逢魔降臨歴に記されし最高最善の王 (モモタロス)
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序章 逢魔降臨

ども、王蛇の方に行き詰まってるんで気晴らしに書いてみました。


誰かが言った…この世界にみんなを平等に愛してくれる神が欲しいと……。

 

 

また、誰かは知った…神は平等に愛してくれないと……。

 

ある少女は思った…これは自身の信仰心が足りないからであると。

 

だかある少年は言った。

 

 

「なら!俺は君が!みーーんなが笑える楽しい世界を実現する!俺は最高最善の王になるから!」

 

 

純粋なその瞳には不思議と誰もが惹かれる輝きが宿っていた。

 

 

少年はある日街から姿を消した、少女のいる教会にも来なくなった……。

 

だが少女はこう思った…また会える気がする……根拠はないがいつも彼は自分を支えてくれた…だからその内ひょっこり現れる予感がすると……。

 

 

ーー時は戻りーーー

 

千年ほど前に遡る…あれは天使、堕天使、悪魔の第三勢力が戦争を行なっていたときのこと…赤と白の二天龍が三大勢力の戦争そっちのけで大規模な大喧嘩を始めた。

 

 

三大勢力は戦争などしてる場合ではないと思い初の共闘で二天龍に戦いを挑んだ…だが……。

 

戦いは非情なものだった…次々と倒れていく堕天使や悪魔、そして天使達…ドラゴン達の力の前になす術がなく全員が希望を捨て絶望のみが戦場あった。

 

 

そう……

 

王が現れるまでは

 

 

祝福の刻!

 

 

 

最高!

 

 

 

最善!

 

 

 

 

最大!

 

 

 

最強王!!

 

 

 

オーマジオウっ!!!

 

 

唐突に現れたその者はまるで悪趣味な黄金の時計の様な見た目をしており、仮面の複眼にはカタカナでライダーと記されていた。

 

 

 

「ふっ……。」

 

その者はドラゴンを目にすると鼻で笑って見せた。

ドラゴンを前にして全くと言っていいほど恐れていなかった、むしろリラックスしているかの様だった…。

 

『なんだ?貴様は??』

 

赤いドラゴンが問う…。

 

「私は…最高最善の王……オーマジオウ…。」

 

彼が…オーマジオウが名を名取ったと同時にその場の空気が一気に変わった。

 

オーラが違う、堕天使でも天使でも悪魔でもない…その場の誰もが思った…こんなオーラを纏った人物に勝てる訳がない…力の桁が違う……そう……化け物だ……。

 

 

『っ!』

 

『こ、こいつは……っ!』

 

二体のドラゴンもそれを悟った様だ、当たり前だ……この空気の中で意識を保ってるのが皆精一杯なのだから。

 

「お前達……ここはお前達の遊び場ではない…即刻消え失せろ…」

 

声はとても若いが力強く…一言一言がずっしり重い…先ほどまで戦争やドラゴンとの戦いで騒がしかったのが嘘だったかの様に静まり返りオーマジオウの声のみが聞こえる。

 

『誰かは知らんが!!二天龍にその口の聞き方!気に入らん!!死ねぇ!!』

 

白のドラゴンはオーマジオウの接し方に怒りを覚え魔力弾を放った。

 

いわゆるプライドが許さなかったのだ…白のドラゴンが放った魔力弾はオーマジオウに直撃した。

 

悪魔の一人であるサーゼクスは思わず目を背けてしまった、あの一撃で多くの同胞がチリと化してしまったのを何度もみてしまったからだ……。

 

だが…

 

「口の書き方??貴様こそ弁えろ…」

 

王には効かなかった……。

 

 

ゴォォォォォン!!

 

ベルトの両サイドにあるオブジェを叩くと鐘の音が鳴り響く。

 

「フッ!」

 

『っ!?奴め!どこに消えた!?』

 

ドラゴンの前からオーマジオウは姿を消した。

 

ドラゴンは何がなんだかわからないと言ったところだった……。

 

すると上空から光の速度で巨大なカードがドラゴンを囲うかの様に円を作り胸の前まで伸びていた。

 

ディケイドの刻!ファイナルアタックライド!!

 

 

「ハアァァァァァァッ!!!」

 

『なに!?ぐあっ!!?』

 

 

カード順に通り抜けて行きドラゴンにディメイションキックをくらわせた。

 

オーマジオウの一撃を受け白のドラゴンは勢いよく吹き飛ばされた。

 

『ぐっ…このっ…俺がっ!アルビオンが……ッ!ぐあぁぁぁぁっ!!!』

 

 

断末魔を挙げその場で力尽き爆発した。

 

それと同時に辺りは響めきが生まれた。

そりゃそうだ、先ほどまで自分たちを苦しめていたドラゴンをたった一撃で亡き者にしたのだから。

 

「おいおい…あれを……たった一撃で…。」

 

驚きを隠さずたらたらと汗をかく堕天使総督…アザゼルは唾を飲み込み一歩も動かずにいた。

 

「彼は……味方……なのでしょうか……?」

 

あれほどの力を目にしてもし敵だったらと言う不安を抱える大天使ミカエル、あの力の前に神の力を持ってしても恐らく、いや確実に敗北は目に見えている。

「オーマ……ジオウ……」

 

サーゼクスはミカエルの問いに答える事が出来なかった、突然現れた強大な力……果たしてこれは味方と取れるのだろうか?仮に…もし仮にドラゴンを葬った後に、次に葬られるのは我々なのかもしれないと思ったからである。

 

『き、貴様…アルビオンを一撃で……!』

 

赤いドラゴン…ドライグもその力を前にして心が折れそうであった。

二天龍として恐れられていた一匹が一瞬にして無になったのだから。

 

「ほら?貴様はどうする?大人しく巣に戻るか、あのドラゴンの後を追うか……」

 

 

とても落ち着いた声でドライグに問う…この数秒の間、緊張に包まれていてアザゼルとミカエル、そしてサーゼクスは息をする事さえ忘れていた。

 

「早くしろ、出ないと手遅れになるぞ?」

 

オーマジオウのこの一言でドライグの決断が済んだ。

 

『オーマジオウとか言ったか?お前は確かに強い…だが!!この俺に!!尻尾を巻いて逃げろだと!!?侮辱するのも大概にしろ!!!』

 

そう……彼は決断を放棄するのを決断したのだ、考えても無駄だと思ったのだ。

 

ドラゴンとしてのプライド…そして勝てないと言う、事実。

 

そしてドライグは最後の悪あがきで最大規模の魔力弾を放とうとするが

 

「愚か者……」

 

オーマジオウの氷よりも冷たい声でドライグは心が折れてしまった。

 

やはり……逃げればよかった…と今更ながら後悔をした。

ゴォォォォォン!!!

 

再び鐘の音が響き渡りオーマジオウは宙に空きドライグに向かって蹴りを放つ。

 

終焉の刻!!!

 

逢魔時王必殺撃!!!

 

 

「ウォォォォォォッ!!」

 

 

『グギャァァァァァッ!!!!!!!』

 

ドライグの断末魔と共に大爆発を起こしてドライグもまた葬られた。

 

爆発した後のクレーターに佇むオーマジオウ…死んだドライグとアルビオンに向けて言い放つ。

 

「お前達に私を倒す事は不可能だ……なぜかわかるか?私は……生まれながらの王であるからだ…。」

 

 

ゾワっとその場にいた三大勢力すべての者達が鳥肌を立てた。

 

するとそっとオーマジオウは皆がいる方を向きゆっくりと向かってきた。

 

 

やはり今度は我々か!そう思ったサーゼクスアザゼルミカエルは戦うことを決意したがオーマジオウからは真逆の言葉が聞こえてきた。

 

 

「む?あれは……負傷兵か?どれ……」

 

 

向かう方向を変え負傷兵達のいる場所に向かった、負傷兵達の前に立つと右手を軽く添えて淡い光を放った…するとどうだろうか?先ほどまで死んでもおかしくない怪我を負っていた者達が次々と治っていく。

 

「これで、全員か……」

 

「き、君は…なぜ…我々を?」

 

サーゼクスは恐る恐るオーマジオウに近づいて聞いた。

 

なぜ助けたのかと、素朴な疑問だあった…見ず知らずの我々を助けてなんになるのかと。

 

「なぜ、だと?理由か…それは私が王だからだ」

 

 

「え?」

 

 

「お前達の中にも家族や友人を残し、戦場に足を運んだ者だったいるだろう?あのドラゴン達のくだらない争いごときでその者達の涙を流させるわけにはいかない、だから助けた…生きたいと、死にたくないと手を伸ばしたお前たちの手を掴んだだけだ……私は王だ…だから助けを求める者を見捨てはしない。」

 

愚かだった…自分達は愚か者だ……先ほどまで敵と疑わなかった事が恥ずかしい……と誰もが思った。

 

死と言う絶望の淵から彼は救い出してくれたんだ…。

 

 

気づけばサーゼクスは涙を流している事に気付いた……その場に膝を尽き大の大人が涙を流しながらかすれた声で

 

 

「ありがとう……ありがとう……!」

 

 

するとオーマジオウはサーゼクスの肩にそっと手を置いた。

 

「礼を言う必要はない……私がやりたくてやっただけだ……それにここまで持ち堪えたのは他でもなくお前達だ…私は横槍を入れたにすぎない…この勝利はお前達は勝ち取ったものだ…」

 

 

サーゼクスはあたりを見ると涙を流しているのは自分だけではなかった、悪魔のみんなもだが堕天使達や天使達でさえも彼の言葉に涙を流していた。

ミカエルやあのアザゼルでさえも。

 

「おっと、長居はしていられないな……」

 

そう言うとオーマジオウの後ろに灰色のオーロラが現れる。

 

「ど、どこへ?」

 

「私の帰るべき場所に帰る。」

 

「ちょ、ちょっとまちな!俺たちはまだあんたになんの礼もしてねーのに帰るだなんて!」

 

 

「先ほども言ったが…礼などいらん……」

 

 

そう言い終わるとオーマジオウはオーロラの中に入って行きオーロラごと姿を消した……。

 

 

その後オーマジオウの事は魔界中、天界中に広がり英雄として崇められた。

 

 

そしてある本にはこう書かれていた……

 

 

 

ー彼は英雄にして最高最善の王であるー

 

逢魔降臨歴より……。

 

 

 

ーー時代は遡り現在ーーー

 

 

 

ピピピピピピッ!

 

アラームが響く中ベット上でモゾモゾしながら出てくる少年。

 

「ふぁ〜…ん〜もう朝か……。」

 

 

部屋の扉を開け一回に降りると叔父が料理をテーブルに運んでいた。

 

「あ、ソウゴくん!おはよう!相変わらず朝は眠そうだね!ささっ!朝ごはんできてるから、冷めないうちに食べちゃって!」

 

眠い目を擦りながら椅子に座ると目の前に美味しそうにこんがりと焼けたパンにパリパリに焼けたウィンナーとふわふわのスクランブルエッグがあった。

別のお皿には新鮮で水々しいサラダも盛り付けてあった。

 

「おおー!今日も美味しそう!いただきまーーす!!」

 

 

これが最高最善の王、オーマジオウこと常盤ソウゴの1日の始まりである。

 

 

 

 

 

 

 

 




どないです?まあ近いうちに続き出せたら出してみます


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2020:王の日常

短いですがどうぞ、あと次回予告やりたいのですかタイトルが長すぎるので仮面ライダーオーマジオウってのを次回予告の時に使います


「ふぁああ〜…やっぱまだ眠いや…。」

 

俺は常盤ソウゴ!駆王学園に通う高校3年生だ!まだ眠い目を擦りながら通学中…クソォ…なんだって学校はこうも早いんだ…。

 

「あら常盤くんじゃない、おはよう」

 

 

ウトウトしながら歩いていると友人に出会した、学園2大お嬢様と騒がれているリアス・グレモリーだった…赤い髪でものすごく美人!ナイスなスタイルなので男女共にモテモテの学校の有名人だ!

 

「あらあら〜まだ常盤くんは眠そうですわねぇ?」

 

こちらのおっとりとした女性は姫島朱乃…同性からも告白される事も多々あると言う、黒髪で落ち着きのある可愛らしい顔立ち…それとは裏腹に体はボッ!キュッ!ボン!のダイナマイトセクシー。

無論男子からグレモリーさんと並ぶ勢いの人気っぷりだ!

 

 

「ふぁ〜…おはよう…グレモリーさん、姫島さん…なんか昨日寝付きがあまり良くなくて、あんまり寝れなかったんだ。」

 

 

「もう、ダメよ?夜更かしは不健康の元よ?常盤くんお肌綺麗なんだから気をつけないと」

 

 

「うぅ…だって寝れなかったんだよ?ふぁ〜」

 

そう話しているとまたあくびが出てしまった、眠いぃぃ。

 

睡魔のせいでうまく頭が働かないよ……。

 

「ウフフ、またあくび…常盤くん?そんなに眠いのでしたら私の胸、貸しましょうか?」

 

「ちょっと!朱乃!」

 

あ、もうダメ寝そう……。

 

体から力が抜けて顔に何か柔らかいものが……Zzzzzzz

 

「あ、あらあら〜、もう…常盤くんったら/////」

 

「ちょっと!常盤くん!学校まであと少しなんだからシャキッとしなさい!あと朱乃!常盤くんから離れなさい!」

 

「なーにリアス?もしかして妬いてるの?」

 

「そ、そんなんじゃないけど…と、とにかく!離れなさい!////」

 

ーーーーーーーーーー

 

ー放課後ー

 

 

「またェェ!変態共ォォォ!!!」

 

 

「おい!元浜!松田!なんで置いてこうとすんだよ!それでも男かぁぁ!!」

 

 

「うるせぇ!」

 

「逃げて何が悪い!」

 

これはいつもの光景である、今女子に追いかけられているのが変態3人組こと兵藤一誠、元浜、松田である。

 

今日も今日とて女子部員の更衣室を覗き、あっさりバレてしまい追いかけられている真っ最中。

 

この3人の変態っぷりは他校の女子生徒からも知られているほどである。

 

「おい!元浜!松田!そっから先は行き止まりだぞ!」

 

「「なにぃ〜!!?」」

 

 

今日も今日とて大ピンチの変態3人組……そんな彼らにも救いの手がまれに差し伸べられる。

 

 

「変態共!今日こそは許さないわよ!!」

 

「ボコボコよ!!」

 

女子剣道部員が竹刀を片手に3人に近づこうとしたその時。

 

「ん?何やってるの?」

 

「ん?あ!と、常盤先輩!?」

 

ここで説明しょう…この駆王学園には様々な有名人が存在する。

 

まず最初に学園二大お嬢様リアス・グレモリーと姫島朱乃

 

学園のマスコットこと搭城小猫

 

学園二大イケメン木場祐斗そして……常盤ソウゴ。

 

 

 

甘いルックスに普段は純粋な少年のような顔つきだが時折見せる魔王の様な怪しげな色っぽさがある顔をするので学園の女生徒はおろか男子生徒まで魅了する。

 

 

 

話は戻り先ほどの続き

 

 

「と、常盤先輩…何ってその〜えっと////////」

 

「あれ?もしかしてその竹刀でそこの子たちを?」

 

「い、いえ!とんでもない!わ、私たち外で素振りとジョギングしてるんですよ!」

 

 

突然のソウゴの登場によりテンパる二人、頬を少し赤く染め鼓動が速くなる。

 

 

「そっか!練習中ごめんね?練習頑張ってね!」

 

「「は、はい!失礼します!」」

 

二人は声を合わせてその場を離れて部室へと戻っていった。

 

 

「さーて?3人とも?訳を聞こうじゃない?」

 

ムッとした表情で変態3人に声をかけるソウゴ、すると3人はバツが悪そうな顔をしていた。

 

「はあ、全くいつも言ってるじゃん…君らがやってる事はダメな事なんだよ?」

 

ため息を吐きながらそう聞くと元浜が

 

「だ、だけど常盤先輩には俺ら非モテの気持ちなんてわかる訳ないっすよ……。」

 

「そうだぜ…イケメンで愛嬌があって、皆んなから好かれてるイケメン先輩には俺らの気持ちなんて……」

それに松田がのっかる

 

「別に自分でモテるだなんて思ってないけど、君たちのそれはただの言い訳でしょ?モテないからって理由で覗いていい理由にはならないよ?君たちがやってるのは歴とした犯罪だ…そんなので君たちは人生の数年を棒に振りたいかい?」

 

そういうと3人は俯き少し不満足そうな表情を浮かべていた。

ここまで来ると流石に病気を疑ってしまいそうだが、気持ちを抑えて

「俺だってずっと君たちを庇ってあげらる訳じゃないんだ…来年で俺も卒業するんだ…君たちがこれからの人たちを引っ張って行かなきゃいけないんだよ?しめしつかないでしょ?もしかしたら頼りになる先輩だったら可愛い彼女とかもできるかも?」

 

「え!?マジっすか!」

 

「おおおお!!!!」

 

 

「うん!なんかいける気がしない?」

 

「「はい!いける気がします!」」

 

まさに単純そのものである。

 

 

ーーーーーーーーーーー

ー???ー

 

「これしか……方法はないのよ……。」

 

「そうなんですよ?これでないとあの方の役に立つなんて不可能…トワイライトヒーリングなしでは我々のような下っ端は役に立つどころか足手まとい…それはあなたが一番よくわかってらっしゃるのでは?」

 

「黙りなさい!!」

 

 

 

古びた教会で堕天使達は話し合う…今後の動きを…そして一人の堕天使が異形の戦士へと姿を変える…。

 

 

 

エグゼイドォォ

 

 

過去の歴史を奪い堕天使達は動き始める…。

 

 

 

 




次回、仮面ライダーオーマジオウ

「先輩紹介します!俺の彼女です!」

ー変態にできた彼女ー

「ソウゴさん…?」

「アーシア?」

ー過去の友の出会いー

「見せてあげるよ、王の力を」

《ライダーターイム》

2019:時王



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2019:時王

皆さんお久しぶりです、コロナの方は大丈夫でしょうか?

僕自身はまだ大丈夫ですが仕事やその他の時間に大きく影響を受けてますので大変です。

のでみなさんも外出を控えてコロナを乗り越えましょう!


ー???ー

 

「…あの堕天使共にアナザーライダーの力を与えてよかったんですか?」

 

「ああ…彼らにはいい働きをしてもらわないとな…何もかもが凸凹で醜いまま新時代を迎えるなど…全くもって不愉快だ…その為にアナザーライダーは必要なんだ…歴史を奪い、一から"平成,.と言う時代をやり直す…それが我々…歴史の管理者のやるべきことだ…。」

 

「令和と言う時代はどうするのですか?そこから歴史を平坦にするというのは」

 

「ふん、醜い歴史から生まれた時代などもっと醜い道のりになるに決まっているだろう?そんな歴史など初めから無かった事にしてしまえばいい…。」

 

「確かに…そうですね…そういえば…あの者はどうなさるのです?あそこまで力をつけられては手の施しようが…。」

 

「フム…確かに言われてみればオーマジオウは厄介だ…全ライダーの力をつけていれば我々もかなり手を焼く…だが…」スッ

 

「!?それは!?」

 

 

「まだ計画段階だが打つ手がないなら作って仕舞えばいいだろう?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ー駆王学園ー

 

「はぁ〜…今日はなんだかやる気…出ない気がする…。」

 

常盤ソウゴは屋上で寝そべりぼーっと空を眺めながら昼休みを過ごしていた。

 

「お弁当も食べ終わっちゃったし…"この世界,,って案外平和な感じなんだなー」

 

 

意味深な言葉を吐きながら再びぼーっとし始める…が

 

 

「あ、居た!もう!常盤くん!探したのよ?」

 

ぼーっとしているところをリアスに見つかってしまった。

 

「ん?ああグレモリーさんか、なんか用?」

 

「なんかじゃないわよ、一緒にお昼食べるって言ってたじゃない」

 

「あー、そういえばそうだったね、ごめん!もう食べちゃった!」

 

「だろうと思った…もう…セッカクキョリヲチジメルチャンスダッタノニ…。」

 

「ん?何か言った?」

 

「なんでもないわよ!それで?約束破ったんだから何か埋め合わせしてもらわないといけないわよね?」

 

「えー…んじゃ日曜にどこか行く?ちょうど暇してたし」

 

「絶対よ!(やった!)」

 

この時ソウゴは思った…女の子って時々すっごく可愛いけど時々すっごくめんどくさい…。

 

 

この後教室に戻り午後の授業を消化していき放課後まで話は飛ぶ。

 

夕焼けが学園の壁を焼きオレンジ色の空がだんだん暗くなる頃偶然一誠に出会した、何故がニマニマして変な顔をしていた。

 

「一誠くん?なんかあった?すごく気持ち悪い顔してるよ?」

 

「いきなり出会ってそりゃひでーっすよ!でも!気にしません!」ポァー

 

 

「?」

 

何かに浮かれているのだろう…だろうか?彼の顔を見るとますます分からなくなっていく

 

「ふふーん!先輩!俺!彼女が出来たんですよ!」

 

「え?!」

 

これは驚きだ、出来ないとは思っていなかったがこうも早くできるなんて……でも後輩がここまで喜んでいるんだ…祝福してあげなきゃね

 

「おめでとう、一誠くん!どんな娘なの?」

 

「お?気になります〜?実はこの後一緒に帰るんですよ!よかったら会ってみてもらえませんか!先輩には世話になったし紹介したいんっすよ!」

 

微笑ましいなぁー、まさに青春って気がする!

 

そんな事考えているとふと、幼い頃に頭を撫でてくれたセーラー服のあの人を思い出す……。

 

「(裕子さん…。)」

 

 

まだ踏ん切りがつかないのかな…?俺って案外女々しい奴なんだな……。

 

「先輩?常盤先輩!!」

 

「え?」

 

「どうしたんですか?ボーッとして」

 

「…なんでもないよ、一誠くんの彼女だっけ?会ってみたいな、君が選んだ娘だからいい娘だと思うけど少し気になるし」

 

「オッケーっす!なら、来てください!もう下で待ってると思うんで!」

 

 

「わかった」

 

 

そのまま一誠に連れられ校門にいる彼女の元へも向かった。

 

その間彼は何を思っていただろうか、"あの世界"での出来事を思い出し奇妙な孤独感が心を蝕んでいるのか…彼の目には光などなかった…。

 

「紹介します!先輩!こちら俺の彼女の天野夕麻ちゃんでーす!」

 

「初めてまして!一誠くんの彼女の天野夕麻です!」

 

「あぁ、よろしく…話は聞いてるよ、一誠くんからね。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

あの子……なんだったんだろう……なんかやばい気がする。

 

 

いやいや、まてまて考えすぎにも程があるよ…あの一誠くんに彼女が出来たんだ…これは喜ばしい事だ……だけど……なんだろう……この嫌な感じ……。

 

 

……うん、わかってるよ…なんでこんな気持ちなのか…寂しいんだよね……自分が"創りなおした,,この世界でずっと孤独感を覚えている…ゲイツも…ツクヨミも…ウォズもいないこんな世界……おっと…ダメだ…そんな事考えたら…俺の勝手な気持ちだけで世界を破壊してしまう…それこそ……

 

 

 

 

 

最低最悪の魔王そのものだ………。

 

 

 

 

 

ん?なんだ……この臭い……酷い臭いだ……。

 

 

この建物……なんか…嫌な気配がする……気がする……。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「やっぱり…はぐれか……」

 

「おやおや?こんな時間から人間とは珍しいねぇ?ちょうどいい、腹が減ってたんだ……!」

 

中に入ると血肉が散らばっており薄暗い部屋の奥から頭がヤギ、体が人間のはぐれ悪魔が出てきた。

手には大きな剣が握られており所々肉や血がこびりついている。

 

 

「ねえ、君はなんでこんなところにいるの?」

 

「はっ!最期のおしゃべりってかい?あんたも物好きだねぇ、いいだろう最期に俺の身の上話を聞かせてやろう…俺には主人がいたんだが言い回しがちと偽善的でなぁ?ムカついてぶっ殺してやったんだよ、スカッとしたぜ?んでとりあえずここを拠点としてテメェ等人間を喰ってるって訳だよ!どうだい?最期にいい事聞けたろ?んじゃとっとと喰うとするかな」

 

 

「そっか……なんか残念…もし何かしら理由があってそんなことしてるんだったら、助けてあげたかったけど……。」

 

そう言うとソウゴはカバンからジクウドライバーを取り出すと腰に巻き付けた。

 

ジクウドライバー!

 

 

ソウゴの相手を見るその目は同情や哀れみなどは無かった。

 

 

ジオウ!

 

 

 

純粋な殺意だった……。

 

 

「見せてあげるよ…王の力を。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライダータイム!!仮面ライダー!!ジオウ!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

私はリアスグレモリー…今日ははぐれ悪魔エドの討伐だ。

 

エドは並大抵のはぐれとは訳が違う私はともかく他の眷属達に危険が及ぶのは避けたいところだ。

 

「みんな…気を抜いちゃダメよ?」

 

「「「はい!」」」

 

 

気を引き締めて建物に入ろうとしたその時だった。

 

 

 

フィニッシュターイムッ!!ターイムブレイクッ!!!

 

 

 

ドガァァァァァァァァンッ!!!!

 

 

 

突然廃工場から爆発音が鳴り響いた。

 

「な、なにが……」

 

 

「部長……。」

 

 

眷属達は呆気にとられてる、ここでは私がしっかりしないと!

 

「みんなもしかしたらエドがなにか仕掛けたのかも!行くわよ!」

 

 

眷属達を率いて廃工場に入る。

 

するとエドの気配などはなく静まり返っていた。

 

「気配がないですね……。」

 

「えぇ…でも油断しちゃダメよ…。」

 

そう言うと奥から何者かの影が見えた!

 

 

「出てきなさい!いるのはわかってるわ!」

 

コツコツと歩く音が響き渡り徐々に暗かった廃工場内に目が慣れてきたのか相手の姿が見えた。

 

「なんだ…あれ…?」

 

「ライ…ダー?」

 

小猫と祐斗は相手の姿を見て呆然としていたが私と朱乃は知っている……あれを……いやあの方を!!

 

 

「あ…うそ……でしょ?」

 

「そんな…」

 

私達の表情から余裕が消えているのに気づいたのか小猫と祐斗は臨戦態勢に入る。

 

「誰だか知らないですが部長達の顔を見てわかりました、只者ではない!」

 

 

「僕も同意見だよ…一見不思議な見た目だけど気が全く読み取れない……!」

 

 

不味い!このままだとあの方と戦う事になる!

 

そう思った私は大声で二人を静止させる。

 

「待ちなさい!貴方達へ知らないだろうけどこの方は!」

 

「はっ!」

 

私が彼の名を呼ぶ前に彼は地面を蹴り上げどこかへと行ってしまった。

 

奥を照らして見てみるとエドのものと思われる手足があった…おそらく攻撃の重みに耐えることが出来ず体から引きちぎれてしまったのだろう……。

「ぶ、部長?あれは一体……それに…先程の人物は…」

 

「あれは…最高最善の魔王…オーマジオウよ。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ー翌日ー

 

「昨日はまさかの日だったな……」

 

まさかグレモリーさんに会うだなんて……。

 

今日は何もなければいいけど…それに今日はグレモリーさんと出かける約束しちゃったし…何をするか特に決めてないけど大丈夫だよね?

 

 

「きゃ!」

 

おっとぼーっとしてたら人にぶつかっちゃったよ、ダメだダメだ!しっかりしないと!

「あっ!ごめんね!よそ見してたみたいで!」

 

「い、いえ!私の方こそ……へ?」

 

あれ?この子…どこかで…この綺麗な金髪に…青空みたいに綺麗な目…。

 

あれ?まさか……

 

「アーシア…?」

 

 

「ソウゴさん……」

 

 

この日俺は…懐かしい友達と再会を果たした…でもなぜだろう…寒気がする……気がする……。

 

「ソウゴさん!!!」

 

俺の顔を見るや否や抱きしめてくるアーシア。

 

急なことで驚きほしたが拒絶などはせず優しく抱きしめ返す。

「どれほど……どれほどあなたに会いたかったか……!」

 

アーシアは涙を零しながら俺の胸に顔を埋めながら喋っていた。

「ごめんね…急にいなくなったりして…」

 

「グスン…あんまりですよ…本当に…本当に寂しかったんですから…もう…絶対……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

離しませんから……」

 

 

 

 

 

 




次回仮面ライダーオーマジオウ

「私…ずっと貴方に会えることを心から待ち望んでたんですよ?」

純粋な少女の想い

「アーシア……」

「常盤くん?その子は?」

泥沼現場勃発か?


「ソウゴさん以外には…… もう何もいらない……私とソウゴさんだけの世界を……私とソウゴさんが笑顔になれる世界を!!」

歪む少女の心。

《クウガァ…》

そしてアナザークウガ襲来

次回:2000・Smile


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彼と私の出会い

これは過去編っていうかリアスとソウゴの出会い編ですね。

よければ見てください!


あれは2年前の入学式……。

 

「常盤ソウゴです!よろしくお願いします!」

 

クラスの自己紹介の時彼の存在を知った。

 

顔は可愛らしい顔立ちで目の奥なんてキラキラしてた……

 

でも…

 

「将来の夢は!王様になる事です!」

 

バカとしか言いようがない人だった……

 

 

 

休み時間彼に話しかけてみた。

 

純粋にどんな子だったか気になったからである。

 

「ん?君は…ぐ…ぐ〜……グレイティストショーマンさん?」

 

「グレモリーよ!誰がミュージカル映画よ!間違えるなら少しは寄せなさいよ!グしか合ってないじゃない!!」

 

「アッハッハ!ごめんねグレモリーさん」

 

 

最初こそはジョークが好きで王様になるなんて言うバカな人だと思っていたけど絡めば絡むほど印象の変わる…そんな男性だった。

 

 

迷子の子供がいれば率先として助けてあげたり、女の子が不良に絡まれて行ったら助けてあげたり…動物にだって優しかった…。

 

 

彼と話をしていると自分がグレモリー家の悪魔というのを忘れてしまう程有意義な時間だった。

 

だけど時折思い出してしまう…フェニックス家との縁談話についてだ。

それを思い出すと誰も私のことはリアスとしてではなくグレモリーとして見ている事を再確認してしまう。

 

そんなある日、あれは酷い雨の降る放課後。

 

「……はぁ……」

 

この日も私はその事について思い出してしまい、暗い気持ちが心を蝕んでいた。

 

「それに傘も忘れちゃうなんて…最悪…」

 

傘も忘れてしまい、こんな事で眷属の子たちに雑用を頼むわけにもいかず下駄箱の屋根の下で雨宿りをしていた。

 

「おーーーい!!」

 

すると後ろから常盤ソウゴが話しかけてきた。

今は誰とも話したくないのになんでタイミング……。

 

「あら、常盤くん…どうしたの?こんな時間まで」

 

「いやー!テストで名前書き忘れが3枚もあってさー!全部赤点でやり直ししてたんだー!」

 

あははと笑う彼に笑い事じゃないでしょなんでやねんと言いたくなる気持ちを抑えて、とりあえず適当に返事をして今は追い返そうと思いそのまますぐに言った。

「あっそ、気おつけなさい、じゃあさようなら」

 

そのまま顔を晒してしまったが…果てしない後悔がやってきた。

 

こんなにあからさまに常盤くんに八つ当たりだなんて……。

 

「ねぇ?なんでそんなに悲しそうな顔してるの?」

 

彼はそんなの関係ないと言わんばかりに私の領域に再び足を踏み入れた。

 

「何をいってるの?常盤くん?」

 

少し動揺した、眷属でも悟らせなかったのに……なぜ?

 

「んー?なんか今日のグレモリーさんずっと悲しそうな目をしてるんだよ…それに今日だけじゃない…出会ったからも何回もそんな顔してる…何かあるんだったら相談に乗るよ?」

 

どんどん私の心の中に入ってくる……いや……やめて……。

 

私は貴方を傷つけたくない…だから…やめて。

 

「やっぱり…何かあるんだね…?聞かせてよ…君が何を不安がっているのかを…ほら?俺、王様になりたいからさ!困っている人とかほっとけないし、ましてや友達が悩んでるんだ、相談くらい「いい加減にして!!」…グレモリーさん?」

 

 

「さっきから!私の心に土足で入ってきて!!貴方みたいなお気楽でちゃらんぽらんには一生理解なんてできないわ!!!!だいたい何が王様よ!!何が困ってる人を助けたいよ!!そんなのただの!偽善じゃない!!なんでもかんでも知ったような口聞いて!!聞いたところで誰も私をわかってくれない癖に!!私を……グレモリー家とか…都合のいい道具とか…ちゃんと…リアスとして…1人の女の子として…見てなんて……グスッ…くれない…クセに…ゥ…ウゥ…」

 

私はいつのまにか涙を流して言うはずのない事までペラペラ喋ってしまった。

それに友達に…こんな酷い事を……あぁ…私は…。

 

「…ねぇ、グレモリーさん?」

 

私が膝を突きながら泣いていると常盤くんは再び声をかけてきた…ここまで言ってしまったのだ…罵声や文句など言われても仕方がない…そう思っていたが思いがけない言葉が聞こえてきた。

 

「俺はさ…グレモリー家とかそんなの言われても良くわからないけど…だけどさ…グレモリーさんはグレモリーさんだよ?他の誰でもないリアス・グレモリーそのものだ!!他に代わりなんて誰がいるの?」

 

「と、常盤くん?」

 

「俺はちゃんとグレモリーさんのことよく見てるよ?いつもは余裕そうに振る舞ってるけどいざとなるとてんでポンコツだし、甘いお菓子とか食べてるとほっぺがとろけるんじゃないかってくらい笑顔で食べる可愛らしい一面もあるし、困ってる人がいたら自分の時間が削れようとも助けてあげている…他にも言おうと思えば言えるよ?それくらい君は魅力的で俺からしたらほんと!友達になれて最高って感じだよ!でも、今回は俺が悪かったね、たしかにドカドカと踏み込みすぎた。」

 

「あ、あれは私がまず初めに!」

 

 

「ううん…誰だって踏み込んで欲しくない場所とかあるもんね?俺だってあるし!だけど…グレモリーさん……ひとつだけ最後にいいかな?」

 

「え?」

 

「今じゃなくてもいい…何ヶ月何年も先でもいい…だけど…言えるようになったら教えてよ!絶対力になるから!俺!どうしても君の力になりたいんだ!君の言うグレモリー家とかそんなのじゃなくてリアス・グレモリーの力に!」

 

あぁ…そんなこと……そんなこと言われたら……私……

 

 

「ねぇ…なんでそこまでしてくれるの?」

 

「ん?そんなの決まってるよ!君にはずっとそんな可愛い笑顔のままでいてほしいからだよ!」

 

彼はキラキラした笑顔でそう言った。

 

ドキドキと鼓動が速くなり顔が熱くなるのを感じる。

 

この時私は…。

 

「あ!グレモリーさん!雨、上がったみたいだよ!」

 

「え?あ、ほんとだ…」

 

「おおおおわぁぁぁぁ!!すげぇぇ!!虹だ!!グレモリーさん!ほら!虹だ!」

 

「虹程度でどれくらいはしゃいでるのよ…もう…全くバカなんだから…」クスッ

 

「あ!グレモリーさん!ようやく笑った!」

 

「は、恥ずかしいからあまり言わないで!!」カァー

 

「あははっ!そうだ!今から暇?アイス食べに行こうよ!俺お腹減っちゃった!」

 

「唐突すぎない!?…でもまあいっか!ええ、行きましょう!」

 

この日、私は…一人のおバカさんに…恋をした。

 

おバカだけどとても優しくて私をリアスとして見てくれる人に……。

 

だけどこの時は知る由もなかった…想いを寄せる男性が……最高最善の魔王である事を……この時の私はまだ…知らなかった。

 

 

 

 

 

 




次回予告書かへんのは新鮮ですね。

何書こうかまよたんですけど、特に思いつかんかったんで次回の番外編だというか過去編的なやつの予告的なのいうときますね、まずはオーマジオウはなぜ戦地に現れたのか…そんでもってあといくつか……そやね、5話くらいは予定あります、のでチョビチョビ挟んでいくんでよろしくお願いします。


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2000・Smile

骨折にて入院してました…お疲れ様です


「ア、アーシア?再開できたのは嬉しい…けど少し抱きしめすぎじゃない?」

 

「なにを仰っているのですか?こんなの当たり前じゃないですか、ずっと……ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずぅぅぅぅぅっとっ!……あなたに再開できることを心から望んでいたんですから…。」

 

アーシアはそう言うと俺を抱きしめる力がより一層強くなる。

 

そして一瞬の静寂が訪れた…風も止み…鳥の囀りさへその場には存在しなかった。

 

この静けさの中、最初に聞こえたのは。

 

「…ウッ…グスッ…」

 

「あ…。」

 

1人の少女の泣き声、他でもないアーシアのものだった。

 

そうだ…アーシアは友達はおろか親しい人間なんて居なかったな…俺が来るまでの話だけど。

 

でも俺が居なくなったことによってまた彼女に孤独を与えてしまった。

 

そう思うとなんだかギュッと締め付けられる様な痛みが心を支配した。

 

「ごめんね…アーシア…ごめんね…。」

 

「ソウゴ…さん…グスッ…ずっとお会いしたかったです…何度だって言います……!会いたかった…!」

 

激しい後悔が脳内から体全体に広がる、だが何故だろうか…?彼女からは前より強い電磁波を感じる…まるで大きな力に飲まれそうになっている様な。

 

その事もありあまり感情的になれない…旧友との再会だと言うのに何が俺をそうさせるんだ?

 

「ねぇ、ソウゴさん…せっかくですし…どこかへ連れて行ってはもらえませんか?」

 

アーシアは涙を拭い笑を浮かべ俺の方を見る、そう言えばなぜアーシアはここにいるんだ?

 

「あ、ごめんねアーシア…俺これから約束があってさ…」

 

「……そうですか……。」

 

「そう言えばアーシアはなんで日本に?」

 

「え?あぁ…この街にある教会に移動になったんですよ…でもソウゴさん…今はそんな事はどうでもいいんです……その約束とは私以外の女性とお会いするなどでは……ないですよね?」

 

その言葉と同時にアーシアの顔から笑みが消える。

 

なんだこのプレッシャーは……?本当にあのアーシアか?

 

目には一切光がない…これは一体……。

 

 

「友達との…約束だよ?」

 

「お友達?おかしいですね…質問内容はさほど難しい訳ではなかったと言うのに……ではもう一度お伺いしますね?その約束とは私以外の女性とお会いするなどでは…ないですよね?」

 

 

どうやら男性か女性かと聞いている様だ、だけどこれは本当のことを言っちゃいけない気がする…かと言って嘘を付くのもなんだかなぁ……

 

 

そうこうしているうちに約束の時間が迫ってきていることに気がついた。

 

そういえばこの公園…グレモリーさんとの待ち合わせ場所じゃないか!!

 

それに時間もない!

 

早くなんとかしないとなんだかまずい気がするぅぅぅぅっ!!

 

 

「あら?常盤くん?随分と早いのね?ん?その子は?」

 

 

どうやら時すでに遅し…グレモリーさん…ちゃんと10分前行動とか偉いね……。

 

 

「あー、えーっとこの子はアーシアって言って昔知り合った「ソウゴさん……。」……はい」

 

 

アーシアに名を呼ばれてぎこちない動きで彼女の方へと顔を向ける。

 

「これは…どういうことですか?」

 

どうやらアーシアの目からハイライトさんは旅立ってしまった様だ。

 

 

「私…これでもちゃんと女の子なんですよ…?なのに…ずっと想ってきた男性にこの様な返しをされるなんて…」

 

「いやいやいや!!まって!なんのこと!?グレモリーさんは友達なんだけど!?」

 

「あのー常盤くん?何があってこの子が怒ってるのかちょっと察したけど、私を遠回しにディスるのはちがわない?」

 

「え!?あ、ただの友達って感じでもないけど!あーでも!えっと!なんて言えばいいの!?」

 

ダメだ!こういうのって俺苦手なんだよなぁ…どうやってまとめれば……

 

「…すみません、貴方はソウゴさんのなんなのでしょう?」

 

「え?私?私は彼の……まだ友達よ…。」

 

え?なんです?その意味深な言い方!?

 

「ソウゴさん……もしかしてこれからこの方とお出かけを?」

 

ああ…ハイライトちゃん君は家出をして戻ってこないからこっちは胃が死にそうだよ

 

 

「えっと…うん、そうだよ?」

 

「でしたら私も連れて行ってはもらえませんか?」

 

そうきたか……でも……。

 

「ごめんね、アーシア…今日はグレモリーさんと2人で遊ぶ約束をしてたんだ…だから今日はごめん…」

 

「常盤くん…」

 

「……」

 

「だけどしばらくは日本にいるんだよね?だったら明日にでも「嫌です…」…アーシア?」

 

何かがおかしい…。

 

「嫌です嫌です嫌です嫌です嫌です嫌です嫌です嫌ぁぁぁぁぁ!!!こんなのは違う!!ソウゴさんは私を拒絶なんてしない!いつも私のそばにいてくれてたのに!!なのになぜ!!!なぜ!!!!?………ねぇソウゴさん…私すごく変わったんですよ…みんなの笑顔のためにって…自分にそう言い聞かせて…そしたらまた会ったときにソウゴさんが褒めてくれるんじゃないかって……ですが私はソウゴさんとの約束の他から追放され…どん底にまで落ちちゃいました……でもこの力があれば…ソウゴさんの隣にずっと入れるしバカにももうされません!私はソウゴさん以外には…… もう何もいらない……私とソウゴさんだけの世界を……私とソウゴさんが笑顔になれる世界を!そのために!!」

 

 

するとアーシアはポケットから黒いライドウォッチを取り出した。

 

嘘だろ…なぜ君がそれを…。

 

「私は変わる!!私とソウゴさんだけが笑顔になるために!!変身っ!!」

 

アーシアはアナザーウォッチを胸に押しつけそれが体内に入っていった。

 

「うっ!うううぅぅぅっ!うぁぁぁぁぁぁっ!!!」

叫び声を上げながら彼女の体はどんどん大きくなっていく…そしてそこには異形ともいえる戦士(バケモノ)がそこにいた。

 

【 クウガ…! 】

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「下がって!常盤くん!私の後ろに!(まずい…これはかなりまずいなんとか常盤くんだけでも避難させないとって)常盤くん!?何してるの!?」

 

グレモリーさん…巻き込んじゃってごめんね?…俺が片付けないといけないんだ…」

 

彼は何かを取り出してそのスイッチを押した。

 

 

《クウガッ!》

 

 

その声が鳴り終わると彼の腰にベルトが巻かれていた。

 

 

「…変身。」

 

彼がそう言った瞬間眩い光が生まれた。

 

「うっ!な、なにが…!!」

 

強い光が治ると煙が当たりを包んでいた…何かいる…そう思った時だった。

 

「アーシア…君を止める…」

 

 

そこには赤の戦士が立っていた…。

 

 

二本の黄金のツノ…真っ赤な目とボディ…銀色のベルトをした戦士…

 

 

悪魔として長年生きてきたが、目の前の巨大な化け物もそうだがこの赤い戦士も見たことがなかった…

 

 

それに化け物とこの戦士…どこか少し似ている様な気がした…。

 

 

常盤くん…あなた…一体…何者なの…??

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『ゾヴゴザーーーーーンッ!!!キャハハッ!!』

 

 

「完全にアナザーウォッチに主導権を奪われてる!今助けてあげるよアーシア!!ハッ!」

 

 

ソウゴ…いや、クウガはアナザークウガの胸部分までジャンプをし、そこから強い蹴りを放つ

 

 

「うぉりあっ!!」

 

『うぐっ!!き、キャハハッ!!』

 

効いてはいるらしい…が、すぐさま捕まり地面に叩きつけられる

 

 

「ぐあっ!!!」

 

 

「常盤くん!!!」

 

 

「グレモリーさん!危ないから下がって!!!」

 

 

近くにリアス・グレモリーがいるせいでうまく戦えずにいたが…

 

「っ…常盤くん!私も戦えるのよ!食らいなさい!!」

 

彼女の手から赤黒い光のエネルギーが発射する…

 

『キャァァァァァッ!!!!!』

 

見事アナザークウガに命中した!

 

当たった瞬間大爆発を起こした。

 

「やったわ!さて、常盤くん…あなたに聞きたいことが「グレモリーさん…君がなんの力でアーシアを倒したかは知らないけど…実はまだ倒せてないんだ…」えっ…?」

 

 

なにを言ってるのとでも言いたげな顔をするがその顔が青くなるのはそう時間はかからなかった…

 

 

『キャハハッ!!キャハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!』

 

 

爆発の炎の中から奴がまた現れたのだ。

 

 

人通りの少ないこの道でも流石に事をおっ始めたのが原因で人の声がポロポロと聞こえ始めた…

 

 

(まずい!このままだと一般人にも危害が!…ん?)

 

 

ソウゴはある事に気がついた…それは

 

 

『キャハハッ!ウッ…キャハ…ハハハ!!』

 

 

アーシアの…いやアナザークウガの様子が妙なのだ…まるで…そう…アーシアとウォッチが反発して体に合っていない様な…

 

 

すると、微かだが声が聞こえた…アーシアの声だ…

 

「ソウゴ…さん…タス…ケテ。」

 

 

その言葉を聞いて確信した…アーシアは強制的に何者かにウォッチを使わされたのだ…そして精神がウォッチに支配されて…でもそれでも彼女は諦めずにそれに今も尚争っている…1人の少女がこんなにも頑張っているのに…俺はまだ何もしてあげられていない…アーシア…待ってて…必ず助けるっ!!!

 

 

「常盤!?どこへ行こうっていうの!?まさか…まだあれと戦う気!?無茶よ!」

 

「グレモリーさん…大丈夫だって…絶対…」

 

 

「な、なにを根拠にそんな…!」

 

 

「…んー…なんか…いける気がするから!」

 

 

ソウゴはリアスに向けてサムズアップをしてアナザークウガの方へと走り出す…

 

 

『キャハハッ!』

 

「ハアッ!!」

 

思いっきり力を込めて拳を放つ

 

一発…二発…

 

三発目でアナザークウガは地に背中をつけた

 

 

「オラァ!!」

 

殴り続けてわかった…このアナザーライダー…寄生生物みたいだ…肉で変身者を包みその人をエネルギーに変えて戦う…だいたいは予想できた…さっきの声はグレモリーさんが放った謎の力でやられた肉が再生する際薄くなった中から聞こえた声だったんだ…ならそこに攻撃を集中すれば!!!

 

 

 

「アーシアを……返せぇぇぇぇぇっ!!!!!」

 

 

肉をえぐり中に腕を突っ込む…何か別の物があるのに気付く…やはり…なら!あとは引っ張り出すだけだ!!!

 

 

「ウォォォォォォ!!!!!!」

 

 

そこから出てきたのはアーシアだった…よかった!傷は無い!

 

 

その場から一気に距離を取り、グレモリーさんの所まで行く。

 

「ごめん!グレモリーさん!アーシアを頼んだ!」

 

「えぇ!!?ち、ちょっと!」

 

 

彼女の静止も聞かずアナザーライダーへと走って行く、もそもそと立ち上がったアナザークウガ…かなり弱っている様だ…常盤ソウゴは走りながら足に力を込める…ピカっと右足首のクリスタルが光る、それと同時に飛び上がり右足を突き出しアナザークウガに蹴りを入れる…

 

 

『キャァァァァァァァァァァッ!!!!!!』

 

 

胸には巨大なシグナルが浮き上がる…シグナルの光が強くなりアナザークウガは断末魔をあげて爆発した…。

 

 

爆発の煙が晴れると赤い戦士のみそこに立っていた…

 

 

 

その時リアスは思った…

 

 

 

(あれ?これってデートどころじゃ無い感じ?)っと…

 

 

 

 




次回仮面ライダーオーマジオウ

「あれは一体なに?」

「あれはアナザーライダーって言うんだ」

ようこそオカルト研究部へ!


「えぇ悪魔!?」

一誠の転生


「やあ…我が魔王」

2020: WOZ


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番外編: Zonjisu

はい、割と好きなんですよね…ゾンジス…番外編でまさかのゾンジス主役…これするの絶対俺くらいでしょ…ではどうぞ!


俺の名はカゲン…俺はなぜか転生をし、平穏な世界で生きている…。

 

 

最初はこの世界を纏めよう…クォーツァーの使命を果たそうと…そう思っていた。

 

 

だが、仲間も居なければ…ウォッチもない…。

 

そう思うと徐にポケットからブランクライドウォッチを取り出す…。

 

 

神は…もう俺に戦いから身を引けと言うのか…そう思い俺は使命も…仮面ライダーゾンジスと言う名も捨てた…。

 

 

 

けれど、悪い事だけではなかった…

 

 

 

「あ!お父さん!」ダキッ

 

この世界で一番の宝物ができたのだから…。

 

「おっ!彩綾!おかえり…」

 

 

妻と娘…家族と言う大事な…大事な宝物だ…。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ねぇ、貴方…」

 

妻の涼子が洗い物を終え、リビングのソファでくつろいでいる俺の元へやってきた。

 

「ん?どうした?」

 

「聞きいた?最近よく起こってる子供の誘拐事件…」

 

「ああ、最近妙にニュースでやるあれか…」

 

「今日、小学校のPTA委員会で聞いたんだけど隣町の学校でもあったみたいなの…私…なんだか怖いわ…彩綾に何かあったら…」

 

最近子供の誘拐事件が発生している…理由など犯人の特徴など一切不明…現場には被害者の靴や鞄…持っている所持品などが落ちていることから誘拐事件と言われているが…まるで神隠しだな…

 

 

「大丈夫だ…お前も彩綾も…俺が守る…」

 

 

「あなた…」

 

 

俺たちはそのまま抱きしめ合い…俺は妻の頭を撫でる…。

 

 

「先…シャワー浴びるわね…」

 

「ああ…」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

カランカラン

 

 

「いらっしゃい」

 

ここは俺が経営しているカフェ《自然の森》である

 

売り上げもなかなかなもので食っていく分には困らない。

 

「やあ!マスター!」

 

これはまた常連さんが来た。

 

「おう、なんにするんだよエロ坊主」

 

「いきなり酷い!?そ、それに俺はエロ坊主じゃなくて松田ですってば!えっとそれと注文はいつもの!」

 

このエロ坊主…もとい松田だが開店して三日目からの知り合いである。

 

堂々とエロい話を振ってくるのでエロ坊主である。

 

だが、割といい奴でもあり友達なんかを連れてくる事もしばしば。

 

「あいよ、アイスコーヒーとモンブランね」

 

「おっ!待ってました!ハム!ん〜!!やっぱここのモンブラン最高〜!」

 

「そういや、最近ここいらで誘拐事件があったんだって?」

 

「そーなんっすよねぇ…物騒な世の中ですよ…あっ!そういえばマスター?こんな噂話を学校で女子がしてたのを聞いたんですけど」

 

 

「なんだ?また更衣室でも覗きに行ってたのか?」

 

 

「違いますよ!!休み時間に後ろの席で…

 

 

 

 

 

『ねぇ、最近起きてる誘拐事件あるじゃん?』

 

 

『あー!あれね!』

 

 

『あれ実は変な生き物が子供だけを狙って巣に持って帰って食べちゃうんだって!』

 

 

『えー?なにその見え見えの作り話〜』

 

『いやでも聞いて?部活の後輩が言うには消えてる場所ってどれもこれも全く同じ廃棄があるらしいの!まるで囲むように餌場で補給してるみたいにさ!』

 

 

『やだー、なんだかきみ悪い話ね…でもそんな事がわかるなら犯人もそこにいるんじゃない?化け物じゃないって話にしてさ、警察も普通動くでしょ?』

 

 

『それがそうしたいけどどう考えてもおかしいんだって…』

 

 

『?…どう言う意味?』

 

 

『親がそばにいながら急に消えたって話なのよ…一番近い距離でもそこから3キロよ?どう考えても動物や人間の速さで一瞬では無理でしょ?』

 

 

『じゃあ変な噂話って事じゃない』

 

 

『まあね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……って話なんですよ!」

 

 

 

 

 

「なるほどな…ってかエロ坊主…おめぇそんなオカルト話信じてんのか?」

 

 

「エロ坊主って言わないでくださいよぉ〜!って…なんて言うか…その…この噂話本来なら気にもしないんですけど…俺この廃墟の近くに行ったことあるんですよ」

 

松田は何かもやもやとした表情で話をする…

 

 

「なんかあったのか?」

 

 

「あ、いえ、俺になんかあったって訳ではないんっすけど…唸り声っていうか…そんなんが聞こえたんですよ…だからこの話少し怖くて…」

 

 

「はっはっはっ!お前もまだまだ子供ってこったな!それ夜だろ?」

 

 

「え、は、はい」

 

 

「夜道にびくついて風なんかな音で勘違いしただけだっての…」

 

 

「そ、そっすよね!あ〜まじにびびってたぁ…」

 

 

「はっはっはっ笑わせてもらった替わりにコーヒーもう一杯サービスしてやるよ」

 

 

 

「え!?まじっすか!いぇーい!」

 

 

……そうは言ったが…実際どうなんだろうな…謎の化け物か…まさかこの世界にもライダーと同じく妙な怪物が…いや…考えすぎだろう…だが俺がドライバーもウォッチも失って…なぜブランクだけあるのか…なぜだ…

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ピリリリッ!

 

「ん?涼子か…」

 

 

仕事が終わり家路につこうとした時、妻から着信が入る。

 

 

ピッ

 

 

「どうした?」

 

 

『あ、あなた…?あなたぁぁぁ…うぅう』

 

 

電話越しで妻は泣いていた…一体なにが…

 

 

『彩綾が…彩綾が!!…さっき警察の人からランドセルだけが落ちて…行方が…ウゥッ…』

 

 

「な……なに…?」

 

 

その言葉を聞いた瞬間体から一気に血の気が引き…そして一瞬で血管が切れてしまいそうなほどに怒りが湧く…。

 

 

「わかった、お前はそのまま家にいろ!少し見てくる!!」

 

 

『あ、あなた?ねえ!見てくるってなにーピッ

 

 

廃墟…そこに彩綾はいる…先程の話…完全に信じたって訳ではないが…可能性があるならテロリストだろうがサイコパスだろが化け物だろうが関係ない!!

 

 

娘のためなら!!俺は!!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここか…松田の言ってた廃棄は…

 

 

そこは今から数年前に取り壊されずにずっと残ったままの廃工場である…この中に彩綾が…。

 

 

中に入りあたりを見渡す…

 

 

カラン

 

 

「!」

 

 

音のする方を見ると空き缶が転がっていただけだった…

 

 

 

すると

 

 

 

 

バタン!

 

 

「なに!?」

 

 

急に扉が閉まり不気味な声が聞こえだす…

 

 

「いやはや…まったくもって…愚かな…こんな所に入り込む…アホがいるとは…実に…実に…愚か…」

 

 

低く…そしてきみの悪い声質だ…この薄暗い部屋になにがいる…

 

 

「おい!俺の娘を拐ったのは貴様か!」

 

 

「娘…?ああ…さっきハントしたガキか…今日の夕飯だ…それがなんだ?娘?お前…それを取り返しに来たのか?」

 

 

「そうだ!!貴様か!!最近起きてる事件の犯人わ!!大人しく娘を渡してでてこい!!」

 

 

「はっはっはっはっはっはっ!!!!なんと…なんて…おれさまは幸運だ!飯が増えた!たくさん…いっぱい…もりもり…大盛り…食べれる…それに姿を見せろって言ったな…?もうお前の後ろにいる…ぞ…?」

 

 

「なんだ…と…!?」

 

後ろを振り向くと…明らかに人ではない化け物がそこに居た…足はムカデのようになっており体は人間の女の女体…腕は細長く…顔がまるでゴキブリ…

 

 

「何者なんだ…お前は…」

 

 

「これから死ぬお前に…なにを言っても無駄だろ?…ん?見えるな…見えるぞ!!おれさまは見えるぞ!!」

 

 

「なにを言っている!!」

 

 

「お前…悪い…奴だろ?…少しだけだけど過去がお前の頭の中から見えるぞ??おれさまの能力で……はっはっなんだ…お前もこっち側か?」

 

 

こ、こいつ!まさか俺の…俺のクォーツァーでの記憶を…よ、読めるのか!?

 

 

「くおーつあー?なんだそれ?お前の名前か?まあどうでもいい…お前もこっち側だろ?何してんだ?…人になったつもりか?…心を売ったくせに?…お前にその場はふさわしくない…」

 

 

「き、貴様!!なにをほざいて!」

 

 

「クォーツァー…お前…おれさまに恐怖してるな?…ならおれさまの方が偉い…強い…最強…だが見逃してやってもいいぞ?お前がこちら側に戻るなら…そうした方が…おれさま楽しい…仲間に…なれ…!」

 

 

「な、仲間…??」

 

こいつは本気で俺の過去を読み解き、俺を利用しようと思っているのか…?

 

 

だが生憎…力なんて…それに…それに…

 

 

『お父さん!!大好き!!』

 

 

 

「仲間になるなら…今を捨てないとな…ほら?娘はあそこに吊るしている…言うんだ…くたばれお前なんていらないって…今を捨てて過去のお前を蘇らせろ…そうすればおれさまはグレモリーや他の悪魔に怯えないで済む…さあ!早くしろ!!」

 

 

くた…ばれ…だと?

 

 

あの子に?

 

 

『お父さん!今日ね!私!お父さんのためにハンバーグ作ったんだ!』

 

 

『お父さん!私ね!大きくなったらお父さんのお店で働きたらきたい!』

 

 

あんな…目に入れてもいいほど大事な…俺の…娘に…?

 

 

 

自分の子供に?

 

 

 

ふざけるな…ふざけるな!!!

 

 

 

「ふざけるなぁ!!!!!」

 

 

「な…んだと?もういっぺん…言ってみろ…人間風情が…!!」

 

 

 

奴は俺に怒鳴られた事に対して腹を立てたらしいがそんな事知るか!!

 

 

「自分の子供にくたばれって言う親が!!!そんな親が!!一体どこにいる!!!!親は!!!親ってのは!!!自分の命を捨ててでも!!!背中を押して!!生き抜けって言うもんだろがぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

「…それが…答え…か?」

 

 

 

「ああ!!そうだ!!!貴様が何者だろうが!!そんな事はどうでもいい!!俺は!!俺の娘を取り戻す!!!ただそれだけだ!!」

 

 

「ならば…とっとと死ね!!!!!」

 

 

 

「ぐっ!!」

 

 

正直あの動きにやられたと思った…その瞬間…

 

 

「な、なん…だ!?この光は!!」

 

 

化け物が俺から発する謎の光によってうろたえる…

 

 

「こ、これは…!!」

 

俺は徐にポケットにあるブランクウォッチを取り出す…それが緑色の光を発していた。

 

 

そして光が収まると…ずっと慣れ親しんでいたあのウォッチがそこにはあった…

 

 

 

「…そう言うことか…どうやら俺はまだまだ現場に必要らしいな…だが今回は違う…」

 

そういうと腰にベルトが巻きつけられる…

 

 

《ジクウドライバー!!》

 

 

 

 

「グゥ…クォーツァー!!なにをした!!?」

 

 

 

 

「違う…俺は…仮面ライダー…ゾンジスだっ!!!」

 

そして俺はライドウォッチを回転させボタンを押す…

 

《ゾンジスッ!!》

 

 

それをドライバーのスロット部分にセットする…

 

すると背後に植物やバッタのような時計のエフェクトが浮かび上がり

 

ドライバーの頭のボタンを押しドライバーのロックを解除する。

 

俺は右手親指と人差し指でアルファベットの『J』を作りポーズを決めて…

 

 

「変身っ!!!」

 

ベルトを回転させる…。

 

《ライダーターイムッ!》

 

その瞬間眩い光が俺を包みエフェクトから「ラ」「イ」「ダ」「ー」の赤い文字が飛び出す。

 

 

「グゥア!また光が!!」

 

《仮面〜ライダ〜ゾンジスウゥゥッ!!》

 

 

ライダーの文字が顔と合体して俺は…また俺は仮面ライダーゾンジスへと変身したのだ!

 

金色の歯車の意匠があり、上半身は非常に長い黒マントで覆われていて、バッタを思わせる生物的なデザイン…この感覚…久しぶりだ…。

 

 

「ウゥゥゥゥハァァァ…」

 

俺は唸り声を出しマントを脱ぎ捨てる…本気でだ…俺は今から本気でこいつを潰す…!!

 

 

「ゾン…ジス…??なんだ…それは…!どうせこけおどしだ!!!お前なんてくたばれ!!!」

 

 

長い下半身を尻尾のように振り回して俺にぶつける。

 

だが無駄だ…

 

「フンッ!!」

バキャアッ!!

 

「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!お、おれさまの!おれさまのあ、足がぁぁぁ!!」

 

 

「この俺…ゾンジスは高い防御性と攻撃力を備えている…お前ごときの攻撃など…へでもないわ!!!はあっ!!!」

 

 

「あばっ!!!??」

 

「オラァ!!」

 

 

拳を奴の腹に打ち込む…そして即座に回転を入れた蹴りを腹にぶち込む。

 

「おぎゃ!!??」

 

「はぁ!!」

 

ドゴッ!!ボゴッ!!バキャアッ!!

 

 

蹴りや拳を何発もお見舞いする…これは奴の罪の重さだ!これまでに食ってきたであろう子供たちやその親たちの苦しみの…怒りの力だ!!!

 

 

 

「おぶぁ!!!??ま、まて!!お、おでざまが悪がった!!む、娘だろ?が、がいほうずる!!だ、だからゆるじ「オラァ!!!」おぼあ!!?」

 

 

「なに調子のいいこと…言ってんだ…」

 

 

「へ?」

 

 

奴の首を掴みぐぐぐっと力を込める…

 

「許してほしいだと…?貴様に…貴様にそんな事を言う資格などない!!!死をもって!!!その罰を…受けろぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

そのまま奥へとぶん投げ…

 

 

 

ライドウォッチのボタンを押しベルトのロックを解除する

 

 

《フィニッシュターイムッ!》

 

「ハァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!フンッ!」

 

そしてベルトを回転させる。

 

《ゾンジスッ!!!タイムブレーーイクッ!!》

 

 

「や、やめっ!」

 

 

「オラァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!」

 

ドゴォッ!!!!

 

「ウギャアァァァァァァァァァッ!!!!」

 

 

化け物に蹴りを放ち奴は大声で断末魔を挙げながら爆裂霧散した。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「……う、ううん…」

 

 

「!、彩綾!起きたか!」

 

 

「あれ?お父さんどうしたの?」

 

 

「……いや、なんでもないんだ…あまりにも帰りが遅かったから見にきただけだ…さあ帰ろうか…」

 

 

「あれ?寝ちゃってたなかな…まあいいや!!うん!早く帰ろお父さん!」

 

 

俺は彩綾の手を引きながら家へと向かう…あの時でた言葉…そうだ…俺なんかにそんな…誰かに許してもらおうなんて資格はない…ならこの力を俺は…今後家族と…助けを求める人々のために使おう…これが俺の罪…そして…償いだ…俺は仮面ライダーになるのだ…オーマジオウ…お前はどうしてる?

 

 

 

 

「お父さん!私お腹減っちゃった!」

 

 

「ああ、俺もた…」

 

 

……今あの王の事を考えても仕方がない…俺は俺でこの小さいけど確かな幸せを掴み…そして守る…それだけだ…。

 

 




見てくださりありがとうございます!まさかのゾンジスが家族を作ってこの世界で新の仮面ライダーになるなんて…書いてて驚きました…さて、ちなみになんですが!仮面ライダーゾンジスシリーズの番外編…ちょこちょこ出せたらいいなーって思ってます…一応この物語は本編へとの繋がりがあるので…さてではこの物語の敵はなんなんでしょうね…クォーツァー?それとも…いや、これはまだ先の話…それでは!


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