Next Road (九条ヤヤ)
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プロローグ
時代が終わる。全てが始まる。


突如現れた「風都タワー」を横目に俺は走っていた。

後ろには無数の怪物。止まったら命が無いのは確実だった。

 

街は混乱に包まれており、辺りには”攻撃“による瓦礫が散らばっている。

何度も縺れそうになりがらも、必死に走る。

 

俺「汐留(しおどめ)ヒロ」は学校帰りに都会に立ち寄ったただの高校生だ。

部活には所属してない、特にこれと言った特技はない。

そう、ただの高校生。

 

なので突如、巨大なタワーと共に現れた怪物たちに立ち向かうという選択肢は、その姿を見た瞬間に消えていた。

俺に出来ることと言えばただただ「現実になった虚空」から逃げる事だけだった。

 

「ハァッ…ハァッ…!」

 

体力はとっくに限界だった。

どこか早く、安全な所に…

 

そう考えた瞬間、俺は宙を浮いていた。

正確には正面から超高速で何かが俺に衝突してきた。

 

「うっ…?!がは…っ!」

地面に激突し、空気が無理矢理肺から叩き出される。

 

衝突してきたヤツが立ち止まり、俺を見下ろす。

俺はその正体を確認し、驚愕した。

 

カッシスワーム。

 

俺はその姿を過去に何度も観た。

ただしテレビという箱の中で、だ。

 

地面で悶える俺の前に立ち、右手にある刃をヤツは振り上げた。

 

劇中同様、人間を殺す為に。

 

あぁぁ、もう駄目だ。

俺の人生はここで終わる。

 

カッシスワームの姿を見て、過去の情景が頭を巡る。

おもちゃのベルトを腰に付けてテレビに釘付けになっていた。

カプセルトイをショッピングモールで見かけて、よくお小遣いを貯めて買いに行っていた。

キーホルダーを自宅の鍵につけて、学校で無くした時は必死で探した。

 

あぁ、これが走馬灯ってやつか。

本やドラマでよくあるやつ。しかしそれを実際に体験するなんて思いもしなかった。

 

俺は静かに目を閉じた。

情景はまだ頭の中に焼き付いている。

 

その中に、一際輝く者がいた。

 

幼い俺の中にずっと一緒にいた存在。

いつも勇気づけてくれた存在だ。

 

俺は救いを求めるように、初めての英雄(ヒーロー)の名前を口にした。

 

「…カブト」

 

その時、風が吹いた。

 

刹那、怪物たちは爆散し姿を消した。

 

「…?」

 

何が起こったのだろう。

瞬きをする間もなかった。

ただそれ以上の速度で、何かが通り過ぎたように感じた。

アレは一体…

 

「こっちよ!急いで!」

 

近くから聞こえた女性の声でハッと我に帰る。

俺は周りの人達と共に避難を開始した。

 

 

 

…あれから一年。

元号も「令和」に変わり、平成の世は終わりを告げた。

 

世の人々はあの日の事を忘れて、いつもの日常を送っている。

そして俺もあの出来事を胸にしまい、普通の生活を過ごしている。

 

…ハズだった。

 

時間は夕暮れ。場所は一年前襲われたあの路地。

 

そこに立つのは先ほど回想に出てきた人物「汐留ヒロ」

 

彼の学ランの下に巻かれているのは大きなスイッチが目立つ“ベルト”。

学生服に巻く物ではないのは見て明らかである。

 

そして彼の真上を何かが旋回していた。

 

それは黒い“カブトゼクター”。

 

「えぇぇ…」

 

彼が困惑しているのは一目で分かった。

 

 




初めまして。
九条ヤヤと申す者です。

ハーメルンに投稿するのは初めてなので至らぬ点もあるかと思いますが生暖かい目で見てくれたら嬉しいです。


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初変身

ここに一人の少年がいる。

名前は汐留ヒロ。ただの高校生だ。

 

彼は一年前、突如現れた存在しないはずの敵に襲われた所を仮面ライダーに救われた。

 

『仮面ライダー』

それは1971年(昭和46年)に放送を開始した特撮番組である。

現在でもその人気は衰えておらず、昭和が終わり平成、令和と年号が変わった今でも新作が登場する程だ。

 

新作。

特撮番組。

 

…そう、ある人物の言葉を借りると「仮面ライダーは“テレビの中の絵空事”」なのである。

 

しかしどうだろう。

今現在、先程紹介した彼、汐留ヒロの手にはある道具がある。

それは…

 

「ダークカブトゼクター…?」

 

異世界転生モノのラノベ主人公みたいにすぐに受け入れ理解する能力を俺は持ち合わせていなかった。

それはそうだろう。

突然空間が歪んだと思ったらそこから俺が幼い頃好きだった『仮面ライダーカブト』の変身アイテムが飛んできたのだから。

 

たまたま一年前にカッシスワームに襲われたあの路地付近を通った時、電子音が立て続けに鳴っている鞄を見つけた。

俺は興味本位で中を覗き、そこに入っていた“ベルト”を好奇心で巻いた。

するとどうだ、俺の好きな作品の変身アイテムが飛んで来た。

 

しかも色は黒…仮面ライダーカブト本編だったら“ダークライダー”と呼ばれる主人公と敵対するキャラが持つモノである。

 

…いやいやいやいや

 

やっぱり理解できない。

なんで飛んできた?

そもそもこれは玩具なのか?

電源スイッチの様なモノも見当たらないし、やっぱり本物…?

 

「うーん…」

 

正直いろんな事が起こりすぎて頭が処理に追いついていけない。

なら手っ取り早く確かめる方法は一つ。

 

俺はベルトが入っていた鞄の横に立てかけてあった汚れた姿見の正面に立ち

 

「…変身」

 

カブトの登場人物を意識し、ダークカブトゼクターを装着する。

 

『Henshin』

 

ゼクターから電子音が発声される。

 

あぁこの音声だよ懐かしい。

そう思った束の間

 

彼の全身を未知の金属が包み始める。

 

「…えぇぇぇ?」

 

突然の事に呆けてる俺の事なんか関係なしに金属は形を形成し続ける。

そして。

 

「嘘…」

 

汚れた姿見の中に一人の仮面ライダーが佇んでいた。

 

“仮面ライダーダークカブト マスクドフォーム”

 

それが新しい彼の姿だった。

 

「へ…?」

 

…まだ彼自身に何が起こっているか理解できてないらしい。

 

手を上げたりポーズをとったりして、鏡の中の自分が同じ行動をしていることを何回も確かめている。

 

「……えぇぇぇぇぇ!?」

 

…どうやらやっと自分が変身したという事を把握したらしい。

 

その場でぐるっと周り姿見で全身を確認する。

 

ゴツい胸部、装甲が貼られた腕、複眼の色は黄色。

その姿はまるで蛹みたいだ。

 

蛹、という事は…

 

俺はダークカブトゼクターの角を一段階操作する。

 

身体に付いている装甲が分子結合から解放され持ち上がる。

迷いも困惑もない。

主人公のライダーじゃなくてもいい。

あるのは憧れの変身できたという興奮。

 

俺はゼクターホーンを倒し、叫んだ。

 

 

「キャストオフ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(xx月xx日 譛セ会社オ繝ウサン繝付近。 路上駐xの車載カメラより)

(データ破損により映像が断片的になっています)

 

 

 

『Cast off』

 

電子音と共に“ヒヒイロノカネ”で製造された装甲が、彼を中心に飛散する。

 

『Cha------ 』

 

『』

 

『』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(xx月xx日 居酒ヤ??螻⊇縺」薙jり 駐x場ワイxレス監視カメラxり)

(データ破損により映像が断片的になっています)

 

 

『Change Beetle』

 

顎のローテートを基点にカブトホーンが起立すると同時に、電子音が鳴り響く。

 

胸には赤い電子基板の様な模様が浮かび上がり複眼が一瞬だけ黄色く発光する。

 

『ありゃ、鏡が…』

 

弾き飛んだ装甲により姿見はおろか、周りの壁や路上駐車している車まで無惨な状況になっている。

 

『…これはちょっとまずいかも…』

 

腰からゼクターが離れて画面外へ飛び去る。

普通の人間に戻った彼は鞄を持ち大慌てで逃げは

 

 

 

 

(※エラー※バッテリー残量が低下してます。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これより本格的に物語に入っていきます。
素人ながら頑張りますのでよろしくお願いします。


最後のは一体、誰の視点でしょうか


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Wの侵食
Cの元凶/世界の仕組み


気合入れたら長くなっちゃいました。
時間とお足元にご注意しながら閲覧なさってください。




…どこだここは?

 

汐留ヒロはとても広い空間に立っていた。

 

彼のはるか足元や頭上の先には巨大な球体がいくつも浮いている。

なんだか不思議な場所だ。

そして、その球体は誰もが知るモノだった。

あれは…

 

「地球…?」

 

 

『その通りだ。』

 

 

ヒロは一瞬ビクッと驚き振り返る。

そこには一人のロングコートを着込んだ人間が立っていた。

日系人と欧米人のハーフみたいな顔立ちをした、少し褐色が入った肌を持つ男性だ。

 

『時間がないので率直に伝えよう。仮面ライダーの力を捨てた方がいい。』

 

「…は?」

 

『君たちの世界には仮面ライダーという架空の存在はあっても“仮面ライダー自体”の存在はなかった。

だから君がその”力“を手に入れた事により他の“仮面ライダー”の世界が侵食を始めている。』

 

「?」

 

『仮面ライダーという物語は”脅威“があってこそ成立する。そして、その脅威はすぐそこまで来ている。』

 

「???」

頭の回転が鈍いのはヒロの悪い所だ。

でもこの男が話している内容にそういうのは関係ない気がする。

 

『その脅威に巻き込まれたくなかったら仮面ライダーの力を放棄するんだ。無理やり奪い取るなどと悪いことはしない。私達はただ君たちに迷惑をかけたくないだけなのだ。』

 

「いや、そもそもアンタ誰だよ」

 

『そうだったな、紹介が遅れた。私はー  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガタン!

 

ベッドから転げ落ちたヒロはそこで意識が覚醒した。

それと同時にセットしていた目覚まし時計が大音量で鳴り始める。

 

 

…なんだ、夢か。

 

 

朝の7時ちょうど。

自室の床で掛け布団と一緒に横になっているヒロに窓から朝の眩しい光が差し込む。

 

「変な夢だったな…」

 

目覚ましを止めるために上半身を起こし、地面から立ち上がる。

 

 

その時、世界が一瞬黒に染まった。

 

何て表現すれば良いだろう…立ちくらみで視界が真っ暗になる感覚…だろうか。

 

 

「おいおい、朝から貧血かぁ…?」

 

溜息を吐きながら自分に言い聞かせ、部屋をぐるっと見渡す。

 

そこである事に気付いた。

 

部屋の窓際に本棚を置いているのだが、無いのだ。

 

仮面ライダーカブトのヒーローショーで貰ったサイン色紙が。

 

ヒロの場所は一戸建ての二階の部屋だ。

階段を駆け下りリビングに顔を出す。

 

キッチンでは母親が朝食の準備をしていた。

 

「お母さん!俺の部屋にあったカブトの色紙しらない?!」

 

仮面ライダーカブトが放送されたのは約14年前、当時のグッズは中々手に入らないので結構貴重なのだ。

何より自分がそれを宝物にしているのが大きい。

 

「カブト?」

 

「仮面ライダーだよ!俺が小さい時にサイン色紙貰っただろ」

 

「仮面ライダー?何よそれ。」

 

…は?

 

「いや、昔一緒に観てたじゃん。仮面ライダーだって。」

 

「だから何よそれ。ほらさっさと着替えて、ご飯食べなさい。」

 

どういう事だ…?

疑問に思いながら学校の制服に着替え朝食を掻きこむ。

 

「いってきます」

 

通学鞄を持ち、急いで玄関を出た俺の全身に風が吹き付ける。

 

「なんだか今日は風が強いな…」

 

学校に向けて走る。

そんな彼の傍らで風車はカラカラと回り続ける。

 

 

 

「ねぇねぇ、空を飛べる箱って知ってる?」

 

そんな会話が聞こえたのはお昼休み、ヒロが昼食を食べた後だった。

ヒロの席の横には休み時間ごとに女子が集まり、どこから仕入れてきたか分からない噂をしょっちゅう話す。

 

もともと彼女たちは話し声が大きいので会話は嫌でも耳に入ってくる。

 

「何それ〜?」

 

「なんかね、手に乗るサイズの小さな長方形の箱みたいなんだって。それを手に入れた人は鳥みたいに自由に空を飛べるらしいよ。」

 

「へー!何それ面白そう!」

 

「汐留くんは空飛びたいと思う?」

 

突然話を振ってくるのも日常茶飯事だ。

 

「…そうだね、飛んでみたいな」

 

「飛んでみたいなって、子供かよ(笑)」

 

……理不尽だ。

 

「おーい、汐留くーん」

 

そんな俺に話しかけてくる作業着姿の男子が一名。

彼の名前は倉橋勉(くらはしつとむ)

 

ヒロがクラスで所属する美化委員会の友達だ。

 

「何だい勉。」

 

「明日、委員会の集まりがあるから忘れない様にね。先に伝えとくよ。」

 

「あぁ、分かった。ありがとう。」

 

「どういたしまして。じゃあね〜」

 

勉が作業着を着ている理由は単純、彼が美術部だからだ。

最近美術展に応募するため頑張っているらしい。

彼の作品の完成が楽しみだ。

 

ところで

「(今日みたあの夢…)」

 

ロングコートを着た男が言っていた世界の侵食とやら。

いつもだったら夢はすぐに忘れるのに、今回はやけに鮮明に覚えてる。

 

「(普通は変な夢として処理するだろうけど、昨日あんな事があったし、簡単にバカにできないんだよなぁ…)」

 

もしあの話が本当だとしたら、いつその脅威が訪れるのか、どうやったら侵食を止めれるのか。

そして今、何の仮面ライダーの世界が侵食しているか。

 

ヒロにはまだ分からない。

 

 

そして放課後

 

「ここにも無いなんて…」

 

まず最初に始めたのはDVD書店巡りだ。

その訳は今朝母親が言っていた言葉が引っ掛かったからだ。

 

「仮面ライダー?何よそれ。」

 

自分が幼い頃から一緒に観てた番組だ。そんないきなり忘れるなんておかしい。

 

それでも突然記憶がなくなる、なんて事が起こる確率はゼロじゃない。

 

よってヒロは近所のレンタルDVD書店を何件か巡り、キッズコーナーやタッチパネル検索、店員に聞くなどと色々な事をしたが決まって答えは「そのようなコンテンツはありません」だった。

 

 

そして彼は、最終的に一つの結論を出した。

 

 

世界から“仮面ライダー”という”作品“が存在してない事になっている。

 

 

これも全部、上を旋回しているダークカブトゼクターを手に入れた影響なのか…?

 

………んぁ?!

 

ビックリした。思わず声を出す所だった…

当たり前の様に飛んでいたから今まで気づかなかった…

 

にしても、呼んでもないのに何で出てきているんだ?

 

先ほどからダークカブトゼクターはしばらく進むと止まり、また進んで止まりを繰り返してる。

まるで誘導するかのように。

 

「…行ってみるか」

 

ダークカブトゼクターの後を追う。

やがて近所の商店街に辿り着いた俺はゼクターが裏路地に入っていくのを視認する。

 

「よくアイツ他の人にバレないな…」

 

俺も後に続き裏路地に足を踏み入れた。

その時だ

 

「ぅぁぁぁぁぁぁ…」

 

確かに聞こえた。男の悲鳴が。

 

「っっ!」

 

声が聞こえた方へ一気に駆け出す。

 

やがて六畳ぐらいの小さなスペースにたどり着く。

そこにヤツはいた。

 

白いボディにテカテカと光沢のある羽。

そして頭には二本の触角と数本の足。

 

 

コックローチドーパント。

 

 

それが男に悲鳴を上げさせた元凶の名前である。

 

当の本人はコックローチドーパントの足元で口元を青い粘液らしき物で覆われ倒れている。

 

早く救出しなければ…!

 

俺はここまで誘導してくれたダークカブトゼクターを掴み、ベルトへ嵌める。

 

「変身!」

 

『Henshin』

 

電子音と共に全身をヒヒイロノカネの装甲が覆う。

 

ヒロが逃げる側から戦う側へと変わった瞬間である。

 

俺の声で相手も存在に気づいたようだ。

こちらをゆっくり振り返る。

 

「っ…!」

 

俺は右手に持つカブト専用の武器“カブトクナイガン”をガンモードにして3点式標準機をヤツに向ける。

 

次の瞬間、コックローチドーパントの姿が消え、それと同時にヒロの身体が真後ろへと吹き飛んだ。

 

裏路地に隣接するビルの外壁を破り転がるヒロ。

幸い所有者が居ないビルだったらしく中はもぬけの殻だった。

 

「(速い…!全然動きが見えなかった…!)」

 

転がる勢いで立ち上がり周りを確認する。

ヤツは壁に張り付きカサカサと羽音をたててこちらを観察していた。

 

まるでゴキブリみたいだ。

 

…いや、ゴキブリか。

 

カブトクナイガンの引き金を引く。

しかしその見た目からは想像できない速度で攻撃を避けあっという間に距離を詰められる。

 

「ぐっ…!」

 

変身して立ち向かったはいいが、ヒロはこれが初戦闘である。

当然、戦闘に関しては殆ど素人だ。

 

ただでさえ攻撃が速すぎるコックローチドーパント翻弄され、地面に押さえつけられた後粘液を出す右手で顔面を掴まれる。

 

顔を仮面が包んでるから窒息する心配は無いが…

 

「(うぇ、くっっさ!)」

 

とんでもない臭いだ。

上に乗ってるコイツを引き剥がせれば解放されるのだが、重厚なこの形態では思うように動きが取れない。

 

「このやろっ!」

 

ガッッ!

 

俺はカブトクナイガンをアックスモードに変え、逆手でドーパントの腹を何度も何度も殴打する。

 

『ぎゃっ!』

 

一番パワーがある形態と武器だ。

ヤツは悲鳴と共に俺から離れると左脇腹をさすりながら高速で何処かへと逃げていった。

 

「はぁ…はぁ…」

 

変身を解除して倒れている男に駆け寄る。

顔面蒼白だが、なんとか意識はあるみたいだ。

 

携帯を取り出し、救急車を呼ぶ。

 

向こうにはすぐ繋がった。

警察の方にも連絡するという。

有難い。

 

携帯を切り、男の顔に纏っている粘液を剥がしながら、ヒロは考える。

 

 

突然現れたコックローチドーパント。

 

そして

 

今日の昼休みに女子達が話していた噂の箱。

 

…おそらくガイアメモリの事だろう。

 

間違いない。

いま侵食しているのは。

 

 

仮面ライダーWの世界だ。

 

 

 

 

 




物語本編の始まりです。
マイペースで投稿していくのでよろしくお願いいたします。
感想等お待ちしております

ロングコートの人物とは


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