アバークロンビーに射精管理される指揮官の俺 (8澤)
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1話

「今の主砲の音? イヒヒ、指揮官がずっと来ないから、ちょっと暇だからつい撃っちゃった~」

 

 ニタニタ笑みを浮かべながらアバークロンビーは言いやがった。指揮官室からズドンッ! と重々しい音が響き、何事かと思って慌ててかけつけるとこれだよ……。

 

「ここでは俺の許可無しで撃つな、ってあれほど言っただろうが」

「外に向けてだから平気平気。弾も入ってないよ!」

 

 はぁ……とため息をつくと、「どうしたの指揮官、疲れてるの?」とわざとらしい表情を作って訪ねてくる。無視して通り過ぎ、デスク前の椅子に座った。アバークロンビーはとてちてと近づき「ねぇねぇ暇~」と口を尖らせる。

 

「……頼んでいた資料は片付いたのか?」

「うーん、あと少し、かな」「さっさと終わらせろ」「だって~報告書作成つ、ま、ん、な、い~」「お前は俺の秘書だよな?」「……あれ、そうだっけ? ……多分、うそうそ、その通り!」「だったらさっさと片付けてくれ」

 

 こういう時だけ子どもっぽい表情を取り繕うが、もう騙されない。

 最近セイレーンの行動が活発になり、その結果日々の業務が増えているため、アバークロンビーへの対応は余計疲れる。

 

「指揮官、ポテチ食べたい?」

「……いらん」

「大丈夫、ロバーツ姉のじゃないから」

「それじゃあ──って、ネルソンのだろ」

「あれ、よくわかったね!」「……カマかけたんだよ」「うわ、非道い! あとでネルソンさんに指揮官が虐めるっていいつけちゃお! ……帰ってきたら、だけど」

 

 と、言った瞬間、少し寂しげな表情になった。

 

「ねぇ、フッドおばさんもまだ帰ってこないの?」「今回は長期遠征だからな──ってお前も知ってるだろ」「そうだけど……」「ロイヤル艦隊は向こうでよろしくやってるってメールも届いたし……お前に隠されていたけど」「ううん、忘れたただけ!」「……とにかく、寂しいとは思うがあと少しの辛抱だから」「べ、別に寂しいってわけじゃないもん」

 

 ムキになって言い返すところは外見相応で微笑ましい。

 ──本基地のロイヤル艦隊はセイレーンとの接触を危惧し、実力のあるフッドを中心に遠征に赴いている。アバークロンビーはまだ基地に着いて日が浅いため、居残り組となったのだ。日々フッドをからかい、ネルソンを始めとする真面目な彼女らに怒られてと主にロイヤル勢とめぐるましい時間を送っていたからか、一人取り残されたのが寂しいらしい。

 

 因みに、本基地に決まった秘書はおらず、ネルソンやベルファストなどが空いてる時間に勤めていたが、アバークロンビーは楽しそうだから! と秘書を買って出た。他の彼女らもまぁ補佐しますし……と適当に半ば諦めた表情で了承していた。いやいや困るのは俺だ! と反対したけど受け入れられなかった……。

 

「はぁ……」俺の溜息が止まらない。こいつが喧しいのはまぁどうにかなるが、俺一人に付きまとわれるのは骨が折れる。ロイヤルの方々の日々の苦労が伺えるよ……。特にフッドは「おばさんおばさん!」と弄られても「子どもの戯れですわね」と一見優雅に受け流しているように映る。が、瞳だけは笑っていない。おかげで? シグニット弄りが加速している気がする。叱り役のネルソンも不在なのでアバークロンビーの箍が外れているも事態を悪化させている。

 

「ねぇ、指揮官」

「なんだ?」

「椅子もうちょっと低くしてよ」「どうして?」「いいからいいから」

 

 ニヒヒと何か企んだ表情に不安を覚えたが、俺は素直に従い、椅子の高さを下げる。「これでいい?」「うん……」

 

 アバークロンビーはそそくさと俺の背後に回るとふぅ……と息を漏らす。何をする気だ……と身構えた途端──

 ──トントントン

 

 肩を叩かれる。

 

「なんか最近疲れてるよね?」

 

 アバークロンビーの心配するような声で聞かれ、思わず頷いていた。

 

「あぁ、悪いな……いや、半分はお前のせいだからな」

「そんな、照れるよ」

「褒めてねぇ……。まぁ、ありがとう」

 

 少し力が足りない気がするが、アバークロンビーの俺を労る気持ちが感じられて心地良い。なんだかんだ言って彼女らは俺を慕ってくれ、色々手助けしてくれるおかげでこうして基地を維持できるのだ。

 

「……指揮官、気持ちいい?」

「あぁ」

「そっか~。イヒヒ、じゃあさ……指揮官……」

「ん?」

「勃起してる?」

「流石に勃起は………………はぁ!?」

「だからぁ、おちんちん大きくなってるの?」

 

 思わず振り返ると、背もたれに顎を乗せ、アバークロンビーは不気味な笑みを浮かべて訊いてきた。

 突然アバークロンビーの口から出てきた言葉の意味が理解できず、一瞬頭の中が真っ白になる。

 

「な、なに言ってんだ?」

「ん、だって気持ちいいんだよね?」「それは、肩がほぐれて……」「おかしいな、この前レンジャーちゃんの漫画読んだ時に描いてあったのに。男の人は、キモチイイと勃起します、って」

 

 あ、あの……淫乱軽空母! 俺の知らないルートで漫画を仕入れる明石から密かにいかがわしい描写を含む漫画を購入しているのは目をつぶっていたが、アバークロンビーやまだ小さい? 駆逐艦もいるんだから勝手に読まれないよう隠しとけ。

 

「それはだな、違う。というか、とにかく……」

「あと、こうやってさ」

 

 アバークロンビーは俺の隣に来ると、その短いスカートをめくり、下着を露わにしてきた。純白の布地に可愛らしいヒラヒラがついている。突然目の前に出現した下着に脳が追いつかず、体が動かなくなった。他の発育がおかしい彼女らと比べ、アバークロンビーは子供らしい体型をしているが、丸みを帯びた太ももから目が離せない。強い弾力を感じさせる形にごくん……と唾を飲み込んでいた。

 

「いつまで観てるの?」「あ、……いや、違う」

 

 慌てて立ち上がろうとしたが、ぐっとアバークロンビーは腕を伸ばし、「……なんだ、やっぱり勃起してる!」と勝ち誇った笑みを浮かべた。

 ぎゅぅぅぅぅうう……とその小さな手でペニスをズボンの上から押し込まれるように掴まれた。

 

「う、わぁ! 手を……離せ」

「あれ~なんかだんだん硬くなってるよ?」

 

 アバークロンビーはほくそ笑みつつ、俺の顔を睨むように見つめてきた。その威圧感に戸惑うと、その隙を突くように更に指を動かし始める。アバークロンビーの言う通り、彼女の指の中で竿が膨らんでいくのが自分でもわかる。逃げ出そうにも、椅子を限界まで下げているため埋まるような格好で座り、アバークロンビーの片手で簡単に抑えつけられてしまう。

 

「指揮官ほら観て! ズボンの上から形がわかる!」

 

 きゃっきゃと嬉しそうにアバークロンビーは言った。確かに指の間で形がはっきりと見て取れた。するとペニスの先を指で弄るように擦り、その瞬間ゾクゾクと快感が体に広がるのを感じる。ごしごしと指が動く動作に合わせて、甘い快楽を感じてしまう……。

 

 でも待て。

 冷静になれ。

 

 いいか、相手は……目の前で楽しそうに俺の股間に手を押し付けているのは、アバークロンビーだぞ。噂に聴く駆逐艦用保育園設立を指揮官に申し出てあわや……となった空母と違い、別に俺は……ロリコンではない。まぁ他の彼女らに負けず劣らず可愛いとは思うが、アバークロンビーの場合は……そう、子猫を愛でる、そんな気持ちだ。

 決して疚しい想いを抱いたことは無い、はず。

 しかし、「ねぇ、指揮官気持ちいいの?」とアバークロンビーに耳元でこしょりと訊かれ、ぞわっと全身が浮き立つような感覚を覚えた。目が合う。満面の笑みを浮かべている。でもその笑顔は、普段俺を誂う時と同じ悪戯っぽい子どもの顔だった。生意気盛の子どもと接するような日々が脳裏をよぎる。が、すりすりとペニスを擦る指の動きが無垢な笑顔とのアンバランスさに、俺はアバークロンビーに呑まれるように僅かに頷いてしまう。

 

「あっははははは! え、ホント? ただこうやっておちんちん擦ってるだけなのに?」

「い……いや、今のは……はぅっ! 待って、あっあっ!」

 

 アバークロンビーは俺の声を封じるように竿を擦る速度を早めた。ぎゅうぎゅうと指で掴むように力を加えながらいじり続ける。雑だが、自分で触るとは異なる感覚に今まで味わったことのない快楽を感じてしまう。

 

「指揮官、アークさんと同じくロリコンだったんだね。ま、そうだろうとは思っていたけど」

「う、うぅぅ……あぅう!」

「まだ固くなる! しかも、え、え、!? ねぇねぇ先っぽが濡れてるよ!?」

 

 嘲笑うアバークロンビーの声が頭の中で響き渡る。俺の反応を観察する残忍な光を瞳に浮かべていた。俺はこの時になって肩を叩くのは椅子を下げて俺の自由を奪うためと理解した。肩を叩いたのも……油断させるため。

 俺を嵌めたアバークロンビーに対する怒りや現状に対する屈辱感が迸り、本来であればアバークロンビーを叱りつけるべきなのに、俺は彼女の細い腕一本で抑え込まれ、そして従っていた。ズボンの先からカウパー液が滲むと、アバークロンビーは指でぐりぐりと亀頭を刺激し、更に液体が零れるよう犯し始める。

 

「も…う、そろそろ……ふざけるのも……」

「え~私は真剣だよ。真剣に、指揮官のおちんちんを虐めて勃起させて……あれ、その後どうなるんだっけ?」

「っ……指を……止め……はぅ……」

「ねぇ~指揮官? このまま触り続けると~どうなっちゃうの?」

 

 無邪気に質問しながら、しゅっ、しゅっ、しゅっと擦れる音が響くほど力を込めて竿を刺激してくる。形を把握され、指で竿を愛撫され、時折亀頭を摘む。思わず腰が引けるような快感も、椅子に固定されていることで逃げ場が無い。甘い快楽の波に呑まれないよう理性を保とうとするが、そんな俺をアバークロンビーは愉しげに眺めている。

 

「わっ、ほら……ぐちゅぐちゅって指揮官のおちんちんから音が聴こえる! もしかしてお漏らししちゃったの?」

 

 ぐちゅ……ぐちゅ……ぐちゅ……ぐちゅぐちゅぐちゅ!

 

 アバークロンビーは音を立てるよう激しく指を上下に蠢かす。先走り液が溢れ、淫猥な音が俺の耳に届く。こんな子どもみたいな姿の女の子に股間を弄られ、先走り液を吐き出しながら情けなく声を出している自分の姿に驚いた。このままアバークロンビーの手によって……と考えが芽生え始めている事実が恐ろしい。それだけは……人として、何より指揮官として絶対に超えてはならない一線だと、己に語りかける。

 

「わかったから……満足した……だろ」

「何に?」

「……誂うの……もあっっ! くうぅ……あっあっ!」

 

 俺が喋る瞬間にくにくにと指を巧みに動かし、その快楽によって声が漏れてしまう。恥ずかしさで顔が赤くなるのがわかる。と、とにかく声だけでも出さないように……と集中しかけた時、

 

「ふぅ~~」

「ひゃっ!」

「え、ひゃっ! だって! ねぇ指揮官は耳も弱いの?」

 

 竿をなぞりながら今度は耳に息を吹きかけてくる。生暖かい吐息と竿への刺激が上下から俺の体に侵食するように快楽を生み出す。どうにかして脱出する手段を……という意識もドロドロに溶かされていくのがわかる。このまま……と仄かな期待感がじわっと頭の中に広がり始めていた。

 小さな掌ににぎにぎと掴まれ、蕩けるような快楽に屈しようとしている。

 

「だ……誰かに……見られたら……」

「大丈夫! 皆出払ってるし、部屋の鍵もかけたよ」

「だ、だけど……」

「えぇ、でもキモチイイんだよね? もうおちんちんパンパンで今にもなんか爆発しそう! ほら……こうして早くすると」

 

 くちゅ……くちゅくちゅ……くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅッ!

 

「う……あっあっあっ!!」

「おちんちんからビクンビクンって音が聴こえる。指揮官も楽しそうだし、触ってほしいんだよね?」

「頼むから……まず、止めてくれ」

「そんなにイヤならさ、じゃあ……おちんちん小さくしたら? だってキモチイイから勃起するんでしょ?」

「そ、それは……」

「どうしたの指揮官? 逆にまだ大きくなってるよ!」

 

 ぐりぐりぐり、と形を俺に見せつけるようにじっとりと責め立てる。もうさっき感じていたような雑な手コキじゃなかった。俺の反応を見越し、俺の快楽のツボを的確に押し当てる凄まじい手さばきだった。もちろん、小さくすることなんかできない。意識を集中させても逆に血流が注がれ、更に膨れ上がっていく。アバークロンビーが嘲笑う中で、射精感がふつふつと俺の中で湧き上がる。

 

 このまま……こんな少女のような姿の子に……だけど人間と異なる存在なのだから年齢とか関係無いはず……いやいやいやでも指揮官たるものを厳粛に対応して、こういった事態に遭遇しないよう規律が徹底されている──だから……。

 

 くちゅくちゅくちゅ……。

 ふぅ~~。

 くちゅくちゅ……。

 

 意識が混濁とする中、アバークロンビーは更に指を動かす速度を上げる。ゾクゾクと腰が震える快楽に襲われた。適度に握りながら、時折強めに擦り、今度は亀頭をきつく締め上げる。その性的刺激が全身をぴくぴくと揺らした。

 もう何も言えない……。

 僅かでも腰から力を解いたら、そのまま射精してしまう気がした。

 抵抗もできない。俺は自ら椅子に縛り付けられたように、椅子に座り込み、アバークロンビーの指に身体を委ねていた。

 ニヤニヤと小悪魔的な笑みを浮かべるアバークロンビーの視線が痛い。

 指揮官の俺を嘲笑う姿に羞恥心と憤りを覚えるけど、即座に快楽で上塗りされてしまう。

 

「あれ、なんか静かになっちゃったね? ねぇ、指揮官この状況はマズいと思うよ。もし誰かに観られたらどうするの?」

「……か、鍵が……あぅ……かかって……」

「イヒヒ、その通り。ってかこのままおちんちん弄ってるとどうなっちゃうの? なんか出るの? もしかして気持ちよくなると白いおしっこが出たりしちゃう?」

 

 子どもが興味本位で質問を投げかけるような姿に戸惑う。

 快楽に流されそうになるのに、こいつは都度俺が指揮官であることを意識させる。だけど、俺の中でその感情が生まれた途端、ぎゅうっと竿を握りしめて快楽で押し流してくる。

 

「全部……知ってるんだろ……」

「うん。どうする、パンツの中に射精したらドロドロになっちゃうんでしょ? まぁもうドロドロのぐちゃぐちゃっぽいけど脱いだ方がいいのかな?」

 

 アバークロンビーは握っていた指の力を解くと、人差し指で竿を上下にゆっくりとさすり始める。

 軽く触れられているだけなのに、気持ち良い……。

 射精はさせないけど、一定の快感を送る触り方だった。

 俺はその快楽すら欲しくて、自ら股間を押し付けるようにその指の動きを味わっていた。

 

「ズボンと、パンツも脱いじゃおっか!」

「……ここで?」

「うん、ほら立って立って!」

 

 アバークロンビーは少し距離を取る。股間に触れていた彼女の指が離れると、ぞっとするような絶望感に襲われた。僅かに残っていた理性が砕けるような感覚を覚える。

 俺は……彼女の命令通り、立ち上がり、ベルトに手をかけていた。カチャカチャと鳴る音が普段よりも遥かに響いて聴こえる。両足を固定するようにズボンが落ちると、先走り液で濡れた下着が顕になった。俺は、一瞬躊躇したけど、脱いでいた。

 完全に勃起した竿がアバークロンビーの前に出てくると、「うわ、本当に出した!」と驚くような顔で竿と俺の顔を交互に眺めてくる。

 

「あのさ指揮官~。もう椅子から立ち上がったんだよ。……逃げれるよね。このまま走って扉まで向かえばいいのに。私がお願いする前にパンツまで一気に脱いじゃうし……。そんなに触って欲しいの? あなたは指揮官、なんだよ? わかってる?」

「え……あ、でも……」

「ま、いっか。とりあえず触って欲しい? おちんちん私の手でしごかれて、最後に……射精したい?」

 

 ……俺が頷く前に、アバークロンビーは小さな手で竿をきゅっと握り締めた。

 途端に暴力的な快楽が全身を激しく震え上がらせる。

 握りながら擦られて、ドキドキと胸が痛みを覚えるほど興奮していた。これから待ち受けている射精への期待が全身に幸福感を生み出している。こんな……小さな女の子に小馬鹿にされながら、股間を握られることが嬉しくて堪らない。もっと触って欲しい、強く握って……と感情が頭の中に走り抜ける。

 さっきのズボン越しとは異なる頭の中で直に響く快感に、精神までかき乱される。

 

「あぁぁぁっ! うわぁ……あっあっ!」

「まだ固くなる! しかもこんなにびちゃびちゃ出てるけど、この後に射精するんだよね?」

「うぁ……、そう……で……す……」

 

 俺が必死に頷くとアバークロンビーは嬉しそうに微笑むと丁寧に上下にさすり始めた。摩擦が快楽となって脳まで響いてくる。あまりの気持ちよさに抵抗もできず、ひたすら快楽に蹂躙されていた。

 彼女の程よい握力でぎゅっと根本を握り、じっくりいたぶるように竿を滑らせていく。カリに差し掛かるとそのまま亀頭を手のひらで包み込み、きゅっきゅっと回転させるように摩擦を浴びせてきた。腰がとろける快楽に視界が歪んだ。アバークロンビーの小さな指を先走り液が汚し、でもそれで更になめらかに動き始めた。五本の指はまるで異なる生物のように蠢き、捕獲された竿が思うがままに犯されていく。

 

 しゅっしゅっしゅっしゅ! とリズミカルに指が上下し、射精感が引き上げられていく。

 必死に唇を噛み締め、このまま射精の波に……と身体が期待した瞬間、アバークロンビーの指が速度を落とした。また、根本からじっとりと亀頭まで責め立てられる。今度は中指、薬指、小指で竿を支えながら、人差し指で裏筋の辺りをクリクリと刺激された。

 

「あっ……あぅ……そ、そこは……」

「指揮官、気持ちいいの?」「……うん」「イヒヒ、指揮官の弱点発見! じゃあもっと触ってあげる。おりゃおりゃ! わ! 凄いたくさん出てきたよ!」

 

 零れ落ちる先走り液を指で掬い取り、亀頭から竿を攻め立てる。時々裏筋を重点的に弄られ、指で押されるだけで脳が蕩けそうな快楽に襲われた。

 こみ上げる射精感に合わせるように、アバークロンビーの手さばきも速度を上げていく。

 くちゅくちゅくちゅ! とテンポの良い音だけが部屋に響いていた。

 ほとんど掴むように握られた竿が自分でもわかるほど脈を放っている。

 まだ、俺と外見の年齢が近しい彼女らにもてあそばれるならともかく、こんな……年下の少女の手コキで制御されるのはやはり惨めで情けなかった。ただ、もう振りほどく力は残っていない。

 

「指揮官、もう出そう? 限界っぽい?」

「…で……はい……出ます……」

「じゃあ、ちゃんと出る時に射精します! って言ってね。私の許可無しで射精禁止だから」

 

 どっかで聴いたような台詞だったけど、俺はコクコクと頷いていた。

 すると、待ち構えていたかのように指は猛烈に擦り始めた。今までの手コキが前座だったと言わんばかりの手さばきに理解が追いつかない。暴力的な快楽の渦に投げ出された感覚で、俺は呆然とアバークロンビーを見つめていた。あどけない少女の容貌をしているのに、隆々と勃起したアバークロンビーの姿が未だに信じられない。

 ワンテンポ遅れる感じで強烈な刺激が全身に響き渡る。

 強い摩擦によってもう理性は崩れ去り、その愛撫に身を任せて快楽に身体をよじっていた。

 今まで味わう射精感とは異なる、無理やり精液を引き出されるような圧倒的な快楽に襲われた。

 一瞬目の前がチカチカと点滅する。

 竿を上下に何度も何度も攻め立てる快楽に、無様に喘ぎ声を漏らしながら射精に期待していた。

 もう……だめだ。

 理性が……追いつかない。アバークロンビーに……小馬鹿にされながら射精してしまう……。

 ぐんぐんとせり上がる快楽に押し流され、一瞬の間を置いた後、快楽がどろりと全身に広がっていくのを感じる……。

 ヤバイ、これ以上は──と理性がふっと消えた瞬間、ドクンと体が大きく脈動した。

 

「さぁ……そろそろおちんちんからぴゅっぴゅ~って……え!? ちょっと! 何、出しちゃったの!?」

 

 アバークロンビーは驚いた声を上げながら、どぴゅうっ! と勢い良く精液を吐き出す竿を掴んでいた。精液が吹き出すたびに全身を震わせるような快感を覚えた。

 

「もぉ~私の許可無しで射精しちゃ駄目! って言ったのに」

 

 そう言いながらも、射精に合わせてぎゅぅ、ぎゅうぅうと手に力を入れてくれる。そのたびに圧力が竿に行き渡り、脈動に合わせて射精を繰り返していた。

 

「すっごい量! あとで床掃除するの大変! うわうわ! は~い、どっぴゅう! どぴゅどぴゅうぅう! ははは~指揮官、今度の出撃時はMark Ⅰの上に乗って射精しない?」

「はぁ……はぁ……うっ……はぁ……」

「まだ出るかな~?」

 

 残っている射精もすべて搾り取るように、根本から亀頭まで刺激を与え続けてくる。俺の身体はその愛撫に機械的に反応し、射精を繰り返す。気持ちよくて堪らない。頭の中がドロドロに溶かされるような快感に襲われていた。

 

「砲撃するの得意だから精液もいけるかな。目標発見、元算定――あれ、もう威力なくなっちゃった」

 

 ぐらりと足元が揺れて、俺は椅子に倒れ込むように落ちていた。腰が砕けるような快楽に思考も定まらない。ふわふわした快楽と、射精を終えた直後に訪れる後悔を覚えた瞬間──「指揮官」

 

 と呼ばれた。

 ふと顔を上げると、目の前にアバークロンビーの姿がある。俺の股の間に足を入れて近づいた彼女は「……ん!?」唇が塞がれた。柔らかいふにっとした感触が余韻のように広がる。

 

「……ふぅ、イヒヒ、どう気持ちよかった?」

 

 答えるよりも早く、またアバークロンビーの唇で塞がれた。今度はぬるっとした生暖かい舌が口の中に入り、その力強さに俺の口内が蹂躙されていく。止めようにも、また……竿を触られていた。俺の体が動かなくなる。くちゃねちゃ……と接吻する音が頭の中で響く。今度は優しく包むように指先で弄ばれる。キスを交わしながら、射精直後の股間を責められた。アバークロンビーの舌に舌を絡ませると、頭の中まで舌で舐められるような感覚に陥る。アバークロンビーはニヒヒと微笑むと、その笑顔を合図にまた……射精、というか絶頂していた。ぞわっと静かな快感がゆっくりと広がる。

 

 俺は無意識の内に、彼女の指に亀頭を押し付けていた。アバークロンビーとキスしながら絶頂しました、と証明するように。

 もう殆ど精液は出ず、ただ絶頂させられるだけの愛撫。アバークロンビーはそれを確認すると満足げに笑った。

 

 

 

 

//終

 



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