

「おぉ〜!ようやく主役の登場かいな!ほらほら!!

ウチの隣に座りぃな!!酒は何がいい?なんでもあるでうちには!!」

「こらそこ!怪我人に酒を飲ませようとするな!!しかもこんな時間から飲むな!」

「エールでお願いします!!」

「お前も飲もうとするな!」

 

こんな幸せがあっていいのだろうか。

ご飯を食べた後に宴なんて!!

 

 

 

え?『ご飯を食べたのに大丈夫か?』って?

何いってんの?

 

『ご飯と酒は別腹』これ、常識な。

 

 

_________________________________

______________________

___________

 

---------宴終了後 ロキの部屋---------

 

 

 

「まぁまぁ座りぃなや、少しウチとお話でもしようやないか。」

ジョジョは宴で沢山の酒と沢山の料理をご馳走になった。

 

エール、ワイン、ウィスキー、パスタにピザ。沢山食べた。

その終盤になったとき、ジョジョはロキに話しかけられていた。

「(なんでも『今後の話』だとか)」

 

 

「なら、これからロキファミリア、入団面接を始めたいと思いまぁ〜す!」

 

 

「そういえばまだ面接をしてなかったね。」

「戦って、宴をしたからすっかり忘れとったわぃ。」

「お前ら、それでもロキファミリアの幹部か?」

 

 

フィン、ガレス、リヴェリアもこの部屋にいた。

つまりジョジョを含め5人、ガレスとの戦いを見ていた者たちだ。

 

 

 

 

 

「それじゃあまず、最初の質問や。何故冒険者になろうと思ったんや?」

ロキのこの質問。ジョジョは考えた。

 

(『それが運命だから』じゃだめか?

普通に『ダンジョンで冒険をしたいから』でいいんじゃね??)」

 

 

 

「それは冒険者になってダンジョンで冒険をしたかったからだ。」

そんなジョジョに対してロキは、指を指しながら、

 

 

 

 

 

「嘘やな。」

そう指摘した。

「ゆうておらんかったけど、神に嘘はつけん。

ウチら神は子どもの嘘を見抜けんねん。もう一度聞くで。

  『何故冒険者になろうと思ったんや?』

--------正直に言わんとタダじゃおかんで。」

 

ジョジョはため息を吐いて答えた。

 

 

 

「それが、俺の運命だ、と考えたからだ。」

ロキは驚いた顔をした。

何故ならば、それが『嘘』ではなかったからだ。

 

   『自分の運命』

 

それに確信を持っている奴などそうそういない。

しかしジョジョは自分の気持ちよりも運命を優先した事になる。

これは異常な事である。

 

 

 

 

 

「それじゃあ次や。何故ウチのファミリアに入ろうと思ったんや?」

「ファミリアは別に何処でも良かった。

ただ、商店街のおばちゃんに『強いファミリアは何処だ』と聞き、此処を紹介された。そして入団テストのチラシを見てきた。」

 

 

この言葉に嘘はない。

ロキ達にもプライドがある。

恩恵もない奴に何処でも良かったと言われていい気持ちはしない。

しかし『強いファミリア』をこのファミリアだと認識されていたことには、素直に嬉しいと感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ面接最後の質問や。

お前はこのオラリオで何を目的として過ごして行く?

やりたいこと。目標とするもの。なんでもええから答えてくれ。」

 

……その質問。

ジョジョがこの世界にやってきてから1度も変えたことのないもの。

 

 

 

 

 

「誰も見たことのない『生き様』を見せつけること。

どんな困難だろうとも、その困難に立ち向かう。

そんな魂の『輝き』を空高くまで轟かせる。

それだけだ。」

 

この時のジョジョには『凄み』があった。

ジョジョにはそれを成し遂げるための『覚悟』があった。

いかなる困難をもはねのける『精神力』「感じた。

ジョジョから『誇り高き意志』を感じた。

「(こんな奴がまだ恩恵なしやって?ほんま可笑しな話やで。

どんな生活してたらこうなんねん。)」

 

 

ロキも神としてとてつもない時間を過ごしてきた。

天界にいた時も下の子どもたちを沢山見てきた。

そんな子どもたちとは全くの異質。

今まで見たことのない存在であった。

 

「(これはあかんでぇ。欲しいぃ!やっぱり欲しいぃ!!

他の神に渡すくらいなら後先考えず今すぐ恩恵を刻みたい!!!)」

だが、言葉にすることはない。

全ては子どもたち自身が決めること。

 

 

 

「ほんじゃ!これで面接は終いや!お疲れさん!!

と言いたいねんけど、ジョジョ?

お前ウチのファミリアに入りたいと思うか?」

そうである。ジョジョは今の今まで1度も

 

  『ロキファミリアに入りたい』

 

と言ったことがない。だからこそロキは聞いた。

ジョジョがどう思っているかを知るために。

 

 

 

「ジョジョ!入りなよ!君が入れば此方としても大きな戦力だ!

これから有望な後輩が入った時にジョジョみたいな奴がいて欲しいんだ!」

「そうじゃそうじゃ!!入らんかいジョジョ!!

もっと儂と戦いたいと思わないのか!?入れば何時でもやれるぞ!」

「そうだなジョジョ。お前の態度は気に食わない。だがお前の様な存在がいればファミリアの空気が良くなるだろう。事実あの宴では知らない奴とも肩を組んで歌ってたじゃないか。

うん、それがいい。」

 

 

フィン、ガレス、リヴェリアは各々の理由の為ジョジョを勧誘する。

 

 

 

「いや、俺はこのファミリアには入らないよ」

ジョジョはその誘いを蹴った。

 

「そうかそうか。理由を聞いてもええか?」

ロキが笑いながら聞いてくる。

 

 

 

「このファミリアはいい家族だ。

神ロキがリヴェリアに怒られ、フィンがそれを止めようとして、ガレスがそこで笑っている。

----そんな互いを信頼している絆をみた。」

思い出すのはガレスと戦う前。

フィンのセリフにロキが被せた時だ。

その姿が脳裏に浮かび上がる。

「俺も、そんなファミリアを作りたい、そう思った。

フィンたちも始めからこうでは無かったはずだ。当人たちにしか分からない仲間との成長。

----俺もそれを経験したいんだ。」

 

 

 

たったそれだけだった。

 

 

 

「そうか、ならこれで面接終了!!

ジョジョはロキファミリアに入らへん!で決定や!」

ロキがパンパンと手を叩き終了を宣言する。

 

「さぁてこれから後ろの3人には買い出しに行ってもらうでぇ!!

お酒に摘み、あと出来ればジョジョの服も見繕ってきてな!!

そんじゃま!行動開始や!!」

3人はため息を吐きながら外へと出る。

良い出会いだったジョジョとの別れ、盛大にやりたいんだろうな、と。

たまには主神の我儘を聞いてやるか、と考えたからだ。

 

 

リヴェリアはジョジョの服を探してくる。センスは良いだろう。

ガレスに酒、を任せたらドギツイものを持ってきそうなのでフィンが。

ガレスは食べ物や酒の摘み。乾き物が多そうだ。

 

 

 

昼間もあれだけ酒を飲んだのに、夜もかと考える。

しかし、誰も気にしてない。結局みんな宴は好きなのだった。

 

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______________________

 

 

 

「さぁてジョジョ、面接以外にも聞きたいことがあるんや!」

ロキはニッコニッコ顔で机から身を乗り出して聞いてくる。

 

 

「あんなぁ!あんたが最後にガレスを攻撃した『あれ』いったい何なんや?」

ジョジョは目を見開き、驚きの表情をする。

まさかロキには俺のスタンドが見えるのか。

念のためスタンドを出して聞いてみる。

 

 

 

「確認なんだが、コイツのことか?」

 

 

 

「それやそれや!!何やそれ!?守護霊みたいなもんやのか!?」

ロキは椅子から飛び上がり俺のスタンドをぐるぐると確認する。

 

「コイツは、簡単に言えば俺の生命エネルギーが具現化したものだ。

コイツ自身に実体はない。だから此方側からコイツに触れることはできない。

だがコイツから何かに触れる事は出来る。こんな風にな。」

とジョジョはスタンドに本を持って来させる。

ジョジョとロキにはスタンドが本を持っている様に見える。

だか他の者から見れば本が浮いている様に見える。

「簡単に言えば超能力みたいなものさ。

『スタープラチナ』と呼んでいる。」

「そうかぁ。不思議な存在がいるんやな。」

ロキは顎に手を当てて頷いている。

 

 

 

「それで、悪いんだがスタープラチナについて公言しないでくれないか?

いざという時にはあの3人には話していいからさ。」

「まぁ、ええか。ウチだけに見えんのか、神全員に見れんのか分からへんしな。

可能性を考えたら言わんほうが良さそうやな。

--------よっしゃ!じゃあ『貸し1』で聞いたるわ!」

 

 

 

 

ジョジョはロキに感謝しつつ3人の買い出しを待った。

 

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---------次の日--------

 

 

 

 

「ほんじゃ、まぁ、き、気を付けていくんやでぇ……?」

--------具合の悪そうなロキが

「な、何かあったらこのふファミリアに、きて、いいんだよ……?」

--------具合の悪そうなフィンが

「全く!だらしないのぅお前らは!リヴェリアなんか布団から出て来んし!!

おう!何時でも戦いにきていいぞ!待っとるからな!!」

--------元気なガレスが

--------リヴェリアは部屋に篭ってるらしい。

 

 

 

「あぁ、お前ら……本当にありがとうな…こんなにお土産貰って、またいつか来させてもらうわぁ……。」

--------元気のないジョジョが

 

 

 

簡単に言えば二日酔いだ。

--------あの後5人で宴会をやった。

しかも8時間、深夜3時まで飲み明かした。

 

それにテンションが上がった5人は、ガレスが持って来た酒を拍手で迎えた。

------そこからの記憶がない。

……という事は潰れてしまったのだろう。

 

 

 

 

 

 

「ほ、ほんじゃまぁ、い、いって、きまぁす……」

 

 

「「い、いってらぁしゃあい……」」

「気ィつけるんじゃぞ!!」

これは、幸先が悪い出発だった。

 

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---------ジョジョside--------

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゲロロロロロロロロロ!!!もう一生ガレスと飲まねぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 

ジョジョは路地裏で吐いていた。

無理矢理にご飯を食べ、沢山水を飲んだ結果、吐いてスッキリ万全の状態へとなっていた。

 

 

 

「あの野郎マジでふざけんなよ!!ドワーフの酒なんか飲ませやがって!!

お陰で死ぬとこだったわ!!」

と普段通り暗い夜道を歩いていた。

 

 

 

 

 

ちなみに俺が今日やった事は、

1.昼過ぎまで寝ていた

2.流石に迷惑を掛けたくないと思いロキたちとの別れ

3.休める広〜い宿を取る

4.酔いを覚ますためご飯水を取る

5.それを出す←さっきここ

6.色々買い出し←今ココ

 

 

 

「いつの間にか夜だよ。

帰る前に色々買ったし部屋でゆっくり食べようかな!」

ジョジョは露店のおばちゃんのところへ行き、色々買い物をしていた。

野菜や果物、肉に調味料を紙袋に入れていた。

あとは懲りずに酒も幾つか買っていた。

 

「宿に『この金で泊まれるだけ』って言ったら1ヶ月だったらいいだと。

だけど宿とこの食料で完全な一文無し。

明日からどうしようかなっと。」

宿についてはもちろんこの人!!俺の頼れるおばちゃん!!に聞いたところ…何やら色々してくれてなんと!宿をとってくれたのだ!

 

 

 

 

 

全財産20万で少しオラリオの外側だがオッシャレーな平屋を借りられた!

凄いぜ!?20坪位の1LDK!広くてびっくりしたよ!!

しかも家具付き!タオルとかの日用品を買えば完璧だった!!

 

 

 

フフ〜〜ン♪♪

と鼻歌を歌っていると、何処からか泣き声がする。

 

 

 

 

 

 

グスッ、グスッ、、

と鼻を啜る音が聞こえてくる。

「(こんな時間に、女の子が外で泣いてるなんてあるか?

そんなの見逃せる訳ないでしょうに。)」

ジョジョはその音のする方へと進んでゆく。

女の子が見えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グスッ、グスッ。ヘファイストスもヘファイストスだよ。

こんな時間に、しかも何処かわからない場所に放り出すなんて。

酷いじゃないか。確かにボクもぐうたらしてたのは悪かったよぉ。

ボクも反省しているよぉ。

だから助けにきてよぉ。こんなところに1人なんて寂しいよぉ。」

 

 

そこには変な姿の女の子がいた。

膝を抱え込んで震えている女の子がいた。

----身長はパッと見、低そう。

----髪は黒くて長い、それをツインテールに結んでる。

----服は白いノースリーブ着ている。

----服が太腿まで伸びていることからワンピースと判断する。

 

 

 

 

 

 

「なぁ、そこで泣いている子。大丈夫か?」

 

 

 

そう声を掛けると彼女はバッ!と顔を上げた。

驚いた顔をしていた。しかし少しずつ顔が歪んでいく。

『泣かないんだ』という意志を感じられる凄い泣き顔だった。

 

「き、きき、君は、、、?」

「ほらほら、そんなに泣かないで。これで涙でもふきな。」

彼女は泣き声を出さないで必死な為言葉が詰まる。

そんなに彼女に対し、紙袋からタオルを取り出すジョジョ。

 

 

 

彼女の正面で腰を屈め、膝をつく。そして彼女と同じ目線になる。

 

 

 

「スン、スン。あ、ありがとう、態々。

ボ、ボクの名前はヘスティア!神様さ!親切にしてくれてありがとう!

是非とも君の名前を教えてくれよ!!」

--------彼女の涙はもう無さそうだ。

 

 『本当に嬉しそうな笑顔』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     「ジョースター」

   「ジョーンズ・ジョースター」

 

   「ジョジョって呼んでくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

----それはジョジョと神ヘスティアの運命の出会いだった

----彼らが出会ったことで生まれる数奇の運命とは

 

_____________________________________________

 




昨日は更新出来ませんでした!
すいません!

昨日はロキファにするかヘスティアファにするかで悩んでいました。
ロキファにすれば、、、ね?いいね!
ヘスティアファにすれば、、、ね?ムフフ!

こんな事してたら12時回っていました。



結果ヘスティアにしました。

単純に私がヘスティアが好きなんです。
(因みにロキも好きです。ロキのドレス姿好き)

ヘスティアファにしたい理由が好き、原作関係以外にもあります。

まだ秘密ですが。



さて、皆さんは

『運命』

信じていますか?

(あ、宗教勧誘じゃないですよ?
私○リコニア王国所属なんで)

私は人との出会いに関しては信じています。



次回はヘスティアメインです!
アニメも見返してますよ!
ヘスティアのまとめ!幸せですよ!


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第9話 神と人間。価値観は違うが考えることは同じ。

どうも!ミラノ風お好み焼きです!!

新しく2人の方が感想を書いてくれました!
ありがとうございます!!

昨日は夜の内にあげたかったんですけど……
ちょっとヘスティアについて考えてたら時間が過ぎてました!(*´∀`*)
『わかる〜。やらなきゃいけないこと後回しにしてな!わかる〜』
って思ってくれると嬉しいです!

さて今回、ヘスティアと出会ったジョジョ。どんな物語を織り成すのか!
ご覧ください。



「ジョジョ?……ああ!

『ジョ』ーンズ・『ジョ』ースターで『ジョジョ』か!面白い渾名だね!

分かったよ!ボクはこれから君の事を『ジョン』君って呼ぶよ!!」

 

 

神ヘスティアは屈託のない顔で宣言した。

 

 

「いやいやいや。話聞いてた?つか『分かった』って何が分かったんだよ。

何も分かってないよ君は。さっきの自己紹介で『ジョジョ』って呼んでくれって言ったよね?覚えてる?」

 

「フッフ〜ン。

確かに君はそれを言ったし、ボクもそれを覚えている。

でもでも!君、他の人達にもそんな自己紹介をしてるんだろう?

この出会いは運命なんだ!!そんなボクは皆と同じ渾名で呼びたくない!

 

どうしたら良いんだろう?分かった!『Jones』から引っ張ってきて『Jon』君と呼ぼうってね!」

 

 

ジョジョは戦慄を覚えた。彼女の身勝手さに。

「(え?何この神?自分勝手にも程があるぞ。

だが、まさか神様と同じ呼び名を提案されるとは)」

 

 

ジョジョは少し昔の事を思い出していた。

それは自分をこの世界へと送り出した神様、そいつも同じ呼び名『ジョン』を提案していた。

「(まぁ良いか、それでも、さ)」

だからジョジョは諦めた。と言うか、こう言う奴には何を言っても無駄だと言う事を知っていた。

 

 

「分かったよ、神ヘスティア。君は俺の事を『ジョン』と呼ぶ。

それで了解したよ。」

 

「む、そんな堅苦しい呼び方じゃなくても良いのに。

ムムムムム……

そうだ!ボクが『ジョン』と呼ぶかわりに、君もボクの事を『ヘスティア』と呼んでくれても良いぞ?」

 

 

……ハァ

「分かったよ『ヘスティア』。これで良いか?」

「うん!バッチリだよ!!」

 

ヘスティアは親指をたててジョジョの方へ向けてきた。

 

「それで……お願いがあるんだけど……」

 

ヘスティアのテンションが急に落ち着き、何故かモジモジし始めた。

ジョジョはその姿に『萌』を感じてしまい動けない!!

 

「今晩、泊めて貰えないかい?」

 

 

 

____________________________________________

_________________________________

______________________

 

 

 

「いやっほぉぉい!」

ヘスティアリビングにあるフカフカのソファーに飛び込む。

 

 

ジョジョは自分の借宿に帰ってきた。

色々買って来たものを保存庫に入れ、タオルや服、その他諸々を順序よく置いていく。

 

 

一通り終わったため、ヘスティアが寝転んでいるリビングへ向かう。

そこにはだらしない顔をしたヘスティアがいた。

「でへへへへ。もう此処から動きたくないよぉ」

 

その対面にある肘掛のあるチェアに深く座る。

 

「それで?なんであんな所で泣いていたんだ?神なんだから自分のファミリアくらいあるだろ?」

単純な疑問だったジョジョはヘスティアに話しかける。

 

----ビシッ

とヘスティアの身体が固まり、ゆっくりと起き上がる。

ソファーの真ん中にキチッと座り手は膝の上に。

 

 

「実は、ボクには眷属が1人もいないんだ。」

「(え?いきなり重たい話?ちょっと待って、心の準備が……)」

ジョジョが内心あたふたしているがヘスティアは構わず続ける。

 

 

「天界にいた頃、下界に降りていった神友たちが皆んな直ぐに眷属を作っていたのを見てたんだ。だから1年前、ボクも下界に降りて来たんだ。でもいつになっても眷属が出来なかったんだよ。

住む所もなくてボクの神友のヘファイストスって言う神にお世話になる事になったんだ。」

「(よ、よかった。とりあえず『全滅』とかじゃなくて。でも、マジで?1年間何してたんだこいつ。)」

ジョジョはヘスティアの計画性の無さに白い目を向ける。

--------自分の計画性の無さを棚に上げて。

 

 

「それでお世話になる時から今までご飯食べて、寝て、おしゃべりしてご飯食べて、お出掛けして、ご飯食べて、寝て、を色々繰り返してたんだ。

 

それでもヘファイストスは面倒を見ててくれたんだ。

でも、今日のお昼に、保存庫にあったヘファイストスのプリンを勝手に食べちゃったんだ……。

それで今までの事とか怒られて……夜に知らない所へ放り出されちゃったんだ。

……ウ、ヴェェェェェェンン!!」

 

 

遂にヘスティアが泣き出した。

ジョジョは念のために持っていたタオルを渡し、涙を拭くように行く。

 

「(え?マジ?こいつそんなことしてたの?

聞く限りその神ヘファイストスはめちゃくちゃ面倒見いいじゃん!

1年て!……いや、人間と神の時間の感覚にズレがあるのか?それを踏まえてもすげぇな。

……そしてこいつはすげくないな。

1年間何もしてないじゃん。泣いてる理由聞いただけなのに何でこいつの悪い所しか頭に入ってこないの?)」

 

 

 

 

少し時間が経ち、落ち着いて来た頃。

俺は喉が渇いたので飲み物を取りに行こうと立った。

 

「あ!何か飲み物取りに行くの!?ボクの分もお願い!!」

 

ソファーに寝転びながら肘掛けに背後首を掛け、此方を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--------プッッツゥゥゥゥゥン-------

 

 

そんな音が何処かからした。

ジョジョは飲み物を取りに行く足を止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--------ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ--------

 

 

 

 

ジョジョからとてつもない圧力を受けたヘスティアは止まった。

 

 

「ど、どうしたのジョン君?そんな怖い顔をして……」

 

 

 

 

 

ジョジョはゆっくりヘスティアへと近づく。

ヘスティアからはジョジョの目が見えない。

何故か影が出来て見ることが出来ない。

しかし、ヘスティアは分かっていた。

ジョジョが怒っていた事を。

 

 

 

 

 

 

 

「お前、今が変わるチャンスなんじゃねぇか?」

 

 

 

 

 

 

 

距離1メートルにして漸くお互いの目があった。

ジョジョはヘスティアに顔を近づけ、指をさす。

 

 

「テメェ!!

何でヘファイストスがお前を追い出したか分かってんのか!!?

『自分の行いを振り替えろ』って事じゃねぇのかよ!!

話を聞く限りだかお前は追い出されるまで!!『まだ』自分の思うままに生活してたんだろ!?

 

それが遂に『他に迷惑をかける』ことをし始めたんじゃねぇのか!!?

ヘファイストスはまだ事が『プリン』で済んでる内にお前にそれを気付いて欲しかったんじゃねぇのか!!?

『神友』だからそこまでしてるんじゃねぇのか!!?

普通だったら『一銭にもならない』どころか『消費するだけ』の奴何て手元に置いておくか!!?

 

 

----もう一度振り返ってみろ!!ヘファイストスの気持ちを!!

ヘファイストスは『本当に』怒ってたか!!?

もう一度考えてみろ!!これからのお前を!!

お前が眷属の『母』たり得るかを!!!

 

----まだ『外側』の気分でいるんじゃねぇか!!?

 

 

 

----いい加減気付けよ!!

お前はもうオラリオを創る『一部』だって事を!!!」

 

 

 

俺はヘスティアに言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「少し、考えてみろ。俺はそこら辺をぶらついて来る。ゆっくり、考えてみな。」

 

 

 

ジョジョはその場からクールに去る。

 

 

「(タバコでも吸いながら30分くらい歩くか。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これで何も変わらないのなら、そこまでだっただけ。

 

『神を救うものはいない』

 

そういう事だ。

 

 

 

 

____________________________________________

 

--------ヘスティアside--------

 

 

 

 

膝を抱えて俯いて自分の殻に閉じこもる。

ジョン君はボクの心に訴えかけていた。

 

 

「(ボクは、どうしたらいいんだろう。)」

 

 

ボクはジョン君に言われた事が胸に刺さっていた。

ジョン君の『母』という言葉。

自分の不甲斐なさ。

ヘファイストスの優しさ。

 

 

「(ヘファイストスはボクに眷属を作って欲しかったのかな?)」

 

 

ボクは誰よりもヘファイストスの優しさを知っている。

天界からの付き合いである。

ヘファイストスがボクに『怒る』なんて初めてだったから、そればっかりに気を取られてた。

 

昔、天界でヘファイストスを見ていた時があった。

 

その時、眷属に怒っていた事を思い出した。

そうか……

 

 

「(ヘファイストスが『怒る』時は相手を心配している時だけだった。)」

 

 

そうだった。

ヘファイストスは鍛治師の神だ。

呼び悩んでいた眷属に怒って、考えさせて、歩み寄っていた。

無茶をやる眷属に怒って、付き添って、分かち合っていた。

 

 

 

----ヘファイストスはボクに『家族』について考えて欲しかったんだ。----

 

 

 

今のボクの姿は眷属に見せられるだろうか。

ボクの生活で眷属に失望させないだろうか。

ボクの態度で誰かが助けてくれるだろうか。

 

そんな事は無いとボクでも分かる。

 

 

「(だからヘファイストスは『プリン』の時に怒ってくれたのか。)」

 

 

ボクは理解した。

理解したからこそ分かってしまった。

ボクは涙が止まらない。

タオルで拭いても、また新しい涙が流れてくる。

 

 

「ごめんよ、ヘファイストス。それに、ありがとう。

こんなボクの事をちゃんと考えてくれて……」

 

 

それと同時にそれを教えてくれたジョン君にもお礼を言っていた。

 

 

「ありがとう、ジョン君。

君に今日会わなければ、ボクは何一つ変わらないままだった。

君に会わなければ、ヘファイストスにもっともっと迷惑を掛けてた。ひょっとしたら神友で居られなかったかも知れない。

だから、ありがとうジョン君。

ボクを救ってくれて。

 

ボクは君との出会いがとっても嬉しいよ。」

 

 

 

 

ヘスティアが流していた涙は自分の不甲斐なさを呪う涙ではなかった。

----有り難さを知り、その嬉しさから来る涙であった。----

 

「(ボクは変わるよ、ヘファイストス。

まずは手始めに、ジョン君をボクの眷属にする!!)」

 

 

 

顔を上げた時、彼女の顔は……

 

 

 

 

 

 

 

--------覚悟を決めた顔であった--------

 

 

 

 

 

 

 

 

「(………どうやって誘えばいいんだろう?)」

 

 

そんな顔は直ぐに無くなってしまった……。

……今までの神生で1度も真剣に誘った事がないから分かんない。

 

だけど!考えるぞ!ジョン君が帰ってくるまで!!

 

 

 

 

--------ヘスティアside out--------

 

 

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_________________________________

______________________

 

 

--------あれから30分後--------

 

 

 

……フゥーッ

 

ジョジョは3本目のタバコを吸いながらブラブラと歩いていた。

 

 

その時肩を叩かれた。

「おい、手前に話がある。聞いてくれんか?」

 

「(うげぇ!!歩きタバコしてたからか!!?

『その辺に毒息撒き散らしてんじゃねえよ!』ってか!?

やめてくれぇ!!頼む頼む!!)」

 

----突然声を掛けられる事に対しての耐性がないジョジョであった----

 

 

 

「手前、この辺りで白い服を着た神を見なかったか?」

「(なんだぁ、ヘスティアの事かよ。てことは恐らくこいつがヘファイストス、もしくはその眷属って事になるな……多分)」

 

 

「俺が宿から出で来て30分くらいだが、その時間には見てねぇな。」

ジョジョは意地悪な返答をした。

 

 

これで例え神でも『ジョジョが既にヘスティアと出会っている』ことは分からない。

何故ならジョジョは『嘘』をついていないからだ。

----『宿から出て30分』だが、『その時間』は見てない----

ジョジョの言葉に嘘はなかった。

 

 

ジョジョはなにも、意地悪をしたかった訳ではない。

今のヘスティアが戻ったとしても、きっと同じ事を繰り返すだろう。

だから此処でもう少し考える時間をあげたかった。

 

 

「そうか、礼を言う。何か分かったら『ヘファイストスファミリア』に連絡をくれ。ギルドの掲示板でも良いぞ。では。」

 

 

「えぇ。『また』会いましょう。」

 

 

 

 

そう言い合い、2人は別れた。

 

この時、ジョジョは戦慄していた。

 

身体が震えている事に気付いていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「(マ、マジか!?サ、サラシだと!?あの褐色の肌に映える白のサラシだとぉ!!す、すげぇモン見せて貰いましたよ!!大きさだとヘスティアとワッショイワッショイじゃねぇか!?)」

 

 

 

 

サラシが強烈過ぎておかしくなっていた。

 

----後にジョジョ、彼は『萌え』で大きな事件を起こしてしまう。しかしこの時のジョジョはまだ知らない----

 

 

 

_________________________________

 

 

----それから10分後----

 

 

「ただいま帰りましたよ、っと」

ジョジョは玄関で靴を脱ぎ、リビングの扉を開ける。

そこには……

 

 

 

「ジョーンズ・ジョースター君。君がまだ入るファミリアを決めていないなら、ボクの眷属になって下さい。」

 

 

 

そこには正座をし、床に手を付き、会釈をするヘスティアがいた。

 

 

 

 

「(何か、見つけられたかな)」

 

ジョジョはそんな姿を嬉しそうに見ていた。

 

 

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ありがとうござました!
如何でしたか?ヘスティアは少しだらしないイメージがあったのでジョジョに注意して貰いました。
でもヘスティアの萌はそこも含めて何ですよ。

しかし、「だらしない」と「あまえる」は別だと解釈してます。
ヘスティアは甘え上手だと思うんです。

なので此処で「だらしなさ」を克服出来れば、
『末っ子のお母さん』が生まれると思ったわけですよ。
可愛いだろうな……。

さて次回、ジョジョはどんな選択をするのでしょうか。
自分の中に2つの選択肢が浮かび上がっています。悩んでます!


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第10話 やっぱりヘスティアは萌え要素の塊ィィィイ!!

どうも!ミラノ風お好み焼きです!

皆さんに質問ですけど、「メイドといえば○○」て言うの持ってますか?
私の場合は「メイドと言ったら、アキバズトリップのサラさん!!」
なんですよね。でもアンケでアキバズトリップについて知ってる人が少なくて……

*皆さんにチューブで見て欲しい!(願望)
*他にどんなメイドいたっけ?(質問)
です!見たり教えてくれる人は感想お願いします!!

さて、前回はヘスティアに怒るジョジョ。
眷属になるのでしょうか!?
ご覧ください!



 

 

「まぁ、落ち着けよヘスティア。俺は今帰ってきたばかりだぜ?

飲み物とか持っていくから落ち着いて話をしようや。」

ジョジョは保存庫から飲み物を取り出し、ひとつをソファーへと戻ったヘスティアへと渡す。

自分はさっき座っていたチェアに座る。

 

「で、だ。何でその勧誘に至ったのかは後に置いといてだな。その前にお前はこの30分で何を考えた。」

俺は腕と脚を組んでヘスティアに問う。

 

「それはヘファイストスがボクに期待をしてるのかなって事とか、こんなにお世話になってありがとうとか、ボクは今変わらなくちゃいけない事……です。」

ヘスティアはソファーにキチッと座り手は膝の上という、まるでこれから面接を受ける学生みたいだ。

 

 

「(何でお前が緊張してんだよ。神と人間の立場は逆だろうがよ。)」

 

 

「そうだな、俺もそうだと思ってる。態々今まで面倒見ていた奴がプリンで怒るって事は、それなりの考えがないとな。

もし普通にプリンで怒ったらそれはそれで可愛いじゃねぇか。」

 

ジョジョは詳しくヘスティアに『どう考えたか』を詳しく聞かない。何故ならジョジョはヘスティアの顔を見てその必要がない事を理解していた。

 

 

「(どちらに転んでも良い神って事には変わりねぇな)」

ヘスティアの成長を良かったと思うと同時に、ヘファイストスへの興味が高くなる。

 

「んで、なんで『眷属になって』の結論に至ったんだ?」

そうなのだ。疑問に思った所なのだ。

……決してジョジョは

「(さっさと帰ればいいのに。お前のそんな顔を見れば許してくれんだろ。俺も明日フレイヤファミリアに行きたいし。)」

……何て思っていない!!決して!!

 

 

「そ、それは君の様な子どもがボクの眷属になってくれれば、ボク自身も成長出来るって思ったし、き、君の活躍を側で見ていたいって思って。

……は!恥ずかしい事言わせないでよね!」

ヘスティアは頬を赤く染め、モジモジしながら指同士をツンツンしている。

「ど、どう…かな?ジョン君」

 

ヘスティアは上目遣いでジョジョを見る!!

その威力!!計り知れない!!!

 

「いや、早くヘファイストスの所に戻ったかどうかなって」

だがジョジョはこれっぽっちも揺れていなかった!!!さっきと変わらない態度でヘスティアに察している!!!

 

 

「(あ、危なかった…!つい了承しそうになった!なんだよその萌は!!)」

 

 

心の中では七転八倒していた。

 

「それは…まだ、帰りたくない。」

ヘスティアのこの言葉に対し、ジョジョは何故を問いかける。

「ヘファイストスには、ボクが実際に成長した結果を見せてあげたいんだ!

言葉じゃなくて、行動で!!」

 

豊満な胸の前で両手ガッツポーズをする。

そうなると、どうなるか……

 

 

「(ホヘェ〜!!すんごい事になってる!!ちょ、直視出来ないだと!?目の端で捉えるのがやっとだ!!)」

 

 

動転していた。やはりこの男、ジョジョは真面目モードに入っていなければ唯のチェリーボーヤなのだ!!だから『そういう』ものが1番弱い!!

 

 

 

……フゥーッ

「で、具体的に何をしたいって考えてるんだ?」

ジョジョは深呼吸をし、気持ちを切り替えた。

 

「そうなんだよ。それを考えた結果『眷属を増やした。しかもその眷属はボクの…ゴニョゴニョ』って事を伝えられたらなって!」

「(ん?途中聞こえなかったぞ?……まぁいいや。それより……)」

 

「だからあれになったわけか。まぁ俺も自分のためを考えると、誰も眷属が居ないって事も含めて良いし……つか、ヘスティアは何の神なんだ?」

「ボク?ボクは『炉の女神』だよ。簡単に言えば祭壇にある炎の神って感じかな。」

 

 

ジョジョは少し目を釣り上げた。

「(やはり俺は運命に恵まれている。)」

 

 

「それでジョン君!ボクの第一の眷属になっておくれよ!!」

 

ヘスティアは立ち上がりすんごい角度で頭を下げた。

ジョジョはこんなヘスティアに好感を持てる。

どんな者であろうと、頭を下げる事は簡単に出来る事ではない。ましてや自分より立場の下の者に下げられる奴なんて数えるくらいではないだろうか。

 

 

 

 

「いいだろう。このジョーンズ・ジョースター。神ヘスティアの眷属となろう。」

 

 

 

バッ!と頭を上げたヘスティア。そこには色々な感情が入り混じった顔をしていた。

そんなヘスティアに跪きヘスティアを見上げる

 

 

 

「改めて。これからよろしくな、ヘスティア」

「うん…うん!これからもよろしくね!ジョン君!!」

 

 

____________________________________________

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______________________

 

 

「……と言っても今すぐなるわけじゃ無いけどな?」

 

「えぇ!?何でだいジョン君!!さっきなってくれるって……」

「だから!『今は』ならないって言っただろうが!そんな泣きそうな顔すんな!」

 

ヘスティアがジョジョの言葉にぐずり出しそうになる。

 

「まずは俺の予定が終わってからだ。どこのファミリアでもないからこそ集められるモノもあるしな。それが終わってからにしよう。

ヘファイストスに対してケジメもつけなきゃいけないしな。

今回のケジメは『お金』に関してにするか。

前にも言ったが『唯の浪費家』はいらねぇ。此処までいいか?」

 

ヘスティアは苦い顔をしながら頷く。

 

「だから『自分1人でも稼いだ』って結果を出してみせな。自分の手で手にする事によって『金』に対する価値観もきっと変わるはずだ。

つまりアルバイトをしろって事だ。」

ジョジョはヘスティアに指を刺して宣言する。

 

「まぁ、その話は明日にしよう。もう眠くってな……

風呂入ってさっさと寝ようや。」

ジョジョはクタクタに疲れていた!!説明するのも面倒になるくらい疲れていた!!だが!そんなジョジョの気持ちも知らない奴が此処にはいた!!

 

「え!?お、『お風呂』!?それに『寝る』!?い、一緒にかい!?」

この神、ヘスティアであった!!自分が好意を寄せている男から言われた事に動揺を隠せない!!!

 

「(ええ!?そ、それっては、早過ぎやしないかい!?

た、確かにボクは君に好意を持っているが、も、もう少し順序を楽しみたい……ってボクは何を考えてるんだ!!)」

ヘスティアは乙女の顔になっていた!!

ヘスティアは馬鹿みたいにテンションが上がっていた!!

決してジョジョと寝る事に嬉しさを感じている訳では無い!!

照れてるだけなのだと信じてあげよう!!

 

「いやいやいや、落ち着けよヘスティア。例え神と人間て言っても男女の違いはあるだろうが。風呂には一緒になって入れる訳ねぇだろ?」

そんなヘスティアを見ても『萌』がない!!

それほどまでに疲れていた!!

 

「だ、だよねぇ〜……え?じゃあ寝るときは?」

「あぁ、一緒に寝るしかねぇよ。俺が風呂に入ってる時に決めておいてくれ。

奥を使うか、手前を使うか。」

 

そう言いながら『もう要は済んだ』の態度でタオルを持って風呂場に向かうジョジョであった!

 

「(お、奥か手前……だって!?ま、迷うよジョン君!!2人が寝れるってことはツインベッドなのかな!?

もし奥にしたら、ジョン君の寝顔が見れる!?だってだって!ボクが起きて移動したらジョン君を起こすかもしれない!だからかその場でゆっくりジョン君の寝顔をみれる!!

もし手前だったらジョン君が起きるまで料理なんか出来る!まるでし、新婚じゃないか!……あ、ボク料理したことないや。

……なら奥に決定だ!!)」

 

 

 

----30分後----

「ふぅ、さっぱりした。牛乳牛乳っと。ゴキュゴキュゴキュ!……ぷはぁ!やっぱり最高だなこれは!!

……んで、ヘスティアはベッド決めたのか?」

「うん!ボクは奥で寝る事にするよ!!」

「そうかい、なら風呂に入ってきな。タオルは置いてあるからよ」

「わかったよ!じゃあ入ってくるね!!」

バタン!

ヘスティアは風呂場へと向かっていった。

 

「さて、俺はもう寝るとしようか。」

ジョジョは寝室に入り、手前のベッドに横たわった。

 

 

 

----30分後----

 

「もぅ!ジョン君てば!ボクが上がるまで待ってくれても良かったじゃないか!プンプン!」

風呂から上がり髪の毛を乾かしたヘスティアが戻ってきた。

「ボクも寝るとしようか!!ジョン君と寝れるなんて嬉しいぜ!寝室は此処だな!」

 

ガチャ

扉を開けるとそこには。

シングルベッドが2つ並んでいた。

 

「(確かに、『一緒に寝る』とは言ってたけど『一緒のベッド』とは言ってなかったなぁ)」

 

ヘスティアは宿生活初、その初日から枕を涙で濡らした。

 

 

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______________________

 

 

 

「さて、これからヘスティアのアルバイト先だか、俺も此処数日に来たばかりなんでな。何も知らん。

だが!俺には頼れる存在がいる!!その人の言うこと、きちんと聞くんだぞ。」

「うん!ちゃんと聞いて失敗しない様にするよ!」

 

ジョジョ達ははぐっすり寝て昼食を食べ、商店街ときていた。

ジョジョの言う『頼れる存在』と言うのが!

 

「お〜い!おばちゃ〜ん!!また来たよ〜!!」

「おぉ、よく来たねジョジョ。あんた、オラリオに来てから数日しか経って無いのに、もう噂が広まってるよ。色々と気ぃつけるこったね。

今日はどうしたんだい?」

 

そう!ジョジョが此処にきて初めて仲良くなったおばちゃんだ!!

 

「ねぇねぇおばちゃん。この辺りで『アルバイト未経験、働いたことない、でも根性と笑顔は誰にも負けない、神』を雇ってくれる所はない?」

「ヘぇ〜。それがこの娘かぃ。……なんとまぁ面白い神を選んだねぇお前さんは。名前はなんで言うんだい?」

「ボクはヘスティア!ジョン君の主神さ!」

「元気がいいねぇ〜。ワタシは『ミザリィ・ビリティ』此処の店主をやってるよ。」

 

ミザリィは微笑ましくヘスティアを見ている。

「(わかるぞおばちゃん!なんかヘスティアには人を惹きつける何かがあるんだよね)」

 

「アルバイトならウチでやりな。丁度若手が欲しかったとこさ。しっかり働いて貰うよ。」

「ありがとうおばちゃん!!やっぱり頼りになるぅ!!」

「ありがとうミザリィさん!!」

 

 

これでヘスティアの用事は終わった。

「なら今日から頼めるかおばちゃん。俺は俺でやることあるから。ヘスティア、おばちゃんの言うことちゃんと聞くんだぞ。」

「あぁ分かったよ。気をつけて行くんだよ。5時間位経ったら迎えに来てやんな。」

「また後でねジョン君!ボク頑張るから!!」

 

 

ジョジョは笑いながら手を振り、街へと溶け込んでいった。

 

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______________________

 

--------ヘスティアside--------

 

ジョン君は人混みに紛れて見えなくなった。

 

 

「いい子だろう?ジョジョは。」

ミザリィさんがボクに話しかけてくれる。

「うん。ボクもあの子に救われてるんだ。」

 

ジョン君がボクを救ってくれた。

ジョン君はボクにとってヒーローなんだ。

どんな時でも助けてくれる様な、そんなヒーロー。

 

「だから今度はボクが救える様にならなきゃ。なんて言ったってボク達は『家族』でボクは『母親』なんだから!」

 

ミザリィさんは朗らかに笑ってる。

「そうだねぇ。家族は支え合わなくちゃあいけないねぇ。」

 

うん!!

だからボクも頑張るよ!!君に相応しい神になれる様に!!

 

 

 

「や〜るぞ〜!!」

 

 

--------ヘスティアside out--------

 

____________________________________________

 

 

 

 

 

--------------6時間後------------

 

「あ〜!!やっと来たよジョン君!!遅いよ!!」

「ごめんごめん、色々と情報収集してたら遅れた。」

「もう!しっかりしてくれよ!!」

 

ジョジョはあれから6時間経ってから漸く現れた。

この6時間、彼は唯の情報を集めていただけだと言う。

----ヘスティアが反応しないと言う事は『嘘』ではない。

 

「一体全体なにをしていたら1時間も遅れるのさ!プンプン!!」

ヘスティアは頬を膨らませて文句を言う。

 

「漸くヘファイストスの気持ちが分かった様だな、ヘスティア?」

「うぐぅ!!」

 

ジョジョはそんなヘスティアに皮肉で返す。

ヘスティアからの文句はなくなってしまった。

「そうだ!ボクアルバイト頑張ったんだよ!お給料も貰った!!

ミザリィさんが『今日の売り上げが良かったから』って給料の他にもこんなに貰っちゃった!」

 

 

そこには野菜や肉、それに『米』まであった。

 

 

    米!!!!

 

 

ジョジョはそれだけに目が行ってる。

「(こ、米だ!!米がある!!マジか!!?よくやったヘスティア!!色々探したけど米を使ってるところが少なかったんだ!!お手柄だぞ!!)」

 

「お、漸くきたねジョジョ。全く、待ち合わせ時間に来れない様じゃぁ良い男とは言えないねぇ。」

「あ、おばちゃん!お疲れ様!つかこんなに貰っちゃって良いの?特に米。」

「あぁいいんだよ。この辺りじゃあまだ米は売れそうになくてね。それならジョジョにあげようじゃないかって。」

「おいおい?それじゃあなんだい?俺がまるで残飯係じゃないか。もっと使ってくれていいんだよ?残飯係。」

 

 

「(俺は米を手に入れるためなら泥なんて幾らでも被って見せよう。)」

 

 

「じゃあなおばちゃん。俺たちもう行くよ。」

「バイバイミザリィさん!明日もよろしくね!」

 

「はいはい。また明日ね。」

 

ジョジョたちは互いの姿が見えなくなるまで手を振った。

 

 

 

 

 

夕陽が照らすその後ろ姿は『本物の家族』そのものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

「あ、それとヘスティア、俺に恩恵くれ。」

「もっと言うタイミングとかあったんじゃないかい!!?」

 

____________________________________________

 

 

 





ありがとうございました!!

情報収集をしていたジョジョ。その間になにがあったのか!!?
は書きません。ある場面で書きます。
さてジョジョは眷属になることを決めました。
楽しくなりますね!!

着々とクロスキャラの厳選が終わりつつあります。
そちらの方も楽しみにしてて下さい!
(仲間になる描写は本編ではやりません。時間かかるので。)
(番外編としてあげます。)

『皆さん、評価もお願いしますね(ボソッ』


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第11話 情報収集はどんな事より優先する事である。

どうも!ミラノ風お好み焼きです!!
お二人の方!評価ありがとうございます!!
こいつは嬉しいですよ!!ありがとうございます!

ダンまちのアニメを見返していたんですが……
やっぱりヘスティア可愛くない?
自分が女の子じゃないのでちょっとラブコメ難しい。
でも頑張りますよ!!



 

「まず!ボクたち神から下界の住人に与えられる恩寵、これを『ファルナ』って言うんだ。

これはボク達の血を媒体にして眷属たちの体に神聖文字を刻む事で発現するんだ!!」

「知ってるけど?」

「「……………………」」

 

「い、色々な事象から経験値を得て自分の能力を引き上げ、新たなる能力を発現させることを可能にするんだ!どうだ!凄いだろ!?」

「だから知ってるって」

「「……………………」」

 

「か、神の恩恵を具体的に数値化したものをステイタスと総称し『基本アビリティ』『発展アビリティ』『魔法』『スキル』、そして総合的階位を示す『レベル』から構成されるんだ!これは知ってるまい!」

「知ってるよ?」

「「……………………」」

 

「じゃ、じゃあ!レベルはギルドへの申告が義務づけられている事は!?」

「知ってる」

「なら!モンスターを倒して経験値を積むだけではランクアップはできなくて!それをするためには基本アビリティがD以上になってなきゃダメで!しかも!!自分の限界を突破するような偉業を積む必要があることは!?」

「まぁ、何となく分かってる」

「ランクアップにより心身の強化と器の進化が実現されることは!?」

「勿論、知ってる。」

 

ジョジョはヘスティアから恩恵を貰うと話した。

だが、ヘスティアはジョジョが恩恵について『何も知らないんじゃないか』と思い、教えることにした。

だが結果として、ジョジョはヘスティアからの説明を全て知っていた。伊達に6時間も情報収集をしていた訳ではないのだ。

ヘスティアはジョジョに『役に立つ所』を見せたかった。だからこそまだまだ説明をし続けている。

 

色々とジョジョとヘスティアが言い合いをしている。

 

 

--------此処でジョジョの情報収集で集めたものをみていく--------

 

____________________________________________

 

 

 

『基本アビリティ』

----『力』『耐久』『器用』『敏捷』『魔力』

この5項目からなる基礎能力である。

これは0〜999の数字とそれに順じた等級によって示される。

訓練や実戦によって上昇するが、ランクアップのための偉業とは別物である。ランクアップした場合は、アビリティの全ての項目は一旦0に戻る。ただし、以前のレベルで獲得した数値は潜在値の形で残って反映される。

 

 

『発展アビリティ』

----基本アビリティよりも専門的に特化した能力である。

レベル2以降のランクアップの際に発現する『可能性』がある。ランクアップしても発現しなかったり、複数発現して選択が可能となる場合もある。

だが、複数発現したとしてもレベルアップの際に獲得できるのは1つのみ。また特定のレベルでしか発現しない発展アビリティも存在している。

また、発現するアビリティは、これまでの眷属の行動や経験と相関がある。

 

 

『魔法』

----精神力『マインド』というエネルギーを消費して超常現象を引き起こす力を総称して言う。

強力な魔導書によって増えることが示唆されている。魔法を発動するには詠唱を必要とし、詠唱が長いほど効果が強力になる傾向がある。

魔法での精神力の消費が激しい場合、精神疲弊『マインド・ダウン』をして気絶してしまうため、高い精神力が求められる。

 

 

『スキル』

----特殊な効果や作用を肉体にもたらす能力である。ステイタスが『器の強化』であることに対し、スキルは器が特殊な化学反応を起こさせる謂わば『器の装飾』。

発現者の特定の行動、基本アビリティ、魔法などを補正・強化する能力が一般的である。

スキルを発現すること自体稀であるが、中でも他にはない特殊な効果をもつスキル『レアスキル』と呼ばれる。

レベルアップ時以外でも発現し、その効果の説明がステイタスに刻まれる。それ以外の発展アビリティとの違いは不明である。スキルの名称や効果は、本人の本質や望みを反映しており、同じような効果でも個人毎に名称が違う。

 

 

____________________________________________

 

--------5分の言い合いを経て--------

 

「ハッ!まさか!!ギルドについてとかは!!?」

「それ、今じゃあ俺の方が詳しいんじゃないか?一応、聞かせてくれ。」

「なんか、冒険者のための施設?」

「俺の方が詳しいじゃねぇかタコ!」

「ふみゅ!」

 

ジョジョはついついヘスティアにチョップをかましていた。それもそうだろう。何故ならば「1年」オラリオで過ごしていた者が「1週間」の奴に知識で負けたのだから。

 

「お前は…。これからはヘファイストスがやらなかった事、つまり知識面を強化しなきゃな……。」

「む!流石にそれは聞き捨てならないぞ!ボクだって人並みくらいには出来るよ!」

 

「なら、問題だ。

『ある男がオラリオのギルドに向かう。途中で会った男には子供が7人おり、子供にはそれぞれ7人の友達がいる。

それぞれの友達には7匹の猫を飼っていて、それぞれの猫には7匹の子猫がいる。ギルドに行くのは何人?』」

 

「えぇ!?え、えっと……7人の子供には7人の友達がいるから…此処で7×7…で、それぞれが7匹猫と子猫7匹ずつだから……7×7×7×7で…えっと……49に、7をかけると…………3、343!で、ここにまた7をかけると……………‥……‥2、24、2401!答え!2401人だ!!」

 

「残念外れ、正解は1人でした。」

「何で!?何でなんだよ!ちゃんと計算したし間違いはないよ!!」

「取り敢えずお前は、人の話をきちんと聞く所から始めたいとだな……。よく話を聞けばわかるのによ。」

 

 

____________________________________________

 

 

 

『ギルド』

オラリオの都市運営、冒険者および迷宮の管理、魔石の売買を司る機関。迷宮が生み出す富を管理するための組織である。運営は恩恵を受けていない職員たちが行っている。

冒険者やファミリア間のトラブルには余程のことがない限り介入しない。しかしギルドの傘下であるファミリアや個人はキルドからの緊急の指令には必ず従う決まりがある。

 

 

____________________________________________

 

 

--------ヘスティアが解説を聞いた後--------

 

「なるほど!引っ掛け問題だったって訳か!」

「まあ、そう言う事にしておいてやるよ。」

ヘスティアが胸を張って得意顔をしている姿を見て、ジョジョはしょうがない奴だ、と言う顔をしていた。

 

「そうだった。お前に聞きたいんだが、仲の良い奴とかはいるのか?ヘファイストス以外にもな。」

「うん?ヘファイストスの他に?う〜んミアハかな。」

「お前はこれから友好関係も広げないとな……。」

ジョジョはヘスティアが可哀想に見えて仕方がない。

 

 

____________________________________________

 

 

 

 

 

ベッドでうつ伏せで横になるジョジョの上に、跨って乗るヘスティア。

 

 

「じゃあ、これからジョン君……君に恩恵を与える。

これから1つだけ約束して貰う。」

 

 

そこには『女神』がいた。

普段の緩い空気を一切出さない『女神』がいた。

ジョジョの背中に額をつける。

 

 

 

 

 

 

 

 

「たった1つ……ボクを1人にしないでおくれ。

ボクと君は眷属になる事で見えない糸で繋がるんだ。

その糸を切らさないでおくれ。

ボクはどんな事よりも『君を失う』事が怖くて堪らない。」

 

 

 

 

 

 

「だから約束してくれ。

どんな事があっても、どんな傷を受けても、死なないでおくれ。『君を失う』とボクはもう『ボク』ではなくなってしまいそうなんだ。」

 

 

 

 

 

「だから此処で誓っておくれ。

ボクに……神ヘスティアに誓っておくれ。」

 

 

「お願いだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ジョジョはヘスティアが自分の背中で震えている事に気付いていた。神はとって眷属とはこれ程のモノなのだと理解した。

同時に自分がいなくなる事でヘスティアが『ヘスティア』として居られなくなる、それを言葉通りだと理解した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ、誓おう。

我が主神であるヘスティアよ。

我が此処で誓おう。」

 

 

 

 

 

 

「どんな困難であろうと俺は進む。

どんなに傷ついても歩む事はやめないだろう。

主神の言う事だって聞かないかもしれない。」

 

 

 

 

 

 

「だが、どんな事があろうとも、我は生きよう。

必ず生きて帰ってこよう。

手足がもげようとも、目が見えなくなったとしても、

自分の生きる意味を失おうとも。

我は必ずヘスティアの元へ帰ってこよう。

いつまでも一緒にいよう。

約束だ。ヘスティア。」

 

 

 

「このジョーンズ・ジョースター。

己の魂にも誓おう。」

 

 

 

 

 

 

それを聞いたヘスティアは笑い、涙を流した。

指に傷をつけ、血の滴をジョジョに垂らす。

 

ジョジョの背中が輝く。

恩恵が刻まれたのだ。

光が止むとそこには。

 

炎の祭壇を背負ったジョジョがいた。

 

 

ヘスティアは嬉しさのあまり、うつ伏せのジョジョに抱きつく。

「うん!これで君に恩恵が授けられた!これから君はボクの眷属だ!改めてよろしくねジョン君!!」

「あぁ、改めてよろしく、ヘスティア。」

 

 

 

 

 

 

-------1人の人間と1柱の神------

 

この出会いは『運命』か『奇跡』か。

この出会いで訪れるだろう困難は如何程であろうか。

 

 

 

____________________________________________

 

 

 

 

 

「さてと!恩恵を与えられた訳だし!ステータスチェックといこうじゃないか!!どれどれぇ?

 

…………え、えええぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!

え!!?こ、こんな事ってあり得るのかい!!?

ボ、ボボ、ボクにはわからないよこんなこと!!

ジョジョ君!君は一体何者なんだい!!?」

 

「『俺は他の誰でもない。我は我なり。』

……ごめんてふざけてごめん。叩くなよ。

で、何があったんだよ?俺にはわらかないよ。」

 

「あ、そっか!!えっと神聖文字を一度下界の子の文字にして……はい!これ見てよ!!」

「何々?」

 

____________________________________________

 

ジョーンズ・ジョースター

レベル1

基本アビリティ

  力  I 0

  耐久 I 0

  器用 I 0

  敏捷 I 0

  魔力 I 0

スキル

  我側立霊(スター・プラチナ)

自分の魂が具現化した守護霊を出すことができる。自分の意思で出し入れ可能。出現時に特定の魔法が使えるようになる。精神力の強さに比例して強くなる。

守護霊は本体能力以上の力を使う事ができる。

自分の認めた者にしか視認できない。

 

  自由奔放(ワイルドチャレンジャー)

1人で行動すると早熟する。危険度が高ければ高いほど効果向上。常識を壊せばさらに向上。

 

_____________________________________________ 

 

 

「こりゃあ、色々まずくね?」

「当たり前だよ!!成長速度を上げるスキルなんて聞いたこともないもん!それに何!?この『スタープラチナ』って!!魂の具現化!!?何それ!!意味わかんない!!どういうことか説明して!!」

「分かった分かった!分かったからいっぺんに聞いてくんな!!」

 

 

「まずは『我側立霊(スタープラチナ)』はこいつさ。」

--ブゥゥン

「こ、この人は?」

「人ではないんだ。こいつは俺の魂が具現化したものだ。俺の精神力で操るものだ。俺は3カ月前この力を手に入れた。こいつは守護霊のようなものだ。普通の人には見えず、恐らく神には見える存在だ。

さらに、こいつに触れる事は出来なくても、こいつは触れる事が出来る。こんな風にな。」

スタープラチナに枕を持って貰う。

「簡単に言えば超能力みたいなもんだな。」

 

「ほ、ほへぇ〜。お、驚いたよ……。ん?て言うか、なんで神にも見えるって知ってるんだい?ボクに見せる時に既に知ってる様子だったけど?」

「お、よく気付いたな。偉いぞ。

まず、ヘスティアに出会う前日に俺はロキファミリアの入団テストに「ロキファミリアだって!!?」うるせぇ!」

「何でロキファミリアの入団テスト受けてるんだよ!!よりにもよってあの無乳の所に!?じゃあジョン君はロキファミリアに入ろうしたのかい!!なら最初にジョン君のスキルを見たのがロキなのかい!?て言うか何でそんな事になってるんだよ!!酷いよ!この裏切り者!」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!耳元で叫ぶな!!」

 

 

--------20分後--------

 

 

「お互い、落ち着いたな。なら説明してくぞ。

まず、ロキファミリアに行ったのはこのオラリオで強いファミリアのレベルを知りたかっただけ。

次に、ロキファミリアで起こった事を簡単に言うと入団テストで向こうの幹部と戦う時があって、その時にスタープラチナを使ったんだ。それがロキにも見える事が分かったんだ。

で、ロキファミリアに入る気は今全くないよ。」

「よ、よかったよ……。

まぁ!ボクはあの無乳の所に行がないって信じてたよ!!」

 

「と、言うかヘスティア。神ロキに無乳とか言うな。あれでも魅力的な神なんだぞ?」

これを言った瞬間ヘスティアが言葉に出来ない叫びをあげていた。

「ちょちよ!!落ち着けヘスティア!!何で拳を振りかぶってんだ!!グフッ!」

ヘスティアの拳がジョジョの顔面へ叩き込まれた。

ロキファミリアのガレスの攻撃でも気絶しなかったジョジョが……。

 

 

 

 

『時に乙女の生む力というのは全てを凌駕する』

 

 

 

 

 

--------ジョジョの1日はここで終わった--------

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

 

 

 

「彼奴め……ようやく眷属になったか。

それもよりによってあの『ヘスティア』か……。

やっぱり別人だと分かっていてものぅ。良い気分ではないのぅ。

はぁ、気が滅入るわい。

 

………さて、と此処までじゃな。儂も仕事をせんとな。

もう、彼奴を見守る心配はなくなったのじゃからな。」

 

 

何処かに1人の人間を見守る者がいた。

その者はある特徴があった。

 

 

「それにしてもこのタバコ……意外と良いもんじゃのぅ。彼奴が吸いまくるのもわからんでもないの。

 

それはタバコを吸っている所……

手に持つ箱の色は赤であった。

 

____________________________________________

 





ありがとうございます!!
今回はヘスティアの少し無能っぷりを出すことに集中しました。
今後成長するかも?

やっぱりラブコメをしていきたいな。
色々と頑張って……ね?かわいい娘が沢山いるので……ね?
ちょっと構造練りたいので少し更新が遅くなるかもです。

次回はダンジョンに行きます。
*予定では残り3話で第1章が終わります!

『皆も評価してくれて良いんだよ?
俺は評価されると嬉しいんだよ?(ボソッ』


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第12話 お金を稼ぐ方法は簡単!作業として捉えることだ!!!

どうも!ミラノ風お好み焼きです!!

新しく評価してくれた方、感想を書いてくれた方!!
ありがとうございます!!あざます!!
頑張っていきますよ!

前回は恩恵を貰いました。
そこで発覚したスキル『スタープラチナ』に『ワイルドチャレンジャー』
この二つが分かりました。漢字がダンまちだと四字熟語なので考えるのがアレだったのでアレになりました。
なんかこれ良さそうだなって思ったら感想下さい。

さて!今回はダンジョンへと乗り込んでいきます!
どうぞ!



----朝日が昇る時間----

 

ジョジョは目を覚ました。

昨日何があったか振り返る。

「(ヘスティアに殴られて気絶したのか……。やっぱり女が時折出すパワーはとんでもないな。)」

ジョジョはなるべくヘスティアを怒らせないようにしようと思った。

 

 

今日の朝食はジョジョが作る。

泊めてくれたお礼に、とヘスティアに料理を任せたのだが出来上がったのはトーストに目玉焼き、カリッカリのベーコンにサラダの盛り合わせ。

この時ジョジョはてっきり『ダークマター』が出てくると思ってワクワクしていたのは秘密だ。

ヘスティアの作った朝食は普通に美味かった。

だが欠点としては……。

 

 

______________________

 

 

『自分の分を作り忘れた……』

『え?そんなことある?何でそうなるんだよ。』

『だって!ジョン君の事を思って作ってたら自分の事なんて忘れるよ!』

『そいつはどうも。……ほれ、目玉焼きとトーストしか余ってないが食べろよ』

『でも、それはジョン君の分だし……』

『よだれ垂らして言うもんじゃねえよ』

 

 

______________________

 

 

こんな事があったからだ。

『食べてくれる人のことを考えて作る』

料理の鉄則だが決して自分の分を忘れてもいいって訳じゃない。

そこからジョジョは、

「(2日1食だけヘスティアに任せよう。残りは外で食べるか自分で作るかだな。)」

意外と面倒見の良い男であった。

 

 

だが!!米が手に入った事でそんな思いは吹き飛んだ!

「(あの変な無器用が米にどんなことをするか……。

思い付くのは『え?お米を洗う?分かったよ!洗剤は?』とか言い出しそうだ。予定では『1週間』はヘスティアは此処にいるだから米に触らせなくても良いだろ。)」

ジョジョは失礼な事を考えていた。

だがこれは後に起こるであろう現実であった。

 

 

 

-------30分後--------

 

 

「おはようジョン君!!」

洗面所で顔を洗ってきたヘスティアが朝の挨拶をする。

ヘスティアはまだ髪を結んでいない為、そのまま下ろされている。

 

「おはようヘスティア。髪を縛ってからきな。ご飯に入ると汚れるぞ。」

「そうだね、結んでくるよ!ちょっと待ってて!」

「あぁ、結んできたらご飯を食べよう。」

「は〜い!」

ヘスティアは嬉しそうにリビングへと向かう。

リビングにはヘスティアが使っている化粧台がある。

そこで普段髪を結んだりしている。

 

 

「いっただっきま〜す!」

 

 

ヘスティアの声で2人は食べ始める。

因みに今日の朝食は『オムライス』である。

 

重いと感じるかもしれないがそんな事はない。

ヘスティアの皿には茶碗一杯分のチキンライスがあり、その上に卵のベールが乗る。さらには茶目っ気で天辺にはニンジンの星が刺さっている。

 

「美味しいよジョン君!ご飯がこんなに美味しいなんて思わなかったよ!それにケチャップの甘味がとっても好き!ボクにも作り方を教えてくれよ!」

ヘスティアは既にジョジョの料理に夢中だ。

 

 

 

--------食後のティータイム--------

 

「で、ヘスティアは今日どんな予定なんだ?」

ジョジョはホットコーヒーを飲みながらヘスティアに聞く。

 

 

「今日はこれからミザリィさんの所でアルバイトだよ。ジョン君は?」

ヘスティアはジョジョ特製カフェオレを飲んでいる。

「俺はダンジョンに潜ろうと思う。ちょっとお金がなくてな。今日1日でどれくらい稼げるか分からんが行ってくる。」

「き、気をつけてよ本当に!神は寂しいと死んじゃうんだぞ?」

「分かってるよ」

平然としているジョジョに心配するヘスティア。

だがジョジョは誓いを忘れている訳ではない。

ただ、緊張する必要がないのだ。

某ガレス戦でそれは痛いほど身に染みている。

 

 

 

『緊張は判断、感覚、自分の第六感までも鈍らせる』

これを学んだジョジョに死角はなかった。

 

 

 

ジョジョにお金がないのも事実だ。1人分として買ってきた食材だ。

ミザリィから差し入れを貰ったとしても厳しい。とジョジョは考えていた。

 

だが決して言葉にはしない。お金がない理由をヘスティアに向ける事はしない。いつでもジョジョの矢先は己に向かう。

「(何も考えずに外で食べてばかりだったからな。こうなる事を予期してなかった。この金欠は俺の甘さが引き起こした事。テメェのケツはテメェで拭かなきゃな。)」

 

 

「なら、日が沈む頃に迎えに行こう。お昼の弁当は用意しようか?」

「いいよいいよ!ボクには自分で稼いだお金があるんだ!それでご飯を食べるよ。いつまでも君の足を引っ張ってちゃいけないからね!」

ヘスティアは決意をした顔をする。

ヘスティアにはジョジョの足を引っ張る自覚がある。

此処に泊まらせてくれた事、色々な人達との繋がり、食事だってそうだ。それら全てがジョジョの与えてくれたものだ。

「(今のボクじゃあ君の力には到底なれない。だから少しでも君を楽をさせたいんだ。)」

 

 

「……いや、やっぱり持ってけ。炊いたご飯も余ってるし。」

ジョジョは少し考えるフリをする。

「その働いたお金はとっときな。

そうだな、ヘファイストスと仲直りの品でも買う為に、てのはどうだ?

1週間も有ればそれなりのお金になるだろうし。

美味しいプリンだとか、身につける物だとか。

プレゼントをして、自分が何をどう考えて、どんな事をし、どうしていくか。そんな話をしな。きっと元の神友に戻れるだろうよ。」

 

「そ、そうかい?なら、お言葉に甘えるよ!

ジョン君のご飯を食べると元気になるんだ!

……それにプレゼントか……ヘファイストスに何を送ろう?」

ヘスティアは何をプレゼントするか考えてるようだ。

そんな姿のヘスティアを見ながらジョジョは洗い物を済ませ、ヘスティアの昼食の準備をする。

 

 

 

----ヘスティアの昼食はオムライスおにぎりに唐揚げおにぎりだったそうだ----

 

 

 

「それじゃあ行くか。」「うん!」

ジョジョはヘスティアを送っていく。

ミザリィさんの所で別れジョジョはダンジョンのあるギルドへと向かっていく。

 

____________________________________________

 

 

 

--------迷宮1層〜5層--------

 

「なんか……弱いな。いや、こう言う時だからこそ鍛え直そう。

自分がより動けるようになれば、スタープラチナの射程範囲の問題も解決するだろう。」

 

此処からジョジョは動きが変わる。

此方に向かってくるゴブリン、コボルトに全力で向かう。超低姿勢で下からの攻撃。全力で足を開く事で可能になる動き。唯の拳だけでも一撃で倒せるようにする。

実力者相手には練習など出来ないからこそ、此処でやる。

スタープラチナには倒した事で生まれる『魔石』や『ドロップアイテムを拾ってもらう。

 

階層が下にいくと新しいモンスターが出てくる。

ダンジョンリザードにフロッグシューターが出てくる。

そんなにモンスターの攻撃が早くないのでジョジョは攻撃のみに集中する。

 

 

 

--------1時間後--------

 

 

40体倒しただろうか。バックに魔石とドロップアイテムで溢れてきた。

「いっかい地上に戻って換金してくるかな。」

面倒なのでギルドで換金してもらい、その金で新しいバックを買う。

これでまたダンジョンへ潜る。

換金、新しいバックや大きいバックを買う、潜る。

これを3時間くらい続ける。

これで大分お金が溜まってくる。

 

 

1度ギルドで昼食を食べる。

 

 

またダンジョンに潜る。

決して無理はしない。

 

 

 

--------迷宮6層〜7層--------

 

 

此処からウォーシャドウが出てきたり、ニードルラビットなど早いモンスターが出てくる。

この2種類のモンスターに出会った時は避けることに集中する。理想は足を止めながらも避けられるようになる事。追加で防御の練習もする。手や足などを使い相手の攻撃を防いでいく。

ジョジョは意識してやってるからこそどんどん洗礼されていく。

 

キラーアントは硬い甲殻を持っているが、それももろともしない。最初は一撃で倒せなかったらこいつは叫んでいた。そうしたら、わんさかとアントが来た。

 

ジョジョは『良いモンを見つけた』という顔をした。

何故なら此方が探しに行かなくても良いからだ。

この作戦の面倒な所はモンスターを探しにいく事である。だがアリを追い込めば勝手にくる。

これは『修行』としてダンジョンに潜ってるジョジョにはとてもありがたい事であった。

 

 

 

 

 

こんな事をしていた。

ある時換金しに来た時、日が傾き出していた。

「(よし、帰るか)」

と思い大きなバッグを背負って出て行く。

何故なら最近本当に面倒な女性に目をつけられている。

何度か換金した時に出会った受付嬢だ。

 

____________________________________________

 

『あなた、前にここに来て色々話を聞いていた方ですね。そのバックの中は何?まさか盗んできたんじゃないでしょうね。……え?倒した?全部?嘘つくんじゃないわよ!ありえないわよ!あなたレベル1の駆け出しでしょ!?そんな奴いる訳ないじゃない!ちょ!こら!逃げるな!話を聞きなさい!!』

 

____________________________________________

 

 

 

「(厄介な奴に絡まれる前にとんずらと行きますかね)」

 

ジョジョはとんずらに成功した。

その後情報収集の時に仲良くなったところや新しく見つけた換金してくれる所に向かう。

ギルドで換金するよりもこう言う所で換金する方が金は多く手に入る。

 

 

 

----今日のダンジョンでの集金----

前半:9000ヴァリス(バックなどを買ったため)

後半:180000ヴァリス

所持金189000ヴァリス

 

 

_________________________________

 

 

「まあまあ稼げたな。籠りっぱなしだとどんどん稼げるな。あとはこれの使い道だな。後で考えるか。

さてとヘスティアを迎えに行きますか。」

 

そう言いジョジョは夕陽の中を歩いて行く。

 

 

____________________________________________

 

 

 

「ジョジョ君!!君は一体どんな無茶をしてきたのさ!!」

 

 

ヘスティアにステータスの更新を頼んだジョジョ。

そうでもないモンスターと戦ったため、今日の経験値は少ないと思いさっさと済ませてご飯を食べたかった。

今日のご飯は鮭の切り身がミザリィの店にあった為、今日の晩飯は決定した。

 

「ありえないんだけど!?トータル1800オーバーなんだけど!?バカなのか!?一体何をしたらこうなるんだい!!1日で上がる熟練度じゃないよ!?本当に人間かい君は!!」

 

 

____________________________________________

 

ジョーンズ・ジョースター

レベル1

基本アビリティ

  力  I 0 → D 543

  耐久 I 0 → F 302

  器用 I 0 → E 472

  敏捷 I 0 → D 516

  魔力 I 0 → I 0

スキル

  我側立霊(スター・プラチナ)

  自由奔放(ワイルドチャレンジャー)

 

____________________________________________

 

「おぉぉお。上がってるなぁ大分。結構弱い奴らとしか戦ってなかったからそんなに上がらないと思ってたんだが。結構倒したのが良かったな。」

ジョジョはヘスティアの話など右から左へと聞き流している。

 

 

これ程のステータスアップは普通の冒険者では有り得ない。

だが、この男『ジョジョ』は普通ではない。この男の元々持ち得ていたポテンシャル、精神力はどのレベル1の冒険者よりも『格』が違う。

ましてやあのロキファミリアのガレスと引き分けたのだ。その者が普通である訳がない。

だからこそ……

「一体君は……どれほどのモンスターと戦ってきたんだい?」

「ん?大体の数で言うと……

 

 

 

 

1500体くらいかな。」

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

モンスターとの戦闘。体力、体そのものだけの消費訳ではない。

精神的疲労も存在する。

戦い疲れるはずなのだ。モンスターに『殺される』というプレッシャーに精神は削られるのだ。

 

だがこの男、ビスケとの修行で鍛えられたこの男は違う。

----お互いのどちらかの攻撃が『クリーンヒット』するまで組み手という修行があった。終わるまで休むこともできず、気持ちを整える瞬間も与えられない。そんな生き地獄の様なプレッシャーが掛かる修行をした。

生き残った時間に対してそれなりのモノが与えられる。罰であり、褒美であり。

 

 

 

最終的にジョジョは褒美を貰った。

彼が最終的に生き残った時間……

 

『63時間』

 

この時間に欠伸をした瞬間横面に叩き込まれたのだ。

 

 

 

ビスケ程のプレッシャーもなく、休むことも出来る。メシも食える。

そんな『恵まれた環境』でたったの『8時間』ジョジョには全く堪えてなかった。

 

だからこそ倒し続け、経験値を伸ばしていた。

 

____________________________________________

 

 

この話をヘスティアにするジョジョ。

ヘスティアは顎が外れるくらい口を開けた。

「君も大概そうだけどそのビスケっていう子も大概だよ!おかしいよ!!やっぱりバカだよ君は!!」

 

 

そんなヘスティアの文句は次の日も、その次の日もその次の日も続いた。

 

 

ジョジョが初めてダンジョンに潜ってから4日が経つ。彼の最終ステータスは。

 

 

_____________________

 

 

ジョーンズ・ジョースター

レベル1

基本アビリティ

  力  S 999

  耐久 S 999

  器用 S 999

  敏捷 S 999

  魔力 I 0

 

 

ステータス:オール999

到達階層:14層

所持金額:3256000ヴァリス

 

「ボクの眷属が凄すぎた件」

ヘスティアが麻痺するほどであった。

 

 

______________________

 

 

 

 

--------迷宮15層--------

 

 

「こいつが冒険者である者が1人で倒すとレベルアップする『ミノタウロス』か……。

確かに他のモンスターから感じられない脅威を感じる。」

 

 

 

----ミノタウロスは強制停止の咆哮を放つ。

----行動終了時、即座に攻撃を仕掛ける。

----振りかぶった棍棒が当たる。

 

----それで終わり。

 

 

 

--------いつもの行動だ。

 

ミノタウロスに意思はない。だが意思が有れば必ずそう思うだろう。

だがミノタウロスは知らない。

本来ミノタウロスの咆哮はレベル1では抵抗出来ずに攻撃を受け死ぬ。

それが常識。誰もがそうだと思う。

誰もが思いもしなかった。

 

 

 

----それを破る者がいるという事を。

 

 

 

「オラァ!!」

ジョジョは強制停止に抵抗した。

そして振りかぶってきた攻撃を拳で叩き落とす。

ミノタウロスがその勢いで右に崩れ、膝をつく。

 

「オラァ!!」

そんな低くなったミノタウロスの顎を膝であげる。

その攻撃で棍棒から手を離し、体が後ろへと流れる。

その懐にダッキングで入り込む。

 

「オラオラオラオラオラオラオラ!!

オォォァラァ!!!」

ガラ空きの腹、胸にジョジョは自分の拳を叩きつける。最後の振り絞った拳でミノタウロスの顔を叩きつける。

 

それで戦闘終了。

 

 

_____________________________________________

 

「うん。ランクアップは出来ないみたいだよ?」

ヘスティアから衝撃の言葉が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

----その言葉を聞いた俺は家を出てオラリオを囲んでいる塀の上で座る。

そこでタバコを吸いながら何故ランクアップしないのか考える。

 

「(ランクアップには偉業が必要だ。

殆どの冒険者がミノタウロスを倒す事でランクアップへと至っていた。だが、俺はしなかった。此処に彼らと俺の才能の差ではない。

倒しているモンスター、ステータスで『才能』を決めるのなら俺の方が圧倒的上。その自信がある。………なるほど。逆にあるから、か……

『俺にとってミノタウロスは偉業ではない』ということか。)」

 

 

「(ならば何故才能の差があるであろう冒険者がミノタウロスでランクアップしたのだろうか。それは『常識』上レベル1は強制停止に抵抗出来ないからだろう。

レベル1殺しともいえる。それをレベル1が倒したからこその偉業て訳だ。恐らくそれで起こる『達成感』がランクアップに必要なのだろう。)」

 

 

「(『普通』に考えればレベル1に抵抗出来ない強制停止を『抵抗し』『倒した』俺はまさしく『偉業』であるだろう。『常識を破った』のだから。

だが、そんな俺はランクアップしなかった。普通おかしい。

だが『達成感』が含まれるのなら話は別。俺がミノタウロスを倒したが、その時の感情に『達成感』はなかった。)」

 

 

「(つまり、ランクアップには『偉業』と『それを成した本人の強い意志の動き』によって成し遂げられる。これが結論。)」

 

 

 

 

 

 

5本のタバコを吸うことで導き出された『予想』。

改めてジョジョは『強さ』を求めてはいない。

冒険を、自分の生き様の魅せる場所を求めている。だからこそ……

 

 

「ま、ゆっくり行きましょうや。まだ4日。根を詰めても意味がねぇだろうよ。」

 

「目的地だけ楽しむんじゃない。

その道のりの景色を楽しむからよ。

そうなればきっと目的地がより一層楽しいだろうよ。」

 

ジョジョは立ち上がり、オラリオ全体を見下ろしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

______________________

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____________________________________________

 

 

「何だよこいつ、話に聞いていたのとは訳が違う。強い、これが…『命』のやりとり…『冒険』の醍醐味……。面白くなってきた。」

 

「越えてやるよそれくらい。その壁の向こうの景色はどうなっているかを知るために!!」

 

 

ジョジョは巨人へと向かって行く。

その時は着々と近づいている。

本当の『命を賭ける』戦いを。

 

ジョジョは何を失い、何を得るのだろうか。

この時はまだ、誰も知らない話。

 

 

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______________________

 




いかがでしたか?
ミノタウロスではランクアップしませんでした。

理由はVSガレスより偉業ですか。という簡単な理由です。
け、決して後付けの理由じゃないんだよ!?ほ、本当だからね!!?
『ベルがミノタウロスでランクアップしたんでしょ?ならウチの子はもっと上にいってもらわなきゃ!』なんて思ってないんだから!勘違いしないでよね!

という茶番です。
次回はヘスティアとヘファイストスの仲直り。
そしてジョジョの挑戦が始まります。頑張って平行して書きたいと思います。
だから明後日とかになるかもしれないからそこはよろしくお願いします!!

『これから晩ご飯なんだけど、何を食べような〜(ボソッ)』


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第13話 神の時間と俺の時間

どうも!ミラノ風お好み焼きです!!
ようやく終わりました!!

*前半後半分かれてます!*

今回は2話連続での投稿です。長かったので分割しました。( ^ω^ )
さて今回のテーマは『仲直り』と『諦めない』ことです。

ヘスティアとヘファイストスのやり取りを楽しんでください!



「だ、大丈夫かな…。ボク、あれから1回もヘファイストスにあってないんだけど……。」

「覚悟を決めろよヘスティア。眷属である俺が覚悟を決めてるんだ。

主神であるお前がそんな狼狽えるなよ。」

 

ジョジョとヘスティアはヘファイストスファミリアの拠点へとやってきた。

ダンジョンでミノタウロスを倒してから2日後に。

この2日はジョジョはダンジョン攻略を控え目にしていた。

何故ならヘスティアがヘファイストスに贈るものを決めたというからだ。

 

 

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--------2日前--------

 

「ヘファイストスの贈り物を決めた?」

「うん!実はアルバイトを頑張ったおかげで思っている以上にお金を稼ぐことが出来たんだ!だから迷っていた2つをどっちも送ろうかなって!」

 

ヘスティアはミザリィの所だけではなくミザリィが紹介したアルバイトもしていた。

何処のアルバイト先であろうとも、その明るさと直向きさでどんどん顧客を増やしていた。店も売り上げが上がり、更にヘスティアを可愛がってかいつもより給料を渡していたそうだ。

 

「それで?何にしたんだ?」

「勿論!ヘファイストスに似合いそうな眼帯と美味しいプリンだよ!」

 

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「ほら早く行けよ。大丈夫だって心配するなよ。お前が此処を離れてから今まで正しい努力をしてきたんだ。

それを報告するんだろ?そして仲直りする、そう決めてたじゃねぇか。」

「だってジョン君はこれからダンジョンに向かうっていうじゃないか!ボクだって自分の眷属を紹介したいのに!なんでなんだよ!」

ヘスティアの言う通り、ジョジョはこのタイミングでヘファイストスに会おうとは思っていなかった。その理由はいくつかあった。

 

「これからはお前だけの時間なのさ。

仲直りもそう、自分が経験した話もそう。全部神同士であるから話せることもある。感じられることもある。だから俺がいちゃダメなのさ。」

「そんなこと気にしないのに……。」

ヘスティアは本当に残念そうに肩を落とす。

ヘスティアには自分が変われた事はジョジョの存在が大きかった事をヘファイストスに話したかったのだ。

 

「そんな顔するなよ。さっきも話した通り俺はダンジョンに潜りたいしな。

だから1週間くらいヘスティアの面倒を見る存在が欲しかった。

そこで考えた。ヘファイストスと仲直りする事で、ヘスティアは前と同じように此処で過ごせる。ヘファイストスはお前の変わった所も見られる。

一石二鳥じゃないかとな!」

 

 

「大丈夫だよ!そんな顔するな。俺と過ごしているようにやればいいんだ。

朝起きて身支度を済ませ、ご飯を食べてアルバイト。夜には自分が作った料理を振る舞い、コーヒーを飲みながら語り合う。

そんな風に当たり前な事を当たり前にやればきっとヘファイストスも安心するだろうぜ。

その為に此処2日は料理の練習に早起きの練習をしたんだろ?念の為のレシピも持ってきた。

やれる事はやった。後は『やるだけ』さ。胸を張りなよ。」

 

 

「うん、ジョン君のオムライス程じゃないけどボクも頑張ったし……

うん!行ってくるよ!」

ヘスティアはそう言い、ヘファイストスファミリアの門へと向かっていった。門を入った時にジョジョの方を振り返る。

 

そしていつもの笑顔で手を振る。

それを見たジョジョは安心して手を振り返す。

そしてヘスティアは門の中へと消えていった。

「さて、俺もダンジョンへ向かう準備をしなきゃな。ポーションとか買わないとな。そしたらゆっくりダンジョンを攻略しましょうかね。」

そうしてジョジョは人混みの中へと紛れて行く。

 

 

____________________________________________

 

 

----ヘスティアを送ってから4日後----

 

「だいぶ深く潜ってきたな。」

 

ジョジョは12層までゆっくりと来ていた。

途中で5時間起き3時間くらい寝てを繰り返しながら来ていた。

 

寝ている最中はスタープラチナをオートモードにして寝ているところの安全確保をしていた。寝ている最中に怪物の宴が起きていたらしく、起きたらバックがパンパンだったこともあった。

 

それを地上に持って行くのが大変な(だるい)ので道にポイ捨てをしていた。

「所々に置いていけば誰かが持って帰ってくれるだろう。」

ジョジョはお気楽に進んでいた。

 

13層からは起きている時間を伸ばし、寝る時間を減らした。13層からはダンジョンのギミックとして下へと降る階段の他にも下の階層に行ける縦穴が存在したりする。縦穴を使って降り、階段で戻っては違う縦穴で降りを繰り返していた。これにはきちんとした理由がある。

 

簡単に言えばマッピングをしているのだ。

そのため羊皮紙と丈夫な木材を使って1層からマップを作っているのだ。

これをしている理由は、このマップを新人冒険者にうり、金儲けをするため。

 

……ではない。ジョジョは

「(マップを売って金を稼ぐより、ダンジョンに入る方が効率いいよなぁ。たまにドロップアイテムが落ちるから十分お金も稼げるし。本当にここまでちょろいぜ!)」

と考えていた。

 

なら何故ジョジョはマッピングをしているのか。

 

それはやはり『今後のダンジョン攻略のため』である。

1人であるにしろ複数であるにしろ効率を重視するためだ。いつか50層に行くとしよう。そんな所を目指している奴が、上層のモンスターを倒す事に力を使う。これは無駄ではないか!

ダンジョンでは『無駄な体力を使わない』に越したことはないのだ。だからジョジョはそんな時のためマッピングをし、最短ルートを駆け抜けられるようにしているのだ。

 

「さてどんどん穴に落ちて行こうかな。」

 

ジョジョは気楽に探索を続ける。

他のレベル1の冒険者、ましてやレベル2の冒険者でも手を焼くようなモンスターが此処にはウヨウヨいる。ジョジョはミノタウロスの時に感じていた『余裕』を探索でも出ていた。

忘れてはいけなかった。17層には初の『迷宮の孤王』、モンスターレックスと呼ばれる階層主の存在を。

 

「この穴でこの階層、最後かな。さてさて、と。」

 

ジョジョはその穴に入って行く。その穴は……。

 

____________________________________________

 

 

----時は遡り----

--------ヘスティアside--------

 

「き、緊張するよ!やっぱり!」

 

ボクはヘファイストスの部屋へと向かう最中だった。

門を潜る時にいた人は此処に住み着いてた事を知っている子だったからすんなり通してもらった。

 

ボクの手に持っているのは、ジョン君と色々回って見つけた『眼帯』に、オラリオ1と言われている『プリン』が入った手提げ袋がある。

どちらもボクのお金で払ったものだ!……まぁ、プリンの試食はジョン君が払ったけど。

 

それよりも!ボクはヘファイストスと仲直りしに来たんだ!あと眷属の話も!そんな感じで頭の中がグルグルしてたからあっという間にへかの所に着いた。

まずはノックをする。

いつものボクなら『ヘファイストス〜!!いる〜!!』なんて事を言いながら部屋に入ってたよ。ジョン君に教えてもらったんだ!それは仲直りしてからだって。

 

----コンコンコンッ

『はぁい。あいてるわよ。』

 

ノックをするとヘファイストスの声が聞こえる。

 

「し、失礼するよ〜。」

ボクは恐る恐る中へと入る。

ヘファイストスはボクの姿を見ると目を見開いていた。

 

「ヘスティアァァァァアア!!」

ヘファイストスは両手を広げてボクの方へ駆け寄ってくる。ボクも感動の再会で、手を広げてハグをしよう。

「ヘファイストスゥゥゥウウ!!」

 

----ガシッ!!

 

「ヘスティア!あんた今まで何処行ってたの!心配したんだから!!」

ヘファイストスの手はボクの背中ではなく、頭を挟んでいる。そして上へと上げてボクの足がつかなくなった!

因みにボクの手はヘファイストスのお腹の前で空ぶり。首がもげそうだったからすぐにヘファイストスの手を握る!

 

「痛い痛い!!首もげるぅ!!万力しながら持ち上げるな!!

この!ボクがどんな気持ちで此処に来たかも知らないで!!

やめろぉヘファイストスゥ!」

「あんたねぇ!本当に!どれだけ私が心配したかわかってんの!?

ウチの子達にも捜索させたりもしてたんだからねぇ!?

それが何?『失礼するよ〜』!?バカかお前は!これくらいの痛み受けて当然でしょうが!」

ボクたちのやりとりは5分くらい続いた。

 

 

--------少し落ち着いてから--------

 

 

「それで、今までごめんよヘファイストス…。これで全てを返せると思ってないけど、ほんの気持ちと、その……ボクの仲直りしてくれないかなって。」

ボクは当初の目的であるヘファイストスにプレゼントを渡した。

「なぁにこれ?……まぁ!眼帯とこっちは……プリンじゃない!それにこれ!『La Cerises』のプリン!?よく買えたわねヘスティア!

……本当に嬉しいわあのヘスティアが神に贈り物をするなんてね……。」

 

「ふっふ〜ん!実はそれ!どっちもボクがアルバイトで稼いだお金でかった物なんだ!感謝してくれたまえよ!」

ヘファイストスがそんな顔をするから、嬉しさと恥ずかしさが混ざってしまっている。どうしても顔が赤くなっちゃう。

「えぇ、本当にありがとう。此処1週間で何があったか知りたいわ。ヘスティアが此処まで変わるなんて驚きだわ。」

 

ボクはヘファイストスにどんなことがあったのか話した。ジョン君に拾ってもらったこと。ジョン君に叱られたこと。ヘファイストスへの気持ち。そこまでを話した。

「へぇ、いい子に拾われたのねヘスティア。神を叱る子なんて初めて聞いたわ。まぁ、貴女がそれ程だらしなかったのだけれども。」

「もうその話は忘れてくれぇ!ボクは本当に恥ずかしい事をしてたんだぁ!」

ボクは頭を抱えながら悶え苦しむ!まるで厨二病が他の神にバレたような気分だ!

 

 

それからジョン君にボクの眷属になってもらった事。ジョン君と過ごした日。アルバイトについて。

「まさか、貴女のそんな所を知っておきながら眷属になるなんて正気とは思えないわ。」

「うん。…いや、うんじゃないよボク!……でもジョン君がボクの眷属になった理由ははぐらかされてるな〜。なんか『運命』とか、『それ以外にも理由はある〜』なんて事を言ってたけど。」

「まぁ、それは詮索しないであげましょう。きっと彼にしかわからない何かがあるのかもね。

……それはそうと貴女の眷属本当に凄いわね。アルバイト先の話もそうだし、料理とかもね。」

「うん!そうなんだ!ジョン君はボクの大切な家族さ!」

ヘファイストスがジョン君を褒めてるれるとボクまで嬉しくなるよ!

 

 

「さて、私もあれから何があったか話したいわね。ちょうどプリンも2つあるし、一緒に食べながらお話ししましょう?貴女の話も、もっと詳しく聞きたいしね?」

「やったー!ありがとうヘファイストス!」

そこでボクは気づく。

 

「(あれ?ボクはヘファイストスの分の『1個』しか買ってない気がする。まぁ!いいか!)」

ボクはそんな事よりプリンを食べられる事で頭がいっぱいだ!

美味しかったです。

 

 

 

--------ヘスティアside out--------

 

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----時間が戻り----

 

 

「うぉぉぁぁぁぉあぉぉぁぁぁおお!」

----ズシャァァァァ!

「お、おぁぉぉぉお。滑り台みたいだな。」

 

ジョジョは14層から落ちてきた。

彼は今までで1番長かったんじゃないかというくらい滑っていた。

「残念だな。落ちてくる穴の場所はわかるが……グルグルしすぎて此処が何処にあるかかなんなくなったな。まぁいいさ。それよりも……。

随分と開けた所に出てきたな。」

 

ジョジョが穴から落ちてきた所から一本道で来た。

開けた場所、それは広さは50m、高さ約25mの所であった。

「これは…確か『嘆きの大壁』。ということは17層、ゴライアスというモンスターの生まれる場所か、何もないってことは倒されたって事……か?」

 

ジョジョは手を顎に当てながら考えていると、地面が揺れる。ジョジョから見て左側の壁が崩れてきた。

そこには『巨人』がいた。10mはありそうな『巨人』がいた。

17層、階層主である『ゴライアス』の誕生である。

だが、情報収集に余念がなかったジョジョは気付く。

 

「あいつ、聞いていた情報と色が違う……だと?」

 

そうである。本来『ゴライアス』は灰褐色の肌をしており、黒い髪の毛だと聞かされていた。

だが、この『ゴライアス』はそうではない。肌が黒いのだ。それに髪の毛の真っ白。

この差でジョジョは気付いた。

 

----こいつは『異常種』であると----

 

圧倒的、そう言葉にせざるを得ない。ジョジョは今までのモンスターとは比べ物にならないくらいの強さがある事を瞬時に理解した。

だからこそ、行動が『早かった』。

 

ゴライアスがジョジョを掴もうと手を伸ばす。だがそれ程速くない為、ジョジョは余裕をもって避ける。

 

ことも出来た。だが、ジョジョは攻撃モーションが始まった段階で動いていた。ゴライアスの手が空を切ったのはジョジョから2m離れたところであった。

 

「くらいやがれ!」

----ドガン!

ジョジョは跳び、ゴライアスの膝へと回し蹴りを仕掛けた。だが、

「なんて硬さ!この上層とは比べ物のない硬さだ!」

ジョジョの攻撃はゴライアスの膝を動かした程度しかなかった。

「くっ!」

ゴライアスからの攻撃が来そうだった為、膝を蹴り、地面を転がり、距離をとる。

 

ジョジョはゴライアスを見上げる。

その顔は

「行くぜ、階層主。」

 

笑っていた。

 

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どうでしたか!?
まだ前半です!!

これからジョジョはどんな手段でゴライアスに挑むのか。
楽しみですね!


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第14話 『諦めない』それが人間の強さである。

どうも!ミラノ風お好み焼きです!
こちらは後半の方になってます!!!

前回はヘスティアの仲直り、今回は諦めないです!
諦めなければ見えてくるものがある。

なんてな!


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--------ジョジョside--------

 

 

俺は自分の蹴りが『相手の足を動かすだけ』という事に『嬉しさ』を感じていた。

何故ならようやく『敵わないかも』と言える敵が出たからだ。

 

----普通なら此処で恐れを抱くだろう。

実際、俺もその後に繰り出された拳に脅威を感じた。

あの一撃だけで『死ぬ』と分かってしまったからだ。

 

恐怖。それを感じたら足が竦み、動けなくなるだろう。だが、俺は学んでいる。恐怖を我が物にする術を。

恐怖を我が物ににした時。本来の力以上を引き出すこともできる。

 

 

「かかってきなゴライアス。俺の試金石にしてやるよ。」

自分を鼓舞する。

 

「行くぞオラァ!!」

俺はゴライアスに向かって一直線で走る。

「ゴアアァァァア!!」

ゴライアスは俺に拳を打ち付けてくる。だがそれをフットワークのみでかわしていく。先ずは顔面にぶち込んでやるぜ!!

 

「スタープラチナ!!!」

----オオォォォォオ!!

----ドガガガガン!!

スタープラチナでゴライアスの顎を砕く。そして、

 

「目玉を潰せ!!」

----オラオラ!!

----グシャァァア!!

ゴライアスの両眼を見えなくする。

 

そうするとゴライアスは痛みで手で顔を覆い隠す。その前に地面へ戻り、

「スタープラチナ!あいつの膝を折るぞ!」

----オォォォォラァ!!

----ボギギン!!

さっきの自分では壊せなかった膝がスタープラチナで壊れる。

 

……やっぱりスタープラチナは俺の肉体よりも数段上にあるのか。

そして片膝を負傷した為、ゴライアスのバランスが崩れ、顔を抑えていた両手を地面につける。

 

 

 

俺にとって運が良い事に頭も下がる。

「これで終わりだ。脳味噌でもぶち撒けな!!」

----オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ

  オォォォォラァ!!!

----ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

  ドグシャリィ!!

ゴライアスの頭を破壊して、倒れる。

----ドスゥゥン…

ゴライアスの首から多くの血が噴き出していた。

砂埃も舞っている。ゴライアスの様子があまり見えない。

 

 

 

 

血の量からして、これで終わり。

 

 

 

 

そう、思っていた。

 

 

 

 

 

横からの攻撃を受けるまでは。

----ゴブリィシャァ!!

----ボガァァァァン!!

俺は、ゴライアスの拳を受け、壁へと叩き込まれた。

 

 

「(あ、危なかった…。とっさにスタープラチナで防ぐことが出来た。)」

ジョジョは決して油断して無かった。多くの血を浴びてしまい、それが目に入らないようにガードしていたこと。またゴライアスの姿が見えなかったことも原因だった。

「(畜生…あそこはスタープラチナの視力を頼るべきだったか?いや、嘆いても始まらねぇ。というか何故あの量の血で動ける?)」

 

 

その『何故』の答えはすぐに出た。

「まさか……自己再生…だと…」

俺が見たのはなくなったな頭部や顔、足が順番に再生していくゴライアスである。

 

完全に復活したゴライアスがそこにはいた。

 

「おいおい、ふざけんじゃねぇよ。」

「ゴオオォォォォォォォオ!!」

 

ゴライアスは叫んでいる。俺に向かって叫んでいる。

ゴライアスは俺を敵と判断したようだった。

 

「(自己再生なんてどう戦えば…)」

 

そんな事を考える暇もなくゴライアスが走って来る。

「クソッ!考える時間さえくれねぇか!」

そんなゴライアスを俺も迎え撃つ

「おぉぉぉお!!」

ゴライアスが拳を地面に叩きつける。

「危ねぇ!!」

俺は衝撃波に逆らわないように身体を流す。

衝撃波によって生まれる煙で俺はゴライアスの背後へと向かえた。

 

 

「生物の最も重要な部分!背骨!行くぜスタープラチナ!!」

----オォォォォラァ!!

----ボギリィビィ!!

ゴライアスの背骨を壊す。倒れるゴライアス。

 

「2度と同じ失敗はしたくないんでね!!」

----オラオラオラオラ!!オラオラオラオラ!!

----ボギン!!バギン!!

両肘を壊す。これで攻撃されることもない。

「行くぜ!スター……」

 

そこでゴライアスの口がこっちを向いていた。

----ゴァァァァァァア!!

「(それはまさか咆哮!?)」

----ドガァァァァァアン!!

ゴライアスの咆哮が向かっていった俺に直撃する。

 

「グボッ!グ、グハァ!!」

衝撃で吹っ飛び止まった。

だか、身体へのダメージがデカすぎる…

口から血が出てくる。

内臓をやられたか…

「くそ、速く回復薬を……」

もし血が肺に入ってしまったら呼吸が出来なくなり、死ぬ。自分の血で溺死するとか笑えねぇんだよ!!

--ゴキュッゴキュッゴキュッ!!

回復薬を飲み、何とか血は止まった。

ゴライアスは背骨、腕へと再生していく。

 

なる程、落ち着け。

先ず、ゴライアスの攻撃はそれ程多くないようだ。

普通の攻撃にさっきの咆哮。それだけ。

だが、自己回復が最も厄介だ。

だが、その規則性もわかってくる。

 

所謂『大切な所から』の回復なのだろう。

1度目は、頭部、顔、足の順番。

2度目は、背骨、腕。

恐らく生命として最も重要な所から回復していくようだ。

さらにだが『回復』している最中は『動かない』ではないのか?

仮説として置いておこう。

 

「ゴォォォォォオアァァァァア!!」

ゴライアスが叫ぶ。

「検証、してみるか……」

俺は自分の仮説が正しいか確認する事にした!

 

 

 

「行くぜ!スタープラチナ!!」

ゴライアスの横払いを避け、

「先ずは足ィ!!」

片足を折る。

そうするともう片方が地面につき、両手もつく。

「続いて背骨ェ!!」

板を割るように背骨にかかと落とし。

「次は顎にぃ!!」

途中で咆哮されても堪らない。だから此処で破壊をしておく、下顎が外れれば咆哮できないだろう。だが、

「念のため喉も潰すぞ!!」

声というのは声帯を使って出すモノ。ならば咆哮も声帯を使った攻撃もあると考え、潰す。

「次は肘ぃ!!」

腕の自由をなくす。

「最後に頭だぁ!!」

後頭部へラッシュを繰り出す。

この間約20秒。

 

 

 

「ゼェッ、ゼェッ、ゼェッ。こ、これはキツいぜ……

ち、血が…足りない。身体に…酸素が…行き……渡らない。」

ゴライアスの反撃を許さない為の高速移動。それのツケが帰ってくる。

まるで肺が小さくなっているようだ……。足も膝を着かなきゃ辛いくらいだ。だが、

 

 

 

 

「今の俺……輝いてるじゃねぇか。」

 

 

 

 

 

俺が考える人の輝き、それは『困難な事に挑んでいる時』だと思ってる。

 

『無理だ』『不可能だ』『まだやってんのか』『いい加減諦めろよ』『こっちくんなよ馬鹿』

 

そんな事を言う奴は困難に挑む前にやめた奴だ。そんな奴に『輝き』なんて得られるはずがない。

俺は心の中にある何かを燃やす事で輝く。

 

だから今此処で『命の炎』を燃やしている俺は輝いてる!!この世の誰よりも今!!俺が困難に挑んでる!!ゴライアスは通常種でもレベル4相当だと聞く、そいつをこの『レベル1』が倒すのにどれだけの代償が必要がなど誰にもわからない。

 

「だが、『死ぬ』ことは絶対に避ける。

俺の帰りを待ってる奴がいるんでな。」

 

 

 

 

 

そう考えているとゴライアスの回復が始まった。

先ず背骨、後頭部、顎、足、手。やはり重要な所から直していくようだ。これが分かるだけでゴライアスの行動を制限できる。

 

「これが…最後の回復薬……」

俺はバックから取り出した。これを飲めば万全ではないにしろ動きを取り戻すだろう。

 

「いくぜ、最後の攻撃だ。」

 

ゴライアスが来るよりも速く動き出す。

ゴライアスが拳を振り下ろすがそれを踏まえて避ける。いくぞ!

「足ぃ!背骨ぇ!顎に声帯ィ!腕二本!後頭部ゥ!」

さっきと同じ攻撃をする。

そして生物の最も大切な所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

「最後は、心臓ダァァァァァァァアアア!!」

完全に入った。これでギリギリの勝利。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--------『普通』なら

「ぐわぁ!!」

 

 

横から掴まれた、だと!?まさか!そんなはずはない!!腕が治るまで約30秒!こんなに早いはずは……ッッ!!」

そこで見たものは顔のない巨人であった。

だが、腕のみが再生していた。

「まさか!!意識して直す事ができるのか!?脳のないこの状況で!?まさか!これがモンスターの本能とでも言うのか……!」

 

くそっ!!完全に腕ごと掴まれている!!動けねぇ!!

「ぐぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

----ギシギシギシギシギシギシ!!!

に、握り潰される…!

「グガハァッ!!」

口から大量の血が流れる。上を見ると……

そこには完全復活をしたゴライアスがいた。

 

 

 

 

    『死』

 

 

 

 

俺はそれだけを感じてしまった。

だが、体は震えない。心も揺れない。

ゴライアスは俺を目の高さまで持ってくる。

 

 

「よく、見ておきな。近くで見ねぇと俺のこと忘れるぜ?」

 

 

そんな呑気な事をいう。

俺の死が近いからだろうか…スタープラチナも段々と薄くなっていく。

ゴライアスとの顔の距離が1mに入った。

 

 

 

------瞬間

 

 

 

「スターフィンガー!!!!!」

----グブシュァァァァア!!

「ゴギャァァァァァァァァァァアアア!!!」

 

俺のスタープラチナの力を指先に一点集中する事での攻撃。それを眼球に突き刺す!!

ゴライアスは俺を離し目を覆う。

 

 

この攻撃に意味はない。直ぐにゴライアスは回復すし。俺が回復する訳でもない。本当に意味のない攻撃。

しかし!俺は見せてやった!!最後まで諦めはしない人間の強さを!!これがモンスターにはない!『人間』だけが持てる強さ『勇気』だ、『覚悟』だ!!!

 

--------ジョジョside ■■■--------

____________________________________________

 

 

ジョジョは、そのまま地面へと落ちる。

仰向けで、大の字で、倒れる。

 

ゴライアスは回復し、近づいてくる。

両手を振り上げ、ラッシュの準備をしている。

 

「いいぜ、最後に撃ち合うか……。」

 

立ち上がる。立ち上がり続ける。

決してどんな困難でも『立ち向かう』。

 

身体は限界、スタープラチナも限界。

ゴライアスは五体満足。

 

勝敗は見て分かる。

 

だが、目から光が消えない。

心はまだ折れてない。

だから立てる。

 

 

「ゴオオォォォォォォォォォォォオオオオ!!!」

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」

 

向かい合い相手に向かって叩き込み続ける。

周りの地面が削がれ、煙が漂う。

----ドガンバガンガガン!!

段々と地面に拳が当たってくる。

 

「ゴオオォォォォォォォオアアァァァァァ!!!」

 

ゴライアスのラッシュが地面へと叩き込まれていく。

その度に血が吹き出していく。

----ゴキャ!!

そんな骨が折れる音が聞こえる。

 

およそ2分、経過した。

ゴライアスの攻撃で出来たクレーターが。

そこには血が広がっていた。

 

「ゴオォォォォォォォォォォォォオオオオ!!!」

 

ゴライアスは勝利の雄叫びを挙げた。

もう此処には誰もいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--------はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

    『おい』

 

 

 

 

そんな声が響いた。

ゴライアスはピクリと雄叫びをやめ、周りを見渡す。

 

 

 

 

  『何勝った気でいるんだ?』

『お前が殴っていたのは俺じゃないぜ?』

 

 

 

 

 

その言葉でゴライアスは自分の拳を見る。

そこには自らの力に耐えれなかった無残な拳があった。

 

 

 

 

『俺は初め、何故あの攻撃を避けられたのかわからなかった。』

『だが、今ならわかる。一瞬だがお前のラッシュが止まったんだ。』

『ほんの一瞬、パンチ1発分の時間だけ止まった。』

 

 

 

 

 

ゴライアスの顔には恐怖の色が出ている。

周りを慌ただしく見渡し、所構わず拳を打つ。

 

 

 

 

『だが、その一瞬が勝負を分けた。俺は無意識にやっていた。』

『全力でスタープラチナの拳をお前の拳に打ち込み、その反動で移動したのさ。』

『お前が無駄に殴っていたお陰で俺は真実にたどり着く事ができた。』

 

 

 

煙が晴れていく。ゴライアスの後ろには、

 

 

 

 

「俺が時を止めたんだ、と。」

 

 

 

 

血塗れでなお立つ存在がいた。

頭から血が流れ出している。

服は自分の血で真っ赤に染まっている。

 

 

 

「お前が使ってくれたこの2分。そのお陰で俺も大分休む事が出来た。」

 

 

 

その男の目は、ギラギラと光っていた。

『凄み』がある目だ。

その目を向けられてゴライアスは後退する。

モンスターに恐怖という感情はない。

だがこのゴライアスは恐怖の顔をしている。

怯えた目をしている。

この存在によってそうさせられているのだ。

この男『ジョーンズ・ジョースター』によって。

 

 

 

「あの身体も体力も限界だった時でパンチ1発分。

なら今の俺はどれだけ時を止められるかな。」

 

 

 

その言葉がきっかけだった。

 

『此処で殺さなくてはならない。殺さなければ最も厄介な存在としてこのダンジョンに挑むだろう』

そう本能で理解したゴライアスの攻撃だった!

 

 

「そんな大振り、今更当たるかよ。」

ジョジョには無意味だった。

さらに大振りであったため、次の動作が行えない。

ジョジョは懐、心臓部分へと飛び込んだ。

 

 

 

 

「スタープラチナ!!!時を!!止めろ!!!!」

----ドウゥゥゥン!!

 

「オラ!オラ!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!」

 

----カチッ

 

「時は動き出す」

----ドクシャァァァァァァァアアンン!!!!

 

--------たった1秒--------

 

だがジョジョは、スタープラチナはその1秒でゴライアスの上半身を吹き飛ばした!!!

出てきたのは大きな魔石。これがモンスターの心臓になる。

 

「……ォォォォォォォォォォオオオオオ!!!」

スタープラチナは拳を振りかぶる。

「ぉぉぉぉおおおおらああああああぁぁあ!!!」

 

----バギィィィィィィイイン!!

 

大きな魔石はスタープラチナの拳で粉々になった。

ジョジョとスタープラチナは息を吸い込む。

 

 

「『ウオオオオオオオオオオオオオ!!!』」

 

 

俺とスタープラチナは雄叫びを上げる。

これは勝利した事への喜びの咆哮であった。

 

____________________________________________

 




どうもありがとうございました!!
ちょっと投稿が遅くなってしまいましたかね?

ジョジョはようやくスタープラチナに馴染んできたようです。
主人公の勝利!!乾杯!!って気分です!!

さて、残す所第1章は次回でラストです!
皆さんアンケートどうもありがとうございます!!
なら変更なしで行きますね!!
自分の好きなキャラで好きな構想でやります!

これからも応援よろしくお願いします!!


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第15話 新たなる決意をした

どうも!ミラノ風お好み焼きです!
お久しぶりです!漸く更新出来ました!
ウチの卒業最後のテストが終わりました!パチパチ!
ありがとうございます!ありがとうございます!
というわけでこれからほきちんと更新するので楽しみにしててください。

さて前回はゴライアスに勝利しました!
いかがでしたかバトルシーン。楽しんで頂けました?

今回はジョジョ!新たなる決意!です、どうぞ!



「や、やった…ぜ…勝った……勝つ事が出来た……」

 

ジョジョはゴライアスが灰になっていくところを見ながら腰を下ろす。そして今まで感じた事のない充実感と達成感が心を満たしていく。

他の層では経験できない強者との戦い、そして命のやり取りだからこそ自分が進化したこと、これらが合わったことで生まれる感情だ。

 

 

「なぁ…神様よ……。俺の生き様、ちゃんと見たかい?俺の成長っぷりはどうだい?前世よりも輝いていたかい?」

 

 

ジョジョは前世も含め、こんなにも満たされたことはなかったようだ。

いや、確かに満たされていた、『日常』に。

だが、『戦い』で満たされたのは初めてだったのだ。こんなにも自分の『命』の削り合いという馬鹿げた事だろうと、だ。

 

 

「だが…反省が有るとすれば…『勝っただけ』だ…。これから下へ進む事が……出来ない…。」

 

 

そうである。勝っただけなのだ。勝っただけではダンジョンを攻略するのは不可能である。さらに毎回のようにこんなダメージを受けていたら攻略は一向に進まないだろう。だからこそ『だけ』である。

ジョジョはこの戦いで自分に足りないものが分かった。覚悟でも、勇気でもない。

 

 

「俺には…仲間が……必要だ…。俺と同じ『覚悟』を持った仲間が……必要なんだ…。」

 

 

ジョジョは漸くロキファミリアに『あの3人』が繋がっているのかが分かった。自分にはないあの3人だけの強さがあるのだと理解した。

ジョジョは『1人で出来てしまう』タイプだった。

家事も、人付き合いも、冒険も、何もかも1人で出来てしまっているのだ。この事についてジョジョは記憶を無くしているが、前世でも同じであった。

 

そのせいで仲間とは『自分の代わりをする者』という認識が心に根付いてしまっていた。

だがこの戦いで最も『仲間』を無碍にしていたのはジョジョ自身であった。

『1人でやれるなら1人でやる』というスタンスだ。

ジョジョはこの時になって漸く理解した。

 

 

『仲間が欲しい』

 

 

これは心の底から滲み出た想いであった。

仲間が居ればこの戦い、きっとこれ程傷付きはしなかっただろう。仲間の前で戦えばきっと今のジョジョを褒め称えるだろう。血が出た時は怒ってでも止めてくれただろう。仲間がきっと自分の活躍に心を満たすだろう。きっと肩を組んで地上まで笑いながら帰れただろう。

 

それがジョジョにはない。自分を満たす事しか出来ていないのだ。他人を満たす事が出来ないのだ。

ジョジョは知ってしまった。

自分が満たされたとき、仲間が満たされる事を。そしてその満たされる仲間を見て自分が満たされた事を。

ジョジョは学習してしまったのだ。

 

----あの明るい神によって----

 

「帰る…ぞ。何があろうとも……必ず…ヘスティアの元へ、帰るんだ!!」

ジョジョは今にも折れそうな足を意思だけで保たせる。血が出過ぎて頭が回らないがそれでも強い目をして。ジョジョは地上へと足を進めた。

 

「待ってなヘスティア……、説教でもなんでも受ける覚悟はできてる…。だがその前に言うべき事が…ある。」

 

 

 

帰り道、モンスターは襲って来なかった。

モンスターは匂いを感じていた。

『ゴライアスの血の匂い』だと分かっていた。

だから襲わない。自分から死ににいくヤツはいない。

ジョジョは全く戦闘もせずに地上へと戻っていった。

 

 

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______________________

 

 

ジョジョはダンジョンから地上へと顔を出した。

そこには多くの人たちがいる。

冒険者、受付嬢、市民に子供。多くの人がジョジョを見た。多くの者たちが言葉をなくす。

 

そこには顔も身体も血塗れにも関わらず、背筋を伸ばし、悠々と歩いてきた為だ。普通の人から見てもわかる重傷。それでも顔をあげ、堂々と歩いていた。その姿は……

 

   『英雄』

 

誰かがボソリと呟いた。

そうであった。市民から見たら、あれは英雄譚に出てくる英雄そのものだったのだ。

どんな困難にも立ち向かい、必ず勝利を収める、そんな英雄の姿をあの男に重ねていた。

 

そんな『英雄』の凱旋。

誰も歓声を上げない。……シィン……としているのだ。何故ならばジョジョの雰囲気がそれをさせてくれなかった。多くの者がジョジョの空気に圧倒されている。レベルが上であろう冒険者も、多くの冒険者を見てきた受付嬢も、戦闘経験のない市民も、感受性が高い子供も、誰もが心にブレーキを掛けていた。

 

『こんな姿、いつまでも見ていたい』

 

その思いが市民全員に広がる。まるで1枚の絵なのだ。英雄の凱旋。そんな名前になるだろうと皆が思った。そんな輝かしい作品に、自分の声で汚すことは出来ない。

誰もが彼の進む道を阻まない。真っ直ぐと歩くジョジョの道を開けていく。

 

見ている者達の感情は様々である。

市民の感情は『恐れ』

あの冒険者のような奴でもあれ程の傷を受けていることからこモンスターへの恐怖。そしてその傷をもろともしない英雄への畏怖。

 

ギルドの受付嬢達は『怒り』

受付嬢達は知っていた。あれが『レベル1冒険者』である事を。ジョジョが毎回無茶をしているような奴である事を。だからこそ怒りが湧いてくる。『だからあれ程注意したのに』と。受付嬢達はこれから徹底する事を決めた。『冒険者は冒険してはいけない』と。これから増える新人にきつく言う事を。

 

冒険者達は『焦り』

ジョジョを見た時、誰も奴を知らないのだ。レベルを、名前を、ファミリアを。だからこその焦り。『このままでは追いつかれる。離される。』という焦り。奴がどのファミリアに入っているのかを知らなくてはいけないという感情。自分はあれだけの傷を受けてあそこまで堂々と動けるか分からないからこその焦り。冒険者達は奴に自分を重ねる事で、自分には出来ないという感情が生まれた。

 

オラリオに住む子供達は『憧れ』

あんな風になりたい。あんな堂々とした大人になりたい。どんな強敵が現れても、傷付き、立ち上がり、倒す。そんな英雄になってみたいという憧れを持つ。目を輝かせながら奴を見る。

 

そして此処にそれらに含まれない感情を持った者がいた。

 

____________________________________________

 

 

--------とある神side--------

 

 

「すごい…すごいよ!オレ達が望んでやまない英雄たる存在が現れていたなんて!!」

オレは『英雄』を望んでいた。

あれが英雄の器たり得る存在だ!どんなに傷ついても自らの道を歩き続ける。あれ程の傷を受けてもなお英雄として歩く彼。

 

「知らなかった……。まさかゼウスの言っていた事は今現実になりつつあるのか!10年……その時に彼は『英雄』となるという事はつまり!!今はその序章に過ぎないという事!!」

オレは喜びを抑えられない!あれ程希望を持たせてくれる存在は初めてだ!彼なら必ずこのオラリオに新風を巻き起こすだろう。その風でどれほどオラリオは変わっていくだろう!

 

「彼にオレからの試練は必要ない。あれはきっと勝手に試練へと挑む者だ。オレが彼を英雄へと仕立て上げる為に振る舞わなくても、その時の犠牲なんてものも用意しなくていい。オラリオの神達がやる事なす事、その全てに『好きか嫌いか』で挑むような雰囲気を感じる!彼は自分の道を唯逸れずに歩くこと、これが彼の信条!!」

彼ならばこのオレの、オレ達の悲願を達成してくれるやもしれない。君に憧れ、心を共にする存在も現れることだろう。

 

『英雄の元には英雄が集うもの。』

 

「もう少し、様子を見よう。彼が動く前、動いた後に必ずこのオラリオにいなくてはならない。そうでなきゃオレが楽しめないじゃないか。」

 

オレは笑う。心の中で笑う。

さぁ、楽しませてくれよ。

 

『始まりの英雄』

 

--------side out--------

 

____________________________________________

 

 

 

ジョジョはヘファイストスファミリアの拠点へときた。多くの者たちが彼の後ろをついてきたが、ひと睨みすると全員が離れていった。

門を潜ると、恐怖の顔をした門番がいる。彼は大慌てで拠点へと入る。

 

「(これだけの傷だ、普通は怯えるか。)」

 

ジョジョのバックには魔石が大量にある。これを売り、回復薬を買えば問題ないのだが、ジョジョはそれをしなかった。

それは彼の心境による者だ。ダンジョンで己が考えたこと、これからすべき事をヘスティアに話したかった。だからジョジョはダンジョンから出て初めに話す存在をヘスティアと決めていた。

だからこそ此処にきた。時間も夜だ。きっとアルバイトも終わり、此処でゆっくりとしているだろう、と。

 

門番が大慌てで移動してる為、ヘファイストスの居場所が大体わかる。そこにヘスティアもいるだろうと『勘』じている。

 

「へ、ヘファイストス様!!も、門に血塗れの男が来ております!!」

 

ジョジョには聞こえていた。門番が神の部屋にノックもせずに入った事を、そしてそこには神ヘファイストスがいることも。

 

「なんだって!すぐに行くわ!ヘスティアは此処で待ってなさい!血なんて見た事ないでしょ!?」

「なにお!バカにするなよ!ボクだって血は見たことあるよ!ジョン君と料理をした時に何度自分の指を切ったか!」

「(どうやら、ヘスティアはヘファイストスの所に居るみたいだな。)」

 

ジョジョは少し歩くスピードを早めた。

あの部屋にいる、と分かった時には

 

「あんた!そんなこと言って!私が料理で血を出した時発狂してたじゃない!無理しないで此処にいなさい!」

「あ、あれは発狂じゃないよ!た、たまたま歌いたくなっただけさ!」

「(また意味の分からない言い訳をして。)」

 

ジョジョにとって1週間ぶりに聞く声。それだけでも帰ってきたという実感が湧く。

ジョジョはその部屋の入り口に立ち…

「そんな分かりやすい嘘やめとけよヘスティア。そこは『もう発狂しない』と言っとけよ。相変わらずの奴だなお前は」

 

ヘファイストスは驚いた顔で振り返る。ヘスティアは久しぶりに聞く眷属の声に喜んだ顔をしながら向く。

 

「よぅ、久しぶり。ヘスティア」

血塗れのジョジョが挨拶をしていた。

この後ヘスティアの発狂が治るまで10分を要した。

 

 

_________________________________

 

 

 

「ジョ、ジョン君!?その傷はいったい!!医者〜!!ヘファイストス!医者を呼んでくれ〜!!」

発狂は治ったがまだテンションが高いようだ。

 

そんなヘスティアにジョジョはこの1週間、どんなことがあったかを話した。17層で見たことないゴライアスと戦ったことで受けた傷だと話す。

 

「えぇ〜〜!!?ゴライアス!?しかも異常種!!?それを君はレベル1で倒したのかい!!?確か通常種でもレベル4相当だったはずだよ!?何やってるんだい君は!!そんな無茶をして!!」

「悪かった、悪かったよ。だから……ッ!」

 

この時、ヘスティアは泣いていた。

初めて会った頃の泣かない泣顔ではない。

本当に泣いているのだ。

涙を流す事を我慢せずに、声を押し殺すこともせずに。

その顔をみたジョジョは言葉を詰まらせた。

 

「ボクは君に言った筈だよ!!ボクを1人にしないでくれって!!なのになんだい君は!?そんな無茶をして、そんなにぼろぼろになって!!君が無理をする事はなんとなく分かってたよ、でも!!勝ち目のない戦いに挑むほどバカだとは思わなかったよ!!」

ヘスティアは溢れてくる涙を手で拭おうとする。だが拭いてもまた溢れてくる涙。一向に止めることが出来ない。ボロボロ、ボロボロ、と顔がぐちゃぐちゃになっていく。

 

ヘファイストスはどうすれば良いのか分からずオロオロするだけ。その前を通る者がいた。

「ごめんな、ヘスティア。俺はお前が言った事を覚えてる。1人にしないで、と。それに俺は返したな。決して1人にさせないと。俺は無茶をする人間だ。勝ち目のない戦いにも挑むだろう。だが、俺は約束を守るよ。『1人にさせない』。これを想うだけで俺は強くなれるんだ。本当さ。

俺はお前を心配させた事に謝る。ごめんなさい。」

 

ジョジョはヘスティアを抱きしめる。自分の胸にヘスティアを抱える。ヘスティアの泣き声が吃逆へと変わる。

「それともう1度約束しよう。俺は必ずお前の元へ帰ってこよう。」

「ゔん!!」

約束に応えるヘスティア。

ジョジョはヘスティアが落ち着くまで抱きしめる。

 

 

 

______________________

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お互い落ち着き、ヘファイストスも落ち着き、少し休憩でも、とお茶を入れるヘスティア。

 

「どうだいジョン君!ボクもヘファイストスの所で沢山練習したから大分上手くなってるはずだよ!」

「まぁ、確かにあの頃よりも上手くなっている。成長したなヘスティア!」

「ヘッヘーン!」

「貴方達意外と良いコンビね……。」

 

先程の時間が嘘だったかのような1人と1神に呆れるヘファイストスであった。

 

 

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ジョジョはゴライアスに勝利した事を話した。

 

「き、君は本当にボクを驚かせるね。攻撃を受けて死にそうだったから帰ってきたと思ったけど、まさか勝ってくるなんて思いもよらないよ。」

「まぁな。色々と死ぬような場面が多かったがけどな。」

「やっぱり死にかけたのかい!?」

横でブーブー言ってるヘスティアを無視してジョジョはヘファイストスに話しかける。

 

「お初にお目にかかります、神ヘファイストス。私はヘスティアが眷属、ジョーンズ・ジョースターと申します。ジョジョと呼んでください。」

「あら、ご丁寧にどうも。ヘスティアの神友のヘファイストスよ。よろしくジョジョ。」

「ムッキー!!ボクを無視するな!」

 

 

----20分後----

 

 

「そんなわけで俺は仲間を欲している。俺と冒険に出てくれる仲間が。俺と同じ覚悟を持った仲間が。自分の進む道を歩いていける仲間が。俺はそれを探しに行きたい。」

ジョジョはゴライアス戦で自分の考えた事を全て話した。このままではオラリオを攻略できない事を。

 

「そ、それは分かったけど…どうするんだい?このオラリオの一般人以外は何処かのファミリアに所蔵しているよ?」

「それに貴方のような無茶をするファミリアには誰も入りたいとは思わないと思うけど。」

ヘスティアは心配そうに聞き、ヘファイストスは最もな事を言う。

 

「それは分かっている。だから探しに行くんだ、オラリオの外へ。」

ジョジョは自身が考えている事をはなす。

「俺はオラリオの外で恩恵を貰ってもいないのに強い人間にであった。きっと探せば必ず見つかると信じている。心が強い奴は。だから俺は旅に出る。」

その言葉でヘスティアは飛び上がる。見捨てるのかと叫ぶ。ジョジョにグーパンをして問い詰める。

「イテェよ!まだ傷が塞がってるだけだからな!?ダメージは残ってんだよ!……それと見捨てる訳ねぇよ。本当はお前にもこの旅について来て欲しかったんだ。」

心境を話すとヘスティアはニヤける。なら何故1人で行くような言い方を?と聞く。

 

「単純にお前の面倒を見る余裕がなさそうだからかな。俺の歩くスピードはお前より速いし、お前に合わせて歩いたら旅が終わらないよ。それにこれは俺の旅だ。俺だけで行く事に意味があると考えてる。恐らく俺には、望んだ事に導かれる運命にあると思っている。」

これは自身の経験からくる確信であった。

オラリオまでにビスケに出会い、スタープラチナが操れるようになった事。オラリオでの経験。出会い。ヘスティアに出会い、こいつこそが自分の神だと思ったこと。この全てはジョジョが望んだものが導かれるように近づいて来ていた。

「だから俺は信じてる。仲間に出会える事を。例え断られたとしても、俺が必ず連れてくる。そうしたいんだ。だから頼む。俺を旅に行かせてくれ。」

ジョジョは頭を下げる。

 

……ハァ

「分かったよ。君の願いだ。それに1人じゃ危険でも仲間がいればそれもなくなるかもしれないからね。うん、分かったよ。ボクは此処で君の帰りを待つ事にするよ。」

ヘスティアは許可を出した。自分がジョジョと一緒にいたいと思ってもそれを抑え、望み通りにさせる。

「そのかわり!傷を治してからだよ!それにゴライアスを倒したんだ!きっとランクアップもしてるだろうしね!!」

 

 

----これから5日間、ジョジョはヘスティアの介護を受けたりした。回復薬などを使っての回復ではなく、ジョジョの体に任せた回復をする事にしていた。

傷は塞がっていたため、ジョジョは大量の食事を用意させ(ジョジョ払い)、血の確保を優先していた。

完全に回復したのは4日経ってからであった。

これにはヘファイストスも驚いていた。

 

 

「じゃあ、行ってくるよヘスティア。恐らく3年以内には帰ってくるよ」

「うん、いってらっしゃいジョン君。ボクはその間君に相応しい神になるために頑張るよ。」

ジョジョとヘスティアの別れの日。

これまでに色々話をしていた。そして色々な所に話をしに行った。そこには誰もが望む日常があった。

 

ジョジョの旅立ち。

ヘスティアは離れていく後ろ姿にいつまでも手を振り続けていた。

 

 

 

 

 

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______________________

 

 

 

 

--------数年後--------

 

 

----ドアをノックする音が聞こえる。

 

----その扉が開かれる。そこには1人の男。その後ろに7人の男女

 

----扉を開いた者は----

 

 

 

 

  『おかえり、ジョン君』

 

 

  『ただいま、ヘスティア』

 

 

 

 

 

-----これはまだ先のお話-----

 




これで第1章は終了です!ありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!!

さて、ジョジョは旅に出て仲間を集めて来ます。1人1人の仲間になるエピソードはあるのですが、いつ書こうかなぁと思っていたのでアンケートをしました!投票ありがとうございます!
んで、何とかしましたのでがんばります!
仲間の予想をたてて下さい!感想に書き合うのも楽しそうですね!

次回新章が始まります!


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第2章 ダンジョン出てからが長いンゴ
第16話 やっぱり仲間集めはしなきゃいけねぇんだ!!


どうも皆さん、お久しぶりでございます!
就職をして、色々忙しくなって、引越しもあってでやれていませんでした!
楽しみしていた方々!本当に申し訳ない!!

…ここだけの話、コロナの影響で会社が…ね?
皆さんはコロナ対策して下さいね?

恐らくこれからは定期的に出していきます!!

では新章スタートです!!



 

 

ジョジョの旅、それは何も仲間集めだけではなかった。もうひとつ、目的があったのだ。それは『知識』である。この世界は自分のいた世界とは違う物があると確信をしていた。魔法が存在する世界ならどのような文明があったのか知りたかったのだ。

「きっとこの世界には!魔法鞄や空を飛ぶ馬車なんてあるんじゃないか!?激アツだぜ!」

 

ジョジョは仲間集めには準備が必要だと考えた。

だからまずはオラリオ外の情報を集めるために王国へと向かう事にした。

「向かおうとするか!ラキア王国!!」

 

____________________________________________

 

 

ジョジョは色々な商人の馬車に乗って移動していた。持ち前の人付き合いの良さを出し、商人に自身が気になったことは聞きまくった。

時々モンスターが発生したが、バケモノに勝利したジョジョからすれば弱い弱い。スタープラチナの拳1つで『パグワァ!』だ。

モンスターから襲われるのを守り、その御礼として酒や肉を商人御馳走になるジョジョ。

商人はジョジョの強さや人柄を気に入っていた。

 

 

「ジョジョ様がお話になられていたアイテムの話は私の耳には届いておりません。ただ、こんな話を聞いたことがあります。」

 

 

商人は自分が大陸をまわり、耳にした情報を伝える。この情報は極秘、この大陸の王であろうと耳にしないであろう情報だ。

そもそもジョジョが話していた魔道具など国宝級の物だ。国外に存在することはないだろう、と商人は考えていたがこの商人は別であった。

そのような『浪漫』を求める人間である。だからそのような情報は集めまくっていた。そんな自分でしか知り得ないだろう情報を伝える。これを話すのも単にジョジョが気に入っている、それだけである。

 

「そのような魔道具を作る者がいるという噂でございます。」

「魔道具は誰にでも作れるもんじゃないのか?」

ジョジョは自分の想像していたような簡単なものではなかったようだ。RPGに出てくるような容量無制限のバックが当たり前に存在していると思っていたのだ。

 

「えぇ。腕のいい技師しか作れません。噂では特別な

能力、冒険者でいうところの『スキル』が必要なのです。それも並のスキルではないことは確かです。何故ならば魔道具自体が流通しておりませんからな、魔道具はその希少さ故、高額で取引されます。私の方でもっと情報を集めておきます。」

商人はジョジョの力になる事をここに誓っていた。この男、ジョジョは自分に大きな利益を生む存在として認識した。

 

ジョジョと商人は自分の浪漫を賑やかに語り合う。

『この者は自分の浪漫を絶対に否定しない』

その共通の認識が話を盛り上げる。

 

______________________

___________

____

 

「そういえばこの辺りには山賊がいると聞きましたな。」

ジョジョが仲間を集める話をした時、商人は思い出したように話す。

「命は取らずそれ以外のもの全てを奪う山賊、名前は確か『ハルサメ』と名乗っていたと。強者のみで作られた組織らしく普通の護衛では手に負えなかったらしいです。そいつらに多くの商人が荷物を奪われていると。だから王国の騎士たちが討伐に向かったそうですが…全員鎧を奪われ下着で帰ってきたという話です。」

 

ジョジョは何故その話を自分にするのか、聞いてみたところ…

「なんでもポリシーが『人生の選択って大切だよね』らしく相手が選んだ選択によって対応を変えると、悪人ではないという話も耳にしています。確か若い商人が護衛が全員倒れたあと、『家族の為、この荷物を奪われるわけにはいかない』と覚悟を見せた時、商人が向かう町まで護衛を買って出たという話もあります。

『人を選ぶ山賊』であるのなら貴方であれば認められると思いましてね。」

「(腕が立ち、己のルールがある…まさに仲間に欲しいな。)」

「その山賊は何処にいるんだ?あってみたい。」

ジョジョの中では山賊を仲間にすることは決定事項であるようだ。

 

 

____________________________________________

 




如何でしたか?次回は初めての仲間を作ります!

ですが、これから仲間にする奴とストーリーは全部決まっているんですよ…。

でも!!でも!!こいつだけ!こいつだけが全く思いつかない!!
バトルにしたいけど、どんな戦いにしようかとか!

「(…まぁ思いつかなかったらキングクリムゾンでいいかなぁ。ジョジョネタで被るし…)」

次回をお楽しみに!!


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第17話 突撃!!となりの山賊森林!!!

どうも皆さん!!お久しぶりです!!
ミラノ風お好み焼きでございますよ!!

いや~~!ほんっとぉぉぉぉおにサッセン!!!
全然やらなかった言い訳聞く?聞かなくていいよね!

はい!というわけで新作です!!
楽しんでください!!


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「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁああああ!!」

「な、何なんだ!!なんで襲われる!!?」

「俺たち金目のものなんて持ってねぇよぉぉおお!!」

 

森の中には多くの人達の叫び声が聞こえてくる。そして森の外へと走り出している者。

涙を流しながら走る者。

仲間を担いで走る者。

持ち物全てを置き去りにする者。

 

彼らの共通点はこの森にいる「バケモノ」から逃げている事、恐怖に呑まれている事、そして森に住んでいる事を後悔する事であった。

 

「ああぁぁぁぁぁあああ!!追いついてきたぁぁ!!」

「おいおいおい!!あいつ拳振りかぶってるぞ!!」

「おしまいだぁ!!俺生きてたら山賊辞めてやる!!」

 

--ドガァァァァァアアアン!!

--ギャァァァァァァァアアア!!

 

彼らの背後から地面がひっくり返る様な爆音が聞こえる。それと同時に多くの人達の悲鳴が聞こえた。

 

 

「待てやゴラァァァァァアアアアア!!」

 

 

さっきまで戦闘音が聞こえていたのに、「バケモノ」は彼らの後ろにいた。

「なんで…なんで!こんなことになった!!」

男が悲痛の叫びで過去の自分に問いかける。

だが、どれだけ問いかけようが、どれだけ過去を悔やんでも今の状況は変わらない。

 

 

「なんで俺たちは喧嘩を売っちまったんだ……。」

 

   「あのバケモノに!!!」

 

 

追いかけてきたのは『1人』の男。

その男に彼ら『ハルサメ』は喧嘩を売った。

それが今の状況を作った。

 

その『1人』の男が拳を振り上げる。

「だから!お前らに話があるって……」

 

 

 

 

「言ってるじゃねぇかあああぁぁぁぁああああああ!!!!逃げんじゃねぇぇぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!」

 

 

 

 

 

追いかけられていた男達は一振りの拳で空を舞った。

 

 

 

「おっし!これで全員だな!」

 

 

これは後に世界へと名を轟かせる者たちの出会いであった

 

 

 

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______________________

___________

 

 

 

「此処が山賊が住むっていう森?」

 

商人の御馳走を食わせて貰った次の日、ジョジョは承認が話していた山賊「ハルサメ」がいると言われる森へと来ていた。森は太い木々、青々と茂った葉。まるで一本一本の木が大地を支え、ずっしりと佇んでいるようだ。

 

 

「なんていうか……あれだな、あれのことだよ」

ただの言葉足らずであるジョジョは森に入り散策をしながら感想を述べた。ジョジョが燃やした森とは違う雰囲気を感じているが、それを表現できる言葉がない。

山道を先に進み、人の気配が全くしないことに疑問を持つが、

 

「あれだな、きっと昼寝をしてんだろうなぁ。こんなに天気が良くていい風が吹く森の中なら気持ちよく寝れるだろうな~」

そんなことよりも気持ちよく寝れるここを羨ましく感じていた。

 

 

 

「とまれ、そこの男」

 

 

ジョジョは上から声を掛けられた。

そこには10人ばかりの男がジョジョを見降ろしていた。全員黒いチャイナ服を身にまとい、マントを羽織っている。大きい傘を持ちジョジョを見下ろすその瞳はまるで野獣か。鋭い眼光をし、すぐにでも襲い掛かりそうだ。

 

「貴様、王国の手の者か?貴族に雇われた冒険者ではあるまいな」

傘先をジョジョに向け問いかける。

 

「俺はジョーンズ・ジョースター。ジョジョと呼んでくれ。俺はここから東にあるオラリオというところの冒険者だ。」

 

 

ジョジョが名乗りを上げると男たちは何やら小さい声で話している。

「それで、この森に何の用だ。ここを我ら『ハルサメ』の縄張りと知っての狼藉か?」

「ああ、さっき商人から聞いてきたんだ。お前ら『ハルサメ』のボスとはなしがしたくてな!」

男たちの問いかけに笑顔で答えるジョジョ。ジョジョからすれば一本筋が通ってる山賊にあってどんな奴か見定める目的だった。しかし男たちからすればそうではない。

 

 

--オラリオだって?あそこは数年前まで馬鹿みてぇにつえぇ奴がゴロゴロいたってはなしだぜ?

--ああ、俺も聞いたことある。なんでも「ファミリア」ていうチームを組んでいるって話だ。

--だけど俺たちより強い奴なんているのか?あそこは閉鎖的な場所だから詳しくはわかんねぇ。

 

 

どんなに考えても結論は変わらない。男たちからしたらジョジョは敵でしかないのだ。

 

「悪いがお引き取り願おう。貴様のような得体のしれない者を団長に合わせるわけにはいかない。」

「もちろんただで返すわけにはいかない。我らは山賊、身ぐるみと有り金ありったけおいていくがいい。」

「嫌であれば戦うか?ここにいる10人を相手取る実力があればの話だがな。」

 

男たちはみじんも考えていなかった。目の前にいる男、ジョジョの力量を。

山賊たちは相当な実力の持ち主だ。オラリオに来た場合自力でそこら辺のレベル3に匹敵するだろう。だからこそ相手の実力をある程度把握もできる。

 

 

 

 

だが!彼らはジョジョの力量が分からない!

それは決して山賊が悪いわけではない!!

この男、ジョジョはアホなのである!!!

改めて言おう!!!アホなのである!!!

しかしこれは頭の良し悪しの話ではない!

 

ジョジョは

『考えることができるよ?でも考えるのってつかれるじゃん?だから考えない!』

を地で行くような人間なのだ!!

簡潔に言うのであれば、『のほほんといきたい』である!!

 

ここで改めて言うが、ジョジョはタバコを吸うことで思考に没頭できる。これはタバコそのものがスイッチの役割をなしているのだ!

だからこそタバコを吸っていない今!!この瞬間は!!何も考えていないのだ!!

 

『商人が言ってたから』『あってみたいから』

これだけ考え、行動しただけなのだ!!

 

思考が行動力に繋がっているように、思考が雰囲気にも影響をもたらしているのだ!!

のほほんとした雰囲気の人間の実力をどうやって見抜けというんだ。そんなこと不可能に近い。

 

 

 

 

 

そのため彼ら山賊は決して悪くはない。

悪くはないのだが……

 

 

「ほおぉぉぉお?俺にケンカを売ってきたのはお前らだよね?じゃあぶん殴られても文句は言えねぇよなあぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!?」

 

この男を相手にしたことが悪いのだ……

 

 

「チ○ポコ狩りじゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!」

「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」」」

 

 

 

ここで話は冒頭へと……

 

 

 

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「ㇸ、ヘヘヘェ…た、大変ご迷惑をおかけしましたアニキ」

「お、俺らアニキの実力なんてわからねぇ若輩者でした、ヘヘッ」

「だ、団長のところ連れていくんでこれ以上はか、勘弁してくだせぇ。ヘヘヘェ」

「最初からそう言えばいいんだよ。」

 

10人の山賊は全員がペコペコしながらジョジョを自分たちの団長の元へと案内している。全員頬が腫れ、たんこぶが並んでいる。山賊たちの状態から壮絶な戦いがあったことが窺える。

 

戦いが終わり10分ほど歩いたそこには集落のような建物が並んでいるのが見える。規模的には50人が住める程度だろう。

 

 

「あ、アニキはここで待っててくだせぇ。今から団長を呼んできますんで。」

そう言い残し、山賊たちは一目散に集落へと入っていった。

 

 

 

5分ほど経った頃、タバコを吸っているジョジョの元へ多くの山賊がやってきた。

ジョジョはどれが団長か聞こうとしたところ……

 

 

 

 

 

「へえぇ、お前が俺に用があるって人間か…」

 

 

 

そこには先ほど戦った(?)山賊よりも数倍実力があるように感じる。

 

 

 

 

「この俺がこの『ハルサメ』の団長だ。」

 

 

 

その顔には弧を描いている大きな口が張り付いていた。

 

 




はい!というわけでいかがでした!?
ついにハルサメの団長と出会いました!!

次はバトル編ですね。バトル書き方わからんので他の方々のを見て勉強してきます!
それで遅れるかもしれないけど逃げません!!!
これだけは言えます。逃げません!!
応援してください!!コメントで「ガンバ」だけでもいいので応援してください!!

あとアンケートもあるので投票オネシャス!!
マジでね~悩んでるんだよね~
書く内容変わんないけど順番どうしようってね~
「う○こ味のカレー」か「カレー味のう○こ」どっちを食べるかってくらい悩んでます。
マジでオネシャス!!


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