二航戦+αとほのぼのと。 (りりりりりりりりりり)
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両手に花ならぬ両手に二航戦。
「「提督ーーーーー!!!!」」
勢いよく執務室のドアが開けられる。他の鎮守府じゃありえない光景だよな。なんて思いながらやかましい原因に目を向ける。
「静かに入ってこような。もう少しー。他のとこだと怒られるぞー」
たしかにここの鎮守府は規則が甘い。まぁ俺が着任する前はかなり厳しかったらしくどこか息が詰まるような空気だったという。んー。でもせっかく可愛い女の子たちが居るわけだし、堅苦しいのはもったいないし、彼女たちにも悪いと思うということで俺が着任した際に思いっきり規則を変えた。アットホームっていいよね。
「何言ってるの提督。こんなこと提督にしかしないよ??」
と胸を張る黄色の袴の女の子。ついつい胸に視線がいってしまう。
「あ〜〜、提督もしかしてまた飛龍のおっぱいみてるの〜??」
とニヤニヤしながら側にきて脇腹をつつく緑の袴の女の子。
そう。この女の子たちは艦娘である。娘とついてるので女の子というのはわかっていたが実際見てみるともはや人間にしか見えなかった。黄色の女の子が飛龍。いわゆる空母だ。そして緑の女の子もまた空母である。名前は蒼龍。こんなに可愛い女の子たちが深海棲艦と言われる海の怪物たちと戦っている。だから絶対に彼女たちが沈まない。いや、失わないように作戦を練るのが俺の仕事である。この鎮守府は彼女たちにとって憩いの場でもあり我が家のように過ごして欲しかった。少しでも恐怖を和らげられたら。
「まぁそんだけ強調されたらな。見ない方がおかしいと思う。」
そりゃメロン2つ持ってたら誰だって気になる。ならないわけがない。
「うっわ〜提督大胆だねぇ、大胆なのかな?それとも変態?」
さっきまで近くにいたくせに引いてみたり。そこが可愛いんだけどね。
「もう提督ったらぁ、めっ!ですよ?多聞丸に叱られますよ??」
腰に手を当て上目遣いの飛龍。だから隙間から見えるっての。可愛いすぎるけども。色々とまずい。
「確かにそれは言えてるな。すまんすまん。でー、どうした?何かあったのか??」
まぁこの二人が一緒になってくる時はそこまで大した用事はないのだろうけど。
「「用事なかったら来ちゃダメなの??」」
二人とも当たり前のようにさらっと言っているが、ここが特殊なだけだ。普通はこんなことしたら何かしらの処罰を受けるらしい。
「ったく。これだから甘えんぼ二航戦は。まぁ可愛いから許す。」
この可愛さには誰も勝てないと思う。それくらい可愛い。とにかく可愛い。
「やっぱり提督は優しいよねー、私こういう人タイプなんだよねー」
蒼龍は意外と天然なのか??さらっと好きですって言われたのと同じことをわかっているのだろうか。
「えっ??蒼龍???」
敢えて聞こう。
「あ///、い、いや提督のことが好きなんじゃなくてね!いや、提督は好き!あれ?あれれ??」
恥ずかしすぎて自分でも何言ってるか分からなくなる蒼龍。うん。可愛い。
「あははは!!蒼龍ってば落ち着きなよー、提督大好きなのは知ってるからさー」
「ちょ、ちょっと飛龍〜!!恥ずかしすぎるよ〜!そーいう飛龍こそ提督のこと大好きなんでしょ??」
お、蒼龍がやり返しだした。こーなってくるとあとは漫才の始まりなんだよなぁ。
「そーだよ!!私も提督のこと好きだよ!!」
それで顔が真っ赤じゃなかったらカッコ良かったのに。。蒼龍吹き出しそうだし。
「ぶふーー!!あはははは!!飛龍顔真っ赤だよ!!慣れないことはするもんじゃないね〜」
「蒼龍〜」
「飛龍〜」
流石に喧嘩になりそうなのでここで止めなくては。
「二人とも、喧嘩はやめてくれ。可愛い顔が台無しだぞ??」
こう言えば恥ずかしくなって落ち着くと思った自分が馬鹿だった。
「「誰のせいでこうなってるのかな??」」
「えっ??いや、俺??」
「そーだよ!」
あれ?蒼龍?
「提督のせいだよ!」
え?飛龍?
さっきまでお互いに衝突しそうな感じしてたのに。もういつもの二人に戻ってる。
「すまんすまん、許してくれ俺が悪かった。」
謝りつつ両手をあげる。けれどもまだ膨れてる。ここはひとまず物でつってみるか。
「しょーがない、間宮パフェ奢るから許してくれって。頼むよ」
これで無理なら土下座するしか無い。
「蒼龍聞いた?今提督が言った言葉」
しまった。すっかり二人の策略に乗せられた。と気付いた頃にはもう遅い。
「もちろん聞いたよ!提督の奢りでしょ!!やったね!ラッキー!」
ハイタッチする二人。完全にやられた。
「もうおやつの時間だし俺も甘いもの食べたかったからちょうどいいか。しかしなかなか策士だよなぁ、二人とも。そこまでして甘いもの食べてると太るぞ〜」
「提督〜?そういうこと言うと女の子に嫌われますよ??」
今度は蒼龍が上目遣い。可愛いすぎる。
「そーだそーだ!嫌われるぞ!!」
小学生みたいなノリしてるなぁ飛龍は。
「まぁ別に飛龍と蒼龍に好かれてるから他の女の子に嫌われてもいいかな。」
「えっ//」
「ちょ//」
こっちだって反撃はするつもりだぞ。それを忘れてもらっては困る。
「はぁー、もう。提督ってさー、そー言うとこずるいよね〜、これだから女たらしは。」
「2対1だぞ。だからずるく無い。とにかく早く行くぞ、お腹空いた。」
途中の書類を机に置き椅子から立ち上がる。朝からずっと座りっぱなしなので腰が痛い、身体ちゃんと動かさないとまずいな。海に出てる彼女たちは問題ないが、艤装を外したら普通の女の子だ。当然、男の俺よりも力は弱い(まぁ、たまに例外はいるが)。だから鎮守府の外に出たりとか、鎮守府内で何かあったら守ってあげれるのは俺しかいないからな。とにかく明日から時間を作って身体を動かしていかないと。
「提督ー??どーしたの??ぼーっとして」
蒼龍が覗き込んでくる。だから胸。はみ出るぞ。
「いや、身体動かしてないからな、ちゃんと動かそうと思ってさ」
「いやいや、いつも書類で大変なんだから無理しなくていいんだよ?倒れるよ?」
「だからちゃんとスケジュールたてて仕事もしようかなって。いつもとりあえず漠然とやってるだけだからさ、みんな規則正しい生活してるんだから俺もやってかないとな。」
飛龍はいつも心配してくれるからなぁ、甘えたくもなるんだよな。
「まぁとにかく大丈夫だ、もし書類終わりそうになかったら二人に頼んでもいいか?」
「「もちろん!二航戦にお任せを!」」
ピシッと敬礼する二人。やっぱやる時は真剣だよな。本当に頼りになる。
「ありがとな、助かるよ。まぁ、毎回ではないけどご褒美に間宮パフェ奢るよ」
それくらいの対価はあってもいい。本当に負担かかるからな。寧ろそれくらいでいいのかわからないが。
「「やったね!蒼龍!(飛龍)!!」」
「喜んでくれるならよかった、そのかわり他の娘には内緒だぞ?だから二人に奢る時は間宮さんに言っておくから。行きたい時行ってくれよ。」
「何言ってるの?」
また膨れる飛龍。
「提督も一緒に行くの!」
こちらも膨れる蒼龍。
「わかったわかった、でも俺がいて良いのか?」
「「もちろん!」」
女の子にこう言ってもらえるのは凄い嬉しい。ここは素直に甘えるか。
「ありがとう、飛龍。蒼龍。じゃあそろそろ行くか?」
「「はーい」」
三人で執務室を出る。右に蒼龍、左に飛龍。両手に花ってやつだ。
「ねぇ提督ー」
「どした蒼龍?」
「私たちの手繋いでくれないの?」
いや、泣きそうな顔しないでくれ。理性が。。
「それだ!それを言おうとしてたんだ私!」
飛龍はそこまででもないか。まぁ繋ぐくらい問題無い。
「すまん。ほら、行くぞ」
二人の手を握る。やっぱり女の子の手だ。
「「おー!!」」
間宮さんのとこに行く途中で誰にも見られなかったのは幸いだった。
最後まで読んでくれてありがとうございました。+αで登場させて欲しい娘がいましたら感想の方にお願いします。なるべく甘くなるように頑張ります。二航戦メインなのは忘れないでください。評価・感想よろしくお願いします!
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