寝台特急<北陸>の殺人 (新庄雄太郎)
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鶴岡晟弥公安官着任

プロローグに変えて、新人の鉄道公安隊の配属により活躍を書いてみました。


上野駅 ここは北国への出発点、長野と東北と北陸へ旅立つ人で多くの乗客が列車で行く人がいる。

 

「よし、高山、今野は上野駅をまわってくれ。」

 

「わかりました。」

 

「はい、南主任。」

 

高山と今野は、上野駅の常磐線のホームをまわる事にした。

 

ホームには、スーパーひたちが止まっていた。

 

「すいません、鉄道公安隊です。」

 

「ああ、ご苦労様です。」

 

「2人は、上野駅内を警戒しています。」

 

「そうですか。」

 

この日、南は高山と今野と共に上野駅をパトロールをしていたら、上野駅付近で恐喝事件が起きた。

 

「おい、金は用意してきたか。」

 

「わ、分ってるよ、分ってるから、払うよ。」

 

「わかってるだろうな。」

 

「おい、私をどうするんだ。」

 

その時、男は特殊警棒を取り出した。

 

「お前を殴り殺してやる。」

 

その時。

 

「君、無駄な抵抗はやめなさい。」

 

「おいっ!、誰立てめぇは。」

 

「東京中央公安室、公安特捜班だ。」

 

「何、列車の刑事か、この野郎ーッ!。」

 

男は警棒持って、高山と今野を襲おうとした。

 

「こいつ、痛い目にあいたいかーッ。」

 

「このーっ。」

 

「とりゃーっ。」

 

と、今野は男をのしかかった。

 

「貴様、やりやがったな。」

 

その時、1人の男がやって来た。

 

「うぎゃゃ。」

 

男は失神して倒れた。

 

「公務執行妨害及び恐喝の現行犯でお前を逮捕する。」

 

「チクショー、放しやがれッ!。」

 

高山は男に手錠をかけた。

 

「とにかく、上野公安室に。」

 

「ああ。」

 

「主任、男を恐喝と公妨の現行犯で逮捕しました。」

 

「あれ、南主任は。」

 

そこへ、応援の鉄道公安隊が駆けつけてきた。

 

「犯人逮捕にご協力ありがとうございました。」

 

「はい。」

 

「後、けがはありませんね。」

 

「ええ、私は大丈夫です。」

 

「そうですか。」

 

「俺は鶴岡晟弥、鉄道公安隊の公安隊員です。」

 

「えっ、鉄道公安隊。」

 

「どういう事なんですか、南主任。」

 

「さぁ。」

 

ところが鶴岡晟弥が特捜班に配属されるとは、予想もしなかった。

 

次の日、公安班長の高杉は朝礼で新人職員の紹介が行われた。

 

「みんな聞いてくれ、今日から特捜班に新人公安官が配属する事になった鶴岡晟弥だ。」

 

「本日付で東京中央公安室の公安特捜班に配属になった鶴岡晟弥です、よろしくお願いします。」

 

そして、特捜班たちも鶴岡に紹介した。

 

「高山です。」

 

「俺、今野」

 

「私は桜井あおいです。」

 

「僕は小泉です。」

 

「私は小海です。」

 

「梶山真由美です。」

 

「松本惠介。」

 

「菅原と申します。」

 

「私は中野です。」

 

「俺は岩泉、よろしく。」

 

「三輪です。」

 

「水野です。」

 

「香川です、よろしく。」

 

そして、高杉は鶴岡の紹介をした。

 

「近年の犯罪を対処するために、うちの特捜班に配属する事が閣議で決定した、そこでうちの班でも勤務してもらおうと考えました。」

 

「ところで鶴岡は好きな鉄道はあるのか。」

 

「好きな鉄道は京浜急行だな。」

 

「うーん、京急ね。」

 

「とにかく、仕事に就いてくれ。」

 

「了解。」

 

そして、特捜班は仕事にとりかかった。

 




いよいよ、寝台特急「北陸」が登場します

そして、犯人はどうやって殺害したのか。



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第1章 個室で死体

金沢発の寝台特急「北陸」の個室寝台で殺人事件が発生した、被害者は加賀料理店の経営者だった、現場には女性のものと思われる茶髪の毛髪が見つかった。


金沢駅

 

「まもなくー、21時58分発寝台専用列車「北陸」号上野行きが発車します、お乗りの方はお急ぎください。」

 

と、アナウンスが流れた。

 

「上野行か、これに乗ればいいのか。」

 

「乗るか。」

 

ホームには、東京へ行く人達が夜行で行く人でごった返しである。

 

ジリリリリリリリリリリリーッ!

 

と、発車ベルが鳴った。

 

ピィーッ!

 

金沢と上野を結ぶ寝台特急「北陸」は金沢を発車して、高岡、富山、魚津、直江津、長岡、高崎、大宮、終着上野には翌朝6時19分に着く。ヘッドマークにはオレンジ色と親不知の断崖が描かれている。またこの「北陸」には

「シングルデラックス」と「ソロ」、シャワー室を連結。

 

5時53分 

 

車掌のところに、二人の女性が現れた。

 

「いくらノックしても、ドアが開かないんです。」

 

「どの部屋です?。」

 

「3号車の11号室です。」

 

「まだ眠ってるんじゃないですか。」

 

「いいえ、ずい分、ドアをノックしました。目が覚めないわけがありません」

 

「年下と思われる永見の女性の言葉に、もう1人の30はん場と思われる女性も口に添えた。

 

「血圧が高い方なので、万が一という事もあります。ドアを開けて下さい」

 

2人の切迫した言葉に、車窓はすぐに3号車に向った。

 

「お客さん!。」

 

念のためにドアをノックしたが応えがないので車掌はカード式のマスターキーを取り出した。

 

ドアを開けて見ると、そこからベットには男性が死んでいたのだ。

 

「君、君、どうしたんだ。」

 

寝台特急「北陸」が上野駅14番線ホームに滑り込むと、上野公安の鉄道公安隊員が3号車に乗り込み、そこへ東京公安の南と高山と小泉と桜井と鶴岡と今野が駆けつけてきた。

 

「どこだ、男性の死体が見つかったのは。」

 

「19分に着いた「北陸」の個室寝台に。」

 

東京公安の公安特捜班も到着した。

 

「主任、被害者は石川県から来た人ですね。」

 

「ああ。」

 

「名刺がある。」

 

「本当だ。」

 

と、今野は名刺を見つけた。

 

「被害者は加賀料理店の経営者・山根利家さん、62歳。」

 

「うん、寝台特急「北陸」の寝台券と招待状が入っていました。」

 

「何、北陸!?。」

 

「ええ。」

 

「南主任、どうしたんです。」

 

「実は、金沢へ行くときはよく寝台特急「北陸」に乗るんで、「北陸」は上野の夜の主役と言われている列車でしてね。」

 

「そうなのか。」

 

「はい。」

 

「寝台特急「北陸」によく乗るんですか。」

 

「ええ、私は「北陸」に乗って輪島へ行ったんですよ。」

 

「そうなんですか。」

 

「とにかく、この仏さんは警視庁に。」

 

「ああ。」

 

「あれ。」

 

「この被害者は、茶色の毛髪が持ってたわ。」

 

「本当だ。」

 

「恐らく、犯人は女性って事も。」

 

「可能性がありますね。」

 

上野駅で起きた寝台特急「北陸」の殺人は上野署に捜査本部が設けた。

 

「被害者は金沢から夜行で来たって事は。」

 

「明日は早くいかなければならない事情があったって事は。」

 

「ああ、金沢から特急「かがやき」に乗って長岡から上越新幹線で行ければね。」

 

「それもあるな。」

 

そこへ、高杉が言った。

 

「犯行時刻は大宮を発車した頃に殺人が起きたのか。」

 

「はい。」

 

「現場には茶色の毛髪があったので犯人は女性ではないでしょうか。」

 

「恐らく女性と見て間違いないですね。」

 

と、鶴岡は言った。

 

「よし、その線で捜査してくれ。」

 

「了解。」




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次回は第2の事件が起きた、場所は上野の近い公園で


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第2章 切通公園の死者

次の日、切通公園で毒殺事件が発生した、個室寝台の殺害犯なのか?。


湯島天神から本郷方面に向かう春日通りを折れると、江戸の屋敷跡をしのばせひっそりした一角に、公園がある。

 

文京区立切通公園で、園内は三つの部分に分かれ、まず入口は奥行きの深いケヤキ並木、ここを通り抜けると中央は砂場と注進した子供の遊び場。1番奥の部分が洋風庭園となっており、藤枝、花壇、水飲み場などがある。

 

新聞配達の少年が洋風庭園のベンチに倒れている女を見つけたのは、午前5時半ごろの事だった。

 

少年の通報で、直ちに所轄の本郷署から捜査員が直行した。

 

ベンチからずり落ちた格好で絶息していた女性は、20代半場、泡を穿いていた。

 

死体のはなっ先には、半場からになっていたレモンティーの缶が転がっている。

 

女の口の辺りに鼻を近づけた鑑識員は、次の空き缶の臭いをかいてから刑事に言った。

 

「青酸系の毒物らしいですな。」

 

「遺留品は?。」

 

鑑識員は慎重に手つきで女のバックから財布を取り出した。

 

財布には5万円ほどの現金と免許証が入ってた。

 

「尾崎直美、住所は金沢市」

 

金沢市という地名から、昨日起きた夜行列車「北陸」で殺された男の殺害犯として追っていた刑事は、万が一を考えて、上野署に設けられた捜査本部に連絡した。

 

その連絡を受けた本部からは、折からその場に居合わせた捜査一課のベテラン、藤岡部長刑事と上野署の刑事課で最も若い小林刑事が駆けつけてきた。

 

藤岡、小林両刑事は現場に現れた時、鑑識作業は終わっていた。

 

「女は青酸入りのレモンティーを飲み、死亡しました。その缶からは、本人以外の諮問鹿採取されませんでしたので、まず自殺とみていいと思いますが、断言はできません。」

 

「死亡推定時刻は?。」

 

「詳しいことは解剖の結果を待たなくてはなりませんが、昨夜の9時から12時までの3時間と見ていいと思います。」

 

「もしこの女が「北陸」で殺害した山根の元妻だとしたら。」

 

「うん。」

 

「それにしても、〈北陸〉が上野に到着したのは昨日の朝の6時過ぎです、それから夜に至るまではどこへあるいたんでしょうか。」

 

「妻を奪った男への恨みを晴らした後、死に場所を探していたかもしれないな。」

 

「ええ。」

 

その後、切通公園で女性の死体が発見されたと特捜班に伝えられた。

 

「えっ、切通公園で女性の死体。」

 

「ああ、被害者の身元は尾崎直美だ。」

 

「班長、死因は?。」

 

「死因は毒殺だ、レモンティーに混入されていたのは青酸系の毒物だ。」

 

「青酸系の毒物か。」

 

「班長、「北陸」の個室寝台と切通公園で起きた殺人は被害者の尾崎に罪を着せて口封じで殺害したのではないでしょうか。」

 

「ああ、恐らくな。」

 

「本郷署では自殺ではないかと疑われたが、毒入りのレモンティーを渡した人がいたかどうかだ。」

 

「よし、早速捜査してみましょう。」

 

「うん。」

 

そして、特捜班は個室寝台で起きた事件の捜査を続けていた。




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恨みの犯行か、そしてどうやって個室に入って殺害したのか?


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第3章 金沢捜査行

そして、南達は寝台特急「北陸」に乗って金沢へ


次の日、南と小泉と鶴岡は事件の足取りを追うため、事件の舞台である石川県の金沢へ向かう事にした。

 

金沢まで行くには上野から夜行列車で行く事にした。

 

「とにかく、「北陸」に乗って見よう。」

 

「ええ、乗って見ましょう。」

 

上野駅

 

寝台特急「北陸」が入線してきた。

 

「金沢行か、これに乗ればいいんだな。」

 

「ええ。」

 

「そう言えば、高山と小海は。」

 

「ああ、2人は明日の早い上越新幹線で金沢へ向かうと。」

 

「そうか。」

 

ピィーッ!

 

南と小泉と鶴岡が乗った寝台特急「北陸」は上野を22時44分に発車した。

 

「北陸って夜に発車するんだ。」

 

「うん、金沢に着くと朝になる。」

 

「うん。」

 

そして、鶴岡は現場となった個室寝台に乗って見た。

 

「えーと、被害者は個室寝台の4号室に乗ってたから、3号室の隣なんだ。」

 

そこへ、車掌がやって来た。

 

「恐れ入ります、乗車券と寝台券を拝見。」

 

「はい。」

 

鶴岡は車掌に特急券と寝台券を拝見した。

 

「これが、カードキーです。」

 

「なるほど。」

 

そして、鶴岡は個室寝台で眠ろうとしたが。

 

「はっ、待てよ、ノックして入って来た。」

 

鶴岡はひらめいた。

 

「そうか、犯人はそれを利用したんだ、そして、被害者を殺害した、犯人はその女性と見て間違いない。」」

 

6時31分 金沢着

 

「主任、分りましたよ殺害方法が。」

 

「本当か、鶴岡。」

 

「はい。」

 

「犯人は個室寝台に押し入って、男は犯人の髪の毛を抜き首を絞め殺害した。」

 

「そうか、被害者は首を絞めた跡があったな。」

 

「はい。」

 

「早速、金沢の周辺を聞き込みしますか。」

 

「ああ、確かひがし茶屋街の方ですね。」

 

「ええ。」

 

ひがし茶屋街

 

「ここですね。」

 

「ああ、間違いない。」

 

「この店だ。」

 

南と小泉と鶴岡は加賀料理店には行って見ることにした。

 

「入らっしゃいませ、あなたは。」

 

「私は東京の鉄道公安隊の捜査主任の南です。」

 

「小泉です。」

 

「同じく、鶴岡です。」

 

「早速ですが、山根利家の事で話したいんですが、お願いできますでしょうか。」

 

「ええ、事件の事はニュースで聞きましたよ、どうすればいいかと。」

 

「実はですね、現場に子の招待状が入ってたんです。」

 

「ああ、これね、結婚式の案内ですよ。」

 

「結婚式ですか。」

 

「ええ、先週結婚したばかりなんです。」

 

「なるほど。」

 

小泉は、第2の殺人の被害者の写真を見せた。

 

「後、この女性をついてご存じがあったら教えて下さい。」

 

「この女性は知らないな、この女性がどうかしたんですか。」

 

「この女性は、切通公園で毒殺されました。」

 

「まぁ、毒殺。」

 

「何か心当たりありますか。」

 

「ええ、去年の11月頃にお見えになってました。」

 

「そうですか。」

 

後の調べで、山根利家は東京でできた加賀料理店の完成に行くため東京に来ていたことが判明した。




そして、犯人は誰なのか

次回は、金沢で捜査すると事件が起きるのだ


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第4章 第3の事件

次の日に、高山と小海は上越新幹線と特急「かがやき」に乗り次いで金沢へやって来た。 そして、第3の事件は金沢で起きた。


高杉班長の命令で、高山と小海は、翌日、午前7時36分発の「あさひ1号」で金沢へ向かった。

 

2人とも朝食を取らないままに、飛び乗ったので、遅い朝食をとることにした。

 

「私ね朝早かったから、朝ご飯まだなの。」

 

「実は僕もなんだ、小海さん。」

 

ビュッフェで朝食を済ませた。

 

「今、気づいたんだけど、金沢というのは東京から遠いんだね。」

 

といい、時刻表にのっている日本地図を高山に見せた。

 

高山ものぞきこんだ。

 

「なるほどね。信越本線で、長岡から金沢まで特急に乗ればいいんだな。」

 

「長岡発の金沢行の特急「かがやき」に乗れば長岡から金沢まで4時間掛からないよ。」

 

「上越新幹線と特急「かがやき」乗れば3時間58分」

 

「つまり、3時間で着くわけね。」

 

高山と小海が乗った「あさひ1号」は長岡へ停車した。

 

8時57分、長岡着。

 

「次の北陸本線経由の「かがやき2号」は9時04分か。」

 

「あっ、あれじゃない。」

 

「うん。」

 

スーパー特急「かがやき2号」は6両編成で、全て普通車だが、92年のダイヤ改正で自由席が連結され、うち1往復は和倉温泉と福井まで運転されている。

高山と小海が乗った「かがやき2号」は長岡を9時04分に発車し、直江津、富山、高岡、終着の金沢は11時34分に停車する、約3時間58分の旅である。

 

金沢駅

 

高山と小海が乗った「かがやき2号」は11時34分、金沢に着いた。

 

「確か、主任も金沢に来てるって。」

 

「うん。」

 

そこへ、石川県警の草彅刑事が迎えに来た。

 

「鉄道公安隊の高山と小海公安官ですね。」

 

「はい。」

 

「石川県警の草彅です、お迎えに参りました。」

 

高山と小海は、パトカーに乗り石川県警本部へ向かった。

 

「主任、お待たせしました。」

 

「おっ、高山と小海も来たのか。」

 

「3時間58分ですから。」

 

「そうですか。」

 

「それで、何か分かった。」

 

「ええ、個室寝台に押し入って、男は犯人の髪の毛を抜き首を絞め殺害したと考えられます。」

 

「被害者は、離婚歴があったことがわかりました。」

 

「そうか、じゃあ犯人は前の妻が犯人の可能性があるって事も。」

 

「はい。」

 

「とにかく調べて見ましょう。」

 

「うん、すぐに県警と金沢公安にも協力要請しましょう。」

 

「よし、金沢市内周辺を聞き込みしよう。」

 

「はい。」

 

南と鶴岡は聞き込みをしてみたが、山根利家は金沢で加賀料理店していたのは確かであった。

 

「やはり、去年までは金沢で加賀料理店で勤務していたから、今は東京で店長になられたそうです。」

 

「そうか。」

 

そこへ、無線が入った。

 

「こちら小海、南主任応答願います。」

 

「はい、南。」

 

「たった今、緊急指令が入りました、桜橋河川敷内において身元不明の絞殺死体が発見されました。」

 

「石川県警に任せておけ。」

 

「年齢や人相からどうも山根利家の次男の山根俊彦に似ているんです。」

 

「何だって、場所はどこだ。」

 

「桜橋の河川敷です。」

 

「了解。」

 

南と高山の覆面パトカーはサイレンを鳴らし、現場へ向かった。

 

「南主任、こっちです。」

 

「ここか。」

 

そして、第3の事件が起きた、現場は桜橋の河川敷で山根利家の次男・俊彦が発見された、死因はロープによる絞殺である。

 

「やはり、寝台特急「北陸」で起きた殺人の手口も似てますね。」

 

「ああ。」

 

 




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次回は、いよいよ犯人が割り出される、犯人は誰なのか。


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第5章 加賀の女

そして、金沢で殺人が起きた

被害者は、加賀料理店の山根利家さんの次男・俊彦さんが殺害された




被害者の山根俊彦は、所轄の金沢中署の霊安室に運ばれた

 

「俊彦、俊彦ーっ!。」

 

と、母の清美と妻の成子が泣き叫んでいた。

 

「俊彦さーん!。」

 

「被害者何ですが、何故、犀川の河川敷に。」

 

「実は、電話があって、すぐに来てくれっと言って出て行ったんです。」

 

「なるほど。」

 

「実はですね、この女性をご存知でしょうか。」

 

南は、写真を見せた。

 

「さぁ。」

 

「あっ、この女性はさっき里覚えているわ。」

 

「知ってるんですか。」

 

と、高山は言った。

 

「ええ、この女性一度覗ったことがあるわ。」

 

「それ、いつです。」

 

「去年の11月だったかしら、金沢へ旅行に来た時に店で食べに来ていた事があるの。」

 

「あのー、公安さん、この女性がどうかしたんですか。」

 

「その女性は先週、切通公園で毒殺されたそうです。」

 

「毒殺!。」

 

「はい、被害者が飲んでいたレモンティーの中に青酸系の毒物が混入されてたんです。」

 

「では、被害者は寝台特急「北陸」と犀川大橋の河川敷の手口が一緒で、切通公園は毒殺って事か。」

 

と、小沢警部は言った。

 

「はい。」

 

「なるほど、犯人はあらかじめレモンティーに青酸系の毒を混入して、渡したと。」

 

石川県警では、3人の被害者を調べることにした。

 

「まさか、弟が殺されるなんて。」

 

「ええ。」

 

関係者を呼んだのはこの3人である。

 

山根篤弘 加賀料理店「やまや」の長男

 

山根成子 料理店「松乃屋」の店長山根俊彦の妻 旧姓 小見

 

山根清美 加賀料理店の妻 

 

「では、殺害された犯人について心当たりありませんか。」

 

「はい。」

 

そして、金沢市内を聞き込みを行ったが、事件の目撃者は見つからなかった。後の調べで独立して加賀料理店を始めたという。

 

兼六園

 

ある人が兼六園で待っていた。

 

「あっ、待ってた。」

 

「ああ。」

 

「気づいていないな。」

 

「ええ、あなたのおかげよ。」

 

「ああ。」

 

彼は金沢のひがし茶屋街で一服していた。

 

「あなたもよく金沢へ行くの。」

 

「うん、明日には8時発の七尾線経由の急行「能登路」で輪島へ行くから。」

 

「そうなの。」

 

「又、会おうぜ。」

 

「ええ。」

 

金沢市内のホテル

 

男はホテルでテレビのニュースを見ていた。

 

「何、桜橋で絞殺死体だと。」

 

と、男は驚いていた。

 

「まさか、犯人が割れるって事か。」

 

そこへ、電話が入った。

 

「おい、ニュースは見たか。」

 

「何を。」

 

と、女は言った。

 

「俺達のことがばれるんじゃない。」

 

「そうなの。」

 

「いい、警察に喋るんじゃねぇぞ。」

 

「わかってるわ、私はあなたを愛してるわよ。」

 

「ああ、俺も愛してるよ。」

 

男はそう言って、電話を切った。

 

 

 

 




石川県警では山根家族に事情聴取を行いました

そして、兼六園とひがし茶屋街で2人のカップルと一緒に回っていた。

男は金沢市内のホテルで泊まっていた。


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第6章 共犯者逮捕

事件を推理していたが、犯人は2人と判明した。


石川県警は、寝台特急「北陸」で起きた殺人事件を状況をまとめた。

 

「犯行時刻は深夜頃と見て間違いないそうです。」

 

「深夜頃か、恐らく直江津辺りで犯行は可能でしょうか。」

 

「金沢を21時頃に発車し、そしてどうやって殺害したのかだと石川県警はそう言っているが。」

 

「主任。」

 

と、小海は言った。

 

「何だい。」

 

「一つだけ方法があります。」

 

「ほう。」

 

「富山か直江津駅では、「北陸」は一度停車するんです。」

 

「おっ、運転停車か。」

 

「はい、直江津駅で7分だけ。」

 

「そうか、それを利用して犯行を行ったのか。」

 

「はい。」

 

「なるほど、7分停車で利用して犯行を計画してたのか。」

 

「はい。」

 

「という事は、誰かが入って来たんだな。」

 

「ええ、恐らく犯人は2人と見て間違いないでしょう。」

 

「恐らく共犯は大宮で下車し、大宮から上越新幹線に乗り、長岡で特急に乗り換えて金沢へ向かったと考えられます。」

 

「そうか、犯人はそれを利用したって事か。」

 

「はい。」

 

「大宮駅で目撃者がいればな。」

 

「ええ。」

 

そこへ、警官がやって来た。

 

「小沢警部、先ほど金沢駅で特急「しらさぎ7号」に乗っていた男が発見したと。」

 

「何、本当か。」

 

「ええ、先ほど香林坊で確保したと。」

 

「そうか。」

 

「やっと逮捕したか。」

 

「逮捕したのは、天童直輝、ふらつきの男ですよ、奴はグリーン車に乗っていたんですよ。」

 

「それで。」

 

「それを見た車掌は、手配されている男と知って、鉄道公安に通報したそうです。」

 

「そうか。」

 

「天童直輝は名の知れた犯罪者だ、彼はグレーシーキッドを呼ばれているそうだ。」

 

「グレーシーキッドか。」

 

「その共犯のもう1人は。」

 

「恐らく女性と考えれられます。」

 

石川県警では共犯の女性の似顔絵を書いてもらい、手配した。

 

「この女か、若いですね。」

 

「年齢からすると、20代から30代前半と見て考えてもいいですね。」

 

「ああ。」

 

「でも、この女性どっかで。」

 

加賀料理店へ行った鶴岡は似顔絵を見せた。

 

「この女性ですか?。」

 

「そうです、この女です。」

 

「この女性、覚えているわ。」

 

「知ってるんですか。」

 

「ええ、去年の冬に伺ってたわ。」

 

「その女性ですが、知ってますか。」

 

「ええ、この料理の事で文句言ってたことがあったわよ。」

 

「それいつです。」

 

「去年の2月頃やったわ、料理の事でいちゃもんつけられたんだよ。」

 

「なるほど、元夫の奥さんじゃないでしょうか。」

 

「それはどうかわからないわ。」

 

「そうか。」

 

聞き込みをした結果、去年の2月頃に料理店に来ていた事が判明した。

 

「そうか。」

 

「ええ、間違いありません。」

 

 

 

 




そして、犯人天道は逮捕されたが、共犯者は女性らしい

いよいよ、犯人逮捕へ

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第7章 事件解決

いよいよ、最終回を迎えてきました 犯人は男か女か?


「この似顔絵、どっかで。」

 

「確か、どこかで。」

 

「この女。」

 

「ああ。」

 

そこへ、桜井刑事が高山達に知らせにやって来た。

 

「警部、天童直輝の部屋を調べていたら上越新幹線「とき」の乗車券が見つかったそうです。」

 

「そうか、長岡から特急ら乗って金沢へ行ったと。」

 

「それは考えられるな。」

 

「そして「とき」に乗って長岡へ。」

 

「ええ。」

 

「それは考えられるな。」

 

「主任、そこから長岡で特急に乗って。」

 

「そうだ、「とき」は各駅停車ですから大宮から乗り長岡で特急に乗り換えるのは可能です。」

 

「なるほど、「北陸」から「とき」と「北越」か「かがやき」に乗り次いで金沢へ行ったって事か。」

 

「はい、それと見て間違いないですね。」

 

「そうだ、「とき」は各駅停車ですから大宮から乗り長岡で特急に乗り換えるのは可能です。」

 

「なるほど、「北陸」から「とき」と「北越」か「かがやき」に乗り次いで金沢へ行ったって事か。」

 

「はい、それと見て間違いないですね。」

 

「警部、天童直輝の共犯らしき女性が大宮で確認されました。」

 

「そうか、長岡から特急ら乗って金沢へ行ったと。」

 

「それは考えられるな。」

 

「そして「とき」に乗って長岡へ。」

 

「ええ。」

 

「それは考えられるな。」

 

「主任、そこから長岡で特急に乗って。」

 

「そうだ、「とき」は各駅停車ですから大宮から乗り長岡で特急に乗り換えるのは可能です。」

 

「なるほど、「北陸」から「とき」と「北越」か「かがやき」に乗り次いで金沢へ行ったって事か。」

 

「はい、それと見て間違いないですね。」

 

「犯人は大宮で下車し、女は新幹線に乗って長岡から特急「かがやき」に乗り金沢へ戻った。」

 

「なるほど、大宮から上越新幹線「とき」に乗れば長岡から金沢へ行くのは可能です。」

 

「警部、公安さん、女性の身元が判明しました。」

 

「本当か。」

 

そこへ、部下の松岡刑事がやって来た。

 

「えーと、城ケ崎留美、二代目山田料理長の元妻です。」

 

「よし、その女を緊急手配だ。」

 

そこへ、部下の松岡刑事がやって来た。

 

「えーと、城ケ崎留美、二代目山田料理長の元妻です。」

 

「じゃあ、城ケ崎が。」

 

「グレーシーキッド。」

 

「よし、その女を緊急手配だ。」

 

「了解。」

 

南達が乗ったパトカーは、金沢駅へ向かった。

 

「現場には、公安隊が配置しています。」

 

「そうか。」

 

「よし、裏に回れ。」

 

「了解。」

 

「こちら、警戒班川井、手配中の城ケ崎を発見。」

 

「よし、俺達が行くまで張り込みを続けて下さい。」

 

「了解。」

 

「行くぞ。」

 

そこへ、小沢警部と草彅刑事は城ケ崎に近づいた。

 

「城ケ崎留美ですね。」

 

「すいませんが、鉄道公安隊です。」

 

「石川県警の小沢です。」

 

「城ケ崎留美、山根利家、尾崎直美、山根俊彦殺害容疑で逮捕する。」

 

「何の事です、いきなり失礼じゃないの。」

 

「もう逃げられないぞ、城ケ崎。」

 

「く、くっ。」

 

城ケ崎は観念し、所轄の金沢中署へ連行した。

 

「逮捕した天童が城ケ崎と組んで殺人やったことを自供したそうだ。」

 

「そうか。」

 

「それにしてもお手柄だぞ、鶴岡。」

 

「どうして男女2人ってわかったんです。」

 

「犯行時間が直江津で運転停車を利用して殺人を計画するってわかったよ。」

 

「なるほど。」

 

「新人にしてはやるね、鶴岡。」

 

「はい。」

 

「実は、俺、推理小説を読んでたからピンと来たんです。」

 

「そうか、それを見て直感したって事ね。」

 

こうして、寝台特急「北陸」の殺人事件は新人の手柄によって、無事、解決した。

 

 




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劇中の列車の時刻は平成5年のダイヤを使用しています



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エピローグ

エピローグが完成しました


「へぇ、高山君金沢へ行って来たの。」

 

「うん、北陸で殺人事件があって大変だったよ。」

 

と、高山は札沼に行った。

 

「そう言えば、今度新しい公安官が来たんだって。」

 

「うん、鶴岡晟弥という公安官だよ。」

 

「そうなの。」

 

「うん、去年の4月に公安隊に入られたんだよ。」

 

「へぇ、結構いい男なんだね。」

 

「うん。」

 

と、札沼は事件の話をした。

 

「それで、事件は解決したの。」

 

「ああ、上野行の夜行列車の個室寝台で殺人が起きてね、犯人は2人組の男女だったらしい。」

 

「ほう、それで。」

 

「犯人は1人を大宮で下車し各駅停車の上越新幹線「とき」に乗り長岡から特急「かがやき」に乗って金沢へ。」

 

「なるほど、それを使って犯行を考えてたのね。」

 

「そうさ。」

 

公安特捜班

 

「やはり、「北陸」の殺人はグレイシーキッドの犯行か。」

 

と、高杉は言った。

 

「はい、城ケ崎は天童と組んで犯行したと自供しました。」

 

「そうか、それにしても鶴岡もお手柄だったな。」

 

「はい僕も感づきましたよ、まさか、個室で起きる殺人は運転停車を利用したって。」

 

「それで、鶴岡は乗ったことあるのか寝台特急は。」

 

「はい、上野からは寝台特急は札幌へ行く「北斗星」と青森へ行く583系の「はくつる」と信越本線経由の金沢行の急行「能登」だけなんです。」

 

「なるほどね、上野からは旅の出発点か。」

 

「はい。」

 

「ところで、東京発の寝台特急は乗ったことはあるのか。」

 

と、松本は言った。

 

「ありますよ、博多行の寝台特急「あさかぜ」と浜田行の「出雲」に乗ったことがあるよ。」

 

「ほう、「あさかぜ」って元祖ブルートレインか。」

 

「はい、よく博多へ行ったもんだよ。」

 

「凄いな。」

 

そう言って、特捜班は仕事に戻った。

 

「よし、早速捜査に当たってくれ。」

 

「はい。」

 

この日、松本と梶山と鶴岡はひかり号の警乗捜査に向かう事にした。

 

「いい、犯人は新大阪行の「ひかり」に乗って逃げるから目を離さないようにね。」

 

「わかりました。」

 

「了解。」

 

そして、南は高山と小海と一緒にある事件の容疑者の逮捕へ向かった。

 

「よし、拳銃は持ってるな。」

 

「はい。」

 

「もちろんです。」

 

高山と小海は、38口径リボルバーの装弾数の確認し、ホルスターにしまった。

 

「いいか、相手は元暴力団だ、拳銃を持っているからけん銃使用の際は十分に注意するように。」

 

「わかりました。」

 

「行くぞっ。」

 

南は、高山と小海と一緒に連続強盗犯が上越新幹線に乗って逃げ込んでいると一報があった。

 

上越新幹線「あさひ」の車内

 

「あっ、あの男は。」

 

「間違いないわ。」

 

「南主任、犯人を発見。」

 

「よしっ、確保に当たれ。」

 

「了解。」

 

そして、高山は犯人に行った。

 

「動くな、鉄道公安隊だ。」

 

「抵抗はやめなさい。」

 

と、拳銃を構えた。

 

「えーい、死ねっ!。」

 

と、一発発砲した。

 

「そこまでだっ。」

 

鉄道公安は休息はない、彼らは旅客の安全も守るため今日も犯罪と戦っている。

 




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1月に制作しました寝台特急「北陸」の殺人をご覧いただきありがとうございました

今後のよろしくお願いします


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