パズドラの世界だってよ…ははっ……遊ぶか… (すつぬ)
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本編
こうして俺はこの世界に呼ばれた


(更新ペース)亀


「世の中、不思議なことだらけだとはよく言うが、こんな不思議な事は一生ゴメンだ……あっ、これがその一生だったわ…」

 

俺の名前は霧島 裕二(きりしま ゆうじ)。いつも通りの学校の通学路を帰宅中、謎の光に包まれる。次に目を開ければそこにあったの、重々しく分厚くて、高い…言うなればボス部屋みたいな扉の構造の前に立たされる。

 

「おいどうすんだよこれ……俺ぜってぇー開けねぇからな?絶対にだぞ?…………ちょっと触れてみよう」

 

好奇心には抗えない。そう思いながら、扉に近づき、チョンっと少し触れる。その瞬間……

 

ギギギギっっ

 

重く閉ざされていた扉がゆっくりと開いていった…

 

「だァァもうやだ!死ねって言ってるもんじゃん!…お邪魔しマース」

 

別に警戒心なんかない。思ってる事と、通常の生き方では絶対にありえないこの感じがすごく興味をくすぐられる。だって考えてみろよ?誰しもが憧れ……では無いが、一部の人が思う憧れ…それは異世界転生だ。それが今目の前で起きてるとなれば、もう興奮もんである。

 

部屋に入る…中はすっごくくらい部屋で、何かあるのかも分からない。そのまましばらくしていると、青い半透明のパネルが出現する。

 

『ようこそ!パズル&ドラゴンズの世界へ!』

 

「………お、おう?」

 

『この世界はパズルを駆使してモンスターを倒していくパズル型アクションゲームだよ!』

 

「お、おう。」

 

『っ!目の前に敵が現れたよ!』

 

そのウィンドウが出ると、目の前にお馴染み雑魚モブであろうモリリンが現れる。だか侮るな。奴は最終進化まで行くと動くしスキブ3つ持ちだ。結構序盤では重宝する……まぁ、進化素材であるダイヤドラゴンフルーツ様が居ないんですけどねっはっはっは!……ってパズル?どうパズルするんだ?

 

『それじゃー!頑張ってね!』

 

「へ?は?いや何をっ!?」ブンッ

 

ものすごい勢いで俺の方に突進してきた。ギリギリ反射神経で交わすと、モリリンの上にウィンドウが現れた

 

『モリリンのタックル!』

 

「おいちょっと待て!テクニカルダンジョンちゃうんやぞ!?てかタックルって何っ!?」

 

次にその可愛らしい顔をこちらに向けると、ニコッと笑って、そのまま飛び跳ねる。あら可愛い。

 

「ってうおぉぉぁぁっ!?」

 

飛び、地面に着地した瞬間、大地が揺れ、モリリンを中心として、草が花が、木が、俺の方にせまってくる……これって……

 

「超モリリンかよっっ!!?」

 

いや確かに雑魚モブとか思ったけど!それはやっぱりあくまでゲームだけの話ってことかよ!?

 

「っっっ!?くっっそがぁぁぁっ!?」

 

間一髪のところで避ける……だぁーくそ……こちとら攻撃方法もまともに分かってねぇーんだぞ……どうしてくれるんだよ……何かないか……

 

相手を見据えながら、ポケットを探る……すると…

 

「…は?んだこれ……」

 

半透明の薄型の耳に装着するタイプのパネルが見える。試しに耳にかける…次の瞬間……

 

「っ!?うおっ!?」

 

目の前が青く点滅したかと思うと…俺の視界にズラズラと文字が現れる…

 

『端末起動者を確認……ユーザーネーム…ユウジ……認証中……完了しました』

 

「んだ!?なんだこれ……っ!?」

 

またも咄嗟の反射神経でモリリンの攻撃を交わす…そうだった…ゲームは待ってくれるが、ああして自由に動き回れる以上、こちらが何もしなければ何もしてこない……という確証はない…第一、あいつは俺と目を合した時から攻撃してきたんだ。当然待ってくれるわけもないだろう……

 

「畜生がっ!」

 

交わす…

 

『適合率……99%…該当するデバイスを制作中……』

 

交わして…

 

『……デバイス名…スマートフォン……コピー機を制作中……』

 

避けてまくって………次の瞬間……

 

『……認証…完了しました。ようこそマスター。これより、戦闘デバイスを転送します』

 

「はっ!?何を言って!」

 

次の瞬間、俺の手元に、いつもの感触が手に渡る。咄嗟に左手を見てみる……

 

「っ!?スマホっ!?どうしてっ……」

 

そのスマホの電源を入れた瞬間……耳に装着していたデバイスが下を向くというウィンドウが出てきた…俺は下を向く……そこには……

 

「っ!?パズル画面かっ!?」

 

そこにはよく見るパズドラのドロップ画面が表示されていた。スマホで操作可能……つまり…相手の攻撃をさけながらこっちはパズルしなくてはならない……

 

「んだよそれ……無理ゲーじゃねぇかっ!………んでも」ニヤ

 

 

 

 

 

 

最高に……おもしれぇーじゃねぇーか!

 

 

 

 

 

「とりあえず!やれる事だけはやってやるよ!!」

 

ちらっとパズルの配置を確認。そのままスマホを操作しながらパズルを完成させる……落ちコンも乗って8コンボ…だが、肝心の倍率表記がない……そりゃそうだ。リーダーとなるモンスターが存在してないからだ…おそらく…そうなりゃ俺自身の倍率表記になる…俺に7コンボ強化などそんな主人公補正はねぇ……パズルでどうにかするしかねぇーってこよかよ!

 

次の瞬間、俺に色んな色のドロップが宙に舞う。それが右手の拳に収縮する……

 

「畜生!ゲームでも……そこら辺はどこまでも現実ってこよかよ!!だぁぁくそ!くらぇぇぇぇっっ!!」

 

思いっきり地面に拳を叩き付ける。衝撃波が波をうち、超モリリンへと向かっていく

 

モリリン「ふみゃっっ!?」

 

「くらいやがれぇぇぇぇっっ!!」

 

そうして…モリリンは咄嗟に動くことも出来ずに、そのまま攻撃が直撃する……すると、壁に思いっきりぶち当たり、溶けたスライムみたいになると…

 

モリリン「ふみゅ………ふみゃぁぁっ…」

 

っと、なんとも可愛らしい声を上げると、青い粒子となって消えていった……その瞬間、目の前に現れる文字……

 

『おめでとう!チュートリアルをクリアしたね!』

 

今のがチュートリアルかよ。鬼か。

 

『!魔法石が落ちてるよ!』

 

「……はぁ?」

 

っと、モリリンが消滅したところに向かう…そこには魔法石が10個も落ちていた…

 

「これが…魔法石……」

 

キラキラと虹色に輝いてる、細長いダイヤモンドみたいな形。手のひらに10個全部が収まるほど小さい

 

『稀にモンスターからドロップするとてもレアなアイテムだ!強い敵を倒せばいっぱい落ちるかも!?』

 

強いヤツと戦いたくないです。

 

『魔法石は色んな事に使えるよ!デバイスの強化ができるよ!…例えば指の操作時間の延長。そして…パートナーを召喚することだって!』

 

えーと…つまり、指はそれで補って…パートナーってのは要はガチャ機能みたいなものか?

 

『パートナーの召喚には魔法石を10個消費するよ!よーく考えて引くように!』

 

わお。スーパーゴットフェスかよ。297ついてなきゃ割に合わねぇーぞ……

 

『説明は以上だね!……じゃー最後に!僕からのプレゼント!特別に無料でパートナー召喚をさせてあげる!』

 

おう上から目線だな。このデバイスぶっ壊してぇ。てかあれか。部屋に入っときに出たあのウィンドウは、俺がこのデバイスをつけてなかったら出てきたのか……

 

『その前に召喚の簡単な説明!仲間にしたい時に心の中で召喚と強くイメージすれば、それ専用の部屋に行けるよ!試しに念じてみて!』

 

「ね、念じる……ね………」

 

俺は召喚と頭の中で念じてみる…そうして…目の前を開ければ

 

「……まじ……かっ…………」

 

透明の容器に、何本もの管が繋がった禍々しい雰囲気…こう…近未来って感じだ。

 

『それじゃ!あとはその容器に触れるだけ!戻る時は、引いた瞬間に直ぐに自動転送されるから安心してね♪それじゃー君の冒険が、寄り良い冒険になりますように!』

 

っと、ウィンドウが消える……はぁ……なんか本格的だな……

 

「………よっと。」

 

俺は半透明の容器に手を当てる。次の瞬間、けたたましく動き始めると、中身が虹色に輝き始め、プシューっと音を立てる。その瞬間…扉が開かれる。

 

「…………なっ………」

 

銀色に伸びた髪に、青い白い羽のようなものをつけ、右手にバカでかい銀色で塗装された杖のような物を担いだ…美少女が中からでてきた…

 

?「…貴方が……私の新しいマスター…なのね?」

 

俺は、あまりによく見るキャラに…驚きを隠せなかった…




はい。懲りずにノープラン型小説を量産していくぅ!

そして直ぐにあきていくぅ(ボソ)


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説明書をちゃんと見る奴は基本上手くなる

ただし直ぐ内容を忘れる


リーチェ「それで…マスター、指示は?」

 

いやーまじか…初手からリーチェ……運気全部持ってかれてるんじゃね?それにちゃんと喋ってくれるのか…透き通った声なので、とてもすんなり耳に入ってくる……

 

リーチェ「……聞いてるの?」

 

「あ、いや……ごめん。少し考え事をしていた。俺は…えーと…ユウジだ。水の大魔女、リーチェで間違いないかな?」

 

リーチェ「は、はい。確かに合ってますね………あの、どこかで私たち会いました……っけ?」

 

「いや?初対面のはずだけど……」

 

だいたい、ついさっき召喚したばっかだと言うのに、不思議な事を言うものだ。

 

リーチェ「そう……ですか……」

 

首を傾げながらも、そう言葉にして、前を向く。現在はすごくのどかな草原にいる……とても風が心地よいが、今はそれよりも、寝床や食料といった衣食住を整わせたい。そもそも、この世界にお金という概念はあるのか?……って、それよりも…だ。

 

俺はデバイスをいじり、あるひとつの項目に決定を押す。

 

リーチェ「っ!?マスターっ!?こ、これは……」

 

「ん?ただリーチェをリーダー設定にしただけだよ?」

 

リーチェ「っ!?本当なの!?」

 

「え?い、嫌だった…?」

 

リーチェ「っ!全然!むしろ嬉しいぐらいよ!……でも、そんな簡単に…私を指名して……よかったの?その…まだ仲間も少ないですし……」

 

「?別に?今頼りになれるのはリーチェだけなんだ。頼れる時に頼っとかなきゃ、後悔するからな。リーダーは頼んだよ」

 

リーチェ「っっ!……わ、わかったわ!大船に乗った気持ちでいなさいっ!」

 

「お…おう!」

 

……しっかし…

 

リーチェ「ふふっ…♪私がリーダー……リーダー♪絶対お役に立ってみせるわよ♪ふふんっ♪」

 

リーダー設定にした瞬間、リーチェの雰囲気がだいぶ変わった……なんかリーダー設定にそんな特別な仕様があるのか?試しにヘルプを……

 

俺はヘルプ画面を開くと、項目にリーダー設定についてとご丁寧にあったので、解説を読んでいく。そうして……読んでいくこと数分……

 

「…………あ……ふーんっ……な、なるほど……」

 

リーチェ「っ?♪どうかしましたか?♪」

 

「あ、いや……ナンモナイデス」

 

リーチェ「そう?……ふふっ♪マスターは不思議な人ですね♪」

 

『リーダー設定について

リーダー設定はデバイス事に変わりますが、基本的には1回しか行えないとても貴重な機能です。効果は、絶対的な信頼を得やすく、攻撃や回復などのパラメーターにリーダー補正を追加する他、リーダースキルの解放、スキルの強化など、様々です。よォく考えて設定しよう!』

 

「うん。なるほど。……なるほど………」

 

デバイスで1回しか使えない貴重な機能……ね。そりゃリーチェがあそこまで喜ぶわけだ……んでも待てよ?デバイス強化項目に確か………

 

「あっ、あった……」

 

リーダー設定枠拡張(魔法石5個)…………うん。心配は要らなそうだ。てか他にもリーダースキル重複枠拡張とかもあるな。つまり、リーダー設定にして、リーダースキルが増えていくほど、その効果が多重していくと……結構ぶっ壊れじゃないか?同じ系統のリーダースキルっていう縛り付きだが、にしても強い。

 

例えばの話、落ちコンなし系のリーダースキルでいえば、カエデやアメンと言ったキャラが重複していくと考えれば、飛んでも火力だ。アメンだけでも単体100倍出せるのにそこにカエデの火力も追加と……結構お化けだなこりゃ

 

んでもって俺のリーダー設定可能枠は残り1つ。つまりあと一人にはリーダー設定が可能って訳か……リーチェ以外の…そういうリーダースキルの系統……多色だけと考えれば色々いるが、軽減も含めなきゃ行けないとなるなら…数は限られる。そもそも、同じパーティーのみだから、最大で5人のリーダースキルが発動するのか……これもうぶっ壊れだな。

 

それに、そもそも残りひと枠空いているということは、あれだろう……パズドラのフレンド枠。自分のキャラとフレンドの倍率を足した数になるから、残り1枠分空いているのだろう……それは俺のデバイスがスマホだからか…はたまた転生特典か……ま、ありがたいに越したことはないか

 

「あとめぼしいのは……これだな。」

 

リーチェの詳細だ。リーチェのアイコンを長押しする。…確かに長押ししたさ。でもさ

 

リーチェ「ひゃっ!……も、もう!急に触れないでよ!びっくりしたじゃない!」

 

「え?あ……うん…悪い……」

 

そう言えやスマホとこの世界は連結してたんだった…てか、詳細を確認する度にこの反応見なきゃ行けないのか……一発で覚えなきゃ申し訳ないなこりゃ。てか、スマホで触れて、それが現実に反映されるって…それ……ぐへへへ……やめとこ。

 

リーチェ「ま、まぁー?その……言ってもらえれば……私は…別に………」

 

なんかモソモソと隣で言ってるがスルーして、詳細を確認する。確か倍率は16倍そこらでた…は…ず……?

 

「あ、あれ?倍率……間違ってない?」

 

そもそも、隣で今もクネクネしてるリーチェは何故だか知らないが進化後だ。つまり多色メインで使うキャラ…なのだが、4色以上同時攻撃で2倍、7コンボ以上で1.5倍……おい、2分の1レベルじゃねぇーぞ。なんだ、倍率3倍って…ゼウス最強時代ちゃうんやぞ。てかすっご。リダスキで指延長+6すんのかよ。デフォが確か5秒だから11秒か。指だけ見れば優秀ですね。指だけ見れば…………

 

覚醒は7コンボ3つに、スキルチャージ2つ、バインド耐性+にL字ロック解除……ん?俺の知ってるリーチェじゃない(確信)

 

スキルは盤面を6色陣に変化。自分以外の味方スキル5ターンヘイスト、3ターンの間回復力が5倍。うん、俺の知ってるリーチェじゃない(確信)てか発動ターン9ターンってぶっ壊れかな?スキチャ2つもってるんだよ?なんだ。ただのぶっ壊れか(悟り)ついでにスキルマ。もう…ね。あれですわ。何も考えないわ。…まぁースキチャ出すための色も倍率もないんですけどね。え?俺?俺モブ。

 

リーチェ「マスター♪そろそろ行きません?結構時間もすぎましたし♪」

 

「お、おう……そ、そうだな……んじゃ!行くかっ!」

 

リーチェ「はいっ♪マスターっ♪」

 

うん。俺もうちょっとリーチェは冷たい子だと思ってたよ。めちゃくちゃ真顔で罵倒してくると思ってたよ。でもね

 

リーチェ「んふふっ♪マスターは私がお守りしますっ♪…なんちゃって……えへへ♪」

 

こんなに笑顔が可愛い子なんだなって。てか表情筋豊かだなって…思いますね。ってそんなことより。

 

「……あれ?」

 

リーチェ「…?どうかしましたか?マスター」

 

ある重大な事に気付いてしまった。それは……

 

「……俺、この世界で何して行けばいいんだ?」

 

本家の方では伝説のドラゴンを探す旅とか言って、ガチャから出てくるとんでもドラゴンより、ドラゴンに毛が生えた程度の、進化素材がだるいゼローグ(笑)だったけど、この世界ではまるで何をしていけばいいのか分からない。伝説のドラゴンに会うのはなんか違うし、かと言って降臨攻略とかダンジョン攻略と言っても…この世界全体がダンジョンみたいなもんだし………あれ?俺何すればいいんだ?

 

リーチェ「えーと…ですね。まずは街を見つけませんか?街ならば、マスターと同じ冒険者がいるかもしれませんし、情報も集められるかと思いますよ♪」ニコ

 

うおっ何だコイツ。すげぇいい事を言ってくれてる。なるほど。リーチェはできる秘書だったか……いやごめん。気にしないでくれ…

 

「…リーチェ」

 

リーチェ「はいっ♪なんですかマスター?♪」

 

「大好き」

 

リーチェ「……………ふぇぇっっ!?//////」

 

おっと。思わず口に出てしまった。とりあえず1回咳き込んでおこう

 

「ごはっ!いやー悪い。今の言葉は忘れてくれ。それもそうだね。リーチェの言う通り、まず街を探すことにしてみるよ。」

 

リーチェ「は………はひっ……///そ……そうしてくだひゃい……//////」プシュゥゥゥ

 

うん。なんか頭から大量の湯気が出てるが気にしない。ついでに言うと、俺の口からも大量の血が出ているがそれも気にしない。気にしてはならないのだ。

 

そうして、街をめざして俺らは歩き出す。てかそもそもがダンジョンみたいなところに街なんてあるのか?……いや、リーチェがあるって言ってるんだ。きっとあるに違いない。




おそらく今回で説明的な文章はおさらばかな?次回からは会話メインになるはず…いや、もしかしたらならないかもしれない。まぁーどっちでもいいやw


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大抵の転生者は最初の街で問題事に絡まれやすい

んでもってそこから学ぶことが多いい


あの後、そこら辺のモブをある程度のパズルだけで屠りながら進んでいると、ちょっと大きめの街なような場所についた。石の外壁で囲まれた、とても警備が行き届いているちゃんとした街だと思った。数分歩いてると、ある一人の男とぶつかる。

 

「うおっ……わ、わりぃ。大丈夫ですか?」

 

男「んだてめぇ!?やんのかあんっ!?」

 

あらやだ、北斗の雑魚モブのようなチンピラに当たってしまった。てかこいつ、普通に隣にモンスター召喚したぞ。あれなんだっけ…ゴブリンの水の奴。しかも進化も何もしてない普通の………

 

「あ、えーと……自分…その…争う気はなくて……」

 

男「あぁんっ!?物事はてめぇーの実力見せてから言えやあんっっ!?」

 

こいつ……態度こそあれだが、言ってることはこの世界では確かに的を得てるかもしれない……

 

「………………わ、分かったよ。それで…勝負ってのは……」

 

男「てめぇっ!レイド知らねぇード田舎やろうかぁ!?」

 

「レ…レイド?」

 

男「俺ら冒険者同士が物事を争う時に使う…言わば賭け事のことだよひゃっっはぁぁっ!」

 

な、なるほど……そんなものがあるのか……

 

「それって……賭けるものとかは自由なのか?」

 

男「対等なら基本何でもOKだ!」

 

こいつ意外と真面目だぞ……すると、俺の端末に『カイからレイドバトルを申し込まれました』と出る。……俺は了承ボタンを押す。

 

カイ「ひゃっっはぁぁ!!俺がかったら!てめぇーの有り金全部こっちにわたしな!!」

 

「そ、それじゃー……俺が勝ったらそっちの有り金全部な…」

 

カイ「望むところだぜ!!」

 

っと、男の前に水以外の火と木のゴブリンが出てくる……てかレイドバトルってどこでも好き勝手やっていいのか。周りが盛り上がってるのがその証拠だろう……

 

「あ、おーい。リーチェさん。出番ですよー」

 

カイ「り、リーチェ……?」

 

俺がそう言うと、端末から姿を表すリーチェ。本人いわく、実体化は体力を使うのであまり外に居たくないとのこと。んでも知ってるよ俺。呼ばれた時めちゃくちゃ早く出てくるから、外に出るのは好きなんだよねきっと。おそらく体力消費が気に食わないレベルまで体力ついたらずっと実体化してるんでしょ?知ってる知ってる。

 

リーチェ「水の大魔女・リーチェ……私のマスターに喧嘩を売ったこと……後悔しない事ね!」

 

っと、かっこいいセリフを吐きながら、手持ちに持っている銀色の槍を地面につける。カーンっと音を立てると、水しぶきがリーチェの周りだけに浮かぶ。

 

リーチェ「……どうでしたかっ!?今の私っ!すっごいかっこいいと思いませんか!?♪」

 

こちらにくるっと回りながらキラキラした目をこちらに向けながら、褒めて褒めてと言わんばかりに俺に尋ねてくる……

 

「今のがなかったら最高にかっこよかったよ…」

 

リーチェ「……そんな残念そうな顔でこっち見ないでよ……は、初めてのレイドバトルで私だって気分が高いんだから……少しぐらい褒めてくれたって……いいじゃない」プイッ

 

っとそっぽを向いて拗ねてしまった……はぁーたく……俺はリーチェの側まで近寄って、頭に手を置く。

 

リーチェ「……ふぇ?」

 

「とりあえず…初戦だ。黒星にならないよう…頑張ろうぜ!リーチェ!」ナデナデ

 

リーチェ「っっっ!はいっ♪マスターっ♪私!マスターの為に張り切っちゃいますっ♪」

 

「おうおう心強いな!それじゃー……行くぞ」

 

リーチェ「……はい。マスター……いつでも準備は出来てます…………えへへーっ♪♪」

 

(ふっ…締まらねぇーな……)

 

道中、屠りながら気づいた事だ。こいつらも感情ある生物なんだ。道具のように駆使して次へ次へと言うより、共に戦う仲間として、コミュニケーションを築きながら進んだ方が、成長がはやいのでは?

 

そう思ったから直ぐに行動に移してみた。まぁー予想通りでしたよ。戦闘が終わる度に褒め言葉などを飛ばしていたら、常に笑顔でいるようになった。

 

最初の方は倒したら次という形で、俺もゲームの感覚でいたが、途中から笑顔がなくなっていって、トボトボと歩くようになった。やっぱ……こういう信頼度があるタイプは相手の事を考えなきゃな。ゲームじゃないともう既に割り切っている。………ただ

 

リーチェ「えへへっ♪マスターが私の頭……えへっ♪えへへっ♪……よしっ♪」

 

……信頼度だよな?よくエロゲとかである親愛度じゃねぇーよな?……ないよね?よし。ないな。…………この戦いが終わったら確認しとこ

 

カイ「なめ……やがってぇぇぇっ!!」

 

『パズルを始めてください』

 

 

 

 

 

 

 

ぶっちゃけて言おう。これあれだ、まるっきりRPGだ。相手のゴブリンの下にHP表記されている。おそらく、あれを削りきればこっちの勝ちなのだろう。相手のゴブリンのHPが三体合計して1500…対してこっちはリーチェ一人で2000

……あれ?これ余裕じゃね?ま、まぁ?流石に?防御力とかありますし?流石に1コンボだけじゃ倒せま

 

火ゴブリン「うぉぉぉぉっっ……」シュゥゥッ

 

「あっ」

 

リーチェ「…………」

 

ただのミスタッチ……なのだが、水の1コンボだけがリーチェの周りにクルクル回ると、リーチェが力なく前に手を差し出す。ゆっくりとドロップが火のゴブリンに当たると、ピチャン…ではなく、めちゃくちゃ威力が高い、爆発音にも近い音が鳴ると、そのまま呻き声をあげ青い粒子となって消える火ゴブリン………

 

「さてはおめぇ……チートだな?」

 

リーチェ「マスターはどちらの味方ですか……」

 

「う!嘘だ!まだあんさんのレベル10ぽっちじゃないか!こんな威力嘘よ!!」

 

ちゃっかりダメージ表記見たけど、2500ダメージ出てた。7コンボ強化もL字消し効果も、ましてやリーダー倍率すらでてないのにただの主属性1コンボで2500はチートや!チーターや!

 

リーチェ「…マスター……私だってやれば出来るんです!♪」キラキラ

 

「おうなんか怒れや」

 

普通あそこまで言われたら怒ってもいいんですけど。いや言った本人に言われたくはないとは思うんですねどけ

 

リーチェ「だって…レイドバトルでしか私の本領見せられませんし……」

 

「そう……だな。…うん……確かに…そうだな……」

 

基本、外にいるモブを屠ってる時は俺がメインで戦っていた。リーチェの能力が10分の1程度に俺に譲渡するだけで、基本はパズル力と、俺の気合いしだいだ。後はリーダースキルなんかはちゃんと発動してくれている。

 

ちなみに、俺の攻撃方法だが、たとえば火ドロップを消して俺がデコピンをしたら、炎がデコピンの威力で飛んでいくという感じ。ちなみにこれは検証したことなのだが、どれだけ色んな色のドロップを消しても、最後に消えたドロップの色が俺の力になるってことがわかった。まぁーそもそも、戦うのが俺っていうのがまるで意味わからないがな。

 

…あっ、ちなみに、ちゃんとリーチェも攻撃してくれるぞ。だいぶ威力なんかはレイドバトルよりかは弱くなっているが、援護レベルのことはしてくれる。例えば水のヴェールで俺を守ったり、水の壁で攻撃を防いでくれたり。そして、その条件なんかも何となくだが分かっている。

 

何でも、リーチェの主属性、水のドロップを吸収して、その戦闘で蓄えた分を消費してそういう特殊行動ができるらしい。戦闘終了後は、蓄えたドロップがそのまま経験値として入るらしい。ここら辺は、普段のパズドラとか違うらしい。

 

てか、キャラやシステムがパズドラってだけで、戦い方などはまるっきり別物だ。違うことと言えば、俺の命がかかっている事…ぐらいしか、今は頭に出てこないな。あとはキャラとちゃんと会話ができる所とか?……まぁーそんなことはさておき。

 

カイ「なっっ!?なぁぁっ!?」

 

「リーチェー、もういい?」

 

リーチェ「はいっ♪もう満足しましたっ♪」

 

1回相手の攻撃を受けたが、合計で300程度。攻撃を受けたはずのリーチェが「ふふっ」と余裕で笑っており、片や攻撃した方はぜぇぜぇと息を上げていた。そうして俺は、トドメを誘うと、きっちり7コンボする。相手は朽ちる。

 

カイ「く……くそぉぉ……くそぉぉっ!」

 

膝まづいて地面を殴る。

 

リーチェ「身の程をわきまえなさい。私のマスターを…なめないほうが良いわよ。ごきげんよう…」

 

くるりと回って背を向ける。顔を見る

 

リーチェ「ふんっ……ふんふんっ!」キラキラ

 

(…これは……あれだ。褒めて褒めてアピールだ……撫でておこう……)ナデナデ

 

リーチェ「んふーっ♪……えへへーっ♪マスターっ♪」

 

可愛い(確信)。これ常識

 

カイ「……くそ!オラッ!有り金全部だよ!」

 

っと投げ渡された袋を慌てて手に取る……男は走り去っていた……




結局今回も説明が多いいかんじになっちゃったぁぁっ!……ふへへ(!?)


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寝た頃に、裏では大体面倒事が計画されているものだ

リーチェ「んんっ♪おいひぃぃっっ♪♪」

 

現在俺たちは、男から剥ぎ取ったゲフンッ!奪いゴホッっゴホッ!勝負で丁重にお預かりしたマネー(ネイティブ)で酒場のようなところに来ている。なんやかんや異世界初めての飯だが、どこか日本と変わらないそんな味付けだった。カルナーラという「何その防御呪文」って思うものは、あちらの世界でのまんまカルボナーラであった。

 

どうやら、こちらの世界の商品などは、俺が元々すんでいた所の誤字みたいなものらしい。大変覚えやすくて助かる。ちなみにリーチェは大盛りの…いわゆるナポリタンを食べている。こちらの世界では、『ナタリア』というらしい。こっちは攻撃バフかな?いやどうでもいいか。

 

リーチェ「んふふっ♪とてもおいひぃでふっ♪ましゅたぁっ♪こんなおいひぃものをありがとうごはひまふっ♪」

 

「食べてる時はまず、口の中に入ってるのもを全て飲み込んでから喋りなさい…」

 

リーチェ「ふぁーいっ♪」

 

内心子供かよっと微笑みながらも、先程気になった信頼度なのかを確かめるために、ヘルプを読み漁る。

 

「おっ……あったあった。これか。」

 

ポチッと項目を見てみる。ふむふむ…なるほどなるほど……よしっ。

 

「見なかったことにしよう」

 

別に、何かとんでもないことが書かれてたわけじゃないよ?ただ…考えない方が身のためだなと個人的に思っただけだ。うん。見なかったことにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『信頼度・親愛度について

信頼度は100までを上限とし、パラメーターが徐々に増えていくシステムです。もちろん、友情や友達など、『信頼』に深く関係しています。信頼度が100になった後に、ある特定の感情が湧き出ると、親愛度に変化します。こちらは信頼度とは違い、人間で言うマスター、もしくは主を異性として意識することを言います。愛し合えば愛し合うほど、パラメーターに大きな影響を与え、リーダースキルが強化されて行きます。そして、親愛度は信頼度とは違い、上限値がありません。好きな子を好きなだけ増やしましょう!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……さてっと。なんかすごい重い気分になりながらも店を出る。そんときリーチェはと言うと……

 

リーチェ「………っ♪」

 

俺の右斜め後ろを歩きながら、俺ににこやかな笑顔を向けていた。幸せそうで大変何よりです。

 

リーチェ「っ♪ねっ、マスター♪」

 

「んー?どうかしたか?」

 

突然裾を引っ張られるので、足を止めてリーチェの方を首だけ動かしてみる。ぶっちゃけこの街に来てからなにをすればいいのかわからないので、若干暇なのだ。

 

リーチェ「せっかく初めての街に来たんですっ♪…少し、観光をしませんか?」

 

「んー……でも明日だな。今日はもうそろそろ日が暮れるだろう。宿にでも泊まって、ゆっくり休んでからにしよう。リーチェも、結構体を動かして疲れているだろう?」

 

リーチェ「っ…それも…そうですね……でも…約束ですよ♪明日…絶対に観光ですよっ♪」

 

「あぁ、分かってるよ」

 

ニコッと笑うと、ならいいですと鼻歌交じりで返すと、俺の後ろにつく。俺はと言うとデバイスのマップ機能を使って近くの泊まれる宿屋を探していた。ちょうど近くにいい感じの宿があるので、そこに入る。無事手続きを済ませて部屋に入る。

 

リーチェ「わはぁ……とても落ち着きますね……」

 

「だな……結構いいところだなここ…」

 

中は暗いダークオーク的な木をメインとした落ち着きやすい空間になっていた。ベットは少しふかふかで暑すぎないレベルだ。食事といい、宿代といい、結構値段が安い。例えばリーチェが食べていたナポリタンも、パッと見1キロあるだろって言う特盛りでも、値段は350コインと表記されていた。ここの宿屋だって、こんなにいい所なのに50コインと格安だ。…もしかしたら、1コイン1円ではないのかもしれない。かと言ってドルといったシステムでもない気がする。1コインの相場が分からない……が、そんなのどうでもいいか……

 

リーチェ「マスターっ、残り代金いくらぐらいなの?」

 

「んあ?そうだな……あいつに勝って手に入ったのが1万とちょっとで、ここに来る途中モンスターを倒してドロップした五千だから…まぁーまだ余裕だな。」

 

モンスターからドロップするとは思わなかった。だってナビでは魔法石が出るとしか聞いてないから。でもそこはちゃんとパズドラのシステムに乗っ取ってくれてて大変助かった…これでモンスター倒して、ただただ低確率の魔法石がドロップするだけかと思ってたからな。

 

リーチェ「ふふっ♪…明日が楽しみですっ♪」

 

「リーチェお前…食べ歩きする気満々だろ…」

 

リーチェ「っ!?そ、そんなこと………ないわよ?」

 

っと、ジト目で見てきたが、素直じゃないなと思いながら頭を撫でてやる

 

リーチェ「ふわぁっ!…ちょっ……やめっ……//」

 

「素直じゃないなーまったく…んでも、そうやって濁すところ、よく分からないけどリーチェらしいよ」ニコ

 

リーチェ「っっ……//……え、えへへ……//そう……かな?//」

 

「あぁ。でも、極力素直に言ってくれよ?じゃなきゃ時たま分からなくなっちまうからな」ナデナデ

 

リーチェ「………♪うん…♪わかった♪これからは素直に言うね?♪……えへへっ♪」

 

「おう!そうしてくれ!……さてっと、そろそろ寝るとするか。明日は早いんだろ?」ニコ

 

リーチェ「……うんっ!♪……おやすみなさいっ♪マスターっ♪」

 

「あぁ。おやすみリーチェ」ニコ

 

そうして、リーチェはデバイスの中に光の粒子となって消えていった。それを確認して俺は、長い長い日を終える……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜が静まり返った頃、ある下水道でわ……

 

カイ「す、すいません!お、俺の勝手な行動で!貴方様に泥を!」

 

頭「……なぁ…てめぇーこれで何回目だ?」

 

カイ「ひっ!?あの…そのっ!」

 

頭「……まっ、ちょうどいい。……これで」ガシッ

 

カイ「あっ……か、頭……?な、何を……」

 

頭「生贄も揃うってことだ」ニヤ

 

カイ「ひっ!ひやっ!か!頭!どうか!どうか!考え直しを!!」

 

頭と言われた男は、昼ぐらいにユウジに負かされた男、カイの頭を強く掴むと、あるひとつの空間にほおり投げる。

 

カイ「どうか!どうか命だけは!!」

 

頭「今まで……ありがとな」ニヤ

 

カイ「か!かし」

 

そこまでカイが言葉を発すると、真下に黒い魔法陣が合わられると、グチャりと音を立てて、カイの四肢が砕け散る

 

カイ「がぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」

 

真夜中の下水道。そんな奇妙な所に、男の絶叫が響く。そして……

 

?「ふぅ…久しぶりの現界だわぁ……貴方が召喚かしらー?」

 

漆黒のナイフを手元で遊ばせながら、黒いビリビリとしたオーラを撒き散らしながら現れる女。その女に頭と言われていた男は頭を下げる。

 

頭「……俺はこの街を…俺好みに改変してぇ。だから…貴方様のお力を…わたくしめに貸してほしいのです」

 

頭を下げた男に女はふーんっとあいづちをすると、ペロリと舌を舐め…

 

?「もちろん………代償は払うのよね?」

 

頭「…………もちろんでございます」

 

?「……ふふっ♪決まりねっ♪実行は明日……それで文句はないでしょう?」

 

頭「……はっ」

 

?「……ふふっ♪楽しみだわァ♪久しぶりの人間界♪…ゾクゾクしちゃうっ♪」

 

女は、ナイフをクルクル弄びながら、そう言葉を紡ぐのだった。




この際言っておこう。この物語は、完全に、ノープランだからね。だからところどころ変なところも出てくるだろうし、「ん?あれ?」なんてシーンも出てくると思います。ですから、この作品は『作者の自己満作品』と思ってみてもらえれば幸いですっ☆


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主人公というものは、基本的に最初に狙われる。

そんな事ない?馬鹿な。
それと、ご都合主義タグを追加したよ。理由?…………察して


今現在、俺はふかふかのベットで眠っている……とても心地よく…とてもすやすやと…

 

ムニュリッ 『…んっ…』

 

何か、俺の手の中で収まる感触があった。手を縮める行動をすれば、ムニっと沈む感覚がして、とても触り心地がいい……

 

「ん……んんっ?」

 

ふと、眠気が冷めて目を開ける。カーテンから差し込む一筋の光が俺の目元に直視する。次に、俺の目線は今も掴まれてる何かの感触に向ける……

 

「……肌……色?」

 

白く透き通った、とても綺麗な肌色が目に見えた。そこから徐々に上に視線を向ける。羽のような飾りを身に付けた少女。少女は…今も俺の顔を真っ直ぐ向けている。紅く染った頬に、少し嬉しそうな顔をしている………あ…れ?

 

「り、リーチェ……さん?」

 

段々と意識が鮮明となってきた……まて……てことは今俺が手に掴んでるのって……

 

再度、右手を縮める行動をしてみる。

 

リーチェ「あんっ♪………もうっ♪…おはようございますっ♪マスターっ♪」

 

「ぬぅぅぅおぉぉぉぁぁぁぁっっ!?」ガタン

 

思いっきり…ベットから転げ落ちた。背中を、頭、腰をぶつけながらくるくると回転していって、ベットから5メートルぐらい離れた壁に背中をぶつける。

 

リーチェ「ふふっ♪…朝から……マスターは大胆なんですねっ♪」

 

「おっ!?おおおおっお前っ!?へ!?えっ!?い、いつからっ!?」

 

毛布に頭まですっぽり被りながらこちらに目線を向けるリーチェ。てかまず…

 

「なんだ服きてないの!!」

 

リーチェ「これはマスターが喜ぶかと思いまして♪」

 

「服を!着ろ!今すぐに!!」

 

リーチェ「はーい……あっ、参考程度に…私の胸の感触はどうでしたか?♪」

 

「もう最高にすべすべしててむっちりしてました。ご馳走様です。じゃなくってだな!?」

 

リーチェ「っ♪…はいはい♪服ですよね?…よっと!」

 

リーチェが布団をファサりをとった一瞬、その一瞬だけでいつもの、青黒いドレス服に早変わりする……わお。何その手品……

 

リーチェ「これで問題はありませんよね?」

 

「あ……あぁ……」

 

しっかし…俺の想像していたリーチェとは本当に段違いだ……もうちょっとクールで冷めてるイメージだったのだが……子供っぽい一面があると思えば、大人っぽくなったり……

 

リーチェ「……ふふっ♪マスターはウブですね♪」

 

「…うっせ……それと……悪かったな……」

 

リーチェ「?……あぁ……はいっ♪私は大丈夫ですよ♪」

 

「……そうか?…よかった……」

 

リーチェ「なんてったって私自ら布団に入りましたから♪」

 

「そうか……んんっ!?今なんて言った!?」

 

リーチェ「私自ら布団に」

 

「なんでだよっ!?」

 

リーチェ「なんでといわれても………私がそうしたかったから?」

 

「なんでそこ疑問系!?」

 

リーチェ「ま!いいじゃないですかっ♪マスターもいい思い出来ました、私もとてもいいことされましたしっ♪」

 

「胸をもまれていい事とは(定義)」

 

リーチェ「スキンシップですっ♪」

 

「は、はぁ…リーチェがいいならもういいや……」

 

リーチェ「はいっ♪」

 

っと、半ば強引に納得して俺らは部屋を出た。そのまま朝食を済ませていざ観光……というわけで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーチェ「何となく賑やかな方にやって来ましたが……凄いですね♪」

 

「あぁ……これぞファンタジーって奴だな…」

 

大通りの商店街みたいな場所。そこではテントみたいなのを貼り、その中で商売をする…なんて言うんだろう。俗に言う八百屋さんみたいな感じの売り方だ。祭りの出店と言った方がわかりやすいか……

 

しかしこうして見てみると、本当にファンタジーだ。昨日はあまり気にしてはいなかったが、鎧を着た兵士や、ちょっと古臭い長スカートを履いた女性など、ファンタジー世界での王道が溢れかえっていた。とりあえず歩きながら、気になった出店などを見ていく。

 

リーチェ「っ!これすっごい綺麗!」

 

ひとつのネックレス屋みたいな場所を通り過ぎる瞬間、水色の魔法石と同じ形をした宝石のネックレスを見ながらそういうリーチェ…店主さんはなぜだかニコニコとしていた。

 

「…欲しいのか?」

 

リーチェ「えっ!?あ…いや……そ、そういう訳では…//」

 

「……ふーんっ…本当にリーチェは嘘が下手だな」ナデナデ

 

リーチェ「ひゃっ……ちょっ……//」

 

「すみません。このネックレス下さないな」

 

店主「はいよ♪2500コインだねっ♪」

 

「2500っと……はい!これでちょうどかな?」

 

店主「毎度あり~♪」

 

「ありがとうございますっと。……ほれっ」

 

リーチェ「あっ…マスター…そんな…本当に……」

 

「ん?あぁ悪い悪い。今つけてやるよ。よっと」

 

リーチェ「っっ!?/////」

 

俺はリーチェの首に手を回して、ネックレスをつけてやる。

 

「ほいっと…おおいいじゃん!似合ってるぜ!」

 

リーチェ「……///えへ……///えへへっ…//恥ずかしいです…//……♪…マスター…ありがとうございますっ…♪」

 

「おう!これぐらい当たり前さ!」ナデナデ

 

リーチェ「……えへへっ…//」

 

本当に……こいつめっちゃ可愛い。

 

その後も色々回った…と言っても、ほとんどが食品関連だったが…

 

 

 

 

リーチェ「んふふっ♪これもおいひぃでふっ♪」モグモグ

 

「あんさんの胃袋はブラックホールか何かか?四次元ポケットと言われても納得できるぞ…」

 

先程からリーチェは気になったお店の食べ物を片っ端から食べていた。焼き鳥みたいな奴からクレープ見たいやつまで、出店の王道という名の王道を片っ端から異次元袋に流し込んでいく。

 

リーチェ「失礼ねっ!これでもちゃんと経験値として入ってますよ!」

 

「食べ物を経験値に………?……さてはお前、暴食か」

 

リーチェ「誰のお腹が暴食ですって?」

 

「あいでででで。ほっぺ引っ張んな。痛い痛い痛い」

 

リーチェ「……っ♪まっ、いいですっ♪マスターとこうして一緒に楽しくできてるので、私はとても満足ですっ♪」

 

「だったら今すぐその手に持ってる未開封のアンパンを俺にくれませんかね?」

 

リーチェ「それは嫌ですっ♪」

 

「てんめ……」

 

ちなみに俺は3個目でギブった。焼き鳥、焼きそば、クレープと食べたらもう満足です。まぁーリーチェは俺の3倍以上食してる訳だが。暴食じゃないか(悟り)

 

 

 

ひと通り食べ終えたリーチェは手に着いたクリームなどを舐めとって「んんっ!」と甲高い声をあげると席を立つ。

 

リーチェ「よしっ!満足ですっ♪」

 

「やっぱり食べたかっただけじゃないか」

 

リーチェ「ちっ!ちちち!違いますよ!?そ、それに!ほ、ほら!こ、こうして食べ歩いてたから!街の人がどんな人か!ここはどんな所か!色んなことを知れたでしょう!?」

 

「素直だなお前…食べ歩いてたから…なんて…ね?」

 

リーチェ「あうっっ!?……うぅっ……だって……すごい美味しそうなものがいっぱい……食べたいと思うのは人間の…いえ!モンスターの欲求でしょっ!?」

 

「どちらかと言うとリーチェは人型だから人間関連でいいと思うけど」

 

リーチェ「そ、そんな細かいことは別にいいのよ!あぁもうっ!」

 

っと縮こまってしまった。

 

「勝った!完全勝利っ!」

 

リーチェ「うぅ………マスターは意地悪です……」

 

「…まっ!そう言うなよ!楽しかったのはお互い様だ!」ナデナデ

 

リーチェ「うぅ……それもそうですけど…それにしてもマスターは意地悪です……」

 

「まぁーまぁーそういうなって!な?」ナデナデ

 

リーチェ「……うぅっ…そういう所も…卑怯ですぅ…♪♪」

 

「なんの事だかさっぱり」ナデナデ

 

リーチェ「……んんっ♪」

 

別に撫でたら静かになるとか微塵も思ってないよ?うん。本当だよ?…………ふへへ

 

 

 

 

 

リーチェ「っっ!マスター!」

 

「え?どうしっうおっ!?」

 

突然蹲ってたリーチェが俺を押し倒してきた。倒れながらみたのは、ギリギリ目でおえるぐらいの黒いナイフが、ビリビリと雷をおびながら横に過ぎ去った事ぐらいだ…

 

?「ありゃ?はずしちゃった♪まぁいいや♪……次は当てるから♪」

 

「うおっ!?へっ!?何!?」

 

リーチェ「っ!マスター、周りを確認してください!」

 

「まわ……りっ!?」

 

先程あんなに騒がしく、人が多かったはずなのに、人っ子一人いなくなってる…

 

「どういう…ことだ?」

 

リーチェ「…恐らく、目の前の彼女の仕業でしょう……」

 

そうして前を見すえるリーチェの後ろから俺も周りに気を配るのを辞め、リーチェとおなじ方向をむく…そこには……

 

?「まっ♪そういうことねっ♪私は冥界からこちらに召喚されたヘラだよー♪」

 

「おいおい…なんの冗談だ…?」

 

なんで普通の降臨ヘラではなく…ガチャ限のヘラなんだよ…

 

ヘラ「冗談?ちゃんと現実だよー♪やだなー♪」

 

確かに俺もパズドラの世界だから、根本的な所を忘れていた…壊滅級にはしょっちゅう出てきてるが、あまり気にしてはいなかった……ガチャ限が、敵に回るって事に……

 

ヘラ「それじゃ…殺しちゃうけど文句ないよね?♪」

 

「ありありだわ!!」

 

リーチェ「マスター!集中を!」

 

「分かってらい!!」

 

たく…昨日と今日で……踏んだり蹴ったりだ……




………?あ、特になし。へ?何か一言?…………

おっpぁぁぁぁっっ!?


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主人公とは、不意にチートであるのだよ(キリ

ちょーっとタイトルの方向性ガガガ。気にしたら負けよ


「ちょまっっち!うわおう!!」

 

あれから数分ぐらい鬼ごっこしている。いやあのね?あんなのどう勝てばいいのよ?この場合の戦いはレイドバトルではなく、外の世界での遭遇戦と同じシステムらしいので、当然俺が戦わなくては行けないのだが……

 

ヘラ「あははっ♪避けるのだけは上手いねぇっ♪それっっ♪」

 

可愛らしい声からは想像もつかない漆黒の雷が何本も何本も俺の方に落雷してくる。正直、なんで今も避けられてるのか不思議なぐらいだ。………てか

 

「この状況でどうパズルしろってんだ!?はっ倒すぞわれぇぇっッッ!」

 

相手はこちらが避ければ次の一手を出してくる。それを瞬間的に回避してばっかだから、肝心のパズルが一切できない……むしろ、こちらのスタミナが削れてきて圧倒的にこちらが不利だ……

 

リーチェ「マスターっ!」

 

「ダメだくるな!!」

 

リーチェ「っっ!」

 

「まだサポートが溜まってない!」

 

リーチェ「で!ですが!今の状況では!!」

 

「…大丈夫さ!……俺を…信じてくれ」ニコ

 

リーチェ「っっ…………」

 

そう言うとリーチェは拳を握りしめて、どうしようもない怒りを外に逃がすような顔をしている……分かる。分かるぜ……なにかしたいのに、自分では何も出来ないという現実が心を突き刺して、やるせないような、どうしようもない気持ちが湧き上がってくるのは…俺だってそんな経験ばっかだったよ。……まぁーどれも小規模だがな……

 

正直、めちゃくちゃ泣きながら懇願したい。だが、そんな事をした事で目の前の…ヘラ-LUNA-は止まってもくれない。むしろ面白いと思って殺してくるに違いない。…考えろ。少しでも考える時間を作れ……ないなら作るのが…俺の今までのやり方だっただろうが!

 

 

 

 

 

 

走るのをやめて、空中に飛んでいるヘラに向かって言葉を飛ばす。

 

「そう言えや!こちらに呼ばれて現界したとか…言ってたな!?」

 

切れた息を整えながら、彼女に言葉を飛ばす、すると彼女は、あーっと言いながら言葉を返してくれた

 

ヘラ「そうだよんっ♪私は何人もの生贄で召喚された…要は悪魔儀式だねっ☆」

 

「だったら……ヘラを召喚した首謀者が居るんじゃねぇーか?」

 

生贄……考えたくはないが、多分、人間の死体、もしくは生身の人間だろう…そんな事するやつはクズな人間に違いないが、こいつを召喚したのは間違いないだろう。だったら、その契約者を潰した方が、幾分楽……な気がする。

 

ヘラ「あー……それなら殺したよ♪」

 

「え……は……殺したって……」

 

ヘラ「だってー…命令とか正直かったるくて…第一、私は生贄にされた怨念に従って任務を遂行するだけだしー…その中の大半が頭という男に強い憎しみがあったから、殺しただけだよん♪」

 

oh......望みが絶たれた。まさか召喚主が手始めにポポンしちまうとは思わなかったぜ☆って呑気なこと言ってる場合じゃねぇ!?つまりこいつをここでどうにかしない限り、その死者の怨念を遂行するまでこいつは現界し続けるってことになるわけだろ!?そんなお前……どうすんねん……

 

ヘラ「それにー、こうして頭という大きな任務を終えても、私がここにまだいるってことは……ま、そういう事よね?」

 

っと俺を見すえる。つまり…その怨念の中に俺の事を強く憎んでる奴がいたと……心当たりは昨日のあいつか?ちっ!余計なもの擦り付けやがって!……ってことはあいつ殺されたのか!?…………WOW…この世界は弱肉強食なのね…つら坦々麺

 

ヘラ「まっ!貴方を殺せば解決って訳♪大人しく死んでくれない?」

 

「嫌だよ!なんで人の怨念で殺されなきゃいけねぇーんだよ!とばっちりじゃないか!?」

 

ヘラ「そーんなこと私に言われたってしょうがないじゃーん♪私は、私の生きる為に任務を全うするだけ…お互い、死にたくないというのは間違ってないでしょう?」

 

「……悪魔って任務遂行失敗したら死ぬのか?」

 

てかそもそもあんさん女帝やろ。異世界物でいう高位魔族とか…そこら辺と同じ立場だろ?……いやもしかしたらそれ以上…そんな奴がたかが悪魔儀式で呼び出せるものなのか……?

 

そんな考えをしていると、目の前のヘラの顔はなぜだか一瞬暗くなる。……こういう時、人の顔色伺いながら喋ってた自分が嫌になるぜ……恐らく、なにか事情があるんだろう…

 

ヘラ「……ふーんだ!今から死んじゃうあんたには関係ないもんねーだ!べ〜!!」

 

っと舌を出してくる……子供か…だがな…

 

「……悪いが、負けるのはお前さ」

 

ヘラ「はっ!寝言は寝ていっ!?」ドサ

 

飛んでいるヘラに対して、四方八方から水の捕縛が入る。水のヴェールがヘラに絡みつくと、そのまま身動き出来ずに、地上に落下してくる。

 

ヘラ「なっ!何!?一体いつから!?」

 

顔を見上げてこちらに視線を向ける。俺は包み隠さず言った。

 

「……ヘラがおしゃべり好きの人でよかったよ。俺がこのデバイスを後ろに回した時…気づかなかったか?」

 

ヘラ「何よ!そんなちんちくりんなデバイス……で……っ!?」

 

「そう…デバイス……この世界に住んでるお前ならわかるんじゃねぇーか?これがどう言った代物なのか……ね」

 

ヘラ「っ!?あんた!私に降参して話しかけに来たんじゃないの!?」

 

……んなわけあるか……

 

「パズルを組んでいただけさ…おかげで6ターン分稼げたよ。感謝するぜ?」

 

ヘラ「ちぃぃっ!?こんなヴェール……っ!?動け……ないっ!?」

 

そりゃな。リーチェが今使える中のべらぼうに強い捕縛結界だからな。通常の捕縛とは違って、結界がある。相手のマソ、言わば力の根源を抑えた状態での捕縛だ。しかも捕縛も波以上の物だ。マソを封じられて、見た目通りの力…それに女子が出せる力でこの捕縛は絶対とは言わないが消せない。やはり、彼女には何かあったようだ。

 

普通、女帝という立場で、悪魔界での女王やってるヘラ…それも-LUNA-形態だと、普通のヘラより何倍も強い。だが、そんな彼女がこの捕縛を解けないということは、何かしらの制限をかけられているのだろう。

 

「……何があった?」

 

ヘラ「はっ、はぁ!?急に何を言って!」

 

「魔界に…ヘラ自身に、何があった?」

 

そう言うと、目を丸くして目を背ける。

 

ヘラ「……別に……なんもない……わよ…」

 

その声は、少し震えていた。

 

「…………協力してやろうか?」

 

リーチェ「マスターっ!?」

 

いつの間にか隣まで来ていたリーチェが驚いた声を上げた。そりゃそうか。現在進行形で命を狙われてるんだからな俺は。

 

リーチェ「正気ですかマスター!?それに魔界の事情に私達が関わる問題じゃ!」

 

「じゃーみすみす目の前の人間を見殺しにしろって言うのか?」

 

リーチェ「!相手は人間じゃありません!悪魔です!!そんな彼女に人権なんて!」

 

「……悪魔だから悪いとか、人間だから偉いとか、そういう価値観で言ってないよ。ただ…」

 

目の前のヘラに視線を向ける。

 

「目の前で助けれる奴を助けないで放って置くってのが出来ないだけだ。」

 

リーチェ「だけど!」

 

「あぁ分かってる。命は狙われてる。協力関係が切れた瞬間はいさよなら。ってされるかもしれない。それでも…だ」

 

リーチェ「…………本気…なんですね?」

 

確認するように、ゆっくりと俺に言葉を向けてくるリーチェ。俺はリーチェの目線をまっすぐ見ながら

 

「あぁ。本気だ。」

 

そう返してやる。そう言うと、数秒目を合わせる……すると

 

リーチェ「………っっっ!あぁぁぁもうっ!このバカマスター!お人好しっ!」

 

「なっ!?そこまで言わなくてもいいじゃねぇーか!?」

 

リーチェ「うるさいうるさいうるさーーいっ!!いいですかっ!?本来ならこんなのに推薦するなんて馬鹿なことなんですかね!?このバカマスター!ほんとにバカ!」

 

「うぐっ……」

 

リーチェ「……ですが、マスターならきっと大丈夫ですから……まだ2日も立ってませんが…マスターが凄い人って私…少し期待してるんですから……」ギュッ

 

正面から、襟首をぎゅっと掴んで来た……おう。めちゃくちゃ信頼されてますやん。裏切らんように頑張ろ。

 

 

 

 

 

話を終えて、ヘラの方にしゃがみこむ

 

ヘラ「……あんたバカ?敵よ?あたしは……」

 

「俺をバカバカ言うな泣くだろ!」

 

ヘラ「しらないわよそんなことっ!!……悪い事は言わないわ……私をみすてなさい」

 

「………」

 

ヘラ「…私はヘラよ?貴方もその感じだと知ってるでしょ?あたしが魔界の女王って事……でも仕方がないことなのよ……弱い私が悪かった……だからあんな野郎に奴隷紋を付けられて……今もコキ使われて…ははっ…惨めよね…本当に…」

 

「……ん?待てよ?それって呪いか?」

 

ヘラ「は?……ま、まぁ呪いみたいなものね……奴隷紋…主には逆らえない絶対的な服従の紋章……負け犬の私にはピッタリね」

 

「…あ、これだこれだ」

 

ヘラ「…ってあんた聞いてる?」

 

「ちょっと待って。今見てるから」

 

ヘラ「いやだから…あたしの話……」

 

「えーと。解呪。魔法石3つを消費して、ヘラ-LUNA-についてる奴隷紋を剥奪、消滅させることを誓う。」

 

そう言ってヘラの頭に手を乗せる。

 

ヘラ「ちょ……何して………あ、あら?」

 

「はい解呪。お疲れ様」

 

ヘラ「えっ?へ?……えぇぇぇぇっ!?」

 

なんか驚いてますね。僕知らないっ☆




終わり方中途半端だって?こちとらもう約3700文字書いてんだぞ!このままだと4000文字書いちゃうだろうがぁぁぁっっ!(謎の逆ギレ)

なに?戦闘シーンが戦闘シーンじゃねぇーぞって?……あー、あれ、あれね。これ、ギャグ&ご都合主義だからね!うんっ!そうそうっだから仕方がないね!うんっ!(惨めな言い訳)


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鈍感系主人公?いいえ、ケフィアです(!?)

タイトルが適当なんて言わないで。実際適当だけど…


ヘラ「ちょっ!?へっ!?えっ!?ちょっ!?何っ!?」

 

「ギャーギャーうるさいなぁー。発情期ですかこの野郎」

 

ヘラ「私は年中発情期よっ!ってそんなことよりもどういう事っ!?力が急に溢れてっ!」

 

は、発情期なんですね……それも年中……た、大変そうだなー(他人事)ま、まぁーいいや。

 

「ほれ。今ならそのヴェール破壊できるだろ?」

 

ヘラ「っ!?む、無茶言わないでよ!わ、私だって!」

 

「そういうのいいから………『やれ』」

 

ヘラ「っっ!!?………ふんっ!!」

 

何かしたようには見えないが、1つ言えることは、纏って水のヴェールが何か弾けて溶けるように無くなっただけはわかった。恐らくだが、結界には容量がある。抑えれるまでの容量が。その容量をキャパオーバーする程のマソを放出したために、一瞬で無くなったんだと思う。

 

…………てか真面目に考察してるけど、俺殺されない?大丈夫?

 

ヘラ「…………」

 

…なんか大丈夫そうだな。俺を見つめてどこか唖然とした、そんな顔してるから、恐らく大丈夫だ……うん。恐らく…あ、やべ、怖くなってきた。

 

「ほーら。やっぱり。…ヘラに奴隷紋を付けたやつは、ヘラより何倍も弱かった、要は中位魔族だって事だな。」

 

ヘラ「…………」

 

「………あの?聞いてます?」

 

ヘラ「へっ?えっ…ええっ!聞いてるわ!えぇ…聞いてますとも……」

 

「本当に聞いてた?なんかさっきから顔が上の空だけど…」

 

ヘラ「大丈夫…大丈夫だから……あんまその……私の顔みて話すな…//」

 

「えちょっ……酷い……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………これでいいか?」

 

ヘラ「うんっ♪問題ないよー♪」

 

何故だかヘラから30センチ離れて後ろ向いて話してる。何だこの状況。

 

「それで?お前はこれからどうすんだよ?」

 

ヘラ「んー……とりあえずは魔界に帰って私を散々コケにしてた奴をボコしに行こうかなーって思ってる。」

 

「あっ、マジで?ありがたいわー」

 

ヘラ「逆にそれ以外なんだと思ったのよ?」

 

「力が戻ったからまた俺を殺しにくるのかと」

 

ヘラ「ばっ!?……はぁ…そんなことするわけないでしょ?仮にも私は貴方に救われた身よ?恩を仇で返す気なんてサラサラないわ」

 

「……案外、魔界に住んでる奴らって人間ができてるんだな…」

 

ゲームのBOXの中でも…こういった会話をしてるのかな…そう思うと楽しそうと思ってしまうな。

 

ヘラ「……それより…さ…あ、貴方は…これからどうするのよ?」

 

「俺?」

 

ヘラ「そ、そうよ…っ」

 

「うーん。そもそも俺がここで何していいか分からないからな。とりあえずは仲間集め…と行きたいが、リーチェが充分に強いから、それは気が向いた時かな。当面の目的は、色々な待に行って、情報集めかな?」

 

ヘラ「そっ…そう……あ、あのさ…良かったら…なんだけどさ……」

 

「ん?」

 

なに?貴方を私の家来にしてやるとか?無理無理結構でーすって断ろ。

 

ヘラ「私も……その……仲間に…入れてもらえるかしら?」

 

「え?いいの」

 

リーチェ「はぁぁぁぁぁっっ!?」

 

「………か?」

 

監視役で俺とヘラのちょうど真ん中ぐらいに立ってるリーチェがとんでもない大声を上げた。びっくりした。例えヘラとリーチェが視線に入ってたとしても、俺2人に背中向けてるから急な叫びはマジでNG。心臓はち切れそうになる。

 

リーチェ「あんた!さっきまで私のマスターの命を狙ってた癖に何急に仲間になろうとしてるわけっ!?」

 

ヘラ「そ!それは!……その…本当にごめんなさい……私もどうかしてたわ…奴隷紋を破る事に専念しないで、ただただ身を投じることしか出来なかった…今思えば…本当に私は諦めて、殺される気で貴方達と戦ってたのかもね……」

 

リーチェ「だったら!」

 

ヘラ「…でも、彼は私についてる忌まわしい奴隷紋を取っただけではなく、こうして命までもを見逃してくれようとしています……流石にタダなんてのは図々しいと思ってます。……だから……だから、せめて、私の全てを捧げようと…その思いだけでも……伝えたくて……」

 

リーチェ「っっ……」

 

ヘラ「……わがままを言っているのは、私でも充分理解しています…ですが…ですが問わせてください……私を…貴方様の傍におかしてはくれませんか?」

 

「…………」

 

ヘラ「この救われた命…貴方様の為だけに使いたいのですっ……どうか…貴方様の意見を……聞かせてください……」

 

別にそんな大層なことはしたつもりは無い。ただこのデバイスにあった機能を試したかった…言わば実験台にしたんだ。そこまでお礼をされる気ではない。だから、ここは素直に言おう。

 

「ヘラ。気持ちはとても嬉しいよ」

 

ヘラ「っ!でしたら!」

 

「だが…今のままのヘラじゃ、俺は仲間に入れることは出来ない」

 

ヘラ「っっ…………」

 

「仮にも、俺は命を狙われた。そんな奴を今すぐに仲間に入れようとは……俺は思えない。すまないね」

 

ヘラ「っっっ………そう……ですか……」

 

分かる。絶対に悲しい顔をしてる。俺はくるりとまわって、彼女に視線を向ける。今にも泣いてしまいそうな顔をしていた。少し心が痛くなった。ちらりとリーチェに目線を向ける。

 

リーチェ「……っ…」ニコ

 

リーチェは俺の視線に気づくと、少し驚いた顔をしたあと、ニコリとこちらに笑った。……さてっと。仕事が増えたわ……

 

 

 

 

 

 

 

 

「……だが、それはあくまで現状のヘラじゃ信用出来ないって事だ。」

 

そう言葉を投げかける。俯いてた視線が、真っ直ぐにと俺の目を捕える。

 

「……決着をつけてこい」

 

ヘラ「っっっ!!」

 

「散々お前をコキ使ったヤツをぶちのめしてこい。清々しく終えた後、気持ちがまだ変わらなかったのなら……俺の所にまた顔を出してくれ。そん時は、お茶を出してゆっくり話し合おう」ニコ

 

ヘラ「っっっ!………はいっ………はいっ!!♪」

 

「うんっ♪……さてっと。リーチェ?文句はないね?」

 

そう言って、リーチェに視線を向ける。

 

リーチェ「♪……ふふっ♪マスターがそう言うなら…私は止めませんっ♪」

 

よく言うぜ。俺がリーチェに視線を向けて、俺の視線に気づくまで、ヘラを悲しそうな目で見てたくせに。顔に書いてあったぜ。

 

リーチェ(こんな悪魔でマスターを脅かした最低な女……だけど……私は彼女を…救いたい)

 

……ってね。俺に向けた微笑みは了解の微笑みじゃない。彼女を助けて欲しくての救いの微笑みだ。……本当に、人の目を伺って生活してなかったらこんな特技身につくはずじゃなかったのにな。

 

「んじゃなヘラ。また会える日を、期待しない程度に待っててやるよ」ニコ

 

リーチェ「ふふっ♪…それじゃーね。せいぜい次会うときまでには、マスターに相応しい女性として、来るように!……またね♪」

 

そう言って、俺らはその場から離れ歩く。

 

 

 

 

ヘラ「……はい……はいっ♪……約束…だからね…♪」

 

 

 

マスター♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しっかし……リーチェは本当に嘘が下手だぜ…」

 

リーチェ「っ!?…なんの事だか…私にはさっぱりです」プイッ

 

「素直にヘラを助けてやって欲しいって言えば、あんな周り口説い方法取らなくても良かったのによ」ナデナデ

 

リーチェ「あっ!あれはマスターも悪いですからね!?女の子に対してあのような言い方!」

 

「先に始めたのはお前だぜー?」

 

リーチェ「っっ…そ…それは……」

 

「なーに?嫉妬したのかぁ?」ニヤ

 

リーチェ「………だって……私がマスターの1番目だもん……」

 

「はいはい。そんな考えじゃこの先仲間増えても喧嘩するぞー」ナデナデ

 

リーチェ「……マスターは私だけじゃ不安なんですか?」

 

「不安って訳じゃないが、仲間は多いに越したことはないだろう?それに、仲間のメンタルケアや体調の管理をするのはマスターである俺以外に誰ができる?…このままリーチェばっかり頼るってのは、いつかリーチェの体が壊れちまうだろ?」

 

リーチェ「っっ……そ、そんな事……私…これでも丈夫なんですよ?」

 

「それでも!だ!少しは仲間に甘えることしなさい!全く!」ナデナデ

 

リーチェ「っっ……♪♪……まるで、もうヘラさんが仲間になったみたいな言い方ですね♪」

 

「あん?…どうだろうな…んでも俺の感だが……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘラ「………話があるんだけど?」

 

?「っ!お前!主に向かってなんて態度を!」

 

ヘラ「あるじー?……あっれれー?おかしいなぁ?私のお腹にあった奴隷紋がさっぱり……」

 

?「っっ!?きさまっ!?」

 

ヘラ「はやく……マスターに会いに行かなくてはならないので…」

 

?「まっ!まっっ!」

 

ヘラ「……さよならっ♪」

 

?「ぶべらっっっ!!」

 

 

 

 

ヘラ「…………ふぅ…さぁ♪待っててくださいねっ♪我がマスターっっ♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヘラは来るぜ?超特急でな」

 

リーチェ「ふふっ♪私もそんな気がしますっ♪」

 

「……否定しないのな…」

 

リーチェ「だって♪私のマスターですよ?♪」

 

「それ一体どういう意味ですかね?」

 

リーチェ「さぁ♪」

 

「………まぁーいいや」

 

そうして、宿に向かって、その日を終えた……




話がだんだん適当になってきたって?……パズドラもだんだんインフレしてきてるでしょ?そういうこと(ダメです)


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思ったことを口に出すのは悪い事だと思います!

おっ、そうだな(適当)

ホモじゃねぇーからな?いやまじで

タイトルの方向性を少し変えようかなと。えぇ。え?ヤダ?やだ、拒否する。俺がルールだ!!…はい。

あーあと、タグ4つ追加した。(適当報告)


ヘラが襲撃してきて約3日が経ちました。え?手抜きだろって?……なんの事だか。ちなみに、この3日間でここでの街の情報収集はあらかた終わっていた。ここでの収穫はもう見込めないと判断した俺は、毎回朝起きたら俺のベットに潜りこんでいるリーチェを引っぱたいてから、この街を出ていった。

 

確か図書館みたいな所で世界地図のようなものを見つけて、次に行く街は…なんて言ってたっけ。レガット国だっけか?確かそんな名前。んでもって俺らが4日間ぐらい滞在していた街の名前はレトナと言うらしい。次行く所は、文字通り『国』が入っているので、相当でかいところだと思っている。移動にはレトナから3日と手頃なのもまた決めた理由だ。野宿なんかは趣味で1人キャンプなどを中学生の頃近場で行っていたので、慣れている。

 

そうして、モンスターを屠りながら山道を進んでいる頃だった。

 

リーチェ「……マスター……す、少し休憩を……」

 

「ん?…あぁ。確かに結構進んだしな。うし。んじゃここら辺で一旦休憩するか。ほれっ」

 

そう言って、俺は木でできた水筒みたいなのをリーチェに手渡す。これはレトナを出る際に買ったものだ。250コインと手頃だったので、4個ぐらい買った。コインはモリリンやホノりんなんかを屠ってれば自然に増えていくので、あまり苦には感じていない。一体で150コインだからな。美味しい

 

 

 

リーチェ「ゴク…ゴク…ゴク……ぷはぁ!……はぁ…生き返りますぅ……」

 

「おっさんみたいな反応だな…」

 

リーチェ「だってぇ……こんなムシムシした場所ずっと歩いてたら喉も乾きますよ……逆にマスターが何故そこまで大丈夫なのか不思議なぐらいです…」

 

「元々、結構アクティブに動くほうだったからな。体力の方には自信はある。」

 

……まぁ…この世界に来てからというもの、なんやかんや逃げたり走ったりしてはいるが、疲れた…と言うものをあまり感じない。その場では疲れるが、体はまだまだやれると言った感じ。……これも何かの転生特典か?…そもそもパズドラの世界で、主人公自体が補正かかることなんてあるのか…?パズドラZなどなら多少なりとも関係はあると思うのだが、俺の場合はスマホのアプリの方のパズドラの設定だ。あまり感じとれない……

 

 

 

 

リーチェ「ふぅ……よしっ!回復しましたよ♪」

 

「本当にリーチェは回復スピードだけは早いな…」

 

リーチェ「んふふっ♪なんてったって私はマスターの1番手ですよ?私がマスターの足引っ張ってどうするんですか♪」

 

「それもそうだな…頼りにしてるよ」ニコ

 

リーチェ「っっ!♪はいっっ!♪」

 

……すごい信頼してくれてるのは嬉しいのだが……こう……

 

リーチェ「………」キラキラ

 

すごい眩しい目線を向けれれると…その…ね?あまりすごいことしてないのよ…?ただパズルしてモンスター倒してるだけなのよ?本当に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから森をぬけて、少し広々とした草原なようなところに出た。ちょうど日も沈みそうだし……

 

「そろそろ、ここら辺で一泊するか」

 

リーチェ「分かりましたっ♪…それじゃー準備しますねっ♪」

 

っと、初めてのはずなのにテキパキと作業を進めていくリーチェ。何だ、めちゃくちゃ優秀じゃないか(謎の上から目線)…まっ、動ける事に越したことはないので、大変助かっております。

 

リーチェはテントの準備を、俺は森で予め使えそうな枝を重ねて燃やしていた。そうして、火をつけて少しした頃だった。

 

リーチェ「んふふっ♪…マスターッ♪」

 

「んお?ど、どうした?」

 

何故か後ろからニコニコとしながら俺の肩を掴んだ。今から夕食の支度をしようとしたのだが……

 

リーチェ「夕食の準備♪私に任せてくれませんか?♪」

 

「え?で、でも」

 

リーチェ「いいじゃないですかっ♪ほらっ♪マスターは体を休ませなきゃいけませんし♪いざと言う時に動けませんよ?」

 

それはリーチェも同じでは……んーでも、こういう行動をとったあとのリーチェは何か言っても譲る気は無い…素直にここは甘えておくか………

 

「……そっか。ならリーチェに任せるよ」

 

リーチェ「っっ!♪はいっ!♪お任せ下さいっ♪」

 

パァァっと後ろに花が咲いたように笑顔になると、鼻歌交じりで調理を勧めていった。俺はそんなリーチェの後ろ姿を見ていると、ふとこちらと視線が合った。

 

リーチェ「ん?……えへへっ♪」ニコ

 

最高の笑顔をこちらに向けると、再度鼻歌交じりでクッキングを始めた。…俺はそんなリーチェを見て少し頬が緩んだ。…気を引き締めて、料理が出されるまで、やるべき事をやっておく。

 

 

 

 

 

 

知ってるか?こういう奴ほどゲテモノ料理を出すんだぜ?完全に信頼しては行けない。昔マミーに教えられたんだ!かかってこい!俺はそんじゃそこらのゲテモノ料理じゃ吐かないぞ!だが頼む!せめて食えるようなものにしてくれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

リーチェ「はいっ♪シチューですよっ♪」コト

 

「…………すいませんでしたぁぁっっ!!」

 

リーチェ「ふぇぇっ!?ま、まだ味聞いてないですよっ!?」

 

「いやもう!ほんっと!俺の事殴ってもらって構わないから!ほんっと!殴ってくれ!」

 

リーチェ「えっ!?えぇっ!?どうしちゃったんですかっ!?」

 

なんださっきの俺の考え!ゲテモノ料理バチコイ!だと?馬鹿言え!こんな美味そうなシチューを作る子がゲテモノ料理を作るとでも!?鼻をくすぐるこの濃厚なミルクがとても……あぁぁもう本当に!

 

「殴れ!」

 

リーチェ「えっ!?」

 

「殴ってくれぇぇぇっっ!」ドゴンッ!!

 

リーチェ「マスターぁぁっっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーチェ「だ、大丈夫ですか?マスター?」

 

「はひっ……ごめんなはい…」

 

あまりに俺が1人でヒートアップしてしまい、近くの大岩に頭突きしてしまった。その反動でぶっ倒れた。数秒間だけど…

 

「……そ、それじゃ…その…はい。頂きます。」

 

リーチェ「っ!…は、はい…その…め、召し上がれっ♪」

 

木のスプンでひとすくいして、食材を口の中に入れる。…………

 

「……はぁぁぁ」

 

リーチェ「っっ!?そ、その!お、お口に合いませんでしたかっ!?」

 

「なにこれ…うんまっ……」

 

リーチェ「っっ!!/////」

 

口に入れた瞬間クリーミーなコクが口いっぱいに広がり、溶けるように無くなっていくお肉や人参など……はぁーもう本当に……

 

「……すいませんでした…………」

 

リーチェ「な!?ど、どうしてあやまるんですかっ!?」

 

いやもう本当に……ゲテモノ料理って確定してて本当にごめんなさい……もういっその事殺してくれ……

 

「……リーチェ…」

 

リーチェ「は、はいっ!?」

 

「もうほんと好き……愛してるわ……」パクッ

 

リーチェ「っっっ//////」キュンッッ

 

 

 

 

 

 

戦意喪失状態から着々と回復して言って、食べ終わる頃には完全復活!

 

「うん!めっちゃ美味かったわ!ありがとなリーチェ!……リーチェ?」

 

リーチェ「えへ…えへへっ♪好き……愛してる……えへっ♪えへへへへっ♪」

 

「お、おい?どうかしたか?」

 

リーチェ「えへへっ♪なんでもないですー♪」

 

「………お、おう?」

 

先程まで俺はあまり考えずに言葉に出してた気がする……なんか言ったっけ…ダメだ思い出せん……

 

あまり考えないようにしようと俺は食べた木の皿と木のスプンを近くの湧き水で中の水を汚さないように掬いながら洗っていた。リーチェも食べ終わったのか、木の皿や作る時に使った鍋を持ってきていた。俺と目を合わせた瞬間何故か顔が火照ったが気にしないことにした。

 

結局、寝る時までリーチェはクネクネしてた。ちなみに今日は珍しくテントで寝る時に、スマホに戻らないで俺の隣で寝ていいですか?と聞かれたので、もちろんOKして、その日を終えた。




ほのぼの生きる……?あれ?これはあらすじ詐欺……?ま、まぁ、あらすじなんてあってないようなもんだからな!…な?そうだろ?そうだと言えよ。

ちなみに国の名前ね。その場でパッと思いついた名前を当てただけだから特に深い意味はない。むしろ意味なんてさらさらない。


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新しい仲間が増えた…が、(色んな意味で)胃が痛くなりそう

タイトルにやる気を感じ取れない?……タイトルは腐っていくものさっ(キラ-ン


「………ん……んんっ……」

 

俺は体を起こす。ふわぁっとあくびをひとつしてスマホを手に取る。このスマホ、この世界の時間に共通しているため、スマホの画面を見れば1発という優れもの。マップ機能はあるが、その街の名前などは分からない。宿屋だったり、武器屋だったり、その道の通りしか機能してくれない。だから、文化とかそこら辺は書物に頼る他ない。

 

「時間は……8時30分……普通の学校だったら遅刻だな」

 

そんな事をふと思いながら、寝袋から出ようとした瞬間……

 

「……いつから居た。」

 

ヘラ「マスターのここが硬くなった頃…からだよんっ♪」

 

何が硬いのかはこの際置いておくことにしよう……

 

「……あの、とりあえず出てくれませんか?これ一人用でして……その…色々当たってるんですよ」

 

てかヘラさんの服装的にアウトだろ。なんだ、胸と下半身の布1枚って。奴隷ちゃうんやぞ。

 

ヘラ「つい最近まで立派な奴隷だったけどねー♪」

 

「人の心を読むのはやめなさい」

 

ヘラ「人の顔みて察しちゃう誰かさんよりかはまだマシだと思うけどー?」

 

「誰の事だかさっぱりだな。……それで?いつ出てくれるの?」

 

ヘラ「あははー!実はね!………出られなくなっちゃった……」

 

「………なにやってんの?」

 

ヘラ「マスターと会えたと思った瞬間……感情が高ぶっちゃって……てへっ♪」

 

……可愛いから許してやろう。てかそんな事より

 

「え?もう仲間になった感じなの?」

 

ヘラ「んー?あ、正式にはまだ。私がもうその気分ってだーけ♪」

 

「ま、まぁ俺もヘラの仲間入りは既にリーチェと話し合って良いってことになってるが……」

 

ヘラ「ほんとに!?それじゃー早く早く!契約しよー♪」

 

「待て待て…寝袋に囚われたまま出来んだろうが……とりあえず…」

 

俺は寝袋からひょひょいって出る。

 

ヘラ「………え?どうやって抜けたの……?」

 

「え?普通に?まぁー少しは我慢しましたけど」

 

ヘラ「?我慢?」

 

「気にするな」

 

ヘラの胸が俺の背中にムニムニ当たりながら出てんだよ察しろ!……ってストレートに言えないわけで、そんな事言ったらまたからかわれるわけで……

 

ヘラ「……にししっ♪マスターの変態っ♪」

 

「そうだった……お前心読めるんだった…」

 

ヘラ「読めるってよりかは、その人が考えてる時にこっちがマナ使って調べなきゃならないけどねっ♪結構技量いるのよ?この技」

 

「もっと別のところに神経貼ってくださいお願いします……」

 

ヘラ「胸とか?」

 

「誰が胸に神経研ぎ澄ませって言ってんだよ」

 

ヘラ「んー……私が決めた?」

 

「はっ倒すぞ」

 

そんな馬鹿げた会話をしながら、ヘラはモゾモゾと寝袋から出てくる。リーチェは珍しくぐっすり寝てるため、起こさないためにもテントから一旦出る。てかヘラにこんな態度とってるけど普通だったら殺されてるからね?……一応確認しとこう

 

「あー……ヘラ?」

 

ヘラ「?何?」

 

「この態度……大丈夫か?」

 

ヘラ「態度ー?あー、全然大丈夫だよ♪むしろそっちの方が私的には嬉しいからねっ♪」

 

「そ、そっか…なら良かったぜ!……んで?契約ってのは?」

 

ヘラ「まぁ、私達みたいな自我を持ってるモンスターを仲間にする時に使うみたいなものね。そもそも、リーチェは光サイドだからね。」

 

「ひ、光サイド?」

 

ヘラ「そっ。んで、私らが闇サイド……まぁーよく言うダークサイドのポジションなわけってこと」

 

「???」

 

ヘラ「……分からないって顔ね…マスター、リーチェを仲間にした時、どうやって仲間にしたのかな?」

 

「えーと…変な容器に手を触れて、そしたらって感じ」

 

ヘラ「……聞いた事がないわね。まぁーいいわ。恐らく、その容器から出てくる子は皆、リーチェと同じ光サイドのモンスターだわ。」

 

「うーんと……つまり、この世界で見た闇で言うと、サタンとか、ゼウスもダークサイドになるわけか…?」

 

パズドラの世界でいったらそんな感じだ。ゼウスは敵キャラ。つまり敵キャラがダークサイド、味方キャラがホーリーサイド…てことはヴァルキリーはホーリーサイドか…いや…わんちゃんダークサイドかもしれない。

 

ヘラ「そんな感じね♪んで、あたしはそのダークサイド側ってことになるわね♪」

 

「仲間になるもんなのか?」

 

ヘラ「普通はありえないわ。だって私らダークサイド側は人間を養分としてみてないからね♪」

 

となると魂食ってそうなハーデスなんかもダークサイドのポジションなのかな…一応ガチャ限だが、人間を養分としてみてるなら、ハーデス、嫁のペルセポネはダークサイド側だろう。あれ?嫁ペルセポネであってたっけ?でも転生イラストに描かれてたよな…?2人とも……まぁーいっか。

 

「んじゃーなんでヘラは仲間になろうとしたんだ?」

 

ヘラ「決まってるじゃない。マスターに助けられて、救われたからよ。まぁー別の意味もあるけど」

 

「?別の意味?」

 

ヘラ「っ…そ、そっちの理由はいいから…///…と、とにかく!早く契約を交わすわよ!//」

 

話をそらされてしまった……まぁー仲間が増える分には構わない…か……

 

「……ちなみに契約って事だから、解約なんかも出来たりするんだろう?」

 

ヘラ「まぁーそうね。私が契約条件を提示したら、私がその契約を破棄した場合、契約は失われるわ。」

 

「なるほど……契約条件を提示した方に決定権が有すると……それで?条件はなんだよ?」

 

ヘラ「………へ?」

 

「へ?じゃないがな…だからその契約条件はなんだよ?」

 

ヘラ「え?私出さないよ?」

 

「は?でもさっき契約条件を提示したらって」

 

ヘラ「それはあくまで例えの話しよ。私から契約条件は提示しないわ」

 

「……いいのかよ?俺なんかにその条件を提示させてもよ?」

 

ヘラ「……元々私はダークサイド側よ?こうやって媚び売って要らなくなったらはいさよならで破棄するかもしれないのよ?だったら、使える側のマスターが条件提示した方がよっぽど有利だと思うけど?」

 

…確かに、条件を提示した方が決定権を有するからな。それは確かにありがたいが……

 

「それを言ってる時点でお前は俺を裏切らないと信頼してるんだが…」

 

ヘラ「……殺そうとした相手を、簡単に信頼しない方がいいわよ。…まぁ♪ちゃんとした理由があるんだけどね♪」

 

「だと思ったよ……で?その理由ってのはなんだよ?正直、俺が条件提示してヘラに何かメリットがあるんだろ?」

 

そう言うと、ヘラの時が止まって、頬を紅く染め始めた……

 

ヘラ「そ……それは……//」

 

「?なんだよ?」

 

ヘラ「その……なんて言えばいいのかな………///」

 

なんでそこまで渋る?ヘラが俺に条件提示するのは、ヘラにとってそれがメリットだからなんだろうけど……

 

ヘラ「どうしようかな…言っちゃおうかな…あーでもまだ段階ってものが……あぁぁ……///

 

クネクネとしながら俺の目の前でブツブツと何か言ってる。とりあえずヘラが答えてくれるまで待ってみようと、川を眺めること数分。

 

ヘラ「……そのっ!//」

 

「んー?」

 

ヘラ「そ、その………あ、あまりその……変に思わないでよ……?//」

 

訳の分からないことを何分もブツブツ1人で言ってた時点で相当変人だと思ってるが絶対に口にはしない。それを言ったらまじでヘラにグーパンされる気しかしない。あの子のグーパンもらにくらったら死ぬ自信がある。

 

ヘラ「その……その……ね………」

 

「おん。」

 

ヘラ「し……縛られる関係って……ゾクゾクしない?」

 

「…………なるほど。マゾか」

 

ヘラ「っっっ//////」

 

まぁー、人にはそれぞれの性があるからね。それを受け止めるのもマスターの務めよ。断じて引いてない。引いてはないけど……少し意外と思っただけだ。なぜって?

 

「……いいのか?ヘラはつい最近…その……奴隷契約を破棄してやったから……また縛られるってのわよ…」

 

別にそんな大層な事を要求する訳でもないが、少し気が引ける。奴隷紋をつけられて半分自暴自棄になってたヘラにそんなことしていいのかと……

 

ヘラ「……マスターになら……私は縛られたい……なんて………あ!あはは!な、何言ってるんだろ私!」

 

……これあれだ。俺がここで契約しなきゃこの子とんでもない方向に行ってしまう。いや、イってしまう。それだけは阻止しなくてはならない。

 

「……まっ!そういう所も全部受け持つのがマスターの役割さ!」

 

ヘラ「!それじゃ!!」

 

「……あぁ。契約を交わすよ。ヘラに契約を提示するよ。俺からの提示は、絶対に死ぬな…だ。これからも、よろしく頼むよ?」

 

ヘラ「っっ!♪はいっ!♪これからも!よろしくお願いしますっっ!♪マスターっ♪」パァァァ

 

うおっまぶしっ!何だこの眩しさは!……あ、そうだそうだ。

 

「んじゃこれね。付与しとくよ」

 

ヘラ「へ?なに……をっ!?」

 

俺がヘラにリーダーを付与すると、何か黄色に光った。…あれ?リーチェの頃こんな事起きたっけ?もしかしたら起きてたのかもしれない

 

ヘラ「い、いいのっ!?わ、私はその!」

 

「これからは仲間さ。支え合っていく分、どうしても力が必要さ。……ヘラの力、俺に、そしてリーチェに、貸してくれ。その分、俺らもヘラに力を貸してやるからよ」ニコ

 

ヘラ「っっ!」

 

「頼むぜヘラ。リーチェとお前で、俺の事支えてくれよな!」ニコ

 

ヘラ「……は…い……はいっ♪マスターっっ!♪」

 

………やっぱり、リーダー設定は大切だよな。

 

その後、起きてきたリーチェがなんかギャーギャー言うが、無念の全カットである。




約3800文字……なんかもう4000文字超してもいい気がしてきた。

それと今回の内容はね……自分でもこんなに長くする気無かったのよ?…ま、まぁ。グダグダ感満載だが!シナリオなんて考えてないしその場のノリのノープランssだからね!気にしたら負けというものさ!


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たまにスルーした説明が後々必要になってくる

こういう時また説明書を見返さなきゃならないからめんどくさいよなw


ヘラが仲間になってからもう一日経とうとしてる。いやー、時が経つのは早いなぁ(棒)まぁーそんなことより、現在俺は皆が寝静まったテントの中であるひとつの項目に目をやっていた。

「………まじか…」

 

まぁ、そんなに大層な項目は見ていない。まぁーヘラのステータス確認も含めてリーチェのステータスも確認していた。ヘラは今日仲間になったばかりだが、リーチェはもう既に1週間が経とうとしてる。どれほど成長してるのか気になったってのもあるが……まぁリーチェはめちゃくちゃ成長してた。レベル上限はあるが、そこはあまり気にしてない。この世界でのパラメーターはぶっちゃけレベルより補正の方がプラス値が高い。

 

例えば信頼度が10の場合、ステータス÷2×1.1倍入る。15だと1.15。ステータス÷2は、攻撃のステータスが1000の場合、そこに割って500って意味だ。つまり既に500はプラス値ではいるのだ。つおい。んでもこれはリーダー設定してるモンスター限定らしい。項目に書いてあった。……まぁその問題は信頼度問題があるのだがね……

 

「………バグ…なわけないよな。リーチェは分かるが…ヘラは、今日なったばかりだぞ……?これは有り得るのか…?」

 

そう。俺が確認してたのは2人の信頼度だ。…ちとステータスがお化けみたいな数値入ってたから、確認したのだが…予想の斜め上過ぎた数値だった。

 

まずリーチェ。信頼度はMAXの100だった。まぁー正直これは納得が行く。なぜなら、あの項目を見た後、ちょっぴり確認した時に、既に40は超えていたからだ。良くもまぁー一日でそこまで信頼出来るなって思った記憶。

 

問題はヘラの方だ。……ヘラの信頼度は100………うん。おかしいね。今日契約したばっかだよ。それにカッコの中にとんでもないのもあるしさ。何かって?親愛度=5ってね。なんでやねん。通りでリーチェのステータスには緑だけの追加バーしか無かったのに、ヘラのステータスにはピンクの追加バーがあったわけだ。そもそも、親愛度は信頼度と違って、元の数値に倍率をかけるんじゃなく、元の数値に200ずつ数値がたされていく仕組みらしい。だから、ヘラだけには信頼度のステータス2倍とプラスに親愛度のステータスに1000加わってる。

 

 

 

 

 

「……おい工藤、冗談やろ…」

 

思わずなんの関係もない探偵の真似事をしていたのにいつの間にか名探偵まで出世した高校生が子供に戻る前の名前を言っちまったよ。

 

……そう考えたらなった時も違和感は確かにあった。ヘラの口から聞いた「縛られる関係にゾクゾクする」という単語。そもそもリーチェはそんな恥ずかしい事は……するっちゃするが言ったりはしない。なのにヘラは恥ずかしながらも自分の性癖ってのか?それを俺に暴露した……あれが予兆だったのかもしれない。んでも親愛度は何かしらの条件が伴ったはず……思い当たる節が今のところ全くない…

 

「………こりゃ、少し考えて行動する必要があるかもしれないな…」

 

そもそもR-15なのにR-18展開になったらそれはそれで、シャレにならない。俺が消される。

 

そうして俺は、縛られるとはどういうことかというのを考えながら、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、まぁーいつも通り草原をモンスターを屠りながら歩いているとですね、突然ヘラが俺に尋ねてきた

 

ヘラ「……あの、マスター?」

 

「んー?どったん?」

 

俺はモンスターからドロップしたマネーを回収しながら答える。

 

ヘラ「えーと…ですね?私達…それも結構強力な力を持った2人を実態化させてて辛くないの…?」

 

「………へ?実体化にはなんか消費するのか!?」

 

ヘラ「知らなかったの!?」

 

「教えられてねぇーよ!?」

 

ヘラ「普通は教わるわよ!この職に着く時に!!」

 

「……いやだって…俺気づいたらこの職業…なんだっけ?モンスター使い?になってたし……そんな常識も知らないし……」

 

ヘラ「……はぁ……なんで1番いるあんたがこの事を教えてないのよ…?」

 

リーチェ「い…いえ……私は既に知っている物かと……自分のことをよく理解してると思ってて…だからあまり気にはしてませんでした………はっ!?す、すすすすいませんマスター!マスターが無理して私たちを出してるなら直ぐに言ってください!?直ぐに戻りますから!!」

 

「いやいや!別に辛くないしむしろこんな何も無いところ1人でほっつき歩く方が辛いから!!」

 

ヘラ「……マスターの適合率が異常……なのかな…」

 

「マスターの適合率…?」

 

歩きながら、そのマスター適合率というのをヘラ、それにリーチェからの補足で色々説明してもらう。

 

すごく簡単に言うと、モンスターを使役して、そのモンスターの特性を最大限まで行かせるのが適合率100%。でも大半の奴らはヘラやリーチェといった強力な奴らの力を最大限に活かすどころか、使役すら困難らしい。まぁー要はド○クエで言うスカウト常時100%というゲームフリーク涙目状態ってやつらしい。何それチートやん。

 

 

 

ヘラ「そもそもの問題、こうして私達をリアルに現界させてるだけでも維持が大変なものなのよ?」

 

「いや別に…そんなこと言われたって勝手に出てきて勝手に何かしてくれるんだから…大変大変じゃないとかそもそもの基準が分からないし……」

 

リーチェ「た、確かに思ってみれば、私もそのデバイスから出てくる時に、全然違和感を感じないんですよね…」

 

ヘラ「……それ、私も同じだわ。………つまり本当に適正値が異常ってだけ……なの?」

 

「……?逆に出てくる時になんか違和感があるのか?」

 

リーチェ「私やヘラさんは分かりませんが、よく聞く話では、マソをごっそり持っていかれたりと…色々聞きますよ?」

 

ヘラ「一応、私の方は色々経験してるからそういうのにも知識はあるけど……ここまでスムーズに現界出来るのはマスターが初めて……かしらね?」

 

「へぇ……まっ、俺が異常ってだけだいいんじゃね?もうそれで解決って事で」

 

リーチェ「……それだけで片付けていいのでしょうか…」

 

「いいだろ別に。こんなやつ世界探せばわんさか出てくるだろ。」

 

ヘラ「そう言ってるけどね?マスターのその適合率は本当におかしいのよ?」

 

「ハイハイそうですねー。すごいすごーい」

 

ヘラ「ちょっと!?本当にわかってるの!?」

 

「わははー、すごいすごーいあははー」

 

ヘラ「ちょっと!?」

 

リーチェ「ヘラさん…もう何言っても無駄ですよ…」

 

ヘラ「はぁ!?あんたからも何か言ってよ!」

 

リーチェ「マスターは頭が良すぎる話をしすぎるとああして頭がパンクするんです…レトナで情報収集してた時も、あまりに覚えることがありすぎてあんなふうになりましたから……」

 

ヘラ「……はぁ?それ…ただの馬鹿ってことでしょ……?」

 

リーチェ「いえ…頭はいいんです。凄くいいんですけど……なんて言うんでしょう……自分が気になる事にしか本当に頭を使わない人でして…」

 

ヘラ「……あー……そういう……」

 

リーチェ「……ですが、ああいうマスターも、いつものマスターとは違った子供らしさがあって…好きなんですけどね…♪」ニコ

 

ヘラ「……ふーん……そういうもの…………」チラ

 

「あーあー聞こえなーい。なんも聞こえませーん」

 

ヘラ「………ふふっ♪確かにそうね…♪」

 

リーチェ「分かってもらいますか?♪」

 

ヘラ「えぇ……まだ私は日が浅いけど…マスターの事は知ってる方だと思うわ。…あんたには負けるけどね…♪」

 

リーチェ「いえいえ♪私もまだまだマスターの事は知りませんよ♪……ただ……♪」

 

ヘラ「ただ……何よ?」

 

リーチェ「……ふふっ♪想像にお任せしますっ♪」

 

ヘラ「ふっ…何よそれ……まっ、かく言う私も…そういう気持ちが分かっちゃうからね…♪」

 

リーチェ「ふふっ♪それでは、お互い様と言うことで♪」

 

ヘラ「あなた…意外と卑怯ね…」

 

リーチェ「♪なんの事か…♪」

 

ヘラ「そういう所もマスターにそっくりね…」

 

リーチェ「1番長く居ますから♪」

 

ヘラ「それもそうね……♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、思考回路が元に戻ってくる頃には、目的地であったレガット国に着いていた。後ろを振り返ると、なぜだか俺を見守るような目線を向けられていたのは気なせいだろうか…?まぁー気にしたら負けだな!よしっ!

 

そうして俺たちは、そのレガット国に入るのだった




ちょっとここから更新途絶えるかも…です。

まぁーその場合は暖かい目でお待ちくださいw


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やはり俺は面倒事に自ら巻き込まれに行くタイプのようだ

レガット国に入った。うん。そこまでは良かった。そこまでは良かったんだよ?こう…レトナとは少し違った雰囲気だなーとか、観光したりーとか、ヘラやリーチェがはしゃいでたりーとか、まぁー色々ありましたよ?あったけどね?

 

?「た……助けてくださいっ!」

 

「………はっ?」

 

路地裏から飛び出してきた美少女が馬乗りになりながら、俺に涙目でそう訴えてくるまでは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーと………まず名前は?」

 

とりあえず事情を聞くために落ち着いた場所に移動する。なんかマップで見た限りだと憩いの場…という場所らしい。リアルで言うところの、噴水がある公園の広場みたいなところだな。そんな公園みたいなところのベンチに座らせてる状態だ。

 

?「えと……そのっ!」

 

「……大丈夫。別に急いでるわけじゃないからね。落ち着いて喋って大丈夫だよ」ニコ

 

?「!……すー……はぁぁ……私の名前はロミア……って言います…」

 

「ロミアか……おっけい。俺はユウジ。んでこっちが」

 

リーチェ「恋人のリーチェです♪」

 

ロミア「えっ!?//」

 

「何とんでもない嘘かましてくれてんの……?まぁーいいや。そんなんじゃないからね?んでこっちが」

 

ヘラ「愛人のヘラよー♪」

 

ロミア「あっっ!?////」

 

「子供になんちゅうブラックジョークかましてるんだあんたは……」

 

ヘラ「ジョーク?ノンノン♪じ・じ・つ♡」

 

「はっ倒すぞ」

 

ヘラ「いやんっ♡」

 

「………調子狂うなぁ…」

 

なぜだかリーチェとヘラがこの国に入ってからこの調子である。何かの罠か?と思いステータス詳細を確認するが特に何もなかった。てか詳細に書いてあったしな。

 

リーチェ/詳細:特に異常なし。マスターを心から思ってる

ヘラ/詳細:特に異常なし。あるのは頭の方

 

って。てかヘラの説明文に悪意を感じたのは俺の気の所為だろうか?……よくあるよな。ボスの時は強いのに、仲間になった途端急に弱くなるあれ、多分それなんだろう。攻撃力リダスキなしで素で8000近くあるけど。1コンボで相手沈むけど。ヘラのリダスキにある悪魔タイプの全パラ1.5は伊達じゃない。…てかここも弱体化入ってるのね。2倍どこいった。

 

てかその倍率俺に含まれてるってことは俺悪魔タイプなのか…いや誰が悪魔やねんはっ倒すぞ。ヒューマンの体力馬鹿ってだけだから普通体力タイプだろ。なんで悪魔タイプの倍率俺に反映されんねん。最初それに気づいた瞬間思わずモリリン相手にアームハンマーしちまったよ。ぺしゃんこになったわ。リーチェには魔王の様でかっこいいです♪って言われたし……悪魔タイプかもしれない。てか魔王の様でってそれ褒めてんの?貶してない?大丈夫?

 

ロミア「あ、あのぉ…?」

 

ヘラ「気にしないで♪マスターは頭の中で想像してニヤける体質があるの♪」

 

「おい誰の頭が妄想厨だってごら」

 

ヘラ「あいたたたた!!わ、私が悪かったから!頭掴んで持ち上げないで!いででででっっ!」

 

「……これぐらいで勘弁してやる」パッ

 

ヘラ「はぁ……はぁ………はぁ♪快感っ♡」

 

「さてっと。契約解除の項目はっと……」

 

ヘラ「ごめんなさいごめんなさい!冗談!冗談よ!そんな元女王の私がそんなマゾ属性あるわけないでしょっ!?」

 

「だったらその口元から出てるヨダレを拭いてからその事をいえ!」

 

ヘラ「これは別に幸福で出たヨダレじゃないわ!汗よ!」ド-ンッ

 

「何その自信!?苦しすぎるだろ!?」

 

リーチェ「マスター♪マスター♪」

 

「なんだよ!?」

 

リーチェ「あたーっ!」

 

「いってぇぇっ!?何すんだよ!?いきなりなんでチョップしたの!?」

 

リーチェ「お話が脱線してるので……軌道修正をと思いまして……迷惑でした?」

 

「…………………サンキュ。助かったわ…」

 

リーチェ「♪いえいえ♪」

 

確かにベンチに座ってるロミアを無視してこっちがただ騒いでるだけとか完全変人だもんな…現にロミアは口を開いてポカーンってしてる。

 

「おいどうすんだよヘラー。お前のせいでロミアちゃん困惑しちゃったじゃんかー」

 

ヘラ「わ、私のせいなの!?」

 

「5割ヘラ、3割リーチェ、2割俺が悪いな」

 

ヘラ「私が半分しめてるじゃないの!?も、元はと言えばリーチェが変な事言うからでしょ!?」

 

リーチェ「それに乗ったヘラさんも大概ですよー♪」

 

ヘラ「っっ!!この策士!鬼!悪魔!」

 

リーチェ「悪魔はお互い様ですよー♪」

 

ヘラ「っっ!あーもう!そういう所ほんとやめた方がいいわよ!?」

 

リーチェ「?そういう事って…?」

 

ヘラ「人の揚げ足とるところとか!本当に良くないわよ!?」

 

リーチェ「マスターが言ってました♪……取られる方が悪い……って♪」

 

ヘラ「そーれーはーご飯の時のことでしょ!?」

 

リーチェ「ご飯も揚げ足も変わりませんよ♪」

 

ヘラ「変わるわよ!!」

 

 

 

 

 

「……ふむふむ。それで今の状況になったと…」

 

ロミア「は、はい……わ、私怖くて……それで……」

 

「でもそれでも君のマスターはその人なんだろ?他人のマスターに助け求めるのって…それ大丈夫なのか?」

 

ロミア「わから……ない……です……で、でも!…でも、それでも…耐えられないん…です………」

 

「ふむ……」

 

 

ヘラ「……本当にマスターはマイペースね…」

 

リーチェ「そこがかっこいいんですけどねっ♪」

 

ヘラ「……あんたねぇ?…まぁ否定はしないけど……」

 

……なんか言ってるがスルーしとこう。…やはり、この子にはマスターが存在したようだ。っと言っても、ロミアと聞いた瞬間にある程度理解はしていた。俺の知ってるロミアはズオーの一人娘という情報しか知らない。しかもそれが本当に正しいのかも分からない。ただ、ロミアがいつも手に持ってはなさい人形は、ズオーが戦争でロミアから離れる際に渡した最後のプレゼント……だった気がする。

 

そもそも、フードを被っていてよく分からなかったが、なるほどそういうことか。この国では奴隷制度が公に認められていて、とくに獣人族が多いいと…確かにロミアの頭にはケモ耳が生えてた気がする。……だがそこまではいいが、マスターはそのケモ耳を利用して、この子を奴隷商人に売ろうとしたと。その隙を見て逃げ出して、今の状況と

 

…………確かに助けてやりたい気持ちはある。だが…他人のモンスターを勝手に育てるのは行かんし、それに呪いの類でもないから解呪なんて方法もできない。…てかまずしない。ポ○モンでも、友達がトイレ行ってる隙に勝手に交換を済ませるというのは、仲たがいの原因にもなる。…それに、仮にできたとしても、魔法石の残りはヘラに解呪を使ったから7つ。結構渋る所でもある。今後仲間が必要になった時の為にも節約はしていきたい。

 

 

「……君を助けたいとは心の底から思う……でもすまない…俺には何も出来ない……」

 

ロミア「っっ……」

 

「君には君のマスターが存在する。…俺は他の所のマスターだ。助けたくても、君のマスターの了承が必要になってくるさ…」

 

……それに、○ケモンみたいに交換機能がパズドラにはない。トレードというモンポ100以下のモンスターや進化素材をフレンドに協力してもらって交換することは出来るが、ガチャ限の、それもロミアはヒロインガチャと言う割高ガチャのダイヤ枠だ。確か5万モンポだった気がする。…ま、この世界では交換ができるのかもしれないが、あいにく俺は交換できるほどモンスターが揃っちゃいない。そもそも自分のモンスターをどんなやつかも分からない見知らぬやつに渡せない。

 

「………悪いな」

 

ロミア「………いいん……です…私のわがままにもそうやって…考えてくれる人がいるって…しれただけで……私は…満足……ですからっ」ニコ

 

「っっ……」

 

弱い…なぜ俺はここまで弱いのだろうか……

 

男「っ!こんな所までほっつきやがって!ほら!さっさとこいっっ!」

 

ロミア「……時間…みたいです……本当に……ありがとう…ございました♪」ニコ

 

弱い……俺は本当に弱い……少女の目に雫が溜まってるのが見える。それを見ても…自分はどうすることも出来ない…本当に……惨めだ………

 

 

 

 

リーチェ「……何を迷ってるのですか?マスター。」

 

俺の前に2人が歩き出す。

 

「……何を…」

 

ヘラ「まるで私を救った男には見えないわよ?…マスター、貴方は言ったわよね?……目の前に救える人間がいるなら、できる限り救いたいって」

 

「っっ」

 

ヘラ「……今が、その時じゃないかしら?」

 

「………ははっ……ははは…………畜生……畜生がよ!」

 

歯を食いしばりながら、前を向く。今にもロミアの手を引っ張ってどっかに行こうとする男よりも早く、ロミアをこちらに抱き寄せる。

 

ロミア「っっ!?ユウジさん!?」

 

男「っっ!なんだ貴様!俺の商品に勝手に触ってんじゃねぇぇぞ!」

 

商品……商品ね……

 

「悪いな。気が変わった。」

 

男「何を言って!」

 

「…ロミア、君を助けるよ。」

 

ロミア「っ!」

 

「例え愚かだとしても、例え馬鹿な事だとしても……目の前の人を救えないなんて男じゃねぇぇっ!」

 

リーチェ「……ふふっ♪…流石は……私たちを惚れさせたマスターですっ♪」

 

「寝言は寝ていえ。俺は惚れさせた覚えも記憶もねぇ。…ただ、俺が当たり前だと思ったことを突き通してるだけさ」

 

ヘラ「それが惚れさせる原因だって気づいてないのかしら?♪」

 

「気づいてねぇーな。俺は惚れられてると思ってないからね。いや、認めねぇーだけか」ニコ

 

男「っ!こんなことしてただで済むとでも!?」

 

「思わないねぇ。……だが!覚悟は決まってんだ!ヘラ!」

 

ヘラ「はーいっ♪マスターの仰せのままにっ♪」

 

次の瞬間、紫色の球体が俺らを包み込むと、姿を消す。

 

 

 

男「……ちっ!イキったガキが!……後悔しても知らねぇーからな?」

 

そう言って、男はデバイスを通じて……ある団体に連絡をとった。




さぁ、またまた面倒事ですよーっとw

ちなみに当たり前のようにノープランですよーっとw


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勢いで動くとさ、たまに後悔するよね

「うぉぉぉぁぁぁぁっっ!!何やってんだ俺はぁぁぁっっっ!!」

 

テレポート先で膝まづいて先程の誤ち…などを悔やんでいた

 

「これって俺罪を犯してるんじゃないすっかね!?」

 

ヘラ「マスター……今のあんた、最高にダサいわよ…」

 

「うっせ!勢いで動いたから後悔してんだよ!要は幼女誘拐だぞこれ!?」

 

ロミア「幼っ……」

 

リーチェ「失礼ながらマスター、幼女誘拐事件ではありません。幼児誘拐事件です♪」

 

ロミア「幼児……」

 

ヘラ「あんたそれどっちもほぼ同じですわよ……」

 

「はっ!?そうかっ!確かにその通りだな!」

 

ヘラ「んでもってあんたは何でそれに納得してるのよ!!」

 

「ずみませんっっ!」

 

膝まづいてた腹に思いっきりヘラの蹴りが炸裂した……すんごい痛い。どこかの紳士ならご褒美ですとか思ってそう。

 

 

 

 

 

「さーてと、んでどうすっかなー」ケロ

 

ヘラ「本当に切り返し早いわね……」

 

リーチェ「それがマスターですから♪」

 

ヘラ「あんたもあんたでいつも通りね……」

 

リーチェ「ツッコミ役は疲れるので考えるのをやめました♪」

 

ヘラ「あんたそれ遠回しに「マスターの愚行はいつも通りです」って言ってるようなものよ?」

 

「事実だからしゃーねぇーな」

 

ヘラ「マスターも怒りなさいよ……」

 

「怒る?何にだ?」

 

ヘラ「何って………あんたねぇ?」

 

「べっつにいいじゃねぇーか。そう思われるような行動ばっかしてんだからよ。んな事より今は、どうやってあの野郎からロミアを解雇するのか…だろ。」

 

リーチェ「…普通に考えたらまず無理ですね。私達を解雇するというのは、事実上の契約破棄……」

 

「つまり俺の世界では売るという事か……確かに、BOXから葬り去らせるのはそれぐらいしかねぇーからな…んでもそれってよ」

 

ヘラ「…えぇ。マスターが思ってるとおり、記憶はなくなり、生命はそこで消滅するわ」

 

「要は奴隷紋の解呪が効かない版って感じか……んー……突破口があるにはあるが……どれも魔法石を消費するもんばっかだからむやみ輩に使う訳にも行かねぇ……」

 

ロミア「あ、あの……」

 

「んー?」

 

ロミア「わ!私は!幼児でも…幼女でもない……です!!」

 

「……………プッ!あっはっはっ!」

 

ロミア「!?な、なんで笑うのよ!?」

 

「あーいや、今更かよって思ってな。あっはっは…本当にロミアは可愛いな」ナデナデ

 

ロミア「っっ………」

 

「…安心しろ。ロミアが思ってることは絶対にさせないよ。もちろん、ロミアが今思ってる事すら、実行に移す気は無い」

 

ロミア「っ!?わ、私は!」

 

「……形がどうであれ、俺はお前を助けると、救うと豪語した男だぜ?……直ぐに諦めるわけねぇーだろ。」

 

ロミア「っっ!!」

 

「だから、今ロミアが考えてる、「自分の事を諦めさせて平和的解決で相手に身売りする」……って考えは、今のうちに捨ておけ」

 

ロミア「!!!」バッ

 

「…ふっ、なんでわかったの!?って顔だな?……考え事をしてる時は、大抵目の元に暗みがかかるのさ。それが濃ければ濃いほど、相手がどれほど悩んでるのかわかる。ロミア、お前はもうちっと顔に出ない練習をするんだな。リーチェよりわかりやすいぜ?」ナデナデ

 

ロミア「っ!?………あぅぅ…//」

 

リーチェ「……気の所為でしょうか?今ものすごく馬鹿にされた気分です。」

 

ヘラ「気の所為じゃなくで事実でしょ?」

 

リーチェ「………ふんっ」

 

ヘラ「いたいっ……私にあたんじゃないわよ……」

 

リーチェ「ふんっ…ふんっ……」ペシペシ

 

ヘラ「痛い痛い。あいたたたっ……痛いわよ!?」

 

リーチェ「はうっ!?カウンターなんて卑怯でしょ!?」

 

ヘラ「知るか!対カウンター技持ってないあんたが悪いんでしょ!?」

 

リーチェ「私はマスターのサポート役ですぅー。どこかの誰かと違って脳筋女とは違うんですー」

 

ヘラ「誰の頭が筋肉バカよ!このヘタレ!」

 

リーチェ「誰がヘタレですって!?」

 

ヘラ「あんたよあんた!」

 

リーチェ「っっ!!脳筋女!」

 

ヘラ「ヘタレ女!!」

 

ヘラ&リーチェ「グギギギっ!!」

 

 

 

 

 

 

「……なっ?あーいう奴らさ」ニコ

 

ロミア「…………」

 

「モンスターだからって壁作っちまってたら、そいつのいい所も、悪い所も分からねぇ。だから相手がどんな野郎だと、どんな種族だろうと、腹割って話した方がいいのさ。…まっ、ロミアのマスターとは話は合わなそうだがな」ニコ

 

ロミア「………うんっ……♪」ギュッ

 

「……ふっ。」ギュッ

 

ロミア「っ!………んっ♪」

 

俺の手を握ってきたので、俺も握り返してやる。すると嬉しそうに手に持ってる人形を抱きしめると、手を握ってくる。…やっぱり、どれだけ相手がモンスターだからって、見た目は年相応なんだよ。……目の前の2人は長生きしすぎて逆におかしくなっちまってるが

 

ヘラ&リーチェ「グガァァァァッッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男「……準備は出来たんだろうな?」

 

?「いつもいつも……てめぇーは急に仕事を渡すのが多すぎんだよ…もうちっと正式な手続きをだな…」

 

男「だからこうして、割高な報酬用意してるじゃないか。…ま、今回はやる事がやる事さ。スムーズに行ったら、報酬を倍にして払うよ。」

 

?「っ!………なら文句はねぇーけどよ。……本当にそのてめぇーが言ってるガキってのは、弱っちい正義感振りかざす雑魚なんだろうな?」

 

男「私がこの目で見て…そう判断したんだ。威勢のいいガキだけなら、目だけでも充分把握可能さ…」

 

?「……まぁーてめぇーの言葉は信じるさ。悪いが、こっちも命かけてるんだ。たとえスムーズに行かなくても、払うってのが前提条件だかんな?」

 

男「もちろん、それぐらい分かっているさ」

 

?「………どうだかね。…おい。仕事の時間だ。出るぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「それでマスター、今回の始末対象は…」

 

?「…今回のターゲットは正義感の強いただの腰抜けのガキ……って言う情報しかねぇ。くれぐれも気を抜くな。あのおっさんの目は正しいが、どうも俺の勘はそうじゃねぇー気がする。」

 

?「…と、言いますと?」

 

?「そもそも、わざわざ俺なんかに頼まなくても、あいつのもちモンスターだ。あいつだけでもどうにか出来たはずだ。」

 

?「………罠の可能性の方が高くありませんか?」

 

?「……威勢のいいガキって単語が気になる。どうにもその言葉には、俺も含まれてる気がする。今回のターゲットと、俺は恐らくだが同年代…もしくは俺の一個下だ。」

 

?「自覚してるんですね」

 

?「うっっせぇーわ!……警戒はしとけ。今回のターゲット。もしかしたら途中で変更する可能性もあるからな。」

 

?「…分かりました」

 

?「んじゃ…行くぞ。『ハク』」

 

ハク「…マスターの命令なら…どこまでも」

 

?「頼もしい限りだ。」

 

そうして、男は紫色の魔法陣に包み込まれると、姿を裏路地から消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男「………さーて。どう転ぶかな?」

 

男は、不敵の笑みを見せ、最後に

 

男「……あわよくば…」ニヤ

 

そう言葉を漏らすと、常闇に姿を消した。




……ふはっ!ノープランで書くとあれもこれもって書き足してしまう!次回は大変だー(白目)…まぁまだ分かんないんですけどねw


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解決法?ねぇーよんなもん

今回はほのぼの系だよ。最後は…うん。やっとこういう話をかけた……

それとタイトルは適当


「…どうだー?」

 

ロミア「んー……少し方程式が……」

 

「んー?あーここか。ここはこうしてみると、わかりやすいかなー」

 

ロミア「っ!…す、すごい……こんな簡単に……」

 

「でしょー?案外簡単なのよ。」

 

ヘラ「………何してるんですか?」

 

「え?ロミアの勉強見てる。」

 

ヘラ「そんな暇じゃないでしょ!?」

 

「っと……言われましてもねぇ……」

 

ぶっちゃけ攻略法なんてないし。今は普通にヘラが適当にワープしてくれた空き家のここでのびのびしてた方がいい気がするんだよね。それに

 

「どーせ、遅かれ早かれ刺客は来るんだから、そいつを待った方がいいだろー。……おっ、茶柱たった」

 

リーチェ「縁起がいいですねー♪」

 

「この世界でも茶柱たったら縁起いい感じなのな。」

 

ヘラ「リーチェ……あんたもなんか言ったらどうなの?」

 

リーチェ「…確かに私もこの状況で何も出来ないのははがない気持ちですが、マスターが言う「何も出来ないのならできる時になるまで待つ。」という考え方がいい感じかと思いましたので…あ、ヘラさんは紅茶を」

 

ヘラ「え、えぇ……ありがとう。…じゃなくて!!本当にこんな感じでいいの!?」

ロミア「……いいんじゃ…ないんですか?…マスター…も、そう言ってますし…」

 

「ロミアちゃん、俺はまだ君のマスターじゃないんだが?」

 

ロミア「…だめ……ですか?」

 

「うぐっっ……男とは…なんて単純な生き物なんだっ!畜生っっ!」

 

ヘラ「四つん這いになって言うセリフじゃないですよね。それ。」

 

リーチェ「的は得てると思いますよ♪悔しがってますし♪」

 

ヘラ「はぁ………んっ、この紅茶美味しいわね」

 

リーチェ「えへへっ♪そう言って貰えて何よりです♪」

 

ヘラ「…………まさかあんたが作った…わけ?」

 

「元々リーチェは紅茶を自家栽培するのにハマっててな。俺も最初は知らなかったんだが、何処から取ってきてるのか分からない所から紅茶の葉やコーヒーの豆何かを持ってくるんだよ。」

 

ヘラ「………固有能力?」

 

リーチェ「んー……そういうのでは無いのですけど……なんですかね?私専用の空間があるんですよ。そこで栽培してるんです。」

 

ヘラ「個人結界………」

 

「んー?なんか知ってるのか?」

 

ヘラ「ある程度の事は…確か、一定以上のマソが無ければ創り出すことが出来ない…それこそ、神クラスの結界術…と言ったところね。」

 

「へー。らしいぞーリーチェ」

 

リーチェ「これも全部マスターのお陰ですね♪」

 

「おうどうしてそうなった」

 

ヘラ「私達はそれこそ、マスターの能力によって性能もマソ量も、何もかも変わってくるんです。」

 

「へー……あれ?てことはこの世界に同姓同名の同じ奴って居ないのか?」

 

リーチェ「おかしな事を言いますね♪私は私一人しか居ないですよ♪そんな複数いるみたいに…」

 

……てことは、複数同じパーティーに編成できるシステムは無いのか…てことはカエデシステムやニーズヘッグシステムなんかも、当然出来ないわけか。……そもそも、リーダー設定する時に、スキルも何もかも変わるからシステムすら成り立たないが。リーチェとヘラのスキルが変わってるのがその証拠だろう。……だがね、この2人のスキル、使う意味が無いのよね。

 

その理由が、まぁーデバイスのシステム上、ドロップリセットって言う機能があって、1回1回のパズル盤面がリフレッシュされる。……まぁーすごく簡単に言うと、パズルを終えると、自動的にドロップリフレッシュが入る。俗に言うドロリフだな。ってなんも訳せてねぇーな。まぁーいいか。

 

ヘラ「……まぁー、この際どうでもいいわ…」

 

「でーすよね」

 

ロミア「んんっ……難しい話……目の前でされすぎて……頭がァァ……」

 

「そんなロミアちゃんにケーキを差し入れ」スッ

 

ロミア「っ!?……ど、どっから出した…の?」

 

「企業秘密」

 

っと言いつつ、ただのデバイスの保存機能だが。BOX機能と言ってだな……

 

ヘラ「……ふーん。そんな機能があるのね」

 

「おい何勝手に読んでやがる。」

 

ロミア「……へ?」

 

ヘラ「ロミア、あのマジックはね?」

 

「おい馬鹿野郎!何教えようとしてんだ!企業秘密!あーゆーおけ!?」

 

ヘラ「はいはい。ちっちゃいちっちゃい」

 

「誰の心がちっちゃいだ!?……そんな事よりそれ食べてくれ…ほれ、ヘラにもやるから」コト

 

ヘラ「……これで口止めのつもりなの?」

 

「俺の手作りケーキを今すぐ没収されたくなかったら今すぐ」

 

ヘラ「マスターっ♪美味しく召し上がらせてもらいますわっ♪♪」

 

「………ふっ」ニヤ

 

リーチェ「…今マスター、単純だなって思いました?」

 

「へ!?あーいや……思ってないよ…」

 

リーチェ「私の目を見て言ってくれます?」

 

「……………………」

 

リーチェ「黙秘…ですか。」

 

「…リーチェ」

 

リーチェ「はい?」

 

「愛してる」

 

リーチェ「っっ//………いきなりそんなっ♪……えへへっ…//」

 

「よし完璧」

 

ロミア「………うわぁ」

 

「……食べて?」

 

ロミア「う…うん。」

 

そう言ってパクリと食べる。別に…ロミアに少し訝しげな目をされたから心にダイレクトアタックされたとか…そんなんじゃないよ?……正直危なかった。

 

ロミア「っっ!!美味しいっ!」

 

「それは良かった。ロミアぐらいの年頃なら好むものだからね」ニコ

 

イチゴのショートケーキは結構人気高いからな…まぁー俺はチョコケーキ派ですけど。もっと関係ないけどチーズケーキが一番好きだけど。

 

ロミア「……マスターはすごく優しいです……それが怖い…です」

 

「まっ、あんな奴のところに着いてたらそりゃー疑いますわな。」

 

ロミア「……マスター?」

 

「んー?」

 

ロミア「……怒ら……ないんですか?」

 

「怒るって…何によ?別に疑うのは当たり前の事だ。良くしてその後に裏切るって奴は、この世の中に腐るほどいる。……と思う。」

 

ぶっちゃけこの世界の人口が分からないからそういう奴が沢山いるのかも分からない。……まぁーいるだろうが

 

ロミア「………」

 

ヘラ「……マスターは、そういう人ですよ♪」

 

ロミア「…………」

 

ヘラ「私達が思ってしまう事をあっけらかんと答えてしまう…そういう人です♪」

 

「おい、それ褒めてるのか?」

 

ヘラ「褒めてるわよ♪……ちゃんとね…♪」

 

「俺の耳にはすっごい馬鹿にされたように聞こえたぞ」

 

リーチェ「それはマスターの耳が腐ってるからですね♪」

 

「よーっし✩リーチェ、ちょっとこい。」ガシ

 

リーチェ「あっ…ちょっ……じょ、冗談じゃないですかー♪」

 

「…リーチェ」

 

リーチェ「は、はい……」

 

「愛してる」

 

リーチェ「っっ!?///」

 

「好きだ。もう本当に大好きだ」

 

リーチェ「まっ、マスター?//そ、その…急にそんなっ////」

 

「料理が得意な所も、全部…大好きだよ」ニコ

 

リーチェ「っっっ!!////……はうっ……はうぅぅんっ///」バタン

 

「よし。これぐらいでいっか。」

 

ヘラ「…本当にあんた悪魔ね……」

 

「悪魔タイプの倍率入るからね」

 

ヘラ「開き直ってんじゃないわよ……」

 

ロミア「……マスター」

 

「どしたん?」

 

ロミア「マスターは……変態さんなの?」

 

「うぐっ…この歳の子に言われると来るものが………」

 

ヘラ「そんなの微塵も感じてないでしょ」

 

「まーな。…んーどうだろう。変態…なんじゃね?世間的に見たら」

 

ロミア「む、難しい事言わないで……」

「世間的って単語で難しいってレベルなら終わりだぞ……」

 

っと少し心配そうな目線を送ってしまう。ムッとした顔を向けてこちらに言葉をなげかける瞬間に

 

ドンドン

 

「んあ?誰か来た」

 

ヘラ「っ!……マスター」

 

「…んっ。了解。」

 

ヘラから少しの殺気が流れてきた。ヘラが警戒するということは、ま、そういう事だな。ガチャりと玄関のドアを開ける。

 

?「よっ。あんたがユウジって奴で間違いねぇーな?」

 

赤い髪をスタイリッシュにまとめた結構見た目イケメンの青年が俺を睨みつけながらそう呟いた。

 

「……そうだな。」

 

?「おっ!あたりぃ!」

 

「…立ち話もなんだ。中に入って話そう。事を起こすなら、その後でもいいだろ。」

 

?「…結構冷静なんだな?」

 

「…伊達に、ここまで生きてないからな」

 

?「はぁ?」

 

そう言って、中に入れる。ちなみに命を危険に晒したのなんてヘラとの一戦だけだ。それ以外は別に大したことしてない。

 

さーてと。この男が仲間なのか敵なのか…ま、でかた的に敵だろうなぁ。……また面倒事か…

 

俺はこれから起こることにめんどくさ差を感じ、ため息を吐いてしまう…



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可愛い子に甘い物は似合う。

タイトル適当(定期)


?「おっじゃましまー……すっ!?」

 

「んあ?どうしたんだ?」

 

さっきまでロミアが勉強してた、要はリビングまで案内すると、驚いたように声を大きくあげた。

 

?「え、えーと……それは置物…?」

 

ヘラ「だーれが置物ですって?」

 

?「本物かよ!?」

 

「逆にこんな精密な置物見てみてぇーわ…」

 

?「そ……それもそう…だよな……」

 

やっぱり、ヘラは結構有名人なのか?アイコンタクトしておこう。

 

ヘラ「……?………」ニコ

 

俺の視線に感づくと、1回首を傾げると、そのままニッコリ笑った。…多分理解してないな。

 

「おーい。リーチェ、お客さんだぞー」

 

リーチェ「きゅうぅぅんっ//」

「ダメだこいつ。早く何とかしないと」

 

?「……えーと…どういう状況だ?」

 

「散々言ったら恥ずかしさでぶっ倒れた」

 

?「は、はぁ?」

 

「気にすんな」

 

そのまま流れるようにリーチェの頭を叩く。飛び起きてブンブンとしている中、お茶出しよろ。とだけ伝える。すぐに準備してくれた。……メイドかな?

 

「ほれ。コーヒーだ。」コト

 

?「あ、あぁ……す、すまんね。……んおっ!?何だこのコーヒー!?くっそ美味いじゃねぇか!?」

 

「だろぉ?リーチェが作る飲み物はこの世界でいちばん美味いからな」ナデナデ

 

リーチェ「っ♪…えへへっ♪マスター♪」スリスリ

 

「よーしよしよし……」ナデナデ

 

リーチェ「んんっ♪くぅぅんっ♪」

 

「……お前は犬か」

 

リーチェ「あいた……なんでチョップ……?」

 

「グーパンが良かった?」

 

リーチェ「チョップで充分です♪」

 

「その発言も色々どうかと思うぞ……」

 

?「………ま、まあ…えと、自己紹介…していいか?」

 

「あ、そう言えや名前聞いてなかった。おう。構わないよ」

 

?「…えーと、俺の名前はレンって言うんだ。んでこっちが…」

 

そう言って、レンと言われた男は自分のデバイスを操作してる。……人それぞれらしいな。なんか剣っぽい、言うなればソードデバイスって奴だな。

 

なにかポチポチしてると、紫色のオーラを発しながら現れる。……俺の首元に武器を突きつけた状態で。

 

「…ほう?結構元気な子だね?」

 

レン「あ、おい、ハク…」

 

ハク「……ターゲットでしょ?こんな無防備な状態で…殺してくださいと言ってるようなものでしょ?」

 

やはり、この銀髪のロリっ子みたいな子はハクらしい。バカでかい手裏剣みたいなのを首元に突きつけられてる。

 

「まぁーな。確かに、こうして敵と茶を出して話し合うってのは、納得が行かないと思うな。」

 

ハク「…ふん。話が早くて助かるわ」

 

「…だがな、俺が手を挙げてないって事は、降参はしてないって事だぜ?」

 

ハク「なら……その首はねとばすのみ」

 

っと、動き出した瞬間

 

レン「ハク!!ストップだ!!」

 

ハク「…な………ぜ………………」

 

マスターであるレンの言葉に耳を向けた瞬間、ハクの動きが止まる。

 

リーチェ「……マスターの首を…」

 

ヘラ「飛ばす……ですって?」

 

リーチェの槍がハクの首元の数ミリに置かれ、ヘラの漆黒のナイフはハクのマスターであるレンの首元に突きつけられる。

 

ハク「なっ…………」

 

「……はい二人とも!そこまでっ!」パンッ

 

そう言うと、リーチェの武器は青色の粒子、ヘラの武器は黒色の粒子となってその場で消滅する。反動でレンは立ち上がってた腰をボスっとソファーに下ろし、ハクはペタリと腰が抜けたように崩れ落ちる。

 

「いやーすまんね。べつに試したつもりはなかったんだ。そのデバイスから、殺気が漏れてたからね。少し威嚇しろとは言ったんだが……」

 

俺は二人の頭に軽くゲンコツを入れる。

 

リーチェ「あうっ!」

 

ヘラ「いたー!何すんのよ!?」

 

「誰がマスターも脅せって言った?」

 

ヘラ「そ…それは……」

 

リーチェ「……マスター、やらなければ殺られていたのですよ?そんなこと言ってる場合では」

 

「あー。確かにそうだな。でも、俺はデバイスの中にいる人物にマークをしろ……と言ったはずだが?」

 

リーチェ「っ……」

 

「……ま、良くやってくれた。そこは普通に礼を言うよ。…ありがとな」ナデナデ

 

リーチェ「っ……マスター…♪」

 

ヘラ「……えへ…えへへ…♪…うんっ♪…これだわっ♪」

 

「さてっと。実力差もハッキリしましたし!…あんたらはどうする?」

 

レン「っ…」

 

「このままノコノコと帰るか…俺らとやり合うか…」

 

レン「………いや、やめとくよ。流石に負け戦と分かってて飛び込むのは馬鹿だしな」

 

そう言って両手を挙げて降参を示す。

 

ハク「っ!マスター!」

 

だが、相方はそれにご不満のようだ。しょうがない。俺が無害だということを証明してしんぜよう。

 

「…あー、ハクと言ったな。確かに俺は君たちの敵…だけど、俺は極力争い事は避ける主義なんだ。…そこでだ!」コト

 

ハクの前のテーブルに、クッキーを置く。

 

ハク「……なんの…つもり?」

 

「お近付きの印に…ね?1枚…どうぞ?」

 

ハク「…信用出来ないわね。第一、毒でも入ってたら」

 

「ん?んなもんねぇーよ」パクリ

 

ハク「………」

 

「ちはみにこへは俺が作ったやふだ。えんひょはいらん。たべへくれ!」

 

ヘラ「せめて口にあるものを飲み込んでから喋りなさいよ……」

 

「いふもりーひぇがやっへるだろ。ゴクン。…それに、俺がやっちゃいけないという道理はない!」キリ

 

ヘラ「かっこよくないわよ…」

 

「知ってるー。ほれ、レンって奴も、おひとついかが?」

レン「あ……あぁ。」

 

ハク「っ!?マスター!?」

 

レン「……頂きます」パクリ

 

「どうよどうよ?結構菓子作りには自信あるんだぜ?美味いだろ?美味しいだろ??」

 

リーチェ「マスター♪ウザイと思われますよ♪」

 

「いいんだよ!こういうのはノリが必要なんだよ!」

 

ヘラ「ちっちゃいノリね」

 

「誰の心がちっちゃいだ!?」

 

ヘラ「んな事誰も言ってないでしょ!?」

 

レン「………うめぇ」

 

「だろぉ!?好きなだけ食べてええんやで?」

 

レン「…ほ、本当にいいのか?」

 

「おう!食え食え!金には困ってねぇーしな!…あ、リーチェ、クッキーにあう飲み物持ってきてー。2人分な」

 

リーチェ「はーい♪」

 

レン「おぉ……これうめぇーぞ」

 

「だろぉ?ちなみにこっちはチョコ味」コト

 

レン「おぉ!これもうめぇ!」

 

「だろだろ!?んじゃ最後にこれだ!」コト

 

レン「これ!ケーキじゃねぇーか!?いいのか!?」

 

「手作りだからプライスレスじゃ(意味不明)」

 

レン「っっ!うめぇぇっっ!」

 

「だろ?そして、リーチェの注いだこの紅茶を飲めば?」

 

レン「……はふぅ…和むわ…」

 

「な?」

 

レン「…ふぅ……こりゃ…いいわ」

 

「だろぉ!」

 

ハク「………」

 

「ほら、ハクもお食べ」

 

そう言って、クッキーを1つ口元に持っていく。

 

ハク「……私は、そんな事に惑わされないっ」

 

「って割には、凄い食べたそうだぞー?ほーれ」

 

ハク「くっ……耐えるの。そう…これも立派な積みかさねぇ!?」

 

隙ありと言わんばかりにそのままクッキーを口に押し込む。

 

ハク「んっ……んんっ♪」

 

よし。堕ちた。あ、字ミスった。落ちた。

 

「ほーれ。もう1枚あるよー?」ヒラヒラ

 

ハク「くっ……あぁ……」パクッ

 

「どうだ?美味いだろ?」

 

ハク「……んっ♪んんっ♪おいひぃっ♪」

 

「んじゃ次これね、はい、あーん」

 

ハク「あーむっ♪…んんっ♪おいひぃっ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの」

 

レン「んー?」

 

「この子どうすればいい?」

 

ハク「んふふっ♪」ピタ

 

レン「知らん。」

 

「知らんて……お前の子だろ…なにか知らんのか?」

 

レン「そんなハク見たことないからな。対処法も何も、された事も見たこともないから無いだろ。」

 

「うっそぉーん……なぁーハク?」

 

ハク「んー?♪」

 

「貴女のマスターこの人。俺、貴女の一応敵。…おーけー?」

 

ハク「……………えへへっ♪」

 

「うん違うね。そういう反応じゃないね」

 

レン「諦めろ。そいつが飽きるまでな。結構そいつ飽き性だから」

 

「目の前見てもそれ言える?」

 

レン「あん?……あー……それは知らん」

「おい」

 

目の前で、めちゃくちゃにこやかな笑顔なのに邪気を撒き散らしてるヘラとリーチェ。十中八九この横のハクに嫉妬してる。

 

「んで?結局お前らはどうすんだよ…」

 

レン「んー?すぐに決まると思うぞー?」

 

「…は?」

 

レン「恐らく、俺の考えだと、俺はあわよくば消せればいい道具…って思われてるからな。あの男に」

 

「……つまり、お前は捨て駒扱いと…」

 

レン「おん。」

 

「……呑気だなぁ…」

 

レン「まぁな。だから、一時的に共闘しねぇーか?あの男には俺も結構イラついてるからさ」

 

「…願ってもねぇ申し出だ。ならもう隠す必要はねぇーな」

 

レン「隠す?」

 

「おーい。ロミアー」

 

ロミア「…あ、終わった?」

 

「うん。終わった。全部丸く収まったよー」

 

ロミア「それじゃ……もうマスターは……」

 

「いやそこまでは終わってないかなーうん。」

 

ロミア「……そっか…それでも…マスターがこれからの…マスター…だよね?」

 

「さぁーな。それはロミア次第だ」

 

ロミア「……んっ♪それじゃーもう…決まってる♪」ギュッ

 

「…さいですか」

 

レン「……ふっ。あのおっさんも、狂う目はあるらしいな」

 

「……?」

 

レン「あんま気にすんな。……それより聞きたいことは…あんたが俺をどういう風に見てた…という訳だ」

 

「あー……話すと長くなるぞ…?」

 

レン「構わん。聞かせてくれよ」

 

「………わかったよ」

 

俺はため息混じりに、レンに詳細を話していく。

 

 

 

 

 

 

レン「……めっちゃ俺小物扱いされてない?」

 

「第一、敵ならすぐさまやり合ってるだろ?だけどお前は話し合いをもちかけた。相手を見極めるためにな。違うか?」

 

レン「…ははっ。最初っから見抜かれてたわけか…」

 

「まぁーなぁ。…ま、今は共闘してんだ。時間になるまで菓子でも食ってようぜ」パクッ

 

レン「それも…そうだな。おうっ。」パクリッ

 

 

そうして、2人で菓子を食いながら時間が過ぎていく…




中途半端だけど、俺らしいだろ?…ハッ!w


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ドタバタどっちゃん騒ぎ

タイトルは飾りたと最近になって気づいてしまった。なので、基本内容に関係ない事をタイトルに入れようと思いますw


「だぁぁくそ!いくらなんでも数がおかしいだろ!?」

 

レン「だーから言ったろ。応援が来るって」

 

「この数は聞いてねぇーぞ!?」

 

レン「いいじゃんいいじゃん。俺とお前のパートナーがいれば余裕余裕」

 

そうヘラヘラとした対応で応答するレン。こいつらが来てから約1時間がたった後だった。ドアは破壊され、突撃してきた。おいおいと最初は思ったが、レンは分かってるように最後のコーヒーの1口を飲み干すと、頬を釣り上げると、ハクに目線を送って…今の状況だ

 

「お前な!?俺は一体一の構図でしかバトってこなかったんだぞ!?」

 

レン「対応出来てるから上々!おれにおいてかれんなよ!」

 

「お前が突っ走ってるのをフォローしてるんだろうが!?」

 

レン「サンキュっ」ニコ

 

「てめ……はぁ…」

 

ハク「…ごめんね?うちのマスターが」

 

レン「おいこらハク!何俺が世話のかかる子供みたいな対応してるんだ!」

 

ハク「マスターはいっつも突っ走るんです!だから仲間がどんどん居なくなるんでしょ!?」

 

レン「んだと!?それはだな!!」

 

「っ!リーチェ!」

 

リーチェ「はいっっ!」

 

リーチェが銀色の槍を飛ばすと、ハクとレンの間に迫っていたオーガをなぎ倒す。

 

レン「のわぁぁっ!?」

 

ハク「っっ!?」

 

「夫婦喧嘩はいいが!今は周りに集中してくれ!」

 

レン「ふ、夫婦じゃねぇーわ!!」

 

ハク「あ!ありがとうございます!」

 

今の状況はオーガとダークゴーレムがわんさかいる状態。ゴーレムの方はヘラに全任せだ。いやまぁーヘラが

 

ヘラ「うひゃぁ…良くもまぁーこんなに雑魚モンスターを集めたものね…ちょっくら行ってきます♪マスター♪」

 

そう言ってから、ダークゴーレムの方は基本的に粉々に粉砕されていた。流石にこの暴れっぷりにレンは苦笑い。かく言う俺は大爆笑。

 

レン「っ!道が開けてきたぞ!」

 

「おっしゃっ!リーチェ!」

 

リーチェ「っ!はいっ♪お任せ下さいっ♪マスター♪」

 

そう言うと、槍をクルクル回すと……

 

リーチェ「マスターが通る道よ!!あけなさい!!」カァンッ

 

そう叫ぶと、槍を地面に突き立てる。その瞬間、リーチェの足元から濁流のようなものが流れ、どんぶらこと流されていく。

 

レン「げぼぼぼばばばっっっ!」

 

ハク「マスター!?」

 

「リーチェ!ストップ!ストーープッ!!レンが!レンがぁぁぁぁっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

レン「し!死ぬかと思った!」

 

リーチェ「すいません♪つい手元が来るって♪」

 

「手元が来るってじゃねぇーよ!」

 

リーチェ「あんっ♪痛いですよマスター…♪」

 

「うるっさいわ!?」

 

ハク「マスター!しっかりしっかり!!」ブンブン

 

レン「うぉぉぉぁぁっ!脳が!脳がァァっ!……うぇっぷ…」

 

「ハクストーップ!レンがリバースする!吐く!吐いちゃう!」ガシ

 

ハク「ひゃぁんっ!?//あっ…ちょ…こんな状況で大胆なっっ/////」

 

「そうじゃねぇーよ!?だぁぁもう!ヘラっ!」

 

ヘラ「っ♪出番ですねー♪…よっと♪」

 

対面していたダークゴーレムを一突きでバラバラにした後、そのままバックステップでこちらに来る。…身体能力高いっすね…

 

ヘラ「では♪行きますよ♪………イザン」

 

次の瞬間、俺らを持ち上げると、びゅぅぅんっと立てこもっていた廃墟からものすごいスピードで出ていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

レン「うおっ!?なんだ今の!?」

 

ヘラ「イザン…命名は私で特に意味は無いけど、重力を用いて超速で移動する移動系サポートですよ♪マスターにいざと言う時のために、私が独自で編み出したオリジナルサポート技です♪」

 

レン「お、オリジナル!?んなもん可能なのか!?」

 

「可能も何も…原理なんかを教えたら勝手にやってくれるんだから出来るだろ」

 

レン「んな馬鹿な!?」

 

リーチェ「マスター♪そろそろいいんじゃないですか?♪」

 

「んっ、そうだな。おーいロミア。ひとまず脱出は成功したぞ」コンコン

 

そう言って俺は地面を足で鳴らすと

 

ロミア「…ほんと?」ピョコ

 

レン「うおっ…びっくりした…」

 

「なんでだよ…1回見ただろ…」

 

レン「急に出てくるとびっくりしない?」

 

「……確かにびっくりするけど」

 

俺から伸びる影から頭だけ出してそう訪ねてくる。

 

ロミア「……マスター?」

 

「ん、悪ぃ悪ぃ。おう。とりあえず脱出は成功だ。ほれ」

 

ロミア「あっ…//んっ♪」

 

そのままロミアに手を伸ばして、掴んだ手を引っ張る。影に隠してた体が地面に足をつける。

 

ロミアの特殊能力、影潜伏。ロミア自身では、この技のことをシャドウダイブと呼んでいた。ギラテ○ナかよ。効果は対象の人物の影にいつまでも身を隠せる優れものらしい。勿論、影から影への移動も可能なため、結構便利…らしい。本人が言ってた。…オリジナルフォームかよ。ってかこれ一体何人の人に伝わってんだ?

 

レン「んで?脱出は成功だけどよ。肝心の男の情報がねぇぞ?」

 

「それなー♪」

 

ハク「……そこはノープランな訳…?」

 

「そもそも、自分の手は汚さないで裏で手を回してる人物をどうやって表に引きずり出すっていうんだよ。」

 

レン「そ、それもそうだけどよ……」

 

「ま、こうしてロミアを影から出したのにはもうひとつ、ちゃんとした理由がある。」

 

レン「理由?」

 

「あぁ。…脱出成功を報告するのと…もうひとつ……ヘラ、解析&追跡…頼めるか?」

 

ヘラ「っ♪マスターのご命令なら♪……ふっっ!」

 

直立のまま目を瞑る。…数秒後

 

ヘラ「近くに敵性存在はいません♪…ただ一匹…報告用の魔術がかかった鳩が一匹…あちらの塔に飛んでいくのを確認したよ♪」

 

そう言って、街の中心の塔に手を伸ばす。元々この国は規模がでかい。なので、真ん中の王が居る城の他に、4つの展望台みたいな塔がある。そして、ヘラが指を刺したのは、男と俺が初めてあった街の中央にある塔。…黒だな。

 

「てな訳で…男はその塔に居る。ロミアを出した理由は男、もしくはその従者かパートナーが操ってる動物か虫を探知するためだ。見つけたとなれば、報告するためにその術を解除しなきゃならねぇ。つまり、発動した場所に戻し、即時報告できる場所に待機する…単純さ」

 

ぶっちゃけ防犯カメラなどがあれば100%楽だが、少なくともこの街にはそのようなものは無かった。…文明があやふやなのも、パズドラらしいというかなんというか…

 

レン「す、すげぇーな…お前も…お前のパートナーも…」

 

ヘラ「褒めて下さりありがとうございます♪」

 

「元々ヘラは魔界の女王様だぜ?お前も知ってだろ?」

 

レイ「っ!?てことはヘラってのは…」

 

「ま、だいたいお前が考えてるのと同じだよ。…てか鳩を使うとは…案外普通な奴らだな…」

 

ハク「…何か…あるの?」

 

「あぁ。そもそも、ヘラのこの技は壁や物にはまだ慣れてない。つまり、ミスが起きることもある。…それを予測してアリやモグラといった、地面に潜れる、潜めるやつだと思ったのだが…まて」

 

レン「んあっ?」

 

いやまて…そもそもタイミングが完璧すぎる…鳩が塔に戻るのを確認したとなれば、必然的に俺らは塔に迎うに決まってる…何かおかしい…普通は飛び立つまでを確認するもの…だが、あえて確認させるように、わざわざ目立つ空に待機した……まて…待てよ…何かおかしい……

 

ハク「…ユウジ…さん?」

 

塔…塔とはなんだ……見張り…一方通行……通行……通路……?…っっ!

 

「……だぁぁくそ……ははっ…そういう事かよ…案外簡単な仕組みじゃねぇーか」

 

リーチェ「…マスター?」

 

「てめぇーの考えも!やりかたも!全部もう分かったよ!いつまでも高みの見物か!?」

 

レン「お、おい?どうし…」

 

「てめぇーのやり方は!!」

 

リーチェ「っ!?マスター!?」

 

俺はロミアの毛布を掴んで思いっきり両端から両端まで潰す。

 

ロミア「ひうっ!?」

 

……その瞬間…

 

ヘラ「……っ!マスター!?」

 

「逃がすかよ!」ガシ

 

黒い霧状の小さい鳩みたいなのが飛ぶのが見えた。いや、スズメか

 

レン「っ!?」

 

「ずっと潜んでたんだよな。なるほど。それなら納得だ。だとしたら…あんなモンスターの大部隊、ピンポイントで俺らの所に送れるわけねぇーもんな!」

 

カメラである目をガン見しながら、俺は言葉を投げかける、

 

「あの時ロミアが通路から出てきた時から…ずっと居たんだな。だが…それももう終いだっ!」グシャリッ

 

思いっきり握り潰して、地面に叩き付ける。黒い粒子は空にまい、消え始めていた。

 

「ヘラ、もう一度、今回は追跡だけで頼む」

 

ヘラ「……っ!は、はい!」

 

数秒止まる…すると

 

ヘラ「……塔の真正面…その空き部屋…」

 

「やはり…塔は囮か……さぁーおっさん。」

 

俺は一直線にその場所に向かいながら

 

「決着と行こうぜ」

 

そう言葉を漏らす。



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過去と現在のマスター

いつも通りタイトルにはなんの深い意味は無いよ?…多分。


レン「……俺、改めてユウジと敵対関係にならなくて良かったわ……」

 

「んあ?どうしたよ急に。」

 

レン「いや……結構情報と違うからよ。ここまで頭回るヤツだとは思ってもいなかったから…その……すまん…」

 

「んだよ気持ち悪い……別に、そこまで対して頭良くねぇーよ。相手だったら何をするのか、俺がもしそれをする側なら、何をするのかってのを考えるだけだよ。…生憎、人間がしそうなズルは基本的には知ってる…つもりさ」

 

レン「うへぇ…おっかねぇ……」

 

「それに、敵対関係じゃないっつっても、あくまでそれは今の状況だけだろ?協力関係って話じゃなかったか?」

 

レン「あっ…いや…それは…はい……そうですけど…」

 

ハク「…ユウジさん、マスターはその場でそれっぽいことを言ってドヤ顔しちゃうナルシストさんなんです。多分そこまで深い意味はありませんよ」

 

レン「ナ!ナルシストちゃうわ!?」

 

「……なるほどっ!」

 

レン「てめぇも何納得してやがるんだっ!?」

 

「あいてっ……痛いなーもう。ただからかっただけじゃないかー。なぁー?ハク?」

 

ハク「事実だからしかたありません」

 

「…………なぁー?」

 

レン「なぁーじゃねぇーよ!?ハクが容赦なさすぎて若干引いてるじゃねぇかっ!?」

 

「いや……その……少し羨ましいと思っただけです」

 

レン「誰が好き好んで美少女に罵倒されたいって欲があるんだよ。」

 

「良かったなハク。美少女だってよ」

 

ハク「何を当たり前の事を」

 

レン「俺もう泣いていい?」

 

「俺はそれが羨ましんだけどなぁ……」

 

レン「んだよ…嫌味か?」

 

「いや、そういう反応を2人はしてくれないから…」

 

ハク「それだけユウジさんが信頼されてるんじゃないですか?」

 

レン「まるで俺には信頼ゼロみたいな言い方しますね」

 

ハク「実際ありませんから」

 

レン「……」ピキ

 

「あ、今なにかが砕けた。絶対心の何かが砕けた。」

 

レン「…どうせ俺なんて……へっ……」

 

「おいブルーになってんぞ。」

 

ハク「まぁまぁ見ててくださいユウジさん。………マスター?ほら、いつものかっこいい顔が台無しですよ」ナデナデ

 

レン「…うっせ……もう折れた…俺の心折れた……」

 

ハク「はいはいっ…マスターのやる気になった所…結構私…好きなんですよ?」ナデナデ

 

レン「………」

 

ハク「だから…ね?ほら…こんなところでうじうじしてたらいつものかっこいい顔が台無しです。…私は、かっこいいマスターが見たい……かなって♪」ナデナデ

 

レン「……うっ……分かった……分かったよ!やればいいんだろ!やれば!だぁぁくそ!!やってやるよ畜生がよ!!」

 

ハク「……ふふっ♪それでこそ私のマスターです♪」ニコ

 

レン「うぉぉぉしゃぁぁっっ!!」

 

そう言って少し早歩きで歩いていくレン。

 

「ひょっとしてお前マスターのこと大好きだろ」

 

ハク「鈍感なマスターがいけないんですけどね♪」

 

「……お前も俺のやつらも大概同じだわ…少しジャンルは違うがな」

 

ハク「そちらの方々はストレートですもんね♪……私は時々しかこうやって出しませんよ♪…じゃなきゃマスター戸惑ってしまいますから♪」

 

「……本当に…」

 

レン「やるぞ!やってやんぞごらっ!」

 

「チョロいのか打たれ弱いのか…」

 

ハク「どっちもですよ♪」

 

「……そんな所が大好きっていうタチか?」

 

ハク「……ふふっ♪よく分かりましたね♪…やっぱり?」

 

「近くにそういう奴が2人もいれば分かるよ。そういうのも…何となくだけどよ。」

 

ハク「ふふっ♪……ところでそのおふたりは?」

 

「ん?あそこ」

 

そう言って、売店に指を指す。

 

 

リーチェ「じゃんっ!」

 

ヘラ「けんっ!」

 

「「ぽんっ!!」」

 

リーチェ「うわぁぁんっ!まけちゃいましたァァっ!」

 

ヘラ「やりぃっ♪この限定のアイスは頂きよっ♪ブイブイっ♪」

 

リーチェ「くぅぅぅっっ!次はこっち!こっちで勝負です!!」

 

ヘラ「望むところー♪」

 

 

 

 

 

ハク「…………なに…やってるんですか?あれ……」

 

「じゃんけんで負けたヤツが奢る。いつもの事さ。ほっといてもすぐ後ろに居るから気にしなくていいよ。」

 

ハク「えと……あんなに自由なんですか?」

 

「え?おん。いつもあんな感じだよ。ここに来る際にも、たまに居る商人相手にもああやってじゃんけんで決めてるし、慣れた。」

 

ハク「えと……ユウジさんのお金……ですよね?」

 

「ん?あー、今使ってるのはアイツらのポケットマネーだよ。報酬は各自分配してるんだよ。俺は基本的にああいう出店には使わないから、回復薬や、調理器具といった、旅に必要なのを買ってるかな。」

 

ハク「……いいんですか?今はその…敵の本拠地に向かってると言うのに……」

 

「いいのいいの。こういう時こそああやって遊ばせておく方がいいのよ。変な緊張感持つよりマシだろ?」

 

ハク「………少し…意外です」

 

「んー?」

 

ハク「…基本的に、私達は離さないで、自分の身に置き、勝手な行動を取らないよう縛りを設けてるんですけど…」

 

「へー。つまりハクはあるのか?」

 

ハク「は、はい…一応、マスターとの距離を10メートル以内には入るという命令があります……逆にユウジさんはあの二人になんて命令を……?」

 

「別に?命令でもなんでもないよ。ただ死ぬな…とだけ。」

 

ハク「っ!」

 

「ん?どうかしたか?」

 

ハク「い、いえ……前に使えてたマスターと同じような言葉を聞いたので……もう何十年も前になりますけど……」

 

「そっか?ちなみにその前のマスターは今何してるんだ?」

 

ハク「……分かりません。突然ふらっと居なくなったかと思えば…私達全員、解雇されて元の場所に戻されてましたから……」

 

「……私たち?」

 

ハク「…はい。そのマスターは数百体を使役してるとても優秀な人でした。………ですが、私はそのマスターの本来の名前も、そして、当時仲間だった者の名も…覚えてないんです。」

 

「一番有り得るのは、記憶改ざん、もしくは記憶を消して自分の姿を消したんだろうな。」

 

ハク「ですがなぜ……そのような事をしたのでしょうか…」

 

「それは知らんよ。俺のそのマスターでもないんだし。そもそも、何十年も前の話なんだろ?分からんよ。俺には」

 

そもそも俺は転生してきてんだから、歴史にもそういう人物にも疎いんだ。……んでも初めてリーチェと会った時……

 

リーチェ『あの…マスター?私たちどこかで会いました……けっ?』

 

あのセリフが何故か引っかかる。……ま、世の中には同じ顔のような人間が複数存在すると言うし、別に関係ないか。

 

「っと…そろそろ問題の場所だな…おいレンっ!1回止まってくれ!」

 

レン「うおっ!?な、なんだ?もうついたのか?」

 

「あぁ。ヘラ、ここであってるな?」

 

ヘラ「はふっ♪もんないはふはってますよっ♪」モグモグ

 

「口の中にあるのを全部飲み込んでから喋りなさい…」

 

ヘラ「ふぁーいっ♪」

 

リーチェ「にひへも、ずいふんのふふひいえでふね。」モグモグ

 

「……ふんっ。」

 

リーチェ「ふへっ!?ゴクン…なぜ私は殴られるんですか!?」

 

「二番煎じは通用しない」

 

リーチェ「っっ……はーいっ」パク

 

「ったく……んで?ここであってるんだよな?」

 

ヘラ「ゴクンッ!うん!ここであってるよ!…えーと…3階の…あそこ!あそこの部屋だね♪」

 

そう言って指を刺された方向を見てみる。3階の真ん中の部屋。…少しボロっとしてるな。なるほど。空き家を使ったのか。

 

「おう。ありがとなヘラ……さて、ここからは気を引き締めていけ?もし市民を巻き込むような感じなら、市民優先だ…OK?」

 

リーチェ「賛成ですよ♪」

 

ヘラ「オッケー♪」

 

「…2人もそれで構わないか?」

 

レン「あ、あぁ。市民は関係ないしな。それに異論はねぇーぜ。ハクは?」

 

ハク「私もそれに異論はないわね。」

 

「うし……んじゃ決まりだ。みんな!生きて帰るぞ!」

 

ハク「っっっ!!?」

 

 

 

 

 

『おーしっ!それじゃー突撃!俺からのお願いはこれだけだ!みんな!生きて帰るぞ!』

 

 

 

 

ハク「……はっ…」

 

レン「どうかしたか?」

 

ハク「い……いえ……気にしないで。………」

 

 

 

ヘラ「おーっ♪」

 

リーチェ「こら…あまりふざけないの…」

 

ヘラ「いいじゃんいいじゃん♪こういうのにはノるもんよ♪ねっ、マスター?♪」

 

「うむ。一理ある。」

 

リーチェ「もぉ!マスターまで!」

 

 

 

 

 

ハク「……ユウジさん…あなた一体……」

 

どこまであの人に似ているの……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウジが謎をあばいてから少したったあとのとある空き部屋

 

男「畜生!なんで!なんでバレんだよ!!あのガキは!」

 

自分が想像していたガキではないことに動揺と苛立ちを見せる男は、そのまま空き部屋の一室に向かう。

 

男「ちっ!仕方がない!リスクはでかいが!こうなったらもうやけだ!ロミアなんていう小娘などもうどうでもいい!……あのガキ共を…まとめて殺した方が…手っとり早いっっ」

 

そう言って、男はあるひとつのでかい箱を開ける。

 

男「…くっ…くっくっくっ……これで……これでっ」

 

男は、それのスイッチを押したのだった。




今回が戦闘シーンだと思った?…残念だったな!そんな期待を粉々に粉砕する男!

スパイだァァァァァァっ!?

あ、次回変な展開になると思うよ


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主人公補正?いいえ、ご都合主義です(キリ

あながちタイトルは間違ってない……ぜっ☆

それと投稿遅れた。すまんな


「んじゃ!行くぞー」

 

そう言って、前に足を踏み出した瞬間

 

ドゴォォォンッッ!!!

 

レン「んあっ!?な、何だ!?」

 

「うぇ?」

 

ヘラ「っ!マスター!!」

 

「ほへっ?ぬわぁっ!?」

 

一歩踏み出すと、目の前のビルが音を立てて崩れだしていた。その刹那にヘラは何かを察して俺を抱え皆のいる所にバックステップで回避する。

 

ヘラ「マスター!?怪我は!?大丈夫!?なんともないっ!?」

 

ぺたぺたと俺の体に触れながら焦ったようにこちらに目線を向ける。俺は優しく頭に手を乗せて、安心させるように…

 

「あぁ…ヘラのおかげでなんともないよ。ありがとな」ニコ ナデナデ

 

ヘラ「っっっ!♪……んっ…うんっ♪…良かった…良かった♪」ニコ

 

「うんっ。………さてっと?いきなり爆発テロとは…結構な事じゃねぇーか?」

 

男「……………」ガコン

 

黒い緑色のようなロボットに乗ってる男を目視する。…何故か既視感があるな。

 

リーチェ「マスター!」サッ

 

「市民の安全確認は?」

 

リーチェ「レンさんとハクさんのおかげで何とか!…ハクさんの重力系が無ければ、今頃は……」

 

「上々だ。…避難はどうなってる?」

 

リーチェ「っ…そ…それが……」

 

事前に、最悪の場合の時にリーチェとレン達には避難民の誘導を頼んでいた。…まさか本当に予想が的中するとは思わなかったがな。

 

…リーチェは、後ろを引きずるように見る。その先にはレンとハク、その先に避難民がざっと30人ぐらい…元々ここは先程歩いていた商店街の少し外れにある場所だ。人は数程度…つまり逃げ遅れか…

 

レン「クソっ!ここまでしなくてもいいだろ!?」

 

「レンっ!」

 

レン「っ!ユウジ!どうすりゃ!」

 

「一旦落ち着け!どの道戦わなきゃならねぇーんだ!…レンはハクと一緒に結界をはれ!出来るかっ?」

 

レン「っ…分かった!ハク!重力結界!避難民を囲えるほど広く展開しろ!」

 

ハク「了解っ……重力結界……展開っ!」

 

ハクを中心に紫色のドームが市民を囲った。

 

レン「っ……落ち着いて!大丈夫!俺達が助けます!安心して下さい!」

 

あちらは大丈夫そうだな…

 

「……よし。…さてっと……随分優しいな?」

 

男(?)「元々、ターゲットは貴様らだ。後ろの男はついでだ。」

 

「にしては…流暢に市民は守らせてくれるんだな?」

 

男(?)「…それは我の考えだ。こやつがどのような考えがあろうと、関係ない市民を皆殺しは…我の目が黒いうちはさせぬよ。」

 

「我ということは…あんたはそいつの契約者って事だいいんだな?」

 

男(?)「その捕らえ方で構わぬよ。……さて人間の少年、準備は大丈夫か?…逃げる準備を…な…?」

 

その瞬間、ガチャンガチャンとロボットのような音を立てながらパイロットである男を守るように形が変形していく。

 

「あいにく!逃げるって選択肢はねぇーんだ!…ロミアを売ろうとした…てめぇの契約者を国に突き出すだけさっ」

 

男(?)「……哀れな物だな…」ズンッ

 

準備が完了したのか、こちらに飛んでくる。

 

「勝手に言ってろ!リーチェ!」

 

リーチェ「はいっっ!」

 

カンっと槍を地面に突き立て、水のヴェールを奴の目の前に展開する。

 

男(?)「…ふんっ!こんな小細工聞かぬわ!」

 

「だからだよ!なぜ先に手を出させたと思ってるっ!?」

 

男(?)「なっ!?」

 

「ヘラっっ!」

 

ヘラ「よくも私のマスターを傷つけようとしてくれましたね?♪ふふっ……死ね」

 

そんな短い言葉を発した後、予めヘラが未来予測にも匹敵する計算力で設置し、編んでいた闇魔法が展開する。

 

男(?)「っっ!?」

 

ヘラ「地獄のそこで一生後悔することですね♪…鉄くずさん?」

 

次の瞬間、闇の重力結界が男の機体を包み込むと、ドゴッと音を立てながら、縮んでいき…爆発する。

 

ヘラ「あはっ☆汚い花火ですっ☆」

 

俺、初めてヘラが怖い人と気づいてしまったよ。

 

レン「やったかっ!?」

 

「おいフラグ立てんな」

 

レン「はんっ?フラッグ?ビーチフラッグか?」

 

「ダメだこりゃ…」

 

『ふはっ……ふはははっ……』

 

ヘラ「…ちっ…やっぱり隠し球…あるわよね……」

 

砂煙が晴れると…すっごい見覚えがある緑色のドラゴンのようなものが姿を現す。

 

?『ふははっ!ふはははっっ!愉快!実に愉快だ!まさか魔界で女帝だったヘラ本人だったとは!これは片腹が痛いっ!痛すぎるぞ!!』

 

ヘラ「…あら…私のことを知ってるのね…」

 

?『知ってるさ…知ってるともさ…何年も前から…我は…貴様を知ってるともさっ!』

 

リーチェ「っ…マスターっ!逃げてください!あれはっ!」

 

「ラグナロク戦争をモチーフにしたドラゴン…ラグナロク=ドラゴン。通称ラグドラ…かっ。」

 

ラグドラ『ほぉ!我を知る人間がまだ居たとは!これは面白い!実に面白いぞ!!』

 

「あぁ…人間界的には全く面白くないがな…」

 

ラグナロク戦争……言葉は知ってるが、正直規模はよく分かってない。誰が何して、何をしていたかなんて分からないし、興味もない。ただこれでひとつハッキリした。この世界では、あらゆる戦争が実在する。クトゥルフ神話も、オーディン伝説も、アマノムラクモも…全ての神が本当に実際に存在する。…ったく、パズドラの世界馬鹿すぎるだろ…

 

ラグドラ『我は!全てを破壊する兵器!ドラゴンだっっ!』

 

神話や、近未来もある世界…か。意味わかんね…あーあ。意味わかんね

 

リーチェ「マスター!!」

 

ヘラ「っ!?マスター!」

 

ラグドラ『残念だったな人間っっ!!我の勝ちだ!!』

 

ラグドラのバカでかい剣がこちらに下げられる。そもそもこいつが覚醒した時点で、身長差は何百倍も違うんだ。…だがな。

 

「つまり…外の世界から来た俺は…開発者みたいなもの…か。」ドクン

 

マシンも実在する世界…そのマシンを開発したのは、俺らの世界の人間が一枚先輩だ。…勝手な妄想論で結構。ただ確かな情報は…俺がこの世界の住民ではなく、パズドラと言うのだけを知っているということ。……

 

…自分は何故、ドロップ全てに対応している?

 

 

…なぜ自分が戦わなくてはならないという設定がある?

 

 

…リーチェやヘラが実在しているのは何故だ?

 

 

 

………答えは簡単だ。この世界はパズドラの世界であって…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の知ってるパズドラの世界ではないからだ。 ドクン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーチェ「マスター!!」

 

ヘラ「あっ…あがっ…マスタァァァっっ!!」

 

ラグドラ『死ねぇぇぇぇっっっ』

 

「…チェンジ・ザ・ワールド」

 

次の瞬間、ふわっとした感覚が俺を包み込む。時計の針が止まったかのように、世界全てが止まったように見える。

 

「…パニッシュ・オブ・ゴッド」

 

次の瞬間、ラグドラの機体からガコンっと音が鳴る。

 

「…チャージ…グラビティ…・…H」

 

更にガコンっと音を立てる。

 

「ラース…・オ…ブ・…ゴッ……ド……っっ」

 

次の瞬間、時間が動き出す。

 

ラグドラ『ぐおっ!?うぉぉぉっっっ!』

 

「かはっっ!」

 

リーチェ「マスターっっ!!?」

 

ラグドラ『おぉぉのれっ!おのれおのれおのれ!!人間風情が!!何を!!何をぉぉぉぉ!!』

 

「かはっ……かはっっ!げほっ!ごはっ!!」

 

リーチェ「いや…いやいや……マスター!マスターっっ!」

 

ヘラ「マスター!?マスター!マスターっっ!!」

 

「てめぇー…は………先人様を………甘く見すぎた……かはっっ!…はっ…はっ……」

 

ラグドラ『っ!?おのれっっおのれおのれおのれぇぇぇぇっっ!!……ゼウスゥゥゥゥゥァァァァッッ!!』

 

ラグドラは、青黒い粒子となって散り散りになっていくと、男だけがその場で倒れていた。…隣には、おそらく起動したであろう緑色のケースのようなものが落ちていた。

 

「かはっ…は、はは…何とか……勝てた…な」

 

ヘラ「そんな事言ってる場合じゃないでしよ!?そんな大量に口から血を出して!」

 

「あぁ……これ…な……力の…代償……って奴さ…はは…」

 

リーチェ「っ!マスター!ねぇーマスター!しっかり!ねぇ!」

 

俺の事を抱き抱えて、涙でぐちゃぐちゃになった顔をこちらに覗かせる。

 

「リー…チェ……んだその…かお……ぶっさいく…だぞ」

 

リーチェ「っっ……うる…さい……いまは…そんな事言ってる場合じゃ………」

 

ロミア「…マスター?……ねぇ…大丈夫…なの?…約束……守ってくれるんでしょ!?」

 

「あぁ…守るさ。……だから」

 

俺は力が入らない手を必死に持ち上げる。レンに、指を向ける。

 

レン「…………俺っ!?」

 

「お前だ……お前………ちょっと……こい…」

 

レン「お、おう?な、何だ?」

 

「この戦闘が始まる前……渡したもの…あるだろ…」

 

レン「え?お、おう……飴玉…てかキャンディー…だよな?」

 

「………それを…俺の口にほおりこめ…」

 

レン「はっ…で、でも…」

 

「いいからっ…………早く…してくれ……」

 

レン「っっ!だァァクソ!分かったよ!」

 

そうして袋から取り出した7色に光るキャンディーを口に入れてくれる。俺は味わうように舐める。……ふむ。これはあれだ。コーラ味だ。すっごい美味しい。

 

「……………」

 

リーチェ「マス…ター?」

 

ヘラ「は…ははっ…嘘よ……ねぇ…嘘って言ってよ…ねぇーマスター……マスター!……おねがい……お願いだから……目を…目を開けてよ……マスターっっ!!」

 

レン「………おい…嘘……だろ?」

 

「………………うん。すっごい甘いなコレ。」

 

よっこらせっとと立ち上がる。パンパンっと服に着いた砂を叩きながらのびのびーっと背伸びをする。

 

「どうした?鳩が豆鉄砲食らったような顔して」

 

リーチェ「え…あ…いや………だって……今…え?」

 

ヘラ「………………もう…何が何だか…え?何?演技?」

 

「いやいや…アレ演技なら俺迫真すぎだろ。文字通り、ちゃんと死にかけだったさ。」

 

ロミア「じゃ、じゃっ!……何……したの?」

 

「んー?レンなら分かるぜ?」

 

レン「は、はぁ?俺なら……?」

 

「7色に光って、すぐには手に入らないキャンディー。ヒント、デバイス」

 

そう言うと、ハッとした顔になると一言

 

レン「……まさかお前…あの虹色の飴を事前に買っておいたの…か?魔法石7個もするあれを……?」

 

「ご名答!」

 

虹色の飴、別名を不死の飴。舐めればその時のあらゆる状態を回復してくれるデュエリストで言う死者蘇生、トレーナーで言う元気の塊、もしくは満タン薬という便利アイテム!…まぁー魔法石7個も消費するとっても貴重で高級品だが、背に腹はかえられん。って言葉があるじゃろう。…俺何キャラだ

 

レン「んなお前!事前にそんなこと!」

 

「あー分からないさ。…だから、掛けた」

 

レン「んな!?」

 

「俺はこの男を信じたのさ。…小細工をばらされ、自分のイメージと違う人間と知った瞬間、こいつは何か秘密兵器に手を伸ばす。俺らが想像もしない飛び切りの隠し玉で攻めてくると…信じたからこそ、こいつはその奥の手を持ち込んだ。……後は成り行きだ。成り行きで行く!な?簡単な話だろ?」

 

レン「簡単っておまっ!?無茶苦茶な!」

 

「お前が無茶苦茶と思ってても…2人を見てみろよ?」

 

レン「はぁっ!?」

 

俺の言葉に半分キレながらも隣を見る。ニコニコしたヘラとリーチェ。

 

レン「んな!?なんで笑って!?」

 

リーチェ「……いえ…ただ、マスターらしいな…っと♪」

 

ヘラ「全くだわ!…本っ当にあんたらしいわね!」

 

「いやーそれほどでも」

 

リーチェ「ですが!!」

ヘラ「でも!!」

 

2人が俺の前に立つと…一発ビンタされる

 

「へぶっ!……ほへ?」

 

リーチェ「心配……させないでくださいよ……バカ……」ギュッ

 

ヘラ「ほんと…よ……あたし……あんたが死んだと思って……もう…もう二度と…こんな危ないことしないでよ…この…バカマスター」ムギュッ

 

2人に抱きしめられてしまう…

 

「…ハハ…参ったなこりゃ……そこまでは計算してなかったわ」ナデナデ

 

リーチェ「あっ……//」

ヘラ「…………///」

 

「……わかったよ。もう二度と…こんな真似はしないさ。……する時は、ちゃんと二人…もしくは仲間にOKを貰ってからする事にするよ」ニコ

 

リーチェ「……その方が…助かります…♪」

 

ヘラ「…勝手にしなさい…バカ♪」

 

「おう!」

 

その後、避難民を避難させ、男を担いで騎士団にほおり投げてきた。何でも、騎士団はこの世界の警察官みたいなものらしい。さてっと!これで一件落着だな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「お話……宜しいかね?」

 

「アルエ-ナンデェ-」

 

まだまだ…問題はあるようだ(震え声)




一旦区切りということでね。多く書いたよ。5000文字。……ん?多くない?馬鹿なの?死ぬの!?




とりあえずボツになった事と今後の方針。+俺の愚痴。

ちなみにここだけの話、最初はこの物語の主人公であるユウジ君はここで死ぬルートでやってました。…力の制御が出来ずに足がぐちゃぐちゃにさけ、最後に「神に喧嘩をふっかける」という感じにして、vs神ルートという形で一旦リーチェ達とは別れる…

という感じにしてたのですが、打ち切り漫画感満載で鼻で笑えてしまい、今後続きを書いていく上でとても俺には難しいなと言うので却下。ご都合主義をフル活用して現世に留まる形を取りました。

もし、神の世界破壊ルートが気になるなら、俺の気まぐれでIFルートとして追加するかもです。ちなみに確率は0.01%です。だってめんどくs(((

それとチョロっと…てかガッツリ出たユウジくんのキ○ガイチート性能は今後明らかにする……予定。もしかしたらなかったことにするかもしれない。…まぁーそこはあれよ、その場の思いつきの行き当たりばったりssなんで目を瞑るってことでw。設定や今後の事を考えながら書くなんて無理無理。そんな俺頭良くないし。

てかそもそもの問題がこのss、タイトル詐欺なのよね。遊んでないし……ガッツリストーリー紛いな事しないで、既に話しが進んだ、本当に1話1話で楽しめる作品を書けばよかったと少しだけ後悔。ほのぼの日常系描きたかったのに、この世界の事や仕組みを最初に書いてしまったから日常系に出来ない不思議。もしかしたら途中に無理やり日常系にするかもしれないね。…みんな嫌いなイセ○マのように、王様から家貰ってーってやつ。

怒られそうだからやらんけど。


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お礼貰った!やったぜ!

?「さて…すまないね。いきなりこんな所に連れてしてしまって」

 

「イエイエトンデモナイデス」

 

俺、王室に行く。いや意味わかんねぇーよ。何?嫌がらせ?処すなの?処されるの?いきなり肩ポンポン、髭長いビルへ〇ムさんみたいな執事に声掛けられ、そのまま連行されたら王室。からの赤と黄色で着飾った派手な服を来た明らか「わい、ここの王様やで」って人が来て思考と体がかちんこちっと危ない。カチコチで片言なんだが。

 

 

 

ナンダコノジョウキョウ

 

レン「知るかバカ!てめぇーが俺を道連れにしなかったら俺はここにいねぇーんだぞ!?あとカタコトやめろ!

 

カタコトって言われた。ワーナンノコトダロー。王様らしき人物は目の前の椅子に腰掛ける。ちなみにこの王様目線から見ると、右に俺が、左にレンが座っており、レンの左斜めにハクが立っており、反対に俺の方は、両サイドの斜めにリーチェとヘラがおり、ロミアは足をプラプラしながら俺の膝に座ってる。

 

ちなみに、ロミアの移植の手続きかなんかはくっそ楽だったよ。何でも、デバイスの名義を俺の名前にすればいいだけらしい。なんか指先に念じると、青白い光が集まり、それをロミアのおでこに当て、主を俺の名前にするだけの簡単なお仕事だった。でもね、変える時のロミアがですね

 

ロミア「あふぅ……ふわっ…あっ♪」

 

って紛らわしい声出すんですよ。本当にもう…やめて頂きたい。

 

?「此度の件、誠に感謝する。…いやはや…治安維持は全力を尽くしたつもりだったのだがな…まさか憲兵すらこの事態に気付いていなかったとは…一生の不覚じゃよ。」

 

ほっほっほとヒゲを遊ばせながら言葉を繋げる王様(仮)呑気だなって思う半分、早く帰りたいってのが半分。

 

?「っと…これは失礼。我としたことが名前を申し忘れていたのう。…まぁー見たとおり、この国一帯を収める者じゃ。…名を、レガット王…じゃな。」

 

「なるほど。つまりレガット国ってのは名前から来てるもんなんだな」

 

閃いた顔のように俺がそう言葉を繋げる。

 

レン「馬鹿っ!?仮にも相手はこの国の王だぞ!?」

 

「あー…そうだった。…すいません…舐めた口を聞きました」

 

王に対する言葉遣いとか俺知らねぇ…とりあえず敬語は使っておこう

 

レガット王「ほっほっ、気にするでない。何、今回呼び出したのは急な呼び出しじゃ。プライペートと考えてもらっても良いぞ」

 

「プライペートを作れるぐらい暇なのか?」

 

レン「おいゴラァァっ!?」

 

「んだよー…聞かなきゃわからんだろー?」

 

レガット王「ほっほっ、暇…とまでは行かないが、忙しくはないのう。…その肝の座りっぷり…なかなかじゃのう?」

 

「お生憎、俺はそういった目上と会う機会に恵まれないから、実感わかないんだよな…王様と言っても…1人の人間なわけだから、相手がプライペートと言うなら、こっちもプライペートで接するのが筋ってもんだろ?」

 

レン「だからってお前なぁ!?」

 

レガット王「よいよい。…わしはお主が気に入ったぞ。それに…あのラグドラの装置を回収できただけでもこの世界に革命を起こすほどの収穫じゃ…なにか褒美を…」

 

「あ、それは別にいらん。」

 

レガット王「…要らないと申すか?」

 

「あぁ。俺は名誉も富も金もいらない。欲しいからあの男をぶっ飛ばしたんじゃない。……1人の少女を助けるために、やっただけさ。」ナデナデ

 

ロミア「ふみゅ?……えへへっ♪」ニコ

 

膝に座ってるロミアを撫でながらそう言葉を投げる。撫でられたロミアは言うと俺の方に視線を向けると、ニコッと笑って、足をパタパタしながら俺によりかかってきた。……あー癒し

 

「それに、金なら困らないのさ。モンスター屠ってればお金は自然に溜まるからな」

 

レガット王「なるほど…そなたは冒険者であったか…」

 

「冒険者…では無いな。ただの旅人さ。国や街を転々と移動しようとは考えてるさ。」

 

レガット王「ふむふむ……あいわかった。…そちらの少年は…褒美…入りますかな?」

 

レン「うぇ!?い、いいのか!?…俺…あーいや…自分は何もしておりませんが…」

 

レガット王「市民の護衛と誘導の大半はそなたがしたと報告を貰っておる。…我が国民を助けてくれて助かる…礼を受け取る価値はあると思いますが?」

 

レン「うぐ…ですが……」

 

そう言って何故かハクの方に視線を向けた。ハクは何を言うでもなく、ニコッとした笑顔を向けるのみだった。でも、それで決断は出来たみたいだ。

 

レン「……いえ、自分も結構です」

 

レガット王「なんと……」

 

レン「自分は、彼と同じように、人助けをしただけですので。それに…褒美を貰ってしまったら…なんか負けた気がするので」

 

そう言って俺の方をちらりと見るとニコッと笑う。

 

「変な所で対抗精神なんだな」

 

レン「うっせ…隣であんなかっこいい事言われて俺だけおめおめ褒美を貰ったら示しがつかんだろ…それに、1番活躍したのはてめぇーだ。てめぇーが貰わないであまり活躍してない俺が貰って何なる?」

 

「たくさんの命を救った…それだけで十分じゃねぇーのか?」ニコ

 

レン「だったらてめぇーも同じさ。そこにラグドラの阻止が入るか入らないかの違いさ」ニコ

 

「…違いねぇ」

 

レン「だろ」

 

お互い向き合いながらニコッと笑う。

 

レガット王「…だがのう…褒美という形ではなく、我直々に手渡したいのじゃよ…今回の件、本当にそなたらが居なくては我の国は落ちていたのかもしれぬのじゃ…せめて…せめてなにか出来ぬだろうか…?」

 

なんで王が懇願するんだ…しかも褒美を…

 

レガット王「今欲しいものとか…大金じゃなくても、些細なものでもいいから…申して欲しい…」

 

「と…言われてもなぁ……レン、なんかあるか?」

 

レン「俺かよ…そうだなぁ……強いて欲しいと思うものは……魔法石…とか?」

 

「……あー…」

 

レン「てめぇーは結構欲してるんじゃねぇーか?魔法石」

 

「確かに…魔法石0は結構厳しい所があるな…」

 

レガット王「っ!魔法石じゃな!?」

 

「おっ!?」

 

レン「お……おう?まぁーそんなところ……だな?」

 

おいこっちに目線送るな。王もこっち凝視すんな…

 

「……まぁ…そんなところだな。10個ぐらいあれば…」

 

?「お待たせしました」ガサ

 

「んん?」

 

いきなり従者の男がテーブルに袋を置いた。なにこれ?

 

レガット王「魔法石じゃ。その袋ひとつでざっと……30個ぐらいじゃな」

 

レン「30個!?」

 

「ほーん。ありがとさん!…ほれ、半分やる」

 

そう言って魔法石15個をデバイスに吸い込ませて、残りの15個をレンに手渡す

 

レン「おぉぉれ!?そんなに貰えねぇーよ!?」

 

「は?15個だぜ?」

 

レン「ばっかかお前!?10個集めるのにどれだけかかると思ってんだ!?」

 

「10日ぐらい?」

 

レン「アホか!」

 

あれ?そんなに集めにくいものなの?確かにここに来て結構時間経つけど1個も見てねぇーな

 

「まっ、いいじゃねぇーか。ほれ。」

 

レン「おい!こら!話聞け!おいっ!」

 

そのままレン無視しながら王様との話を終え、1日休むため宿に向かうのだった。



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魔法石が…魔法石が……っっ!

タイトル適当ですよん


「ふいぃ…疲れたぁ」ボフッ

 

あの後ワーワー騒いでたレンとの会話を無理やり終わらせ、俺たちはレガット国に来て始めて宿を活用する。前までは空き家の家だったしね。仕方ない仕方ない

 

ヘラ「……それよりマスター?さっき聞いた魔法石…ってやつ?少し見せてくれないかしら?」

 

「んあ…?別にいいが…ほれ。」

 

俺はデバイスをヒョヒョイッと操作して魔法石を1個取り出す。細長いダイヤモンドみたいな見た目と、キラキラと7色に光るのが特徴的なだけの何の変哲もない石だ。…少なくとも、俺にはそう見える。

 

ヘラ「うぅぅんっ?…どっかで………」

 

ヘラは右や左と回転させながら手のひらサイズよりさらに小さい石をクルクル回して見てる。

 

ヘラ「えーと…確か…似たようなのが…」ボッ

 

「うおっ…」

 

いきなり意味ありげに右手を横に広げると、紫色のポータルみたいなのが現れる。レ〇スかよ…60秒間の空間でも凍結してんのかって誰がわかんねんこのネタ

 

ヘラ「えーと…確かこの中に…」ガサゴソ

 

ポータルの中からひとつ箱のようなものを取り出した。なんだその箱のデザイン。The!悪です!って感じのデザインだなおい。ミミック出てきそう。紫色の箱になんか色々見えちゃいけないものが見えてる。あ、今なんか目が合った。目が合っちゃいけない奴と目が合った。目を逸らしておこ

 

ヘラ「あっ、あったあった。これのこと?」

 

そう言って箱から3つ、魔法石を取り出して元々俺が渡して奴も含めて4つ渡してくる。

 

「………え?錬金?」

 

ヘラ「違うわよ!……なんかマスターに着いてから定期的…でわないのだけど、一定の条件を揃えたらかわかんないけどこの石がポケットに入ってたのよ。なにか大切なものなのかなって思って、私の大切なのが入った箱の中にしまってたのよ。」

 

「へ、へぇ…そうなんだ」

 

あの禍々しいボックスがヘラの……なんか見ちゃいけない生物と何回も目を合わせたからとても見ちゃいけないものを見た気がするぜ…

 

ヘラ「…………もしかしなくても引いてる?」

 

「い、イヤー、ソンナコトナイアルヨー」

 

ヘラ「……正直に言って?」

 

「大変個性的な箱をお持ちで。」

 

ヘラ「………………大本音は?」

 

「すっごい不気味で気持ち悪かったです」

 

ヘラ「はうっっ!…………………新しいの買お…」ボソ

 

なんかよろよろしながらボソリと小声で呟いたが、俺の耳には聞こえなかったので聞こえなかったことにする。

 

リーチェ「マスター?少し私にも見せてくれませんか?」

 

「え?あ、おん。」

 

そう言って、隣のベットに腰掛けてるリーチェにも手渡す。…じゃっかん俺の手の甲にぎゅっと握りながらなのはスルーしますよはい。ちなみにヘラは先程俺に言われて相当ショックだったのか、リーチェの腰掛けてるベットにボフッと頭から行くと、そのまま毛布にくるまって眠りについた。ふて寝かな?

 

リーチェ「…………なるほど…少しお待ちくださいね♪」

 

「え?」

 

そういうもつかの間、左手だけをかざすと、人1人入れそうな水色の空間のようなものが現れる。

 

リーチェ「少し探し物をしてきます♪」

 

ニコリとこちらに笑顔を向けると、その中にてくてくと歩いていく。中にすっぽり入った瞬間、空間は音をたてずに姿を消す。

 

あれが前に言ってた個人結界…だっけか?神クラスの結界魔法と……リーチェに神タイプ入ってたっけ?俺の知ってる限り悪魔とバランスなんですけど

 

ロミア「ねぇーねぇーマスター」

 

俺の隣に腰掛けてくるロミア。

 

「ん?どうした?」

 

ロミア「リーチェさんはどこ行ったの?」

 

「孤独の空間」

 

ロミア「ワーオ」

 

「ひとりぼっちの空間。ぼっち」

 

リーチェ「誰がぼっちって言いましたー♪」ヒョコ

 

「ぬおぁぁっ!?」

 

顔だけひょこっと出てきた…まじ心臓に悪いって…

 

リーチェ「結界を作った範囲なら声も聞こえるので気おつけてくださいねぇ♪」

 

と言ってすぅーっと消えていった。マジッ〇ミラー〇かな?…このネタ大丈夫?俺消されない……?

 

ロミア「……マスター、大丈夫?」

 

「めっさ怖かった(真顔)」

 

ロミア「とてもそんな風には見えないけど……」

 

「めっさ怖かった(真顔)」

 

ロミア「うん。わかった、わかったからその顔のままロボットのようにこっちに向かないで。そっち方が怖いから」

 

「ロミアって意外とストレートよね。」

 

ロミア「前の人の場合は少しでも舐めた口聞いたらぶん殴ってきたからね。…でも、マスターはそんな事しないでしょ?」

 

「かわいい女の子を殴るほど俺は人間辞めてない」キリ

 

ロミア「…………そっ…そう……//………えっへへ…♪」

 

(………………可愛い)

 

リーチェ「……ふぅ…やっと見つけられたわ…ちゃんと整理整頓しなきゃだめね…」

 

っと、ラブコメをしていたらリーチェがタイミングよく帰ってきた。

 

「おかえりー。んで、結局何してたの?」

 

リーチェ「これを探してました」

 

そう言って、ひとつ渡したはずの魔法石が7個になって渡された。

 

「……あのリーチェさん。」

 

リーチェ「はい?なんでしょうか?」

 

「気の所為でしょうか?私は1つしか渡してないと思うのですが…」

 

リーチェ「ヘラさんと同じですよー♪私も気づいたらあったんです。適当にそこら辺に置いてましたけど…」

 

「ワァァオ。やっぱり錬金術じゃないか(悟り)」

 

リーチェ「違いますからね?」

 

これで15個から24個になった訳だが……あ、そうだそうだ。

 

「ロミア」

 

ロミア「んみゅ?なーに?」

 

え何その反応。超可愛いんですけど

 

「リーダー」

 

ロミア「フェ?…え?リー…え?」

 

「あげ……るぅっ!?」

 

俺はロミアをリーダー設定しようと詳細を確認したのだが…

 

ロミア「え?何?ど、どうしたの?」

 

ロミア:親密度=100

 

ドウイウコトデスナケコレワー。ワーケガワカラナイーヨ

 

「……………………………」

 

ロミア「……あの…マスター?どうかしたの…?」

 

「ナンでもナイサッ」

 

ロミア「マスター!?本当に大丈夫!?」

 

「ハハッ」

 

ロミア「マスターっ!?」

 

「あ、リーダー設定ね。はいパチリス。」ポチ

 

『リーダー設定拡張に魔法石を5個消費します。よろしいですか?』

 

「ファイ」ポチ

 

次の瞬間、ロミアの体が金色に光り輝いた

 

ロミア「っっ!?こ、これって!?」

 

「リーダー設定。聞いたことあるじゃろ?」

 

あれ、俺何キャラだっけ。まぁいいか。

 

ロミア「フェ!?リーダー!?ふぇっ!?」

 

「あー詳しい事はまた明日。それじゃーおやすみ。」

 

っと、俺はソファーに移動して、眠りにつく。困惑してるロミア?放置



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あれ?この子こんなキャラだっけ………?

『………ちゃん』ユサユサ

 

「んんッ……まだ寝てるでしょうが……」

 

『お……ん』ユサユサ

「あと5分……5分だけだから………」

『………もうっ……ほら♪起きて♪』

 

「んあ……あぁぁ?」

 

重たい体を起こす。もうなんだよもう…人が気持ちよく寝てるのに……

 

ロミア「っ♪……えへへ…♪おはようございます♪お兄ちゃん♪」

 

「…………………はっっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロミア「えへへー♪お兄ちゃーん♪」ギュッ

 

「…………」ナデナデ

 

ヘラ「……なんか言ったらどうなの?」

 

「いつ俺がお兄ちゃん呼ばわりするように言ったっけ……」

 

リーチェ「少なくとも、貴方の口からは聞いてないわね。ヘラさんは昨日すぐに寝てましたし、私もマスターが寝たあとに寝ましたし」

 

「……リーダー設定の恩恵かなぁ…」チラ

 

ロミア「ふみゅ?……えへへー♪」ギュッ

 

「……まっ、ロミアがいいならそれでいいよな。元々、ロミアが自分から言ってるなら、飽きるまでさせちゃった方がいいしな」ナデナデ

 

ヘラ「……そういう問題かしら…?」

 

「そういう問題だろ。…ロミア?俺はマスター?」

 

ロミア「ふみゅ?……えへへっ♪お兄ちゃんは私のお兄ちゃんっ♪」

 

「……な?」

 

ヘラ「むぅぅ……」

 

「幼児退行がなんぼのもんじゃい。そんなの気にしてたらマスターじゃねぇ。いいか?何事も!慣れるんだよ!!」

 

リーチェ「逞しいですね♪」

 

「だろぉ!?」

 

ヘラ「……まぁーそれはいいとして…これからどうするのよ?この街でなんか情報収集でもするわけ?」

 

「いや?しない。観光をあらかた済んじゃったしなぁ。よっこらせっと」

 

膝の上に座っていたロミアを立たせて、ベットから立ち上がる。

 

リーチェ「移動ですか?」

 

「まぁーな。この街にもう収穫の余地はないだろうさ。それに、2人もやる事ないだろ?」

 

ヘラ「……それ言われちゃおしまいよ…」

 

リーチェ「んー…確かに…ロミアちゃんを助ける時に色々してしまいましたからねぇ……情報収集と言っても……その事は王様という方から聞いちゃいましたからねぇ…」

 

ヘラ「あーね…つまり次の国はベルなの?」

 

「ま、そうなるわな。ここから距離はそう遠くないし、王様が言うには、ここよりも文明が発達したいわば近未来みたいな世界らしいからな。情報収集ならそこが適切だろう。」

 

昨日王様と雑談してる時に聞いた話だ。空飛ぶ馬車や自動で動く乗り物などと…結構俺の元いた世界でも開発が進められていた物ばかりを話していた。当面はそこに向かうのが目標だろう。

 

ヘラ「…でも大丈夫なの?ロミアちゃんは…」

 

ロミア「……お兄ちゃんがやるなら…やる。………お兄ちゃんの邪魔する人は…みんな私の敵……ですっ」

 

とてもかっこいいことを言ってくれてるがお兄ちゃんで全部吹き飛んでます。本当にありがとうございました。

 

リーチェ「あらあら♪」

 

ヘラ「くぅぅ!……私も負けてられないわね…」

ロミア「……えへへ…どうだった…かな?今の私……かっこよかった?」

 

そう言って俺に目線を飛ばしてくる。

 

「おう。すっごいかっこよかったよ。」ナデナデ

 

ロミア「っっ!……ふみゅぅぅっ♪」

 

そう言って頭を撫でてやると、目を細めながらそんな声を上げるロミア。この子本当に猫化してるんじゃないだろうか。心做しかゴロゴロと言った音が聞こえるぞ。

 

おっと、2人にガン見されてるぜ。何か言われる前にと俺は足早にこの宿を後にして、正門を出て、ベル国へと足を進める。

 

?「ぬぉぉ!まちやがれぇぇ!!」

 

後ろからそう言葉が聞こえるので、後ろを振り返る。現在俺は3人をデバイスに待機させて、1人で歩いていた。正門から出るのって、案外1人の方が手続き楽だからね。

 

レン「ぜぇ!ぜぇ!ぜぇぇ!」

 

こちらに走ってきたのはレンだった。

 

「どったん?そんなに急いで」

 

レン「てめぇーな!?何俺に一言もなしに出ていこうとしてんだおぉん!?」

 

「だって別にお前の許可なんて要らんやろ…それに、レガット国では用事は済んだからな…ま、全部俺の私利私欲みたいなものだがな」ドヤァ

 

レン「どやるんじゃねぇーよ!?………はぁ。」

 

ひとつため息を吐くと、俺に真面目な顔を向けてきた。

 

「…お?」

 

その次は、俺のハートに拳を突きつけてきた

 

レン「俺!てめぇーより強くなってやるよ!てめぇーよりいいキャラと出会って!てめぇーみたいにみんなに慕われる…そんないいマスターになって…てめぇーの前に現れてやる!……だから、次会う時は覚悟しろ。お前を見つけた瞬間、大声出して…てめぇーにレイドバトルを仕掛けてやるからよ」

 

胸に突きつけられた拳を1度視線に移した後、フッと鼻を鳴らす。

 

レン「おいてめぇ!いまわらいやがっっ……」

 

俺も同じく、レンの胸に拳を突きつける。

 

「望む所さ。だったら俺は、お前よりももっともっと強くなってやるよ。お前を返り討ちに出来るぐらい強くなってやるよ。……どうせ、お前も旅に出る為にわざわざこうして…宣戦布告してきたんだろ?」

 

レン「っっ!」

 

「ふっ。受けて立つぜ。次会うまでに…俺も…いや、俺達も腕をあげてやるよ。せいぜい俺より強くなれよ。」

 

そう言って、拳を下に下ろす。レンも俺に突きつけてた拳を下ろす。…そうして、俺はそのまま手をパーの状態で持っていく。レンもそうする。

 

次の瞬間

 

「俺が強くなるまで」

 

レン「誰にも負けんじゃねぇーぞ!」

 

そうして、互いの手のひらが重なり、パンっと音を立てると同時に、俺は回れ右して、ベル国に向かう。レンは準備のために、自分の来た道に踵を返す。

 

振り向く必要は無い。今は互いの背中を見せあってるだけで…充分だからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーチェ「ヒュー!マスターかっこいい♪」

「…わざわざ茶化すために出てきたのか?」

 

リーチェ「いえいえ♪とっても青春してましたよ♪先程のマスター♪」

 

「ほっとけ…いいんだよ。たまにはああいう辛気臭いのも…乙なもんだろ?」

 

リーチェ「…ふふっ♪マスターは本当に……」

 

「んあ?なんだ?」

 

リーチェ「いえっ♪なんでもないです♪」

 

「っ…はぁーたく…デバイスに戻ってろ。今回はちと長いからな。少しでも体力を温存しておけ」

 

リーチェ「はいはーい♪分かりましたよー♪」

 

そう言って、デバイスに戻っていく。

 

「さてっと…厳しいぜぇ?」

 

そう空を仰ぎながら、俺は再度歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハク「青春してますねぇ♪マスター♪」

 

レン「うっせ!いいだろ!?別に!」

 

ハク「まぁまぁ拗ねないで♪……マスターが言ったこと…どういう意味か分かってるでしょうね?」

 

レン「……もちろんだよ。『勇者』に宣戦布告したんだ。生半可な気持ちなわけねぇーだろ。」

 

ハク「……ふふっ。マスター、あの方に会ってから少し変わりましたね♪」

 

レン「あっ?……あぁ。たしかにな」

 

ハク「前なんて、他の人の強さなんて微塵にも興味ありませんでしたのに…どういう風の吹き回しですか?♪」

 

レン「……見てみたく……なったのさ。」

 

ハク「………♪」

 

レン「俺よりも強いやつがこの国にの他にもわんさかいる。あいつのように………だから、見てみたくなったのさ。外の世界の……俺よりも、もっと強い奴らに…そして……ハクや…仲間たちに…認められるマスターに…なってみたいと思ったのさ」

 

空を仰ぎながら、そんなことを言ってみる。

 

レン「……だぁぁくそ。やめだ!辛気臭い!」

 

ハク「…私は…とてもかっこいいと思いましたよ♪」

 

レン「なっ…」

 

ハク「……ふふっ♪」

 

レン「っっっ//……だァァ畜生!無駄口叩いてないで準備して早く俺らも出発すんぞ!あいつに先を越されちまう!」

 

ハク「ふふっ♪はいっ、分かりましたよ♪我がマスター♪」

 

レン(……待ってろよ!ぜってぇーてめぇーを超えてやるぞ!……ユウジ!)




おぉ。臭い臭い


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