Spider noir 〜黒き蜘蛛〜 (ゲット虚無)
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キチガイ主人公の設定その1

現状明らかにしてるものと本編では出さないだろう裏設定をちょこちょこっと


・本作の主人公 

レイス・パーカー

 

・性格

基本的にドライだが以外に律儀な性格で冗談を言う事がある(だが主にブラックジョーク)。高潔な英雄、いわゆるヒーローらしい心を持つ人物を尊敬する所があり、彼にとってオールマイトはそんな人物であり緑谷に対してもそういった眼差しを向けている。

 

 

敵もしくはヴィラン達にに対しては非常かつ暴力的で容赦せず、悪に対して『絶対に妥協しない』という危険な思想を持っている。

 

数年前に亡くなった祖父が遺した『大いなる力には、大いなる責任が伴う』という言葉で人としての一線(殺しではなく制裁へと留めている)を保っている。

 

しかしキッカケがあれば彼は......

 

 

 

 

・元ネタ

ロールシャッハ とバットマンを足して2で割ったモノにスパイダーマンの能力をぶち込んだ闇鍋が彼である。

 

・風貌

黒髪の短髪で身長は189cmという高身長、非常に悪い目つきと酷い目の隈があり鍛えられた肉体には所々傷がある。

 

 

・個性『スーパー・スパイダー』

 

 能力解説

 

・生体ウェブ

腕の発達した線からクモ糸を出す能力。蜘蛛糸の耐久性は鋼鉄並みであり熱に対しても、高い耐性を持つ。

 

・常人を超えた身体能力

鉄塊を片手でグシャグシャにする事やトラックを両手で持ち上げる事が出来る程の怪力、電車に吹き飛ばされても骨に少しヒビが入るだけ済む強靭なタフネスとどんな致命傷も2〜3日あれば回復する治癒能力(失明や骨折)。長い時間をかければ人体欠損等も回復可能。ただし即死レベルのものは不可能(回復が追いつかない為)。

 

 

・スパイダーセンス

自身に迫る危険を警報のように知らせる能力。言わば危険察知能力で下手な攻撃は彼に当たらない。

 

 

・コスチューム解説その1

見た目のイメージとしてはスパイダーマンノワール(コミック版)そのまま。性能は防刃、防弾仕様でコートには色々と道具を仕込まれている。

 

 

 

 

・狂人としての彼

所謂アメコミでよくある悪人絶許なダークヒーローの考えを持っている。  

ただ徹底した不殺思想や悪人は絶対殺すという考えは持っていない。辛い過去や悪事を働いた事情を聞いても同情もしなければ、聞く耳を持たない。悪は悪と完全に割り切った考えと悪に対しての『絶対に妥協しない』という思想を持つ。

 

本人曰く、自分が狂っている自覚はあるらしいが考えを変える気は全くない。

 

 

 

 闇の騎士以上指折りおじさん未満

 

…………この点から絶対に妥協しないマンよりは

キチガイ度が全然マシと思われ(by作者の意見)

 

 




未だ続きが思う様に書けていないので設定だけ書き上げました


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蜘蛛は雄英へ

どうも!!!騎士のシャッハです
ちなみにこれ初投稿作品なので至らない点もございますでしょうが、よろしくお願いします
pxivでも1話上げてますが、こっちでは若干文章変えてます

あとちょっとネタバレすると

主人公はヤベー奴です、というかキチガイ?

⚠︎少し、本文を修正しました


 行き過ぎた正義は狂気になり得る

 

 

 以前、そんな言葉を聞いた事がある…………ならば

 

 俺は常人から見れば狂人……頭のイカれたサイコ野郎なのかも知れない

 

 俺の望む先、目的は無謀なのかも知れない。

 

 

『この世の悪を消し去る』

 

 

 

 その手段としてヒーローになるのは異端かもしれない

 

 だが祖父の残した言葉を忘れる気はない、だが

高潔な英雄(ヒーロー)になる気はない。

 

 

 

 なるのなら反英雄(アンチヒーロー)で十分だ。

 

『大いなる力には、大いなる責任が伴う』

 

 

 この言葉を胸に俺はヒーローに…………!!! 

 

 

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄英高校……多くのヒーローを生んだこの場所はヒーローを目指す者にとっては

夢のような場所だ、だが倍率は高く、そう簡単に受かる場所ではない。

 

 

しかし俺はそんな事で諦める気はない。

 

 

俺が目指す目的のため……

 

 

『グギィガガ……』

 

 

自身の右手にはミシミシと音を立てる仮想敵が

 

「ああ悪い……考え事をしていた……」

 

空いていた右手で仮想的の装甲を、殴りつけると

装甲はバキリッと音を立て吹き飛んでいった

 

「脆いな? 、所詮は機械仕掛けの木偶の坊か……」

 

ポイントも合格出来る程獲得した………………後は試験終了を待つだけだ。

 

 

 

 

彼の名はレイス・パーカー

 

ヒーロー志願者である彼は雄英高校の入試試験である

実技試験を受けていた。

試験の内容は単純で仮想敵であるロボットを破壊し、ポイントを稼ぐというもの

彼は既に多くの仮想敵を破壊し75ポイント程稼いでいた。

 

レスキューポイントというものがあるが

彼は仮想敵を破壊していくことによりポイントを稼いだ。

確かに彼も他の受験者が危険に陥っている場面を目撃したが彼は何も手出ししていない

何故助けてやらないのか?理由は単純である、それは

 

『この試験でピンチになるのならソイツはヒーローに向いていない』というもの。

 

そうヒーローになりヴィランと戦う上で彼等は手加減などしない、してくれる訳がない。

この場でヘマを晒すのなら、不合格になった方が身の為なのだ。

 

 

そう彼は人助けの為にヒーローになるのではない。

 

 

 

 この世の悪を消し去る為にヒーローになるのだ。

 

 

 

「hurm……!!!ッ?」

 

 “センス”による反応…………後ろか…………

 

彼は後ろに迫っているであろう仮想敵を破壊する為、身構える

………………が

 

仮想敵による襲撃はなく、そのかわりガチャン、ガチャンと鈍痛な音がした。

 

 

 harn? 

 

 

振り返ったそこには仮想敵はではなく、刀を持った一人の少女がいた。

 

金髪でショートカット、スタイルも良く、顔は誰がなんと言おうが美少女のソレだ。

 

どうやら彼は、彼女に助けられたようだった…………だが彼は

 

 

「オイ、誰が助けてくれと言った?お前が助けてくれなくても自分でどうにか出来ていた……」

 

感謝の言葉を告げるどころか、悪態をついたのだった。

 

 

ソレを聞いた彼女はというと…………

 

 

「harn?何アンタ…………アタシがアンタを助けたと思ってる訳ェ?」

 

 

顔を歪め、彼を……………………

 

 

「エー何ナノコイツーww自意識過剰過ギテ草ガ生エルンデスケドーwww」

 

 

煽った。

 

 

「………何?」

 

彼は彼女の煽りに対して顔を歪める、彼は顔は悪くないが眼つきが悪く隈がある。

その為、今……彼の顔は子供が見れば確実に泣き出す鬼の形相をしているのだ。

 

 

「アッレレー? もしかしてェ? 図星を突かれてェ怒っちゃたー? 

 

 

 

 ……プギャ──wwwネェネェww今どんな気持ち?図星を突かれてwwどんな気持ちィ?」

 

 

彼の顔が先程までのよりも恐ろしいモノへと変わり、終いにはブチィッと彼の中の何かがキレた。

 

 

「………このアマが、こっちが黙っていればベラベラベラと……お前ポイントはいくつだ?」

 

 

「59デスケド、ソレガァ?」

 

 

「そうか……合格には十分だな?だがお前はこの高校には入学出来ない、

 何故ならここでお前は…………病院送りにされるんだからな?」

 

 

彼は別に短気という訳ではない、口は悪いが気は長い方だ、だがあまりにも………………あまりにも

彼女の煽り口調が癪に障り、虫酸が走ったのか彼はキレていた……キレていたのだ。

 

 

「ハァ〜〜? ソレさぁ、アンタの間違いでしょ

“チ ェ リ ー ボ ー イ”?」

 

スゥーと彼は一度深呼吸をすると。

 

 

「上等だァッ!!クソ売女(ビッチ)がッッ!!今すぐその体を再起不能にしてやる!!」

 

 

 

 

「テメェこそ覚悟しやがれ!!faking shitッ!!その図体をバラバラに切り裂いてやる!!」

 

 

 

 ▼▼▼

 

「ハァ、ハァ、ハァ…………ぐっ……ハァ」

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ」

 

 

二人の周りは破壊し尽くされていた。

 

刀による巨大な斬撃の跡、強大な力で殴られたような砕け散ったなどがあり

彼等が激闘を繰り広げたのが明確であった、そして……極め付けは。

二人の争いに巻き込まれた粉々に破壊し尽くされた巨大な0ポイントの仮想敵。

 

………哀れ、仮想敵

 

二人もボロボロだ、彼は至る所に傷があり、

彼女は服がボロボロになっていて縛られた跡のようなものもある。

 

 

「……ねぇ……アタシ、ティナ・()()()()()って言うんだけど……貴方は?」

 

 この女は何を考えている? いきなり自身の名を告げ

 俺の名を聞いてきた、なんなんだコイツは? それにコイツの()()もだ。

 

 手足を折っても、上空から地面に叩きつけても、壁に何度も叩きつけても

 ましてや俺はコイツの……この女の()()()()()()()()()筈だ、なのに

 コイツは笑みを浮かべ、俺に襲い掛かって来た。

 治癒系の個性だとしても異常だ、首の骨をへし折られて生きてるだと、馬鹿な……

 だがこれは現実だ、夢などではない………………

 

「レイス……レイス・パーカーだ」

 

 

「レイスね………………ねぇレイス」

 

「何だ…………」

 

彼は身構える、体力も消耗し、肉体もボロボロだが来るのなら来い…………抗ってやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アタシのダーリンになって♡♡!! マイ、ダーリンッ♡!!!!」

 

 

 

 

 

 ……………………

 

 

 

 

 …………harn? ………………harn?? 

 

 

 

 ッッ!? 

 

 

直後、センスが最大警報を鳴らす。

 

 

 

瞬間!!彼女が彼に飛び掛かる。

 

 

 

彼は即座に反応した、今までこれ程の危険があっただろうか? 

否、ある筈がない!!! 彼は飛び掛かる彼女を避け、背に蹴りを入れた!!! 

 

 

「ゲフゥ!!」

 

彼は混乱する、この女は自分にダーリンになれた言ったら

いや何故だ、何故そうなる、意味が分からない、おかしいだろうと

彼の脳は混乱に支配される。

 

「何のつもりだ貴様…………」

 

 

「あたたた…言葉通りよ、アタシ貴方に惚れたから私のダーリンになって欲しの!!!」

 

 What!?

 

 

『ピ────ー試験終了ォ────!!!』

 

 

 

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 

「にしても、今年は凄い奴ばかりですなぁ〜〜〜〜」

 

モニターに表示されているのは実技試験による順位と結果。

 

 1 爆豪勝己      VP77 RP0

 

 2 レイス・パーカー  VP75 RP0

 

 3 麗日お茶子     VP28 RP45

 

 4 ティナ・ウィルソン VP59 RP11

 

 5 拳藤一桂      VP25 RP40

 

 

 etc…………

 

「一位に次いでヴィランポイントだけでとは……」

 

 

「二位と四位が喧嘩をし始めた時にはヒヤヒヤしましたよ……」

 

「いやあの二人、完全に殺し合ってましたよね?

 ………大事に至らなかったから良かったですけど」

 

「二人の争いに巻き込まれた0ポイントに同情します……」

 

 

 

 

「う〜ん?」

 

「どうしました?」

 

「いや二位の個性なんだけど、何か既視感があって」

 

 

「あれ、確かに何処かで?」

 

 

教師達の会話が部屋に響き渡っていた。

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

「ねぇねぇダーリンって何が好きなの? 趣味とかある?、アタシはコミック本集めとか

 フィギュア集めとか!!!音楽は何を聴いてるの?、あっ今度秋葉でデートしない? 

 ねぇダーリンってば無視しないでよ、ねぇダーリンってば〜〜〜」

 

 

 試験終了からずっとこれだ

 リカバリーガールからの治癒を終え、雄英を出るとコイツが待っていたのだ。

 

 そういえば、リカバリーガールから注意を受けた。

 

「あんたね、いくらあの子の個性が治癒系だとしてもありゃあ、やり過ぎだよ?

 加減を知らんといかんねぇ?」

 

 とはい言うものの、コイツの個性は異常過ぎる、俺はコイツを殺す気で攻撃をしていた

 だというのにコイツは何事もなかったかのようにケロッとしているのだ

 あの何度も立ち上がって来る姿は正にゾンビのようだった…………

 

「お前…………」

 

 

「な〜に、ダーリン?」

 

「俺に惚れたと言っていたが何故だ?俺とお前は殺し合ったんだぞ?」

 

 彼女は笑みを浮かべ、答えた。

 

「そんなの単純よ、あそこまでアタシと張り合ったのはダーリンだけだもの」

 

そんな理由でコイツは俺に惚れたといのか? 

俺が言える事ではないが狂っている、コイツは…………この女の思考回路はイカれてる

倫理感が何処か欠けていやがる。

 

「で〜ダーリンさぁ……」

 

ティナは彼の背に抱きつくが、彼はそれを手で捌ける。

 

「ダーリンと呼ぶな、そして抱きつくな、煩わしい……」

 

それを聞いた彼女は顔をニヤつかせる。

 

「もしかしてダーリン照れてる?、女の子とあまり触れ合った事gあだだだだッッ!?」

 

レイスは彼女の頭を掴み上げ、手に力を込める。

 

「…………今すぐにでもお前の頭蓋を砕いてもいいんだぞ?」

 

「らめぇぇぇぇんっ♡♡、頭が!! 頭が!! 粉々になっちゃうぅぅぅぅぅ♡♡!!!」

 

 

 

 ここまで俺を疲れさせたのは、コイツが初めてかも知れない…………

 




殺るか殺られるのかの状態だったとはいえ、女の子の手足を折ったり、
何度も壁に叩きつけたり、首の骨をへし折ったり、コイツヤベェな………

彼は男女平等主義者なので、平然と女性の顔を殴れます……うんやばい

ハーメルンでは色んな僕のヒーローアカデミアの小説がありますが
アメコミ物のやつはあんまりないですけど何ででしょう?
ヒロアカって元ネタがアメコミなのに……

あと更新速度は期待しないでください、出来るだけ早く上げますが
恐らく亀更新なので

ではこの辺で、次回彼の個性が判明します

にしてもティナの父親は誰プーなんだ


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高潔な英雄

ドーモ、皆サン騎士のシャッハデス

冗談はさておき、すみません……1話を投稿した数日程

リアルが忙しくなり小説を書く暇がありませんでした

しかもそれから今問題のコロナウイルスの件もあり最近ようやく小説を書く事が出来ました

待ってくれた皆様には申し訳ない限りです

それでは本編どうぞ




俺のせいだ……俺が…俺が自分の力を、個性を慢心しなければ、下らない意地を張ったばかりに………俺は

お前を助ける事が出来なかった…………救えなかった、死なせてしまった。

 

俺がお前を殺したようなもんだ………

 

本当にすまない、すまない…………すまない

 

『許しを乞えば奴が返事を返してくれると思ってるのか?』

 

……………

 

 

 

『惨めなもんだ、ン?』

 

 

 

…………黙れ

 

 

『笑わせるな』

 

 

…………黙れ!!!

 

 

『いい加減に認めろ……』

 

 

………俺は

 

 

『お前は◾️◾️◾️◾️なんだよ』

 

 

 

▼▼▼

 

 

「眠っていたのか……」

 

 昼に入試の合否の通知が届いて、

 封筒を開けようかベッドで考えていた所を寝落ちした所か

 

「いい加減に合否を確認するか…………」

 

 封筒を開けると丸い板のような物が入っていた……hurm?

 

 『私が投影されたッッ!!!』

 

映像が部屋に投影された、映像に映っていたのはオールマイト………平和の象徴だった

 

 俺の数少ない尊敬している人物の一人だ、誰からも憧れ尊敬されている

 本物の英雄、高潔な英雄だ

 

『驚いたかいパーカー少年?実は今年から雄英に勤める事になったんだ!!』

 

あの正義の象徴が教鞭を取るとは、これは感慨深い事だ………

 

『それじゃ試験の結果だ!!筆記試験は特に問題なし!!、合格だ!!』

 

合格だったか……内容が内容なだけに苦労したからな、努力が報われたか……

 

 

『次に実技試験だが敵ポイント75ポイント!!合格!!一位と2点差ではあったが

 落ち込まず次に活かそう!!!』

 

むっ……2点差か……あの時、()()に関わらずもう少し稼ぐんだったな

 

『来いよ!! パーカー少年、雄英は君を歓迎するぞ!!!』

 

 

彼からの激励だ、謹んでで受けよう

 

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

「じゃあ、行ってくるよ……父さん」

 

「うん、気をつけて行っておいで!!」

 

 

「ああ……」

 

父との会話を終え、電車に乗る事1時間、それから電車から降り雄英に着く

 

「デカいな………」

 

彼は雄英高校の校舎の大きさに唖然としていた…………が

 

そんな沈黙を破るかのように聞いたことのある声が背後から、そして彼の本能が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    警報を最大限に鳴らした

 

 

 

「ダァーーーーリーーーーンッッ!!♡♡」

 

 

 

 

彼の腕から出た蜘蛛糸は校舎の壁に貼りつき、彼はその声の主から離れる

 

 

声の主は壁にぶつかるのであった……

 

 

 

「アベシッ!!」

 

 

「……やはりお前も合格していたか、ティナ・ウィルソン」

 

 

 

 

神よ………もしアンタが実在するのなら言わせてくれ……

 

 

 

 

この俺に恨みでもあるのか!?クソッタレ!!!

 

 

▼▼▼

 

「ダーリンと同じクラスだなんて運命の赤い糸で結ばれているのよ!!きっと!!」

 

「勝手に結ぶな、それといい加減に離れろ」

 

 神よ、貴様はクソッタレだ……

 

 何故コイツと俺を同じクラスにしたのだ?

 

「ここだな……」

 

 教室の扉も巨大だ……

 

 教室に入ると、まだ数人しかいない事に気づく

 

 

「まだ、あんまり来てないみたいだねダーリン?」

 

「まだ言うか……このk「なっなぁ!!」harn?」

 

 気がつくと大きな口とひょろりとした体型の男がいた

 

「ダーリンっつーのはどういう事だ!?、アンタら付き合ってんのか?」

 

 何故そうなる………

 

「いや…勘違いしないで欲しいこのバカが勝手に言っているだけだ」

 

「あ、そうなのか?いきなり悪りぃな瀬呂範太だよろしくな!!」

 

「レイス・パーカーだ、よろしく頼む…」

 

 瀬呂範太か……中々好感が持てそうな人物だ

 

 

「アタシはティナ・ウィルソン!!ダーリンの未来のお嫁sあだだだだだだだだ!!!」

 

「次にふざけた事を抜かせばどうなるか、わかるな?」

 

彼の腕にミシミシと音が立ち、力が入っていく事がわかる

 

「おお…容赦ねぇな……レイス」

 

 それから程なくして他の生徒もゾロゾロと入ってくる………

 そして今眼鏡をかけた男と素行の悪そうな男が言い争いを始めた所だ。

 

「机に足をかけるな!!!」

 

「あ“〜〜ん?」

 

 

 眼鏡の方はこの机を使ってきた先輩がどうのこうのと、

 素行の悪いほうはぶっ殺しがいがあるとかコイツはヒーローになるつもりがあるのか?

 

「ねぇダーリン、ああいうのって世間一般ではDQn…ウブッ」

 

ティナがDQNと言おうとした所をレイスの手から出た蜘蛛糸が彼女の口を塞ぐ

 

「面倒を起こす気か、お前は?」

 

 

 それから緑髪の奴も教室にやってきて、何が何だかな状況に

 

 

「お友達ごっこがしたいなら他所へ行け………」

 

 ………寝袋?

 

「はい……静かになるまで8秒かかりました……時間は有限……君達は合理性に欠くねぇ……」

 

 くたびれた男のように見えるが彼もヒーローでこの学校の教師だろう……恐らくは

 

「まぁ、担任が妥当か?」

 

 

「正解………そいつの言う通り担任の相澤消太だ、よろしくね……」

 

 

「早速だが、これ着て外に出ろ……」

 

 体操着?

 

「瀬呂、雄英はガイダンスとかはしないのか?」

 

「いや俺もそういのあると思ってたんけどよ、ねぇのかな?」

 

hurm?どういう事だ?

 

 

▼▼▼

 

個性把握テストを実施する……グラウンドで相澤は俺達にそう告げたのであった

 

個性把握テストとは言うなれば個性を使った体力テスト

 

そして相澤は彼等に絶望の言葉を告げた

 

『トータル成績最下位の者は除籍処分』

 

これをレイスは…………

 

 

 

 上等だ……

 

 

 俺たちは見定められているんだ、ヒーローにふさわしいのかを……

 なら認めさせればいい話だ、ヒーローにふさわしいという事を………

 

第1種目は50メートル走

 

『位置ニツイテ、ヨーイ………ドン!!!』

 

両手から出た蜘蛛糸は校舎の壁に張り付き、彼は自分の体を振り子のように動かした

 

上空に上がった彼は、自分の身体から重力を感じながらも難なく地面に着地した

 

「あっスーパーヒーロー着地だ、膝に悪いんだよねソレ」

 

ティナは彼を見てそう告げた

 

記録4秒31

 

2種目は握力測定

 

………バキリィッ!!!!

 

()()やってしまった……」

 

彼の右手には握力測定機だったはずの鉄塊が握られていた

 

以前中学の頃、体力テストの時に同じ事をしてしまった事があるのだ

しかし彼のこの握力は個性故でもあるが……素の物でもあるのだ

 

そして彼に近いてくる人物が

 

「なぁオイ、レイス聞けよ!!さっきゴリラみたいな記r…え“えええええぇぇ!?」

 

「ああ……瀬呂、君か………」

 

「おまっ、おっおっお前おっ、何してんだよ!!?」

 

 

「握力測定機を握り潰してしまった……」

 

「見りゃ分かるわ!!!」

 

 

記録 破壊された事により測定不能

 

尚、修理代は相澤の給料から引かれる模様

 

「申し訳ございません、相澤先生……」

 

「いや気にするな……だが加減を知ってくれ……」

 

「はい………」

 

 

 

 

「ダーリン……」

 

「何だ………」

 

 

 

「ドンマイww」

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 

 

「まふぉえぐみひねぇ(前が見えねぇ………)」

 

「「「えぇ………」」」

顔面がこれでもかと凹んだティナとそれを見てドン引きの女子一同がいた

 

 

「なぁ……いくらなんでも女子にグーパンは……」

 

「知らん」

 

 

 

(((………無慈悲……)))

 

 

 

4種目目の反復横跳びも難なく終わり

 

それに次いで5種目目、ソフトボール

 

蜘蛛糸で貼り付けたボールをハンマー投げの要領で上空に飛ばす

 

記録は698.3m

 

「次は彼の番か………」

 

 

緑谷出久………個性は何でも増強系だとか

今まで、あまりいい結果を出せていないらしい……hurm

 

増強系ならある程度、いい結果を残せると思うのだが?

 

個性上、迂闊に使えない?……デメリットがあるのか?

 

…………hurm?

 

『46m』

 

hurn?………… 

 

 

幾ら何でも……ここでも使わない気なのか、彼は?

 

「個性を消した………」

 

 

相澤先生の両目が赤い、そして先程の発言と首にかかっているゴーグル

 

「イレイザー・ヘッドだったのか」

 

「えっ知ってるのダーリン?」

 

「ああ………」

 

 

「個性を消す個性だとか」

 

「レイスちゃんの言う通り、いわゆるアングラ系のヒーローよ」

 

「ちゃん?」

 

「私は蛙吹梅雨、梅雨ちゃんと呼んで」

 

「………善処しよう…」

 

 

さて二発目を投げるようだ

 

「うーん不味いねあの子……完全に萎縮しちゃってる」

 

「お前もそう思うか?」

 

「じゃあダーリンも?」

 

「ああ……だが」

 

「?」

 

………ここで彼が終わるとは思えない

 

 

「SMASH!!!」

 

何!?

 

彼が投げたボールは先程まで比べ上空に高く飛んだ

 

「ウハッ!!何あの子凄っ!?」

 

ティナも今起こった事に対して驚く

 

 

この時レイスは緑谷の目を見た

 

 

 あの目は嗚呼、あの眼差し………本物だ

 

 高潔な英雄の目だ………いや高潔な英雄になり得る目か………

 

 

 

 




前回、彼の個性が分かると言ったな?

あれは嘘だ!(すみません次の回でわかります)


コロナウイルスで最近日本の政策やら何やらが遅く感じますが
皆さんはどう思いますか?

次回の投稿は出来るだけ早くしようと思います






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結果発表

どうもターミーネーターニューフェイトを見て
未だに少年時代のジョンを呆気なく殺したのが
未だに納得が行ってない騎士のシャッハです
おいマジでキャメロン何してくれたんや?
殺すのにも尺取って理由づけもちゃんとしてくれよ
なんか2の感動をハンマーでぶち壊された感じです。

そのため、ニューフェイトは自分の中でパラレルと思ってます
共感した方は感想で書いて下さっても結構です

すみません前書きで長々と


今回はレイスとティナの個性が判明します


では本編どうぞ



「SMASH!!!」

 

まさかここであの目を見ることになるとは思いもしなかった。

あの目は高潔な英雄の目だ、そう自分の祖父や父も持っていた英雄たる人物の目

 

緑谷出久、彼はいつか素晴らしいヒーローになるだろう。

 

嗚呼、彼が太陽のように眩しく、輝いて見える。

 

「ワケを言えーーっっ!!クソデクゥッ!!!」

 

怒号による爆発

 

レイスに素行不良と認識されている爆豪が緑谷に襲い掛かろうとした瞬間であった。

 

だがそれは阻まれる結果となる。

 

「なっ…グゥッ…なんだこりゃあッ………!!」

 

彼は全身を蜘蛛糸で拘束されていた

 

「テメェ……何のッ……つもりだッ!!!」

 

その蜘蛛糸はレイス・パーカーによって出されたものだった。

 

「それはこちらのセリフだ?、いきなり彼に襲いかかって何のつもりだ?」

 

「うるせぇッッ!!!、テメェには関係ねぇ事だッッ!!」

 

「ギャンギャン吠えるな、野良犬かお前は?」

 

「“あ”あッ!!こんな糸なんぞ俺の爆破でェッ……!?

 

  個性が使えねぇッ!!?」

 

個性が使えない?……という事は

 

 

「ったく…何度も何度も個性を使わすなよ……

 

 

    俺はドライアイなんだ!!」

 

(((個性強いのに勿体無い!!)))

 

「もういいぞレイス、解いてやれ」

 

「……分かりました」

 

相澤がそう言うとレイスは爆豪についている糸を解く

 

「時間が勿体無い、次ぃ準備しろ」

 

……全く初日に面倒な

 

「れっレイス君」

 

(ン?、緑谷か)

 

「緑谷か、俺に用か?」

 

「さ、さっきは助けてくれてありがとう」

 

「ああ………いやただ見過ごせなかっただけだ、君が無事で良かったよ」

 

「うっうんありがとう」

 

緑谷は少しあたふたしながらも感謝の礼をレイスに言った。

 

▼▼▼▼

 

その後先程のトラブルのような事は起こらず順調に体力テストは終わり

結果発表となった

 

「んじゃーパパっと結果発表、トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ」

 

結果 レイスの順位は12位

 

 

そして

 

緑谷出久 22位

 

(まさかこんな結果になるとは……〕

 

 

 

「ちなみに、除籍は嘘な」

 

 

 

何?

 

 

 

 

「君らの個性を最大限引き出す合理的虚偽」

 

 

「「「「ハァァッッーーーーー!!?」」」

 

 

「んだよ!!?ビビらせやがってファッキンティー」

 

ギロッ

 

「ってレイス・パーカーくんが言ってましたー!」

 

「余程なまでにお前は死にたいらしいな」

 

▼▼▼

 

「なぁレイス、やっぱり女子相手にアレはよう」

 

「またその話なのか瀬呂?」

 

「いやだって止めに入らなかったらお前、完全にキメようとしたろ………」

 

 

『ギッギブ……ダーリン、ギブ』

 

『知らんな?』

 

『いやレイスちょっとおぃぃーーーー!!!』

 

あの後、キレたレイスはティナにアッパーカットを食らわせ

チョーク・スリーパーでキメようとしたのだ。

 

 

「そいつの個性は異常なまでの治癒能力だ、そう簡単には死なんよ」

 

「だから絞め技を使ったのかよ……」

 

「ダーリン容赦ないのね…………嫌いじゃないわ!!」

 

ギロッ

 

「ちょっストップストップ!!!」

 

瀬呂は彼等の間に入る。

 

「はぁ……そういえばレイスの個性って蜘蛛糸か何かか?」

 

「惜しいな俺の個性は『スーパースパイダー』だよ」

 

「いや惜しくねぇしなんだそれ?」

 

「蜘蛛が出来る事なら大抵のことは出来る

 腕の発達した線からああやって蜘蛛糸を出したり壁を登る事も可能だ」

 

「じゃあ蜘蛛で良くね?」

 

「だが俺の個性はそれだけじゃない

 危険を察知する能力、俺はこれを『スパイダーセンス』と呼んでいる

 それに加え常人を超えた身体能力や握力、

 そして怪力と反射神経、俺が握力測定器を握り潰したは覚えてるだろう?」

 

「だから『スーパースパイダー』なのか」

 

「ああとはいえ、俺も個性名は蜘蛛辺りでいいんだがな」

 

「ダーリンはまだマシでしょ〜〜アタシの個性とかさ本当」

 

それを聞いた瀬呂はティナに尋ねた

 

「ティナも長いのか?」

 

「………『スーパーヒーリングファクター』」

 

「長っ!?」

 

「だから普段は『不死身』って言ってんだけどね」

 

「まぁお前の場合はあながち間違ってはいないな」

 

「てか何でスーパーがつくんだ?」

 

「さぁ?アタシの個性って父親譲りなんだけどさ

 何でも父親よりも傷の治癒が早いんだってさ」

 

「だから『スーパーヒーリングファクター』?」

 

「さぁアタシも詳しくはしーらない、でもダーリンと共通点を見つけて嬉しかったりして」

 

そう言うとティナは満面の笑みを浮かべ、ガバっとレイスに抱きつく。

 

「瀬呂、頼むこのバカを剥がしてくれ」

 

対するレイスは苦虫を噛み潰したように嫌な顔を浮かべる。

 

「なぁお前ら本当に付き合ってないんだよな?」

 

 

「「付き合ってない!!(よ今のところ)」」

 

しかし瀬呂は思った

 

それでもそんだけ女子と触れ合ってるお前、なんか羨ましいよと

 

 




レイス君が彼女にデレを見せるのは相当先だと思います

それと瀬呂君ですが、見て通り友人ポジションです

後近々、シリアス回を書くと思います。多分ヴィラン連合の雄英カチコミ回辺りに

覚悟の準備をしておいてくださいッッ

現段階の構想ではバットマンやウォッチメン並みに暗い回ですッッ!!


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戦闘訓練 その1

おっお久しぶりです……はい、騎士のシャッハ です
いや本当凄い遅い更新だと自分でも思ってます。すみません
更新スペースをもうちょっと上げないとですよね、分かります



そんなこんなで本編をどうぞ!!(オイ……)


2人の人物が会話をしていた

 

 

「問題だ、善人と悪人の天敵は誰だと思う?」

 

「天敵ですか?師匠」

 

「天敵………」

 

一人はその質問に対して首を傾げる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「正解はね…………狂人さ…」

 

 

▼▼▼

 

 

「じゃあ……行って来るよ父さん」

 

「うん、いってらしゃい」

 

 

レイスは父にそう言い、玄関のドアを開けると

 

「グッモーニン!!ダーリn」

 

バタン

 

「………」

 

「どっどうしたんだ?」

 

「いや………」

 

先程ドアを開けると、そこには何故か見知った人物がいたような気がしたレイス

 

いや単に自分の寝不足による寝惚けだろうと思い彼はドア開ける

 

「ちょっと!!いきなりドア閉めるなんてひどk」

 

バタン

 

「…………」

 

「れっレイス?」

 

現実は非常なり、それは幻覚ではない、それは現実であった

外にはクラスメイトの一人であり、自身が毛嫌いしているティナ・ウィルソンがいた

 

「……なっなんでもない、行って……来るよ」

 

「あっああ?、いってらしゃい?」

 

自身の引きつった顔を父に見せ、家を出るレイス

 

「ちょっとさっきからなんなっ」

 

ガシィッッ!!

 

即座に彼の右腕が彼女の頭を捕らえる

 

「それは俺の台詞だ、このクソ売女がッ……どうやって俺の家を知った?」

 

「あだだだだだ!?別にそこまで怒らなくても!!!」

 

 

「朝は不機嫌なんだよ!!!!クソッタレ!!!」

 

彼は夜更かし癖があり、基本的に寝不足である

その為、朝はすこぶる程機嫌が悪い、この状態の彼に喧嘩でも吹っかけような輩は

大抵が病院送りにされる

 

 

「答えろよ、どうやって俺の家を特定した?」

 

「あいやーそれはですなー」

 

 

「事と次第によっては………」

 

彼は殺すと言ようとしたが彼女の個性が何か思い出し舌打ちをする

 

「チッ………おいボロボロにされたくなかったら答えろ」

 

「まさかダーリン、さっきとんでもなく物騒な事言おうとした?」

 

「いいから答えろ」

 

彼は手に力を加えていく

 

「あー通学用バックにご注目ください」

 

「まさか………」

 

彼はバックの縁に小型の物体が取り付けらているの気づく

 

「はーーいGPSでースッッ!!?」

 

とてつもないスピードで壁にぶつけらる衝撃を彼女は味わった

 

 

▼▼▼

 

教室にて彼は瀬呂と顔を合わせた

 

 

「おーす!!レイスって……どしたお前」

 

「……おはよう瀬呂」

 

「なっなんか朝からやつれてねーかお前?」

 

「今日朝、タチの悪いストーカーに出会した」

 

「まさか………」

 

「あのバカだ」

 

「えぇ………」

 

彼の返事に酷く困惑する瀬呂であった

 

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

「わーたーしーがーーー普通にドアから来タァーーーーー!!!!」

 

午後のヒーロー基礎学はオールマイトが担当らしく、オールマイトの姿を見たクラスは喧騒に包まれる

それもそうだオールマイトはヒーローを目指す上で憧れの存在なのだから

 

 

「早速だが!今回はこれ!!戦闘訓練!!!」

 

レイスはその言葉を聞き、反応を示した

 

(戦闘訓練か………()()とやっていた時のことを思い出すな)

 

そして今回のヒーロー基礎学はコスチュームを着て行う事が知らされた

 

(さて……要望通りに改良を加えられているといいが)

 

 

 

▼▼▼

 

(サイズ感もよく違和感もない、それに()()()ちゃんと機能している、満点だなこれは)

 

「なぁあれ誰だと思う?」

 

「分からん、だが何処か我が志しと同じと見た」

 

「なぁ瀬呂、ちょっと誰なのか聞いてこいよ……!!」

 

「えぇ!!俺ぇぇ!!?」

 

彼等が言う先には全身黒尽くめの男がいた

黒いスーツの上に黒いコートを羽織り、

ゴーグルが取り付けられている黒いマスクの上に黒い中折帽子を被っていた

 

「どうも〜〜」

 

『ン?なんだ瀬呂、どうした?』

 

(え…?、誰!?クラスにこんな渋い声の奴いたか!?)

 

その声は明らかに十代の声ではなく、50代男性のしゃがれた渋い声だった

 

「えぇと、あのどっどちら様でしょうか〜」

 

『ハ?、何を……ああそう言うことかすまない』

 

男は首元を触り、何か操作したようだ

 

 

「やぁ瀬呂、そのコスチュームだが中々似合ってるんじゃないか?」

 

「へっ…………」

 

一瞬、瀬呂は呆ける

 

「えぇええええええええええええ!!!?レッレイスだったのかよ!!?」

 

「いやすまん、機能を先程から試していたんだよ」

 

「機能って」

 

「ボイスチェンジャーだが?」

 

「……なんでまた?」

 

瀬呂はボイスチェンジャーの機能をコスチュームに取り付けた事に対して困惑する

 

「正体を悪人にバレたくなくてね」

 

「バレたくねぇって………にしても」

 

 

彼はレイスのコスチュームをジッと見る

 

「何つーか全対的に真っ黒だな」

 

「そうか?意外と利点があるからこの色なんだが」

 

 

そこに会話に入ってくる人物が一人

 

「おーお二人さん中々決まってんじゃん!!!」

 

「ン?お前ティナか!!!?」

 

 

「ピンポーンピンポーン!!正解でーーす!!」

 

ティナのコスチュームは

 

赤いスーツにところ所に黒い部分があり被っているマスクには黒い縁取りがあった

 

そして注目すべき点が

 

「ン?」

マスクの後ろから飛び出している長いポニーテール

 

「あれ?おめー確かロングヘアーじゃなかったよな?」

 

レイスもそれに同意する

 

「確か髪は短かった筈だ?」

 

その二人の言葉を聞くとティナは

 

 

「言っておくけどこれ髪が元々付いてたわけでもないし、カツラでもないよ?」

 

「じゃあどういう……」

 

 

「多分これコスチュームの機能かもね、マスクをかぶった瞬間出てきたし」

 

「ほら」

 

ティナがマスクを脱ぐとポニーテールは何故か消えていた

 

「どういう仕組みだぁ?」

 

レイスや瀬呂は頭に?マークを浮かべる

 

一方、その頃我らがヒーローであるオールマイトが

ティナのコスチュームを見て変な汗を流していた

 

(あれぇぇ!?ティナ少女のコスチュームに凄い既視感があるぞぉぉ!?

 まさか………いやないないない!!、偶然だろう!!他人の空似ならぬコスチュームの空似さ!!)

 

「HAッHAHAHAHA!!」

 

突然笑い出したオールマイトが不自然に思えた生徒がチラホラいたのは

それは彼の預かり知らぬ事かも知れない

 

 

 

 



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戦闘訓練 その2

この世界はドブも同然だ。人の血が流れるドブだ。

 

洪水が起きれば、クズ共は全員溺れ死ぬだろう

 

陵辱と人殺しに耽ったあげく、己の罪に腹まで浸かった

売春婦と政治屋共は、天を見上げてこう叫ぶだろう。

 

       “助けてくれ!“……

 

 

見下ろして俺はこう答えてやる。

 

        ”いやだね“

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

「……不味いなこれは」

 

モニターに移し出されている映像を見てレイスは呟いた。

 

何故ならモニターに映っているのは爆豪勝己から逃げる緑谷出久の姿だった。

ただ仕方ないといえば仕方ないのかもしれない、爆豪は凶暴な人格を持つが

戦闘センスはかなり高い、先の高火力の爆破もあって緑谷は萎縮している可能性がある。

 

 

「いやーなんというか今回コンビがダーリンと一緒で良かった」

 

「俺は良くない」

 

「もうそんなこと言って〜〜照れないd」

 

バキッ!!

 

「まふぇがみへねぃ(前が見えねぇ………)」

 

今回の戦闘訓練は二人コンビで行う事になり

コンビ決めはくじ引きで行われたのだが………

 

『オールマイト、お願いです……お手数をかける事になりますが

コンビ決めのやり直しを提案します、それか相手を変えてください』

 

『えっええ!?』

 

『何で!?別に良いじゃん!?」

 

そう何故か俺はティナ・ウィルソンとコンビになったのだ

俺はこれほどまでに自分の運が悪いとは思わなかった。

 

神よ貴様が存在するなら、一言言わせてもらう。

 

このクソッタレが!!!!

 

 

結局、俺はコイツとコンビを組む事になった。

 

「チキショー!!目の前でイチャイチャと俺っちに恨みでもあるのかてめーら!?」

 

後ろからよくわからん声がした気がした。

 

 

▼▼▼

 

緑谷のAチームと爆豪のDチームの勝負は

緑谷達Aチームの勝利に終わった。

 

しかし勝者である緑谷は個性の使用により右手に多大なダメージを覆い医務室に搬送され

敗者の爆豪は傷一つない無傷という結果。

 

常闇が言っていたが正にあの状況は試合に勝って勝負に負けたというやつだろう

 

それから戦闘訓練は着々と進んでいき俺達の番となった

今回の訓練では俺達がヴィラン側となった。

 

「相手は切島と瀬呂か……」

 

警戒すべき切島の個性は硬化……正面切っての戦闘になった場合、単純な攻撃は通用しない

 

「トラップでも仕掛けるか……」

 

 

▼▼▼

 

「うっし!!男らしく正面突破だぜ!!!」

 

「いや待て待て待て!それ完全に悪手だっての

相手がレイスだ、多分何か作を講じてるに違いねぇ、慎重に行くぞ切島……」

 

「そうはいうが瀬r《ピンっ》ピンっ?」

 

切島は足元には糸が仕掛けらているのに気付くが既に遅かった……

 

シュルルルッパシィッッ!!!

 

「ヌゥオオオッ!?何じゃこりゃァッ!?」

 

「切島ァッ!?………ッこれはレイスの蜘蛛糸か!!」

 

瀬呂は切島に巻きついている糸を解こうとするが上手くいかない

 

「あららーまんまと引っかかって」

 

「ティナ!!」

 

「そんじゃまぁ、少しの間気絶してらうよー」

 

ガチャ

 

ティナは腰から銃を二丁取り出す瀬呂に向ける

 

「ちょちょっお前何つーもんを!?」

 

「安心してください、弾はゴム弾ですよ!

 

でも当たれば勿論クソ痛いから気をつけてねー♡」

 

「ふざけんなァッーーーー!?」

 

 

ズダダダダダダッ!!!

 

▼▼▼

 

「何つー無茶苦茶やりやがるんだアイツはよー、……レイスの奴が疲れるのもわかるわ」

 

 

「お前もそう思うか?」

 

「ああ………って、えっ?」

 

「よそ見は禁物だぞ瀬呂?」

 

 

    POW!!!

 

 

瀬呂は視界が暗くなっていくのを感じた

 

 

『ヴィっヴィランチームWIN!!』

 

 

▼▼▼

 

「勝者はヴィランチームだ!!それではレイス少年&ティナ少女VS瀬呂少年&切島少年

チームの講評といこうじゃないか!!それじゃ今回のMVPを当ててみよう!!

わかる人は手を上げて!?」

 

 

「はい!オールマイト先生!」

 

「それじゃ!!八百万君!!」

 

「レイスさんとティナさんと思われます!」

 

「それは何故だい!!」

 

「はい、レイスさんは個性での貼った巧妙な蜘蛛糸のトラップで切島さんを捕縛し

ティナさんはそれに動揺する瀬呂さんを相手にやり方は少々派手ですが

追い討ちをかけレイスさんが待機しているであろう場所に追い込ませたからです

コンビとしての相性が良くなければこんな作戦は立てる事が出来ません!」

 

「正解だ、私も君らのナイスコンビに脱帽ものだよHAHAHA!」

 

オールマイトのその言葉を聞きティナははしゃぎ出す

 

「ダーリンダーリン、アタシ達ナイスコンビだって!!」

 

「調子に乗るなこの○○○○《ピーー》が……」

 

 

「「「「相変わらず辛辣ゥゥ!?」」」

 

 




うーんちょっと展開が無茶苦茶だよなぁ今回
もうちょい捻れば良かったかなこれ……

文才力が欲しいです


みんなーオラに文才力を分け(殴=



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彼の狂気

お久しぶりです、はい言い訳はしません
三か月はサボってました。そのあと続きを書いてましたが思う様にならず
書いては消して保存、書いては消して保存と繰り返し
あまつさえ筆がクソ遅い癖に新作の投稿、この無礼な豚に仕置きを………

とまあそれは冗談で、いや本当すみません……
コメントでもう更新しないのかと書かれていてこれはアカンとなり
詰まってない頭を回転させ書き上げました
それとご心配かけてすみません……(激しく罵っ(殴

ちょっと話がキングクリムゾンしてますが
物凄い飛んだ訳ではないのでご安心ください

では本編どうぞ




こんなジョークがある。

 

 

ある男が精神科医を訪ねて、こう訴えた。

 

「私の半生は悲惨の一言だ。

 もう人生になんの希望も持てないんだ。

 世間だってひどいものだ。

 

 先の見えない不安定な社会を、たった一人で生き抜く辛さがわかりますか?」

 

医者はこう答えた。

 

「簡単なことですよ。

 今夜、あの有名なピエロのパリアッチのショーがありますから、行ってきなさい。笑えば気分もよくなりますよ」

 

突然、男は泣き崩れた。

そして言った。

 

「でも先生……

 

 私がパリアッチなんです。」

 

 

どうだ、中々笑えるジョークだろ?

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

「オールマイトが教壇に立ったことについて意見を聞かせて下さい!!」

 

「han?」

 

登校したと同時にマイクやカメラを持った連中に出くわした。奴らはオールマイトが教師をやっていてどんな感じなのか?だのと聞いてきた。

 

だが生憎マスコミに話す事なんぞ一つもない。

 

 

俺の”祖父に関しての記事を書いていた記者”はデマだの言葉の改ざんなどしなかった………故に俺はコイツらに憤りを感じる。

 

 

「ってちょっ、ちょっと君!?」

 

話しかけるな、虫酸が走る

 

「……Fuck off (失せろ)」

 

「なっ!?」

 

しかし、それでもあきらめず女性記者は彼に取材しようとするが彼はカメラを手で覆い、記者に暴言を吐いた。

 

「失せろってんだよ、この売女が……」

 

まさか罵倒されるとは思わなかった記者は驚愕し引き下がる。それを確認した彼は校門を通って行った。

 

「......なんなのあの子!?感じ悪っ!!?」

 

▼▼

 

前に俺は師に言われた

 

「お前は狂気と正気の間を綱渡りしている」と

 

若くは

 

「崖の一歩手前」

 

つまり俺はキッカケが起きれば簡単に堕ちるという事らしい……

それは間違いだ、、、

 

師は強く、俺を鍛えてくれたし、それに俺は彼のことを大いに尊敬している。

.....だが"狂気に堕ちそうになっている”という言葉は間違いだ。

 

「.....おい、起きろ。」

 

顔に蹴りを入れらた男は歯が2、3本折れた痛みではね起きる。

 

「カハ………!?………」

 

蹴りを入れたのはコスチュームを纏ったレイスだ。

 

辺りには地面にめり込んでいる者や顔の判別が出来ない程、殴られている者。

 

身動きが出来ない様、壁に磔にされている者達までもいた。

 

彼らはヴィラン()だ………なぜ雄英にいるのかは数時間前、救助訓練の際

突然、彼等はここへ乗り込んできた。

 

そして現在、敵の個性により生徒達は別々の場所に飛ばされた。

 

彼はヴィランの片腕を掴むと指を一本握る

 

「質問がある、答えろ」

 

「誰がテメェに__」

 

ゴキリッと鈍い嫌な音が鳴った、ヴィランの指を見るとあらぬ方向へ曲げられていたのだった。

 

「ー-ッアアア!!?テメェ!!何しや______」

 

ゴキリとまた鈍い嫌な音が鳴り、絶叫が響く

 

「俺がこれから質問する事だけを答えろ。

 

 5秒待つ間に答えろ、答えなければまた指を折る。

 

 質問以外の事をその薄汚い口から吐けば、それでも指を折る。

 

 片手の指を全て折ってしまった場合はもう片方の手の指を折っていく。

 

 

そして腕の骨をへし折り、その次は足、それでもダメなら……

 

 

 

 背骨を折るまでだ。」

 

「ガキのテメェなんかに.....でっ出来る訳が……」

 

 

「.....試すか?」

 

冷徹な声、冷めきった視線、非道な行為。

表情が分からない覆面、そして全身が漆黒のその姿により一層、恐怖が増す。

 

.....ヴィランは彼に恐怖した。

 

「答えろ、質問は既に拷問に変わっている」

 

ガサガサでしゃがれた声はヴィランにそう告げた。

 

 

▼▼▼

 

今回のヴィラン達の目的は平和の象徴、オールマイトの殺害。

 

だが下手なヴィランが彼を殺せる筈がなく、クズを尋問し聞き出した「オールマイトを殺せる存在を作り上げた」。クズはそう言っていた....だがソレが何かを聞き出そうとしたが....それ以上の事をソイツは知らなかった。

 

「hurmm……」

 

オールマイトを殺せる存在、これが事実なら不味い。

もし………もし彼がこの世から消えれば世の中は混乱に見舞われる、彼という抑止力が消えればクズ共は下水道から沸き上がる洪水のように活動するだろう。

 

………今の俺は自由が効かない、もし彼が命を落とすという事が起きれば俺は、ヴィジランテになるしかないだろう。

 

「無事か!!レイ....!?」

 

「無事だったか瀬呂、少し安心したよ」

 

レイスの元に来た瀬呂は驚愕した。

 

それは周りに倒れているヴィラン達を見たからだ。

 

数十人を一人で相手にし、ほぼ無傷なのもそうだが驚きなのはヴィラン達の方だ。

 

間違いなく長い病院生活を送らねばならない状態されていた、命を奪うという一線を越えていなくともこの惨状は瀬呂として余りにも見ていられなかった。

 

「これ、お前が全部やったのかよレイス………?」

 

「?……そうだが」

 

この惨状を作り出した本人はマスクを付けている為、表情は分からない、だが答えたその声はあまりにも....冷静だった。

 

 

「……お前、いくら相手がヴィランだからってこれ。

 

流石にやり過ぎだぞ!!?、見ろよ!!ほとんどの奴は血だらけで!!全身の骨が折られて、ズタズタにされてどうにか息が出来るのがやっとの状態の奴ばっかじゃねぇかよ!!?

 

仮に病院に連れて行っても確実に後遺症が残るレベルだぞ!!」

 

 

レイスは友人のその言葉を聞くと不思議そうに首を傾げて告げた

 

「まさか……コイツ等に同情をしているのか瀬呂?」

 

続け様に彼は言った。

 

「このクズ共に慈悲をやってやれと?

HAHA........ジョークかそれは?、もう少し洒落た冗談を言えよ」

 

「……」

 

「本気か?……なぁ瀬呂、何故コイツ等にそんな物を抱かないといけない?コイツ等はクズだ、下水道を這い回る薄汚いドブネズミと同等だ。まさか務所にぶち込めば改心するなんて甘い事を考えているのか?クズは結局何処まで行ってもクズだ、聞いた事があるだろう?出所した元殺人犯が罪を犯したという話を……何故ならソイツは人殺しの快楽に溺れているからな?

 

理由があって悪業をした?

 

己がこんな風になってしまったのは過程がある?

 

俺がこうなったのは全部社会のせいだ?

 

ハッ知るか、事を犯した時点で他の奴と同等

悪党に違いなぞあるものか。

 

平等に俺は悪に制裁を加えるだけだ。

 

例え....そいつがどんな奴であろうと

 

 

 

 

俺はそこで“絶対に妥協しない”」

 

瀬呂はこの時、友人である彼が別人に見えた。

どこか冷めているがそれでも律儀でたまに冗談を言う彼が

今自分の目の前にいる人物と同一人物である事が信じられなかった。

 

 

 

 

師匠が言った言葉は間違いだ

 

何故なら俺は既に堕ちているからだ

 

 

 

 




如何でした?シリアス回ならぬ主人公の狂気大発表会

主人公の思想は基本的に悪党絶許
彼の狂気を単純に言えば「理由があった?辛い過去があった?いや知らんがな結局悪事働いてるなら他の奴らと同レベルやん、それじゃ病院送りにするね!!」
と言った感じです。うん、キ☆チ☆ガ☆イだわ

精神状況はロールシャッハ 寄りのバッツ、ロールシャッハ のフリをしているコバックスが一番近いです 


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蜘蛛が敵に相対す

久しぶりの投稿なのに短いです。
ア?頭湧いてんのかオイ?と思った方に一言

本当ォに申し訳ございませぇん!!本当ォに申し訳ございませぇぇぇぇん!!!

追伸

ちょこちょこ雑だった部分を修整しました。

追伸
単行本、読み返したら脳無吹っ飛んでないやんけ!!
結構セリフや描写を変更してます。



以前……知人が変わり果てた俺を見て、こう告げた

 

「お前の考えは正義でもなんでもない、ただの狂人の妄言だ。例え相手が悪党だろうと過剰な暴力を与えている時点でお前も悪となんら変わらない……」と。

 

 

 

それを聞いた俺はこう返した。

 

 

HAHA………笑わせるな?

 

確かに俺は狂っている、だがこの考えは正義だ。

 

何故なら奴らは悪という名のケダモノだ。

 

奴らはクソッタレな、屑共だ。

 

それに制裁を加え、恐怖を与えることのどこが正義じゃない?

 

 

 

男は顔をしかめたてこう言った。

 

 

「………やっぱりお前はイカれてるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

それから俺は瀬呂と別行動をとった。

 

理由は単純だ、俺の発言でアイツは気分を害しただろうし

 

常人が俺に対する認識はある程度、自覚してるつもりだ。

 

しかし撤回する気ない、俺はありのままを伝えただけだ。

 

 

 

例えそれが歪んでいようと、狂っていていようと

…………俺は妥協しない。

 

「あれは……」

 

オールマイト殺害の首謀者を探していると

担任教師である相澤とヴィラン達を見つけた。

 

相澤は頭から血を流し、脳が露わになった巨体の怪物に組伏せられていた。

 

ひとまず残酷ではあるが……ここは様子見するしかないだろう。危険になれば直ぐに向かうが………。

 

ここでバカ正直に行くのは得策ではない、場合によっては不利な状況に陥る可能性がある。

 

……………例えば相澤を人質にされたりだ

俺としては、それは避けたい事態だ。

 

 

先ずはあの顔や体に手をつけた愉快な野郎が首謀者だろう。初めてここへ来た時、奴はクズ共を先導し、オールマイトに対して何か因縁ある物言いをしていた。

 

 

「教えてやるよイレイザーヘッド、ソイツが対平和の象徴

『改人脳無』だ………」

 

あれが例の秘密兵器………か。最初あのデカブツを見た時、異形系のヴィランと思ったがなるほど、生気が無く意思がないように見えたのは作られた存在だからか………

大方、改造人間といったものだろう

………なら加減の必要はないn

 

「SMASHッッ!!」

 

緑谷!?

 

緑谷の拳が人外に繰り出された。爆豪達の一戦で見せたあの一撃なら仕留めれただろう。

 

これで……人質の問題はどうにか………………いや

 

 

………駄目だったか。

 

………あのデカブツ、何食わぬ顔でいやがる。

緑谷の拳は人外には通じなかった。

 

「………………チッ」

 

あのヴィランもどうやら緑谷達に気づいたようだ。

 

 

不味いな、本来なら確実な手を考えたかったんだが

 

………真っ向から行くしかないか。

 

 

 

▼▼▼

 

不味い………不味い不味い不味い不味い!!

 

 

このままじゃ蛙吹さんも峰田君も

 

僕も殺される………!?

 

緑谷はこの瞬間。

この状況を打開する為、自身の脳をフル回転させていた。

 

何か!!何か!!何かないのか!!

ヴィランを倒す?、無理だ…力の差が圧倒的すぎる…

 

逃げる。いや無理だ!!囲まれて逃げようなんかない!!

 

どうすれば、どうすれば!!

 

 

 

 

巨体が、ヴィランの手が緑谷に迫る………その時だった。

 

 

 

………脳無の腕に蜘蛛糸が巻かれた。

そして自身の背後から声がした事に気づくと

 

「こっちを見ろ……屑共」

 

脳無は頭部に強い衝撃を受け、ヴィランは腹に蹴りを食らった。

 

先程受けたものとは、全く違う重い衝撃を受けた脳無は吹き飛ばされた。

 

 

「ッッ……………おい、おいおいおいおい何だよ、いきなりさぁ………お前、なんなの?」

 

ヴィランは苛立った様子で腹を抑えながら首をガリガリと掻きむしる。

 

 

見た先には全身が黒で染まった男。

 

……………いや彼が立っていた。

 

コスチュームを纏ったレイスが。

 

黒いコートが風になびく彼の姿を見た緑谷は

一瞬何故か、彼に対して恐怖を感じると気のせいだろうと

顔を左右に振った。

 

(………なっなんで僕はレイス君を怖がったんだ?)

 

「………………!!!」

 

レイスに殴られた筈の脳無は起き上がると拳を振り上げ、彼に襲いかかった。

しかし殴りつけた場所には彼はいなかった。

 

レイスは空中にジャンプし脳無に回し蹴りを食らわせる

 

(効いていない………!?❳

 

が、手応えが無かった。

 

 

 

脳無はレイスに対し、また拳を勢いよく突き出す。

 

瞬間、レイスの脳内でサイレンのような警報が鳴り響く。

レイスはスパイダーセンスに従い、脳無の攻撃を避けると

同時にガシリと脳無の左腕を掴み上げ

 

「フンッッ!!」

 

 

脳無を背負い投げの要領で投げ飛ばした。

 

壁にぶつかった脳無にレイスは蜘蛛糸で身動きを取れなくするがそれでも動く脳無に対し一旦、溜息をつくと

 

破壊された壁から突き出ていた鉄骨を引き抜き、レイスはそれを脳無の胸に“鉄骨を突き刺した”。

 

持っていた部分をグニャリと曲げ、彼は完全にこのヴィランの身動きを取れなくした。

 

「……………!?」

 

「………そこで大人しくしてろ」

 

突き刺れた部分からは血が止めなく流れていく。

 

 

 

首をガリガリと掻きむしるヴィランは黒尽くめの男が脳無の動きを止めた事に驚愕するが、また冷静に戻り彼を睨みつけ、煽り立てるように告げた。

 

「おいおい酷い奴だなぁヒーロー志望者がそんなことしていいのかよ?」

 

 

「言ってろ………屑めが」

 

 

 

担任教師、クラスメイト、そしてまだ見ぬ英雄候補を救う為、蜘蛛はヴィランに立ち向かう。

 

 




平和の象徴よりも先に
マジキチがエントリーした様です。(脳死)

久しぶりの投稿で短くてすいません。凄くきりが良かったのであそこで終わらせました。(土下座)

次はいつ投稿するんだこいつはヨゥ(おまえじゃい)



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蜘蛛vs脳無

はい取りえず、くっっっっそ久しぶりな最新話の投稿です。

元々いつかは再開するつもりでしたが踏ん切りがつきました。

皆さん、またよろしくおねがいします。


2年前から幻覚や幻聴を発症しだした。

 

正直言ってここまで気が狂ってしまったことには自分でも驚いている。

 

幻覚は極稀に俺の前に現れる。

 

黒いインクが蠢く白い覆面を被った奇怪なヤツ。

………そのインクの黒は決してマスクの白には混ざらない

 

幻覚の分際で帽子だの白いスカーフだのトレンチコートだの着やがって何様だ?気取ってつもりなのか?

 

奴は決まってこう言ってくる。

 

「認めろ。もう、お前はレイス・パーカーじゃない」

 

意味がわからない、俺がレイス・パーカーじゃないなら

 

いったい俺は誰なんだ?と問うと。

 

「⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛だ」

 

嗚呼………糞、またこれだ。

 

 

奴が吐く“その言葉”だけはいつもノイズが掛かって聞き取れない。

 

ただ………わかることが一つ。

 

その言葉を俺は認めようとはしないだろう。

 

 

何故なら、まだ俺は”レイス・パーカー”だからだ。

 

 

 

 

◆◆

 

「あとはお前らだけだ」

 

 

自身に向かって全身が黒ずくめの男は指差しながら言ってきた。

 

俺はほくそ笑む、馬鹿だコイツは。

 

ガキはやはりガキだ、正直言ってオッサンみてーな声で一瞬だけプロヒーローかと勘違いしたが………

 

まぁ………たしかに?脳無をあそこまで相手取ったのは驚いた。..でもな、その程度ならオールマイトを殺しになんかこねーよバァーカ。

 

それに....俺が

 

ソイツに手を貸さないとでも思ったのか?

 

「後ろ注意してないと危ないんじゃない?」

 

▼▼▼

 

 

「後ろ注意してないと危ないんじゃない?」

 

 

 

 

振り返るとそこには........巨漢が迫っていた。

 

重い衝撃が奔り ズドォン!!と地面に叩きつけられる感覚を彼は味わう........そして脳無は先ほどのお返しと言わんばかりの攻撃を繰り出した。方法は至ってシンプルなもの、自身の持つ平和の象徴と同格であろうその腕力を目の前の男に叩きつけるだけだ。脳無はレイスに拳による連撃を繰り出していた。

 

一定のスピードと怪力から放たれる轟音は途轍もない。常人があんなものを食らい続ければ挽肉なるだろうが

........彼はそんなヤワではない。

 

ピタリと脳無が繰り出すラッシュが止まる。なぜならばレイスが脳無の拳を掴んでいたからだ。

 

グググっと押し返されていく拳。

 

「いい気になるなよ………………」

 

そのままレイスは脳無に殴りかかった。

 

射出したクモ糸を巨体に巻き付け吹き飛ばし、そこから追い打ちで殴りつける、たとえ殴られ返されようが負けじと彼も脳無に対し攻撃を続けいった。そうレイスは脳無に対し力負けしていないのだ。なんども食らっていた攻撃にも怯まず彼は巨漢に喰らいつく。

 

その光景は凄まじかった。自身より巨大な相手と殴り合うさまは異様としか言えなかった。

既に帽子なんてものは吹き飛び、コートはボロボロというよりもあって無いようなものへと変わり、もはや彼は脳無に対し執念だけで戦っていた。

 

「おいおい、やべぇなあいつイカレてやがる」

 

「死柄木弔........あれはもはや"卵"ではない。あの手の人間を野放しにしてしまえは後の計画に支障が出ることでしょう。ここで始末しておかなければ………」

 

「わかってるよ。黒霧....ワープ」

 

「かしこまりました」

 

 

「脳無を相手によくがんばったね………でもこれで」

 

 

ゲームオーバーだ。

 

 

 

▼▼▼

 

 

ワープにより出現した死柄木の腕………それがレイスに迫り。

 

触れる………かと思われた。

 

 

 

「……!!…………ッ!?」

 

死柄木に触れられた"脳無"の右半身はボロボロと崩壊していく。そして右半身を失った脳無はバランスを崩しその場に崩れ落ちるのだった。

 

「手で触れることにより物質を崩壊させる………それがお前の個性か?」

 

何が起こったのか?

 

あの瞬間、スパイダーセンスはレイスに危険を警告した。それを察知した彼は目の前にいた脳無を掴み上げ盾に使ったのだ。正直ヒーローが使うような手ではないが彼は手段を選ばない。

 

「恨むなよ?傍にいた………お前が悪い」

 

レイスは倒れた脳無を死柄木に向けて蹴り飛ばす。

 

死柄木の目の前でドサリと音を立てて倒れる脳無。

 

ガリ………と掻きむしる音が響いた。

 

「おい…テメェ、たかがガキ一人に何やられてんだよ?」

 

 

 

ガリ...ガリ

 

脳無を死柄木は踏みつける。

 

「こっちはただのチンピラだったテメェをオールマイトを殺せるぐらいに強く改造してやったんだぞ?」

 

ガリ………ガリガリガリ

 

「それをなんだ?ン?」

 

死柄木は首を異常なまでに掻きむしる。

 

 

「ヒーローでもねぇ黒尽くめのイカれたガキにやられるだぁ......?ざけんじゃねぇぞ!?」

 

死柄木は脳無を何度も踏み続けると共に異常なまでに首を掻きむしった。

 

「クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ………この役立ずのカス野郎が!!」

 

「おい。立て………そんであのクソガキを殺せ!!」

 

脳無は立ち上がろうとする。しかし右半身が消滅したことでバランスが取れずうまく立ち上がることが出来ない。

 

 

ドシャリ!!

 

脳無は倒れた。既に脳無は再起不能の状態にあった。

 

 

死柄木の中でナニカがキレた。

 

 

「いけません死柄木!!早まっては____」

 

死柄木は脳無の顔を掴むと......破壊した。

崩壊が顔から肉体へと伝染していく………超再生の個性を持つ脳無と言えど細胞を破壊されれば為す術がない。

 

死柄木は脳無を殺したのだった。

 

「………引きましょう死柄木弔」

 

「”あ”ぁっ! 何言ってやがる!?」

 

「正直、彼を生かしておくメリットはありません。今のうちに殺しておいたほうが得でしょう。ですがこちらにプロヒーロー達と平和の象徴が向かっているのなら話は別です。貴方が脳無を殺してしまった今………どう考えても我々に勝ち目は無い。」

 

「ふざけるな!?あの偽善者を殺せないぐらいなら、こいつ等を殺して………」

 

「いえ、それも無理です。彼を相手にしたとしても時間稼ぎをされるだけです。弔、私の使命は貴方を導くこと。ここで終わらせるわけにはいかないのです。」

 

「チッ!!」

 

黒霧が撤退するためにワープを展開する。

 

もしここにいるのが緑谷達だけならば仕方ないがヴィランを見逃していたかもしれない。

 

だがここには………悪を憎悪する

 

「一体……………"誰が逃がす"と言った?」

 

 

一匹の黒い蜘蛛がいる。

 




悪党絶対ぶっ飛ばすマンが見逃がすわけないんだよなぁ………


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終息

数年前のとある日、俺は知人に精神科へ無理やり連れていかれた。

 

「レイス・パーカー。君の名前だね?レイス。」

 

「ああ。」

 

眼鏡を掛けた冴えない風貌の医者は書類を見ていた。

 

「暴行、恫喝、許可のない個性の使用、過剰なまでの正当防衛........そして現在では禁止されている自警団(ヴィジランテ)行為、君の手にかかった奴は未だにベットで寝ているらしいね?」

 

「....それで?アンタは何が言いたい??」

 

その言葉を聞いた医者はふう..とため息をついて書類から目を離し、喋り出した。

 

「なぜ君はこんなことを続けるんだい?犯罪者はヒーローや警察に任せればいいじゃないか?。もし君が現場に出くわしたとしても手は出さず連絡すればいいだろう?」

 

 

 

「三人がかりで一人の女性を襲おうとしている悪漢共がいてもか?、ナイフを持ったイカレが今にも通り魔をしようとしていてもか?」

 

「レイス君、これはもしもの....」

 

「ー--俺が今まで叩きのめした屑共は、皆そういう連中だった。」

 

「........」

 

医者はかけていた眼鏡を外し、こちらをのぞき込む。

 

「なぜ、そうまでして君は犯罪者(ヴィラン)を憎む?」

 

「さっきまでジロジロ書類を見ていたんだ、理由は大方わかるだろう?」

 

「確かに君や君の友人に起きた悲劇は........」

 

 

 

「ーーーやめろ!!!!」

 

 

俺の口から怒号が吐き出される。

 

「........知った風な口をきかないでくれ。」

 

医者は眼鏡をかけ直し、俺を真剣な目で見つめた。

 

「すまない………不快にさせてしまったね……」

 

「いや………いいんだ。こっちも怒鳴りつけて悪かった。」

 

気まずい空気が流れる中、俺は口を開いた。

 

「なぁ…“ドライバーグ”先生、俺はまたここに来なきゃならないのか?」

 

「今日はただの顔合わせ。それに料金は支払われてるからね。次は火曜日に来てほしいかな?」

 

「……………わかったよ。」

 

 

…このときの俺はこんな冴えない精神科医と親しくなれるなんて微塵も思っていなかった。

 

▼▼▼▼

 

「一体……………"誰が逃がす"と言った?」

 

黒い覆面が二人のヴィランを睨み付ける。逃がさない………悪党を逃がすものかと彼は動く………しかし。

 

「チッ…………」

レイスの片足はガクリと落ちる。それに気づいた彼は自身の肉体の状況を確認する。手足の骨にひび。脳無との戦闘による疲労。アドレナリンにより支配されていた彼の脳は

このダメージに気づいていなかった。

 

だが眼前には敵がいる。悪が、屑が目の前にいる。

 

それを易々と見逃す彼ではない。

 

しかし彼の肉体はもう限界が来ていた、果たしてこの状態であの二体のヴィランを相手にできるのか?

一瞬、その思考をしたが吐き捨て彼は否定する。知ったことか......と。骨が折れようが腕がもげようが足が潰されようが......目の前には屑がいる......それを叩き潰さない理由は彼にはない。

 

 

「どうやらそのご様子。貴方にとってあまりよろしくない状況のようですねぇ?」

 

黒霧はレイスの様子を見てほくそ笑む。

 

「まぁですがご安心を。今回はこれにて撤退にさせて頂きます。正直言って()()()()()()()()()()()はここで殺して起きたいが………仕方がありません。それに…()()()()()()()()は死柄木にはまだ早そうだ。」

 

 

「一体、何が言い......」

 

その時、上空からとてつもないスピードで死柄木達とレイスの間にナニカが降ってきた。いやナニカではそれは誰もが知る英雄、平和の象徴。

 

 

「    私 が 来 た ! !  」

 

 

 

オールマイトだった。

 

 

 

オールマイトは振り返るとそこにいたレイスの様子をみた。

 

(私がここへ来るまで彼が奴らの相手を......こんなにボロボロになるまで......)

 

平和の象徴たる男は膝をついてるレイスの前で屈み、彼の両肩に手を置いた。

 

「すまない......レイス少年。私が遅れたばかりに君に苦行を強いてしまった。

だが、よく耐えたな!ここからは私に任せてくれ!!!」

 

 

 

オールマイトは首に巻いていたネクタイを解き、ヴィラン達に向き直る。

誰もが知る最強で最高な英雄の登場により死柄木達は劣勢に立たされた。頼りである改人脳無はレイスに倒され......、実際は死柄木の癇癪で死んだのだが対平和の象徴の兵器は失われた。手下のチンピラ共も生徒や相澤にすべて倒された。平和の象徴の到着、後数分で到着するヒーロー達。もはや打つ手がない......言葉通り詰みの状態であった。

 

 

「さぁ!!!どうする!!大人しくお縄に着くか!私にブっ飛ばされ、お縄に着くか!

 

選ぶがいい!!ヴィラン共!!」

 

 

「答えはNO。どちらも遠慮させて頂きます。」

 

黒霧が一瞬でワープを展開する。

 

「死柄木。わかったでしょう?もうの我々に勝ち目はない。今回は撤退です。」

 

「チィッ!!糞ッッ!あのイカれた糞ガキのせいだ!!あいつがいなけりゃ脳無を殺すこともなかったってのに!!オールマイトもここにいるガキ共も殺せたかもしれないのに!!」

 

死柄木は自分の行いを棚に上げ、呪詛を吐くのだった。レイスから見たそれは癇癪を起した子供そのもののように見えた。

 

「おい!!クソガキ!!次にあった時はお前から先に殺してやる!!覚えてろォ!!」

 

死柄木の吐く、小物のような言葉を聞いたレイスは呆れた。オールマイトを殺すことを実行しようとしていたヴィランはあの怪物、脳無を用意していたこともあり如何に知略にたけた屑なのかと思っていた......しかし蓋を開けてみればその本質は典型的に子供大人という分類に当たる小物であった、

 

(ハッ......御託を並べていても所詮はただの屑ということか。)

 

「逃がさん!!!」

 

逃げようとする黒霧達を逃がすまいとオールマイトが動く。

 

「残念ながらもう遅い。では皆様方、また会うその時までごきげんよう。」

 

 

ワープは黒霧達を覆い、この場から彼らを逃がしたのだった。

空を切るオールマイトの手。彼はそれを握りしめ悔しがる。

 

「クッ......ソ。一秒遅かったか。すまないレイス少年......みすみす奴らを逃がしてしまった。

遅れてしまった為に生徒である君やほかの皆を危険にさらしたというのに奴らを捕まえることもできないとは私は自分が不甲斐ない......。」

 

 

「いえ、オールマイト。貴方のせいじゃない。俺が仕留め損ねた責任です」

 

 

レイスは彼らの会話でヴィラン達の名前を覚えた。

 

死柄木弔、黒霧。次に合ったときは必ず恐怖の底へ叩き落とすとレイスは思案するのだった。

 

 

◆◆◆

 

とある一室のバーにて黒い渦、ワープ空間が展開された。

 

そこから出てくるは雄英を襲撃したヴィラン、死柄木、黒霧だった。

 

「糞糞糞糞糞糞糞糞糞糞糞糞......糞ガァッ!!!なんでだ!!完璧な計画だった筈だ。なんで失敗した!!」

 

その言葉に黒霧はため息を着く呆れながら告げた。

 

「それは貴方が脳無を殺してしまったからでしょう?すべてはそこから破綻したのです」

 

「ー--黙れ!!!黒霧!!お前があの時、ワープを出して無けりゃあ!!」

 

「それが貴方のご指示であることをお忘れなですか?」

 

「ア”ア”ア”ァァァ!!?」

 

 

 

『コラコラ、止したまえよ二人とも』

 

バーにある一台のモニターに光が点り男の声がが二人をたしなめる。

 

『少々、見通しがあまかったね』

 

『うむ......舐めすぎたな敵連合なんちう団体名で良かったわい......ところでワシと先生との共作、脳無は回収してないのかい?』

 

モニター越しから聞こえる老人の声がそう尋ねた。

 

「その事についてなのですが......死柄木。貴方が説明したほうがよろしいのでは?」

 

 

「......俺が殺した」

 

 

『なんじゃと!?おい!対オールマイト専用に作ったってのにお前さんが殺してどうする!?』

 

『おやおや......何かあったのかい?』

 

「......脳無を相手に互角だったガキがいた。油断を着こうと俺と黒霧の個性で殺そうとしたけど......してやられた」

 

 

 

『ほほう....あの脳無と互角か......』

 

「あのクモ糸を出すガキがいなけりゃ......糞、糞」

 

その言葉にモニターに映る男は反応する。

 

 

『......死柄木。今、クモ糸を出すガキと言ったかい?』

 

 

「それがなんだよ?」

 

『思い当る節でもあるのか?先生』

 

 

『うん。実は遠い昔にね......もし僕の予想通りの個性なら。ククッ面白いことになりそうだ。』

 

 

バーの一室に邪悪な笑い声が響き渡り。

 

 

「はぁ......あの少年。やはり”面倒な類の人間”でしたか。」

 

 

ポツリと黒霧はその言葉を告げるのだった。

 



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蜘蛛のその後

2023/9/11 最後らへんを加筆修正しました。


 

「失礼します。」

 

コンコンとノックをし部屋に入るのは一年A組の担任教師、相澤消太。

その姿はUSJでの戦いにより包帯グルグル巻きのミイラ男のような姿をしていた。

 

「やぁ!!相澤くん!ケガの調子はどうだい!!」

 

「まぁ見ればわかる通り、良くはないですね」

 

相澤の目に映る人物、その姿はネズミである。

 

服を着たネズミである。その言葉を聞いたものは某夢の国の彼を思い出すかもしれないが

あそこまでキャラクターしている見た目ではない。ハッキリいうとしたら彼の姿は服を着た白いネズミである。

 

本人さえ自分が犬なのかネズミなのかとわかっていないが小さくて長いシッポが生えているので恐らくはネズミなのだろう。

 

「今日は君に見せたいものがあってね」

 

彼は先ほどまで見ていたファイルをペラりと開く。

 

「根津校長......これは?」

 

「USJ襲撃に加担したヴィラン達の写真だよ、警察に彼らを引き渡した翌日に送られてきたものでね。まぁ一番見てもらいたいのはこれだ」

 

「!?」

 

その写真に写っているヴィラン達は酷い有様だった。骨をへし折られ、顎を砕かれ、顔の判別ができないほどまでに殴られ、終いには生きているかどうか怪しいものまでが数枚の写真に写っていた。

 

「少々、怪しいのもあるが彼らは生きてるよ。まぁ早々に病院からは出られることはなさそうだけど」

 

「校長......これ、は!?」

 

相澤が目についた写真。そこにはクモ糸で巻かれ天井に吊るされた数体のヴィランが写っていた。

 

「十中八九、これらの写真に写っているのは君の生徒のレイス・パーカーに倒された者たちだ。」

 

「アイツが......こいつら全員を」

 

相澤のレイスパーカーの認識は少々、毒舌を吐きがちな根暗であるが特に問題のあるようなヤツとは思っていなかった。しかしこの写真を見たことでその認識を改めた。

 

「あいつは......ヴィランを......憎んでいる。とてつもなく深く」

 

「ヒーローがヴィランを鎮圧し、病院送りにするのは当たり前の事さ。しかし彼は奴らを徹底的に潰している。ヴィジランテによく見られる傾向さ。唯一の救いは命までは取っていないことかな...」

 

「これは本人には?」

 

「悩んだんだけど、聞くのはやめたよ。変な刺激も与えたくはないしね。」

 

「僕は君に『彼を見張っていろ』、とか『警戒しておいてくれ』なんてことはも言うつもりはないさ?

 

ただ担任である君にはこの事実を伝えておきたくてね?」

 

 

 

「はぁ......つまりただでさえいる問題児が増えたってことで、いいですね?」

 

「そう、気を落とさないでくれ。相澤くん!!なんとかなるサ!!......多分!!」

 

「はぁ......」

 

 

◆◆◆◆

 

何故、見逃した?

 

「何の話だ?」

 

何故、奴らを見逃したんだと聞いているんだ。

 

「奴ら?、屑共のことか?」

 

そう、あの畜生共の事だ。何故、見逃したんだ?

 

「見逃したんじゃない、逃げられたんだ」

 

逃げられた?逃がしたの間違いだろ?

 

「…………なんだと?」

 

あの程度のダメージ、お前には造作もなかった筈だ。

なのに、何故…………お前は地に膝を着けた?

 

悪に屈したか?

 

 

「…………貴様」

 

何故、お前はオールマイトが来たとき、加勢しなかった?

奴らの目的が彼を殺すことだと知っていただろう?

 

「その算段はもう潰していた。彼であれば奴等程度、造作もなかったろう。」

 

はっ、怠慢だな。奴らを追わなかったという理由がその証拠だ。

 

なぁ…………いい加減、自分が⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛だって事を認めろ。そして、正直になれ。

 

そうすれば、お前は"完全"へと至れる。

 

「ベラベラベラベラベラベラ、この幻覚ごときが!何を認めろって!?聞こえもしない雑音混じりの言葉をどう認めろと言いやがる!!」

 

お前が認めないからだ。

 

お前が認めないから未だにこの言葉が雑音にしか聞こえんのだ。

 

認めろ、お前は…………

 

 

「もう、うんざりだ!!今すぐに消えろ!!たかだたか妄想の分際でぐちぐちと言いやがって!!消えやがれ!!!ーーーーこの!!!」

 

「なに一人でブツブツ言ってんの?ダーリン」

 

レイスが振り返るとそこには、こちらをのぞき込むように不思議な顔をしているティナ・ウィルソンが立っていた、

 

「……いつから、そこにいた?」

 

「えーと、「もう、うんざりだ!!今すぐ消えろーーー」辺り?……もしかしてダーリン厨二病だったりする?性格暗いし」

 

「………」

 

ため息をつき、窓の外を見ると空は夕焼けに染まっていた。相当参っていたのか?と彼は内心、頭を抱えた。

 

「あれ?いつもなら腹パンからのチョークスリーパーかまされるとこなのに.....ホントにどったの?」

 

レイスはチラリと目の前にいるティナの顔を見るがハッと一笑しまたいつもの仏頂面になると口を開く。

 

「別に.....精神病が一時悪化したようなもんだ、気にするな」

 

「えっ?やっぱり厨二.....「怒らせたくないなら一旦黙れ」.....アイ」

 

「一応釘を刺しておくが、誰にも言うなよ?数年前に幻覚と幻聴を発症しだしてな。時折ああなる、理由は分からんがな。お前が俺の様子が変だと思ってるのはそれが原因で憂鬱になってるからだろう、現在進行形でな。」

 

「あーそれならアタシもあるよ?」

 

「何?」

 

レイスは俯いてた顔を上げ、眉をひそめる。

 

「アタシの解釈としては幻覚や幻聴が出てるのはまだ踏みとどまってるってことなんじゃないかな?って思うんだ。本当にイカレてるなら、そんなものが出てくるわけがないんだし。自分がイカレてるって自覚してる狂人なんてそうそういないでしょ?」

 

 

「HA......HAHAHA....そうか、そうかよ。ククっHAHAHA」

 

「うん?」

 

レイスは椅子から立ち上がり、机に置いていたカバンに荷物を入れていきながら口を開く。

 

「お前なりに慰めてくれたのか知らんが、まぁお礼程度に良いだろう。帰る前に聞いていけ」

 

「何々?愛の告「違うに決ってるだろ阿保が」……あっサイですか」

 

荷物を入れ終えるとレイスはカバンを机に置き、ティナに座れよと椅子を差し出し、自身は机の上に座った。

 

 

「こんなジョークがある。ああ、ちなみにこれは俺のお気に入りの一つでな」

 

 

 

 

 

‘See, there were these two guys in a lunatic asylum

 とある精神病院に二人の男がいた

 

and one night... one night they decide they're going to escape!

 ある晩、二人はもうこんな場所にはいられないと腹をくくった 脱走することにしたんだ

 

So like they get up on to the roof, and there, just across the narrow gap,

 それで屋上に登ってみると、狭い隙間のすぐ向こうが隣の建物で……

 

they see the rooftops of the town, stretching away in moonlight... stretching away to freedom.'

 さらに向こうには、月光に照らされた夜の街が広がっていた……自由の世界だ!

 

‘Now the first guy he jumps right across with no problem. But his friend, his friend daren't make the leap.

 で、最初の奴は難なく飛んで隣の建物に移った。だが、もう一人の奴はどうしても跳べなかった。

 

Y'see he's afraid of falling...

 そうとも……落ちるのが怖かったんだ

 

So then the first guy has an idea.

 その時最初の奴がヒラメいた。

 

He says "Hey! I have my flash light with me. I will shine it across the gap between the buildings. You can walk across the beam and join me."

 奴は言った「おい、俺は懐中電灯を持ってる! この光で橋を架けてやるから、歩いて渡って来い!」

 

 

But the second guy just shakes his head. He says...

 だが二人目の奴は首を横に振って……怒鳴り返した

 

 

 

 

 

 

 

 

he says, "What do you think I am, crazy?"

「てめぇ、オレがイカれてるとでも思ってんのか!」

 

 

"You would turn it off when I was half way across."

「どうせ、途中でスイッチ切っちまうつもりだろ!」

 

 

 

 

 

「どうだ?面白いだろ?」

 

「ダーリン....アタシ貴方に惚れてはいるけどこのジョークのセンスはちょっと悪趣味だと思うの」

 

「.......笑いの分からん奴め」

 

「えぇ.....?(白目)」

 

 




狂気が極まっております。


幻覚や幻聴が時折する奴がマトモなわけないだろ!!!!!


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