ハイスクールD×D ゆっくり休まず学生生活を生き抜く (カノサワ)
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プロローグ=死因はいつも通りのトラック=

「…マジかよ」

 

やぁ、俺の名は次郎。今俺のいる場所はほんと真っ白と言うほど真っ白な部屋だ。

そして目の前にいるのは神様みたいな老人だ。て、これもしかして…

 

「うむ、お前の考えてる通り転生じゃよ」

 

_その言葉に内心驚くも、少し喜びが湧いた。

何せ俺はボッチな上にもうその日暮らしですっかり精神が参ってたからだ。

もし転生先がまともな場所であればアニメや漫画みたいな学生生活を送りたい!気の合う男友達とか作りたいし出来れば彼女も!

 

「…で、確かお主の死因はスクーターに乗ってる時信号無視したトラックにぶつかり死亡…うむ、テンプレ中のテンプレじゃな」

 

おいこの神様相当酷いな。けどこう言うのって基本神様のミス…

 

「あ、言っとくが別にミスとかじゃ無いぞ。お主は死ぬ運命じゃったんじゃよ」

 

「嘘だろおい…」

 

「まぁお主は前世、ちっこい善行はしてたけど、悪行に関しちゃ蚊を潰したとか、子供の頃悪戯したぐらいじゃからな。まぁ転生できるから文句は無いじゃろ」

 

…態度大きいなこの神様、けど転生なら何か特典がある!とは言え特典はその転生先次第で色々考えんとね。

例えば『ラブ◯イブ!』の世界でみんな大好き『王の◯宝』とか手に入れても精々ゴージャスな暮らしができるくらいだ。

 

「あ、転生先や特典はランダムじゃよ、最近の転生者はすぐチート能力欲しがってすぐ乙るからの。転生神も最近は大変なんじゃよ。ほれさっさとこのボタンを押せ」

 

そしてそう愚痴混じりでボタン付きの箱を見せる。ランダムてマジか。

俺は内心祈るようにボタンを押すと、箱のパネルがルーレットのように回り始める。

頼む!『キラキラプリ◯ュアアラモード』の世界にしてくれ!あそこの世界なら優しいし、店に行けばプリキ◯ア達に会えるかもしれん!俺はそこでモブとして暮らす!あ◯ら様にあいてぇ!!!。

 

そして_ルーレットが止まると!

 

【ハイスクールD×D】

 

「マジか」

 

「うわ、お主運がいいのぉ、これ前に来た転生者が『俺をハイスクールD×Dの世界に転生させてくれ!ハーレムは勿論チート転生特典をくれ!』て言われるほどの世界じゃよ。まぁそいつランダムの結果『マブ◯ヴ』の世界で特典は『スコー◯ドッグ』一機で秒で死んだじゃがの」

 

うわこえぇ。そんなド畜生な世界でタコ一機とか生き残れねぇよ。どこぞの異能生存体な人じゃねぇと。まぁそんなテンプレな如く死んだ哀れな奴はともかくハイスクールD×Dは意外だ。

 

何せあの世界は悪魔や天使。堕天使がいる世界でまぁ後に協定結ぶけどテロが来て色々ヤバイて感じだし。俺は『停止教室のヴァンパイア』くらいしか見てないけど。

 

さて次は転生特典だ、俺は別にハーレムやチート無双は狙ってはいないが、せめて自衛はできるぐらいの能力は欲しい。

もしショボい能力ならもう俺はモブとして暮らす。そんで隅っこで弁当食べる感じで青春生活を送る。うん悲しくなってきた。

 

「頼む!いい能力来てくれぇ!!」

 

そしてボタンを押し、ルーレットが回り_

 

「!…これは!!」

 

そして止まり、出た転生特典は_

 

【悪魔召喚プログラムが手に入る運命】

 

_悪魔召喚プログラム。メガテン、基女神転生シリーズをしてる人ならもう知ってるであろうプログラムだ。

機能としては悪魔と呼ばれる神話の生物や、天使。または神と契約して仲魔にできると言う聞こえはチートアイテムっぽいけど。実際は自分の実力が無けりゃ使いこなせないプログラムだ。

 

けどメガテン好きな俺には丁度良いアイテムだ。これなら悪魔と契約すれば生き残れる…ん?

 

「…つかぬ事を聞きますけど、契約できる悪魔て、俺の転生先にいます?」

 

うん、そこが問題だ!もしいないとすれば宝の持ち腐れだよこれ!仮にイッセーみたいな転生悪魔と契約しろて言われたらもう詰みよ詰み、それ下手すればリアス・グレモリーに怒りを買って速攻お釈迦になりかねないよこれ!

 

「安心せい、今からゆくお主の世界には冥界の悪魔と、異界の悪魔。それぞれ二つ分かれている。冥界の悪魔はD×Dと同じような人間姿の悪魔。異界の悪魔は時々現れるレベルのメガテンの悪魔じゃよ、まぁ詳しい事は転生してから自分で調べい」

 

なるほど…と、あれこれ考えていると俺の周りに光が満ち溢れる。これって…

 

「さ、行くが良い…まぁせいぜい生き残るが良い」

 

最後まで態度がでかい神様はそう言って俺を見送った_




初めて転生者に手を出しましたが、不安になりつつも他に書いてる小説を並行して頑張っていきます!


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第0章=新入生のサマナー=
第一話=本編かと思った?ごめんまだです=


_俺が転生する前の記憶を取り戻したのは高校一年、そんで持って春、つまり本編始まる前のまだ一年前だ。

今の俺の名は波片野 次郎(はかたの じろう)。なんだ波片野て。

 

とりあえず部屋の中で状況確認する。まず鏡を見て見ると気怠そうな顔をしていて、黒髪子天パ男が目に映る…うん俺の顔だ。あぁ…高校生ぐらいに若返ってるなぁ。

そして頭の中の記憶を捻り出すように考えると…俺の家族はパソコン関係で働いてる父とパートで働いてる母、普通だけど良い関係だ。家族には問題無しだ。

 

そして友人関係。何とハイスクールD×Dの主人公、兵藤一誠、基イッセーと友人だ。主人公と友人関係なのは嬉しいがこれはもう俺が悪魔とかの戦いに巻き込まれるて運命が言ってる様だ。ちなみに松田と元浜も知り合いだ。

 

そんでパソコンを開けてみても、特に変なメールは無し。つまりまだ戦う時期じゃ無いて訳ね。

 

「ジロー、そろそろ朝ご飯よ」

 

「ん、おぉ。了解ー」

 

と、母上の声が聞こえる。さて早いとこ飯を済ませて外に出て色々整理せんと。記憶取り戻す前と取り戻した後の記憶が混同しててちとまだ整理できてないからな。

 

 

▲▼▲▼▲▼▲

 

「ジロー…どうして俺に彼女出来ねぇんだろうなぁ」

 

「多分あれじゃね?運、それか知恵が5くらいしかないか」

 

「ひでぇなおい!?」

 

授業も終わり、例の三馬鹿と色々雑談している。

…改めて色々話すとやっぱ変態だなこいつら、兵藤一誠、基イッセーはおっぱい狂、松田は標準的な変態、元浜はロリコン。俺も中々の変態だけどな。

 

「やっぱこの衣装が吹き飛ぶシーンいいなぁ…」

 

「そうか?俺は僅かに服が残っててそれを頼りに身を隠すのも良いけどよ」

 

「わかる」

 

松田が見てる漫画に対して俺はそう答える。見ての通りだ。故に俺らはもう【変態四人組】と呼ばれてる。哀れな青年らよぉ(自虐)。

 

まぁそんなこんなで午後の授業も終わり、もう放課後。

イッセーらとゲーセンで一通り遊んだ後。別れて帰ることになった。

 

「…さ。どうしよ」

 

一応原作開始一年前と言うことでそれまで色々行動できると言えばできるけど、下手に動けば勢力に殺される可能性もある。スパイと勘違いされてブッコ。それならいっその事グレモリーらに接触して眷属にするてのも頭に浮かんだけど、今の俺じゃアプローチするポイントがねぇ。

 

仮に眷属になったとしても『兵士』になるのはちと避けたい。そうなったらもうイッセーは駒不足で悪魔になれないし、『僧侶』はアーシアもいるし、この二つは無理と判断。

 

となれば残るは『戦車』か『騎士』、『騎士』は原作通りに行けばゼノヴィアが『騎士』になるけど、ぶっちゃけ脳筋なゼノヴィアには戦車もいけると思う。

 

…ん?そういや原作通りの『戦車』て誰だっけ…やべ、4章までしか読んで無いからわからねぇ。

 

「…うん、下手に行動せん方がいいな」

 

一応シトリー眷属と言うルートも思い浮かんだけど、あっちの眷属どんなだっけ…うん、何も情報ソースが無いのに「そっちの悪魔の事情は知ってます!と言うわけで眷属にしてください!!」は無理だ、記憶消されるか物理的に消されるのがオチだ。まぁ流石に物理的は無いと思うけど…思いたい。

 

「…て、何ぞあれ」

 

ふと路地裏の方向を見ると、何か見えた様な気がした…

うん、ちょっと行ってみよう。ヤバいのがいたら即逃げる、何もなければそれでオーケー。と言うわけで行ってみる。

 

「せめて車椅子の男ならいいけど…て言うかそれであって…」

 

「…」

 

「……」

 

「………」

 

「…………」

 

いたね。メガテンの悪魔、『ヴェータラ』。

 

さて問題です、俺はこれからどうすればいいでしょうか。

 

①突如能力が目覚めて目の前の悪魔抹殺!!チート無双ストーリーの始まり!!

②グレモリー悪魔陣営かシトリー陣営が出てきて原作開始前から介入!!

③目の前の悪魔の餌になる、現実は非常である。

 

「-・-・ ・-・-・ -・-- ・・ ・-・-・ ・-・・ ・・-・ ・・- ・・-・・ ・・ -・・・ ・・・ ・-・・ ・・ ・ ・-・-- ・- -・ ---- ・-・- -・ ・・ !!」

 

_幽鬼、ヴェータラが襲いかかってきた!!

 

答えは③だよこれぇ!!ヴェータラがもう聞き取れん言葉?を発しながら走ってきた!!

 

「よし帰る!!俺は何もしないよ!!帰るから見逃してぇ!!」

 

そう言ってもう後ろ振り向いて走る!俺が入った路地裏の地点からもう出口すぐそこだから逃げれ…え。

 

…俺が振り向いて走る。だが前に見えた風景は…()()()()()()()()()()()()()

…俺、ダンジョン的なのに入ってる!?もう走っても走っても全く出口がねぇ!右と左らに道もあり、一応そこから逃げてみるけれど脱出できるどころかどんどん深みに嵌ってる気がする!

 

「-・-・ -・-- ・・ ・-・- -・-・ -・-- ・・ ・-・- -・-・ ・・・- ・-・・ ・・ --・・- -・-・・ --・-・ -・・- ・-・-- ・- ・- -・・・ ---- ・・ -・ -・--- -・-・ ・-・ -・--・ !!」

 

背後のヴェータラが笑う様な声を上げながら追いかけてくる!…もう疲れが来た、頼む!誰か助けてくれ本当!お礼に俺のコレクションやるから!トレカとかプラモ、こっそり買った同人誌もぉ!!

 

…ガシッと、肩に手が掴まれる感覚が伝わる…振り向くと、ヴェータラが口を開き、俺に歯を向けていた。

 

「-・-・ ・-・-・ -・-- ・・ ・-・-・ -・・・ -・-・ ・・・- ・--- ・・・- ・・- ・・-・・ -・-・・ ---- ・・- ・- ・・- ・-・-・ -・ ・・ ・-・ ・- -・ -・ ・・ -・-・・ -・・- ---・- 」

 

_終わった、嫌だ、折角もう一度青春生活が出来ると思ったのに、今度は満足できる日々を送れると思ったのに。

 

俺は、主役とか頼れる仲間キャラじゃなく哀れな被害者として終わ_

 

「_にゃっ!!」

 

る、と思った矢先、ヴェータラに突如光る弾が当り。俺を手放しつつ向こうに吹っ飛んだ。

 

「全く…異界化した空間に人間が入り込むなんて不幸ねぇ…まぁ気まぐれに助けてあげるにゃ」

 

「-・-・・ -・-・- -・・-  -・・・- ・- ・-・・ ・- ・・-- --・-- ・・・- -・・- ・- ・-- ・-・-・- --・- ---- -・・- -・ ・・-・・ -・・- -・-・- ・・ --・ -・・-・ ・・-- ・-・・ 」

 

…その弾丸を放った者に対しヴェータラは忌まわしそうに言う…今俺の目の前に、和服を着た、猫耳と猫の尻尾が生えたお姉さんが目に移った。うぉ、めっさ美人や。

 

「はい。ちょっと大人しくするにゃっ!…少し失礼、まずは貴方を異界から出して上げるわよ」

 

と、そのお姉さんがヴェータラを金縛りにし、俺の額に指を当てる…て、あれ、意識が_

 

▲▼▲▼▲▼▲▼

 

「…んぐ」

 

…目を開けると、俺は公園のベンチに寝ていた。

…あれ?何で俺ここで寝てんの?何で?…ていうか俺何してた?

 

「…あ。早いとこ色々考えんと、一番は平和な日々を送れるといいけど」

 

俺は早いとこ起き、公園から出て行く。

…なんかとんでも無い経験した気がするけど、まぁいいか。

 

▲▼▲▼▲▼▲▼

???side_

 

_どうにかあの子を逃して異界の悪魔を払い除けたけど、あの子厄介な事になったわね。

あの子は仙術で記憶を封印してから公園に送ったけれど、異界の悪魔はさっさと逃げて、「今度こそあの人間を喰らってやる!」て捨て台詞を吐いたけど…まぁもう私には関係ない事ね。さっきのは唯の気まぐれにゃん。

 

 

 




本編一年前からのスタートです!次郎はこれから果たして生き残れるでしょうか…?


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第二話=いつも世の時代、重大アイテムを手に入れるのはワクワクする=

次の日、俺は朝起きてパソコンを起動すると、とんでも無いメールが届いてるのが目に入る、その内容は…

 

【(無題) 送り主:STEVEN】

 

 

…は?STEVEN?スティーヴンてもしかして?そのメールの内容を開くと…

 

【やぁこんにちは。君は覚えてないかもしれないが昨日悪魔に襲われた様だね。君はもう逃れられない運命にあるわけだ。私からのプレゼントとだ、この悪魔召喚プログラムを送ろう。果たして君がこの世界でどう生きるか楽しみにしているよ。STEVEN】

 

え?俺襲われた?マジ?覚えてないよ?…て事は誰かに記憶消されたわけ?グレモリー?シトリー?…まぁそれは後にしてやっと来たよ!!悪魔召喚プログラム!これで戦えるぜやっふい!!!…あ、入れる端末どうしよう。

 

▲▼▲▼▲▼▲▼

 

そんなこんなで学校へ行き、いつも通りに授業を受ける…プログラム自体は一応ケータイに入れて、起動しようとしたけど出来なかった。これ専用の端末が無ければ積みじゃね?

 

「俺はいつの日か毎日乳を揉みしだくハーレム生活を…てジロー、どうした?ボーッとして」

 

「ん、おぉ。何でもないよ」

 

昼休みにいつも通りエロトークをし続けるイッセーが俺の様子を見て言う、いかん少し考えすぎたな。

 

「そうか…そういやこの間『ハイレグクイーン決勝戦!』のビデオ手に入れたけど…今夜どうよ」

 

「なにぃ!?入手困難なそのビデオを手に入れただと!?」

 

「よし!今夜俺の家で見よう!」

 

「お前らなぁ…俺も見るに決まってるだろ」

 

そのイッセーの提案に松田と元浜が昂る様に言う、やれやれ…そんなレアビデオ俺が見逃すわきゃねぇだろ?男のロマンだ。周りの視線が痛いのは気にしない、気にしない。

 

さて授業も終わり放課後、イッセーらと元浜の家で紳士の嗜みをした。勿論内容は良かった、ハイレグ万歳。

とまぁふざけてないでちと考える。今俺のケータイには悪魔召喚プログラムはあるものの起動は出来ない。ロックがかけられてるのかケータイに対応してないかがわからん。

 

「さ、上映会はこれでお開き!…彼女欲しい」

 

「大丈夫だ元浜!まだ俺らは駒王学園に入ったばかりだ!可能性はある!!」

 

イッセーがそう元気つけるように言う。残念だが君らは高二でも彼女は出来てないです。俺もかわはは。

そして紳士の嗜みも終え、俺らは解散した…さてどうしよう。アームターミナルはぶっちゃけ作る技術がねぇ。デビサマ風にGUMPは欲しいけどそんな都合よく持ってはいない。じゃあデビサバみたくゲーム機に入れてみるか?案外行けそうだな…と、あれこれ考えている内に俺はいつの間に入り組んだ路地に入ってた…あれ?なんだこれ?

 

「-・-・・ ・・-- ・・- ・・-- -・-・ ・-・-・ -・-- ・・ ・-・-・ ・・-- -・-・ ・-・・ ・-・・ -・ ・-・ 」

 

…何か呻き声が聞こえる。ゆっくり、ゆっくりと振り向くと…

 

「--・-- ・・-- --・- ---- ・-・・・ ・-・-・ ・-・ -・・-・ ・- ・-・ ・- -・-・・ ・・- ---- ---・ ・・・- ・・・ ・-・-- ・-- -・--・ 」

 

_幽鬼、ヴェータラが現れた!!

 

「…イヤァアアアアアア!!!」

 

走る!!ナンデ!?なんでヴェータラが!?あれなんか昨日何かあった気がする!うんそれはいいから逃げる!!

 

「-・・・ -・・・ -・・・ -・-・ -・-- ・・ ・-・- -・-・ -・-- ・・ ・-・- -・・-・ ・・- ・-・・・ -・・- -・--- ・--- -・ ---・- -・-- -・--・ -・・-・ ・・-- -・・・ ・- ・-・ ・- !!」

 

チラッと後ろを見るとヴェータラが追っかけてた!来ないで!俺美味しく無いよ!!筋ばかりだよ!!

 

「…ああもうド畜生!!なんで壁があるんだ!!」

 

走っている内に壁の方に着いてしまった!もう積みじゃねぇか!!さて問題です!俺が助かるにはどうすればいいでしょうか!!

 

①悪魔召喚プログラムが起動してシヴァ様やヨシツネ召喚!!ヴェータラなんぞ八つ裂きじゃああ!!

②グレモリーやシトリー陣営が俺を助けてくれる!やったネ!!

③僕次郎、さっき紳士の嗜み、もうすぐヴェータラのお腹の中。

 

「…たたたた頼む!!起動してくれ!」

 

俺はケータイを開き悪魔召喚プログラムを起動しようとするも、全く反応が無い!何でだよ!?

 

「・-・ -・-・ ・--- ---・- -・--・ -・-・・ ・-・・ --・-・ ・・・ ・-・-・ ・-・・ ・・ -・・-・ ・・- - -・ ・・ -・ ・・ 」

 

ヴェータラが手を振り上げ、そしてその手を…

 

「--・-・ --・- 」

 

振り下ろす_ああそうか、俺はもう主役とか頼れるキャラじゃなくてこのまま哀れな被害者として…

 

「…ざけんな」

 

ざけんな!!ようやくまともな青春を送れるんだぞ!?チートハーレムとか無双とかそう言うのじゃなくて心の底から友達と笑えるとかそう言う感じの!?それをこんな悪魔に!?

 

「動けよ…ド畜生めがぁ!!」

 

そしてケータイのデータ選択画面で悪魔召喚プログラムを選びボタンを押す_

 

【_Summon:Program: Start-up】

 

突如、画面が暗くなり、文字が浮かび上がる。

 

【SummonDevil:Fairy……】

 

画面に魔方陣が浮かび上がる…これは!!

 

【_GO!!】

 

そして地面に魔方陣が浮かび上がり_

 

「_ジオ!!」

 

ヴェータラに電撃が落ちる!

 

「っ_!?」

 

電撃を浴びたヴェータラは悲鳴を上げて倒れる!…そして俺は召喚された悪魔を見る。

 

「ふぅ〜…ようやく出てこれた!…あ、貴方が私の召喚師ね?私はピクシー!妖精の悪魔!今後ともよろしくね!」

 

その悪魔は…メガテンプレイヤーなら誰もがお世話になった妖精、ピクシーだ。




UAが1000超えてそしてお気に入りも18人もいてくれて驚きです…多分ですけど1年編は何割かはダイジェストでお送りしますのでお許しください!


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第三話=最近のゲームの初戦闘でチュートリアルは親切だと思うこの頃=

本当に久しぶりの更新で申し訳ございません!お気に入りが30件超えて作者も驚いてます!


「私はピクシー!妖精の悪魔!今後ともよろしくね!」

 

_赤毛に背中に妖精のような羽を羽ばたかせる少女がそう言う。俺ももう見慣れた姿_『妖精ピクシー』が目の前にいる。

 

「お、ぉお?…ゆー、あー、契約悪魔?」

 

「ゆーあー?…うん、その召喚機に契約されてる悪魔だけど?」

 

一旦自身の悪魔…基仲魔か確かめるべくそう聞くと、キョトンとした様子で相手はそう答える。そして俺は自身のケータイを確かめてみる。

 

【ピクシー:妖精】

 

…契約登録欄にその名が載っていた。他を見てみてもピクシーしかいないようだ。流石にヨシツネ様やメタ様はいないのね。とりまピクシーがなんの技を使えるか見てみようとすると…

 

「キ、キサマ…エモノヲヨコドリスルキカァ!!」

 

と、倒れていたヴェータラが起き上がってくる!そういやあいつレベルどれくらいだ!ケータイ翳せばアナライザー的なものが機能するのかこれ!

早速俺はケータイのカメラを向けるかのようにヴェータラに翳してみると…

 

【ヴェータラ:幽鬼:lv23】

 

レベル23…そして俺はピクシーを見てみると!

 

【ピクシー:妖精:lv5】

 

「…差があり過ぎる。ピクシーさんピクシーさん、あいつと戦えます?」

 

「うーーーん…ちょっと厳しいかもっ♪」

 

厳しいかもっ♪じゃねぇよドチクショウ!!どうすんだよ!よくよく相手を見てみるとせいぜいちょっと体が焦げたくらいでダメージ薄そうだよ!!

 

「エエイ!コウナレバワレラデタタキノメスゾ!!」

 

と、その一言で地面からヴェータラが何体も現れる!

 

 

▼ヴェータラが援軍を呼んできた!!

 

「…イヤァァアアアアアアア!!!」

 

「あ、待ってー!!」

 

▼俺は、逃げ出した!!

 

いや無理!俺戦闘経験0ぜよ!!??ピクシーだってレベル5!!レベル23の複数相手にどうしろと!?あぁっ!?背後見てみるともう追いかけてきてるよ!!

 

「頼む誰か助けてくれ!!!」

 

「私がいるよ!!」

 

その悲痛な叫びにピクシーはそう自信満々に言う。アホか!!??お前あんな複数な相手にどうにかできんのか!?ァアン!?

 

「マハジオダインでも放てるのか!?それともメギドラオン!?」

 

「マハジオダインは無理だけど…メギドラオンなら行けるよ!」

 

ほら見ろ!!メギドラオンどころかマハジオダインも無理!もう詰んだよ詰ん…あれ?

 

「…ピクシーさん、今なんて?」

 

「だーかーら…メギドラオンなら行けるってば!…… … あんま使いたくないけど

 

マジか!?それってあれか!有名なメギドラオンピクシーてやつか!なら_

 

「ふぅーははははは!!!ヴェータラよよく聞けぇ!!!ここがお前の墓場だ!!やれぇ!!!ピクシー!!メギドラオンだ!!」

 

もはや有頂天の領域に達した俺は、そうピクシーに命ずる!!

 

「まぁ私だって死にたくないし…行くよ!!」

 

「フン!!ハッタリナドキクカ…!!??」

 

そしてピクシーは両手を上げ、魔力を収縮すると_

 

「吹っ飛んじゃえ!!!_『メギドラオン』!!!」

 

_その魔力を振り下ろすと、轟音と共にヴェータラは蒼い光に包まれていった。

…あ、あれが生のメギドラオン…!

 

「ちょ…超スーパーすげぇどすばい…」

 

蒼い光に包まれたヴェータラは一部分を遺していたいたが体の8割は消滅していて、完全消滅するのも時間の問題だった。

 

「_わははは、すげぇ、すげぇぞ」

 

そのピクシーの一撃につい俺は声を漏らす。こいつは最強のピクシーどぁー!!と叫びたくなるほどだ!

 

「いやーピクシーさん!貴方が最強!いや頂点!これからもよろし…」

 

と、ピクシーを見てみようとすると…ピクシーはぶっ倒れていた…え。

 

「…ごめーん、メギドラオン使うとしばらく体動かなくなるの…だから運んでっ♪」

 

うん!そう美味い話は無いって訳ね!

 

「あ、それと悪魔の気配が複数近付いているから早く逃げないとヤバいかもっ♪」

 

「マジかよドチクショウ!!」

 

あーもう!ヴェータラに襲われるわピクシーのメギドラオンもリスクもあるわ。挙げ句の果てに複数の悪魔だって!?ドウシテコウナッタ。

俺は手探りでケータイを操作し、帰還システムを起動してピクシーを帰還させる!あ、ステータス見てみると確かにMPがもう底ついてるねピクシーはん!

 

「どうか誰にも見られませんようにぃ!!」

 

そして俺は脱兎の如く走り去る!!

 

▲▼▲▼▲▼▲▼

 

そして無事家に着いた俺は親にはイッセーらとの遊びでつい遅れたとか言って少しお叱りを受けたのち、部屋に行って早速ピクシーを召喚してみる。

 

「もー…もう少し休ませてよぉ」

 

「いやまぁ、まだ実感が湧かないからなぁ…悪魔やらなんやら」

 

…改めてピクシーを見てみる。その姿自体はゲームで見慣れてはいるが、こうして実物をみると…うん可愛らしいなぁ。

 

「…いやらしい目してる、ヘンターイ」

 

「へへへ変態ちゃうわ!…で、なんで俺のケータイ…じゃなくて召喚プログラムに既にいたの?とっくの昔に誰かと契約してたの?」

 

少し気になることを聞いてみる。最近のは知らんが、メガテンシリーズにおいてプログラムを手に入れた時点ではまだ悪魔と契約できてない。もし俺の場合そうだったら確実にヴェータラの餌にはなっていた。

 

まぁ結果としては助かったが、もしピクシーが誰か他のサマナーと契約してたらそれはそれで気になる。

 

「うーん…確かスティーヴンて言うおじちゃんが『今から送る人物の助けになってほしい。あと私はまだおじちゃんじゃない』て言ってたよ」

 

え、スティーヴンと知り合いなん?後そこ気にしてたのね。

 

「で、スティーヴンと知り合ってどれくらい?」

 

「んー…わかんないや。私が自分の意識を持ったのはスティーヴンおじちゃんに召喚された後だから。その後すぐにプログラムに詰め込まれて今に至るて感じー」

 

…なるほど、いやスティーヴンさん、メギドラオンピクシーて大変素晴らしいものを送ってくださった。まぁ燃費が悪いのはあれだけどね。

 

「あ、それと契約者に教えなくちゃいけない事が一つあるって!」

 

え?何ぞ?

 

「んー…スティーヴンおじちゃんがね、『君は悪魔に狙われやすいマグネタイトを保有している。それと異界化に巻き込まれやすい。気をつけたまえ』だってー」

 

…はい?異界化?それってよくある悪魔のテリトリーに入るみたいな奴ですよね?それに悪魔に狙われやすいマグネタイトて…

 

「そう言えば貴方の名前は?いつまでも契約者て言うのも面倒だしー」

 

…グルグルと色々考えてる間にピクシーはそう言う…あーもう、しょうがねぇなぁ。メガテン主人公は基本巻き込まれ体質!うんシカタナイネ!!(諦め)

 

「…俺の名は波片野次郎。みんなからはジローて呼ばれてるよ」

 

「ジロー…うんジローね!じゃあ改めて!私は妖精のピクシー!今後ともよろしく!!」

 

「…おう、よろしくなっ」

 

「うん!」

 

そしてお互い拳を合わせ、顔を合わせる。

さ、俺のサマナー生活の始まりだぜぇ!…ヨシツネ召喚してぇよう。

 

「もー、私がいるでしょ」

 

そんな呟きが聞こえたか否や、ピクシーは俺の頬を抓る。嗚呼、魔力の香が欲しい…いや悪魔に使えるか?




デビルサマナー(仮)になった俺、早速仲魔集めに向かうもののコミュ力低い俺には高い壁すぎる、ドチクショウ。
そんな時に猫耳ねーちゃんが来て、「私と手を組まない?」と提案してくる。
はっ!そんな見るからに怪しい誘い!そう乗るかっての!
次回「どうあがいても猫耳和服とか言う属性には逆らえない」
次回もどうか生き残れますように(悲願)


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第四話= どうあがいても猫耳和服とか言う属性には逆らえない

前回のゆく抜く!やぁ僕は波片野次郎!転生者ではあるけど僕自身はチート能力なんざなく!貰ったのは悪魔召喚プログラム!これでピクシーを召喚し大量のヴェータラをメギドラオンで粉砕!玉砕!!大喝采ぃいいい!!(ただし使うとしばらくピクシーは動けなくなる)そしてメガテン恒例の仲魔集め!これで最強パーティーを組むぞ!


「いや、貴方雰囲気からしてジメジメしてそうだから嫌よ」

 

と、リャナンシーが冷たい目で言い放つ。

 

「第一貴方、実力が足りないのよ実力が。ま、精精生き残りなさいね」

 

そう言い放ちリャナンシーは去っていった…

 

「だからジロー、まずは悪魔を倒してレベル上げしようて言ったじゃない〜」

 

「嫌だ!まずは強い悪魔を集めて俺は背後で応援するんだい!」

 

とまぁ側から聞けばクズの言葉を言い放つ。あの初戦の後しばらく色々考え、結論に至ったのはまずは仲魔集め、そして俺は夜な夜なコッソリ家を出て、プログラムにある異界化センサー…ようは一時的に悪魔が現れる空間を探す機能を駆使して、今は異界化した路地裏で悪魔探しをしていたのだ。結果?ご覧の通りだよドチクショウめが。

 

「まぁまぁ、わしもついておるし、安心せい若僧よ」

 

と、先程俺が土下座をしてまで仲魔にしたノッカー(lv2)さんがそう背中を撫でて慰める…これで2体仲魔がいる計算にはなるが…お!あれは!

 

「ん?どしたのジロー…て、あれは」

 

俺が目にしたものは、3体のジャックフロストがおしゃべりしている光景だった!メガテン恒例のマスコット悪魔だ!

 

「ヒホー、どう?最近は」

 

「いやー、最近の人間界のアイスは美味しいヒホねー」

 

「そういやこないだコーコーセーになるとか言ってどっか行った同胞も気になるホねー」

 

…かわえぇ、抱きつきてぇよあの雪だるま。夏頃だと天国だよなぁ…と言うわけで!!

 

「おーい!そこのフロスト君やー!お兄さんの仲魔にならないかーい!」

 

そう笑顔で接する!フロスト君たちはきっといい子だからこれで仲魔になってくれるはず!

 

「うわ、いきなり来てキモいヒホ」

 

「そして実力が足らないヒホ」

 

「これやるからとっとと失せろヒホ」

 

▼ジャックフロストの罵倒!!ジローは精神ダメージを受けた!ついでに10マッカ投げつけられ3ダメージを受けた!!ジャックフロストは消え去った…

 

「…なんでや」

 

「だーかーらー、先ずは悪魔と戦ってレベル上げようってば」

 

うん、まごう事なき正論!だが、だがしかし…

 

「レベル上げしようにもよぉ…出てくる悪魔の実力が上すぎて戦いにならねぇよ。下手にメギドラオン使ったらグレモリーとかに目を付けられかねんぜ?」

 

もうメギドラオン無双してレベル上げという手段を思いついたものの、威力自体が高く、連発すれば何かグレモリー陣営に見つかるかもしれない。それはそれでいいがもしそうなれば、プログラムの出所とかそもそも悪魔を従えるプログラムがあると言う理由で、行動やらなんやら制限かけられた上で面倒な輩に目を付けられる危険性がある。

 

そんでまるで下水道を這うドブネズミの様にコソコソ行動しているが、低下級悪魔なんて時々出るレベルで、やっとノッカーさんを仲魔にしたぐらいだよ。

 

「…!、若造!大量の悪魔が!」

 

「え?」

 

と、ノッカーの声を聞き、向こうを見ると_

 

「「「ヒャッハー!!美味そうな人間がいるぞ!!こいつを食ってパワーアップだ!!」」」

 

_複数のグレムリンが現れた!

いやマジか!あーもうヴェータラの時みてぇにうじゃうじゃ群れやがってよ!!仕方ねぇ!!

 

「ピクシー!!メギドラ_」

 

「マカジャマ!!」

 

と、一人のグレムリンがピクシーに魔法を放つ…え、マカジャマておまっ!!

 

「っ…こいつ!ごめんジロー!メギドラオン使えない!」

 

「くぁwせdrftgyふじこlp」

 

ななななななんでそうメタってくるんだおどれぇ!!

 

「オイラみたもんねー!!そこのピクシーがヴェータラをスゴイ魔法で蹴散らしたの!」

 

「だからマカジャマ使えるやつを呼んで!次来たらそいつを封じてそこの人間をリンチして!」

 

「「「タタキにして食ってやるってね!!」」」

 

そうグレムリンが口々に言う。

 

「まてぇい!!俺の仲魔にならないか!!君ほどの実力なら役に立つと思う!!」

 

こうなりゃ仲魔にしてこの危機を脱するしか無い!

 

「ヤーだね!お前を食う方がいいよーだ!!」

 

交渉決裂!どうすんだよ!

 

「流石のワシでもこれはキツいぞ若僧!」

 

「あーもう!こうなりゃ戦うしかねぇ!…ピクシーとノッカーがなぁ!!」

 

「「いやお前(お主)も戦え」」

 

と、二人から突っ込まれる!どうしろと!?

 

「話は終わった?…じゃあ行くぞお前ら!!」

 

「「「かくごしろー!!」」」

 

グレムリン達が突撃してくる…ええい!俺は近くにあった三角コーンの上を掴み武器にする!いや武器にならないけど!…こうなりゃてめぇら全員経験値にしてやらぁ!!

 

「_にゃっ!!」

 

「っぐぅ!?」

 

と、俺が息込んだ瞬間、背後から光の球が飛んできて一体のグレムリンを撃ち倒す!

 

「な、何者だ!?」

 

「弱いものイジメする奴に名乗る名は無いにゃん!!」

 

と、俺が背後を見ようとした瞬間、何かが素早く通り過ぎる!

 

「む、あれは…ワシらみたいな悪魔じゃ無いのぉ。あれは…猫又か」

 

え、猫又?…俺は前を見ると、黒の長髪に、猫耳と二股に分かれた猫の尻尾、そして和服の姉ちゃんがグレムリンに何か力を込め、拳で倒している光景が目に入った!

 

「ええい!早くマカジャマをつかごほぉっ!?」

 

「ど、同胞ー!ええいマカジャマー!!」

 

一体のグレムリンが蹴り飛ばされたのち、もう一体が猫耳姉ちゃんにマカジャマを放つが_

 

「遅い!にゃっ!!」

 

スラリと鮮やかに交わし、そして_

 

「これで最後ッ!!」

 

ドゴォッ!!…と、良い音を放つパンチでグレムリンは消滅した。

 

「…強い」

 

「ありゃそこいらの猫又と違うぞい…」

 

俺の仲魔もそう口々言う。うん強いよあれ、グレムリンをボッコボコにした後でも余裕そうだし!

 

「ほら、大丈夫?…そこの異界の悪魔も貴方の仲間みたいね」

 

と、猫耳姉ちゃんが近づく。

 

「ま、無事そうだし私はこれでお暇するにゃ。もう彷徨くのは_」

 

…ふと、俺をジッと見て何か考える…え、何?なんなの?

 

▲▼▲▼▲▼

_???side

 

…どうもこいつ、独特な生命力がある様ね…道理で異界の悪魔に狙われやすいにゃ。

ここでこいつを逃しても良いけど、利用できそうね…。

 

「…ねぇ、貴方。名前は何て言うにゃん?」

 

「お、俺の名?… 波片野次郎です、みんなからジローと呼ばれてます」

 

「次郎…ジローね、貴方、まだ異界化した空間を彷徨く気でしょ?それだったら…私と手を組まないかにゃ?」

 

▲▼▲▼▲▼

_ジローside

 

「私と手を組まないかにゃ?」

 

と、突如提案をもう仕掛ける猫耳姉ちゃん。

 

「貴方は異界化した空間を彷徨きたい、私は訳あって異界の悪魔を狩ってパワーアップしたいにゃん。どう?お互い損しないわよ?」

 

_確かにその案は魅力的だ、だが。

 

「やめておいた方がいいぞ…こやつ、怪しい気配を感じる」

 

「そうそう!何かイヤーな感じ!やめといた方がいいよ!」

 

「…それは俺も同案だ、見ず知らずの人間…いや人間かどうかは知らんが、流石にいきなり手を組めと言われても」

 

「見ず知らず?…そうかにゃ?」

 

と、突如デコピンをパシッと喰らう。

 

「あだっ!何を…!」

 

_脳裏にヴェータラに襲われた光景と、猫耳姉ちゃんがそれを助ける記憶が浮かび上がる。

 

「こ、これって…」

 

「思い出した?少なくとも私は貴方を一度救ったわよ。まぁ本音を言えば貴方、異界化した空間を探せそうだし、何より貴方を囮にすれば悪魔が集まりやすい上に狩りやすくなるからよ…どうせならお互い利用し合うってのもいいんじゃにゃい?」

 

そう笑顔で言う猫耳姉ちゃん…お互いを利用し合うか。

 

「やはりのぉ…なら益々手を組むのはやめておいた方がいい、利用されるだけされてポイされるぞどうせ」

 

「そうだよ!囮にするなんて!」

 

「…すいません、流石に囮とかそう言われたら俺も流石に」

 

「手を組むならお礼に…ちょっとHなご褒美、あげようかにゃ〜」

 

そう和服の間に開かれてる胸の間に指を入れ、舌を悪戯そうに出す。

…ふざけんなよ、そんなもんで俺が動くと思うかよ。

 

「よし手を組みます」

 

「「おい!!??」」

 

と、仲魔からツッコミを喰らう!ふざけんなよだって!?和服+姉ちゃん+猫又属性て!そんなの抗えるわきゃねぇだろドアホ!!そしてHなご褒美だと貴様!!??やりますやります囮にでも何でもなりますよ!!

 

「交渉成立にゃんっ♪まぁご褒美は一通り終わってからね」

 

「いいのか若僧!!??」

 

「後で捨てられるよ!!」

 

「私は一向に構わんッッッ!!!」

 

あ、やめてそんな冷たい目で俺を見ないで、俺だってただ欲望に従っている訳じゃ無いのよ。

どうせ断っても悪魔に狙われるのは変わらないし、どうせなら目の前の実力がある人と手を組んだ方がいいと思うよ俺は!別に和服猫耳姉ちゃんに誘われただけじゃ無いんだからね!!勘違いしないでねっ!!

 

「ダメだこの契約者、早く何とかしないと…」

 

「まぁどうせデメリットともそこまでないし…そだ、貴方の事なんて呼べばいいの?いつまでも猫耳の姉ちゃんじゃあれだし」

 

「好きに呼んでも構わにゃいわよ?」

 

んー…それなら。少し俺は考えて…

 

「じゃあクロさんで」

 

「…まぁいいわよ。じゃ、また次の夜に会いましょうね。にゃんっ♪」

 

と、クロさんは高く飛び上がり、去っていった…

 

「…私、こんな契約者と契約して少し後悔してるかも」

 

「安心せい、ワシもじゃ」

 

そして仲魔からの信頼度も下がった気がする…気のせいだな!うん!




オリ主は基本的に自重しているとかそう言うイメージはあるが!俺にはそんなものはねぇ!!え、最低野郎だって?男はみんな哀れな生き物ですよ。
そんなこんなでクロさん(仮)と手を組み、地道にレベルを上げて仲魔と契約していく俺!そしてサイクロプスがいると言う異界に潜り込んだが_そこには最強の者がいた。次回。
「最強の魔法少女現る」
みんな大好きなあの人が出てくるよ!


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第五話= 最強の魔法少女現る

謎の猫又姉ちゃんクロさん(仮)としばらく手を組む事になった俺。彼女自身俺を利用してるっぽいけどその分俺を助けるみたいだし、ヨシッ!
まぁ仲魔達の冷たい目が俺を突き刺すけど、ヨシッ!!(よくない)

と言うわけでゆく抜く、はーじまーるよー。


「ヤロォオオオオブクラッシャアアアアア!!」

 

「へっ!そんな大ぶりな攻撃が効くわけ…ごほぉ!?」

 

「残念!その子は囮ににゃっ!」

 

俺が狼型悪魔、ゴボルトに鉄パイプをぶん回し、相手が余裕そうに回避した隙を突いてクロさんが一撃を放ち、ゴボルトはやられて塵のように消えていった…よしよし順調。

 

あれから俺とクロさんは夜な夜な外を出回り、今は異界化した廃工場を回ってザコ悪魔を蹴散らして、俺の経験値を稼いではいるが…

 

【ジロー:lv12】

 

うん、大分上がっては来ている気がする。そしてレベルも上がりどうにか悪魔と交渉をして何個かアイテムを分けてくれたり、3体ぐらい仲魔になってはくれていた。

 

「こっちも終わりました」

 

「いやー、どいつもこいつもザコすぎて俺の敵じゃねーっつーの」

 

そう言いながら自身の剣に付いた血を払いつつこっちに戻ってくるアークエンジェルさんと、コキコキと肩を鳴らして来るゴブリンさん。

いやー、ほんと頼れる仲魔がいるのって素敵!これからもよろしくね!

 

「ええ、最初見た時は『いやこいつと契約するのはなー…』とは思いましたが、それなりに良い契約者で助かりました」

 

「こんなヘタレ野郎にサマナーなんざ務まるとは思わんかったけど、逆に長生きしそうだなオメー」

 

と、アークエンジェルさんは毒を吐きつつそう笑顔で言いつつ、ゴブリンは苦笑しつつそう言う。

いやー二人とも新手のツンデレを見せるとは中々素敵だね!俺感激しちゃう!

 

「嫌味だってわからないにゃ?」

 

と、やれやれと俺を小馬鹿にした表情をして言うクロさん。言わないで、俺に哀しい真実伝えないで。

 

「と、そろそろ異界化も解けるみたいね、じゃあまたにゃ♪」

 

そして高く飛び上がり、去り行くクロさん…ご褒美まだかなぁ。

 

「いや、貴方確実に良いように使われてるだけですから」

 

「全く、頭までおめでたい野郎だなおめーは」

 

そう言いながら二体は俺のケータイに戻るかのように帰還していった。

…次仲魔にする悪魔はもう少し優しい悪魔が来て欲しいと、そう思いながら俺は家へと帰っていった。

 

▲▼▲▼▲▼

 

「くぁ〜あ…」

 

そして次の日の学校生活。昼休み最中俺は大きい欠伸をする。

 

「どうしたんだよジロー?最近眠そうじゃねぇか」

 

そう心配そうに言うイッセー。ここん所悪魔探しで夜更かししまくってるからなぁ…寝不足になるのも当然だ。

 

「さてはお前…秘蔵のエロビデオでも見てるな?どうよ」

 

「おう水くせぇじゃねぇか。俺達と一緒に楽しもうぜ?」

 

そして次にそうハゲとメガネ…松田と元浜が言ってくる。

残念だなおめーら、俺はエロビデオよりも美人な猫耳姉ちゃんと毎晩夜歩きしてんだガハハ。

 

「残念だがオメーラには教えてやんねー!ザマーミロ!!」

 

まさに外道!と言わんばかりにいい笑顔でそう言い放つ!悔しかろうわはは。

 

「「何だとゴルァ!!??」」

 

「と言うことは…とんでもねぇエロビデオがあるって事かぁ!!??」

 

ハゲとメガネが殺意丸出しの顔を見せたのちイッセーもそう乗ってくる。

 

「すまんが俺は眠い、と言うわけで寝る!オヤスミー」

 

だがこいつらにはクロさんの事は教えてやらぬ!俺はさっさと机にうつ伏せになり寝始める。

 

「おい起きろ天パ!詳しく教えろ!」

 

「うわ!もうこいつ寝てるぞ!?起きろぉ!」

 

「詳しく!詳しく教えてくれ!」

 

そう三変態が俺を揺さぶるも、全く微動だにせずゆっくりと眠りに入る。

安心するがよいイッセー、お前は二年生になれば報われる!後の二人は知らん。

 

▲▼▲▼▲▼

 

「と言うわけでまた異界化した空間に来たのですが…微妙だなぁ」

 

そして夜、クロさんと合流して異界化センサーで異界を見つけ、潜入はしたもののエネミーソナーの反応がどうも薄く、ぶらついている状態であった。

 

「もう狩り過ぎたから、警戒しちゃったのかにゃ?」

 

そうクロさんがぼやく、どうも何体か出会った悪魔の話によると俺らは少し有名になり、異界の悪魔狩りをする人間と猫又とすっかり話が伝わってしまってる様だ。

 

「お?見ろよ、あっちに俺の同胞がいるぜ。少し話を聞いてやろーか?」

 

そうゴブリンが向こうを見ると、2、3体の野生ゴブリンが目に入る。

 

「そうだな…んじゃ、頼むよ」

 

「おう」

 

そしてゴブリンはその野生ゴブリンに近づき、話しかける。

 

「よー、久々だなお前ら」

 

「お、久しぶりじゃねーか。元気してたか?」

 

「おう、俺もどうにかサマナーにありつけてな。すっかりマグネタイトにも困らねぇようになったよ」

 

「マジかよ、羨ましいなオイ」

 

…よしよし、どうやら様子を見る限り険悪な空気にはならずに済んだ。

 

「そんで他の悪魔をぶっ殺しに回ってるんだがよ、どーも最近逃げられちまうようになってな…なんか悪魔が集まってる場所知らねーか?」

 

「お、それならよ…」

 

ゴブリンらが情報交換を始める、いやー助かる助かる。

そして終わった様で、俺らの方へ戻って来る。

 

「サマナー、ちと面倒な話だ…どうやら近くでサイクロプスの野郎が陣取ってるらしいってよ。倒せばマグネタイトが手に入るだろうけどよ、今の俺らじゃ敵うかどうかだぜ?」

 

そう面倒そうに言うゴブリン、マジ?サイクロプス?

 

「…ちなみにレベルは?」

 

「45くらいらしいぜ?」

 

おいおいマジかよつえーわなおい。

 

「けどまぁクロさんや俺の仲魔で立ち向かえば!!」

 

「それが3兄弟らしいぜ?」

 

「…大丈夫よね?クロさん?」

 

俺を華麗に助けたクロさんだ!!きっとサイクロプスなんざ余裕よ余裕!!!

 

「…ちょっと厳しいわね、一体ならまだしも三体なんて厳しいニャ」

 

………マジかよドチクショウ。

 

「まっ、せいぜい様子見るだけにするか?どうやらこの街から移動する予定らしいし」

 

て事は…今逃したら会えんわけか、じゃあせめて一体ぐらいは倒したい。

 

「ですね、まぁこれでサマナーが死ねば私らは解放される訳ですが」

 

おいアークエンジェルぅ!!てめーさらっと酷いこと言ってんな!!合体材料にすんぞ!!

 

(そして…)

 

「ここがサイクロプスのいる拠点ね!!」

 

「静かにするニャ」

 

例の野生ゴブリンらに教えてもらった場所に来た俺ら。どうやらまた廃工場を拠点にしてるらしいが…

まぁ一体だけなら余裕でしょ?つーかあいつら目ん玉丸出しだし、まるで殴ってくださいと言わんばかりの弱点丸出しだし???

 

「一応言っとくけど、普通の人間がサイクロプスの目ん玉殴ってもダメージはいらねぇぞ?ましてやお前みてーな軟弱者が」

 

そうゴブリンさんが俺を馬鹿にする様に言う、ねぇ??なんで俺の仲魔そう毒舌なの??

 

「そうそう、あんたは囮ニャ」

 

クロさん!!酷いこと言わんでよ!!

 

「今まで様々な人間を見ましたが…貴方みたいな卑屈で軟弱ものはそういませんよ」

 

アークエンジェル!!てめぇはもう合体材料決定!!!これだからメガテンの天使はロクなのがいねーて相場が決まってんだ!!

 

「!…ちょっと待つニャ」

 

「あ!?なんだよ!まーた悪口か!なんだよコノヤローバカヤロー!!」

 

「黙れ、ニャ」

 

「ハイ」

 

一瞬クロさんがそう殺気を放ち、縮こまる俺。うん逆らわない!僕もう一生このお方に逆らわない!!

 

「…何この気、異常すぎる程高い…サイクロプスてこれ程の実力を持ってるのかニャ!?」

 

「わからねぇ…だが俺も感じるぜ、これはヤベーてな…」

 

…え?何?それほどやばいの?え?

 

「よし帰るか」

 

「ふーーん?…エッチなご褒美は無しね?」

 

「よし行くぞ!!」

 

こうなりゃヤケだ!サッと様子見てサッと帰る!

そして俺たちが歩き出し、奥地へ辿り着くと_

 

「…なっ…!!」

 

「あれは…!!」

 

「何という…!!」

 

「なっ…何者ニャ…!?」

 

_俺達に戦慄が走り出す、地面には倒れているサイクロプス。そしてその真ん中に立っていたのは_

 

「もう!!悪い事はしちゃダメにょ!!!」

 

_ハイスクールD×Dにおける最恐キャラである者がそこにいた_

 

「悪い事すると…このミルたんがお仕置きするにょ!!」

 

筋肉ムキムキバッキバキな自称魔法少女に憧れている漢の娘。ミルたんがそこにいた。




どうなってんだありゃ!!魔法少女目指してる漢の娘が素手で悪魔をフルボッコとか何それ怖い。
そして毎度の戦闘で背後に隠れる俺にクロさんは「あんたにちょっと便利な術を教えるニャ、まぁキツい修業になるかもだけど」と、そしてミルたんは「ミルたんと一緒に鍛えるにょ!!!」と、おいマジかよ夢なら覚め

次回!!「地獄の大特訓」

砂がたっぷり入ったドラム缶背負って踊れだぁ!?死ぬわ!!!


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第六話=地獄の大特訓=

前回のゆく抜く!!なんかサイクロプスとか言うやべー奴がたむろしてるからそれを俺らが倒そうて言う計画を立てた!(行き当たりばったり)けどまぁレベル差があり過ぎるから一体だけでも倒せりゃいいて言う結論だったけど、ハイスクールD×Dにおける最凶キャラ、ミルたんが全員をボコってたぜ!!一体何がどうなってんの。

と言うわけではーじまーるよー。


「もう悪いことはしないにょ??」

 

「ハイシマセンオユルシクダサイ」

 

「マホウショウジョコワイマホウショウジョコワイマホウショウジョコワイ」

 

俺らの目に映る光景を口で説明すると、魔法少女の格好をした巨漢がサイクロプスを正座させて説教してました。

 

「いや悪魔を素手で倒すてどれほどなの????」

 

「うん、アイツやべーわ」

 

とまぁゴブリンさんもそう引き気味でいう、分かるよ、なんも異能も持ってない巨漢自称魔法少女が悪魔を倒して更生(という名の脅し)をさせてるなんてまるで意味がわからないもんね。

 

「悪いことしないならもう行っていいにょよ」

 

「ハイ」

 

「マホウショウジョコワイ」

 

と、その鶴の一声…否、鬼の一声でサイクロプスは去っていった…

 

「ん?貴方たちは誰にょ?」

 

▼ミルたんがこちらに気づいた!!

ま、まぁ敵対しなければいいね!うん!

 

「おいてめぇ!!何俺らの獲物勝手に逃してんだ!!」

 

と、ゴブリンが啖呵切って言い出した!!

 

「おいてめぇえええぇええぇ!!!!!!!黙れ!!!殺されるぞ!!!」

 

このボケ!!俺らとこの魔法少女(?)がどれくらいの戦闘差があると思ってんだ!?

 

「はっ!!たかが人間!どうせ少し力を見せつければ…」

 

「にょ?」

 

▼ミルたんがゴブリンに近づいた!気迫だけで圧倒されそうだ!

 

「…少し力を見せつければ…」

 

「にょ?」

 

▼更に近づいた!!

 

「ゴメンナサイ」

 

▼ゴブリンは土下座した!!!

 

「おいなっせけねーぞてめっ」

 

「仕方ねーだろ!?あの気迫!!普通の人間が持っていいもんじゃねーよ!!」

 

そうゴブリンがめっちゃ涙目でそう訴える。まぁこんなゴツくて魔法少女のコスプレした野郎が普通なわけねぇか。

 

とまぁ、なんやかんやあってミルたんと俺らは情報共有を始める。

ミルたんはどうやら怪しい気を感じて魔法少女としてパトロールしていると、途中途中で悪魔と会い、そして魔法少女としての愛(拳)で訴えかけて更生するように活動しているようだ。まるで意味がわからんぞ。

 

「で、貴方達はつまり悪い悪魔さん達を退治するヒーローにょね?」

 

「アッハイ」

 

と、こんな感じに解釈されたがまーよいであろう。

 

「それで、問題はジローが雑魚すぎるニャ」

 

クロさん。いくら本当の事とはいえ言って良い事と悪い事があります。チクチク言葉ダメゼッタイ。

 

「うーん…それじゃミルたんが鍛えてあげるにょ!!」

 

 

「…良いわね。それにジローは独特の生命力があるし…もしかすれば…」

 

そんな恐ろしい宣言をよそにクロさんが何かぶつぶつ言い始める。え、何?

 

「…そうね、ジロー、貴方に少し特訓つけるニャ。いつまでも後ろでガタガタ震えてたらアレだし」

 

「やだ!!!僕後ろで悪魔応援する!!!」

 

「じゃ、エッチなご褒美無しニャ」

 

「おうどんな特訓でもかかってこいや!!」

 

いつまでもクロさん達に迷惑かけられんよな!!

 

「………俺、こんなサマナーと契約して後悔してるわ」

 

「どうします?もう契約破棄します?」

 

俺の仲魔までこんな事言い始めた。違う!!俺はエッチなご褒美…では無く仲間のために強くなるんだ!!

 

「よし決まりにょ、それじゃ早速来るにょ」

 

そうミルたんが踵を返し歩き始める。何あの背中?まるで格闘王並みのオーラ放ってるんだけど??

 

そして俺とクロさんはミルたんに連れられ、広場へ行くとミルたんに似たガチムチ魔法少女(仮)がドラム缶を背中に担ぎながら、ラジカセに流れてる魔法少女系アニメのOPらしき曲に合わせて踊っている光景が見えた。何これ地獄??魑魅魍魎跋扈してねーかここ??

 

「早速体力トレーニングするにょ。ジローちゃんこれを背中に担いでダンスするにょ」

 

と、ずさりと言う重い音と共に砂が入っているであろう紐付き袋が俺の目の前に置かれる。待って、何この超展開待って。

 

「…クロさん助けて!!」

 

そう言いながら振り向くも、なぜかクロさんの姿が見えなかった。ナンデ!?

 

「ああ、あいつならさっき」

 

『終わったら戻ってくるわよ〜」

 

「だってさ」

 

と、ゴブリンが無情な現実を言い放つ、畜生あいつ逃げやがったか!!

 

「仕方ないにょね。ジローちゃんは連帯責任として二倍特訓するにょ」

 

嫌だ!!!連帯責任という言葉は俺が最も大っ嫌いな言葉だよ!!この砂袋を背負って踊れだぁ!?

 

「やってられっか!!俺は逃げ…!!」

 

すぐさま踵を返して逃げようとするが…。

 

「逃げちゃダメにょ」

 

「一緒に踊れば楽しくなるにょよ」

 

「魔法少女になれるにょ」

 

_ガチムチ魔法少女に囲まれた。

 

「…お…俺のそばに近寄るなぁああああぁあああぁああぁあ!!!!!」

 

この後、めちゃくちゃ踊った。

 

_▲▼▲▼_

 

「…ジロー。お前どうした」

 

「お前…魂が抜けたってどころじゃねぇぞ」

 

翌日、俺はあの地獄のダンスを踊りきり。学校の教室へ着くなり死んだように机に突っ伏せた。まるで四年間近く踊り狂ったみたいだよ。

 

「…魔法少女怖い」

 

「はぁ???」

 

そんな俺の虫の声が如くのボヤキに松田は怪訝そうに言う。

 

「イッセー…来年は地獄だぞ」

 

「いや何が????」

 

お前は来年、あのガチムチ魔法少女に出会う運命なんだ。それを告げたいけど…言っても信じられないだろうな。

いや、堕天使に殺されるのとガチムチ魔法少女に出会うって、どっちを信じるだろうな。

 




本当に更新が遅れてごめんなさい…。
お詫びにゴブリンがミルたんの特訓相手になります。
なおこの小説はバリっばりにギャグ方向へ行きます。シリアスはミルたんの粉砕魔法で砕け散りました。


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