空に輝く音速の矢(ソニックアローズ) (ノア(マウントベアーの熊の方))
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キャラクター設定(随時更新)

登場キャラの設定です。
割と中の人ネタが混ざってたりします。

追記:2020/08/25
キャラ設定の追加を行いました。


『空に輝く音速の矢(ソニック・アローズ)』

 

名前:秋本 汐梨(あきもと しおり)

性別:女

年齢:24

TACネーム:Tido

階級:一尉

性格:明るく優しい

一人称:私

見た目:茶色のショートボブ

設定:新しくソニックアローズに着任してきたパイロット。

ポジションは4番機。

明るさと癒し系の性格で、前の部隊では人気者だった。

むっつり。

 

名前:植田 浩介(うえだ こうすけ)

性別:男

年齢:39

TACネーム:Kobo

階級:二佐

性格:真面目で優しい

一人称:俺

見た目:真面目そうなオッサン

設定:真面目で根はとても優しいが、鳥居にはいつも怒っている。

鳥居といつも一緒にいる。

元々一番機だった。

ホモといじると否定するが本人はホモネタが好きである。

 

名前:鳥居 泰(とりい やすし)

性別:男

年齢:35

TACネーム:Nest

階級:三佐

性格:明るいムードメーカー

一人称:俺

見た目:テンション高めオッサン

設定:1番機。

いつも明るい。

皆のことを必ずタックネームで呼ぶ。

植田といつも一緒にいる。

元々隼に乗っていたが、最近飛燕しか乗れなくなってきた。

階級が総括班長より下なのは、昇格を断っているから。

統括班長と同じくホモネタが好きなインド帰り。

よくインドネタ、ホモネタでいじられている。

 

名前:尾島 亮治(おじま りょうじ)

性別:男

年齢:29

TACネーム:Fox

階級:一尉

性格:優しい紳士

一人称:私

見た目:紳士

設定:2番機。

キツネ大好き。

優しくまた紳士。

気の使い方が上手。

ホーカーハリケーンに乗ると実は最強。

紅茶ラブ。

キツネの事になると唐突に語り出す。

 

名前:坂元 悠人(さかもと ゆうと)

性別:男

年齢:24

TACネーム:Pixy

階級:一尉

性格:弄り屋

一人称:俺

見た目:成人式で警備員に止められてる人

設定:3番機。

少し関西弁が入っている。

プロスピ大好き。

伊地知といつもゲームをしている。

フライト中に皆を弄ることをスタンスとしている。

よくマジレスされている。

 

名前:宮本 考司(みやもと こうじ)

性別:男

年齢:35

TACネーム:Tank

階級:三佐

性格:紳士なドM(自らの筋肉を痛めつけるという意味で)

一人称:私

見た目:マッチョ紳士

設定:4番機。

イケボであり尾島と一緒で紳士。

普段から律儀だが、鳥居によくいじられる。

ピカイチかも知れない技量を持つが、宙返り中に性格がSに反転し叫ぶ。

パワーは正義。

実は脳筋。

 

名前:船戸 裕(ふなど ゆう)

性別:男

年齢:29

TACネーム:Noah

階級:一尉

性格:ドジな微ナルシ

一人称:僕

見た目:明るい陰の者

設定:5番機。

王子様風。

見た目はカッコいいが、眼鏡を無くすなど時々ドジをする。

繊細そうに見えて五番機の操縦は意外と荒い。

けどキレッキレ。

よく金欠になっている。

1に睡眠、2に睡眠な人。

 

名前:伊地知 和史(いじち かずとし)

性別:男

年齢:26

TACネーム:Amaryllis

階級:一尉

性格:適当な性格

一人称:俺

見た目:自らの趣味に没頭しそうな感じ

設定:6番機。

THE適当。

草野球とプロスピを愛し、よくバットの素振りをする。

金欠で悩むこと多々あり。

坂元とよく一緒にいる。

よく練習や任務をサボろうとしては怒られている。

 

名前:川村聡太(かわむら そうた)

性別:男

年齢:26

TACネーム:Specter

階級:一尉

性格:天然

一人称:僕

見た目:おっとり優しい系のちょい髪長め

設定:元第51戦術偵察飛行隊の新5番機。天然の塊。頭は何気に良いが、いつもどこかズレている。実は昔5番機だったこともある。芋Love。牧野とは昔からの付き合いであり同期。

 

名前:牧野夏 (まきの なつ)

性別:男

年齢:26

TACネーム:Tuna

階級:二尉

性格:天然

一人称:僕

見た目:優しめのモデル体型高身長の茶髪

設定:元第51戦術偵察飛行隊の新3番機。死ぬほどイケメン。だけどツナ缶しか食べないその食生活から付き合った人にはいつも振られる。優し過ぎる。川村とは昔からの付き合い。川村と同期だが階級が違うのはとある事情がある。

 




以上がキャラ設定です!


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第1話

第1話です。
暇な時にでも見てやってください。


某年某日、私…秋本 汐梨(あきもと しおり)は、南の拠点、ラバウル基地へとやって来た。

理由としては数週間前まで遡る。

数週間前、私は、かつて所属していた部隊長に、「『第6航空団 第201飛行隊"ソニックアローズ"』へ入隊しないかというお誘いが来ている」と、唐突に告げられた。

もちろん普通の飛行隊員として隼を駆っていた私からすれば、ソニックアローズへの入隊は、階級は変わらないが、事実上の昇進と同義だった。

私はそのお誘いを二つ返事で引き受け、愛機であった一式戦闘機"隼"にしばしの別れを告げ、ラバウルへの定期便へと、荷物を持って乗り込んだ。

 

ソニックアローズ、通称『SAR』は、Lobiという国際的なコミュニティグループで活動している、古強者…すなわち、『古参』と呼ばれる人々を集めて作られている、搭乗機として、三式戦闘機"飛燕"を使用する、アクロバットチームだ。

 

これまでにも様々な舞台で演目を披露しており、私も一度、この目で見たことがあった。

感想としては圧巻の一言で、見事に整った編隊、そしてド派手なアクロバット飛行を見せてくれていたのは、今でも脳裏によぎる。

 

 

定期便の一式陸攻から降りた私は、まず、これから所属することになるソニックアローズの本部を探すことにした。

一体どんな人たちなのだろう…

そうワクワクしつつ、同時に、自分なんかにあんな飛行ができるのかという心配とプレッシャーが同時に襲いかかってきていた。

 

そんな重圧に押されながら整備員の人や基地の人などに道を訪ねていると、やがて、大きなツバメのマークに水色の背景の旗が目印の、ひとつの建物にたどり着いた。

 

「ここが…ソニックアローズの事務所……」

 

そうポツリと呟くと、重圧が緊張へと変わり、なかなか前に踏み出せずにいた。

それでも気合を入れて、その緊張を振り切ってドアノブをまわし、中へと入った。

するとそこには、2人一緒にスマホでゲームをしている人や、無言のまま筋トレをしている人、とてつもなくいい笑顔でキツネ関連の画像を漁っている人、T-2とT-4ブルーどっちが至高だと口論している人、そしてメガネメガネと言いながら自分のであろうカバンを漁っている人という、個性豊かなメンバーがそこにはいた。

 

「あ、あのー…ここってソニックアローズさんで間違ってないですか……?」

 

そう聞くと、先程まで口論をしていた人がこちらを向き、にっこりとした笑顔で、

 

「はい、こちらがソニックアローズですが…あ、もしかして…新人さん?!」

 

と、聞いてきた。

 

「は、はい!秋本 汐梨 一尉、ただ今着任致しました!」

 

そう敬礼しながら元気よく言うと、他のことをしていた人も手を止め、こちらを興味津々に見てきていた。

すると、先程口論していた別の人が少し前まで歩いてきて、

 

「統括班長の植田 二佐です、ほら、お前らもしっかり挨拶する!」

 

と、ほかの隊員に対して怒っていた。

 

「えーと、1番機、隊長の鳥居です!階級は三佐!よろしくね!」

 

「2番機、尾島 一尉です、TACネームはFox、よろしくお願いしますね」

 

「3番機、坂本っちゅーもんです、階級は一尉でTACネームはPixy、よろしくお願いしますわ」

 

「4番機、副隊長の宮本 三佐です、これからよろしくお願いしますね」

 

「5番機、ソロの船戸 一尉です、よろしくお願いします」

 

「6番機、ソロの伊地知(いじち)一尉、よろしく。」

 

「入隊致しました秋本 一尉です!TACネームはTidoになります!よろしくお願いします!」

 

そう全員の自己紹介が終わると、ソニックアローズのメンバー全員が目を合わせ、全員がニッと笑ってこちらを向き、

 

「「「「「「ようこそ、ソニックアローズへ」」」」」」

 

と、少しバラバラながらも言ってきた。

まとまりは無いが仲は良いのだと言うことを感じ、私は、

 

「はい!これからよろしくお願いします!」

 

そう言い、敬礼を返していた。

 

 

 

「さて、荷物整理が大まかにでも片付いたら、これからの相棒を見に行こうか!」

 

そう割り振られた自室をノックされたと思うと、鳥居 三佐が部屋の前で満面の笑みを浮かべていた。

私は手招きして誘われるがままに後を追い、ソニックアローズの事務所横に佇む、巨大な格納庫へとやってきた。

中へはいると、そこには、銀色ベースに緑の迷彩模様の塗装が施され、横一列に並んだ、7機の三式戦闘機"飛燕"の姿があった。

 

「わぁ…カッコイイ…!」

 

「だろう?これがソニックアローズの乗機の飛燕だ、秋本は前まで隼に乗ってたんだっけ?」

 

「は、はい!そうです、隼に乗っていました!」

 

「そうか、ならパワーも違うしビックリするだろうな」

 

そう言いながら、鳥居 三佐は垂直尾翼に大きく1と書かれた機体へと手を置いていた。

その姿は、なんというか、最初のイメージとは違い、とても優しいものだった。

その姿と機体に少し見とれていると、格納庫に、先程のメンバーと整備員らしき人が、全員集まってきていた。

 

「よし、秋本、これ持って待っとけ!今からイイもん見せてやるよ!」

 

そう言い、鳥居 三佐は私に無線機をほおり投げ、それをキャッチしたのを見届けてから、機体へと乗り込んで行った。

それに続いて全員がそれぞれの番号が垂直尾翼に書かれた機体へと乗り込み、その場に残ったのは私と整備員、そして植田 二佐だけだった。

 

「総員、イナーシャー回せ!」

 

そう植田 二佐の号令でイナーシャーが回され始め、次に、

 

「発動機起動!」

 

の合図で、全ての機体のプロペラが一斉に回り始めた。

 

やがて、無線機からも声が聞こえ始め、私は植田 二佐の手招きで格納庫の外へと出た。

 

『Rabaul tower, Sonic arrows request field Acro.』

 

『Sonic arrows, Rabaul tower clear to field Acro.』

 

そう短くやり取りを終えると、1番機から順に、滑走路へ向けてタキシングを開始した。

やがて、1番機から4番機までがダイヤモンド編隊、5、6番機が2機編隊を組み、滑走路へと綺麗に整列した。

 

『Take off ready…now.』

 

その掛け声で、まずダイヤモンド編隊の4機がひとつの乱れなく滑走を開始し、やがて飛行していった。

 

『5,6,Start mission.』

 

『Roger,release brake…now.』

 

その声が聞こえたと思うと、今度は2機編隊が乱れなく離陸を開始し、やがて、

 

『Roll on…Let's Go』

 

『5,Let's Go! Let's Climb!』

 

の掛け声で、2機同時にド派手な機動を始めた。

そこからの演目は、息も忘れる程に美しく、見惚れていた。

 

…やがて、全ての機体が着陸した時、私の胸は興奮でいっぱいになっていた。

これから、私のアクロバット人生が、幕を開けるのだ。




いかがでしょうか?
ついでに他のも見てってやってください。


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第2話

第2話です。
あきもっちゃん着任前を書いて欲しいと頼まれたため書いてみました。
ネタが定まってもないしグダグダしてますがまあいつものソニアロだなと諦めました…()

では今回もごゆるりと。


…話は秋本がソニックアローズに着隊する前まで遡る。

いつも通り誰よりも早く寝て遅く起きている僕…船戸は、メガネをかけ直しながら、寒空の下、ソニックアローズの事務所へと向かっていた。

 

「おはようございまーす」

 

そう言いながら誰もいない事務所のドアを開け、事務所に備え付けられた冷蔵庫からバナナを取りだし、テレビの電源をつけて、テレビを見ていた。

すると、事務所のドアの開く音がし、その方向を向いてみると、ランニングウェアに身を包んだ、宮本 三佐の姿があった。

 

「宮さん、おはようございます」

 

「はい、船戸さんもおはようございます…ほかの皆さんは?」

 

「食堂じゃないですかね?俺はコレ2本で足りるんで」

 

そう言いながら、僕はバナナの皮をヒラヒラと見せてから、ゴミ箱へと皮を放り投げた。

 

「いつもながら朝は少食ですね、では私も食堂へ行ってご飯を食べてきます」

 

「はーい、行ってらっしゃーい」

 

そう軽く手を振りながら言い、宮本 三佐が部屋から出た後、僕は薬を飲んだり、毎朝のトイレという名の長期戦闘を繰り広げたりしていると、いつの間にか時刻が0800になっていた。

そして事務所に戻ると、いつの間にか全員揃い、各々自分の好きなことをしていた。

 

「Noah!またトイレか、いつもながら長ぇなぁ」

 

「腹が弱いんですよ…薬も飲んでるんですけどね」

 

「辛いのとかも食べるくせに腹弱いは笑うしかないやろ、自分で地獄見に行ってますやんか」

 

「好きなんだから仕方ないだろう、ねぇ尾島 一尉?」

 

そう無理やり話を振ると、尾島 一尉はキツネを愛でる手を止め、困惑気味にこちらを見てきた。

 

「そう私に振られましても…辛いもの食べてもお腹大丈夫ですし」

 

「キツネにエキノコックスあっても好きなもんは好きですよね?」

 

「なるほど、そういう方向でですか、確かにそうですね、好きな物は好きです」

 

「ですよねー!仕方ないですよねー!」

 

そんな会話をしていると、植田 統括班長がわざとらしく咳き込み、辺りを黙らせた。

しばらく全員の視線が植田 統括班長へと集まり、なにか喋るのを待っていると、

 

「……この部隊には、何が足りないと思う?」

 

と、膝に両肘を立てて寄りかかり、両手を口元に持っていって、割と真剣な面持ちで、全体に聞いてきた。

 

「どうしたんです?急に。…まあ、私はパワーかなと思いますけどね、特に馬力とかで」

 

「宮さん、乗るだけ無駄だよ、このオッサンの気まぐれだって…素振りしてくるー」

 

そう言い、伊地知 一尉が木製バットを肩に担いで事務所から出ていき、残るはシンとした雰囲気だけだった。

 

「あのー、やっぱり華が足りないんやないですかね、隊長も統括班長もホモですし」

 

「おいコラPixy、俺はホモじゃねぇ!俺は彼女もいるんだぞ!?」

 

「彼女さん来た時に愛の低空ローパス勝手にしましたもんね、それでもやっぱりホモやと思いますよ」

 

「ホーモーはーKoーboーだーけーだー!」

 

そう駄々をこねるように隊長が言い、統括班長がそれを睨みつけるといういつも通りの風景になりつつ、紳士組2人がまともに考え始めつつ…という、なんともカオスなムードができあがった。

 

「にしても華…か、少し検討しておこう、他に意見は?」

 

そうムードを切り替えるように統括班長が言い、僕達は再度思考に入った。

そしてしばらくすると、坂本 一尉が、

 

「もういっその事F-4ファントム乗りましょ、その方が盛り上がりますよ」

 

と言ってきた。

 

「あのなぁ…この世界にファントムがあると思うか?あってもOPな疾風とかだぞ?それにファントム乗れるなら俺もF-2乗りたい」

 

そうバッサリと切り捨て、僕達はまたシンとした空気に包まれた。

 

「…考えても仕方ないな、なんとか出た華がないってことを中心に改善策を考えるか」

 

「って言っても、Lobiに女性ほとんど居なくないですか?まあ稀に見ますけど…それより飛燕のパワーを何とかしましょうよ、グリフォンエンジンにしたりして」

 

「グリフォンエンジンを積むのは草しか生えないしそもそも無理です」

 

「oh……ですよね…」

 

そう宮さんは言い、しょぼんとしながら、優雅に紅茶を飲み始めていた。

 

「華…ってことは女性ですもんね…演目で補うこともできますけど…看板狐としてキタキツネ飼いますか?」

 

「エサ代がヤバいんで却下で」

 

「ですよね…」

 

「…11戦術飛行隊から誰かピックアップしてくるかぁ、飛べる奴がいたら飛ばして、飛べないやつしかいないならアナウンスとかにしてもいい」

 

そう統括班長は言うと、スマホをいじって、関係箇所にメールを飛ばし始めた。

 

「…グダグダしてるなぁ」

 

ここはソニックアローズ。

特に毎日ネタが起きるでもなく、こうしてグダグダしている。




オーケーオーケー、言いたいことは分かります、グダグダすぎて読みづらいししょーもない、でしょう?
基本的に仲のいいソニアロですが、いざリアルネタを突っ込んで過去を書こうとするとこうなります、個人個人だとネタになりますけどね。(個人差があります)

ちなみに5番機の船戸が主人公だった理由ですが…
筆者が5番機だからです。
だから実際のネタ突っ込みやすいと思ってこうしました。
ではまた次回!


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第3話

どうも、ノアです。
書いてと言われたのでネタのない中書いてみました。
暇な時にでもゆっくり、見ていってください。


「へ?テレビ取材…ですか?」

 

そう、植田二佐の言葉に、オウム返しのように聞き返す。

 

「ああ、テレビ取材だ、経験はあるか?」

 

「いえ、無いです…あったとしても収録してるのを見たことくらいしか…」

 

「だよな……今日来るんだが……どうしたもんか」

 

そう言ってうーん……と唸り始めた所を見ると、植田二佐はテレビ取材のオファーが来たのはいいものの、どう言ったふうに受け答えすればいいのか、わからなくなっているようだった。

 

「どうしたも何も、テキトーにやっちまえばいいんだよ……あ"あ"あ"!?今のアウトだろオイ!?」

 

「審判がセーフって言ってるんやからセーフですー!残念だったな伊地知ィ!」

 

「うっせぇぞ坂本ォ!ボコボコにしたらァ!」

 

「うるせぇぞお前ら!もうちょっと静かに出来んのか!」

 

「うるせぇ統括ホモ長!隊長と仲良く掘りあってろ!」

 

「誰がホモだ誰が!ホモは鳥居だけだ!」

 

「誰がホモだKobo!俺はホモじゃねぇ!」

 

………急にギャーギャーと口論が始まったが、もはやいつも通りのソニックアローズなので特に気にならなくなってきたあたり、私もかなり毒されてきたようだ。

 

「紅茶どこ……?ここ……?」

 

「宮本三佐、気を確かに、紅茶ならここにありますよ」

 

「メガネどこ……?ここ……?」

 

「船戸一尉、メガネは一尉の頭の上にあります」

 

「コャァァ……」

 

「よしよし、おやつが欲しいのかい?」

 

「キツネってそう鳴くんですね……」

 

いつもながらに混沌としている事務所だが、今日はさらに混沌としてる気がしてきた。

…多分、皆さん取材が来るという事で緊張している……のだろう。

そうであって欲しい。

やがて昼になり、全員で食事を終えた辺りで、滑走路に一式陸攻が降りてきた。

それを見るなり全員の表情に緊張が走り、各々が鏡の前で身だしなみを整えたりし始めた。

それを見て私まで緊張してきてしまい、私の表情が固くなるのがわかってきた。

 

「…よし、記者の出迎えだ、みんな行くぞ」

 

そう植田二佐が言い、全員終始無言のまま、記者を出迎えに行った。

着陸した一式陸攻の元へと向かうと、中から一般の人に混じって、大きなカメラを持った人と、レポーターのような人が降りてきていた。

 

「モリテレビの保森 域杉と申します、本日はよろしくお願いします」

 

「ソニックアローズ統括班長の植田二佐であります、こちらこそ本日はよろしくお願いします」

 

そう言って植田二佐が敬礼し、それに続いて私たちも敬礼する。

やがて植田二佐主体での取材が始まり、私たちはそれを少し離れたところで見る事になった。

 

「あははっ、植田二佐めっちゃ緊張してますやん、表情が固まりっぱなしですよ」

 

「これは今晩それでいじりつつ酒だな、伊地知の奢りで」

 

「なんで俺なんだよ!そこは隊長であるアンタでしょ!」

 

そんな会話を聞きながら取材を見ていると、今は飛燕の説明に入ったところだった。

先程までの表情とは打って変わって、とても楽しそうに説明しているあたり、本当に飛燕が好きなのだなと感じることが出来た。

やがて説明が終わり、植田二佐がこちらに駆け寄ってきたと思うと、

 

「よし、お前ら早く自分の機体に乗り込め!いくつか演技するぞ!」

 

と、言ってきた。

 

「え?今から?Kobo、今からって言った?」

 

「ああ、今からだ、今晩酒奢るから!な!あきもっちゃんはまだTRだからお留守番だ!」

 

そう言って無理やり機体に乗せられていく先輩たちを見て、少し同情しつつ、私は植田二佐について行くことになった。

 

「これより、第6航空団、第201飛行隊、ソニックアローズの飛行展示を行います、彼らの勇姿を、どうぞご覧下さい!」

 

そう植田二佐がマイクを持って言うと、我らがソニックアローズの飛燕が6機、滑走路へと一糸乱れぬ動きでタキシングして行った。

それを見てレポーターとカメラマンの人が「おお…!」と興奮気味に言ったことにテンションが上がったのか、植田二佐は、無線機をタキシング中の飛燕の無線に合わせると、

 

「よし、第1区分行ってみよー!」

 

と、先程言っていたこととは違う発言をしていた。

 

『はぁ!?Kobo、さっきはいくつかの機動飛行って―――』

 

そう鳥居三佐が反論してくると、何も言わずに飛燕の方向へ向かいサムズアップし、無線の周波数を変え、反論できないようにしていた。

うわぁ…この統括班長、鬼だ……

そう思わずにはいられなかった。

 

~~~

~~

 

『あーもう!無線切りやがったKoboのやつ!』

 

『これはもう第1区分するしかないですね…どうします?Nest?』

 

『これはもうやるしかないでしょうねぇ、やらんとどうせ後々めんどくさいですよアレ』

 

『それは否定出来ないですね…Nest、仕方ないんで第1区分やりますか』

 

『Tankが言うなら…やるしかないかぁ、NoahとAmaryllisもそれでいいか?』

 

「こちらArrow5、隊長に任せます」

 

『俺はめんどくさいんでもう適当に任せます』

 

『はぁ…了解、第1区分やるぞ』

 

そう隊長が言うと、全員でいつものフォーメーションに滑走路で並び、コールを待った。

 

『Throttle 90, flaps 0, take off ready…now!』

 

その掛け声で、前方の4機が離陸滑走を開始し、やがて宙に浮く。

そして右旋回に入ったところで、

 

『5,6 start mission!』

 

と無線が入り、僕たちもスロットルを最大まで入れ、離陸を開始した。

 

~~~

~~

 

「はぁ……つっかれた…1区分やるなら事前に言ってくれねぇと準備ってもんがあるんだよ…」

 

「それ、そもそも飛ぶとも聞かされてねぇしよ…めんどくさかった……」

 

「ホンマにそれですよ、飛ぶんなら事前に言っといて欲しいですわ」

 

「まあまあ、だから俺が奢ってやるんだからさ、まあ飲めって」

 

「「「絶対破産させてやる……」」」

 

そう言って、隊長と伊地知一尉、坂本一尉はガブガブとお酒を飲み、料理を頼んでは食べていた。

対して尾島一尉と宮本三佐は優雅に紳士っぷりを発揮しながらお酒とおつまみを食べ、船戸一尉はマイペースにお酒とおつまみを黙々と食べていた。




どうでしたでしょうか?
今回のネタはソニアロの統括班長をしている人がなんか動画作ったんでそれをネタにしてみました。

ではまた次回!


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第4話

春は出会いの季節でもあり別れの季節でもある…
という訳で今回は出会っても別れてもいませんがやさしいせかいな回です。

ではごゆっくり、見ていってください。


 

「~~♪」

 

そう私は鼻歌を歌いながら、乗機である飛燕の清掃をしていた。

今日は隊長の発案で、統括班長である植田二佐に、サプライズありがとうパーティーをすることになったのだ。

そのために今、隊長と副隊長である鳥居三佐と宮本三佐が花束を買いに出ており、ターゲットの植田二佐は今、基地司令と会議中だ。

 

そんな今、何故私……と尾島一尉と船戸一尉で飛燕の清掃をしているかと言うと、どうせならサプライズ後に我らが乗機である飛燕の前で写真を撮ろうという話になったからである。

 

「ふぅ、この辺でいいでしょう、そろそろ隊長たちが帰ってくるはずです」

 

そう首筋ににキツネを乗せたまま清掃をしていた尾島一尉が清掃を終えて、紅茶を入れてきてくれた。

 

「流石、元RAFの英国機乗り、紅茶の腕がいいですね…僕なんてインスタントコーヒーとかの楽に作れるのしか作れないのに」

 

「またまたご謙遜を、船戸一尉の容れる緑茶も美味しいですよ」

 

「あれは元の茶葉がいいんですよ、僕はただお湯を注いでるだけです…ところで伊地知さんと坂本さんは?いつの間にか清掃せずに居なくなってましたけど」

 

「ああ、彼らなら向こうでキャッチボールをしてましたよ、それはもう楽しそうに罵倒し合いながら」

 

「ば、罵倒し合いながらですか……」

 

そう少し引き気味に私が言うと、2人は軽く笑って、

 

「だってあの二人ですよ?喧嘩するほど、と言うやつです」

 

「ですね、よく飛びながらも3番と6番は喧嘩…というか野球の話をしてますし、仲は悪くないですからね」

 

そう言われ、「確かに」と思わざるを得なかった。

まあ、その中でも口論の絶えないのは1番機である鳥居三佐と3番機の坂本一尉なのだが。

…まあ、なんだかんだ言って仲はいいのだろう。

多分。

 

「さ、そろそろ時間ですね、事務所の飾り付けもしちゃいましょう」

 

「ですね、秋本さん、デザインの監修は任せましたよ」

 

「ええ!?私ですか!?」

 

「はい、私たちよりも多分センス良さそうなので」

 

そう無茶ぶりを振られ、私はビックリしながらも、与えられた仕事をこなすことにした。

 

数分後、そこには綺麗に飾られた事務所と、クラッカーに驚いて固まる、植田二佐の姿があった。

 

「え?え?なにこれ?え?」

 

そう困惑し続けている植田二佐を見て全員で笑いながら、隊長から順に、一言づつお礼の言葉を送り始めた。

 

「もうかれこれ5年は一緒に飛んでるな、いやー、時が経つのは早い早い。Koboから隊長職を引き継いだソニアロはこれからもしっかり運営していく、これからもよろしくな!」

 

「ソニックアローズ5年目、おめでとうございます。これからも辛いことなどがあるでしょうが、頑張ってください、応援してます」

 

「頑張ってもっと認知される部隊にしてくださいよ、応援してるんで」

 

「柵外から見るようなアクロ部隊とは違って拍子抜けしたかも知れませんが、これからも隊員と仲良く『クソ喰らえ!』の精神で頑張ってください」

 

「統括班長の職務は大変でしょうが、これからも頑張ってください、大変な時は隊員もバックアップします」

 

「かれこれソニアロは5年も続いてる。これからも辛いことはあるだろうが意地でも耐えろ。辛くなったら仲間である俺たちを頼れ。そうすれば大丈夫だから!」

 

そう1番機から6番機の皆さんの言葉が終わり、私の番となった。

正直、ソニックアローズに来てまだ日も浅いので皆さんよりも浅いお礼になるが、しっかり言葉を選び、脳内で文章を作っていた。

 

「えーと……私はまだソニックアローズに来て日も浅く、まだまだ未熟ですが、統括班長の植田二佐を始めとする皆さんのお陰でなんとかここまで来れてます、ありがとうございます!」

 

そう言ってお辞儀をすると、どこからともなく笑いが起きた。

少し困惑していると、鳥居三佐が、

 

「全員に向けてのお礼の言葉か、Tidoらしいな!」

 

と、言ってきた。

そこでさっきの自分の言葉を思い返してみると、確かに統括班長向けと言うよりは、ソニックアローズの皆さんへ向けた言葉だったことに気づき、少し顔が熱くなるのがわかった。

 

「さて!じゃあTank!花束を!」

 

そう鳥居三佐が言い、宮本三佐が奥の方から花束を持って来た。

そしてそれを植田二佐に渡すと、植田二佐が、

 

「…ありがとう、お前らのおかげでここまで来れてる、これからもよろしくな!」

 

と、言ってきた。

その後は言わずもがな、缶ビールや日本酒での飲み会が始まり、これがこの人たちの最大の照れ隠しなんだな、と思わされた。




今回の話のネタとしては、植田二佐のモデルの人が自衛隊に入隊しまして、ソニアロから旅立ったので書いてみました。
お礼の言葉は隊長がつくったビデオメッセージの言葉を改変しましたw

ちなみに過去書いて投稿した中で過去最短だと思います()

ではまた次回!


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第5話

ソニアロメンバーのとある人にはよ投稿しろと言われたので書きました…
本投稿してるやつより短くて済むのでいいですね、はい。
前書きに書くことが思いつかなぁぁぁぁい!
まあなら書くなって話なんですけどね。
では今回もごゆっくり、見ていってください!


ある日、私はその日休暇となり、暇を持て余していた。

ラバウルに来て数ヶ月は経ったはずだが、この辺についてよく知らないので周辺を探検…とも思ったのだが、結局、飛行訓練も兼ねて隊長に許可を取り、飛燕に乗って周りを見回すことにした。

 

離陸準備を終え、演目時や訓練とは違いフラップを50%まで下ろし、タワーと交信して離陸許可を貰う。

貰ったあと滑走路へ進入し、スロットルを一気に100%に上げた。

離陸滑走をし、空へと羽ばたき、基地を後にする。

そして高度を500辺りまで上げ、背面機動を織り交ぜたりしながら、綺麗な街を眺めていた。

いくつか気になる場所を見つけ、地図を片手に覚えながら、私はそろそろ戻ろうかとタワーと交信していた。

 

「Rabaul tower, Tido request landing.」

 

『Tido Rabaul tower can't landing. Please wait about 10 minutes and take the distance from Rabaul base.』

 

「え…?」

 

そう困惑しつつも指示された通りに距離をとる。

燃料はまだまだ大丈夫だが、ラバウルで何があったのだろう。

そう思い、ポケットから単眼鏡を取り出してラバウルを見てみる。

すると、滑走路に、2機の飛燕がエシュロン隊形で止まっていた。

垂直尾翼を見るに、船戸一尉と伊地知一尉のようだ。

 

もしかしたらいつも訓練で使っている回線で何か聴けるかもしれない、そう思って無線回線を合わせると、やはり、2人の声が聞こえてきた。

 

『船戸さん船戸さん、これ終わったらVTuberの配信見ません?丁度俺の最推しが終わる頃に配信するんすよ』 

 

『いいですよ、あ、でも僕は別の人の配信見ますね、丁度僕の推しが配信するんで』

 

『いいですねぇ、早く終わらせてコーラキメながらてぇてぇ観賞といきますか!』

 

『ですね、じゃあ行きますよ……Release brake, now.』

 

その声で飛燕が動き始め、やがてローアングルキューバン&ロールオンテイクオフが始まった。

なるほど、ラバウル基地に近づいては行けないのは5、6番機の自主練があったからのようだ。

 

…やがてコークスクリュー、5、6番機のソニアロオリジナル技、タッククロスブレイクが終わり、いつもなら着陸という所まで来た。

空から見る5、6番機の演技のダイナミックさに圧倒されていた私だったが、やはり1時間以上飛行しているとあって、そろそろ休憩が欲しくなっていた。

やっと着陸できる、そう思っていると、2機の飛燕はギアを下ろそうとせず、編隊を組み直して海の方向から滑走路へ、高度を下げずに進入してきた。

 

「あれ?まだ着陸しないのかな…」

 

そう呟いた時、無線から『ん?』と声が聞こえてきた。

もしかすると、マイクがオンになっていて聞こえてしまったのかもしれない、そう少し罪悪感に包まれていると、無線から、

 

『……ああ、今の声は秋本さんですか、我々の演技、どうでした?』

 

と、船戸一尉の声が聞こえてきた。

 

「あはは…すみません、聞こえちゃってましたか……素晴らしかったです、流石でした」

 

『ありがとうございます、我々も自主練してる甲斐があります。伊地知さん、1度ローパスして折り返してからやりますか』

 

『了解です、丁度いいや、秋本さん、見といてくれませんか?』

 

「え?何をですか?」

 

『新技…ですかね、まだ練習中ですが』

 

「了解です!ぜひ見させてください!」

 

『了解、5 turning base.』

 

そうローパスをした2機は折り返し、再び滑走路へと並行に進入してきた。

 

『ポントンロール、Rady…now』

 

その一言で、2機の飛燕が同時に乱れることなくロールをした。

 

「おお…キレイ……」

 

『どうでした?今のは上手くできた気がするんですが』

 

「凄かったです!タイミングもバッチリでした!」

 

『それは良かった…さ、船戸さん、早く着陸して配信見ましょ』

 

『ですね…あー、でも先に秋本さんに降りてもらいましょう、燃料も減ってるでしょうし、なによりフライト時間が僕たちより長いですし』

 

『あー…仕方ない、先に降りてください』

 

「了解です!ありがとうございます!」

 

そう言い、私は滑走路へと降り、タキシングして格納庫へと飛燕を納めた。

その後に2機の飛燕が編隊着陸をし、2人とも降りて来た。

 

……その後、こってりとVTuberについて語られ、その沼に嵌められたのは別のお話。




えいご、むり、かけない。(翻訳アプリポチー)
いやまあ書けないことはないんですよ、合ってるかがわからないんですよ…
いやぁ、短いからもう少し書いた方が良いんでしょうけどネタが思いつかないんですよね…
まあそんな事は置いておいて(殴
また次回、お会いしましょう!


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第6話

この小説ではお久しぶりです。
かなり前にソニアロも配置転換とかで人員が変わったのに隊長が小説の方を更新してくれなかったので日にちが開きました(責任転嫁)

今回も身内ネタ豊富となっておりますが、今回もごゆっくり、見ていってください。


某日、僕たちはラバウルに向け、地形偵察任務を行うことになっていた。

 

「Track tower , Lark 02 request take off.」

 

『Lark 02, Track tower ,cleared to take off. Good day.』

 

「Good day. さて、牧野、ラバウルまで出発しようか」

 

「Roger that. でもなんで地形偵察任務なのにこんなにも荷物積んでるの?」

 

「…上の人たちがついでに積んでけって」

 

「そっかー……」

 

そんな事を言いながら、僕たちはラバウルまでの進路を取った。

 

~~~

~~

 

「プレイボール!」

 

そう審判の声と試合開始のサイレンの代理として空襲サイレンが響き、私たちは試合を始めた。

試合というのも、今日は業務時間中に、飛行要員と整備士の人たちとの親睦を深めるため、伊地知一尉と坂本一尉の提案で、野球をする事になったのだ。

正直業務時間中にするのはどうかと思ったが、統括班長と隊長が「いつもの事だからへーきへーき!」と、満面の笑みで言ってきた。

 

なら大丈夫なのだろうと思い私も野球に参加しているのだが、野球なんてやった事がないので、まともにボールは投げても届かないし、バットにボールも当たらなかった。

まあ他の人たちも似たようなもので、伊地知一尉と坂本一尉のせいで慣れている他のソニアロの人たち以外はあまり打てていなかった。

やがて8回裏あたりに差し掛かった頃、上空を1機の一式陸攻が飛行して行き、それを目で追いかけていると、カァンといい音と共に、私の視界にボールが入ってきた。

 

「あきもっちゃん!そっち行ったぞ!」

 

「え、あ、はい!」

 

そう言いながら、私はフライボールを取るために構え、着弾点を予測しながら後退して行った。

そしてキャッチしようとした時、唐突に風が吹き、ボールを流してしまい、そのままボールが私の顔へとクリーンヒットしてしまった。

 

「いぃぃいったぁ………!」

 

そう言って顔を抑えてしゃがみこんでいると、私の近くに落ちたボールを投げ、ランナーをアウトにした尾島一尉が、私の肩を叩いて、

 

「大丈夫ですか?」

 

と、声をかけてきてくれた。

 

「は、はい…大丈夫です………」

 

「ならよかったです、ランナーはアウトにしておきましたので、ミスは気にしないでください」

 

「ありがとうございます、助かりました」

 

そう会話を交わし、その回を終えてチェンジし、1点を追う形で私たちの攻撃が始まった。

バッターは鳥居三佐だ。

 

「ストゥゥゥゥライィィィィィィィクッ!トゥー!」

 

「クソっ!当たんねぇ!」

 

「ストゥゥゥゥライィィィィィィィクッ!バッターアウッッッッッ!」

 

そう三球すべて空振り、次は伊地知一尉の番になった。

初球でカキィンといい音をたてて一尉はボールを打ち返すと、ボールはそのまま森の中へと飛んで行き、文句なしのホームランとなった。

続いて宮本三佐の番になると、今度はその伊地知一尉の打球を遥かに超えるホームランが放たれ、試合はそのまま勝利に終わった。

 

「はぁぁ…なんであのタイミングで2人ともホームラン打てるんだよ…俺は空振りなのに」

 

「練習の違いでしょ」

 

「パワーの違いですかね」

 

そう鳥居三佐は軽く返答され、そっかー…と言ってうなだれていた。

どうやらいい所を持っていかれたのが相当悔しいらしい。

そんな鳥居三佐を見て苦笑いしつつ、私はさっきから感想戦を繰り広げている植田二佐と尾島一尉、船戸一尉の話を聞いていた。

 

「いやぁ…秋本さんがフライボールを顔面ヒットした時は塁に出られると思いましたが何とかなるものですね、あのランナーの驚愕した顔は実に愉快でした」

 

「あぁ…それは愉快ですね、僕もピッチャーやってて打たれた時はあちゃーって思いましたがアウトになってるのを見て愉悦に浸ってました」

 

「俺も3塁守ってたが、挟撃ができた時は実に楽しかったな、思わず笑いが出ちまった」

 

「ああ、伊地知さんと一緒にニッコニコの笑顔で追いかけてましたね、アレは楽しそうでした」

 

そんな会話を聞いて更に苦笑いしていると、それに気づいた宮本三佐が声をかけてきた。

 

「どうしました?さっきから濃いカフェイン泥水を飲まされたような顔をして…」

 

「い、いえ…なんでもないです……」

 

そう私が言うと、見ていた方向を見て察したのか、宮本三佐はあぁ…と言い、

 

「2、4、5、6、統括班長はドSで有名ですからね、統括班長はドMも極めてますが」

 

「え、えぇ……」

 

そんな会話をしていると、事務所のドアがノックされ、多くの荷物を持った2人のパイロットがやってきた。

 

「おお!川村に牧野じゃないか!久しぶりだな!」

 

そう植田二佐が言い、その2人の元へと歩み寄っていった。

どうやら、顔見知りのようだ。

 

「お久しぶりです、偵察任務のついでに輸送を頼まれまして。その物品を渡していってるところなんですよ、はいこれ植田二佐の注文してたカメラのレンズと、尾島一尉の注文してた狐のご飯です、その他物品は牧野の持ってるダンボールに入ってます」

 

「おお、助かる」

 

そう植田二佐が言うと、そのまま3人で雑談を始めてしまった。

 

「あのー、船戸一尉、あの2人はご存知ですか……?」

 

「いや、よくは知らないんですけど、川村さんは先代の5番機として活躍してたって聞きました。尾島さん、牧野さんは知ってたりします?」

 

「いやぁ、知らないですね…話を聞いてる感じ、ラバウル所属のパイロットだったっぽいですが」

 

そんな会話をしながら船戸一尉と尾島一尉は伊地知一尉の方をじーっと見ていた。

 

「え?何?なんで俺じーっと見られてんの?」

 

「だってソニアロ歴長いから……」

 

「いやそうだけどなんで俺…?」

 

「近くにいたから……」

 

そう私除く3人で軽く会話した後、伊地知一尉はあの2人について教えてくれた。

どうやら問題を起こして偵察部隊に飛ばされた問題児らしい。

その問題の内容は忘れたそうだが、そもそもその2人の説明を伊地知一尉がしてくれた頃には尾島一尉は狐のご飯を受け取りに、船戸一尉は注文してた次世代電動ガンが届いたと聞いてテンションが上がって私以外誰も聞いていなかった。

……最近伊地知一尉の扱いが雑くなってる気がするのは私だけだろうか。

 

そんな事を思っていると、植田二佐に電話がかかり、植田二佐は真剣そうに誰かと通話していた。

 

「…はい、わかりました、ではこれで失礼します。……おい!ソニアロ全員集合!川村と牧野にも関係がある!」

 

そう植田二佐から号令がかかり、何事かと思っていると、植田二佐は1つ咳き込んでから、

 

「運営本部から重要な内容が伝えられた。3ヶ月後、ソニアロは大規模なメンバー変更が行われることとなった」

 

そう植田二佐が言っていると、事務所にFAXが届いた。

植田二佐はそれを確認すると、その内容をみんなに見せてきた。

 

「植田二佐がアグレッサー部隊隊長に配置替え…んで僕が次期統括班長!?」

 

「なんで!俺は!11戦隊に!移動なの!」

 

「まだ一年目なのと11戦隊の戦術教官がアグレッサーを兼任しててな、今回のアグレッサー教官大量辞任で辞めていったんだ、だからまだアクロに染まりきってない腕利きが必要とされたんだ」

 

「僕と牧野がソニアロに…?でも戦闘機資格剥奪されてますよ?」

 

「ああ、だからソニアロに入るまでの1ヶ月で再取得、配属されてから2ヶ月で試験に合格すればOR取得になる」

 

「ちょっと待ってください、僕なんかより伊地知さんとか副隊長とかの方がソニアロ歴長いし統括班長適任だと思うんですけど」

 

「6番機の代わりがすぐ見つからなかったのと、副隊長は安全班長も兼任してるからな、役職が多すぎるんだ」

 

そう質問攻めを受けても植田二佐は難なく返し、困惑は残るものの、全員納得し、静かになった。

 

「あのー、なんで急にアグレッサー教官が大量辞任したんですか?」

 

そう私は疑問に思ったことを聞いてみると、植田二佐は苦笑いして、

 

「……ああ、とある新参部隊の教練に出向いてたらしいんだけどな、言う事聞かないわすぐ暴言吐くわその部隊長に訓練内容伝えても全然隊員には行き届いてないわそれ以外にも様々な問題が起きて精神的にキたらしい」

 

と、教えてくれた。

 

「アグレッサー教官が精神的にクるってどれだけなんですか……」

 

「……さぁな」

 

そうなんとも言えない空気の中、私たちは新たな門出を迎えることになってしまった。




はい、という訳で小説の通り、ソニアロは大規模な人員転換が行われました。
理由は様々な理由があるのですが、まあそれはLobiでもない所で言うことではないかな…と。

小説内では船戸が欲しかった次世代電動ガンを手に入れてますが、元になった人は手に入れるどころかお金がないと嘆いております。
つまり願望です。

とまあ後書きもこの辺にして、また次回、お会いしましょう。


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第7話

第7話です。
書いて未完成のまましばらく放置してました()

では今回もごゆっくり、見て行ってください!


あの唐突な人事異動事件から2ヶ月後、川村一尉と牧野二尉は戦闘機資格を再取得し、TRとして飛行訓練を行っていた。

2ヶ月でORへと移行する予定とあって、訓練の時間は増え、5番機の訓練に至っては業務時間外でも現5、6番機2人による直々の訓練が行われるなど、気合の入りっぷりはすごいものだった。

 

そんなある日、流石に連日飛び続けて体力の消耗や精神面での疲労で事故が起きてからでは遅いと言うことで、5日間の連休が与えられた。

基地の外に出てゆっくりしてもよし、基地にこもって好きなことをしてもよしという事で、私は連休初日の午前中に行きたいところをメモして、基地周辺の探索を行うことにした。

2日目と3日目は宿舎でゆっくり過ごし、4日目はショッピングへ、5日目は行きつけのスイーツショップでスイーツを買い、家で満喫していた。

 

そして連休も明け、事務所で飛行前のブリーフィングをしていると、放送がかかり、川村一尉と牧野二尉の名前が呼ばれ、今すぐに基地司令室へ来いという事だった。

 

全員がまたなんかやらかしたのか…と呆れて2人が帰ってくるのを待っていると、戻ってきた2人は大きなダンボールをそれぞれ1つづつ抱えて帰ってきた。

 

「川村に牧野…なんだそのダンボールは?ってか何やらかしたんだ?」

 

「いや…僕らも記憶になくて内心ドキドキしながら行ったんですけど…」

 

そう川村一尉が言い淀んで牧野二尉に目配せすると、牧野二尉が、

 

「なんか…感謝状とそのお礼…?を貰いました」

 

「うんごめん、状況が理解できない、何があった?」

 

そう鳥居三佐が言うと、2人は順を追って説明してくれた。

 

 

「……つまり、川村は直売所に行って買った芋があまり美味しくなかったから農家に凸していい作り方を教えたら通常よりも成長速度や美味しさが段違いの芋ができてすっごい儲かったからそのお礼に芋を10kg貰い、牧野はそこで買ったツナ缶があまり美味しくなかったからそのツナ缶を加工したマグロ加工業者に行って色々いい調理方法やらなんやらを教えたらツナ缶やらの加工食品がすっごい売れて儲かったからそのお礼にツナ缶1年分を貰った……と?」

 

「「そういう事です!」」

 

「理由はすっげぇ酷いのにすっげぇ貢献しててもう笑うしかないんだけど」

 

そう鳥居三佐がツッコんだ後、とりあえずブリーフィングを再開し、飛行訓練を開始した。

一通り終えて着陸した後、私たちは業務終了時間まで、雑談して過ごすことになった。

最初は今回の訓練の感想戦のようだったが、次第に、今回の連休をどう過ごしたかに変わっていった。

 

「…って感じで、私はずっとゆっくりやりたいことしてました。あ、訓練後にみなさんで食べようと思ってケーキ買ってきてますよ!業務終了したらみなさんで食べましょ!」

 

「良いですね、なら私はそれに合いそうな紅茶を淹れるとしましょうか」

 

「ありがとうございます!あ、宮本三佐はこの連休、何してたんですか?」

 

「私ですか?私は船戸さんと水上機に乗ってショートランド泊地へ行った後、ショートランドの自然に包まれながらずっとキャンプしてました」

 

「キャンプですか…いいですね!どんな事をしたんですか?」

 

そう私が聞くと、船戸一尉が、

 

「まず瑞雲2機に乗って向かったんですけど、ショートランド泊地に置かせてもらってあったテントセットを持って宛もなく山をさ迷ったんですよ」

 

「え?宛もなく…ですか?」

 

ここでもう雲行きが怪しいが、そう聞き返すと、船戸一尉はさも当然と言ったような感じで「ええ、そうです」と答え、

 

「そこから程よく道も忘れた頃に水源を探しましたね、持ってきてる水は水筒1つ分でしたから。ねぇ宮さん?」

 

「ですね、何気にそれが大変でしたよね、前回とは別のところを進みましたし、程よい川がなかったんですよ」

 

「え?キャンプなのに水筒1つ分…ですか?」

 

「ええ、水は自給自足できますから」

 

「もちろん食料も最低限ですよ、自給自足できますからね」

 

もはやキャンプと言っていいのかわからない発言を聞き、困惑していると、それに続いて宮本三佐が、

 

「そこから程よい川を見つけてそこをキャンプ地にしまして。燃えるものを集めてパラコードを解いて火種にしてファイヤースターターで火を起こして水を蒸留して飲めるようにしたんですよ」

 

「あとは持ってきてたHK416で現地生物をハンティングしまして…後はそれを解体して…」

 

「最低限の調味料で調理して、持ってきてたお酒をキメて楽しみましたね、確か…3日間くらいでしたっけ」

 

「ですね、最終日は家でゆっくりするために早めに帰路につきましたね」

 

「それは最早サバイバルなのでは……?」

 

そう私が尋ねると、2人はキョトンとして、

 

「「え?楽しかったのでキャンプですよ?」」

 

と、答えてきた。

もうなんでもアリなのかもしれない。

 

「また2人はキャンプ行ってきてたのか、お土産とかはあるのか?」

 

そうニヤニヤした表情で鳥居三佐は言うと、船戸一尉がはぁ…とため息をついてから、

 

「そう言うと思って持って帰ってきましたよ、はい、イノシシの干し肉です」

 

「干し肉!?干し肉かぁ……」

 

「手作りするのめんどくさかったんですからね?何かあるだけありがたいと思ってください」

 

「アッハイ……」

 

そういつも通り鳥居三佐が軽くあしらわれているのを見つつ、今日の業務は終了した。




いかがでしょうか?
元となったソニアロ自体は人事異動が行われて1年経ったかな?って所です。
現在の5番機3番機がよく寝落ちて音割れを食らってますね…

ではまた次回、お会いしましょう!


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第8話

どうも、最近起きた事をソニアロで話したら「それネタにして書いて♡」と言われたので「じゃあそれとカオスなネタ組み合わせるね♡」と答えて軽く書いてみました。
今回もどうぞごゆっくり見ていってください。


 

「おっはようございまーす!」

 

そう言って私は事務所のドアを開ける。

そこにはいつもならいるはずの尾島一尉と宮本三佐の姿がなく、珍しく私が1番だった。

珍しい事もあるもんだ、そう思っていると、ガチャリとドアが開き、知らない女性が2人入ってきた。

 

「……あれ?どなたですか?」

 

そう私が聞くと、2人はポカンとした顔をして、

 

「え?何言ってるんですか秋本さん、尾島と宮本ですよ?」

 

「こんこーん!」

 

そうおっぱいのついたイケメンと糸目のおっとり系の女の子は言い、私の脳内は混乱でいっぱいになっていた。

え?私の知ってる2人は女性だった?え?

そうSAN値がチェックされそうな場面に出くわし、夢では無いのかとほっぺたをつねる。

しかし、帰ってくるのは鈍い痛みだけで、私の意識は夢ではないんじゃないの?と現実を突きつけてきた。

 

「だーかーら!T-2ブルーの方がエロいの!あの演技見ただけでもうびしょ濡れよ!」

 

「いーやT-4ブルーだね!あのかわいい機体から行われるエロい演技がいいんじゃん!」

 

そんな会話が聞こえてきたと思いドアの方を見てみると、中学生くらいの女の子と高校生くらいの女の子が、口論しながら事務所に入ってきた。

 

「そーだあきもっちゃんに決めてもらえばいいじゃん!ねぇねぇあきもっちゃん、T-2ブルーとT-4ブルーどっちが好き?」

 

「え、えーと……お2人はどちら様で……?」

 

そう私が尋ねると、2人はお上品とは言えそうにない笑い方をすると、

 

「あたしは鳥居!んでこのわからずやが植田!忘れちゃったの?」

 

「誰がわからずやだこの逆レ魔!うちの言う事に間違いはないの!」

 

「誰が逆レ魔だ!この"元"統括班長が!」

 

「まだ引き継ぎ書類作ってるだけで元じゃないですーだ!」

 

そう2人は口論を再開すると、そのままソファに座って論議を始めた。

 

「ああ…また2人やってるよ…」

 

そう声が聞こえたと思うと、ドアを開けて入ってきたてのアホ毛の生えた中学生くらいの女の子がいた。

 

「あ、秋本さんおはようございます」

 

「お、おはようございます…えーと……どなた様で……?」

 

「え?ボクはボクですよ?船戸です」

 

もうダメだ、今日来てから何かがおかしい。

あれ?私が知ってる皆さんは男性だったはず……

いつも皆さんから美少女と呼ばれて最近それにしっくり来てしまっている伊地知一尉や川村一尉、最近近大マグロの生まれ変わり説が出てきた牧野二尉や最近転属書類を死んだような顔で書いてる坂元一尉たちは大丈夫……だと信じたい。

 

そう希望を持って雑談していると、どうやら中身は変わっていないらしく、会話自体は難なくできた。

……ただ、見た目と声、そして喋り方に激しい違和感を感じるため、常に脳内は混乱しっぱなしだ。

混乱しつつも会話を続けていると、船戸一尉が、こんなことを言い出した。

 

「ああそうだ宮さん、今日夢に宮さん出てきたんですよ」

 

「船戸さんの夢にですか?どんなことしてました?」

 

「ワ○ピースのフ○ンキーみたいな角張った人間を超越した筋肉で陸軍のゴリマッチョエリートたちと1vs11のサッカーしてました」

 

「どんな夢みてるんですかそれwww」

 

そうなんとも摩訶不思議な会話を聞いて頭の中が?ばっかりになりつつ、私は訓練開始まで時間を潰していた。

やがて私が来てから1時間ほど経った頃、何やら声が聞こえてきた。

 

「いっけなーい!遅刻遅刻ぅ!朝にツナ缶6つも開けるんじゃなかった!」

 

「遅刻だぁぁぁ!でも今日もじゃがいもはうめぇ!やべぇじゃがいもうめぇ!」

 

ああ、例の2人か…そう思ってドアの方向を見ると、2人同時にドアを開けようとしたのか、激しい衝突音がした。

心配になりドアを開けてみると、そこには2人の、高校生くらいの女の子がいた。

しかも周りにはツナ缶とラップで包まれた蒸かしたじゃがいもまで転がっている始末だ。

嫌でもこの2人が誰かわかる。

しかも黒髪ボブの女の子はツナ缶を抱え、黒髪ショートの女の子はじゃがいもを咥えている。

余計に誰かがわかってしまう。

 

「あ、あのー……大丈夫ですか………?」

 

「な、なんとか……ってあれ……?」

 

「私たち……」

 

「「入れ替わってる!?」」

 

そう驚く2人を白い目で見つつ、

 

「いやいやいや、そんな事あります?」

 

と尋ねると、

 

「え?ないよ?」

 

「やっぱりこの状況だとお約束だよね!」

 

と、すがすがしい程の笑顔を向けられた。

もうやだ。帰りたい。

そうだ、購買に行って訓練開始まで時間を稼ごう。

他のところなら大丈夫のはずだ。

 

そう思い、財布を持って購買に向かう道中、私たちの飛燕を整備している整備士の人々、ラバウル基地に所属する他の人々、どの人々も女性になっている事に気づいた。

でも購買のおばちゃんなら大丈夫なはず……!

そう希望を持って購買へ向かうと、固定資産税がかかってそうな筋肉の、おじちゃんが現れた。

 

「いらっしゃい、どれが欲しいの?」

 

そう大塚○夫さんばりのイケボで尋ねられ、少し戸惑いつつも、いつも買う飲み物と唐揚げを買う。

そして商品を受け取り、戸惑いが続いたまま、事務所へと戻る。

……逆効果だった。

混乱が解けるどころか混乱がさらに大きくなってしまった。

 

そうしてなんやかんやブリーフィングが始まると、とてもダルそうな、1人の美人なお姉さんが入ってきた。

しかも、私より、遥かに、デカい。

今までの隊員の皆さんだと、私と同じくらいかそれ以下、もしくは少し大きい程度だったのだが、この人は違う。

デカいし美人だ。

 

「ちょっと、遅いよ伊地知!やっと来たの!?」

 

「ああ〜…眠い……今日休んでいい……?」

 

「だーめーだ!ほら、さっさとブリーフィングする!」

 

もうムリ。訳わかんない。

そう思った時、私の意識は途絶えた。

 

 

~~~

~~

 

「……はっ!?」

 

そう私は飛び起きると、そこは終業時間までもう少しの事務所だった。

…もしかして、今の今まで気絶していたのだろうか。

そう思って申し訳なくなり、誰か周りにいないかと周りを見回すと、そこにはいつも通りT-4ブルーかT-2ブルー、どちらがいいか議論している男性が2人。

キツネの画像を漁ってとてつもなくいい笑顔を浮かべている男性が1人。

共にHK416やAN-94のエアガンを触って良さを語り合っている男性が2人。

野球のゲームをして騒いでいる男性が2人。

蒸かしたじゃがいもを食べている男性とツナ缶を食べている男性がなにやら楽しそうに会話をしている。

 

いつもの事務所だ。

という事は、あれは夢だったのだろうか。

 

そう思っていると、起きた私に気づいた船戸一尉と宮本三佐が、私に声をかけてきた。

 

「よく寝てましたね、まあ今日の訓練は厳しかったのでそりゃそうでしょうけど」

 

「ですねぇ、まあ若干うなされてた気がしますけど…何かあったんですか?」

 

「い、いえ……ちょっとした悪夢を……」

 

「ああ、楽しそうですね、僕なんて最近頭おかしい程のマッチョになった僕と宮さんとでミリタリーエリートマッチョたちとサッカーした夢くらいしか面白い夢見てないですよ」

 

「あははっ、とんでもない夢ですね」

 

そんな会話をしながら、私はいつも通りの日常に、少し喜びを感じていた。




船戸の見た夢の内容、それは本当に見た夢です()
これをネタとして出せって言われました()

ちなみに前書きでぼかしたカオスなネタ、それが今回の女体化なのですが、それを伝えるとこうしてくれと要望が多かったです。あんたら性癖暴露大会かよ。あ、いつもの事でした。
まあそれに沿って書いたのが鳥居と伊地知です。
このロリコン&シスコンどもめ。

とまあまた次回お会いしましょう!


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