ISと空に舞う (ALUKana)
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設定集
キャラ設定とか


お久しぶりです。痔だかクローン病だか分からなくて検査しまくってます。
こちらはキャラ設定になります。
書き進める内に随時更新していく予定です。
とりあえずオリキャラと他作品キャラから。


三雲 基希(イメージCV.三瓶由布子)

2月2日生まれ(みずかめ座)

23歳(本編開始時)

身長:169cm

体重:59.6kg

趣味特技:パソコン関係、歌うこと、料理、コスプレ作成など

所属:フランス代表候補生兼デュノア社パイロット

容姿の特徴:少し伸ばした黒髪(メンズヘアスタイルでいうロング)、歳不相応な可愛らしい見た目

システム系の会社でSEをやっていた青年。アリスというAIシステムを組めるレベルには天才であるが本人はまだまだだと言う。

織斑一夏の登場により行われた男性のIS適性検査によりISを動かせることが判明し、織斑千冬の下で保護という名の軟禁生活を送った。その時に千冬と仲良くなり、そして篠ノ之束にも気に入られた模様。

その後、日本政府が提示した条件に対し自分の命の危機を感じ取ったため、後から来たアルベール氏のスカウトを受けることにし、フランス代表候補生となった。

また、フランスではデュノア社の問題を解決に導いたり、龍の武装開発にシステム面からサポートするなど、様々な面で活躍した。

専用機は「ヴェール・リヴァイブ」

 

 

新庄 龍(イメージCV.諏訪部順一)

11月1日生まれ(さそり座)

23歳(本編開始時)

容姿の特徴:茶髪のツーブロックで明らかに筋肉質。色黒。

デュノア社に勤めているエンジニアで、レーザー発振器「ミーティア」を開発した。

基希と出会った当初は第3世代兵装が未完成である事に焦りを感じ、苛立っていたが、基希の協力により完成し、基希とシャルロットの専属エンジニアとしてデュノア社日本支部に転勤となった。

I基希とシャルロットの専属エンジニアとして、IS学園で暮らす事となり、基希と同じ部屋となる。

 

 

アリス(イメージCV.小桜エツ子)

基希が本編開始2年前に自作で組んで完成させた自律AI。当初は基希のスマホにインストールされており、スマホごしに会話をしたり、ネットへアクセスし調べ物をしてくれたり出来るが、「ヴェール・リヴァイブ」が来て以降はそちら(ISコア自体)と同期しており戦闘のアシストも行うようになる。

それなりにユーモアに溢れているらしいが、まだ学習の余地ありらしい。

 

 

ヴェール・リヴァイブ

和名:碧の再誕

第2世代型IS

基希の駆るIS。通常のリヴァイブにサブアームや様々な武装を搭載しており、何通りもの戦闘の切り替えが行える。

また、アリスがサブアームのロックオンや制御をアシストするため、実質読めない行動を行えるのも特徴の一つ。

待機形態はチェーンベルトの腕時計

 

使用武装と元ネタは下記

《ファランクス》普通のガトリング。元ネタはISの《クアッド・ファランクス》から。下位互換みたいなの

 

《リボルバーガン》普通にIS用の拳銃。マガジン交換はアリスのサポートにより短縮化が図られている。モチーフとしてはサクラ大戦、マリアの持つエンフィールド改である。

 

《ショットガン》シャルロットも使用している「レイン・オブ・サタデイ」である。

 

《レーザー発振器「ミーティア」》デュノア社の第3世代兵装。試験運用中。レーザーを発生させて、指先に集束、その後、パイロットのイメージインターフェースにより、360度至る所にレーザーを撃ち込むことが出来る。エネルギー消費が問題点。元ネタは「サクラ大戦2」より織姫機(アイゼンクライト、天武、光武・改)の主武装から。

 

《カラドリウス》マシンガン。装弾数は多いが威力は低めになっており弾幕を張る時に役立つ。牽制用かな?

元ネタは「デモンエクスマキナ」にでてくる同名の武器。

 

《雅》長刀。エネルギーを纏う機構を積もうとしているが、まだ普通の長刀。突いたり、払ったりが基本。サクラ大戦の光武(すみれ機)の武装。

 

《陸奥守》近接ブレード。鞘もあり、居合斬りも行える。ただの刀である。刀剣乱舞より陸奥守吉行の本体。

 

《ナイトメアカーテン》基希自身の身の丈程あるミサイルコンテナ。中にはミサイルがぎっしりと詰まっており、一気に降り注ぐ。

元ネタはガオガイガーFINALの闇竜の《シェルブールの雨》。

 

《補助アーム》腰のマウントラッチに追加されたアーム。アリスによって制御されている。あくまで補助アームなので近接には向いていない。

 

《喬美》リヴァイブの半身を隠せるくらいの大きな鉄扇。接近戦やブーメランのように投げることも出来る。元ネタは真・三國無双4の大喬の武器より。

 

その他にも、マシンガンやバズーカ、ミサイルランチャーにナイフランチャー、トマホーク、などが搭載されている。(本人曰く「やってやれないことは無い」)

 

 

日本代表 神崎すみれ

ご存知トップスタァ。

女優として舞台に立っていたが引退し、IS関連社の神崎コーポレーションの代表を勤めている。また、自身も日本代表として高めており、また、千冬の後継としてもとても優秀でありプレッシャーも持ち前の気高さで跳ね除ける。

見た目はロングヘアーを後ろで結っており、幼少期と支配人時代を合わせた形になる。

原作通り神崎風塵流長刀術の免許皆伝の実力を持ってる。

専用機は第二世代後期型、桜武のカスタム「三色すみれ」を駆り、長刀を振るう。また、長刀以外にも鉄扇や短銃、長銃、脇差を扱い、その踊るように戦う姿からトップスタァとも言われる。

元ネタは「サクラ大戦」及び「新サクラ大戦」神崎すみれ。

 



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プロローグ
始まりは警告音


なんとなくでまた懲りずに始めました。
続けられる様に頑張りたいです。


ISーーー正式名称「インフィニット・ストラトス」

 

今から10年前に篠ノ之束博士により開発された。宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツである。

 

開発当初は注目されなかったが、何者かが引き起こしたミサイル基地のハッキングによって起き、ISが解決した「白騎士事件」によって従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能が世界中に知れ渡ることとなり、宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった。

 

今ではアラスカ条約に則って、軍事利用は禁止されておりスポーツとして楽しまれている。

 

そして、ISの最大の特徴は《女性しか扱うことが出来ない》という事である。

 

しかし、最近になって世界初の男性操縦者が現れたとニュースになっている。

 

でもまぁ、関係ないか、と思っていた。思っていたんだけどなぁ・・・・・。

 

「うそ・・・・・でしょ・・・・・?」

 

三雲 基希(みくも もとき)、満24歳、システム開発を仕事にしてましたが、社会人2年目を迎える事は・・・・・無さそうです。

 

 

 

なんと、1人目が発見されたため急遽行われた全国適性検査にて、まさかのISを動かすことが出来てしまったのだった。

 

俺の周りにはISに関わっている人間なんていないのに・・・・・

 

そんな嘆きもなんのその。黒いスーツの方々に連れられ(一応任意同行です)会社の一室へと通された。

 

「アリス・・・・・コレって、ヤバい?」

 

誰もいない空間に響く声。1人で何を言ってるのかって思われるかもしれないがそうでは無い。彼のポケットのスマホにはもう1人、いや、1つ会話が出来るモノがいる。

 

『多分、問題無いでしょう。恐らく、保護されるのではないかと推測致します。』

 

彼のスマホから声が発せられる。彼女はアリス。基希が創り出した補助AIである。普段からスマホにインストールされており、話しかければ答えてくれるのだ。

 

「だよねぇ、どーしよっかなぁ・・・・・仕事もこれからだったのに」

 

そう言った基希の顔はアチャーとでも言いたげな状態になっている。

そんな時に足音が聞こえ、扉が開く。

 

「突然の無礼、申し訳ありません。ISを動かした方というのは君か?」

 

凛とした立ち居振る舞い、キッチリと着たスーツ、そして、キリッと鋭い瞳。そこにはテレビでしか見た事ない、織斑 千冬(ブリュンヒルデ)が居たのだった。

 

「はい、そう、ですけど・・・・・?」

 

基希は戸惑いながら言葉を紡ぐ。その様子に千冬はもどかしそうな顔をし、

 

「すみません、戸惑うのも分かりますが、今は早く状況を把握しておきたいので」

 

「あ、すみません」

 

と、話を進めていくのだった。

 

「それで、これからですが、1人目同様IS学園へ通って頂く形になります。同年代の方に歳下と生活しろっていうのは無茶かもしれませんが・・・・・お願いします。」

 

そう言って頭を下げた千冬に基希は書類を一通り見て、もう一度顔を上げた千冬を見て口を開いた。

 

「・・・・・・・・・・まぁ、良いですよ。喜んで、では無いんですけど。」

 

「ありがとうございます。では・・・・・」

 

「の前に条件があるんです。」

 

基希が条件がある、と言った瞬間、千冬は眉をひそめて怪訝そうな顔で見つめてくる。基希は更に話を進めていく。

 

「俺と友達になってくださいよ、同年代で話せる人は欲しいですもん」

 

口を尖らせて、もん、などと言う男を目の前に、千冬はキョトン、とし、そしていきなり笑いだした。

 

「フッ、アッハハハハハハ!!友達か!それは良い!良いだろう!よろしくな基希!」

 

こうして、世界最強とのファーストコンタクトは比較的穏便に終わったのだった。

 

そして、基希はマスコミ対策としてとあるホテルの一室に移動し、そこで軟禁生活を送ることになったのだった。

 

 

数日後ーーー

 

基希はホテルのベッドに沈んでいた。

 

理由は先刻訪れてきた日本政府の連中。

 

当たり障りのない内容で書かれた契約書、高待遇である事をアピールする人間、そしてその裏に見え隠れしてる腹黒さ。

 

要するに実験材料が欲しいから協力しろ、と。

 

冗談じゃない、まだ死ぬ気はない。と基希は憤慨した。もちろん千冬も呆れ果てており、ため息混じりに好きにしていいと言っていた。

 

それをどうするのか、ベッドの柔らかさに身を預けながら、考えていかなければならない、そんな時だった。

 

ガラガラーーーと、

 

音を立ててホテルの窓が開いた。

 

こんなところ・・・・・監視が沢山いる所の、しかも窓から入ってくる人間に心当たりなんて基希には一切無い

 

恐る恐る窓を方を見やると、そこには白いレースの青いエプロンドレスに身を包み、うさ耳のようなモノを頭に付けた、1人の女性が立っていた。

 

「にゃはは☆キミがイレギュラーくんだね?束さんが、きたーー!ってね☆」

 

ーーーそこにいたのは天才(天災)だった。




初っ端からちーちゃんが味方になったよ!束さんも動いちゃう!
まだオトコの娘にならないな!

次回!

デュノア、動きます!!

見て見てみてね♡


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天災、そして金の乙女

原作改変はココから始まる

先ずはお前からだよ!!

追記:シャルロットの母親の名前、原作読み直したらロゼンタではなくロゼンダだったので修正していきます。


基希Side

 

ホテルの窓が開いたと思ったら、目の前には天災がいました。

 

とか言ってる場合では無いね!?どーしよう!?なんで篠ノ之束博士がいるの!?どーしよう!!

 

「ああああアリス!!この場合の解決策!!!プリーズ!!!」

 

こんな時はアリスに聞いてみよう!と、声をかけたのは良いけど

 

『あー、二手先辺りで現状詰みですね、マスター、ドンマイ』

 

なんか、サラッと怖い事言ってる!?詰みって何!?混乱していると篠ノ之束博士はニッコリとしていた。あ、終わったな・・・・・

 

「ねぇねぇ、その子、キミが組んだの?名前は?」

 

「え、あぁ・・・・・この子はアリス。2年前に俺が自作で組んだ補助AI。」

 

どうやらアリスに興味を示したらしくアリスに関して2、3質問が飛んできて、それらを答えると、ふんふんと鼻歌を歌いながら、どこからともなく出てきたコンソールで何か入力をしていた。

 

「ウンウン、キミって面白いねぇ!ちーちゃんにいきなり友達になろうなんて言う子も初めてだし!束さんも気に入っちゃった☆三雲基希・・・・・・・・・・もっくんだね!よろしく、もっくん!」

 

どうやら天災にも好かれてしまったようで、可愛い笑顔で握手を求められた。

 

『はい、篠ノ之博士。マスター共々よろしくお願いします。』

 

「ちょ!?アリス!?」

 

アリスによって友好関係を築かされてしまった。まぁ、問題ないけれど!!

 

連絡先だけ交換して(スマホにはウサギの人、とだけ)束さんは窓から消えて行った。危なくないのかな?

 

そうこうしていたら、ドアがノックされ、返事をすると黒服さんと他に3人。スーツに身を包んだブロンドの男女と白のシャツ、オレンジのジャケットとショートパンツの同じくブロンドの少年?が入ってきた。

 

「・・・・・・・・・・どちら様でしょう?」

 

「ムッシュ三雲。突然で申し訳ない。私はアルベール・デュノア。デュノア社の社長をやらせてもらっている。そして、コッチが」

 

「アルベールの妻で副社長兼秘書のロゼンダ・デュノアです。この子は娘のシャルロット。」

 

そう言ったのはスーツの男女。アルベールさんとロゼンダさんより少し後ろに立っているシャルロットは女性だったのに驚いたけどそこじゃない。

 

「これは御丁寧にどうも。三雲基希です。どうぞよろしくお願いします。それで、私に何の御用でしょうか?」

 

そう自己紹介を済ませて、本題に入っていく。

 

「あぁ、君をフランスにスカウトしたいと思ってね。デュノア社の所属パイロットとして、来てくれないか?織斑一夏よりも確実なキミが欲しいと思ったから行動をさせてもらったんだ。」

 

スカウトしたいと言ったアルベールさんに対してロゼンダさんが、言い方が乱暴だと指摘しつつ

 

「契約としては代表候補生とテストパイロット。IS学園に行ってデータ取りとかね。日本政府よりは待遇はよく出来るはずよ。アナタの家族の安全も約束してみせるわ。」

 

そう言いきったロゼンダさんの目は本気がうかがえる。

これはどうしたらいいのか、と思っていたら、扉がまた開き千冬が入って来た。

 

「デュノア社長、お久しぶりですが、急すぎますよ。私にも話があるだなどと」

 

「あれ、千冬?アルベールさんが呼んだんですか?」

 

千冬は千冬で呼ばれていたらしく、額に汗を浮かべてアルベールさんに話しかけている。

 

「マドモアゼル織斑!すまない。だが君の力が私達には必要なのだ。ウチの代表伝いに聞いたかもしれないが娘のシャルロットが暗殺されそうでね。IS学園に逃がしたいのだ。協力してくれないかな?」

 

「えっ!お父さん!?暗殺ってどういう事!?」

 

「暗殺ってすごいですね・・・・・って暗殺ですか!?」

 

シャルロット、と呼ばれる少女は驚き、父であるアルベールさんに問いかける。がそれに答えたのはロゼンダさんだった。

 

「シャルロット・・・・・アナタはあの人と愛人の間に生まれた子でしょう?アナタの所在が分かった時にアナタを暗殺する動きが本社の一部にあったのよ。私は子どもが出来ない体質だったから。私の子が生まれなかったのも問題なのかもね・・・・・」

 

「え・・・・・でも、お母さんはそんな事・・・・・それにアナタだって泥棒猫って・・・・・」

 

シャルロットは動揺を隠せないまま、ロゼンダさんの言葉を聞き口を開いていく。

 

ロゼンダさんは目を合わせづらいのか、目を逸らしながら話していたが、決心したのかシャルロットに近づき

 

「たしかに、あの頃は、受け止めれなかったわ。でも、今は、私の大切な娘として、受け止めていこうって、思うのよ。ごめんね・・・・・ごめんなさい、シャルロット。」

 

そう言ってロゼンダさんはシャルロットを抱きしめたのだった。シャルロットは戸惑いながらもそれを受け入れ

 

「ううん、ボクこそ、ごめんなさい。じゃないね、ありがとう。お母さん。」

 

シャルロットの瞳にはキラリと涙が浮かんでいたのだった。

 

 

そして、少し置いてシャルロットが決心した顔で口を開いた。

 

「お父さん、お母さん、三雲さん、織斑さん。ボク、考えがあるんだ。暗殺者をどうにかする方法。」

 

 




デュノアが動いた結果、何が変わるか・・・・・それは夏までのお楽しみ!

ロゼンダが悪役にされ易いけど今作は仲良し親子になってもらいます。

さて、次回!

三雲くん、初出撃!

お楽しみに!!


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金の発案、飛翔する碧

お待たせしました。
ようやく話を書けました。
ドンドン行けるといいな


シャルロットside

 

どうも、シャルロットです。

 

僕がお父さん達に提案した作戦・・・・・それは僕自身を囮にしてあぶり出して、確保すること。

 

危険かもしれないけど、そうすれば生命の危険は無くなる。最悪、僕には専用機(ラファール)があるからそれで何とかできる。

 

そして今はデュノア社の日本支部で基希さんの専用機についての相談が始まっているんだけど・・・・・

 

「サブアームにシールドと・・・・・・・・・・あとマシンガンとガトリングと・・・・・ナイフも積んじゃいましょう!」

 

この人(基希さん)、何も考えないよね?なんでそんなに搭載するかなぁ?あ、でもこの人の場合はサポート(アリス)があるから大丈夫なのかな?

 

『搭載するのは構いませんけど、使いこなしてくださいね?私の新しいボディなんですからね?』

 

そんな事言いながら、アリスは機体を仕上げていっている。

もちろん機体はデュノア社の第二世代IS、ラファール・リヴァイブだ。

背中のウイングにはサブアーム、腕には固定されたガトリング、腰には脇差程度の短剣。鮮やかな青緑の基希だけの専用機が僕の時とは比べ物にならないスピードで組み上げられていた。

 

「ムッシュ、この子に名前をつけてくれ。この子と相棒になるのはキミなのだからな」

 

お父さんが基希さんにそう言った、基希さんは、少し俯いて考えてたみたいだったけど、うん、と1度頷いて機体名を登録し始めた。

 

「機体名は・・・・・ヴェール・リヴァイブ(碧の再誕)、アリス、頼んだ。」

 

そう言って、エンターキーをカタっと音を立てて叩いた。碧の再誕かぁ、いいなぁ。

こうしてヴェール・リヴァイブは基希さんの左腕にチェーンベルトの腕時計として待機するようになった。

 

そして、これで専用機は一応問題なく基希さんの手に渡った。あとはフランスに戻って僕達の問題を解決すればいい。

 

 

 

そして、数日後ーーー

 

基希さんを伴ってフランスに帰る際、思わぬ誤算が生じた。

なんと、あの織斑千冬が同行し、そして、あの篠ノ之束博士が手伝うと言ってきたのだった。

 

本人曰く

 

「もっくんが関わるなら、束さんも手伝うよー!シャルロットだからシャーちゃんね!よっろしくー」

 

基希さんが関われば何でもいいかのように言っていた。

 

そして、フランスにたどり着いた僕達を迎えたのは、

 

「ムッシュ・デュノア。遅かったようですね。そちらのムッシュ三雲も大変だっただろう。」

 

綺麗な金髪をうなじで結い、キリッとした目、白を基調としたコートにクリーム色と黒のワンピース。まるで騎士のような立ち居振る舞いの女性。

彼女こそはフランスのIS国家代表、名前は

 

「挨拶が遅れたな、私はマルグリット・ピステール、フランスの国家代表にして誇り高き騎士だ。」

 

「マルグリット、お前がここに来た理由は?」

 

織斑さんが睨みながら、マルグリットさんに問いかける。それをものともせずに、マルグリットさんは腕を組んで口を開く。

 

「なに、男性操縦者と社長達の護衛を買って出ただけだ。不満か?」

 

そう言われた織斑さんはため息を吐いて別に、と言って下がった。

 

そして、マルグリットさんの視線は基希さんに注がれるようになった。

マルグリットさんは基希さんの全身を見て

 

「お前は・・・・・・・・・・訓練が必要のようだな」

 

とだけ言って、お父さんと話をし始めた。

それを見ていた僕に基希さんが近付いてきて、申し訳なさそうな感じで話しかけてきた。どうしたんだろう?

 

「あの、さ、シャルロットさん?ISについて教えてくれないか?マルグリットさんにも頼もうかと思ったんだけど話しかけづらくてねぇ・・・・・」

 

 

 

基希Side

 

「あの、さ、シャルロットさん?ISについて教えてくれないか?マルグリットさんにも頼もうかと思ったんだけど話しかけづらくてねぇ・・・・・」

 

シャルロットさんにお願いしたのはISについてだった。聞けば彼女は国家代表候補生だそうから、教えてもらおうかな、と思って言ってみた所

 

「僕でいいなら良いよ、じゃあ、今日は色々あったし、明日からやろっか?」

 

と快諾してくれた。すっごくありがたい。マジで神。シャルロット様とお呼びしたい。したら怒られるだろうけど。

 

 

 

そして翌日

 

「それじゃあ、ISの操縦訓練、始めよっか!」

 

「うん!よろしくね、シャルロットさん!」

 

ラファール・リヴァイブ・カスタムIIを纏ったシャルロットさんとヴェール・リヴァイブを纏った俺は訓練を始めた。

 

「行くよ!アリス!リヴァイブ!」

 

『承知いたしました!行きますよ!』

 

その合図で空を飛び、マシンガンを手に滑空する。少しぎこちないかもしれないが、成功はした。その後も急加速急停止とか急上昇を行う。

 

「うんOKだね!それじゃあ、次は・・・・・」

 

シャルロットさんも銃を手にしてそれをコッチに向けてきた。

 

「実戦形式で学んでいこうか!」

 

「望むところだよ!」

 

俺の特訓はこれからだ!!

 

 




俺たちの戦いはこれからだ!!(やけくそ)
戦闘描写が無理ぃぃ!

はっ、次回予告忘れてた!?
次回!
闇を撃ち抜くぞっ♡


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闇、晴れるとき

OUT Side

 

基希とシャルロットが訓練を始めて1週間・・・・・

基希は、シャルロットに基礎を教わり、ヴェール・リヴァイブを確実に乗りこなせるようになってきていた。だが、武装の取り回しに関してはまだまだであり、武装で自爆する事が多い。

 

そして、この日のシャルロットとの模擬戦では・・・・・

 

「アリス!ガトリング!お願い!」

 

『ロックオン完了!撃ちます!』

 

サブアームに展開されたガトリング《ファランクス》が凄まじい音を立てて弾丸の雨を降らす。が、シャルロットのラファールはシールドを使い防ぎ、回避可能なものはあっさりと回避していく。そして、左手にショットガン(レイン・オブ・サタデイ)、右手にパイルバンカーを構え、接近してにっこりと笑う。

 

「惜しかったね。灰色の鱗殻(グレー・スケール)!はああっ!!」

 

基希の腹部にパイルバンカーを当て、1発、2発とリボルバーを炸裂させて突き刺す。そして最後にショットガンをゼロ距離で撃ち込みこの日の模擬戦は終了したのだった。

 

「ああぁー!!また負けたぁぁ!!」

 

『マスター、ドンマイです。次こそはダメージを与えましょう。』

 

そして、この男、哀れな事に今までシャルロットに1回もダメージを与えた事がないのだった・・・・・

代表候補生なのだから、と言われればそうかもしれないが、負けっぱなしは悔しいのである。

悔しさを言葉にしながら基希はもう一度、とシャルロットに頼み込んでいく。

そんな様子をデュノア夫人ことロゼンダと千冬、束が微笑ましそうに眺めていたのであった。

 

そして、この日の夜ーーーついにデュノア社の闇たる暗殺者を排除する作戦が行われるのだった。

 

フランスは花の都、パリーーー

ブロンドでロングの髪を下ろし、白いワンピースの少女が心軽やかに歩いていた。

そして、少女を見ている複数人の影があった。その視線に気づいたのか、少女がいきなり走り出した。そのあとを追いかける影。次第に市街地から離れていき、工場地帯に差し掛かったとき、少女の前に1機のIS《ラファール・リヴァイブ》が降りて来た。

 

「っ!」

 

「あー!もう!!動くんじゃないわよ!?シャルロット・デュノア!アナタを殺す!」

 

そう言ってアサルトカノン《ガルム》を向けるがラファールのパイロットは焦る様子もないシャルロットに疑問を抱いた。

 

諦めたのだろうか?いや、まさか。それにしても落ち着きすぎだ。いや、関係ない。そう思い引き金を引こうとした瞬間だった。IS用の近接ブレードを持った生身の人間がガルムを弾き、返す刀で斬り落としたのだった。

 

「ふむ、こんなものか。おい、三雲(・・)。そろそろいいだろう。」

 

そういったのは、目の前にいる織斑千冬(世界最強)でパイロットの女はなんの事だ、と考えた。が、目の前の少女が自らの髪の毛を鷲掴みにしていて、己の判断ミスに気づいた。最初から自分たちの追っていたのはシャルロット・デュノアではなかったのだ。では誰か?織斑千冬は三雲と言っていた。最近耳にする名前の持ち主だとしたら・・・・・

 

「スカートってやっぱり寒いですね〜。脚元が冷えちゃう!アリス!」

 

『ヴェール・リヴァイブ、展開します』

 

そこにはカツラを外した、2人目の男性操縦者(三雲基希)が愛機ヴェール・リヴァイブを纏っていた。

 

 

基希Side

 

色々と束、千冬と調整した結果、俺が女装してシャルロットさんに成りすまして囮になる、というのが作戦となった。そして、シャルロットはISを展開して別の場所で待機している。しかし千冬は生身でも化け物じみているなぁ、とか思ってたら睨まれた。こええわ。

 

「くそっ!私たちを騙したのね!?」

 

「面白いくらい引っかかったね笑、残念でした〜」

 

そう言ってラファールの女は俺と千冬に向かって突進をして来たが、如何せん直線すぎた。こんなものは楽に対処できる。リボルバーガンを展開して、ラファールに向けて3発撃つ。弾丸は当然のように直撃し、ラファールの動きが鈍くなった所に別方向から橙の機体(シャルロットさん)がグレー・スケールを構えて突撃する。

 

「はあぁぁぁっ!!」

 

グレー・スケールが炸裂し、暗殺者のラファールが吹き飛ぶ。コンテナにぶつかったソレはもう動くことは無かった。気絶したのだろう。

残るメンバーも千冬の前からは逃げられないと悟ったのか、投降した。会社に残っていた暗殺側の者も束があぶり出してどうにかしたとか。そうして、デュノア社を取り巻く暗殺事件は解決されたのだった。

 

「お疲れ様、シャルロットさん。」

 

そう言うとシャルロットさんは少し照れくさそうにはにかんで口を開く。

 

「あ・・・・・それなんだけど、シャルロットさんじゃなくていいよ?堅苦しいだろうし、これからも仲間なんだから」

 

そう言うとシャルロットさんは俯き、あだ名とか言いやすいように呼んでいいと言った。

 

「んーと、じゃあ・・・・・シャルロットだと言いづらいし、シャル、なんてどう?あ、俺も基希でいいよ?ISに関してはシャルが先輩だし。」

 

シャル、と呼ばれた彼女はパアッと笑顔を咲かせて、うん、うんと言いそれでいいと絶賛していた。ビックリだな。いい笑顔だ。

 

「これからもよろしくね!シャル!」

 

「うん!こちらこそ!基希!」

 

そう言い合って俺たちは手を繋いだ。

心做しかシャルの顔が赤いけど、気にしちゃいけないなと思い、触れないでおいた。可愛い子だとは思うけど9歳も下の子は色々と不味いだろうしね。

そんな事考えてたからか、お互いに笑い合っている俺らを見ていた人がいたなんて思わなかったのだった。

その人が見ていたのがシャルなのか俺なのかなんてのも知らずに・・・・・・・・・・




あ、なんかヤバい感じ
ヒロインはシャルロットの予定。あとオリキャラ(♂)とのルートもww

次回!
新兵器、導入!!
って、はや過ぎない?


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輝きの流星

タイトルは適当に付けたので後で修正する予定です。いい案があればメッセとかでおなしゃす!
UA1200越えありがとうございます!まだまだですがお願いします!



基希Side

 

暗殺者あぶり出し作戦から3日後・・・・・

千冬は学園に戻り、束はいつの間にか消えていたある日の事である。

俺は相変わらず模擬戦でシャルに負け続けている。でも成長していない訳ではなく、今日の模擬戦では接近してショットガンの一撃を与えることが出来た。その後、パイルバンカーをモロにくらったのは言うまでもないが。でも、一歩前進したと思う。

 

そして、模擬戦終わりにリヴァイブの整備をシャルに教えてもらっている最中の事だった。

何か視線を感じたと思って後ろを見たけど誰もいない。気のせいかと思ってリヴァイブの方を向き直すと、後ろから物凄い駆動音が鳴り響いた。

 

「うっひゃぁ!?何!?」

 

思わず声を挙げて見てみると、研究室らしき部屋の入口から光が漏れだしていて次第に強くなっていたけど、いきなりボンッと音がして輝きが消えた。

って爆発した!?中の人大丈夫なの!?っていうか、中に人いる!?

 

半ばパニックになりながら部屋を見ると、ラファールの腕らしきパーツ(煤だらけで壊れてる)とその近くで伏せている茶髪でツナギの男性がいた。

その人に駆け寄って、安否を確認する。・・・・・・・・・・良かった、大丈夫そうだ。

シャルも作業を止めて掛けてきてくれた。

 

「基希!その人大丈夫?」

 

「大丈夫そう、怪我はない。・・・・・コレって、ISの武装だよね・・・・・?」

 

『ラファール・リヴァイブの腕部ですね、ただめっちゃ改造されてますが・・・・・』

 

腕部を見てみると手首の部分が袖のように広がっていて、コードやらが沢山着いていたらしい形跡が見られた。

そうこうしているうちに男性が目を覚ましたようでうめき声をあげていた。

 

「んっ・・・・・ぐっ、あぁ・・・・・」

 

なんかエロいと思ってしまった俺は大丈夫なのだろうか・・・・・目を覚ました男性は俺とシャルを見て、アチャーと言わんばかりの顔で語った。

 

「あー、うん。すまん。驚かせたな。」

 

そう言って元の作業に戻ろうとする男性を俺は腕を掴んで引き留めた。

 

「待ってください!そんな状態でやらないでください!!」

 

そう言うとイラッとしたのか男性は不機嫌そうにこっちを見つめて口を開いた。

 

「こっちは第3世代兵装の案を出さなくちゃいけねぇってのに休んでられっか!?少しでも無茶しねぇと会社が危ないのに?」

 

そう言われて、俺は何も知らなかったのだと思わざるを得なかった。見てみればシャルも顔を伏せて目を逸らしていた。後で聞いた話なのだが、フランス、ひいてはデュノア社は第3世代ISの開発に手間取っている状況だった。俺はそれを知らなかったからのんびりとした事を言えたのかもしれない・・・・・そう思った時に男性はハッとし、目を逸らした。

 

「悪ぃ・・・・・今のは完全に八つ当たりだ。忘れてくれ。だけど、この会社に拾ってもらった身からしたら、今の状況を打破したいんだよ・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・あの、この武装ってどんなコンセプトで作ってたんですか?」

 

「ん?これはな、粒子レーザーを集束して360度至る所にレーザーを撃ち込めるようにする武装だ。レーザー発振器、名付けて《ミーティア》。まだ全然未完成だけどな。」

 

そう言ってラファールの腕部だったものをもう一度作業アームを使って組み立て始めた。

何か手伝うことは無いだろうか・・・・・そう思ったところ、思い付いた。それはものすごく単純な話だった。

 

「あ、じゃあ、日本に帰るまで手伝っても良いですか?」

 

「は!?いや、それはいいけど・・・・・良いのか?」

 

「第三世代兵装、開発出来れば俺の機体に積めるだろうし、何よりまた爆発して倒れるのも心配ですし。」

 

『面白そうですね、この武装、是非とも使ってみたいです。』

 

「んー・・・・・じゃあ、頼む。俺の名前は新城 龍(しんじょう りゅう)、デュノア社の技術者だ。よろしくな、三雲基希。」

 

そして、龍は、タメだから敬語じゃなくていい、と言って、作業を始めだした。って、タメだったのか。全然歳上にしか見えない・・・・・と思っていたら、横からシャルにそもそも23に見えない、と言われた。解せぬ。

 

そんな感じで1週間。日本に帰るギリギリまで《ミーティア》の開発を行っていた。リヴァイブに搭載して実験を行って、そのデータを基に更に改良して、繰り返しを幾度となく行い、日本に帰る予定日になり、シャルと俺は、社長室へと呼ばれた。

社長室に入るとアルベールさんとロゼンダさん、そして何故か龍がいた。

 

「ムッシュ三雲、シャルロットの事、本当にありがとう。これからもよろしく頼む。」

 

アルベールさんはそう言って頭を下げ、更に言葉を続ける。

 

「そして、今開発している第3世代兵装《ミーティア》だが、もう1つ、別チームが開発している第3世代兵装・・・・・エネルギーシールドと並行して採用しようと思う。そこでIS学園で武装のデータを採ってきてほしい。新城くんにも日本支部に転属してもらってそこで調整を行ってくれ。」

 

そう言われ、俺と龍、シャルはお互いに顔を見合って、ポカーンとしていた。

そして、龍は気はずかしいのか頬を掻きながら口を開いた。

 

「そういうことで・・・・・よろしく?」

 

驚く事が多い中、俺とシャル、そして龍は3人揃って日本へ戻るのだった。IS学園への入学はもう少し。ミーティアの開発や特訓、気付けば、やる事は山積みになっていた。

 

 

 

OUTSide

 

時は少し過ぎ、彼ら(基希たち)が社長室を出た後、アルベールは電話を掛けていた。

 

「もしもし、私だ・・・・・あぁ、アルベールだ。彼らは無事にフランスを経ったよ。でもいいのかい?マドモアゼル織斑の頼みとは言え、日本の代表のキミが指導を行うなんて・・・・・・・・・・いや、信頼してるさ。それではよろしく頼むーーーーーーーーーーーーマドモアゼルすみれ。」

 




はい、次回は別世界のキャラが登場しますよー、第2弾!笑笑
あと龍さんは僕のタイプの男性を具現化しました笑笑

次回!
太正桜にロマンの嵐!!
トッッッップスタァの、このわたくしにお任せ下さいな、オホホホホホ!!


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トップスタァ、現る

連続投稿で行きますね!


OUTSide

 

日本に帰ってきた基希らを迎えたのは、千冬と服装が子供っぽいがメガネを掛けている可愛らしい女性だった。

 

「戻ったな、三雲。アルベール氏から色々聞いたぞ?」

 

「ただいま、千冬。こちらの方は?」

 

基希が千冬に尋ねると、メガネの女性が1歩前に出て

 

「あ、あの!はじめまして!IS学園教師の山田真耶といいます!」

 

と自己紹介してくれた。

 

「三雲基希です。どうぞよろしくお願いします。山田先生。」

 

基希はにこやかにそう返し、真耶はそれに照れて、頬に手を当てながらヤンヤンと言う状況になった。そして、見かねた千冬が咳払いをして口を開いた。

 

「んっん!帰国後早速で悪いが、デュノアと三雲は神崎コーポレーションに向かってくれないか?アルベール氏が頼んだらしく日本の代表がお前たちに用事だそうだ。」

 

その言葉に、基希とシャルロットは頭にはてなマークを浮かべ、とりあえず了承し、神崎コーポレーションに向かう事にした。が、そこに1つの声が響いた。

 

「向かう必要など、御座いませんわ。」

 

基希たちが、声の聞こえた先を見ると、紫色の着物に白い羽のケープ、首のチョーカーに紫の蝶、長くキレイな茶髪を後ろで結い、目元のホクロが特徴的な女性が立っていた。

 

「シャルロット・デュノアさん、そして三雲基希さんですわね?わたくしは神崎すみれ。神崎コーポレーションの代表取締役と日本の代表をしていますの。」

 

自己紹介を終えたすみれはクルっと後ろを向き、ついていらっしゃい、と言い、歩き始めた。

基希は驚きを隠せず、シャルロットもそのオーラに気圧されて反応が遅れたが着いて行った先には黒い高級車が1台。ドアの前にはスーツとメガネ、黒い髪をうなじで結んだ女性が立っている。

 

「紹介しますわ。こちらは秘書の竜胆カオル。さぁ、乗ってくださいな。」

 

「竜胆カオルです。さあ、どうぞ。」

 

カオル、と呼ばれた女性はドアを開き、基希たちを促す。基希たちもそれに応えて車に乗り込み、カオルが運転席に乗り、車は走り出した。

 

「それで、僕・・・・・じゃなくて、私たちになんの用でしょうか?」

 

「アルベール氏からお話をいただいたの。あなた達を訓練して欲しいって。それに男性操縦者がどのような方なのか、気になりましたの。」

 

そう言って、すみれはにこやかに2人を見つめた。

そして、車がある場所で止まり外へ出てみるとそこには神崎コーポレーションのマークが入っている建物だった。

 

「ここは・・・・・?」

 

「ここは、我が神崎コーポレーションの訓練場。お2人には、今からここでわたくしと模擬戦をしていただきますわ。」

 

そう言ってすみれは車から降り、カオルによって基希とシャルロットも降ろされてしまった。

 

「「え・・・・・えええええ!?」」

 

前途多難、とはこの事かもしれなかった。

 

 

基希Side

 

いきなりの事で驚いた。あのトップスタァの神崎すみれと模擬戦をする事になったのもそうだが、その前にアルベールさんは何を頼んだのか、そう思った。

だけど、現実はそれを教えてくれず、すみれさんに連れられるまま、アリーナらしき広い空間まで来た。

すみれさんは振り返って、俺らを見て

 

「それじゃあ、始めますわよ!トッッッップスタァ!神崎すみれの輝き!ご覧あそばせ!行きますわよ!三色スミレ!!」

 

そう言うと、すみれさんの首のチョーカーに付いてる蝶の飾りが光を放ち、すみれさんがISに包まれる。

鮮やかな紫色の装甲、まるで振り袖のように拡がっている腕部、そして孔雀のようにバッと開かれているウイングスラスター。そして右手には長刀が構えられていた。

テレビとかで見た事がある。あれが神崎すみれ専用機、神崎コーポレーションの開発した第2世代後期IS《桜武》という機体のフルカスタム、三色スミレだ。

 

「さあ、参りますわよ?お2人とも、準備なさい?」

 

そう言われて、俺とシャルもISを展開し、3機は空へ上がっていく。いつでもスタート可能だ。

 

「行くよ!リヴァイブ!!」

 

「ヴェール・リヴァイブ!行きます!」

 

「行きますわよ!」

 

長刀を構えたすみれさんが、《ガルム》を構えたシャルが、そしてマシンガン《カラドリウス》を2丁構えた俺は同時に動き出した。

すみれさんは俺とシャルの射撃を長刀を回転されて弾き、接近して長刀を振るう。

 

「まだまだですわね!」

 

「なら!これならどうですか!?」

 

そう言ってシャルが突撃し、パイルバンカーを押し当てようとしたが、長刀を使い受け流されてしまった。

 

「甘いですわ!きええぇぇぇ!!」

 

「っ!?うわっ!」

 

すみれさんが突きで反撃し、シャルがそれに押されて、吹き飛ばされ姿勢制御でなんとかなった。

俺はサブアームにガトリングを展開し、アリスがロックオンした瞬間に引き金を引いた。

 

『ターゲットロック!行けます!』

 

「いっけえぇぇ!」

 

シャルの方を見ていたすみれさんがこちらに気づき、回避行動をとったが、足元に少し掠ったようで、すみれさんが笑いだした。

 

「おーほっほっほっほ!!このわたくしに当てるとは、流石ですわ。それでは本気で参りますわ」

 

そう言うと振り袖のような腕から炎が溢れ、長刀が炎を纏っていた。

あ、不味いと思った時には既に遅し。長刀を振るおうとしているすみれさんが近くにいた。

 

「神崎風塵流!孔雀の舞!!」

 

振るわれた長刀と炎の勢いにより物凄いダメージを受け、俺が撃墜された。シャルはガード出来たみたいだったが、炎が晴れたそこには番傘を模した長銃を構えたすみれさんがいた。

 

「これでおしまいですわ!」

 

そう言って何発も放たれ、シャルに直撃し、シャルも撃墜されたのだった。

 

「ざっと、こんなものですわね。さて、IS学園に入学するまでの間、わたくしが特訓いたしますわ。」

 

そう言われ、有無を言わさず決定なのだな、と感じ、そして、俺生きてられるのかな・・・・・と考えてしまったのだった。




すみれさんの専用機は他の隊員の武装も積んでます。多彩な武器を使えるトップスタァ!
三色スミレは決定していたけど光武にするか無限にするか悩んだ結果桜武になりました(ノ≧ڡ≦)☆光武は出る予定だよん

さて、次回!
ようやく本編開始です?

追記
すみれさんのイメージは新サクラをベースに幼少期のロングヘアを取り入れた形です。


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原作開始
入学と自己紹介と


お待たせしました!
そして、短くてすみません!

そしてUA2500ありがとうございます!
これから、というかまだまだなので頑張ります!



OUT Side

 

基希は、すみれの特訓を受けるようになってから、長刀で斬られ、長銃に撃たれ、鉄扇でボコボコにされ、燃やされる・・・・・と言った地獄の日々を過ごしたのだった。

ちなみに龍はその間、デュノア社の日本支部で武装の調整を行っており、連絡も都度行っていたが曰く「顔が死にかけてる」との事であった。

 

そして、4月某日・・・・・基希とシャルロットは同じ教室で少し離れた席に座っていた。

そして、後方の席であったにも関わらず、周囲の女子の視線は基希に、前方の方の女子の視線はもう1人の男子に注がれていた。

あとどれくらい、この視線を受け続けなければならないのだろうか・・・・・と基希が頭を抱えた時、教室の扉が開き、少し小柄で眼鏡の女性ーーー山田真耶が教壇へと登った。

 

「皆さん入学おめでとうございます。私は副担任の山田真耶です。これから一年間よろしくお願いします。」

 

そう言った真耶だが、生徒はそれに沈黙しか返さず、逆に戸惑いが生まれてしまった。オロオロしながら、真耶は言葉を続ける。

 

「え、えっと、それじゃあ、出席番号の順番で・・・・・自己紹介をお願いします。まずは相川さんから・・・・・」

 

そう言われて生徒達は自己紹介をしていく。そして、1人目の男性操縦者(織斑一夏)の番がやってきた。織斑はボーッとしていたらしく、真耶に言われるまで無反応だったが言われると急いで立ち上がり

 

「えっと、織斑一夏です・・・・・・・・・・・・・・・以上です!」

 

とだけ言ったのだった。これに対して周囲の女子はズッコケ、シャルロットは呆れた目で見ていたのだったが、突如織斑の頭がゴンッ!という音を奏でた。

 

「げぇっ!?鬼神っ!?」

 

ゴンッ!!

 

「誰が阿修羅だ。誰が。」

 

そう言って織斑を睨んでいるのは千冬であった。千冬は織斑を一瞥し、生徒の方を見ると口を開く。

 

「遅れてすまない。私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。お前たち若干15歳の小娘をこの一年で使い物になるようにするのが私の仕事だ。」

 

 

「「「「「「「「「キャアアアアアアァァァアァアァ!!!!!」」」」」」」」」

「本物の千冬様よ!」

「私千冬様に会う為に博多からきました!」

「あたしは沖縄から!」

「うちは北海道から!」

「ふっ、皆甘いわね。私は愛媛からよ!」

「…全く…毎年毎年こんなバカ共を…狙っているのか?」

「キャアアアアア!もっと罵ってください!」

「そしてつけあがらないように指導して下さい!!」

 

という思わぬ反応を示したことにより千冬は更に呆れた顔をし、そして、織斑の方に向き直る。

 

「で?挨拶すらまともに出来んのか?」

 

「いや、千冬姉・・・・・俺は」

 

スパァン!

 

「ここでは織斑先生と呼べ。」

 

と言った出来事が起きつつ、再開された自己紹介。次はシャルロットの番。シャルロットは立ち上がり、にこやかに

 

「シャルロット・デュノアです。父がデュノア社の経営をやっているのでそこでテストパイロットとフランス代表候補生をさせてもらっています。趣味は料理です。よろしくお願いします。」

 

と言い、座る。そこからまた自己紹介が進んでいき、いよいよ基希の番となった。

周囲の女子は少しだけ、ほんの少しだけ、本当に男であるか戸惑った。ニュースで見ていた限りたしかに細く華奢っぽい人ではあった。が、制服をカスタマイズした関係で、腰にチュールを巻き、上着が前開きのジャケットになっている等のヒラヒラした感じになっていたのだから、当然ではあるが。

 

「三雲基希です。現在フランスの代表候補生とデュノア社でテストパイロットをしてます。趣味は料理とか歌うのとかですね。皆より年上だけどあまり気にせずに、だけど最低限の礼儀を持って接してね〜よろしくお願いします。」

 

と言って、座ると再び悲鳴が上がるところであったが千冬がひと睨みすると、悲鳴にならなかった物が止まる。そして溜息を1つ吐いた千冬は再び口を開く。

 

「あぁ、それとココにはまだ来ていないが三雲とデュノアの専用機の整備や調整の為にデュノア社のエンジニアの男性が整備室に来る事になっている。会った時には失礼のないように。」

 

そう言うと、チャイムより早いがここまでにして休憩にすると言い、真耶と千冬は教室から出て行った。

次から始まる授業のための準備をしていると、こっちに近づいてくる人影がある。それは・・・・・

 

「なぁ、ちょっといいか?」

 

1人目こと、織斑一夏だった。

 




まさかのホラーチック!?
基希の制服イメージは声優の小林大紀さんがSideMのライブでの衣装がイメージ元です。ヒラヒラしながら男の子っぽいの。リボンは無いけどね。描けたらいいな。
デュノア社のエンジニアは言わずもがな。龍さんでーす。

次回!!

チョロイン、襲来

勝てる気がしない(誰が、とは言わない)


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接触編〜出来れば後が良かった〜

今回めっちゃ長くなった。
この辺までは書きたいなぁって言ってたらこんな事に・・・・・
あ、箒は少し改変してます。

マルグリットのセリフを元ネタのように直しました


基希Side

 

「なぁ、ちょっといいか?」

 

自己紹介を終えて、休憩時間にシャルとアリスと話していたら、1人目こと、織斑一夏がこちらに来て話しかけてきた。

 

「んー、何でしょう?」

 

そう言ってできる限りにこやかに反応をすると、織斑は少したじろぎながら、けれど何処か嬉しそうに口を開く。なんで嬉しそうなの!?M?Mなの!?

 

「良かったぁ!お前もIS動かしちゃったんだろう?男同士、仲良くしようぜ!な?」

 

あ、なんだろう。この人苦手だ・・・・・。でもそれを隠しつつ、にこやかに・・・・・。優雅たれ優雅たれ・・・・・これは違うか。

 

「まぁ、それは別にいいんだけど・・・・・一応歳上なんだから、最低限の礼儀ってものがあるよね・・・・・多分」

 

「あの・・・・・織斑くん、だっけ?基希は歳上なんだから、最低限の敬意は払わないと、ね?」

 

俺が言いづらそうにしていると、横からシャルが助け舟を出してくれた。でも織斑は何言ってんだこいつって顔してるけど・・・・・アホの子?

 

「いいじゃねぇか、2人しかいない男同士、仲良くしようぜ!基希!」

 

「いやだから・・・・・」

 

「三雲さん、すまない。そこのバカ(一夏)を借りてもいいですか?」

 

困りまくっている時に、黒髪のポニーテールの少女・・・・・たしか篠ノ之箒さんだったかな・・・・・が近づいてきて、織斑を借りる、と言ってくれた。

 

「篠ノ之さん、だったよね?いいよ。連れてって。」

 

「はい・・・・・あと、それと苗字でなくて名前でいいです。あらためて自己紹介します。篠ノ之箒。日本の代表候補生です、と言っても姉さんの身内だから、でしょうけど。」

 

そう言って、苦笑いする箒は年頃の女の子、という印象が大きく、これが大和撫子なのだろうな、と感じた。

失礼しました、と言って、織斑と共に箒は教室を出て行った。何処へ行ったのだろうか・・・・・?

 

「あの、ちょっとよろして?」

 

「はーい?如何なさいまして?」

 

授業の準備をしようとした瞬間、別の声が聞こえ、それがお嬢様口調だったので、すみれさんのように返事をして振り返るとそこにはシャルとは違った金髪のいかにもお嬢様、と言う少女が立っていた。確か名前は・・・・・

 

「えっと、イギリスの・・・・・セシリア・オルコットさん・・・・・だったよね?」

 

「えぇ、そうですわ!というかアナタ、人の名前をうろ覚えだなんて失礼ですわよ!」

 

「あー、うん、それについてはゴメン。人の名前と顔覚えるの苦手なんだよ。あらためて・・・・・」

 

「いえ、結構です。アナタの事は本国で充分聞いておりますわ。男という事がスゴく不本意ですが・・・・・泣いて頼まれたら仲良くして差しあげても・・・・・」

 

「「いえ、間に合ってます」」

 

「即答!?デュノアさんまでですの!?」

 

オルコットさんの態度は女尊男卑そのものであり、徐々に上から目線で話していたので、とりあえず友達としては遠慮したいなぁ、と思って断ったら、意外にシャルも同意見らしい。

オルコットさんは何か言いたそうだったがチャイムが鳴ったので覚えてらっしゃい!と悪党じみたセリフを吐いて席に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

その問題が起きたのは、授業中。

 

「―――と言うことでして、ISの基本的運用は現時点では国家の認証が必要であり、枠内を逸脱したISの運用をした場合は、刑法によって罰せられます。」

 

すらすらと教科書を読んでいく山田先生。こうして見ているとしっかりと先生なんだなぁと思う。以前すみれさんから聞いたところによるとなんと元代表候補生で専用機持ちだったらしい。相当な実力者であることをシャルと痛感していた。

そして、前の方の席にいる織斑はなんか固まっている雰囲気であった。まさか予習してない?いや、まさか・・・・・

 

「織斑くん、三雲さん、ここまででわからないところはないですか?」

 

教科書の朗読を終え、山田先生が俺らに理解しているかを尋ねてくる。本当にいい先生だと思う。しっかりとフォローしてくれるんだもの。

そして、織斑の視線がなんか鬱陶しい。なんでお前もわかんないだろう?みたいな懇願の目をされにゃいかんのだ。フランスの所属に決まってから、マルグリットさんとロゼンダさん、シャルからミッチリと教わったわ!

 

 

〜〜〜〜

 

「いい、基希?美というものは、その内に持つ礼儀と教養と知性がオーラのごとく醸し出されるものです。それを常日頃から心がけること……その緊張感が凛とした美しさを生み出すのです。要するに素直な自分を見つめなさい。自分に非があるなら、それも認める。醜い部分も含めて自分なのだと思いなさい。」

「スロットルを使い分ける事を意識しなさい。少なくとも並の射撃ならスロットルワークで回避出来るはずよ。」

「接近した時は加速の勢いを殺さないように気をつけてね」

 

上からマルグリットさん、ロゼンダさん、シャルのアドバイスである。

なんだろう、この感じ・・・・・

 

〜〜〜〜

 

「フランスで教わっていたので今のところは問題ありません、が確認したい事があるので後で質問良いですか?」

 

「もちろんです!私は先生ですからドンドン頼ってくださいね」

 

本当に頼れる先生だな、と思い、織斑の絶望の眼差しは見なかった事にする。何も見てない、うん、何も見てない。

 

「先生!」

 

その織斑が声をあげた。山田先生はやる気に満ちた返事を返したが・・・・・

 

「ほとんど全部わかりません!」

 

この一言で教室が凍りついた。そしてあろう事か織斑はこちらに振り返り

 

「三雲もわからないならハッキリ言っとけって!」

 

・・・・・この男は何を言ってるのだろうか?そう頭を抱えるとシャルが立ち上がりいい笑顔で口を開く。

 

「織斑くん、それは言いがかりだよ。もと・・・・三雲さんは私の作成した基礎のテストをクリアしているので問題ありません。」

 

うん、言っておこう、スゴく怖い。

 

その後、織斑は捨てた参考書を1週間以内に覚えろと織斑先生から言い渡されたのだった。まぁ、ざまぁとしか言いようがないな。

 

次の休み時間、織斑が顔を蒼くしてこちらに駆けてきた。

 

「三雲頼む!勉強、教えてくれ!!」

 

「え、嫌だ。自力でがんば」

 

「そんな殺生な!?」

 

そんなやり取りをしているとオルコットとシャルがこちらに近寄ってきて

 

「三雲さんはともかく、織斑さんは何も知らないようで?このイギリス代表候補生、セシリア・オルコットが泣いて膝まづいて頼まれたら、まぁ、お教えして差しあげてもよろしてよ?」

 

「あ、じゃあ、1ついいか?・・・・・代表候補生って、何だ?」

 

「織斑くん、本気で言ってるの?」

 

織斑の発言に周囲の女子はズッコケ、シャルはこめかみに手を当てながら織斑に確認している。

 

「僕や基希もフランスの代表候補生だけど・・・・・あと、日本だと篠ノ之さんも」

 

「この島国にはテレビというのは御座いませんの?」

 

「あるけど、放送とかの問題かも・・・・・他国の代表候補生については俺もデュノア社の報告で聞いたぐらいだし」

 

「そ、そうなんですの・・・・・」

 

呆れて何も言えない、と言った状況の代表候補生3人、と、織斑の後ろにいつの間にか居た箒はワナワナと肩を震わせていた。その中で織斑は1人首を傾げていたのだから相当なのだろう。

 

「ま、まぁ!わたくしは入試で唯一!教官を倒したエリートなのですから!細かい事は良いのですわ!」

 

「入試って、IS動かして戦うやつ?あれ、俺も倒したぞ、教官」

 

空気が再び凍りついた瞬間だった。オルコットの笑顔が引き攣り、シャルがあーあ、と言わんばかりの顔をして、俺は箒と共に肩を竦める。

 

「あ、三雲はどうだったんだ?」

 

「ん、俺は負けたよ?と言うかなんで勝てたんだよ。」

 

「いや、いきなり突っ込んできたから避けたら自爆してくれたんだけど・・・・・」

 

あれ?それ勝ったって言わなく無いか?そう思ったのはシャル達もらしく、首を傾げていた。

 

「学園最強相手とか無理だろ」

 

そう言ったら織斑とオルコット、箒が驚いた顔でコチラを見てきた。

 

「え、それって、どういうーーー」

 

そこでチャイムが鳴った。また準備出来なかったなぁと考え、夜寝れなくなるなと考え憂鬱になった。

 

「っ・・・・・!また後で聞かせてくれ!」

 

「逃げないでくださいまし!よくって!?」

 

お前ら本当は仲良いだろ、絶対。

箒は一夏がすまない、とだけ言ってくれた。お前はお母さんか。




箒は日本の代表候補生になりました。って言うか原作でも開始時点でこれぐらいしてても可笑しくないんだよなぁ・・・・・
専用機はまだないけど、若干大人っぽい箒の出来上がりです。

次回!
基希の入試回想シーン!と、オルコットと織斑のケンカに巻き込まれるぞ!

ホントにやめてえええええ!


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回想と喧嘩と依頼と

今日はもう1話投稿しときます!
これも長い・・・・・
戦闘描写書けねぇ・・・・・

高評価(7)着いてちょっとビックリ。ありがとうございます!頑張ります!


基希Side

 

授業が始まるため席に着いた俺の頭に思い描いているのは入学前の試験である模擬戦であった。

 

~~~~

 

千冬に指定されたアリーナに向かうと、そこに居たのは、水色のISを纏っている水色の髪の少女だった。少女のISは装甲が少なく、代わりに水をヴェールのように纏っている。

たしか、ロシアの機体に似たようなのがあった気がするがそれとは違っていた。

 

「三雲基希さんですね。私は更識楯無。この学園の生徒会長でアナタの相手を務めさせていただきます。」

 

「あ、こちらこそ・・・・・よろしくね。その機体・・・・・モスクワの深い霧(グストーイ・トゥマン・モスクヴェ)?」

 

そう聞いてみると、更識さんは笑みを深めて持っていた槍をグルグルと回して決めポーズを取る。

 

「あら、知っているんですね?さすがはシステム技術者。今は霧纏の淑女(ミステリアス・レイディ)って名前なんです。」

 

それだけ言うと始めましょうと言って更識さんは槍を構える。俺もリヴァイヴを展開し、長刀《雅》を構える。その瞬間更識さんの表情が少し変化したが気にしている場合じゃなかった。

 

「先手必勝!はぁぁっ!」

 

開始の合図と共に俺は正面から突撃し突きを入れるが、更識さんは槍を横になぎ払い、長刀を受け流す。

俺はそのまま受け流された長刀を仕舞い、近接ブレード《陸奥守》を左腰に展開、居合いの構えで抜くが更識さんは

 

「甘いですよ!」

 

とだけ言って槍で防ぐ。そして、俺を弾いて距離を置く。そこを見逃すつもりはなかった。

 

「アリス!ガトリングセット!」

 

『了解。サブアーム、ファイア!』

 

同時に両手にも《カラドリウス》を構え、4門一斉射撃を行ったが、ミステリアス・レイディの纏っている水が弾丸の行く手を阻み、受け止められていく。

 

「ミステリアス・レイディのアクアヴェールはこんなんじゃ破れないわよ〜?」

 

そう言って槍に搭載されているガトリングを放ち、避けきれなかった何発かを食らってしまい、辺りには土煙が上がる。

 

見えない今がチャンス、と思い、俺は《ミーティア》を起動し、四方からの攻撃をしようと考え、土煙から脱した瞬間にレーザーを両手の指から発射した。

 

「いっけぇ!クアットロ・スタジオー二(四季)!」

 

命名は瞬時でした・・・・・by本人

 

四方へ飛んでいったレーザーは途中で方向転換をし、更識さんの方へ向かっていき、命中し、アクアヴェールを蒸発させたのであろうか霧が起きる。そして、再び近接戦に持ち込もうとしたところで、異変が起きた。

 

サブアーム、正確にはサブアームに固定していた《ファランクス》が2丁とも爆発したのだった。続いて脚部が、ウイングが、立て続けに爆発していく。防ぐにも原因が分からないから防げずにリヴァイヴのシールドエネルギーはゼロになってしまった。

 

 

~~~~

 

「三雲・・・・・私の講義でぼんやりしているとはいい度胸だな。2度目はないぞ?」

 

「は、はい・・・・・」

 

回想終了、しないと千冬に殺される・・・・・

と今までは山田先生が教壇に上がっていたが今度は織斑先生が教壇に上がっている。

 

「まったく、この時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する。が、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけない。クラス代表者とはそのままの意味だ。まあ、クラス長くらいの認識でいい。」

 

そう言って誰かやりたい奴はいないか、と尋ねる織斑先生に対して、女子生徒は手を挙げ

 

「はいっ。織斑くんを推薦します!」

 

「私も私も!それがいいと思います!」

 

「お、俺!?じゃあ、俺は三雲を推薦します!俺だけとか不公平だろ!」

 

なんか流れるように巻き込まれたけど。とりあえずまともな人選する気なさそうだし、まともな意見を言っとこうかな。

 

「はい。デュノアさんが良いと思います。代表候補生で俺に操縦を指導してくれる実績もありますから。」

 

そう言うと、一部女子からは空気読め、と言う視線を受けるが、基本的には現実的に考えてそうだよなぁ、と受けとめている女子生徒が多い。

 

「では、候補者は織斑一夏、三雲基希、シャルロット・デュノア・・・・・他にはいないか?自薦他薦は問わないぞ?」

 

「待った!俺はそんなのやりたくない!」

 

「やかましい。なら三雲を巻き込むな。それに自薦他薦は問わないと言った。他薦された者に拒否権はない。選ばれたなら覚悟しろ」

 

織斑が何か言うが織斑先生がそれを封殺し他にはいないか?と聞いていく。

すると、バァンッと机を叩いて納得がいきませんわ!と意義を申し立てる少女がいた。オルコットだった。

 

「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表だなんて!三雲さんは代表候補生になる程度の実力はおありでしょうけど、織斑さんがなったらいい恥さらしですわ!このセシリア・オルコットにそのような屈辱を1年間味わえとおっしゃるのですか!?」

 

あ、なんか俺褒められたけど、それは言い過ぎでは・・・・・シャルの方を見るとあんまり良い感じでは無さそうだ。

 

「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛でーーー」

 

この子は周りの人を見ていないのだろうか、日本を貶し始めてから周囲の視線は呆れやら失望やらが入り交じってきている。実力者と言っても言っていいこと、悪いことは見極めなくてはならない。そんな中爆弾を落とすバカもいるけど

 

「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」

 

「はいはい、そこまで。2人とも。自分の発言がどれだけ重いのかって考えてる?」

 

ここで止めなくてはいけない、そう思い口を出すと、両者不満なのか苛立ちながら俺に当たってくる。

 

「なんですって!?どういう事ですの!?」

 

「三雲はどっちの味方なんだよ!?お前も日本人だろ!?」

 

「フランスに国籍帰化してるから日本人ではないと思う・・・・・のと、いい加減に礼儀を考えてくれる?織斑?まぁ、後でいいや。んで、オルコットさんなんだけど、イギリス代表候補生がそういう事言うって事はイギリスはそう考えてるって思っていいの?それならぶっちゃけイギリスに帰って勉強してなさいよって言うけど・・・・・織斑先生も極東の猿らしいし。ISは日本の科学者が作ったんだけどなぁ。」

 

「っ!?そ、それは・・・・・その・・・・・」

 

「はぁ・・・・・おい基希、それぐらいにしとけ。オルコット、お前の発言、処罰に関してはコチラで考える。以後気をつけろ。織斑も、三雲に対する接し方を考えるように。クラス代表については候補者4名で1週間後の放課後、第3アリーナで模擬戦形式で行う。それぞれ用意しておけ。」

 

そう言って織斑先生がその場を収めて、授業がスタートした。織斑先生の授業も分かりやすく、とても勉強になるものであった、とだけ言っておこう。

 

 

放課後、シャルと一緒に授業の質問をしに山田先生の元へ行き、ついでにあるお願いをしに行った。

 

「すいません、山田先生いますかー?」

 

「はーい、あ、三雲さん。どうしたんですか?あ、授業の質問があるって言ってましたね。何ですか?」

 

こんなにも察しのいい教師というのも凄いのでは無いだろうか・・・・・とつい思ってしまったが、それはさておき。

 

「あぁ、授業というより、なんというか・・・・・単刀直入に聞きますね、ISが原因で軽くですが女尊男卑の世界にはなりましたよね?でも整備とか技術面は男性がやってると思うんです。整備とかなら事故に見せかけて、とか、出来ると思うんですが、そう言った事は実際あるのか、って質問なんですけど・・・・・」

 

ものすごく質問しづらい事を教員達の前で質問してしまったと自分でも思う。でもオルコットの言葉を聞き、そんな事にならないのかと疑問に思った。

山田先生は、それを理解したのか、少し難しい顔をしながら答えた。

 

「オルコットさんの態度でそうなる可能性があるのでは、と思ったんですね。まだ授業では触れていませんが、実際に昔は女性優先法、というのが存在していたのですが、その中で逸脱した行為をした国家代表のエンジニアが事故を誘発させた事件がありました。その後、織斑先生の介入で優先法は撤廃されましたが・・・・・それでも年に何件かは聞きますね・・・・・わかりました、織斑先生の方から忠告してもらうようにお願いしときますね。」

 

そう言って、あと、と言って山田先生が鍵を俺に差し出す。

おそらく寮の部屋の鍵だろう。

 

「寮の部屋が決まりました。デュノア社からの要請通り、新庄さんと一緒の部屋です。個室にトイレが無いのでトイレに行く場合は1階の多目的トイレを使用してください。あと大浴場ですがまだ男子の使用は出来ないので注意してくださいね。新庄さんにも同じ説明をしたので大丈夫だと思いますが、気をつけて下さいね?」

 

そう言って念を押しながら、後ろにいたシャルを見て、あれ?と言わんばかりの顔をする。

 

「デュノアさん?どうかしたんですか?」

 

「えっと、私と三雲さんでお願いがあって・・・・・」

 

「はい、私にできることはなら何でも!」

 

「俺とシャルのコーチになってください!麻耶さんの代表候補生時代の話はすみれさんから伺っています!銃央無塵(キリング・シールド)と呼ばれていた、と」

 

その単語を出したら、あちゃーと声をあげて山田先生が俯く。なんか不味い話だったのだろうか・・・・・?

そう思っていると横から千冬が寄ってきて

 

「あまりその頃の話をしたがらんからな、麻耶は。」

 

と言っていた。なんて事だろうか。禁句ワードだったようだ。

その後、死ぬ気で謝り倒した後、何処か遠くから帰ってきた山田先生に改めて頼み、コーチになってもらう事は成功したのだった。




という訳で山田先生はコーチに。
オルコットはフルボッコに、基希は龍と1つ屋根の下に。
あれ、シャルだけ何も無い・・・・・?あれ?

次回!
特訓開始と、男同士のイチャコラタイム・・・・・え、マジ?

今回武装が何個か出たので設定を編集しました。


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特訓と男心

たいっへんお待たせしましたああ!!
色々重なって忙しくなって遅くなりました!!
緊急事態宣言延長・・・・・頑張りましょう!

物語後半、かーなーり腐向けを匂わす、というか腐向けなBがLしそうな描写があります
苦手な方は読む前にバックお願いします!
今回は短め!


山田Side

 

突如でしたが、コーチングのお願いをしてきた三雲さんとデュノアさん。私的にも生徒の学習意欲向上のお手伝いができるのはとても嬉しいので断る理由は無かった・・・・・のですが。

 

まさか代表候補生時代のアダ名を出されるとは思いませんでした・・・・・・・・・・神崎さんから教わったって言ってましたね。そんなに良いものでも無いんですけど・・・・・

 

コーチのお願いを受けて早速、教員用のラファールの借りて、アリーナへ向かった私たち。

そこで簡単に私と2対1の模擬戦をやってみないか、と提案してみました。メニューを作るのにも情報が欲しいんですよね。3人とも準備が整ったのを確認してから私は手を振りながら声を掛ける。

 

「それじゃあ、行きますよ〜!」

 

「はいっ!」

 

「お願いします!行くよ、リヴァイブ!」

 

2人共やる気満々で三雲さんは2丁のマシンガン、デュノアさんはショットガンを構えて左右に別れて突撃してきました。まぁ、数の有利を使うなら常套手段ですよね、挟み撃ち。ですが・・・・・

 

「甘いですよ!ソコとソッチに撃てば止まりますよね!それ!!」

 

私は両手にマシンガンを構え、バレエのようにクルクル廻り、マシンガンを乱射し2人の進行ルートの邪魔をしました。

 

「きゃっ!?回転しながら突撃の妨害!?」

 

「おわっ!?ルートバレてる?アリス!ガード、ガード!」

 

そう言って三雲さんはサブアームに大きめのシールドを2枚展開してますけど、それ、視界塞いじゃいますよね?そんな状態では・・・・・

 

「隙だらけっ!ですよ!」

 

私はすぐさま右手のマシンガンを収納し、バズーカ(in閃光弾)を展開、三雲さんに向けて撃ちました。弾は予定通り盾にぶつかり眩い光と音を引き起こし、恐らく三雲さんとデュノアさんの機体のセンサー類が数秒私をロストするはずです。そこでグレネードランチャーの出番です!

 

グレネードを撃った結果、2人とも撃墜しちゃいましたし、時間も時間ですし、訓練はここまでですね。

 

なんだか少しスッキリしちゃいました☆

 

 

 

 

龍Side

 

俺がパソコンと向き合ってデュノア社からの仕事を片付けていると、基希が少々げんなりとした表情で帰ってきた・・・・・何があったんだコイツ・・・・・?

 

「よぉ、おかえり。大丈夫か?」

 

「大丈夫・・・・・?なのかなぁ?とりあえず山田先生やばかった・・・・・」

 

コイツは相当だったんだろうな・・・・・と思っていたら基希が俺の着替えとかが乗っている奥のベッドに沈むように倒れ込む。いや、ソッチ俺使おうとしたのに・・・・・なんだったらさっき仮眠するのにちょっと使ったんだが。

 

「おーい、そっち俺のベッドだー」

 

そう言いながら、軽く揺さぶるが既に夢の中か、唸り声しか聞こえない。しかも、嫌なのかどんどん丸まっていく。可愛いし面白いなコレ。もう少しつついたりしてやろう。

 

閑話休題。

 

仕方ないから、俺は布団を被せてシャワーを浴びるとしよう。

寝巻きというか部屋着は基希の下敷きになっているけど無駄に服出したくないし(めんどくさいから)とりあえずパンツ一丁でいいか。

シャワーの準備をしながら、自分のベッドでかわいい寝顔を見せてる男に

 

「・・・・・・・・・・ったく、次やったら覚えてろ」

 

とだけ、小声で言ってニヤけてたのはココだけの話だな。

次やったら何をする気かって?んー、くすぐりとか?ナニとは言わねぇよ?笑




山田先生はトリガーハッピーの気があると思うの。銃持つと人が変わりそう。
後半描写は大丈夫かな〜?色んな意味で。

次回!
織斑ぇ、箒さんぇ・・・・・
お楽しみに


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クラス代表決定戦開幕!

お待たせしました!

今回はバトルパートもございます!
書いといてなんですがバトルむずくない?
変な表現とか見っけたら是非教えてください!何でもしますから!!(何でもするとは言っていない)

高評価、感想、お待ちしております!


基希Side

 

山田先生との特訓も順調に進み、1週間が経った。いよいよ、クラス代表を決める戦いが始まる。俺と専属エンジニアの龍、織斑、箒さんは同じピットで待機していて、俺は龍と一緒に機体の調整を行っているのだけど・・・・・織斑は箒さんをジト目で見ていた。え?なに、どしたの・・・・・

 

「なぁ、箒」

「な、なんだ、一夏」

「気の所為かもしれないんだが」

「ソウカ、キノセイダロウ」

 

なんか、不穏な流れだ。箒さんめっちゃ棒読みだし!?なになに、この雰囲気!?

そして、織斑が口を開く。

 

「ISのことを教えてくれたのは良いけど、1度も動かしてないような・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「目 を そ ら す な」

 

えっ、まさかの・・・・・?箒さん?死んだ目で目を逸らし続けてますが・・・・・

 

「し、仕方ないだろう・・・・・私の訓練機すら予約が取れなかったのだから・・・・・それに知識は頭に叩き込んだだろう?」

「間違える度に竹刀が飛んできたり、石を抱かされた拷問仕様だけどな!?」

 

ああ、世界にはこんな馬鹿もいるのか・・・・・

そんな事をぼんやりと考えていると龍が呆れた顔でため息をつく。ちょっとやめてよ・・・・・

 

「どこの世界の教育だよ・・・・・調教じゃねぇんだから・・・・・よし、これでサブアームの反応が上がったはずだぜ、あとはスラスターを・・・・・・・・・・これで良し」

「龍、ありがと。でも俺も手伝わなくて良かったの?その方が早く・・・・・」

「良いんだよ。お前はこれから頑張るんだから、今は体力温存しとけっての、な?」

 

リヴァイブの調整を終えた龍に労いと断られた手伝いについて話したら、逆に頭を撫でられてしまった。それを見ていた織斑は、ハッとして口を開いた。

 

「お前・・・・・誰だっ!?」

 

いや、そこかーい!まぁ、確かに何も触れてこないなぁとは思ったけど!!今!?

見てよ、箒さんの顔、またコイツは・・・・・って顔だよ!?

 

「一夏・・・・・お前という奴は・・・・・三雲さんの専属の整備士の方だろう。織斑先生が入学初日に言っていたではないか・・・・・」

 

心中すっごくお察しします。

そんな妙な空気が流れる中、いきなりピットの扉が開き、山田先生と織斑先生が走ってくる。

 

「織斑くん!来ました!織斑くんの専用機!!」

「時間が無い。三雲、スマンが先に出てオルコットとやっててくれ。織斑は最適化と一次移行を行え。篠ノ之、サポートしてやれ。」

 

あ、俺の出番なのね。じゃあ、行ってきますか。

俺はいつも通りにリヴァイブの展開し、ピットゲートへ向かう。その途中で織斑先生に呼び止められて

 

「これは友人としてだ。頑張ってこい、お前なら大丈夫だ」

そう言ってピットから出て行った。マジか、あんな事言うんだ・・・・・まぁ、初対面の時も思っきり笑ってたもんなぁ・・・・・

 

「じゃあ、龍。行ってくるね」

「あぁ、行ってこい。壊したら承知しねぇぞ?」

「分かってる。ヴェール・リヴァイブ!出ます!」

 

そう言ってリヴァイブが空へと躍り出る。アリーナには1組以外の生徒もいて、皆が男性操縦者の値踏みに来ているのか、とも感じた。

そして、目の前にはリヴァイブとは違う、鮮やかな青・・・・・専用機《ブルー・ティアーズ》を纏い、レーザーライフルを携えたセシリア・オルコットが居た。

 

「あら、貴方からなのですね、意外でしたわ。」

「織斑なら今専用機来たとこ。準備の真っ最中だから、遅刻だってさ」

「なら、ひとまず貴方と1曲・・・・・」

「僭越ながらお相手を・・・・・」

 

そこまで言うと試合開始を告げるブザーが鳴る。

セシリアは携えていたライフルを構え、レーザーを放つが、俺はサブアームによるシールド防御でそれを防ぎ、円を描く様に旋回し、接近を試みるが、セシリアは上へと浮上し、距離に余裕を持つように動き、レーザーを的確に当ててきた。

 

「近づこうとしても無駄でしてよ!」

「みたいだね!じゃ、作戦変更で!」

 

今度は腰に増設した補助アームにガトリングを2丁、サブアームに迫撃砲《篝火》、そして両手でミサイルランチャー《ナイトメアカーテン》を保持する。

 

『マルチロック。全部照準ですよ!行けますよ!マスター!』

「どーんと!いっけええええ!!」

 

全ての銃火器が火を吹き、ミサイルが一斉に飛び交う。セシリアは慌てて回避行動を取ろうとするが

 

「っ!?上手く制御しますわね!・・・・・キャッ!」

アリスによって制御されているアームの銃火器によって誘導、足止めを食らっている。そこへミサイルの雨が降り注いだ。

物凄い数の爆発が起こり、それが治まった時にいたのは、腰のアーマーが吹き飛び、焼け焦げたライフルを地面に突き刺しているセシリアの姿だった。

 

『あれだけの弾丸でアレしか・・・・・ですか・・・・・まだまだっぽいですね、行けますか、マスター?』

「まだ特殊兵装があるんだろう?・・・・・やるしかない。」

ミサイルランチャーを積んだ事もあり、残りの武装は数少ない。俺は弾の無くなったガトリング達を投げ捨て、自身の半分くらいの大きさの鉄扇《喬美》を展開し構える。

 

「まだまだ・・・・・これから、ですわよ。さぁ、踊りなさい!わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲(ワルツ)で!!」

 

 

 

 

To be continue...




まだまだつづくよ!セシリア戦!
次回は周りの人視点からスタートです♪

次回!
おや?龍さんとシャルロットと一夏のようすが・・・・・?
そして観客席で観ている青い少女は何を思う・・・・・?

お楽しみに!


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青と碧

連日投稿です!

UA6000越え、ありがとうございます!
もっともっともーっと!頑張ります!!


龍Side

ピットに設置されているモニターからアイツ・・・・・基希とオルコットの試合を眺めてながら、俺はデータ取りという自分の仕事に取り掛かっていた。とはいえ、まだミーティア(第三世代兵装)をつかっていないから、そこまでの仕事ではない。

というか、初手から距離取られてバカスカとレーザー撃ち込まれてるけど、後で機体見るの怖いな・・・・・

その後で全弾斉射でオルコットを追い詰めているように見えたが、オルコットもオルコットで切り札があるだろうな。

 

「たしか、イギリスの研究は・・・・・イメージインターフェイスによる無線兵器のコントロール・・・・・だっけな、ウイングについてるのがソレっぽいな」

 

つい考え事をする時の癖で独り言を呟くと、未だにISの最適化を行っている1人目(織斑一夏)が声を荒らげていた。何事だよ。

 

「あいつ・・・・・!もうあんなにボロボロなのにまだやるのかよ・・・・・!もう武装も無いのに・・・・・」

 

・・・・・・・・・・・・・・・さてはコイツ、馬鹿だな?機体スペックも何も見てないようだ。ただひたすら基希に対する批判ばかり。ほら、隣にいる嬢ちゃん見てみろよ。呆れてるぞ?スゴい顔だぞ?可愛い女の子がしちゃいけなさそうなしわしわピカテウ顔になってんぞ?

 

「嬢ちゃんも・・・・・苦労人だなぁ・・・・・」

 

本当にドンマイって感じだな

さてと、もうすぐケリも着くだろうしデータをまとめるか!!

にしても、鉄扇を構える姿は様になってんな・・・・・可愛いとすら思える・・・・・無茶さえしなければな・・・・・って、なんか変な感じだな

とりあえず、あそこの馬鹿は放置しておこう。馬鹿に構うだけ無駄だ

 

 

 

一夏Side

 

俺は信じられなかった!

 

何がって、基希のやつ!オルコットは女子だぞ!?なのにあんなにたくさんの弾丸やミサイルであそこまでボロボロにするなんて!

 

アイツ、男の風上にも置けねぇ奴だ!!男なら正々堂々だろ!

 

そんな奴、俺がこの白式で・・・・・やってやるぜ!!

 

「見てろ!俺が男らしい戦いを見せてやる!」

 

 

 

 

箒Side

 

一夏のやつ、専用機をもらって浮かれているのか?慢心にも程があるぞ。

 

あの戦いぶりを見れば分かるくらいに三雲さんは成長している。セシリアに対して接近しようとしたり、それを潔く諦める事が出来る判断力。あれだけの弾幕を張れる制圧力。どれをとっても、一夏にとっては欠けている事だ。

 

剣道による鍛錬と知識を無理やり詰め込んだだけの付け焼き刃では、到底・・・・・

私のせいだな・・・・・訓練機すら借りなかった・・・・・私の。

なら、せめて、祈るくらいはしていたい・・・・・想い人の無事を・・・・・

 

そんな思いも裏腹に試合は続いていく・・・・・

 

 

 

シャルロットSide

 

「あー、僕の考えたコンビネーションでも耐えられたかぁ・・・・・流石イギリス代表候補生。」

 

僕の観ているモニターにはナイフで基希の振るう鉄扇を受け流し、反撃の機を伺っているオルコットさんを観て僕ならどう戦うか考えている。

 

初撃のレーザーはシールドで、その後、近づきながら《ガルム》で牽制して撃たせないようにして、《グレー・スケール》を入れる・・・・・かな?

 

にしても、この後に僕と織斑くんの試合かぁ・・・・・盛り上がりに欠けるとか言われないかなぁ?僕の戦い方って地味だし・・・・・

 

そう考えていると、モニターに基希のドアップが映される。服を着ていると中々に中性的であるが、実際にISスーツ姿になると分かるがそれなりに筋肉が付いてるため、より男の人っぽく見える。それを観ている僕は胸がポカポカして、元気を貰うんだ。

 

「やっぱり、基希はかっこいいな・・・・・」

 

独り言はピット内で木霊するだけだった。

 

 

 

 

基希Side

 

鉄扇を構えて突撃した俺に対し、オルコットさんはナイフを構えて、鉄扇の攻撃を受け流していく。上段、下段、袈裟斬り、横回転、縦回転・・・・・連撃を加えるがナイフ1本で捌ききるあたり、この子は凄いと思う。

 

「まだまだ・・・・・踊り足りませんことよ!」

 

そう言いつつ、オルコットさんは自身の脚でハイキック・・・・・回転しているからサマーソルトか、を仕掛けてきた。

 

「なっ!?おわっ!」

 

サマーソルトなんてしないと思ってた俺は持っていた鉄扇を弾き飛ばされてしまい、空いたそこにオルコットさんはナイフを突き立てようとした。が、咄嗟に回転蹴りを行いオルコットさんのナイフを払い、後ろへと下がる。

 

 

その瞬間、オルコットさんは微笑んでいた。

 

「えっ・・・・・?っ!ぐぁっ!?」

 

背後からレーザーが撃たれ、衝撃で吹き飛ばされる。あれは・・・・・小型機!?

 

「かかりましたわね、これが《ブルー・ティアーズ》の第三世代兵装。その名も《ブルー・ティアーズ》!通称BT兵器ですわ。さあ、ここからが本番ですわよ!」

 

そう言うとオルコットは上昇し、背中のウイングパーツが3つほど機体から離れて飛んでくる。

 

「げっ!また来る!アリス、ガード!!」

 

『シールド、展開・・・・・あまり持ちませんよ?どうしますか?』

 

アリスの言葉を聞く前にシールドにレーザーがぶつかり、シールドが焦げ、更に削れた。

これをどうやって攻略すれば・・・・・それを考えるにも周りで旋回しながら攻撃を撃たれてはどうにも出来ない。

 

「仕方ない!《ミーティア》、使うぞ!」

 

決断し、エネルギーをチャージしながらBTの包囲網を抜けようと上昇と下降を織り交ぜた軌道で飛ぶ。

 

「今更、何をなさるおつもり!?」

「こうするの!!!最大出力!いっけえええええええ!!!」

 

両手を前へ突き出すと、指という指から光が溢れ出す。その光はそれぞれに空を飛び交い、時には複雑な軌道を描き、オルコットさんにぶつかる。

 

「っ!?あぁっ!ぶ、ブルー・ティアーズ!」

 

焦ったのかBT兵器を呼び戻したが、その直後ウイングパーツから爆発が起き、BT兵器は使えなくなった。

俺は、そこへ《陸奥守》を構えて突撃をする。

お互いにSEはギリギリ。次の一撃で決まる。

 

「これでっ!終わりっ!!」

「残念ながら、それはコチラのセリフですわ」

 

落ち着いたオルコットの背後から一基のビットが出てきて、突撃してきた。もう一基あったのか!?

ビットは刀を避けて接近し、俺の腹目掛けてレーザーを撃ち込んだ。

 

<ヴェール・リヴァイブ、シールドエンプティ、勝者セシリア・オルコット>

 

そのアナウンスが聞こえ、俺の初めての試合は黒星となってしまったのだった。

 

To be continue....




セシリアは地味に強化されています。具体的にはビットの扱い、近接戦闘。

そして、箒は一夏が好きだけど、呆れている状態ですね、好きな男子が馬鹿やってるの見て呆れる女子と一緒。実力はあるから夏以降エグいんだよなぁ・・・・・戦力が。

あと、シャルの戦闘は決して地味ではありません。謙虚なんです。でなきゃあんな戦法を地味とか言えない・・・・・

次回!!
しゃ、、、、シャルロットさん?


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橙の逆鱗

お待たせしました!
シャルロット大活躍の回・・・・・のはずなのに(笑)

感想、本当にありがとうございました!!
励みにして頑張ります!


????Side

 

すごい機体・・・・・ラファール・リヴァイブのカスタム機なのに教員用や訓練用とは全然違う・・・・・

 

あの第三世代兵装も・・・・・

あれを作った人もすごい・・・・・でも何より

 

「みくも・・・・・もとき・・・・・さん」

 

翔んでいる時の楽しそうな顔が、とても眩しくて、羨ましかった・・・・・

 

 

 

基希Side

オルコットさんとの闘いを終えて、発進したのとは逆のピットに戻った俺を迎えたのは、シャルと龍、そして、何故かいる千冬だった。

 

「基希!お疲れ様!!残念だったね・・・・・でも、凄いよ!」

 

シャルの労いに対して疲れきって言葉も出なかった俺は、頭に手をポンと乗せ龍と千冬の元へ向かった。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・。ひゃっ!?うぅ〜・・・・・」

 

シャルが何か呻いているのだけれど、ごめん、それどころじゃないや。

龍らの目の前に行くと、龍は悪い笑みを浮かべている。

 

「お疲れさん、随分と派手にやったなぁ?」

「龍・・・・・補給・・・・・頼む・・・・・」

「おう、まっかせなさい!」

 

そう言うと龍は作業に移る。本当にありがたい事だ。

 

「初心者に近い中、よくあそこまで戦ったな。見事だ。」

そう笑みを浮かべ、千冬は俺を褒めてくれた。でも、だが、と続いた。

「まだ、詰めが甘いな。爆発の瞬間、オルコットがビットを背中に隠すだけの隙があった、という事だ。」

 

「そういや最後・・・・・ビットが出てきて・・・・・」

 

思い出すのは、オルコットさんの背中から飛び出してきたビット。そして撃たれるレーザー。

 

そうこうしていると、千冬に通信がかかってきて、千冬がシャルを呼ぶ。

 

「デュノア。織斑の支度が整った。準備しろ・・・・・あと、オルコットは機体の損傷で辞退だそうだ。」

 

そう言って、管制室へと戻っていこうとしたが、龍が、あ、と何かを思い出したようで

 

「千冬チャン、お前の弟、、、色んな意味で大丈夫か?」

「・・・・・・・・・・どういう意味だ?」

「いや、なんか、さっきの試合の時、基希の事、男らしくないとか、相手は女子なんだからちょっとは加減しろって言ってたと思ったら、正々堂々とか言い出したり・・・・・ん?」

 

殺気を孕んだ瞳で見つめられても尚動じずに龍が俺が試合している最中に見ていた事を言うと、千冬の肩がワナワナと震えている。龍に関してはそれを見て冷や汗をかいているようだ。

 

「一夏ぁ・・・・・あんの愚か者がぁ・・・・・三雲、本当に申し訳ない。後でしっかりアイツに言い聞かせる。普段の態度と一緒にな。」

 

そう言って今度こそピットから出て行った。

それでもなお、重苦しい雰囲気は収まらない・・・・・すると背後から怪しげな声がした。

 

「ふ、ふふふ・・・・・基希が・・・・・卑怯?やだなぁ、織斑くんってば〜。とうとう頭がおかしくなっちゃったのかな?パイルバンカーで殴れば治るかな?」

 

そこに居たのは激おこぷんぷん丸のシャル(いい笑顔の般若)であった。

「あ、あ、あの・・・・・シャル?」

 

「じゃ、行ってくるね!応援してね、僕の事!」

 

一瞬、元に戻ったけど般若に逆戻りして出撃してしまいましたがな・・・・・

俺も龍も、織斑がどうなるのか・・・・・考えないようにしたのだった。

 

 

シャルロットSide

 

思わず出撃した僕の目の前には白の騎士のような機体に乗りブレードを持っている織斑くんがいた。

 

「お、デュノア、ようやく来た!遅いぞ!」

 

そう言って構える織斑くん。でも、その構えって日本の剣道ってスポーツの構えだよねってくらい綺麗な構え。あ、その前に聞かなくちゃ。

 

「そういえば、織斑くん。さっき基希の事、男らしくないとか正々堂々と勝負しろとか散々に言ってたんだって?」

 

「ああ、そうだ!あんな戦い方、卑怯だろ!男のする事じゃない!正々堂々と勝負するべきだろ!デュノアも・・・・・」

 

「僕は、基希が一生懸命だって知ってるし、あの戦い方だって僕や山田先生がアドバイスしたものだからセオリーに則ってる。そして、基希は何時だって全力で頑張ってる!それでも彼を否定するなら・・・・・」

 

そこまで言うと試合開始のブザーが鳴り響く。僕は右手に《レイン・オブ・サタデイ》を展開(コール)して織斑くんの持っている近接ブレードに2発、撃ち込む。

結果的にはブレードに直撃して、織斑くんはブレードを弾き飛ばされ、驚いた眼でこちらを見ていた。

 

「君は僕達にとって害悪でしかない。だから、彼が自由に翔ぶ邪魔をしないで。」

 

そこから更に左手に《ガルム》を展開し、両手の銃で偏差射撃をし、弾幕を張って、ブレードに近づけないようにする。織斑くんは回避しきれずに何発かもらいながらも、ブレードの方へ真っ直ぐに(・・・・・)突撃していく。

それが幸をなしたのか、弾幕を無理やり振り切ってブレードを回収し、その勢いでこちらへ向かってきた。でも、まだ全然甘い。

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「・・・・・・・・・・ありがと、近付いて来てくれて」

 

そう言って僕は左手に持っていた《ガルム》を投げつける。織斑くんは咄嗟のことでブレードを奮って弾いたけれど、それが・・・・・

 

「僕の狙いなんだよね!」

 

織斑くんがブレードを振るって出来た隙に僕が入り込む、ほぼゼロ距離、これならブレードでも攻撃出来ないはず。

次に左腕のシールドをスライドさせてパイルバンカー《灰色の鱗殼(グレー・スケール)》を出し、織斑くんに押し当てて、放つ!

 

ズドン!という音と共に織斑くんがぶっ飛ばされ、アリーナの壁へと激突したがそんな事お構い無しに僕は、もう一度突撃し、《灰色の鱗殼》を何発も当てる。そして、最後に《レイン・オブ・サタデイ》を数発、ゼロ距離で当てて織斑くんの機体・・・・・白式のSEはゼロとなった。

 

『白式、シールドエンプティ。勝者、シャルロット・デュノア』

 

アナウンスを聞いた僕は何か言いたげな織斑くんに目もくれず、ピットへと戻った。

 

To be continue...




シャルロットさんヤンデレ化疑惑
彼女は基希と龍と3人でISに関する事をしたり、ISで翔んで楽しそうにしている事が好き。そして、基希を1番身近で見ていたからこその怒りです。

次回!
織斑、これが世界との差よ・・・・・


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同志との戦い

今回は早めに投稿出来た!!



シャルロットSide

 

僕がピットに戻るとすぐに基希と僕の試合をする事を織斑先生から告げられた。

 

「デュノア、連戦になって申し訳ないが・・・・・」

 

「問題ありません。先に出てアリーナで待ってますね。」

 

そう言ってピットに戻ってきた道を逆戻りする。

基希との勝負・・・・・今まで何回も勝ってきたけど、今回が1番手強いだろうなぁ。

今のうちに対策を考えておかなくちゃ。

 

 

一夏Side

 

デュノアに負けた俺がピットに戻ると箒が申し訳なさそうな顔で駆け寄ってきた。

 

「一夏!大丈夫か!?怪我はないか!?」

 

「ああ、大丈夫だ、箒・・・・・」

 

心配する箒を宥めながら、ずっと、頭の中でデュノアが言った言葉を反芻している。

害悪・・・・・か。

 

そんな訳、ないじゃないか・・・・・

俺もアイツも普通の男子じゃないか。

なのに、なんで卑怯なとこするのを止めただけなのに邪魔だなんて言われなきゃ・・・・・

 

どうせ、代表候補生相手には勝てるわけないだろ・・・・・

でも、女子になんの加減もしねぇ、正々堂々と勝負すらしない基希には絶対負けたくない。

 

「大丈夫だよ、次は基希とだし。」

 

同じ男なんだから、さほど変わりない実力だろうしな。

 

 

基希Side

 

補給も終えて、ピットに出るとラファールを纏ったシャルが両手に《ガルム》を2丁保持してスタンバイしていた。

シャルはこっちに気付くとフワッと笑みを見せて、話し出す。

 

「あ、基希。来たんだね、補給は終わった?」

「そうでなきゃ出撃して来ないよ・・・・・さて、シャル?」

「うん、基希・・・・・」

 

俺は《ファランクス》を、シャルは《ガルム》を構える。

そして互いにロックした、その瞬間ーーー

試合開始を告げるブザーが鳴った。

 

「「行くよ!!」」

 

ほぼ同時に放たれる弾丸。それらのほとんどはお互いにぶつかり合い、相殺されてしまい、残った弾丸に関しても上昇しつつ、しっかり回避した。

 

その後は、お互いに円を描くように旋回し、射撃をしては躱す、を繰り返す。そして、近寄っては離れて、また接近して、を繰り返していく。

 

シャルはその動きを読んでいるかのように武装を持ち替えて対応していく。

時には拳銃を、そして時にはブレードを、といった形で変幻自在の攻防を繰り広げる俺たち。

 

そして、その攻防を何度繰り返したかも分からなくなってきた時、シャルの動きが変化した。

 

「じゃあ、ギアを上げさせてもらうよ!」

 

「来る・・・・・アリス!ありったけの弾丸を使え!」

 

『了解しました、まぁシャルロット相手に出し惜しみなんてできませんが』

 

サブアームにガトリング、補助アームにマシンガン、そして手には長刀《雅》を展開し、シャルの攻撃に備えるが、その瞬間、シャルは既に俺の懐に居た。

 

「・・・・・・・・・・え?」

 

 

シャルロットSide

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)・・・・・

IS運用における加速機動技術のひとつでスラスターから放出したエネルギーを再び取り込んで、2回分のエネルギーで直線加速を行う、いわゆる、溜めダッシュ・・・・・を使用して接近したのは良かったんだけど、すぐさまスラスターを逆噴射して距離を離されてしまった。今のは基希じゃなくてアリスの判断かな?でも・・・・・

 

「逃がさないよ!」

 

僕は、すかさず基希を追いかけて細剣《シルバーフルーレ》でサブアームの1つを切り落とす。他の3つの銃撃は接近したから無茶だと思うし、何より何もさせるつもりは無いよ?

 

「ちっ!はぁぁ!」

 

長刀から鉄扇に持ち替えた基希が突撃してきたけど、もう既に戦いのリズムは僕のモノ。

ノータイムで《レイン・オブ・サタデイ》を展開し、引き金を引く。中に装填しているのは・・・・・散弾。

 

「おわっ!?っとぉ!」

 

咄嗟に回避しようとしたみたいだけど7割方命中し、補助アームが吹き飛ぶ。流石にもう無理かなって思ったけど、SEは残り19を示していて、目の前の基希はミサイルコンテナ《ナイトメアカーテン》を構えていた。

 

「っ!この状況でそれはっ」

 

「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」

 

もう既に体力的にも限界そうな基希がこちらを見た気がした瞬間、ミサイルコンテナが一気に火を吹いた。

全てのミサイルを撃ち落とすのは厳しいが、数を減らす事は出来る。そう思って《ガルム》を両手に展開し、次々とミサイルを撃ち落とす。

そして、僕は爆煙に包まれた・・・・・

 

「何も見えない・・・・・けど」

 

先程、基希が立っていた場所は覚えてる。僕は《灰色の鱗殼》を構え、突撃する。

《灰色の鱗殼》は見事に基希に突き刺さり、って、違う!

 

「基希じゃなくてコンテナ!?じゃあ、基希は何処!?うわっ!」

 

基希を探そうとした直後に背後に衝撃を受ける。振り向いてみるとそこには両手をこちらに向けている基希がいた。《ミーティア》の攻撃か・・・・・いい所まで行ったと思うけど、少し惜しかったと僕は思う。

 

なんと、この後、疲弊していた基希はそのまま気を失ってしまい僕の勝ちとなってしまったのだった・・・・・・・・・・

 

To be continue...




次回!
織斑・・・・・めんどくさいってばよ


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碧の休息、蒼の思案、白の闇

今回は少しばかり短めです。
ちなみにこの小説、設定だけは暇な時に積み上げているので、専用機タッグマッチ辺りまでの機体の設定は出来上がっていたりしますww
そこまで書けるといいな。

感想、常にお待ちしておりますw


No Side

あの後、基希は棄権とされ、医務室に運ばれた。もちろん一夏との試合も中止となり、一夏の不戦勝となった。

 

そして、医務室で基希が目を覚ました時にはもう既に外は暗くなっていた。

 

「んぅ・・・・・っ!?試合はっ!って、あれ?」

 

目を覚ました基希が目にしたのは、突然の事に目を丸くしているシャルロットと龍だった。

 

「も、基希!びっくりさせないでよぉ、もう・・・・・」

 

シャルロットが驚くのは勘弁といった顔でそう言うが、基希はまだ状況を飲み込めておらず、助けを求めるかのように龍を見た。

 

視線に気付いた龍がやれやれ、と言った感じで口を開いた。

 

「覚えてるか?お前、シャルロットとの試合で気絶したんだよ。あんだけ集中力の必要な戦いをした上に最後の最後で無茶したせいだろうな。」

 

「気絶・・・・・織斑との、試合は?」

 

「もちろん中止だ。ま、あの野郎は納得いかねぇとか言って食いついてきたけど、千冬ちゃんが引きづってったよ」

 

あれだと説教フルコースだろうな、と肩を竦めながら言う龍に対して基希は苦笑いを返し、ここで疑問に思った。

 

「あれ?ってことはクラス代表って誰に・・・・・?」

 

「あぁ、それなら僕と基希は一身上の都合・・・・・第3世代兵装の開発があるからって辞退したよ。オルコットさんも辞退したらしいけど・・・・・まだよくわかんないんだ。」

 

基希の疑問に対して、シャルロットが答えると基希は納得したのか、再びベッドに身体を沈める。すると、龍やシャルロットは察したのか、部屋に戻ると言い病室から出て行った。

 

それから程なくして、基希は再び夢の中へと入っていったのだった・・・・・

 

 

 

セシリアSide

 

あの時、あの試合の中で三雲さんは私に対し、臆する事なく立ち向かってきた・・・・・

 

あれが、日本で言うところの漢気・・・・・というものなのでしょうか・・・・・?

 

私の父は、弱い男でした。母の影に隠れ、母の指示に従い、忠実なる僕の如く・・・・・私は世間の男は、そのような方ばかりだと、思っていましたが・・・・・

 

「三雲さんは・・・・・彼は違う・・・・・のですわね・・・・・」

 

英国からは織斑一夏と接触が最優先だと、そう支持されていましたが・・・・・

認識を改めなくてはなりませんね・・・・・ですが彼は既にフランスに所属している・・・・・

 

「その点を加味して・・・・・学友として接触していくしかありませんわね・・・・・にしても」

 

そう言って、1つの書類を眺める。そこに書いてあるのは欧州共同開発について。

まだ企画段階らしいですが・・・・・急すぎる状況には呆れますわね・・・・・

私はため息を吐きながら、ベッドへと入ったのでした。

 

 

 

一夏Side

 

基希がデュノアとの戦いで気絶して中止になったのは凄く納得がいかない。

 

そもそも疲弊で気絶ってなんだよ。俺は疲れて気絶なんかした事ないし、絶対ウソだろ。俺と戦うの怖くて逃げただろ。

 

その事で文句を言いに行ったら千冬姉に引き摺られて、怒られるし。

 

『一夏!!いい加減にしろ!三雲は気絶している。それなのに戦えと言うのか?それに三雲が卑怯者だと喚いたり、年上に対して呼び捨てにしたり・・・・・我が弟ながら礼儀も知らんのか・・・・・恥ずかしい・・・・・』

 

そう言われても、全然何が悪いのかわかんないんだよなぁ・・・・・別に礼儀くらいは知ってるけど、唯一の男のクラスメイトだし、あれくらいはいいだろ・・・・・なんであんなに怒ったんだろ?

 

あぁ、そっか、千冬姉は基希を贔屓してるんだ。

同い年だから、代表候補生だから、アイツが男だから・・・・・

基希は、アイツは千冬姉を俺から奪っていくんだ。

 

「絶対に千冬姉は渡さねぇ・・・・・!」

 

だいたい、アイツは俺との戦いから逃げたんだ。実質勝ったも同然だろう。

そんな奴が千冬姉に相応しい訳ない。

俺はそう思いながら、シャワーを浴びた。

この憎しみが後に大変な事になるとは知らずに・・・・・

 

 

To be continue...




一夏くんシスコンヤンデレルート入りました。
中々に当初の予定とズレていく一夏くん。
現時点で何通りかのエンドが見えていますww

やばいやばいw死人は出したくないw

次回!

中華、襲来・・・・・まで行くかな?w

お楽しみに!


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謝罪と授業

今日は調子が良いので連続投稿です。
中華娘は・・・・・・・・・・


基希Side

 

翌日の朝、龍が持ってきてくれた制服の着替えを着て、教室へと向かうと、俺はそのまま数人の女の子に囲まれた。

 

「三雲さん!大丈夫何ですか!?」

「先日の試合、とても凄かったです。」

「もっちー、すごーく強いんだね〜」

 

えぇっと、上から確か・・・・・相川さん、夜竹さん、布仏さんに声をかけられ、戸惑っていると・・・・・

 

「こら、3人とも。三雲さんが困っているだろう。それにあまり無理させない方がいい。」

 

教室に入ってきた箒さんが3人を抑えてくれた。3人もそれにハッとして、謝ってくれて、そのまま離れていった。いい子達だ・・・・・。

 

「ありがとう。箒さんのお陰で助かったよ」

「あぁ、いえ、困っているのが見えましたので、つい」

 

箒さんは照れくさそうに席へと向かった。

俺も席に着いたのだったが、織斑が此方へ向かってきた。なんだなんだ?

 

「基希!俺と真剣に勝負しろ!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・え?

いきなりの事でしたが、全然理解出来ていなかった。なんで俺勝負挑まれてんの!?

 

そんな感じに考えていて固まっていると織斑は何を勘違いしたのか得意気な顔で

 

「もしかして、卑怯な戦いしか出来ないから、俺との勝負はしたくないんだろ?だからわざと不戦敗になったんだろ?」

 

と言ってきた。え、ナニソレ俺知らない。

俺の声が出せない。出したらなんかヤバい事になる。

そんな感じで固まっていると織斑の後ろに阿修羅が・・・・・

 

ズドンッ!!!

 

「あの・・・・・織斑先生?それ、授業で使う専門用語集(全300ページほど)ですけど・・・・・」

「あぁ、まぁ、大丈夫だろう。織斑、SHRだ、下らん事やってないでとっとと席に着け。」

 

そう言われて渋々と言った形で織斑が席に着き、SHRが始まった。

 

「それでは、1年1組代表は織斑一夏くんに決定となりました。1繋がりで言いやすいですね!」

 

クラス代表に関してはシャル、オルコットさん、俺の3人が辞退しているため、当然残った織斑がやる事となった。

 

「ちょっと待ってください!なんで俺が・・・・・」

「三雲、デュノアは所属企業の仕事があるため辞退する旨を聞いている。オルコットに関しては・・・・・」

「織斑先生、私自身から話させていただきますわ・・・・・・・・・・まずは皆さん、以前は、申し訳ございませんでした!!」

 

抗議をする織斑に対して織斑先生が理由を話し、そして、オルコットさんが謝罪をしだした。以前とはクラス代表を決める時の事だろうな・・・・・

 

「私はあの時、代表候補生、いえ、人としてあるまじき事を言っておりました・・・・・それを深く反省しております。今の私にはクラス代表は相応しくありませんわ。ですので辞退致しましたの。あらためまして、皆さん、本当に申し訳ございませんでした!」

 

深々と頭を下げ、謝罪の弁を口にしたオルコットさんにクラスメイトの皆は謝罪を受け入れ、そして織斑は諦めたようでクラス代表となったのだった。

 

「三雲さんも、申し訳ございませんでした。」

「ううん、全然平気。これからもよろしくね、オルコットさん」

「あ、私の事はセシリア、とお呼びください。」

「え、そう?じゃあ、俺の事も名前でいいよ、セシリア」

「かしこまりましたわ、基希さん」

 

SHRが終わってからセシリアの謝罪を受け、俺自身は特に思うところが無かったので当然許した。そしてシャルに膨れられて困ったのはあとの話だった。

 

 

 

そして、そこから数日のある日・・・・・

 

俺たちはアリーナでISの実技授業を行っている。担当は勿論、我等が織斑先生、サポートには山田先生、そして何故か龍がいる。何故いるかというと簡単な話で俺の機体のデータ取りらしい。にしてはセシリアと話したりしてるけど・・・・・ナンパ男め。

 

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。専用機持ち、試しに飛んでみせろ」

 

そう言われて、俺、シャル、セシリアは自分の専用機を直ぐに展開した。そしてセシリアのブルー・ティアーズを見て少し安心した。

 

「良かった〜、ブルー・ティアーズ。直ったんだね」

 

すっかり元通りになったブルー・ティアーズに安心した俺を見てセシリアは微笑みながら口を開く。

 

「元通りになっただけではありませんわ。少しばかりカスタマイズ致しましたの。今度模擬戦でもいかがですか?お見せいたしますわ。」

「俺とシャルも今度フランスから専用パッケージが届くんだ。望むところだよ。」

「僕もセシリアと戦えなかったから、やってみたいなぁ」

「ええ、シャルロットさんも是非」

 

ちなみにお気づきだろうか?専用機持ちの会話なのだが1人だけいないのである。それが・・・・・

 

「おい、織斑。早くしろ。熟練したIS操縦者までとはまだ言わんが遅すぎるぞ」

 

織斑先生にせっつかれながら、ようやく織斑は自身の専用機を展開したのだった。その名も『白式』だそうだ。

 

「よし、専用機持ち!飛べ!」

 

その言葉が合図となって俺ら(織斑除く)は同時に急上昇した。そして地上から約300メートル・・・・・1番最初にたどり着いたのはセシリア、その直後にシャル、そのあと数秒後に俺、という形になった。織斑はまだ遠く、織斑先生にお叱りを食らっていた。

 

「あーあ、やっぱ、稼働時間の問題かぁ?」

『ブースターを増やしてもらうように龍にお願いしますか?』

「いや、それすると総重量エグいだろ・・・・・」

「基希はブレーキが早すぎるんだよ、急制動が甘いんじゃないかな?」

「そうですわね・・・・・あと4秒くらいはブレーキ遅くても平気ですわよ?」

「マジか・・・・・」

 

そうこう話している内に織斑がこちらまで到着し、織斑先生から次の指示が下る。

 

『よし、次は急下降と完全停止だ。目標は地表から10センチだ。』

 

「では、わたくしから、お先に失礼いたしますわね」

 

そう言ってセシリアは反転し下降して行き、見事に10センチで停止を行ったようだ。

次は誰が行くか、という前にシャルが動き出した。

 

「じゃあ、僕も行くね〜お先に〜」

 

シャルも難なくクリア。さて、と。

 

「織斑、先いく?後行く?どっちがいい?」

「・・・・・先に行く。お前よりも先に、な」

 

・・・・・何を先に行く事に拘ってんだろ?言い方に疑問を感じながら織斑を見送るが・・・・・おいおいおい、早すぎ無いか?アレ・・・・・そう思っていると恐らく織斑が降りた地点で土煙があがった。

 

「・・・・・・・・・・行くか」

 

何も見なかった事にしといて、俺も下降を始める。どんどんと近づいてくる地表にビビらないようにしながらアリスにカウントダウンをしてもらう。

 

『5...4...3...2...1...今です!ブレーキブレーキ!』

 

そう言われブレーキを強く掛け完全停止をした。結果は・・・・・・・・・・

 

「12センチ、ブレーキの思い切りが良すぎたな、精進しろ」

 

今度はブレーキが強すぎたようだ。気をつけなければなるまい。

その頃、織斑は箒さんにお姫様抱っこをされながら大穴から救出されていた。箒さん、凄いね。

 

「一夏!しっかりしろ一夏!」

「う〜ん・・・・・」

 

あ、しっかりと気絶してる。

 

To be continue...




中華、襲来ならず!!
謝罪に使い過ぎた!!
あ、1話1話あまり長くならないように書いてます。
長いと読まれないしね!

次回こそ!
中華、襲来

お楽しみに!


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就任記念と迷子の子猫

就任パーティーやってたのわっすれてたぁ〜!
まだ1巻の内容なんだぜ・・・・・?

UA10000越え!ありがとうございます!!これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!

訂正
原作で使ってたのスターライトMk-IIIでしたね。名称変えます!


基希Side

 

前回のIS!

織斑が地面とベストフレンドになったよ!スゴいね!

以上!

 

その織斑をお姫様抱っこしている箒さんは気絶している本人に対して

 

「一夏!しっかりしろ!」

 

揺さぶり起こしており、織斑も目を覚ました。

スゴいね生命力って。

 

「うーん・・・・・ほうき?」

 

状況を掴めていない織斑がぼんやりとしているような表情で箒さんを見上げる。あ、箒さんの顔が真っ赤になった。

その中で織斑先生が口を開く。

 

「はぁ・・・・・織斑以外の専用機持ちは武装を展開しろ。織斑、お前は念の為に見学だ。」

 

そう言われて、セシリアが動く。セシリアが右手を真横に広げると、そこへ光の粒子が集まり、スナイパーライフルが・・・・・って

 

「あれ?前のと違うね?」

 

そう、違うのだ。前の試合で見たものより少し大きくなり、上部に短剣が折りたたまれている物へと変化していた。

 

「ええ、これが改良したものですの。近接戦闘用の銃剣にしていただいて、強度も上げたので打撃武器にもなりますのよ?その名も《スターライトMk-IV》ですわ。その他の機能はまた後ほどお教えします。」

 

なるほど、中々に凶悪な使用になっていそうだ。ただ、なんと言うか・・・・・

 

「おいオルコット。そのポーズはなんだ?ムダな動きはするな。直せ・・・・・基希を撃つ気か?」

「へっ?・・・・・あ」

 

セシリアの展開したライフルは物の見事に俺の首の少し下あたりに向けられており、剣を展開したらきっと両断されるだろう距離にあった。

 

「も、申し訳ございません!基希さん。以後気をつけますわ。」

 

勢い良く謝ってきたので気にしてないよ、と言い、俺も武装を展開する。展開したのは鉄扇《喬美》。さらにサブアームにはガトリング《ファランクス》を、補助アームにリボルバーガンを展開した。織斑先生の反応は・・・・・

 

「展開速度は申し分ないが・・・・・それだけの数を展開して扱いきれるのか?・・・・・ああ、アリスがいるか」

 

そこですか!?まぁ、問題ないならいいか・・・・・

ちなみにシャルは高速で様々な武装を展開していく。ノータイムでの展開。シャルの使う技巧《高速切替(ラピッドスイッチ)》・・・・・あの展開の速さには毎回してやられることが多いなぁ。

対策を考えていていたら織斑先生に睨まれてしまった。ごめんなさい。

 

 

 

 

その日の放課後、食堂にて織斑の代表就任パーティーが行われた。

龍も連れてきてほしいと懇願されたので龍も連れてきたが、随分とゲンナリしている様子だったので少し離れた所でセシリア含めた4人で食事をしている。

 

ちなみに食べ物は食堂で注文したオードブル(異様に豪華なものがいっぱい)と他は皆で持ち寄るという話だったので、シャルはフランスでもよく作っていたポトフを、俺は直ぐに作れるミニパンケーキの山を作っていった。それを食した子たちは口を揃えて

「負けた・・・・・」

って言うけど・・・・・他の料理も美味しいよ?

 

そんなこんなドンチャン騒いでいると、1人の女生徒が近づいてきた。一応護衛という任務のあるシャルが俺と龍の前に立つ。

 

「ああ、ごめんなさい。危害をくわえるつもりは無いから安心して。新聞部でーす!ウワサのフランスの男性候補生と熱愛のウワサが立っているエンジニアさんの取材に来ましたー!あ、これ名刺です。」

「「「あっ、これはどうも丁寧に・・・・・・・・・・ん?」」」

 

へっ、熱愛!?なななな・・・・・

 

「「なにそれえええ!?」」

 

あ、シャルとハモった。息ぴったり。じゃなくて!

 

「なーんで、俺がコイツと熱愛!?全っぜんそんなんじゃないです!俺はまだ綺麗な身体です!」

「いやいやいや、コイツはない、絶対に無い。男に手ぇ出す程飢えてないわ!」

 

同時に抗議の声を上げる。新聞部の人はですよね〜って顔をしながら

 

「でも一部の女子のタレコミではなんか喘ぎ声みたいなのが聴こえたって・・・・・絶対体の関係だって」

「あ、それ、俺が動画見てただけだな」

「龍のせいじゃねぇか!?」

 

とりあえず、龍は後でシメるとして、新聞部の人には誤解であるとしっかりと言った。その後、織斑に取材に行ったり、専用機持ちで写真を撮ったり、色々あったけど、楽しかったなぁ。

 

パーティーが終わった後、学園内を3人で散歩していると、ボストンバッグを下げている1人の少女に出会った。

 

「あーもう!総合受付って何処よ!?ってアレって2人目・・・・・とフランスの候補生よね?すいませーん!」

 

よく聞き取れないなぁ・・・・・って思ってたらこっちに駆け寄ってきた。なんだなんだ?

聞けばこの子、簡単な話が迷子でした。中国の代表候補生鳳 鈴音(ファン・リンイン)・・・・・鈴ちゃんは転校生だった。総合受付に行きたいらしいけれど・・・・・

 

 

「受付って・・・・・思いっきり逆だな」

「えっ!?うっそぉ〜!!」

そう言って、ガックシ項垂れる鈴ちゃんを慰めながら、4人で向かう事にしたのだった。

 

To be continue...




次回!
織斑ぇ・・・・・パート2
そして、龍の怒り・・・・・


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転校生は中国娘

すみません、大変遅くなりました。
仕事で引っ越したり色々立て込んでしまったので・・・・・
これからも頑張って書いていきますので応援、お願いします!
そうそうこの前、ワンオフフェスティバルの円盤を買ったんですよ、めっちゃ面白くて早く買わなかった事を後悔しましたww


基希Side

 

前回のIS!

中国から来た迷子と遭遇!

 

「へぇ、鈴ちゃんって中国の代表候補生なんだ〜、すごいね」

 

受付に向かう最中、話を続けていく内にどんどん打ち明けていく中で、俺はそんな事を鈴ちゃんに言った。すると鈴ちゃんの顔が少し赤くなっていった。

 

「あ、アタシなんてまだまだですよ!代表にはまだ遠いですし・・・・・それに」

 

そう言って鈴ちゃんは俺らの前に飛び出て、真っ直ぐとこちらを見つめる。その目は真剣に俺とシャルを見ていて

 

「アタシじゃ、まだ2人には及ばないと思うしね!」

 

そう言うと、でも、と付け足して

 

「今度模擬戦やりましょ!アタシだって負けるつもりないですから!」

 

と笑ってきた。俺とシャルは一瞬見つめ合い、キョトンとし、お互い同時に笑って承諾した。

 

程なくして受付に到着し、鈴ちゃんと別れた後、シャルと中国代表候補生の情報を集めたのだけど、、、

 

「ねぇ、シャル?これって・・・・・」

 

「・・・・・うん、鈴ってば、どこが及ばないんだろうって感じだね」

 

とんでもないのに出会ってしまったな、とため息をつく。動画の中の彼女は他の代表候補生を5人連続で降していた。

 

 

ーーー翌日

 

朝、教室に行くと既に教室中に転校生の噂が流れていた。女の子の情報網すごいな。

 

「あ、三雲さん!おはようございます!転校生の噂、聞きました?」

 

相川さんがコチラに気づき、早速聞いてきた。転校生って鈴ちゃんの事だよなぁ・・・・・

 

「あぁ、聞いたっていうか、昨日迷った所を助けたから会ってるんだよね、中国の代表候補生で、なんかネコっぽかった。」

 

その言葉でクラスメイトが俺を一斉に囲み出した。ちなみにシャルも一緒に囲まれた。

 

そんな中、織斑は興味無さそうにしていた。この子はこの子で大丈夫かな?箒さんはそんな一夏を見て少し苦笑している。

 

「一夏、転校生は気にならないのか?」

 

「あぁ・・・・・いや、気になるけど。来月にクラス対抗戦があるから・・・・・な」

 

「では、本日から対抗戦を意識した訓練に致しましょうか」

 

そうそうセシリアは織斑先生からの要請もあって織斑のコーチになったんだ。中々にすごいと思う。

そんな話をしていたら今度は織斑の方にクラスメイトが集合していった。

 

「織斑くん、頑張ってね!」

「おりむーファイト〜」

「デザートフリーパスのためにもね!」

「今のところ専用機持ってるクラス代表って1組と4組だけだから、余裕だよ!」

 

あ、その事なんだけど・・・・・

 

「ーーーーその情報、古いよ」

 

入口から昨日聞いた声がした。そして、織斑含め全員がそちらを見ると、ツインテールの少女・・・・・鈴ちゃんが腕を組んで、片膝を立ててドアにもたれていた。

 

「鈴・・・・・?お前、鈴か?」

「そうよ。中国代表候補生、凰鈴音。今日は宣戦布告・・・・・とお礼を言いに来たの」

 

そう言って鈴ちゃんがコッチに向かってくる。というか、織斑と知り合いだったんだ・・・・・

 

「三雲さん、シャルロット。昨日はホントにありがとうございました!」

 

そう言って笑う彼女はさっきとは少し違くないかとは思うけど、まぁ気にしないで・・・・・って、あ。

 

「ごめん、鈴ちゃん。そろそろ教室戻った方がいいよ、織斑先生来ちゃう」

 

そう言うと鈴ちゃんがゲッという顔をした。あ、やっぱり知り合いなんだ・・・・・

 

「そ、そうですね、戻ります。一夏、また後でね!!三雲さん達もまた後で!」

 

なんというか、嵐のような子だなぁ・・・・・




次回!

鈴ちゃん・・・・・大丈夫?


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