艦これ0 RTA 0から1へ エンド 強化人間チャート (道長(最近灯に目覚めた))
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チュートリアル Begnning of the End -終わりの始まり-
RTA Part1


流行りに乗ってみたので初投稿です。


  0を終わらせる物語はっじまーるよー。

 

 今回は大昔にリリースされたプラウザゲーム「艦これ」を元に作られたアドベンチャーゲーム「艦これ0」をやっていきたいと思います。タイマー計測はニューゲームを選び、OPムービー終了後操作可能になってから。それまで簡単に本ゲームの紹介を。

 

 未だに企業商品だけでもなく二次創作界隈でも大人気の「艦これ」ですが、現在最も人気なのは、補正及び慣性無視バグが発見(稼働から半年経って漸く、バグではなく仕様との噂あり)された吹雪と、宇宙戦艦清霜のアシスト射撃が半分を占めるオンライン対戦アクションゲーム「艦これEndless Red Ocean」通称「艦エロ」。

 

ノンケの8割がプレイしており、少子化の原因とも言われる恋愛シミュレーションゲーム「艦これPlus Communication」通称「カンプラ」。2次元に逃げる軟弱なノンケ共はNG。やっぱ時代は恵体ホモですねぇ!

 

3つ目は初期レキュの米軍があまりに強すぎて、一時期はサービス停止寸前までいった対戦シミュレーションゲーム「フリートエムブレム」通称「Fm」。リアル路線で行くと米には絶対勝てないからね。仕方ないね。ベトコン? あれは公式バグみたいなものだから……。

 

 最後に、1人の提督となり、艦娘達を率いて深海棲艦と戦うアドベンチャーゲーム「艦これ Mysterious Sea」通称「艦ミス」。ロールプレイング、シミュレーション、アクション要素等が多数絡まるシステム面でも難易度が高い一品となっています。上記3つはあくまでこの「艦ミス」をプレイするための講習ソフトと言われるほどです。対人戦を考えていない分、あらゆる判定がシビアそのものであり、プレイヤーの8割がチュートリアルで氏にます。5割の人は出撃前に氏を経験します(暗黒微笑)。そもそも艦装を付ける所からとか、望んでいるのは極一部の層だから(良心)。だから鉄騎の新作出して❤︎。

 

 今回プレイする「艦これ0」は「艦ミス」の前作に当たります。難易度は「艦ミス」以上です(白目)。

 

 時系列的には「艦これ0」は……、言いにくいので「艦ゼロ」の略称でいきましょう。

 

 「艦ゼロ」は更にひとつ前の作品である「艦これ Adventure」以前を舞台にしています。

 具体的に言えば、偉大なる初代「艦これ」初のイベントである「敵艦隊前線泊地殴り込み」より前の時代を扱う作品です。「Adventure」はそこから初代の「進撃!第二次作戦 南方作戦」までのイベントを収録、「Mysterious Sea」はその先の話となります。

 

 おっとナガモン迫真の砲撃シーンが映りました。ムービーもそろそろ終わりです。割れた腹筋と滴る汗がまるで桃(?)みたいだぁ。カメラさんやりますメェ! 流石はフ○ムとS○GAの合作ですねぇ。一部のモデリングにはブキヤも一枚噛んでるとか。隠しボスにどう見てもデス○ウラーもどきな深海棲艦が出たり、そのステージでFAなガールとか女神っぽい装置が援軍で出るあたり確定的に明らかですね。

 

 現在流れているムービーはもちろん、プレイ画面も精緻なグラフィックで、かの野獣先輩ですら余裕で特定出来そうです。

 また音声パターン、ランダムイベントも豊富で、100人遊んだら99通りの、1000人遊べば999通りのルート進行が出来ると言われています。

 

 え。2人はどんな関係だって? 100人いたら幸せなキスをしながらプレイしているホモカップルのニキ達が1組位はいることでしょう。

 

 画面が暗転しました。続いて名前入力画面です。チルドレン達の崇高なるプロトコルに則り名前は「ほも」にしま……せん。理由は後述します。おっ。自動生成で出た名前は「レイ」ですね。最初のリセポイントは無事クリアしました! ぬわああああん疲れたもおおおおん!

 

 いやぁ長かった……。そもそも当たりの名前すら出ないとか(n敗)、すっげえきつかったゾ~。他に当たりの名前は「ゼロ」、「サイファー」、「ヌル」となります。とにかく0の付く名前が当たりです。

とは言ってもリセポイントはまだあります。と言うより最大のリセポイントが次に控えています。実はクズ運が酷すぎてまともに試走すら出来ていません(王者の風格)。ま、まぁ技術的な事は別データで練習してるから……(震え声)。他も自動生成でいきます。あとはなが〜いロード画面が挟まります。ちなみに外見的な設定はもちろん、性格や趣味、性的な嗜好まで聞かれます。えぇ……(困惑)。

 

 今回のRTAでは設定しませんが、性的嗜好を一定ポイント溜めると嗜好に合った一部の艦娘とジュウコンカッコカリがしやすくなります。というのも、最初にケッコンカッコカリした艦娘もそういう人だと理解が早くなりやすいからですね。女の鑑かこのやろう……。あ。鏡みたいなもんか(平面的存在)。

 ハーレムだけでなく、レベル差による蹂躙プレイをしたい方もどうぞ。ニッチな趣味ほど、守備範囲が狭くなる分、ジュウコンカッコカリの難易度も下がります。応用編になりますが、あえて性癖外の艦娘とケッコンカッコカリをして、好感度調整をするプレイもあります。難易度は高いですが、経験値ボーナスとケッコンボーナスが凄まじく、一度安定すれば9割方生存確定です。

 

 そろそろロードが終わりますね。ここが最大のリセポイントです。

 

 声が聞こえる

 

 お。導入は寝起きですね。これは期待が出来ます。期待値で言えばSSR演出位です。こいこいこいこい! オナシャス!センセンシャル!

 

「隊長。朝だよ」

 

 勝った! 第3部完ッ!

 

 これで強化人間確定です。あとはスキルを確認し

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。



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RTA Part2

 一切話が進まないので初投稿です。


 山場は越えたけど、微妙なリセポイントが怖いRTAはっじまーるよー。

 

 前回は起こしに来た艦娘に隊長と呼ばれた所で終わりました。まずはこのRTA最大のリセポイントについて解説しましょう。その前に補足知識から。

 

 「艦ゼロ」はその作り込みに対して、初期は全く売上が伸びなかったという背景があります。

 

 というのも、深海棲艦の侵攻が始まってすぐの混乱期という設定により、日本本土が詰みかかっている状態から始まるという高難易度。

 

 その敗戦濃厚の雰囲気に違わない陰鬱なイベントの数々。

 

 そして最大の問題点は、基本的には最初期の実装艦しか建造出来ないというキャラゲーにあるまじきシステムにしてしまったことですね。その後解析班により、データ上存在する当時の未実装艦が発見され、建造技術を加速させる方法が確立されて以来、そう言った苦情は減っていきました。

 

 むしろ現在では設定に忠実ということ。手間はかかりますが、最初期未実装艦のオリジネイターを自らの手で建造出来ること。そしてあえて実装艦を減らすことで大幅に向上させたクオリティにより、前作以上の高評価を得ています。そのあまりのゲームの作り込み故に、収録期間の都合上煩雑な部分が見受けられる「Mysterious Sea」に馴染めない提督達も数多くいる罪深いゲームです。

 

 ですがこれは現在の評価であって、当時の提督達を購入意欲に火を点け、コントローラーを投げながらもゲーム画面に向かわせたのは、とあるシステムが判明してからです。

 

 「艦ゼロ」には「Adventure」、「Mysterious Sea」2作の本編では、絶対に使用できない特殊なシステムがあります。それが強化人間システムです。

 

 簡単に言ってしまえば、極低確率で艦娘と一緒に戦える提督が作成されます。そして、そういった提督を引き当てる確率が高いのが、自動生成で出される前partに書いた名前なんですねー。隊長呼びなら確定、提督呼びでも7割は強化人間です。もし強化人間でなかった場合は即リセです。

 ただ通常の提督であっても、この名前のキャラのステータスは非常に高いです。いきなりMAX145キロ、コンスタB、3球種持ちでセンス◎にダイジョーブ博士確定くらいのスペックがあります。

 

 一応手入力でも発現することがあるのですが、そうなるとイチイチ長いロード画面を見て、ステータスの確認画面を開かなくてはいけないので却下です。

 

 更にRTA上重要なフラグが、自動生成を多く選ぶことで発生します。だから名前入力でも妥協出来なかったんですねぇ。まるでRTAみたいだぁ。

 

 強化人間についての設定ですが、どうやら艦娘に替わる対深海棲艦兵器を、より人為的かつ安定的に産み出すという陸軍主導の計画のようです。実際は失墜した陸軍が起死回生のために行った無謀な実験であり、艦娘という未知の存在に危機感を抱いた一部の権力者の暴走による産物となっています。

 

 貴重な提督適性者を選びながらも、被験者のほとんどが死亡、あるいは廃人化しており、極僅かに成功例こそ出しますが計画は難航。最終的に提督適性を向上させる方面にシフトする頃には陸軍の影響力は皆無となり、海軍に研究が引き継がれることになります。

 

 ちなみに1艦隊の編成数がみんな最大6なのは、この研究のデータによるものらしいっすよ? 失敗は成功のもと。はっきりわかんだね。

 

 今はその極僅かな成功例が、提督として活躍してるということですね。この時点で大分陰惨でキナ臭い気がしますが、RTAなので無視します。

 

 お。主人公が目を覚ましますね。起こしに来た艦娘は誰かな? ここで起こしに来た艦娘が、初期時点で一番仲の良い艦娘となります。

 

 なおこの起床イベント、参照されるステータスが親愛度>好感度>信用度の順になっています。ただし初期に好感度が一定以上の艦娘がいないと、独り寂しく起きることになります。しかもクズ運が過ぎると、起きたら包丁が胸に刺さっていてゲームオーバーという展開があります。だからみんなもオリョクルは程々にしようね(7敗)。

 

 無論、ゲーム中、ジュウコンカッコカリをしようとしても発生し得るイベントです。飼い犬に手を噛まれるどころか、心臓抉られたんですがそれは……。特に「艦ゼロ」は息を吸うように死亡フラグを建設出来るので注意しましょう。

 

 さあのっけからエロゲみたいな展開ですが目の前にいるのは誰でしょうか。いざ鎌倉!

 

 デッデッデデデデ

 

「隊長。また執務室で寝ちゃったの? いくら暖かくなってきたからって風邪ひいちゃうよ」

 

 出てきたのは駆逐艦響です。勝ったな。

 

 彼女は本チャートにおける最優秀艦娘の1人です。初期の所属艦娘は駆逐艦+α(調査隊配属なら潜水艦も確定枠)という法則があり、一見この時点で駆逐艦枠が確定するのはマズ味に思えますが、強化人間チャートでは大当たりに入ります。他は北上様や、大井っちあたりです。

 

 視聴者の皆様ならお気付きでしょう。理由は改二です。

 本来この時期には実装されていない改二ですが、通常プレイでは高練度かつ一定期間彼女達を前線で活躍させると、改二開発計画のフラグが立ちます。

 

 そして提督が強化人間の場合、対応する艦娘が所属している時のみゲーム開始直後にフラグが発生します。現に話しかけている響ちゃんから視線を手元に動かすと、改二開発計画書の表紙が見えますね。レベルの問題も駆逐艦に関しては問題ありません。強化人間提督は、必ず最前線の調査隊所属になるからです。

 

 この調査隊というのが「艦ゼロ」という物語の核となります。何せ最終任務名は「ハワイ島周辺海域調査」なのです。一見地味ですが、この調査を元に「敵艦隊前線泊地殴り込み」が実行に移されます。調査隊によって収集されたデータと、実際の戦闘記録を元に、艦娘運用の基本マニュアルが作られると言えば、重要性が分かっていただけるでしょうか。言わば歴史の表に出なかったターニングポイントです。

 そんな部隊の駆逐艦ということで高練度が約束されます。それでも最前線で難易度の高い調査任務を矢継ぎ早に下されるため、通常プレイならクソゲー待ったなしですが、RTAならそれすらウマ味です (感覚麻痺)

 

「隊長。聞いてるの? 早く着替えて。みんな待ってる」

 

 放置プレイをし過ぎたせいで響ちゃんがちょっと不機嫌になってますね。とりあえず着替えるので外に出てもらいましょう。このままメニューを開いてステータスを確認すると、また怒られてしまいそうですからね。

 

「そんなこと言って、どうせ仕事しちゃう気だよね。着替えて」

 

 ファッ! オマエの目の前で着替えろって?

 

「そうだよ。隊長は信用ならない」

 

 いい年した成人男性を目の前で着替えさせる美幼女の図……。地獄だな!

 コイツ等相当な変態だぜ? たまげたなぁ……。タイムにも影響してるけどこれくらい誤差だよ! 誤差!

 

 響ちゃんの目が「あくしろよ」と無言のプレッシャーをかけてくるため、仕方なく着替えます。こりはチュートリアル出撃前にパパッと確認するしかないですね……。

 

 ガチャリ

 

 おや。また誰か来ましたね。誰でしょう。

 

「HEY! タイチョー! 部屋にいないと思ったらこっちにいたのネー。ちゃんとbedで寝ないと疲れが取れないヨー……」

 

 あっ(察し)。

 

 白のTシャツと脱ぎかけのズボンという格好の成人男性をガン見する銀髪美幼女を見て、笑顔のまま固まるルー語を話す帰国子女とか。

 

 あ〜もうメチャクチャだよ……。

 

「ヒビキィ! ズル……じゃなくて、何やってるネー!」

 

 一切金剛の方を見ずに、「監視だよ」と瞬き一つせずにこちらを見続ける響の目とタイムへの影響が怖くなってきま

 

 今回はこれまで。ご視聴ありがとうございました。



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RTA Part3

明日は投稿がムリなので初投稿です。


0どころかマイナス疑惑のあるRTAはっじまーるよー。

 

前回は成人男性の着替えを凝視する美少女2人という絵面で終わりました……。普通だな!(お目々ぐるぐる)

 

いや、金剛ネキはまだ良いんですよ。顔を真っ赤にしながら鼻息荒くして、垂れた鼻血を拭いてましたけど。反応が素直だから良いんです(良くない)。

「艦エロ」でも攻めてる時は狂キャラ(ビッグセブンに火力は劣るとはいえ、最大速度でも銃口補正が間に合う主砲と超判定バーニング・ラブ(拳)はNG)。守っている時は凡キャラ(戦艦コスト機として自己防衛力は高めですが、スタン耐性が低い)ですから!

 

……自分で言ってて何言ってるかわかんねえな。これ。

 

謎なのは後ろから着いてくる駆逐艦なんですよ。

響ネキはなんで一切表情を変えずにガン見してたんですかね……。コレガワカラナイ。

分かったら分かったで、とんでもない深淵を覗いてしまいそうなのでやめておきましょう。イマノボクニハリカイデキナイ。

 

総評しますと。

 

結局、なんの成果も! 得られませんでしたあぁぁ(大ロス)!

 

 

それはさておき朝食をとることになりました(現実逃避)。これで所属する艦娘が大体分かることでしょう。ここであんまり酷い引きだとリセ案件です……。響と金剛が来てる時点で、可能性はかなり低いですが。

 

食堂に着くまで暇なので金剛と響について解説を。

 

金剛はRTA、通常プレイ共に当たりです。通常プレイでは改二フラグが立ちやすく、本体性能、技能面、精神面でも安定しており、あらゆる面で使いやすいです。金剛が抜ける編成を組む=その任務の最適解とも言われますが、裏を返せば最適解を組めないとまず抜けません。

勿論、条件付き任務は別ですが。

RTAでも優秀な艦娘です。何より本チャートでは精神面が重要視されるため、下手をすれば堅物のナガモンより走りやすかったりします。このチャート以外だと、初手長門とか、グ○ブルで単発干支キャラ引く並みに豪運ですけど。

 

響は通常プレイで当たり、RTAだと評価が分かれますね。かける労力とその結果のヴェールヌイをどう捉えるかです。夕立より火力は低いですが、私は見合ってると思います。

 

ここでゼロにおける暁型共通の特徴について解説を少し。暁型は、基本性能が若干押さえ気味の分、精神面が強く、育成が容易という特徴があります。連続出撃によるデバフの影響も比較的小さく、出撃数の影響が大きい技能面が恐ろしく伸びる場合が多いです。

そして意外に思われるかもしれませんが、暁の精神系技能は全艦娘屈指の伸びを見せます。これは1番艦に多い傾向で、暁の場合それが顕著です。その分技術系技能はあんまり伸びないんですけどね。改二(ゼロではヴェールヌイを開発しないと暁改二のフラグが立たない)にならないと、素晴らしい精神系技能も持て余し気味です。

ただ改二フラグが不明な時期に、とあるニキが育成した「底力LV9」、「MP回復LV9」、「集中力」、「極」持ち暁改には流石に驚愕しました。気合当て、気合避けとはなんたるかを我々に教えてくれます。あと一緒に愛も。

 

逆に色々な意味で精神面が危ういのは白露型です。

育成上、どうしても好感度、親愛度の上昇は避けられないのですが、白露型は親愛度が一定以上になると、提督とのじゃれ合いイベントが発生します。ここまではどの艦娘も、大なり小なり発生するので問題ありません。

問題は、個人差はありますが、白露型はあっちから仕掛けてくる頻度が非常に高く、そして一定期間内にじゃれ合いを複数回行うと、餌やり(意味深)イベントが発生することです。

 

これでね。例えばね。他の艦娘とね。ケッコンカッコカリしてるとね。うん。

 

勘の良い視聴者アニキ達はお察しでしょう(30敗以上)。

じゃけん、犬の世話は責任を持って最後までやりましょうね~。動物を捨てるヤツはクズって、それ一番言われてるから。

 

勘違いしないでいただきたいのは、別に弱い訳じゃありません。むしろ本体性能と技能面では駆逐艦の括りに納めきれない艦種です。高頻度のじゃれ合いも、本来はプラスイベントなので育成を加速させるクッソうま味の特徴です。

通常プレイの場合、一番早期に育成が完了する駆逐艦は、雪風、島風を除けば白露型でしょう。

ただ考えなしに構い過ぎると泥沼に落ちます。

でもなー。じゃれ合いを拒否するとメチャクチャ落ち込むんですよ。彼女達。だからつい構って……という提督アニキは多いと思います。例外は白露ネキですが……、そろそろ食堂に着きますね。解説終わり!

白露は白露で、ドッロドロなイベントが発生するのですが、知りたい人は自分で調べてください。あんまりにも要望が多ければ一応どこかで解説しますが。

 

「皆サーン! タイチョーを連れてきましたヨー!」

「おはようございます。隊長」

「おはようでち。隊長」

 

あいさつをしてくれたのは鳳翔さんと伊58ですね。潜水艦はRTAでは誤差の範囲なので問題ありませんが、鳳翔さんですか……。リセ案件ではありませんが、技能が気になるところです。

軽空母はどうしても火力が不足気味なので、「集束攻撃」と「連携技術」タイプの技能は持っていて欲しいですね。鳳翔さんは2つの内1つは必ず持っているのですが、2つとも初期に習得している確率は40パーセントくらいです。片方だけだったら習得難易度の高い「集束攻撃」がうま味ですね……。「連携技術」は低レベルだったらRTAでも十分習得可能です。

 

「ンゥ? 天龍がいないネー」

「天龍さんなら明石さんのところですね。すぐに戻ってきますよ」

「大淀さんと明石さんはあとで食べるって言ってたから、天龍さんが最後だね」

 

金剛の疑問に鳳翔さんが答えました。そして響ネキの発言で、所属の艦娘が確定しましたね。

 

……あー。はいはい。天龍、天龍ね。あの天龍ね。はい知ってるー。というか知ってたー。むしろ天龍じゃなきゃどうしようかと。

 

 

 

 

あああああああもうやだああああああ!!!!

 

 

なんで最後の最後でお前なんだよ! 響、金剛と当たりを引いて、でち公におかんで、それなりのワクワクタイムを過ごしてたのに、お前で台無しだよ!

せめて最初に来いよ! 一思いに崖から突き落としてくれよ! いややっぱダメだわ。 お前の好感度が高いのはタイムに露骨に響きそうだし。響だけに。ってやかましいわ!

 

ぜーぜー……。取り乱して申し訳ありません。

ご安心ください。流石にPart3までかけてリセットはしません。

まだ技能でワンチャンありますし(震え声)。

ここで雑談のシーンに入ったので天龍の通信簿を見てみましょう。

 

本体性能……もう少しがんばりましょう

技能面……良くできました

精神面……(本チャート的には)あ ほ く さ。辞めたらこの仕事?

 

終わり! 閉廷!

 

……通常プレイなら天龍はむしろ有能なんですよ。習得可能な「駆逐艦指導」のスキルは、香取と鹿島の解放条件の都合上、一番生かせるのは天龍や龍田です。本体性能も燃費を考えれば許容範囲内ですし、精神面も強く、遠征でアクシデントがあっても、高い確率で全員を生還させます。遠征でも容赦なく轟沈するゼロでは、初心者必須と言っていい艦娘なんですが、残念ながらこれ、RTAなんですよ。

しかも本チャートではその黄金の精神が足を引っ張ります。いやー。どうしましょう。

 

「わりぃ。遅くなっちまった。隊長」

 

そうこうしてる内に天龍がやって来ました。この目で見るまでは木曽のコスプレだと祈ってたんですが(叶わぬ願い)。

どう見ても天龍ですね。過去に「艦エロ」で猛威を振るったN格闘を出すにはその胸が邪魔です。ペッ!

視聴者のアニキ達にとっても胸の贅肉を見続けることは不愉快この上ないと思うので、視線を上げて適当に天井の染みでも数えてましょうか。いやー。味のある天井だー(棒)。

 

ちなみに「艦エロ」の天龍は初心者向けではありませんが、どちらかと言えば強い方です。射撃武器はもの足りませんが、特殊格闘、レバー入れ格闘が、燃料の消費無しで移動出来るものなので、上級者が使うとブースト切れを取らせずに近づくことが可能です。

ただ移動中の全フレームで補正が切れる訳ではないので、弾幕系や一部のゲロビによく引っ掛かります。

特に今流行りの宇宙戦艦清霜のアシスト射撃は、「(弾速が)速い」、「(当たり判定が)長い」、「折れる」の三拍子揃った上に、発生保証ありとかいうゲロビなので完全に逆風です。ヘソ出しメロンを絶対に許すな。

 

「隊長。食べ終わったら演習に付き合ってくれよな」

 

おや。どうやらレイ君は天龍に色々教えているようですね。これは技能面に期待が持てるか……?

でも残念ながら朝食が終わった後はチュートリアルが待って

 

今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。




※この小説には下品な表現が多数あります。苦手な方はプラウザバックをしてください。

あと天龍ファンと白露型スキーの提督さん方すいません。
Part3にしてやっと独自設定タグをつけるべきだと思った筆者です。他にも何かあったら言ってください。


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RTA Part4

約束どおり初投稿です。


チュートリアル開始までに3パートもかけてるRTAはっじまーるよー。

 

前回は所属艦娘が確定したところでしたね。響、金剛、鳳翔、伊58に明石と大淀。中々の当たりです。これは中々のタイムが出そうですね。完走するのがタノシミダー(棒)。

 

……はい。天龍ネキがいましたね。なんでこっちが尖ったチャートを組むと、は○めの一歩の木村○也みたいな丸い艦娘が出てくるんでしょう。

通常提督チャートだと、宮田○郎とか千堂○士バリにキレた艦娘ばかり引くんですが……。

 

チルドレンを名乗る者達の宿命だからね。仕方ないね。

 

食事タイムなんて主には飯テロすら起こせない無意味な時間なので、明石と大淀な扱いについて解説をば。

 

まず明石は基本前線に出れません。通常は装備のメンテナンスと開発、艦娘のメディカルケアを担当します。本来は各鎮守府に1隻は必要なのですが、ゼロでは主要な港と、各地域代表の鎮守府に1隻という状況です。

彼女を実戦に出せないのは、需要に対して供給が間に合ってないという現状があります。誤ってしずめようものなら……。

とは言っても調査隊には必ず1隻配備されます。いないと詰むレベルの酷使無双ぶりだから多少はね?

クズ乱数を引くと、1シーズンで40勝するレベルのブラック起用となります。(酷使の定義が)こわれちゃー↑う!

強化人間提督の場合は、提督自身のデータ取りの為にも配属となります。

毎日のバイタルチェック、週一の簡易検診。月一の定期検診といった感じですね。血液検査ほか、生殖能力のチェックも受けます。

 

 

生殖能力のチェックも受けます。

 

今、いきなり何言ってんだと思った視聴者アニキ達もいることでしょう。

これ、実はクッソ重要な検査項目なんですよ。貴重な強化人間の成功例ということで、果たしてその適性が次代に受け継がれるのか、という敗戦が続く落日の国家にとって、切実な問題があるわけです。

仮に遺伝するとなれば、時間とコストこそ要しますが、艦娘以外の戦力を手札に加えられることになります。他の国が艦娘の建造に四苦八苦してる中、別の対抗手段を獲得出来るわけです。

どこの恐るべき子供たち計画なんでしょうね……。

 

そう言えば海外の状況を解説していませんでした。他の国の状況は日本と同じどころか、それより悪い国ばかりです。唯一の有効兵器である艦娘の建造(そもそも提督適性者という概念を知らない)すら、出来ていない国も多々あります。

そんな中で強化人間の量産という、オカルト要素はあれど、人造の対抗手段が確立出来たらどうなるかという話です。

深海棲艦との戦後を見据えている一部の上層部は、量産化へ躍起になっています。陸軍の暴走を止めなかったのはそういう思惑があったからなんですねぇ~。

人間のクズかこのやろう……。

 

なおネタバレすると、提督適性は一部に限り遺伝の傾向がありますが、強化人間の適性は殆ど遺伝しません。

しばらくして研究が進むと、適性で重要なのは肉体的な特徴ではなく、魂的な要素という結果が判明します。

強化人間施術には、提督適性者以上に特異な霊魂を求められ、海軍が望む、深海棲艦にも艦娘にも、有効打を与えられる強化人間の量産は不可能という結論に至るのです。

 

まあ。そんなことは現状分かっていないので、産めや増やせやなことを、遠回しに上層部から言われますが無視しましょう。RTAでも通常プレイでもロスの塊です。

ただし明石の検診そのものには積極的に協力しましょう。あまりに上層部の評価が低いと、エンディングの条件に引っ掛かります。

 

大淀も似たような配備のされ方ですが、彼女の場合事務方兼、大本営からの監査役という立ち位置です。下手に逆らおうものなら、憲兵に捕らえられブタ箱エンドとなります。大淀本人の信用度、好感度が高ければ多少の命令無視は見逃してくれますが、大体はメインシナリオに沿う形の指令なので、大人しく従っていた方が吉です。

大淀さんと結託して、大本営を乗っ取るルートもありますが、国の滅亡とのチキンレースになるので難易度はお察しです。

 

おっ。丁度食べ終わったみたいですね。さて、次はいよいよチュートリアルです。今日の哨戒任務当番は金剛と響ですね。金剛は既に準備のため食堂を出ています。響はまだ食堂にいますね。

 

「隊長。付き合ってくれるよな?」

 

天龍から早速演習に誘われますが、ゲームの仕様上、鎮守府近辺の哨戒に出たいと提案します。

 

「無理を言ってはダメですよ。天龍さん。しかし隊長も隊長です。最近忙しかったようですし、休まれた方がよろしいのでは? 」

 

ああ^~~ノンケになる~。鳳翔さんの微笑み最高なんじゃ~。

 

って、ああああ!? 選択ミスで「好意に甘える」選んじゃいましたよ!? 何やってんのコイツ! おまっ。画面の前のアニキ達にどう言い訳すんの?

ん?誰かが近付いて来ますね。

 

「忙しいからって外に出ないと勘が鈍るよ。行くよ隊長。金剛さんも待ってる」

 

響ネキナイスで~す。

同意しかけた隊長の腕を掴んで、食堂から連れ出してくれました。まさかの強制出撃です。これが寝起きに響ネキを怒らせた理由なんですね~(棒)。

いや。レイ君が食べ終わりそうになったあたりから、こっちをチラチラ見てたのは気付いてましたけど、こんなことあるんすねー(調査不足)。チュートリアルイベントは必ずやらなくてはいけないので、あのままいったら大ロス確定だったので助かりましたが……。

 

とは言っても響ネキをご機嫌斜めのままにしておくわけにはいけません。じゃけん、適当に話を振ってごまをすっておきましょうね~。

 

「別に怒ってるわけじゃない。言ったよね。監視だって」

 

これ以上掘り返しても頑なになるだけなので、とりあえずお礼でも言っておきますか。RTA的な意味で。

 

「……当然だよ」

 

よくわかりませんが何となく機嫌が良くなった気がしますね。チョロいもんだぜ!

話してる間に目的地に着きましたね。既に金剛ネキがスタンバってます。

 

「Wow! 今日はタイチョーも一緒ですカー?」

 

適当に相づちをうっておきましょう。「提督らしく、2人に守ってもらうとしよう」でも選んでおきますか。

 

「任せてくだサーイ! Follow me! 遅れちゃダメですヨー!」

 

金剛ネキ特有の満面の笑みを見れたところで、こちらの準備に入ります。レイ君の装備を確認しましょう。

艤装はありません。ちなみに艤装あり強化人間は割りとレアです。

 

武器は刀と小銃のようですね……。どちらもかなりの年代物です。銃は色々弄くられてそうですし、刀も僅かに抜いた隙間から、なんかヤバめな刃文が覗いていました。

ああ。案の定武器アビリティ欄にロックがかかってます。これは相当な曰く付きですね……。基本性能もお化けです。

さて肝心の本人のステータスを確認しましょう。

この青年は私の調教に耐えることが出来るのでしょ

 

余裕でできますね(真顔)。

 

見た感じ射撃も人並みにこなせるキレッキレの近接キャラです。これに強化人間補正が乗っかるわけですから、大抵の深海棲艦は鎧袖一触で処理できます。

 

「隊長。準備は終わった?」

 

響ネキが声をかけてきました。艤装装備が無いため、持つだけ持てば出撃可能です。ちなみに通常プレイだと、旗艦の艤装を装備するところからなのですが、チェック項目を抜かすと普通に沈没します(2敗)

スキル確認までは出来ませんでしたが、あとは実際に動いて、使用感を確かめましょう。

 

それではチュートリアルに、イクゾー!

 

 




お気に入り登録、感想、評価ありがとうございます。
現状ほぼ説明文なのは心苦しい限りですが、もう少しお付き合いください。


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RTA Part5

チュートリアルが終わるので初投稿です。


前振りが長すぎるRTAはっじまーるよー。

 

前回は出撃準備の段階で終わりました。早速哨戒任務に入りましょう。

海面に足を着ける前にその場でダッシュボタンを押します。押さないと沈みます(4敗)。

フ○ムの河童は艦これにもいるのです(血涙)。

 

さーて移動スピードは……え? なんですこの加速は。

瞬き1つの間にトップスピードまでいったと思ったら、ブレーキボタンで急停止したんですが。慣性の法則は仕事しましたか……?

 

「タイチョー! ワタシと一緒だからってはしゃぎ過ぎネー!」

 

金剛ネキが笑ってますが、レイ君これを海上でデフォルトでやってんの? 見慣れた光景なの? 機動力の数値は最高速の割りにやたらと高めでしたが、想像以上です。

最高速度は島風より下なのですが、加速力とブレーキ性能は、比較対象が間違ってますねクォレハ……。ちょっと強化人間強すぎちゃう?

 

「私が後ろにいるから隊長は真ん中。思ったより鈍ってるみたいだから、感覚を取り戻すことに集中して」

 

こマ? 響ネキ、レイ君のことに詳しすぎでしょ。確かに距離は一番近いみたいだけどさ~。下着の色まで把握してそう。

(少なくとも今日は)してますね。

 

……。

 

こわいなーとづまりすとこ(小並感)。

 

「それでは行きますヨー! let's go!」

 

移動中……

 

めっちゃキビキビ動きますね。ACLRのBIRDIEにPEGASUS乗っけた感じです。強化人間は大抵トンデモ機動力なのですが、レイ君の挙動はそれにしても独特です。これは慣れたら慣れたで通常プレイに支障が出、出ますよ……。

 

「前方に不振な影を発見ネー! 響、今日のGuest の予定ワ?」

「ないね」

 

選択肢が現れました。「まずは勧告……、いや。警告だな」を選びます。いきなり発砲すればタイムそのものは縮まりますが、(信用度が落ちるので)ないです。後々の面倒に比べればお釣りが来るので、はやまらないようにしましょう。俺はここの10秒で後の30秒を買う(予定)。

金剛ネキが「Yes sir!」と返答して、スピーカーで警告してくれます。

 

「Stop please! そこの艦船、速やかに止まりなサイ!」

 

勿論、不振な影が止まる気配はありません。むしろ加速してこちらに向かってきます。ここでムービーカット。水飛沫をあげて駆逐艦イ級が突っ込んできます。ただのイ級なのに無駄に格好よく見えます。イ級くん最大の見せ場です。まあ突っ込んだ先には、黒塗りの高級車より怖~い、白い軍服のお兄さんがいるんですけどね(暗黒微笑)。

 

「Oh……Bad manners.ウチはDress court必須ヨー?」

「隊長、命令を」

 

2人とも砲塔を展開させて、迎撃の準備に入ります。任せることも可能ですが、戦闘能力の確認のために隊長自ら戦いましょう。「すまないが、任せてもらえないか」を選択。恐らくタイムも微妙に縮みます。

 

「タイチョー!? 」

「……1匹だけみたいだしね。金剛さん、隊長に任せよう。弾代も報告書も私達より安く上がる」

 

「感謝する」……、金剛ネキがまだ何か言いたそうにしてますが、響ネキが押さえてます。そういえば、レイ君って比較的物腰が丁寧ですね。結構良いところのお坊ちゃんだったりするのでしょうか?

 

それは置いといて戦闘開始です。相手はイ級一体だけ。耐久的に試せることは多くないので、射撃武器と近接技を1つ2つ試してみましょう。

まずは射撃で牽制。体が揺さぶられる様な砲撃音ではなく、小銃の渇いた銃声です。使い回さないあたりは流石のクオリティ。

これ自体を当てる必要はありません。その後ホモ特有のステップで乱数回避をし

 

当たりましたね(無意味な豪運)

 

こんなところで確率の壁をぶち破られても困るんですが……。タイム短縮に繋がるし、まぁええわ…。体勢を崩しているので、一気に距離を詰めます。おや? まだ射撃戦の距離なのに有効射程の刀術の技がありますね。使ってみましょうか。

ファッ!? こいつ飛ぶ斬撃とか出しましたよ。やっぱ好きなんすね~。イ級とはいえ、上下にパッカリです。

……出るゲーム間違ってません?

さっきから訳が分からないスペックしてますが、強化人間は大体これぐらいが普通です(白目)。元々艦娘以上の性能を求めて生み出されたものですので。

 

「さすがタイチョーネー!」

「勘は取り戻せたみたいだね。隊長」

 

2人とも労りの声をかけてくれます。これにてチュートリアルは終了……しません。

 

「……どうやらまだお客様がいるみたいだ」

 

響ネキが再び構えます。はい。敵の増援です。出てくる敵はランダムですが、さて。

 

「あれはホ級とリ級、デスガこの気配……」

 

さっき無駄に命中させた反動か、ほぼ最低の乱数を引きましたね(白目)。

ホ級2隻とリ級1隻、全員Elite級です。

チュートリアルで出てくる敵じゃねぇ! とお思いの視聴者アニキの皆さん、そうです。通常では、この組み合わせは絶対あり得ません。流石のゼロでも、チュートリアルでの最悪の組み合わせは、通常の軽巡洋艦1隻と駆逐艦2隻が精々です。ところが自動生成を使い、一定時間内にキャラメイクを行うと、初期の戦況が極端に悪化、チュートリアルにおいてもElite級が出てきます。周りの警戒網ガバガバじゃねえか!

難易度は大幅に上昇しますが、その分最終任務の発生が早くなり、大体2~3ミッション程度で発令となります。

このゲームはRTAを想定していた……?

 

クズ運は今に始まったことではないのでさっさと片付けてしまいましょう。

「砲雷撃戦開始」イクゾー!

 

「相手が誰であれここを通すわけにはいかないヨー! Fire!」

 

流石は戦艦の主砲、離れていても体に響く様な轟音です。金剛の腕も見事です。直撃こそしませんでしたが、リ級に至近弾を食らわせることに成功。足並みを乱すことで、一時的に3対2の状況を作り出せました。ここで金剛と響にハンドシグナルで散開を指示、自身は中央から切り込みます。

現在は反航戦、普通なら簡単に直撃はとれませんが、金剛ネキの至近弾のおかげで、高精度の基準距離の情報を入手。強化人間補正も合わさり、命中率と回避率が跳ね上がります。

 

「ーーーホ」

 

案の定、ホ級がこちらを狙いますが、簡単に当たるようなものではありません。ましてやレイ君の機動力なら、軽く左右に振るだけで弾が勝手に逸れます。敵に撃たせ、砲撃が着水したところで小銃を悠々構えましょう(王者の風格)。これで敵弾からの距離情報が命中補正に追加、あとは引き金を引くだけです。

 

オォン! アォン!

 

2隻に見事命中、続いて両翼の2人が絡め取りにかかります。

 

「HEY! 副砲しかないけど良いカナ? Are you burning?」

「正確に狙えば、口径はあまり関係ない」

 

ホ級が撃沈しました。艦娘のモーションは、いかにも砲撃している感じがしていて良いですね。

一方、小銃を使っているレイ君はスッとしたシルエットが美しいです。薩摩の立ち撃ちってこんな感じだったんですかね〜?

 

残るはリ級だけです。体勢を立て直し、撤退しようとしていますが、普通に倒してしまった方が早いので、先程の飛ぶ斬撃で切ってしまいましょう。最後の一発くれてやるよオラ! ちなみに技名は「秘伝 竜閃」って言うらしいっすよ?

工事完了です……。

 

リザルトは勿論S! 当たり前だよなぁ?

弾代はかかるので収支は赤字ですが。残念ながらブレオンですら、維持費として出費がある仕様です。そもそも燃料を考えると、そう何度も出撃、撤退は出来ないんですよね。出撃回数制限も、高難易度に拍車をかけている気がします。

 

「とりあえず片付いたネー。けどまさかElite級に会うなんて……」

「帰ったら大淀さんに伝えないと」

 

2人ともあまりいい表情ではありません。「今はここでElite級を仕留められたことを喜ぼう」を選びましょう。若干ですが精神面が回復します。

 

「そうですネー! 帰ったらTea timeデース。 一息ついてから考えまショー。タイチョー、私は美味しいお菓子を所望しマース!」

「そうだね。私はラズベリージャムがいい。あとちょっぴりブランデーをいれた、とびきり熱いやつだ」

 

「ジャムはともかく、酒は無しだ。ただマドレーヌ位は焼いてやる」ですか。女子力高いですねレイ君。調査隊は料理スキルが勝手に上がるとはいえ、菓子類まで手が伸びるのは珍しいですね。

料理イベントは好感度調整に使えますが、タイム短縮に繋がるかは微妙なところです。

そんなことより初任務が気にな

 

今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。




なんかフ○ムが混じっています。気になるアニキは調べてどうぞ。
こんだけ説明文書いといて、まだまだ設定はフワフワしてます。他のRTA書いてる方はスゴいですね。

お気に入り登録、評価、感想、しおり、何もかもありがたいです。完走出来るよう頑張ります。


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昔の話
ヒビキネキ


初の艦娘視点なので初投稿です。
読まなくてもRTAパートには支障ありません。

※警告※
とある艦娘のファンの方には辛い描写があります。
また視聴者様の解釈や想像と大分ずれているキャラになっているかもしれません。
苦手な方はプラウザバック推奨です。


「軽巡洋艦五十鈴。駆逐艦響。本日をもって第9調査部隊配属を命ず」

 

暁型駆逐艦2番艦 響の艦娘である私は、性能試験終了後、新設の第9調査部隊に配属された。響という艦娘のオリジネイターだった自分は、かなり長い期間の検証実験を経て、前線部隊へ配属となった。同時期に大本営で建造された同期は、既に実戦で活躍している。あるいはもう沈んだ者もいるかもしれない。

 

「ねえ響。私達の提督、強化人間らしいけど、どんな人だと思う?」

 

そう聞いてきたのは同じ調査部隊の隊員となる長良型2番艦の五十鈴さんだった。このヒトもオリジネイターであり、私よりも前に建造されたのだが、今回初めて前線部隊へと配属になったらしい。

 

「さあ? どんな人間であれ、上司の命令なら従うだけさ。私達はそういうものだろ?」

 

微妙に論点をずらした、だが紛れもない本音を答えた。最後に余程の無茶な命令でなければ、と付け足しはしたが。

ただ、それは彼女が望んだものではなかったようだ。

 

「五十鈴はイヤよ。私の提督になるって言うんだったら、それ相応の気概は見せてもらわないと」

 

実力と言わないのは優しさなのか、それともささやかな抵抗なのか。

話を聞くに強化人間というのは、私達に代わって深海棲艦を絶滅させるため、様々な処置をされた人間だそうだ。単純な戦闘力なら艦娘より上……、ということを説明された。チラリと、隣を歩く彼女を見上げる。面白くなさそうに、右手で特徴的なツインテールを弄くっていた。気の強そうな眼は不服げに、弄んでいる毛先を見ている。

 

五十鈴という艦娘は、実力と共にプライドが高い。だから今まで、前線に出し難かったと、辞令を受け取る前に聞いていた。従う司令官はもちろん、組む相手にも相応の実力を求めるとも。

 

「あなたもそうでしょう? 暁型駆逐艦 響。終戦まで生き残ったあなたが、今さら素性の分からない新米提督に従うのは納得いかないはずよ」

「さて……ね。たまたま生き残っただけさ。正直、船だった頃の記憶が定かじゃないから」

 

ここで同意すると歯止めが聞かなくなりそうなので、曖昧に返事をする。

私が相方に選ばれたのはその艦歴からだそうだが、その判断は今のところ鬱陶しい程当たっている。加えて何かあったら報告しろとのことで、五十鈴と提督の監視役とも言える。

だが、終戦まで生き残ったという話も、私には関係ない。船だった頃の記憶が曖昧なのも本当だ。

そもそも生き残ったからなんなのだ。だからなんになるというのだ。単に沈み時を逃しただけじゃないか。暁も。雷も。電も。みんな。みんな。

胸の奥から歪な、得体の知れない何かが、鈍い痛みと共にせり上がって来た。それに蓋をするように、まだ見ぬ提督をやり玉にあげる。

 

「ただ、良くも悪くも他の提督とは違うと思うよ。私達より強い提督なんて、他の鎮守府にはいないだろう?」

「ふん! 強いからってなによ。五十鈴が求めてるのは五十鈴達を使って、深海棲艦に勝てる提督よ。1人で出来ることなんてたかが知れてる。それはあなたが一番よくわかっているでしょ?」

 

その言葉に初めて五十鈴と目が会った。

 

「やっとこっちを見たわね。駆逐艦 響」

 

目の前の彼女は「してやったり」といった顔だ。それを見て、やっと事態を理解した。

 

「これから同じ部隊で同じ提督を支えるのよ。互いの自己紹介位はしたいじゃない」

「……そうだね。自己紹介がまだだった」

 

差し出されている右手を握り返す。

 

「私は長良型軽巡洋艦2番艦 五十鈴です。水雷戦は任せなさい」

「暁型駆逐艦2番艦 響だよ。不死鳥の通り名もあるよ」

 

これからよろしく。

 

あの時初めて、手というもののありがたみを感じた。何はともあれ、自分は艦娘という存在に生まれ変わったのだと、納得出来た。

 

 

それから提督……、今の隊長の元に着任した。結論から言えば、私と五十鈴の心配は杞憂に終わった。

 

初めて提督を見たとき、自分の中の何かが揺れ動いたのを覚えている。柔らかくも力強い目が私を捉えた時、それに自分が吸い込まれていくような錯覚をした。それは五十鈴も同じだったらしく、しばらく2人揃って呆けていた。

それを不思議がった提督の「どうした?」という心配げな声で我に帰返り、慌てて宣誓したのだ。

 

 

「コホン……。長良型軽巡洋艦2番艦 五十鈴。 本日付けで配属となりました」

「同じく暁型駆逐艦 響。本日付けで着任となります」

 

そんな締まらない敬礼にも、提督は微笑を浮かべて受け入れてくれた。そして自らの身の上を話すと、執務机から立ち上がり

 

「そんなわけだ。確かに上司にはなるわけだが、君達とは立場は同じ。敬語については気にしないし、それを含めて提督ではなく、隊長と呼んで欲しい」

 

自分達の前に立ち、五十鈴と握手した。再び呆けた五十鈴だったが、すぐに立ち直ると、「よろしく。隊長。水雷戦なら任せて」頼りになる自信ありげな笑顔で握手を終える。

次は私だ。

 

「了解したよ。隊長」

 

そうして手が触れたとき、府に落ちたと言うのだろうか。

 

ああ。私はこの人の艦娘なんだ。

 

自分の中でスイッチが入った感覚があった。

 

「大丈夫か?」

 

私の顔を覗き込むこの人は、五十鈴と同じく呆けてしまった私を心配しているようだ。……男前よりのハンサムと言うのだろうか。だが、近くで見ると何となく純朴な少年のようにも見える。

 

「……大丈夫だよ。これからよろしく。隊長」

 

「それなら良いのだが」私の言葉に頷いてくれた隊長が執務机に戻る間に、横目で五十鈴と目を合わせた。どうやら同じことを感じたらしい。

 

「自己紹介が終わった所で早速任務だ。これから建造を行う」

「いきなり建造? 五十鈴達がいるのに?」

「儀式みたいなものだと上から言われてな。仲間が増えるのは良いことだろう?」

 

今日の仕事は建造した艦娘を報告することだよ。

そう説明されて3人で工廠へ向かった。

 

「はじめまして吹雪です。よろしくお願い致します」

 

こうして最初の4人が揃った。隊長と副艦の五十鈴、遊撃の私、救護係もとい雑用係の吹雪。そこに明石さんと大淀さんが加わって6人。それから失敗や、衝突、困難な任務等、決して順風満帆とは言えなかったが、それでも笑顔を忘れず、楽しくやって来た。少なくとも、いつまでもこの6人でやっていたいと願ってしまう程に。

 

 

 

それが終わったのはゴーヤが配属になって2回目の実戦。

吹雪が沈んだ日だった。

 

 

深海棲艦の大規模侵攻によりある前線の鎮守府が陥落。迎撃態勢が整うまで、第9調査部隊で時間を稼げという指令が下った。

 

無茶苦茶な任務だ。

 

口には出さないが誰もがそう思った。それでも上の命令には従わなければならない。

そうして深海棲艦と交戦。あれは艦隊というより、津波だった。湧いてくる様に出てくる敵と、無くなっていく弾薬。疲労と燃料不足で動かなくなっていく体。誰もが死を覚悟した。それでも

 

「死んでる暇なんてないぞ。これも調査だ」

 

デカイのは私が片付ける

 

そう言って、ひたすら刀で空母、戦艦、重巡と、次々斬っていく隊長の背中は頼もしかった。あの時五十鈴が、「いいなぁ……」と呟いたのを今でも覚えている。

こうして少ない弾丸を寄せ集め、深海棲艦の死体を盾にして、時には砲身で直接殴ることになっても、何とかお互いに支え合って持ちこたえた。このままいけば援軍が間に合う。希望が見え始めたその時だった。

 

「ッ! ゴーヤ!」

 

囮役に敵潜水艦の位置報告と、新人ながら精一杯活躍していた彼女が、プレッシャーと疲労で集中力を途切れさせるのは当然だった。誰もが手一杯でゴーヤのフォローに回れなかった。そんな中、ゴーヤはよくやっていた。よくやっていただけだった。

浅いところに浮かんでいたゴーヤに最初に気が付いたのは隊長。的になった彼女を庇うためラインを下げた。

放たれる砲撃、それを寸でのところ叩き落とす。

 

「たいちょ……!」

「急いで潜れ!」

 

だが、今までの均衡は隊長が切り込み役と撹乱役に回っていたから成立していたことだ。その隊長が守勢に回ったらどうなるかは、火を見るより明らかだった。

足を止めたそこに集中砲火が浴びせられた。

 

「ちっ!」

 

舌打ちしながらも右手に刀、左手に逆手の鞘を構えた変則的な二刀流で直撃弾を払い続ける。ギリギリとはいえ防いでいる所に、海中から2本の白線が向かっていた。

 

潜水艦から……!

 

何とか庇おうと思っても体の動きは緩慢だった。私の体が鉄で出来ていたのなら、絶対に間に合っていたのに。

 

爆発音と水柱。

 

「ふぶ……っ! 閃光弾! 続いてスモーク! 一時退却する!」

 

艤装が半壊した吹雪を抱き抱える隊長がいた。




今回はこんなもんですが次あたりから大分……。
誰得なんでしょう。これ。

やっぱり急いで書くものじゃないですね。もしかしたら書き直すかもしれません


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ヒビキネキ 其の弐

前回に続いて警報あり。
大分キャラ付けが独特になっています。


「私が殿を務める。お前達は撤退して、味方と合流しろ」

「待ちなさい。隊長に殿させる部隊がどこにいるのよ。ここは五十鈴が引き受けるわ」

 

何とか深海棲艦を撒き、岩礁の影に隠れた私達だが、状況は依然悪いままだった。

 

「ご、ゴーヤのせいでち! だからゴーヤがやるでち」

「おいおい。お前じゃ目立たなすぎて殿にならんだろ。それと調子に乗るなよ。お前は責任を取れる立場じゃないんだからな。責任は任命した私にある。あとあるとすれば、ペアを組んでた吹雪」

 

こういう時くらい上司を頼ってくれと、隊長は笑っていた。

 

「誰だってミスはするのだから次に生かして欲しい。起きたことを悔やむよりな」

 

諭すようにゴーヤに語りかける。この人はいつもの調子を崩さない。あくまでも公平。こんな時でも調査部隊の任務を第一に考えている。その正しさが、私の神経を逆撫でする。

 

「そして私のデータは特殊過ぎて参考にならない。優先順位で言えば実戦配備が進んでいない潜水艦、次に軽巡洋艦、駆逐艦だ」

「だったら吹雪がいれば問題ない。私がやる。隊長は生き残らなくてはいけない。隊長がいれば第9はまた立て直せる」

「ちょっと響! あんたの砲塔、いつ暴発するか分からないでしょ!」

 

五十鈴の言うことはもっともだ。確かに白兵戦の影響で一部の砲塔が歪んでいる。発射はおろか、何かの拍子に弾薬に着火する恐れのある危険な状態だ。けれども、そんなことはどうでもよかった。

 

「落ち着け。私はこれ以上吹雪を曳航出来ん。ここからは五十鈴が曳航することになる。そうなると必然的に、私かお前になるわけだが、その砲塔で撹乱出来るほど砲弾を撃てるか?」

「撃てないなら殴ればいい!私だって第9の端くれだ。死んでもやり遂げてみせる! 最悪私達4隻が沈んでも隊長が無事ならいいんだよ!」

 

自分でも驚くくらい大きな声だ。どうしてか理解できないが、さっきから感情の抑えがきかない。呼吸が荒くなって、肩が上下する。自分でも分かるくらい、体温が上がってきた。

ただ間違ったことは言っていない。これはここにいる隊員全員の総意だと、胸を張って言えた。

しかし隊長はとても悲しそうな顔をして

 

「お前達全員が沈んでも……か。突然だが、私には友人と言えるような存在が居なくてな。いわゆるボッチというやつだ」

 

言葉通りの突然の告白に、一瞬、ここが戦場であることを忘れてしまった。そんな私達に隊長は話を続ける。

 

「ボッチなりに色々やって来たわけだが、あの日お前達と同じ部隊になった。初めて目的を共にする同僚が出来た」

 

生まれて初めての仲間だ。嬉しかったよ 。

 

呟いた隊長の清々しい微笑みに、何も言えなくなってしまった。

 

「こんなクソみたいな上からの命令で死ぬ気はない。けれども、同じ仲間のためになら、この命、惜しくはない」

 

そう言って岩陰から出ようとする隊長。理由は分かった。だからといって、こっちも「はい。そうですか」と従うわけにはいかない。誰もが待ったをかけようとする中で

 

「隊長。こっちに来てもらえますか?」

 

いち早く引き留めたのは、意識を失っていたはずの吹雪だった。

 

「吹雪、起きたのか。今は生き残ることだけを考えるんだ」

 

何時から起きていたのか、岩にもたれかかっていた彼女は薄く目を開けて隊長を見ている。

 

「最後のご挨拶です。動くのもキツいのでこっちに来ていただけませんか?」

「……ああ」

 

隊長が駆け寄る。それを見た吹雪は弱々しい笑みを浮かべて、

 

「もうちょっと寄っていただけません? ちょっと視界がボヤけてて」

「気をしっかりもて吹雪。帰ったらやることが山積みなんだからな」

 

遂に寄り添う形になった隊長と吹雪。

 

そこで突如、吹雪が隊長に覆い被さった。一瞬で体の位置を入れ換えて、隊長の唇を奪ったのだ。

 

「はぁ!?」

「でちっ!?」

блядь(ブリャーチ)

 

それだけではない。あれは完全に舌を入れている。聞こえてくる吐息と水音が生々しい。時間としては数秒だったのだろう。自分としては、尋問して極刑を下すくらいの時間はあった気もするが。隊長の喉が何かを嚥下したのが見えてから、それは終わった。

 

「隊長って結構純粋ですよね。私が言うのもなんですが、悪い女の人に捕まらないか心配です」

「吹雪……、 お前……!」

 

糸を引いた唇を人差し指で押さえながら、ウインクをする吹雪。そんな仕草と裏腹に、顔はイタズラが成功した童のような表情だった。

体の力が抜けた隊長を、吹雪が抱き抱える。

 

「だーれも私が救護係だったこと、覚えてないんですもん。睡眠薬はともかく、鎮静剤とか痛み止めの類いも使用期限ギリギリだったんですよ? 皆さん頑張り過ぎです」

 

ますます私の影が薄くなっちゃうじゃないですか。

 

そう言って五十鈴に隊長を押し付けた。

 

「隊長は差し上げるので、皆さんの弾薬を私にください。出来るだけ軽い方が燃料も持ちますし。……だから響さん。睨むのはやめてください」

「気のせいじゃない? 隊長を大人しくするにはそれしか無かっただろうから」

「そ、そうですか……。良かった……」

 

視線を外して隊長を見る。五十鈴に抱えられてる様は、先程まで命を張って私達を守ろうとした人間と同一人物とは思えない。

吹雪と繋がっていた唇を指先でなぞる。付着した唾液が不快感を加速させた。さっきまでの火のような怒りとは違う、徐々に沸騰するストーブの上のやかんみたいな苛立ちだった。しかも真夏の。なんでこの人は呑気に寝ているのだろう。

 

「今更清純気取ってるんじゃねぇぞこのアマ。なんて思ってないから」

「絶対怒ってる! 絶対に怒ってますよね!?」

「うるさい。このパンツ」

「それどういう意味ですか!?」

 

そう言って私は予備の弾丸を投げ渡す。吹雪は取り落としそうになりながらも受け取った。

 

「五十鈴も隊長の顔を見つめてないで、ほら。ゴーヤも魚雷残ってるよね? ごめんね。こんな痴女と組まされて大変だったね」

「寝顔なんて初めて見たからびっくりしただけよ! て言うか勝手に話を進めないでよ!」

「そ、そうでち! 吹雪さん、考え直してください!」

「うわ~。誰も痴女を否定してくれないのが地味にショック……。いや。隊長が眠ってる時点で、やること決まってるじゃないですか」

 

一度使ってみたかったんですよね。五十鈴さんのこれ。と言って、腰にかけてあった五十鈴の銃砲を取り上げた。五十鈴は渋い顔をするが、何も言わない。

 

「ゴーヤちゃんも先輩の言うことを聞いてください。そろそろ来ますよ。深海棲艦」

「ゴーヤ、ちょっとごめんね」

「は、放してくだち! 響さん!」

 

手足をバタバタさせるゴーヤを引っ張りあげ、吹雪が魚雷を抜き取る。

 

「これくらいですかね。生憎浮かぶのが精一杯なので、この岩礁を頼りに戦うことになります。なので早急に離れてください」

「了解。行くよ、皆。私が一番前だね」

「ゴーヤ。泣いてる暇はないわ、行くわよ」

「吹雪さぁん……、吹雪さぁん……」

 

泣きながらゴーヤはついてきた。背中越しに五十鈴を見ると、堪えるように唇を噛み締めて、隊長を抱き抱えている。私達とは違い、艤装が無い隊長なら、成人男性の体重+装備品の重さで済む。我々艦娘にとって、あってないような重量だ。

 

「隊長のことは任せました! 必ず生きて帰ってくださいね!」

 

吹雪の言葉には誰も返事が出来なかった。

 

 

 

何とか撤退に成功して3日後、深海棲艦の撃退に成功した本隊から報告があった。吹雪のものらしき大破した艤装は発見されたが、本人の遺体は見つからなかったそうだ。「作戦行動中行方不明」、所謂MIAという判断を下された。ただし状況的に、ほぼ戦死は間違いないと。

私達の処遇だったが、撤退行動前に本隊の迎撃準備が整っていたこと、それと吹雪の殿の件もあり、撤退の責任は不問とされた。

 

そしてそこから一週間が過ぎた。

吹雪の後釜は未だ決まらず、調査部隊としての業務は停止。

吹雪の戦死による事務処理こそあれど、一切そこから前に進めていない。そんな状態だった。

隊長とは、上層部からの通達を告示された時から会っていない。事務処理はもちろん、大本営への出向があり、そもそもここにいない方が多かったからだ。今日は久し振りに隊長が戻って来た日。だから顔を見ようと執務室に向かっていたその途中

 

「もういいわ! 吹雪の仇も打てないような、腑抜けの隊長についていく気なんて五十鈴には無いもの! 出てく!」

 

執務室の扉が猛然と開かれて、それを開けた時以上の勢いで閉める五十鈴をがいた。私と目が合った五十鈴は一瞬ばつが悪そうに目を背けると、鼻を鳴らして早足で通りすぎていく。

五十鈴の姿が見えなくなったあと、中の様子を伺うように控えめに扉を叩いた。「どうぞ」と言われたので中に入る。

 

「失礼する……。今、大丈夫かい?」

「響か……。五十鈴は見たか?」

 

執務机に腰かけていた隊長は苦笑いをしている。

ノッシノッシと、やたらと踏ん張って歩いていた五十鈴を嫌でも思い浮かべた。

 

「見るも何も、あれじゃあ嫌でも目に入る」

「不甲斐ないことに、五十鈴に叱られてしまった。隊長失格だ」

 

力の無い笑い声が漏れた。珍しいと思った。どんな困難な、それこそ先日の任務を受諾した時も、一切見せなかった弱気をさらけ出している。それがひどく気になった。

 

「五十鈴はなんて?」

「こんな私は見ていられないと言ってな。ここを出て、違う鎮守府で吹雪の仇を打つと言ってたよ」

「ふーん。ありじゃないかな? それが上に通ればだけど」

 

近寄って隊長の顔をうかがい見る。肌は土気色をしているくせに、目の回りだけやたらと厚ぼったい。憔悴、と言うのだろうか。涙も感情も枯れ果てて、脱け殻になってしまったようだ。

 

「上はともかく、横なら欲しがる所はいくらでもあるだろうな。あいつほど海図と現場の差異を理解してるヤツも中々いないだろう」

「……私は行かないよ。私までいなくなったら困るだろう」

 

今日初めて隊長が私の目を見た。そんな力なんてもう残って無いくせに、目線だけは鋭い。

 

「それは理屈か? 本心か? それとも……艦娘としての本能か?」

「それは……」

「教えてくれ。頼む」

 

すがるような声だった。何とか答えてあげたくて必死に考える。

 

「……分からないな。強いて言うなら全部だ」

 

たっぷり悩んだ末に出た答えがそれだった。そんなしょうもない答えに、隊長は「そうか……」と呟くと、それきり黙ってしまった。

 

「ご飯は食べてよ。倒れられたら困る」

 

これ以上何も言うことが出来なくて部屋を出る。ただ、扉を閉めようとした時に

 

「なぜだ。吹雪」

 

聞こえなかった振りをして扉を閉めた。

答えは出せ無かった。

 

そして今度は2日後。

 

「異動することになったわ。異動先は横須賀」

 

五十鈴の発言に、艤装を磨く手が止まる。ドックでいつもはしないようなチェックをしていたら、五十鈴が現れてそう言った。

 

「……хороший(ハラショー)。良かったじゃないか。栄転だ」

 

絞り出した声に「ありがと。あなた達のおかげよ」と返して、そのまま隣に座ってきた。横目で見た表情は穏やかそうに見えた。

 

「響。隊長を頼むわ。貴方、五十鈴と隊長の監視役だったんでしょ? せめて隊長1人の監視くらいしっかりしなさいよ」

「……気付いてたのかい? やってたのは最初の1ヶ月くらいで、あとはなし崩し的に、お役御免になったんだけど」

 

驚きはしたが、あまり動揺はしなかった。何となく、五十鈴なら気が付いていても、おかしくないと思ったからだ。

 

「半分は推測よ。五十鈴みたいな跳ねっ返りに首輪を着けない人はいないでしょう? でもこれでスッキリ」

 

うーんと、わざとらしく伸びをした五十鈴が、言葉とは真逆の憂いを帯びた表情を浮かべた。

 

「私が無茶を言えば、少しは調子を取り戻すかなって思ったけど、ダメだったみたい」

「あれはそういうことだったのか。道理で」

「もちろん本音もあったのよ? 仇討ちするくらいじゃないとアイツらとはやってられないわ。……でも一番は」

 

隊長のあんな顔、見てられなくなったの。

 

その言葉に心が泡立った。監視役であることがバレた時ですら、こんなに動揺しなかったのに、何故?

 

「なーんか、隊長にあんな顔させちゃったと思うと自分が情けなくって、副隊長失格よ、全く……。左遷のつもりで言い出したら、こんなことになっちゃって……。響、大丈夫?」

「私も同感だ。自分が情けない。すまない。少し思い出しちゃったんだ」

「……そうよね。ごめんなさい。吹雪が死んだって言うのに、自分はさっさと異動するなんて、とんだ冷血女よね」

 

そうだ。吹雪を失わせてしまったことが情けなくて仕方ない。吹雪を失ったことが悲しい。ここを去る五十鈴の方こそ冷たいヤツだ。

 

「さっきも言ったけど隊長の監視、お願いね。大淀さんと明石さんは、どうしても大本営からの出向だから私情は挟めない。ゴーヤには少なくとも今はムリ。隊長を見てあげられるのはアンタだけなんだから」

 

辛いだろうけど、あとは貴方に任せるわ。

五十鈴は心底申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「……ああ。任されたよ」

 

五十鈴がまもなく第9調査部隊をあとにして、そこから隊長の監視が始まった。

 

そして、しばらく隊長を観察……、特に時折見せる悲しげな表情をつぶさに見ている内に、1つの馬鹿らしい、けれども私にとっては重要な知的好奇心が首をもたげてくるのを自覚した。間違ってるとか、狂ってるとか、そんな理由で押さえつけても、どうしても妄想することが止められない。天龍さんと鳳翔さんが来て、最後に金剛さんが来ても、むしろ隊員が増える度に、それは肥大化していった。

 

もし、自分が隊長の目の前で沈んだら、この人はどんな顔をするのだろう、と。

 

要するに私は吹雪に嫉妬していた。隊長をここまで悲しませた吹雪に。

死人に嫉妬するなんて、救いようがない。ここまで非生産的な情動もないだろう。分かっている。受け入れてもいる。

ただ、隊長を見ていると思うのだ。この人はきっと吹雪のことを忘れない。生きている限り、心に刻みつけていく。いつも心のどこかで、吹雪のことを考えている。

 

それが羨ましかった。

これがイカれていると言われたら、素直に同意出来る。

 

私が沈んだ時、隊長が吹雪の時より悲しんでくれるということが分かれば、私を永遠に思い続けてくれると言うのなら、こんな妄想をしなくて済むのに。

 

けれども、どれだけ隊長を見ても、私が沈んだ時にするであろう表情は、想像できない。いや。あれ以上苦しむ隊長が、想像できないというのが正しいか。

 

私はおかしくなってしまったらしい。

あの時生き残ったのは吹雪で、壊れたのが私。

 

こんなことを考えているのは間違っている。だから早く解体処分を願いでなくてはならないと思った。しかし、そうなると壊れた()()()()()

あの人がより悲しんでくれる様に長く、されど慣れない内に早く沈まなくてはいけなかった。少なくとも、答えが出るまでは。

 

私は今日も隊長を監視する。今日こそ答えが出てくれることを祈りながら。




筆が乗った所もありましたが、基本絞り出すようにして書きました。今の私だとこれが精一杯……だと思います。途中辛くなって投げ出した所もしばしば。
こんなキャラにしてしまって申し訳ありません。

次はRTAパートの予定です。


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インターミッション
RTA Part6


初めて日間ランキングに載ったので初投稿です。


ここから運ゲーだらけのRTAはっじまーるよー。

 

前回はチュートリアルを終わらせた所まででした。金剛ネキのが初っぱなに至近弾かましてくれたので微ロスで済みましたね。

スキルポイントが手に入ったので、技能確認しながら育成方針を決めましょう。まずはレイ君から。

「強化人間」はLV6……普通だな! 基礎能力は高めだし、ままええやろ。以前「サイファー」ネームでプレイされてた兄貴がいましたが、強化人間LV1だったのに、防御以外のステがほぼカンストとかいう訳が分からない性能でした。素ステの暴力とか初めて見ましたよ……。

「指揮官LV4」、これは高いですね。最高値のLV5なんてほとんど出ません。戦闘時のボーナス他、信用度にプラス補正がかかります。

「底力」とか「MP回復」、「切り払い」、「インファイト」あたりも優秀ですが、一番気になるのはロックがかかっている「???」の技能ですね。まだ何か持ってるのか……。壊れるなぁ……。

近接技能は「葦名流」。ただの「剣術」ではなくネームドなので、これも上方修正が入ります。

 

こうして見ると中々強いキャラです。流石に先述の「サイファー」兄貴や、0に関係する名前じゃないのに、何故か「強化人間LV9」だった「ハスラー・ワン」程じゃありませんが。とある兄貴の動画に出てきましたけど、あれはなんだったんでしょうね……?

 

続いて響ネキです。「直感」、「底力」、「高速度適正」、「臨機応変」、「水雷屋」あたりは良いとして、なんで駆逐艦が「徒手空拳」の近接技能を持ってるんですかね……。 この体格でステゴロすんの? こマ?

徒手空拳と言いながら、砲弾を敵の口に突っ込んで、強引に噛み砕かせる響ネキを想像しました。やだ、似合ってる……。

クロスレンジでの戦闘そのものが、狙わない限り中々発生しないので珍しい技能です。格闘戦でのボーナスもそうですが、命中と回避に常に僅かながら上方修正が乗ります。

「高速度適正」は高速域での命中率低下を軽減、回避率を上昇させる有能な技能です。駆逐艦には発現しやすいスキルですが、持ってるのと持ってないとでは雲泥の差ですのでこれは当たりです。なお「強化人間」スキルにはデフォルトでこれが含まれています(戦慄)。

てか響ネキ、乱戦に強いスキルばっかすね。山ほど修羅場潜ってそう(小並感)。

 

金剛ネキもちゃんと「高速度適正」持ってますね。良かった良かった。単純な撃ち合いを不得手とする金剛型のキモなので重要な技能です。

チュートリアルの開幕至近弾を見る限り、強力な技能を持っていそうですが……。

やはり「高速演算」スキルを持っています。主に戦艦系が稀に取得する、命中率、回避率、急所率を上昇させるスキルです。これを持っている艦娘は好感度、親愛度が上昇しにくいデメリットがありますが、このデメリットですら本チャートではうま味しかありません。なお、これも「強化人間」にはデフォルトでry )

……よくよく考えるとイ級に当てたのは、豪運でも何でもありませんね。じゃあさっきの引きは……?

 

気を取り直して、「ダメージコントロール」の技能が無いのが不安ですが……、「高速演算」持ちならお釣りが出ます。

しかも「高速演算」には「ダメージコントロール」の技能が含まれているという検証データもありますし。

しっかし計算の早い金剛ってのも違和感があります。まあ、ただのスキルなので気にしないことにしましょ。

効果モンスターにフレーバーテキストはついてないじゃん? つまりはそういうこと(?)です。

 

育成方針ですが、間に合うなら「アタッカー」を習得したいので今は貯めておきましょう。他の技能をとっても、今のスキルポイントでは大差ありません。

 

ではスキル確認が終わりましたので、帰還する間に本RTAで目指すエンディング、「0から1へ」について解説します。

最終任務名が「ハワイ島周辺海域調査」と言うのは以前お話ししたとおりです。しかしこの最終任務、普通にクリアするなら特に難しいものではありません。その前の任務である「深海棲艦大規模侵攻阻止」の方が余程極悪です。

ただしその場合、「0から1へ」ではなく、「0の終わり」というノーマルエンドになります。

「0から1へ」エンドに行くには、「深海棲艦大規模侵攻阻止」で特定のフラグを立て、「ハワイ島周辺海域調査」において、泊地棲鬼を出現させるということが大前提になります。

泊地棲鬼の出現後、一定時間戦闘を行い、同海域にいる艦娘全員が生存した状態で撤退、もしくはそこからしばらく持ちこたえ、泊地棲鬼を撤退させると「0から1へ」のエンディング第一の条件が達成されます。。

データ上は第二形態である姫の存在が確認出来るらしいのですが、そもそもそこまで削るための戦闘時間が足りません。

ここで注目すべきは艦娘が全員生存する、という点です。

はい。提督の生死は関係ないんですよね~。ええ。私も最初は半信半疑でしたが、通常提督プレイの際、作戦中に拳銃自殺したら、しばらくして普通にノーマルエンディングに入りました。どうやらこのゲーム、作戦成功の可否に提督の生存は必須条件ではないのです(諸行無常)。

というよりノーマルエンド世界最速兄貴のプレイで、一般に知られる様になった仕様です。そういう現場との温度差、嫌いじゃないけど好きじゃないです。

 

ただし「0から1へ」エンドには複数の条件が存在しておりまして、生存した艦娘達全員が、何らかの形で作戦後も軍に貢献していないと入れないんですよ。自殺した提督の艦娘達全員が受け入れられる訳無いので、ノーマルエンド確定ですね。その為に可能な限り早く撤退条件を満たし、自然に素早く死ぬ必要があります。

もう皆さんお分かりでしょう。強化人間提督なら全て満たせます。

最終任務で泊地棲鬼が出現次第、レイくん以外の全員に撤退を指示、一定時間経過かつ全員が安全圏に逃げたら自決! 終わり! 閉廷!

完璧なチャートだぁ~(自画自賛)。だから強化人間が出るまで粘らざるおえなかったんすねぇ~。

そのため天龍はちょっと遠慮願いたいんですよね。多分言うこと聞いてくれません。他のメンツは、好感度と親密度が低ければ何とかなります。

響ネキの好感度が高いようですが、響は命令に対して従順なのでヘーキヘーキ。だから最優秀艦娘の一人なのです。金剛も適当に「生きて帰ったら結婚しよう。愛してる」的なことを言えば言うことを聞いてくれます。そもそも「高速演算」の影響で、好感度と親密度は低いでしょうから、金剛は気にする必要はないでしょう。

じゃあいっそ建造すれば? と言う方もいると思います。

最終任務発令まで時間がないので下手に新規の艦娘を建造、あるいは大本営に要請すると、レベル差や連携不足で余裕で沈みます。そうすると元も子もありません。

結論を言えば、皆が言うことを聞いてくれることを祈る。これだけです。幼稚園の遠足かな?

 

お。そろそろ拠点ですね。ツキますよー。ツクツク。

 

早速大淀ネキに報告しましょう。自分で伝えればタイムの短縮に加えて、大淀ネキの信用度を上げることも出来、一石二鳥です。

 

「隊長、お疲れ様です。哨戒はどうでしたか?」

 

Elite級を発見、撃破したことを報告しましょう。ほぼ確定ですが、最終任務のフラグが立っているか確認出来ます。

 

「そうですか……。Elite級が出てくるとなるとあまり時間はありませんね。近い内に例の作戦実行のための下準備をしなくてはいけません」

 

はい。間違いなくフラグは立っています。

あとは「深海棲艦大規模侵攻阻止」が何時発生するかですね。最速で次の任務を成功させたら発生します。

へい! 大淀! 大本営から新しい命令は来てない?

 

「実は先程入電がありました。以前放棄された鎮守府、そちらの開発資材を回収せよと」

 

わーお。結構面度なのが来ましたね。戦闘だけならまだしも、資材の回収があるのでやっかいです。装備に制限がかかる上、資材の場所が情報と違うと大ロスに繋がります。

 

「回収は明日から1週間以内に行えとの通達です。お疲れの所申し訳ありませんが……」

 

目を伏せる大淀ネキに寛容な対応をしましょう。大本営の印象は良好であるに越したことはありません。ついでに大淀自身の体調を気遣いましょうか。お前に倒れられると(タイム的に)困るんだよ!

 

「……大丈夫ですよ。隊長こそ御自愛ください。書類は私が出しておきますので、少し休憩するべきかと」

 

お。そうか? じゃあちょっと調理場行ってくるけど、お願い出来る? マドレーヌしかないけど、良いかな?

 

「それでは休憩にならないのでは……?」

 

ダイジョブダイジョブ。先っちょ! 先っちょだけだから!

膜(疲労ゲージ)を破らなければセーフだから!

書類仕事やってもらうんだから、多少はね?

 

「ふふっ……。それでは期待してお待ちしていますね」

 

他の艦の好感度も上がるかもですが、大淀ネキの評価には変えられないので素直に労働に勤しみましょう。

大淀ネキの初期評価は全く分からないので、ちょっとミスをしただけでブタ箱に直行する可能性があります。そのため媚びを売れる時に売っておくのが吉です。

 

次の任務も分かった所で今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。




活動報告にも書かせていただきましたが、今これを読んでくださる皆様のおかげでランキングに入る機会をいただけました。ありがとうございます。
完走まで付き合っていただければ幸いです。
自分にはランキングに載ったことがチョコより嬉しかったです。
そもそも貰ってないのは内緒です。


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RTA Part7

間隔が開いたので初投稿です。


ただの実況小説になっているRTAはっじまーるよー。

 

前回は初回からめんどくさい任務が確定した所で終わりました。

現在はレイ君が鼻唄を交じりに、マドレーヌを焼き上げたところです。右下のタイマーがしばらくの間TDNキッチンタイマーになってました。この動画はいつ料理教室になったんでしょうかねぇ?

手際がいいし、やたらと前掛け似合ってましたし、夢色○ティシエールか、洋風あ○どーなつの実況に変わったのかと。

 

「タイチョー! 焼けたみたいですネー。とってもSweetな匂いがしマース!」

 

食堂に入ってきたのは金剛ネキです。タイミング良すギィ!

 

「当然デース。タイチョーのTechniqueならこれくらいで作るでしょうかラ。Very Very Easyな計算ですヨ?」

 

私のLOVEゥ! を甘く見ないでくだサーイ!

 

あるぇ~……? なんだか想定より、金剛ネキの好感度が高い気がします。「高速演算」持ちとはなんだったのか……。というかキミも結構危ないな。響ネキほど身の危険を感じないけど。

いや。金剛は好感度に関わらずこんな感じだし、あくまでキャラ付けでしょう。ほら、自分では友達のつもりだったってことあるじゃん? 相手の方は……ナオキです……。

 

な、何故だか古傷が痛む気がするので、この場は金剛に任せましょう。自分は明石と大淀の所に差し入れに行くことを伝えます。今日のメディカルチェックもまだだし、多少はね?

 

「Oh……仕方ありまセン。ですが、終わったら必ず来てくださいネー?」

 

Every time. 私は待ってマース!

 

一瞬表情を曇らせましたが、すぐにいつもの笑顔になりました。一部のガチ勢は、一瞬の変化と笑顔になるタイムラグで好感度が分かると言いますが、私には分かりません。どうして信用度、好感度、親愛度をマスクデータにしたのか、コレガワカラナイ……。

 

移動中……。

 

大淀に渡したら「一緒にどうですか?」と誘われましたが、勿論断りました。明石の機嫌を損ねると事故(未必の故意)が起こりうるので。

ただしお誘いをうける辺り、大淀の信用度は比較的高めのようです。これなら多少のガバは許してくれるでしょう。

 

さて工廠に着きました。通常なら明石がいるはずですが……。

 

「おや? 隊長、こんにちは。今朝はすれ違っちゃいましたから、今日ははじめてですね」

 

艤装をいじくってますね。流石に仕事熱心です。まずはメディカルチェックのことでも話しますか。

 

「そうですよー。日課すっぽかして哨戒に出ちゃうんですから。私、怒ってるんですよ」

 

顔を背けていかにも、機嫌悪いですよアピールしてきましたね。次からは朝一で行くようにしましょう。

ということで、持ってきた貢ぎ物を差し出して、機嫌を直してもらいます。お前、さっきからチラチラ見てただろ?

 

「そんなもので釣れる程、安い女じゃありません! ……ですが、もらえるものは、もらっておきます。着替えてくるので、少し待っていてください」

 

去り際、微妙に口元がにやけてましたね。これなら信用度の類いは問題なさそうです。料理スキルが生きてるゥ~!

明石が来るまで手持ち無沙汰です。

ということで

 

み な さ ま の た め に ぃ

 

 

 

 

「たいちょーだぁ」

 

今寄ってきている妖精さんと工廠のことについて少し解説します。

妖精さんは艦これ本編と同じく、よく分かりませんがあらゆる場面で手を貸してくれる不思議な存在です。どうやら妖精さんにも、好感度のようなものが設定されているらしく、高いほど数が多くなり、協力的になってくれます。妖精さんが協力的な状態なら、必ず狙った結果をもたらしてくれる訳ではありませんが、最悪の事態は回避できるようになります。

そして工廠ですが、調査隊はその任務の都合上、最低限度の設備しかなく、整備ドッグ以外は期待していけません。ただ、明石という存在のおかげで、開発は何とか行えます。

……調査隊に選ばれる提督なら、妖精さんの好感度も高そうなものですが、なんか2、3匹しかよってきません。

 

「ごめんな~たいちょー」

「みんなたいちょーがきらいなわけじゃないんだ」

「でもそのほのーはどーしてもこわいんだー」

 

なんか妖精さんが言ってますね。ほのー? 何のことでしょうか?

 

「お待たせしました隊長。早速検査しましょう」

 

お。明石がやってきたようです。明石のメディカルチェックの時は、珍しい白衣を羽織った彼女が見れます。これは強化人間じゃないと見れない、レアなグラフィックで

 

「ふっふっふっ……。どーでしょう! 似合ってますか?」

 

なーんでわざわざナース服着てるんですかねぇ(小数点以下の確率で発生)。

○ケモンの○ョーイさんの親戚ですか?

 

「たまには気分転換にいいかと思いまして!」

 

コーディネートは体のラインが浮き出ている上半身と、座ったら中身が見えそうな短い丈と白タイツを履いた下半身となっております。

上半身も下半身も(何がとは言いませんが)貧弱すぎだろ……。

企画物の○Vに出れそうな格好ですが、ホモにとっては使い終わったティッシュより無意味な映像です。

 

「ほーら、みんな仕事に戻って! まだ点検おわってないでしょ」

 

文句を言う妖精さんを追い払って、レイくんを別室まで連れていきました。早速、明石先生の検査に入ります。案の定スカートの中身が見えましたが、画面の前のアニキ達にその情報はフヨウラ!

 

「まずは何か自覚症状はありますか?」

 

やることは異常が無ければ問診と触診くらいです。機械を使った検査は週1。血液検査や霊的な検査は月に1回となっております。

月の検査はそこそこ時間がかかりますから、その前に最終任務を受諾したいですね。

 

「肉体面は問題ありませんね。相変わらずの健康体です」

 

何か持病持ちということもないようです。強化人間の弊害を持っている場合があるので、健康体というのは地味ですが大事です。

 

「とはいっても、隊長の「灰」に関してはどうにも出来ないんですけどね。仕方ないにしてもやっぱり口惜しいです……」

 

ん? 灰ってなんでしょう。さっきの妖精さんの「ほのー」って「炎」のことでしょうか?

レイくんって炎属性なの? 海の上で炎とか無能の極みだと思うんですけど(凡推理)

じゃけん、適当に大丈夫だと返事しましょうねー。そんなことより次の任務があるからさ、整備頼むよ~。

 

「そうですよ! 上も人使いが荒いったらありゃしません! しかもあの鎮守府ですよね? 悪趣味にも程があります」

 

苦々しい表情をしてますが、よっぽどヤバい場所みたいですね、クォレハ……。ちょっと乱数悪すぎちゃう?

どんな任務だろうとクリアしないと次に進まないので、明日パパっと行って終わらせてきましょう。忘れてるかもしれませんが、これRTAなんすよ。

あと明石に、ついでに何かやってほしいことがあるか尋ねます。

 

「まあ隊長がそう言うのなら、私がとやかく言う権利はありませんが……。やってきて欲しいことですか。もし想定より多く開発資材を持ってこれた時は、私にいただけませんか? ちょっと新装備を作りたいんですが、素材が不足してまして……」

 

はい。「明石のお願い」が発生しました。目的のものを届けると明石が装備を作ってくれます。通常の開発では中々出ない、レアな装備が手に入るので可能な限り叶えてあげましょう。

 

「ああ。でも隊長の体が優先ですよ? 何かあったら、みんな泣いちゃいます」

 

任務優先と言わないあたり明石の信用度も高めですね。

イイゾ~これ。

明石と大淀の信用度はいくらあっても困らないので。

でも明石って大本営からの出向ですよね? こんなに肩入れして大丈夫なん?

 

「あはは。出向とは言え、私と大淀さんもここに来て長いですからね。愛着くらいありますよ。主に隊長にですけど……

 

最後の方はイマイチ聞き取れませんでしたが、明石も大淀も協力的というのはうま味です。多少任務が面倒でも、微ロスで済む可能性があります。何より、任務で手に入れた開発資材を明石に渡しても、大淀が見逃してくれる可能性が高いですからね。問題なく「明石のお願い」を達成出来そうです。

 

「整備の方は私が気合い入れてやっておきますんで、隊長は任務に集中してください。お菓子ありがとうございました。それじゃあ私は仕事に……」

 

ドッグに目を向けると、妖精さんが見覚えのあるお菓子をみんなで噛ってますね……あっ(察し)。

て言うか蟻のごとく群がっています。さっきは3匹しか出てこなかったみたいですけど、結構いたんですね。「コロンビア」してるやつとか「完全勝利」をやってるやつもいます。

 

「コラー! それワタシの! 勝手に食べるなー!」

 

明石がガチギレして出ていきましたね。そんなに走るとスカートの中身がま

 

今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 




意外と個別視点を読みたい方がいてびっくりしました。
力不足も甚だしいですが、やってみようと思います。

最近ただの実況風になってることに気がつきました。これタイトル変えるべきなのかわかんねえな……。


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Mission 1 Relic -遺物- 「開発資材回収」
RTA Part8


UFOキャッチャーでシャロちゃんを500円、各務原なでしこちゃんを1500円、チノちゃんを9000円で捕獲したので初投稿です(血涙)

イメージしていたBGMはAC3より「Bravado」「Box Heart Beat」あたり。
ACは3からのニワカなのでそれ以前は詳しく知りません。
なんでもはしませんが許してください。オナシャス! センセンシャル!


「開発資材回収」

 

任務の概要を確認します。

 

今回は大本営直々のお達しです。放棄された鎮守府が保有していた「開発資材」の回収となります。例の作戦の準備の一環でしょう。現在、可能性のある場所を、総当たりでかき集めている状況です。

我々の調査結果が示すとおり、近海における深海棲艦の出没頻度は減少傾向にあります。

ですが油断は出来ません。先日の哨戒任務の際、確認されたElite級の存在がそれを示しています。

不測の事態に備え、十分警戒して任務にあたってください。

無事の帰還を。

 

 

NOW LOADING……

 

 

 

「無気味な位静かだったな。どう思う鳳翔さん?」

「十中八九罠だと思います。早々に切り上げて帰還するべきですね」

 

最近普通の提督で構成した方が良かったんじゃないかと思ったRTAはっじまーるよー。

前回は明石のメディカルチェックを終えたところでした。

その後は明石を宥めたり、金剛のお茶会でレイくんが猫舌だということが判明しました。他にも朝起きたら響ネキが布団に潜り込んでいましたが、特に見所先輩は居なかったので画面右下で倍速で流してますね。

ということで大淀ネキのブリーフィング後、早速任務を開始しました。行きに関しては特に何も無かったため、そちらも右下で一緒にしてあります。

 

現在目的地に着いたところです。そして天龍と鳳翔さんが話してます。ゴーヤも近くを潜航しており、そろそろ到着することでしょう。

 

「隊長。いかがいたしましょう?」

 

とりあえず天龍とワシ(隊長)が中を調べてくるので、鳳翔さんには外を見張ってもらいましょう。ついでにゴーヤが来たらドッグの底を探す指示も伝えてもらいます。

 

「承知しました。お気をつけて」

「この天龍様がついてるんだ。心配はいらねえぜ」

「そうね。隊長をお願いね。天龍ちゃん」

 

それじゃあ探索にイクゾー!

さて天龍と共に放棄された鎮守府工廠内をうろつきます。目的のブツが見つかるまで、本任務の解説を。

 

まずは開発資材について。これはかなり貴重なものです。そもそも建造で100%艦娘が出来るゲームではないので、必要となる母体数が他のタイトルと段違いです。その分、艦種自体は素材と妖精さんの腕でかなり狙いを絞れますが、戦艦、正規空母は建造成功率自体がかなり低く、下手をすれば長門、陸奥がどちらもいない、一航戦はともかく、二航戦の2人がどちらも存在していない状況でゲームがスタートする場合もあります。

駆逐艦は成功率こそ高いですが、明石、大淀以外の同じ艦が同時に存在出来るのは4〜5隻程度で、以降は建造が不可能になります。この設定はゼロのみです。そしてこの設定が慢性的な戦力不足に拍車をかけています。

この建造が出来ないと言うのは厳密に言えば違います。どうやら艤装は出来ても、肝心の中身が空っぽ……艦娘が現れないそうです。ただし先述のとおり、明石と大淀は例外です。この辺りは考察班が長年調査してますが、明確な説は出ていませんね。

 

話が逸れました。開発資材は現在、絶対数が不足している状況です。新しい艦娘の建造、装備の開発、実験とゼロではあらゆる場面で引っ張りだこです。この根本的な資材不足も、強化人間が生まれた理由の一つとなります。どんな理由であれ命を玩ぶのはいけないことだと思うんですけど(小並感)

 

次に編成についてです。天龍と鳳翔が話すとおり、戦況悪化時、この手の任務は結構な地雷です。

大体は探索中に敵部隊が襲来、そのまま戦闘に入ります。流れとしては資材が目標数見つからない内に襲撃イベント、誰かに探索を任せて戦闘開始、目標数を確保次第戦域を全速力で離脱となります。ご覧のとおり、時間との勝負ですね。

 

ここで視聴者のアニキ達は疑問に思うことでしょう。何故、低速の潜水艦を編成に組み込んだのかと。

理由は開発資材が水中にある可能性が高いからです。

先述のとおり開発資材はゼロでは貴重な物資です。鎮守府が陥落する際、なんとしても持ち出そうとほとんどの提督が躍起になりますが、大抵の場合断念することになります。そうなるとドッグにそのまま残すわけにもいかず、海中に投棄する輩が多々いるんですね。

産業廃棄物を海に棄てるのは(RTAのためにも)止めようね!

あるいは見つけた深海棲艦が、嫌がらせのためにわざとそうするパターンもあります。開発資材は深海棲艦側にはあまり利用価値がありませんからね。要は釣り餌です。

 

仮に潜水艦無しで海中の資材を回収しようとすると……?

 

溺れるっ! 溺れるゥ!

 

もちろん、全て陸上にある場合もありますが、安定をとりゴーヤを編成しました。RTAは安定が大事。はっきりわかんだね。

自分の運に自信がある方は狙っても良いでしょう。私は、ないです。

鳳翔さんも比較的低速ですが、偵察機無しで襲撃される可能性がある任務に行くのはNG。金剛に水上偵察機を積むという手段もありますが、どっちにしろ潜水艦を連れていく都合上、割り切って鳳翔さんにしました。

 

「ここだよな。保管庫って」

 

扉の前で天龍が呟きます。目的の場所に着いたようです。

引き戸式の金属製の扉に「資材保管室」と書かれた所々錆びている白地に黒字のプレート、間違いありませんね。

乱暴に開けると燃料に引火する可能性があるので、ある程度気を使って開けましょう(2敗)。

しかし腐食が進んでいるので、中々開きません。

 

「だぁーまどろっこしい!」

 

ちょ! 天龍ネキィ!?

天龍が扉を袈裟に切りつけた後、蹴り壊しました。おまっ、コントロール外のガバとかやめちくりー!

 

「大丈夫だって。傷んじゃいるが、整理整頓はされてたからな。燃料、弾薬を手前に置くようなこと、ここはしてねえだろうよ」

 

深海棲艦もここには手をつけてねえみたいだし。

 

結構理論派ですね、天龍。技能系が強い艦ですから、らしいと言えばらしいですが。

ただ私の勝手なイメージだと、もうちょい行き当たりばったりなキャラだった気がするんですけど。結果的に蹴り壊した訳ですし、イメージどおり……なんですかね?

あ。あと天龍ネキはアタッカーとリベンジ、見切り持ちでした。完全な鉄砲玉です。艦娘の形をした砲弾です。申し訳程度の教導技能も別な意味に感じてしまいます(震え声)。

ご指導(物理)。

 

「そういう問題じゃない? ……大淀には黙っといてくれよ……」

 

器物損壊で突っつかれる可能性があるので、一応咎めておきましょう。

おいゴラァ!

 

「……まあ。異動することになったら考えるよ」

 

「誤解を受けるぞ」とも言いましたが、どうでもよさそうな顔をしてますね。これはあとでヨツンヴァインの刑ですねぇ……。

 

「燃料は問題ねえが、鋼材が崩れてんな……。開発資材はこの奥か?」

 

天龍と2人で手分けをして探します。1つでも良いから見つかるといいのですが……。

 

「お、ビンゴだ隊長。鋼材の下に埋もれてたみたいだな」

 

とりあえず1つ見つかりました。目標数は4つなので、残り3つ、ありますかね?

 

「隊長、天龍ちゃん。艦載機から深海棲艦を発見したとの情報が送られてきました。交戦可能距離まで20分程かと」

 

ここで鳳翔さんから連絡。予想どおり深海棲艦の艦隊が来たようです。分かっていたとはいえゲンナリしますねぇ……。まれに現れずに、そのままお使い終了という場合もあるのですが。

とりあえずゴーヤにも伝えましょう。もちろん水中で無線は使えないので、電信という形になりますが。

……どうやら4つの開発資材を見つけたようです。所要時間を考えると、全部回収させるのは悩みどころですが、とりあえず全回収を指示します。

明石のお願いもありますしね。

こちらも3分間探索して発見出来なければ鳳翔さんと合流することを連絡。敵の艦隊の規模は分かりませんが、包囲網が完成する前に仕掛けるのが得策でしょう。

よし。もう1つ見つけました。天龍に渡しましょう。重さはともかく、大きさはそうでもないため、艦娘なら所持してもそこまで動きを阻害しません。

ここはこれで十分でしょう。この鎮守府が保持していた開発資材は8つ。ゴーヤが全て回収出来れば、半数以上を確保出来ています。

それでは鳳翔さんと合流しましょう。

 

「了解。とっととズラかろうぜ。しっかし開発資材6つのためにこっちは命かけてるってのに、あっちにとっちゃあ餌扱い。イヤになるよな」

 

軽い口調で言ってますけど、表情はかなり張り詰めていますね。

どんな任務であれ、成功させないと最終任務が発生しないのでやるしかないんですけど。

それにエンディングの条件に引っかかるし、誰1人沈ませるわけにはいかないんだよなぁ……。

失敗した段階で再走案件なので、死ぬ気で生き残って、どうぞ。

 

「もちろん。こんなところでくたばるのはごめんだぜ。隊長もしっかりしろよ?」

 

天龍ネキが勇ましい笑みを見せてくれました。ということで次回は戦闘回です。

いざ鎌倉!




やっと10話目です。
再び日間ランキングに載っててびっくり。読んでくださる方がいるのは励みになります。ありがとうございました。
偉大なる親とRTA先駆者様、何より原作とネタ元様に感謝を。
焦らすような展開で申し訳ないのですが、展開を予想する感想がないのは大変ありがたく思います。
マナーの良い方ばかりで筆者としては助かっております。筆者はクソなのに読者のマナーが良い……コレガワカラナイ。
読者の皆様に負けないよう上品な作品を目指して頑張ります。



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RTA Part9

コロナウイルスが怖いので発投稿です。


思ったより順調なRTA、はっじまーるよー。

前回は地上にある資材の回収を切り上げた所で終わりました。合流地点ですぐに、天龍が鳳翔さんに駆け寄りまます。

 

「鳳翔さん、敵は!?」

「まだ射程には入っていませんね。確認出来る船団は3つ。全員Elite級以上。第1戦隊が正規空母1隻に戦艦2隻、軽巡洋艦2隻と駆逐艦1隻。第2戦隊は軽空母2隻と重巡洋艦2隻、軽巡洋艦2隻。最後が先行している軽巡洋艦3隻と駆逐艦3隻で構成された高速の水雷戦隊かと」

 

しかも正規空母と戦艦の片割れはflagship級ですね。小艦隊を相手取るにしては随分と大盤振る舞いです。

 

と鳳翔さんが申しております。こっちは4隻ですから戦力比2:9……普通だな!

1人5隻沈めればお釣りが来るんだからヘーキヘーキ! 数字上の戦力と実際の戦力は全然違うことも多いし!

 

……。

 

ハァーーー……(クソデカタメ息)。

 

なんで軽空母を含むとはいえ空母が3隻も来てるんですかぁ!

こっちはたった4人だぞ! それに戦艦2隻がいたらどう考えても過剰戦力で資源の無駄ダルルォ!?

私が事務方ならそんな指揮する奴クビだクビだクビだ!

……これでも太平洋戦争よりはマシという事実に震えた。震えない?

 

文句を言っても仕方ありません。こちらの目的は開発資材を拠点まで持って帰ること。ロスは大きくなりますが、ひたすら凌いで闇夜に紛れて撤退という手段もあります。

 

……いや。そっちのがまずいかもしれませんね……。

鳳翔さんに敵潜水艦の有無を確認しましょう。

 

「今のところ、それらしき存在は確認できないとのことです。ですが……」

 

逡巡した鳳翔さんに続きを促します。伏し目がちだった両眼が、幾分か遠慮がちにレイくんを捉えました。

 

「私の勘。ではありますが、間違いなく来るでしょう」

 

まだ来るのか、壊れるなぁ……。

鳳翔さんの技能「予知」が入りました。「直感」より直接戦闘時の補正は低めですが有効判定時間が長く、この様に戦術レベル、場合によっては戦略レベルでの未来を予測出来ます。

発動が不安定かつ外れることもありますが、大体8割は当たるので参考にするには十分過ぎる精度でしょう。

ちなみに鳳翔さん、収束攻撃と高レベルの連携技能をちゃんと持ってました。これで予知持ちとか勲章物ですよ……。

そういや天龍も高レベルの連携技能を持ってたんですよね。同時に持ってた「切り込み隊長」のせいでほぼ死にスキルでしたけど。

 

「潜水艦が夜戦に合わせて来るとなると……、水雷戦隊は最初の足止めとトドメの夜戦要員か? ゴーヤ1人に対しては、いくらなんでも過剰過ぎんだろ。……ちょうど上がってきたな」

 

天龍が予想を立てているとにわかに水面が泡立ちます。ゴーヤが上がって来る様です。

 

「プハァ! ゴーヤ、開発資材の回収を完了しました。 4つ全部持ってきたよ!」

 

やったぜ。

でち公が想定より早く開発資材を持ってきました。しかも全部。警戒と目星が最高レベルだったとはいえ、これは嬉しい誤算です。

ちなみにゴーヤはストレス耐性も最高レベルです。これはその気になれば2、3日潜り続けられることを示してます。一体何がお前をそうさせるんだ……。

ゴーヤも合流したので作戦を練り直しましょう。そろそろ敵の先制攻撃が怖い時間ですが、工廠内なら多少は持ちます。幸い鳳翔さんの予知と、天龍の分析で離脱の方針は決められました。

ということで全員傾聴!今から深海棲艦にたっぷりちかえししてやるからなぁ? 

 

「俺も似たような意見だ。賛成」

「少々緊張します……。ですが1番成功確率が高いかと」

「また仲間外れでち……」

 

天龍と鳳翔さんは同意してくれました。しかしゴーヤが不満げ……というより悔しそうですが、仕方ありません。開発資材の輸送という最重要事項を受け持ってもらう以上、彼女の安全は最優先です。当たり前だよなぁ?

お前しか出来ないんだからさぁ。頼むよー。

 

「わかったでち。為すべきことを為す。ゴーヤ、頑張るよぅ!」

 

ゴーヤの気合を入れ直したところで作戦開始です。じゃあ、始めましょう。

 

 

 

相手は様子をうかがっていたようで、まだ攻撃は受けていません。天龍の分析の信憑性が増しました。早速打って出ましょう。

工廠の外に出るといきなり風切り音が聞こえてきましたね。無視しても当たる要素も意味もありませんが、初撃は鳳翔さんに任せています。天龍と一緒に適当に怯んだ振りをして、砲撃戦に付き合ってあげましょう。あまり撃ち過ぎると相手の命中率も上がるので、程良い感じを身体で覚えておくと事故が減ります。

 

「責任重大ですね……。いきます」

 

第一次攻撃隊が発艦しました。最初の山場です。意識はこちらに引き付けていますが、さて。

 

「おっし。軽巡がうまい具合に潰せたな。援護頼むぜ、隊長」

 

水雷戦隊の軽巡2隻に黒煙が上がります。1隻が大破、もう一隻が中破。全力出撃が功を奏しました。戦艦の長距離砲撃が怖いですが、敵の艦載機が来るまでが勝負です。出し惜しみせずに先行してきた水雷戦隊の処理に当たりましょう。

水飛沫と爆音を掻い潜り、有効射程内に敵駆逐艦を捉えました。眉間に向けて4発斉射、確実に仕留め、すぐさま再装填。天龍の砲撃も1隻に小破程度の損害を与えました。

速攻を仕掛け、敵戦列をグチャグチャにする乱戦必至の作戦では、小回りが利き、魚雷を装備している駆逐艦と軽巡洋艦が1番の脅威となります。また現在の敵艦隊は、戦艦の砲撃を除けば、敵艦載機が来るまでTDN水雷戦隊です。集中して叩けば機能不全に追い込むことは可能です。この3人なら、という条件は付きますが。

突っ込む天龍のために、無傷の2隻に1発ずつぶちこんでやりましょう。目立ったダメージはありませんが、照準を乱すには十分です。

 

「迂闊にオレに近づくヤツは、死ぬぜ!」

 

刀を振りかぶり、無傷の軽巡洋艦を叩き斬りました。続いて比較的近くにいた駆逐艦をトゥーキックで転覆させます。自分の艤装を傷付けずに蹴る、地味ですが高等技術です。蹴られた駆逐艦には天龍の内部装甲が見えたことでしょう。こちらからだと角度的に無理ですね。

そしてまだ動ける駆逐艦の機関部に砲撃をぶちこみましたね。これで敵水雷戦隊は機能停止。ただし代償として

 

「げっ。イナゴの大群かよ……。流石に空母3隻となると気持ちワリィ位の数だな」

 

敵の攻爆撃機とマトモにやりあわなくてはいけなくなるですけどね(白目)。

天龍とレイくんはともかく、唯一の航空戦力を持つ鳳翔さんは中破は覚悟でしょう。いくら明石のチューンアップで速度をあげているとはいえ、真っ先に狙われれば厳しくなります。

まあ。対抗札は握ってるんですけどねぇ(暗黒微笑)。

 

「頼んだ。隊長!」

 

適当に機銃をバラ撒いた天龍が後退、レイ君が先頭へ、おもむろに刀を抜いて構えます。音と衝撃と海水が舞う中で、ゆらりと刀身が妖しく光るのがとてもカッコいいと思います小並感)。

刃を空に向けた構え……上段霞の構えが一番近いでしょうか。ゆっくり息を吐くと、刃を中心に大気が揺らめきます。そして呼吸を止め、一閃。

暴風と共に一帯をなぎ払います。直撃した攻撃機はもちろん、余波で煽られた敵機も海に墜ちていきました。

「竜扇」という技です。アビリティの説明を見ると「秘伝 竜閃」の元である「竜旋」の応用だそうです。

回転切りのような「竜旋」とは違い、最初から対艦載機用に生み出した対空技……と説明されてますね。呼吸と躰のタメが必要、連発は不可能、敵味方の判別は出来ない、ということですが、場所とタイミングを選べば強力な防空手段となります。

現に全体の4割程の航空機が吹き飛びました。

Foo↑気持ちぃー! 航空戦力壊滅やんけ!

先に鳳翔さんが大規模な艦爆をすれば、相手は好機と思って積極的に航空戦力を投入するでしょうから。

だから水雷戦隊になりふり構わず艦載機をつぎ込んだんですねぇ。

統率を失った航空機の脅威度は大分落ちます。これなら第一波は凌げるでしょう。レイくん自身、破片による擦過傷で済みました。2人の無事を確かめます。

 

「艦載機、甲板、機関部問題ありません」

「おいおい隊長、掠めるなんてらしく無いんじゃねえか?」

 

問題無さそうですね。ただし天龍、お前は後で大淀な?

 

「すいません。許してください。大淀だけは勘弁してください……」

 

ヘタレた天龍が見れたのでここまでにしておきましょう。君のそういうとこ好きだよ(大胆な告白)。

 

一応順調には進めていますが、これでも相手の優位を崩せたとは言えません。相手が艦載機を再編成するまでに趨勢を決めなくてはいけません。再び時間との戦いに入ります。こいついっつも時間と戦ってんな……。あっ(右下のタイマーを見て)。そっかぁ。

 

その前にゴーヤに電信。位置と状況を確認しましょう。

……今のところ問題なく迂回出来ているようです。

ここで撤退方法について解説を。

簡単に言えば、3人でドンパチやるからその間にゴーヤが迂回して戦域を離脱。ゴーヤの安全が確保され次第、陽動隊の我々も撤退、という手順です。

最初から我々と離れて潜航しており、存在が認識されていないゴーヤを、輸送役に徹底させました。

強襲なら襲わせるんですけどね。撤退となるとゴーヤとの速度差が致命的になるので。とは言え実行出来たのは、拠点からここまで半日もの間、潜水し続けたゴーヤの根性のお陰です。どうやら昼食も、海中でのゼリー飲料摂取で済ませたと聞きました。

素晴らしい潜水艦魂です。これが根性無しだとオリョクルの最中に脱走しますから(憤怒)。

 

ということで、夜戦に持ち込まれる前に撤退の準備(撤退の準備とは言っていない)を続けます。

 

では、派手に行こう。

 

「オッケェ! そんじゃあ、撤退まで斬って斬って斬りまくる!」

「第2次攻撃部隊準備完了。いつでも行けます」

 

天龍が突出して囮役になります。

最優先目標はflagship級2隻、特に空母ヲ級ですね。次に駆逐艦と軽巡洋艦です。戦艦と重巡洋艦だけなら逃げ切れます。軽空母2隻も、ウチの鳳翔さんと航空隊の腕なら対処可能です。

 

「ル級はお任せください。ヲ級は相手も、身を呈して守るでしょうから」

 

鳳翔さんが爆撃機と攻撃機を続けざまに発艦させました。水面を舐めるような超低空飛行です。僚艦に守られたflagshipル級に対し、唯一の直線ルートを見事射抜いてのけました。

機銃がマトモに機能しない低空を一直線に駆け抜ける機影は、さながら死の宅急便でしょうか。

爆撃と銃撃を一身に浴びたflagshipル級は大破、すぐに入渠しなければ沈没も時間の問題でしょう。

 

この一撃でようやく、敵艦も相手がTDN旧式軽空母ではないことを理解したようです。鳳翔さんに砲撃が集中し始めます。遅いと言わざるおえませんが。

ここでのレイ君の役割は、鳳翔さんを守りながら天龍が突っ込むルートを抉じ開けることですね。鳳翔さんと敵艦隊の対角線上に立って的を散らし、いつの間にか側面に回っていた天龍を銃撃で援護します。

 

「どけどけどけ! 天龍様のお通りだぁ!」

 

天龍に気付いた数艦が慌てて迎撃しますが、緩急自在の機動にマトモに狙いが定まりません。今までは、ほとんど直線の動きしかしていませんから尚更です。

まず軽巡を切りつけ、手近な駆逐艦を回し蹴りで転覆させ……、これさっきも見ましたね。足癖悪いなぁ。君。

パンツが見えないまで一緒です。

 

「死にたいヤツからかかってきなぁ!」

 

そこから空母ヲ級に向かって突撃します。かなりの近距離ですが砲撃も魚雷も掠めるだけで当たりません。くるりくるりと、水面を踊る木の葉のようです。

 

「その足は飾りか?」

 

そして振り向き様に残っていた戦艦に1発、砲塔を破壊して戦闘能力を奪います。そしていよいよヲ級の目の前に躍り出ましたが……、重巡2隻が狙ってますね。

 

 

そうはさせん

 

 

「ーーーーー?」

 

「秘伝 竜閃」で2隻の腕を落とします。何が起こったか分かならないと言いたげに、腕があった空間を見つめてますが、理解できないのはこちらです。天龍と一緒に突っ込まなかった時点で、砲撃戦での有効打があることを疑った方が、長生き出来ますよ?

 

「まあなんだ。運が悪かったな、お前達」

 

是非とも今後の教訓にしていただければと思います。

 

天龍がヲ級を唐竹割りにしました。これで撤退最大の障害が消えました。

じゃあ帰りましょう。

 

 

 

 

その後は特に追手もなくゴーヤと合流し、帰投しました。途中、ゴーヤ自身も敵潜水艦隊を見つけたようですが、何とか切り抜けたようです。

 

「ゴーヤ。我慢比べなら絶対に負けないよ!」

 

褒めたら笑顔でそう言ってくれましたが、どこか空恐ろしいものを感じたのは何故でしょうね?

今は丁度、拠点に戻り大淀に報告する所ですね。

 

「隊長。お待ちしてました」

 

緊張した面持ちで大淀が部屋に迎え入れてくれました。これは「深海棲艦大規模侵攻阻止」が発生したんですかね?

 

「隊長、入電がありました。改二の件で響さんを大本営に連れてこいと。それと……」

 

大淀が一拍置いて、意を決したように口を開きます。

 

「レイ隊長、いいえ。レイヴン。貴方に少将から大本営出向の命令がありました」




次も時間がかかりそうです。気長に待っていただければと思います。


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Mission 2 Puppet Show -人形劇- 「武装蜂起阻止」
RTA Part10 大淀付き


大淀視点がメインなので初投稿です。
あとタイトルにチャートが入っていないことに気付いて付け足しました。


「武装蜂起阻止」

 

では、任務の内容について説明する。

 

今回のターゲットは武装蜂起を企てている陸軍残党の排除だ。首謀者は陸軍の村雲中将、武装兵はおよそ300人。今の陸軍で、これだけの人員を集めるのは流石と言うべきか。

ただし排除と言っても、今回の任務は目標の殺害ではなく拘束だ。他の戦闘員も、可能な限り命を奪うことは避けてほしい。

この数が示すとおり、村雲中将は陸軍最後の大物と言っていい。元々は穏健派の首長であり、人望も厚く、本来ならばこのようなことをされる方ではないのだ。

 

中将を害した場合、陸軍は旗印を失い、小規模な反乱が多発する厄介な状況に陥ることが予想される。

……レイヴン、これではお前が今まで行ってきたことが水泡と化してしまう。それだけはなんとしても避けたいだろう?

この方針は、他の上層部の連中にも賛同を得ている。そのため僚艦として、川内型軽巡洋艦一番艦「川内」が同時に任務に派遣される予定だ。陸戦の訓練も受けている、夜戦のプロフェッショナルらしい。上手く使え。

……最後に、後期型の強化人間が中将の護衛に付いているという情報が入った。お前なら遅れをとることはまずないが、「オリジナル」ではないとはいえ、拘束は不可能だろう。対応はお前に任せる。

 

以上だ。分かっているとは思うが、想定外の事態が起こることは十分考えられる。警戒は怠るな。

 

 

NOW LOADING……

 

 

艦これなのに何故か対人戦をすることになったRTAはっじまーるよー。

前回は開発資材を無事持ち帰った所で終わりました。最後の方、何か変なテンションになっていました。TDN疲労です。気にしないでください。

今は少将の命令に応じて大本営へ出頭したら、早速任務について告げられた所です。

ちなみに前回の任務のリザルトはSでした(王者の風格)。

育成に関しては、鳳翔さんとゴーヤが「アタッカー」習得を目指して保留。天龍も「高速度適正」取得のためスキルポイントを使わずとってあります。「切り込み隊長」は近距離しか補正がかからないので、中距離だと能力値のわりに砲撃が当たらないんですよね。

 

前回の任務終了後、響に改二について説明、了承を得た後は報告書を書き、徹夜で決裁を行おうとしたら金剛に寝室へ引きずられて寝ることになりました。こんなんじゃRTAになんないよ……。

そして朝起きたら出頭、大淀と響と共に大本営へ向かった次第です。あと大淀を見た途端、響ネキが不機嫌になったんですよね。そして輸送船内で書類の決裁をしているとますます機嫌を悪化させていったので、仕方なく外に連れだしたりしましたが、その辺りは810倍速で流しました。響ネキが絡まると大抵ロスが発生するんだよなぁ……。

通常はどれだけ好感度が高くても、こんなに構わなくていい艦娘のはずなのですが。なんで構い足りない猫みたくなってるんでしょう。コレガワカラナイ。

 

ということで響を大本営の改装部署に送り届け、自分は呼び出された少将の元へ出頭、若干の前置きの後、冒頭の任務説明へと繋がるわけです。レイ君って0じゃなくて、レイヴンが元になった名前なんですね。当たり前ですがレイヴンもあくまでコードネームであって、本名ではないことがわかりました。気になるところですが、RTAなのでその辺りの調査はフヨウラ!

ちなみに少将の秘書艦は加賀さんでした。正規空母いいな~。俺もな~。

 

今回は陸軍残党の排除です。最速で「深海棲艦大規模侵攻阻止」が発生しなかったな~と思って調べたら、事態の発生までゲーム開始から必ず一週間は必要なんですね。

なのでチャートにちゃーんと書いておきましょう。

この任務が終わったらちょうど良いぐらいなのでガバではないです。これだけは伝えたかった……。

ということで早速任務にイクゾー!

 

 

 

……そういや後期型強化人間ってなんでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

「大淀、何か文句があるのか?」

 

隊長が去ったあと、照海少将の執務室に残った自分に少将はそう尋ねてきた。白々しい。

 

「また。あの人を使うのですね。折角、死んだことにしたのに」

「そうだ。彼以外にこの任務を遂行出来るものはいない」

「そして、人を殺させると」

「殺せとは言っていない。任せると言ったのだ」

「そうやって……!」

 

照海少将は20代前半で将官に昇格、大本営まで上り詰めた新鋭だ。顔もよく、切れ者でありながら人あたりも悪くないため、我々艦娘の間でもファンは多い。

けれども、人間だろうと艦娘だろうとモノのように扱うこの人を、自分は好きになれなかった。他の大淀は違うのに。

 

「自分の手は汚さずに最良の結果を得る。素晴らしい手腕ですね」

「大淀さん、それ以上提督を侮辱するようなら……」

「いい、加賀。少し下がってくれるか?」

 

この部屋に入ってから沈黙し続けていた加賀が始めてし口を開いた。それを少将が手で制す。

 

「……御意」

 

加賀はひとしきり少将を睨み付けると部屋から出ていった。

それを見届けた少将が、ほこり一つ舞わない部屋で口を開く。

 

「では、どうやって村雲中将を拘束する?」

「そもそもこの話を受けなくては良かったのでは? 受けた時点で、あの人を頼ることになるのでしょうから」

「無理な話だ。中将の身柄を老害どもに任せろと? それこそロクなことが起きない」

 

知っている。老人どもは中将を己の保身に利用するだろう。彼等は10年後の国の未来よりも明日の自分の椅子を心配しているのだから。

 

「ならばどうして自らの艦娘をお使いにならないのです? 少将の身なら立派な艦娘をお持ちでしょう。命を捧げるのを厭わないほどの」

 

それこそ、秘書艦の加賀のように。

 

「陸に揚げられる程肥えたヤツはいない。皆、必死に海を守ってくれている」

「そこまで予測出来るのなら、陸戦の訓練を積んだ艦娘の1人や2人いるでしょう」

「残念ながら300人の兵士と、強化人間を加減しながら相手取れるほどのヤツはいなくてな。出来るのならお前にやってもらいたいくらいだが」

「……ッ」

 

それを言われたら黙るしかなかった。少将もそれ以上は言ってこなかった。子供が言いくるめられたようで癪にさわる。

 

「どうした大淀。首輪をつけられていないお前が、何故そこまで入れ込む? 長く居て情でも湧いたか、それとも」

 

アイツに抱かれでもしたか?

その言葉に私の中から何かが吹き出した。

 

「ふざけないでください! 私を明石と一緒にしないでください!」

「ほう。アイツ、明石には手を出したのか。やるようになったじゃないか」

「そんなことありえません! 大体、隊長の布団に入れるのは響さんくらいで……」

 

その言葉にハッとなって少将の顔色を伺う。恐ろしいくらい真剣な顔だった。

 

「……そうか。そういう趣味だったのか。どうりであの時、間宮に手を出さなかった訳だ」

「違います。そんなことはしてませんし、そもそも響さんが勝手に潜り込むだけです」

「だろうな」

 

少しは冷静になったか。

その言葉で不意に顔が熱くなった。顔から火が出るというのは本当のことだったらしい。

 

「嫌いな相手だからといって、感情的になるのは不味いな」

「……善処します」

 

自分は本当にこの人が嫌いだ。顔も見たくない。

 

「『ホワイト・グリント』、或いは『テスタメント』なら可能だったかもしれないが、もう彼等はいない……」

 

本当にすまない。

そう言って頭を下げてきた。本心から謝っていることは分かる。だが、馬鹿にされてるみたいで素直に受け取れなかった。馬鹿だったというのは、事実だというのに。

 

「……私こそ取り乱してしまい、申し訳ありません。失礼します」

 

これ以上ここにいても何も生まれない。だったら書類を片付けた方が、余程隊長の役に立つと思った。

部屋を出て扉を閉めるときに、少将が呟いたのが聞こえた。

 

「我々は本当に、救えないな」

 

私は少将が嫌いだと言ったが、訂正しよう。私は少将が大っ嫌いだ。

 

 

 

 

 

「ごめんなさいね。大淀さん」

 

部屋を出てすぐに加賀さんが頭を下げてきた。

 

「い、いえ。謝られることではありません。むしろ頭を下げなくてはいけないのは私の方で……」

「そんなことないわ。私だって、提督が良いように使われたら怒るもの。流石にあの人への侮辱は許せなかったけど」

 

微かに笑って加賀さんが言った。

 

「……すいません」

 

とても怒っていることが分かった。加賀さんは顔には出ないが、中身は激情家だということをよく知っている。今だって本心は私に平手打ちの一つでも食らわせたい位だろう。

 

「これだけは分かって頂戴。あの人だって悔しいのよ。彼に頼りきりの現状が」

「それは重々承知です。ですがどうしても収まりがつかなくて……」

 

少将がどんな思いで隊長に命令を下したのか、少しは理解しているつもりだ。若くして大本営入りしたのだ。例え頭抜けて優秀だとしても、その代償は決して軽くない。ましてや、自分の派閥を広げようとしているのなら尚更だ。

 

「実はまた、あ号作戦にうちの艦隊が駆り出されたのよ。それに加えて内地の任務にも回される始末。今、提督の側にいるのは秘書艦の私だけ」

「それは……大丈夫なのですか?」

 

いつ何が起きるか分かったものではない。ことが起こった時、どうするつもりなのか。

 

「大佐や中佐もいるから、あちらも簡単には手を出せないわ。流石に横須賀最大を誇る部隊の指揮官まで消したら、戦線が瓦解してしまうもの」

 

そういえば井上大佐の元へ、五十鈴さんを異動させたのも少将だった。もしもの時はすぐに調査隊に復帰出来るようにと。

結局上手くまとまってしまって、五十鈴さん復帰のタイミングは逸してしまったが。

 

「うちの提督はこの程度で潰れる程、やわじゃないわ。でも、だからと言って何も思わない訳じゃないの。私には言えないことでも、内情を知っている貴方にだけは言えることがたくさんあるの」

「そういうのは加賀さんの役目じゃありませんか?」

 

そこは存分に秘書艦を甘えるところでは?

すると加賀さんは呆れたように笑って

 

「あの人、絶対私にはそういうこと言わないの。惚れた女には弱みを見せたくないって」

「……愛されてますね。そのせいでこっちが被害を被るのは勘弁してほしいのですが」

 

そんなことなら素直に惚気て欲しい。いや。これも一種の惚気か。

 

「そういう貴方も『レイヴン』に肩入れし過ぎじゃないかしら? 別にあの人の艦娘ではないのに。ましてや事務係の大淀は、艤装が無い分首輪もつけられてないでしょう?」

 

確かにそうだ。大淀という艦は艤装を対価に、ある程度の自由意思を手にいれている。それは大淀を支配下において、不正を働かなくするための予防策の一つではあるのだが。

 

「私はそんなんじゃありませんよ。ただ、力のある人のお役に立ちたいだけで。隊長に懸想してるのは、色ボケの明石くらい。天龍と鳳翔さんはそっちのベクトルじゃありませんし、響さんと金剛さんはそこから色々とネジ曲がってるので」

 

あと一番ストレートなのは五十鈴さんだろう。明石は肉欲的なものも多数含まれているだろうし、五十鈴さんが一番プラトニックではなかろうか。

一番純粋な娘が一番遠い。なんだこのラブコメ。コメディよりもアクションとバイオレンスが大部分を占めそうだ。ラブ(LOVE)よりラフ(ROUGH)の方が多いぞ。甘酸っぱいというより鉄の味がしてむせそうだ。

 

「なら信じなさい。あなたが認めた提督が、そう簡単にやられるわけがないじゃない」

「……そうですね」

 

ということで、はい。

 

何故か加賀さんが、一緒に右手を差し出しながら言う。……握手でも求めているのだろうか?

 

「間宮さんのところで休憩するから、奢ってくれません?」

「はいぃ? そんな義理ありませんよ!?」

「私、提督を侮辱されて、それでも、その提督に対してあなたのことをとりなさなくてはいけないの。あなたへの平手打ちをがまんして」

 

ましてや相談にまでのってあげたのに。

 

事実だが、それはパワハラというものではなかろうか!?

 

「それならお互い様でしょう! 横暴にも程があります!」

「あら? 私は貴方のところの提督を馬鹿になんてしてないわ」

「えっ……、あっ。そっかぁ……」

 

ああ、そうだった。加賀さんは隊長に関しては何も言ってなかった。そもそも少将も上官として命令こそすれど、隊長への侮辱は一切しなかったではないか。

 

「……パフェで良いですか?」

「ええ。パフェだけで良いわ」

 

その後文字通りパフェだけを奢ることになった。ただし全種類、全トッピングで。途中、響さんも来て

 

「響ちゃん、今日は大淀さんが全部奢ってくれるそうよ」

хороший(ハラショー)。そいつは力を感じる」

 

正直、ちょっぴり泣いた。




ほんとは天龍と鳳翔の話の予定だったけど、何かイマイチだったのでこうなりました。好きに他視点の話を書いていいとアンケートにいただいたので……。
天龍と鳳翔は書いてるうちに、別に話として起こす必要はないと判断しました。そのうちさらっとなぞるくらいはしたいです。
最早隠す気の無い要素がたくさん。ただタグをつけるとネタバレになるので、完結してからつけようと思います。


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RTA Part11

part11なので初投稿です。

多分流れてるBGMはAC3の「milk」あたり。


知らない情報が出てきたRTAはっじまーるよー。

前回は任務を受諾したところで終わりました。

現在は襲撃目標が潜む倉庫地帯に向かっている最中です。今回は陸軍の皆様を死ぬ寸前まで痛めつけてやるからな~(死ぬまでとは言わない)。

ちなみに顔が見えないように天狗みたいな面を被ってます。あとよくわかりませんけど、眼みたいなエンブレムも付けてますね。なんか千◯パズルの親戚みたいな感じです。

(そのファッションセンスは)ないです。

行きは何も無いので、合流地点まで倍速!

 

「あなたがレイヴン? 私は川内型軽巡洋艦 一番艦川内、よろしく」

 

指定地点に着くと早速、僚艦の川内が話しかけて来ました。

オッス、お願いしまーす。

フランクな感じが実に川内っぽいです。周りの艦娘にイレギュラーなヤツが多いので、らしい艦娘は安心感があります(小並感)。

 

「任務内容は聞いてる。正直、強化人間の相手は荷が重いんだよね。頼める?」

 

冗談はよしてくれ(真顔)

対強化人間任務は珍しいですが、無いわけではありません。通常タイプや暴走タイプ、重武装タイプやサイバネティックスタイプ等、Wikiにも様々な情報は載っています。ただしオリジナルだとか、後期型強化人間というのは記憶にありませんが。

とはいっても大体はこの言葉で締められます。

 

強化人間マジヤバイ。

 

能力は言わずもがな。

逆に性能が低いヤツは腕がもげようが、足が吹き飛ぼうが、首が繋がっている限り、戦闘を続行してきます。むしろ低性能の方がそういう傾向が強いんで厄介です。アタマオカシイ……。

艦娘でも逃げるだけならなんとかなりますが、撃破するとなると、単機ではほぼ不可能です。特に今回は300人のにいちゃんがいるので、それだけにかまけているわけにはいきません。

なのでいくらこちらも強化人間とは言え、単独でしこたまヤリ合うのはご遠慮願いたいんですよ。岡山の県北じゃあるまいし。一歩間違うと仲良くクソまみれになるのが目に見えてます。

ごちゃごちゃ言いましたが、それで川内がやられたら元も子も無いので、引き受けるしかないんですけどね(諦観)。

丸々ロスになる撤退だけは避けたいところです。

 

「ありがとう! じゃ、私は適当に兵士を相手しながら中将を確保するね。無線の周波数は……」

 

あとは適当に打ち合わせて作戦開始になりました。レイ君が暴れて引き付けている間に、川内が中将を拘束するという流れです。囮役が多いレイ君ですが、能力が低いヤツがやると囮にすらならないからね。しょうがないね。

むしろゼロだと陽動役(エース)の方が撃破数を稼ぐ場合が多いんですよね……。陽動ってなんだよ(哲学)。

 

はーい。それでは正面から突っ込みまーす。白っぽい倉庫は夜でも見やすいですね。

この辺にぃ陸軍の兵士がきてるらしいっすよ。じゃけん夜行きましょうねー。

 

「誰だ貴様! その面を外せ!」

 

24歳、学生です(大嘘)。出てきたのは2人、陽動なのでさっそく峰打ちで黙らせましょう(黙らせるとは言っていない)。

 

「敵襲! 敵襲!」

 

そうだよ(便乗)。

うっかり見つかってしまいました(棒)。こんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!

軍靴の音が倉庫街を反響し、サーチライトがレイ君を照らします。

すっげぇ白くなってる。はっきりわかんだね。

 

「何者だ! 名を名乗れ!」

 

特に名乗る必要は無いので、「秘伝 竜閃」でサーチライトを破壊します。刀を構えると、警告こそすれど発砲はしてきません。傍目から見ればただのバカだからね。

万が一当たっても、ただの小銃程度では痛くも痒くもありません。艤装を展開した艦娘と同じく、強化人間は見えない障壁を張ってますので。中には可視化レベルで分厚いのもいますが。

飛ぶ斬撃が見事2つを破壊。驚いている間に一旦物陰に隠れます。デモンストレーションには十分でしょう。あとのサーチライトは適当に近寄りがてら壊します。

 

「一体何が起きた!」

「分かりません! ですが侵入者が剣を振るったと思ったら照明が……」

 

相手が混乱してる間に制圧してしまいましょう。今回、殺しは厳禁ということで、実弾だけでなく、ゴム弾も持ってきています。防御の薄い関節、特に手首を狙っていきましょうか。 戦闘能力を奪うのには、これでこと足ります。

ホラホラホラホラ~。

 

「ぐあぁ……ち、中将……」

「管制室聞こえるか? 直ぐに援護しろ!」

 

強化人間特有の機動力で敵陣をかき乱しております。普通は邪魔な段差や柱も、レイ君の足なら3次元加速装置付きアトラクションに早変わりです。

まるで岡山ドバ◯ランド(ダイマ)みたいだぁ~。

あ。今、上と思ったろ? 下なんだよなぁ~。

 

「コイツまさか強化人間か! すぐに中将に伝えろ!」

「管制室ちゃんと援護しろよ!」

 

敵戦力の把握も遅いの? そんなんじゃ甘いよ。

四方八方に銃弾が飛び交っていますが、野獣先輩のモザイク並みに無意味です。そもそもこちらの場所を把握できてませんね。見当違いの所で跳弾が発生しております。

はい。その見当違いの所を撃っている人の真後ろに降りました。わざと音を立てながら。

 

お前初めてかここ? 力抜けよ。

 

「そんなはず……」

 

非常に情けない悲鳴をあげながら気絶されました。上も下も垂れ流し状態です。

汚ぇケツだな(直喩)。

そんなこんなで制圧します。こんなのの繰り返しなので倍そ

 

「総員退避ィ!」

 

思ったより早く落ちたな(嬉しい誤算)。落ちた振りじゃねーか?

 

「『ワイルドキャット』出撃! 繰り返す。『ワイルドキャット』出撃!」

 

さっきまでの銃声が嘘のように鳴り止みます。もう足音しか聞こえませんね。そしてその足音と入れ替わるように、暗闇から1つの人影が浮き上がります。オレンジ色の戦闘服とかコイツスッゲェ変態だぜ?(風評被害) ぐ◯子のコスプレかな?

 

「オマエ……ガ、テキ、カ?」

 

はえ~スッゴいおっきい……。

右肩に提げてる銃ヤバくない? 絶対ヤバい(真実)。

そして顔もヤバい(真理)。

絶対なんかキメてるって(確信)。

ヤク中に機関砲は危ないってそれ一番言われてるから(狂気の中の正気)。

 

「ハイジョ……スル」

 

よけなきゃ(使命感)。

チェインガンが火を吹くか吹かないか位のタイミングで横に飛びました。結果、後ろの倉庫が穴空きチーズみたくなりました(真顔)。

人の顔くらいある口径なら、当たり前だよなぁ?

 

「ハイ……ジョ……。ハイ……ジョ。ハイ、ジョ。ハイジョ。ハイジョハイジョハイジョ」

 

鉄の嵐みたいな轟音と共に弾丸が吐き出されます。こっちは倉庫の影に隠れてるって言うのに、釣糸のごとく後を追ってくるんですが。今なら釣られた魚の気持ちが分かります。そりゃ死ぬ気で暴れますって!

 

やだ、やだ、やぁ^~!ねーホントムリムリムリ!

 

ドイツ製ミキサーの中に突っ込まれるのと今の状況、どっちがマシかと言われれば、ミキサーの中の方がまだ生産的って答えられますね。

お前は未来から来たター◯ネーターか! シュ◯ちゃんだってもうちょい加減するぞ! そういや俺もお前もター◯ネーターみたいなもんだったなぁ!

じゃあヘビー◯ームズだ! ト◯ワだ!

 

と、まぁ逃げ回ってますが、勝ち目が無いわけではありません。見ての通り攻勢に出ることは出来ていませんが、逃げ続けていれば当たらないことも分かりました。レイ君の機動力もあってか、火力偏重が過ぎて反動が殺しきれてません。

あの口径の機関砲をブレずに撃ち続けるには、筋力もそうですが、圧倒的に重量が必要になります。

となると弱点はと、ちょうど良いところに外階段がありますね。高さ制限(物理)が適用される前にさっさと決めましょう。

本気、出しちゃっていいスか?

 

「ナ……二?」

 

適当な足場から三角飛びの要領で一気に駆け上がります!

調子こいてんじゃねーぞコノヤロー。その重量では横は兎も角、縦の動きはついてこれまい! 悔しかったらそのチェインガン持って空中で3回転捻りでもするんだな!

 

ん? なんか左手が光った?

 

「ハイジョ、スル」

 

耳鳴りみたいな音もしてきました。あのナイフ、多分ライ◯セイバーとかビーム◯ーベル的なやつです。 撃ち尽くしてから白兵戦とか、完全にヘビー◯ームズじゃねえか!それが急降下するレイくんを迎えうちます。

 

アカン。これじゃ走者が氏ぬぅ。

やだ、ここに来て再走とか小生やだ! なんか光ってるよ~。伸びてるよ~。

 

ちょ、ちょ、ちょっと待って下さい!

待って!助けて!待って下さい!お願いします!

 

ワアアアアアアアア!!!!!

 

 

 

レイ君の剣が先にぶっ刺さりました(呆然)。

 

 

え。何が起きたの? 途中まで右薙ぎ狙いの脇構えで突っ込んでったと思ったら、一瞬で手首を返して刺突に切り替えてます。しかもただ突き刺すだけじゃなく、突き出された刃先を、鎬と刃で滑らせながら逸らした上で、左腕の腱を切断してますよ……?

 

と、とにかくチャンスです! すぐさま引き抜いて、一回転しながらメインのチェインガンをぶった切ります。銃身を切り落とした時、2人の視線がネットリと絡み合いましたが、このままトドメといきましょう!

 

「シュ……ら……?」

 

 

な ん で 寸止めしてるんですかねぇ……?

 

「ソうカ。キサマガ、レイヴン……。ソウカ。ソう……なるノカ」

 

焦点が合っていなかった目が、明らかにレイくんを写してます。クッソ濁ってますけど。

何ですか、これ。仲間になりたそうに見ているんですか?

 

「レイヴン……ワタシ、ハ、カイ、放……サレたい」

 

かいほう。解放、陸軍からの、解放!?

うっそだろお前。強化人間って自軍に加入するん? Wikiにも載ってなかったんですけど(驚愕)。もしかして私が初の発見者ですか?

レイくんナイスゥ(掌返し)!

ここでオリチャーを発動し

 

「破壊……俺を……俺を……してくれ」

 

なんで心臓貫いてんですかねぇ(手首ドリル)

 

ほんま……つっかぇ……つっかぇ……。ちょっと(見切るのが)早かったんちゃう?

もうオリチャー発動機会ないんやで? 分かる? この罪の重さ。

 

「礼を、言う……すまない、中……将」

 

えー……走者のゆっくりです(半ギレ)。

なんか救えないから介錯しました。みたいな流れになってるのは分かるんですけど、前後関係がさっぱりです(本音)。

イレギュラーな事が多すぎて、正直何が何だか分かりません。私、変なフラグ立てました?

 

「聞こえる? こちら川内。中将の身柄を確保した。これから合流する」

 

無線から連絡が入りました。

……まあ、川内が無事任務を達成したので良しとしましょう。このまま成功すれば、「深海棲艦大規模侵攻阻止」が最速で発生するのでタイム的にはうま味です。変なフラグで伸びるよりは、RTA的には正解ですからね。

もう待ちきれないよ! 早く中将を出してくれ!

 

「了解。すぐに向かうよ。もう少し待って……え。何。なんで、ひゃぁっ!」

 

ふぁぁぁあぁ!

 

なーんか川内が大破したような悲鳴が聞こえた気がするんですけど(名推理)。……絶対ロクなこと起きてませんよね。

早く川内見つけなきゃまずいですよ!

なんでこんなに想定外の事態が発生するんですか!?

いくらゼロが高難易度だからって、戦況の悪化が内地の任務にここまで影響するとか、誰も思わないじゃないですか!

あ^~もうおしっこ出ちゃいそう!(リアルの意味でも)

 

「見事な腕です。先の内乱を終わらせた英雄というのは伊達ではなかったようですね。ですが……」

 

ん? この声、髪型こそ違いますが川内に似たシルエット。神通ですか?

ヒャッハー! 新鮮な援軍だぁ! いいゾ~、これ。

でもちょっと遅かったんちゃう? さっさと川内見付けるんだよ。あくしろよ。

 

「あなたには、ここで果てていただきます。理由はお分かりですね?」

 

は?(困惑)

 

……

 

 

 

知 ら な い よ(ガチギレ)

 

 

 




様式美。
分かっていた方には初心を思い出していただけたらなぁって。

小学生の私にファンファーレとリップハンターは一生消えない傷痕を残していきました。


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RTA Part12 川内と神通

 はじめての艦娘視点の戦闘なので初投稿です。陸上戦については源治様より一部アイディアを拝借させていただいております。この場を借りて感謝を。
 ACNXの「9memorise」あたりですかね。BGM。

 章を追加しました。少し見やすくなっているといいなと。ただしセンスはない(迫真)
 許して(懇願)

 アンケートありがとうございました。
 このままの人と、あっさりの人は分かります。このままの人はありがたい限りですし、あっさりの人は話を早く進めろって意味だと思ったので。

 なんでネットリが次点なんですかね……?
 無茶振りって書いてあるやん(憤怒)。


「目標を確保。これより帰還する……と」

 

 暗号通信を打ち込んで、想定より容易く発見出来た相手を見る。どちらかと言えばやせ形の、人が良さそうな30代後半の男性だ。とてもでは無いが、陸軍最後の大物とは思えない。

 

「君が私を連行するのか。どうかお手柔らかに頼む」

 

 なんというか、呑気な人間だと感じた。この状況でもすました顔でそんなことを言えるのは、余程の馬鹿か、もしかしたら器が大きいのか。判断するには情報が少なすぎた。ただ、自分がどう考えようとやることは変わりはない。従ってくれるのなら、手間が省けてやりやすい。

 

「あぁ。そうだ。君達はどんな命令でここに来たのだね? おそらくは私の連行だけではあるまい。聞かせてはくれないか? 聞いた所で、私にどうこう出来る力はないのだから」

「……命令はあなたの拘束だけだ」

「そんなことはあるまい。現に君以外の誰かが、外で戦闘を行っているだろう? 」

「陽動しているんだから当たり前でしょ」

「もう陽動の必要はない。『ワイルドキャット』が敗れた時点で、兵士たちは既に降伏しているはずだ。そもそも銃声ではなく、砲撃音だからな。先程までは小銃と機関砲の音しかしなかった」

 

 この男は呑気かもしれないが、バカではないらしい。下手な情報を与えると面倒なことになると直感する。そんな私を無視して、男は話を続けてきた。

 

「ふむ……。この音なら口径的には中口径、『鴉』相手に1人で相手取るとは考え難い。となると、君の妹である神通と那珂が『鴉』とやりあっているのか」

「な……」

 

 当たっている。確かに理論的に考えれば決して難しいことではないだろう。ただし自らに危険が差し迫っている状況で、それが可能ならという条件はつくが。

 

「当たりか。恐らく私の確保の他に、彼の排除が任務として下されたのだろう? 命令したのは恐らく……」

「黙れ! それ以上口を開くようなら」

「口を開いたらどうするのかね? 仮に私を殺したら、君達の処遇がどうなるかは想像に難くはなかろう?」

「ぐっ……」

 

 どうせ君には何も出来ないんだ。少し付き合ってくれないか?

 

 言葉につまる。

 自分の愚かさを痛感した。崩壊した陸軍でここまで生き残って来た人間が、凡庸であるはずがないのだ。少なくとも目の前の男は、私の想定を確実に越えてくる。

 

「とは言っても聞きたいことは1つだけだ。君は『鴉』について何を知っている? それ次第で、私は君にかける言葉を選ばねばならない」

「何をって……」

「それさえ言ってくれれば、私から質問するようなことはもうしないと約束しよう」

 

 少し考えて答えることにした。この男の追及がこれだけで済むのなら安いものだと思った。

 

 それは結果として、高い買い物になったのだが。

 

「前の内戦の英雄。けれども最後の最後で友軍を殺した危険人物だから粛清の対象だと。……任務については、夜間の作戦を一番得意とする私が、あなたを回収する役。神通と那珂が強化人間相手に消耗した『レイヴン』を始末する係。……イヤな役目を押し付けたみたいだけど」

 

 本来なら言うべきことではないが、もうバレているならと任務の内容まで話してしまった。……話さずにはいられなかった。話せば少し、この胸のわだかまりが楽になるのではと思ったからだ。

 

「そうか。……本当にそれだけか?」

「それだけ。もう良いでしょう。黙ってて」

 

 それでもあまり効果はなくて、やっぱり言うんじゃなかったと頭を抱えた。

 それを気にしたのかは知らないが、男は忌々しげに顔を歪め、口を開く。

 

「相変わらずのようだな、老人どもは。これは善意から言おう。早く妹達の元へ行け。間に合わなくなるぞ」

「黙れって言ったの。別に殺さなくても、あなたを黙らせる手段は他にもあることを忘れないで」

「それでももう一度言おう、早く行け。なんなら連絡するといい。君にとって、最も忌むべき事が起きようとしているはずだ」

「……」

 

 睨み付けながら無線を繋げる。本気で私を案じているその目が不快感を煽った。

 

「神通。 聞こえる?」

「っゲホッ……。姉さん!? 早く逃げて!」

「神通? 一体何が起こって……」

「このバケモノ……ッ。神通ちゃんは下がって! 私がやる……!」

「待っ……那珂ちゃん! 前に出ては……!」

 

 通信が途絶した。無線を握りしめながら中将を見る。さっきまでは感じられなかった底の知れない冷たさが、彼の目の奥にはあった。

 

「安心するといい。私は逃亡などしないよ。逃げたら意味がないのでな」

「それはどういう……」

「行くといい。君が行けば或いは、『鴉』も思うところがあるはずだ」

 

 その言葉の意味もわからず外に飛び出す。もう任務の成否など頭からかき消えていた。

 

 

 

 

 

「あとは『鴉』次第、か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先に仕掛けたのは神通(わたし)、だが先に動いていたのは『レイヴン』の方。

 彼が砲撃戦とは言えない距離まで近寄るのと、そのはるか後方で、砲弾が爆発したのはほぼ同時だった。

 

「くっ……」

 

 艦娘の砲撃というのは重量がある。どれだけ小型化してもあくまで砲撃なのだ。貫通させる銃撃とは違い、距離が離れれば山なりの軌道を描いてしまう。そのため、姿勢を低くして前進すれば、比較的容易に間合いを詰めることが可能だ。

 陸上故に全力を出せないとは言え、その重量から来る音と爆発の恐怖に、ためらいなく真正面から突っ込めればの話だが。

 

 残り5メートル。一瞬後には右手の白刃が閃くだろう。

 

 切り合いを挑む気は毛頭なかった。川内型では一番近接戦闘を得意とする実力も自負もあったが、この剣鬼にマトモに付き合えば、30秒と持たずに胴体が泣き別れする確信が自分の中にあった。

 

 ただし同時にこれは、好機だとも捉えられる。

 

「なに……」

 

 相手がこちらの砲撃に躊躇しなかったというのなら、こちらも同じだ。姿勢を低くして、迷いなく相手の太股めがけてタックルした。

 刃が右腕をなぞるように掠め、右の砲塔が壊滅。だが、それだけだ。

 

「那珂ちゃん!」

「味方ごと撃つ気か」

 

 艦娘が近接戦闘を好まない理由は、単純に砲撃戦闘が多いから、だけではない。その身を守るために常に障壁を張っている艦娘だが、体が触れあうような近距離ではそれが干渉しあって、防御力が極端に減衰するのだ。

 一対一ならともかく、多対多でそれはリスクが大き過ぎる。

 

「はぁーいっ。那珂ちゃん、現場はいりまーす!」

 

 抑え込んでいるため姿は確認できないが、きっと那珂ちゃんは彼に狙いを定めているだろう。私も無事ではすまないが、彼を確実に葬れるなら十分だ。

 

「……バカらしい」

 

 銃を引き抜くのは分かった。心臓を撃たれようが、頭を撃たれようが、私は離す気はないし、制限がかかっているとは言え、中距離の軽巡洋艦の障壁を抜くには足りない。この状況は変えられないはずだ。

 

「キャアッ!」

 

 聞こえるはずが無い、妹の悲鳴が聞こえた。動揺して力を緩めた所で、胸を何かが叩いた。

 

(鞘……っ!)

 

 腰に差していた鞘を、レバー引くようにして鈍器として扱ったのだ。そこへ更に膝蹴りがめり込む。

 

 息が出来ない。痛いというより苦痛。体がパニックを起こして目がチカチカする。

 それでも死ぬよりはマシだと思って、残った左の砲塔を自爆覚悟で斉射。

 

「……よくやる」

 

 それもただ、距離を取るだけに留まった。それでも一瞬では死なない間合い。

 そこで思い出したように肉体が生理機能を取り戻す。

 血の混じった咳が出た。口腔内を懐かしいような鉄の味と臭いが充満する。急激な外的ストレスの影響か、頭がキンキンいい始めた。

 

「神通。 聞こえる?」

「っゲホッ……。姉さん!? 早く逃げて!」

 

 姉からの無線だ。いつもはただの夜戦バカだけども、やるときはやってくれる自慢の姉。だからきっと、ここで踏ん張れば、目標を私達の提督に送り届けてくれる。

 

「このバケモノ……ッ。神通ちゃんは下がって! 私がやる……!」

 

 いきり立った那珂を霞む視界に映る。右腕の砲塔4つの内、2つが大破、1つが中破。まさかと思った。

 私達は戦闘中、常に全方位へ障壁を展開しているが、砲撃をするときは別だ。障壁に一時的に銃口を作り、砲弾を発射する。

 狙ったというのか、あの時。

 

「待っ……那珂ちゃん! 前に出ては……!」

 

 情けないことに手足が言うことをきかない。膝に片手を付かなくては、立つことすらままならないコンディション。今ほど生身の肉体というものを、鬱陶しいと思ったことはない。満身創痍で頭痛がするというのに、それでもやたらと、頭は回っていた。

 

 このままだと妹は死ぬ。

 

 砲撃を掻い潜った『レイヴン』は、自分より身長が低いはずの那珂の懐に潜り込むと、柄頭で鳩尾をかち上げた。足が僅かに浮き、体がくの字に折れる。華奢な那珂の体は、枯れ枝のように、そのままボッキリと折れてしまいそうだった。

 そして無造作な前蹴りで吹き飛ばす。あれではしばらく動けまい。

 

「っあ!」

 

 動くなと、悲鳴をあげる全身に鞭打って、無事な左の砲塔を起動した。例え当たらずとも、これで、まだ戦闘力のある自分に注意が向くはずだと。

 

「随分と妹に甘いのだな?」

「生憎、今生での身内の見殺しは御免です……!」

 

 あなたのようにはいきませんと、皮肉を付け加えて言ったが、特に動揺する素振りは見えなかった。

 やはり提督は正しかったと、こんなヤツに妹を殺させるわけにはいかないと、ガラクタの体に火が灯った。せめて那珂が逃げる時間は稼がなくては。

 

「最期まで、付き合っていただきます」

「頷くのも悪くないが、それはあとにしよう」

 

 訝しく思うと、砲撃の風切り音が聞こえてきた。着弾の爆風からとっさに身をかばう。

 

「神通! 無事!?」

「姉さん!? どうして……?」

 

 切羽詰まった声と見慣れた後ろ姿に、困惑とそれ以上のうれしさが込み上げてくる。そして、自分の胸に場違いな安心感が充ちていく。

 しかしそれを振り払って、姉に聞かねばならないことがあった。

 

「中将の確保は?」

「任務達成しても、アンタ達が死んだら何にもならないでしょうが! ところで那珂は……」

 

 意図が切れた人形の様に倒れこんでいる那珂を見て、姉が言葉を呑み込む。続けて背中越しにも圧倒されるような怒気が立ち上った。

 

「キサマァ!」

 

 姉の激昂をそよ風程度にも感じていないのか、『レイヴン』は刃を納めると

 

「中将はどうした? まさか拘束し損ねたのか?」

「……」

 

 自分は比較的長く艦娘として生きているが、感情がある一点を越えると、無になる。それを今の姉を見てはじめて知った。

 

「もういい。アンタは殺す」

 

 砲撃と共に突っ込んだ姉を止める術はなかった。般若とはああいう顔を示すのかもしれない。

 思考を停止させている自分に、リンクしている提督から緊急指示が入った。曰く、川内を任務に復帰させろと。

 

「姉さん! 提督から指示が」

「任務なんて知ったことか! コイツは私がやる!」

「姉さん!」

 

 何故か知らないが「レイヴン」は防戦一方だ。反撃はおろか、剣を抜こうともしない。

 

「お前の提督からの指示に従え。さもないと」

「お前が、それを、言うかぁ!」

 

 どうすればいい?

 暴走する姉と、何故かそれを諌めようとする『レイヴン』。何も出来ずにいる私に近づく影があった。

 

「随分と大がかりな茶番だ。これは手間がかかる」

「あなたは……!」

 

 現れたのは中将だった。何故ここに?

 想像を越えた事態の連続に、パニックを起こしている自分をどう思ったのか。中将はここでは場違いな笑みを浮かべて

 

「すまないが、死ぬ気で我慢してくれ。これには後手を打つしかなくてね」

「一体何を」

 

 次の瞬間、パキリと、私の中で何かが壊れた気がした。

 私? わたし? ワタ……し?

 

「あ……。えっ、あ」

「やはりな。『鴉』よ、見ての通りだ。彼女達の首輪が外されてしまったようだ。簡易の処置を行うから手伝ってくれないか?」

 

 そういってダレかが支えてくれるのを感じる、あそこに倒れてるのは、ダレだったっけ?

 

「急げ。このままでは溶け込んでしまう。そうなったら、もう戻ってはこれん」

「……了解した」

 

 よくわからないが目の前のヒトが何かしてくれているらしい。それをボンヤリとヒトゴトみたく感じながら、蕩けていく思考のなかで浮かんだ言葉を呟いた。

 

 

 川内姉、さん……那珂……ちゃん




 前書きであんなん言いましたが、回答本当にありがとうございました。
はじめての一人称での戦闘でよくわからんことになってます。是非教えていただければと……。

 なんかまた変な設定出してますけど、回収出来るんですかね、コイツ(他人事)。余計なことをして完走ルートから逸れていく(白目)。


 前回初めて1話に2人感想を書いてくださった方がいてびっくり。やっぱり猫動画は……、最高やなって。

 感想、評価、お気に入り、しおり、ありがとうございます。


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RTA Part13

くっそ忙しいので初投稿です。

あとこっそり1話を直してます。


 あ、ありのままに今起こったことを話すぜ。

 俺は中将を確保するために川内と協力していたら、その川内に殺されかけて、何故か中将と協力して彼女達に応急処置をしていた……。

 何を言っているかわからねぇと思うが。

 

 いや。ほんと訳わかんないんす(ありのままの自分)

 

 川内に裏切られるまではわかりますが、勝手にぶっ倒れた彼女達を、どうして敵である中将と一緒に助けてるんでしょう。コレガワカラナイ。

 

「君がいてくれて助かった。私は強化人間用の調整しか知らなくてな。艦娘のものを実際に弄るのは緊張したよ」

 

 笑顔で握手を求めて来ました。

 あまりにも自然な流れだったので思わず応じてしまいましたが、これ絶対裏があるゾ。

 大体レイくんは君の部下をブッチッパしてんの。その辺どうなん?

 

「……『猫』は何か言っていたか?」

 

 そういや。「すまない。中将」とか言ってましたね。結構慕われてたみたいだし、ここでやり返しても文句はないで? 抵抗はしますけどね。

 

「……こう言ってはなんだが、彼の介錯を押し付けてしまってすまない。礼を言わせてもらおう」

 

 微かに眉が動いたくらいで、言葉以外に情報を得る手段がありませんね……。

 確かに猫くんはあまり良い精神状態とは言えませんでしたけど。ここは額面通り受け取りましょうか。

 

「では少将の元へ連れて行ってもらおうか。彼女達は部下に運ばせよう。なに、余計なことはしないさ」

 

 ほんとぉ? ノンケは嘘つきだからなぁ?

 レイくんが少将の回し者って知ってるのも怪しいな~い?

 

「そこは私の情報網というやつだ。そして我々に彼女達を目覚めさせる手段はないよ。利用しようにも利用出来ない。……特殊な性癖の部下までは把握していないがね。信用出来るものに頼むから、どうか任せて欲しい」

 

 中将となれば独自の情報ルート位持ってるでしょうし、そこまで言うならお任せしちゃいましょう。わざわざ少将を待って運ぶのも、ロスの塊ですおすし。

 

「君の信用に感謝を。『鴉』に信用されるとは私の株も随分上がったものだ」

 

 この人絶対に信用出来ない人間ですね(断言)。とにかく対象を確保したので戻りましょう。いざ倍速!

 

 

 

 

 

 

「戻ったか、レイヴン。ご苦労だった」

 

 ということで真夜中ですが、確保した中将と気絶した川内達を送り届けたあとに、少将の執務室に行きました。その苦労は一体誰のせいなんですかねぇ……?

 

「薄々勘づいてはいたのだろう? 確信は無かったからあまり穿った言い方はしなかったが」

 

 は(威圧)?

 自分知っててこの任務に送り出したん?

 

「お前なら問題なかろう。それに白黒つけた方が良いだろう? お前の生存があちらにハッキリと伝わった訳だ。これで遠慮せずに行動できるな」

 

 信用はしてくれてるみたいです。でも状況を正確に伝えない上司とか最悪だと思うんですけど(凡推理)。

 それよりレイくんって死んだことになってたん? 過去に一体なーにやらかしたんですかねぇ……。

 

「それと首輪についてだが……、お前がアンカーになったおかげでなんとかなった。じきに目を覚ますだろう。処分については追々決める」

 

 そういや首輪って何ですか? 中将も言ってましたが……。

 タイムはいい感じですし、ちょっと突っ込みますか。

 

「どうやら彼女達は登録されていない艦娘……、いわゆる6隻目らしい。用が済み次第、首輪を外せば……というわけだ」

 

 ほーん。……ちょっとタイマーストップして、ある説の解説をしましょうか。

 前日譚の「ゼロ」と本編である「Adventure」以降の主人公は、完全に別人という説です。

 

 というのも以前、「ゼロ」で同じ艦娘が同時に存在出来るのは4、5隻が限度という話をしました。これが実は「ゼロ」のゲームデザインの問題ではなく、プレイヤーの分身たる「Adventure」以降の本編主人公が異常なだけで、本来は「ゼロ」の仕様が常識なのではないのか、という考えですね。

 ランダム性が高いとはいえ、神の分霊と言っていい艦娘を簡単に呼び寄せ、片っ端からリンク出来るやつがゴロゴロいてたまるか、という理屈で、割りと的を射てます。

 

 そう言えばリンクについて説明しておりませんでしたので簡単な解説を。

 その実、艦娘は1人ではその能力を全て発揮出来ません。

大雑把に言いますと、艦娘はあくまで船の扱いですから、指示する船長や乗組員がいないと動けないわけです。

 提督という存在はその艦娘にとっての船長にあたります。乗組員は個人差がありますが、妖精さんの役目です。リンクとは対象の艦娘とパスを繋ぎ、船長になる行為となります。リンクを行えば大まかに、念話での会話、能力の一時的ブースト、命令の強制遵守等を行えます。

 

 ただし3つ目の強制遵守を行うと、能力の著しい低下が発生、場合によっては弾かれます。精神面への影響も大きく、明確な目的がある時以外、使用はおすすめ出来ません。どっかの聖杯戦争の令○の劣化版ですね。

 

 そして提督適性というのは同時に何人リンク出来るか、という容量です。

 「Adventure」では成長差はあれど、初期から必ず6人まで戦闘可能なレベルでのリンク出来ますが、「ゼロ」では平均4隻程度、下手すれば2隻が精一杯、というキャラを引くことがあります。

 ましてや連合艦隊なんていう真似が出来るのは本編の主人公だけです。何より100隻単位で艦娘を保有……、つまり最低限とはいえリンク出来るのはバケモノとしか言いようがありません。

 

 そうなると本編主人公が規格外過ぎて、この説の信憑性がむしろ怪しくなるんですが……。

 単純に本編主人公が現れるまで、どうやって深海棲艦の侵攻を防いだのかっていう根本的な問題も出てきます。例え強化人間でも、単独でパワーバランスを覆すような影響を与えるのは無理でしょう。

 

 更に「ゼロ」の研究成果で、艦隊の6隻編成が可能になったという設定がありますし……。

 そのため「ゼロ」で経験を積み、何とか侵攻を食い止めた主人公が「Adventure」で活躍している……、という説が主流になっております。艦隊の制限はその再現、というわけですね。

 

 結局首輪とか6隻目についてはわかりませんでしたが、この辺は考察班に任せましょう。解説終わり!

 

 

 

「……好き勝手に言わせてもらったが、1つ聞きたいことがある。昔、お前は、艦娘達(かのじょたち)がその身を捧げる程の価値が人類にあるかと言ったな」

 

 いつの間にやらクッソシリアスな雰囲気になってますね……。一瞬黙りますか。

 

「お前自身は今、どう思っている」

 

 

〉「……友が私を信じてくれた」 ピロリン

 

 

「そうか。そうだな。余計なことを聞いた。すまん」

 

 少将が取り繕った無表情をしてますけど、一体何を考えてるんでしょう。少将の質問も、レイくんの返答も意味深ではありますが、深い所を探るための情報が不足気味です。ただ2人とも、昔からのおホモダチな雰囲気があります。

 多分、以前やらかしたことが原因で、レイくんはこんな目にあってるんでしょうね。そして少将は、その原因を知ってて味方してくれてるんでしょう。

 

「中将とは私が話す。今夜は休め、朝にはまた面倒なことを頼むからな」

 

 お。多分「深海棲艦大規模侵攻阻止」のフラグですね。良いですよ。かなりいいペースで来てます。このまま行くと、自決分抜いてもワンチャン強化人間最速ありますね! とにかく今はタイムですよ。タイム!

 

「ああ。あと間宮の所にいってやれ。今も店で待ってるぞ」

 

 ……え? なんですそれは。

 

 さっきの無表情は何考えてるか分かりませんでしたが、今の薄ら笑いの意味はよーく分かります。絶対面白がってますよね?

 

 

 

 

 

 はい。ということで甘味処「間宮」に来ております。正直悩み所先輩でしたが、精神面の回復も兼ねて立ち寄ってます。下手に無視して上司からの評価を下げるのもイヤですしね。そもそもホントにやってるんですかね……?

 暖簾は下ろしてますが明かりはついてます。ちょっとお邪魔してみましょうか。

 

 おい、冷えてるか~?

 

「はい。お待ちしてました」

 

 ばっちぇ冷え……人肌位の温度ですねぇクォレハ……。さも当然の様に受け入れられましたよ。こんな時間なのに。

 

「ちょっと座っていてください。すぐに出来ますから。それまで飲んでますか?」

 

 カウンターに座ったら、何故か徳利とお猪口が出されました。ここってお酒提供してましたっけ?

 それに、なんでこんな時間まで、間宮さん本人がいらっしゃるんですか?

 そしてレイくんがお猪口に口をつけたと思ったら顔を歪めて「やっぱり苦い」とか言いましたよ。お子ちゃまか!

 一気に飲み干してお猪口を返しました。間宮さんが微笑んで受けとります。

 

「あとは私が飲んじゃいますね。変わらずお酒が苦手なようで」

 

 何故かとっても嬉しそうな顔してますね。そんな顔をしながらも手元は休まずに動いてます。

 

「どうぞ、いつものです」

 

 しばらくしてあんみつが差し出されました。美味しそうですけど、かなり盛りがいいです。ぶっちゃけ食べきれるん? それ。成人男性には結構厳しそうですよ?

 レイくんはお礼を言うと「いただきます」と木のスプーンで生クリームと果物を掬って口に運びます。

 

「どうですか?」

 

 間宮さんの問いに一言「うまい」と言った後は、スプーンがひたすらに器と口を行き来しております。地味に食べ方に法則があるっぽいです。

 

 そしてカウンターの向こうで、返したお酒をのんびり飲む間宮さん。お猪口もレイくんが口づけたものを使ってますね。

 間宮さんが話を振っても「ああ」か「いいや」としか答えないレイくんを、ニコニコしながら見つめています。なんだこの空気……。

 

 特に見所さんのいない会話に倍速をかけようとしたら、「ごちそうさま。また来る」と言ってお金を置いていくレイくん。

 いつの間にか器が空になってます。はやっ! しかも汁まで完食ぅ!? 典型的な子供舌っすね。太るぞ(確信)。

 

「ええ。お待ちしてます」

 

 たったそれだけでお店を出ました。精神面は大幅に回復しましたけど、何だったんですかね。このイベント。恋人にしちゃあっさりし過ぎてますし、常連だとしてもサービスとしてはやり過ぎです。

 

 会話が少なかったのでロスは少なく、回復度合いを見るに、ここからあまり精神的コンディションを考えなくていいと考えれば、かなりうま味なイベでした。余計なことは考えないようにしましょう。ガバの元です。

 

 あとは風呂入ってさっぱりして寝るだけっすね。割り当てられた来客用の部屋に戻ります。倍速!

 

 

 

 

 な ん で 等速に戻す必要があるんですかね……?

 

 扉を開けます。

 

 ガチャリ

 

「ねえ隊長。今の時間まで何してたの……?」

 

 ヒビキネキが部屋にいました。ヒビキネキが、部屋に、いました。ヒビキネキが、います。

 

 

…………

 

 

……

 

 

 

 

 馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!!(天下無双)

 

 




響が部屋にいたら嬉しい……嬉しくない?


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インターミッション2
RTA Part14


 中々筆が進まなかったので初投稿です。
 戦闘描写は努力しますが、期待に沿えるとは限りません。勘弁してください。見ての通り大して書けないからRTAに逃げてるんですから……!(迫真)


 不幸にも黒塗りの高級車と追突してしまったRTAはっじまーるよー。

 前回は

 

「隊長。どうして、こんなに、遅く、なったの?」

 

 ポォォォォズ!

 アカン(アカン)。

 落ち着け。落ち着いて素数を数えるんだ。1、2、3、5、7、1145141919810……!

 

 フーッ……。

 

 ええ。こんなこと、どうってことありません。白露型で30人以上の提督を犠牲にした私にとって、こんなのピンチのうちになんて入りませんよ。

 ポーズを利用してヒビキネキの目をよく見ましょう。これでどれくらいヤバいかが分かります。いくら危険と言ったって所詮は暁型、ちょっと怒られた後、間宮に連れていってやると言えば

 

 

 ダメみたいですね(悟り)

 

 

 この目は妹に提督を寝とられた白露ネキに匹敵しますよ!

浮世の無情と絶望と悲憤と無念をそれ以上の好意で煮溶かした目をしてます……。少なくとも白露型以外の駆逐艦がしていい目じゃねぇ!

 

 ここで少し補足。各型の一番艦の好感度、親愛度を上げると、それにつられて所属している2番艦以降の好感度の類いが上昇します。お姉ちゃんが信用するなら……の理論ですね。

 もちろん個人差はありますが。

 特に白露型は好感度を一定値まで上げると上昇率が大幅に向上、また多発するじゃれ合いイベントのせいで更なる上昇曲線を描きます。

 そのせいで、白露型の2番艦以降がいる状態で白露と深い仲になると、高確率で妹達の誰かにも言い寄られ……。隣で寝てる確率が高いのは一位村雨、二位五月雨、三位で時雨です。

 なお、初期実装艦ではないため全体から見た場合の割合は低めですが、春雨、海風が建造出来た場合の発生率は村雨を上回ります。

 

 なんていうか、仕様の影響もあって白露は不憫な子です……。

それでも白露はどんなに提督が落ち度があっても、一度だけなら絶対に許してくれます。どんだけ懐深いんだよ……。女の鑑かこの野郎、じゃなくてこのお嬢。その後、提督のHPが極疲労まで減少、白露ネキのコンディションが絶好調になる謎のイベントはありますけどね。

 ただし相手が海風だといかなる理由かランダムです。注意しましょう(2敗)。

 

 で、肝心のヒビキネキですが、こんな状態の響は今まで見たことがありません。どんな経緯があったんですかねぇ? レイくんの業が深すぎるっピ!

 

 こういう状態の相手にすぐに謝るのは大変危険です。じゃあどうしてそんなことしたの? と言われてそのままさようならです。

 

 安全策は何も分かってない振りをして、待ってくれていたことにお礼を言い、質問されたら素直に答える。ただし質問以上の事は話さない。がベストです。一回目ならこれで乗り切れます。2回目以降は自業自得なので諦めましょう(20敗)。

 

 方針が固まったのでポーズを解除します。タイムは犠牲になりましたが、ゲームオーバーには代えられません。

 いざ鎌倉!

 

〉「待っていてくれたのか、響」ピロリン

 

 さーて、どう出ますかね。

 

「うん。夕飯にも居なかったから心配で待ってたんだ」

 

 それはちょっと悪いことをしましたね。

 少将から頼まれ事があったから、そっちを優先したんですよ。一言伝えれば待たせなくて済みましたね。

 

「うん。隊長は少将に呼び出されたから、それは分かる。仕事だから仕方ないよね」

 

 そう言うとスタスタとこちらに歩いてきます。見た感じ凶器は持ってませんね。これなら即死はほぼありません。ゲームオーバーにはならない、え? 何もせずに通り過ぎたと思ったら、なんでドアを閉めるんです?

 

「でも、これは何かな?」

 

 鍵を閉めた後、長髪をフワリと靡かせながら、レイくんの頬を指でなぞります。。

 月明かりが差し込むだけの暗い部屋でも、はっきり浮かび上がる銀の髪と処女雪の様に白い肌、そして冷たく輝くアイスブルーの瞳は非常に幻想的です。彼女が冬の妖精と言われれば、誰もが信じてしまうでしょう。

 唯一の逃げ道を封鎖された状態でなければ(諦観)。

 

「生クリーム、これも少将のお願い?」

 

……

 

 デデドン(絶望)!

 

 人差し指に付着した白いものを見せつけてきました。レイくんに逃げ場なし……!

 

「砂糖と果物の中に、微かだけどアルコールの匂いもする。ねえ、本当に少将のお願いだけ?」

 

 胸元辺りで鼻をスンスンいわせると更なる追及がレイくんに襲いかかります。

 えぇ……(困惑)。

 ヒビキネキ嗅覚鋭すぎでしょ……。ワインの中の微かなニュアンスすら感じとりそう(ソムリエ並感)。

 

 いや、え、はいぃ? 氏ぬ? 氏んじゃう? 画面中央でクロススパイダーからのジャギバスケルート入っちゃった?

 レイの当たり判定デカいからなー(レイ違い)

 

「隊長。ちょっとしゃがんでくれる?」

 

 大人しく従いましょう。リアルサイクバーストが許されるのは5様だけです。

 するとヒビキネキ、人差し指の生クリームを、へっ? これ、なにやってん?

 私R-18パッチなんていれてましたっけ!?

 

「ん……、っふ……」

 

 え、えーとですね。生クリームの付いた指先でレイくんの唇をなぞったと思ったら……。いや。これアウトでしょ! このままアップしたら画面の前の兄貴達に吊し上げられても文句言えませんよ!?

 

 とにかくヒビキネキを野獣先輩に修正して凌ぎましょう! プレイヤーの私は無修正の画面を見ております。

 

 あぁ゛? 吐息と水音でヤバイヤバイヤバイ! 桜色と舐めとられていく白のコントラストでノンケになっちゃう~!

 

「これ、間宮さんとこの味……かな? ちょっと違う味が入ってるけど」

 

 ドアップで写るヒビキネキの湿った唇に、思わず視線が吸い寄せられます。レイくんを写す静かな湖のような瞳には、無垢さの中に小さな、しかし確かな情欲を宿しています。あるいはそんな自覚は無いのかもしれません。

 

 再びちょっとポーズ。

 

 ……違う。こんなのワイの知ってる響ちゃうで。

 ワイの知ってる響ってのはね。誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……

 

 それでは方針を変更します。何をするかと言いますと。

 

 

 レイくんに氏んでもらいましょう。

 

 レイくんに氏んでもらいます。

 

 

 

 氏ね。

 

 

 こんなふしだらなことを響ちゃんがするわけありません。やるとしたら誰かに騙されているに決まってるだろ!

 お前さあ、ちょっとステータス高いからって調子のってんちゃう?

ワイの響をさ芸術sん……あげ……、響を芸術s、品にしやが……。

 

 フザケンナ!

 

 お前を芸術品にしてやんよ(妥協)。

 

 例え両者の合意があったとしても(ないけど)、えっちなことはいけないことだと思います。

 よって原因であるレイくんを氏刑にしまーす。

 

 タイム? 再走?

 

 

 

 うるせえ(天上天下唯我独尊)。

 

 こんな淫らなことパパは許しませーん! ただの幸せなキスならともかく、舌入れるやつですよ?

 粘膜と体液が絡んでる時点でほぼ○EXですよ?

 金! 暴力! ○EX!×2 の○EXですよ!

 ○EXとかアップ出来るわけないやん。どーしてくれんの? これ。君がこれからどんな目にあったって、たった一度の過ちで、視聴者の皆様が抱いてる響のキャラを粉々に打ち砕いちゃったの? 分かる?この罪の重さ。

 

 大体画面の前の兄貴達がヒビキネキのキスシーンとか求めてるはずないやん?

 響が部屋に居て嬉しい人は感想欄にたった1人(感想書いてくださった方々ありがとうございます)しかおらんかったんやで? UA1000あってたった1人や。

 今は野獣先輩に差し替えたから他の999人の兄貴達も不承不承ながらも我慢してくれてはるとおもうけどなぁ?

 

 と言うことで、レイくんを自決させるので皆さん許してください。責任はレイくんにありまーす。ポーズ解除!

 

 

「ねえ。間宮さんとどんなこと……ちょっと何してるの隊長!?」

 

 腰に差してある拳銃を抜こうとしたらヒビキネキに取り押さえられました。

 

 何すんだおまっ・・・(艦これRTA)流行らせコラ!(ダイマ)

 

「放さないよ! 自分のこと撃つ気だったでしょ!」

 

 なんで自決するって分かったんだよぉ! お前を撃つかも知れないダルルォ!?

 

「私達にっ、なんの術式もかかってない小口径がっ、効くはずないじゃないか! 」

 

 や~めろお前!

 チッ! あ”~もう!(乙女)

 なんでレイくんってこんな非力なんですか! 強化人間とは言え、術式を展開しない限り艦娘には力で勝てませんけど!

 あんみつ食べてる時も思いましたが君は女子か!

 

「もうラチがあかないな……! こうなったら」

 

 口を口で塞がれました。

 

 やめろォ!(建前)やめろォ!(本音)

 

 

 

 

 

 

 

ンアッー!

 

 

 




 しゃがみ限定コンなのでダメージは伸びます(格ゲー脳)
 怒りと悲しみ、反論は感想や低評価、あるいはメッセージでどうぞ。
 500人くらい待ってくれている人がいらっしゃるなら0とか1ぶち込まれても頑張れるかなと。反応してくださるのはありがたいですし。
 勿論高評価や好意的な感想の方が嬉しいですし、やる気は出ますが。すでに高評価してくださっている方や、感想を書いてくださっている方、お気に入りに入れてくださっている人達に感謝を。

 いっそ色々ごまかさずにR-18でやれって? 多分戦闘描写よりキツイ(確信)

……こっからシャワー浴びるんだよなぁ……


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RTA Part15 ???付き

 アズレンはチラチラ見ますけど、なかなか艦これのRTAが増えないので初投稿です。アズレンは1年以上やってねえな……。
 評価に感想、ありがとうございました。誰も主人公に文句言ってなくて草。響歪ませた張本人ですよコイツ。
 評価は0もらってないからセーフ。高評価ニキはもちろん、低評価ニキ達もわざわざ入れてくださったことに感謝。見てくれてるかは分かりませんが。

また一人、筆者の性癖の犠牲者が……。


 レ○プから始まる恋もあって良いよね?なRTAはっじまーるよー。

 前回はレイくんがヒビキネキを汚した罪を償おうとした所で終わりました。慈悲深いヒビキネキは、自害しようとしたレイくんを引き留め、拳銃を奪い取っております。今はベッドに並んで座ってる状況ですね。

 

 これじゃ自害できないねー(半ギレ)。

 

 ゲームはヒビキネキの行動データとしての価値も考えて続行しまーす。ヒビキネキに感謝するんだな。ペッ!

 

「そんなにイヤだった……?」

 

 泣きそうな声で言われました。俯いていてどんな顔かは分かりません。

 ソンナコトナイヨー。ビックリシタダケダヨー。

 実際2人で並んでいると兄妹か、下手すると親子にしか見えないから多少はね?

 娘に舌入れるやつされたら誰だって動揺するし、己の不甲斐なさに氏にたくなるから。(SUN値直葬されたMPゲージを見ながら)

 これ一時的狂気で済むんですかねぇ……? 間宮で回復してなかったら氏んでたと思います。チッ。

 

「……そうなの?」

 

 そうだよ(真顔)

 

「でもキスは好きだからするんでしょ? 私、隊長のこと好きだよ」

 

 あー……。はい。なるほど。艦娘特有の認識のズレですね。知識だけで常識とかみ合ってないというヤツです。響という艦娘自体が、こういうことを引き起きやすい娘だったりします。史実の艦歴と艦齢、環境による弊害ですね。通常プレイでも順調な時に、特大の爆弾をごく稀に放り込む場面があります。

 このMPの減り方を見るに、レイくんがヒビキネキのことを肉親の様に思っていたのは確実です。不幸なすれ違いだ(鼻ホジ)。ショックでしょうねー(おっ、デカイのがとれた)

 それと、どうしていきなりこんなことをしたのかも尋ねましょう。返答次第ではレイくんを再び自決させねばなりません(鉄の意思)。

 

「……不安、だったんだ」

 

泣き出しそうな顔をしてます。さっきとは違って悲しいというよりは、苦しいって感じですけど。

 

「改二施術を受けたら、今までの私じゃなくなっちゃうんじゃないかって」

 

 ……これは走者のミスもありますね。暁型特有の精神的タフさを過信してケアを怠りました。すまんなヒビキネキ、そして一応レイくん。

 でも消えない……、消せないやっけ? 罪って言うやん? 次やったら容赦なくボッシュートやで。大体一発目から深いのとか絶対おかしな教育したやろ(妥当な評価)

 

「ねえ隊長。未だにこの気持ちが艦娘としてのものなのか、私としてのものなのか、判別がつかないんだ。けど今ので少し分かったことがある」

 

 不安で揺れる瞳がレイくんを映します。さらさらと肩からこぼれ落ちる銀の髪が、より儚さを際立たせ、触れたら霧の様に消えてしまいそうです。

 

「例え北の大地で1人になっても、きっとこの気持ちは変わらない。それと」

 

 もし私に何かあっても、貴方にだけは忘れてほしくなかったから。

 

 

 ほーん。ふーん。へー……、ちょっと私の語彙力だと、言葉にしても安っぽくなるだけですね。しばらくノーコメントでいき

 

「あのね。隊長が絶対に忘れないって言うならこの先も……」

 

ません。はい。

 

 多分そんなことしたらレイくんの心が氏にます。現に小康状態だったMPゲージが、再び削れ始まってますね。レイくんはどうなっても良いですが、動画的にも全国のアニキ達にも申し訳ないのでNG。

 ダイジョブ、ダイジョブ!絶対成功するから!

 ヒビキネキに(あらゆる意味で)何かあったらどっちにしろレイくんも(あらゆる意味で)死ぬんで。

 

「それはダメだ! 隊長にはまだまだやることがあるだろう?」

 

 ないです(断言)。

 君がいないと(エンディングの条件を満たせないから)生きてる意味がないじゃん?

 だから必ず成功してくれよな~。頼むよ~。

 

「……そうか。じゃあこの先、何があっても、私のことを覚えていてくれるかい?」

 

 美人(になる予定の子)の涙が最優先さ。任しんしゃい(謎方言)。

 

Спасибо(スパシーバ)……、ありがとう。安心したらなんだか眠くなってきちゃった……」

 

 側にいてくれる?

 

 本人たっての希望ですから頷いてあげましょう。不服なアニキ達は言ってください。レイくんが(RTAが終わり次第)何でもやります。

 ベッドの上で膝枕をする形になりました。レイくんは左手でヒビキネキの背中をゆっくりとポンポンしてます。

 

「フフッ、嬉しいな……。ねえ隊長。私はきっと悪い子だ。私のことで困ってくれる貴方を見るのが、どうしようもなく……」

 

 あっという間に寝てしまいました。すぐに動くのも忍びないので、しばらくこのままでいましょうか。

 

 

 

 

===========

 

 

 

 

「どうして武装蜂起を行おうと?」

「なに、あの数と強化人間を揃えれば、間違いなく君が動かざるをえないだろう?」

 

 少将の執務室で、陸軍の村雲中将との密会が行われている。加賀はいない。代わりに私が呼ばれた。いきなりの呼び出しに驚いたが、理由を聞いて納得した。そしてその気遣いを、腹立たしく思った。

 

「それはそうだが……。仮にアイツが確保に失敗したら、どうするつもりだった? 命の危険もある」

「その時は、私が死ぬだけの話だ」

「……貴方は利口な人間と思ったが、とんだ愚か者だな」

「それは買い被りというものだ。 本当に私が利口な人間なら、こんな状況にはなっていない。それに、現に『猫』が死んでいる」

 

 その言葉を聞いた少将が器用に片方の眉を吊り上げる。

 たったそれだけなのに妙に様になっていた。随分な美形だと思う。だからどうしたとも思うが。

 

「くだらん謝罪をしろと?」

「まさか。どのみち、あれはあわれなモルモットだ。あそこで終わらせてくれたことには寧ろ感謝しているよ」

 

 真意の読めない微笑を浮かべる中将。2人の腹の中は中々見通せない。自分が人間として生まれていたら、もう少し感情の機微を感じ取れたのだろうか。

 

「前置きはここまでにしよう。中将、貴方の要求は?」

「艦娘を一艦隊、陸軍に譲渡していただきたい。見返りは君達の目的への協力、と言えばいいだろうか」

 

 それを聞いた少将は、一瞬間をおいて言葉を選ぶ。今のは完全に虚を突かれたのだと思う。その様は若干だが、この無聊を慰めてくれた。珍しい表情を見せてくれた中将には感謝したい。

 

「……貴方は彼女達をどう考えている?」

「そうだな。人類に対する神の警告、いや。慈悲だと思っている」

 

 中将がちらりと、私に目配せをしてくる。言いたいことがあれば言え、とでも言いたげに。

 

「かつてボタンひとつで人類が滅びる時代があった。そのボタンに意味が無くなったのは、彼女達が現れてからだ。彼女達に、ただの核弾頭は効果が無いからな」

 

 私が何も言わないことを確認すると、中将は言葉を続ける。

 

「彼女達を蔑ろにすれば、人類は相応の報いを受けることになる。私はそう考えている」

 

 お前達がそれを言うのか!

 

 思わず口に出しそうになった言葉を、なんとか呑み込む。だが、顔には出ていたのだろう。2人は申し合わせた様に視線を私へ寄越した。しばらく黙殺すると、少将がやっと口を開いた。

 

「命がけの計画にその言葉、貴方の意思に嘘はないと考える。出来うる限りの便宜は図ろう。ようこそ『ORCA旅団』へ」

「良かった。これで断られたら本気で、自害せねばならないところだった」

「冗談でも笑えないことはやめてほしいのだが」

 

 声をあげて笑う中将と、苦虫を噛み潰したような表情をする少将。これではどちらが捕まえられたのか分からない。

 

「どちらにせよ、陸軍と協力せねばならなかったからな。海軍だけでは回らない部分が目立ってきたところだ」

「だろうな。そろそろ海軍も限界だと思っていた」

 

 今度はどちらともなく押し殺した笑い声をあげた。別に蚊帳の外でも構わないが、この話を私に聞かせる意味はあったのだろうか。

 

「細かいところはあと回しにして、次の問題に移ろう。捕虜にした3人だが……、どうするべきだと思う? 同じように消された、君の意見を聞きたいのだが? 金剛」

「好きなようにさせればいいと思いマース。先程の様に2人で相談した方がsmoothでハ?」

 

 ここで私に話が振られた。正直いい迷惑だ。

 

「そうもいかん。生憎、犬猫を飼う余裕すら無いのでな。彼女達を味方にするとは言わないが、敵になるようなことは避けたい」

「だったら解体すれば良いでショウ。人間には大して価値が無いことを身を以て知ったはずデース」

 

 一生忘れることが無いであろうあの日を思い浮かべる。初めて憎悪と嫌悪という感情を思い知り、そして

 

「それでもお前は、あの手が忘れられないのだろう? アイツもつくづく業が深いヤツだ」

 

無意識に右手を抱え込んでいた。

 失敗した。この男は人の弱味を見付けることだけは、私より遥かにうまいのだ。最も、今のは私の素性を知っていれば誰だって気が付いただろうが。

 

「……それ以上ムダ口を叩くようなら帰らせてもらいマス。そもそもこの感情だって、首輪によるものデース」

 

 自分で言っておきながら胸が痛む。薄っぺらい言い訳で、あの人を汚してしまったことに、自分自身が嫌になる。

 

「本当は間宮とどうなるか気になったのだろう? そうでなければお前は私の命令など聞かないからな」

「Shut Up! どうして私が、私達がこんなことになったと……!」

「それはお前の中の問題だろう?私にはどうしようもない。それよりも、自分が今どんな顔をしてるか教えてやろう。 私への怒りと嫌悪と自己嫌悪とでグチャグチャになったいい表情だ。いつもの『金剛』の笑顔よりも余程、生き生きしてるぞ?」

 

 その言葉に、睨み付けるのが精一杯だった。言葉にすればするほど、自分が醜くなる気がする。

 そんな私の必死の抵抗も、この男にとっては微笑みながら、容易く手折られる程度のものだったらしい。

 

「また一歩、人間に近付いたんじゃないか? それを見せたらアイツも喜ぶ」

 

 気がついたら少将の胸ぐらを掴んでいた。顔を見れば、先程までの薄ら笑いと売って変わって真面目な表情になっている。

 

「いい加減、表面だけ取り繕うのはやめておけ。むなしくなるだけだぞ」

「NO THANK YOU. なんて言われようと、私は隊長の『金剛』デース。あの人だけの『金剛』です」

 

 それだけ言って部屋を出る。明日には何事もなく隊長の所に顔を見せなくてはいけない。横須賀への召集で、我慢出来ずに立ち寄ったとでも、言い訳すればいいだろう。『金剛』ならきっと、それでも通じるから。

 

「嫌いな相手には貸しを作りたくアリマセン。それでいいでショウ」

 

 あとは勝手にしてほしい。私は人類のために戦えるほど、人間が出来ていないから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼女がそうなのか?」

「……ああ。最初期の首輪付き。2人目の金剛。いつまで首輪を付けられてるつもりかは知らんが」




 プロットもどきでは風呂入る予定だったけど、前話でやらかしたせいで立ち消えに。大胆なチャート変更はホモの特権。はっきりわかんだね。

 そして金剛が犠牲者に……、不満は感想欄と低評価であるいはメッセージでぶちまけてどうぞ。同志は言わずもがな。感想欄で盛りあおうや。歪み溜めて待つぜ。

しばらくクッソ忙しいので投稿遅れます。すいません。


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RTA Part16 金剛付き

 お久しぶりです。しっかし覚えてる人とか、待ってる人とかいるんですかねぇ?
 のんびり付き合っていただければと思います。
 その割に需要が行方不明回なんですよね。なんだそれ。


 投稿期間開き過ぎなRTAはっじまーるよー。

 前回覚えてる人いる? いなくない? 前回はヒビキネキを寝かしつけた所で終わっております。

 

 現在は朝になり、ヒビキネキをヴェールヌイネキ……長いのでベップネキにしましょう。ベップネキに改装する旨を確認してます。プレイ済みアニキ達には、真新しい情報はないので倍速で流しましょう。

 

 その間にゼロでの二次改装についての設定をば。

 

 実は二次改装には強化人間のデータが利用されてます。人間を弄るだけでレイくん並の化け物になりますからね。あらゆるスペックが基本的に人間より高い艦娘にそれを行えば言わずもがな。下手を踏めば制御不能の怪物が生まれる可能性があります。

 

 そのため最初期の改二艦にはある保険がかけられました。

 

 それがケッコンです。正確には「結魂」と書くようですが。

 提督と艦娘のリンク値を既存の数値より大幅に上げて、提督側の支配力を強化するための措置です。

 

 画面の前の既プレイアニキ達は察していると思いますが、これは本編で実装されているケッコンカッコカリの原型となった施術です。

 本編ではレベルキャップの解放や燃費の効率化等、強化パーツとしての要素が強いケッコンカッコカリも、本来の用途はガッチガッチにデコレーションした首輪なんすねぇ〜。陽の者のスマホかな?

 

 最初期こそ拘束具として生み出された結魂でしたが、実際の運用実験で艦娘の挙動、提督側の負荷に良好なデータが見られたため別口での研究プロジェクトが決定。

 

 ブラッシュアップの結果、現在のケッコンカッコカリが生まれました。理屈としては現世の存在である人間と繋がることで、存在の維持が容易になったということが要因だそうです。

 

 基本的にメリットだらけのケッコンカッコカリですが、じゃあ何故レベル99までケッコン出来ないのかと言いますと、艦娘側の自我が未熟だと大変危険なんですね。これ。

 

 艦娘が神様の分霊の一種であるというのは、以前チョロっと話しましたが、これが彼女達の自我を不安定にしているようです。詳しくは不明な点が多すぎるので割愛させていただきます。

 ただ、練度には単純な戦闘技能だけでなく、そういった人間的な経験値も含まれているというのは間違いありません。

 

 一説によれば人を愛せるようになれば一人前、という話もありますがどうなんでしょうね?

 

 それと二次改装についてですが、結果だけ言えば強化人間に比べて性能はかなり落ちてます。

 勿論制御可能な範囲にデチューンされているのもありますが、元々艦娘自体の拡張性が少ないようです。こちらの理由も判然としません。

 艦娘という存在が既に終わっている存在だからなのか、兵器としての生産性所以か。

 投稿者的、或いはメタ的考えですが、個人的には世界から定められている役割というか配役なのかなと思ってます。極論、駆逐艦を戦艦として作り変えることだって不可能では無いはずです。そうでなくては清霜が戦艦になれない理由がわかりません。

 

 ある意味二次改装も一種のバグみたいなものなのかなと。意図しない不具合を仕様と言い張ったみたいな。

 

 説明している内にレイくんが採血されてます。これが初期のケッコンの特徴ですね。技術が未熟なため、血液を媒介にして術式を編みます。

容器2本分をいっぱいにしてレイくんが部屋から出ます。あとは技術者達に任せましょう。

 ……何気に二次改装で血液が2本とられるのは初めてですね。通常は1本で済むのですが。戦況が悪過ぎて技術開発に影響が出ているのでしょうか。

 そしてこれを作ってる最中に見返して気が付いたのですが、一切ケッコンについての話が出てきませんでした。ボタン連打してて気がついてなかったんすねぇ〜。当時は若く、タイムが必要でした。

 

 だからあんなエンディング迎えることに……?

 

 二次改装が終わるまでひたすら待つことになるので、今のうちに照海少将に次の任務について聞きに行きましょう。道中は加速!

 

 な ん で 等速に戻る必要があるんですかね

 

 

「Hey! タイチョー、お久しぶりデース!」

 

 うん、久しぶり。……いや早過ぎ、早過ぎなくない?

 クソデカ任務があるのでその内来るのは分かってましたが、会うタイミングがおかしいでしょう!

 待機も命令の一つだって知ってますか?

 

「Sure! but Loveの前では距離は無意味だと、古事記にも民明書房にも書いてありますヨー?」

 

 それは精神の答えであって物理的に解決しろだなんて誰も言ってないと思うんですけど(名推理)。

 

「最後に愛が解決するのならNo problem! 全部ハッピーエンドデース。ということでタイチョー、Let’s Date!」

 

 えぇ……(困惑)。

 金剛らしいっちゃらしいですが、余計なイベントでタイムが伸びるのは勘弁して♡ 勘弁しろ(豹変)

 そして操作を躊躇っている内にグイグイ引っ張られてしまいました。

 逃れられぬカルマ……。

 

 コンゴウネキとのデートはモチロン4倍速です。

 (ホモにとっては)当たり前だよなぁ?

 あとで見返してみると「怨嗟の炎」だとか、「多分最後までは保たない」とかクッソ重要な話してたんですよね……。

 お前のフラグ管理ガバガバじゃねえか!

 

 コンゴウネキと一悶着あってちょっと気まずい感じで別れてから少将の元に行きます。次回は遂に「深海棲艦大規模侵攻阻止」が始まります。

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 挨拶は、うまく言えたと思う。そこからデートの流れも悪くない。この人は真面目だから、強引に引っ張った方がすんなり行くとは計算していた。

 馴染みのあるカフェに行って、他愛のない話をして、ちょっといい雰囲気になって……、そこまで予測していたのだが、ちょっといい雰囲気になる前に他愛のない話はすぐに尽きた。

 

 喫茶店の一番奥の席が無言になった。暖色のライトも木彫の柔らかな内装も、この空気はどうしようもない。

 

「……体調はどうデスカ?」

「疲労は仕方ないな。まあ、準備期間に1回位は寝溜めしようとは思うが」

「ソッチではなく、いえ。ソッチも大事、なのデスが」

 

 ズレた解答はワザとではない。隊長自身はもう、それを受け入れているから、それを異常と捉えていないのだろう。

 それでも私の言葉の意味は通じたようで、隊長は一瞬苦い表情をしたが努めて微笑んで

 

「前も話した通りだ。「怨嗟の炎」が消えることなんてない。時折凪のように静かになることはあっても、炎は燃え続ける。本来は御仏が担うモノを、人がどうこう出来る筈がないだろう?」

「ソウ……デスか……」

 

 分かっていたことだ。「怨嗟の炎」も、この人がそれをどうこうする気がないことも。

 

 なんでこの人が、そんなモノを背負わなくてはいけないのか。

 

 そんなありふれた言葉1つへ、坩堝の様に感情が流し込まれてグツグツと煮えていく。

 

「ですが」

「これもきっと仏様の慈悲なんだよ。本当ならあの時私は死ぬ筈だったんだ。けれどもこうして生きて、お前達と出会えたのだから。多分、最後までは保たないのは残念だが」

「タイチョーは自殺志望者ですか? 趣味が悪いデース」

 

 その言葉と苦笑いに、明確な怒りを覚えた。抑えきれず、ついついトゲのある言い方になってしまう。

 隊長は少しの間天井を見上げると呑気そうに答えた。

 

「自殺志望者ではないが、自殺願望を全く抱かないで生きてる人間って、そんなにいないんじゃないか? 特に日本人は義務感で生きてるって人は結構いると思うが」

「……ワタシは少数派だと思いマスヨ?」

「私が死というものに直面したのは祖父の葬式だったな。冷たくなった手を握って直感したよ。死は恐ろしいって。そして遺される人にこういう思いをさせる以上、人間はそう簡単に死ねないなぁと」

「そう思うなら生きてくだサイ。ワタシはアナタがいない世界に用はアリマセン」

「ほら、お前も義務感で生きてるじゃないか」

「それは詭弁が過ぎまセンカ?」

 

 呆れたワタシを見て、笑って誤魔化そうとしたので睨み付けると、カップに手を付けた後に、神妙そうな顔をして隊長が口を開く。

 

「冗談だ。まぁ、普通の人間は周りのことを考えると、そうそう自殺なんて出来ないってことだ。それでも死を選ぶ、選べるのは……、そうだな。少なくとも親ってやつは凄いと思うよ。子供の為になら泥水啜ってでも生きるし、子供の為なら命だって投げ捨てられる。少なくとも……」

 

 その先は聞かなかったことにした。

 やるせなくなって手元の紅茶を口にする。店自慢のダージリンは唯々苦い。

 

「お前のせいで湿っぽい話になったじゃないか」

「ワタシのせいデスカ? 随分と狭量なヒトですネ」

「正解。結局のところ私は、自分が納得出来ればそれでいいんだよ」

 

 隊長が目を伏せる。

 

「どんな理由があれ、賽を振ったのは私だ。私が報いを受けなきゃ秤が釣り合わない。と、自分の価値観第一の自己中心的な人間なんだ。これを誰かに押し付ける気は毛頭ないが。……すまんな、ヒドイ上司で」

「そんな……ことは」

 

 懺悔の様に話す隊長を否定しなくては、そう思っても言葉が出ない。

 自分は貴方のその自己中心的と言いながら、善良で、限りなく公平(利他的)な秤に惹かれたから。

 この人の側ならきっと、間違わずに済むと。だからここまでついて来た。

 その秤が貴方自身を裁いているというのなら、ワタシにそれを止めることなんて出来なかった。

 

「まぁ、好きな様に生きて、好きな様に死ぬんだから気にするな。ここは私が払う。のんびりしていくといい」

「何時もの口止め料デスか。ならお言葉に甘えさせていただきマース」

 

 でもそれも限界だ。誰かに言わなくてはいけない。毎回たかが紅茶一杯でここまで黙ってたのだ。そろそろ利子をつけて返してもらおうじゃないか。

 席を立った隊長がふと立ち止まる。背中越しではどんな顔をしてるかはわからない。ワタシの顔も隊長はわからないだろう。

 

「……お前には愚痴ばかりだな。良ければまた頼む」

「今度は隊長から誘ってください」

「考えておこう」

「今度こそ本当に、ですヨ?」

「あぁ」

 

 そう、たかが紅茶一杯、だ。




 気にいらなかったら容赦なく低評価ぶち込んで♡

 無論燃料投下してもらった方がやる気にはなりますが


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近年発見された通信記録

 元ネタ的に一回やってみたかった。
 地の文ありverに書き換えるかも検討中。ただしそうすると話が進まない……。


再生準備中……

 

回線番号

No.0028 - Hitoshi Terumi

No.0033 - Shinkai Inoue

No.0040 - Juri Rurigaki

No.0007 - Shinji Kotaki

 

 

 

 No.0033

「施術はどうなったんだ? 照海」

 

 No.0028

「今のところ問題はない。無事成功と言っていいだろう」

 

 No.0040

「本当か? 再現可能な範囲とは言え、元を辿ればあの『道玄』の技術なのだぞ?」

 

 No.0028

「100%を求めるなら、艦娘そのものが不確定要素の塊だ。中佐。そもそも二次改装はあくまでも副産物。本命が別なのは前にも話したはずだ」

 

 No.0007

「しかし二次改装が成功したのであれば、あまり冒険するべきではないかと。極めて優秀な艦娘ということは、僕も伝え聞いていますよ。井上大佐」

 

 No.0033

「……確かにな。だが、俺が止められるとも思えねえ」

 

 No.0028

「最もな意見だ。流石だな銀翁」

 

 No.0007

「やめてくださいよ少将。なんで一番若造の僕が、そんな大層な名前を賜らなくてはいけないんですか」

 

 No.0028

「では『シルバーバレット』の方がいいか?」

 

 No.0007

「意地が悪いですよ……。分かりました。銀翁でいいです……」

 

 No.0028

「無論、君がいずれそうなる器だと期待の意味もある。そうだ、今から横須賀基地司令にならんか?」

 

 No.0033

「おいおい、本人の前で更迭の話なんてするんじゃねえよ」

 

 No.0028

「言われたくないのなら日頃の態度を改めるといい。知らんとは言わせんぞ」

 

 No.0033

「仕事にプライベート持ち込んでるわけじゃねえだろ」

 

 No.0028

「今朝、女性が執務室から出て来たと三日月から報告があったが? 井上大佐」

 

 No.0033

「あのヤロウ! 俺には一言も言わねえくせに……!」

 

 No.0040

「呆れた男だ。そっちはお前に任せれば問題ないな。……川内型の3隻はどうだ?」

 

 No.0028

「今は横須賀預かりで大人しくしている。油断は出来んが」

 

 No.0040

「それはどの意味でだ?」

 

 No.0028

「あらゆる意味で、だ」

 

 No.0033

「なんだ興味があるのか、瑠璃垣」

 

 No.0040

「能力は申し分ないのだろう? なら余らせておくのも馬鹿らしい話だと思ってな」

 

 No.0033

「ありがてえこったが、何とか出来んのか?」

 

 No.0028

「……頼めるか。中佐」

 

 No.0040

「貴様達よりはマシだろう。男所帯よりは幾分か繊細に扱ってやれる。銀翁なら私より上手く扱えるのかもしれんが、こちら側であることが老いぼれ達に露見するのは拙速が過ぎる」

 

 No.0007

「中佐まで……やめてください」

 

 No.0040

「悪いな。あまりにも黙っているものだから寝ているかと思った」

 

 No.0007

「ね、寝ませんよ!? そりゃあ、眠気を感じる時が全くないわけじゃありませんが……」

 

 

 No.0028

「村雲中将も間も無く合流する。我々としては喜ばしいことが多いが、2つ確認すべきことがある」

 

 No.0028

「1つは深海棲艦の大規模迎撃作戦。任せたぞ。銀翁」

 

 No.0007

「最善を尽くします」

 

 No.0028

「勿論アイツも派遣されるが、その次の作戦もある。無理はさせるな。どうも先に北で一戦交えたようだが、結果は君達が思っている通りだ」

 

 No.0028

「そしてもう1つは例の噂の件だ。噂は事実だった。大佐、お前の方でも確認が出来たと聞いたが」

 

 No.0033

「……」

 

 No.0028

「大佐?」

 

 No.0033

「……んがっ! あ、あぁその通りだ。どうも噂は本当らしい」

 

 …………。

 

 No.0040

「一般人が駆逐艦とは言え開発資材と妖精のみで艦娘を建造、か。近い前例がないわけではないが」

 

 No.0007

「まるで最初に現れた彼女の様に、ということですか。」

 

 

 No.0028

「だからこそ上も困りあぐねている。とりあえず無理矢理士官学校に入学させたようだが、成績を見る限り、近いうちに現場へ投入されるだろう」

 

 No.0007

「少将はどうされるつもりですか?」

 

 No.0028

「どうもしない。が、老人共にもどうもさせん。異様な適性以外は至って平凡なお人好し。身の程知らずの野心も、強烈な欲求も、苛烈な思想も持っていない。ならばいっそ、そのままの方が人類と彼女達のためになる」

 

 No.0033

「まぁ、あの感じなら爺共とお友達にゃならなそうだが、出来るのか? 引き入れる方が楽だろ。それ」

 

 No.0007

「僕もそう思います。噂通りなら、頭ごなしに否定する様なことはしないのでは? 在野の人間らしい柔軟な思考の持ち主だと聞いています」

 

 

 No.0040

「そういうわけにもいかないのだろう? 照海」

 

 No.0028

「我々が干渉して、老人達が強硬な手段に出ないとも限らん。何より我々に味方などいない」

 

 ————。

 

 No.0028

「そう、いないのだ。そして敵も」

 

 




 掲示板回に近いんですかね? 文字数もあれですし投稿して良かったものか。
 突然出てくるキャラ多すぎ問題。でも完全に例のあの人達。キャラが大分違う人も多いけど。そしてやっと艦これ本編の影がチラホラ見えるように。

 正直アウトプットするのがキツい問題。誰か代筆してくれません?
 結末まで教えるんで。


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RTA Part17

 評価や感想、アンケートに答えてくださった方、更新を待ち続けてくれた読者の皆様に感謝を。大分燃料をいただきました。
 待ってくださる方がいるのは嬉しいですね。励みになります。
 とは言え、なかなか更新速度に反映出来ず申し訳ありません。何かいい手段ありませんかね?


「深海棲艦大規模侵攻阻止」

 

 

 

 作戦を説明する。

 

 今回は北の最重要拠点、大湊鎮守府の大規模な防衛作戦だ。

 

 最近、北方において深海棲艦の南下の兆候が見られた。出現当初の侵攻を除いて沈黙を保っていた北だが、とうとうやる気になったようだな。そのまま引きこもっていればいいものを。

 無論、大湊とて備えが無いわけではない。だが他鎮守府に比べて経験が浅いのも事実、戦力も十分とは言い難い。

 

 そこでお前達に白羽の矢が立ったわけだ。あの迎撃作戦で生き残ったお前ならと、今回は私を通して正式に命令を下してきた。光栄な話だな。光栄のあまり、その後の演習で加賀を出してしまったよ。

 堂々と活動出来ることが、唯一感謝すべきところか。

 

 今回の作戦に失敗は許されない。幸い援軍として銀翁をねじ込めた。彼と共にこれを迎撃しろ。長門型2隻を中心とした精強な艦隊だ。お前の足を引っ張ることはないだろう。

 私からは以上だ。実際の作戦は、大湊の現地部隊と合流後に説明される。

 

 ……必ず生きて帰れ。まだ、やってもらわなくてはならないことが山ほどある。

 

 Now Loading……

 

 

 

 

 

 今作最大の難所を迎えたRTAはっじまーるよー。前回はコンゴウネキと別れたところで終わりました。

 今回は「深海棲艦大規模侵攻阻止」の任務受領後から始めます。

 

 ヒビキネキがベップネキになって小イベントが起きたり、別な艦隊の五十鈴をチラッと見かけて2人が一瞬固まったりしましたが、そのあたりは右下に流してます。

 観たい兄貴は拡大してね。美幼女から美少女にランクアップしたヒビキネキとのデートなんてホモにはフヨウラ!

 テンション高めで背伸びしたがるヒビキネキというレアケースが発生しておりました。響というより暁っぽかったです。やっぱり姉妹なんやな……って。

 

 あとはいつものメンツが集まり、2日ほどの待機命令を経て海路で大湊へ向かいます。リスクはありますが艤装の輸送には海路の方が都合が良いのと、物資輸送の護衛を兼ねてるというのが理由です。

 海路の方がトータルの燃料が少なくて済むというのも大きいですね。シーレーンが塞がってる現状、資源の浪費は避けなくてはいけません。

 

 ということで移動の間に、一緒に派遣された提督と作戦会議です。長門型2隻を扱う程の猛者とのことですが、つまらない事でミスが生じても嫌ですし。なんやかんやあって、ちゃんと会ってませんので。

 

「あ、お疲れ様です。大尉。今からそっちに行こうとしていたんですよ。どうぞ中へ」

 

 扉越しに声をかけると中から返事がありました。想像以上に声が若いですね。下手するとレイくんより年下では……?

 

「こんにちは。大尉。わざわざご足労いただき、ありがとうございます」

 

 ほーん……。

 

 おじさんはねぇ、君みたいな可愛いねぇ、この悶絶顔が大好きなんだよ!

 

 冗談は置いておきまして。ホントに少佐ですか? 少佐というより小3では?(激ウマギャグ)

 

「これでも伸びてますよ! 0.5cm位ですけど……」

 

 素直な感想を言うと、色白の肌をほんのり上気させて実にいい反応をしてくれました。その後、まんまるお目々をシュンとさせたのもポイントが高い。

 

 ……。

 

 うーん、これはおねショタ案件ですね。間違いない。

 長門がながもんに、陸奥をムッちゃんにさせるレベルですよ。クォレハ……。

 

 真面目な話をしますと、比較的温厚そうな性格なのは幸いですね。こっちの都合が良いのはもちろん。相手の方が階級が下でも、適度にイジられるというのは部下が動きやすそうな提督です。能力的にはかなり優秀なのでしょうし。

 

「いえ、小さいのは事実ですし。この階級章は彼女達が精一杯やってくれてる証拠ですよ。何より貴方に何を言われても、僕には何も言い返せません。当時から最前線にいる貴方と違って、僕は今でもお飾りですから」

 

 ケホッ、ケホッ……。

 

 船の通路に少佐の咳音が響きます。どうやら顔見知りのようですが。

 

「すいません、今朝から咳が少々……、体調は悪くないのですが」

 

 全体的にものすご〜く自虐的な言葉が多いですね。それと、あまり平気そうには見えません。とにかく部屋にいれてもらいましょう。作戦についての打ち合わせもしなくてはいけません。

 

 適当に椅子に腰掛けます。簡易とはいえ応接用の椅子とテーブルがあるあたり、かなり良い部屋ですね。他の調度品も、飾り気はありませんが重厚な雰囲気が漂います。

 

 ではさっそく本題に……、と行きたいのですが、ここは少佐の体調を気遣うべきでしょう。

 どう? (咳)出そう?

 

「大丈夫です。大尉が気にされなければ問題ありません。半分癖みたいなものですから」

 

 ホントォ? 小3は言い過ぎですけど、成人男性にはとても見えませんからね。多分生まれつきの体質もあるのだと思いますけど。

 

「えぇ。縁があって大尉と同じく施術を受けましたが、生来のものは中々治らないようでして。これでも随分マシになりました」

 

 えっ? 小瀧少佐ってレイくんと同じ強化人間なんですか?

 はぇ〜、味方陣営に自分以外の強化人間がいるパターンもあるんすねぇー(無知)。今回のルート、イレギュラー要素多過ぎでしょう。

 

 イレギュラーといえば、任務を受諾すると英語のサブタイトルが下に表示されるんですが、今回の「深海棲艦大規模侵攻阻止」のサブタイトル「Irregular」だったんですよ。

 普通だとサブタイトルは「Tug of war with Death」。「死神との綱引き」のはずなんですが。その名の通り、一つのミスで轟沈の可能性がある過酷な任務です。

 

 まぁ、今更ですね。イレギュラーもガバも(悟り)。

 

「『シルバーバレット』なんて大層な名をいただきましたが、最終盤でも結局使われじまい。最後は陸軍の交渉材料として使われただけです。銀の弾丸ってそういう意味じゃないと思うんですが。今も長門型2隻を同時に扱えるという理由でほとんど後方勤務ばかりでした」

 

 ……ん? 最終盤でも使われじまい? しかも陸軍の交渉材料?

 この時期に最終盤って言いますと、陸軍と海軍のいざこざしか無いわけですが……。

 

 ちょっとタイマーストップしましょう。

 

 陸軍と海軍の間にいざこざがあったということは確定ですが、それは貴重な提督候補が犠牲になることを厭う海軍が、倫理と世論を味方にして陸軍を糾弾したことがきっかけです。

 諸々は省きますが結果、悪者扱いされた陸軍は身動きが取れなくなり、やむなく強化人間とその候補を解放、海軍に接収されたというのが従来の説でした。

 

 ここで大事なのは、陸軍と海軍の間にあったのはあくまで経済面や情報面での限りなく戦争に近いやりとりです。

 

 強化人間の明け渡しをしない限り、陸軍は糾弾され続ける訳ですから、強化人間は交渉材料ではなく絶対条件になります。交渉されるのは、強化人間の提供に対する見返りになるはずです。

 

 強化人間そのものが海軍側への見返りというのは少々無理がありませんか? となると海軍も強化人間が見返りになり下がるようなことをしでかしてることに……。そう言えば前の任務でも会ってますね。あまりに強化人間が多過ぎるような……?

 

 

 ……あっ(察し)

 

 

 いや、まさか、そんな。あくまでゲームですし、でも、えっ?

 

 プレイに戻りましょう。なんか寒気がします……。

 

 暗い話が続いてますし、話題を変えましょう(義務感)。

 せや! そういえばウチのヒビキネキがベップネキになったんよ〜。なんかこう、少佐とお似合いじゃない(露骨な誘導)? 

 

「えっ! そ、それはありませんよ! ステキな方だとは思いますが、自分ではとても釣り合いが……」

 

 おぉう? これってひょっとして脈ありですかねぇ!?

 長門型の2人が手塩にかけてお世話したショタ提督が寝取られる……。

 

 あ^〜、イイっすね^〜(暗黒微笑)。

 

「それを言うなら大尉はどうなんですか!? うちの長門なんてどうでしょう。お似合いですよ。是非お話したいと言ってましたし」

 

 申し訳ないが女はNG。

 

「へっ? ……冗談ですよね?」

 

 おっ、そうだな。

 

「微妙に判断しにくい返答はやめてください……。じゃあ、どんな方が好みですか?」

 

 そうですね…やっぱり僕は、王道を征くウッソだろお前!

レイくんの好みってコレなの? 選択肢が一つしかないんですけどそれは……。

 

 

 

 〉「そうだな、いざというときは私をブッ殺してくれる女がいい」 ピロリン

 

 

 

「……」

 

 完全にドン引かれてますねぇ。当たり前だよなぁ?

 レイくんの心がとても心配です(小並感)。今更ですね(過去の所業を振り返りながら)。

 

「言いたいことはわかります。間違っても艦娘達の前では言わないでくださいね? ……となるとお好みは瑠璃垣中佐みたいな方ですか? その時は、容赦なく撃ってくれそうですけど」

 

 分かるのか……(困惑)。

 いや。人の趣味をどうこう言う権利も資格もありませんが。こんなの投稿してるような人間だし、多少はね?

 と言うより瑠璃垣中佐という人はブッ殺してくれる女なんですね。

 

 怖い(怖い)。

 

「自分の好みですか? あまり構わないでくれる方がいいです……。なんと言いますか、自分は駆逐艦の皆さんにまで心配される始末でして……」

 

 ははーん、だから無口なヒビキネキを。

 

「結構構いたがりの構われたがり? ……中々上手くいかないものですね。いえ、もしかしてそれは……」

 

 突然部屋に備え付けの無線に通信が入りました。先行している偵察部隊からでしょう」

 

「……えますか! 聞こえますか! 隊長!」

 

 どうやらうちの部隊の鳳翔さんからですね。何やら慌てていますが、こういう時ほど冷静に対応しましょう。

 ストームデッキ相手に、焦って打ち消しを打ってはいけない(戒め)。

 

「味方艦隊、既に戦闘不能! 援軍と撤退の許可を!」

 

 

 はいはい、味方艦隊が戦闘不能ね。分かった、分かった。

 

 ……

 

 

 

 

 ハァッ!?

 

 

 

 

 




 次の話のBGMは間違いなくpanther。

 fa主人公じゃないですけど、道を踏み外した時、殺してでも止めてくれる人が近くにいるのは幸せですよね(白目)

私の性癖が歪んだのは半分以上スミちゃんが原因。


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Mission 3 Irregular -イレギュラー- 「深海棲艦大規模侵攻阻止」
RTA Part18


 心中の養父が倒せないので初投稿です。


 とにかく出撃する旨を鳳翔さんに連絡、具体的な被害状況、戦況を確認しましょう! 旗艦に関しては視界共有ということも出来ますが、流石に艦載機との共有は不可能ですので。

 

「空母、戦艦含めた20隻ほどの敵艦隊と、大湊の部隊が遭遇したようです」

 

 敵の偵察部隊にしては随分と豪勢ですが、侵攻というには物足りない数ですね……? 奇襲でも仕掛ける気だったんでしょうか。もしかすると陽動という可能性もあります。

 

「詳細は不明です。どうも艦載機との通信状況が悪くて……。聞き取れた報告によると、味方艦隊の駆逐艦2隻と軽巡洋艦1隻が既に大破。ですが旗艦と思われる霧島さんがほぼ無傷に見受けられます。恐らく襲撃を受けてからそう経っていないかと」

 

 戦艦が無事なのは幸いです。旗艦が霧島ネキというのもいいですね。窮地に陥っても安定した現場指揮をとってくれます。最後の一隻になると突貫しちゃいますけど。

 最悪の最悪ではありませんが、余裕は皆無です。次の瞬間に全滅してもおかしくありません。鳳翔さんとヒビキネキに、レイくん達が着くまで味方艦隊をなんとかもたせるよう指示、少佐には大湊の本隊との連絡をお願いします。

 

「承りました。終わり次第、長門達を出動させます。幸運を」

 

 では出撃します。いざ鎌倉!

 

 イクゾー! デッデッデデデデ!

 

 そうそう、今回大規模な作戦への正式参加ということで、ちゃんとした部隊章を授与されました。普通は調査隊となれば、初期から独自のものを持ってるはずなんですけど(微ロス)。

 ちなみにモチーフは鴉でした。黒単色に近いのですが、刺繍が異様に凝ってます。細部に銀糸を使っているあたりに製作者のセンスとこだわりを感じますね。一見シンプルですが実は凝ってる……みたいなデザインは好きです(隙自語)。

 

 おや? 武器のスキル欄が解放されたようです。確認確認。

 『鬼斬り』……? 初めて見るスキルです。どうやら鬼級以上の深海棲艦に特効が付くみたいですが……。

 一緒に武器の名称と詳細が判明しました。変なフラグが発生してますし、一応目を通しましょう。

 

 

 

 

 

 

 


 

 『専心』

 

 かつて修羅の腕を斬り落としたと伝えられる家宝。専心と、銘が彫られている。

 伝承の真偽は不明だが、よく切れる。躊躇いを許さぬ程に。

 

 迷えば、敗れる

 

 信じて斬った、斬り捨てた。

 

 

 その先が、この様だった。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

「皆さん、被害報告を!」

 

 奇襲に近い遭遇戦だった。警戒は十分、初動はこちらが早かった。しかし戦力差と空母の有無の前には、そんなアドバンテージなど無いに等しい。

 

「暁は大丈夫よ!」

「私もなんとかー、っても、ちょっちピンチだね。これ。3人とも動ける?」

 

 北上さんと暁さんは無事なことを確認。だが、艦載機の爆撃を受けた3人の反応は芳しくない。

 

「初雪、武装が全部ダメっぽい。……機関部はまだ動ける」

「ボクは副砲は動くよ。魚雷も無事。でもエンジンに異常あり。離脱はキビしくなりそう」

「私は対空砲以外ほぼ全滅。動力も何とか。でも足回りに違和感があるから、長い時間は不安かなぁ……」

 

 初雪さん、皐月さん、名取さんの状況は三者三様に酷い。この状態で戦闘を続行すれば、全滅は免れまい。

 

「提督に連絡は?」

 

 北上さんの問いに首を振って答える。通信は試みたがノイズだらけだった。もっと北の海域ならともかく、このあたりで通信障害が発生するのは稀だ。嫌な予感がする。

 

「電波の通りがあまり良くありません。何かしら動いてはいる……とは思いますが、お互いにどう動いているかまでは。とにかく今は可能な限り後退します」

 

 提督のことだ。こちらに異変が起きたことを察して援軍は出してくれるだろう。

 問題はこの状況をどう捉えているかだ。

 敵主力艦隊と遭遇したと思ったのなら、提督も蒼龍さんを中心とした主力艦隊を応援に送るに違いない。資材はもちろん、他鎮守府からの援軍も来ている今なら、正規空母を存分活用できる。

 

(けれどこの艦隊って、本当に侵攻目的で来たのかしら)

 

 規模こそ大きいが、この艦隊が主力とは自分には到底思えない。何かしら策があると思った。

 でも、そのわりには編成がちぐはぐな気が……

 

「尤も、そんなことを考えている場合ではありませんね。北上さん、敵艦隊の様子は?」

「まあ追ってくるよねー。まだ戦艦の射程外だけど、爆撃とのセットは遠慮願いたいかな。みんな急いで急いで」

「遭遇はあり得たことですが、わざわざ今じゃなくても良いでしょうに!」

 

 最近は警戒レベルを引き上げ、空母艦を可能な限り偵察のローテーションに組み込んでいたが、今日は丁度その谷間だった。運が悪いにも程がある。

 必死になって撤退しているが、着弾音が徐々に近づいてくる。そして空母が艦載機を構えはじめたのが見えた。

 

「北上さん! 暁さん! なんとしても撃ち落としますよ!」

「もちろん!任せて」

「りょーかい、お残し厳禁ね」

 

 迎撃態勢をとった所で小さな手が私を制した。

 

「皐月さん?」

「名取さーん、ボクと一緒に足止め付き合ってくれる?」

「……そうだね。私1人だと不安だったんだ。お願いできますか?」

「ちょっとなに言ってるのよ2人とも!」

 

 取り乱した暁さんに、皐月さんはにっしっしと笑いながら

 

「4人は逃げてよ。ボク達が足止めすれば、鎮守府のみんなに合流できるでしょ」

 

 息を呑んだ。それを考えていないわけではなかった。金縛りにあったように目一杯力んで、無表情に努める。内側から出てくるものを外に出さないように。

 

「そんなことダメに決まってるじゃない!」

 

 暁さんの言葉でハッと我にかえらされた。

 

「んー、確かに全滅よりはマシかな。2人がある程度引き付けられる前提だけど」

「北上さん! なんでそんなこと言えるのよ!」

「任せてください。皆さんが離脱できるだけの時間は稼ぎます」

「名取さんまで……」

 

 唸る暁さん。こんな状況だというのに、何故か笑みが溢れそうになる。

 そしてやっと、私の袖を引っ張る存在に気がついた。

 

「初雪さん?」

「私は霧島さんの指示に従う……。エンジンは無事だし囮になれっていうなら囮になる。どんな指示でも絶対に恨まないから。多分、みんな、そう」

「……ありがとうございます」

 

 その言葉で覚悟が出来た。私の一言で誰かが、もしかしたら全滅するかもしれない。

 

「皆さん一緒に帰りましょう」

 

 それでも、と思った。この5人なら、と。

 みんな黙ってうなずい……皆さんどこ見てるんですか? 私の後ろに何か? 特に暁さんは死人にでも会ったみたいに、口をあんぐりと開けている。

 

「どうぞどうぞ。続けてもらっていいよ」

「ーーえーと」

 

 振り向くと知らない艦娘がいた。彼女は無表情で「気にしないで。私達は私達で勝手にやるから」と言って離れようとする。

 

「響!? なんでこんなところに」

「やぁ暁。今はヴェールヌイだけどね。感動の再会は霧島さんの話が終わってからにしよう。鳳翔さん、お話が終わるまで掃除でもしてる?」

「そうですね。せめて爆撃機くらいは落としておきましょう」

 

 もう少し視線をあげると、その後ろに更にもう1人いたらしい。

 

 ……えっ?

 

「いやいやいや! どうしてそうなるんです!? その、なんかすいませんでした!」

 

 自分は何故謝ってるんだろう。それより今の話、聞かれてました? よく分からないが無性に恥ずかしい! 話を聞かれたことも、旗艦なのに素で謝ってる自分も!

 謝ってる私を背中越しに見て「別に気にしなくて良かったんだけど。ホントに」と言いながらも、こちらに向き直ってくれた。

 そして少しだけ、誇らしそうに部隊章を見せつけながら

 

「第9調査部隊、駆逐艦『響』改め『ヴェールヌイ』だよ。よろしく」

「同じく軽空母『鳳翔』。よろしくお願いします。なんとしても全員で生きて帰りましょう」

 

 




 皆さん余計ものの話を多少期待してくださってるようで、ちょっと意外でした。
 しっかし、なんでこの程度の文量と文章に2週間もかかってるんでしょう。ほぼ毎日投稿出来る人に教えを請いたい今日この頃。

 終わらせるには書くしかないんですけどね。皆さんのおかげでモチベはそれなりなんですが。面目ない限りです。


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