コードギアス~赤龍と呼ばれし魔王の騎士~ (式龍)
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プロローグ

1

「ルルーシュ、ナナリーどんなことがあろうと俺は君達の味方(騎士)でいるよ」

 

「ありがとうシオン」

 

「ありがとうございますシオンさん」

 

「だから、約束しよう。必ずまた会おう」

 

「ああ(はい)!」

 

幼き子供の約束。神聖ブリタニア帝国第11皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアとその妹ナナリー・ヴィ・ブリタニアと後に赤龍といわれるシオン・セフィロス。ルルーシュとナナリーの実の母であるマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアはテロの仕業に見せかけられ殺された。そのことで王位継承権を失った二人は人質として送られる。

これは必ず会うという約束

 

2

オレンジ色の髪に金色の瞳の男シオンは目が覚めた。

 

「夢・・か・・・・生きていることを信じていますよ。我が主ルルーシュ様、ナナリー様」

 

シオンは7年前の約束を思い出していた。シオンは転生者という物でしかもギアスを与えられたゆえに友人ができなかった。だがそんな彼を受け入れたのがルルーシュとナナリーであった。彼らのおかげで友人が沢山できた。些細なことかもしれないが彼にとってそれは重要なことでもあった。

シオンはルルーシュ達よりも2歳程年上であり伯爵の爵位を貰っている。父の進言や一年前のEUとの戦いの時に圧倒的劣勢でありながら領土を奪った功績などもあるためである。その戦いで赤龍と呼ばれている。

今は第2皇女コーネリア・リ・ブリタニアの部隊にいる。

 

「第3皇子クロヴィス殿下が殺された・・・・ゼロと名乗る者の手によって・・・・テロリストにこれほどの策士がいたのか?今まで何故出てこなかった?それにクロヴィス殿下の警備が呆気なく突破した・・・・ならばギアス所有者か・・・・もしかして・・・いやまさか・・だが可能性はあるか」

 

考えを支度しながらまとめていた。今日はアッシュフォード家とのお見合いであった。シオンは本当ならばお見合いなどするつもりはなかったがアッシュフォード家はかつてルルーシュの母と繋がりがあった。もし知っている可能性があるなら知りたいと思ったからだ。

直接言っても知らないといわれるかもしれないがシオンの持つギアスならば問題はない。

 

「シオン様お時間です」

 

「ああ直ぐいくよ」

 

日本人のメイドが呼びに来た。シオンの支度はすでにできていた。部屋をでるとメイドがいた。

 

「時間通りにいきそうだよありがとう」

 

「い、いえ勿体ないお言葉です」

 

「日本人の美徳は謙虚だったか?自分がイレブンだからといって卑下する必要はないさ」

 

謙虚に対応するメイドに苦笑しながら歩いていった。

 

3

「お招きくださりありがとうございます。ミレイ・アッシュフォードです。よろしくお願いいたします」

 

「シオン・セフィロスです。こちらこそよろしくお願いします」

 

シオンはミレイと名乗る少女の目を見てギアスを発動させた。



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第1話魔王の騎士

1

シオンが持つギアスは情報掌握のギアス。目を合わせることで相手の情報を読み取る事や情報を渡す事、情報を改竄することのできるギアス。情報とは能力や思考、記憶、知識等のその人物に関する全てを読み取る。目を合わせなくとも最大半径500m~600mの簡単な思考を情報として読み取ることができるギアス。デメリットは脳への負荷が大きく一気に大勢をやることは不可能ではないが激しい頭痛と思考の停止等が起こる危険性もある。

 

「成る程・・・・ミレイさんとお呼びしてもよろしいですか?私の事はシオンとお呼びください」

 

「分かりましたシオン伯爵。それにしてもまさかブリタニアの赤龍と呼ばれる貴方がお見合いしてくださるとは思いませんでした」

 

ミレイからルルーシュ・ヴィ・ブリタニアとマリアンヌとナナリーに関する情報を読み取りルルーシュとナナリーの今の状態を確認した。ルルーシュ・ランペルージとナナリー・ランペルージと名乗ってクラブハウスに住んでいることが分かった。シオンの目的はすでに達成した。

 

「私には身に余る爵位でしょう?」

 

「そんなことはないですよ」

 

雑談を少し交わしているとメイドがノックして入りミレイのところまで来てティーカップを置き

 

「失礼致します」

 

「ありがとうございます」

 

小さく礼をして紅茶を入れて次にシオンの元に行き紅茶を入れ終わると隅の方に待機した。

 

「美味しいです」

 

「それは良かった。私の家には日本人のメイドしかいませんが自慢でもあるのですよ・・・・君はこのお見合いは乗り気ではないのだろう」

 

シオンの屋敷にはイレブンと呼ばれる元日本人のメイド、執事しかいない。シオンは人権を尊重しているためメイドと執事から信頼はある。

ミレイがあまり乗り気ではないのはギアスを使用したときにわかっていた。

 

「え?」

 

「見れば分かるよ」

 

「それは・・・・」

 

「そこで一つ提案だ」

 

ミレイは戸惑っていた。そこでシオンは一つ提案した。形として婚約者ということになっている。シオンがミレイに提案したのは形だけ婚約者としてミレイの卒業までにミレイがどうするか決めるようにするというものだ。シオンにとってのメリットはシオンの両親はシオンに早く婚約者をつけさせたいと思っている為シオンにとっても言いことであった。

その後ミレイと雑談のちに家まで送った。

 

2

次の日にシオン早速行動に移した。シオンはクラブハウスを訪れた。それを出迎えたのは日本人のメイドだった。

 

「どちら様でしょうか?」

 

「ルルーシュとナナリーの友人のシオンです」

 

「そうでしたかそれは失礼いたしました。どうぞお上がりください」

 

友人であることには嘘はない。シオンは目の前のメイドがただ者ではないことは分かった。ギアスを使うまでもなく。

 

「ナナリー様とルルーシュ様はこちらに」

 

リビングに案内されたシオンはルルーシュとナナリーに膝をついた。一方ルルーシュは驚いていた。

 

「ルルーシュ様、ナナリー様。ようやくお会いできました!シオン・セフィロスでございます」

 

シオンは涙を流しナナリーの手を握った。ナナリーも驚き

 

「シオンさんですか!?・・・・またお会いできて良かったです」

 

「勿体なきお言葉」

 

ナナリーは手を触れてシオンだと分かると笑顔になりながら涙を浮かべていた。

 

「シオン・・・・」

 

「ルルーシュ様・・・・ただいま貴方の騎士が戻りました」

 

「ああ・・・・よく来てくれた」

 

ルルーシュは嬉しそうに言った。どれと同時に警戒していたがシオンは

 

「ご安心下さい。私以外の者は知りません」

 

「さすがは俺の騎士だ」



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第2話互いのギアス

1

ルルーシュは7年ぶりの親友にあえて嬉しく思っていた。シオンはナナリーに聞かれないようにするためにルルーシュの部屋へ向かった。

 

「ルルーシュ様幾つか確認してもよろしいですか?」

 

「ああ構わないぞ」

 

ルルーシュはシオンの確認内容には予想がついていた。クロヴィスを殺害とゼロと名乗り枢木スザクを奪取したことであろうとルルーシュは可能なら引き入れたいと考えていた。

 

「クロヴィス殿下殺害と枢木スザク奪取の件はルルーシュ様ですよね」

 

「ああ、そうだ」

 

「やはりそうでしたか。次にギアスという言葉に心当たりはありますか?」

 

「!?」

 

(ギアスだと!?流石に予想外だぞ!C.C.がこいつにもギアスを与えたのか?その可能性はあるがもしかすれば違う誰かという可能性もある・・・・)

 

ギアスまで知っていることはルルーシュも予想外だった。もうすでに数十パターンの予想がついていた。シオンはその反応から

 

「その反応でしたら心当たりがあるようですね・・・・ならばこれをご覧下さい」

 

シオンがそういうとシオンの両目にギアスのマークがあった。ルルーシュの目を見るとルルーシュのギアスに関する情報を読み取り同時にルルーシュに自身の情報を渡した。

 

「!?・・・・そうか、これがお前のギアス」

 

「失礼しました。許可なくルルーシュ様にギアスを使わせていただきました。どのような罰も受けます」

 

「いや、効率が良い渡しかただったぞ。お前も俺のギアスがなにか分かったのだろ?」

 

膝をつき頭を下げながらルルーシュに言った。ルルーシュはそれをとがめなかった。ルルーシュが受け取ったのはシオンの所属、シオンのギアスの情報だった。

 

「はい。ただし私にギアスを渡したのはC.C.という者ではないです」

 

「私にギアスを渡した存在はG.G.と名乗っていました。そのあとは姿を見ていないのでどこにいるかは分かりません」

 

「そうか」

 

シオンの与えられた情報でC.C.のようなコードユーザーの謎が余計に深まった。

 

(C.C.以外にもギアスを与える存在がいることはある程度予想はしていたがそいつは何が目的でシオンにギアスを渡したんだ?・・・・C.C.も何故渡したか契約内容が分からないから同じような者か?)

 

「シオン・・・・お前は俺が何をしようか分かっているのか」

 

「予想はついていますがどのような目的であろうと私はルルーシュ様についていきます。貴方の為なら全てを捨てでも私は付いていきます」

 

ルルーシュはあえてシオンの目を見ながら言うとシオンは姿勢を崩すことなく言うとルルーシュは笑って

 

「ならばシオンよ。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアに付いてこい」

 

「Yes,your majesty.」

 



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第3話シオンからのプレゼント

1

「シオン、紹介しよう彼女がC.C。俺にギアスを与えた女だ。C.C、彼はシオン・セフィロス。俺の最初の部下だ」

 

「よろしくお願いしますC.C」

 

「ああ、よろしくな・・・・やらんぞ」

 

ルルーシュは共犯者であるC.Cに自身の騎士であるシオンを紹介していた。ただC.Cはピザを食べていた。シオンがピザを欲しがっているとでも思ったのかC.Cはシオンに言ったがシオンは戸惑いながら否定した。

 

「い、いや別にお腹すいていないからいらない」

 

「そうか?美味しいのにな」

 

「・・・・」

 

(ピザ女か?)

 

シオンは内心そんなことを思っていた。C.Cが一体何が目的かは分からないがルルーシュにギアスを与えルルーシュの共犯者らしい。ギアスがC.Cに効かないことは試したため分かっている。

 

「これからの方針としてはレジスタンスを取り込みブリタニアに負けない組織を作るということでよろしいのですね?」

 

「ああその通りだ。シオンにはまだ軍にいて貰う」

 

「でしょうね。急に抜けたらブリタニアも警戒しますし、それにいた方がルルーシュ・・・・ゼロ様に情報を流す事もできますからね」

 

シオンはルルーシュの指示を理解していた。シオンはブリタニア軍の中でもナイト・オブ・ナイツに推薦したいという話もでるほどの実力。それは断っていたが今はコーネリアの軍にいる。ルルーシュはコーネリアを捕虜にしたいと思っているのでシオンがそこにいるのは幸運であった。

 

「組織が決まりましたらまた連絡してください」

 

「ああ、分かった・・・・バレないようにやれ。バレそうなら潜入を中止しても構わん」

 

「そう簡単にはバレませんよ」

 

ルルーシュはシオンの身を案じて言うとシオンは苦笑して答えるとルルーシュの部屋をノックして声がかかった。

 

「お兄様、シオンさんとのお話は終わりましたか?」

 

ドアを開けるとナナリーがいた。ルルーシュは優しく答えながら部屋のドアを開けた。

 

「ああ、終わったよナナリー」

 

「でしたらシオンさん私ともお話してくれますか?」

 

「はい、私でよければ」

 

ナナリーにシオンはナナリーについていきナナリーの部屋へ移動した。

 

2

そこにはメイドの咲夜子がいた。ナナリーは咲夜子から聞かされた日本の昔や折り紙についてシオンに教えた。

 

「日本にはこう言った遊びや昔話があるんですね。面白いですね」

 

「そうなんです!折り紙も咲夜子さんに教えて貰って折ってるんですよ」

 

「そうなんですか?それは凄いですね」

 

シオンはナナリーが目が見えない事を知っている。だからこそ素直な関心だが決して同情はしない。それは何よりも一生懸命頑張るナナリーを侮辱することでもあるのだから。

 

「この鶴は私が折ったんですけどシオンさんにプレゼントします」

 

「いいのですか?ありがとうございます!」

 

「鶴を千羽折れば願いが叶うって言われているらしいです」

 

「大変ですね・・・・ナナリー様は何を願うのですか?」

 

シオンは千羽鶴の話を聞いてナナリーが何を望んでいるのか聞いた。するとナナリーは少し間を置いて答え。た

 

「・・・・優しい世界でお兄様とシオンさんやユーフェミアお姉さまとまた暮らしたいです」

 

「・・・・必ずや」

 

「え?」

 

ナナリーの願いは優しい世界である。そこにはルルーシュ、シオンの他にも沢山の人がいて欲しいという願い。シオンは小さく言ったつもりだったがナナリーには届いていた

 

「いえ、何でもありません。お返しに私からもプレゼントがあります。受け取ってくださりますか?」

 

「勿論です!ありがとうございます」

 

シオンは箱をナナリーに渡すそれを開けるとソフトボールよりも小さいピンク色の球体だった。

 

『ハロハロ』

 

「しゃべりました!」

 

ナナリーが驚いていた。勿論咲夜子も驚いていた。シオンは笑って答えた。

 

「この子はハロです」

 

『ハロナナリー、ゲンキカ?』

 

「凄いですわね」

 

咲夜子は素直に関心していた。シオンは人工知能を搭載しているピンク色のハロ。

 

「元気ですよハロちゃん。シオンさん素敵なプレゼントありがとうございます」

 

「喜んでもらえて良かった・・・・すいませんがもうそろそろ帰らせていただきます」

 

「え?・・・・また会えますか?」

 

シオンは喜んだナナリーの顔を見て笑顔で言うと少し寂しそうな表情になったがシオンは困ったような表情をして言った。

 

「そんな顔をしないで下さい。また会いに来ますよ」

 

「本当ですか?」

 

「約束します」

 

「じゃあ指切りをしましょう」

 

「指切り?」

 

「はい。指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます指切った」

 

指切りをしおえたナナリーは笑顔でいた。シオンは笑いながらナナリーに聞いた。

 

「嘘ついたら針を千本も飲まされるのですか?」

 

「はい・・・・でも無理はしないで下さいね」

 

「分かりました姫様」

 

大げさに言うとちょうどルルーシュが入ってきた。

 

「もう帰るのか?」

 

「はい。とはいってもまた会いに来ますよ・・・・名目もありますし」

 

「名目?」

 

シオンはそう言って出ていくとルルーシュはわからなさそうだったが直ぐにまさかという表情をしていた。

 

その数日後

 

「ミレイ・アッシュフォードの婚約者シオン・セフィロスです。よろしくお願いいたしますね」

 

「こういうことか!」

 

生徒会室にシオンがミレイの婚約者として訪れたのだった。



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第4話魔王の騎士は生徒会へ行く

1

 

「ミレイ・アッシュフォードの婚約者シオン・セフィロスです。よろしくお願いいたします」

 

「こういうことか!」

 

シオンが生徒会室で放った言葉に頭を抱えそうになったルルーシュ。シオンはミレイとの婚約時にルルーシュ達について話してあった。シオン・セフィロスとルルーシュ・ランペルージとナナリー・ランペルージの兄妹にはあったことがない事になっている。その為会う為にミレイの婚約者という立場を利用することで婚約者の友人を接触して友人となっても不思議ではない。

 

「か、会長~マジなんですか!?」

 

「マジのマジよ」

 

「そ、そんな~」

 

一人の生徒が落ち込んでいたがシオンは少し気になったがシオンにある一人の少年が話しかけて来た。

 

「シオンさんってあのコーネリア殿下直属のブリタニアの赤龍のシオン侯爵でありますか?」

 

「君は特派の枢木スザク准尉だね」

 

「覚えてもらえて光栄であります」

 

枢木スザク。特別派遣嚮導技術部(とくべつはけんきょうどうぎじゅつぶ)。通称特派のデヴァイサーであり世界で唯一の第七世代KMF(ナイトメアフレーム)ランスロットを操縦できる適正を持っている。ランスロットは性能のみに追求された機体であるため操縦できる人が限られる。

スザクはシオンに軍にいるときのような話し方等をしてきたため指摘した。

 

「・・・・ここは軍の外・・・ここではもう少しフレンドリーにいこうスザク君」

 

「はい分かりました」

 

まだ固いがYes,your lordと言わないだけでも良い方かと思いながらスザクをゼロの味方(こちら側)にできないものかと考えていた。

 

2

「ささ皆取り敢えず自己紹介タイムよ♪」

 

「そうですね。私が知っているのはスザク君と・・・・数日ほど前にクラブハウスを見せて貰った時にあったルルーシュ君とナナリーさんですね」

 

ミレイがいつもの調子で言うとシオンは同意しながら言った。ルルーシュとナナリーとすでに会っていたという方が都合が良かった。ルルーシュはともかくナナリーがボロを出す可能性があったからだ。

 

「ええ、そうですね」

 

「お前ら会ってのか!?何で教えなかったんだよルルーシュ!」

 

ルルーシュも同意するとさっき落ち込んでいた少年がルルーシュに詰め寄っていた。

 

「私はシャーリーよろしくお願いいたしますシオン侯爵さん」

 

「気軽にシオンで構わないよ」

 

「私はニーナです・・・・よろしくお願いいたします」

 

「私はカレン・シュタットフェルトです。よろしくお願いいたします」

 

「改めまして枢木スザクです。よろしくお願いいたします」

 

自己紹介が終わっていないのはルルーシュに絡んでいる少年だけだった。

 

「おいリヴァルお前も」

 

「・・リヴァルです。よろしくお願いいたします」

 

リヴァルと呼ばれた少年は不機嫌そうだった。シオンも苦笑していた。

 

「随分嫌われているな」

 

「気にしないで下さい。嫉妬してるんだと思います。リヴァルは会長の事を好きだったから」

 

シャーリーがシオンに言った。シャーリーはスポーツ系女子という感じであり明るい少女であった。

シオンはなるほどと思っていた。ならばその反応も納得ができる。

 

『ハロハロ~シオンシオン』

 

「ん?ハロか」

 

「あのすいませんシオンさん。そのハロちゃんに勝手に名前を着けてしまいました」

 

シオンはハロが来たことに驚いていると申し訳なさそうに言ってきた。

 

「別に構わないよ。どんな名前に?」

 

『ハロナマエサクラ、サクラ』

 

「いい名前を貰ったな」

 

シオンはサクラと名付けられたハロを撫でてあげた。

 

「これってシオンさんが作ったんですか?」

 

「へぇ可愛い。ナナリーいいな~」

 

サクラは生徒会で人気者となっていた。ニーナは興味深そうに見たあとにシオンに話しかけて詳しく聞いていた。



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第5話二人の皇女

1

とある休日の日

 

「失礼致します。コーネリア殿下お呼びですか?」

 

シオンはエリア11の総督に着任したコーネリアに呼ばれていた。シオンは一礼をしてから聞いた。シオンの軍の階級は大佐。

 

「シオンよく来てくれた。お前に頼みたい事がある。ユフィの騎士になってくれないか?お前の技量、知略ならばユフィを任せられる」

 

「!・・・・折角のお話ですがお断りさせていただきます」

 

コーネリアはシオンを高く評価している。ブリタニアの赤龍といわれるほどのナイトメアの操縦の腕を持ち、劣勢を覆す知略を持っている。その為コーネリアは溺愛する実の妹である神聖ブリタニア帝国第3皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアの専属騎士となることを願っていた。シオンはすでにルルーシュとナナリーを守る騎士である事を誓っている。その為シオンは一瞬驚いたが断った。

 

「何故だ!」

 

「・・・・例え亡くなろうとも私が専属騎士となるのはルルーシュ様とナナリー様だけです。これだけは曲げることは出来ません。罰ならばいくらでも追いましょう。別の部隊に移してもらって構いませんがこれだけは譲るわけびはいかないのです」

 

コーネリアは激怒するかのように言ったがシオンの言葉に覚悟を感じた。コーネリアは押し通そうと思ったが不可能だとさとり

 

「全くユフィと同じく頑固なのだったな・・・・・お前は昔からルルーシュとナナリーの騎士であろうとしていたな・・・・罰は与えぬ。私がこの場を離れるときやたまにユフィの護衛の任務を与える・・・・それは了承して欲しい」

 

「・・・・Yes,your highness・・・・それでは失礼致します」

 

コーネリアは専属騎士とすることは諦めたが護衛の任務をつかせるようにして妥協した。シオンもそれに納得した。

 

「待て・・・・シオン婚約者ができたそうだな」

 

「!・・・・お早い事で」

 

「週一で通ってれば誰でも気付く。今度紹介してくれ」

 

「時間を見つければ必ず」

 

コーネリアの突然の話題にシオンは驚いていた。内心は苦笑していた。言い終えるとシオンは退室した。

 

2

退室して帰ろうとした。元々非番な日に呼ばれたのだった。ため息をつき出口へ向かうとするが誰かに声をかけられた。

 

「シオンさん少しよろしいですか?」

 

「ユフ・・・・ユーフェミア殿下どうかされましたか?」

 

「クスクス、ユフィでも構いませんよ」

 

ユーフェミア・・愛称としてユフィと呼ばれている。ユフィはクスクス笑って昔呼んでいた愛称で呼びそうになり言い直したこと笑っいながら呼んでも構わないと伝えるが首を横に振り

 

「そうはいきません」

 

「お姉様と似ていますねそういう所は」

 

再び笑いながら名前の呼び方を分ける所はコーネリアに似ているとユフィは思っていた。

 

「そういえばご婚約おめでとうございます。今度ご紹介してください」

 

「・・・・分かりました。いずれ」

 

シオンは内心耳が早いなっと思いた。シオンとコーネリアとユフィは昔からの知り合いであった。特にルルーシュとも交流があったユフィとは仲が良かった。

 

「この後は暇ですか?」

 

「ええ、非番ですからね」

 

「ではもっとお話しましょう」

 

「仕方ありませんお姫様」

 

ユフィと話すのは久しぶりだったせいか話をしたいらしかった。シオンはやれやれと思いながら相手にすることにした。



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