仮面ライダージオウ EP.00 サイテーサイアク2068 (逢魔時王)
しおりを挟む

仮面ライダージオウ EP.00 サイテーサイアク2068

タグにもあるように処女作です。今まで読む側だったのですが……ふと思い立って筆を取った次第であります。拙い文章でしょうが……どうぞご覧下さい。


 ──荒れ果てた大地に刺す巨大な20の影

 

 かつて栄えた文明など見る影もないほどに荒廃した地に、あたかもその存在を知らしめすかのようにそれは建っていた。

 時計を模した文字盤を背に立つ1人の少年の像──【常盤ソウゴ 初変身の像】と刻まれたそれを守護するかのように並び立つ19の人像。

 世界や思想は違えども、命をかけて人々を護り戦った英雄たち。人は彼等をこう呼んだ。

 

 

 

 ────『仮面ライダー』

 

 

 

 ──だが

 

 

 

 全ての時空において

 

 

 

 彼等の軌跡を知る者はいない

 

 

 

 ──ある男を除いて

 

 

 ♢

 

 

「……愚かな」

 

 そう呟く男の姿は、尊大な物言いとは裏腹に何処か哀しげなものだった。

 一面焦土と化した大地、そこに転がる無数の残骸や人の影。目の前の広がるこの“地獄絵図”と呼ぶに相応しい光景を作り出したのは他でもない──この男だ。

 自らの手で作り出した光景を前に、僅かばかりいる生存者に向けて尊大な態度を崩さずに男は言い放つ。

 

「これ程までに圧倒的な力の差を見せつけて、尚私に挑むその気概は褒めてやろう……見事だ。」

 

 本来ならば喜ぶべき称賛の言葉も、事ここにおいては皮肉や嫌味でしかない。それは今のこの状況が、何より雄弁に語っている。

 

「──だがどれ程お前たちが抗おうとも、私を倒す事は不可能だ。」

 

 まるで自分たちの奮闘も仲間の犠牲も、全てが無意味であるかの様な言い草。そんな男に対して怒りを向けながらも、ただ倒れ伏す事しかできない自分たちに対する歯痒さから、人々はその顔を歪ませる。

 そんな状況を見ながらも男は続ける。

 

「……何故かわかるか?」

 

 そう問いかけるも、答えるものはいない。そして──

 

「私が──生まれながらの王だからだ!」

 

 ともすれば戯言ととられる言い分。しかしその言葉を否定する者はいなかった。尊大な態度に裏付けされたその理不尽なまでに圧倒的な力は、正に『王』……否、『()()』と呼ぶに相応しい。誰もかれもがそう思っていた。

 それでも、人々は戦う。自分たちの自由を取り戻し、希望ある未来を手に入れるために……どれ程敗れ犠牲を出そうとも……

 

 ──かくして『最低最悪の魔王VS全人類』という、歴史上もっとも凄惨な戦いは、今日も、これからも続いていく……

 

 

 

 ──()()()()()

 

 ある時、男の前に1人の青年が現れる。分厚い本を脇に抱え傅く青年を前に、男はふと思考を巡らせる。

 

(……再び、動き出したか。)

 

 その事を皮切りに様々な変化が生じる。あるところでは、1組の少年少女が歴史を変えるべく動き出し、またあるところでは、新たなる王を擁立するべく動く者たち……そして全く違う思想を胸に策を巡らせ暗躍する者までが現れる。

 

 それぞれの思惑が交差する時……止まった時計の針が、再び時を刻む──

 

 そんな事を感じ取りながら男は唐突に顔を上げ、心なしか声を弾ませながら、何もない虚空に言い放つ。

 

「面白い。私がかつて持ち得なかったモノを手にした時、お前がどんな軌跡を辿りどの道を選ぶのか……しかと見せてもらおう。若き日の私よ。」

 

 

 

 

 

 

 

──だが忘れるな!

 

 

 

 

 

 

お前は私

 

 

 

 

 

 

お前が王になると望み

 

 

 

 

 

 

その道を辿る限り

 

 

 

 

 

 

私は常に

 

 

 

 

 

 

未来《ここ》にある!

 

 

 

 

 

 

 そして物語は、未来(ワタシ)から過去(オレ)へ──

 

 

 

 

             to be continued ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?「最低最悪」と忌み嫌われた1人の悲しき魔王の物語。
まあぶっちゃけ特に書くこともないんですが…感想をくれれば幸いです。どこが良かったとか、文章の構成でここはもっとこうしたほうが良いと思った点などはドシドシ送って下さい。今後執筆する上での経験値とさせていただきたく思います。
ただし、中身のない誹謗中傷はNGでお願いします(笑)
それと、最後の文にto be continued と書いてますが…これは「テレビ本編に続く」という意味ですので悪しからず。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。