緋弾world in my life (nibiiro)
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プロローグ

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

初めましての方は初めまして。
それ以外の方はどうも、いつも読んで頂きありがとうございます。

ついに書いちゃいましたよ緋弾のアリア。
ミリタリー知識とかもろもろガバガバなのに大丈夫なんですかね私。
でも頑張ります(フンス)

今回は単なるプロローグです。

前置き終わり!

それでは、いってらっしゃいませノシ



「あっ♡あっ♡」

 

甘い香りがふわりと鼻につく。

 

「やぁ♡んっ♡」

 

いやらしく身じろぐ度、彼女の豊満な胸が弾む。

 

「は、あっ♡っ♡やぁ……♡」

 

「っ!白雪……!」

 

「はぁっ♡キンちゃんっ♡キンちゃんすきぃ♡」

 

おかしい。

なぜこんなことになった。

なぜ俺はこんなことをしている。

 

疑問に思うも、身体がいうことをきかない。

雄としての反応が、衝動が、俺の身体を突き動かす。

 

ヒステリアモードはどこにいった?

 

「あ゛っ♡」

 

「く、う……!」

 

思考が塗り潰される。

それもそのはず、今抱いている少女はあのスタイルが抜群な星伽白雪である。

 

成績優秀、品行方正。正に大和撫子といっても過言ではない美少女が、俺の手で雌になっている。

 

真っ当な思考ができるわけがない。

 

「あぁっ♡もっとお♡もっとついてぇ♡」

 

正常位で繋がり、欲求をぶつけ合う。

 

「お、おちんちんっ♡おちんちんでっ♡たくさ、んっ♡ズポズポってぇ♡」

 

「し、白雪……!」

 

脚が腰に絡まる。

腰が引かず、逃げ道が無くなった。

 

「脚を、外してくれっ!もう限界が……!」

 

「やだぁっ♡」

 

流されるまま盛ってしまったせいで、避妊具をつけることを忘れていた。

このままだと膣内に出してしまう……!

 

「既成事実ぅ♡つくるぅ♡赤ちゃんつくるのぉ♡」

 

足先から何かが昇ってくる。

 

「だしてっ♡いっぱい♡キンちゃん、のっ♡せぇしぃぃ♡」

 

「あ゛っ!」

 

びゅるる!どぷ!ぶゅびゅうぅぅぅ……!

 

 

「はぁぁぁっ♡♡♡んっ♡♡♡ん゛ん゛っ♡♡♡」

 

 

やってしまった。

 

「はぅっ♡お、おなかの、ひぐっ♡お、くぅ♡」

 

肛門周囲の筋肉が震え、逸物から子宮へと精子が注がれる。

 

「あついぃ♡あつく、てっ♡きも、ちっ♡いいっ♡」

 

イッているのか、白雪もピクピクと痙攣し膣内を蠢かす。

涙で濡れた瞳と口元から垂れるヨダレがよがり狂っている様の証だ。

 

「はぁ♡はぁ♡はぁ♡」

 

荒く息づけば、大きな胸がふるりと揺れる。

その光景は、燃え続けている情欲の炎への燃料にしかならない。

 

「キン、ちゃん……♡」

 

「っ!」

 

「もう、いっかい……♡」

 

この日、俺の中で何かが変わってしまった。

 

 

 

 

「……上手くいった」

 

飛ばしたドローンから送られてくる映像を見て、安堵のため息を吐く。

 

(1番の難所は終わった。あとは今後どうしてくか……)

 

『あ゛っ♡はげしっ♡あ゛あ゛っ♡』

 

『白雪っ!白雪っ!』

 

インカムから聞こえてくる嬌声や水音。

星伽先輩と遠山先輩はすっかり夢中のようだ。

 

(……ちょっとやりすぎたかな?)

 

『射精すぞ!射精すからな!ぐうっ!』

 

『〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡』

 

(……まぁ、いいか)

 

むしろ、やりすぎなくらいが良いのかもしれない。

 

何せ相手はあの遠山キンジ。

この世界の主人公で、人外並みの戦闘力を保有する人だ。

油断してはならない。

 

(さて、第一段階が終わったことを連絡しないと)

 

「ん、んん……」

 

「あ」

 

モソモソと隣で寝息を立てていた少女が起きる。

 

すぐさまドローンを引き上がらせて、眺めていた携帯とインカムをしまう。

録画と録音は済ませているし、問題はない。

 

「まだ、寝てていいのに」

 

「で、でも、せっかくふたりきりなのに寝ちゃうのは……」

 

「……ヤりたいの?」

 

「〜〜〜〜〜っ!」

 

直球に聞きすぎたのか、顔を真っ赤にしながら俺の胸板に顔を預け、抱きついてきた。

 

「恥ずかしがるのは今更な気がするけど、そんなとこも可愛いなぁ」

 

「や、やめてください……」

 

「可愛いよ、志乃」

 

「あっ♡」

 

少女、佐々木志乃は艶やかな吐息を漏らす。

身体に潰れた巨乳がムニムニと当たり心地良い。

 

「今日は泊まっていく?」

 

「男子寮に女性が泊まるのは……んっ♡」

 

「大丈夫大丈夫。バレなきゃいいんだよこういうのは」

 

「っ♡んんっ♡」

 

夜はまだ明けず、どこまでも続く空が黒く澄み渡る。

 

 

 

これは、本来存在する筈のない人間が織りなす物語。

 

緋弾の世界で第2の人生を歩む彼、藤 律紀(ふじ りつき)のお話である。

 




人物紹介とかは次回の後書きから入れます。

あぁ・・・不安です。
良ければ今後もよろしくお願いします。

更新し易くするため基本短めでいきます。

それでは、またノシ


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第1章 2度目の人生
第1話 武偵


皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

書ける時に書いちゃうスタイル。
まだまだこれからですが頑張っていきます。

いつ終わりにするかは決めてません。
いけるとこまで書きます。
エロも書きたいですからね!

前置きおーわり!

それでは、いってらっしゃいませノシ


まさか自分が死んで二次元作品に転生するとは夢にも思わなかった。

 

「ふぁ〜……」

 

防弾制服に身を包み、あくびを1つ。

 

長年の愛銃、ハイキャパを腰のホルスターに収め、反対側には頑強なサバイバルナイフを下げている。

 

この世界は、『緋弾のアリア』という作品の世界。

 

凶悪犯罪に対抗するため、武力を行使する探偵『武偵』の存在が当たり前の社会である。

 

「今日のカリキュラム何だっけ…」

 

レインボーブリッジ南方に浮かぶ南北およそ2キロメートル・東西500メートルの人工浮島に設立された、武偵を育成する総合教育機関。

それが、俺が通う東京武偵高校。

 

一般教育の他に武偵の活動に関わる専門科目を履修でき、学園や民間からの依頼を受けてそれをこなすことも授業の一環とされている

 

ちなみに、報酬は任務を遂行した本人に支給されるため、お金に困ることは今のとこない。

 

「あっ!リツ君おはよー!」

 

「んあ?」

 

明るく、元気な声で虚空を漂う意識がハッキリする。

前へと視線を定めると、春から一緒のクラスメイトの姿があった。

 

「おはよう。間宮は朝から元気だなぁ」

 

「えへへー」

 

ショートカットに短いツインテール、白いリボンが特徴の間宮あかり。

チンチクリンの強襲科(アサルト)科1年。

 

「あかりが元気じゃないとむしろ困るだろ」

 

「……確かに」

 

金髪にポニーテールで男勝りなあかりと同じ強襲科(アサルト)の1年、火野ライカ。

 

「何か話してたみたいだけど、何を話してたんだ?」

 

「今日はいい天気ですねって言ってただけですよ」

 

「のんきだなー」

 

武装検事の娘で絵に書いたようなお嬢様。探偵科(インケスタ)の1年、佐々木志乃。

 

女子3人に男が1人混ざる形になっているが、互いに気にせず過ごしている。

 

……1人、例外がいるが。

 

「そんなんじゃ憧れの神崎先輩みたいになれないぞー?」

 

「そ、そんなことないもん!」

 

「なら、ランクが上がるように頑張んないとな。今日の中距離射撃訓練気合入れろよ?」

 

 

 

戦徒(アミカ)

 

先輩と後輩がコンビを組み、1年間指導する二人一組(ツーマンセル)特訓制度のこと。

男子の場合戦兄弟(アミコ)、女子の場合戦姉妹(アミカ)と呼ばれ、男子と女子が組む異性関契約も可能である。

 

ちなみに俺は異性間契約をしてる戦姉妹がいたりする。

 

「神崎先輩に戦姉妹申請ねぇ……」

 

時は早々と過ぎて放課後、間宮が火野と佐々木を連れて俺の席へやってきた。

 

「まぁ、普通に考えれば無理だろうな」

 

「うぅ……」

 

神崎・H・アリア。

 

名前からわかる通りこの世界の主軸となる1人で、14歳からロンドン武偵局の武偵としてヨーロッパ各地で活躍し、狙った相手を99回連続、かつ武偵法の範囲内で全員捕まえ、その間1度も犯罪者を逃がしたことがない。

 

そのため武偵の間では有名人で、間宮のように憧れる人も多い。

 

「強襲科でランクS。『双剣双銃(カドラ)のアリア』なんて二つ名もあるくらいだしな。申請するならそれなりの覚悟がないと」

 

「そんなのわかってるよ!」

 

「契約試験は先輩との一騎打ちだぞ? 何か策でもあるのか?」

 

「それは……」

 

押し黙る間宮。

やはり、これといった作戦とかはないらしい。

 

「無いからこそ、律紀に聞いてみようってなったんだぜ」

 

「戦闘において私達より強いですし、情報科(インフォルマ)の律紀さんなら先輩の情報とか掴んでいるんじゃないかなと……」

 

「そうは言われてもなぁ……」

 

確かに、神崎先輩に関する情報はある。

情報科(インフォルマ)でランクAの肩書き以前に、前世での知識とあの人からの依頼をこなす為に教えてもらった情報があるが……。

 

(ぶっちゃけ教えちゃいけないことの方が多すぎて困る)

 

そして、教えてもいいことがどうでも良すぎる情報で役に立たなそうだ。

……まぁ、無難な事を教えてお茶を濁そう。

 

結果は知ってるし。

 

「あ~……、試験は『エンブレム』だろうから今のうちにストレッチしとくとか?」

 

「テ、テキトーすぎないか!?」

 

「もう少しこう、何かないんですか!? 仮にもSランクを取れると言われてる腕があるんでしょう!?」

 

「いや、取る気ないし」

 

Sランクになったらやる事が増えるだろうからな。

これ以上頭を悩ませるのは御免だ。

 

「……エンブレムのルールって何だっけ?」

 

まさかの間宮の一言で、俺と佐々木と火野は思いっきりズッコケた。

 

「おい、強襲科。自分の専門科目に関わることぐらい把握しなさい」

 

「エンブレムは強襲科が推奨している戦姉妹試験勝負で、制限時間30分以内に先輩から星型のエンブレムを奪うという試験なんです」

 

「ようは名前のまんま、あかりがどうにかしてアリア先輩からエンブレムを奪うのが試験だ」

 

「わ、私がアリア先輩から奪う……!」

 

「細かい条件は人によって変わるかもしれないけど、神崎先輩は自分から武器の許可を出してくる。それでも、今まで全員取れずに不採用だがな」

 

 

 

 

チャイムが鳴り響く。

ぽかぽかとした春の陽気が満ちる空の下を4人で辿る。

 

そんな中、間宮は1枚の紙を落ち込んだ表情で眺めていた。

 

「中距離射撃訓練は上手くいかなかったか」

 

「……うん」

 

紙には中距離射撃訓練結果が書かれており、144名中最下位という結果が記されていた。

 

「強襲科、辞めた方がいいんじゃないですか?」

 

「辞めない。アリア先輩と同じ強襲科で戦姉妹契約したいんだもん」

 

「なんならアタシが近接格闘(CQC)教えてやろうか?」

 

「ライカはバカでエッチだからやだ!」

 

「だとさ、バカライカ」

 

しかも、間宮にCQC教えても扱えないだろうしな。色んな事情で。

 

「バ、バカはそっちだぜ! アリア先輩は強襲科トップでお前はビリなんだぞ! 組むどころか口聞けるチャンスすらねぇーんだよっ」

 

「そうですよ、あかりさん。悲しいかもしれませんが、人には適性や身の程というものがあるのですよ?」

 

「……うぅ」

 

ギュッと用紙を握り、目尻に涙を浮かべる間宮。

佐々木と火野の言うことはもっともだが……。

 

「諦めるか?」

 

「え……」

 

俯き始めた顔が上を向く。

 

「ここで諦めるのは武偵としても、神崎先輩を目指す後輩としてもどうかと思うけどな」

 

「っ!」

 

「できないことが多くても、できることはあるはずだろ? 間宮にしかできないことが、さ」

 

「あたしにしかできないこと……」

 

 

「いいこと言うじゃない!」

 

 

『っ!』

 

声が聞こえた。

 

「そこの男子の言う通りよ。始まる前から諦めるのは武偵としてもそうだし、人としても良くないわ!」

 

桜の花びらが舞う中で、反響する声を辿る。

 

そこにいたのは、ピンクのツインテールと赤紫(カメリア)色の瞳を持つ美少女────

 

「あたしは機会(チャンス)は誰にでも平等に与えられるべきだと思ってる。武偵は常在戦場。もし、あたしが敵だったら……」

 

 

「頭に風穴あいてたわよ!」

 

────神崎・H・アリア

 

「間宮あかり! あたしの戦姉妹になりたいなら、あたしと勝負よ!」

 

……さて、と。

 

(どうなることやら)

 




登場人物紹介

オリ主 藤 律紀 

転生し、2度目の人生を緋弾アリアで過ごすことになり、前世での名前や細かいことは覚えていない。
その為、本人は転生というよりは生まれ変わりに近いと考えているが実際は不明。
とりあえず死なないように生きることを目標にし、ある人物からの依頼をこなしながら武偵として経験を重ねている。

情報科所属の1年、ランクはA
次の昇格試験ではSランクを取れると言われている実力を持つが、本人は取る気はない。
射撃や格闘といった戦闘技術も高く、一目置かれている。

ヒステリアモードのような身体機能を向上させる手段を持っている。


……はい。
中二妄想全開ですね。

でも、そんな空気が面白いのが緋弾のアリアだと思ってます。
原作はほんとによくできた設定で、活かされるなぁといつも実感しています。

早速感想やお気に入り登録して頂けて嬉しい限りでございます。
ありがとうございます!

次回もどうぞ、よろしくお願いします。


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第2話 試験とその裏側

皆様こんにちわ。
nibiiroと申します。

もう感想やお気に入り登録がきててぶったまげです。
ありがとうございます。頑張ります。

前回のオリ主紹介文で入学試験で教官を倒したと書きましたが、強襲科の場合だけらしかったので、無難な表現に直しときました。
ご指摘して頂いた方、ありがとうございました。

AA主体ですが、色んな展開をやろうと模索しながらなのでご容赦下さい。

前置きは以上で。

それでは、いってらっしゃいませノシ


機会(チャンス)は誰にでも平等に与えられるべきだわ。でも、結果は平等じゃない。努力次第よ」

 

桜の木から降り立つ神崎先輩。

ピンク色同士で絵になるな。

 

「あたしは忙しいの。教務科(マスターズ)の命令でも無条件でお守りなんかしないわ。だから────」

 

懐を探り、取り出したソレは……。

 

「────エンブレム。今からやるわよ」

 

予想通り、校章が彫られた星型のエンブレム。

それを腹の辺りに張り付けた。

 

「せ、制限時間は30分で武器はありですか?」

 

「あら、よくわかってるじゃない」

 

携帯のタイマー画面をこちらに見せる。

 

チャンスは人を待たない(・・・・・・・・・・・)。事件が武偵を待ってくれないのと同じようにね。そして、時間も待ってはくれないわ」

 

タイマーは刻々と時間を減らす。

示される残り時間は既に1分を切りそうだ。

 

「あかり!」

 

「あかりさん!」

 

「い、いきます!」

 

事前にエンブレムのルールを教えたからか、重心を低めにして容易にあしらわれないように間宮が飛び掛かる。

 

「甘いわ」

 

直線的すぎて、ヒラリと躱された。

 

「ま、だ!」

 

すぐさま足でブレーキを踏み、先程よりも素早い挙動で接近するが……。

 

「フッ!」

 

『っ!』

 

(綺麗な跳攀法(パルクール)だなぁ)

 

無駄のない身のこなし。

 

後ろにあった桜木へ飛んで足をつき、身体を捻って躱す。

跳躍の際は、間宮を飛び越える時に後頭部に手を置いた。

 

「うわぁ!ととっ……」

 

寸前で何とか踏みとどまり、木に激突するのは免れた。

 

「間宮!武器!」

 

「うん!」

 

声を投げかけると携帯しているタクティカルナイフを逆手に持ち、切りかかる。

 

「きゃっ!」

 

対して先輩は間髪入れずに、刀を使って奪い去る。

 

「武器は何をされても離しちゃダメ」

 

短機関銃マイクロUZIを構えようとするも阻止され、虚空へと無駄撃ちに。

 

「あぁっ……!」

 

「無駄弾は使わない事」

 

「……ッ」

 

バスっと一発、脚に弾丸を食らい膝をつく。

拳銃格技(アルカタ)でいいようにあしらわれてしまった。

 

流石はSランク武偵。

その強さがよくわかる。

 

「あかり!」

 

「あかりさん!」

 

「大丈夫……。防弾制服だから……」

 

火野と佐々木が駆け寄り、心配そうに様子を伺う。

すり傷とかはできているが、元気そうだ。

 

「ねぇ、そこの男子」

 

「……えっ、何ですか?」

 

突然、神崎先輩が声を掛けてきた。

 

「あんた、もしかして情報科の藤 律紀?」

 

「……そうですけど」

 

「ふぅーん、あんたがねぇ……」

 

じぃ~っと品定めするかのように見られる。

 

何なんだ一体。

そんなに見られても困るだけなんだが。

 

「ま、今はいいわ。それよりも……」

 

視線を外し、今度は間宮へと向く。

 

「おいで、鬼ごっこしよ」

 

「……あかりさん、規則上助太刀(ヘルプ)は出来ませんが……ご武運を!」

 

「頑張れあかり‼」

 

「無理かもしれないけど、行ってくるよ!」

 

「いってら~」

 

「うへっ⁉」

 

走りだそうとしたら早速こけた。

 

「おいおい、大丈夫かよ」

 

「リツ君が気の抜けること言うからぁ!」

 

「俺のせいかよ」

 

「志乃ちゃんとライカみたいに応援して!」

 

えぇ……。何だそりゃ。

 

とはいえ、ここでせずに行かせるのは後味が悪いか。

 

「まぁ、なんだ。間宮のしたいようにやれ。そうすればきっといい結果になるさ」

 

「────うん!」

 

改めて、先輩を追って走っていった。

 

 

 

 

「……いっちゃったなぁ」

 

「あかりちゃん、大丈夫でしょうか……」

 

「こればかりはなるようにしかならんからな。ダメだったら励ますしかない」

 

そんな結果にはならないと思うが。

 

「んじゃ、アタシはバイト行くから! また明日な!」

 

「はい」

 

「おう」

 

そう言って、ライカはすぐさま走り去っていった。

そして、取り残される俺と佐々木。

 

「……帰るか」

 

「え、えっと、その……」

 

「ん?」

 

「エステーラにい、行きませんか……?」

 

「……いいけど」

 

パァとあからさまに嬉しそうな表情を浮かべる志乃。

 

今まで一緒にいた間宮が少しづつ旅立とうとしてるのを見て、寂しくなっているのだろうか。

 

「エステーラ行くの久しぶりだな」

 

「あそこのリーフパイ美味しいですよね」

 

「……そういえば、佐々木とまともに関わり始めたのってエステーラでだったな」

 

ほんの少し前の出来事なのに、懐かしくも感じる。

 

「……佐々木?」

 

「…………」

 

「おーい、佐々木ー?」

 

「……ですから」

 

「ん?」

 

キュッと、後ろから服の裾を少し摘まんで顔を上げた。

 

「2人きりなんですから……志乃って、呼んでください……」

 

顔を赤らめ、恥ずかしそうに小さな声で呟く。

 

上目遣いとか卑怯だと思います。

 

「あー……志乃」

 

「っ」

 

こんなの、男として我慢するのは無理だろ。

 

「帰り、遅くなっても平気か?」

 

「あっ……。はい……」

 

すまん、間宮。

お前が一生懸命な時に俺達は────

 




調べたらアルカタって拳銃格技と書くらしいんですけど、近接拳銃戦はアル=カタらしいです……違いがよくわからん。

逆にガンカタは何て書くんですかね?
良ければ誰か教えて下さい。困ってます。

次回は志乃とのえっちですかねー。

ではまたノシ


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第3話 佐々木 志乃との関係 ☆

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

お気に入り登録が200超えてて目玉飛び出した。
と思ったら、日間ランキング1位で目玉取れました。

あのー…まだプロローグ入れて3話しか投稿してないんですが……。
エロ回もまだだったのですが……。

ハハハハハ……カハァ!(嬉し吐血)

ま、前置きはこれで。
あ、今回ちょい長いです。

それでは、いってらっしゃいませノシ


佐々木志乃とどういう関係かと聞かれると返答に困る。

 

幼馴染……という言葉が妥当なところなのだが、幼少期の頃から一緒にいたわけではない。

何より、とある事情で俺が5歳の頃からは全く交流がないわけで……。

 

「服、脱ごうか」

 

「……はい」

 

慣れた手つきで防弾制服を志乃は脱ぐ。

現れたのは、豊満な胸に安産型のお尻を包んだ赤い下着姿。

 

まるで、1つの芸術品のように見える。

 

「志乃」

 

「っ♡」

 

エステーラでちょっとした買い食いをし、今はとあるラブホテルの一室。

 

下着姿で立ったままの志乃を優しく抱きしめた。

 

「あっ♡」

 

ハグで背中にまわした手をお尻へと移す。

 

下着越しでも柔らかく、もっちりした臀部が指の隙間からハミ出す。

 

「んんっ♡」

 

腕の中で、悶える志乃。

顔は見られたくないからか、俯いている。

 

「顔、上げろ」

 

「っ♡ちゅっ♡」

 

潤んだ瞳と目が合い、唇を重ねた。

 

「んちゅ♡ちゅぱっ♡はぁっ、んむ♡」

 

勿論、舌も絡める。

 

「んれ♡れろぉ♡っ♡ちゅっ♡」

 

どこで息継ぎをすればいいのかわからないくらい、唾液を交換しながら貪りあう。

 

「んっ♡んっ♡…………っ、はぁ♡」

 

「……大丈夫か?」

 

「ふぇ♡」

 

ダメだこれ。

完全にイク寸前で蕩け顔になってる。

 

膝が既にガクガクになってきていたので、ベッドへと横にさせた。

 

「はぁ……♡はぁ……♡」

 

「触るぞ」

 

「……うん♡」

 

仰向けの志乃に覆いかぶさり、揺れる胸を両手で掴む。

 

「あん♡」

 

ブラの感触が一見邪魔に思えるがそんなことはなく、いいアクセントといっても過言ではない。

こわごわとした下着に納まる巨乳の柔らかさが逆に引き立つような気がしてくる。

 

「はっ♡あっ♡」

 

覗く地肌に指が触れれば、むにりと沈む。

 

「ふぅ……っ♡」

 

自在に形を変える魅惑の塊に興奮が昂る。

揉む手が徐々に早くなってゆくと、ある変化が起きた……。

 

「あっ♡」

 

「っ」

 

ブラがずれ、乳首が露わに。

同時に、こちらも我慢が限界になった。

 

制服を脱ぎ捨て、起立した分身が姿を見せた。

 

「あ、あつい……♡」

 

下着を完全にずらして形の良い胸がぷるりと揺れ、全貌が露わになる。

手を添え、勃起した逸物を下から谷間へと挿れた。

 

「あぁ……っ」

 

「む、胸の間で♡おちんちんが♡あっ♡」

 

腰を前後に動かす。

志乃の胸を使うパイズリは堪らなく心地良い。

 

「んあっ♡ちんちんっ♡あつくて、ふるえて……♡」

 

先走りが溢れて止まらない。

両手が掴んでいる胸の感触で喜び、股間は谷間の圧迫感で打ち震える。

 

「ぬるぬる♡して、きてぇ♡」

 

たぱん、たぱんと音が響く。

 

「いつでも、いいですから♡」

 

抽挿が激しく、早くなる。

 

「いっぱい♡おっぱいの中に♡」

 

身体が震える。

 

「射精……してぇ♡」

 

「っ!う゛!」

 

「~~~~~~~っ♡」

 

彼女の望み通り、白濁が胸の間で迸る。

 

「あっ♡すごい♡びゅるびゅるっ♡びくびく、んあ♡」

 

チンコが谷間の中で暴れる。

 

「はぁ♡まだ♡出てるぅ♡」

 

精子が勢いよく飛び出し、谷間から漏れ出た。

 

「こんなに……♡あぁ……♡」

 

志乃の肌が、薄く桃色に染まる。

蠱惑的な笑みを受けべ、額に汗が滲んでいるのがわかる。

 

「まだ、元気ですね♡お掃除、しましょうか♡」

 

その言葉を聞き、谷間から抜いた肉棒を志乃の口元に寄せた。

 

「あむ♡じゅる♡ちゅぱ♡」

 

亀頭を丸ごと咥えこまれる。

 

「ぢゅっ♡じゅるっ♡んあ♡」

 

「っあ……」

 

「んんぅ♡んぐ♡ちゅぴっ♡」

 

尿道に残った精液まで綺麗にしようと、吸いつかれる。

 

「ぢゅぱっ♡はぁ♡ちゅ、んっ♡…………ちゅぽ♡」

 

「ふっ……。続きは?」

 

「……する♡」

 

 

 

 

「びしょ濡れだな」

 

「やっ♡見ないでくださ……あう♡」

 

脚を開かせるとショーツを通して愛液が溢れかえっていた。

まだ元気な逸物に避妊具を被せ、先端を秘部へと当てる。

 

「はぅ♡」

 

「挿れるぞ」

 

「っ♡はっ♡~~~~~っ♡」

 

腰を押し進む。

膣肉を掻き分け、最奥の子宮口をコツンと叩いた。

 

「あっ♡あっ♡あっ♡」

 

目を見開きながら、喘ぎ、快感に震える。

 

「やっ♡イッ♡イッちゃいますぅ♡ふっ、くっ♡」

 

脚がガクガクと痙攣し────

 

 

「うくっ♡♡♡イクッ♡♡♡~~~~~っ♡」

 

 

────達した。

 

……が。

 

「うぅ……っ♡あっ♡やっ♡」

 

俺の方はまだ、満足できていなかった。

 

「りゃ、りゃめ♡イって♡イッてる♡イッてるっ♡」

 

「悪い!もう少し、だけ!」

 

「ん゛♡ん゛っ♡」

 

抽挿を続ける。

ピストンの度に、結合部から混ざり合った液が漏れ出す。

 

「はっ♡あ゛っ♡ぐう♡うぅぅぅ♡」

 

志乃の両腕を引き寄せる。

 

「ふっ♡ぐっ♡っ♡」

 

引き寄せながら、体重を後ろに預けて腰だけを前後に。

 

「ひゃっ♡ふか、いっ♡い゛うっ♡」

 

両腕に挟まれた胸が潰れ、揺れる。

 

「おちんちんっ♡きもちっ♡おくまでっ♡あぁ♡イクぅ♡」

 

非常にえろい姿が目の保養になり、興奮が冷めない。

むしろ、たった今2度目の絶頂を迎えた志乃のせいでさらに加速する。

 

「ハァっ!ハァっ!もう……!」

 

「あひっ♡ん、あっ♡はっ♡」

 

「出る……!」

 

 

「あ゛っ♡♡♡あ゛~~~~~っ♡♡♡ふっ♡♡♡」

 

 

精子がゴムの中に吐き出された。

 

「~~~っ♡はっ♡んっ♡~~~~~っ♡」

 

膣内が精を奪おうと動く。

絡みつくようにねっとりと熱く、催促する。

 

「でで、るっ♡おなか、おくで♡あついの……っ♡」

 

射精が長い。

ゴムが破けないか心配になる。

 

「あふ……♡はぁ……♡すごいぃ♡」

 

 

 

 

「スー……スー……んっ」

 

情事を致して眠ってしまった。

 

(もう少ししたら起こすか)

 

遅くなりすぎると志乃の親が心配するだろうしな。

風呂にも入らなければ。

 

(にしても、10年ぶりに会ってこんな関係になるとはなぁ)

 

彼女が5歳の頃なんか擦微かにしか覚えていない。

俺の方はこんな状態なのに、志乃はハッキリと覚えていた。

 

サラリとした黒髪を撫でる。

 

「んぅ……」

 

「…………」

 

(可愛い。……ハッ!)

 

いかんいかん。

いくら黒髪ロングの和風美人がタイプだからといって────

 

「はぁ……」

 

再会した時はこんな風に依存し合うとは思っていなかった。

 

(いや、あの人が予言めいたこと言ってたっけ。……くそっ)

 

志乃が知らない空白の10年間。

時折、何があったのか聞いてくるが教えることはできない。

 

言えば彼女は────

 

「ん?」

 

「……なさい……」

 

寝言だろうか。

何か、呟いている。

 

「……ごめ、ん、なさい……」

 

「…………」

 

「リっ……君……。いかない、で……」

 

いつの間にか、握られた手。

 

その手はすぐにでも解けるくらい、酷く弱い力が込められていた。

 

 

 

 

いくら謝っても、私の心は晴れない。

 

彼が笑って許してくれても、私の心は暗いまま。

 

彼がいなくなったあの日から、彼の事ばかりを考えて、好きという気持ちに気が付いた。

 

でも、言えない。

 

私には、言う資格がない。

 

だから、この気持ちはずっと胸に仕舞っておく。

そう決めたのに、彼を求めてしまう。

 

ごめんなさい。

 

 

────リっ君、ごめんなさい────

 




登場人物紹介

ヒロインの1人 佐々木志乃
普段は長い黒髪を2つに結っている。
白雪と同じ、スタイル抜群の黒髪美人という属性が一緒。
原作ではあかりに対して異常な好意を持ち、ヤンデレしていたが今作はオリ主への好意が幼い頃から根付いているのと、その気持ちが大きいためなりを潜めている。
キャラ崩壊も甚だしいほど、正統派ヒロインやってる。


確か志乃は黒タイツ履いてるのが多かった気がしますが、今回は履いてこなかったということでお願いします。

いやー…はい。
前書きで血反吐吐きましたが、色んな方に楽しんでもらえていて嬉しい限りです。
改めて、ありがとうございます。

これからも、そして次回もまた、よろしくお願いします。

どうでもいいことなんですが、今日16㎞のマラソン大会完走しました(やったぜ)
走ってる間ずっと小説のネタ考えてました(病気かな?)


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第4話 武偵殺し

皆様こんにちわ。
nibiiroと申します。

お気に入り300超えありがとうございます!
評価バーも何か色がついてるぅ……(感動)

拙い作品ですが今後もどうぞよろしくです。

前置きはこれで。

それで、いってらっしゃいませノシ


最近、巷で爆弾事件が多発している。

これは原作通り、『武偵殺し』が動いている証拠である。

 

そして、間宮が神崎先輩の戦姉妹になったおかげで、パラグライダーを使用して遠山先輩をチャリジャックから救出(セーブ)される件があったのを耳にした。

 

無事に、空から女の子が降ってくると思うか?……が起きたようで一安心。

あの人にも連絡がてら伝えたら大変安堵していた。

 

で、今日は休日。

私服に着替えた俺は最低限の装備を携え銀行に来ていた。

 

クエストの報酬金確認と振り込みや引き落としの確認に来たんだが……。

 

「おら! 大人しくしてろぉ!」

 

「とっとと金を出せ! 金を!」

 

(せっかくの休日が……)

 

銀行強盗2人組がマスクを被って乱入してきた。

 

「そこのお前、このバックに金を詰めろ!」

 

「早くしねぇとこの女が死ぬぞ!?」

 

「ヒィッ!?」

 

「わ、わかった! わかったから!」

 

マスクの1人……こいつをAとして、Aは職員と思われる女性を人質に頭に銃を突き付けている。

もう1人の男性Bは職員を急かしている。

 

「他の奴らも動くんじゃねぇぞ! 動いたらぶっ殺すからなぁ!?」

 

急かしている奴の方が偉いのかな?

そいつも銃を持っており、怯える利用客へと銃を向ける。

 

(どうするかなぁ……)

 

俺は今、奴らの死角になる壁越しにて様子を伺っている。

 

(男が2人の、両方とも銃持ち。片方は人質を盾にしてる)

 

武偵は武偵法に反することはできない。

どうにかして強盗を殺さず無力化し、民間人と銀行職員も助けないと。

 

迅速かつ、冷静に。

 

武器はハイキャパとサバイバルナイフと手錠。

そして────

 

コレ(・・)は……使わなくてもいいか)

 

ベルトに付けた錠剤(タブレット)ケースを見やる。

少し考えてから、視線を外した。

 

「ッ!」

 

とっとと終わらせよう。

 

隠れていた壁から飛びだし、発砲を1つ。

 

「ガッ!?」

 

「何だ!?」

 

銃弾はAの武器を持つ手に当たった。

 

「てめっ──」

 

(間に合う)

 

Bがこちらに照準を合わせようとする間に接近。

間合いに入った所で、蹴りを顎へと掠める。

 

「────ア゛」

 

上手いこと脳を揺らし、失神を引き起こす。

 

あと1人。

 

「ぶっ殺す!!」

 

「危ねっ……!」

 

片手を血だらけにしたAがナイフで切りかかってきた。

 

(どっかに隠しもっていたか)

 

横薙ぎ。斜め払い。突き。

銀色の刃が我武者羅に襲ってくる。

 

「ウラァ!」

 

「シッ!」

 

金属同士がぶつかる。

右手で逆手に持ったナイフがギシギシと鍔迫り合う。

 

銃は、これ以上使うのは抑えた方がいいかもしれない。

仮にナイフを持つ手をまた撃てたとして、この男がその後どんな行動を起こすのか。

 

もしかしたらその場で舌を噛み切ったり、他に隠し持った武器でまた人質を取るかもしれない。

 

最悪の予想がいくつか頭をよぎる。

 

(とすれば、この間合いがベストか)

 

左手に持つハイキャパ。

それを、上に放り投げる。

 

「は?」

 

Aの視線が一瞬そちらへ向き。

 

 

────カチャン

 

 

「は?」

 

奴が気づいた時にはナイフは取り上げられ、両手は後ろにまわされ手錠を着けられていた。

 

「はぁぁぁぁぁっ!? 何だこりゃあ!?」

 

「うっさいぞ。じっとしてろ」

 

足首にも手錠をつけて身動きができないようにする。

気絶してるBも同様に拘束した。

 

「あー、もしもし。武偵高、情報科所属の藤です」

 

休日の予想外の出来事は、無事に事なきことを得た。

 

 

 

 

かに思えたが、別の問題が。

 

「入りたくねぇ……」

 

心の底から溜息と一緒に吐き出される心情。

 

銀行を後にした俺は今、とあるファミレス前へとやってきた。

何故来たかと言うと、とある人物からメールで呼び出されたからである。

 

本当に。ホントに入りたくない。

しかし、無視した場合の後が非常に恐ろしい。

 

「入るか」

 

決心し、ドアを開く。

来客を報せるベルが鳴った。

 

「いらっしゃいませ。何名様ですか?」

 

「2名なんですけど、先にもう1人が来てるみたいで……」

 

「かしこまりました」

 

出迎えてくれた店員さんに事情を伝え、件の人物を探す。

 

「……いた」

 

すぐに見つけた。

 

桃まんが大量に積まれたテーブルへと向かう。

 

「お疲れ様で────」

 

 

「遅いわよ!!!」

 

 

今すぐ指定するファミレスに来なさい。

そんな一方的なメールを寄越した彼女、神崎先輩が桃まんを手に開幕早々怒声を放った。

 




アリア本編と絡めてこそAAの面白さがよくわかる。
……と、私は思います。

外伝のシーンがここに繋がるのか!っていう感動はいつ実感しても良いですよね。
ただの私の主観ですが。

それでは、また次回でノシ


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第5話 独唱曲の依頼

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

お気に入り400超えありがとうございます。
1日足らずで変化するの怖い……(ガクブル)

そ、そんなに面白いですか?
まだ序盤も序盤なんですよ?

ががが、頑張りまぁ~す(震え)

前置き終わっ!

それでは、いってらっしゃいませノシ


休日だというのに、神崎先輩は防弾制服を着ている。

 

「……よく食べますね」

 

「桃まんは至高の一品よ。あんたも何か頼んだら?」

 

「じゃあ、お言葉に甘えて」

 

店員さんを呼び、コーヒーとサンドイッチのセットを頼んだ。

 

その間も、神崎先輩はムシャムシャと桃まんにありついている。

これだけ食べて見た目に変化がないのは果たしていいことなのか、悪いことなのか。

 

(にしても、やっぱちっこいなぁ)

 

間宮より若干大きいくらいだろうか。

 

「……今失礼なこと考えなかったかしら?」

 

「ソンナコトナイデス」

 

怖い怖い。

鋭い直感持ちは、理屈じゃ通らないことがあるからおっかなくて仕方がない。

 

「それで、用件は何です?」

 

早く済ませるためにこちらから切り出す。

頭を抱える案件を増やしそうな人と長くいたくはない。

 

これが終わったら志乃に連絡でもしよう。

柔らかおっぱいに顔を埋めて癒されたい。

 

「単刀直入に言うわ。藤 律紀、あんたあたしの奴隷になりなさい」

 

「お断りします」

 

ガタン、とテーブルが音を立てる。

即答で断られると思っていなかったみたいだ。

 

「ど、どうしてよ⁉︎ 理由を言いなさい!」

 

「いや、いきなりそんなSMプレイを求められても困りますって」

 

「エ、エ、エ、エスエムプレイの話じゃないわよ⁉︎」

 

「じゃあ何の話ですか」

 

「チームよチーム! チームの話をあたしはしてんのよ!」

 

知ってた。

 

ぜえぜえと顔を赤らめながら息を切らす先輩。

この姿写真でも撮れば高く売れるのでは? 特に間宮辺りに。

 

「でしたら最初からそう言って下さいよ。奴隷になれ、だなんて言われてもわけわかんないですって」

 

「う……」

 

苦い表情で固まった。

 

「その様子だと、同じような誘い方を他の人にもしてますね? そして察するに、先輩が欲しい答えは貰えなかったと見ます」

 

「……正解よ」

 

全くこの人は……。

 

「相手は最近付き合ってると噂の遠山先輩ですか?」

 

「つつつ、付き合ってなんかないわ⁉︎」

 

「どうどう先輩落ち着いて。ただの噂話ですから」

 

「ぐぅっ……! そうよ。あんたの言う通り、あのバカキンジはあたしの誘いを断ったわ」

 

「昼行燈の女嫌いですからね」

 

今は女嫌いというわけではないと思うが。

 

「でも諦めるわけにはいかないの。あたしのイメージする最高のチームにキンジは必要なんだから」

 

「遠山先輩はともかく、俺は必要ないと思いますが」

 

「あたしは必要だと思ってるの。中・遠距離を主に前衛もサポートが可能な幅広い技能を持ってるのは知ってるわ。情報科のランクはAでも、実質Sみたいなものだしね」

 

「…………」

 

恐らく遠山先輩のように色んな所から情報を仕入れてきたのだろう。

加えて、俺とクラスメイトの戦姉妹がいるしな。

 

「どう? 働いてくれる分の報酬はちゃんと払うわ。何なら、ランクの方だって────」

 

「お断りします」

 

「……納得させるだけの説明を頂戴」

 

「俺は基本ソロで動く人間です。なので、チームに入れと言われてもはいわかりましたなんて言えません。連携も取れるか怪しいですし」

 

チームにおいて互いに連携するのは必須だ。要といっても過言ではない。

長所と短所を理解し合い、カバーを行いながら行動するのがチームだ。

 

「仮に入ったとして、神崎先輩と遠山先輩へ俺からのフォローは逆に悪影響になりますよきっと。おふたりとも強い癖があるし」

 

問題はまだある。

 

「あと、俺にも一応プライドがあります。もし、自分のやり方に口出しされたらやる気無くしますよ。神崎先輩にも仕事するにおいて譲れないものってあるでしょう?」

 

「……そうね。それはあたしだけじゃなく、キンジやレキ、あかりにもあるものよね」

 

「それと、最後にもう一つ」

 

「?」

 

「お待たせしました。ご注文の品でございます」

 

運ばれてきたコーヒーとサンドイッチを一口入れる。

会話の小休止を挟んだ。

 

「先輩にやらなきゃいけないことがあるように、俺にもあるんですよ。それが終わるまでは、深入りはできませんので」

 

「あんたは、あたしのことをどこまで知ってるのよ?」

 

……うーん、どう答えたものか。

 

「武偵殺し」

 

「っ!」

 

「気を付けて下さい。奴の策は綿密ですから」

 

「なんで知って────いいわ、もう。そっちが深入りしないって言うなら、あたしもそれに習う」

 

「そうしてくれると助かります」

 

勘が働いたのだろうか。

えらく引き際が良い。

 

「キンジについても何か知ってたりする?」

 

と思いきや、次に出てきた問は気が滅入るものだった。

 

「大したことはなにも。遠山先輩は自分を隠すのが上手いですから」

 

「もし、何かわかったら教えて。メールを送ったアドレスからでいいわ。見合う報酬を渡すから」

 

「了解です」

 

「それと、最後にこれを……」

 

渡されたのは1枚の書類。

中身をザっと見てみる。

 

「あんたの戦姉妹にこれを渡して欲しいの」

 

「……なるほど。明日の放課後くらいに会う予定なんでその時に渡しますね」

 

「頼むわ。要件はこれで終わりよ」

 

「じゃあ、俺はこれで」

 

カップと皿を空にして席を立つ。

出口に向かおうとしたところで、先輩へ振り返った。

 

「神崎先輩」

 

「?」

 

桃まんを咥える先輩と目を合わせる。

 

「間宮のこと、よろしく頼みます」

 

「言われるまでもないわよ」

 

そう言い残して、店を出た。

 

「……もしもし、志乃? 今から出てこれるか?」

 

その後、どのように休日を過ごしたかはご想像にお任せする。

 




律紀君の戦姉妹はヒロインの1人です。
早ければ次回出せるかなと思います。
3人目もわりかし早く出せるかもしれません。

毎日更新を心掛けてますが、仕事と他作品更新具合もあるので止まる時は止まりますのでご注意下さい。

ですが、ほったらかしは絶対にしませんので。

では、また次回でノシ


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第6話 律紀と戦姉妹

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

進んでるような進んでないような。
そんな小説ですね。

こんな小説が週間ランキング1位でいいんですかね…。
皆様ほんとにありがとうございます。

さてさて、前置きはこれで。

それでは、いってらっしゃいませノシ



「疲れたよ〜」

 

「身体検査はなかなかハードでしたね……」

 

「アタシはそっちよりも、先輩に手も足も出なかったのが悔しいぜ……」

 

休日は明け、いつものメンツで集まり談笑。

どうやら3人は神崎先輩の元で身体測定を行ったらしく、最後にやった運動神経測定(マッスル・リベンジャー)が堪えたようだ。

 

運動神経測定とは何かというと武貞高名物の1つであり、室内を想定した格闘戦のことである。

その内容は引率した先輩のストレス解消を兼ね備えた対決で、中には派手に後輩にあたる輩もいるらしい。

 

「だいぶキてるみたいだな」

 

「やっぱSランクってすげーってことがわかった」

 

「でも、力量差を改めて実感できたのはいい経験ですよね」

 

「あっという間にやられちゃったもんねー。リツ君は何してたの?」

 

「射撃訓練と格闘訓練と分析訓練。あとはみんなと同じように身体検査受けて、シメに模擬戦やった」

 

「リツ君も検査でグルグル回るやつやったの?」

 

「グルグル? ……あぁ、回転椅子のことか」

 

あれの正式名称って何なんだろうか。

昔やってたクイズ番組では、トルネードスピンとしか言っていなかった気がする。

 

「やったなあれ。寝てたけど」

 

「へ?」

 

「あの状況で寝られるんですか……?」

 

「やる前に訓練3つやって疲れてたんだよ」

 

「だからってフツーは寝るもんじゃないぞ」

 

そうは言われても眠いもんは眠いんだ。

寝たいときに寝るのが健康的だと勝手に思っている。

 

「ん、ふぁ……あふ……」

 

ふと、志乃が欠伸をした。

 

「志乃ちゃん、眠そうだねぇ」

 

「あ、ご、ごめんなさい。つい……」

 

「珍しいな。夜更かしでもしてたのか?」

 

「え、えぇ……。まぁ……」

 

顔を赤くし、チラリとこちらを見やる。

 

目が合うとすぐに視線が外された。

 

「で、先輩からの評価は?」

 

「実力不足はしょうがないけど、息があってたからってことでB+もらえたよ!」

 

「へぇ、良かったな」

 

神崎先輩が連携を褒めるって結構凄いことだと思うけどな。

 

「律紀さんはどうでした?」

 

「全部Aだった」

 

「うわー……。お前もうSランク取れよー」

 

「嫌だっつの」

 

何と言われようとSランクだけは御免である。

 

ふと、時計を見ると放課後になってからそこそこ経っているのに気付いた。

 

「じゃ、俺は用事あるからこれで」

 

「はい」

 

「また明日ね!」

 

「じゃあな~」

 

後ろ手に軽く手を振り、カバンを片手に教室を出た。

 

 

 

 

「平賀センパーイ。いますかー?」

 

やってきたのは装備科(アムド)

機械工作の天才、平賀 文(ひらが あや)先輩のところ。

 

「あ! 藤君なのだ! いらっしゃいなのだー!」

 

「どうも、急に来てすいません」

 

改造や工作の腕は確かな物だが、稀に行き過ぎた問題行動を起こすことがあるためランクはA。

俺と同じである。

 

「実は、頼まれた物を取りに来まして」

 

「ほうほう!」

 

「えっと、これに書いてある物なんですけど……」

 

ポケットからメモ用紙を取り出して渡す。

先輩はそれを受け取ると、フムフム言って部屋の奥へと行ってしまった。

 

しばらくして……。

 

「はいこれ! 頼まれていた物なのだ!」

 

机の上にガシャリと置かれた物。

見れば、電子コードや端子プラグといった機械類の山が聳え立っている。

 

「……何か袋とかあります?」

 

「あ、忘れてたのだ!」

 

持ってきてもらった丈夫な袋に入れ、お礼を述べる。

 

「ありがとうございます。また、何かあったら来ます」

 

「はいなのだ! いつでもお待ちしてるのだ~!」

 

 

 

 

通信科(コネクト)。とある部屋の前。

 

「失礼しまーす」

 

一応ノックをして入室。

中に入ると、とある人物がヘッドフォンを付け、PCへと向かっている。

 

「先輩、お疲れ様ですー」

 

……返事はない。

どうやら集中しているため、こちらに気づいていないようだ。

 

「…………」

 

差し入れで買ってきた缶コーヒー。

ゆっくり忍び寄り、ソレを首筋へとくっ付けた。

 

「ひあっ⁉︎」

 

「ちょっ」

 

甲高い声を上げた拍子に、身体が飛び上がって椅子がひっくり返る。

 

「ぐえっ」

 

「あうっ!」

 

怪我をさせないように、クッションになる。

柔らかい身体が上に乗っかり、甘い香りが鼻をくすぐる。

 

「な、なんですかぁ……?」

 

「ごめんなさい先輩。俺です」

 

「へ……?」

 

眼鏡レンズの向こうにある瞳と目が合う。

 

「~~~~~っ!」

 

言葉にならない驚愕の声が響いた。

 

「りりり、りつ、律紀君……!」

 

「お、お疲れ様です。美咲先輩」

 

彼女の名前は、中空知 美咲(なかそらち みさき)

通信科所属ランクBのオペレーター。

 

────俺の戦姉妹である。

 




律紀君の戦姉妹、中空知登場。
次回は中空知のえち回です。

それとこんなところで言うのはあれですが、とある作品のR-18を短編で書こうかなと思っているので、投稿した際良ければ読んで見て下さい。

アリアもそうですが、他の作品でも多くの方から感想とお気に入り登録して頂けて嬉しいです。

どうぞ、今後も何卒。

それでは、またノシ


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第7話 中空知 美咲との秘密 ☆

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

明日分が早く仕上がったので早めの投稿。
なので、明日は上げませんのでご注意を。

お気に入りが500を超えました。
開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
私は何回感謝を述べればいいのやら・・・。

本当に、ありがとうございます。

前置きは以上で。

それでは、いってらっしゃいませノシ



本来、原作において遠山先輩に好意を持つ人には、なるべく自分から関わらないと決めていた。

 

俺が請け負う依頼の都合、そうあるべきだったのだが……。

 

「頼まれてた物、ここに置いときますね」

 

「あああ、ありがとう……」

 

袋に入った機械類を部屋の片隅に置く。

 

ベッドに腰掛ける先輩を見ると、隣に1人分の空間が空いていた。

 

「隣、いいです?」

 

「う、うん」

 

初めて関わったのは、とあるクエストで先輩のオペレーティングを受けた時。

原作を知ってたので、ああこの人が……と思ったのも束の間、自分にはない彼女の通信技術に衝撃を受けた。

 

まるで見えているような的確な状況判断に、寸分も狂いがない正確な情報。聴覚だけで人はここまで可能なのかと感嘆せざるを得なかった。

 

美咲先輩の技術を少しでもモノできたらと思い戦姉妹申請をし、今に至る。

 

「あ、それとこれ。今話題の神崎先輩から渡してくれって」

 

カバンからクリアファイルに入れた書類を渡す。

 

「ごごご、ごめん、ね? い、色々持ってきて貰って……」

 

そんな凄い先輩がランクBなのには理由がある。

それは、極度の上がり症と絶望的なまでの運動音痴。

 

「気にしなくていいですって。俺は美咲先輩の後輩で戦兄弟ですから」

 

会話の際、異性相手だと緊張も相まってテンパリ具合が更に上がる。

半年かけて気を使いつつ指導を受け、距離が縮まったかなと感じている。

 

(最初の頃は大変だったなぁ)

 

申請試験の申し込みの際は気絶したりと大変だった。

 

「そういえばその書類、緊急時のオペレーティング依頼みたいですけど……。俺から返信しときましょうか?」

 

「だ、大丈夫。これくらい、は自分でやらないと……! 律紀君に、お世話になりっぱなしじゃ、いけないから……」

 

「……わかりました」

 

こうして直に接してみると、先輩が一生懸命に頑張ってるのがよくわかる。

ひたむきな姿は、俺にいい刺激になる。

 

「あ、あの」

 

「何です?」

 

声をかけられ、先輩の方を見る。

 

「……んっ♡」

 

視界に映るは、キス待ちの体勢。

目を瞑り、恥ずかしながら顔を上にあげる美咲先輩が。

 

「…………」

 

「……んんっ♡ん♡」

 

飛んで火にいる夏の虫。

そんなつもりはなかったのに誘惑に駆られ、誘われるがまま唇を重ねる。

 

「ちゅ♡んっ♡……んれ♡」

 

舌がぬるりと侵入してくる。

奥手な彼女から求められると、興奮は一気に昂まってきた。

 

「れろ♡ちゅるっ♡んっ♡んん゛っ♡」

 

細い腰を抱き寄せる。

 

「っは♡あっ♡だ、だめ……♡」

 

「誘ってきたのは先輩ですよ」

 

背中に回した右手で後ろから乳房を揉む。

星伽先輩に匹敵する大きな胸をむにむにと揉み解す。

 

「ふっ♡んくっ♡」

 

ピクンピクンと身体が震える。

少し離れていて距離はいつまにかゼロになっていた。

 

「もっ、もっかい♡キス……むぅ♡」

 

ねだられたのでそれに応える。

応えながら、空いている左手をスカートの下から入れる。

 

「ちゅぷ♡れっ♡っ♡」

 

指先が、下着越しの秘裂に触れる。

 

「んっ♡んぷっ♡はぁ♡ちゅう……♡」

 

パンツの上から割れ目をなぞると、震えは一層大きくなる。

段々と湿り気が滲む。

 

「ん゛っ♡れるれっ♡ちゅ♡ちうっ♡」

 

パンツをズラして中指を入れ、浅い所を刺激する。

右手も、制服の中に突っ込んだ。

 

「あんっ♡」

 

甘美な声が聞こえる。

 

どうやらブラはフロントホックらしいので、片手でも容易に外せた。

支えられていた器が無くなると、ゆさり……と自重で揺れる。

 

「あっ♡あっ♡……あうっ♡」

 

「先輩」

 

「はぁ♡律、紀……君♡」

 

「もっと、キスしましょう」

 

「んむっ♡ちゅ♡」

 

胸を揉む手の平にしこりを感じる。

膣内に入れた指に愛液が絡まり、音を立てる。

 

「んっ♡ん゛っ♡」

 

潤滑液が増し、クチュクチュ鳴りながら指を出し入れ。

上の方は、水饅頭のようなお餅のような乳房を堪能する。

 

(あ〜……やっぱでっかいなぁ……最高)

 

恐らく、志乃よりひとまわりくらい大きいだろう。

手の平からハミ出す脂肪と感じる質量がまるで違う。

 

俺は別におっぱい星人ではないが、大きい胸は非常にいいと思っている。

例え小さくてもそれはそれで。

 

念のためもう1度。

おっぱい星人ではない。

 

「ん〜っ♡っ♡ん゛〜〜〜♡」

 

美咲先輩の蠢いていた舌の動きが鈍くなる。

断続的だった痙攣も止まらなくなってきた。

 

「んんう♡んっ♡んっひゃ♡むあっ♡」

 

乳首を捻る。

 

「っ♡♡♡」

 

 

「〜〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡ん゛ん゛♡♡♡」

 

 

口を塞がられてるからか、息を求め呻く。

 

「んーっ♡んむ、うっ♡」

 

スカートの下ではぷしゃりと、噴水の如き絶頂が。

 

「ちゅ……♡っぱぁ♡」

 

脚を開いたまま、膝がガクガクと笑っている。

 

「はぁ♡っ♡はぁ♡……うっ♡」

 

快感に打ち震える様を見て、こちらも我慢の限界を感じた。

 

 

 

 

きっかけはなんてことのないことだった。

 

「あっ♡ひっ♡んっ♡っく♡」

 

その日は2人で深夜まで作業に没頭していた。

多分、疲労とか眠気とか色々と蓄積していたのだろう。

 

流れで互いの手を取り、気づけば唇を重ね、身体も重ねていた。

 

「はぁっ♡あんっ♡」

 

ベッドへ仰向けに横たわる女体に覆いかぶさる。

開かれた脚の間に収まり、クビレに手を添えて動く。

 

「やっ♡そ、そこ♡ついちゃ♡だめでっ♡」

 

激しく揺れる胸がピストン運動の苛烈さを示す。

 

「っぐ♡ん゛っ♡そこ、はっ♡よわ、い、からっ♡」

 

「知って、ます。っ!」

 

「ほっ♡」

 

端正な表情を隠せるくらいの長い黒髪が、汗で張り付いている。

掛けたままの眼鏡の向こうにある瞳は、涙が光っていた。

 

「ふぅぅぅ♡うぅぅぅぅっ♡」

 

「はっ! セン、パイ……!」

 

「〜〜〜っ♡〜〜〜〜〜〜っ♡」

 

「出る……。っ、ぐぅ!」

 

白濁が弾け飛ぶ。

 

 

「あ゛〜♡♡♡あ゛っ♡♡♡い、うぅ゛っ♡♡♡」

 

汚い喘ぎ声を出しながら、先輩も達した。

 

ゴムに暖かい温もりが完成する。

 

「……んっ♡おちん、ちん♡ぜんぶ、出せた?♡」

 

「っ」

 

「まだ……いいよ?♡」

 

 

 

帰り道にて。

 

「律紀君」

 

「っ! 佐々木……」

 

校門を出ると声をかけられた。

見れば、志乃が物憂げな表情で立っていた。

 

「間宮達と一緒に帰らなかったのか?」

 

「えぇ。……その、一緒に帰りたいなって」

 

ゆっくりと近づいてきて、カバンを持つ手とは逆の手。

左手を握られる。

 

「……私も」

 

指の1本1本が絡む。

 

「……私にも、くれませんか?」

 

彼女がどういう意図で言ったのかはわからない。

それでも、俺は時間の許す限り志乃を求めることにした。

 




登場人物紹介

ヒロインの1人 中空知 美咲
通信科所属の2年生。ランクはBで律紀の戦姉妹。
目が悪い代わりに優れた聴覚を持ち、音響分析力は最早「天才」と言っても過言ではないレベル。
その点に関しては、ヒステリアモードのキンジや律紀ですら敵わない。
原作ではキンジに好意を抱いていたが今作では律紀に向いており、1度流れで交わって以来、さらに好意が増した模様。
なお、志乃は何かを勘づいてるらしい。

ヒロイン2人目登場。
律紀君羨ましいなー(血涙)

あ、修羅場はあれど絶望バットエンドはないです。
やはり最後はハッピーエンドに限りますからね。

ちなみにヒロインはあと3人、計5人です。
果たして上手く書けるでしょうか・・・。
控えめに言って私どうかしてる(グルグル目)

誰がヒロインなのか是非予想してみて下さい。
お気に入り登録に感想を頂れば幸いです。

ではでは〜ノシ


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第8話 武偵誘拐事件

皆様こんにちわ。
nibiiroと申します。

一昨日ぶりですね。
お待たせしました。

第1章も終わりに向かいます。
まだまだ続けますので、どうぞよろしくです。

ではでは、前置きは終わりで。

それでは、いってらっしゃいませノシ



日曜日。

俺達4人は今話題のラクーン台場、遊園地にきていた。

 

「こ、怖かった……」

 

「やりたいっていったのは間宮だろ」

 

「高いなぁー」

 

「いい眺めですねぇ」

 

間宮が4人分のタダ券を持っていたので、誘ってもらい今に至る。

 

観覧車の眺めを楽しむ。

ちなみにさっきまで間宮はターザンロープみたいなので遊んでいた。

 

「うわぁ……。人がちっちゃーい!」

 

「あかりはいつも見上げてばっかりだもんなぁ」

 

「り、律紀さん」

 

「ん?」

 

「……今度は、2人で来ましょう?」

 

「あー……そだな」

 

それとなく返事をする。

休日とはいえ大勢の人で溢れかえっている光景はさすが、テレビで取り上げられるだけはあると思えた。

 

『ッ!』

 

突如、全員の携帯が鳴り響く。

 

「武偵高の周知メール?」

 

「現場は────ここだな」

 

「マ、マジか……」

 

「ケースF3Bは誘拐・監禁された、だよね……。O2って何だっけ?」

 

「原則2年以上が動け、です」

 

続けて内容に目を通す。

 

犯人は防弾装備(E A W)、か」

 

「ってなると、プロの可能性大だな」

 

誘拐されたのは、特殊捜査研究科(C V R)インターン(中3)の島 麒麟(しま きりん)

原作通りの流れだ。

 

「近隣生徒からの報告ですと、早い生徒でも到着は15分はかかるそうです」

 

観覧車が丁度一周し、急いで降りる。

 

「どうする? 動くか?」

 

「で、でも、私達だけでなんて……」

 

「…………」

 

「行こう」

 

『っ!』

 

間宮の瞳が、決意を固めた。

 

「今この子を助けられるのは、あたしたちしかいない!」

 

 

 

 

場所は変わって、ラクーングランドホテル。

捕らわれた島が機転をきかせ、ここの703号室にいることが判明。

 

作戦はセオリーに沿って挟み撃ち。

火野がアサルトライフルMagpul MASADAを背負い窓の上から。間宮と志乃はドアから潜入。俺は後方からのバックアップと退路の確保だ。

 

「スゥー……はぁっ!」

 

志乃が刀を扉の隙間へ勢いよく差し込み、強引にこじ開けた。

 

「武器を捨てて! って、わぁ!」

 

「あかりちゃん!」

 

(やべっ!)

 

志乃が転んだ間宮に駆け寄る間に、身を潜める。

 

「ハハッ、人質と武器が増えたぜ。やりましたね兄貴」

 

「随分とバカな武偵だな。しかも、女ときてる。いくら何でも俺達を舐めすぎじゃねぇのか?」

 

ギリギリセーフ。

俺まで見つかったらどうしようもなくなるところだった。

 

(……そろそろか)

 

発砲音が何発か炸裂する。

火野が窓の外からぶっ放した音だ。

 

(今……!)

 

ハイキャパを片手に突入。

 

踏み入れると、島が割れた窓から飛び降りようとしているところだった。

 

「3、2、1。きゃはーんっ☆」

 

ふわりと重力に従って落ちる寸前に、ロープを振り子のように使った火野が抱きかかえ、下のプール目掛けて落ちようとする。

 

「クソッ!」

 

「ライカ‼」

 

兄貴と呼ばれていた奴が落ちてゆく火野に、持っている銃を構える。

 

(やらせねぇ)

 

「動くんじゃねぇ!」

 

「あかりちゃん! 危ない!」

 

もう1人の手下が間宮に銃を向けようとするが、それは失敗に終わる。

 

鳶穿(とびうがち)

 

カウンターでしか発動できない間宮の技。

すれ違いざまに、手下の銃を素早く奪い取った。

 

「やめてー‼」

 

狙うは、銃身。

 

ハイキャパがひとつ鳴く。

放たれた銃弾は吸い込まれるように金髪の構える銃へと進み……。

 

「っづ!」

 

甲高い音を立て当たると、構えが崩れた。

 

「ガキ共が!」

 

「もう1人いたのかよ!」

 

「動かないでください」

 

「抵抗するな。もう終わりだ」

 

サングラスを掛けた金髪のリーダーに志乃が刀を首筋に添え、手下は俺が銃を突き付けて身動きできなくする。

 

「ライカー! 無事ー⁉」

 

間宮が下へ声を掛ける。

不安そうに垂れた眉がパァと明るい顔に変わる。

 

どうやら無事みたいだ。

 

原作に習って、俺がいなくても良かったと思うが万がいちがあるからな。

念には念を入れて、だ。

 

とにかく、これで一件落着……。

 

(……何だ?)

 

おかしい。

鍛えられてきた経験と勘がまだ何か訴えている。

 

「……クク」

 

「……何が可笑しいんですか」

 

金髪が不適に笑う。

 

「ヒヒ、ヒヒヒ……」

 

手下の黒髪も、同じように笑う。

 

「間宮、佐々木。気を付け────」

 

後ろから殺気。

 

「ッ⁉」

 

下から抉るような拳が迫る。

 

(躱せねぇ……!)

 

常人よりも遥かに大きな拳が脇腹に刺さる。

 

「グゥッ……!」

 

寸でのとこで左腕を盾にできたが、ミシリと嫌な音を立てた。

音からしてヒビが入ったかもしれない。

 

強烈な衝撃で身体が少し浮く。

 

「がっ!」

 

その隙を殴ってきた主は見逃さない。

次に迫る攻撃を認識できず、振りかぶった拳が頭部へ振り降ろされた。

 

(3、人目……)

 

目の前が、暗く閉ざされた。

 




原作の麒麟誘拐事件にオリ展開を混ぜました。
上手いこと書けてるか不安です……。

律紀君の見せ場をハッキリと出す時がきました。
頑張ります!

では、またノシ


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第9話 逆鱗

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

お気に入り登録600超え、ありがとうございます!
感想も良ければ書いてくらはい!
いつも感想来てるかなぁとか思って仕事してます。

良ければ、お願いします(ヨクバリス)

前置きオワーリ。

それでは、いってらっしゃいませノシ


何が起きたのかわからなかった。

音のする方に目を向けると、りっ君が床に倒れていた。

 

「リツ君‼」

 

あかりちゃんの叫び声と、頭から血を流して気絶する彼の姿を見て数秒。

ようやく状況を飲み込めた。

 

「りっ君‼ あっ……!」

 

「動くんじゃねぇ」

 

「志乃ちゃん!」

 

「お前もだ」

 

誘拐犯の金髪と黒髪がいつの間にか銃を持ち、私達に構えていた。

 

「ったく、どこにいってやがった! ¨鉄¨(アイアン)!」

 

「ソーリー。ナカナカトイレカラハナレラレナクテネー」

 

アイアン、と呼ばれた浅黒い肌を持つ巨体の男は悪びれる様子もなく片言の日本語で謝る。

足元のりっ君はピクリとも動かない。

 

「戦闘屋の癖によぉ……。危うく俺ら捕まるとこだったんだぞ!」

 

「ソレハソレハ。デスガ、コノテイドノテキナラゾウサモナイデス」

 

「ならいいさ。お前を雇う金も安くはなかったんだからな。さて……」

 

「ぐぅっ!」

 

金髪に手首を掴まれ、後ろ手に捻られた。

刀が床に落ちる。

 

「これで、何にもできねぇ」

 

「やめっ! 離し────ムググ!」

 

「うるせえ口は塞いじまうにかぎるな」

 

あかりちゃんは手足が縛られ、猿轡を咬ませられてしまった。

 

「1人には逃げられちまったが、結果オーライだ。仕切り直してまた金の交渉だ」

 

「兄貴。この男のガキはどうしますか?」

 

「……鉄」

 

「コロスツモリデナグッタカラ、シンデルカモネー」

 

「ッ!」

 

その言葉を聞き、私は拘束を振り解こうと暴れた。

 

「りっ君! いやぁ!りっ君‼」

 

「……うるせぇ!」

 

「痛っ!」

 

頬を叩かれる。

 

ひのひゃん(志乃ちゃん)!」

 

「ズイブントイキガイイネー」

 

「……うっ……り、りっ君……」

 

伏した彼へと手を伸ばす。

涙で視界が滲んできた。

 

戦闘屋が近づき、私を見下ろす。

 

「コノオンナ、スコシカリテイイ?」

 

「あ? ……ほどほどにしろよ」

 

ひゃめてぇ(やめてぇ)‼」

 

剛腕さながらの片腕で持ち上げられ、放り投げられる。

 

「っ……! ウゥッ!」

 

首を掴まれ、持ち上げられた。

 

「ハハハ、モットヒメイアゲテミロ」

 

「カッ……! カハッ!」

 

苦しい。

呼吸がどんどんできなくなる。

 

(たす、けて……)

 

視界が薄くなり始めた。

 

(誰、か。たすけ、て……)

 

死にたくない。

もっと、生きたい。

 

生きていたい。

 

(たす、けて。りっ君……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい」

 

 

『ッ!』

 

絞められていた力が緩まる。

床に崩れ落ちた私は酸素を求めながら、聞こえた声の方を見た。

 

「ゴホッ!ゴホッ! あ゛ぁ……!」

 

「てめぇら、何してやがる……!」

 

そこには、大好きな彼の姿があった。

 

「りっ君!」

 

 

 

 

起きた時に見たその光景は、俺にとって耐えがたい物だった。

 

間宮はガッチリ拘束され、いつ男に弄ばれるかもわからない状態。

そして……

 

「マサカ、イキテイルトハオモワナカッタ」

 

俺を殴り飛ばした黒人らしき大男が、志乃の首を絞めていた。

 

「なんだ、ボロボロみてぇだな」

 

「おい、鉄。トドメをさせ」

 

「オーケー」

 

周りが何か話しているが、今はどうでもいい。

 

────志乃が、泣いている。

 

「誰が泣かせた」

 

「……ワッツ?」

 

「誰が、そこの女を泣かせた……!」

 

言い表せない感情が溢れてくる。

よく見れば、頬も腫れているのがわかる。

 

「ダレダロウトカンケイナイデス。オマエハシヌンダカラネー」

 

「……もういい」

 

敵は3人。

邪魔なのは目の前の戦闘屋。

 

ベルトに付けた錠剤ケースを手に取る。

 

「ソレハ?」

 

「……今からやられるお前には関係ないだろ」

 

「……ッ!」

 

戦闘屋が床を蹴る。

 

「ゴクッ」

 

ケースから青色の錠剤を取り出し、飲み込んだ。

 

「シネェ‼」

 

鉄の如き拳が眼前に迫る。

 

 

────ドクン

 

 

自分の心臓の鼓動がハッキリと聞こえだす。

 

 

────ドクン

 

 

近づく剛腕が、遅く見え始めた。

 

 

「ッ!!!」

 

 

「ガッ⁉」

 

刹那、奴の顔面へと蹴りが刺さる。

 

「ォオッ!!!」

 

巨体が宙に浮き、壁へ激突。

音と衝撃で部屋が揺れた。

 

「ナ、ナニ、ガ……」

 

(チッ、流石にかてぇ)

 

とはいえ、チンタラやってる暇はない。

 

Anti Poison Cycle(A P C)。モード、Caution(ブルーライン)

 

「キサマァ‼」

 

「来いよ」

 

思う存分、やらせてもらう。

 




律紀君の能力を使う時がきました。
あぁ・・・描写するの怖い(震え)

なるべくガバガバにならないように頑張ります。
能力の詳細は次回で。

ではではノシ


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第10話 毒を殺す毒

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

少し間が空いてしまいまして、すいません。

ちょっとリアルでへこむ出来事があって萎えてました。
今はだいぶマシにはなってきましたが、少しずつ調子を取り戻していこうと思ってます。
といっても、息抜きにFE風花雪月をやってだいぶ本調子になれました。

前置きは完了。

それでは、いってらっしゃいませノシ


今の俺が武偵としてやっていける実力があるのは、ある2人の人物のお陰だ。

 

1人は、あの人。

銃の使い方やナイフの使い方。涼しい顔をして、あらゆる戦闘技術を教えてくれた今の依頼主。

 

もう1人は、師匠と俺は呼んでいた。

師匠の知識は豊富という言葉で表せないほどで、その中で特に詳しかったのが、毒だった。

 

 

『あなたの体内にある特殊な成分。調べたら面白いことがわかったわ』

 

 

『勿体ぶらずに教えろって? ……毒よ。それも、とても希少な毒』

 

 

『初めて見たわこんな毒。まさか、¨毒を殺す毒¨なんてものがあるなんてね』

 

 

『解毒とは違って毒素を食べるの。欠片も残さずに、ね。私が知る限りの毒物全てが、効かないのことが証明されたわ』

 

 

『つまり、今この世にある毒であなたが死ぬことはまずない』

 

 

『────ただし』

 

 

 

 

「フゥン‼︎」

 

空気を裂きながら、拳が唸りをあげて迫る。

それを、手で流して躱す。

 

「グオっ⁉︎」

 

懐に入り込んだところで、膝蹴りを打ち込む。

 

「立てよ」

 

「グゥ……!」

 

跪いたところで、まだ余力があるのはわかっている。

すぐさま立ち上がり腕を振るってきた。

 

「────っ!」

 

「ガハァッ⁉︎」

 

間髪入れずに、蹴打を叩き込む。

 

"鉄"という異名の如き攻撃も当たらなければ意味はない。

繰り出される猛攻を"流し"ですり抜ける。

 

「ナゼダ……! ナゼ、アタラナイ!」

 

相手の攻撃を受け入れつつ躱す。

それが、流し(なが)

 

蹴りが主体のスタイルを活かすべく、空いた両手を防御に使う。

今は左腕が上がらないから、右手だけだが。

 

「ゴッ、ハァッ……!」

 

右手を奴の攻撃に合わせ、流して蹴りを叩き込む。

 

 

『ただし、体内にある毒を1度外部に取り出すと変異して同物質を誤認して敵とみなす。つまり、互いに殺し合うことになるの』

 

 

「何してやがる⁉︎ さっさとソイツを────」

 

腰に刺したナイフを投合。

ヒュルヒュルと回転し、金髪の持つ銃へと当たる。

 

「ッてぇ!」

 

「兄貴!」

 

狼狽えている間に、床に落ちたハイキャパを拾う。

すぐに構え、手下の持つ銃を狙い撃つ。

 

「や、野郎……!」

 

(あとは……)

 

 

『その際に、身体を活性化させる成分が過剰に生成されるわ。これにより超人的なパワーが一時的に得られるけど……』

 

 

何発かを発砲し間宮の縄を解き、転がっている刀を足で蹴る。

 

「間宮! 佐々木!」

 

「うん!」

 

「はい!」

 

手足をベッドに拘束をされていた間宮と刀を拾い上げた志乃が立ち上がる。

 

「ここまでです!」

 

「大人しくして!」

 

今度こそ、誘拐犯を確保。

俺が投げ渡した手錠で拘束した。

 

 

『リスクとして、死ぬ危険はあるわ。毒だもの。取り込む量が多ければ多いほど強靭な肉体になるけれど、長くは続かないし死ぬ可能性が高くなるだけね』

 

 

「終わりにしようぜ、(アイアン)

 

「クソガァァァァァッ‼︎」

 

 

『しょうがないから、ある程度コントロールできる薬を作ってあげる。……あぁ、感染の心配はないから安心しなさい。これまで通り、わたしのオモチャよ』

 

 

(誰がオモチャだっつーの)

 

ふと、師匠とのやり取りを思い出す。

あの人には最後までいいように転がされていた。

 

仕返しとして内緒で武偵高に入学したが、今はどうしてるのだろうか。

 

「ツブレロォ!」

 

鉄拳のラッシュ。

1発でも食らえば、致命傷。

 

両手が使えるなら流して避けられるかもしれないが、生憎今は無理だ。

 

(馬鹿正直に付き合うつもりはない)

 

連発された拳を見切り、腕が伸びきった所を蹴り上げた。

 

「シマッ────」

 

乗せていた力ごと上に弾かれたため、奴の身体が僅かに後ろへのけ反る。

懐がガラ空きだ。

 

脚力で跳ね、空中で身体を1回転。

そのまま右脚を振り下ろす。

 

「お返しだ」

 

鈍い音を立て、巨体が前のめりに倒れ込む。

 

「バ、カナ……」

 

ドスンと崩れ落ち、同時に意識も落ちて気絶した。

殺してはいない。

 

今度こそ、誘拐事件は幕を閉じた。

 

 

 

 

「いててて……」

 

場所は変わり、病院にて。

負傷した左腕を診てもらうために足を運んだ。

 

「りっ君!」

 

検査と診察を済ませロビーに向かうと、付き添い人の志乃が駆け寄ってくる。

 

「具合はどうでした?」

 

「幸い、骨折もヒビもないってさ。油断せずに冷やしながら、なるべく負荷を与えないように安静にって」

 

念のため三角巾で腕を吊り、湿布と小さな氷袋で冷やしている。

しばらくは不自由な生活になるな。

 

「みんなは?」

 

「ライカは島さんと一緒に。あかりちゃんは事件のまとめをしてくれてます」

 

「……間宮になんかおごらないとな」

 

間宮が書類整理とかできるのか不安だ。

頼りになる戦姉妹がいるから平気だと思うが。

 

「あの」

 

「ん?」

 

「あの時、飲んでた薬みたいのは……」

 

そうだった。

APCに加え、体内の毒に関することは話していなかった。

 

「そのうち話すよ」

 

「……わかり、ました」

 

口では言うものの、伺える表情は納得していない。

俺が色々と危ない橋を渡り、秘密にしていることがあるのは勘づいてるが、問い詰めることはしない。

 

したくても、できない。

 

(別に、俺はいつでも……)

 

彼女が本気で詰め寄ってくるなら、喜んで応えるのに。

 

……そうだ。

 

「志乃、デートしようか」

 

「へ?」

 




設定紹介

毒を殺す毒 N-P(New Poison)
律紀が持つ特殊な毒素。体内に侵入してきた毒を残らず食べる特性を持つため、毒を殺す毒とも言われている。
この毒の効果によって律紀に毒は効かない。
しかし、この効果はあくまで律紀の体内にある場合での話であり、一度身体から出ると変異する。
変異するとバランスが崩れ、同物質までも敵とみなして相殺し合う。


律紀の能力 APC(Anti Poison Cycle)
N-Pは変異した同物質との相殺効果で、身体を活性させる成分を作り出す。
細かい原理は今だ不明だがこの周期を律紀は利用し、ある程度コントロール可能な薬を服用することで切り替わる。


APCモード解説 ブルーライン(Caution) 
見た目は青色の錠剤。
相殺目的のN-Pが30%、残りの70%は本来の効果を引き出して安定させるための普通の毒が調合されている。
N-Pが多くなるほど活性作用が増すため、死ぬリスクが高くなる。
ブルーラインでの戦闘力はヒステリア・ノルマーレより少し上。


律紀君の師匠……イッタイダレナンダロウナー。
次回はおデート回で原作キャラとの絡みですかね。
章の締めくくりとしてのえち回も予定してます。

……それにしても、FE面白いです。
今作がFEデビューなんですけど、色んなキャラが魅力的でいいですね。
特にヒルダちゃんが可愛い(満足感)。

それでは皆様、またノシ


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第11話 偶然ダブルデート

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

一章も終わりに近づいてきてます。
今日も明日も張り切っていきまーす。

今回はあの原作キャラ達と絡みが。

前置きはおしまーい。

それでは、いってらっしゃいませノシ


誘拐事件から数日経った今日。

宣言通り、俺と志乃はデートをしている。

 

ちなみに間宮は、島と火野の仲を取り持つべく別の用事。

 

「歌いすぎた」

 

「カラオケなんて初めて行きました」

 

「いいストレス発散になったでしょ」

 

カラオケを終え、ぶらぶらと街を歩く。

 

「ほら」

 

「……ん」

 

そっと左手を差し出すと、顔を赤らめながら握ってくれた。

まずは、それっぽいことをしないと。

 

セックスしてる時点で今さらだが。

 

「あ、りッ君。あのお店……」

 

「じゃあ、行ってみようか」

 

志乃が目に止めたのは、如何にも女性人気がありそうなブランド服が並んだショップ。

外から見ただけでもいいお店なのがよくわかる。

 

「前から来てみたかったんです。良ければコーディネートしてくれませんか?」

 

「いいけど……。上手くできるかなぁ」

 

「選んでくれるだけで私は嬉しいですよ」

 

そう言って微笑む志乃と店の前まで行くと……。

 

「キンちゃん! ほら、あのお店だよ!」

 

「ま、待て白雪。やっぱり女物の店は……」

 

『あ』

 

聞き覚えのある声。

俺達と反対方向からやってきたのは2人の先輩。

 

「白雪お姉さま!」

 

「志乃さん!」

 

1人は志乃の戦姉妹でもある星伽白雪先輩。

もう1人は────

 

「……藤」

 

「……どうも、遠山先輩」

 

 

 

 

「こういうお店はやっぱ肩身が狭くなりますね」

 

「全くだ」

 

偶然にも出会った俺達4人は店内に入り、期せずしてダブルデートになった。

 

今は志乃と星伽先輩が仲良くしてるとこを、少し離れた所から遠山先輩と見守っている。

 

「こうして話すのは合同訓練以来ですね」

 

「……そうだな」

 

「すいません。デートのお邪魔をしたみたいで」

 

「あー……。それはこっちのセリフでもあるから気にすんな。白雪も楽しそうだしな」

 

戦闘実技も交えた合同訓練。

入学数日後に行われた抜き打ちテストは先輩達との合同で、事件を想定したシミュレーションだった。

まだ勝手がわからない1年を2年が適宜アドバイスしながら進め、その頃にはもう探偵科に移った遠山先輩と同じチームで行った。

 

「女嫌いじゃなかったんですか?」

 

「い、色々あってな」

 

「……一緒に寝たとか?」

 

「ゴフッ!」

 

図星を突かれて先輩が噴き出した。

いや、隠しても知ってるし。仕組んだの俺だし。

 

「先輩もやっぱ男だったってことですね」

 

「お、お前なぁ……」

 

「最近は神崎先輩も狙ってるんですか?」

 

「なわけないだろ! だいたい、付きまとわれて迷惑してるんだよ。お前ならその辺のこともう知ってるだろ?」

 

「勿論。……なんなら先輩の知らない事も知ってます」

 

「教えてくれる気は────」

 

「ないですねぇ」

 

ノータイムで答えを返す。

 

「……ほんと、お前はよくわからん」

 

「わかろうとしない方がいいかと」

 

先輩は深く溜息をついた。

 

 

 

 

「じゃあ、俺達はこれで」

 

「お姉さま。それに、遠山先輩。ありがとうございました」

 

「こちらこそ。また、学校でね」

 

「はい!」

 

「気を付けろよ」

 

(……そうだ)

 

店を出て別れようとしたとこで1つ、思いついた。

 

「遠山先輩」

 

「ん?」

 

コソコソと男2人でやり取りをする。

ポケットに忍ばせておいたソレを手渡した。

 

「おまっ、これ」

 

ソレは、3つのコンドーム。

 

「あげます。必要でしょ?」

 

「い、いや、別に……」

 

「星伽先輩、絶対期待してますよ?」

 

「ッ!」

 

チラリと、後ろを見る。

 

『?』

 

ハテナマークを浮かべ、小首を傾げる女性方。

 

先程の店で、遠山先輩が選んだ服に身を包んだ星伽先輩。

その姿は無自覚で色気を振りまき、通り過ぎる男性女性が目を向けてしまうほど。

 

……志乃も負けてないけどな!

俺の選んだ服着てくれてるし!

 

「それに、先輩も結構溜まってますよね。我慢しながら神崎先輩と一緒にいますもんね」

 

俺が仕組んだ夜以来、先輩が性欲を発散できていないのは知っている。

神崎先輩が来て以来は自慰だってできないしな。

 

「足りないと思ったら、自分で買ってくださいね」

 

「いらん気遣いを……」

 

 

「ヒステリアモードがあっても、生物としての欲求はちゃんとあるんですよ?」

 

 

「────お前!」

 

「行くよ、志乃」

 

手を取り、歩き出す。

ゴムはまだカバンにあるから気にしてない。

 

「い、いいんですか? 何か話してたんじゃ……」

 

「いいのいいの。もう済んだから」

 

また手を繋いでどうするかを考える。

 

「次はどこに行こうか」

 

「そうですねぇ……」

 

その後、日が暮れるまで街を巡って食事をして────

 

「お風呂、入っておいで」

 

「……うん」

 

明日は休日。

今から気が済むまで、志乃と交わる。

 




キンちゃんが女関係だらしなくなっても私はキンちゃんだからなぁ…ってなります。
カリスマあるし、彼ならどうにかなるやろ(ハナホジー)みたいな感覚。
マッハ2で動いてミサイル弾く人間だからね。仕方ないね。

次回はえち回でございやす。
果たして律紀君と志乃の関係に変化は訪れるのか。

ではでは〜ノシ


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第12話 交じり合って、一歩進んで ☆

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

気づけばお気に入りが700近く・・・。
嬉しい限りです。ありがとうございます。

今後ともどうぞよろしくです!

前置きは終わり!

それでは、いってらっしゃいませノシ





「んん♡んっ♡」

 

ラブホテルのベッドで、俺達はまぐわい始めた。

 

「あっ♡そこ、っ♡一緒に、いじっちゃ♡」

 

頭側へ寄りかかる俺に背中を預け、愛撫をされる志乃。

左手は胸をまさぐり、右手は秘部から丁寧に刺激を与える。

 

「はぁっ♡乳首ぃ♡クリクリだめぇ♡う゛ぅ♡」

 

たぷたぷと果実を揺らして柔らかさを堪能した後、硬く起立した蕾に触れた。

 

「りっ君……♡ふぅっ♡」

 

身体は火照り、肌が淡く桃色に染まる。

吐息と共に名前を呼ばれるだけで興奮が増してゆく。

 

「気持ちいい?」

 

「う、うん♡りっ君にっ♡触られるの、気持ちっいっ♡」

 

「なら良かった。……んっ」

 

首スジに顔を埋め、キスを落とす。

 

「あっ♡あっ♡跡、ついちゃうぅ♡」

 

香水を付けてるわけでもないのに、甘い香りが鼻腔をくすぐる。

 

「……ふぁ♡」

 

嗅覚と触覚から女体の魅力を感じる。

 

「ひぅっ♡うっ♡ああっ♡」

 

「ここも、勃ってる」

 

乳首に次いで、硬くなったクリトリスが視界に入る。

膣に入れていた指を抜いて、そっと人差し指で触れた。

 

「っく♡」

 

指の腹でトントンと優しく。

 

「あ゛っ♡あ゛っ♡」

 

「志乃」

 

「だめっ♡だめぇ♡イッちゃう♡」

 

「いいよ」

 

鎖骨に吸い付き、囁く。

震える身体が快感を逃がそうとよじりだした。

 

触れていた指で、摘む。

 

「〜〜〜〜〜っ♡りっ、くぅん♡んちゅ♡」

 

左手を添えてコチラを向かせた。

猫撫で声で名前を呼んだ口を唇で塞ぐ。

 

「んん♡んっ♡んっ♡」

 

逃げ場はない。

彼女が達する時は近い。

 

「ちゅっ♡んむ♡んーっ♡んんーっ♡」

 

「……ぷはっ」

 

 

「イッ♡♡♡あ゛、くっ♡♡♡ううっ♡♡♡」

 

 

キスをやめて息をついた直後、志乃は声を上げて絶頂した。

 

「あひ♡止まらなっ♡いやっ♡」

 

股座から吹く潮。

背中強く反るようにして浸っている。

 

「きゅっ♡は、あ、〜〜〜〜っ♡」

 

「志乃はえっちだなぁ」

 

「あっ♡」

 

「でも、そこが可愛い」

 

「〜〜〜〜〜っ♡♡」

 

震えが小さくなってゆく。

小さく、浅い呼吸を繰り返しながらクタリと寄りかかる肢体。

 

「んくっ♡……はぁ♡」

 

瑞々しい巨乳を揉むと艶かしく喘ぐ。

肌に浮かぶ汗が、部屋のライトで光っている。

 

「りっ君……♡」

 

「ん?」

 

「……おちんちん、舐めさせて♡」

 

 

 

 

「んじゅっ♡ぢゅる♡」

 

「っ」

 

「ぺろっ♡れろぉ♡はぁむ♡」

 

仰向けになった俺の股間に顔を埋める志乃。

そこから響くのは、フェラチオによる快楽音。

 

「んっ♡んん゛っ♡」

 

夢中になりながら竿を咥える。

清楚な見た目に似合わない行いは、いつ見てもギャップが凄い。

 

「ぢゅっぽ♡ぐぽっ♡ぐぽっ♡ん、むぅぅぅ……♡」

 

「う、はぁ……っ!」

 

小さくストロークしたと思ったら、喉奥まで飲み込んだ。

口内から浸食する熱が、勃起した肉棒の温度をさらに上げる。

 

「っ♡じゅっぽぉ……♡んっ♡ん〜〜〜〜っ♡ちゅぴっ♡ちゅっぱ♡はぁ♡」

 

ゆっくりと口から抜き出し、亀頭部分たけをまた咥える。

舌を絡め唾液をコーティングし、愛おしそうな顔をしている。

 

「入れて、いい?♡」

 

「いいよ。でも、その前に────」

 

枕元に置かれたゴムを手に取り、見せる。

 

「コレ、今回は使いたくないんだ」

 

「……え」

 

志乃の表情が固まる。

そりゃあ、そうゆう反応になるよな。

 

「やっぱり嫌か?」

 

「い、嫌じゃないです! むしろ、その、嬉しいですけど……」

 

静かに俯き、言葉が尻すぼみになってゆく。

 

「俺は本気だ」

 

「っ」

 

「もう何処にも行かない。ずっと一緒だ」

 

「……他の方はどうするんですか?」

 

「うっ」

 

痛いとこを突かれた。

やっぱ知っていたか……。

 

「もう、仕方ないですね」

 

「おっと」

 

ふわりと上から抱きつかれた。

そのまま、何かを確かめるようなキスをする。

 

「んっ♡……っは♡」

 

「……誓いキスってやつ?」

 

「そんなとこです」

 

首に腕をまわされ、胸同士が触れ合う。

そのままスリスリと互いの性器を擦り付ける。

 

「5人までなら許しちゃいます」

 

「5股とか、男として最低すぎるだろう」

 

「ちゃんと責任を取ってくれるなら私はいいと思いますよ。それでも……」

 

身体を離し、起き上がる。

膝立ちになった彼女は、己の膣口に起立した逸物を当てた。

 

「りっ君の隣は、私のものです。ん゛っ♡」

 

肉壁を掻き分け、奥まで入り込む。

 

「ふっ♡あ、あぁ♡ふふっ♡」

 

志乃が、うっとりしながらお腹に手を当て笑う。

その笑みは見たことない種類の笑みだった。

 

「すごい、です♡りっ君の、が♡あんっ♡」

 

女としての色気が増したように思える。

 

「んっ♡ほんと、に♡いいんですか?♡」

 

「っ、何、が」

 

「だって♡私、っ♡りっ君に♡酷いこと、をっ♡」

 

両手を繋ぎ指を絡めながら、結合を続ける。

 

「……そんなの、もういいんだよ」

 

「でもっ♡でもぉ♡」

 

彼女の瞳から涙が溢れる。

その涙に含まれる感情は、きっと様々な想いが込められているのだろう。

 

「志乃がどう思っていようと、俺にとっては、もうどうでもいいんだ」

 

我ながら酷い言い草だ。

 

「そんなことよりも、今は、お前とずっとこうしていたい」

 

「〜〜〜〜っ♡ひど、いっ♡私がっ♡どんなに、悩んだと思って♡」

 

「ごめんな。でも、そんなことよりも、俺は志乃と一緒がいい」

 

「ずっ♡ずる、いっ♡ずるいよぉ♡」

 

上下に跳ねる志乃に合わせて腰を動かす。

ぷるんぷるんと揺れる胸の動きが興奮材になり、チンコの硬さが増す。

 

「嫌、か?」

 

「っば♡ばかぁ♡りっ君のばかぁ♡」

 

「うっ」

 

中の締め付けが強くなる。

生だからか、感じたことのない彼女からの刺激は俺の余裕をガリガリ削る。

 

「ずっと♡ずっと一緒にいる♡もう、離れないっ♡」

 

「……あぁ」

 

「きてっ♡きてぇ♡りっ君のぉ、全部私にぃ♡」

 

抽挿が加速する。

結合部からは酷く濁った音と隠臭が。

 

「出る……!」

 

「あっ♡」

 

昇ってきた精子が飛び出す。

 

「きっ♡ああ、あつっ♡んやっ♡」

 

怒涛の勢いが志乃の子宮を揺らし、満たす。

 

 

「〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡はうぅ♡♡♡」

 

 

脚がピクピク震え、動けないようだ。

恐らく、また絶頂したんだろう。

 

「まだ出るから」

 

「ふっ♡ふぇ♡んきゅっ♡」

 

手を解き、細いクビレへと両手を添える。

 

「あっ♡あっ♡お腹っ♡いっぱいなのにっ♡」

 

「っ!」

 

「ひっ♡あ、あぁ♡あ゛〜〜〜〜〜っ♡」

 

尿道に残った分を捻り出す。

 

「……はぁ♡……はぁ♡……」

 

「んっ。……はぁ」

 

入りきらなかったザーメンが隙間から漏れ出す。

結構な量を出したらしい。

 

「ふっ♡……ふっ♡……。後で、ピル飲みますね」

 

「……ごめん」

 

「……ふふっ♡」

 

ぬるりと抜け落ち、白い液体が膣から垂れてゆく。

 

「生って、凄いですね♡りっ君のあったかいのが気持ちいいです♡」

 

「……志乃」

 

「あっ♡」

 

今度は彼女を仰向けに押し倒す。

 

「────きて♡」

 

そこから先は何があったのか覚えていない。

目が覚めたら互いの汗と愛液でベトベトで、抱きしめ合って寝ていた。

 

寝息を立てる志乃を見た後、時計を見ると日付は変わっていて……。

 

どうやら昨日の夜から丸一日ぶっ通しでヤリまくったようだった。




第1章はこれにて終わり。
物語は新章を迎えます。

それと申し訳ないのですが、他の作品を更新したいのでしばらく止まります。
早めに更新できるようにしますので、気長に待って頂けると幸いです。
放置はしません!

それでは、またノシ


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第2章 平和、時々、面倒事
第13話 コンビで任務


皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

3月入ったので、第2章の幕開けです。
最初はオリ展開のお話。

前置き完了。

それでは、いってらっしゃいませノシ





「死ねやぁ!」

 

スキンヘッドの男がメリケンサックを装備して拳を振るう。

 

(危ねぇ、なっと!)

 

「ガッ⁉︎」

 

流したら手が血だらけになるので身を翻して躱し、カウンターの要領で顔面に蹴りを入れる。

呻き声をあげながら気絶した。

 

「ヤロォ!」

 

「やっちまえ!」

 

一息つく間も無く、人相の悪い奴らの何人かがコチラに銃口を向ける。

発砲を防ぐためすぐにホルスターからハイキャパを抜き、持ち手を撃ち抜く。

 

「っでぇ⁉︎」

 

「こ、このガキがぁ!」

 

「ッ!」

 

一瞬の隙も見逃さない。

1人に蹴りを顎に掠めると倒れ、もう1人は背後から首を外れないよう適度に締め上げ失神。

 

余裕ができたとこで、通信が入った。

 

『こちら中空知。状況の報告をお願いします』

 

「丁度2階の制圧が完了しました。今のとこそこまで騒がしくしてないから増援とかないと思いますけど、どうでしょう?」

 

タチの悪いヤクザを掃討するのが今回の依頼。

戦徒コンビで受けることで互いに応じた単位を貰えるため、美咲先輩を誘ってみた所二つ返事で了承してもらえた。

 

『……映像と音を確認しました。特に不審な事はありません』

 

「了解です。コッチも異常はないので、このままナビゲートお願いします」

 

ビルに潜入し制圧するのが俺の役目で、予め仕掛けた盗聴機とハッキングした監視カメラ等を使い通信機でオペレートするのが美咲先輩の役目。

 

先輩は今、少し離れた場所に留めてあるワゴン車の中で指示を出している。

 

一緒にこなすのは初めてではないが、先輩からの指示や確認は無駄がないから非常にやり易い。

 

「さてと……」

 

リロードを終え、錠剤ケースから青色の薬を1つ取り出す。

 

事前に確認した資料によれば、ビルは五階建でまだまだ組員はいる。

こっからは人数も増えて厄介になるだろう。

 

「気を引き締めないとな」

 

薬を飲み込む。

心音の高鳴りが1つ、内側から響いた。

 

「オペレートの続行、お願いします」

 

『了解です』

 

 

 

 

「はぁ〜、お疲れ様でした」

 

「お、お、お疲れ、様……」

 

「それじゃあ、かんぱーい!」

 

「か、乾杯……」

 

任務を無事に終えた俺達は2人でちょっとした打ち上げを始めた。

中々危険な依頼だったので、後の疲労を取るためにホテルを予約し今はその一室。

 

「ゴクッ、ゴクッ……プハァー! あぁ〜、仕事終わりの一杯は格別です」

 

「ま、またお酒飲んで……」

 

「心配しなくても、飲み過ぎには気をつけてますんで大丈夫ですよ」

 

「そそそ、そうゆう事じゃない、のにぃ……」

 

美咲先輩がジュースなのに対し、俺はチューハイ。

未成年が飲んではいけないと言うが、精神的にはもう成人越えをしてると思ってるので気にしていない。

 

「バレなきゃいいんですよ。バレなきゃ」

 

「ぶ、武偵が何てことを……」

 

「まぁまぁ、それはもう置いといて。食べましょうよ」

 

広い部屋の窓側のスペースで、テーブルを挟んで腰掛けている。

机の上には注文したピザやつまみが並んでいた。

 

「い、いただき、ます」

 

「いただきます」

 

ゆったりとした食事をしながら、談笑をする。

 

「それにしても、今回の件即答してもらえるとは思ってなかったです」

 

「そ、そうなの?」

 

「はい。面倒な内容だし、美咲先輩が単位欲しさに食いつくなんて全く思ってませんし」

 

「り、律紀君と一緒なら、ぜぜ、全然大丈夫だよ」

 

「……そう、ですか」

 

いつも通り慌てふためきながら言葉を紡ぐ先輩。

 

「何か隠してます?」

 

「ふぇっ⁉︎ な、なな何も、隠してなんか、いないよ?」

 

「…………」

 

「……うぅ」

 

ジッと目を合わせると観念したようで、ポツリポツリと話し始めた。

 

「そんな、隠すほどのことでもないんだけど……。あの、ね?」

 

「はい」

 

「ちゃ、ちゃんと単位を取って卒業して、律紀君と一緒に働きたい……なんて」

 

顔には出さないようにしたが、内心では驚いた。

 

消極的な先輩の口からそんな言葉が聞けるだなんて予想できないし、ましてや、原作では3年進級時に退学になり流れるまま遠山先輩と会社を立ち上げるという形になっていた。

 

志乃と同じく美咲先輩も今、俺という存在で変わろうとしている。

 

「ダメ……かな?」

 

「いや、そんなことないです。むしろ嬉しいです」

 

これは本心だ。

身体を重ねる前から何となく好意は感じていたがここまでとは……。

 

「わ、私以外にも女の子がいるのはし、知ってる。それでも、すすす好きだから。いい、一緒がいいなって」

 

「美咲さん……」

 

志乃との仲を知っているのに、そこまで好いてくれるのか。

 

眼鏡の奥の瞳は微かに潤んでいる。

この決心は、絶対に軽い気持ちで決めたものではない。

 

なら────

 

「こちらこそ、これからよろしくお願いします」

 

「……へ?」

 

一拍おいて、悲しげな表情が一転。

何を言われたのかわからないような顔になった。

 

「ですからその、こんなクズヤローで良ければよろしくお願いします」

 

「ほ、ほほほホントに⁉︎」

 

「えぇ」

 

「う、嘘じゃない、よね?」

 

「誓って嘘なんかじゃないです。とゆうか、セックスしてから絶対に責任取るって決めてましたから」

 

「そう、なんだ……。エヘヘ……」

 

 

 

 

食事を終え、ベッドでゴロゴロと2人して横になる。

横向きで、さながらマーキングのようにスリスリと身体を擦り付けてくる先輩。

 

「り、律紀、君」

 

「何です?」

 

「そ、その、呼んでみただけ……」

 

「…………」

 

 

そんな可愛いことするのは卑怯でしょ。

 

 

俺はガバッと起き上がると同時、服を脱ぎ出す。

 

「ええ⁉︎ なななな何を⁉︎」

 

「我慢できなくて」

 

てか、俺の裸なんて今更な気が……。

手で顔を覆ってるけど、指の間からバッチリ覗いてるし。

 

「お風呂入りましょうか」

 

「い、一緒にとか言わないよね?」

 

「一緒に入るに決まってるじゃないですか」

 

パンツ1枚になり、美咲さんに近づく。

 

「ほら、早く脱いで下さい」

 

「あぁっス、スカート返してぇ……! 眼鏡っ。んっ♡あんっ♡」

 

手早くひん剥きお姫様抱っこで抱え、俺達はバスルームへと向かった。

 




クエストの内容ってどうゆうのがあるのかあんまり知らないんですよね・・・。
ランクの差でどんな感じに内容が変わるのかわからない(ウゴゴゴ)
なので、書きやすいように書いちゃいました。

次回は中空知とのえち回。
お風呂セックスだー!

それでは、またノシ


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第14話 水も滴る中空知 ☆

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

前回言い忘れていましたことを。

お気に入り登録700超えありがとうございます!
感想に誤字脱字報告も大変ありがたやー……です。
今後もどうぞよろしくお願い致します。

前置きはひとまず。

それでは、いってらっしゃいませノシ



 

2人で入っても余裕の広さを持つバスルーム。

いやいやと身体をよじる美咲さんを逃がさぬよう、泡まみれの手で触れる。

 

「あっ♡んやぁ♡」

 

手触りの良い肌がヌルヌルと滑る。

 

「っ♡揉む、のっ♡だめぇ♡」

 

「だめと言われても無理です」

 

互いに立ったまま密着し、後ろから乳房を揉みしだく。

 

「うっ♡んんっ♡ふあぁ♡」

 

豊満な胸が形を変える。

普段の沈むような柔らかさに加え、泡による感触が興奮を逆立ててくれる。

 

稀に触れる桜色のソレは既に固く起立していた。

 

「さきっ……ぽっ♡うくっ♡んはぁ♡」

 

「美咲さん」

 

「つ、つまんじゃっ♡あぁ、だめっ♡ひっぱら、ないでぇ……♡」

 

胸を弄ばれて悶える先輩。

一応、身体を洗うという行為も兼ねているのだが……。

 

「ちゃんと洗わないと」

 

「そ、そこはっ♡ひっ♡」

 

我慢という2文字はとっくに消え去っている為、本能に従って動くのみ。

 

「いっ♡あぁ、ゆびっ♡なかっ♡」

 

左手を胸に触れたまま、右の中指を膣内に差し込む。

 

「あっつ。とろとろですね」

 

「い、言わないでぇ……♡」

 

割れ目からの水気が増してゆく。

シャワーの水滴やお湯ではないのは、誰の目から見ても明らかだ。

 

「う、ふっ♡かきまぜちゃっ♡」

 

ピクピクと身体が跳ね、体重をコチラに預けてくる。

段々と脚に力が入らなくなったきたのだろう。

 

「あ、あう♡律紀、くんっ♡……っ♡」

 

ちゅぷりと指を引き出す。

爪の先から根元まで愛液が絡みつき、雌の臭いを漂わせている。

 

「あっ♡またっ、おっぱい……♡」

 

下からすくい上げるように揉むと、手の平に収まらない部分が零れ落ちる。

重力に従って僅かに下を向く胸を見れば、その重さと大きさがありありとわかる。

 

(……うん。やっぱりそうかも)

 

「んぅん♡んっ♡はっ、はぁぁぁ……♡」

 

乳首を転がし指を埋没させ興奮しながら触れている中で、俺は1つの確信を得ていた。

 

「美咲さん。もしかして何ですけど……」

 

「なっ♡何、か、なぁ♡」

 

「胸、大きくなりました?」

 

ピタリと、美咲さんの動きが止まる。

 

「え、えっと、その、あの……」

 

「どうなんです?」

 

「ち、違う、よ?」

 

「ふーん……」

 

「……あっ♡やめっ♡」

 

嘘とわかりやすい否定の言葉。

 

一層激しく手を動かし、円を描くように捏ねたり、乳首を押し潰したりする。

 

「〜〜〜〜〜っ♡いっ♡んあ♡」

 

「前よりも大きいの丸わかりですよ」

 

とゆうか、元々大きかったのにまだ成長するのかと内心驚いた。

確かにまだ成長期と言える時期かもしれないが……。

 

(星伽先輩以上じゃないか、これ)

 

「だめぇ♡むねっ♡おっぱいで、気持ちよく、なっちゃうぅ♡」

 

「1度、イキましょうか」

 

「ふぇ♡……あひっ♡ん゛っ♡」

 

左手の指をまた、膣内へと入れた。

今度は中指と人差し指の2本。

 

「あ゛っ♡はげしっ♡いっ♡」」

 

指を軽く曲げ踊らせると、愛液が糸を引いて床へ落ちる。

 

勿論、右手は乳房を揉んだままだ。

むにゅりと、まるでミルクでも搾るように愛撫する。

 

「ひぁあっ♡い、いっしょには♡ふぁ♡」

 

振り向いた瞳と交差する。

荒い吐息を塞ぐようにキスを施す。

 

「んむ♡むぅっ♡」

 

舌を絡ませ、唾液を交換する。

胸と秘部を弄りながらであるため、三点攻めの形だ。

 

「んう、んっ♡ん゛ん゛っ♡」

 

快感を逃がす逃げ場が無くなり、ただただ絶頂へと誘われる。

俺にはわからないが、美咲さんにとって今の状態は堪らないのだろうか。

 

痙攣する身体がお腹を中心として、時折大きく震える。

 

「んあっ♡ちゅっ♡んぅん゛♡ん、ちゅ♡」

 

肉壁が強く指を締め付ける。

収縮が頻繁に行われ────

 

 

「ん゛っ♡♡ん゛っ♡♡~~~~~~っ♡♡♡」

 

 

背中を大きく反らせ、絶頂を迎えた。

 

「ぷはっ♡あ゛っ♡あ゛、うっ♡はぁぁ……♡」

 

「……っ」

 

「んくっ♡こ、擦っちゃ♡」

 

ヒクヒクと蠢く性器同士が触れ合わせ、擦る。

少しでも腰をズラせば容易に入るのが見て取れる。

 

「イ、イッたば、ばっかで♡ひうぅっ♡」

 

何と言われようとコチラの分身は限界なため、容赦なく亀頭を潜りこませた。

 

「~~~~~っ♡あっ♡ふっ♡ふうぅぅ♡」

 

ゆっくり、ゆっくりと先から幹が埋まってゆき……。

 

「う゛っ♡」

 

膣が根本までズッポリと咥えこみ、最奥の子宮を突いた。

 

「な、まっ♡す、すごいよぉ♡」

 

ゴムを使わないセックスを先輩とするのはこれが初めてだ。

 

本当はスル前に聞くべきだったのかもしれないが、元々そのつもりでバスルームに持ち込まずに入ったし、それを先輩も察していた。

 

(入る前から股間ガン見だったもんなぁ……)

 

「んっ♡んあっ♡ふか、いっ♡あっ♡」

 

美咲さんの脇の下から腕を通し、固定する。

 

「はっ♡はぁっ♡お、おちんちんっ♡おくっ♡あ゛、ふっ♡」

 

ピストンでお尻の肉が歪み、胸がぷるんと弾む。

揺れる胸を手で抑えて、突くたびに感じる臀部の柔らかさを股間全体で感じる。

 

触覚に視覚、聴覚といった五感に属する部分が官能的に染められる。

 

「んう♡う、んっ♡律、紀くんっ♡すきっ♡も、もっとぉ♡」

 

「っ! は、あぁ!」

 

「~~~~~っ♡」

 

隙間無く子宮口に押し付けた陰茎をさらに押し込む。

 

情欲が増してゆき、理性というストッパーは役目を完全に忘れた。

 

「~~~~~ほっ♡ほっ、あ゛っ♡こ、これぇ♡」

 

白い放流がすぐそこまで迫っている。

限界を感じ取り、次に取った行動は少しでも長く彼女の肢体を堪能することだった。

 

「ひっ♡んっ♡はげしっ♡イクっ♡」

 

「ハァッ! ハァッ!」

 

「は、やっ♡あ、あぁ゛ーっ♡イッ♡」

 

小刻みに早く抽挿し、オーガズムを加速させる。

息を荒げ獣のように交わる。

 

「イクっ♡あ゛っ♡律紀、くん゛っ♡」

 

喉が枯れそうだ。

 

「い、いぃ♡一緒にっ♡い、いこっ♡」

 

「美咲、さん…!」

 

「きてぇ♡なかにっ♡だし、てっ♡」

 

「あ゛ぁ゛!」

 

「っ♡」

 

不意にピタリと動きが止まり、その時はきた。

 

「いっぱい♡ちょう、だい……♡」

 

射精が始まり子宮を満たしてゆく。

瞬く間に注がれた精子は結合部から溢れ、浴室の床を白く汚す。

 

「……あ、はぁ゛っ♡とくとくって、んっ♡んっ♡」

 

睾丸に詰まった子種を余すことなく送る。

生殖本能丸出しの姿で交わる様は、端から見れば酷く滑稽かもしれない。

 

(美咲さん、抱き心地、凄い……)

 

「はぁっ♡はぁっ♡……あ゛っ♡……はぁ♡」

 

思考も可笑しな方向へ飛び始め、そこからはもう気の済むまでシまくった。

当然、仲良くのぼせたのは言うまでもない。

 




私も中空知とお風呂入りたい(欲望の塊)

それはそれとして。
更新頻度増やせそうとか言ったのに、間が空いてしまいすみません。
リアルで色々ありまして今に至ります・・・(白目)

次回はAA本編へと進みます。

それでは、またノシ


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第15話 カルテット

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

お気に入り登録が800超えて感動しました。
ありがとうございます。

さては皆さん、緋弾のアリア好きですか?
面白いからね!仕方ないね!

前置きは終わりぃ!

それでは、いってらっしゃいませノシ




美咲さんとの合同任務が終わり、何事もなく武偵生活を送っていたある日。

教務科前の掲示板へと1年は集まっていた。

 

「律紀は4対4(カルテット)に出ないのか」

 

「クエスト行ってたからな。そんなテストあるの知らなかったし」

 

本音を言えば原作知識で知っていたが、知らないように装った。

とはいえ単位が足りなくなってしまう為、教員からフォローされた。

 

「単位は大丈夫なんですか?」

 

「後日何かしらのことはするらしい」

 

事前に伝えるのを忘れていたということで、同様の実践テストをするとのこと。

 

ちなみに、カルテットがあると教えてくれたのは美咲さんである。

この間の合同任務。実は盗聴器などの準備の為、先に俺が単独で進め途中で合流をした。

班決め申請率が低いから急ぎ申請するようにと、伝令するよう教務科から直々に頼まれたらしい。

 

『す、すす凄く、緊張したよぉ……』

 

涙目で訴える姿がとても可愛くて何よりだった。

 

「イタッ」

 

「…………」

 

唐突に脇腹をつねられた。

見れば、志乃がジト目と共に頬を僅かに膨らましている。

 

「よっぽど、戦姉妹さんとのクエストが楽しかったみたいですね」

 

「え、えーっと……。顔に出てた?」

 

「えぇ。私はわかりましたよ?」

 

これはー……後でかまってやらないといけないか。

 

「みんなー! あたし達の班あったよ!」

 

「お、どれどれー?」

 

「お姉様、あそこですの!」

 

「ほ、ほら行こう」

 

「……もう」

 

仕方なくといった様子で連れだって対戦相手を確認する。

掲示板を眺めてみると、そこには原作通りの対戦カードがあった。

 

「えっと、あたし達の相手は……高千穂班?」

 

「高千穂麗、強襲科のAランクだぜ。確か……」

 

「C組の組長ですね」

 

CVR(ウチ)が勧誘したこともある人で、男女問わずM属性の方々には人気のある方ですの」

 

「……ねぇ、志乃ちゃん」

 

「何でしょう?」

 

「M属性って何?」

 

志乃の表情が固まった。

 

「え、えーっとですね……」

 

マゾヒスト何て言ってもわからないだろうし、純粋な間宮に事細かく教えるのは気が引ける。

現に、火野と島は我関せずといった感じだし。

 

「志乃ちゃん、教えて?」

 

「うっ! ううっ……!」

 

潤んだ瞳で上目遣いの懇願。

実にあざといが、本人は別に意識してやってはいない。

 

「ん?」

 

(り、りっ君助けてください!)

 

オロオロと狼狽しながら視線で求められた。

……うーん。

 

「あのな、間宮」

 

「うん」

 

「M属性ってのは守りの略称でな。つまり、防御を主体に戦う武偵のことだ」

 

「そうなんだ!」

 

((そうじゃない!))

 

脳内総ツッコミを受信したが、仕方ないだろう。

このピュアピュアな少女に変な知識を覚えて欲しくはないし。

 

そんなくだらないことをしていると……

 

「湯湯、夜夜。笑え」

 

『オーホッホッホッホ!!』

 

高笑いと共に金髪を携えた女生徒が瓜二つの双子を連れてやってきた。

 

(出たよ)

 

いかにも高飛車で気が強そうな彼女こそ間宮達の相手、高千穂麗。

くっついてる双子は、愛沢姉妹。

 

姉妹はそれぞれカチューシャをつけており、ゆと書いてある方が愛沢湯湯。やの方が愛沢夜夜である。

 

「湯湯、夜夜。やめッ」

 

合図1つで愛沢姉妹の笑いが止まる。

チラリとこちらを値踏みするような視線に変わった。

 

「ダメそうな対戦相手ね。お父様の武偵校への寄付が効いたのかしら、インターンまでいるし?」

 

折り畳んだ扇子で島の顎を持ち上げる。

 

「しょうがねぇだろ戦姉妹なんだ」

 

それが気に入らなかったのだろう。

火野が透かさず間に入った。

 

「まぁ、CVRの戦姉妹だなんて何に使うんだか(・・・・・・・)

 

「ッ! 闘りてぇんなら──そのお顔にドロ塗ってやる!」

 

高千穂の顔面目掛け火野が右拳を振るうが、第三者の介入により止められた。

 

「お前! ふ、風魔陽菜!」

 

「ライカ殿。お忍びなされ」

 

右手を後ろで捻られて拘束。

頬へはクナイを当てている。

 

「使えそうだったから雇ったのよ。カルテットまでの契約でね」

 

風魔は同学年の諜報科ランクBで、正真正銘本物のくのいち。

あの高名な風魔小太郎の子孫との噂で、遠山先輩の戦姉妹だ。

 

「チッ、武偵は金で動くからな」

 

「そういうことよ。……で、誰の顔に何ですって?」

 

「お姉様!」

 

「ライカ! えっ?」

 

間宮と島が助けに入ろうとするも、愛沢姉妹が間宮を後ろから拘束した。

それぞれが腕を抱えている為、容易には抜け出せない。

 

「は、放して!」

 

「惨めね。カルテットの班は戦略やバランスを考えて作るべきよ」

 

口元を扇子で隠し、高千穂は悪態をつく。

続けて目を向けたのは────

 

「佐々木志乃。お父上は武装検事」

 

──志乃だった。

 

「……それが、何だっていうんですか」

 

一触即発。

すぐさま洋風刀の柄に手を添え、警戒態勢を取る。

 

「私のお父様とは裁判所で犬猿の仲とか」

 

「……思い出しました。武装弁護士の高千穂一族」

 

「フフン」

 

「鳥取出身」

 

ズルリ、とまるでコントのように足を滑らした。

 

「と、鳥取は関係ないっちゃ!」

 

(そういやそうだったな)

 

「……オホン。まぁ、それはいいわ」

 

開いていた扇子を再び閉じ、眼光が鋭くなる。

 

『ッ!』

 

雰囲気が一変。

さっきまでのおちゃらけた様とは違う。

 

警戒していた志乃に島、動けない間宮に火野も感じたみたいだ。

 

「藤……律紀……ッ!」

 

ギリギリと歯を鳴らし、こちらを睨みつけてきた。

 

「相変わらずなんだな、お前」

 

「黙りなさい。ここであったが百年目よ……!」

 

「……えっと、何か因縁が?」

 

隣の志乃が聞いてくる。

 

「俺的には因縁とか全くないんだけどな。入学したての頃やった試験で負かしただけ」

 

「忘れもしないわ! このわたくしが、わけもわからないままモノの数秒でやられるなんて……!」

 

「対応できなかったお前が悪いんだって」

 

あの時は先手を取るのが有利だと思ったから、軽く錯乱させて拘束しただけだ。

APCも使ってなかったしな。

 

「黙らっしゃい! あの時の屈辱、今度こそ……って」

 

「ん?」

 

「カルテットは4人よね。まさか……」

 

「あぁ、俺は出ないぞ」

 

ポカーンと口を開けたまま固まる高千穂。

しばらくして……。

 

「な、何ですってぇー⁉ どどど、どういうことよ⁉」

 

「うっせえ、こっちの事情だ。出ないもんは出ないんだよ」

 

「ぐぬぬぬぬ……!」

 

何とも言えない表情をしていらっしゃる。

 

それよりも、だ。

 

「つーか、いい加減間宮と火野を離せよ」

 

「フン! 誰がお前の指示なんか────」

 

「なら、勝手にやる」

 

 

────カチャン、カチャン

 

 

『え』

 

まずは、愛沢姉妹を仲良く手錠で拘束。

互いの両手を2つの錠で繋いだ形だ。

 

『えぇぇぇえええ⁉』

 

「大丈夫か間宮?」

 

「う、うん。ありがとう……」

 

「なにこれ⁉ いつの間に⁉」

 

「う、麗様⁉」

 

(次だ)

 

素早く、風魔の元へと近づく。

 

「くっ!」

 

気配を察したのか火野を解放し、クナイを構えて迎え撃とうとする。

 

対して、俺が取った行動は────

 

「フッ!」

 

「あぁっ!」

 

携帯していたサバイバルナイフをクナイとぶつけ合わせ、わざとパリィを起こした。

クナイはあっけなく床に落ち、金属音を鳴らす。

 

「ふ、不覚……!」

 

その間に、さっきまでの火野とは逆……つまり、風魔が後ろ手に拘束されるハメになった。

 

「火野は怪我ないか?」

 

「お、おう。サンキューな」

 

「お の れぇ!」

 

ワナワナと身体を震わす高千穂。

恐らく、これは彼女にとって2度目の屈辱となるだろう。

 

「怒ってるとこ悪いが、自分の状況を見てみろよ」

 

「ッ⁉ い、いつの間に⁉」

 

気づいた時には既に遅く、高千穂を四方で囲むように間宮達4人が構えていた。

 

「高千穂、今回お前の相手は俺じゃない。今お前を囲んでいる奴らだ」

 

間宮はマイクロUZIをいつでも撃てるように。

志乃は刀の柄に指を滑らせ。

火野はポキポキ指を鳴らし。

島は中国武術(クンフー)の構え。

 

「俺の仲間を舐めるなよ……っと」

 

一言忠告してから、風魔の拘束を解く。

落ちていたクナイをそっと手渡した。

 

「ほらよ」

 

「か、かたじけない」

 

「……だとしても、仲良しこよしで作ったチームなんかじゃわたくし達に勝つのは無理(・・)よ」

 

無理(・・)なんかじゃ、ない!」

 

「あかりさんの言う通りです!」

 

「勝負はやってみきゃわかんねーだろ!」

 

「仲良しこよし、上等ですの!」

 

互いに宣戦布告。

それと同時に、外野から声が掛けられた。

 

「こらー! 教務科の前で何やってんの!」

 

声の主は体操服に身を包んだ神崎先輩だった。

 

「────それじゃ、本番をお楽しみに」

 

一瞥し、去ってゆく高千穂。

その後ろを愛沢姉妹と風魔が追いかけていった。

 

(あ、手錠解いてやるの忘れた)

 

そんなこんなで、カルテットに向けての特訓が始まる。

 




この作品、ホントは平日に毎日更新を心掛けているんですけど…。
これも全部FGOとグラブルとアズレンと花騎士のせいなんだ。
あと睡魔。

最近疲れてついつい寝落ちしてしまうんです…。
すいません・・・。

では、またノシ


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第16話 特訓と先輩指導

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

コロナは相変わらずですね。
皆様お身体には気を付けて下さいね。
私は仕事上細心の注意を払っております。
今のところ元気です。

今回はあのキャラが登場し、律紀君と絡みます。

前置きはこれで。

それでは、いってらっしゃいませノシ



高千穂班とのいざこざから次の日。

 

武偵校の合宿施設は全て高千穂が借り占めている為、志乃の家……佐々木家で特訓をすることに。

 

「じゃあ、私は帰るね。夜更かしはダメだからね?」

 

「わかってるよー」

 

そんな何気ないやり取りをしているのは苗字が間宮の2人。

片方は妹である間宮 ののか。

 

今日から土日も入れて3日間泊まりでの特訓。

泊まり込みということで姉が心配だったらしく、視察と荷物チェックも兼ねて顔を見せに来たらしい。

 

「それじゃあ、私はこれで」

 

「ののかさん、お気をつけてお帰り下さいですのー!」

 

「また今度遊ぼうな!」

 

「はい! お姉ちゃんのこと、よろしくお願いします!」

 

礼儀正しく挨拶し、去っていった。

 

「凄くいい子でしたね」

 

「実は間宮の方が妹だったりして」

 

「ひどい⁉」

 

佐々木家は広い。

志乃の父親は武装検事で資産家でもあるため裕福だ。双子のメイドがいたりなど一般の家庭ではまず見られない。

 

「とりあえずルールの把握からしましょうか?」

 

「麒麟はバッチリ把握済みですの」

 

「アタシはー……何となくしか知らないな。あかりは?」

 

毒の一撃(プワゾン)は初めて聞いたよ」

 

「まずはおさらいだな。志乃、オーディオルームでいいか?」

 

「はい」

 

最初にやる事を決め、廊下を歩く。

壁には高そうな絵や花が飾られている。

 

「律樹は志乃の家って来たことあるのか?」

 

「まぁ、な」

 

「お2人は幼馴染とお伺いしましたけど、どれくらい長いんですの?」

 

「ッ」

 

隣を歩く志乃が息を飲んだ。

口元がキュッと締められている。

 

「……初めて会ったのは5歳くらいの頃だよな?」

 

「え、えぇ。そうですね……」

 

「ふわぁ~。だから2人とも仲良しなんだね!」

 

「……そうだな」

 

(10年会ってなかったけど)

 

何て言えるはずもなく、かといって表情に出せば探られそうだったので普段通りを装った。

 

そうして、場所は変わってオーディオルーム。

眼鏡を掛け教鞭を取った志乃が、スクリーンを使って解説を始める。

 

「教務科が定めた私達の競技は¨毒の一撃¨です。間宮班・高千穂班はそれぞれハチ・クモの描かれた攻撃フラッグを持ちます」

 

教え方が上手い。

もしかしたら先生とか向いてるのかも。

 

(女教師の志乃……ありだな)

 

「双方が守るべきフラッグがあり、それには目が描かれています。これを誰かの攻撃フラッグでタッチしたチームの勝ちです」

 

「目を毒虫に刺されたら負けって意味だね?」

 

「そうです」

 

「アタシ達はハチかぁ……」

 

「うひぃ! ハチは嫌いですの!」

 

「実際に蜂を使うわけじゃないんだからそこまでビビらんでも……」

 

「気分の問題ですの!」

 

フラッグの解説が会場について切り替わる。

大まかな地図がスクリーンへ映し出された。

 

「試験場は武偵高第11区全体で区内にある物は何を使ってもオーケー。間宮班は南端、高千穂班は北端からスタートします。基本ルールは以上です」

 

説明は終わった。

 

しかし、それにしても……

 

「シンプルだねぇ」

 

「だな」

 

「……でも、隠匿・強襲・逃げ足・チームワーク────色んな能力が試されますわ」

 

チームワークは神崎先輩からお墨付きを貰えているくらいだから、それをどう生かすかかな。

 

「さっすがりんりん!」

 

全員で唸り始めた直後、メイドに案内され入ってきたのは金髪のツーサイドアップを携えた美少女。

 

「私の元教え子。できる子だぁ〜」

 

「理子お姉様!」

 

探偵科ランクA。原作ヒロインの1人、峰 理子(みね りこ)先輩だった。

 

 

 

 

「フッ!」

 

蹴りが虚空を彷徨う。

架空の敵を想定したイメージトレーニング。

 

他のみんなが峰先輩の指導を受ける中、俺は広い玄関前にて1人で鍛練していた。

志乃は双子との戦闘に備え2対1を。火野は島を相手に目隠しで防御と持久力を。間宮は……乗馬マシンで揺れている。

 

(端から見れば意味わかんないだろうなぁ)

 

多分、いや、十中八九特訓を盗み見ている高千穂は笑っているだろう。

馬鹿にしている光景が自分へのトドメになるのも知らずに。

 

「りっくん」

 

書き慣れた愛称を掛けられ振り向くと、飲み物を携えた志乃が立っていた。

 

「お疲れ様です。良ければ一休みしませんか?」

 

「……」

 

「りっくん?」

 

首を傾げる志乃。

だが────

 

「……何のつもりですか、峰先輩?」

 

俺の目は誤魔化せない。

ましてや、それが志乃へと変装した姿なら見抜けない訳にはいかない。

 

ご丁寧にいつもの改造ゴスロリ制服も着ていない。

 

「あちゃ〜。バレちゃった♪」

 

「早く変装解いてきて下さいよ。志乃の見た目でそんな風にされてると違和感凄いんですから」

 

「えー、もうちょっと楽しみたいのにぃ〜」

 

「俺の反応見て楽しもうとしてるなら尚更です。はよ着替えてきて下さい」

 

「ぶー! りつきんのケチ!」

 

「はいはい、ケチケチ」

 

持ってきて貰ったスポーツドリンクをコチラに渡し、中へと戻る先輩を見送る。

乾いた喉を潤すため、遠慮なくひと口飲んでから階段へと腰を下ろした。

 

座りながら手足や体幹のストレッチをしつつ待っていると、数分して戻ってきた。

 

「おっ待たせー! 隣いい?」

 

「どうぞ」

 

のびのびと使っていたスペースに1人分座れるように空きを作る。

2人並んで座るのは気が引けるので、間を開けた形になった。

 

「もっと近づいてもいいんだぞっ?」

 

「嫌です。遠慮します」

 

「じゃあ、りこりんから近づいちゃおうかなー?」

 

「いいからとっとと本題に入ってくださいよ」

 

「……つれないなー」

 

ボソッと愚痴を吐く。

すると、浮いた雰囲気がピシりと締まり、峰先輩の顔つきも変わった。

 

 

「────律紀。お前はあたしの敵か?」

 

 

針のように細く、鋭い殺気。

彼女が普段演じているおバカキャラ、峰 理子は消え素の彼女が出ている。

 

「答えろよ。黙秘は肯定とみなす」

 

突き付けられるまなざしとワルサーP99。

引き金に添えられた指が躊躇いの無さを表していた。

 

「同郷相手によくそんな目向けられますね」

 

「同郷だからこそ、お前だからこそだ。隙を見せたら何をするかわからないからな」

 

「……はぁ」

 

まず思い浮かんだことは面倒くさい。この一言につきる。

 

俺は向けられた銃に手を置き、ゆっくりと下に降ろさせた。

 

「先輩の敵になったつもりはないです。むしろ、そっちは順調に進んでもらわないと俺が困ります。手伝いはしませんけど」

 

「……色々と聞きたいことはあるが、答えるつもりも教える気もないのか」

 

「そっちだって同じじゃないですか」

 

「ふざけるな。同じなわけがない。どうせ、あたしのやろうとしていることを全部把握しているだろう」

 

(うっわ、怖い)

 

言葉の通り、俺は峰 理子という人物がこの世界でどのような行動を取るかは知っている。

 

現在進行形の武偵殺し、無限罪、紫電の魔女……。

挙げれることは多々あるが、教えるわけにはいかない。

 

未来が少しでも変わればあの人からの依頼は達成できなくなる。

 

「知ってたとしても邪魔はしませんて。なんなら、協力できる時は協力します」

 

「……本当か?」

 

「えぇ。間宮達を鍛えて貰ってるお礼みたいなもんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オルメスと遠山先輩の誘導ぐらいなら手伝いますよ」

 

 

「ッ! くっ⁉」

 

瞬間、構え、発砲すんでのとこで銃を奪う。

 

形勢逆転……とはいかなかった。

 

「やっぱりもう一丁持ってたか」

 

「お前……!」

 

互いにワルサーP99を向け合う。

どちらかが1つ、引き金を引くだけで血の花が咲くだろう。

 

しかし────

 

「お前はあたしを殺せない。だろ?」

 

確信めいた一言。

 

「死ぬのはお前だぞ。藤 律紀」

 

「だったら撃てよ。峰・理子・リュパン四世」

 

『…………』

 

互いに無言で相手の出方を量る。

張り詰めた糸を先に断ったのは彼女の方からだった。

 

「……やめだ」

 

銃を下ろし、自らの懐へと仕舞う。

 

「お前を殺したら後が怖い。ひとまずは、お前の上辺を信用する」

 

「そいつはどうも」

 

コチラも構えを崩し、グリップ側を相手に向ける。

そのまま受け取る……かと思いきや手が寸前で止まった。

 

「……?」

 

「ねぇ、りつきん」

 

(あ、嫌な予感する)

 

呼び方が軽い調子に早変わりし、面倒な予感が。

 

「ここに、い・れ・て?♡」

 

自ら胸元を開け谷間を晒す。

低身長でありながらも、女という主張をハッキリと示す胸。

ブラが微かに顔を出し、艶のある豊満な肌色が誘惑を振りまく。

 

……ようは、谷間にワルサーを仕舞って欲しいのだろう。

 

「アホですか」

 

「あ痛っ!」

 

コツンと、グリップ部分で頭を上から小突いた。

 

「そうゆうのは俺じゃなくて、遠山先輩にしてくだ下さい」

 

「……ほーんとつれない」

 

渋々と受け取り谷間へと収めると、大袈裟に悲しげな表情をし頭を手で撫でる。

 

「女の子に暴力はいけないんだぞっ!」

 

「うぜー」

 

「ハッキリ言いすぎだよ⁉︎」

 

この人のことを好きか嫌いかで問われたら、俺は迷わず普通と答える。

どっちつかずで絡み方次第で簡単に引っくり返る関係性といったところだろうか。

 

「すいません。俺は黒髪の和風美人が好きなんで」

 

「何勝手にフってんだてめぇ⁉︎」

 

「裏出ちゃってますよ」

 

とはいえ、異性への好みには当てはまらない。

 

「こうなったら、みんなの特訓に付き合ってもらうからね!」

 

「それくらいなら構いませんよ」

 

「ただし! 内容は4対1の模擬戦ね!」

 

「……マジですか」

 

「マジマジ〜♪」

 

立ち上がり、鼻歌を口ずさみながら中へ戻る先輩の跡を追う。

ご機嫌な彼女とは裏腹に俺の気分は沈みがちになってきていた。

 

「……そう言えばさぁ?」

 

「はい?」

 

「いくらりつきんとはいえ、何で志乃っちじゃないってすぐにわかったの?」

 

「胸のサイズと形が少し違ってたからです」

 

「……えっち」

 

「男はみんなえっちですよ」

 

笑顔の明るさが違った。

そう答えるのは恥ずかしくてやめた。

 




律紀と理子書いてて楽しい。

同郷同士の2人なので、軽い言葉プロレスはお手の物。
つまり元々律紀は・・・?
何て、今更ですかね(白々しさMAX)

最近は家にいる機会が多いから書く時間増えましたが、FGOにグラブルにアズレンにといった感じで・・・。
待ってて頂きありがとうございます。

今後もよろしくお願いします。

では、またノシ


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第17話 束の間の

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

早速ですが、カルテットは端折らせて頂きました。
楽しみにしていた方々、すみません。
あんまり長々ダラダラは良くないなと思いまして・・・。

あとは、原作と同じ流れでしか高千穂班を負かせないなと思いました。
律紀君パワー全開の志乃が無双してもカルテットの意味が無いと感じたのもあります。

でも、頑張ったんだからご褒美は必要ですよねぇ?(ニチャア)

はい、前置きはこれで。

それでは、いってらっしゃいませノシ



 

「コホン。では、間宮班の勝利に乾杯!」

 

『カンパ―イ!』

 

時は過ぎ、カルテットは何事もなく終了した。

特訓の成果が表れたのか、間宮班は高千穂班を負かした。

 

え、肝心の内容?

……説明がメンドイからパスで。

 

「みんなおっめでとー!」

 

いつものメンツに加えて、神崎先輩と峰先輩の上級生2人。それと、間宮の妹。

 

テーブルには大人数で摘まめる料理が並んでいた。

 

「ん、ピザ美味い」

 

「これも美味しいですよ。お皿に取りましょうか?」

 

「ありがと」

 

志乃と俺は隣り合っている。

俺から見て左側の神崎先輩はももまんを幸せそうに食していた。

 

「相変わらずのももまん好きですね」

 

「……ゴクン。あんたも食べる?」

 

「いや、俺は──―」

 

「理子もーらいっ!」

 

「あっ⁉」

 

差し出されたももまんが、唐突に間に割り込んできた峰先輩の口に。

 

「ん~♪ 美味~♪」

 

「理子! あんた勝手に……って、また!」

 

「よいではないか~♪ よいではないか~♪」

 

「……悪い志乃。少し詰めるな」

 

「ふぇ⁉ あ……ハイ……」

 

横で始まったわちゃわちゃに巻き込まれないよう、志乃との距離を詰めた。

 

肩同士がくっ付く。

コーラで喉を潤しながら志乃をチラ見すると、少し顔が赤くなっているた。

 

「ライカお姉様、あーんですの!」

 

「だぁあ! 恥ずかしいからやめろって!」

 

向かい側の火野と島はいつも通りだ。

 

「高千穂の間抜けな顔は面白かったな。間宮達のおかげでいいものが見れた」

 

「でもお姉ちゃん、実践だったら死んでたみたいな勝ち方って聞いたよ?」

 

「結果としては良かったけど、死んでもいい実践なんかないんだからね。そこはよく覚えておきなさい」

 

「はい……」

 

自分でもわかっているのか、しょぼくれる間宮。

神崎先輩の言うことは俺も良くわかるが、ここはフォローを入れておくことにした。

 

「まぁまぁ、間宮自身も良くわかってますよ。せっかく勝ったんですから、戦姉妹らしく褒めたらどうですか?」

 

「んぐっ……!」

 

嫌な部分を突かれたような声を上げ、咳ばらいを1つ。

 

「コホン。でも、勝ちは勝ち。よくやったわ」

 

「っ! はい!」

 

さっきまでのしょぼくれは何処へやら、一気に明るい表情に変わり元気な返事。

釣られて、周りの何人かも笑みを浮かべてしまう。

 

ムードメーカーな持ち味も間宮の長所かもしれない。

流石は天然女人望(アイドル)

 

「あれ、ののか? どこ行くの?」

 

「ちょっとお手洗いに行くだけだよ」

 

「……」

 

ののかちゃんが席を外したのを横目で確認する。

 

一見して、平静を装ってはいるが……。

 

(やっぱり、か)

 

「悪い、俺もトイレ」

 

一言残して俺も席を外す。

 

彼女が向かったであろう手洗いの場所に偶々出くわしたかのように見計らう。

 

「あ、律紀さん」

 

「やぁ」

 

トイレから出てきたののかちゃんと鉢合わせした。

警戒の色はないようだ。

 

「律紀さんもお手洗いですか?」

 

「うん。用があるのはこの先の男子トイレだけど」

 

────が、よく見えてはいないのだろう(・・・・・・・・・・・・・・)

普通を演じすぎている。

 

「どこか具合が悪かったりする?」

 

「えっ。そ、そんなことないですよ」

 

「……そっか」

 

2年前に彼女が打たれた毒、符丁毒は確実に身体を蝕んでいる。

残念ながら、俺は解毒方法は知らない。

 

N-Pは俺の身体から一度出てしまえば劇物と化すため役には立たない。

 

「ごめん。俺の勘違いだった」

 

「い、いえ。それじゃあ、私は戻りますね」

 

俯き気味に横を通ってゆく。

小さな背中が背負うには不釣り合いな大きな不安の影が見えた。

 

「あのドS師匠……!」

 

毒を治すには打った張本人から解毒方法を聞き出すしかない。

原作通り、彼女……師匠を逮捕するしかない。

 

(……トイレ行って戻ろ)

 

いつまでもいないままだと変だし、今は祝勝会なんだ。

打つ手がないなら仕方がない。

 

(その時が来たらどうするか何て、決まってるけどな)

 

その後、各々が飲んで食べて満足して宴は幕を閉じた。

 

 

 

 

「んっ。ふぁあ……」

 

迎えた休日。

特に用事は無いため、男子寮の自室で課題をしたり、PCで情報を集めたりと気ままに過ごしていた。

 

「いてて……」

 

背伸びをすると、凝り固まっていた身体の部分からパキパキと音が鳴る。

 

課題も終わり、一休みでもしようとPCを閉じた。

昼寝をして英気を養おうとも考えたが勿体ないなと思った。

 

(コーヒーでも入れるか)

 

日頃から誰かと一緒にいることが多いから、1人の時間もあると息抜きができる。

1人が好きとか誰かと集まるのが好きとか、そうゆうわけではない。

 

面倒じゃなければそれで良い。

楽しければそれで良い。

 

前の人生よりも、面白ければそれで良い。

 

ただ、それだけの話だ。

 

(といっても、ホントに曖昧すぎてなぁ……)

 

1度死んで神様に会ったわけでもない。

いや、もしかしたら会っているかもしれないが。前世を含めて記憶そのものが抜けており、今となっては今世に関する事柄の方が深く根付いている。

 

推測通り、転生ではなく生まれ変わりが妥当な気がする。

 

(考えてもわかんないし、今はいいか)

 

淹れたコーヒーに口を付け、別の事に思考を切り替えようとしたところで、呼び鈴が鳴った。

 

(……志乃か?)

 

玄関に向かい、ドアアイ(のぞき穴)から覗き込む。

扉の前に立っていたのは予想通り志乃だった。

 

「こんにちは、りっくん。急にお邪魔してすいません」

 

「寛いでいただけだから大丈夫だよ」

 

一応、ここは男子寮だから女生徒が出入りするのは良くない。

生徒間で見られても噂されたり印象が変わるくらいだが、備えるには越したことはない。

 

流石に教員に見られたらアウトだが、隠れて互いの部屋で逢引するカップルも少なくないため、一部の教員は軽く注意とか簡単な反省文程度だ。

 

俺と遠山先輩は特に気をつけないといけない。

 

「まぁ、とりあえず入っ……ん?」

 

ふと、志乃の後ろで何かが動いた。

よく見ると、彼女の黒髪とは別のモノが少しだけ見てとれる。

 

「……美咲さん?」

 

「ッ⁉︎」

 

呼び掛けに反応し恐る恐る顔を出した人は、戦姉妹の美咲さん。

 

「こ、ここ、こんにちは」

 

「ど、どうも。……え? 何で2人が一緒に?」

 

初めての光景に固まる。

疑問が頭の中から溢れそうになったのを、口が勝手に繋いでいた。

 

「その、私が誘ったんですけど……」

 

「あ、あー……」

 

そういうことか。

くるべくしてきてしまったのか。

 

「と、とにかく2人とも入って」

 

「は、はい。お邪魔します」

 

「お、お邪魔します……」

 

 

 

 

居間へと案内し、冷蔵庫から麦茶を取りだす。

グラスへ注ぐ最中、腰掛ける2人の様子を伺う。

 

志乃はいつも通り。

しかし、あくまでも表面上は。

 

美咲さんは緊張しているのかカチコチだ。

男子寮に入るのも、男の部屋に来るのも初めてなのだろう。

 

喉を潤すには充分な量のお茶を運び置いて、俺自身も席に着いた。

 

「それで、2人揃って何をしに?」

 

問いへの答えは少し間が空いてから帰ってきた。

 

「えっと、中空知さんも混じえて、3人の今後のお話をしたくって……」

 

案の定、決めなければならない時がやってきた。

 

「この前、5人までなら許しますって言ったこと覚えてますか?」

 

「覚えてる。けど、アレってその場のノリとかじゃ──」

 

「違います。あの言葉は私の気持ちです」

 

「……ごめん。俺の受け取り方が間違ってた」

 

女心とは難しい。

 

「だからといって、ホントに5人も実現されちゃうと複雑ですけどね」

 

あはは、と何とも言えない笑みを志乃は浮かべた。

 

「そこは、その、気をつけるよ」

 

「……そうしてくれると、嬉しいです」

 

彼女達に甘えすぎるのは良くない。

男としても、人間としても。

 

責任を持つべきなのは俺だから。

 

「中空知さんには既にお話ししてあります。私達の思いは変わっていません。何があってもりっくんと一緒にいたいです」

 

「……良いんですか、美咲さん」

 

「は、反対ならここにはいないよ?」

 

「それは……そうでしょうけど」

 

「やや、やっぱり迷惑?」

 

「そんなわけない」

 

「なら、悩むことはないじゃないですか」

 

「律紀君も、素直に言ってくれて、いいんだよ?」

 

こんな、こんな都合の良いことがあって良いのだろうか。

思考が揺れている。

 

「あぁ、くそっ」

 

情けない男だ、俺は。

踏ん切りがつかない姿は彼女達の目にどう映っているのか。

 

「話せない秘密がある」

 

「わかってます」

 

「どうしようもない男だ」

 

「そ、そこが、好き」

 

「何考えているかわからないだろ」

 

「でも、私達のことを気にかけてくれてます」

 

「上辺だけかもしれない」

 

「だ、だとしてもっ」

 

美咲さんが近寄り、抱きしめてきた。

回された腕の力は、普段の彼女にはとても似つかないくらい強い。

 

「私はもう、律紀君以外は考えられないよ……!」

 

「私もです。りっくん」

 

反対側から、志乃が同じように身体を抱きしめる。

 

「また、りっくんがいなくなったら怖いです……!」

 

ほんの少しのやり取りで、彼女達から俺にはない強さがあるのを悟った。

 

どれだけ言葉を並べても彼女達は引かない。引くことができない。

そうしてしまった彼女達を愛すべきだ。

 

ウジウジするな、馬鹿野郎。

 

「……幸せに、する」

 

左右それぞれの腕で2人を引き寄せた。

 

「絶対に」

 

「っ!うん!」

 

「は、はいぃ!」

 

気合を入れ直さないといけない。

守らないといけない大切な人達ができたから。

 

元々、何があろうとそのつもりではいたが。

 

「り、りっくん。それで、ですね……」

 

「ん?」

 

左手側、抱きついたままの志乃がモジモジと語り出す。

 

「カルテットを頑張ったご褒美とか、欲しい……なんて」

 

「わ、私もっ。最近あ、あんまり会えなかったから……」

 

右手側の美咲さんも、ソレに乗じて甘えだす。

 

2人揃って柔らかな肢体を惜しげもなく押し当てアピールしてきた。

 

心境が一気に切り替わる。

2人の美少女を堪能できる立場を段々と認識する。

 

「明日学校あるけど」

 

「はぁ♡んっ♡」

 

志乃の耳を擽り、うなじへと軽い指先を踊らせる。

 

「始めたら、多分止まらないけど」

 

「っ♡あん♡」

 

美咲さんの背中をゆっくりと撫でる。

 

「ベッド行くぞ」

 

『っ♡』

 

雄の宣言に雌は震え、3人で寝室へと移った。

 





カルテットの内容が気になる方はぜひ原作を読んでみて下さい(ダイマ)

勢いのままやってしまったこの展開…。
しかし、やりたくてやりたくて震えてたので(西野カナ並み感)

次回は志乃と中空知との交わり。
多人数プレイとか書いたことないのに大丈夫なのか。
分割かまとめるかは悩み中です。

それでは、またノシ


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第18話 満たす愛と溺れる愛 ☆

皆様こんにちは。
nibiiroと申します。

な、中々書き応えのある話でした・・・。
大量の妄想とイメージで頭の中沸騰しそうです(アハー↑)

評価バー赤とお気に入り登録900超えありがとうございますー!
拙い作品ですが、今後も何卒お付き合いくださいませ。

前置きは済ませたので。

それでは、いってらっしゃいませノシ




シンと静まるリビングとは対照的に、ベッドルームは苛烈なまぐわいを繰り広げる。

 

真っ白なシーツを敷いたベッドに仰向けになった俺。

 

「ちゅ♡んちゅっ♡……はぁ♡りっくん♡んんっ♡」

 

キスを絡めながら身体を密着し、俺の手を自らの乳房へと触れさせる志乃。

 

「ンッ♡あっ♡おくにっ♡ズンズン、きてっ♡」

 

そして、股を開いて騎乗位で腰を動かす美咲先輩の姿。

 

俺は今、男として最低であり最高なひと時を味わっていた。

 

「志乃……」

 

「んむっ♡はあっ♡あんっ♡」

 

掌を優しく押し返す乳房の弾力。

それ以外にも、お腹や太ももといった部位を絡めながら興奮を逆立ててゆく。

 

「あっ♡あ、んっ♡ちくびっ♡こりこり、っ♡」

 

揉みながら硬い突起を転がし、時折摘んで刺激を与える。

 

「あ、ああっ♡ひうっ♡り、りっくん♡キス、してぇ♡」

 

「……っ」

 

「ちゅっ♡んっ、みゅ♡ちゅぴ♡はっ♡へろ♡ちゅ♡ちゅ、れっ♡」

 

口内で交わる舌と唾液の水音が響く。

小さな息継ぎを挟みながら、キスを施し合う。

 

「あっ♡おちん、ちんっ♡膨らんでぇ♡」

 

懸命に腰を振る美咲さんの中で、分身が徐々に肥大してゆく。

 

「律紀くんっ♡あぐぅ♡っ、んう♡」

 

射精の欲求も増し腰が浮き、下から突き上げる手助けをする。

 

「んっ♡んっ♡ん、ッ♡ふかっ♡い、い゛っ♡あ゛っ♡」

 

まさに天国。

 

「んちゅ♡ふっ♡はぁ、んっ♡ちゅぷ♡」

 

「あっ♡あ゛あっ♡んぐ、ひぅっ♡」

 

自分の感覚がおぼろげになってしまいそうな快楽。

溺れそうな程、濃密なまぐわい。

 

「……っ♡ふ、は、はぁ♡段々ビクビクしてきましたね♡」

 

「ハァッ!ハァッ! ────んっ」

 

「んあ♡」

 

少し顔を動かして、志乃の鎖骨へと口付けを落とす。

薄く桃付いた肌はしっとりとし、唇を通してその瑞々しさを感じる。

 

数秒して、志乃の両手が顔に添えられた。

 

「ふっ♡っ、ふっ♡……ここも、キスして?」

 

目の前に寄せられた胸の先っぽを躊躇なく咥えた。

 

「あ゛っ♡あん♡い、いっぱい♡ちゅうちゅうしてぇ♡」

 

口内で舌を使い乳首をねぶり、しゃぶる。

顔全体に押し付けられる胸の柔らかさも相まって、興奮は加速してゆく。

 

「んっ♡いい、よっ♡なかにっ♡ハッ♡いつでも、出して、いいからっ♡」

 

ズンズンと最奥を小突く肉棒は限界が近くなる。

見えなくても、滲む先走りには白濁が混じり始めたに違いない。

 

「ちんちんっ♡白いのっ♡ぜんぶ、きてっ♡」

 

「おっぱい、んっ♡吸いながら♡射精、しちゃいましょう♡」

 

腰が、強くビクつく。

 

「ア゛ッ♡」

 

 

「〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡う、う゛っ♡♡♡」

 

 

根本まで逸物を入れ射精を受けながら、美咲さんは達してゆく。

 

「い、クッ♡ハッ、あっ♡〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

流れゆく精液はあっという間に彼女の子宮を満たし、結合部から漏れ出す。

それを感じたのか、溢れないようにと膣内が締まりだした。

 

「ん〜〜〜っ♡んーっ♡」

 

「っ! っ!」

 

「ハッ、んっ♡」

 

濁った水音をたて、逸物が引き抜かれた。

 

「んむっ、はぁ……」

 

「……いっぱい、出ましたね♡」

 

ようやく息をつき、体を少し起こしながら美咲さんを見やると、女の子座りのまま膝を震わしている。

 

「だ、大丈夫ですか?」

 

「う、うん♡平気、だよ♡……えへへ♡」

 

嬉しそうに浮かべる笑顔の破壊力たるや、凄まじいものがある。

固く反り返ったままのチンコが反射的にピクリと跳ねた。

 

「っ♡つ、次は志乃ちゃんの番だから……」

 

そっと優しく後ろを振り向かせられる。

 

「……りっくん♡」

 

お尻をこちらに向け、秘部から垂れる蜜を曝け出し、志乃が今か今かと待ち構えていた。

 

「……きて♡」

 

その誘いに抗うことなど当然できない。

近づき、向けられたお尻を鷲掴みにして、少し開く。

 

「ん゛っ♡」

 

熱を持った互いの性器が触れ合い、義務感に駆られるように腰を押し進めた。

 

「ふーっ♡ふーっ♡……んあ♡」

 

トン、と最奥を揺らせば志乃が大きく悶える。

膣内の肉ヒダも次々に絡みつき、子種を搾ろうと蠢く。

 

「んっ♡ん゛っ♡ん゛っ♡っは、あぁ♡」

 

リズムよく腰を打ち付けてゆくと、志乃の上体が項垂れてゆき、胸がシーツへと卑猥に潰れる。

力が入れにくいにも関わらず、腰だけは此方に合わせるように上げたまま、男根を嬉しそうに受け入れていた。

 

「つい、てぇ♡もっと♡んく、までっ♡」

 

「志乃……!」

 

「りっくんのっ♡いっぱい、欲しっ♡イッ♡」

 

甘イキをしたのか、中が微かにキュッと締まる。

 

「う゛っ♡おちんちんっ♡もっと、ついてっ♡ずぽずぽっ♡してっ♡」

 

「……律紀君♡」

 

身体に押し付けられた柔らかく、甘い誘い。

チンコの出し入れに夢中になる中、美咲さんからのおねだりが。

 

「ん、んー……♡」

 

身体の左側へとくっ付いたまま目を瞑り、唇を突き出し姿勢。

 

「っ♡ちゅっ♡ふゅ、ふっ♡れろ♡んれ、っ♡ちゅむ♡」

 

すぐさま応え、舌と唾液を交換し合う。

志乃のお尻に添えていた両手……左手だけを離し、美咲さんとの身体の間に滑りこませる。

 

「んんっ♡ん、やぁ♡おっぱい、あっ♡んっ♡ちぅ♡」

 

汗ばみ、シットリとした感触。

どこまでも指が埋もれてしまいそうな柔らかく、大きな未だ成長中の巨乳。

 

「ちゅっ、れぅ♡ちゅ♡ぱっ♡ん゛っ♡」

 

起立した乳頭を指先で摘まみ、乳房全体を揉むのと同時に転がしてゆく。

 

「ん~っ♡」

 

「はぁ、柔らか。ん……」

 

「んぅ♡フ、んんっ♡」

 

ひとしきり胸を楽しんだ後は、ムッチリしたお尻へと左手を回す。

勿論、互いに密着したままキスは続ける。

 

「あっ♡りっくん、のっ♡きもちいっ♡ふぁ♡きもちいいよぉ♡」

 

「あうぅ♡お尻、そんなに揉んじゃっ♡」

 

満たそうと尽くしているのに、彼女達に溺れそうになる。

 

「ッ、あぐっ♡もう……♡」

 

志乃の肢体と膣内が震え始めた。

 

「い、いっしょに♡イキ、たいっ♡りっ……くん♡」

 

「あ、あぁ……!」

 

「せいしっ、なかにっ♡たくさんっ♡」

 

オーガズムが背筋を駆け上がってくる。

すぐそこに迫る射精の存在を感じた。

 

「んっ……♡あっ♡」

 

横にいた美咲さんが後ろに回り、こちらへ腕を回し、身体をまたくっ付けてきた。

 

「っ♡しょ♡う、うぅ……♡」

 

巨乳が潰れ、広がる。

背中越しにコリコリと擦れる先っぽがある。

 

情欲を煽るように胸を押し当て、ピストンの反動を殺してくれるようなクッションみたいだ。

 

「こ、これ♡どう、かな♡」

 

「最高、です……!」

 

呻く志乃のウエストをガッチリと掴み、達するまでの秒読みが始まった。

 

「あ゛っ♡ひっ♡はぁ♡はぁっ♡ん、うぅっ♡」

 

「かっ、づう……!」

 

「いっぱい、擦れてっ♡あぁ♡あんっ♡おくに、凄いぃ♡」

 

「ハァッ! ハァッ! 志乃……!」

 

「イクゥ♡イクっ♡っ゛、ふぇあぁ♡」

 

心臓の鼓動が早まりやがては聞こえなく、耳に入らなくなってくる。

その瞬間はいつもと同じく、こちらの予想を超えた快感を齎した。

 

「────ヴッ!」

 

頭が真っ白になる。

 

「っ♡♡♡」

 

何も考えられなくなる空白の時。

しかし、本能で自然と腰は突き出しながら、遺伝子を雌へと送り込む。

 

 

「ア゛ッ♡♡♡〜〜〜っ♡♡♡〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 

志乃の望み通り、どうにか一緒に達することはできた。

 

「あつ……♡は、あっ♡」

 

貪欲に、一滴も無駄にしないよう互いに秘部を押し合う。

五感が段々と元に戻りつつある中で、抱きついた美咲さんが優しく囁く。

 

「ぴゅ、ぴゅー……♡ぴゅ〜……♡」

 

「ッ!」

 

「いっぱ、いっ♡出そう、ね♡」

 

落ち着き始めた射精の勢いが強まる。

睾丸がキュウゥと収縮し、放精と共に打ち震える。

 

「おなかっ♡あふれて♡あア゛♡」

 

「ぴゅ〜……♡びゅ〜……♡」

 

「ひっ♡きゅっ♡はぅっ♡」

 

「ちんちん……♡ぴゅ〜……♡」

 

志乃と美咲さんの声だけがハッキリと耳に届く。

それ以外はどうなっているのかわからない。

 

ほんの数秒、もしくは数分の行為だったはずなのに、やたらと長く感じた。

 

「〜〜〜ッ♡ンッ♡」

 

「す、凄い、出てる……♡」

 

「はぁ……♡はぁ……♡あっ♡垂れちゃう……♡」

 

栓のように入っていた肉棒を抜くと、子宮に収まりきらなかった精子が重力に従い零れ落ちる。

 

志乃の呼吸に合わせて、白濁が次々に顔を出す。

 

「さ、さすがにキタかな……」

 

立て続けに致したことで疲労は蓄積される。

分身はまだ固さを保っているが、さっきまでの剛直具合程はない。

 

「それじゃあ、りっくんはしばらく寝転んで下さい♡」

 

「へ?」

 

「わ、私達が元気に、するね♡」

 

 

 

 

「う、おぉ……」

 

「んっ♡美咲さんのやっぱり大きいですね……」

 

「し、志乃ちゃんも大きいよ……? っ♡」

 

2人の巨乳が、乳房が、たぷたぷと左右から逸物を挟む。

視覚的にも感覚的にも最高なダブルパイズリ。

 

志乃の言葉に従った矢先、名目上の休憩が始まった。

 

「んっ♡んっ♡」

 

「はっ、あっ♡」

 

腰と性器の震えが早々にきて、止まらなくなる。

 

「おつゆ、とろとろ出てきましたね♡」

 

「も、もうカチカチだよぉ♡」

 

「こんなんされたら、勃つに決まって……!」

 

根本から亀頭の天辺まで包み込んだまま圧迫し、上下に揺らされる。

 

「あん♡暴れたらダメです♡」

 

息子が柔肉を掻き分けるように蠢くと、逃さぬように志乃が優しく抑えつける。

 

「あっ♡先っぽにキス♡ッ♡」

 

卑猥に歪みもつれあいながら、時折どちらかの乳首に亀頭が擦れる。

 

「きもちっ♡よさそうで、よかったです♡」

 

「お、おちんちん♡凄いっ♡熱いよぉ♡」

 

「先っぽの割れ目、パクパクしてます♡可愛い♡」

 

「おっ、おっぱいに出して、いいからね♡……ぴゅー♡」

 

「っ、はぁ……!」

 

汗で蒸れた谷間に、何度も何度も往復される。

初めてのダブルパイズリの感覚は、言葉では表せないくらいの快楽を起こし、トリップさせる。

 

「たぷたぷ♡ふわふわ♡」

 

「ぴゅー……♡ぴゅー……♡」

 

「りっくんの大好きなおっぱい♡いつでも出していいですよ♡」

 

「お、おちんちん♡ぴゅー……♡ちんちん♡ぴゅー……♡」

 

もはや呻くことが困難になるほど、彼女達の愛に俺は取り込まれた

 

「りっくん♡」

 

「律紀君♡」

 

 

射精()して♡♡♡』

 

 

「グウ、オッ!」

 

胸の間に姿を隠したチンコが一際強く震えた。

 

「あっ♡」

 

「んんっ♡」

 

2人の潰れあった谷間からびゅるりと小さな白い噴水が1つ立ち、彼女達の肌を染めた。

 

「はぁ……♡いっぱぁい♡」

 

「と、止まらない……♡」

 

そこからはジワジワと広がるようにザーメンが吐かれ、乳肉の上に精液溜まりを作りながら、雄臭い性臭を放つ。

 

「気持ち、よすぎだ……!」

 

「抜き、ますね♡」

 

「ん、んーっ♡」

 

「ッ!」

 

打ち止めを感じとり、2人は改めて乳圧を強めた。

そのままゆっくりと上に乳房を移動させ────

 

『っ♡♡♡』

 

にゅとん、と間抜けな音と共にやっと男根が解放された。

 

「はぁー……! はぁー……!」

 

「あぁ……♡おっぱい、ぐちゃぐちゃです♡」

 

「ふっ♡こ、これっ♡に、匂い染みついちゃう……♡」

 

(きゅ、休憩って、何だったっけ……?)

 

未だ混乱中なのを認識すらできず荒く息づきながら、俺の視線はは2人の汚された豊満な果実から引き剥がせないでいた。

 

精液で一層とヌルヌルになった乳房が揺れた。

 

「……りっくん♡」

 

ぴとり、と天を向くチンコへ志乃が片乳肉を当てる。

 

「……律紀君♡」

 

反対側から、美咲さんが同じように胸を当てた。

 

「次は、どうしましょう?♡」

 

「また、おっぱいでぴゅー…する?♡」

 

そこに雄が抗う術など1つもない。

 

 

 

レインボーブリッジの灯りが暗闇にハッキリと映える時刻。

人目に付かない外れで¨武偵殺し¨である峰 理子────峰・理子・リュパン四世は、揺れる海面へ目と手にしたライトを向け明滅を繰り返す。

 

数分して、二隻の潜水ポッドが水面から顔を出した。

 

「おっ、きたきた~!」

 

鼻歌を奏でながら出迎えると同時、ポッドの操縦席が開かれた。

 

「ジャンヌ♪ 夾竹桃♪ おっ疲れちゃーん!」

 

「疲れてはいない。自動操縦(オートパイロット)だったからな」

 

一隻から現れたのは銀髪とサファイア色の瞳、加えて剣を携えた少女。

彼女の名はジャンヌ・ダルク30世。理子と同じ組織、イ・ウーの構成員の1人である。

 

理子から差し出された手をジャンヌは掴み、陸へと上がった。

 

(きょー)ちゃんはどう?」

 

「平気よ。眠っていただけだから」

 

もう一隻で煙管(きせる)を吹かしながら姿を現した少女は、黒いセーラー服に身を包み、切り揃えられた長い黒髪を携えた姿。

 

理子とジャンヌ同様、彼女もイ・ウーの構成員の1人。

名は、夾竹桃。

 

「お手をどうぞ」

 

そう言いながら、理子は夾竹桃にも手を差し出す。

 

が────

 

「……っと、夾ちゃんにはやめとくか」

 

「賢明よ」

 

差し出した手が彼女の左手(・・・・・)を受ける形になるのに気づき、理子は手を引っ込めた。

夾竹桃はやれやれといった形で腰を上げ、大きなトランクと共に上陸した。

 

「それじゃあ、役者は揃ったということで! 各ターゲットG(ガール)の拉致また殺害、GGG(トリプルジー)作戦楽しもー!」

 

「気を付けろ。お前のターゲット、アリアはSランク武偵だぞ」

 

イ・ウー内で比較的仲の良い同期3人。

それぞれが己の目的を持ち、企む。

 

「アリアなんかちょろいちょろい♪ もう準備万端♪」

 

「では、私の準備を手伝え。星伽 白雪を帰郷次第獲る。お前は誰を獲る予定だったか」

 

ジャンヌの問われ、夾竹桃は咥えた煙管を離して答える。

 

「2年前に植えた種がそろそろ花開くの。それを摘みに来ただけ」

 

フゥー、と唇から細い煙を吐き出した。

 

「それくらい簡単な仕事。私のターゲットは間宮 あかり。後は────理子?」

 

「っ⁉」

 

「本当に、アイツがここにいるのよね?」

 

いつも悠々としたマイペースな夾竹桃とは違った雰囲気。

気づいた時に喰われてしまいそうな不気味な圧に、理子とジャンヌは息を呑む。

 

「も、勿論! りこりん嘘ついてないよ!」

 

「……なら、いいわ」

 

夾竹桃が、ニヤリと微笑む。

 

「勝手にいなくなったバカ弟子にはお仕置きしないと、ね……。フフフ……」

 

「……ね、ねぇ、ジャンヌ?」

 

「何だ」

 

「何だか、夾ちゃんすっごい怖いんだけど」

 

「……アイツがいなくなってからこんな調子なのはお前も知ってただろう?」

 

「そうだけど……」

 

「何をコソコソ話してるのよ。行くわよ」

 

「え、あっ、ちょっ、夾ちゃん待ってー!」

 

「……はぁ。やれやれ」

 

律紀にとって、避けられぬ厄介事が背後に迫る。

 

本来存在しない筈の彼は、これからどうするのか。

何にせよ、彼の嫌いな面倒事なのは変わりない。

 




ついにきました夾竹桃。
アリア作品で一番好きなキャラなんです。
黒髪ロング美少女合法ロリとか人気が出ないわけがない。

執筆で3P書くのは初めてなので上手く出来てるか不安です…。
良ければ感想書いて貰えると助かります。
今後の参考にもなるので。

それでは、またノシ


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