♪♪♪♪ハンターとオトモ2匹のニャンごろ!?な一日♪♪♪♪ (麗紫 水晶)
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♪♪♪♪ハンターとオトモ2匹のニャンごろ!?な一日♪♪♪♪

 短編……。お初で執筆してみました。気に入ってもらえるかどうかは分かりませんが……。 読んでいただければ幸い……。
 では、物語の始まり始まり…。



まぶしい光が窓から入り込み、灯りがなくとも朝と知らせてくれる太陽の恵みは、程よい暖かさの熱と共に就寝中の者たちを優しく起こしてくれる……。1日が始まろうとしていた……。

 

「ニャァァァァァフッ……。」

 

 大きなあくびと共に一匹のオトモであるアイルーが眠そうに顔を洗いながら起き上がる。

 

「ニャ!?」

 

 すぐ傍に、よく見知った人間様が、ベッドから降り、アイルー達と一緒に添い寝していた。

「また、ご主人ニャ下に寝てるニャ………。」

 

雄のオトモアイルーは、ベッドからタオルケットを引っ張り出して、主人である女性ハンターに掛けようとした。

 

「ん~~~、シャオレン~~~~~♪♪」

 

と、目を瞑ったまま、そのシャオレンと呼んだオトモの両脇を掴んで引き寄せる。

 

「ニャ!?ニャ!?ちょ、ちょっと待って下さいニャ!?ニャァァァ!?」

 

と掴んだタオルケットと共にズルズルと引っ張り込まれた。この女性ハンターに背中を向けた状態で、横になって羽交い締めにされていた。それでも、タオルケットを掛けようと体勢を変えようとするが、ご主人の方が力は上だ。羽交い締めにされたまま、身動きが取れなくなっている。

シャオレンの背中に女性ハンターの胸とお腹の感触が伝わってきた。思わず赤面してしまう♪♪だが、女性ハンターはシャオレンを抱き寄せて、目を瞑ったまま、

 

「あったかい…………♪♪」

 

と呟いて、ギュゥゥゥッとハグをした。

 

「ニャ!?ご主人…………。」

 

シャオレンも無理に動こうとするのはやめる事にした。逆に微笑みながら、目を閉じて背中の温かさを感じていた。

 

「おいらも温かいですニャ~ ……♪♪」

 

とまんざらでもないようだった。

しばらくそうしていると、もう1匹のオトモアイルーが台所から戻って来た。

 

「なにやってるニャか!?」

 

「ニャ!?こ、これはその…………。」

 

と言葉に詰まってしまう。女性ハンターは眠そうに薄く片目を開けてもう1匹のオトモを見た。

 

「リザ~~♪お腹すいちゃった~~~♪♪リザのご馳走食べたい~~~♪♪」

 

 とシャオレンを抱きしめたまま、寝ている。起きるのも渋っているようだ。

 

「ニャから朝食が出来たと起こしに来ましたニャ……。起きて来ないと朝食はお預けニャ。」

 

 雌のオトモアイルーであるリザにそう言われて、女性ハンターが飛び起きる!!実際にお預けをされた事があり、お腹を空かせたまま狩に出向いたこともあった……。なので、冗談抜きで起きないと、この前の二の舞になると慌てたのだ。

 

「さ!起きるよ!あっさご飯♪♪」

 

と立ち上がって、テーブルに腰掛ける。テーブルには軽食ではあるが、美味しそうな食事が並んでいた。その横でコップに果物ジュースを注いでいるリザが。その女性ハンターの隣にシャオレンが座った。リザも注ぎ終わると反対の隣に腰かけた。

 

「いただきます♪♪」

 

 言った瞬間から、スプーンやフォークで料

理を口に運んでいる。

それと同時にシャオレンも負けてはいない。

女性ハンターとほぼ同時に食べ出す!リザは冷静に、呆れたように一人と1匹を見ながらゆっくりと食事を進める。早食い競争ではないのだが、どうも二人の間では暗黙の早食い選手権が勃発しているようだ。

時折、目を大きくして頷きながら頬いっぱいに膨らましつつ、モグモグと食べていた。

ただ、それぞれが嬉しそうな顔で必死に食べているので、リザも満足しながら普通に食事をしていた。

 

「はぁぁぁ……。食べたぁぁぁ♪♪」

 

 女性ハンターも2匹のオトモも満足で、少々休憩♪♪ 勝敗の行方は何処………。

そのまま1人と2匹で食器を片付ける。これはリザに感謝も込めてみんなで片付ける事にしていた。

 

「さぁて、今日はツアークエストに行くかな♪♪」

 

「ツアークエストニャか!?」

 

 シャオレンが聞き返してきた。G級に上がったばかりなので、地道にクエストをこなしていくものとばかり思っていた。

 

「そ、キノコが足りなくなってきているから他の材料も一緒にと思って♪♪」

 

「それで、どこに行くニャか!?」

 

 と、片付けを終わったリザがご主人の傍にやって来た。

 

「うん、古代林に行こうと思うの♪♪」

 

 女性ハンターが行き先を告げる。古代林……。確かにキノコも採れやすいし、行き慣れている場所でもある。2匹はなるほどと、納得していた。

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

 1人と2匹は集会所でツアークエストを発注し、気球船の乗って古代林のベースキャンプに降りた。大きなテントの中にベッドがあり、その横を風車が回っている。赤と青のチェストがあり、崖寄りの角の所に採取爺さんが居た。話しかけると、時折いいものをくれる、名物爺さんでもあった。

 採集が目的なので、必要最低限の持ち物と装備で良かった。お互いに頷いて、ベースキャンプを出発するのだった……。

 エリア1ではブナハブラが飛び回っていた。ここでは虫の餌や薬草系の葉類が採れる。今回は目的の物が違うのでエリア2へ。エリア2ではオトモではないアイルー達が何匹かで採集に来ていた。特に邪魔をするでもなく、横を通り過ぎていく。エリア3とエリア4に行く手前の付近でキノコを数個採取する。アオキノコやマヒダケ、その内1つだけ、クタビレダケが取れた。

 シャオレンとリザもキノコを必死に採取する。その掘って掘って採取してポシェットにキュッキュッと押し込む姿が微笑ましい。それを女性ハンターは微笑ましく眺めていた。それぞれポシェットに採取したものをしまい、次のエリアへ移動する。エリア4へと移動した。生い茂った木々が巨大な洞窟のように、ほとんどの光を遮るようにそびえていた。そのごく一部の光が当たる場所の1つに細い枯れ木があり、それにハチの巣がぶら下がっていた。

 

「ハチミツも、もらっていこ♪♪」

 

 女性ハンターはハチの巣の方向へ歩いていく……。2匹もそれについて行った。ハチの巣の下の地面を探すとハチミツが取れてくる。2匹も負けじとハチミツを採取していく。

 採り終わったところで、シャオレンが武器を構えだす。ニャンコテツ……。日本刀のような形の武器であり、オトモ用に小さく扱いやすいように作られている。 そのニャンコテツを構えてじっとハチの巣を見据える。

 

「え、どうするの!?」

 

「離れてくださいニャ……。もうちょっとハチミツを採取したいニャ……。」

 

「ニャにかマズイ気がするニャ……。ご主人、一緒に離れるニャ……。」

 

 リザが何かを察したのだろう。女性ハンターもリザと一緒に後ずさる。

 背中に納刀をしたまま、握りを掴み、蜂の巣の方を向いて目をつむり、神経を集中する。その場の空気がピンと張り詰めたとき、目を見開いて全身に力を入れ、抜刀しながら蜂の巣の横を通り抜ける!!

 ほんの数秒の間があって、ドサッ!!と蜂の巣が上下に割れ、下半分が地面に落ちた。中からはハチミツが零れ落ち、黄金色に光っていた……。そのままコテツを納刀し、キリッとしたドヤ顔で、

 

「決まったニャ……フッ……。」

 

 とキザなセリフを言っていた。が、目の前に1匹の蜂が……。

 

「ニャ!?」

 

 すると、後ろから無数の羽音が聞こえてくる……。冷や汗を流しながらゆっくりと振り向くと、蜂の団体様が怒って戦闘態勢に……。

 

「ニャ~~~~!!ゴメンニャ~~~~~!!」

 

 全速力で逃げ出すシャオレン。それを逃がすまいと追いかける蜂の大群……。エリア4の中を縦横無尽に逃げ回る。

 女性ハンターはシャオレンを助けようと追いかけていく……。リザはため息をつきながら、ちゃっかりと慎重に蜂の巣からハチミツをゲットしていた……。

エリア7へ進むと大型のモンスターはそこには居なかった。卵を………とも考えたが、卵を持って行くと言うことは、目的のキノコを持って帰れなくなってしまう。残念ではあるが、通り抜けて行く。エリア8番、エリア9番を通り、エリア10番へと入ってきた。

完全に洞窟内のような場所で、植物の胞子の花が咲いている。ここでは、ジャギィの群れを気にしながら、時には追い払いつつ、キノコ採取に勤しむ。深層シメジが殆どだったが、その内の2つはマンドラゴラが混ざっていた。

 執拗に襲って来るジャギィを牽制しつつ、そこから更にエリア11に移動した。完全な密閉区域ではなく、部分的に光が差し込む地帯であり、更に”久遠の化石”が採掘される場所でもあった。

 そこにはガーグァが3羽!?3頭!?ほどいたが、化石の近くで採取していたため、隣のエリアに逃げる事が出来ないでいる。1人と2匹はそんなガーグァを尻目にキノコの採取を続けていた……。女性ハンターも2匹のオトモ達も掘って掘ってポシェットにキュッキュッっとしまい込む。その動作は相変わらず微笑ましい。

 

「ニャ痛ッ!?ニャ!?」

 

 シャオレンの頭にポコッと何かが当たった。地面に落ちたものを見ると深層シメジ……。またもやポコッと頭に当たる!?見上げると女性ハンターがニヤニヤしながら手首のスナップを利かせながらキノコをぶつけてきた。

 

「ふっふっふっ♪♪えいっ!」

 

「ニャ!?ニャにするニャ!?」

 

「えいっ!えいっ!えいっ♪♪」

 

 ニヤリとしながら続けざまに投げてくる……。慌ててシャオレンは身を躱す。

 

「あっ痛っ!」

 

 今度は女性ハンターの頭にキノコがぶつかった。振り向くと、リザがニヤリと笑ってキノコをぶつけようと構えている。すると、女性ハンターもニヤリとキノコを構える。

 

「やったな~~~♪♪」

 

 とリザに向けてもキノコをぶつけだした。シャオレンも意図が分かるとニヤリとして主人にキノコをぶつけて返す……。

 

「あははははっ♪♪」

 

「ニャ♪ニャ♪ニャ♪」

 

「ニャっはっは……ブフッ♪♪」

 

 雪合戦ならぬキノコ合戦になってしまった……。あまりに楽しそうな雰囲気に遠巻きに見ていたガーグァも3羽揃って冷や汗1つ垂らしていた……。

 

 ひと通り投げ合った後、しっかりと全部拾い集めポシェットにしまい込む。

 

「さ、帰ろっか♪♪」

 

「そうしますニャ♪♪」

 

「晩御飯が待ってるニャ♪♪」

 

 フフフ……。笑いながらオトモ達とエリア11を後にした……。ベースキャンプへ戻り、猫タクチケットを納品してクエストを終了し、自宅へと戻る。

 売ったキノコ以外のキノコは持ち帰り、調合して薬関係をいろいろと作れるだけ作った。その他のアイテムは何とかなりそうだったので、チェストに保存することにした。

 夕食もリザの作る手料理で、大満足した1人と1匹が小休止の後、後片付けを手伝う。それは約束事になっている。

 

「さぁて、明日のために寝ようと思うんだけど、一つ今日からやっていきたいことがあるんだよね♪♪」

 

 と女性ハンターがベッドの上で話を切り出した。

 

「ニャ、ニャンですか!?」

 

「今日から私と一緒にベッドで寝るの!シャオレンもリザもね♪♪」

 

「ニャ!ニャンと!?」

 

「ニャンで……。」

 

 2匹が困惑してしまう。オトモが主人と一緒に添い寝するなどと、聞いたこともなく、地べたのマットの上で寝ると教えられている2匹にとって、驚くのは当然だった……。

 

「いいの!私とは一緒に寝るの!」

 

 と両手でバンバン布団をたたいて、おいでおいでする。顔を見合わせて困った顔をしていたが、主人がなかなかに頑固なことも知っている。2匹はため息をついて、誘いに乗ることにした。

 

「ニャ、ニャァお邪魔しますニャ……。」

 

「しますニャ……。」

 

 とベッドによじ登る。女性ハンターもやったとばかりに顔がほころんだ……。2匹が傍に来ると、女性ハンターが横向きに寝る。

 

「リザは私と背中をくっつけ合おうよ。で、シャオレンは向こうを向いて寝そべって♪♪」

 

 そういうと、2匹は言うとおりに従う。リザは背中を向けて女性ハンターの背中にくっつく。

 

「リザの背中、あったかーい♪♪」

 

「あたしもあったかいですニャ~~~♪♪」

 

 とそれぞれ気持ちよさそうである。で、シャオレンは女性ハンターに抱きかかえられ引き寄せられる。

 

「ニャ!?これって朝と同じ気がするニャ!?」

 

「そうだね♪おんなじ体制だね♪でも、あったかくて気持ちいいんだぁ~~~♪♪」

 

 ギュウウウウウウっと力はそこそこに、ハグをする。シャオレンが顔を真っ赤にしているのを気付かない振りをしていた。

 

「明日からG級クエストに行くけど2人ともよろしくね~~♪おやすみ~~~すうっ……♪♪」

 

 と女性ハンターは寝息を立てていた……。

 

「ニャ、シャオレン!?」

 

「ニャ、なんニャ!?」

 

「あたし達、ご主人に雇われて良かったニャ……。」

 

「そうニャァ……。他のご主人とかは想像できないニャ……。」

 

 とお互いに向こうを向いたまま話していた……。

 

「二人とも、ずっと一緒に居ようね~~~♪♪ムニャムニャ……。」

 

 寝言だろう。寝ていても2匹が夢に出ているようだ……。2匹は背中が震えていた……。目にはいっぱいの涙を浮かべながら……。

 

「「勿論ニャ♪♪」」

 

 同時にそう呟いて、2匹は安心して眠りにつくのだった…………。  ~~~おしまい~~~

 

 

 

 

 

 

 




 読了ありがとうございます。 なにぶん、まとまりがないかもしれませんが、ご容赦を。
 伝わるものがあれば御の字です♪♪
 ではまた、違う物語にてお会いできることを切に願って……。


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